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2003/03/26 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 文教科学委員会 第4号
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2003/03/26 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 文教科学委員会 第4号

#1
第156回国会 文教科学委員会 第4号
平成十五年三月二十六日(水曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大野つや子君
    理 事
                仲道 俊哉君
                佐藤 泰介君
                山本 香苗君
                林  紀子君
    委 員
                有馬 朗人君
                有村 治子君
                大仁田 厚君
                中曽根弘文君
                岩本  司君
                江本 孟紀君
                神本美恵子君
                山根 隆治君
                草川 昭三君
                畑野 君枝君
                山本 正和君
   国務大臣
       文部科学大臣   遠山 敦子君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
       文部科学副大臣  河村 建夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        巻端 俊兒君
   政府参考人
       地方分権改革推
       進会議事務局長  荒木 慶司君
       総務省統計局長  大戸 隆信君
       文部科学大臣官
       房文教施設部長  萩原 久和君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省高等
       教育局長     遠藤純一郎君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  加茂川幸夫君
       文部科学省研究
       振興局長     石川  明君
       文部科学省研究
       開発局長     白川 哲久君
       厚生労働大臣官
       房審議官     渡辺 芳樹君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    上田  茂君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十五年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十五年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(日本学術会議)及び文部科学省
 所管)

    ─────────────
#2
○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十五年度一般会計予算外二案中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管についての委嘱審査のため、本日の委員会に地方分権改革推進会議事務局長荒木慶司君、総務省統計局長大戸隆信君、文部科学大臣官房文教施設部長萩原久和君、文部科学省初等中等教育局長矢野重典君、文部科学省高等教育局長遠藤純一郎君、文部科学省高等教育局私学部長加茂川幸夫君、文部科学省研究振興局長石川明君、文部科学省研究開発局長白川哲久君、厚生労働大臣官房審議官渡辺芳樹君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長上田茂君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(大野つや子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(大野つや子君) 去る二十日、予算委員会から、三月二十六日の一日間、平成十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 文部科学省関係予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、総務省所管のうち日本学術会議関係予算の説明を若松総務副大臣から聴取いたします。若松総務副大臣。
#5
○副大臣(若松謙維君) 平成十五年度日本学術会議歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。
 日本学術会議は、我が国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とし、科学に関する重要事項の審議、科学に関する研究の連絡を図ること等を職務としております。
 平成十五年度総務省所管一般会計歳出予算要求額のうち、日本学術会議の歳出予算要求額は十四億六千二百万円であり、これを前年度の当初予算額十三億五千六百万円と比較いたしますと、一億六百万円の増額となっております。
 次に、その内容について御説明申し上げます。
 第一に、科学に関する重要事項の審議等を行う総会、部会等のほか、百八十の各専門分野の研究連絡委員会の審議関係経費として二億七千八百万円を計上しております。
 第二に、学術関係国際会議の開催、国際学術団体への加入分担金、国際学術関係会議への代表派遣、アジア学術会議の開催等の国際学術交流関係経費として三億六千九百万円を計上しております。
 第三に、平成十五年七月に任命予定の第十九期日本学術会議会員の選出及び臨時総会、臨時部会を開催するための会員推薦関係費として一億三千四百万円を計上しております。
 そのほか日本学術会議一般行政経費として六億八千百万円を計上しております。
 以上が平成十五年度日本学術会議の歳出予算要求額についての概要であります。
 よろしく御審議くださるようお願い申し上げます。
#6
○委員長(大野つや子君) 以上で日本学術会議関係予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○大仁田厚君 おはようございます。どうも、おはようございます。
 先週から始まったイラク戦争ですが、イラク戦争におけてちょっと僕は思ったんですけれども、まだ邦人が何十人かおられますね。何十人かおられまして、そのうちに内訳としてジャーナリストやいろんな方があるんですけれども、その中でちょっと注目する点なんですけれども、人間の盾という、人間の盾という邦人の方々がまだ数名残っておられて、今日の朝の新聞によりますと、その中で一人ですか、自分で帰ってくるという報道をされていたんですけれども、大変良かったなと思っておるんですけれども。
 僕は自分の考え方を曲げることも勇気じゃないかなと思っております。あるときにやっぱり突っ走ったり、社会に対して自分でいろんなことを考えたりしてやっぱり突っ張ることというのはあるんですけれども、そんな中で、自分の考え方を正し、それをあきらめ帰ってくるという姿勢は特に必要なことだと思います。
 そこで、ちょっと質問なんですけれども、特別な人間と考えちゃ僕はいけないと思うんですけれども、やっぱり人間の盾というのは、平和というのはよく分かるんです、主張する部分というのはもう非常に分かるんです、人間として。それで、それと、ああいう状況の中で、ああいう状況の中でということは、ある部分、ある部分ですよ、自殺と考えても、自殺行為であると考えても致し方ないと思うんです、第三者的な考え方からいくと。
 その自殺する人間に対して日本国政府として、外務省として最善の努力は僕はしていると思うんです、電話連絡を取ったりいろんなことはしていると思うんです。ただ、ビルから飛び降りる人間、自殺行為をする人間に対してやっぱり呼び掛けたりいろいろなことをするわけじゃないですか、トライしますよね。そういったことだけじゃなく何か、何か日本政府として代表団を派遣し、又は最終的な邦人に対して、最終的な邦人に対して本当に危険勧告というか、電話連絡だけじゃなくて、やっぱり目と目を突き合わせて最終的な勧告までするというような行動も必要かなと思う反面ですよ、思う反面、そこまでする必要はないじゃないか。
 フランスの考え方は、自由に任せるという、イギリスは、それでイギリス人が入ったらもう調べないという、そういった一部報道がありますけれども、何か僕はちょっと非常に、大臣、僕はその辺の矛盾をちょっと非常に感じまして、そこまでする必要がないのか。
 何かその辺のところのめり張りですか、この辺のところはもうどうしても、そうじゃないですか、いつもそうなんですけれども、いつもそうなんですけれども、政府に対して、政府に対していろんな批判があると思うんですよ。もしこれが爆弾で、爆弾で亡くなった場合に、亡くなった場合に、政府に対してどういうふうな批判の声があるかというのを僕は知らないんですけれども。そんなにないかもしれません。だけれども、もしかしたらあるかもしれない。
 そういった危険を顧みず自殺しようとする人間の人たちを阻止するというのは極めて困難なことだと思うんですけれども、人間の盾に関して、目に見えていながら止めることのできない歯がゆい現実があると思うんですけれども、その人間の盾に関して、関してで結構です、大臣、非常に難しいんですけれども、人間の盾に関して、人間的に、大臣というよりかは人間的なものなんですけれども、自分たち、自分たち、ちょっと歯がゆいものがあるんですけれども、そういった人たちに対して、政府、政府というのはどういう姿勢を見せるべきだと思われますか。
 副大臣で結構です。大臣よろしくお願いします。
#8
○国務大臣(遠山敦子君) 一人一人の個人がいろんな考えを持ち、自らの信念に沿って行動する、こういうことは人間としての存在の在り方だとは思いますけれども、今お話の人間の盾ということにつきましては、これは政府としても、今、イラクの国内に入ることについては、邦人はすべて退去すべしということで明確にメッセージを発しておりますし、それから現に入っている人たちにはいろんな連絡方法で退去するようにという連絡もしているようでございますし、それからイラクへ入り得るような場所において、バスで行こうとするような人についてもきちっと説得をするというようなことで、私は政府として国民の生命を守るという角度からやるべきことは十分やっていると思います。
 しかし、それ以上に更に拘束をしたりというようなところまでは、私はそこまでは政府の責任ではないと思います。これだけ警告をし、かつ連絡をし、そして帰りたい人にはきちっとその帰る手段も与えるというところまでで、それ以上に出て何かということについてまで私は国の責任と考えるのはそれはおかしいと思います。
#9
○大仁田厚君 はっきりとした御意見ありがとうございます。そういった、そういったものも僕はマスコミを通じてはっきりとするべき時代ではないかなと思うんです。やっぱり邦人、人間の盾だけがこうやって報道されて、政府の見解としてこれ以上はできないというその境の部分というのももうそろそろはっきりするべき時代になってきたのでこういう質問をしたんですけれども、はっきりとした御意見ありがとうございます。
 僕は、これはちょっと、大臣とはちょっと違うんですけれども、大臣の場合民間から来られたという部分があるものですから。僕は副大臣に御質問なんですけれども、非常にこういった戦争のときでもそうなんですけれども、これはあくまで、僕は今、立場は国会議員ですからあれですけれども、これを国会議員の前の、二年前の話としてちょっと聞いてください、副大臣。
 僕は非常に、僕の認識としてですよ、僕の認識として、社会一般の人たちの認識として、どうしても国会議員というのは、じゃ戦争があったとき国会議員というのはどうするんだ。そうしたら、僕の周りの人間が言うわけですよ。国会議員が一番初めに逃げるだろうなと言うわけですよ。
 僕は国会議員になってやっぱり思うんですけれども、大臣が所信表明のとき言われました。国を愛する心と。僕、この国が好きなんですよ。非常に優柔不断でアバウトで、それで何というんですかね、友達、友達というか、友達に裏切られても文句を言えない、コンプレインを言えないような日本人という、アメリカに対してもノーと言えないながらも耐え続けながら生きている僕はカスタムというのが好きで、僕は日本人には日本人のカスタムがあると思うんですけれども、本当に、僕、国会議員になったときに自分で決めたんです。やっぱり国会議員になった以上は、やっぱり国の、国民の税金で食べているわけじゃないですか。そういったときに、いろんなものってあると思うんですけれども、戦争だけじゃなくて、災害にしろ何にしろ、やっぱりそういったときに国民の財産、生命を守るというのが僕は国会議員の務めだと思うんです。
 これは副大臣にお聞きしたいんですけれども、国を愛する心プラス国会議員の使命というか、国民の命を守るという部分でやっぱり最前線に立たなきゃいけない。それはお立場上とかいろんなものはあると思うんですけれども、一人のお考えで結構です。そういった国会議員の立場から、今後、そういった見せ方ってあるわけじゃないですか。あると思います。国会議員を信じないとかそういった風潮というのは確かにあるんです。永田町では感じられないかもしれないけれども、外ではあるんです。国会議員は信じたくないと。国会議員は金と癒着しているようなものじゃないかという考えばっかりなんです。そういう考えが渦巻いているわけです。
 そういったものを打破するためにも、是非、僕的にはやっぱり生命を懸けて何かをしているんだ、命を懸けて僕たちは闘っているんだという姿勢を見せるべきだと思うんですけれども、それに対してお考えはどうですか。
#10
○副大臣(河村建夫君) 私も大仁田委員言われるとおりだというふうに思います。国会議員、国のために死ねるかという思いがやっぱり必要だというふうに思いますし、またそういう思いでやっていかなきゃいかぬと思います。かつてよど号事件があったときに、山村新治郎先生が身代わりになって乗り込んでいかれたケースもありました。
 それから、イギリスを見ておっても、確かにイギリスも非常に反対運動があって、いろいろありました。しかし、ブレア首相が正に自分を懸けて国民に説明責任を果たすために大変な努力をされておる。その結果、今、イギリスの国民の世論は逆転をしたという報告も受けております。
 やっぱり国のために、国益のためにということも思いを強めて、小泉総理もその意思で今盛んに頑張っておられるわけでありますけれども、我々がやっぱりそういう思いでこういう問題には向かっていかなきゃいけないんではないかというふうに思いまして、今、大臣の方から、国としての責任、特にああいう人間の盾に対する思いというのをはっきりお述べになりました。私もあの人たちの思いというのは分かるわけですが、事ここに来ておりますから、我々その気持ちは分かるわけでありますが、名誉ある撤退をお願いをしたいなという思いもまた一方ではあるわけであります。
 大仁田委員御指摘の思いを我々はやっぱり貫いていくということで頑張ってまいりたいというふうに思います。
#11
○大仁田厚君 今、副大臣からブレア首相が本当に一生懸命説明しているという、戦争の説明をされてもつらいものがあるんですけれども、僕は説明する意義はあると思うんです。
 なぜかと申しますと、やっぱりそこらじゅうで戦争の映像が流れているわけですね、大臣。やっぱりそういったものを、ただ、子供も目にするわけです。僕は、今回の戦争をどういうふうに子供に伝えたらいいかというのをちょっと考えまして、やっぱり何か親たちもちゃんと今回の戦争に対して、小泉総理もそうなんですが、いろんな方々がちゃんとした説明を、国会議員含めて全部そうですけれども、いろんな方々がちゃんとした説明をしなければならないと思うんですよ。悪いものは悪い、いいものはいい。
 特に先生たちにもお願いしたいと思うんですけれども、先生たちというのは現場の先生たちにも。はっきりとした説明というのは僕は必要だと思うんですよ。ブーイングも、ブーイングも来るとは思います。ブーイングも来ると思いますけれども、やっぱり本当に、本当に伝えたいというものを胸一杯で伝えることがやっぱり必要だと思うんですけれども、児童や生徒たちにこの現状をどう説明すべきだとお考えでしょうか、遠山大臣。
#12
○国務大臣(遠山敦子君) 学校における教育といいますものは学習指導要領にのっとって、そして教科書等を使ってやるわけでございますが、しかし今回のような社会的事象につきましてはそういうものがないわけでございます。しかし、今、国民及び全世界の人々が注目をしているこの大きな問題について取り上げるというようなことも、これは子供たちの物の見方というものを発達させて、将来、しっかりと自分で考え、かつまた国に対して自らの責務を果たすというようなことにもつながっていくわけでございまして、それはそれで意味があると思います。
 その際に、モデルがあるわけではございませんので、どのような教育をそれぞれの学校でやっていくかということについては、私はそれぞれの学校において適切に考えてもらうことだと思っておりますが、何より大事なことは、子供たちの発達段階に応じた適切な指導をしてもらうこと。二つ目には、事実を客観的な角度で教えていくこと。その事実が偏ったものであってはいけないと思います。そして、子供たちが公正な判断をすることができるように導いていくという自信があれば、しっかりと取り組んでもらいたいと思います。
#13
○大仁田厚君 ありがとうございます。
 何か本当に僕は、人間は愚かだなと。戦争の上に文化、歴史が成り立ち、また進歩しちゃうというのは、もう人間はそういった繰り返しをしているんだなと非常に思うんですけれども。
 だれでも言われていることなんですけれども、痛みを知っている国として本当に何をするべきなのかというのをやっぱり確立するべき時代に来ているかなと思うんです。本当に戦争の早期終結とやっぱり極力被害が出ないこと。日本が何ができるのか、本当に世界に対して平和を訴えるという手段、方法や、そういったものをやっぱり確立していく時代になってきているんじゃないかなと僕は思われます。もうこれだけしか僕らの、僕らというよりか僕は言えないんですけれども、本当に早くこの戦争が終結して、極力民間人の方が被害に遭わないことを心からお祈りいたします。
 また質問ちょっと変わるんですけれども、僕は不登校児というものに非常に興味がありまして、自分でも、これは計画倒れに終わるか分かりませんが、来年か再来年までには、あと四年半残されていますので、任期中にはどうしても不登校の工房を作りたくて。
 アメリカのドキュメントに、ニューヨークのスラム街のところに工房を作っていたんですね。物作りなんですよ。それで、先生たちがいまして、その先生たちもボランティアなんですよ。一つの大きなテーマがあるんです。各自でいろんなことを、絵をかいたりいろんなことをしているんですよ、ふだんは。一つのテーマがありまして、船を造るんですね、船を造るんです。それで船を造って、みんなで協力し合いながら船を造るんです。
 黒人の女の子がいたんですけれども、その子も不登校でそこの工房にやってきて、いろんな人とコミュニケーションを取ったりなんかしてあれしたんですけれども、最終的にティーチャー、先生がその女の子にドリルを渡すんですね。ドリルって、穴を空けるドリルなんですけれども、普通、女の子がもらったって面白くない、有り難くもないような。それで、感激するんですね。それで、まあいいや、このドリルを入れる工具箱をやるよと言ってぱっと渡したときに、その子が涙流すんですよ。それで、ティーチャーに対して、先生に対してハグするんですよね。それで、その次の場面のカットになったら、全員小さな船に乗って湖をばあっとこいでいくわけですね。その場面見たとき、ああ、こういうこと必要だなと。何か、いろんなアクション、感動、いろんな何かを一緒に作るとか、そういったものというのは非常に必要じゃないかなと僕は思ったんですけれども。
 何かいろんな、国でも学校カウンセラーや相談員、適応指導教室など、行政として様々なことをやっておられると思うんですけれども、だけれども、それにもかかわらず不登校というのは何か増えていますよね、年々。
 何か、私はほかにも精神的なサポート対策が必要だと考えているんですけれども、これは一つの案ですよ、案として聞いてください。
 病院がカウンセラー、一般的に外国では、よく映画なんかで出てきますね、携帯電話でばあっとして、精神的に不安に陥ったときにカウンセラーに電話を掛けて、こういう場合どうしたらいいんだといって、お金を取られるのかなんか知りませんけれども、やっぱりお金を取られるとは思うんですけれども。それで相談したときに、ある一定のカウンセラー、精神的なものをサポートするカウンセラーというのはある程度の地位にあるじゃないですか。僕は、その部分で厚生労働に聞いたんですよ。そうしたら、病院の先生がカウンセラーする部分では保険の適用になるけれども、一般のカウンセラーに関しては保険の適用にならないということを聞いて、どうしても医師会の壁というのがばあんとありまして、なかなかこれは切り崩せない部分なんですけれども、是非僕はやってもらいたいと思っているんです。
 精神的サポート対策というのが僕は必要だと考えているんですけれども、副大臣、この精神的サポート対策を今後いろいろ考えておられると思うんですけれども、具体的なことをお聞かせ願いたいんですけれども、よろしくお願いします。
#14
○副大臣(河村建夫君) 大仁田委員御心配のいわゆる不登校児、あるいは特にそういう子供たちが持っている心の病といいますか、そういうものにどう対応するかということで、文部科学省はかねてからといいますか、まず授業が分からないと不登校児が増えるという思いもございますし、それから特に今御指摘のようなスクールカウンセラーをできるだけ配していこうということで体制を整えておりまして、特に教育相談体制を充実させるという方向で今までも施策を講じてきておるわけです。
 その中でも、不登校児に対しては専門家による協力者会議を昨年の九月にできておりまして、今後の不登校への対応の在り方について今検討をいろいろいたしておるところでございます。中間の取りまとめが行われて、それで今後、最終報告を受けるわけでございますが、これまで現場でどちらかというとそういう状況をもう待っているという状態があった。しかし、それじゃいけないわけで、もっと早期にこれ対応する方法を考える必要があるということで、不登校児童生徒が学校復帰をする、あるいは社会的自立をする、その支援の体制をこれは学校の中、外、両面でやっていこうということでありまして、学校と教育委員会とそれから地域の関係機関から成る地域ぐるみのネットワークを整備する。
 これもう予算は計上してあるようなわけでもございますし、それからこのネットワークの中で、不登校への早期の対応、それから家庭にいる児童生徒や保護者についての支援、それから公的機関と不登校児生徒を受け入れている民間施設、特にNPO等、そういうことを積極的に対応しておられる方々もおられますが、そういう方々と連携を取って、官民一体でこの問題に取り組んでいかなきゃいかぬということでありまして、協力者会議の最終答申も受けた上で、その趣旨等をさらに教育委員会、学校へも周知徹底をする。さらに、報告によって、学校等には具体的な取組はどうしたらいいかというもっと具体的な資料も作っていかなきゃいかぬ、こう思っておるところでございまして、不登校児が十三万から十四万になろうとしている現状があるわけでございまして、そういう方々が、やっぱり大仁田委員言われるようにいろんな心の悩みを持っておられる。やっぱりそういうものをしっかり受け止めてやって、そして不登校児が学校に復帰するように、これが最大のねらいですが、本来、どうしても社会の中で学校に不適応児というのが今現実あるわけですね。
 そういう方々をどういうふうに救っていくか。これはさっき申し上げたように、これはもうNPOにも力をかりる、官民一体となって取り組んでいく、そういうことが非常に必要になってきておりまして、文部科学省としてもこれは喫緊の課題として、また重要な問題としてとらえていく必要があるというふうに思っておるわけであります。
#15
