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2003/07/08 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 厚生労働委員会 第27号
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2003/07/08 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 厚生労働委員会 第27号

#1
第156回国会 厚生労働委員会 第27号
平成十五年七月八日(火曜日)
   午後一時三十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月八日
    辞任         補欠選任   
     藤井 基之君     野上浩太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金田 勝年君
    理 事
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                浅尾慶一郎君
                山本 孝史君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                野上浩太郎君
                南野知惠子君
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                朝日 俊弘君
                今泉  昭君
                谷  博之君
                堀  利和君
                風間  昶君
                井上 美代君
                小池  晃君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
                西川きよし君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       厚生労働副大臣  鴨下 一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        田中壮一郎君
       厚生労働省健康
       局長       高原 亮治君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       岩田喜美枝君
       厚生労働省年金
       局長       吉武 民樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○次世代育成支援対策推進法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○児童福祉法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 次世代育成支援対策推進法案及び児童福祉法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君外三名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(金田勝年君) 次に、次世代育成支援対策推進法案及び児童福祉法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。
 次世代支援育成法に関しまして、先日、ある小学校の先生から、子供たちが、政治家の人たちは悪いことをよくやっていると言われて困るということを質問を受けましたので、そういうことはないという観点から幾つか質問をさせていただきたいというふうに思いますが、今日は、官房副長官、お越しいただいておりますけれども、官房副長官の政策秘書及び第一秘書、そして第二秘書が、政治資金規正法に関して、日本精神病院協会政治連盟からの寄附に係る政治資金規正法違反ということで告発を受けておりますが、その経緯についてお伺いしたいと思います。
#6
○内閣官房副長官(上野公成君) 私の秘書三名が代表者を務めています政治団体につきまして、平成十三年度に、今、委員からお話がありました日本精神科病院協会の政治連盟から各五十万円ずつ、計二百五十万の政治献金を受けたということでございまして、これは領収書もそのときに出しておりまして、向こうの政治連盟にもあるということでございますけれども、政治団体の政治資金収支報告書を作成するために、当たりましてこれを失念をしてしまいまして、記載をするのを忘れてしまったという御指摘のような記載漏れが生じてしまったのは事実でございます。これは、すぐ分かりましたので、すぐに訂正をさせていただいたところであります。
#7
○浅尾慶一郎君 各五十万円ということでありますが、これは二〇〇一年の八月の八日の日ですか、に五十万円掛ける四件、二百万円の献金があったということですが、献金がなされた副長官の後援会の名称というのはお分かりになりますか。
#8
○内閣官房副長官(上野公成君) 平成十三年八月、住宅政策研究会、それから高齢者住宅研究会、それから地球環境問題研究会、それから中心市街地活性化研究会でございます。
#9
○浅尾慶一郎君 日本精神病院協会政治連盟の趣旨は、恐らく精神病を抱えておられる患者さんの福利厚生を図るということを政治連盟の趣旨としているんではないかなというふうに思いますが、まず、今おっしゃいました住宅政策研究会、これはどういう目的で作られていますか。
#10
○内閣官房副長官(上野公成君) これは、私が、私もおやじが医者でありまして、それから建設省に勤めておりましたけれども、そのときにも住宅行政をやっておりまして、高齢者だとか、それから、精神病院に関係ありますが、グループホームだとか、北欧に毎年のように勉強に行っておりまして、そういうことを話してくれということでこういう研究会を作っておりました。お医者さんの方々も、私の群馬の先輩後輩の人も入って勉強されているということでございます。
#11
○浅尾慶一郎君 その住宅政策研究会に八月八日、五十万円の寄附がなされた、それについて記載がなかったということでありますが、次に、同じ、同日付けで地球環境問題研究会にも八月八日、五十万円の献金があったわけでありますが、これはどういう会でございますか。
#12
○内閣官房副長官(上野公成君) 私がこういう勉強会幾つか持っておりまして、先ほどの住宅政策でありますとか高齢者の住宅でありますとか、あるいはこの地球環境の問題も、これ特に今、京都議定書のいろんな問題ありますけれども、通産政務次官をやっておった当時にちょうどそういう京都の会議があったりしまして、そういうことでも勉強会をさせていただいていたということでこういう研究会を作ったわけでございます。
#13
○浅尾慶一郎君 また、同じ日に中心市街地活性化研究会、ここにも五十万円同じ団体から寄附があったということでありますが、中心市街地活性化ということは、東京を中心にそうした市街地の容積率、高度利用というようなことをやはり研究される会でしょうか。
#14
○内閣官房副長官(上野公成君) これ、東京ということではなくて、地方の中心都市といいますものがみんな都市、寂れておりまして、こういうことも、商業地その他でそういうことがありますので、これも一つそういう課題だということでこういう勉強会を作らせていただいたということであります。
#15
○浅尾慶一郎君 それから、同日付けで五十万円を高齢者住宅研究会というところにも寄附がなされておりますが、この高齢者住宅研究会というのはどういう会でございましょうか。
#16
○内閣官房副長官(上野公成君) これは一番最初に申し上げましたけれども、私がずっと今まで医者の息子としてやってきたことと、それから長い間住宅政策に携わってきましたので、こういう研究をこれもずっと長い間掛けてやってきております。ただ、いずれも、官房副長官になりましてこういう研究会なかなかできませんので、このところは少しお休みの状態であるということでございます。
#17
○浅尾慶一郎君 いろいろと理屈を考えれば日精協との関係というのは考えられるんだと思いますが、率直に言って日精協の趣旨と余り中心市街地活性化、地方都市の中心市街地の活性化でも関連がないような気がするんですが、その点はいかがでしょう。
#18
○内閣官房副長官(上野公成君) これ、この常務理事をしている者が私の小学校、中学校の一年後輩で、日精協の常務理事が私の一年後輩でして、おやじ同士も高崎の市内で医者をしているという関係で、何度か講演を頼まれたり、そういう経過がございまして、向こうの、先方の好意で私の政治活動を支援するという形で支援をしていただいたというふうに言えると思います。
#19
○浅尾慶一郎君 ということは、常務理事が御好意で政治活動を支援されると、二百万円寄附しますということで四つの政治団体に分けられたという理解でよろしいですか。
#20
○内閣官房副長官(上野公成君) そういうことでございます。
#21
○浅尾慶一郎君 もう一点確認いたしますと、最後の高齢者住宅研究会以外の政治団体は、当該年度の収入はこの日精協からの寄附だけであったというふうに承っていますが、そういう理解でよろしいですか。
#22
○内閣官房副長官(上野公成君) 先ほど申し上げましたように、官房副長官に就任しておりましたので、実質そういう活動ができないということでございましたので、言わば休眠状態だったということでございます。
#23
○浅尾慶一郎君 冒頭申し上げましたけれども、そうすると便宜的に、今、正に官房副長官がおっしゃいましたように、持っておられる政治団体にたまたま、二百万円という金額を一つの団体に入れてしまうと余り突出してしまってもいけないということで、分けられたということなんだというふうに思うわけであります。分けた上でたまたま記載を忘れたということなのかもしれませんが、そういうことだとすると、やはり小学生に信頼が持たれないんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 そこで、少なくとも記載をしなかったということは、政治資金規正法の第十二条及び罰則を定めております第二十五条に違反する行為だというふうに考えていますが、そうした行為を副長官の公設秘書がされたということについては、自身の政治的な責任の取り方についてはどのように考えておられますか。
#24
○内閣官房副長官(上野公成君) こういうことは、やっぱり法律に違反をしているということで大変、これは私も一つ一つについては、これは秘書が先方とやっておりましたので、それからまた記載についても、報告についても秘書がやってきたわけでございますけれども、結果的に大変政治の信頼を失うようなことの一つになったんじゃないかなと思って、非常に申し訳なく思っております。ですから、分かった時点ですぐに、早速訂正をするようにということで訂正をさせたわけでございます。
#25
○浅尾慶一郎君 当委員会も連合審査で審議をさせていただきましたけれども、この寄附がありました八月八日の六日前、八月二日に、日精協は触法精神障害者対策の実現が同団体の悲願だとして、「重大な犯罪を犯した精神障害者の処遇に関する新たな法制度について」ということで声明を発表して熱心に運動をされたということで、その六日後に寄附をされ、翌年三月十五日に閣議決定されたというのが客観的な経緯であります。そこに副長官が直接携わったかどうかということを申し上げるつもりはありませんが、ただそういう中で、記載漏れがあったということを単純なミスというふうにして、そして政治的責任は、単純なミスだから、それは関係ないんですということではなかなか済まないんではないかなと。ですから、もう少し踏み込んだ政治的な責任についての御答弁をいただきたいと思いますが。
#26
○内閣官房副長官(上野公成君) 実は、これは私のところに触法の働き掛けも一切ございませんし、今初めて、八月二日にそういうことがあったということを初めてお聞きしたわけでございます。
