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2003/06/10 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 外交防衛委員会 第13号
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2003/06/10 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 外交防衛委員会 第13号

#1
第156回国会 外交防衛委員会 第13号
平成十五年六月十日(火曜日)
   午前九時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     池口 修次君     若林 秀樹君
 六月九日
    辞任         補欠選任
     若林 秀樹君     大塚 耕平君
     遠山 清彦君     山本  保君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松村 龍二君
    理 事
                山下 善彦君
                山本 一太君
                広中和歌子君
                高野 博師君
                小泉 親司君
    委 員
                河本 英典君
                佐藤 昭郎君
                桜井  新君
                月原 茂皓君
                日出 英輔君
                舛添 要一君
                矢野 哲朗君
                大塚 耕平君
                佐藤 道夫君
                榛葉賀津也君
                山本  保君
                吉岡 吉典君
                田村 秀昭君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       外務大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
   副大臣
       防衛庁副長官   赤城 徳彦君
       外務副大臣    矢野 哲朗君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        佐藤 昭郎君
       外務大臣政務官  日出 英輔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 信明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       村田 保史君
       内閣府大臣官房
       審議官      永松 荘一君
       内閣府沖縄振興
       局長       武田 宗高君
       原子力委員会委
       員長       藤家 洋一君
       警察庁刑事局長  栗本 英雄君
       防衛庁防衛参事
       官        大井  篤君
       防衛庁防衛参事
       官        安江 正宏君
       防衛庁防衛局長  守屋 武昌君
       防衛庁人事教育
       局長       宇田川新一君
       外務大臣官房審
       議官       篠田 研次君
       外務大臣官房参
       事官       長嶺 安政君
       外務省総合外交
       政策局軍備管理
       ・科学審議官   天野 之弥君
       外務省アジア大
       洋州局長     薮中三十二君
       外務省中東アフ
       リカ局長     安藤 裕康君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       林  幸秀君
       経済産業大臣官
       房審議官     長谷川榮一君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   薦田 康久君
       国土交通省海事
       局長       徳留 健二君
       海上保安庁次長  津野田元直君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に
 関する条約の締結について承認を求めるの件(
 内閣提出、衆議院送付)
○過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすこ
 とがあると認められる通常兵器の使用の禁止又
 は制限に関する条約第一条の改正の受諾につい
 て承認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五日、池口修次君が委員を辞任され、その補欠として若林秀樹君が選任されました。
 また、昨九日、若林秀樹君及び遠山清彦君が委員を辞任され、その補欠として大塚耕平君及び山本保君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(松村龍二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 現在、本委員会に付託されている条約の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官永松荘一君、内閣府沖縄振興局長武田宗高君、原子力委員会委員長藤家洋一君、警察庁刑事局長栗本英雄君、防衛庁防衛参事官大井篤君、防衛庁防衛参事官安江正宏君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、防衛庁人事教育局長宇田川新一君、外務大臣官房審議官篠田研次君、外務大臣官房参事官長嶺安政君、外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官天野之弥君、外務省アジア大洋州局長薮中三十二君、外務省中東アフリカ局長安藤裕康君、文部科学省科学技術・学術政策局長林幸秀君、経済産業大臣官房審議官長谷川榮一君及び資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官薦田康久君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(松村龍二君) 使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約の締結について承認を求めるの件及び過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすことがあると認められる通常兵器の使用の禁止又は制限に関する条約第一条の改正の受諾について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。
 両件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○舛添要一君 おはようございます。今日は二つの条約につきまして御質問申し上げたいと思います。
 まず、放射性廃棄物等安全条約に関連しまして、日本の原子力政策との関連で御質問を申し上げたいと思います。
 最初に、原子力保安院にお伺いいたしますが、現在、この六ケ所村、青森県六ケ所村でいわゆる核燃料サイクルを確立させるための様々な施設の建設、さらにその運用ということが行われておりますけれども、現状はどういうふうになっているのか、それからまた安全対策について十分取られているのか、それから地元の理解というようなことは、青森県含めていかがでしょうか。
#7
○政府参考人(薦田康久君) お答えいたします。
 現在、青森県六ケ所村におきましては、日本原燃の核燃料サイクル施設でございますウラン濃縮施設、それから高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を管理いたします放射性廃棄物管理施設、それから低レベルの廃棄物を埋設する施設、それから再処理施設のうちの使用済燃料受入れ、それから貯蔵施設が既に操業を開始していると、こういう状況でございます。それから、これ以外の再処理施設の本体部分の建設が今進められているというところでございます。
 これらの施設につきましては、安全性確保の観点から、原子炉等規制法の規定に従いまして、国といたしまして、所要の安全審査を行った上で、同社に対しまして事業許可を行い、各施設の詳細な設計につきましては設工認というものを行っているところでございます。さらに、施設の操業に際しましては、使用前検査を行い、施設定期検査によりまして操業期間中におきます安全の確認を行っているほか、事業者の保安活動の妥当性につきまして、定期的に保安検査によってこの妥当性を確認しているというところでございます。
 また、地元への問題でございますけれども、事業者の方から適時説明を行っているというふうに聞いておりますし、また保安院の方でも、県あるいは村の方からの要請によりまして、出向きまして説明等を行っていると、こういう状況でございます。
 以上でございます。
#8
○舛添要一君 皆様に今資料を配付いたしましたけれども、私の書いたものの中から百二十一ページの図をごらんいただきながら議論を聞いていただけるとこの放射性廃棄物のことがよく分かるというふうに思います。
 そこで、今日、原子力委員会委員長、おいでくださいましてありがとうございます。なるべくこういう国会の場においでになって国民の前で原子力政策をちゃんと語るということが日本の原子力政策を国民に理解させる道だと思いますので、是非、今後とも、こういうところに出てきて御意見をお述べいただきたいと思います。
 そこで、まず、やっぱり今プルトニウム、これ世界的な過剰な状態にある。特に日本の場合、「もんじゅ」がストップする、それからプルサーマルもできない、いろんな意味で過剰気味であると。そういう中で、この過剰状態にどう対応するかということがまず第一の質問でございます。それとの絡みで、核燃料サイクルを確立するリサイクル路線ということで、日本はこれをちゃんとやっていく、そのために「もんじゅ」も位置付けられているわけですけれども、ただ、若手の研究者、それから我々の中でも、ワンスルーということも考えてもいいじゃないかということでありますが、それは中間貯蔵ということで両方満たされているんだというのが恐らく原子力委員会の御見解だと思いますけれども、そのプルトニウム過剰問題とこの路線の選択の問題について、原子力委員会の見解、それからまた、必要であれば、資源エネルギー庁、経済産業省の見解をお願いしたいと思います。よろしくどうぞ。
#9
○政府参考人(藤家洋一君) 日本にとってエネルギー源の確保は何にも増して重要であると私ども認識しております。特に、日本のこの資源がないという条件、さらには国土が狭いという条件を、確保する上で、エネルギーセキュリティーの観点をまず私どもは最初に考えているところでございます。
 その上に立って、私どもは原子力発電を基幹電源と今とらえております。その理由は幾つかございますが、一つは、御承知のように、原子力はエネルギー密度が非常に高く、またそれに輸送だとか備蓄が容易であると、こういう特徴がございます。しかも、このウランの産出国が政情の安定したカナダ、オーストラリアなどにあって、これから供給することがそれほど困難を伴わないということでございます。一方、地球温暖化問題に対応することも日本にとっては大変重要な問題でございまして、二酸化炭素を排出しない原子力発電というのは優位性を持っていると考えております。そういう観点から、私どもは原子力発電を基幹電源ととらえているところでございます。
 その上に立って、原子力の特徴を更に申し上げるといたしますと、これはリサイクル可能なエネルギー源であるということでございます。もう先生御承知のように、この原子力発電では、新しくプルトニウムという燃料が出てまいりまして、これをリサイクルすることによって資源量を飛躍的に拡大するということがございます。
 しかし、今お話ございましたように、こういった技術開発なり社会への導入が常に順調にいくということではありませんし、これまで原子力政策はその都度現実方策を作り、柔軟に対応してきたところでございます。
 今、私どもにとって一つの大きな目標が、この中間貯蔵によって核燃料サイクルの時間的余裕をいかに作り出すかということでございます。これにつきましては、もう既に御承知のように、日本国内にもそういった候補地がございますし、民間事業者も加えて、これの実現に鋭意努力しているのが現状でございます。
 それから、次に先生が御質問いただいたのは、プルトニウムが余剰状態にあるんではないかということでございます。確かに、解体核からのプルトニウムの燃焼というような問題も出てまいりまして、一時期そういう状況があったかとは思いますが、これは御承知のように、ロシアもアメリカもこのプルトニウムはすべて原子力発電によってエネルギー源として使うということを決定しております。かつてはそのままガラス固化しようというような議論もあったわけでありますが、すべてこれをエネルギー源として使おうということになったことは御承知のとおりでございます。
 日本の政策は、この核燃料サイクルの実現というものを三つの段階でとらえてまいりました。一つは、既にこの核燃料サイクル、ウラン資源の有効利用ということで濃縮をするというフロントエンドの確立でございました。二段目は、軽水炉サイクルを確立するということで、プルトニウムとウランの混合酸化物燃料を軽水炉で燃やすことを考えております。さらに、それに進めて、高速増殖炉へのステップアップをしようということで考えている状況でございます。
 以上、御質問にお答えいたしました。
#10
○舛添要一君 今、話にもありましたけれども、ロシアの核兵器の解体及びそれに対して日本が援助している。ところが、日ロ関係が外務省のいろんなごたごたで一時的に希薄化したようなこともありまして、今この状況で、外務大臣にお伺いしますけれども、ロシアの核兵器解体及びそれへの日本の援助、どういう状況になっていますでしょうか。
#11
○国務大臣(川口順子君) ロシアの、特に極東側にある退役原子力潜水艦の解体によって余剰の核物質を取り出すという作業については、我が国は今真剣に取り組んでおります。
 それで、ずっとすずらんというプロジェクトを、これはミュンヘンのサミット以来作ってやっていたわけですけれども、様々な理由があって、これは主としてロシア側の縦割り行政といいますかそういった問題があって進んでいなかったわけですけれども、昨年のカナダでのサミットにおいて、これをG8のグローバルパートナーシップということで合意がございまして、解体をやっていきましょうということで、日本はその一環として今、日ロの行動計画の中でもこの解体について優先課題として取り上げております。