○大仁田厚君 僕は学校という形にはまったものだけじゃなく、僕は先ほど言いましたように、工房とか、そういったのを地域地域によって、十何校なら十何校の中に一校建てるとか、そういったものも必要だということを副大臣に僕はお聞きしたんですけれども。
 僕はその夢を実現させたいなと、自分の中で。そうじゃないですか、何か目的意識、自分の中で。じゃ六年間、この任期を与えられて、参議院で任期を与えられて、自分の目的意識がなければ何にもできないわけですよ、はっきり言って。そうですよ。先輩にぺこぺこしているだけが参議員の務めじゃないと僕は思っています。
 あいさつは必要です。それは僕も分かっています。大臣でもあいさつしない人がいますからね。それで本当に、時々、おまえ、おまえどうなんだと時々思うんですけれども、おまえ人格以前の問題だろうみたいな、それで人に偉そうなこと絶対言えないだろうと思う人もいるんですけれども、名は伏せておきますけれども。(発言する者あり)いやいや、言わないって、言わない、言わない。遠山大臣じゃないですよ。
 是非、副大臣、大臣、是非それを、僕、落ちこぼれとかいう言葉があるじゃないですか、言葉があるじゃないですか。そのくくりの中だけで考えてほしくないんです。やっぱり、それにはいろんな感性が強くて、いろんなものを感じて、抑圧されて、いけない子とかいろんな人いますから。逆に心の痛みを知っているからこそ、逆にほかの場面に行って物すごく自分の才能を発揮し、帰ってきていい教育者になる人だってたくさんいるわけですから。是非、僕のサポートも、文教科学として是非考えてもらいたいなと思っております。僕は自分の夢の実現のために、僕は自分のためにもなると思いますから、そういう子たちと接することによって、是非、僕も教師でそこへ派遣していただければ活躍しますので。
 ちょっと、いろいろたくさん質問があるので申し訳ありませんが、手短に僕も質問しますので、お答え願えると有り難いんですけれども、僕、これは賛否両論あると思うんですけれども、僕は押し付けようとは思わないんです。押し付けようとは思わないんですけれども、人間を形成するときにやっぱりボランティア活動って必要だと思うんですよ、僕は。
 是非、これは大臣と副大臣にお聞きしたいんですが、是非、小中学生の義務教育課程の中でボランティア活動、社会奉仕活動というのを何か組み込むべきじゃないかというような考え方というのはおありでしょうか。
#16
○副大臣(河村建夫君) 私も、阪神大震災のあのケースがあって、若い人たちも非常にそういうことに参加して、助けなきゃいかぬという思いになられた。もっとああいうものをずっと伸ばして、教育の現場でそういうことをもっとやるべきだろうと、こう思っておりまして、実は委員会で福祉教育、ボランティア教育というのをもう必須にできないかと言ったこともあるわけでありますが、学習指導要領の中にもそういうことはうたってあるけれども、必須科目にはまだなっていないんですね。
 実は、そのためにどうしようかということになって、実は、先生になる人、先生になる人だけは少なくとも体験してこなきゃ困るということになりまして、実は、御存じかと思いますが、教員免許法特例法では、必ず一週間以内は今学生の間にいわゆる介護体験等々を経験してこなければ先生の免許を上げないというところまで行ったわけですね。恐らく私は、今度は公務員なんかもみんなそうなってもらいたいと、こう思っているのでありますが、そういうようないろんな体験をする、特に弱者に対する気持ち、配慮ができるような、そういうものは必要だろうと思っておりますが。
 今、大仁田委員言われるように、このボランティア体験、社会体験、これは非常に必要だということに、社会的にも非常に大きな意味があるということになっておりまして、これは児童生徒にとってもこれの体験ができるだけできるようにということで、これは学校教育法の改正も、実は法律改正も行われて、小中高等学校の中においてボランティア活動などができるように、体験活動が充実できるようにもしたわけでございます。
 これが完全に必須科目になっているかと言われると、そういう位置付けにはまだ私はなっていないと思うのでありますが、実質的にはもう必ず小中高の中でそういう体験ができるような形で組み込まれておると思います。それがもっと進められるようにということで今実はモデル校を全国に作っておりまして、そして一週間ぐらいはそういうことで体験活動をできるようにしようということで予算も組んだりしておりまして、それを支援をいたしております。
 有名なのは、震災、阪神大震災からこっち、兵庫県がトライアルウイークというのをやりまして、あれはたしか中学二年生だったと思うんですが、兵庫県挙げて一週間ほど商店街に行くとかいろんなことをやって体験をさす、これは非常に大きな効果があるということで一つのモデルになっておるわけですが、そういうことであらゆる体験をしてもらう、そのことが子供たちのいろんな、人間として生きるといいますか、あるいは助け合う気持ち、そういうものをはぐくむ上で大きな効果があるということははっきりいたしておりますから、そういうことをもっともっと進めるようにということで、今、文科省としては政策的にこれを今進めようといたしておりまして、何らかの形で私は科目の中にきちっと組み込まれるようなことを考えていくべきだと、私は個人的にはそう思っております。
#17
○大仁田厚君 大臣、結構です、もう。
 僕は、いろんな意見があると思いますけれども、自主性がなくなったりするとか、そういった部分というのは反論は確かにあると思うんですけれども、僕は、大人がやっぱり入口を示してやらなければ、やっぱり分からないことは分からないですから。
 だって、溝を掃除しよう、下水を掃除しようって、あの石をこうやってやってこうやるんだよということを示すわけじゃないですか。大人がやっぱり示してやらないと、やっぱり子供が分からない。先ほど副大臣が言われたように、そういった教師の中の免許の中に組み込んでいるみたいな。だけれども、僕は、やっぱりこの時代だからこそ、そういったものを議論し、闘い合いながら、どういった部分で持っていくか、示していくか、子供に示していくかということを僕は必要な時代になっていると思います。是非、そういったものを議論し合いながら世の中に輩出していくことが私たちの務めだと思っておりますので、是非よろしくお願いします。
 ちょっと、とんとんとんとん進んでいくのに、いろんなことをお聞きしたかったんですけれども、自分で試行錯誤しながら、たくさんのことがあるんですけれども、僕は、先ほど言われました、副大臣が言われました教師の資質なんですけれども、僕はちょっと昔の話を取り上げるわけじゃないですけれども、やっぱり人間、教師と子供という部分で、別に昔の例を取り上げるわけじゃないですけれども、やっぱり心に、感動したり心に残っているんですよね、物すごく、先生という。先生というものの価値観が今と、今現代と昔の人たちというのは、僕は、変わっているか変わっていないかというのは定かではないですよ、現実の先生たちを僕は見ていませんから。今の大学の先生というのは、僕、大学二年生なんですけれども、もう遠いものですから、遠いものですから、教授と生徒みたいな物すごく遠い存在なんですよ。
 僕は東京にいまして、東京にいまして、東京のそこの麻布の東町小学校だったんですけれども、僕は生まれは九州なんですけれども、ちょっとおやじの都合で、おやじがろくでもないものですから、東京に行こう、連れてこられまして、それで急に九州弁から、僕は九州弁を話すわけですよ。何と言っているんだというのをなんば言うっとかと、こう言ったらばかにされまして、みんなに、おまえ何を話しているんだいとか言われるんですよ。おいは、おいは九州弁ば話しよっとと言ったら、分からないと言うんですよ。それで困りまして。それで子供ってすごいですね。ボキャブラリーがすごいですよね。すぐ順応しちゃうんですよね。
 それで、今度また、またおやじが九州に帰ろうと急に言い出すものですから、九州に帰ったんですよ。そうしたら、僕が九州に帰って学校に行ったら、君たち久しぶりだねと言ったら、おまえなんば話しよっとかと言われるんですよ。いや、僕は普通に話しているんだとか言ったら、おまえ汚か言葉ば使うなとか言われて、また、いや困ったなと思って。だけれども、子供って不思議ですね。順応性がありますね。そんなんで。
 僕らの先生はおもしろい先生だったんですよ。おまえら今日はやる気あるかとか言うんですよ。今日はやる気あるかと。ファイヤーとかは言いませんけれども、おまえらやる気あるかとか言うんですよ。そうしたら、みんな、やる気あるかと言ったら反応ないじゃないですか。勉強なんかしたくないんですから、しんとしたんです。しようがない、おい、教科書閉じろと、こう言うんですよ。どこに行かせるのかなと思ったら、おい、走ろうと言うんですよ。急にばあっと出ていって、山まで走っていくんですよ。その方がつらいんですよ。ばあっと走っていくんですよ、山まで走っていって。
 そうしたら、一人の生徒が、済みませんと言うんです。これも九州弁なんですけれども、済みませんとか言うんですよ。おい、何だと言って、うんこばしたかとですと。しようがない。おまえな、こんなところでとか言うんですよ。こんなところでしようがないけれども、それは僕なんですけれども、それは僕なんですけれども。それで、草むらへ行ってこいとか言われて、草むらへ行って、ばあっと草むらでうんこばしよったとですよ。それで、うんこしようったって、さっき教科書ばんとやってばあっと出てきたわけじゃないですか。そうしたら、やっぱり紙持っていないわけじゃないですか、紙持っていない。済みません、先生と言って、紙のなかとですと言ったら、おい、その辺にペンペン草のあるぞと言われて、ペンペン草って何ですかと言ったら、その辺に大きな葉っぱのあるやろと言われて、ああそうですかと言って、こう、何というんですかね、初めて葉っぱでふいたんですよね。
 何というんですかね、これが何の話につながるかといったら、何の話につながるかといったら、やっぱり僕は教師の資質って物すごく問われていると思うんですよ、この時代。いや、だって、だってその時代、その時代が良かった時代だとかそういったものじゃなくて、やっぱり現代を考えなきゃいけないわけじゃないですか、教育という部分で。
 やっぱり教師というのは何だろうという、やっぱり教師を見て、学校に行ったとき教師を見て、その人がやっぱり尊敬できる人間か、感動させてくれる人間か、やっぱり心と心が通じ合う、そういった部分も必要だと思うんですよ。ただ黒板に書いてその授業だけをやるような教師だったら、今僕ははっきり言って、はっきり言って必要ないです。
 大臣は僕の試合を見に来られたことないでしょうけれども、内舘牧子さんがこの間、内舘牧子さんが僕の試合を見に来て、あんたの試合は宗教的だねと、こう言っているんです。いや、僕は宗教じゃないですよ。ただ、プロセス、プロセス、そうなんです。子供でもそうなんです。僕は、高校生ぐらいから二十歳ぐらい、三十代までずっといるんですけれども、その人たちがリング上に集まるわけですよね、こうやって水をばっとまいて、俺は邪道だとか言っているわけですよ。ろくなものじゃないですよ、考えたら。だけれども、その人たちは何を見ているかというと、ちゃんとした過程を見ているんです。子供が、子供が見てないようで子供って意外と大人の行動をちゃんと見ているんですね。そして、言葉の端々の中で自分で吸収できるものは吸収している。そういった部分というのを逆に僕は、逆に大人が今の時代感じてないんじゃないかなって、そういうふうなことをちょっと懸念するんですけれども、教師の資質についてどういった改革や制度をお考えでしょうか、大臣。
#18
○国務大臣(遠山敦子君) 本当にもう教育というのは教師一人一人の教師の力量に懸かっていると思います。それはもちろん学校ですから、しっかりした知力、それから道徳心ですね、それからたくましい体、そういったものは要るわけでございますが、確かに先生のお話のように、子供の心を引き付けるような、そういう教育をやってもらうというのは大変大事だと思います。
 ということで、今我が省でやっておりますのが、様々な養成段階、それから採用のときの配慮の在り方、あるいは研修の仕方等の一連の優れた教員を養成する、あるいは優れた教員になっていただくための施策を様々やっておりますけれども、ごく最近こちらでも法律通していただきました十年研修のようなものもこれからは活用されていくと思います。
 それらは、私は、もちろんいろんなノウハウをお教えしたりテクニックをお教えしたりということはあり得ると思いますが、その根本に、先生がおっしゃるように子供を愛する、あるいは自然を愛する、そして人間的な魅力のある先生方がほうはいと出てくる。そうでなくては本当に日本のすべての学校においていい教育がなされるようにならないのではないかと思います。その意味で、先生方もそうですし、社会の大人たちも自分たちが子供たちに影響を与えているんだという自覚を持つ必要があると思います。そのためにそれぞれの地域において様々な努力は行われつつあると思いますけれども、私どもとしては、優れた教員の在り方について、これはいろんな考え方があり哲学があると思いますけれども、我々のできる方途を駆使しながら、できるだけ子供たちにとっていい先生方が教えの場に立ってもらえるようにということで更に努力をしたいと思います。
#19
○大仁田厚君 これは教師以外のことなんですけれども、ありがとうございます。
 学校の教育活動を評価するのに第三者機関ってありますね、はい。学校協議会というのがあるんですけれども、どうしても、僕は、ちょっと見るところによると、どうしても地元の有力者、そしてまたその学校関係のやっぱりある程度の力のある人に何か孤立しているように見えるんですけれども、是非、幅広い分野から、地域の分野から、いろんな人いますから、是非そういった構成も厳正にいろんな分野から取り入れることが僕は必要な時代になってきていると思うんですが、よろしくお願いします。
#20
○政府参考人(矢野重典君) 委員のお話しになりましたのは、この平成十二年四月から導入されている、正式な名前でいいますと学校評議員制度ということだと思います。これは保護者、地域住民等を学校評議員として委嘱をいたしまして、校長が学校運営について学校外の意見を聴くものであるわけでございます。
 このような制度の趣旨を踏まえますれば、委員御指摘のとおり、学校や地域の実情に応じてできる限り幅広い分野からその委員に、学校評議員に委嘱することが望ましいと考えるわけでございます。
 現状は、保護者の占める割合が約一八%と最も多いわけでございますし、その他町内会、自治会関係者あるいは社会教育団体関係者あるいは社会福祉協議会関係者等がそれぞれ約一割を占めている状況にあるわけでございますけれども、御指摘のように、私どもといたしましては、学校評議員について委嘱するに当たりましては、地域の実情に応じて、特にそういう肩書なんかにとらわれないで、教育に関して深い関心と熱意を有する学校評議員にふさわしい人が様々な分野から選ばれることが大事であるというふうに考えておりまして、そういう観点からこの評議員の在り方についても必要な指導をしていきたいと思っております。
#21
○大仁田厚君 ありがとうございます。
 是非、そういった部分で幅広い分野から、地元にもいろんな人がいますから、はっきり言って僕は先生方、僕は必要だと思う。今何が必要かというと、やっぱり日本の歴史をもう一回振り返ってみるということが僕は必要だと思います。それも昔の表現の仕方でじゃなく、今流の表現の仕方でも結構です。それ、やっぱり自分の生まれてきた郷土、そしてまたこの日本、地方でも結構です、郷土ですね、郷土や日本というものの歴史というものをもう一回子供たちや若い人たちに知らせることがとても必要なことだと思っていますのでよろしくお願いします。も必要なことだと思っていますので、是非よろしくお願いします。
 これを言っていいか言って悪いのか、ちょっと僕は迷っているんですが、自分の中で。これは是非検討してもらいたいなと思う一つの一案なんですけれども、義務教育制度というのがあります。六年、三年という小中学生の義務教育制度なんですけれども。
 僕も決して頭のいい子じゃありませんでしたし、九九もすぐに覚えた方じゃなかった方だったものですから、偉そうなことは本当に申しません。本当に学力がそこまで身に付いていないのに義務教育を修了したよって、ある程度目こぼしじゃないですけれども、ある程度の人はほとんど六年、三年行けばその義務教育を卒業できるという義務教育制度なんですけれども、是非ここのところでいろんな形でやっぱり見直す時期に来ているんじゃないかなと。やっぱりその学力まで達していないのに社会に出す、社会に出すというか、高校というのはもう全く義務教育とはまた違う世界ですから、高校に進学させる又は社会に出すというそういったものの、義務教育制度をもう一回見直すというのは大臣の中でありますでしょうか。御見解をお聞きしたいんです。
#22
○国務大臣(遠山敦子君) もう少し御説明があった方が分かりやすいかと思いますけれども、もう時間もあれでございますので。
 私どもとしましては、やはり憲法、教育基本法、そして学校教育法、一連の法体系の中でやはり日本国民として必要な資質を養ってもらうために義務教育というのは大変大事だと思っておりまして、今取り組んでいるのは、その義務教育を本当の意味での子供たちが確かな学力を身に付けたり、これから社会に出ていって自らが充実した生活を送れるのと同時に、この社会及び国を形成する一員としてしっかりした役割意識を持つような、そういう子供たちをどうやってつくっていくかということに真剣に取り組んでいるところでございまして、先生のおっしゃることと多分同じだと思いますけれども、私どもの今やるべきことは、その本来なされるべきことにおきまして、ややいろんな問題がある。先般の中央教育審議会の答申によりましても、いろんな問題が子供たちをめぐってあると。そういう中で、しっかりしたその本来のやるべきこと、国として義務教育において責務を持っていることを達成していくというのが今第一義のやるべきことだと思っておりますが、ちょっとお答えにならないかもしれませんけれども、私どもはそういうふうに考えております。
#23
○大仁田厚君 僕は、限って言ったことじゃなくて、その義務教育制度というか、そこまで付いていけない子供たちもいるときに、そういったサポートとか予習とかいろんなものも含めて考えてもらいたいと言うんです。論議してもらいたい、まだ論議の、そういった場で論議してもらいたいということをお願いしたんですよ。考える時期に来ているんじゃないかな、時代に来ているんじゃないかなと思っております、自分で。
 ちょっと質問も、時間がないものですから、どれにしようかいつも迷っておるんですが、人間というのはやっぱり迷いますね、いろんな。最後、最後、どれに持っていこうか思っているんですけれども。
 こういう時代だからこそ、僕、育英奨学制度というのがあると思うんですけれども、僕、もう是非、大学、大学生なんですけれども、僕、有馬先生といろんなお話をしたときに、僕こういう案を出したんです。大学に入って授業を受けますね、そして友達からノート借りて、僕もノート借りたりしているんですけれども、いろんなことをして、こうやって写して持っていったり、これいろんなことをするんですけれども。
 もっと、もっと何か社会に役立つような、そしてまたコミュニケーション、ワールドな、世界の中で、世界の中でコミュニケーションを取れるような教育、大学改革ってないかなと非常に考えているんですけれども、僕は。一年間なら一年間を通して海外派遣したりなんかして、いろんなボランティア活動に接し、それを単位に認めるとか、そういった案も必要じゃないかなという、必要な時代に来ているんで、そういう画期的なことも文教科学は推し進める時代に来ているんじゃないかなと僕は思うんですけれども。
 それプラスアルファ、どうしてもこういった、どうしてもこれは、高校行ったり大学行ったりするときはやっぱり、大臣もそうですけれども、大臣も、大臣はお子さんおられますか。ああ、そうですか。お子さんをやっぱり自分の収入で育てるわけじゃないですか。皆さん、そうですよ。収入で育てるわけじゃないですか。
 だけれども、やっぱり義務教育を終えた後、高校、大学、そういったものの、そういったものの制度、そうじゃないですか、自分が借金をする、社会の一員であるという、その認識とかそういったものを植え付けさせるのが僕は必要だと思うんですよ、今からは。それは親が全部、子供を育てるのに、じゃ、お金を払い、もう鉛筆代まで払うような、僕、時代じゃないと思うんです、逆に言うと。子供は子供でいいじゃないか、いいじゃないですか。大人になったとき、その代わり自分が借金したという認識の下に返していきなさいよと。そしたら、自分でやっぱり励むじゃないですか。そういったものの集まり、どんどんどんどんそういったものが芽生えてくれば、自然に僕は上がってくると思うんですよ、日本自体が。
 そういったものに対して、画期的なものを、文部科学省として画期的なものを僕、世に輩出してもらいたいと思うんですけれども、それに対してどうですか、お考えは、副大臣。
#24
○副大臣(河村建夫君) 大仁田先生、今言われたことは私も基本的に大賛成で、奨学金の考え方も、親がとにかく奨学金を出してやるというんじゃなくて、また親が借りてやるというんじゃなくて、学生、特に大学生ぐらいになりますと、自己責任といいますか、そういうものをきちっと果たしてもらう必要があろうと、また自立する必要がありますから。その代わり奨学金は、難しいことを言わずに希望した人には全部上げますと、その代わり自分でちゃんと返しなさいよという仕組みを作る必要があろうと思います。
 大体今そのようになってまいりまして、勉強は特にできない、特別に、いわゆる特に有利子ですね、その利子もちょっと付くよと。しかし、自分のコースを選びなさいと。だから、今奨学金も三つぐらいの金額があって、自分で選択しなさいと。たしか三万か五万か八万か、そのぐらいになっているはずなんです。それを選んで、それで自分でちゃんと返すんならどうぞお借りくださいというふうに今持っていっておりますから、やっぱり自分の責任でやる。
 このことは保護者の皆さんに聞いても大賛成だと言われますね。ちゃんとそういうふうにしてくれるなら有り難いとおっしゃっておりますから、そういう方向で行きたいというふうに思っておりまして、大体、今、学生の皆さんは希望をすれば奨学金をもらえるようになっております。そういう方向であります。
#25
○大仁田厚君 是非画期的な制度を作ってもらいたいと思います。そこに夢と希望と、そういったものが膨らんでくれば、絶対に僕はこの国はもう一回再生すると思っておりますので、是非僕らの力で再生させたいと思っております。
 最後に、最後、もう最後なんですけれども、うちの、前も話したと思うんですけれども、うちの隣の高校に、僕、三年前まで高校生だったんですけれども、うちの隣の高校に八十のおばあちゃんが入ってきたんです。最初は周りの子供たちがばかにしているわけです。ばかにしているというわけじゃなくて、何でこんなおばあちゃんなのに勉強しなきゃいけないんだ、そういう軽い気持ちだったと思うんですけれども。
 その人が、もうまじめにこつこつこつこつ、分からないのか分かるのか、多分分からないと思うんですけれども、僕も分かりませんでしたから。分からないのに一生懸命、一生懸命やっている努力する姿を、どんどんどんどん子供たちがはすに見ていたのが、どんどんどんどん真っ正面で見るようになって、僕ちょっとのぞきに行ったんですけれども、給食を食べている時間、周りに子供たちがいて、おばあちゃんのこの自然に人間が発するエネルギー、やっぱり少子高齢化社会と言われる、そういった一生懸命やる、高齢者でありながら、生涯教育というのが唱えられていますけれども、やっぱりそういったものを、そういったものを、利用という言葉は失礼かもしれませんけれども、いや、それは利用というんじゃなくて活用させていただく。そういったやっぱりお年寄りでも、お年寄りでもこういった形で一生懸命勉強しているんだと、勉強の価値観というものをもう一回子供たちに見せるためにも、そういった人たちがぽつんぽつんと学校に点在し、いられることが、僕なんかもう一回学校を見直す上で必要なことではないだろうかと思っております。
 それから、最後、意見は結構です。
 是非、僕、残された四年半はございます。是非、僕は、若者たちや子供たちがこの国に可能性と夢をはぐくめるような教育制度であり、また、そしてまたこの国というのはまだまだいろんな可能性があるんだよ、僕たちは夢をつかめるんだよということを認識させるような制度を是非この四年半の間に審議して確立させたいと思っております。是非、文部科学省の皆さん、是非、私に御協力願い、いろんな案を授けていただければ、僕も一生懸命努力しますので。
 人に言うとき、もう終わりますから。僕、人に言うとき、そうです。人に、もう終わりますから。
#26
○委員長(大野つや子君) 時間ですから。
#27
○大仁田厚君 人に言うとき、そうなんです。それで、自分がやっぱり努力せずにして人に言ったってやっぱり説得力がないと思っております。
