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2003/02/21 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 本会議 第8号
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2003/02/21 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 本会議 第8号

#1
第156回国会 本会議 第8号
平成十五年二月二十一日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第八号
  平成十五年二月二十一日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成十三年
  度決算の概要について)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(倉田寛之君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成十三年度決算の概要について)
 財務大臣から発言を求められております。発言を許します。塩川財務大臣。
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(塩川正十郎君) 平成十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書、国の債権の現在額総報告並びに物品増減及び現在額総報告につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成十三年度の一般会計の決算については、歳入の決算額は八十六兆九千三十億円余であります。なお、この歳入の決算額には決算調整資金からの組入額五億円余が含まれておりますが、これは、決算調整資金に関する法律第七条第一項の規定により、平成十三年度において予見し難い租税収入の減少等により生ずることとなった一般会計の歳入歳出の決算上不足を補てんするためのものであります。
 他方、歳出の決算額は八十四兆八千百十一億円余であり、差引き二兆九百十九億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定により、既に平成十四年度の一般会計の歳入に繰り入れております。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八十六兆三千五百二十五億円余に比べまして五千五百四億円余の増加となります。この増加額には前年度剰余金受入れが予算額に比べて増加した額三兆五千五百六十億円余が含まれておりますので、これを差引きいたしますと、歳入の純減少額は三兆五十五億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額八十六兆三千五百二十五億円余に平成十二年度からの繰越額三兆五千五百五十億円余を加えました歳出予算現額八十九兆九千七十五億円余に対しまして、支出済歳出額は八十四兆八千百十一億円余であり、その差額は五兆九百六十四億円余となります。このうち、平成十四年度への繰越額は四兆一千五百五十一億円余であり、不用額は九千四百十二億円余となっております。
 なお、歳出のうち、予備費につきましては、その予算額は二千五百億円であり、その使用額は一千二百四十七億円余であります。
 次に、平成十三年度の特別会計の決算でありますが、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算のとおりでございます。
 なお、歳入歳出決算に添付されている国の債務に関する計算書による債務額につきましては、平成十三年度末における債務額は六百七十七兆六千五百七十四億円余であります。このうち、公債につきましては、平成十三年度末における債務額は四百四十八兆二千五百三十四億円余であります。
 次に、平成十三年度における国税収納金整理資金の受入れ及び支払については、同資金への収納済額は五十六兆八千二百一億円余であり、一般会計の歳入への組入額等は五十六兆一千七十三億円余であります。
 次に、平成十三年度の政府関係機関の決算でありますが、その内容につきましては、それぞれの決算書のとおりでございます。
 次に、国の債権の現在額につきましては、平成十三年度末における国の債権の総額は三百三十六兆八千三百三十三億円余であります。
 次に、物品の増減及び現在額につきましては、平成十三年度末における物品の総額は十三兆八千九百七十一億円余であります。
 以上が平成十三年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。
 何とぞ御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(倉田寛之君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。久世公堯君。
   〔久世公堯君登壇、拍手〕
#6
○久世公堯君 私は、自由民主党・保守新党を代表して、十三年度決算の概要につき、総理に質問いたします。
 本年一月、各党各会派の代表者から成る参議院改革協議会から決算の早期審査についての報告がなされ、合意されました。参議院の長年の懸案である決算審査の充実がこのたび緒に就いたことに対し、協議会の委員各位の御努力に敬意を表するものであります。
 私ども参議院が常に念頭に置いておりますことは、日本国憲法に定める両院制の下において、いかにして参議院の独自性を発揮するかということであります。
 参議院の独自性と申しますのは、私ども参議院議員は六年間という任期が保障されており、かつ半数改選によって、その継続性、安定性を保つことにされております。加えて、選挙区と全国比例区により、国政に専門性や地域性に基づく民意、見識を反映できるという特性を生かし、長期的視点と広い視野に立って、基本的政策課題にじっくり取り組むことが要請されております。政策面では、外交、防衛、教育、社会保障、経済、財政の長期展望、科学技術、国土政策、地方分権等がこれに該当します。
 また、決算審査を重視することも参議院の独自性の発揮の最たるものです。国の財政制度は、国民から徴収された貴重な財源をいかに効率的に使用するかという国家の基本活動であり、広く国民全体の利害に関係しております。このため、国会による厳格な予算統制と執行が憲法によって定められております。そして、これを衆参においてどのように分担するかが問われているのです。予算の審議については、憲法上、衆議院の優位性が保障されておりますから、衆議院では財政の入口である予算審議に重点を置き、参議院では財政の出口である決算の審査に重点を置くのが憲法の趣旨に沿った両院間の機能の分担であると思います。
 特に、財政再建が強く要請されている今日、事後のチェックが重要となっておりますが、これらは腰を据え、専門性を生かしつつ、着実に積み上げていく必要がありますので、参議院の特徴である継続性、安定性、専門性をフルに生かすのに最もふさわしいものであると思います。総理は参議院における決算重視の取組の意義をどのように受け止めておられるか、まずお伺いをいたします。
 財政に対する国会の監督は、入口である予算の審議及び出口である決算の審査、その結果の後年度予算への反映によって初めて全うされるものです。そうであれば、決算は、会計年度の終了後なるべく早い時期に国会に報告することが必要とされます。このたび、参議院は十三年度決算を今国会中に審査を終了し、十六年度予算の概算要求に反映することを決定いたしました。十三年度予算は小泉総理が執行された最初の予算と思いますので、その決算の成果を十六年度予算に反映させていただくよう、総理の決意をお伺いいたします。
 もっとタイムリーに、的確に決算審査を予算に反映するように、例えば十四年度の決算審査を十六年度の予算編成に間に合わせるためには、十五年の秋までに十四年度決算報告を国会に提出する必要があります。
 予算に係る一連のサイクルの中で、決算報告の国会提出時期を見直す必要があります。
 決算審査については、これまで早期審査の必要性を強調しながら閉会中審議にならざるを得なかったことについて、我々ともに反省しなければなりませんが、政府におかれては、財政法を改正する等、年内の決算審査を可能とする改革に努めていただきたいと思います。総理のお考えを伺います。
 次に、決算審査の内容についてです。
 従来は、予算が法に定められているとおりに使われたかという観点が中心で、その予算によって国民の生活にどのような効果がもたらされたのかという評価は十分には行われていなかったと思います。しかし、決算は、予算が国民にとって真に意味のある政策に使われたかどうかを審査し、翌年の予算に反映することによって、より効果的、効率的な予算の重点化に貢献することにあると思います。
 我が国においては、国の会計・経理の合規性等を検査する会計検査院の役割は重要と考えられますが、その検査結果はどのように政策や予算に反映されているのか、お伺いいたします。また、昨年四月から政策評価法が施行され、事前評価と事後評価が各省ごとに、さらに総務省において横断的に行われていますが、どのような実績を上げ、予算編成でどのように活用されているのか、お伺いいたします。
 決算についての国民に対する公表についても改善が必要です。予算についてはその節目節目で大きく報道されているのに対し、決算については国民向きの報道にお目に掛かったことは余りありません。私ども参議院は、決算は財政の出口として国政の中で重要な位置付けをしておりますので、総理のお考えを伺いたいと思います。
 次に、最近における経済社会と行政の動向から見た決算の重要性について申し上げます。
 今日、政治や行政の大きな流れは、官から民へ、国から地方へとなっております。また、事前統制から事後救済へという原則も、社会、経済、行政のみならず、司法も含めて大きな潮流となっております。さらに、行政における行政評価の重要性についての認識が高まり、行政の透明性の観点からのディスクロージャーの充実や国民に対する説明責任の向上も重要な課題とされております。
