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2003/05/22 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 厚生労働委員会 第15号
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2003/05/22 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 厚生労働委員会 第15号

#1
第156回国会 厚生労働委員会 第15号
平成十五年五月二十二日(木曜日)
   午前十時八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任   
     木俣 佳丈君     浅尾慶一郎君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任   
     伊達 忠一君     山下 英利君
     南野知惠子君     後藤 博子君
     浅尾慶一郎君     小林  元君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金田 勝年君
    理 事
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                山本 孝史君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                後藤 博子君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                山下 英利君
                浅尾慶一郎君
                朝日 俊弘君
                今泉  昭君
                小林  元君
                谷  博之君
                堀  利和君
                風間  昶君
                井上 美代君
                小池  晃君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
                西川きよし君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  日出 英輔君
       農林水産大臣政
       務官       渡辺 孝男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       外務大臣官房領
       事移住部長    鹿取 克章君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     高杉 重夫君
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       厚生労働省健康
       局長       高原 亮治君
       厚生労働省医薬
       局長       小島比登志君
       厚生労働省医薬
       局食品保健部長  遠藤  明君
       農林水産大臣官
       房審議官     山本 晶三君
       農林水産省生産
       局畜産部長    松原 謙一君
       食糧庁次長    中川  坦君
       特許庁長官    太田信一郎君
       環境省自然環境
       局長       岩尾總一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○食品衛生法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○健康増進法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 昨二十一日、木俣佳丈君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(金田勝年君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬局食品保健部長遠藤明君外十名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(金田勝年君) 次に、食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○浅尾慶一郎君 まず、食品衛生法等の一部を改正する法律案について伺ってまいります。
 さきに審議いたしました食品安全基本法案におきまして、食品供給の過程、行程ということについても、国外も含まれるということが明確化される修正が行われたことも踏まえまして、今回は主として対外的な関係について伺ってまいります。なお、答弁は簡潔にお願いしたいと思います。
 まず、検疫所の問題について伺ってまいります。
 検疫所につきましては、輸入食品の安全性を確保するかなめの機関であるということでありますけれども、このたび、情報の連絡体制について幾つか問題があるんではないかといったようなことも報道されておりますので、その点について伺ってまいりたいと思います。
 まずは、先ごろ発症をいたしました、台湾に帰国した医師がSARSを発症したという情報が丸一日関西空港検疫所で放置されて、厚生労働省にその後報告されたということが報道されておりますけれども、事実関係と原因をどのように把握しているか、その点について簡単に御説明願います。
#7
○国務大臣(坂口力君) おはようございます。
 今回の台湾の医師のSARSの問題でございますが、今お話ございましたように、十五日の夜、大阪の開業なすっている先生から、台湾の医師の話によると、どうも日本を旅行して帰った後SARSらしき病気にかかっているらしいという情報が寄せられたということでございます。それが第一報でございます。
 そのときに、その係官がもう少し詳しく、いつ日本を訪れられて、いつ日本を離れた方なんでしょうかとか、あるいはまたその人がどういう方なんでしょうかというようなことを詳しくそのときに聞けば良かったんだと思うんですけれども、忙しい検疫の真っ最中だったものですからそれを聞かなかったということが第一の問題であったというふうに思っております。
 したがいまして、いつか日本にお見えになって帰られた方だぐらいに考えていて、この報告が翌日になったということでございまして、そして、夜の話ではありましたけれども、一夜明けてしまったということでございます。
 翌日、大阪からそのお話が厚生労働省に入ったわけでございますが、厚生労働省の方の担当課のところにそれが伝えられるのが若干また遅れたということがございまして、忙しい中ではありましても、しかし一番大事な情報というのは何かということを常に注意をしていなければならないわけでございまして、反省すべきところは反省をし、そして今後に対応したいというので、関係者に対しましても、改めて、状況の判断というものを的確に行い、迅速に行うように命令をしたところでございます。
#8
○浅尾慶一郎君 今、大臣から御答弁いただきましたことでありますけれども、そのことに関しまして、昨日、全国の検疫所長を本省に招集して、言わばもう一度気を引き締め直すというための会議が開かれているということでありますけれども、たまたま昨日のその時間帯が国会開催の時間と重なってしまったということで、大臣も副大臣も、あるいは本来検疫所を直接指揮監督する立場にある健康局長も国会に来ておったということだそうでありますけれども、本来は時間設定を、国会の委員会の方はよく分かっているわけでありますから、いつからいつという、その委員会が開催されない時間にその検疫所長を呼んだ会議をやって、直接の指揮監督、少なくとも直接指揮監督する立場にある健康局長から綱紀もう一度締め直すというための指導をすべきだったんではないかというふうに思いますが、その点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
#9
○副大臣(木村義雄君) おはようございます。
 先生御指摘のとおり、厚生大臣も私自身も国会の出席を求められていたわけでございます。また、健康局長も外務委員会の方に政府参考人として急遽出席を求められたために、当日は健康危機管理を担当いたします大臣官房厚生科学課長が代理となりまして指示を行ったところでございますが、なお所長会議自体は午前で終了いたしたわけでございますけれども、健康局長の日程が空いた午後一番に全所長を改めて招集いたしまして、健康局長より重ねて指示を行ったところでございます。
#10
○浅尾慶一郎君 その会議では、確かに口頭で重要情報を迅速に報告することといったようなことが指示されたようでありますけれども、実は口頭だけではなくて、本当に重要なことでありますから、紙でも、ペーパーを配るといったようなことがあっても良かったのではないかというふうに思いますが、なぜペーパーを配られなかったんでしょうか。
#11
○副大臣(木村義雄君) 今回の会議は非常に緊急を要しましたものですから、急遽開催をいたしましたことから、指示事項はすべて口頭により行ったわけでございますけれども、伝達すべき事項は十分伝わったものと考えておるところでございますし、改めてその趣旨を文書として連絡をし、その実行状況につきまして後日報告を求める予定といたしているところでございます。
#12
○浅尾慶一郎君 ということは、今後情報伝達のマニュアルを見直す、それはきちんとペーパーで徹底するという理解でよろしゅうございますか。
#13
○副大臣(木村義雄君) マニュアルのことにつきましてちょっと若干説明をさせていただきますと、各検疫所におきましては感染症患者等への対応マニュアルを作っているところでございますが、今回の事件の経験から、迅速かつ的確な情報の収集、連絡等が重要であると考えておりますわけでございまして、検疫所自ら国内外の健康危険情報の収集の報告、所内の連絡体制の整備、地方公共団体との連絡体制の整備、医療機関との連絡体制の整備、夜間、休日の連絡網の整備等の連絡体制のほか、機材整備、患者輸送等体制整備の再点検など、マニュアルの見直しを図ることといたしております。
 これらを昨日急遽開催した全国検疫所長会議において指示をするとともに、見直し状況につきまして速やかに本省に報告をするよう求めたところであります。また、マニュアルの見直し後は搬送措置等の訓練を定期的に実施をし、その都度問題点を整理し、感染症の疑いのある患者の発見時の緊急事態に移行できるよう体制整備に努めてまいりたい、このように思っているところでございます。
#14
○浅尾慶一郎君 是非マニュアルの見直しもしっかりとやっていただきたいと思います。
 それで、今回はたまたま台湾に帰国した患者さんの知り合いの方が電話をしていただいたからこの患者の発生ということが把握できたわけでありますけれども、いつもそうなるとは、当然のことですけれども、限らないわけであります。
 そこで、例えば中国や台湾との患者情報の連絡体制はどのようになっているんでしょうか。
#15
○副大臣(木村義雄君) 中国やWHO非加盟の台湾など、世界各地のSARS所見を呈する者の疫学情報はWHOに一元的に集約され、公表される体制となっているところでございます。直ちにメール等でまた報告を行ったり、入ってくるような体制になっているわけでございます。また、個別の国内のSARS疫学情報につきましては、外務省と連携いたしまして、在外公館等を通じて入手を行っているところでございます。
 なお、今回の台湾人医師問題に関連いたしまして、台湾人医師の臨床所見、ウイルス検査結果等につきましては、財団法人交流協会を通じて必要な情報の収集を行ったところでございます。
#16
○浅尾慶一郎君 今御答弁いただきましたWHOに疫学的な報告があるというのは、例えば台湾で何件新たに発生したということしか報告は行かないはずでありまして、その人が発症する前にどこにいたかということはWHOの報告の中には入っていないわけであります。
 ですから、私の質問は、本来WHOも、言い方はいろいろあると思いますが、物すごく簡単に言ってしまえば、患者さんがその前にどう行動していたかを把握して、そして感染を防ぐというのがWHOのマニュアルであります。それは多分正しいんだと思います。だとすると、WHOに、例えば中国で何件とか台湾で何件とかという報告、数が行ったとしても、今回のようにもしかしたら日本に来ている、あるいはその他の国の中にも来ているという人がいるかもしれない。だとすれば、それぞれの国との間で、発生をした患者さんの行動については日本国に対しても、仮に日本にその前後にいたと、後ということはないでしょうけれども、前にいたということであれば報告をしてくれというような体制を組むべきではないかというふうに思いますが、そうした働き掛けを外務省を通して外国政府に対してするおつもりはないんでしょうか。
#17
○副大臣(木村義雄君) 四月の二十六日にマレーシアのクアラルンプールにおきまして、ASEAN九か国と日本、中国、韓国及び香港特別行政区の保健大臣等がSARS対策特別会合を開催いたしました。坂口厚生大臣も、我が国から坂口厚生大臣も出席をしたところでございます。そして、SARSの制圧につきまして、必要な対策について協議をし、共同宣言を採択したところでございます。
 共同宣言におきましては、各国が講じる手段として、各国の情報交換の窓口を設置し、感染の疑いのある旅行者等に関する情報を各国と迅速に交換する等が合意されておりまして、我が国もSARSの早期終息に向け全力で取り組むこととされているところでございます。
 また、今回の台湾人医師の問題にかんがみまして、五月二十日、台湾との交流窓口である財団法人交流協会におきまして、健康局から駐日台北経済文化代表事務所の代表に対しSARSにかかわる迅速なまた詳細な情報の提供要請を行ったところでございます。
 今後とも、SARSの対応につきましては関係国との連携をより一層密にしてまいりたいと、このように思っているところでございます。
#18
○浅尾慶一郎君 私の質問は、現在のところ我が国においては幸いにしてSARSを発症したケースというのはないということになっておりますが、外国から入ってくる可能性が否定できないという現状の中において、仮に外国で発生した、それは、今台湾についてはもう少し情報がいただけるようになるという御答弁というふうに理解いたしましたが、例えば中国とかで発生したケースで、その方がその前に、潜伏期間中に日本にいた場合にも、そういうケースについては是非教えてほしいという体制を組むべきだと思いますし、もっと言えば、それはマルチの枠組みでWHOの中でも、単に件数ということだけではなくて、ほとんどそういう例はないということなのかもしれませんが、患者さんになった人の発症前の行動について、仮に海外に行っていたということであればそのことを報告するということも枠組みとして作るべきではないかと。
 今のASEANの保健担当大臣の合意、共同宣言というのが果たしてどの程度の拘束力があるのかどうか分かりませんが、そうした体制の整備に努めるべきではないかというのが私の質問の趣旨でありまして、その点についての努力されるのかどうか、簡潔に伺いたいと思います。
#19
○副大臣(木村義雄君) その部分もその会談において合意されておるということでございます。
#20
○浅尾慶一郎君 次の質問でありますけれども、今回は当該患者さんの宿泊先や交通機関に関する情報が公表されました。SARSの患者に関する情報は何を公開することに従来なっていたのか、そして今回は例外扱いであるということであるけれども、その理由はどういうことなのかということを伺いたいと思います。
#21
○国務大臣(坂口力君) 一つは迅速に国民の皆さんに情報を提供しなければならないということと、患者さんのプライバシーをどう守るかということと二つあるものですから、その間で現在決めておりますのは、具体的には都道府県名、そして性別、それから年齢は何十歳代という年代、それから国籍、それから渡航地域あるいは渡航期間、どこかに、どこへどういう旅行をしていたか、あるいは向こうからお帰りになったか、それから病状と、どういう人に接触をしていたかということが分かればそれを公表するということに実はなっているわけでございます。
 しかし、今回の場合には広範に移動をしていたということがございますし、あるいはまた都道府県をまたがって移動をしていたということがございました。したがいまして、接触者を特定することが困難であったということがございまして多くの皆さん方の不安が募ったというようなことで、ホテルやあるいはまた食事をされたところのそこにもお願いをいたしまして、そして公表に踏み切らさせていただいたということでございます。
#22
○浅尾慶一郎君 旅行者であるということで非常に広範な移動をされたということなのかもしれません。しかし、仮にこれ、我が国、日本の方、日本に住んでおられる方だったとしても、場合によっては仕事の関係等々で国内移動される、あるいはその移動に伴って多くの方が利用される交通機関とかが使われるといったようなことも当然考えられるわけでありまして、その扱いということについて、やはり国民が安心し、また同時に、パニックに陥らないような統一的な扱いを決めておいた方がいいのではないかなというふうに思いますが、その点についてはどのように考えられますか。
#23
○国務大臣(坂口力君) それは御指摘のとおりだというふうに思っております。
 あらあらの我々も考え方というのは先ほど申しましたようにまとめているわけでございますが、その人の行動が不特定多数の皆さん方と一緒になられるというようなケースがあります場合、例えばどこどこの駅から何時の電車に乗ってどこどこで降りられたかというようなことがあります場合に、それもやはり明らかにしなければならないんだろうというふうに思っております。
 御本人のプライバシーを守るということは大事でございますけれども、一番大事なことは感染を拡大をしないということでございますので、感染拡大をさせないということを大前提にして、そしてプライバシーを最大限どこまで守るかということではないかというふうに思っております。
#24
○浅尾慶一郎君 次に、輸入食品の安全性についてお伺いをいたします。
 まず、先日の委員会でも問題になりました養殖のトラフグへのホルマリン使用の問題について、国内については対応がされたわけでありますけれども、海外から輸入されるものについてはこれがよくホルマリンが使われているかどうかというのが分からないケースも多いということでありますけれども、その点についてまず農水省にお伺いいたしますけれども、海外から輸入される海産物で養殖物はどのくらいありますでしょうか。また、うちフグはどのくらい輸入されておりますでしょうか。
#25
○大臣政務官(渡辺孝男君) 水産物輸入の件でございますけれども、財務省の貿易統計によりますと、昨年の我が国の水産物輸入量は合計で三百八十二万トンでありますが、貿易統計には天然物と養殖物との区別がないために、養殖水産物の輸入量は不明でございます。
 他方、フグの輸入に関しましては、厚生労働省が輸入者からの届出をベースに取りまとめておりまして、これによれば、速報ベースで昨年のフグの輸入量は一万六千四百六十七トンであり、中国及び韓国から輸入されております。このうち、養殖物は一一%に当たる千七百四十九トンでございまして、ほとんどが中国産と聞いておるところでございます。
#26
○浅尾慶一郎君 では、例えば海外のフグ、養殖物のフグへのホルマリン投与についてどのような規制になるんでしょうか。
#27
○副大臣(木村義雄君) 厚生労働省では、養殖トラフグに寄生虫駆除の目的でホルマリンが使用されているという情報を得まして、平成九年に調査を実施いたしましたところ、天然トラフグとホルマリンを使用した養殖トラフグの可食部のホルマリン濃度には差がなく、ともに安全性に問題のないレベルであったわけでございます。
 このように、養殖時のホルマリン使用とフグ可食部のホルマリン濃度の間に明確な関係が見られないため、輸入時検査の対象項目とはしておらず、輸出国における使用状況についても特段の情報収集を行っていないところでございます。
#28
○浅尾慶一郎君 しかし、御案内のとおり、薬事法が改正されまして、ホルマリン等動物用医薬品の使用について規制が強化されたわけであります。その改正の趣旨は、御案内のとおり、可食部においては関係がないということではなくて、やはりこれは問題があるだろうと。もちろん、そのホルマリンが使われることによって海洋全体への影響ということもありますが、しかし、その食品においても問題があるということで改正されたというふうに理解をいたしております。ですから、今の副大臣の御答弁だと、そもそもそんな改正は必要なかったんだということになりますが、そうではなくて、やはり食品の安全性上、やはりこれは問題があるということではないかなというふうに思います。
 そうだとすると、海外における使用について状況すら分からないということでは、これはやはり問題ではないかなという点もあろうかと思いますし、また同時に、生産の観点からいいますと、これはホルマリンを使えば寄生虫が駆除できるということで、恐らく、ホルマリンを使っているということになりますと、国産物と海外物との競争条件も変わってきてしまうという問題もあるんじゃないかと。
 ですから、様々なことを勘案すると、輸入物であっても、輸入の養殖物であってもこれは規制をすべきではないか、あるいはそういうことを考えるべきではないかというふうに思いますが、その点についてどのように考えておられますでしょうか。
#29
○副大臣(木村義雄君) 食品衛生上の問題がないにもかかわりませず、なぜ薬事法の規制が強化されたかという質問だと思うわけでございますけれども、今回の薬事法の改正は農林水産省所管の動物用医薬品についての改正でございまして、直接お答えする立場に私どもはありませんが、今回の改正は水産用医薬品の適正使用の徹底に取り組まれるものでありまして、養殖場におけるホルマリンの投与につきましては、一義的には漁場の保全、他の魚や貝への影響とか環境保護の観点から対応されるべき問題と、このようにとらえているところでございます。
#30
○浅尾慶一郎君 漁場保全というのはそのとおり、そういう側面もあろうかと思いますが、これはどちらかというと農水省にかかわるものかもしれませんが、後段の日本の生産者と海外の生産者との同じ条件ということを考えると、そこは何らか考える側面もあるんではないかということだけ指摘をさせていただきたいと思います。
 時間の関係で次の質問に移らさせていただきますが、輸入食品と先ほど来伺っておりますSARSとの関係を伺ってまいります。
 そこで、新型肺炎の原因となりますコロナウイルスは人間の体外で二日から四日ほど生存するという研究があるようですけれども、まずこれは、最適な条件であれば二日から四日生存するという理解でよろしいでしょうか。
#31
○副大臣(木村義雄君) 五月四日にWHOはSARSコロナウイルスが体外で生存する期間についてのWHO研究ネットワークによる研究結果を発表いたしたところでございます。
 これによると、生存期間は培養条件、研究が実施された施設により多様でございましたが、栄養分を補給した培養液中などでは二日から四日間生存したという結果を得られております。
#32
