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2002/12/03 第155回国会 参議院 参議院会議録情報 第155回国会 経済産業委員会 第10号
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2002/12/03 第155回国会 参議院

参議院会議録情報 第155回国会 経済産業委員会 第10号

#1
第155回国会 経済産業委員会 第10号
平成十四年十二月三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十八日
    辞任         補欠選任
     小林  温君     矢野 哲朗君
     松山 政司君     片山虎之助君
     西山登紀子君     市田 忠義君
 十一月二十九日
    辞任         補欠選任
     矢野 哲朗君     小林  温君
     市田 忠義君     西山登紀子君
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     魚住 汎英君     野上浩太郎君
     片山虎之助君     舛添 要一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田浦  直君
    理 事
                加納 時男君
                松田 岩夫君
                木俣 佳丈君
                平田 健二君
    委 員
                小林  温君
                近藤  剛君
                斉藤 滋宣君
                関谷 勝嗣君
                野上浩太郎君
                保坂 三蔵君
                舛添 要一君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                鶴岡  洋君
                松 あきら君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       経済産業副大臣  高市 早苗君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       桜田 義孝君
       経済産業大臣政
       務官       西川 公也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       経済産業大臣官
       房長       北畑 隆生君
       経済産業大臣官
       房地域経済産業
       審議官      鈴木 隆史君
       経済産業大臣官
       房審議官     広田 博士君
       経済産業省通商
       政策局長     日下 一正君
       経済産業省商務
       情報政策局長   林  洋和君
       中小企業庁長官  杉山 秀二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人日本貿易振興機構法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○情報処理の促進に関する法律の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発
 機構法案(内閣提出、衆議院送付)
○中小企業総合事業団法及び機械類信用保険法の
 廃止等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
○独立行政法人中小企業基盤整備機構法案(内閣
 提出、衆議院送付)



    ─────────────
#2
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月二十八日、松山政司君が委員を辞任され、その補欠として片山虎之助君が選任されました。
 また、本日、魚住汎英君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(田浦直君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人日本貿易振興機構法案、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法案、中小企業総合事業団法及び機械類信用保険法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人中小企業基盤整備機構法案、以上五案の審査のため、経済産業大臣官房長北畑隆生君、経済産業大臣官房地域経済産業審議官鈴木隆史君、経済産業大臣官房審議官広田博士君、経済産業省通商政策局長日下一正君、経済産業省商務情報政策局長林洋和君及び中小企業庁長官杉山秀二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#5
○委員長(田浦直君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りします。
 電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案の審査のため、来る五日、本委員会に参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#8
○委員長(田浦直君) 独立行政法人日本貿易振興機構法案、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法案、中小企業総合事業団法及び機械類信用保険法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人中小企業基盤整備機構法案、以上の五案を一括して議題といたします。
 五案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
#9
○小林温君 自民党の小林温でございます。
 本日は特殊法人改革関連五法案について質問をさせていただきます。
 まず最初に、この独法に関する業績評価について質問させていただきたいと思いますが、独立行政法人の運営については、主務大臣は一般的に関与しない、そして基本的に独法の長の裁量にゆだねられているということから、その独立行政法人が所期の成果を上げるためには的確で厳正な業績評価が極めて重要になると考えられるわけでございます。
 経済産業省の独立行政法人評価委員会においては、既に独立法人化されている五法人について業績評価の報告書を作成されていると、これは高く評価させていただきたいと思うんですが、一方で、中身を拝見をさせていただきますと、中期目標達成の難易度や評価基準等についてより一層明確化かつ具体化するなど、客観的な評価ができるようにまだまだ工夫の余地があるのではないかと。あるいは、五段階評価というものが実施されているわけですが、これも全体的な評価にとどまっており、もっと詳細に、そして個別の項目についても可能な限り五段階という評価を行うべきじゃないかと、こういう印象を持たせていただきました。
 今後は評価基準の考え方や中期目標の項目ごとの難易度の公表など、やっぱり国民が見た場合に一層分かりやすい評価にするように努力すべきであろうと。これは非公務員型の今回の四法人は組織になるわけでございますので、やはり民間の基準に照らした形でもしっかりと評価の基準が設定されているということが必要なんだろうと、こういうふうにも思うわけでございます。
 まず一つは、この点について、今後の業績評価の方向性についてお伺いしたい。
 それと、評価委員会の評価結果を、例えば独立行政法人の業務、職員の評価、人事評価等も含めて反映させるべきじゃないか、これも民間の基準に照らしてということでございますが、この点について、高市副大臣からお答えいただければと思います。
#10
○副大臣(高市早苗君) まず、経済産業省の独立行政法人の評価委員会の作業について大枠では御評価いただいたようで、ありがとうございます。
 この評価委員会では、今、既存の五法人の業績評価につきまして、定型的な業務が比較的多い法人に関しましては三段階の評定で、裁量的な業務が比較的多い法人につきましては五段階の評定をいたしております。
 平成十三年度の業績評価なんでございますが、これは、今年の七月九日に総理から厳格かつ迅速な評価を実現すべきとの御指示がございましたので、これを踏まえまして、各法人の中期目標、それから計画の達成状況について網羅的な評価を行ったものです。そのために、中期目標や計画の全般にコメントがわたっておりまして、評価書が物すごく分厚いものになっている法人もありまして、分厚いものになったので、それぞれに要約書を添付したりいたしまして、内容をできるだけ分かりやすく説明するようには努力したようでございます。
 評価委員会の方は、このたびの評価につきまして、初めての経験であって、試行錯誤を重ねる部分も多く、改善すべき点も散見されたといたしておりますので、この評価方法につきましては今後の審議の中で更に一層改善に向けた検討が進められると思います。
 今の小林先生から御指摘いただいたような点も非常に重要だと感じましたので、より分かりやすい評価に努めるように御指摘の点を評価委員会に私お伝えしたいと思っております。
 それから、業績評価の結果について、法人の業務やそれから人事への反映状況、これもまたチェックしていくこととなっておりますので、早速なんですが、今月の中旬に開催される会合におきまして、その一回目の、どう反映されているかというチェックのプロセスを予定しているところでございます。
#11
○小林温君 この特殊法人の改革というものは小泉内閣の一つの大きなテーマでもございますし、国民が一番関心を持っているテーマだというふうにも思います。元々、やはり特殊法人の事業運営が非効率であるとか不透明であるという批判がされた結果が今回の改革でもあると思いますので、この業績評価について是非しっかりとしたお取り組みをいただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。
 次に、日本貿易振興機構関連で幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 今ほど述べましたように、特殊法人の改革というのは、一つは、非効率だとか不透明だとか不明確と、こういうことを正さなければいけないということで進められているわけでございますが、もう一つ、改革の意味というのは、現下の社会経済情勢から見て事業の必要性が乏しくなっているものが多い、あるいは時代の変化に合わせて新しい取組も求められているという部分も実はあるんだろうと思います。事業内容のもう徹底的な合理化を行うというのは当然のことですが、新しい法人において時代にふさわしい事業内容というものを追加して、そして推進していくということもまたこれは私は必要なことだろうと思います。
 ジェトロについてですが、まず一つは、中国に関する業務についてでございます。
 中国のあらゆる面におけるプレゼンスの増大というのは言うまでもないわけでございますが、これは我が国の例えば企業の視点から見ますと、中国が経済的な脅威になるということが認識されている反面、新たなビジネスチャンスの可能性もまた持っているということが、特に中小企業を中心に中国に関しての関心が非常に大きいことに表れているんだろうと思います。言わば我が国は、いやが応でも中国を意識して貿易や投資の政策を考えざるを得ないような状況にあるわけでございます。
 こうした対外経済環境を見たときに、私は、この新しいジェトロにおいては、対東アジアあるいは特に対中国に対して業務を思い切って選択して集中している、こういう姿勢があってしかるべきではないかというふうに思うわけです。
 例えば、ジェトロが実施している中小企業の海外におけるビジネスの支援というものがございますが、我が国の中小企業が優れた商品とか技術力を持っていながらも、なかなか情報収集の能力が足りない、あるいは独力で海外市場にアクセスしてビジネスを展開していくということが困難であるという中で、例えば海外での展示会への出店支援とかコーディネーターを入れたマッチングですとか、こういったことが現実的にも今既に行われているわけでございます。
 ただ、話を聞きますと、マッチングのコーディネーターの数が非常に少ない、ニーズに対応した形での、組織面であれ人員面での整備がなされていないという不満も聞かれるわけでございます。
 例えば、これは中国のジェトロ全体への派遣員の数でございますが、平成十年の時点で十八人、これが平成十四年では二十二人となっています。この四年間の日本における中国のプレゼンスの増大を考えると、十八人から二十二人というのはこれはまだまだ足りないんじゃないかと私は思うわけでございます。
 是非この点、対中国に対する投資、貿易両面での政策展開に力を入れていただきたいということが一つと、それから各国は中国のマーケットを虎視たんたんとねらっているわけで、例えば韓国は進出を考えている中小企業に、国が自ら工業団地を買い上げて安い値段で提供するというようなことも行っているわけでございます。
 やはり我が国の産業競争力の維持強化ということを考えたときに、我が国の企業が中国市場で強い競争力を確保していくために、予算、人員のジェトロにおける中国シフトということについて積極的にお考えをいただきたい、進めていただきたいと思いますが、この点について御意見をいただければと思います。桜田政務官。
#12
○大臣政務官(桜田義孝君) 中国経済の急速な発展に伴いまして、中国の国際的な位置付け、存在感というものは増大しているところでありますが、中小企業を始めとした我が国企業の中国に対する関心が極めて高まっているというふうに認識しているところであります。
 ジェトロ本部に寄せられている中国関連の問い合わせは、他の地域を引き離して第一位でございます。今年度上半期にも全体の二一%ということで二千三十五件が問い合わせがあり、またインターネットホームページ上でのジェトロが提供している貿易・投資情報のアクセスは、中国に関するものは全体の一八%を占める等、確認をされているところでございます。
 このような状況を踏まえまして、ジェトロにおきましては、まず第一に、我が国企業からの法務、労務、税務等の専門的な問い合わせに対応するため、過去十年間で北京事務所の職員を五倍にしております。また、上海事務所の職員を八倍増としたところでございます。第二に、貿易関連の投資の相談に応じる相談員を、これまでの北京と重慶に加えまして上海と香港にも新たに配置をするようにしているところでございます。また、第三に、本部におきましても中国の専門を直接担当する職員及び相談員を増員するなど、我が国企業の事業支援を念頭に置いた強化策を既に実施をしているところでございます。
 当省といたしましては、今後、我が国経済と中国経済がより一層緊密化する中で、我が国企業の中国での事業支援を一層促進するために、独立行政法人化後は理事長の経営判断の下、ジェトロが中国での適切な人員、事務所の配置を状況に応じて柔軟に見直していくよう考えているところでございます。
 以上でございます。
#13
○小林温君 是非、この点についてもあらゆる面における対応をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、やはりジェトロの関連で対内直接投資について御質問させていただきたいと思いますが、本年六月の経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二の中でも、対内直接投資の拡大の必要性について言及をされているわけでございます。これを受けて、十五年度の予算要求の中では、このジェトロでも二十九億円の対内直接投資促進のための予算計上が行われているわけでございますが、これはやはり海外企業の日本進出、あるいはMアンドAを始めとした海外企業と日本企業のマッチングも含めて、やはりこれはかなりいろんな障害があるのもまた事実だと思います。
 例えば、合併・買収に関する制度がまだ整備の足りない部分がある、あるいは規制緩和が必要な部分がある、それから今税制の論議も行われていますが、海外企業が日本に進出を考えたときに、これから改めていかなければならない税制上の問題もございます。それから、社会保障協定の整備、これは二国間になるかと思いますが、年金のやり取りを両国間でどうするかという、そして、よく言われますのは、どうも、政府情報のみならず官民の情報、日本に進出するときの、そういうものの、例えばポータルサイト上におけるワンストップサービス、こういうものも他国に比べて取組が後れている、こういうことも指摘されているわけでございます。
 こういった点を踏まえて、この二十九億円の対内直接投資促進の予算要求の中で、まず事業全体としてどういったことを行おうとしているのか、あるいはどういう目標を設定されているかということについて、これも桜田政務官にお答えいただけますでしょうか。
#14
○大臣政務官(桜田義孝君) 本年六月に閣議決定された骨太の方針の中で、対内直接投資を促進するために阻害要因を除去するための方策としまして、国境を越えた合併・買収に関する制度整備、政府関連情報のワンストップサービスの推進、また地方の特色を生かした企業誘致施策等に取り組むことを求めているところでございます。また、そのうち、ジェトロではこれまで、政府関係機関や地方自治体と協力いたしまして情報提供、助言等のソフト面での支援をしてきたところでございます。
