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2003/05/15 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 厚生労働委員会 第13号
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2003/05/15 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 厚生労働委員会 第13号

#1
第156回国会 厚生労働委員会 第13号
平成十五年五月十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任   
     角田 義一君     朝日 俊弘君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金田 勝年君
    理 事
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                浅尾慶一郎君
                山本 孝史君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                朝日 俊弘君
                今泉  昭君
                谷  博之君
                堀  利和君
                風間  昶君
                井上 美代君
                小池  晃君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
                西川きよし君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       霜鳥 一彦君
       外務大臣官房領
       事移住部長    鹿取 克章君
       厚生労働省健康
       局長       高原 亮治君
       厚生労働省医薬
       局食品保健部長  遠藤  明君
       農林水産大臣官
       房審議官     坂野 雅敏君
       農林水産大臣官
       房参事官     岡島 敦子君
       農林水産省生産
       局畜産部長    松原 謙一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○食品衛生法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○健康増進法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件

    ─────────────
#2
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 去る十三日、角田義一君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(金田勝年君) 連合審査会に関する件についてお諮りをいたします。
 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案、裁判所法の一部を改正する法律案、検察庁法の一部を改正する法律案及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案について、法務委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#6
○委員長(金田勝年君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬局食品保健部長遠藤明君外六名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(金田勝年君) 次に、食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 両案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○伊達忠一君 自由民主党の伊達忠一でございます。よろしくお願いいたします。
 昨日も実は合同審査で、短い時間でございましたが、質問をさせていただいたわけでございますが、大変、この法案につきまして、私もちょっとこれ後手に回っているんではないかという実は感じがするわけでございますが、何といっても国民の健康、生命を守るということは一番私は大事なことでございまして、是非これらをむしろ先取りをした形の中で取り組んでいっていただければと、こう実はお願いを逆にさせていただきたいと、こう思っているところでございます。
 まず、今回の見直しでは、健康増進法が改正をされて、健康保持、増進の効果についての偽称、誇大な広告の禁止などが盛り込まれたというふうに伺っておりますが、これは昨年の夏に、実は中国ダイエット用食品で健康被害が発生をして四名の方が亡くなられたということで、健康食品に関する問題が大変大きくクローズアップをされて、そして見直されて今きているところでございますが。
 そもそも、この実は規定がなかったのが私はおかしいというか、問題であったろうというふうに実は思っているところでございます。五十年も前のいわゆる栄養改善法というものを見直して、実はそれの栄養指導よりも、むしろこの健康、生命にかかわる問題をやっぱりきちっとやっぱり織り込んでおかなかったということが私は逆に言えば問題でなかったのかなという感じがするわけでございますが、そういう面から申し上げれば、実は先般も申し上げたんですが、厚生労働省も農林省も同様に、問題が起こってからの対応という点では全く危機意識が私は欠如しているだろうと、このように実は思っているところでございます。
 やはりこういうものに対する対策というのは、一つ後れれば大変取り返しの付かないような実はことになってしまうわけでございまして、厚生労働省の中でもBSEの問題などによってのその反省、それからまた今後、国民の健康を第一に考えての意識をしっかりと持っていくためにも、具体的にどのような省内の意識改革というものをされているのか、まず大臣にお伺いをいたしたいと、こう思っております。
#10
○国務大臣(坂口力君) 先生から御指摘をいただきましたとおり、意識改革というものが一番大事だというふうに私も思っている次第でございます。
 今回の法律そのものにつきましては、既に御存じいただいておりますように、法の目的に、国民の健康の保護を守るという明確な文言を入れる、あるいはまた消費者との間のコミュニケーションを図ります、そうしたことを明確にしているわけでございますが、やはりこの意識改革というのは一朝一夕になかなかいくものでないことも私は理解しなきゃならないというふうに思っております。これはもう絶えずやはり取り組んでいかなければならないことだというふうに思っております。
 そういう意味では、消費者の皆さん方との定期的な、年八回を一応用意をいたしておりますし、特別なときにはまたそのほかも用意をしているわけでございますが、そういうお話合いをするということがそこに意識改革というものが芽生えてくる大きな要素になるのではないかというふうに思っております。
 もちろん、省内におきましても、そうしたことを常にお互いに言葉を掛けながら、その中で本当に意識改革というのはどういうふうにしていくのかということを真剣に話合いもしなければならないというふうに思っております。法律の文言に書いたから、それでできるというわけのものでは決してない。
 それは、やはり健康食品なら健康食品、あるいは食品全般についてのどういう問題点が現在あるのかという認識を常に持っている、そしてどういう問題があるかということの認識を持てば、自然とそのことに対してどうしなきゃならないかということが沸き起こってくるわけでありますから、まず危機意識というお言葉を使われましたけれども、現在の食品衛生における問題意識、何が問題、それをどう、乗り越えていくためにはどうすればいいかということが常に頭の中にあるかどうかということに掛かってくるのではないかというふうに思っている次第でございまして、そうしたことを中心にしながらこれから取り組んでいくように厚生労働省職員全員に徹底していかなければならないと、そういうふうに思っている次第でございます。
#11
○伊達忠一君 今、大臣がおっしゃったようなことを行政の方たちがやっぱりしっかりと認識を持って私は対応していかなきゃならぬと、こう思っているんです。
 もちろん、私ども政治家もその役目を果たしていかなきゃならぬと、こう思っておりますけれども、政治家というのは、何というんですか、こういう委員会なり、またその省庁の関係にずっと何十年も実はいるわけではございません。そういうことからいけば、やっぱり厚生労働省のいわゆる方たちというのは、言わば定年までそこにいて、そういう行政をしっかりと担当していくという責務があるわけでございますから、私はやっぱりそれをしっかりやっていただきたい。
 昨日も申し上げたんですが、財務省だとか国土交通省、例えば少し予算が多いからといったって、少ない、仮に少ないからといったって生命に何の異常もございませんし、例えば国土交通省の予算が付かなくて橋ができないから、道路ができないからといって生命や日本の健康人に対しては影響があるわけではございません。そういう面からいったら、大変な私は果たす役割は大きい省庁だと、こう思っております。是非そういうのを踏まえてひとつ対応していただきたいと、こう思っているわけでございますが。
 取締りについてちょっとお聞きをいたしたいと思いますが、先般、血糖値が正常に戻るというようなことの効果をうたった健康食品を販売していた会社がいわゆる薬事法違反で逮捕されたということが新聞報道されたわけでございますが、この事例に限らず現在ちまたでは、例えば高血圧に効くよとか、がんが治るといったような医薬品まがいのいわゆる健康食品というのがたくさんの種類で出回っているのは事実でございます。こうした医薬品まがいの健康食品の中には、効果のないものがいかにも効果があるように実はうたってある場合もありますし、医薬品まがいの健康食品はその安全性がいわゆる確認をされていないということですから、昨年の中国のダイエット食品のように、実は重大な健康被害が起きるというようなことに私はなるなと、こう思っております。
 こうしたことから、医薬品まがいのこの健康食品が流通するのはやっぱりある程度防いでいかなきゃならない、規制していかなきゃならぬと、こう思っております。国民のやはり生命や健康を守る上でも非常に私は重要なことだろうと、こう思っているわけでもございますが、今回、問題になったダイエット用健康食品の中には中国製のものが随分輸入されているというふうに聞いているわけでございますが、こういういわゆる輸入業者の取締りというものをやっぱりきちっとやっていかなきゃいかぬでしょうし、業者だけではなくて、個人的にも随分輸入をしたり買ってきたりしているという方がいるわけでございますが、そういう人たちは、個人的な輸入というのは取り締まれないんだというようなことを聞いているわけでございますが、そういう面にも私はやっぱりある程度メスを入れていかなきゃならぬだろうと、こう思っておりますが、これは木村副大臣にひとつお答えをいただきたいと思っております。
#12
○副大臣(木村義雄君) おはようございます。
 伊達先生の御質問にお答えをさせていただきます。
 先生御指摘のように、昨年の夏に問題になりました中国製のダイエット食品のような食品につきましては、検疫所における水際での輸入防止措置を強化いたしました。そして、当該食品が、国内でもそのようなのが販売されるようなことを防ぐように、違反を繰り返すような悪質な輸入業者については営業の禁停止処分を発動する等、厳しくこれから対処してまいりたいと、このように思っています。
 この点は、今までは輸入の営業の禁停止処分は、発動の権限は都道府県知事だったんでございますけれども、今度のこの法律によりまして、これから厚生労働大臣がこの禁停止処分の権限を持つことになったわけでございます。
 そういうことから、検疫所と密接に連絡を取らせていただきまして、すぐにもう悪質なケースには営業の禁停止処分ができるようなことになったわけでございますし、また、もう一つ御指摘の個人輸入の場合、これは純粋な個人、本当に純粋に個人でやる場合には、これはもう自己責任でございますので、これはいかんともし難いわけでございますけれども、中には本当に個人輸入なのかなと、こんなにたくさん輸入してきて個人輸入なのかなと、個人輸入を装っているものもあるわけでございまして、実質的に個人輸入を装っている場合で国内で販売を行っているようなケースにつきましては、これは今申し上げました業者とある程度みなしまして、同様の取締りの措置をすることができるようなふうに思っておるような次第でございます。
 それから、先ほど申しました純粋な個人の場合には自己責任でございますので、その場合には厚生労働省のホームページにおきまして健康被害事例に関する情報提供を行いましたり、一般消費者向けのパンフレットの作成等を通じまして、安易な個人輸入を行えないようにできるだけの注意を喚起してまいりたいと、このように思っておりまして、先生の御趣旨を徹底してまいりたいなと、このように思っているような次第でございます。
#13
○伊達忠一君 是非それ、徹底してやっていただきたいと、こう思っております。
 それから、区分についてちょっとお聞きをしたいんですが、なぜこうした医薬品まがいの健康食品がはんらんするかという、大きな私は一つに、原因としては、どこまでが食品でどこまでが医薬品かという区分がはっきりしていないことだろうと、私はこう思っております。医薬品と健康食品の区分にそのグレーゾーンがあるがゆえに、悪質な健康食品の販売業者はそのグレーゾーンでの違反すれすれの表示をしているのがたくさんございます。
 また、消費者の側から見た場合にも、医薬品と食品の区分がはっきりしていれば、健康食品を購入するときにどの健康食品が合法か違法かということがはっきり分かるわけでございますが、違法な表示がされていても、効きそうだからといってついつい、今の時代そういうものに頼りたい方というのはたくさんございます。すぐ購入してしまうというようなことだろうと、こう思っております。
 そもそも健康食品は、医薬品とは異なり、消費者自身が選んで購入するものですから、医薬品まがいの健康食品の流通を防ぐためには、例えば病名を表示していれば医薬品になるといった形で、消費者の目から見ても医薬品と健康食品のその区分がはっきりしているというのでなきゃならぬと、こう思うんでございますが、その区分をきちっと、消費者にやはり積極的にその情報を提供していくことが私は重要だろうと、こう思っておりますが、この辺をひとつお聞かせをいただきたいと思っております。
#14
○副大臣(木村義雄君) 今、先生がおっしゃいました医薬品と食品の区分につきましては、まず、薬事法におきまして医薬品の範囲が定められておるわけでございまして、また、食品衛生法におきましては医薬品を除く飲食物が食品というふうに定められているわけでございます。
 医薬品の具体的な範囲は、その成分、それから効能効果等が人の疾病の診断、治療等の目的に資するものであるか否かで判断されるわけでございまして、通知で詳細に定められております。これは高血圧に効きますよといったらこれは食品とみなされないわけでございますから、それはもう現実に網が掛かるわけでございますが、医薬品と食品は販売形態、規制内容が異なりまして、多くの場合、区分は明確なんでありますけれども、国民の最近の健康志向の高まりとともに、この医薬品的な形、形状ですね、何か食品なんだけれども、カプセルに入れたら薬みたいに見えるわけでございまして、その形とか表示とか、そういう限界的なところで非常にあいまいな表現とか表示によって消費者の歓心を買おうと、そういうところが今、先生御指摘のように増えてきているわけでございます。
 厚生労働省といたしましては、医薬品とみなす成分とみなされない成分、健康食品と称して販売をされていたわけでございますが、実際には医薬品の成分が含まれていた製品などの情報をホームページで公表いたしまして、消費者に情報提供を今行っているところでございまして、いずれにいたしましても、国民の健康の保護の観点から消費者に向けた情報提供は大変重要であります。今、いわゆるリスクコミュニケーションでございますが、これは重要であると考えておりまして、健康局長及び医薬局長の私的懇談会といたしまして開催されております「健康食品」に係る制度のあり方に関する検討会におきまして、健康食品の役割や消費者に対する適切な情報提供の在り方などについても検討を進めることとしているところでございます。
 そこで、一方で何か規制緩和、規制緩和という声も非常に一部の方々からありまして、この辺、これからこのような懇談会におきまして、検討会におきましてやっぱりしっかりと詰めを行ってまいりたいなと、このように思っておるような次第でございます。
#15
○伊達忠一君 それを是非ひとつ、一般の方にも分かるような形で研究していただいて、早々にひとつ取り組んでいただきたいと、こう思っております。
 実はこういうことを申し上げながら、私もそうなんですが、どちらかというと糖尿系で、うちの家内もあれが効くだのこれが効くだのと言って、よく、恐らくここにおいでの先生方も何らかの習慣病を持っていて、私も清水谷の宿舎にいるんですが、朝になると皆さん各々のを持ってくるんですね、これ効くと言ったりして。こういう質問していながら何か調子悪いんですが。
 私はどちらかというと余り愛用しない方なんですが、家内なんか、香醋なんて、最近中国のあれなんかも、人に聞いたら、やっぱり相当の人が、かなりの人が飲んでいるということで、もう一粒ぐらい飲むと、いやいや、これは薬でないんだから、もう食品なんだから何ともないと逆に家内から勧められるというようなことがあって、実は、そういうものもやっぱりきちっとしていかなきゃならぬ、こう思っているんですが、中には確かにそういう効果のあるものもあると思うんです。
 しかし、中には、さっき申し上げたように四人も亡くなっていく、薬を飲んで亡くなっていくといったり、私の知っている方で、やっぱり肌が随分、中国の大豆食品で、これは個人輸入していたんですが、荒れて実は二週間も病院に掛かったとか、お年寄りが実は、何か昔、健康機器だとか何かと集めてやっていたような人が、今度健康食品だとか何かでお年寄りを集めて随分たくさん量売って、今、私もその中に実は入ってお話を売っている方としたことがあるんですが、巧みな言葉遣い、いや、効くとは言っていなかったよ、いいよ、高血圧にいいよと言ったら、おばあちゃんが是非とこう言ったとか、そういうことも実はあるわけでして、そんなことで、そのおばあちゃんは下痢をしてまた病院に行ったというようなことで、せっかく大臣始め皆さん方が抵抗勢力に遭いながら医療費を削減しても、一方でそういうのを飲んでどんどん病院に掛かられたら、これは何にも医療費削減にならないわけでして、是非そのためにも実は早いところ取り組んであれしていただきたい、こう実は思っておるところでございます。
 そこで、その表示についてちょっとお聞きをしたいんですが、実は、「ご存じですか?」という、これは厚生労働省の出しているやつですね。これは副大臣のところにありませんか。それで、これちょっと私、これいいのかなと。せっかくそういうことを今、副大臣がおっしゃったように取り組もうとしているときに、例えばこれ、左の方のやつは、疾病が治癒したり、健康が増進するものではありませんと。これは前置きとして多量摂取ということがあるんですが、健康が増進をするものではないということを返すと、健康が維持されるのかなという、現状の維持ということなのかなという感じをしてみたり、これはまあ厚生省で認めていない方なんですが、一方で、大臣の認可を受ければというようなことの中の健康食品の中に、血圧が高めな方に適する食品ですと。これは僕は、むしろ医薬品に入っちゃうんでないか、こういう表示というのは。これはどうなんですか。例えば、コレステロールが高めな方に適する食品です、これは僕は医薬品でないかと、こう思うんですよ。
 まだたくさんあります。血糖値が気になる方に適する食品です、これはみんな飛び付きますよ、糖尿病の方は。これ自身が私は、さっき副大臣申し上げたように、素人の方は、こういう表示だというと、医薬品か健康食品かという判断、私は付かないと思うんです。はっきりしたこういう、血糖値というのはもう高いか低いかである程度、それは一過性のものだとかいろんな製品というものはあるけれども、糖尿の一つのバロメーターであるということになりますし、コレステロールというのはもう高血圧のあれだということになりますとね。これはたくさんあります。虫歯の原因になりにくい、ならない食品というような、こういうことになると、食後の血中の中性脂肪を抑える食品だとか、骨の健康が気になる方に適する食品ですなんて、何か骨髄症のあれに効くんでないかと思って。これはどうなんですか。
#16
○政府参考人(遠藤明君) まず、特定保健用食品でございますけれども、この制度は、例えば血圧などを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えるのに役立つなどの食品の保健機能を表示することを、有効性や安全性等の科学的根拠に関する審査を行った上で、厚生労働大臣が個別に許可をしているというものでございます。
 医薬品との違いは、先ほど木村副大臣の方から御説明をさせていただきましたように、疾病の診断、治療等の目的に資するというふうなことになっておりまして、あくまでもこの特定保健用食品での表示につきましては、この医薬品の定義には当てはまらないように審査をしているというところでございます。
 いわゆる健康食品の中には虚偽、誇大広告を行っているようなものもあって、今回、健康増進法の改正を御提案させていただいて、その禁止規定を盛り込もうとしているわけでございますけれども、そういった中にあって、この特定保健用食品につきましては、厚生労働大臣が審査をすることによりまして信頼性のある食品を提供しているという趣旨でございます。
#17
○伊達忠一君 いや、だから信頼のある食品はいいんだけれども、先ほどから副大臣と私お話ししていることは、医薬品との境というものは非常に紛らわしいから、そのグレーゾーンぎりぎりに悪質業者というのは利用してくるんだよということを言っているから、これは私は、素人が聞いたら医薬品だと思うよ、正直言って。あなたはそんなことを言っているけれども。
 だから、今、副大臣が、その辺を今学識者といろいろと協議をやって、一般の消費者の方にも分かりやすいように何とか努力していきたいと言っている反面にしちゃ、あなたが言っていることはおかしいんだよ、大体が。検討すると言っているのに、片方は適正だなんて言って、どういうことなの、それ。
#18
○副大臣(木村義雄君) 検討することになっております。
#19
○伊達忠一君 これは副大臣、見ていますか。あるでしょう。
#20
○副大臣(木村義雄君) ここはいつも議論になるところでして、双方から、先生のような御意見もあれば、特定保健用食品の団体がございまして、その辺からも、団体からもいろいろと意見等が出ておるところでございまして、この辺これから、おっしゃるとおり、先生、検討させていただいて、話を詰めてまいりたい、このように思っています。
#21
○伊達忠一君 副大臣だとか大臣が検討すると言っているんだから、そんな教科書みたいなことを、正当性のようなことを言ったって駄目ですよ、それ。その辺ひとつ、大臣も含めてひとつしっかりお願いしたい、こう思っております。
 副大臣、団体は、この辺のこっちの方の食品の団体の意見を聞いたら、これ改善できませんよ。
#22
○副大臣(木村義雄君) 団体には様々な団体がありますから、先生のような団体もありますしいろいろありますから、どうぞ御懸念なく。
 ありがとうございます。
#23
○伊達忠一君 是非そういう適切な識者の皆さん方の御意見を聞いて、ひとつお願いしたい、こう思っております。
 それでは、最後に表示の制度についてでございますが、実は昨年、いろんな偽称事件が起きまして、食品に対する不信というものが非常に高まってまいりました。そこで、国民生活動向調査というんですか、そこで調査したところ、信頼できないというのと、どちらかというと信頼できないというのと合わせると六七%ぐらいの方が表示に対する信頼をしていないんですね、国民の皆さん方は。
 それで、それはいろんな問題があるんだと思いますが、一つには、そういういろんな事業者の人たちが、昨日もそういう質問をさせていただいたんですが、売れるところのブランドの名前を付けて売って、それが高く売れる、そして足が速いということになれば少々目をつぶってでも出してしまうというような、販売に出してしまうというようなことがあるようなんですが、もう一つには、いわゆる食品衛生法が厚生労働省でJASが農林省だというような、昨日も申し上げたいわゆる縦割り的な一つの行政管轄に実はあるんではないかというふうに思うんでございますが、これはどっちにとっても、消費者にとっても事業者にとっても、私は分かりにくいことだろう、こう思っております。
 そのようなことから、こういう表示に対するこれからの取組についても、どう対応されようとしているのか、お聞かせをいただきたい、こう思っております。
#24
○国務大臣(坂口力君) この表示というのは非常に大事なものだというふうに思います。なかなか御指摘のように国民の皆さん方は信頼されておみえにならないということもあるかもしれませんけれども、しかし目安にはされているんだろうというふうに思いますが、いわゆる賞味期限と、それから何でしたかね、品質保持期限、両方あって、こうしたものも一応農林水産省と厚生労働省の方の合同の会議をやりまして賞味期限ということになったそうでございまして、私は賞味期限よりも品質保持期限の方がよく分かるような気がしますけれども、しかし皆さんに決めていただいたことでございますから、賞味期限ということで統一をするということになります。ばらばらに皆がやっておってはいけませんので、統一するところは統一をして皆さんに御理解をしていただきやすいようにしていかなきゃいけないというふうに思っています。
 両省集まりました話合いの場を作っておりますので、今後もまた続けていきたいというふうに思います。
