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2003/03/10 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 決算委員会 第2号
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2003/03/10 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 決算委員会 第2号

#1
第156回国会 決算委員会 第2号
平成十五年三月十日(月曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二十四日
    辞任         補欠選任
     信田 邦雄君     榛葉賀津也君
     沢 たまき君     遠山 清彦君
 三月七日
    辞任         補欠選任
     荒井 正吾君     舛添 要一君
     神本美恵子君     佐藤 泰介君
     山根 隆治君     江本 孟紀君
 三月十日
    辞任         補欠選任
     江本 孟紀君     山根 隆治君
     佐藤 泰介君     神本美恵子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中原  爽君
    理 事
                岩井 國臣君
                佐々木知子君
                中島 啓雄君
                川橋 幸子君
                佐藤 雄平君
                八田ひろ子君
    委 員
                加治屋義人君
                柏村 武昭君
                後藤 博子君
                田村耕太郎君
                月原 茂皓君
                常田 享詳君
                藤井 基之君
                舛添 要一君
                山内 俊夫君
                山本 一太君
                江本 孟紀君
                神本美恵子君
                佐藤 泰介君
                榛葉賀津也君
                谷  博之君
                松井 孝治君
                山根 隆治君
                山本 孝史君
                荒木 清寛君
                遠山 清彦君
                山下 栄一君
                大沢 辰美君
                岩本 荘太君
                広野ただし君
                又市 征治君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       総務大臣     片山虎之助君
       法務大臣     森山 眞弓君
       外務大臣     川口 順子君
       財務大臣     塩川正十郎君
       文部科学大臣   遠山 敦子君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       農林水産大臣   大島 理森君
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国土交通大臣   扇  千景君
       環境大臣     鈴木 俊一君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (男女共同参画
       担当大臣)    福田 康夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (産業再生機構
       (仮称)担当大
       臣)       谷垣 禎一君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
       国務大臣
       (沖縄及び北方
       対策担当大臣)
       (科学技術政策
       担当大臣)    細田 博之君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
       国務大臣
       (規制改革担当
       大臣)      石原 伸晃君
       国務大臣
       (防災担当大臣) 鴻池 祥肇君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       内閣府副大臣   根本  匠君
       総務副大臣    若松 謙維君
       法務副大臣    増田 敏男君
       外務副大臣    矢野 哲朗君
       財務副大臣    小林 興起君
       文部科学副大臣  河村 建夫君
       文部科学副大臣  渡海紀三朗君
       厚生労働副大臣  鴨下 一郎君
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
       農林水産副大臣  太田 豊秋君
       国土交通副大臣  吉村剛太郎君
       環境副大臣    弘友 和夫君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        阿南 一成君
       防衛庁長官政務
       官        佐藤 昭郎君
       総務大臣政務官  岸  宏一君
       法務大臣政務官  中野  清君
       財務大臣政務官  森山  裕君
       農林水産大臣政
       務官       渡辺 孝男君
       国土交通大臣政
       務官       岩城 光英君
        ─────
       会計検査院長   杉浦  力君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  秋山  收君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        和田  征君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       国際部長     小田村初男君
       財務省主計局次
       長        勝 栄二郎君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省高等
       教育局長     遠藤純一郎君
       厚生労働省労働
       基準局長     松崎  朗君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   坂本由紀子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    河村 博江君
       厚生労働省老健
       局長       中村 秀一君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     白石 博之君
       会計検査院事務
       総局第一局長   石野 秀世君
       会計検査院事務
       総局第二局長   増田 峯明君
       会計検査院事務
       総局第三局長   船渡 享向君
       会計検査院事務
       総局第四局長   重松 博之君
       会計検査院事務
       総局第五局長   円谷 智彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十三年度一般会計歳入歳出決算、平成十三
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十三年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十三年度政府
 関係機関決算書(内閣提出)
○平成十三年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (内閣提出)
○平成十三年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 内閣提出)

    ─────────────
#2
○委員長(中原爽君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、信田邦雄君、沢たまき君、荒井正吾君、神本美恵子君及び山根隆治君が委員を辞任され、その補欠として榛葉賀津也君、遠山清彦君、舛添要一君、佐藤泰介君及び江本孟紀君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(中原爽君) 平成十三年度決算外二件を議題といたします。
 本日は全般質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○岩井國臣君 私は参議院議員の岩井國臣でございます。自民党と保守新党を代表して質問します。
 今回、この百五十六回国会から決算の全般質疑が予算の一般質疑に先駆けてこのように早くスタートをすることとなりました。しかも、総理始め全閣僚がそろっての滑り出しでございます。参議院の決算重視の立場がここに鮮明に打ち出されたものでございます。
 振り返ってみますと、昭和四十六年、河野謙三参議院議長の私的諮問機関、参議院問題懇談会というのがございまして、その答申がございました。その答申にこうあります。参議院は行政監視の機能発揮に努め、特に決算の審査を重視し云々と、こうあるわけでございます。
 それ以来三十数年間と、こうなるわけでありますけれども、決算審査の充実というものが参議院としての長年の懸案であり続けてきたわけでございます。いろんな人がいろんな努力をしてまいりました。そして、その結実が本日のこの全般質疑ということになるわけでございます。ですから、この決算審議を通じまして、私たちは参議院改革の実というものを上げていかなければならない、そのように思います。
 特に、現下の厳しい経済社会情勢の中で、一日も早い予算成立が望まれておるわけでございまして、一日一日がとても貴重な中での本日でございます。決算委員会としては、本日を皮切りに六月の十八日までずっと決算審議が行われるわけでございますが、その成果がやっぱり予算そして事業執行の面に本当に反映していくということでないといかぬ、このように思っておるわけであります。それだけに質的に充実した審議が必要であります。参議院らしい審議が必要であります。決算委員会らしい審議が必要だと思うわけであります。そう強く感じております。
 そこで、総理を始め各閣僚の皆様方には、本日はもとよりでございますけれども、今後の参議院決算審査に対する政府の積極的な御協力というものを切にお願いしたいと思います。そして、更にこの参議院の決算審査の議論をその予算あるいは事業執行という面に十分に反映させていっていただきたい、そのことを切にお願い申し上げておきたいと思います。
 まず冒頭、総理に御質問いたします。
 従来と違い、正にこれから参議院で予算審議が始まろうとするこの時期にこの決算審議が行われる、その意義についてどのように受け止めておられるのか、総理の認識、率直なところをお聞かせいただきたいと思う次第でございます。
#5
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ただいま岩井議員が言われましたように、二院制の趣旨を生かそう、参議院は参議院として、衆議院とは一味違った役割というものを考えていいんじゃないかということで、今まで参議院の改革協議会ですか、その中でいろいろ議論が進められていたということは承知しております。
 今回、そういう議論の中で得られました具体策について、参議院改革協議会報告書は次のように述べております。
 言わば、決算委員会が早期に決算の審査を行うことを可能とするため、平成十三年度決算からは、決算が提出される常会の冒頭に、本会議における概算報告の聴取及び質疑を行うこととする、これも先日実現いたしました。「本院予算委員会の総予算の基本的質疑終了後、予算委員会終了までに決算委員会の全般的質疑の一日を行うこととし、出席大臣は内閣総理大臣以下全大臣とする。」、これも今日実現する。これは恐らく初めてじゃないですか、今までの審議の中で。「決算審査は、審査の結果を翌年度予算編成の概算要求に反映できるようにするため、常会中に終了するよう努めるものとする。」、こういう報告書が出されたわけであります。
 私は、今までの改革協議会の中で、国会の審議の充実を図ろうという趣旨を全党全会派の下に協議されて、こういう報告書を出され、その報告書を尊重して、今日初めてこのような全大臣出席の下に行われる、これまでの御協力に敬意を表したいと思いますし、この決算の審議を今後の予算編成に生かしていくことが政府の責任ではないかと思っております。
#6
○岩井國臣君 さて、これから六月の十八日の会期末までできるだけ参議院らしい決算審議をしていきたいと思っております。上面の議論だけでなく、中身の濃い議論をやってまいりたい、そのように思っております。もちろん、参議院の場合はそれぞれの政策的課題につきまして専門家が多いわけでございます。どうしても専門的な議論にならざるを得ないという面もあるわけでございますけれども、国民の立場に立ってできるだけ分かりやすい議論をするように努めてまいりたいと思います。
 平成十三年度決算にも様々な課題があります、問題があります。その中から、私はあえて特殊法人の問題を取り上げたいと存じます。
 平成十五年度予算案の特殊法人に対する政府支出、わずか三・九兆円、独立行政法人に移行する法人も含めて三兆九千億とわずかなんですよね。国の予算全体の五%にしかすぎない、こういうことでありますが、しかし、この特殊法人の問題というものが国民の政府に対する不信を大きく助長している、そういう点は否めないものと思います。国民の政府に対する不信の一つが特殊法人問題だと、こういうことでありますから、特殊法人の無駄の本質は何なのかということにつきまして決算の立場から切り込んでいきたいと思うわけであります。
 特殊法人の問題は無駄の象徴として国民に受け止められているのではないか、そう思います。特殊法人改革につきましては、民間でできることは民間でやればいいじゃないかという小泉総理の基本的考えの下で進められてきているかと思います。私ももちろん大賛成であります。基本的には私も賛成でございますけれども、実は問題がないわけではない、そのように思います。
 いわゆる民営化だけではなくて、財産をそのままにして民間に全面委託するとか、あるいはPFIですね、今、ブレア政権ではやりのプライベート・ファイナンス・イニシアチブ、PPPとも言いますけれども、そういう新しい民間活用の方法もあるわけですよね。国の財産を民間に払い下げるといっても、そのやり方についてはいろいろ当然あるわけであります。またPFIにつきましては後ほど触れさせていただくかも分かりませんけれども、その辺がいろいろと問題点があるのではないか、私は一定の疑問を持っておるわけであります。政府はなぜこんな無駄をやるのか、できるだけそこのところを切り込んでいきたいと思う次第でございます。
 そこで、質問でありますが、今回の特殊法人改革は、初めに民営化ありき、そういうことで、事業そのものの見直しとか、先ほど言いましたいろんな方法の比較考量とか、それ不十分ではないかという批判があるわけであります。事業そのものの見直しが不十分であるために政府の現業部門全般に改革が行っていないのではないか、そういう批判が実に現にあるわけであります。その点、まず総理の御所見をお伺いしておきたいと思います。
#7
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 後ほど石原担当大臣から答弁あると思いますが、私は、特殊法人改革、これは是非とも必要だと思いまして、原則として、民間にできることは民間に、廃止できるものは廃止しよう、統合できるものは統合しようという原則の下に見直す必要があるということで各省庁に指示を出したところであります。最初に民営化ありきというよりも、やはりこの時代におきましては民間ができるのに何で役所がやる必要あるのかという疑念を持ったからであります。
 今や役所が公共的な仕事をして民間は公共的なものはできないんだという考えを改めなきゃいかぬと、むしろ民間の方たちが多くの国民に役立っている公共的な仕事をしているのではないかと。これからは、官が公共的なものを、民間はそうでない非公共的なものという考えを改めて、むしろ民間の人も公共的な仕事に踏み込んでやれるというなら入ってきてもらおうと、その方が国民全体の観点からも、民間は国民がどういうようなサービスを要求しているかよく分かっているはずだと。
 しかも、特殊法人というのは税金を投入している部分はかなり多い。民間がやると、税金は投入しないで、むしろ利益が上がれば税金を納めてくれるんだから、そういう無駄のない税金を使うという、そういった観点からもふさわしいのではないかと。
 また、特殊法人というのが、今、役所の管轄になっていますから、どうしても天下り機関に堕しているんではないか。もう役所の仕事、役所の仕事か民間の仕事か分からない。従来だったらば特殊法人というのは、公共的な仕事だけれども民間の効率性を導入しようということで発足したのが、そういう視点も改めて見直す必要があるという観点から、統廃合、民営化原則の下に見直そうという趣旨でやってきたわけであります。
 そういう面から、既に廃止している特殊法人もあるし、民間に委託した、あるいはそのような方針にしようということで検討が進んでいる特殊法人もあるし、どうしても民間がやり手がないという問題については今後独立行政法人という形にして企業会計原則を導入して見直していこう、事業の総点検をしていこうという形で今見直しが進んでおります。
 こういう点の趣旨をよく生かして、今後、石原担当大臣の下で全省庁的な取組を更に進めていこうというのが本来の趣旨であると思います。
#8
○岩井國臣君 その総理の基本的な感覚というのは私間違っていないと思うんです。そのとおりだと思うんです。しかし、民営化というものが先に何か行き過ぎて、行き過ぎて検討すべきところがちょっとおろそかになっているんじゃないかという気が私は実はしておるわけですね。
 橋本行革から始まりました、行政改革、そこから始まっているんですよね、橋本総理のときから始まっておる。橋本総理のときから始まった行政改革、橋本行革でありますけれども、特殊法人改革につきましては、それなりのいろんな検討がなされてきました、その一つの流れというのがありますね。
 小泉内閣になってからということでございますけれども、そこのところが、事業見直し、ずっとその辺が行われてきたんだけれども、そこのところが初めに民営化ありきというのか、ちょっとスキップアップした点があるのではないか、そう国民が感じておる面が多いように私は思っているんですね。結局のところ道路四公団の改革とか政策金融改革など重要な課題が先送りになっているのではないか、皆さんそう思っている人が多いんですよね。私はまたちょっと感覚違う点ございますけれども、多くの国民はそのように思っているということですよ。
 原因は、そこへ検討すべき点を検討しなくてスキップアウトした、議論が未熟だというところにあるのではないでしょうかね。真の改革が進まない原因はそこに私はあるのではないかという気もするわけであります。もちろん、一連の改革を通じまして組織の統廃合が進んだこと、それは確かに事実であります。それは評価しなければならないと思います。
 しかしながら、その一方で、事業の見直しというか、無駄な構造そのものの議論をスキップアップしたことで特殊法人改革だけにとどまっているのではないか、結局は構造改革は掛け声ばかりに終わっておるのではないか、そういう批判も多いわけでございます。特殊法人に関連する事業見直しとか無駄な構造そのものの議論が不十分ではないのか。その辺、石原行革担当大臣に所見をお伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(石原伸晃君) 岩井委員にお答えしたいと思うんですが、ちょっと時系列を追って御説明をさせていただきたいと思うんですが、委員の御指摘は、やはり組織論が前に出てしまって、事務事業の見直しが実はもっとやるべきではなかったかという論点であると思うんですけれども、当然のように、やはり総理が道路四公団を民営化しろ、石油公団を廃止しろという強烈なメッセージを平成十三年の八月に発せられまして、今、委員が御指摘のこの事務事業の見直しというものが実は相対的に世間の注目から下がってしまったということは私はあると思うんです。
 しかし、時系列を追って整理をさせていただきますと、行革大綱が決定されましたのが平成十二年の十二月でございます。そして平成十三年一月六日、橋本行革の実質的なスタートとして省庁再編がございまして、行革事務局が設置され、その中でこの特殊法人の議論がなされていきまして、四月になりまして、今、委員御指摘の事務事業の見直しの論点整理というものを公表いたしました。そして、六月だったと思いますけれども、四月の末に小泉内閣ができて、私も行革相、担当になりましたけれども、行革の基本法、特殊法人等改革基本法が成立いたしました。そして、そのすぐ後に事務事業の見直しの中間取りまとめを行いました。
 実はまだこの時点で、総理は原則廃止、民営化というメッセージは発せられていなくて、事務局は半年間にわたりまして実はこの事務事業の見直しを関係省庁とずっとやっていたわけであります。その中では、個別事業の内容はもちろんのこと、子会社を含む事業委託の部分や、こんなところは、今、先ほど外部委託の話が委員から出されましたけれども、もっと外部委託した方がいいんじゃないか、子会社なんかにやらせる必要がなくて、もっと民間に門戸を開いたらいいじゃないか、そういうことまで実は議論をさせていただきまして、その後、八月になりまして、この個別事業の見直しの考え方というものを公表する、前後して総理が、実は特殊法人等は廃止、民営化することを前提とするという強い指示をいただいたわけであります。
 これを契機にこの事務事業の見直し作業というものも実は拍車が掛かりまして、そんな中で、個別で話をさせていただきますと、石油公団等々を廃止、その中での業務、特殊会社を作るということもやめてくれとか、細かい議論が実はありまして、平成十四年の本当は六月にこの整理合理化計画というものをまとめるのを半年前倒しすることができて、平成十三年の十二月に整理合理化計画を取りまとめた。
 ですから、並行して事務事業の見直しというものは子会社等も含めてやってきたということも是非御理解をいただきたいと考えております。
#10
○岩井國臣君 先ほども言いましたけれども、総理のそういう感覚は正に正しいと思っておりまして、私も大賛成であります。
 ただ、少し事務的に、その事業のあるべき姿、私なんかPFIとかいろんなものを想定、頭の中にあるわけですけれども、そういう検討がやっぱりちょっと未熟というか、十分でなかったのではないかと。一部そういう不十分なところがあった。だから全体が駄目だということを言っているのではもちろんないんです。その不十分な点を十分勘案していただいて今後の改革に生かしていただきたいという、そういう視点でこれから具体的にいろいろ申し上げていきたいと思います。
 現在、特殊法人に関しましていろいろと問題になっている点から伺ってまいりたいと思います。
 まず、スパウザ小田原。特殊法人関係の施設につきましてはいろいろと問題ありますけれども、特に厚生労働省所管の雇用・能力開発機構関係の施設をめぐりましてテレビのニュースショーでも取り上げられたかと思いますけれども、スパウザ小田原等々、いろいろ現在国民から強い批判が出ているのではないかと思うんですね。
 この雇用・能力開発機構の勤労者福祉施設にスパウザ小田原というのがあるわけでありますけれども、スパウザ小田原につきましては小田原市に譲渡されるということになっているようでありますが、建設費が四百五十五億円だったんですね。で、売却費、小田原市への売却費、何と建設費の五十分の一、約八億円の予定というふうに伺っております。この種のリゾート施設がたたき売られる、これは言葉は悪いですけれども、譲渡されるときは私なんか大体十分の一だと聞いているんですよ、十分の一。それが相場ではないかと。
 平成十三年二月のことでしたでしょうか、宮崎のシーガイアが倒産しました。第三セクターとしては過去最大の倒産だというふうに言われて、当時大騒ぎになったんですね。あの場合は建設費が二千三百億円ですよ。で、アメリカの会社、リップルウッドがそれを引き受けたわけでありますけれども、その譲渡額が百六十億円ですよ。せいぜい十五分の一というところでしょうか。相場より、十分の一だから、ちょっと安過ぎるかなという感じはするんですけれども、それでもまあ十五分の一ですよ。
 今、スパウザ小田原の場合は五十分の一ですよ、五十分の一。これはちょっと余りにもむちゃ、むちゃ過ぎるんじゃないかと、こう思うんですけれども、総理、どんな感じされます、ちょっと。
#11
○国務大臣(坂口力君) 雇用・能力開発機構の勤労者福祉施設でございますが、たくさんいろいろございますが、このスパウザだけではなくてたくさんいろいろあるわけでございますが、昭和四十年代から各地域に作られ始めたわけでございます。
 この作られました理由というのは、これは、大きい企業は自分のところでいろいろの施設を作ることができる、しかし中小企業はそれがなかなか作ることができないので、この中小企業の皆さんの福利厚生ということを目的にしてこういうものが作り始められたと聞いております。
 それで、このスパウザの話でございますが、これは鑑定していただきまして、これが十六億円なんですね。私はもう少し鑑定していただいて高くてもいいというふうに思うんですけれども、鑑定が十六億円。
 それで、我々の基本的な考え方としましては、せっかく勤労者のために作りました施設でございます。ですから、これからも勤労者の皆さん方が利用していただけるようにやはりしていただくことが大事。できるだけやはり市町村ないし地方自治体にお持ちをいただく方が私たちはいいんではないかと。民間に売るということもあり得ると思うんですが、民間に売りましてよからぬ施設にされてしまったり、そうしたことにされてしまっては、これはちょっと具合が悪い、初めの趣旨に反するわけでございますから。私たちは、やはり勤労者の施設として作ったものでございますから、これからも引き続き勤労者のためになるようにしていくということが大事ではないかというふうに思っております。
 それで、鑑定していただきましたら十六億、それで、市町村にお受けをいただくということでございますのでその半分の八億にしたと、こういうことを、経緯としてはそういうことでございます。
#12
○岩井國臣君 ちょっと訂正させていただきますが、冒頭に私、自民党を代表して質問をと、こう言いましたけれども、保守新党と同じ会派を組んでおりますので、自民党と保守新党を代表しての質問ということでございます。済みませんでした。ちょっと御訂正いただきたいと思います。
 今、厚生労働大臣から答弁あったわけでございますけれども、雇用・能力開発機構が所有していた勤労者福祉施設ですね、スパウザを始め全国で二千七十ありました。それが、本年一月三十一日現在、八百七十五施設がもう既に譲渡をされました。その八百七十五施設の建設費ですけれども、八百五十七億円ですね。大体一施設一億円ぐらいの感じ。それに対して譲渡収入額、何と四億五千万であります。八百五十七億と四億五千万円ですね。これはやっぱりちょっとどう考えても問題ではないかと、こう思うんですね。
 投売りとも言われている例を幾つか挙げます。
 二千八百万円の川越の武道館が何と千五十円。七千万円の多摩の体育センターが一万五百円。八千万円の徳島県坂野体育センターも同じく一万五百円。また、福岡県前原市の建設費約四億七千万円の共同福祉施設が百五万円ですね。まだあります。約七億八千万円の熊本県阿蘇いこいの村も百五万円。ここら辺は古い施設でございますけれども、宮崎県の小林市の約一億九千万円の体育施設はオープンが平成三年ということでございますから比較的新しい施設だと思います。何と一万五百円。これも一万五百円ですね。これは笑ってちゃいかぬ。
 そこで質問でありますが、勤労者施設に関しましては、このように千五十円とか一万五百円とか、そんな安値で投売りされていることが今問題になっているんですよ。なぜこのような値段となるのか、これはやっぱりおかしいのではないか。いかがでしょうか。
#13
○国務大臣(坂口力君) 多くの施設が作られまして、今まで勤労者の皆さん方に長い間利用されてきたことも事実でございます。この施設はほとんどが市町村の土地の上に建っているわけであります。建っているのは市町村の上に建っている。ですから、販売しますときにもまず市町村の許可を得ていかないと、土地は市町村のものでございますから。そういたしますと、やはり市町村にやはりできるだけ持っていただくというのが一番順当なことだというふうに思っております。
 先ほど申しましたように、市町村がお持ちをいただいて、そして市町村がその建てられたものの趣旨を踏まえて、これからもそうした勤労者のために御利用をいただくということになれば、地元の人たちにもこれはプラスになりますし、よろしいのではないかというふうに思っております。
 先ほど申しましたように、この時価ですね、時価の鑑定をしていただきまして、それでいわゆる解体費というものを、それじゃもう解体してくれと言われて解体をするとマイナスになるわけでございます。そこで一万円とかそういう価になってくるわけでございまして、とにかくこれから持続をしていくということになりますと修繕していかなきゃならない、またかなりの、そこに投入しなきゃならないということもあるわけでございまして、修理ももうすることもできない。これはもう十七年までというふうに切られておりますから、それまでにこれは処置もしなきゃなりませんし、そして修理もできない。地域の皆さん方にこれからお願いをして、修理等は地域でお願いをするということをしなければならない。
 ですから、その地方自治体の皆さん方は一万円だから喜んでお引受けいただいているかといいますと、かなりそうではないんですね。かなりなものの荷物をしょい込んだという思いをしておみえになるわけでございまして、その辺のところもやっぱり考えていかなきゃならない。初めの、本来のその趣旨を生かしていくということが我々としてはまず一番中心にして、そうならざるを得ないというのが実態でございます。
#14
○岩井國臣君 それは大臣、荷物をしょい込んだといって、そこがちょっとやっぱり問題なんですよね。そもそもこうした勤労者施設の設立の目的がどうだったんだということになりますよ。本来業務から逸脱したものをやったんではないですか、何でそんな無理にして荷物をしょい込むようなそんなものを作ったのかと。余った資金を投じて無駄に使ったんではないか、そういう厳しい指摘が世間にあるんですけれども、いかがでしょうか。
#15
○国務大臣(坂口力君) いや、しょい込んだというのは、市町村の側が、お受けをいただいたところが、それじゃそれで喜んでそれで得をしたというふうに思っておみえになるのではなくて、やはりこれから修理もしていかなきゃならないし、大変だなという思いで引き受けていただいているということを申し上げたわけでございます。
 趣旨といたしましては、先ほど申しましたように、特に中小企業の勤労者の皆さん方が御利用をいただくということを中心にしてこれは作ったものでございます。昭和四十年代から五十年代にかけまして、各市町村からは、是非我が村にそういう施設を持ってきてほしいという大変な声があったことも事実でございまして、私なども当選をさせていただきました直後などはそういう施設を我が町に持ってきてくれることが一番あなたの貢献をすることだみたいなことを言われたこともありまして、私もはたと弱ったことがあったわけでございますが、それほど皆さん方の思いというのはそのころは強かったことも事実でございまして、勤労者の問題とそうした市町村の思いというようなことも併せてこうした施設が進んでいったというふうに私は理解をしている次第でございます。
#16
○岩井國臣君 今の大臣の答弁ですね、施設の必要性、正当性はあったんだという御答弁だと思いますけれども、そこのところはちょっと国民の感覚と違うんじゃないでしょうかね。失業保険の支給額も切り下げなければならないというこういう状況の中、厚生労働省、雇用・能力開発機構は何やっとったんだという、大体そんな声だと思いますよ。
 しかし、本当の施設の設立に当たって正当性があったということであれば、それじゃ次の問題でございますけれども、じゃ、その後どうしてこんなずさんな経営状況になってしまったのか、その経営そのものを厳しくやっぱり追及せざるを得ないと思うんですね。スパウザに至りましては平成十三年度だけでも二億円以上の赤字であります。その結果が、市町村だからいいじゃないかと言われるけれども、バナナのたたき売りみたいなことになっておるんですよね。こうしたことを政府は本当に深く反省しなければならないと思いますよ。その責任についてもやはり重く受け止めるべきだと私は思います。
 特殊法人に係る施設の売却問題は、今挙げたスパウザ等の勤労者施設だけにとどまりません。年金福祉事業団、現在は年金資金運用基金ですけれども、年金福祉事業団の大規模リゾート施設グリーンピアにつきましても、そのずさんな後始末をめぐって国民から強い非難を受けているのではございませんか。
 グリーンピアというのは全国に全部で十三か所あります。平成十三年度の特殊法人等整理合理化計画によりまして、自己収入で運営費が賄えない施設は早急に廃止するんだと、そういうことになっているかと思います。しかし、今のところ、だれも引取り手がない。
 高知県のグリーンピア土佐の、しかもごく一部の施設だけが売却できた。一部の施設を地元の学校法人が買い取ったんですね。しかも、売値、学校法人は買取り価格ということですが、四億八千二百万円と時価の半額。時価の半額ですからまだいい方ですよね。先ほどのやつに比べたらもう随分いい方だと思いますけれども、それでも地元ではやっぱりたたき売りじゃないかと言って、声出ておるんですよ。
 高知県のグリーンピアの残りと全国十二か所のグリーンピアはまだだれも引取り手がいないんではないんでしょうか。これは、これからどうするんでしょうかね、最後、バナナのたたき売りやるんでしょうか。
 グリーンピア全体、十三か所の総建設費は千九百十四億円と聞いております。この建設費は財投からの借入れと思いますが、利息と合わせますと、これから一体年金保険料で幾ら返済しなければならないのでしょうか。また、グリーンピア全体の欠損額はどのぐらいになっているんでしょうか。お答えいただきたいと思います。
#17
○国務大臣(坂口力君) グリーンピアの建設に要しました建設に資するための財政投融資資金からの借入れは、元本千九百十四億円に利息を含めました三千五百八億円でございます。これに対しまして、昭和四十九年から平成十四年までの償還額は二千七百十一億円でございます。残っておりますのが七百九十八億円、こういうことになっておりまして、今後、平成十五年度から平成三十四年にかけて償還していくと、こういうことになっております。
 グリーンピアにつきましては、年金資金運用部基金が施設所在地の県に対しまして運営を委託をしてまいっておる。大体ほかの勤労者の方も委託は地元にやっていただいて、地元が運営をしていただいてきたと、こういうことでございます。それぞれ委託先の独立採算でこれは運営をされているわけでございます。
 委託先における平成十三年度までの運営の累積収支は、グリーンピア全体で七億二千九百万円と聞いております。赤字と聞いております。これはしかし、地方自治体の方でお引受けをいただくということになっているわけでございます。あらあらの数字はそういうことでございます。
#18
○岩井國臣君 いろいろおかしいかなと思う点が多々あるわけでありますが、ちょっと時間がございませんので次に移りたいと思いますが、グリーンピアにつきまして伺いましたけれども、やはり親元である年金福祉事業団、現在の年金資金運用基金でございますけれども、それ自体の財務状況につきましても大変大きな問題があるのではございませんでしょうか。過去にもいろいろ大変な問題になっておるように思います。
 年金福祉事業団では毎年多額の損失が生じております。平成十三年度、これは平成十三年度の決算でございますけれども、平成十三年度だけでも一兆三千百億円マイナスになっていますね。累積損失合計額は三兆百億円と聞いております。兆円ですよ。国民の厚生年金、国民年金の積立金運用の失敗で三兆円の欠損、三兆円です。これは大変だと思います。
 会計検査院にお尋ねいたしますけれども、なぜ年金福祉事業団の累積赤字がこんな膨大な額になるまで放置していたんですか。会計検査院のチェック機能というのは本当に機能しているんでしょうか。どうです。
#19
○会計検査院長(杉浦力君) お答え申し上げます。
 先生御案内だと思いますが、私どもは社会保障関係につきましては検査方針の中での重点項目にいたしております。そして、先生がおっしゃいました年金福祉事業団、あるいはそれに引き続きまして新しくなりました年金資金運用基金も重要な検査対象といたしまして検査をいたしておるところでございます。
 そして、近年の検査の状況について申し上げますと、平成十一年度の決算につきまして検査をいたした結果を報告書に掲載してございます。その中で申し上げますと、資金運用事業におきましては、平成五年度以後、累次欠損金が生じておりまして、平成十一年度末で簿価で一兆四千億円の欠損金がありました。そして、事業団におきましてこういった欠損金を生じていることなどを報告に掲記いたしまして、この業務を継承いたします新しい基金の運用においても一層その適切な運用と事業の推進をしていただきたいという所信を申し述べたわけであります。しかし、その後も、先生おっしゃいましたように、多額の欠損金があるわけでございます。
 私どもといたしましては、こういった点重く受け止めまして、今後とも、財務状況の改善に向けた努力が十分されているか、あるいは基金の運営について私どもの視点を工夫しながら検討、検査してまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#20
○岩井國臣君 会計検査院が本当にまじめにというか、一生懸命おやりになっているの私も知っているんですよ。高く評価したいと思います。日本の会計検査院というのは世界の中でも、私、冠たるものではないかというふうに実は思っておるんですね。しかし、やっぱりちょっと、どういうのか、だれが悪いのかな、検査院だけの問題なのか政府全体の問題なのか、そこのところちょっと分からぬ点ありますけれども、ちょっとやっぱり、結果見ていくとやっぱり不十分だと言わざるを得ない点があるんですよね。ですから、今まで一生懸命やっていただいているのはそれなりに評価させていただくとして、これからどうあるべきかと。会計検査院の組織だとかやり方だとか、そういうものも変えていかざるを得ないのかも分かりませんので、ひとつこれ検討課題だというふうに受け止めていただきたいと思います。
 ちょっと時間がございませんので、次に移らせていただきます。
 年金の本質的な問題はここで議論する時間はとてもありませんで、また決算委員会はそういう年金の本質的なとか在り方とか、そんなものを議論する場ではないと思います。本来的にはやはり厚生労働委員会でしっかり議論をしていただきたいと思うわけであります。でも、厚生労働省が特殊法人で、私なんかに言わせますと、ずさんな経営をしてきた、これほど大きな欠損金を出しているその責任、やはり決算委員会としては厳しく指摘せざるを得ないと思います。
 本日は時間の関係でスパウザやグリーンピアといった特殊法人の福祉関係施設に問題の焦点を絞りました。ですけれども、実は、グリーンピアというよりも、むしろ厚生労働省の年金制度そのものに大変大きな問題がある。しかし、本日は決算として問題があるという指摘だけにとどめさせていただきたいと存じます。
 先ほどのスパウザやグリーンピアといった特殊法人の福祉関係施設に話を戻したいと思います。
 そこで、厚生労働大臣に質問をさせていただきますけれども、問題の多い運営も含めまして、こうした施設の在り方自体が国民の不信を抱かせている。この責任についてどのように受けておられるのか、お聞かせいただきたいと思うんです。責任の取り方、結果責任ですよ、これをどうお考えになっておるんでしょうか。
#21
○国務大臣(坂口力君) 雇用保険にかかわります部分と年金にかかわります部分と両方あるというふうに思っております。