 そして、新藤政務官がつい数日前ですけれどもウラジオストクに行かれて、このプロジェクト、新しく衣替えをしたといいますか、そのプロジェクトを希望の星というふうに名付けまして、それの事業開始の式典に参加をしているところでございます。
 我が国としては、これは環境上の理由からも、あるいは大量破壊兵器、テロといった一連の国際社会の持っている懸念との観点からいってもこれがきちんと処理をされることが重要ですので、最大限の努力をしていきたいと思っております。
#12
○舛添要一君 希望の星という名前に負けないように頑張っていただきたいと思います。
 そこで、ロシア絡みですけれども、この高レベル廃棄物の処理って最終的に一万年ぐらい掛かっちゃうものですから、どうしても、先ほどの藤家委員長の話にもありましたけれども、中間貯蔵の場所にしても難しい。一つは、例えばシベリアのような人間の住めないところに国際管理して埋めるというのはどうかなと私なんか考えていますが、それに対してはそんなことを言ったら自分のごみは自分で処理しろと言って、まず国内が先だという話が出ると思いますけれども、これは原子力委員会ないし経済産業省、お答えがございますか。
#13
○政府参考人(藤家洋一君) 原子力委員会は、こういった高レベルの放射性廃棄物処分に関しましては大変大きな関心を持つとともに、対処してきたつもりでございます。
 平成九年からこの高レベル放射性廃棄物処分懇談会というものを発足させました。同時に、バックエンド専門部会もスタートさせました。このときの合意が、我々が発生させた廃棄物の処分について後世代に負担を残さないことが我々の世代の責務であるというのが基本原則として皆さんこぞってこれを賛成されたわけでございます。したがって、それ以来、廃棄物の問題についてはそのような対応をしてまいっているわけでございます。
 既に、これにつきましては特定放射性廃棄物という法律もお作りいただきましたし、これに対応する、俗称NUMOと申しておりますが、これを対応する民間の組織ができているところであります。原子力発電環境整備機構でございます。これは平成十年から十二年に掛けてこのような議論の中で作られてまいったところでございまして、今このような動きの中で、まず自ら発生したものは自らの責任において処理すべきであるというのは、これは日本の原則でもあり国際原則であるということを私、確認をしておりますので、今の努力はそちらに集中しております。
#14
○舛添要一君 しかし、私は、やっぱり国際管理ということを、冷戦も終わりましたからもう少しお考えになっていいんではないかと、委員長の立場よく分かりますけれども、それを申し上げておきます。
 さあ、そこで、この原子力発電所、特に東京電力止まってしまっている。我々委員の中にも委員長を始めとして原子力発電所を地元に抱えておられる委員もたくさんございますんで、夏の首都圏での停電対策、今日のある新聞の朝刊に、資源エネ庁長官は止まったら責任取ると、停電したら責任取るということを明言していますが、経済産業省、大丈夫ですか。
#15
○政府参考人(長谷川榮一君) ただいまの御質問でございますけれども、先生御案内のとおり、今、東京電力が運行しております十七基の原子力発電所のうち、十六基が停止しておるところでございます。
 最近大変電力利用率というのが高まっておりまして、過去の、最近の実態を見ますと、実は大変温度が酷暑になった場合には六千四百五十万キロワット程度、これは夏の日の大体朝の二倍を超えるんですけれども、そういった瞬間的な需要がございます。現在その一基しか原子力発電所が動いていないというこの前提の下で、非原子力あるいはよそからの融通等々をいろいろな電源を集めまして、おおむね六千百万キロワット程度の供給というのが期待できるわけでございますけれども、酷暑が生じますと先ほどの数字との関係で、およそ四百万キロワット弱ないしは更に温度の上昇という可能性もございますので、この大きな需給ギャップというものを何とか縮めまして、そして停電を起こさないということで私どもの平沼大臣も決意を述べられております。
 そこで、その再開、原子力、原子炉の運転再開ということのために、先日も柏崎を訪問いたしまして安全の確保についての決意、それからこれまでのいろいろな監督行政につきましてのおわびを大臣からもいたしました。同時に、私ども省内に大臣を本部長といたします対策本部を設けまして、需給の状況の国民への公表、これを前提にいたしましてもろもろの需要面の対策、具体的には事業者であります東京電力に対しましていわゆる大口需要家に対して割引料金の設定も含めたそういった需要対策の指導、さらには関係の他省庁あるいは業界のお力、自治体、こういったところの御協力を得まして、現在例えば夏休みのスケジュール調整、あるいは一日におけますピーク時の電力を使います設備を何とか運転時間を調整する、さらには広報キャンペーンということをいたしまして、この節電の要請というものを幅広くやっております。
 こうしたことを通じまして、供給、需要両面で何とか停電を起こさないということで大臣以下、私も含めまして職員一同、全力を挙げているところでございます。
#16
○舛添要一君 国民の原発に対する不信感がいろんな意味で深まっていますし、是非これは政府だけではなくて東京電力のその経営陣ももっとしっかりやっていただきたいと思います。
 そこで、せっかく原子力委員長おいでになっていますから、簡単に一言で結構ですが、「もんじゅ」の再開、プルトニウムのスタート、これについての見通し、いかがでございますか。
#17
○政府参考人(藤家洋一君) 俗称プルサーマルについてでございますが、これまで長年にわたって技術的なバックグラウンドをそろえてまいりました。原子力委員会がこの問題に最初に触れたのは昭和四十二年でございます。それ以来いろんな形でこのプルサーマル計画を進めてまいったところでございます。技術的なバックグラウンドはできたと思っておりますから、社会の御理解を得ながら、どこの発電所でも構いませんので一つ動かしていただくことが何にも増して大事だと思っております。
 それから、高速増殖炉「もんじゅ」についてでございますけれども、これも長年にわたる研究開発を進めてき、今御存じのような状態になっているわけでありますが、これも皆様の、特に地元の方々の御理解を得ながら、できるだけ早く改造工事に入らせていただきたい。それが終わりました段階で改めて御理解を得て、運転が開始できればと。「もんじゅ」のナトリウム漏えい以降、原子力委員会は、例えば高速炉の検討会を作ったり何かをしながら常にこの問題に対処してきたつもりでおります。御理解をいただけると大変有り難いと思っております。
#18
○舛添要一君 是非、今後とも努力を続けていただいて、国民の信頼のない原子力発電所は動かないということで頑張っていただきたいと思います。
 大変お忙しいところいらしていただきまして、ありがとうございました。原子力委員長は御退席願って結構でございます。
 そこで次に、特定通常兵器使用禁止制限条約改正の方に移りたいと思います。
 まず、防衛庁、お伺いしますけれども、こういう過剰な殺傷能力を持った兵器、これ地雷とかナパーム弾とかいろんなものございますが、当該条約で問題になっているこれが使われたような内戦、これは要するにこの条約というのは、国際間の紛争ではなくて内戦でもこういう条約を、こういう兵器を使うのはやめようということですから、過去、簡単で結構です、一言で結構なんで、使用例について説明してください。
#19
○政府参考人(守屋武昌君) 特定通常兵器の使用禁止制限条約によりまして使用が禁止又は制限されている兵器としては、エックス線によって検出不可能な破片を利用する兵器、それから地雷、ブービートラップ、焼夷兵器、失明をもたらすレーザー兵器などが挙げられるところでございます。
 これまで紛争等で最も深刻な影響を与えているのは地雷やブービートラップであると考えられまして、内戦によって国土が荒廃しましたアフガニスタンやカンボジア、スリランカ、エチオピアなどにおいて特に地雷の被害が深刻でございまして、年間数百から数千人の犠牲者が出ているとの報告もなされていると承知しております。
#20
○舛添要一君 今、スリランカ、昨日から外務大臣、東京でスリランカ復興開発に関する東京会議が行われています。日本外交の努力でこういうところまで持っていけて大変スリランカの方々にも感謝されていると思いますが、現状のスリランカ紛争の展望、特にLTTE、分離・独立運動をやっているわけですけれども、外務省としてはこのスリランカ内戦の展望をどういうふうにごらんになっているのか。
#21
○国務大臣(川口順子君) 停戦の合意がございまして、その後、六回、和平交渉がございまして、一回は箱根でもいたしましたけれども、その後なかなか物事が今進んでいない状況にあるのは残念だと思っています。
 ただ、これは両者とも前向きに動かしたいという強い熱意は持っていると私は理解をしておりますので、今後、停戦に基づく和平の交渉をまた再開をさせるということになれば、そして、今回の東京におけるスリランカの和平と、スリランカの復興に関する国際会議がタミールのトラを、LTTEをまた議論に戻す、交渉に戻す、そういうきっかけになるということを我々としては期待をしているわけでして、停戦、今その交渉が少し前に進まなくなっている状態であるとはいっても、この停戦の合意はきちんと守られているわけですし、それから基本的に連邦制に持っていこうという方向での議論は進んでいるわけでございますので、例えばアチェのような状態になっているわけでは全くこれはございません。
 そういう意味で、我々としては、ノルウェーの政府あるいはインドの政府といった関係者と密に連携を取りながら、日本として積極的に働き掛けていきたいと思っています。
#22
○舛添要一君 昨日の会議で議論になった暫定統治機構の設置というようなことは、これは実現性、ございますでしょうか。
#23
○国務大臣(川口順子君) これについて余り今、事を急いではいけないだろうというふうに思います。当面やるべきことというのは、復興の資金をどのようにスリランカ全体に配分をしていくのかということについての話合いの場を作っていって、それをやる過程で更にその先に進んでいくということを期待をし、そのような方向に働き掛けると、そういうことであろうかと思います。
#24
○舛添要一君 防衛庁にお伺いしますが、分かっている範囲で、このスリランカ内戦で特定通常兵器使用禁止条約の対象になる兵器の使用例というのはございますか。地雷ですか。
#25
○政府参考人(守屋武昌君) スリランカでは、国土の約三〇%を占める北部、東部地域において、タミル人の分離、独立などを主張する武装組織であるタミル・イーラム解放のトラ、LTTEがスリランカ政府軍と内戦状態にございます。この両者の勢力数が接する地域を中心に多数の地雷が埋設されていると承知しておりまして、アメリカ国務省の報告書によれば、その数はスリランカ全体で三十万から百万個に上ると、こういうふうに承知しております。
#26
○舛添要一君 続いて、先ほどの放射性廃棄物等安全条約のところでもお伺いしたかったんですけれども、今まとめてお伺いしますけれども、北朝鮮の問題についてですけれども、まず外務大臣、このIAEAの査察を含める監視体制をやっぱりしっかり確立するということが北朝鮮の核開発にストップを掛ける大きな道であると思いますけれども、この点は今どういうふうに進んでいますか。
#27
○国務大臣(川口順子君) IAEAに関しまして、これはおっしゃったように、保障協定の完全な履行を求める決議等を再開をしています。一番新しいところでは、二月の十二日にIAEAの理事会を開きまして、そこで北朝鮮の保障措置協定の違反等を国連の安保理に報告をするということで決議が行われております。
 我が国としては、IAEAの保障措置を北朝鮮が履行することを、完全に履行することを求めていくという基本的な立場に何ら変わりはない、国際社会と一緒にこの点については努力をしていきたいと考えています。
#28
○舛添要一君 昨日、我々は盧武鉉韓国大統領の演説を国会でお聞きいたしました。それとともに、昨日、万景峰号が新潟港に入ってこない、そういう決定を北朝鮮が行いました。
 この一連の動きの中で、核問題、拉致問題を含めて、北朝鮮に対する日本国外務省の政策、何か変化があったか。それから、今後、例えば万景峰号の問題にどういうふうにして対処していくのか。今回のように現行法の体制、監視体制だけでやっていけるのか。そういう点はいかがでございますか。
#29
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮問題に対しての基本的な我が国の考え方というのはずっと一貫をしておりまして、それは日朝平壌宣言に従って、日朝間の、あるいは国際社会にも関係のある諸懸案を解決をしていく、これは核の問題もございますし、当然に拉致の問題もあるわけでして、そういった問題を解決をして、北東アジア地域全体の平和と安全に資する形で北朝鮮との間で正常化を実現をして国交の正常化を実現すると、そういう考え方であるわけです。
 小泉総理が盧武鉉大統領とお話をかなり長い時間なさったわけでして、この中で両首脳の個人的な信頼関係というのがますます強く強化されたということと、それから北朝鮮の問題については、日韓米連携をして進めていくということ、それから平和的な解決が重要であるということ、そして、ということについて合意があったと思います。小泉総理からは、北朝鮮が今後、事態をエスカレートするようなことがあるときにはより厳しい措置が必要であるということもおっしゃっていただいております。
 そういった、また拉致の問題については、これは国民の生命と安全に関係する重大な問題でございまして、我が国は今、北朝鮮に対して幾つかのことを厳しく要求をしておりますけれども、これについても立場は全く変更ございません。連携をして平和的に解決をしていく、そのための基本的な考え方として対話と圧力というふうに言っていますが、圧力を必要に応じ使いながら対話をしていくという基本的な考え方について変わりはございません。
#30
○舛添要一君 政策の決定過程ということを少し政府も考えていただきたいんですけれども、これは質問通告していませんけれども、イラク新法を今度やると。防衛局長、外務大臣、中身全部知っていましたか。だれがどこでどういうふうに作ったんですか。我々、外交防衛委員会、要するに新聞で見る方が先ですね。
 ですから、こういうことで国権の最高機関である国会というのは機能するんだろうか。私は、恐らく外務省の中の方も防衛庁の方々も、答えは求めませんけれども、私の感想だと思って聞いておいてください、中身知らないと思います。それで、結局、我が与党に対しては今日の午後説明がございます。
 だけれども、やっぱりこういうものは国会という、プロセスだから出した後検討すればいいかもしれないですけれども、いろんな意味で、少しやっぱり国会の機能の低下ということを私は感じますので、これは与野党ともにですけれども、こういう新しい法律を作る、これは今後の中東の展望をどうするのか、イラクについてどうなのか。それで、調査してから、どういう状況であるか見て決めますと言うけれども、調査終わったんですか。防衛庁、調査終わりましたか。危険なところに自衛隊やっていいんですか。それから、外務省、どういう状況で、今、今日においてもアメリカ兵撃たれていますよ。そういう状況をちゃんと報告していますか。少なくともこの外交防衛委員会において、イラク、今日においてこういう状況ですと私は報告を受けていないです。
