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2002/12/05 第155回国会 参議院 参議院会議録情報 第155回国会 国土交通委員会 第8号
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2002/12/05 第155回国会 参議院

参議院会議録情報 第155回国会 国土交通委員会 第8号

#1
第155回国会 国土交通委員会 第8号
平成十四年十二月五日(木曜日)
   午前十時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     吉田 博美君     鴻池 祥肇君
     大沢 辰美君     市田 忠義君
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     魚住 汎英君     野上浩太郎君
     鴻池 祥肇君     吉田 博美君
     市田 忠義君     大沢 辰美君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤井 俊男君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                山下八洲夫君
                森本 晃司君
                大江 康弘君
    委 員
                荒井 正吾君
                岩城 光英君
                木村  仁君
                沓掛 哲男君
                田村 公平君
                鶴保 庸介君
                野上浩太郎君
                松谷蒼一郎君
                吉田 博美君
                吉村剛太郎君
                池口 修次君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                谷林 正昭君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  吉村剛太郎君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       岩城 光英君
       国土交通大臣政
       務官       鶴保 庸介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       国土交通大臣官
       房長       安富 正文君
       国土交通省総合
       政策局長     三沢  真君
       国土交通省土地
       ・水資源局水資
       源部長      小林 正典君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  澤井 英一君
       国土交通省道路
       局長       佐藤 信秋君
       国土交通省住宅
       局長       松野  仁君
       国土交通省鉄道
       局長       石川 裕己君
       国土交通省自動
       車交通局長    丸山  博君
       国土交通省航空
       局長       洞   駿君
       国土交通省政策
       統括官      河崎 広二君
       国土交通省政策
       統括官      鷲頭  誠君
   参考人
       日本鉄道建設公
       団総裁      松尾 道彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構
 法案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人国際観光振興機構法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人水資源機構法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○日本下水道事業団法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○日本勤労者住宅協会法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○東京地下鉄株式会社法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○独立行政法人自動車事故対策機構法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○公共用飛行場周辺における航空機騒音による障
 害の防止等に関する法律の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨四日、魚住汎英君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤井俊男君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に国土交通大臣官房長安富正文君、国土交通省総合政策局長三沢真君、国土交通省土地・水資源局水資源部長小林正典君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君、国土交通省道路局長佐藤信秋君、国土交通省住宅局長松野仁君、国土交通省鉄道局長石川裕己君、国土交通省自動車交通局長丸山博君、国土交通省航空局長洞駿君、国土交通省政策統括官河崎広二君及び国土交通省政策統括官鷲頭誠君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤井俊男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に日本鉄道建設公団総裁松尾道彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(藤井俊男君) 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案、独立行政法人国際観光振興機構法案、独立行政法人水資源機構法案、日本下水道事業団法の一部を改正する法律案、日本勤労者住宅協会法の一部を改正する法律案、東京地下鉄株式会社法案、独立行政法人自動車事故対策機構法案、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の以上九案を一括して議題といたします。
 九案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○木村仁君 おはようございます。自由民主党の木村仁でございます。自民党・保守党を代表いたしまして、提案されております特殊法人等改革に係る九つの法律案につきまして質疑を申し上げます。
 この特殊法人等の改革というのは、もう既に長い歴史を持っているのだろうと思います。平成九年に、具体的には、行政改革推進審議会の最終答申で特殊法人等を改革しようという明確な意思が打ち出されました。十三年の六月には特殊法人改革基本法というものが制定されました。小泉内閣がスタートいたしましてから更にこの流れが強められたのは当然でございますが、昨年十二月には特殊法人整理合理化計画が決定をされまして、そして一つの首尾一貫した考え方の下に改革が進められているわけでございます。
 既に昨年の四月からは役所に付随しておりましたいろんな機関が多くの独立法人という形になったことは御承知のとおりでございますが、このたび初めて九つの法律案によって七つの独立行政法人ができ、また一つの地方行政法人、そしてあと二つ民間法人になると、こういうことのようでございます。
 ところが、その間、先行七法人と言われました道路関係四公団、そして都市関係の二つ、金融公庫、それから石油公団、こういうものが先行改革事例として小泉内閣によって宣言をされたわけでありますけれども、これはもう御承知のとおり、七人の道路関係公団民営化推進委員会がちょっと信じられないような議論を今進められておられる。また一方では、三つの空港につきましては、今朝の新聞にも出ておりましたが、国土交通省の諮問機関であります交通政策審議会の航空分科会が三つの国際空港、すなわち成田新東京国際空港、関西国際空港、そして建設中の中部国際空港をそれぞれ三つの民間法人と申しますか、民営にしようというような方針を打ち出されるように聞いております。
 この間、国土交通省としてもやはりいろんな議論を重ねられてこの九つの法案を提出されてこられたと思いますが、基本的に国土交通省は特殊法人改革問題についてどのような基本的スタンスで取り組んでこられたか、そしてこの九つの法律案を出すに至った経緯、そして、これからまた非常に大きな問題を抱えておられるわけでありますが、今後の展開の在り方、今後の見通しについて、これはまず大臣から所信をお伺いいたしまして、自余の問題につきましては副大臣以下の皆様に御答弁をいただきたいと思っております。また、折に触れて大臣からの御答弁ありますれば大変幸いに存じますので、よろしくお願いいたします。
#9
○国務大臣(扇千景君) 特殊法人改革に関します国土交通省の基本的な取組というお話でございまして、私が趣旨説明させていただいたとおりですけれども、今回の特殊法人のこの改革に関しましては、国土交通省といたしまして、特殊法人が二十一、そして認可法人が四ということで合計二十五法人になりますけれども、これは昨年末に、既に木村議員におかれましては国土交通省政務官として本当に御協力いただいて、このまとめにも大変御尽力賜って、お知恵もいただきまして、そして御努力もいただきましたことに感謝を申し上げながらも、このまとめに関しましては木村議員に大変お力添えをいただいて、そして昨年末の整理合理化計画というものの策定に当たりましても、本当に住宅金融公庫等の所管法人に関しましては先行して改革していこうという、トップランナーになろうというようなことで大変御努力いただき、これをまとめてきたところでございますので、そういう意味では、私たちは各特殊法人の事業、またその組織にわたりまして完全に相当踏み込んだ内容に私たちは見直しを行ってまいりましたし、また、今申しました昨年の暮れの合理化計画には、今般の改革全般にわたるものに関しましては総理からトップランナーになれと言われましたけれども、トップランナーになり得たかどうかは別としまして、最大限努力をし、そして牽引たる使命を果たそうという意思の下に国土交通省としてはこの案に取り組んでまいった次第でございます。
 また、国土交通省挙げての今回の計画的かつ総合的な特殊法人等の改革を推進するために、整理合理化計画の閣議決定直後、直ちに私たちは省内に特殊法人の改革推進本部というものを設置いたしております。その設置しました改革推進本部で、これを活用しまして整理合理化計画に取り込まれた事業を着実にあるいは確実に実施しようということにし、今国会に七法人の今回の独立行政法人と三法人の民営化のための九法案を提出させていただいたという経過でございます。
 今後も私たちは残された法人につきましてもより引き続いて、特殊法人の改革のトップランナーと言われて努力してまいりましたけれども、たり得るような今後の努力もしていきたいと考えております。
#10
○木村仁君 大臣に政務官時代のことを言及されますと、非常に働きが悪うございましたので内心じくじたるものがあるわけでございますが、私は今回提案されました九つの法律案、非常によく決断をされてすばらしい内容だと思います。とりわけ、東京地下鉄株式会社が成立していくということ、あるいは日本下水道事業団が独立行政法人でなくて地方共同法人に位置付けられたこと、これは私は大臣の非常に大きな御勇断だというふうに考えております。
 九つの法案につきましては私自身は全く異論がないのでございますが、ただ国民一般はこの特殊法人改革、特殊法人というのは要するに経営責任が不明確であるとか、あるいは事業経営は非常に非効率で仲間うちでまあまあでやっているのではないのか、不透明性が高いとか、あるいは組織、業務の自己増殖性といいますか、自分のエンパイアビルディングというんですか、自分の帝国をそれぞれ作って心地よくやっているのであろうとか、あるいは常に責任を問われるところになると各省庁の顔色をうかがい、責任を転嫁し、あるいは指示を仰ぎながら自立性のない経営をしてきたのではないかとか、そういうことをやっぱり国民は考えているんだろうと思うんです。
 そこで、ただ単に特殊法人等が独立行政法人になり、民間法人になっていくというだけでは国民を十分に納得させることができないと、私はそういうふうに思うのでありますが。
 そこで、この一つの問題のポイントとして、特殊法人等を改革するに当たってはこの事務を、今までやってきた事業を徹底的に見直してみようと、そしてスリム化するところは徹底的にスリム化し、そして本当に必要で、しかも独立行政法人なり民間企業できちっと処理することが適当であるという事業を選んで改革を進めていこう、そういう一つの大きな眼目があったのではないかと思います。
 そこでお伺いをいたしますが、今国会に提出されております法案によって措置される七独立行政法人、三民間法人、このそれぞれについて、概括でよろしゅうございますから、一体どのような部分について事業の見直しを行ったのかということを、時間が掛かるといけませんので簡単で結構でございますから、御答弁をいただきたいと思います。
#11
○政府参考人(安富正文君) 今、委員の方からお話がございましたように、今回の特殊法人の改革に当たりましては、新たな時代にふさわしい法人業務の在り方ということはどういうものかということで、必要な業務の効率化とか、あるいはスリム化をどのように図るべきかという観点から相当踏み込んだ事業の見直しを行ってまいりました。
 その際、基本的に独立行政法人化するものといわゆる民間法人化するもの、この区別の基準をどうするかということでございますが、第一に、事業の採算性が高くてかつ国の関与の必要性が乏しいもの、あるいは民間的な企業的経営による事業によって効率的な事業が実施できる法人、これは基本的に民営化しようと。それから、廃止、民営化はできない事業ですが、国の関与が必要性が高く公共的な法人については独立行政法人化しようということで、いろんな形で検討してまいりました。
 この法人につきまして、特に独立行政法人化する法人につきましては、特に十四年度予算においても十三年度に比べて二割方事業費を削減するというふうな形でスリム化の努力を行いましたし、それから法人の業務の中身につきましても、例えば水資源機構につきましては新たなダムの新規開発事業は行わないとか、あるいは自動車事故対策機構につきましてもいわゆる療護センターの業務はできるだけ完全に民間委託化するといったようなことで業務のスリム化を図っております。さらに、役員数等につきましてもできるだけ最低の役員数でやるということで約三七%の削減を図っておりますし、給与等、退職金についてもそれぞれ削減を図るということで業務のスリム化を図ってきているところでございます。
 この独立行政法人化につきましては、今後更に民間事業の事業手法とかあるいは経営戦略のノウハウを取り入れまして、それぞれの独立行政法人がそれぞれの立場で業務の効率化、サービス水準の向上を図るということが期待できるのではないか、さらには外部評価とかあるいは公表といったようなことを通じて国民の目にも触れるような形になっていくんではないかというふうに考えております。
#12
○木村仁君 通告してあります質問からちょっと順番を入れ替えさせていただきたいと思いますが、もう一つ国民が関心を持っているのは、特殊法人が経済的、財政的に政府に重くぶら下がってきたのではないかと。本来ならば自分の力で採算を取り経営していかなければいけない、それがためには身を削るような経営的努力が必要なところを、国の補助金、交付金なりあるいは財政投融資を比較的低利に安易に借りれるというようなことから経営が緩んでいたのではないかと、こういう観点があろうかと思います。
 そこで、この平成十四年度の予算編成において、かなり荒っぽいと私どもは思いましたけれども、特殊法人向け財政支出を一般会計、特別会計を通じ一兆円を目標として大胆な削減を図る。十四兆円何がしの交付金等が出ていた時代でございますから、一兆円といえば小さいとも言えますが、個々の団体からすれば相当大きな金額であったと思います。これが最終的にどのような形で削減され、本当に一兆円の目標が達成されたかどうかということは必ずしも国民には明らかになっていないように思います。
 そこで、全体のことは別といたしまして、国土交通省関係の特殊法人等、全部で幾つぐらいあったですか、六十近くあったんでしょうかね、それも教えていただきたいと思いますが、非常に重要な部分だけで結構ですから、どういうところに切り込みというか、削減が行われたのか、そして今後はどういうふうになっていくんだろうかと。今の段階、ここに出ている段階では、民間法人になるものを除けば、おおむね引き続き政府の財政支援はあるというふうに私は理解しておりますが、それで正しいのでしょうか。十四年度の状況と今後の若干の見通しをお願いいたします。
#13
○政府参考人(安富正文君) 平成十四年度の予算におきます特殊法人向け財政支出につきましては、先ほどお話がございましたように、平成十四年度の予算編成の基本方針に従いまして、特殊法人等整理合理化計画を踏まえて財政支出を削減してまいりました。具体的には、所管特殊法人等の事務事業等の抜本的な見直し結果等を反映するという形で、さらには徹底したコスト縮減とかあるいは重点的な投資などを図るということで、具体的には日本道路公団への財政支出をゼロにするということを始めとしまして、所管二十八法人に対して財政支出を前年度に比べ三千五百五十三億円、約二六%でございますが、これを削減し、総計九千九百三億円という形の、この二十八法人について財政支出がなっているわけでございます。
 それから、ちなみに国全体では、先ほど一兆円ということがございましたが、対前年度一兆一千億ということで削減がなされていると聞いております。
#14
○木村仁君 いま一つの観点は、特殊法人等に係る役員その他の職員の人事の問題でございます。
 これも、国民は、ほとんどの役員が関係省庁からの天下り人事ではないか、そして辞めるときの給料を保障され、ぬくぬくとやっているのではないか。例えば、地方公共団体の場合でありますと、私ども見ておりますと、第三セクターに天下りと申しますか、退職してから行く場合も、年金差っ引き方式と申しまして、うまく年金が削減されないような限度の報酬を決めて、公務員在職時代とバランスを取るような工夫をして経営を安定させようという努力をしていることが多いんでございますが、国の場合にはほとんど、次官であれば次官級の報酬というような形で行っておったものですから、ここについてやっぱり国民が非常に不信感を持っているということであろうと思います。
 今回、ここに出ております九つの法律に基づく、結局九つになるんですか、法人については、私はすべて国家公務員扱いでない民間の職員ということになろうと思います。でありますから、ちょうど郵政公社の理事長というんですか、会長さんが民間から登用されたように、この各種法人についても、あるいはそういう民間登用とかいう形の中で、いわゆる国民が考えているような天下り人事というような悪い印象を少しずつでも払拭していかれるのかなという期待とも、どうかなというような、そういう感じのことを思っているわけでございますが。
 もう一つには、やっぱりそういう役員レベルでない、実務家レベルの人事交流というのもあろうかと思うんです。これは、私は、例えば下水道事業団でも、確かにそこに技術をプールするという意味がありますから、私は必要だと思うんです。しかし、これが余り過ぎると、今度はその下水道事業団自身に夢を持って入ってきた職員の技術向上というのが逆に阻害されていく、あるいは意欲をなくしていくというようなこともあるのではないかと思いますので、ひとつ今後の人事方針、そういうものについてお伺いをいたしたいと思います。満足いかなければ、また大臣の御答弁をお願いするかもしれないということでございます。よろしくお願いします。
#15
○政府参考人(安富正文君) 今回設置されます九法人につきましては、それぞれ法人の組織形態は変更されることになるわけでございますが、業務の見直し等を行った上で現在残りました事業につきましては、現行法人と同様、公共性の高い事務事業を行う主体でございます。そういう意味で、その業務が国の事務とかなり密接な関連を有しますので、新法人に移行した後も、我々としては、現在行っています人事交流、どういう規模になるかという問題はございますけれども、必要に応じまして人事交流を行っていきたいというふうに考えております。
 現在、特殊法人等では、それぞれ人事交流を行うための退職手当であるとか年金の関係の通算規定というのがございますが、まだ、この九法人については具体的な法整備が今後必要になってまいりますので、同様の通算規定を設けていただきまして、そういう形での人事交流がある程度スムーズにいけるように、関係省庁ともお願いしてやっていきたいというふうに考えているところでございます。
#16
○木村仁君 おおむね了解はいたしましたが、もしよろしければ、大臣、一言──よろしいですか。
 私もそれは事情は分からぬわけではないので、公務員は比較的若い年で、五十代半ばにしてお辞めになる方もたくさんいらっしゃる。大変なタレントが遊んでしまうということはあり得ないわけで、どこかでまた第二の仕事で活躍される。その中の一つとして、独立行政法人化された法人の中で活躍されるのもあるということは私は認めたいと思いますが、むしろ、私は、まだ十年あったら一仕事できるんですから、公務員の皆さん、皆さんと言うとあれですけれども、お辞めになってから、さらに民間企業で、あるいは自分からベンチャーを起こしてというような方々が多くなっていくことも必要だろうと思いますし、また特殊法人や独立行政法人あるいは民間化された法人の中で民間の多くのタレントを活用していくという姿勢を是非持ち続けていただきたいと存じます。
 それで、技術的な質問になって申し訳ございませんが、先ほど申しましたように、もう昨年度から独立行政法人というものはできているわけでございます。特殊法人から変わったものでなくて、ほとんどが、土木研究所とか、何と言うんですかね、土木研究所あるいは建築研究所、交通安全環境研究所、みんなで十二独立法人が既に運営されているようでございますが、これについては、たしか平成十一年度に独立行政法人通則法という法律ができて、業務の公共性あるいは透明性、自主性を担保するために、中期目標を各省庁の方で出していただいて、中期計画、そして年度計画を立て、その業務評価というのをもう確実にやっていこうということが行われているようでございます。
 私の理解では、国土交通省には独立行政法人評価委員会というのを、かなり立派な組織をお作りになって、そして省側では政策統括官等がかなりな力を入れて、監視と言うといけませんが、評価をされているように思います。今年九月ですか、平成十四年九月、今年でありますが、この十三年度の業績の実績を評価されておりますが、この中から学び取られた、何というんですか、教訓あるいは認識、そういうものを少し教えていただきたいと思います。
#17
○政府参考人(河崎広二君) お答えいたします。
 国土交通省所管の独立行政法人、現在十二あるわけでございますが、そのうち平成十三年四月に発足した十一の独立行政法人につきましてはちょうど初年度を経過いたしましたので、今年度に入りまして、先ほど先生が言われました独立行政法人通則法の規定に基づきまして、外部有識者から成る第三者機関である国土交通省独立行政法人評価委員会におきまして客観的かつ中立公正な見地から初年度でございます平成十三年度の業務実績の評価を行っていただきました。その結果を九月に公表をしたところでございます。
 その評価結果でございますが、まず独立行政法人が作成をいたしました、先ほども先生言われました五か年の中期計画の達成に向けて法人が当該年度に着実に業務を実施しているかどうかという観点から行う業務運営評価というのがございます。これにつきましては十一法人中九法人が順調という評価を受けております。それから、二法人がおおむね順調という評価を得たところでございます。
 また、個別業務の必要性等につきまして自己評価を行って、それを十分に国民の皆さんに説明責任を果たしているかという観点から評価をする個別業務評価というのがございますが、これにつきましては十一法人すべて良好であるという評価を得たところでございます。
 また、業務運営活動の中で意欲的かつ前向きに優れた実践事例をやっているケースがございまして、そういうものについてはプラスの評価をしようというので自主改善努力の有無という項目がございますが、これにつきましては十一法人中八法人が相当程度の努力が認められるという評価をされたところでございます。
 このように、十三年度の業務実績評価につきましては総じて中期計画達成に向けて着実な実施状況にあるというふうに評価をされたところでございます。ただ、いろんな法人につきまして、個別にはこういうことをこういう形で改善してはどうかというような御指摘も得たわけでございまして、それについてはそれぞれの法人で今後取り組んでいくというふうなことになっております。
 今後とも、評価委員会におきまして厳正な評価が行われて、これが独立行政法人個々の業務改善に的確に反映されていくことが我々としては重要であるというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
#18
○木村仁君 以上が言うなれば総論的な質問でございますが、各論に入っていきますと私自身も建前と本音みたいなこともありまして、事業はできるだけスリム化して簡素化しようなどと言いながら、実は少し取り戻していただきたいなというような部分もないわけではないのでございます。
 まず、二、三の重要な法人について質問をいたして終わりたいと思いますが、日本鉄道建設公団と運輸施設整備公団が一緒になって新しい団体になってきたわけでございますが、日本鉄道建設公団がやってまいりました新幹線の建設の工事、これは私どもの立場からすると、もう従来と変わらず、あるいは従来以上にどんどん進めていただきたいと、こういうふうに思うわけでございますが、独立行政法人になったことによって、これはもう国が新幹線について負担すべき負担部分はきちっと負担していただくと、こういう原則が崩れていないということを確認いたしたいと思いますし、これまでどおり整備新幹線については粛々と行われていく、それからさらに、大きな議論は必要であろうと思いますけれども、必要な全体の新幹線ネットワークも整備されていくと、こういうふうな確信を持ってよろしいものかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。
 それからまた、もちろんのことでありますが、日本鉄道建設公団がやってまいりました鉄道整備が非常に非能率だとは申しませんけれども、更に更にコスト削減に努力をしていただく。これは地方団体の大きな負担もあることでありますから、その点について、現況及び今後の方針と申しますか、お覚悟のほどをお伺いしておきたいと思います。
