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2003/03/28 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 予算委員会 第17号
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2003/03/28 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 予算委員会 第17号

#1
第156回国会 予算委員会 第17号
平成十五年三月二十八日(金曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     池田 幹幸君     林  紀子君
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     中川 義雄君     舛添 要一君
     高橋紀世子君     島袋 宗康君
     福島 瑞穂君     大田 昌秀君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         陣内 孝雄君
    理 事
                木村  仁君
                谷川 秀善君
                保坂 三蔵君
                山下 英利君
                郡司  彰君
                齋藤  勁君
                山本  保君
                大門実紀史君
                平野 貞夫君
    委 員
                阿部 正俊君
                愛知 治郎君
                有馬 朗人君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                大島 慶久君
                国井 正幸君
                山東 昭子君
                清水嘉与子君
                世耕 弘成君
                田中 直紀君
                伊達 忠一君
                武見 敬三君
                段本 幸男君
                仲道 俊哉君
                舛添 要一君
                山下 善彦君
                朝日 俊弘君
                神本美恵子君
                佐藤 道夫君
                櫻井  充君
                高橋 千秋君
                辻  泰弘君
                藤原 正司君
                峰崎 直樹君
                若林 秀樹君
                福本 潤一君
                松 あきら君
                森本 晃司君
                井上 哲士君
                紙  智子君
                林  紀子君
                島袋 宗康君
                平野 達男君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       総務大臣     片山虎之助君
       法務大臣     森山 眞弓君
       外務大臣     川口 順子君
       財務大臣     塩川正十郎君
       文部科学大臣   遠山 敦子君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       農林水産大臣   大島 理森君
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国土交通大臣   扇  千景君
       環境大臣     鈴木 俊一君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (男女共同参画
       担当大臣)    福田 康夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (産業再生機構
       (仮称)担当大
       臣)       谷垣 禎一君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
       国務大臣
       (沖縄及び北方
       対策担当大臣)
       (科学技術政策
       担当大臣)    細田 博之君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
       国務大臣
       (規制改革担当
       大臣)      石原 伸晃君
       国務大臣
       (防災担当大臣) 鴻池 祥肇君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       防衛庁副長官   赤城 徳彦君
       総務副大臣    加藤 紀文君
       法務副大臣    増田 敏男君
       外務副大臣    矢野 哲朗君
       財務副大臣    小林 興起君
       農林水産副大臣  太田 豊秋君
       国土交通副大臣  吉村剛太郎君
       環境副大臣    弘友 和夫君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        佐藤 昭郎君
       総務大臣政務官  岸  宏一君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  秋山  收君
   事務局側
       事務総長     川村 良典君
       常任委員会専門
       員        吉田 成宣君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局選挙部長    高部 正男君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院次長    松永 和夫君
   参考人
       日本銀行総裁   福井 俊彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○委嘱審査報告書に関する件
○平成十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十五年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十五年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 この際、御報告いたします。
 本委員会は、平成十五年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十一委員会にその審査を委嘱いたしておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。
 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#4
○委員長(陣内孝雄君) 平成十五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、締めくくり質疑を六十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会三十二分、公明党十分、日本共産党十分、国会改革連絡会七分、社会民主党・護憲連合二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(陣内孝雄君) 平成十五年度一般会計予算、平成十五年度特別会計予算、平成十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 これより締めくくり質疑に入ります。齋藤勁君。
#6
○齋藤勁君 おはようございます。民主党・新緑風会の齋藤勁でございます。
 今日、多分この午前中の質疑中に我が国の情報収集衛星が鹿児島県で発射されるということで、非常に成功するかしないかという大変注目を国内外していると思うんですが、是非、そのタイミングでどうだこうだと言えないものですから、どこかの時点で、私の質問中であっても、成功したとかということについてどなたかに情報入ると思いますので、どなたかでお知らせいただければというふうに思います。
 それから、今日ちょっと質問通告してある順番と若干いろいろ変えてあります。ちょっと私、今手元にぐじゅぐじゅやっているんですけれども、見当たらないので、質問通告どおりいかないかも分かりませんが、お許しください。
 最初に、石破防衛庁長官、昨日の衆議院の、これは通告しておりませんが、もう明確に答弁されているのがテレビでも映り、そしてその後、総理も官邸で記者に、専守防衛ということについて、どちらを信じた方がいいんだろうか、総理大臣信じればいいわけだと思うんですけれども、石破防衛庁長官が御発言したこと、そして総理がそのことに対して発言したこと、それぞれ防衛庁長官から、総理大臣から御答弁いただきたいと思います。
#7
○国務大臣(石破茂君) 昨日、御党の前原議員の御質問にお答えをいたしまして私が申し上げたことにつきましてのお尋ねでございます。
 政府といたしまして、従来と方針を変えたというようなことは全くございません。専守防衛というような考え方を変えたというような意味で申し上げたつもりはございません。私どもは価値判断を差し挟む立場におるわけでは決してございません。
 申し上げましたのは、前原議員が御指摘になりましたようなこと、あるいは我が党の、自由民主党の中で議論をされておりましたようなこと、そういうことに対しまして、私どもとして、それを行うために、対地攻撃と言った方がよろしいかもしれません、今、私どもとして対地攻撃能力というものを有しておりません。そのために、一体どれぐらいの、仮にそれを持つべきだという御議論があったとして、御議論があるわけですね、今現に。そうすると、どれぐらいの期間が掛かるのか、そしてどれぐらいのお金が掛かるのか。バスやトラックを買ってくるわけじゃございませんので、注文してすぐ届くというようなものでもございません。そうしますと、どれぐらいの期間が掛かり、どれぐらいのお金が掛かってというふうなことをきちんと資料として申し上げるということは私は必要なことなんだろうと思っております。
 そして、これは従来から議論があることでございますが、日本国憲法は座して死を待つことを予定はしていないという答弁がございます。それは、ほかに手段が全くないというような場合、つまり昭和三十三年の答弁でございますが、それは、法的には日本国憲法は座して死を待つことを予定はしていない、ほかに何にも方法がないという場合にどうするんだという御議論が元々にあるのだろうと思っております。
 それは、その場合にどうするんだというお話は、従来の政府の考えを変えるものでも何でもそれはございません。そういうようなぎりぎりの場合にどうするんだということのときに、全く知見がありませんと、そういうようなことのために幾らお金が掛かるか、幾ら期間が掛かるか、全くそんなことも分かりませんというようなことでは、それは無責任なことであるということだと思っております。そのような議論はかつて、私、衆議院の予算委員会だったと思いますが、末松議員の御質問にもお答えをいたしました。
 そういうような議論があるとするならば、それは政治の場において行われるものだというふうに考えております。そのときに、一体、先ほど来申し上げておりますような知見というものがない場合に、それは議論にならない、議論の材料を御提供することにもならないということでございます。
 政府の方針を変えるというようなことを私は申し上げたつもりはございません。
 以上でございます。
#8
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この議論は政府以外の場で、いわゆる防衛専門家の間でよく議論されていることは承知しております。座して死を待つことはできないというので、相手にその意図が明白になった場合には攻撃しなくていいのかと、そういう議論の中で出てくるということは承知しておりますが、日本は自衛のために必要最小限度の防衛力を持つということは、私は大方の理解を得ていると思うんであります。
 その際に、相手が侵略してきた場合に、手を挙げて降伏すれば確かに平和であります。しかし、それは平和といっても耐えられないじゃないかと。やっぱり自由ある平和に意義があるんだということから、相手がもし攻めてきた場合には自衛のための防衛力は整備するのは当然だということで専守防衛。防衛のために、座して降伏するわけにいかぬと、その場合には抵抗するよということで自衛隊は存在しているんです。
 その前に、意図があるからといって日本は攻撃用の兵器を持つか、それは全く別問題なんです。それがないからこそ、今、アメリカとの間に、日本の足らざる防衛はアメリカと日米安保条約を締結して日本の防衛に万全を期そう、自国民の安全を図ろうということでありまして、私は、今の段階で、どういう国が日本を攻撃するか分からないと、その攻撃の意図が分かったときに相手をたたく攻撃兵器を持ったらどうかという議論はあるのは承知しておりますが、政府としてそういう考えはございません。
 必要最小限度の専守防衛に徹すると、足らざるところは日米安保条約。アメリカは大きな日本の抑止力になっております。こういうことがあるからこそ、いかなる国も、日本の防衛力は小さくても、それは世界最大の軍事力を持ったアメリカと戦うことを決意なしに日本を攻撃ができないという、この日米安保条約の大きな抑止力が利いているわけですから、そういう日米安保体制を堅持することによって私は日本の安全を確保していると。日本は専守防衛に徹するということでいくべきだと思っております。
#9
○齋藤勁君 防衛庁長官、今の答弁受け止めましたけれども、北朝鮮が、昨日おとといぐらいですか、一部情報で、この情報収集衛星で、私、まあリアルタイムに教えてほしいと言ったんですが、それに呼応するのかどうか別にして、いわゆるテポドンを発射する動きがあるとかいうことがアメリカの情報によって日本の防衛庁筋が入手したとか、こういう、報道ですよ、報道があったんですが、そういう報道は事実なのかどうか。
 もう一つは、これは外務大臣の方なんでしょうけれども、一か月か二か月か金正日さんが分からないということなんですが、これはこれで国内事情はそれぞれあると思うんですけれども、そういうことは外務省としてどういうふうな受け止め方をしているのか、お尋ねいたします。
#10
○国務大臣(石破茂君) そのような報道がなされていることは承知をいたしております。その具体的な徴候があるかというお尋ねでございますが、私どもとして、現段階でそのような兆候、情報には接しておりません。
 当然のことでございますが、仮に衛星というものを打ち上げる場合には、それなりに国際法上の義務がございます。事前に通告するとか、そういうような、私どもの国が、例えば今日も我々の国がやっておりますような、そういうような周辺の安全を確保するための義務というものがございます。そのようなことがなされたという情報にも接しておらないところでございます。
#11
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮の状況につきましてはなかなか不透明なところが多いものですから、金正日総書記が四十日にわたって不在であるということについてどういうような理由なのかということについては、我々として、それを把握しているということではございません。
 ただ、我が国として、今の日本と北朝鮮との関係についてはもちろん関心を持っておりますし、注視をしております。北朝鮮の方も、今の国際社会におけるイラク問題の進展等について関心を持って考え、分析をしているというふうに考えております。
#12
○齋藤勁君 次に、過日、集中審議でイラク問題につきまして、イラクへの武力行使問題について質疑させていただきましたが、その後の、刻々と私どももテレビでこの戦闘状況が、ニュースが入ってまいります。
 昨日はキャンプ・デービッドで米英の首脳が、ブッシュ大統領から長期戦になる模様ではないかと、こういう観測も含めて述べられておりますが、我が国として今の戦闘状況をどういうふうに見られているのか、是非お聞かせください。
#13
○国務大臣(川口順子君) 戦争の状況については、委員も御存じのとおり、いろいろ報道されております。その基本的に同じ情報を持っているということでございますけれども、国際社会は、今、国連安保理で議論がございましたけれども、やはり、今後、復興の段階でどのように国際協調が作れるかということに関心があると思います。
 我が国としても、この問題については、国連が関与する形で国際協調の下にこの努力が行われるように努力をしてまいりたいと考えております。
#14
○齋藤勁君 この模様はどういうふうに見通しいたしますか、短期戦とか中期戦とか長期戦とかですね。
 これはもう、アメリカ、イギリスのそれぞれの首脳が、今戦闘状況を見詰めているわけで、それについての我が国の見通し、どうなんですか。
#15
○国務大臣(川口順子君) ブッシュ大統領もブレア首相も、この戦いとの関係では時間の設定というのはしていないということでおっしゃっていらっしゃいます。私どもも同じように考えています。
#16
○齋藤勁君 ブッシュ大統領が長期戦になるから我が国も長期戦になるだろうなんて同じことを言えないと思いますが、それにしても、何か、もう少し何か言い方があるんじゃないかなという気がいたしますけれどもね。
 何かないんですかね、そんな答弁の仕方で。
#17
○国務大臣(川口順子君) 先ほど、復興の段階で国連が関与する形で国際協調を作れるようにというふうに申しましたけれども、我が国として、そういう事態が早く来るように、そしてそれが、国際社会にイラクが与えている脅威、これを除く形で、そしてできるだけ短く、また死傷者が少ない形で終わるということを望んでいるわけでございます。
#18
○齋藤勁君 ずっとこういうやり取りが続いているものですから、困ったものだなというのはあるんですよ。
 与党の幹部の方が、ある新聞を見ましたら──今日持ってこなかったかな。やっぱり限界じゃないのと、外務大臣はと。真ん前にいらっしゃるので、辞めなさいなんということを私は優しいものですから言えませんけれども、野党ももうそう思うと。与党の幹部が、新聞ごらんになると思うんですよ、いろいろ、各グループがいろいろあると思うんですけれども、総理、どう思います、今の。
#19