○浅尾慶一郎君 実は、当委員会で先日、築地の市場を見学する機会がありました。その中に、例えば水産物でも、例えば中国産のアカガイとかいろんな海外産のものが現に市場に並んでいるわけでありますけれども、中国や台湾からの生鮮輸入食品で生産から二日から四日以内に日本の消費者の手に渡るものというのはどのぐらいあるんでしょうか。
#33
○副大臣(木村義雄君) 中国や台湾から輸入された食品について現地での生産から我が国の店頭に到達するまでの日数を輸入者の団体でございます社団法人日本輸入食品安全推進協会や社団法人日本青果物輸入安全推進協議会に照会をいたしましたところ、航空輸送では最短約二日、船舶輸送では最短七日程度要するとの報告を受けているところでございますが、航空輸送でこれらの地域から輸入されるのは一部の活魚介類等に限定されていると聞いているところでございます。
 なお、航空輸送で最短二日で輸入されるものは主にパイナップル、カニ。中国産活アカガイにつきましては最低四日要するということでございました。
#34
○浅尾慶一郎君 航空輸送では最短二日ぐらいで入ってくるものがあると。今、アカガイの例は最低四日ということでありましたけれども。
 例えば、輸入食品が中国や台湾の生産現場でコロナウイルスに汚染された場合、その輸入食品からの経口感染の可能性ということも否定はできないというふうに思います。SARSそのものは経気道感染ということだと思いますけれども、それは疫学的にそういった経口感染の情報がないということで今一応経気道感染というふうにおっしゃっておられるんだと思いますが、一方で、口の中に入れたものがそのまま気道に何らかの形で入るという可能性も否定はできないわけだと思いますけれども、輸入食品がウイルスの感染を媒介する可能性ということについては、今申し上げましたような理由で可能性は否定できないというふうに思いますが、その点についてはどのように思われますか。
#35
○副大臣(木村義雄君) WHOが本年四月の十一日に発表したWHO加盟国へのSARS伝播確認地域から到着する物品及び動物に関する情報によりますと、WHO、FAO、これは国連食糧農業機関でございます、そしてOIE、国際獣疫事務局は、SARSの伝播に関して受け取った報告を詳しく検討をいたしました。本日までのところSARSの伝播確認地域から積み出された物品や製品や動物との接触がヒトのSARSの感染につながったという疫学的な情報はございません。このような理由から、WHOはSARS伝播確認地域からのどのような物品、製品又は動物との接触も今のところ公衆衛生上の危害はないと考えているとされているところでございます。
 このように、現在のところ生鮮食品や冷凍食品を含めました輸入食品を通じてSARSが感染する危険はないとされているところでございますが、今後とも、輸入食品の安全性確保のため、SARSに関する情報の収集を図り、必要に応じて適切に対応をしてまいりたいと、このように思っているところでございます。
#36
○浅尾慶一郎君 今言われたのは、WHOの報告では疫学的情報として食品による感染というものがないということでありますけれども、これは病理学的に見てそうなのかというとちょっと違うのかなというふうに思います。
 なぜならば、現に厚生労働省のホームページにSARSに関するQアンドAのところで、「感染はウイルスが口や鼻の粘膜につくことで起こります。」と書いてあります。これ、もし鼻から吸い込まなければ感染しないのなら、口ということは書かなくてもいいわけでありますし、また鼻から吸い込まなければ感染しないということであれば、患者の触ったようなものを消毒するようホームページで呼び掛けているのは理屈に合わないということになってくるんじゃないかなというふうに思います。そうすると、その可能性ということはやはりあるんではないかなというふうに思いますので、厚生労働省として自ら調査研究に乗り出す必要性もあるんではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
#37
○国務大臣(坂口力君) 御指摘のとおり、このSARSのウイルスにつきましては現在研究途上にあるわけでございまして、先ほど副大臣が申しましたように、現在整理をされております情報によりますと、物品やあるいはペット等からはうつらないだろうということを言っているわけでございますが、すべてのことがそれじゃ食べ物からは否定できるかといえば、これはやはり、今後もう少し研究が進んでいかないと、そう完全にそこを言い切るということもなかなか今はできない状況ではあるんだろうというふうに思っております。
 こうした面につきましてはかなり各国ともに研究を重ねておりまして、全国、全国と申しますか、世界の十三に及びます研究所が、それぞれの研究を毎日連携を取りながら、そして研究結果をお互いに発表し合っているという状況でございます。
 日本におきましてもいろいろの研究をいたしておりますが、やはりこれだけ多くの食べ物を輸入をしている国でございますから、そうしたことにつきましてもできれば日本の国自身もやはり検討をしていかなければならないんだろうというふうに思っております。
 一応、総務省の同意も得ましたので、研究所におきましても十五名増員をすることにいたしまして、そして早急にこの研究体制も強化をしたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#38
○浅尾慶一郎君 是非、まだよく分からない部分の多い病気でありますから、様々な可能性について積極的に日本の国としても、今、大臣が御答弁されましたように、研究をしていただきますようにお願いをしたいというふうに思います。
 そこで、例えば日本向けの輸出食品の生産工場でSARS患者が発生したようなところはないと言えるんでしょうか。今報道されていますところでいいますと、日本との合弁の例えば電器の会社であればSARS患者が出たということは報道されていますが、直接不特定多数の人の口に入る可能性がある食品の生産工場等でSARSの患者が発生したところがあるかないのか、その点について伺いたいと思いますが。
#39
○副大臣(木村義雄君) 各国におけます患者の発生状況につきましては、WHOや発生国政府のホームページにおいて発生者総数や地域別の発生者数について公表されているところでございます。
 しかしながら、現在のところ食品を介してSARSが人に感染する危険はないと考えられているところから、輸出食品の生産工場でのSARS患者の発生状況につきましてはWHO等の調査は行っておらず、我が国としても情報収集を行っていないところでございます。
#40
○浅尾慶一郎君 今の副大臣の御答弁は、先ほど来の議論の中でありますように、今まで食品を通して感染した例はないと。しかしながら、同時に、そのSARSについてまだよく分からない部分もあるし、現に口や鼻の粘膜を通して感染するんだということもホームページで言っておられるわけですから、そうだとすると、先ほどのケースと若干似ておりますけれども、件数がどれくらいということだけではなくて、どういったところで働いていた人がどうなったかという、症状を発したのかということについてもお互いに情報交換をする体制は作っておいた方がいいんではないかというふうに思いますが、政府間でそうした情報交換を協議するつもりがあるかどうか、お伺いしたいと思います。
#41
○副大臣(木村義雄君) 御指摘の輸入食品の安全確保対策におきましては、輸出国における対策が重要となる場合には、従来より、二国間協議や現地調査等を行いまして、輸出国における生産、製造過程を含めた対策を輸出国政府や輸入業者に求めているところでございます。
 現在のところSARSが食品を介してヒトに感染するとの疫学的知見はWHOの共同研究でも報告されていないところでございますが、今後、万が一食品を介した感染について知見が報告された場合には、食品衛生法に基づきまして汚染食品が輸入されないよう措置をするとともに、二国間協議を通じ、輸出国に対し安全対策を強く求めていくこととしているところでございます。
#42
○浅尾慶一郎君 今の副大臣の御答弁ですと、今のところそういうケースは出ていないと、一方で、先ほど来も申し上げておりますように、可能性は一〇〇%否定できないけれども、今のところそういうケースは出ていないから、ケースが出たら考えたいというふうな御答弁だと思いますが、本来はそうではなくて、もちろんできる範囲というものもあるでしょうけれども、情報収集についてはしっかりとやっていくべきではないかなというふうに思いますので、その点は指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 もし大臣の方で今の点について御答弁があれば伺います。
#43
○国務大臣(坂口力君) 先ほど副大臣申したとおりでございますが、特に熱を加えて造りますものにつきましては、この菌は熱に非常に弱いですから、それは私は問題ないというふうに思うんですが、そうでないもの、これは輸入されるものもございます。非常に湿度の高く、そして人の手を煩わすもの、そうしたものがないとはこれ言えないわけでありまして、そうしたものにつきましての注意というものはやはりしていかなければならない面があろうかと思います。そうしたこともよく、これは厚生労働省だけではなかなか把握のできないところございますので、農林水産省なりあるいはまた経済産業省なり、よく連携取りまして、念には念を入れてという意味で、そうしたものにつきましての関心というものも十分に持っていきたいと思っております。
#44
○浅尾慶一郎君 是非お願いをしたいと思います。
 次に、SARSとの関連で、ちょっと若干その今の法律案とはずれますけれども、労災認定という問題が出てきておりますので、これについて伺っておきたいと思います。
 御案内のとおり、今海外にいられる日本人、もちろんいろんなケースがあると思いますが、大きく分けますと、海外出張の場合とそれから海外の現地法人等に派遣されている場合と二くくりあると、もちろんその他もありますが、二くくりあるというふうに思いますが、その場合で、SARSに仮に海外出張で感染してしまった場合とそれから海外の現地法人に派遣しておられてSARSに感染した場合で労災の認定が違うというふうに伺っております。その点についてまず御説明をお願いしたいと思います。
#45
○国務大臣(坂口力君) 海外出張中と海外に派遣をされている場合でございますが、海外に出張を命じられて出張中に罹患をいたしましたときには、これは業務上の疾病といたしまして労災補償の対象になります。
 それで、海外に派遣をされておりますときには、これは長期にわたるわけでございますから、その中で例えば土曜や日曜日、御家族と一緒にどこかへ出掛けられるというようなこともあるわけでございますので、そうした海外派遣の場合にはすべてが対象になるわけではございません。ただし、ある企業にお勤めになっていて、そして企業の中でそういう発生が明らかになりまして、そして罹患をしたといったようなときには、これは対象になるわけでございます。
 疾病のことでございますから、どこで罹患したかということを決め難いこともございますけれども、比較的SARSの場合には、近くにそういう人がいたときに罹患するわけでございますので、比較的分かりやすいだろうと思います。これがインフルエンザ等になってまいりますと、どこで罹患したのか分からなくなってしまいますが、この場合には分かります限りそうした対象になるというふうに思っております。
#46
○浅尾慶一郎君 今お答えいただいたとおりでありまして、単純に言ってしまえば、海外出張でSARSにかかった場合はすべて労災の対象になる、海外派遣の場合は、土日にかかった場合はこれは因果関係が違うということでならない、ところがそうでない場合は、因果関係が立証できれば労災の対象になるということでありますけれども、確かに因果関係が立証されるケースもあろうかと思いますが、通勤途上でSARSに、海外の通勤途上でSARSの菌に感染したのか、それとも土日にデパートにでも買物に行って感染したのかというのは、これは因果関係はほとんど説明するのが難しいような事例もあると思います。
 一方で、今御答弁いただいたのは労働基準局長の通達でありますから、また非常に関心も高い問題でもあり、なおかつ出張と海外派遣とで差を付ける合理的な理由というのはこの問題については余りないんではないかというふうに思いますし、また、今申し上げましたように、繰り返しになりますが、因果関係の説明、立証というのもなかなか困難だというふうに思います。
 そこで、この点について、出張と海外派遣の場合の取扱いのSARSにかかわる部分、せめてSARSにかかわる部分についてはこれを見直しをすべきだというふうに思いますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#47
○国務大臣(坂口力君) 労災の場合には業務に起因するということが大原則でございますから、海外に派遣をされております人が罹患をいたしましたときに、それはどこでしたかということが問われるわけでございます。
 そのときに、今御指摘になりましたように、通勤途上でかかることもこれはあるわけでありまして、その場合には、これは通勤のときというのは業務の中に入るわけでございますから、特別にどこかにバカンスか何か取って旅行に行って、そこで近くに居合わせてなったというようなことが明確でない限り、これはやはりできるだけ幅広く取るということになるんでしょう。そこはしかしケース・バイ・ケースでございますから、そこでしっかりとお聞きをして決定をするということでございます。
#48
○浅尾慶一郎君 繰り返しになりますけれども、例えば長期出張の場合であっても、出張であればこれはすべからく労災認定の対象になる。一方で、派遣ということであって、土日にかかったのか平日の通勤でかかったのかというのがなかなか本当のところは分からないんだと思いますので、そこを幅広く取るという形で通達を扱っていただければ海外での労災に関しても不利益にはならないんではないかと思いますので、是非そうした取扱いをしていただきたいというふうに思います。
 もし、その点について御発言があれば伺いたいと思います。
#49
○国務大臣(坂口力君) よく分かるお話でございますので、よく検討させていただきます。
#50
○浅尾慶一郎君 次に、健康増進法の一部改正について伺ってまいります。
 五月一日から施行されております健康増進法第二十五条の受動喫煙の防止措置について四月三十日に通知が出されておりますけれども、小さな飲食店や遊技場などでは分煙といってもなかなか無理な面があるんではないかなというふうに思います。その場合にはどのように対応したらいいんでしょうか。
#51
○副大臣(木村義雄君) 健康増進法第二十五条は、多数の者が利用する施設につきまして、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない旨規定をしているところでございます。
 これは画一的な受動喫煙防止の措置を取ることを義務付けるものではなく、各施設の規模や利用状況に応じ受動喫煙を防止するための措置を取るよう努力をしていただく、努めていただく趣旨のものでございまして、具体的な取組内容につきましては、今後、事例集の作成等を行うこととしているので、飲食店等につきましても、これを参考とするなど規模や利用の状況に応じた取組を行っていただければと、このように考えているところでございます。
#52
○浅尾慶一郎君 次に、少し時間がありますので、輸入ホウレンソウについて伺っていきたいと思いますが、また残留農薬が検出されております。輸入業者に対して輸入自粛を通知したようですけれども、こうした通知には強制力はあるんでしょうか、ないんでしょうか。
#53
○副大臣(木村義雄君) 冷凍ホウレンソウに係ります輸入自粛の通知につきましては、輸入業者に対し当該品の輸入を自主的に控えるよう指導を行うものでございまして、法的な強制力はございませんが、これまで大部分の輸入業者は指導に応じているところでございます。
#54
○浅尾慶一郎君 一方で、今回のケースでいいますと、中国側においては、中国側は当然輸出になるわけでありますけれども、個別業者について、輸出禁止のための措置を取らなかった場合、食品衛生法の第四条の三による輸入禁止措置は取るんでしょうか、取らないんでしょうか。
#55
○副大臣(木村義雄君) 昨日、五月二十一日でございますが、中国政府から在中国大使館を通じて提供された情報によりますと、基準値を超えたクロルピリホスを検出した冷凍ホウレンソウを輸出した現地の二次業者に対しましては、中国政府により輸出停止の措置が既に講じられたところでございまして、当該二次業者に対しまして直ちに法律に基づく輸入禁止措置を取る必要はないと、このように考えているところでございます。
#56
○浅尾慶一郎君 今回が輸入ホウレンソウについて二回目ということになりますが、前回問題になったときに日中間で対策をまとめたということでありますが、この対策は厚生労働省の食品保健部長と中国の食品安全局長がサインしたものにすぎないわけでありますけれども、こうした文書の法的拘束力については外務省としてはどのように考えておられるでしょうか。
#57
○大臣政務官(日出英輔君) 先生今お尋ねのお話は、経緯も十分御承知の上でのお尋ねだと思いますので、経緯につきましては答弁を省かせていただきます。
 お話しのように、一般的に、こういった討議の記録という形で整理をし、両当局の責任者がサインをしている、これは当然法的拘束力はないわけでございます。ただ、これは、こういった残留農薬の問題につきましては極めて科学的知見がきちっとしておりますので、その上で、両国の当局責任者が取るべき措置を話し合った上で整理をしたということでありまして、これは事柄の前進に大いに寄与するものというふうに考えております。
#58
○浅尾慶一郎君 両国の当事者が十分話し合ったものであるから、信義則にのっとって、法的な拘束力はないけれども、それに従ってやってもらえるんではないかという御答弁だというふうに理解をいたします。
 しかしながら、先ほど来申し上げておりますように、二回目の残留農薬が検出されているということで、その個別の業者については輸出禁止の措置が取られたからいいんだということかもしれませんが、しかし二回目があれば三回目もあるかもしれないということも言えるんではないかなというふうに思います。
 そこで、今後、例えばホウレンソウについてはどのようにその安全性を確保するつもりか、政府としてどういうふうに考えているか、あるいは政府間で再度協議するつもりはあるかないか、その点について伺いたいと思います。
#59
○副大臣(木村義雄君) 中国産冷凍ホウレンソウにつきましては、今回の問題を受けまして、中国政府に対し、違反企業の中国衛生当局への登録の取消し及び当該企業からの輸出の禁止、すべての冷凍ホウレンソウに対する中国衛生当局からの衛生証明書の発行停止、衛生証明書を発行いたしませんと、これは輸出が不可能になるわけでございます。それから、原因究明及び改善措置の検討を行った上、二国間協議を行うための担当官の来日を要請したところでございます。
 また、我が国の輸入業者に対しましても、五月二十日付け食品保健部長通知によりまして輸入自粛の指導を行っているところでございます。
 今後、中国側から原因究明及び再発防止に関する改善措置につきまして報告を受け、二国間協議を行うこととしておりまして、これも踏まえて、第四条三の規定の発動の要否を含め、冷凍ホウレンソウの安全性確保の具体策についてしっかりと検討してまいりたい、このように思っているところでございます。
#60
○浅尾慶一郎君 是非、何というか、いろんな事柄が起きてからの対応ということではなくて、枠組みとして対応を考えていただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。
 少し時間が残っておりますので、通告した問題の最後、一度一部飛ばした部分、戻らせていただきまして、健康増進法の一部改正について、最後の一問伺わせていただいて、私の質問を終えますが。
 先ほど、小さな飲食店や遊技場などでは、なかなか分煙についても、これは努力義務であって無理な部分があるということは分かるというような御答弁でありましたけれども、努力義務であっても、一方で換気扇を付けていくとか様々なことを飲食店等に推奨はしているんだというふうに理解をいたしております。そうだとすると、現在は国民生活金融公庫の制度融資等を使って、その換気扇等の費用の一部、そうしたことが促進できるような制度があるんだと思いますが、もう少し何らかの、国としての分煙が促進できる、あるいはそうした飲食店等々において分煙が促進できるような支援制度ということは考えるつもりがあるのかないか伺って、私の質問を終わります。
#61
○副大臣(木村義雄君) 厚生労働省といたしましては、助成制度の創設はなかなか難しいと考えているところでございまして、健康増進法の趣旨を踏まえ、本年度から、飲食店などの生活衛生関係営業者が受動喫煙防止のための施設や設備を設置する際に国民生活金融公庫による融資を利用できる制度を創設し、これらの営業者等の自主的な取組を推進しているところでございます。
 この融資制度のほか、施設の規模や利用状況に応じた取組事例を紹介することも考えており、これらの取組などにより営業者等の自主的な取組を支援してまいりたいと思っております。
 なお、これ以上のことは、御承知のように我が国には財務省という役所もございまして、その辺も含めて、これからなかなか先生の御期待にこたえられるかどうかはその辺の動向も懸かっているのではないか、このように思われるところでございます。
#62
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。
 引き続きまして質問をさせていただきたいと思いますが、先ほど浅尾委員からもSARSに関係をする質問が出されました。私も、冒頭、直近の問題について幾つかお伺いをいたしたいと思います。
 今も御指摘ございましたけれども、台湾人医師のSARS感染問題についてでありますが、経過については、これは報道等もされておりますから省略をいたしたいと思いますが、特に一、二点、大臣にお伺いしたいと思いますが、一つは、新聞報道によりますと、十七日に大阪府の太田知事が記者会見をいたしております。その中で、いわゆるその感染者の滞在の、滞日の可能性が分かった段階で厚生労働省が人を派遣して、一元化された事務局を作って作業をするというのが本来の姿ではなかったのか、こういうふうなことで、しかし実際は消毒も含めて既にそれぞれの自治体がこれを対応した、こんなことで若干厚生労働省に、批判めいたと言うとおかしいですが、そういうふうな感想を漏らしておられるわけですね。
 また、新型肺炎の二次感染者が出てきたときに今後どうするかということで、統一的な解釈とか調査を行うための関係自治体と国とのそうした指揮本部というものを現地に設置すべきではないか、こんなようなこともコメントとして出されているわけでありますけれども、これらについて、大臣、どういうふうにお考えになっておりますか。
#63
○国務大臣(坂口力君) 各都道府県に対しましては、既にアクションプログラムを作って、そしていかなる事態になろうと万全を期すことができるようにしてもらいたい、こういうことを既に申し述べているところでございます。
 今回の場合には大阪だけではなくて他の都道府県にもまたがったものですから大阪だけにゆだねておくというわけにはまいりませんから、厚生労働省がすぐ現地に参りまして、各関係する都道府県の皆さん方にお集まりをいただいて、そして対応を皆さんとともに協議をするということを行ったわけでございます。これは迅速に行ったというふうに思っております。