 雇用保険の方につきましては、いわゆる雇用保険三事業と申しまして、いわゆる雇用保険の方とは別のこれは雇用保険でございまして、いわゆる経営者だけから出していただく雇用保険の方から作ったものでございます。
 そうはいいますものの、勤労者のお役には今までかなり立ってきたとはいうふうには思いますけれども、しかし、最後の処理の仕方としては、これはもう少し私たちも考えていかなけりゃいけないというふうに反省すべきところは反省をしているわけでございます。
 ただし、先ほど申しましたように、市町村の土地の上に建たせていただいているということもございまして、市町村とも十分これはお話合いをしていかなければならない。これからはこうしたものはもう一切作らないということになっておりますし、こうしたものにつきまして、これからひとつできる限り御理解のいただけるような形で処理をしていくということを進めなければいけないというふうに思っております。
 年金の方でございますが、年金の方の累積赤字というのは、これはいわゆる株の投資にあるわけでございます。全体の中で現在四%を株に投資をしております。ほかは財投の方でございますから、こちらの方の金利は上がっているわけです。株に投資をした方の値が赤字になっている。
 したがいまして、これからここをどうしていくかということが最大の課題でございまして、今私もいろいろと考えているところでございますが、これから先のこの百四十五兆円になります積立金をどういう形で運用をしていくか。運用の前に、どこがこれを引き受けてやっていくか。厚生労働省自身がやっていくのか、それとももう少し距離を置いたところでやっていくのか、政府全体でこれをやっていくのか。これはちょっと皆さん方に御検討をしていただかなけりゃならない喫緊の課題だというふうに実は思っているわけでございまして、そうした中でどういう形がやはり責任を取ることができるのか。責任を取らない形のシステムというのは私はいけないと思っておりまして、責任の取れる体制にこれをどうするのかということが最大の課題。
 そして、その中で運用の仕方も一つのことに固めてしまう、それはまた危険だと思うわけでございます。国債なら国債を全部買えばそれで安全かといえば、金利が上がれば一度に赤字が出るわけでございますから、これもそうもいかない。そうしたところをどういうふうにする。
 いずれにいたしましても、この年金の問題につきましては十分にこれはその責任を取れる体制を作り上げていくということが最大の課題であり、そうすることが皆さん方に対してこれから年金の御理解をいただく最大のポイントである、今そう考えている次第でございます。
#22
○岩井國臣君 大臣から的確な御答弁をちょうだいいたしました。
 ここで少し今までの点をちょっと整理して申し上げたいと思います。
 責任問題、いろいろあろうかと思います。無駄なものを作ったその責任と、それから処分の仕方がこれまたいい加減という無責任な部分が二つあると私は思います。今の御答弁は後の処分にかかわる御答弁であったと思います。要するにバナナのたたき売りはやめるということ、それ自体は大変結構でございます。大変結構であります。
 この問題、私、実はずっと事務的に打合せを続けてきたんですよ。ですけれども、事務的にはなかなかその非をお認めにならなかったというところがあるんですけれどもね。大臣は、その点十分反省して、これからその処分に当たりましても地元の意見を聞くなどしてきっちりやっていきたいと、そういうお答えだと思います。ありがとうございます。立派な答弁だと思います。反省すべき点は反省しておられる、いや、本当にそう思います。是非よろしくお願いしたいと思います。実は責任の取り方というのは大変これは難しいんですね。自分の非を認めるということはなかなかできないですよ。
 国の損を国損と、こういいますけれども、毎年会計検査院で指摘される国損が二百ウン十億あるんですよね。これ、平成十三年度、今、平成十三年度の決算でございますけれども、十三年度は二百四十三億円の国損があるんですね、会計検査院で指摘されておる。十二年度、昨年の決算ですが、二百十一億円。年によって違いますけれども、大体二百ウン十億円、毎年会計検査院で国損を指摘されておる。しかし、それは会計検査院で指摘されておる分だけですからね、指摘されない隠れている分があるんですよ。氷山の一角が二百ウン十億ということですから、その水面下にまだ一杯あるんですね。今回もそうなんです。
 しかし、国の機関で生じた国損につきましては、国家公務員法に違反する場合とか刑法に違反する場合、つまり犯罪の場合などを除いて、一般的に言いまして個人の責任を問うことは大変難しいと思うんですね。過失があっても個人の過失とは言えない場合が多いのではないか、そのように思います。
 ですから、決算の立場からいいますと、決算審査の段階で指摘された問題点は、これは私の考えでございますが、反省すべき点はしっかり反省していただきまして、要するに今後の予算とか事業の執行に十分反映させていただければそれで結構だと、こう思うわけです。大臣の御答弁にありましたように、先ほどのその譲渡に当たって十分慎重に検討してやっていくという、これ、それで半分は結構かと思います。
 ちょっと先ほどのスパウザ等に関連して、こういう新聞記事あるんです。三月一日ですから十日ほど前ですね、熊本日日新聞。投売りはいけない、最後まで施設の活用策を模索しろというタイトルで社説が載りました。投売りをするのでなく、この社説にあるように地域振興に資する活用方法をぎりぎりまで模索していく、そういう努力をやっぱり放棄すべきでない、私は強くそういうふうに思いますので、その点をしっかりと申し上げておきたいと思います。
 しかし問題は、これにとどまりません。実はもう一つあるわけであります。要するに、無駄なものをなぜ作ったのかと、こういうことでございます。これはなかなか難しい問題、基本的に難しい問題ですが、やはり公務員の責任の欠如、無責任体質と言うとちょっと言い過ぎかも分かりませんけれども、そういう問題がやっぱりあるのではないか、そのように思います。
 そもそも論として、全般的な公務員のそういう無責任体質というのか、そういったことにつきましてまず総理にお聞きしたいのであります。こうした施設の問題について率直に総理自身どのように今印象付けられたか、お考えになったのかという点と、それから、そういう反省点を踏まえて、反省を生かして、今後のかじ取り、改革にどのように反映していこうとしておられるのか、その辺のお考えといいますか、所見をお伺いしたいと思います。
#23
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今のような御指摘の問題点があるから、私は、特殊法人、財政投融資、郵政民営化、一体的に改革しなきゃならないということを前から主張していたんですが、多くの方に受け入れられなかった。なぜか。
 考えてみれば、小田原のスパウザだけじゃありません。年金福祉事業団が何でリゾート、保養地を作る必要があるのか、簡保福祉事業団が何でホテルとか旅館を作る必要があるのかということは前から言っていたんです。ほとんど受け入れられませんでしたね、私が主張していたころは。なぜか。地域で要望があるから、過疎振興、地域振興と。ホテル作っても旅館作っても、簡保福祉事業団においても民間のよりも安くてサービスがいい、みんな行きますよ。付近の旅館、困っている。国の金でそんなことをやられちゃたまらぬ。ところが、地域の人にとってみれば、ほかの民間のやっているよりも安くて施設も良い。建ててもらうと助かるんですよ。しかし、これは本来だったら、簡保契約者の有利な運用に一番使うべきを、資金がたまっているから契約者の福祉事業だということで建ててきたわけですよ。
 年金福祉事業団もそう。私が厚生大臣のとき、何でこういう余計なことをやるのかと。いや、余計なことじゃありません、みんな必要ですと言ってきました。だから、私は、年金掛けている人は、そんな福祉施設とか保養地に行っている人は、年金掛けている人に比べればほんの一部なんだと。年金、保険料を負担している人が一番望むことは、将来退職した後、年金の給付をできるだけ多くもらいたいということと、現在保険料を掛けている人は保険料が一番低いことを願っているはずだ。それを、保養地とかリゾートとか、民間が建てないところに建ててどうして有利な運用ができるのかというので、私は廃止しろと言ったんです。
 最初はみんな反対しましたよ、役所は。そういう年金福祉事業団にしても簡保福祉事業団でもやらなくていいことをやられている。それはそうですよ、自分たち負担しないでいいと思っているから、地域の人たちは。この能力開発機構も雇用保険の保険料を財源にして建てているんです。地域の人が、そんな立派な施設を建てるんだったら、自分たち金を使わないんだから、自分たち負担しないんだったらみんな歓迎しますよ。地域の人たちは政治家に陳情します。政治家もやっぱり地元のことを考えればその要望にこたえなきゃ。役所に圧力を掛ける。廃止する、とんでもない。だから私は、意見というのは切り捨てられてきたわけでしょう。
 しかし、ようやく今言ったような議論が出てきたということを私は歓迎したい。必ず、この施設はどうして役所がやらなきゃいけないのか、どうして必要なのかという観点をよく導入する必要がある。
 だから、特殊法人改革も、無駄な点が多いんじゃないか、必要ないんじゃないかと。返事をよこしたら、最初、役所は全部必要だと言ってきました。そういう全部必要だと言ってきたから私は、原則廃止、民営化、統廃合を打ち出している。見直すということでようやく見直しが進んできて、今、岩井議員が言っているような議論がようやく出てきた。
 この点を踏まえて、よく、この費用はどこから来てだれが負担するのか、将来運用益が出るのかどうか、本来の仕事は何なのかということをよく考えて特殊法人改革を進めなきゃいけないと思っております。
#24
○岩井國臣君 総理、総理の問題意識というか、何とかしなきゃいかぬという意識はそのとおりなんですよ。そのとおりなんだけれども、原則民営化、廃止だと、いきなりそこへスキップアップするから、そこが問題なんで、もうちょっとしっかり、じっくり議論すべきところを議論しなきゃいかぬのですよ。
 そこで、私、是非、ガバナンス、政府のガバナンス、今コーポレーテッドガバナンスで大変な問題になっていますけれども、やっぱりシステムというか、政府全体としてそのガバナンスのシステムがないように思いますので、ちょっと申し上げておきたいと思います。
 政府の全体の問題でございますけれども、経営感覚とか、明確に結果責任を、成果を問うようなガバナンスというものがやっぱり欠如しているんではないかなと、そんなふうに思うんです。
 民間の場合には、株主の権利を守る、いろいろステークホルダー、利害関係者一杯あるわけですけれども、そういうものも大事ですけれども、やっぱり株主の利益というものを大事に考えなきゃいかぬと、こういうふうに言われておる。そのためにいろんなシステムの改革が今行われている。
 政府も同じことです。政府部門の場合、株主というのは結局国民ということになりますよね。一番考えられなければならないのはやっぱり国民なんです。利害関係者には業界団体、労働組合、市民団体、知事さん、都道府県議会、市町村長、市町村議会、アメリカ、中国、韓国、その他いろいろ利害関係者というのは一杯あるわけですよね。ですけれども、やっぱり一番大事なのは国民なんですよ、国民。
 今、政府も私たち国会も国民の信頼を完全に失っていると思うんですよ。その国民の信頼というものを今取り戻さなければならないのではないかと、私はそう思います。
 そこで、総理にお聞きいたします。
 国におきましても今こそガバナンスが必要とされておるというか、そういうシステムですよね、そう思うんですけれども、総理、いかがでしょう。どういうふうにガバナンスについて認識しておられるんでしょうか。
#25
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) このガバナンス、経営責任、あるいは経営の効率化という問題については石原担当大臣が今具体的に検討に取り組んでおります。
 というのは、私は、まず組織形態見直しありきというのは、不必要な特殊法人があるにもかかわらず、役所に聞くと全部必要だと返事が来たから、今、岩井議員御指摘のように、そうじゃないだろうと。そういう視点があるから、まず原則、不必要な点があるはずだから、その組織形態論から入って検討しようということを言ってきたわけです。
 事業の必要性、今きっちりと見直しを進めて、独立行政法人が増えたからこれは特殊法人の変形態じゃないかと、変形形態じゃないかという議論があります。しかし、これは今までと違って、企業会計原則入れるんですから、そして、三年たったらば、この実際の事業はどうなっているのか、その評価を受けて更に見直していかなきゃならないという点を進めておりますので、ガバナンスの問題についてもよく事業形態を見直して、組織の形態の変更にも踏み込んでいこうということであります。
 石原大臣、その点。
#26
○岩井國臣君 いや、原則いいんですが、これ原則を総理自らがばっと言い過ぎるものだから、検討すべきところが全然検討、十分検討されずにぽっとそこへスキップアップしておるということがあるんですよね。
 それで、どういう点、検討すべき点は一杯あると思いますから、私、自分が思い入れしておる例だけちょっと申し上げて、PFIなんですけれども。スパウザとかグリーンピアのような保養施設につきましては、地方公共団体、財政難ですから、これそう簡単に引き受けられないんですよ。ただでも嫌だといって言うかも分からない。だって、後赤字出てきますからね、これ経営しようと思えば。なかなか問題がある。そうすると、民間に払下げになるでしょう。これまたおかしな話になるんですよ。
 やっぱり日本人というのは土地の執着強いですからね。私も聞きましたよ、グリーンピア、南阿蘇にあるんですけれども、久木野村かな、村長に。だから、村有林だと、だから公共施設、福祉施設でグリーンピアでやるから村有林を提供したんだと言うんですよ。そんなもの民間に払い下げるんやったら村へ戻してくださいと、こう言っておられますよ、村長が。
 だから、日本人というのはそれほどやっぱり土地に対する執着というのが強いわけですから、そこのところは十分いろいろ考えてやっていただかなきゃいかぬということがありますが、その経営のやり方について、いきなり民営化、民営化すべきものは民営化したらいいんですよ。だけれども、民営化すべきでないものは民営化しちゃいかぬのですよ。そういう議論が必要なんですよ。
 それで、私は一番良い方法はPFIではないかなと実は思っておるわけであります。その辺、これからいろいろ御検討なさるわけでございますが、PFIにつきまして、外部委託の方法、それからPFI、まずそういういろんな方法を考えて、これから保養施設の在り方というか、検討すべきではないかなと思うんですけれども、石原大臣、どんなふうにお考えになっていますでしょうか。PFIについて今まで考慮されたことはございますか。
#27
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘の外部委託とかPFIについては、特殊法人の整理合理化計画、事務事業の見直しのところでかなりきつい調子で指摘をさせていただいております。
 二、三、例を出させていただきますと、日本芸術文化振興会がやっております新国立ですね、これはこれまでは職員でやっていたわけですから非常に不合理な部分があった。これは全面的に民間委託しろということをして、今そちらの方向で御検討いただいております。
 先ほど総理が指摘されたかんぽの宿、これも全国百か所ぐらいで、私も何か所か見てまいりましたけれども、まあまあうまくいっているのは二か所しかないんですね。これも外部の人に入ってもらえと。
 しかし、そうしますと、どういう問題が今度起こっているかというと、私が見てきたところは旅館組合には入らないんですね、地元の。地元の旅館組合はやはりその地域全体が良くなっていこうということで、ある地域だったんですけれども、そこは旅館組合は自分の旅館、ホテルはバスは運行しないで、送迎バスとかですね、これは外部に委託して、そこのやはり運送事業会社に共同で任している。しかし、かんぽの宿は、実は自分たちで、旅館組合に入ってないから自分たちでバスを動かして自由にやる。そうすると、お客さんはそっちが便利だからといってそこにお客さんが増える。ですからここは黒字なんですみたいな説明を私、受けて、これは大きな矛盾だなと。外部委託ではそんなような問題があります。
 あと、PFIも、是非私、賛成なんですが、PFIでこういう問題が起こっているんですね。PFIというのは民間企業がやはり長い年月にわたってお金を借りてこなきゃいけません、ある意味では。そうしますと、三十年後の、例えば建設業が中心だと、物を作るときは中心になると思うんですけれども、三十年後にその企業がまだ利益を出すということでないと、今銀行の融資態度が非常に厳しくなっていてなかなか貸してくれない。貸してくれる企業というのはすごく限られてきて、入札PFIでやっても一つしか、一社しか手を挙げないみたいな事例が実は今段階ではこの金融との関係で起こっているんですね。
 こういうものを乗り越えていかないと、外部委託もPFIもすばらしいんですけれども、運用面でなかなか問題があるという事実もあります。もちろん、委員御指摘のとおり、そういう方向で、可能なものはその充実を図るという方向でこの問題はやっていかなければならないと考えております。
 それと、もう一つだけちょっとガバナンスの話をさせていただきたいんですが、先ほど時系列をもって説明させていただきました。総理の、何というんですか、廃止か民営化だというのがばあんと頭に国民の皆さん方も入りまして、事務事業の見直しはこつこつこつこつ実はやってきたんです。もうそれはやめろ、必要だ必要じゃない、必要じゃない必要だというようなやり取りをずっとやってきまして、その見直しのまとめが出たところで総理がこんなんじゃ生ぬるいというんでがつんとパンチを入れましたんで、事務事業の見直しをやってないように誤解されているんですが、これは非常に細かくやらせていただいておりますし、企業会計原則を独法が新しく採用する、三年から五年の見直しで経営責任が明確になる。
 ですから、そこの社長さんが今みたいな、委員がこれまで御指摘されたような無駄をやったらその人は首ですし、特別背任とか、下手したら横領とかでやられる可能性が今度初めて出てくると。そういう地味なこともやっていると是非御理解をいただきたいと思います。
#28
○岩井國臣君 そういう検討をやっておられないとは言っていないんです。不十分だと、極めて不十分じゃないかというふうに考えておりますので、ひとつよろしくお願いしたい。
 時間がなくなってまいりました。先ほど申し上げましたように、参議院は十三年度決算を今通常国会中に審議を終了いたしまして、この夏の概算要求に何とか反映させていただけないかというふうなことで、もう既に決まっておるわけであります。そういう方針は参議院として決まっておる。
 しかしながら、本来といいますか、今後のことを考えますと、更に確実に予算に決算審査が反映されるそういうシステム、そういうシステムを構築するためには、来年行う十四年度の決算審査、これを十六年度予算審議、つまり来年の予算審議ということでございますけれども、何とか間に合わせたい、そういうことも参議院として既に実は決まっておるわけであります。そのためには、遅くとも今年の秋までに十四年度の決算報告を国会に提出してもらう必要があるのではないか。
 私は、この決算審査の改革問題に長年取り組んでまいりました。平成十一年五月、鎌田元参議院議員を委員長とするチームが作られて、そこでもある種の提言を取りまとめさせていただいたんですけれども、予算があって、事業執行があって、決算があって、そしてまた次の予算がある、そういうサイクル。そういうサイクルの中で決算報告の時期を根本的に見直す必要があると、こういうふうに考えております。
 これが財政法の実は改正を伴うのではないかというのが私の考えでございます。何とか財政法を改正いたしまして、次の要するに予算審議に、予算の審議に入るまでに決算審議は終わっておるという状態を何とか作り出していきたい。ですから、サイクルですね、予算があって、執行があって、決算があって、それでまた次の予算がある、そういうサイクルをひとつ確立していきたい。そのために財政法改正が是非とも必要であるというふうに考えます。総理、いかがでしょうか、これ大事な点です。
#29
○国務大臣(塩川正十郎君) まず最初に、参議院が決算に重点を置かれることは私非常に快挙だと思っておりまして、民間の会社でしたら株主総会でも決算ですもんね、問題。予算で余り議論しません。だから、国会がやっぱり決算に重点を置いてもらって私非常に良かったと思っておりました。
 そこで、実は青木幹雄先生を座長にして、各党集まって申入れございましたですね。あれを私たちの方で検討いたしまして、今お尋ねの問題で、決算書を早く提出せいということ、これを鋭意努力いたしました。
 それで、財政法改正せいという申入れでございますけれども、改正しなくても要望にある程度こたえられて、一回やってみようと、十五年度はこれでやってみようと。その上で、できないようだったら、ということは、やはり各省との関係がございますので、それを統制する必要があって、法律上の措置をしなきゃならぬということになれば、財政法の改正したいけれども、十五年において取りあえず提出の時期を従来からずっと二か月ほど早めたいと思いまして、そのスケジュールはその青木先生の座談会、何と言うのかな、座談会じゃない、会合ですね、懇談会ですね、その中に報告を出したいと思います。
 だから、ちょっと簡単に申しますと、従来とこれは違いまして、十一月の中旬に、十一月中旬までには大体会計検査院の検査報告書を出せるようにしようと、こういうことの予定で進めていきますので、一応財政法の改正問題をこの結果、今年の結果を見て判断させていただきたいと思っております。
#30
○岩井國臣君 いきなり財政法改正するんじゃなくて、とにかく現行制度の中でできるだけ早く出していただくという、やっぱりそういう実態を作っていく、そのための努力を国会の方もやっていくと、政府共々やっていくということが必要だと思いますが、当面それでいいんですけれども、私は、必ず財政法の改正までいかないと、結局本格的なガバナンスのシステムには私はならないというふうに思います。
 時間がなくなってまいりました。更に申し上げたいことはあったわけでございますけれども、時間がございません。
 先ほど申し上げましたけれども、特殊法人の問題だけじゃなくて、政府全体の無駄の部分をどうするのかということなんですよね。
 御案内のとおり、現在、赤字国債、膨大なものになっておりますね。そこが実は大問題だと思います。財政法、日本は法治国家ですから、財政法を守らなきゃ、財政運営は財政法に基づいてやらなきゃいかぬ。建設国債、第四条があるわけでございますけれども、今増えているのは赤字国債、財政法にないいわゆる赤字国債なんですよ。そのほとんどの部分が社会福祉関係予算だということでございます。特殊法人だけじゃなくて、医療だとか介護だとか、そういった社会保障の関係にやっぱり切り込んでいかないと、メスを入れていかないといかぬと、そのように思います。
 その点、関連質問ということで舛添先生に切り込んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 私の質問はこれで終わります。(拍手)
#31
○委員長(中原爽君) 関連質疑を許します。舛添要一君。
#32
○舛添要一君 社会保障関連の質問をいたしたいと思いますけれども、まず総理、一昨年の夏の参議院、私も総理の下に参戦して戦いまして、総理の人気もあって大勝を博しました。
 しかし、そのときに、介護の問題、特に高齢化社会対応、これを全国、我々、訴えてきた、総理も訴えてきた、そして多くの国民の支持を得た、このことはお忘れではございませんね。
#33
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私が厚生大臣のときに介護保険法を御審議いただいて成立したわけでありますが、これは当時としては異例の熱心な長時間の審議が行われたんです。賛否両論ありました。反対論の主なものは、保険料だけ負担して介護サービス受けられないんじゃないかというのが一番大きな反対論の一つでしたけれども、今こう実施してみますと、多くの方がこの介護サービスを受けておられる。ますます増えつつある。まず、導入してみて、今この介護保険制度を廃止しようという議論はもうほとんど聞かれなくなった。むしろ、今まで介護保険制度が導入されて、サービスの点あるいは認定の点、いろいろ問題点があるから、その問題点を整備して、より改善して、この介護保険というものを充実させていこうというのが圧倒的に私は多数の意見だと思います。
 そういうことから考えますと、やはり導入してよかったなと。今後もこの制度を充実させていくように、現場の方々の意見も聞きながら、整備改善に向けて政府としても努力していきたいと思っております。
#34
○舛添要一君 平成十三年度予算、これは森内閣の下で策定されましたけれども、それを現実に施行なさったのは小泉内閣でありますけれども、十三年度予算では重要四分野の中に高齢化対応が入っている。それから、平成十四年度の予算編成でも、これに科学技術の振興などの三分野を加えまして、少子高齢化への対応というのは重点七分野とされている。
 そういう意味では、この少子高齢化対応というのは、ある意味で小泉内閣にとっては非常に重要な政治生命を懸けた問題である、そういうふうにして認識してよろしいか。そして、私にとって母親の介護というのが政治家になる原点ですから、私にとってもこれは政治生命の懸かった問題でありますので、政治生命を懸けて今日は論戦したいと思いますが、いかがでしょうか。
#35
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、舛添さんといろいろ選挙のときにも一緒に行動したこともあるし、懇談したこともあるし、当初は、舛添さんというのは国際政治の専門家で、外交問題、安全保障問題、国際政治の専門家だと思ったんですよ。それが介護に実に熱心、福祉の問題について実に詳しい具体的な論点を話されている点を見まして、びっくりしたというよりも見直したというか、随分詳しく勉強されているなと思って意見を聞いていました。また、国際政治のみならず、介護の問題について論文等も拝見しております。
 こういう観点から、将来、高齢少子化時代というよりも、現に高齢少子化が進んでおります。そういう点を考えますと、私はこの介護問題、特に私がこの介護保険制度を導入しているときに老人クラブではやっていた川柳に、「還暦に親が立ち会う長寿国」という川柳が老人クラブではやっている。何だと思った。「還暦に親が立ち会う長寿国」、なるほどなと。還暦というのは六十歳。昔、人生五十年だから、還暦になるとやっと仕事も終わって、あとは余生だから御苦労さんと家族が集まって親を慰労がてらお祝いした。長生きのお祝いと、今までの勤めの御苦労さんという。子供が集まって親を還暦のお祝いしたのが、当時は、むしろ六十歳の還暦の親の祝いにその親、八十歳以上の親まで出てきてくれるぐらい長寿社会になったと。
 そういう川柳がはやったぐらいでありますので、一方、お祝いと同時に、むしろ、子供が親を介護するんじゃなくて、親が親を介護する時代になったと。六十過ぎの親が八十過ぎの親を介護する、これはもう肉体的にも精神的にも大変な負担だ、特に女性の負担が大変だということから介護保険制度の導入が叫ばれたのでありまして、そういう点を踏まえて今後もこの制度の充実に努めていかなければならぬと思っております。
#36
○舛添要一君 そういう御決意を賜りまして、この平成十三年度の予算執行を厳しくチェックいたしましたけれども、幾つか非常にこれは困った問題がございます。
 小泉内閣発足して直後に判明しましたけれども、東京都西東京市の社会福祉法人西原樹林会というのがありますけれども、これが特別養護老人ホーム、特養の青い鳥というのの建設をめぐりまして、これは都会議員も口利きをやる、それから都のこういう問題の都高齢者施設推進室長、これがまた不正をやる。そして、その社会福祉法人が不正をやる。それで、その特養を作った建設会社が不正をやる。こういうことが十三年五月に判明しています。それはもう前の段階の経緯があるんですよ。
 それで、見ますと、国庫補助金三億六千二百十二万円の交付を受けているんです。それから、都からも受けていますから、要するに税金、国や都から十二億四千万円の補助金が交付されている。しかも、もっと悪いことに、その建設会社、土建屋さんが二億三千万円も水増し請求している。その水増し請求したのをキックバックしているんですね、社会福祉法人に。
 都は、もちろん都のこの行政の担当者は捕まったわけですから厳しくやっていますけれども、厚生労働大臣、国はこの問題に対してどういう対応を取ったんですか。係争中だからそんなの知らないというのは、そういうことは許しませんよ。
#37
○国務大臣(坂口力君) 介護問題、御質問をいただきましてありがとうございます。いつも、予算委員会でございますと私に余り質問ないんでございますけれども、決算委員会になりましたら自民党の先生方から集中攻撃を受けることになりまして、随分決算委員会というのは変わったなというふうに思っている次第でございます。
 さて、この事件でございますが、今御指摘になりましたとおりでございまして、現在係争中でございます。係争中でございますが、これらの点、改革をしていかなきゃいけないということで、平成十三年七月に、水増し請求等を防止する観点から、建設業の請負業者からこの設置者に対する寄附を原則として禁止をした。毎年度の全国の厚生労働関係の部局長会議におきましてこのことを周知徹底をしている。もう建設業者がその中に入ってきてその設置者に寄附をしたいというようなことは、もう一切それは認めないということを明確に打ち出しているところでございます。
#38
○舛添要一君 その方針を是非厳しく徹底してもらわないと、これ、総理、厚生大臣御経験者でございますのでお分かりのように、特養ホームを作るときにその施設建設者に対して国が二分の一補助をする、それから都が四分の一、これ合計で四分の三でしょう。それから、土地の購入費に対しても東京都の場合は四分の三ですよ。地域によっては二分の一のところもある。だから、四分の三もお上からお金が出て、それでやるような商売というのは、社会福祉法人、これは丸投げもいいような感じしますけれども、まず財務大臣、こういう補助金比率というのをどう思われますか。同じように、総理の御見解もお伺いしたいと思います。
#39
○国務大臣(塩川正十郎君) 今、全般的に社会保障関係、別に福祉だけじゃございませんが、これと、要するに給付と負担の見直しの中の一つとしてそういう問題は真剣に一回検討し直してみたらどうだろうという空気が非常に強い。それで、経済財政諮問会議、内閣府にございますが、そこで近くこの問題をテーマにして議論をするということになっておりまして、おっしゃるような方向で議論したいと思っております。
#40
○舛添要一君 総理、総理の構造改革の一つの大きな柱は交付金とか補助金とか、こういうのを見直そうということですから、これ当然来年度の、十五年度間に合いませんから、十六年度予算のときには当然この問題は内閣として補助金比率どうするのかと、これは検討するということをお約束していただけますか。
#41
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 検討すべきだと思っております。しかしながら、これ検討すると必ず反対論出てきますよ、福祉施設だからもっと補助金くれくれという。これの陳情にこたえてまた議員が、削減しちゃいかぬ、削減しちゃいかぬというのでもう政府にどんどん陳情来る。これを断るというのは大変なことなんです。しかし、やらなきゃいかぬ。
 同時に、民間参入させれば、そんな補助金負担なくしてやることできるんじゃないかと。今、特養老人ホームに民間参入してきて、もう補助金もらわないで、むしろ国や地方公共団体よりも、それ以上の施設を提供するというのもそろそろ出てきております。中には、国指定、地域、公共団体指定よりもサービスが良ければもっと金出してもいいよ、そういうところへ入りたいという民間人もいるわけです。そういうサービスにどうこたえるか。官民一体となって私は進めていく大事な課題だと思っております。
#42
○舛添要一君 今、そうおっしゃいましたので、後ほどこれは構造改革特区でその問題の議論をもう少し深めたいと思いますが、その前に、厚生労働大臣、老健の施設整備補助費が基本額二千五百万円プラス各種加算という定額補助方式になっている。それから、療養型病床群については新規補助にかかわる整備はやっていないわけですね。
 だから、要するに、老健であれ療養型医療施設であれ特養であれ、何でそんなに補助の方式が違うんですか。この方式の違いということももう少しちゃんと国民に説明しないといけないと思いますけれども、いかがですか。
#43
○政府参考人(中村秀一君) ただいまの介護関係の三施設の補助制度の違いについて御答弁いたしたいと思います。
 平成十二年四月から介護保険制度始まりましたときに、従来、医療法の施設でございました介護療養型医療施設、それから老人保健法の施設でございました老人保健施設、それから老人福祉法、福祉の施設でございました特別養護老人ホーム、これを介護保険制度の下の介護施設として介護保険の傘の下に入れてスタートしたわけでございます。
 ただ、経緯がございまして、特別養護老人ホームについては老人福祉施設でございまして、他の福祉施設と同様、国が二分の一、今、先生御指摘ございましたように、都道府県四分の一の補助率が付いております。この三施設の施設体系につきましては、介護保険施設に一体になったのだから施設体系の在り方そのものについても見直すべきではないかという、こういう御議論がございます。
 介護保険制度、スタートして五年をめどに介護保険制度の下での様々な施策について見直しを検討することとなっております。従来から、この問題につきまして、補助金の問題も含めまして議論があるところでございますので、私どもは五年後の見直し、もう私ども見直しの検討作業に入っておりますけれども、そういった中での一つの重要な課題として議論を進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#44
○舛添要一君 その問題を提起しましたのは、悠長なことは言っておれないんですよ。介護をされる側もする家族の側も、私は経験あるから言うんですけれども、例えば、特養入るといったって、東京だって私の里の北九州市だって三年待てと。三年待ったらうちの母親死んじゃいますよ。それで、特養に入れないから老健に入る、老健がないから要するに療養型病床群に入る。使う方は関係ないんですよ。
 どれぐらい増えているか申し上げますと、この青い鳥事件というさっきの不正事件があったときに、都内の特養ベッド数が二万七千だったんですけれども、入所待機者が九千六百人いたんですよ。九千六百ですよ。それから、これは九八年度厚生省の調べでは四万七千人、全国ね。四万七千人待機者がいたんですよ。ところが、二〇〇二年の十二月、これは朝日新聞の調査ですけれども、全国の特養待機者は二十三万三千人と。
 だから、わずか四年間で五倍なんですよね。どんどんどんどん、先ほど総理おっしゃったように、高齢化社会で、親が還暦のお祝いに来るぐらいになったら急増しているわけですよ。だから、特養入れないから、しようがないからほかのところ行っている。そういう問題があるんで、特養ホームの不足ということに、これ厚生労働大臣、どういうふうにちゃんと対応しているんですか。国民は待っておられませんよ。
#45
○国務大臣(坂口力君) これ、先ほどおっしゃいました補助金の問題とも関係してくるわけですね。国は出しますけれども、都道府県の中では、県はもう出さない、よう出さないというところもあるわけです。それで、もうとにかく県の方からお断り申し上げたいというところも正直言ってあるわけでございます。
 ですから、国が補助金を減らせば、それじゃそれだけ都道府県が持ってくれるかといえば、それは持ってくれない。自己負担、事業者の方が負担をしてもらう以外にないわけであります。そうしたことも私は一つはあるというふうに思っておりますが、かなりしかし増やしてきていることも事実であります。
 介護制度というのは、基本はやはり在宅介護ですよ。在宅にどれだけ介護ができるようにするかということが大事。始まるときには三対七だったけれども、今は四対六まで来ておりますから、かなり在宅介護が増えてきていることも事実です。
 しかし、今おっしゃるように、施設の方に入りたいという要望もこれもまた多いんですね。そのいわゆる待機者、待機者もかなりあることも私たちよく承知をいたしております。しかし、その中にはお一人で三か所も四か所も申込みをしておみえになるというのもあるわけであります。これ、もう行けないと思うから、早めに申し込んでおこうというので先手を打って至る所に申込みをしておみえになる。だから、その数字そのものが私は実質の数ではないというふうには思っておりますけれども、それにしてもかなりお待ちになっている方はある。
 だから、その皆さん方にやはりよくお話をして、在宅介護でいける人には在宅介護の方に回ってもらうということをお願いをする。そして、どうしてもやはり入っていただかなければならない人には入っていただくということを、やっぱりケアマネジャーのところでいろいろ話をしていただく以外にないんだろうというふうに私は率直にそう思っている次第でございます。
#46
○舛添要一君 それは私は若干見解が違うんで、在宅であったって、介護する方が疲れたら一週間ショートステイに行きたいとか、在宅と施設を上手に組み合わせることができないと本当の介護はできないんですよ。そこで、施設が足りなきゃ、しようがなくて在宅している場合もあるんで、そこはお考えいただきたい。
 とともに、片山総務大臣、地方が金を出さぬということが問題にされましたが、どうですか。
#47
○国務大臣(片山虎之助君) 突然のお尋ねで大変びっくりいたしましたが、今、施設は国が二分の一で地方が四分の一ですが、これは都道府県と政令市と中核市なんですよ。それで、この都道府県の出すものには起債を認めているんですよ。県は七五、充当率を、市の方は八〇%認めておりまして、これが大変な重荷になって必要な施設ができないということはないと思いますね。
 ただ、地域によっては、一杯あるところと少ないところとあるんですね。そういういろんな事情がありますから、そこで今、地方自治体、全般には財政がよろしくありませんので、そういうちゅうちょしたような議論が出ると思いますけれども、個別論をしていただければ、私どもの方もちゃんと面倒を見る必要があるものは見ます。そういうことでございます。
#48
○舛添要一君 今、介護保険の利用者総数が二百五十四万人いるんですけれども、そのうちの二八%、七十万人が施設サービスですね。在宅が七二%。ところが、在宅の方には四割しか金行ってなくて、六割は施設の方に行っているんです。
 だから、片山大臣、要するに何で施設が嫌かといったら、作りますでしょう、特養とかなんとかを。そうしたら、ばっとそこ、金掛かるものだから、保険料を上げざるを得ないんですよ。そうしたら、あそこの市は三千円だけれども、おれのところ五千円、あの市長、何やっているんだと、こういうことになると思いますから、介護保険は地方自治の原点であって、いいんですよ、それは競争するというのは。だけれども、そこは、例えば給付費を見ても、一番低いの埼玉、沖縄はトップですよ。倍あるんですよ。こういう現状をどういうふうに認識なさっていますか。感想でもいいです、質問通告していませんから。
#49
○国務大臣(片山虎之助君) 介護保険も大分成熟期というのか、入ってきますと、保険料の差がこれから出てきますと、今、大変皆さん、それが頭痛の種ですよ、私もいろいろ聞いてみますと。この辺を今後どうするのか。国の責任を含めて私は考えていく必要があるんではなかろうかと、こういうふうに思っておりまして、これについては十分関係のところと相談してまいりたいと思います。
#50
○舛添要一君 総理とそれから財務大臣、やっぱり決算委員会はこの時期じゃなくて、秋、十二月に開かぬと駄目ですよ。
 それ、理由言いますと、会計検査院も来ていますね。あなた方がちゃんと調べた交付金の無駄に使われているのがあるのに、平成十五年度の厚生省の予算にそのまますっぱり補助金出ているんです。
 具体的に申し上げますと、要するに、特養というのは介護保険入るまでは結構赤字で、措置でやっていましたから大変だった。だから、社会福祉法人頑張ってやる、地方公共団体やる、それは良かった。ところが、厚生労働大臣お分かりのように、介護保険入って、特養、黒字になっているんですよ。それで、そのつなぎ、介護保険に入るまでのつなぎのために交付金を出しまして、今三千九百八十七施設の特養を調べまして、二〇〇〇年度現在で三千百施設で総額二千二百八十九億円の積立金があったわけです。ところが、二〇〇一年度末、つまり平成十三年度決算ですよ、二千五百三十八施設で約千二百九十七億円、千三百億円について使用予定はないまま特別の積立金になっているわけですよ。そんなら、そんなものを積み立てておいてあって、新たな補助金なんて出す前にそれ使えばいいじゃないですか。