 仮にそういうものの関係であれば、これはもう私が関与できるできないにかかわらず、非常に適切じゃないことだと思いますけれども、私自身は全く、もちろん秘書もそういうことは全く意識していないわけでございまして、私としてはやっぱり記載漏れがあったということについて、先ほど申し上げましたように、大変政治の信頼を失うようなことになったことについては大変申し訳なく思っている次第でございます。
#27
○浅尾慶一郎君 記載漏れがあったということについて大変申し訳ないということでありますが、御自身が御答弁されておりますように、四つの団体のうちの三つは当該年度の唯一の収入がその八月八日付けの五十万円であると。でもって、そうすると、収入がなしということで多分当初は収支報告書を出されたということですから、記載漏れということにはなかなか、しかも領収証を出されているということであれば、普通考えればそういうことはあり得ないんじゃないかなというふうに思うわけですから、是非ともそこは十分反省をしていただきたいというふうに思います。
 今日は、鴨下副大臣についても、先般、国から補助金を受ける医療法人から献金があるということでニュースで流れておりましたけれども、その事実関係について御答弁いただけますでしょうか。
#28
○副大臣(鴨下一郎君) これは、平成十二年の六月の十五日とそれから平成十二年の六月二十一日に、それぞれ足立区の医療機関から献金をいただいているわけでありますけれども、それが政治資金規正法の二十二条の三、これは国からの直接の補助金などを受けている法人からはその献金を受けてはいけないと、こういうようなことでございまして、これについて決算行政委員会で、これは四月の九日の決算行政委員会でそういう御指摘を受けまして、その後精査しました結果、確かにそれぞれの当該医療機関が患者サービス改善設備として十二万七千円、それから同二十三万三千円の国からの直接の補助金がこの病院に入っていると、こういうようなことが判明いたしましたので、その後、直ちに返却をし、なおかつ都選管にこの収支報告書の訂正をしたところでありまして、確かにそういうような意味では御指摘をいただいたとおりでありましたけれども、その当時に調べる由もございませんでしたので、直接先方と話をさせていただきまして、そういう事実関係について精査させていただいたと、こういう次第でございます。
#29
○浅尾慶一郎君 それでは、ここで大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますが、大臣は政治の透明性を強く訴えておられます公明党御出身ということで、今の官房副長官、そして鴨下副大臣の御答弁を聞かれて、それぞれ事案が違いますが、例えば官房副長官の場合は、二百万円を御本人も言っておられますように四つの団体に分けて届け、分けて受け取った形、領収証を切ったということなんでしょう。で、届出をしなかったというようなことなんだと思います。鴨下副大臣の方は、たまたま補助金を受けていたところが寄附をしたということなんだと思いますけれども、こうした、冒頭申し上げましたように小学生からも信頼を持たれなければいけないということを考えた場合に、こうしたことはたまたまのことなのか、それとも、公明党の大臣としては、そういうたまたまのことであっても、これはやはり厳に、厳しく律していかなければいけないのか、どのように考えておられるか、御所見を伺いたいと思います。
#30
○国務大臣(坂口力君) 政治資金につきましては、政治資金規正法にのっとってこれは処理しなければならないわけでありまして、それにのっとっていない、間違っているということが判明いたしましたときには、直ちにそれを訂正するということでなければならないというふうに思っております。
 先ほどの鴨下副大臣の場合など、本当に病院の方は、わずかな金額でございますけれども国費が入っているということでございまして、献金をしてもらうときにそうしたものが入っているかどうかということがなかなか分かりにくい場合もありまして、これは人ごとならず、よく自分も注意をしなきゃいけないというふうに感じた次第でございます。
 いずれにいたしましても、国民の皆さん方から信頼されるやはりお互いに政治家になるために、襟正すべきところは正していかなければならないというふうに思っている次第でございます。
#31
○浅尾慶一郎君 それでは、次世代育成支援対策法案について、法案の中身に従って伺っていきたいというふうに思いますが、この策定指針は七大臣の連名の告示という形になっておりまして、地方自治体は各省別に通知するというふうになっているそうで、というふうに聞いております。
 本当は、地方自治体の立場を考えると、その負担を軽減するために、例えばそれこそ厚生労働省が音頭を取って説明会のようなものを一元的に開いていただければいいんではないかなと思いますけれども、その点についてはどのように考えておられますでしょうか。
#32
○副大臣(鴨下一郎君) 行動計画の策定指針の地方公共団体への周知につきましては、これは先生御指摘のように、関係大臣の連名で策定指針を告示すると、こういうようなことでありますけれども、これはおっしゃるように、関係省庁との連携を取りながら、内容について通知していくなど、できる限りこれ効率的に行っていかなければならないと、こういうふうに考えているところであります。
 特に、これは先生今おっしゃっていたように、都道府県等に対する説明会につきましては、これは告示後速やかに厚生労働省において、できるだけ関係省庁と共同で法案の内容や策定指針等の説明を行ってまいりたいと、こういうふうに考えておりまして、この地方公共団体の策定する行動計画が具体的でなおかつ実効性のあるものとなるように、各関係省庁の連携を取りつつ、こう言っても変ですけれども、厚生労働省が音頭を取ってまいりたいと、こういうふうに考えております。
#33
○浅尾慶一郎君 是非、音頭を取って、連携を取りながら音頭を取っていただければと思います。
 次に、都道府県あるいは市町村が達成しようとする定量的な目標というものがあるわけでありますけれども、これは具体的にはどういったものを考えておられますでしょうか。具体例の例示、モデルのようなものの例示をお願いしたいと思います。
#34
○副大臣(鴨下一郎君) これは、市町村及び都道府県の行動計画につきましては、国が定める行動計画策定指針に即して、それぞれこれは実情に応じて施策を盛り込んでいただかなければいけないと、こういうふうにしているわけでありまして、行動計画の策定に当たりましては、これは住民のそれぞれ地域のニーズというのがあるんだろうと思いますので、それを把握した上で可能な限り定量的に示す、こういうような具体的な目標を設定する必要があると、こう考えているところであります。
 国がやらなければいけないこととしましては、これは行動計画の策定指針において行動計画に盛り込むべき事項を幅広く例示すると、こういうようなことでもありますし、さらに、計画策定マニュアルの中で目標設定に当たっての基本的な考え方や方法等を示すと、こういうようなことにしているわけでありまして、これは、具体的な内容につきましては検討委員会で更に検討を進めた上で、それぞれの地域の実情に応じて行動計画の策定を支援していきたい、こういうふうに考えるところであります。
#35
○浅尾慶一郎君 確認させていただきますけれども、そうすると、具体的な内容についてはまだ現段階では決まっていないということでございますか。
#36
○副大臣(鴨下一郎君) 具体的な内容につきましては、地域行動計画の策定マニュアルの案はできておりますけれども、これをある意味でたたき台にして更に検討をしていただくと、こういうような順番であります。
#37
○浅尾慶一郎君 次に、計画を作っていくということは自治体がそれぞれやっていくことに今のお話でなっているんだと思いますが、それは自治体のいわゆる単独の予算で措置することになるんだと思いますが、国がこれを国の施策としてやるということだとすると、ナショナルミニマムの議論とかいろいろあるわけでありますけれども、国が自治体に求めていく政策ということになってくると、本当はこれは基準財政需要の算定の基礎に入れていくべきなんではないかなというふうに思いますが、この点は基礎になるんでしょうか。仮にならないということであれば、やはり総務大臣と協議をしていただきたいと思いますが、大臣の御意見をお伺いいたします。
#38
○国務大臣(坂口力君) すべての都道府県それから市町村におきまして、平成十六年度末までに行動計画を策定していただくことになっております。
 本年度は各市町村におきましてこの計画策定に当たっての住民に対するニーズ調査をしていただくことになっておりますが、その調査費につきましては地方交付税の、地方財源措置が既に今年は取られております。
 これから先、そうしたことに、計画を立てていただくことにつきましての予算、そうしたものにつきましては総務省と今後協議をしていきまして、是非確保していきたいというふうに思っているところでございます。
#39
○浅尾慶一郎君 次に、策定指針について伺いますけれども、事業主に対してはいつどのような形で通知を予定されていらっしゃいますでしょうか。
 また、説明会は、先ほどの都道府県、市町村の場合と同じように、主務大臣ごとにばらばらということではなくて、やはり厚生労働省が音頭を取って一元的に進めていただきたいというふうに思いますが、そういう形になりますでしょうか。
#40
○副大臣(鴨下一郎君) 先生おっしゃるように、行動計画の策定指針につきましては、これは企業が行う次世代育成支援対策の実施に関する基本的な事項や内容に関する事項などを定めると、こういうようなことでありますけれども。
 ですから、企業における行動計画の策定・実施等が的確に実施されるためにもこの内容を速やかに分かりやすく示していくことが重要であると、こういうようなことで、この法案が成立させていただいた後、できるだけ早くに主務大臣による大臣告示として指針を公表するとともに、これは企業が実際に行動計画を策定するに当たりましては参考となるようなマニュアルやモデル計画等を作成しまして、厚生労働省本省や都道府県労働局が実施する説明会、講習会、さらに産業界への働き掛け等を通じまして、積極的に周知していきたいと、こういうふうに考えているわけでありますが、先生が御指摘のように、とにかく厚生労働省が中心になってやっていかなければならないと、こういうようなことは考えておりますので、関係各省庁と、これは地方公共団体等もありますので、連携を取って、一生懸命やっていきたいというふうに思います。
#41
○浅尾慶一郎君 是非、事業主が混乱をしないように、あるいは彼らが仕事をしやすいように、連携を取りながら、中心になって進めていただければというふうに思います。
 そこで、一般事業主の行動計画について、目標としてはどのようなものを考えていますでしょうか。
#42
○副大臣(鴨下一郎君) 一般事業主の行動計画につきましては、これは国が定める行動計画策定指針の中で、一つは、より利用しやすい育児休業制度の実施、短時間勤務制の導入、さらに子の看護のための休暇制度の導入など、仕事と子育ての両立のための環境整備、こういうのが一つでありますし、もう一つは、所定外労働時間の削減、年次有給休暇の取得促進、多様就業型ワークシェアリング制度の導入など、多様な労働条件の整備などを中心に取り組んでいただくことが望ましい分野だと、こういうふうに考えまして、具体的な事例をできるだけ多く示していきたい、こういうふうに考えているところであります。
#43
○浅尾慶一郎君 次に、十四条、法の十四条が定める表示というものは、国民にアピールするようなそんな愛称を付けたらいいんじゃないかなというふうに思いますが、何か具体案はありますか。
#44
○副大臣(鴨下一郎君) 先生の大変優れたアイデアだというふうに思いますけれども、この十四条の表示につきましては、これは一般事業主の行動計画の策定・実施を推奨するために、一つは、行動計画策定指針に照らし適切な行動計画を策定し、実施し、さらに行動計画に定めた目標を達成したこと等の厚生労働省令で定める基準に適合すると、こういうような一般事業主のみがこれを広告等に表示できると、こういうふうにしているわけでありまして、先生おっしゃるように、その表示を国民に広く周知すると、こういうようなのは大変アイデアだろうというふうに思いますけれども、この表示につきましては、法が施行される間までに検討はしてまいりたいというふうに思いますけれども、何かいいアイデアがありましたらまたお寄せいただきたいと思います。
#45