#19
○政府参考人(石川裕己君) 日本鉄道建設公団、新幹線の建設でございますけれども、現在、御承知のとおり、日本鉄道建設公団が調査、計画、設計、施工と、こういうふうな新幹線にかかわる全体的なものを総括的に実施してございまして、新幹線建設の体制というものにつきましては、統合、独立行政法人化された後にも新しい機構に引き継がれるということになります。そのために、現在、新しい機構は、これまで日本鉄道建設公団が培ってきた新幹線建設にかかわるノウハウというものについて、そのまま活用して新幹線建設に当たるということになっております。
 さらに、御指摘のように、これまでどおり、新幹線の建設スキームということにつきましても、国と地方からそれぞれ資金を導入するという形で従来どおりの建設を進めていくというふうに考えております。
 さらに、コスト削減につきましては、鉄道建設公団の中に既に平成元年からコスト削減に関する組織というものを設置して、従来から積極的に取り組んできているところでございますけれども、さらに現在国土交通省内において行っておりますコスト構造改革というものも踏まえながら、新しい機構において更に鉄道建設工事について更なるコスト縮減というものを図ってまいりたいと考えております。
#20
○木村仁君 建設の体制が揺るぎないものであることを確信をいたしまして安心をいたします。
 ところが、この新機構は、新機構、一度ぐらいちゃんとした名前を申し上げておく必要があると思いますが、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、今後は都市鉄道及び民鉄線事業方式による整備は原則として行わないと、こういうことになっているように伺います。
 なるほど、特殊法人等整理合理化計画を見ますと、都市鉄道事業については原則として新規採択は行わない、例外的に行うときも必要最小限度にとどめ、集中改革期間に限定すると。集中改革期間というのは十七年度の終わりだと思いますから、そういうことでありました。それから、民鉄線の事業の支援は現在実施中のものに限定し、集中改革期間中に廃止を含め事業の在り方を検討すると、こういうことになっておりますが、これは合理化計画でありますから具体的な内容は少し違っているのかもしれませんが。
 私どもは、大都市地域における都市鉄道、あるいは民鉄線等もそうでございますが、需要はますます高まっていると。そして、それじゃ民間の施設がそれを建設していく万全の力を持っているかというと、必ずしも私はそうでもないのではないかと思いますから、これは新機構にとってももう一遍しっかり考え直して、やるものはやるという形の方がよろしいのではないか。その前提として、機構自身が極めて効率性の高い、透明性の高い経営を確立されることが必要であろうと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。もう昨年秋の計画どおり、粛々とそのとおりもうやめてしまうということでしょうか。事があれば持ち前の粘りでもう少し検討してみようと、そういうことになるんでしょうか。
#21
○政府参考人(石川裕己君) 御指摘の件でございますが、都市鉄道事業及び民鉄線事業、これは事業の名前でございまして、日本鉄道建設公団が無利子貸付資金や財政投融資を使って鉄道建設を行って当該施設を民鉄事業者等に言わば割賦譲渡する、こういう仕組みのものでございまして、当該制度によって、現在、例えば常磐新線あるいはみなとみらい21線などの都市鉄道、民鉄線の整備を進めております。これらは、あと数年たちますとそれぞれ完工いたします、でき上がります。
 そういう意味で、整理合理化計画の指摘を踏まえまして、これらの方式による言わば都市鉄道線事業あるいは民鉄線事業というものにつきましては現在実施中のものに限定するということになろうかと思います。
 ただ、都市の再生が現在非常に強く言われておりますし、私どもも都市鉄道の整備ということについては非常に重要なものだと考えております。したがいまして、この新しい、新機構というものについては、引き続き鉄道整備を行う公的主体として、都市鉄道整備について今後とも一定の役割を担っていく必要があるというふうに考えております。
#22
○木村仁君 都市再生ということは小泉内閣の政策の大きな柱でもありますから、是非必要に応じて弾力的かつ前向きに事態に対処していただきたいなと、そう思っております。
 それから次に、東京地下鉄株式会社のことにつきまして少しお伺いをいたしておきたいと思います。
 この帝都高速度交通営団というんですか、昭和二年に東京に地下鉄が走り始めて、なかなか民間企業だけではうまくいかないというので、昭和十六年に帝都高速度交通営団というのができたのであろうと理解をいたしますけれども、これはもう本当に帝都の、帝都というとあれですが、首都の交通機関としては極めて優れたシステムを作り上げてこられたと思うんです。
 特にうれしいのは、依然として帝都という名前が消えなかったというのも面白い現象だなと思って、楽しい部分でございますが、これが一度この法律によって特殊会社になり、そしてやがて民間会社になっていくということでございますが、どういうタイミングで民間会社までこぎ着けるおつもりでいらっしゃいますか。副大臣、お願いします。
#23
○副大臣(吉村剛太郎君) 御存じのように、帝都、俗に営団地下鉄と申しておりますが、八線走っております。そのうちの半蔵門線の延伸が平成十五年三月に完成する予定になっておりまして、その完成後一年をめどに、すなわち平成十六年四月に特殊会社化というスケジュールを立てておるところでございます。
 その後、特殊会社として民間企業的感覚で経営をしまして、その八線を更にもう一線、十三号線と言っておりますが、池袋―渋谷間が平成十九年に完成の予定をしております。それによりまして一応この営団地下鉄のネットワークというのが完成するわけでございまして、それを踏まえて民間的な経営感覚でこのネットワークを活用した会社経営をやっていこうということでございまして、その十三号線の完成後に完全民営化という方向に持っていくのが一番いいんではないかなと。
 すなわち、今日の経済状況の中で、またネットワークが完成していない中で民営化といいますのはいかがなものかということも考えておりまして、十三号線、すなわち平成十九年、ネットワーク完成後に完全民営化という方向に持っていきたいと、このように思っております。
#24
○木村仁君 この営団は、多分余り比較してもいけないのかもしれませんが、都営地下鉄なんかよりは料金も割安でございましょうし、それから多分営業キロにおける費用とキロ数との関係で見ても都営地下鉄に優れているのではないかと、都営地下鉄が悪いとは申しません。特に、もう余り最初は人がいないようなところへ引いて、その結果だんだん乗客が増えていくというのが都営地下鉄の状況のようでありますから、そうでありますが、非常にやっぱり優れた経営をしてこられ、多分JRができるときとは全く環境が違うんだろう。
 それから、NTTもこれは全国に展開しておって、それを分割して民営化した場合には若干将来のおそれがあったことも事実だろうと思いますけれども、これはともかく毎日五百七、八十万の旅客がおり、しかもその半分近くが、半分以上ですか、が定期乗客者だということで非常に安定した経営を持っている。資本金も五百八十億ぐらい、東京都と国と半分半分持っているようでありますが、これが民営化される場合には恐らく株式を公開していかれるんだと思います。それはそういうことでしょうか。
#25
○副大臣(吉村剛太郎君) そういうことでございます。
#26
○木村仁君 そこで、一つだけお伺いしておきたいと思うんですが、営団地下鉄の現在の役職員の皆さん、その方々がこの特殊法人化、そして民営化というところに向かって相当のやっぱり覚悟とか意欲を持って取り組んでいかなければ、やっぱりどんなに今の経営がいいからといってうまくいかないんだろうと思いますが、その辺りの雰囲気、そして国土交通省としての対応の仕方、そういうものについての御所見をお伺いしたいと思います。
#27
○副大臣(吉村剛太郎君) 私も民間企業に十年ばかりサラリーマンとして勤めた経験を持っております。また、多くの友人、民間企業で経営に携わっておる友人も持っておるわけでございますが、確かに特殊会社化します。それから民営化ということになっております。例えば、銀行借入れ一つ取っても、今までは銀行に頭を下げたこともない経営者が行って、やっぱり頭を下げて、そして銀行からきゅっきゅと締められて、やっとの思いで資金繰りなら資金繰りのための金を借りると。そういう経験を踏まえますと、社内的に相当意識が変わってくると、これは当然だと、このように思っております。
 そういうことで、今おっしゃいましたように、経営の背景としては大変恵まれた中で今まで運営してきておるわけですが、更にコスト意識を強めていい経営に持っていけると。そして、前もって今営団の方も各職員の意識改革のためにいろいろなパンフレットで思想教育というようなものも今図っておるところでございまして、どうか温かく、また時には厳しく御指導をお願いしたいと、このように思います。
#28
○木村仁君 御指導する力はないわけでございますが、期待をいたしておりますので、御健闘をお祈りいたします。
 私の最後の質問にいたしたいと思いますが、下水道事業団のことでございます。
 これは誠に新しい観念が入って、民間法人でありかつ地方公共団体が設置する、何というんですか、地方共同法人と、こういうものになっていくようでございます。
 合理化計画で地方共同法人というのは何かということが書かれておりますが、地方公共団体の共通の利益となる事業等、その性格上地方公共団体が主体的に担うべき事業であって、国の政策実施機関に実施させるまでの必要性が認められないものの実施主体の選択肢の一つとして、当該特殊法人を地方公共団体が主体となって運営する地方共同法人として位置付けると。その性格は民商法又は特別の法律に基づく法人になる。
 今度の場合、下水道法人は特別の法律に基づく法人であろうと思いますが、国は出資しないと。制度上も実態上も国から出資は受けない、そして地方公共団体が共同出資をする団体にする、法人の役員は自主的に選任する、地方公共団体の代表が参画する合議制の意思決定機関ないし審議機関を置こうと、こういう形になっております。おおむねこの線に沿ってこの法律案ができておりますから私に異議はないわけでございますが、これは非常に新しいシステムだろうと思います。
 そして、この下水道事業団というのが果たしてきた役割、私が昔、子供のころ聞いた話では、水道キャラバンというのがございまして、地方公共団体が水道を引くときには技術者が足りない。そこで、全国から技術者をプールして、そして、ここで造るときはこっちへどっと行って、当時は請負業みたいにしてその人たちがやっていたようでありまして、それを昭和四十年代から下水道にも必要だということで、どうも下水道というのは、それを造る人と、あとメンテナンスをする人とはおよそ職種の違った人のようでございまして、そういう意味で下水道事業団というのを作って、各地に高い技術で下水道を造ったという、歴史的にも非常に立派な業績を上げたところだと思うんです。
 今度はこれが地方共同法人になりますから、地方公共団体の仕事をすると。そういうことであれば、これも私の独り勝手な私見でございますから、答弁も要りませんし、お聞き流しをしていただければよろしいんでありますが、下水道、排水関係というのは非常におかしいんですね。下水道は国土交通省が持っております。農村集落排水というのは農水省が持っている。それから、合併処理浄化槽というのは今たしか環境省にある。
 これは、沿革的に見ますと、これは私の勝手な独り言ですからお許しいただきたいんですが、沿革的に見ますと、建設省はジャン・バルジャンだったわけですよ。つまり、パリの下水道、処理も何もしないでセーヌ川に流していた、しかし穴だけは立派だったという。それをやっていたのが建設省だと私は理解しております。
 ところが、厚生省が、それではいかぬといって終末処理場を昭和四十年代に必死になって開発したんです。厚生省が終末処理場、下水道は建設省となっていて、これでは排水はうまくいかないからというので、それを合体して、そのときは建設省が強かったからすべて建設省のものになったと。しかし、厚生省は悔しいから、懸命に合併処理浄化槽というものを開発して、安価にきれいな排水ができるようになったんです。今、比べれば、それは下水道から出る終末処理の水の方が合併処理浄化槽から出てくる水よりもきれいだと。これはそうだと思います。これは何千億かどうか知りませんが、金を使ってやっていると。合併処理浄化槽は造りっ放しで、各個人が管理していますから、どうしてもそうなる。だから、これをもう少し下水道並みにお金を掛けて管理すれば非常に効果的な排水処理の方法だと。
 そこへもってきて、今度は農水省が、穴掘りも下手、水も下手という人が農村集落排水というのをやっているんです。これは日本にとっては非常に私は不幸だと思いますから、将来は一つにしていったらいいと。
 下水道の人たちというのはがちっとした技術集団でありまして、そういうものが入ってこようが入ってこまいがびくともしない方々でありますから、それを中核にして日本の排水処理というものの将来を考えていっていただきたいと思うんですが、もうあれでありますから、一つだけちょっとお聞きしておきたいと思いますけれども。
 それならばどうして、地方公共団体の主体的な団体とするといいながら、もし地方団体が本当に主体的ならば、私が今言ったようなことをやるかもしれません。もう農水省が持っているいろんな団体が手伝ってくれるよりは、下水道事業団にやっていただいた方が有り難いと。そのときは下水道事業団でやろうじゃないかということになるかもしれません。
 ところが、やっぱりどうしても役員人事には大臣の認可ですか、承認が必要だと。扇大臣がおやりになるんですから心配はしませんけれども、これは中途半端ではないかなと。できるだけ地方自治体の、出資者である地方自治体の意見を尊重して、もう原則として承認するというようなことにしていただきたいと思いますし、それから地方団体の代表が集まる評議員会ができるだろうと思いますが、これもしっかりしたものを作っていただいて、地方公共団体の意思で運用できる、技術は中央から、決定権は地方からというユニークな団体にしていただきたいと思いますので、所見をお聞かせしていただきたいと思います。
#29
○政府参考人(澤井英一君) 今回の下水道事業団の地方共同法人化に伴いまして、国の出資が廃止され、一方で公共団体の出資制度は残るということと、さらに御指摘の評議員会でございますが、従来の構成員に加えまして、全国知事会が推薦する知事、全国市長会が推薦する市長、全国町村会の推薦する町村長を加えるということと、さらに役員の選任あるいは解任などをこの評議員会の議決を経るということに法案の内容をしております。これによりまして、御指摘のように、公共団体が主体的に事業団の運営に参画していくということになるものと考えております。
 なお、一方で、日本下水道事業団の目的は、現在の法律でも、あるいはまた今提案させていただいております法案の中でも、下水道の整備を促進し、生活環境の改善と公共用水域の水質の保全に寄与していくことというふうに規定されておりまして、改正前後を通じて変わりがございません。
 こうした言わば個々の公共団体をある意味では超えて全国にわたって達成すべき課題でもございますので、その達成を、御指摘のように、極力事業団の自主的な運営にゆだねていく中で国としても必要最小限の関与は必要であろうというふうに考えまして、幾つかの国の関与の中の一つとして役員の認可というものも定めているわけでございます。この運用に当たりましては、御指摘のように、事業団の自主性を最大限尊重していくということを基本とすべきと考えております。
#30
○木村仁君 だんだん時代が変わっていくわけでありますから、地方自治体からいろんな要望が出てくるやつは弾力的に受け止めていただいて、制度等の改善等も図っていただきたいと思います。
 以上で終わります。
#31
○池口修次君 民主党・新緑風会の池口でございます。
 午前中の五十分の時間をいただきまして、今回の特殊法人等の改革案につきまして質問をさせていただきたいと思いますが、この法案は既に衆議院で審議がされておりまして、特別委員会で審議がされて採決もされているということです。聞きますと、国土交通関係のだけしかちょっと聞いていませんけれども、ほとんど審議がされない法案もあったというふうに聞いております。全く審議もされないで採決ができるのかなというふうに若干疑問を持っておりまして、少し、本当にその衆議院の進め方でよかったかなというふうに思っております。
 そういう意味で、参議院においては、国土交通関係については委員会に付託されて十分な審議といいましても、そうはいっても私は五十分の中で、民主党・新緑としては担当割りをしまして、すべての法案に少なくとも一つは質問をしようという、これがやっぱり努力して法案を作ってもらった人に対する礼儀だろうということで、すべての法案にやろうということですけれども、私、五十分の中で全部できませんので、四つのところを担当させてもらっていますので、後ほど個別に何点か質問をさせていただきたいというふうに思います。
 前段でございますが、今回、国土交通省関係では十の特殊法人なり認可法人が九つの独立行政法人若しくは民間法人になるということです。私は、今、国が膨大な借金を抱えているという観点からいいますと、今回の改革についても、やはりこの改革によって国民にとってメリットのある改革でなくてはいけないというふうに思います。決してそうだというふうに言うわけじゃないですけれども、単に特殊法人が独立行政法人になり、民間の場合は相当変わると思うんですけれども、独立行政法人に名前が変わるということだけではやる意味がないというふうに私は思っておりますが。
 大臣にお聞きしたいのは、今回の特殊法人から独立行政法人に変わるということの目的、特に国民にとってどういうメリットがあるのかという観点について大臣の御意見をお伺いしたいというふうに思います。
#32
○国務大臣(扇千景君) 参議院で、今、池口委員がおっしゃったように、衆議院では特別委員会で論議をされ、法案については審議されなかった部分があるのではないかという御指摘と、参議院では各委員会に配分して、しかも国土交通省関係九法案に対して、私は生まれくる法案に対して温かい目配りをしていただいたと思って、九法案に対して全部論議しようと言っていただいて有り難いと思っております。
 新しい法律を作って、新しいものを生み出すということの中で、国土交通省としては、御存じのとおり、四省庁を統合し、なおかつ海上保安庁、気象庁というような巨大官庁と言われるものになりました。その中で、我々も、二十一世紀、新しい世紀に入って、小泉内閣として、でき得るものはスリムにして、なおかつ効率よくしようということで、私たちは今回の行政改革というものの一環としてこの独立行政法人というものを見ていこうということで、特に国土交通省といたしましては、御存じのとおり、陸海空ですけれども、国民の生活に直接不可欠なサービスでありますとか、あるいは多くの皆さん方に私たちが提供しておりますもの、直接生活に関連するものが多々ございます。
 そういう意味で、少なくともそれらに対しての事業でありますとか、今までの組織の在り方ですとか、相当そういうものを私たちは踏み込んだ内容に見直しを行った上で独立行政法人としようということの決意をし、先ほどからも御論議いただいておりますように、それぞれの特徴を生かしながら、なおかつ無駄を省いて効率よくしようというのが原点でございます。
 ですから、そういう意味では、その中で、少なくとも財政支出を見直そうとか、あるいは役人の数を減らそうとか、そしてまた退職金も見直していくべきではないかと。いろいろ御論議があろうと思いますけれども、各独立行政法人それぞれに私は工夫を凝らして、より国民の皆さん方の生活に直接関係があるものに関しては目に見えた削減あるいは効率性を図っていくということが大事だと思っておりますので、また御質問があれば、先ほどからも出ておりますけれども、どれくらい費用を削減し、なおかつ役人の数を減らし、より国民に有利なように持っていくかということを再度お尋ねがあればお答えしたいと思いますけれども、そういう意味では、九法案に対して個々の御審議をいただくことが、大変私目配りしていただいて、国民の目に分かる、そして情報開示をするという意味で、こういう論議がされたということを言っていただくことは大変有り難いことだと思っております。
#33
○池口修次君 では、具体的に少しお聞きをしたいと思います。
 国土交通省関係では既に十二法人が先行して独立行政法人になっているということで、そこでの役員数を事前にお聞きをしましたら、必ずしも研究所とかいうところは役員ということにはなっていないと思いますけれども、指定職数ということで表現でいただきましたけれども、それが十二で、指定職数が十二だったと。独立行政法人になって全部で法定役員数が二十九になったというふうに資料を、説明をいただきました。単純に見ると、また役員が増えたということで、ちょっと行政の効率化という面ではこれでいいのかという感じは持っております。
 そういう意味で、なぜこの先行独立行政法人については役員がこれだけ増えてしまったのかということと併せて、今回の独立行政法人等については、その役員数なり、できれば職員数も聞きたいわけですけれども、どうなるのかということと、あと予算、この中には補助金も入っていると思いますけれども、これはどういうぐらい、個別にお答えはいただかなくていいんですけれども、考え方として予算なり補助金はどういう形になるのかというのを、今考えられているのをお聞きしたいというふうに思います。
#34
○政府参考人(安富正文君) まず、既存の独立行政法人、これは研究機関を公務員型ということで独立行政法人にしたわけでございまして、いわゆる今回の特殊法人で言います役員という考え方とは違いまして、従来それぞれの研究機関の所長であるとか部長と言っていた管理職にある者を今度新しい独立行政法人にするという形から衣替えをしたということでございますので、そういう観点からいわゆる独立行政法人の役員数というのが決まっているわけでございます。
 ただ、今回の特殊法人につきましては、いわゆる特殊法人という形で従来から役員がおりまして、この役員数につきましては、今回独立行政法人にします九法人につきまして、法定役員数につきましては、従来五十四人おりましたけれども、これを三十四人、いわゆる三七%削減するという形で今回措置しているところでございます。
 さらに、役員給与等につきましても、これは既に前倒しということでやっているわけですが、本年四月から平均一割削減する。それから、退職金につきましても平均三割削減するという措置を講じているところでございます。
 それから、財政支出につきましても、先ほどちょっと述べましたとおり、十四年度予算において十三年度に比べまして約五百五十億円削減する、今回の法人につきましては五百五十億円削減するという形で、二割減の削減ということでスリム化を行っているわけでございますが、今後、十五年度以降につきましても、現在の行政改革の整理合理化計画の中でもコスト縮減とか事業の重点化、見直しを行うことによってその縮減に努めるということになっておりますので、そういう方向で努力していきたいというふうに考えております。
#35
○池口修次君 そうしますと、先行法人は管理職とかいう人が衣替えして役員になったというような説明だったと思いますが、給与なり処遇についてはどういう形になったのかというのをちょっとお聞きしたいと思いますけれども。
#36
○政府参考人(安富正文君) 個別のそれぞれの独立行政法人について、ちょっと今手元にございませんので、具体的にはお話しできないかと思いますが、それぞれのいわゆる研究所等において、従来の給与、それから新しい独立行政法人になったそれぞれの独立行政法人における資本金あるいは職員数、それからいわゆる全体の予算規模、そういうものを勘案しながら、それぞれについてある意味での横並びというものを図りながら、それぞれの役員給与等についてある意味で、何といいますか、それぞれの横並びを図りながら決めているところでございます。
#37
○池口修次君 これ以上これは突っ込むつもりはないんですけれども、何となく、今横並びをして決めたというのは、やっぱり上げたんじゃないかというふうに印象を受けました。やっぱりちょっとこれは趣旨が違うんじゃないかなということを言っておきたいというふうに思います。
 あと、今回、独立行政法人になると評価委員会というところが相当な役割を担うというふうに思っております。やはりこの評価委員会が効果的な事業運営について厳しくチェックをしなきゃいけないというふうに思っていますが、評価委員会の役割について少し教えていただきたいというふうに思います。
#38
○政府参考人(河崎広二君) 独立行政法人制度というのは、独立行政法人通則法の規定に基づきまして、主務大臣が各法人に対しまして中期目標を指示をし、その各法人がこれを達成するための中期計画を定めると、そういうことによって中期目標の達成に向けて業務運営を行っていくということになっております。
 また、こうした目標や計画の実施状況を外部の有識者から成る第三者機関であります各府省の独立行政法人評価委員会、今御指摘ありました評価委員会が客観的かつ中立公正の見地から事後的に評価いたします。これを的確に反映した効率的、効果的な業務運営や業務の改善に結び付けていくというふうな仕組みになっているわけでございます。
 具体的には、評価委員会は大臣による中期目標の策定や中期計画の認可に際しまして意見具申を行います。さらに、中期目標の達成状況をチェックするための業務実績の事後評価を行うということになっておりまして、独立行政法人の業務運営の改善に関しまして非常に重要な役割を担っているということになるわけでございます。
 私どもといたしましては、所管の独立行政法人の業務運営の改善や効率化が的確に図られますように、業務実績等につきまして厳正かつ的確な評価をこの評価委員会において行っていただきたいというふうに考えているところでございます。
#39
○池口修次君 少しお金の使い方についてお聞きしたいんですけれども、剰余金、長期計画でやるわけですから単年度予算ではないというような説明がされていますが、そのとき、単年度で剰余金が発生をした場合には評価委員会の認定を得て中期計画の使途の範囲内で取り崩して使用できますというような文章がちょっと私のところに、中央省庁等改革推進事務局の資料であるわけですけれども、これが、じゃ一回渡したものはすべてそこに、剰余金になって、それをその計画の中では全部使ってしまうということですと、今までと余り変わらないんじゃないかと。やっぱり使い切り、単年度使い切りが長期間で使い切りというようなふうにも受け取れるわけですけれども、効率的なことをやって、剰余金が出ればやっぱり国に返すというようなこともあり得るのかどうかということをお聞きしたいというふうに思います。
#40
○政府参考人(河崎広二君) 剰余金につきまして、従来の仕組みですと、もう単年度の勝負でございますのでその場で使い切るというようなことになるわけでございますが、今度の行政法人制度におきましては必ずしもそうなっておりませんで、次年度に繰り越して中期計画の期間中に有用な仕事に充当するということでございますが、必ずしもすべてをその期間に使い切るということじゃございませんで、場合によってはその部分については国の方に返すといったようなやり方も制度としてはあるというふうに認識をしております。
#41