 ところが、ここに平成十五年度、これ参議院でひっくり返せればひっくり返したいぐらいなんだけれども、衆議院通っちゃったから。特養老人ホーム等の整備推進で千五十億円、千三百億円余っているのに千五十億円このまま使っているじゃないですか。計上している。節穴ですよ。だれも指摘していない。これ、去年の十二月にこの決算委員会開かれていたら、通常国会で止めますよ、こんなものは。そうでしょう。
 それで、これは介護保険、介護報酬が入るまで大変でしょう、おたくは。だから、つなぎ資金とかが赤字の穴埋めですよと。そういうことを言っているんだけれども、これは一つ規制緩和です。それは国がここしか使っちゃいかぬと言うからなんで、今の運営でも何でも使えばいいです。国民の血税を一千億円も千三百億円もほったらかしておいたまま千五十億円も十五年度に計上するというのは、これは何たることですか、財務大臣。
 両方言っていいですよ、厚生大臣。まず、じゃ委員長、厚生労働大臣、財務大臣、そして総理の御見解と。
#51
○国務大臣(坂口力君) 今おっしゃる千三百億円というのは、これは国が持っているわけではなくて、これはもう各特養の方に渡って、特養の中にそれぞれ繰り越して残ったのを合計すると千三百億円……
#52
○舛添要一君 いや、それは分かっていますよ。
#53
○国務大臣(坂口力君) だから、それは、そこが将来のために残そうと思って一生懸命になって、それぞれの特養が努力をして残されたものでありますから、だからそれは、国が持っている、国が残しておいて、そしてまた新しくそれと同じものを要求しているというのとはちょっと違うわけですから、そこはちょっと理解をしていただきたいと思います。
#54
○舛添要一君 いや、そんなことはおっしゃらなくても調べているから分かっているんで、要するに、元は国が出した補助金ですよ。それを介護報酬が入るまでのつなぎ資金や赤字の穴埋め、施設の改善や改装などに限定して使うように国が指示しているから使えないんじゃないですか。
 だからそれは、それは補助金どこにでも出しますよ、国が。出して、使わないでためていたと、もうおれは、国は知ったことじゃないと。そんなのだったらどこに監督責任があるんですか。そんなのをほったらかしていて千五十億円計上しているから今指摘しているんじゃないですか。
#55
○国務大臣(坂口力君) そうじゃないんですね。だから、それだけ残っているから、今度は特養施設に対しましてもう少し節減をしてくださいというて今回これを少なくしたわけですね。だから、少し厳しくなったというて大変御指摘を受けておるわけですけれども、そうした中でおやりをいただかなければならない。
 で、もうこれもすべてのところに残っているわけでございまして、一施設当たりの繰越金の額は五千二百万円、二・五か月分でございます。そのぐらいの額を各施設が残しておみえになる。それを、確かに使い方の限定をしているということもあると思うんです。だから、これから限定をしておるところをもう少し広げていくということもそれは大事かもしれません。しかし、全体としての額、これだけ出るんでしたら少し介護施設も御理解をいただいて節減に御協力をくださいというので少し節減をお願いを申し上げておると、こういうことでございます。
#56
○舛添要一君 要するに、さっき申し上げましたけれども、もうかっているんですよ、介護保険が入ってから。そんな甘やかすことないじゃないですか、もうかっているのを。片一方で株式会社入っちゃいけないなんて言いながら、社会福祉法人というのはそんないい加減な在り方でいいんですか。
 まず、財務大臣、十六年度の予算作成に当たってこの点ちゃんと検討して明確な答えを出すと答えてください。
#57
○国務大臣(塩川正十郎君) 十五年度、御指摘ございまして、私は全く気が付いておりませんでした。だから、よく勉強いたします。
 そこで、今問題の特養がもうかっているという話は私らかて町で聞いておるんです。それはなぜかといったら、その入居者の選別を福祉事務所でやりますね、そのときに非常に、まあ要するに程度のいい人が特養へ集めちゃって、非常に手間が掛かるところは別のところへ収容する、自宅であるとか。そうしますと、手間の掛からぬ人を特養が取ってしまうものですから、これは人手が要らなくなってきて利益が出てきておる。その利益をどういう具合に調整するかということが問題だと、今指摘されておるのはそうだと思うんです。
 私も実はそこは気が付いておったんだけれども、その数字は全然私は知りませんでした。ですから、よく一回主計官の方と勉強してみて、担当省といろいろ一緒に研究してみたいと思っております。
#58
○舛添要一君 総理、やっぱり補助金の問題を含めて社会福祉法人の在り方も特殊法人を含めてこれはやっぱり見直さないと、福祉の上にあぐらかいていちゃ駄目ですよ。
 それともう一つ、今言った、十六年度予算でこの問題、ケーススタディーですよ。こういうことも、千億円の話がちゃんとできないようでは小泉内閣のかなえの軽重が問われると思いますが、いかがですか。
#59
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 補助金の在り方もやっぱり厳しく見直していかなきゃならないと思っています。そういう意味において、決算委員会、大変重要だということが今の議論を見ても理解できるわけであります。
 また、特養老人ホームにつきましては、塩川財務大臣言われましたけれども、全体としては大変御苦労な中で重症の方を抱えながら苦労している特養老人ホームたくさんあるわけであります。そういう点をよく踏まえて、一部が全部でありませんので、より厳しく見直しながら、この決算の審議を今後の予算編成に生かすよう努力していかなきゃならぬと思っております。
#60
○舛添要一君 全力を挙げてやるというふうに理解をいたしましたので、よろしくお願いいたします。
 それで、これは会計検査院の結果で、平成十三年度ではない一年前の十二年度なんですけれども、特養に対する国庫補助が余分にやり過ぎている。具体的に言いますと、三件で不当金額が、不当に支払った二千六百六十八万円という、そういう報告がされているんです。
 なぜこういう問題を私取り上げるかというと、ますます介護のニーズが深まっていく、ますますこの介護保険のニーズも深まっていく。そうすると、とてもじゃないけれども介護保険料上げていかないと間に合わないですよ。そうしたときに、国民の理解が得られない形で介護保険料なんて上げることできませんよ。それで、厚生省に対して、厚生労働省に対して検査院がこういうこととこういうことと指摘していることに対して、堂々と国会の場でこういうふうに改善しましたということがなければ、それはとてもじゃないけれども我々も、介護保険料、これは片山大臣が管轄なさっている市町村、幾ら自治だといったって、この不景気なときにそれはやれませんし、そんなことやったら選挙なんて戦えないですよ、これは。
 ですから、要するに、この十二年度の問題ですけれども、こういうのをちゃんとやったんですか。どうですか、厚生労働大臣。
#61
○政府参考人(中村秀一君) ただいま先生から御指摘のありました平成十二年の会計検査院の検査で社会福祉法人に対する補助金について二千六百万円の過大な支払がなされているということが指摘されておりました。原因といたしましては、社会福祉法人の方で仕組みを十分理解していないために過大な補助金の申請があったものでございます。
 例えば、スプリンクラーの設備工事費、これは本体工事とは分けて申請しなければならないものを一緒に申請してしまったために過大な請求になったとか、整備面積の誤りでございますとか、請求時にはある見積りで請求していたわけですが、実績が安く済んだのに請求時の見積りでこれは都道府県の方が過って交付してしまった、こういう点でございます。
 措置といたしましては、既に十四年度に国庫に過大に支払った分については返納をいたしております。過大交付になった県はもちろんのこと、すべての都道府県に対しましてやはりチェックが甘かったということで大変私ども申し訳なく思っております。関係都道府県に対しましては過大受給の防止について周知徹底を図ったところでございます。
#62
○舛添要一君 是非我々もその結果をずっとフォローして見ていきたいというふうに思いますので、これは片山大臣、是非市町村の方にもそのことを御指示いただきたいと思います。
 それで、先ほどなかなか自治体の方で特養を作りたくないというような声もあるという議論をしましたけれども、もう一つこれに関連して、私、不思議に思うことがあるのは、ここにあるのは介護老人福祉施設の定員規模別に見た施設の割合見ているんですけれども、要するに、四千六百ばかり施設あるんですけれども、そのうちの半分の二千三百、これベッド数が五十なんですよ。とにかく五十というベッド数が多くて、それ以上も以下も、何にも、余りないんですね。
 だから、これは要するになぜなのか。例えば、例えばですよ、ベッド数、百にすればもっと安上がりになったりするようなことがあったりとか、いろいろありますけれども、一つ伝え聞きますところによれば、要するに地元の名士がいたり政治家がいたり、介入してくると。そうすると、百床のを一つ作るより五十床のを二つ作ったら二人の政治家とか二人の名士に顔はつなげる、そしてキックバックがあると。そういう政官業の癒着の現場になっているという指摘があるんですよ、地元では。
 だから、半分の五〇・六%が五十床だというのは、これは、だって年寄りは五十人単位で見るのが便利いいんですか。何か理由ありますか、厚生労働大臣。
#63
○国務大臣(坂口力君) 最近は八十とか百とかというのが随分増えてきていますね。それは初めごろの話でありまして、最近はもう八十、もうずっと八十というのがたくさんあります。
#64
○舛添要一君 そういう話がありますから、これは調査するなりして、そういうことがあればいけないわけですから、今あえてこういう場で御指摘申し上げた。
 それで、ついでに言いますと、先ほど補助金比率が、要するに建設業者が寄附しないようにということでとどめを刺されたということですけれども、その前に何が行われていたかと言ったら、四分の三を補助して、残りの四分の一はキックバックでやっていたわけですよ。そうすると、一円も金がなくて、なくたって特養をやってというそういうケースがあったから、それは幾らでも言われていますよ、そういうことをあえて申し上げたわけであります。
 さあ、そこで、今度はその特養の在り方で、今、社会福祉法人の話をいたしましたけれども、今度、構造改革特区で株式会社の特養参入が、認めるという方式になっています。ただ、これは公設民営方式かPFIでないと駄目だということなんですけれども、まず鴻池大臣に構造改革担当だということでお伺いしたいんですが、それは、病院の参入にしてもいろんな問題にしても、何でこんなにパンチが利かないんですか。だって、構造改革特区というのは実験場でしょう、何やったっていいじゃないですか。実験で失敗したら元に戻せばいい。全国でやるというのは、それはいろいろ問題が起こることは分かりますよ、だから特区でやろうと言っているのに。あなたの力足りないんですか。
#65
○国務大臣(鴻池祥肇君) 舛添委員の御指摘、正にそのとおりの部分もございますが、私は、ただいままでの御議論を聞いておりまして、大変大げさに言えば、哲学的には同じ気持ちの部分が多いと思います。
 それは、税を使う主体の数を減らして、税を払う主体の数を減らしていって、税を払う主体というものを増やしていかないことには、この日本の国というのは衰退していくんではないか、そのような基本的なことで御議論が始まっていると私は解釈をいたしております。
 その中において、特区というのは、いつも私が申し上げておりますけれども、試しにやるんだ、そして出島のように、あるいは信長の楽市楽座のごときものを作っていくんだということで、各それぞれの規制官庁にお願いをいたしている立場なんです。
 今回の特区構想というのは、正に地方の、あるいは民の知恵、あるいは民の活力を作るためにこの規制を外してくれたら、これを外せば我々は非常に生き生きと仕事ができるようになるという構想を、それを受け取って特区室が宝物のようにして各省庁にお願いをしておるところでございますけれども、しかし、残念ながら、どういうんでしょうか、歴史的にと申しますか、官僚、一部かもしれませんけれども、官僚が国民を、愚民を引っ張っていかないことにはこの日本の国はどうにもならない、そういう思想。また、私はあえて申し上げれば、嫉妬の思想が入っているのではないか。自由に、自由に公正な競争を通じて自由な経済状況、自由主義状況を作っていく、これに対して面白くないという嫉妬の思想、これが私はあるのではないかという気がいたしております。この百五十日間、この担当をさせていただきながら思っております。
 しかし、各大臣、直接のお願いをいたしまして、それぞれ御理解をいただいて、株式会社によるこの特老の参入も認められることになりました。大変結構なことでございますけれども、残念ながら、後ろから塀を立てたり横から塀を立てたりまだされる部分がございまして、残念ながら民間参入というものは非常に難しい状況である、僕はそういうふうに思っております。
 しかし、これからそれぞれが努力をしながら、民の参入が自由にできるように、今、舛添委員がおっしゃいましたように、二十三万人も、大変な数の方がお待ちになっている、こういったことを考えれば、私は、やはりいろんな分野で、病院経営の分野におきましても、選択が国民ができる状況を絶えず作らなきゃいかぬ、このように思っておりまして、任期のある限り、それに対して精励していく所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
#66
○舛添要一君 やろうと思ったらスカート踏ん付けているやつがいると言って辞めた大臣がおられますけれども、この件については、総理大臣、どうですか。
#67
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もうどんどんやれと私はハッパ掛けているんですよ。
 だから、できないできないと言っていた部分もかなり認められることになってまいりました。失敗を恐れるよりも、特区なんだから、まずやってみたらどうかと。失敗したら撤退すればいいと。あるいは、試しにやってみて、そんな悪くないなと、良かったら改善していけばいい。更に良かったら全国に広げていけばいいんじゃないかと。
 そういう原則の下に鴻池大臣にハッパを掛けてやっておりますが、これは、御承知のとおり、これは参入しますと、今参入されたら自分たちの今までの既得権がなくなるというそういう団体もありますので、その抵抗をいかに排除していくかということが課題でありますが、大いにこの特区構想を地方の意欲、民間の意欲を引き出すために活用していきたいと思います。
#68
○舛添要一君 ただ、もうちょっと総理が頑張っていただいて鴻池大臣を支えていただかないと、霞が関の役人の数だって、厚生労働省三千人ですよ。鴻池さんは三十人。百分の一の手下しかいないんですね、手下というか部下しかいない。
 そうすると、やっぱり総理が相当頑張らないと駄目で、やっぱり私は、構造改革というのは、いろんな分野ありますけれども、規制緩和というのは第一ですよ。金掛からないでできるわけですから。そうでしょう。それは賛成ですよね。それから、構造改革の真髄というのは国民の税金の無駄遣いを絶対にやめるということでしょう。まず、そこを答えてください。
#69
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、税金を使わないで国民にサービス提供できるんですからいいと思うんだけれども、福祉の面におきましては、特に反対が出てくるのは、この規制緩和をすると、お金のある人がサービス受けられて、お金のない人はサービス受けられないじゃないかという根強い反対があるんです。これをどうやって理解を求めて進めていくか。
 こういう点もありますので、私は、全省庁にそれぞれ具体的に全部目を通すことができませんので、よく当たって、最終的にここまで議論が煮詰まってきたんだけれども、どうも抵抗が強いというのをまとめてきました。それは全部やれということで、結局全部やることになったんですよ、主な面は。私が全部最初から全省庁目配りできませんので、そのために担当大臣がいるんです。よく折衝いただいて、どうもここは話が付きません、何とかお願いしますということにつきましては、全部特区認めることにしました。御理解いただきたいと思います。
#70
○舛添要一君 いや、遠山文部大臣おられますけれども、NPO立の学校作るとか、特区の中でも文部省、結構倒れているんですよね、既得権益側がね。だけれども、厚生労働省、なかなかしぶとい。だから、そこがなかなか、やっぱり総理が厚生労働大臣出身者だから、やらぬと駄目ですよ、しっかりと。
 だから、最近、総理は元気がないんだ。もうちょっと元気出してもらわないと。論破していけばいいじゃないですか、一人一人。問題あれば、国会の場でも、テレビ使ってでもやればいいじゃないですか。
 例えば、さっきから特養とか老健とか療養型病床群と言っていますけれども、社会福祉法人とか地方公共団体が独占することによってどういう弊害が出ていると思いますか。つまり、入りたい人が一杯いる。そうすると、入れてやるだけ有り難いと思えといって特養でも老健でも入れるんですよ。そうすると、病院のシーツは替えない、縛り付ける、まともな介護しない。それでも入れてもらえるから有り難い。何の文句も言えないんですよ。そういう状況に株式会社が入ってどんどん競争させたら、駄目なところつぶれていくじゃないですか。もっと安くできる。競争することはいいことですよ。そんないい加減な経営していたら、株式会社でも何でもつぶれていきますよ。
 それで、そういう認識をちゃんと持って、もうちょっと元気出してもらわないと、何のために改革をやっているか分からないと思いますけれども。もっと、ちょっと元気のいい答弁してくださいよ。
#71
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 元気がいいんですけれどもね。最近は練れてきたものですから、穏やかに、総理大臣の役割というものは、まず各担当大臣の指導力を発揮させるように任せなきゃいかぬと。何でもあちこち口出すものじゃない、それぞれの役割、それぞれの部署の能力のある人の発想を生かしていかなきゃならぬと。私は浅学非才であって、私の能力は限られて、一部のものでありますから、常に戒めながら、多くの方々の、私にない優秀な方々の意見をよく参考にしながらやっていかなきゃならぬと。
 余り口出しせずに、各担当大臣の指導力を期待しながら、どうしてもできないところは最後は私が出ていこうということに徹しているわけでありまして、少しは総理大臣という役割というものを今までよりはよく認識してきたかな。穏やかに、挑発に乗らないで答弁すると元気がないと言われますが、むしろ少しは練れてきたのかなと思っております。
#72
○舛添要一君 そういう総理の謙譲の美徳を私も学びたいと思いますが、しかし、そうしていたらまた丸投げと言われるわけですよ。だから、やっぱり国民の大衆は何とかしてくれといって日々、介護で、要するに毎日どこかで自殺していますよ、親の介護に疲れたといって。これもう報道されないぐらい自殺が起こっているわけですよ。それはもう悲惨なものです、現場は。ですから、是非そうしていただきたいわけですよ。
 それで、もうちょっと構造改革特区の民間参入について議論したいんですけれども、公設民営とかPFIに限りましたね、特養について言うと。これは要するに補助金を与え続けるためですか。
 もうちょっと別の質問しますと、要するに、官であれ民であれ、第三セクターであれ何であれ、ちゃんと同じ仕事するんだったら全部に補助金与えたっていいわけでしょう。そうじゃなきゃ、全部から補助金吸い上げたっていいでしょう。だから、この問題を、哲学の問題ですけれども、一生懸命民間でやっていて、成果を上げていて、それでサービスに尽くしていると。そこに一円も補助金を上げないで、先ほど言ったように、ほぼ全額補助金を上げて、それでずさんな経営やっている。どっち取るんですか、総理は。
 済みません、厚生労働大臣、ついでにお伺いしますけれども、失礼しました。いや、私は、だから、この哲学の問題を総理とちゃんとやってからでないと厚生労働大臣と話しても無駄だと思っているから、そういう順番で話をしているわけです。
#73
○国務大臣(坂口力君) 特養の問題は、これはもう、私もできるだけこれはこの特区の問題になじむようにしたいと思っているんです。できるだけ条件を付けない、そしてやってもらうようにしたいというふうに思っています。これは、皆督励しまして、そしてやりたいというふうに思っております。
 全体として、厚生労働省、いろいろのことを言われるけれども、余り特養で熱心じゃないじゃないかといって言われる。私も、この特区に関しては抵抗勢力の一人に私もなっているわけでございますが、しかしそれは決して抵抗しようと思っているわけではありませんで、やっぱりそれなりの理由もあって私は申し上げているわけでございます。
 医療特区の問題、まだ聞かれておりませんけれども、もうぼつぼつ聞かれると思いますから先に言っておきますが、この医療特区の問題も鴻池大臣にさんざん御迷惑掛けました。
 御迷惑掛けましたが、私は実はこう思っているんです。現在の医療法人、医療法人が株式会社化しておることの方が問題である、私、実はそう思っているんです。それを、これで株式会社いいよと、たとえ特区であってもいいよということになったら、皆そうかと手をたたいてまた株式会社化してしまうようなことになったら現在の医療制度はもたない、こう実は思っておりまして、だから、ここは何とかひとつ御勘弁いただきたい。
 ただ、しかし、この医療制度について特区は何もやらないということを私たちは言っちゃいけない。やはりその特区を、上を株式会社にするか、それとも医療法人にするかというのはどちらかといえば生産者の論理。そうではなくて、国民の側から見た、患者の側から見たときに医療をどう改革をしていくか、そこにどういう規制改革をしていくかということは少し議論をして早く結論を出さなきゃいけない、こう思っておりまして、六月までに結論を出して鴻池大臣のところに持っていきたいと思っているところでございます。
#74
○舛添要一君 厚生労働大臣が日本医師会の方だけを向いていないということが分かりましたので安心いたしましたけれども、ただ、まあ委員長、歯医者さんおられますけれども、歯はどこに行ったって混合、自由と、混合診療やっているじゃないですか。
 総理、歯を治したときに保険でやりましたか、混合診療でしょう。それなら何で特区だけでそんなもう自由診療しかいけないって、だから負けているんだって言っているんですよ、様々な既得権益に。どうですか。
#75
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この特区制度に対して福祉、医療、一番抵抗強いと思いますね。今言ったように、混合診療の場合もここまでは保険が見ますよと、更にもう少し治療が必要だと、こういう治療をやると余計お金が掛かりますけれどもこれは負担してくれますかということを認めると、じゃお金のない人はそれ治療できないのかというと、金持ち優遇だ、だから認めない、これ結構国民理解得やすい議論でしょう。国会内でもそうです。強烈に混合診療もう反対だという政党もあると思います。
 そういう点も含めて、医療の面におきましては、今の日本の医療保険制度は金があるないにかかわらずほとんどすべて同じ保険でカバーされるという世界に冠たるいい制度だと。これを維持しながら、より高度な治療を、あるいはより先端的な治療を受けたい人に対しては負担するならやってもいいじゃないかというための理解を得れるように、今回自由診療だったらば株式会社の特別参入も認めようということで、ようやく理解を得れるように今努力しているわけでありまして、特別、特区、更に規制改革の趣旨の前提が税金を使わないという前提ですから、税金を負担するといったらみんなあれやってくれ、あれやってくれといって何のための特区か分からないものですから、税金を使わない前提、今まで特定のものは補助金が入れられた、特区で入ってきたらまた税金負担するんだったら何の意味ないんですから、いかに税金を使わないでサービスを向上させ、経済を活性化させるかというのが特区の趣旨でありますので、その点、また御理解をいただきたいと思っております。
#76
○舛添要一君 総理だけの声で足りなければ総合規制改革会議であるとか経済財政諮問会議、私もたくさんこれ資料持っていますけれども、医療、福祉についての要するに民間参入に対する反論のまた反論をちゃんとやっているんですよね。だけれども、何か最近こういう会議が色あせてきたというか、本来の機能を果たしてないように、つまり動いているんだろうかと。抵抗する人の声の方が大きくて、それに反論する人の声はほとんどない。聞こえてこない。聞こえてこないって、国民一般にですよ。
 だから、体は小さいけれども声を大きく鴻池大臣に頑張ってもらわぬといかぬのですけれども、是非、ちょっとこういう総合規制改革会議なんかをもっと活用されたら、だから、総理を批判する人たちは、いろんな会議作ったけれども全然動いてないじゃないかと、ちゃんと活用してないじゃないかと、そういう議論がありますけれども、反論できますか。
#77
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 逆の意見もあるんですよ。ちっとも国会議員の意見聞かないで、規制改革ばっかりの議論聞いて、おれたち国会議員を何と思っているんだと私のところによく文句を言ってくる国会議員がいるんですよ。ところが、党で議論すると、一人二人が反対するとまとまってこない。どんな議論があっても賛否両論あるんです。
 そういう点をやっぱり民間の識者の意見も聞きながら、規制改革会議で国民の多方面の意見を聞きながら、改革すべき点は改革しよう、規制を緩和すべきはしようとやっているんであって、私はそういう点におきまして、この規制改革というのは今後も大事なものですから、よく民間の方々の意見を聞きながら、国会議員の反対する方々の理解、協力を得ながら進めていきたいと思っております。
#78
○舛添要一君 是非その方向で頑張っていただきたいと思いますけれども、あと少し、介護保険をめぐる問題で幾つか質問したいと思います。
 先ほど来、厚生労働大臣、特養の話をしていますけれども、結局、特養のなかなか認可が下りない。そうすると、比較的簡単にできるのはグループホームで、これは現在急増しております。二〇〇〇年三月には二百六十六か所だったんですけれども、二〇〇二年十二月には二千五百四十三か所と十倍に増えている。
 ただ、乱造ぎみで質が伴わない問題がありまして、なかなかやっぱり、グループホームもいいけれども、ここに自分の親を預けていいんだろうかと、そういう意見もあるんですけれども、この評価の問題。これは昨年十一月に訪問調査を始めているというのを聞いていますけれども、粗製乱造、こういうことについてはどういう対処をなさっていますか。
#79
○副大臣(木村義雄君) 舛添先生の御指摘の点でございますけれども、確かにグループホームというのは、今おっしゃるとおり、二百六十六から二千五百四十三と非常に急増しているんですね。
 理由の中には、まず、社会福祉法人はこれは補助の対象になっているんですが、民間の方々はもう自分でやるんですけれども、ここは地域福祉計画というのがありまして、先生がおっしゃった五十とかなんかにやられているのはあれは基本的には地域福祉計画で、この地域にはこれだけの施設しか、特養のベッドしか持っちゃいけませんよという、そういうルールがあるんです。それがなかなか、もう上限に達していまして、なかなかそれを突破できないようなので、今、これから見直しやるんですけれども、それは、そのグループホームというのはその対象外ですから、ですから、ある意味で手を挙げればどんどんどんどんできると。それでも相当市町村によってはブレーキを掛けているところもあるわけでありますが、御指摘のように増えてまいりました。
 一番の問題点は、いいところあるんです、いいところあるものは、やっぱり施設というとどこか山の奥の方のところに行かなきゃいけないのを、グループホームというのはその住んでいたその地域の中で本当に少人数の方々が寄って、まあ八人ぐらいでございますけれども、寄って作っているという大変アットホームな雰囲気であり、地域と密着しているといういい点はあるんですが、逆に、狭い空間でありますので密室になりやすいと。そうなると、例えばいじめだとか虐待だとか、そういうのが起こりますとこれは悲惨な結果になりますので、やはり私はそういうところが問題点があるだろうと、こういうふうに思っているんですが、御指摘のように、この中でやはりこういうことが起こらないように、その点が一番私は質の中が大事だと思うんです。
 虐待のようなことが起こらない、そのためにまず管理者の研修、それから情報公開、それから今度は外部監査を入れました。それで監査を入れて質の確保に努めるように今現在取組中でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
#80
○舛添要一君 その外部監査の調査実績というのはまだ全然出ていませんか。
#81
○副大臣(木村義雄君) 昨年末で五十六か所出ております。
#82
○舛添要一君 それで、その中身はどうだったんですか。良かったんですか、悪かったんですか。
#83
○政府参考人(中村秀一君) まず、外部評価の件でございますけれども、毎年必ず各グループホームは一か所外部評価をしていただくと、これがルールになっております。
 ただ、各都道府県において外部評価のする方の体制が取られておりません。そういうこともございますし、グループホームの側でも外部評価受ける用意ができていないところもありますので、十七年度までのうちに少なくとも、ですから十五、十六年度中に一回は外部評価を受けていただく、それから十七年度以降は必ず毎年一回は受けていただくということで、四十七都道府県のうち四十四道府県では、東京の、国の方で助成しております痴呆性研修、介護研修・研究センターの方が外部評価員を養成してやるということ、東京都始め三つの県では独自の外部評価団体を作って外部評価をするということになっております。
 先ほど副大臣からお答えいたしましたように、昨年末の段階で五十六か所のグループホームが外部評価を受けておりますが、これは先進的な、まずそういうことを進んで手を挙げて外部評価を受けるところでございますので、おおむね外部評価基準に照らしますと良い結果が出ているということでございます。
 なお、結果については、社会福祉・医療事業団の方でインターネットでWAMNETというのがございまして、その外部評価結果はWAMNETに載せまして一般の国民の方は見ることができると。それから、その外部評価についてはグループホームを利用している御家族の方、利用者の方にも内容は開示すると、こういうふうになっております。
 これから進む点でございますので、私どもも頑張ってまいりたいと思いますが、どうぞ御支援のほどよろしくお願いいたします。
#84
○舛添要一君 介護保険絡みのお話を続けますけれども、総理、ドイツでは介護する家族に現金給付というシステムを残してあります。これは導入のときに相当議論がありましたけれども、介護保険が入りましてヘルパーさんが増えたりで相当良くはなりました。しかし、このキャッシュを介護する家族に支給するという制度、これ総理としては導入するお考えはございませんか。厚生労働大臣でも財務大臣でも総理でも構いませんので。
#85
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この現金給付か現物給付かという問題は、この導入する法案審議のときにも盛んに行われた議論であります。しかし、現金給付をやると結局女性の負担というのは減らないんじゃないかという議論も論点の一つでした。
 そういう点から、まず導入してからは現物給付に重点を置こうと、そして今後導入した後のいろいろな議論を踏まえて将来検討しようということになっていると思っております。
#86
○舛添要一君 基本的に介護はプロに任せて、家族は愛情だけをというのが我々が介護をやるときの基本でやっているんですけれども、ただ現実を見ますと、嫁にあんたやれというようなことになって、結局、現金給付しようがしまいが特にお嫁さんの負担というのは減らなくて、女性が非常に苦しんでいるんですね。
 ですから、むしろ労働の対価として、ヘルパーさん代わりをやっているわけですから、そこは現金を支給する道を開いておけば、選択肢、開いておけば、今言った非常に苦しんでおられる方々を救う道にもつながると思いますので、見直しをやっていかないといけない。厚生労働大臣、今どうですか。
#87
○国務大臣(坂口力君) 御指摘の点は、今、総理からもお話ございましたとおり、最初のスタートのときから大議論だったわけですね。それで、今お話のあったとおりでありまして、これを家族に支給するということになると、家族を介護に結び、やはり家庭に結び付けてしまうことになる、どうしてもそういう傾向になるというようなことで非常に大きな反対がございました。
 しかし、一面におきまして、それじゃそれでいいかといえば、いろいろまた問題のあることも事実でございます。若干は、山間へき地でありますとか離島でありますとか、そういうふうなところでは認めましたりとか、あるいはまた訪問介護事業の割合が非常に少ないようなところにつきましては一部認めたりというようなことは始めておるわけでございますが、大々的にはやっていないというのが現状でございます。
 ここをどうするかということは、これはこの次の、五年後の、だからもう三年たちましたからあと二年でございますけれども、この次の改革のときのまた大きな課題の一つになることだけは間違いないというふうに思っております。私たちも現場をよく見せていただいて、現場の声を十分拝聴しながら今後考えていきたいと思っております。
#88
○舛添要一君 もう一つ別の問題ですけれども、今、被保険者は四十歳以上になっています、介護保険。これは財務大臣、ドイツは大人になったらみんな入って、四十という、四十歳以上と、四十で切る合理的な理由はほとんどない。だから、成人になったらみんなで支えるという、こういう制度にした方が介護保険がより円滑に機能するんじゃないかと思いますが、いかがですか、この点は。──じゃ、総理、どうぞ。
#89
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、私もその導入の際の担当大臣でしたから、よく議論になった問題なんです。
 本来だったら、保険に入ってくださる方が多ければ多いほど負担も少なく済むし、サービスも良くなるんです。ところが、二十歳以上というのは、余り介護というものに関心ないんじゃないか、また保険料を負担してもらうということについて抵抗が強いんじゃないか、四十過ぎぐらいになると、ああ、自分の親もそろそろ年取ってきたなと、介護というものも考えなきゃいかぬかなという認識は持ってもらえるんじゃないかと。これを二十まで下げますと、むしろ未加入者が多くて、あるいは理解も逆に得られないんじゃないかという一つの理由があって、当面は四十歳から始めていこうと。
 本来、私は年齢を下げていった方がいいと思います、保険料の負担からもサービスの面からも。これはやっぱり今後見直しの点で、二十はどうかは別です、三十からでも、増えた方が、保険料を負担してくれる方が増えた方が全体にとっていいことではないかなと思っております。
#90
○舛添要一君 二十代でも、祖父、祖母、じいさん、ばあさんの介護をやった体験のある人たちが増えています。それから、今、社会福祉の道へ行こう、ヘルパーになろうということで、いろんな研修を受けたり、そういう学校に通っている若者も増えていますのでだんだん理解は深まっていくと、そういうふうに思っているので、是非検討していただきたいと思います。
 今、保険料の負担の話が出ましたけれども、やっぱりこの社会福祉の財源をどうするのか、保険でやるのか税金でやるのか。今、介護保険料率についてはフィフティー・フィフティー、大体五兆円近くのお金を半分ずつ保険と税金で負担しているわけですけれども、やっぱり早晩これは消費税についても議論をせざるを得ない。
 ただ、総理は最初から自分の在任中は上げないとおっしゃっている。私、それを最初に聞いたときに、在任中上げないということは、もうすぐ在任終わって、八月ぐらいに辞めるのかなと思っちゃったんですけれども、今でもその在任中は上げないという考え方は変わりないんですか。
#91
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは変わりありません。
 というのは、私がたとえ今年の九月、総裁に再選されたとしても、いや、一〇〇%ないと言う方もおられると思いますけれども、仮に再選されたとしても三年ですから、最長三年ですから、三年間ぐらいは消費税を上げること考えなしに、もっと徹底的な歳出の見直し、あるいはほかの税項目の公平、公正さを考えて、直すべき点があるんだから、その点を考えればいいじゃないかということで、その在任中上げないという考えには変わりないんです。
 特に、消費税が導入されたころ、同じように消費税を福祉目的税にしろという議論があったんです。これからの高齢少子社会を考えると消費税の引上げなしには財源が調達できないと。ところが、あのときも私は厚生大臣でした、導入するとき。そのときに、意外や意外、福祉関係者ほど消費税を福祉目的税にするのに反対だったんです。何でかと聞いたら、それは、三%分だけでも──今、福祉の費用はもう十九兆円ぐらいになっています。将来、二十兆円を超えるのは分かっている。三%、一%が大体二兆円程度だった、その当時。六兆円、これを福祉目的税にされたらば必ず消費税は上がっていくと。消費税を上げないと福祉水準が切り下げられる。だから、消費税を福祉目的税にするのは反対だという議論もあったものですから、その点もやっぱりよく考えてもらわなきゃならない。
 財源がないから、いや、福祉目的にすれば理解が得られるという議論、必ずしもそうでないなという点を考えながら、今後、じゃ福祉財源はどうあるべきかということをじっくり、三年間ぐらいは引き上げることを考えないで徹底した見直しをしてもいいじゃないかと思います。
#92
○舛添要一君 ただ、三年間歳出カットを頑張ってやっても、三年間引き上げないでも何とかやれるもう一つの条件は、経済を回復させる、景気が良くなるということですけれども、もうそろそろ最初の予定だと良くなっているはずだったんですが、何か「改革と展望」でも、あと二年、二年とこう先延ばししているような感じですけれども、これはせっかくだから竹中さんに聞きましょう、大臣、どうですか。
#93
○国務大臣(竹中平蔵君) 舛添委員御指摘のとおり、やはり経済が本来の成長軌道に向かって回復していくということを前提に「改革と展望」ももちろん議論しているわけです。
 そのとおりなっていないじゃないかという御指摘なんですが、これはもう委員はよく御存じだと思いますが、十四年度の成長率に関しては政府の見通しよりも実現される見通しの方がかなり高いわけですね。その意味では、「改革と展望」が実現されていないということではない。ただし、不良債権処理の加速というより高い目標に向かって我々もっとたくさんのことをやろうではないかというそのターゲットを大きくしたものですから、その分集中調整期間も長くした。
 その意味では、「改革と展望」当初の予定に向かって、一部改定はいたしましたけれども、経済の運営そのものは、これは大変困難ではありますけれども、大きく外れて運営しているわけではないというふうに思っております。
#94
○舛添要一君 竹中大臣のおっしゃることも分かるんですけれども、しかし総理の方針は方針として、やっぱりセーフティーネットの構築ということもこの大きな役割の一つですから、どうしてももう少し経済回復を加速化させないととてもじゃないけれども無理だと思いますけれども、それは加速化させる自信はありますか。
#95
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、本当に辛抱強くやるべき改革をしっかりやっていく、そういう時期だと思います。正に集中調整期間というふうに思っているわけでありますけれども、そこはもちろん経済の構造改革を加速して経済の活性化を早めたいという気持ちはありますけれども、これはやはりしかし「改革と展望」にのっとった、「改革と展望」の線に沿ってしっかりとやっていくことに尽きるんだと思います。
 大変、今国民も苦しいし、我々も苦しいわけでありますけれども、だからといって、いわゆる奇をてらった政策というのはこれはやはり取るべきではないし、そういうものはないと思いますし、総理はよくおっしゃる、政策は王道を行けと。その意味では、構造改革をしっかりと進めて、地道に「改革と展望」に沿った経済運営をしていくということが我々の務めだと思います。
#96
○舛添要一君 塩川財務大臣にお伺いしますけれども、今、総理、そういう答弁をなさいました。竹中大臣も別の形で答弁なさいました。
 財政を預かる立場として、この消費税論議どういうふうに見ておられるか、そして福祉目的税化するという案についてどういうふうにお考えか、お示し願いたいと思います。
#97