 ただ、例えば大阪なら大阪だけで起こったというようなときには、これは大阪ぐらい大きいところでありますから、それぞれ国から来ていろいろ言ってもらわなくてもこちらでやると言ってもらうぐらいに私はならないといけないというふうに思っている次第でありまして、各都道府県の奮起を促したいというふうに思います。
 ただ、都道府県でなかなかできないというようなことがあれば、これはすぐいかなる日本の中の地域におきましても派遣ができるように人員等も既に決めまして、そして対応できるように準備はいたしております。大学の先生等も含めまして、特に公衆衛生等の専門の先生方に対応をしていただくように準備はいたしておりますが、それぞれの地域にもやはり応分のそれは御努力をいただかないといけない、すべてのことを国におんぶにだっこするようなことではいけないというふうに思っております。
#64
○谷博之君 今回の例にも出ておりますけれども、例えば感染者が一か所にとどまって移動しないということは普通あり得ないわけですね。そういう意味では、今もお話ありましたように、非常に広域的に移動しているというようなことで幾つかの県にまたがっているというふうなことになってまいります。それであればあるほど、私は国が統一的にその対応をするということは非常に大事なことだというふうに思っておりまして、これは何も大阪府知事の御指摘していること、それから国が、今、大臣が答弁したこととが食い違っているわけじゃないと思いますけれども、やっぱりそれは国は国なりのそういうきちっとした責任というか、対応はしていただきたいというふうに思っております。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 これにちょっと関連をして、これは通告に出していないことなんですけれども、今日の新聞など拝見しますと、あしたの二十三日には安全宣言を出す、こういうふうなことが出ておりますですね。これは分かってから十日たって、そういう経過したから安全宣言を出すというようなことなんだろうと思うんですけれども、しかしそれは、その気持ちというか、その立場は分かります。そういう裏付けもあってそういうふうにされるんだろうと思うんですが、その前に、あした二十三日に安全宣言を出すということでよろしいんでしょうか。
#65
○国務大臣(坂口力君) このSARSという病気の潜伏期間、罹患をいたしまして発病いたします潜伏期間が大体十日以内ということになっておりますから、この台湾の医師が日本を離れられたのが十三日でございますので、明日はもうその十日を過ぎるわけでございます。したがいまして、この台湾の医師にかかわりますところのSARS問題につきましては安全宣言を出していいのではないかというふうに思っております。
 しかし、これは、SARSの問題は台湾の医師だけの問題ではございませんで、多くの問題を含んでいるわけでございますから、これを出すからといってすべての問題が解決するわけでは決してございませんで、これからも十分に警戒をしていかなければならないというふうに思っている次第でございます。
#66
○谷博之君 大臣のそういう御決意というか考え方は分からないわけではないんですけれども、例えば最近の事例の一つということで、例のO157訴訟のカイワレダイコンの業者の訴えた東京高裁の判決がございましたですね。これは、公表方法に過失があったというふうなことで、国に千六百九十一万円の賠償命令が出たわけでありますね。こういうふうなこと、これは実際そうではなかったというか、特定できなかったというふうなことがあったんだろうと思います。これを発表したことが早かったか遅かったか、これは問題がありますけれども、こういうふうなことが過去にはあった。
 あるいはまた狂牛病、BSEの安全宣言の不手際なんかも、これは農水の方がこれは所管でありましたけれども、こういうこともあった。
 したがって、十日丸々たったから安全なんだということで果たして断定できるかどうかというところが私は若干不安に思うところがあるわけなんですけれども、この点については大臣の答弁でそういうことなんだということですからそれ以上のことを申し上げませんけれども、宣言を一つ出すにしても、そのことによって国民の皆さんがそのことを信じて、そして対応するということでありますので、是非、いわゆる逆の意味では風評被害というものがありますね、そういうことを考えたときに、是非、そのことを信じたいと思いますが、今後とも慎重な対応をしていただきたいというふうに思っております。
 それから、先ほど浅尾委員からもちょっと質問が出ましたけれども、例えば、これは出てはならないことですけれども、国内に感染者が出てきたということになったときに、こういう方々については、今回は台湾の医師の問題でしたけれども、非常にこれはその感染者本人の名前とか住所とか、そういういわゆる個人的なプライバシーにかかわる問題、そしてその人がどういうふうな行動を取っているかというふうなことについて、これはある意味では厚生労働省としてはその事実を発表しなきゃいけないと思うんですね。
 そうすると、これがいわゆる個人のプライバシーにかかわる問題との関係で、どこまでそれを具体的に公表するかということが、これはあくまで仮定の話でありますよね、そういうことがなければいい話ですが、万が一出たときにはそういうことも当然考えなきゃならないということだと思うんですが、こういうことについては検討されておられますか。
#67
○国務大臣(坂口力君) 先ほど御答弁も申し上げたとおりでございますが、一応のルールは決めているわけでございます。それは、お名前だとかその方の住所というのは発表はしない。ただ、どこの都道府県の方であるとか、あるいはまた年齢、性別、あるいは国籍等々、あるいはまたどこに旅行をされた後出た方でありますとか、そうしたことにつきましては発表させていただきたいというふうに思いますし、そして、今までの経過からいって、その方が感染をして発病をされるその過程で、あるいはまた発病された後その方がどういう方と接触をされたかというようなことについて、分かっております以上、そこの分かったことにつきましてはその方々に注意をしていただくように喚起をしなければならないというふうに思っております。
 ただ問題なのは、不特定多数の人とどこかで一緒になったというようなときの問題をどうするかということでございまして、そのときに、例えば一つのスーパーならスーパーに行かれて、そして買い物をされているといったようなときに、そのことも、そのスーパーの名前も全部出すかどうかの問題があると思います。出しますとそのお店に非常に迷惑を掛けることだけは間違いがないわけでございますけれども、しかし、ある日の特定の時間に一緒にそこに出入りをされた方があるとすれば、あるいはレジならレジで一緒に並んでその方とお話をされた方があるとするならば、その人に可能性の危険性なしとしないわけでございますから、そうした意味では、やはり感染防止ということを一番中心に考えながら、そして個人のプライバシーあるいはまた企業等のプライバシー、そうしたものもどこまで守れるかというところで判断をしなければならない。あくまでも中心は感染防止ということであろうというふうに思っております。
#68
○谷博之君 この問題は既にいろんなところでも指摘をされたり、いわゆる情報開示とプライバシーの問題というのは非常に難しい。しかも、それは感染者が出た場合でもそれ以上拡大をさせないというための予防措置という意味では、非常により具体的なものの対応が必要であると同時に、一方では、そのことによる被害というか影響があるわけですから、非常にそういう点では難しさというものがあると思いますけれども、今後、国と地方自治体を含めて、この問題についての機会あるたびにひとつ検討もしていただきたいというふうに考えております。
 それから、今日は外務省からも参考人に出席していただいておりますので、一点お伺いしておきたいんですけれども、最近のやっぱり報道で、日本の企業が特に海外に進出して現地に工場を造っておられる、具体的な社名も既に報道されているから申し上げますけれども、北京松下あるいは北京のリコー、こういうふうな会社が既に現地で働いている従業員に感染者が出て、いろんな工場の一時閉鎖等が行われているという、こういう報道も実はされております。
 外務省としても、現地の日本大使館を通じまして、いろいろと日本の商工会議所あるいは北京の日本人会等々の懇談会等を開いているとか、あるいは日本人の留学生に対する働き掛けとか、いろんなことをやっておられるようでありますけれども、現実に今、北京なら北京におけるこうした企業の状況なりこういうふうな日本人の皆さん方の状況、例えば帰国をすることについてそれをどういうふうに言うなら検査をするというか、そういう対応も受けながら臨んでいるのか、そして現地の状況についてどのように今把握をされておられるのか、その辺についての御答弁をいただきたいと思っています。
#69
○政府参考人(鹿取克章君) 今、先生御指摘になりました北京等における外務省と在留邦人との関係でございますが、現地日系企業や邦人留学生、それから現地の在留邦人に対しましては、今、先生御指摘ありましたように、我々としては、危険情報、在外公館のホームページあるいは説明会、こういうことを通じてできるだけ迅速かつ的確に情報を提供したいと考えております。また、引き続き全力を挙げていきたいと思います。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 また、我々としては、情報の提供とともに、やはり特に現地におきましては在留邦人の方々の意思疎通それから意見交換が極めて重要と考えておりまして、いろいろな機会に会合を持って対応しているところでございます。
 特に、北京の在留邦人の方々に対しましては、四月二十九日の段階で、在留邦人で一時的に北京市を離れることが可能な方は帰国の可能性を含め検討されることをお勧めしますということを御案内しました。その結果、北京からはかなり多くの方が帰国されたというふうに承知しております。
 しかし、その後若干また北京に戻ってきておられるようでございます。特に、本日から日本人学校もまた再開されるということになっておりまして、そういう関係もあり、また少しずつ企業の方の御家族等が北京に戻ってこられていると理解しております。
 一番最近、大使館あるいはSARSの専門家とそれから在留邦人の方々と会合を持っていろいろ意見交換したのは十五日、五月十五日でございます。実はこのときに国際緊急援助隊の方々が北京市を訪れました。この国際緊急援助隊と申しますのは、基本的には中国側に対していろいろ指導あるいはアドバイスを与えるために参ったわけでございますが、この北京訪問の機会に在留邦人それから企業関係者の代表の方々ともお会いしまして意見交換をしました。そういう過程でまたいろいろ専門家の方々の意見等、意見交換しております。
#70
○谷博之君 時間の制約がございますのでこれ以上のちょっと質問は続けられませんけれども、いずれにしても、外務省の方にお願いをしたいのは、それぞれの北京におられる日本人の方々の環境、状況がやっぱりそれぞれ違うわけですね。例えば松下とかリコーのような、こういうふうな実際感染者が発生している、そういう職場で一緒に働いていた、そういう方々、それからそれ以外でも北京に滞在をされて生活をされておられる方々、いろいろあると思いますけれども、そういう方々の、これから特に、それぞれのケースに合った対応の仕方というのはやっぱり出てくるんだろうと思うんですね。そういう点も是非、積極的に相談に乗ったり、あるいはそういう状況を把握されて、くれぐれもひとつ、例えば帰国に際して、そういうふうな対応等についても、是非ひとつ問題が起きないように対応していただきたいというふうに考えております。これは要望ということでさせていただきたいと思います。
 そして、次の問題に移らせていただきますけれども、食品衛生法の改正ですね。私、特に食品添加物の問題についてちょっと時間を掛けてお伺いしたいと思っております。
 実は、私は四十年近く前に学校でいわゆる食品関係のこういう添加物についてちょっと勉強したことがございまして、そういうことをちょっと思い出しながら質問をさせていただきたいと思っているわけでありますけれども、実は最近、横浜市の戸塚区で、あるいわゆる食品添加物の製造工場、ここでちょっと問題が起きたことは御案内だと思いますけれども、いわゆる無認可の化学合成添加物の入った香料を製造していた会社が、その香料を全国の食品メーカーにそれを卸したわけであります、出荷したわけであります。その問題についてなんですけれども。
 実はその前に、去年の六月に、協和香料化学という会社がございまして、ここが同じように無認可のそういう化学合成添加物を製造していたということで、実はこの段階で一回、国は全国のこの添加物を造った施設、約二千か所と言われておりますけれども、ここを立入調査、検査をしております。一年前にそういう検査をして、その検査の段階では特に問題がなかったというふうに報告されていたにもかかわらず、今回この工場で同様な添加物が製造されていたということでありまして、私はその検査の仕方が問題があったのか、あるいはそのメーカーが事実を隠していたのか、検査の段階でですね、そのどちらかしかないなというふうに考えているわけでありますけれども。
 事実、そういう立入検査をした都道府県の保健所等などの話を聞いておりますと、いわゆる基準に従った検査をするには現在の職員の数ではとても足らない、十倍ぐらいの職員の数がないと十分な検査ができませんと。そして、今の人員でもしすべての工場、すべての原材料を調べるということになれば、これはもうとても不可能だというふうなことも我々は関係者から聞いているわけですね。
 したがって、私はまずここでお聞きしたいのは、一度ならずも二度もこういうふうな、起きてきているということについてのこれをどう見るか。そして、今申し上げましたように、こういう検査を直接都道府県の保健所等にこれを任せるにしても、今の体制ではとても無理だということです。こういうふうな事実について、これはどのようにお考えになっておられますか。
#71
○政府参考人(遠藤明君) 今回の事件では、添加物製造業者が当該添加物を指定添加物のケトン類と認識をしていたということが事件の一因とされておりますことから、五月二十日、成分名ではなく特定の類、十八類ございますけれども、これに該当するものを重点を置きまして、まず関係業者により自主点検を行うとともに、都道府県等に対して立入調査により確認を行うよう指示をしたところでございます。
 都道府県等における食品衛生監視員につきましては、今回の食品衛生法改正により、都道府県等が監視指導計画を策定するに当たりまして、都道府県等において食品衛生監視員の必要数の確保や適正配置についても検討がなされるものと考えておりますし、また厚生労働省といたしまして、研修を通じて資質の向上を図る取組を一層充実することとしているところでございます。
 今後とも、国民の健康保護を図る観点から、違法添加物の監視も含めまして、都道府県等におきます食品の監視体制の一層の充実強化に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#72
○谷博之君 今いろいろお話ございましたけれども、我々がちょっと聞いている話では、この立入検査というふうなことを実際やるときに、大部分がその当事者からの聞き取りの調査だというふうに聞いているんですね。今もお話ありましたけれども、ちょっと勘違いしたというか認識の違いだったということでありますけれども、そういうふうなことで報告を受けると、それ以上のことを更に検査したり調査するということがやっぱりできていないというところが問題になっているんじゃないかというふうに思うんですね。したがって、今回のケースはいろいろそういう理由はあったにしても、今後こういうことはまた起きる可能性がありますね。
 したがって、今の御答弁では私は、結果ですね、こういうことになっているんですよ。さっき申し上げた協和香料化学という会社は、結局このことが原因になって会社は倒産しちゃっているんですね。つまり、それだけメーカーにしてみれば非常に大きい問題です。ところが、無認可のこういう添加物を使って製造している例えば大手の飲料メーカー、こういうところはその商品、製品を回収するだけで全くその影響がないということですね。
 したがって、私はこういう点は、これからどんどんどんどん外国からいろんな食品というものが入ってくる中で、いわゆる食品添加物そのものの私は扱い方ももう一回国としても検討してみる必要があるんじゃないかというふうに考えております。
 そういうことを一つ前提にしながら続いてお伺いしたいんですけれども、こういういわゆる香料の成分表示義務、これについては、食品衛生法の施行規則第五条、ここで本来うたわれるべきものであったんでしょうけれども、ここに、これは義務がないということでうたわれておりません。
 消費者からすると、いわゆる添加物というのは、すべて認められて安全なものが添加物として使われているというふうに信じているわけですね。ところが、この香料についてはそういう成分表示義務がないということですから、これどうなっているのか非常に不安ですね。
 そういう意味からすると、例えば飲料水であれば、缶にそれを全部表示するというのはこれは大変だと思います。それが無理であれば、インターネットの例えばウェブサイトでこれこれこれこれの成分分析ですよというようなことを表示するという、そういうふうなことがやっぱり消費者の立場からすると義務付けられる必要があるんだろうと思うんですけれども、この点はどういうふうに考えておられますか。
#73
○政府参考人(遠藤明君) 香料のように微量かつ複数の食品添加物を組み合わせることによって機能を果たすことが多い添加物について、昭和六十二年の食品添加物表示検討会において、個々の成分を表示する必要性は低く、一括名での表示を行うことで差し支えない旨報告されたことを受けまして、含まれるすべての添加物の表示に代えて、それらの成分の機能等を一括する名称、この場合には香料というふうな表示を認めているところでございます。
 この表示の問題につきましては、現在、食品表示の在り方について農林水産省と共同で食品の表示に関する共同会議というものを開催をして幅広く検討しているところでございまして、添加物表示の在り方につきましても、消費者等の御意見も踏まえながら、今後適切に対処をしてまいりたいと考えております。
#74
○谷博之君 実はこの添加物の問題についてはいろんなこれ経過がございまして、いわゆる天然添加物については、従来は使われているものについてはそのままそれを認めていたと。ところが、平成七年になって初めて国が既存の天然添加物について品目を定めました。これは四百八十九品目ですね。それ以外に指定添加物というものが指定をされているわけでありますけれども、こういうふうな添加物についても、今回の食品安全基本法でもう一度この天然添加物もこれは安全であるかどうかについて再度これを検査しようという、しかもそれは四百八十九のうち百二十五という添加物についてもそれが既にリストアップされております。これは、これはいいんですね。
 もう一つは、いわゆる化学合成による添加物、これについては、国際的にかなり使われていて、そして国際規格でも、基準でも一応認められているという、そういう添加物がたくさんあります。そういう中のうち、特に国は四十六種を選んで、国の職権で新しくこの添加物を認める方針を検討しておられるということだと思っております。
 ただ、例えばメーカーがこういうふうな香料といったこういう添加物を使う場合には、原則としてはそのメーカー側が安全性に関するデータをそろえて初めて添加物の使用を認めると、こういうふうな仕組みになっています。ところが、このメーカー側が安全性を冠したようなそういうデータを出すというのは、これ大変な金が掛かるんですよ、お金が。一つのそのデータを出すのに数億円掛かるというふうに言われていまして、そのデータを取って、出して、それを認められたとしたその途端に、このメーカーだけではない、すべてのメーカーがこれが使えるという状況なんですね。そうすると、Aというメーカーがこれを開発をして、せっかくお金を掛けて認めたものがほかに使われてしまうということになると、こういうことは普通しません。したがって、メーカー側もこのいわゆる検査費用を使えないというか、使わないということで、現在そういう状況にあるということだと思うんです。
 ここで特許庁にお伺いしたいんですが、こういうふうな添加物の今申し上げたような認定を受けるということについて、こういうメーカー側が例えばそういうふうな作業をしたときに、これをいわゆる特許のような形でもってそのメーカーだけが使えるというような形にはこれできないんでしょうか。
#75
○政府参考人(太田信一郎君) お答えいたします。
 今の食品添加物、特に香料の原料として利用されている化学合成物質、これに関する特許につきまして私どものデータで調べました。最近五年間で特許、香料関係でございますが、十件ございました。そのうち一件はフランスの企業による特許、一件がスイスの企業による特許、残り八件が日本の企業による特許でございます。
 お尋ねの、特許を取った場合には当然独占的な排他権が生じます。ということで、その企業が自ら利用をする形、あるいはユーザーにライセンスするということで、そこからしかるべき利潤を得て、それをまた次なる研究開発に回していくということが特許の仕組みでございますので、私ども、この八件、過去を累積すればもっともっと多くなるかと思いますが、そういう形で利用されている企業も数多くあるというふうに考えているところでございます。
#76
○谷博之君 それでは、例えばこの食品添加物、特に香料の原料として現在利用されている化学合成物質について、今の御説明では、特許の状況というのは、もう一度具体的にどのようになっているか、また再度お答えいただけますか。
#77
○政府参考人(太田信一郎君) 大変恐縮なんですけれども、最近五年間のデータということで調べさせていただきましたので、日本の企業による特許は八件というふうにデータとしては出ております。
#78
○谷博之君 今の御説明にありましたように、日本の特に香料に関係する添加物の問題については、基本的には、海外で使われている添加物あるいは海外で認められている添加物がいわゆる輸入食品を通して日本に入ってくる、こういうケースが非常に多いわけですね。ところが、日本ではこれを認めていないから、この添加物は駄目よと、こうなるわけですね。そうすると、そこのところが使えないから、さあ、どうしようかということで、非常にメーカー側が困ってくる。メーカーにしてみれば、そういうふうな添加物については日本もどんどん使えるようにしてほしいと、こういうところなんですが、ある意味では日本は、だからしっかり対応しているということになるわけですけれども。
 したがって、私は、今一つの具体的な香料の添加物の話しましたけれども、こういう先ほど申し上げたような天然添加物も含めて、大きく全体的な添加物のその見直しというのは今後どうなされていくべきかということを、これは一つ大きな課題だと思っています。
 そういう意味で、古い話になりますが、一九七二年、実は国会決議が行われておりまして、合成添加物を含むすべての添加物の規制の在り方について国会決議が、食品添加物の使用は極力制限されるべき、こういうふうな国会決議が実はあるんですね、三十年も前の話ですけれども。
 こんなようなことも原則にしながら、いわゆる受益者による説明責任を原則にして、抜本的に見直すことを検討すべきではないかと、こういうふうに思うんですけれども、大臣、どのように考えておられますか。
#79
