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2002/12/12 第155回国会 参議院 参議院会議録情報 第155回国会 厚生労働委員会 第14号
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2002/12/12 第155回国会 参議院

参議院会議録情報 第155回国会 厚生労働委員会 第14号

#1
第155回国会 厚生労働委員会 第14号
平成十四年十二月十二日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十一日
    辞任         補欠選任
     鴻池 祥肇君     椎名 一保君
     櫻井  充君     今泉  昭君
 十二月十二日
    辞任         補欠選任
     椎名 一保君     西銘順志郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金田 勝年君
    理 事
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                浅尾慶一郎君
                山本 孝史君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                斎藤 十朗君
                椎名 一保君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                西銘順志郎君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                朝日 俊弘君
                今泉  昭君
                谷  博之君
                堀  利和君
                風間  昶君
                井上 美代君
                小池  晃君
                西川きよし君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  鴨下 一郎君
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       渡辺 具能君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       厚生労働省健康
       局国立病院部長  冨岡  悟君
       厚生労働省医薬
       局長       小島比登志君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    上田  茂君
       厚生労働省保険
       局長       真野  章君
       厚生労働省政策
       統括官      水田 邦雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人国立病院機構法案(第百五十四回
 国会内閣提出、第百五十五回国会衆議院送付)
○独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案(内
 閣提出、衆議院送付)
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構の在り
 方に関する決議の件)
○じん肺根絶に関する請願(第一七号外二六件)
○社会保障の拡充、将来への安心と生活の安定に
 関する請願(第七四号)
○年金・医療・福祉等の制度改革に関する請願(
 第九五号外三件)
○健保三割負担や高齢者窓口負担の大幅引上げ等
 の中止に関する請願(第一〇一号外四件)
○子供も国内で臓器移植が受けられるよう臓器の
 移植に関する法律を改正し、十五歳未満での臓
 器提供を可能とすることに関する請願(第一二
 四号外二四件)
○総合的難病対策の早期確立に関する請願(第二
 一〇号外一四件)
○児童扶養手当の減額や支給期間の短縮など、改
 悪の中止に関する請願(第二八〇号外二一件)
○児童扶養手当の相次ぐ減額や更なる改悪反対に
 関する請願(第三〇〇号外二一件)
○児童扶養手当法の改悪反対、児童扶養手当の抜
 本的拡充に関する請願(第三二〇号外一九件)
○社会保障の拡充、将来への安心と生活安定に関
 する請願(第三六六号外二〇件)
○原爆被害への国家補償に関する請願(第四〇七
 号)
○雇用・失業情勢の深刻化に対応するための労働
 行政体制の緊急整備に関する請願(第四三二号
 外一九件)
○国民医療及び建設国保組合の改善に関する請願
 (第四三四号外二四件)
○保育・学童保育予算の大幅増額による豊かな保
 育に関する請願(第五〇六号外五件)
○在日外国人障害者等の年金保障に関する請願(
 第五二九号外一一件)
○医療改悪の実施と社会保障の改悪反対、充実に
 関する請願(第五五二号外二五件)
○支援費制度移行に際しての視覚障害者の負担軽
 減並びに援助強化に関する請願(第五六三号)
○食品衛生法の抜本的見直し等に関する請願(第
 五八五号外三件)
○緊急の保育課題への対応とより良い保育制度の
 構築に関する請願(第六九八号)
○医療改悪の実施中止、年金・生活保護基準など
 の切下げ反対に関する請願(第七五二号外二三
 件)
○物価スライドによる年金引下げ反対、最低保障
 年金制度の創設に関する請願(第八五二号外一
 九件)
○医療改悪の実施と社会保障の改悪反対、その充
 実に関する請願(第八七二号)
○国内で未承認の医薬品に係る保険給付に関する
 請願(第九〇九号外四件)
○安全で行き届いた看護の実現と看護職員の大幅
 増員に関する請願(第九一一号外一件)
○保育制度の改善と充実に関する請願(第九一七
 号)
○医師卒後研修の改善・充実に関する請願(第九
 七五号外五件)
○安全で行き届いた看護の実現に関する請願(第
 九七七号)
○介護保険の改善に関する請願(第一一二六号外
 一九件)
○乳幼児医療費無料制度の国による創設に関する
 請願(第一一四六号外一九件)
○輸入食品の残留農薬等の検査を強化するための
 検査員の大幅増員に関する請願(第一一六六号
 外一九件)
○公的年金制度を改革し、最低保障年金制度を創
 設することに関する請願(第一二八四号外一九
 件)
○働くルールの確立に関する請願(第一三四七号
 )
○食の安全・信頼の回復に関する請願(第一三五
 六号外三件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件

    ─────────────
#2
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 昨十一日、鴻池祥肇君及び櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として椎名一保君及び今泉昭君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(金田勝年君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 独立行政法人国立病院機構法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局国立病院部長冨岡悟君外三名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(金田勝年君) 次に、独立行政法人国立病院機構法案を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○浅尾慶一郎君 ただいま議題となりました独立行政法人国立病院機構法案について質問をさせていただきます。
 今回の法案は、平成十年六月の中央省庁等改革基本法に基づいて、医療政策を効率的、効果的に実施するという観点から提出されたもので、評価できる部分もあるんですが、その中でもう少し直していった方がいいんではないかということを中心に質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、平成十五年度予算要求の中で、概算要求の中で国立病院に投入されることになる一般会計の金額を教えていただければと思います。
#7
○大臣政務官(渡辺具能君) 国立病院特別会計への平成十五年度一般会計繰入れ要求額は千二百六十八億円でございます。
#8
○浅尾慶一郎君 この額はここ数年、一般会計から国立病院の方に投入されております額がずっと減っておるんですけれども、今年度の、概算要求の段階ではありますけれども、四十六億円ほど増えているということでありますが、なぜ今年は増えることになったんでしょうか。
#9
○大臣政務官(渡辺具能君) 委員御指摘のとおり、十五年度要求額は四十六億円の増額要求となっております。これは、医薬品購入等の経費ですとか、いろんな経費削減を昨年に引き続き行っているところでございますけれども、一方では、がん予防のための先端的検診手法の研究のために、がん予防・検診研究センターをナショナルセンターの中に設置するとか、そういう政策的医療のため、あるいは政策的経費も必要でございますので、結果として、委員御指摘のとおり、四十六億円の増額になっておるところでございます。
#10
○浅尾慶一郎君 そうすると、今の御答弁ですと、増えている部分は今度独立行政法人化されるところではなくて、ナショナルセンターに残る部分で増えているという理解でよろしいですか。
#11
○大臣政務官(渡辺具能君) おおむねそういうことでございます。
#12
○浅尾慶一郎君 国立病院は、現在、民間病院に比べて様々な優遇的な措置も受けていると。例えば、固定資産税等が掛からないといった優遇措置もあるわけですけれども、課税されないことになる税金の推定額というのを教えていただけますでしょうか。
#13
○大臣政務官(渡辺具能君) 現在、国立病院・療養所は非課税であります。厚生労働省においても税務当局においても非課税でございますので、税制に基づく会計処理、資産評価は行っておりませんので、委員御質問のもしも納めることになればという計算はなかなかできないわけでございますが、まず法人税につきましては、現在収益を上げていないという状況では課税はない、納税し得る状況にはないということでございます。また、計算できる固定資産税について台帳価格等を基に試算をいたしますと、おおむね約百五十億円程度になろうかと試算をいたしております。
#14
○浅尾慶一郎君 今、先ほどお話しいただきました一般会計からの繰入れに加えて、千二百六十八億円の一般会計からの投入に加えて、この百五十八億円というものが、プラス、利益を上げればその税金ということもあるんでしょうけれども、が実質的な政策に掛かる経費というふうにも考えられるんだと思うんですね。そうだとすると、そのお金を有効に使っていただかないといけないんじゃないかなと、こういうふうに思っておるわけであります。
 そこで、効率化ということもある程度考えていかなければいけないんではないかという観点からいたしますと、国立病院部の現在の定員と独法化された後にその数がどういうふうになるかということをまず伺わせていただきたいと思います。
#15
○副大臣(木村義雄君) おはようございます。
 御質問の現在の本省国立病院部の定員は平成十四年度で百十四名でございます。独立行政法人化に伴いまして本省は、ナショナルセンターとハンセン病療養所を引き続き管理する部門と、それから新たにできました独法を管理する機能、部門と二つを有することになるわけでありますけれども、本省に残る組織とその人数は平成十六年度の予算編成の中で調整をされる話でございまして、ひとえにそこの予算攻防に懸かっているわけでございまして、いずれにしても、この業務をできるだけ少ない人数で行えるようにスリム化してまいりますけれども、あくまでもどういう人数にするかはその平成十六年度の予算の話と、こういうことになるわけであります。
#16
○浅尾慶一郎君 具体的な人数等々は予算の話ということになるのかもしれませんが、先ほどの質疑でも明らかになりましたように、現在も、平成十五年もかなりの額の国費が入っている、なおかつ固定資産税等は免除されているということを考えると、できる限り目標を持って、予算があるから人数を採っていいということではないんじゃないかなと、こういうふうに思いますが。
 そういう観点から、もう一つ伺わせていただきますが、地方厚生局というのが全国七局と一支局あるというふうに思いますが、その中で様々な業務をやっておられると思いますが、いわゆる国立病院を管理している病院管理部の職員というのは何人でしょうか。また、その病院管理部というのは、これ完全に今のナショナルセンターに残る部分というのはないはずですから、対応する部分が、そうするとこれはすべて独立行政法人に移行するのかどうか、またその人数はどうなるのかということをお答えいただきたいと思います。
#17
○副大臣(木村義雄君) 現在の地方厚生局で国立病院・療養所を担当している職員の定員は平成十四年度で二百八十一名でございます。独法化後は、御指摘のとおり、担当する国の職員数としてはゼロになるわけです。病院管理部の業務がなくなるわけでございますので、そこを担当する国の職員数としてはゼロでございます。
#18
○浅尾慶一郎君 そうすると、ゼロになるということは、その人たちは全員独立行政法人に行くのか、あるいはその他、厚生労働省の中で他で人が足りない部署に移るのか、その点についてはどういうふうに考えておられますか。
#19
○副大臣(木村義雄君) 独立行政法人の組織や職員は新しく任命される法人の理事長がその経営とか何かを考慮して決めるのでございまして、現時点でそこはどうするかということは、まだこれはその法人の理事長の経営判断になるわけであります。いずれにしましても、できるだけ効率化が図られておりますのでスリムにしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
 なお、本部の職員は基本的に厚生労働省の本省の職員が出向することになる予定でございます。
#20
○浅尾慶一郎君 今のお答えは次の質問に対する答えなんだと思うんですけれども。
 伺っているのは、二百八十一人が地方厚生局の職員で、現在の職員で、その人たちは独法化すると担当するものがなくなると。そうした人たちはそのまま独立行政法人の中で同じ業務に従事するのか、あるいは少し減らしてということで御質問させていただいたわけであります。
#21
○副大臣(木村義雄君) 地方厚生局の職員は、基本的には厚生労働省と独法本部の職員とブロックの職員と三つの中でどこへ行くかということになるわけでございますが、基本的には独法本部の職員とブロックの職員とに吸収されるということになると思います。
#22
○浅尾慶一郎君 本部の職員は先ほど新しく独法の理事長になる人が決めるというふうにおっしゃっておられましたが、ある程度厚生労働省としても目標というのは当然立てられるんだと思います。
 ちなみに、職員数で、今度できる独立行政法人の国立病院機構と、ある面比較ができるのが日本赤十字社だと思います。日赤は、施設にいる職員が四万五千四百三十八人に、それに対していわゆる管理部門の本社にいる職員が二百一人ということだと思いますので、独立行政法人になる国立病院機構もその程度の本社、本部機能でいいんではないかなと思いますが、そういった考え方に対してはどのように思われますでしょうか。