 民間企業や地方自治体においても決算に対する認識に変革が起きております。民間企業では、三月の決算と、それに続く五、六月の株主総会、役員選任は会社挙げての一大事業であり、首脳陣はまなじりを決して決算総会に臨んでおりますし、地方自治体でも、自らの財政を総合的かつ長期的に把握し、住民に分かりやすく公表するための手法について、バランスシートや行政コスト計算等、企業会計も考慮に入れた研究が急速に広がっております。
 このような最近における経済社会の動向と行政の対応を見ますと、決算の持つ重要性はいよいよ高まっておりますし、また、このような新しい流れの中において決算を考えなければならないと痛感いたしております。これらの点に関する総理のお考えを聞かせていただきたいと思います。
 最後に、今国会に提出されている平成十三年度の決算について質問いたします。
 平成十三年度は中央省庁大改革が行われた歴史的な年度だったと思います。決算という見地から、この改革はどのような意義があり効果をもたらしたか、お伺いいたします。
 また、平成十三年度の重要施策として、国の重要四分野への重点化、IT革命の推進、環境問題への対応、高齢化対応、都市基盤整備等が挙げられます。平成十三年度における重要施策の執行結果はどのようであったか、お伺いをいたしたいと思います。
 本日から平成十三年度の決算審査のスタートを切るわけですが、私ども参議院は、その特性、独自性を発揮するための決算審査の改革に向けて、良識の府に恥じないような審査を行う決意でありますが、小泉総理を始め、政府におかれましても、こうした取組に協力していただくことを期待して、私の質問を終えます。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#7
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 久世議員にお答えいたします。
 決算審査に対する取組及び予算への反映についてでございますが、参議院において、これまでも決算審議を重視され、種々の改革を進められてきたことに対しまして、政府としても敬意を表したいと思います。
 決算は各省庁が予算執行や事務事業の在り方を絶えず見直していく上で重要な機能を果たすものであり、参議院において更に決算審査を重視されていくことは、政府の政策立案や予算編成に関して大変意義深いものと考えております。
 今般、参議院において、決算審査は審査の結果を翌年度予算編成の概算要求に反映できるようにするため常会中に終了するよう努めるとの方針が決定されたところでありますが、政府としても、この参議院改革協議会の趣旨を重く受け止め、本日より行われる十三年度決算審査における議論を十六年度の予算編成過程において役立てていきたいと考えております。
 決算の早期提出についてでございますが、決算の国会提出時期を早めることは現行財政法の規定においても可能でありますが、いずれにせよ、決算の重要性に着目され、精力的に取りまとめていただいた今回の参議院改革協議会の報告書の趣旨をしっかりと受け止め、決算事務の電算化を進める工夫など、会計検査院とも協力しつつ、決算の早期提出に向けて努力を続けてまいりたいと思います。
 会計検査院による検査結果や政策評価結果の予算編成などへの反映についてでございますが、決算結果などを予算編成に反映させていくことは、税金の使い道を見直し、簡素で効率的な政府をつくっていく上で不可欠と考えております。こうした観点から、政府としては、会計検査院の決算検査報告を十分聴取するほか、政策評価の結果及び予算の執行状況調査を各省庁の予算要求に反映させるとともに、予算編成においても有用な資料として活用しております。
 これに加え、参議院において国民的な視点に立って決算を十分に審議いただくことは意義深いことと考えております。今後とも、御指摘を重く受け止め、決算審査結果などの予算編成への的確な反映に一段と努力を重ねてまいります。
 決算に関する国民への公表の在り方についてでございますが、決算については毎年度七月には決算の概要を公表しているほか、予算使用の状況を四半期ごとに、国庫歳入歳出状況を毎月官報とインターネットに掲載しております。また、会計検査院においても、決算検査報告についてその概要を含めインターネットなどで広く公表しているところであります。
 今後とも、我が国の財政事情を国民に説明する一環として、工夫を重ねつつ、国民にとって分かりやすい広報活動を行ってまいりたいと思います。
 最近の決算の重要性についてでございますが、諸外国や各地方公共団体において、決算や予算執行の事後的な評価を重視するとともに、行政の説明責任の向上を図る観点から、発生主義などの企業会計の考え方を導入した財務情報の提供に努めるなど、様々な取組が行われていることは承知しております。
 こうした中、我が国の財政運営においても、決算や予算の執行状況などを調査、把握し、その結果を予算編成などに生かしていくとともに、財政資金の流れを総合的に分かりやすく公表していくことが一層重要な課題となっているものと認識しております。
 政府としても、こうした時代の要請を踏まえつつ、諸外国の取組などを参考としながら、より効果的な予算執行の事後評価の在り方や、充実した財務情報の公開の在り方などについて検討を進めてまいりたいと考えております。
 中央省庁改革の意義、効果についてでございますが、中央省庁改革により、統合される各省庁が行っていた施策の一体的推進による合理化、効率化や類似性の高い施策の整理合理化が行われました。
 具体的には、例えば国民生活の安定、福祉の向上を推進する観点から、厚生・労働行政の一体的な実施、社会資本整備と交通政策との融合化による一体的、効率的な施策の推進、基礎研究推進事業の重複排除等による整理合理化等の例に代表されるように、種々の面で行政機能の向上、効率化が進められました。
 さらには、政策評価の導入や独立行政法人の行政コスト計算書の作成などが中央省庁等改革において進んだところであり、これらの予算編成の活用も含め、質の高い政府に向けた歳出改革の第一歩を踏み出すことができたものと認識しております。
 重要分野に係る執行結果についてのお尋ねでございますが、重要四分野の平成十三年度執行結果について重点化を図った具体的な事例としては、IT革命の推進では高速、超高速で接続する地域公共ネットワークなど情報通信の格差是正事業、環境問題への対応ではダイオキシン排出規制強化に対応した廃棄物処理施設の整備、高齢化対応ではゲノム科学やたんぱく質科学を用いた治療技術・新薬等の基礎研究、臨床研究、都市基盤整備では都市環境のためのインフラ整備への重点化等を挙げることができます。このように、それぞれの分野において予算の重点配分とその執行を実現することができたと考えております。(拍手)
    ─────────────
#8
○議長(倉田寛之君) 佐藤雄平君。
   〔佐藤雄平君登壇、拍手〕
#9
○佐藤雄平君 初めに、本日の質問の中で危機管理について予定をしておりましたが、二月の十八日、お隣の韓国での地下鉄の火災事故、事件、二百七十人以上の犠牲者が出たことは大変悲惨な事件であり、心から哀悼の意を表し、お見舞いを申し上げます。
 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十三年度決算について、総理並びに関係各大臣に質問をいたします。
 幕末の思想家、また教育家でもある横井小楠の名言、国家の目的は民を安ずるにあるを冒頭御紹介いたします。
 さきの参議院での総理の所信表明は、国会に身を置く者、そしてテレビの前の国民の皆さんもさぞかし失望を感じたことと思います。全く精彩に欠け、投げやりな、何ら具体性のない言葉の列挙は、御党の有力代議士の御批判どおり、ワンフレーズ的で実のないカタログを披露しているにすぎず、さらには、この時期の医療費の三割負担に至っては、国民を安ずるなどみじんもなく、国の最高責任者の所信とはとても思えない内容であったことは誠に残念であります。
 総理、この程度の約束は守らなくてもよいという発言は、いかなる弁解をしようとも看過できるものではありません。
 先日、ある経済学者は、子供の教育に大変な影響を及ぼすと、嘆きあきれておりました。確かに、子供たちが総理のあの答弁を聞いたらどのように反応したか。日本で一番偉い人が約束を破ってもよいと言ったんだから、約束を破ることは悪いことではないと思ったかもしれません。
 人間社会の基本は有形無形の約束で成り立っております。折しも、教育基本法を提出しようとしている国会での全くの不穏当発言であり、教育基本法を提出する資格などありません。私は、それぐらい総理の言葉は重いことを認識しなければなりません、猛省を促したいと思います。
 決算に入ります。
 かつて、佐藤総理は、参議院本会議において、決算が国会で承認されなかった場合、内閣総辞職もあり得るとの発言をされ、決算の重要性を指摘されました。
 平成十三年度予算の執行に責任を持つ内閣として、その決算審査に当たりどのような姿勢で臨まれるのか、また、決算審査の意義をどのように認識しておられるか、総理にお伺いをいたします。
 次に、決算の早期提出と早期審査についてであります。
 さきに、我が参議院改革協議会は、決算の早期審査と通常国会での審査終了に努め、内閣に秋の臨時国会への決算提出を求める旨の報告書を、財政法の改正を含め、参議院議長に提出をいたしました。
 決算審査は、予算審査と同様、大変な重要性を持っております。しかし、実際には、予算や内閣提出法案の審査が優先され、決算の審査は遅れがちであったというのが現状であります。決算の早期審査、早期議了に当たっては、関係大臣の決算委員会への出席が原則でありますけれども、通常国会中の決算審査への内閣の協力、とりわけ関係大臣の出席について、総理の御所見をお伺いいたします。
 日本国憲法第九十条で、国の収入支出の決算はすべて会計検査院がこれを検査し、内閣は次の年にその検査報告とともにこれを国会に提出しなければならないとあります。決算の早期提出のためには、さきの報告書にあるよう、財政法三十九条、四十条の改正が必要であると考えます。しかし、塩川財務大臣はさきの本院予算委員会において早期提出に否定的な見解を述べておられますけれども、秋の臨時国会への決算提出と財政法の改正について、財務大臣の所見を改めて求めておきます。
 次に、政策評価と決算審査についてお伺いをいたします。