○国務大臣(塩川正十郎君) これは私は役所の中で議論したわけではございませんで、ただし役所の者とあるいはまた経済界の人たちと自由な懇談の中で話をしておりましたら、消費税を社会福祉財源に充てるという場合には十分なやっぱり国民の納得が必要だろうと。そのためには、現在の給付状況、これはこれでいいのかということ。それと、また給付の中でも非常にアンバランスが起こっている、つまりものすごい金持ちでありながら年金もらっているというのがあるんじゃないかと。そして、医者の報酬にしても、ある程度大病院になったら予算制を取ってくれてもどうだろう、そういう議論がいろいろございまして、そういうものをいったん整理して、こういうことのベースでいきますということを国民に納得させなきゃならぬ、それからの消費税の問題が起こってくると。
 そうすると、総理が、おれの在任中はと言っているのは、何かちょっと当たるような感じもするんですが。というのは、そういう準備を積んで、経てやりますと、実際消費税を福祉財源に充てていこうとしても十九年度以降になっちゃうと思うんですね。そういう想定をしていくならば、まずやっぱりそこにベースを、社会福祉のベースをどうするかということが一つ。
 それからもう一つ、私はもう見なきゃならぬ問題はやっぱり一般財政の見直しだと思うんです。これは先ほど御質問ございましたように、あるいはまた岩井先生の中でもありましたように、これは随分と私はそういうのがあって整理しなきゃならぬと。それには、やっぱり高度経済成長のときに慣れてきましたいろんな仕様書あるいは基準、これを見直したら私は予算の構成大分変わってくると思っておりまして、そういう準備をやっぱり十六年の年金改正のときに一つの節目にして、七年、八年と税の改正とかあるいは予算の構造の改革ということ、ということになってくれば、消費税だけに重点を置いてやっていこうというときには、やっぱり十九年ぐらいになっちゃうんじゃないかなという感じがします。
 それまでには、やっぱり歳出の削減と給付の実態を見直していくということが先決じゃないかと思っております。
#98
○舛添要一君 今日の議論を是非平成十六年度予算の作成に当たって生かしていただきたいということを再びお願いいたしまして、終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#99
○佐藤泰介君 よろしくお願いします。私は、民主党・新緑風会を代表して、平成十三年度決算について質問をさせていただきます。
 本日の決算審議の意義については、これまでに質問があり、総理からも答弁がありました。したがって、繰り返しをいたしませんけれども、その意義について私も全く同感でございます。本日このような形で決算審議ができますことに御努力された人々に敬意を表したいと、このように思う次第でございます。
 したがって、決算らしい質問をさせていただきたいと思いますが、その前に一点だけ、通告はしてありませんが、政治と金の問題について総理に伺わさせていただきたいと思います。
 先週の金曜日、衆議院本会議で逮捕許諾請求の決議後、坂井隆憲議員が逮捕されました。現職国会議員の逮捕という事態に至ったことは極めて遺憾であると思います。坂井議員は、私は直ちに辞任すべきであるというふうに思います。国民の政治に対する不信が更に増大している今、四党で共同提案している公共事業受注企業等の政治献金禁止を柱とする政治資金規正法改正案を今国会で成立させることも、政治に対する国民の政治不信の解消の大きな一歩になると考えます。
 総理は、この法案を今回、今国会で成立させるお考えがあるかどうか。また、坂井議員の逮捕という新たな事態を迎えて、あわせて、政治と金の問題について総理の見解をまずお伺いをしたいというふうに思います。
#100
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 質問の前に、この決算委員会の議論を、今までの議論を伺っていまして、過去の予算の使われ方、決算、非常に私は中身の濃い議論がされたと思っています。具体的で、実際に執行状況、決算状況を勘案しながらやっぱり予算に生かしていくべきだなということを改めて、今の、今までの質疑を通じて感じております。そういう点から、参議院が衆議院と違った独自の役割を果たしていこうということでこのようなやり方を提案され、実行に移されていることに対しましては敬意を表したいと思っております。
 また、政治と金の問題についてでございますが、私は、今野党が提案されている問題も含めまして、自民党におきましても、また与党におきましても議論を進めております。どのように政治資金を調達して使っていくか、また、その政治資金を受ける場合にどういう制約が必要かという点も含めまして、今まで以上な改善措置を講じようということで検討を進めておりまして、この点については各党各会派、率直に話し合う必要があると思っています。
 それは、全部税金でやれということは無理があると思います。また、個人献金に頼ろうといったって、これも現実考えてみれば無理があるということは、私は各党会派承知していると思います。そういう点を含めて、じゃ税金どの程度負担するのか、また企業献金はどの程度の限度を設けるのか、団体献金はどの程度の限度を設けるのか等も含めて、税金と個人と企業、団体、そういう点についての私は総合的な資金調達方法、国民の協力を求める方法、使い方を含めて、私はよく議論していただきまして結論を出したいと思っております。
 また、坂井議員の逮捕に絡む問題でありますが、私は、この坂井議員の今回の事件ができる前から、やはり改善措置を講じなきゃいかぬと。今回の坂井議員の問題については、法律で決まっていながら違反しているんですから、これは逮捕されてしかるべきだろうと。だから、法律が決まったなら、議員も秘書もしっかりこの法律を守らなきゃならないという意識を強く持たなきゃならないということを改めて感じております。
#101
○佐藤泰介君 この問題については、また明日の予算委員会でも審議がされるというふうに聞いておりますので、そちらに譲りたいと思いますが、相当固い決意を今、総理もお述べになりましたので、国民の政治不信解消していくに向けて、与野党一緒になって頑張っていきたいということを申し添えて、決算の質問に移らせていただきたいと思います。
 平成十三年度の決算でございますので、十三年度を少し振り返ってみたいというふうに思いますけれども、十三年度は、小泉内閣が四月末に誕生したときだったと思いますし、国債発行を三十兆円枠に抑える、六月には骨太の方針、十一月の改革先行プログラム、翌年二月、NTT株売却収入を活用した二・五兆円の公共投資の追加があった、その十三年度だったと思います。
 十三年度の小泉内閣の経済運営が果たして成果を生んだのかどうか。私は、これまでと同じ問題を先送りにしてきたのではないかと、このように思っておりますし、その内容の説明が不十分で、国民は納得していなかったんではないかと思います。そして、この国の将来に不安を募らせていったと、このように私は思っています。このことは、小泉内閣が成立以後、株価が下がり続けていることでも、私はその一つの表れではないかというふうに思います。
 そして、先週金曜日には、日経株価平均が終わり値で八千百四十四円十二銭ですか、バブル後最安値になりました。これでも小泉総理は、株価に一喜一憂せず、最近は練られてきたから、穏やかになったからと言われるんでしょうか。
 十三年度の決算には、私は大きな問題があったと思います。国債三十兆枠に固執する余り、まやかしの補正予算措置を行った上、三十兆枠を堅持したことと自負したことです。
 予算の執行結果である十三年度決算を見てみますと、最大の特徴は、予算上、高利率の高額貯金集中満期による利子税収入二・八兆円を織り込み済みというメリットがあった上、決算上、日銀の国庫納付金が九千億円も予算を上回るという幸運があったにもかかわらず、また二度にわたる補正予算を行ったにもかかわらず、税収を最大に見積もっていたことから、歳入不足が、歳入が不足し、五億六千万円の歳入欠陥が生じたことです。つまり、三十兆円以下という公約を守りやすい状況にあったにもかかわらず、結果として達成できなかったことになります。
 歳入欠陥は、予算での甘い見積りにより、国会の事前承認を経ずに追加的な国民負担を生じさせるものであり、ゆゆしき事態であると私は思います。十三年度の財政運営の責任についてどのように認識されておみえになるのか、総理の見解をお聞きしたいと、このように思います。
#102
○国務大臣(塩川正十郎君) 恐縮ですが、非常に数字的な問題でございますので、担当しております私の方から御説明申し上げます。
 仰せのように、十三年度、税の見込みが大分違ってまいりました。十三年度決算におきましては、税収が補正後一兆七千億円を下回るという非常な事態でございまして、これは十二年度以降の不景気がずっと、IT不況がずっと続いておりましたこともございますけれども、とにかく一兆七千億円ございました。
 けれども、それに対しまして、税外収入が七千億円を上回るとともに、九千億円の不用が出てまいりましたんで、取りあえずこれで何とか埋め合わせをいたしまして、決算上の数字としては五億円のマイナスであったということでございまして、何とかつじつま合うたわけでございます。
 しかしながら、税収につきまして、十三年の十一月において課税の実績だとか大法人のヒアリングいたしました結果、一兆一千億円の減額が予想されるということになりました。
 その際に、一番大きい原因は何だと読みまして、米国の同時多発テロ事件の影響を受けた景気の不安定、それから企業収益の悪化、貿易の停滞等が原因であったと思っております。ただし、補正時点においては、各種の経済予想やあるいは企業の収益見込みにおきまして、その後の悪化について十分な把握はされておらず、当時といたしましては最善の見積りをしたんでございますけれども、見積り違いが出たことは私たちとして非常に残念に思っております。また、米国におきましても、二〇〇二年度の歳入は、主として同時多発テロの影響によるところによりまして九・六%の見積り違いを起こしてきたということ等も、これも我が国の方に反映してまいりました。
 その結果として、日本におきます十三年度税収は、補正後の全部見まして三・四%というものを非常に上回るような状態になってきたということでございます。
 いずれにしましても、税収見積りの精度向上につきましては不断の努力を重ねてまいりますが、それぞれの、各税目の種別ごとに積み重ねをしてまいりました結果こういうことが出てまいりましたことを非常に残念に思っておりまして、将来の努力に努めてまいりたいと思っております。
#103
○佐藤泰介君 今、言葉じりをとらえるつもりはございませんけれども、五兆程度だったということは、これはもう誤差の範囲だという意味なんでしょうか。五兆というのは相当な額だと、国民の皆さんから見れば。五兆じゃない、五億。五億というのは相当な額だと思うんですけれども、財務大臣からいえば一定の誤差の範囲というとらえ方なんでしょうか。
 あわせて、米国のテロの対策等々いろんなことがございましたけれども、したがって第二次補正まで組んでその対策を講じられたにもかかわらずこのような歳入欠陥を招いたということについて私は問題にしているんであって、通り一遍の答弁ですとそのような答弁になるんだろうと思いますけれども、申し上げたように、このときは相当な利子の税の歳入があったわけですし、日銀の国庫納付金にも九千億も予想を上回っていたと。そういう好条件がある中でこのようになった。しかし、五億は誤差の範囲だからこれから努力していくということなんでしょうか。
#104
○国務大臣(塩川正十郎君) 歴代内閣におきまして景気対策に懸命の努力をしてまいりまして、景気は何とか良くなるだろうと思うので、予想は若干強気で上付きに見てきたということは事実でございまして、その結果、税収不足ということで出てまいりました。これは、ずっと歴代、平成三年ごろから非常な見積り違いが起こってまいりまして、特に四年、五年、六年のときに大きい見積りがございましたことと、それから十年、平成十年に見積り違い等もございました。
 そういうことで、非常に残念でございましたですが、税の見積りというのは非常に実は難しい、景気の次第で難しいところございます。
 高度経済成長時代は見積り、上積みを五兆、六兆とやってきたこともございました。景気が下降化してまいりましたときには、そういう景気に対する過大な期待を掛けていた結果、税収見積りが狂ってきたということはこれは事実でございまして、私たちはやり方、その後、その誤差をどうして縮めるかということについて更に研究したいと思っておりますが、しかし、主体としましては各税目のそれぞれの個別の問題の積み重ね、対前年度幾らぐらいになっていくだろうと実態調査をして、ヒアリングを中心にしてやっておりますので、もうこの誤差が出てきたことは非常に残念でございますが、もっと精度を高めていきたいと思っております。
#105
○佐藤泰介君 大変難しいことは分かりますけれども、やっぱり残念であったという答弁ではちょっと私は納得できませんけれども。
 じゃ、総理、この歳入欠陥を招いたことについて、総理はどうお感じでございましょうか。
#106
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 見通しどおりいけばこれは一番いいんですが、見通しというものも積み重ねで、特に税収の動向につきましては一年先以上のことを読まなきゃならないものですから難しいことは分かりますが、今までの、過去の見通しが外れたという点の反省も踏まえて、より正確な積み重ねの上の見通しを立てる必要があると。
 同時に、これは税収はやっぱり景気にも左右されます。こういう点からも、できれば見通し以上に出てくれば一番いいんですけれども、これは悪い方に外れちゃった、見通し以下だったと。過去は、高度成長のときには見通しを上回った場合もあるわけでありますが、そういう状況になればいいなと、そういうための状況にしていくように持っていきたいなと思っております。
#107
○佐藤泰介君 私は、政治は結果責任だと思うんですけれども、いいときはいい、悪いときは悪いという、こういう歳入欠陥を招いた総理としての責任の弁を聞いているんであって、いいときもある、悪いときもある、狂うときもある、わあわあと、そういう答弁を期待したわけじゃなくて、この歳入欠陥を招いた総理としての責任を、国民の皆さんに対する責任を述べていただきたいと、こう思います。
#108
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、そういう面において見通しが外れたということに対しては、これは率直に政府の一つの責任は認めております。
 しかし、同時に、経済は生き物であるので、その見通しが狂った場合は大胆かつ柔軟に対応するということでやってきたわけであります。そういう点におきましても、見通しが外れた場合にはその情勢に合わせて柔軟に対応していく、それがまた政府の責任だと思っております。
#109
○佐藤泰介君 最初からそういう答弁をしていただけば時間の無駄もなかったというふうに思いますので、最初からそのような答弁をこれからしていただければというふうに思います。
 今、いろいろな理由を付けてその歳入不足についての説明がございましたけれども、私は、最終的には経済運営や三十兆円枠などが破綻したものだというふうに私は思っております。
 そこで、三十兆円枠で問題となった第二次補正の改革推進公共投資二・五兆円は、国債償還に充てるべくNTT株売却収入を一時的に地方公共団体に貸し付けて公共事業を行わせるものであります。貸付けなので五年後には償還してもらう必要があることになっておりますが、要するに、借りた財団が償還するのではなく、国の一般会計が五年後にこの貸付金の返済義務を負うことと同じです。しかも、これも一般会計の決算上では債務として認識されませんが、いわゆる隠れ借金というわけです。平成十一年度決算審査の本会議質疑で同僚の川橋議員がこのことを指摘しても、総理は、これは隠れ借金には当たらないとごまかしています。
 また、この改革推進公共投資、いわゆるNTT事業の仕組みには、一般会計と国債整理特別会計、産業投資特別会計といった会計間を資金が行ったり来たりするなど非常に複雑でありますが、決算書やその説明資料である決算の説明にはその全容を示したものもなく、これらを見ただけで実態に理解できる者はほとんどいないと思われます。
 複雑な制度を利用し、三十兆円の公約が守られているふりをすることで真の財政実態を国民に示さないことは問題であると考えますが、この点について総理の所見を求めます。
#110
○国務大臣(塩川正十郎君) 非常に複雑で、隠しているようにという御意見でございますが、いや、これも非常に複雑なことは、私も、事実でございまして、私ももう何遍も勉強してもやっとこういう仕組みかいなということが分かってきた程度でございまして、実際の実態なかなかつかみにくかったと、それほど実は国の予算というのは複雑にできておることは事実でございます。
 そこで、問題のNTTの問題でございますけれども、これは、御指摘がございましたように、既存のNTTの無利息の貸付けスキームを利用いたしまして三十兆対策を講じたということは事実でございます。その際、国債整理基金の特別会計によりますところの政府の保有資金を国債返還という本来の目的に支障を生じない範囲内で有効に活用したいといたしまして、実際には平成十三年度における国債発行額を三十兆にとどめるということにして補正予算を編成することにいたしました。その点は非常に分かりにくかったということでございますけれども、財政法上あるいは予算の措置といたしましては適法に処理したということでございます。
#111
○佐藤泰介君 そのような答弁を聞こうとは私は思いませんでした。財務大臣は私の大先輩でございますし、そういう複雑な仕組みがやっと分かったということで国の財務の最高責任者が務まるのかどうか。私も一生懸命これ分からぬもんですから勉強させていただいて、ある程度、塩川大臣ほどは理解していないかもしれませんけれども、ある程度理解できましたよ。それを今分かったなんという答弁を国の財政責任者が、そのような答弁をされるということは、今日、国民の皆さん、テレビをもう見てみえるわけですから、これはもうますます政治不信をあおるような答弁ではないかというふうに私は思うんですが、総理どうですか。
#112
○国務大臣(塩川正十郎君) 私、この補正予算を組むときにこの勉強を実はいたしました。
 国債整理基金というものと、それからいろんな基金がございますのと、それとのやりくりといいましょうか、仕組みというものが非常に複雑にできております。
 私は、こういうことはやっぱり改善していくべきものだと思っておりますけれども、しかし、これ長い間いわゆる官庁会計として継続してきたものでございますので、したがって私は今これを企業会計原則に基づいたものに何とか改善していくとこういうことがすっきりしてまいりますので、その努力を重ねていきたいと思っておりまして、鋭意進めております。
 確かに私は長いこと国会議員やっておりましたけれども、この予算の組み方のなかなか、中身というもの非常に難しい。(発言する者あり)これは、いやそれは僕は思うんですよ、たくさんの先生方おられるけれども、本当に理解しておられる先生方はそんなに私はいないと思いますよ。それほど複雑にしておるということが、これがやっぱり国政を不透明にしておる原因だと思って、その努力はいたしたいと思います。
#113
○委員長(中原爽君) それでは、質疑の途中ですが、午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩をいたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#114
○委員長(中原爽君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 財務大臣がまだお見えでございませんけれども、株価の問題がございまして、ただいま財務省の方で調整中でございます。間もなくお見えになります。
 それでは、休憩前に引き続き、平成十三年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#115
○佐藤泰介君 ちょうど財務大臣のところの質問で途中だったんで、ちょっと遅れるということでございますので、ちょっと今入ったニュースでお伺いしますが、北朝鮮が対艦ミサイルを発射したというテロップが流れたわけでございますけれども、政府として、どのようにこの問題、情報収集をされてみえるのか、また対応をどうしていこうとしているのか、まず総理に。(発言する者あり)じゃ、有事のときに最高責任を取られるのは総理だと思いますが。
#116
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この問題は有事とはまた違うと思っております。
 北朝鮮が、今発射訓練等の問題でそういう情報は入っております。
 この問題については注意深く監視しながらも、今後、国の安全の問題についても万全を期していきたいと思っております。
#117
○国務大臣(石破茂君) 先生が今御指摘の件でございますが、本日十日正午ごろ、北朝鮮北東部沿岸のシンソンニ付近から地対艦ミサイルを発射したものというふうに見ております。申し上げるまでもないことでございますが、このミサイルは弾道ミサイルではございません。
 今回の発射につきましては、前回と同様でございますが、東北東に向けまして航行制限海域が設定されておると、そういうような情報もございました。したがいまして、この海域内に向けて発射されたものというふうに見ておるところでございます。
 総理からお話がございましたとおり、このことにつきまして、これが我が国の平和と安全というものに重大な影響を与えるというふうには考えておりません。このような動向につきまして、今後とも注意深く分析、そしてまた監視をしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
#118
○佐藤泰介君 注意深く監視して見守っていくということですが、外交上はどのような対応をされていくのか、川口外務大臣、お願いできますか。
#119
○国務大臣(川口順子君) 外交上の対応ということでございますけれども、これは、この問題自体は、先ほど石破長官がおっしゃられましたように、我が国の安全と平和、安全保障に影響を与える問題ではないということでございますので、特に何かをするということではないと思いますが、一般論として申し上げれば、最近の北朝鮮の状況については我が国として懸念を持ち、そして注視をしているということでございます。
 いろいろなレベルで働き掛けを行っておりまして、例えば我が国から直接に北朝鮮とコンタクトをして、北朝鮮として様々な国際約束、これを守っていくことが大事であるということも言っておりますし、それから日米韓三か国の連携、そしてさらにはIAEAや国連の場といった国際機関の場、そういった場での連携を通して北朝鮮には引き続き働き掛けてまいる所存でございます。
#120
○佐藤泰介君 イラクの問題も含めてこの問題、北朝鮮の問題も国民が大変心配をしているというか、大変不安に思っている状況だろうというふうに思いますので、今それぞれ、まだ今詳細は私も具体的に分かりませんので状況だけお尋ねをしたわけでございますけれども、いずれにしても国民の不安をぬぐい去るようなそういう対応を総理始め閣僚を挙げて小泉内閣で取り組んでいただきたいし、対応をしていただきたいというふうに思います。
 国民に対して、総理、何かメッセージはございますでしょうか。
#121
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 北朝鮮に対しましては、日朝平壌宣言、この精神にのっとって今後とも粘り強く正常化の道を探っていきたいと思っております。
 その際大事なのは、これは韓国、アメリカ、緊密な連絡を取っていかなきゃならない。同時に、ロシア、中国、あるいはEU、IAEA等関係諸国にとりましても重大な関心事でありますので、そういう諸国とも連携を取らなきゃいけないと思っております。
 我が国の安全保障という問題につきましても、一朝事が起こった場合にどういう対応が必要かということにつきましても、国会並びに国民各位の御協力を得られるような法整備に向けて格段の努力をしていきたいと思います。
#122
○佐藤泰介君 我が国の安全保障と同時に、国民が安心できるようなそういう対応を早急にまとめ、話し合っていただいて、安心できるようなコメントなりメッセージを国民に直ちに発していただきたい、そのことを御要望申し上げて、先ほどの質問の続きに入らせていただきます。
 ちょっと途中で切れちゃったんで、財務大臣の答弁のところで切れたと思いますが、財務大臣も、勉強してもなかなか分かりにくい、複雑だ、改善していかなきゃいかぬというふうに一つは答えられ、国会議員の中でも難しくて理解できているのはほとんどいないんじゃないかというような答弁も言われましたし、大変不透明だということも言われました。
 したがって、まずどういうふうに改善していくのか。これは政策評価その他総務省等もかかわってくるんだろうと思いますけれども、どういうふうに改善し、あるいは不透明感を払拭していくのにどのようにしていくのか。
 と同時に、この三十兆枠の国債は、二・五兆円のNTTの売却収入、本当に複雑なんですね。これ、一遍私も資料を見ましたけれども、一般会計に入れて、産業投資特別会計に入れて、その他の特別会計に入れて、いろんな形でずっと下ろしていって、そして最終的にこれ五年後には同じ道を通って返ってくる形なんですよね。
 そうすると、この三十兆枠というのは、この二・五兆円というのは最終的には返却しなきゃいけない、五年後には返却する金ですよね。そのお金で三十兆枠が守られたということに対して、同僚の川橋議員は、それは返さなきゃいけない金だから隠れ借金ではなかったのかということを言われて、総理は、それは隠れ借金には当たらないんだと、こういうふうに明確に答弁をされた問題だと思うんですよ。
 そうすると、財務大臣は、これは分かりにくい、不透明、改善していかなきゃいけない、そして返さなければいけない金、返さないけない金だけれども、それは隠れ借金ではないんだと。となると、一体どういう関係にあるのか、一向に私には分からなく、なお分からなくなってきたわけですが。
 まず、整理をさせていただくと、じゃ、どういうふうに改善していこうと財務大臣としてされてみえるのか。より透明化にしていこうとするにはどうしていったらいいのか。
 また、将来返さなけりゃいけないものを先に使って三十兆枠を守ったと、しかしそれは隠れ借金ではないんだと。ここのところの整合性も併せてお尋ねを私はしたいわけですが、今申し上げたようなぐりぐりぐりぐり回る複雑な仕組みをどう整理して改善して、どう透明性を確保して、返さなきゃいけない金を先食いして三十兆枠を守ったということですけれども、それは本当に三十兆枠を守ったのか。
 先日のこの予算委員会で、減税のところでも総理は厳しく言われましたよね。減税だけやっておいて先のことは考えぬで、そんな無責任ことができるのかと。それじゃ、この三十兆の公債も、返さなきゃいけない金を先使っておいて、組んじゃっておいて、そうするとこの前の予算委員会、うちの直嶋幹事長の質問に対して、そんな無責任なことができるかと声を荒げて答弁をされましたよね、それは御記憶にあると思うんですが。それと同じことじゃないんかと私は思うんですよ。返さなきゃいけないものを先食いして三十兆、守ったわけでしょう。それは、この前の減税のところとは全く違うんですか、そのときの、あの後の手を打たずに使っちゃったということに対する、無責任なことができるかということに対する総理の答弁とは。どういうそこに整合性が出てくるのか。
 これはどういう順序で聞いたらいいのか分かりませんが、是非総理も含めて答弁をいただきたいと思います。
#123
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 三十兆円枠の設定というのは、私は歳出の徹底的見直し、抑制に関しまして効果があったと思っております。そういう中で、経済情勢を見ながら補正予算の問題が出てきたわけであります。たまたまそのNTTのいわゆる財源があったということで、この措置を講じたものでありまして、前回の予算委員会での議論につきましては、減税の問題が出ましたので、減税やって将来増税するのは意味がないという議論でしたから、じゃ減税だけやって意味があるのかというような議論だったと思います。
 やはり減税には本来その減税に見合う財源を考えるのが、これが普通の手法でありますので、その単年度にこだわらないで多年度によって財源を埋め合わせるような措置を取ったということでありますので、私は今後も国債発行の問題については厳しく財政規律というものも考えて発行せざるを得ないと思っております。
#124
○国務大臣(塩川正十郎君) 非常に複雑なことでございまして、私もなかなかこれを、理解して結局最後は決裁したわけでございますが、その当時としてはなかなか理解できないので決裁しなかったんです。そして、何遍も話を聞きまして、理にかなったなと、法律的には支障ないと思ってやりました。
 今さっきお尋ねのNTTのお金でございますが、これが隠れ借金かどうかという議論になりましたですね。この部分は、要するに国債整理基金の中に入っておったんです。国債整理基金というものは国債の返済に充てるべきものでありますけれども、しかしながら、この金は、A、B、Cというて、三つのタイプがNTT資金の使い方がありますので、その中で、地方公共団体等いわゆる公共の事業に使う場合は流用してもいいという項目がA、B、Cのタイプがございますが、そこで一応、このBタイプの、いわゆる地方公共団体等が公共の益に資すために使うという、そっちの金に充当しようということにいたしまして、でございますから、あの補正予算の重点は公共事業の振興ということによって景気の刺激をすると、こういうことに目的になっておりましたので、ちょうどその目的に合うだろうということで。そこで、いったん国債整理基金の中から一般財源に繰り入れまして、それを地方公共団体等に貸付けとして使って、それが公共事業団体のいわゆる経済活性化、内需振興のために使った、こういう予算の仕組みでございました。
#125
○佐藤泰介君 ほとんど分からないと思いますが。
 私のお尋ねしたのは、非常に複雑な部分を改善していきたいと。どういうふうに改善したらこの流れが分かって、決算見てもその流れが分かるようになるのかどうか。今の決算書見ても、決算の説明書見てもその流れが全く分からない。財務大臣や国会議員が分からないと言われるんですから、多分国民の皆さんはもっと分からぬのじゃないですか。
 そこの改善していく部分というのと、A、B、Cと何とか言われましたけれども、それによって透明になっていくのかどうか。この透明化の問題についても、私の質問には答えていただいていないように思うんですよ。
 二・五兆円の方は何か分かったような分からぬような話だったと思いますが、やっぱりこれも返さなければならない金で、私は隠れ借金だと思っていますので、三十兆の枠を守るために非常に無理をしてこういう形を作り上げていったんではないかというふうに私は思っております。そしてそのことが、失礼かもしれませんけれども、大した公約ではないというところにつながっていったんではないかと、あえて申し上げればそのようにも思うわけですが。
 したがって、もう一度、この二・五兆円を活用しての第二次補正を作り上げていく過程の資金の流れの、どのように改善していったらより分かりやすくなり、さらには、大変不透明なものがここにおる委員始め国民の皆さんにも分かるような形、縦割りでそういうものが示されてくるとなかなか分からぬですよね。やっぱり決算ですから、横でずっと並べて、ここにはこういう返さなきゃいけないもの、ここにはこれだけの借金、ここにはここ、こうこうという縦割りだけで示されたって、それつなぐのって物すごく私も時間が掛かりました、理解するのに。
 したがって、その辺をどうしていこうとされてみえるのか、そこのところに焦点を当てて御答弁をいただかぬと、私には全く理解できません。
#126
○国務大臣(塩川正十郎君) おっしゃるのも当然でございまして、なかなかこれは難しい。私も随分勉強しておるんですけれども、なかなか頭が悪うて十分な理解はできていないんですけれども、それでも一応こういうことだと私は思うておるんです。
 今の官庁会計というのは現金主義会計なんですね。つまり、現金がどう動くかということだけでいわゆる予算を作り決算を作っておる。現金主義会計というんですか、そういうことになっております。
 ですから、負債と資産との見返りというものの関係がきっちり出ておらないんです。ですから、金を使ったらマイナスになってきて、しかし資産が残っておるものが全然決算上にも出てこないという、こういう仕組みになっておるんです。ところが、企業会計はそうじゃございませんで、支出したものが必ず財産として出てくる、収入したものが出てくる。ですから……
#127
○佐藤泰介君 企業会計言っているわけじゃないです。国の方を分かりやすくするように……
#128
○国務大臣(塩川正十郎君) いや、だからそれを説明するのに、だから話も聞いてくれなきゃ、あんた。そうでしょう。ですから、金銭中心にしておる、金銭の支出を中心にして──嫌ですか、もう。それだったらもう私説明やめます。(発言する者あり)
#129
○佐藤泰介君 企業会計と比較して分かりやすくじゃなくて、今の政府のそういう仕組みをどう改善したら国民や我々に分かりやすくなるかということで。
#130
○国務大臣(塩川正十郎君) 企業会計にしたら……
#131
○佐藤泰介君 それで企業会計のようにすればいいということなんですか。(発言する者あり)じゃ、私もここに座っておればいいんですか。
#132
○副大臣(小林興起君) 大臣の説明を補足させていただきます。(発言する者あり)いやいや、補足説明を聞いてから、一体でございますので……(発言する者あり)
#133
○委員長(中原爽君) それじゃ、席へお帰りください。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#134
○委員長(中原爽君) それでは、速記を起こしてください。
 ただいま理事者の討議によりまして、塩川財務大臣に再答弁をお願いをいたします。
#135
○国務大臣(塩川正十郎君) 一言で言いまして、私は、現在の官庁の現金中心の、現金主義会計だけでは分かりにくいから、ですからこれを企業会計に変えていくことが一番の根本だということを説明しようとしておるのにもう要らぬ要らぬと、こうおっしゃるから私はもうやめたようなことですが、私も不親切でした、説明は。謝りますけれども、そういうことをしなければ分からないんです。
 私は、今の企業会計です、いや、公営企業とかですね、それから学校法人もそうでしょう。学校法人も先生方見られてなかなか分かんないと思うんです。それは、明治以来、官庁会計でずっときたものですから。これは構造改革の一つとして是非取り組んでいきたい。そうすると決算書なんか一般の国民見てもすっと分かってくるようになると。私、それ急がしている。
 そのために、今、財務省の中に公会計の部署を作らしまして今鋭意やらしておりますが、もっとスピード上げろと、上げて早くやるようにしろと、そして、そのための一つの試算と、試しとしてですよ、私は、特別会計なんかですね、今三十五か六ありますね、あの特別会計を一回企業会計に変えたらうんと分かりやすいと思うております。そっちの方をまずやって、それから公社公団ですね、これなんかでも企業会計に変えさす、その上でさらにはその本体であるところの国の予算もそれに変えたいと。年次を急がしてやりたいと思うておりますので、御支援を逆にいただきたいと思います。
#136
○佐藤泰介君 それじゃ、今言われた方向で、一〇〇%満足した答弁ではありませんけれども、早急に分かりやすい行財政の会計が示されるように要望をいたしておきますけれども、十何年と言われましたけれども、できるだけ前倒しをして改善を図っていただきたいと思います。
 それで、次の質問に移らせていただきますが、あの三十兆円の話ですけれども、もう一つ、私は交付税特別会計の隠れ借金というものについて伺いたいと思います。
 もう一つ大きな隠れ借金として、地方公共団体が受ける地方交付税の財源不足を埋める交付税特別会計の借入金があります。一般会計で国債発行を抑えても、国民の注目を浴びにくい特別会計で借入れを行っていれば財政は実質的に改善したことになりません。このことが問題を先送りして将来の地方財政の余裕をなくし、国や地方を苦しめることになるのです。
 交付税特別会計では、平成三年度には六千七百億円余だった借入金が、十年後の十三年度にはその六十四倍にも当たる四十二兆六千億円に急増しています。そのうち十四兆円が国負担の借入金であります。さすが、これは問題であるとして借入金は廃止する方向で制度改正が行われました。が、十三年度は、借入金の償還を十九年度以降に先送りした上で更に正規で四兆円以上の借入れが行われ、目標が守られておりません。
 十五年度当初予算において、ようやくこの借入金を原則として廃止し、国の負担分については一般会計から全額繰り入れるようにしました。一方、地方負担分については、特例地方債を発行して補てんすることにしました。
 しかし、この特例地方債の元利償還費については将来の交付税で全額面倒を見ることとなっており、タコが自分の足を食べるように将来の交付税を先食いしていることにはほかなりません。したがって、このような特例地方債により財源不足を埋め合わせても、従来に行っていた借入金と同じ、抜本的な解決にはなりません。
 加えて、私が調査した十三年度、十三年度に限って新たに発生した隠れ借金は、先ほどの改革推進公共投資二兆五千億、これは隠れ借金と言われるのかどうか分かりませんが、私は隠れ借金だと思っております。交付税特別会計の新規借入金二兆一千六百三十六億円、交付税特別会計に繰り入れる予定だったものを十九年度以降に先送りしたものがあります。通常収支不足分の借入金の償還金七千九十一億を繰り延べしました。二つ目の借入金、恒久的減税分の償還金千二百十六億円、そしてその他、繰り延べしたものとして十三年度以前に、十三年度に一般会計から特別税、特別会計に繰り入れることを約束していたものと十三年度に新たに繰り入れることを約束したもの、合わせて五千二百十一億円、合計六兆百五十四億円となります。国債発行三十兆円枠の公約は、私は、これで破られて、破られたものであり、実質的にはこのように見せ掛けであると思っております。
 したがって私は、十三年度の国債発行枠は、この隠れ借金を入れれば三十六兆百五十四億円であると言えると思います。これも大した公約ではないと言われるのでしょうか。
 国の財政事情を改善するためには、私も先ほどの議論の中で少し申し上げましたけれども、隠れ借金は論外として、国債発行額や特別会計の借入金といった縦割り的な債務管理、情報開示では不十分で、国の一般会計、特別会計と地方債務を総合的に管理し、決算においてこれらを積極的に情報開示していくことが、企業会計を云々するよりも、それ以前に、情報開示していくことが国民に対する説明責任を果たすことになると考えますが、このことに対して総理の所見を求めます。
#137
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 特別会計を含めた情報開示、これは基本的に賛成でございます。
 また、私の十四年度三十兆円枠を堅持する方針につきましては、これは現行の制度を前提にして、一般会計の分野に述べたわけでございます。当然、特別会計等問題点が多いのは承知しておりますし、これから改善措置を講じなきゃならないと思っていますが、三十兆円枠の方針があったからこそ、かなりの分野において重点的な歳出の見直しができたと思います。
 その際にも申し上げましたけれども、経済は生き物である、経済状況によっては大胆かつ柔軟に対応するということも言っているはずでありますし、民主党が三年間法律で三十兆円枠を縛れと言うことに対しても、私は、柔軟に対応する必要があるからその法律で縛ることは賛成できないということをはっきり言ったはずでございます。
#138
○佐藤泰介君 じゃ、ちょっと時間がなくなりました。またこの問題は時間があったらやらしていただくとして、ちょっと私、教育のことについて総理にお尋ねをしたいと思いますので、話題を変えさせていただきます。
 総理は、最初の所信表明の中で米百俵の話をされました。その後、教育関係者から多くの教育論よりもこの話に感動したと評価を受けたと、総理はこのように話をされたはずですね。それも御記憶があると思います。
 今現在、この米百俵の精神は総理の教育行政の基本理念と今も考えてよろしいでしょうか。
#139
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この米百俵の精神は教育理念だけではないと私は思っております。あの幕末の貧困にあえいでいた時期に、目先の米百俵を食いぶちのために、飢えをしのぐためにみんなで分けるということよりも、もっと将来を見て、人材育成のために今は我慢しようじゃないかと。この米百俵を分けたら数日か一週間でなくなってしまう。それよりも、将来、立派に国の再建を期す人材を育成するために使う方法がないかといって、当時の長岡藩の家老的存在でありました小林虎三郎が多くの藩士の反対を振り切ってこの米百俵を売ってしまって、その資金を元に学校建設費用に充てたという話でありますので、私は、この米百俵の精神は教育だけじゃない、目先のことにとらわれないで、将来より良くしようとする資金に使おうではないかということを教えた逸話だと思っておりますし、外国の首脳と会って、発展途上国の方々が貧困にあえいでいると、何とか資金援助してくれないかという、そういう話に対しまして私はこの米百俵の話をしますと、大変いい話を聞いたと。貧困解消、お金も大事だけれども、もっと大事なことはその国づくりのために働いてもらう人材を育成することだということを言いますと、熱心に耳を傾けてくれます。