 例えば、最近では、フランスの高級食品店のフォションが我が国で直接展開するに当たっても出店場所の選定等を支援してきたところでございます。ちなみに、この場所は仙台にあるそうでございますので。
 このように、外資誘致で実績のあるジェトロが対内直接投資推進に向けまして取り組むことが最も大切であろうかと考えているところでありますし、また平成十五年度の概算要求においても骨太の方針に沿って二十九億円を要求しているところであり、ジェトロの取組を強化し、これまでの実績を大幅に上回るような外国企業を誘致したいと考えているところでございます。
 御指摘の規制緩和や税制については、現在、政府の対日投資会議専門部会におきまして本年度末を目途に議論をしているところでございますが、このような政府での取組とジェトロの情報提供、助言等のソフト面での取組と相まって、対内直接投資の促進を一層促進されるものと考えておるところでございます。
#15
○小林温君 ありがとうございます。
 やはり海外企業にとって日本が魅力ある市場として映るかどうか、あるいは魅力ある取引相手として環境整備ができるかどうか大切なことだと思いますので、一層のお取組をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、知的財産権について御質問させていただきますが、先週、知財基本法も成立をいたしました。今後、この知財基本法の枠組みの中で本部も作っていただいて、そして知財創造立国として日本を今後進めていく中で、特に国際的な知財の取扱いについてどういう戦略を持っていくか、あるいは日本の知的財産権を対外的に保護していくかということ、これは大変重要な点であると思います。
 どうも、先日の議論の中でもありましたが、著作権の問題はこれは少し例えば文部省のマターであったりして幾つかの役所にまたがる問題でもあるわけですが、特にこの国際的な知的財産権をどうするかということについてはやはり政府全体の取組が必要だということと、どこかの機関がこの役割を担っていかなければいけないというふうに思います。その意味でおいて、今いろんな政府関連の法人等を見回した中で、ジェトロが今後この枠の中で重要な役割を担っていくということが必要だろうと思うわけでございます。
 ですから、是非、今後、そのジェトロの業務の柱の中にこの知的財産権をどう扱うかということを入れていただきたいというふうに私自身は思っているわけでございますし、同時に、役所の壁を越えた形で知的財産立国としての日本を今後作っていくために、この点については大臣の御決意をお伺いできればというふうに思います。
#16
○国務大臣(平沼赳夫君) 小林先生御指摘のとおり、我が国は知的財産立国として二十一世紀に飛躍していく中で、海外におきましても我が国の知的財産の保護の強化を図っていくことは大変重要だと思っております。
 ジェトロといたしましても、もう御承知のように、既に本格的に取り組んでいるところでございまして、例えば幾つか例を申し上げますと、米国、欧州、アジア、この計五か所に知的財産権専門の担当者を配置しておりまして、日系企業に対して現地の知的財産権制度や実務に対する情報提供を実施しております。また、日系企業製品の模倣品が多数出回っている中国におきましては、ジェトロが中心となりまして北京と上海の日系企業を組織をいたしまして、知的財産権問題に関する情報交換でございますとか実態調査を行っているところでございます。さらに、在外公館とも連携をいたしまして、中国の中央、そして地方政府に対して知的財産制度及び運用の改善の申入れも行っているわけであります。
 国内におきましても、本年四月に発足をしました民間主導の国際知的財産保護フォーラムに協力団体としてジェトロが参画をしまして、我が国企業間での知的財産権保護対策に関するノウハウの共有を支援をします。そして、本年十二月に、ジェトロ本部に知的財産権を始めとする海外の経済法制度調査を担当する組織、これは課長を含めて七名でございますけれども、これを設置をいたしまして、知的財産権をめぐる国際的な情勢を逐次フォローすることによりまして、日本企業に対し一層充実したサービスを提供できるよう体制の整備を進めております。
 このようにいたしまして、既にジェトロでは海外における我が国の知的財産保護に対する様々な支援を行っておりますけれども、御指摘のございましたように、知的財産権の重要性にかんがみまして、新法人におきましても引き続き知的財産保護に向けた取組を一層強化をしてまいりたい、このように思っているところでございます。
#17
○小林温君 ありがとうございます。
 次に、情報処理振興事業協会に関連の質問をさせていただきたいと思いますが、今、e―Japanプロジェクトというものが政府の方でも進められております。その一つの柱が電子政府あるいは電子自治体の推進ということになっているわけですが、この電子政府の意味というのは、一つには業務の効率化をITを活用して図っていくということ、もう一つは、住民あるいは国民を顧客と見立てた場合に、その顧客満足度を上げていくようなサービスの提供をやはりこれもITを活用して行っていくということなんだろうと思います。
 それで、情報処理振興事業協会では電子IPAという事業を進めております。私も、これ、先日、本を勉強させていただいたんですが、「組織の電子化 この失敗を活かせ」、これは情報処理振興事業協会そのものが自らの業務改革、電子化、情報化を行ったものをモデルにして、今後、電子政府化あるいは自治体化を進めていく各種の機関にそのノウハウを提示している取組なわけでございますが、先ほど来申し上げておるように、特殊法人の改革というのは非常に国民に注目されているところでございまして、やはり成功モデルというものを早く見付けて、今後の改革の中に生かしていくということが必要なんだろうと思います。
 そういう意味で、正にこのIPAというのは、その特殊法人の改革の対象となっている法人であると同時に、情報処理という正に電子化、電子自治体化に一番近い立場にある組織自体がこういった取組を行っていると。是非、これを我が国の特に電子自治体の推進に向けてのモデルにしていただきたいと思うわけです。
 いろんなところで指摘されておりますが、なかなか自治体には専門の職員を配置することができないで、ベンダーと呼ばれる業者の皆さんに例えば仕様書を書いてもらうと、あるいは、天上がりと呼ばれますが、出向を民間から自治体の方にしていただいて、中身について丸投げをしてしまうという弊害が実はいろいろ指摘されているわけでございます。こういったことを防ぐためにも、是非このIPAの先進事例を自治体のモデルにしていただきたいと。これも幾つかの役所が取り組んでいるところでもございますが、例えば総務省等とも協力していただいてこの普及に努力をしていただきたいと、こういうふうに思うところでございます。
 この点につきまして、大臣の御意見をいただければと思います。
#18
○国務大臣(平沼赳夫君) IPAの業務の電子化の成果の普及についての御意見、お尋ねでございますけれども、先生から御指摘のとおり、IPAはこれまで、対外サービスの質的向上、それから内部業務の効率化等を実現するために、積極的に業務の電子化に取り組んできたところでございます。
 具体的には、もう先生御承知のとおり、電子申請システムを導入し、インターネットを経由した申請受付を可能とすることによって、応募者の利便性の向上を図りました。また、電子決裁システム、これを導入いたしまして、起案、そして決裁、そして施行に至るまでの処理を電子化することによりまして、業務の効率化を図ってきたところでございます。
 これらの業務の電子化への取組の結果やその過程で経験をした様々な教訓については、御指摘がありました、これまでも、地方公共団体が主催する展示会での説明や電子IPA実現のプロセスの成功、そして失敗例をまとめた書籍を自治体に配布すること等によりその普及を図ってきたところでございます。IPAが、出版活動やセミナーの開催、成果の公表等を通じまして、電子政府・自治体構築に携わる関係者にその先行的な経験を普及していくことは非常に私は意義のあることだと思っておりまして、先生から御指摘がございましたとおり、今後とも、総務省ともIPAの電子化の成果というものを共有をしまして、そして地方公共団体の行政の電子化への取組をやっぱりしっかりとサポートしていきたい、このように思っているところでございます。
#19
○小林温君 e―Japanでも挙げられていますが、電子政府、電子自治体の取組、大変日本の将来的な国際競争力において重要な点であると思いますので、今後とも推進のため力を尽くしていただきたいと思います。
 最後に、時間も迫ってまいりましたので、中小企業基盤整備機構について少し触れさせていただきたいと思いますが、まずこれは三つの特殊法人解散して一つの法人ができ上がるわけですが、まずこの三法人統合のメリットについてお聞かせをいただきたいというのが一つと、それと併せて、これは現在地域振興整備公団が行っている工業団地業務を承継することになるわけですが、この工業団地、まだ売れ残りがあるわけでございます。この処理をどの程度の期間で、どういった形で進めていくのかと。当然、その場合にその損失をこの新しい機構が被ることにもなると思いますので、その際、これ一つの機構になるわけでございますので、是非本来の目的である中小企業の対策、支援対策に支障が出ないようにしていただきたいと、これは強いお願いでございますが、この点について、高市副大臣、そして平沼大臣の御決意をいただければと思います。
#20
○副大臣(高市早苗君) まずはその統合のメリットでございますけれども、中小企業総合事業団がやっておりましたベンチャー出資事業と、それから産業基盤整備基金のベンチャー出資事業、これを統合してワンストップ化するということですとか、それからインキュベーション施設の整備を行っている三セク、それから中心市街地活性化法に基づいて商店街の活性化施設の整備を行っております三セク、これは中小企業総合事業団、地域振興整備公団ともこの事業があるんですけれども、この施設の整備に必要な資金を地方自治体と協調して出資を行っているんですが、これも統合していくということで業務の一体化、重点化、こういったことでより充実した中小企業支援機関になるのではないかと、これが一番大きなメリットだと思います。
#21
○国務大臣(平沼赳夫君) 独立行政法人の中小企業基盤整備機構は、地域振興整備公団の業務のうち、インキュベーションを目的とするものなどを移管をしまして中小企業に対する支援機能を統合しようとするものであります。また、中核工業団地、産炭団地などのいわゆる工業団地等の新規造成は、これは行わないことにいたしました。
 現在、地域公団が在庫として保有している団地につきましては、経済産業省といたしまして、関係省庁や地方公共団体等の関係者の理解と協力を得つつ、新独立行政法人の設立から十年後までに完売することを目標としておりまして、その方針に基づきまして、団地の完売に向けた総合的な分譲促進策を早急に策定をしまして実施するようにしていきたいと思っております。
 新しい独立行政法人におきましては、地域公団が在庫として保有している団地の売却等の業務を政令で期限を設定した経過業務として新法人の本体業務から法律上分離をいたしまして、区分経理をすることといたしております。
 いずれにいたしましても、新しい独立行政法人が工業団地業務を遂行する過程において、仮にも中小企業対策に支障を来すようなことがあってはならない、このことを旨として万全を尽くしてまいりたいと、このように思っております。
#22
○小林温君 終わります。
#23
○平田健二君 おはようございます。民主党・新緑風会の平田です。どうぞよろしくお願いします。
 今回の特殊法人の改革は小泉内閣の目玉の一つということで、小泉総理は民間でやれることは民間で、すべての特殊法人、認可法人、公益法人の廃止若しくは民営化を進める、当初の考え方は極めて明快で私は筋が通っておったというふうに思いますが、実態は独立行政法人への看板の書換えであり、改革の隠れみのというのが実態だとちまたでは言われております。これらを小泉総理は、当初は、独立行政法人は特殊法人そのものだと総理御自身が実は言っておったということもまたこれ事実でありまして、正に小泉総理が言ったとおり、実際に廃止した特殊法人というのは非常に少ない、微々たるものだ、そしてまた、さらに、先行した独法は正に焼け太り、これらの議論の過程では残す残さないというのを省庁間のみで決定をした。非常に透明性を欠き、国民本意の改革とは到底思えない。
 今、道路公団の改革の話が連日にぎわしておりますが、ああいった議論をしてこの特殊法人は必要なのかどうなのか、廃止すべきか、民間に移すべきかという議論をしないまま、単に特殊法人を独立行政法人へ看板の書換えというのが、今回の正に提案であります。
 ですから、国民の皆さん、私ども含めて、どうして一個一個の特殊法人を道路公団のような議論をしながら独法にするのか廃止するのか民営化、民間に移すのか議論をする必要があったというふうに思っておりますが、非常に残念であります。このようなやり方で改革が進むのかどうか疑問でありますが、この点について、まず大臣にお伺いしたいと思います。
#24
○国務大臣(平沼赳夫君) 特殊法人改革につきましては、平成十二年の十二月に策定をされました行政改革大綱と昨年六月に通常国会で成立をいたしました特殊法人等改革基本法に基づきまして進められてきたものでございます。
 同基本法に基づきまして設立された政府の特殊法人改革推進本部におきまして、五回にわたりまして詳細な検討を行い、そして同年十二月に特殊法人整理合理化計画、これをまとめさせていただきました。その計画を閣議決定をいたしたところでございます。
 また、内閣官房が同本部の事務局として各府省と協議を進める上で適時作業状況を公表をしまして、国民の目に見える形での改革を進めてきたものであると思っております。
 独立行政法人制度につきましては、従来特殊法人が指摘されてきた弊害を克服をいたしまして、透明性の向上、厳格な外部評価等、定期的な見直し、経営責任の明確化、効率かつ効果的な運営を図ると、こういうふうにされております。
 こうした独立行政法人制度のメリットを十分発揮できるように、当省といたしましても、評価委員会の意見をお聞きした上で国民、利用者の視点に立って具体的かつ明確な目標を定めまして、法人に対して国民のニーズに即した運用を図っていくように求めてまいりたいと、このように思っておりまして、平田先生から御指摘がございましたそういう問題点、そういうことも私どもあるというふうに承知しておりますけれども、今申し上げたようなことの中でしっかりと私どもは今後運営をしていくべきだと、このように思っております。
#25
○平田健二君 公式な見解はそうだと思いますが、特殊法人を横一線ですべて独法へ移す、この改革推進本部の参与会議でも意見があるわけですね。真に必要なものに限定をして議論をしなさい。この真に必要かどうかの議論は、先ほども言いましたように省庁だけでやったんじゃないですか。
 例えば、今の道路公団の関係は七人委員会、七人の侍と言われていますけれども、七人の民間の方が出て、それでこの道路公団についての議論をしておるじゃないですか。今回の四十六の独法の中の、経済産業省だけでもいいんですわ、そういった議論をしましたか。そうじゃないでしょう。省庁の中だけでこれは全部独法へ移す、独行へ移すと決めただけじゃありませんか。そのことでは透明性は幾ら言ったって出ませんよ、国民はそういう目で見ていませんよというふうなことだと思いますね。ですから、この参与会議等が出した意見にしっかり目を向けて改革をしてやっていただきたいというふうに思っております。
 次に、じゃ、特殊法人と独立行政法人はどこがどういうふうに違うのか、特殊法人なら駄目で独立行政法人ならばよしとする根拠は何なのか、これをもう少しちょっと聞かせていただきたいと思います。
#26
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 特殊法人等については、国が手取り足取りの関与を日常的に行う、こういったことがあったと思います。また、法人も国に依存する傾向を強める、こういうもたれ合いがあったと思います。また、定期的に見直す、そのような制度がなかった。こういった運営が恒常的に行われました結果、一つは経営責任の不明確性と自律性の欠如、二つ目は業務運営の非効率性、三つ目は組織、業務の自己増殖、こういった弊害が国民各界各層から指摘をされてきたところであります。
 したがいまして、こうした問題点を克服するためには新たな経営形態と管理手法の改革が必要でございまして、特殊法人等の事業の徹底した見直しを行った上で、まず採算性が低く民営化することが困難である事業、そして次には国の関与の必要性が高いもの、業務の実施における裁量の余地が認められるため国が直接行う必要がないと認められた事業、これについて独立行政法人に移行することにいたしたわけでございます。
 独立行政法人の移行によりまして、一つは国の関与を中期的な目標管理と事後評価という必要最小限のものに限定をいたしまして、法人の経営の自主性、自律性を発揮させることによりまして経営責任の所在が明らかとなるようにいたしております。また、企業会計原則の導入、それから運営費交付金制度の導入によりまして、より透明性が高くて、かつ弾力的な事業運営を可能とさせる、こういったことに相なると思います。
 すなわち、独立行政法人制度は、これまでの特殊法人等が行ってきた業務の一層の効率化が図られまして、国民のニーズに柔軟かつ迅速に対応できるようになるという、そういう効果が期待をできるわけでございまして、私どもとしては大きな意義があると、このように考えているところでございます。