○浅尾慶一郎君 同じ十四条のマークはハローワークの求人票にも付与できるというふうに考えますけれども、ハローワークでそうしたことについての優遇措置は考えられますか。例えば、○○マークコーナーというものを設置されたり、あるいはハローワークインターネットサービスで○○マークということで求人を検索できるようにするなどされたらいいんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#46
○副大臣(鴨下一郎君) この認定を受けた事業主の情報については、これは一つは求人事業主のアピールポイントとなると、こういうようなことでもありますし、さらには仕事と家庭の両立の問題を抱える求職者にとっても、またさらには将来育児等の家庭的責任を担っていく若い世代にとっても、仕事を探す上で非常に有益な事業所の情報の一つだろうというふうに考えています。そのため、この認定事業主の情報については、ハローワークにおいても多様な事業所情報の一つとして求職者に対して提供を努めてまいりたいと、こういうふうには考えているわけであります。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 具体的には、これは育児等の家庭的事情により就業を希望する者の再就職が困難となっている求職者の再就職を支援するために設置しております両立支援ハローワークを始め、全国のハローワークにおいて認定事業主の情報を提供すると、さらには、事業主の希望に応じて求人申込書に事業主の特徴として記載していただきまして、求人自己検索装置上でこれを閲覧できるようにすると、こういうようなことがあります。
 さらには、ハローワークのネットワークサービスでの検索取扱いにつきましては、これは今、地域だとか職種だとか賃金だとか休日、就業時間などとなっておりまして、さらにそれに加えてこういう情報をどういうふうに載せるかというのは、いろんな制約もありますので、検討はさせていただきたいというふうに思います。
#47
○浅尾慶一郎君 せっかくこうした制度でもっての導入していくわけですから、是非活用されるようにしていただければというふうに思います。
 次に、行動計画との関係で、食育その他具体的な問題を幾つかお伺いしてまいりたいと思いますが、最近、子供の間では、食生活の変化によって歯肉炎とかあごの関節の病気とかあるいは歯列不正といったようなものが増加しているというふうに聞いております。また、虫歯は減っているようですけれども、欧米先進国に比較するとまだ多いんじゃないかということを指摘される方もいらっしゃいますが、かかる最近の子供の歯の状況についてどのように把握されておられるでしょうか。
#48
○副大臣(鴨下一郎君) 御指摘のように、最近の子供の食生活の変化が歯並びだとか虫歯に影響を及ぼしているんじゃないかと、こういうような諸説あるんですが、疫学的にはなかなか有意差がないというようなことが現状だろうと思います。
 ただ、おっしゃるように、一つは幼児・小児期におけるいわゆる虫歯の減少、さらに学齢期における歯肉炎のわずかな増加と、こういうようなことがありまして、世界的にといいますか、国際的な比較でいいますと、二〇〇一年のWHOの調査によりますと、我が国における十二歳児の一人平均の齲蝕の本数は二・四本でありまして、アメリカの一・三本、それからスウェーデンの〇・九本と、欧米諸国と比較するとまだ虫歯は少し多いというふうな認識でございます。
#49
○浅尾慶一郎君 虫歯との関係で、特に未就学児の虫歯あるいは歯肉炎というものもひとつ今後取り上げていかなければいけない課題なのかなというふうに思っております。そういった観点から、こうした行動計画の中においても、場合によっては食育の観点からも、小児に対する歯科保健の充実、特に未就学児童に対する歯科の充実ということを取り上げていただきたいと思いますが、今後の方針はいかがでしょうか。
#50
○副大臣(鴨下一郎君) 小児歯科保健につきましては、これは従来より、一つは母子健康手帳を通しての普及啓発、さらには一・六歳児及び三歳児における歯科健康診査の実施など、母子保健事業の中で推進を図っていると、こういうようなことでありますけれども、今回の法律案に基づきまして、行動計画策定指針においても、乳幼児の健康の確保・増進を図る観点から、母子保健における健康診査、保健指導の充実の必要性を盛り込むように検討しているところであります。
 さらに、食育については、これは言うまでもありませんけれども、健やかな心と身体の発達を促すことをねらいとしているわけでありますから、現在、食を通じた子どもの健全育成のあり方に関する検討会、こういうのを置きまして検討を進めているところでございます。特にこれは、乳幼児期は齲蝕防止やそしゃく機能の発達の観点から、食習慣や歯磨きなどの基本的歯科保健習慣を身に付ける時期として極めて重要であると、こういうようなことから、この検討会におきましても、子供の歯の健康作りの在り方について、食を通じた健康作りの一つとして検討を加えてまいりたいと、こういうふうなことでございます。
#51
○浅尾慶一郎君 是非積極的にやっていただければと思いますが、関連して一点だけ、先ほど申し上げました未就学児の歯科医療費の助成についてはどのように考えておられますか。
#52
○副大臣(鴨下一郎君) これは医療費全体が、受ける人と受けない人との間の均衡の観点もございますので、歯科医療費についても受診者に一定の御負担をいただくと、これは原則でありますけれども、ただ、すべての市町村が何らかの形で乳幼児の医療費の助成を実施している中で、国としては、未熟児、障害児といった手厚い援護が必要な児童の疾病について医療費の公費負担を実施していると、こういうのが原則であります。
 さらに、これは厳しい保険財政の中でありますが、近年の少子化対策の重要性の高まり等を踏まえまして、これは昨年の十月より三歳未満の乳幼児に対する給付率を八割に引き上げたと、こういうようなことで、先生おっしゃる御要望についてはなかなか難しい部分がありますけれども、それぞれ、各市町村が何らかの形で様々な公費負担事業を実施しているというようなことも含めて御理解をいただきたいというふうに思います。
#53
○浅尾慶一郎君 今、未就学児童について伺いましたが、食生活の変化で、疫学的に先ほど鴨下副大臣の方で有意差が認められるかどうか分からないけれどもというお話がありましたが、就学児童についても、また幾つかの食育にかかわる問題があるんではないかと。
 例えば、歯列不正なんかもそうかもしれません、歯肉炎といったようなものもそうかもしれませんが、そうしたことを学校の現場において実際に子供と一緒になって考える、指導するのは学校の先生でありますが、実は学校の先生については、健康診断というのは、一般的な健康診断というのはありますけれども、歯の健康診断がないということで、これについては子供たちと一緒になって考えるという観点もありますし、学校の先生に歯の健診をする、あるいはその中で場合によってはいろいろと子供たちに教えられるような知識を授けるということも必要なんではないかと思いますが、文部科学省としてはどのように考えておられますか。
#54
○政府参考人(田中壮一郎君) 御指摘のように、教職員自らが自分の健康保持増進を図ることは大変重要なことだと考えておりまして、教職員の健康診断につきましても学校保健法に位置付けて実施をしておるわけでございますけれども、その検査項目につきましては、生活習慣病や感染症など、労働安全衛生法と同様の検査項目について検査を実施することといたしておりまして、歯の検査は検査項目に現在挙げていないところでございますけれども、もとよりやはり、児童生徒の教育と健康の保持増進にかかわる教員が自らの歯につきましても健康管理に努めていただきたいというふうに考えておるところでございます。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 なお、先生御指摘の、学校で教員が児童生徒に対しまして歯の健康の保持増進を指導していくことは大変重要なことだと考えておるわけでございまして、文部科学省といたしましても、歯・口の健康つくり推進校を指定する、あるいは歯の健康指導が効果的に行われますように小学校歯の保健指導の手引を作成するなどいたしまして、教職員が積極的に子供に向き合いまして、保護者や学校歯科医とともに学校全体で歯の健康問題に取り組むように指導をしておるところでございます。
#55
○浅尾慶一郎君 もう一点、食育その他の問題の観点あるいは次世代支援の観点から伺わせていただきたいと思いますが、これは一応、医療費の補助というか助成というふうに考えておられるというふうに聞いておりますが、基本は少子化ということが原因だということで今回いろんな様々な法案が審議されているわけでありますが、一つ不妊治療ということを考えた場合に、これは一部はもちろん保険適用されるわけでありますが、体外受精については保険の適用がされません。
 これは結構価格が高いものでありまして、今は厚生労働省としては、今回の法案も含めて、これについては医療費補助ということで考えておられるということでありますが、できれば保険を適用するということも考えたらいいんではないかなというふうに思うわけであります。
 というのは、保険が適用されれば、御案内のとおり、まあこれは病気ではないという観点なのかもしれませんが、保険が適用されれば負担が相当低くなるわけでありますから、そういったことについてどのように考えておられるか、伺いたいと思いますが。
#56
○副大臣(鴨下一郎君) 不妊治療について保険を適用をどこまでできるのか、する気はないのかと、こういうような話でありますけれども、御存じのように、我が国の医療保険制度の中においては、これは有効性だとか安全性だとか普及性だとか、様々なことが確立した技術について、中医協で御議論いただきまして、最終的に保険適用すると、こういうような手続でございますけれども、特に、御指摘の不妊治療については、例えばホルモンの異常や子宮、卵管の機能障害など、身体の異常に対する治療についてはこれは保険適用しているところでありますけれども、人工授精や体外受精、さらには顕微授精等については、この成功率がなかなか安定しないと、こういうようなこともありまして、今すぐにこの保険適用するというのはなかなか難しいところがあるなというのが現状でございます。
#57
○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので、質問を終えさせていただきたいと思いますが、今、副大臣がおっしゃいました、成功率がなかなか高くならないということで保険適用になかなかそぐわないのではないかというのは、確かに一つの考え方だとは思いますが、逆に言えば、そうした負担ができる人だけがそうした医療行為を受けられるということは、ある面、医療という根本にかかわるものについて、公平、まあ公平かどうかという議論は大変幅広い話ですけれども、公平性の観点からいうと、少し私自身はどうかなと思う部分もあるんで、是非御検討を再度お願いしたいと思いますが、再度もし、時間が少しありますので、大臣、御所見があれば伺いたいと思いますが。
#58
○国務大臣(坂口力君) 今、鴨下副大臣からお答えいたしましたように、全体としての成功率がいま一つなものですからなかなか保険というところまで行きにくいわけでございますが、しかし、何とかこの財政的な支援をしようということになってまいっておりまして、これは財政当局ともよく相談をしなければならないわけでございますが、できれば来年から何らかの財政支援をしたいというふうに思っております。
 これがまあ、成功率がまたうんと上がっていけば、その保険の問題もまた出てくるだろうというふうに思う次第でございます。
#59
○浅尾慶一郎君 終わります。
#60
○井上美代君 日本共産党の井上美代です。
 法案に関連して質問をいたします。
 今回の児童福祉法の改正案には、子育て支援事業の情報提供、そして相談だとかあっせん、調整、要請の事務の分野を市町村以外の者に委託するとあります。現在、これらの業務を行っている民間企業、そしてNPOは幾つあるのでしょうか。
 それと、あっせん、調整、要請などの分野は、決して利益の出る分野ではないというふうに思いますが、参考人、どうなっておりますでしょうか。
#61
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今回の児童福祉法の改正案におきまして、いわゆる子育て支援事業の総合コーディネートの事業を市町村の事務として規定をさせていただいております。