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 参議院の質問形式というのか質疑の形式は、質問者の時間だけが決まっていて答弁者の時間が決まっていないということで、答弁はもう極めて簡単にやれという要求が我々に来ているんですよ。それで、そういうこともありますから、簡単に明瞭にということが大事だと思います。
 しかし、やっぱり丁寧にやるということも大事でありまして、そういうことをおもんぱかって、川口外務大臣も、余り長々と答弁すると、各議員が質問時間が決まっているのに、ほかの方に影響を及ぼして、答弁の時間余り長く取って、質問時間終わり、削っちゃ悪いということだと思うんですが、私は、外務大臣は極めて冷静に国益をおもんぱかって外交活動を展開していると思っていますし、与党の中で、国会議員の外務大臣じゃないとか、女性にはもたないとかいう声があるのは聞いていますけれども、女性でもこれだけ男性に勝るとも劣らない活躍をされていると。実に、いろいろな挑発に乗らないで、冷静に慎重に国益を考えて発言されていると、私はもう感服しているんですよ。
 そういう観点から、与党が、いかなる批判があれ、あるいは外務大臣交代しろとかあっても、全く替える意思はありません。よくやっていると、信頼しております。
#20
○齋藤勁君 いや、戦争の場合、その戦争の陰に尊い人命が失われていく、そして財産も失われていく。だれも願うのは戦争回避、そして即時中止してほしいということだと思うんですね。米英の会談、これ、我々みんなリアルタイムに入ってくるわけです。そうすると、日本の外務大臣として、私が質問しているのは、そういうことはあったけれども、我が国は我が国の外交、閣僚としてどうなんだということを言うと、ああいう答弁しかないわけですよ。これは経済でも同じことでしょう。長期戦になれば大変なことですよ。
 それで、出てきましたよ。二月二十一日付けの毎日新聞で、「局長のような軽い答弁」。女性とか、そんなこと書いていませんよ。自民党内に更迭論、「閣僚として緊張感ない」、「局長みたいな答弁でいかにも軽い。存在感がない」、存在感がないとは僕は思いませんけれども、外務大臣ですけれども。
 こればっかり時間費やしてもあれですから、守られるわけでしょうからね、守っていただきたいと思いますが、あと、これから何人か、もうお辞めになった方がいいんじゃないですかという方もいますので。
 続けてやりますけれども、先制攻撃を、この前、先制攻撃であるかどうかというやり取りしたんですが、どうもはっきりしなかった。先制攻撃、今回のイラクへの武力行使、小泉総理大臣、どういうふうに受け止めますか。
#21
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この先制攻撃に基づく米英のイラク攻撃ではないかという議論が衆議院でもなされました。
 私は、今回のイラクに対する攻撃というのは国連憲章に合致するものだと。一連の国連決議、過去十二年間にわたって行われました国際社会のイラクに対する要求、いわゆる停戦決議を遵守しなさい、武装解除に協力しなさい、そして昨年の十一月の一四四一、最後の機会を与えると。この最後の機会を与えるという際には、即時、無制限、無条件、これについてもう四か月の間、議論が行われたのにも、更なる違反を重ねていろいろ要求にこたえてこなかった。
 そういうことから、私は今回の攻撃は国連憲章に合致するものであると、決して国連憲章に違反していないという、考えているところでございます。
 現に、湾岸戦争のときもイラクは、あのときには国連も一致して、あらゆる選択肢があるということの中で、武力行使容認決議だとみんな認められているんです。そういうことがあるにもかかわらず、クウェートから撤退しなさいということに対してもイラクは言うことを聞かなかったんですよ。仕方なく多国籍軍が、フランスも含めて攻撃して、やっと撤退したわけでしょう。あの湾岸戦争でも、武力行使容認決議だと言われながら、言うことを聞かなかったんです。十二年間、今回も、もう最後の機会を与える、あれでもう私は、もうイラクは感ずるべきだったんです。そうすれば今戦争は起こっていないんですよ。
 私はこういう状況を見ても、私は、イラクが誤ったなと、平和的解決手段を逸したなと、なぜこの国連決議を甘く見たのか、残念でなりません。
#22
○齋藤勁君 当時の決議は大量破壊兵器とかいうのは入っていないんですよ。今回はまたこのフセイン政権を転覆をするという、こういうことが目的になっていますね。
 これはまたやり取りすると相当時間が掛かりますから、そうではないということについて指摘をして、さらに、ブッシュ大統領自身は、世界の要求を実現すると、前段ずっとありますけれども、広範な連合が形成されつつある、今回の米英軍中心に、国連安保理は責任を果たさなかった、だから我々は立ち上がるというのが、責任を果たさぬ国連、戦争犯罪人に罰というのがブッシュ大統領の今度のブッシュ・ドクトリンに基づく攻撃です。これが先制攻撃なんですよ。国連憲章に合致していないんです。いかがですか。
#23
○国務大臣(川口順子君) 米国が今度の武力行使についてどういうような理由で行ったかということについては、これは六七八、六八七、一四四一ということでございまして、先制攻撃というようなことは全く言っていない、理由付けにしていないということでございます。
 ただ、そこでブッシュがその背景として説明をしていること、ブッシュ大統領が説明していること、それは、これについては我が国も同様に考えていますけれども、大量破壊兵器、これが人類にとって、アメリカにとっても日本にとっても脅威である、これを取り除かなければいけない、そしてそういう脅威から国民を守らなければいけない。これは我が国も全く同じに考えているわけですね。ですから、それは背景でございまして、先制行動ということを安全保障戦略で言っていますけれども、それは別に攻撃をするということに必ずつながるわけではない。それから、侵略の口実として先制行動ということをやるわけでもないということでございます。背景だということです。
 それから、先ほど委員が大量破壊兵器については触れていないとおっしゃいましたけれども、今査察を国際社会でやっていますのは、決議の六八七で、イラクが大量破壊兵器を廃棄する、そしてそれを、査察をやることによってそれをずっと監視をするということは六八七に書いてございます。
#24
○齋藤勁君 よく外交防衛委員会とか予算委員会でも、仮定の話にはお答えできません、頭の体操をやっていますとよく外務大臣はおっしゃっていましたけれども、いろいろやり取りを聞いていると、よく頭の体操をやられたんだなというふうに思いますけれども、そういう答弁じゃならないんじゃないんだろうか。だって、諸外国すべては、大多数は、私は、アメリカ、ブッシュ自身も言っているとおり、これは先制攻撃であると、それから国連の機能はもう崩壊したんではないかというところまで言っているわけで、どうも固執する答弁というのは私は国民に理解を得られないというふうに思います。
 さてそこで、国際協調、国連重視、これは変わらないというのが、これ、過日の総理の答弁でした。
 国連の演説で原口大使は、今のこういう国連重視というところの延長線上で具体的な施策として発言されるんでしょうけれども、復興支援という言葉は発言されるのは聞こえてくるんですが、即時中止とかいうことは出てこないですね。復興支援、今国際的にこのことについて合意形成されつつあるんでしょうか。
#25
○国務大臣(川口順子君) 復興のことについて原口大使が、昨日でございますか、演説をいたしましたときに、日本として言いましたことは、イラクの問題について、イラクの脅威が取り除かれるということを心から望んでいる。それで、そのときに、戦闘が一刻も早く、そして最小限の犠牲で終わってほしい。その上で、イラクが一日も早く再建され、イラクの人々が自由で豊かな社会の中で平和裏に暮らしていけることが不可欠である。そのために、国際社会が協力してイラクの復旧・復興のための支援を行っていくことが重要である。我が国としても積極的な対応を行っていくというようなことを言っています。
 この復興の段階で、国際社会が協調をするということが非常に大事だと思いますし、それから、あわせて我が国として、原口大使がそのときに言われていることですけれども、国際社会が直面する様々な課題、これに対応していくことができるように、これを解決していくために、国連がその期待される本来の機能を十分に発揮するように我が国としても貢献をしたいということでございまして、安保理の常任理事国の間で、今まだしこりが残っているということは現実問題としてそうだと思いますけれども、そういうことが早くなくなるように、そして復興・復旧ということで我が国が、我が国も含め、国際社会が一丸となるように、そのような努力をしていきたいと考えております。
#26
○齋藤勁君 イラク情勢の冒頭、私は、長期戦、そして短期、中期、短期はもうない見通しでしょうけれども、米英首脳自身が長期戦を覚悟されていますから、そういう中で今出てくる言葉というのは、尊い人命、貴い財産、これ以上の戦争というのは拡大させてはということについての広範な世論、内外の世論に対し、我が国の外交方針というのは可能な限り国連協調、国連重視という中で、復興というのはもうずっと先の話になるわけですから、いかにして戦争を中断させるかということで汗をかくというのが私は第一義的に考えるべきじゃないかと思うんですね。もう一つは人道支援だと思いますよ。現時点では、現実的にこれはもう戦争が行われているわけですから。
 さてそこで、平和のための結集決議、決議三七七というのがございますけれども、これは今、我が国として、国連重視、国際協調という、こういう視点の中で、この結集決議について、国連にやっぱり実現に向けて呼び掛けるというような、そういうスタンスに立てませんか。
#27
○国務大臣(川口順子君) いろいろな動きが国連の中ではございますけれども、今、委員がおっしゃった平和の結集、このための手続は二つのやり方でできることになっておりますけれども、これについてそのような動きが今具体化していると、そういう状況ではないと考えております。
 やはりこの戦争については、一番今、社会、世界で重要なことは、大量破壊兵器、これの脅威を取り除くということですから、我が国としてはその大量破壊兵器の脅威が取り除かれる、そういう形で、そして戦争ができるだけ早く死傷者が少ない形で終わってほしい、そのための努力もしていくと、そういうことでございます。
#28
○齋藤勁君 質問時間の関係で事務局で結構なんですけれども、大臣でも結構です。決議三七七についての委員の理解をいただくという意味で、読み上げていただければ有り難いと思うんですけれども、御用意いただいていますか。──ありませんか。ない。ない。分かりました。
 この決議三七七の議論というのは衆参、この間、イラク戦争、武力行使前後、今議論になっていますか、我が国会の中で。国会の中で質疑ございましたか。質疑があったかどうか、交わされたかどうか。
#29
○国務大臣(川口順子君) その点については、今まで質疑は、私の承知している限りはございません。
#30
○齋藤勁君 これは、大臣とやり取りをするというので事務局に今の決議三七七を申し上げてほしいということを言っていなかったものですから無理もないと思うんですが。
 これは緊急総会を開催してほしいと。安保の、安全保障理事会が決裂しても過半数、常任理事国、それから安保理、そしてまた過半数の加盟国が賛同を得れば緊急総会を開けるということだったんですが、その中でこの核兵器の軍備廃絶に向けた交渉をするために、すべての核、この保有国、大量破壊兵器を問題にしてもいいんじゃないんですか。そういう努力を、我が国が、雰囲気がないとかじゃなくて、我が国自身が国連重視、国際協調というなら、こういったことを過去行ってきている経緯もあります。そういうことを取り組むべきではないかというふうに私は言っているんですけれども。
#31
○国務大臣(川口順子君) 今、国連の安保理の公開討論でいろいろな議論が、演説が行われた中で、我が国の立場というのは、これは大量破壊兵器の脅威を取り除くという観点から、そしてイラクが今まで長期にわたって与えられた機会を活用して武装解除をするということをしてこなかった今、武力行使によらざるを得ないという苦渋の決断ではありますが、これを支持するという立場でございます。
 先ほども申しましたように、大量破壊兵器の脅威、これがなくなるということが非常に重要で、そういうことにつながる形で、ただ戦争は早く、死傷者が少ない形で終わってほしいというふうに考えているわけでございます。
#32
○齋藤勁君 答弁になっていないんですよ。答弁になっていない。私、出ていくわけにはいかないですよ。総理、聞いていて分からないですか。
#33
○委員長(陣内孝雄君) じゃ、もう一度言ってください。
 川口外務大臣。
#34
○国務大臣(川口順子君) 大量破壊兵器、これの脅威をなくすために、国際社会が何をやればなくせるかということですね。
 それで、やはり安保理の決議ということが大事であって、そして過去十二年間イラクに対してこれをずっと働き掛けてきて、イラクがそれを守らないという状況があるわけですね。
 平和のための結集、これはそれなりに重要ではありますが、そして今までも何回か開かれたことはございますけれども、そういう段階では今この問題についてはない、強制力を持ってイラクに迫らなければ、過去幾つもの、十七の国連決議をイラクが無視をしてきた、この後、平和の結集でこれを除けるかどうかというと、それは疑問であろうと思います。今、そういう国連の強制力がある安保理の決議、それもイラクは守らなかった、そしてもう最後の段階に入っている。大量破壊兵器の脅威を世界からどうやって除いていくか、これが重要な世界として立ち向かわなければいけない課題であるというふうに考えます。
#35
○齋藤勁君 国際協調とか国連重視というのが口先だけになるということを、私はあえて言わざるを得ないんです。
 平和のための結集決議、決議三七七というのは、確かに冷戦構造下出てきたやつですよ。これは逆にアメリカが当時のソ連に対して、これは一九五〇年ですから、採択が、その後十回ぐらい行使されています。
 平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為があると思われる場合において、安全保障理事会が常任理事国の全員一致を得られなかったために国際の平和及び安全の維持に関するその主要な責任を遂行し得なかったときは、総会は国連の平和及び安全を維持し、又は回復するための集団的措置を取るように加盟国に対して必要な勧告を行う目的を持って直ちにその問題を審議すべきことを決議する、総会はと言い替わるんですけれども。
 ですから、我が国もこのことについて加盟国として決議を提起する権利があるんですよということですから、先ほどから言っている大量破壊兵器について、この緊急総会の中で議論をしていいんじゃないですか。そのイニシアチブを我が国が取ってよろしいんではないですかと。
 今、安保理事国というのは、結果的にブッシュ大統領が今度のイラク武力行使に至ったように、国連安保理は責任を果たさなかった。だから我々は立ち上がる。安保理は機能を実際停止状況でしょう。復興支援だってそういうような機運はないわけでしょう。何をするかといったら、今、国際協調、国連重視ということだったら、平和のための結集決議、いかに古証文でも現行のルールに基づいてやはり取るべき道は最大限取るというのが我が国の平和外交としての歩みではないんだろうかということを私は言っているんです。
#36
○国務大臣(川口順子君) 大事なことは、どうやったら大量破壊兵器の脅威、これを世界から除くことができるか。そして、イラクの場合特に大事なのは、二十一世紀、テロリストあるいはそういう懸念をされるような国家が大量破壊兵器を持ち、開発し、拡散をする可能性がある中で、国際社会として毅然として態度を示すという意味で非常に重要であるわけです。
 これの実効性ということから考えましたときに、十二年間、十七の決議をイラクが無視した後で、国際社会はこれを武力行使という形でやらざるを得ない、そういうところを余儀なくされたということです。先ほど総理がおっしゃいましたように、平和的に解決すれば、することが可能であればどんなに良かったことか。それが可能でなくなった、可能でなくしたのはイラクの問題であるわけです。
 何よりも大量破壊兵器の脅威を我が国も含め世界から除くということが大事で、強制力を持った安保理の決議にイラクが従わないということの後で総会で決議をして、それはその強制力という観点からはないわけですし、イラクに対して迫るためのあらゆる必要な措置を与えるという権限もないわけですから、今、大量破壊兵器ということをどうやって解除、なくしていくかということが非常に問題であって、それは武力行使をするということに、やむなきに至ったというのは残念ですけれども、我が国としては、そこまでのいろいろな経緯を考え、イラクに対しての武力行使を支持するという苦渋の決断をしたわけです。
 国際協調ということは大事であります。大事でありますけれども、その国際協調が目的ではない。国際協調は、常にこれを作ろうという努力を我が国としてすべきことであります。ただ、大量破壊兵器の脅威を我が国がここでなくすために国際社会が何ができるか、ここが、ここをきちんと見極めないといけないと考えます。
#37
○齋藤勁君 役所以上の答弁が出ないというのはこういうふうになっちゃうんですよね。何を今世界の人たちが望んでいるかということを本当に受け止めてもらわないと困るんじゃないですか。
 平和のための結集というのは、私も、ある雑誌あるいは新聞投稿、NGOの方々でグリーンピース・ジャパン事務局長の木村さんが投稿しているのを見て、私も様々な、国連の様々な動きについて研究いたしまして今日質問に向かっていますけれども、私は甚だもう悲しくなっちゃいますね。別に花粉症でちょっとかゆいんですけれども、本当に涙が出てきちゃうような実は思いですよ。本当に涙が出てきちゃう感じ。また時間があったらこれやります、本当に。
 次に、ちょっと国内問題に入ります。
 いわゆるインターナショナルスクール卒業者への大学受験資格、文部科学大臣、ひとつお願いいたします。文部科学省の検討状況で、今日、報道を見ますと、アジア系を含め再検討という報道が出ていますが、これについて具体的な今対応についてお伺いしたいと思います。
#38
○国務大臣(遠山敦子君) この問題につきましては、総合規制改革推進会議の方から、インターナショナルスクールの卒業生については大学入学検定を受けないでも日本の大学を受けられるような制度を開いてはということでございまして、私どもの対応案といたしましては、一定水準の教育を受けたという、そういうレベルをきちっと確認すること、それから国内法体制との整合性というようなことから国際的な認証機関ということで一つの方向性を出したわけでございますが、昨日までパブリックコメントを募集しておりまして、その段階で様々な御意見がございました。
 そこで、私といたしましては、理論的には確かにそういう方向でございますけれども、さらにアジア系の学校、外国人学校の生徒たちについてどういう対応があり得るか検討する必要があるというふうに今考えているところでございます。
#39
○齋藤勁君 そうすると、今の答弁ですとアジア系も含め再検討して改めてスタートを切りたいと、こういうことになるんでしょうか。そして、じゃいつごろから検討してスタートしたいと。インターナショナルスクールについては、とりあえずアジア系も含めて一緒にスタートするんで、当初の見込みどおり今年の、今年でしたっけ、二〇〇三年か、最初は今年の四月からだったんですが、それも改めて見直して二〇〇四年から同時スタートをしようと、こういうことなんでしょうか。