 自分も頑張りますので、皆さん、今日はどうもありがとうございました。
#28
○岩本司君 おはようございます。民主党・新緑風会の岩本司でございます。
 国民の皆様方に分かりやすい質問をさせていただきますので、分かりやすい御答弁、どうぞよろしくお願いいたします。たくさん通告させていただいておりますが、これでも絞りましたので、御理解、御協力、前向きな御答弁、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず最初に、本予算の中で、これトータル的にですけれども、箱物ですね、小中学校の耐震結果の後に新しく校舎を建て直したり、新しく、何というんですか、改装したり、そういうのを省いて新規の箱物、例えば何とか記念館ですとか、そういうたぐいの箱物が大体どのぐらいあるのか。また、それぞれ幾らで、大体トータルでお幾らぐらいか、もしなければないと。
 これ大臣に、把握されている範囲で結構でございますので、よろしくお願いいたします。
#29
○国務大臣(遠山敦子君) 箱物のという御質問でございますが、これは事実に関することでございますので、政府参考人の方からお答えさせていただきます。
#30
○委員長(大野つや子君) どなたがお答えいただけるのでしょうか。
#31
○岩本司君 これ、通告していますから。
#32
○政府参考人(矢野重典君) 突然のお尋ねでございますけれども、今私どもの持っております資料によりますれば、平成十五年度文部科学省の公共投資関係予算は、公立文教施設整備費それから国立学校施設費が中心でございまして、総額で三千二十三億円ということでございまして、これは対前年度比百十億円の減ということになっているわけでございます。
 ただ、こういう予算でございます、こういう予算でございますけれども、これは大変厳しい状況の中で、特に箱物の一つのポイントでございます公立文教施設、学校施設でございますが、公立学校施設でございますが、これにつきましては特に学校施設の耐震化を進めると、そういう観点に立ちまして、全体が先ほど申し上げましたようにへっこんでいるわけでございますが、これにつきましては対前年度比五十億円増の一千四百五十二億円を計上したところでございます。
 御質問の御趣旨にあるいは沿っていないかもしれませんが、今私ども手元に持っておる資料としては以上のとおりでございます。
#33
○岩本司君 これ通告しておりますし、私は、これトータル的にかかわるもので、これは予算ですからね、本予算ですから。
 私が質問申し上げているのは、そういう耐震結果の後に、そういう、何というんですか、小中学校の新しく建てたり、そういう箱物以外なんですよね。以外です。何とか記念館ですとか、例えば科学技術館ですとか、そういう箱物が大体どのぐらいあるのか。
 これも大臣が把握されている範囲内で結構でございます。だから、今そういう厳しい経済状況ですから、そういうようなのは極力、そういうことはなるべく物ではなくて人にお金掛けますとか、そういう別に答弁求めるわけじゃないんですけれども、そういう御意見でも構いませんので、箱物に対するお考えという、じゃ、そういう角度から御答弁、お願いしたいと思います。
#34
○国務大臣(遠山敦子君) 箱物といいますか、いろんな要望が各地にあるというのは承知いたしておりますし、例えば今文化関係でも九州の博物館でありますとか、あるいは古い名称でのといいますか、今名称考えておりますが、ナショナルギャラリーでありますとか、様々に多くの方々が御利用いただくものを造りつつございますし、また大変喜ばれているのは科学の未来館のようなものもございます。
 それら様々な国民が利用していただけるような施設を造るというのも大変大事でございますけれども、今、局長が答弁いたしましたように、私どもとして今これから力を入れようとしておりますのは、やはり学校施設それから研究施設ですね、大学等の研究施設ですとか研究所における大型設備でありますとか、そういったことが喫緊の課題だというふうに考えておりまして、委員のお話のように、あればなおいい、多々ますます弁ずというような箱物でありますよりは、より中心的な、あるいは教育の施設としてどうしても不可欠なものをしっかりしたものにしていくというようなことに私としては力を注いでいくと。
 それから、おっしゃいましたように、大事なことは、箱物でありますよりは、それをいかにうまく運用をして、そして多くの方がそれを、その施設を中心に参加をしたり、楽しんだり、あるいは活用したりというようなことができるかというソフト面を非常に重視していく必要がある時代に入ったのではないかなと考えます。
#35
○岩本司君 ハードよりソフトを重要視するという御答弁で、ありがとうございます。
 次に、「二十一世紀教育新生プランの着実な推進」の中で、「英語教育の改善」と、また「道徳教育の充実」と、これ二項目について質問させていただきますが、「英語教育の改善」の中で、これ新規に「英語教員の資質向上のための研修」と。これ、予算が二億七千四百万円計上されております。この研修の、何といいますか、カリキュラムといいますか、どういう研修なのか御説明いただきたいんですが、これは二週間程度の研修と、しかも年間に大体一万人ぐらいですか、一万人ぐらいの先生方に研修をしていただくというふうに聞いております。国が半分、各県、地方自治体、各県が半分、お互いに出し合って研修をするというふうに聞いておりますけれども、この研修のカリキュラムですね、二週間、大体どういう内容なのか、御説明いただきたいと思います。
#36
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘の点でございますけれども、これは平成十五年度から平成十九年度までの五年間に、すべての英語教員が教員自身の英語コミュニケーション能力を高め、そして実践的コミュニケーション能力の育成のための英語教授力の向上を図ることができるような、そういう研修を都道府県教育委員会において実施するための予算を計上いたしているところでございます。
 そこで、当該研修の内容についてでございますけれども、これは原則といたしまして、夏季あるいは冬季の長期の休業期間中におきまして、おおむね二週間程度で、学習指導要領に示してございます聞く、話す、読む、書くの四領域につきまして、コミュニケーション活動の中でこれは四領域を習得させる英語力や教授力の向上を図る等の研修を行う予定でございます。
 具体的な研修モデルプログラムでございますけれども、少し細かくなって恐縮でございますが、モデルプログラムといたしましては、一つは研修の目的を英語コミュニケーション能力育成のための指導力育成ということに置きまして、指導方法、失礼、研修方法といたしましては、少人数形式によって、講義のみではなくて自らのコミュニケーション能力を発揮させ、演習、発表などの受講者の主体的参加を中心とし、原則英語のみによる研修とするカリキュラムを設定いたしまして、先ほど申しましたコミュニケーション活動と、聞く、話す、読む、書くの四技能の習得を結び付けるような、そういう効果的な指導方法などを扱うことをその研修の中身として盛り込んでいるところでございます。
 私どもとしては、そういうモデルとなるような研修プログラムを提示いたしまして、それを基に具体的にはそれぞれの都道府県の教育委員会において研修計画を策定していただくということになろうかと思います。
#37
○岩本司君 ありがとうございます。
 またもう一方で、「教職員派遣研修」というのが今回計上されているんですね。四億七千六百万円ですね。こちらの英語担当派遣研修の場合は、二か月、大体二百人ぐらい。二百人ぐらいを二か月間派遣するというふうに聞いておりますけれども、先ほどの英語教員の資質向上のための研修の、これはあれですか、国内ですか、先ほどのは国内の研修ですか、それとも二週間海外に派遣するんですか。それともう一点、また別枠で四億七千六百万円計上されております、二百人、二か月派遣すると。この辺、ちょっともう少し詳しく併せて御答弁をお願いします。
#38
○政府参考人(矢野重典君) 最初申し上げました研修は、これはすべての英語教員を対象にして、五か年で二週間研修を行う予定でございまして、これは国内での研修でございます。
 後の御指摘の派遣の研修でございますが、これにつきましては、特に英語教育の指導的な立場にある、そういう教員につきまして、そういう英語教員を更に英語教育の充実を図ることを目的にいたしまして、新たに二か月間、英語圏諸国でございますアメリカ、英国、オーストラリア、ニュージーランド及びカナダを派遣先の、派遣国の対象といたしまして、先ほど申しましたように二か月の研修プログラムもそこにおいて実施するということを考えたものでございます。
#39
○岩本司君 イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダと。カナダの場合は結構フランス語を話す方もたくさんいらっしゃいますし、英語を母国語とするやはり外国、カナダが違うのかというあれじゃないですけれども、そういうところに派遣していただきたいわけでございますが。
 私もこの問題は地方議員の時代から、十年前から取り組んでおりまして、なかなか日本の場合、まあ小学校する場合もありますけれども、高校、大学で英語を勉強してもなかなか英語が話せないのが現状で、じゃ、他国に比べてカリキュラムの内容ですとか教育時間が短いのかというと、そうでもないんですね。しかし、英語が話せない。それは、日ごろの日常活動で英語を話せないから仕方がない面もありますけれども、ヨーロッパ諸国でも英語を日常的に使うわけでもないんですが、子供たちは日本人よりも結構英語を話せるという、そういうデータも出ております。
 それで、ポイントは、英語の先生方も本当にまじめに御努力されているんですが、やはり国民性というのもあるかも分かりませんけれども、英語を母国語とする外国人の先生方からやっぱりヒアリングなり会話を学ぶということがすごく重要なことだというふうに思っております。ですから、そこのところ、すべての一万人の先生方に二週間、これは国内で研修するよりも、私はできれば外国に行かした方が、行っていただいた方が本当に身になるんじゃないかなというふうにも考えております。
 ここのところをもう少し、私もまた何というんですか、研究しながら本委員会で生かしていきたいと思いますが、スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール、これは十六校から今度三十四校増えて五十校、この予算は五十校分の予算だというふうに思いますが、このスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールはすべて英語で授業を行うというふうに聞いております。その希望校が百八校あって、その中の三十四校が新しく選ばれたと。希望校百八校あるんですね。五千八百校の中の百八校が希望して、その中から三十四校選ばれると。
 これはちょっと分かりやすく国民の皆さんに御説明いただきたいんですけれども、希望する普通の学校でそういう、新たにそういうクラスといいますか、別に校舎を替えて作る、何というんですか、スクールをやるのか、一つの高校の中で、何というんですか、そのクラスだけすべて英語でやるのか、その辺のところをちょっと御説明いただきたいと思います。
#40
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘のスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールでございますが、これは英語教育の改善に資する実証的な資料を得ると、そういう目的で英語教育を重点的に行う学校を国公私立を問わず指定をいたしまして、そこで英語教育を重視したカリキュラムの開発でございますとか一部の教科、これはもう英語は当然でございますけれども、英語以外についても可能な教科についてはそういうこともあるわけでございますが、そうした一部の教科を英語によって行う教育、それから大学や海外の姉妹校との効果的な連携方策についてといったような点につきまして実践的な研究を行っていただく実践研究校でございます。
 それを平成十四年度からスタートいたしまして、全国で三十校を指定し、来年度も、来年度につきましてもその数を増やす予定でございますが、そのスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールにおきましては、これは日本人の英語教員とそれから英語指導助手、アメリカやイギリス人等の英語指導助手でございますが、それを活用したチームティーチングによるそういう重点的な英語教育の授業が行われるというふうに、そういった形での英語教育の展開がなされる、そういう研究実践校でございます。
#41
○岩本司君 何か分かりにくいんですが、その先生方は日本人の先生方ですか、それとも外国人の先生方ですか。また、それと先ほどの英語教員の資質向上のための研修、この先生はどうなんでしょうか。日本人の先生が教えるんですか、先生方に。それとも英語を、何というんですか、母国語とする外国人の先生方が教えるんですか。この合わせて二点。
#42
○政府参考人(矢野重典君) 先ほどのスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールでございますが、基本的にはその高等学校の英語担当の教諭、日本人たる英語担当の教諭が教えるわけでございますが、併せてその助手として外国人であるALT、英語指導助手が、の応援を得ながらそういう授業が行われるものでございます。
 また、先ほど申しました二週間のすべての英語教員に対する研修でございますが、これは様々な工夫をして研修についての中身を充実を図っていただく必要があるわけでございますが、その指導者につきましても、当然のことながら日本人である指導者もございますれば外国人である指導者といったような、指導者も含めて、指導者についてはより効果的な研修ができるような工夫をしていただく必要があろうかと思っております。
#43
○岩本司君 ありがとうございます。
 私は、外国人の先生方、外国人の方々とやっぱり慣れるのが僕は本当に重要なことだと思います。やっぱり、ほかの各国の、何というんですか、生徒よりもたくさん勉強しているのになかなか話せないという、こういう現状を変えていくにはやっぱりそういう機会を増やすと。ですから、そこのところを、何というんですか、英語を母国語とする外国人の先生方の導入も、また現場で今英語を教えていらっしゃる先生方の御意見も聞きながら、現場の意見を聞きながら進めていっていただきたいというふうに思います。
 次に、道徳教育でございます。
 これはもう、先日の連合審査でも私は森山法務大臣に、この点もっと道徳教育をしっかり、法曹界もモラルがないというふうに言われておりますけれども、これは本当に重要なことでございまして、この道徳教育の充実の中で、著名人、ほかの地域の方々に新たに百八十人、著名人が百八十人、先生方増やして、またその他という欄で十七人増やされているということでございますけれども、これは、この予算はあれですか、謝礼といいますか、そういう形でお支払われるんですか。
 本委員会でも、墨田区立の本所中学校に視察に行かせていただいたときに、経済界で活躍されている方をお招きして授業をした。そういう、ああいう方々に謝礼を払われているのか、その視察中に質問僕はできなかったんですけれども、その謝礼という意味でしょうか。
#44
○政府参考人(矢野重典君) お尋ねの事業について少し御説明申し上げますと、学校における道徳教育を進めるに当たりまして、地域の人材や多様な専門分野の優れた社会人の協力を得るということは大変大事なことであるわけでございます。そういう趣旨から、文部科学省といたしましては、平成十四年度から特別非常勤講師制度というものを活用いたしまして、地域の人材や多様な専門分野の優れた社会人を、言わば心の先生として配置するために必要な経費の補助を行っているわけでございまして、平成十五年度予算案におきましては八千二百万円を計上いたしているところでございます。
 そこで、その予算の中身でございますけれども、補助事業の、補助対象になる予算の中身でございますが、その予算といたしましては、先ほど御紹介ございましたけれども、言わば著名人の人を約三百人、それからそれ以外の方々として一千二十名ということでございますが、それぐらいな人を対象にいたしまして、その報酬とまた旅費に必要な経費を補助の対象として国がその三分の一を負担していると、そういう補助制度でございます。
#45
○岩本司君 国が三分の一で県が三分の二ですよね。これ、国民の皆さんが大変興味あるのが、もちろんこういうすばらしいことだと思うんです。これ、どんどんやはり取り入れて、一人でも多くの有識者の方やそういう各界で活躍された方の、からの、何といいますか、お話を子供たちに僕は聞かせるべきだと思うんです。
 高齢化社会は大変だ大変だとよく言いますけれども、高齢化社会ということは知識と経験が豊富な方々がこの国にたくさんいらっしゃるということですから、これは本当にすばらしいことで、そういう方々がやっぱり地域の学校の教壇に立っていただいて、伝統や文化、そういうものをやっぱり学び、伝えていただきたいというふうに思うわけであります。
 もちろん、家庭教育も大事だと思います、しつけ等。しかし、近所の方々が、何というんですか、昔のようにしかれるような、そういう社会をつくっていく必要があると思うんですが、この謝礼、大体お一人にお幾らぐらいお支払いになるんですか。
#46
○政府参考人(矢野重典君) これは、予算上の単価でございますけれども、大変失礼ながら、著名人につきましては一回当たり五万九千円を計上いたしておりまして、それ以外の方々につきましては、一時間当たり二千八百九十円の、そういう単価を予算上でございますけれども計上いたしております。
#47
○岩本司君 ありがとうございます。
 これ、でも、受け取らない方っていらっしゃるんじゃないですか。
#48
○政府参考人(矢野重典君) おっしゃるとおりでございまして、正に謝礼をいただくことは本意ではないと、ボランタリーとしてやりたいという方がおいでになりますから、その場合には当然のことながら、謝礼を差し上げることは当然のことながら控えることになっております。
#49
○岩本司君 これ、受け取らない方もいらっしゃると思うんですけれども、半分以上僕はいるんじゃないかなと想定するんですけれども、半分以上かもう分かりませんけれども、それはどうなんですか、昨年はこれ消化されたんですか。受け取らなかったその予算、どこへ行ったんですか。
#50
○政府参考人(矢野重典君) 個々のケースについて、ある方がどうであってある方がどうでなかったということについては、それは私どもは具体的には承知をいたしてございませんで、私どもといたしましては、各県、各市町村においてこれだけの経費が掛かりましたということについて国としての補助をするということでございますので、申し訳ございませんが今のお尋ねのことにつきましてのその具体的な内容は私どもとしては把握いたしておりません。
#51
○岩本司君 結構でございます。
 次に移らせていただきますが、次に大学の構造改革推進と二十一世紀を担う人材育成について質問申し上げます。
 ここでトップ30、二十一世紀COEプログラム、この予算が大体倍ぐらいになっているわけですが、これは昨年よりももちろんこれ倍の、何というんですか、そのトップ30、十校だったですかね、前回。また十校増えたというような認識でよろしいんでしょうか、今年、この予算の中身ですけれども。
 それと併せまして、今度は新規でございますが、特色ある大学教育支援プログラムと、これも何か、トップ30を決めるそのトップ30といいますか、三十人ぐらいのメンバーで委員会を構成してそういう、何というんですか、そういう委員会に係る経費だと思うんですね。これは八千万円計上されております。この関連支援経費で百三十七億円と。そういう三十人ぐらいの方々がトップ30を決めて、百三十七億円をどういうふうに振り分けるというように決めると、そういう認識でよろしいでしょうか。
#52
○政府参考人(遠藤純一郎君) 最初に、いわゆるCOE、研究方面のCOEプログラムの件でございますけれども、今回、予算額、本年度に比べまして倍近くの予算にしてございます。これは分野を、昨年の選定しました分野に加えて新しくまた分野を広げましたので、その分が予算額として増えていると、こういうことになってございます。
 それから、教育面での大学教育支援プログラムについてでございますが、この大学教育支援プログラムにつきましては、これはやはり大学にとって一番大事なのは教育でございますから、教育をいかに活性化していくかということで、平成十五年度から特色ある大学教育支援プログラムと、これを実施をしようと、こういうことでございます。
 そこでは、例えば充実した教養教育あるいは体系的な専門教育の実施など、大学教育の改善に資する種々の取組のうち特色ある優れたものを選びまして、そしてさらにそういうプログラムを是非ほかの大学でも取り組んでいただきたい、事例を広く社会あるいは大学に情報を提供して改善に活用してほしいと、こういうことで実施をするということになってございます。
 御指摘のように、この十五年度の予算成立後に、大学基準協会を中心に考えておりますけれども、大学基準協会を中心に選定のための実施委員会を設けまして、そこで選定の方法、基準、手続等々具体的に御検討をいただきまして、その結果を公表して各大学から公募をして、そして申請のあったものにつきましてその委員会で審査をすると、こういうことでございます。
 そして、今八千万という数字がございましたけれども、これは選定のためのいろんな会議を開催するとか、例えば結果の事例集を作成したりという選定に係る事務経費、言わば事務的な経費が八千万でございます。
 それから、百三十七億という数字がございました。これは、こういう立派な取組をしている大学に対しまして、それを更に支援するために、例えば私立大学でございますと、経常費補助金の中から大学教育高度化推進特別経費というのがございますけれども、その中で教育に直接関連するような経費を優先的に、大学の御希望を聞いて優先的に配分をしてはどうかと、そういう経費を総トータルしますと百三十七億ということでございまして、百三十七億がすべてこの選定されたところに行くということではなくて、百三十七億の範囲の経費につきまして、この選ばれた、選定された大学の希望を聞きながら優先的に配分をしていくと、こういう趣旨でございます。
#53
○岩本司君 大臣にお伺いしたいんですが、要は、まだ委員会のメンバー、三十人、これ決まっていないんですよね。それ、どういう、これは大臣が御指名されるんですか。これ、どうやってこのメンバーをちょっと決められるのか、ちょっと確認という意味でお伺いしたいんですが、その八千万円というのは、その経費ということは、そのメンバーの方は無償でこれ参加されるというようなことですか。
#54
○国務大臣(遠山敦子君) この予算が通りましたらこれの実施に向けて実際的な作業に入るわけでございますが、やはりこのメンバーは、どなたから見ても公平な評価の目を持っておられる方で責任を持ってその優れた大学教育について意見をお持ちになる方という角度で選ばざるを得ないかなと思っております。そのためには、いろんな関係者の御意見も聞きながらメンバーを選んでいくことになると思います。
 やはりそれなりの方々の時間を取るわけでございますので、無償といいますよりは、やはり委員会に御出席いただきましたときはそれなりの謝金もお支払いをし、旅費なども必要であればお払いをするというようなことになっていくのだと思います。
 それから、委員会を開くわけでございまして、恐らく専門委員もかなりお願いしないといけないと思います、その三十人以外にも。そういうようなことを考えますとなかなかこれは手の掛かるあれでございまして、会議場を借りたり様々なことがこの事務費の中に含まれてまいるものと考えております。
#55
○岩本司君 ありがとうございます。
 じゃ次に、育英奨学事業の充実についてお伺いしたいんですが、これは本当に大変もうすばらしいことで、私ども民主党ももう以前からずっと言ってきて、何とか今回六千、失礼、六万八千五百二人の学生さんたちに新たに、そういう学生さんたちが新たにお金を無利子、有利子合わせて借り入れて勉強ができると、もうこういう本当に経済状況厳しい中で、リストラに御両親が遭ったり、もしくは会社倒産したり、自殺者も今年間三万人以上増えているわけですけれども、他界された、親が他界されて子供たちも本当に勉強したくてもできないという、そういう今の日本の現状の中、私はこれ本当にすばらしいことで、本当にもう大臣にも感謝申し上げますが、これで、今回の予算で有利子、無利子合わせて先ほど申し上げました六万八千五百二人の方が勉強できると、お金を借りれるということですが、これは一〇〇%に近いと聞いておりますけれども、逆に何人ぐらいの学生さんが、何というんですか、一〇〇%に近いという、もう一〇〇%というような認識でよろしゅうございますか。