○池口修次君 是非、効率的な運営なり業務というのは必要だというふうに思いますので、もらったものは全部使うということではなくて、やっぱり国の財政等も考えて、効率的にやり、返せるものは返すという姿勢で是非お願いをしたいというふうに思います。
 個別にお聞きをしたいというふうに思います。
 まず、鉄建公団についてお聞きをしたいと思いますが、鉄建公団、いろいろ中身を聞きますと、道路と鉄道の違いはありますけれども、道路公団と非常によく似た業務をやっているというふうに認識をしております。
 道路公団についてはまだ議論中ではありますけれども、扇大臣も必ずしも道路公団民営化ということに、考えているのかどうかというのはちょっとまだ分かりませんけれども、そこは私の手を外れているというような発言もあって、今やっているわけですけれども。ただ、官邸なり小泉首相の方向性は民営化ということだというふうに私は認識をしております。
 現在は委員会の中で七人の侍がいろいろ切った張ったやっていて必ずしもまとまっていないということですが、ただ方向性としては民営化ということで、一方で鉄建公団は今回運輸施設整備支援機構という形で独立法人になるということは、私は国民から見ると非常に分かりにくい説明だなというふうに思っておりますが、なぜこうなるのかというのをお聞きをしたいというふうに思います。
#42
○政府参考人(石川裕己君) 鉄道建設公団でございますが、主な仕事は整備新幹線の建設でございます。
 これは、御案内のとおり、基礎的な調査、さらには基礎的な計画あるいは実施計画、具体的な構造物の設計及び施工というものを一体的に行っているものでございまして、鉄道建設というものはそういうふうに一体的に行う必要があると考えております。さらに、この建設資金としては、国と地方公共団体から建設に必要な無償資金を受け入れて建設しているわけでございます。御案内のとおり、二対一という形で言わば無償の公的資金を使って建設をしているわけでございますし、さらに、この建設した施設、これを保有をいたしましてJRに貸し付けるという形で、スキームで整備新幹線を建設及び保有しているものでございます。
 したがいまして、こうした整備新幹線の建設を一体的に推進するためには、私どもとしては引き続き国に準ずる公的主体が行うのが適切というふうに考えております。
#43
○池口修次君 ちょっと分かりにくいんですけれども、道路公団、道路建設でいいますと、確かに一般国道みたいなところは国が直接造って、有料道路については道路公団が造ったわけですけれども、この枠組みが変わるという前提で聞いているわけですけれども、変わりますと、国か民間会社がやるという枠組みに変わるという議論が今されているというふうに思いますが、鉄道もじゃそういう形にはならないのかというのをちょっと再度お聞きしたいんですけれども。
#44
○政府参考人(石川裕己君) 私がお答えできる能力があるかどうか分かりませんけれども、鉄道と道路というのは似たようなものでもありますし、また似て非なるものだろうと思っています。
 鉄道はやはり、一つの施設を造った上で、更にその上で事業が行われると。その事業も、事業主というのは普通の場合一人。利用者はたくさんおりますけれども、それを使う事業主としては、事業主体としては一つ。そういうものの中で鉄道の整備を行っていく。さらには、需要が必ずしも多くないところに対して整備を行っていく。そういう中で、鉄道整備と事業採算性というものも十分考慮していかなければいけないと。
 そういう中で、整備新幹線の建設につきまして先ほど申し上げたようなスキームでやっているわけでございまして、それが道路とどういう比較になるかということについてよりも、鉄道としてはこういう仕組みをやっているというふうに御理解いただきたいと思います。
#45
○池口修次君 今の説明聞いても私はちょっとすっきりしません。道路も鉄道もやっぱりある意味移動用のものでありますし、非常に国民にとっても貴重なインフラということは同じだと思いますし、単に道路と鉄道の違いで方向性がちょっとばらばらになるというのはやっぱりいかがなものかなというふうに私は思っております。
 こればっかりやっていると時間がありませんので次のやつをやりたいと思いますが、今回、清算事業団から移されて、今、鉄建公団でやっており、さらに今回の独立行政法人化によって機構に移るというものが、以前の土地だとか年金というものが、業務が移されるということですけれども、これが今どういう状態になっておって、未来永久にずっと残るということではないというふうに思いますが、いつまでこの事業が続くのかということをお聞きしたいと思います。
#46
○政府参考人(石川裕己君) 日本鉄道建設公団は、先ほどの新幹線の建設その他の鉄道の建設とは別に、もう一つ、旧国鉄清算事業団から旧国鉄職員の年金等の支払業務というものも承継してございまして、この旧国鉄職員の年金等の支払業務の原資として、旧国鉄の用地、土地の売却、それから株式の売却処分等を行う業務を承継してございます。
 このうちに、旧国鉄職員の年金等の支払業務というものにつきましては、実は、旧国鉄職員のみならず、旧国鉄職員の遺族というものも対象になり得ますので、長期にわたってこれは発生するものでございまして、平成七十年ごろまでこの業務は掛かるというふうに見込まれております。
 それから、土地の処分業務でございますが、これにつきましては、特別の事情の存するものを除き平成十五年度末を目途に終了させるということで、いわゆる国鉄から承継した土地の処分について鋭意処分を行っているわけでございまして、昭和六十二年の国鉄改革以来、平成十三年度末までに国鉄から承継した土地の約九五%の処分を終わっております。
 しかしながら、あと五%ほど残っておりますが、これらは地元とのなかなか難しい調整を要するというふうな難しい案件が一部残る見込みでございますが、現時点でそういう意味で処分の見通しを必ずしも明確にできないというところもございますけれども、できるだけ早く処分をしていきたいというふうに考えております。
 さらに、株の処分でございますが、これにつきましては、御案内のとおり、これまで本州三社の株について処分、売却を進めてきているところでございまして、御案内のとおり、JR東日本につきましてはこの十四年六月二十一日に株を完全に売却を行ったところでございまして、あとJR西については七〇%、JR東海につきましては約六〇%を既に売却してございますが、残りの株の売却というものにつきましては、株式市場の状況や経済の動向等を踏まえながら、適切な時期を選びながら、できるだけ早い時期に処分をしていきたいというふうに考えております。
 ただ、なお、そのほかに実はJR三島、貨物会社の株の処分というのが残っておりまして、これにつきましては、それぞれの会社の経営基盤の確立というものを図りながら、できるだけ早く処分ができるように努めてまいりたいと考えております。
#47
○池口修次君 鉄建公団が廃止できない理由というところを読ませて、平成十三年の九月四日の資料で、鉄建公団が廃止できない理由として、旧国鉄用地等の処分については旧国鉄職員の年金債務の償還と密接不可分な業務であるので、国とか民間企業に移管することはできないということなんですが、そうすると、年金の費用というのは土地だとか株を処理したものが原資として充てられているというふうに理解すればよろしいんですか。
#48
○政府参考人(石川裕己君) ただいま御質問のありました旧国鉄職員の年金の支払の原資でございますが、今御指摘のように、旧国鉄の土地の売却収入及びJR株の売却収入及び国からの補助金というものを原資として支払っているものでございます。
#49
○池口修次君 では次に、国際観光機構についてお伺いをしたいというふうに思います。
 国際観光機構の損益計算書を、平成、これは十四年の三月三十一日の損益計算書を見させていただきますと、収益の部で国庫補助金が二十六億円入っております。費用の部を見ますと、国際観光振興事業費が約十二億、一般管理費が二十三億ということで、事業としては十二億で事業をやっているということですけれども、この十二億を使ってその効果というのはどの程度あるのかというのをお聞きしたいというふうに思います。
#50
○政府参考人(三沢真君) 国際観光振興会は、御承知のとおり、我が国と現地の観光産業関係者あるいは地方公共団体その他、多くの関係者と連絡、連携を図りながら、外国人旅行客訪日促進業務を推進してきたところでございます。その中で、正直言いまして、今、先生御指摘の予算とかあるいは組織体制という面から申し上げますと、諸外国に比べて十分とは言えない、むしろ非常に見劣りがしているというような現状でございます。
 そういう中で、現状は、今日、訪日外客が年間四百七十七万人ということでございますけれども、やはり今後これを一層飛躍的に伸ばしていかなきゃいけない。そういう中で、国際観光振興会がやはり中核的な役割を果たしていくために、先ほど申し上げました十二億という事業費、それも含めて一層有効な活用を図っていく必要があるというふうに考えております。
#51
○池口修次君 諸外国に比べて見劣りをしているかどうかというのは、それを聞いているんじゃなくて、現在税金を二十六億円投入してやっているんですけれども、これが本当に日本にとって効果があるものであれば、私はその二十六億円投入してもおかしいということにはならないと思うんですけれども、どの程度日本、日本というか、私は、これは利益を被るのは、主にはやっぱり旅行業者なり観光業者が第一義に利益を得るというふうに思います。
 そうはいっても、日本のやっぱり地域の振興とかいうところに回るというふうには思うんですけれども、本当にその二十六億円投入した効果が回るのかどうかというのをちょっとお聞きしているんですけれども、その点をちょっとお聞きしたいと思います。
#52
○政府参考人(三沢真君) 正に二十五億円の効果があるかという御質問でございますけれども、当然、観光ということに関しましては民間企業等も多くの事業活動をしております。それからさらに、地方公共団体等も非常に大きな役割を果たしているということは事実でございまして、ただ、そういう中でそういう訪日外国人旅行者を増やすということは、一つはやはり、国際的な相互理解の増進であるとか、それから我が国における旅行消費の拡大であるとか、さらに関連産業の振興とか、雇用の拡大による地域の活性化という非常に大きな経済効果がございまして、これはやはり国全体が受ける効果だということから、民間企業だけではなくて、やはり国あるいは国の機関としての国際観光振興会が責任を持って実施するという体制が必要であるというふうに考えております。そういう体制を支えるための国からのお金として二十五億円を支出しているということでございます。
 この二十五億円は、したがいましてそういう意味で正に国際観光振興会のそういう体制を支えるとともに、必要ないろいろなキャンペーンのための費用を賄っているという性格のものでございますので、そういう役割を更に一層果たせるように有効な活用をしていきたいというふうに考えております。
#53
○池口修次君 私の解釈ですと、非常に説明できないので苦しい答弁をしているのかなというふうに思っていますが、更にもう少し詳しく聞きたいんですけれども、海外観光宣伝事業費というのが六億円使われておりまして、海外の事業所が十四か所あるというふうに理解をしております。これは独立して海外事業所を持つよりも、世界各国に在外公館がありますから、そこに肩代わりというのができるんじゃないかというふうに思っていますが、この点についてお聞きをしたいというふうに思います。
#54
○副大臣(吉村剛太郎君) 確かに在外公館を活用するということは大変有用なことだと、このように思っております。平成十一年、時の運輸大臣、現在の保守党の二階さんが運輸大臣のときに、そういう趣旨の、在外公館の協力をお願いしたいという趣旨を外務省、当時の外務大臣は河野さんでございますが、出しておりまして、外務省の方もよく分かりましたと、協力しますというような返事をしております。
 ただ、この観光振興事業といいますのは、在外公館はパンフレットを役所に置いたり公館に置いたり、そこそこにはもちろんできると思いますが、やっぱり現地に入って、そして観光、日本に興味がある人たちを連れてくるというかなり根を張った活動をしなければならない業務が非常に多うございまして、これはやはり十四の支所は当然これが主体になって、そして在外公館の協力を得ながら一体となってやっていくのが効率的ではないかなと、このような考えを我々は持っているところでございます。
#55
○池口修次君 ちょっと事前にお聞きをしましたら、在外公館というのは民間のためにやるものじゃないというようなことで、多少抵抗があるようですけれども、ただこれが民間の事業だとすると国費が二十六億入るというのはどういう意味かというところで、私はつじつまが合わなくなるというふうに思います。やっぱり本当に国のために必要なこれは事業だということでいえば、やっぱり十分在外公館を利用して、ある意味、この海外十四か所、これがその六億円が全部使われているかどうかというのはちょっと詳しくは知らないんですけれども、やっぱりここら辺の経費削減というのはできるんじゃないかというふうに私は考えておりまして、是非、外務省との話がうまくいっていないようですけれども、外務省も本当に何やっているかというのが分からないですから、こういうところで少し外務省もこういうことをやっているというのをPRする場にもなるんじゃないかと思いまして、やっぱり前向きに外務省には考えていただきたいというふうに思いますが、どうでしょうか。
#56
○副大臣(吉村剛太郎君) 先ほど申しましたように、平成十一年にはそういう要望を外務省にも出しております。
 外務省、出先の公館というものの仕事というのはこれはもう正に広範多岐にわたっておりまして、当然これはある程度の協力はすると思いますが、やっぱり観光という目的に特化して、そして効果あらしめると、この効果が我が国の雇用、それからいわゆる経済波及効果、波及効果といいますのは三兆円から四兆円近くあると、このように言われておりますから、これは一つの責任を持った体制でやるということを基本にして、そして在外公館がそれに協力するという形、これは諸外国もそういうシステムを取っておって、国家的な仕事としてやっておるのが一応国際的な共通項でございますので、振興会が中心になってやっていくのが当面はいいんではないかなと、このように考えております。
#57
○池口修次君 これ以上答弁はいただかなくても結構ですけれども、やっぱり二十六億円と国費を投入しておる国の大きな事業ということであれば、やっぱり外務省も前向きに考えるわけですし、世界に十四か所ということは、ない国もあるわけですから、やっぱり世界から人を呼ぶということでいえば、世界に、拠点にどこにでもある在外公館を使うということは私は大変有力な手段だというふうに思いますが、もし答弁があれば。
#58
○副大臣(吉村剛太郎君) 十四か所でございますが、管轄はいわゆる在外公館の管轄を超越して、在外公館の担当区域幾つも包含して担当しておるということは御理解いただきたいと思います。
#59
○池口修次君 じゃ、次に、水資源機構につきまして御質問したいと思います。
 今日、水資源機構の資料、国土交通省の資料によりますと、六つの水系の水道用水と工業用水の需要見通しと実績、かなりギャップがあります。平成十二年度で六水系平均すると、水道用水でいいますと、需要見通しに対して実績が平均すると六六%になっております。工業用水については、その平均が五二%しか需要がなかったということでございます。
 このギャップというのがどういう理由で生じるのかというのをちょっとお聞きをしたいというふうに思います。
#60
○政府参考人(小林正典君) 現行の水資源開発基本計画の需要予測につきましては、それぞれの作成時点におきまして当時の知見を集めた上で適切な需要予測を行ったものと考えておりますが、策定後、現在に至るまでに予想以上の景気の落ち込み等の原因から、需要予測と水利用実績との間に一部乖離が生じているというところは先生御指摘のとおりでございます。
 この水資源開発基本計画は、現在、水の需要見通しを含めた改定作業を行っているところでございますが、今後は、平成十三年末に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画を踏まえまして、改定作業を行った計画につきましてはおおむね五年を目途に計画の達成状況について点検を行うとともに、その結果を公表いたしまして、必要があれば目標とする年度以前におきましても計画の全部変更若しくは一部変更を行うこととしております。
#61
○池口修次君 現状が、見通しに対して実績が五〇から六〇という中で、さらに平成十二年の五月に総務省の行政監察局の需要見通しを見ると、生活用水及び工業用水の需要の指標となる人口及び工業出荷額は、一部の地域を除き、策定前の伸びに比べ策定後の伸びは鈍化するという評価がされております。これを類推して考えますと、今でも需要が必ずしも全部が使われていない、将来も必ずしも伸びないと。さらに、現在、二十施設程度がまだ建設中ということになりますと、ますますギャップというのが広がりますし、結果として、じゃこれは工事費用をだれが負担するかということで聞きましたら、機構としては、その建設時点で既に地方公共団体等でお金をもらうのは決まっているので赤字にはならないということですが、ただ地方公共団体は利用が少なければ利用者からたくさん金を取らなきゃいけないということになりますので、実際には使う人の負担になるということが考えられます。
 やっぱりこのギャップというのは私は増やすことは避けなきゃいけないというふうに思っているわけですが、今も少し見直しをするんだということでしたけれども、再度、どういう観点で見直しをするのかというのをお聞きをしたいというふうに思います。
#62
○政府参考人(小林正典君) 先ほどお答えしましたとおり、現在、この水資源開発基本計画に関しましては、過去の、前回の計画、前計画の総括評価、つまりそういった乖離が生じた原因等をきちんと分析をいたしまして、それの評価に基づきまして適切な需要予測を行っていく、そしてさらに、さっきもちょっと申し上げましたが、その後も点検を行いまして、定期的に必要があれば変更を適宜行っていくというふうに考えてございます。
#63
○池口修次君 最後、時間でございますので最後にしますけれども、事故対センターについてお聞きをしたいというふうに思います。
 この事故対センターにつきまして、平成十三年の六月の二十一日の参議院のこの国土交通委員会の場で、自動車損害賠償責任再保険特別会計法の一部を改正する法律案というところを審議したときに、附帯決議が付いておりまして、事故対センターの運営について、業務の内容を見直し、ニーズの高い事業の充実、低い事業の削減を行うとともに、組織・人員の縮減に努めることということを始めとして、三点の附帯決議がされております。
 これについて、どうなっているかということと、今回変わるわけですけれども、変わるときにこの中身というのがどの程度反映されたかという点をお聞きしたいと思います。
#64
○政府参考人(丸山博君) 平成十三年六月二十一日の附帯決議の今回の独法化に伴います反映状況についてお話がございました。
 まず、附帯決議の九でございますけれども、自動車事故対策機構の設立に当たりまして、附帯決議の内容を十分に踏まえまして、事業の内容を厳しく見直して、組織、人員について極力縮減合理化を図るように努めておるというところでございます。
 具体的に申し上げますと、千葉療護センターを民間委託化するということによりまして、これは今年度予算の要求ベースでございますが、職員数を十四年度の四百二十三名から十五年度には三百四十名、減員すると、八十三名の減員要求をいたしているところでございます。
 それから次に、附帯決議の十の被害者保護の充実についてでございますけれども、十三年度から重度後遺障害者に対する介護料の支給範囲を拡大することにいたしております。また、介護を行います家族の精神的な負担を軽減するという観点から、主管支所に在宅介護相談窓口を順次設置してきているところでございます。
 最後に、附帯決議十一の重度後遺障害者の療養対策の強化についてでございますけれども、十三年度には短期入院制度というものを創設いたしました。また、十四年度から東北療護センターにおきまして新たに二十床の介護病床の供用を開始したところでございます。また、今後の話でございますけれども、十七年度に供用開始を目指しまして千葉療護センターの介護病床の整備を進めるというふうにいたしております。
 いずれにいたしましても、今後、独立行政法人の枠組みの中で、法人の自立性が十分に発揮されることによりましてより社会的ニーズの高い事業の充実を図ること、あわせて業務運営の効率化とサービスの内容の充実が一層図られていくというふうに考えております。
#65
○池口修次君 千葉の療護センターの委託というのがありましたけれども、これは今回、独立行政法人にしないとできないということではないというふうに思いますから、やっぱり今回独立行政法人になるわけで、やっぱりそれは効率化を進めるためにそういう仕組みを変えるわけですから、この附帯決議にもありますように、やっぱりニーズの低い事業の縮減を行うとともにというところを、趣旨を十分生かしていただいて、それ以外の事業についても引き続き見直しをお願いをしたいというふうに思っております。
 少し時間余りましたけれども、早目に終わった方が早く昼御飯ができると思いますので、私の方は以上で終わらせていただきまして、残りの法案につきましては別途ほかの人にお願いをしたいというふうに思います。
 ありがとうございました。
#66
○委員長(藤井俊男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時四十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#67
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#68
○佐藤雄平君 佐藤雄平でございます。
 午前中も木村委員から質疑がありましたけれども、私も、重複すると思うんですけれども、これは本当に大事なことであろうということで、あえてまた質問をさせていただきます。
 二週間ほど前に十五知事の提言ということがありまして、霞が関行政の縦割り行政についての一つの提言であろうかなと、そんな思いをしております。
 その中で、前の国土交通委員会のときにも道路行政の一元化の話をさせていただきました。さらにまた、今度の下水道についても、農林省でも環境庁でもまた同じことをしている中で、地方自治体にとっては非常に分かりにくいということの提言がありまして、これを読んでみましたら、知事さんの中には、しかも梶原拓さんという国土交通省の都市局長をやった方もあえて提言している中で、やっぱり建設省での下水道事業と、それから農林省での集落排水事業、環境庁での合併浄化槽というのは自治体から見ると非常に分かりにくいんで、いずれこれは一元化、一本化していただきたいということの要望でありますが、私も、右肩上がりの税収が入る時代ならよしとしても、税収が少なくなって、そしてまたある意味では国民にも分かりやすい行政というふうなことを問われている前提の中で、あえてここで大臣の、この縦割り行政の一元化について質問をさせていただきます。
#69
○国務大臣(扇千景君) 今朝もいろいろ御論議があったところでございますけれども、いわゆる農林水産省とそして国土交通省と、そういう意味では縦割りになっていると。おっしゃるとおりでございます。
 そういう意味では、私も、本当に一元化できないかというのは、もう佐藤議員御存じのとおり、平成六年の十二月ですけれども、三省庁で連絡会議を作っておりまして、そこで論議をいたしましたけれども、少なくとも事業間調整とかあるいは連絡施設、お互いに連携していこうということに関しては、私はもう平成六年の十二月のこの三省庁の連絡会で一応道筋は話し合おうという体制を御指摘のとおりしてきたわけでございますけれども。
 御存じのとおり、少なくとも今までの汚水処理の施設の整備手法、何度も言われておりますけれども、下水道や農業の集落の排水あるいは集合処理と合併処理浄化槽、本当に個別のこれは特異性はあることはあるんですね。密集しているところには集合処理がいいけれども、あるいはばらばらのところではこれは経済的には良くないからというようなそれぞれの特徴は持っておりますけれども、私は、今回の公共事業の改革の中で、少なくとも国が一律に規制を定める、そういうのではなくて、一律に定めるけれども地方はこれを実施するというその方式から、かつての方式から、今回は地方がそれぞれの知恵と工夫を出して、そして主体的に事業を進められるローカルルール方式、これに変わってきたわけでございます。また、変えようとしている段階でございます。
 ですから、私は、このローカルルール方式というものにしていけば、転換することということで、私たちは下水道についても、今年の八月の二十九日でございますけれども、経済財政諮問会議がございました。そこについて、ローカルルール方式に基づいて、より一層の効果が上がるようにということでこれを説明をいたしましたけれども、具体的には下水道と他の汚水処理施設との役割分担を再点検しようということを申し述べました。そして、最も経済的な方式がそれぞれの地方に選択をしていただいて、地方が選択したことによって国は地方が選んだ方法を最大限に支援すると、そういう形に変えていこうということが、基本的にこれを徹底さそうということに決めました。それによって、移動式の汚泥脱水車の徘回、これは回すということですけれども、そして下水道と農業集落排水と合併処理浄化槽といった様々な汚水処理施設からの汚泥を共同処理しよう、全部集めて回ろうということが一点でございます。
 二点目には、下水道と農業集落排水の接続による終末処理場の共同利用、これも図っていこうということで、いろんな御議論の中で、このローカルルール方式というものが実施されますと私はより効率的に、よりそれぞれの特性を生かした採用方法が地方によって選んでいただけると。それを国はバックアップ、一歩下がって、ローカルの皆さん方の、地方が選んだことを一歩下がって支援していこうということに変わってきたということが今度のことでよくお分かりいただけると思いますので、国民にそれがよく見えるように地方にも是非このルールの方法を情報開示していただいて、お互いに前進していきたいと思っています。
#70
○佐藤雄平君 そういう状況にしていかないと、私、都市部の下水道の普及率はかなり高くなっておりますけれども、農村地域の下水道、これはまだまだ二十数%でありますから、この行政の方式でいくと、全部集落排水事業でいくと建設省の都市局なくてもいいということになってしまうんで、是非そのローカルルールに従って進めていただきたいし、さらにまた下水道じゃなくて、あえて大臣というふうなことでお願いしますけれども、道路、あと公園、海岸、それから港湾と漁港、これはみんなそれぞれの省庁にラップしておりまして、本当に知事さん方の提言というのは正に時代がそういうふうな時代になっているんだろうなということでございますので、頑張っていただくことをまたお願いします。
 さて、本論に移らせていただきます。
 下水道事業団が地方共同法人というふうなことになるわけです。小泉総理は、就任以来、民間でできるものは民間でと、小泉さんのまくら言葉のように言っているわけでありますけれども、今日まで、昭和四十七年から下水道事業団ができて生活改善に相当これは貢献してきたなと、そんな思いでありますけれども、ここに来て下水道事業団が地方共同法人にならなきゃいけない一つの理由というか、さらにまたどうせなら民間に一気に移行するということができないのか。