 それから、先ほどの薬まがいと申しますか、食品の話もございましたが、ここにも「医薬品と誤解されるような、疾病の診断、治療、予防等に関係する表現は認められません。」とこちら側の、同じページの左側には書いてあるわけでございます。その右側に今おっしゃいましたように「血圧が高めの方に適する食品」と、こう書いてあるわけで、これ具合悪いわけでございますが、誤解されるようなものは認められないということでありますから、多くの国民の皆さんが見ていただいて、これは誤解されるぞと先生おっしゃるように皆が言うようだったら、この表現というのはぼつぼつ変えていかなきゃいけないということなんだろうと思うんですね。
 こういうことをちゃんとやっぱりしないと、皆信頼をなくしていくわけですね。だから効くというふうに書いてあるものほど効かないと皆が思うようになっていくわけでありまして、私なんかもそう思っております一人でございまして、効くと言われるものほど効かないと思っておりますが、皆がそういうふうに思われてしまってはこれはいけませんので、この表示というのは非常に大事なものでございますから、両省ちゃんと連絡をして統一をしてやっていくようにしたいというふうに思っております。
#25
○伊達忠一君 是非ひとつ早急に取り組んでいただきたい。大臣、副大臣にお願いいたします。
 これで終わります。
#26
○朝日俊弘君 おはようございます。民主党・新緑風会の朝日でございます。
 今日は、食品安全基本法と関連して、食品衛生法及び健康増進法の改正について幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今回の改正の中身に入る前に、是非ちょっと大臣から国民の皆さんにメッセージをいただきたいと思うんですね。
 といいますのは、五月一日から健康増進法が施行段階に入りました。ところが、新聞で見ますのは専ら駅の禁煙になったという、いわゆる受動喫煙防止義務の話ばかりでして、その割にはこの辺に灰皿があるのはいかがなものかと思うんですけれども、これは委員長の方で検討していただくとして、あれはたしか健康増進法だったわけで、受動喫煙防止法ではなかったわけですね。
 振り返ってみると、去年の通常国会で結局あの法案は健康保険法とセットで審議されたものですから、もう大方の皆さんは健康保険法の三割負担がどうのこうのという話にどうも行っちゃって、健康増進法の議論が、あるいは中身がちょっと十分国民の皆さんにお伝えできなかったという点があるんじゃないか。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 そこで、この五月一日から健康増進法が施行段階を迎えました。このことによって国民の皆さんの健康にかかわる課題がどういうふうに動いてくるのか、あるいはどういうふうに変わってくるのか、これは改めてこの時点で、厚生労働大臣として健康増進法の施行に当たって国民の皆さんに是非メッセージをいただきたいと思うんですが、いかがですか。
#27
○国務大臣(坂口力君) 昨年の医療保険のときに、今お話しいただきましたように、ほとんどが三割負担の議論になったわけでございますが、ただ一人朝日先生から御質問をいただいたことを記憶をいたしておりまして、これは食品衛生法か何かの焼き直しじゃないかと、新しいものでも何でもないぞというおしかりを受けたことを今も……
#28
○朝日俊弘君 栄養改善法。
#29
○国務大臣(坂口力君) 栄養改善法、失礼しました、栄養改善法の焼き直しではないかというようなおしかりを受けたことを記憶をいたしております。
 五月一日からいよいよこれを本格的な軌道に乗せたわけでございますが、これだけ高齢化社会が訪れ、そしてまた疾病そのものの構造も変わりまして、いわゆる生活習慣病なるものが中心的な大きな課題になってまいりました。
 そうした中で健康増進をしていくということになりますと、国民の皆さんお一人お一人がやはりその日その日の、生活に注意をしていただいて、その積み重ねが結果として健康に大きく影響をしてくるという時代でございますから、その日その日の、一日一日の積み重ねをどのようにしていただくかということに対して国の方も対応をしていかなければならないというふうに思っている次第でございます。
 そうした中で、食品の問題も大きな分野を占めますし、あるいはまた休暇でありますとか、あるいはまた運動でありますとか、そうしたことも総合的な立場から考えていかないといけない。もちろん、たばこを吸う吸わないというような問題も含まれてまいりますが、全体としてバランスの取れた生活をどう維持をしていただくようにしていくか。
 今までの健康という物の考え方からいきますと、何となく健康診断を受けて、そうして今度は悪い人はそれに対して治療をしてというだけが健康の問題みたいにとらえられてまいりましたけれども、今後の問題としては、そういう問題も大事ではございますけれども、それだけではない。その前段階のところでどういう生活をしていただけるように社会構造そのものをどう改革をしていくかということが国には課されているというふうに思っている次第でございまして、そうした考え方をやはり中心にしながら健康増進の問題に取り組んでいくという決意が大事だというふうに考えている次第でございます。
#30
○朝日俊弘君 何かもうちょっと迫力というか、必ずしも的確じゃないなと思うんですね。
 私は、やっぱりこの機会に改めて生活習慣病をみんなで克服しましょうというキャンペーンをやらなきゃいけないんじゃないかと。従来、母子保健から学校保健、そして企業における職域保健、そして老人保健と、ばらばらにやっていたことを行政の方もできるだけ連携を取って、あるいは継続的にフォローできるように頑張るから、国民の皆さんも生活習慣病の克服に向けて一層行政とタイアップして、あるいは行政の支援を受けながら生活習慣病を克服しましょうという、そこがポイントじゃないかなと私は思うんですよね。
 だから、これは一度ちょっと大臣、お答えは結構ですから、検討してみてください。どういうメッセージをあるいはどういうキャンペーンを、せっかく健康増進法が施行段階に入ったわけですから、これからいろんな機会をとらえてやっていくことができると思いますので、まずは私は、国民の皆さんに何らかのメッセージをお伝えする必要がある、そのことがむしろ逆に言えばこの法律の本旨だというふうに私は思う。そうでなければ、健康増進法なんというのはどうも名前に偽りありと、こういうふうに言わざるを得ない。是非これはちょっと検討をお願いしたいなと思います。
 その上で、じゃ行政的にはどう変わっていくのか。お聞きしますと、五月一日、施行を迎えて、健康増進法に基づく基本方針というのが打ち出されたとお聞きしていますが、その中身、一から十まで説明をいただくことは求めませんが、主としてこの健康増進法の施行によって国そして特に都道府県、市町村で何がどんなふうに動いてくるのか、これは行政レベルでどう対応しようとしているかということの姿勢を皆さんにも説明する必要があると思います。その点について御説明をいただきたいと思います。
#31
○政府参考人(高原亮治君) 健康増進法に基づく基本方針は、委員御指摘のとおり、今般発出したわけでございますが、基本的な方向、国民の健康の増進の目標、都道府県・市町村健康計画の策定、調査及び研究、健康増進事業実施者間の連携及び協力、生活習慣に関する正しい知識の普及等について定めております。
 具体的には、個人の健康づくりの取組を行政、社会、全体として支援していくとの基本的な考え方に立ちまして、生活習慣を変えることにより生活習慣病の発症を予防するという一次予防を重視することや、ただいま御指摘がありましたように、関係行政分野、医療機関、企業、ボランティア等の連携による健康づくりの推進などを規定しております。そのため、共通の認識を持つ上で課題を選択し、科学的根拠に基づく具体的目標を設定し、ライフステージや性差等にも応じた健康増進の取組を推進するよう配慮すべきこととしております。
 このことによりまして、現在のところ、必ずしも十分とも言い難い市町村の健康増進計画の策定が促進され、地域保健関係職員に対する研修等の資質の向上や、栄養士、保健師等の確保が図られ、地域と職域、学校等の連携による生涯にわたる個人の健康管理が推進されることになると考えております。
 特に、市町村におきましては、国、都道府県の実施している網羅的な対策に加え、栄養士、保健師等々を主な担い手とする健康増進計画の策定が地域特性を生かした形で進み、健康寿命の延伸等につながるものと期待しておるところでございます。
#32
○朝日俊弘君 今、概要を御説明いただいたわけですが、是非ここで二点、検討していただきたいというか要望を申し上げておきたいと思います。そのお答えはまたしかるべき時期にお答えいただいたらいいと思うので、今日はお聞きいただきたいと思うんですが、一点は、個人情報保護法と関連します。
 結局、赤ちゃんのときから様々な生活習慣病予防のための健康づくり、健康のための指導をしようという場合に、どうしても個人の健康情報というのをそれなりに一定収集しなければいけません。それをどう扱うか。扱い方によっては、例えばある時期ある遺伝的病気を持っていた人が保険の適用から外されたりというようなこともあったりして、目的外に個人健康情報が利用されることがあった場合に非常に困った事態が想定されますから、この健康づくり、健康増進の活動の中で、個人の健康情報をどのように保護し守り、かつその目的のためにきちんと利用できるかという問題については、一定の個人情報保護法という大きな枠組みだけの規定にとどまらず、もう少しきめ細かな対応策、ガイドラインなりが必要ではないかというふうに私は思っていますから、これは一度ちょっと検討をしてみていただきたいと。これが一つ。
 それからもう一つは、やっぱり人づくりなんですよ、計画作りじゃなくて。例えば、職域保健にかかわっている人たちと地域保健にかかわってきた人たちと、同じ国家資格であっても、文化が違うというか手法が違うというか発想が違うというか、だからこの地域保健、職域保健、両方に共通する言葉を見いだす努力をしなきゃいけないという、そういう感じがするんですね。これは、健康増進法の審議のときに参考人として御出席いただいた青山先生あるいは甲田先生からも御指摘がありましたけれども、やっぱり人づくりがないとこの健康増進の枠組みを描いても絵にかいたもちになっちゃうよということをおっしゃっていました。
 是非、ここは計画作りも必要だとは思いますけれども、それを担う、あるいはそれを支える、従事する担当者の人づくりというところを是非もう少し具体的に見えるような形で打ち出していっていただかないと中身が伴ってこないと、こういうふうに思いますので、以上二点、これは検討をしていただきたいということで要望しておきたいと思います。
 さて、そこで今回の改正と絡んだ話に移ります。
 次にお尋ねしたいことは、先ほど伊達委員からも御指摘があったことと関連をし、私も問題意識としてはかなり共有しているなと思うんですが、つまり、今回、私なりに問題点を指摘しますと、健康食品の虚偽・誇大広告の禁止規定と、それから特別用途食品の試験に関する規定をこの健康増進法の中に入れられた。これがどうも座り心地が悪いというか、何で健康増進法なのと。
 後でもちょっと問題点を指摘しますが、医薬品についていえばきちんと薬事法で縛っている。そのほか食品一般についていえば食品衛生法というものがあると。その中間段階に何かよく分からない健康食品というようなものがあって、そこに対して一部分健康増進法がそれにかかわる規制を中に規定するとか、食品衛生法の方にまた一部分規定するとか、何か法律の枠組みとしてよく分からないというか、余りすっきりしない整理の仕方をしているなと。これは多分、そもそも健康増進法が、先ほど大臣のお答えにもあったように、栄養改善法の改正の中身をそっくり引き継いでいるものですから、それで何か健康増進法と言いつつ栄養改善法の中にあった幾つかの規制部分がそのまま残っていて、そこにくっ付けようかという話なんだろうと多分推察しますが、しかし、これは法律の組立て方としては僕は余り正解ではないと実は思います。
 今後どういう形にするのか、検討課題は次でお尋ねしますが、今回、何でこの健康増進法という中にこの虚偽・誇大広告の禁止規定、それから特別用途食品の試験に関する規定を設けたのか。私はむしろ別の、例えば食品衛生法なら食品衛生法の中にきちっと位置付け直して、そこできちんと規制を、いわゆる類似健康食品、類似食品ひっくるめて規制を強化するということで整理した方が良かったんではないかと思うんですが、ちょっとここのところを説明ください。
#33
○政府参考人(遠藤明君) いわゆる健康食品の虚偽・誇大広告の禁止規定でございますが、健康の保持増進に役立つものとして販売される食品について虚偽又は誇大な広告が行われた場合に、これを信じた国民が適切な診療機会を失ってしまうといった健康増進上の問題を防止するために健康増進法に新設するものでございます。
 食品衛生法の方は飲食に起因する衛生上の危害の防止を目的とするもので、その第十二条において、食品が公衆衛生に危害を及ぼすおそれがある虚偽・誇大な表示の禁止規定というものを既に持っているわけでございますけれども、今回の健康増進の観点から行う措置は食品衛生法の目的の範疇を超えているものと考えているところでございます。
 また、もう一つ御指摘のございました特別用途食品の許可に必要な試験に関する規定でございますが、そもそも従前の栄養改善法から健康増進法に引き継がれたものでございますけれども、この試験の迅速化を図るために実施主体を独立行政法人国立健康・栄養研究所に加え、厚生労働大臣の登録を受けた試験研究機関も実施できるようにするということで、これら特別用途食品を利用する国民の期待にこたえ、もって国民の健康の保持、増進に資するために改正をするということでございます。
#34
○朝日俊弘君 説明は全くお役人的説明で納得できませんが、そこでちょっとここは大臣にお尋ねします。
 私は、食品といっても、例えば医食同源という言葉があるし、それから薬ぜんという言葉もあるし、病院で出されているいわゆる治療食以外にも、コンビニでも治療食が売っているという、こういうことですから、変に中途半端に保健機能食品、特定保健用食品とか栄養機能食品とか、別枠で厚生労働省がお墨付きを与えて制度化するということについてはもうやめた方がいいんじゃないかと思っておるんです。もしやるんだったら、本当にその品質が保証できますかと。医薬品だけでもちゃんとできていないのに、こういう部分まで分野を広げて、本当にちゃんと保証できますか。やめた方がいいんじゃないか。
 今検討中というふうに伺っていますから、だからその方向について是非大臣のお考えをお伺いしたいわけです。私は、さすがに、さっき具体的なパンフレットの御説明がありましたけれども、あれは読み方によったら明らかに医療効果というか治療効果をうたっている、あるいはそれを連想させる表現がもうやたらあふれているんですよ。それを特定保健用食品と名付け、厚生省認可とか承認とかと書けば厚生労働省がお墨付きを与えたことになる。全部それは責任を取れますかと言うんです。取れないと思うんですよ、私は。だったらそんな無責任なことはやめようという整理というか区切りを付けた方がいいんじゃないか、そういう方向で検討をしてほしいと思うんですが、大臣のお考えはどうですか。
#35
○国務大臣(坂口力君) 今お話ありましたように、また伊達先生からもお話がございましたように、現在のところは特定保健用食品と栄養機能食品というふうに分けて、そして二つをそれぞれ位置付けている、こういうことになっているわけでありますが、内容は今もお話ございましたように、この栄養機能食品の方はビタミン剤とミネラルだけでございますから比較的分かりやすいわけでございますが、この特定保健用食品というのが分かりにくくなってきている。その表現の仕方も分かりにくいですけれども、しかしその内容そのものも非常にもう分かりにくい。
 医食同源という言葉をお使いになりましたけれども、そういうもう方向があるわけでございますし、確かにそうした中で何が健康のために役立つかということについて、それはいわゆる普通の食品と、それからそれが薬のように特定に飲むことによって役立つということと分けられるかということになってまいりますと、それは分けられないという方向に私はなってきていると思うんです。
 現在の食べております食品の中にも、それは食べることによってかなり健康に役立つものも率直に言ってあるわけでございますから、この中身が非常に分かりにくくなっていると。これは、科学的な分析が進めば進むほど私はここは、この境界線というのはなくなっていくと申しますか、やはりこの食物を食べれば健康に役立つということがより明確になってくるということでございますから、御指摘をいただきましたことも十分理解できますので、ここは少し原点に立ち返っていろいろともう一遍検討すると。中身ができ上がったものをこれからどうしていくかという検討もそれはありますけれども、少し原点に立ち返って整理をしながらやっていくということが大事だという御指摘だろうと思いますし、私もそこはそうではないかというふうに思う次第でございます。
#36
○朝日俊弘君 是非、一度きちんと原点に立ち戻って、しかもあえて注文を付ければ、そのための法律はどの法律を適用したらいいのかということも含めて整理をし直していただきたい。
 ある一定のめどを立てて検討結果をおまとめになるんでしたかね。念のため、予定ちょっと聞かせてください。
#37
○政府参考人(遠藤明君) 現在、第二回までの検討会を終わっておりまして、今後、夏ごろまでに論点を整理し、年末をめどに結論をいただこうということにしております。
#38
○朝日俊弘君 そういう日程のようですから、まだ多少時間もありますので、私は拙速を避けてきちんと原点に戻った検討を是非やってほしいと思います。要望しておきます。
 それでは次に、食品衛生法の関係についてお尋ねをします。
 食品衛生法改正についての前半の質問は、食品安全基本法との関係がどうもまだよく分からないものですから、その部分について少しでも解明できたらということで、今日は内閣の方から食品安全委員会の担当の方にもおいでいただいています。
 どこが分からないのかといいますと、まず私の分からない点を言います。
 リスク評価とリスク管理が、一体どこまでの範囲がリスク評価というのか、そしてどこまでの範囲がリスク管理になるのか、ここがどうもまだよく分からないんです。法案で説明を受けるときには、今回はリスク評価、リスク管理、そしてリスクコミュニケーション、全体としてリスク分析の手法を用いたと、こう非常にうまく説明をされるんで、ああなるほどそうかなとうっかり聞いちゃうんですけれども。
 よく分からないのは、リスク評価というのは一体、つまりある物質のリスク、危険性、あるいは安全性を評価するというのは一体どこまでの部分をいうのか。例えば、ある物質が危険ですよ、あるいは人体にとってこういう害がありますよということを評価するだけだったら、何か現実の問題としては、それがどこにどれだけ含まれたら危険なのかという話とちょっとギャップがあるわけですね。
 リスク管理は、それじゃそのリスク評価を受けたその評価を踏まえて、そういう危険性を伴う食品のマネジメント、管理だけするのかというと、しかし、食品によっては例えばそのものを食べた場合と何か混ぜて使った場合とか、火を入れた場合とか入れない場合とか、随分いろんな場合があって、それに関してそれぞれ何がどれぐらい危険なのかということが違ってくるわけですね。
 そういう安全の基準までもリスク評価のところでやるのか、それとも、いや、それはもうリスク管理の中の基準設定なんだというふうに考えるのか、ここのところがよく分からないんです。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 そこで、できれば幾つかちょっと例を挙げていただくといいのかもしれませんが、まず最初の質問は、具体的なある食品に関しての、これはこういうものがこれ以上入っていたら危険ですよ、あるいは健康を損なう心配がありますよという基準設定というのは、リスク管理を担う機関が行うのか、それとも食品安全委員会の中のリスク評価チームが行うのか、この辺についてまず御説明をいただきたいと思います。
#39
○政府参考人(霜鳥一彦君) 御指摘いただきましたように、今回の食品安全基本法案におきまして設置されます食品安全委員会、これは、消費者の健康保護を最優先にいたしまして、食品安全行政にリスク分析手法を導入いたしまして、食品の安全に関する食品健康影響評価、いわゆるリスク評価を行うこと、あるいは幅広い関係者相互間の情報及び意見の交換、いわゆるリスクコミュニケーションでございますが、これを行うこと、それから重大な食品事故等における緊急対応をすることにしております。
 今御指摘になりました具体的なリスク、食品のリスク評価の手法でございますが、これはまあ化学物質あるいは微生物などといったような評価対象によってちょっと違うわけでございますが、どのような危害でありましても、その時点におきまして国際的に到達されている水準の科学的知見に基づき、客観的に評価を行うことが重要だというふうに考えております。
 具体例でございますので、例えば農薬とかあるいは添加物の成分となります化学物質のリスク評価を行う場合の標準的な手法ということになりますと、まず、実験動物を用いた毒性試験結果から、その化学物質が有害な作用を示さない最大量、これを無毒性量と言っておりますが、これをまず設定いたしまして、この値を、人と実験動物との種差あるいは個体差を考慮するため、安全係数を考慮いたしまして、一日摂取許容量と言われておりますが、そういう量を決めることにしております。これは、認められるような健康上のリスクを伴わずに人が生涯にわたり毎日摂取できる体重一キログラム当たりの量として設定することを具体的な評価ということで考えておるところでございます。
#40
○政府参考人(遠藤明君) 食品安全委員会の方が、ただいまの説明にございましたいわゆるADIでございますけれども、その設定までを担当をするということでございます。これに対しまして、私どもリスク管理機関におきましては、ただいまの例でいいますと、ADIが定められた農薬につきまして、具体的に個々の食品からどの程度国民が暴露をするのかを考慮した上でそれぞれの食品についての残留基準を定めるというふうなことがこちらの役割になり、それをまた監視をしていくというふうなことになるわけでございます。
#41
○朝日俊弘君 そうなんですよ。
 で、例えば農薬でもいいです。ある物質が純粋にその物質として人体に与えたらどういう影響を与えるかという話は、これは実験、動物実験等で出るわけですよね。しかも、それはまあある意味では、一定の問題意識さえ持っていれば、つまりその問題がやばいんじゃないかという意識さえ持っていれば、ちゃんと実験をしてデータを蓄積して、この物質については、ストレートにこの物質をどれだけ与えたらやばいかという話は、これは比較的簡単に客観的に出ると思うんですよ。実験そのものが大変かもしれないけれども。
 問題は、その物質が何に紛れてどういう形で食卓に上ってくるかという、ここが問題なわけですよ。だから、さっきの話でいうと、食品安全委員会はやや、何にどれぐらい紛れたとかいう話はほっといて、純粋にこの物質はどれぐらい危険ですかということだけやるんですか。
#42
○政府参考人(霜鳥一彦君) まず、評価としてはそういうふうにまず決めます。その後のそれをどう具体的に規制を掛けていくかというのは管理機関で行いますが、それがまた具体的にちゃんとしてやっているかどうかというのは、またこれはモニタリング等いたしまして、委員会が必要があればまた再勧告しまして実態に合うような形にいたします。ただ、評価自体はこの委員会がまずやるというところでございます。
#43
○朝日俊弘君 そこが分からないんですよね。実際に、じゃ、ある評価をしましたと、で、この評価に基づいてこの物質についてはこういう点についてきちんとリスク管理してくださいよというふうに管理機関にお願いをする、勧告をすると。で、勧告を受けた管理機関は今度は、その物質が例えばAという食品に入った場合にどれくらいかとか、それが煮た場合はどれくらいかとか、焼いた場合はどれくらいかとか、そういう個々具体的な管理のための基準は食品安全委員会は決めないんですか。これはリスク管理を受け持つ機関が数値も決めるんですか。
#44
○政府参考人(霜鳥一彦君) 先ほど言ったように、最大摂取量みたいなものは委員会が決めます。それを今度先生おっしゃるように具体的な食品に対する規制という形でそれを個別の食品に管理していくということは、それは管理機関が決めることになります。で、その管理機関が決めたことはまた委員会に報告するような仕組みになっておりまして、それをまた委員会としてそれを聞いた上でまた評価いたしますけれども、具体的な自主的な規制等につきましては管理機関でやっていただくというのが今の法律の整理でございます。
#45
○朝日俊弘君 そうすると、ある物質について具体的な基準値を管理機関で決めた、その決めた数値が甘いんじゃないかとかいう場合には安全委員会は何らかの勧告をするんですか。
#46
○政府参考人(霜鳥一彦君) 今回の法律では、勧告いたしまして、それに基づいて、それに応じて実施した状況を管理機関から委員会は報告を受けることになっております。その報告を受けた上で、もし問題があればまた再勧告という法律構成になっているということでございます。
#47
○朝日俊弘君 しかし、その管理機関が、リスク管理を担う機関がそれなりのいろんな現実的な状況を踏まえて基準を設定した、安全委員会はそういう具体的なところまでは十分に検討できなくて、むしろ非常に絶対量としてどうだというようなことを決めるということだと具体的なところまでチェックするノウハウがないんじゃないですか、安全委員会には。
#48
○政府参考人(遠藤明君) ADIを決めるというお話をしているわけでございますけれども、リスク評価と暴露評価との関係をどう考えるのかというところがあるのではないかと思います。
 つまり、リスクを評価するということの中には暴露評価も含まれると。どういうリスクを人が受けているのかということについて評価をする中にはどういう暴露をしているのかということも含まれはするわけですけれども、一方、私どもリスク管理機関の方も個々の食品について基準を定める場合にはどういった食物の摂取をしているのかといったふうなことを参考にして基準を定めますので、その暴露評価については評価機関においても管理機関においても使われ方は少し違うわけですけれども、両者で使うということでございます。