 また、日本が資源がほとんどないのに今日まで発展できたのも、教育に対して国民が理解を示し、すべての子弟が教育を受けられると。発展途上国に行きますと、子供は勉強しなくていい、働く方が大事だと言って、学校に行かせない国もある。そういうことではないと。目先のことでなくて、将来を担う人材をつくるためにも是非とも教育を重視していただきたいという話をしているわけでございますので、私はこの精神というのは、単に教育だけじゃない、国づくりの面においてもいろんな人間の生き方においても、目先だけにとらわれないで、将来のことを考えながら対処をしていかなきゃならない、そういう貴重な話だと受け止めております。
#140
○佐藤泰介君 私も当初は教育理念の例えというふうに理解をして聞きました。また、多くの教育関係者もそのような気持ちで聞いたんではないかというふうに思っておりましたけれども、教育理念だけではなくてそういう総合的な痛みにも耐えていく部分だということを、最近そんなことを感ずるようになりました。といいますのは、米百俵以降、総理から、教育に関することについての所信なり教育をこうしていこうという話が、あの米百俵以降、私が聞き漏らしているとするならば別ですけれども、ほとんどそういう発言がないことに、私は、これからの二十一世紀、教育の世紀だとも言われている中で、非常に残念に思っていましたので聞きました。
 したがって、これは教育理念だけではなくて、痛みにも耐えてこれから頑張っていくんだと、構造改革の部分も掛け合わせた言葉だという答弁、私にとっては教育充実と言っていただくのは期待をしたんですけれども、総理の立場も理解をいたします。しかし、これまで歴代の総理が教育は未来への先行投資だということも繰り返しお述べになっておみえになったというふうに思いますが、この部分は、この米百俵の中には教育は未来への先行投資という部分も含まれているというふうに理解さしていただいてよろしいでしょうか。
#141
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、米百俵の精神を言う前から教育の問題についてもいろいろ発言してまいりました。
 具体的な例を挙げれば、なぜ習熟度別授業がいけないのかと。これはもっと進めるべきだということを早くから提唱しておりますし、現在それが進んでいると思います。学校において、授業が分からない生徒にとって、分からない教室に出向かうほどつらいこと、面白くないことはないと思っております。また、優秀な生徒にとっては、分かり過ぎるぐらい当たり前の授業をやられたら、もっと先のこと、進みたいと思うのも、これまた無理からぬ気持ちであります。スポーツの世界では、江本さんいらっしゃるけれども、もうサッカーでも野球でも水泳でも、習熟度クラスなんて大人も子供も当たり前なんです。泳げる人は、泳げない人と一緒にやりましょうといったら、泳げない人はつらい、泳げる人は面白くない。野球だってそうです。投げ方まで知らないのと、江本さんみたいに名ピッチャーが投げて一緒にさせられたら、こんな面白くない授業ないでしょう。
 スポーツの世界では既に習熟度編制が行われて、大人も子供もやっている。だから、学校でも少しは習熟度別クラス編制というものを考えていいんじゃないかと。分からない人には分かるまで教えろと。それは、何も四十人学級、三十人編制にこだわらない。分からない人はこの一定の段階を進んで上の段階に進めるように丁寧に教えることが必要だと。優秀な人はもっと先に進むようなクラス編制が必要じゃないかと。いわゆる習熟度別、これを早くからやれと言うけれども、こういう問題に対しても平等精神を、反するといって反対した人がたくさんいるでしょう。ようやく分かってきた。こういうものを進めている。
 現在においても、特区で、学校で小中一貫教育とか、あるいは公立学校で、この地域だけに通っちゃいけない、もっと学区を開放していろいろ学校の特色を出してもいいんじゃないかというような教育も進んでいる。
 なおかつ、今年の施政方針演説でもはっきり言っているんです。日本はすべて学校に行って教育を受ける制度を取っている。なおかつ、今、失業せざるを得ない、予期せぬ出来事で親を失った、学費を出せないけれども勉強したいと意欲のある生徒に対しては奨学資金制度を充実して、意欲のある人は全部教育を受けられるという制度を拡充していこうということをはっきり施政方針演説で述べている。
 私は、そういう意味において、教育を重視するという姿勢には賛成でありますし、これからも日本の発展の基盤であるすべての人が教育を受けられる体制を取り、なおかつ高度な教育も受けられるようないろいろな施策というものが必要ではないか。そして、落ちこぼれのできないような、だれもが学問の楽しさを感ずることができるような、教師の質の向上、クラス編制、地域の協力、そういう点も必要じゃないかと思っております。
#142
○佐藤泰介君 時間が来ましたけれども、江本議員にお許しをいただきましたので。
 この後、義務教育国庫負担問題、その他教育問題について文科大臣の方にも予定をさせていただきましたが、時間がなくなりました。質問できないことをお許しをいただきたいと思います。
 熱を込めた総理の教育論聞かしていただいて、感動したとは言いませんけれども、大変これから議論をしていきたい部分が多々中にあったように思いますので、これからも機会をいただいて、今言われた部分の、これからの二十一世紀の教育の在り方について議論する場が持てれば幸いだというふうに思っております。
 最後に一つだけ聞かせていただきます。
 平成十五年、教育に力を入れていくと言われましたけれども、平成十五年度国庫負担補助金の削減総額は二千三百四十四億円でありますが、そのうち二千百八十四億円、九三%が義務教育国庫負担金です。小泉内閣は国庫補助負担金、交付税、税源移譲の三位一体の税財政改革を唱えておりますが、全体像は全く見えておりません。そのような中で、金額が大きく、見た目の成果が上がるという理由から義務教育国庫負担金を取り上げているように私には思えます。義務教育国庫負担制度の存続、堅持等に関する意見書が延べ七十六都道府県、七百七十九市区町村から参議院に提出されております。地方自治体は義務教育の財源確保に不安を抱いているのだと私は思います。
 義務教育国庫負担制度の意義及び義務教育の財源確保について最後に総理の御見解をお伺いし、私の質問を終わります。
#143
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは義務教育国庫負担だけの話じゃないんです。地方にもっと裁量権を渡そうじゃないかという点も考えなきゃいかぬと。
 国が教育に対して必要な資金を手当てするのは当然であります。同時に、地方に対して、もっと地方全体の財源の中で、国がこのお金は教育費だけに使わなきゃいけませんよと、教員だけの給与に使わなきゃいけませんよということから、もっと地方の教育の重視の在り方について地方の自主権を与えていいのではないかということから出た議論でございます。
 当然、補助金、交付税、税財源、地方の一体の中で一つの地方にもっと裁量権を与えようということから出てきたわけでありまして、今後、この問題につきましては、私は、地方の意見も聞きながら、また総務大臣が、現在、補助金と交付税と税財源三位一体で改革の芽を出そう、改革の方針を出そうということで鋭意取り組んでおりますので、今後また議論する問題であると思っております。
#144
○佐藤泰介君 法案も出ております。今後、十分これは議論をしていきたいと思います。総理の認識は大変私は違っていると思います。今の状況でいえば、各県に義務教育の格差を生ずること、先ほど習熟度別いろいろ言われましたけれども、各都道府県に十分な国庫負担が打たれない限り教育に、各地方自治体に格差が出てくることを大変危惧をいたしております。
 以上です。ありがとうございました。(拍手)
#145
○委員長(中原爽君) 関連質疑を許します。江本孟紀君。
#146
○江本孟紀君 江本でございます。
 本日はこのような委員会に発言をさせていただくことになりましてありがとうございます。これも決算委員会の皆様、そして我が党では川橋委員始め理事の皆さん、自民党の理事の皆さん、本当にありがとうございました。めったに日の目を見ないものですから。やっと場面がやってまいりました。つたない質問ですけれども、ひとつよろしくお願いします。
 まず冒頭に、凶刃に倒れ無念の死を遂げられた前衆議院議員の石井紘基衆議院議員は、生前、決算の重要性を次のように説いておりました。我が国では税金の使い方や配分には血道を上げるが、その金がどう使われたか、つまり決算にはほとんど無関心である。決算がなくても予算が組める。決算の結果が予算に影響を及ぼさない国会では、四年前の決算が行われなくても何ら不都合はないというのが我が国の現状なのである。国の決算がおざなりにされている理由はただ一つ、税金の本当の使途を国民に知らせることができないからなのであると、こういうふうに説かれております。
 事細かなことについては、質問は私はできませんけれども、私はこの石井議員のような専門家ではありませんので、ひとつ総理、分かりやすい答弁をお願いいたしたいと思います。
 まず、平成十三年六月二十五日に財務省が出されました国債及び借入金並びに政府保証債務現在高によれば、国と地方の借金を合計すると七百八十兆円だということでございます。今はもっと増えていると思いますけれども、総理、こんなに借金が増えたのは原因は何だと思われますか。
#147
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、民主主義の国では多かれ少なかれ、いかに国民の要望にこたえるか、選挙で各政党、各候補者はいかに有権者の心をつかむために努力するかというと、いろんな要望にこたえて、拒否するよりは何とかやってあげましょうと言うのがはるかに効果的だとだれもが感じていることであります。
 そうなりますと、無理の中でもやりくり算段してやってあげましたと言うと、各地域の人、有権者の人は皆喜ぶわけであります。しかしながら、すべての政策は税金の負担があって初めてできる。一方、増税はほとんどすべての人が反対だと思います。減税は賛成。ということから、減税しますよと言うと拍手喝采、増税しますよと言うとこれはもう駄目ということになりますから、隠れ借金のみならず、借金というのは今痛みになりませんから、将来返しますよと、今痛みがありませんから。その借金を財源にして施策をすると、ああ、今はいいなと。しばらくしたら返しますよと言うとまた選挙が来る、また同じことを繰り返す。で、だんだんだんだん増えていったと。気が付いたらこのような借金財政になっちゃった。今、借金を返すことに苦しんでいる、こういう時代でありますので、私は、常に財政という問題、国民の負担なくしてあらゆる施策は実行できませんということが、これから国会におきましても大変重要になってくると。
 また、有権者に対しまして、選挙民に対しましても、こういう厳しい状況でも、負担なくして施設を作ってくれ、サービスをしてくれという要求は強いわけであります。地元の負担よりも国庫で負担しろということは、公費で負担しろということは、税金で負担する話なんですよ。そうすると、国庫で負担してくれたものは、地方にとってはこれは大歓迎、自分たちは負担ないと。しかし、いずれは国民に返ってくる。
 そういう点も踏まえて、私は、この程度の税金でどの程度の施策ができるかという厳しい負担と給付の問題というのはますます重要になってきていると認識しております。
#148
○江本孟紀君 まあその程度の説明は私でも分かるんです。
 まず私がここでお聞きするのは、やっぱり決算委員会ですから、恐らく借金が増えた原因の一つにやはり決算、これをおろそかにした結果ではないか、そういうものが恐らく私は積み重なったものではないかなというふうに思っております。それはある程度の借金は仕方がないと思います。
 よく我々、巷間、町の中では、どうも年度末になると道路工事が増えてくると。またどうでもいいような道路を掘り返しているんじゃないかというのがもうこれ随分昔からみんな言われて、最近はもう町の人もごく当たり前のように思ってきたと思うんですね。しかし、それではいけないわけです。やはり無駄をなくして、そういった単年度決算でやる予算を使い切るみたいな制度というのは、やはり私はこれは考えなければいけないんではないかということを私は思っております。
 平成十三年度は、財政法第六条の剰余金がなかったどころか不足したということですけれども、過去に剰余金が出た場合でも特例法を隠れみのにして国債などの償還に充てなかったという指摘があります。複雑な会計処理を駆使して、税金の使い道の検証を恐らく困難にしているのではないでしょうか。
 そこで、我がと言ってはあれですが、参議院の片山大臣にお伺いいたします。
 総務省は、税金の使い道の検証として行政評価局というものを創設されました。これは、多分すばらしく、大臣のことですから、機能させていると思いますが、その行政評価局の役割と、そして会計検査院との協力関係、これについて少しお答え願いたいと思います。
#149
○国務大臣(片山虎之助君) 今の行政評価局は前の行政監察局なんです。これは総務庁ね。総務庁にありまして、内閣の中の、政府の中の行政監察をやるものが、去年の四月から政策評価法、行政機関の政策評価法というのが施行になりまして、通ったのは一昨年ですけれども、そこで今までの行政監察を政策評価と行政評価・監視の二つに分けたんですよ。
 この政策評価というのが新しく始まったんです。まだ一年になっておりませんから、ややトライアルなんですよ、まだ。しかし、これが本格的に稼働すれば、これは決算とタイアップをして、無駄だとかいろんなことが、不適正なことだとかということが私は変わってくると。
 政策評価というのは一次的には各省がやるんです、各省が。やったものを私どもの方で客観性の担保をするための二次評価をやるんです。各省にまたがるような仕事ですよね。ODAなんかもそれに近いですし、研究開発もそうでしょうけれども、公共事業もそうですが、そういうものは私どもの方が横断的にやると。これは二次評価なんですが、基本的には各府省が自分で自分を評価すると。自分で自分を評価すると、これなんですね。これはやっぱり政策や施策や事業がちゃんとやっているかどうか、適正かどうか、選択や執行や後の後始末が、こういうことをやってもらうと、こういうことなんですね。
 会計検査院の方は、だれかおられるのかもしれませんが、これは名前のとおりですよ。会計、経理の検査をやると、こういうことですね。ただ、会計検査院は、これは内閣から独立していますから、独立した憲法上の機関が会計検査の適正を担保するために検査をやると。私どものは行政機関の中でまず自己評価をやって、それを私どもの方が担保評価をやって、こういうことでございまして、連携せにゃいけません、連携せにゃ。
 そこで、去年から会計検査院と私どもの方の行政評価局が連絡会を開いて、お互いに連携してやっておりますが、今後はそれの上に、財務省さんが予算執行のいろんな調査もやっておりますので、そういうことを全部今度連携をして、私は総合的にやった方が効果もあると思いまして、正に決算委員会のいろんな御指導にも沿うゆえんだと、こう思っておりますので、十分検討してまいります。
#150
○江本孟紀君 まさしく、これは今後大変重要な問題だと思いますので、大臣にはひとつ頑張っていただきたいと思います。
 石井議員は、特別会計、それから財政投融資、補助金の三つを利権財政の御三家というふうに呼んでおりまして、そして決算の重要性も説いておりました。財政の出口の検証こそが最も重要だと思います。
 そこで、総理にお伺いいたします。
 決算の方法を抜本的に改め、もっと迅速に審議ができるよう方策を講ずべきだというふうに思いますけれども、決算が予算に反映できるようにすべきか、また総理は決算審議のあるべき姿、どのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
#151
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今日の決算委員会も、決算の重要性を認識しなければならないという点から、このように予算委員会審議の最中におきましても全閣僚出席の下に行われている。やはり、今までの石井議員の警鐘といいますか指摘のみならず、決算を重視して、この決算の評価というものを次の予算編成に生かさなきゃならないという趣旨で考えなければいけないと思っております。
 そういう点については、私は、基本的にこれからも決算委員会審議、この重要性を生かすような予算編成、予算執行がなされるべきだと思っております。
#152
○江本孟紀君 是非とも、この決算審議を充実した国会運営にしていただきたいと思っております。
 それでは次に、先ほども北朝鮮のミサイル問題等がありましたけれども、今そこにある危機という観点から、ここからは幾つかお尋ねをさせていただきます。
 国会議員も含めて国会は国民の不安を取り除くということがあると思うんですけれども、そこで、今、国民が不安を感じているであろうということを三項目に絞り、御質問をさせていただきます。一つ目は恫喝外交を繰り返す北朝鮮の動向、二番目は医療費の問題、三番目は多発、凶悪化する外国人犯罪についてお尋ねをさせていただきます。偶発的に、質問を通知しておりませんけれども、ひょっとしたら聞くかもしれませんので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 まずは、北朝鮮情勢とミサイルの脅威について総理にお伺いをいたします。
 総理は、備えあれば憂いなしと、日本の防衛についても発言をされております。今、正に日本の備えが問われているときではないかと思います。対話による外交が手詰まりとなった北朝鮮は、原子炉を再稼働させ、NPTからも脱退し、更には対艦ミサイル、シルクワームを日本海に向けて発射をいたしました。先ほども、恐らくそれと同じようなものが飛んできたのではないかというふうに思っております。そして、その発射する前に、北朝鮮はどうもミサイルの発射を通告するみたいな不穏な動きをずっと続けてまいりました。
 国際社会から孤立した独裁国家が自暴自棄に陥り、更にエスカレートした行動に出る可能性というのは、今日の行動を見ても、一連の動きとして見逃すことができないではないかと、このことを踏まえてのんびり静観する場合ではないのではないかと思います。
 そこで、総理にお伺いしますけれども、もし日本全国にこの射程距離と言われておりますノドンが飛んできたらどういたしますか。
#153
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 飛んできたらという仮定の質問でございますが、日本は必要最小限度の防衛体制を取るということで、足らざるところはアメリカとの日米安保条約を結んで日本の平和と安全を確保するという政策を取ってまいりました。今もこの考えには変わりありません。
 飛んできたら、ノドンが飛んできたらどうなるかということは北朝鮮が一番分かっていることじゃないでしょうか。これが日本への攻撃とみなした場合は、アメリカは自分の国への攻撃とみなすとはっきり言っています。これは大きな抑止力になっているんです。それを北朝鮮は間違えるようなばかなことはしないと思っております。と同時に、日本は日本でできること、自らの国は自らで守ろうという意思と決意を示す。そして、もし一朝事があった場合にはきちんと対応できるような法整備、これが必要だと思っております。
 具体的に、ノドンの射程距離とかそういう具体論につきましては、私よりも石破長官の方がよく御存じでありますので、補足があったら石破長官に答弁をいたさせます。
#154
○江本孟紀君 石破長官には後ほどまたお聞きいたしたいと思いますが、私は決して、何というんですか、危険なものを誇大化して人騒がせをするというものではありません。しかし、九九年に韓国に亡命した北朝鮮ミサイル部隊の上尉が雑誌のインタビューで次のように答えているのを読みますと、本当にこのままでいいのかなと思います。
 ちょっと紹介をいたしますと、日本にとっての脅威はテポドンではなくてノドンミサイルであるとした上で、皇居など日本列島内に照準が合わされているのはノドンミサイルだと。ノドン一号の場合、目標物と着弾点の誤差は半径で五百メートル。実験は一回で成功したのだと。弾頭自体の威力にもよるが、ある地点に着弾すれば、その地点から直径一キロメートル以内のすべての生物を消滅させることができると証言をされておりますが、これはまあ本当に信憑性を問われればどうかなということもあると思うんですけれども、しかしこういった情報によって、国民の意識といいますか、世論調査でも五三・二%が北朝鮮の攻撃を危惧しているというような結果が出ております。
 日朝平壌宣言で総理も北朝鮮へ行かれましたから、きっとそのときにいろいろお話をなさったと思いますが、私はそういうこの不安な状況を見て、ちょっと心配してあえて総理にお聞きするんですけれども、金正日さんとホットラインというのはございますか。
#155
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ホットラインというのは、極めて友好な関係が維持された場合に敷設が可能かどうかという議論であって、今まだ北朝鮮とは国交正常化は成っていないんです。そういう状況にないものですから、ホットラインを結ぶように将来友好的な協調関係になれればいいんですけれども、今はとてもそういうことを考える時点ではないと思っております。
#156
○江本孟紀君 ということは、やっぱり不安な状況であるということだと思いますが、それは国民の多くが、ちゃんとそれはホットラインもあって、そういう不安を取り除けるような関係を作ってほしいと。これはもう皆さんがどなたでも思うことでありますので、総理のそういう面でもリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 次に御質問をいたします。石破長官にお伺いいたしたいと思います。
 長官とは、拉致議連とか新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会などで御一緒させていただいておりますが、お話はしたことはありませんけれども、長官の日ごろの御発言とか、そういったものは大変賛同するものがございます。しかし、長官という立場になって、ちょっと我々と一緒にやっているときと少しトーンが落ちております。落ちておりますし、発言が慎重になり過ぎていると。これは大臣になれば当然ですけれども、しかし今日はここだけということで、思い切り、恐れず、マスコミも恐れず、びしっと国民の不安を取り除くために答弁をしていただきたいと思います。問題があっても、それぐらいは乗り切っていただかないと、防衛庁長官としては私は資格がないんじゃないかと思います。
 平成十三年に発行された「日本の防衛」という冊子がありますが、この中に「弾道ミサイル防衛に関する日米共同技術研究」という項目があり、その中に、我が国の弾道ミサイル対処を想定したシステムを保有していないという現状を踏まえると、弾道ミサイル、BMDですね、は専守防衛を旨とする我が国の防衛政策上の重要な課題である。また、BMDは純粋に防御的なシステムであり、専守防衛という政策に適することから、我が国の主体的取組が必要であるとの認識の下、これまで検討を行ってきたと。ここまではいいんですが、問題はこの後ですね。現段階において我が国として具体的な装備の導入を判断する段階にはなく、システムの現実に必要な要素技術の検証などを行うことが適切であると書かれてあります。
 具体的な装備の導入を判断する段階ではないということですけれども、石破長官、現在も防衛庁の考えは変わらないのでしょうか。
#157
○国務大臣(石破茂君) お答え申し上げます。
 これは、昨年の十二月にアメリカで新しくミサイル防衛システムというものを配備するという発表がございました。私どもは、これを大きな意義のあるものと考えております。
 すなわち、今までは、そんなこと言っても、いつも答弁申し上げておりますとおり、マッハ二十で落ちてくるわけですね。それに対して地上から迎撃ミサイルで当たる、そんなことがあるんだろうか、半信半疑みたいな方が多かった。そして、一体それには幾ら掛かるんだろうか、全然分からないという人も多かった。しかし、それが現実になってきたということであります。それが我が国の、しかしながらこれが、自動車買ってきたりトラック買ってきたりするのと訳が違いますから、相当のお金が掛かるものです。そして、陸海空のシステムに相当の影響を与えるものです。そして、法律をどのようにするかということもあります。納税者の御負担に堪えるかということもあります。そういうようなことをすべて考えてみて、安全保障会議の議を経て決せられるものだ。しかし、それが夢物語とか幾ら掛かるか分からないということではなくて、それが現実問題としてアメリカ合衆国において配備されるようになったということ。
 もう一つは、先ほど来委員が御指摘のように、米ソ冷戦当時は弾道ミサイルなんというのはアメリカとソビエトしか持っていなかった、それを四十五か国も四十六か国も持っているということを考えますと、このことをどのように考えるかということは政府として大きな責任を有している。そのことについての知見を、私どもは安全保障会議の議を経て決定をする、知見を提供し決定する、そういうような時期であろうというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、これは安全保障会議の議を経て決せられるものであるというふうに考えておるところでございます。
#158
○江本孟紀君 私は御質問するのは、国民が今非常に不安を持っておると、だから防衛庁としてどのような体制を取っているかということを、今日はテレビですので分かりやすく説明していただきたいということですね。非常にマニアックな兵器の用語とか出てきてもなかなか分かりにくいと思うんですね。これは外交防衛委員会でもこういうことは議論されていると思いますけれども。
 そこでもう一つ、防衛庁は、海上配備型システム、SMDの四つの主要構成品の設計及び試作に必要な経費として、平成十一年度に九億六千万、平成十二年度予算に二十億四千八百万、十三年度予算に三十七億八百万を計上されたとされておりますけれども、この委員会は平成十三年の決算を論じる場でございますから関連してお伺いするのですけれども、今年度も含めると相当な金額を投入をしていることになります。これについて、成果と今後の見通しをお尋ねします。
#159
○国務大臣(石破茂君) これ、委員御指摘のように、専門用語がいろいろ飛び交ってよく分からないのだろうと思います。いずれ外交防衛委員会等で、お許しをいただければ図を使って御説明をいたしたいと思っておりますが、例えて言いますと、ミサイルは三段階に分かれます。つまり、最初は地球の引力に逆らって上がっておる段階、これをブースト段階というふうに申します。そして、地球の引力に引っ張られて落ちる段階をターミナル段階というわけですね。そういたしますと、その真ん中をミッドコースというふうにいうわけです。この上がっているところを落とす、そして中間段階で落とす、最終的な段階で落とす、その三つに分かれます。
 今、委員御指摘のように、日米でやっておりますものはその中間段階で落とすというものであります。それも陸上配備型と洋上配備型とございますが、洋上配備型を目指しておるわけであります。
 これ、委員もう既に御存じのことでありますが、このミサイル防衛システムというのは、何も日本とアメリカだけでやっておるものではございません。アメリカとドイツもやっています。アメリカとイスラエルもやっています。
 そして、アメリカ全体のシステムの中で、日本とアメリカがやっているのはそのうちのごく一部です。アメリカは、例えばボーイング747を使って地球の引力に逆らって上がっているときにレーザービームで落とすような、そういうものもやっています。最終段階で落とすのもやっています。私どもとアメリカがやっておりますのは、その中間段階で落とすというものにつきまして、いろいろなモーターでありますとか、赤外線で追尾するような装置でありますとか、それを覆う覆いでありますとか、そういうものについて研究をいたしておる。その点で、アメリカがたくさん持っておるもの、つまり全部が上がる段階で落とせればいいのですが、どうしても撃ち漏らしというのは出てきます。ですから、いろんな段階でそれを考えていかねばならない。そのうちの一部について日米で共同研究をしておる。その額は今、委員御指摘のとおりでございます。
#160
○江本孟紀君 その問題を含めて、米国が日本政府に対して、ノドンには十分対抗可能であるとしてイージス艦に搭載するスタンダードミサイル、SM3の導入を再三打診しているとか、それからPAC3、要するに湾岸戦争で有名になったパトリオットですね、ペトリオットと言うんですか、が配備可能との報道がありましたが、それはもう一つどんなものかというのをお聞きしたいと思います。
#161
○国務大臣(石破茂君) これは先ほどもお話を申し上げましたが、PAC3というものあるいは洋上配備型のものというのは、いわゆるミッドコース、真ん中の段階あるいはターミナル段階、落ちてくる段階、それぞれの段階で撃ち落とそうというものであります。アメリカが構想しておるものの中の一部の中核を成すようなシステムであるというふうに承知をいたしております。
#162
○江本孟紀君 そういった意味での、このミサイル防衛をしながらこれからのそういう危機に対応するというシステムを作る上にも、これは相当な予算も要ると思います。
 そういう中で、防衛庁の構造改革や予算の配分を変える必要性が、これはもう世界情勢の変化の中で相当議論されたと思いますが、今後、自衛隊の陸海空の編成と比重は今後どういうふうに変わっていくのか、それから自衛隊の将来像について少しお聞かせください。
#163
○国務大臣(石破茂君) これはいろいろございますが、大きく分ければ二つあるだろうと思っています。
 一つは防衛力の在り方をどうするかということです。つまり、私どもは国民の皆様方の税金をいただきまして航空機を持ち、艦船を持ち、戦車等々を持っておるわけであります。それが今の脅威に本当に適合したものであるのかということは常に見直していかねばならないことだというふうに考えています。
 例えば、今の新しい、かぎ括弧付きですが脅威と言われるもの、だれがどこでいつからどのようになぜやられるのか分からないというような、そういうようなものに対応し得るものであるのだろうか。いわゆるテロというようなものに対応し得るものなのだろうか。米ソ冷戦期の防衛力の在り方というものを平成七年の新しい大綱において相当見直したものでございますが、その見直しは不断に行われねばならないだろう。何よりも、私はよく申し上げることでありますが、納税者の御負担にちゃんとこたえるような防衛力でなければいけない。単に飛行機があり、単に戦車があり、単に護衛艦があるということではなくて、本当に納税者の御負担にこたえるような装備であり運用でなければ駄目だということで、決算委員会の御指導をいただきたいと思っているわけであります。
 もう一点は、これも委員御存じのことと思いますが、陸海空を統合して運用するということを真剣に考えていかねばならないということであります。
 例えば、防衛庁長官を補佐するというのは、今、陸海空、それがばらばらに行われております。陸なら陸で全部完結するとか、海なら海で全部完結するとか、空なら空で全部完結するとか、そういうことであればそれでもよいわけでありますが、恐らくこれから先は陸海空いろんなものが混在した、そういうような事態が生起をするだろう。そのときに陸海空ばらばらにやっていて本当に的確な対処ができるのかといえば、それは決してそうではないであろうということであります。
 もちろん、今でも統合という概念がないわけではありません。ないわけではありませんが、あえて便宜的に原則と例外という言葉を使えば、それは例外に属するものであります。今後はそれを統合運用というものを原則としよう。例えて言えば、統合幕僚長、今の統合幕僚会議議長というのではなくて。単なる議長さんですよね、位も物すごく高いんですけれども、代表権なき名誉会長なんて言われることがありますが。そういうのではなくて、本当に統合幕僚長というものを通じて私を補佐していただく、防衛庁長官を補佐していただく。そうでないと陸海空ばらばらにやってしまうことになりはしないか。
 もっとも、この悩みは日本だけではありません。どの国も悩んできたことであります。しかし、これが納税者の御負担にこたえる、国民の御負託にこたえるためにはセクショナリズムを排していかなければ駄目だというふうに思って、現在そのような方向で決定を見、更なる検討を急いでおるところでございます。
#164
○江本孟紀君 次に、緊急事態が起きた場合の救援体制について、鴻池防災大臣にお伺いいたします。
 北朝鮮のメディア辺りは東京を火の海にしてやるというようなことを言って報じているものがありますが、自然災害は大臣の範疇で緊急事態は内閣官房の担当だということでございますけれども、緊急事態の際は防災大臣はどのような役割をされるのでしょうか。大臣個人として、今のような話の連続として、このミサイル攻撃を受けた場合の、ミサイル攻撃を受けた場合の想定はされたことがございますでしょうか。
#165
○国務大臣(鴻池祥肇君) 江本委員御高承のように、私の役目は国務大臣として当然国家の緊急のときには体を張らなきゃいかぬということは承知しておりますけれども、防災担当大臣とすれば、一つ地震、一つ風水害、一つ火山災害、このように承知をいたしております。
 震度六が全国どこかで起きれば、すぐさま官邸の地下二階に入りまして、総理をお迎えして、その状況を把握をしながら、総理に対策本部長をしていただくか、あるいはその程度に応じまして私がその災害対策本部長をやるかといったようなことになろうかと思います。
 昨日、私は政務で北九州におりましたけれども、そのときにも石破長官の御担当の自衛隊のヘリコプターがすぐ近くにおってくれるようでありまして、震度六になりましたらすぐさまそれに乗って官邸に駆け付けるということであるようでございます。私の在任中に官邸の地階に飛び込まないことを祈るのみでございますけれども。
 ただいまの江本委員のお話のように、もし東京が火の海になればということでありますけれども、できたら火の海になる前に相手をたたきたいと思っておりますけれども、そういうことはできない、できないそうでございますので、これはさっき石破さんにも聞いたら、そんなことはできない、そんなこと言うなと、こういうことでしたから言いませんが、江本さんと私の仲でございますから申し上げたわけでございまして、ひとつ御理解をいただきたいと思います。ここだけの話でございます。
#166
○江本孟紀君 本来なら防災大臣より防衛庁長官にお聞きしたかったんですけれども、やはりさすがはお元気な発言でございまして。
 私は、かつて議員になってから災害対策特別委員も長くやっておりまして、そのときに、アメリカの、当時国会で余り議論されてなかったFEMAという組織ですね。これはいろんな呼び方があるんですけれども、連邦緊急事態管理庁とか、災害対策緊急管理庁とか、そういう説明があるんですけれども、これはそもそも核戦争を想定して、大統領直属の防災システムといいますか、そのすべてに対応できるシステムだと思うんですけれども、これいろんな危機に対応していくための役所だと思うんですが、そういうことであれば、今のような勇ましい御発言でしたら、初代の、日本にもそういったFEMA的なものを作って、長官になられたらいいのかなというふうに、個人的には思っております。
 そこで、もう答弁は結構ですが、そこで総理にもお伺いをしたいと思います。
 まあ、東京が火の海になると。想定ばかりで申し訳ないです、想定をしなきゃいけないんですよ。政治と経済の中枢でありますこの首都の機能というのは壊滅状態になると。
 私は、前防衛庁長官の中谷元先生が長官のときに防衛庁の見学をさせていただいたんですよ。あの地下の四階に中央司令室があると、そこも全部見せていただきました。
 一応、余計なことかもしれませんけれども、通常のミサイルで大丈夫ですかと言ったら、通常のものは大丈夫でしょうと。しかし、どこでしたかね、アフガンなんかでアメリカ軍が撃ち込んでいた、穴蔵に撃ち込むようなミサイル、爆弾だとひとたまりもありませんというようなことを私は聞いたんですが。うそでしょうか、本当でしょうか、それは分かりませんけれども、どうもそういうものへは対応できないというようなお話を聞いたときに、これは本当に日本の首都がそういった状況に陥ったときに、これ大丈夫かなというふうに心配するわけです。
 そこで、話がちょっとずれますけれども、総理には、首都機能移転論者でありますので、そういった場合に首都機能移転という考え方を少し前面に出されて、首都が壊滅状態になったときにはちゃんとそれに対応できるようなお考えをお持ちなのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思いますが。
#167
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、東京ばかりにあらゆる機能が集中するというのは余り好ましいものとは思っておりません。集積の論理で、ある程度までは集積した方が効果を発揮する場合があるでしょう。しかし、過ぎたるは及ばざるがごとしという言葉がありますので、東京を魅力ある都市にするということと首都機能を移転するということとは矛盾するものではない、両立できるものだと思っています。
 そういう観点から、将来時期が来れば、余りにもすべてが東京に一極集中するということについてはいろんな、国土の均衡ある発展から見ても、あるいは安全対策の面から見ても余り好ましいものではない、時期が来れば、ある部分はしかるべき地域に機能を移すということも、日本全体のことを考えれば、いいのではないかと。
 しかし、今の時点でやりますと、これはもうまた大問題であります。今手を付けている問題だけでもう手一杯なのに、また改めてこれ大問題を起こしますと、これは今手を付けている問題に対して障害になるおそれもありますし、国会で審議をされているところでありますので、その結論を待って議論するのもいいのではないかなと思っております。
#168
○江本孟紀君 小泉総理は、「暴論・青論」という、これまたほじくり出してきたんですが、青論という、この青いというの意味はよく分からないんですけれども、この中に、首都機能移転を急ぐにはこれだけの理由があると、御自身の政策というか考え方をこれびっちり書かれてありまして、もうこれを読んでいると本当に感動しますね。これはすばらしいことを書いてあるんですよ。一極集中の是正とか、それからもう首都機能移転を即刻やるべきだというようなことをこれにじっくり書かれてありますので、本当は今日はここで首都機能移転論を三分ほど時間を上げてじっくりぶっていただきたかったんですけれども、ちょっと流れからしてもういいかなと思いまして。
 それで、その首都機能移転問題は、実は国会の中でも特別委員会を結成して、そして各党が大変頭を痛めておりまして、私も一応理事をやらしていただいておるんですが、それを、委員会を開くにしても、持ち帰るたんびに、党でももう意見が二分していたり、それから無関心の人もいたりということで実際には全く前へ進んでこない状況です。これは、平成二年に衆参両院でその首都機能移転ということを決議をされて以来、もう本当に長い時間掛かっておるわけです。
 ここでちょっと聞いていただきたいんですけれども、今まで、平成二年以来十三年間、衆参で二百二十八回の委員会を開き、参考人を衆参で百二十一名、視察を合わせて二十四か所、経費は千七百万、さらに三つの移転候補地の自治体の誘致のための経費が、栃木・福島県は七億一千万、三重・畿央地域が四億八千万、岐阜・愛知は七億六千万、所管する国土交通省国土計画局首都機能移転企画課、長いですけれども、この予算は平成五年から十四年度当初予算も含めた累計額で二十八億八千七百万円を既に計上しておる。国、地方とも、これに人件費は含まれませんから、これに莫大な金額がこの計画に投入をされてきたわけです。ちなみに、十三年度は企画課の予算は四億円であります。何に使うかというのはなかなか難しいところですけれども。
 だから、そういうことで考えますと、ここら辺でそろそろ総理の、そんな時期が来たらなどと言わずに、もうやめたらどうかとか、それから、やめた場合はかなり争訟問題が起きてくると思うんですね、各候補地から。
 それから、本来、扇大臣にお聞きしたかったんですけれども、またがつっとやられると、もうあと言えないものですから。しかし、国土交通省ですよ、国土計画局首都機能移転企画課というのは大臣の範疇ですから、だから扇大臣に、いや、あんなものはと前にも言われたんですけれども、それをお聞きするとまたややこしくなるのでここでやめておきますが。