○国務大臣(坂口力君) まだ御記憶にあるというふうに思いますが、昨年の七月だったというふうに思いますけれども、いわゆる塩のいわゆるフェロシアン化物というのがございまして、これをどうするかという問題が大きな問題になりました。他の添加物と違いまして、これは、非常に塩を使うということは多いものでございますから、この問題が非常に大きな問題になったわけでございますが、そのときに薬事・食品衛生審議会の議論をしていただきまして、そして、従来からの企業からの要請に基づく指定の検討に加えて、国際的な専門家会議において安全性が確認をされ、かつ米国及びEUにおいて使用が認められているものについては、企業等からの指定要請のあるなしにかかわらず、指定に向けて検討を行う、こういうことにしたわけでございます。
 今まで諸外国でずっと使われているにもかかわらず日本で認められていないというものがあったわけでございまして、こうしたものはもう一律ひとつ認めていきましょうと。諸外国で、そして責任ある機関がいろいろの研究をされて、そして害がないということがもう皆明らかになっているものにつきましてはそういう手順を取ろうということになりまして、検討を開始をしたところでございます。
 安全性の見直しにつきましては、既存の添加物の安全性試験の実施を加速をしようというので加速させております。そのほか、添加物、既存のいわゆる指定添加物につきましても、赤色二号の発がん性でございますとか、新しい知見に基づく評価を行っておりまして、最近の科学的知見の収集にも努める、審議会の意見等も聴きまして、そして対応をしていくということを一応大枠の話としては決めているわけでございます。
 今後も個別品目の安全性の見直しということはこれはあるというふうに思いますし、これに対しまして今後も対応していかなけりゃいけないというふうに思っております。科学技術の進歩でありますとか国際的な様々な研究成果というものも踏まえまして、そして添加物の使用が国民の健康確保の上に支障がないということが明確になりますよう、その問題につきまして適切に対応をしていきたいというふうに思っております。
 今まで諸外国で全部認められてもう各国が皆使っておるようなことにつきましても、我が国自身ができておりませんとそれはやはり駄目だということにしてきたわけでございますけれども、そこのところにつきましては少しゆとりを持って対応をさせていただくようにしているということでございます。
 これからもこうしたことも念頭に置きながら、我が国自身も対応をすべきものにつきましては十分していかなければならないと思っているところでございます。
#80
○谷博之君 添加物といえば香料に限らずいろいろあるわけでありますけれども、私も若いころ、いわゆる農産製造でみそ、しょうゆなんかを造る会社に勤めたことがちょっとあるんですが、昔はみそを造ると、これは特に冷凍施設がないようなところでみそを陳列した場合には、もう三日、四日でパックに入ったみそは、いわゆる酵母が発酵していますから膨らんでくる。これを止めるためにどうするかというと、ソルビン酸ソーダというのを使って、大量にこれを使ってその膨らみを止めるわけですね。当時はそういう規制がなかったわけですから、全然大量に使われていた。まるでぴったり、一週間たっても一か月たっても、同じような状態で売られているのが消費者にとってみればすばらしい製品だと思って買っていた。
 だけれども、これは少なくとも、この前のこの委員会の現地視察で築地に行ったときに、行政処分を受けたようなものの中にこのソルビン酸の使用について、使用量以上のものを使ってこれがチェックを受けている、そういうケースもありましたけれども。要は、少なくともその添加物によって、例えば防腐剤とか、あるいは着色とか漂白とかいろんなものがありますけれども、そういうもののすべてに添加物が使われていて、それが人体に入るということになると、これは非常に私は大きな影響を持ってくると思っておりまして、是非、今回その見直しをするということでありますから、そういうふうな国際的な添加物の使用も含めて、是非ひとつ慎重な対応と、そして積極的な、前向きな取組というものをお願いをしたいというふうに思っております。
 それから、続きまして次の問題に移りたいと思いますけれども、昨日の本会議で趣旨説明を受けました農林水産省設置法の一部を改正する法律案の問題について若干お伺いしておきたいと思いますが、今まで食糧事務所の職員、これは米とか麦のいわゆる検査を中心に取り扱ってきていたわけでありますけれども、この三千人の人たちがこの七月一日から地方農政事務所に移管をして、特に研修を受けて、牛肉とかあるいは生鮮野菜のトレーサビリティーなどにかかわる、こういうことになってきたわけでありますけれども、これから非常にクローン牛の流通なども考えられてくるということになると、かなりいわゆるリスク評価に従うリスク管理のこの部分というのは最前線として非常に大変重要だというように思っておるわけですが、こういう方々に対する専門性を身に付けるためのこれからの研修、そういう対応をどうされていくのかお伺いしたいと思っています。
#81
○政府参考人(山本晶三君) ただいま地方農政事務所の職員の研修についてのお尋ねございましたが、農林水産省のこの新たにできます地方農政事務所の管理部門におきましては、例えば農薬等の生産資材の販売、使用等に対する調査や点検、それから食品の表示の監視の指導、それからいわゆる牛のトレーサビリティーに関する指導等の業務を行うことにしております。したがいまして、先生ただいま御指摘のございますように、こういう業務に対して十分な研修を行いまして、担当職員の知識や資質の向上ということを図ることが重要だと私ども考えております。
 このため、私どもといたしましては、昨年末から、これらの業務を担うこととなる職員に対しまして、中央で、それから各現在の食糧事務所ごとに計画的に研修を行ってきているところでございまして、具体的には、例えばいわゆるリスク分析手法や関係法令等に関します知識の習得のための研修、それから個別の業務内容や実施の方法に対する説明会、これのようなものを行っているところでございますし、また食品表示の業務につきましては、現在各地方農政局におきまして、管内の食糧事務所職員を併任いたしまして、実際に店頭での食品表示の監視活動等に同行させるなど、実務的な研修も行っているところでございます。
 いずれにいたしましても、新体制の発足に当たりましてリスク管理業務が的確に行えるよう、引き続き必要な研修を実施いたしまして、職員の資質の向上に努めてまいりたいと考えております。
#82
○谷博之君 いずれにしましても、昨日の本会議で郡司議員からも質問が出ていましたけれども、結局、各県の例えば保健所に現在三千三百人の人が具体的に動いていると。そしてまた、こういう食のリスク管理についていろんな問題が起きたときにこういう方々がそれにかかわる。そのときにいわゆる七月一日からこの地方農政事務所に移行する、こういう方々がそういう地方自治体の関係者と情報交換とか人的な交流、あるいは場合によっては人的協力なども具体的にする必要があると思っているわけでありますが、これはもう時間がありませんので、この辺については要望、そういうことは起こり得るということも含めて、そういう対応を今後是非検討していただきたいというふうに思っております。
 それから、時間の関係で、次に牛乳の問題をちょっとひとつお聞きしておきたいんですけれども、これは三月の二十四日に厚生労働省が薬事・食品衛生審議会の乳肉水産食品部会に牛乳に関する一つの諮問をいたしました。これは牛乳に現在義務付けられている乳脂肪分三・〇%以上、この基準を廃止をしたいという諮問を出したわけでありますけれども、これについてこの審議会の中では、この三・〇%という基準は健康な牛かどうかの指標であって、衛生面からこれは必要なんだと、こういうふうな意見を発言する委員が多くて、結局この諮問が通らなかったというふうに言われているわけでありますけれども、この諮問についてどういう形でこれを出されたのか、そしてその状況は、その審議会の状況はどうだったのか、お答えいただきたいと思います。
#83
○政府参考人(遠藤明君) 食品衛生法に基づき牛乳等の成分規格として乳脂肪分の割合等が定められているところでございますが、近年の乳牛の育種改良、飼養管理、畜舎環境の改善等を踏まえ、乳等省令に規定をされている乳脂肪分等の規定の食品衛生上の必要性について、本年三月、薬事・食品衛生審議会に諮問をしたところでございます。
 この諮問を受けまして、三月に開催をされました乳肉水産食品部会におきましては、食品衛生上この規定が必要であるというふうな発言もございましたが、一方、食品衛生の規制としてこの規定を置くということは無理があるのではないかといった発言もあり、今後科学的なデータを更に収集した上で引き続き検討するということになったものでございます。
 厚生労働省といたしましては、科学的見地に立って、牛乳等の衛生確保の観点から、この規定の必要性について審議会の意見を聴きながら更に検討してまいりたいと考えているところでございます。
#84
○谷博之君 この諮問に当たって、例えばメーカーとか消費者、そういうふうなところと議論はされておられるでしょうか。
#85
○政府参考人(遠藤明君) 事前には特段御意見をお聴きするというふうな機会はなかったと存じますけれども、この審議会の中、あるいは今後もし規定を、省令を改正するというふうな場合には、その場合に当然消費者等の意見も聴くというふうな機会を設けることとしております。
#86
○谷博之君 この議論はこれから展開されていくんだと思うんですけれども、少なくとも牛乳という一つの成分について、乳脂肪分三・〇%以上というこの基準はやっぱり従来ずっと堅持してきたことでありまして、これをなくすということになれば、この成分が非常にもうこれよりもっと低い、そういうふうな牛乳も出てくるということになりますね。
 そんなことで、これは非常に私は大きな問題をはらんでいるんじゃないかというふうに思っておりますが、このことと関係をして、実は消費者というのは安全でしかも清潔な牛乳を飲みたいという気持ちが強いわけです。現在の牛乳の供給体制、流通体制というのはどうなっているかというと、全体の九五%がいわゆる広域団体によってその出荷を全部扱われておりまして、五%程度がいわゆる酪農組合といった現地の生産団体と生協などがタイアップをして、そして牛乳を集めてきているということですね。この生協などで扱っている牛乳というのは、生産者に対してどういうふうな飼料を使ってどういう衛生管理状態で牛乳を出してくださいという、こういう注文なども付けて出しているということで、非常にこれは、どちらかというと九五%がインサイダーであって、五%がアウトサイダーと、こんなことも言われているわけですね。現状はそういう現状です。
 私は、ここでちょっとお聞きしたいのは、そういうアウトサイダー的なそういう生協がやっているこういう活動についても、私はそれはそれなりに非常にこれは大事な部分だというふうに思っていまして、生産農家は両方にかかわっている、ダブっている農家も随分あるわけですけれども、こういうふうな一つのシステムというものを、今後とも政府としてもこの流通体制というものをやっぱり守っていくべきだというふうに思っているんですが、この点についてはどういうふうに考えておられますでしょうか。
#87
○政府参考人(松原謙一君) 生乳の流通、取引についての御質問でございます。
 先生御承知のとおりに、生乳の流通あるいは取引というこの当事者でございますが、経営規模から申しまして、零細、多数の酪農家と、それから比較的少数で資本力のある乳業メーカー、これが取引を行っておるという構造にございます。また、この生乳、非常に保存が利かないという特質がございます関係上、酪農家個人とそれから乳業メーカー、その取引における力関係、こういったものが必ずしも対等ということはなかなか言えないというふうなことだろうと思っております。
 このために、先生おっしゃるように、酪農家が共同して組織をいたしますこの指定生乳生産者団体、これが一元集荷・多元販売を行うということで、需給調整でございますとか、あるいは適正な生乳価格の形成、取引、こういったことが進められておりまして、酪農経営の安定が図られているということだろうというふうに思ってございます。
 一方で、おっしゃいますとおりに、指定生乳生産者団体に属さないいわゆるアウトサイダーの酪農家の方々、自らの努力によりまして生乳の取引それから価格の形成、これを自ら行っておられるわけでございますが、現行法におきましても何らの制限があるわけではございません。実際に、一部の生産者あるいは生産者の組織する組合、そういったところが指定生産者団体、これを経由しないでプレミアム牛乳というようなことで取引を行っている事例も実際に見られるところでございます。
 現状を見てみますと、そういった一元集荷・多元販売方式というようなことがあって売るわけでございますけれども、すべての生乳取引、これが完全にプール計算で乳価、生産をされるということではなくて、おっしゃるとおり有利販売を目的としまして生協などとの高品質な生乳の取引、こういったことが行われているわけでございまして、そういった場合には、品質に応じた支払、こういったことが受けられるような仕組みを取り入れている団体、これらも実際にあるというふうに承知をいたしてございます。
#88
○谷博之君 大変ありがとうございました。
 時間の関係で、最後にもう一問させていただきたいと思いますが、私はいつも、何度かこの委員会で取り上げておりますけれども、動物実験の在り方についてでございますけれども、欧米諸国では、動物福祉の観点から、いわゆる動物実験に代わる方法の研究機関、これを産学官で立ち上げて随分開発研究を進めているというふうに聞いているわけですが、我が国はこの部分について若干やっぱり取組が後れているというふうに言わざるを得ないと思っています。私たちが掌握しているというか把握している中では、厚生労働科学研究費補助金というのがありまして、毎年一研究ぐらいこの研究費を出しておられるということであります。
 そういう中で、一方では日本動物実験代替法学会というのがございまして、ここでもいろんな研究がされているということであります。資金的にも若干支援も受けているということでありますけれども、こういった組織と今後どのような連携を取ってこの分野について研究を進めていこうとしているのか、あるいはまた、欧米諸国のように、こういう連携をした研究開発機関の設置といったものについても、そういう設置をする考えがあるかどうか、お伺いいたしたいと思います。
#89
○政府参考人(小島比登志君) ただいまお尋ねの動物実験代替法の取組でございますが、我が国におきましては、平成六年から厚生科学研究事業におきまして動物実験代替法の開発、普及につきまして研究を実施しているところでございます。平成十三年度からは、それまでの研究費の額を倍以上の一千万円ということで三か年計画で現在研究を継続しているところでございます。
 具体的には、国立医薬品食品衛生研究所の研究者が主任研究者を務める体制で実施をしておりまして、今後とも、これまでの研究成果を踏まえつつ、引き続き厚生労働科学研究費等を利用いたしまして必要な研究を推進してまいりたいと考えております。
 また、御指摘のございました日本動物実験代替法学会というところも熱心に代替法の研究に取り組んでいただいておりまして、私どもとしては厚生科学研究費とこうした学会活動との連携ということも大変重要だと思っておりまして、それについても進めてまいりたいと思っております。
 御指摘のように、EU、OECDあるいは米国、大分外国の研究が進んでおりまして、私どもも、国際的なハーモニゼーションという観点から、これに立ち後れてはいけないという覚悟でこの研究に進んでおりますし、今後とも、他の国々の状況を見ながら、鋭意この研究に推進をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#90
○谷博之君 実は、この動物実験の代替法の開発は、食品添加物とか医薬品とか、そういう分野、世界的には化粧品の安全試験、安全性の試験等に非常にここで力を入れているというふうなことを聞いております。
 で、OECDではガイドラインを定めておりまして、特に二〇〇九年までには動物実験を行って開発、製造した化粧品の販売輸入を全面禁止すると、こういうふうな措置まで考えているというふうに言われています。したがって、今後、このOECDガイドラインが認めた代替法に積極的に取り組むように薬事法上これは指導していくべきではないかというふうに思うんですが、この点はどういうふうに考えておりますか。
#91
○政府参考人(小島比登志君) 今、先生御指摘のように、医薬品、化粧品の安全性の評価のための動物実験代替法の開発に対しましては、特に化粧品ということを中心に国際的な取組が今進んでおります。
 私どもといたしましても、こうした国際的な動向も踏まえまして、化粧品の安全性評価に対する試験の実施方法については、現在、医薬品の製造承認申請に必要な毒性試験ガイドラインと、医薬品を参考に化粧品も安全性評価をするということになっておりますが、これにつきましても、国際的な状況を見ながら、積極的にこのガイドライン、特に化粧品の安全性評価に使用されるように普及に努めてまいりたいというふうに考えております。
#92
○谷博之君 最後に、環境省の方にちょっとお聞きしたいと思っておりますが、一九九九年に動物愛護管理法が改正になりまして、特にペットショップとか、あるいはブリーダーのような動物を取り扱っている業者が都道府県への届出制になりました。ところが、動物実験施設やあるいは実験動物の繁殖販売業者というのはここから実は除外をされているわけでありますが、その理由は何なのかと。
 そして、もう一つは、全国四十七都道府県の中で兵庫県などは一九九三年から、今言った後者のそういうふうな業界の皆さん方に対してもこれを届出制というふうにしております。こういう意味では、都道府県でもその取扱いが国と若干違うというふうなことも聞いておりまして、今度この法律が二〇〇五年に見直しをされるということになっていますけれども、公衆衛生の観点からもこの除外規定を削除する、こういう検討がなされているかどうか、お伺いいたしたいと思います。
#93
○政府参考人(岩尾總一郎君) 動物取扱業の届出等の措置は平成十一年、先生御指摘のように、議員立法で法改正されまして、このときは愛玩動物、主としてペットをめぐるトラブル等を背景に導入されたものでありましたので、対象となる動物からこの実験動物というのは除かれております。
 御指摘の実験動物の取扱いについては、この動物愛護管理法というのは、動物を科学上の利用に供することを前提として、その利用に必要な限度において、できる限り苦痛を与えないような方法でしろというような規定がなされておりますので、その際の基準といたしまして、実験動物の飼養保管者に対し、生理、生態に応じた適切な設備の設置、麻酔薬の投与による苦痛の軽減などの配慮を求めております。
 環境省といたしましては、まずは実験動物に関するこれらの取扱いが徹底されることが肝要であると考えておりまして、都道府県と連携して関係者に対し周知を図ることとしております。附則に基づく見直しの際には、それらの結果を踏まえて、追加的な措置が必要か否か検討してまいりたいと考えております。
#94
○谷博之君 時間が来ましたのでこれで終わりますが、最後に見直しについてのお話もございました。これは要するに、いわゆる実験用動物が必要とされている、そういう立場の人たちももちろんいるわけですね。ですけれども、それはきちっとやっぱり、そういうふうな業者に対してもこれを、届出制をちゃんとしくことによって、その動物の管理というものをやっぱりしっかりしていくということが大事だと思うので、これは是非前向きに見直しの段階で御検討いただきますように御要望申し上げまして、私のすべての質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#95
○委員長(金田勝年君) 午前の質疑はこの程度とし、午後二時まで休憩といたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後二時十一分開会
#96
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として小林元君が選任されました。
    ─────────────
#97
○委員長(金田勝年君) 休憩前に引き続き、食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#98
○小池晃君 重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARSの問題、午前中も議論ありました。検疫所や厚労省の姿勢をただしたいと思うんですが。
 この問題、まず第一に、検疫所と厚労省の内部で情報が放置されたと。十五日の十九時半に伝えられた情報が十六日の昼過ぎまで放置されたということで、余りにもずさんではないだろうかと。
 大臣に最初に、厚労省の責任、私重大ではないかと思いますし、この点をお伺いしたいのと、それから、こういうこと起こらないように直ちにこの連絡体制、改善を図るべきでないかと考えるんですが、大臣、いかがでしょうか。
#99
○国務大臣(坂口力君) 午前中にも御答弁を申し上げましたとおり、やはりその場その場のつかさに携わっております者はその任務というものを忠実に実行する必要がございます。いかに厳しい仕事の中であるとはいいますものの、寄せられました情報というものに対しましては敏感に反応をしなければならないというふうに思っている次第でございます。
 寄せられました情報はまだ確実な情報ではございませんでしたけれども、しかし、その情報に対してより具体的にやはりお聞きをすべき立場にあった、それを聞かなかったことが大きな過ちの発端になったと自覚をしているところでございます。
 情報につきましては、これはもうすべて集中して行われるようになっているわけでありますから、それをいかに忠実に実行せしめるかということだというふうに思っている次第でございます。
#100
○小池晃君 ただ、厚労省の説明では、検疫所から厚労省への連絡、あるいは厚労省内部の検疫所業務管理室から結核感染症課への連絡、これも搬送ということが発生した場合は連絡するようになっているようなんですが、それ以外は基準はないというふうに聞いているんですね。やはり、現場の判断に任せるのではなくて、きちっと連絡をするというシステムを確立する必要があるというふうに思っております。
 こういう情報の放置、このこと自体あってはならないことだと思いますが、しかし現場の責任ばかりにできない面はあるんではないか。といいますのは、人員が大変手薄で十分な対応ができないという報道もされています。
 政府参考人に、検疫官の数が八九年と今年を比べてどのように推移しているか、数字だけ簡単にお答え願いたいと思います。
#101
○政府参考人(遠藤明君) 八九年、平成元年でございますが、全国の検疫所に配置されている検疫官の数は三百七十七名でございました。平成十五年度、三百四十五名となっております。
#102
○小池晃君 三十名以上減っているわけです。こうした中で、昨夜、大臣が全国の空港検疫所に三十一人の看護師さんを配置するということを決められたということで、私は率直にこれ評価したいというふうに思っているんです。同時に、これだけで十分ではあるとは言えないと思うんですね。
 いろいろと調べると、例えば問題の起こった関空の検疫所の職員は四十一名です。しかし、実際に検疫バースに立っている人は二十四名。七、八人一組として南北のバースに半分ずつ分かれて、交替で二十四時間業務やっているというんです。大変な業務量なんですね。実際の勤務形態を見ても、午前十一時から午後十一時まで働いて、仮眠をして翌朝の五時から十一時までと、こういうシフトなんかがあるわけです。私、これでは集中力も続かないし、体力が低下すればこれは感染の危険も増すわけですから、真っ先にその水際で感染者に接する可能性がある人たちにとってみれば私はこれ大変放置できない事態なんではないだろうかというふうに思うんです。