 だから、問題提起だけですけれども、私は、政策決定過程というのは、一部の人が勝手に決めるのではなくて、やっぱり国会を中心にやるべきである、それが国権の最高機関の要するに機能を取り戻すことであるということを申し上げまして、質問を終わります。
#31
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。
 舛添委員の今、提案を聞いて、大変良識ある提案だなというふうに思います。
 私もこの問題、触れようと思っていたんですけれども、その前に冒頭、八日にイスラエルで再びテロが発生して、五名のイスラエル兵士が銃殺をされると。本来ですと、従来ですと、これでまたイスラエルの軍による報復が始まるところなんですけれども、一転、今回、十五か所の違法入植地から、先日のテロにもかかわらず撤退をすると。現実に、ネベ・エレズなどという、実際には住んでいないんですけれども、入植地が撤退を始まりました。
 今回のテロの特徴というのは、従来と違いまして、パレスチナの過激派のアルアクサ、それからハマス、そしてイスラム聖戦、この三つが共闘をしてテロをやったということだと思うんです。これ、アッバスもシャロンも厳しい窮地に立っていると思うんですけれども、テロをする側も最後の手段に出たかなという感があるんですけれども、今が非常に踏ん張りどころだと思うんですけれども、大臣は、現在のこの情勢をどう認識されて、どのようなメッセージをシャロン、アッバス両氏に送るおつもりでしょうか。
#32
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃったように、今踏ん張りどころであるというのはそのとおりだと思います。
 アッバス、それからシャロン、それぞれのその国のリーダーが、国内で必ずしも自分がやることについて一〇〇%支持がないということが分かりながら、それでも必要なことをリーダーとしてやっていかなければいけないという強いリーダーシップを今発揮をしている。我が国としても、このアッバス首相と、それからシャロン首相に引き続き強いリーダーシップを発揮していってほしいと思っています。
 今、非常に希望の光が差し込んできているときである、なかなか難しいいろんな問題が今後も引き続きあると思いますけれども、この機会を生かすように国際社会も両国に、両国といいますか、パレスチナとイスラエルに働き掛けていくということが重要ですし、是非リーダーシップを期待したいというふうに考えています。
#33
○榛葉賀津也君 六月号の月刊イスラエルにも安藤中東局長の大変熱いメッセージが三ページにわたって載っていますけれども、正に五月の十九、二十日と信頼醸成会議を日本において実施をされた。大変、今までにない、いいアプローチだと私は評価をしたいと思いますけれども、そういう行動をしている日本だからこそ、こういうときに是非、大臣から両氏にエールを送っていただきたいというふうに思っております。
 続いて、イラクの問題、最初に触れたいと思うんですけれども、今のイラクの状況、治安問題も含めまして、先ほど同僚委員から、現場が分かって、イラク新法の話がどこまで行っているんだという議論がありましたけれども、大臣は今のイラクの状況をどのように認識をし、分析をされていますか。
#34
○国務大臣(川口順子君) 現在のイラクで最大の問題は治安の維持であるというふうに思っています。
 それで、これはサダム・フセイン政権が事実上崩壊をした後、サダム・フセイン政権が持っていた警察の機能等の政府機能が失われている、それを立て直すちょうどその時期にあるということでして、アメリカ、米軍等のCPAの当局がこれをやろうとしているという状況であると思います。
 それで、治安の状況については、それぞれ多少地域によって差があって、北部あるいは南部、それからバグダッド市内というところでは治安が改善をされてきているというふうに承知をしています。
 それで、ただ、そういうことではありますけれども、サダム・フセイン政権による統制がなくなった、そういう地域でまだ略奪行為があったり、それから小火器を市民が入手をするに至って、それを使った発砲事件とか、それから襲撃事件とか、そういうことがあり、バグダッド市内で、店は昼間はやっているけれども、夕方になると大体店を閉じるという形になっていると聞いています。それで、CPAはこれに対して今、武力、武器の取締りを始めていて、登録制度をやっている、それから町中で武器を所持をしているということが見付かった場合の罰則等について厳格に今取り組みつつあるというふうに理解をしています。
 アメリカ、英国等が今治安に対して取組を行っております。そして、日本としては、この事情、状況については引き続き注視をしたいというふうに考えております。
 治安についてはそういうことですけれども、そのほか、イラクにおいては物資の輸送等について非常に、イラクの復興、それから人道的な支援のための需要が非常に高まっているというふうに聞いております。その中で、自ら、セルフ、何というんですか、自己完結的なそういう組織であるもの、例えば一般的にいって軍隊のようなものはそうですけれども、そういうところが復興支援のために働いてくれるということについての期待が高まっているというふうに理解をしています。
#35
○榛葉賀津也君 今、大臣は北部、南部、そしてバグダッドにおいては治安は回復されてきたとおっしゃいましたけれども、それはどこの情報によるものでしょうか。
#36
○国務大臣(川口順子君) 治安が改善されつつあるというふうに今申し上げたわけですけれども、それは調査団の情報等を中心にしております。
#37
○榛葉賀津也君 どこの調査団でしょうか。
#38
○国務大臣(川口順子君) 調査団、これは内閣官房を中心に、防衛庁、外務省から調査団を出しました。そして、その中で、バグダッド市内及びバグダッド以南の地域において治安状況は改善をされている、中には多くの店舗が再開されるなど市民生活が正常に戻りつつあり、治安は大幅に改善されている地域もあるということでございます。
 先ほど北部と私が申し上げたのはクルド地域のことでして、イラクの西部及びクルド地域を除く北部、これについてはそういう状況にはなっていないと、そういうことです。
#39
○榛葉賀津也君 その今の調査団の資料をまた後ほど是非提供していただきたいと思うんですけれども、よろしくお願いしたい、これは要望しておきます。
 これ、南部においては、ハキムが武力によっての闘争はやめようというメッセージを流しているからだと思うんですけれども、治安が改善をしているんではなくて、私は報道をされていないだけだと思うんですね。お店が開いているから治安が改善されたというのは大きな間違いであって、イラク人も食べていかなければならないわけですから。今、イラクには三百万丁の銃器が市民に渡っている、そしてこれは市民の財産ですから、手放すわけないんですよ。今、パレスチナが始めたように、一丁当たり六千ドルであるとかそういう値段をくっ付けて回収するんならまだしも、これを、武器の回収というのはほとんど進んでいないのが現状であって、米軍もこれは、治安維持活動というのはほとんどできていない、自分の身を守ることで精一杯なんですね。
 そのような状況にあって、治安が改善されたという評価を今日本の外務省並びに政府がしているのであれば、是非、その根拠となるその資料を是非私の方に示していただきたいというふうに思います。
 大臣、そのような状況にあって、今のイラクを戦闘地域であるとか非戦闘地域という言葉が今、日本のマスコミや政治の間で出ていますが、このような言葉、仮に非戦闘地域、非戦闘地域というものをイラクにおいて今分けることが可能だと、大臣、お考えでしょうか。
#40
○国務大臣(川口順子君) まず、資料のことですけれども、この調査団は内閣、現地の調査報告のことですが、内閣が出しておりますので、内閣にお話をつながせていただきたいと思います。
 それから、戦闘地域、非戦闘地域ということですけれども、法律について、これは、との関連で議論をされていると承知をしておりますけれども、これは、総理がずっと新法を出すということについてお考えになられて、それでそのような決断を週末になさって、そして今、これから正に各党、御相談をするという段階でございますので、法律に則して申し上げるということについては、現在、今まだするには時期尚早であるというふうに考えます。
 ただ、一般的に言って、ですから法律との関係ではないということで戦闘地域、非戦闘地域というのが分けられるかということについていえば、これは、もう少し私は法律の中身について勉強をしてということでございますけれども、比較的安全な地域、そうでない地域ということについての色分けといいますか、大ざっぱな区分けというのは、ここは比較的安全である、これはそうではないだろうということについては言うことができるのではないかと私は思っております。
#41
○榛葉賀津也君 もし、大臣が今のイラクを戦闘地域、非戦闘地域に分けることができるという認識であるならば、私は非常に、イラクの現状把握した報告の内容も含めて、その感覚を疑わざるを得ないと思います。分けれることができるわけがないんですよ、現場の声を聞いたら。
 この話を詰めていくと、どうもまず新法ありきで、この新法を運用するにはイラクを戦闘地域と非戦闘地域に分けるしかないというところから発想しているようにしか思えないんですね。現場がこうなっているからこういう法律を作ろうというそもそもの手順とは全く逆になっている。
 これ、先日の事態特の参考人質疑においても、与党の呼んだ参考人でさえもそんなことできるわけないと言っている。日本のピースウィンズ・ジャパンも銃撃に遭っている。幹線道路でいったら、入口と出口で検問をして銃器を没収するんですね。ですから、道を通っているというのは、全員非武装の状態で、NGOにしろ何にしろ通行している。アンブッシュをする武装派にとったら、この上ない敵が一杯いるわけですよ。
 そのような状況の中で、イラクを戦闘地域、非戦闘地域に分けるなんというのは、私、新法の話をしているんじゃないんです、今のイラクにおいて戦闘地域、非戦闘地域に分けるなんというのは、これは日本だけがやっている非常にナンセンスな議論じゃないかなと私は思います。まだ新法出ていませんし、新法の話はまた新法が出たらしたいと思いますけれども。
 残りの時間は、従来の通常兵器の禁止制限について質問をしたいと思いますけれども、この条約は二十か国が批准をして、その日から六か月後で効力を発するということなんですけれども、現在は十四か国が批准をしたということで、これ二十か国目になる目安というのはいつごろを想定しているんでしょうか。
#42
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、本年六月六日現在、十四か国が特定通常兵器禁止制限条約の今次改正を締結済みです。また、それ以外にも、オーストリア、セルビア・モンテネグロ、アルゼンチン、コスタリカ、ブラジル、ノルウェー、中国の七か国、我が国を入れますと八か国になりますが、既に各国行政府がこの条約の改正を議会に提出済みであると承知しております。
 我が国としては、今次改正について国会の御承認をいただいた上で、その早期発効を目指して各国に対し締結を働き掛けていきたいと考えております。
#43
○榛葉賀津也君 今回の主な条約の改正内容は、非国際的武装紛争にも適用すると、すなわち、内紛であるとかそういった国内的な紛争に対してもこの条約を適用しようというわけですけれども、だからこそ、内紛が起こりそうな国が条約に批准してもらわないと意味がないわけでございまして、途上国の批准状況若しくは取組状況というのがどうなっているのか。また、日本がそれらの国々に是非この条約に理解をちょうだいするようなアプローチをどのようにしているのか、お伺いしたいと思います。
#44
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 現在、今次改正を締約している国は、今次改正の締約国になっておりますのは、オーストラリア、ブルガリア、カナダ、クロアチア、エストニア、フランス、バチカン、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、メキシコ、韓国、スウェーデン、英国という状況でございまして後進国、開発途上国は余り含まれておりません。
 ただ、先生御指摘のとおり、この今次改正は、この条約及びこの条約の附属議定書を国際的性格を有しない武力紛争についても適用することを目的としたものでございますので、開発途上国に比較的多い内政の不安定な国や紛争国こそが本来今次改正を受諾する必要があるということは御指摘のとおりだと考えます。
 我が国としては、今次改正について国会の御承認をいただき、各国に対して締約国の立場から今次改正の受諾を働き掛けていきたいと考えております。
 なお、本年六月現在、主要な開発途上国は今次改正を受諾しないと承知していますが、幾つかの途上国におきましては既に受諾に向けた国内手続を取っており、今後、多くの途上国が受諾することを期待しております。
#45
○榛葉賀津也君 今、どのように、期待するのはいいんですけれども、どのように、そういった国がこれを批准するようにアプローチをどのように我が国がするかということを聞いたんですけれども、結構です。是非、積極的にこれは取り組んでいただきたいと思います。
 ただ、この適用とする内戦というのは、国内における騒乱及び緊張の事態というものは除外されるわけですよね。この定義というのも極めて、その国が定義付けるわけですから、外から見れば内紛であっても、これはその国が国内においての騒乱であり緊張の状態だというふうに定義すればこの条約当てはまらなくなると。やはり、その除外される国内における騒乱及び緊張の事態ということが、これ明示的に定義されないとこの条約改正が意味がなくなってくると思うんですけれども、これをどのように日本としてはきちっと適用されるようなルール作りなりロジックを構築していくお考えでしょうか。
#46
○政府参考人(篠田研次君) 先生御指摘のとおり、今回の改正第一条の2におきまして、この条約及びこの条約の附属議定書は、ジュネーブ諸条約のそれぞれの第三条に共通して規定する事態について適用するというふうに規定しました上で、「この条約及びこの条約の附属議定書は、暴動、独立の又は散発的な暴力行為その他これらに類する性質の行為等国内における騒乱及び緊張の事態については、武力紛争に当たらないものとして適用しない。」と、こういうふうに規定をいたしております。
 そこで、何がこれらの事態に当たるのかということについて各国の主観にも左右されるのではないかという御指摘、御質問かと理解いたしましたけれども、一般に条約の解釈を行いますのはその当該条約の各締約国でありまして、この条約の適用に当たりましては、ある紛争が共通第三条で言っております、規定しております、領域内に生ずる国際的性質を有しない武力紛争に該当するか否かを判断するのは条約の各締約国でございます。
 先生御指摘のとおりに、実際にその条約を実施いたしますのはその領域内で紛争が発生している締約国でありますので、その意味におきまして、まずは当該締約国が条約の適用につき判断をすることになるわけでございますけれども、その際に、国際法上、各国が条約を用語の通常の意味に従って誠実に解釈する義務があるということで、条約法条約にも規定されておりますけれども、自国の国内で紛争が発生しております締約国が恣意的に条約を解釈するというような事態が起こり、条約の適用対象と明白に考えられるような紛争について条約の適用を拒むというようなことは許されないというふうに考えております。また、その際に、その当該締約国のみならず、同時に他の締約国も当該紛争につきまして条約の適用の可否を判断できるということは当然のことかと思います。