 とにかく、これだけのお金をつぎ込んでいるので、ここは、例えば東京都だったら、石原知事を筆頭に、もうずっと都庁の端から端まで大反対論をぶつわけですね。そういうことでいうと、国会はもう迷走しているんですよ。だから、ここで総理のリーダーシップを、日ごろいろんなことにリーダーシップを発揮されておりますから、この場でがつんとひとつ言っていただければある程度方向性が見えるんではないかなと思いますので、扇大臣、いいですか、一分以内でだったらいいですけれども。
#169
○国務大臣(扇千景君) 予算を計上しているのはなぜかと言われますと、国会の皆さん方の御要望にこたえて、いかに国民に理解をしていただくかというパンフレットを作ったり、今、三候補地でいろいろ金額をおっしゃいましたけれども、私は、大臣になったときから、三候補地呼んで、無駄なお金を使わないようにという全知事に言ってありますけれども、うちへうちへということをなさいますので、それに協力するために予算を計上しておりますけれども、そろそろ国会議員であれば、私は結論を出していただくのは国会でお決めいただくべきだと思っています。
#170
○江本孟紀君 いや、やっぱりやられましたけれども。
 いや、これは本当に全議員に頑張っていただきたい。もう理事の力ではどうにもならない状況になっておりますので。
 総理、もし今の私の質問で、よければもう一言、あと一分ぐらいで言っていただければと思いますけれども。
#171
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、国会まで特別委員会を作ってやるほど重要な議論でありまして、国会の意向をやっぱり無視するわけにいかない、政府として。
 そういう点から、各地域で誘致合戦、展開されているのも承知しております。この誘致合戦している地域の皆さんも、果たしてこれが効果あるのか、成功するのか失敗するのか分からない不安の中でやっている点もあると思います。しかし、三地域あるからまとまっているという面もあって、一つに決めちゃうとほかの地域がそっぽ向いちゃうといういろんな複雑な事情があるのも承知しております。
 ということも考えまして、今、賛否両論、かんかんがくがくの中にまた私が割って入り込むとほかの問題がおろそかになるというものを懸念して、今、私は就任以来やるべきことに焦点を定めて、しかも総理の在任期間は短いわけでありますので、短い期間にできることを考えるのが妥当ではないかなと思っているわけでございます。
#172
○江本孟紀君 確かにそうなんですけれども、ここは総理のやっぱり才能というか、すばらしい見識で方向性を出していただければ。
 特別委員会で石原知事をお呼びして、参考人としていろいろお聞きしたときも、是非とも東京都対小泉総理で一遍やってもらえないかという提案をしたら、石原さんはいつでもやるよと言っておりましたけれども、その点はいかがですか、そういう機会があれば。
#173
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 議論するだけでも意義があるといえばそうでありますけれども、むなしい議論になってもいけませんものですから、私は今やるべきことに専念した方がいいのではないかなと思っております。
#174
○江本孟紀君 国会移転問題はまた引き続きよろしくお願いしたいと思います。また機会があれば、いや、だから特別委員会をやっている間はこういう議論が延々続くわけです。これは、実際こういう委員会を持っていること自体がもう国費の無駄になってくるわけですね。それだったら、やっぱりある程度総理の方向性を出していただければ、各党間で話をして、来年の、臨時国会ですか、今年の、辺りからもう特別委員会はなしということになって、各自治体からはその代わり大変な動きが起きるんじゃないかと思いますが、だからそこはひとつよろしくお願いしたいと思います。
 次に、時間がだんだんなくなってきましたので、次に医療費の問題ですが、サラリーマン三割負担の問題についていろいろ質問を用意してきたんですけれども、ただこのことだけをちょっとお聞き願いたい、坂口厚生大臣にお聞きしたいと思います。
 この四月からサラリーマン本人の三割負担については、この不況の中、サラリーマンに国民負担を強いているだけで、抜本的医療制度改革が行われない限り国民皆保険制度を維持することはできない。国民皆保険制度を維持するために毎年増加する医療費を抑制する必要は理解できる。しかし、サラリーマン本人の三割負担だけを先行させ、その他の医療制度改革を先送りさせることは決して理解できるものではありません。サラリーマン本人三割負担は、ただ単に受給率の抑制策であり、医療費の抑制にはつながらない。医療は早期発見、早期治療が原則である。
 過去、昭和五十九年にサラリーマン本人の割合をゼロから一割の導入は小泉厚生大臣でした。平成九年、一割から二割の導入も小泉厚生大臣。この四月から二割から三割に導入するのも小泉総理である。この医療費は増加の一途であると。これは小泉総理がサラリーマンに何か恨みでもあるのかなという、そういうふうに見ている人たちもおります。
 これは、実際、高齢者の医療制度改革とか医療提供体制の改革、診療報酬体系の見直し等の医療制度改革がしっかりした形になるまで、これはサラリーマン本人の三割負担を凍結すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
#175
○国務大臣(坂口力君) 結論から先に申し上げますと、抜本改革につきましては今月中に結論を出して、今月の末には皆さん方にお示しをし、そして今後のスケジュールも併せてお示しを申し上げたいと思っております。
 ただし、この抜本改革も、抜本改革とは何ぞやというのも人によってかなり考え方も違うわけでございますが、現在あります制度の中で、制度による無駄は省いていく、これはどうしても省かなければいけないというふうに思っております。したがって、その無駄を省くという意味からいきますと、今五千からに分立いたしております保険制度というのは統合化を進めていきたいというふうに思っている次第でございます。これが一つ。
 それから、診療報酬体系につきましての見直しも行わさせていただきたい。患者の皆さん方がごらんいただきましても、なぜこれが高いのか、なぜ低いのかということが分かりやすいようなこの制度にしなければいけないというふうに思っております。
 もう一つ、高齢者の医療でございますが、高齢者の医療につきまして一体どうするか。皆さんが高齢化しましたときに安心をしていただけるような体制を今のうちに作り上げておかなければならない。
 そして、もう一つ付け加えるといたしましたら、それはやはり国民の皆さん方から見まして医療の質を上げるとは一体どういうことか。質を、より高い質の医療を作り上げていくということにしたいというふうに思っておりまして、それはそういうふうにしたいというふうに思っている。
 三割負担でございますが、そうしたことを行ってもなおかつ高齢化の中でこの医療費を維持することは不可能でございます。したがって、この三割負担は是非お願いを申し上げたいというふうに思っております。
 それは、やはり高齢者がこれだけ増えてまいりまして、年々歳々四%の高齢者が増えてきている。医療費は今八%ずつ上がってきている。しかし、それをたとえ四%に減らしていただいたとしましても、毎年四%ずつ高齢者が増えてくるわけでございますから、その高齢者が増えた分につきましては皆さん方の御理解をいただきたい。
 そうした意味で、軽い病気につきましては是非皆さん方に御負担をいただき、その代わりに、入院をするとか大きい病気のときには相互のこの中で上限を付けまして、そして多く掛からないようにしていきたい、そういう体制を作らせていただきたいと思っているわけでございます。
#176
○江本孟紀君 そうはいいましても、やはり反対の波というのは相当大きなものがあります。医師会だの歯科医師会だのというところは、やはりその対案も、もっと段階的に、目先のこういったことではなくて段階的にやってもらいたいというような対案も出しておるわけですから、是非とももう一度検討をしていただきたいと思います。
 時間もなくなってきましたが、総理、今の問題についてもう一度御感想をお願いしたいと思います。
#177
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) サラリーマンが恨んでいるんじゃないかといいますけれども、むしろ私はサラリーマンの味方なんですよ、この三割負担なかったら保険料上げるんですよ。
 保険料上げたらいいじゃないかという議論があったから、逆だろうと。保険料というのは病気にならない人も負担しているんだと。病気になった方に、今二割から三割負担していただく。しかし、健保はそうですけれども、国保に加入している方はもう何年も前から三割負担しているんです。健保の家族の皆さんももう何年も前から三割負担ですよ。そして、今度は保険料を上げる幅を少なくして、病気になった人に一定の、同じように三割負担していただく。同時に、今度は乳幼児の皆さんは、今まで三割負担したのを今度は落として、二割負担にしているんですから。
 同時に、今無駄を省くということを言っておりますけれども、医療の中にはする必要のない検査までして、出来高払制度ですから、お医者さんに行けば、どんな検査でもしてくれれば国民喜びますよ。
 しかし、果たしてこれが必要な検査かどうか、必要な注射かどうか、必要な薬かどうか。全部、治療体制は全部出来高において働くことになっていますから、無駄を省く点においては薬においてもできるだけ効能が多いんだったら安い薬を使ってくださいと。それから、一定の慢性病なんかにはもうある程度費用が分かるだろうと。出来高払制度、全部、治療、検査、薬、全部掛かっただけ負担するんじゃなくて、こういう病気に、慢性的なものについては大体今までの統計から見てこの程度でいいんじゃないか、これ一定の額の中で治療をしてくださいという、そういう定額払い方式を導入しなさいというから、これも今導入を始めている。
 無駄な点を直すと同時に、私は、何でもお医者さんに掛かればいい、薬が飲めばいいという、そういう生活習慣も国民の皆さんは改めてもらいたいと。長野県みたいに、医療費も一番少ないにもかかわらず、病院もそんなに多くないにもかかわらず、健康な人が一番多い、長生きできるという、日ごろから生活習慣を改めてもらうと、こういう予防医療、健康作り、これについてもやっぱり力を入れなきゃならないということで今進めています。
 そういう総合的な観点から、私は医療制度の改革を、今、坂口大臣が言ったようなものも含めまして、していく必要があると。今の医療、国民皆保険制度、これは世界に冠たる制度だと思いますので、これを持続可能な制度として高齢者も若い世代も負担し合うような制度にしていきたいと思っております。
#178
○江本孟紀君 済みません、最後に。
 いろんな御意見をいただきましたけれども、やはりこれはもう一度検討をしていただくべき問題だというふうに思っております。
 それから最後に、質問を、国家公安委員長に御質問を用意いたしましたけれども、時間がなくなって済みませんでした、聞かなくてもいい人まで聞いてしまったものですから。それで、国民の今現在非常に不安に思っていることは先ほど三点私は申し上げましたけれども、外国人犯罪の問題についてもやはり政府としてしっかり対応していただきたいと思っております。
 今日は、質問の時間を与えていただきまして、本当にありがとうございました。これで終わります。(拍手)
#179
○荒木清寛君 公明党の荒木清寛でございます。
 私は、十三年度決算に入る前に、またぞろ浮上いたしました政治と金の問題につきまして、まず総理にお尋ねをいたします。
 先週、坂井隆憲衆議院議員が政治資金規正法違反で逮捕されました。総理はこの事件を重く受け止めまして、これを契機に政治改革のリーダーシップを発揮をしていただきたい、このように思います。
 毎年国会議員が逮捕される。このような状況の中で、幾ら国民に痛みがある構造改革を説きましても、説得力がなくなってしまうわけでございまして、総理においては、政治への信頼回復のために何をするのか、まずお尋ねします。
#180
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 公明党の皆さんからも、政治と金にかかわる問題で改善措置としての案が出ているのは承知しております。それも含めて、今国会中に改善措置を講じなきゃならないと私も思っておりますし、自民党、与党、そして野党の皆さんも出しております。こういう問題について真剣に対応していかなきゃならないと。
 と同時に、既に今まで何度も不祥事が起こり、そのための法的整備ができているにもかかわらず法律に違反して問題を起こしているわけですね。まず、議員も秘書も法律をしっかり守る、この意識、認識、これを強く持つ必要があると私は思っておりますので、政治家はやっぱり心して法律を守る、そして国民から信頼を得れるような活動を日ごろから心掛けるべきだと思っております。
#181
○荒木清寛君 今日の委員会は税金の無駄遣いのチェックでございますので、私は、今、総理がおっしゃられた公明党のその提案に加えて私の一つの考えを申し上げたいのでございますが、今の国会議員の歳費法では、逮捕、勾留中の国会議員に対しましても歳費は支払われているわけでありますが、私は、これは著しく国民感情に反して、不当であると思います。
 現に、鈴木宗男衆議院議員、まだ起訴後の勾留中でございますけれども、去年の六月十九日に逮捕をされました。その後、昨年の七月分から本年の三月分の見込みまで、歳費、期末手当、文書通信交通滞在費等で二千三百八十一万円になるわけでございます。もちろんこれは法律がそうなっているから払っているわけでありますし、憲法には国会議員の歳費を保障する規定もございます。また、無罪の推定ということもあるということも知っておりますけれども、しかし、そういう法律の趣旨が、歳費というのは仕事の対価といいますか、報酬なんでございますから、明らかに国会に出てこれないような人にまで歳費を払うのはおかしいと思いますし、私は、国会議員としてそういった法律を改正したいというふうに思っております。
 総理も、坂井隆憲議員あるいは鈴木宗男議員が元所属をした党の総裁でもあるわけでありますから、総理においても、こうした不当なことが改まるように努力をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
#182
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 逮捕されながらも議員の手当が支給されているということに対しては、率直に言っておかしいなと思う国民が圧倒的多数だと思っております。
 しかし、議員というものは国民が選んだものだという民主主義の時代において選挙の審判を受けた者、これは実に重いということからこういう法律ができているんだと思っております。
 この点につきましては、私は過去に逮捕されて無罪になったという事件、あるかどうか詳しくは知りませんが、やはり法律として逮捕即有罪かどうかというのは分からない部分もあるわけでありますので、これはやっぱり国会の中で十分議論してもらわなきゃいけないと思っております。
 そういう心情は私も十分分かっておりますので、国会の方で、逮捕された議員に対して今までの方法がいいかどうかというものは、私はもう一段議論する価値がある問題だと思っております。
#183
○荒木清寛君 それでは、十三年度決算の議論をさせていただきたいのですが、先ほども、十三年度決算におきまして歳入欠陥が生じたこと、あるいは税収の見積りが狂ったことについての政府の責任といいますか、そうしたお話がございました。したがいまして、その点は私は省きますけれども、やはり一番大事なことは、本日も日経平均株価がバブル崩壊後最安値、一時八千円台を割ったという報道にも接しているわけでありまして、やはり実体経済を底上げして、税収がきちんと上がるようにするということがもう一番大事なことであると思います。
 そこで総理に、もちろん私は構造改革は断行しなければいけないと思いますし、推進をする立場でございます。しかし、それに加えて、やはり需要を拡大をするための適切な財政政策、財政出動をしていただく必要があるというふうに思っておりますので、総理の決意をお尋ねいたします。
#184
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 財政出動もっとすべしという声があるのは承知しております。また、現在の予算が緊縮予算だと言っている、批判している方もおられるのは承知しておりますが、私は、現在四十兆円程度しか税収ないのに、来年度予算でも三十六兆円の国債を発行しているんですよ。どこを見て緊縮予算と言うのか、これ自体おかしいんじゃないかと思いますね。
 しかも、国債費、これはもう十八兆円を超えているんですよ、今までの借金の利払いだけで。今まで借金していなかったらば、この十八兆円が全部新規の政策需要に使えれば、どれだけの事業ができるか。そういうことを考えますと、もっと財政出動しろという議論については、私はなかなかくみすることはできないんです。
 国債依存率、十五年度予算で四割を超えていますよ。世界の先進国でどこの国ありますか。財政でもできるだけのことを、措置打っている。同時に、金利もゼロ。そういう中で、今の構造問題、金融、不良債権処理進めていかなきゃならない。あるいは税制も、単年度で増減合わせるのに、こういう不況の状況だから減税を先行させる税制改革。さらに、規制緩和をすると。これはもう税金を使わないで、企業に活力を促そう、地方にやる気を出してもらおうという形で、税金を使わないで、規制改革によって経済活性化しようという対策を打っている。
 歳出におきましても、こういう厳しい中で、付けるべき予算伸ばして、不要な予算を削っていこうという、そういう予算を組んでいるわけでありますので、私は今安易に、それは今、三十六兆円国債発行している。あと五兆円、十兆円、五十兆円出せと言う人もいるようでありますけれども、これ、税収の三倍も国債発行して本当に景気回復できますか。それこそ、目先のことだけ考えて後のことを考えない。大きな副作用を呼んで、逆に金利が暴騰をして景気の足を引っ張るということも考えなきゃいかぬということを考えますと、私は打てる財政出動は目一杯打っていると思う。
 今後、政府は日銀と一体となって、金融対策はまだ打てる、打つべき対応は日銀が考えてくれると思います。更に構造改革を進めて、この苦境を乗り切っていくのが適切な手段ではないかなと思っております。
#185
○荒木清寛君 我々も与党として予算編成に参画をした側ですから。もちろん、単純にもっと財政出動をしろという論ではございません。
 ただし、十四年度におきましても、三十兆円という枠がありながら、しかし、一方で総理は、大胆かつ柔軟な財政政策ということをおっしゃって一月の末には補正予算を組まれたわけでありまして、私は、そうであればもう少し早くやってもらえばもっと効果があったのにというふうに思うわけでございまして、そこは今後も十分に適切な財政政策を遂行していただきたいと願うものでございます。
 そこで次に、今回は会計検査院は、特定検査対象として「国の機関が内部監査として実施する会計監査の状況について」というふうに論述をしております。要するに、会計検査院は憲法上の独立をした検査でありますけれども、それとともに各省庁には内部監査があるわけでございまして、この関係を論じているわけでございます。
 そこで、会計検査院に、望ましい内部監査の在り方について、そしてこれと会計検査院の検査との役割分担についてはどうした考えを持っているのか、お尋ねをいたします。
#186
○会計検査院長(杉浦力君) お答え申し上げます。
 先生おっしゃいましたように、今年の検査報告に、国あるいは国の出先等の内部監査機関について調査をいたしました。そして、その結果を載せたわけでございますが、元々、私どもの考え方といたしましては、内部監査機関は各府省庁の内規あるいは規則等によりまして内部の監査をするという立場にございます。そして、私どもの機関は内閣の独立した機関として外部から監査をする、検査をするということで、基本的に立場はちょっと違うんですが、やる中身、目的等についてはほぼ似通ったものであると思っております。
 したがいまして、各府省庁の内部監査機関がどうあるかということをまず調べ、そして連携取れる必要のあるものは連携を取ってまいりたいと思っているわけでありますが、調べました結果によりますと、各府省庁におきましてはいまだ独立した内部機関としてでき上がっているものがまだ少のうございます。会計課の一部局とかいうことで完全に独立したものがない。そして、もう一つは、検査するときのマニュアル、こういったものが整備されていない部分があるとか、あるいはその内部監査の結果の利用状況がまだもう少しやってもらった方がいいんじゃないだろうかと思うようなこともあるわけでございます。
 したがいまして、私どもは、今後ともこういう内部監査機関と連携を取りながら、国の財政が十分うまく使われているようにということの検査を進めていきたいと思っております。
#187
○荒木清寛君 そこで、外務大臣にお尋ねをいたします。
 今回の決算報告によりますと、会計検査院の検査によりますと、いわゆるプール問題、平成七年度から十三年度にかけまして外務省に対しまして三億一千三百九十一億円が不当に支払われたという指摘でございます。私も、内心非常にじくじたる思いをし、また憤りを持っているわけでございます。
 こうした問題に端を発しまして、外務省改革の一環として昨年の四月には監察査察官、いわゆる検事を登用するわけですね。あるいは監察査察室、いわゆる公認会計士を使って、そうした登用して作るという体制を発足をさせました。こういった二つの組織が発足をして一年近くたつわけでございますけれども、その後、こうした体制が不正の再発防止あるいは税金の無駄遣いの抑制、更には職員全般に対する意識改革に対してどういった具体的な効果を発揮をしてきたというふうに考えておるのか、御報告を願います。
#188
○国務大臣(川口順子君) 荒木委員には、今からいいますと一昨年になりますでしょうか、プール金事件のときだったと思いますけれども、外務省で非常に御苦労をいただいたということを、私は当時外におりましたけれども、拝見をさせていただいておりました。
 今、その後、委員がおっしゃられましたように、現職の検事の方に監察査察官になっていただき、そして公認会計士も中に入っている監察査察室というものを作りまして、本省の各部局、それから大使館、総領事館等の査察を頻繁に行っております。今までに、この部屋は昨年の四月に設置をされましたけれども、ですから今まだ一年たっていないわけですが、六部局、本省内の六部局に監察をし、七十五の在外公館に特別集中査察を行ったということでございます。
 どういう成果があったか、何がどれぐらい、無駄遣いが幾ら減ったとか、そういう数字でお示しをすることというのは非常に難しいというか、できないわけですけれども、今までその話を聞いたり、その報告書もちゃんと出ておりまして、私も目を通したりいたしていますけれども、いろいろな手続の改善等、あるいはその仕事の仕方も見ておりますので、そういった点についての数々のアドバイス、そういうことを省内でもお互いにシェアし合って、改革に向けての非常にいい取組が今できているんではないかと思います。
 改めて、その当時の御苦労に対して御礼を申し上げたいと思います。
#189
○荒木清寛君 十三年度決算報告では、このプール金問題につきまして、このような事態が生じたのは、外務省において、職員全般における公金に対する認識が著しく欠如していたこと、会計法令等を遵守するよう職員に対し徹底していなかったことなどによると認められる、このような指摘をしております。
 私は、やはりそういう監査という制度の改革も必要でございますけれども、やはり一番大事なことは、外務省職員全般の意識改革、これなくして改革は実を上げないと思います。昨年の八月二十一日の外務省改革の行動計画の中にも、大きな柱の一つとして、省員の意識の改革と徹底した競争原理の導入を図ることというのがあるのでございまして、私はもうこれは大賛成でございます。
 特に、こうした改革の提言の中にもありますけれども、課長級ぐらい以上の幹部につきましては、もう徹底的に競争原理の中でもんでもらうということが大事だと思います。一般の会社でいえば、最初から幹部になるというふうに決まって入社をする人は一人もいないわけでありまして、みんなそういう競争をしてもまれて、そうした中で認められた人が幹部として登用されていくわけなんでございます。
 したがいまして、この行動計画の中にも「民間企業との人事交流」というようなことも述べられておりますが、具体的に、外務省の方にも民間企業に行って勉強してもらう、また民間からも優秀な人を大使だけじゃなくて課長ですとかあるいは局長にどんどん登用して、そういう中で切磋琢磨をする中で本当の意識改革ができるんだと思いますけれども、こうした昨年の行動計画での提言というのは今具体的に実施しておられますか。
#190
○国務大臣(川口順子君) 今、委員がおっしゃられたようなことは現在どんどん実施をしております。
 私は昨年の二月に外務大臣になりまして、それ以降、本省の幹部とそれから在外の大使、公使に合計、合わせまして十六人を新たに起用をしております。前からいた、私が来る前に既に就任をしていた人を合わせますと、合計、今、本省の幹部と大使等で二十三名という方が外部から来ていただいています。
 そのうち本省の幹部は六名外部から来てもらっていまして、局議を、局議といいますか省議をやりますと、ずらっと並んだときに六人外部の人が座っている、これは霞が関広しといえども、多分外務省だけではないかというふうに自負をいたしております。引き続き改革は進めていきたいと思っております。
#191
○荒木清寛君 そこで、内部監査の在り方に戻りますが、今回の決算検査報告書によりますと、十五府省庁に三十七の中央会計機関、機構があると。しかし、三十七ありますけれども、いわゆる独立型というのは五機構のみでありまして、その余の三十二というのはいわゆる会計課の中にそういうシステムがあるわけです。だから、いわゆる検査の対象である会計課の中にこの内部監査の機構があるわけでありますから、これではなかなか実効性は上がらないと思うのであります。そういう意味では、今の外務省の検察官や公認会計士をも登用しての内部監査というのは、各省庁の中では私は一歩先んじているというふうに思うのでございます。
 そこで、財務大臣にお尋ねをいたしますけれども、そういう各省庁ばらばらのルールで内部監査をするんではなくて、統一的なルールを決めて、あるいは法律を作って、独立性を持った内部監査をやるように改革をすべきであると考えますが、いかがですか。
#192
○国務大臣(塩川正十郎君) 御提案としては、私は非常に妥当な御提案だと思っておりまして、我々もそうありたいと思いますけれども、これはずっと長い間予算の査定、そして配当、配当を受けた省庁が主務官庁の責任において実施するということ、したがって、評価も主務官庁の中でやっておるという習慣がずっとございまして、それを総務省の中で行政管理局とか今まで評価局がやっておられました。これと私の方の主計局の方の実施状況、要するに予算の執行状況との合わせを、二つ合わせていわゆる監視の方というか有効利用の方の実態をしていきたいと、それを把握していくようにしていきたいと思っております。
 そういうことによって、おっしゃるように、全省庁的な連携が取れてくるんではないかと思っております。
#193
○荒木清寛君 それでは次に、不適切な医療費の支払についてお尋ねをしますが、その前に総理にお尋ねをいたします。
 先ほどからも議論がありますように、四月からはサラリーマン本人の窓口三割負担が実施がされます。昨年の七月に法案が通ったわけでございますけれども、この問題については総理はもう一貫して強いリーダーシップを発揮をされました。そして今、今この三割負担を凍結をすることはかえって問題の先送りであって財政を悪化させる、このことを国民皆保険制度を守るという危機感の上で毅然と各地域で訴えているというのは公明党であるということを是非総理には理解をしていただきたいと思います。私も、昨日、名古屋市と金沢市でそうした訴えをしてまいりました。
 そこで、しかし一方で、これは名古屋市医師会の代議員会では、新聞にも載ったんですけれども、先週、決議がされまして、その中の一項目は小泉首相は即時退陣せよ。そして、いろいろ理由は書かれておりますけれども、その中で、被用者保険三割負担を強行したということがこの決議の理由の一つになっておるのでございます。
 そこで私は、総理に改めて、なぜこの四月から三割負担をお願いをするのか、述べていただきたいと考えます。
#194
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、先ほども申し上げましたとおり、国民皆保険制度を持続可能な制度として今後も維持していかなきゃならないということを考えますと、今の日本の医療状況を見ますと、高齢者がどんどん増えてまいります、そして若い世代がその医療費を支えるということで、これ以上の負担に耐えられるだろうかと。なおかつ、今、医療保険制度というのは税金と保険料とそれから病気になった場合の患者さんの負担、この組合せで医療保険制度というのは成り立っているわけであります。
 ところが、先ほど坂口大臣もお話ししましたとおり、高齢者の場合には当然病気になる率は高くなってまいります。これは無理もないことであります。
 その高齢者はどんどん増えていく。そういう場合に、この負担というものを考えますと、保険料を上げるということも一つの方法でありましょうが、今までの医療状況を見ますと、国保は三割負担していただいていると。そういう中で、サラリーマンの皆さんにも二割から三割を負担をしていただくことによって、むしろ保険料負担を上げるよりは下げる努力に努めるのも一つの方法かなと。税金も、これは防衛費以上に今税金をつぎ込んでおります、毎年、医療費。じゃ、保険料も上げない、患者負担も上げないとなると、税金投入ということになってきます。これが果たしてまた理解を得られるかなということもあります。
 そういう観点から、今後、適切な負担をサラリーマンの皆さんにもお願いするし、同時に、医療の無駄をなくすという点から考えましても、保険の問題、多岐にわたって保険制度が分離をしております。これの合理化を考えなきゃいかぬ。同時に、診療報酬の問題もありますから、お医者さんも診療報酬を引き下げられるのは断固反対だと。なおかつ、患者さんが減る中で診療報酬下げられる、ダブルパンチだというようなことで、なかなか理解を示してくれないということは承知しております。
 そういう中にあって、今までの議論の中におきましても、無駄を省くという観点からも順次手を付けております。薬の問題におきましても、あるいは出来高払制度を少しは包括払制度に切り替えていったらどうかという問題。
 日本の制度というのは、国民はどのお医者さんに行ってもいいと、またお医者さんを替えてもいいという、これは非常にいい制度だと思うんですね。こういうことが先進国の中でも認められていない国もあるわけですから。こういう制度を維持しながら、いかに効率的な医療制度を発展させていくか、持続させていくかという観点から、私は必要な改革ではないかと。同時に、医療の透明性、レセプト、診療報酬明細書におきましても、この改善措置、電子化等進んでおります。
 さらに今後、国会での議論を踏まえながら、少しでも無駄を省くような対応も必要ですし、同時に、病気になったらすぐお医者さんに頼るという状況も直さなきゃいかぬと。病気にならない方法をどういうことが必要かという予防医療、健康づくり、日ごろの生活習慣、これが基本的に一番大事なことだと思うんですね。何でもお医者さん、薬に頼るというよりも、やっぱり健康は自分で守るんだという意識を強く持ってもらわなきゃいかぬと。そういう点から、健康づくり、予防医療、こういう点にも施策を講ずることによって、若い世代と高齢者が対立するんじゃなくて、お互いが病気になったらできるだけ軽い負担で病気を治してくれるというこの保険制度を維持していきたいと。
 現に、三割負担になったといっても上限がありますから、今百万、二百万掛かる医療費はざらです。一月ですよ、年間じゃなくて。一月百万掛かっても、三割だから三十万を負担するのかと、そうじゃない。普通の方は七万円程度の負担、上限を設ける。低所得者は更にその半分でいいと。現に、今では月一千万円掛かっている患者さんも出ているわけです。こういう点もやっぱりよく見なきゃいかぬという点も考えまして、あるべき医療制度、医療提供体制、制度全般の見直しが必要だと、そういう中の一環だということを御理解いただきたいと思います。
 そこで、私は、昨年、賛否両論の中で四月から患者さんの三割負担の法案が成立いたしました。今、当時反対論の意見が蒸し返されております。今まで良好な関係を持っておりました医師会の皆さんも小泉退陣要求を出しているのも承知しておりますが、国民全体の医療を守る観点から、これはやはりやむを得ない措置だということを御理解いただきたいと思います。
#195
○荒木清寛君 坂口厚生労働大臣もお医者さんでありますし、是非そうした医師会の先生方とも良好な関係が築けるように、政府として理解を求める努力をしてもらいたいと考えます。
 そこで、今も総理からもございましたように、三割負担をお願いをする以上は、医療の無駄を省くということがもう大前提の大前提であろうかと思います。
 そこで、坂口大臣に今回の十三年度決算報告に表れた医療費の無駄の例としてお尋ねをいたしますけれども、平成十年度から平成十四年度まで約三十六万件、金額にして約二十一億円に上る診療報酬の不適切な支払が指摘をされています。そのうちの半分の約十一億円が国の負担額ということでございます。こうした事例の中には、各保険組合ごとに審査支払機関というのがあるわけでございますけれども、ここがもっとちゃんとやっていれば防げたものも少なくないわけでございます。
 ざっと私が見ましても、例えば、外来患者に対する人工腎臓に係る処置には一定の薬剤費の費用が含まれていることから、これを別途に請求、算定できないこととされているのに薬剤費を別途算定したとか、あるいは療養病棟入院基本料等を算定する場合には食堂加算、食事療法のことですね、算定できないというのに算定していた等々、私が見ても随分基本的なルール違反ではないかなと。
 請求する方も請求する方ですけれども、審査支払機関というのがあるんですから、ちゃんと見ておればそんなのはすぐに分かったのではないかというようなものが割と私は見ておってもあったのでございます。
 そこで、大臣にお尋ねいたしますけれども、こうした無駄をなくすために、医療関係者らの努力と相まって審査支払機関の審査の充実や保険者によるレセプト点検の強化等が必要だと思いますけれども、大臣はどう考えておられますか。
 あわせまして、審査支払のIT化を進めて効率化を図ることも重要だと思います。そういうことは、もうコンピューターで検索をしたらそんな基本的なことはすぐにはねるんではないかと思うんでありますけれども、この点につきまして大臣の所見をお尋ねいたします。
#196
○国務大臣(坂口力君) この医療費の無駄につきましては、これは制度上からきておりますものと、それから今御指摘のありましたような具体的な問題と、両方あるというふうに思っております。
 まず、我々がやらなきゃならないのは制度上の無駄をどうなくしていくかということだろうというふうに思っておりまして、一つは、先ほども申しましたように、保険の統合化、あるいはまた薬の、今まで出来高払ばかりでしたけれども、包括払等も取り入れていくといったような、制度そのものに対する改革というものがまず大事だろうというふうに思っておりまして、そうしたことをまず進めていきたいというふうに思います。
 それから、保険料を徴収をするにいたしましても、医療は医療、年金は年金、あるいは雇用保険は雇用保険とばらばらに集めているのではなくて、一元化をしていくというようなことでこれは無駄を省いていくと、そうしたことがまず大事でございます。
 そして、その後の個々の診療に対する問題といたしましては、最後にお触れになりましたけれども、IT化が進んでまいりましたら、これはもっと短時間で最も多くの皆さんの状況というのは十分に把握できるようになると思うんですね。かなり急ピッチで今これを進めているところでございまして、あと三、四年いたしますとこれはもう全国的にかなり進んでくるというふうに思いますから、そうした中で、医師自身が検討していただくということもございましょうし、それから支払基金の方での調査といったものも行き届いてくるというふうに思います。
 そうしたことを行って、そうして早く分かるようにしていかないと、現在の段階でございますと、その中の一部だけをピックアップをして、そして限られた人でやっておりますから、一つのカルテに割り振ってみますと何秒というような単位で処理をしなきゃならないというような状況でございますから、それではやはりちゃんと見ることができ得ないというふうに思っております。まず、そういう体制を強化をするということが大事ではないかというふうに考えている次第でございます。
 それから、一番大事なことは、先生方も悪意を持ってやろうという気持ちはなくても、この診療報酬体系の見る内容というのは電話帳みたいな厚いものでございまして、なかなかこれ全部理解するというのは大変なことではないかと私は思っておりますが、そうした中で、偶然のと申しますか、そうは思っていないけれどもミスを生じるということもあり得るというふうに思いますし、それから中には悪質なのもそれはないとは申せません。そうしたことを避けるために、医療に携わる皆さん方には医療倫理というものをやはり徹底をしていかないと国民の皆さん方の信頼を得ることができないわけでございますから、お願いをしていきたいと考えているところでございます。
#197
○荒木清寛君 次に、公共事業における間伐材の利用拡大についてお尋ねをいたします。
 日本は豊富な森林資源がありますけれども、間伐が滞っておりますので山林の荒廃が進んでおります。地球環境問題、災害の防止あるいは水源の涵養等々の見地から地域における間伐材の有効利用が急務であると思っております。
 この点、十三年度決算報告につきましては、間伐材の利用拡大に向けて改善措置が指摘をされております。
 農水省管轄の農村公園等における安全柵にコンクリート製の擬木が使われているというんですね。擬木というのは木に模したコンクリート。その検査の指摘の概要というのは、この間伐材が擬木と比較をしてその工事コストは約五〇%削減できると、こういう改善措置の要求でございました。
 農水省といえばもちろんこの間伐材の利用を促進をする側でございまして、平成八年には木材利用推進連絡会議というのを設けているんですね。その農水省が間伐材を使わずにそんな擬木を使っておったんではどうしようもないわけでございまして、このグリーン購入法の趣旨からもして、まず農水省がこの数値目標を設定して、この間伐材、コストは半分というんですから、大いに使っていただきたいと思います。大島農水大臣、いかがですか。
#198
○国務大臣(大島理森君) 今、荒木先生お話しされましたように、間伐材をどのように活用するかということは、京都議定書に対する森林の貢献が決められているわけでございますが、この貢献を果たすために大変大きなポイントでございます。
 今お話しされた擬木という問題も大変重要な御指摘で、私どもは謙虚に耳を傾けていかなければなりませんが、大事なことは、私ども今、間伐材を使ってくださいといって扇大臣のところや他の公共事業をおやりになるところにもお願いしているんでございますが、おかげさまで平成十年から十三年まで倍増をしております。しかし、一番大事なのは足下でどのように使うか、今御指摘あったように足下の農林水産省で実践をしてその姿をお見せすることが政府全体で取り組んでいただく一番大事なところだろうと、こう思います。
 したがって、私は、今、先生から御指摘いただいたことも含めて、一体農林水産省でどのぐらいのところに間伐材だけではなくて木材を使えるかと。コストのことはちょっと横に置こう。というのは、逆に木を使うことによってコストが高くなる場合もあるんでございます。しかし、どこまで可能なのか、我が省の中でどこまで可能なんだということをしっかりと調査して、その可能性をまず明確にしてみよう。検討会を、先生の御指摘もこれあり、立ち上がらせました。
 これを余り長く時間掛けないで、できれば来年の概算要求の前までには、ある程度こういうところに我が省は使いますということをしながら積極的な利用拡大を図ってまいりたい、こう思っております。そのことによって、国土交通省の皆さんにも、あるいはまた他の、文科省にも更にお願いできるような姿にしてまいりたい、こういうふうに思っております。
#199
○荒木清寛君 そうした農水省の検討結果も含めて、公共事業といえば国交省でありますから、公共事業の中で間伐材を積極的に使っていただきたいのであります。
 各地域において使用されている例はあろうかと思いますけれども、私の住んでいます愛知県でも、猿投グリーンロードの四車線化事業におきまして間伐材を使っております。眩光防止柵と言いまして、対向車のライトを防ぐ柵に防腐加工を行った足助町木材協同組合が作った間伐材を使っているわけなんであります、私もよく通りますけれども。