#56
○政府参考人(遠藤純一郎君) 基準に合った方については全員貸与しております。
#57
○岩本司君 ありがとうございます。
 次に、ちょっと多項目にわたっておりますので、私立大学などの経常経費補助、また私立高等学校などの経常費、失礼、経常費助成費補助の充実、この二点について質問させていただきますが、これは、後で特区にもこれは絡んできますので、特区の問題のときにもちょっと併せて質問させていただくとは思いますが、そうですね、失礼、これはちょっと特区に併せて質問させていただきます。
 それでは次に、宇宙開発について質問させていただきますが、今回の予算、トータルでは五十三億一千四百万円削減されているわけですが、その中でも、先月本当に悲しい事故が起こりまして、NASAのスペースシャトル・コロンビア号の事故でございます。このコロンビア号のプロジェクトに対しまして、我が国もNASAと協力しながらこのプロジェクトに参加してきたというふうに聞いております。
 それで、私、先月イラクに行ってきまして、ちょうどその一昨年前は、九・一一のテロの後、アフガニスタンに行ってまいりました。日ごろ、何というんですか、国会議員は海外、よく国民の皆様方から、税金使って海外視察なんかへ行くのに、そういう、こういう自衛隊の皆さんにインド洋まで来てもらうとか、そういう議論をするときに、自分たちは手を汚さず何やっているんだという意見も大変多いんですね。だから行ったわけじゃないんですけれども。もうやっぱり現場を見ると、見識を広げるという意味でも、そういう何というんですか、そういう国民の皆様の声を反映してという形で行かせていただきまして。
 当時、危険度五にアフガンも指定されておりまして、日本人は外務省から、全部、もうアフガニスタンからも、何というんですか、海外に、アフガニスタン外に出ていかなきゃいけない状況の中のアフガニスタンの訪問でございまして、大変非常に、何というんですか、パキスタンからアフガニスタンに行くその飛行機の手配が大変難しくて、結果的にUNの、国連の飛行機、もうこれ現地で、もちろん現地の大使館員の方も、やっぱり責任になりますから、撃ち落とされるかも分からないという、そういう状況なもので、私ども四人で、議員四人で行ってきたんですけれども、そのときに、一人頭五十で二百数十万円掛かったんですね、アフガニスタンに行くのに。
 また、帰って、アフガニスタンに着いて、その飛行機のパイロットと副操縦士さんですか、そういう方々が、この時間になったらもう戻りますよと、その時間に帰ってこなくてももう戻りますと、そういう条件だったんですね。その金額というのは、その機体や、ガソリン、オイルは結構もうアフガンですから安いんですよね、中近東安うございまして、水の方が高かったりする場合もあるんですけれども、そのパイロットの方々に対する保険といいますか、そういう御家族の方のために、その保険代と機体に掛ける保険の料金のようなもので、それは行って無事帰ってこれたんですけれども。
 今回のスペースシャトル・コロンビア号の乗組員の皆様方の御家族に対して、これはNASAもいろいろ配慮というか、されていると思うんですが、日本とアメリカでは保険のシステムもちょっと違いますけれども、計上を、去年から今年に掛けて、このプロジェクトに対して予算がちゃんと入っていると思うんですが、見舞金といいますか、事故の後、何というんですか、そういう形での、プロジェクトに対しては日本はお金出すけれども、ああいう事故が起こったら知らぬ、知らんぷりといいますか、そういうわけにもいかないと思うんですけれども、その辺はどうですか。
#58
○政府参考人(白川哲久君) お答え申し上げます。
 今、先生御質問ございましたコロンビアの事故でございますけれども、二月一日でございますが、十六日間の飛行を終えまして地球にもう帰還をする際に事故が発生いたしまして、空中分解を起こして帰還に失敗をしたわけでございます。御搭乗の方々は全体で七名いらっしゃるわけでございますが、うち一名はイスラエルの宇宙飛行士、残り六名が米国籍の宇宙飛行士でございまして、全員がこの事故でお亡くなりになったわけでございます。
 それで、今、先生御指摘の、こういうお亡くなりになりました搭乗員の方々の遺族に対してどういうふうな手当てをやっておるかということでございますけれども、私ども承知をしておりますところでは、NASAは、特に家族に対するケアでございますが、それは大変力を入れておりまして、日本人の宇宙飛行士もヒューストンにいるわけでございますけれども、そういう方々も、何と申しますか、そういう方々の力もかりながら、家族の方々が落ち込まないように、いろんな配慮をしておるというふうに伺っております。
 ただし、先ほど、それについて日本側の方から金銭面の貢献をしておるかというふうな御質問もあったかというふうに思いますけれども、私ども、今回のコロンビアで行われました実験につきまして参加をいたしましたので、経費を支出をしておるわけでございますけれども、今回お亡くなりになりました宇宙飛行士の遺族に対して特別な支出をするということはいたしておりません。
#59
○岩本司君 私は、これは何らかの、私は、何というんですか、配慮をしていただきたいというふうに思います。これ、ちょっと少し検討していただけませんでしょうか。要望させていただきます。
 それと、国際宇宙ステーションの計画ですね。この国際宇宙ステーションはもちろんアメリカが中心になって、何というんですか、これを、国際宇宙ステーションの開発を行っているわけですが、日本としてもかかわっているわけでありまして、この、何といいますか、こういう景気が悪いときに、国民の皆さんの中には、ロケットを飛ばしてそれ何かプラスになるのかとか、その前に自分たちの生活もできない状況の中で国としてどうなんだというような御意見もあるんですね。ただ、私は、この宇宙開発というのは大変重要なことでございまして、特に日本の今から産業を引っ張っていくようなそういう役目も果たさなければいけないというふうに思うんですが。
 御説明いただきたいのは、アメリカのNASAはもう長期的に計画されていると思うんですけれども、この国際宇宙ステーションを作った後、これは、目的といいますか、最終目的というのは、分かりやすく言えば、火星に将来人類が住めるようになるための第一段階のプロジェクトというような認識でよろしいですか。
#60
○政府参考人(白川哲久君) 今の点にお答えいたします前に、先ほどの問いに関連いたしまして補足をさせていただきたいというふうに思いますけれども、事故が起こりました直後には、日本といたしまして、小泉総理からブッシュ大統領あてに、それから遠山大臣からはNASAのオキーフ長官あてに、御家族を含めまして、お悔やみのメッセージを送っていただいておりますし、それから、その後、追悼式がアメリカであったわけでございますけれども、その追悼式には渡海副大臣が出席、日本を代表いたしまして出席をする等の礼は尽くしておりますので、追加をさせていただきます。
 それから、今の国際宇宙ステーション計画の目的についての御質問でございますが、先生も御指摘のように、これは世界的に十五か国で共同で実施をする国際協力プログラムでございまして、まず基本的には、宇宙という非常に特殊な環境、例えば重力がほとんどないとか真空度が非常に高いとか、そういった地上では得ることができないような環境を利用いたしまして新しい材料や創薬に関する実験を行うとか、地球観測や天体観測、さらには教育などの自然科学以外の分野の利用といった様々な取組が予定をされておるわけでございますけれども、その中の一つの目的といたしまして、宇宙環境が生物に及ぼす影響の調査というのが入っておりまして、将来的な火星の探査が、今の段階で計画に上っておるわけではございませんですけれども、仮に、そういう挑戦をいたしますためにはかなり長期にわたって宇宙飛行士が飛行をする必要がございまして、そういうことが宇宙飛行士に対してどういう影響を与えるかというふうなことにつきましては、この国際宇宙ステーション計画の調査の一環として盛り込まれておるところでございます。
#61
○岩本司君 アメリカのNASAは、二〇〇四年度予算で、火星探査で二〇〇四年度予算では五百七十、六百数十億円の予算を計上しているんですけれども、トータルで火星探査で一千五百億円と。ただ、日本の場合はまだまだこういう科学技術のトータル的な予算もアメリカの十分の一なわけですね。
 十分の一ですから、もちろん宇宙開発事業団ですとか航空宇宙技術研究所、また宇宙科学研究所、この三特殊法人を、独立行政法人を統合して、宇宙航空研究開発機構に一つにまとめまして、今から一つに焦点というか、絞って予算を付けて開発費に充てていくというふうになっているわけですけれども、現時点の日本の火星に対する、火星の探査までは行きませんけれども、どういう研究がなされているのか、もし答弁できればよろしくお願いいたします。
#62
○政府参考人(白川哲久君) 先生、今御指摘ございましたように、NASAの方では、将来的な火星探査、それがどういうふうな形で実行可能であろうかというふうな基礎的な勉強は進めておるというふうに我々伺っておりますけれども、今、先生の御趣旨が有人による火星探査ということでございますれば、我が国はまだ残念ながらそこまで視野に入れた計画を持っておるわけではございません。
 ただし、宇宙科学の分野では、これはやがて、この十月には、今、先生御指摘の新しい機関に統合されるわけでございますけれども、現在の宇宙科学研究所、ここは惑星探査につきましても大変実績がございまして、そういった科学的な研究の分野では日本もかなりの実績を積んでおるというふうに考えております。
#63
○岩本司君 アメリカの十分の一の予算と、日本はですね。しかし、その十分の一の予算だけじゃなくて、アメリカの場合は、何というんですか、軍事費というか、そちらの目に見えないバックアップもあるわけですね。ですから、単に十分の一の予算じゃもうそれには追い付かないぐらいの、アメリカはもう進んでいるわけですけれども。
 それで、絞って、宇宙航空輸送システムの研究開発にこれはもう絞ったと、それを世界最高レベルとしてもうこれに集中して、いろんな研究開発するんではなくて、予算がアメリカの十分の一ですから、これに絞って、今から日本としてはこれ行くんだというふうに私は聞いておりますけれども、現実的には、HUAロケット、もうこれに絞って今から開発を進めていくということだと思うんですが、そうやって絞った場合に、今アメリカはそこまで、火星の話をしましたけれども、そこまで進んでいるんですが、これ、絞った場合に大体どのぐらいまで、これもちろん計画されていることでしょうから、どのぐらいまで技術的にアメリカに追い付くのかと。無人であれば、もう、しかしこれは、HUA無人ですからね。無人であれば技術的に、火星の、アメリカがプロジェクトを今組んでやっていますけれども、それの手助けになるぐらいまで行くには大体何年ぐらい掛かるのか、ちょっと御答弁をお願いします。
#64
○政府参考人(白川哲久君) 大変難しい御質問でございますけれども、まず現状を御説明をしたいというふうに思うわけでございますけれども、先生今御指摘のように、こういった宇宙開発を進めていく上では、やはりその輸送システム、これをまずきちんと確立をするということが根幹を成すわけでございまして、それなくしては宇宙開発・利用を進められないわけでございますから、ここは一番宇宙開発の中でも基本的に重要なところでございます。
 それで、御指摘のように、私どもは我が国の自立的な宇宙開発・利用活動を支えるということでHUAロケットを基幹ロケットというふうに位置付けまして、そこに一番の注力をしておるわけでございます。このHUAのロケットの、何と申しますか、世界的な位置付けということを考えてみますと、明後日にも五号機の打ち上げが予定をされておりまして、これまで、昨年の十二月まで、初号機から四機連続成功をしておるわけでございまして、もちろん無人でございますけれども、このクラスのロケットという意味では世界最高水準の信頼性を獲得すべく着実に歩んでおるというふうに申し上げてよろしいかというふうに思うわけでございます。
 しかしながら、世界のロケット打ち上げのマーケット等を考えますと、やはり信頼感をきちんと確立する必要がございますから、そのためには二つ重要な点があるというふうに思っておりますが、一つは、明後日の五号機を含めまして更なる成功の実績を積み重ねること、これが第一点でございます。もう一つは、更により高い信頼性を目指しまして品質の向上等に努めるということが必要だというふうに思っておりまして、そういう観点から、平成十五年度から信頼性革新プロジェクトという新たな予算の項目を立てまして、より高い信頼性を目指すべく努力を続けておるところでございます。
#65
○岩本司君 ありがとうございます。
 これが、こういう税金を使うわけですから、これがやはり日本のこの国の未来の産業にやっぱり結び付いていかないとなかなか長続きもしませんし、国民の理解も得られませんし、今の日本の現状を考えても、やっぱり産業に結び付いていくような、そういう産業界との連携といいますか、大変これはもう難しいんですけれども、そういうところも考えていかなきゃいけないんですが、今までは日本は、敗戦後、本当にもう食べるものもない中からここまで、もう国民の皆様方、先輩方の力でここまで豊かになったわけでありますが、今、頭打ちとも言われておりますけれども、今からやはりこういう産業に結び付くような、この日本を引っ張っていくような、そういう役割を担っているわけでございまして、このロボット開発については今回の予算には全然入っていないんですね。無人であれば当然ロボットの技術とかも開発していかなければならないと思うんですが、産業用ロボットは世界的にも民間企業が結構優秀な成績を収めているんですけれども、このロボット開発について、これ、どういう形で盛り込まれているのか、予算に、御答弁をお願いします。
#66
○政府参考人(白川哲久君) 宇宙分野でのロボットの研究開発につきまして御質問ございました。
 先生御指摘のように、日本は、これは宇宙関連ということよりも、特に産業利用等の面で、最近はそのほかのいろんな分野でロボットの研究開発も大変盛んな国でございますし、ポテンシャルも非常に高いというふうに考えております。
 そこで、宇宙分野でございますけれども、宇宙分野におきましては、宇宙空間におきまして非常に大型の構造物を自動で組み立てる、そういった仕事。あるいは、宇宙に打ち上げましたいろんな装置の交換とか人工衛星の点検、修理、そういったことを可能とするような技術の取得、これが宇宙用ロボットの研究開発の目的になるわけでございます。
 これまでもかなり実績がございまして、二点ほど御紹介いたしますと、平成九年にスペースシャトルのディスカバリー号におきまして、宇宙ステーション計画で使う予定にしております日本の実験棟「きぼう」でございますが、それの構成要素の一つといたしましてロボットアームが付いておりまして、それの飛行実証試験をこのディスカバリーを使ってやらせていただきました。さらに、同じ年、平成九年でございますが、これは日本独自の技術で技術試験衛星のZ型というのを打ち上げまして、そこでは、世界で初めて無人での軌道上における装置の交換とか、地上からの遠隔操作によってこれを動かすとか、あるいは世界で初めて自動操縦による無人宇宙機のランデブー・ドッキング実験、これに成功いたしました。ということで、宇宙の関係のロボットの分野につきましても、基礎技術の蓄積はだんだん図られておるというふうに我々考えております。
 それで、今後でございますけれども、これは先ほど申し上げましたが、宇宙ステーションの計画には私どもは実験棟「きぼう」をもちまして参加をするわけでございますけれども、この「きぼう」には、船外において実験装置等の交換を行うためのロボットアームが付くことになっておりまして、これを開発をしておりまして、今回のシャトルの事故によりまして打ち上げの時期がどういうタイミングになるかということ、協議が必要でございますけれども、それの打ち上げに向けての準備を進めているところでございます。
#67
○岩本司君 ありがとうございます。
 日本の産業を引っ張っていくという観点から、関連して、海洋研究開発、これについて質問させていただきます。
 御承知のとおり、我が国はエネルギー、オイルですとかそういうのがないわけで、ほとんどもう他国に頼って私ども日本国民は生活しているわけでございますが、東京大学の研究グループがメタンハイドレートを沖縄県の石垣島沖ですか、そこでたしか見付けたと。それ共同で見付けたのかちょっと僕は詳しく分かりませんけれども、新しい新エネルギーのメタンハイドレートが日本の国の周りにたくさん埋まっているという言い方が望ましいかどうか分かりませんけれども、あるんではないかと、新エネルギーですね。
 これについて、これも海洋研究開発費はまた削減されているんですけれども、私は、今七隻あるんですかね、そういうメタンハイドレートですか、そういう発見するその船が。これはアメリカ、すべてアメリカと比べて、意識しているわけじゃないんですけれども、ただアメリカは進んでいますから、そこと比べて、今、現時点では日本が大変進んでいるというふうに聞いておりますけれども、特に、メタンハイドレートだけではなくて、海洋研究開発については海の底の微生物ですか、そういうのがすごく産業に生かされていて、例えば洗剤、これブランド名申し上げていいかどうか分かりませんけれども、「アタック」とかありますよね、洗剤の。ああいうのもそういう微生物の方から、微生物からそういう研究開発によってできたそういう洗剤だというふうに聞いておりますけれども。
 そういうロボットですとかこういうメタンハイドレート、またこういう新しい日本の産業を引っ張っていくような分野ですから、私はこれちょっと、もっとほかに、一番始めに冒頭大臣に箱物の質問したのは、やはりこの限られた予算の中で削るところは削って使うところには使っていくと、トータル的に縦割りじゃなくてやっぱりそれをまとめるのが大臣の仕事ですから、その辺のことでちょっと冒頭お伺いしたんですが。
 この海洋研究開発について、何というんですか、もちろん経済産業省がそういう産業とのパイプ役を担っているわけですが、文部科学省としては、そういうメタンハイドレートですとかそういう微生物のそういう研究というか、発見するのは文部科学省の責任ですよね。文部科学省がやっぱりどんどんそういうのを見付けていって、それを経産省につないでそれを産業化していくというようなことですけれども、それで、現在の七隻そういう船があるということですけれども、もう少しこれを増やすべきだと私は思うんですけれども、現状とその取組と、こういう交渉をしたけれども駄目だったとか、何かそういう御意見、そういう何というんですか、お考えといいますか、これ大臣によろしいですか、お伺いして。じゃ、そうですね、細かいことですからよろしくお願いします。
#68
○政府参考人(白川哲久君) 御説明申し上げます。
 先生、今正に御指摘のとおり、日本はもう周囲を海に囲まれた海洋国家でございますので、海洋科学技術の振興の重要性、これはもう言うまでもないことでございますし、今正に先生御指摘のとおり、海洋にはいまだに利用されていない資源がいろんな格好で残されておるわけでございます。そういうことで、エネルギーとかいろんな有用資源の供給源となる可能性を有しております海洋、これの、もちろん環境保全ということを念頭に置く必要があるわけでございますが、これの持続的な利用ということは大変重要な研究開発の分野であるというふうに考えております。
 予算的な面でちょっと御紹介いたしますと、今御審議をいただいております十五年度の予算案でございますが、この中で政府全体の海洋科学技術関係経費は八百八十六億でございまして、これは対前年度三%程度伸びております。それから、文部科学省の予算でございますが、これも大変厳しい財政状況の中でございますけれども、御審議いただいておりますこの十五年度予算の中では、ほぼ対前年度同額ということで四百七億を計上させていただいておりますし、それから、せんだって御承認いただきました十四年度の補正予算、ここでも百五億円という経費を認めていただいたわけでございます。
 これらの予算を使いまして、私どもは所管の海洋科学技術センターあるいは東京大学の海洋研究所等におきまして、海洋の持続的な利用を図るという観点から、観測船等を用いた全地球規模の海洋観測あるいは深海調査研究、それから、先ほどこれも先生の方から御指摘がございました海洋といった極限環境下での有用資源、そういうものの探索や利用研究、それを推進をしておるところでございます。
 それで、先生からの具体的に御指摘がございましたまずメタンハイドレートでございますけれども、これにつきましては、これも正に先生おっしゃいますように、ある試算によれば、日本近海にも我が国の天然ガスの消費量の約百年分ぐらいのメタンハイドレートが存在する可能性があるという、そういう試算もあるわけでございまして、国としても非常に重要な研究開発の項目であろうというふうに思っております。
 この面におきましては、これも先生おっしゃいましたように、経済産業省の方で非常に大きな開発計画が十三年度からスタートしておりまして、十四年度の予算額で五十五億、十五年度の予算で百億円の計上をされまして、このメタンハイドレートを経済的に掘削、生産回収するという、そういう計画を進められておるところでございます。
 私どもでございますけれども、これも先ほど先生お話ございましたように、東京大学の海洋研究所でメタンハイドレートの生成過程や堆積物中の移動のプロセスといった基礎的な研究をやっておりますし、それから海洋科学技術センターでございますが、七隻というお話がございましたですけれども、実は現在、非常に大きな新しい船を建造中でございまして、これは完成いたしますと人類未踏のマントルまで達成する能力を持ちます地球深部探査船「ちきゅう」というのを今建造しておるところでございます。これは必ずしもメタンハイドレートの探索を目的といたしました探査船ではないわけでございますけれども、このような新しい能力を有する船ができ上がりますと、これまでは掘削調査ができなかったような場所につきましてもそういう調査が可能になりますので、こういう新しいプログラムにつきましては、是非重点化を図りまして、今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
#69
○岩本司君 どうぞよろしくお願いします。
 今、もうアメリカとイラクで戦争を始めましたけれども、御承知のとおり、イラクはオイル埋蔵量、石油原油埋蔵量世界で第二位で、アメリカ合衆国、ブッシュ大統領が名指ししたお隣のイランは天然ガスの埋蔵量が第二位でございまして、今こういう緊迫した状況の中、やっぱり我が国独自でエネルギーを開発していかないと、やっぱり私たちの未来の子供たちのことを考えると大変もう不安でございまして、私はそういう観点からも、アフガニスタンだけじゃなくて、その近隣諸国の、これは僕、行政監視委員会で質問したんですが、イラン・ハラジ外相にもお会いしまして、やっぱり日本の未来の資源を考えて外交も展開していかないと、すごく非常に危険で不安で、本当にもう頭を抱えているわけでありますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 それから次に、科学技術・理科大好きプラン、その中で科学技術理解増進で四十五億九千百万円計上されているんですね。これは日本科学未来館の整備運営等というか、そういうところだと思うんですけれども、そういう、何というんですか、もちろん民間企業じゃありませんのでそこでもうけろとまでは言いませんけれども、余り赤字を出し過ぎてそれの埋め合わせに予算どんどん入れて、ほかに使わなきゃいけない、必要な、日本の未来の責任を持たなきゃいけない、そういう分野の予算を削られていくというようなのはちょっと非常に困るんですけれども、科学技術理解増進でこの四十五億九千百万円、これちょっと内容、短く説明してください。
#70
○政府参考人(白川哲久君) 今、先生御指摘の科学技術・理科大好きプラン、平成十五年度の予算のポイントを御説明いたしますと、先生冒頭、スーパー・イングリッシュ・ハイスクールの話を触れられておりましたけれども、この分野では、平成十五年度は理科や数学に重点を置いたカリキュラム開発、あるいは大学や研究機関等との効果的な推進方策についての研究を実施をするということでスーパーサイエンスハイスクール、この計画を進めております。
 そのほか、大学や公的研究機関、民間企業等と教育現場との連携を推進をするということでサイエンス・パートナーシップ・プログラム、こういった科学技術・理科教育施策を総合的、一体的に実施をする、これが科学技術・理科大好きプランの内容でございます。