 そこで、ただ、現実問題としては、実際の国際社会において締約国間で異なる判断ということが出てくるということは往々にしてあるわけでございます。その判断の違いということ、あるいは意見の違いというものをどう調整していくかという方法につきまして、この条約におきましては特段規定が存在しておるわけではございませんけれども、この条約の当然締約国会合というものがございますし、そういう場においてまずは締約国間で調整が行われていくということになると考えられます。また、事案によりましては国際社会としての対応ということで、国連の場等において議論されるということも想定されると考えております。
#47
○榛葉賀津也君 これ、テロ同様、する側される側によって主客が替わり、定義も非常に難しくなってくると思いますので、この辺の整理はやはり日本は積極的にしていくべきじゃないかというふうに私は思っています。
 この特定兵器使用禁止制限条約の一番の私ポイントは、いわゆる爆発性戦争残存物、いわゆる第五議定書と言われている、今、日本やヨーロッパが積極的に取り組んでいる分野だというふうに解釈しているんですけれども、このクラスター爆弾を含む爆発性戦争残存物の第五議定書について、日本は今後どのように取り組んでいくお考えですか。
#48
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 現在、特定通常兵器使用禁止制限条約の政府専門家グループ会合におきまして、爆発性戦争残存物の人道的危険を減じるための紛争処理後の一般的な対応措置について文書の交渉が行われております。
 具体的に申しますと、紛争終了後の民間人への被害を最小限にするために、爆発性戦争残存物の除去及びそのために必要な情報の共有、爆発性戦争残存物から民間人を守るための警告、支援、協力についての実効性のあるメカニズムを構築すべきとの基本的立場を踏まえまして日本も積極的に本会合に参加しております。
#49
○榛葉賀津也君 この今議論されている第五議定書というのは、いわゆる不発弾についての議論なんですよね。であって、その不発弾を生む兵器の議論ではないと。
 私は、この不発弾を高い確率で、製造するというか、発生させ得る兵器を、そもそものそういった兵器をなくしていくという議論こそを日本が積極的にやっていくと、クラスター爆弾のような爆発性戦争残存物を生み出す兵器そのものを日本が積極的になくしていくんだという議論こそする必要があると思うんですけれども、この点についてはどうでしょうか。
#50
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 クラスター爆弾につきましては、二つの観点からの検討が行われております。まず一つは、爆発性の戦争残存物、これをいかに被害を少なくしていくかという問題と、それから、使用に当たりまして人道上の国際法を守るという点でございます。
 なお、クラスター爆弾は、現在、日本も含めまして多くの国が持っておりまして、新しくこれを規制するとなりますとすべての国の賛成が必要でございますが、現在のところそのような動きはございません。
#51
○榛葉賀津也君 外務大臣、どうですか。
#52
○国務大臣(川口順子君) まず、国際人道法上問題がある兵器、これについてはやはり規制をしていくという方向で考えるべきであるというふうに思います。他方で、実際に武器としていろいろ使われ、あるいはその効果があると考えられているものについて、国際的に直ちにそういったことを合意していくということについてはなかなか難しいというのが現実であると思います。
 したがって、クラスター爆弾について、できるだけそれの持つ問題をまずなくしていくということで今国際社会が議論をしているということで、現実的に考えるとそのようなアプローチが適切ではないかと思っています。
#53
○榛葉賀津也君 たくさんの国が持っているから難しいんではなくて、日本がやればいいんですよ。日本が率先してやればいいんですよ。そして、比較的、自己爆破装置であるとか中立化装置であるとか不活性化装置というのは、途上国にとったらコストアップになりますから大変ですけれども、先進国だとこれは十分でき得る技術だと思うんですね。そういったものを日本が率先してやっていく、若しくは、爆発性戦争残存物の発生し得る兵器は日本は率先して持つことのないというアプローチを日本がやればいいと思うんですけれども、大臣、どうですか。
#54
○国務大臣(川口順子君) 我が国の自衛、これは外務省の所管ではありませんけれども、そういう観点からいかなる装備をするべきかということについては防衛庁でこれは御判断をしてやっていらっしゃると思います。
 そういう観点から、やはり必要な武器を持つということは必要であろうと思います。
#55
○榛葉賀津也君 では、日本が持っているクラスター爆弾の数というのは、以前、長官がお答えできないとおっしゃいましたが、その答弁に変わりないですか。
#56
○政府参考人(大井篤君) お答えいたします。
 従来から、クラスター爆弾を含め弾薬につきましては自衛隊の装備の能力発揮に不可欠なものでありますので、これを公にいたしますと国の安全が害されるおそれがございます。したがいまして、公表は控えさせていただいております。
#57
○榛葉賀津也君 それでは、日本のクラスター爆弾の精密度についてお伺いしたんですけれども、不発弾になる率というのはどれぐらいあるんでしょうか。
#58
○政府参考人(大井篤君) 防衛庁の場合、クラスター爆弾につきましては米国から当初二年間FMSで入れまして、そのうちライセンス国産というものをやっておるわけでございますが、その不発確率について確たるものを持っているわけではございません。
#59
○榛葉賀津也君 私の時間が来てしまいました。
 最後に、アメリカがこの第三、第四議定書に批准していないんですけれども、その理由について、日本で把握されている限りで結構ですので、もし理由が分かったら説明いただきたいと思います。
#60
○政府参考人(天野之弥君) 特定通常兵器禁止制限条約は条約本体と四つの附属議定書から成っていまして、条約の規定上、締約国は二つ以上の附属議定書に拘束されることに合意しなければならないとされております。
 アメリカは附属書三及び四につきましては上院に提出しておりますが、上院に提出されている他の条約との間のアメリカの上院としての優先順位の問題により現在に至るまで上院の承認を得られず、未締結と承知しております。
#61
○榛葉賀津也君 以上です。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#62
○委員長(松村龍二君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 現在、本委員会に付託されている条約の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官村田保史君、国土交通省海事局長徳留健二君及び海上保安庁次長津野田元直君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#64
○広中和歌子君 民主党・新緑風会の広中でございます。
 榛葉同僚議員に引き続きまして質問させていただきます。
 私が担当いたしますのは使用済核燃料及び放射性廃棄物管理の条約についてでございますけれども、これにつきまして、まず、チェルノブイリ事故を契機として原子力安全条約ができた、それが一九九四年である。それが採択され、発効したのが九六年。日本もこれに入っておりますよね。
 そして、今回、放射性廃棄物の管理の安全に関する条約に関しては署名もしていないし、そして、それが九七年にウイーンで採択されたにもかかわらず、二〇〇三年の今日まで時間が、この批准に対して非常に時間が掛かっているということ。その間、一九九九年九月、日本ではジェー・シー・オーの大きな事故があり、このジェー・シー・オーというのはウラン加工施設ですけれども、大きな事故があったと。
 そういうことで、いずれにいたしましても、この条約に対して前向きに日本が取り組もうとしている、そして国内的な対策を講じようとしていることを評価したいと思いますけれども、具体的にどういうことを、どういう国内対応をしていらしたかということをまず伺いたいと思います。
#65
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 政府は、この条約が使用済燃料及び放射性廃棄物の管理において高い水準の安全を世界的に達成、維持することを目的とする有意義な条約であると考えまして、その締結に向けて鋭意検討を行ってまいりました。
 具体的には、現行の国内法の下でこの条約の義務を履行できるか等について、条約の解釈や国内法との整合性等の観点から検討を行ってまいりました。
 政府として慎重な検討を重ねた結果、今般、現行の国内法によって本条約の義務が履行できるとの結論に達しましたので、今般、この条約の締結について御承認を求めることとしたものでございます。
#66
○広中和歌子君 ということは、ともかく、そうすると、今後、例えばジェー・シー・オーで起こったような事故とか、それから今後起こり得る様々な問題というんでしょうか、危機、そういうものに対応できるというふうに国民に安心してもらうことができると、そういうことでございますか。
#67
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 この条約の履行に必要な国内法は整備されていると考えておりますので、先生御指摘のとおり、安全な管理が可能であるというふうに考えております。
#68
○広中和歌子君 安全管理でございますけれども、放射性防護措置とそれから管理施設の運用手続、それから緊急事態計画というのがあるわけでございますけれども、緊急事態が一番問題だろうと思います。例えば、テロ攻撃に遭うような可能性についてもこの対応というのは十分にできているのか、具体的にお伺いいたします。
#69
○政府参考人(薦田康久君) 原子力施設のテロ攻撃等に対しましては、既にそれを念頭に置きまして様々な対応を取ることにしております。
 具体的に、万が一、原子力発電所等に対するテロ攻撃が行われるような場合の対応といたしましては、まず事業者におきまして直ちに警察等への通報を行う、外部からの行動によりまして侵入の遅延を図りまして、現地に到着しました警察が中心となって対応することを基本としているということであります。
 さらに、一般の警察力をもっては治安を維持し得ないというような場合には、自衛隊が治安活動によりまして原子力発電所等の警備を行うということも可能だというふうになっております。
 なお、その前段階といたしまして、各発電所におきましては、物的防護の措置ということで、さくであるとか塀であるとか、こういうものの外部からの侵入をできないようになっているとか、あるいは人の出入りの出入管理をしっかり行う、このようなことも併せて当然行っているところでございます。
#70
○広中和歌子君 原子力発電所の多くは海岸に面しているわけでございますけれども、海岸の防御については、海側からの侵入に対する防御というのはどうなっているのか。あるいは空からの攻撃に対してはどのような対策を講じていらっしゃるんでしょうか。お伺いします。
#71
○政府参考人(薦田康久君) 海からに関しましては、現在、海上保安庁によりましてその辺りの警備をしていただいているというふうに認識をしているところでございます。
 また、空ということにつきましては、特に通常時何かをしているというわけではございませんけれども、先ほど申し上げましたように、もし異常が発生すれば直ちに関係省庁と連絡を取りまして、しかるべく速やかに対応を取るというふうにしているところでございます。
#72
○広中和歌子君 私ども、つい最近有事法制を制定したわけでございますけれども、この制定に絡みまして原子力施設関連の防護に関する意識というんでしょうか、警戒態勢というのはより強まったと、そのように理解してよろしいんでしょうか。
#73
○政府参考人(薦田康久君) この原子力発電所に対する防護につきましては、米国におけます例のテロ行為、それから今年のイラク戦争、そういうものを踏まえまして、必要に応じて強化をしてきているというところでございます。
#74
○広中和歌子君 それでは、ちょっとこの法律とは直接関係ないかもしれませんけれども、劣化ウラン弾について伺いたいと思います。
 先ほど、クラスター爆弾について同僚議員からの質問がございましたけれども、劣化ウラン弾というのもこれは使われ、いったん使われますと後を引いて被害が及ぶんではないかと、そのような種類の爆弾でございます。こういうのは今回の法律において制限されるべき種類のものだと思いますけれども、防衛庁長官はいかがお考えでございますか。
#75
○政府参考人(大井篤君) 劣化ウラン弾につきましては、防衛庁として保有しているわけではございませんが、特定通常兵器使用禁止制限条約に入れるべきか否かという問題につきましては、また外務省の方で対応されているところだというふうに認識しております。
#76
○広中和歌子君 それでは、外務大臣のお考えをお伺いいたします。
#77
○国務大臣(川口順子君) 劣化ウラン弾の影響がどうかということですけれども、ここについては国際機関等で調査が行われております。例えば、UNEPあるいはWHOがコソボで行った調査がございます。この報告においては、劣化ウラン弾の人体及び環境に対する影響はほとんどないという結論であったというふうに承知をしておりますけれども、国際的にはまだ確定的な結論が出されているということではないと承知をしています。
 したがいまして、政府としては、国際機関等による調査の動向を引き続き注視をしていきたいと考えています。
#78
○広中和歌子君 情報はいろいろございましょう。だけれども、どの情報を受け止めるかと、どういう情報に対して真剣に反応するかということが大切なんだろうと思います。
 私が伺ったところによりますと、それは国際機関からの報告によりましても、例えば湾岸戦争で使われた劣化ウラン、コソボの、そして今回の戦争でも使われたと伺っておりますけれども、こうしたものは結果として人体への被害というのは後から出てくるものでございますから、特に被爆の体験を持つ我が国としては、よりセンシティブに国際社会の中で発言していかなければいけないんだと思いますけれども、重ねてお伺いいたします。
#79
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃるように、どの情報をどのように評価をするということが判断としては重要なことであると思います。そういう意味では、国際機関の調査ということは信頼が置けるソースであるかと私は考えます。
 先ほど申しましたように、この調査について、国際機関等による調査の動向を引き続き注視をしていきたいと考えています。
#80
○広中和歌子君 アメリカ米軍は、我が国に滞在、駐在しているアメリカ米軍は劣化ウランをどのくらい持っているのか、お伺いいたします。
#81