#40
○国務大臣(遠山敦子君) その方向を考えながら検討しているところでございますが、大変この問題については両方の考え方がございまして、そこのところを十分に勘案しながらということで、今検討しております。
 当初は、今年度中にと、結論を出すようにということでございましたけれども、いろんな角度から検討する必要があるということで、この点につきましては今日の午後結論を発表する予定でございます。
#41
○齋藤勁君 今日の午後というより、今ここで国会やっているので言っていただきたいし、国民はこれ見ていますよ、大臣。今ここで言っちゃっていいんなら、言ってくださいよ。
#42
○国務大臣(遠山敦子君) 昨日までパブリックコメントを掛けておりましたので、今最終段階ということでございまして、厳密に言いますと今年度というのはまだ日にちがあるわけでございますが、私といたしましてはこの問題については更に検討を加えた方がいいというふうに考えているところでございます。
#43
○齋藤勁君 同じことを言うんですか、午後にも。
#44
○国務大臣(遠山敦子君) 対応案を前提としながら、アジア系の外国人学校の生徒たちにも道を開くべく、あるいはその拡大をしていく方途について更に検討を加えたいということでございまして、今年度内に結論を出していくというのはいささか難しいなというふうに私は考えております。
#45
○齋藤勁君 国際人権規約や子どもの権利条約は、国籍を問わずすべての子供に対し教育を受ける権利、これを保障しようとしているわけで、この観点に立つべきだというのがこの間の国会の議論であり、パブリックコメントもそうだったんだと思うんです。それに対して政府は答えて、それにして、そうしましょうということなんだから、そうしますというふうに言っていただければいいんですよ。そういうふうに言ってくれればいいんですよ、大臣。
#46
○国務大臣(遠山敦子君) 国際人権条約との関係につきましては、現在、既に外国人の、外国人学校を卒業した人たちも検定を受ければ大学へ入ることができまして、これは日本人と同じわけでございまして、日本人の場合には高等学校を出るか、あるいは検定を受けるかという二つの道があるわけでございますが、今回のお話は各種学校のようなところを出た人についての制度でございまして、その点については国内法との整合性というのも考えながらやっていくということでございまして、少なくとも私としましては、この件について一応出しました対応案ということについて様々な御意見がありますところから、これについては更に検討を加え、できるだけ拡充するような方向も探りながらいきたいというふうに考えているところでございます。
#47
○齋藤勁君 政治家でない大臣がお二人続いて、別に私はその順番を作ったわけじゃないんですよ。順番を、今、外務大臣そして文部科学大臣と言ったわけじゃないんですが、歯切れよく言ってください、歯切れよく、歯切れよく。せっかくパブリックコメントを求めて、いただいて、それに対して与党からも様々な声もあり、国会でも議論があり、だから検討とか何かするわけですから。はっきり言ってください、はっきり、はっきり。
#48
○国務大臣(遠山敦子君) 今、今申し上げた中身は、先ほど閣僚懇談会でもお話しした中身でございます。私といたしましては、この問題について、今年度内に対応案どおりにということであるよりは、更に拡充する方向で検討していきたいということでございます。
#49
○齋藤勁君 保留となっていたいわゆる中国あるいは韓国、アジア系の、を含めて再検討をするということでよろしいですね。よろしいですね、うなずいているから、そういうことで。
 それから次に、石原大臣。これもずっと衆参で公務員制度改革にずっと議論をされていましたいわゆるILOとの、勧告との関係なんですが、大臣は、高嶋さんやそれから峰崎さん、それぞれ両議員の質問、これは我が院の方ですが、中長期的な実はこの公務員の労働基本権問題についての答弁等をしているんですが、まず一つちょっと私はただしておきたいなというのは、外国の国際機関の勧告が、拘束力のない勧告が出たからといって、一っ飛びに労働基本権を認めろというのは乱暴な議論だということなんですが、拘束力のあるなしで日本政府の態度が決まるというような誤解を与えるのは極めて私はちょっと乱暴な発言ではないかなと思うんですが、この発言は私は大臣としてあるまじき御発言ではないかと思うのですが、撤回すべきではないですか。
#50
○国務大臣(石原伸晃君) 事実を申し述べただけでございます。
#51
○齋藤勁君 何が事実かどうか、お答えください。
#52
○国務大臣(石原伸晃君) 結社の自由の委員会の勧告に拘束力はないという事実を申し述べただけでございます。
#53
○齋藤勁君 外国の国際機関の勧告が、拘束力のない勧告が出たからといって、一っ飛びに労働基本権を認めろというのは非常に乱暴な議論だというふうに言っているんです。ILOの尊重云々については、ILOを尊重してきたし今後も尊重するというのが、この間は発言してきたんじゃないですか、大臣は。そういう観点からいって、今みたいな発言というのは出てこないんじゃないですか。
#54
○国務大臣(石原伸晃君) 何度も申しますように、結社の自由委員会の勧告というものに対して拘束力がないということは事実でございます。
 私の意図は、これは政府の見解として申し述べておりますように、ILOの勧告が昨年出ました。ILO八十七号条約や九十八号条約などの我が国が批准しているILO条約については、我が国はこれまでの間、誠実に遵守し、適切な努力を努めるなど、ILOの国際機関としての重要性を認識して十分対処してきました。しかし、今回のILOの勧告においては、我が国の法制度、これも何度もお話をさせていただいておりますけれども、人事院勧告制度などに対しての理解が十分ではなく、またこれまでILOが言ってきたことと見解との整合性が取れないと、それは委員も御承知のことだと思いますけれども、そういう部分がございますので、ILOに対して情報提供を、この間、片山大臣が申しましたように、今、政府内部で調整して速やかにこの情報提供を行ってILOに対して御理解を得ていただくと、そしてILOの側が、この後、調査委員会に、上に上げるのか、あるいは理事会に上げるのか、そして最終的な勧告が出た段階で我が国としての対応というものを考えていくというのが、国際機関の出されたものに対する私は正しい見解であると考えております。
#55
○齋藤勁君 大臣ね、十三日の予算委員でこういうことも言っているんですよ。「拘束力のない勧告の中で労働基本権を復活しろと急に言われましたんで私はびっくりした」というんですよ、「急に言われました」って。
 ILOが初めて日本の公務員に労働基本権を返せと、初めて日本の公務員に労働基本権を返せと勧告したようなことをこうやっておっしゃっているんですけれども、一九六五年に、ドライヤー勧告以来一貫して、この国際労働基準に基づいて労働基本権を付与する、すべき、何度も勧告あるじゃないですか。こういう事実をあなたは認識をしていれば、びっくりするなんということは、発言はないはずなんですが、いかがですか。
#56
○国務大臣(石原伸晃君) びっくりしたことをびっくりしたと言っただけでございまして、関係者が参加できる裁定による決定があるような代償措置とすべきであると、その代償措置のところでこの勧告は言っていて、これまで日本の政策は、労働基本権制約の代償措置が十分に整備されている。これに対してILOの側も、人事院勧告を完全かつ迅速に実施し、代償措置を公務員に確保するよう希望したいと、そういうことをずっと言ってきて、これまで言ってきたことと若干言っていることが違うんで、十分情報提供を行うと申しているのであります。
#57
○齋藤勁君 まあ、言葉ですからね。大臣ね、びっくりしたというのはびっくりしたという、その言葉はそうだと思います、御自身が言ったことだから。ただ、あなた自身も今そうやって答弁している以上、びっくりしたというふうなことですが、代々、私が今言ったように六五年から、ドライヤー勧告以来、そういうことを尊重しなさいって来ているわけですよ、付与。そういうことを知っていればびっくりするという言葉は出ないでしょうというのを言っているんですよ。
#58
○国務大臣(石原伸晃君) これも何度も御答弁させていただいているんですけれども、千九百六十何、オリンピックのたしか後だったと思いますけれども、ドライヤーさんという方がいらっしゃって日本国じゅうが大騒ぎになったと。たしか、労働大臣はだれでしたかね、石田さんかだれかじゃないですか、そして会って、それだけのことであるということは十分認識しておりますが、人事院が労働基本権制約の代償措置としてあるということをILO側が認めてきたのに、なぜここにきて、この十一月にこういうことになったのか、びっくりしたのであります。
#59
○齋藤勁君 任命した総理大臣の責任だなというのはつくづく、これはずっと大臣、思いますね、本当に。私は、誠意ある、長年の懸案課題でありますこういうことをやはり深まっていくような議論をするような雰囲気を作らない、私は非常に残念に思いますね。
 総理大臣ですね、それから総理大臣、その前に石原大臣、私の扉はいつでも開いているということで、いわゆる労働組合との交渉、協議について、大臣はいつも扉を開いているんですよと言っていただいているわけですね。で、いかがですか。そこで大臣が、いわゆる連合になるんですね、これ官公労連絡会の代表、会われているんですけれども、この間どのような、会合というのは、こういった問題について、この公務員制度改革の中で、扉を開いているというにもかかわらずそんなに会っていないんじゃないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#60
○国務大臣(石原伸晃君) 誠心誠意対応させていただいております。
#61
○齋藤勁君 二〇〇二年十月三十一日が最後なんですね。事務局レベルでも話し合いましょうと言っていましても、なかなか扉を開いていますということにならないんですよ。ですから、ここで別に言葉のやり取りをして日本語の別に学習をすることではないわけであって、中身のあることをこれは詰め合って、課題は課題、そしてまた、解決すべきは解決すべきということになっていくわけであります。
 総理に確認いたしますが、政府の態度、今回の公務員制度改革、労働基本権、議論だけ切り離して先送りをするということではなくて、ILO勧告を踏まえて、労働基本権問題を含めて誠実に検討していく、こういうことがたしか政府の一貫とした私は態度ではなかったというふうに思うんですが、扉を開いているからということでの、具体的に会ったか会わないかということのやり取りは別にしまして、この基本的なILO勧告を踏まえて、労働基本権問題を含めて誠実に検討していく、連合等、そういった当事者と十分話し合って結論を出していく、そういうことでよろしいですよね。
#62
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 石原大臣が答弁していますように、ILOの勧告を尊重するということは、これは必要だと思っております。
 ただし、今までの議論を伺っていますと、ILOの過去の見解と整合性のないものを今回言ってきている。そういうことに対して、ILOに対して日本側の事情をよく説明しなきゃならないんだ、十分理解を求めるための努力は必要じゃないかと。
 そういう中で、日本の公務員制度改革を考える際には、関係者等とあるいは職員の皆さん等と誠実に協議、話合いをしていくことが必要だということを言っているのであって、私は、そのような前提で、今後、話合いをILOとも、あるいは関係者とも協議をして、あるべき公務員制度改革にしていくような対応が必要ではないかと思っております。
#63
○齋藤勁君 確かにこの公務員改革大綱というのは、基本的制約、このことについて維持をすることとしていると思います、この大綱については。しかし、今ずっと議論していますように、ILO勧告で大綱は見直しなさいよと、日本の公務員制度は条約に違反しているから改善しなさいよと、こういうことですね。それでまあいろいろやり取りがあるんでしょうけれども。その瞬間から、この基本的制約をいわゆるそのままにしておくと、基本的には国公法の改正とか地方の公務の改正というのは準備を進めて、今回の国公法、地公法の改正案と労働基本権問題というのは私は切り離せない問題だと、切り離せない問題だということになるので、このことを明確にしていただきたい。いかがですか。
#64
○国務大臣(石原伸晃君) 若干、誤解があるようなので、三月十七日に、これは参議院の同じく予算委員会で社民党の又市委員に私明確にお答えをさせていただいているんですけれども、組合の皆様方と二月二十五日にお会いした際、労使協議の設置を求む要請がなされまして、交渉、協議については誠実に対応させていただきたいとお答えしたと申しておりますし、私といたしましては、ただいま齋藤委員が御指摘のように、要請があれば可能な限り対応したいと考えている。
 また、公務員の労働基本権の問題については、当時、そのときは官房長官も御答弁されているんですけれども、私自身も職員団体の皆様方にお会いした際に、重要な問題であると承知していると、御理解いただきたいと申しておりますし、労働基本権の問題について議論することの重要性というものは、重ね重ねこの委員会でも重要であるということを言っておりますし、そのことを、今、委員がおっしゃられたように、否定する、労働基本権を全く切り離すなんて一言も言っていなくて、長期とも言っていないですね。中期と言っているんですよ。そこは、二年後、三年後みたいなことを私全然念頭に置いていないのに、その中長の長の方ばかり言って、やらないみたいに思われているんですけれども、その問題も含めまして、職員団体との間でどのようにこれからその問題を議論していけばいいか御相談させていただきたいと思っておりますし、来週、多分月曜日になると思いますけれども、齋藤委員が今ずっと御指摘されておりますね、私のびっくりした発言を取り消せと言いに行きたいというから、どうぞいらっしゃってくださいと、組合の皆様にもお話をさせていただいております。
#65
○齋藤勁君 是非会ってくださいよ。ただ、議事録を見て、私もこの委員会にいる限り、中と前に言われていましたけれども、中、長とか、中長期的と言っているんですよ。だから、余りそういうことをやり取りするのが本質的な議論じゃないですから、本当はある意味では良くない話なんで、だから扉を開いているんなら、扉を開いているようによく話し合ってほしい。総務大臣。
#66
○国務大臣(片山虎之助君) こういうことなんですよ。労働基本権は制約しているんです、日本は。ただ、その代わり代償措置をしっかり取っていると。それについてILOが一〇〇%いいとは私は言ってないと思う。しかし、それはそれで仕方がないなということで、今回来たんですよ。
 今回、公務員制度改革大綱は、基本的には基本権のところはいじらないということなんですよ。今までのままで。別に能力等級制度を入れるとか、退職管理や採用について物を考えるとかそういうことをやっていこうということなんですよ。
 ところが、職員団体の皆さんは、そこは不満ですから、コミュニケーションのこともあるかもしれませんが、ILOに訴えて、そこでILOは昔から完全にいいと思ってないことを含めて全部見直せと、こう来ているんですよ、簡単に言いますと。だから、そこのところを我々は、基本権の一番根幹のところは今度はいじらないと言っているんですよ。労働基本権は制約していますけれども、代償措置はしっかり守っていくと。そこで、能力等級はこういうことでやるんですということの理解を得たいと、こう思っておりまして、そういう中で国公法も地公法の改正も考えているんですよ。是非、そこは齋藤委員十分御承知だと思いますが、御理解賜りたいと思います。
#67
○齋藤勁君 いや、片山大臣はそういうことだと思うんですけれども。言ってみれば、今回、人事院と内閣の機能を切り分けをしようというところがあるわけですね、ずっと。ですから、今言われたように能力等級制度を導入しようという、そういう議論だと思うんですが、そうした議論は結局労働基本権をどうするかというところの根本、帰ってくるわけです、帰結してくるわけです。
 ですから、その制約という基本方針があると、またこの労働基本権をどうするかということになっていくわけですから、ILOだってオーケーが出てこないですよ、ずっといくわけですから。そうすると国公法、地公法の改正というのはいつも来るわけですから、このことを扱いを切り離せないんじゃないんでしょうかということなんですね。同じ観点じゃないんですか、どうでしょうか。
#68
○国務大臣(片山虎之助君) それは切り離せないという考え方もあると思いますが、基本権を認めるということになると、もうひっくり返さなきゃいかぬですよ、日本の今の国家公務員も地方公務員も公務員制度を。それはやっぱり石原大臣が言うように、長か中か知りませんがですよ。これはかなりこの時間が要りますね。そこのところはもう少し中長期の議論にしてもらって、取りあえずは能力本位の公務員制度というものの導入をさせていただきたいと、こういうことを言っているわけでありまして、月曜日に出しますから、政府の見解をILOに。そこでILOがどういう対応をされるか、それを見て更に我々としても考えていきたい、こういうふうに思っております。
#69
○齋藤勁君 他の質問項目もありますのでこの程度にいたしますけれども、いずれにしましても組合と十分話し合っていただきたいと思います。いずれにしましても、一方的に国公法、地公法の改正作業、改正案が閣議決定で一方的にしていくなんていうことがないように、それは全国の、国そして地方で働いている人たちの大切なルールでありますから、そこをそごを来さないようにこの作業を進めてほしいと思います。
 次に、参議院の事務総長を呼ぶんで、何を呼ぶんだというような同僚議員からも言われたんですけれども、危機管理のときに私もいつも思っていたんですけれども、衆参両院の、短時間で終わるんでちょっとお答えいただきたいと思いますが、常々思っていたんですが、こうやって今も通年国会やって、通年国会やっているときに、いざ何か大災害がこの地に起きたときに、この国会というのはどういうような、大災害が発生したときに対応マニュアルというのはあるんだろうかと。我々国会議員というのは何か手引見ればいいんだろうなんていうことも時々言うんですが、手引見てどっかへ行くわけではないだろうし。この衆参、私はある意味では共通する項目だと思いますが、今仮に関東大震災級の災害があったときに、対応マニュアルというのはあるんですか。
#70
○事務総長(川村良典君) お答え申し上げます。
 平成七年の阪神・淡路大震災の発生を受けまして、参議院事務局におきましても、平成八年の四月に参議院災害対策実施規程を整備いたしております。当該実施規程は、震度六以上の地震を想定し、二十四時間体制での災害対応体制確保を前提に作成したものでございます。また、先生方を始めとする国会関係者三千人の方々を前提に、非常食、医薬品、水等、災害のための備蓄等も行っているところでございます。
 したがいまして、現段階で災害が発生いたしました場合には、事務局がこれに従いまして、事務局の事務次長を長といたします災害対策本部を設置し、先生方の御誘導を含め、災害対策、安全の確保を図るべく、対応を進めさせていただくことといたしております。