 それから、多くの資料は、多くの場合には、食品安全委員会で行われます健康影響評価の多くの場合はリスク管理機関の方からの諮問に基づいて行われますので、資料の提供も多くの場合は私どもの方から提供するというふうなことになろうかと思っております。
#49
○朝日俊弘君 そうすると、食品安全委員会は一体何をやるところで、どれだけの力量を持ったところなのかというのが分からなくなってくる。
 ちょっと、食品安全委員会と、それからそれを基に設置される評価チーム、そのメンバー構成、どんなふうに考えているのか、まずその点聞かせてください。
#50
○政府参考人(霜鳥一彦君) まず委員でございますが、委員の構成は、それぞれ評価をいたしますので、その専門家ということで七名を予定しております。毒性学の専門家、あるいは微生物学等の専門家、あるいは有機化学等の専門家、公衆衛生学等の専門家、それから食品生産・流通システムの専門家、消費者意識、消費行動等の専門家、情報交流の専門家等の七名を想定をしております。そのほかに、具体的に個別にいろいろ対応ございますので、その下に専門調査会を設けることにしております。これは横並びといいますか、横断的な委員会といたしまして、企画調査専門会、リスクコミュニケーション調査専門会それから危機管理専門調査会を置くことにしておりますが、そのほかに評価を行う評価チームといたしまして、食品添加物あるいは農薬等、十三の専門委員会を設置する予定でございます。
#51
○朝日俊弘君 幾つかの、何かお聞きするとトータル二百人近い形になるという話ですが、その人材はどこから確保されるんでしょうか。もちろん研究機関とか大学とかいうところもあるんでしょうが、結局かなりの数、現在の厚生労働省と農林水産省の関連機関からメンバーを入ってもらうことになるんじゃないですか。
#52
○政府参考人(霜鳥一彦君) 今回、食品安全委員会の委員につきましては、国会同意人事もいただくということでございますので、独立した委員として設置する予定でございます。ただ、先生御指摘のように、個別のリスク評価を行います専門調査会でございますが、これは正式には食品安全委員会設立後に委員会の決定により設置されることになるわけでございますが、現時点で与えられる案件がすべてカバーされるように、先ほど申しました十三程度の専門調査会を設けることということで考えております。
 専門委員につきましては、リスク評価を行う場合に、その時点における到達されております水準の科学的知見に基づく評価を実施し得るよう、必要な分野の学識経験者を任命することを想定しております。その場合にはリスク管理機関に属する研究機関からの人材も登用する場合もあるかと思いますけれども、その場合におきましても、委員会あるいは専門調査会は原則として公開でございますし、かつ科学的なデータあるいは専門的知見に基づいて議論されるということでございますので、私どもとしては、客観性を欠いたあるいは又は中正、公正とは言えないような議論が結論としてはなり難いのではないかというふうに考えております。
 また、専門調査会は議決権がある調査会ではございませんので、議決権は最終的には委員会としての決定でございますので、仮にそういう方が対応されたとしても委員会としての独立性は十分に担保されているのではないかというふうに私ども考えております。
#53
○朝日俊弘君 ちょっと弁解がましい御答弁があったのは、結局そういうエキスパートというのはそんな多くないんですよね、実際は。もうよく分かっているんです。だから、ついこの間まである県の研究所にいる人をちょっとこっちの方に入ってくれみたいな話もあるわけですよ。そうすると、リスク管理を請け負う機関にいた人が、あるいはいる人が安全委員会の下に置かれる専門委員にも兼務したりすることもあったりする。これは本来はそうあるべきではないというのは分かるけれども、現実の人材確保の問題でいうとそういうこともあったりする。そうすると、一体何をしているんだろうかと。つまり、せっかく仕組みとしては安全委員会とリスク管理の機関に役割分担をしたけれども、やっている人はほとんど同じみたいな話になりはしないかという危惧があるんですが、大丈夫ですか、それは。
#54
○政府参考人(霜鳥一彦君) 確かに先生おっしゃるとおり、人材の確保ということで、これからやらなければならない、私どもも同じような問題点を抱えているわけでございます。それを制度的に、そこをしっかりそういうことではないような仕組みを作って、かつ、最初はいろんな形で対応せざるを得ませんけれども、きちっとした対応をするように、今回そういう意味では研究者の養成等の項目も法律上掲げさせていただいておりますので、そこは最終的には基本的事項として出すことにいたしておりますけれども、仕組みとしてそういうことがないような形で対応しているということと、最終的には、委員七名が最終決定権者でございますので、ここは正しく国会の同意人事も得て公平な先生に最終的に決定していただくということを担保しておりますので、私どもとしてはそういう御懸念にないような形で運営させていただきたいというふうに思っております。
#55
○朝日俊弘君 是非、形は作ったけれども魂入れずでは話になりませんので、ここでもやっぱり人材確保というか人づくりというか、という点が非常に重要であるということを指摘しておきます。
 さて、そこで今度はそのリスク管理の部分について、ある意味では、具体的な安全基準というようなものも含めて厚生労働省であれば厚生労働省の担当機関が担うと、こういうお話ですが、この食品衛生法の関連で、厚生労働省が具体的にリスク管理を実際に担う機関としてはどこどこあるのか、少し概略御説明いただけますか。
#56
○政府参考人(遠藤明君) 厚生労働省関連でリスク管理を行う機関でございますが、本省及びその施設等機関といたしましては私どもの医薬局食品保健部、それから地方厚生局、検疫所などでございます。それから各都道府県等で実際に食品衛生を担当していらっしゃる方々、本庁でありますとかあるいは保健所で担当していらっしゃる方々がいらっしゃいまして、そこに配置をされております食品衛生監視員という方々が具体的なリスク管理機関というふうなことになろうかと思います。
#57
○朝日俊弘君 その具体的なリスク管理機関の体制のことについてはこの後ちょっともう少し具体的にお尋ねしますが。
 さて、そこで食品安全委員会は、その各厚生労働、農林水産に属するリスク管理機関によって担われるわけですが、マネジメントの方は、その食品安全委員会が勧告を行う、勧告内容に沿ったリスク管理が行われているかどうか実施状況をチェックする、モニタリングするというふうに説明されているんですが、一体どういうメンバーで、どういうチェック、モニタリングをするのか、果たして食品安全委員会にその能力があるのかというふうに疑いたくなるんですが、ちょっとここの点について説明してください。
#58
○政府参考人(霜鳥一彦君) 先ほど申しましたような安全委員会は七名の委員会と、それからいろんな調査会が設けられるわけでございますが、今回の法律で勧告した後、監視、いわゆるモニタリングをすることにしております。
 その具体的な中身といたしましては、勧告した後、当該関係行政機関からのヒアリングあるいは資料提出による報告を受ける、それから、今回もう一つ大きな柱でありますリスクコミュニケーションでございますが、リスクコミュニケーションを通じまして消費者等からの情報提供あるいは意見聴取、それから具体的な市販の食品などの分析データの収集を行いまして、そういう大きくは三つの柱から実施状況の監視をしていこうというふうに考えております。
#59
○朝日俊弘君 そうしますと、その安全委員会というのは、七人の常任委員がいて、あと約二百名の専門チームがあってということなんだけれども、それだけではなくて、つまり検討する、デスクワークだけじゃなくてちゃんとリスク管理機関においてきちんとした検査がされているかとか、本当にこの具体論で、この程度の濃度でいいのかどうかとかチェックするためには、安全委員会の方にも一定の規模と能力を持った検査研究機能が求められるんじゃないか、そういう機能を持っていて、例えばここの部分はちゃんとした適正な検査に基づいてこういう管理をやっているということが初めてチェックできるんじゃないかと思うんですよね。
 何もそういう能力を持っていなくて、見に行って、説明聞いて、そうかそうかだけじゃ、これはチェックにならないですね。おまえのところ、ちゃんとやっているのか、ちょっとそのサンプルこっちへ持ってきてみろというところまでできなきゃいかぬですよね。そういう機能は安全委員会は持つんですか。
#60
○政府参考人(霜鳥一彦君) そういう機能も果たしていきたいというふうに思っておりまして、具体的に申し上げますと、リスク管理機関によって講ぜられる施策の実施状況を、先ほど先生も申し上げましたモニタリングの一環といたしまして、市販の食品などの分析データの収集を実施すること、あるいは独自にリスク評価が必要な調査研究も実施しようということで、毒性試験等々の調査研究を先生御指摘のような制度管理ができている外部の機関に発注するような予算も計上しているところでございます。これらのことを通じまして、委員会としては適切にモニタリング、リスク評価を実施できるものと考えております。
#61
○朝日俊弘君 予算を確保してそういう能力を持った調査研究機関に委託をするというお話ですが、私は、あなたには答弁はまた求めませんけれども、本来は食品安全委員会がそれ相応の能力を持っていないと、検査研究能力を持っていないと駄目だと思っているんですよ。そういう意味では、今後の検討課題として、それでいいということではなくて、スタートはこれでいかざるを得ないのかもしれないなと思いつつ、将来的にこれでいいとは思っていないということだけは指摘をしておきたいと思います。
 以上、幾つか食品安全委員会とそれぞれの省庁で担当されるリスク管理機関との関係についてお尋ねしましたが、正直言ってまだ具体的にどうなるのか、例えば問題になったBSEのプリオン、プリオンの場合は何がどこまで、どれぐらいの量が危険かというところまでまだ分かっていない。とにかく混じっていれば、あるいはそれがあれば駄目よという全例調査をしているわけで、そういうレベルの物質もありますよね。つまり、一日これぐらいまでならいいとか、そんなところまで解明できていない物質だってある。
 そうすると、それはしかし、ある種危険性がありますよということを安全委員会で評価をしたとしても、それを今度受けたリスク管理委員会の方は一体何をどこまでどう考えたらいいんだというのは非常に難しい種類のケースもあると思うので、幾つか、こういう場合にはこういう機能を持って、どこがどう役割分担するのかという行政の中での一定の機能、役割分担の在り方についてもう少し具体的に説明できるような材料をこの機会に是非求めておきたいと思います。もし、いい説明資料ができれば、次回にでも改めてこの部分については質問をさしていただきます。
 申し上げたいことは、今日のやり取りではまだ、もう一つすっきり、釈然としないということだけ申し上げておきます。
 次に、食品衛生法の関連で、その監視体制なりあるいは検査体制なりの方について、実態についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 まず、食品衛生監視指導、これが具体的には相当大事な仕事になってくると思います。御説明を伺いますと、一つは、一般的な食品衛生監視指導についてはガイドラインを国が定めて都道府県等において計画を作ると。一方、輸入食品に関しては国が直接監視指導計画を作ると、こういうふうになっていますので、まず一般的な部分、つまり食品衛生全体の監視指導のガイドラインについて、あるいはそれを受けて作られるであろう計画についてお伺いしたいと思います。
 皆さんもある程度御存じだと思いますが、実は従来は、食品衛生監視については、どこどこについては年に何回ぐらい監視しなさいよという言わば監視回数が一応定められていて、それに基づいて保健所なりが監視に行くということにはなっていたんですけれども、ところが実際はなかなかそのとおりにはいかないと。
 だから、ある意味では実質上形骸化している監視回数に基づくやや機械的な監視ではなくて、もう少し現場、現状に合った監視計画を作っていくということは、それはそれで分からないではないんですが、ただ、それが余りにもルーズになってしまったんでは問題です。
 そこで、まず国としてどんなガイドラインを定め、そして各都道府県等が作るであろう、作っていくことになる計画の中身についてどんなふうになってくるのだろうかということと、それから、それを実際に担う、監視業務を担う都道府県等における実施体制、実施機関とか具体的に監視に行く監視員の状況とか、そういうことについても御説明をいただいて、その上で今後どういうふうに対応されようとしているのか、御説明ください。
#62
○政府参考人(遠藤明君) 今回の食品衛生法改正案におきまして、国は、国、都道府県等の監視指導に関する役割等の基本的な方向、違反状況、危険情報等を踏まえた重点的に監視指導すべき項目等の監視指導の基本的事項、検査設備等、監視指導の実施体制に関する基本的事項などを指針としてお示しをすることとしております。
 これを踏まえまして、国また都道府県等におきまして監視指導計画を具体的に地域の実情に応じて策定をし、重点的かつ効率的に監視指導を実施をしていくというふうな仕組みとしたところでございまして、このような指針や計画の策定を通じまして、国及び都道府県等における必要な監視体制の確保を図りたいと考えているところでございます。
 具体的にこのような監視指導に当たっている職員といたしましては、全国の都道府県等におきましては、平成十三年度におきまして、全国五百九十二の保健所を中心といたしまして約七千四百人の食品衛生監視員が配置をされており、このうち三千三百人が日常的に食品衛生法に基づく監視や指導の業務に当たっているというふうなことでございますし、また、国におきましては、食品保健部、地方厚生局、検疫所などで約五百人の人員を抱えているというふうなことでございまして、このような体制を通じまして、国民の健康の保護を図る観点から食品の監視体制の充実強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#63
○朝日俊弘君 例えば、保健所の数がこの十年間ぐらいで、約八百五十くらいあったのが五百九十あるいは五百八十ということになってきて、非常に数が少なくなってきているんですね。これは従来、保健所というのがいわゆる食品衛生、環境衛生等の分野と、それから地域保健の分野と両方担っていた時代があって、そのときの数が大体八百五十ぐらいでしたよね。それで、地域保健法ができて、地域保健センター等で地域の保健活動、対人サービスについては地域保健センターでもっと重層的にやっていこうというふうになった以降、約百二、三十の保健所がなくなってきているわけですね。果たして、じゃ、そこに残されたいわゆる食品衛生、環境衛生に対する保健所の力量というのかパワーがちゃんと保たれているんだろうか、むしろ落ちてきているんじゃないだろうかという気がしてならないんですね。
 もう一つ、監視員の数も約七千五百人とこういうおっしゃって、そのうち三千人はちゃんと実務を担当しているという話なんですが、話を聞いてみますとほとんど兼務なんですよ。あれもこれもせいという形でやらされているのが実態なんですよ。
 だからちょっと、恐らくそのこと分かっていてお答えになっているんだと思うけれども、本当に私は、この都道府県等、つまり保健所を持つ中核市とかも含めてのことだと思いますが、実施機関としてあるいは監視能力を十分に発揮できるかということについては相当に心配をしているんですよ。
 だから、今ざっとした御説明、保健所の現状の数とか御説明いただきましたけれども、ちょっと認識が甘いんじゃないか、もっと相当に体制をきちんと作っていきますという方向をお示しにならないと、現場では対応できなくて、結局は、結局は前のように、数値目標は示したけれども全然実施できないということになりかねないと思うんですが、どうですか。ちょっともう一遍お尋ねします。
#64
○政府参考人(遠藤明君) まず、その保健所の数の問題でいいますと、地域保健法の施行前から、この食品衛生に関しましては、例えば検査の高度化というふうなこともございまして、集中化をしていくというふうな動きが見られております。そういった形で高度な試験検査にも対応していこうというふうなことでございます。
 それからまた、職員の研修等についても従来からやってきているわけでございまして、特に今回こうした大規模な制度改正が行われますので、各自治体の職員に対します制度の周知徹底といったふうなことにつきましては更に力を入れてまいりたいと考えております。
 また、実際に監視指導を行うその計画につきましては、計画策定の段階で住民の意見を聴くようにというふうな規定も設けてあるわけでございまして、住民の目の行き届く中でそういった監視が行われていくというふうなこと、それには当然、監視を行った結果に対する、何といいますか、住民の目といったふうなものも入ってくるわけでございまして、そういったもろもろの施策によりまして、この食品の安全の確保を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#65
○朝日俊弘君 それは半分は次の質問の答えじゃないですか。
 次に質問しようと思ったのは、監視指導をするとその結果がどうなんでしょうかと。まずは住民、地域の皆さんに知ってもらう、公表が必要でしょう。監視結果の公表について、どんな方法でどの程度まで実施しようとされているのか、これについてお伺いします。
#66
○政府参考人(遠藤明君) 具体的には、国及び都道府県等の策定いたします監視指導計画に基づいて実施をされる監視指導の結果の公表については、その方法あるいは範囲につきまして現在検討しているところでございますけれども、現在のところ、昨年の議員立法によりまして、食品衛生法に違反した者の名称等の公表について厚生労働省及び都道府県等の責務とされましたことを踏まえまして、都道府県等に対し、営業者の名称、所在地、施設名、違反内容等について記者発表あるいは各都道府県等のホームページ等により公表をするというふうな通知を出しているところでございますし、また、輸入食品の全違反事例につきまして、平成十四年六月から、輸入者名、所在地、輸出国、違反内容等を厚生労働省のホームページにおいて公表をしているということでございまして、今後、こうした従来からの取組に加えまして、監視指導の結果について公表していくというふうなことによりまして、違反食品の流通防止あるいは同じ、同一食品による健康危害の拡大の未然防止といったことを図り、また監視指導の実施状況についての国民の理解を一層深めてまいりたいというふうに考えております。
#67
○朝日俊弘君 今回の法改正の一つの大きなポイントがリスクコミュニケーションですから、そういう意味では、是非積極的な方法で可能な限り広い範囲の結果を公表するということで検討を詰めていただきたいと思うんですが、いつごろこれは明確にできますか。ちょっと念のため聞いておきます。
#68
○政府参考人(遠藤明君) 実施状況についての公表につきましては、法律、改正法の十三条の三、十三条の四で定められているところでございまして、来年の四月、十六年の四月に施行を予定をいたしております。したがいまして、それまでに必要な手続等を定めたいと考えております。
#69
○朝日俊弘君 次に、輸入食品の問題について、先ほども関連した御質問がありましたが、これは今回の改正で直接国が監視指導計画を作成すると、こういうことになって、より国の責任が重要というふうに思います。
 ところが、資料を見せていただきますと、モニタリング調査といいますか、検査率が、これは輸入食品全部検査しろというのはとてもできる話じゃないと思うんですが、それにしても検査率が六・八とか、一割も行っていないですね。いいか悪いかは別にして、今、日本のこの食料、輸入に頼る比率がどんどん上がってきている、量も種類も増えてきているという中で、特にこれは検疫の体制をどうするかということになると思うんですが、ここはちょっとひとつ大臣、この国の責任において輸入食品検査体制を、相当これは本腰を入れて機関の充実整備あるいは人材確保を図る必要があると思うんですが、ちょっとこの点、大臣のお考えをお聞かせください。
#70
○国務大臣(坂口力君) ここは、御指摘をいただきますとおり、今後更に充実していかなきゃいけないと私も思っております。
 今年増えたといっても十五名でございますから、今までのスピードからいえば、それは十五名というのは大変なことだという話はありますけれども、しかしこれで足りる、率直に言って足りるわけではございません。ですから、民間に委託をするというようなこともそれは検討はしていかなきゃならぬですけれども、それでもできることとできないこととそれはありますので、国の方がしっかりやはりやっていかなきゃならないわけで、モニタリング検査、やはり一〇%、少なくとも一〇%まではやはりやるというふうにしないとモニタリングの機能を果たさないんじゃないかと、私も率直にはそう思っております。
 それで、現在のところも、非常に忙しいようなときには、例えば中国から入りましたものが大変、農薬問題であったというようなときに、そうすると全量検査をするというようなところが一部ありますとパンクするわけでございまして、OBの皆さん方にもお手伝いをいただいたり、その場その場でしのいでいるわけでございますが、ここは充実を更に図っていきたいというふうに思っております。もちろん、機械化して、そしてできるところはそういうふうにもしなきゃならないというふうに思いますけれども、いずれにいたしましてもある程度のマンパワーがこれは必要であることだけは間違いがございません。そこをひとつこれからもしっかりと主張していきたいというふうに思っております。
#71
○朝日俊弘君 何とかせめて一割程度はというお話で、それはそう思います。是非御努力をお願いしたいと思います。
 さて、今は輸入食品に対する検疫体制の問題ですが、さっきの質問と関連しますが、つまり、都道府県段階における食品衛生監視指導業務と関連しますが、もう一方で検査体制も重要であります。
 先ほどの御説明では、各都道府県等では保健所なり、あるいは政令市等では衛生研究所、衛研を設置して、そういうところをも使ってというか、検査体制を整備しているわけですが、これも、先ほど私が幾つか数字を挙げたように、数的には何か減ってきているんではないか。ただ、衛生研究所の数は、必ずしも減ってきているというよりは、むしろ少し増えているかなという気がするんですが、それにしても現状どうなのかな。むしろ、これからいろんな形で都道府県における公衆衛生あるいは食品衛生関係の業務が、いろいろこういう状況の中で注文というか要請が多くなるのに、どうも保健所なり衛生研究所の体制はやや、じり貧といえば言葉が良くないですが、やや不十分な状況にじわじわと追い込まれていっているのではないか。
 ここはひとつ改めて、都道府県における食品衛生の問題がこれだけ議論になり、そしてこれだけの法改正をするということですから、この機会に是非、保健所及び衛生研究所の体制について、現状をきちんと踏まえ、それの充実強化に向けて是非大臣に御努力をいただきたいと思うんですが、この点については大臣はどうでしょうか。
#72
○国務大臣(坂口力君) いわゆる地方の衛生研究所といったところ、全部で七十六か所でございまして、これも、減ってはおりませんけれども、そう大きな数では率直に言ってございません。それで、各都道府県の状況等を私も見ておりますが、必ずしも保健所が都道府県の中で重視されていないと言うと語弊ございますけれども、しっかりと取組がされているかといえば、必ずしも私はそうでないというところがかなりあるというふうに思っております。
 それで、昨年でございましたか、ホルムアルデヒドか何かの件が起こりましたときも、三か月に一遍ずつ検査をしなきゃならないことになっていて、実際は三年も四年もやっていなかったというようなことになるわけであります。三か月に一遍もやる必要もないと思うんですね、これも。その辺の見直しも私は必要だと思うんです。そんなできないことをやれというようなことを決めていっても、これも話にはならない。もう少し現実に合った形にして、そして、しかしそのことは決めた以上はしっかりやっていただくという体制にしなければなりません。これは、都道府県との今後のこれは大きな検討課題だというふうに思っておりまして、国の方もしっかりやらなきゃなりませんが、都道府県の方もやっていただかなきゃならない。
 それから、政令指定都市のお話もちょっと出していただきましたが、県がやるべきことと政令指定都市等を含めた大きな市が中心になっておやりをいただくことと、この整理も少ししないといけないというふうに思っております。
 国のやるべきこと、県のやるべきこと、そして、市町村と言ってしまいますと町村でできるかという話になりますから、大きくこれから市町村合併でも進んでいけばこれは別でございますけれども、現在の段階ですべての市町村というわけにはまいりませんから、政令指定都市を中心とした中心的な市においておやりをいただくべき仕事といったようなものと、少しその辺も整理をして、そして全体として抜け目のないように、抜けたところのないように、そこを網羅していくようにどうしていくかということを、総合的な体制を組むということが今大事だというふうに思っている次第でございます。
#73
○朝日俊弘君 今日の質問の冒頭に健康増進法の話もさせていただきました。今回、食品衛生法の改正ということで、ある意味では公衆衛生、地域保健の分野の非常に大きな法制度改正が行われた時期ですから、この期にやはり現状を改めて点検、検討いただいて、どう実質的に充実強化ができるか、是非取組をお願いしたいと思います。
 そこで、そのことと関連して、念のために伺っておきたいことが一つあります。
 実は、確かに保健所もそして衛生研究所もそれなりに検査を担っているわけですが、正直言って、なかなか保健所、衛研だけで担い切れないという部分があって、最近そういう意味では民間の検査機関に委託をするという事例も結構増えてきている。今後も登録検査機関を活用しろという方向が打ち出されているわけですが、それはそれで現実的な対応として必要だと思うんですが、ただ私はその場合に三つ条件があるというふうに思っているんです。