#23
○副大臣(木村義雄君) 日赤はどちらかというと本部中心よりも各病院ごとに言ってみればその自主性が任されておりますので、一概に本部の職員が多いからとか少ないからといってそこと比較するのは単純にはできないんじゃないかと思われます。
#24
○浅尾慶一郎君 日赤との比較はできないということであれば、何らかの本部職員というものの数というものに対して比較する対象というのがあってしかるべきだと思うんですが、そういうものは全くなしでどうやって職員の数等の目標を立てられるおつもりですか。
#25
○副大臣(木村義雄君) それはやっぱり業務の中身をしっかりと見なきゃいけないわけでありますから、正にそこは今度の新しい理事長がどういう経営戦略を描くかということにひとえに懸かっていると思うわけでございまして、当然効率化を図っていかなきゃいけませんからスリム化は前提とされるわけでありますけれども、そこは大臣が任命されます新しい理事長の経営手腕ということに懸かってくるんではないかと思われます。
#26
○浅尾慶一郎君 確かに新しい理事長が、独立行政法人化された後、機構を経営するということでしょうけれども、そもそもの独立行政法人の目標といったようなことは当然現段階で考えていかなければいけない、考え始めなければいけないことですから、それを新しい理事長がいるからその人に任せればいいんだということには私はならないと、現段階からもう考え始めなきゃいけないことだというふうに思います。
 現段階では全く考えていないのかどうか、その点について大臣に伺いたいと思います。
#27
○副大臣(木村義雄君) 本部の業務の内容は、今申し上げましたように、国立病院機構が中期目標による大臣の指示を受けるわけでございまして、それをまた各施設に実施させるということになってくるわけでありますので、それは何回も申し上げますけれども、そこが一つの大きなポイントになってくると思います。
 いずれにいたしましても、管理業務を効率的に行う観点から、独立行政法人の管理組織は中央とブロック、それから現在の国立病院部及び地方厚生局病院管理部の職員数三百九十五人を下回るようにスリム化してまいりたいと、このように思っております。
#28
○浅尾慶一郎君 中期目標というものを立てるのであれば、現在を単に下回るということじゃなくて、具体的な目標があってしかるべきだというふうに思います。
 その点について御答弁を求めても多分同じような形になると思いますから、次の質問に移りますが、じゃ今度、国立病院の中で、現在の国立病院の中で経営を移譲したものが幾つかあると思いますが、そうした場合の売却の値段を伺っていきたいと思います。
 例えば国立の横須賀病院、国立横浜東病院の場合でいかがでしょうか。
#29
○大臣政務官(渡辺具能君) 経営移譲いたします国立病院は、六十一年にそのための特別措置法が適用されることになっておりまして、譲渡時期における鑑定評価額を基に、後医療を行う機関や移譲対象施設の職員の引継ぎがどうなるか、そういったことによって、無償譲渡するか、また売却額を減額することになっている、これが一般的な基準でございますが。
 委員御質問の国立横須賀病院につきまして申し上げますと、譲渡先が地方公共団体でありまして、また職員も二分の一以上引き継ぐということになっておりまして、無償譲渡に該当するケースでございます。しかし、土地について無償とする範囲は施設の建築面積の六倍というところを定めているものですから、それ以外のところについては時価で売却いたしました結果、六億一千八百万円が売却額でございました。
 それから、国立横浜東病院については、来年の三月一日に移譲予定でございまして、今資産価値を鑑定作業中でございます。また、職員をどの程度引き継いでいただくかということも未定でございまして、今のところ売却額はそういうことでまだ確定していないということでございます。
#30
○浅尾慶一郎君 病院を経営移譲される場合に、その病院を例えば元々建てるとき、あるいは土地を買うときに、それなりに費用が掛かっている、それに伴って借金もあるんではないかなというふうに思いますが、その病院に係る負債というものはどのようにされるんでしょうか。
#31
○大臣政務官(渡辺具能君) 売却しました収益は、特別会計の方に全部繰り入れておりまして、そのことによって全体の、国立病院全体の施設整備だとかそういうことに回しております。したがって、移譲する病院の売却額、売却益というのは、そのメリットは広く国立病院に生かされておりますので、そういう意味で借金も今度設立される機構の方に引き継いでいただくと、こういうふうに考えております。
#32
○浅尾慶一郎君 伺いたかったのは、例えば国立横須賀病院の場合、六億一千八百万円ということですけれども、それを造るに当たっての借金は多分六億円以上掛かっているんではないかなというふうに思います。それが全国でそういう形で移譲されていくと、それはそれで政策的な意味合い、地域医療という観点の政策的な意味合いはもちろん認めるんですが、借金だけが残っていく危険性があるんじゃないかな、そういうことで、国庫に入る金額が借金よりも少ないんじゃないかという観点で伺ったわけでありますが、その点について、もし何か御意見があれば。
#33
○大臣政務官(渡辺具能君) 引き継ぐべき、経営移譲します病院にかかわる借金は全体で四百億ほどあるわけでございますが、売却益は、今申し上げたほかに、六十一年から売却をいたしておりまして、そういうものをひっくるめるとかなり相当額、六十一年からの分を全部足すと一千億近くの売却益がありまして、これを全体、特会に全部繰り入れて、そのお金をもって国立病院全体の施設整備だとか医療機器の購入だとか、そういうことにも使っておりますので、メリットも享受しているので、借金も、四百億ですけれども引き継いでいただくと。単純に売却額と借入額を比べても、今までに売却した益は一千億近くありますので、それほど、委員御指摘のほど、何といいますか、デメリットを与えているというふうには考えていないんですけれども。
#34
○浅尾慶一郎君 確認ですけれども、そうすると、売却益の方が、当該幾つかの病院を売却して得た売却益というか、売却収入というふうに言った方がいいのかと思いますが、その収入の方が、幾つかの病院を建設あるいは運営するに当たって借り入れた金額よりも多いので問題ないという御答弁ですか。
#35
○大臣政務官(渡辺具能君) この四百億に対して一千億をそのまま充てることができるというふうには考えられないかもしれませんから、オーバーしているのでいいというふうには単純には考えられないけれども、売却益もかなり大きいし、その売却益のメリットも全体で享受しているので、この四百億を新しい機構に引き継ぐことは妥当ではないかと、こういうふうに考えておるわけでございます。
#36
○浅尾慶一郎君 それじゃ、全体のお話で伺っていきますが、現在の特別会計における借入れと、そして独法移行時の独法分の借入れの金額をお答えいただけますか。
#37
○大臣政務官(渡辺具能君) 先ほど申し上げておりますように、移譲、廃止する施設の分の借金が四百億で、そのほかの国立病院等の部分が、八千四百億ありまして、合計で、四百億入れまして、合計で八千四百億でございます。
#38
○浅尾慶一郎君 八千四百億が今度独法に移行したときに独法が引き継ぐ借金、負債という理解でよろしいですか。
#39
○大臣政務官(渡辺具能君) さようでございます。
#40
○浅尾慶一郎君 その八千四百億というものはどこからの借入れでしょうか。
#41
○大臣政務官(渡辺具能君) この負債額は国立病院・療養所の施設整備や医療機器に充てるためでございまして、財政融資資金からの借入れでございます。
#42
○浅尾慶一郎君 今後は、そうすると、独立行政法人化された後はどこから借りるおつもりでしょうか。
#43
○大臣政務官(渡辺具能君) 今後は、移行した場合の長期資金の調達手段といたしましては、国立病院機構債を発行する方法、あるいはこの法律で、今回審議いただいております法律で決められているわけでございますが、政府保証債の発行、あるいは財政融資資金からの借入、そのほかに市中金融機関からの直接借入というのも制度的に準備されておりまして、こういったものを適切に組み合わせて市中から広く資金調達を図るということでございます。
#44
○浅尾慶一郎君 この法案の第十七条において、政府は法人に対して、今御指摘のありましたように、債務保証を予算の範囲内で、国会の議決の範囲内でするというふうに書いてあるわけでありますが、国立病院機構の借入金あるいは債権に対しては債務保証が付くんですが、同じく厚生労働省管轄であります労働者健康福祉機構、この間可決いたしました独立行政法人については政府保証がないわけであります。
 これ、国立病院機構と労働者健康福祉機構で、片っ方には政府保証が付いていて片っ方には政府保証が付いていないというのはどういった理由からでしょうか。
#45
○大臣政務官(渡辺具能君) 政府保証につきましては、国立病院機構の業務の公共性だとか公益性を踏まえまして、長期資金を円滑に調達できるようにするために付与されたものでありまして、毎年の予算において厳格な審査を経た上で限定的に付与されるものであります。国立病院機構においては政策医療を確実に長期的に実施、着実にしていく必要がありますので、こういうことになっているわけでございます。
 今、委員御指摘の、労災病院との比較を御指摘になったわけでございますが、労災病院は、これまで特殊法人としては独自の施設整備の財源を確保しておりまして、要するに保険料を持っておりまして、こういったものを充てて借入金や必要な資金を調達できる仕組みになっておりましたのでこういう差がある、こういうことでございます。
#46
○浅尾慶一郎君 いや、私の質問の趣旨は、今までのことじゃなくて、今度独立行政法人化すると同じ独立行政法人になるわけですから、その片っ方は、今の御説明ですと、国立病院機構の方は政策的な意味合いがあるんで政府保証を付けます、片っ方の労災病院については政策的意味合いが薄いんで付いていませんということ、そういう理解になると思いますが、そういう理解でよろしゅうございますか。
#47
○大臣政務官(渡辺具能君) 労災病院の方は先ほど申し上げましたように施設整備のための財源を持っておりますので、これは今後もその予定でございますので、国立病院の場合のような政府保証債というのは要らないんではないかと、こういうふうに考えております。
#48
○浅尾慶一郎君 財源を、労災保険があるんでいいということなんだと思いますが、そこは余り安易に労災保険に頼らない方がいいんではないかなと、こういうふうに私は思います。
 次の質問に移らさせていただきますが、国立病院機構が対応するのは政策医療であるということで、そのために交付金をもらったり様々な面で非課税という優遇措置がある、あるいは政府の債務保証があるということなんだと思いますが、そうすると、政策医療の効果というものを考えていかなければいけないというふうに思います。
 一番分かりやすい例で言いますと、がんとか心筋梗塞、脳卒中については、治療成績の向上という観点で、国は国全体として、国立病院という観点ではなくて、国全体としてのどのような目標を掲げておられるのか、その点についてお伺いしていきたいと思います。
#49
○副大臣(木村義雄君) がんや心筋梗塞、脳卒中について予防と治療の成績の向上を果たすために、平成十三年度から開始されましたメディカル・フロンティア戦略におきまして、がん患者の五年生存率の二〇%の改善、心筋梗塞・脳卒中死亡率の二五%低減を目標として掲げておりまして、国立病院・療養所においては、総合的に、今のようながんと心筋梗塞、脳卒中の死亡率の改善等を目標と掲げて総合的に研究や事業を推進しているところでございます。
#50
○浅尾慶一郎君 今の御答弁ですと、がんですと五年生存率を二〇%改善しましょう、心筋梗塞や脳卒中の死亡率を二五%減らしましょうというのが国全体の目標ということなんだと思いますが、国立病院機構は当然政策医療をやるということですから、国立病院機構においての例えばがんの五年生存率は、当然国全体の目標を一つのメルクマールとしてそれを上回るようにしないと、一般会計からのお金の投入とか、あるいは非課税という形で政策医療を行っているという観点からするといけないんではないかなというふうに思いますが、そうした目標値と実績値との関係も踏まえて国立病院機構の政策医療の効果を検証すると考えてよろしいですか。
#51
○国務大臣(坂口力君) 副大臣の方から先ほど答弁ありましたとおり、国全体としても一つの、がんでありますとか心筋梗塞でありますとか、そうしたものにつきましては目標を立てているわけでございます。しかし、今度独立行政法人化されます病院の場合には十九項目のいわゆる政策医療なるものを掲げておりますので、それぞれにつきましてのやはり目標値というものを設定をしていかなければならないというふうに思います。
 今、御指摘いただきましたように、がんでありますと生存率二〇%と、当然それを守っていくと申しますか、それ以内でやはりやっていくという、やはりそれを更にどう伸ばしていくかというようなことをやっていかないといけないというふうに思います。
#52
○浅尾慶一郎君 そうすると、当然、がんや心筋梗塞や脳卒中という、メディカル・フロンティア戦略ですかで定められた計画を国立病院機構としては上回る実績を目指していくというふうに理解をさせていただいて、それを上回る実績と国立病院機構の目標あるいは国全体の目標との間に乖離があった場合には、そこは政策医療としてもう一回検証するというふうに理解をさせていただきますが、そういう理解でよろしゅうございますか。
#53
○国務大臣(坂口力君) 五年間で一応見直しを行うことになっておりますから、その五年を経過いたしましたところでそういう事態が起こりましたとき、目標がなかなか達成されていないということになりましたときには、そこでもう一度見直しを行わなければならない、あるいはまた、設備等の問題についても考え直さなければならないということだと思います。
#54
○浅尾慶一郎君 それでは、次の質問に移らさせていただきますが、がんや心筋梗塞や脳卒中以外で、先ほど十九項目政策医療というようなお話もおっしゃっておられましたけれども、その政策医療の対象とされる疾患、例えば肝疾患や腎疾患、免疫異常などについて、治療成績の向上の観点から、できれば具体的な目標値を定めて取り組んでいただきたいと思いますが、そうした目標値を定めて取り組んでいる医療政策というのはあるんでしょうか。
#55
○国務大臣(坂口力君) できる限り目標値を設定をして取り組んでいきたいというふうに思っておりますし、現在のところも、これは病院の中というよりも国全体として取り組んでおりますのが、例えば老人性痴呆の場合には推計入院患者数が二〇%削減できるような体制を作っていきますとか、あるいはまた糖尿病の推計入院患者数を二〇%削減する、そして糖尿病の合併症であります失明でありますとか下肢の切断でありますとかというようなこと、あるいは人工透析の患者さんというのを五〇%削減をする、そのためにどうしていくかというようなことの大枠のことは国全体としてやっているところでございますが、この独立行政法人としての病院の場合にその中で何と何に目標値を設定できるか、なかなか設定できにくいものも中にはあると思うんです。例えば難病の場合など、まだ原因がはっきり究明されていないものにつきましては目標設定がなかなか難しいものもございますけれども、できる限り目標値を設定をして、そしてそれに近づけていく努力をしていくということだというふうに思います。
#56