 独立行政法人は、その運用が重要でございまして、評価委員会による厳格な業務評価によって効率的あるいは効果的な運用を図られていくものと、こういうふうに思っておりまして、例えばそういう業績評価の中でトップの交代という形もこれができ得るように相なっておりまして、より透明性、そして国民の皆様が納得できるような、そういう体制を取る、こういうことに相なると思っております。
#27
○平田健二君 特殊法人が駄目で独行はいいというふうに受け取れるんですけれども、例えば、これはそう決まったわけじゃありませんが、今、中小企業というよりも零細企業の皆さんは大変苦しい状況に、もちろん日本全体がそうなんですけれども、そういう中で、例えば国民金融公庫とか政府系金融機関、非常に零細な皆さんのための資金融資をしますね。それに頼らざるを得ないところ、市中銀行が貸さない、もう駄目だと言われるところに貸すわけですね。それもやはり特殊法人で、今回は違いますけれども、改革ということでは将来やる予定でしょうけれども、本当に必要かどうかということをやっぱり聞かなきゃいかぬ。私は、大多数の中小零細商店街の皆さんは、そういった政府系金融機関を一気になくすということは非常に不安に思っておると思いますよ。
 ですから、私が言いたいのは、いいものは残しなさい、そしてもう必要ないものはこれは廃止しなさい、厳格にそういった見直しをするべきではありませんかということを実は申し上げたいわけです。これから独行に移行しても、更にもう民間に移していい、廃止するものは廃止する、思い切った改革をこれからも是非続けていかなきゃならぬというふうに思っておるわけでございまして、余分なことを申し上げましたかもしれませんが、ひとつよく御検討いただきたいと思います。
 次に、時間ももう相当掛かりましたので個別に具体的なことをお伺いしますが、まず天下りということについてお伺いをしたいと思います。
 これは、特殊法人あるいは独立行政法人、公益法人、それから地方の第三セクターあるいは協議会、関連企業などに国や地方を問わず天下り問題があると思います。また、非常勤役員への過度な報酬という問題も取り上げられております。先ほど申し上げました先行した五十九の独法では、常勤役員の九割が省庁のOBで占められておる。その数は百六十八人中百五十七人と言われております。
 今後、公務員制度の改革と並行して天下りに厳格な規制を設ける考えがあるのかどうか、お伺いをしたいと思います。
#28
○国務大臣(平沼赳夫君) 独立行政法人の長につきましては主務大臣が任命することとしておりまして、その他の役員は法人の長が任命することとされています。ですから、独立行政法人の役員の人選につきましては、任命権者が適材適所の観点から、公務員経験者のみならず民間を含めましていろいろな分野から可能な限り幅広く人材を求めることとすべきものだと思っております。
 また、独立行政法人につきましては、外部有識者から成る評価委員会が毎事業年度終了後及び中期目標期間終了後に法人の業績を厳正に評価して、解任も含めまして的確に役員人事に反映していくことが重要であると考えておりまして、こうしたシステムによりまして、やはり御指摘のように国民の皆様方が納得するような、そういう人事体系、これを構築していくことが私は必要だと思っております。
 ただ、御指摘のように、これまでの人事において九〇%と、こういう形でございまして、これは今そういう適材適所という一つの観点もあったと思いますけれども、これからそういう形で開かれた形で運営していくと、こういう前提に立てば、先生御指摘のような、そういったことは非常に国民も関心を持っているところだと思いますから、そういう中で私どもは適正に運営をしていく、そういう運営をしていくべきだと、このように思っているところでございます。
#29
○平田健二君 それから、これもまたいろいろと言われております退職金、大変高額な退職金問題が前回の衆議院特別委員会でも議論をされたというふうに思っておりますが、衆議院の特別委員会で石原大臣がいろんな数字を挙げて退職金の改正なり給与を切り下げたりしたという話がありましたけれども、そんなみみっちいことじゃなくて、改革をやるよと、こういうふうにはっきりおっしゃったわけですね。
 今後、退職金はどのように改革をされるのか、聞いておきたいと思います。
#30
○副大臣(高市早苗君) 特殊法人で役員の退職金を見ますと、今年の三月十五日に閣議決定がなされまして、それで平成十四年度から支給率が在職期間一月につきまして俸給月額の百分の三十六から百分の二十八へと引き下げられたところでございます。この閣議決定に基づきまして、平成十四年の四月以降、役員給与そのものが平均一割カットされましたことから、平均一割カットされた上でこの引下げも百分の二十八にされましたので、特殊法人の役員の退職金につきましては平均三割程度削減されるということになるものでございます。
 それから、総理の指示に基づきまして国家公務員の早期退職慣行の見直しが行われているところでございます。私自身は、国家公務員としての仕事を勤め上げて、その後次の機関に行って法外な退職金をもらっていくということが続くよりは、やはりこの総理の指示に基づいた早期退職慣行の見直しということが大事であると考えております。
 去年の十二月に閣議決定されました公務員制度改革大綱におきましては、特殊法人への役員出向の道を開くとされたところでございます。これは、早期勧奨退職慣行というものを見直す上で一つの有効な手段と考えられているところです。
#31
○平田健二君 それは分かるんですよ。やはりこの退職金を改革するというのは公務員制度改革につながってくるわけですね。五十歳代、五十二、三で退職勧告されて、それは御飯を食べないかぬわけですから、それで職がないというのは困るわけでして、当然どこかへ行かなきゃいかぬ、どこかへ就職しなきゃいかぬということはもう当然のことです。
 ですから、それはもうそれとして、しかしやっぱり公務員制度というのは、きっちり六十なら六十まで役所へ勤めるという制度を更に確立をするという方向で考えなければ、幾ら今私どもがここで退職金が高いだいろいろ言ったところで、しょせん公務員の皆さんもやっぱり人間で飯食わにゃいかぬわけですから、それはそれなりの理解をしています。
 ですから、このことはやはり私は、公務員制度を早く改革をするという方向に進んでいただきたいと、多分石原大臣はそういうふうにおっしゃったんだというふうに理解をしておりますので、是非そういう方向で検討していただきたいし、進めてほしいなと思っております。
 それからもう一つ、天下り役員の弊害ということじゃありませんが、職員のモラールの低下、天下りの職員は給料が高い、退職金は高い、仕事はしない、こう言われております、全体じゃありません、一部かもしれませんが。
 これは実例ですけれども、私どもも実態を調査いたしました、どことは言いませんが。そうしましたら、訪問をした時間は十一時前後、新聞を読んでいるんですね。あなたは役職は何ですかと言ったら、専務理事ですと。ああ、どういうお仕事ですか。いや、私は理事の補佐をしておるんです。理事さんはどこに行っておるんですか、どなた。いや、まだ来ておりません。十一時ですよ。そんな上司がいる職場で職員のモラールが上がりますか。全体とは言いませんが、そういったことが起こっていますよ。これは私どもの実態調査です。もしそんなのがあるのなら見せてくれと言えば公表しますので。
 そういったことで職員のモラールもやはり低下すると思いますので、ここらはきちっと改善をしていただくように是非指導もしていただきたいし、どのように思われますか。
#32
○副大臣(高市早苗君) 先生が御指摘なのが民間法人であれば、これは民間でその意思決定機関で決定されることでございますので、大変そういう、天下りで行った民間先でそういう勤務態度の人がいるとしたら大変残念には思うし、とんでもないと思いますけれども、これはそれぞれの民間法人で適切に対処されるものだと思いますが。もしもそれが公益法人の役員ということで先生が御指摘になっているのでございましたら、これは確かに、公益法人の役員の選定というのは、役員として職務上必要とされる資質や経験を有しているかどうかを吟味した上で各公益法人の意思決定機関が行うものでございます。
 時間どおりに出てこないとか、もう仕事をろくにしていないと、これはもうその法人の職員の士気の低下を招くことでございますので大変残念に思いますが、もしもこれが所管の、経済産業省所管の公益法人でございまして具体的な名前をお示しいただけましたら、これはもう厳しく、適切に業務を運営してくれという意味では厳しく指導もいたしますし、また指導監督基準というものがございますから、こういったものに基づく指導も含めて行ってまいりたいと思います。
#33
○平田健二君 そういったことがありました。それは経済産業省あるいはその他の省庁の天下り先ですよ。それが民間法人であろうと特殊法人であろうと独立行政法人であろうと同じことだと、だからそういったことがないように注意をしなきゃいかぬねと、こういうことですよ。是非そういう指導をしてほしいと思いますよ。
 次に行きます。次は、職員の雇用維持、雇用を始め労働条件の維持は重大な問題です。この点については、昨年の十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画の前文、それから特殊法人改革基本法の附帯決議でも確認されておりまして、独法の審議に当たり、改めて雇用と労働条件の維持についての確認をさせていただきたいと思います。
#34
○副大臣(高市早苗君) 先生がおっしゃいましたとおりの国会附帯決議で触れられているとおりでございますので、政府といたしましても、昨年末の整理合理化計画におきまして、「職員の雇用の安定にも配慮しつつ必要な対策を検討する」ことといたしております。
 特殊法人が独立行政法人に移行する時点では、この整理合理化計画に従いまして職員数を減らすことは考えておりません。独立行政法人に移行した後の職員数につきましては、これは非公務員型の独立行政法人に認められております多様な雇用形態というものを活用していただいて、業務の効率化を進める観点から、職員数の削減が生じる可能性というものはございます。
 特殊法人と異なりまして、主務大臣によります一般監督権というものはございませんので、法人の長に対しまして雇用の安定に配慮するようにと大臣から指導すること、これは困難なんでございます。民間企業と同様、労使間で十分な話合いを重ねて、いい労働関係の構築にその法人の長が努力されるべきものだと考えております。
#35
○平田健二君 次に、独法の運営についてお伺いをします。
 独法の自律性を高め、より効率的に事業を進めるために、独法の内部に公労使代表による運営のための委員会を設置をし、より幅広い意見を取り入れながら独法の運営をすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#36
○副大臣(高市早苗君) 特殊法人の場合でしたら、これまで各法人の設置法に基づきまして、その運営に係る各種の委員会、これが設置されるということになっておりましたけれども、独立行政法人の通則法におきましては独立行政法人の運営に係る委員会の設置というものは規定されておりません。
 これは、独立行政法人の運営につきましては理事長に責任を一元化しているということによるもので、ですから反対に、理事長が判断して必要だということでしたら各種委員会の設置をすることはできます。それを妨げるものではございませんので、制度上は理事長の判断で様々な分野の方々から意見を幅広く聞くための仕組みを設けることは可能でございますし、それは理事長の判断によって適切に設置されたり運営されていくべきものだと考えております。
#37
○平田健二君 中小企業基盤整備機構についてお伺いをいたします。
 中小を問わず日本の企業が置かれている立場、大変厳しい状況にあることは意見の一致を見ることだというふうに思っておりますが、今回二つの特殊法人を廃止して、その清算業務と合わせて中小企業事業団を独法に移行するわけですけれども、組織の在り方については後ほどお伺いするといたしまして、主たる利用者である中小企業者にとってどのようなメリットがあるのか、お答えいただきたいと思います。
#38
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回の独立行政法人化は、従来の中小企業総合事業団、地域振興整備公団及び産業基盤整備基金の三法人で実施してきた事業を整理統合して、一体的、効率的に事業を実施していく、こういうものでございます。
 具体的に申し上げますと、中小企業総合事業団及び産業基盤整備基金が実施してきましたベンチャーへの支援事業や、中小企業総合事業団と地域振興整備公団とが実施してきましたいわゆるインキュベーションの施設整備への支援事業を統合するなど業務の一体化と重点化を図りまして、一層充実した中小企業支援機関となるように、総合のメリットを最大限に発揮するようにいたしたところでございます。
 また、そもそも独立行政法人制度というのは、法人の自主性を生かした効率的な事業運営でございますとか、独立行政法人評価委員会の事後評価とそれに伴います定期的な組織、業務の見直しを実施することといたしておりまして、効率的かつ柔軟な事業の実施を可能としております。
 このように、独立行政法人制度のメリットも生かしつつ、利用者である中小企業のニーズに柔軟に対応して、より充実したサービスの提供を図っていく、このことが必要だと思いまして、そういうことにさせていただいているところでございます。
#39
○平田健二君 この機構は勘定が八つに分かれておりますけれども、参与会議でも、この勘定の統合をし柔軟な対応を図るべきだとの指摘がなされております。共済勘定はともかくとして、統合して、今後どのように対応されるおつもりなのか、見解を賜りたいと思います。
 参与会議では、できるだけ勘定区分は廃止しなさいというふうに意見をしておるわけですけれども、これについて、ひとつ是非お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#40
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 この独立行政法人中小企業基盤整備機構、先生おっしゃいますように、本則の業務として五つの勘定、それから附則の経過業務として三つの勘定、合わせて八つの勘定で成り立っております。これは、統合前の三つの法人の合計十の勘定というものを整理統合したものでございます。
 五つの勘定でございますが、一つは、ベンチャーなどの出融資あるいは経営アドバイス、中小企業大学校の業務と、こういったものにつきまして一般勘定ということで整理をいたしております。二つ目は、従来、産業基盤基金が実施をしてまいりました債務保証業務あるいは出資業務についての勘定でございます。第三番目は、地域振興整備公団が実施をしてきておりましたいわゆるインキュベーション施設、これの整備を行うものでございます。四つ目、五つ目は、これは小規模企業共済事業、それから倒産防止共済事業という勘定でございまして、契約者からお預かりをした資金を運用するという事業でございまして、それぞれ勘定区分をして管理をするということになってございます。
 ほかに三つの附則の勘定がございます。これは、地域振興整備公団が実施をしてきておりました工業再配置などの業務、それから産炭業務に係るそれぞれの勘定がそれで二つでございます。合わせて、産業基盤基金が実施をしてきておりました出資業務のうち、産投会計、それから日本政策投資銀行からの出資を財源とする経過業務と、この三つでございます。三つの附則の勘定につきましては、それぞれ経過業務が完了次第、これを廃止をするということにいたしております。
 また、今申しましたように、八つ勘定があるわけでございますが、それぞれの勘定の業務につきましては、できるだけ、御指摘がございましたように柔軟かつ効率的に実施をするということによりまして、独立行政法人化のメリットを生かしながらサービスの充実に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。
#41
○平田健二君 次は、産業基盤整備基金についてお伺いをいたします。
 ベンチャービジネス支援には、事業団と基盤整備基金の重複がなくなってすっきりしたわけですけれども、政策投資銀行との重複について今後どのようになさるつもりか、お尋ねをいたしたいと思います。
#42
○政府参考人(杉山秀二君) 日本政策投資銀行におきましては、経済社会の活力向上という観点からベンチャーへの出資業務などを行っているところでございますが、その実施に当たりましては、言わば金融機関といたしまして配当の支払が可能な利益の発生が確実かどうかといったようなことを審査しながら事業を行っているというふうに承知をいたしております。
 これに対しまして、独立行政法人中小企業基盤整備機構の場合におきましては、創業とかあるいは経営革新を行う中小企業を幅広く総合的に御支援申し上げるということを目的といたしまして、出資業務に加えまして、経営アドバイスでありますとか、あるいは研修、あるいは技術のための助成金交付といったようなことなどを総合的にやっておるわけでございまして、言わば総合的な中小企業支援機関としてベンチャー支援を講ずるということでございます。
 したがいまして、それぞれ基本的な観点が違うわけでございますが、相補いまして成果を上げていきたいというふうに考えておるところでございます。
#43
○平田健二君 次に、地域振興整備公団についてお伺いをいたします。
 地域振興整備公団の売れ残り団地ですが、中小企業基盤整備機構にはこのうち工業団地が移行されますので、工業団地に絞ってお伺いをいたしたいと思います。