 言うまでもなく、決算とは、国民から税としてお預かりしているお金が国の予算の中でどのように使われ、日本の経済、そして国民生活にどのように及んでいるか、また政策目標をどこまで達成しているのかを検証することであり、その結果は次の政策に反映されなければなりません。正にそれが決算であり、予算審議と同様、大きな我々国会の役割と責任であります。
 特に、累積債務が四百五十兆円、国民一人当たり三百五十三万円の借金という逼迫した財政の中、効率的な予算執行の検証と政策の評価は焦眉の急であります。これが民間企業であれば、その決算が当初の目的を達成できず、成果がなく赤字を出したり、また、不祥事でもあれば経営陣は総退陣を余儀なくされます。また、家庭内でも同じことであります。家計簿を付けることによって家計の総括をするのであります。
 政策評価法が十四年度から施行され、各省庁では、現在、政策評価が進められておりますけれども、その財政上の効果は必ずしも明確とは言えません。財務省は、各省庁が実施している政策評価の実績を平成十五年度予算編成にどのように反映をさせ、予算の節減や財政構造改革に役立ててきたのか、今後、総務省を中心にまとめていく政策評価措置状況を予算編成にどのように活用していくのか、具体的な数字を挙げて御説明を願います。
 また、各府省庁の政策評価はあくまでも自己評価であり、客観的な指標に基づく評価にはつながっていないとの批判がありますけれども、今後この点をどのように改善していくのか、また、決算審査で指摘をされた事項を後年度の予算編成に速やかに反映させていくためには今後どのような方策を講じていくのか、塩川財務大臣、また片山総務大臣の御所見をお伺いいたします。
 次に、十三年度決算と経済財政運営に対する評価について伺います。
 十三年度は、景気の後退期に当たり、GDP成長率はマイナス一・二と、バブル崩壊後の最低を記録いたしました。税収については、当初予算で五十兆七千億円を見込んでおりましたが、補正後は四十九兆六千億円と下方修正され、決算額は補正後をも下回る四十七兆九千億円と、当初予算額を三兆円も近く下回っております。また、これに加えて、歳入欠陥も生じております。
 歳入欠陥が生じたのは、平成九年度以来、戦後五度目であります。本院は、その決算に対する警告決議に基づき、税収の見積精度を向上させ、歳入欠陥が生じないよう政府に求めてきたにもかかわらず、十三年度決算において歳入欠陥を発生させたことは極めて遺憾であります。
 我が国の財政状況は年々悪化の一途をたどっております。税収は十三年度決算で五十兆円を割り込み、一方、国債残高は十三年度末で三百九十兆円余に達し、我が国財政の現況は極めて深刻と言うほかありません。
 また、十三年度においては、総理の公約であった新規国債発行三十兆円枠を辛うじて守られたかに見えますけれども、これも第二次補正予算によってNTT株の売却益から二兆五千億円の隠れ借金を繰り入れた結果であり、実質的には総理の公約は最初から破綻していたと言っても過言ではありません。
 さらに、今日の社会経済に目を転じてみれば、小泉内閣発足当時と比較をすると、国債発行残高は三百九十二兆円から四百五十兆円、株価は一万三千八百二十七円から八千五百円、不良債権は三十三・六兆円から四十・一兆円、倒産件数に至っては二万件、完全失業率は四・七%から五・五%、さらに、夢と希望を抱き社会への第一歩を踏み出そうとする新卒者の就職内定率が六六・三%、自殺者に至っては三万一千人を超えるなど、枚挙にいとまはありません。経済不況がもたらす国民の社会不安は極限に達しております。
 税収が大幅に落ち込み、歳入欠陥が生じた十三年度の決算、バブル崩壊後最悪のマイナス成長となった十三年度の経済財政運営、さらに我が国の財政状況は取りも直さずこの二年間の小泉内閣失政そのものであると考えますけれども、内閣の責任をどのようにお考えになるのか、明確な答弁を求めます。
 景気の悪化は、農林水産業の衰退を始め、地方でより深刻であり、地方財政も国以上の悪化の一途をたどっております。
 平成十三年度末の地方財政の借入金残高は百九十兆円に上っております。また、地方交付税特別会計に係る国の隠れ借金も十八兆七千億円にまで増加しております。
 現行の地方財政制度、国と地方の財政上の関係が限界に達しているのは今や明確であります。地方経済の困窮を打破し、我が国の活力を回復するためにも、今こそ思い切った地方への権限と財源の移譲を断行すべきと考えますけれども、この点についての総理の決意をお伺いいたします。
 小泉内閣は、国庫補助負担金、交付税、税源移譲を含む税源配分について三位一体の改革をうたっております。しかし、十五年度予算を見る限り、国と地方の財政上の改革は、義務教育費国庫負担金の削減、国庫補助金の一部見直し、自動車重量税の地方割合の増加といったつじつま合わせ的に終始しております。これでは、六月にもまとめられるという三位一体の改革案も竜頭蛇尾に終わるのではないかという懸念を抱かざるを得ません。
 地方への税源移譲の規模について、総理の具体的かつ明確な答弁を求めるものであります。
 冒頭、韓国での地下鉄事件でも触れましたけれども、次に危機管理と国土政策についてお伺いをいたします。
 小泉政権が発足をし、国の骨格となる国土政策が、一極集中を排除し均衡ある国土の発展を旨とした政策から、特色ある地域と都市再生に変更され、現実には都市政策が中心となっております。もちろん都市政策も大変大事であります。今国会でも都市防災に関する法律が出されておりますけれども、我々地方の議員から見ると、東京を中心とした都市の危機管理が危惧されてなりません。
 この五年間で東京の人口は約三十万人増、東京圏ではこの十年間で百六十二万人増と、人口密度は更に加速され、一極集中を極めております。電気エネルギーを始め食糧に至るまで、都市生活のほとんどが地方に依存しております。もしそのライフラインが崩壊するようなことがあれば、想像を絶するような事態になることは自明の理であります。
 つい、阪神・淡路大震災、また明石の花火大会での歩道橋事故を思い出してしまいます。毎日何百万人もが利用するラッシュ時の駅、休日で込み合うデパートや地下商店街など、超過密時の地震や火災による災害は人の危機管理能力をはるかに超えるものであり、甚大な被害をもたらすものであります。
 新幹線の構想も高速道路の構想も、一極集中から多極分散の創造であったはずであります。一方では過密による様々な危機、また数年後には約二千の集落がなくなってしまうと言われている超過疎現象による町村の危機、これは決して多元的なものではなく、一方の解決は他方の解決で、一元的なものであります。国民の生命と財産、安全と安心を守る国土政策でなければなりません。
 折しも市町村の合併、また地方分権推進のとき、その実現に向け、のど元過ぎれば熱さ忘るるの例えにならぬよう、国会移転を始めとする首都機能移転のような、国家百年の大計に立った思い切った国土政策が必要であります。総理の御所見をお伺いいたします。
 現在、我が国をめぐる経済、財政、外交情勢は極めて多難であります。このようなときこそ、国の行財政の執行実績、国会が実効ある政策評価を行い、その結果を後年度の予算編成に的確に反映させ、さらには抜本的な行財政改革につなげていくことが求められております。
 そして、決算審査こそは国会の行財政に対する政策評価の要諦ともいうべきものであり、この点を内閣が認識をし、決算の早期提出と早期審査に協力すること、さらには決算審査の成果を後年度の予算編成に速やかに反映することを強く要望し、最後に、総理に国家の目的は民を安ずるにあるを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#10
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 佐藤議員にお答えいたします。
 最初に、私の施政方針演説に対する御批判をいただきましたが、よく読んでいただければ、いかに具体的であり、いかに小泉色が出ているか、お分かりいただけると思います。御批判はありますが、それは批判のための批判であり、ワンフレーズ・ポリティクスは私ではなくマスコミ報道であると私は言いたいぐらいであります。
 決算審査の意義や決算審査への内閣の協力についてでございますが、国会における決算の審査は予算の執行が所期の政策目的を果たしているかどうか等について審査、検討するものであり、各省庁が予算執行や事務事業の在り方を絶えず見直していく上で極めて重要なものと考えております。
 関係大臣の決算審査への出席については国会でお決めいただくことでありますが、政府としては、今般、参議院において決算の早期審査のための具体策として、通常国会中に決算の審査を終了するよう努めると決定されたことを重く受け止め、決算の円滑な審査に協力していきたいと思います。
 十三年度の経済財政運営と我が国財政の現状に対する責任についてでございますが、平成十三年度における我が国経済は、米国における多発テロ事件の影響や、それを受けた企業収益の悪化などもあって厳しい状況にあり、税収も補正後予算額を約一兆七千億円下回りました。
 こうした中、政府としては、改革なくして成長なしとの基本的考えに立ち、経済情勢によっては大胆かつ柔軟に対応しつつ、我が国経済の潜在的な成長力を高めるため、各般の構造改革を積極的に推進してまいりました。現在も厳しい状況にあるのは事実でありますが、日本経済の再生と財政の健全化に向け、デフレを克服しつつ、歳出改革を含む構造改革への取組を更に加速することにより、民間需要主導の持続的な経済成長の実現を図っていくことが私に課せられた責務であると考えます。
 地方への権限及び財源の移譲についてですが、国による地方行政に対する関与、とりわけ各省庁の個別自治体の事業に対する口出しを減らすことが地方の自立を促すものと考えます。地方にできることは地方にゆだねるとの考え方の下、地方が主体的かつ効率的に施策を選択し推進できるよう、自らの創意と工夫、責任による自主財源の確保を可能にする仕組みが必要であります。このため、今後、国庫補助負担金、交付税、税源移譲を含む税源配分の在り方の三位一体の改革の中で必要な税源移譲の規模についても検討してまいります。
 国会移転についてでございますが、国土の安全と暮らしの安心の確保は国土政策の基本であり、危機管理の観点からも、国土全体にわたって機能分担と連携が図られた地域構造とすることが望ましいと考えております。