#71
○岩本司君 ありがとうございます。
 担当者の方から御説明いただいたんですけれども、本来であれば担当副大臣、今日何か、科学技術の担当の副大臣の方に僕はお伺いしたかったんですけれども、今日は何か用事があるから、忙しいからということで何か来れないらしいんですけれども、山崎派の副大臣ですから、別に私、モラルについて聞きませんから、そんなもう御心配ないから、ちゃんとできれば来てくださいというふうにお伝えいただきたいと思いますけれども。
 次に、特区についてお伺いします。
 教育、医療、福祉、農業などの生活者向けサービス分野への株式会社参入は、原則としてこれまで禁止されていたわけであります。総合規制改革会議などの議論を受けて、株式会社による学校経営、学校法人以外への私学助成の実現といったこれまでの文教行政の考え方の大転換が迫られているわけであります。
 文科省は、当初、学校の持つ公の性質、学校経営に求められる安定性、継続性を理由に株式会社の参入を拒んできたわけであります。明治以来、我が国の文教行政の責任を担ってきた文部科学省の確固たる信念、また考え方が存在するはずでありますが、当初、文部大臣も最初もう反対だったわけでしょうけれども、何といいますか、ここに来て学校への導入が強く求められている背景をどのように考えられているのか。また、学校教育をサービスの提供という観点でとらえることをどのようにお考えになるのか。大臣、ちょっと御所見をよろしくお願いします。
#72
○国務大臣(遠山敦子君) 委員御指摘のように、日本の学校教育は、その設置者は国、地方公共団体又は学校法人ということで、しっかりと責任を持って質の高い、一定水準の教育を展開できる者が設置するという法体系で来てまいっております。
 今回の構造改革特区は、全く別の観点からでございますが、地方公共団体あるいは民間団体のいろんな発想を、これを重視をして、そしてそこのいろんなアイデアといいますか、そういうものを生かして日本を活性化しようという考え方でございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、本来あるべき学校教育の持つ公共性、安定性、継続性といったものはしっかりと守りながら、いいアイデアで、しかもそういったセーフティーネットがしっかり保たれるようなものについては、これは認めていくというふうに判断したわけでございます。これは特区でございますので、全国に及ぶということでございませんし、そのセレクトされたアイデアというものを生かしていく。それによって日本の経済の活性化ということにもなりますし、私としては、経済の活性化のためといいますよりは、教育の活性化につながっていくものであれば、これはプラスとして見ることもできるかなというふうに考えたわけでございますが、先ほど申しました、特に株式会社につきましては、その地域のニーズといったものをしっかりと見極めることと、それから教育の質の確保、あるいはそこに学ぶ子供たちについては一回限りの人生でその時期学ぶわけでございますから、その子供の利益に十分配慮した上で、条件も付けた上でこのプランについて私どもとして協力をしていくという判断を取ったわけでございます。
#73
○岩本司君 ただ、これは今後全国区への昇格の可能性もあるわけでして、特区だからといって、良かったらどんどん全国的に取り入れていくと総理はこの間おっしゃっていますから、ですから、私ども民主党としてこれ確認をさせていただきたいんですが、やっぱり全国の教育に関する皆様方がすごく関心がある特区法改正案第十二条についてお伺いします。
 これちょっともう時間の関係で、私、全部確認してこれは議事録に残していただきたいんですけれども、ちょっと簡単にというか、ちょっと発言早目にお願いしたいんですけれども、答弁を。ちょっと急いでいただきたいと思います。
 まず、十二条の第二項に掲げられております学校設置会社に求められている要件について、一号に挙げる文部科学省令で定める基準の具体的な中身、また学校の経営に必要な財産の具体的基準、また役員に求められる必要な知識又は経験の中身、役員に求められる社会的信望、この中身、まずこれが一点。
 次に、これちょっとまとめていきます、時間の関係上。
 第五項、十二条の中の第五項に挙げられております地方公共団体による株式会社立学校への評価についてでございますが、実際にはだれが評価を行うのか、どのような評価が行われるのか。また、特区における大学等の設置認可はどのように行われるのか。特区における大学等への評価はだれが行うのか、どのように行われるのか。また、評価結果は何をどこまでどのように公開するのか。これが第五項についてですね。
 次、第七項に挙げるセーフティーネットについてお伺いします。学校の経営に現に支障が生じた場合というのはどのような状況か。あと、セーフティーネットを発動する際の手続、経営危機の認定、これどのように行うのか。あと、転学のあっせんその他の必要な処置、この具体的な中身ですね。
 あと、次、第八項行きます。第八項に挙げる設置認可、変更命令等に際しての意見聴取についてですが、意見を聴くこととされている審議会その他の合議制の機関と、これは何かですね。
 あと、第十項に挙げる、今度は十項ですが、教育の調査、統計その他に関し必要な報告書について具体的に何を求めるのか、どのように使うのか。
 これちょっと長いんで、大変申し訳ないんですが、ちょっと時間を急いでいただいて、よろしくお願いします。
#74
○政府参考人(加茂川幸夫君) お答えをいたします。
 いわゆる特区法改正法案、改正案の第十二条の各項についてのお尋ねでございます。
 順にお答えをいたしますが、まず第二項の施設設備についての文部科学省令で定める基準についてでございますが、これは現在文部科学省令として制定されております学校種別ごとのそれぞれの設置基準を指すものでございます。現在ございます設置基準に従ってということでございます。
 また、学校の経営に必要な財産につきましては、学校を経営するに必要であると客観的に考えられる程度の財産、一般には資金等でございますが、これを保有をすることを求めるものでございまして、具体的には設置認可を行う地方公共団体において基準等を設定して判断をすることになるということでございます。
 また、同項二号、三号に定めます役員に求められる必要な知識、経験あるいは社会的信望についてでございますが、これは学校を設置する株式会社の役員に一定の資質を求めるものでございまして、具体的には知識と申しますのは学校教育一般に対する認識あるいは見識、学識等をいうものでございますし、経験につきましては教員の経歴がある、あるいは学校法人の役員の経験があるといったことを念頭に置いておるものでございます。さらに、社会的信望につきましては株式会社の役員全員が備えることを求めておりまして、例えば脱税でございますとか刑事法違反歴、そういったことがないことなどを想定をしておるものでございます。
 また、同条第五項にございます評価についてのお尋ねでございました。今回の構造改革特区におきましては、株式会社による学校設置を認めるに当たって、当該学校の教育の質等を担保するために教育状況などについて評価を行うことが必要であると考えまして、高等学校以下の学校を設置する場合には、その教育状況などについて特区認定を受けた地方公共団体が、地方公共団体が評価を行うこととしておるところでございます。
 また、一方、大学等を設置する場合につきましては、文部科学大臣が設置認可を行いますけれども、その教育研究の状況につきましては、既存の制度でございます国公私立大学と同様に適用になります学校教育法に基づくいわゆる認証評価機関による評価を受けることになるわけでございます。
 なお、特区認定を受けた地方公共団体による評価につきましては、広く一般に公表することを求めておりまして、学校選択あるいは修学の継続をする上で必要な判断材料として活用できるようにするため、できるだけ詳細な公表が望ましいと考えております。しかし、具体的な公表内容、方法につきましては、評価を行います地方公共団体の判断によることになるわけでございます。
 また、七項についてでございます。学校の経営に現に著しい支障を生じる場合等についての判断でございます。場合としましていろんな場合があろうかと思いますが、例えば教育を行うために必要な資金を確保すること、その見通しが立たなくなった場合、そういったケースも考えられますし、また負債が多額に上りまして校地、校舎が債権者に差し押さえられる、そういう場合があってはならないと思っておりますが、そういったケースのようなときに学校教育を継続できなくなるおそれがあると私どもは考えるわけでございまして、こういった事態が生ずるおそれがある場合も含め、特区認定を受けた地方公共団体が必要な措置を講ずることとしておるわけでございます。
 どのような事態において具体にどういう措置を講ずるかにつきましては、当該地方公共団体の判断に基づいて対応することになると私ども考えてございます。具体的な措置の内容につきましても、当該地方公共団体が、あくまでも子供、学生等の立場に立ちまして、最も適切な措置を選択すべきであると考えておるわけでございます。特にセーフティーネットの関係で申しますと、近隣学校への転学のあっせんのほか、例えば学校が小中学校のレベルの場合であります場合には、できるだけ当該児童生徒の希望にかなった公立学校の受入れのあっせんでございますとか、他の学校についての転学情報あるいは修学相談に応ずる情報提供や対応、きめ細やかな対応が考えられておるわけでございます。
 また、十項についてのお尋ねがございまして、必要な報告書の提出等でございます。この具体的な内容につきましても、当該認定地方公共団体が具体に判断をいたしまして、どういう場合にどの程度の報告を求めるかの判断をゆだねたいと思っておるわけでございます。
#75
○岩本司君 ありがとうございます。
 ちょっともう時間の関係で、本会議が十二時半から控えておりますので、ちょっと、十八分までということでもうあと二分ちょっとしかないんですが、私、御紹介させていただきたいんですが、先月イラクに行ってまいりまして、向こうの学校を見てまいりました。子供たちともちょっと、いろいろ子供たちの意見も聞かせていただいたんですが、通訳を入れて日本は好きですかと言ったら、好きですと言っておりました、ここで御報告をさせていただきますけれども。何で好きですかと言ったら、公平な国だからというふうに子供たちは言っておりました。
 これ、子供たちが向こうで絵をかいたんですね。(図表掲示)これは学校の先生が戦争の絵をかいてくれと言ったわけでもないんですよ。子供たちがかいた絵をちょっと見ていただきたいんですけれども、戦争で、何というんですか、人が死んでいる絵ですとか、たこ揚げしているところにロケットが飛んできている絵とか、これ回しますので、もしよかったらこれ見ていただければというふうに思います。
 ちょっと今回、重要なIAEA。このIAEAには日本からは文部科学省から二人派遣されているわけでございまして、現地でIAEAの査察官の竹田さんともお会いしました。しかし、今、日本から二人行かれていたんですけれども、派遣の期間が一月ちょっとですものね。しかも、アラビア語は分からない、カーナビが付いているわけでもない。IAEAからここに視察に行ってくれと言われて、道に迷ってたどり着かない日もあるらしいんですよ。
 これは、文科省は本当に責任が重いと思うんですよね。戦争を止めて査察を延ばす、そういうことができたのは、文部大臣、あなたかもしれなかったんですよ、この戦争を起こさないことができたのが。これは別に大げさじゃなくて本当なんですよ。それはブリクス委員長に対しても、今、日本から二人しか派遣していなくて、こういう査察でいいんですかと。
 現地で会ったら、いや、実は今日ももう道間違えたんですよねと。査察の場所に行けなかったと。しかも、そういう方が、確かに核のそういう分析に関してはプロかもしれませんけれども、現地にたどり着いたとしても、そういう、何というんですか、この辺に隠しているんじゃないかとか、そういう勘とかそういうようなのはないわけですよね。ですから、その辺のことも含めて私はもう国連に対しても訴えていただきたかったんですけれども、最低でも、向こうはもう手を上げて、どうぞと言っていたわけですから。
 ただ、もう今更こういうことを何で言うんだと言われるかもしれませんけれども、やっぱり反省は向上のもとでございますので、やはり次につなげていかなければいけないと。しかも、一刻も早くこのことをまた訴えていただいて、何というんですか、一日も早くこの戦争をちょっともう止めていただきたいと、そういうふうな訴えをお願いしたいというふうに思います。
 ちょっともう時間が、もう十八分過ぎましたけれども、戦争が一日も早く終わりますことを祈りまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#76
○委員長(大野つや子君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#77
○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成十五年度一般会計予算外二案中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#78
○山本香苗君 公明党の山本です。
 高校中途退学者は毎年十万人を超えております。高校生全体の数が減少していく中で中退者がさほど減っていないということもありまして、中退率というものは増えております。
 まず、この傾向につきまして大臣に、どう御認識していらっしゃるのか、お伺いいたします。
#79
○国務大臣(遠山敦子君) 平成十三年度の公私立高等学校の中途退学者数、約十万五千人でございまして、平成十二年度に比べて約四千人は減少いたしましたけれども、十万人を超えるということで、これは大変大きな数字だと思います。中退率二・六%で、ここ数年横ばいとなっております。
 こうした高校中退の原因あるいは背景というのは様々であると思いますけれども、概括的に理由をちょっとひっくくって申し上げますと、一つは学校生活、学業不適応、そういうことを原因とする人が三八%。進路変更のため、いろんな別の学校、類似のところへ行きますとか、あるいは職業を持つとかいうことだと思いますけれども、そういう人たちが三六%であるわけでございます。そういう状況というのは、私どもとしても真剣に受け止めなくてはならないというふうに考えております。
#80
○山本香苗君 この中退者を減らすためにいろんな施策を取っていらっしゃると思うんですが、どういった、具体的な取組についてお教え願えますでしょうか。
#81
○政府参考人(矢野重典君) 高等学校中途退学者問題への対応に当たりましては、文部科学省では、高校生の多様化ということを踏まえまして、一つには、高等学校教育の多様化、柔軟化を進めるということ、また二つには、個に応じた手厚い指導を行うこと、さらには、開かれた高等学校教育の仕組みを整えること、こうしたことを柱といたしました総合的な取組につきまして、各都道府県教育委員会に対しまして通知を行って、これまで指導を行ってきているところでございます。
 また、この通知を踏まえながら、具体的には、例えば中学校における進路指導や高等学校の入学者選抜の改善といったようなこと、また単位制高校や中高一貫高校、それに総合学科など多様な選択を可能とする学校の設置といったようなこと、そして高等学校における教育課程の弾力化、多様化ということを進めまして、個に応じた生徒指導の充実といったようなことなど様々なこれまで取組を進めてきているところでございまして、今後とも引き続きこれらの取組を推進いたしまして、一層きめ細かな教育相談あるいはガイダンス等を実施することなどによりまして、高校中退問題への適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
#82
○山本香苗君 ありがとうございます。
 いろいろされていらっしゃる、平成五年、六年度ぐらいからこういった取組をされていらっしゃるとお伺いしたんですが、いまだこの中退率というものは減少傾向になっていないという状況なんですけれども、これについてどういった御分析をされていらっしゃいますでしょうか。
#83
○政府参考人(矢野重典君) 冒頭、最初に大臣の方から高校中退の原因、背景について御説明申し上げましたが、様々な理由があるわけでございまして、その中で、やはり学校生活、学業不適応、それから進路変更ということが一番大きな要因としてあるわけでございますので、私どもといたしましては、その辺のところに対策のポイントを絞って対応を進めていく必要があるというふうに考えております。
#84
○山本香苗君 よりきめ細かな対応をしていくというお話だと思うんですが、中退と、今午前中にもいろいろお話ありました不登校、これの関連性についてはどういうふうに御認識なされているのか。
 また、そもそも高校におけます不登校の実態というものを把握されていらっしゃるんでしょうか。
#85
○政府参考人(矢野重典君) 高等学校の中途退学と中学校時の不登校との関連性についてでございますが、これにつきましては、かつて旧文部省で、失礼しました、旧文部省が研究グループに委嘱した調査、これは平成十三年の八月に公表してございますけれども、その調査によりますと、中学三年時で不登校であって高等学校へ進学した者のうち、中学校卒業後五年の間に約三八%の者が中途退学を経験しておりまして、この数字は一般の生徒の中途退学率に比べまして大変高い割合となっている、そういうデータがあるわけでございます。そういう意味での関連性がこうした調査によって明らかになっているところでございます。
 また、高等学校段階の不登校でございますけれども、従来、不登校につきましては主として義務教育段階の課題としてとらえられてきたわけでございますけれども、高等学校の進学率が約九七%に達する状況におきまして、高等学校における不適応による長期欠席、いわゆる不登校でございますが、その実態につき把握することは、これは中途退学に至る前の不適応への対応という観点から重要であると私どもも考えておりまして、現在私どもが承知しておりますところによりますれば、長期欠席の、高等学校の長期欠席の状況を二十四県ほどの県が承知、把握しているというふうに承知をしているわけでございますけれども、私どもといたしましては、先ほど申し上げたような趣旨から、今後文部科学省といたしましても、高等学校における、失礼、高校生についての長期欠席の実態を把握することについて、今後適切に対応をしていく必要があろうかと考えております。
#86
○山本香苗君 是非その実態、把握しておいていただきたいと思うんです。
 先日、足立新田高校という高校に行ってまいりました。この高校は、皆さんもよく御存じのとおり、今、中退者ゼロというものを目指して非常に頑張っている高校でございます。
 しかし、以前はと申しますと、学年二百四十人中百人以上が中退すると、そういう学校でありまして、学校の中はもうごみだらけで、父兄の方々、先生方、学生も、ごみをけりながら廊下を歩いていくと。壁はもう落書きだらけでありまして、本当に午後になると学校全体がしいんとなるそうなんです。というのは、生徒がみんな塀を乗り越えて出ていってしまうという実態があったそうなんですけれども。
 そうした指導困難校と言われる学校であったわけでございますが、何とかしなくちゃいけないということで、現在の鈴木校長先生という先生がまず立ち上がられたそうなんです。校長先生の三種の神器というものがあるそうなんですが、へらとほうきとちり取り、ガムをはがしていく、掃除をするために御自身が校内を回っていって、子供たちに気さくに声を掛けながら学校内を明るくしようとされていらっしゃったわけなんですけれども、そうしたところから始めて、教育課程の再編や、また魅力ある授業を開発するなど、魅力ある学校へと一生懸命改革されてこられたそうなんです。その結果、平成十四年度、今、中退者は激減しまして、十四年度にはゼロになったというふうにお伺いしております。
 本当にここに至るまで大変な御苦労があったんだろうなと関係者の方々のお話を聞く中で感じていたわけなんですが、中でも、同僚の教員の先生方の意識を変えるのが本当に大変だったと、そういったお話をお伺いいたしました。
 どういうことかと申しますと、先ほど局長も言われましたけれども、高校は義務教育だと、義務教育だから、義務教育じゃないと、だから、やめるやめないはもう生徒の自由だと。そんなに学校が嫌だったら学校に縛り付けておく必要はない。先生がこうした意識でいるために、生徒が遅刻とか欠席とかそうした規定を超えた場合も、さして慰留もせずに、進路変更ですとか、アルバイトの方が楽しいそうですとか、そういう形で先生が校長先生のところに生徒の中退を報告してくると。先生は、校長先生は、もう赴任当初この状況を見て大変むなしさを覚えたらしいんです。
 確かに、高校は義務教育ではございません。ではあるけれども、自分の生きる目標とか進路、そうしたものが定まらずどうしていいか分からないまま中退してしまうような生徒、それをあっさりと切り捨ててはいけないということで一生懸命子供たちに自らが積極的にかかわるようにされたそうなんですが、このお話を伺っていて、中退者を減らす様々な施策、それは本当に大事だとは思うんですけれども、まず現場の教員がどう子供たちと向き合っていくか、これが非常に重要なんだなと思ったんですが、このような教員の意識を変えていくために文部科学省としてはどういったことができる、必要だと思われるでしょうか。
#87
○副大臣(河村建夫君) 山本委員御指摘のとおりで、いわゆる教員の皆さんがいかに頑張るかということは非常に大きな要素だと、中途退学者を減少させる意味で、私もそういうふうに、全くそういうふうに思います。
 それで、これは教員の方々がやっぱり子供たちといいますか生徒たちにとってまず魅力ある学校にしていかないといかぬでしょうし、それから子供たちいろいろ考えている、それを実現させてやるための支援者にならなきゃいかぬだろうと、この努力をやってもらわなきゃならぬと、こう思うわけでございますが、中途退学をする原因いろいろ、先ほど来からいろいろ言われておるわけでございますが、やっぱり一つは自分が希望した学校でなかったというのもかなり大きな要因になると思うんです。そこでうっせきしたものがある、そのことを教員がきちっと受け止めてやって、そして新しい道を開いてやる。たとえ第二希望であってもチャレンジしたらこうなるんだということをもっともっと子供と同じ立場に立ってやってやるような、そういう先生といいますか、教員が私は必要だというふうに考えております。
 そういう意味で、やっぱり生徒の意思をもちろん尊重しなきゃならぬわけでありますが、いわゆる生徒一人一人が先生の方から見て認められているというか大事にされている、そういう思い、そういう手厚い指導をやってやる必要があろうと思います。
 指導ができるだけ安易に流れないようにということになると思いますが、そういう点をしっかり踏まえた対応をしていかなきゃいかぬと、こう思っておりまして、こういう気持ちで文部科学省としても平成十五年度から実施する新、新しい高等学校の学習指導要領では、特に進路の選択などの指導に当たってはガイダンス機能の充実を図ると、要するに先生一人一人がカウンセリングマインドといいますか、そういうものをしっかり持つ必要があるということを教育課程の説明会等で周知を図っておるようなわけでございます。
 これをやったら一〇〇%というような特に妙薬がある、切り札になるようなものがあるわけでは決して私はないわけでありますが、今の山本先生のお話を聞いておきながら、やっぱりそういう学校というのは校長先生がやっぱりリーダーシップを持っていて、そして私は教諭、先生方としっかり話合いをしておられると思うんですね。どういう目的意識を持ってやろうかと。だから目標を立てて、我が校はともかく中途退学者ゼロにしようと、それにするにはどうしたらいいかということを私は徹底的な話合いをされたと思うんです、当然。
 私もどこか、たしか酒田、山形県の方の学校で非常に落ちこぼれが多くて困るというときに、落ちこぼれの子供を絶対つくらないということを先生方と校長先生中心になって誓い合って努力した結果、もうそういうのはいなくなって不登校、いわゆる不登校の子をいなくしたという、私もそれをテレビで見て感動したんでありますが、そういう意識を先生方にいかに持ってもらうかということについて、文部科学省としては、通達を出したり、校長先生方のリーダーシップを要請したりということだろうと思いますが、そういう方に向けて我々としても最大の支援をし、その趣旨の徹底を図っていくということに更に文部科学省としては努力しなきゃいかぬと、このように思っております。
#88