○浅尾慶一郎君 確かに、難病などなかなか目標の設定しにくいのがあるというのも分かりますが、例えば、原因も非常に幅広いというふうにおっしゃればそういうことかもしれませんが、肝疾患とか今おっしゃった糖尿病といったものについては死亡率の統計はあるわけでありますから、そうした大くくりの中でも、例えば肝疾患あるいは糖尿病といったものについて国全体の目標値を定めて、当然、先ほどおっしゃったようにがんや心筋梗塞と一緒のように国立病院機構においてはそれを上回るような目標を定めて、そして五年という期間の間で実績を評価するというふうにされたらいいんではないかと思いますが、実際に国の中で死亡率というものが統計があるものについてはそうしたことに取り組まれるかどうか、お伺いしたいと思います。
#57
○国務大臣(坂口力君) それは御指摘をいただきましたとおり、そうしたことで努力をする決意でございます。
#58
○浅尾慶一郎君 それでは、その次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、今の疾患別の政策医療という観点とはまた変わって、例えば救急医療とか小児医療といった、なかなかその地域の中で是非とも必要であるけれども十分でないといったことが言われるようなものについて、国立病院において現状はどういうふうになっているかと、また今後の医療政策の中でどのように取り組んでいかれるのか、伺っていきたいと思います。
#59
○副大臣(木村義雄君) まず、御指摘のあった小児医療でございますけれども、母性・父性医療を含めた成育医療を政策医療の一分野として位置付けまして、本年三月に開設いたしました成育医療センターを中心といたしましてネットワークを構築します。そして、その医療水準の向上を目指そうとしているわけでございます。
 今後とも成育医療にかかわる民間病院等との連携を強めまして、政策医療ネットワーク機能の充実を図り、小児医療を含む成育医療を推進してまいりたいと、このように思っております。
 また、救急医療の取組状況は、平成十三年度におきまして国立病院で約九割、それから国立療養所で約三割の施設が病院輪番群への参加や救命救急センターの運営など救急医療に取り組んでいるところであります。ちなみに、救命救急センター、いわゆる三次救急でありますが、十三の病院で実施をしているところでございます。
 今後とも地域の実情を十分に踏まえ、国立病院・療養所におきましても積極的に救急医療にも取り組んでまいりたいと、このように思っております。
#60
○浅尾慶一郎君 今、副大臣の御答弁の中でもありましたけれども、救急の輪番に参加しているのは大体三割ということでありましたけれども、特に、恐らく、救急で小児も大人も分けるというのもいかがかと思いますが、特に小児救急というものが全国的に整備が後れているというふうに言われておりますが、そうした中で小児救急の輪番に参加しているのは、国立の場合はわずか二五%というふうな報道もあります。
 申し上げたいのは、確かにその理由として、国立病院はより高度で専門的な医療に集中していて救急医療にまで手が回らないというような理由があるのかもしれませんが、実際の地域の患者さんの立場からしてみれば、それは高度なことももちろんやっていただきたいけれども、そこに小児科医もいて対応ができるというのであれば、すべからくすべて輪番に参加されたらいいんではないかと、そのことが本当の意味で国民の目から見ればよく分かる政策医療、そのために国費も投入しているんだなというふうに私も思います。なかなか専門的なことをやりたいということも、やらなければいけないということも分かりますが、その中で、できればその二五%、小児救急に関する輪番参加二五%というのを、独立行政法人化した以降はそれを引き上げていくというふうにされたらいいんではないかと思いますが、そうした考え方について、いついつまでにどの程度まで引き上げられるかという目標も含めて、可能かどうかということをお伺いしたいと思います。
   〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕
#61
○副大臣(木村義雄君) まず、二五%ぐらいとこう言われましたけれども、療養所は、これはやっぱり性格が違うのでこれは数字が低いんですが、国立病院の方だけにとらえますと、小児も含む病院輪番の制度に入っておりますのは四一%になるんです。ですから、二五%、大分ニュアンスが違うなと、このように思っているような次第であります。
 いずれにいたしましても、都道府県等の意向を踏まえて可能な限り取り組んでまいりたいと、このように思っております。
#62
○浅尾慶一郎君 確かに、療養所はなかなか入れづらいという御答弁は分からなくもないんですけれども、少なくとも療養所は別にするとするならば、病院については全部入るのが私は国民に分かりやすい政策医療ではないかというふうに思いますが、その点について、すぐにできないということであれば、例えば五年見直しの中でそういう方向を目指してやっていくといったような決意を伺いたいと思いますが、その点についていかがでしょうか。
#63
○国務大臣(坂口力君) それはそういうふうに検討させていただきたいというふうに思います。
 本来ならば国立病院全部のところでやっていなきゃならないというふうに思うんですが、できていないのにはそれなりのいろいろな理由もあるわけでありまして、人の配置の問題ですとかいろいろな問題もございますので、それらのことも含めてこれはやっていかないと、返事はしたけれどもなかなかできないということも起こり得るわけでございますから、一つ一つそうしたことも片付けながら前進させたいと思っています。
#64
○浅尾慶一郎君 是非、今御指摘ありました人の配置には少し時間が掛かるというのは理解いたしますので、人の配置も含めてそういう体制が取れるようにしていただきますように改めてお願いを申し上げたいと思います。
 次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、当委員会においても労災病院についても議論をさせていただきました。あるいはまた、社会保険病院といったようなものも厚生労働省所管の病院ということでありますが、国民の目からすると、国立病院があり労災病院があり社会保険病院があるということについて、それぞれその役割があるんだと思いますが、また一方でそれぞれ政策的な医療もやっているということなんだとすると、特にその管理をする部門については一元的にされた方がいいんではないかなと、こういうふうに思います。
 まず、質問の第一点目は、国立病院、労災病院、社会保険病院について、一元的な視点から機能や役割の見直しを行ったらどうかというのをまず第一点として伺わさせていただきたいと思います。
#65
○国務大臣(坂口力君) 大変基本にかかわる御質問をいただいたというふうに思いますが、現在までのところは、それぞれ、国立病院それから労災病院、社会保険病院と、それぞれの目的意識を持ってスタートをしたという経緯があるものですから、それぞれの系列ごとにどうするかということを今やっているわけでございます。
 しかし、国民の皆さん方から見ていただきますと、どの病院ももう同じようなことをやっておるではないかという御指摘のあることも事実でございます。その辺の仕分の問題をどうするんだという御指摘をいただいているというふうに思います。
 確かに、労災病院を見てみますと、中毒のことをやっておりますとか、じん肺のことをやっておりますとか、非常に専門的なことを今もずっとやっているところもございますので、そうしたものは今後も残していかなきゃならないというふうに思っております。その労災病院の中で整理統合できるものはどこかといったことを今やっております。それから、社会保険病院の方も、これはいろいろまた各党ともおやりをいただいておりますし、我々もここをどう整理をするかということを今やっているわけでございます。
 それはそれとして行いながらも、しかし将来その地域で見た場合にどうかと、地域によりますと国立病院もある、労災病院もある、あるいは社会保険病院もあるというようなところもあるいは、私もちょっと調べないと分かりませんが、あるかもしれませんし、全然ないというところもあるかもしれないという、そうしたことについてどう整理をしていくかということと、今御質問いただいたこととは非常に関連の深いことだというふうに思いますので、その点十分に考えながらこれからやらせていただきたいというふうに思います。
#66
○浅尾慶一郎君 実際のその現場の病院の統合というのはなかなか難しいのはよく理解いたします。しかし、せめて医療政策を企画立案する本省の部局については、これは一元化した方がいいんではないか。その方がかえって幅広く見れるんではないかというふうに思いますので、そういう観点から、例えば国立病院部の政策医療課というものは官房に移すとか、そうした体制の整備ができないのかどうか、その点について大臣のお考え方を伺いたいと思います。
#67
○国務大臣(坂口力君) 末端がそれぞれ分かれているものでございますから、中央もまた分かれているというのが現実でございまして、しかし今後のこの在り方をどうしていくかということと併せて、御指摘をいただきましたことを、大変大事なことでございますから、検討してまいりたいというふうに思います。
#68
○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので、終わります。
#69
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。
 院内保育所について質問をいたします。
 政府は今後の国立病院や独立行政法人の病院に政策医療を大きく位置付けようとしております。交代勤務に組み込まれ、早出だ、遅出だ、そして二交代だ、深夜勤だと、もう本当に不規則な勤務の多い病院の勤務者にとって、結婚をしそして子育てをしても継続して働く上で、この病院に設置されました院内保育所は非常に重要な役割を果たしているというふうに思っております。
 まず、お聞きをいたしますけれども、現在、国立病院そして療養所の院内保育所の設置数と利用している児童数はどうなっているか、答弁を願います。参考人。
#70
○政府参考人(冨岡悟君) 平成十四年五月一日現在、国立病院・療養所の院内保育所の状況を申し上げますと、設置箇所数は百四十四か所、保育児童数は二千五百五十四人となっております。
#71
○井上美代君 院内保育所というのは国立病院・療養所全体の七割以上に設置をされていることになっております。
 一九九二年ですけれども、そこで施行されました看護師等の人材確保の促進に関する法律、一般には看護師確保法というふうに言われておりますけれども、ここでは高度な専門知識と技能を有する看護師等を確保するため看護師の養成、また継続して働くための条件整備等を基本的な指針に定めると、このように言っております。
 基本指針というのは同じ年の一九九二年に文部省とそして厚生省と労働省の三省による告示第一号として出されました。その中で看護師の継続勤務を進めるためには、個々の看護婦等が置かれた環境そして家庭状況等にも配慮し、働きやすい勤務条件、職場作りを進め、定着の促進及び離職の防止に努めていく必要があると、このように述べております。そして、院内保育所については、次のように書かれております。看護婦等は女性が大半を占めており、育児が離職理由の一つとなっているが、夜勤等により一般の保育所の利用が困難な場合もあるので院内保育所の利用が効果的であると、こういうふうにそこに書いてあります。国及び地方公共団体は院内保育所の充実を図っていく必要があると、こう述べているわけなんです。
 国立病院は、基本指針のうち、この院内保育所など福利厚生部分については適用から除外されているということですけれども、国の施設として基本指針に沿った運営がなされることが当然であるという考え方だと私は思っておりますけれども、どうなっているでしょうか、参考人の答弁を求めます。
#72
○政府参考人(冨岡悟君) 先生御指摘のように、基本指針は制度的には適用されないということになっております。しかしながら、その趣旨につきましては十分承知いたしておりまして、国立病院・療養所においても、これを念頭に置いて対応してまいりました。
 国立病院・療養所の院内保育所が果たしている役割、機能は、今申し上げましたように十分私どもとして認識しておりまして、こういった基本指針の趣旨を尊重し、取り組んできたところであり、今後ともそのようにしたいということでございます。
#73
○井上美代君 では、この独立行政法人に移行する病院については、看護師確保法や、そしてまた基本指針の適用はどうなるかということが心配されておりますが、どのようになるでしょうか。
#74
○政府参考人(篠崎英夫君) 国家公務員である看護師の処遇につきましては、看護師等人材確保法に基づきまして関係当局が責任を持って適切に対応するということとされておりますので、基本指針の中で看護師等の処遇の改善に関する事項は適用しないということになっております。
 独立行政法人国立病院機構法によりますれば、この機構は独立行政法人通則法に定める特定独立行政法人とされておりまして、その職員には国家公務員の身分が付与されるというふうになっておりますので、したがって、この事項は適用されないものと承知をいたしております。
#75
○井上美代君 そこで、私は大臣に質問をいたします。
 独立行政法人についても、やはり私は、考え方は当然同じはずだというふうに思います。院内保育所というのは、仕事を続ける上で、仕事に集中して臨む上でも大きな役割を担っているというふうに考えるわけです。ある国立病院の看護婦さんの方は、院内保育所の充実を願ってこのように述べておられるわけです。
 現在、三人の子供にも恵まれ、育児、仕事と多忙な日々を送っています。核家族の私にとって、大好きな看護婦を続けることができているのは院内保育所の協力があってのことです。十数年前、結婚を機に公立の病院から福利厚生が充実しているだろう国立病院に就職をいたしました。そして、院内には保育園があり、元気に生き生き泥んこ遊びをしている子供たちと、それを優しく見守っている保母さんたちを目にする機会も多くあり、安心して子供を預けることにして現在に至っておりますと、このように院内保育所への本当に役割の大きさを表現しておられます。また、別な方は、何かあったときにすぐに駆け付けることができる安心感は院内だからこそです。院内に保育所があるおかげで仕事に集中できるという実感を持った経験が何度もありますと、このように言っておられます。
 このような院内保育所の役割というのは、国立病院でも独立行政法人に移行する病院でも何ら私は変わるところはないのだと思うんです。そして、基本指針にあるとおり、院内保育所は必要であり、そしてまた充実を図る必要があると思うのですけれども、大臣はその点についてどのようにお考えになるのか、大きな立場から大臣にお願いをしたいと思います。
#76
○副大臣(木村義雄君) 院内保育所の役割は、もちろん機能は十分に認識をしております。
 独立法人へ移行後も、看護師の方々が子育てをしながら安心して働けるようにしていくことは大変重要なことでありますので、看護師等人材確保法の基本指針の処遇に関する事項は適用されませんが、その趣旨は尊重していくべきものと考えております。
#77
○井上美代君 大臣にお願いしようと思いましたけれども、次に大臣にお願いいたします、非常に重要な中身ですので。
 この院内保育所の必要性というのは、今子育て中で、病院のやはり不規則な勤務に従事している人たちにとってはどうしても必要な施設だと思います。これから結婚する方、そしてまた子供を産むことになる方、こういう方々が院内保育所があるから大丈夫だと思える、そういうような運営にしていかなければいけないんじゃないかというふうに思うんです。