 一区画も売れていない工業団地が二件、売れ残り面積が千三百ヘクタールあります。例を挙げますと、山口県にこれ美祢テクノパークと言うんですか、面積が四十三ヘクタール、東京ドームの約十個分、約五十億円掛けて整備をいたしました。分譲はいまだゼロ。また、新潟に新潟中条中核工業団地という広大な団地があります。分譲面積が七十六ヘクタール、しかし分譲実績はわずか四件、三・八ヘクタール。しかも、そのうち一ヘクタールは中条町。
 そこで、お伺いをいたしますが、売れ残りと現在造成中の工業団地の用地取得、造成に掛かった費用とその評価額をお答えいただきたいと思います。
#44
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。
 現在、地域振興整備公団が保有している分譲中及び造成中の団地に対し、その造成のために投入した費用は二千三百五十六億円でございます。これらの団地の帳簿上の価額につきましては、民間企業と同様の方法で作成いたしました仮定貸借対照表によれば、平成十三年度末時点で分譲中の団地が千九百十九億円、造成中の団地が三百七十七億円となっており、合計二千二百九十六億円の団地資産となっております。これらの団地資産について、民間企業と同様の方法で作成した仮定貸借対照表を作成する際に、不動産鑑定士により行われた時価評価では、分譲中の団地が二千十四億円、造成中の団地が三百九十八億円となっており、その評価額の合計は二千四百十二億円とされております。
#45
○平田健二君 この評価額は高いかどうか、いろいろと見解の分かれるところだというふうに思っております。これに加えて、売れ残りには財務省から借入れをしておるわけですね。利息が生じておると思いますが、それに管理費、これらを足したらどのくらいになりますか。
#46
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。
 地域振興整備公団が現在保有している団地資産に関して、団地の造成を完了した後に要した支払利息は百四十七億円、管理費は百三十億円でございます。
#47
○平田健二君 そうすると、造成やその他に掛かった費用が、買収費用が二千三百五十六、高い評価だと思いますが、二千四百十二億円で売れると。財務省から借りた利息その他で二百七十億と。差し引きしますと、利息、管理費を払って全部で差し引き合計しますと二百二十億円以上の赤字と、こういうことになるわけですね。
 次にお伺いします。各自治体などが保有する売れ残りの工業団地の合計面積を教えていただきたいと思います。
#48
○政府参考人(鈴木隆史君) 都道府県、市町村、土地開発公社等においても、地元に工業を誘致し地域経済の活性化を図るための取組として工場団地の造成を行っております。
 平成十三年九月に私どもが行いました調査、すなわち平成十三年度工業団地対策推進調査資料によりますと、これらの自治体が保有する分譲中の工業団地面積は五千二百五十八ヘクタールでございます。
#49
○平田健二君 高いとちょっと言いましたけれども、千三百ヘクタールが全部分譲できたとしても二百二十億ぐらいの今時点の赤字が出るわけですね。さらに、各自治体が約五千三百ヘクタール売れ残っておるわけですね。公団が持っているものの四倍ですよ。こういう状況にもかかわらず、公団は更に八か所の団地、資料ありますが、百九十ヘクタールを造成中。一杯余っておるのに、買手がないのに更にまた新たに団地を造成中。これはちょっと、当然売れるということを計算に入れてやっておるんだと思いますが、私は売却可能な区画以外の造成、もう極端に言えばオプションで買いますよともう約束した以外のところは、これはすぐ中止すべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#50
○国務大臣(平沼赳夫君) 新しい独立行政法人におきましては、昨年十二月の特殊法人等整理合理化計画の趣旨を踏まえまして、地域振興整備公団の業務のうち、インキュベーションを目的とするもの等を除く中核工業団地、産炭団地などいわゆる工業団地等の新規造成は行わないこととしております。また、御指摘の造成中、この事業につきましては、整理合理化計画におきまして造成工事を売却の目途の立つ範囲に限定をしまして、早期売却を図ることと、このようにいたしております。
 このため、現在造成中の事業につきましては、この趣旨を十分に踏まえまして、売却の目途の立つ範囲内に限定して実施するなど、整理合理化計画の趣旨を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
 なお、継続することとされておりますインキュベーション等を目的とする団地造成につきましても、整理合理化計画において、その事業の範囲を広域的に効果の高いものや先導的役割を果たすものなど、国として真に関与すべきものに事業を限定することとされておりまして、これらの事業につきましてもこの趣旨を踏まえて適切に対処をしてまいりたいと、このように思っているところでございます。
#51
○平田健二君 大臣、今後、独立行政法人になりますと大臣が達成目標だとか政策目標を指示するわけですね。当然、この分譲団地、工業団地もいつ幾日までにきちっと売却しなさいと、こういう計画を多分大臣は出されると思いますね。
 もしこれ計画どおりいかない、売れ残った、損失が出た、だれが責任を取るんですか、これ。独行ですよ、これ、取らせるんですね。どういう形で取らせるんですか。その辺のことについてちょっとお伺いしたいと思います。
#52
○政府参考人(鈴木隆史君) 先生御指摘のとおり、現在、地域振興整備公団が行っております団地事業は独立行政法人中小企業基盤整備機構へ承継され、在庫団地の分譲促進について経済産業大臣が中期目標を定め、新しい独立行政法人の長が中期計画を策定することになります。
 こうした中期目標、中期計画に照らし、中小企業基盤整備機構が団地の分譲等の事業を適切に実施しているか否かにつきましては、第三者機関たる評価委員会が客観的な評価を行うことになります。この評価につきましては、中期目標、中期計画の達成の状況、また仮に達成できなかった場合や損失が発生した場合にそれが独立行政法人の長の責めに帰すべきものであるのか、あるいは想定できなかった経済情勢などの環境変化によるものであるのか等を総合的に勘案し、責任の所在を明らかにしつつ厳正に行うものと考えております。
 経済産業省といたしましては、独立行政法人の事業の実績について、評価委員会の評価を踏まえ、必要に応じ事業が的確に実施されるよう適切な措置を講じてまいりたいと考えております。
#53
○平田健二君 適切な措置を講じてこられなかったから、売れ残りの団地がたくさん残ったわけでしょう。これもうほとんどの方はお分かりのように、日本の国の経済が急激に回復するということは、あってほしいんですけれども、そう簡単にはならないと思いますよ。今残っておる団地を完売できないで更に造成している。どういう中期目標を出すのか、ちょっとお聞かせください。今、独法になっていないからあれですけれどもね。あなた、いついつまでに全部完売しなさいよという目標を出すわけでしょう。可能ですかね、今の状況で。いかがでしょうか。
#54
○政府参考人(鈴木隆史君) 中期目標はこれから検討したいと思いますけれども、先ほど大臣が申し上げましたように、おおむね十年を目標として、完売の目標といたしまして計画を策定するということではないかと思います。
 その際に、分譲促進体制の整備とか、分譲につきましては例えば価格の弾力性を持たせるとか、いろんな工夫を今後検討していく所存でございます。
#55
○平田健二君 そうなんですよね。価格を弾力性を持たせるわけですよね、二千四百十六億は。そうはならない可能性の方が強いんですよね。価格の弾力性ということは値下げということでしょう。二千四百十六億円なんて、絵にかいたもちとは言いませんが、なかなか難しいですよ、これ、千三百ヘクタール完売して二千四百億円を得るのは。是非ひとつ、心して掛かっていただきたいなと思います。
 次に、ジェトロに行きます。
 ジェトロは設立されて四十五年、御承知のとおりであります。その間、通産省の、当時の、別働隊として大いに活躍をされ、役立ったという言い方は失礼ですけれども、役に立った時期もあったというふうに私は思っております。しかし、だんだんだんだん時代が変わってきて、当初の輸出促進という目的から輸入拡大へ、そして対内投資へと目的を変えてきたわけですけれども、まるでジェトロを存続させるために目的を次から次へ変えてきたというふうに思われても仕方がない。正に、特殊法人の弊害として指摘されているのではないかというふうに思っておりますけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
#56
○国務大臣(平沼赳夫君) 資源の乏しいこの日本にとりまして、貿易の振興によりまして国の富を拡大していくということは、私は時代を問わず政府の使命であると思っています。ジェトロの法律上の目的であります貿易の振興は、これまで同様、独立行政法人化後も私は変える必要はないと思っています。
 他方、貿易の振興という法律上の目的の実現のために具体的にどのような事業に重点を置くかについては、内外の経済社会情勢の変化に適切に対応して変えていかなければならないと思っております。
 御承知のように、ジェトロは、一九五八年の設立以降、六〇年代から七〇年代は、今御指摘がございました輸出振興、そして日本が経済大国になり、一人当たりのGDPではアメリカを抜くと、こういうような事態になって、八〇年代から九〇年代前半は貿易摩擦、それを緩和するために輸入促進に重点を置いて貿易の振興に貢献をしてきたと、このように思っております。また、一九九〇年の後半以降は、経済の長期低迷がずっと続く中、我が国は厳しい国際競争場裏にさらされまして、内外のマーケットでの生き残りを正に懸けた戦いというものを強いられているわけであります。
 このような経済社会情勢に照らしますと、独立行政法人となるジェトロには、今御指摘ございました、貿易と投資の振興を図る専門的な機関として、対内直接投資の促進や中小企業の輸出振興等、我が国経済の活性化に貢献するという重要な使命が私はあると思っています。
 今後とも、経済社会情勢の変化を踏まえまして、貿易の振興による国富の拡大という一貫した使命を十分に果たすべく、ジェトロの事業内容と重点分野を不断に見直していかなければならないと、このように思っているところでございます。
#57
○平田健二君 次に、先ほどもちょっと話題になりました評価についてお伺いをしたいと思います。
 特殊法人に対する評価を各部署で経済産業省やっていると思いますが、ジェトロについては十三年度から外部評価も実施されているというふうに聞いております。どのように評価をされているのか、内部と外部、両方教えていただきたい。それから、相談件数、その成果、検証評価の結果をお願いしたいと思います。
#58
○政府参考人(日下一正君) お答え申し上げます。
 経済産業省では、各施策ごとに、必要性、効率性、有効性等の観点から政策評価を行っております。ジェトロの事業につきましても、貿易振興施策、投資振興施策の一部として政策評価を、これは予算要求関連部署におきまして行っているところでございます。
 平成十五年度の概算要求に当たりましても、利用者の評価あるいは商談などの成約件数、セミナー等への参加者数などを含めまして、これまでの事業実績のフォローアップを行いつつ評価書として取りまとめを行いまして、概算要求の際の参考としたところであります。評価書につきましては、経済産業省のホームページで公表しまして、広く一般の方からも御意見をいただくこととしております。
 これは経済産業省の方のサイドでございますが、ジェトロでの外部評価につきましては、従来から、ジェトロ事業の利用者の意見や外部の有識者で構成される運営審議会での議論を事業実施に役立ててきたところであります。さらに、先生御指摘になられました、平成十三年度から、ジェトロで外部有識者のみで構成される業績評価委員会、これを設置して外部評価に取り組み始めたところでございます。
 しかしながら、このジェトロ事業の性格上、既に独立行政法人などで先行しております研究開発系の法人などとは評価手法も異なることから、この委員会におきましては、まずはジェトロ事業の評価方法につきまして議論を重ねてきているところでございます。来年十月の独立行政法人化までの間に、このジェトロ事業の評価方法について確立することとしております。
 いずれにしましても、独立行政法人化後におきまして、当省の独立行政法人評価委員会によって厳格な外部評価を実践していく考えでございます。
 先生の方からお尋ねがございました今までの評価におきまして、利用者の評価あるいは成約案件、参加者等の一例を申し上げますと、目標としては、利用者の評価、八割の満足度を目標としていたわけでございますが、例えば十二年度では六四%の方が満足されたという結果でございまして、それで、どういうところに不満があるのかというところに対応いたしました結果、十三年度には八二%になったところでございます。これは総合的な評価でございます。
 成約案件につきましても、目標値を例えば九十億円と定めましたところに対しまして、十二年度には未達でございましたが、十三年度にはそれの改善を図るなど、それぞれ成果目標、活動指標、それぞれの目標につきまして、これは経済産業省の方の評価の中に数値的な目標を定めて実行をしてきているところでございます。
#59
○平田健二君 外部評価は、今お聞きしますと一年たっても評価の手法さえ決まっていない、検討中ということでよろしいんですか。
#60
○政府参考人(日下一正君) 具体的には、先ほど申し上げましたように、セミナー、シンポジウムでございましたり、展示会、商談会への参加、あるいは対日投資案件の発掘件数、成約件数、こういうものは具体的に目標が定められ、現にそういうことで評価を重ねてきているところでございますが、少し難しいところは、例えば我が国経済への関心、理解を高める海外への情報発信のようなものでございましたり、海外情報の収集、調査と、こういうところでございますと、なかなか、目標と実際になされた成果をどういうふうに評価をしていくかという具体的なフォローアップが非常に確実にでき、その手法が、対応が改善されていくようなプロセスをどういうふうに作り出していくかという分析関係、情報関係のところ特有の難しさがございますので、その辺のところを努力しているところでございまして、全体ができていないわけではございません。
#61
○平田健二君 次に、ジェトロの海外研修制度について、お伺いをするというよりも、多少苦言を申し上げたいと思います。
 相当古い、九九年の十一月、「官僚留学ジェトロ枠でも」と、こういう見出しで指摘されておるんですが、ジェトロの研修制度で、実は財務省だとかあるいは国土交通省、それから経済産業省もそうですけれども、ジェトロの費用で海外研修を行っておると、これが指摘をされております。現在もまだ続いておるということです。
 資料によりますと、平成十年度以降十四年までに九十六名、そのうち経済産業省が三十五名、財務省二十七名、国土交通省五名、五年間でですね、そのほかがジェトロの職員と、こういうふうになっておりまして、官僚の皆さんはいったん、留学する場合はジェトロへ出向と、こういう形を取られて一年から三年間、海外へ留学をされる、勉強をされるということだそうです。
 なぜジェトロの予算を使って、必要があるんですか。各省庁、それぞれ各省庁ごとの予算の範囲内の中で留学制度があるんじゃないですか。これ、ジェトロの予算を使ってやるということはどういうことなのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
#62
○国務大臣(平沼赳夫君) ジェトロの海外研修制度といいますのは、貿易・通商政策に関する専門家の育成を目的といたしまして、これは昭和四十年度から設けられておりまして、毎年度、ジェトロ職員や、御指摘がございました貿易・通商関係の省庁の職員など二十名前後の者が選抜をされまして、欧米の大学等において研修を行っているところでございます。
 具体的に申し上げますと、毎年度、ジェトロ自身がジェトロ内で研修生の応募を行うほか、ジェトロから貿易・通商関係の省庁に研修生の推薦依頼がございまして、この依頼に応じて当省からも研修生の推薦を行っているわけであります。
 本制度につきましては、ジェトロにおいて書類選考、面接等の内部審査を行った上で、応募者が必要とされる要件を満たす者か否かを自ら決定しているなど、手続の面でも適正なものであると理解をしておりまして、私どもとしては現行の制度を変更する必要はないと考えておりまして、やはり貿易立国の日本にとって、そういう必要な人材、それを育成するためにやはりジェトロからのそういう依頼がございまして、そういう形で昭和四十年から継続をしてやってきたと、こういうことでございます。
#63
○平田健二君 この制度がいいのか悪いのか、そういう判断は別としまして、ジェトロで予算化したものを他省庁といいますか、それはジェトロが声を掛けて、あなたの省庁から行く人はいませんかと募集をしてやっておるということですが、当時の新聞を見ますと、そうやっておるんだけれども三省以外の省庁からは応募がなかった、要請がないからこの三省庁だけなんだと、こういう言い方をされておるんですけれども、私はやっぱり少しおかしいなというふうに思うんですね。検討する余地があるんではないですか、独立行政法人に移行するに当たってこういった制度は検討し直すと。ジェトロの職員、純然たるジェトロの職員が行くべきだと思います。是非ひとつ御検討いただきたいと思います。
 次に行きます。時間がありません。
 最後に、情報処理推進機構についてお尋ねをいたします。