○山本香苗君 先生方本当に一生懸命頑張っていらっしゃるんですね。先生たちがどうころっと変わったかというと、子供たちが変わっていく姿を見ていく中で変わっていったと校長先生もおっしゃっていらっしゃるんですが、まずその最初には文部科学省がしっかりこれに取り組むぞという姿勢を示していただくことが大事だと思うんです。
 人生を切り開いていく力を身に付けていない子供たち、積極的に中退してどこか違う道を選ぶ子はいいんですけれども、そういう、それじゃない子供たちについてはしっかりとフォローしてあげるような体制を頑張っていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 中退後の話なんですが、中退後というのはどういった対応がなされているんでしょうか。
#89
○政府参考人(矢野重典君) 高校を中退した生徒への対応でございますが、そうした生徒の進路希望や進路選択についてこれを支援する、そういう観点から、中途退学者が進路等について相談できる窓口を学校に設置するなど、中途退学後の指導の充実について私どもとして各都道府県に対して指導をしてまいってきているところでございます。
 各都道府県におきましても、こうしたことを受けまして中途退学した生徒の相談について様々な形で対応がなされているところでございまして、例えばハローワークと連携した就職相談や、就業、失礼、職業能力開発を行っているケースでございますとか、あるいは中途退学した生徒に対して一年間の定期連絡の実施をしているといったような、そういう取組が行われているところでございます。また、我が省といたしましては、中途退学者が再び高校で学んだり、あるいは大学へ進学したりすることができるように、例えば過去に修得した単位を累積加算できる単位制高校の創設でございますとか、あるいは大学入学資格検定の活用等について指導をしてきているところでございます。
 そういう意味で、今後とも、各都道府県において各高校中退者の進路希望等に適切に対応できるように今後とも支援をしてまいりたいと思っております。
#90
○山本香苗君 この足立新田高校、もう一つ、中退者ゼロというのともう一つ目標がございまして、フリーターゼロという目標を掲げていらっしゃるそうなんです。
 フリーターのリスクとか社会保険の基礎知識などを説明するガイダンスを繰り返し行った結果、今不況で求人数が大変減っているので厳しい中ではありますけれども、確実にフリーターになるという学生は減ってきているということをお伺いいたしました。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、学校教育におけますこうしたフリーター防止教育だとかキャリア教育の重要性をどのように御認識なされていらっしゃいますでしょうか。
#91
○国務大臣(遠山敦子君) 学校教育において単なる知識を身に付けるということではなくて、やはり社会に出たときに自信を持って歩んでいける、そういう力を付ける必要があるわけでございますし、特に将来社会に出て職業に就く人たちにつきましては、職業についての理解を持つこと、それから自分が何に向いているかなというようなことを学校段階でできれば考えてもらいたいというふうに思うわけでございます。こういう学校段階において職業についての知識あるいはそういうことについて考えることの教育が必ずしも日本では十分でなかったと思います。
 その意味で、私も就任以来、日本の学校におけるキャリア教育の重要性ということをつくづく考えておりまして、今専門家による会議を、調査研究会を持っていただいておりまして、これは児童生徒の発達段階に応じたキャリア教育の在り方、それからその推進方策について検討してもらうということで昨年十一月に発足させたものでございますが、そこは、そこには経済、労働、教育、行政など幅広い分野の専門家から成っている方々の集まりでございまして、そこで今鋭意御検討をいただいております。そういう専門的な知識を持った方の御検討をいただいた上でキャリア教育についてよりしっかりとやっていきたいというふうに考えております。
#92
○山本香苗君 学生の職業観というものを養う上でインターンシップが大変効果的だといったお話もその現場に行かせていただいたときにお伺いいたしました。現在、高校におけるインターンシップというのは大体四割ぐらいの高校で実施されているというふうにお伺いしているんですけれども、全国高等学校進路指導協議会会長でいらっしゃいます萩原先生がある新聞のインタビューの中で、このインターンシップは効果的だという話をされた後に、学校教育では職業体験学習はきちんと位置付けられていないといった問題点を指摘されていらっしゃったんですけれども、この御意見についてどうお考えになられますでしょうか。
#93
○政府参考人(矢野重典君) 高校生のインターンシップは、これは実際的な知識や技能の習得、また学校での学習とそれから職業との関係についての理解が深まること、さらには望ましい職業観、勤労観の育成など、こうした点におきまして極めて高い教育効果が期待されておりますものでございますから、我が省としてもその推進に努めているところでございます。
 そこで、学習指導要領上、教育課程上の位置付けについてのお尋ねがございましたけれども、新しい高等学校学習指導要領、この四月からスタートいたしますけれども、その新しい高等学校学習指導要領におきましては、これは専門学科だけではなくて、普通科や総合学科におきましてもインターンシップを積極的に推進できるように、専門教科・科目の学習としてはもちろんでございますけれども、それ以外に特別活動、総合的な学習の時間などにおいてインターンシップの機会を確保するよう配慮するということを指導要領上明確に位置付けをしているところでございます。
 こうした取組によりまして、現在、高校生のインターンシップの実施率は年々着実に増加しておりまして、委員先ほど御紹介ございましたけれども、平成十三年度は公立高校全体で、これは全日制でございますが、三八・九%の学校において実施をされております。うち、職業学科では六七・八%、総合学科では六九・一%、普通科ではまだまだでございまして、普通科では二一・七%と、こういうふうな状況になっているわけでございまして、そういう意味で、今後とも厚生労働省など関係省庁、あるいは先ほど新聞の御紹介がございましたけれども、企業等の協力もいただくことも大変必要であるわけでございますので、そうした企業等の連携を図りながら、高等学校におけるインターンシップの推進に努めてまいりたいと思っております。
#94
○山本香苗君 正にもう一つの問題点がインターンシップを受け入れてくれる企業が少ないといった現状だと思うんですが、その点についてはどうお考えですか。
#95
○政府参考人(矢野重典君) それは御指摘のとおりでございまして、私どもインターンシップがより効果的に進められない一つの隘路がその辺にあろうかと思ってございますので、そうしたことについて経済団体あるいは関係機関と今後連携協力を深めながら、そうした協力をいただけるように努力をし、また私どもとしても、どういうんでしょうか、そうした関係団体に強く働き掛けていく必要があろうかと思っております。また、そのための、残念ながらまだ、協力をいただけたらのシステムというんでしょうか、そういうものもできていないという状況でございますので、そうしたことも含めて今後学校としてあるいは教育委員会として努力をしていく必要があろうかと思っております。
#96
○山本香苗君 それで、先ほど大臣の方から御答弁の中で、キャリア教育の推進に関する有識者会議というものだと思うんですけれども、十一月から開かれた。この検討状況、もう何か、何回か、数回やられていらっしゃるということなんですが、重立った論点と今後のスケジュールについて教えていただけますか。
#97
○政府参考人(矢野重典君) キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議でございますが、これは昨年の十一月に発足いたしまして、これまでに七回開催をしてきたところでございまして、その主な議論の論点でございますが、論点といたしましては、一つは、社会や子供たちの変化など、キャリア教育が求められる背景についての議論が一つございます。それからもう一つは、児童生徒の発達段階、小中高といった発達段階に応じた継続的、体系的な教育の重要性など、キャリア教育の意義や目標について、発達段階に即した、応じたキャリア教育の意義や目標についてというのが一つのポイントでございますし、さらには、今後の取組の方向としてのキャリア教育に求められる基本的方向について、そして、キャリア教育を推進するための条件整備についてといったようなことについて議論がなされているところでございます。
 今後も鋭意議論を重ねてまいりまして、この夏を目途に中間報告をいただき、今年の秋までには最終報告をいただきたいということで、鋭意検討を進めていただいているところでございます。
#98
○山本香苗君 次に、学校施設の耐震化について、ちょっと話題を変えてお伺いさせていただきます。
 学校施設の耐震化推進の予算は、平成十五年度予算案におきましては前年度比よりも五十億円アップの千四百五十二億円というふうに計上されているわけでございますが、平成十五年度の市町村の事業計画に支障は生じますでしょうか。
#99
○政府参考人(矢野重典君) 委員御指摘のとおり、平成十五年度の公立学校施設整備費予算案におきましては、学校施設の耐震化、老朽化対策を中心といたしまして、文部科学省分といたしまして五十億円増の一千四百五十二億円を計上し、内閣府所管の沖縄県分と合わせますと、全体で五十億円増の一千五百六十二億円を計上いたしたところでございます。また、平成十四年度補正予算におきましても、耐震化の推進等のため五百九十億円を計上し、平成十五年度当初予算と合わせて二千百五十二億円を確保したところでございますので、そういう意味で、この予算につきましては平成十五年度の全国の市町村の整備計画に支障を来すことがなく、これで十分対応できるものと考えております。
#100
○山本香苗君 ちょっと確認なんですが、平成十四年度補正予算と平成十五年度予算案で確保されている公立小中学校の耐震化のための予算というのはどれだけになりますか。
#101
○政府参考人(矢野重典君) 失礼いたしました。
 そのうち、今申しました一千五百六十二億円のうち、耐震関連分といたしましては一千百四十九億円でございます。
#102
○山本香苗君 もう一回。
#103
○政府参考人(矢野重典君) 失礼いたしました。
 今、先ほど申しましたのが平成十五年度の当初予算分でございますが、それに十四年度の耐震関連分の補正予算が五百十五億円でございます。それに加えて五百十五億円でございます。
#104
○山本香苗君 公立小中学校の耐震化の予算、ちょっと私が認識している、ちょっと確認させていただいただけなんですが、補正で五百で、平成十五年度予算案で千七十七だと思って、計千五百七十七億だと思ったんですが。
#105
○政府参考人(矢野重典君) 大変申し訳ございません。
 耐震関連ということですと、大規模改造と改築を含めてというふうに私どもは理解してございますが、それは平成十五年度では一千五百六十二億円、それから平成十四年度の補正予算が五百九十億円、合わせて二千百五十二億円ということでございます。
#106
○山本香苗君 公立小中学校の。
#107
○政府参考人(矢野重典君) 今私が申し上げた数字は沖縄県分も含めてのそういう耐震化関連の予算でございますので、今、先生のお手元の資料は恐らく沖縄県分を除いた額ではなかろうかと思いますが、今私が申し上げましたのは、沖縄県分を含めた全体としての耐震関連の予算でございます。
#108
○山本香苗君 じゃ、額はいいですけれども、それで、もうこれでどれくらい、いや、実はどういうことを聞きたいかといいますと、公立小中学校の耐震化、今一生懸命頑張ろうとやっているわけですよね。この予算、平成十四年度の補正予算の中の額と平成十五年度の今、今回確保している額、これでどれぐらい進むんですかって聞きたいんです。
#109
○副大臣(河村建夫君) どのぐらいそれによって耐震の補強ができるかということなんですが、今耐震性に問題があると推計されているいわゆる学校の棟数ですね、全体の四三%の五万七千棟あると言われておるんです。今回の予算を執行することによって約そのうちの四千百棟、そうするとこれ、一割にも行きません、七・二%ですか、これぐらい行くだろうと、こういうことなんです。しかし、それからいくと、この予算をずっと続けても十年以上掛かるということですから、もっとこれ頑張らなきゃいかぬと、このように思っているところであります。
#110
○山本香苗君 済みません、ありがとうございます。
 まだまだ足りないという現状を御認識していただきたかったんですね。もう補正で付けたし十五年度でもアップさせたからええやろうという、そういう声もあったりとかしまして、そうじゃないと、まだまだ足りないんだという状況があるんだと思います。
 そこで、今後も文部科学省といたしまして耐震化予算を優先的にしっかりと確保していくぞ、計画的に推進していくぞという御決意のほどをお伺いしたいんですが。
#111
○国務大臣(遠山敦子君) 学校施設の耐震化というのは大変大事な仕事だと思っております。その意味で、今お聞きいただきましたような予算も計上したりいたしまして、私どもとしては、施設整備のうちで耐震化のための予算というのは非常にその優先度を高くしているわけでございます。
 それで、これからのことでございますが、地方公共団体等が所管する学校施設全体の耐震化を合理的そして効率的に推進いたすための方策に関する調査研究といいますものを昨年十月から開始いたしております。その報告が近々に取りまとめられる予定になっておりまして、その中で幾つか報告される予定でございますが、一つは個々の耐震化事業の優先度の決定方法、それから全体の年次計画の策定方法、さらには地震調査研究推進本部が作成を進めております地震動予測地図の活用などについて報告がなされる予定でございまして、毎年の予算というものは一生懸命頑張りますけれども、その有効な利用について本当に大事なところから優先的にやっていくということで、少し科学的な手法も加味いたしましてこの問題に取り組みたいというふうに考えているところでございます。
#112
○山本香苗君 実は、その報告、近々に出される報告について次質問しようと思っていたんですが、もう先に御答弁がありましたので、今ちょっとそのおっしゃられた中で、耐震化優先度調査という、ちょっと耳慣れないものがあったんですが、これについてもうちょっと具体的に詳しく教えていただけますでしょうか。
#113
○政府参考人(萩原久和君) 先ほど大臣の方から御説明いたしました調査研究協力者会議、そこで新しく耐震化優先度調査というのが提言されることになっております。これはどういうものかということでありますけれども、この調査は、新耐震基準、今やっているその基準法の耐震の基準が新耐震基準と言うんですが、これは昭和四十六年以降やっております。それ以前のものについては耐震診断をするということになっておるわけでございますが、かなりの学校数があるものですから、どの学校からその耐震診断を実施していくべきか、そういうことを、その優先度を判定するためにこの調査が提言されたわけでございます。
 この耐震化を推進していく基本方針としましては、危険なものからやる、当たり前のことでありますけれども、危険なものから耐震化事業を行うということになっているわけですが、どれが危険かどうかをまず判断をするためにこの優先度調査を行うということでございまして、耐震診断等の優先度を五段階に分けるようになっております。
 具体的に例を挙げて申し上げますと、鉄筋コンクリート造の校舎の場合でございますが、その校舎が建てられた建設年、それと何階建てであるかという階数、この二つでもってまず基本的な分類を行います。さらに、その上で、その建物のコンクリートの強度が今どうなっているか、あるいは老朽化の状態、柱や耐震壁の配置具合、さらにはその地域の想定震度、これらを加味しまして総合的にその優先度を五段階に区分するというものでございます。
 なお、この耐震化優先度調査でありますけれども、これは先ほど申しましたように、昭和五十六年以前の耐震診断が必要なものをすべて早急に調査することのために設けたものでございますので、建築構造の特定の専門家だけではなくて、例えば技術系の行政関係者、こういった方々も実施できるように、できる限り安易な調査方法にするようになっております。
#114
○山本香苗君 今おっしゃられた優先度調査と、昨年文部科学省の方から各自治体の方に通達で出された耐震診断実施計画との関連性はどうなるんでしょうか。
#115
○政府参考人(矢野重典君) 耐震診断を実施するための計画を私どもの指導によりまして各自治体において計画を策定していただきまして、平成十五年度を初年度とする三か年の公立学校施設耐震診断実施計画というのが策定をされたところでございます。
 この耐震診断実施計画は、新耐震基準施行前、昭和五十六年以前の診断未実施の施設を対象として耐震診断を行うことを計画しておりまして、それぞれの設置者におきましては、耐震診断に必要な所要額を計上していただいたというふうに理解をいたしているところでございます。
 一方、多数の学校施設を保有している設置者を中心にして、どの学校から耐震診断を実施すべきか、診断の優先順位をどう考えるのかといったような声が多数寄せられていたところでございまして、特に多くの学校施設を保有する設置者におきまして、今回の耐震化優先度調査がそういう意味で活用されることが想定されるところでございます。
 このように、今後の公立学校施設耐震診断実施計画におきましては、多くの学校施設を保有する設置者におきまして、先ほど御紹介、御説明ございました耐震化優先度調査が実施をされまして、それに基づいて、それに基づいて耐震診断が、優先度の高いものから耐震診断が実施され、そして、保有する学校施設が少ない設置者におきましてはこの計画どおり直接耐震診断が行われると、そういう形で耐震診断が実施されるものではないかというふうに私ども理解をいたしております。
#116
○山本香苗君 最後に、この間、十一月、昨年の十一月七日の日に質問したときに、私立学校の耐震性の調査をしたらどうですかと言ったら、しますと、今年度内に取りまとめますという話だったんですが、これはどうなりましたでしょうか。
#117
○政府参考人(加茂川幸夫君) 学校施設の耐震性の向上に関しましては、私立学校で学ぶ子供たちの安全性の確保という観点からも大変重要な課題でございます。学校法人の設置者にあっても、耐震化推進計画の策定など、適切、速やかな対応が求められると考えておるところでございます。
 御指摘のございました私立学校、私立の小中学校等の施設の耐震改修状況に関する調査についてでございますが、委員から以前御指摘もあったことでございます。昨年十二月付けで、十二月十二日付けで各都道府県を通じまして調査を依頼したところでございます。現在、一部の地方公共団体を除きましておおむねその回答が集まってきておりまして、早急に調査結果を取りまとめるべく今回答を集計中でございます。近々公表できると思っておりますけれども、まとまり次第、関係学校等にその集計結果を送付するとともに、文部科学省のホームページ等でもこの結果を公表したいと考えておるところでございます。
#118
○山本香苗君 ありがとうございました。
#119
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。
 最初に、夜間中学問題について伺います。
 各新聞、マスコミでも大きく報道されたように、二月二十日、全国夜間中学校研究会及び義務教育未修了者、生徒、卒業生らが公立の夜間中学の増設を求めて日本弁護士連合会に人権救済の申立てをされました。その中には、映画監督の山田洋次さんや女優の竹下景子さん、そして永六輔さんも入っておられるわけでございます。夜間中学校といえば、映画「学校」でも取り上げられまして、当時その映画を試写会でごらんになりました赤松文部大臣が、夜間中学校だけでなく、すべての学校があのようにあってほしいと監督に言われたということも報道されたとおりでございます。
 映画のモデルにもなりまして、長年実践をされてこられました見城慶和先生は、この「夜間中学校の青春」など含めてお出しになられて、吉川英治文化賞を受賞されておりまして、その本がこの春、参考として使われて、長編記録映画「こんばんは」ということで公開されることになっております。
 遠山文部科学大臣、是非これ一緒に見に行きませんか、いかがですか、お忙しいと思いますが。
#120
○国務大臣(遠山敦子君) 国会の御審議がなかなか日程が詰まっておりますけれども、うまく時間が合いましたらそうしたいものでございます。
#121
○畑野君枝君 是非よろしくお願いをしたいと思います。私も見ておりませんので、またお互いに見ることができましたら感想も交流させていただきたいと思っております。
 さて、その申立ての中では、全国の義務教育未修了者が百数十万人と考えられていて、そのうちのごく一部の者が夜間中学校に入学し、日々勉学に励んでいるというふうに言われております。この点につきまして、一九八五年に、当時の中曽根総理が我が党の吉川春子議員の質問に対する、質問主意書に対する御答弁の中で、答弁書の中で、六三制になって以降の義務教育未修了者の数について、以下のように回答をされておりました。
 学校教育法により九年間の義務教育を受けるべき者のうち、義務教育を修了していない者の数を把握することは極めて困難であるが、学校基本調査、国勢調査報告等を基に推計してみると、約七十万人であると考えられる。ただし、これには病弱などの事由により就学義務の猶予・免除を受けた者が相当数含まれているというふうに言われております。
 約七十万人という数字自身が大変大きな数であると思いますけれども、具体的にどのような調査から算出されたのか、まず最初に伺います。
#122
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど答弁書を御紹介いただきましたけれども、基本的に、基本的にと申しますか、義務教育を修了していない者の数は把握するのは困難であると、そういう前提で学校基本調査それから国勢調査報告書等を基に推計してみると、ということで、そうしたデータを基に推計してみると、先ほど御紹介ございました、推計値として七十万人になるのではないかということを答弁書で申し上げたものと思っております。
#123
○畑野君枝君 六三制が始まった一九四七年以来、現在まで、就学義務免除者の数、これは何人になりますでしょうか。トータル出ない。
#124
○政府参考人(矢野重典君) はい、出ないです。
 今の御指摘の数字は、各年ごとの数字は私持っているんですが、それをトータルしたものが今手元にないものでございますから、直ちにはこの集計、申し訳ございませんけれども、後で集計をして御報告させていただきたいと思います。
#125
○畑野君枝君 よろしくお願いいたします。
 私も各年度ごとのはお願いをいたしまして、昨日、直ちにいただきました。一番最近の昨年でも千九百九十八人という資料をいただいているところでございます。また、トータル含めてまた併せて教えていただきたいと思います。
 それでは、一九四七年から一九九二年までの小学校入学者、それからその方たちが中学校を卒業するという計算でいいますと、一九五六年から二〇〇一年までの中学校卒業者、それぞれ何人おられるでしょうか。
#126
○政府参考人(矢野重典君) まず最初の、一九四七年から一九九二年までの小学校入学者総数は約八千二百六十六万人でございます。また、その方たちが卒業する一九五六年から二〇〇一年までの中学校卒業者数が約八千百九十九万人でございます。
#127
○畑野君枝君 そうしますと、各年ごとのも私、昨日、文部科学省にお願いをいたしまして資料を要求して、いただきました。今お答えがありましたように、その差は、私、細かいところまで計算をいたしますと六十六万八千百六十五名というふうに、つまり小学校入ってから中学校の義務教育を出るまでのその差が六十六万八千百六十五人いると。つまり、入ったけれども中学校は出ていないという方がそれだけいらっしゃるということだと思います。つまり、この数値含めて大体当時七十万という数は出ているんですか。
#128
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど御説明申しましたように、当時七十万と推計した推計の資料といたしましては、学校基本調査と国勢調査報告書を基に推計したという資料は残っているわけでございますが、そのデータを基にどういう形で推計を出したかというのは、大変恐縮でございまして、約二十年前のことでございまして、どういう形の推計をしたかという資料が残ってございませんので、その辺については恐縮でございますが、きちんと御説明することはできませんので、御理解いただきたいと思います。