 今、子供の数が大変少ない院内保育所では、地域の子供も受け入れて一緒にやって、待機児童の解消にも貢献をしているというところもあるわけなんですけれども、必要性をやはり大きくとらえて、院内保育所の充実を図っていくということは今日の時代にどうしても必要だというふうに思うんですね。独立行政法人に移行したら院内保育所はどうなっていくのだろうかという非常に不安の声があるんです。利用しているお母さん、そしてまた院内保育所の保育士の皆さんからもそういう声が上がっております。
 私は、特に保育士と子供の間というのは、日常的に生活の中で一つの人間関係が既にでき上がっているんですね。私は、そうした子供と保育士との人間的な触れ合い、情緒、そういうものも含めまして、この院内保育所をどのように発展させていくかということは非常に重要なのではないかというふうに思っております。
 現行では、共済組合が、病院職員やそれから保護者で構成している保育所の運営委員会ということで運営委託をしているわけなんですけれども、今後については、この運営委員会の意見をよくお聞きいただいて、そしてやはりこの院内保育所を発展させていくということで検討していくべきだと思っておりますけれども、大臣はどのようにお考えでございましょうか。是非、運営委員会の尊重ということでお聞きしたいと思います。
#78
○国務大臣(坂口力君) 院内保育所につきましては、存続をしていくということが大変大事なことだというふうに私も思っております。
 今御質問いただきました運営委員会との関係でございますが、これは施設長になられる方と、あるいはその法人と運営委員会がよく協議をしていただいて進めていただけるものというふうに私は思っております。
 いずれにいたしましても、保育所等を今後も継続をし、そして発展をさせるということがなければ、やはり看護婦さんの確保もできないわけでございますから、当然のことながら、施設長等はよく御相談をさせていただいて進めるものと思います。共済組合等も、これは元は共済組合でおやりいただいているわけでございますから、共済組合等の御意見も当然伺うものと思います。
#79
○井上美代君 是非、何としても子供と保育士さんをしっかりと結びながら発展させていただきたいと思っております。
 次に、保育条件を改善してほしいということで質問をさせていただきます。
 特に保育環境について取り上げますけれども、現在、国立病院の院内保育所というのは、保育所の分類でいえば事業内の無認可保育所となるというふうに思います。無認可保育所に対して、厚生労働省は認可外保育施設指導監督基準ということを示しておられますけれども、その中で保育所配置はどのように基準を示しておられますか。また、この監督基準は院内保育所について適用されるかどうかということを参考人に質問したいと思います。
#80
○政府参考人(冨岡悟君) ただいま御指摘の認可外保育施設指導監督基準は、国立病院・療養所の院内保育所についても適用されるものであると解しております。
 その基準といったものでございますが、職員の配置についての目安、それから設備、それから災害時における処置と、そして児童の処遇と申しましょうか、保育所の保育指針に準じたような保育内容とか給食とか、そういった中身について基準が定められております。
#81
○井上美代君 職員の基準なんですけれども、それはゼロ歳児は幾らとかというのがありますよね。それを答弁願いたいんですが。
#82
○政府参考人(冨岡悟君) ここに定められている基準を申し上げますと、年齢別に、ゼロ歳児ですと児童三に対し保育士一、一、二歳児は六対一、三歳児は二十対一、四歳以上児は三十対一と、そのように定められております。
#83
○井上美代君 そのように今基準を出されました。
 ところが、現実は一体どうなっているかということなんですが、国の予算上の職員派遣基準というのがあるんですね。これは、子供が九人以下で一人というふうになっております。そして、十人から十九人で二人、二十人以上で三人とされているために、これをやはり改善する保育士配置が非常に困難になっているというのが今日の状態であります。
 ある保育士さんからの訴えがありましたけれども、その方は、私は私立それから公立、認可の保育所、無認可の保育所、様々な形態の保育所で十五年働いてきた保育士です。二年前から国立療養所の院内保育所で働いています。驚いたのは、院内保育所の職員派遣基準です。
   〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕
今私の働く保育所では産休明けのお子さんを預かっています。授乳の時間は一人の保育士がミルクを上げます。すると、一歳前の子が二人います。一歳児も一人います。二歳児七人います。三歳児一人います。四歳児一人います。みんなで合計十二人いるんですけれども、一人の子にミルクを上げていると、残りの十二人をもう一人残っている保母が見なければいけないということなんです。保育の中ではもう本当に幾つか緊張する場面があるということなんですが、日々そんな瞬間を無事に乗り切れるような技術ばかりが向上し、保育の内容の充実になかなかつながっていかないという大変つらい思いをしていますと、このように言われております。
 このような状況というのは改善が求められるというふうに思っているんですけれども、私は、これは大臣に、大きくでいいですのでお答えいただきたいんですけれども、このような状況を改善していかなければいけないと思うんですね。だから、そのことを答弁いただきたいというふうに思います。
#84
○副大臣(木村義雄君) 院内保育所は、先生がおっしゃいました病院が派遣した保育士さんと、それ以外に保育所運営委員会で採用いたしました保育士さんと、両方を合算して運営を行っているところでございまして、両者を合わせますと保育従事者数につきましては認可外保育所に求められている基準を基本的に満たしております。
 詳しく言いますと、今、百四十四施設あるのでございますけれども、基準を満たしていないところは一施設だけでありまして、そこも必要人員は二人なんですけれども、現員数は四人あります。二人のところ、四人いるんです。ただ、何が不足しているかというと、資格を持った保育士さんが一人不足をしているだけでございまして、現実的に百四十四施設のほぼ認可外保育所に求められた基準数を満たしているところでございます。
#85
○井上美代君 その数字は私確認はしておりませんけれども、私が現状を見る限りは非常にやはり大変になっております。
 この院内保育所というのは、私は、子育て支援と同時に医療現場を支えている役割を果たしているというふうに思っております。しかし、やはり国の処遇が余りにも厳しいと思うんですね。今、副大臣は、運営委員会が人を、保母さんを入れている、保育士さんを入れているというふうに言われましたけれども、財政的に非常に困難なんです。だから、必ずしもそういうふうになかなかならないというのが現場で私が見てきている中身なんですね。
 だから、そういう意味で、もう本当に、資格を持って経験も相当年数があるというそういう保育士さんでも新卒の保母さんと本当に大差はないんです。そういうところで働いていて、しかも保育士さんというのは賃金職員のままなんです。もうずっと、幾ら十年、二十年働いても決して正職員にはなれないんです。ずっとパートの賃金職員のままで、そして定員には決して入れない。職業の関係で、やはり風邪を引いたり、子供から風邪をもらったりすることもあるし、伝染病にもかかるということなんですけれども、病気休暇さえもない。このような状態を、満たしておりますなどと現状として見るということ自体が私はおかしいと思うんですよ。
 だから、そういう非常に不備な、労働者として、今賃金職員というのは、この間もずっと皆さん方からも出ておりますけれども、そういう現状にあるという。だから、法人化ということになっていきますけれども、劣悪なやっぱりこの処遇内容を私は再考していかなければいけないんじゃないだろうかというふうに思っているわけです。
 私は、今、副大臣の答弁をお聞きいたしました。私はこのような問題について大臣の御答弁を願いたいと思いますので、これについては大臣からお答えを願いたいと思います。よろしくお願いいたします。大きくでいいです。
#86
○副大臣(木村義雄君) 今の数字に御疑問をお持ちのようでございましたけれども、今日現在で調べさせた数字ですから、その数字においては間違いございません。
#87
○井上美代君 数字についてはまた後で見せていただきますけれども、現状がそうであるということは先ほどからるる述べているとおりです。私は、今、保育士さんのことを申し上げました。その人的な配置というものが非常に今重要だというふうに思っているわけなんです。
 もう一つ、私は、人的補助とともに施設整備の条件も大幅に遅れているというふうに思っています。
 それは、私も見てきておりますからはっきりと言えるわけなんですけれども、多くの保育所というのが、元々は院内保育所というのは保育施設として作られていないんです。保育をスタートさせておりますけれども、看護婦さんやお医者さんなど、どうしても預けなければ仕事が続かないというぎりぎりのところに来て院内保育所を開設しているんですね。だから、もう行ってみてびっくりするんですけれども、老朽化をしておりますし、本当に改築、改善もほとんどなされないままに今日に至っているという現状です。
 私は幾つか院内保育所回りましたけれども、何しろ大事な子供を預かる保育所ですけれども、あれだけ敷地が広いんですけれども、もう低い低い土地のところにありますし、建物の端っこにありますし、ちょっと子供をのぞこうと思ってもはるかに行かなければいけないんですね。そういうところに建てられております。
 そして、その建物というのは保育施設として建てたのではありませんので、例えば私の見たのはカルテなんかの文書の保管をする倉庫でした。そこを利用しているんです。玄関の壁ははがれております。そして、木材は垂れ下がっておりました。屋根のといは途中から切れたままになっていました。十年前からといも切れたままだというから、その間にできなかったのかということを申し上げましたけれども、雨の日はもう本当に入口のところでぬれてしまうんですよというふうに言っておりました。屋根の棟が膨らんでいるので、あの屋根はどうして膨らんでいるんですかと私が質問しましたら、かわらの下の木材が腐ってしまっているんだというふうに言われたんです。それで、園長はどなたでいらっしゃいますでしょうかと言ったら、園長は庶務課長が兼務をしていますと、このように言われたんです。
 私はこれにもびっくりしてしまいましたけれども、現実、現場というのはこのようになっているんですね。だから私は、現場を発展させ、いい保育所にしてほしい。子供は皆平等なんです。だから、そういう点で是非してほしいと思いますが、最後に大臣の答弁を求めます。
#88
○国務大臣(坂口力君) 全国に百四十四か所でございますか、たくさんの保育所があるわけでございますから、その施設等につきましてもそれぞれ様々なんだろうというふうに私も思います。すばらしいところもあれば、大変厳しい環境のところもそれはあるんだろうというふうに思います。
 そうしたことを今後どういうふうにしていくかということを、独立行政法人の中でこれ考えていかなければならないことだというふうに思いますから、それぞれの職場と申しますか、それぞれの法人においてよく御相談に乗させていただきますように我々も配慮したいと思います。
#89
○井上美代君 私は、やはり先ほどから保育士が満たされているようなことを言っておられる副大臣、あなたに申し上げたいんですけれども、年齢別の児童福祉法の最低基準というのは満たされていないじゃありませんか。それはさっきから私が数字を言っているとおりです。保育士は二人以上という正に最低ラインの基準を満たしているだけだということだと思いますよ。私はそういう答弁はいただけません。
 独立行政法人化で院内保育所などが利用者や保育所の意見を無視して合理化やそして整理を行わないよう、私はそのことを強く求めて、質問を終わります。
#90
○西川きよし君 おはようございます。よろしくお願いいたします。
 まず、私の方からは精神科の救急についてお伺いをしてまいりたいと思うんですが、これまでの国立病院部長答弁によりますと、これまで国立病院・療養所が取り組む政策医療といたしまして、難病、重症心身障害、結核、エイズそして精神科救急等と、他の医療機関では十分な対応が困難な医療を担うと、そういう説明があったわけですけれども、この中から精神科救急の現状、こちらの方をお伺いしたいと思います。また、その中における国立病院のこれまでの取組、今後の対応の在り方について是非御答弁をお願いいたします。
 冒頭、一昨日ですけれども、幾つかの新聞を読ませていただきますと、たくさんの報道がございまして、社会保障審議会の精神障害分会の最終報告書案がまとまったということでございます。今回、この会ではどういう目的でどのような内容の検討が行われたのか、まず冒頭、御答弁をお願いいたします。
#91
○政府参考人(上田茂君) お尋ねの社会保障審議会におきましては、精神保健医療福祉施策の全般について充実向上を図るために本年一月から検討を開始しておりまして、この十二月九日の第十一回会議におきまして、その報告書案について最終的な検討を行ったところであります。
 この報告書案におきましては、精神保健医療福祉サービスの在り方について、入院医療主体から地域医療・保健・福祉中心への転換を図ることを基本的な考え方といたしまして、具体的な施策としまして、在宅福祉サービスあるいは精神科救急、地域生活支援策の充実、また社会復帰施設の充実、適切な精神医療の確保、精神保健医療福祉に携わる人材の確保と資質の向上、また心の健康対策の充実、さらには施策の評価、今、私三つの領域について申し上げましたが、こういった点について進めるべき対策を示したところでございます。
#92
○西川きよし君 ありがとうございました。
 精神障害者の処遇が入院医療から施設ケアあるいは在宅ケアと大きく推移している中で、緊急に入院又は外来での対応しなければならない、そういう事態もあるわけですけれども、緊急時における体制整備の必要性、これがこれまでにもいろいろと指摘をされてきました。
 そうした中で、平成七年ですか、精神科救急医療システム整備事業を創設されたわけですけれども、全国的にその整備も拡大をしてきているわけですけれども、しかしながら、これらの会議録を今日もたくさん持ってまいりましたけれども、目を通させていただきますと、まだまだ不十分な部分もあると。十分な体制が整備されていない、整っていないということでございますけれども、なかなかいい評価には結び付かないわけですけれども。
 こういった現状の中、この平成七年の事業とは、どのような目的、内容で実施をしてこられたのか、そして精神科救急の現状につきまして、これまでの国立病院の取組も併せて御答弁をいただきたいと思いますが、これは障害保健福祉部長様そして国立病院の部長様、お二人に御答弁をいただきたいと思います。
#93
○政府参考人(上田茂君) 精神科救急医療システム整備事業は、精神障害者が地域で安心して生活できるようにするために、休日ですとか夜間における病状の急激な悪化に対しまして迅速に適切な医療を提供する体制を整備することを目的としまして平成七年度に創設されたところでございます。
 その内容につきましては、都道府県また指定都市が実施主体となって行っているわけでありますが、連絡調整委員会の設置ですとか、精神科救急情報センターの整備あるいは輪番制の精神科医療施設の確保等々、などを行っているものでございまして、現在ではほぼ全都道府県、指定都市において実施されている状況でございます。
 また、最近は、重症患者の入院先の確保だけでなく、例えば眠れないですとか、あるいは不安なので夜受診できるところを教えてほしいと、このような救急医療のこういった相談のニーズも高くなってきておりますので、これに対応できるようにするために、今年度より精神科救急情報センターにおきまして二十四時間の電話医療相談体制の整備を開始したところでございまして、今年度中は十三の都道府県、指定都市で取組が開始されることとなっております。