 今回、関空で六名増員ということになるわけですが、感染防止のために私は人手もお金ももっともっと掛けていいんじゃないか、こういう部分にこういう時期に人手を増やして多過ぎるということはこれ決してないはずだと思うんです。そもそもこの三十人減った検疫官の、その間に出入国者の数どうなっているかというと、八九年は千二百六十五万人、これが昨年は二千二百三十万人、激増しているんですね。二倍近く増えている。
 私はこれは、今回の措置、これは率直に評価したいんですが、これはここにとどまらずに引き続きこの検疫の体制を見直していくと、そして抜本的に強化するということが求められているんじゃないかと思うんですが、大臣の考え方、お聞きしたいと思います。
#103
○国務大臣(坂口力君) 三十名、なかなか大変な中、認めていただいたわけでありますので、まずこの配置によりまして、そして第一線で頑張っていただくということを行いたいというふうに思っております。
 それから後のことにつきましては、これは今後のSARSの状況等にもよりますけれども、現状でありましたらこの体制でお願いをしたいと思っているところでございます。
#104
○小池晃君 私はやはり、こういう事態に接して初めてこの手薄さ、この間、人員を削減してきたことの矛盾がはっきり現れてきたわけですから、やはりこういうときに本当に、国の危機管理のむしろ根本じゃないですか。こういったところにしっかり人を配置していく、こういう立場で私は厚生労働省は臨むべきだというふうに思っております。これからの推移によって、これは必要な人員、体制の強化ということを引き続きやっていくということを求めたいというふうに思います。
 徹底的にこの流入を防止するために厚生労働省として全力を挙げるべきだと思うんですが、それでも国内感染者というのはこれは発生するということは可能性は否定できないわけであります。今回、感染拡大の防止に、そういうふうに国内感染者が発生した場合、もちろん第一にやはりやらなければいけないことは感染拡大の防止であるということは間違いないと。
 しかし、同時に、この感染者が様々な不利益な取扱い、あるいは不当な長期入院、こういったことを強いられることのないように、やはり人権を尊重した対応もまた同時に求められているんではないだろうか。それから、消毒の仕方やあるいは感染の危険性についての誤解なんかも今の対応を見ていると見受けられるようなふうに私も受け止めておるんですね。その点について、やはり正確な知識の普及ということにもこれ徹底して取り組んでいく必要があるんじゃないだろうか。
 その点で、こうした観点から、大臣、このSARSの対策について、特に人権をどうやって守っていくかという観点からどのような態度で臨まれていくのか、対処されるのか、最後に伺って、私の質問を終わりたいというふうに思います。
#105
○国務大臣(坂口力君) 午前中にも御答弁を申し上げましたとおり、まず、何と申しましてもこの病気を拡大をさせないということがまず第一、そのことを中心にしまして、そして、しかしそうはいいますものの、人権も守っていかなければならない、その両立を目指してこれは考えていかなければならないというふうに思っているところでございます。
 今回の場合に、特に、ホテルでありますとか飲食店の皆さんでありますとか、御了解を得て発表させていただきましたが、御協力をいただきました皆さん方に対して心から感謝を申し上げている次第でございます。
 これからも国内において発生することはないとは言い切れないわけでありまして、そのときにはまず感染の拡大防止、そして人権を守りながら、その中で拡大の防止を優先してどうやっていくかというところでケース・バイ・ケースそれは考えていかなければならないというふうに思っている次第でございます。
#106
○井上美代君 日本共産党の井上美代です。
 私は、幾つかに分かれておりますが、まず最初に食品添加物の問題で質問をしたいと思います。
 今、人工甘味料としてステビアが広く使われているようです。これが人間の生殖機能に支障を与えるおそれがあるということで、人工甘味料がスクラロースに転換をされつつあるところです。このスクラロースについて内部からの重大な告発がありましたので、それについて質問をさせていただきます。
 イギリスのテイト・アンド・ライル社というのがこれを開発をいたしております。一九九九年に食品添加物として厚生労働省は指定をされました。人工甘味料スクラロースについてですけれども、最近、私もスーパーやコンビニなどにも行って見ておりますけれども、かなり見掛けるようになってきているんです。
 このスクラロースは、百グラム中に二十六・七グラムもの塩素を含むという驚くほどの塩素量の多い有機塩素系の化合物です。これだけ塩素が多く含まれている食品添加物はまずありません。塩素を多く含むということは、加熱したとき一体どうなるのかというその心配が一番あります。
 実は、私どものところにこの人工甘味料スクラロースの安全性に関する告発が届きました。そこでは、スクラロースを百三十八度以上の高温で加熱をすると塩素系ガスが発生する、このように指摘しているわけですけれども、厚生労働省はそのようなことがあるとお考えでしょうか。それとも、絶対ないということでしょうか、御答弁を願います。
#107
○政府参考人(遠藤明君) スクラロースの高温における安定性についてでございますけれども、添加物指定の際の提出データにおいて、粉末及びクッキー等の食品中での安定性につき試験をした結果、クッキーを二百十度で八分焼いた場合においても塩素を含むものを含め分解物が検出されないというふうな報告がございます。
 私どもといたしましては、スクラロースの高温時の安全性に問題があるとは考えておりません。
#108
○井上美代君 しかしながら、その告発のところではそのような塩素ガスが発生するということが言われているわけなんです。
 厚生労働省が安全性を審査したときの資料というのは、高温で、摂氏九十度、摂氏百度、百十度で保存されたスクラロースからガスが放出されたと。ガス状のものが放出物として出てきたということが言われております。それは酸性のガスだと記録されているということですけれども、摂氏百十度では三分を超えてガスが出るということを言っておられる。そういうデータでやっていらっしゃる。告発者の方は、塩素ガスが出ると、こういうふうに言っているんですね。
 厚生労働省はメーカーが作ったデータで加熱をしても安全と判断しているようですが、内部告発では百三十度で分解をして、焦げて、そして同時に何らかの有毒ガスが発生して、そしてその場にいた人が鼻の粘膜をもう著しく損傷している、そういうものが発生しているわけなんです。その場にいた人がそういうふうになっているんですけれども。
 さらに、二〇〇一年に、十月ですけれども、静岡で国際環境変異原学会というのがありました。ここでは、キログラム当たりで二千ミリグラムのスクラロースがDNA損傷を誘発したということが明らかになったわけなんです。なぜこのDNA損傷を起こしたのかは解明されていないわけです。スクラロースを加熱した場合はもっと低い用量でDNA損傷を起こすことも考えられるわけなんですけれども、厚生労働省としてスクラロースの加熱試験を行い、そして安全審査をやり直すべきではないかというふうに考えているんですけれども、その辺はいかがですか。
#109
○政府参考人(遠藤明君) スクラロースにつきましては、平成十一年七月、当時の食品衛生調査会における厳格な審議を経て食品添加物として指定をしたところでございます。
 本年春、スクラロースの遺伝毒性や安定性について問い合わせを受けたことから国立医薬品食品衛生研究所の専門家とも相談をいたしましたけれども、現段階においてこれまでの評価を見直す必要はないとの結論に至ったところでございます。
 厚生労働省といたしましては、スクラロースを含め添加物の安全性に関する新しい情報の収集に努めますとともに、必要に応じてこれまでの評価を見直すなど、国民の健康確保に支障がないよう適正に対処してまいるつもりでございます。
#110
○井上美代君 私は、この塩素ガスの問題でなお安全だというようなことをおっしゃっているようですけれども、このような告発が来ているということは皆さんのところにも何らかの形で行っていると思いますし、私は、塩素ガスを発生するということがやはり厚生労働省としてきちんと実験もし、そして見なければいけないんだと思いますが、今のところ全くないということをおっしゃっているんでしょうか。
#111
○政府参考人(遠藤明君) 私どもの承知している範囲では、スクラロースの原体を高温にした場合にそこから塩化水素ガスが出るというふうなデータがあるというふうなことは承知をしております。しかし、クッキーにおいての実験においては問題がないというふうなことで先ほど申し上げたような判断をしているところでございます。
#112
○井上美代君 実際にクッキーでは出なかったとおっしゃるけれども、ほかので出たとすればもう一回見直してみるということは大事ではないでしょうか。
#113
○政府参考人(遠藤明君) 私どもといたしましては、国立医薬品食品衛生研究所の専門家等とも今後とも相談をしつつ、新しい知見に注目をしてまいりたいと考えております。
#114
○井上美代君 私は、今少し認められましたけれども、そのことは非常に危険なことだし、重要なことだと思うんですよ。今、過渡期でしょう、これを指定したのが一九九九年ですからね。そういう意味ではまだまだ年数がたってはいないわけですから、もう一回やり直しても決して、もう本当に先のことを考えると、あのときやって良かったというふうになるわけです。だから、一部で出ているわけですから、やはりそこはきちんと見直してほしいというふうに思います。
 厚生労働省はメーカーが作ったデータで加熱しても安全というふうに判断をしているようですけれども、内部告発では百三十度で分解して、焦げて、同時に何らかの有毒ガスが発生して、その場にいた人が鼻の粘膜を著しく損傷をしているという例が出ているわけですから、そういう点で私は安全審査をやり直すべきだということを繰り返したいというふうに思います。
 次に行きますけれども、皆さんも私考えてほしいと思うんですけれども、スクラロースというのは人工甘味料なんですね。そして、いろいろな加工食品にも使われるわけなんです。
 加工食品を作る際には、例えば加熱の工程があります。そして、相当な高温で加熱されることもあり得るわけです。単に家庭のことを考えて想定してみてもはっきりするんですけれども、てんぷらなどを揚げるときに百八十度の加熱もあり得るわけです。そして、オーブンで加熱をするときというのは二百三十度ぐらいの加熱もあり得るわけですね。それでスクラロースがどうなるのかということなんです。塩素系のガスが発生するとすれば、もうそれはとんでもないことになっていくんですね。大変な事態だというふうに思います。消費者の健康に直接影響が出ることになるわけですから、私はこれでは出てからでは遅過ぎるんだと思うんです。
 今、いろいろと意見がやはり表で言えないから内部で言ってくるわけなんですけれども、これに注目をすることが大事だと思うんですね。そして、直ちにやはり安全審査をやり直してほしいというふうに、私は、言ってみれば、告発して手紙をくださった方に代わってここでそれを言っているわけなんです。だから、私は是非このことを聞いてほしいというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか、このような問題が起きているんですが。
#115
○国務大臣(坂口力君) 先ほど部長から御答弁申しましたとおり、春に、これは今年の春、そういうお話があって、そして専門家の間で見直しを行ったけれども、もう問題はないと、こういう結論になっているということでございますから、こうしたことにつきましては、どういう条件でやるかによってもそれは違うんでしょうし、あるいはおっしゃいますスクラロースですか、このスクラロースそのものをそれは燃焼する場合と、スクラロースを使った製品を燃焼する場合とではそれはもう全然違うんだと私は思いますね。
 そうしたことをどうかということは今後も検討はしていかなきゃならないというふうに思いますが、現在のところは専門家の間では問題はないと、こういう結論に達しているところでございます。
#116
○井上美代君 昨日もやはり参考人質疑があったんですけれども、そこで神山美智子さんという弁護士がおいでになりました。そして、国民の意思や声が受けられるようなシステムを、やっぱりないということが今の日本にとっては非常に大変だということを繰り返し主張されたんですね。だから、私は、こうした告発でもなくて直接話ができるようなそういうシステムも作っていかなければいけないんじゃないだろうかというふうに思いまして、昨日の参考人質疑を聞きました。
 私はやはり、既に専門家でやられたと、そして何もなかったと大臣はおっしゃったんですけれども、私はこれは何らかの問題があるからこうして出てきているのでありまして、安全審査をやり直してくださいと私はお願いしているんですけれども、そこまでいかなくても、やり直すかどうかということを私は検討して、これは何といっても、食品に添加して、そして甘味料というのは、甘いのは飲み物から食べ物まで一杯あるんですね。だから、これが使われるようになったら、大臣が言われるように、確かに家庭でやるのとそしてまた工場でやるのと、そしてまた間接的にそれを材料として作るものと材料自体というのは若干は違ってくると思いますけれども、やはり何らかの損傷を起こしていくというのには本質は変わらないと思うんですね。
 そういう意味で、是非やり直すことを方向付けながら検討をしていただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#117
○政府参考人(遠藤明君) 少し観点は違いますけれども、このスクラロースという砂糖の代替品と申しましょうか甘味料につきましては、米国、カナダ等の二十か国において食品に使用されているというふうなことでございますし、またその安全性についてFAO、WHOの専門家会合でも、一日当たり、ADIで申し上げまして〇から十五ミリグラム・パー・キロ・パー・デーというふうな形で評価が行われているというふうな物質でございまして、そういった世界的な使用の中でまた何か新しい知見が生じましたならば、私どもとしてもそれを検討の場に乗せるのにはやぶさかではないということでございます。
#118
○井上美代君 外国に出てから、それからやるなどということでは、今のSARSの問題もそうですけれども、本当に後手後手になってしまうと思うんですね。やはりDNAという遺伝子の損傷があるわけですから、そういう意味ではもう既に国際環境変異原学会というのが出しているわけですから、私はすぐに検討に掛かってほしいというふうに思うんです。是非それをお願いしたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
#119
○国務大臣(坂口力君) 先ほどから何度かもう意見の出ているとおりでございまして、私もスクラロースの専門家でございませんし、先生も専門家かどうか分かりませんけれども、ここは専門家にお任せする以外にないと思いますから、専門家によく相談をして今後のことも決めていきたいというふうに思っております。
#120
○井上美代君 私は女性でもあり、子供も育てておりますし、そういう点ではやはりこの命の問題については非常に強く感じておりまして、やはりこのようなものを放置していたら必ず後手に回ってこれをやり直すということになるわけですから、私はもう、今からでも遅くはないと思いますから、是非検討をやっていただきたいということをお願いして、次に移ります。
 次は、学校給食のパンの国産小麦の使用について質問をいたします。
 今年三月の二十一日付けの週刊朝日の報道で次のような記事があります。「今年度から国産小麦一〇〇%の給食パンを出し始めた自治体がある。」として、東京の稲城市だとか山口県の新南陽市だとか小野田市とか、そういうのが挙げられております。
 都道府県レベルを見ますと、国産小麦を一〇〇%使用した給食パンを出しているところはなかったということですね。しかしながら、今年度から国産小麦を一〇から三〇%混合している府県が十一府県あるということが報道されているわけです。皆様方のお手元に配りました資料の@に一覧表がありますけれども、そういうところが一〇から三〇%混合している府県です。
 国産小麦を使用するようになった理由として、パンに農薬が残っていたことを挙げております。その農薬は主に殺虫剤であるクロルピリホスメチルというのとマラチオンというのを指しています。クロルピリホスメチルは、頭痛、目まい、吐き気、腹痛、下痢、けいれん、肺水腫、失禁などの症状を起こします。マラチオンというのは発がんです。そして、催奇形性などもあります。
 クロルピリホスメチルは、アメリカなどで収穫後に虫が付かないように密閉をした保管庫内で使用するため、使用後も外に出ることもなく、麦などにしみ込んで残っていくわけですね。ポストハーベストと言われておりますけれども。アメリカなどから船の密閉された部屋に入れられて運ばれてきます。そしてさらに、日本へ来て倉庫に入れられます。もう長期にわたってそういうところに密閉されて、そして農薬漬けになっているということです。
 平成三年の十二月九日に食品衛生調査会残留農薬・毒性部会合同部会が開催され、そして、今後は所定の手続に従い、諸外国の意見を聴取した後、食品衛生調査会常任委員会で審議を行うことになるとした上で、アミトロール等七品目については資料の整備を待って検討することとなったというふうにしているんですね。
 この検討すべきアミトロールなどの七品目の中にこのクロルピリホスメチルが入っていました。このクロルピリホスメチルのみがいまだに基準値が設定されずに残っているわけです。その他の六品目というのは基準値が設定されたのです。もう十二年もたっているのに基準値が設定されないために制限されることなく使用されている。ポストハーベストとしてクロルピリホスメチルが小麦に残り、給食パンに入って問題になっているわけです。
 なぜこんなにほっておかれたのでしょうか。私は、先に既に指定してあるわけですから、そういう意味でももっと早くにきちんと基準を決めなければいけなかったんだというふうに思っておりますが、その点いかがでしょうか。
#121
○政府参考人(遠藤明君) 残留農薬基準の設定につきましては、当該農薬の毒性に関する動物試験成績等に基づきまして、一生涯にわたり摂取した場合においても健康確保に支障がない量である許容一日摂取量、ADIを検討するということが不可欠でございまして、クロルピリホスメチルにつきましては、一昨年二月にも審議会の下部組織でございます調査会において審議をいたしましたが、遺伝毒性の有無等に関する追加情報が必要であるとの結論であったため、ADIの設定に至っていない、したがって基準等も設けられていないというふうな状況にあるわけでございます。
 厚生労働省といたしましては、追加情報がそろうのを待ちまして調査会におきまして再検討をお願いしたいと考えておりますけれども、仮に追加情報が得られないという場合におきましては、今回の食品衛生法改正においてポジティブリスト制を導入することとなっているわけでございまして、国際基準を参考に暫定的な基準を設定して対応をすることを考えております。
#122
○井上美代君 これまで検出されて流通していた量をやはりポストハーベストとして認めてしまうような、そういう基準設定というのは絶対にすべきではないというふうに思いますので、これは直ちに改めてほしいというふうに言い置きまして、次へ移ります。
 私は、次のところでは、クロルピリホスメチル、それからマラチオンですね、これがどの程度検出されたのか。輸入小麦の残留農薬、これは資料のAのところにあります。輸入小麦の残留農薬として示してありますけれども、これを見ていただきたいと思います。九八、九九、そして二〇〇〇、二〇〇一年度で、これは検査件数に対する検出件数の割合というのはアメリカからのものは九〇%台で、そして二つの農薬が検出されております。二つというのは冒頭言いましたクロルピリホスメチルとマラチオンです。カナダと比べても、アメリカからのものというのは検査件数に対して検出された割合が非常に高いということが見えると思います。
 もう一つ、資料のBがありますけれども、Bは小麦の最新の厚生労働省の資料です。平成十三年度モニタリング検査結果、これは計画輸入分ですけれども、それで、これは産出国は不明ですが、クロルピリホスメチルは三十五件検査して十八件が検出をされております。マラチオンの方を見ますと、三十五件検査して二十五件から検出をされております。
 この二つの農薬が市販のドーナツだとかケーキだとかパンにどれだけ含まれているかの分析結果の結果を示しているのが資料のCです。この資料のCですけれども、十五品名と、そして製造・販売者名が書いてあります。
 資料Dも見ていただきたいんですけれども、学校給食パンを分析したそれは結果です。この資料のDを見ますと、上から四つ目、四つ目があります。その四つ目から、さきたまロール、イギリス食パン、フランスパン、黒パン、この四つというのは埼玉県のパンです。なぜ農薬が検出されなかったのか、それは国産の小麦を使っていたからなんです。国産の場合の農薬使用は麦の成長期に使われるが、収穫期やそしてまた収穫後のポストハーベスト農薬として使用されていないから小麦にこの農薬が残らないということなんですね。ここにやはり輸入小麦と国内でできた小麦の違いというのがあって、それがここにNDNDというふうになっているわけなんです。
 農水省に聞きますけれども、埼玉県での小麦の生産量、そして学校給食での利用状況が分かりますでしょうか。また、埼玉県では国産小麦生産のためにどのような施策を取っているのかということ、これもお聞きしたいと思います。また、農水省はどのような施策を取っておられるのかということもお聞きしたいと思います。御答弁よろしくお願いします。
#123
○政府参考人(中川坦君) お答え申し上げます。
 まず、埼玉県におきます小麦の収穫量でございますけれども、十四年産で約二万八千九百トンということでございます。
 それから、国産小麦の学校給食への使用についてどのような施策を取っているかということでございますけれども、農水省としましては、先ほど先生から御紹介がありましたように、国産小麦の学校給食への取組というのは各地で最近行われてきているということはよく承知をいたしておりまして、このような取組を更に推進をいたしますために、国産の麦を利用した製品の開発を促進する国内麦需要開発推進事業というのを実施をしております。
 これは、具体的に申し上げますと、国産の小麦というのはめん用には広く使われているわけでありますが、パンを造るとなりますと、いろいろと技術的に解決すべき課題もございます。そこで、国内産麦の加工利用技術の研究開発を支援していくというのが一つの柱でございます。それから、そうして開発をされました技術につきまして、食品加工メーカーの開発担当の方などに集まっていただいて、そこで情報交換をしていただいて、そしてそれを、その技術を製品化につなげていくと、そういうことをいたしております。現に少しずつ製品が出てきているという状況にございます。
 私どもといたしましては、このような事業を通じまして、国産小麦の学校給食への利用促進に努めてまいりたいというふうに思っております。
#124