 この辺が今までの一つの議論の過程で、今日までの下水道事業団の何か問題点があったのかな、変えなきゃいけない理由があったのかなということと、どうせなら一気にこれは民間にできなかったのかなということと、さらにまたやっぱり地方共同法人でないといけないんだと、この三点について、一つの今までの審議の経過の中でどういうふうな話があったのか、これについてお尋ねしたいと思います。
#71
○政府参考人(澤井英一君) まず、日本下水道事業団につきましては、基本的に可能なものは政府資金等への依存から離れて自立的に運営していくべきだという今回の特殊法人等改革全体の精神にのっとりましてまず検討を進めた次第でございます。その結果、昨年の特殊法人等整理合理化計画におきまして地方共同法人化又は民間法人化ということにまずなったわけでございます。
 一方で、国も地方も関与しない、いわゆる純粋な意味での民間法人ではなく、公共団体が共同で運営する地方共同法人という方式を選択いたしましたのは、一つには事業団の業務が主に技術者の不足する地方公共団体への支援であります。言わば、地方公共団体の立場に立って下水道整備を進めていくという法人であるということが一点でございます。
 それから二点目に、政府の出資は廃止いたしますが、先ほどの可能なものは政府資金等への依存から離れて自立的にというスタンスから、政府の出資を廃止する一方で、事業団の経営基盤の維持のため、先ほど申し上げましたような公共団体の立場に立って下水道整備を進めていくという性格にかんがみまして公共団体の出資を存続する必要があるというふうに考えまして、そこで公共団体の主体的な参画の下で自立的に運営する地方共同法人とすべきだというふうに考えた次第でございます。
 さらに、この事業団をではなぜ一挙に民営化しなかったかということでございますが、一方で、議員の御想定の中に民間の高い技術力を有するコンサルタント業務あるいは建設事業者というものを想定しておられるかもしれませんが、下水道事業団に関して言えば、まずこうした下水道事業に関するコンサルタント業務あるいは建設業務のいずれも民間の技術水準は大幅にこの三十年で向上してきていると認識しております。ただ、下水道事業団の業務は技術者のプール機関として公共団体の人的あるいは技術的課題を解決しようとするものでありまして、言わば発注者である公共団体の立場に立ちまして、端的に言えば公的資金によって公共施設である下水道を責任を持って整備していく、公共団体の立場で整備をしていくというものであります。
 やや具体的に申し上げれば、事業団は公共団体から委託を受けますと、当該地域の人口規模ですとかあるいは水質の状況ですとか、そうした客観状況を踏まえ、処理場の必要規模あるいは採用すべき処理システム、それからさらに昨今の状況を踏まえましてコスト縮減のためにどういう方策がいいかというようなことも検討し、さらに民間の新しい技術も広く公共的な立場から評価、採用し、できるだけ安いお金で品質の高いものを造っていく、そういう責任を持った法人であります。
 さらに、下水道事業団独自の取組として、最近では今のような一般的な取組を発展させまして、例えば複数の市町村の事業につきまして、これを一つの下水道事業としては仕組めませんが、例えば水質検査を共同化するとか、さらに集中的遠方監視制御システムというようなものを導入しまして、一つの処理場で集中管理をして幾つかの処理場を無人化するというような取組ですとか、あるいは、先ほど大臣も仰せでございますが、汚泥の共同処理、そういったようなことによりまして大幅に仕事全体を省力化する、コストを下げていくというような取組も事業団の発意によってこれまで進めてきているところでございます。
 そういった意味で、ある意味で民間事業者とは全く立場を異にし、民間事業者と競争関係に立つような意味での民営化というものとはなじまないというふうに考えております。
#72
○佐藤雄平君 今日まで、いろいろ自治体の責任者の皆さんからの要望は、今日までの日本下水道事業団の処理方式というのが極めて狭くて、なかなか地域の希望に合った方式を採用してもらえないというか、対応してもらえないような状況があったので、今度の新しいいわゆる地方共同法人の中でのシステムの中では、その地域によった広義の処理方法があると思いますので、こんなところも包含しながらひとつ進めてもらいたいということの要望はさせてもらっておきます。
 次に、国の関与がなくなるわけでありますけれども、しからば具体的に財務、会計、これに関しての縮減とありますけれども、具体的にはどういうふうな形になっていくのか、これについてお伺いしたいと思います。
#73
○政府参考人(澤井英一君) 下水道事業団につきましては、御指摘のように、国の関与を大幅に縮減いたしまして、事業計画、予算の認可など必要最小限の関与にとどめたいと考えております。
 財務、会計に関する国の関与につきまして具体的に申し上げますと、一つには、資金計画に関する国土交通大臣の認可を廃止するという内容になっております。また、財務諸表につきましては、従来、国土交通大臣の承認を必要としていたものを、国土交通大臣に提出するという形に変更したいと考えております。また、給与、退職手当の支給基準につきまして、従来、大臣の承認があったものを、この承認を廃止するということがございます。それから、一定のものにつきましての財務大臣協議というものも廃止をいたします。
 これによりまして事業団経営の自立化が高められ、より効率的な事業運営が可能になるように運営していきたいというふうに考えております。
#74
○佐藤雄平君 今度の特殊法人の改革はなぜしなきゃいけなくなったかというと、一つには、言葉は良くありませんけれども、天下り、それから年収が社会一般の常識から懸け離れたぐらいの大変な年収がある、さらにはまた、その都度退職金を、これも世間では考えられないぐらいの高額の退職金があるということが社会の大きな批判を浴びて、日本道路公団なんかも、私は基本的には公共事業、道路が云々よりも、天下りと高給であるというふうなことのきっかけからああいうふうな状況になっているんではないかなと思うわけでありますけれども。
 今度、地方共同法人になるわけでありますけれども、今のその役員の方は、これが日本下水道事業団から地方共同法人になったときのこの人たちの役員というのはどういうふうな形になっていくのか。さらにまた、これは法人全般に言えることでありますけれども、天下りの制度等について独自に選ぶとはいうものの、しかしながらそこには、私は余り考えたくありませんけれども、あうんの中の何かある可能性もあると、そんなことを考えると、その辺で何か一つの天下りの規定とか退職金の規定というのも入れてあるかどうか、このことについてお伺いしたいと思います。
#75
○政府参考人(澤井英一君) 今回の下水道事業団の地方共同法人化によりまして、従来、理事長、監事に対する大臣の任命が廃止されます。役員はすべて事業団において自主的に選任されることになりまして、これを大臣が認可をするという形になります。このような措置は、事業団の経営の自主性を高め、より効率的な運営を可能にするため講じるものであり、あわせて今回、役員の選任につきましては、公共団体の代表者たる知事、市町村長等から成る評議員会の議決を必要としたところであります。
 御指摘のような社会的批判も踏まえつつ、基本的には事業団の自主的な判断に基づき的確な対応が図られるものと期待し、またそのように確信している次第でございます。
#76
○国務大臣(扇千景君) 今、局長が言いましたことにかてて加えて、社会的にという佐藤議員のお話がございましたけれども、少なくとも給与あるいは退職金、そういうものが世情に比べてという御批判があることは私も十分承知しております。
 それに至っては、国民から見てこれは不適切だなと思われることのないようにしようということが私はこれは不可欠だと思う。そのためにこれだけのことを改革するわけですから、それがなければならないと思っていまして、今回の地方公共法人化に対しては、今年の三月の十五日の閣議決定に基づきまして、事業団の役員報酬については約一割、なお退職金については約三割程度の引下げを行うということを閣議決定しておりますので、今後につきましても、これを前提に事業団において適切な対応がなされるものと私たちは思っております。
#77
○佐藤雄平君 それぞれの事業団によってまたばらつきがあると思いますけれども、ある意味では平準化というか、一つの基準ぐらいあってもよろしいかなと、そんな思いをしております。
 次に、税制についてでございます。
 新たな行政法人になるわけですけれども、しかしながら税制によっては民間会社との相当また差が付いてしまうなと。公平性をある意味では保てるかなという疑念があります。まだ、税制について、非課税になるかどうかというのは決まっていないそうでありますけれども、この辺について、やっぱり民間との公平な税制というか、公平な競争のできるような状況というか、このことについては、何か御所見があればお伺いしたいと思います。
#78
○政府参考人(澤井英一君) 先ほどの二番目の御質問のときに申し上げましたこととダブりますけれども、下水道事業団の立場といいますのは、端的に言えば発注者である公共団体に代わって下水道事業を進めていくということでございますので、これを受注するコンサルタント事業者あるいは建設業者と同列に論ずるのはなじまないというふうに考えております。
 先ほどいろんなことを具体的に申し上げましたけれども、税金を使って少しでも安く、少しでもいいものを造るということでございますので、そういうことを責任持ってやる団体であるという前提を是非まず御理解を賜りたいと思います。その前提に立ちまして、税制上の優遇措置につきましては、事業団が公共団体が共同出資をしている法人である、それからその業務が技術者の不足する公共団体の支援であるということから、公共団体に準ずるものとして法人税の非課税措置等の存続を要望しているところでございます。
#79
○佐藤雄平君 繰り返すことになるかも分かりませんけれども、やっぱり地方でもこれはある程度下水道のコンサルもできる業界もできておりますから、今やっぱり都市と地方では財政的な差というか、物すごくあるものですから、特に地方の場合は仕事が東京と比べるとないと。そんなことも考えると、やっぱりその辺を公平性というのも念頭にだけはきちっと入れておいていただいて、新たな地方公共の法人に指導というか、こんなこともしていただきたいなと。
 次に、下水道事業団が下水の汚泥広域処理事業、これは廃止することによって、それぞれの自治体が、広域自治体がこれを受けるわけです。話を聞いてみますと、今まではずっとこれは赤字で累積の債務が相当あると。将来にわたってはこれは解消できるであろうということなそうなんですけれども、これもまた自治体の今脆弱な状況の中で、現実問題としてどれぐらいの債務をこの四つの広域自治体が受けて、さらにまた、どれぐらいの時間が掛かるとこれは解消できる、債務の解消できると、この辺を読んでおられるのか、お伺いしたいと思います。
#80
○政府参考人(澤井英一君) 御指摘の下水汚泥広域処理事業につきましては、今回の整理合理化計画の中で、事業は廃止する、なお既設の処理施設については地元公共団体との協議、調整を経た上で公共団体に移管するとされたところであります。
 この事業は、元々、汚泥を公共団体が集めて、これをこの事業団の施設に搬入して処理をお願いする、それに対して料金を公共団体が事業団に払うという仕組みでできておりまして、元々スタートしたときからおおよそ二十五年で収支償わせるようにいたしまして、投資資金を回収した後、無償で事業団から公共団体に移管するということを前提にしていたものであります。
 この過程で、まだ、これは始まったのは平成元年ぐらいでございまして、十数年であります。ちょうど中ほどに今差し掛かったところでございます。下水道普及率というものがその搬入汚泥量に決定的に影響するわけでありますが、この関西でやっております広域汚泥処理事業の関係する地域の下水道普及率をまず申し上げますと、この事業が始まった平成元年ぐらいでは全体で六〇%ぐらいでございました。それが最近、平成十二年には八五%ぐらいまで上がってきております。したがって、搬入される汚泥量も最初は二万二千トンぐらいでした。これは水分を全く抜いた乾燥重量でございますが、全体で二万二千トンぐらいだったのが、今八万二千トンぐらい、四倍近くまで増えてきております。まずそういう状況の変化がございます。
 その中で、下水道普及率が低い前半部分というのはどうしても汚泥の量は少のうございます。ただ一方で、維持管理費とかあるいは元利償還金というのが掛かります。だから、汚泥の量が少ない中で単位当たり幾らということを単純に計算しますと、どうしても割高になりますので、関係公共団体と協議いたしまして、前半は少しそういう意味では料金を抑え目にして、汚泥が増えてきたところで十分回収できるという、そういう料金設定をして今までやってきたわけです。
 端的に申しますと、そういう途中で今回の改革に伴って事業のスリム化という観点から事業団から公共団体に移すということでございますので、言わば前半の赤字を後半で取り返すというのが端的なイメージでございます。言わば、事業団がやっていれば黒字になる段階を公共団体に渡すということで、今回は移管前後を通じまして事業の実態は全く同一でございますので、事業主体のみが事業団から公共団体に変更されるという処理をする中で、資産と債務を公共団体が承継するという方法を取りたいと考えております。
 このことを関係公共団体の負担という面から見ますと、今後は、先ほども言いましたけれども、下水道普及率が更に上昇し、施設の稼働率が高まっていく、そういうタイミングでの移管になりますので、こうした点だけを取りましても、従来処理料金として事業団に支払ってきた以上に、あるいは今後移管がなければ支払っていくであろう処理料金以上に公共団体の負担が増加するということはないと見込んでおります。
 また、移管後につきましては、現在幾つかの県で実施しております流域汚泥処理事業という事業として継続されることになりますので、施設の増強等の場合も含めまして、公共団体は必要な補助金あるいは地方財政措置の支援が受けられるということでございます。
#81
○佐藤雄平君 処理する費用、料金、これはあれでしたっけ、もう一定のものなんですか。その自治体で料金というのは変えられるのか。もう一つは、その想定でいくと、どれぐらいでこれから黒字に転換する、量が多くなるというふうなことですけれども、どれぐらいで返済できるか。この二点。
#82
○政府参考人(澤井英一君) 料金につきましては、先ほどのような基本的な考え方、つまり搬入汚泥量が少ないのに必要な費用を全部単位当たり幾らということで割り掛けるというような割高な料金ではない、少し抑えぎみの料金を従来は設定してきていて、それが今度は量が増えますと逆に少し割安になると、こういうことになるわけですね。そういう料金を設定してきておりまして、結論的にはおおむね全体としては二十五年ぐらいで収支相償うであろうというふうに想定しております。
#83
○佐藤雄平君 次に、日本下水道事業団の出資金の、国は十五億でしたっけ、十三億でしたっけ、十五億出しているわけでありますけれども、これがいわゆる今度は無利子貸付けということに国の方の会計項目はなるわけですよね。これは、無利子貸付けというのはあくまでも貸付けという理解でよろしいのか。貸付けというのはいずれ返していただくという意味での貸付けなのか。この辺についての見解をお伺いしたいと思います。
#84
○政府参考人(澤井英一君) おっしゃるとおり無利子貸付けでございまして、今後具体的にどのような償還方法を取るかということは、法律の案の中で「政令で定める。」ということで、更に詰めたいと考えておりますが、基本的には無利子貸付金を割賦で償還していくということになると考えております。
#85
○佐藤雄平君 となると、新しいその地方共同法人のおのずと事業の中での返済というふうなことも考えた料金というか、そういうふうな設定になるわけですけれども、それもそういうふうな理解でよろしいですか。
#86
○政府参考人(澤井英一君) 広域汚泥処理事業とは別途、下水道事業団全体の経営努力の中で工夫をして返していくということになると考えております。
#87
○佐藤雄平君 期待どおりの法人になっていくことを望みながら、また国土交通省としても、公平公正というか、民間の意向も踏まえながらひとつこれから御指導を賜っていければと思っております。
 次に、日本勤労者住宅法の改正であります。
 これはいろいろ聞いてみますと、組合の方がそれぞれ要望しながら労金が中心になって作ってきて、組合の皆さんに安心した低料金の住宅を提供しようと、非常にお役に立った法律、協会であったろうなと思うわけであります。そういうふうな中で今度の改正でありますけれども、民間法人化として存続させる意義というのはこれどこにあったのか、まずこの件についてお伺いしたいと思います。
#88
○政府参考人(松野仁君) お答えいたします。
 日本勤労者住宅協会は、都市部におきます勤労者向けの住宅の供給に加えまして、地域の実情に応じました住宅の供給を消費生活協同組合法の特例として地域の住宅生協を活用しつつ実施している法人でございます。
 このため、もし協会を廃止した場合、地域の住宅生協を活用した一般の勤労者の方々への居住環境の良好な住宅の供給を行うことができなくなるということから、この協会の出資者たる労働関係団体からも協会の事業及び組織の存続が必要であるという要望がなされております。政府といたしましても、消費生活協同組合法の特例を規定いたしました日本勤労者住宅協会法及び同法に基づいて設立されました法人の存続が必要であると判断したものでございます。
 協会につきましては元々国からの出資や補助に依存しない特殊法人として従来から自立的な経営を行ってきたところでございますが、特殊法人等整理合理化計画に基づきまして、協会の自立的な経営が更に促進されるよう民間法人化することとしたものでございます。
#89
○佐藤雄平君 この中で、協会の住宅資金に関しては約四八・五%か、これ住宅金融公庫から借りているわけですよね。住宅金融公庫もこの間の法改正で実は見直しがされることになると。そのとき、この勤労者住宅協会の、民間の事業化になっているわけでありますけれども、住宅金融公庫からの借入れというのはどのような形になっているのか、この件についてお伺いしたいと思います。
#90
○政府参考人(松野仁君) 日本勤労者住宅協会は、勤労者の貯蓄いたしました資金をその他の資金と併せて活用いたしまして、居住環境の良好な住宅及び住宅の用に供する宅地を供給することとされております。労働金庫や雇用・能力開発機構からの借入れのほか、御指摘のように、住宅金融公庫からの借入れも行っているところでございます。
 一方、委員御存じのとおり、住宅金融公庫につきましては、民間でできることは民間にゆだねるという基本原則の下に、昨年十二月閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画の中におきまして、まず五年以内に廃止する、それから民間金融機関による長期・固定住宅ローンの供給を促進するため実施いたします証券化支援業務、これを行う予定でございます。これを公庫が先行して開始するわけですが、公庫の廃止の際に、これを行う新たな独立行政法人を設置するということになっております。さらに、融資業務につきましては、その廃止の時点で、つまり新たな独立行政法人を設置する時点でございますが、民間金融機関によるローンの供給が円滑に行われているかどうかを勘案して最終決定するということになっております。
 したがいまして、金融公庫の組織形態等が見直された後の資金調達の方法につきましては、日本勤労者住宅協会が主体的に行うこととなります資金計画作成の際に、見直し後の公的融資の体制を踏まえながら当該資金調達について検討がなされることになると考えております。
#91
○佐藤雄平君 あれなんですか、その十八年以降は住宅金融公庫が新しい独立法人になるわけですか。
#92
○政府参考人(松野仁君) 五年以内という、昨年十二月の時点で決定されましたので、平成十八年度までにということになっております。それまでに廃止すると。それに代わりまして独立行政法人が設立されますが、先ほど申し上げましたように、公庫が自ら融資を行うかどうかは、その時点で民間の金融機関がしかるべき機能を果たしているかどうかということを勘案して決定するということでございまして、今の時点では融資業務をする、しないというのはまだペンディングといいますか、まだ未決定の段階でございます。
#93
○佐藤雄平君 これは大臣、これはどうなんですかね、住宅金融公庫の十八年以降。
#94
○国務大臣(扇千景君) これはもう、今、局長が申しましたように、五年以内に廃止するということは決まっております。廃止する場合にはどうなるかということで、新たな独立行政法人にこれを設置するということで、その業務を民間にゆだねられるものは民間にという総理の御指摘がございまして、住宅金融公庫の住宅ローンに代わるものが今既に、去年私たちが調べましたところでは二民間業務が住宅ローン金融に参加するという仕事をしておりましたけれども、今やそれが、住宅金融公庫、五年以内といったら一遍に民間で手を挙げるところが多くなりまして、正に初めて民間がうちでも住宅ローンを扱う扱うということで競争が出てまいりました。
 これが果たして長期、低利、固定ということにつながるかどうか。果たして皆さん方が今の金融公庫で住宅ローンを借りているものと同じ感覚で民間を信用なさるかどうかということは私は今後の過程を見なければならないと思っておりますけれども、今回、この五年以内に廃止するということによって多くの民間企業が手を挙げて自分たちもこれに寄与したいという姿勢が出てきたことだけは私は大変なことだと思っておりますけれども、今おっしゃったような勤労住宅協会が果たしてこれにどういうふうにするか、どういう選択をなさるかというのは、これは勤労住宅協会自身が選択なさることであって、今私たちがどこにしなさいなんということではございませんので、これは新たな、五年以内に廃止して新しいものができ、あるいは民間がそれに比するものができたら勤労住宅協会がどれを選択なさるか、独自の選択を私は見守っていきたいと思っています。
#95
○佐藤雄平君 特殊法人の改革の中でいろんな議論がありましたけれども、その中でも住宅金融公庫は存続が一番望まれておったはずなんです。しかしながら、またその改革というふうなことになって、じゃ、改革なら、廃止ならそのままかと思いきや、五年後以降また新たな行政法人ということであれば、何のための改革なのかな、私はもうそのまま存続の方がよっぽどよかったんじゃないかなと思うわけでありますが、しかし新しいまた法人になって、多分に表紙だけは変わって中身同じような形になるのかなと思いますけれども、しかし、それもやっぱりこの勤労者住宅協会の、今までのようなニーズがあれば対応していただきたいと、そういうふうな要望を申しておきます。
 また、大臣から所見ありましたら。
#96
○国務大臣(扇千景君) これは、既に住宅ローンを利用なさっている方、しかも三十年間固定、低利ということで継続している人をほうり出すわけにいかないわけですね。五年以内にといったら、じゃ三十年で契約している人たちをどう扱うかと。皆さん方に、民間のいろんなのができていますから、こっちへどうぞと御推奨するようなことではいけないので、継続性があるということも含めて新たな独立行政法人を設置という、その理由はお分かりいただけると思います。
 それが、やっぱり今国民が、お借りしている皆さん方に対する一番の手当てであろうと思っていますので、それは勤労住宅協会とはこれは別個の話でございますけれども、そういう意味で継続性を維持すると、それが国民の皆さん方に、今借りている人たちへの私たちはサービスであると思っています。(「そのままでいい」と呼ぶ者あり)
#97
○佐藤雄平君 そのままでいいという意見もあるようでございますけれども、勤労者住宅協会の対応も十分にまたお願いしたいというふうなことに改めてお願いしておきます。
 次に、東京地下鉄に行きます。
 帝都から東京地下鉄になるわけでありますが、これも見てみますと本当に多岐にわたった役員構成というか、見たら本当にありとあらゆる役所から行っているわけでありますけれども、まずこれが民営化したときのいわゆる資本金というのは、今政府と東京都がそれぞれお出しになっておりますが、このまま推移をするという理解でよろしいですか。
#98
○政府参考人(石川裕己君) 御指摘の帝都高速度交通営団でございますが、御案内のとおり、現在は政府出資が五三・四%、それから東京都出資が四六・六%となってございます。現在は出資という形でございますが、特殊会社化になりますと株式ということになりますが、同じ比率でそれぞれが株式を保有するということになります。
#99
○佐藤雄平君 これはあれですか、役員構成はずっと本当いろんな役所から行っていますよね、OBが。これもまた改めて株式会社になったとき考える、基本的には考えるわけなんでしょうけれども、この辺の理解はどうですか。
#100
○政府参考人(石川裕己君) 特殊会社化する場合に、新たに特殊会社のための設立委員会というのができます。そこで議論される、そこで新しい役員が議論されるということになります。
#101
○佐藤雄平君 微妙な答弁でありますが、そこはあくまでも民営化ということですから、理解しておくことにはいたします。
 株式会社になってからもいわゆる公営の役割は果たさなきゃいけないわけですよね。そういうふうな中で、また新線の建設も予定があるやに聞いておりますが、この新線の建設については国がまた東京都がその補助金をお出しになると、そういうふうなことについてはどのようにお考えでございますか。
#102
○政府参考人(石川裕己君) 現在、特殊会社でございますので、地下鉄の建設につきましては地下高速鉄道整備事業費補助、いわゆる地下鉄補助というので整備を進めているわけでございます。
 それで、現在はいわゆる十一号線というのを造っておりまして、これが完成した後にこれを特殊会社化をするということになります。したがって、特殊会社化した後に工事が続くものとしては十三号線でございます。
 池袋―渋谷間でございまして、これは御案内のとおり池袋から新宿三丁目を経由して渋谷に至る延長八・九キロという路線でございまして、十九年度の完成を目的に事業を進めているわけでございまして、これはでき上がりますと東武東上線、西武池袋線及び東急東横線、この三線と相互直通乗り入れをするというふうな形で、埼玉、東京、神奈川という非常に広域的なネットワークを形成する路線になります。さらには、山手線の混雑緩和路線になります。さらには、明治通りの渋滞緩和に寄与するということで極めて重要な路線だと考えておりまして、この路線につきましては平成十六年四月の特殊会社以降も円滑に十九年度の完成に向けて整備を進めていくということだと考えておりまして、必要な助成は続けていきたいと考えております。
#103
○佐藤雄平君 いやいや、だから、それは東京地下鉄が独自で造っていくのかということですよ。
#104
○政府参考人(石川裕己君) 新しい鉄道の整備につきましては、一般的に例えば上下分離方式であるとか新しい仕組みを考えるということもございます。いずれにしましても、この十三号線につきましては継続中の工事ということで整備を進めていきたいと考えております。
#105
○佐藤雄平君 そういうことじゃなくて、ちゃんと、私は、これから新線造るにつけて、今までは補助金もらってきたわけだ、これもまたずっと補助金をもらいながら造っていくのかということを聞きたかったの。
#106