 このように、精神科救急医療システムにつきましては順次整備されてきておりますけれども、しかしながら二十四時間対応ができる体制ですとか、あるいは救急医療相談を含めた幅広いニーズへの対応という点でまだまだ課題がございますので、私ども一層この取組を強化していく必要があるというふうに考えております。
#94
○政府参考人(冨岡悟君) ただいま障害保健福祉部長が申し上げました国全体の施策体系の中で、国立病院・療養所といたしましては、各地域の精神科救急医療システム整備事業、この中で現在十三の病院・療養所が精神科救急の指定を自治体から受けておりまして、その中で求められております役割、機能に取り組んでいるところでございます。
#95
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今、御答弁を聞かせていただいて、真剣に取り組んでいただいていることはよく分かりますが、本当に難しい問題ではありますけれども、長年掛けまして整備をしてきたにもかかわらず、体制整備と申しましょうか、確実なものになかなかなっていかないという、そこの問題というのはどういうところにございますんでしょうか。これは障害保健福祉部長様に御答弁をいただきたいと思います。
#96
○政府参考人(上田茂君) 先ほど、精神科救急医療システムの整備事業についてはおおむね整備されているというお話をさしていただきましたが、しかしながら、やはり二十四時間対応できる体制ですとか、あるいは幅広い救急医療相談等にも対応できる、そういう体制が必要だというふうに考えております。
 そういう意味で、関係機関と連絡調整等を行う精神科救急情報センターの整備ですとか、あるいは精神障害者を含む一般市民に対しまして、今申し上げました救急情報センターの事業内容ですとか、あるいはその電話番号等の周知、もっともっと関係者や一般の市民の方に知らせる、あるいは先ほど申し上げました、眠れない、不安なので夜受診できるところを教えてほしいという、こういう救急医療相談に関しての対応、こういった点がまだまだ不十分でございますので、私ども、今申し上げましたこの点を中心に、これから積極的に取り組む必要があるというふうに考えているところでございます。
#97
○西川きよし君 いつも申し上げるように、本当に人の問題だとかお金の問題とか配置の問題だとか、いろいろ難しいことは多々あるかと思います。どうぞひとつ頑張っていただきたいと思うわけですけれども、そうした状況の中で、部長様が取り組む精神科救急、大変大切な問題であると思います。
 その体制の整備に向けまして、国立病院の担う役割、現在、精神病床のある病院は全国に約千六百近くあるとお伺いしておりますし、そのうち約八割が民間病院で、国立病院・療養所については三十四施設。この施設については、今後の精神科救急体制の中で具体的にどのような役割を担いまして、他の医療機関との機能の分化をしていくのかというのを国立病院の今度は部長さんにお伺いしたいと思います。
#98
○政府参考人(冨岡悟君) 精神疾患につきましては政策医療分野の一つとして位置付けておりまして、その中でも精神科救急については大事な分野だと思って対応してきております。
 国立精神・神経センターを中心とする医療ネットワークによりましてその内容の高度化に努めてきているところでございますが、今後におきましては、都道府県におきます精神科救急医療システム整備事業の実施・推進状況、さらにはそれぞれの地域の実情を十分に踏まえまして、輪番制への参加など各地において期待される役割を果たすことができるよう、今後とも精神科救急につきましては鋭意前向きに取り組んでまいりたいと考えております。
#99
○西川きよし君 ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思いますが。
 今後、国立病院そして療養所が取り組む精神疾患についても、他の医療機関で対応困難な患者さんへの対応に特化していくというふうにされているわけですけれども、その中でも特にお伺いしたいのは、小児、子供ですけれども、小児、そしてまた思春期の精神障害者への対応についても今日しっかりとお伺いをしておきたいと思います。
 子供たちの場合は、例えば一般の精神科病棟で大人の方々と一緒に、つまり成人患者と一緒に治療するのは非常にマイナス面も強くあるのではないかなというふうにお伺いをいたしております。教育機関との連携などが難しいとは思いますけれども、精神発達上のサポート、これも大変必要でありますし、なかなか一般病院では整備も進まないのではないかなというふうに考えます。
 そういった意味では、今後の国立医療機関におきましては積極的な取組が大変必要であると思いますので、今後のこういった子供たちの取組ですけれども、引き続き国立病院部長に御答弁いただきたいと思います。
#100
○政府参考人(冨岡悟君) 御質問の、児童思春期の精神障害につきましては、国立精神・神経センターを中心としますネットワークを構築しまして取り組んでいるところでございまして、内容といたしましては、不登校の診断・治療ガイドライン、摂食障害の診断・治療ガイドライン、こういったことにネットワークとして取り組んでいるところでございます。
 また、成育医療センターにおきましては、こころの診療部におきまして、小児期、思春期のメンタルヘルスについての対応をいたしているところでございます。
 また、児童思春期の精神障害の入院治療につきましては、成人の患者さんと別々に治療することが望ましいと承知いたしておりまして、例えば、国立香川小児病院のように小児病棟がある場合にはその小児病棟におきまして治療を行いまして、小児病棟がない場合には、精神病棟の中でも成人の患者さんと、病棟の中で一緒でございますが、その場合でも小児の患者さんへの配慮として個室や二人部屋を活用するといったことで、できるだけの対応をしてまいりたいと考えております。
 今後とも、大変重要な分野でございますので、児童思春期の精神障害につきましては積極的に政策医療として対応してまいりたいと考えております。
#101
○西川きよし君 今御答弁のとおりですけれども、本当に大変重要な部分を占めているという御答弁でしたけれども、本当によろしくお願いを申し上げたいと思います。
 いろいろ資料なども目を通させていただきますと、おうちの方でも大変に子供たちのことでは不安で困っておられるというようなこともたくさん審議の中でも出てきておりますし。
 それでは次に、政策医療の一つとして位置付けをされております長寿医療、こちらについてお伺いをいたしたいと思います。この長寿医療という言葉自体がなかなか聞き慣れない、皆さん方も余りぴんとこないのではないかな。
 この問題の検討会の議事録を読ませていただきますと、アメリカなどの先進国においては体制が着実に整備をされている一方で、我が日本におきましてはその体制の整備がなかなか、ちょっと後れている、このような指摘が随所でされているわけですけれども、この長寿医療では、具体的にどのような医療のことを言っているのか、またアメリカ等先進国と我が国の概要、ひとつ詳しく御答弁いただきたいと思います。
#102
○政府参考人(冨岡悟君) 長寿医療という点につきましては、老化機序の解明や高齢者に特有な疾病の原因究明、予防、診断及び治療等に関します臨床研究を行いますとともに、その成果を踏まえまして、医療を始め、福祉的、社会的な要素にも視点を置いた、総合的な包括的医療というふうに考えているところでございます。
 先生お話しありましたように、アメリカにおきましては国立老化研究所、NIAと言っているようでございますが、を中心としまして、長寿医療に関します研究体制が確立されております。医学、生物学のみならず、社会学、心理学等を含めた総合的かつ高度な研究がなされていると聞いております。
 また、ヨーロッパにおきましても、北欧、イギリス、ドイツを中心にしまして、学際的な研究体制がEUにより整えられているとともに、国際共同研究が推進されまして、長寿医療関連の科学的諸分野には既に多くの著名な成果が上がっている、そのように見られます。
 一方、我が国はどうかといいますと、大学や地方自治体におきまして、それぞれ老年学講座や高齢者に特化した医療施設など様々な長寿医療に関する臨床研究の場が設けられておりますが、必ずしもこれが全国的なネットワークとして機能しているか、そういう体制が確立されているかという点につきましては、なかなかそうとは言えない状況にあると認識いたしております。
#103
○西川きよし君 どうもその部分も、勝るとも劣らないように、外国に負けないようにひとつよろしくお願いを申し上げたいと思いますが。
 今後、長寿医療に関するナショナルセンターを設置される予定とお伺いをいたしておりますけれども、例えば、国内においても、大学や地方自治体においても様々な長寿医療に関する研究の場が設けられているわけですけれども、そうした中で、新しく設置されるナショナルセンターの必要性、これはどういうふうに御説明されるのでしょうか。引き続き、部長様にお願いいたします。
#104
○政府参考人(冨岡悟君) 先ほどのような認識と申しましょうか反省に立ちまして、大学や地方自治体におきまして、現に老年学講座や高齢者に特化した医療施設など様々な長寿医療に関する臨床研究の場が設けられているわけですが、これが、全国的なネットワークとしての機能が弱い。そういうことから、既存の関連諸機関相互の有機的な連携を進めまして、本当に実効ある成果を生み出すためには、長寿医療に関する総合的、中核的機能を担う施設を設立しまして全国的な長寿医療ネットワークを確立する必要があると考えたものでございます。
 このような考え方に基づきまして、従前から長寿医療の診療及び研究に積極的に取り組んでまいりました愛知県にございます国立療養所中部病院を改組、発展改組いたしまして、長寿医療の診療、研究両面から、高度先駆的かつ総合的な機能を担う国立長寿医療センター、仮称でございますが、これを平成十五年度、来年度に開設することとしているものでございます。
#105
○西川きよし君 ありがとうございました。
 私はお医者さんでもありませんので、医療の中身についてはなかなか細やかなことの御説明は申し上げることはできないんですけれども、今日は大変大切な部分のお話をさせていただきましたし、御質問をさせていただきました。精神科の救急、子供たちのこと、お年寄りのこと。一人の生活者といたしまして、親を介護する立場、そしてまたあるいは近い将来迎える高齢期にこうしたセンターに巨額の投資をすることで我々の生活にどういった還元に結び付いてくるのか。
 先ほどの精神医療の問題に戻りますけれども、ここ数年の入院患者の状況を見ますと、高齢者の割合が大変増えております。その中にはアルツハイマーのお年寄りも数多く、たくさんいらっしゃるわけですけれども、できる限り治療をしていただきたいし、もちろん予防もできるものならお願いをいたします。そして、何よりも不必要な入院を余儀なくされる状況は一刻も早く解消しないといけないと思います。
 そういった意味では、今後のその長寿医療という政策医療が目指すものも、ナショナルセンターが目指すものは国民一人一人の生活に何をもたらそうとしているのか、改めて大臣にお伺いさせていただきたいと思いますし、そしてまた、相談、情報というお話も出ましたけれども、在宅介護支援センターのようなものもどんどんと増やしていただくということもお願いを申し上げまして、最後に坂口大臣に御答弁をいただいて、終わりにしたいと思います。お願いいたします。
#106
○国務大臣(坂口力君) 少子高齢化社会を迎えまして、高齢者の方がだんだん増えてきたことはもう事実でございますし、更にこれから増えていく時代を迎えるわけでございます。この高齢者の皆さん方に今後健やかにどういう生活をしていただければ一番いいのか、そのときに障害になりますものは一体何なのかということを長寿センターではやっていただきたいというふうに思っております。
 したがいまして、現在考えられておりますものは、一つは、例えば骨粗鬆症の問題でございますとか、これはまあ骨粗鬆症になって、そしてわずかなことで転んで、そして車いす生活をするというような人もございますし、そうしたことの予防でありますとか、早くからどういうふうに手を打ったらいいかというようなこともその中ではやられるということでございますし、また痴呆症の問題につきましても、とりわけアルツハイマーの問題等の原因究明につきまして研究を進めていただくといったこともございます。
 それから、リハビリテーション、早くリハビリを行って、脱車いす構想というのがあるんだそうでございまして、早くリハビリをすることによって車いすにもう乗らなくてもいいようにするのにどうしたらいいかというような研究を進めていただきますとか、あるいはまたこの高齢者の健康といわゆる口腔、口ですね、口の中の特にこれは歯との関係でございますが、そうしたことが大きな影響を及ぼす。そしゃくをするとか元気になられるとかというようなこととこの歯科との関係というのは、今まで以上にはっきりしてまいりまして、いろいろの研究も出てきたところでございます。そうした意味でのこの口腔ケアという問題が一つのテーマにもなってきているというふうに伺っております。
 これらのことをひとつ研究もしていただき、そして実際の治療にも応用をしていただくということで、この高齢者の自立、そして健やかな生活というものを確立するための基礎的な研究と、そして治療を行っていただく場所になればというふうに念願をしている次第でございます。
#107
○西川きよし君 ありがとうございました。
 終わります。
#108
○大脇雅子君 私は、質問の始めに一つ大臣にお願いをし、質問したいことがございます。
 それは、去る五日、大阪の高等裁判所において、一審に引き続き在外被爆者に被爆者援護法に基づく手当の支給を求めた訴訟の原告、被控訴人勝訴の判決が出たということであります。原告は韓国原爆被害者協会の元会長、郭貴勲さん、七十八歳の方でございます。在外被爆者の人たちは、韓国やブラジル、北米等たくさんおられまして、韓国原爆被害者協会の被爆者は七〇年代には一万人を超えましたが、今は約二千百人まで減っております。
 弁護団は、坂口厚生労働大臣は高裁の判決を待つとしていた、高裁判決が出た以上、上告はすべきではないと強調しております。あちこちの方々から上告を断念するようにという訴えが出ておりますけれども、この上告に対して厚生労働大臣はどのように今御検討中であるでしょうか。
#109
○国務大臣(坂口力君) 五日の日に大阪高裁から判決が出まして、国の方にはかなり厳しい内容のものでございました。判決文、全ページ読ませていただきましたし、その内容を拝見いたしますと、かなり国に対して厳しいというふうに思っております。
 今後、この郭さんの問題をどのようにするかということについての決定を間もなくしなければならないわけでございまして、この高裁の判決を重大な、これは重要な判決というふうに受け止めながら、最終的な調整と申しますか、関係省庁との話合いに現在入っているところでございます。間もなく結論を出したいと思っております。
#110
○大脇雅子君 判決文を読みますと、一審判決が憲法違反といったことに対しては触れず、むしろ法律の適用とかいったん発生した効力の存続要件といった当該立法の目的にかかわる基本的な事柄について、専門的・技術的分野の事項でもないのに、これを行政庁の裁量行為にゆだねるべき合理的理由を見出すことはできないと言いまして、簡単、まあ簡略に言えば立法意思としての裁量行為を判断をしているというところでありますから、これは厚生労働省その他関係省庁がとりわけ上告を断念するのに難しいことではないというふうに思うわけでございます。