 ただし、当該実施規程はあくまでも先生方の御活動を補佐する事務局として、参議院の機能の確保を図るべく、どう対応すべきかを取りまとめたものでございます。災害発生時の対応につきましては、先生方につきましては常日ごろから御理解いただけますよう、これまでも議員防災のしおりといったことを議員会館の各室にお配りをいたしておりますけれども、今後全体的な避難訓練を、継続的な機会を設けまして、引き続き十分な御説明をさせていただくよう努めることが重要だろうというふうに考えております。
 また、緊急に災害が発生した場合の対応についてのお尋ねでございます。
 どういう状況で災害が発生するかということもあるわけでございますが、仮に本会議中あるいは委員会開会中に災害が発生した場合につきましては、当面まず避難をしていただくということから、議長あるいは委員長に休憩をお願いいたしまして、衛視等の誘導によりまして、当面まず安全を確保していただくということが大事だろうと思っております。その上で、議院運営委員会等をお開きいただきまして、国会としての対応をお決めいただけるよう、その体制を作れるように、私どもとしては万全を期してまいりたいというふうに思っております。
 なお、衆議院の状況についてもお尋ねがあったわけでございます。必ずしも十分承知しているわけではございませんけれども、衆議院事務局におかれましても同様の準備がなされているというふうに伺っているところでございます。
#71
○齋藤勁君 用意している、ある、用意してある、用意してあると言うから、何かもう準備、用意してあるのかなというふうに聞いているようだけれども、何か余りよく分からない。
 どうも、私がちょっと言った、手引じゃなくて何かしおりがあるということで、しおり読んでおけといったって、何年か前に国会へ入って、しおりの勉強会やったこともありませんから。
 それから、本当に外国のいろいろな方が来ますよね。だから、大変だと思います、すべてのマニュアルを作るというのは。大変だと思うんですけれどもね。いずれにしろ、あらゆることを想定しなきゃならないというのがこれは私たちの責務であって、そのことを国民に求めているわけですから、私たちがこの、日々この国会にいる、あるいは会館にいるというときにどうするかということ。
 そして、この周辺のやはり働いている方、住んでいる方、住んでいる方はなかなか少ないのか分かりませんが、この国会周辺の市民の方々が国会に、広いな国会、あそこに広場あるんだなということで、そういったようなことも多分連携したことをやってこなかったんじゃないだろうか。役所の方と話したら、されていない、しませんよということもあったもんですから、あえてこの場で発言をさせていただく機会を作ったんですけれども。
 そういったような、私は、あるいはまた復旧が長引く場合もあるでしょうし、様々なことを想定して私はマニュアルというのは作るべきだと思うんですが、いかがですか。
#72
○事務総長(川村良典君) お答え申し上げます。
 まず、周辺住民の避難の問題につきましては、先生御指摘のとおりだろうと存じます。
 国会前庭が広域避難場所というふうに指定をされておりました関係から、そのような場合には住民がこちらに参るということも考えられるわけでございまして、議長ほか先生方の御指示をいただきながら、避難民については適宜、院内への避難誘導ということも考えているところでございます。
 ただ、先ほど申し上げましたように、災害時の備蓄品につきましてはあくまでも国会関係者を前提としているということでございまして、周辺住民の方を含めた長期の避難生活に耐え得るという状況になっていないわけでございまして、今後これらについては更に検討をする必要があろうかというふうに思っているところでございます。
#73
○齋藤勁君 国会のその正門の、正門というか、扉の前にテントが並ぶなんということ考えたくもないですよね。考えたくもないですけれども、いつ何どき何があるか分からないということがあり、国会の議員であり、職員であり、来訪者であり、周辺の市民の方、是非これは私どもも、今、議運ということを言われましたけれども、是非、両院のものとして、私どもも一緒に研究して具体的な案を作らなきゃならないんではないかと思いますし、それに対する必要な予算は、財務大臣、総理、何かあればやっぱりそれは措置を緊急にしましょうよ。いかがですか。
#74
○国務大臣(塩川正十郎君) それは重要な問題でございますので、十分関係者と協議して実施するようにいたします。
#75
○齋藤勁君 私も抽象的な指摘しかできないです。ですから、是非、可能な限り具体的なことを想定した、そして具体的なマニュアルを作っていくということで、双方これは与野党関係なく合意形成をすべきではないかというふうに思います。
 次に、法務大臣にお伺いいたします。
 法務大臣、全国の刑務所等におきまして、これもこの衆参の法務委員会の質疑を見ていて私もびっくりいたしましたけれども、それは何度も繰り返しお尋ねして、またそれに対する答弁は、今は時間の関係で省略をさせていただきますけれども、全国の刑務所等における、改めて、この問題の状況認識なんですけれども、つい最近の報道ですと、刑務所や少年院で過去七年間に刑務官ら六十九人が受刑者への暴行や懲戒処分を受けていたというのが情報公開で明らかになりました。
 この名古屋刑務所だけの問題ではないとすると大変私は大きな問題ではないかと思いますが、この問題に対する大臣の認識、対応を伺いたいと思います。
#76
○国務大臣(森山眞弓君) 名古屋刑務所始め、幾つかの受刑者のおります行刑施設におきましていろいろな問題があるということが最近明らかになりまして、私は本当に申し訳なく、また犠牲になられた方々には、またその御遺族等に対しては、本当に言葉もないような気持ちでございます。
 最近、いろいろと明らかになりました件は、このような事態であるので、情報をできるだけ公開し、国会の先生方の御要求に応じて何でもお目に掛けて御批判をいただくようにということにいたしまして、それで逐次いろいろなことが分かってきたということが言えるかと思います。
 これからもそのような方針でやっていきたいと思いますし、新たな気持ちで、百年に及ぶ今までの歴史を、それにまた基づく、固定観念を破って新しい行刑の在り方というものを作っていかなければいけない、そのためのよい機会であると受け止めて頑張っていきたいというふうに考えております。
#77
○齋藤勁君 今後の再発防止策について、いろいろ国会の中でも議論があったと思います。その中で、監獄法について検討しなきゃならないと。この見直ししなきゃならないと。
 これ一部私もまだきちんと把握をしていないんですが、この監獄法については廃止をする、こういうことを法務省としてあれですか、打ち出したんですか、方針として。
#78
○国務大臣(森山眞弓君) 監獄法というのは明治四十一年にできたそうでございまして、御存じのように、片仮名の大変古い法律でございます。当然ながら、その当時の社会の状況、その常識といたしまして、人権というようなことには余り触れていないというわけでございまして、今の世の中の新たな行刑を作っていくのには必ずしも十分ではないというふうに思いますので、見直しをしなければいけないのではないかということを私は申しているんでございますが、大変膨大なものでございますし、今すぐどうこうということではございませんで、勉強をし始めなければいけないということを言っているわけでございます。
#79
○齋藤勁君 私の手元には、これはインターネットで、法務省は制定から、今おっしゃったように、九五年になる監獄法を廃止をし、刑務所、拘置所の運営に関する基本法として、新たに行刑法、仮称を作る方針を固めたというふうに入っているんですね、インターネットで。そういうことでよろしいんですか。
#80
○国務大臣(森山眞弓君) 報道の中にそのようなことも出ているのは承知しておりますが、まだ決意を固めたというところまで言い切る段階ではございませんで、これは問題がいろいろあるので勉強に着手しようということを言っているわけでございます。
#81
○齋藤勁君 そうすると、これもまた報道した、固めた、見通しだというと、着手したというと何か迫力がないですね。そうじゃないですか。(発言する者あり)報道の自由といったってあれですけれども、やっぱりこれ、あれですよ。決意をきちんとお話ししていただくべきじゃないですか、着手したということの、大臣としての気持ちがあると思うんです、この間のずっとやり取りの中で。そのことをやっぱり率直に披瀝してくださいよ。
#82
○国務大臣(森山眞弓君) 法務行政の方でも今まで何回か、これが古くて非常に時代に合わないということでもう既に三回法案を考えては提案させていただいた、いただく試みをしたということを聞いておりますが、そのたびに御理解を得ることができなくて、結局審議がされなかったという話を聞いております。
 それだけにいろいろな問題がたくさんあるんだろうと思いますので、この際よく勉強をして、そして今の時代に合うように、それからこのような最近起こったような問題が起こらないようにするためにはどうしたらいいかという新たな問題意識を持って勉強に着手をしようというのが私の決意でございます。
#83
○齋藤勁君 これから外部の方々のメンバーでやられるんだし、いろいろ検討されるということなんでしょう。ですから、そういう方が入ってくるのになかなか言えないことがあるかも分かりませんが、そういう方向で、そういうメンバーで構成されて会議をやるということですよね。そういうことですよね。うなずかれているからそうなんでしょう。
 それで大臣ね、この一連の事件に対する法務大臣の認識なんですけれども、衆参の予算委員会でいろいろ答弁されていますけれども、率直に言って一貫性に欠けている点が多々ありまして、責任逃れに終始しているんじゃないかというふうに私は受け止めざるを得ないんですよ。
 衆議院の二月の予算委員会で、一昨年の十二月事件について、逮捕後の記者会見で初めて事件を知ったのは逮捕されたときということを発言したことが虚偽ではないかという質問があった。そして、大臣は、刑事局長から事件性があるかどうか分からないとの報告だったとか、別の事件が念頭にあったとか、これは率直には逃げの答弁ですね。
 これは、一連の事件というのは起訴されまして公判に持ち込まれていますから、いずれ裁判の場で真相が明らかにされることになるんですね。
 大臣の発言が仮に虚偽でなかった場合でも、刑務所において大臣の知らないところでこうした重大な問題が私は惹起していた、生起していたことについては、事実は否定できないことだと思うんです。私は、大きな問題だというふうに思います。
 さらに、国民の私は、代表たる大臣というのがきちんと官僚統制できなかったんじゃないかというふうに思わざるを得ません。これは、もう大臣の監督責任。この十二月事件というのは再三から事件の事件性の有無について国会で指摘されています。大臣は、逮捕されるまで知らなかった。矯正局長では、大臣の監督下の職員の行為であるにもかかわらず、経過について大臣に報告すべきではないと論外の答弁を行っています。大臣には知らしむべからず、よらしむべからずという官僚の横暴がまかり通った。
 もう嫌になっちゃったんじゃないですか、大臣。お辞めになった方がいいんじゃないですか。いかがですか。
#84
○国務大臣(森山眞弓君) 一連の事件につきましては誠に申し訳なく、おわびしたいと思います。
 しかし、大臣といたしましての私の責任については、いろいろと御心配いただいておりますが、私といたしましては、これからの新しい行刑の在り方というものをしっかりと道を付けるということがこの時期に大臣である私の責任であるというふうに思いますので、これから新たな有識者の方の会合をいたしましたり、その他いろいろな努力をいたしまして、新しい行刑の在り方というものについてしっかりとした基本を作っていきたい、それが私の果たすべき責任であるというふうに思っております。
#85
○齋藤勁君 私は、そういうふうにスタートを切るんですから、初会合、行刑改革会議を作って諮問していくんですから、ちょうど作ったときに、もう自身も嫌になったな、つらいなと思うんだから、辞表届総理に出して、あるいは総理辞めさせないかも分かりませんが、私出しますとやった方がいいですよ。
 大島農水大臣、もう時間もなくなりましたけれども、近々我が院では、残念ながら大臣の様々な問題について、疑惑解明について、やはり擦れ違いというか、解明が深められなかったということで、与野党一致して参考人質疑をさせていただくことになろうと思いますが、今日までの衆参の質疑の中で、率直にどうですか。様々な政治資金収支報告書の問題とか元秘書による政治献金流用問題。御自身、自分自身の大臣としての資質、資格を問うということで、私ども指摘をさせていただきますけれども、引き続き農水大臣として職務を全うするんだと、いささかたりとも疑念はないんだと、疑惑はないんだということで、解明は果たされたというふうに思っていますか。
#86
○国務大臣(大島理森君) この委員会でもあるいは他の委員会でも様々な御指摘をいただいたことに関しましては、できるだけの私自身の調査をし、御報告も申し上げてまいりました。
 また、各先生方から、これも自分自身が省みるに、御指摘をいただいた事柄について、本当に自分自身省みなければならないようなそういうお言葉も、御指摘もいただきました。
 自らそういうふうな事柄を反省しながら、なお今の大事な農政の局面に全力を尽くしてまいりたいと思いますが、いずれにしても、元秘書二人の問題について、皆様方にいろんな形で御質問いただいたり、あるいはまた運営上に様々な影響を及ぼしていることについては、私の不徳の致すところ、誠にそういう意味では遺憾に思っておりますし、一層身を律して職務に専念してまいりたいと、このように思っております。
#87
○齋藤勁君 総理、政治家との様々な業者との関係ですけれども、我がこの院でも、櫻井議員が、私設秘書、総理の私設秘書との日立金属とのいわゆるコンステレーション、会社、この契約書と領収書を提出してほしいということで求めているんですけれども、疑惑解明に向けて、残念ながら予算委員会理事会では協議に至っておりません。
 総理自らが解明をするということで、この契約書、領収書は積極的にこの院に出すということについて御答弁いただきたいと思います。
#88
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは衆議院でも参議院でも質問を受けましたけれども、衆議院の質疑の際に、私にいかにも疑惑がありげな担当者とのインタビュー記事を質問者は委員全員に配付いたしました。ところどころ省略してあるんですよ。何でこれ省略してあるのかなと思ったら、何と、このテープを起こして聞いてみたら、その部分は、小泉純一郎と付き合いは一切ない、政治献金もない。一番肝心なところを省略して、いかにも疑惑があるなと、こういうことを民主党の執行部なり方々は御存じなのかと。隠ぺいして、肝心なないところを隠して。
 これは私はお互い議員同士で考えていただきたいと。週刊誌ではいろいろあることないこと報じられて、もうこれは一々反論する気もありませんが、私は、今回の問題について、私自身についても、また弟についても全く疑惑はありませんし、そういうことについてお答えする必要はないと思っております。
#89
○齋藤勁君 ずっとこの間、秘書ね、秘書とか私設秘書とか外のかかわり合いがはっきりしなさいということで、様々な、総理以外の、大島農水大臣もしかりだと思います、そのことを言っているんですよ。その資料についてはいいんじゃないですか。その抜いているところを明らかにしなさいということは、私も同僚、他の院ですけれども、言いますよ、それは。
 私が言っておりますのは、私設秘書との契約、私設秘書が社長になっている会社との契約ですから、それについて明らかにしてほしいということで、いかがですか。
#90
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、秘書も一社会人ですし、疑惑はないと、先方も正当な行為だとインタビューでも述べているんですから、そういうことについて、私は、一切疑惑はないんですから、あえてそこまで、疑惑がないにもかかわらずそのようなことに対して提出する必要はないと考えております。
#91
○齋藤勁君 時間が来ましたので終わりますけれども、この疑惑あるなし、疑惑、この真実解明するのは、積極的に疑惑を、求められたのはやっぱり積極的に明らかにするということがこの衆参の倫理規程にあるわけですね。倫理規程というのはだれかが作ったわけでなく我々自身が作ったわけですから、それに対してきちんと態度を出すということですから、これは引き続きまた是非機会のあるごとにまた求めさしていただきたいと思います。
 いずれにしましても、私自身の持ち時間の中で、なお今日は経済担当、金融担当大臣にもいささかデフレ対策で御質疑しようと思ったんですが、できなくて申し訳なく思っていますが。今日、残念ながら、新年度予算のいわゆる締めくくり総括の質疑に当たりまして、るる様々なやり取りをさせていただきました。総理は、それぞれの大臣について、任命権者として更迭あるいは辞任を求めるということはないというふうに言っておりましたけれども、それぞれ、私はポイントポイントを質疑さしていただいた部分に関して、これはもうお一人お一人辞めていただく、あるいはむしろ小泉内閣自身が総辞職、退陣していただいて信を問うぐらいな状況ではないか、それがイラク問題なり国内外の経済問題ではないかというふうに思っております。
 そういうことを指摘をさしていただきまして、私の質問を終わらさしていただきたいと思います。
#92
○委員長(陣内孝雄君) 以上で齋藤勁君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#93
○委員長(陣内孝雄君) 次に、森本晃司君の質疑を行います。森本晃司君。
#94
○森本晃司君 去る三月二十日からイラクへの戦争が行われました。我が党、また私も、この問題については、誠に残念であり、そして遺憾に思っているところであります。国民の皆さんも多くそんな思いで一杯ではないだろうかと思いますし、亡くなられた方々が今いらっしゃるようでございますが、心から哀悼の意を表するものであります。
 ただ、反対だ、戦争反対だ、反対だと、平和だ、平和だと、そういうことを言っているだけで果たして平和をかち取ることができるんだろうか。私は、そうではなしに、お互いが、みんなが国際が協調して努力して、そして平和を自分たちでかち取っていくものだと、私はそのように思っております。
 今度の問題が起きましたときに、我が党は、アメリカやイラクの大使、在日のいろんな関係の周辺国の大使にも積極的に会って、この問題について話し合い、外交を、避けるべく外交をしてまいりました。神崎代表は、国会開会中ではございますけれども、ニューヨークに飛び、そしてアナン国連事務総長に会い、さらにまたアーミテージ国務副長官とも会っていろんな話をしてまいりました。さらにまた、先般、ここで我々の同僚の遠山議員がジュネーブ、イランへ浜四津さんとともに飛びまして、そしてイラクとの国境ぎりぎりのところまで出向いていきまして、そして一生懸命ぎりぎりの外交努力をした。私は、我が党も、そういう努力をお互いがみんな一生懸命やってきて、平和を保たなければならないと思っております。