 一つは、これはやや専門的なことになりますが、GLPという食品衛生検査精度管理、これを踏まえた検査をちゃんとやってもらわないと困る、これが一つ。それから二つ目に、そこだけに任せっ放しではなくて、部分的にしろクロスチェックができるようなシステムをルール化する必要がある。そのことによってまた精度管理がよりきちんとできる。三つ目に、行政の側あるいは第三者機関でもいいんですが、一定の水準を確保していただくために、その検査機関に立入調査ができる。この三点が条件として必要ではないかと私は考えています。
 そのことによってようやく一定の検査のレベルというか、水準というか、精度が保たれるというふうに思うんですが、この点についてのお考えをちょっと聞かせてください。
#74
○政府参考人(遠藤明君) まず一点目の食品衛生検査精度管理の点でございますけれども、登録検査機関の検査の技術的適正性を担保するために、法律上、機械設備や人員のほかに、試験の信頼性確保のための業務管理体制についての要件を法定しているということでございまして、国において登録申請時あるいは更新時にその点につきましても厳格に審査をしてまいりたいと考えております。
 次に、クロスチェックの点でございますけれども、都道府県が登録検査機関に試験事務を委託するに当たりましては、地方衛生研究所等により適宜、同一検体によるクロスチェックを行い、検査が適正に行われているということを確認するよう指導してまいりたいと考えております。
 それから三点目に、登録検査機関が法令等の要件に従い適正に検査を実施していることを担保するために、国の地方厚生局によりまして定期的あるいは不定期に立入検査を実施するなどして適切に監督を実施してまいりたいという考えでおります。
#75
○朝日俊弘君 以上、主として食品の安全というところをどう担保するのかというところで、いろんなその体制の整備等についてもあるいは行政の側の対応についても聞いてまいりましたが、私は、もう一つ大事なことは、これは最後に大臣にお伺いしますが、やっぱり安全の確保と同時に安心が大事だ、消費者の皆さん、国民の皆さんがもう少し安心感を持っていただくということが極めて大事だと。この点については、この間の法改正の趣旨を説明されるときに、いや、そういうことも十分承知してリスクコミュニケーションをもう徹底的にやるんだ、こういうことで御説明があるんですが、どうも私は、リスクコミュニケーションという言葉が躍っている割には、消費者の不安を一体どこでどう受け止めてくれるのか、その仕組みなり体制なりがどうもよく見えてこないんですよ。
 今までかなりいろんな問題が発覚というか発見されたとき、結局は消費者の皆さんがこれちょっとおかしいよと思ってあちこち走り回って、ようやくどこかで検査してみるとやっぱりおかしいみたいだというところから話が広がったという例が非常に多いんですね。つまり、言いたいことは、一番結構敏感なのは学者や専門家よりも消費者じゃないかと。だから、実際に使う人、消費者の皆さんが、もちろんいろんな、これから安全委員会で評価をされ、あるいは管理機関の方で基準を作られ、そういう情報を知っていただくということも必要ですけれども、逆に、うまく整理されていないけれども、直観的にというか、何となく不安だと。これをどう受け止めてどう安心してもらうかということがどうもちょっと見えてこないんですね。
 例えば、具体的に言うと、ある人がある食品について、これちょっとおかしいんじゃないのとなったときに、どこへ持っていけばいいのか。例えば、あれなんでしょうかね、今度できる食品安全委員会に直訴すれば一番いいのかしらと思ったり、いやしかし、もっと身近にきちんと受け止める体制が欲しいなと思うわけですね。つまり、一方で様々な委員会を作り、あるいは行政がそれに対応した仕組みを検討し、そしてより安全を確保するためのリスク評価とリスク管理をする、これはこれで非常に大事なことだし、中身がどこまで伴うかやや心配な点はあるけれども、今回これで一歩踏み出そうとしているということは理解できる。安心の部分がどうも見えないんですね。
 そこで、大臣に最後に、消費者の皆さんに、国民の皆さんにどういうふうに安心していただけるんだろうか、今度の改正でどこがどう消費者の皆さんにとって変わってくるんだろうか、ここを是非PRも含めてお答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
#76
○国務大臣(坂口力君) 国民の皆さん方、とりわけ消費者の皆さん方との対話ということを今度取り上げまして、定期的には年八回という予算枠も取っているということでございますが、そのほか、規格の基準を変えますとか何かを変えるというようなときには、さらにそのたびにいろいろの御意見を聴くということになっているわけです。
 問題は、それ以外にそのときそのときの問題もあると思うんですが、皆さんのお声の聴き方をどういう形でやるかということが私大事だと思うんです。例えば、今までよくやりますように、どこどこに出張して、どこどこの県を決めておいて、鳥取県なら鳥取県に行って、そしてそこでいろいろ御意見を聴きましょう。そこでも団体のお偉い長の皆さん方に、だれだれさん、どの肩書の会長さん、会長さんというような人に来てもらって、そこで、いかがでございますかという、これで一遍やりましたというのでは、やっぱりこれ駄目なんだろうと思うんですね。
 今、政府の方があちらこちらで、それぞれの大臣出掛けていきまして、それぞれの地域の皆さん方の意見を聴く、それなんかはもう何が出てくるか分からぬわけでありまして、もうあたふたしなきゃならないわけでございますけれども、やっぱりそういうふうな、それは全然関係のないこともありますけれども、しかしそうした中から拾い上げるということも大事なんだろうというふうに私は一つ思っております。
 それからもう一つは、それはいろいろなことがありましたときの窓口でございますが、これは例えば薬なら薬の副作用に対する窓口、これは厚生労働省窓口作りまして、そして医療機関からも、あるいは生産者からも、そしてまたそれを使われた皆さん方の方、患者さんの側からもいろいろの提供をいただくようになっている。これも物すごい数で来るわけでありますから、その中には全然関係のない、全く外れたものも中にはありますけれども、非常に重視をしなきゃならないものがその中に含まれている。
 問題は、その中でこれが大事だということのふるい分けをしてそれを拾い出す、その目を持っている人がそれをやらないと、その中でせっかくいただきながら、それが無に終わってしまうということになり得るわけでありまして、これは私は、都道府県なら都道府県、せめて都道府県単位、それよりも余り小さくし過ぎても、それだけの人たちが本当にちゃんとやってくれるかということがありますから、国でやるか、あるいは小さく割れば都道府県でやるか、あるいはそのもう一つ中間でやるかというぐらいな窓口でこれは対応をしていかないといけないのではないかというふうに思っております。
 国一本でやるというのもこれなかなか大変なことでございますから、国と都道府県で両方とでやるということでもそれは結構だというふうに思いますが、窓口を明確にして、そしていろいろ御心配になっていることをそこに受け入れる、そしてその中で何が大事なのかということを逃がさないようにするために、そういう窓口を作りましたら、その都道府県の皆さん方のそうした人たちを多少訓練もしなきゃならない、現状はどうかということもよくお考えをその人たちにいただかなきゃならないわけで、そうしたことの訓練もふだんから行うというようなことも含めてやっていかないといけないのではないかというふうに思っている次第でございます。
#77
○朝日俊弘君 終わります。
#78
○委員長(金田勝年君) 午前の質疑はこの程度といたし、午後一時まで休憩といたします。
   午前十一時五十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時二分開会
#79
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#80
○沢たまき君 よろしくお願いいたします。
 一問目なんですが、大臣にちょっと漠とした御感想をいただきたいと思って質問をさせていただきます。
 食品衛生法等の一部を改正する法律案は約半世紀ぶりの大改正になります。この五十年間、日本人の食生活、食文化というのは大変、本当に変わりました。「粗食のすすめ」というのを書いていらっしゃる幕内秀夫さんは、現代の食生活が抱える三つの問題として、第一、米を食べなくなった日本人、第二に、食生活が欧米化した日本人、第三に、栄養素にこだわり過ぎる日本人と指摘しております。また、五無の食生活と定義付けて、無国籍、無地方、無季節、無家族、無安全と今の日本人の食生活に警告を発しております。
 率直に言って、昔の方が現代より食生活が豊かだったような気がしてなりません。地方の風土に合った新鮮な食材とか、季節に応じた食材とか、母親の手作りの料理、家族団らんの食卓、全く時代が変わったとはいえ、現在の日本は食文化の何か大切なことを置き忘れてきているような気がしてなりません。
 今日の日本の食生活のこのような変化について、大臣の御感想があれば、まず伺いたいと思います。
#81
○国務大臣(坂口力君) 食生活がこの数十年の間に大きく変わったことだけは間違いがありません。
 私、小さな時代、すなわち戦後間もなくのころには正しく食べるものがなくて、そして様々な山菜も含めて、それは食事の量を増やすために取っていたといった時代があったわけでございますが、しかしそんな時代はもう遠くなりにけりで、最近はその作り方を含めて楽しむ、そしてでき上がったものを豊かな食彩、そしてでき上がった品をお互いに楽しみながら食べる、その作る過程、そしてでき上がったもの、そしてそれを取り囲む人々、そうした中で食生活が語られるようになってまいりました。
 正しく大変な違いになったというふうに思っておりますが、しかし、いつの時代もその中で忘れてはならないことは、その食生活が健康にどういう影響を与えるかということでございます。
 戦後の場合には、いわゆる欠乏いたしますものがかなりあって、そしてそれを欠乏をさせないようにどうするかということが問題でありましたが、最近は、今度は取り過ぎたことによって起こる健康被害というものが出てまいりました。時代は変わりましたし、そうした食事の状況も変わりましたけれども、一貫して変わらないのは、そのことが食生活にとってどのような影響を、健康にとってどのような影響を与えるかということでありまして、健康というものを中心に食生活というものが存在するということだけは一貫して変わっていないというふうに思っております。
 午前中にも議論がございましたとおり、生活習慣病なるものがだんだんと進んでまいりましたし、あるいはまたその生活習慣病を生むような生活自体というものも存在するわけでありますから、そうした中で、これからも健康の増進のためにあるべき食生活、豊かな時代の健康維持食生活というのは何かということをこれからも追い続けていかなければならないというふうに思っている次第でございます。
 さらに、これから豊かな時代になるのか、あるいはまた前に戻るのかは分かりませんけれども、この健康に対してどうなのかということを忘れないでこれからも食生活というものを考えていかなければならないというふうに決意している次第でございます。
#82
○沢たまき君 ありがとうございました。
 私は、食生活の在り方そのものの改善も食の安全確保のために重要な自己防衛の一つではないかなと思っております。
 このごろは核家族になりましたので、夕方になりますといわゆる通称デパ地下、デパートの地下の食品売場で小分けに分けたお総菜を買って、あるいはもうそこで、デパートの地下でもう独り暮らしの方なら食事を済ませて帰るというようなコーナーもありまして、今おっしゃったように、本当に、それでおなかは一杯になるけれども、健康にはどうなのかなと思いつつ、私もちょっとデパ地下で買ったりはするんでありますが、重要な自己防衛の安全確保の一つではないかと思っております。
 これからは消費者の方にもリスクコミュニケーションの意識を持った食生活が必要な時代ではないかと思います。
 本委員会に提出されました両法案の背景は、一昨年のBSE問題の発生によって食品の安全性に対する国民の不安、不信がパニック状態を呈したものによるものです。さらに、もっと根本的な理由は、検討委員会がそのBSE問題を引き起こした要因として生産者の重視、生産者優先、消費者軽視の行政にあったことが、厳しく指摘をしております。その意味で、両法案が徹底した消費者優先に立ったいわゆるリスクコミュニケーションの視点に立っていることは高く評価はいたします。
 ただ、BSEの発生のみならず、偽装表示問題、無登録農薬の使用、残留農薬基準違反、これらいずれもが人為的な問題でありました。こうした事件への対応が後れたことも検討委員会が消費者軽視と指摘した問題に通ずるものと思います。言い換えますと、まず行政が生産者重視の行政を改め、消費者重視の行政を確立すること。次に、生産者、加工業者、流通業者など事業者の徹底した消費者重視を進めていかなければ食品の安全という目的は達成することはできないと思っております。このことがどれだけ生産者や加工業者やあるいは流通業者などの事業者に理解されるか、これも大事であります。
 あれだけ大変有数の、優良企業というレッテルをいただき、歴史もありながら、しかもHACCPの承認まで得ていた雪印が、事業者側の不祥事によって今までの歴史を塗り替え、信用は失墜し、善良な従業員も奈落の底に突き落として初めて、そこまで行って初めて消費者がどれだけ大切か、大事であるかという、気付いたという、こういう現実があったわけです。
 この消費者重視ということの重要性をどう徹底されていくのか、お伺いをいたします。また、この両法案をどういう思いで執行されていくか、伺わせていただきたいと思います。
#83
○国務大臣(坂口力君) 生産者の方も大事であることは言うまでもないというふうに思いますが、生産者だけを大事にし、生産者の方ばかりを向いて消費者の方を向かないということがいけない。消費者をしっかりと見た生産活動であり、生産者でなければならないということだろうというふうに思います。
 厚生労働省として、やはりこれからも消費者サイドの声をしっかりと受け止めていかなければなりませんし、毎日、食生活というのは毎日毎日のことでございますから、その食事を取りながら、食べたものに対する疑問あるいは不満、そうしたものも皆さん方はお持ちになるだろうというふうに思います。そうしたことをきめ細かく、これはどうお受けをするかということが大事でありまして、年何回かの消費者との懇談ということは当然でございますけれども、日々起こってまいりますそうした皆さん方の疑問点というものをどこかでやはり受け止めて、そしてそれに対して対応すべきものはしていくというやはり姿勢というものが問われているというふうに思っております。
 午前中にもお答え申し上げましたけれども、それが国だけでやるのか、あるいは国、都道府県、それぞれで行うのか、あるいは都道府県でお受けいただいて、そしてそれを国でまとめるのか、いろいろやり方はあるというふうに思いますが、全国津々浦々起こってまいりますそうした御意見というものを吸い上げる体制というものがやはり大事ではないかというふうに思います。
 日本の行政というのは、中心から末端へ伝達するのは得意でございますけれども、末端から吸い上げて中心へ、バックしてくるのを吸い上げるのはなかなか不得手でございますから、その不得手なところをちゃんとやっていこうと、こういうことでございます。
#84
○沢たまき君 よろしくお願いいたします。
 昨日も今日も大臣は八回ぐらい、駄目だったらもっといろんなことが、問題が起きればもっとと言ってくださったので有り難いなと思っております。どうぞ、今おっしゃっていただいたように、末端、下の方から上に届くような、不得手とおっしゃるようなところを是非労働省も変えていただきたいと思います。
 次に、クローン牛の安全性についてお伺いをさせていただきます。
 研究班の報告によりますと、体細胞クローン牛は、元々いる肉牛や乳牛のコピー、遺伝子組換え作物などのように遺伝子を換えるわけではなく、成長する過程で大きな変化は考えにくいと、こう説明されておりますが、もう一つちょっとよく分かりません。本当に安全なんでしょうか。
#85
○政府参考人(遠藤明君) 先般、平成十四年度の厚生労働科学研究事業による研究成果が取りまとめられ、体細胞クローン牛について、従来技術により産生された牛にはないクローン牛特有の要因によって食品としての安全性が損なわれることは考え難いという報告がまとめられているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、体細胞クローン技術につきまして、研究の歴史が浅いこと、また国際的な評価が行われていないことなどを考慮いたしまして、本研究において蓄積された国内外のデータ等を基に食品安全委員会の意見を聴くということがリスク管理の在り方を検討する上で必要だろうというふうに考えておりますし、また農林水産省におきましても、この研究報告をもって体細胞クローン牛を食品として流通をさせるというふうなお考えはなく、食品安全委員会のリスク評価を経るというふうなことをお伺いしているところでございます。
#86
○沢たまき君 昨日の連合でも、クローン牛はうちの日笠議員が聞いていたんですが、単なるコピーというのであれば改めてクローン牛でなくてもいいんではないかと思いますし、やっぱり私たち消費者としては自然のままに生まれて育った方が安全だろうという気がしておりますし、安心できるような気がいたします。
 クローン牛の方が通常の肉牛とか乳牛より優れているという、こういうメリットはあるんでしょうか。
#87
○政府参考人(松原謙一君) 体細胞クローン技術につきましてのメリットということでの御質問かと思っています。
 この体細胞クローン技術でございますけれども、おっしゃるとおり、遺伝子の組換え等の改変あるいは操作といったものを行うものではございませんし、そういった意味で、遺伝的に同一な家畜を多数生産すると、そういう技術でございまして、植物で言うならばいわゆる挿し木に当たる技術というふうなことでございまして、クローン牛は通常の牛と遺伝的あるいは生理的には変わるものではないというふうに考えております。
 一方で、この技術でございますけれども、同一の遺伝形質を持ちました個体を複製、増産が可能となるという技術でございますので、例えば肉質が大変良いとかあるいは飼料効率が良いといったような観点から、低コストで安全な食品を消費者の方々にお届けをするというようなそういった観点から、この優れた能力を持つ家畜というものを効率的に増殖をするということに役立つんだというふうに考えております。
 こうしたことから、私どもの畜産分野におきまして、優良家畜の確保でございますとか家畜の改良といったようなことを通じまして、生産性の向上あるいは品質の向上等といったような効果が期待されるということで、現在、技術改善等の研究が進められているというものでございます。
#88
○沢たまき君 このクローン牛の生産はもう国内で、各地の畜産試験場などで三百三十頭誕生しているようですけれども、どういうところで生産しているんでしょうか。規制はあるんでしょうか。生産実態が先行して、リスクの、リスク評価とかリスク管理とかリスクコミュニケーションが後になること、それ自体が消費者に大変な不安を、不信とつながりますので、十分慎重にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#89
○政府参考人(松原謙一君) 今お話しのとおり、我が国では牛を中心といたしまして家畜クローン技術というものについての研究が取り組まれておるわけでございまして、この体細胞クローン牛でございますが、平成十年の七月に初めて国内で作出に成功して以来、この二月末現在で、独立行政法人の家畜改良センターでございますとかあるいは都道府県などの試験研究センター、主に畜産試験場等でございますが、こういった約四十の試験研究機関でこの二月末現在三百三十六頭が誕生いたしておるということでございます。
 これに対する規制ということ、国内的な規制は特にないわけでございますけれども、そのクローン牛あるいはそこから由来します牛肉等の産物の取扱いにつきましては、平成十二年の六月に厚生労働省の研究会から中間報告書ということで出ていますとおりに、先ほど厚生労働省からもお話がございましたとおり、食品としての安全性を懸念する科学的根拠はないというふうにされておる一方で、より多数のクローン牛につきましてデータを取ることによって安全性の裏付けを得るということが望ましいというふうなことも言われておるわけでございまして、現在のところ、関係機関等に対しまして、体細胞クローン牛については、その牛あるいは産物についての出荷を自粛してもらっているということで、現在はそれらが市場に出回ることはない状況というふうにしてございます。
 おっしゃるとおり、このクローン技術の取扱い、体細胞クローン牛の取扱いにつきましては、先ほど申し上げた最終報告書を踏まえまして、国民との一層のリスクコミュニケーションというものを図っていかなければならないと思ってございますし、またその取扱いにつきましても、今後、関係業界でございますとか消費者等の意見を踏まえながら、本年、また七月には設置される予定の食品安全委員会に科学的な評価をしていただくことが適当というふうに考えておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、私ども農林水産省といたしましては、食の安全性のほか消費者の安心という問題でもございますし、今後とも慎重な取扱いに努めてまいりたいというふうに思ってございます。
#90
○沢たまき君 よろしくお願いします。
 どうも体細胞というのは気持ちが悪いなと、私は殊に女性だからだとは思うんですが。男性は必要なく子供ができるわけですからね。何か気持ち悪いなと思います。
 それで、三〇%以上死ぬ、死産が多いということなんで、そこら辺も何か不安だなという気がしております。食料がすごく不足しているときならそうやって幾ら、どんどんどんどんコピーを作るというのもいいでしょうけれども、何かとにかく慎重にやっていただきたいと思います。このクローン牛の生産はそのように慎重にお願いをしたいわけですが、どこの国も食べていないですから、どうぞ、だれか食べたらどうなるかということをちゃんとやっていただきたいと思います。
 次に、営業者による食品の安全確保への取組の推進として行われておりますいわゆるHACCP承認制度の見直しについてお伺いいたします。
 食品衛生法の法律改正において公信性が導入されます。そこで、まずお伺いいたしますが、対象品目別の対象施設の数と承認施設の数、状況を御報告いただきたいと思います。
#91
○政府参考人(遠藤明君) 食品衛生法に基づく総合衛生管理製造過程承認制度、いわゆるHACCPでございますが、対象品目といたしまして乳・乳製品、食肉製品、魚肉練り製品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品、清涼飲料水が指定をされているところでございます。
 その対象施設及び承認施設数の実績でございますが、対象施設数は平成十三年三月三十一日現在、承認施設数は平成十五年三月二十八日現在の数字で、乳につきましては、乳処理業として営業許可を得ている七百七十九施設のうちの承認施設が二百二十九施設。乳製品につきましては、対象施設数は把握されておりませんけれども、承認施設数が二百五十六施設。食肉製品につきましては、営業許可を得ております二千百七十九施設のうちの承認施設が百一施設。魚肉練り製品につきましては、四千百八十七施設のうちの承認施設二十四施設。容器包装詰加圧加熱殺菌食品、いわゆる缶詰、レトルト食品でございますけれども、これも対象施設は把握されておりませんけれども、承認施設が三十四施設。清涼飲料水は、営業許可を得ております三千四百二十五施設のうちの四十七施設が承認をされているという状況でございます。
#92
○沢たまき君 それらの承認施設の中で、取消し施設の数とその理由の状況についてはどうなっているでしょうか。
#93
○政府参考人(遠藤明君) この承認施設のうち、食中毒事故の発生や食品衛生法に違反する食品を製造したこと等により、これまでに、取消処分それから承認の辞退ということで、十四施設が取消処分若しくは辞退が行われたという状況になっております。
 その原因でございますけれども、具体的には、製造ラインの洗浄、殺菌の不良、基本的な管理の不備、承認後の内部検証の不備による基準違反、承認内容を無承認で簡略化したことによる不衛生な管理などによるものでございます。
#94
○沢たまき君 要するに、今回の改正で公信性の導入は図れます。HACCP制度には食の安全を図るために大きな期待があるわけです。しかし、承認施設が極めて少ないこと、また、有症苦情によって取消しがあることによってHACCP制度の信頼が崩れていくんではないかと懸念しております。これに公信性を導入することでHACCPの信頼回復を図っていかなければいけないと思っております。
 承認施設の拡大と、承認施設になることによってのメリットをもっと拡大して、承認施設でないことのデメリットを明らかにするなど、めり張りの利いた、はっきりする必要があるんではないかと思っています。そうしなければ、HACCPの実効性が確保されないんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#95
○政府参考人(遠藤明君) この制度につきましては、御案内のように、平成十二年六月に発生をいたしました飲用乳を原因とする大規模食中毒事件以降、本制度による承認施設において事故が散発をしたということから、地方厚生局の職員による承認審査、承認後の監視指導体制の充実強化を行うとともに、専門家により構成をする評価検討会を設置し、承認時における個々の施設において評価すべき点等に関する助言を受けるなど、本制度のより厳正な運用を図ってきたところでございます。
 また、従業員が食品衛生やHACCPに関する知識を習得していることが重要でございますので、業界団体を通じまして、企業の衛生管理担当者に対し技術的な指導や情報提供を行うとともに、HACCPの承認審査において従業員の衛生教育に関しその内容、頻度、実施担当者並びに実施状況の確認、記録の方法の確認を行っているところでございます。
 今後とも、これらの取組を通じまして、今回の法改正における公信性の導入と併せてHACCPによる衛生管理に対する信頼性を確保するということがこの制度に対する信頼性を確保していくというふうなことであると思いますので、そういったことを通じて有効に機能するHACCPシステムの普及を図ってまいりたいというふうに考えております。