 これは、その自治体の管内で行われております様々な子育て支援サービスの情報を一元的に把握し、それを子育て家庭のニーズに結び付ける、そういう仕事でございまして、これを市町村が自ら実施するということももちろん結構であるわけですけれども、こういった事業というのは利用者の視点に立って非常に柔軟できめ細かな対応が求められるということですから、適当な団体があれば、市町村自らというよりも、そういう子育て支援事業について大変経験があり、また地域のネットワークも持っているような、そういったところに委託をする、委任するということもできるような仕組みにしているわけでございます。
 こういった総合コーディネート事業はまだ一般的でございませんので、全国でどの程度の数があるか把握いたしておりませんが、子供の関係の、子供のための活動をしておりますNPOは近年非常に増えてきておりまして、最近では全国で約四千のNPOがそれぞれの地域で子育て支援等の事業にかかわっておられます。こういったコーディネート事業というのは、その性格上、利益が上がるというようなものではございませんので、株式会社を、株式会社など民間企業を念頭に置いているということでは必ずしもございません。
#62
○井上美代君 民間営利企業がこれらの分野に入ってまいりますと、どうしてももうけをしなければということになっていって、利益が出ないと分かったら、やはり手放していくという、手を引いていくということがあるというふうに思うんですね。だから、福祉の後退につながる危険があるのではないかなということを心配いたします。
 そうならないためには、やはり何らかの基準を作って、そしてそれを置いておくということが大事じゃないかなと、そういう基準作りの対応が必要ではないかなというふうに考えているんですけれども、これは大臣、基準を作らなきゃいけないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#63
○国務大臣(坂口力君) こうした事業を受けていただくのは、今おっしゃるように、民間でなかなか難しい場合があるだろうというふうに思っておりまして、我々も、社会福祉法人でありますとか、それから社会福祉協議会、あるいはNPOといったところを考えているわけでございます。こういったことを社会福祉法人であれNPOであれお願いをいたします以上は、一定の基準というものはやはり作っておいて、そしてお願いをするというのが手順だというふうに思いますから、そこはもうフリーハンドでお願いをするというわけにはいかないだろうというふうに思っております。
#64
○井上美代君 やはり、育児というのは保育の質を良くしていかなきゃいけないんですけれども、これ一方では、営利が入りますと利潤を上げるということをどうしても追求いたしますので、やはり相入れないものがあるんじゃないかというふうに思うんですね。だから、そういう意味で、民間営利企業の開放にはやはり慎重な対応が必要ではないかなというふうに考えております。
 次に進みますけれども、今回の改正案では、「保育の実施への需要が増大している市町村は、保育の実施の事業及び主務省令で定める子育て支援事業その他児童の保育に関する事業であって特定市町村が必要と認めるものの供給体制の確保に関する計画を定めるものとする」と、こういう文章が入っております。
 この「特定市町村が必要と認めるもの」と、この中には無認可保育も含まれているというふうに思います。私は、国が認可保育の建設をきちんと保証していない中でやはり待機児が大変増えているというふうに思うんですね。そうした中で、東京の例えば認証保育なんですけれども、これがやはり一定の役割を果たして、今は待機児童が多いですから、果たしているんだというふうに思うんですけれども、やはり認証保育というのは認可外ですよね、認可外ですから、保育というのは認可保育所で行うのがやはり原則だというふうに思うんですね。
 待機児童解消で最初にやるべきことはやはり認可保育所の増設だと考えているんですけれども、この辺、参考人、いかがでしょうか。
#65
○政府参考人(岩田喜美枝君) 保育サービスの提供につきましては、それを安定的に提供を確保する、あるいはしっかりした質のサービスの提供を確保するという観点からは、児童福祉施設最低基準を満たす認可保育所が基本であるということについては、従来から考え方を変えているわけではございません。
 一方、待機児童の問題がなかなか解消しない地域もございまして、そういう現状を踏まえまして、平成十三年の七月にいわゆる待機児童ゼロ作戦についての閣議決定をしたわけですけれども、その閣議決定の中では、保育所に限りませんで、保育ママ、自治体における様々な単独施策、この自治体における様々な単独施策というのが、例えば、今、委員が例に挙げられました認証保育所などが該当することになるわけですけれども、あるいは幼稚園における預かり保育など、こういう様々な方策を動員して目標数の児童数の受入れ拡大を図るというふうにされているわけでございます。
 そういう待機児童の多い地域などについては、地域における多様な取組によって待機児童の解消が可能となるように、今回の児童福祉法の改正に基づきます特定市町村の保育計画の中でも、自治体の御判断で単独施策といいましょうか、質の高い、質がある程度以上確保されている認可外保育所に対して自治体が助成をしているような、こういうケースでございますが、そういったものについても盛り込むということを想定いたしまして、「その他児童の保育に関する事業であって特定市町村が必要と認めるもの」という規定にしているところでございます。
#66
○井上美代君 やはり、質に、職員の配置数だとか、それから施設設備の基準だとか、悪化につながるようなのでは困るというふうに思うんですけれども。
 これは東京のある区の福祉部長が議会で答弁された話なんですけれども、認可保育所を増やしてほしいという要望に対して、認証保育所は認可保育と同等で、待機児童が多い地域には認証保育を推進していると、こういう内容の答弁をされたわけですね。いわゆる認証と認可は同じだと、同等だと、こういうふうに答弁をされたわけなんです。
 この発言は私は正しくないんじゃないかというふうに思いますけれども、参考人はどのようにお考えになるでしょうか、見解をお願いします。
#67
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先ほどの御説明と若干重なるところがございますけれども、待機児童の解消対策として、比較的質が高い認可外保育所に対しまして、自治体が独自の基準を設けてこれに対して助成を行うというやり方、東京都の認証保育所はその例だと思いますけれども、こういう地方の単独事業というのは、待機児童解消対策の一つとしてその地域では一定の役割を果たしているというふうに承知をいたしているところでございます。
 今の御指摘の区議会での答弁については、詳細存じ上げませんけれども、その当該自治体に限っての区の取組についての部長の方針の御説明であって、何というんでしょうか、それで全国的な認可保育所、認可外保育所についての評価、比較などをなさったわけではないというふうに理解しております。
#68
○井上美代君 私は、やはりこうした問題については区別をきちんとしなければいけないんじゃないかと思うんですね。
 例えば、申込みは認可ですとやはり行政を通じてやるわけなんですけれども、ここでは申込みは直接やれますし、それから保育料というのは自由に決められるんですね。認可ですと所得に応じて決めますので、そういう点でも違いますし、それから収益をこの配当金などに自由に使えるというのもあるんですね。だから、そういう点で、やはり認証と認可というのは同じではありませんので、そういう点で、今、待機児童が非常に多いためにこれは一定の役割を果たしているというふうに、今、局長は言われたんだというふうに思いますけれども、やはりその辺はきちんと区別してやっていかなければいけないんじゃないかというふうに思います。
 そして、次の質問なんですけれども、やっぱり待機児童が増えますけれども、児童福祉法の二十四条をきちんと守っていくということは大事なんじゃないかと思うんですね。認証保育は二十四条に基づかない無認可保育所なんですね。だから、二十四条というのは、市町村というのは、児童の保育に欠けるところがある場合には、保護者から申込みがあったときには、それらの児童を保育所において保育しなければならないというのが決めてあるわけです。これは非常に大事な条項だというふうに思います。
 このやはり児童福祉法の二十四条の理念を生かすためには具体的に自治体を指導することがなければいけないんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、そういう指導があるのかということをお聞きしたいのと、改正案では特定市町村が保育計画を定めることになりますけれども、その中で、原則として認可保育所を増やすべきとか、あるいはそういう内容の通知、そういうものを下ろして指導していくことが大事じゃないかなというふうに思っておりますけれども、これについては大臣にお聞きしたいんですけれども、やはり指導をするということで二十四条がきちんと守られるようにしていかなければいけないんじゃないかと思いますけれども、そのところはいかがでしょうか。
#69
○国務大臣(坂口力君) 認可保育所とそれから認可外の保育所と、そして、その中間的と申しますか、認可保育所まではいかないけれども、しかしそれに近いものを認証保育所として自治体が認めておみえになる、そうしたものが存在するわけでありまして、認可保育所というのは、一つの基準があって、その基準を満たさないといけないわけでありますから、なかなかそこは、その基準が難しくて東京都の都内などではなかなかそこが満たしにくいというような実情もあるというふうに私は聞いております。先ほど局長からも答弁ありましたように、それなりのやはり役割を果たしておみえになるというふうに思っている次第でございます。
 この児童福祉施設の最低基準を満たす認可保育所が保育サービス提供の基本であるということは、それはもうそのとおりというふうに思っておりますが、地域のそれぞれの実情もございますので、様々な単独施策を活用して待機児童の解消に現在は努めているということでございまして、地域におけるその柔軟かつ多様な取組に対して、待機児童の解消をすることが必要だというふうに思っております。認可保育所でなければならないというふうに言ってしまいますとなかなか待機児童を解決できないということもございまして、そういう地域の努力も現在お願いをしながら進めているというところでございます。
 先日もお伺いいたしましたように、内容については、これは認可、認可外、認可だからいい、認可外だから悪いというわけでは決してありません。むしろ認可外のところで、いい、本当にすばらしい内容をおやりいただいているところあるわけでございますから、中にはまた、そうしたところを、自分のところはそうしたところをやるんだというふうにおっしゃる方もございますしいたしますから、認可保育所というものを中心に推しながら、他のそういう施設もできるだけ活用をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
#70
○井上美代君 大臣の今の御答弁をお聞きしながら、私もこの間の質問では認可外保育についていろいろ質問させていただいたんですけれども、今やはり認可外も相当役割果たしているというふうに思いますので大臣とは同じ思いですけれども、私は、やはり最低基準をきちんと守る、認可保育所を中心にする、これを大臣も今言われたんですけれども、そこを中心にするということを外してはいけないと思うんです。これがいいあれがいいということはないぐらいいろいろみんな努力して頑張っているんですけれども、やはり認可保育というのを、最低基準がありますので、やはりそれをやっていくということが大事だと思います。
 そのときにやはり、今、認可保育所を増やしてくださいとか是非努力をしてくださいとか、その辺の通知を出すということは、今、六万二千も待機児が増えておりますので是非やってほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。通知を出していくということ、いかがでしょうか。
#71