 これからも、そういったことでできる限りの努力を総理始め我々も一生懸命尽くさせていただきたいと思います。あとは、一刻も早くこの戦争が終結いたしまして、イラク及びその周辺国の平和と安定のために努力をささげていきたいと我々も決意しております。
 そこで、何点か質問をさせていただきますが、イラクの復興と平和の回復に向けて我が国が積極的に主導的になすべきことはなさなければならない。その一つは、安保理決議に向かって我が党が積極的に働き掛けていくということも極めて大事であると思っております。
 アナン国連事務総長も復興への国連の尽力を訴えておりますように、イラクの復興に国際協調、国際社会というのが協調して取り組むべきものであると思っております。それは結果として国連の回復に、信頼回復につながってくることであります。その中で殊に、先ほど来申し上げましたように、日本の果たすべく役割は大きいわけでございまして、軍事行動の開始に伴い既に発生している難民支援も含めまして、いわゆる人道支援の面で日本が積極的にかかわって国際社会の信頼を得るよう貢献することが大事だと思います。
 国連難民高等弁務官事務所からの要請でテントの救援物資を政府専用機で輸送する旨の閣議が今日されたと伺っております。一刻も早い停戦は望んでおりますが、戦争の長期化も予想されますので、追加的な物資も、周辺諸国へ医師の派遣なども含めて速やかな対応が求められると思います。政府としてUNHCRへあらかじめ対応可能なメニューを提示して、迅速かつ柔軟な対応ができるように努力していただきたいと思いますが、総理、外務大臣の御意見をお伺いいたします。
#95
○国務大臣(川口順子君) ここに至るまでの過程で、公明党が平和的な解決を目指していろいろ努力をしていただいたということはよく存じ上げております。有り難く存じております。
 そして、今の委員がおっしゃった人道支援ですけれども、これは日本として力を発揮すべきところだと思います。既に、委員が今おっしゃった国際平和協力法に基づくテントも含めまして、それから今日また文民医療チーム、これも国際平和協力法に基づくものですけれども、それの事前調査団が出発をいたします。そういった形で行っておりますし、それから既に開戦直後でございますけれども、五百三万ドルを、これは国連機関の三つですが、ユニセフ、UNHCR等ですが、そこに拠出をするということを決めました。
 また今日、失礼しました、今日じゃないですが、今週末ぐらいに恐らく国連から人道的な支援のための緊急アピールが出されると思います。それは、国連のいろいろな機関に対して、委員がおっしゃっているような意味で、何かあったときに事前に対応しておくという意味でのアピールでございまして、これに対しては我が国も応分の負担をすべきであろうと思っています。
 国際社会がやっぱり一丸となって、このイラクの復興については当たることが必要でございまして、今申し上げなかったさらに周辺国の支援ですとか、JICAベースでの医療チームですとか、NGOへの支援ですとか、日本は既にいろいろやっておりますけれども、事態が今後どういうふうに動いていくかということはよく分かりませんので、それを注視しながら機敏に対応していきたいと考えております。
#96
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、イラクとの戦闘が継続中でありますので、その戦闘が継続最中に行える人道援助と、それと戦後復興についての援助、それぞれ違ってくると思います。
 今の時点においては戦闘継続中でありますので、その間周辺国に対する人道的支援、何ができるかということの一環で今回、政府専用機でテント等を輸送するということでありますので、戦後のことについては、日本としても国際社会の一員としての責任を果たさなければならないと思いますので、いろいろ国際機関と相談しながら必要な支援を行っていきたいと思っております。
#97
○森本晃司君 今、ちょうど十時二十七分、情報収集衛星打ち上げられましたという連絡がただいまございました。御報告、お願いいたします。
#98
○国務大臣(遠山敦子君) 午前十時二十七分、予定どおり種子島宇宙センターの方からHUA五号機打ち上がりまして、無事今順調に飛行いたしております。
 情報収集衛星を搭載いたしておりますが、この後に正常な形で分離できるかどうか、いましばしお待ちいただきたいと思いますが、取りあえず第一歩、成功でございましたので、御報告いたします。(拍手)
   〔委員長退席、理事保坂三蔵君着席〕
#99
○森本晃司君 第一歩成功したこと、大変私は喜ばしいことだと思っておりますし、うれしいことでありまして、関係者各位に私は敬意を表したいと、このように思っております。
 そこで、この発射については、北朝鮮がIGS打ち上げに反発してミサイル発射実験を行う可能性がなきにしもあらずと、こういうことも流れておりました。政府は、日本海に展開中のイージス艦などによる警戒監視に全力を上げると、そのように伺っておりますが、警戒態勢としてどのような対処方針を取られるのか、このことにつきまして防衛庁と警察庁からお伺いいたします。答弁を。
#100
○国務大臣(石破茂君) お答え申し上げます。
 現在、先生御指摘のような北朝鮮がミサイルを発射する、あるいは衛星を発射する、そういうような具体的な情報に接しておるわけではございません。ございませんが、例えて申しますと、今から五年前、八月三十一日にテポドンが発射をされました。そのときには、イージス艦一隻を含みます護衛艦二隻、あるいは海上自衛隊の早期警戒機E2C四機、そういうような態勢を取ったところでございます。
 今、具体的にかくかくしかじかということは、お答えをすることは、事柄の性質上控えさせていただきたいと思っておりますが、情報収集態勢、このイラクの情勢等々もこれあり、私どもとしては、先生の御指摘も踏まえまして、今後とも万全を期してまいりたい。仮にもそのようなことがあった場合には、きちんとそのような情報が察知できますように、そしてそのような態勢をしけますように、私どもとしては万全を期してまいる所存でございます。
#101
○国務大臣(谷垣禎一君) 警察におきましては、今回の情報収集衛星の打ち上げの妨害などの事態に対応するために、鹿児島県警に警備本部を置きまして、他県からも特別派遣部隊を受け入れまして、所要の態勢で周辺施設の厳重な警戒警備に当たっておりましたんですが、先ほど遠山大臣の御報告にありましたように、無事打ち上げた、打ち上げられたということで、まずはほっとしているところでございます。
 そこで、今、石破長官からもお話がございましたように、私どもも具体的にこれに関してどうという情報を今持っているわけではありませんが、一般的な今警戒態勢といたしまして、イラクに対する武力行使の開始に対しまして、警察庁に緊急テロ対策本部を設置いたしました。それから、全都道府県警察に警備対策本部を置きまして、テロリストを国内に入れない、それから拠点を作らせない、それからテロを起こさせないと、三つの観点からあらゆる対策を講じて、未然防止に万全を期しているところでございます。
 具体的には、まず警戒警備について、総理官邸等我が国の重要施設を始め、それから米軍基地を含みます米国及びその支援国の関連施設あるいは公共交通機関などについて、イラク攻撃が始まる前は三百三十か所であったんですが、それを約倍増いたしまして六百五十か所に今警戒警備を行っております。とりわけ原子力関連施設ですね。ここは、ライフルあるいはサブマシンガン、それから装甲警備車もライフル等の耐弾、弾丸に対する耐弾仕様ですね、そういう装甲警備車を装備している重機対策部隊を二十四時間態勢で張り付けまして警戒を行ってきているわけでありますが、このイラク攻撃に伴いまして、その態勢を更に強化したというところであります。
 それから、水際対策としては、入管など関係機関との連携、それから沿岸警戒を強化しまして、テロリストの潜入防止に努めているところであります。
 それから、もう一つ水際対策と並んで、情報収集ですね、国内のテロ関連情報の収集や、それから各国治安機関との情報交換、こういったものを強化して、テロ情報の早期把握に努めているところです。
 このほか力を入れておりますのは、NBCテロ、それからハイジャック対策、それから先ほど申しました沿岸警備、それからテロ資金対策ですね、こういうのも強化しているところであります。
 御指摘の北朝鮮情勢も踏まえながら、未然防止という観点から全力を尽くしてまいりたいと思っております。
#102
○森本晃司君 いずれにいたしましても、今後また続いて衛星放送が、情報収集衛星が打ち上げられると伺っております。NHKの「まんてん」でも、満天さんは無事に宇宙へ行って、今非常に関心があるところでございまして、今、打ち上げに成功したと言えば、与野党ともにこの問題については喜んで、この場内から拍手が沸き上がったわけでございます。
 それほどまた大事なことですから、これからどうぞ、防衛庁、警察庁、いろんな問題が起きないように、更なる態勢を日本の国を守るために努めていただきたいと思います。
 そこで、総理、極めて大事なことでございますけれども、今、警察庁の方からもテロリスト対策をがっちりとやるということをお話がございました。大量破壊兵器拡散の断固たる阻止、そしてテロ対策、国際テロへの撲滅に向かって、私は、総理が強いリーダーシップを発揮して、そしてその任に当たっていただくように、総理の決意をお伺いしたいと思いますが。
#103
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) テロというものに対して、一昨年のニューヨークでのテロ事件以来、日本としても未然に防ぐ措置をしっかりと考えなきゃいかぬということでやってまいりました。それ以降、アメリカとは全く関係ない地域でもテロ事件は発生しております。
 そういうことを考えますと、いつも気を抜いてはいけないと。今回イラクとの戦闘があるからテロが起こるということじゃなくて、今後いつ何どきテロが起こるか分からない。十分な警備態勢、警戒態勢が必要だということで、更に一層今までの、昨年の、一昨年の九月十一日以降のテロ態勢を総合的に点検し、しっかりやっているか、手抜きはないか、更に足りないところはないかという点で、各方面において未然に防ぐ措置に対して万全を期すようにと指示しておりますので、全府省一丸となってテロ防止に努めていかなきゃならないと思っております。
#104
○森本晃司君 次に、先般、経済産業大臣にもお伺いをさせていただきました、資金繰り円滑化借換え保証制度、非常にあのときも大臣からは、すばらしい勢いで伸びておって一万三千二百七件だという御答弁をいただきましたが、現状はどうなっていますか。
#105
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 その後、非常に順調に推移してきておりまして、これが立ち上げたのが二月十日でございまして、その後三月二十日までの六週間で現在三万八千四百四十八件でございます。そして、保証した金額は六千二百七十五億でございまして、大変順調に進んでいる。おかげさまでございます。
#106
○森本晃司君 この実績というのは大変私はすさまじい勢いで今実績を上げつつあり、中小企業の皆さんも大変喜んでおられる。私の方に喜びの声も随分届いております。ただ、私、活性化対策本部長をしておりまして、特にうちの党はこの問題について徹底して皆さんにパンフレットを作ったりしてお知らせをしているわけでございますが、中にはこういう意見が出てくるんです。
 いろいろ来ました。その中で、一つの要約ですが、保証協会から借換えはできるが次回の新規融資は厳しくなるというのを聞いたという話があったというのは何点、一点二点じゃなしに何点か来ています。これは事実であるとしたらやっぱり看過できない問題でありますし、こういう実態を早急に認識の上に問題があれば改善を図っていただくべきだと思いますが、大臣のお考え。
#107
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに、そういう貸出し条件緩和債権にするというようなことが信用保証協会の窓口等、あるいは金融機関の窓口等で言われていて、そういうことは私ども承知しています。私どもは、この制度を発足させるに当たりまして、金融庁にお願いをまずさせていただいて、そしてそういうことがあってはならない、このことを徹底していただきたいと、こういうことを申し上げたところでございます。
 しかし、そういったことが起こってきておりますので、私どもとしては実は全国の、金融庁主催で、そして全国の金融機関の大会がございました。そのときには副大臣、西川副大臣に行っていただいて、このことを私どもといたしましては金融機関に、全国の金融機関にお願いをさせていただきました。それから、その後、経済産業省に全国の信用協会の代表者に集まっていただきまして、私からもこのことは徹底をさせていただきました。さらに、三月二十日過ぎから私どもでは、二月の二十日過ぎから私どもといたしましては、幹部を全国の金融機関に派遣をいたしまして、そしてきめ細かくそういったことをひとつ是非ないようにしていただきたいと、こういうことで趣旨を徹底をいたしました。
 そういったことで今趣旨の徹底を図っておりまして、確かに森本先生御指摘のような事案もございますので、またもしそういう事案が具体的にあったら私どもは直に伺って、そして個々に対応させていただいて、せっかく作った制度ですから、そういうことでブレーキが掛かって、ブレーキが掛かってあってはならないと、こう思っておりまして、更に徹底してまいりたいと、このように思っています。
#108
○森本晃司君 先般、金融大臣にも申し上げた同じことでございますけれども、その後また私のところにある都市銀行、名前は申し上げませんが、そこの支店で、今もしこの制度を利用したら汚点、信用悪化だからプロパーの融資もできませんと、こういった話が明確に行った人にあったようでございます。
 この点について、先般私も申し上げましたし、衆議院の予算委員会でうちの北側政調会長も申し上げた点で、大臣はそのような理由でなることありませんと、こうお答えになったんですが、現実にこのような状況でございますから、また具体的には申し上げますが、確認の上きちんとやっていただきたいんですが、改善していただき、制度、徹底をしていただきたいんですが、いかがでございますか。
#109
○国務大臣(竹中平蔵君) 借換え保証制度、これ大変重要な制度であると思っております。これだけを、借換えの事実だけをもって条件緩和債権になることはないと、これは委員会でもはっきりと申し上げさせていただきましたし、実は金融検査マニュアル別冊の中小企業編の中に典型的な事例としてそうはならないんだよということをかなり明確にこれは書かせていただいております。にもかかわらず、今、委員御指摘のようなことが確かにいろんなところから私も耳にいたします。これについては引き続き私自身が代表者、金融機関の代表者を呼んでいろいろなお話、要請をしておりますし、副大臣からも要請をしている。改めてこの周知徹底をしっかりと図りたいというふうに思います。
#110
○森本晃司君 今日は日銀総裁にお見えいただいておりますが、三月二十四日に与党の金融政策プロジェクトが緊急金融対策、金融対応策というのを取りまとめました。その翌日の午前八時に日本銀行は臨時の政府委員会・金融政策決定会合を開きまして、さらに午後に、続いて政策委員会・通常会合などを会合された。イラクの変化ということもありますが、政府・与党とこうして迅速に就任早々行動されていることを私は高く評価をさせていただきたいと、こう思います。
 そこで、これからも、総裁の取組についていろいろとお伺いしたいと思います。
 殊に、与党の対応策の中に中小企業のCP、ETF、REITを意識して、前向きに検討しようということだと思いますが、総裁のお考えをお伺いさせていただきます。
#111
○参考人(福井俊彦君) お答えを申し上げます。
 御指摘のとおり、先般の臨時の政策委員会で、まずイラク開戦に伴う緊急対応として絶対に必要な幾つかの重要なことを決定させていただきました。それに加えまして、今後を展望して、デフレ脱却のために金融政策の効果をより強くすると、この点につきましても早速検討を開始いたしました。ポイントは、金融政策の透明性をより高めること、そして日本銀行が供給します流動性がお金を必要とする企業の段階に早く有効に届くように伝達経路を補強すると、この二点に絞ってまず検討を急ぐということをいたしました。
 今、委員お尋ねのREITあるいはETFその他御指摘がございましたけれども、これらすべてその伝達経路の補強ということに絡む点でございます。日本銀行としましては、こうした将来の展望を切り開く新しいマーケット、REITにいたしてもETFにしても、恐らく、これからは環境問題に絡んで排出権取引の市場と、様々な新しい市場が出てくると思いますが、これらの市場がすべて円滑に力強く発展することを本当に願っています。
 なぜならば、日本銀行の金融政策の主たる舞台である金融市場とか債券市場、その外側に多くの市場が発展するということは相互に連関性がありまして、金融政策の舞台が強くなる、ひいては金融政策の効果が強まると、こういうふうに考えているからでございます。
 その上で、日本銀行が実際にどの市場の上で金融政策をするかと。日本銀行が主としてプレーを演ずる市場はあくまで金融市場、債券市場が中心でございますけれども、やはり今のような厳しい経済情勢の下では、更にそれをはみ出して、外側の市場にも幾つか踏み出して金融政策を施した方がお金が円滑に必要とする企業に届くんではないかと、こういう観点から検討しているわけでございます。
 その場合に、私どもは三つの尺度を持っています。一つは、今申し上げましたように、隣のマーケット、例えばETF等々に入ることによって本当にお金が企業に円滑に届くかと、これが第一点でございます。第二点は、そのマーケットに日本銀行が入ることによってそのマーケットがより発展するのか、日本銀行が入るとかえって妨げになる場合もございます、その点を吟味しなければいけない。三つ目には、そういう周辺のマーケットに入っていきます場合には、多分日本銀行が従来よりもより高いリスクを取らなきゃいけない、リスクに対応する日本銀行の自己資本の割当てが十分かと。この三つの観点から厳密に検討させていただく、そういう段階でございます。
#112
○森本晃司君 最後の質問になりますが、中小企業金融の円滑化対策で、売り掛け債権市場証券化ということ、前日銀総裁は早期実現に努力してまいりますと、こういう答弁がございました。新総裁になりまして、取組、いかがなものか。実現にいつごろをめどに向かっておられるのか、お伺いいたします。
#113
○参考人(福井俊彦君) 委員御指摘の点は、私、着任いたしまして、幾つか早急に、日本銀行の中で検討がどれぐらい進んでいるか、検討を私自身がチェックを急いだ一つの重要な点でございます。
   〔理事保坂三蔵君退席、委員長着席〕
 中小企業の売り掛け債権の流動化というのは非常に重要だと私考えています。中小企業が物を売りましたときにすぐにお金が受け取れないと、これが売り掛け債権ですが、これが流動化されて直ちにお金が入るということになりますと、中小企業はすぐ次の仕事に着手できるわけで、非常に重要だと。