 国交省におきまして、公共事業におけるこの間伐材の利用拡大についての具体的な方針、決意につきましてお尋ねをいたします。
#200
○国務大臣(扇千景君) 今、既に農林水産大臣から御答弁がございましたけれども、公共工事、その中で国交省の間伐材の使用、これは政府全体が約三万平方メートルのうち国土交通省が一万八千平方メートル、約六〇%を国土交通省がこの間伐材の使用というもので占めております。農林水産省はちなみに四〇%でございます。
 そういう意味では、今おっしゃったことが大変大事なことだということで、我々もコスト縮減を図っておりますので、今、農水大臣からお話しございましたように、平成十三年四月のこのグリーン購入法、この法律ができましてから、我々もあらゆるところでこの間伐材を使用するということで、省内に連絡会議を設置しております。
 そこで、木材の利用というものを再確認しようということで今行っておりますけれども、現在の間伐材の供給という面から見ますと、ある地方では安定的な必要なだけの材料の購入が不可能になっているところもございます。けれども、全体的には今おっしゃったように平成十三年、少なくとも直轄の工事で一万八千平方メートルですから、そういう意味では、河川の工事におきますコンクリートを使わない多自然、多自然型護岸、それから、あるいは公園、港湾、道路工事、今高速の話もなさいました、柵とかあるいは植栽の支柱、そういうものはこういうものを利用しようということで間伐材の一層の利用促進を図って、政策に行こうと。
 そして、平成十三年九月には、この河川事業と道路事業において間伐材の利用を推進するように通達を既に出しておりますので、そういう意味では、道路においても間伐材の使用というものを年々増やしていくように努力していきたいと思っております。
#201
○荒木清寛君 次に、総務大臣に、地上波、地上デジタル放送の問題につきましてお尋ねをいたします。
 十三年度予算ではアナログ周波数変更の経費として総務省に特定周波数変更対策交付金百二十三億円余が計上されましたけれども、全額使われずに翌年に繰り越されているわけです。その後、そういう事情変更があったことは理解をしますけれども、こういう財政の厳しい折ですから、来年支出すれば済むものを今年度の予算に計上するなんということはもう今後ないようにしていただきたいと思いますので、大臣のこの問題についての見解をお伺いします。
#202
○国務大臣(片山虎之助君) 電波法の改正をやりまして、二〇一一年までに今のアナログ放送は全部デジタル放送に切り替えると、特に地上波ですね、そういうことを決めさせていただいたので、これは急いでやらにゃいかぬと。
 そこでまず、デジタルにする前に今のアナログの周波数をやり替えにゃいかぬのですね、デジタルのものを作っていかなきゃいけませんから。アナ・アナ対策というんです、名前がちょっとおかしいんですがね。それを急いでやって、アナ・アナをやってからデジタルに行くと、こういうことで十三年度から予算を組ませていただいたんですよ。
 そこで、全体でどういうことかと調べてみまして、一応机の上で調べて、実際も少し調べたんですよ。そうしたら、全体を八百何十億くらいでできると、こういう計算だったんですね。そこで実際に掛かってみましたら、まあ大変電波事情というのは複雑怪奇でございまして、特に九州だとか瀬戸内海だとか関東だとか、そういうことでこれをやり直さにゃいかぬということになった。それで調べ直しましたのが去年の八月なんです、結果が出たのは。そこで、調べない前にそのままやることはできませんので、十三年度分の百二十三億は丸々本年度、十四年度に繰り越したんですよ。
 それで、もう去年の八月から送る方、送信側の工事を始めているんですよ。今年の二月から、受信側ですね、受ける方の工事も始めておりますから、これから大車輪でやりまして、アナ・アナと並行しながらデジタル化をやると。三大都市圏は今年の十二月からもうデジタル放送が始まるんです。それから、それ以外の地域は二〇〇六年から始めるものですから、急いでやらなきゃいかぬと。
 そういうことで、ちょっと見当が悪うございまして、ちょっとじゃなくて大分悪かったんですね。これはやっぱりしようがないところもありますし、しようがあるところもあるんですが、とにかくそれは乗り越えて、できるだけ二〇一一年までにやろうと、こういうことで頑張っておりますので、よろしくお願いします。
#203
○荒木清寛君 もう一問総務大臣にお尋ねをいたしますが、十三年度は独立行政法人制度がスタートをしました。鳴り物入りで登場、スタートをして、民間手法の導入あるいは情報公開を行うことによって国民により質の高いサービスを提供するということだったんですが、今回の会計検査院の指摘では、独立行政法人の財務運営面で問題があるという指摘があります。この財務諸表に、独立行政法人の財務諸表に国から承継した資産で、会計経理といいますか、貸借対照表等に計上していないものが二十六億二百十八万円あるということで、これではいけないわけなんですね。
 そこで、今回、独法、独立行政法人の財務諸表に関する基準が変わったと聞いておりますが、そのことによってこうした会計検査院の要請にこたえることができるのか、お答え願います。
#204
○副大臣(若松謙維君) 私が独立行政法人の会計基準の主宰、主管者を、主宰者をやっておりますのでお答えさせていただきます。
 まず、この独立行政法人制度そのものにつきましては、いろいろと議論がありまして、いずれにしても監査などの事後チェック又は透明性の確保を仕組みとして入れている制度でございます。そして、この独立行政法人制度は、先ほどの会計監査も受けておりまして、その上で四つ更なるチェック機能を入れております。
 一つは、いわゆる監事ですね、これは複数置きまして、そのうち一名以上が外部の者と。二点目が、企業会計原則によるということで、特にこの独立行政法人会計基準に準拠すると。三点目が、小規模な法人を除きまして民間の大会社並みの会計監査を義務付けるということで、五十九独立行政法人中三十二法人が外部監査を受けることになっております。四つ目が、この財務諸表は主務大臣による承認後遅滞なく公表すると。
 こういうことになっておりまして、基本的には厳格な事後チェックや透明性の確保が行われているわけでありますが、平成十二年の十二月に独立行政法人会計基準というのができました。しかし、その中身でははっきり言って十分な情報公開がなされないということで、昨年の七月から最近まで三十一回、いわゆるこれが一週間前にできた会計基準でございますが、独立行政法人会計基準研究会と、財政制度等審議会財政制度分科会法制、ちょっと長いんですが、公会計部会公企業会計小委員会と、この共同ワーキングチームが正に成果を出しまして、今回改定したところでございます。
 この改定によりまして、独立行政法人会計基準を各独立行政法人が適用していただければ、当然これは連結財務諸表の作成も義務付けておりますし、心配は、それぞれの独立行政法人に専門家がいるのかと、これがちょっと私どもは心配しておりまして、是非とも優秀な人材を財務面でも採用していただきたいということを期待しているところでございます。
#205
○荒木清寛君 この委員会における決算審査を十六年度概算要求に必ず生かしていただくことを総理に要請しまして、私の質疑を終わります。(拍手)
#206
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。
 今日は、二〇〇一年度決算審査に当たりまして、私は三点ほど質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、公共事業の執行の問題において、これまでに四十億六千百万円、国費が投入されています神戸空港建設の問題についてまずお聞きしたいと思います。
 御存じのように、この神戸空港というのは、近畿地区の極めて近いところに空港が現在二つあります。伊丹の大阪国際空港、そして大阪にある関西国際空港ですね。そこに神戸空港というのができるわけですから、多くの人たちは、どうして空港があの近いところに三つ要るのか。世論調査でも、三つも要らない、そういう世論調査が多くの人たちから寄せられていることはもう知っていらっしゃると思うんですね。
 今、資料をお配りさせていただいたと思うんですが、資料の一を見てください。今、私が説明した内容が、一応輪郭的に地図で皆さんに知っていただきたいと思ってお配りさせていただきました。
 これは、丸印が入っているのが空港の設置場所ですね。一番上が先ほど申し上げました大阪国際空港、伊丹市にあります。この真ん中がいわゆる神戸空港の今建設されようとしているところですね。そして、一番下が関西国際空港になっているわけです。地図で見ても目と鼻の先、そういう感じを受ける場所がいわゆるこの関西三空港という状況なんです。
 私は、先日、写真を撮ってまいりました。本当にこれがもう少し大きくなればなと思ったんですが、総理大臣、ちょっと見えますでしょうかね。見えにくいですか。見えませんか。これが神戸空港なんですね。私はこの埋立地の手前から写真を撮りました。ちょうどこれが関空なんです。このビル、分かりますでしょうか。いわゆるゲートタワービルなんですけれども、このビルがちょうど連絡橋の、関空に行く連絡橋の根っこにあるわけですから、本当に私は、この地図で見ても、また写真で見ても、目と鼻の先という表現がぴったりの場所に今建設されようとしているということをまず認識をしていただきたいと思って、資料として持ってまいりました。
 そこで、私は、昨年のちょうど三月だったと思います。国土交通委員会においてこの神戸空港の安全性の問題、そして需要予測の問題について扇大臣に質問いたしました。そして、その問題に対して扇大臣も、この需要予測については見直しをしないといけないという認識に立たれまして、そして国土交通省のいわゆる国内航空旅客機の需要予測の精密度ですか、精度の一層の方針というのを出されて、指針という言葉だったでしょうか、それに基づいて神戸市は新しい需要予測を昨年されています。その需要予測についての報告を、一九九五年の需要予測では、関西、開港時の、二〇〇五年に開港するわけですけれども、三百三十五万人だったわけですが、どういうふうにこれが予測が改められたのか。この二〇一五年、そして開港時と、まず教えていただけませんか。
#207
○国務大臣(扇千景君) これは委員会でも大沢議員から御質問がございまして、予測調査、これをしましたけれども、今回の予測では、少なくとも平成七年のときには、出した予測よりも今回は一から一・九%経済成長率があるということで、これを平成七年に出しておりますけれども、平成七年のときには経済成長率も、二・五%から三%経済成長率があるから需要も伸びる、そういう予測がされたようでございますけれども、今回、少なくとも関西の京都大学、神戸大学、京都大学、神戸大学、神戸大学と、この五人の教授が全部お集まりになりまして需要予測の変更ということでお出しになっておりますので、今おっしゃったように離発着が四百三万人、そして発着回数が六十回というふうに数字が出ているのをお手持ちだろうと思います。これは地元の神戸市がなさったものでございますから。
#208
○大沢辰美君 もう一度、はっきり分かっていらっしゃるでしょうか、事務方。この開港時とその十年後の二〇一五年、両方教えていただけませんか。
#209
○国務大臣(扇千景君) 今お答えしたとおりですよ。今回予測したのが四百三万人、そして前回が、平成七年が四百十八万二千人ということになっていますから。
#210
○大沢辰美君 二〇一五年は、十年後。
#211
○国務大臣(扇千景君) 二〇一五年の予測ですか。二〇一五年の予測、出ていませんよ。出ていますか。それなら言ってください。
 私、いや、ここに神戸市の学者五人の結果がこの表に出ていますけれども、あっ、一五年ですか、二〇一五年。ああ、二〇一五年。その隣でございますから、四百三十四万人でございます。これ表持っていらっしゃるんなら、そのとおりです。
#212
○大沢辰美君 確認をさせていただきました。開港時は約十六万人需要予測の見直しがありました。そして、十年後にまた十六万人の見直しがあったということですね。
 そこで、私は本当に気持ちだけ下方修正されたんだな、ほとんど変わっていないという考え方なんですが、私はこの需要予測の基礎になったのが何なのかということを皆さんの資料二にお配りさせていただいているんですけれども、分かりやすいためにこういうふうに大きく表をさせていただきました。この基礎の表を見ていただきましたら、今大臣が言われた二〇一五年、開港時から十年後ですね、七百六万人の地域別の需要予測があるというその報告があるんですね。
 私はこれを見てびっくりしたわけですけれども、これはもちろん神戸市、兵庫県、神戸市以外の兵庫県ですね。大阪北部の人も二百八十七万人来られる、大阪府南部の人も五十七万人神戸空港に来られる、京都府の人は百十万人来られる、奈良も滋賀も和歌山もみんな神戸空港に、開港したら、十年たったら来るんですよという予測が出されているわけです。私はこれはあり得ないことじゃないかなと。
 こういう需要予測の基礎ですね、なっているわけなんですが、こういうあり得ない前提が今度の私は、今言われた四百三十四万人という数字が出てきた、そこに非常に不思議な数字があると思うんですが、この点についてはいかがですか、大臣。
#213
○国務大臣(扇千景君) 先ほど申しましたように、大沢議員に、これ私が持っていますのは、神戸市がきちんと学者をお呼びになって、神戸空港需要検討会というところでこの表をお出しになったのを持っておりますので、私が、また国土交通省がした数字ではございません。
#214
○大沢辰美君 でも、国土交通省が国内の需要の旅客の指針を正確にしなさいよということで、一昨年方針を出されたわけです。そこで、去年、大臣とも論議をさせていただいて、もう決まっている、決定をした神戸空港であるけれども、これについても需要予測の見直しをすることが必要だという方針を出されて、そして昨年こういう結果が出たわけですね。ですから私は、国土交通省が、地方の神戸市がやったんだからよく知らないというわけじゃなくて、やっぱり適正な需要予測が見込まれているかという判断はしていただきたいと思うんです。
 そこで、本当に私はもう一度言いたいと思うんですけれども、これは奈良からも二十九万人、滋賀からも二十二万人、和歌山からも十万人来ているんですよね。和歌山といったら関空が近いわけですよね。本当に気の毒だなと思うんです。和歌山の人は関空に行ったら三十分で行けるんです。だけれども、わざわざ神戸市に空港ができたら二時間掛かるんですね。そういう人たちもここに入っちゃっているわけです。それで、大阪の、北部と南部と書いてありますけれども、これも合わせたらすごい量ですよ。何か大阪空港かなと私は思ったぐらいです。
 だから、この七百六万という数字がなぜ出てきたかというのは、こういうことが計算されて出てきたんだと思うんですが、これが根拠になって、いわゆる今、大臣が言われた四百三十万人という需要予測が出てきたと思うんですね。ですから、根拠がおかしい、それで出てきた需要予測もおかしいと。こういう形で空港建設を続けることにとても私は疑問を感じているんです。
 需要予測というのは、大臣もよく言われますけれども、本当に空港まで行くアクセスですか、利便性、そして交通費ですね、時間、それがあって初めてそこを利用するんだと思うんです。こういう形での基礎の需要予測を置いてそして需要予測を出すということは、本当に私にしたら考えられない、そういう内容であると。だから、こういう内容でこの建設を進めていくということはいかがなものかということも指摘をさせていただきたいと思います。
 その点について、ちょっと大臣、もう一回御答弁いただけますか。
#215
○国務大臣(扇千景君) 私は、関空あるいは大阪国際空港、神戸のみならず全体的な、あるいは世界的にも九・一一の事件以来、空港の需要、これが減っているというのはもう御存じのとおりでございます。これは成田も関空も計算がし直さなきゃいけないという、空港全般の数字でございますから、特に私は、この需要のみならず空域、関西国際空港とそして大阪の伊丹空港、関空と伊丹と神戸のこの空域の安全性ということから見ても、私は大丈夫なんですかと。
 しかも、御存じのとおり、関空作るときには伊丹を廃止すると一札入れていたんです。ところが、出ていってくれ出ていってくれといって邪魔者扱いしたのに、関空ができたら出ていかないでくださいということで、今までのトータルでいいましても伊丹空港というのは、この整備費というのは今まで一千百十億円掛かっているんです。ところが、伊丹の周辺の皆さん方に環境対策ということで六千三百三十四億円払っている。
 こういうことから考えれば、私は日本の空港行政というのは、空港の安全性よりも周辺に払っているこの六倍近い金額というもの、しかも今、年間百億円ぐらい払っています。それで空港を維持しなきゃいけないということも含めて、神戸と関空とそして大阪国際空港、伊丹ですね、この三角形を見直しましょうということで、大阪の財界を含めて関係の知事さん、市長さん等々で懇談会を作っていただいて、総体的な関西の空港の在り方を根本的に考えていただくというのを、去年予算付けるときに条件付で私は立ち上げていただいたというのが現状でございます。見直すというのも、私たちは当然のことだと思って立ち上げていただいています。
#216
○大沢辰美君 私は扇大臣に一言申し上げておきたいと思うんですが、いつもこの空港の問題を質問いたしましたら、やはり伊丹空港は騒音対策に百億円掛かっているとか、しきりにそのことを表現されますけれども、当然のことじゃないですか。国は、一九九〇年、この伊丹の存続を決めたのは政府なんですからね。だから当然、周囲の騒音対策するのは当然のことじゃないですか。
 私が今論議をしているのは、伊丹空港、そして関西空港がある、そこに神戸空港、この狭い範囲に。やっぱり安全の問題も心配です。そして、需要予測も間違っていないか。やっぱりあるべき姿というのが大事だということを指摘しているわけです。
 もう一点、もう一点私の方から聞かせてください。これは事務方で結構ですけれども、国土交通省がやはり人数、需要予測も見直さないといけないということを、全国的な総合的に考えないといけないことを、今、大臣おっしゃいました。そうすると、全国の中の近畿圏、近畿地区の中の国内航空旅客数は、二〇〇一年度の実績、これは二千四百七十九万人ということで数字出ております。二〇一二年度の予測は三千百四十万人となっています。ですから、六百六十一万人増加することになっていますが、これは間違いありませんか。事務方で結構です。──そしたら、大臣、間違いないでしょうか、これは。
#217
○国務大臣(扇千景君) 間違いないと申しておりますので、間違いありません。
#218
○大沢辰美君 間違いないと思います、私も調べて今、大臣に確認をさせていただいたわけですが。ですから、この六百六十一万人、この近畿地区で増えるというのが国土交通省の試算です。このちゃんと予測需要表に出ておりますからね。
 私もこの近畿圏の数字をグラフにしてみたんですけれども、現在の実績と、そして二〇一二年にはどうなるかというのを今、表に入れてみました。そしたら、この関空と伊丹空港は大体一緒なんです。だけれども、神戸空港だけは上積みになるわけですね、需要の、その利用者がですね。利用者が三千百四十万人と今言われましたでしょう、二〇一二年。そしたら、この現在の実績を引きましたら、約六百六十一万人。今、大臣が言われた数字はここにあるわけです。そして、現在、皆さんが、国土交通省が出している数字をここに当てはめましたら、残ったのは、神戸空港、六百七十二万人になるんですよ。だから、本当に神戸空港だけが二〇一二年度に増えるというような計算になるんですよ。
 だから、今、全国的な需要予測ももう一遍見ないといけないと、そういう見解を出されましたけれども、私は全国的なことはさておいて、この地域でのこの神戸空港の需要予測の過大はやっぱりひどいと、需要予測を見直すと言っていながら更に広がったということを私は指摘したいんです。これで空港建設を進めることはおかしいじゃないかということなんです。
#219
○国務大臣(扇千景君) 今、大沢議員がおっしゃっておりますことは、国内のことだけしかおっしゃいません。私どもは、日本がどうあるべきかということを根本的に小泉内閣で考えております。
 それは、神戸一つお取り上げになっても分かりますように、阪神・淡路大震災までに少なくとも港として世界四位の需要があったものが、今二十五位です。ですから、関西全体でいかに国際的に、経済的に向上さすかということを考えれば、なぜ、外国へ行って、国際線と国内線にこんなに離れているところへ国内線があるんですか。外国から来るお客様を私たちは倍増しようと言っているんです、小泉内閣で、観光を誘致して。神戸もそうです。だったら、国内線と国際線の乗換えに時間もお金も掛からないようにいかに便利にしていくか、そして空港と港と一体的に復興さすということが正に神戸にとってもプラスになることですから、だったら、伊丹をつぶして、神戸と関空とトンネルで使ったら十五分なんです。これも二十一世紀の末には、関空と神戸とで国際線、国内線がすぐ乗り換えられて、そして港も繁栄して、そういうことを私たちは、二十一世紀の国土の在り方というものを、お互いにどれが一番いいかということを総合的に国際的に考えているというのが現状でございます。
#220
○大沢辰美君 私は、もちろん世界のことも考えないといけません。国際的なことはもちろん考えないといけない。だけど、今、この関西地域の、この近畿の狭い大阪湾に三つの空港が必要かどうかを聞いているわけです。ちゃんと国際線で関空があるじゃありませんか。だから、無駄な事業、私はこんなでたらめな予測を使って建設をするということはよくないと、見直すべきだということを指摘しているわけです。
 最後に総理大臣にお伺いします。
 総理大臣、今、神戸空港の需要予測の問題を指摘したわけですけれども、やはり根拠が非常に私はでたらめだと思うんです。そういう中で、やはり本当に巨額の税金をつぎ込んで空港を建設すると。しかも、今、写真だとか地図を見せましたけれども、本当にあの目の鼻と先にああいう空港が必要なのかどうか。(発言する者あり)いや、目と鼻と口ですよ、はっきり言って。だから、本当にそういう空港建設は、やはり今本当に見直さなかったら大変なことになると思うんです。そこにメスを入れる。事業をやっていても、始まっていてもそこにメスを入れるのが今の政府の責任だと思います。
 総理大臣の答弁求めます。
#221
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当初計画していたものが将来合わないかもしれないということはあり得ることだと思っております。
 そういう点から考えますと、見直しというのは不断の見直しも必要だと。それから、地域にどういうものが必要かと。これは地元の意向も聞かなきゃなりません。あれもこれもという時代ではないと思います、財政状況から考えても。その点はよくやっぱり地元の方々と相談して、必要なものは作っていく必要があると私は考えておりますので、見直しを否定するものじゃありません。どういう形で需要予測されるか、専門家にゆだねるのも大事だと思いますが、不断の見直しということも当然あっていいのではないかなと思っております。
#222
○大沢辰美君 是非、見直しということも視野に入れて、そして大臣が言われました、今年の予算は、新年度の予算は付けずにおこうかなと思ったと、そういうことも発言されました。だけど、そういう中で協議を、知事の代表だとか言われていましたけれども、そういうことはもちろんやっていただきたいけれども、本当に今の財政の問題、そして安全の問題、需要予測の問題、総合的に判断をしていただいて、見直しも含めて、私は中止を求めて次の質問に移りたいと思います。(発言する者あり)もう結構です。結構です。
 次の質問に移らせていただきます。
 次は、私は、阪神・淡路大震災の復興対策についてお伺いしたいんです。総理にまずお聞きしたいんですけれども、一九九五年、御存じのように一月十七日五時四十六分、四十七万住宅という大変大きな未曾有の災害が発生いたしました。それからちょうど九年目を迎えました。
 でも、今なお多くの被災者が困難な生活を強いられています。災害復興住宅に入居された被災者が家賃が払えない。強制退去されているんです。そして、住宅は建てたけれども、二重ローンで苦しむ被災者もいます。また、不況と相まって二重、三重の苦しみに直面している中小業者の方もいらっしゃいます。こういう人たちがいまだ生活の復興はできていないということをまず知っていただきたいんです。
 そこで、私は、当時の写真を持ってまいりましたけれども、(資料を示す)もう何度もいろんな本に出ていますから大臣ももちろん見られたことがあると思うんですが、これは被害が一番ひどかった長田、神戸市長田のところですね。これは長田、新長田駅のいわゆる南になるわけですけれども、こうですね、JRが走っています。ここも火災に遭いました。ここも火災に遭いました。この辺も火災に遭いました。この辺も火災に遭ったわけですね。
 こういう火災に遭った人たちが避難をしているときにいわゆる都市計画決定、区画整理事業と再開発事業が確定したために、住民の合意を得ることができなかった。だから、九年たってもまだ被災者が、再開発も進んでいない、そして区画整理事業もまだ完成していない、八割の人しか被災者が帰られていないという実態があるわけなんです。
 こういう事態の中で、半焼半壊、そして全焼全壊の人たちは全部解体をしましたから柱一本残っていなかったんです。だから、移転補償もなかったんですね。ですから、この避難をされた人たちは借金をして生活再建をしなければならなかったという事態もあります。この借金が災害援護資金制度といって五万六千人の方が借りています。最高限度額三百五十万円です。この人たちは五年据置きで、今、五年払いの支払の途中なんです。だけれども、一万五千人以上の人が通常の返済ができないと。
 また、亡くなった人、行方不明になった人、自己破産した人がたくさんいるんですね。こういう人たちを今どう復興させていくか、生活を再建させていくかは私はやっぱり政治の責任だと思うんです。復興はまだ終わっていません。鳥取県で個人補償が実現しましたですよね。そのことも私たちは求めていますけれども、今すぐこの被災者の皆さんが立ち直れるような対策を、すべての被災者が生活再建できるような対策を、総理の言葉で、現状を踏まえて窮地を救済できるような答弁をまずお願いしたいと思います。
#223
○国務大臣(鴻池祥肇君) 私も被災者の一人であります。
 これまでの国、また兵庫県、神戸市始め関係市町村の取組によりまして、大沢委員御存じのとおり人口も震災前に戻ってまいりました。先ほど来、扇大臣がお話しのように観光客も大変戻ってまいりました。全般的に考えれば、やはり全国的な規模で中小企業あるいは地場産業というのは、なかなかこれは復興、神戸に限らず、復興しているのがなかなか難しい状況でありますけれども、しかし、それなりの御努力はそれぞれが大変していただいている段階であります。
 ただ、今、大沢委員がお話ございましたように、高齢者が随分被災をされて、なお御高齢になっておられる。あるいは、いわゆる弱者と言われる方々の生活の再建、こういったものにつきましては、やはり兵庫県、神戸市始め関係市町村と国とが十分連携を取りながら、なお被災地の復興に努力を傾注していきたいと、このように考えておるところであります。
#224
○大沢辰美君 私は、実態をもっと知っていただいて、その苦しみをどう取り除くか、もっと具体的に提案をし、これから努力していただきたい。
 総理に、もう一言。
#225
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 鴻池担当大臣が被災者であり、なおかつ地元であります。この問題については実に的確に状況を把握しておりますので、今後とも、地元の方の意向あるいは自治体の意向を踏まえて、復興に向けて政府としても努力を続けていきたいと思います。
#226
○大沢辰美君 簡単な言葉ですけれども、やはり総理は心を込めて、私は前もってこういう、八年後の被災実態と、昨年、復興県民会議という団体が作られて、実態調査をされてまとめたものがありますので、事務局を通じてお届けをさせていただいていますから、本当に悲惨な状態です。これを見ていただいて、手を打つべきものを打っていただきたいと思うんです。
 具体的に一点だけ、厚生労働大臣にお聞きしたいと思うんですが、災害援護資金の問題ですね。この災害援護資金というのは、御存じのように、先ほども申し上げましたが、最高限度額三百五十万円、保証人を一人要ります。そして五年据置きの五年払いになっています。この人たちも、今、資料の三を皆さんにお配りさせていただいていますけれども、もう亡くなった方が二千四十三人いるんです。自己破産した人が千二百五十九人います。行方不明の方が七百三十九人。四千四十一人も上っているわけですね。
 だけれども、この人たちは返済免除されていないんです。五万六千人借りているけれども、免除されたのはわずか六十七人しかいないんですね。それで、保証人の人が今苦しんでいます。連鎖倒産をしているのが実態なんですね。こういうことをなくするためにも、本当に心の通った免債、震災、この返済の猶予、免除できるような今改善を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
#227
○国務大臣(坂口力君) 今お話ございました災害援助資金の償還でございますが、お話のありましたとおり、償還期間はこれは十年間でございます。そして、市町村から県への償還期間は十一年、県から国への償還期間は十二年、こうなっているわけですね。それで、現在、昨年の九月の段階で約六割、五九%ぐらいの皆さんが償還をしていただいているという状況でございます。
 今お話ございましたように、なかなか償還しにくい方もおみえなのでございましょう。月払による償還を認めますとか、少額償還を可能にするとか、やむを得ない事情がある場合には支払を猶予するとか、いろいろのことが地元で取られているということでございますから、そうした柔軟な対応をしていただいて、そして返還をしていただけるような状態に持っていっていただくということが大事じゃないかというふうに思っております。
#228
○大沢辰美君 今、説明がありましたように、十一年、十二年で地方自治体は国に資金を返さないといけないということですね。なぜ死亡した人たちからこの借金を取り立てるのかということなんです。自治体は返さないといけないから、貸した人の被災者に取り立てないといけなくなるわけです。だから、今、自治体の皆さんも苦しんでいます。
 そこで提案をしたいんですが、この自治体の皆さんは、国へ返すこの返還の償還期限を延長してほしいということをトップの方が要請に来られていると思うんですが、そのことをすることによって、自治体は被災者の人たちにもっと柔軟に対応することができると思うんです。そこを解決するために、大臣どうでしょう、地方自治体の首長の人たちと協議をして、返済、この期限を延長する対策を取ることを協議を始めていただけませんか。
#229
○国務大臣(坂口力君) 償還期間というのは法律で定められているわけでございますから、現在の段階では償還期限は償還期限というふうに思っておりますが、県や市町村もそれなりに御努力をいただいているわけでございます。県や市の御意見も十分に聞きながら、可能なようにしなければならないというふうに思っております。
#230
○大沢辰美君 私は、直ちに法律の抜本的改正も求めたいと思います。だけど、今やれることは、柔軟なという言葉を使われました。是非、その言葉を受け止めて、自治体の皆さんや被災者の皆さんに、血の通った、もう本当に生活支援をしていただきたいということを最後に厚生労働大臣に申し上げたいと思います。
 そして、私は、この震災問題で、生活再建支援法ができて五年、今年ちょうど見直しの年になります。この問題についても内閣府はアンケートを取って、所得の制限やら年齢の制限は撤廃してほしい、そういう要求も出されているようでございます。是非、この抜本的改正、そして住宅の再建の支援の法律の設立、このことを強く求めて、最後の質問の一点に進みたいと思います。
 最後に、サービス残業の問題に、厚生労働大臣に併せてお尋ねしたいと思います。
 先日来、サービス残業については、この前の予算委員会でもスズキ自動車の問題、そして昨年の決算委員会でも八田議員がトヨタ自動車の問題を取り上げました。こういうサービス残業は、企業の、犯罪組織であるということも位置付けられています。同じことが三菱電機でも起こっています。
 私は先日、三菱電機の労働者とともに、伊丹、尼崎、これは兵庫県ですが、労基署に要請に行ってまいりました。通達に基づいて一生懸命努力を重ねておられます。しかし、サービス残業自体は一向になくなっていないんです。昨年だけで五回も労働監督署の調査が入っているのに改善されていない。昨年は一度、労働者七百人に七千万円が支払われた。だけど、その後また元に戻ってしまったというんです。
 働いている皆さんから私に告発がありました。設計部門ではほとんど帰宅は午前様だそうです。そして、午前二時、三時になることが度々あると。残業時間にすれば大体一時間、七時間から八時間だと二、三時間の残業しか付けていないと言うんですね。実際の、恐らく年間労働時間は三千時間を超えるでしょう。給料が下がっているのにサービス残業は増える一方だと。これじゃサービス強制どころか強制労働だとも言っています。人間扱いされていない、こういう怒りの声すら寄せています。家族の方も、お父さんはいつ倒れてもおかしくない、このままでは命さえ奪われないと言っているんですね。会社側は、労働監督署に駆け込んでもサービス残業は一時的になくなるだけ、仕事が減るわけじゃないから仕方がないと言っているんです。社内ではこれが公然と言われているそうです。
 坂口労相、大臣そして総理にも伺います。こんなことで労働監督署が何回入っても改善されないということは、やはり根本的にやらなければいけないと思うんですよね。ですから、皆さん本当に、総理も厚生労働大臣も先日答弁をされていましたけれども、政労使という、使、すなわち使用者側に、特に大企業、しっかりとこの企業犯罪による過労死、命さえ奪われることがないように、監査、毎日、いや、毎日とは言わない、日常的、定期的な検査やらなければいけないと思いますが、厳しい取締りをすると言っていますけれども、どういう形でやるのか最後にお聞きして、終わりたいと思います。
#231
○国務大臣(坂口力君) まあ、労働組合もあることでございますから、そこでまずはしっかりと話をしてもらわなきゃいけないというふうに思っています。我々もやるべきことはやりたいというふうに思っています。
 それから、先日もスズキ自動車のお話ししましたけれども、スズキ自動車からは絶対そんなことないといって猛烈な反論が来ていることもお伝えをしておきたいと思います。
#232
○委員長(中原爽君) 時間でございます。
#233
○大沢辰美君 一言だけ。
#234
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今後、政府も使用者側も労働組合も、一体となってこのサービス残業の解消に努めていかなきゃならないものと思っております。
#235
○大沢辰美君 終わりたいと思いますが、本当に厳しい対応を迫って、私の質問を終わります。(拍手)
#236
○広野ただし君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の広野ただしです。
 今日は決算委員会全般質疑ということで、決算の面、特に税金の無駄遣い、あるいは行政の無駄、あるいは事業の無駄というようなことをチェックするという意味から質問をさせていただきたいと思います。
 まず、午前中にもございましたが、年金問題でございます。これは、私たち地元に帰っていろんな、公民館でミニ集会をしましたりいろんな会合を持ちますときに、やはり最も将来年金どうなるんだろうと、あるいは雇用の問題どうなるんだ、景気はどうだ、こういうことが一番大きな話題になっております。
 そういう中で、年金問題ですが、御承知のようにこんなに長寿化し少子化社会が進行している、現在でも現役世代が三人で一人の六十五歳以上の年配の方々を支えている、こういう状況です。間もなく、十年もしますとそれが二・五人、そしてまた二十年ぐらいしますと、これが二人で一人を支えるというような非常に厳しい社会になっていくということですから、国民の皆さんが心配されるのも正に当然のことなわけです。
 そういう中で、先ほどもありましたが、年金の、増やすならいいですけれども無駄遣い、そして事業の失敗で足を引っ張る、給付を十分にできなくしていく、こういうことが見受けられるわけでありまして、国民の皆さんからしますと、余りにもひどい、まあ頭にきたといいますか、そういうことを非常に感じておられると思います。
 投売り問題ですね。自民党の岩井先生からもありましたけれども、全くそのとおりでありまして、もう一度繰り返すわけじゃありませんけれども、グリーンピアの、本当にグリーンピアだけで持っておる土地というのは、土地といいますか、展開している土地は皇居の三倍だとかいうんですね。そしてまた、ディズニーランドの四倍に匹敵すると。そういうものをよう官がやったんだと私はびっくりしているわけでありますけれども、そのグリーンピアを、千九百十四億円ですか、掛かっていたものを売るというときに、今まで実ったのがわずかに高知の方だけであるということですが、私はやはり、シーガイアが民間に移りましたときにもそれなりの費用で引き受けているということですから、何か地方公共団体まずありきということではなくて、民間にも含めて公開入札をする、公募をするというものをしっかりとやってもらいたいと思いますが、この点、厚生大臣、いかがでしょうか。
#237
○国務大臣(坂口力君) それは御指摘のとおりなんです。民間も含めてそれはやっていかなきゃいけないというふうに思っています。
 ただ、なかなか、民間に声を掛けましてもなかなか乗っていただけない、そういう状況もあるものですから、そしてまた、先ほど、今日午前中にもお話ししましたように、中には地方自治体の土地の上に建っているというようなのもあるものですから、そこはやはり地方自治体に一番最初にお話をせざるを得ないということでございます。
 グリーンピアにつきましては、そうしたこともございますしいたしますので、民間にも広く声を掛けさせていただきたいと思っております。
 年金全体につきましては、今年一年掛けまして、そして将来の年金制度をどうするかという皆さん方に御議論をいただいて、年末にその対応をまとめたいというふうに思っている次第でございます。
 やはり、若い皆さん方に理解をしていただける制度でなければいけないというふうに思っております。したがって、そうしたことも含めて、これから一年間掛けてやっていきますが、あわせて年金制度、それにあわせて、年金がいろいろの事業をやっていたことはこれは全部もう手を引かせてもらいたい。これできれいさっぱりともうするということにしたいと思っています。病院がありますのは、病院を全部一遍にすぱっとやめられるかどうかという問題はありますけれども、ほかのものはもう全部やめにして、きれいさっぱりとしたい。
 それから、運用の在り方につきましても、これも今日、午前中に少し触れさせていただきましたが、この運用の在り方についてももう一遍考え直すということにしたいと。それで、その運用の場合に、またそして、それをどこを母体にして運用するかということをまず決めなきゃいけない。厚生労働省がやっておりますと、何となく厚生労働省が何か自由に勝手なことをやっておるように取られる可能性もありますから、それはもう少し距離を置いたものにしていただくか、国全体で受けてもらう。私は国全体でやっていただくようにするのが一番いいように思いますけれども、そしてとにかく、それを運用する以上、その責任を持つというところがやはりやってもらわないといけない。その責任を持てるところがやる。そして、もしいろいろの運用をいたしましたときに、その運用がマイナスに取ったときの責任の取り方を明らかにするということとすべてセットにして、年金制度も来年は新しく再出発できるようにしたい。
 その年金制度は議論をしていただいて、やはり今の制度の延長線上でいいということになるかもしれないし、それはそれで私はいいと思っておりますが、そうしたことも併せて、今年じゅうにやりたいというふうに思っておる次第でございます。
#238
○広野ただし君 総理に伺います。
 民間にできることは民間にという考え方からいいますと、まず地方自治体ありきというのがやはりおかしいんじゃないかと。民間も含めて、シーガイアのように民間も含めて、大いにまず民間の方にという思いで公募入札をしたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。
#239
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そのお考え方には賛成なものですから、そういう基本的な指示の下に検討が進められた結果、地方自治団体が持っている土地等については地方にも相談しなきゃいけないというのも、これまた私は当然なことだと思います。どんどんどんどん負担がたまって、その負担は税金で見なきゃならないということよりも損を出しても撤退した方が将来のためにいいというんだったらそれもやるべきだということから、民間の参入を促しなさいということで現在検討が進んでいるという状況だと思います。