○政府参考人(岩田喜美枝君) それは、ちょっと言葉が適当ではないかもしれませんけれども、もう日常的にそのことは様々な機会を通じて、各都道府県を通じて市町村にお願いをしていることでございまして、基本的には、認可保育所を新設したり増設したり、また分園を造ったりということで、認可保育所が基本であるということは当然でございまして、その上で、大変厳しい諸環境の中でどうやって早期に待機児童を解消していくかというような観点から地方自治体が独自に判断された場合に、今議論になっているような保育所というものも地域で役割を果たしているということを申し上げているわけでございます。
 ですから、認可保育所で子供たちを受け入れる、そういった条件を整備するというのは、そこが中心であるというのはもう当然でございまして、特に指示をしなければならないということではなくて、長い保育行政の中でそういうふうにやっているところでございます。
#72
○井上美代君 是非私は、課長会議なりまた通知なり、そういうところで徹底していただいて、基準のある認可保育所を中心にやっていくということに努力をしてほしいというふうに思います。
 認証保育所とそして認可保育所は決して同じではないということ、そして認証保育所は保育料というのが非常に違うんですね。認可保育なら例えば平均で月一万四千円で済むところも、認証では、二万円の人もいますし八万円の人もいますし、もっと、十二万円というような人もいらっしゃるんですね。そうしたら、これは働く人ではとても大変なんですね、それだけ自分で働いて稼ぐというのは大変なことですから。そしてまた、面積の場合も、最低基準も、認可保育所でいきますと乳幼児のほふく室は三・三平方メートルなんですけれども、認証保育では同じところで二・五平方メートルというように狭いわけですね。だから、そういう違いがあって、そのことがやはり保育士にも、また子供にとっても大変ということもありますので、やはり今回の法改正によりまして、自治体が必要と判断すれば、認証保育所への依存だけではなく、公営民営化方式や公立の保育所を民営化の押し付けすることにつながっていくということが心配されるんです。だから、これらは促進するべきではないんじゃないかというふうに私は東京の認証保育について思っております。
 認可保育所をやはり整備していくということがもう一番の、最優先やって、そして、どうしても仕方がないときにこれが出てきているわけですから、そこのところをはっきりとしていくべきだというふうに思いますので、私は、その辺を通知を出してやってほしいということを申し上げているんです。だから、私は次の機会がどういうふうにあるのかよく分かりませんけれども、是非通知を出して、この認可保育所を、基準があるわけですから、それを中心にまず進めるということを強調していただきたい、そういう知らせを出していただきたいということを申し上げているんです。参考人、いかがでございましょうか、その点。
#73
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先ほどお答えしたとおりでございまして、国としては認可保育所で保育サービスを推進するのが基本だというふうに考えております。あとは、それぞれの地域の状況がございますので、自治体の判断、自治体の責任で、認可外保育所の中で質について心配がないという一定の水準以上のものについて単独で助成をして、そこで待機児童を受け入れるというようなことも、それもまたその地域では一つの役割ではないかというふうに考えております。
#74
○井上美代君 それじゃ、先へ進ませていただいて、その点、どうかよろしく頑張っていただきたいと思います。
 それで、次に、この次世代育成支援法案について質問をいたします。
 本法案は、子供が健やかに生まれ、そして育成される環境整備を計画的に進めていくという内容ですけれども、計画を実効あるものにするには国が責任ある財政措置を行うことが欠かせないと思います。
 本法案の第十一条ですけれども、ここには、国は、市町村又は都道府県が、行動計画に定められた措置を実施しようとするときは、必要な助言その他の援助の実施に努めると、このように明記してあります。
 この今読みました必要な援助の中には、財政措置も当然含まれていると思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
#75
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今読み上げられました第十一条は、個別具体的な措置を規定しているものではございません。この援助という用語についても、限定的に規定しているわけではありませんので、当然ながら、財政的な援助、支援も含まれるものでございます。
 いずれにいたしましても、地域の行動計画に盛り込まれる措置について、それが円滑に実施されるよう、各自治体には必要な予算の確保に特段の努力をしていただかないといけないわけでございますけれども、国といたしましても、厚生労働省といたしましても、各自治体の行動計画の内容などを勘案しながら、必要な予算が確保できるようにしっかり努力してまいりたいと考えております。
#76
○井上美代君 是非よろしくお願いいたします。
 そして、児童福祉法には、国、地方自治体が、「児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。」と、このように明記されております。この立場から、責任ある財政保障というのを行っていただくということが、やはり子供たちの保育所運営についても頑張っていけるわけですから、そのところは是非求めていきたいというふうに思います。
 それで、次に移りますけれども、厚生労働省は、少子化対策プラスワンにおいて、育児休業の取得率を女性が八〇%、男性は一〇%に引き上げるという目標を持っておられます。今回の法案でも、各企業が行動計画を立てる際にこの数字が一つの目安となります。
 私が取り上げたいのは、パートだとか派遣だとか契約社員など、有期雇用労働者の育児休業の問題です。有期雇用期間が一年から三年に延長されることに決まったわけなんですけれども、今後ますます有期労働者の育児休業は大きな問題になります。育児・介護休業制度の見直しも既に審議会で進められているということがこうした法案の審議の中ではっきりいたしましたけれども、それを待っているのではなくて、有期労働者の育児休業を前進させていくことが、この次世代の育成のために緊急に求められているというふうに思います。
 先ほど厚生労働省の育休取得率の目標を申し上げましたが、実際の取得率というのは一体どのぐらいになっているのかということですけれども、一九九九年度で、女性の場合は五七・九%、男性の場合は〇・五五%です。もう本当に低いんです。ここで、この女性の五七・九%という数字ですけれども、正社員と有期労働者と一緒の数字なんですね。有期労働者だけの取得率の調査というのはないそうですけれども、この数字よりかなり低くなるのではないかというふうに思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
 そしてまた、総務省の近畿管区の行政評価局の調査がございます。昨年四月から七月にかけて行われたアンケート調査で、パートタイム労働者と登録型の派遣労働者、そして全部で四百七十三人が回答しておりますけれども、これによりますと、パート労働者にも育児休業制度が適用されることを知っていますかと、こういうふうに質問をしているのに対して、知っていますというふうに答えているのは一九%、知らないが八一%なんですね。パートがすべて有期ではありませんけれども、そもそも自分たちの権利として育児休業が取れるのだということを知らないのですから、これでは有期労働者の取得率が低くなっても当たり前ではないかなと思うんです。この点で、厚生労働省は労働者に対してどういう周知徹底をしてこられたのか、責任が問われているというふうに思うんです。
 例えば、厚生労働省は、育児・介護休業法などに関する規則の規定例というのを出しておられるんですね。育児休業制度を就業規則に盛り込む場合のモデルなどを示していますけれども、このパンフレットには有期労働者の場合についてはモデルが示されていません。だから、労働者全体、特に有期労働者に知らせるために周知方法について工夫や改善をする必要があるんじゃないかと、是非していただきたいというふうに思いますけれども、この点いかがでございましょうか。
#77
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今朝の合同審査でも議論になりましたけれども、パートタイム労働者や派遣労働者の育児休業の適用の問題でございます。パートタイム労働者、派遣労働者の中で雇用契約期間の定めのない者もおられますから、この方たちには適用になります。雇用契約期間の定めがある方は休業の適用にならないわけでございますが、期間の定めのある者であっても、実態を判断しまして、契約の更新等によって実質的には期間の定めがない契約と変わらない状態になっているというふうに判断される場合については、育児休業の対象となるという取扱いになっているわけでございます。
 このことについては、企業や働いておられる方によく周知をする必要があるというのは委員の御指摘のとおりでございます。育児・介護休業法の広報の資料、何種類かあるわけでございますが、パンフレットやリーフレットなどについては、有期雇用労働者についても育児休業の対象となる場合があるということについて丁寧に記載をいたしたつもりでございますが、今、委員が引用されました特定のその資料については確かにその記載がないようでございます。周知、広報について、御指摘の点も踏まえて、工夫をしてまいりたいというふうに考えております。
 ちょっと答弁が前後してしまいましたけれども、現に期間を決めて雇用されている労働者にどの程度育児休業制度が対象になっているかということについてでございますが、これは、企業が育児休業制度を制度化している、そういった企業についてですけれども、平成十一年度の女性雇用管理基本調査によりますと、期間を定めている雇用労働者すべてを対象としているというふうに答えた事業所が一六・九%、期間を決めて雇用されている労働者の一部、一定の条件に該当する者について適用しているというふうに答えている事業所が四・四%ということでございました。ですから、合わせて約二割のところは適用するということを就業規則などで社内的にも明らかにしている、それ以外のところはその取扱いが明らかになっていないということかと思っております。
#78
○井上美代君 一言。
#79
○委員長(金田勝年君) 時間となりましたから、お願いします。
#80
○井上美代君 私は、最後に大臣と思いましたけれども、もう時間がありませんので。
 夏までに、今の件について行動計画策定指針を大臣告示で出されるということを聞いておりますので、是非その中に入れていただきたいとお願いをしまして、質問を終わります。
#81
○森ゆうこ君 どうぞよろしくお願いいたします。
 先般、年金局長お呼びしておきながら大変失礼いたしました。今日は必ずお答えいただけるという確信の下にお呼びしておりますので、よろしくお願いします。
 この次世代の育成支援ということにつきまして、社会保障における次世代の支援について伺います。
 要するに、今の社会保障制度というものは世代間扶養ということが基本となっておりますので、子供は次代の社会保障の支え手であるということから、社会保障制度において子供や子育て家庭に対する配慮を行うことが重要であります。いま一度繰り返しますと、特にその世代間扶養を基本的な考え方に運営している年金制度においては、若者が次代の支え手となることを社会全体で支援する観点からの取組が必要であります。社会保障における次世代支援として、将来の年金額計算において育児休業期間を配慮することや年金資金を活用した貸付制度を構築すべきと考えますが、政府参考人より厚生労働省の見解をお聞きしたいと思います。
#82
○政府参考人(吉武民樹君) 今、委員からお尋ねございましたとおり、少子化が進行していきます中で、世代間扶養を基本として公的年金制度は運営しておりますので、その公的年金制度におきましても、例えば二十年、三十年先の支え手となる次世代の育成支援に向けて対応をどのように考えていくかというのは次期年金制度改正における課題の一つだろうというふうに考えております。
 次世代育成支援に関する当面の取組方針でもこの点については検討するということを明示しておりまして、第一点といたしましては、働き方が多様になるということを想定をいたしまして、そういう方々が育児をされる場合に、育児期間におきまして収入がなくなる、あるいは収入が下がるということが想定がされますので、このことにつきましてこの方々のその期間における年金額計算において配慮を行うということを検討を行っていただいております。