 昭和四十五年に設立されたわけですけれども、当時は情報処理という言葉すら一般的ではなかったというふうに思っております。しかし、現在、情報処理産業は着実に力を付けて、もはや協会の役割は終わったというふうに私は思っております。
 いろいろ理屈があるようですが、戦略的ソフトウエアの開発を続けるためにというようなことも含めておっしゃっておられるようですけれども、なぜ民間ではできないのか、お尋ねをいたします。
#64
○副大臣(高市早苗君) 戦略的ソフトウエアの開発ということで一つの例を申し上げましたら、電子政府などにおけますオープンソースのソフトウエアを活用するための基盤的ソフトウエア開発というものがございます。これらのソフトウエアにつきましては、成果を幅広くオープンに提供するものですから、実用化したとしても収益を上げることは期待できません。ですから、日本でも公的機関が一定の開発を行うことで、国民が安心して活用できるオープンソフトウエアの基盤を構築していくということは非常に大事なことだと思っております。
 それから、具体的にほかに民間が行うことが困難な事業といたしまして、情報セキュリティー対策というものがございます。独立行政法人情報処理推進機構では、安全な電子政府構築に必要な暗号技術の評価や、それからIT製品の安全性に関する評価認証業務を行うこととしておりますが、このような業務も一般には収益を生まない業務でありますために、民間では提供されないものでございます。
 アメリカでも連邦商務省に設置されております標準技術局、それから欧州では、新欧州暗号技術評価機構が公的機関としてこの暗号技術の評価を行っておりますので、このように民間で確実に事業を実施することが難しいものにおいて、この独立行政法人で行っていくということでございます。
#65
○平田健二君 終わります。
#66
○委員長(田浦直君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時三十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#67
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、独立行政法人日本貿易振興機構法案、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法案、中小企業総合事業団法及び機械類信用保険法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人中小企業基盤整備機構法案、以上五案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
#68
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私が十分前に参りまして、ちょっと早過ぎるかなと思っておりましたら、もう大臣がすぐ入ってこられて、いつも大臣は早くお出ましになって、正にこういうお姿は見習わなければいけないと私もつくづく感心をしている次第でございます。
 現下の厳しい経済状況の中で、やはり私は、特に中小企業の方は想像を絶する苦労をされていらっしゃるというふうに思います。初めの質問は、この法案とは直接関係ございませんけれども、そういった観点から質問をさせていただきたいと思います。
 経済のグローバル化が進展している現状を考えますと、我が国企業の国際競争力を高めることが何よりも重要でございますけれども、我が国製造業では近年、生産設備の老朽化が急速に進展をしておりまして、これはもう看過できない状況になっております。
 具体的な数字を挙げますと、我が国の製造業の設備ビンテージ、使用年数は、一九九〇年が九・三年でありました。ところが、二〇〇〇年になりましたら、十二年にまで上昇しているんですね。一方、アメリカでは、一九九〇年の十・五年から二〇〇〇年には八・五年まで改善をいたしております。日米逆転しているわけですね。また、我が国では、使用年数が十五年以上の設備が全体の六〇%と極めて多いわけでございます。
 ちなみに、中国では、毎年GDPの四%程度の海外から巨額の直接投資、これはもちろん御存じのように人件費が安い、あるいは土地が安い等々ありますけれども、それが行われているわけで、外資主導による急速に産業の高度化が進んでいる、こういうことが言えるわけでございます。設備の使用年数は日米よりも一層中国は低いという、こういうようなことになっているんだというふうに思います。
 一般に、ビンテージが低いほど新型の設備に更新され、生産能力が高まると考えられますことから、この日本とアメリカ、中国の差は、今後の我が国の国際競争力に重大な懸念を抱かせる結果となるのではないでしょうか。
 我が国の設備の老朽化が進んだ理由といたしましては、長引く景気低迷や、あるいは金融機関の融資の引締めの影響、これもあると思います。現状ではどちらもすぐに改善するというわけにはいかないかなと。ですから、何の手だても講じないままですと、設備の老朽化が一層進む可能性もございます。我が国の設備投資を促進し、将来の国際競争力強化に結び付けるためには、政策面、特に税制面での思い切った支援が不可欠であるというふうに思います。
 ちなみに、諸外国でも税制面での支援が進んでおります。例えば、アメリカでは、二〇〇一年九月から三年間の期限付でございますけれども、投資促進税制が設けられました。現行法では二年間で約四〇%の償却を可能としておりますが、新制度では二年間で五七%強までの償却を可能としており、我が国の二年間で約二九%の償却に比べて圧倒的な差があるわけでございます。こうした税制優遇はアメリカだけではありません。ヨーロッパ、イタリアでは新トレモンティ法というんですか、こういう投資増加額の五〇%を課税所得から源泉控除する制度が実施をされまして、またドイツでも法定耐用年数が短縮をされました。このように、世界各国で設備投資促進のための税制支援が実施をされております。
 我が国におきましても、IT投資や、あるいは試験研究用設備投資の創設あるいは中小企業者が取得する機械装置の特別償却等の延長につきましては、平成十五年度税制に関する経済産業省意見の中で取り上げられていることは私も承知をしておりますけれども、製造業全体に係る設備投資促進税制も実現に向けて検討していただきたいと思っております。
 一方、減価償却制度の抜本的見直しも私は不可欠であるというふうに思っております。法定耐用年数は、ドイツの例にも見ましたように短縮傾向にあるわけです。そのために、設備、機械の耐用年数を比較しますと、我が国が十年から十二年であるのに対しまして、アメリカでは七年、ドイツでは六年から八年、イギリス八年、イタリア六年から七年、その差は歴然としているわけでございます。
 加えて、償却可能限度額も、欧米先進国では一〇〇%であるのに対しまして、御存じのように我が国は九五%と劣っておりまして、企業の設備更新を阻害する最大の要因となるとともに、海外からの投資の停滞を招く一因になっているという意見もございます。
 繰り返しになりますけれども、やはり我が国の国際競争力強化のためにも、設備投資のビンテージを低くすることが何にも増して求められており、また海外からの対日投資促進が重要課題とされている現状を考えますと、製造業全般に係る減価償却制度の抜本見直しを早急に行うべきであるというふうに考えます。
 この二点について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#69
○国務大臣(平沼赳夫君) 松先生からの御指摘は私はそのとおりだと、こういうふうに思っております。
 中小企業の設備投資の動向につきましては、平成十三年度におきまして、前年度実績比ベースで製造業は残念なことに八・九%減でございます。商業は二・二%、サービス業では四・〇%減となっておりまして、非常に引き続いての低迷が続いているわけでございます。
 こうした設備投資の低迷というのは、当然の帰結として設備の老朽化あるいは陳腐化につながりまして、結果的に生産性の向上が進まないで、我が国産業の国際競争力を低下させることとなることが懸念されています。
 また、数字の御指摘がございまして、ビンテージ、平均年齢でございますが、当省の試算では、中小企業を含めた製造業の資本設備のいわゆる平均年齢、ビンテージは九〇年代に入りまして上昇をしました。そして、更新の目安とされております十年を突破をいたしまして、先生からは十二年と、こういう御指摘がございましたが、十一年に至っているというデータが示されているところでございます。
 こうした一つの状況を踏まえまして、経済産業省といたしましては、中小企業の投資促進税制、それと中小企業の基盤強化税制において、すべての機械装置などを対象とする設備投資減税をこれまでも実施してきました。ただ、まだまだ諸外国に比べては低いものでございますので、この平成十五年度の税制改正におきまして、中小企業投資促進税制等の更なる拡充を要望しているところでございまして、今後とも、中小企業の設備投資の促進に努めてまいりたいと思っておりますし、償却の面でも私どもはしっかりとした体制を取っていかなければならないと。御指摘の点はそのとおりでございまして、やはり国際的な競争力を付け、そして日本に直接投資を諸外国から呼ぶためにも、こういったところの整備を進めていくことが肝要だと思っておりますので、この点には全力を挙げて取り組んでいかなければならない、このように思っております。
#70
○松あきら君 ありがとうございます。
 経済産業省としてはしっかりと進めていきたいと。もちろん、これは財務省がどういうふうに考えるか、どういう答えを出すかということで、こういうふうにしたいということは、もちろん大臣はそういうことは言えないということはよく分かっております。
 私もこの間からいろんな陳情を受けたりいろんな方からお話を伺って、今までは一分間に一個しかできなかったものが新しい機械を入れると四個、五個できると。例えばそうしたことで、良い機械を造れば、それは、今景気が悪いから、あるいはお金がないから、融資がしてもらえないからそうした新しい機械が入れられないということもあるけれども、仮に無理をしてもそういう機械を入れると、多分自分のところに注文をいただけるということはもう分かっているという、そういう業者もかなりありまして、やはりこうした税制等をしっかりと進めていただくことが大事であるというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、機械類信用保険の廃止に伴う措置に対しまして御質問をさせていただきたいと思います。
 機械類信用保険は、パソコン等の機械類に係るリース等の取引につきまして、中小企業の取引先が倒産などによって支払い不能となった際に実損額の半分、二分の一を補てんするものでございまして、中小企業の設備導入を支援するものであります。機械類信用保険については、特殊法人等整理合理化計画を受けて本法案で廃止するということになっておりますけれども、これを廃止する理由をまずお伺いしたいと思います。
 また、民間のリース会社が結んでいる取引のうちに保険を利用しているのは一〇%強で、中小企業向けが大半でありまして、保険の廃止によってリスクが増大をすれば、各社がリース料金を見直しをしたり、あるいは審査を厳しくする見通しであるということも言われております。機械類信用保険の廃止による影響は生じないのか。この辺の御所見もお伺いをしたいと思います。
#71
○副大臣(高市早苗君) この機械類信用保険制度なんですが、主な利用者は民間リース事業者なんでございますが、この制度の適用以来、三十年弱の間でリース市場が十五倍に拡大しております。リスク管理能力をこの事業者たちが向上させてきているということ、それによりまして、この制度を廃止しましてもリース先の企業に対して適切なリスク管理を行いつつリースを行うことは可能であろうと考えております。中小企業に関しましても、基本的に今と同様に信用度に応じてリースを受けられると考えております。ですから、特段の影響が出るとは考えていないんですけれども、引き続きこのリースを含めた中小企業の設備投資動向というものは注視しながら、中小企業向けの設備投資需要に十分対応できるように政策金融等、そういった施策の実施に万全を期してまいろうと思っております。
 それから、先生御心配なのは、特に中小零細と表現されましたが、小規模の企業者などの設備導入であると思うんですが、これを支援します小規模企業者等設備貸与制度、これにつきましては、この機械類信用保険の廃止後も各都道府県の貸与機関が円滑に貸与事業を実施できますように所要の予算要求をしてまいるつもりでございます。
#72
○松あきら君 是非、零細企業のためにもよろしくお願いを申し上げます。
 一連の特殊法人改革の中でいまだに結論が出されていないものの一つ、これは先ほど平田先生もお取上げになりましたけれども、政府系金融機関の組織形態の見直しがあるというふうに思います。経済産業省所管では中小企業金融公庫、商工中金がそれに該当するわけでございます。
 政府系金融機関について特殊法人等整理合理化計画では、一、民業補完、二、政策コスト最小化、三、機関・業務の統合合理化の原則の下、抜本的な検討を行った上で、公的金融の対象分野、規模、組織の見直しを行うこととする。このため、経済財政諮問会議におきましては、平成十四年度初めに検討を開始しまして、その検討結果を踏まえて、内閣として、経済情勢を見極めつつ、できるだけ早い時期に結論を得ることとしているというふうに伺っております。
 現下のデフレ経済の下で銀行の貸し渋りあるいは貸しはがしに苦しむ中小企業にとりましては、最後に頼れる貸手、本当にそうしたすがる思いの政府系金融機関の存在意義がますます大きくなってきております。中小企業にとりましても政府系金融機関の改革の行方は非常に気になるところでございます。
 また、できるだけ早い時期に結論を出すことになっておりますけれども、特殊法人改革の集中改革期間は平成十八年三月三十一日まででございまして、意外に残されている時間は少ないというふうに思います。さらに、集中改革期間はデフレ対策あるいは不良債権処理の時期と重なりまして、政府系金融機関の果たす役割が最も重要な時期と重なるというふうに思います。この時期に政府系金融機関の組織改編が重なり、中小企業者などの借り手に混乱を与えることがあってはならないというふうに考えるわけでございます。このような事情も考慮に入れて、経済財政諮問会議における今後の組織形態見直しについて議論を重ねていただきたいというふうに思っております。
 さて、経済財政諮問会議で議論が進められているというふうに思っておりますけれども、一体いつごろ結論が出そうなのかなと、これをお伺いしたいんですね。
 ところが、これに対しましていろんな意見が実はありまして、例えば今のこの中小企業に対する金融政策でございますけれども、私は、政府系金融機関というのは、さっきもお話ししたみたいに一番身近で頼れる存在であると、ですから民間の金融機関が行えないことをしてもらいたいわけですね。
 現状の民間の金融機関、どうなっているかというと、例えば民間の金融機関は中小企業に対しては特に優良貸出し先でない限り新たな融資を行わない。それから、民間の金融機関はプロジェクトのリスクを分析して、そのリスクに応じて貸出し条件を設定することが能力かつ体質的にできないと。それから、民間の金融機関の貸出し金利は高利か低利でありまして、その中間がほとんどない。この中間を埋めるのが政府系金融機関の役割、つまりそのリスクに応じても貸してもらいたい人にはそれをちゃんと見越して貸してあげると、リスクに応じた金利の設定というんですね、それが必要だと思っておりますけれども、その中で、私は留意点というのがちょっと申し上げたいと思います。
 政府系金融機関は善意かつ健全な債務者に対しては基本的に融資を行うこととする、つまり民間のように、もう優良じゃなきゃ貸しませんよということは言わないでいただきたいというふうに思っているんですね。
 それから、中小企業に対する貸出しは、同じことなんですけれども、するかしないかじゃなくて、ではなくて、どういう条件であれば貸出しをするのかということを基本としていただきたいと。
 それから、政府系金融機関の金利は民間金融機関の金利よりも私は必ずしも低く設定する必要はない、低い場合もあるけれども、そのプロジェクトのリスクが高い場合にはやはりそれは当然そのリスクに応じて金利も高くなることもあるというふうに思います。
 それから、何でもかんでも担保主義によらないで、政府系金融機関は基本的にその当該融資対象のプロジェクトの内容に対応した審査を行う、また、そのための審査体制を構築することが必要と私は思っているんですね。やっぱりこういうことが実は民間の金融機関ではできていないというふうに思うわけでございます。
 そういうことを踏まえまして、現在の経済状況を踏まえまつつ、中小企業金融公庫、商工中金等の政府系金融機関がどのような組織形態を取るべきとお考えなのか、お尋ねをいたしたいというふうに思います。
#73
○国務大臣(平沼赳夫君) 現下の厳しい経済状況の中で、中小企業に対する民間の金融機関の貸出し状況というのは大変厳しいものがあります。それから同時に、これから不良債権の処理、これが加速化されるとなお一層状況は厳しくなると、このように判断できるわけであります。
 そこで、今この構造改革の一環としてそういった政府系金融機関も見直すと、こういう議論も一方において進んでおりまして、経済財政諮問会議におきましては、十月七日の会議において、政策金融の抜本的改革に関する基本方針、これを年内に結論を得るべく取りまとめに入ると、こういうことになっているわけです。