 それから、金融政策の観点からいきましても、売り掛け債権が市場で流動化されるということは、全国各地の金融機関、日本銀行はたくさん流動性を供給していますが、その流動性が、お金の余っている金融機関がそこにお金を流すということでありますので、即金融政策の有効性が高まる。それから、そういう売り掛け債権の流動化の仕組みを組成する金融機関、これまあ、ハイカラに言うとオリジネーターとか言われているんですが、組立て屋ですね。組立て屋は自己資本に関係なくその仕事が展開できるわけです。自己資本制約を離れて仕事が展開できる。これも金融政策の有効性を高める。三つの観点から非常に重要だと。
 急いで言いますが、御報告申し上げますれば、日本銀行が協力しながら取り組んでおりますこの売り掛け債権の流動化のプロジェクト、一番早ければ当月末、あと数日しかありません、場合によっては四月の初めになると思いますが、実現のめどが付いております。
 将来のことを考えますと、これをもっと大きくしたいということでございまして、願わくば、一つは、こういう売り掛け債権のCPについて、公的機関の保証がある部分について入ればもっと円滑に進むと。もう一つは、この売り掛け債権というのは要するに民法上の債権です。これが移転するということですから、今の法律ですと民法上の一般債権の移転の手続を取らなきゃいけない。ちょっと複雑で時間が掛かるということであります。ここの債権の移転の手続をもうちょっと簡素化する法的枠組みができれは望ましいと考えていまして、関係の省庁の方々と今検討を進めておりますが、恐らく将来、国会に立法化をお願いすることになるんではないか、その節はよろしくお願い申し上げたいと思います。
#114
○森本晃司君 終わります。
#115
○委員長(陣内孝雄君) 以上で森本晃司君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#116
○委員長(陣内孝雄君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
#117
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 最初に、大島大臣にお伺いいたします。
 私、三月十一日のこの予算委員会で、大島大臣が談合した企業から三千七百万円の献金を受け取られたということを指摘させていただきまして、その返還を求めました。大臣は、そのときは、因果関係を調べてみたいという御答弁をされまして、十四日の予算委員会では、どう返還するか勉強中だと。また、十八日のときには、何せ金額も金額ですからと、即刻返すのは難しいという御答弁をされています。十九日には、とうとう分割払を検討しているというふうにおっしゃっておりますけれども、要するに、返す意思はあるけれども、取りあえず返すお金はないということでございましょうか。
#118
○国務大臣(大島理森君) まず第一に申し上げたいんでございますが、この政治資金規正法に基づけばこれは適正な献金であるということ。そして、企業献金の在り方につきましては、今現在、我が党でも議論をいたしております。そして、これは私個人に対するあれじゃないんですよね。これは御承知だと思いますね。三区支部という自民党の支部であるわけです。したがいまして、そういう支部のお金でもあるわけで、そういう意味では党本部の今検討していること、支部内の考え方、そして相手方、そしてそういうことを踏まえながら政治的、道義的観点から一体どこまで、どのようにしたらいいかということも含めながらそれらを勘案して、支払方法等も含めて、総合的に検討しております。
 したがいまして、今すぐにこうこうになりましたという、まだそこまでの結論は至っておりません。
#119
○大門実紀史君 そのお金が何らかの目的で宮内秘書個人に渡ったということはございませんか。
#120
○国務大臣(大島理森君) 党の資金でございますから、突然宮内にと言っても、何で、どういう根拠でそういうことをおっしゃっておられるのか分かりませんが、三区支部にいただいたお金でございますので、三区支部として政治資金規正法にのっとって処理している、これが事実でございます。
#121
○大門実紀史君 この問題は近日中に開かれる参考人質疑で宮内秘書を呼んでいただいて、引き続き行いたいと思います。
 ともかく申し上げたいのは、談合企業からの献金については、閣僚の皆さん、指摘された場合すべてお返しになっているわけですから、もう、返せないという状態がいつまでも続く、そのことそのものがまずいというふうに思いますので、できるだけ早く辞職されて、それから疑惑を解明されるように申し上げたいというふうに思います。
 次に、総務省に伺いますけれども、政治資金規正法で政治資金の公開性あるいは透明性というのはどのように位置付けられていますか。
#122
○政府参考人(高部正男君) お答えを申し上げます。
 政治資金規正法におきましては、議会制民主政治の下における政治団体の機能の重要性や政治家の責務の重要性にかんがみまして、政治団体とか政治家の行う政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするために、政治団体に係ります政治資金の収支の公開等の措置を講ずることによりまして、その政治活動の公明を確保しようとしているところでございます。
 このため、政治資金の公開、透明性の確保については、この法律の目的であります政治活動の公明を確保するための手段として、所要の事項が法律上定められているというところでございます。
#123
○大門実紀史君 続いて伺いますけれども、九四年の政治資金法改正で、年間五万円を超える寄附を受けた場合、氏名を公表するようになりましたけれども、この経過と趣旨はどういうことですか。
#124
○政府参考人(高部正男君) 御指摘の政治資金規正法の改正におきましては、政治資金の透明性の確保が重要との観点から、国会におきます御議論を経まして、政党及び政治資金団体以外の政治団体に対する寄附の公開基準を、年間百万円超、百万円を超えるものから年間五万円を超えるもの、五万円超に引き下げるとともに、政党及び政治資金団体に対する寄附の公開基準は、事務の簡素化の見地から、年間一万円超から年間五万円超に引き上げる改正がなされたところであります。
#125
○大門実紀史君 ありがとうございます。つまり、この政治資金規正法は透明性の確保というのが基本理念であって目的であるということと、透明性を拡大する方向で様々な改正が進められてきたということだと思います。
 総理に伺いますけれども、三月十一日、この予算委員会で、私、総理に、政治献金の上限を設けることについての与党案についてお伺いしましたけれども、そのとき総理は、献金の上限を設ける代わりに名前を非公表にするということを検討していると、その方が献金が集まるというようなことまで答弁されていますけれども、これは、今の話があった透明性の確保の方向に逆行する、あるいは、いろんな不祥事が続いて国民の批判が高まる、それにこたえて改正してきた、この国民の批判、声に逆行するものではありませんか。
#126
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 必ずしも私はそう思っておりません。というのは、透明性の確保というのは一面として重要です。同時に、政治活動に必要な資金を国民参加の下にどうやって調達するか、これは各党、政党、会派、非常に重要な問題であります。
 私は、基本的に税金で全部政治活動を賄えということについては賛成しかねます。多くの国民の参加によって政治資金が集められる、政治活動を支えるのは投票運動だけじゃない、お金のある人にはお金も出してもらおう、そういうことがなければ民主政治は育ちません。そういうことから考えますと、私は、一定の制限の下に政治献金を集められる場合に、例えば百万円がいいのか百五十万円の方がいいのか、それはあると思います。そういう制限、制約を加えるのは賛成であります。
 と同時に、じゃ、どこまで公表すべきかというと、現実を考えてみれば、個人にしても企業にしても、五万円以上献金したいんだけれども、名前が出るから嫌だという人は結構現実にいます。というのは、全部、今、どこに献金したのかというのはすべて閲覧できるわけであります。そうすると、中には、自分は自分の名前を出したくない、しかし、あの政党のためには、票活動だけじゃなく選挙運動だけじゃなくて、自分はお金があるからお金も寄附したいという人が結構いるんです。それは企業にしても個人にしても、政党に応援したい、個人に応援したい、その際に名前が出ちゃ差し支えがある、名前は出したくない人はたくさんいるのも現実なんですよ。そういうことを考えれば、私は、五万円がいいのか十万円がいいのか二十万円がいいのか、検討していいんじゃないかと。実際の事務においても、何で一万円以上と。この事務が膨大なんです。献金、カンパ集める場合に、じゃ一万円応援する人も結構いたわけです。それで、カンパの場合にはその名前分かりません。
 だから、こういうことから考えて五万円になったんですが、五万円というのは果たして適当かどうか。むしろ、政治活動を、調達する際に、できるだけ多くの国民の参加を求める、献金したい人に対してしやすいような法整備も必要じゃないかということを考えて、上限が幾らがいいのかという点と公開基準が幾らがいいのかというのは、私は検討の余地があると思っております。(「やみ献金だ、やみ献金」と呼ぶ者あり)やみ献金とは全く違います。それは、一定の制限の下で法の中に認められているわけですから、やみ献金じゃない。むしろ、やみ献金、今の法律で逮捕された議員は全部やみ献金じゃないですか。法律を守らないことに問題があるんです。法律を守ると。幾ら法律作っても、守んなきゃしようがない。守んなかったら罰せられるのは当然なんです。
 そういうことから考えて、私は、できるだけ多くの国民から、税金を使うことよりも、自発的な、政治活動を支える人たちを支えやすいような環境をどう整えるかという面を考えると、一定の上限と公表すべき上限、別であってもいいと思います。そのどこ、額がどこが適当かというのは、今後各党各会派で十分協議する必要があると思っております。
#127
○大門実紀史君 今問われているのは、政党がどうやってお金を集めるかということではないんです。これだけの不祥事が続いて、どうやって国民の皆さんの批判にこたえるかということが問われているわけですから、一緒くたに話をしないでください。政党助成金、何百億もらっているわけじゃないですか。
 今申し上げ、裏献金とおっしゃいますけれども、これ名前非公表になりますと、小口に分散して全部裏に潜っちゃいますよ、名前非公表になると。例えば坂井衆議院議員のときの日本マンパワー、毎月百万円裏献金していましたけれども。上限が幾らなのかは別ですけれども、全部潜っちゃうんですよ、非公表に。全然改正にも何にもなりませんよ。裏献金のが全部潜ってしまうという改悪になるんですよ。いかがですか。
#128
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 裏献金というのは法律違反しているんですよ。法律を守ればあんな事件になり得ない。その公表すべき額、じゃ、今の五万円以下は全部裏献金と言うんですか。そうじゃないでしょう。正当でしょう。
 今言っているのは、私が言っている、あなたが言っているのは、五万円が適当かどうか言っているわけでしょう。五万円じゃない、十万円を献金した場合に、名前が出るから嫌だという人がたくさんいる。違う議論ですよ、やみ献金とか裏献金とか法を守るのと。
 どうやって国民から必要な資金を調達するか、しやすいような環境を作るかというのと、透明性を確保するというのは私は両立できると言っているんです。全部税金でやるというのは、必ずしも私はいいと思わない。じゃ、国会議員、県会議員、市会議員、町会議員、村会議員いるんです。これ全部税金で面倒見たらどうなるんですか。
 そういう点も考えて、民主主義というのは、票も金も国民から拠出によって政党活動、選挙活動というのは成り立つんです。その点も考える必要があると言っているんです。
#129
○大門実紀史君 この議論は具体的な案が出てきたときにじっくりやりたいと思いますが。
 総理がおっしゃっていることは矛盾しているんです。今、公開になるから裏で献金しているわけですから。それを非公表の額上げれば裏献金する必要がないから裏に潜るということを申し上げているわけです。
 いずれにせよ、今急ぐべきは、国民から求められているのは、企業・団体献金の禁止、少なくとも野党が求めている公共事業受注企業からの献金の禁止だということを申し上げて、次の質問に行きたいと思います。
 イラク問題でありますけれども、今回の米国のイラク攻撃の目的について、ブッシュ大統領は、三月十七日のいわゆる最後通告演説の中で、テロリストがイラクの支援によって獲得した大量破壊兵器を使用し、我が国、すなわちアメリカですね、あるいはその他の国の人を殺りくするおそれがあると。それを排除するために、恐怖の日が訪れる前に武力を行使するんだと。やられる前にやるんだと。つまり、イラクと大量破壊兵器と、九・一一につながるテロ組織、あの最後通告演説にはアルカイダの名前も出ていますけれども、この結び付きを断ち切ることが攻撃の目的だということをはっきりブッシュ大統領が述べています。
 総理はこの目的についていかがお考えかということと、総理が米国を支持する理由の中にこれも含まれるんでしょうか。
#130
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ブッシュ大統領の考え方は理解し、支持しております。
 大量破壊兵器が危険な独裁者の手に渡って、また、その大量破壊兵器なり、化学兵器なり、生物兵器が危険なテロリストの手に渡ったらどういう危険な状況に我々が直面するか、これは本当に人ごとじゃありません。そういうことを考えれば、我々は、今回のフセイン大統領の過去の言動、また行動考えますと、実に危険な独裁者じゃない、独裁者だなと思っております。
 しかし、今回のイラク攻撃に対しましては国連憲章に基づくものであります。可能性として私は否定できないと、ブッシュ大統領の考え方は。民間飛行機でもああいうような恐ろしい、悲惨な状況になるわけであります。テロリストがそういうような行動に移した場合、民間飛行機どころの被害じゃありません。サリン事件を見ても、あるいは今までの過去の事件を見ても、爆破事件を見ても、これは数千人、数万人の事件では済まないなと、こういうことを考えますと、危険な兵器あるいは化学生物兵器、こういうものが危険なテロリストに渡った場合ということを考えるのも無理からぬことだと思っておりますし、そういうことがないように我々も防止体制を万全期していかなきゃならないと思っております。
#131
○大門実紀史君 我が党もテロリズムには断固反対でありますし、もしイラクに破壊兵器が存在して、それがテロリストに渡るというようなことあれば、何としても阻止しなきゃいけないということは思います。だからこそ、国連による査察の粘り強い継続を求めてきたわけですけれども。
 ところが米国は、これ注意深く見てみますと、大量破壊兵器の存在も、あるいはイラクと九・一一テロ組織との関係を示す証拠も示せないまま、それがあると、そういう関係があるということを断定して、やられる前にやるんだということで武力攻撃に踏み出した。これはブッシュ大統領がはっきりと目的で述べているところです。そして、それを総理は支持するとおっしゃっているわけですけれども。
 ただ、私、総理自身は、このイラクと大量破壊兵器、そして九・一一テロ組織、この結び付きそのものがあるということは日本では、あるいは総理はまだ断定しておられないんではないかというふうに思います。
 例えば、三月二十日の本会議で、今回のアメリカによるイラク攻撃に対してテロ特措法が、テロ特措法が適用できないのかという質問がありましたけれども、総理はできないというふうにお答えになっています。
 もしも、イラクと大量破壊兵器と九・一一テロ組織の結び付きが断定できるなら、証拠が、証拠付けるんだったらば、テロ特措法というのは適用できる体系になっているわけですね。それができないというふうに総理、判断されたと思いますので、少なくとも日本では、総理自身はイラクと大量破壊兵器、テロ組織の関係を今現在認定できない、証拠付けられないというふうにお考えになっているというふうに思いますが、どうですか。
#132
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 断定しておりませんが、今言ったのは、危険性について、渡った場合の危険性について私は言及しているわけであります。
 ですから、イラクの大量破壊兵器がテロリストに渡ったと、そういう断定できる、認定できるとは言っておりません。
#133
○大門実紀史君 そうすると、私思うんですけれども、米国はもう断定して、やられる前にやるというふうに目的をはっきり言っているわけですけれども、総理は国内では断定できないと。国内で断定できないものを、認めていないことをアメリカが勝手にやり出したこと、なぜ支持できるのかと。このところがよく分かりません。
 例えば、日本として、イラク大量破壊兵器、九・一テロ組織、この結び付きは断定できないんだと、今のところ証拠付けられませんよということだったらば、それをちゃんとブッシュ大統領に言われるべきだし、ましてや日本がそういう立場ならば、支持すると、それを支持するというのは私大変おかしいと思いますが、いかがですか。
#134
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、一連の決議によって国連憲章に合致していると。なおかつ、イラクが今までの国連決議について十分協力していないということについては、フランスもドイツも含めて、国連安保理では一致しているわけであります。十分協力していない、だからこそ、最後の機会を与えるから即時無条件、無制限に協力しなさいということで、昨年十一月に一四四一、全会一致で決定をしたんでしょう。その最後の機会を活用すればよかったんです、戦争起きていないんですよ。十分協力していないということは、これはもう全部一致していることでございます。
 そういう中において、私は今回の米英の攻撃も国連憲章に合致しているということを言っているわけであります。
#135
○大門実紀史君 私申し上げているのは、国連決議に合致しているしていない、今日はその議論やりません。その手続論じゃなくて、ブッシュ大統領がはっきりと掲げた目標、目的、この戦争の。それで、それはさっき言ったように、何度も言うように、断定して、三者の関係を断定して、三者といいますか、イラクと大量破壊兵器とテロ組織の関係を断定して入ったと。やられる前にやると。これは、総理はそれを支持されたと。ところが、総理自身は、その関係はまだ証拠付けられていないと、断定できないとおっしゃっているのは矛盾していませんかと。つまり、手続論じゃなくて、この戦争の、アメリカが掲げた戦争の目的について、総理の対応が矛盾していないかと、目的について伺っているわけです。
#136
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本とアメリカは情報収集能力も違いますし、立場も違います。そういう点で、アメリカの言っていることは、それはじかに一昨年の九月十一日のテロの危険をもろに受けたわけですから、そういう気持ちは分かるし、情報も日本にない情報を持っているでしょう。アメリカはアメリカの考え方がありますから。しかし、今回の行動は国連憲章に合致した行動であると、そういうふうに私は言っているんです。
#137
○大門実紀史君 総理は、そのアメリカが持っている情報をお聞きになっているんですか。
#138