 国会移転につきましては、平成十一年の国会等移転審議会の答申を受け、現在、国会において大局的な観点から審議をいただいているところであります。私自身は従来から移転論者であります。しかし、国会においても様々な議論が行われているところでありますので、その状況を見て、時期も含め、政治課題にのせるかどうかということはまた別の判断が要ると思います。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(塩川正十郎君) 私に対するまず最初のお尋ねは、私がさきの参議院、衆議院の予算委員会におきまして、早期提出に、決算書の早期提出について否定的な発言をしたということでございますけれども、あのときのことを思い出しますと、株主総会に準じて早く提出できぬかと、こういう話だったと思うておりまして、私は、できるだけ早く決算書を提出したいという努力をするということは申し上げたと思っておりますが、株主総会的な決算書を出すという、あれに準じてやるということはちょっと難しいように申し上げたと思っておりますが、いずれにしましても、できるだけ早く提出するように、決算事務の電算化等を一層強く進めていきたいと思いまして、努力を重ねていく予定であります。
 それから、政策評価の結果を予算の編成にどのように活用しておるかということでございますが、まず、予算につきましてめり張りを付けるということがございますが、このためには、やっぱり政策評価というものを大いに活用しておるというところでございまして、そのために施策の意図、目的、必要性、それから効率性、有効性等をちょっと項目で並べまして、それにチェックしたものを取って政策評価を導入し、それによりまして予算の査定をしておるということでございますが、つきましては、政策評価の精度の向上、客観性を高めるということが重要でございまして、この点につきましては、総務省の評価局等とも協議をしまして一層精密なものとして高めていきたい、努力していきたいと思っております。
 それから、最後の三つ目の問題でございましたが、決算書を、指摘された事項を予算の編成に反映させるための方策についてお尋ねがございました。
 財務省としては、指摘事項につきまして、従来から関係各省の協力を得つつ、できる限り予算編成等に反映するよう努めているところでありますが、今後とも予算の執行状態について充実した調査、把握に努めまして、予算執行の適正化、効率化を図るために努力をしてまいりますと同時に、主計局等を中心にいたしまして、予算の執行状態等を見ながら、やはり決算書に反映さすようにいたしたいと思っております。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(片山虎之助君) 佐藤議員の政策評価についてのお尋ねにお答え申し上げます。
 各府省が行います政策評価は、基本的には自己評価なんですよ。それぞれの府省が所管する政策、施策、事業について絶えざる見直しと改善をやると。基本的には自己評価なんですが、自己評価といって自分だけで適当にやって、客観性がなければ困りますから、昨年の四月から施行しました行政機関政策評価法ではできるだけ評価は合理的な指標で定量的に把握しろと、こういうことを法律に書いているんです。それからもう一つは、学識経験者の知見をできるだけ活用しろと、審議会か委員会かで。そういうことを書いておりまして、それは各省ともやっております。
 その評価したものを私どもの方が、再評価というんでしょうか、担保評価といいますけれども、客観性等について再度評価すると、こういう仕組みですが、去年からやってまだ一年になっておりませんから、私は最初の一年間はトライアルかなと、こういうふうに思っておりますが、できるだけこれから精度を高めてまいりたいと思いますし、これを、決算を必ず念頭に置かにゃいけません、言うまでもなく。また、この政策評価の結果を次の年度等の予算やあるいは私どもの方でやっております組織、定数の査定に生かしていくように、今後とも関係府省連携を取ってしっかりした評価にしてまいりたいと思います。
 以上です。(拍手)
    ─────────────
#13
○議長(倉田寛之君) 山下栄一君。
   〔山下栄一君登壇、拍手〕
#14
○山下栄一君 私は、ただいまの平成十三年度決算報告につきまして、公明党を代表し、質問をさせていただきます。
 従来より、決算重視の参議院と言われ、予算審議の衆議院優越に対し、参議院は決算審査を通し独自性を目指してきました。しかし、現実は、国会開会中は法案や予算の審査に追われ、決算は後回しになり、閉会中に審査を行ったり、二年分をまとめて審査を行うとか、一つの年度の決算を四年掛かりで審査した例など、決算軽視ともいうべき、憂うべき事態になっておりました。国民の税金がどう使われたか、行政を監視することが立法府の使命の柱の一つと考えたとき、決算重視の参議院の復権は待ったなしの課題でありました。
 従来より、公明党は決算審査の重要性を訴えてまいりましたが、このたび、参議院改革協議会の提案により、全会派の総意で決算審査の抜本改革が実現しようとしていることは画期的なことであります。参議院の決算審査のスタートの本会議が小泉総理以下全大臣出席の下に本日こうして行われていることは感無量であります。
 総理は、今回の参議院における決算審査の改革についてどのように評価されるか、また、昨年八月の閣僚懇談会で決算報告書の活用を全閣僚に指示されたとのことですけれども、その趣旨及び具体的な活用策についてまずお伺いします。
 我が国の行政を外部から監査する会計検査院は、憲法第九十条によって、国会、内閣、最高裁判所のいずれからも独立した第四の憲法機関ともいうべき地位を与えられております。しかしながら、一方で、検査院の予算、検査官人事、職員採用方式など、どれを見ても内閣の影響なしとしないのが実情であります。総理が目指す質の高い小さな政府を実現するためにも、会計検査院の抜本的な充実強化が必要であると考えます。
 検査院の自己改革が求められるところでございますけれども、例えば三名の検査官は官僚出身者からは登用しない、職員採用については一般の行政職員とは別の採用試験とする、さらに、人事交流は公正取引委員会、人事院など内閣から距離を置いた組織に限定するなどが考えられますけれども、総理は、会計検査院が憲法によって与えられ、さらに検査院法第一条に、内閣に対し独立した地位を有すると規定された理念についてどのように認識しておられるか。さらに、会計検査院がより独立性を明確にして任務が遂行できるような環境整備を内閣としてサポートするべきと考えますけれども、総理の所見を伺います。
 さて、平成十三年、政策評価・行政評価法が制定され、本年度より実施されております。現在、各省庁から最初の政策評価書が総務省に提出され、審査が進められているところであります。一方で、既に検査院の報告書の中でも、事業の有効性、経済性に着目した指摘や問題提起がなされております。
 例えば、十三年度の報告の中では、平成十二年度から始まった農林水産省の中山間地域等直接支払制度は、理念としては大事な施策ですけれども、実施率が低く資金が約百十億円滞留している事態、また原子力発電施設等の立地を促進するための対策交付金に毎年多額の不用額が生じ一千七百億円を超える剰余金が発生している事態、さらに厚生労働省関係では、介護保険制度の導入前に市町村が国庫負担金の交付を受けて特別養護老人ホームに交付した措置費が特別積立預金として使用予定がないまま約一千三百億円滞留している事態などは、いずれも何らかの政策転換を迫られているものと理解すべきです。しかし、残念ながら、こうした指摘は、関係省庁から総務省に提出された政策評価書には具体的な改善策に触れられておりません。
 行政改革の成否のかぎを握るのが政策評価制度であります。現在進められている最初の政策評価、確かにスタートしたばかりですけれども、後年度の政策や予算に何ら反映されない形骸化されたものとなってしまっては、行政改革の魂が抜かれてしまうと危惧するものであります。
 したがって、政策評価を実り多きものとするために、各省庁が行う政策評価は会計検査院の指摘を最大限生かしていくのが当然であると考えますが、総理、いかがでしょうか。
 また、平成十三年度の報告の中で、会計検査院が初めて国の機関の内部監査体制について検査し、注目すべき問題提起を行っております。それによりますと、各省庁の会計監査体制の中で独立した監査機構を置いているのはわずかで、行政機関の内部監査は監査対象である予算担当課内の組織又は職員が担っているという、全く公正性に欠ける事態が明らかになっております。
 公正、厳正なる内部監査を担保するためには、例えば全省庁に大臣直轄の部局として予算担当から独立した専担組織を設置するとともに、会計監査の専門職員を育成し、その職員の全省庁横断的な人事交流による公正な監査体制を確立するなど、体制を抜本的に見直すべきと考えます。
 内閣においても、総務省の若松副大臣を座長とするリスクマネジメント・プロジェクトで内部監査体制の見直し、強化について検討が始まっておりますけれども、内部監査体制の強化について総理の見解を求めます。
 次に、不適切又は法令に反した支出等に関する責任追及の在り方について伺います。
 今回の検査院の指摘の中で、財務省の全国複数の財務局等において、普通財産の貸付けに当たり債権管理事務が適切に行われなかったために、国が回収すべき債権約一億一千八百万円が取立てできない事態となったとあります。分かりやすく言えば、財務省の怠慢によって国、すなわち国民が一億一千八百万円の損害を被ったことになります。国民が被った損害賠償責任を所管庁の責任者たる財務大臣が負うべき事態であるのに、処置済み扱いとなり、責任を不問に付す状態になっております。総理、財務大臣、この責任問題をいかがお考えでしょうか。
 また、世間を騒がせた外務省のいわゆるプール金問題では、一昨年十一月、外務省が国民の信頼回復を懸けて徹底的に調査し公表したプール金約二億円が、一年後の昨年十一月、検査院の検査によってあっさりとその二倍以上の四億五千万円に訂正されました。
 そのこと自体、外務省の体質に憤りを感じざるを得ませんけれども、更に問題なのはその中身であります。既に、平成十三年度にプール金を私的流用したとして国家公務員法上の懲戒処分を受けた当事者十名のうち、金額が三十五万円から十八万円と比較的少ない者は停職又は減給にとどまっております。人事院の懲戒処分指針によると、公金又は官物を横領した職員は免職とするとされており、金額の多少にかかわらず、最も厳しい懲戒処分が求められているところであります。