#96
○沢たまき君 よろしくお願いします。
 これ、次には両法案とはちょっと違うんですが、私のところに奈良県のお母さんからちょっと是非聞いていただきたいということがあったので聞かせていただきますが、このお嬢さんが中国に留学されているんですが、上海ではなく青島なんですが、日本人留学生に対するSARS防止対策はどうなっているんでしょうかとお母さんが大変に心配しておられるので、ちょっと伺います。
 外務省にお伺いいたしますけれども、在中国邦人留学生の実態、どうなっているんでしょうか。また、SARS防止対策としてどんな対策が講じられているんでしょうか。また、日本人の留学生の感染の患者の有無というのは掌握されているでしょうか。
#97
○政府参考人(鹿取克章君) まず、中国在留の邦人学生とSARSの関係でございますが、これまで邦人留学生がSARSに感染したとの報告は受けておりません。
 次に、実態でございますが、中国における邦人留学生は、昨年の十月一日の時点で、家族を含めまして七千八百人おります。このSARS発生を受けまして多くの方が帰国されました。我々は約三割強が帰国されたと考えております。
 また、北京市につきましては、多くの大学が大学の出入りを規制するという措置を導入しましたので、我々大使館といたしましても、四月二十八日の時点で、北京市につきましては留学生の方々に対して帰国勧奨を行いました。その結果、北京市につきましては約九割の方が帰国されたと我々は考えております。
 我々の対策としては、やはり一番重要なのは、情報を収集してそれを発信する、適切に収集して適切に発信するということに重点を置いておりまして、危険情報をその都度出しておりますし、またホームページ等を通じまして情報発信をしております。また、留学生の方々に対しては、ホームページ等を通じて留学生の方々に対する情報を出しておりますし、また個別の相談にも応じております。
 我々としては、このように今後もできる限り全力を挙げて努力してまいりたいと思っておりますし、そのために情報を収集し発信する努力、その他の御相談に応じたり関連する努力を続けてまいりたいと考えております。
#98
○沢たまき君 もう時間がございませんので、何とぞよろしくお願いします。
 ちょっと伺いたいんですが、SARSで短期に帰ってくるというときには留学の資格が剥奪されないんですけれども、長期間SARSということで帰国して、いつ復学ができるか分からないときには留学の資格が消滅してしまうことになるというふうに言われて心配しているんですけれども、そのようなことはあるんでしょうかないんでしょうか、ちょっと外務省に伺いたいと思います。
#99
○政府参考人(鹿取克章君) 大学に応じて対応が少し異なるように伺っております。大学によっては一時日本に帰国した場合に休学扱いをする大学もあると伺っておりますし、また、今、先生御指摘のように、大学によっては留学資格について問題が生じるという可能性を聞いております。ただし、我々が調べたところでは、予定された留学期間の中であれば、仮に留学資格が剥奪されたとしても、また大学に対して申請をすれば留学資格を得られるというふうに伺っております。
 いずれにいたしましても、こういう状況ですから、いろいろお困りのことあるいは不安に思われることがあると思います。そのようなときには、これまでもいろいろ留学生の方々の御相談に応じてまいりましたが、引き続き御相談等あれば応じてまいりたいと考えております。
#100
○沢たまき君 終わります。ありがとうございました。
#101
○井上美代君 日本共産党の井上美代です。
 今回のこの食品衛生法の改正については、私どもが求めてきていた内容が一定反映されているというふうに思っておりまして、消費者にとってもこたえたものということで、よかったなというふうに思っております。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 改めて法律を見てみまして、その第一条のところに法の目的が明記されております。そこには、「食品の安全性の確保」というのが明記されておりますし、そしてまた、国民の健康の保持を図るという、こういうこともきちんと明記されております。その観点に立って今日の状況というのを見てみたいというふうに思うんです。この法律が実行化していくわけなんですけれども、それにしても、まだこれからの問題というのがあることを実感しております。
 私は、幾つかについて質問をしたいんですけれども、まず最初に遺伝子組換えの食品について質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 やはり、この遺伝子組換えというのはなかなか私たちの目には分かりにくいんですけれども、やはり徹底した検査を行って、そして安全性について確認をしていくということ、そしてまた、きちんとした表示をしていくということが大変必要ではないかということを思っております。
 今、日本の遺伝子組換え食品の混入率の基準なんですけれども、その検査がどのように行われているのかということについて、まず少し見てみたいというふうに思います。
 皆さん方のお手元に、厚生労働省の資料を四枚ほど資料としてお配りしているというふうに思いますが、これを見ていただきますと、まず一つが、「大豆、とうもろこしを用いた加工食品中に含まれる遺伝子組換え食品の検出調査の結果について」というふうにありまして、下の方に表が検査結果として出ておりまして、大豆、トウモロコシを検査しているのが、パーセンテージも含めまして、上が〇%、五%未満、五%以上、測定不能というのが出ておりまして、そこに、注の一、注の二、注の三とあって、それが下の方に、注の一、〇%、注二、五%未満ということで、注の三、測定不能ということで説明がしてあります。
 これは、この調査を見たいというふうに思ったのは、今日どのような基準が厚生労働省で決められているのかと、そしてまた、それと現状とがどうなっているのかということが分かるということでこの表をお配りしております。
 そして、その結果に基づいて、二枚目の資料ですけれども、「分別生産流通管理に関する監視依頼について」というのがあります。そこに書いてあるわけなんですけれども、それがきちんとまだ守られていない部分もあるので監視を依頼しますという文書が二枚目です。
 そして、三枚目には、その調査の商品分類がありまして、それは二十四までありますけれども、「加工食品」というのがあって、お豆腐だとかみそだとかいろいろ書いてあります。そして、「製品」というのがありまして、それを調べた結果というのが右の方に出ております。
 「組換えられたDNA検出の有無」というふうにありまして、その横が「DNA定量分析 GMO含有率」。遺伝子組換えですね、GMOというのは。ということでそこにずっと、読みにくくて小さいんですけれども書いてあります。そして、「表示内容」ということで、「表示なし」というのがずっと出てくるんですね。そこが大事なところだというふうに思いますが、「表示なし」というのがどういう中身なのかということなんです。
 厚生労働省のこの調査ですけれども、この調査を見ておりまして、遺伝子組換え食品の表示が義務付けられている大豆とトウモロコシを用いた加工食品七十三商品を無作為にサンプリングして、加工食品中に含まれる遺伝子組換え食品の検出調査をやったということです。農作物の由来のDNAが、定性的に検知を行いましたと、そういうふうにそこには書いてあります。
 その結果として、大豆を原料としている加工食品では四十七商品から十三商品に遺伝子組換えが見付かったんですね。そして、トウモロコシを原料としているのでは、加工食品の二十六商品からそのうちの十商品から遺伝子組換えが見付かったということです。遺伝子組換えが見付かったのは、だから両方合わせますと二十三あるんですね。この資料に配っている二十三というのは、資料Bの右側に星印で一から二十三まであります。
 それと、四つ目の資料なんですけれども、四つ目の資料は、その二十三がどこの製造者なのか、商品名は何なのかということがまた書いてあるわけです。
 そのようにして見ましたときに、両方合わせまして七十三商品を検査して、二十三商品が遺伝子組換え食品が検出されたということになるわけです。
 遺伝子組換え農作物の混入率の検査結果もそこに書いてあるとおりです。
 この資料で分かるとおり、遺伝子組換えが混入していた二十三商品は、豆腐の絹、Bになります、資料Bになります。この豆腐、そして豆腐のきぬとかもめんとか、油揚げとか、ソーセージだとか、雑穀米とか、カロリーメイトのブロックだとか、コーンクリームポタージュだとか、そういうことがずっと加工食品を見ていると書いてあるわけなんです。
 この二十三商品について定量検査を行った結果、遺伝子組換えの混入率は厚生労働省が基準としている五%未満であったということも、そこの「組換えられたDNA検出の有無」というところと、その右側ですね、「五%未満」というのがあるんですが、それが二十三数えるとあるんです。そういうことで結果が出ております。
 また、二十三商品のうち十八商品は遺伝子組換えの不使用、使用していないとの表示があり、残りの五商品は遺伝子組換えの有無にかかわる表示がなかったということになっているわけです。
 厚生労働省はここのところを問題にして、二十三商品について、IPハンドリング等分別生産流通管理、これをやれということを言っておられるわけです。このIPハンドリングというのはどういうことかといいますと、生産だとか運搬だとか保管の過程で遺伝子の組換え食品を意図的に混入させていないということなどを証明するということが必要なんですね。それが欠けているとそれは厚生労働省の基準に入らないということになるわけなんです。
 結局、この調査を見ますと、商品に遺伝子組換え不使用と表示されていたものを検査して、実際には遺伝子組換えが含まれていたがその混入率は五%未満であったと。この五%未満の混入率は厚生労働省の基準をクリアしているということになるわけなんです。そして、五%であって、意図的に、流通過程で意図的に混入させたものではないことを示すIPハンドリングというのをしなければいけないんですね。そして、適切に実施されていたかどうかということを検査して、適切にやられていればすべて厚生省の基準をクリアしたということになるわけなんです。非常に複雑で分かりにくいんですけれども、遺伝子組換えの厚生省の基準というのがそういうふうにして今やられているところなんです。
 私がここまでちょっと時間を掛けて話しましたのは後の質問にかかわってくるからなんですけれども、厚生省の専門家が規定どおりにやっていて問題はないというふうにお考えになるかもしれませんけれども、しかしながら消費者の立場から考えたときに、やはりこの遺伝子の組換え食品というのは食べたくないというのがあるものですから、私もそうですけれども、遺伝子組換え不使用との表示を探すわけですね、買物をするときに。そして、不使用のものを買い求めるということになるわけなんです。それが、どこにも書いてありませんけれども、厚生労働省の基準の五%未満の混入率だということと、そしてもう一つのIPハンドリングをクリアしていなければいけないということになるわけなんですね。
 ここで私が消費者として考えた場合に、やはりそこには消費者が、本当にこれは全く遺伝子組換え商品ではないという証明は出ていないんですね。だから、五%未満だったら、表示も出ていませんけれども、実際にはそこに入っているわけなんです。これは消費者から見たら本当に困ったことだし、おかしな話だと思うんですけれども、このことについてどのようにお考えになっているのかということを参考人にお尋ねしたいというふうに思います。
#102
○政府参考人(遠藤明君) 非遺伝子組換え農産物につきまして、農場から集荷場への輸送、輸出港における保管や輸送など、流通経路において分別生産流通管理を行った上でも意図しない混入が起こるという実態がございます。
 食品衛生法によります表示基準は、罰則をもってその遵守が担保をされるということから、流通等の実態を踏まえる必要があり、平成十三年の制度導入時に、実態調査を行った上で安全性の確認された遺伝子組換え農産物及びその加工食品について、分別生産流通管理における意図せざる混入率の上限を五%とし、それ以上の遺伝子組換え農産物が含まれる場合に表示を義務付けたと、そういう制度にしたということでございます。
#103
○井上美代君 私は、その五%未満というところがやはり消費者にとっては見えない部分だというふうに思いますので、そこをやはり明確にしていかなければいけないんじゃないだろうかと思うんですね。
 流通過程などで言われているのは、そこで扱うときに遺伝子が入ってきているということを言っておられるんですけれども、その流通過程の問題というのは、また何らかの方法がやられなければいけないというふうに思うんです。流通過程で入ってくるかもしれない、入ってきたと、そういうことでこういう基準を決めるというのは科学的ではないし、何か非常にずさんなやり方のように私は思っています。だから、そこをきちんと決めていくということが大事だというふうに思います。
 私は幾つかの本を読みましたけれども、その中には、遺伝子組換え食品について研究者の中で一〇〇%安全ですかと言われると困ると、こういうふうに述べていらっしゃる方もおいでになるんですね。しかしながら、この方は、遺伝子組換えだからいけないとは思っていない、遺伝子組換えだからいけないとは思っていない。その方は、遺伝子組換えは怖いとか、そういうふうに思っていないとおっしゃるんです。そういうふうに書いておられますけれども、しかしながら表示の必要性はあるというふうに述べておられるんですね。だから、そういう意味でも、私は表示をはっきりさせるということが大事だというふうに思うんです。
 大臣にお聞きしたいんですけれども、安全性を審査しているといっても一〇〇%安全とは言い切れないというふうに思いますし、だから消費者も選択ができるようにしてほしいというふうに必死で言っているんですね。だから、消費者が、遺伝子の組換え食品ではありませんという、そういう商品をわざわざ選んで食べているわけですから、実は五%以内の混入率ではあるけれども遺伝子組換え食品を食べていたと、こんなことが分かったら大変なことだと思うし、それは許されませんというのが消費者の声ではないかというふうに思っておりますけれども、大臣はその点、いかがお考えでしょうか。
#104
○国務大臣(坂口力君) 五%であろうと三%であろうと、その入っておりますことが明確に検査をすることができる、そして区別することができるというのであれば、私は何らかの措置を今後していかなければならないというふうに思いますが、検査の方法が確立をされていないというのであれば、いけないということを言いましても、本当にそうなっているかどうかということをなかなか証明する方法が存在しないと。そこは、今後科学的な分析方法が進んでいけば、それに従ってだんだんとやはりしていくことができ得るというふうに思っております。現状におきましては、ひとつこういう、いささか中途半端ではありますけれども、五%という線を引いて、そしてそれ未満ならば一応許すという姿勢にならざるを得ないのかなというふうに思っています。
 ただ、先ほど申しましたように、今後そうした方法が生まれてくれば、それに合わせてここはしっかりと区別をしていくということが望ましいというふうに思っている次第でございます。
#105
○井上美代君 私は、この五%というのがどのようにして決められたのかということですが、先ほど御答弁もいただきましたように、やはり保管場所の溝、溝ですね、などに落ちたり、落ちていて、それが混じったりすると。受粉のときだとか保管のときだとか輸送のときだとかというふうに言われているんですけれども、やはりそれでは本当に、いい加減と言えばいいのか、何とも、溝に落ちていたものが付いているということではちょっと納得いきませんしね。
 だから、やはり私は、大臣が言われましたように、今後やはりここのところはどうやっぱりはっきりさせて表示をしていくのかというのを、科学的に五%というのを、五%がどうなのかということも私は研究もしてほしいというふうに思いますし、外国の場合がどうなっているのかということも私は見ていただきたいというふうに思うんです。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 EUですけれども、混入率の基準をどのように決めているのかということを御質問したいと思います。
#106
○政府参考人(遠藤明君) EUにおいては、現在、意図せざる混入の基準を一%と定めていると承知をいたしております。ただ、このEU規則における混入率設定の考え方について、我が国と同様、その分別、生産、流通管理が行われている流通実態などの調査の結果を踏まえて規定された数値であるかどうか、その背景について具体的には明らかにされていないということでございます。
#107
○井上美代君 EUでの一%未満というこの基準というのは、やはりEUは日本ともちょっと違いまして、穀物の自給率が高いというようなこともありますし、遺伝子組換え食品が様々な形で入り込む可能性を考えて設定したものではないとも言われているんですね。だけれども、やはり安全性の確保や、それから国民の要求にこたえて設定をされているのではないかというふうに思っているんですけれども、その辺はどうでしょうか。
#108
○政府参考人(遠藤明君) 現在、EUにおいて遺伝子組換え食品の意図せざる混入率の基準について、一%から〇・九%とするような改正案が欧州議会に提出をされていると承知をしておりますけれども、EUのプレス発表資料によりますと、この改正案の提案されました理由は、消費者の選択を可能にするためにという理由で提出をされているというふうに承知をしております。
#109
○井上美代君 やはり、私ども日本国民の間でも、消費者は、遺伝子組換えの食品については、虫も死ぬわけですからね、だからとても心配をしているわけです。特に、子供にいろいろ与えるときには特に心配をするわけなんです。だから、やはりEUが一%を更に〇・九%に八月からしようとしているということは注目に値するというふうに思うんですね。
 だから、そういう意味で、やはり五%未満ということを表示しないということをやっぱり改めていかなければいけないのではないだろうかというふうに思うわけです。やはり、せめてEU並みにすべきではないかと。基準を下げる検討に入る決意があるのかということで、先ほどの御答弁で、是非このEUに学んで研究してほしいと思いますけれども、実践もしてほしいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#110
○国務大臣(坂口力君) 平成十五年の一月で、今年の一月には、バレイショを用いました加工食品を表示義務の対象として追加をいたしました。
 今後も、いわゆる技術の向上、検知技術というものを向上をさせまして、国際的な議論の推移も見ながら私たちも検討を重ねていきたいというふうに思っております。
#111
○井上美代君 是非、もうこれは本当に焦眉の問題だというふうに私は思っておりまして、是非実行を早めていただきたいというふうに思います。
 さらに、食品には遺伝子組換えの大豆それから菜種、そしてまたトウモロコシなどから作られたものがあるんですね。トウモロコシや大豆などの原料だけではなくて、そこから作られたものというのは、例えば油がありますし、しょうゆもそうです。いろいろあるんですけれども、そういうものについてDNAが検出できないということを理由に、遺伝子組換えのものを原料として使っていても、遺伝子組換えの原料から作られたとしての表示がしていない、しなくてもいいことになっているんですね。これは、また一つ重要な問題ではないかなと。しょうゆなどはそのまま使っておりますので、そういう点でも大変心配をしているんです。
 しかしながら、厚生労働省はトレーサビリティーを行うと言っておられますので、油やしょうゆなどの遺伝子組換えのものを原料としている食料は、食品は、原料として遺伝子組換えのものを使っていることをやはり表示するようにすべきではないかというふうに思うんですね。だから、トウモロコシや大豆だけではなくて、油やしょうゆもきちんと表示をする必要があると私は思っているんですけれども、その点いかがでしょうか。御答弁願います。
#112
○政府参考人(遠藤明君) この表示につきましては、罰則を伴って義務付けるというふうなことになりますと、検証、私どもが検証することができなければならないという前提がございます。
 先ほど来、大臣から御答弁申し上げておりますように、検知できないものについてはなかなか規制を掛けることが難しいという状況がございますので、今後、検知技術の向上あるいは国際的な議論の推移等を見守りながら検討してまいりたいと考えております。
#113
○井上美代君 是非、諸外国でも相当この問題は大きな問題ですので、いろいろ情報も取りながら研究をしていただきたいというふうに思います。
 油だとかしょうゆなどについてDNA鑑定ができなくても、原料に遺伝子組換えのものを使っているとの表示をすれば消費者の要望にこたえられると思うんですね。消費者はそれがしょうゆであろうとトウモロコシであろうと、それからいろんなトウモロコシの缶詰なんかもありますよね、そういうスープにすぐできるようなああいうものについてもとても心配をしているわけです。
 だから、厚生省、消費者の要望にこたえてもいただきたいし、厚生労働省はやっぱりトレーサビリティーを行うということになれば、これはこたえることになりますので、是非やはりそこをはっきりさせながら、表示するようにしていただきたいというふうに思いますので、それについての御答弁をお願いします。
#114
○政府参考人(遠藤明君) 今回の食品衛生法改正案の中にトレーサビリティーに関する努力義務規定を置いて、事業者に対する努力義務規定が置かれているわけですけれども、あくまでも努力義務ということでもございます。
 先ほど来申し上げておりますように、遺伝子組換えの原料を使ったか使わないかを後から検証できないという状態で表示を義務付けるということはなかなか規制を掛ける際に非常に困難でございますので、そういった点につきまして今後技術の向上等を、あるいは国際的な議論などの動向を見守っていきたい、その上で見直しをしたいというふうなことでございます。
#115
○井上美代君 それじゃ、またこの問題もずっと追い掛けていきたいと思っておりますけれども、次にペットの検疫について質問をさせていただきます。
 今、SARSが大きな問題になっているんですけれども、このSARSウイルスがどこから発生したのか、これはまだ分かっておりませんけれども、五月の九日の朝日新聞には、沖縄の民間の生物資源の利用研究所の根路銘国昭所長さんの研究が出ているんですね。そこには、SARSウイルスは現在のウイルスから変異したものではなくて、数十年前に様々な鳥類に感染するトリ・コロナウイルスの祖先から分かれていた可能性が高いことが分かったと、このように報道をしておられます。
 また、五月四日の読売新聞ですけれども、ここでは、中国南部・広東省で好んで食べられる野生動物がこのSARSの発生源と疑われる中で、中国政府や広東省の政府は野生動物の捕獲、そして売買に対する取締りを強めるなど、SARS拡大阻止に躍起だと、こういうふうに報道されているわけなんです。
 これらはあくまでも報道であって、SARSの原因はまだ不明ですのでここにあるわけではありませんけれども、今日は私が質問したいのは、外国から日本に輸入されている動物が本当にたくさん多いということですね。そして、それがほとんど検疫されることなく輸入がされているというこの問題なんです。外国から日本に輸入されている輸入ペットというものですけれども、それらからたくさんのそういう輸入ペットからもたらされているウイルス、それから細菌、寄生虫などによっていろんな病気が発生するおそれがあるということは既にもう言われていることであります。
 日本には年間、世界から、七十七か国というふうに出ているんですけれども、七十七か国とその地域から七億八千二百七十一万四百五十三匹、これで二〇〇一年の記録です、のペットが輸入されているということですので、相当たくさん輸入されているということが分かるんですが、日本の検疫というのは農水省の動物検疫所が三つの法律に基づいて行っておりますけれども、法律の対象となる動物の範囲が狭く、検疫数は年間で百五十万と、これも二〇〇一年の記録ですけれども、輸入量全体の言ってみればたった〇・二%にすぎないということなんですね。
 今年四月から、西ナイル熱が日本に入るのを阻止するためにペット鳥類を年間八万羽を対象に輸入検疫を始めたようです。日本は輸入野生動物の量が多いにもかかわらずなぜこのように甘い検疫しかしていないんだろうという私は疑問を持っているんですけれども、それはどうしてでしょうか。御答弁願います。
#116
○政府参考人(高原亮治君) 現在、厚生労働省といたしましては、所管いたします感染症法及び狂犬病予防法に基づきまして、一部の輸入ペット動物の監視を、今お話にもございましたけれども、動物検疫所にお願いして実施しているところであります。
 このうち、感染症法におきましては、平成十二年よりエボラ出血熱及びマールブルグ病を対象に猿の輸入検疫を実施しております。また、本年三月よりペストを対象にプレーリードッグを輸入禁止としたところであります。
 また、狂犬病予防法に基づきまして、平成十二年より、従来から検疫を実施している犬に加え、猫、アライグマ、キツネ、スカンクにつきまして輸入検疫を実施しております。この検疫の範囲の拡大についてはいろいろ様々な議論が出てきておりまして、十四年七月にワーキンググループにおきましても、また十五年二月におきましても、ワーキンググループにおきまして輸入動物の安全対策の強化の必要性というふうなものが指摘されておりまして、これをどのように実施していくか、検討しておるところでございます。
#117
○井上美代君 今、狂犬病の予防法で犬、猫、スカンク、キツネ、アライですか、そして感染症の法律では猿の検疫が行われているということ、それだけなんですけれども、三月一日からプレーリードッグの、リスみたいなあれですけれども、その輸入が全面禁止になったということなんですね。これは人気があり、年間で一万数千匹が、主にアメリカからですけれども、輸入がされておりましたけれども、昨年八月、アメリカの疾病対策センターからの情報でこれを、この動物から野兎病という、野兎病ですね、野ウサギ、野兎病に感染の可能性が疑われたというので、プレーリードッグ三百匹が日本に輸入されていたことが判明し、また厚生労働省は、プレーリードッグがアメリカではペストの感染源となっていることに注目をして、感染症法で取り締まるため、全面禁止にすることができたということなんです。