○国務大臣(川口順子君) 在日米軍は日ごろから即応態勢に備えるために、緊急事態に備えての種々の装備、物資、これを保有をしていますけれども、そしてその中で、劣化ウラン弾についてもこのような観点から我が国における一部の施設及び区域に保管をされているというふうに承知をしております。
 それで、安全に保管をされるということが重要ですので、アメリカの政府に対しまして、劣化ウラン弾の管理に万全を期すようにこれまでも申入れをしてきております。アメリカ側からは、劣化ウラン弾は厳重な管理基準の下に安全な場所で保管されており、その取扱いに当たっても安全の確保に万全を期しているという説明を受けております。
#82
○広中和歌子君 ということは、我が国の基地に存在するということ、そしてそれが、少なくとも今のお答えからは練習用には使われないと、そういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
#83
○国務大臣(川口順子君) 我が国の一部の区域・施設で安全に保管をされているというふうに承知をしています。
 それで、訓練との関連については、米軍は内規によりまして、我が国の訓練場における劣化ウラン弾の使用を禁止をしているというふうに承知をしています。
#84
○広中和歌子君 ということは、アメリカ自身もこの劣化ウランの扱いについては非常にセンシティブであると、そういうふうに理解してよろしいわけですよね。それなのに、なぜこの劣化ウラン弾が通常兵器使用禁止条約の中に入れられていないのか、そういうことにもっと積極的に日本が発言していくべきだと思いますけれども、いかがですか。
#85
○国務大臣(川口順子君) 米国は、我が国の訓練場ではこれを使用禁止しているということでございます。
 アメリカ軍が何を考えて、劣化ウラン弾についてどのように考えているかということについては、私の立場から米軍に代わって申し上げるという情報は何ら持っておりません
#86
○広中和歌子君 つまり、あれですか、アメリカという国は、人種によって、あるいは友好国、同盟国、そういうことによって使い方をいろいろ変えると、そのような国であるというふうに理解していらっしゃるわけですか。
#87
○国務大臣(川口順子君) 全くそのようには理解をしておりません。
#88
○広中和歌子君 でも、そのようにしか考えられないような、私は、アメリカのダブルスタンダード、特に最近それがひどくなっていることを大変残念に思っているものでございますので、こういう問題意識を持って発言させていただきます。
 それから、クラスター爆弾についてもそうですけれども、ベトナム戦争で九百万個、それから湾岸戦争で百二十万個、コソボで二、三万個、アフガニスタンでも一万二千個と、そのようにたくさん使われておりまして、多くの死傷者を出している。
 毎日新聞の記者が誤って持っていて、そしてそれが爆発してしまった、空港で爆発してしまったということ。これは、クラスター爆弾の一部であることを知らずに持っていたというふうに解釈してよろしいんですか。
#89
○国務大臣(川口順子君) これは、ヨルダンの当局が捜査をした結果、クラスター爆弾の子爆弾であるという報告がなされたというふうに承知をしています。
#90
○広中和歌子君 今ちょっと間違いを訂正させてください。使われたではなくて、使われて不発弾となったものが今の申し上げた数字でございます。
 ともかく、非常に多くの被害を出す、そしてまた将来において出す可能性がある、こうしたものも是非制限し、通常兵器の使用の禁止又は制限条約に是非入れていただきたいと、そういうことを我が国としては外交の柱として頑張っていただきたいと重ねてお願いして、次の問題に移ります。
 有事法制の議論のときでございましたけれども、川口外務大臣はある方の質問に対して、その質問というのは、対話と圧力と、外交における対話と圧力についてどのように思うかという質問に対して、外交の要諦だというようなお答えをなさいましたが、そのお考えは変わっていらっしゃいませんか。
#91
○国務大臣(川口順子君) 変わっておりません。
#92
○広中和歌子君 私は、日本の外交、中に入って直接どのような考え方でなされているかということ、外に見えるものと中で実際にやっていることと違うということを承知はしておりますけれども、しかし少なくとも外から見る限りにおいて、例えばお隣の北朝鮮に対して圧力を掛けたというふうには見えない。今度の万景峰号の停止、停止というんですか、出航停止に至る最近の圧力というものは、それも特に国民の側からの、何ていうんでしょうか、プレッシャーの中で、圧力の中で取りやめになったというふうに受け止めておりますけれども、これまで北朝鮮に対して圧力を掛けたことはあるというふうに認識していらっしゃいますか、お伺いします。
#93
○国務大臣(川口順子君) 認識をしています。
 圧力という言葉から委員が何をお考えになられるかということが違うのかもしれませんけれども、外交をやっていくときに、圧力という言葉を使っていただいても結構ですし働き掛けという言葉を使っていただいても結構ですけれども、いろいろな場で北朝鮮に対しては働き掛けはやってきているわけでして、例えば今まで、NPTを脱退をするということを言ったときに、そういうことをしてはいけないという強い働き掛けを我が国としては行っているわけですし、それから、それをIAEAの場で議論をして安保理に、国連の安保理にそれを報告をするという決議の採択に当たって、初めからイニシアチブを取ってこれを動かしたのは我が国であるわけです。
 そのような形、一例を挙げればそういうことですけれども、圧力と対話というときの圧力として考えていることを整理をして申し上げると、一つは、北朝鮮との関連では、国際社会の一致したメッセージということであると思います。それから次に、北朝鮮による違法行為、これを厳格に取り締まるということであります。そして三番目に、これも総理がずっとおっしゃっていらっしゃることですけれども、北朝鮮による事態の更なる悪化ということがあれば、これに対しては一層厳しく対応をするということ、そのようなことを圧力というふうに申し上げているわけです。
#94
○広中和歌子君 大臣はそうお考えなのかもしれませんけれども、例えば万景峰号が事実上のスパイ船ではなかったかと、そういうのがようやく明らかになり始めたと。それは、アメリカが介入して事実を表に出すことによって明らかになったというようなことであって、日本からの圧力では決してなかったというふうに思われるわけでございます。
 一方、対話の方はどうかということですけれども、その対話の質とかチャネル、だれを通して対話をしていらっしゃるのか、そのことについてお伺いいたします。例えば今、北朝鮮と日本との関係はどのような形で対話が進んでいるのか、伺います。
#95
○国務大臣(川口順子君) 我が国が北朝鮮との間で外交をやっていくときに、これは直接、間接、いろいろな形でやっているわけでございまして、それの具体的な対応については、これは正に外交の一環でございますので、この場でだれとどういうことをやっているということをお話をするのは差し控えさせていただきたいと思います。
#96
○広中和歌子君 これは私だけの印象ではなくて、マスコミを通じて発言される多くの民間人の方あるいは有識者の方を含めまして、日本は圧力も駄目、対話も駄目、北朝鮮に対してははれものに触るような、そのような外交をしてきたと、そんなふうに思われてならないんでございますけれども、要するに、北朝鮮という国が起こすかもしれないその有事ですよね、暴発、そうしたものを恐れてのことなのか、それとも、これはもう戦後の日本の外交の本質的なものなのか、お考えをお伺いいたします。
#97
○国務大臣(川口順子君) 非常に広い問題の御提起でございますので、まず北朝鮮との関係で言えば、これは歴史的にいろいろなやり方を通して、まあ今に始まったことではなくて、ずっと、特に九〇年代の初めの正常化交渉が始まった以降、いろいろなことを通じて北朝鮮に対応をしてきたというふうに私は思います。
 基本的に、外交をやっていくときに、その目的とすること、これを獲得をするということが大事ですから、外務省としてあるいは国全体として、どのような手段を取ったらそういった目的の獲得ができるか、あるいはそれに資するかという観点で、その時々で私は適切な手段を取ってきたというふうに考えております。
 交渉でございますから、これは相手があることですから、我が国がこうしたいといった筋書どおりに物事が動くわけではなくて、相手の反応を見ながらまたこちらのやり方を変えていくという柔軟な対応が必要であるわけですけれども、広く日本の外交、戦後の日本の外交というところで舞台を広げて考えますと、委員がおっしゃるような弱腰の外交を日本の特徴としてきたということでは全くなくて、その時々の問題により、いかなる方法を取ったらば望む結果が出るか、目標が獲得できるかという観点から私はおおむね適切に判断をして行動をしてきているというふうに考えています。
#98
○広中和歌子君 それ以上のお答えを期待することは外務大臣としてはほとんど不可能だろうと思いますので、それはさておきまして、有事法制以降、北朝鮮への対応が変わり始めている。特に小泉総理がブッシュ大統領と対話を持たれてから変わり始めているというような感じがいたします。そして万景峰号の航行停止に至った。それも、日本が積荷に関して非常に今の法律、あらゆる法律を使って様々な形で検査をするといったようなことでございますけれども。
 そうした中で、この船が日本に来る航行がストップしたということで、私としては、北朝鮮、在日の方など、どういうふうにこれから北朝鮮と対応していくのかと、一般の民間人の問題もございますから、と思っておりましたらば、何か日本の、日本に来る、いわゆる何ていうんですか、往来のある北朝鮮の船というのは一杯あるそうでございますね。大体どのくらいあるんですか。多くの港に北朝鮮からの船が着いており、また日本からも出掛けていると、そのように昨日のテレビでたまたま言っていたんですが、実態を教えていただければと思います。
#99
○政府参考人(津野田元直君) 昨年、我が国の港に北朝鮮籍の船舶が入港いたしましたのは、四十七の港に延べ千三百四十四隻入港していることを確認しております。
#100
○広中和歌子君 それでは、今そうした港ですね、四十七の港でも新潟で行ったという、同じような検査体制に入っていらっしゃいますか。
#101
○政府参考人(津野田元直君) 海上保安庁におきましては、我が国に入港するすべての北朝鮮船舶に対して立入検査を行っております。主に密輸、密航関係の防止の観点などなどから特に重点的に立入検査を実施しているということでありまして、十四年の例で申し上げますと、千三百八十一件の立入検査を実施したということでございます。
#102
○広中和歌子君 特に最近、ここ数週間、数か月、その立入検査を強めていただいているんでしょうか、お伺いします。
#103
○政府参考人(津野田元直君) 最近特にということではございませんが、船舶の要注意度に応じまして、私どもで要注意だと思っている船舶については特に念入りに検査を実施しているということでございます。
#104
○広中和歌子君 経済制裁についてお伺いいたします。
 ここの委員会でも何人かの委員が聞かれ、そしてそれに対してお答えというのはどちらかというとネガティブであったと。例えば送金停止なんかも、一国だけでやっても意味がないといったようなお答えもあったと思います。
 しかしながら、やはりたとえ一国であっても、そうした経済制裁というのは我が国の外交姿勢なり相手に対する思いなりを示すいいツールだろうと思います。やたらにもちろん使っていいはずのものではございませんけれども、我が国がいざというときに黙って泣き寝入りできないような法体系というのも必要なんではないかと思います。よその国でも作っている。
 そういう中で、外為法の改正を含む経済制裁に関する新法をお考えになるおつもりはございませんでしょうか、お伺いいたします。
#105
○委員長(松村龍二君) 広中委員、どなたに御質問でしょう。
#106
○広中和歌子君 外務大臣、お願いいたします。
#107
○国務大臣(川口順子君) 外為法の改正ということでございますと、外務大臣、主管大臣ではございませんので、これをどうすべきだということについては申し上げられないということです。
 一般的に経済制裁についての考え方ということですけれども、で申し上げれば、これは再三再四言っていますように、北朝鮮に対して今経済制裁を実施をするということは我が国も考えていませんし、国際的にもそれを考えている国はないと承知をしています。
 それで、ただこれは、これも申し上げていることですけれども、他方で、北朝鮮が事態を今後更に悪化するようなことがあった場合にこれは厳しい対応をするということが必要だというふうに考えておりまして、その場合に国際社会で慎重にこれを議論をし、連携をするということが必要でありますけれども、その際には、我が国として、外務省としては関係の部局と御相談をしながら対応を考えていくということになると思います。
 それから、今、議員の方々がこういった法律について御議論をいただいているということですけれども、これもこの場で前に申し上げたことがありますけれども、今我が国についての脅威、これはテロですとか大量破壊兵器ですとかいろいろな形で脅威が広がっているということは現実にあるわけでして、そういった観点で、この問題に適切に対応をしていくという観点からいろいろ御議論をいただいているということについては有意義であるというふうに考えています。
#108
○委員長(松村龍二君) 広中和歌子君、質疑時間を超過しておりますので、御意見は簡潔におまとめください。
#109
○広中和歌子君 はい。済みません。
 アウン・サン・スー・チーさんについて伺い、日本がどのような対応を取られているのかお伺いしたかったわけですが、それは次回に譲りたいと思います。
#110
○高野博師君 最初に、特定通常兵器使用禁止制限条約について若干お伺いいたします。
 大量破壊兵器とかあるいは特定通常兵器以外の通常兵器によって殺されている、亡くなっている数というのは年間どのぐらいあるんでしょうか。
#111
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 正確には分かりませんが、通常兵器のうち、典型的なものである小型武器による被害が深刻な問題になっております。国連事務総長報告によりますと、小型武器による死者は年間約五十万人ということでございます。
#112
○高野博師君 年間五十万人もの人間がこの小型武器によって亡くなっていると、これと大量破壊兵器とどこが違うのかと。
 特定通常兵器使用禁止条約、クラスターとか対人地雷とか焼夷兵器とかレーザー兵器とか、過度に傷害を与え、又は無差別に効果を及ぼすと認められる通常兵器、先ほど外務大臣の言い方ですと国際人道法上問題がある兵器だと、こういうことなんですが、兵器そのものは相手を殺傷することによって戦争目的を達成するために存在するわけで、すべての兵器は非人道的だと私は思いますが、その程度の差でしかないと。
 この五十万人もの人間が毎年亡くなっているという現実は相当厳しく僕は見る必要がある。戦争をなくす、あるいは兵器そのものをなくすという努力なくしてこういう条約というのは私は大変むなしいものだなというふうに思っておりますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