○政府参考人(石川裕己君) 先ほど申し上げましたように、特殊会社化になったときに具体的にどういう助成方式がいいかということにつきましてはいろんな議論がございます。しかしながら、申し上げますように、十三号線については必要な助成を続けていきたいと考えております。
#107
○佐藤雄平君 十三号線というのはこれから造るんだっけ。
#108
○政府参考人(石川裕己君) 建設中でございます。
#109
○佐藤雄平君 大臣、都市交通の中での地下鉄というと、やっぱり将来のビジョンをきちっと決めておいてもらわないと、これはもう地下鉄造るのはいいけれども、こっちの方の道路財源で全部造られるというのはたまらないので、これはやっぱり都市と地方の大きな対立要素になっちゃうので、やっぱり将来の地下鉄の構想は今のうちからきちっと作っておいてください。
 そういうふうなことで、今度の特殊法人の国土交通省関係の法案が二十一世紀に向かって大変な成功裏を収めることを期待しながら、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#110
○続訓弘君 私は、今日は総論部分を質問いたしまして、次に各論部分をやらせていただきます。
 まず、独立行政法人化した効果について伺います。
 独立行政法人制度がスタートしてから一年八か月が経過いたしました。独立行政法人制度は、これまで国が直接行っている事務事業のうち、一定のものについて国とは別の法人格を有する法人を創設して事務事業を行わせることとしております。しかし、個別事業の見直しが行われる中で指摘された問題をクリアするために、独立行政法人には自立的で弾力的な運営を行わせる一方、各府省の独立行政法人評価委員会や総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が事後評価と見直しを行うことにより、業務の効率性、質の向上や透明性の確保を図ることは当然の措置とされております。
 そこで、伺います。国土交通省の独立行政法人は現在十一法人ですが、一年八か月を経過して、独立行政法人化したねらい、効果等について大臣はどのように評価しておられるのか、伺います。
#111
○国務大臣(扇千景君) 今朝も木村議員からその基本的な姿勢を御質問いただきましたけれども、国土交通省といたしまして、御存じのとおり、特殊法人二十一、そして認可法人四ということで、二十五の法人を我々は、今回、まず昨年末の整理合理化計画の策定でこれを決定したわけでございます。
 私どもは、現在のところ住宅金融公庫等の所管法人について、これは先行して改革の方向性を示したのは、今、続議員が言っていただいたとおりでございますけれども、私たちは各特殊法人の事業、組織にわたりまして相当踏み込んで行ったつもりではございますけれども、またその内容を見直しをして、そして昨年末の整理合理化計画に盛り込んだ今般の改革全体というものを改めて牽引する役目を私は去年先行してやったからこそ今回も続いてできたというふうに考えております。やっぱり前回の経験がなければ今回のように、国土交通省四省庁統合でございますから、巨大な中でどうこれを統合していくかということは、大変な私は努力とそして皆さんの後押しがなければできなかったことであろうと思っております。
 けれども、今回こういうことで国土交通省挙げて計画的にかつ機能的に、なおかつ国民の声、また小泉内閣として実行していこうという、この決意の下に断行したわけでございますけれども、この閣議決定後、直ちに私たちは国土交通省内に特殊法人等の改革推進本部というものを設置いたしまして、これを利用して、ここで検討し、今国会に七法人の独立行政法人と三法人の民営化ということで九法案を提出させていただいたわけでございますけれども、残された法人につきましても私たちは今後引き続いて特殊法人改革というものを先頭を切って、国土交通省だからできたという成果を上げるべく今後も推進していきたいと思っておりますし、数字的にどれをどう減らしてきたか、また目標はどうかということは、長くなりますので後で御質問があればまたお答えさせていただきたいと思います。
#112
○続訓弘君 今、大臣からるる御説明をいただきました。私が質問したかったのは、土木研究所から始まって航空大学校まで至る既に十一の特殊法人化に対してどう評価しておられるかということを伺いたかったわけであります。
 そこで、次は第二番目に、今の答弁は後に続く答弁だったと思いますけれども、いずれにしても、次の独法化の意義について伺います。
 独立行政法人はスリム化につながると言われていたにもかかわらず、役員は三倍、その他役員も多くは天下りが占め、職員数も変わらないという状況であります。これでは公約とは全く大きく異なります。
 例えば、国土交通省の関係では、海員学校の旧清水海員学校の校長が理事長兼任ということで、従来五十四万四千円の月額本給が独立法人化されたために八十一万円に跳ね上がったことが指摘されており、単に看板の掛け替えに終わっているという報道があります。こうした事態は直ちに是正する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 これまで国の附属機関として位置付けられていた組織を独立法人化したのですから、役員の増、役員の横滑り人事、職員数の増減ゼロということが是正されない限り独立行政法人化の意義が消滅することになります。国民だれしもが納得できるようなものにすべきと思いますが、大臣の所見を伺います。
#113
○国務大臣(扇千景君) いろいろございまして済みません。総括してとおっしゃったものですから総括して申し上げましたけれども、さっきの十一法人のことに関しましても、私は、組織と人事の管理面、それから二つ目には予算管理面ということで私は大きな変化があったと思っておりますけれども、現実的に今、独立行政法人海員学校という事例をお挙げになりました。これは八つの海上技術学校等を統括管理する一つの独立行政法人に、八つを一つにしたということでございます。
 それで、今おっしゃった、新たに設けた理事長、法人全体を指揮するということにいたしまして、これは八つの海員学校のときにはそれぞれ校長の給料が月額五十四万九千円だったんです。統合法人の今度は校長から理事長に格上げされまして、八つが一つになったものですから、理事長ということになりまして月額が八十六万円ということに上がったと思われますけれども、校長と理事長とは違うということだそうでございまして。私も四省庁統合したから四人分かと思いましたらやっぱり一人分でございますから。
 本来であれば、これも校長と理事長とどれだけ違うんだとおっしゃいますけれども、理事長というものを、大体平均して独立行政法人というものの理事長をずっと見ていますと、校長と理事長ではその職責も異なっていると。そしてまた、八つを一つにしたから広範囲な目で仕事をしなきゃいけないということで、校長から理事長に昇格したということでしょうか、責任の重さが重くなったということでこの金額の差異が出たということと私は伺っておりますので。
 私もちょっと、ううんと思って、私も四分の一だなと思いながら、四倍もらった方がいいのかなとは思いましたけれども、こういう時期でございますから、国民の皆さん方に行政改革をした意義というものがこういうところにも出なきゃいけないというので、八学校長の給料であれば、これは本来は五十四万の八倍あってもいいということになりますけれども、理事長に昇格して約二十数万の上がりということになるので、必ずしもこれが非効率的になったということではないというふうに私も聞いております。
 それから、この法人の役員数というのが合計五十四人から三十四人になっておりまして、三七%削減いたしております。ですから、当然のことでございますけれども、三七%役員の数が減っているということ。それから、職員数につきましても、これは特殊法人等の改革推進本部において独立行政法人の職員数は事業見直し後の事業内容等に応じて必要最小限のものとする、こういう方針が決定されておりますので、法人長のリーダーシップの下に適正な規模になると思っております。来年の十月までに六法人合計で百三十八人これは削減されるという数字を今出しております。
 それからさらに、業務につきましても、例えば水資源機構につきましてはダムの新規の開発事業を行わないということも、これも決定いたしております。それから、鉄道建設・運輸施設整備支援機構につきましては、これは新規の都市鉄道線事業の採用を行わないということも、これも決めておりますので、今後も業務のスリム化をしていくというふうに考えております。
 様々なメリットをもたらすための改革でなければいけないし、また国民の目に、今質問していただいたようにきちんと国民の目に見えるような改革でなければならない、それが基本だと思っております。
#114
○続訓弘君 私があえて指摘したのは、新聞報道によれば、要するにスリム化、独立行政法人化した理由は、国民の皆様が本当にああ良かったと、本当に国民のためにやってくれているんだなという、そういうことの理解が得られて初めて行政改革ができると思います。にもかかわりませず、今申し上げた報道ではそういう報道がなされていましたよと、ついては、これに対してちゃんとした答えをしないと駄目ですよ、こういう意味で申し上げたわけであります。
 さて、行政改革の精神について伺います。
 私が、平成十二年十二月、森総理の下で行革担当大臣として閣議決定した行政改革大綱の精神は、時代の要請をしっかりと受け止め、制度疲労を来している行財政システムを廃止、縮小を含めて抜本的に見直し、民間の英知と活力を大いに活用すると同時に、地方の時代と言われて久しい地方公共団体にも責任を分担してもらうという趣旨から、民でできることは民へ、地方でできることは地方への考え方で整理されたものでありました。
 その一年後の平成十三年十二月、小泉内閣の下で閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画は、小泉総理の原則廃止、民営化という公約から相当後退してきているような感を否めません。
 扇大臣は森総理の下で閣議決定にも参画されました。所管大臣として国土交通省関係の整理合理化計画に取り組まれた所感はいかがでしょうか。お答えください。
#115
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃいましたように、私は、小さな政府、そして国民の目に見えると続議員がおっしゃったとおり、私どもはそれをしていかなければいけないということで、今回は改めて四十六本の法案を一括して出させていただいた。今までかつてないことの挑戦でございますので、ただ、これで十分とは言い切れません。一本一本皆さんに御審議いただいている中に、まだまだこれは整理縮小してもいいな、あるいはこれはもう廃止してもいいなと思われる点がなきにしもありません。
 けれども、これは私は、改めて民間がそれに対応する、また地方自治体がそれを受皿として受け得るような地方自治体になるべきであるというふうに、やっぱり準備期間が必要でございますので、そういう意味では今回のことが一〇〇%私はできたとは思っておりませんけれども、今後も私たちは、すべて評価委員会の審議も経ながら我々は絶えず見直していくということが大事であると認識し、今出している法案は現段階ではベストであるということで、最大限努力した結果、まだまだ切り込みが足りない部分はなきにしもあらずでございますけれども、第一段階とお受け取りいただければ有り難いと思います。
#116
○続訓弘君 せっかくの御努力を期待申し上げます。
 平成十二年十二月十八日に特殊法人等整理合理化計画が閣議決定されるまでの間、行政改革推進事務局と各府省との間で激しく廃止、民営化、独立行政法人化の議論が行われたと承知しておりますが、その詳細の経過は国民の前に明らかにされておりません。今回、国土交通省が提出されました法律案は九本、うち六本が独立行政法人化、二本が民営化、一本が地方共同法人化ということであります。
 そこで、伺います。なぜ六法人が廃止、民営化ではなくて独立行政法人化なのか、理由を明らかに御説明いただきたいと存じます。
#117
○副大臣(吉村剛太郎君) もう委員も御指摘されましたように、特殊法人、既に役割が終わったものは廃止、また採算性が非常に優れており、民間感覚の、民間の企業感覚でやった方がいいものについては民営化、しかしながら一方で、採算性が非常に低い、さらに公的な国の関与が必要であると思われるものについては独法化ということでございます。
 それで、個々に六つについてのお尋ねでございまして、それぞれ内容的には性格が違っておりますが、基本的な総論からいきますと、今のようにまだ民営化しての採算性に非常に無理があるというもの、具体的に言いますと、鉄道建設・運輸施設整備支援機構につきましては、国の重要な社会基盤である新幹線の鉄道施設の建設や船舶の共有建造など、公的な主体による取組や支援が必要不可欠な業務を行うことを予定しております。
 また、国際観光振興機構につきましても、海外観光宣伝等の外国人旅行者の訪日を促進する業務を行うことになりますが、観光の拡大は我が国の経済、雇用、地域の活性化にも大きく寄与するものであり、諸外国においても政府機関として実施しているのが現状であるということをかんがみ、独法化という手法を取っておるところでございます。
 また、水資源機構の行う業務は、これは先ほどからもいろいろ話出ておりますが、複数都府県にまたがる水系における水道用水、工業用水、農業用水の確保、供給及び洪水被害の軽減といった多種多様な機能を有する施設を一元的に管理するもので、水の安定供給や治水という極めて公共性の高いものであるということで独法ということにしておるところでございます。
 次に、自動車事故対策機構については、自動車事故の防止や自動車事故による被害者の救済を行うことになりますが、これらの業務は採算性の点から民間では実施が確保できないもの、被害を受けておられる方がおられるわけでございまして、採算という観点から見るのはいかがなものかということで独法化ということでございます。
 また、空港周辺整備機構が行う航空機の騒音により生ずる障害の防止、軽減、生活環境の改善のための事業についても国と地方公共団体が一体となって行う必要があるという判断でございます。
 さらに、海上災害防止センターについては、我が国の海上防災体制の一翼を担い、海上における油の防除等の海上防災活動を行うことになりますが、このような海上防災業務は極めて公共性が高い、先般も火災その他、油の流出、こういうものがやっぱり公的、ある程度公的な、そして採算本位ではなかなか難しい面があろうかと、こういう判断でそれぞれ独法化ということにしておるところでございます。
 以上です。
#118
○続訓弘君 ありがとうございました。
 我々政治家が常に心しなければならないのは、言わば官僚がいろんなことを考えておられる、その官僚はどうしても保守的である、自分の組織を温存したいと、そういう意味では独法化というか、そういうものに言わば走りがちであります。しかし、本当の意味で国民が何を期待しておられるかといえば、やっぱり効率化だと思います。そのためには民間の大きな知恵を、そして活力を引き出す、そういう意味では、我々がやはりそういう視点に立って改革の志を消してはならないということを申し上げて、次の質問に移ります。
 独立行政法人化と従来の特殊法人との違いについて伺います。
 今回提出された特殊法人等の独立行政法人化は、昨年度に発足をした各府省附属の研究機関等の場合とは異なるものであります。特殊法人等はこれまで事業法人として活動してきており、経営責任の不明確性、事業運営の非効率性、不透明性、組織、業務の自己増殖性、経営の自立性の欠如などが指摘されておりました。
 今回の独立行政法人化により、従来特殊法人で指摘されていた問題がどのように是正され、そしてそれらがすべて解決されるということになるのでしょうか。
 また、これら法人について、小さな政府を目指し、財政再建に向けて取り組む以上、補助金、出資金、財政資金の投入等を通じて安易な手当ては行わないよう、その上限を設けるなどの歯止め措置を掛け、独立した法人として位置付けるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。
#119
○政府参考人(安富正文君) 今回の独立行政法人制度は、元々、特殊法人の弊害を克服する制度ということで設計されたものでございます。
 その業務運営の特徴としましては、まず第一に、中期目標それから中期計画の策定による業務の目標管理という手法を入れていることでございます。これによりまして中期的な業務目的が明確になるということで、従来、特殊法人等で一々事業年度のいわゆる事業計画あるいは予算等を通じて国が認可をするというような形でやっていたものが、これが法人の自主的な目標管理で実施できるということになります。
 それから二番目として、各省に設置されます第三者機関によって、いわゆる評価機関によりまして業績評価を実施するという形で、第三者によるチェックが入るということでございます。それから、それらの評価結果を踏まえまして、定期的な組織、それから事業の見直しを行うということになっております。さらには、業績を反映した役員報酬の実施であるとか、あるいは場合によっては低業績の役員についての解任など、人事への業績反映がなされるということになっておりまして、こういう制度設計の下で、先ほど先生の方からもおっしゃいましたけれども、いわゆる従来の特殊法人での経営責任の不明確性とか、あるいは国に依存して自立性が欠如しているとか、あるいは業務運営の非効率性であるとか、あるいは組織、業務が自己増殖するといったような批判を受けないような形になるものというふうに考えておりまして、そういう意味の従来の特殊法人の弊害と言われているものについての問題が是正され、法人経営の自立性、それから効率性が確保されるのではないかというふうに考えております。
 また、財政の問題、出資金、補助金等でございますが、これにつきましても、先般、既に平成十四年度予算におきまして、独立行政法人化の対象となります今回の国土交通省所管法人のうち七法人については財政支出全体で五百五十億円の削減ということで、約二割の削減を講じたところでございます。また、今後とも、十五年度予算以降におきましても、特殊法人等改革推進本部決定におきまして、事業の徹底した見直しの成果を厳格に反映させることにより、独立行政法人に対する財政支出を含めた縮減合理化を進めるという方針が打ち出されておりますので、これに基づいて適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
#120
○続訓弘君 今、御答弁によりますと、来年度予算で五百五十億の縮減が図られたという答弁をいただきました。大変結構なことであります。これこそ国民が期待する独立行政法人化だと思います。
 今お答えございましたように、従来の特殊法人が、経営責任の不明確だとか、あるいは事業運営の非効率性だとか、あるいは不透明性、業務の自己増殖性だとか経営の自立性を欠如しているということが国民の大きな批判であったわけであります。それを独立行政法人化したならば、この今までの旧弊が完全に取り除かれるということを保証していただければ、なるほど独立行政法人化にしてよかったなという評価を私はいただけるんじゃないか、そういう不断の努力を是非お願い申し上げます。
 次に、独立行政法人の評価について伺います。
 独立行政法人が第二の特殊法人化しないためには、評価委員会による第三者的な評価と、その評価結果の次年度以降へのフィードバックが大変重要であります。
 国土交通省は独立行政法人評価委員会を設置して独立行政法人の業務実績を評価しておりますが、平成十三年度の業務実績評価が既に出ております。その評価によりますと、ほとんどが良好、順調というものばかりであります。目標達成のレベルが低いものであれば評価が高くなるのは当然でしょう。それではせっかくの独立法人とした目的にもかないません。評価委員会による評価の目標設定を含めて、システムの、システム評価はどのようなものになっているのでしょうか、伺います。
 また、評価委員会から改善すべきと指摘された事項などがあります。例えば、新規の分野への挑戦、競争的資金の自助努力による調達、他社の及ばない革新的シーズの研究、事務事業内容の一般公表及び評価を受けることなど、独立行政法人として果たすべき義務が欠如している点について早急に評価項目に加えるなど、改善措置を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
#121
○政府参考人(河崎広二君) 独立行政法人における目標の設定でございますが、この目標の設定に当たりましては、国民の皆様のニーズや社会経済情勢の動向を十分踏まえまして、各法人における業務運営の効率化あるいは質の向上等を着実に図るという考え方に立ちまして、大臣が各独立行政法人に対しまして中期目標を指示をいたします。これに基づいて各独立行政法人が中期計画を策定するということになっております。
 こうした中期目標の策定や中期計画を大臣が認可する際につきましては、第三者機関でございます国土交通省独立行政法人評価委員会の意見を十分聴取した上で行っておりまして、こういった手続によりまして適切な目標が設定されると、このように努力をしているところでございます。
 平成十四年四月に発足をいたしました十一の独立行政法人の十三年度における業務実績評価につきましては、全体といたしましては中期目標の達成に向けた各法人の取組が今、先生言われました順調あるいは良好といったような形で評価されたものと受け止めておりますが、ただ個々のいろんな業務につきましては今後の課題を多く御指摘をいただいたところでございます。
 したがって、今回の評価で評価委員会より御指摘をいただいた事項につきましては、各独立行政法人におきまして業務の改善に確実につなげるようにしていくということが大事であるというように考えておりますし、またただいま御指摘のありました評価項目の追加ということでございますが、そういう評価方法の改善につきましてはこれは評価委員会でお決めになることでございますので、評価委員会が検討をされまして、必要に応じまして次年度以降の評価に反映をされていくのではないかというふうに考えているところでございます。
#122
○続訓弘君 評価委員会に当委員会でこういう議論がありましたよということを是非お示しいただいて、改善方、お願い申し上げます。
 さて、評価委員会の人選について伺います。
 国土交通省の独立行政法人評価委員会のメンバーを見ますと、四十五人中二十六人が国土交通省関係の審議会のメンバーや国土交通省OBで占められております。独立行政法人が本来の趣旨を生かし、業務を実施していくためには公正で客観的で第三者的な評価が当然のことと思います。委員の半数以上が審議会等の関係者で占められているということは、国民の目線から見れば、この評価に疑問を持たざるを得ないんじゃないでしょうか。今回の総合評価結果を見ますと、九法人が最高の評価、二法人がまあまあの評価ということですが、評価体系が問題含みであるだけに、国民の皆様から身内による甘い評価という疑念を持たれかねないような、評価メンバー構成にしなければならないと思います。
 審議会等の関係者が半数以上になった理由とともに、今後評価システムに対して疑問視されないよう、その徹底見直しをすることに異論はないと思いますが、この点について大臣の所見を伺います。
#123
○国務大臣(扇千景君) 評価制度というものは私は本来もっと早くから適用されるべきであったというふうに思っておりますし、かつて私はこういう制度ができる前に、国会の中で衆参を統一して衆参の両議院の上に国の法案審議の評価委員会を設定すべきであるという運動を起こしたこともございましたけれども、今回はこうして行政の中で国民の皆様の目に確実にこういうものを評価するという評価委員会制度というものができたことだけでも大変な私は進歩であろうなと思っておりますけれども、今、続議員がるるおっしゃいましたように、評価委員会制度で、少なくとも、先ほど局長が答えましたように、既に十一に対してはおおむね良好のような評価をいただきましたけれども、今おっしゃった評価委員会のメンバーが一方的ではないかと、もっと公平であるべきであるという御指摘もいただきました。
 ただ、各年度に及びまして私たちは中期計画の終了後に必ず事業評価というものをいたしております。そういう意味では、事業評価をし、まず事前評価、事業評価、事後評価と、この三段階評価というものを行っておりますけれども、これは法人の組織の在り方等に関する意見具申を行う第三者機関ということでございますので、今おっしゃったように、中立性、公正性のメンバーが構成されるというのは当然のことでございますけれども、この評価委員会は重要な役割を担う委員会であればこそ、委員には高い見識を有する方をお選びしたいと思いますし、また分野といたしましては、経済あるいは経営、企業会計あるいは法曹など、一般分野の各有識者を選ばなければいけないという、大変それらの広範囲な有識者を選ぶということも第一条件としてできております。
 また、二番目には、各独立行政法人の固有の業務に関する専門的分野のこれは有識者でなければならない。でなければ、理解していただけない、また判断していただけないということもございますので、専門的分野の有識者を総合的にできるだけバランスよくということを人選の条件にしておりますけれども。
 こうした観点から委員の選任を行った結果、委員三十名中十七名、あるいは臨時委員を含めれば四十五名中二十二名が審議会と、今、続議員がおっしゃったように、兼任者もおります。
 けれども、こうした中からはむしろ高い見識と経験を踏まえた厳しい御意見が今出ておりますので、必ずしも審議会と重なっているからという意味では私はなくて、公正な御意見も出ていることも確かでございますし、特に女性の議員というものも入っていただいておりまして、言い訳ではございませんけれども、旧建設、旧運輸等々の女性の専門家が大変少のうございまして、そういう意味では、審議会自体も女性のメンバーを多くしろと言われておりますけれども、この評価委員会では、専門的な知識を有する方で、そして判断が、能力がすばらしい方をということになると、これも女性のメンバーも含めて大変人選的には狭まっていることも事実でございまして、今後重要な役割を担うこの各範囲の人選を、少なくとも国民の皆さんから見られてこれは適切でいい評価委員会だなということでなければ評価結果も評価されないということに逆になりますので、そういう意味では、今の御指摘等々、各分野にわたって気を付けていきたいと思っております。
#124
○続訓弘君 評価結果が国民の目線で評価されるような人選をよろしくお願い申し上げます。
 さて、評価結果の活用について伺います。
 独立行政法人制度では、主務大臣が三年ないし五年の中期目標を定め、その目標を達成するために、独立行政法人は中期目標と年度計画を策定し、実施することになっております。そして主務大臣は、中期計画期間の終了時において業務継続の必要性、組織の在り方などについて検討し、評価委員会の意見を聞いた上で所要の措置を取ることができることとされております。また、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会は主務大臣に対し主要な事務及び事業の改廃に関し勧告することができます。
 そのためには、評価結果が次年度計画又は次期中期計画に反映されることは時間的に難しいのではないでしょうか。特に、中期計画終了時の業務継続の必要性等の判断には最終年度の評価結果が大変重要となるので、前年度の評価結果が次年度の計画に反映できないことをこれ以上放置することは許されません。年次途中で中間評価を行うなど、早々に是正策を講ずべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#125