 私は、経済財政諮問会議の場でも言わせていただいているのは、今、冒頭申し上げた非常に厳しい二つの背景があります。そういう中で、今、政府系金融機関を廃止をするということは正にこれは中小企業者にとって本当に頼りにしているそういう大切な機能というものをなくしてしまうことであるから、それは軽々にはすべきではない、将来的には構造改革、行政改革が目指す民間に任せられる部分は極力民間に任せると、こういう方向は正しいけれども、しかし、それは現実に即してやっていかなきゃいけないので、これからますます政府系金融機関のニーズは高まると思われるので、そのことはしっかりと踏まえてやっていただきたい、こういうことは申し上げているところでございます。
 そういう意味で、私は、この政府系金融機関、この現状は、その機能を強化をすることは必要ですけれども、それをいささかも弱体化してはならないと、こういうふうに思っておりまして、担当大臣としてはこのことをしっかりと踏まえて私は行動していきたいと、こういうふうに思っているわけでございます。
 それから、四つの点についての留意点がございました。この留意点というのはそれぞれ私は当を得ていることだと思っております。その場合の前提というのは、やっぱりやる気と能力のある、そういう中小企業に対しては、今御指摘いただいた四点というものを私はきめ細かくそういう前提で配意をしていくことが必要じゃないかと、こういうふうに思っているところでございます。
#74
○松あきら君 ありがとうございます。正にやる気と能力、ただただ延命をしたいとか、そういうところときちんと分けてやっていただきたい。
 それから、本当に、先ほどの四点、留意していただく。こういう、すべてこのとおりではなくても、やはりそういうおつもりでやっていただければ、私は、民営化しろとかこの政府系金融機関要らないということには絶対ならないと。やはり、これは頼りになる、身近な政府系金融機関は大事だというふうに私は思っておりますので、是非よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、小規模企業共済制度の在り方についてお尋ねをいたします。
 中小企業総合事業団の小規模企業共済制度は、経営基盤が脆弱で経営環境変化の影響を受けやすい正に小規模の業者が、相互扶助の精神に基づいて、事業廃止、退職、転職等に備えて、生活の安定や事業の再建の資金を準備するための制度として昭和四十年に創設をされたものでございます。
 しかしながら、この制度の最近の収支状況を見ますと、平成十年度以降が赤字ずっと続いているわけで、平成十三年度におきましては、単年度赤字が三百億円、繰越欠損金は三千六百二十九億円となっております。平成十年の小規模企業共済法改正におきまして、財政基盤の強化を図るために予定利率を引き下げた、四%から二・五%ですね、ものの、収支が依然として厳しいのが現状でございます。
 このような厳しい収支現状となっている原因と、そして今後の対応についてお伺いをいたします。
#75
○副大臣(高市早苗君) 今、松あきら先生おっしゃいましたとおり、この小規模企業共済制度、非常に状況が悪うございます。
 平成十二年の四月から、今おっしゃいましたが、予定利率が四%から二・五%に引き下げられたんですけれども、その後も、金利水準のより一層の低下、それから株価の低迷など、非常に厳しい運用環境が続いております。
 このために、平成十三年度におきましては資産運用利回りが二・二八%にとどまりました。予定利率である二・五%を下回ったわけでございます。こうしたことから三百億円の当期欠損金が生じまして、御指摘のあったとおり、三千六百二十九億円の繰越欠損金を計上することになりました。
 今申し上げました株価の低迷等の原因というものを分析いたしますと、やはり抜本的に資産デフレというものに歯止めが掛かることが何より大事だと思います。これは、当省でできることは限られておりますけれども、でも政府全体として今後取り組んでいく予定になっております土地流動化ですとか住宅促進、これは政策税制に期待するところ非常に多うございますし、また都市再生事業ですとか成長分野の産業支援ですとか、構造改革特区などもそうですが、そういったものの成果も上がって日本全体として資産デフレに歯止めが掛かること、これが何より大事だと思います。
 しかしながら、経済産業省といたしましては、まずこの小規模企業共済制度、これを安定的に運営していかなければなりませんので、今後、中小企業総合事業団に対しまして、より一層資産運用の効率化を図り、繰越欠損金を解消するようにということを指導してまいりたいと思っております。
 それから、今年の九月から、中小企業政策審議会経営安定部会というものを開催いたしまして、この小規模企業共済制度の今後の在り方について御審議をいただいているところでございますので、その成果を踏まえまして、適切な措置を取ってまいりたいと思っております。
#76
○松あきら君 今の小規模企業共済制度の契約者向け貸付制度は、資金繰りが悪化する等、急な資金需要が生じた際に簡易で迅速な融資が受けられる制度として、やはりこれは小規模企業の経営安定に重要な役割を果たしてきたというふうに思っております。
 今、種々お話伺いましたけれども、現行の貸付制度については、中小企業庁が本年三月に実施をした小規模企業共済制度に関するアンケート調査の結果によりますと、貸付限度額の引上げ、貸付金利の引下げ、貸付要件の緩和等を求める声が非常に強うございます。収支の悪化が続く中、大変に難しいというふうには思いますけれども、小規模企業共済制度の在り方を検討しております中小企業政策審議会経営安定部会の議論にもできるだけ反映させていただきたいというふうに思いまして、これが最後の質問にさせていただきたい。
 大臣、御所見を、またさらに、この中小零細企業の支援の御決意を伺って、質問を終わらせていただきたいと思います。
#77
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、高市副大臣からも一部答弁をさせていただいたと思っておりますけれども、この貸付制度というのは、信用力等の観点から必要なときに資金の融通を受けることが困難と考えられる小規模の企業共済契約者の方々に対して、無担保無保証で事業資金等をお貸しするために設けられている制度でございまして、大変そういう意味では御利用いただいているわけでございます。
 先生御指摘のように、大変、貸付件数というのも十三万件あるわけですけれども、貸付額も三千二百億に上っておりまして、これは小規模の経営者の方々の経営安定に非常に大きく貢献してきたものと思っておりまして、私はこれは非常に大切な制度だと思っております。
 今、高市副大臣からの答弁にもありましたけれども、これは中小企業政策審議会の経営安定部会において、小規模企業の共済制度の今後の在り方等について今審議をしていただいています。そういう中で、契約者の方々の一層の利便を図る観点から、金利の引下げあるいは、今御指摘いただいた点にも含めて、契約者向けの貸付制度の改善につきましても、これはきめ細かく議論をしていただいています。
 私どもは、この審議会での審議結果を踏まえつつ、本貸付制度の見直しをしっかりとしていきたいと、こういうふうに思っております。
#78
○松あきら君 終わります。
#79
○緒方靖夫君 私は、新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOの開発関連事業について質問をさせていただきます。
 初めに、経済産業省の技術開発予算に占めるNEDOの技術開発予算ですけれども、過去五年間にNEDOの占める技術開発予算額と割合はどのようになっているのか、また来年度の概算要求はどうなっているのか、それについてまずお尋ねいたします。
#80
○大臣政務官(西川公也君) 平成十年度から十四年度までの五年間の数字を申し上げますが、経済産業省技術開発予算とNEDO予算をそれぞれ申し上げます。
 まず、平成十年度でありますが、経済産業省四千九百二十八億円に対しまして、NEDOが千七百八十三億円、平成十一年度は、経済産業省五千八十三億円に対し、NEDOが二千百七十五億円、それから平成十二年度は、経済産業省五千二百九十億円に対し、NEDOが二千四百五十七億円、平成十三年度は、経済産業省五千六百十三億円に対しまして、NEDOが二千七百二十四億円、平成十四年度は、経済産業省が五千九百七十二億円に対し、NEDOが二千三百七十七億円と、こういうことになっております。そして、十五年度の、現在時点の要求でありますけれども、経済産業省技術開発予算が六千五百九十一億円に対しましてNEDOの予算が三千二百五十八億円、現在時点で要求しております。
#81
○緒方靖夫君 そうしますと、今の数字から大体見ても、割合としても、三〇%台もありますけれども、大体半額近くを占めている。経済産業省の技術開発予算の中の半分近くをNEDOが占めているということが今の数字からも分かりました。
 一方、中小企業向けの技術開発予算はどうなっているか。私、調べてみましたけれども、今と同じような形で言ってまいりますと、ちょっと西暦で申し上げますけれども、九八年度が四十五億円、パーセントにして〇・九%、九九年度五十五億円、一・一%、二〇〇〇年度で七十四億円、二〇〇一年度で九十二億円、二年度で八十六億円、そして概算要求のベースでありますけれども、二〇〇三年度で百二十三億円と。そうすると、大体中小企業向けの予算というのは技術開発予算全体の二%以下、しかも年度によっては一%に満たないという、今挙げただけでも。そういう実態があるわけですね。
 NEDOに比べても極めて低い予算に抑え込まれていると、そういうことになりますが、間違いありませんよね。
#82
○大臣政務官(西川公也君) 今、数字を五年間、先生の方で申されましたけれども、私どもそのように受け止めております。
#83
○緒方靖夫君 はい、結構です。
 さきの衆議院の経済産業委員会で平沼大臣は、私、大変印象深くお聞きいたしましたけれども、研究開発を効果的かつ効率的に実施し、優れた成果を得るためには、大企業だけではなく、優れた技術力や経験を有する中小企業や地場産業の活力を活用する、こうおっしゃられました。あるいはまた、中小企業の中でも本当に新しい技術開発で頑張っておられるところ、そういったところもなるべくピックアップできるようなそういう体制を私は取っていく必要がある、そう答弁されております。この答弁は非常に立派なものだと私は思います。
 しかし、予算枠で見る限り、今ちょうど対比をしたつもりですけれども、現状は全く逆行していると思います。この現状を大臣はどう受け止められているのか、お尋ねしたいと思います。
#84
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに、御指摘の数字では、中小企業に関してはその率というものは低いということは事実でございます。
 ただ、例を申し上げますと、例えば福祉用具実用化開発推進事業、こんなもの、これは一つの例として申し上げますと、これは平成十年から十四年度の累計の採択件数というのは七十六件ありますけれども、うち中小企業は六十件、比率では七九%に上っております。そういった中で、中小企業でも、そういう新しい、そして将来有用な技術に関してはきめ細かく対応しているつもりでございます。
 したがって、中小企業というのは企業の中で九九・七を占めているわけでございまして、その中には非常に優秀な技術ポテンシャリティーを持っている企業もあるわけでありますけれども、しかし、今までの中では率として非常に少なく出てきたということは、私はそういうまだ、何といいますか、中小企業がこういうものに対して体制がまだうまく整っていないという面も確かに存在していたと思います。
 しかし、むしろこれからはそういったところに向けて、やっぱり利用していただくように積極的に発信していくと、こういうことも私はしていかなきゃいかぬと思っておりまして、やはり中小企業が我が国のいわゆる経済の屋台骨を支えてくだすっているわけですから、そういったところの意欲ある中小企業に対してのそういう技術開発については私どもはこれから更に積極的にやっていかなきゃいけないと、こんなふうに思っております。
#85
○緒方靖夫君 大臣がおっしゃられたその努力は続けていただきたいと思いますけれども、しかし、最初におっしゃられたこの数字が事実だという、その数字というのはやはりある意味では非常に冷厳なものだと思うんですね。ですから、やはり私はその点で、この数字の対比というのは非常に今の経済産業省の考え方が表れているものだと、そういうふうに思います。
 そのNEDOなんですけれども、民間企業への開発技術事業が先ほどの莫大な開発予算から補助金として支出されております。補助金は国民の税金である以上、当然その事業の成果も国民の共有財産とされる、これは当然だと思うんですね。
 NEDOの研究開発事業の知的財産権、特許権などですけれども、その帰属は、以前は原則的に国とNEDOが一〇〇%所有してきたと思うんですけれども、現在はどのようになっておりますか。
#86
○大臣政務官(西川公也君) 特許権等の問題でありますけれども、NEDOの研究開発プロジェクトでありますけれども、民間企業等へは委託と、こういう形を取っております。でありますので、これらのプロジェクトに対しましては、いわゆる日本版のバイ・ドール制度が適用されております。
 このため、NEDOの研究開発プロジェクトにつきましては、大企業だろうが中小企業であろうがを問わず、研究開発プロジェクトから生じた特許権等に関しましては、原則として、委託をされて、受託をした先の民間企業に帰属すると、こういうことになっております。
#87
○緒方靖夫君 つまり、知的財産権について、それまで一〇〇%、ほぼと入れておきましょう、ほぼ一〇〇%企業のものになる、しかもその企業というのは、中小も若干あるかもしれないけれども、ほとんどが、今の予算から見ても明らかなようにほとんどが大企業だと、そういう実態であるわけで、その点では、企業にとっては本当に都合のいいシステムだということを思うわけですね。
 実際、その研究開発プロジェクトがどのようになっているのか、その点ですけれども、一九九五年から二〇〇一年度に行われた超先端電子技術開発プロジェクトでNEDOが企業側にどのくらいの補助金を支出されましたか。
#88
○大臣政務官(西川公也君) NEDOにおきましては、IT、バイオ、環境、更にはナノテクノロジー、こういうものを、原則四分野を重点的にやっているわけでありますけれども、我が国の産業の競争力の強化に対しまして大変なる成果を上げていると、こう受け止めています。
 例えば、今御指摘の超先端電子技術開発促進事業でありますけれども、平成七年度から十三年度におきましては、内外のエレクトロニクス関連企業の参加を得まして、事業総額で約四百億円で半導体微細加工技術の開発を行いました。高集積化、高速化、更には低消費電力化を一挙に達成しまして、現在では世界最高の水準になったと、こういう状況にあります。
 もう少し説明をさせてもらいますと、当該事業を実施しております企業では、これらの成果に基づきまして製品化に成功したと。世界事業で大きなインパクトを与えたということと、短期間でありますけれども、日本製が現在七五%以上のシェアを占めるようになったと。
 以上であります。
#89
○緒方靖夫君 アメリカを追い越して、更に逆転して七五%のシェアを占めると。これは電子ビームの描画装置だと思いますけれども、そういうことになっていると。これは一つの成果かもしれません。
 しかし同時に、その中でどういう仕組みでこういうことが行われているのかと、私そのことを思うんですが、多くの中小企業が新商品の開発を行うにも、融資を受けることすらままならず、必死の思いでやりくりをしております。一方で、大企業はNEDOを通じて技術開発費まで補助してもらい、その上、技術開発から生まれる成果、莫大な利益まで独占できる、特許権等々でですね。大企業にとってこれほど至れり尽くせりという事業はないのではないかと、そのことを痛感するわけです。
 問題は更にまだあります。特殊法人の独立行政法人化でそれぞれの特殊法人の抱える出資企業が問題になっておりますけれども、NEDOが出資する企業は現在幾つあるのか、企業名と出資額は幾らかをお尋ねいたします。
 簡潔に言ってください。
#90
○大臣政務官(西川公也君) NEDOが出資している研究基盤、そういうもの全部の話でしょうか。
#91
○緒方靖夫君 その幾つかのものを挙げていただきたい。
#92
○大臣政務官(西川公也君) そうですか。
 企業の比率を私どもも当たってみましたんですけれども、大体六%前後、二千九十七社中、中小企業は百二十社ぐらいです。
 さらに、中小企業の多い事例を、──出資の方ですか。
#93
○緒方靖夫君 企業の出資額です。
#94
○大臣政務官(西川公也君) 大変失礼しました。
 それでは、出資額を申し上げますけれども、五つのセンターができておりまして、五つのセンターに、地下無重力実験センター十七億三千三百万、イオン工学センターへは二十六億円、超高温材料研究センターへは十五億円、レーザー応用工学センターへは七億円、鉱工業海洋生物利用技術研究センターへは二十億円が出資されております。
#95
○緒方靖夫君 それらの施設を利用している企業、主なものだけで結構ですが、挙げていただけますか。
#96
○大臣政務官(西川公也君) 企業名を申し上げます。
 今五つのセンターを申し上げましたが、一つの例で株式会社イオン工学センター、これは都道府県等の地方自治体も入っておりますが、大阪府、京都府、奈良県がまず入って、そこへ企業が付くという、関西電力、新日本製鉄、日立製作所、松下電器、三菱電機、住友電気工業、大阪ガス等となっています。
 ほかのも申し上げましょうか。
#97