 もう一つは、在外被爆者支援事業ということで、昨年の一審判決後、国は年間五億円の予算を計上しております。十一月現在で、被爆者健康手帳取得のために、渡航・滞在費支援の利用者はわずか三十五人、そして手帳取得者の渡日治療のための支援事業の利用者は六人ということであります。やはり高齢の被爆者にとっては来日することだけでも体力的に厳しいということが背景にありまして、この事業の在り方自体についても見直しを求められているというふうに考えますが、この事業についてはどのような御見解でございましょうか。
#111
○国務大臣(坂口力君) 全体の判断につきましては、私にとりましては大変難しい判断でございますから慎重に考えたいというふうに思っておりますが、昨年作りました事業につきましては、今御指摘いただきましたように合計で四十一名ということでございます。これは期待をいたしておりました人数とは、かなり少ないわけでございますので、現地に出向いて審査をさせていただくという、日本にお越しをいただかなくとも審査のできる体制というものを整えたいというふうに思っている次第でございます。
#112
○大脇雅子君 どうか、被爆者はどこにいても被爆者という常識的で当たり前の判決が上告なしに確定して、海外の被爆者の方に希望と光が当たるようにと念じてやみません。
 それでは、独立行政法人国立病院機構法案についてお尋ねをいたします。
 機構法案によりますと、平成十五年十月一日に施行されるということで、十六年度からになる予定なのですが、様々な必要経費というのは国が負担するということが言われておりますけれども、これらの実施や準備等をどのように考えておられるのでしょうか。
#113
○政府参考人(冨岡悟君) 独立行政法人移行に向けました事前準備といたしましては、まず、先日御質問にありましたように、病院の敷地の境界線の確定作業、財務会計・管理会計システム等の構築、企業会計原則への移行に伴います職員の習熟研修事業、それから管理者を対象といたしました新しいマネジメントへの研修、こういったことを着実に進める必要がございます。
 それから、施行後の十五年十月以降は、理事長となるべき方の指名を踏まえまして、その指示、判断を仰ぎながら、組織、給与など労働条件、それから資金管理等、こういったことにつきまして制度設計を進めることになります。それとともに資産評価委員会の設置、それから法人設立委員会の設置、こういったことも予定いたしております。
 それから、独立行政法人ができますと中期目標、中期計画の策定といったことが必要になりますが、さきに成立しております独立行政法人の例を踏まえまして、平成十六年の可能な限り早い時期に厚生労働省の評価委員会において事前に御審議いただきたいと考えておりまして、その準備もする必要がございます。
 こういった様々な事業を進めるわけでございますが、こういった仕事につきましては、基本的には本省、地方厚生局等におきまして現在国立病院・療養所を担当している職員が進めますが、予算につきましては、設立委員会、資産評価委員会の開催経費とか、独立行政法人に向けての研修経費、こういった費用が必要でございまして、所要額を確保してこういう事業に当たる予定でございます。
#114
○大脇雅子君 国立病院・療養所の独立行政法人における財政運営と効率化方策に関する懇談会というものが設置されると聞いておりますが、その設置の理由、目的、位置付けはどんなものでしょうか。今後どのようにこの懇談会を運営して、そして懇談会の意見や答申を具体的にどのように生かしていかれるのでしょうか。
#115
○政府参考人(冨岡悟君) 御指摘の懇談会は昨年七月に発足いたしておりまして、幅広い各方面の有識者の方に御参加いただいております。その設置目的は、独立行政法人化後の法人運営を安定的に、効率的、それから政策医療の効果が上がるようにするにはどうしたらいいかということを検討していただくものでございますが、これまで八回開催されております。
 今後につきましては、それぞれの分野の専門の方の知識や民間的手法を踏まえまして方向をまとめていただきたいと考えております。具体的に私どもが期待しておりますのは、経営改善の具体的な方策、方向といったもの、それから企業会計原則の導入を踏まえました財政運営の方法、方針といったもの、それから国立病院機構がその役割を担うための国の財政面での関与、こういったものをどうしていったらいいかという点についていい方向を出していただければ有り難いと思っておりまして、その結果に基づきまして機構の運営に適切に反映させていきたいと思っております。
#116
○大脇雅子君 急性期入院医療の今後についてお尋ねをしたいと思います。
 平成十年十一月の一日より、国立病院等において、急性期入院医療の定額払方式を試行することによって、入院期間や診療内容、病院経営管理変化等を把握して今後の医療制度及び医療保険制度改革の基礎資料とするということが行われてきたと承知しておりますが、この試行について、これまでの試行実績と評価についてはどのようなものでしょうか。
#117
○政府参考人(真野章君) 国立病院等におきます急性期入院医療の定額払方式の試行につきましては、国立病院等十病院を対象といたしまして平成十年十一月より実施をしてきております。
 この試行事業におきましては、診断群分類に応じました一入院当たりの定額報酬を定めまして、手術料などを除いてこの点数により診療報酬を実際に算定し、点数データ等を収集分析することにより入院期間や診療内容等の変化等を把握することを目的といたしております。
 平成十三年四月以降、民間病院等五十六病院にも定額払を伴わない形で調査への参画も求めまして、データ収集の範囲を拡大をいたしました。十四年四月には診断群分類別の平均在院日数や症例数を中間報告として取りまとめたところでございまして、また診断群分類に基づきますデータの収集分析等を通じまして診断群分類の精緻化を進めまして、診断群分類を当初の百八十三分類から五百三十二分類に拡大するなどの見直しを行っております。
#118
○大脇雅子君 大臣に二点お尋ねをしたいと思います。
 まず一点目は、今回の機構法案では、その役割、歴史あるいは位置付け等から、ナショナルセンターやハンセン病療養所は除外されております。これらは今後どのように位置付け、運営をしていかれるのか、国の責任としてどのように考えておられるのでしょうか。
#119
○国務大臣(坂口力君) 今、お話しのございました国立高度専門医療センター、いわゆるナショナルセンターでございますが、がんでありますとか脳卒中、心臓病など、その制圧が国民的な課題になっている、願望になっている、そうした分野につきましては、これからも国立としてその責任を担っていきたいというふうに思っているところでございます。
 やらなければならないことの内容でございますが、高度先駆的医療の実施、これも行わなければなりません。これは独法にもお願いをいたしておりますが、国立病院の方は更にそれを一層進めた先駆的な医療の在り方というものを追求していかなければならないというふうに思います。それから、病気の原因、病因、それから病態の解明、診断及び治療の研究、そうしたものも進めなければなりませんし、医療従事者の研修等につきましても、これは大事な問題でございますから行っていかなければならないというふうに思っております。
 また、全国の政策医療のネットワークも張っていかなければなりません。独法におきます政策医療と、そしてナショナルセンターとが一致協力いたしまして、そしてその政策医療のネットワークを作りながら、その中で地域の問題等も取り上げていかなければならないと考えているところでございます。
 それから、国立ハンセン病療養所の方につきましては、歴史的な経緯を踏まえまして、引き続き国の機関として存続をさせるものとしたところでございます。入所者の皆さん方は非常に高齢化をいたしておりますし、そしてまた、長い間の隔離生活の中で様々な問題を抱えておみえになりますことも事実でございますので、引き続き手厚い対策を行っていきたいと考えているところでございます。
 これらの問題は、引き続きまして国の方でやっていきたいと思っております。
#120
○大脇雅子君 最後に、衆議院での審議におきましても、看護師等、国立病院に勤務する職員が交代制勤務、とりわけ夜勤に従事する場合や子供が急に調子を崩した後に、育児中の職員が安心して勤務できるための有意義な制度として院内保育所の充実が指摘されております。
 先ほど井上議員の報告にもございましたように、建物の老朽化やあるいは様々な効率化や財政事情を理由に保育所が非常に不十分だという御指摘がございましたが、これが廃止されるようなことがあってはいけませんし、体制の充実を含めて明確に引き継がれるよう万全の措置が考えられるべきだと考えます。この点について、大臣はどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
#121
○国務大臣(坂口力君) 先ほども井上議員にお答えをしたとおりでございますが、役割は十分に認識をいたしております。
 独立行政法人移行後におきましても、こうした院内保育所が果たしております役割、機能を十分に踏まえて、そして現在と同様に国家公務員共済組合法に基づきます福祉事業として実施することも含めて検討をしてまいりたいと思います。
#122
○大脇雅子君 終わります。
#123
○委員長(金田勝年君) 他に御発言もないようでありますから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#124
○井上美代君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人国立病院機構法案に反対する討論を行います。
 反対理由の第一は、この法案は国が責任を負うべき政策医療を後退させかねない内容を持っていることです。
 独立行政法人は企業会計原則を適用すると独立行政法人通則法に定められています。独法化される百四十四施設は、病院経営に採算性が強いられることになります。結核や難病、重症心身障害、筋ジストロフィー、救急医療などの政策医療は、元々不採算医療であり、効率化になじむものではありません。
 反対理由の第二は、独立行政法人化は、国立病院の廃止や民営化を促進する危険性があることです。
 国立病院特別会計には、一九九四年当時一般会計からの繰入れは二千五百八十八億円でしたが、国家財政の悪化を理由に、二〇〇二年には千二百二十二億円と半減しております。今後、独立行政法人化することで採算性や効率を優先することにより、国庫からの繰入れはさらに引き下げられようとしております。中期計画で立てた経営改善計画が達成できない場合、病院組織の廃止、民営化に追いやられる危険性があり、国の医療への責務を一層後退させかねません。
 反対理由の第三は、独立行政法人に移行する際に、賃金職員の身分を継承する保障がないことです。
 国立病院には、七千五百七十三人もの賃金職員が病院運営に必要な人員として働いております。定員外となっているのは、道理のない定員削減政策によるものです。そもそも、賃金職員は独立行政法人に移行する前日ないしは前々日に雇用契約が途切れることとなり、新たな雇用契約をしなければ身分継承ができなくなります。ところが、厚労省は、賃金職員の身分については法人が判断するという態度に終始し、これまで国立病院の運営を支えてきた賃金職員の雇用に何ら責任を持とうとしておりません。独立行政法人が効率化を理由に、一方的な雇い止めあるいは賃金切下げを行うことに歯止めがないことは余りにも重大です。
 国民の命と健康を守ることは政治の根幹です。国立病院が国民医療の担い手として、それにふさわしく発展することこそ政治に求められる施策であることを強く指摘して、反対討論といたします。
#125
○委員長(金田勝年君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 独立行政法人国立病院機構法案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#126
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、浅尾君から発言を求められておりますので、これを許します。浅尾慶一郎君。
#127
○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました独立行政法人国立病院機構法案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各会派並びに国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の西川君共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人国立病院機構法案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
 一、独立行政法人への移行に当たっては、制度の趣旨が十分発揮されるよう、その運用に万全を期すとともに、業務の内容を積極的に公表すること等を通じて、独立行政法人が担う政策医療及び独立行政法人の経営状況を国民に明らかにすること。
 二、独立行政法人への移行後においても、中期目標の設定に当たっては、事務や事業の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。
 三、独立行政法人の業務の実績に関する評価が、専門性及び実践的な知見を踏まえ、客観的かつ中立公正に行われるようにするため、中期目標の設定、評価基準の作成、評価委員会の委員の選任等に十分配慮するとともに、厚生労働省設置の評価委員会と総務省設置の政策評価・独立行政法人評価委員会の連携の強化に努めること。また、中期目標期間の終了後に、業績評価を踏まえ、再編を含めた業務の見直しを行うこと。
 四、独立行政法人に対する財源措置については、その経営努力を促すよう運営費交付金等の算定の基礎となるルールを明確にするとともに、政策医療が円滑に実施できるよう配慮すること。また、剰余金の取扱いについては、使途に疑念が生じることがないよう厳正な評価を加えるとともに、中期目標期間の終了時における積立金を独立行政法人に継続留保させるときは、その理由を明らかにすること。
 五、職務の困難性にかんがみ、新たに設立される独立行政法人の役員は適材適所で起用し、既得権化しないようにすること。
 六、役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、業務の実績及び役員の実績を的確かつ厳格に反映させ、国民の理解を得るよう努めること。また、職員の国の期間に係る退職手当の財源については、運営費交付金の中で措置されるよう検討すること。
 七、各独立行政法人病院の医師の人事については、医師採用の全国公募等も考慮し、独立行政法人本部が責任を持って行うこと。
 八、独立行政法人への移行に当たっては、健全な労使関係の確立に努めること。
 九、独立行政法人移行後においても、地域と協調し、病診連携と病病連携を図り、地域の実情に応じた医療の提供に努めるとともに、各独立行政法人病院に拠点的な政策医療の機能を付加し、それを中心とする政策医療ネットワークの整備を行うこと。また、小児救急など必要な医療を政策医療に位置づけることを検討すること。
 十、施設整備については、透明性・効率性の向上を図るとともに、不正行為を防止する観点から、次の措置を講ずること。
  1 営繕関係職員の利害関係企業への再就職のあっせんを行わないとともに、利害関係企業に再就職している元の営繕関係職員の営業活動への対応を行わないこと。