#113
○国務大臣(川口順子君) 小型武器が事実上の大量破壊兵器であるというふうにこれはよく言われているわけでして、私もそのように思っています。
 我が国としては、その小型武器につきましては、これは国際的にいろいろなリーダーシップを取ってきておりまして、この夏にも国連の場で日本の人が議長になってこれについての会議が開かれることになっております。引き続き、日本として小型武器の問題についてリーダーシップを取っていきたいと考えています。
#114
○高野博師君 是非、我が国政府としてもそういう努力をしていただきたいと思います。
 今回の条約の改正の主な点は内戦にも適用されるということでありますが、締約国内での内戦の場合に、政府軍と反政府軍という、こういう紛争の場合が多いんではないかと思うんですが、そうすると、政府軍の場合にはこの条約を遵守する義務がある、しかし、反政府軍の場合はこれは遵守しないおそれの方が強いんではないかと思うんですが、この場合には何らかの制裁というか措置は取られるんでしょうか。
#115
○政府参考人(篠田研次君) 先生御指摘のとおりでございまして、今回の条約によって法的に遵守をする義務を負うというのは締約国政府でございます。他方、この条約上、紛争当事者はいずれもこの条約によって禁止されている兵器の使用の禁止あるいは制限を適用しなければならないということも定めておりまして反徒の、反政府団体、反徒の団体につきましても、これは人道的観点からこの条約及び附属議定書の遵守を強く求められるという趣旨でございます。
 締約国が法的義務を負うというわけでございますから、万が一反徒の団体がこの条約に規定するところと違うことを行うという場合であっても法的義務を依然として負うわけでございまして、それによりましてあり得べきエスカレーションを防止するということで、もって武力紛争の惨禍を軽減するということが期待されるというふうに考えております。
#116
○高野博師君 九・一一の同時多発テロというのは大量破壊兵器とかあるいは通常兵器を使ったわけではありませんで、ナイフ一本でやったわけでありますが、テロリストにとってはこういう条約は全く意味を持たない、テロを実行しようという意図がある者にとっては何でも武器になり得るという、こういう現実があるということも指摘しておきたいと思います。特に御質問ではありません。
 次に、中米のホンジュラスにおける人権侵害の問題についてちょっとお伺いしたいんですが、新聞報道によりますと、このホンジュラス、人口が六百五十八万人ですが、昨年一年間だけでも青少年というか、若い人が五百四十九人も殺害されている。今年に入ってから二百五十二人。これは、青少年のギャング同士の殺し合いもあると言われていますが、実際には社会浄化というか治安対策ということで政府が、軍が、警察がやっているという指摘がされておりまして、こういう実態は外務省はつかんでいるんでしょうか。
#117
○国務大臣(川口順子君) これについて、ホンジュラスで、ここは中南米諸国の中でも経済開発が最も後れた国の一つでございまして、治安状況も厳しい状況にあります。そこで、今、委員がおっしゃったような、若い、若者を含む犯罪が、殺害事件がいろいろある、特に若い人たちに対しての殺害事件が多いということでありまして、国家警察が関与をしていたと発表もあったわけでして、今、ホンジュラス政府がこれについては調査をしているというふうに承知をいたしております。
#118
○高野博師君 ホンジュラス政府が調査をしているというよりも、ホンジュラス政府自体が犯行をやっているという、こういう指摘が国連の人権委とか、あるいは米州機構の人権委から指摘をされているわけでありまして、むしろ、こういう事態に対して日本政府としてホンジュラス政府にきちんと物を言うことが必要なんではないかと思います。
 中南米では、六〇年代から八〇年代の軍事政権時代に相当の行方不明者が出まして、これはもう軍事政権によって殺されたと、ほとんどが。左翼活動家が十万人以上も行方不明になっていると。アルゼンチンでは、一九七六年から八三年の軍事政権時代に約三万人が、これが行方不明になっていると。今でもアルゼンチンの大統領の官邸の前の五月広場に集まる母の会というのがありまして、その家族がいまだに真相を究明してもらいたいというデモを毎年やっているわけでありますが。
 こういう、中南米においては人権が侵害されやすいような政治風土、社会風土というのがあるわけでありますが、いまだにこういう問題があるということを含めますと、今回のホンジュラスの問題についても私は国際的な監視が必要ではないかと思っておりまして、我が国はホンジュラスに対しては、相当のODAを供与している、青年協力隊も相当の数を出している。したがって、例えばODAを供与するのであれば、相手の国の人権状況も考慮するということになっているわけですから、ここはきちんと物を言う必要があるんではないか。現地大使館を通じて、こういう事態に対して懸念を表明するとか、あるいは事実調査を要求するとか、場合によってはODAをストップするというようなことも、そういうぐらいの姿勢があってもいいんではないかと思うんですが、日本自身がこれらの国から非常に信頼を受けているということもありまして、日本の影響力は私は大変大きいと思っております。
 そういう意味で、日本はきちんと、人権あるいは人道上の問題ということに対して関心を持っているということのメッセージをきちんと発信すべきではないかと思うんですが、外務大臣のお考えをお伺いいたします。
#119
○国務大臣(川口順子君) これは委員のおっしゃるとおりでして、我が国として、今までホンジュラスの政府あるいはホンジュラスの市民社会に対してもそういうメッセージを発してきております。我が国とほかの主要な援助国が一緒に、政府や市民社会に対して改革が必要である、それから特に司法・治安制度の改革、これが必要であるということは言ってきておりまして、変革をするようにと変革を促してきているわけです。
 これについて我が国としては、おっしゃったその人権問題やそれから政治過程といいますか、政治の治安も含んで過程については関心を持ってきております。今後、引き続きこの変革の過程を注視をして必要な対応を取っていきたいと考えております。
#120
○高野博師君 是非、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、日韓首脳会談について若干お伺いをしたいと思います。
 先ほども同僚議員から質問がありましたが、対話と圧力というこの政策と、それから韓国側の平和繁栄政策、この日韓首脳会談で若干のずれがあるとかあるいは温度差があるというような指摘がされておりますけれども、これについて韓国側は対話により重きを置くと、重点を置くと、こういうことでありますが、なぜ韓国側はそういう対話に重点を置くのかと、ここはどうお考えでしょうか。
#121
○国務大臣(川口順子君) 当然に国によって北朝鮮に対する政策は異なる部分があるということだと思います。それは、基本的な方針としては一致しているということではありますが、例えば平和的に解決をする必要があるとか、対話と、日本の言葉を使えば対話と圧力という考え方であるとか、今後更に事態が変化をすることがあれば、そこでは更なるステップが必要であるとか、いろいろな基本的な考え方、具体的に何をするかということは、これは別ですけれども、基本的な考え方については私は共通をしていると思っています。
 当然、韓国は日本と違って同じ民族であるわけですし、それから地続きであるというところも日本と違うわけでして、そういったことが韓国の北朝鮮に対する政策に日本と異なった部分として反映をされていくということは、これはどの国を取っても、中国を取っても、ロシアを取っても異なるということであると思います。
 ただ、はっきり申し上げておきたいのは、基本的な考え方について違いは全くないということでありまして、そして、今後一番問題があり得るのは、事態が更に変化をしたときに一緒に行動を取ることができるかどうかということを御懸念をしていらっしゃるのかもしれませんが、そこについて言えば、それぞれの原則を確認をし、そして今後連携を強化をしていこうということであるわけで、具体的にそれぞれの国が取る、自分で取る政策とそれから連携をして一緒に取る政策とあるわけで、そういったことについて一切問題が生じるようなことは私はないと考えております。
#122
○高野博師君 そうでしょうか。正に日米韓が連携して、そして北朝鮮に対応していこうということでありますから、温度差があるとかずれがあるということは正に相手に付け入るすきを与えはしないかというのが私の懸念であります。
 基本的な考えとして、核の問題、ミサイルの問題あるいは拉致の問題を平和的に解決していくという、これは基本的には一致していると思いますが、具体的には、こういう圧力を掛けていったときに韓国側はそうでない対応をすれば、これは効果は薄れるんではないかと思います。
 なぜ温度差があるかということについては、先ほど大臣がおっしゃったように、同じ朝鮮民族でありますし、若い世代は、北朝鮮を脅威とか敵とかと見る、そういう世代が少なくなってきているということも言えるんだと思いますし、何よりも万一攻撃があったときの被害が極めて大きいという事情もあるでしょうし、そもそも平和繁栄政策というのは、圧力というのは想定していないんじゃないかと思います。ここに私、何回も指摘しているんですが、融和政策に陥る危険性があるんではないかなというふうに思っております。
 いずれにしましても、大臣がおっしゃった日本は日本、韓国は韓国という、やるべきことをきちんとやるというこの発言でありますが、正にばらばらにやっては効果がなくなるんではないかというところを私は懸念しているのであります。
 そこで、時間がないのでちょっと若干飛躍しますが、FTAの話がありまして、FTAの締結交渉を開始すべく努力をするという合意はなったようでありますが、しかし具体的にはなかなか進まない、これはもうむしろ韓国側の事情によるんだと思うんですが。
 私は、将来を見込んで対北朝鮮の、最近はやりの言葉で言うとロードマップを作ってはどうかと。これは多国間協議の中で、核のミサイル、拉致問題、こういう安全保障、保障上の問題をこのロードマップでいうとどういうふうにやっていくのか、時間を限ってどうやっていくのか。あるいは、今の軍事独裁体制を民主化していくという、この政治あるいは社会的な点については将来どうするのか。そしてまた、経済的には、正にFTAということで、朝鮮半島全体も含めた北東アジア自由貿易圏というようなものを構想した上で、そしてこの経済連携を深めていく。
 北朝鮮とは未来永劫にわたって対決していくわけでは恐らくないと思います。しかし、この拉致の問題をきちんと解決する、あるいはミサイルの問題が解決したときにはこうなりますよというロードマップをきちんとそこに示すというのは、これは意義があることではないかと思うんですが、大臣のお考えを伺って終わりにしたいと思います。
#123
○国務大臣(川口順子君) まず、何をロードマップと呼ぶかということがいろいろあるかと思いますけれども、日米韓、連携をして今までずっと北朝鮮については相談をしながら対応をしてきているわけでして、そういう意味で、今後とも引き続き北朝鮮に平和的に解決をするために、前向きの行動を取らせるために、具体的にどのような対応をしていったらいいかということについて、今までも検討をし、今後も検討をしていくということであると思います。
 それから、我が国としては、これは日朝平壌宣言というのがありまして、これは、どのようなやり方で国交正常化交渉をしていくかということについては、これは、そして正常化交渉をしなければ経済協力はないということもきちんと提示をしてきているわけであります。これは何をロードマップと呼ぶかということですけれども、我が国としては北朝鮮と合意をした上で手順については明らかになっていると考えています。
#124
○高野博師君 終わります。
#125
○吉岡吉典君 条約案件については、二件とも賛成です。
 条約に関連しても、特に先ほども取り上げられましたプルトニウム問題等、私も突っ込んでいろいろお伺いしたい点もありますけれども、予定された通常国会から見れば、今日は場合によると最終日であるかもしれないということでもありますので、幾つか条約案件と離れて質問をしたいと思います。
 まず、今も何回か論議がありました対朝鮮政策の問題であります。
 昨日の韓国大統領の演説の中でもいろいろ述べられた点、私らにいろいろ示唆を与える点もたくさんあったと思って聞きました。
 まず第一にお伺いしたい点は、朝鮮半島問題の平和的解決、あるいは今も論議ありました対話と圧力ということに関連してです。
 武力攻撃事態対策特別委員会の論議では、与党議員から平和的解決と対話という政府の方針に疑問が提起されたのに対して、福田官房長官は、平和的解決でなければ何をするんですか、戦争なんですかと強い語気で答弁される場面もありました。私も官房長官の答弁に同感でありました。
 外務省にお伺いします。まず、朝鮮半島問題、北朝鮮問題の平和的解決ということに今反対している国がどこかありますか。
#126
○政府参考人(薮中三十二君) お答え申し上げます。
 現在、この北朝鮮の問題については平和的な解決を図るということで、これはもうすべての国が一致して考えていることだというふうに、でございます。
#127
○吉岡吉典君 私もそのように理解しております。そしてまた、それは当然のことだと思います。平和的解決というのは決して安易な解決、妥協的な解決、弱腰だということではないと私は思っております。それは、戦後世界における国際問題解決の原則になっている問題であり、紛争解決というのはあくまで、平和的に解決というのが国連憲章も定めているところだと私は思います。軍事的解決ということは国連憲章での原則と離れると思います。
 私は、そういう点で非常に印象深く読んだ本では、横田喜三郎さんが、かつて国際法は戦争を適法なものとし、しかも国際紛争解決の最終的な手段として言わば最後の審判者の地位に置いていたと。しかし、そういう時代が変わって、その最後の審判者がその地位から引き下ろされ、逆に犯罪という焼き印を押される、国際法の領域から追放されるに至っているんだということを書いておられるのを読んで、なるほどと思ったことがございます。したがって、私は紛争の平和的解決ということはもう疑問の余地のないものだとずっと考えております。
 外務大臣はこの点についてどのようにお考えになっているか、お伺いします。
#128
○国務大臣(川口順子君) 我が国は、北朝鮮の問題を平和的に外交的に解決をすることが重要であるというふうに考えております。したがいまして、武力行使に至らないように外交努力を行っていくということが重要であるというふうに思います。これは、日本、韓国、米国関係者の間で、首脳のレベルで確認をされていることだと思います。
#129
○吉岡吉典君 次に、この委員会でも今論議になりました対話と圧力という問題です。
 圧力とは何ぞやということは繰り返し論議されてきました。私は、小泉総理が参議院本会議で答弁されたその中身を今、外務大臣もここで再確認されたことだと思います。小泉総理は、北朝鮮が対話に前向きに応じることを促すためのもので、国際社会による核兵器開発は容認しないとの強いメッセージの発出、違法行為の厳格な取締り、事態悪化の場合の一層の厳しい対応等を趣旨としておりますと、こう答弁されており、今、外務大臣、この場でもその三点を述べられたというように思っております。不法行為を許さないというようなことは、これは当然のことであって、わざわざ圧力という言葉を使うまでもないものだと思います。