#129
○畑野君枝君 通告していないんですけれども、そうしたら今は大体どれぐらいだというふうに御認識されていますか。
#130
○政府参考人(矢野重典君) これはもう大変難しい、推計することは大変難しいわけでございまして、大変恐縮でございますけれども、この七十万という数字自体でも先ほど申しましたように推計の根拠というのは残っていないわけでございますが、相当この数字についても幾つか問題があるのではないかというふうに分析をいたしておりまして、と申しますのは、現在の学校制度になってしばらくの間は、戦後間もない当時の社会状況もございまして、学校基本調査において小学校入学者数とその九年後の中学校卒業者数の差が、当初の十年間だけでも約五十二万人といったような大変多くの者が、多くの方が中学校までの義務教育を修了されないで、結果としてそういうことがあったわけでございますから、そういうことがベースになってこの七十万というふうになったのではないかというふうに推計される面もございますので、この七十万を根拠に、じゃ今はどうかというのを直ちにそれを基に推計することは難しいということは御理解をいただきたく思います。
#131
○畑野君枝君 しかし、これは当時の中曽根総理が御答弁されたことですから、もう大変そういう点では大事な御答弁だというふうに思います。
 しかし、その後、具体的に文部科学省としては把握をされていないということになるというお話だったと思います。それは私はなぜそういう分からない状態が続くのかということで、総務省に伺いたいのですが、十五歳以上の未就学者というのは、国勢調査によりますと一九八〇年は三十万八千四百十五人、一九九〇年は二十一万七千六百五人、そして二〇〇〇年は十五万八千八百九十一人というふうになっております。それで、未就学者というのは在学したことのない人又は小学校を中途退学した人というふうになっているわけでございます。
 そこで伺いたいのですが、今日お手元に資料として皆様にお渡ししていますように、国勢調査調査票の見本というのがございます。それで、第二面のところの八というところに「教育」というところがございまして、在学中若しくは卒業と、どちらかをマークシートで選ぶようになっております。その項目というのは四つの項目がありまして、一つは「小学・中学」、もう一つは「高校・旧中」、旧制中学ということですね。それからもう一つは「短大・高専」、もう一つは「大学・大学院」というふうになっております。小学校だけを卒業した人というのはどこに入りますか。
#132
○政府参考人(大戸隆信君) 小学校だけの場合も「小学・中学」に入ると理解しておりますが。
#133
○畑野君枝君 中学校中退者はどこに入りますか。
#134
○政府参考人(大戸隆信君) 中学校中退者でございますか。それは小学校を卒業していれば小学校という、「小学・中学」のところに入ると思います。こちらでまとめて集計されます。
#135
○畑野君枝君 そうしますと、中学校を卒業していない方も小学・中学卒業という項目に付けるということになりますか。
#136
○政府参考人(大戸隆信君) そのとおりでございます。
#137
○畑野君枝君 つまり、国勢調査ではそこのところは一緒になっているので明確に分からないということになっているわけです。つまり、未就学者と義務教育未修了者というのはイコールというふうに出てこないんじゃないかと思いますが、未就学者と義務教育未修了者というのはイコールじゃないですよね。
#138
○政府参考人(大戸隆信君) 御指摘のように、中学校中退の人があるとすればこの卒業に入ってしまいますので、イコールではない可能性もございます。
#139
○畑野君枝君 ですから、二〇〇〇年でいうと未就学者十五万八千八百九十一人ということでしたけれども、それは当然、義務教育未修了者とイコールではないということであります。
 そうしますと、この国勢調査の「教育」の項目を書いていない、答えていない、こういう人はどういうふうに扱われますか。
#140
○政府参考人(大戸隆信君) 実は、この「教育」の調査項目というのはなかなか難しいといいますか、お答えにくい方もいらっしゃるということで、記入されていないケースもございます。記入されていない場合は、年齢などを見て、また未就学、在学、卒業の欄には入れてないけれども学校の種類には入っているような場合は、年齢等加味しまして、我々の方では補定という、補い定めるという字で補定と言っていますが、そういうふうな分類に当てはめることにしております。
#141
○畑野君枝君 それで、こういうふうになってきますと、国としてどういうふうに義務教育本当に受けていただけるような措置を取っていくかという基礎的な数値というのはなかなか出てこないということが分かるわけですが、やはり国民にとって必要最低限の基礎教育という点からも、あるいは高校進学や国家試験受験のためにも中学校卒業の資格が必要という点からいっても、今、国勢調査で言われている小学校のみ卒業者あるいは中学校中退者という人たちについては、今の小学・中学卒業者から分離をして、何らかの形で義務教育未修了者を正確に把握できるような区分に改善していく必要があるんではないかと思いますが、いかがですか。
#142
○政府参考人(大戸隆信君) 国勢調査は大変基本的な調査でございまして、我が国に住んでいる一億二千万人以上の方を対象にして一斉に行う調査でございます。その調査事項につきましては、国や地方公共団体の各種行政施策に共通的に必要なものに限って調査しており、また調査される方、この国に住んでいる方みんなが容易に記入可能なものに限定して調査せざるを得ないことになっておりますので、これ以上詳細にはなかなか難しいのではなかろうかと。
 また、特定の目的のものでございましたら、また別途調査なり資料を集めるというようなことで対応をしていただくのがよろしいのではないかと考えております。
#143
○畑野君枝君 この国勢調査の項目の「小学・中学」というのが一緒になっているというのは、この小学というのは昔のいわゆる旧制小学校というのがそもそも目的だったように伺っているんですね。それはもう大分変わってきているわけですから、それだったら、小学じゃなくて中学だけという項目が卒業の中であってもいいんじゃないかと思うんですが、そういう点はどうですか。
#144
○政府参考人(大戸隆信君) 御指摘の趣旨も分かりますけれども、小学校を卒業して中学を卒業しない方というのは大変数も限られるということでございます。
 また、先ほど申しましたように、この調査事項につきましては、なかなか調査が回答しづらい方もいらっしゃるというようなことで、小学校を卒業したけれども中学校は卒業していないのを正確にとらえるにはなかなか難しいことがあるかと思います。
#145
○畑野君枝君 そうしますと、文部科学省としてはこういう問題をどういうふうに掌握されようとしているんですか。先ほどからも正確な数字が出ないで混乱したまんまの状況なんですけれども。
#146
○政府参考人(矢野重典君) これは、申し訳ございませんけれども、私どもも、私どもがそうした義務教育未修了者の人数を把握することは、私どもとしても難しいと思っております。
#147
○畑野君枝君 そうしますと、本当に人権救済というふうに申立てをされている意味が、私も今の御答弁聞いて、本当よく分かりますよ。一体どういう実態か、どういう人数かということもだれも国は責任を持たないで来たということに私なると思うんですね。
 現在、中学校卒業の資格を得るための一つの手段として中学校卒業認定試験がありますけれども、制度が発足以来、何人が受験して何人が合格していますか。
#148
○政府参考人(矢野重典君) 受験、失礼しました。昭和四十二年度から平成十四年度まででございますが、受験者総数は二千七百七十九人でございまして、それに対する合格者数は累計で二千百三十九名となっております。
#149
○畑野君枝君 本当にわずかな数ですよね。私も、制度ができて以来の各年ごとの資料も昨日文部科学省からいただきました。
 さて、こうした中で、今どんな状況に夜間中学に通われている生徒さんたちが感じておられるのか。私は、その中で学んだお一人であるTさんという女性の方が二十二歳のときに発言をされた原稿を読ませていただきました。
 この方は、入学の動機は、死ぬ前にもう一度だけ勉強がしたいという思いからだったということです。三歳のころから保育園も休みがちで、小学校に入学してからも休んでばかり。体が弱かったというわけではなく、いわゆる登校拒否というものだったと。三歳からそういう状態ですので、そのころの記憶がない私にははっきりとした原因は分かりません。ただ、私の両親は私が三歳のころに離婚していて、父が家を出ていった次の日から私は保育園を休むようになっていったそうです。でも、それはきっかけであって、私は原因だとは思いません。私の不登校は日に日に増し、とうとう小学校六年の二学期から学校へは全く通わなくなりました。さらに、外出も控えるようになり、引きこもりと言われる状態になっていきました。そのまま八年の歳月が過ぎました。私は二十歳になろうとしていました。でも、私の精神状態や記憶は不登校に苦しむ十二歳で止まったままでした。
 こういう方が、十九歳のときに成人式の通知をもらって、そしてそれから、苦痛で一人で怖くて外に出ることすらできない十二歳のままの自分が大人になっていくのかと思うと、成人する現実に耐えられなくて、三月の自分の誕生日に自殺してすべて終わらすことを決断した。しかし、心の中にはもう少し生かしてほしいということで、誕生日の日、自分自身を殺すことができなかったということで、自殺する前にもう一度だけ学校へ行って勉強してみようと決意した。
 こういうことで夜間中学の門をたたき、そしてその中から、元いた小学校にはもう一回先生に体育館で卒業証書を渡してもらうという卒業式を受けて十二歳の呪縛から解き放たれ、中学校のときに児童相談所のお世話になった方に会いにいって、十五の自分を取り戻し、そしてこの夜間中学で成人式を受けた。その方は最後に、卒業する際に、私の進路は、当たり前のことでもありますが、四月以降も生きる、今はただそれだけですというふうに言っておられます。
 しかし、いろんな年齢の方とも交流しながら人間として生きていける、そういう人生を取り戻しているわけです。その後、二十四歳になられたこのTさんは、新聞にも報道されておりますが、今、定時制高校に通っていらっしゃるということであります。
 一九八五年のときの中曽根総理の答弁書の中では、中学校夜間学級、いわゆる夜間中学は、発足当初は、生活困窮などの理由から、昼間に就労又は家事手伝い等を余儀なくされた学齢生徒等を対象として、夜間において義務教育の機会を提供するため中学校に設けられた特別の学級であり、その果たしてきた役割は評価されなければならないと考えている。現在、中学校夜間学級には義務教育未修了のまま学齢を超過した者が多く在籍しているが、現実に義務教育を修了しておらず、しかも勉学の意思を有する者がいる以上、これらの者に対し何らかの学習の機会を提供することは必要なことと考えるというふうに述べられているわけでございます。
 現在、この夜間中学には様々な年齢や国籍の生徒が在籍しておりますし、今御紹介したような不登校や引きこもりだった十代、二十代の若者もおります。大勢で大家族のような温かい雰囲気だからこそ、心を開き、元気を回復し、高校などの進路にも進んでいくことができるわけでございまして、このような夜間中学の役割についてどのように思われているか、伺いたいと思います。
#150
○政府参考人(矢野重典君) 夜間中学校についての私どもの見解でございますが、これは先ほど委員が御紹介されましたとおりでございまして、これは、中学校の夜間学級につきましては、制度の発足当初は、生活困窮などの理由によって就労を余儀なくされ、昼間に義務教育を受けられない者に対して夜間に就学の機会を提供するために設置された特別の学級でございまして、その果たしてきた役割は評価されなければならないと考えているところでございます。
 一方、現在におきましても、義務教育の未修了者で勉学の意思を有する者に対して中学校の夜間学級は義務教育を受ける機会を提供しておりまして、国に対して広く、失礼、国民に対して広く教育の機会を提供するという観点から一定の役割を担っているものというふうに考えております。
#151
○畑野君枝君 しかし、そうおっしゃる公立夜間中学校も、現在は全国八都府県に三十五校、約三千人しかいない状況でありまして、東京八校、千葉一校、神奈川六校、私の地元ですが、横浜五校、川崎一校、大阪十一校、京都一校、奈良三校、兵庫三校、広島二校というふうになっております。
 この中で、いかに夜間中学校を求めているかという点が申立て書の中でも言われておりますが、例えば、夜間中学校のない東北や九州に住んでいる方が、入学するために東京や大阪などに一九九一年から二〇〇二年の間に十九名が転居をされております。それから、九二年から二〇〇二年まで、片道二時間とか片道一時間半とか、このように掛けて通学している方が、二時間は四名、片道一時間半は五十四名というふうになっております。そして、遠距離通学の方は一人平均年十万五千円の通学定期代という特別の出費も強いられているということであります。それから、そういった公立夜間中学のない地域の十数か所で、開設を求めると同時に自主夜間中学が開設をされていますが、ここでも中学校卒業の資格を取ることはできないわけですね。
 こういう状況を見ますと、夜間中学というのは要望に対してまだまだ足りないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
 私、ずっと見せていただきましたけれども、例えば、秋田の男性は、和歌山で大工になって、そして夜間中学がないために兵庫に家族で引っ越したとか、それから、あるいは一時間半掛けていらっしゃる中国帰国者二世の方は、この国会の永田町を使って一時間半掛けて通っていらっしゃるとか、そういう御苦労をされているわけですね。
 だから、そういう皆さんの御要望からすると足りないのではないかと思いますが、いかがですか。
#152
○政府参考人(矢野重典君) 義務教育未修了者の、未修了のまま学齢を超過した方々についてでございますけれども、これは基本的には市町村がその設置する小中学校に受け入れなければならないというものではないわけでございますけれども、先ほど御紹介ございましたように、そういう方々にあっても、あって勉学の意思を有する方々がおいでになるわけでございまして、そういう方々については、これは何らかの学習の機会についての配慮ということも含めまして、そういう方々についてどのように対応するかというのは、これは私ども市町村教育委員会の判断によるべきものであるというふうに考えているわけでございます。
 いずれにいたしましても、義務教育未修了者、あるいは現に夜間中学校に学んでいる方々の実態を見ますと、年齢やあるいは職業等によりまして学習の目的、また必要とする教育の内容が区々様々であるわけでございますので、それぞれの学習者の実態に即しまして、かつまた、それぞれの地域の実情を踏まえて、社会教育における機会も含め、幅広く教育の機会が得られるように、私どもとしては当該市町村教育委員会の適切な判断を期待をいたしたいと考えるものでございます。
#153
○畑野君枝君 必要なところで必要な措置が取られるようにというふうに文部科学省としても考えているということでよろしいですか。
#154
○政府参考人(矢野重典君) そうした、今申し上げましたような地域住民のニーズがあるということを前提にして、そういうニーズにどのような形で対応するかも含めて各市町村教育委員会が適切に判断をしていただきたいということでございます。
#155
○畑野君枝君 先ほど引きこもりの方の御紹介しましたけれども、障害ゆえに学校に行けずにつらい生活を重ねて、たどり着いた夜間中学校で世界が広がったと語る障害者の方、あるいは先ほど申し上げました外国籍の方、あるいは在日韓国・朝鮮人の方、いろんな方が学んでおられるわけでございます。
 特に、次に伺いたいのは、十代の外国人の中には、学齢が超過しているという理由で昼間の中学校の入学を断られて夜間中学に入ってくるという方も少なくないというふうに伺いました。現在、日本に約二百万人の外国人の方がいるということでございますが、こういう方たちの教育を受ける権利を保障するという点ではいかがでしょうか。
#156
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど申しましたように、外国籍の子弟について、それを各市町村教育委員会が義務として受け入れなければならないわけではございませんけれども、そうしたニーズにつきましては基本的にできる限り要望にこたえるということで国としても指導してございますし、多くの自治体においてそういう要望はできる限り、そういう要望に対してできる限り対応しているというふうに私は思っておりますけれども。
#157
○畑野君枝君 ところが実態は、例えば、昨年でいえば、ペルーの十五歳の女性ですけれども、移民四世で、市の教育委員会に問い合わせたら、学齢超過なので昼の中学には入学できないと言われたと、そして夜間中学を紹介されて入ってこられたとか。一昨年は、中国の引揚者、十六歳の女性ですが、中学校に行ったら、昼間の中学校に行ったら断られて、区役所に話をしたけれども、学校が決めることだということで積極的でなかったということもあるわけです。
 ですから、これは文部科学省としてはきちっと対応されたしということでよろしいですか。
#158
○政府参考人(矢野重典君) 今の御指摘のケースについては、具体的な事情分かりませんから私としては今の段階ではコメントはできませんけれども、一般的には、そうした外国人の子女につきましても希望にこたえて各市町村教育委員会受け入れるようにということで私ども指導いたしてございますので、もしそういう特別の何か事情がございますれば、また私どもについて、御指摘をいただければ調査をしてみたいと思います。
#159
○畑野君枝君 そういう点では、学齢を超えた様々な義務教育未修了者、こういう方たちが本当に人間の尊厳を回復したいというふうに考えておられるわけです。
 そこで、今回の人権救済申立てにありますように、全都道府県に最低一校の公立夜間中学校を、また全政令指定都市に最低一校の公立夜間中学校を、さらに自主夜間中学のある自治体に公立夜間中学開設をと、これは本当に当然の求めだというふうに思いますけれども、この点についてはいかがですか。
#160
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど来申し上げておりますように、夜間中学校につきましては一定の役割を果たしているというふうに認識をいたしておりますけれども、これは、その開設につきましては、これは地域の実情等を踏まえ各市町村において判断されるべきものというふうに考えております。
#161
○畑野君枝君 そうしますと、それぞれの市町村が必要というふうになれば、それは進むということですか。
#162
○政府参考人(矢野重典君) そのとおりでございます。
#163
○畑野君枝君 こういう質問をさせていただきましたのは、是非文部科学省としても、人数の把握の問題もそうですけれども、この点に注目をして必要な対応を取っていただきたいというふうに思います。
 最後に、文部科学大臣にこの点について、是非夜間中学の実態もよくお調べいただいて、地域の要望にこたえられるような推進を進めていただきたいと思いますが、いかがですか。
#164
○国務大臣(遠山敦子君) 日本の中に住む人たちが、いろんな国籍なりいろんな状況があると思いますが、学びたい人が学べるようにしていくというのは大変その人たち個人にとっても幸せなことだと思いますし、国としてもそういうことはやりたいとは思いますけれども、地域によって随分ニーズも違いますね。学級を作るということになりますとそれなりの人数も要りましょうし、やはりそれはそういう住民を抱えているそれぞれの地域がしっかり考えて対応していくということだと思います。それが仮に、それぞれの市町村におきまして、公立の中学校の夜間中学級ですか、夜間学級ということでやるということになりますれば、それは中学校でございますから私どもも必要な手当てはするわけでございますけれども、それぞれの設置者たる市町村がしっかり判断してやってもらいたいと思います。
#165
○畑野君枝君 そのためにも、是非きちっとした実態把握をしていただきたいということを申し上げまして、最後に、新生児聴覚検査事業について伺います。
 「新生児聴覚検査事業の手引き」というのもいただいているわけでございますが、この事業が始まりまして、検査を受けるかどうかは保護者の判断によるわけですけれども、精密検査により異常があると見られた場合には、難聴幼児通園施設あるいは聾学校、養護幼稚部等において療育指導をするというふうになっておりますが、八都道県にとどまっているというふうに伺っております。それはなぜでしょうか。
#166
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。
 今御指摘の新生児聴覚検査事業につきましては、聴覚障害を早期に発見して、できるだけ早い段階で適切な措置を講じるということが目的でございます。
 御承知のように、出産後、入院中の新生児に対して聴覚検査を行うということでございますが、私ども、事業としてやっておりますのは、平成十三年以来、試行的な実施ということで、神奈川県を皮切りに八都道県で実施をしておるところです。十三年からやっておりますので、今までのところは御希望の事業は全数補助をさせていただいているという状況でございます。
 この事業の実施に当たり、また、これからの在り方ということも含めて、何よりも大切なのは、検査後の相談体制や療育体制の整備ということであると思っておりますし、あわせて関係の諸機関が密接に連携して対応する体制を構築すること、こういうことだろうと思っております。今まで手が挙がってこの事業を実施していただいているところは、その準備が整ったということで実施をしていただいているものと承知しております。
 なお、関係者に対する啓発というのは大切でございますので、御指摘のその手引きなどを厚生労働科学研究で取りまとめさせていただいて、配付し、多くの関係者に御理解を賜るようお願いしておるところでございます。
#167
○畑野君枝君 科学の進歩で検査ができるようになりまして、治る難聴なのに治らないままという可能性もあるわけでございます。しかし、お話があったように、全都道府県には療育体制がないと、これからということでございます。この手引きにもあります聴覚障害児と共に歩む会トライアングルに伺いますと、北海道や四国からも検査、療育で訪れてこられているというふうに、東京都新宿区にあるところでございますが、伺っております。
 私も、地元の神奈川県の平塚市聾学校で乳幼児相談という形で努力をされているお話も伺っているわけです。いろいろな自主的な取組も併せて創意工夫がやられているわけでございますが、ここにも市内はもちろん市外、県内各地から相談に来られていると思います。保護者の不安もありまして、例えば分かってもそれを治す体制がないということであります。
 ですから、是非広報、あるいは施設そして人員配置、こういった点も、今ある難聴幼児通園施設あるいは聾学校幼稚部が大きな役割を果たすと思いますが、予算の措置も含めて一層力を入れていただきたいと思いますが、厚生労働省、文部科学省に伺います。
#168
○政府参考人(上田茂君) 聴覚障害児につきましては、早期発見、早期療育が重要でありまして、残された聴力をできる限り活用しまして、言語能力を身に付け、将来社会に自立できるようにするために、ただいま御指摘ございました難聴幼児通園施設におきまして、地域の聴覚障害児に対しまして、言語治療教育あるいは言語発達、身体発達の相談指導、また、児童に合った補聴器の選択と調整等々を行っているところでございます。
 新生児聴覚検査事業が創設されまして、難聴幼児に対する早期療養が重要となっておりますので、私ども厚生労働省といたしましては、まずこの施設が設置されております都県あるいは指定都市に対し、新生児聴覚検査により発見された児童を含め、地域内での難聴幼児の把握に努めるとともに、児童相談所等の関係機関への周知と十分な連携を図ることによりまして、利用促進あるいは活性化に努めるように指導を行っておりますし、また、この施設が設置されていない道府県あるいは指定都市に対しましては、こういった検査により発見された児童を含めた地域のニーズに応じて難聴幼児通園施設の設置に努めるとともに、身近な地域で療育指導を行っております障害児通園デイサービス事業がございますが、こういった事業などを活用するように指導しているところでございまして、今後とも、関係機関との連携を図るとともに、きめ細かな早期療育体制の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