○政府参考人(河崎広二君) 現在の独立行政法人制度におきましては、通則法におきまして、年度あるいは中期目標の期間を単位として目標を設定し、その終了後に実施状況等の評価を行う仕組みになっておりまして、国土交通省におきましても、これに基づいて評価委員会に厳正な評価をしていただいているところでございます。
 ただいま先生が評価委員会の評価結果を次期の中期計画に反映させるのには時間的に厳しいのではないかというような御指摘がございましたけれども、各年度の業務実績評価ということもございますので、これらを踏まえながら、事前に十分な準備作業を行うことにより的確に対応していくというふうに思っているところでございます。
 また、各独立行政法人におきましては、各年度における業務実績評価の結果につきましては、これを踏まえまして、可能なものにつきましては次の年度の途中であっても可及的速やかに業務運営の改善に取り組むというふうな方針で進めているところでございます。
#126
○続訓弘君 次に、独立行政法人への天下り規制について伺います。
 政府は、特殊法人等の独立行政法人化に伴い、三百二十八人の役員定数を二百二人に削減することとしています。昨年、五十八の独立行政法人の設立では、役員数が発足前に比べて三倍増となり、百八十六人も増えたことを併せると、実質十六人の減でしかありません。各府省は、天下りの確保のため、独立行政法人の役員に再就職先を求めることが十分考えられます。しかし、独立行政法人には経営感覚にたけた役員の就任が求められます。これまでのような天下り人事では独立行政法人への改革効果は発揮できません。
 大臣は所管独立行政法人に対する天下りの規制についてどのような御所見をお持ちでしょうか、伺わせていただきます。
#127
○国務大臣(扇千景君) 天下り問題は、国民の皆さん方から今大変厳しい目で御指摘をいただき、御注目いただき、是正すべきであるということを言われておりますけれども、総体的に天下りということを考えますときに、よく言われますことは、五十歳そこそこで肩たたきが始まったのでは、まだ子供が中学、高校ということで、役員として一番働き盛りで一番お金の要るときにもう次のことを考えなきゃいけないという今の公務員の定年制度の在り方というものも根本的に私は考えなければいけないことと思っておりますので、大臣経験者の続大臣としては、当時の役員の天下りに関しては一つのお考えをお持ちであろうと思いますけれども。
 今回、少なくとも私は、国民の問題意識の高まりということを考えれば、昨年でございますけれども、十二月に、御存じのとおりの特殊法人の整理合理化計画の中におきましても、独立行政法人は、役員については、退職公務員及び独立行政法人の退職者の状況を公表するということに決まりました。そういう意味においては、私は広く国民のチェックを受けるようになったと思いますけれども、元々は、役人の定年制とかあるいは退職制度、肩たたきというものがいかにあるべきか。
 民間は今定年延長ということも言っておりますので、少なくとも、民間が六十五であれば公務員も六十までは、五年差ぐらいまでは働いて、安心して業務に当たってもらうということも私は一つ考えられることではないか。民間が七十になれば公務員は六十五と。ただし、その何年間はお給料を据置きということも私は一つの手ではないかと思っておりますので。
 ただ、今回はこういう特殊法人ということに限っての御質問でございますので、総務大臣経験者としても、私は、公務員の定年制ということは続議員にも御指導を仰ぎながら、なお国民の目には特殊法人に公務員の天下り先であるという認識をなくすようには当然努力していかなければならないと認識しています。
#128
○続訓弘君 いろいろありがとうございました。これで質問を終わります。
#129
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。
 今日は整備新幹線の建設を進めている鉄建公団の独立行政法人化に関連しての質問をさせていただきたいと思います。
 この十二月一日から盛岡から八戸までの新幹線が開通しました。現在建設中の路線は、新潟から富山間の北陸新幹線、博多から西鹿児島までの九州新幹線とありますが、いずれも鉄建公団が建設をしています。この鉄建公団は今まで新幹線以外にも鉄道の建設を進めてきたが、この法案では新法人は新幹線の建設とそれ以外の事業も継続していくことになると思いますが、先ほどからの確認がなかなかできていない点もありましたけれども、新たな工事実施計画はなくなるのではないかと私は思うのですが、これは間違いはないでしょうか、確認をさせていただきたいと思います。
#130
○政府参考人(石川裕己君) 整備新幹線につきましては引き続き業務を行うわけでございますが、新幹線以外の鉄道施設の鉄道建設、こういうものに関しましては、特殊法人等整理合理化計画における指摘や国の関与を極力排除した効率的な業務運営を図るという独立行政法人化の趣旨にのっとりまして、現在、日本鉄道建設公団法第二十二条に規定しておりました国土交通大臣の鉄道施設の建設の指示というものを削除いたしますとともに、鉄道事業者から建設業務を受託する際の国の認可規定というものも廃止する等の措置を講じているところでございます。
 このように、新幹線以外の鉄道建設業務につきましては、国の関与をできるだけ少なくして、新法人の判断で業務を行うことができるようにしてございまして、法律案の第十二条第一項第五号において「国土交通省令で定める規格を有する鉄道又は軌道に係る鉄道施設又は軌道施設の建設及び政令で定める大規模な改良を行うこと。」が新機構の業務として規定してございます。したがいまして、今後とも当該業務規定に基づきまして新幹線鉄道以外の鉄道建設も行うことができるものと考えております。
 こういうものにつきましては、都市再生など現下の政府の重要課題に対応する上で重要な施策であると認識しておりますので、新しい機構は鉄道整備を行う公的主体として、今後とも、公団がこれまで蓄積してきた鉄道建設の技術、ノウハウというものを活用しながら一定の役割を担っていく必要があると考えております。
#131
○大沢辰美君 鉄建公団としては事業を継続していくことになるけれども、国土交通省としては指示、国の関与をしない形になるということは、私は、新たな工事実施計画の決定、それがなくなるということは、国の交通政策の中長期的なそういう対策が放棄されるのではないかなという危惧も持っています。この点について、改めてまたお聞きしたいと思いますが、一応確認だけさせていただきたいと思います。
 今日の質問の中心は新幹線の建設、この問題について非常に国民的な今問題になっている鉄建公団とゼネコン問題についての癒着の構造について質問を絞りたいと思います。
 今、本当に国民の皆さんが改革に期待するものは何なのかという点で、こういう癒着関係を断ち切ってほしいという、そういう願いは広く政治不信にかかわって、国民の願いが大きいと思うんですが、この鉄建公団から今ゼネコンなどへの天下りした職員ですね、この人数については何人ぐらいいらっしゃるか、つかんでいらっしゃいますでしょうか。
#132
○参考人(松尾道彦君) お答えいたします。
 公団としては退職後の職員の再就職先につきまして完全に把握はいたしておりませんが、再就職先において事業者の役員となっている者につきましては、現在私どもが知り得るところは四十一名ということになっております。
 公団は、今、先生の御指摘のように、鉄道建設をやっているわけでございますが、調査、計画、あるいは建設、そういった一環の中におきまして、ほとんど私どもは技術者でございまして、在職中の技術能力を買われて民間の方から御依頼があった場合に、そうした第二の人生として本人の能力あるいは知見に基づいて、そういう経験を踏まえて就職しているのではないかと、このように考えております。
#133
○大沢辰美君 四十一名という数字が示されたんですが、この中で、今建設中の北陸新幹線と九州新幹線の受注企業への天下り人数は何社で、何人か、分かりませんでしょうか。
#134
○参考人(松尾道彦君) 現在、先生の御指摘の北陸新幹線それから九州新幹線でございますが、現在、工事中の工区が九十七ございまして、いわゆる九十七共同企業体の体制になっていますが、それに附属する会社数は全体で百五十六社になっております。
 それから、公団として退職後の状態でございますが、両新幹線の現在工事中の受注会社において役員となっている者は四十名と認識しております。
#135
○大沢辰美君 私は、国土交通省からも資料をいただきまして表を作ってみたんですが、皆さんのお手元に資料一というのを配付させていただいております。
 これを見ますと、九州新幹線の昨年度の発注工区ごとの受注企業と受注金額を示しております。全体で二〇〇一年度の九州新幹線の工区は十五工区あるわけですが、その十四工区に公団からの天下り社員がいることがはっきりしております、今、人数は言われましたけれども。これは、新幹線会員名簿というのがございますけれども、これで調べさせていただいたんですけれども、鉄建公団のOBと現在の職員、それで構成をされている親睦会のようでございますが、ここにOBの再就職先が記されております。
 今、総裁は技術者という言葉をおっしゃっておりましたが、もちろんエンジニアの方も専門の方も企業の方へ行っているんですが、大体役職は営業に入っておりますね、役職部門の名簿を見ますと。重役ですか、重職ですか、そういう形で就いているわけですが、なぜ会社はこういう特別待遇で迎えるのかということは、明らかにこれは公団から来たから礼を尽くしてそういう重役に就いているというものじゃなくて、やっぱり会社にとっては利益にかかわる問題だからそうなっていると思うんですね。
 それは公団からの受注システムを見て私は納得したんですが、現職の職員とOB会の新幹線会員会という親睦会があるという内容にも私は関係するんじゃないかと思いますけれども、こういう仕組みというんですか、構図というんですか、新幹線独特のものなのか、一般的なものなのか。新幹線整備に当たって、やはり公団からの仕事というのは、工区が分かれているけれども、その工区でも一次、二次、三次という継続的な発注になっているという実態があるようですね。
 そこで、ひとつ検証のためにお聞きしたいんですが、十二月一日に開業した東北新幹線、盛岡―八戸間の区間の最も金額が大きい岩手のトンネル、一戸工区ですか、この例を示していただきたいと思うんですが、ここの工区の受注金額、発注業者名、入札方法、説明していただけますか。
#136
○参考人(松尾道彦君) 今、先生御指摘になりました岩手一戸トンネルは、今回開業いたしまして二十五・八キロのトンネルでございます。今のところ陸上では世界最長のトンネルになっております。
 先生御指摘の、そのうちの一戸工区でございますが、これは実は平成三年から、ほかの団体もそうでございますが、一般競争入札方式と公募型指名競争入札方式を採用いたしておりますが、この一戸工区は、実は当時厳しい予算の中で予算を付けていただきまして、平成三年に契約をさせていただきました。そのときは指名競争入札という格好で入札をさせていただいたところでございまして、特に新幹線だから特殊な契約ということではなくて、一般の公共事業と同様に指名競争入札という格好で進めていただいたものでございます。
#137
○大沢辰美君 指名競争入札は分かったんですけれども、第一回目が平成三年にされたというんですが、この工区は第七次まで契約がやられていると思うので、ちょっと七次まで教えていただけますか。
#138
○参考人(松尾道彦君) 引き続きまして、公団の場合も他も同様でございますが、いわゆる債務負担行為というのが国で認められておりまして、当時は三年間でございました。
 この地区は非常に膨張性地甘で最も難工事でございまして、完成した暁には土木学会から技術賞というのをちょうだいした地区ではございますが、その後、引き続き毎年契約をやっておりますが、認められた予算の範囲内において随時追加契約をさせていただきます。そのときには、いわゆる随契という格好で随時契約をさせていただきました。この随契につきましては、こういった特定の難工事につきまして追加的な工事を行う場合には、一々他の者が改めて契約いたしますと非常に効率性が悪く、かつ経費が割高になるわけでございますので、厳しい予算の範囲内でかつ契約の効率性を考えながら、経費節減という立場から随意契約を行ってまいっております。
#139
○大沢辰美君 二次から七次まで随意契約がやられているということなんですが、最初に説明がありました指名競争入札で鹿島、五洋、伊藤建設が共同企業体を組んで二十五億円で指名競争入札で落札したと。その後は随意契約であると。これは本当に同じ企業が工事を受注するそういう系図になっているんだけれども、当初二十五億円が最終的には九十九億四千万円にもこの工区はなるわけです。つまり、当初の四倍、約百億円近い工事になってくるわけですね。
 今その理由を述べられましたけれども、こういうやり方はほとんどの工区で行われているように私も九州の新幹線を見て思いました。これは一般的なやり方なんでしょうか。国土交通省としてそういう実態を認めているというんですか、そういうやり方が妥当なのだということになるのでしょうか。その点についてお聞きしたいと思います。
#140
○政府参考人(石川裕己君) ただいま総裁から御説明したとおり、最初の工区のときに、平成三年でございますが、指名競争入札をしたわけでございます。それは要するにトンネルでございますので、その後の言わば継続工事というのはやはりその工事に携わった者が具体的にやっていくというのが一番むしろ効率的。他の事業者になれば、例えばシールドマシンを取り替えたり、全部取り替えたりしなければいけないわけでございますので、このような言わば継続的な工事につきましては随意契約というのは一般的に行われていることだと思っております。
#141
○大沢辰美君 つまり、企業から見れば小さな苗木を大きく私は育ててもうけると、こういう構図になるのではないかなと思うんですね。公団が発注する苗木を落札するためには、その金額をやはり知らなければならない。そのためには苗木の専門家を会社で雇って必要な情報が入るような人脈が必要となるわけですからね。そして、多額の仕事を取った企業は新幹線整備の建設に力を持った政治家にも献金をしているという、こういう典型的な癒着、腐敗の構造が生じているんです。
 これは私、ちょっと資料をお配りしたかったんですけれども、例えば自民党の整備新幹線建設促進特別委員会委員長を務めていらっしゃる議員の野沢太三さんですか、この人が私は代表的な内容を持って献金を受けているということを指摘をしたいと思います。これは、本当にひどいなと思ったんですが、国鉄出身の方ですね、この方。私は、政治資金の報告書を全部調べてみて、特に一九九五年から一九九九年の五年間を調べてみたんですけれども、それによったら九州新幹線と北陸新幹線の受注企業、今、総裁が数を申されましたが、そのうちの二十七社から政治献金を受け取っております。何と、金額にして二千九百八十一万円に及びます。これは公団発注の仕事を取った企業から回り回ってこのような多額の政治資金が働いていると、動いているということを言わざるを得ません。
 例えば、今、資料の九州新幹線受注業者の中でずらっと名前を書いて、資料一に書いてありますけれども、この中にフジタというのがありますが、ここからは二百四十万、五年間で献金を受け取っていますね。九鉄工業からは二百五十万、鉄建建設が二百五十万というように、毎年五十万ずつ献金されているという実態があるわけです。
 このように、公団が発注する、そしてゼネコンに、それに職員が天下ると。だから、ゼネコンはその職員の力もかりて私は受注工事のために努力をするし、仕事ももらうと。さらに、ゼネコンは新幹線建設に影響力持つ政治家に献金をすると。こういう構造が私は今問題になって、政治不信として指摘をされているのが現状じゃないかと思うんですね。
 ですから、私は、こういう国民が本当に批判の強いこんな問題に対して、やはり国土交通省の、監督官庁である、鉄建公団が今新幹線整備に当たってのこういう状況、官、財、そういう企業の関係というのはやはりこれでいいのかということを私は指摘せざるを得ませんが、大臣は本当にこれでよいと思われますか。
#142
○国務大臣(扇千景君) 今、ちょっと大沢議員の配付された資料を読んでおりまして、初めて見る資料なんで目を通しておりましたけれども、少なくとも私は、まず天下りということを先ほどから大沢議員がおっしゃいましたけれども、総裁が先ほど、鉄建公団総裁から技術を持った人をということをおっしゃっていましたけれども、私、今回、この今、大沢議員がお示しになりました九州新幹線の建設に関した工事発注、この十五工区につきまして大体百二十四社の入札があったわけですね。その中で、その結果十五のJVと、それから少なくとも五十一社の業者がこの工事を受注しておりますけれども、この五十一社の中で、大沢議員がお示しになりましたように、十六社において公団のOB、あるいは公団のOBが十六名が役員となっているというこの資料をいただきまして、これも公団からも私も報告を受けておりますけれども、一般に特殊法人とかあるいは民間企業への再就職につきましては、先ほどからも話題になっておりますけれども、私は少なくとも在職中に得た知識、あるいはそれらの持っている特異性、民間よりも優れた知見を持っているというような人材というのは、きっと私はどこの会社でも引く手あまたなんだろうと思います、多分。民間にとっては、それはもう願ってもない人だなという気がなきにしもあらずなんだろうと思いますけれども、私は少なくとも、それによって国民に今おっしゃったような不信とかあるいは誤解を招くようなことがあってはならないと。それはもう真に戒めるべきものであると思っておりますけれども。
 これは、少なくとも私は、この表を見まして、私たちは入札、契約が適正に行われるように改革を進めることが最も重要であるということを皆さんに申し上げて、法律も作っていただいたんですけれども、この日本鉄建公団について従来からこの法案の公共工事の入札と契約に関する適正化法というものをよく図って、少なくともこれを基本として契約をしていただきたいということを言っておりますし、本年の六月からは他の法人に先駆けてすべての入札工事というものを予定価格の事前公表をしなさいと、事前公表することによって私はこういう不信感がなくなるということで、本年の六月から予定価格の事前公表制度というものを施行しております。
 それによって、私はそういう国民の不信とか誤解を招くことのないように、少なくともより入札と契約の適正化を図っていくという姿勢を保たなければ今後の工事にも信用置けないということになりますので、そういう意味では適正にこの法律をまず守るという原点を周知徹底したいと思っております。
#143
○大沢辰美君 今、私は北九州新幹線の資料を一として示させていただいて、今、大臣も初めて見たということなんですが、やはり技術を生かしていくというそういう問題と、やはり営業部長としてその企業に入っていくということは、やっぱり仕事を得るための働きをしなかったら、これは役に立たないわけですから要らないわけですよね。この十五の工区の中で、一つ以外、ジョイント組まれている一つ以外はすべて役職に就いて、鉄建公団から天下りをしているという実態がここにあるということなんですね。
 これからのことになるわけですけれども、今回、これが独立行政法人になって、やはり国民の批判の的になっている金の問題、そして政官財の癒着の関係、これがなくなるのでしょうか。
#144
○国務大臣(扇千景君) そのことが今日も委員会で皆さん方で御論議いただいておりますけれども、少なくともこういう体質なりあるいはこういう体系が行われているということに対して、第三者、これは少なくとも第三者機関たる独立行政法人の評価委員会によってこれは毎年慎重な事後チェックが行われるということに決まっておりますので、そういう意味では中期計画あるいはその計画期間の終了後には、これ五年でございますけれども、必ず難しい大変厳しい事後チェックというものが行われて、さらにこの業績の評価というものが公表されるということになっておりますので、少なくとも今後こういう独立行政法人化された場合には入札と契約についても私は従来にも増して透明性と公正性が国民の目にきちんと見えるようになるというふうに思っていますので、そうでなければ私はかえって今回何のための法案だと思われますので、そういう評価制度というもので国民に公表されるということを前提の下にこの契約法の適正を図ってもらいたいと思っております。
#145
○大沢辰美君 繰り返しになりますが、評価委員会が作られて、違法した場合は公表させていって透明化を図っていくということはもちろん大事だと思うんです。だけれども、やっぱり抜本的には天下り制度というのを本当に全面的に禁止するという方向を作らなければ、改革改革という形でこういう独立行政法人という言葉が出されてきたけれども、私はやはり名前変えただけでは改革にはならないなという感じをいたしました。調べれば調べるほどこういう癒着構造が現在までもあったし、これからもこのままだったら続くであろうと思わざるを得ません。
 ですから、天下り禁止の法律の方向付けを、やはり公共事業の圧倒的多い国土交通大臣のリーダーですね、作っていただきたいと。私は、この政官財の癒着を断ち切るためには、天下りの禁止もそうですけれども、やはり今の政治不信を払拭するためには企業の政治家への献金禁止もきちっと禁止をしていくという、そういうこともこれからも引き続いて追及をしていきたいと思いますけれども、この全面禁止、天下り、そして政官財の特に政治家への献金禁止、こういう点についての法案の方向というんですか、大臣の見解をもう一度お聞きしたいと思いますが。
#146
○国務大臣(扇千景君) 先ほどの政治献金というふうなお話がございましたけれども、私は、政治献金というのは、今、大沢議員がおっしゃったように、きっとこれ公表されている分をお拾いになったんだろうと思って、それぞれ適正に政治資金としてお届けになっているものであろうと、私も拝見していないものですから多くは言えませんけれども、もしも適正に処理されているのであれば、それはそれぞれの議員の私は個々の認識にかかわってくると、見識にかかわってくると思っております。ですから、それぞれが皆さん方どういう集め方していらっしゃるのか私存じませんけれども、そういう意味では少なくとも癒着していると思われるような姿勢だけは私は正していくのが国民の目に対しては必要なことであろうというのが一点でございます。
 それから、天下りを全部やめたらどうだということでございますけれども、それに関しては私は、国会で新たにこういうことに関しては御論議いただいて、今私は少なくとも天下りするという人たちはそれぞれの特性を持っているんだと思います、でなければだれも求めませんから。ですから、そういう人材が、天下りの人を欲しがらなくてもいいようなそれぞれの民間の技術の向上というものも私はあってしかるべきだと思っております。
 両々相まって、やっぱり鉄道なんか一番安全、安心を必要とするんですから、安全、安心に適する技術者というものが私はなくてはならないと思っていますので、その辺の兼ね合いが民間と、あるいは鉄建公団等々の技術とさっきおっしゃいましたけれども、どう整合性があるのかということも今後私たちも勉強しながら、またそういう疑義を持たれないように、でき上がった以上は、国民の皆さんにこんなにすてきな安全、安心なものができたということが言えるような民間業者の技術の向上も図っていきたいと思っております。
#147
○大沢辰美君 やはり技術者の天下りというのはしかるべき、あってもいいのじゃないかというような声に聞こえるんですけれども、私は、今なぜこの資料一を示したかというのは、技術者が、もちろん企業に移っている方もありますけれども、やはり幹部として、営業部長として、営業、仕事取るためにそこへ、企業へ就職をしているという天下りの点を私は今指摘したわけです。
 だから、お金、仕事が欲しい、その仕事を取るために鉄建公団との関係を強くする、そしてその内容を知ると、そしてそのために政治家も動くような献金もあるという実態がここにあるという実態を私は示したわけですから、今後私たちもこの禁止については頑張りますけれども、やはりリーダーとして扇大臣もこの点については厳しく対応をしていただきたいということを申し上げて、次にもう一点、この新幹線を設置に当たっての並行在来線の問題について質問したいと思います。
 新幹線が開通するに伴って、並行在来線の経営がJRから地方公共団体が出資する第三セクターに移っています。どうしてそうなったのか、まず説明をしてください。
#148
○政府参考人(石川裕己君) 整備新幹線を建設する区間の並行在来線でございますが、これにつきましては、JRの経営に対する過重な負担を避ける、第二の国鉄を作らないという観点から、数次の政府・与党申合せあるいは政府・与党合意において整備新幹線の開業時にJRの経営から分離するというふうになっているものでございます。したがいまして、これによりまして、国は国土の骨格を形成する高速鉄道網としての新幹線の建設、JRは新幹線の運行について責任を負って、在来線については地域の足として地域が責任を持って経営するという分担関係になっているものでございます。
#149
○大沢辰美君 過重な負担をさせないということを言われましたけれども、その第三セクター、新会社ですね、現在、しなの鉄道、そして、いわて銀河鉄道、青い森鉄道、そしてこれから開業する九州の肥薩おれんじ鉄道というんですか、四社となるようでございます。
 開業から五年目になったしなの鉄道が一つのモデルケースとして私は大事だと思いますので紹介したいと思いますけれども、会社が発表した二〇〇一年度の決算によりますと、しなの鉄道は開業したのは一九九八年、四年間で毎年乗客が減っていきました。人件費の削減や料金を値上げして収益を改善したけれども、資本金二十三億円を超える損益となってしまったと。債務超過状態に陥ってしまったわけですね。その結果、長野県はしなの鉄道のために貸し付けた百三億円を債権放棄することも決めたとも聞いています。
 必死の経営努力をしているのだが、そこには限界があると。JRが切り捨てるような路線に鉄道事業で成り立つはずがないということがここの例で私は明らかになった一例だと思いますが、このように整備新幹線の開通に伴って第三セクターになった路線はそもそも乗客が少なくて、鉄道を維持していくことが大変なところばかりです。聞きたいのは、国はどのように支援策を講じてきたのか、お尋ねします。
#150
○政府参考人(石川裕己君) 並行在来線の経営を引き継ぐ第三セクターでございますが、これについては、一つがJRから譲渡される鉄道資産、これについては国税である登録免許税と、それから地方税である不動産取得税、これを非課税としてございます。それから、地方税の固定資産税及び都市計画税も十年間二分の一に軽減するというふうな税制上の優遇措置を講じてきております。そのほか、実態的にJRに対して具体的な要員の派遣あるいは運行面での協力等々についても指導してきているところでございます。
#151
○大沢辰美君 そういう税制優遇をしたということですが、そのことによってどれくらいの経営改善がなされたのかということになりますが、結果的には、今しなの鉄道の例を挙げましたけれども、債務超過になって効果がないことが実証されたわけですよね。ですから、今出発した青い森鉄道だとか青森県の試算ではJR運賃の約二倍にしなければ会社が運営できないとしていますし、いわて銀河鉄道も普通運賃が一・五倍に値上げされて開業されたと聞いています。