 現在でも、育児休業期間につきましては事業主、それから被保険者の方々の保険料につきましては言わば免除をいたしておりまして、育児休業に就かれる前の賃金の水準においてその期間の年金給付が出るという仕組みを取っておりますが、イギリスでありますとかあるいはフランス、ドイツ、それからスウェーデンといったヨーロッパ諸国では、我が国に比べまして、更にこういった措置につきまして拡充をしておるという状況もございますので、この点について検討してまいりたいというふうに思っております。
 それから二点目でございますが、教育の問題、教育に伴う経済的負担の問題でございますが、これは主に男親の方々が子育てをされるときに、この教育費の問題は一番念頭に置かれるというような調査もございますし、少子化の背景にはこの問題、非常に関連があるんだろうというふうに言われております。私どもがいろんな分析を行いましても、例えば三十代ぐらいの現役の方々で申し上げますと、ローンの負担に対してやはり教育費の負担が四割ぐらいございまして、それから四十代、五十代になりますと、ほぼローンの負担と教育費負担が一緒という形でございます。四十代、五十代の方で申し上げますと、両方で約九万円から十万円ぐらい毎月使っておられるという状態です。
 こういうこともございまして、年金制度におきまして、もちろん育英奨学金の充実というのは大事でございますけれども、若い方々が自立して学べるようにするために新たな貸付制度、これは年金資金を活用してということが前提でございますが、について議論を行っていただいております。
 ただ、この二番目の点につきましては、年金財政全体が厳しくなってまいりますので、積立金の運用収益はすべて年金給付に充てるべきだというお考えもございまして、賛否の議論が分かれているところでございますが、社会保障審議会の年金部会でも御議論をいただいておりますので、引き続き御議論を続けさせていただき、私どもとしても十分な検討を行ってまいりたいというふうに思っております。
#83
○森ゆうこ君 午前中の連合審査で森前総理の発言が話題になりましたけれども、名前が、名字が一緒なのでちょっと何か私としては余りおもしろくないんですけれども、ちょっと、森前総理の発言というのは考え方がちょっと違うんじゃないかな、気持ちは分かるんですけれども、表現の仕方が違うと言ったらいいんでしょうか、子供をたくさん産んだ人が後でお国から御褒美をもらうというような表現をされていたと思うんですけれども、そうじゃなくて、女性たちも何もたくさん子供を産んで国から褒美をもらおうなんてだれも思っていないんですよね。ですけれども、当然、社会保障というものが世代間扶養である以上、今の制度ですとむしろ子育てをするということは、機会費用という負担の面から考えますと、御褒美をもらうどころか、むしろ何か罰せられているような、そういうイメージが若い人たちにあると思うんです。ですから、それを払拭するために、審議会の御議論も結構ですが、厚生労働省としてやはりどうするのかという方向性を出していただきたいと思います。
 厚生労働大臣にその先更に踏み込んだ内容を答えていただきたいと思うんですが、年金財源を活用して子育て家庭、先ほどは貸付制度と申しましたが、貸付制度というのは後で返さなくてはいけません。年金財源を活用して子育て家庭への経済的な支援の拡充を私は図るべきだと考えますが、この点につきまして坂口厚生労働大臣の前向きな御答弁を是非お願いします。
#84
○国務大臣(坂口力君) 先ほど局長から答弁がありましたとおり、様々な方面でその活用についての検討が今なされているところでございます。年金の財源でございますから、いわゆる高齢者の年金以外のところに使うのは邪道だという御意見も率直に言ってあるわけでございます。しかし、次、今後の年金を支えてくれる人たちがなければ年金というのは維持できないわけでありますので、この次の世代、いわゆる年金を支えてくれる人たちに対する支援というのは、私は、年金制度全体からいきましてもそれは理屈のある話だというふうに私自身も思っているわけでございます。
 そういう意味で、それが一番効果的なのはどういう使い方をした方が一番効果的なのかといったことも含めて今議論をさせていただいているところでございまして、できるならば来年の年金制度改正の中にそうしたことも織り込んでいきたいというふうに思っているところでございます。
#85
○森ゆうこ君 私としては大変前向きな御答弁をいただいたというふうに受け止めさせていただいてよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 その年金資金の運用につきまして、今朝の毎日新聞でしたでしょうか、読売新聞でしたでしょうか、戦前に年金制度というものを構築された厚生労働省の局長さんでしょうか、早く、積立金ですね、早く使ってしまった方がいいんだ、時間がたつとお金の価値が下がるから積立金の一部は早く使ってしまった方がいいんだというふうな発言の記録があるというふうな話もありました。
 年金の資金の運用についてはこの委員会でも様々な問題点が指摘されてきたところでございます。そういうような無駄なところに使うよりは、無駄な、表現ちょっとまずいかもしれません、いろいろなところに使ってきたわけですから、むしろこれからは子育て家庭への経済的な支援のために使われるべきだと重ねて申し上げたいと思います。是非、来年の、今、大臣がおっしゃったように、年金の改定のときにこれが盛り込まれることを強く要望しておきたいと思います。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。
 それで、働き方の見直しについて次にお聞きしたいと思います。
 私、今日すごい寝不足なんです。朝四時に起きて子供のお弁当を作って、新幹線に乗って上がってまいりました。ふだんこんなことはしませんが、下の子が部活の遠征に行くと言いますので、そういうときぐらいお弁当をやっぱり作ってほしいなというメッセージが伝わってきましたものですから、ゆうべ戻ってお弁当を作ってまいりました。
 息子が、そんな大変なこと何でわざわざするのなんて言って、ちょうど試験勉強で何か徹夜していたものですから、私のやることを見ていてそういうふうに言いますので、いや、この早起きして子供のお弁当を作るのも親の幸せというものなんだよねということを言いましたら、まあ何かちょっとうれしそうな顔をしておりました。
 それを幸せと思えるか、又はとても大変な子育ての負担と思うかはその人の価値観だと思いますが、それにしても、やはり働き方を見直して、家庭責任もきちんと負いながら、果たしながら仕事が続けられるという社会にしなければならないと思っております。
 そこで、今回その行動計画を企業に策定を義務付けるというものがありますけれども、この企業の行動計画の策定が実効性のあるものとなるのか、雇用均等・児童家庭局長に伺いたいと思います。
#86
○政府参考人(岩田喜美枝君) 委員が御指摘のとおり、働き方の見直しといいましょうか、職業生活と家庭生活をバランスをうまく取りながら働くことができるような、そういう職場作りが次世代育成支援対策という観点からも大変重要であるというふうに思っております。
 事業主に行動計画の策定、届出を義務付けるこのやり方が成功するかどうかということについては幾つかポイントがあるというふうに思いますけれども、一つは、まず産業界にといいましょうか、経営者自らにその必要性をよく理解していただく。少子化がこのまま進行すると産業界としても大変なことになる。労働力人口の確保はできなくなりますし、国内市場、マーケットは縮小するということで、産業界としてはやっぱり大変な問題であるという認識、そしてまた、行動計画を作っていただいて取り組むことは、確かに事業主の、経営者にとって負担になる面もありますけれども、逆にそういうことを通じて多様な人材を、それもいい人材を確保し、定着をさせるということにも効果があるというふうに思いますし、働き方の見直しをして生産性の高い働き方が実現できれば、企業の成長にもつながる、働く人の幸せと企業の成長の両方を達成できる、そういうやり方もあるんではないかというこういう問題提起でございますので、その辺りをよく理解していただくために、大臣を先頭に、産業界、企業の経営者の方たちによくお話をしていかないといけないというふうに思っております。
 また、企業の計画作りを支援するために、国としては行動計画策定指針、策定指針をお示しをしたり、行動計画策定のマニュアルですとか行動計画のモデルを示すとか、そういったようなことで支援していきたいというふうに思いますし、特に中小企業が行動計画の策定・実施について困ることがないように、次世代支援対策推進センター、事業主団体で自発的にやっていただけるところをそのセンターとして指定をして、このセンターが事業主に対して計画作りあるいは計画の実施について様々な支援をするという、こういう手だても講じたいというふうに考えております。
#87
○森ゆうこ君 時間ですので、質問はこれで終わらせていただきます。
 今回のこの次世代育成支援法案につきましては、その行動計画の策定というものが多くて、特に先ほどお話ありました地方自治体等にとってはまた計画作りという新たな負担ばかりが目に付くような気もいたしまして、余り積極的に賛成ではないんですけれども、少なくとも本当に子供を生み育てたいと願う人が安心して子供が生み育てられるような環境整備を急ぐということは皆さん一致した意見だろうと思いますので、今後ともそのように取り組んでいただきたいと申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#88
○大脇雅子君 学童保育の質問をちょっと後にいたしまして、家族的責任を保障する働き方をどう支援するかということが、また事業主に対する雇用環境の整備等においてこの次世代育成支援対策推進法と児童福祉法の問題となっていると思いますので、それに関連してお尋ねをしたいと思います。
 連合審査との関係で、私は家族ではなく家庭というものの言葉が非常に乱用というか、そうした言葉が出てきているということの後進性を指摘しましたが、この次世代育成支援対策推進法におきましても、第二条で「子どもを育成し、又は育成しようとする家庭に対する支援」というふうに書かれております。この家庭には、当然に養子縁組やあるいは事実婚、父子・母子家庭あるいは孫を育てる祖父母というものが入ってこなければならないと思いますが、これについてお尋ねします。
#89
○政府参考人(岩田喜美枝君) 委員がおっしゃるとおりでございます。午前中の合同審査の審議の中で、家族と家庭の用語の違いについて御質問が、先生の御質問がございましたので、その後、私もちょっと考えてまいりました。
 家族というのは、人間の、人と人との関係性においてとらえる場合に家族という用語を使っているようでございまして、家庭というのは日々の生活が営まれる場所を概念したものであるというふうに思っております。ですから、例えば里親の下で子供が育てられるケースですけれども、これは家族ではございません。家族ではないんだけれども家庭だというふうに整理ができるというふうに思います。
 この次世代育成支援法でも家庭という言葉が何か所か出てきますけれども、それは子供に着目をして、子供が日々生活をする場、それが家庭であるということで、家庭に対する支援という用法になっているというふうに理解をいたしております。家庭の在り方は、家族の在り方は多様でございますので、今、委員が言われましたような多様な家族、多様な家庭に、家庭すべてを念頭に置いた支援であるべきであると考えております。
#90
○大脇雅子君 少子化法案とこの次世代の推進法と比べますと、法律的に整理されているのはこの次世代であろうかというふうに思うんですが、ただ一つ、またその基本理念において、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮しなければならないと書いてあるところに私は少しこだわりを持ちます。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 子育てには、先ほどの森委員の発言に見られますように、喜びもあり苦しみもある、負担もあるという中で、喜びが実感されるように配慮するということは、その苦しみを乗り越えて、それを喜びが実感されるようなというようなふうに読めないわけでもないんですけれども、この喜びというものとか夢とかいうようなものは法律の用語に私はなじまないと。むしろ様々な命綱を政策で張ることによって自然に、反射的効果として出てくるのが喜びであり夢であるというふうに思うので、何かそういう、こういう法律に夢とかあるいは喜びとかということを記入されていきますと、何か国家が一つの価値観に対して生き方を規制していくという危険な兆候の一つのように思えなくもないというふうに思いますが、この基本理念で子育てに伴う喜びが実感されるような配慮というのがなぜ入ったのかなというふうに思うんですけれども。