 私は、ここではっきりお伺いしておきたい点は、この対話と圧力という、圧力という中には軍事的圧力ということも含まれるか含まれないのかという問題であります。
 国連憲章及び憲法第九条は、武力による威嚇も禁止しておる。したがって、私は紛争解決のために武力による威嚇、軍事的圧力ということは、これは国連憲章上も、また日本国の憲法の上からいってもあり得ないことだと思います。その点で、日本の言う圧力という中には、総理が言われた言葉もありますが、もっと端的に、軍事的圧力ということも含まれているかどうかをお伺いいたします。
#130
○国務大臣(川口順子君) 日米首脳会談の場で、今後事態が悪化をしたときに厳しい、より厳しい対応が必要であるというお話はございましたけれども、それが具体的に何かということについての議論はございませんでした。
 ただ、いずれにいたしましても、この北朝鮮の問題については平和的に外交的に解決をしていくことが重要だということについて、必要だということについて日米の首脳で一致をしたということです。
#131
○吉岡吉典君 私は、今の問題、そうしまして、次に、報道によりますと、北朝鮮はいろいろな機会に核保有を言明し続けている、その言葉はいろいろな言葉が使われておりますけれども、核保有の言明を続けております。
 私は、一体なぜこういう発言を繰り返すのか理解に苦しむところであります。そういう言葉は、言えば言うほど世界から孤立し、不信を買うことが目に見えている、日朝の平壌宣言からいってもそういうことにもなるわけですね。なぜ、それにもかかわらずそういうことを言い続けているのか。私はよほどの北朝鮮の事情があってのことだとは思いますけれども、外務省、お答えできる範囲で結構ですから、教えていただきたいと思います。
#132
○政府参考人(薮中三十二君) お答え申し上げます。
 正に、私も考えますに、委員の御指摘のとおりだと思います。そうした核保有をするということ、これは、国際社会が一致して、そういうことは絶対に認められないんだということをはっきりと国際社会の総意として考えられているわけでございまして、そういうことがあればなお一層孤立化するということで、何の北朝鮮にとってもメリットにならないわけでございまして、大事なことは、そうした核兵器の保有は絶対認められないんだ、そして核兵器を持たないということで国際社会の責任ある一員になる、それが北朝鮮にとって唯一メリットある道だということだと思います。
 なぜ、それじゃ持っていると言うのか、あるいは持とうとしている、そういう疑惑が持たれているのかということでございますけれども、これは、正に北朝鮮がそういう孤立した中で何を考えているのか、実際に自分たちの安全保障のためにはそれが必要だと思っているのか、あるいはいろんな交渉を行う上でそれが有利な一つの方法と思っているのかどうか、いろんなことが推測はされているわけでございますけれども、正にそれが全く正しい考え方ではなくて、結局、それが自らの孤立を招く、国際社会から容認されないということであろうと思います。
#133
○吉岡吉典君 北朝鮮の意図を正確に部外から判断することは難しいと思いますけれども、あえて私が諸説を総合し、またいろいろな論評を総合して考えることは、結局は、北朝鮮というのは今イラクに次ぐ攻撃を受けるのではないかという不安にさらされているのではないかと思います。いつブッシュ政権は悪の枢軸と言った北朝鮮に武力攻撃を加えるか分からない、それに対抗して、その不安と焦りから、おれは核を持っているぞ、変に攻撃したら大変だぞということを言っているのではないかと私は考えております。
 それが適切な判断かどうかは別としまして、いずれにせよ、朝鮮半島で起こっている事態というのは、私は、北朝鮮はますます核発言をエスカレートし、そして、しばしば、そういうことをやれば火の海にするぞというような発言も繰り返す、そうすると、それは周辺諸国を始め世界に不安、恐怖を与える、そしてそれに対抗して一連の見解、あるいは措置を取れば、それはまた北朝鮮の不安を一層増大する、そういう私は不信と不安を拡大する悪循環が今続いているのではないかと思います。これをこのまま続けていったらいかなる事態になるか分からないということを私は憂慮しております。
 その悪循環をどうして断ち切るかということが国際社会の今努力すべきことであり、日本外交もその努力をすべきときだと思いますが、外務大臣、どのようにお考えでしょうか。
#134
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮が何を考えてそのような行動を取っているかということについては、これは日本の立場でよく分からないことが多いわけですけれども、いずれにしても、北朝鮮が今まで取ってきた言動がこの北東アジアの地域で周辺の諸国の懸念、これをかき立てるような種類のものであったということは言えると思います。
 それで、北朝鮮に対してはっきりしたメッセージを出して、北朝鮮が国際社会の責任のある国である、そのような行動を取ってもらうことが重要だというふうに考えています。そして、そのメッセージの一つには、核を持っては、があってはならないということもございますし、平和的、外交的に解決をしていきたいということもあるわけです。
 それで、信頼醸成というのは重要であると考えます。これは、いろいろな問題、懸案事項の解決、これを前提とした上で、北、北東アジアの平和と安全、そしてそれを維持強化をしていくという観点で信頼醸成が必要であるわけで、それで、このことについては、日朝平壌宣言でもきちんと書かれているわけでして、日朝間の諸懸案を解決をして、そして北東アジア地域の平和と安定に資する形で我が国として日朝国交正常化をやっていくという基本的な方針には変わりはないわけでございます。
#135
○吉岡吉典君 私は、今、北朝鮮は物すごく外から見たら強がりのことを言っていますけれども、内心はもう物すごく不安と恐怖、そして国内経済の困難を抱えた状況にあると思います。
 北朝鮮の状況というのは、私の察するところ、圧力が足らないからああいう強がりを言っているのではなく、弱者であり、怖いから言っているんだというように私は思っております。それに対して国際社会が取るべきことは、圧力を掛ければ折れてくるというようなことではないと思います。
 私、最近、歴史の研究仲間から、明治外交は征韓論に始まった、二十一世紀は新たな征韓論、征朝論で始まったというように受け取れるマスコミ状況だなということを言われました。私は、そういうことではなく、北朝鮮が、今、大臣もおっしゃいましたけれども、本当に国際社会の一員として、過去の拉致その他、国際不法行為をきちっと清算し、核保有などを放棄して、そして国際ルールに沿って国際社会の一員としての立場を貫くということこそ、周辺諸国からも信用され、そして北朝鮮の本当の意味の安全保障はそこから生まれるんだということを道理をもって説くことが、日本を含む国際社会の一番大きい仕事ではないかというように思っているところです。
 そして、それはなかなか簡単にはいかないと思いますけれども、私は、今、大臣もおっしゃいました、日朝の平壌宣言という最高責任者同士の同意もあるわけでありまして、やっぱりこの同意を、合意を生かして、どこからどうこの悪循環を断ち切って、朝鮮問題が平和な解決、それは、昨日、韓国の大統領も言いましたけれども、アジアにとっても非常に重要な平和と安全の基礎を固めることになると思います。
 そういうことを私は考えているということを申し上げて、ちょっと時間の関係で、一言、外務大臣の感想というかお考えをお伺いして、次に進みたいと思います。
#136
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮に対して我が国は、日朝平壌宣言に従っていろいろな問題を解決をして、そして北アジア、北東アジアの地域の平和と安定に資する形で国交正常化交渉をすると、この基本方針に変わりはないわけで、正にそういったことがもたらされるように、対話と圧力という考え方に基づいて対応していくというのが我が国の考え方であるわけです。
 圧力は圧力のためにあるわけではなくて、圧力をすることによって北朝鮮が対話に応じてくる、あるいは我が国として目的としていることを獲得するようにそれが使われると、そういうことであります。圧力のための圧力ということではない、圧力と対話、これが基本的な考え方であります。
#137
○吉岡吉典君 次に、防衛庁長官にお伺いします。
 私も本当は、こういう題名、こういうテーマ取り上げたくない出来事でありますが、自衛官の自殺の問題です。
 自衛官というのがどういう人々かということは事態特の委員会で繰り返し論議がありました。それは、事に臨んでは身命を投げて働く、そういう宣誓をした人々であるというようなことを始め、いろいろ論議がありました。その自衛官が事に臨んでではなくて自殺によって自己の生命を絶つという事件が数多く発生している。この十年間で六百一名の自殺者が出ている。そのほかに未遂事件もかなりあるということです。
 自殺の原因はいろいろ挙げられておりますが、自殺の原因いかんにかかわらず、これだけの自殺者が出ている問題は真剣に防衛庁長官として考えなければならない問題だし、また考えておられると思います。
 例えば、私は、その自衛官の一つとして、衆参国会で社民党の議員さんらによって繰り返し取り上げられている、一九九七年に入隊した一人の青年が一九九九年の十一月八日、二十一歳の若さで自殺した事件のお母さんに長時間にわたって訴えを聞きました。私は、こういうのは、本当を言ったら長官にも聞く機会を持っていただくことがこういう問題解決のある意味ではヒントにもなるんじゃないかと思いながら聞きました。
 私は、その事件の是非ということではなく、長官が、昨年、この事件を取り上げられた委員会で、要因を除去しなければならないということを強調する答弁をなさっておりましたので、その後、この問題についてどのようにお考えになっているか。
 私は、この問題を解決する上で重要な問題が二つあると思っています。一つは、本人は亡くなっているわけですから、後は、遺族の方に理解ある、理解が得られるような処理が行われること、それからもう一つは、長官もおっしゃった遠因の除去と、この二つがあるんじゃないかと思っております。それらの点を含めて、長官のお考え、お伺いします。
#138
○国務大臣(石破茂君) 先生の御指摘のとおりだと私も思います。
 正直申し上げまして、この自殺が減りません。平成十五年度の速報ベース、六月六日現在で陸海空合わせて十九名ということになっております。このまま行きますと三けたに行くというようなことも、考えたくないことでございますが、算術計算すればそういうことになりますわけで、大変な事態だという認識を強く持っております。
 一つお触れになりました御遺族の方々に対する処遇というものは、これは自殺であれ殉職であれ、本当に私どもがお預かりをしておる自衛官でございますから、そういう御遺族の方々に御納得、御納得なんてできるはずないのですけれども、御理解をいただく努力というのは今後もしていかねばならないということは私は常に申し上げておるところでございます。
 もう一点の、原因は何だということですが、病苦、借財、職務、家庭、その他不明と、こういうことになっていまして、このその他不明のところが多い。その他不明になりますと、かなりプライバシーに関するところなので、その他不明だということで今まで処理しておったわけですが、それでは駄目なので、このその他不明とは何なのだということをきちんと確認をする必要があります。原因の除去の原因が何なのかということは、いまだ今の時点で特定ができておりません。したがいまして、除去するという段階に至っておりません。
 これ、全部子細に見ますと、一般の方々、いわゆる一般男性という言葉を仮に使いますと、一般男性が自殺をなさる率よりも自衛官の自殺率は低いのです。低いのですが、三十歳から三十四歳の年齢層では逆転が起こりまして、自衛官の自殺の方が一般男性よりも多いということが出てまいります。これは一体なぜなのだと。昇進をすると、それでは非常に責任が重くなるということが原因なのか何なのか。そしてまた、地域別に見ても随分とばらつきがございます。どういう地域で自殺が起こっているかということも地域的にばらつきがございます。年齢的にもばらつきがありますし、陸海空ともばらつきがあります。
 そうしますと、そのような客観的なものを全部もう一度見直してみて、同時に自殺する側の立場に立って物事を考えなければ駄目だということだと私は思っています。自殺するはずもないというような人間がなぜだろう、なぜだろうと考えたって理由なんか分かりっこないのであって、やっぱりそういう、つまり、例えば「さわぎり」でもいじめというお話がありました。周りはちっともいじめと思っていないのに本人がいじめられたと思ったところに問題があるのかもしれません。
 これはもう、私は調査報告書はきちんと正当なものだと思っておりますし、再調査をするつもりもございませんが、自殺する側の立場に立って考えるということ、そしていろんなことを、データを本当にもう一度分析をし直してみて原因を除去するということをやらなきゃいけない。
 私は、冒頭申し上げましたように、この数、六月六日までに十九という数は相当に深刻に考えております。今後、庁内において、今までもそういう検討会をやってまいりましたけれども、庁全体としてこれに取り組むということを考えなければいけない時期だと思っています。
 人一人の命がどんなに重いかということは、防衛を語る者としてそのことを忘れたら、それはもう防衛を語る資格はないと私は思っておりまして、有事でなくても命が失われていくということ、これを一人でも減らしていく。自衛官の自殺率は本当に低いんだと言われるところまで私はやらなければいけないという認識をいたしておるところでございます。
 大変抽象的な答弁で申し訳ございません。
#139
○吉岡吉典君 私は、お母さんに数時間にわたって、お父さんと一緒でしたけれども聞いた話は、これはもうここで紹介する時間ありません。今、訴訟中でもあります。結論的に言えば、お母さんの話を総合すれば、お母さんだけじゃありません、家族です、教育隊時代に上官に預けていた貯金通帳から自分の知らぬ間に貯金は引き出されてしまっていたという話です。それから二番目は、物すごいいじめということが自殺の原因。第一のところで自衛隊に志を持って入隊したのが疑問を持ち始めたこと、それからいじめということです。しかし、自衛隊の調査結果は、これを全面的に否定するものです。
 私は、今日ここでどちらが正しいかということを長官にただそうということではありません。私は、仮に自衛隊の調査、それがそっくり正しかったとしても、なお根本的に考えてもらいたいことがあることをここで長官にお願いしたいと思います。
 これは、今、訴訟も続けられております。訴訟がこういう姿勢で続けられることにも私は大変なことになると思います。というのは、この調査書というのを読んでみると、この自殺した青年、三等海曹ですが、これがいかに無能力者であるか、自衛官として無資格であったかということを、これでもかこれでもかと書いて書いて書きまくってあります。私はこれを読んで、そんな無能力者をなぜ三等海曹までとんとん昇進させ、また重要な部署にも付けていたのか、そのことが問われる出来事でもあると思って読みました。