○緒方靖夫君 それで結構です。私の方から言った方が簡単だと思いますけれども、例えばレーザー応用工学、これは川崎重工とか東北電力等々、つまり、ほとんどそういうセンターには大企業が軒並み顔を出しているわけですね。つまり、利用企業は大企業ばかりのもの、そういう施設を造ってあげて、そしてそれに出資してあげているという、それさえもあるわけですね。これらの企業は、事実上、国から技術開発費を肩代わりしてもらっている上に研究施設まであてがわれている、そういうことになるわけですね。それによってさっき言ったような成果が上がっているという話もあるかもしれませんけれども、私は、こういう至れり尽くせりということが今の時代に果たして合うのかどうか、そのことを一つ考えるわけです。
 この五つのセンターは今回の独立行政法人化でどのようになるんですか。
#98
○大臣政務官(西川公也君) この研究基盤整備事業の関係は一応廃止する、こういうことになります。
#99
○緒方靖夫君 分かりました。また同時に、なぜ廃止するのかという論理、それも果たして整合性がどう付くのかということについてもお尋ねしたいところですけれども、次に進みましょう。
 その点で、私、ちょっと整理しますと、以上から、NEDOの行う開発関連事業というのは、本来、大企業や業界が自らの責任と負担で行うべき事業を国が肩代わりをしている。事実上、大企業の利益のための莫大な補助金を与えている。施設まで与えている。至れり尽くせりのことがあるわけですね。
 しかも、私は今日ここで問題にしたいのは、問題はこれにとどまらないということです。それは、委託先の企業側による補助金の不正受給が後を絶たないという問題があるわけです。
 経済産業省は今年七月に、NEDOに対して、九四年度に交付した燃料電池などの発電プラント開発の委託事業をめぐって大手電機メーカーの東芝が人件費を不正に水増しして補助金を受給していたとして、東芝から人件費一千百万円の金額返還を受けるとともに、同社の社内カンパニー、電力システム社と新たな委託や補助金交付を二〇〇四年度まで停止するという処分を行いました。この事件の概要と対応について、簡潔で結構ですが、説明していただけますか。
#100
○大臣政務官(西川公也君) 今の御指摘の件は、燃料電池発電技術開発費補助金に係る委託研究を受託しておりました東芝京浜事業所が平成六年度の事業に係る労務費を過大請求しておった、こういうものでございます。
 今御指摘がありましたけれども、本件に関しまして、当省としましては、NEDOに対しまして過払い金一千六十万円及び所要の法定利息約三十六万円の国庫への返納、再発防止策の策定の指示等を行いました。
 これを踏まえまして、NEDOは、東芝から返還されました過払い金及び所要の法定利息を本年の八月二十七日に国庫に納付をいたしました。さらには、三年間の交付停止処分を行った、こういう状況にございます。
 当省としましても反省をいたしまして、再びこのような事件が起きないように万全の取組をやっていきたい、こう考えております。
#101
○緒方靖夫君 私どもの調べでは、東芝は九五年六月ごろ、当該研究を担当した複数の社員の勤務時間を水増しし、九四年度分の研究費について、NEDOなどの、実際よりも五百万円多い千三百万円を請求し、受給していた。その後、社内でこの問題が表面化したために内部調査をした結果、不正受給が判明し、九六年三月に関係社員の処分を行った。ところが、東芝はこの不正受給の事実をNEDOなどには一切報告せずに、九七年度分の研究費を実際よりも少なく請求して不正受給分を相殺した形で隠ぺいしようとしていた。しかし、二〇〇一年度に社内で再びこれらの問題が表面化したために、昨年十二月になってようやく事実を報告した、そういう経緯が明らかになっていると思います。
 このように、東芝は九六年の社内処分から五年半もの間不正受給の事実をひた隠しにしていたわけですけれども、経済産業省はこうした経緯を把握されていますか。
#102
○大臣政務官(西川公也君) まず、答える前に、先ほど法定の利息、私、三十六万円と申し上げてしまいましたが、三百六十九万円ですので、訂正させていただきたいと思います。
 この事件に関しまして、確かに報告が遅れたのは事実でありまして、私どもは、外に発覚してから、大変、事の重大さということからしましても、非常に速いペースで処理した、こういうふうには思っておりますが、表に出てくるのは非常に遅かった、こういうふうに受け止めております。
 また、中身でありますけれども、研究者一人一人が労務費を請求するのが通常かと思いますけれども、このメモが見つからなかった。さらには、上司が書いておったのではないかとか、いろいろ後になって取りざたされておりますけれども、いずれにしましても、平成六年の事業のことでありますので書類等も残っていなくて、そういう中で、東芝は自ら返還、こういう形を取った、こういう状況であります。
#103
○緒方靖夫君 国民の税金である補助金を不正に受給したばかりか、その事実をあわよくば隠ぺいしようとした東芝の行為というのは極めて悪質だと思います。社会的責任がまた同時に重大だと思うんですね。
 この事件を受けて、経済産業省では再発防止策を講じた。その点で、どういう具体的な対策を講じたのかをお尋ねします。
#104
○大臣政務官(西川公也君) NEDOの再発防止策でありますけれども、助成事業等のフォローアップ調査あるいは抜き打ち検査もやっていくと。さらには委託先等の検査に関しまして職員研修等の拡充強化を図る、さらには受託者を対象とした研修において労務費に係る証票の管理等につき注意を喚起する、こういうことを考えております。
 一方、東芝の方も再発防止策につきまして方針を決めておりますけれども、研究開発業務に係る補助金、研究委託費の事務処理の適正確保のため以下を整備するということで、何点か整備しております。それは補助金、委託金に係る総括責任者、管理責任者、実施責任者等の選任をしっかりやると、こういうことを決めておりますし、国家プロジェクト管理規程、財務規程及び全社的な補助金等運用マニュアルの策定も図る、さらには教育体制、監査体制を更にしっかり整備をすると、こんなことを決めております。
#105
○緒方靖夫君 それで再発防止を講じたと言えるのかということを率直に思いますね。
 この事件で東芝は、NEDO側への人件費の請求の算定の根拠になる委託業務従事日誌に虚偽の内容を記載し、勤務時間を水増しして提出したわけですね。
 そこで聞くんですけれども、経済産業省は虚偽記載された問題の作業日誌を東芝から提出させ、つまり要求して、それを基に今回の再発防止を検討するということを、それを真剣にやられたんですか。
#106
○大臣政務官(西川公也君) 過去五年間につきまして提出をさせまして、経済産業省としての再発防止策を今検討中でありますけれども、補助事業者に対する措置としまして、不正行為への当省の対処方針を交付決定時に周知させるとか、補助事業に関する証憑書類の整備を義務付けるとか、検査体制の整備等も図ろうと、こういうことで検討中であります。
#107
○緒方靖夫君 先ほど書類が見付からなかった、メモもないと言われましたが、それは見付かったわけですね。
#108
○大臣政務官(西川公也君) 当時の最初のやつはもう大変古いやつで、もう廃棄をしてしまってなかったと、こういうことで、補助金等についてももう全面的に返しちゃったと、こういうことであります。
#109
○緒方靖夫君 私、そこに調査のずさんさを感じるんですよね。
 私、ここに、東芝がどういうふうにして記載を行うのか、虚偽記載のガイドブックですね、ガイド、これを記載した文書と、それからその文書を持っておりますよ。それはあなたが今言った、当初の文書はないと言ったものですよね。それからここに、ちょっと黒丸で字、数字や等々をなくしておりますけれども、これもやはり虚偽なんですけれども、虚偽の原簿ですよ。それがあるんですよ。
 ですから、経済産業省の調査というのがいかにずさんかということを示しているわけですね。だって、一国会議員がこうやって物を持って、あなた方がないと言って、やりようがない、しかし全額したがって返還したと言っている、その経過のものを私持っているわけですから。ですからそういう、やはり私は、これを見てもここに責任者のサインをすれば全部これが通ることになっているわけですよね。こういうことを繰り返して、果たして本当に再発防止策を取ったのかということをお尋ねしているわけです。
#110
○大臣政務官(西川公也君) 御指摘のように、少し検査が甘かったんではないかと、こういうことでありますが、私どもの方といたしましては、当初、書類を提出するように求めましたが、出さなかったことも事実でありまして、今後はそういうことがないようにしっかり取り組んでまいりたいと、こう考えております。
#111
○緒方靖夫君 これは本当にずさんなもので、東芝だけじゃないんですね。大臣、ちょっとよく聞いていただきたいんですが、東芝だけじゃなくて京セラでも行われている。京セラでは、最初、十二万の不正受給がある、そういう話があった。しかし、それを調べれば、千三百万に膨らんで三千七百万円台の不正受給がある。このことは既に確定されておりますよ。ですから、国民の税金を使ってこういうことが次から次へと行われている、あるいは行われている可能性がある、そういう事案だと思うんですね、これは。
 ですから、私は、そういうことから考えていったときに、こうした事案、そのほか、種類が違いますけれども、三洋電機の子会社がやはり住宅用の太陽発電システムの開発に当たって似たようなことをやっている。こうした事案もあるわけですね。
 ですから、私はその点で大臣にお伺いしたいのは、これまでのような定期検査のような形で、一つの事件が終了してから、しかも時効が成立してからこの問題を云々とするのではなくて、やはりこの際、補助金を交付した企業側に対して、補助金が適正に処理されているかどうか、このことは、こういうことが国会で提起された以上やはり調査していただきたい、調査すべきじゃないかと。その点について大臣にお尋ねしたいと思います。
#112
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のように、国民の貴い税金、それで最先端の技術開発を促して日本の国際競争力、経済活性化をやろう、そういう崇高な目的を持ってやっているわけです。それに反して、今御指摘のような不正があったということは非常に遺憾なことでございまして、私は、ある意味では言語道断のことだと、こういうふうに思います。
 したがいまして、私どもとしては、再発防止策も今検討をさせていただき、これはまとまりつつあるわけでございますけれども、今後におきましても、例えば助成事業等のフォローアップの調査をしっかりするとか、あるいは抜き打ちの検査をするとか、それから委託先等の検査に関する職員の研修等の拡充強化も併せて行って、そして、受託者に対する労務費に係る証憑の管理等に関して注意を喚起をしていかなければいかぬと思っています。
 本当に、そういうことで、私どもはそういった不正が二度と起こらないようにいろいろな方法を考えて、そこのところはしっかりと担保していかなきゃいかぬと、このように思います。
#113
○緒方靖夫君 フォローアップの調査、それから抜き打ちの調査、そして先ほど表に出れば早く処理、処分するけれども、表に出てくるまでに長い間掛かったという話がありました。これは言い得て妙な話なんですよね。やはり不正をきちっと役所が調査することによって早く表に出して、しかも分かった以上早く処理する、処分すると。これは時効がなければ立派な刑事犯罪なわけですよね、補助金の不正受給ですから。ですから、今、大臣おっしゃられたと思いますけれども、改めてこの問題について調査するということをはっきり明言していただきたいと思います。
#114
○国務大臣(平沼赳夫君) これは国民の大切な税金、そういうことですから、しっかりと我々はフォローして調査したいと思います。
#115
○緒方靖夫君 終わります。
#116
○広野ただし君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の広野ただしです。
 私は、この特殊法人改革、独立行政法人の法案について参議院の本会議でも質問をさせていただきましたし、したわけでありますけれども、特殊法人を独立行政法人に持っていく、こういう、簡単に言えば、私はやはり看板の掛け替えにすぎないんじゃないかと。
 確かに、三年ないし五年の中期計画でもって見直しがあるんだと、こう言いますけれども、やはり最初の意気込みがいつか薄れていって、特殊法人のときもそうなんですね。結局、国のいいところと民間のいいところが合わさって特殊法人が威力を発揮するんだと、こう言っていたんですけれども、結局、結果は、国の悪いところと民間の悪いところが合わさって非常に組織が肥大化したり無責任化したり親方日の丸と、こういうことにやっぱりどうしてもなるんですね。ですから、この特殊法人改革の切り札として独立行政法人を持ってきておられるのは私は全くおかしいんじゃないかと、こう思っているわけです。
 ですから、国がやるものは国がきちっとやると。国は、今日も役所の人も見えていますけれども、ある意味で非常に規律があるんですね。夜を徹してでも仕事をするというところがあります。そしてまた、人員については総定員法というものが掛かって簡単に増やせないということになっています。
 ところが、独立行政法人の場合は必ずしもそういうことにならない。経営の状況に応じてやれるんだと、こういうことになっていて、結局最終的には、どうも赤字なんかがたまったら国の方に頼る、で、税金投入をお願いをすると、こういうやはり国依存体質というものが抜け切れないというふうに思います。これが例えば石油公団の場合にはっきり現れて、確かに石油開発というのは非常に難しいんですけれども、結局もういろんなものに出資をして失敗を重ねていくと、こういうことになったんだと思うんですよね。ですから、私はこの独立行政法人、決して切り札ではないんだと、こういう思いでおりますが。
 ところで、私は是非、経済産業省はある意味で経済界とよく付き合っていますから、そういう効率性ということについてはある意味で非常に他省庁に比べるとまだいい方だとは思います。しかし、やっぱり甘いところが一杯あると。そういう意味で、是非、平沼大臣に私は、平沼ドクトリンとでもいうべき行政改革、特殊法人改革についてのしっかりしたものをやって、経済産業省がそういう特殊法人改革の先兵になるんだというようなことをやってもらいたいぐらいだと、こう思っておるわけなんです。
 それで、この独立行政法人に赤字がたまったらそのときはどうするのかというお考えをまずお聞きしたいと思います。
#117
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。
 独立行政法人制度というのは、もうこれは正に釈迦に説法で恐縮ですけれども、国の関与を最小限にしまして自律性を高める一方で、その経営責任を明らかにして具体的な目標の設定や管理を行うとともに、厳格な外部評価、その実施によりまして、廃止を含む組織や業務を定期的に見直すこととしております。また、会計面におきましても、これは企業会計を原則といたしまして、財務諸表を公開するなど透明性を向上させると、こういうふうにいたしております。
 このように、独立行政法人につきましては、民間の法人の弾力性ですとか効率性を取り入れることによりまして、特殊法人等従来の国の機関の弊害を克服することとしておりまして、仮に経営が悪化した場合であっても安易に国の財政に依存するのではなくて自律的に経営改善が行われる、そのようにしていくべきだと、そういうふうになると、こういうふうに私どもは今想定をしているところでございます。
#118
○広野ただし君 私は、やはり最初の一つの原則というものはしっかりしておりませんと、何年もたつうちに結局、さっき言いましたようにどっちもの悪いあかがたまってきてどうにもならなくなってくるという弊害をかねがね見てきたものですから。
 そこで、人の面とお金の面があると思うんですが、人の面では、トップは大臣任命ですよね、これ、通則法で。ですから、トップは民間人にするということを是非大臣にお約束をいただきたい。もし駄目であれば、例えば輪番制にするぐらいをすることによって民間の精神がそこにたたき込まれると、こういうふうに思うんですね。そしてまた、経営陣も半分以上は民間人にするということを平沼ドクトリンの中に入れていただければ、私はそういうものはかなりしんが入って良くなるんではないかなと、こう思っておるんですが、いかがでしょうか。
#119
○国務大臣(平沼赳夫君) 独立行政法人の長につきましては、これは御指摘のように、主務大臣が任命することとしまして、その他の役員はその法人の長が任命することとされています。
 この独立行政法人の役員の人選については、任命権者が適材適所の観点から、公務員の経験者のみならず民間を含めていろいろな分野から可能な限り幅広く人材を求めるべきこととすべきものでありまして、その業績を評価する委員会において厳正に評価をし、その結果につきましては、解任も含めて的確に人事に反映していくことが重要であると考えております。
 私は、独立行政法人の長、これの任命権者であります。それは、根本的には適材適所であると思いまして、その能力を有し、あるいは知見を有し、やっぱりそのものにふさわしいということであればやはり公務員経験者を任命するということだって、どれが一番適切かという観点からいえば大いにあり得ることでありますし、また民間の方々の中でもそういうような有用な方がいらっしゃると思います。
 ですから、そういう意味では、私どもは誤解を招かないように、ぴしっと納得いくような形でトップの人事、そして人選というものは行っていけばいいと、このように思っております。
#120
○広野ただし君 やはり組織が肥大化する、あるいは特殊法人あるいは独立行政法人に税金が投入をされる、そういう今、国がもう大変な借金財政の中でそこをやはり何とかきちっとして、少しでも税金の負担が少なくなるということが大事だと思うんですね。