 このようなことは開業当時から私は分かっていたことだと思うんですが、なぜそれなのにJRから分離してこういう三セクにして運営しなければならなかったのかという点をもう一度お聞きしたいと思います。
#152
○政府参考人(石川裕己君) 新幹線の建設でございますが、これは従来の東海道や山陽新幹線などと比べまして、新しい整備新幹線路線というのは基本的に輸送需要が少のうございます。少ない輸送需要でございます。それは、いわゆる在来線の、従来の在来線の特急の利用客が言わば転移をするというふうになるわけでございます。そういう意味で、その地域においては在来線と新幹線というのが二つ存在するというときに、これをどういうふうに維持をするかということになるわけでございます。
 そういう意味で、JR、まず鉄道建設公団で建設する場合に、御案内のように、公的資金をできるだけ入れて、国の税金あるいは地方の負担というものを入れて、建設そのもののコストというものをできるだけ経営に反映させない形で、なおかつJRが受益の範囲で新線の使用料を払うという形で、ぎりぎりのところでJRの、運行するJRの経営というものが成り立つようにしなければいけないと。
 一方で、優等列車が抜ける在来線の運行、運営をどうするかということになるわけでございますが、これについてはまず徹底的な合理化を図る、それから、従来のJRのコストというものではなくて、そのローカルな地域でのコストを十分使って、なおかつきめの細かいサービスをするということ、あるいは場合によっては利用者の運賃負担をお願いするという様々な工夫をして、努力をして維持をするということだろうと思います。
 そういう意味で、先ほど先生お話がありましたけれども、今回の青い森鉄道であれば、確かに運賃は従来よりも一・五倍あるいは一・三七倍程度上がりました。他方、一方で、従来JRの時代ではなかった普通列車の運行本数を増やすという形で、きめの細かいサービスをするというふうなことも工夫してございます。さらには、この青い森鉄道につきましては、いわゆる上下分離方式というのを初めから取りまして、下の下物については青森県が持つという形で、この支援、経営支援をするというようなこともしてございます。
 いわて銀河鉄道につきましても、同じように、運賃はやはり上がる部分がございますけれども、列車本数を増やすというふうな努力をしていく、あるいは個々のコストを、JRのコストではなくて、更に地域の実態に合わせたコストにするというふうな工夫をしてございます。
 それから、JR貨物が走行するわけでございますが、JR貨物の線路使用料ということについても一つの収入源、収入の元ということになるわけでございます。
 しなの鉄道につきましては、今お話しのように、確かに非常に苦しい経営を今回まだやっておりますけれども、正に先生御指摘のとおり、現在、長野県がこのしなの鉄道の経営改革評価委員会というところを設置して、今現在抜本的な経営改革をしているわけでございます。
#153
○大沢辰美君 特にしなの鉄道の例から指摘をさせていただいたんですけれども、本当にこれを維持していくためにどうするかというもう行き詰まった状態、廃線になるかもしれないという予想もされるような状態。私は、やっぱり国土交通省の鉄道政策として全国的な鉄道網を、新幹線も、そしてこの並行在来線、ローカル線も守っていくために必要な施策を、優遇税制をやったと言うけれども、それでは改善できなかった今日の実態に伴って、やはり新幹線だけを整備するが地方ローカル線は地方に任せるという立場を取るだけでは交通政策は責任を持てないと思うんですね。
 そういう点から、本当に今、全国からの要請も来ています。九州の新幹線の建設促進期成会も要請が来ていますね。そして、今しなの信濃鉄道のことも申しましたけれども、私たち国土交通委員会がこの一月に調査に行ったときも、県の当局から、国は並行在来線について公的な負担制度を確立してほしいという要望も直接聞いてまいりました。そういう点では、地方は、鉄道は残してほしい、在来線は残したい、だけれども在来線の経営に参加したいわけではないわけなんですね。
 そこを本当に、新幹線の建設、JRにはやはり私はこれは手厚い保護がされているように思います。だけれども、切り捨てられたこういう三セクについてはこういう冷たい仕打ちがやられているということを指摘をして、最後に、この対策、国としての地方、こういうローカル線、並行在来線に対する責任ある抜本的な対策についてもう一度お伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。大臣。
#154
○国務大臣(扇千景君) いつもこの問題が委員会でも論議されます。そして、新幹線を造ってほしい、新幹線を造るときには在来線で、三党合意、ちゃんと書いてございます。私も手元にこの三党合意等々を持っておりますので、今更それを盾にするつもりはありませんけれども、でき得るならば、新幹線も造り、在来線も健在で、より便利になり、よりスピードアップができるというのが理想でございます。けれども、少なくとも、やはり財政的に維持できるかできないかということから考えますと、それぞれの皆さん方が、地方が工夫して、そして新幹線も造るときに在来線は第三セクターで、地域が責任を持ってこれを利便性を損なわないということがちゃんと合意書として書かれているものですから。
 私は、この並行在来線の第三セクターがみんな赤字で疲弊していく、搭乗人口がだんだん減っていくという、もう全国いろんなところから聞いております。私は、このJRが民営化されるときにも、先日も私申し上げたんですけれども、民営化、完全民営化するときに三社の社長をお呼びして、皆さん方は完全民営化すれば営利に走ってこの第三セクターと言われるものを切り捨てていくようなことがないようにということを、私は、厳重に監視してほしい、経営努力してほしいということを言いましたけれども、第三セクターの手に渡ってしまって、地方自治体がこういう第三セクターを運営していくということになれば、やっぱり地方の皆さんが責任持って自分の郷土を愛する気持ちで私は努力してほしいと思いますし、ある一定のところでは、一年間猶予をして、一年間試行錯誤でみんなで乗りましょうという運動もしてくだすった地方もございます。そういう意味では私は、この第三セクターの中でも疲弊していく、一番過疎化が進んでいるというようなところで乗客数が減っていく、老人化する、そういうところでは特に通学と老人の医療施設への通う足としては必要不可欠であるという陳情も私のところへも来ております。
 ですから、そういう意味では、できればすべてが、新幹線も万々歳、あるいは残った地方在来線も万々歳、第三セクターもうまくいくと、それはもう全部三拍子そろっていただくとこんなうれしいことはないんですけれども、国としてはできる限りの今までの補助をしておりますし、また第三セクターの育成に関しては我々もできる限り助言もし、できる限り皆さんの地域の声を尊重したいと思っておりますけれども、そういう意味では、今後ますます難しい部分がたくさん出てくると思いながらも見守って、しかも、なるべくJRには長く指導してあげてほしいということも考えております。
#155
○大沢辰美君 私は、やっぱり政府・与党の申合せというのにも問題があるというように感じました。本当に自治体と住民が今非常な負担を負っているということも今、大臣も指摘されて、実態を把握されているようでありますけれども、把握の上に立ってこれを抜本的にどうしたらいいかということを、私はこの際、この独立行政法人という形での機構の改正がやられようとしているわけですけれども、やはりそういう問題の中で全国の交通政策という立場で広く対応をしていただきたいということを申し上げて、終わります。
#156
○大江康弘君 国連の大江康弘でございますが、今日は自由党の立場で質問をさせていただきたいと思います。次回、田名部先生が無所属の会の立場でこの法案について。済みません、ややこしくて。
   〔委員長退席、理事山下八洲夫君着席〕
 実は、先週の末から家の中がごたごたしておりまして、近所付き合いしておった方が突然家に飛び込んでこられて、結婚したいとうちの長女に申しまして、それじゃ付き合いをしようかということになったんですが、申し込んでこられた方の親戚の方、兄弟の方、いろいろな皆さんが、あいつは顔が不細工だ、スタイルが悪い、いわゆる劇薬だ、毒薬だと言われまして、これがちょっと少し破綻になったものですから、ちょっとごたごたしておりまして、そんな家柄の党でございますから、実はこの九本の法案は、大変申し訳ないんですが、すべて反対だと。
 しかし、この反対にも建設的な反対なわけでありますから、私どもは実はさきの通常国会に自由党案としまして特殊法人等及び独立行政法人の整理等に関する法律案というものを出させていただいております。三年間の中ですべてつぶすべきものはつぶして、しなければいけないことはもう一度きちっと国の責任でやろうじゃないかということであります。ですから、基本的にこの法案を見せていただいて、この本の厚さで大体、大臣、分かるんですね。大体厚いやつは僕は国がせにゃいかぬやつだと思うんです。薄いやつが六冊ぐらいあるんですけれども、これはもうやっぱり分かりやすく民間にしたらいいんじゃないかなと。
 ですから、やはりそういうことを思いましたときに、先ほどから大臣の答弁で私は非常に同じ思いのことがありまして、なぜこんなことになってきたのかと。やはり、元々この戦後の歴史の中で特殊法人が生まれてきたというのは、ある意味では体力の弱かった民間に対してやはり国の一つの、機関の一つとしてやっぱり民間に力をかしてやる、力を付けてやるという部分の中で、そういう部分も私はあったかと思うんです。しかし、経済がずっと良くなってきて民間も力を付けてきた中で、それがいつの間にかやっぱり民業圧迫をし出した、あるいは業務内容も少しちょっと時代にそぐわないのじゃないかなと。そんな流れもあってこの法人の見直しというものが起こってきたんじゃないかと思うわけですけれども。
 やっぱり、私は地方に住んでおって、やはり地方を今まで、大臣、支えてきた言葉は何か分かりますか。これはやっぱり均衡ある発展、この均衡という言葉が我々地方にとってはもう一番のよりどころだったんです。とにかく戦後後れたこの地方にとって、いい暮らしをしたい、いい生活をしたい、やはり住民がもっと高い文化的な生活レベルにしたいというのがお互いの目標であった。それがいつの間にか東京一極集中という中でいびつな集中になってしまって、それがいつの間にか、この間も申し上げましたけれども、公と私が官と民というような不幸な名前の対立になって、そして地方と都市という今こういう対立軸を生んでおるということは、私は一番こういう対立軸を生んできた責任はやっぱり国にあるんじゃないかと。
 国が国家としてきちっとした、大臣がいつも言われるようにグランドデザインをきちっとかいてこれなかったから、それをきちっと、かいたんだろうけれども、それをしっかりした信念で守り通してこれなかったから右往左往して、結局地方と都市との対立を生んでしまった。その延長線上にやはり私はこういう特殊法人の見直しというものが出てきたんではないかなと。
 だから、私は先般もあるところで役人の方ともお話をしたんですけれども、やっぱり国の役人の皆さんというのは優秀です。キャリアの方、そしてまたそれを支えるノンキャリアの方、私は国の宝だというふうに今も思っております。果たして、そういう皆さんが肩たたきに遭って退職をしたときにハッピーリタイアというものを迎えておるんだろうかということを考えたときに、まあ国民も含めて我々が働け、頑張れ、年末になれば予算編成で二時、三時、そんな中で頑張ってやってくれておるという、それは人間それぞれ与えられた仕事にきちっと責任を果たすというのはこれは当然であり、これはだれも同じで言わずもがなでありますけれども、やはりそういうことを見ましたときにも、やはり国というものをしっかりと支えてくれておるこの公務員の皆さんに、果たして我々が長寿になった中で何をし得るのかということを考えたときに、先ほど大臣が答弁をされておった定年の問題も含めて、そういうことも考えなきゃいかぬという、こういうことも私は原因にもなっておるかと思うんですけれども。
   〔理事山下八洲夫君退席、委員長着席〕
 いろいろ申し上げましたけれども、私は、今回のこの特殊法人の改革、四十六出ております。ただ、去年から、十二月の十九日でしたか、去年の閣議決定ありましたですよね、十九日に。そして、そのときに対象が百六十三あって、廃止が十七法人、民営化が四十五。これ単純に計算しますと、十七と四十五ということになれば、百六十三から引けば大体百近くに減るんかなと思えば、結局また独法という形の中で増えて現在百七十近くになってきておるという、数字の上から見ればプラスマイナス、プラスになっておって、国民から見れば一体どこが変わっておるのかなという一つの疑問もあるし、今朝ほど来から局長の答弁を皆さんが聞いておったら大変分かりにくい答弁をしております。それはなぜ分かりにくいかといえば、中身は分かっておるんでしょうけれども、結局そこに無理に変えようとしておるから、何か無理に変えていこうとするから、つじつま合わせの中で何か、しどろもどろでもないけれども分かりにくい答弁になってきておるんではないかなと。
 そういうことを含めたときに、やっぱり一回きちっと整理をして、やっぱり大臣、私は、後で細かく聞きますけれども、国がしなければいけないところはやはりもう一度国に戻して、ですから、明日ですよね、これ道路公団の何か民営化、あの例の委員会が、推進委員会が答えが出るというのは。どんな答えが出るのか分かりませんが、出るのか出ないのか分かりませんけれども、明日ということを承っておると。
 それから、前回も申し上げましたけれども、これはやっぱり我々国会議員がしっかりしなきゃいかぬのですけれども、結局こういう、道をどうするという、本来国がきちっとしなければいけないことを民間の方に我々が決めてもらって、それを、決めてもらったやつを恭しく我々がそれを賜って、そして方向を出していくなんということは(「けしからぬ」と呼ぶ者あり)もう本当に、今の言葉であります、けしからぬのです。ですから、そういうことを考えたときに、大臣、本当にどうですか、これ。国でせなきゃいかぬやつまだあると思うんですよ。どう思いますか、この中で。独法なんかという名前に変えなくても。国へいったん戻してという、どうですか。
#157
○国務大臣(扇千景君) 大江議員が御自身の党の家庭の事情を冒頭におっしゃいましたけれども、なぜ私がそれを申しますかというと、私は小沢党首と一緒に仕事をして、そのときには少なくとも特殊法人はゼロにしようと、いったんゼロにして必要なものは改めて作っていこうということを一緒に勉強をしたことがございます。私は、それはそれで、それが断行できれば一番早道であるし一番効率的かもしれません。けれども、果たして新しく、ゼロにしてから、ゼロからの出発ということで今この国のなりわい、そして民間の活力、そういうものがいったんゼロから再出発するだけの、すぐこれが再出発できればいいですけれども、ゼロにするという案は確かに刺激的で正しいかもしれませんけれども、そのつなぎはどうするんだということがあります。そして、今、大江議員がおっしゃったように、いや、もう一遍、独立行政やなんやうじゃうじゃうじゃうじゃ言わぬともう一遍国の責任にしろと、こうおっしゃると、またこれも逆転してしまうということが私は必ずあると思いますので、そういう意味では、私たちは行政の中で一番問題なのは、今回のような肥大してしまったものをスリムにするということの難しさ、いったん肥大したものを、人間でもそうです、太るだけ太って、やせるときはすごい減量の努力が要ります。それと同じで、太るときは一遍です。
 そういうことを考えれば一番国民に分かりやすいんですけれども、私は、そうするときに果たして国がどうそれを責任持ってするか。また、少なくとも私は、今回のように大きな行政改革をしていこうというときには痛みもあるし、今まで行政の中でぬくぬくとしていた人もあります。あるいは、天下って高給を取っていたという人もある。退職金も何度も、渡り鳥で退職金をたくさんもらったという人もある。
 いろいろ事例は出ておりますけれども、私は、国民の目から見て、もう二十一世紀になって、今までのような民間と国と、半民間、半国営というような分かりにくい特殊法人というものは国民の目にとってはやはりクエスチョンマークだったのかなと思っておりますので、そういうことからすれば二十一世紀型に改革していかなければいけないということだけは私は皆さんの御賛同をいただけるものと思っておりますけれども、その改革の仕方が、私たちのように国土交通省は四省庁を統合したからやりいいんです。けれども、まだ省庁をまたがった特殊法人なり公益法人等々の関係があるところは大変省庁間で話合いが時間が掛かっております。
 もっと言わせていただければ、私は、この各法案の中で審議会の議を経てと書いてある法案が一杯あります。なぜ審議会が必要なんですか。さっきも御指摘がありました。審議会がみんな同じような人がいるじゃないかと佐藤議員からの御指摘がありましたけれども、私は、少なくともそういうことも国会として、法律の中に審議会の議を経てと書いてしまってある。ですから、審議会は私はする必要ないと、審議会に役人の文章を持っていって審議会を通せればいいというような傾向になってないかということを厳に戒めておりますけれども、そういうことも含めて、全部を見直していくことの一つの私は手段として、これは二十一世紀には欠くべからざるものだ、第一歩であるという認識を持っていただければ有り難いし、これをもう一度国に返してしまえということは、私は逆に逆行することではないかなという今気がいたしております。
#158
○大江康弘君 半賛半反ですね。半分賛成で半分今の大臣の意見に反対なんです。国に返せというのがちょっと逆行という、そこがちょっと私の考え方と少し違うところでありまして、大きくなったものをやせさせとかという。しかし、大きいという判断も難しいんでしょうけれども。
 それじゃ、必ず、スリムにしたからという、今のようなそういうテクニックの部分で、ただ役人が天下って、これ天上がりもあるわけですよね、必ずしも、天下って現職よりもいい場合も多いわけですから、これは天上がりですよね。(「国会議員になるのは天上がり」と呼ぶ者あり)国会議員になるのが天上がりですか。
 ですから、そういう部分で、やはり道路公団なんかも大きく指摘されるのは、余りそこに時代の背景というか、国民感情というものが自浄作用として働かなかったという部分がいろんな問題を生んできた、指摘をされた。確かに、その部分は悪いことだし、もう少しそういうことを自分たちがきちっとこの世の中の流れを考えて判断をされたら、まだここまでこんなバッシングはされなかったのにと。悪いことは悪いんですよ、いかぬことはいかぬです。
 先ほど大沢先生が言いましたこの問題も、やはりこういう疑惑を生むということ自体がこれいかぬことであって、例えば田舎の県であっても、大体土木部の人間が退職をしたらゼネコンのそこの地方の所長になるんですね。そうしたら、こういう所長が営業に来たら、営業に行く相手は先月まで自分の部下だった人間ですから、その部下は言うことを聞かないかぬわけなんですよ。
 だから、こういうおかしな、まあ言えば退職後の生活設計の図というか、こういうことをかいてきたという、これもやっぱりいかぬわけでありまして、何でそうなるかということはいろんな理由があるんでしょうけれども、しかし、いずれにしても、私は、大臣が国に戻すということは逆行だと言うけれども、私は国に戻して国がきちっとするということになれば、こういう一つの、大沢先生が指摘されたような、国の役人さんだったら余りこんなことの疑惑も、例えば入札のことでですよ、配慮をしたんだとか何か談合があったんだとかというような、そういうことは私はまだむしろこういう場合よりは批判の受けることがないんじゃないかと。大臣、首をかしげておられますけれども。
 そういう意味で、ちょっと具体的なことに入っていきますけれども、私が国で残さなければいけないのじゃないかということの一つにこの水資源機構があります。これは水資源開発公団でありますけれども、これは去年の特殊法人の改革の大きな、住宅金融公庫だとか、あるいは道路公団の中ではめられておる公団の見直しの一環だと思うんですけれども、これが結局、今回独法になって名前も変わっていくという、そしてダムも造らないというんですけれども。
 私は、やはり日本が唯一資源で自給自足できるのは水だけだと思うんです。しかし、その水も今、もう十年、二十年前には思いもよらなかったガソリンよりも高い水を我々が飲んで、そしてそれが何かもう当たり前のような生活、食生活になってきておるという、そういうことを考えたときに、本当に国が安定した安全な水を供給できているのかというたら、私は、昔は世界で水道水、蛇口に口を付けて飲めるのは日本だけだというようなことになりましたけれども、今は水道の蛇口から直接水も飲まない。だから、そういうことを考えたときに、この水の需要予測の中で、ダムをもう造らないということでありますけれども、本当に全体的な水の事情に見たときに、本当にこれこのままでやっていけるのかどうか。
 一度、どんなところからそういうダムが要らないという、もう造らないんですよということを明言をされてこの機構に変えられたのか、ちょっと一回お聞かせをいただきたいと思います。
#159
○政府参考人(小林正典君) お答えいたします。
 まず、現在の水の需要の動向と、それから今後の見込みでございます。
 近年におきます全国の水の使用量の実績を見ますというと、生活用水に関しましては微増から横ばい傾向、それから工業用水並びに農業用水に関しましてはほぼ横ばい傾向にございます。もちろん、この水の使用量と申しますのは、毎年の気候ですとかあるいは景気の状況、こういったところに左右をされますし、個々の地域の特性に応じまして状況が異なってくると考えられますが、全国的にはこのような傾向が当面続くものというふうに考えております。
 このような水の需要の伸びを前提といたしますというと、全国的に見れば、現在実施中の事業を行うことによりまして、おおむね近年の十年に一回程度起こる渇水年におきましても安定的な水供給が確保されるものというふうに考えております。
#160
○大江康弘君 その気象予測というのは、これはある程度、いろいろと地球の周りを衛星が飛んでやってくれていますから分かりますけれども、しかし温暖化という予期せぬ今の気象変化の中で、私はやはりそういう安定的にいけるんじゃないか、これからダムを造らなくてもいいんじゃないかという、ダムを造らないということはあの長野県の田中知事の脱ダムという一つの時代背景という、やっぱりこういう配慮もあるんですか。
#161
○政府参考人(小林正典君) 特に長野県の知事さんの御発言云々ということではなくて、先ほど申しましたような各地域地域の水の需給の動向、それから今後の見込み等々を考えた上で、当面は現在実施しているダムでもって十年に一回程度の渇水は全国的に見れば対応できるんじゃないかということでございます。
#162
○大江康弘君 国がそういう一地方の知事さんの政策の中で判断されることはこれはもう当然ないわけですけれども、やはりもう全く造らないということになれば、これは今度、地方がやるダム、いわゆる直轄も含めて、ここら辺り国の直轄というのはそれじゃ今造っているやつも含めてどうなるんですか、どういうふうになっていくんですか、基本的に。今造っているやつはあるんですか、現在進行中のやつは、この公団で。
#163
○政府参考人(小林正典君) 現在公団で実施しております事業に関しましては、新しい水機構において引き続き実施していくということにしております。
#164
○大江康弘君 ちょっと僕の質問の仕方がまずかったんでしょうけれども、朝ほどの答弁に、答弁というか、新しく独法になる機構にはもう新しいダムは絶対造らないということだったんです。新規はされないという答弁がありましたよね。それはどうですか。
#165
○政府参考人(小林正典君) ちょっと言葉が不足で申し訳ありません。新しいダムと申し上げましたのは、現在着手しているダム以外に新しく水を開発する、新規の開発を行うダム事業は行わないと、こういった趣旨でございます。
#166
○大江康弘君 その新規、僕ちょっと分かりにくいんですけれども、済みません。要するに今公団で造っているダムありますよね、計画中のやつ、そこで首振ってください、計画中のやつはあるわけですよね。その計画中のやつはずっと造っていくけれども、いわゆる造っていくというのか、独法になって、いわゆる機構になって、それは完成するまでは造るけれども、その時点で、今造っているやつが全部でき上がった段階でまた新たに造るということはないということなんですか。ちょっともう一回、済みません。
#167
○政府参考人(小林正典君) 現在実施しております事業が、これはもちろん引き続き水資源機構において担ってまいります。それ以外に新しく、今公団が実施していない新しく水を開発する、例えばこのダムによって毎秒何トンの水を、取水を可能にすると、こういうふうな新しい新規開発を行うような、そういったダムは現在実施しているダム以外には行わないと、こういうことでございます。
#168
○大江康弘君 ということは、今公団が、まだこれ独法になっておりませんから公団が、結局、七水系ですか、これが完了して、利根川だとか荒川とかいろいろ、そうしたら結局それはもう全国大体、その七水系の中で今造っておるやつができ上がった時点では、もう大体全国を網羅して、国民が心配するようなそういう水の、雨が余り降らなくても需要に対しての供給には心配ないよという計算で新しいのは造らぬということと解釈していいですか。
#169
○政府参考人(小林正典君) 先生御指摘のように、現在水資源開発公団が行っておりますのは、事業を行っておりますのは利根川、荒川等七つの水系でございます。七つの水系でございますが、人口で割りますと日本全体の人口の約半分、それから工業出荷額に関しましても約日本全体の半分を占める、そういった重要、枢要な地域を占めてございます。
 それぞれの水系におきまして、最近の動向、水の、需要の、需給の実績、それから現在行っている事業で生まれる水の水量、そういったところを加味しますというと、先ほど申しましたように、その事業が完成した暁にはおおむね十年に一回程度の渇水にも対応できるんじゃないか、こういったことでございます。
#170
○大江康弘君 先ほど言いましたように、水だけが日本が唯一これ資源として一〇〇%確保できるものであるから、余計にそういう見通し、そういう予測なんでしょうけれども、公団が今やっておる中で、人口の半分とかそういうこと言われました。それじゃ、あとの残りの半分というのはそれぞれ地方が今抱えておる水がめで、まだ計画中のもあるでしょうけれども、そういうことも含めたら大丈夫だということであるんですけれども、私はやはり、水というものをいろいろこれから考えたときに、やはりしっかりと、まだまだいつ何どきどういう状況が起こるか分からぬわけでありますから、全く造らないということを、そういうことを新しくできる独法の一番の目標というか、ということにしてやっていくというのはもう非常に将来的に不安を持つ一人であるんですけれども、絶対造らないということは、もうこの基本的な考えは変わらぬわけですか。
#171
○政府参考人(小林正典君) 基本的にはそのような考えでございますが、ただ、現在実施中の事業が完成いたしましてもなお地域的に水源が不足するような場合におきましては、既存施設の改築ですとか、あるいは有効利用、あるいは用途間転用等の推進等による水利用の合理化等の様々な方策によりまして、これらこういった総合的な水資源対策を講ずることにより対応してまいりたいと考えております。
#172