  2 談合通報の受付窓口の設置、利害関係企業職員等の利害関係者との接触の限定、入札前の事業者との接触に関するルール化(事前届出、オープンな場所での実施、応接記録作成)、工事予定情報の閲覧窓口の設置(営繕関係以外の部署及びウェブサイトでの公開)、営繕関係職員の幅広い人事交流の検討。
 十一、計画された国立病院・療養所の再編成については、独立行政法人移行後においても、地元地方公共団体等関係者の理解を得ながら計画的かつ着実に実施していくこと。
 十二、地域医療の在り方を考える中で、公的病院の在り方について検討すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#128
○委員長(金田勝年君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#129
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
#130
○国務大臣(坂口力君) ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいる所存でございます。
 ありがとうございました。
#131
○委員長(金田勝年君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#132
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午後一時まで休憩といたします。
   午後零時四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#133
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、椎名一保君が委員を辞任され、その補欠として西銘順志郎君が選任されました。
    ─────────────
#134
○委員長(金田勝年君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬局長小島比登志君外一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#136
○委員長(金田勝年君) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案を議題といたします。
 去る十二月五日の本委員会において「整理する」とした事項について、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
#137
○国務大臣(坂口力君) 十二月の五日の参議院厚生労働委員会におきまして整理をするとお答えを申し上げました事項につきまして、その内容について御報告を申し上げたいと存じます。
 医薬品医療機器総合機構法案につきましては、薬事法に基づく承認や命令を始めとする各種の行政措置等については、引き続き国において実施することを含め、すべての責任の所在は国にあるという基本的な考え方の下、(1)分散していた医薬品、医療機器等の審査関連業務を統合し、充実強化を図るとともに、審査の質の向上を図ること、(2)本年三月のクロイツフェルト・ヤコブ病訴訟の和解確認書において約束した、医薬品等の安全性に関する情報収集体制の拡充強化や医療関係者等に対する情報の迅速かつ十分な提供など、安全対策の拡充強化を図ること、(3)生物由来製品感染等被害救済制度の早期創設等、さきの通常国会において成立した改正薬事法の実施体制の強化を図ることなど、新独立行政法人の早期設立による体制の強化を目的としたものであるので、この法律の枠組みについては維持させていただきたいと考えている。
 2 しかしながら、これまで御指摘があったとおり、医薬品等による健康被害に遭われた方々等の間に、新法人の運営は製薬企業等に人材や財源を依存する形となり、審査や安全対策が甘くならないか、規制部門と振興部門が同一法人にあることにより、振興部門が規制部門に先行し、被害救済や安全対策がおろそかにならないかとの御懸念があることも率直に受け止めたい。
 3 厚生労働省としては、これらの御懸念を払拭するため、これまでの国会審議を通じ、まず新法人の組織や運営については、@積極的な情報提供を行うこと、A就業規則、採用規程、倫理規程等の諸規程を作成し、公表すること、B本省における指導監督は、医薬局、医政局それぞれが別個に行うこと、C新法人の組織は、健康被害救済、審査、安全、研究振興の各事業ごとに独立した組織を設置すること、(2)また、新法人の役職員に関しては、@原則として、製薬企業等の元役員を新法人の理事長や監事に任命しないことに加え、理事についても同様の取扱いとすること、A職員の採用は公募中心とし、製薬企業等からの出向者の採用は行わないこと、B公務員みなし規定を適用し贈収賄罪等の適用があること、C役職員については退職後にも守秘義務規定が適用されること、(3)さらに、新法人の経理については、@審査手数料等については実費を勘案して適正に算定すること、A規制部門と振興部門に係る勘定は分離すること等について御説明を行ってきたところである。
 4 独立行政法人制度は、法人の自律性を確保する観点から、国から法人への事前関与・統制を極力排し、法人の長がその運営責任を負う制度であるため、厚生労働省としてその組織や運営の詳細について現時点で確定できる内容には限界があるが、去る十二月五日の質疑を踏まえ、更に整理できる事項がないか検討し、ポイントの整理を行った。
 5 具体的には、(1)まず、新法人の組織に対し、@救済部門については、その業務の性格を明示するため、その名称に「健康被害救済」の文言を冠すること、A医薬品等による健康被害を受けた方々の代表を含めた学識経験者の幅広い意見を反映するため、現行の評議員会に相当する審議機関を規制と振興の部門ごとに設置すること、B新法人は、医薬品医療機器情報提供システムを設置し、医療機関、製薬企業等のみならず、広く国民一般に対し情報を提供するとともに、一般の個人や団体と医薬品等の有効性及び安全性に関するコミュニケーションを行うための担当部署を設けること、C研究開発振興業務については、その一層の効果的展開を図る観点から、当該法人から分離することを将来的な課題として検討すること、(2)また、新法人の業務に関しては、@各部門が業務を行うに当たっては、明確な業務分掌の下で独立した意思決定を担保できるよう、国家公務員倫理法及び国家公務員倫理規程に準じた倫理規程を定めること、A審査等業務については、国の委託を受け、各種の専門分野の人材から成るチームにより対象品目ごとに厳正な審査を行い、承認の最終判断は従来どおり審議会の諮問を経て国が行う。また、その結果については国が広く国民に情報提供を行うこと、B安全対策業務については、審査等業務を行う組織とは独立した組織において市販後に収集した副作用等情報の科学的、客観的な評価を行い、漏れなく本省のチェックを受け、国により必要な回収命令等の行政措置を講じ、その結果において国民に情報提供を行うとともに、緊急かつ重大な案件については引き続き国が直接措置を講ずること、C新たに実施する生物由来製品感染等被害救済業務の業務方法書等を策定するに当たっては、被害者の迅速な救済が本制度の趣旨であることを踏まえ、救済申請者において手続に過度の負担が生じないよう十分な配慮を行うこと、(3)さらに、新法人の経理に関しては、@審査手数料についてはその算定の考え方を公表すること、A安全対策拠出金については製薬企業等の取り扱う医薬品等のリスクに応じた算定を行うものとし、その考え方を公表すること、(4)その他、製薬企業等の元職員の新法人への就職と新法人の役職員の退職後の再就職について、業界との癒着が起こらないよう厳格に対応するため、国家公務員に対する離職後従事制限の例を勘案し、就業規則等において一定の制限を行うこと等について、今後、新法人が適切に措置できるよう、細部についての更なる整理を行うこととし、今後の具体化に関しては、その措置状況について的確に外部に対しても情報提供を行うよう、厚生労働省としても、責任を持って対応したいと考えている。
 6 なお、この法人の存立の原点である健康被害救済制度に関しては、(1)現在の医薬品副作用被害救済制度については、従来どおり、その着実な実施を図ることはもちろんのこと、より一層積極的な制度の周知を行うとともに、(2)新たに実施することとなる生物由来製品感染等被害救済制度の円滑な開始が図られるよう、生物由来製品の特性を踏まえた十分な配慮を行うことといたしたい。
 7 以上を踏まえ、これまで示された御懸念について誠意を持って対応することといたしたいので、これを前提に、本案の御審議、御可決をお願い申し上げる次第である。
 以上でございます。
#138
○委員長(金田勝年君) これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#139
○山本孝史君 民主党・新緑風会の山本孝史でございます。
 大臣が今整理された事項をお読みをいただきまして、今日のこのテーマに入る前に、たくさん薬害被害者の皆さんも傍聴に来ておられますが、若干お許しをいただきまして、今、立法府に対して適切な措置を求められている事項が最近の裁判として二つ示されたということを私は理解をしております。一つは在外被爆者に対する被爆者援護法の適用の問題、もう一つは在宅の障害者に対する投票権をどう確保するかという問題でございます。
 この在外被爆者の問題については、今日も大脇委員が御質問されましたし、昨日の衆議院の厚生労働委員会でも多くの委員の方々が御質問をされておられたところでございます。大臣も判決文を読んでみてとおっしゃいました。私も読ませていただきました。大変に厳しい判決をいただいたという、こういう御認識をお示しになったわけですが、どういう意味で厳しいというふうに受け止めておられるのか、率直な大臣の今のお受け止めをお伺いをさせていただきたいと思います。
#140
○国務大臣(坂口力君) 全文を読ませていただきまして感じますことは、やはりその全文の中に広がっております裁判官の意思というものがトータルで見て非常に厳しいものであるというふうに思いましたことと、それから、この法律には不備があるということを指摘になっている、そのことはやはり重く受け止めなければならないのではないかというふうに考えている次第でございます。
#141
○山本孝史君 トータルで厳しいという部分は、行政に対しておしかりをいただいたということで厳しいと、こう最高責任者としておっしゃっておられるんだと思います。
 私もこの委員会で何度か大臣に御質問もさせていただき、大臣御自身も問題の重要性を受け止められて、当事者の方々と何回かお会いをいただきましたし、また昨年は厚生省内に自ら検討会をお作りになって、十月にはその検討会の報告も一定のところ出たというふうに私も承知をしております。
 私はこの法律の判決を読んでおりまして、大臣は厳しいと、こう受け止められたということでございますが、私はなるほどもっともだと、こういうふうに受け止めました。
 それは、もう皆さんも御承知のとおり、繰り返しになって恐縮でございますが、いったん日本国内において被爆者手帳をもらってこの法律に基づく給付を受けた者が日本国外に出た途端にその手当を打ち切られるということについて争ったわけですが、この法律の中には手当を打ち切るという事項は書いてありません。その中で、にもかかわらず、これまで厚生労働省は様々に法律を運用してきた。自分たちはこういう理屈でもってこの法律を作ったんだという様々な言い方をしてきた。立法者の意思はここにあったはずだ、あるいはほかの制度はこうやっている、税金でやっているものはこんなふうにはなっていないと、こう様々理屈を立てられたわけですけれども、そのすべての理屈について裁判所、大阪高裁はそれは当たらないんだということで退けているということです。
 簡略に申し上げれば、要は、法律の意思が、立法者の意思があったとしても、一般の人に対しては、国民に対しては、法律というものの中に書いてある中で仕事をしなさいと。法律に書いていないものを、こういう意思だったからということで自らの意思でもって恣意的に運用してはいけないんだということがこの判決の私は一番だったんじゃないかというふうに思います。
 言わば法治国家でございますから、法律というものは守らなければいけない。自らがやはり読めるのはその文面で読めということであって、文面にないことを勝手にやってはいけないんだと、こう判決は言っていると私は理解しておりますが、大臣、そういう認識はお持ちになりませんでしょうか。
#142
○国務大臣(坂口力君) 国の方は今まで、この法律が、原爆二法が成立をいたしましたときの経緯等を紹介をして、そしてそのときの政府委員はこのように答弁をしている。あるいはまた、中には修正案が出て、それを否決をしたりもしている。すなわち、諸外国に日本から出られた人については、だからそれは当てはまらないという意思を持ってこの法律を作ったと、こういうふうに主張してきたわけでございますが、そのことに対して、今、山本委員も御指摘になりましたように、その一つ一つに対して、それはそういう意味には取れない、当てはまらないという趣旨のことを裁判長は述べているということでございまして、そうした意味で全体としてこれは厳しい判決であったというふうに受け止めているわけでございます。
 したがいまして、その判決を受けて今後どうするかということについてこれから十分検討をしていきたいというふうに思っております。
#143
○山本孝史君 同じ文章を読んでいるわけですから受け止めは大臣と私と同じだと理解をしておりますけれども、ここにはっきり書いてありますように、明文の規定を置かないで解釈にゆだねたというのであれば、それは立法過程における不備とも言うべきものであり、そこに立法者意思としてとらえるべき積極的意味合いを持たせるのは相当ではないと、こう書いてあるわけで、ここに不備という言葉が出てくるわけですが、適用されないのであれば適用されないということを書くことはそんなに難しいことではなかったはずだと、それを書かなかったというところに言わば国の側の落ち度があるんだというふうに言っていると思うわけですね。
 これまで、この法律を読めば当然、日本において被爆者健康管理手当をもらった人が外国へ出たらもらえなくなるとどこにも書いていないことをなぜそうするんだということで裁判が起こされ、今も外国におられる森田さんであれ、あるいは倉本さんであれ、皆さんが裁判を起こされておられる。いや、国はこうだったと言い切っても、法律はそうは読めないので、そんな勝手なことをやっちゃ駄目じゃないかと。
 ここに来て、まだ自分たちがこうやって法律を整備しなかったことを言わば棚に上げて、それで、なおかつまだ、いやいや、私たちはこういうふうに言っているんだということを言い続けて上告をするということは、私は、国の姿勢として少し子供っぽいといいますか、大人げない話だと思うんです。そういう意味で、上告をすべきではないと思いますし、整備をしなければいけないと。不備であると、こう言われたのですから整備をしなければいけないと、こうなるんだと思いますが。
 整備をするというときに、もう外国におる方には適用されないんだという明文規定を置く整理の仕方もあれば、いやいや、これまでこうやって争ってきて、国がこれまでこんなに落ち度があったという中において、今後はちゃんと外国におられる方も、どこまで適用するかの議論はありますが、少なくとも争いになった各手当については外国にいてもそのまま受けられるという整理をする方が当然の流れだと私は思っておりまして、これは個人的な意見でもございますが。