#169
○政府参考人(矢野重典君) 盲学校幼稚部における教育相談でございますが、それぞれの、失礼、聾学校でございます、聾学校幼稚部における教育相談でございますが、それぞれの聾学校におきましては、各学校の教師の専門性あるいは施設設備を生かしまして、地域の実態や家庭の要請等に応じて、可能な限り障害のある乳幼児やその保護者に対して教育相談を行ってきているところでございまして、今後とも、私どもといたしましては、関係省庁とも連携を図りながら、そうした相談支援体制の充実に努めてまいりたいと思っております。
#170
○畑野君枝君 終わります。
#171
○山本正和君 今日、文部省というよりも、地方分権推進会議の方に少し質問をしていきたいと思っておりますが、その前に、確認する意味で文部省の方にお聞きしておきたいと思うんです。
 今日、今から質問していく中身も全部、義務教育費国庫負担法の、今度の法案に絡んでのことですけれども、私は、最近は非常に減ったんですけれども、昔は与野党を含めて政府提出法案を与党第一党、自民党からの修正案でやったという例がしょっちゅうあった。しょっちゅうとは言いませんけれども、かなりありました。最近はもうそれがほとんどないんですね。政府提出法案は何としても通さなきゃいけないというふうな空気になっていますけれども、私は別に細川さんに対して言った言葉じゃありませんが、過ちを改むるにはばかることなかれで、総理大臣でも間違えることあるんで、国会で審議して間違えれば正すべきだと、こういうふうに思っております。
 今度の義務教育費国庫負担法の改正については、そういう経過も含めて大分問題を感ずるので、もう一遍復習の意味で少し文部省に聞いておきます。文部省が義務教育費国庫負担法を、国庫負担をやめようと、こういうふうな判断をしたことが今までにありますか。
#172
○政府参考人(矢野重典君) それは国庫負担制度あるいは全額一般財源化ということでございますね。それはいまだかつてございません。
#173
○山本正和君 今度の二千百億超えるお金を一般財源化したということは、どうも私の方の今まで聞いた意味では、報告によりますと、平成十四年の五月から六月とかけてやってきて、七月の段階でこの負担金の一般財源化に文部省が検討せざるを得なくなったと、こういうふうに聞いているんですけれども、それでよろしゅうございますか。
#174
○政府参考人(矢野重典君) 義務教育国庫負担制度の見直しにかかわる経緯でございますけれども、これは一つには六月の二十五日に閣議決定がなされまして、経済財政運営と構造改革に関する閣議決定、基本方針二〇二と言われているものでございますが、それに基づきまして、政府全体として国庫補助金負担金、地方交付税、税源移譲も含む税源配分の在り方を三位一体で検討して、本年、今年の六月までに改革をまとめるというふうにされたわけでございまして、その際に国庫補助金負担金については数兆円規模の削減を目指すということは、政府全体の方針として決まったわけでございます。
 こういうことを受けて、総理から、総理から義務教育国庫負担制度の見直しを行うようにという御指示がございまして、そういう中で私ども検討を行って、昨年の八月でございますけれども、その検討の成果を踏まえて、私どもとしての義務教育国庫負担金にかかわるその時点での改革案を経済財政諮問会議に大臣から申し上げたというのが取りあえず、取りあえずというんでしょうか、その時点までにおける取っ掛かりの経緯でございます。
#175
○山本正和君 これから後はちょっと構造改革会議の方に行きます。
 地方分権構造改革、改革推進本部、これはどういうふうなものによってできたかちょっと調べてみたんですが、質問すると時間掛かりますから、調べてみると、内閣府本府組織令及び地方分権改革推進会議令と、こういうものによって設けられたと、法律によるものじゃないということでよろしいですね。
 そこで、所掌事務を、これも見てみたんですけれども、いろいろ書いてありますが、地方分権ということが中心になっておって、総理の諮問に応じて、そして地方公共団体の行財政改革の推進その他がずっとこうあります。そして、これについて内閣総理大臣に意見を述べることになっている。そして、委員は十一人以内ということで委員が任命されたと。したがって、ここでは少なくとも我が国の教育が戦前戦後を通じてどういう流れであったかというふうなことを議論する場ではないと、こう私は思うんです。そして、しかもおまけにそこに、今度は推進委員会の委員のメンバーを拝見いたしました。東芝の会長さん以下ずっとあるんですね。大学の先生も二人ほどお見えになりますけれども、政治学の先生とかそういう関係の人が多い。
 教育行政とか、あるいは教育の専門家とか、あるいは教育長とか、こういうものが一人もいない中での会議ですから、これは当然会議の性格上、そういう人は入れずに、入る必要がないということで構成されたと。したがって、ここでは教育における一本の根本的な、どうあるべきかというようなことはこの場所は議論の場ではないと、こういうふうに私は受け止めているんだけれども、それで事務局長さん、よろしいか。
#176
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。
 ただいま御指摘ございましたように、地方分権改革推進会議は、現在、十一名の委員で組織されておりますが、この会議の設置目的でございますが、ただいま委員からございましたように、地方分権の一層の推進を図るという観点から、内閣総理大臣の諮問に応じまして、国と地方の、地方公共団体との役割分担に応じた事務事業の在り方、税財源の配分の在り方などについて調査、審議をするため設置されている審議会でございます。
 したがいまして、この会議の委員は優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命しているわけでございますが、ただいま申しましたような所掌事務を踏まえまして、地方公共団体の代表の方が二名、経済界の方が代表が三名、代表といいますか、経済界の方が三名、経済学、行政学等の学者の方が五名、有識者の方が一名という構成となっております。
 なお、委員のうち、申すまでもなく知事、市長は教育行政を含む地方行政を担っているところでありますし、また教育関係の審議会の委員を兼務している委員もおられるなど、教育行政を含めまして、国、地方を通ずる行政について幅広い優れた識見を有する方々が任命されているものと承知をしているところでございます。
#177
○山本正和君 今のような構成ですよね。ですから、今のような構成だから、それは常識的な意味での教育についての議論はどなたもお持ちですから、私は別にそれは言いませんけれども、教育行政で本当に苦労して、財政も含めて随分苦労したという方は少なくともいないんですね、市長さんも知事さんも。本来、教育委員会の任務ですから、知事や首長じゃない、全部地方、教育委員会の任務なんだ、本来。そういうこともちょっと言っておきますが。
 それはそうと、この推進会議が「事務・事業の在り方に関する中間報告」の中で、教育水準を確保するため、教育水準ですよ、現行の制度、すなわち義務教育国庫負担制度が必要不可欠な国の立場ではあるが、が、ここから、確保すべき教育水準であって教員の数ではないと、こういう言い方でもって教育に対してかなり思い切った判断を下されたんですね。こういう判断の根拠はどこからあったのか、ちょっと聞かせてください。
#178
○政府参考人(荒木慶司君) ただいまの点でございますが、教育行政の目的は、これは申すまでもなく生徒に適切な水準の教育サービスを提供するということかと存じます。今、委員の方から御指摘ございました中間報告の箇所でございますが、これは現行制度が教員数の確保にウエートを置き過ぎているのではないかという趣旨に出たものでございまして、もとより教育は人が行うものでありますので、教員の確保が大事であることは論をまたないわけでございますが、教員数が確保されればよいというものではなくて、やはり確保されるべきは教育の水準であり、それに向けた地方の、地域の実情に応じた工夫でありますとか裁量の余地を現行制度が制約している面があるのではないかという趣旨から述べられているものと承知をしております。
#179
○山本正和君 そのとおりに書いてある、ずっとね。要するに、教員の数というのはこの義務教育国庫負担法によっていや応なしに決められてしまうから、したがって地方では裁量ができないとか、あるいは私立学校なら自由にやっておるし、あるいは高等学校ならばかなり余裕があるけれども、義務教育は余裕がないんだ、こんなことを言っているんですよね。
 これは調査された。文部省にこういうことを聞きましたか。要するに、義務教育国庫負担制度があるために現場で教員のいろんな融通だとか何とか一切利かないという旨を文部省から報告を聞きましたか。
#180
○政府参考人(荒木慶司君) 当会議におきましては、ただいまの意見等をまとめるに当たりましてこれまでに三回、これは平成十三年十月、平成十四年の四月と九月でございますが、九月は中間報告が終わった後でございますが、ヒアリングを行っているところでございます。
 また、当会議は、設置目的にございますように、国と地方の役割分担、事務事業の配分、財源配分の在り方等を議論する会議でございますので、当然のことながら地方公共団体の、地方六団体等がございますが、それ以外にも地方団体からも幅広く現在の行政の実態等につきまして意見等を聴取して検討を進めてきているところでございます。
#181
○山本正和君 質問に答えにゃいかぬよ。あのね、文部省から聞いたかと聞いているんです。それだけだよ。
#182
○政府参考人(荒木慶司君) 先ほど申しましたように、文部科学省からは平成十三年十月、平成十四年四月にヒアリングを行っているところでございます。
#183
○山本正和君 私は、別に今日、事務局長をいじめようと思って質問しているんじゃないんだけれども、事実をやっぱりきちっと並べておいて議論しなければ国会の議論にならないので聞いているわけで、決してそういういじめるというふうに取らないでください。ちょっと私は声が大きいし、どうも何やら暴力的に時々人に取られるので、それはひとつ気を遣わぬでくださいね。
 それだけならいいんですけれども、その次に、まだこれ、この報告の中で、義務教育行政は地方の自治事務であると、こういうことを決めておるんですね。そうすると、義務教育行政は地方の自治事務であると。地方の事務と。そうすると、国は教育に対しては、義務教育に対してはどこを責任持つの。こういう議論は私はしていないと。ちょっとないしょだけれども、このずっと経過の議事録もそれとなく当たってみたんですけれどもね、そういう議論は全然されていないように思うんですが。
 要するに、地方とか中央とかということは別にして、義務教育という問題は何ぞやと議論はされていないというふうに私は思っているんだけれども、それはどうですか、事実ですか。
#184
○政府参考人(荒木慶司君) ただいまの点でございますが、この報告書では、今お話ございましたように、義務教育行政は地方の自治事務ということで記述しているところがございますが、これは御案内のとおり、地方自治法第二条の規定にございますように、地方団体の事務のうち国が本来果たすべき役割に係るもの、いわゆる法定受託事務と言っておりますが、例えば国政選挙でありますとかあるいは旅券の交付ですとか国の指定統計、こういったような事務がこれに当たるわけですが、それ以外のものは自治事務ということで、これは地方自治法の改正がございまして、分権改革の中で地方事務についてこのような位置付けがなされたということで、それを踏まえまして、ある意味では事務の位置付けとしては当然のこととして書いているわけでございます。
 申すまでもないわけでありますが、自治事務といいながらも当然国が様々な形で関与するというものはあるわけでございまして、義務教育は正に国庫負担法で経費の一部を負担しておりますし、それ以外に社会福祉関係等でも、自治事務でありますが、国が経費の負担をするというものは当然あるわけでございまして、それは様々な形態がありまして、自治事務であることで一義的に処理の仕方が決まるというものではもちろんないわけでございます。
#185
○山本正和君 これはあなたの大先輩の、久世さんがまだ参議院にいますしね。関根さんという消防庁長官をした人もおる。若いとき私らはその人たちと随分議論しているんですよ、これについても。そうしたら、こういうところの意味はいろいろ書いてありますと。しかし山本さん、よく読んでくれと。地方財政法第十条の一項に書いてある。国の法令によって行わなきゃいけない責任を第十条に書いてあるんですと、きちっとね。国の責任ですと、これは。金出すのが責任だということを言ったんであって、しかしながら国が教育に対して責任は全部持っているという事実はこれによっても証明するという意味も含めているんだという議論があったんですよ。
 これは、いろいろありますけれども、今あなた方がそういうふうなことを議論するようになってきた背景は、要するに、地方自治体がとにかく持っているお金の中で大変な予算を負っているのは要するに教員の給与負担ですよね。それを何とかしたいと、もうちょっとという地方から様々な声があります。国の方としてもいろいろある。そうすると、そういう中で出てきた議論の中で、給与負担はしてやっているんだけれども、本当からいえば、この給与負担してやっているという意味は何かという一番根っこの部分がだんだん薄らいでいってお金の額だけがかさむような議論になってきたから、そういうふうに言われたので、これはちょっと私の意見だけ言っておきますから、ひとつ先輩等含めて、今あなたが言われたことについては勉強しておいてください、先輩の皆さんともう一遍ね。
 その次の質問に行きますけれども。
 それから、まだなかなかすごいんですよ、これはね。どうしてこういう十一人の人たちがこんなことが言えるんだろうかと思うのは、国立大学が法人化される、そうすると国立学校教育職俸給表はなくなると。そうすると、これあるからというんで、地方公務員であるところの教員の給与云々については別と、こうなってくるんだけれども。
 そうしたら、国立学校の、今度は小中学校の義務学校、高等学校を含めて、そういうものの教員の給与体系、あるいは国立学校の教員の給与体系、こういうふうなものについては今後どうなるかというような議論はこの会議でやっていますか、どうです。
#186
○政府参考人(荒木慶司君) 当会議におきましては、国立大学が法人化された後の俸給表の在り方等について議論は行われていないと承知しております。
#187
○山本正和君 それからその次に、今度は、十月の推進会議の「事務・事業の在り方に関する意見」がある。ここでかなり随分もう、文部省が要らぬと私は思うんだけれども、これだったらね。義務教育費国庫負担制度の見直しに関する具体的措置として、客観的指標に基づく定額化と、こう言っている。こんなことをこの推進会議言っているんですよ。
 私はこれびっくりして、実態が分からぬのにこの定額化というのを議論できるんだろうかと。恐らく文部省と相談したとは思うんだけれども、これはどういうことを意味しているんですか。ちょっと説明してください。
#188
○政府参考人(荒木慶司君) ただいまの十月の意見におきましては、「地方の創意工夫を促し、裁量を拡大する観点から、国の負担すべき経費の内容、算定方法等を見直し、何らかの客観的指標を基準とする定額化・交付金化に向けた検討を行うべきである。」としまして、生徒数などの客観的指標によることが制度設計上直ちに困難である場合には、「例えば」としまして、「当面、現行の標準定数等によって計算される国庫負担金額を地方に交付し、その範囲内であれば実際の定数や給与水準を地方の裁量で決めうるとするような定額化、交付金化を」という例を挙げているところでございます。
#189
○山本正和君 私は、かつて三重県で大蔵省から来た総務部長さんと随分この問題もやり合ったことがありますよ。教員給与の問題ね。そうすると、財政の観点からいえばそういうことは極めて妥当性があるように聞こえるんですよ。
 ところが、そのことが、じゃ、教育の、実際に学校現場にどういう影響を及ぼすかというふうなことは、そこが大事なんだという議論を随分したんです、私はね。しかし、皆さん、じゃこれをやるについて、客観的指標に基づく定額化ということについて、じゃこれが学校現場に、あるいは現実に働いている全国の義務学校の教職員にどういう影響を与えるかというふうなことをこの中で議論していますか。
#190
○政府参考人(荒木慶司君) 私どもの会議におきましては、この教育行政に限らず、地方行政全般について議論をしているところでございますが、分権の理念としまして、現在の国、地方を通ずる財政の困難ということもありますが、やはり地方団体が自ら行う事務事業につきましては、やはり地域の実情に応じて主体的に選択、判断、決定ができるようにということで、いわゆる国におきまして画一、一律に決めて、それに従って地方団体に仕事をさせるという考えはできるだけ少なくしまして、地方の実情に合った多様性のある選択ができるような事業執行ができるように、それがまた効率化にもつながるということで、そういった基調で全体の事務事業について議論をしているわけでございまして、そういった中で、この教育行政につきましても、ただいま申しました、これは一つの例で申しておりますが、一定の、例えば生徒数でありますとか、そういったもので算定するという方法もあるかと思いますが、直ちにそういったものは難しいということから今申しましたような現行の標準定数等によって額をはじき出して、その出た額はそれとして使用しますが、その先で各団体が使うに当たりましては、当然これは給与関係費でありますから人件費以外に使うということはないと思いますが、その中では地方団体の実情に応じて、できるだけ教育水準の向上に資するような、生徒のために一番効果のあるような使い方を御工夫いただく、そういったことでこの意見がまとめられているものと承知しております。
#191
○山本正和君 これももう今から議論してもいかぬから、ちょっと私言うておきますから、中で議論してもらう材料を言うておきますから。
 明治の時代に、その当時は一円というのは大変な値打ちですけれども、国が地方の義務教育の教員、小学校の教員のために一千万円という予算を作ったんだ。その一千万円を配分するところから始まった。どうにもならぬというので大変な騒動が起こって、それをやっと四千万円にした。それで、それからやっと五千万円になっていった。そういう、これも全部定額なんですよ。大変な時代があった。それを今度は定率化する、実額に応じた定率化、二分の一持つということをするためにどんな運動があったか、国会においてはどんな論議があったか、なぜ定額でなしに定率にしたのかという、それを是非勉強しておいてください。
 それから、戦争が終わったときに、全部平衡交付金で賄うことにしちゃったんです。全部、要するに国からの融資をなくしたんですよ。それを昭和二十八年にもう一遍国会で大論議して、各党とも必死になって、当時の文部大臣が必死の思いで頑張って作ってきたのが義務教育費国庫負担法なんです、二十八年の。その歴史をもう一遍あなた方勉強してほしいんですよ。
 そういうものなしにいくと、極めて数字だけで、経済的な、経済的って、私は余り経済と思わぬけれども、お金の話だけでもってこういう問題が議論されていく。一番大事な学校現場がどうかと。なぜそういうふうになってきたかという最大の理由は、額でいくと現実の動きよりも額に縛られるんです、逆に。いいですか。率なら現実におる教員に対してやるんですよ。そういう様々な問題はありますよ。だが、お金がないからできないと。それは何ぼ言っても文部省は、理想としては学級数は小さくていいと言っても、四十人学級やらざるを得ない。これは金がないからですよ。そういう中で来ているんだけれども、だから、ひとつ是非このことは、なぜ定率というものが今まで来ておったのかということについてはひとつあなた方の方でも十分に勉強しておいていただきたいと、こう思います。
 そこで、もう余り時間なくなってきたけれども、もう一つだけどうしても聞かにゃいかぬから。もう一つ、私がびっくりしたのは、推進会議という、地方分権の人がこういうことを言うんですね。もうびっくりして、本当に。
 これは、十四年十月三十日の地方分権改革推進会議の、「めざして」という、「自主・自立の地域社会をめざして」と、こういう何か大変いい言葉が中に書いてあって、そこに何が書いてあるかといったら、「これらの見直しに際し、教員給与を一般職員より一律に優遇している制度の見直しや、義務教育費国庫負担金の交付金化等に向けた検討を行うべきと考える。」と、こう言っているんだ。
 そうすると、これは教員給与を一般職員より一律に優遇をしている制度というのはどういう根拠によってできたかということをこの際皆さん議論しましたか。議論せずに、現実にこうだということから言っているんです。なぜこうなったかという議論があったかなかったか、それ答えてください。
#192
○政府参考人(荒木慶司君) ただいまの点でございますが、この点については、今お話ございますような記述があるわけでございますが、この委員会の委員の皆様方は、当然この人確法の存在、その法が制定された経緯等についても、先ほど申し上げたような委員の皆様でございますので、当然知った上でこのような意見を取りまとめているというふうに承知しております。
#193
○山本正和君 議論があったかなかったかということに対して、そういうことは皆さん知っているはずだというのがあなたの答弁だから、それ以上は私も今日は別に追及の場じゃないから言いませんけれども、皆さんの議論の中に、そういう議論を是非事務局長として、文教委員会でこういうことを言われましたということはひとつ、これからもうやらぬかもしれぬけれども、何でもいいですから、皆さん方にその旨は言っておいていただきたいと私は思いますよ。
 それから、主管大臣にも今日の私の方からいろいろ提起あった問題については是非御報告願いたいと思いますが、どうですか。
#194
○政府参考人(荒木慶司君) ただいまの委員の御指摘、十分踏まえまして対応してまいりたいと思います。
#195
○山本正和君 そこで、もうちょっと聞いておいてくださいね。私は、参議院で、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法案が参議院においては全会一致で自民党修正案が可決、成立したんです。その歴史をひとつ是非勉強していただきたい。自民党提案の修正案ですよ。全会一致です、共産党も含めて。激しい議論をした後ですよ。しかし、衆議院ではもめにもめたんです、これは。しかし、参議院に来て参議院で全会一致でこれが可決されている。
 そのときになぜ教職員の待遇を一般職よりも上げるかということについての議論が随分されています。しかも、もっと言えば、この前に、法案の前に総理大臣が、田中角栄さんですよ、このときにこういうことを言っておられるんです。日本の国にとって一番大事なのは義務教育だ。中学校や、昔は中学校ですよね、昔でいう中学校や女学校へ行く人はお金持ちの子だと、こう言っておったけれども、実はその昔があるんですよね。もっと昔は小学校三年生、四年生まででもやるのが苦しかった家庭がたくさんある。それを全部子供たちに勉強させる。それによって我が国を立派にしていくんだというのが義務教育だと。それが今九年になったと。しかし、そこを一生懸命大事にすることがこの国を振興させるたった一つだと。しかも、世上騒然として、非常に人間の人心も荒れているときですよ。これをあえて踏み切ったんですよ。与党内でも大激論がある中でやったんですね。
 そういう経緯の中で教員の待遇が一般職よりも上になっているという経過を無視して、何か、どうも制度上おかしいぞと、学歴から見ても云々というようなことじゃもう具合悪いんで、是非ひとつ、この人確法の経緯も含めて勉強していただきたい、これだけお願いして、どうもありがとうございました、今日はこれで。
 では、残りの時間をちょっと文部省に質問しますが、あと何分あったかいな。
#196
○委員長(大野つや子君) 十七分までです。
#197
○山本正和君 十七分まで。じゃ、もういいか。やめておくか。文部省はまたあしたたくさんありますから、じゃ、今日はこれで終わります。
#198
○委員長(大野つや子君) 以上をもちまして、平成十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#199
○委員長(大野つや子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 次回は明二十七日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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