 国立の感染症の研究所の感染症情報センター長の岡部さん、この方が野生動物は生態や病気などが不明なことが多いと。だから、世界では新しい感染症が次々と見付かっていますけれども、その多くが動物由来感染症です、油断は禁物ですと、このように述べておられることには注目をしなければいけないというふうに思っております。
 日本における輸入ペットの問題点というのは、日本が原則オープン、そして危険を証明したものを順次禁止すると、こういうやり方で今やっているわけなんですね。厚生労働省もはっきり分からないということなんですけれども、私は、フランスは基本的に野生動物は輸入禁止ではないかということです。そしてまた、オーストラリアは安全が証明されれば認めるということで、事実上、言ってみれば野生動物は輸入されていないということなんですね。だから日本も、私は、国民を病気やウイルスなどから守るためにも、また野生動物自体の保護のためにも、野生のペット輸入を原則的には禁止にすべきではないかと、このように考えているんです。
 年間七億八千万匹もの輸入の動物がいると。水際で危険性を食い止めることは難しいというふうになっている中で、是非そのような新しい方向も考えてみるに値するのではないかなというふうに思っております。厚生労働省の防疫を担当している職員もカメレオンをどうやって検疫するんですかと言っておられたそうですけれども、検疫のしようがないんですね。
 さらに、問題なのは、例えばイグアナですけれども、子供のうちには二十センチから三十センチぐらいですけれども、かわいくて、草食動物で、かみ付いたりしないからというので子供も喜ぶわけなんですけれども、しかし一年で一メートルにもなるわけなんです。そうなるともう飼い切れない、とてももう手に負えないというふうになるんです。そこで、みんなから捨てられるというふうになるわけなんですけれども、これはもう本当に動物の保護の点からも良くないというふうに思うわけなんです。
 私は、もう一つ、私もよく行くんですけれども、ペットショップなんですね。ペットショップに行って、開業はやはり自由になっているようで、登録制でできるようなんです。感染管理、監督は一体だれがするのでしょうかと、こういう疑問がわいてくるわけなんですけれども、やはりこれも対策を立てるべきだというふうに思うんですね。
 ウイルス、細菌、病気からやはり国民を守るためには、野生動物の輸入が野放しにもう本当に等しいようなそういう現状に、今、日本の場合はあるというふうに思うんです。だから、改めてその対応が後手にならないようにするということは私たちに課せられている言ってみれば仕事ではないかなと思っています。
 今、どのような検討を行っているのか。さらに、感染症予防法などを改正して対策を立てるべきではないかと、このように考えているんですけれども、その点はいかがでしょうか。
#118
○政府参考人(高原亮治君) お話のございました、動物由来感染症対策を充実させなければならない、そのとおりでございまして、動物が国外から輸入される際の対策とともに、また国内におきますペットショップ等の対策の強化も必要であると考えております。
 御指摘のペットショップにつきましては、お話にもございましたように、環境省の所管する動物の愛護及び管理に関する法律に基づきまして動物取扱業として規定されており、都道府県知事等への届出が義務付けられております。
 具体的に、どういうところで都道府県でじゃ監督しているんだということでございますが、これはちょっと他省庁の法律でございますが、私の知る限りにおきましては、いわゆる狂犬病対策と一緒に、獣医さんなんかが職員をやっております狂犬病対策のようなと一体的に保健所等でやられている場合が多いのではないかと思っておりますが、ちょっと確実なことは所管でございませんのでお答えできません。この法律では、ペットショップは基準に基づきまして、動物に起因する疾病に関する知識を習得しなさいということにはなっております。
 平成十四年七月に、厚生科学審議会感染症分科会感染症部会に、動物由来感染症ワーキンググループというものが設置されておりまして、感染症法の見直しの検討に当たっては、動物販売店、動物展示施設など、動物を取り扱う者の公衆衛生上の義務、これを明確化する必要があるんではないかなど、国内の動物由来感染症対策についても検討を進めているところでございまして、今後それらの検討結果を踏まえ、適切に対策を検討してまいりたいと考えております。
#119
○井上美代君 言ってみればまだ未分野の部分だというふうな感じがいたしますので、是非これも急ぎやっていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 私は、もう一つ、前からこれもずっと質問をしてきたことですけれども、ミネラルウオーターについて質問をします。
 今、日本のミネラルウオーターの販売量は、年間で百二十万キロリットル以上と、こういうふうになっております。そのうち輸入で入れているのは二〇〇一年で二十二万六千キロリットルだそうです。
 今年四月二十日付の毎日新聞がこのことを詳しく書いているんですけれども、横浜市の衛生研究所がありますけれども、国内で販売されているミネラルウオーターの一部から、化学物質のホルムアルデヒドだとか、それからアセトアルデヒドだとかが検出されたということなんです。
 この横浜市の衛生研究所の調査結果は既に平成十一年度の日本環境学会で発表されているんですけれども、報道では、横浜市内の水道水の実測値である一リットル当たりのホルムアルデヒド、十三マイクログラムの約五倍だということですね。そして、アセトアルデヒドは横浜市の水道水の三・一マイクログラムの八十四倍であったということなんです。
 これらはいずれも本当に水質基準を補う監視項目としての指針値を超えないということですけれども、ホルムアルデヒドは疫学調査で発がん性が確認されており、シックハウス症候群や化学物質の過敏症の原因物質とされているわけなんです。
 私は、二〇〇一年の五月二十九日にこの厚生労働委員会で水道法の改正案の審議がありました際に、ミネラルウオーターについて質問をし、水道水並みに四十六項目検査して安全性に万全を期していくべきではないですかということを質問いたしました。そのときに坂口大臣が、平成三年にやりましてからやっておりませんので、ちょっと時間が空いておりますからもう一遍、最近こういう事態でございますから、またやってみないといけないかなというふうに思っておりますと、こういう答弁をされました。
 その後、ミネラルウオーターの調査がどのように行われたのか、そしてその結果がどのようなものだったのかということを御報告を願いたいのですが。
#120
○政府参考人(遠藤明君) ミネラルウオーターの原料となる水を採取する国内の泉源等に関する調査を平成十三年度から平成十四年度にかけて実施をいたしました。調査は、都道府県知事等の許可を受けているすべての製造業者を対象に、業者が実施した検査結果を取りまとめ、さらにその結果を踏まえ、三十か所の泉源を選定し、独立行政法人国立健康・栄養研究所において分析を行いました。これらの調査の結果、ミネラルウオーターの原水は水道法の水質基準の健康に関するすべての項目について基準値以下であり、昨年十月三日に開催された薬事・食品衛生審議会の関係部会へ報告し、現状では安全性について問題ないことを確認したところでございます。
 また、調査結果につきましては、都道府県等へ通知し、併せて今後とも規格基準の遵守を徹底するよう関係製造業者に対する指導を行ったところでございます。
#121
○井上美代君 私も随分ミネラルウオーターを飲んでいるんですけれども、やはり心配しながら飲んでいるんですね。だから、そういう意味でもこれやっぱり、水道水はおいしくないとはいえ安全だということですけれども、何としてもやっぱり水道並みに、水道水並みに検査をして安心してこのミネラルウオーターが飲めるようになるといいなというふうに思いますので、この点でもいま一息の努力をお願いしたいというふうに思います。
 それにしても、調査をもうすぐやられたことは本当に大変良かったというふうに思っています。
 厚生労働省の都道府県の調査をまとめた資料を見せていただきましたけれども、例えば砒素だとかクロム、そしてまた銅が検出されているんですね。これらはいずれも基準値以下であったということなんですけれども、専門家の話ですと、シロアリを防ぐには銅とクロムとそして砒素の三成分を含んだものの液に木材を浸すとよいということで、このシロアリ退治に使われるその木材を焼却した場合でも、残った灰に銅だとか砒素だとかクロムが残るということなんですね。これが水で流されて水源に入っていることもあり得るということですので、これらが検出されたということとなれば、水源地にそのようなものが流れ込むおそれというのはないということは言えないというふうに思うんです。国としても調査、監視をして万全を期するということが求められているのではないだろうかというふうに思います。
 横浜市の衛生研究所も結論として、基準値以下であったが、特にホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドについては検出された濃度が高いため、これらの汚染の原因が水源の汚染によるものなのか、また製造過程等の段階での汚染によるものなのか、解明する必要があると思われたとしていますので、この点どうだろうかというふうに思っているんですが、大臣、お疲れですけれども、と思いますが、御答弁を願いたいと思うのですが。
#122
○国務大臣(坂口力君) 昨日でしたか、おとといでしたか、西川議員の御質問にもお答えをしましたとおり、水道水の検査というのは項目も非常に多いんですが、このミネラルウオーターの方の検査項目というのは水道水ほど多くはないんですね。それほど安全なものだと言ってしまえばそれまででございますが、これだけたくさんミネラルウオーターも出てまいりまして、先日の西川議員のお話でございますと、二九%、約三〇%近く飲んでいるということでございまして、そこまでなってまいりますと、やはり中には大丈夫かなというふうなものも出てまいると思いますから、やはり少し今後見直ししていかなきゃいけないのかな、検討をしてもらいたいというふうに実は思っております。
 これからもこのミネラルウオーターを飲む人の数は増えることはあっても減ることはないだろうというふうに思っておりますので、外国からもたくさん入ってきておりますし、これはもう山の上で取ったものだから大丈夫だというふうによく言われたりいたしますけれども、山の上に田んぼがあったりもすることもあるわけでございますから、ここは少し、我々もこれからどういう項目について追加したらいいのかとか、そうしたことも検討してもらいたいというふうに言っているところでございます。
 我々もこの委員会でたくさんお水をいただいておるわけでございますが、このお水、大体大丈夫かなといつも思いながらいただいておるわけでありまして、ひとつこの水につきましてこれから十分に注意をしていきたいというふうに思います。
#123
○井上美代君 やはり、水は買いますでしょう、お金で。そして、うちへ帰って冷蔵庫にわざわざ入れてそれを飲みますでしょう。そうしますと、何か安全な水のように錯覚を起こしたりするんですよね。だから、そういう意味でもやはりミネラルウオーターが安心して飲めるというものをやはり保証していくということが大事ではないかなというふうに思っておりまして、どうか、今、大臣が言われました基準を厳しくしていくという、そこのところを是非やっていただきたいというふうに思います。
 先ほど報告ありました厚生労働省の十四年の、平成十四年の九月の調査報告の内容ですけれども、ミネラルウオーターを詰めている会社、そして作業所の現場から集めて分析したものなんですね。ミネラルウオーターは店先で太陽に当たったり、暑い場所に山積みされていると。このような現場から集めて調査分析したものではないということなんですね。もっと販売現場のものも行ってほしかったなというふうに思っているんですけれども、東京都に聞きましたところ、店頭のものも、これは国内外のものの区別なく調査をしているということなんですね。
 最近は特に問題は起こっていませんとの回答でしたけれども、ミネラルウオーターについては、やっぱり安全、安心という気持ちで、もう本当に夏になりましたら大量に消費しているわけなんですけれども、引き続きやはり厚生労働省のやはり調査、もう大変とは思いますけれども、やはり強い情熱を持ったこの調査、そして監視、この継続がやっぱりかぎであるというふうに思いますので、是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 それで、最後に、もう時間が迫っておりますけれども、これは具体的にはまた次のところで質問させていただきたいと思いますが、ベビーフードの問題なんです。
 私は、新日本婦人の会という女性団体の会長もしておりますけれども、二〇〇一年七月三日から四日に厚生労働省やそれからベビーフードを造っている和光堂だとかピジョンとか、そこへ要望に行って懇談をいたしました。その中身というのは、ベビーフードから農薬が検出されたからです。検出したのは、これは農民運動全国連合会の食品分析センターが分析して検出したわけなんですけれども、私たちはこれを聞いてもうびっくりいたしました。赤ちゃんが食べるベビーフードに農薬が入っているということでびっくりしたんです。
 それで、和光堂の「味覚応援ほうれん草とグリンピース」というのを分析したのを調べたわけなんですけれども、殺虫剤であるフェンバレレートが〇・五六ppm検出されたんですね。このフェンバレレートの基準は〇・五ですから、〇・〇六ppmオーバーしていたんです。また、ピジョンの「どうぶつチーズビスケット」というのがあるんですけれども、これからクロルピリホスメチルというのが検出されたんですね。和光堂の「鉄入りビスケット」からもクロルピリホスメチルというのが検出されたんです。
 これ、どれを取っても有機リン系の殺虫剤なんですね。これはポストハーベストの農薬として使用されているものなんです。原料として輸入小麦を使って製造していたために残留として残っていたということが考えられます。これらの農薬というのは発がん性や神経毒性があって、そして環境ホルモンの一種でもあるという本当に大変危険なものなんです。
 これらのことを厚生労働省にも訴えました。これに対して、厚生労働省からは三項目にわたる回答をいただきました。ここには、和光堂が調査した結果、冷凍ホウレンソウからシペルメトリンが〇・一九ppm、フェンバレレートが〇・〇五ppm残留していることが判明した、フリーズドライ粉末化工程で濃縮されて残留したと推定されると一には書いてあって、そして二には、購入先の安全・信頼性を確保するなどの措置を実施すると、そして三つ目には、調査の結果では原料野菜の残留農薬は基準値を上回っているとは確認されない、健康に影響があるとは思わないが、乳幼児が食することから、当該業者に対して検査体制の強化などこの指導を実施していると、こういう回答をいただいたんです。これ、ちょっと省略して読みましたけれども、かなりの字数で回答をいただいております。
 厚生労働省のこの回答は、フェンバレレートは〇・〇五ppmで基準内であったと、このように回答でしたけれども、分析センターの分析よりも少ないんですね。和光堂の回答と同じものだったんです。
 私たちは、その和光堂ともまた交渉を持ちました。そしてその後、和光堂は社会的責任も感じているとして、材料の野菜を宮崎県で生産させ、そして農薬を控えて生産しましたという低農薬の野菜を使うようになって、その結果、そのベビーフードからは農薬は検出されなくなったという結果をいただいております。
 私は、この運動とその経過を考え直してみたんですけれども、厚生労働省が本当に厳しい基準を設けて、そしてきちんと検査や調査もするようにすれば私はこれは解決できるんだなと、和光堂が解決できたんだから解決できるんだなということを考えたわけなんです。
 会社は、ベビーフードの材料には極力農薬を使わないものを使うと、このように言ったんですけれども、そのほかのヤマザキナビスコだとか、それから明治製菓、森永製菓などにも全部聞きました。そうしたら、原料がやはり原価が高くて商品の価格に跳ね返るので輸入に頼らざるを得ないと、こういうふうに回答しておられるんですね。だから、そういう意味からも、やっぱり幼い命を食品の危険から守るということでは、国に是非これをやっていただきたいというふうに私は切に願っているんです。
 それで、最後に大臣に、こうしたベビーフードの問題も命とそのまま直接につながっておりますので是非お願いしたいということで、御答弁をいただいて、この内容を具体的には次のときにやりたいというふうに思います。よろしくお願いします。
#124
○国務大臣(坂口力君) ベビーフードも様々なものがございますね。私もそんなにたくさんベビーフードというのが種類があるということは知らなかったわけでございますけれども、最近になりまして孫のベビーフードを買いに行きましたら、余りたくさんあるのにびっくりいたしまして、こんなにたくさんあるのかと私は思ったわけでございますが、その中には野菜のものもございますし、お肉の入ったものもございますし、様々でございます。やはり、材料にどういうものを使うかということによって、今お話のありましたように、その中の検査の結果というものにもかなりいろいろのものがあるんだろうというふうに思わざるを得ません。
 小さなお子さんの健康に関する問題でございますから、よく注意をしていくようにしたいと思います。
#125
○井上美代君 質問を終わります。
#126
○森ゆうこ君 国会改革連絡会の森ゆうこでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 食品衛生法等の一部を改正する法律案につきまして質問させていただきます。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 昨日は連合審査がありました。食品安全委員会というものがこのたびできるわけですけれども、ここに至るまでの議論の過程で、去年のこの当委員会でも私は発言させていただいたと思うんですが、要するに組織の形態というよりもそれがいかに機能するかということが問題なのであろうというふうに発言させていただいていたと思います。
 それで、今回、BSE事件など食の安全をめぐる様々な事件を踏まえて、食品安全基本法が制定され、リスク分析という手法が導入されることになりました。そして、新たにリスク評価を行う食品安全委員会が設置され、リスク管理を行う厚生労働省などに勧告する制度ができたわけです。しかし、こうした制度が果たして本当に有効に機能するのかどうか、大変疑問に思っております。
 なぜならば、食品安全委員会には保健所などの出先機関がなく、食品リスクについて現場の声を拾い、その情報を基に適切に対応していくようなことが果たして実現可能なのかと、このような懸念が残るわけでございます。新たな役所を一つだけ作っただけで、単なる行政の肥大化を招くだけの結果にならないか懸念いたします。
 食品安全委員会から勧告が出された際には、厚生労働省はきちんと従うのでしょうか。そして、その勧告についての効力について伺います。
#127
○政府参考人(遠藤明君) 食品安全委員会は、昨年四月のBSE問題に関する調査検討委員会報告、及びこれを受けました食品安全行政に関する関係閣僚会議の決定を踏まえまして、科学的観点に基づくリスク評価の実施を関係省庁から独立した行政機関で行うとの考え方の下で、食品安全基本法に基づく新たな独立の行政機関として設置をされるものでございまして、今後、食品の安全性を確保する上で極めて重要な役割を果たす機関であると考えているところでございます。
 食品安全委員会から、食品安全基本法第二十三条第一項第三号に基づきまして厚生労働大臣が勧告を受けたというふうな場合におきましては、この勧告が法律に基づき内閣総理大臣を通じて行われるものでもございますし、これを重く受け止め、リスク管理機関として適切に対応すべきものと考えております。
 なお、これに従わない場合に、更に食品安全委員会においては再勧告もあり得るというふうなことも聞いておりますし、そういったことのないよう、十分食品安全委員会の審議等も見守りながら、リスク管理機関として適切に対応してまいりたいと考えております。
#128
○森ゆうこ君 坂口厚生労働大臣にも伺いたいんですけれども、今回、厚生労働省の方も医薬局食品保健部を組織改編されました。そして、監視機能を強化されたということだと思いますが、この辺も踏まえまして、先ほども御指摘申し上げました食品安全委員会には出先機関、手足がないわけですね。その辺で、厚生労働省側は安全委員会から勧告を受ける立場ではありますけれども、やはり緊密に連携して情報の交換をしなければならないとも思われますが、その辺についても大臣の御所見をひとつ伺いたいと思います。
#129
○国務大臣(坂口力君) 今まではリスク評価もリスク管理も厚生労働省で全部やってきたわけですね。これから先、リスク管理の部分を担当するということになるわけですが、それじゃ評価の方は全然やらなくてもいいのかといえば、やっぱりそうもいかないんではないかと。役割分担というのはそれぞれありますけれども、どこにウエートを置いてやっていくかということであって、そう物の見事に管理と評価とを切り離してというわけにもなかなか私は現実問題としてはいきにくいんだろうというふうに思っております。
 我々の方でいろいろのことをやりましたことをこの食品安全委員会にも報告を申し上げて、それで、食品安全委員会の方はそれを、それらのことを総合的に判断をして、いわゆる判断の誤りなきを期するというのがこの委員会の大きな役割ではないかということだろうというふうに思います。
 農林水産省や厚生労働省がそれぞれの各種団体との間でいつもやり取りをしているわけでございますが、あるいはまたそうした検査もやっているわけでございますが、いわゆるふだんから一緒にやっておるからといって甘い結果になってはならないと。それは毅然として行うべきところは行わなければならないというようなところを分離をして、毅然とした姿勢を貫いていくためにはこうした機構が必要だということではないかというふうに私は理解をしているわけでございます。
 是非、そうした中で我々も、今まで以上に様々な研究も行い、結果も出しながら、そして連携を密にしていきたいと、そういうふうに思っております。
#130
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 それで、今回の法案の改正、今回の法案には多くの新たな規制が盛り込まれていると思うんです。国民の立場になった食品の安全の確保という観点に立って、必要な新しい規制ももちろん必要だとは思いますけれども、運用次第では事業者に過剰な負担を掛けるおそれがあると思われます。
 例えば、今回新たに事業者の債務規定の中に、仕入れ元の事業者名などを書いた記録を作成して保存することに努めなければならないとされております。これは努力義務規定というふうに言われているようですが、むしろ地元の保健所などでは、強制的に保存しなくてはいけないんだということで事業者を指導したり、必要のないものまで保存させたりしてしまうのではないかと大変心配しておりますが、特に中小事業者にとっては相当な負担を突然もたらすことになるのではないかと思います。食品の安全性の確保を図っていくことを第一に考えるべきですけれども、ある程度は自己責任も必要と考えるのですが、大臣の御見解をお願いいたします。
#131
○国務大臣(坂口力君) ここはなかなか釣合いの難しいところだというふうに思いますが、やはり食品の管理、それから健康に及ぼす影響等を考えますと、やはりある程度厳しく製造業者にお願いをせざるを得ないということになると思います。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
これは、今後もこれは続くというふうに思いますし、様々なことが研究をされてまいりますと、だんだんといろいろなことを気を付けていただかなければならなくなってくる、製造業者にはそれなりの社会的責任というものが要求されるようになるというのが現実ではないかというふうに思っております。
 もちろん、食生活のことでございますから自己責任というものも当然あるわけでございますけれども、やはり製品にして流通をさせるということになります限り、そこにはそれなりのそれを許可をしました責任というものもあるわけでございますから、加工品として流通をさせるというようなものにつきましては、それなりのやはり責任をお持ちをいただくということは大事だというふうに思っております。その上で、それぞれが判断をしていただいて、どれを買うかというようなことにつきましては判断をしていただくということではないかというふうに思います。
#132
○森ゆうこ君 私も大臣と同じ考え方なんです。しかし一方で、この食品衛生法自体が昭和二十二年に制定されたものでして、基本的な事業者等の責務は結構だと思うんですけれども、それに派生しまして、地方自治体で具体的な運用に関しましての基準が大変細々と規定されております。
 それも、今日ここに持っているのは私の住んでおります新潟県の条例の一部なんですけれども、本当に事細かに書いてあるんですね。例えば、客用のおしぼりは洗浄され及び消毒された衛生的なものであることとか、これはごく当たり前のことで、ここまで一々基準として書き込む必要があるのかどうか。これは一例でして、例えば店舗を開設するときに手洗いのシンクの大きさが何センチ掛ける何センチでなければいけないのかと、これは条例で各県ごとに違っていたりするんですね。当然、食品を提供するわけですから当たり前のことですね。きちんとやらなければいろいろな害を出して、それが結局はその営業に響くということですから、責任がどこにあるかということは明らかなんですけれども、細かいところまで基準、規制でがんじがらめに縛ってしまうことはいかがなものかと。
 こういう古い規制の、もう何十年もたってもはや必要ではないなと思われる点も全面的に見直さないまま食品衛生法を改正するということについて、私、問題意識を持っているんですけれども、この点について、大臣、簡単で結構ですが、もう一言お願いいたします。
#133
○国務大臣(坂口力君) 最初、この法律を作りましたときとは大分時代も変わりましたから、だから現在に合うようにしていかなければいけないというふうに思いますが、その当時には考えていなかったようなことを今度はまたやらなきゃならないようになってきているところもあるわけでございます。