 さらに、問題は、公金を私的に流用することを刑事罰としての公金横領の扱いとしていないことであります。四百十一万円を私的流用したとして懲戒免職となった外務省職員A氏は、検査院の指摘分を合わせ、合計で五百七十万円余の横領だったことが明らかになりました。しかし、刑事罰はありません。一方、総務省に関する指摘の中では、ほぼ同額の横領で懲役一年六か月の刑罰を受けております。プール金問題で公金横領した職員十名に対し、なぜ外務省は刑事告発をされないのでしょうか。
 このように、不正を働いた職員や不適切な措置を行って国に損害を与え、国民の行政不信を増大させた官庁や職員、その上司に対する責任追及の在り方が極めて不明瞭であり不徹底であることが公務員の不祥事や税金の無駄遣いが減らぬ原因であり、むしろ再発を助長していると言っても過言ではないと思います。
 私は、その意味からも、会計検査院が指摘した事項については、不当事項に限らず、処置済事項についても、各省庁において関係法令に照らし内容を精査し、処分すべきは厳正に処分する、また、検査院と人事院にその内容を報告させる義務がないことを改めると同時に、処分の妥当性をチェックする体制をつくるべきと考えますが、総理の率直な見解をいただきたいと思います。
 最後に、総理、小泉改革が本物かどうか、今が正念場であります。予算の無駄遣いを検証し、国民の行政への信頼を回復するために、参議院は何としても決算審査をよみがえらせたい。総理の強いリーダーシップの下、内閣の全面協力を念願して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#15
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 山下議員にお答えいたします。
 参議院における決算審査の改革の評価と昨年の検査報告の活用についてですが、決算が、各省庁、予算執行や事務事業の在り方を絶えず見直していく上で重要な機能を果たすものと思っております。参議院において決算審査を重視されていることは、政府の政策立案や予算編成に関して意義深いものと考えます。
 決算検査報告の活用については、昨年八月に平成十四年度の予算執行が本格化し、平成十五年度予算の編成作業が開始されようとしていた機会をとらえ、各閣僚に透明で効率的な政府の実現のため検査報告事項を踏まえた改革に取り組むよう指示したものであり、その後の予算執行や予算編成において事務事業の不断の見直しを行うに当たっての一つの指針となったものと考えております。
 会計検査院の独立性や政府の協力についてでございますが、会計検査院法第一条は、会計検査院が国等の会計経理の検査に当たって、徹底した検査を行い、検査結果について公正、適切な判断を行うために、他のいかなる機関からの干渉や制約をも受けないことを明らかにしているものと認識しております。
 政府としては、会計検査院の検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮できるよう、必要な人員や予算の確保などに引き続き十分配慮するとともに、その検査活動に対して最大限協力していきたいと考えます。
 会計検査院の指摘を政策評価に生かすべきとの御指摘であります。
 各府省においては、政策の企画立案や予算要求の段階で政策評価の結果を適切に反映させるよう努めており、会計検査院による指摘についてもこの政策評価に活用してまいりたいと考えます。
 内部監査体制の強化についてですが、国民に信頼され、より一層効果的かつ効率的な行政運営を推進していく観点から、行政の内部監査が的確に機能する体制を構築していくことが重要な課題であると認識しております。
 御指摘の会計検査院の問題提起や副大臣会議における若松総務副大臣を中心とするリスクマネジメント・プロジェクトの論点整理なども踏まえつつ、各府省において具体的な対応の在り方の検討を進めていくべきものと考えます。
 国の債権管理事務が適切に行われなかった問題についてですが、国が貸し付けている土地建物の貸付料について、借受人の経済状況等から徴収ができていなかったものの一部が取立てできない事態となったことは不適切であったと考えております。今般の会計検査院の指摘を受け、既に関係機関に対して債権管理事務の適正な実施を徹底したところであり、今後はこのようなことのないよう努めてまいります。
 不適切又は法令に反した支出等に関する責任追及についてでございますが、会計検査院が指摘した事項に関する関係職員への懲戒処分については、各府省において事実関係を十分に確認の上、懲戒事由が存在する場合には、職員の職責など諸般の事情を総合的に考慮して厳正に対処すべきものと考えます。
 懲戒処分については、第一義的には任命権者である各府省において行われるものでありますが、国民の批判を招かぬよう、人事院や会計検査院とも十分連携を取りながら対処すべきものと考えます。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(塩川正十郎君) お尋ねの件でございますけれども、国の債権管理事務が不適切ではないかということでございますが、これは主として物納財産についての御指摘があったと思っております。
 それにつきましては、去る十一月、昨年の十一月でございますが、各財務局に対しましてこの管理を徹底するようにきつく申し入れたところでございまして、現在、鋭意その調査をし、また徴収に努力しておりますが、事情をちょっと申し上げますと、これは物納財産でございまして、それを借り受けている者が死亡したり、あるいはその相続人が決まっていないというものが相当ございまして徴収が不能になってきておるというものが一つございます。
 それともう一つは、借受人が生活困窮者で生活保護を受けておるというような方々が相当数ございます。
 これらの事情から、貸付料の徴収が事実上留保しておるものでございますが、これらの管理につきましては、それじゃ代替策をどうするかということ等を含めまして検討を急がすようにいたしておりますが、御指摘事項を確実に実行してまいります。(拍手)
    ─────────────
#17
○議長(倉田寛之君) 八田ひろ子君。
   〔八田ひろ子君登壇、拍手〕
#18
○八田ひろ子君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇一年度決算及び当面する幾つかの重要問題について、総理に質問いたします。
 二〇〇一年度は日本経済と国民の暮らしにとって極めて重要な年でした。小渕、森両内閣は、二兎を追う者は一兎をも得ずと、財政危機には目をつぶり、景気対策と称して無駄と環境破壊の大型公共事業を全国にばらまくとともに、大銀行支援には巨額の公的資金を投入し続けてきました。しかし、その結果は、景気は一向に回復せず、後に残ったのは巨額の借金による深刻な財政危機でした。
 二〇〇一年度予算に求められたことは、公共事業の拡大と大銀行応援の政治では景気は回復しないという教訓を生かして、経済の六割を占める家計を直接温める方向に抜本的に転換することでした。
 ところが、森内閣の後を継いだ小泉内閣は、この教訓を導き出すどころか、ますます家計や雇用を冷え込ませる最悪の政策を選んだのです。それが構造改革の路線です。この最大の特徴は、既に十二分に痛みを押し付けられていた国民に、更なる痛みの押し付けを当然のこととし、痛みの先に明るい未来があるかのように描き出すことでした。
 しかし、結果はどうだったでしょうか。ただ暮らしと景気が悪くなっただけで、先の見通しなど何も見えないではありませんか。
 二〇〇一年度に政府の立てた目標もことごとく達成できませんでした。完全失業率はやや低下し四・五%程度になるというものでしたが、実際には、低下するどころか、史上初めて失業率が五%を超え、小泉内閣の二年間はその最悪記録を更新し続けています。企業倒産も激増し、戦後二番目の水準になりました。個人消費も、目標は一・五%増でしたが、結果はマイナス一・七%。すべて目標と結果が正反対という惨たんたるものでした。
 構造改革路線はスタートの年から既に破綻していたということではありませんか。総理の認識を伺います。
 次に、今最も深刻な雇用対策についてです。
 日本経団連会長を出しているトヨタ自動車では、空前の利益を上げる一方で、労働者には長時間労働を押し付け、企業犯罪であるサービス残業の是正勧告をこの間二度も受けています。トヨタや関連企業で働く労働者やその家族から、助けてくださいという悲痛な声が寄せられています。先進国の政府としていつまでたってもこうした長時間労働とサービス残業をなくせないことに対して、総理は恥ずかしいと思わないのですか。政府はもっとまじめに雇用の確保と増大に取り組むべきです。
 その一番確実な方法が、過労死を生むような異常な長時間労働と違法なサービス残業をなくすことです。この二つの問題を政府が本腰を上げて是正しさえすれば、百万人、二百万人という単位で雇用の場を増やすことができます。絵にかいたもちにすぎなかった五百三十万人雇用創出プランなどではなく、これこそ政府の目標とすべきではありませんか。
 過剰なのは雇用ではなく労働時間です。長時間残業やサービス残業をなくすために、労働基準監督官の増員を図り、監督の徹底を図るべきではありませんか。明確な答弁を求めます。
 次に、公共事業の見直しの問題です。
 小泉内閣は、国民からの厳しい批判の中、公共事業費の削減と中身の見直しを掲げ、あたかも小泉改革でそれが実現するかのような幻想を振りまきました。
 ところが、実際にやってきたことは、従来型の大型公共事業を日本新生とか、IT革命、都市再生などと看板を付け替えただけではありませんか。結局は、採算を無視し、無駄と環境破壊の中部国際空港や関空二期工事など、今までと同じ大型公共事業のオンパレードです。これのどこが改革ですか。
 総理、中身の見直しというなら、学校の耐震性の強化や公営住宅の建設、福祉施設の拡充など、地域に密着した福祉、暮らし、環境優先の公共事業に切り替えるべきです。そうすれば、事業の総額を減らしても、雇用や中小企業の仕事の場を広げることができるではありませんか。総理は、肥大化し過ぎた日本の公共事業費を一体いつまでにどれだけ減らすのか、削減目標をはっきりお示しいただきたい。併せて答弁を求めます。
 次に、政治をゆがめ、無駄な公共事業が止まらない原因である政治献金の問題です。現在も公共事業受注企業からの違法献金疑惑が次々と明るみに出ています。政治と金の問題は何も解決していません。