○井上美代君 この国産小麦で農薬の含まれない給食パンというのが作られることは本当に大事なことだというふうに思うんですね。子供たちはもう長いことそういうパンを食べたことがないわけなんです。だから、今、全国的に少しずつ広がってきておりますけれども、やはり国内の小麦粉で造られたものを、おいしく造っていただくように工夫して、そしてやっていかなければいけないというふうに思います。
 遺伝子の組換え食品を食べて、そして食品添加物がもうありとあらゆる食品に使われており、これらが混じって入っているわけです。これらが複合的になって、一定の年月を経て乳幼児や子供たちに様々な悪影響を与えるのではないかというのがお母さんの心配です。アトピーやアレルギーもたくさん子供たちいますので、そういう点でも真剣にお母さんたち考えているところなんです。これらが子供たちに影響を与えてくるんですけれども。
 文部科学省にお聞きしたいんですけれども、もっと学校給食に国産小麦粉を使うように補助制度を設けるなどの施策を講ずべきではないかというふうに思っているんですけれども、その点いかがでしょうか。
#125
○政府参考人(高杉重夫君) 先生御指摘のように、学校給食において使用する食材、これが安全性に配慮をされたものであるということは児童生徒の健康や安全を確保するために重要なことだと私どもも思っております。
 学校給食において使用する食材、これにつきましては、食品衛生法等の基準を満たすものとして一般に市販されているものの中から学校給食の実施者である市町村等が判断で購入しているというふうな実態がございます。そして、先生御指摘のように、より安全な食品を使用するという観点などから、国産の小麦を使ったパンを学校給食で使用しているというところも増えてきております。
 私ども、学校給食で使用する食材、それはそれぞれの実施者が判断して採用されているところでございますけれども、やはり私どもとしましても、地域の産物を使用して、その地域の作ったところが目に見えるというような学校給食、これを進めていくということは重要だろうと思っておりまして、これからその実施につきまして指導資料の中で取り上げたり、また研修会などを通じて指導をしてきているところでございます。小麦粉等の使用につきましても、そういう中で指導を今後ともやっていきたいと思っております。
#126
○井上美代君 千葉県で、雨宮正子さんという人が会長をしておられて、食文化研究会というのがあるんですね。それは資料Fを見ていただきたいんですけれども、ここにあるように、千葉県の学校給食から農薬が検出されたことから、学校給食に国産小麦を使うよう千葉県と交渉して、千葉県は二〇〇二年の四月に三〇%を国産小麦に切り替えました。この三〇%の数字は週刊朝日に出ておりますし、そしてまた雨宮正子さんたちの取組については今年の三月の二十六日の日経新聞でも報道をされております。
 文部科学省は、実情はよく聞き、都道府県、市町村任せでなく、国産小麦の使用、国産の食材料を使うように検討していただくということを今言われたんですけれども、農水省も同じだというふうに思います。
 それで、私は、厚生労働大臣も閣僚の一員として、子供の健康を守るために、そしてまた農業の振興にもなる国産小麦の学校給食での使用、そして小麦のみならず国産の給食材料使用を大幅に増やすべきだと思いますけれども、どのような見解を持っておられるでしょうか。大臣としての御見解をお聞きしたいと思います。
#127
○国務大臣(坂口力君) 余り高くなっても具合悪いんでしょうから安いにこしたことはないんだと思いますが、国産がいいのかどうかという、国産でしかし農薬が使っていないということが前提の話だと思うんですね。国産でありましても農薬を使ってありましたら同じことでありますから、そうではないんだろうというふうに思います。できる限りそうしたものを活用するということが広がっていけば、そうした運動と相まって健康も守られるのではないかというふうに思います。
#128
○井上美代君 やはり海外から来たのには遺伝子組換えも入っておりますし、そういう点でも私は是非国産の小麦粉を使いながら学校給食をやっていくということが大事だと思います。
 そこで、私は、この間この委員会で遺伝子組換えの食品を質問させてもらいましたけれども、今日は、私、スーパーなどを回りまして私の目の前に、これは納豆だとか豆腐だとかおみそだとかコーンとか、そういうものを買ってまいりました。そして、ここにどのように表示がされているかということなんです。皆さん方、男性の方はおいしいものをお召し上がりになりますけれども、余りいろんなものを見たりはなさらないんじゃないかと思いますけれども、これ一つ一つに遺伝子組換えではないとか、それから遺伝子組換え大豆は使用していませんとか、それからこれはアメリカのコーンなんですけれども、非遺伝子組換えと書いてあるんですね。だから、非遺伝子ですから遺伝子組換えは使っていないとかと、こういうふうに書いてあるわけなんです。
 これは、なかなか国民の皆さんでもまだ十分理解されていないし、表示基準が私は、もし国民の皆さん方がこれを見られたらおかしいんじゃないかというふうに、表示の仕方が違うんじゃないかというふうに思っているんです。それは、この間も質問したところですけれども、遺伝子が五%未満入っていても、それはこういう表示で出てくるということなんですね。だから、ここに遺伝子組換え大豆は使っておりません、使用しておりませんと、このように書いてあっても、じゃ本当に使っていないかというと、五%未満が使ってある。それでも使っていないになるわけなんですけれども、そこがやはりおかしいと思うんですね。スーパーに行ってずっと細かく見て歩きましたけれども、もう本当にほとんどの、まず遺伝子組換えでないというのがもう全部だったんです。ないんです。
 だから、そういうふうになっているというこの表示の問題ですけれども、この中には厚生労働省許可、健康機能食品とまで書いているんですね。だから、やはり厚生労働省から許可をしていただいたんだということで宣伝をしているわけなんですけれども、それでやはり国民にそれでいいのかということを感じております。
 厚生労働省は、遺伝子組換えの原料が五%であったらこれらは不当表示ではないと、この表示は元々遺伝子組換えの原料がゼロであることを示すものではないということなんですけれども、その表示は不当表示ではないと言われるのかもしれませんけれども、しかしながら、何人もの人に聞きましたけれども、専門的な知識を持っている人以外はほとんど中身のことを分からないんですね。その五%未満というところが分かりにくいわけなんです。
 だから、そういう点で、遺伝子組換え原料不使用とか非遺伝子組換え原料使用とかいうこの表示というのはやはりやめて、きちんと改めるべきではないかというふうに私は申し上げたいのです。五%未満と幾ら基準を決めているからといって、表示は、五%入っていても入っていないと、使用していないと表示するわけですから、ここには国民を欺くもの、消費者を欺くものがあるんじゃないかと。だから、言ってみれば、詐欺行為とも見られても仕方がないようなことになっているのではないかということに気付いたわけなんです。
 だから、そういう点で、やはり遺伝子組換え原料が入っているかいないかということは検査ができるわけなんですから、遺伝子組換え原料不使用という表示はやめるべきだと思うんです。いかがでしょうか。そこのところを答弁願いたいと思います。
#129
○政府参考人(遠藤明君) 現行の遺伝子組換え食品の表示についてでございますけれども、原産地の農場、集荷場、港、加工場、卸売業者倉庫など、流通段階、様々なところを経て、保管庫あるいは車両、船舶などを経由して運ばれてくるというふうなことで、その中で非遺伝子組換え食品専用の完璧な流通ラインが整備をされない限りは一定割合の遺伝子組換え食品の混入が避けられないというふうな状況がございます。
 そのような中で、当該農産物等が非遺伝子組換え食品であることの保証をこういった流通の各段階で発行された証明書の累積によって確認せざるを得ないというふうな状況でございまして、この証明書を信用した善意の事業者が当該農作物等に非遺伝子組換え食品である旨の表示をして販売等を行うことはやむを得ないところがあると考えております。
 しかしながら、このような意図しない混入であっても、五%を超える場合には遺伝子組換え食品の表示を義務付けているところでございますし、非遺伝子組換え食品の表示についてはこういった前提で行われているということについて消費者等に対し周知に努めてまいりたいと考えております。
 また、このような混入率の上限についても、できるだけ低いことが望ましいと考えますので、上限の数字について、今後、分別生産流通管理の技術の向上等に伴いまして、必要に応じ流通実態調査などを行って、今後その結果を踏まえつつ見直していきたいというふうに思っております。
#130
○井上美代君 倉庫に入れて、倉庫の溝のところに遺伝子組換えのものがあるから、意図のない形で入ってきているというので五%未満というふうに言っていらっしゃるんですけれども、私はこの間の質問の中で申し上げましたけれども、EUなどの研究もやはりやるべきだと思うんですね。ただ溝に入っていたからそれで五%なんといっても、それは科学性がないんですよね。そうじゃないところも、倉庫もあるだろうし、いろいろですから。
 だから、そういう点では、私は、やっぱりこの問題というのは、五%未満で入っているのに入っていないなんて堂々と、しかももうそれはどこの会社でもやっているからというので、すべてがもう、すべてが書いてあるんですよ。すべてに書いてあるんですよ。これだけ遺伝子組換えが広がっているのに、みんな入っていないと思って消費者は買っているんです。言ってみればだまされているんじゃありませんか。こういう状態を放置するわけにはいかないと思うんですよ。だから、そのことで私は言っているわけなんですけれども、何としてもこれはやっぱり改めていく。そのために研究が必要だったら、専門家に研究をさせればいいじゃないですか。そういうふうにして変えていかない限りは、科学性もないのにこれが本当に五%未満は入っているということが分かったら、国民は怒りに怒ると思いますよ。
 だから、そういう点でも是非これは検討して改めるようにしていただきたいと思いますが、最後に大臣の御答弁を求めまして終わっていきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#131
○国務大臣(坂口力君) この問題は流通いたします過程においてそれがどう処理されるかの問題でございますから、流通過程をまず改革をしていかないことには直っていかないということだろうと思うんです。
 溝に入り込んだのが何%になるのかよく分かりませんけれども、そうしたところが改善をされていけば最終的に改善されるというふうに私は思います。そのこともございますし、それから農水省と一緒にこの表示の問題等も今検討いたしておりますから、その中でその表示の仕方等につきましては検討していきたいというふうに思っております。
#132
○井上美代君 それじゃ、終わります。
#133
○森ゆうこ君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の森ゆうこでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、昨日、東京高裁でカイワレ訴訟の判決が出ました。裁判長は、厚生労働省の公表自体は問題ないが、そのやり方に問題があったため風評被害が生じたと、国の損害賠償を一部認めました。
 まず、この判決について大臣はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。簡単で結構ですのでお答えいただきたいと思います。
#134
○国務大臣(坂口力君) まだ内容を十分に私読んでおりませんので決定的なことを申し上げることはでき得ませんが、大略、今、先生もお話しございましたけれども、発表後、中間発表、発表したこと自体はいいことだけれども、しかしその中身が適切でなかったと、こういう判決ではないかというふうに今理解をいたしております。
 さて、その中身でございますが、これも大分、もう一年か一年半前だったというふうに記憶をいたしておりますけれども、私もその中間報告なるものを拝見したことがあるんですが、一応その中身につきましては統計学的な処理もしてあったというふうに理解を今、理解といいますか、記憶をいたしております。
 もう一度、どんなものであったかはもう一度見直したいというふうに思っているところでございまして、いずれにいたしましても、期限のある話でございますから早く結論を出したいというふうに思っております。
#135
○森ゆうこ君 この件という、このカイワレのO157の問題についてのこのカイワレ訴訟というのは、判決が昨日出たということは、この委員会で食品衛生法の改正案を議論するときにタイミング的には本当にちょうどよいタイミングで出たものだなというふうに感じております。
 結局、今回大幅に、国民の健康保護を目的として公衆衛生の見地に立ってということでこの食品衛生法が大幅に改正されるわけです。そして、新しく食品安全基本法もできました。そういう意味で、言葉では条文の中に入っておりませんが、ある意味、予防原則ということが入れられたわけです。そのことから考えますと、その予防原則に立って、情報公開ということは必要だと思いますし、それが完全に因果関係がはっきりしていない場合でもある程度やむを得ないと。その場合に、それによって業者に被害が出るということも避けられないものであるということで、今後もこのような問題は起こってくるであろうというふうに考えられます。
 それで、私は、まず最初に伺いたいのは、この予防原則に従って、因果関係がはっきりしない段階でも公表する、あるいは暫定的な販売禁止措置を取る、こういうふうなことをする場合には、すべてではないにしても、ある一定の損失補償ということを、そういう救済措置ということも併せて講じるようなルール作りというものも必要ではないかと考えますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
#136
○国務大臣(坂口力君) このカイワレの場合にも、専門家はカイワレダイコンに、このO157の菌がカイワレダイコンに付着していたのではないかということを言ったんだと思うんですが、国民一般は、カイワレそのものが原因のように受け取ってしまったというところに風評被害が生じたというふうに思うわけです。
 したがいまして、厚生労働省などはいろいろのことを発表しなきゃならないわけでありますから、自分たちが分かっているから全部自分たちが思っているとおりに国民も理解してくれるだろうというふうに思うのは良くない。やはり国民の皆さん方がどういうふうに、この言い方をしたらどういうふうに受け取られるかということをよく考えて発言をしなければならないということを今回教えているのではないかというふうに思っております。
 これは、このカイワレの問題、O157の問題だけにとどまらず、全体についてこれは言えることでございますので、これから我々いろいろの場合に遭遇をいたしますけれども、国民の皆さんにどういうふうに情報をお伝えをするか、誤った形で伝えないようにどうしたらいいかということを十分念頭に置いてやらないといけないということを、今回はそれを教えたのではないかと、このO157の問題はそういうことを教えているのではないかというふうに思っている次第でございます。
 したがいまして、今、SARSの問題等がいろいろ議論をされているときでございますから、これも誤った形で国民の皆さん方に伝えられるようなことは良くありませんから、その辺をよく考えてやらなければいけないというふうに思っている次第でございます。
 先生がおっしゃったこと、もうちょっと違うことだったですかね、済みません。
#137
○森ゆうこ君 その発表の仕方ということももちろん具体的には問題になる場合もございます。ですけれども、はっきりと因果関係が分からない状態でもやはり被害の防止、被害を拡散することを防止するためにやむを得ず公表しなければならない、又は暫定的に販売の停止の措置を取るとか、様々なことをやらなければいけない場合が出てくると思うんですね。そして、仮に、非常に気を遣って誤解を生じないように公表したとしても、やはりある程度の混乱は避けられないと思うんです。
 その場合に、私がお聞きしたいのは、そこでじゃ公表するのか、それとも公表しないでおくのかという決断を迫られるわけなんですけれども、どうしてもそういう風評被害が起こるということが気になって公表へと踏み切れないという場面が幾つも出てくると思うんです。ですから、それを担保する意味で、すべての損害額の賠償ということは無理かもしれませんが、ある一定の損失補償ということをあらかじめ救済措置を決めておく必要があるのではないかというふうに思うんです。
 なぜこういう考え方を言うかと申しますと、今、全く関係ありませんが、有事立法が議論されております。ああいう緊急のとき、国の存亡が懸かっているような緊急事態、非常事態、今議論されている問題は戦争ということですけれども、例えばこういう急性の伝染病が起きた、それからそういう急性の病原体が広がっている、いろんな、これも有事だと思うんですね。そのときに、広く国民全般の福祉、健康保護を取るのか、それともそれぞれの個人の権利利益を取るのかという、いつもそのどちらを取るのかという判断に迫られるわけですが、今回のこの食品衛生法の改正、食品安全基本法の制定というのは、まず国民の全般の健康の保護のために予防原則をもって当たるということが確立されたのではないかと思っておりまして、それをきちんとやるためには、そういう発表したりするときに備えて損失補償などの救済措置をあらかじめ作っておくということが必要ではないかということなんですが、いかがでしょうか。
#138
○国務大臣(坂口力君) おっしゃることはよく分かりました。
 前もって損失補償を決めてやるというのもなかなかこれは難しいことだというふうに思いますが、一番の中心は、損失補償をしなくてもいいようにどうするかという対策をやるというのが一番中心なんだろうというふうに思いますけれども、しかし現実問題としてはそうとばかりも言えない現実が起こってくる可能性もあるわけでございまして、そうしたときにそれにどう対応するかはケース・バイ・ケースで考えざるを得ないというふうに思います。
 SARSの今回の問題にいたしましても、御本人の、例えばホテルならホテルの御了解を得て発表させていただきましたけれども、ホテルに多大な損失があったことは私は間違いがないというふうに思います。そうした場合に、それに対してどうするかといったようなことにつきましては、それぞれのケースごとにそれは考えていく以外にないのであろうというふうに思っております。
#139
○森ゆうこ君 先ほど言い忘れましたけれども、有事の場合、国民の権利を時には奪う可能性があると。私たち自由党は、その場合には国家賠償というものを規定すると、こういうふうな基本的な考え方に立っておりますので、それでこのような質問をさせていただいたわけです。
 私は、厚生労働省がこういう問題公表したり、それから暫定的な販売の禁止措置を取る場合に、どうしてもいろんなことを考えて決断できないと、そういうときにこのような最低限の救済措置ということがあらかじめルール作りされていれば意外と迷いなく実行できるのではないかなと思ってお聞きしたわけですが。
 それで一つ確認しておきたいんですけれども、これはリスク評価の部分だと思うんですね、いろいろな問題が起きたときにどうするか。最終的にこれ、例えば、先ほど午前中質問がありましたけれども、SARSウイルスに海外から入ってくる生鮮食品が侵されていないかどうか、そのリスクはどうかというところ。最終的なリスク評価は食品安全委員会がされるということでよろしいんでしょうか。それとも、例えば厚生労働省がいろんなところからの意見があり決定できないと、判断に迷った場合にだけリスク評価を食品安全委員会に諮問するということでよろしいのでしょうか。その辺、少し確認させていただきたいと思います。
#140
○政府参考人(遠藤明君) 食品により何らかの事故が発生する、あるいは人に危害を与えるおそれがあるといったふうな場合にリスク評価が必要になるわけでございますけれども、その場合に特に迅速な対応が必要であるというふうな場合におきましては、食品安全基本法におきましても、食品健康影響評価を受けるいとまがない場合には食品安全委員会の意見を聴かずに措置を、リスク管理措置を実行できるというふうな規定になっておりまして、その後、リスク管理を行った、措置を行った後に食品安全委員会に対してリスク評価をお願いするといったふうな措置が決められているところでございまして、先ほど予防原則というふうな言葉もお使いになりました。予防原則という言葉そのものにはいろいろ議論があるところで、私どもは直接使っておりませんけれども、科学的にまだ不確かな段階でどのように行動するかというふうなことにつきまして、必要な場合には食品安全委員会の意見を待つことなくリスク管理の行動を取るということでございます。
#141
○森ゆうこ君 ただ、今ほど同僚委員からもいろいろな指摘があったわけですね、厚生労働省のその対応では不満だと。例えばSARSの、SARSウイルスによる食品の汚染への対応について、厚生労働省は問題ないと言っているけれども輸入禁止措置を取るべきではないかというような意見が、これは今度リスクコミュニケーションの問題だと思うんですが、これが国民の皆さんから様々な形で上がってきた場合、そうしますと食品安全委員会がそこで招集されて必要な会議が開かれて、時にはそこから厚生労働省に対して勧告をすると、そういうこともあり得るというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#142
○政府参考人(遠藤明君) 食品安全委員会の方は独自に食品健康影響評価を実施することが可能でございますので、今、委員御指摘のような事態もあり得るとは思いますけれども、私どもといたしましては食品安全委員会のお手を煩わすことなく迅速に対応できるようにしてまいりたいと思っております。
#143
○森ゆうこ君 今回この食品衛生法が改正される、そして食品安全基本法が制定される元になったのは、今ほどお話ししましたように、リスク評価、そしてリスク管理の部門が一緒になっていたために予防的見地に立って行われるべきであった措置が取られなかったのではないかという、いわゆるBSE問題に対する反省から起こったものだと思っております。
 カイワレの訴訟の問題については先ほど大臣から様々なお話がございましたけれども、カイワレの問題に関しましては、今回のこの法改正の部分で何か対応に変わりがあるとか、例えばこの判決にそもそも影響がある部分とか、そういうことはおありでしょうか。ちょっと通告していなかったんですけれども、もしお考えがあればお答えいただきたいと思いますが。
#144
○政府参考人(遠藤明君) 委員御指摘のように、リスク評価の部分が食品安全委員会へ行くということが基本的にございますので、そういった点で対応が変わるということはございますが、先ほど来御説明をしておりますように、食品安全委員会の意見を聴くいとまがない場合には厚生労働省の方でリスク管理措置を始めてしまうというふうなこともございまして、そのようなことになった場合には、事後に食品安全委員会の意見をお聴きするというふうなことになろうと思っております。
#145
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 では、次の質問に移らせていただきたいと思います。一つ質問を飛ばさせていただいて、ダイオキシンの問題について伺いたいと思います。