○大江康弘君 そういう見通しでいけばいいんですけれども、ちょっともう時間がありませんから。私は、国としてどうするかという部分に関してはちょっと見通しが甘いんじゃないかなと、こんなことをちょっと申し添えておきたいと思います。
 それで、いろいろ残りがあるんですけれども、私は、やっぱり今回国交省関係の中での十を九にするという一つの見直しの中で、これはもうちょっと、私、事前に言わなかったので一方的になりますが、やはり縦割りといいますか、省の中での縦割りを今回見直せなかったのかなという一つに海洋汚染の関係があります、センターにするという。
 これは直接海上保安庁の担当なんでしょうけれども、しかし、これはもう既に、国交省の港湾局の中の地方整備局に、ナホトカが座礁して油が漏れたときに、あれが何日も掛かってちょっと間に合わなかったという、油の回収船が一つしかなかったというようなことの中で非常にあのときに苦労もしたわけでありますけれども。
 やはりこういう一つの見直しのときに、この間の大島もそうでありますけれども、第一義的には海上保安庁が消火活動も含めてこれはせないかぬし、人命救助、あれは人がおらなかったからあれですけれども、直接船に人がおりませんでしたから人命救助というのは当たらぬでしょうけれども、しかし、あの油の、これから回収をしていって海を汚したあの汚染の油を取っていくということでありますけれども、それを聞けば、何かそういうことは、今度作る海上センター辺りがその原因者であるところに委託を受けて、そこできれいにしていって、そして後で、でき上がったときにそこの原因者であるところに請求をするということだそうですけれども、私はやはり、せっかく港湾局にこういう船を持って、しかもそこはなかなか正規の職員が少ないわけですよね、非常勤の職員の方と一緒にやっておるという。
 そういう中で、全国の海をきれいに守ったり環境汚染を防いだりしていただいておる皆さんがせっかく国交省の中にあるのに、なぜそういうものを新たに作ってそういうことをするんだろうか。それだったら今あるものを、先ほども言いましたように、今あるものを、別に増えたって、別に大きくなったってこれは批判を受ける対象のものでもないのにという、実はそういうことも感じたわけであります。
 ですから、せっかくやっぱり見直しをされるわけでありますから、やはりそれこそ、そこのところこそ無駄のないように知恵を出してやられた方が良かったんじゃないかな。これはひとつこの海洋環境の中での部分で、関連としてちょっと意見として申し述べさせていただきたいと思います。
 最後に、国にもう少し戻してという、その一つに鉄道の話であります。先ほどからもいろいろ出ましたけれども。
 これも局長、この整備新幹線のちょっと今後の予定とか計画、ちょっと聞かせていただけませんか。
#173
○政府参考人(石川裕己君) 整備新幹線につきましては、平成十二年十二月の政府・与党申合せというものに基づきまして現在整備を進めておりまして、三新幹線について整備をしております。東北新幹線は、盛岡―八戸―新青森間ということでございます。北陸新幹線は、長野―富山、それから石動―金沢間でございます。それから九州新幹線は、西鹿児島―新八代、新八代―博多間と、こういうところでございます。
 それで、正にこの前、この十二月一日には東北新幹線の盛岡―八戸間が開業したわけでございまして、来年の末には九州新幹線の新八代―西鹿児島間が完成する予定でございます。残りの区間につきましては、この平成十二年十二月の政府・与党申合せに基づきまして、今後十年ないし十二年後の完成を目指して整備を進めているところでございます。
#174
○大江康弘君 ということは、今三つの地域でそれぞれ進められておるという、計画続行中ということであります。
 この独法というのはだんだんだんだんスリム化をしていって小さくしていくということでありますから、そういうやっぱり小さい組織でこれはまあ効率のいい仕事をしたらいいわけですけれども、やっぱりこの鉄道というのは、道路も一緒でありまして、やはり国としてどうきちっと責任を持ってやっていくのかという。しかも、国の道路が遅れた原因は、まず日本は船に入って、鉄道に入って、道が三番目にやったから道路が今遅れているんだということを大臣も前に答弁をされたようなことを思い起こすわけでありますけれども、しかし、それでも道路に入ったってまだ鉄道がこれだけやっぱりスピード化を国民が求めておる中で、この三つで、果たしてこの計画で終わるのかどうか。また時代が進めば、もっともっとということになってきたときに、それはその時々の経済状況もありますけれども、私はやはりこれも、こういう見えにくい形ではなしに、国がきっちりとやはり責任を持って鉄道建設をするという、形作る部分の中でしっかりと国が責任を持ってやっていくということの方がより効率的だと思うんですけれども、やっぱりこれから進めていく中で独法の形にしていくということに関して、何か局長、不安はないですか、これ。
#175
○政府参考人(石川裕己君) 新幹線は、まず基本的にどういう新幹線を造るかというそういう調査から始まるわけでございまして、それから、調査をして、さらにどういうふうなルートでやるかという言わば基本計画、さらにそれを具体的にどうやるかという実施計画、そういうものを受けて具体的なものをどう造っていくかという設計、それを更に具体的にやっていく施工という段階がいろいろとございます。その中で正に、基本的にどういうふうな新幹線を造っていくかというところは、正に基本計画、整備計画というところでございまして、これらは国土交通大臣の認可というような形で整理をしているわけでございます。
 それから、具体的に設計、施工していく中で、整備新幹線につきましては、御案内のとおり、国と地方公共団体が無償資金を捻出して、それでそれを財源として造っているわけでございます。したがいまして、毎年の言わば事業規模というものにつきましても毎年の国の予算という中でその規模は決まっていくということで、そういう意味での国の関与というのはかなり強いと思います。そういう意味では、ある意味では国がやる部分も強くございます。
 一方で、やはり例えば設計であるとか施工であるとか、現場的な業務もあるわけでございまして、こういうものについては従来からそういうノウハウを持った鉄道建設公団というのがやってきたわけでございまして、今度の新法人はこれを引き継ぐということでございます。
 したがいまして、この整備新幹線の建設という点に関して言っても、新法人、特に役割は変わりがないというふうに理解してございます。
#176
○大江康弘君 今の答弁を聞かせていただいておりましたら、もう正に国の関与国の関与で、もうそれだったら国がすればいいのにという思いを一段と強くいたしました。
 もう時間も参りましたので、ちょっとこれは局長に質問があったんですけれども次回に譲らせていただいて、ちょっと御不満な顔ですけれども、まあひとつそういうことで終わらせていただきたいと思います。
#177
○渕上貞雄君 この独法の改正に当たって、特別、大臣を設けてやっているわけですね。ですから、私は、やはり基本的なことについてはその大臣に聞きたいというふうに思ったんだけれども、出るの出ないのという話がありました。だから、そのことは本当に、これやる気あるのかないのかというふうに思いもしましたが、扇大臣、私、三つのことについて、したがって御質問申し上げたいと思います。
 これまでのいわゆる改革についてお伺いしたいんでありますが、まずは、特殊法人の多くは一九五五年代に設立をされて、その後、行政のニーズの多様化、高度化に対応していろんな性格を持った法人が幅広い分野において様々な実施機能を果たしてきたと言われておりますし、その一方で、役割の低下や変質や民間事業との類似の業務等が指摘がなされました。
 この間、幾度となく私は改革が行われてきたと思います。その改革に対していろんな経緯もあったことだと思いますけれども、なぜ今これまでのことと違った改革をやろうと考えたのか。先ほどの答弁でも、二十一世紀に耐え得るような国の在り方、ありよう、つくり方などを考えるとというようにお話がございましたけれども、これまでの改革とどこがどう違うのか、御説明いただきたいと思います。
#178
○国務大臣(扇千景君) 冒頭に渕上先生がおっしゃった出るの出ないのというのは何の意味かちょっとよく分からなかったので。国会の……
#179
○渕上貞雄君 あのね、答弁者として大臣として出てきたらどうだと、大臣に質問したいと。──いえいえ、違う違う、石原大臣、行革大臣にね。
#180
○国務大臣(扇千景君) はい、分かりました。
#181
○渕上貞雄君 ちょっと質問の仕方が悪うございました。
#182
○国務大臣(扇千景君) 分かりました。私のことかと思って、出ているのにどうして出ないのかなという。分かりました、石原大臣。はい、分かりました。
 今御質問がございまして、今までの改革と今回の改革とどこがどう違うのかというお話でございますけれども、私は今までもでき得る限り改革というのはしてきたと思いますけれども、大変大きな、言葉で言うと一刀両断というのは言い過ぎかもしれませんけれども、小泉内閣になりまして、民間にゆだねるものは民間にとか、地方にゆだねるものは国から地方へ分担するという、いわゆる大旗振りが小泉内閣によってされてきたと。しかも、それが国民への公約のように小泉総理はきちんと表現をなすったと。
 ですから、今までも改革はしてきたんですけれども、大上段に旗を振りかざして国民に内閣総理大臣として公約したということで、初めて世の中が、ああ、この内閣はこうするんだなというのが初めて分かったような取り方をされて、報道にもあらゆる面で、改革なくして成長なしというもう言葉が決まり文句みたいになって報道されてまいりましたので、少なくとも私は、今までもやってきたことは事実でございます。けれども、国民の前にこのようにまとめて四十六法案として出すというようなことが戦後なかったものですから、私はそういう意味では大英断をして皆さんの御論議に供すると。
 そして、あるマスコミにも、すべて社説等々でこの改革についての御論議等が深まっていることは、私は二十一世紀初頭に、今までの政府の在り方あるいは地方の育ち方、そして民間がこんなに成長してきたということの三角形を考えたときには、やっぱり国も考え直して、それぞれの地方の成長度あるいは民間の技術の向上、こういうものと相まってきちんと見直すべきであるという、私は二十一世紀初頭にこういう風潮ができて、我々も、分かりました、やりましょうということで一気呵成に、私がそのために四省庁統合という重荷をしょうことになりましたけれども、こういうことも私は二十一世紀初頭に必要なことであるということで、我々は大英断をしたと言っても過言ではないことをさせていただいていると認識しております。
#183
○渕上貞雄君 ここのところはいろいろ評価の仕方はあるところでございますが、民間でやれることは民間へ、地方でやれることは地方で、当たり前のことでありますから、素直に、こういうことをやらなくても、やはり国は行政としてやる、積極的にやっぱり私はやっていくべきであったと思うんですね。そのときに、なぜ特殊法人でなきゃこれがならないんでしょうか。
#184
○国務大臣(扇千景君) 今、論議がいろいろされてまいりまして、今日もこの御論議が出ておりましたけれども、少なくとも私たちは特殊法人というものを国の関連に、兄弟か肉親かという表現をするべきかどうか分かりませんけれども、行政の身内のようなもので、その技術をより民間に供するようなことでスピードアップしていこうということでどんどんどんどん特殊法人が増えてきたんだろうと思います。
 けれども、先ほども大江議員がおっしゃったように、私たちは特殊法人というものを一遍ゼロから見直すという勉強も一度したことございますけれども、やはりこれが関連として果たして民間に供する役に立ったのかどうか。もっと民間の、一〇〇%と言うまでもなく、一〇〇%近い民間を利用することも必要ではないか。あるいは、地方にも幾らか権限を移譲してきましたけれども、権限を移譲しただけで今までは金額が付いていなかったということもあります。
 ですから今回は、権限の移譲とともに金額も付けて地方の自立を促そうというふうに私は大きく変わってきたというのが今までと違うところで、形式のみならず本体の改革が行われているということが今までと違う一歩進んだものであると認識をしておりますので、叱咤激励していただければ有り難いと思います。
#185
○渕上貞雄君 権限を移譲して金額も移譲する、できましたらついでに人も移譲していただいて、やはりバランスある国づくりやらなきゃならないと思うので、権限、金額の移譲については積極的に支援申し上げますが、人もついでにやはり地方にやっていただくようにお願いをしておきたい。
 そこで、特殊法人、今回の独立行政法人となって、先ほども質問あったかと思うのでありますけれども、独立行政法人となってどこが変わるのかというのはやはり国民に明確にしていただきたいなと。なかなか分かりにくいところがございまして、なぜ特殊法人でなくて独立行政法人でなくてはならないのか、独立行政法人になったら何が変わるのか。名前が変わりますでは困るわけでございますので、一体どのようなメリットが生まれるかどうか、御質問いたします。
#186
○国務大臣(扇千景君) 特殊法人から独立行政法人になりますまず私たちの所管の六法人について、私は渕上委員が御認識賜れば有り難いと思っておりますけれども、この法人化に当たっては少なくとも法定役員数を少なくする、これ当然のことですけれども、先ほどもどこかへ行ったら増えたじゃないかというお話ございましたけれども、これを減らすということが大きなことでございます。まず今回の行政法人に当たって少なくとも、今合計で五十四人役員がおりますけれども、これを三十四人まで、三七%削減していこうということ、人の数ではですね。
 それから次に、業務についてもこれを見直そうということで、例えば今、先ほどもおっしゃいましたけれども、水資源機構、これはダムの新規の開発事業を行わない、また鉄道建設・運輸施設の整備支援機構については、これは新規の都市鉄道線の事業の採択を行わないというふうにこれを決定しておりますし、業務のスリム化を実施するということが二つ目でございます。
 三つ目には、さらに業務の進め方についても、少なくとも民間企業の事業手法というものやあるいは経営戦略のノウハウというものを、民間のノウハウを取り入れようということで、業務の効率化及びサービスの向上に努めようということも三つ目の大きな点でございますし、なお、今までも御議論になっておりますけれども、評価委員会による、外部の第三者による評価制度というものを徹底して取り入れて、これを情報公開しようということも三つ目の大きな変化でございます。
#187
○渕上貞雄君 次に、事前事後のチェックの国の関与の問題についてお伺いいたしますが、独立行政法人の運営については、〇一年十二月十九日の閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画において、主務大臣の一般監査権を廃し、主務大臣による関与を必要最小限度のものに限定しています。また、本年の十月の十八日に決定をされました特殊法人等廃止・民営化等及び独立行政法人の設立等に当たっての基本方針では、主務大臣は一般的関与をしないとしながらも、的確な中期目標の設定と厳格な評価が重要であるとしております。
 従来の事前の評価、それから許可認可からの事後評価になったと言われておりますけれども、中期目標や中期計画も評価委員会の厳しい事前のチェックが入るということからも、事前事後ともに国の関与を受けるということになるのではないかと思うんですが、見解を御説明いただきたいと思います。
#188
○政府参考人(安富正文君) 現在、先生御指摘のように、独立行政法人制度につきましては、独立行政法人の通則法に基づいて中期的な目標管理のスキームというものを通じて国の関与を行うということとなっております。
 具体的には、独立行政法人の運営が基本的には長の裁量にゆだねられるということから、法人がその法人の所期の成果を上げるために、的確な中期目標、それから中期計画を策定して、さらにはそれの実施状況につきまして第三者による事後的な厳正な業績評価を実施するというスキームになっておるわけでございます。
 このスキームの中で、こういう中期目標あるいは中期計画の認可ということで事前のチェックはいたしますけれども、いわゆる独立行政法人の日常的な運営についてはそれぞれの法人ごとにその効率性を重視する観点から、法人の自主性あるいは自立性を重んじていこうという考え方でございます。
 例えば、従来ですと、特殊法人等につきまして、毎事業年度の事業計画であるとか予算、これは一々主務大臣の認可にかけるとか、あるいは役員の任命についてもそれぞれ認可にかけるとか、あるいは法人に対する一般的な監督権限があるとかいったようなことが各法律によって規定されておりましたけれども、こういうものは最小限、基本的には規定しないということにしまして、国の関与を必要最小限にするということで限定して、このいわゆる独立行政法人の中期的な目標管理のスキームを講じているところでございます。
#189
○渕上貞雄君 次に、国土交通省の九法律案の独立行政法人を可とした理由、それから民間を可とした理由についてお伺いいたしますが、今回提出の九法律案のうち、六つの特殊法人、認可法人は独立行政法人化、三つの特殊法人、許可法人は民間法人、特殊会社となっていますけれども、独立行政法人化、民間法人化を可とした理由について御説明願いたいと思います。
#190
○政府参考人(安富正文君) 今回の特殊法人改革では我々の所管のすべての特殊法人等について事業の徹底した見直しを行ったわけでございますが、その際、一つのメルクマールは、事業の採算性が高く、かつ国の関与の必要性が乏しいやつ、あるいは企業的経営による方が事業をより効率的にできるもの、そういうものについては民営化する。それからもう一つ、廃止、民営化できない事業のうち国の関与の必要性が高い事業、これについては基本的に独立行政法人化するということとしたところでございます。
 今回の九法案につきまして具体的に申しますと、営団地下鉄につきましては、現在工事中の十一号線の延伸工事が完成しますと地下鉄のネットワークの整備がほぼ概成するということから、これからは完全民営化に向けた第一段階として特殊会社化した方が適切であるということで行っております。
 また、日本下水道事業団についても、出資者であり事業団を利用する立場でもある地方公共団体の主導により事業団の運営がなされることがよいということで地方共同法人化を図っております。
 そういう意味で、民営化にゆだねるものは民間にゆだね、地方にゆだねるものは地方にゆだねるということで行ったわけですが、残る六法人につきましては、鉄建公団、運輸施設事業団につきましては、新幹線等の社会資本整備の建設、あるいは中小企業者の多い船舶の共有建造といった仕組み、こういうものについては公的な主体による取組が必要だと考えております。
 また、国際観光振興会についても、外国人旅行者の訪日促進業務を行うことにより、我が国経済、雇用、地域の活性化に大きく寄与するということで、諸外国でも政府が中心となって政府観光機関という形といった公的主体で行っているということから独立行政法人にしております。
 また、水資源開発公団につきましても、複数都県にまたがる水系での各種用水の確保あるいは供給、洪水被害の軽減といった極めて公共性の高い事業を行うということでございます。
 さらに、他の三法人につきましても、例えば自動車事故の被害者救済、あるいは飛行機による騒音被害の軽減措置、あるいは海上における防災業務等、それぞれの法人、極めて高い公共性を持っておりますので、これらについては独立行政法人化を行うことが適切であると判断したものでございます。
#191
○渕上貞雄君 次に、鉄建公団と運輸施設整備事業団の統合問題についてお伺いいたします。
 鉄道建設公団の役割については、この点は高く私は評価をしたいと考えております。今回の法案を見てみますと、鉄道建設公団と運輸施設整備事業団を統合し独立行政法人とするものとなっております。私は、この二法人は全く違った性格を有しているものと理解をしております。それは、補助金等の交付を行う業務とこれを受ける業務が同じ法人となることに問題はないのかどうかということでございまして、この違った性格を統合することが本当に良いことなのかどうなのか疑問があるところでございまして、鉄建公団と施設整備事業団との統合ということについて、いま一度御説明いただきたいと思います。
#192
○政府参考人(石川裕己君) 今回の運輸施設整備事業団と日本鉄道建設公団の統合、独法化の関係で申し上げますと、従来、鉄道につきましては運輸施設整備事業団の方から補助金が出、日本鉄道建設公団の方がこれを受けて建設をするという形になっているわけでございますが、これにつきましては今御審議いただいています法律案の第十七条におきまして、既設新幹線の譲渡収入と国の補助金、こういうふうなものを、一元的な管理を行う勘定と鉄道建設にかかわる勘定、これをそれぞれ別個に設けて勘定間の安易な資金の流用が行えないような明確な区分経理を行うこととしてございます。さらに、新たに設置される評価委員会というふうな外部評価をするところもございます。
 そういう意味で、繰り返しになりますが、法律案第十七条において明確な区分経理をしてまいりたいと考えております。
#193
○渕上貞雄君 次に、統合後の法人の業務の範囲では、これまで鉄建公団が担ってまいりました都市鉄道線及び民間線事業については新規事業が含まれていませんが、今後、運政審答申第十八号、東京圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画については、第十九号、中長期的な鉄道整備の基本方針及び鉄道整備の円滑化方策についての政策遂行に与える影響というのが大変大きいものがあると思うんでありますけれども、その見解はいかがでございましょうか。
#194
○政府参考人(石川裕己君) 御指摘のとおり、鉄道建設公団が現在行っています都市鉄道線事業というものにつきましては、先ほども御説明いたしましたけれども、一つの制度として行われているものでございまして、この制度により今現在常磐新線などが建設されているということでございます。
 都市鉄道の整備そのものにつきましては、それで、これにつきましてはこの常磐新線を最後にこの制度による新規建設は行わないということにしているわけでございますが、都市鉄道の整備そのものにつきましては、この重要性というものは十分あるわけでございますし、先ほど、今御指摘の運政審答申第十九号というのもあるわけでございます。そこでは様々な工夫をするというようなことも示唆されているところでございます。
 したがいまして、それから、先ほども御説明しましたように、新しい法人は鉄道建設そのものは業務範囲としてやるわけでございますので、そういう意味での一定の役割をこの新法人は担っていくというものと考えております。
#195
○渕上貞雄君 では、答申、政策遂行については影響はありません、従来どおり遂行してまいりますというふうに理解しておっていいですね。
 次に、雇用、労働条件問題についてお伺いいたしますが、特殊法人、認可法人から独立行政法人になっています。又は特殊会社と組織変更されることが、組織変更されることになりますが、それぞれの法案を見てみますと、一切の権利及び義務は新組織が継承すると明記されていますので、当然雇用とすべての労働条件というものが継承されるものと理解していますけれども、東京地下鉄株式会社を始め関係法についてはどのような理解でよろしいか、お伺いいたします。
#196
○政府参考人(鷲頭誠君) お答えいたします。
 まず、行政法人の鉄道公団、運輸施設整備事業団の独立行政法人化に関しましての雇用、労働条件につきましては、先生今御発言のとおり、基本的には機構に継承されることになります。法案の附則第二条及び三条によりまして鉄道建設公団と運輸施設整備事業団の一切の権利及び義務を機構が承継することとされております。先生が今御発言のとおりでございまして、この権利及び義務には契約上の地位も含まれるということでございまして、労働条件などを定める職員との雇用契約も、現在の法人と労働組合との間で特段の合意がなされない限り、基本的に機構に継承されるということになるということでございます。
#197
○渕上貞雄君 たまたま新しく変更するときはいろんな事故が起きますから、一切合財この法案に明記したとおりにひとつ実行していただくようにお願いをしておきます。
 次に、東京地下鉄株式会社についてお伺いをいたしますが、東京地下鉄株式会社法案は営団地下鉄の民営化に向けた過渡的な段階としての特殊会社化の法案ですが、まず初めに今後のスケジュールについてお教え願いたいと思います。
 次に、地下鉄建設には多額の費用を要すると思いますけれども、これまでの補助を受けて進めてきましたが、一方で債務も増大をしておりますし、特殊会社化になることによってこれら費用や債務負担が経営を圧迫するものではないかという不安がございますが、地下鉄建設に対する補助、さらには債務処理についての見解をお伺いいたします。
#198
○政府参考人(石川裕己君) 東京地下鉄株式会社の完全民営化に向けてのスケジュールの御質問だと思いますが、この法案が通りますれば、平成十六年四月に特殊会社化をさせていただくわけでございますが、この完全民営化ということにつきましては、会社の安定的な経営基盤が確立された段階において株式市場等の社会経済情勢も勘案して行われるものだと考えております。
 完全民営化という用語につきましてですが、法律上、特に定義があるわけじゃないんでございますが、これまで特殊法人整理合理化計画などの閣議決定あるいはJR本州三社の民営化における議論の場において言わば完全民営化というのは慣用的に用いられている言葉でございますけれども、我々の理解といたしましては、一つが、法人の根拠法、すなわち今回御審議いただいているわけでございますが、東京地下鉄株式会社法、これを廃止して特殊会社でなくすること、二つ目が、株式を売却してその資本構成において公的資本を含まない民間資本化を実現すること、この二つを実現することだろうと考えております。
 その具体的なスケジュールということになりますと、少なくとも現在建設中の十三号線、度々議論になっていますが、池袋―渋谷間、平成十九年度開業予定、これの開業を待ってその後の具体的なスケジュールについて判断するということになろうかと思っております。
 それから、新しい会社の財務についての御質問でございますけれども、これは御案内のとおり、営団では平成十三年度末実績において長期債務としては九千五百四十一億円、長期債務がございます。一方で、平成十三年度の営業収入というのは三千百六十九億円ございまして、営業収入の約三倍というのが営団の長期債務残高でございます。しかしながら、全体として実は鉄道輸送需要が低迷している中で、営団は平成七年度以降継続して税引き後当期利益を計上しておりまして、平成十三年度の当期利益というのも六十一億円となっております。累積欠損金というものもございませんし、御案内のとおり、東京都心部という優れた営業基盤により安定した経営を行っているという状況でございますので、今後とも着実に長期債務の償還というものは図られるものと私どもは考えております。
 さらに、十三号線につきましては、先ほどからお話がありますように、その重要性から、私どもとしては必要な助成というものを行っていきたいと考えております。
#199
○渕上貞雄君 終わります。
#200
○委員長(藤井俊男君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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