 例えば、食べ物のことではございませんけれども、昨年もここで御審議をいただきました薬事法の中でいいますと、検査をだんだんやらなきゃならないようになってまいりまして、例えば皆さんから献血をしていただきます血液の検査なんかでもだんだんと検査項目が増えて、そしてそのいただきました検査のその残りの血液というのを十年間保存するようになってきたわけですね。北海道の大きな土地を借りてそこに置いているわけですが、十年間では足りないからもう少し、十五年にしろ、二十年にしろという意見があるわけで、年間七百万人ぐらいはあるわけですから、それ十年と、大変な数になりますし、これは保存するのも大変なことだと思うんですが、大事なものはそういうふうに保存をして、そしてその後で追跡調査ができるようにしなければいけないということだと思うんです。
 食べ物はそんなに長く残るわけではございませんからそれほど長く必要はないにいたしましても、それにしても後で何かがありましたときに追跡ができるということは大事なことでございますしいたしますので、そうした新しい科学的な問題が進む、研究が進むにつれまして、そうしたこともお願いをしなければならない。
 そういう意味で、この法律ができました当時と比較をすると、やはりかなり基本的な問題が変わってきているというふうに思いますので、省略すべきところは省略をし、新しく取り入れなければならないところは取り入れていくというふうにしなければならないのだろうというふうに思っております。
#134
○森ゆうこ君 それで、その件につきましては衆議院でこの法案が可決されたときに附帯決議が付けられております。食品衛生附帯決議の二のところでございますけれども、「食品衛生法の運用に当たって、飲食料品の取扱い、加工に係る安全確保の規制等については、事業者の意見も踏まえ、事業活動規制について、適宜検証・改廃を行い、効率的で実効性のある食品類の安全確保に向けた運用を図ること。」という附帯決議が付いております。
 このことにつきまして、これを踏まえ、厚生労働省は今後具体的にどう取り組んでいかれるのか伺います。
#135
○国務大臣(坂口力君) 食品衛生法は、国民の健康の保護を図りますために、食品事業者の活動に一定の規制を行うものであります。
 本法案におきましても自主検査の実施でありますとか原材料の記録保管等を努力義務としてお願いをしていることは、先ほどからお話のありますとおりでございます。事業者にとりましても新たな負担となることも、これはやむを得ない規定だというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、これらの規定の運用に当たりましては、関係業界の実態もよく調査をしまして、事業者の御意見も十分伺った上で具体的なガイドラインを作りたいというふうに思っております。国民の健康の保護を図るという目的を達成しながら、事業者にとってもできる限り過大になり過ぎないという配慮はしていかなければいけないというふうに思っている次第でございます。この兼ね合いがなかなか難しいということを先ほども申し上げたわけでございますが、負担をしていただきながら、しかしそこは過大にならないようにしていくこともでき得るかということの判断も大事だというふうに思っております。
 国や自治体が行いますリスクコミュニケーションにおきましても、当然のことながら事業者からの御意見というもの、消費者の御意見も十分聴かなきゃいけませんが、生産者の御意見というのも、事業者の御意見というのも十分に聴いてまいりたいというふうに考えております。
#136
○森ゆうこ君 はい、ありがとうございます。
 誤解のないように申し上げておきたいと思うんですけれども、事業者に甘くしろと言っているわけじゃないんです。どんどん新しい、新たな課題についての新しい規制は必要だと思います。そのために今回改正されるわけですが、依然として古い基準、古い規則、しかも細々と作っていてそのままではないかと。特に地方の条例になりますと、本当にこんなことを書く必要はない、又は現状に合っていないというものはたくさんあるわけで、この際順次見直していただいて、必要でないものは、役目の終わったものはもうすべて廃止していただく方向でお願いしたいということでございます。
 次に、健康食品に対する、これも過剰規制という懸念につきまして伺います。
 健康食品は高齢化時代で皆が元気に長生きするために大変有効であります。しかも、医療費削減につながるほか、その需要の増大は健康食品に用いられるバイオテクノロジーの発展にもつながり、これからの日本の発展にとって一石三鳥とも言えるのではないでしょうか。
 今回の食品衛生法の改正案では、カプセル形態などの健康食品について、人の健康を損なうおそれがない旨の確証がない場合は販売を暫定的に禁止することもあるということなんですけれども、この確証がないということにつきましては具体的にはどういうことを指すのでしょうか、具体的にお示しいただきたいと思います。
#137
○国務大臣(坂口力君) 健康食品の中には非常に濃縮をいたしまして造るものがあります。様々なものを混合し、そしてそれを濃縮をして造り上げていく。そういたしますと元の形態というのがもうなくなっているわけでありますし、そうしたものの中からそれを利用する人たちの間に様々な健康被害が生まれてくるということになりますと、その内容をよく検査をしなければならないということが起こります。そういったときに、これ以上その被害を広げないようにしたいと思うときにはその製品について一時停止を行う。どこがどういう原因でそれが悪いのかということが分からない状態であったとしても、一時その販売を禁止するということができると。
 例えば、中国産の何々やせ薬というようなものが出回っておりますとか、これは中国産というふうに限定するといけませんが、あるところで造られたものが、そのやせ薬というものを飲んでいる人の中であちらにもこちらにも肝臓を害するというような人たちが出てくる、どうもその薬を飲んでいる人に被害が多い、さりとてそこに何が悪くて何が含まれているからそれがこの障害を起こしているのかということが分からない、そういう事態のときにでもそれは一時暫定的に販売を禁止できると、こういう趣旨でございます。
#138
○森ゆうこ君 つまり、ここでそのリスク評価機関たる食品安全委員会がきちんとした役割を果たすと、そういうことでよろしいでしょうか。どうぞ、お願いいたします。
#139
○政府参考人(遠藤明君) この条文を適用しようという場合には、食品安全委員会及び薬事・食品衛生審議会の意見を聴いてから措置発動、意見を聴いて措置発動の要否を判断するということになっております。
#140
○森ゆうこ君 そうしますと、国民の健康の保護のためには必要なときにはそのようなシステムが迅速に働くことが必要だと思うんですが、この問題、通告しておりませんけれども、例えば今ほど大臣がおっしゃったような事例の場合ですと、かなり早い段階で食品安全委員会がそのような指令、決断を下されるのでしょうか。その辺について確認しておきます。
#141
○政府参考人(遠藤明君) 食品安全委員会の食品健康影響評価を受けるいとまがない場合には事後に評価を受ければいいというふうな規定もございまして、もし、どうしても大至急私どもの方で措置をしなければならないということで、食品安全委員会に事前に意見を聴くいとまがないという場合には、まず措置をして、その後食品安全委員会の御意見を伺うというふうなこともあり得ます。
#142
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 次に、健康食品のもう一つの問題であります広告の問題なんですが、健康保持増進効果に関して虚偽・誇大表示を禁止することになっております、健康増進法の改正案では。この虚偽・誇大ということは具体的にはどのようなケースを指されるのでしょうか。どういうものが虚偽で誇大なのかはっきりしていただきたいと思いますが、大臣の御所見を伺います。
#143
○政府参考人(遠藤明君) 虚偽・誇大表示の具体的な内容でございますけれども、例えば、効能効果に関する実験結果などが存在しないにもかかわらず例えば三か月間で何キログラムやせますといった効果を広告に表示したり、痩身効果などの健康の保持増進効果がほとんど認められないにもかかわらず肥満が気になる方へと表示をしたりすることによってあたかも健康の保持増進効果があるように表示する場合などが具体例として考えられると思っております。
 ただ、現実の広告の方法、態様は極めて多種多様で、この措置の適用につきましては憲法上の表現の自由にも配慮しながら判断をしていく必要があるということから、まず、今般の措置に係る一定のガイドラインを示すということ、それから、今後、違法と判断された事例につきまして積極的に公開をしていくというふうなことを通じまして、どのような事例が虚偽・誇大に該当するのかをより一層分かりやすくしていきたいと考えております。
#144
○森ゆうこ君 ガイドラインを作成されるとのことでした。一週間でやせるとかという広告にやっぱり弱いですよね。その辺が表現の自由という点でどうなるのかという大変難しい問題だと思います。
 そこで、もう一つ、時間があるでしょうか、質問させていただきたいんですが、そこで、今ほどもありました有効性、健康食品の有効性の評価ということなんですけれども、健康食品のうち、体に脂肪が付きにくい食用油やおなかの調子を整えるヨーグルトなどの特定保健用食品、いわゆる特保の許可が今三百件ぐらいですね。よほど有効性が科学的に証明されなければ許可を受けられなく、申請のために膨大なデータとコストが必要であると聞いております。
 昨年、総理のところでまとめられたバイオテクノロジー戦略大綱によれば、健康食品を科学的根拠をもって分析、有効性を解明し、食を健康につなげるというふうなところがあるんですけれども、総理のところでまとめられたんですから、厚生労働省も規制の増設ばかりではなく、やはりこのような仕事もきちんとしなくてはいけないと思われるのですが、こうした健康食品の有効性を評価して表示の許可を与えようというおつもりがあるのかどうか。
 国民の健康を増進することが厚生労働省の大切なお仕事だと思われますが、こうした健康食品の有効性の積極的評価について大臣の御所見を伺って、私の質問を終わります。
#145
○国務大臣(坂口力君) 確かに、バイオテクノロジー戦略大綱におきまして、いわゆる健康食品の有効性について科学的な評価を推進するというふうにされているところでございます。後追い的にできてまいります健康食品の中身を吟味するというだけではなくて、バイオテクノロジーの立場から、更に有効な健康食品こうあるべきだといったような積極的なことも私たちやらなければいけないというふうに思っております。最近のように、例えばアレルギー反応を起こしやすいような人も非常に増えているわけでありますから、そういう人たちに対してどのように対応をしていったらいいかといったようなことについての研究なども大事なことだというふうに思っているわけでございます。少し前向きに積極的な対応をしていきたいというので、平成十五年度におきましても約五千万円の研究費を計上している、こういうことでございます。
#146
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
#147
○大脇雅子君 食品の安全性について、消費者である国民の信頼を損なう様々な事件が発生し、ようやくにして食品の安全性をいかに確保するかという喫緊の課題に取り組まれたことになりました。とりわけ、国民の健康保護を最優先する食品安全行政の体制の確立、そして消費者に軸足を置く行政というものがこれから展開されていくことが望まれるわけであります。
 主務官庁として食品の生産にかかわる農林水産省と消費にかかわる厚生労働省の責任ある対応と連携が不十分であるという批判がこれまで幾つか報告書ないしは審議会で行われてまいりました。今回の法案によって食品安全のリスク評価のために食品安全委員会の設置が定められてはおりますが、これらも含めまして、有効な連携としての具体的な施策をどのように認識しておられるか、まず確認させていただきたいと思います。
#148
○国務大臣(坂口力君) 今お話をいただきましたように、一つのBSE問題というのをきっかけにいたしまして、そして農林水産省と厚生労働省の連携を密にしていく、そして内閣府に食品安全委員会を設置をして、リスク評価の実施でありますとか厚生労働省それから農林水産省への勧告などを行うということにいたしまして、連携を密にするだけではなくてそこの機能分担というものももう少しやっていこうと、こういうことになったわけでございます。
 食品安全基本法案におきましては、施策の策定にかかわる基本的な方針の一つとして、関係行政機関の相互の密接な連携の下で施策の策定が行われなければならないというふうに規定されておりますし、食品の規格基準を設定する際の農林水産大臣に対する協力の要請でありますとか、あるいはまた、農薬に加えて飼料添加物及び動物用の医薬品を新たに規定するといったようなことも、これは今回の食品衛生法の改正案におきまして取り決めているところでございます。
 こうした今までになかった部分も取り入れて、そうして、ただ法律上の問題だけではなくて実際に相互に理解をし合う、いわゆる持っておりますデータ等をともに共有をする、そして常に問題点をそれぞれの立場から議論をしていく、そういう体制を組んでいきたいと思っているところでございます。
#149
○大脇雅子君 緊急事態への対処に関する体制整備についてお尋ねをいたします。
 これまで発生した食品の安全性に関して、例えばO157事件というのは学校給食現場を始め一般家庭等広範囲に及びました。発生源の食材として挙げられたカイワレダイコンがマスコミで伝えられたが、結局発生源として明確に特定されるには至らなかったと思われます。食中毒の件数は、公衆衛生の発展にもかかわらず広域化し増加してきているという統計もございます。
 今回、十四条では、緊急事態への対応等の体制整備について規定されておりますが、必要な措置はどのようになされるのでしょうか。力点が置かれる消費者の安全確保、生産者に対する措置、どのようになされるのか、農林水産省と厚生労働省の各政府委員にお尋ねしたいと思います。
#150
○政府参考人(遠藤明君) 近年、食品製造施設の大規模化、食品の流通システムの発達による同一食品の大量消費、広域流通化に伴い、大規模広域食中毒事例の発生が増加をしております。
 今回の改正におきまして、大規模広域食中毒発生時におきまして、都道府県から厚生労働省への迅速な発生の報告を義務付けるとともに、緊急を要する場合には厚生労働大臣が関係都道府県等に対し、期限を定めて食中毒の原因を調査し調査の結果を報告することを要請できるというふうな規定を置き、危機管理体制の整備を図ることとしたところでございます。また、このような場合には、食品安全委員会を始めとする関係省庁に情報提供を行うなど密接な連携を図ることとしており、こういった取組を通じまして消費者の安全確保に万全を期したいと考えております。
#151
○政府参考人(岡島敦子君) 農林水産省といたしましては、新たに設置されます消費・安全局、これは仮称でございますが、そこに食品安全に関する危機管理を担当する管理官を設置いたしまして、不測の事態に備えまして食品安全委員会やあるいは厚生労働省などと密接な連携を確保して対応していくという考えでございます。また、そのほか、無登録農薬の流通とかあるいは家畜伝染病の侵入蔓延など、いろんな個別の問題が発生した場合にどのように対応するかという対応マニュアルを作成し、あるいは海外の情報、あるいは企業のリコール情報なども日ごろから収集し、またその提供をしていくという、そういう仕組み作りなど必要な措置を講じることとしております。
 また、実際、緊急事態に陥った場合には、無用の混乱とかあるいは不正確な情報のはんらんなどが起きませんように、農林水産省あるいは関係省、地方公共団体あるいは農林水産省の地方組織を通じまして、消費者はもとより関係する生産者、事業者に対しまして正確で十分な情報の迅速な提供あるいは説明に努めてまいりたいというふうに考えております。
#152
○大脇雅子君 食品安全基本法の二十条におきましては、食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、当該施策が環境に及ぼす影響について配慮するという明文がありますが、具体的にはこれはどのような対応をなさるのでしょうか。
#153
○政府参考人(遠藤明君) 農作物や魚介類などは環境を構成する要素の一部でございまして、生産環境の汚染が食品安全の確保の観点から重大な問題につながる可能性があるということから、逆に食品の安全性に関するリスク管理施策を講ずることがその生産基盤である農場あるいは漁場等の環境保全にもつながっていくというふうな関係を持っているものと思っております。
#154
○政府参考人(坂野雅敏君) 食品の安全性の確保の観点から、農薬に関しましては種々の規制を行っているところでありますが、農薬は環境中で使用されるものでありますから、環境への配慮も重要な課題というふうにまず認識しておるところでございます。
 このため、農薬の登録に当たりましては、食品の安全性にかかわる農薬の残留基準、これはいわゆる食べた場合にどうなるかということであります。そういうような基準と併せまして、土壌残留性また水質汚濁性、更に水産動植物の影響と、そういう基準を環境省が定めまして、これに即しまして農林水産省が農薬の登録検査を行っているという現状であります。
 さらに、昨年十二月に改正されました農薬取締りにおきまして、新たに農薬使用基準というようなのが、仕組みが設けられました。これは、食用作物などへの農薬の使用における使用濃度とか使用時期とかそういうのを遵守すると。それから二番目に、住宅地における農薬使用の際における飛散防止措置を取るとか、さらに、航空機を用いた農薬使用やゴルフ場における農薬使用は使用計画を農林水産大臣に提出するというところ等を求めているところでございまして、これらによりまして環境への配慮も含めた農薬の適正使用の指導、取締りの徹底というものを図ってまいりたいと考えております。
#155
○大脇雅子君 残留農薬等に係る基準について更にお聞きしたいと思います。
 輸入の中国野菜についての基準値を超える残留農薬あるいは養殖魚類の管理にホルマリン等の人体有害物質の使用等、食材の安全性に関する明確で厳格な基準の設置が必要であることは論をまちません。人の健康を損なうおそれのないことが明らかなものとして認定される物質は具体的にどんなものでしょうか。
 例えば、日本の残留農薬基準の設定状況を見てみますと、欧米諸国等において食料農産物に使用が認められている農薬数が七百あるうちで、農薬取締法による国内食用登録農薬数は約三百五十と言われますが、欧州等のコーデックス委員会によって基準値が設定されている農薬数と少し誤差があって、こうした場合に更にプラスアルファの規制、農薬の規制が必要ではないかというふうに考えられたりするんですが、これは両省の担当官、どのようにお考えでしょうか。
#156
○政府参考人(遠藤明君) まず、人の健康を損なうおそれのないことが明らかなものでございますけれども、これは例えば農薬取締法に基づき特定農薬に指定をされた食酢や重曹等が該当をするものと考えております。また、残留農薬等に関する基準が設定をされていないものについてでございますけれども、今回の改正法の中で基準が設定をされていない場合には原則として使用を禁止するポジティブリストの御提案を申し上げているところでございます。
#157
○政府参考人(坂野雅敏君) 残留基準につきましては、ただいま厚生労働省の方から話がありましたように、要は登録する際には今後は残留基準にもある、いわゆるポジティブリスト化というんですかね、そういうのを踏まえて今後ともよく連携を取って実施していきたいということであります。
#158
○大脇雅子君 これはちょっと通告はしていないんですが、消費者の立場から、収穫後の農薬使用に関する表示がないんだということが消費者の苦情とされているわけです。とりわけ、無農薬や減農薬の表示が一番不安だというのが国民生活センターの調査などからによると五〇%、残留農薬の問題になった国からの野菜は買わないというのが六七%で、結局、身を守るにはどうしたらいいかというので、しゅんのものを食べるしかないんだということが消費者の我々の中では一般的に言われているわけです。
 そういうのに対処する形で、例えば情報端末で産地や生産者や品種やあるいは農薬、化学肥料の使用状況が探索できるようにしたり、あるいは生産者と消費者を結んで視察をし合ったり、あるいは第三者の検査機関が分かるようにしたり、例えばバーコードシールなんかを張り付けたりして、農薬の散布や回数や実測値をやるという形で産地、生産者と消費者との間でそうした情報の開示みたいな動きが今盛んになっていると思うのですが、こういうのに対して両省の方たちは、こういうのを何らかの形に、施策に取り組むというようなお考えはあるのか、あるいは、こうした消費者の自己防衛といいますか、その考え方にどのような感想をお持ちか、ちょっと伺いたいと思います。
#159
○政府参考人(遠藤明君) 私どもの食品衛生法を所管する立場から申し上げますと、御承知のように、残留農薬についてADIが設定できるものにつきましては、その設定されたADIに基づいて残留基準を定めているという状態の中で、ただ単にその農薬が使用されたかされないかというふうな形のものを表示を求めるというふうなことは少し難しい面がございます。
 農林水産省の方とも表示の件については御相談をさせていただいて、両省で歩調を合わせていこうというふうなことを現在行っているところでございますので、農林水産省とも十分連携を取って、今後検討してまいります。
#160
○政府参考人(岡島敦子君) 現在、JAS制度に基づきまして、有機農産物のJASの仕組みがございます。これは任意の仕組みでございますので、そういった生産方法を取って、情報を、農薬を使わないで生産、化学的合成品である農薬を使わないで生産するということにつきまして認証をしましてマークを付けるという仕組みがございます。こういったマークを見て御購入いただきますと、農薬の使用がされていないというものが入手できることになります。
 また、最近、トレーサビリティーという仕組みの導入の促進を農林水産省としても進めているところでございます。これは、基本的には生産者あるいは事業者の任意の取組でございますので、具体的に必ずしも決まったものにはなっておりませんけれども、生産、いつどこで播種したかとか、収穫したかとか、どういう農薬などを使ったかといったような情報も、これを消費者まで開示することができるような仕組み、これを任意の仕組みとして進めているところでございます。
 そういうような形で、生産、農業と消費の距離が遠ざかっているというようなことも問題にされているところでございますが、いろいろな形で消費者への情報提供ということを進めるというのは大事だと思っておりますので、厚生労働省とも連携を取りながらいろいろな形で進めていきたいというふうに考えております。
#161
○大脇雅子君 残留農薬単独では基準値をクリアしても、例えば昔から食材の食べ合せによる影響というのが指摘されているように、残留農薬の相互作用による一定の影響が懸念される場合はないのでしょうか。あるいは、あるとすればこれらの規制についてどのように対処されるのでしょうか。
#162
○政府参考人(遠藤明君) 残留農薬基準につきましては、個々の物質ごとに我が国の食品摂取の実態を踏まえ、その一日摂取量が生涯にわたって安全なレベルとされます許容一日摂取量、ADIの範囲内となるように設定をしているところでございます。このADIの設定に当たりましては、慢性毒性試験を含めた各種毒性試験におきまして、各々の物質が実験動物に何ら毒性影響を及ぼさない量を特定をし、その量に更に、人と動物の間の種差、あるいは人の個体間の差を勘案した安全係数、通常は百倍を加味をして人に対する安全なレベルを求めているということでございます。
 御指摘の複合的な影響につきまして、これまでも国立研究機関等におきまして試験が行われておりますが、これまでのところ相乗的な悪影響は確認をされていないということでございますし、また国外においても同様な状況でございますので、現在までの知見によれば、複数の農薬が食品中に残留する場合であっても現行の基準値によって安全確保を図ることができるものと考えておりますけれども、今後とも、科学技術の進歩等を踏まえ、新たな試験等に注目をし、適切に対応していきたいと考えております。
#163
○大脇雅子君 新開発食品等の販売禁止についてお尋ねします。
 厚生労働大臣が、食品衛生法の一部を改正する法律案の七条二項において、人の健康を損なうおそれがない旨の確証がなく、食品衛生上の危害の発生を防止する必要があると認めるときには新開発食品の販売禁止措置が取り得るとされています。
 この場合に、通常の方法と著しく異なる方法による飲食に供される場合というふうに書かれていますが、この対象となる飲食物で一定の基準があるのでしょうか。そして、食品の安全性を考えますと、実際の禁止措置までの時間的な経過というのは緊急を要すると思われますが、これについての対応はどうでしょうか。第三に、国民の意見を聴取する旨書かれておりますが、意見の聴取の方法は具体的にどのような形でなされるのでしょうか。
#164
○政府参考人(遠藤明君) まず、通常の方法と著しく異なる方法により飲食に供される場合とは、例えば食経験のあるものを濃縮などをすることによりまして、これまで食経験のないような量を一時的に多量に摂取をさせる場合などが想定をされるところでございます。また、腸で溶けるカプセルなど特殊なカプセルを用いることによりまして、これまでは胃の消化酵素の影響を受けて分解されていたようなものがそのまま腸に届くということで、腸内においてこれまで食経験がない水準で特定の物質が到達するというふうなものもこの類型に該当するのかと考えております。
 実際に何か事件が起こったというふうな場合には、薬事・食品衛生審議会の意見は法律上、事前に聴く必要があるわけでございますけれども、食品安全委員会の方は緊急でいとまがない場合には事前に諮問しなくてもよいというふうなことになっておりますので、緊急な場合には事後に食品安全委員会の意見を聴くというふうなことになろうかと思っております。