 ダイオキシンの問題、様々ありますけれども、現在、子宮内膜症が増加しており、その原因がダイオキシンであるという専門家の意見をよく耳にいたします。与党の方では、昨日、不妊治療の対策のプロジェクトの会合を開かれたというふうに伺っておりますが、そもそもこの不妊の原因にダイオキシンがかなり影響しているのではないかという指摘も聞いております。
 私も、まだ結婚はしておりませんが、そろそろ出産適齢期の娘がおりますので大変心配しておりますが、ダイオキシンについては次世代に対する影響が大変大きい、催奇形性、様々な問題がありますので、もっと厳しく規制していく必要があると考えております。
 まず、子宮内膜症の疾患とダイオキシンとの関係、内膜症の疾患の状況について簡単にお聞かせ願いたいと思います。
#146
○政府参考人(小島比登志君) 子宮内膜症とダイオキシン類の関係でございますが、これにつきましては平成十一年に、当時の生活環境審議会、食品衛生調査会及び中央環境審議会が合同でダイオキシン類の耐容一日摂取量を検討をいたしました。その際に、ダイオキシン類を投与した猿には子宮内膜症の発生率の増加を見たとする研究報告がございまして、それについて評価がなされたわけでございますが、この報告は飼育条件を含めた技術面の不備が指摘され、耐容一日摂取量の設定には反映されなかったということでございます。
 さらに、平成十四年にも薬事・食品衛生審議会の専門家の評価において、その時点では耐容一日摂取量を早急に変更する必要はないとの結論を得ているわけでございますが、一方で、厚生省内の内分泌かく乱化学物質の健康評価に関する検討会という中で、子宮内膜症については疫学的研究が少なく化学物質との関連性について言及できない、よって疫学の方法論に基づくヒトを対象とした研究を推進すべきであるというふうな提言をなされておりまして、私どもこれを受けて、平成十四年度より厚生科学研究費によりまして、ダイオキシン類を含む内分泌攪乱物質と子宮内膜症及び各種疾患との関係の疫学的調査研究を行っているところでございます。
#147
○森ゆうこ君 耐容一日摂取量、TDIと言われるものです。ダイオキシンの耐容一日摂取量、これが日本の基準というのはEUよりかなり甘いのではないかというふうに言われております。そもそも日本の中でも、長らく環境省と厚生省では基準値が違っていたわけですが、特にダイオキシン類、食品からの摂取ということがほとんどでございますので、この食品のダイオキシンに対する規制をもっと厳しくすべきではないかと考えますが、御見解をお願いいたします。
#148
○政府参考人(遠藤明君) ダイオキシン対策につきましては、ダイオキシン類対策特別措置法に基づきまして、政府としてTDIを四ピコグラムと設定をし、それに基づきまして各省庁が連携をして関係施策を推進しているということでございます。
 食品安全に関しましては、厚生労働省におきまして、人の健康影響に係る調査研究等を進めますとともに、平成九年度以降、毎年度、食品を通じた一日平均のダイオキシン類の摂取量の推計を行っておりますが、この推計の結果では、平均的な食生活を前提とした場合に許容一日摂取量を十分に下回っているということ、また直近の平成十三年度調査結果で、ベビーフードで最高値を示したコーンスープを乳児に与えたと仮定した場合、あるいは魚介類を多く食する者を想定して、平均魚介類摂取量の二倍というふうな仮定を置いた場合などにおいてもTDIを下回っているというふうなことで、個人差を考慮した上でも、健康上の問題は生じないものと考えているところでございます。
 今後とも、新たに食品安全に係るリスク評価を行うこととなります食品安全委員会あるいは環境省、農水省とも連携を図りながら、食品中のダイオキシン類の実態調査を継続して実施をし、その結果を分かりやすく公表することにより、国民の不安の声にこたえてまいりたいと考えております。
#149
○森ゆうこ君 今ほど大丈夫だというふうなお話があったんですけれども、TDI、耐容一日摂取量、厚生労働省がおっしゃった数値は四ですね。これはWHOが決めた最大許容値ですね、今のところ。究極的な目標値は実は一なんですね。四倍の差があるわけです。本来であれば、一に近づくように努力すべきであると思っております。
 ですから、今回、私は、七月から食品安全委員会が正式に発足するわけですけれども、リスクコミュニケーションによって、国民から、ダイオキシンの数値の基準が甘いじゃないか、もっと厳しくしなさいという意見が多数上がってきた、それに伴って食品安全委員会が改めてこのリスク評価をきちんとやって、ひょっとすると最初に厚生労働省に対してTDIの基準値をもっと下げなさいと勧告をする可能性があると思いますが、最後にその可能性を大臣に伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#150
○国務大臣(坂口力君) その可能性があるかどうか分かりませんけれども、ダイオキシンにつきましては厳しめにやはり見ておかなきゃならないことだけは事実だというふうに率直に私もそう思います。
 今までPCBだと思っておりましたらダイオキシンだったということもあり得るわけでございますから、今までの状況、ただそれを信じていつまでもそれで行くというのではなくて、できる限りそれは少なくしていくということにやはり努力をしなければならないことはもう御指摘のとおりというふうに思います。
#151
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
#152
○大脇雅子君 食品法の法律案に対して質問する前に、診療記録の開示問題についてちょっと伺っておきたいと思います。
 先般の委員会におきまして、医療事故の防止と国民の医療に対する信頼の回復に向けた対策として、診療記録の情報提供制度の法制化についてその検討がなされており、大臣の御見解を伺いましたが、その後、診療に関する情報提供の在り方に関する検討会の報告案が四月二十八日の第八回の検討会で示されて、五月十六日も第九回の検討会が開かれたと聞いております。
 報告書案では、法制化の賛否について両論併記されておりまして、個人情報保護法が施行されれば、原則として医療機関が本人からの求めに応じて診療記録の開示義務を負うという法的基盤は整うと立場を取って、法制化ではなく、運用指針、ガイドラインを策定すべきだとされています。
 第九回の検討会における審議結果とその取りまとめ状況についてお伺いをしたいと思います。どのような意見が出されて、どのような集約の見通しでございましょうか。
#153
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘の検討会の集約状況についてでございますけれども、去る五月の十六日に第九回の検討会が開かれまして、その中では、患者に対して診療情報を積極的に開示していくべきであるというこういう基本的な方向性については、これは一致した意見となっておるところでございます。
 それで、幾つかの事項につきまして、現在の整理状況といいますか、意見の集約状況を申し上げますと、まず開示の際に問題が生じた場合の苦情処理体制の必要性が言われております。それから、ガイドラインの位置付けやあるいは不開示にする場合の説明の在り方などについてどうするかという意見がございます。それから、一番大きいところでございますけれども、カルテなどの診療情報の開示について、法制化に関して早急に法制化すべきと、そういう御意見と、むしろ医療提供者の自主的な取組を促進すべきであるという意見がございます。
 いずれにいたしましても、現在審議中の個人情報保護法案においては、これは原則として医療機関は診療情報について開示する義務を負うこととなっておりますので、この法案の議論等も踏まえまして、最終的な報告をまとめるべく現在議論がされておるところでございまして、次回は五月の二十九日に検討会を予定しておりますけれども、私どもとしては二十九日の検討会である程度の集約をしていただきたいというふうに思っております。
#154
○大脇雅子君 個人情報保護法案の衆参両議院の附帯決議では、医療とか金融・信用、情報通信等の個別法の早急な制定の必要性が強調されております。とりわけ、参議院の附帯決議では、個人の情報保護法の全面施行時の二〇〇五年には少なくとも一定の具体的結論を得ることとされておりまして、今後取りまとめられる報告書はこの附帯決議との整合性を考慮する必要があると思います。
 これについてはどのようにお考えでしょうか。
#155
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、衆参両院の委員会におきます附帯決議につきましては私どもも重く受け止めておりまして、次回の検討会でもこのことをひとつ念頭に報告書を取りまとめていただき、それに沿って私どもも適切に対応していきたいというふうに考えております。
#156
○大脇雅子君 より質の高い医療の提供のために、もうすべての医療機関を対象とした診療記録の開示を法制化した上で、医療法、医師法による改正によってカルテの改ざん防止策等の法的整備が必要であると思います。附帯決議に沿った新たな検討会の設置等、要望をしたいと思います。
 さて、食品衛生法等の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。
 まず第一に、食品の安全確保について伺います。
 食品の安全性について消費者である国民の信頼を損なう様々な事件の発生は、消費者の食品表示に対する信頼感はこの一年で劇的に下がったと報道されております。
 これは前にも申し上げましたが、偽りの表示あるいは誤った表示に無言の抵抗をする消費者の動向が新たに起きてきております。国民生活センターなどの調査によりますと、食品を購入する際に、価格や量以外では、重視する表示は、まず日付とか、あるいは原産国とか食品添加物の種類、そして国産品の産地、遺伝子組換え食品の使用量の有無、農薬使用の有無や原材料が何かということであります。このような状況を見ますと、いわゆる問題企業や問題輸出国の製品は買わないという生活防衛に走る消費者が出るのは当然でありましょう。
 そこで、食品の偽装表示を防ぐために今回の法改正は不十分だという批判がなされております。今後、具体的にどのようにこれを進めていかれるのか、お尋ねをいたします。
#157
○政府参考人(遠藤明君) 食品表示に関する監視指導につきましては、従来より、他の事項に関する監視指導とともに、都道府県等の食品衛生監視員により食品製造施設等への立入検査を実施しているところであり、特に夏期及び年末における一斉取締り等において、都道府県等に対し、添加物、アレルギー物質、遺伝子組換え食品等の表示について重点的に監視指導を行うとともに、違反報告が頻発した場合には集中的な監視を行うなど、指示をしているところでございます。また、これらの監視指導により不適切な表示に関する事例が発見された場合には、改善指導、営業者名等の公表、行政処分、悪質事例の告発などを行っているところでございます。
 今回の法改正におきまして、国が策定する指針に基づき都道府県において毎年度地域における監視指導計画を策定、実施することとしており、食品表示の取締りを含めた監視指導が過去の違反状況や地域の実情に応じ重点的かつ柔軟に実施できることとしたところでございます。
 また、表示違反に関する罰則を強化し、現行の六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金とありましたのを、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金というふうなことに引き上げますとともに、特に法人に対しては法人重科として一億円以下の罰金を科すというふうなこととしているところでございまして、このような取組を通じまして適正な表示が行われるよう努めてまいりたいと考えております。
#158
○大脇雅子君 食品安全のリスク評価のためには、食品安全委員会が設置されるということで、主務官庁の連携が強力に推進されるとされております。
 しかし、地方自治体との連携はどのように考えておられるのでしょうか。そしてまた、消費者の声を聴くというプロセスについてはどのように保障をされているのでしょうか。具体的な方策についてお伺いしたいと思います。
#159
○政府参考人(遠藤明君) 近年、食品製造施設の大規模化や食品の流通システムの発達による同一食品の大量消費、広域流通化に伴い、大規模・広域食中毒事例の発生が増加をしております。
 今回の改正におきまして、都道府県知事から厚生労働大臣へ大規模・広域食中毒発生時において直ちに報告をするということを義務付けるとともに、緊急を要する場合には、厚生労働大臣が関係都道府県知事等に対し、期限を定めて、食中毒の原因を調査し、調査の結果を報告することを求めることができるというふうなことを規定し、危機管理体制の整備を図ることとしたところでございます。
 また、消費者の意見を聴く機会といたしましては、一つは、政省令等の改正の際に消費者からの、消費者を含め国民からの意見聴取を義務付けるとともに、それ以外の場合におきましても、定期的に施策の実施状況等につきまして消費者との間に懇談会等を開催するというふうなことを行う予定としているところでございます。
#160
○大脇雅子君 今回の法案で一番問題だと指摘されておりますのは、いわゆる消費者の意見を言う権利というものが制度的に十分に保障されていないということであります。
 この点について、消費者保護に関して具体的にどのような注意というか留意をされるのか、大臣にお尋ねしたいと思います。
#161
○国務大臣(坂口力君) 今回のこの法律の中で大事な点というのは、たくさんございますが、一つは、この表示の問題を農林水産省と合わせてどういうふうにしていくのが一番消費者の皆さん方に分かりやすくて、そして的確にそれが表現をしているかということだろうというふうに思っております。
 したがいまして、そうしたことについてよく検討をしていくということをやりたいというふうに思っておりますし、それに対しましてはやはり消費者の皆さん方の御意見を十分に聴かなければいけない。
 厚生労働省の側のこのリスク管理につきましては、消費者の皆さんも二人ばかり、審議会でしたかね、分科会、分科会の中に消費者の代表も二人入っていただいて、そして御意見を聴くことにいたしておりますし、それから、できる限り皆さんとのふだんからのコミュニケーションを図っていかなければならないというので、様々な形で年八回ほどお話合いの機会を持つと。また、何か急に新しいことを何か決めるというときには特段またそれは別でございますけれども、ふだんからそうした機会も持っていくということを決めているところでございまして、消費者の皆さん方の御意見というものを常に拝聴していく、そのことがやはり厚生労働省の緊張感を持って仕事に対応するということにもつながるであろうというふうに思っている次第でございます。
#162
○大脇雅子君 食品の安全表示形式について、現在ではJAS規格の見直しが進んでいるようであります。今度は賞味期限に統一されるということで、消費者団体などからは食品表示法のように法律を一元化する将来にわたる方策の要望も強いと考えておりますが、この点については厚生労働省あるいは農林水産省はどのようにお考えでしょうか。
#163
○政府参考人(遠藤明君) 食品の表示制度の一元化につきまして、平成十四年八月、厚生労働省医薬局食品保健部長及び農林水産省総合食料局長の私的懇談会である食品の表示制度に関する懇談会の中間報告において、懇談会とは別の消費者、事業者等関係者を交えた場で表示制度の運用や在り方について具体的に検討を行う一方で、表示に関する組織、法律の在り方については中長期的課題として検討すべきというふうな御指摘をいただいているところでございます。
 これを受けまして、厚生労働省におきましては、農林水産省と共同で昨年十二月より食品の表示に関する共同会議を設けまして検討を行っているところでございまして、最初の課題といたしまして、期限表示の用語、定義の統一について、去る三月の共同会議において品質保持期限及び賞味期限の二つの用語を賞味期限に統一するというふうなことにしたところでございます。
 また、制度の運用面におきまして、例えば各表示制度について一覧できるパンフレットの作成、両省の関係団体の協力によります一元的な相談窓口の設置、国、県レベルを通じた両制度の関係部局の密接な連携等を推進しているところでございまして、こういった取組を通じまして消費者に分かりやすい食品表示制度となるよう努めてまいりたいと考えております。
#164
○政府参考人(山本晶三君) ただいま厚生労働省からも御答弁ございましたような経緯で、表示の問題につきましては、農林水産省、厚生労働省、今共同で作業をしております。やはり、表示というものにつきましては、消費者にとって情報を得るための貴重な手段でございます。両省よく連絡を取りつつ、この共同会議の場を通じましてより良き表示の制度を検討してまいりたいと考えております。
#165
○大脇雅子君 農林水産省としては、生産者に対する支援あるいは指導措置等について厚生労働省や各地方自治体との連携が重要だと思いますが、今後どのように進められる御予定でしょうか。
#166
○政府参考人(山本晶三君) ただいま御指摘のございましたように、今後の食品安全行政、内閣府の食品安全委員会のリスク評価を受けまして、農林水産省、厚生労働省等はリスク管理機関ということでございますので、そういうことから農林水産物の生産から食品の販売に至る一連の行程において、総合的な施策というものをより良くやっていく必要があろうかと思っております。
 このため、農林水産省といたしましては、例えばこの今回の法律で今御審議をいただいておりますが、食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案ということで、新たな食品行政のために生産資材の市場段階における基準等の設定に当たりましては、厚生労働大臣の意見をお聴きするような制度をしておりますし、また、動物用医薬品の承認、飼料添加物の指定等に当たりましても、厚生労働大臣の御意見を聴くことにしております。
 このようなことで、中央段階での食品安全委員会、さらに厚生労働省との連携を確保するつもりでございますし、さらに、やはりいろんなことの現場が大切でございます。こういう意味から、地方団体におきましては、私どもの地方の出先でございます地方農政局、それから厚生労働省の地方厚生局、さらに、都道府県ということの連絡体制を整備いたしまして、それぞれの分担をはっきりいたしますとともに、それぞれが協力いたしまして、生産者、事業者の指導なり、また監督を行うようにしておりまして、その情報を共有するなど、食品安全行政の一体的な推進というものを努めてまいりたいと考えております。
#167
○大脇雅子君 総合衛生管理製造過程、HACCPの制度についてお尋ねをいたします。
 食品若しくは添加物、器具若しくは包装、容器包装というのは第十四条第一項において、第七条一項の規定により規格が定められた食品と言われておりますが、その範囲の決め方はどうなっているのでしょうか。
 そしてまた、商品の高い信頼性を表示して消費者にもメリットがあると考えられていますが、今回の改正で導入される更新制度の内容はどのように運用されていくのでしょうか。
#168
○政府参考人(遠藤明君) 食品衛生法に基づきます総合衛生管理製造過程の承認制度につきましては、これまでのHACCPに対する取組状況等を勘案をいたしまして、現在、乳等六食品群が対象に指定をされているところでございまして、今回の法改正において、対象食品群の指定について特段の変更は行っていないところでございますけれども、今後、諸外国におけるHACCPの導入状況、食品ごとのリスク、業界におけるHACCPに対する取組状況等を勘案しながら、この対象品目の拡大について検討していきたいと考えております。
 今回のHACCPの制度の更新制についてでございますけれども、御承知のように、これまで、一度承認をしたならば、それがずっと引き続くというふうなことでございましたけれども、乳製品、乳業等でHACCPの許可を得た工場において事故が生じるというふうなことがございまして、これに更新制を設けまして、一定の期間ごとにそのHACCPの製造過程について地方厚生局において確認をした上で更新をしていくというふうな形で安全性を確保していきたいというふうなことを考えているところでございます。
#169
○大脇雅子君 最後に、残留農薬等の検査についてお尋ねいたします。
 輸入の中国野菜について基準値を超える残留農薬が再検出されて、中国側の対応があるとはいえ、モニタリングの検査がしっかり実施されていないとまた再度こういうことが起きるわけであります。
 サンプル検査の有効性と検出された場合の対応について、食料の安全確保の視点から、今後の取組についてどのように考えておられるか質問して、私の質問を終わります。
#170
○政府参考人(遠藤明君) 残留農薬のモニタリング検査につきましては、輸入届出を一ロットといたしまして、ロット内のばらつきを考慮して、ロットのカートン数に応じた検体、検体採取のための開梱数を定めているところでございます。
 このモニタリング検査におきまして違反が発見をされた場合にはモニタリング検査率を五〇%に引き上げ、監視強化をし、更に違反が発見されるものについては命令検査の対象とするというふうなことを行っております。また、輸入時の検査において検出をされず、国内で違反が発見をされるなど、残留濃度のばらつきが特に大きいと判断される場合にも、開梱数、検体数を増加をさせて検査を厳しくして対応をしているというところでございます。
 今後でございますが、平成十五年度におきまして、よりきめ細かく検査を実施するために、検査件数を対前年度二万件増加をさせまして、約七万三千件のモニタリング検査を実施することとしておりますし、また、そのための食品衛生監視員を増員するとともに、今回の法改正により、民間の検査機関の活用を図り、また、命令検査についても対象食品の政令指定の廃止等を行って、輸入食品の増加に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#171
○大脇雅子君 終わります。
#172
○西川きよし君 西川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 大臣は昼食もお取りになっていないのでは、いないのかなというふうに思うわけですけれども、御苦労さまでございます。お昼はまた、SARSのことでテレビの生中継の方も見せていただきました。大変に御苦労さまでございます。
 とにかく我々が一番今心配するのは感染の拡大であります。祈るような気持ちでありますが、どうぞよろしくひとつ頑張っていただきたいと思うわけですけれども、私もSARSに感染をされた台湾医師の問題についてまずこれからお伺いをしてまいりたいと思いますが。
 午前中の坂口大臣の御答弁の中で、大阪のような大きなところは自分でやるように奮起を促したい、国におんぶにだっこではいけないと、こういった内容をおっしゃいましたけれども、本日、今日五時からですか、太田大阪府知事さんとお会いになるそうでございますけれども、知事さんがこれまで記者会見でおっしゃっておられたのは、自治体独自の調査、判断、公表がままならないことを知ったと。つまりは、自分たちでやろうと思ってもなかなか国がオーケーのサインを出さない、だから動けない、そういうことをおっしゃっているわけですけれども、自治体が独自の判断で動けるというシステムにはなっていないのではないかなと。そして、知事さんの新聞の発表も読ませていただきました。いろんな新聞も読ませていただいたんですが、すぐに国が現地に人を派遣をし、一元化された事務局を作るべきだというふうに、国にこういうふうに申しておりますが、この点、いかがでございましょうか。是非お伺いしたいと思います。