 しかも、食い違いが、行き違いがあったと防衛庁の説明でしたけれども、その本人を徹底的に追及する無能力者という文書が大量にマスコミにばらまかれ、お母さんはマスコミからもらって読んだと、こういうことでありました。
 私は、死者にむち打つということがありますが、その見本であり、家族に対する感情も全く無視したそういう調査書をばらまき、そして訴訟でこういうように再び無能力者だということの証明をなさろうとすれば、これは私が解決のために挙げた第一の家族の怒りは一層大きくなって、せっかく子供を自衛隊に送り込んだことに誇りを持った、ある意味では自衛隊・防衛庁、一番味方であるはずの人が一番激しく自衛隊を本当に敵視する立場に立たれるのも当然だろうと思いますし、こういう態度が続く限り、私は自衛隊というのは国民から見て怖いものだという存在になってしまうと思うんですね。
 ですから、私は時間があれば、あと引き続いて、ここに述べられているいろいろな事実関係についても社民党の先生がずっと続けておられるのに加えて私もいろいろただしたい点がありますが、そのただす前にこういう姿勢というのは私は改めてもらわなくちゃならないと思います。
 時間が来ておりますけれども、長官、その点だけ一言、答弁、聞かせていただきたいんです。
#140
○委員長(松村龍二君) 質疑時間を超過しておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。
#141
○国務大臣(石破茂君) この調査報告書は奥様、亡くなられた三等海曹の奥様の御実家にお持ちをいたした際、御両親の分としてもう一部お渡しをいたしましたが、御両親に直接お渡しをすべきものであった、その点は配慮が足らなかったというふうに私ども考えております。
 また、先生御指摘のこの報告書ですが、私も二度ほど通読をいたしました。先生、私の感性が鈍いのかもしれませんが、私が通読する限り、ばり雑言、罵倒の限りというようには私は思っておりません。
 しかしながら、御遺族の心情にも配慮をするということは当然必要なことでございますし、自衛隊を一番信頼して大事なお子様をお預けになった、あるいはだんな様を自衛隊の方に就職させたというような方々のお気持ちを今後もきちんと考えていかなければいけないということは、私はそのとおりだと考えております。
#142
○大田昌秀君 まず最初に、経済産業省にお伺いいたします。
 全国の原子力発電所の設置数及び一年間に発生する使用済核燃料は全体でどれくらいの量になっているのか、またその処分方法について簡単に御説明をお願いします。
#143
○政府参考人(長谷川榮一君) 御答弁申し上げます。
 本年の三月末現在でございますけれども、商業用の原子力発電所、一道十一県、計五十二基ございまして、そこに、そのうち沸騰水型原子炉が二十九、加圧水型原子炉が二十三基でございます。このほかに、福井県に高速増殖炉、いわゆるFBRというものの原型炉が一基ほどございます。
 以上の原子力発電所から年間に発生いたします使用済核燃料でございますけれども、トン・ウランベースで大体、幅がございますけれども、九百トンないし千トンのレベルで推移しております。
 この処理、処分方針でございますけれども、原子力委員会の方でお決めいただいております原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画にございますように、「国民の理解を得つつ、使用済燃料を再処理し回収されるプルトニウム、ウラン等を有効利用していくことを国の基本的考え方とする。」とございますので、これに従いまして電力事業者は、この再処理、これによりまして回収されますウラン、プルトニウムの再利用をすることを基本にしております。
#144
○大田昌秀君 次に、外務省にお伺いします。
 使用済核燃料・放射性廃棄物管理条約の第三条適用範囲では、敷地外の輸送を除くというただし書があり、輸送の問題は除外されています。
 使用済核燃料の輸送の安全を図ることは極めて重要な問題と思われますが、なぜ除外されているんでしょうか。
#145
○政府参考人(篠田研次君) お答え申し上げます。
 この条約の第二条かと思いますけれども、定義規定がございまして、この規定におきまして、放射性廃棄物管理及び使用済燃料管理の双方につきまして、「敷地外の輸送を除く。」という規定がございます。
 そこで、なぜこのようになったかということについての背景でございますけれども、この使用済燃料及び放射性廃棄物を含む放射性物質の輸送ということにつきましては、国内輸送をも対象に含めました様々な国際的なルールが既に完備をされておるということでございまして、例えば、海上人命安全条約ですとか国際民間航空条約、いわゆるシカゴ条約等々が存在しておるわけでございます。
 こういう既存の国際的な枠組みが存在しておるために、これとの重複を避けるということで、交渉過程にさかのぼって見てみますと、この重複、このような重複を避けるということから、敷地外の輸送ということにつきましてはこの条約に盛り込む必要はないというのが各国の意向であったということでございまして、結果としてそのような形で取り決められたと、こういう経緯がございます。
#146
○大田昌秀君 次に、外務大臣にお伺いいたします。
 二〇〇一年十二月二十二日付けの読売新聞の報道によりますと、特定通常兵器禁止制限条約の運用検討会議で、クラスター爆弾の規制を検討する政府専門家会議が設置され、協議が始まったとあります。すなわち、同専門家会議では、赤十字国際委員会やスイスなどがクラスター爆弾を対人地雷に並ぶ非人道的な兵器と位置付けて実効性のある規制を求めたのに対し、この爆弾を実戦で使用しているアメリカが法的拘束力を持たせることに反対したため、クラスター爆弾の廃棄は困難でも、少なくとも不発弾を発生させない方向で規制を検討していくと合意したとあります。
 その続報によりますと、現在、クラスター爆弾だけでなく、ミサイル、ロケット弾、砲弾、手りゅう弾等も含め、不発弾、いわゆる戦時爆発性残存物を対象として、その除去、発生防止などを目指す追加議定書の草案ができ上がり、協議は大詰めを迎えていると報じられておりますが、その後、議定書の取扱いはどうなっているか、教えてください。
#147
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 現在行われておりますのは、特定通常兵器禁止制限条約の枠組みにおいて、爆発性戦争残存物、主として不発弾でございますが、について戦争終了後に取るべき手続についての文書、これは政治的な文書になるか、第五議定書そのほかの法的拘束力を持つ文書になるかは分かりませんが、それについての交渉が行われているという状況でございます。まだ内容的に詰まっているという状況ではございません。
 交渉は、不発弾の人道的危険を減じるための紛争終了後の一般的な対応措置、除去、具体的に申しますと除去、除去を促進するための情報提供、民間人への警告、支援と協力、これらを中心としたものでございます。
#148
○大田昌秀君 通告はしておりませんけれども、大事だと思いますので、あえて質問させていただきます。外務大臣にお願いします。
 先ほど、広中委員から劣化ウラン弾についてお聞きしたところ、大臣は、在日米軍は劣化ウラン弾を安全に貯蔵しているが、訓練などには使用していないという趣旨の答弁をされました。しかし、事実関係として、沖縄の鳥島射爆場で二千発余りが発射され、まだその残存物が回収さえされておりません。しかも、ついせんだって文部科学省の調査官は、残存劣化ウラン弾の影響調査の打切りを言明して地元住民に非常に不安を与え、反発を買っていますが、その点について外務大臣はどう認識されて、どのように対処されるおつもりですか。
#149
○国務大臣(川口順子君) 米国におきまして、米軍ですけれども、平成八年以降、毎年、鳥島における劣化ウラン弾の回収と陸域調査を実施している、そして、これまでに二百四十七発の劣化ウラン弾が回収をされているということであります。昨年の、そして、米軍による鳥島による劣化ウラン弾の回収及び陸域調査は今後も定期的に実施をされるということでして、その結果について日本政府に対して伝達をされるということになっていると思います。
 先ほど私が申し上げたそういう禁止をするという内規になっているということと、これとの関係については、今直ちにははっきりこういうことですということで申し上げることができませんので、二つのことの関係については、後刻、確認をした上で御報告をさせていただきたいと思います。
#150
○大田昌秀君 是非お願いします。
 次に、関連して石破長官にお伺いします。
 五月二十日の参議院武力攻撃事態特別委員会において、同僚議員がクラスター爆弾について質問した際、長官は、不発率が高いとは承知していない、それを保有していることが残虐な行為ということには当たらないといった趣旨の答弁をなさっておられますが、この問題についての先ほど申し上げました国際的な議論をどのように受け止めておられますか。また、こうした国際的な議論に照らして、自衛隊としてもクラスター爆弾の保有自体を考え直す時期に来ているのではないかと思われますが、この点についてどうお考えですか。
#151
○国務大臣(石破茂君) 現在の国際的な議論につきましては、通常、特定通常兵器使用禁止制限条約関連会合におきまして、これまでクラスター爆弾がほかの爆弾と比べて不発弾等になる割合が特に高いとの証拠が示されたということはない、また現時点においてほとんどの締約国が同爆弾の使用の禁止は必要ない、そのような立場であるものと承知をしておりまして、同爆弾を本条約の規制の対象に含めることにつきましての合意が成立する見込みはないというふうに承知をいたしております。
 他方、一部の国におきましてクラスター爆弾の不発弾化を防止するための設計改良に関する研究は行われております。
 要は、クラスター爆弾というのはどのように使うかということだと思っております。当然、我が国が我が国の領土の外でクラスター爆弾を使うというようなことは想定をいたしておりません。
 そしてまた、有事法制の委員会でもお答えをいたしましたが、我が国が仮に、そのクラスター爆弾の特性を生かして国内で使うようなことが仮にあった場合には、いかにして民間人に被害が少ないようにするか。当然、それを使いますときは民間人という方は退避をしていただく。そしてまた、敵の侵害を排除いたしました後は、そのクラスター爆弾、そしてまた不発弾というものはある程度残りましょう。それの除去を行った上でなければ、当然、民間人の方がそこにお帰りになるということはないわけでございまして、クラスター爆弾の使用の在り方につきましては私どもとしてもきちんとしてまいりたい。
 そしてまた、諸外国において先ほどのような研究がなされておりますが、その成果というものは推移を注視してまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
#152
○大田昌秀君 内閣府にお伺いします。
 不発弾処理に関連してですが、去る沖縄戦で生じた不発弾は、現在どれくらい残っていて、どのように処理されているか、簡潔にお示しください。
#153
○政府参考人(武田宗高君) 沖縄県におきましては、毎年、多くの不発弾等が発見をされております。
 不発弾等の陸上自衛隊による処理状況を見ますと、平成十四年度で二十七・二トン、復帰後平成十四年度までの累計で約千四百トンございます。これは全国の処理量の約四割ということになっております。これらの自衛隊による処理と復帰前の米軍等の処理を合わせますと、これまでに約七千四百トンの処理が行われているところでございます。
 しかしながら、依然なお多くの不発弾等が埋没しているものと推定されております。ただ、その正確な量は把握できておらないところでございます。
 以上でございます。
#154
○大田昌秀君 外務省にお願いいたします。
 去る五月二十九日付けのロサンゼルス・タイムズは、複数の米高官の話として、米国防総省は、在沖米海兵隊約二万人のうち一万五千人を撤退させ、オーストラリアに移転させるなど、日韓両国を中心にアジアに駐留する米軍を再配置する計画の策定を進めていると報じています。
 外務省は、この件について米国政府に確認されましたか。されたとすれば、その経緯と内容について御説明ください。また、在沖海兵隊の削減についての外務省の具体的方策を簡潔にお示しください。
#155
○国務大臣(川口順子君) 今の御質問にお答えする前に、先ほどの劣化ウラン弾の話について私が申し上げた二つのことの関係を申し上げたいと思いますけれども、これは、平成七年十二月から翌年の一月にかけて、米海兵隊ハリアー機が、弾薬のカタログに記載ミスがあったためハリアー機に誤ってこの劣化ウラン弾が装てんされまして、訓練で使用されたということがございました。
 そして、この結果、事後的に、千五百二十発の劣化ウラン弾が使われたということが判明をし、その後、米軍は、先ほど申し上げましたように、鳥島において毎年陸域調査及び劣化ウラン弾の回収を行っているということであります。そして、昨年の鳥島における劣化ウラン弾の回収及び陸域調査が四日間行われましたけれども、この回収、調査において、回収及び調査において劣化ウラン弾は発見をされなかった、そして土壌サンプルから劣化ウラン濃度の有意な増加は検知をされなかったということでございます。そして、この回収及び陸域調査は、今後とも定期的に継続をして実施をされる予定であって、その結果については日本政府に伝達をされることとなっております。
 それから、今の御質問についてですけれども、これは、私自身がウォルフォビッツ国防省副長官と先日、六月の二日にお話を、直接お会いをしてお話をした際に、副長官からも、この沖縄の海兵隊をオーストラリアに移駐をするという報道がされているような案、これがあるとは承知をしていないということを私は直接に聞いております。
 そして、基本的に、日米間で安全保障問題についての対話を緊密に行ってきていますけれども、米側として我が国に相談なく在沖海兵隊の兵力構成を大幅に変更することはあり得ないというふうにしていまして、いずれにしても、この問題については引き続き米側、この問題といいますのは、安全保障面での緊密な対話ということは、今後、米国とも緊密に行っていくということであります。
#156
○大田昌秀君 終わります。
 ありがとうございました。
#157
○委員長(松村龍二君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#158
○委員長(松村龍二君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 次に、過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすことがあると認められる通常兵器の使用の禁止又は制限に関する条約第一条の改正の受諾について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#159
○委員長(松村龍二君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#160
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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