 昨年、自民党参議院議員の党費を一億円肩代わりしていたと話題になった全国不動産政治連盟などが、業界に有利だとされる定期借家法の成立に絡み、自民党議員らに七千万円もの寄附をしていたことが明らかになりました。
 さらに、この二月には、自民党がゼネコン業界団体の日本建設業団体連合会に三億円の政治献金を要求していたことが発覚し、また、参議院比例代表候補に党員獲得の義務付けを復活する方針を固めたと報じられています。
 総理は、鈴木宗男疑惑、KSD疑惑に象徴される政治腐敗に対し、一体どんな反省をし、何を改善しようとしているのですか、答弁を求めます。
 二〇〇一年度から始まった不良債権の早期最終処理も完全に行き詰まっています。幾ら処理しても新しい不良債権の発生が止まらない。総理はなぜ不良債権の新規発生が止まらないとお考えですか。認識を伺います。
 政府の言う不良債権の最終処理とは、要するに、生きて頑張っている中小企業を二年、三年という期限を付けてつぶすことなのです。この結果が何をもたらすかは、今、私たちの目の前に広がっている過酷な現実を見れば明瞭です。倒産、失業を増大させ、国民の所得を奪い、景気を落ち込ませ、またまた新たな不良債権をつくり出すという悪循環に陥っているのは明らかではありませんか。
 この不況の中、歯を食いしばって頑張っている中小企業を政府がわざわざつぶしてどうするのですか。赤字の企業が立ち直って黒字に転換すれば正常債権となり、不良債権は減ります。景気が良くなれば多くの企業が正常債権に転換します。そのために手を尽くすことこそ、不良債権をなくす道ではありませんか。ましてや、景気をますます悪化させる社会保障改悪、庶民増税の四兆円負担増など、断固中止すべきであります。併せて総理の認識を伺います。
 最後に、イラク問題についてであります。
 戦争反対、平和解決の声が日増しに大きくなっています。この声に対し、与党公明党の冬柴幹事長は利敵行為だと言い、総理はイラクが正しいという誤ったメッセージになると発言されました。
 だれもイラクが正しいなどとは言っていません。戦争の回避を求めているのです。平和解決を求めることがなぜ利敵行為になり、誤ったメッセージになるのですか。答弁を求めます。
 アメリカが仕掛ける戦争とはどういうものなのでしょうか。アメリカのCBSニュースは次のように伝えました。アメリカの作戦は、初日、二日目と三百から四百発もの巡航ミサイルをバグダッドに撃ち込み、バグダッドに安全な場所をなくし、戦意を喪失させるというものです。そして、事もあろうに、これは広島のような心理的効果が得られるだろうと言うのです。この結果が、無差別殺りくとなり、何の罪も全くない子供たちを始め、あまたの犠牲をもたらすことになることは余りにも明白ではありませんか。
 ところが、国連の安保理事会公開討論で日本の原口国連大使は、査察継続の有効性に疑問と述べ、新決議の採決を求めました。これは、査察の継続、強化による平和解決の道を中断し、事実上アメリカによる武力行使への道を開けと要求するものではありませんか。この発言は、外交努力を尽くせが大多数の国々の中で異様なものでした。総理の対米追随姿勢も極まれりと言わなければなりません。
 あなたは、原口大使の発言は武力行使の容認ではない、国際協調を述べたにすぎないなどと弁明していますが、国際協調どころか、国際的孤立の道を歩もうとしているではありませんか。一体、このようなごまかしの態度をいつまで取り続けるつもりですか。
 総理、あなたは施政方針演説で歴史に学ぶと言いました。日本は、かつて戦争によって数え切れないほどのアジアの人々の命を奪い、筆舌に尽くし難い苦痛を与えました。日本国民もまた犠牲になりました。この日本の首相がイラク戦争反対の声を上げずしてだれが上げるのですか。改めて総理の見解を問い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#19
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 八田議員にお答えいたします。
 構造改革路線が破綻したのではないかとのお尋ねでございますが、構造改革は順調に進んでおります。この改革路線を今後もまっしぐらに進めてまいります。
 平成十三年度の日本経済については、米国における同時多発テロ事件の影響や、これも受けた世界経済の同時的減速などもあって、年度を通じて厳しい状況が続きました。これに対して、政府は、構造改革を推進しつつ、補正予算編成等を通じて景気の更なる悪化を阻止するなど、適切に対応してきたものと考えます。
 違法なサービス残業や長時間残業の解消等についてでございますが、長時間労働等の是正が新規雇用の拡大にどの程度つながるかについては単純には推し量れないものと考えますが、サービス残業をなくし長時間労働を抑制していくことは重要な課題と認識しております。
 我が国の年間総実労働時間については減少傾向となっておりますが、政府としては、引き続き労働基準法の遵守徹底を図るとともに、所定外労働の削減等に重点を置いて、政府目標である年間総実労働時間千八百時間の達成、定着に向けて取り組んでまいります。
 また、労働基準監督官の人員については、法違反の状況を生まないための監督指導等を適切に実施できるよう、厳しい行財政事情を踏まえつつも、必要な部署に必要な人員の確保が図られるよう努めているところであります。
 公共事業費削減と内容の見直しについてでございますが、公共事業については、全体の水準を削減しつつ、事業の根本にさかのぼった見直しを行い、大型ダムの新規着手や地方空港の新規建設を抑制するほか、雇用や民間需要の拡大に資する分野に重点配分を行っているところです。今後とも、公共投資の水準については、平成十八年度までの間に、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目安に、その重点化、効率化を図っていくこととしております。
 なお、御指摘になった関空二期事業、中部国際空港とも、国際航空需要に適切に対応するために必要な事業であり、環境にも配慮しながら必要な見直しを行いつつ、着実に推進していく必要があるものと考えます。
 政治腐敗に対する反省と改善の努力についてでございますが、鈴木議員の問題、KSDの問題など、国民の政治への信頼を揺るがす一連の疑問が生じたことは大変残念に思っております。これらの問題を重く受け止め、再発防止に努めるとともに、改めるべき点は改めるという姿勢で政治改革に臨んでまいりたいと考えております。
 法を遵守することはもとより、国民の信頼を裏切ることのないよう政治家一人一人が襟を正し、今後とも一つ一つ確実に改革を積み重ねていきたいと思います。
 不良債権の新規発生が止まらない理由についてでございますが、不良債権については、現下の厳しい経済情勢の下、債務者の業況悪化に伴う新規発生が見られるところでありますが、これを上回る積極的な不良債権処理を行った結果、十四年九月期の全国銀行の不良債権残高は減少しており、悪循環に陥っているとの指摘は当たらないものと考えます。
 なお、政府としては、不良債権処理に伴う雇用、中小企業経営への影響に対しては細心の注意を払い、セーフティーネット策の整備には万全を期しているところであります。
 中小企業対策についてでございますが、中小企業は経済活性化と雇用創出の原動力であります。厳しい環境の中で、やる気と能力のある中小企業の資金繰りを円滑化するため、金融セーフティーネット対策に万全を期してまいります。
 また、中小企業の新規創業や新事業展開への果敢な挑戦に対して、資金確保、技術開発、人材育成等の支援策を強化してまいります。
 社会保障の負担増、庶民増税を中止すべきではないかとのお尋ねでございます。
 社会保障改革については、給付と負担の見直しを始めとした不断の制度改革が不可欠なものであります。今、改革を進めなければ、かえって将来に対する不安が広がり、経済にも悪影響を及ぼすことになると思います。
 また、今回の税制改革においては、平成十五年度に国、地方合わせて一兆八千億円程度の減税を実施することとしており、増税分は二千億円です。酒税等の見直しは、税負担のゆがみを是正するなど、国民皆が広く公平に負担を分かち合うとの基本的考え方によるものでありまして、二兆円の減税、二千億円の増税、合わせて一兆八千億円の減税であり、二千億円の増税ばかり言うのは余りにも一方的ではないかと思っております。
 当面の景気との関係についてですが、個々の負担増のみを取り上げて議論するのではなく、社会保障給付の拡大を通じた所得等の増加というプラスの側面や先行減税の効果なども含め、総合的に考えるべきものと思います。
 イラク問題についてでありますが、平和的解決を達成する上で重要なことは、イラクが査察への消極的な現在の姿勢を改め、大量破壊兵器の廃棄を始めとする国連安保理決議を誠実に履行することなんです。そのためには国際社会が協調して毅然たる態度を維持することが重要で、原口大使の演説において指摘したのも正にこの点であります。
 我が国は、今後ともそのような観点に立って外交努力を継続してまいります。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(倉田寛之君) 岩本荘太君。
   〔岩本荘太君登壇、拍手〕
#21
○岩本荘太君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成十三年度決算並びに関連事項について、小泉総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 まず、このたび参議院議長の諮問機関であります参議院改革協議会が提言されました「決算の早期審査のための具体策について」に対しまして全面的な賛意を表するものであります。また、昨年の五月八日、平成十二年度の決算に対する代表質問で提案させていただきました多くの点を酌み取っていただきましたこと、御検討に携わった各党各派の関係議員に衷心より感謝と敬意を表したいと思います。
 かかる上は、参議院改革の一つとして実効ある具体化に向け更なる肉付けが必要と考えますので、以下、質問をいたします。
 まず、決算書の早期提出であります。
 協議会の報告でも、決算の早期審査を確固たらしめるためには更に決算の早期提出が必要である旨、及び臨時会中の本会議における概要報告の聴取及び質疑を可能とすることが提言されております。