 大臣、よろしくお願いします。
#173
○国務大臣(坂口力君) 今回の場合には、幾つかの府県にまたがったものですから、これはなかなか大阪府だけではいきにくい面があったというふうに思いますしいたしますので、日曜日でございましたけれども、緊急に関係府県の会議を持たせていただきまして、国からも厚生労働省からもお邪魔をしていろいろと検討をさせていただいたと、こういうことでございます。
 太田知事さんがどういうことをおっしゃっているのか、ちょっと私も聞かないとよく分かりませんけれども、一々国がいいと言わなきゃできないというものではないと思うんですね。これは都道府県で積極的におやりいただいていいんだろうというふうに思っておりまして、大体その基準というのはこちらで示してございますので、それを一々お伺いを立てなきゃできないという、そして厚生労働省がいつまでたっても決めないというような筋合いの問題では私はないと思っております。むしろ、都道府県にこうした感染症の場合に、多くの場合にいろいろの権限をもう与えているというふうに理解をしているところでございます。今日お見えになるということでございますから、よく聞かせていただいて、もし国の方がそれこそ規制改革をしなきゃならないようなことがありましたら、我々も即刻そこで判断をしてでもそういうふうにしたいというふうに思っている次第でございます。
 いずれにいたしましても、都道府県がより積極的に対応していただくようにお願いをしたいというふうに思っている次第でございます。
#174
○西川きよし君 それでは次に、具体的にこの情報収集についてお伺いしたいと思うわけですけれども、例えばこれまで厚生労働省が公開をされている台湾人医師の国内の行程表の中ですけれども、九日のユニバーサル・スタジオから都ホテルへ向かうこの移動の手段でございますけれども、当初、厚生労働省の方では公表は借り上げバスということでございましたのですが、その後、共同通信よりは、大阪市内をJR乗り継ぎまして地下鉄で移動した、こういうふうに報道が出たわけですけれども、大阪市の方からは、再三の問い合わせに対して、厚生労働省の方ではただいま調査中ですということで、そういう回答で、結局公表されたのが十九日の深夜ということでございました。
 こういうマスコミ報道よりもそれだけ確認作業に後れを取ったのか、現状における情報収集の体制、是非お伺いしたいと思いますし、自治体側との連携も含めて十分な対応が取れているのかどうか、今までいろいろあっただけに、是非、政府参考人にお伺いします。
#175
○政府参考人(高原亮治君) 疫学調査というふうなものと、それから、入院をしていただくという、ある意味じゃ入院を勧告していただくということは感染症の法体系で分けておりまして、その新感染症に伴う入院を勧告するとか、消毒をするとか、ないしは研修を受けていただくとか、そういう他人の自由をある意味じゃ押しとどめるようなものにつきましては国と御相談いただくことになっております。
 それから、調査のようなものは、これはもうどんどんしていただきたいですし、それをやる手順も、十三日でございましたか、国立公衆衛生、今の保健医療科学院で講習会をしてアクションプランも作っていただいて、そのとおりに動くことが想定されておったわけでございまして、その自由になる自由にならないというのは、その事柄の性質上、ちょっと二種類あるのだということでございます。
 それから、委員御指摘のそのユニバーサル・スタジオ・ジャパンからホテルまでの移動手段でございますが、実はこれ、この事案につきましては、御本人がもう国外にお帰りになっていると、さらに、隔離されているというふうな極めて特殊な事情があったわけでございまして、私どももその正確な行程を入手するのに大変苦労したわけでございます。
 まず、観光者、観光旅行でございますので、こういうふうなものでやりますよというパンフレットの募集要項みたいなものをいただきまして、あらあらのこういうふうに回ったということを伺いました。しかし、それはもうそのとおりに回ったかどうかよく分かりません。それで、委員御案内のとおり、一番確実なのは、バスで回った場合、バスのドライバーさんの運転日誌でございます。それで、バスのドライバーさんの運転日誌を次に手に入れまして、それには何時何分、ここを発何時何分、これをいただきましてこれを出しました。それから、ところが、ホテルからユニバーサル・スタジオの方にはこれはバスでいらっしゃっているわけですが、帰りのところは自由行程になっておりまして、ここは何でどういうふうに動かれたのかということにつきまして、結局、財団法人交流協会を通じましてツアーの添乗員の方から確実な情報を得て公表したわけでございます。
 それで、そういうふうな点で、私ども、どうしても何か、運転日誌であるとか、それからそのツアーの添乗員さんからの直接の聞き取りであるとか、そういうふうなことを調査をいたしまして、これが国外であると、しかも外交のない国であるというふうなこともございまして情報収集に時間を要しました。現在では、もちろんでございますが、交流協会の了承を得まして、添乗員の方とは直接の連絡体制を確立することができておりますし、交流協会を通じて医師本人の方とも間接にであるが連絡体制を確立いたしました。
 また、厚生労働省のSARSオペレーションセンター、これは土曜日の深夜から立ち上げまして、お昼には大臣も陣頭指揮に立たれまして、連絡専用の電話を設置し、都道府県と一緒に土曜日からは連絡体制を密に動いておるというふうに考えております。
#176
○西川きよし君 ありがとうございました。
 とにかく、今おっしゃいましたように、細かいことでございますので、難しいことはよくこちらも理解をさせていただきますが、今回の情報公開の在り方でございますけれども、既にこれまで様々な問題が指摘されているわけですけれども、宿泊先の公表について、例えば大阪市の場合は十七日の夕方にはホテル側の承諾を受けて厚生労働省に相談をされたそうですが、国の今までの方針といたしましては、「疑い例」としては公表してない、大阪府とよく相談をするようにと。事実上、その公表に待ったを掛けたということですけれども、こういうふうに聞いておるわけですけれども、その点での厚生労働省のお考えをお伺いしたいと思うんですが、政府参考人に。
#177
○政府参考人(高原亮治君) 本件でございますが、やはりこれは若干認識の行き違いがあるのかなと思っております。
 私どもは、午前の段階で、これはなかなか、先ほど申し上げましたように、御本人の方も御帰国になっている、したがって詳細な日程も最後の詰めのところはよく分からないのでホテル名を出すことはどうだろうかというふうなことを関係府市に御相談申し上げましたら、その結果、ホテル所在地のすべての県市が、府市が公表を控えたいとおっしゃったわけでございます。それで、また大阪市は、宿泊者名簿があるのでその名簿に従って全部一人ずつ当たりますという御返答をいただきました。ところが、なかなか進まないということもございまして、調整いたしまして、十八日の早朝、全関係自治体から了承をいただきまして、公表日時を十八日午後四時に行ったわけでございます。
 それで、これが、患者の情報がその間にいろいろ、ほとんど疑いであって、「可能性例」までいくようなものじゃないんだという情報から、それがどちらとも付かないとか、いや、重そうだとか、PCR検査が陽性に出そうだとか、出ましたとか刻々変わりました。もう数時間置きに変わりました。それで、最終的にはもう十八日の早朝、全関係自治体から了承を得まして実名入りで全旅程表を公表した次第でございます。
#178
○西川きよし君 ありがとうございました。
 細やかに御説明をいただいて、お伺いいたしまして、でも、だからこそ本当に地元ではみんな地域の方々は大変心配で不安でたまりません。
 大阪市、大阪府では、十八日の午前中に独自の判断で公表に踏み切ったわけですけれども、公表するに当たって、厚生労働省といたしましてはどのようなお考えをお示しになったのか、引き続きお願いいたします。
#179
○政府参考人(高原亮治君) 各自治体内に所在いたします施設等に関する公表につきましては、各自治体の御判断で実施されるべきものであると考えております。
 しかしながら、こういうふうな多数の府県ないしは市にまたがる場合には、当該市以外のばらつきがあるとかえって国民の方は不安に感じるわけでございまして、それと、それから全行程表との整合性を確認しましたり、公表後に様々な問い合わせが参ります。電話を掛けても通じないとか、それからいろいろな不安に対してどう答えるのかというふうなQアンドAの調整とか、そういうふうなことを行いまして公表いたしましたわけでございますが、今後とも、複数の自治体にわたる広域的な健康危機、そういうふうなものは発生し得るわけでございます。そういったものの公表につきましては、やはり多少の調整が国としても要るのかなと考えております。
#180
○西川きよし君 今回、幸いにも国内における感染例は報告をされていないわけですけれども、大臣が今日お昼、生放送にお出になりまして、その後、退席をされた後、引き続きそのテレビでもやっておりましたが、諸外国からはそういったことが少し不思議であるというふうな報道もございました。それは、どういったことで日本には感染者が広がらないのかという。第一に、外から帰ってくるとすぐに日本人は手を洗うのだということが第一点で、二番目には地面につばを吐く人たちがいない、三番目には上下水道が完備されている、四番目にはごみの分別が十分によくできているというふうなことが取り上げられておりました。
 大変そのニュースを見て私は幸せに思ったわけですけれども、しかし、政府、自治体との連携の問題、そして検疫体制の問題等々、早急な体制の整備が求められているわけですけれども、今回の一連の経緯の中でどのような問題意識をお持ちになりましたか、そして、今後に向けてどのような体制の整備を図っていくお考えであるのか、これは僕、是非大臣にお伺いしたいと思います。
#181
○国務大臣(坂口力君) 今回のことでいろいろ問題点として浮かび上がったことがございます。
 一つは、今まで海外から日本にお見えになります方々に対するそれぞれの機内、あるいはまた日本の中での行動のことをいろいろやってきたわけでございますが、その中で一つ抜けておりましたのは、医療従事者の人が含まれておりましたときに、その人たちにどうするかというところまで実は細かく見ていなかったということではないかと思います。我々の気持ちとしましては、医療従事者の人であるならば、それは今更、その方々に具体的なことを言わなくてもちゃんとやってくれるであろう、旅行するにいたしましても、そういう患者さんを扱ったような人であれば一定の時期を、期間を取って旅行をしてくれるであろうと、こう思っていたわけでございますが、案に相違いたしまして、そうではなかった。発熱いたしましても、解熱剤を飲みながら旅行を続けられるというようなことになったわけでございますので、そうしたことも想定をしながら、これからいろいろなことをお聞きをし、そしてこの日本の国の中で旅行を続けられますときには、中間時点でまたいろいろの情報を寄せていただくような体制を作らなければならないということが一つ。
 それからもう一つは、先ほど局長の方から答弁がございましたように、幾つかの都道府県にまたがることがある。一つの県、府県だけでございますと、その県とお話をすれば、それで話が済むわけでございますけれども、多くの府県にまたがりますときには、何をやるにいたしましてもそれぞれの県の御意向というものも聴いて、やはり一律にやらないと具合が悪いということがございまして、若干そこに手間取るということがあるわけでございます。そうしたことがございまして、またがって幾つもの都道府県にありましたときに一体どう対応するかという問題がもう一つあったというふうに思っております。
 そしてもう一つ、三番目には、何と申しますか、情報をどうするか、情報とそれから人権といったものとのバランスをどう取るか。これは最終的な段階で、先ほどのホテルの名前を出すか出さないかというようなことにつきましても、そう簡単ではやっぱりなかったということでございまして、そうしたことはやはりもう少し丁寧にやっておく必要があるというふうに思った次第でございます。
#182
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今回のケースの中でも、この宿泊先の、今おっしゃいました、勇気を持って皆さん方も公表に協力をしてくださったということで、我々は二十三日の安全宣言が出た場合には、大阪の人たちは、僕らのお友達もそうですけれども、かえってそういうところには応援に行こうではないかというふうにお話をいたしておりますけれども、風評被害に対する懸念、かなり強くあったと思いますし、この情報の公開と風評被害という意味では、BSEはもとよりですけれども、大変影響が大きかったわけですが、食に関して言えば、埼玉県のハム、ソーセージ、大阪堺のカイワレダイコン、こうした問題に直面をしてまいりました。
 そして、過去の経験から、こうした情報の公開、風評被害についてどういった認識をお持ちになったのか、これは副大臣にお伺いします。
#183
○副大臣(木村義雄君) 西川先生御指摘の風評被害とそれから国民の健康の保護という観点と、これ両方をいかにバランスを取るかというのは大変難しい問題でございまして、食中毒の発生時など飲食に起因をした国民の健康被害が懸念される事態におきまして、原因が科学的に確定されない段階にあっても、生じ得る危険、危害の拡大を未然に防止するため、必要な範囲において原因と疑われる食品や事業者に関する情報を正確かつ適切に提供することは必要なことと考えている次第でございます。
 その際に、科学的にどの程度まで解明されているのか、原因と疑われる根拠や考え方などについても併せて説明をするとともに、新たな知見が生じた場合等には随時情報を更新するなど、国民の間に、国民の皆様の間に無用の混乱が、招くことのないように配慮する必要があるというのは当然なことでございますが、いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、国民の健康の保護を図る観点から、食中毒などの拡大、再発を防止するため、できるだけ早い段階で必要な情報を提供していくという基本方針で対応してまいりたいと、このように思っているような次第でございます。
#184
○西川きよし君 ありがとうございます。
 先日の、内閣委員会との合同審査がございました。そのとき谷垣大臣にもお伺いしたんですが、今回のこのBSEの調査報告書の中で次のような指摘があったわけですけれども、お聞きいただきたいと思うんですが、「情報伝達の混乱に伴う風評被害を警戒して、遅滞なく情報を公開し透明性を確保する努力が不充分なケースも見うけられる。」、また、「情報の緊急性や信頼性に応じ未確認と断った上でも情報提供することが求められる。」と、こうあるわけですけれども。
 今回のSARSの件もそうでございますが、国民の正しく命が懸かっているわけですから、この指摘は大変に重要だと思うわけですけれども、しかし一方で、これが結果的に誤った情報で、しかもそのことによって風評被害が起こった場合、その責任はどこが担うのか、そこのところが明確にされない以上、なかなかこの未確認の情報を提供するということは本当に難しいことだと思います。
 そういったときに、僕は、やっぱり最低限、セーフティーネットと申しましょうか、そういうものもお作りいただきたいなというふうに思うんですが、是非この点について大臣に御答弁をいただきたいと思います。
#185
○国務大臣(坂口力君) 食中毒が発生をいたしましたときに、原因が未確定の段階であって被害が非常に大きくなる、そうしたときに再発を防止をするためにどうするかということでございますが、いわゆる国民の皆さん方のそのことに対する、危険性に対する考え方をできるだけ小さくする努力をしないといけないと思うんですね。食中毒が起こり、そしてそれが拡大をしそうなときに、そういたしますと、原因も分からない、どうなっていくか分からないという非常に御心配があると思うんです。
 そういうときに、この危害拡大だとか再発を未然に防止するために必要な情報を提供するということが国民の健康保護を図る上で重要なことになってくる。食品衛生法に基づく国の責務でもそれはあるというふうに思っている次第でございます。情報を公開をいたしますときには、国民の間に無用の混乱を引き起こさないように、公表内容やその方法について配慮をしなければならない、こういうことでございます。
 それから、カイワレダイコンのように、情報公開をしたのは良かったけれども、中身が悪かったというようなことを言われるケースもございますし、これはなかなか難しいなというふうに思うんですが、しかし国民の皆さん方が大変それで御心配になって、そして不安がだんだんだんだん大きくなっていくというようなことをやはり防がないといけませんし、そして病気そのものが拡大すること、これを抑えなきゃならないことは当然でございますけれども、そういう御心配を大きくするということもできるだけこれは拡大しないようにしていかないといけない、そういうことを前提にしながら、一方におきましては情報を公開をしていかなければならないと。これ、両方、二律背反することあるわけですね。情報は開示をしなきゃいけないし、情報開示をいたしますと不安を拡大するということだってあり得るわけですね。ですから、マスコミが言ってくれれば言ってくれるほどその心配が拡大するということだってあるわけでありまして、しかし言っていただかないと、これは情報は届かないわけであります。ここは非常に両方難しいところがございますけれども、そこを十分に考えてやはりやっていくということになるんでしょう。
 ですから、どちらがいい、どちらが悪いと一方に偏るのではなくて、両方を考えながら事を進めていくという以外に方法はないというふうに思っている次第でございます。
#186
○西川きよし君 どうもありがとうございました。セーフティーネットも含めて、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#187
○委員長(金田勝年君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#188
○委員長(金田勝年君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、南野知惠子君及び伊達忠一君が委員を辞任され、その補欠として後藤博子君及び山下英利君が選任されました。
    ─────────────
#189
○委員長(金田勝年君) これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次両案の採決に入ります。
 まず、食品衛生法等の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#190
○委員長(金田勝年君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、健康増進法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#191
○委員長(金田勝年君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、山本君から発言を求められておりますので、これを許します。山本孝史君。
#192
○山本孝史君 私は、ただいま可決されました食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案の両案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合の各派並びに各派に属しない議員西川きよし君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    食品衛生法等の一部を改正する法律案及び健康増進法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、食品の安全性の確保のため、リスクコミュニケーションを通じて消費者の意見を十分に反映させるよう努めるとともに、政策立案過程において、消費者が意見を表明し討議する場を確保するなど、消費者である国民の意見が十分に反映できる政策決定過程の確保を図ること。
 二、食品衛生上の危害の発生を防止するため必要がある場合は、予防の観点から、科学的知見の確立が十分でない段階でも、国民の健康の保護が最優先されるよう、食品の安全性の確保のために必要な措置を機動的に発動するとともに、消費者に対し適切な情報提供を行うこと。
 三、食品の安全性の確保の観点から、農畜水産物の生産段階におけるリスク管理を強化すること。また輸入食品については、食品輸入の現状に対応した食品衛生監視員の増員等、検疫所の体制強化及び登録検査機関の検査精度の確保を図り、水際の食品安全監視に万全を期すとともに、輸出国における生産段階から安全性の確保が図られるよう、国際的な協力を推進すること。
 四、都道府県等食品衛生監視指導計画に基づく監視指導の実施に当たっては、都道府県等の監視指導体制強化のため必要な支援を行い、監視指導水準の一層の向上を図ること。なお、食品衛生に係る諸規制については、適宜その必要性について検証を行い、過剰な事前規制については速やかな見直しが図られるよう努めること。
 五、食品添加物の指定及び農薬等の残留基準設定については、国際的基準との整合性を考慮しつつ、厳密なリスク評価に基づく指定等を行うこと。また既存添加物の安全性評価及び残留基準未設定の農薬等に係る基準設定を一層促進すること。
 六、食品の表示制度については、消費者等の意見を十分に聴きながら、厚生労働省及び農林水産省等の緊密な連携の下、表示項目、監視体制等についての見直しを行い、その結果に基づき消費者の参加の仕組みを含めた組織体制の整備に努めること。
 七、食品安全委員会、厚生労働省、農林水産省及び地方自治体関係部局など食品の安全性の確保を担う各行政機関の所有するデータ・情報の共有化を図る等の措置を講ずることにより、各機関相互の連携・協力が的確に働くよう努めること。
 八、食品安全委員会設置後も、厚生労働省が迅速かつ的確なリスク管理機能を発揮できるように努めること。
 九、いわゆる健康食品の安全性の確保方策や表示の在り方についての検討を早急に行うこと。また、その検討の際には、保健機能食品制度等の現行制度についても、その必要性を含め、幅広く見直しを行うこと。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#193
○委員長(金田勝年君) ただいま山本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#194
○委員長(金田勝年君) 全会一致と認めます。よって、山本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
#195
○国務大臣(坂口力君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力をしてまいる所存でございます。
 ありがとうございました。
#196
○委員長(金田勝年君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#197
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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