#240
○広野ただし君 千九百億のものがわずかに今、四億ちょっとしか入ってこないということなんですね。そういうたたき売り、投売りしているような状況、正に年金を何か食いつぶしているような話だと思うんですね。
 そのほか、社会保険庁自身が健康センターですとか健康づくりセンターというのを作っているんですね。これを各県に作ったり大都市に作ったりと。これの新増設というのはもう直ちにやめるべきだと思いますが、どうでしょうか。
#241
○国務大臣(坂口力君) もう新しく作るのはやめております。これまでありますものを一体どうするかということでありまして、病院も併せて今後検討したいというふうに思っている次第でございます。
 先ほどの話でございますけれども、たたき売りというお話がございましたが、今までかなり利用されたことも事実でございますし、そして、今まで利用されたその延長線上で、やはりこれを作ったのは、年金の保険料を出していただいている特に中小企業等の、その企業の皆さん方に利用をしていただけるようにというので作ったわけでございますから、できれば本来の趣旨、それを利用していただくということを中心にしながらやっぱり考えていかないと私はいけないんじゃないかと思っております。
#242
○広野ただし君 ところで、この年金の積立金百四十七兆円、まあ税収の何層倍にもなるわけですが、それがあります。そして、そのうち自主運用ということでですね、四十兆円が年金基金が運用をするということで、この基金が、先ほどもありましたけれども、国内株式等の減価によって株価が下がったということによって大変な欠損を出しているということでありまして、累積三兆円の赤になっているわけですね。これは、四十兆弱のうち、国債所有等を除きますと二十八兆を自主運用してやっていくということなんですけれども、この運用について見直すべきではないかと思うんですね。
 株式運用をやるべきかどうか、この点についてはいかがですか。
#243
○国務大臣(坂口力君) 先ほどお話を申し上げたのは実はそのことを申し上げたわけでありまして、百四十数兆円というこの積立金を今後どう運用していくかということでございます。一部、株式に回すのか回さないのか、あるいはその他のこれを運用の仕方として安定したものはどういうものがあるのかということを考えなきゃならない。しかし、そのことを考える前に、それを運用する母体をどういう形にするかということをまず先に決めなければいけないということを先ほど申し上げたわけでございます。そこの見直しを行いながら、そしてそこで運用していく運用の仕方をそこで決めていただく。そして、決める以上、そこで責任を持って運用をしていただけるようにするのにはどうしたらいいかということを考えなければいけないというふうに思っています。
 この年金資金の運用は、これはやはり賃金の上昇分はどうしても上乗せをしていかにゃいけないわけで、それだけの利息を上げていかなきゃいけないわけでございます。その昔、この資金はすべて財投で運用されていたわけでございますが、これは、昔は我々野党の側が何とかして自主運用させるべきだというので随分国会でやったものでございます。私も責任者のその一人でございますが、それがこういう事態になるとは私たちも思っていなかった。もう少し上を向いておるときでございますから、その当時は、これは六%ぐらいで運用されておりました、この財投で。それを、このほかでは、生命保険なんかは一四、五%で運用がされておりまして、それで、共済なんかも七、八%で運用されていたものですから、もう少しそこは自主運用をして、少なくとも共済並みに何とかやらなきゃいけないというので随分質問をしたものでございます。
 しかし、時代は変わりまして、それが今度は御非難を受けるということになっているわけでございまして、私もじくじたるものあるわけでございますが、こういう事態になりました以上、しかしその事態に合わせていかなきゃなりませんから、ひとつこの事態に合ったように見直しを行うということにしたいと思っております。
#244
○広野ただし君 やはり政治というのは最後は結果ですから、それだけの欠損を出すということは全く不適格ということだと思います。
 そしてまた、今度は物価に見合って〇・九%下げる、こういうことでありますから、やはり慎重の上にも慎重、ちゃんと殖やす方にいきませんと、何のための運用をやっているのか分からないと、こういうことだと思うんです。
 それと、それに伴って、年金が何か将来本当にもらえるだろうかということから空洞化が進んでいるわけですね。国民年金も三割近く入らないということになっておりますし、実際厚生年金でも、三千二百万人いたのが、ピークから、百三十万人ぐらいもう入らないという事態になってきているわけで、年金の空洞化、そうしますとますます年金財政が苦しくなると、こういうことになっていくわけで、一日も早く年金改革の抜本的なところに力を入れるべきだと、こういうふうに思います。
 それと、先ほどもまたありましたけれども、失業保険も結局、十三年の四月に〇・四%上がって六千億ほど負担増になった。そして、昨年の十月に〇・二%上がって、半年ですから千五百億の負担増になっていると。こういう中で、また先ほども御指摘ありましたけれども、大規模労働福祉施設とかいってたくさんの無駄遣いがなされたということであります。スパウザ小田原というものですとか、あるいはサンプラザ、あるいは四千五百億円も投入して二千以上の施設を作ったわけですね。それをまたたたき売っていると。超破格で、千円ぐらいの値段の、あるいは一万円だ、十万円だと、こういうことであります。
 これは繰り返しませんけれども、本当に国民の皆さんからいえば、この大変なときにこそちゃんと失業保険がワークするようにやってもらいたいと、こう思っているところに、どんどんどんどん穴が空いたように無駄遣いをしてしまったと、こういうことですから、もう本当に泣いても泣き切れないと、こういう思いだろうと思いますが、総理、いかがですか。
#245
○国務大臣(坂口力君) 総理から答弁をしていただく前に、若干事務的なことでございますから申し添えておきたいと思いますが、委員も御承知のとおりだと思いますけれども、いわゆる経営者と、経営者側とそれから従業員の皆さん方が半々で出していただいておりますいわゆる雇用保険と、この雇用三事業という、いろいろ今この問題を指摘していただいております施設を作っておるのと保険とは別個のものでございます。だから、それは別でございますので、それだけは御理解をいただきたいと思います。
#246
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) このスパウザ小田原のみならず、役所、特殊法人等の事業を見てみますと、よくもまあ役所というか役人というのは仕事が好きだなと、感心するよりあきれている面があるんですよ。やらなくてもいい仕事をやりたがる。そういうことから、少しは民間に任せたらどうかということから見直しを始めたんです。何か理屈を付けて存在価値を見いだす、これはもう特殊法人、よく事業進めていけばよく分かるわけであります。しかもその事業というのは、あとは税金で負担すればいいという、これがまた非常にいけないところなんです。そういう点におきまして、特殊法人改革はこれからもどしどし進めていかなきゃならない。
 そして、役所も、これは本当に必要な事業なのか、税金で負担してくれると言えば地元はみんな歓迎しますよ。代議士に陳情して、やってくれと言われるとやっぱり断れない、議員も。しかし、費用対効果、どの程度の税金が必要なのかということをよく見極めて、できるだけやらなくてもいい仕事はやらないという趣旨を、やっぱり役所でも特殊法人でもそういう意識を持って改革に取り組まなきゃいかぬと思っております。
#247
○広野ただし君 ところで、今年の三月で金融機関に対する破綻処理といいますか、これが大体処理をされる。今まで資金枠としては七十兆円のこれまた大きな資金枠があったわけでありますけれども、それに対して銀行、金融機関等に対して十八兆円の資金贈与をやった。あるいは、そのほかどのような資金の使い方になっているのか、まず簡単に御説明いただけますか。大枠だけで結構です。
#248
○国務大臣(竹中平蔵君) 預金保険機構による破綻金融機関に係る主な資金援助額でありますけれども、これは十四年九月にFRC報告をさせていただいておりますけれども、金銭贈与は十八・二兆円、破綻金融機関からの資産買取りが六・二兆円、このうち破綻処理においてペイオフコストを超える資金援助のために手当てされた十三兆円の交付国債の十四年九月末までの使用額、累計九・六兆円については、現段階で国民負担として確定しているものでございます。
#249
○広野ただし君 十八兆円、そしてまた国民の側に戻らないお金が約十兆円ですね。そのほかいろいろと加えますと大体三十五兆円使われていると、こう考えていいですか。
#250
○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げましたように、確定したものの金額は、今申し上げた国民負担として確定しているものは十四年九月までで九・六兆円ということになります。
#251
○広野ただし君 じゃ、七十兆のうち、例えばいろんなシステミックリスクが出てきた場合にどれだけの資金余裕があるのか、このことについて教えてください。
#252
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと、使えるという意味でございますけれども、交付国債に関しては枠が今申し上げたとおりでございますので、あとは必要に応じて借入れ等々で対応するということになるわけであります。
#253
○広野ただし君 詳細やる時間がございませんが、いずれにしましても、決算的な立場からいいますと、銀行は本当にいいねと、金融機関はいいねというのが庶民の感覚だと思うんですね。大変な公的資金をもらいながら、なお給与等は非常に高い。製造業に比べますと大体倍だという状況です。そして、公的資金が入ったところは、ボーナスも相当カットしたけれども、なお普通の感覚からいいますと非常に高いという状況です。これはマッキンゼー等外資系の人たちも言います。
 それなりにリストラは進んだけれども、人員的なものは進んだけれども給与はやはり非常に高いという指摘がありますが、この点について、会計検査院、特定検査をされたと思いますが、どのように考えておられますか。
#254
○会計検査院長(杉浦力君) お答え申し上げます。
 個別の銀行を全部回ったわけじゃございませんが、預金保険機構あるいは金融庁、こういったところから情報をいただきまして整理いたした結果を先生御案内の報告書にまとめたわけでございます。
 このときに、若干私ども、人件費だとかあるいは経費削減の状況だとか、それから経営健全化計画の中身とか、こういったことを調べまして整理したわけでございます。そして、その結果といたしまして、私どもの所見として申し上げましたのは、今度、健全化計画がどんどんどんどん進んでいったとき、あるいは再度見直しをするとき、こういったときに財務内容に相当大きな影響が出ると思われますので、十分配慮してもらいたいということであります。
 というのは、人件費とか諸経費につきましてもデータをもらったわけでありますが、全体のその額からいきますと、いわゆる微々たるものという感覚を持っております。
#255
○広野ただし君 じゃ、簡単に。
#256
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと補足的な、これは会計検査院とは違いますが、金融庁で把握している事実について申し上げたいと思います。
 その前に一つ、先ほど借入れで対応するというふうに申し上げましたが、政府保証枠は五十七兆円、それで残高は、借入れの残高は二十一兆円でありますので、その差額についてはまだ借入れが可能だということになります。
 それで、給与の話でありますが、これは私企業の話ではありますけれども、しかし社会的な責任を負っている企業、銀行ということで、必要に応じて公的資金も入るわけです。そこで、そういったところの給与水準はどうなのかというのは、社会的にやはり非常に大きな関心であるというふうに私も思います。
 事実関係だけから申し上げますと、この四年間、つまり公的資金が入る前後と、前と最近とで見ますと、役員の報酬、賞与というのは実は七割減少しています。これは総額で見て七割減少。これは極端な人は、ゼロにしてもいいじゃないかと言うような人もいるかもしれませんが、七割減少というのはどう考えるか。それなりの努力はしていると。人件費の総額で見ますと二割の減少をしているということになります。
 しかし、減らしてはいるんだけれども、御指摘のように、給与水準そのものは社会的に見てどうなのか。今ちょっと製造業の二倍という御指摘もありましたが、厚生労働省のあの調査、ある調査では、十六業種の中で、今十六業種の中で銀行は、六年前はこれ五番目だったんですが、今はちょうど真ん中の八番目というふうになっている。これはもちろん、これ結果を出していただくことが重要なので、我々としてははしの正に上げ下げまで、給与を安くする云々ということをやるのは監督行政だとは思いませんが、しっかりと責任を果たして、それで収益力を上げて結果を出してもらう、そういうやはり仕組みに基づいて今行政をしているわけであります。
#257
○広野ただし君 健全にちゃんともうけておれば、中小企業もあるいは庶民も何も言わないんですね。しかし、もうほとんど公的資金が入るということは正に破綻寸前というようなことなので、そういうところが外から言うとうらやむような給与を取るというのは誠におかしいので、何か二割減りました、三割減りましたというように弁護をされるのではなくて、もっと厳しい態度で是非金融検査等もやってもらいたいと、こういうふうに思います。
 そしてまた、会計検査が預金保険機構あるいはRCCに入りましたけれども、それぞれの銀行のところまで行く人員もおりませんし、今、会計検査院、千二百名ぐらいですか、ということなんですね。ところが、海外の、例えばアメリカのGAO、会計検査院に匹敵するところはかつて五千人ぐらいおりました。そして、今、内部監査ですとか各種のそれぞれマターありますから、三千七百名ですか、ぐらいに、三千二百人に減っておりますけれども、なお非常な充実した機能を持っているんですね。しかも、この会計検査院を国会、下院が指揮をするとか、あるいは英国もそのようになっているんですね。これは、アメリカの場合は明文化はされていないんですが、実質、国会がこういうふうにしようというような形で国会の方に指揮権があるという形ですし、イギリスもそういう形になっております。
 私は、今、会計検査院が、図を追いますと、憲法で九十条で規定されていますが、内閣の一部なのかどうなのか何かはっきりしないんですね。内閣から独立しているということだけは明文化されていますけれども、はっきりしていない。私は、どちらかというと国会の方に持ってきたらいいんじゃないかと、このように思っておるんですが、総理はいかが思われますか。
#258
○会計検査院長(杉浦力君) 検査院の所属の点でございますが、現行では私ども、内閣の外に置いてあるわけでございますが、いわゆる行政府の一部だろうと思っております。
 ただ、国会に持っていくかどうかということにつきましては、私どもの検査が本当に独立して十分機能を果たせるかという点で考えなければならないことだと思っておりますが、どこへ設置するかというのは、やっぱりこれは大変高度な立法政策だと思いますので、私どもの口からはなかなか御返答申し上げられないわけでございます。
 よろしくお願いします。
#259
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは難しい問題なんですよ。
 私も、この組織形態、専門家じゃありませんのでいろいろ聞いてみたんですが、要するに、会計検査院法第一条は、会計検査院が国等の会計経理の検査に当たって徹底した検査を行い、検査結果について公正適切な判断を行うために、他のいかなる機関からの干渉や制約をも受けないことを明らかにしているものと認識していると。政府としては、会計検査院の検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮できるよう、必要な人員や予算の確保などに引き続き十分配慮するとともに、その検査活動に対して最大限協力していきたいと考えている、これが政府として妥当な答弁だと思いますが、この会計検査院の地位をどのように定めるかについては、これは高度な立法政策にかかわることでありまして、慎重な対応が必要であると思います。
 国会の行政監視機能の充実強化の観点から行われた平成九年の国会法等の一部改正によりまして、国会から会計検査院に対し検査の要請を行うことが可能となり、参議院においてもその実績があるということも承知しております。
 今後とも、会計検査院が国会と緊密な連絡、協調を保ち、適正かつ効率的な行財政の執行のため更に有効に機能することを政府としては期待しております。
#260
○広野ただし君 やはり会計検査というのは行政のチェック、特に、お金の面から税金の無駄遣いがないようにという観点でのチェックが非常に大事な、ですから独立機関としてあるわけで、私は、行政、どちらかというと、だから行政にくっ付いているんですね。ですけれども、やっぱり国会の下に置くということの方がよりチェック機能として大事なんじゃないかと、こう思っております。
 財務大臣、いかがでございますか。
#261
○国務大臣(塩川正十郎君) 会計検査院は独立した機構としてやっておりますが、私たちの希望いたしますことは、もう少し行政効果といいましょうか、そういう面までやっぱり手を入れてほしいと思っております。
 今、会計検査院は、その支出が不当かどうかというチェックでございますから、ですから、その範囲、その検査の結果を行政へ反映さすということにも限界があると思っておりまして、その意味で、主計局を中心にして効果の方をチェックしておるということでございまして、国会に所属するというよりも、会計検査院はやっぱり独立したものでも私はいいと。けれども、その機能はもっと多様化したい。そのためには人員が少な過ぎますよ。これはもう、こんなんではとてもじゃない、これだけ経済のスケール、公経済ですよ、公経済のスケールが大きくなっているのに、依然として四百何名足らずではそれはとても回らないと思いますね。
 だから、今の行政で、行政や政治全体で四囲の目、いわゆる監査やとか評価というのは全然抜けておる。これは国会、ひとつしっかりと提案していただいて、こっちの方を太らすようなことをひとつ考えてもらわぬといかぬと思いますね。
#262
○広野ただし君 財務大臣、今おっしゃったことをよくまた覚えておいていただきまして、会計検査院機能の充実、ああ、そんなこと言ったかなということじゃなくて、これはきちっとまたやっていただきたいと、こう思っております。
 ところで、先ほども話がありましたが、会計検査の報告を財務大臣は十一月中旬ぐらいまでには何とか努力できるんではないかとおっしゃいましたが、私はもう半月早めていただいて十月末までに出していただきたいと思います。そうしますと、国会でも審議ができて、そしてそれが政府予算原案にも反映できるという形の、時間が一か月半ぐらい取れますから、私はもう少し、一踏ん張りやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
#263
○国務大臣(塩川正十郎君) それは広野さん自身役人やっておられてよく御存じだと思いますが、各省の決算の締切りですね、その年度のね、これがやっぱりちょっとなかなか、いや一か月でも早くするということはもう非常に難しい状態です。この点について、私の方と各省と一回相談してみて、できるだけ早く締切りをしたいということをやってもらいたいと思っております。
#264
○広野ただし君 最後の質問にさせていただきたいと思いますが、今日、与野党抜きで決算については鋭い切り込みがあったと思うんです。そういう中で、もしこの決算が否決をされたという場合は総理はいかなる責任を取られますか。
#265
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 議院内閣制の下において与党多数の支持の上に今、内閣が成り立っているということから考えると、否決されるということは考えたくないんです。
#266
○広野ただし君 された場合、された場合。
#267
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは当然承認していただけるなと思っておりますので……
#268
○広野ただし君 否決されたことがあるんですから。
#269
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 否決された場合は法律的にどう解釈するか、それは難しいと思いますね、これは。内閣不信任案が可決されたのと状況違いますから、これは非常に難しいと、ちょっと答弁しにくいと。その状況を見て判断せざるを得ないと思います。
#270
○広野ただし君 予算が否決された場合は、やはり最重要案件ですから内閣総辞職ということになります。決算につきましても、これは昭和四十四年の佐藤総理が、佐藤栄作総理が、万が一そのような事態があったとすれば、その場合の方策としては、御勧告の総辞職だけではなく、国会の解散ということもあり得ることと考えておりますと、このように明確に佐藤総理は言っておられるんですね。私は、これは一つの政治の責任をすぱっと言っておられると思うんです。
 これをはっきり言いますと、やはり決算について、いろんな不祥事があれば行政も責任を取らなきゃならない、官僚もですから責任を取らなきゃならないという形で、非常に筋の入ったものになってくるんですね。うやむやの答弁をしておられますと、そういうことにはできないんじゃないかと思いますが、もう一度。
#271
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 時の佐藤総理が、佐藤総理がそのような発言をされたということは、決算を重視しなきゃいかぬということを私は強調したんだと思います。それを踏まえて我々も決算というものを重要だということを考えながら予算等に反映していかなきゃならないと考えております。
#272
○広野ただし君 どうもありがとうございました。
 終わります。(拍手)
#273
○又市征治君 社民党の又市です。
 決算審査の対象であるこの二〇〇一年度の四月に小泉内閣が発足をされて、改革なくして成長なしと、こう唱えられたわけですが、不況は更に悪化をしたということは周知の事実であります。
 この年度の一般会計決算の特徴を見てみますと三つぐらい挙げられるんじゃないかと、こう思います。一つは、歳入で税収の当初見込みを高くし過ぎた結果、二兆七千八百億円の税収不足が出て、これを国債の増発で埋めたということ。二つ目は、歳出で公共事業がもはや有効な景気回復の手段となり得ないことが定説になってきているにもかかわらず、年度途中で公共事業費を対当初予算額より一兆三千八百億円も大幅に増額をされて、他方で、深刻化していった雇用対策や経済活性化対策に有効な策が打たれていないということ。第三は、こうした財政運営が地方自治体の財政危機を更に悪化をさせて地方単独事業を停滞をさせた上に、財政的に行き詰まってきた自治体をあめとむちの政策で合併へと袋小路へ追い込んできた、こんな三つぐらいではないかと思うんです。
 こうした三つの失政が、現在まで続く不況や失業、倒産あるいは国民の生活苦、加えて国及び地方財政の赤字体質を更に深化させる、こういう二つの不幸を国民にもたらしたんではないか、これらは経済の自然現象ではなくて、小泉政権の財政運営のやっぱり私は政治責任にほかならない、まずこの点を指摘しておきたいと思います。
 そこで今日は、税収の乖離について、まず財務大臣にお伺いをしたいと思います。
 今ほども申し上げましたけれども、対当初予算比でマイナス二兆七千八百億円、五・五%の不足なわけですね。この乖離率について、どの時点でお気付きになり、どう修正を試みられたのか。特に、十一月と二月に補正があったわけですけれども、このマイナス一兆一千億円しか修正をされなかった、それはなぜなのか。
 先ほどもお聞きをしましたが、税収予測は難しいといったこんな逃げな答弁ではなくて、一九八六年、当時の竹下大蔵大臣は、一%は誤差のうちだとはいいながら私なりにこれは深刻に受け止めている、こういうふうに厳しい姿勢を取っておられました。しかし、二〇〇一年度はマイナス五・五%ですよ。誤差どころの騒ぎじゃないんですね、これ。
 予想だから仕方がないなんといった占い師か予想屋みたいな答弁じゃなくて、また同時テロで景気悪化したんだと、こうおっしゃっていますけれども、突発事故のせいにしないで、やはり経済のファンダメンタルな部分について政府のやっぱり見積り自体の反省に踏み込んだ科学的な答弁を求めたいと思うんです。
#274
○副大臣(小林興起君) お答えさせていただきたいと思います。
 とにかく世界の同時多発テロ、アメリカのテロ事件は予想を超えるすさまじい経済に対するダメージを与えた件でございまして、人の国のことを言うのもなんでございますが、アメリカでも当初から見まして九・六%も税収が落ち込んだということでございまして、人がどうだからうちがどうだというわけではございませんが、非常にまず大きい事件であったという御認識をいただきたいと思います。
 そういう中で秋に補正を組みまして、一・一兆円これはもう税収が下がるという見込みも立てたわけでございますが、その後、それはもう秋のことでございますから、十一月でございますから、その後、結果として、三月、締めたとき、その後正式に締めた結果、今お話がありましたとおり二・七兆円になってしまったということでございまして、誠に残念だと思っております。
#275
○又市征治君 やっぱり予想したとおりのそんな予想のせいになっているわけですが、そこで総理にちょっと伺いたいと思うんですけれども、当初予算と決算の税収の乖離率は、過去十年度のうちマイナスが七回、そして最大ではマイナス一五・五%で終わった年も、平成十年度ですけれども、ありました。一方で、プラスの年度は三回しかなくて、幅も大きくて四・二%なわけです。つまりマイナス方向の乖離が常態化していると言っていいんではないかと、こう思うんです。
 これは、どうやら予測の当事者の実務的な責任というよりも、それを超えた政治的に意図的な過大見積りの作為が絡んでいるのではないか、こう思えてなりません。つまり、低めに見積もったんでは予算の見栄えが良くないから当初予算の税収は高めに見積もっておけという作為が与党なり政府首脳の中に根強くあるんじゃないですか、これは。総理、どうです。
#276
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この税収見積りにつきましても、政府だけでなく民間の研究調査機関も盛んに行われております。政府が意図的に不可能な税収を見積もるというのは、しようとしても私はできるものではないと思いますが、今までの実績を考えますと、確かに見通しを外れている。この状況をよく反省して、よりしっかりとした見通しを立てる必要があると思っております。
#277
○又市征治君 作為はないと、今後しっかりと精密にやっていきたいという答えですが、二〇〇一年度予算案の論議のときは、小泉さんは森総理を支える立場の森派の会長だったわけですよね。ちょっと調べてみましたら、二月十九日の森派の会合では、二〇〇一年度予算成立に向けしっかり森政権を支えてほしい、こう檄を飛ばされているわけですね。
 総理に四月になられたわけですが、その直後の七月十九日には、逆に、その森前総理が愛知県の演説でこう言っているわけです。景気回復に常に軸足を置くべきだ、本年度予算には三千億円の公共事業の予備費が作ってある、すぐに使える、こうおっしゃっているわけで、これでは、あなたの生みの親である森前総理がこんなふうに言っているわけで、それで、あなたはその後、補正予算で四千七百億円の公共事業を追加をされている。
 だから、とても税収見込みを下方修正する余地はなかったんだと思うんですね。これがやっぱり巨額の乖離の政治的な原因の一つじゃないんでしょうかね。どうですか。
#278
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、経済というのは国内だけの状況でうまくいったり悪くいったりするものではないと思います。これほど相互依存的な国際関係の中で、近隣諸国の経済状況あるいは世界的な経済状況のみならず、政治的な状況もあると思います。総合的なやっぱり要因がこういう予測できない結果になったんだと思いまして、だからこそ経済は生き物だと言われるんだと思いますが、今後とも、予測不能の状況が起こった場合には柔軟に対応する必要があると思います。
#279
○又市征治君 じゃ、観点を変えて少しお伺いしますが、四月にもあなたは、この年のですね、四月にあなたは総理にお就きになって、聖域なき構造改革を唱えられたわけですけれども、税収の見積り方についても、さっき述べましたように、政治的な歳出優先で税収を高めておく、こういう悪弊があったんではないかと私は思うんですが、それはないとおっしゃる。
 だとすると、非常に優秀だと言われる財務省官僚の皆さんの大きな予測が間違っている、こういうことになるわけで、小泉さん流に言うと、大したことではないということになるかもしれませんが、このこともやっぱり改革の対象にすべきだと思うんですよね。今、精密にもっとやらにゃいかぬと、こうおっしゃっているわけですが、この面で何か改革を指摘、指示されたことはあるんですか。
#280
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、予測がどのように行われるかというのは、専門家でありませんので、随分難しい仕事をしているなと思って、やっている人を感心していますよ。
 これは一時期、決算、税収の見込みの基準をかなり前に変えたことがあるんですね。恐らく財務省はよく御存じだと思うんですが、かなり先に延ばしたんですよ。税収を五月か六月まで取り込むような方向をしたから、ますます先の見通しをしなきゃならなくなった。そういう点も、私は影響なしとはないと思うんであります。
 しかし、これを元に、そういう先の税収まで見込んでしまうというような状態を元に戻すとなると、今度はもう大幅な税収見込みを前提に、その改定した後の予算というのはとてつもない税収減になるわけですね。そういうことから、一度見直した、かなり先の税収を取り込んで見直すという方法を元に戻すというのは、これは多くの方々の御理解と御協力がなきゃできないと思いますが、ともかくかなり先の、かつての税収見込みよりもかなり先の税収まで取り込んだということにも一つの原因があるんじゃないかと思いますが、いずれにしてもこういう予測が外れているわけです。この点についてはより一層厳しく、正確な予測ができるような対応をよく財務省もあるいは内閣府も研究する必要があると思っております。
#281
○又市征治君 今おっしゃったように、このように歳入、過大な見積りが年度中の赤字国債の増発になっていく。当初予算での歳出削減の論議そのものは全く無意味になってしまうわけですよね。
 そういう点を踏まえて、やはりしっかりと取り組んでいただきたいということをまず申し上げておきながら、次に財務大臣にお伺いをしますけれども、今も総理からお話ございましたけれども、今の予算編成は翌年五月の税収まで取り込んでいる。これも乖離の大きな原因だと思うんですね。この法律が作られたのが一九七八年ですね。五月という月は年間で最も税収が多い、こういう月だと思うんですよ。法人税では、何と調べてみますと、年間税収の三六%を占めている。
 こういう実は状況にあるわけで、このことについて今、総理、先に御答弁なさいましたけれども、財政制度審議会が一九九〇年に、こういうやり方改めなさいということで報告を出しているわけですよね。この措置、つまり五月分の先食いが見積りを非常に難しくしているというふうに指摘しているわけですよ。財政秩序がそういう意味で一層乱脈になっている現在、正にこの報告に立ち戻って決算を改革すべきでないか、こういうふうに思うんですが、総理は、いやそれは難しいんだと今お話しになっているが、財務大臣、責任者としてお答えください。
#282
○国務大臣(塩川正十郎君) どうも総理の言うように、非常に難しいです、二つの点で。一つは、企業の決算の報告がどうしても、三月でやるということになっていますけれども、それの数字が上がってくるのが遅れてくるということが一つございますこと。
 それから、いみじくもおっしゃいましたように、四月、五月の分のもずれ込んでやっておりますから、この分が、例えば最近の例でいきまして、六兆円ぐらいになるだろうと思うんですね。そうしますと、この分を先食いしないで三月に戻すようになったら、その分だけ一応国債発行で賄うか何かしなけりゃ、その代わり翌年度からはずっと変わりますからね、初年度、一年だけこれやらないかぬ。これはもうしんどい話になってもしようがない。とてもじゃないけど、財政上難しいだろうと。
 といって、これを何とかやっぱり調整をして、ここらが分かりにくい話なんですから、ですから、これをすかっとしたものに、企業会計にして、そういうものを明確にするような方法を取ったらいいだろうと思って、これは財政制度審議会等でも問題になっておる部分でございますので、十分研究いたします。
#283
○又市征治君 難しい難しいと言っていると同じことが続いていくわけで、決算で税収二兆円あるいは三兆円もの大きな乖離が今後も続くことになってしまうわけですね。
 ですから、やはり、せっかくこの参議院改革の中で、こうやって決算審査を重視をして早めていって、いくことそのものも、財務大臣、先ほどはこれは快挙だと、こういうふうにおっしゃった。そういうものを受け、あるいはそうした財政制度審議会の答申出されておる、報告出されておる、厳しく指摘されておることを含めて、やはり財務省自らも本格的にこれをどうするかということを改革を是非してもらいたい。そうしていかなければ次の予算に本当の意味で反映できていかないわけですから、財務省側のその努力しっかり求めておきたいと思うんです。特に今年度、二〇〇二年度も、見込みでは五・四%マイナスになると、こう言っているわけでしょう。こういう数字まで出ているわけですから、ここのところをやっぱりしっかりやらないと、我々はいろんな議論したって無意味になってしまう。この点を是非しっかりやってもらいたいということを申し上げておきたいと思います。
 本当はこの後、決算調整資金の問題もお聞きしたいと思ったんですが、ちょっと時間がございませんので次回に回さしていただきたいと思いますが、今までのところ、今日は初回で、決算審査の根幹にかかわる問題について論議をさしていただいたわけですけれども、各大臣におかれても、この参議院改革協議会の決算審議重視の真意を酌んでいただいて、国民のやっぱり疑問にこたえる改革に一層心掛けていただくように申し上げておきたいと思うんです。
 予算、決算のかかわる最後にしたいと思うんですが、この予算の無駄遣いの温床と言われる三十二の特別会計、これ、この間、二月の二十五日ですか、財務大臣、他の委員会、衆議院の委員会で、本家が、母屋がおかゆをすすっているのに、特別会計、そのどうも離れ座敷はすき焼きを食っておると、こうおっしゃった。こういう話が、うまい表現だと思う、私も。で、この改革について総理も何か御発言なさっているわけですから、総理、このことについて、特別会計、どう改革していくのか、その決意をちょっと伺っておきたいと思います。
#284
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この特別会計の現状を正さなきゃいかぬということについては、かねてから塩川財務大臣から私の方にも相談がありまして、これはやっぱり本格的にやろうということで、今、財務大臣と相談しているところでございます。
 どういうふうにやるかというのは、今後、財務大臣に、財務省が一番よく知っているはずだからよく協議してやるようにと、丸投げと言われますけれども、これは専門家に任した方がいいなと。どういう状況かというものを専門家の意見を聞いてしっかりと特別会計の改善策をやっていこうということで、塩川大臣も意欲を持ってやろうということでありますので、私も期待しております。
#285
○又市征治君 じゃ、改めて財務大臣、今そういう御答弁なんですが、いつからどういうふうに着手するんですか。
#286
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、既に財務省の中でその検討の委員会みたいなのを作っております。しかし、これは公式なものにしなきゃなりませんので、財政制度審議会の中に今小委員会ございまして、その中で分解をきちっとしてもらって、制度的に特別会計を検討するような、作ってもらいたいと思い、まずシステムを作りたいと思っております。
 中身をどうするかということでございますが、特別会計の中でもいろんな種類がございまして、自ら財源を持っておって、その財源を使って事業の収支を計算しておるところがあるし、そうではなくして、国から、一般歳出会計から渡して、その事業の特殊性で独立させたりして収支計算取らせているというものがありますし、いろいろな種類ありますので、それ分けて、取りあえずまず第一の着手として、特別会計でやらなきゃならないのかどうかということの選別をやってもらって、もしできるのならばできるだけ一般歳出予算の中で組み込んでもらってやってもらうのでいいじゃないかと。それは、しかし特別会計でないと収支が明確に出てこないし、その事業の目的が達せられない、明確に判断できないという場合は、そこで税源の持っているものと持っていないものと、つまり一般会計から丸出しで出さにゃいかぬと。そこの区別をして考えてもらおうという大ざっぱなことを、大ざっぱなことなんです。
 そこをこれ各省、それぞれ非常に大きい問題でございますから、各省と相談しながらやっていかなきゃなりませんので、ちょっとそういうシステムをきちっと作っていきたいと思っております。
#287
○又市征治君 それじゃ、今日の財政問題についてはこの程度にさせていただいて、ちょっと若干時間がございますから、重ねてイラクの問題について総理の見解を最後に求めておきたいと思います。
 あしたにも何か決議の採決というお話があったり、今週末にも米国のイラク攻撃が始まるんではないかという報道がなされています。そういう意味では、国連では国連憲章で、自衛の場合と国連として決定した場合以外の戦争は一切禁止をしているわけですけれども、今、米国への攻撃の危険性もなければ他の国への侵略もしていないイラクを米国が国連決議がなくても一方的に攻撃するということは、どのように言い繕おうともこれは国連憲章違反、ルール違反、こういう暴挙だということは小学生にも分かることだと思うんです。だとすれば、ですからそういう意味では、世界で過去最大規模の反戦行動が起こっておる、こういうことだろうと思います。
 国連憲章を踏みにじり、あるいは国連の権威をおとしめようとしている、こういう米国に対して、日米同盟だからこそ、そういう意味では友人としてこのことについてしっかりとやはりいさめるぐらいの努力が今求められるんではないか。世界において名誉ある地位を占めたいと、こう言っておる、この憲法をうたっているわけですから、そういう意味でその努力をされるべきじゃないかと。このことを国民にしっかりとお答えをいただきたいと思います。
#288
○委員長(中原爽君) 時間でございます。
#289
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ルール違反をしているのはまずイラクだということを皆さん分からなきゃいけないんです。昨年十一月の一四四一国連決議、そして国連の権威を傷付けているのもイラクなんです。国際社会一致してこの決議を守りなさいと言って圧力を掛けないと協力しない。即時完全無条件でイラクは協力すべきだったんです、今まで、四か月もあるんですから。それをいまだに国連決議を守っていないのはイラクだと。そこに対して、どうして守らせようかということを今、我々努力している。
 ですから、私は、国連の権威を傷付けないためにも、そして平和的に解決するためにも直ちに、まだ時間があります、イラクがこの決議を完全に履行するよう働き掛けていきたいと思います。
#290
○又市征治君 終わります。(拍手)
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#291
○委員長(中原爽君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、江本孟紀君及び佐藤泰介君が委員を辞任され、その補欠として山根隆治君及び神本美恵子君が選任されました。
 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後五時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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