#91
○政府参考人(岩田喜美枝君) それは、今の子育ての現実を見ますと、もちろん委員がおっしゃいましたように、子育ては負担と喜びと本当に交じったものでございまして、それを長く子供とともに過ごす過程で非常に大きな最終的に喜びが得られるという営みだというふうに思っております。
 現状では、それが負担感が大変大きくて、あるいは孤立をしているといったような閉塞感が強いという現状がありますので、そうではなくて、子育ての意義ですとか子育ての本当の喜びが感じられるようなそういう条件を整備をしなければいけないという問題意識でございます。
 この第三条の基本理念の書き方も、ここで言っていることは、次世代育成支援対策はこうこうこういうふうに配慮して行わなければならないということでございまして、次世代支援対策を、こういう次世代支援対策をしっかり実施をする、その結果として子育てに伴う喜びが感じられるような結果になるよう次世代育成支援対策を推進することが必要であるということをうたっているのがこの第三条の基本理念であるというふうに考えております。
#92
○大脇雅子君 そのように限局して解釈をしていっていただきたいと思います。
 そうしたところで次世代育成支援対策については行動計画が作られて、行動指針というものが策定をされるわけですが、私はまた言葉にこだわるのですけれども、職業生活と家庭生活との両立といった場合に、家族的責任を男と女でどのように分け合うのかということが、正に男は仕事、女は家庭という分岐点を決める思想性ではないか、そして施策ではないかと。そして、事業主の場合は、男の仕事、女の仕事という職域の分離をできるだけ混在させていく職域分離ということも必要ではないかと。
 女子差別撤廃条約とかILO百五十六号条約が国際的に到達している考え方というものが今度の行動計画を作る行動指針にどのように生かされるのか、生かされようとしているかということについてお尋ねをしたいと思います。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
#93
○政府参考人(岩田喜美枝君) 男女の役割分担、固定的な役割分担の関係のお尋ねかというふうに思いますけれども、条文には、第五条のところには例えば、具体的に書いているわけでございませんけれども、当然、職業生活と家庭生活の両立を図るというのは男性労働者、女性労働者双方の課題でございまして、そういう課題に対して雇用環境の整備を図っていただくことを事業主の責務にしているわけでございます。
 基本指針におきまして、男女の役割分担の解消の必要性、あるいはこういう家庭生活と職業生活の両立問題というのは正に男女双方の課題であるというようなことについては、もう少し分かりやすいような形で解説的に書けないかということについては検討してみたいと思います。
#94
○大脇雅子君 是非その点の書き込みをお願いをしたいと思います。
 そうして、家族的責任をより重く担っている女性労働者に対する企業の対応というものが個別的な労働相談始め紛争をこのところ多く生じていると思いますが、最近の特徴とか、あるいはそうした問題解決の状況についてお尋ねします。
#95
○政府参考人(岩田喜美枝君) 平成十四年度に都道府県労働局に寄せられました相談の中で、育児・介護休業法に関する個別の労働者の権利などに関するものが三千七十三件ございました。
 この内訳を見ますと、育児休業が取れないなど育児休業制度についての事案が八百一件、育児休業者への退職勧奨ですとか休業後の復職に当たっての転勤などの不利益な取扱いについての事案、これらが五百八十五件、また育児のための短時間勤務制度の適用が受けられないなど勤務時間の短縮等の措置に係る事案が五百四十一件、こういったような内容の相談件数が件数としては多いというのが現状でございます。
 都道府県労働局では、労働者の意向によるわけですけれども、法律でこういうふうになっていますよという説明をすればそれで納得なさる方も結構いらっしゃいます、あるいは法律でそういう規定になっているんであれば自分で会社と話し合いますというふうに言われる方も大勢おられますけれども、労働者の意向で行政が指導してもらいたいというようなことでございましたら、法違反があるケースについては都道府県労働局雇用均等室の方で企業に対し助言、指導を行っているところでございまして、助言、指導を行ったケースについてはほぼ全数何らかの形で解決を見ているということでございます。
#96
○大脇雅子君 この次世代育成支援対策推進法ができて、第五条に事業主の責務が規定され、そして様々な施策がなされる場合に、そうした働く女性の妊娠・出産、子育てに対する差別とか、あるいはそれを抑制するような企業に対してはこれからより厳しい行政指導がなされるというふうに考えてよろしいのでしょうか。
#97
○政府参考人(岩田喜美枝君) 妊娠・出産にまつわる差別的な取扱いについては男女雇用機会均等法で主として、また育児、介護などに関する家庭責任との関係では育児・介護休業法を根拠として、都道府県労働局において事業主に対して、法違反があるということであれば、助言、指導、勧告、育児・介護休業法では助言、指導、勧告という三段階でございますが、男女雇用機会均等法では、それにプラスをして企業名の公表という手法も持っておりますので、最大限そういった厚生労働大臣あるいは都道府県労働局長に与えられた行政上の権限もしっかり念頭に置いて、必要な場合には事業主をしっかり指導してまいりたいというふうに考えます。
#98
○大脇雅子君 この次世代育成支援対策、それから児童福祉法等による行動計画といったものをこれから遂行していくために積極的な意見の交流とかあるいは地域との連携、それから行政の支援等について、大臣の御決意を伺いまして、終わりたいと思います。
#99
○国務大臣(坂口力君) この問題は、官民問わず、これは地方そして国を問わず連携を密にしながらやっていかなければなりませんし、地域や企業の中で非常にこれはうまくいったというような例があれば、そうしたことをお互いにやはり勉強し合って一歩一歩前進をしていくということが大変大事だというふうに思っております。
 指針も示さなければなりませんが、指針がかえって都道府県あるいは市町村を縛るようなことがあってもいけませんし、それぞれの地域の自発性をやはりまちながら、そして我々のやはり目的が達するようにしていかないといけないというふうに思っております。
    ─────────────
#100
○委員長(金田勝年君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。
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#101
○西川きよし君 よろしくお願いをいたします。
 まず、昨年の三月でございますけれども、親と子の心の問題について、健やか親子21のお考え、今後の取組状況等々御答弁いただきました。その際のテーマといたしまして四つの課題、お伺いいたしました。一つ目には思春期の保健対策、次に妊娠・出産、三つ目に小児医療、そして保健、子供の心の問題、育児不安の軽減と、このような具体的に項目をお挙げになっていろいろとお答えをいただいたわけですけれども、それからもう一年が経過したわけですけれども、全体といたしまして、今日までのまず取組の状況を政府参考人にお伺いをいたします。
#102
○政府参考人(岩田喜美枝君) 健やか親子21は、二十一世紀初頭の母子保健の言わば国民運動計画であるというふうに考えております。
 これまでの取組ですけれども、まず民間団体の取組といたしましては、健やか親子21推進協議会が設立されまして、ここに加入する団体がだんだん増えてまいりました。今年七月現在では七十五団体がこれに加入して、今、委員がおっしゃいました四つのテーマごとに関係団体が幹事会を作っておりまして、ここで自主的な取組が積極的になされております。また、各自治体は、健やか親子21に盛り込まれた課題を念頭に置いて母子保健推進のための計画作りを進めていただいているところでございます。
 またさらに、国におきましては、健やか親子21、それなりに大部な文書でございますけれども、その中でも特に重点的に取り組むべき事項について指標、数値的なものも含めて指標を設定するということもやっております。また、ホームページによります情報提供ですとか、全国大会、公開シンポジウムなどで健やか親子21に向けた国民的な運動が進みますように取り組んでいるところでございます。
#103
○西川きよし君 ありがとうございました。
 少しでもいい方向に進んでいるというお答えをいただきまして、そこで本日は、検討会のこの報告書の中で指摘のございました予防接種、予防接種行政についてお聞かせをいただきたいと思います。
 まずは、この検討会の報告書で指摘のありました内容について、政府参考人からお願いいたします。
#104
○政府参考人(岩田喜美枝君) 検討会報告書におきましては予防接種を取り上げておりますが、「小児の死亡の減少に貢献してきた予防接種の接種率を高く維持しておくことが大きな課題である。」というふうにしております。
 具体的に風疹と麻疹のことについて触れたいと思いますが、風疹については、平成六年に予防接種の対象が中学生の女子から乳幼児期に変更された際に、その接種率が低くなる年代があるということですけれども、風疹の予防接種を受けていない女子が増加することによる次世代への影響懸念が指摘されております。
 麻疹については、平成元年から十年間の死亡者数が二百三十人ということで、依然として解決すべき小児の重要な疾患であるということが研究会報告で指摘されております。
 これに対する具体的な取組としては、同報告の中で、「予防接種の接種率を向上させる対策としては、予防接種への関係者の関心が高まるように情報提供の質的な転換が基本となる。」とした上で、「具体的には、予防接種の持つ効果とリスクに関してバランスのとれた情報を幅広く提供し、乳幼児の健康診査の際にわかりやすく説明するなどにより親や関係者の理解を得る。」、こういったような取組についての提言がなされているところでございます。
#105
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今御答弁の中にもございましたその風疹、風疹の予防接種についてでございますけれども、昭和五十四年の四月の二日から昭和六十二年の十月の一日生まれの方に対する経過の措置期間もいよいよこの九月三十日までとなっておるわけですけれども、当初約五〇%と言われておりました接種率は一体どのように改善をされたのでしょうか。続けて政府参考人にお伺いをいたします。
#106
○政府参考人(高原亮治君) 御案内のとおり、その制度が改正時点で生後九十か月以上、そして十三歳に達していなかった方は接種機会を失うことになったことから、これらの方に対して、十二歳から十五歳までの間に接種を行うという経過措置を行っておるところでございます。
 しかしながら、ただいま委員御指摘のとおり、接種率が五〇%程度と低うございます。それで、平成十三年十一月からは年齢要件を撤廃いたしまして、昭和五十四年四月二日から昭和六十二年十月一日までの間に生まれた方全員を対象とし、接種を勧奨しております。それで、この経過措置の期限、九月三十日でございますが、近付いてきております。私どもも一生懸命、周知のためのポスターを作成いたしまして、文科省とも連携して普及啓発に努めておるところでございます。
 いずれにいたしましても、風疹の予防接種は、本人のみならず胎児の先天性風疹症候群の発症を予防する上でも重要であり、接種率や風疹流行状況を踏まえ、今後どうすればいいのかということにつきまして検討してまいりたいと考えております。
#107
○西川きよし君 ということは、今の御答弁では、余り改善は思うようには進んでいないということでございましょうか。