 本来、決算書は予算年度を終えた年の秋に国会に提出されるものでなければなりません。この点については、一年前の代表質問でただした折にも、塩川財務大臣からは前向きの御答弁をいただいておりますが、その際、政府全体の機関にわたるシステム化の問題もある旨の御意見もいただいております。確かに、全省が同一歩調で取り組む必要があると思います。
 ついては、行政府の長であります総理は率先して全省的な取組に向け指導力を発揮されるおつもりがあるのか、まずお伺いいたします。また、塩川大臣には、御答弁からほぼ一年近くを経た現在の進捗状況についてお答えをお願いいたします。
 次に、決算審査の重要性をより一層明らかなものとするために、施策が妥当でないことが明らかになったときは施策を立案した当事者の責任を追及できる仕組みを導入することが必要です。民間では既に当然のごとく取り入れられている仕組みであると思います。
 昨年も同じ質問をいたしましたが、総理からは、各党各派がよく議論すべしとの丸投げの御答弁しかいただいておりません。政権を担当している第一党の総裁である政党人としての総理のお考えを是非お伺いいたしたいと思います。正にこれは決算審査の構造改革であります。聖域なき構造改革を唱えている総理の本音を聞けると期待しております。
 また、協議会の報告は、平成十三年度決算審査は常会中に終了するよう努めるものと提言しております。正にこのための努力は全議員一致団結してなされなければなりません。
 しかし、私が経験したここ一、二年の状況を顧みますと、それは並大抵のものではないと推察できるのであります。総理を始めとする各大臣並びに議員各位の御理解と御協力を切にお願いする次第であります。
 次に、赤字財政についてお伺いします。
 小泉総理は、平成十三年春、国債発行枠三十兆円堅持を約束されて総理大臣に就任されました。確かに、平成十三年度は決算ベースでも三十兆円の約束は守られました。前年の十二年度決算での三十三兆円に比べ三兆円の減額であります。国民は好感を持って総理を受け入れました。
 しかし、財務省が予算とともに公表する財政の中期展望等における試算を見るとどうでしょうか。平成十三年度は元々が、高利率の定額貯金の満期集中による利子税の税収増等により国債発行額は三十兆円になると事務的に試算されていたのであります。また、十三年度の予算時に提出された中期展望によりますと、十四年度には三十三・三兆円、十五年度には三十五・四兆円であります。
 一方、実際の国債発行額はどうなったでありましょうか。皆さん御承知のとおり、平成十四年度は補正後三十四・九兆円、平成十五年度は予算時点で三十六・四兆円であります。事務方が機械的に試算した見通しどおりなのであります。これでは、残念ながら総理は財政改革を全くやっていなかったと断ぜざるを得ません。
 私は、このことに目くじらを立てて問い詰めるつもりはありません。また、三十兆円の約束を大したことではないと言って破ったことについて言及するつもりもこの際はありません。問題は、赤字が止めどもなく累積していくことであります。国民の皆さんは悪化の一途をたどる財政に不安を感じているのであります。総理が赤字財政はこうこうこういう手だてを持っていくから大丈夫だと分かりやすく説明をしてくれることを期待しているのであります。
 正直に申し上げて、国民は総理の取組には大いに期待したのであります。それが全くなされていなかったのであります。振出しのままであったということに大きな失望感と挫折感を抱いているのであります。
 そこで、振出しに戻って質問いたします。
 総理は、今の財政状況は正常と考えておられるのか、あるいは異常と見ておられるのか、御所見を是非伺いたいと思います。とともに、我が国の財政の将来像を国民の皆様が不安を抱かないよう明確な御説明をお願いいたします。
 次に、累積赤字と景気との関係について質問します。
 国債が買い取られる財源は、日銀の買取りはあるものの、金融機関などを通して、究極はその多くが個人資産であると言えましょう。だから、消費には回りづらい硬直化した金になってしまいます。
 国民の個人資産の総額は一千四百兆円と言われ、その金が消費に回れば景気は回復すると言われておりますが、国、地方合わせて七百兆円の長期債務残高の中で眠っていては個人消費が活発化するわけがありません。こういう構造が景気浮揚に対して大きな足かせとなっていると思われるのですが、竹中大臣の明快でかつ経済の素人にも分かりやすい御説明を是非お願いいたします。
 最後に、決算と裏腹の関係にある予算制度について質問します。
 地元、特に豪雪寒冷地域の方々の切実な要望であります。
 それは、予算が四月から執行されるのでは、それから準備に数か月が取られてしまい冬季に執行できなくなることを考えると、予算執行期間が非常に短くなってしまうということであります。だから、例えば一月から十二月までの暦年予算にして一月から準備に入れるようにしてもらえないかというものであります。
 効率的かつ有効な予算執行のためには是非とも御検討願いたいものであります。これも間違いなく構造改革の一つであると思います。既にいろいろと検討されていると思いますが、改めて総理の御所見をお伺いいたします。
 以上、決算重視の画期的な今次の本会議にふさわしい、国民の皆さんお一人お一人に分かりやすい明快な答弁をお願いいたしまして、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#22
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 岩本議員にお答えいたします。
 決算の早期提出についてですが、決算の国会への早期提出は、決算結果を予算編成に反映させる見地からのみならず、決算の効果的な審議をお願いするためにも政府として努力すべき課題であると思います。
 このような観点から、政府としては、従来より、決算提出前に必要となる会計検査院への送付について、その時期を可能な限り前倒しするなど、できるだけ早期に決算を国会に提出できるよう努力してきたところであります。現在、決算事務の電算化を全省的に進めており、こうした取組を通じ、会計検査院とも協力しつつ、決算書の早期の国会提出に向けて更に努力をいたします。
 政策の責任をさかのぼって追及する仕組みについてでございますが、施策の立案時には予見し得なかった事情により事後に施策の有効性に疑義が生じるような場合もあり、一概に政策立案者の責任を問うことには困難が伴う場合もあると考えます。
 いずれにせよ、政府としては、決算審査の結果を予算編成や事務事業の在り方の見直しに的確に反映させていく考えであります。どのような決算審議の在り方や制度が効果的、効率的か、議員御指摘の点も含めて、引き続き各党各会派で議論していただきたいと思います。
 現在の財政状況と財政の将来像についてのお尋ねですが、平成十五年度末の国、地方の長期債務残高が約七百兆円程度に達する見込みです。我が国の財政状況は主要先進国中最悪の状況にあり、引き続き財政構造改革を推進し、財政の中長期的な持続可能性を回復することが重要な課題であると認識しております。
 こうした認識の下、今後の中期的な財政運営については、先般閣議決定された「改革と展望―二〇〇二年度改定」において、二〇〇六年度までの政府の支出規模の対GDP比は二〇〇二年度の水準を上回らない程度とすることを目指す、二〇一〇年代初頭にはプライマリーバランスを黒字化することを目指すとされたところであり、当面の財政運営に当たっては、こうした目標を踏まえつつ、歳出改革を加速するなど、財政構造改革を着実に進めてまいりたいと考えます。
 寒冷地における予算執行を円滑に行うために予算年度を暦年にできないかとのお尋ねであります。
 現行の会計年度は百年以上長期間なじんだ制度であります。国民生活の全般と密接かつ重要な関連を有するものであるため、その変更は慎重に検討するものであると考えます。
 なお、寒冷地帯においては、国庫債務負担行為及び繰越しの活用等により、公共事業の円滑な執行を図っているところであります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(塩川正十郎君) まず、財務省が決算書の早期提出に前向きに取り組んでいることを評価していただきまして、ありがとうございました。これからも一層の努力をしてまいりたいと思っております。
 つきましては、早く決算書を国会へ提出したいと思いまして、政府全体の機関にわたりましてシステム化に取り組んでおるところでございます。その一つといたしまして、御承知のように、会計事務機械化計画を導入いたしまして、これに基づきまして、十五年度から予算の示達、執行、繰越し、決算等、一連の会計事務を電算化し、機械化していくことを計画し、準備いたしております。
 これによりまして、十六年度から、十五年度からこれは適用するのでございますので、十六年度からの決算書の提出は現在よりは相当、かなり早くできるのではないかと期待しておるのでございますが、いずれにいたしましても、機械化と併せて各省庁との協力を密にして早期提出に努力いたします。(拍手)
   〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(竹中平蔵君) 個人消費と国民の個人資産についてお尋ねがございました。
 議員御指摘のとおり、家計は約千四百兆円もの豊富な金融資産を保有しております。一方、ここ数年の個人消費は賃金の伸びを上回っておおむねプラスの伸びが続いてはいるものの、足下では消費者マインドが弱含んでいることなどから弱い動きとなっております。このように個人消費が弱い動きとなっている背景には、第一に将来への不安の問題、第二に家計収入そのものが弱い動きを続けているということが考えられます。
 こうした中で、正に岩本議員御指摘のように、個人資産を活用することがこれは大変重要であるというふうに考えております。平成十五年度税制改正においては、次世代への資産移転の円滑化に資する相続税、贈与税の一体化、貯蓄から投資への改革に資する金融・証券税制の軽減、簡素化等の税制措置を講ずることを目指している次第でございます。
 いずれにしましても、こうした努力を通じて家計の個人資産を将来の経済成長につなげてまいりたいというふうに考えております。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(倉田寛之君) 又市征治君。
   〔又市征治君登壇、拍手〕