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今回のイラク攻撃と、それとニューヨークでのテロ事件の結び付きの可能性、これは全く別問題であります。アメリカがそう言っているということであります。
#139
○大門実紀史君 アメリカがそう言っているのをあなたが支持されているから何度もお聞きしているわけです。
#140
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それはアメリカが言っているということでありますよ。日本が言っているということじゃないんです。
#141
○大門実紀史君 そうすると、アメリカが言ったことなら、日本として判断抜きに、日本は別の判断していても何でも支持するということになりますよ。
#142
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは違いますよ。それは日本人の感情と、じかにニューヨークなりペンタゴンに攻撃されて何千人もの犠牲者を出したアメリカと日本の感情は違いますよ。そういうアメリカの国民感情というのは私は理解できると言っているんです。そしてイラクの攻撃、支持した、これは国連憲章に合致している、イラクが武装解除に応じなかった、そういうことを言っているわけです。
#143
○大門実紀史君 私は、アメリカがこの戦争の目的を掲げたそのものが、根拠がはっきりしないのに断定して、やられる前にやるという形でやったということで、本当に何のための戦争なのか、本当に必要な戦争なのかということを大変疑います。このことをやっぱりよく考える必要があると。本当に、始まったから終わるまでと、そんな話じゃなくて、何なのか、この戦争はということをよく考える必要があるというふうに思います。
 それでも毎日市民の犠牲、死傷者が出ています。米国はとうとう劣化ウラン弾、クライスター爆弾を使用し始めました。イラクはイラクで徹底抗戦を構えると。このまま行きますと、もう市民の犠牲というのは本当に計り知れないことになると私は思います。
 総理は、この市民の犠牲が出ていることについて、降伏しないフセインのせいだというふうな、そういうニュアンスのことばかり述べられておりますけれども、市民が犠牲になるのは相手の指導者が悪いんだというふうなのは、指導者のせいだというのは、これは実は攻撃する側の論理、戦争当事者、市民を殺りくする可能性がある場合の戦争当事者、攻撃する側を正当化するために使われてきた言い方です。日本が言うべきことではないと私は思いますし、例えば広島、長崎に原爆を落とした米国は、相当の市民の被害が出て、死傷者が出たことについて、あれは日本の指導者が早く降伏しなかったから悪いんだと、こういうことを当時米国は述べました。それと同じようなことを総理はおっしゃっているんです。私は、それは日本が言うべきことではないというふうに思います。
 総理は、この先、何万あるいは何十万、市民の犠牲が出ようと、ともかく降伏しないフセイン、イラクの方が悪いんだということを言い続けられる。日本として一日も早い停戦あるいは平和解決の努力をすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#144
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 被害をできるだけ少なくして、この戦闘行為が速やかに終結されることを望んでおります。
 そして、この十二年間にわたって、イラク・フセイン大統領が平和的に解決する努力を放棄したということについて、非常に残念だったと。査察に十分協力し、武装解除すればこのような悲惨な状況にはなっていなかったにもかかわらず、返す返すも残念であります。そういう中でのやむを得ない武力行使の開始だったと思っております。
#145
○委員長(陣内孝雄君) 時間が参りました。
#146
○大門実紀史君 はい。まとめます。
 とにかく、憲法九条を持って、唯一の被爆国である我が国ですから、いつまでも見ているんじゃなくて、一日も早く停戦、平和的解決をすると、その努力を求めるのが日本政府の責務だということを申し上げて、私の質問を終わります。
#147
○委員長(陣内孝雄君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#148
○委員長(陣内孝雄君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。
#149
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康です。
 最初に、小泉総理の世論に対する認識についてお尋ねいたします。
 小泉総理は、今回の米国ブッシュ政権によるイラク攻撃を支持するに当たって、国連安保理、国際世論、国民世論をあえて顧みることなく、重大な決断をされました。そして、日露戦争後のポーツマス条約締結、日米安保条約締結、消費税導入の際の国民世論等、時の政府の決断を引き合いに出されて、御自分の決定を自画自賛されておりますように私は認識をしております。(「自画自賛」と呼ぶ者あり)自画自賛。
 小泉総理にとって、世論とはどのようなものだというふうに認識をされておりますか。
#150
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は別に自画自賛なんかしていません。私の言うことに対していろんな方が決め付けていますけれども、それは御自由ですが、私は、今回の米英のイラク攻撃、これはやむを得ない決断だったなと、そういう点で支持しているわけであります。一日も早くこの戦闘行為が犠牲の少ない形で終結することを望んでおります。
 それともう一つ、何でしたっけ。
#151
○島袋宗康君 時間がないので前に進みます。
 小泉総理にとって、国連よりも比重の重い日米同盟関係の根幹である日米安保条約による基地提供義務の四分の三を担っている沖縄県民の米軍基地縮小と在沖米軍兵力削減、日米地位協定の改定に対する圧倒的な県民世論をどのように認識されておりますか。
#152
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、基地のある市民、それぞれ基地がなかったらいいのになと思っているのは大方の共通の気持ちじゃないかと思っております。私も米軍基地のある横須賀市の出身であり、よくその市民感情は理解しているつもりであります。沖縄県におきましても、特に日本の米軍基地が七五%以上も集約されている、これに対する重圧感といいますか、基地がない町にしたいという気持ちはほかの地域に比べて圧倒的に強いものがあると感じております。
 そういう中で、少しでも整理、統合、そして沖縄県民の負担軽減、あるいは沖縄振興策、こういう点についても御理解を得なきゃなりませんし、同時に、日米安保条約という日本の国民の安全を確保するという極めて重要な安全保障政策の中で沖縄県民がこのような負担をされているんだということについて、これは沖縄県民だけの問題じゃない、国民全体、日本国全体の問題であるということを沖縄県以外の国民も十分理解を持つべきだと思っております。
#153
○島袋宗康君 相変わらずの答弁でいらっしゃいますけれども、やはり米国の世論も今回のブッシュ大統領のイラク攻撃戦争に対する支持は一辺倒ではないわけですね。日本国の小泉総理は間髪を入れずに直ちにブッシュ大統領にイラク攻撃支持を表明されました。
 それに引き換え、戦後半世紀以上にわたって要求し続けている沖縄県民の米軍基地縮小、撤去、兵力削減、基地の使用期限設定等の問題に対しては、沖縄県民から見れば本当に政府の態度というのは煮え切らない、そういうあいまいな態度を取り続けてきているというふうに受け取られております。
 そこで、いわゆる沖縄の米軍基地の撤退を私は求める立場ですけれども、その辺について具体的にお答えください。
#154
○国務大臣(川口順子君) 沖縄県民の方の御負担を軽くしていくということは非常に大事なことだと考えております。それで、SACOというのはそのために何ができるかということで最終報告が出ているわけですけれども、政府としてはその着実な実施に引き続き努力を今いたしております。
 私は、パウエル国務長官とお話をするときに、例えば今年の二月おいでになったとき、あるいは昨年の十二月に2プラス2をワシントンでやりましたとき、そういった時々に最終報告、SACOの最終報告を実施していくということがいかに大事かということをお話をしております。そして、この点についてはアメリカ側からも引き続き努力をしていくということを言ってもらっております。これについてはアメリカとの間で引き続き協議を続けていくつもりでおります。
 冒頭で総理がおっしゃいましたように、ここの、この地域の安全保障ということを考えましたときに、抑止力として米軍が日本にプレゼンスを持っているということは非常に重要であり、これは変わらないと思います。そのための御負担が沖縄県民に、施設・区域の七五%があるということでございますが、沖縄県民の上にあるということについては、この御負担を軽くするために引き続き努力をしていきたいと考えております。
#155
○島袋宗康君 次に、情報収集衛星からの便益と防衛関係費についてお尋ねします。
 先ほど、種子島宇宙センター、打ち上げ成功したとの情報が入っております。その情報収集衛星に関連して質問したいと思います。
 情報収集衛星に係る予算額は平成十三年度以降どのようになっているのか、そして情報収集衛星から得られた情報を利用する府省庁としてはどこが予定しておられるのか、お伺いいたします。
#156
○国務大臣(福田康夫君) 委員の御質問の前に御報告申し上げますけれども、十時二十七分前に打ち上げが成功いたしましたけれども、その後も非常に順調にまいりまして、約五十分後、今から十分ほど前に今回の打ち上げは成功したという、そういう報告がございましたので、まず申し上げておきます。
 それで、御質問の件でございますが、この予算については、平成十三年度が約七百七十三億円、平成十四年度が六百七十七億円となっておりまして、ただいま御審議いただいております平成十五年度予算案につきましては約六百四十四億円を計上をいたしております。
 そして、今後の運用でございます。これは、情報の運用、解析とかそれから利用法についての責任は、内閣官房の内閣情報調査室、内閣衛星情報センターと、こういうところが担当するわけでございますので、私の管轄でございますので私からお答えしているところでございます。
 この運営につきましては、外交、防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理を主な目的としております。具体的に申し上げますと、軍事情勢、また天然資源の開発状況、農作物の作付け・生育状況、地震、火山噴火等の自然災害、それから産業施設とか建設、交通インフラですね、交通インフラの建設・稼働状況、また海外におきます邦人保護のための必要な状況、いろんな利用用途は考えられておりまして、特定してこの情報ということでなくて、利用省庁も特段限定はされておりません。必要というようなときにはこの情報衛星センターでもって相談をして、そして決めていただくと、こういうようなことになります。
 この収集については、その時々の国際情勢とか、また諸般の情勢などを踏まえまして決定されるものでございまして、お尋ねの、どこが担当してどういうふうな割合、そういうふうなことは今決めておるわけではございません。その時々の状況において決定するということでございます。
#157
○島袋宗康君 ところで、この北朝鮮のテポドン発射を契機にして導入が決定されておると思います。防衛庁とか安全保障面での活用は当然予定されていると思っております。
 情報収集衛星から得られる画像情報等について、防衛庁や安全保障会議が利用する分としては全体の何%程度と想定して設計されているのか。また、情報収集衛星から防衛庁が受ける便益は当然あると思いますけれども、その割合についてお示し願いたいと思います。
#158
○国務大臣(石破茂君) 防衛庁関連のお尋ねでございますので、便宜私からお答えをいたします。
 今、官房長官からお答えがありましたように、これをどのように使うかということは、内閣に設置されております情報収集衛星運営委員会、そこで必要な調整を行って決めるものでございます。事前に我々の、例えばニーズがどれぐらいだからということに基づいて設計をしておるわけでもございません。そのほかに優先するニーズがあるとするならば、当然それが優先するわけで、それはその時々において決せられるものというふうに考えておるわけでございます。
#159
○島袋宗康君 それじゃ、財務大臣にお尋ねいたします。
 財務省主計局の予算の説明では、防衛関係費としては防衛本庁、防衛施設庁、安全保障会議の経費の集計になっております。平成十五年度から衛星打ち上げによる本格運用が始まるわけですから、防衛庁や自衛隊が情報収集衛星から受ける便益の予算は当然防衛予算経費として整理すべきではありませんか。その辺について御説明願いたいと思います。
#160
○副大臣(小林興起君) 先ほど官房長官の方から六百四十四億の数字が出されましたが、実はもちろん防衛庁がオンラインで結んで、衛星情報センターと結んでそれを解析してやるという、そういう純粋に防衛庁が使う費用につきましては、防衛庁の方に二・二億円の予算を付けてございます。
#161
○島袋宗康君 商業衛星からの画像購入費は防衛庁に計上されて防衛関係費となるが、内閣官房に計上された情報収集衛星関係費は防衛関係費としてカウントされていないということは、国民に非常に分かりにくい。したがって、今後は防衛関係費として整理するよう検討し、防衛費の透明度を高めていただきたいと思いますけれども、この辺についていかがですか。
#162
○国務大臣(塩川正十郎君) この衛星は御存じのように国の衛星でして、防衛だけの目的じゃない。そうじゃございませんで、災害の対策だとかあるいは地形のこういう調査とか、いろんな多目的に使っておるものでございますので、したがって内閣官房で統一したということでございまして、防衛の関係のことは、先ほど副大臣言っておりましたように防衛の関係で付けますけれども、これは国全体でいろんな面で多目的に使うということでございます。
#163
○島袋宗康君 今の説明によりますと、多省庁にまたがっているんで必ずしも防衛依存ではないというような受け取り方しておりますけれども、私は、その防衛予算にもっとこの衛星における利益、何といいますか、利益といいますか、そういったものは防衛予算として積極的に計上すべきであるんではないかというふうな意味のことを申し上げているわけですよ。
 どうもその今の点については、私の言っていることと説明ではちょっと食い違いがあるような感じがしますけれども、もう少しその辺についてちゃんと説明いただけませんか。
#164
○国務大臣(塩川正十郎君) これは防衛庁要求で出てきたもんじゃございませんので、私としては内閣官房に付けたということであります。
#165
○国務大臣(福田康夫君) その情報解析とか、情報収集、情報解析、これは、内閣官房の先ほどの情報衛星センターでもって予算を計上して解析までして、そしてその解析した情報を防衛庁に提供すると、こういうふうなことになるんだろうと思います。そうなりますと、そこの、出すところまではこれは内閣官房でもって負担するということになりますけれども、その先、そのデータをどういうふうに使うかというのは防衛庁のことでございますから、その分については防衛庁の経費でもって負担するというのが分かりやすいんではなかろうかと思います。
 また、防衛庁の方から特別にこういうことをしてくれと、それが非常に金の掛かるようなことであるといったようなことになりますと、その分についてはこれは防衛庁に負担してもらうとかいったようなことが起こるのかどうか、これは今後の課題ということになろうかと思います。
#166
○島袋宗康君 ちょっと時間がありますんで。
 総理、先ほどの沖縄の基地の、米軍基地の整理、縮小、撤去について、あるいはまた地位協定見直し、そういったふうなことが、あるいは使用期限の問題、例えば普天間移設の十五年使用の問題について、全然解決されていないんですよ。そういった意味で私は先ほど例を挙げて質問したわけでありますけれども、それについてまだ県民の間では、いわゆる政府のそういった地位協定の問題あるいは十五年使用問題、全く今の政府の説明では納得していないわけです。その辺をもっとやっぱり、断固としてアメリカに正々堂々と物を言っていくと、県民の立場から物を言ってほしいんですよ。そういったことが見られないものですから非常に県民としてはこの小泉内閣の姿勢について、非常にあいまいなことばっかりやっているんじゃないかというふうな誤解を与えかねない。
 そこで、明確に、そういったふうな十五年使用問題、地位協定の問題、そして米軍のいわゆる削減、その三つの問題について具体的にこれからどうやっていくかということを県民にあるいは国民に納得するような形でやって、答弁をしてもらわないとこれは非常に困るわけですよ。よろしくお願いします。
#167
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほど外務大臣からも答弁がありましたけれども、この問題につきましては、沖縄県の要求を踏まえまして政府としても重く受け止めて、今後、理解を得られるような努力をしていきたいと。また、国際情勢等いろいろ変化の中で沖縄県民の負担が軽減される形で沖縄県の米軍基地が整理、縮小されるように今後も努力をしていきたいと思っております。
#168
○島袋宗康君 最後に。
#169
○委員長(陣内孝雄君) 時間が参りました。
#170
○島袋宗康君 そういうことで、積極的に取り組んでいただきたいということを要望して、終わります。
#171
○委員長(陣内孝雄君) 以上で島袋宗康君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#172
○委員長(陣内孝雄君) 次に、大田昌秀君の質疑を行います。大田昌秀君。
#173
○大田昌秀君 社民党・護憲連合を代表いたしまして、総理に質問をさせていただきます。
 まだこれは仮称でございますが、沖縄科学技術大学院大学についてでございます。総理は、同大学院の設立について、去る三月十四日に同大学の基本構想を具体的に検討する評議会の議長のジェローム・フリードマン博士とお会いになった際、全力を挙げて同大学を推進していくという趣旨のことを述べておられます。
 沖縄県は、戦前、大学はおろか高等専門学校が一つもない県として知られておりましたけれども、現在は、短大を合わせますと八つの大学がございます。ですから、この今回の政府の大学院大学の設立についてはもう県民挙げて喜んでいるところでございますが、懸念されるのは財政面でございます。
 同大学院は、内閣府によりますと、その性格は国設民営型ということで、設立は国がやって、そしてその運営の方は民間がやるということになっているようでございますが、平成十四年度の約一億一千万円、そして平成十五年度予算案に十四億二千万円が計上されておりますけれども、設立の費用が八百億で運営の費用が二百億と言われております。設立は政府に御厄介になるわけですが、民間が運営する場合の年間の二百億という予算は大変厳しいんじゃないかと思って心配しているわけですが、その設立構想の中に政府の財政的支援を約束されているわけですが、運営についても政府の御支援がいただけるものと期待してよろしゅうございますか。