 そういう意味で、資金の面からいいますと、三年ないし五年の中期計画の中で、既存の事業についてはその間に、五年間の間に税金の投入は半減させる、半減までは行かないでも三〇%を減らすとか、そういうような何か目標をきちっと作っていけばまだ私はしんがぐっと入るというような気がするんですが、そういう資金面についてはいかがですか、税金の投入という点ですね。
#121
○国務大臣(平沼赳夫君) それは、独立行政法人たくさんあるわけでございまして、その場合にやはり、例えばエネルギー関連とかそういうことを見ますと、これはやっぱり国の資金というものが相当必要だと、こういうケースも考えられます。
 しかし、そういう資金を投入する場合においても、やっぱり透明性を持って、そして国民の皆様方が納得できるようなそういう形に取っていくことが必要でございまして、目標を設定する、こういうことは一つの手法だと思っておりまして、私どもとしてはそういった御提案も視野に入れさせていただいて今後の検討課題とさせていただければと、こういうふうに思います。
#122
○広野ただし君 是非そういう、少し今前向きの御発言もありました。やはり税金の投入を減らす、そして人事面においては民間活力を導入をする、そういう意味でのやはり、あるいは赤字が出てきてもそれは国に依存しないという根っこの問題、三原則とか五原則というようなものを何か作っていただいてそれをきちっと守っていくというようなことをしませんと、長年の間にやはり私は国の悪い面と民間の悪い面が出てくる。
 そして、先ほどからちょっと問題なのは、例えば本当に民間の力を活用するんであれば、先ほど大臣が任命権者だというところさえおかしいんですね。結局、監督官庁があって、監督官庁のグリップが物すごくしっかりしていますから、どう民間の力を入れようにもそこは最終的にはどうにもならなくて、国民の方へ向いての行政サービス、公共サービスではなくて、結局、監督官庁に向かって仕事をする、こういうことにやっぱりなるんですね。特殊法人あるいは行政法人というのは結局どちらに向いて仕事をするか、やはり役所に向かって仕事をしている面が非常に多いんではないか、こう思っておるんですが、いかがでしょうか。
#123
○国務大臣(平沼赳夫君) 独立行政法人と、こういう形でやはりそのトップの人事というのは大臣が任命権者であると。これは、そういう性格上、私は必要なことだと思います。
 しかし、そのときに、今グリップということをおっしゃいましたけれども、そういったことも含めてグリップをしている大臣が、やっぱり常にそういう考えなければならない視点というものを常に持つ、こういうことが私は必要なことだと思っておりまして、すべてそれが支配下に置いてコントロールをする、こういうことであってはならないと思いますし、独立行政法人も、常にそういう評価委員会があり、そして業績の評価をし、その場合はトップの交代まで迫る、そしてまたいわゆる企業会計の基準を入れると。こういうことで従前の特殊法人とは大変違った形でございます。
 ですから、そういう意味ではこの独立行政法人の運営というものは、今言った点も踏まえて、逆にその任命権者の大臣の自覚の問題にも相なると思いますから、そういう形で私はしっかりやっていかなければならないと、このように思います。
#124
○広野ただし君 是非、人事の面あるいは資金投入の面、あるいは赤字が出た場合の処理の面というようなこと等、骨格となる部分において平沼三原則あるいは平沼五原則とか、そういうものを作ってしっかり、長年のうちにもう本当にあかがたまらないようなものにしていただきたいなと、こう要望をいたします。
 ちょっと個別のものに入りますが、情報処理振興事業協会、IPAでありますが、やはり情報処理、これは日本のIT産業を引っ張る意味で非常に大事なことを今までやってきたと、こう思っております。
 その中で、国家試験でありますけれども、国家試験は今まで財団法人日本情報処理開発協会、JIPDECというところに、国家試験なんですけれどもそこに委託をしているわけなんですね。認定機関というんですか、これは国家試験の承認機関、団体としてやっている。
 民間の、公益法人、まあやはり民間だと思うんですが、そこでやっているものを、今度はこの情報処理事業協会、IPAの方でやると。言わば、せっかくアウトソーシングをやって民間にやらせていたものを、また国の方へ引き戻して組織の肥大化をするということになるんではなかろうかと、こう思うんですが、そこのところはいかがですか。
#125
○副大臣(高市早苗君) 広野先生のおっしゃっている試験は、昭和四十五年以降、法律に基づきまして公益法人に、経済産業大臣が指定する公益法人に行わせることができるとしまして、財団法人日本情報処理開発協会が試験事務を行ってきたところです。
 このように、公益法人が国の委託を受けて行う試験などの事務については、民間で実施できることは民間で、国又は独立行政法人で実施させることが適切なものは国又は独立行政法人で実施するという方針に基づいて業務の見直し、チェックを行ってきたものでございます。
 この試験は、内容的にはIT技術者として共通に必要となる知見、特定のソフトウエアなどではなくて、共通に必要となるものとかコンピューターの動作原理とか、そういうソフトウエアの仕組みというものを問うものでございますので、その試験を実施するに当たって、特定のソフトウエアや技術に偏らない試験問題を作成しなきゃいけないということで、現在でも試験の問題の作成には四百名からの有識者を総動員して作っている、二百を超える組織に呼び掛けて作っているというようなことでございますので、純粋に民間で実施することは困難である、特定のソフトウエアに偏らないといったようなことからも、民間で実施するのは困難であるということでございます。
 今回の独立行政法人通則法第二条では、公共の見地から確実に実施されることが必要な事務であって、国自ら主体となって実施する必要がないものの、民間にゆだねた場合に必ずしも実施されないおそれのあるものに該当するものは独立行政法人で行うこととなっておりますので、この試験に関しましては、このすべての要件に該当するものですから、独立行政法人で実施するということにしたものです。
 なお、民間に既にアウトソーシングしているものもございます。つまり、試験問題の作成とか会場運営に関しては今でも民間へのアウトソーシングというものをしておりますので、引き続きこれは民間のリソースの有効活用をしようということにしております。
#126
○広野ただし君 国家試験はもちろん国がやるんですよ。ですけれども、過去二十年間財団法人を使ってやってきているんですね。それがなぜ駄目なんだということなんですよ。
 ですから、どうもIPA強化のために、天上がりじゃないけれども、わざわざ召し上げて、それで組織を肥大化させているというふうにしか思えないんですね。ですから、この間、知的所有権のときに、特許庁の審査官でもアウトソーシングで大いに契約でやっていけば肥大化しないでちゃんとやれるじゃないかということとよく似ているんで、何でこの二十年間にわたってやってきていたものをこうするのかなということであります。
 もう一つ、先ほども民主党の方から意見がありました工業再配置あるいは産炭地の問題でありますけれども、ここはもうバブルが崩壊しまして、ある意味で時価が下がっているんですね。ところが、相変わらず金利分と管理費ということで非常に高い値段で売っているんです。ですから、私も幾つか照会しましたけれども、割り引かないんですよ。結局、せっかく産業の空洞化を防いで国内に投資をしようとしているのをそれさせないわけですから、これは何をか言わんやで、私は、もう時価が将来、何というんですか、上がってくるということもないんですから、先ほど弾力化という言葉を使われましたけれども、早く処分をして、いつまででも先を引っ張るんではなくて、早く処分をしてしまって、そしてそれが日本の空洞化を防ぐし、そしてまた、それこそ民間は不良債権を持っておれば早く処分するということをやるわけですね。
 ところが、行政法人とか特殊法人あるいは役所というのは問題をどんどんどんどん先送りして、結局先送りすればするほど金利がかさんで、また値段が高くなってくるんです。それを処分しようとすると赤字が増えると、こういう事態になるんですから、早く決断をして、先ほど十年とかという話ありましたけれども、そういうことではなくて、この産業の空洞化を防ぐために中小企業等に早く渡すということを決断を持ってやっていただきたいと、こう思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#127
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のとおり、これは、地域振興整備公団、これが工業再配置ですとか産炭地域の振興のために造成、分譲をしてまいりました工業団地については、これまで約二千社を超える企業が立地するなど、ある意味では地域経済の活性化に大きくその役割を果たしてきたことは事実でございます。
 しかし、近年において企業の新規投資の低迷ですとか海外への生産拠点の移転等によりまして、企業の工場立地動向が低迷をしておりまして、公団の団地の分譲実績も極めて厳しい状況にございます。例えば、平成八年から十年には平均六十六ヘクタールにしかすぎませんでしたし、十一年―十三年を取ってみますと、更に悪くなって、三十八ヘクタール、年間と、こういうことです。
 この在庫として保有している団地についての御提言がございました。当省といたしましては、関係省庁や地方公共団体等々の関係者の理解と協力を得つつ、新独立行政法人の設立から十年、こういう期間を設定して完売をしようと、こういうことで目標を立てております。したがいまして、この方針に基づきまして、今御指摘のありました価格設定の見直し、あるいは団地の完売に向けた総合的な分譲促進策、これはやっぱり早急に策定をしなければならないと思っておりまして、そういった価格設定の見直し等も含めて、私どもとしてはこれは積極的に新独立行政法人の下でやっていかなきゃいけないと、このように思っております。
#128
○広野ただし君 どうもありがとうございました。終わります。
    ─────────────
#129
○委員長(田浦直君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、片山虎之助君が委員を辞任され、その補欠として舛添要一君が選任されました。
    ─────────────
#130
○委員長(田浦直君) 他に御発言もないようですから、五案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより五案を一括して討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べいただきます。
#131
○緒方靖夫君 私は、日本共産党を代表して、特殊法人等改革関連五法案に対する反対討論を行います。
 すべてに反対する最大の理由は、今回の特殊法人改革が看板の付け替えにすぎず、改革の名に値しないものだからであります。
 まず、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法案についてです。
 同法案は、現行の新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOを独立法人化とし、石油代替エネルギー技術開発や鉱工業技術研究開発助成など、これまでNEDOが進めてきた大企業奉仕の技術開発事業のすべてを継承するものとなっており、国民から大企業への補助金ばらまき機関と批判されてきた本質を少しも改めるものとなっておりません。
 次に、独立行政法人中小企業基盤整備機構法並びに中小企業総合事業団法及び機械類信用保険法の廃止法案についてです。
 法案が進める特殊法人の整理合理化は、新設する独立行政法人への移行を機に、機械類信用保険制度など、中小企業の営業に重要な役割を果たしている事業を廃止する一方で、新設する機構の業務として、解散する特殊法人等が進めてきた大規模公共事業を前提とする中心市街地活性化法関連事業や、産業立地政策を継承する新事業創出促進法関連事業などを引き続き行おうとするものであり、中小企業政策の一層の後退を招くことは明らかであります。
 独立行政法人日本貿易振興機構法案についても、同法案によって、日本貿易振興会を独立行政法人化しても、日米多国籍企業の利益に沿った貿易振興事業が改められないばかりか、米国の要求にこたえる対内投資を拡大させる方向を強めるものとなっています。情報処理促進法の一部改正案に対しても、新設される独立行政法人の促進する事業が大手コンピューターメーカーなど大企業支援の技術開発となっていることは重大です。
 国民が期待する特殊法人改革とは、無駄な部分を思い切って削減すること、天下りをなくし癒着構造にメスを入れること、国民生活に必要な部門は拡大充実することです。我が党は、そのために全力を尽くすことを表明し、反対討論を終わります。
#132
○委員長(田浦直君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、独立行政法人日本貿易振興機構法案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#133
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#134
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#135
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、中小企業総合事業団法及び機械類信用保険法の廃止等に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#136
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人中小企業基盤整備機構法案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#137
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 平田健二君から発言を求められておりますので、これを許します。平田健二君。
#138
○平田健二君 私は、ただいま可決されました独立行政法人日本貿易振興機構法案等五法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人日本貿易振興機構法案等五法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、右各法律の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 特殊法人等の独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が充分発揮されるよう、その運用に万全を期すこと。
 二 独立行政法人への移行後においても、民間に委ねられるものは民間に委ねるなど、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。
 三 独立行政法人の長の選任においては、当該分野に造詣の深い適切な人材を広く内外から起用するよう充分配慮すること。その他の役員の選任についても同様とすること。
 四 独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人及び役員の業務の実績を的確かつ厳格に反映させること。また、主務大臣は、独立行政法人の役職員の報酬及び退職手当の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役員と比較ができる形で分かりやすく公表し、国民の理解を得るよう努めること。
 五 独立行政法人が所期の成果を挙げるためには、的確で厳正な業績評価が重要である。このため、明確かつ具体的な中期目標や評価基準を設定することとし、また、公正で客観性のある厳格な評価を確保するよう、評価者の人事及び評価の方法には細心の配慮を払うこと。
 六 独立行政法人等への移行に当たっては、これまで維持されてきた当該特殊法人等の職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に配慮すること。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#139
○委員長(田浦直君) ただいま平田君から提出されました附帯決議案を議題として、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#140
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、平田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平沼経済産業大臣。
#141
○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、これらの法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
 ありがとうございました。
#142
○委員長(田浦直君) なお、五案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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