#26
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、ただいま議題となりました二〇〇一年度決算に関し、総理並びに関係各大臣に質問をいたします。
 決算審査の予算への反映のための今回の参議院改革について我が党は高く評価するものでありますし、今後の審議に全力を挙げて取り組んでまいる決意をまず表明をいたしたいと思います。
 ところで、米国のイラク攻撃の是非が今世界の最大の関心事であり、先般来、国連の場でも、また衆議院でも激論が闘わされています。平和的解決を求める世界の世論は沸騰し、戦後最大規模の反戦運動に発展をしています。
 そこで、決算審議の前に、イラク問題についてお尋ねをいたします。
 憲法で、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」とうたい、戦争放棄を宣言をした日本としては、フランスやドイツとともに、ブッシュ政権の強硬姿勢をいさめる立場に立つべきであります。国内の世論も、七〇%以上がイラクへの武力攻撃に反対しています。
 しかし、小泉総理は、イラクの不正のみを口にし、イージス艦の派遣でイラク攻撃を後方支援をし、十八日の安保理公開討論では、武力攻撃を容認する新たな決議の採択を主張させるなど、国内と国連の場で二枚舌を使い、ひたすら米英のちょうちん持ちの姿勢ではありませんか。
 そこで、総理に伺います。国民の抱く以下のような疑問に、この際、明確に答えてください。
 第一に、米国の先制攻撃論と、安保理決議さえ不要だとする暴論は、国連憲章に反することは明らかであり、日本としては到底容認できるものではありません。なぜこのことを国連の場で堂々と発言しないのですか。
 第二に、大量破壊兵器の保有を攻撃の理由にするなら、イスラエル、インド、パキスタンなども同じであります。イラク攻撃ありきという米国の恣意的なダブルスタンダードに日本政府はただ追随するのですか。
 第三に、もしイラク攻撃が始まれば、初期段階で五十万人もの犠牲が推測されていますが、それはやむを得ないと考えているのですか。また、米国の攻撃の後から日本が人道支援の名で復興支援をしようというなら、大きな偽善ではありませんか。
 第四に、イラク攻撃は原油の高騰や株価の暴落など世界経済や国民生活に多大な影響を及ぼし、また、米国から巨額の戦費負担も要請されるでしょう。今日の経済状態でも、これは大したことではないと考えるのですか。
 第五に、攻撃はテロによる報復の悪循環を全世界に誘発し、日本人もその例外ではなくなるでしょう。武力制裁はテロ廃絶に何の役にも立たないことを米国に説得するべきではありませんか。
 さて、決算に関し、私は、歴代自民党内閣の財政、とりわけ公共事業費の運用が二〇〇一年度もまた決算の姿をゆがめ、財政危機を増幅した実態を明らかにし、是正を求めたいと思います。
 二〇〇一年度当初予算では公共事業費は抑制されたわけですけれども、公共事業拡大の圧力は続き、結局、補正で一兆三千八百億円も大幅に増額しました。一般会計全体の増加額の実に六割以上を占めたわけであります。
 ちなみに、この手法は今年度補正予算でも同じでありまして、公共事業費一兆五千億円の上積みが先般強行されました。深刻な雇用の対策費はわずか三分の一でありました。
 二〇〇一年度末の失業者数は空前の三百七十九万人を記録していたのであります。小泉内閣が本当に雇用に取り組む姿勢があるのか、極めて疑問と言わざるを得ません。
 そこで、第一に、二〇〇一年の四月に総理に就任され改革を声高に唱えられたあなたは、同年度内にもこうした財政を改める余裕は十分あったはずです。しかし、今見た旧態依然たる財源配分の結果、景気は、月例経済報告によれば、総理就任の四月の緩やかなデフレに始まり、二〇〇二年二月の景気は悪化を続けているまで、つるべ落としでありました。この結末の政治責任を総理はどう自覚しておられるのか、伺います。
 第二に、こうした空前の小泉デフレ不況から脱出する道は、このような公共事業偏重の財政構造を大胆に改め、三十人以下学級を始めとする教育の充実、医療や介護などの拡充に人的、物的及び財政的資源を大きく振り向け、また、残業を厳しく規制し、新たな雇用を創出をして、国民の購買力、有効需要を掘り起こすことが極めて重要だと考えますが、総理及び厚生労働大臣の見解をお伺いをいたします。
 第三に、総務大臣に伺います。
 このような財政構造の転換のためには、財政の主体としての比重と権限を中央集権から地域社会の実情に精通した地方自治体へ移し、地域の主体性を重視して経済の活性化を図っていくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。
 以上、二〇〇一年度決算に関する皮切りの質問といたします。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#27
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 又市議員にお答えいたします。
 イラク問題に関する日本の立場についてでございますが、イラクは、過去、実際に大量破壊兵器を使用して多大な死傷者を出してきており、また、十二年間にわたり大量破壊兵器の廃棄を含む関連の安保理決議を遵守しておりません。
 我が国は、国際社会が今後も協調して毅然たる態度を維持し、イラクに対し大量破壊兵器の廃棄を強く求める圧力を掛けることが最も重要であると考えます。そのための外交的な努力を続けていきたいと思います。
 イラク攻撃があった場合の被害についてでございますが、最も重要なことが、イラクが査察への協力低姿勢を抜本的に改め、自ら進んで疑惑を解消し、大量破壊兵器の廃棄を始めとするすべての関連安保理決議を誠実に履行することです。そうしたら戦争は起こらないんですよ。私は、それが実現でき、平和的解決が達成させることが最も望ましいと考えます。
 イラクの攻撃による経済等への影響についてですが、我が国経済については、引き続き一部に持ち直しの動きが見られるものの、このところ弱含んでおり、先行きについても、イラク情勢など世界情勢の先行き懸念等により、最終需要が引き続き下押しされる懸念が存在するなど、厳しい状況にあるものと認識しております。
 イラク問題については、現時点で軍事行動を前提とした御質問について具体的なことを申し上げるべきでないと考えておりますが、過去の湾岸戦争時の経験等を踏まえれば、米国経済への影響や原油価格の上昇、輸出の減少といった事態も考えられるところであります。
 いずれにせよ、政府は、イラク情勢を含め国際経済等の動向を十分注視しつつ、大胆かつ柔軟な経済運営を行ってまいります。
 イラク攻撃があった場合の報復テロの可能性についてでございますが、テロに対してはどういう事態であろうと毅然とした対応が必要であり、各国と協力しながらテロの根絶に向けて引き続き取り組んでいく考えであります。
 景気悪化の責任や歳出改革についてでございますが、平成十三年度の日本経済については、米国における同時多発テロ事件の影響や、これを受けた経済の同時的減速などもあって、年度を通じて厳しい状況が続きました。これに対して、政府は、構造改革を推進しつつ、補正予算編成等を通じて景気の更なる悪化を阻止するなど、適切に対応してきたものと考えております。
 また、平成十四年度、十五年度予算においては、歳出改革を推進することとし、公共投資全体の規模を削減しつつ、都市の再生や地方の活性化など、雇用、民間需要の拡大に資する分野へ重点配分を行っているところであります。
 一方、社会保障分野については、一般歳出を厳しく抑制する中、少子高齢化や厳しい雇用情勢等に対応するため、その予算規模を増額させているほか、教育分野についても、確かな学力の育成、育英奨学金の充実等について重点的に取り組んでいるところであります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣坂口力君登壇、拍手〕
#28
○国務大臣(坂口力君) 又市議員にお答えを申し上げたいと思いますが、雇用対策について御質問をいただきました。
 平成十四年度補正予算、そして十五年度予算、連携いたしまして切れ目のない対策を講じていきたいというふうに思っております。特に、中央と地方との連携を密にいたしまして、地方自治体のみならず、できる限り商工会議所あるいは連合、組合等の皆さん方、労働組合等の皆さん方との連携も図りながら、ひとつ雇用対策に万全を期したいと考えております。
 不良債権処理に伴います問題につきましても、トライアル雇用でありますとか、そうしたことを通じまして、就職やあるいは起業に対する、起こす業ですね、起こす業に対します支援をしていきたいというふうに思っているところでございます。また、緊急地域雇用創出特別交付金も、これも充実をいたしまして、より使いやすくしたところでございます。
 そのほか、三十歳から六十五歳未満の雇用の場を創出をしました場合に対します、法人に対する支援等も取り入れたところでございます。
 これらのことを中心にしまして、きめ細かく対応をしていきたいと考えているところでございます。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(片山虎之助君) 又市議員にお答え申し上げます。
 我々も、地方自治体が自分の判断で、自分のお金で、その場に合った、地域の実情に合ったいろんな施策をタイムリーにやると、これが一番効率的だし、理にかなっていると。そういう意味では、そういうことをやれば地域経済の活性化にも資すると、こう考えております。
 そのために、できるだけ歳出面で国の関与を縮小していくと。必要なものは残しますけれども、そうでない国庫補助負担金は整理していく、あるいはいろんな法令や通達の関与も縮小していく、あるいは地方税を拡充して自前の財源をつくっていくと。そのために三位一体の改革を、工程表を今年の夏までに作って、何年間掛かって実行していこうと、こういうふうに考えておりまして、是非そういうことで地域経済の活性化を図りたいと考えております。(拍手)
#30
○議長(倉田寛之君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十六分散会

ソース: 国立国会図書館
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