#174
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この沖縄県における世界最先端の自然科学系の大学院、名称はまだはっきり確定しておりませんけれども、これについての沖縄県の要望もよく承っております。
 今、国立大学も独立行政法人化しまして、できるだけ特色出してもらおう、大学間の競争というものも必要だということで大学改革に取り組んでおります。そういう中で、沖縄県の、世界最先端の教授陣を集めて、また生徒も、沖縄県知事は、別に沖縄県枠を作らなくていい、トップクラスの人が沖縄に来る方がいいんだと、非常に理解を示しておられるわけであります。そういう点を考えまして、私は、この沖縄県の並々ならぬこの大学院構想に寄せる期待を感じております。
 この点について国でどういう支援が必要か、また、実際に世界的な教授陣が集まる、あるいは日本人が半分、外国人が半分という生徒ということを考えても、いかに独創的な個性的な大学院として信頼、評価を得れるようなものになるかということが極めて大事でありまして、こういう点について、まだ候補地も決まっていないようでありますが、これは、細田沖縄担当大臣が今熱心に取り組んでおられます。
 地元の要望、あるいはまた世界的な視野でもって、日本に、しかも沖縄県にこういう立派な学校があるんですよ、大学院になるんですよというようなことで、いい大学院が設立されるように、今後とも政府として努力していきたいと思っております。
#175
○大田昌秀君 時間がないのであと一問だけお許しください。
 昨二十七日、沖縄に駐留する米海兵隊の一部と嘉手納基地のF15戦闘部隊がイラク戦争に参加していることが初めて明らかにされました。
 この件について事前協議はありましたか、ありませんでしたか。
#176
○国務大臣(川口順子君) 事前協議はございません。
#177
○大田昌秀君 終わります。ありがとうございました。
#178
○委員長(陣内孝雄君) 以上で大田昌秀君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて締めくくり質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして、平成十五年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。
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#179
○委員長(陣内孝雄君) それでは、これより討論に入ります。
 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。郡司彰君。
#180
○郡司彰君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十五年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。
 まず、討論に当たり、イラク問題に対する小泉内閣の姿勢を厳しく糾弾するものであります。
 去る三月二十日、米英合同軍は新たな国連決議のないままイラクに対する先制武力攻撃を開始いたしました。仏独ロなど多くの国が反対し、アナン国連事務総長や国連査察委員会のブリクス委員長までもが査察継続を求めたのにかかわらずであります。かかる行為は、国連憲章の精神に真っ向から反対するものでもあります。政府がこうした米国の武力行使を支持することは、対米追従外交にほかならず、断固反対するものであります。
 しかも、米国のイラク攻撃は、当初の楽観論が影を潜め、ブッシュ大統領も終戦は遠いと発言し、我が国経済に多大な影響を与えるのみならず、我が国がテロ対象国に巻き込まれ、国民の生命、安全を脅かすおそれさえあることは明らかであります。
 一方で、小泉総理の国民に対する説明は全く不十分と言わざるを得ず、一国を預かる総理大臣として無定見、無責任極まりないと断ぜざるを得ません。
 また、小泉総理を始め閣僚の多くが、閣僚の資質が疑われる言動の繰り返しに終始をしていることも指摘しなければなりません。大島農水大臣の疑惑は深まるばかりです。森山法務大臣は人権を語る資格があるのでしょうか。川口外務大臣の二枚舌、さらに、ETFはもうかるなど打算で放言する竹中大臣などなどであります。
 総理は構造改革とよく口にしますが、構造改革や行革とは既得権益の打破にほかなりません。しかし、小泉内閣の相次ぐ不祥事、そして失態は、自らの出処進退を潔しとすることもなく旧態依然とした自民党の構造的体質そのものであり、国民の政治への信頼を失墜させています。このことから見ても、正に総理の言う構造改革はその実を上げていないことは明白であります。
 建武の新政の時代に有名な京の落書をもじれば、このごろ国会ではやるもの、無策、居直り、偽公約と言わざるを得ません。
 かかる小泉内閣の下で、我が国経済はかつてない勢いで衰退の一途をたどっております。小泉内閣発足時に三百八十兆円を超えていた東証株価総額は二百三十兆円台へと三分の二に落ち込み、株価は二十年ぶりに八千円を割り込みました。財政についても、国債発行三十兆円の公約はわずか一年で撤回し、平成十四年度に三十五兆円、十五年度も三十六兆円の国債を発行して、世界一の借金王と自称した小渕総理に次ぐ、歴代第二位の発行規模でございます。
 小泉内閣の経済・財政政策の失政は火を見るより明らかであり、与党内部からさえ経済失政を公然と指摘する声が出る有様です。本予算も給付の切下げ、国民負担の増加ばかりが目立ち、歳出面でも旧態依然とした配分に終始しており、到底認めることはできません。
 以下、本予算に反対する主な理由を具体的に申し述べます。
 反対の第一の理由は、抜本的税制改革を先送りし、大幅な増税超過となっている点であります。
 政府は、十五年度予算は研究開発・設備投資減税など一・八兆円の先行減税を行い、経済活性化に資する予算であると強弁をしております。しかるに、減税策が企業を対象とした時限的なものであるのに対し、増税は配偶者特別控除の廃止、たばこ・酒税の税率引上げなど、直接家計の負担増につながるものが大半で、しかも、かかる大衆増税は恒久的なものであります。政府は多年度税収中立と詭弁を弄しておりますが、減税は時限措置であるのに増税は恒久措置、このどこが税収中立なのですか。我々は、かかる国民無視の政策を厳しく糾弾するものであります。
 反対の第二の理由は、社会保険料等の大幅な増加等により、国民に負担をしわ寄せする予算となっている点であります。
 社会保障制度の抜本改革の度重なる先送りにより、本予算では医療費の自己負担三割への引上げ、社会保険料への総額報酬制の導入、介護保険料負担の引上げ、年金給付物価スライド制の実施など、合計二兆円もの社会保障負担が国民にツケ回しされております。現在の不況下において、国民に対し更なる社会保障負担の増加を求める予算には断固反対するものであります。
 反対の第三の理由は、雇用対策などが不十分な点であります。
 失業率は過去最悪を記録し、若年層では十人に一人が職に就けない深刻な雇用情勢にあります。しかるに、十五年度予算では雇用対策予算はわずか八百八十億円を上積みするにとどまり、これでは四百万近い失業者への対応としては焼け石に水であります。加えて、雇用保険に係る失業給付等の切下げ、給付期間の短縮は、雇用のセーフティーネットを切り捨てるものであり、絶対に認めることはできません。
 以上、本予算に反対する主な理由を申し述べました。
 課題を先送りし、国民を欺き続ける小泉内閣の一刻も早い退陣こそが、デフレ不況の脱却、我が国経済再生の最善の策であることを申し上げまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
#181
○委員長(陣内孝雄君) 山本保君。
#182
○山本保君 私は、自由民主党・保守新党、公明党を代表して、ただいま議題となっております平成十五年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。
 現在、我が国は、内外において大変厳しい情勢に直面し、国民生活も大きな影響を受けております。また、社会には、現状を打開できない閉塞感と先行きの見えない不安感が蔓延しております。こうした中、政府に求められるのは、総理の断固としたリーダーシップと揺るぎない信念の下、我が国経済と社会の再生を目指して構造改革を進めていくことであります。
 我が国国民は、これまで遭遇した幾多の苦難に対し、勤勉さと知恵を結集し、乗り越えてまいりました。厳しい環境の中でも、明るい将来を信じて努力と挑戦を続ける国民の活力を最大限に発揮できるような政治が今正に求められているのであります。
 こうした政治を実現することができるのは、構造改革を断行する小泉内閣をおいてほかにあり得ません。政府におかれましては、本予算を景気動向に配慮した平成十四年度補正予算と一体として切れ目なく執行していかれますよう、強く要望いたします。
 以下、平成十五年度予算三案に賛成する理由を申し述べます。
 賛成の第一の理由は、本予算が、改革なくして成長なしという小泉内閣の一貫した方針を反映しているところであります。
 デフレ抑制と経済活性化に向け、金融、税制、規制及び歳出の四本柱の構造改革を一体的かつ整合的に実行し、民間需要主導の持続的な経済成長を実現するための様々な施策が本予算には盛り込まれております。例えば、中小企業対策費については、創業、経営革新を推進するための人材育成、技術開発支援など、中小企業の前向きな自助努力を支援する施策への重点化と潤沢な資金供給策が設けられております。
 賛成の第二の理由は、本予算が、従来の枠組みにとらわれず、歳出構造を見直し、めり張りあるものになっていることであります。
 例えば、文教・科学振興費は、教育改革の推進や世界的水準の大学づくり、総合科学技術会議による優先順位付けを踏まえており、また、エネルギー対策費も、国際的な視点に立脚した総合的なエネルギー対策を着実に進めるための重点的な予算配分が実現しております。
 賛成の第三の理由は、我が国の厳しい財政事情を考慮して、予算執行調査の結果等を活用した経費の節減やコストの見直しなどを図り、一般歳出全体について実質的に平成十四年度の水準以下に抑制したところであります。
 このように、景気と財政健全化の双方に配慮した予算案は、一人一人の国民が自信と勇気を持って活躍する社会づくりを着実に進めるに当たり、絶対不可欠のものとして大いに評価できるものであると考え、是非ともその速やかな成立を期待いたします。
 以上、本予算に賛成する理由を申し述べ、賛成討論といたします。(拍手)
#183
○委員長(陣内孝雄君) 林紀子君。
#184
○林紀子君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇三年度政府予算三案に反対の討論を行います。
 アメリカはイギリスとともにイラクへの攻撃を開始しました。この戦争で罪なき市民が毎日命を奪われています。これは国際の法と正義に反するものであり、世界の圧倒的多数の国々が努力してきた平和解決の道への最悪の挑戦です。戦争開始後も一層大規模に広がっている戦争反対の世界の世論に対する挑戦でもあります。この戦争で世界と日本の経済が被る打撃への不安も高まっています。
 私は、この暴挙を厳しく糾弾するとともに、攻撃を直ちに中止することを強く要求します。同時に、小泉内閣と与党三党が武力攻撃支持を直ちに撤回することを強く求めます。
 政治と金をめぐる問題では、坂井衆議院議員の逮捕、大島農水大臣の疑惑など、政治腐敗は後を絶ちません。少なくとも、公共事業受注企業からの献金を禁止することは当然です。
 以下、政府予算案に反対する理由を述べます。
 反対する第一の理由は、社会保障の改悪と庶民増税で国民に莫大な負担増を押し付けるものだからです。
 医療、年金、介護、雇用保険など、社会保障の負担増と給付削減で二・七兆円、発泡酒やワインの税率引上げ、配偶者特別控除の廃止、消費税の免税制度縮小など、庶民増税は一・七兆円、合計、年間四・四兆円の巨額に達します。一方、先行減税は黒字企業や一握りの大資産家にしか適用されず、大多数の国民には無縁なものです。
 とりわけ深刻なのは、医療費の負担増です。四月からサラリーマン本人の医療費負担が三割に引き上げられれば、受診抑制による国民の健康悪化が広がりかねません。三割負担の凍結などを求め、国民の反対は大きく広がっており、野党四党は共同で健康保険本人三割負担凍結の法案を提出しましたが、与党はその審議さえ拒否し、世論に背を向けています。
 反対の第二の理由は、必死で日本経済を支えている中小企業への対策予算を前年比で七・一%も減額した上、不良債権処理の加速により更に深刻な打撃を与えるからです。
 政府の不良債権処理の方針によって、銀行は自己資本比率維持のために貸しはがしを強め、金利引上げに走り、この結果、不況の中で頑張ってきた優良企業までもが倒産などの窮地に追い込まれています。期限を切って無理やり不良債権を処理するやり方を改め、銀行本来の機能を復活させる金融政策に戻すべきです。
 反対する第三の理由は、失業者への給付を大幅に削減したり、一般離職者への給付日数を短縮するなど、失業者に対して余りにも冷たいものだからです。
 三百六十万人もの失業者が職を求めているのに、雇用の現場では、異常な長時間労働のため過労死が増え、違法なサービス残業が横行しています。サービス残業の廃止で九十万人、残業をすべてなくせば二百六十万人の雇用が増えるとの試算もあります。サービス残業と過労死のない社会にすべきです。
 予算案に反対する第四の理由は、税金の無駄遣いである公共事業や軍事費などが温存されていることです。
 関西空港第二期工事や諫早湾干拓、川辺川ダムなど、国民の厳しい批判を受けているにもかかわらずそのまま続行されており、到底容認することはできません。
 私は、日本の経済も財政も破綻させ、国民に痛みを押し付ける小泉構造改革を直ちに中止し、国民生活の再建こそ今、切実に求められていることを強調し、討論を終わります。(拍手)
#185
○委員長(陣内孝雄君) 平野貞夫君。
#186
○平野貞夫君 国会改革連絡会、通称国連を代表して、平成十五年度予算三案に対し反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、先送り、なし崩しの自民党的体質の予算であることであります。
 これでは、日本の将来を安定させ、安心させることができないばかりか、実体経済に対しての寄与がほとんどなく、一層経済を後退させるものであります。歳入面でも、資産家に減税、働く者に増税という不平等なもので、長期不況の解決に役立つものではありません。歳出面でも形だけでゼロベースからの見直しとはほど遠く、自民党的構造腐敗歳出を温存したものであります。
 第二は、公約破りの予算であることであります。
 国債発行三十兆円枠、二、三年での不良債権処理完結等々、例示に事欠きません。問題は予算編成の手法にあります。抵抗勢力へのばらまきを今年も補正予算、正確にいえば事前予算として処理していることです。これは先制的予算措置と言えます。さらに、総予算の審議に入る以前に与党から補正の話が出るなど、政府・与党の財政感覚は破綻しています。
 第三は、予算審議に当たって、各閣僚が説明責任を果たしていないことです。
 花冷えや閣僚おおむね無責任、これが予算審議を総括した私の感想句でございます。ごく一例を挙げれば、竹中大臣はETFを引き合いに出し絶対もうかると発言し問題となりましたが、金融担当大臣としての自覚がありません。川口外相は緊迫するイラク情勢について、国内での説明と国連での説明を二枚舌で使い分けました。小泉総理自身、空文化した日朝平壌宣言を、精神は生きていると責任逃れの発言をしたり、非行少年の口げんかのような国会答弁を繰り返しました。要するに、予算審議における閣僚発言の軽さ、物の考え方の浅さには、我が国の民主政治の風化を思わせる深刻なものがあります。
 予算審議中に、国連決議が行われないまま米国はイラクに対して武力行使を行いました。その場の雰囲気で決めると責任を放棄してきた小泉総理は、待ってたとばかり米国の先制・予防的武力行使を支持し、公明党、保守新党がこれに追随しました。フセイン大統領体制には重大な問題があり、国連決議によって対処すべきですが、小泉総理の判断は憲法違反につながるものです。
 十二年前の湾岸紛争のとき、日本の政治の苦悩を思い出していただきたい。武力行使の国連決議があったが、憲法の原理を守ろうという共通の認識が政府にも与野党にありました。資金的貢献を行うだけでも日本の政治は憲法との関係で悩み続けたのです。特に申し上げたいのは、当時の公明党指導者の真摯な苦渋に接した私は、隔世の感を持たざるを得ません。
 イラク問題で見落としてならない問題は二つあります。
 第一は、米国のデモクラシーとは何かという問題です。日本は幕末、ジョン万次郎や坂本龍馬が米国のデモクラシーを学び、開国、近代化の手本としたことに思いを寄せますと、今回のブッシュ大統領のやり方が真の米国のデモクラシーなのかどうか、アメリカを大好きな私は寂しさを感じています。
 第二は、これまで国益をぶつけ合ってきた国連安保理が機能しなくなったことをどう考えるかという問題です。二月十五日の世界反戦デモで一千万人を超える人々は、国連安保理に国益を超えて人間益、人類益とも言えますが、これを政治判断の基準にするように要求し始めたのです。この日以来、安保理常任理事国の幾つかの国が国益という権力者の利害の魂胆だけでは内外の政治を行うことができなくなったのです。
 各国の為政者は国境、国益を超えた人々の人間益の主張を無視し得なくなり、慌てふためいて様々な妥協を模索し、しびれを切らした英米が武力行使を始めたのです。それが国連の苦悩の本質だと思います。
 国連の再生は、この人間益と国益をどう調整するかという課題の解決に懸かっています。そのため、日本は即時停戦を呼び掛けるとともに、国連安保理の機能回復及び改革に全力を尽くすべきであります。
 小泉政権は、予算三案において日本経済の再生を風化させました。さらに、国連決議のない米国のイラク先制攻撃をいち早く支持することで憲法の平和原理を風化させたのであります。風化させたのはこれだけではありません。大島農水大臣、坂井衆議院議員の疑惑、そして実弟にかかわる小泉総理自身の疑惑を全く、も晴れていません。民主政治の根本である政治倫理すら風化させました。予算三案だけでなく、小泉政治そのものが国民のためになりません。日本のためになりません。
 一日も早い退陣を要求して、反対討論を終わります。(拍手)
#187
○委員長(陣内孝雄君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 平成十五年度一般会計予算、平成十五年度特別会計予算、平成十五年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#188
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、平成十五年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#189
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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