#108
○政府参考人(高原亮治君) 平成十四年度のデータにつきましてまだ十分集計ができておりません。それで、それも急いでやりまして、もし非常に多くの、特に女子の方が接種率が低いというようなことがありましたら、しかるべき何か対策を考えなければならないのではないか。
 いずれにいたしましても、まだ若干九月三十日までございますので、この残された時間を一生懸命活用してまいりたいと考えております。
#109
○西川きよし君 ありがとうございます。どうぞひとつよろしくお願いいたします。そしてまた、我々もPRなり啓蒙啓発に一生懸命御協力をさせていただきたいと思います。
 それから次に、麻疹、先ほど岩田局長さんの方からも出ましたが、麻疹、つまりはしかでございますけれども、今年の三月にポリオ及び麻しんの予防接種に関する検討小委員会から提言がされておるわけですけれども、その中では、現在一歳から二歳となっている標準的接種期間を一歳から一歳三か月までに、あるいは市町村の一歳六か月、三歳健診において接種漏れのチェックを行うなど、今後必要とされる対策について指摘がございましたんですが、この点についての対応策。そして、一昨年は、茨城県でございますけれども、茨城県の中学校ではしかの集団感染が起こりました。生徒の七割は過去にワクチンを接種していた方々ということでございます。提言の中でも複数回数、いわゆる複数回接種の導入について今からやっぱり真剣に研究をしておかなければいけない、これが必要であるというような指摘もございますし、この麻疹の予防接種についての当面の対策、そしてまた長期的に見ての対策についても是非お考えをお答えいただきたいと思います。
#110
○政府参考人(高原亮治君) 現在、日本におきます麻疹の流行は、一歳児を中心とした低年齢層での流行でございまして、したがいまして、一歳代での接種率、特に一歳前半での接種率の向上ということで、十二か月から十五か月にシフトさせるという提言がなされております。
 また、お話にもございましたが、市区町村が現在、これは母子保健の体系で一歳六か月健診ないしは三歳児健診を行っております。そのときに母子手帳をお持ちでございますので、それで予防接種の実施状況をチェックできますので、漏れないように保護者へよく御相談する、指導するということが必要だというふうになっております。
 それから、複数回の接種でございますが、これは現在、米国等先進諸国については行われているわけでございます。しかしながら、御案内のとおり、残念なことに定期接種一回法でもまだ十分カバーできていない点が我が国にございまして、もちろん複数回接種を導入することについて今から検討しておく必要があることはもう当然でございますが、当面、定期接種一回法の徹底ということを進めてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、この貴重な御提言を踏まえまして、適切、迅速に対応してまいりたいと考えております。
#111
○西川きよし君 元気な子供を生み育てるということにつきましては、基本的なそういった部分のことをよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 子供さんへの予防接種については、お母さんそしてお父さんも、つまり共働きという場合にこれが困るわけですけれども、いわゆる共働き、仕事が休めないわけですね。仕事が休めずに接種機会を逃してしまったというケースもあるというふうに、多々ということではないんですが、時々お伺いをいたしますし、今回の企業行動計画の中におきまして、予防接種休暇の導入についても理解が進むような働き掛けもお願いをしたいと思うわけですけれども、この風疹の問題あるいは麻疹、そしてポリオについてもそうでございますけれども、予防接種行政には解決をされなければならない課題が本当に山積をしていると思います。
 長い間、いろんなテーマをこちらの方で質問をさせていただきまして、御答弁いただき、また再質問をさせていただいておりますけれども、今後の対応方針について、最後はいつも大臣に御答弁をいただくわけですけれども。今回のこの法律は本当に悩みます、先ほど森先生も悩んでいるというふうにおっしゃっておられましたけれども。今までいろいろな御質問をさせていただいて、委員会にも参加をさせていただきましたけれども、今回、複雑という意味ではかなり複雑ではないかなというふうに自分自身も悩み苦しみ、こうして御質問をさせていただいておるんですけれども、この山積している問題を、最後は分かりやすく御答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
#112
○国務大臣(坂口力君) 今、お話をいただきましたワクチンの問題につきましては、これは大変な効果があるわけでございますし、そして子供たちの病気を予防するわけでございますから、これは、できる限り皆さんに受けていただくようにこれは配慮しなきゃいけない、皆が配慮していかなきゃいけないというふうに思っております。
 ただ、このワクチンも副作用が時としてあるものですから、副作用の、ないと言うと、もうないにこしたことはないんですけれども、極めて少ないワクチンを造らないといけない、これはもう絶えず研究を続けていかなければならないだろうというふうに思っております。多くの国民の皆さん方におこたえができるようにしていかなければならない。先ほどの麻疹それから風疹の問題にいたしましても、特に中学生の皆さん方が漏れていたというようなこともございますので、極力お受けをいただくようにこれは我々もPRもしっかりしていかなきゃいけないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、子供をせっかく産んで、そして育てましても、何らかの病気によって亡くするという本当に悲しい出来事が時としてやはり起こるわけでございますから、生み育てるというそのことと併せて、病気で、あるいはまた事故で子供たちを亡くすることがないようにどうするかといったことは併せて大変大きな問題でございまして、子供たちの死亡率というものを見ると事故などが非常に大きな分野を占めているわけでございますしいたしますので、是非ともそうしたことに対する配慮も私たちの社会は忘れてはならないというふうに思っております。
 そうしたことも併せて、これから厚生労働省として総合的に、子供を生み育てていくその対策を充実をしていかなければならないと決意を新たにしているところでございます。
#113
○委員長(金田勝年君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局をしたものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次両案の採決に入ります。
 まず、次世代育成支援対策推進法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#114
○委員長(金田勝年君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 次に、児童福祉法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#115
○委員長(金田勝年君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 この際、浅尾君から発言を求められておりますので、これを許します。浅尾慶一郎君。
#116
○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました次世代育成支援対策推進法案及び児童福祉法の一部を改正する法律案の両案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派並びに各派に属しない議員西川きよし君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    次世代育成支援対策推進法案及び児童福祉法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、行動計画策定指針を定めるに当たっては、地方自治体及び事業主が行動計画を策定しやすいよう配慮すること。また、地方自治体及び事業主が策定する行動計画については、できる限り具体的な目標が設定され、実効ある次世代育成支援対策が行われるよう支援・指導を行うとともに、行動計画の内容の把握に努めること。
 二、行動計画の策定が努力義務とされている従業員が三百人以下の中小事業主についても、できる限り行動計画が策定されるよう支援を行うこと。
 三、新エンゼルプランが平成十六年度に終了することを踏まえ、各地域における行動計画の内容を十分反映させた新たなプランの策定を検討すること。
 四、子育てと仕事の両立を推進するため、子どもの看護休暇については請求すれば取得できるよう、早急に検討に着手すること。また、各事業所における子ども看護休暇制度の導入を促進するため、事業主に対する相談・指導・援助に努めること。
 五、地域における小児科医療の重要性にかんがみ、小児科専門医の確保に努めるとともに、小児救急医療の充実に向けた取組を一層強化すること。
 六、男性の育児休業取得を促進するため、数値目標の達成に向けた取組や子どもが生まれたら父親が休暇を取得することを促進するなどの有効な措置を講ずること。
 七、子育てと仕事の両立のための雇用環境を整備するために、政府目標である年間総実労働時間千八百時間の実現に向けて、関係省庁間の連携・協力を一層強化し、政府が一体となって労働時間短縮対策を総合的に推進すること。特に、子育て期間における残業時間の縮減に取り組むこと。
 八、労働者が男女を問わず、ともに家庭生活と職業生活を両立できるようにするため、労使双方に対し、職場における固定的な役割分担意識や職場優先の企業風土の是正に向けた努力を促すこと。また、ILO第百五十六号条約の趣旨を踏まえ、家族的責任を有する労働者が、差別を受けることなく、できる限り家族的責任と職業上の責任を両立できるよう必要な措置を講ずること。
 九、今回の児童福祉法の改正において子育て支援事業が法定化されたことに伴い、市町村における子育て支援サービスをより充実させるため、必要な予算の確保に努めること。
 十、現在、縦割り行政の中で機能が分かれている保育所と幼稚園の連携を一層強化し、希望するすべての子どもたちに対して必要なサービスを提供できるよう努めること。
 十一、子どもの権利条約の趣旨を踏まえ、児童福祉法の理念及び在り方について早急に検討し、その結果を踏まえて必要な措置を講ずるとともに、施策の実施に当たっては、児童の最善の利益を考慮した取扱いが図られるよう努めること。
 十二、保育所の待機児童の解消を目指して、保育所等の整備、受入れ児童数の拡大を図るとともに、延長保育、休日保育、夜間保育、障害児保育、病児保育、乳幼児健康支援一時預かり事業、放課後児童クラブ等の少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランに掲げられた各事業を着実に推進すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#117
○委員長(金田勝年君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#118
○委員長(金田勝年君) 全会一致と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
#119
○国務大臣(坂口力君) ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましても、十分にその趣旨を尊重し、努力してまいります。
 ありがとうございました。
#120
○委員長(金田勝年君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#121
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 本日はこれにて散会をいたします。
   午後三時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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