 また、国民の意見につきましても、聴取規定を設けてあるわけでございます。緊急な場合に果たしてどういう形でうまく国民の意見を聴くのかと。ホームページ等によりまして比較的短い時間で意見を聴くというふうなこともある程度は可能だとは思いますが、また事態の進行に伴って少し時間を掛けて意見を聴くというふうなこともあり得るものと思います。
#165
○大脇雅子君 国民生活センターの調査によりますと、食品表示に不満を持つという人が九二%あって、様々な事件は不信、不満という形で風化しないで蓄積されているというふうに私は思います。消費者の参加が食品安全委員会にないということについての批判もありますので、評価作業の開示とかあるいは公開、そしてパブリックコメントの意見聴取、そして更には国民の意見を聴くシステムを恒常的に作っていっていただきたいと思います。
 最後に、食品の安全確保に関する総合的な施策の展開についてお尋ねします。
 今回の食品安全基本法案、食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案によって、消費者を中心とした国民の食品安全に対する信頼の確保とか、日本における生産と製造と消費、そして輸入等の安全確保という形の包括的な法体系ができ上がりつつあると思うわけですが、実効性のある総合的な施策の展開について、最後に大臣に御意見を伺って、私の質問を終わります。
#166
○国務大臣(坂口力君) 今回のこの法律改正におきます主な点は、国民の健康の保護を図るということを明記をしたということが一つあろうかと思います。そして、輸入業者を始めとする事業者の食の安全に対します責務を明確化したということ、それから国の輸入食品監視指導体制の策定など輸入食品の安全性を確保するための国側の体制の整備というものがもう一つ挙げることができるというふうに思います。
 いずれにいたしましても、半世紀ぶりの改正でありますので、この改正法を着実に実行いたしますために、我々の方でいいますと、医薬局あるいは食品保健局の組織改正でありますとか、あるいは検疫所等におきます食品衛生監視員の増加、増強体制といったものをこれから心掛けていかなければならない。また、地方におきましても国内の監視を強化していかなければならないわけでありますので、都道府県ともよく連携をしながらその体制を確立をしていきたいというふうに思っているところでございます。
 いずれにいたしましても、縦割り行政を批判をされて今回こうした改正になったわけでございますから、関係省庁との間で綿密な連携が取れるように、これは制度そのものもそうでございますし、意識改革もそれに併せて行っていかなければならない。そしてまた、消費者の御意見というものも常時聴き入れるといったことによって、聴くことによって意識改革を更に進めていかなければならない、そういうふうに思っている次第でございます。
#167
○大脇雅子君 終わります。
#168
○西川きよし君 よろしくお願いいたします。
 私の方からはまず、一昨日、水質の問題について御質問をさせていただきました。最後に坂口大臣の方からミネラルウオーターのお話が出まして、この点について少しお伺いをしておきたいと思います。
 井上先生の方からもお話がございましたが、先月の二十日の新聞報道でございますが、横浜市衛生研究所が、国内で販売されているミネラルウオーターの一部から化学物質のホルムアルデヒド、そしてアセトアルデヒド、これが検出されたということで、同市の水道水の実測値と約、比べますと八十倍の、八十倍以上の製品もあったということでございますね、ミネラルウオーターの中で。そして、飲み続けても人体には影響が出る量ではないという内容でございました。
 大臣からは、ミネラルウオーターの水質についても今後見直していくという発言がございましたが、具体的にはどういった、この問題の認識の中で水質の基準、水質項目の見直し作業が行われているのか、その辺りを政府参考人、よろしくお願いします。
#169
○政府参考人(遠藤明君) ミネラルウオーターにつきましては、平成六年に食品衛生法に基づく基準を改正したところでございますけれども、近年消費量が増大をする中で、水道法の水質基準の見直し、ミネラルウオーターに係る国際基準の策定等の国内外の動きを踏まえ、より一層の衛生向上を図る観点から、昨年十月三日に開催をされました薬事・食品衛生審議会の関係部会に当該基準の改正について諮問を行ったところでございます。
 また、昨年度、ミネラルウオーターの原料となる水が採取される国内の泉源の調査を行い、都道府県等へ結果を通知するとともに同日の審議会の部会へ結果を報告し、現状では安全性に問題がないということを確認をしたところでございます。
 この審議会におきましては、主にミネラルウオーターに係る化学物質等の検査項目及び基準値等について、ミネラルウオーターの国際基準のほか、WHOの飲料水ガイドライン、水道法の水質基準の検討結果を踏まえまして、ミネラルウオーターを二つに分類をして、その上で有機物、農薬等の項目の拡充を行うというふうなことが検討をされているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、審議会の御議論を踏まえつつ、化学物質の項目の拡充を図っていく所存でございまして、今後とも適正な規格基準の設定に努めてまいりたいと考えております。
#170
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いをいたします。
 それでは次に、いわゆるダイエット用健康食品の問題についてお伺いをさせていただきたいと思いますが、今回新たに規定をされております第七条関係、これに関連をして主にお伺いをしてまいりたいと思うんですけれども。
 まず冒頭に、昨年の六月の薬事法審議の際にお伺いをいたしましたお話でございますが、いわゆる健康食品でありながら、特許としては糖尿病の治療剤であるとか血栓の溶解剤という名称で申請をされまして、特許を付与されたことを広告に掲載をされている事例についてお伺いをいたしました。
 この特許の分野においては、一般食品でありながらこうした申請が可能になっているわけですけれども、そのことを食品なり広告に書かれることで、消費者には非常に紛らわしいといいますか、これは薬なのかな、どうなのかなというふうにやっぱり思うわけですけれども、これは一体何なのかなと。こういったやっぱり難しい部分を対応していただきたい、是非お答えをいただきたいということを坂口大臣に御質問をさせていただいたんですが、そのときに大臣からは、その点ははっきりさせるために特許庁と相談をいたしますというお答えをいただきました。
 その後どのような対応をしていただいたのか、お伺いをしたいと思います。
#171
○国務大臣(坂口力君) 確かに、西川議員からそういう御質問をいただきまして、その後特許庁といろいろ議論を重ねてきたところでございます。
 特許を取得をしました物品でありましても、その物品の販売をするに当たりまして、医薬品としての効能効果をうたう場合におきましては薬事法上の承認許可を取得する必要があるということは言うまでもございません。無承認無許可で販売をした場合におきまして、たとえ表示が特許表示の範囲内であったとしても、薬事法上の取締りの対象となる、こういうことで結論を得ております。
 したがって、先生がこの前もお取上げをいただきましたとおり、こういう特許を取ったと、いわゆる特許の内容として、例えば糖尿病治療剤、括弧付きの糖尿病治療剤というようなことが書かれております場合に、たとえそれは特許ではあるかもしれないけれども、しかしそのものが薬事法上の審査を受けていない、通っていないというものであるならば、それは言うまでもなく、許可を得ていない、承認許可を得ていないわけでありますから薬事法上の取締りの対象になりますと、こういうことでございます。
 特許庁ともその旨をお話合いをし周知徹底をしているところでございまして、厚生労働省といたしましても、都道府県の担当者に対しましてその旨流しているところでございますし、特許庁の方からも文書を出していただいているところでございます。
#172
○西川きよし君 ありがとうございました。早速に特許庁とも御相談をいただいたことを感謝申し上げます。
 それでは、ダイエット用健康食品についてお伺いをいたします。
 昨年の夏以来ですが、中国で製造された健康食品を摂取後に健康被害を起こした事例が多数発生したわけですけれども、この問題につきまして、今日までの対応策、そして今回の第七条関係の規定につきまして、内容と趣旨について政府参考人にお伺いいたします。
#173
○政府参考人(遠藤明君) いわゆる中国製ダイエット用食品等による健康被害事例の発生を踏まえ、昨年夏以降これまで、健康被害情報の収集、公表、未承認医薬品の取締りの徹底、拡大防止を目的とした対応要領の策定などの対策を講じてまいりました。
 これらの健康被害事例で報告をされている製品の中には、肝機能障害の原因物質とされるNニトロソフェンフルラミンが検出をされず、健康被害との因果関係が特定をされないというふうなものもあるところでございます。
 このため、今般の食品衛生法の一部改正におきまして、こうした健康被害と食品の因果関係が特定をできない段階であっても、食品衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため、暫定的に食品の流通を禁止できることとしたものでございます。
 具体的には、通常の方法とは著しく異なる方法により摂取される食品や、食品を摂取した方に健康被害が生じ、一般に飲食に供することがなかったものを含むことが疑われる食品につきまして、食品安全委員会におけるリスク評価を踏まえ、食品衛生上の危害の発生の防止のため必要があると認めるときは薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて措置発動の要否を判断するというふうな規定を設けたわけでございます。
#174
○西川きよし君 ありがとうございました。
 平成十五年三月現在で、これまでの報告は、健康被害事例数八百七十二人、うち死者は十五年三月十日現在で四人というふうになっておるわけですし、人の健康を損なうおそれがない旨の確証がなく、食品衛生上の危害の発生を防止するため必要があると認めるときは薬事・食品衛生審議会の意見を聴いてというこの部分でございますけれども、この審議会に意見を聴くまでの手順と申しましょうか、どこがどういう方法でどういった基準によって認めるのか、特に健康被害が発生してからではなく健康被害を未然に防ぐという意味では、食品の数も相当数あるわけですから、その情報収集からして大変な皆さん方作業になると思います。
 こういった点の対応策についても本日お伺いしたいと思います。
#175
○政府参考人(遠藤明君) まず、いわゆる健康食品による健康被害に関する情報収集につきましては、厚生労働科学研究により特定の食品成分の安全性に関する研究を推進いたしますとともに、特に必要なものにつきましては国立医薬品食品衛生研究所などに個別に安全性試験を依頼をしておりまして、こうした方策を通じまして、新たな科学的知見や有害性が疑われる情報の収集を行っているところでございます。
 また、薬事・食品衛生審議会での検討が開始するまでのプロセスとして、通常はまず食品安全基本法に基づいて食品安全委員会に対して諮問を行って人の健康に及ぼす影響についてのリスク評価を行っていただく、その後食品安全委員会において人の健康を損なうおそれがないというふうな場合を除きましては薬事・食品衛生審議会の方に諮問をしていくというふうな手順になるわけでございます。
 薬事・食品衛生審議会におきましては、食品安全委員会によるリスク評価を踏まえまして、暫定流通禁止措置を発動する必要があるかどうかというふうなことについての検討を行っていただき、それを基に私どもが最終的に措置を発動するというふうな段取りになるわけでございますけれども、特に、死亡事例等の重篤な健康被害が生じているような場合、速やかに暫定流通禁止措置を発動する必要があるというふうな場合には、可能な限り早期に薬事・食品衛生審議会に諮問をし、食品安全委員会の意見は事後に聴くというふうな道もあるというふうなことでございます。
#176
○西川きよし君 ありがとうございました。
 大変な数でありますし、大変な作業でありますし、情報収集からして大変ではございますけれどもよろしくお願い申し上げたいと思いますが、昨年の夏以降の対策の中で、例えば買上げ調査、買上げ調査を強化するとか、インターネットなどを利用いたしまして違法な医薬品の販売に対する指導の強化を行うこと、このようなお話もございました。
 具体的に、この程度の調査なり指導が行われたのか。どの程度の調査なり指導が行われたのか、是非お聞かせをいただきたいのと、今年度ですけれども、今年度の予算で、ダイエット食品関連といたしまして五千万円、約五千万円の増額が行われておるわけですけれども、この予算によってどういう対策をお取りになっているのか、併せてお聞きしたいと思います。
#177
○政府参考人(遠藤明君) 無承認無許可医薬品の監視指導につきましては、各都道府県の薬事監視員による立入検査、無承認無許可医薬品等買上げ調査等を実施しているところでございます。
 買上げ調査におきましては、各都道府県の協力を得て、いわゆる脱法ドラッグ等を買い上げ、国立医薬品食品衛生研究所において医薬品成分の分析を行っております。医薬品成分が検出された製品を取り扱う業者に対しては、関係都道府県において自主回収、販売中止及び報告書の徴収などの措置を取っているところでございます。
 いわゆる中国製ダイエット用健康食品による健康被害事例が問題となりました平成十四年度におきましては、いわゆる脱法ドラッグ等と併せ、痩身効果を標榜する製品についても製品の買上げ及び医薬品成分の分析を行うなど、監視指導の強化を図っております。
 さらに、健康食品や無承認無許可医薬品について、健康被害拡大防止のための対応手順、食品担当部局と医薬品担当部局が密接に連携し迅速な対応を行うことなどを定めました健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領を都道府県等に発出をいたしまして、薬事法違反が疑われる場合には、立入検査、報告徴収等を行い、違反業者に対して必要な処分を実施するとともに、悪質な違反行為を行っていた場合には違反業者の刑事告発などを行うことといたしております。
 平成十五年度におきましては、総額六千五百万円の予算を確保いたしまして、健康食品等の健康被害事例、安全性や効果等に関する情報収集、データベースの構築と消費者等への情報提供、健康食品等の成分検査の実施による安全性の確認、販売業者等に対する監視、取締りの徹底、自治体の食品衛生監視員、薬事監視員に対する監視指導等の研修の実施などを行いまして、安全確保対策の一層の推進を図ることとしております。
#178
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いをいたします。
 例えば、これはかなり流通をしているいわゆる健康食品の一つですが、消費者の質問に専門家が答えるという形で、このような広告がございます。
 質問としてですけれども、質問として、現在血圧降下剤を常用していますが併用しても差し支えがないでしょうかとあります。専門家の答えは、構いません、この商品は血小板凝固抑制剤の塩酸チクロピジン、この薬との、薬といいますか、塩酸チクロピジンと、大変難しいんですが、併用はおやめいただいておりますが、それ以外のお薬でしたら大丈夫です、また子宮筋腫の手術の予定のある方、出血性貧血の方は出血が止まらなくなる場合がありますので御使用にならないでくださいと。
 こういった、これが一般食品の注意書きとはとても私自身も思えないわけですけれども、午前中は伊達先生からもいろんな角度からの御質問がありまして、私もこの冊子いろいろ読ませていただいたりもしたんですけれども、これは本当にびっくりいたします。
 ですから、出血が止まらなくなる食品が食品として流通していることに強く疑念を感じるわけですけれども、例えばこのようなケースは今回のこの規定に該当するのでしょうか。
#179
○政府参考人(遠藤明君) これまで、健康食品と医薬品の併用による相互作用や健康食品の過剰摂取等については、国内外からの情報により安全性に関する知見を入手する都度、販売者等に対して適切な注意喚起表示を求めることなどにより健康被害の発生防止を図っているところでございます。
 また、保健機能食品制度におきましては、保健機能の表示を行う際に、併せて妊娠中の者や既往症を有する者など摂取を避けるべき者、食品と医薬品の相互作用や過剰摂取の危険についての注意喚起を行うよう義務付けているところでございます。
 お尋ねのような食品につきまして、今回の法改正の暫定的流通禁止措置が適用されるかどうかにつきましては、個別具体のケースごとの判断になり、また濃縮された成分の作用の程度及び影響する範囲とも関係をいたしますけれども、注意喚起表示のみでは健康被害を防止することができない場合には、食品安全委員会におけるリスク評価に基づき、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いた上でこの今回盛り込みます措置が発動されるというふうなこともあり得ると考えております。
#180
○西川きよし君 ありがとうございました。
 次に、健康機能食品についてお伺いをいたします。
 まず、この特定保健用食品と栄養機能食品でございますけれども、特定保健用食品については、一つ一つの申請に基づきまして審査をされまして表示が許可をされているものですから、これは比較的理解をしやすいんですが、一方の栄養機能食品のそもそもの役割なり趣旨というものが分かりにくいんですが、僕自身が分かりにくいんですが、午前中、保健機能食品、特定保健用食品というのがこれ分かりにくい、栄養機能食品の方がビタミンやミネラルで分かりやすいというようなお話も出ましたけれども、この一方の栄養機能食品のそもそもの役割なり趣旨というものが本当に分かりにくいんですけれども、この点をまず御説明いただきたいと思います。
#181
○政府参考人(遠藤明君) 栄養機能食品制度でございますけれども、平成八年の規制緩和推進計画に基づきまして医薬品の範囲の見直しが行われまして、錠剤、カプセル等の医薬品のような形状のビタミン・ミネラル類等につきまして食品として販売することができるようになりました。また、国民の健康に対する関心や知識の向上から、特定の栄養成分を摂取することを目的とした製品が普及をしてきたというふうなことがございます。
 このような中で、消費者が不適切な摂取方法によりかえって健康を損なうというふうなことにもなりかねないというこれらの食品の特性を十分に理解をし、消費者自らの正しい判断で選択し摂取をできるよう適切な情報提供を図るという観点から平成十三年に創設をされた制度であるわけでございまして、この制度の下では、国が定めた基準を満たしていれば、許可や届出等は必要なく、例えばカルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素ですといったような定型的な表現で食品に含まれている栄養成分の機能を表示することができるということで、現在、ビタミン十二種類、それから鉄及びカルシウムのミネラル二種類について基準が定められているというものでございます。
#182
○西川きよし君 難しゅうございます。
 この栄養機能食品に必要な表示の内容ですけれども、それについて引き続きお伺いしたいと思います。
#183
○政府参考人(遠藤明君) 栄養機能食品制度において、栄養成分の機能を表示しようとするときに注意喚起の表示などが義務付けられているわけで、具体的には、まず栄養機能食品であるということ、それから栄養成分の量、熱量、一日当たりの摂取目安量、摂取の方法及び摂取する上での注意事項、一日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分が定められております栄養所要量に対してどのような割合か、それから摂取方法並びに摂取、調理又は保存に当たっての注意事項、それから厚生労働省の個別の審査を受けたものではないということ、過剰摂取に対する注意喚起を表示することが義務付けられているものでございます。
 一日当たりの摂取目安量につきましては、安全性の確保の観点から併せて上限値が設けられておりまして、この量を超えて摂取することのないようにしているということでございます。
#184
○西川きよし君 たくさん御答弁をいただきまして、でも国への許可申請や届出は必要はないということで、当然我々にいたしますと、これは必要だなというふうに思うわけですけれども、この冊子も、医薬品、特定保健用食品、栄養機能食品、一般食品ともう余計分からなくなるわけですけれども。
 この表示の在り方についてですけれども、これはうまく逆手に取るといいますか、この栄養機能食品という表示を独り歩きをさせている商品がたくさんあるのではないかなというふうに思います。例えば、乳幼児向けの健康食品ですけれども、この商品はビタミンB1、B2、B6、B12、C、D及びナイシンの補助効果が高い、これらの栄養素の栄養機能表示が認められた保健機能食品なんです。こういうふうに書かれると、あたかもこの商品が本当に、今も申しましたが、役所に認められたという錯覚にやっぱり一般陥ります。
 そんな表示ですけれども、まさかこんなものを一つ一つチェックするというのは、それはもう皆さん方も大変でしょうし、不可能に近いというふうに思うわけですけれども、ただ消費者心理といたしましてやっぱり、巧みに誘導されるといいますか、これがいかがなものかというふうに思うわけですけれども、これを届出ぐらいは必要とするか、もっともっと消費者にPRをしていただくか、それとも本来の趣旨が生かされていないとすればやっぱり廃止も検討していただきたいというふうに僕自身は思うんですけれども、いかがでしょう。
#185
○国務大臣(坂口力君) これ、今日も午前中にも御議論をいただいたところでございまして、口に入るものは食品か薬かどちらかなんですね。ビタミン類というのは今まで薬の範疇に入れていたわけでありますけれども、これは法律上の問題でございますけれども、これを食品の中に入れたわけですね、薬から。今や食品の中に入っていると、範疇としては、ということでございましょう。いろいろ名前は付いておりますけれども、そういうことでございます。
 先ほど部長からのお話にもありましたとおり、これは厚生労働大臣の個別の審査を受けたものでないということを書くということが、ということを義務付けているわけですけれども、なかなか皆そういうふうにはちゃんと書いていないのがあると、こういう御指摘だと思うんですね。それぞれの瓶に、ビタミンAならビタミンAが入っている瓶に、これは厚生労働大臣の個別の審査を受けたものではありませんと、それを書いてもらうということになっているわけですけれども、そう書いていないのがあると。我々の方の調査でも、そうしたものが徹底していないと、現実にそこが徹底されていないということが分かっておりますので、現在そうした問題に対してどうするかというので、健康局長と医薬局長の私的懇談会であります「健康食品」に係る制度のあり方に関する検討会を開催をしまして、そこでどういうふうにするかということを今検討してもらっているところでございます。
 朝日先生からもお話ありましたように、こうした問題、どうするかということだけではなくて、もう少し戻って、こうしたものをどう取り扱うということをもうちょっと根幹にかかわるところから議論をしてもらわなければならないのかなと、私も今日いろいろの議論を聞きながらそう思った次第でございます。
 いずれにいたしましても、今検討中でございますので、いろいろの角度からひとつ検討をして、そして御報告を申し上げたいというふうに思う次第でございます。
#186
○西川きよし君 ありがとうございました。
 でも、今、国の許可申請が要らないというのは、大臣自身はどういうふうに思われますでしょうか。
#187
○国務大臣(坂口力君) その許可申請は要らないというふうに、書かなければならないということになっている、現在はなっているわけですね。ですから、それをちゃんと守ってくれればいいんですけれども、わざわざそんなことを書くかというようなところが増えてくれば何のために作ったやら分からないわけでありまして、そんなことを書けというのであればもうこんなことに対していろいろと規制をするなという話も正直なところ起こってくるわけでございます。
 したがって、そこのところをもうなしにしようじゃないかというようなことになれば、もう少し根っこのところから見直さないといけないという話になってくると、こう思うわけでございます。
#188
○西川きよし君 ありがとうございました。
 お答えを聞きますと、ますます我々は何か不安な気持ちになってしまいます。ただいま大臣の方からは、先ほど検討会も先般できたということですけれども、設置されたということですけれども、なるべく具体的にどういった問題認識を持ち検討されていくのかということを、先ほど少し触れられたんですけれども、これを最後に質問を終わりたいと思います。
#189
○国務大臣(坂口力君) 検討会を立ち上げまして、そしてこの健康食品なるものの位置付けをちょっと明らかにしていきたい、そして消費者が十分にそれを理解していただきやすいようにするためにはどうしたらいいかということを少しさかのぼって議論をしていただかなければならないというふうに思っております。
 いろいろ今まで過去の経緯もあるものですから、非常に分かりにくく、先生がおっしゃったように理解がしにくくなってきているわけであります。言っている私も何かこう分からぬようになってくることはあるわけでございますから、ここを少し整理をして、国民の皆さん方に分かっていただきやすいようにしなきゃいけないというふうに思っておりますので、その点も含めて議論させていただきたいと思っております。
#190
○西川きよし君 ありがとうございました。
#191
○委員長(金田勝年君) 本日の質疑はこの程度といたします。
    ─────────────
#192
○委員長(金田勝年君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#193
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#194
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会をいたします。
   午後四時散会
ソース: 国立国会図書館
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