 したがって、もう一度大臣にお伺いしたいのは、皆さんも是非上告はすべきでないと、こういう委員の各位、御発言がございますが、私も上告をすべきではないと思いますし、そして法律が不備だとおっしゃるのであれば、外国におられても被爆者の皆さん方が同じように手当を受けられるような形で、しっかりと分かるように法律を整備するということが必要ではなかろうかと、こう思っておりまして、上告の部分と法律整備のその内容について、もしお答えできる範囲でありましたら、大臣の私は個人的な思いでも結構でございますが、これまで被爆者の皆さんと向き合ってこられた坂口厚生労働大臣の是非その心の中からのお声を聞かせていただきたいというふうに思います。
#144
○国務大臣(坂口力君) 我々の選択肢の話を昨日もしたわけでございまして、一つは、控訴をするしないという選択肢がある。それから、その法律の中でいわゆる不備がある、法律そのものに不備がある、国が言っていることを、表現を、国が言っていることが、それは私たちはこういうふうに言っているんだというふうに言うのならば、そういうふうにちゃんと書かなければいけないという意味だろうと思うわけですが、そういう法律を直すという選択肢もあるということを昨日も申し上げたわけであります。
 直すにつきましては、今おっしゃるように、どちらを向いて直すかという直し方というのは、それは論理的には存在するというふうに思っております。それらの選択肢の中でどのようにこの問題を決着をするかということについて、私の考えもまとめつつございますが、他の関係省庁ともこれはよくお話をして、そして決定をしたい、そのように思っております。
#145
○山本孝史君 判決文は極めて明瞭に書いてあると思いますので、是非適用するという方向で私は法律を整理をしていただきたいということを重ねてお願いを申し上げます。
 それでは、本日の医薬品機構の法案の質問に入りたいと思います。
 大臣に整理をしていただかなければいけない事項があれやこれやとあって恐縮でございますが、前回、先週の木曜日の質疑の中で、自ら考えを整理して、そしてその考えを持って薬害被害者の皆さん方とお会いをして意見の交換もしたい、こういうことでございました。したがいまして、今日、整理をしていただいたというところで一つお約束を果たしていただきました。もう一つの御発言の中でのお約束でございます、こういった内容をもって薬害被害者の皆さん方と、あのときは年内にもとおっしゃいましたけれども、年内、お忙しいでございましょうがお会いをする、そういう機会を作っていただけるのだろうかというところでお気持ちをお聞かせをいただきたいと思います。
#146
○国務大臣(坂口力君) できれば、この国会が休会になりました間にお会いをさせていただきたいというふうに思っております。先方の皆さん方の御予定もございましょうしいたしますから、そこはよく相談をさせていただいて決定をしたいと思っております。
#147
○山本孝史君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。年末で予算編成でいろいろな懸案を抱えておられるお忙しい中だと思いますけれども、是非そういうお時間をお取りをいただきたいと思います。
 そうおねだりばっかりするなよと怒られるかもしれませんが、法案がこれで成立をいたしました後、十六年四月の独立行政法人の機構が発足するまでまだまだ整理をしていかなければいけない点があろうというふうに思っております。そういった中で、いつというふうには申し上げませんけれども、骨格が決まってまいりましたような中で、薬害被害者の皆さん方とまた意見を交換するような機会も併せて是非お持ちをくださいますように、これまたお願いでございますが、是非よろしくお願いしたいと思います。
#148
○国務大臣(坂口力君) そういう機会がございましたら、また持ちたいというふうに思っております。
#149
○山本孝史君 ありがとうございます。ずっと厚生労働大臣を続けてくださいますようにお願いをしたいと思います。
 本当に、御自身のお気持ちの中で、あるいはこれまでの様々な御経験、お医者さんとしてもいろんな現場を見てこられる中で、あるいは血液センターの所長さんとして薬害エイズの問題等についても大変に深い見識、広い見識を持って真摯にお取り組みをいただいているということを私も感謝申し上げ、敬意を表する次第でございますが、この今日お読みいただきました中で二、三、少し分かりづらい部分がありますので、もう少しお言葉を足していただければと思っております。
 最初の点は、四ページにございます、「医薬品等による健康被害を受けた方々の代表を含めた学識経験者の幅広い意見を反映するため、現行の評議員会に相当する審議機関を規制と振興の部門ごとに設置する」と、こう整理をいただいているのですけれども、これはどういう形で、例えて申し上げれば、理事長さんとどういう関係でつながっていてどういうお仕事をされるのか、受動的なのか能動的なのか、その辺がちょっと分かりにくいものですから少しお言葉を足していただければというふうに思います。よろしくお願いします。
#150
○国務大臣(坂口力君) このAに書いております言葉、これは理事長の下に審議機関を置くことは当然だというふうに思いますけれども、その中で様々な問題を、独立行政法人の中の様々な問題をここで審議検討するというのではなくて、ここは審議会を二つに分けて、そして規制問題は規制問題として審議をしていただく、それから振興の問題は振興の問題として別途これは審議会を作ってそこで御議論をいただくといったことの方が明確にそこは整理ができるのではないかというふうに思っている次第でございます。
 したがいまして、今までのこの委員会等の御議論におきましては、審議会を作るということのお約束は申し上げていたわけでございますけれども、それを一応分離をして審議をするということにした方が皆さん方の御要望におこたえをすることになるのではないかというのでここはこういうふうに書き、そしてこのようにさせていただきたいと思っているところでございます。
#151
○山本孝史君 審議会といったもので理事長に直属をしていると、こういう御説明でございます。
 その折に、国の審議会などですと厚生労働大臣が諮問をして審議会が答申をすると、こういう形になっています。したがって、諮問をしない限りはその審議会は開かれないというか動かないということになるんですね。
 私、もう少し審議会の側から能動的な働き掛けが機構の側にある、その窓口になってもいいのではなかろうか。ここに「健康被害を受けた方々の代表を含めた学識経験者」と書いてございます。例えば、薬害の被害者の方あるいは薬害が起こらないようにということで様々、医療現場であれあるいは市民活動として、NPOとしてお取り組みをされておられる方、そういった方たちがいろんなルートで耳にされる危険情報といいましょうか、こんな危ないことが起こり掛かっている、ひょっとして危ないんじゃないかといったようなシグナルを理事長に伝えるというこのパイプ。その伝えられた理事長としては、当然それに対して何らかの対応をしていくといったような関係で審議会というものを置いたら非常にこの機構というものが活発に、しかも適切に動いていく一つの端緒にもなり得るのではなかろうかと、こんなふうにも思っておりまして、是非そんな扱い方といいましょうか、そんなイメージもできないんだろうかと思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
#152
○国務大臣(坂口力君) まだそこまで具体的に私も考えておりませんし、また私自身が考えることなのかそれともそこの理事長が考えることなのかということもございます。
 確かに、一方的に、法人の方がこういう問題があるからひとつ審議をしてほしいということが今までの審議会では多かったというふうに思いますけれども、それから今御指摘になりましたように、委員の中のどなたかが、いやこういう問題が発生をしているからひとつ一遍これは審議をかけてほしいといったようなことを、多分この審議会ができましたら審議機関の長になる人がいるはずでありますから、その人に提案をしていただく。その長の人がひとつこの法人に対しまして、こういう問題があるから是非一遍これは議論をした方がよろしいんじゃないでしょうかというようなお話をいただくというようなケースは、それは当然あるだろうというふうに思います。
#153
○山本孝史君 機構というものがクローズドされたシステムではなくて、社会とあるいは市民の側と常につながっているという中で、そこにパイプがあるといいましょうか、そういうつながりがあるということがやはり私は非常に重要なんだろうと思っています。
 それで、どういう仕事をしているかということが分かりやすいか、あるいはどういう仕事をしてもらわなければいけないかという期待を向けてやっていただく中で、前回、現理事長の宮島さんにお越しをいただいて御感想等々をお聞かせをいただいたんですが、私はある意味において、ひょっとすると、この新機構の理事長は医薬局長がそのままやる方が信頼が得られるのかもしれないというぐらいの実は思いがしました。
 大変に、新薬の承認であれ、あるいは副作用被害の拡大防止であれ、大変重要な役割を担っていく、ある意味では非常にリスクの高い仕事をしてもらわなければいけない。そこは製薬業界ともちろんつながっていってはいけない。ある意味で、国の仕事とほとんど同じことをするということにおいて、現在も厚生労働省から出向した皆さん方がやっておられるお仕事ですけれども、それが新機構という中でおやりになるならば、その方がむしろ国民の側として安心できる部分もあるのかななんて、少し感想でございますけれども、そんなふうに思ったこともございます。
 もう一つ、国民の側から見てこの機構がうまく機能しているのかどうかというのを評価するのは、独立行政法人でございますので評価委員会ということになります。独行法人自らが監査をされ、その結果をまとめられ、それを厚生労働省にあります評価委員会が評価をし、更にその上にあります総務省の政策評価委員会でしたかしら、が評価をされるということで二重になっているわけですけれども。
 そうしますと、度々これも独立行政法人の問題点として指摘をされております省庁の中に置かれます評価委員会、その評価委員会の評価委員が新薬の承認等をやります薬食審のメンバーと重なっているのでは少しチェック機能としては劣るのではなかろうか、こんなことも考えておりまして、そういう意味で評価委員会のメンバーについて何らかの配慮を、これは厚生労働省側がする話ですからお答えいただけると思いますが、何らかの配慮をされるというお考えはございましょうか。
#154
○国務大臣(坂口力君) この独立行政法人の評価委員会におきましては、各法人の業務内容に応じた適正な評価が実施できるように、これは幅広い分野から適切な委員を選任をして構成をしていくことが必要であることは論をまちません。
 したがいまして、そこは、それは別々の問題だというふうに理解をいたしておりますが、それじゃ一人でもその中に重なっていたら駄目なのかということになれば、たまにはそういうこともあるかも私は分からないというふうに思います。しかし、原則的には別の審議会であるというふうに理解をいたしております。
#155
○山本孝史君 そうだというふうには思いますが、国民の側から見て、評価委員がこういう方でいらっしゃるから正当な評価をしていただいているんだと、つまり信用できるようなそういうやはり人選というものもしていただければと思っております。
 それから、今回のこの法案審議を通じて、製薬企業からのお金も人も来るので、そこの癒着関係をちゃんと断ち切るということが大切なんだということと、それから、せっかく分離をしてきましたこの研究開発振興業務を再び同じ組織の中でやるのはどうなんだろう、こういう提起を各委員が申し上げ、また大臣もそれを受けて今日のような整理をしていただいたわけでございますけれども、ここの書きぶりが「研究開発振興業務については、その一層の効果的展開を図る観点から、当該法人から分離することを将来的な課題として検討すること、」と、こう書かれておりますので、私は、この分離問題については遅くとも新機構が発足をするまでにその具体的な方針というものを明確にしていただきたい、このように思っておりますのですが、いかがでございましょうか。
#156
○国務大臣(坂口力君) この研究開発振興業務につきまして、市場性に乏しい疾患に関して医薬品の研究開発の公共性でありますとか、あるいは高いリスクを有する医薬品の研究開発への公的な支援の必要性などを考慮をしまして、国の一定の関与がある独立行政法人で行う方が適当であると。業務を分離する場合には、医薬品の研究開発や委託先の選定等を行うに足りる十分な能力がある法人に移行する必要がある、こういうことが一つ前提になっているというふうに思います。
 それで、そういうふうにしたいという意思表示をここに示したわけでございますが、しかし、それを受け入れる側の独立行政法人ができないことには、これそちらへ行けないわけでございますので、ここは明確に書くことがなかなか難しかったということでございます。そういう独立行政法人ができましたならば、そちらの方に移行をさせるということで努力をしたい、こういうふうに思っております。
#157
○山本孝史君 十六年四月という時期でございますので、まだ若干時間がございますし、おっしゃったように、その受皿をどうするかという部分もあろうと思います。ただ今日も、今お話しいただきましたように、この部分については委員の側が、多くの委員が懸念を示し、またそれを受けて分離をするという方向性を明確に今もしていただいたと思っておりますので、そのように取組をしていただきたいと思います。
 それから、恐れ入りますが、局長、ちょっと質問通告していないので恐縮なんでございますけれども、この国家公務員の倫理規程に準じた倫理規程云々と、いろいろとこう書いてございます。四ページの先ほど読みました中段の辺りも、「新法人の業務に関しては、」「各部門が業務を行うに当たっては、明確な業務分掌の下で、独立した意志決定を担保できるよう、国家公務員倫理法及び国家公務員倫理規程に準じた倫理規程を定めること、」と、このように書いてございます。
 四つの部門が救済とその審査と安全と研究開発とこうなっていて、その規制とおっしゃっている部分は安全の部門とそれから審査の部門と、これを合わせて規制とおっしゃっていると思うんですが、どうなんでしょう、研究振興の部分はやがて切り離されるとして、そうするとこの審査という部分とそれから安全という部分と、これもこの委員会の中で何回か議論がありまして、この間での人、金、物のやり取り、情報のやり取りがあったりすると、その審査をしている、にもかかわらず安全の側がどう対応するのか。
 言ってみれば、この安全の側からすると、審査の方で審査してきたものが安全じゃなかったじゃないかと、こういうのもなかなかつらい話だろうし、この二つの関係をどう考えるかというのがこの委員会の中でも実は整理し切れなかった部分だと思うんですね。完全に分けてしまっていいのじゃないかと、こういう御議論もありましたよね。ただ、それぞれが医薬局の方からの指導を受ける形になっていますので、医薬局という中においては同じようにこの審査も安全もあるわけですね。
 ただ、私もいろいろと薬害問題を考えてきて、でも薬って元々安全なものはないという考え方でいけば、審査の段階はまだフェーズVで、そして安全の段階がフェーズWだというか、という形で考えれば実は一体として考えられるということもあるんですが、しかしながら、今この公務員の倫理規程と、こう書いてありますので申し上げたのは、この審査と安全という部分をどう位置付けていくのか、どう整理をしていこうとしておられるのか、そこをもう少しお聞かせをいただければというふうに思いますが。
#158
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねの四ページにございます、各部門が業務に当たっては、明確な業務分掌の下で独立した意思を担保できるよう、国家公務員倫理法及び倫理規程に準じた倫理規程を定めると。
 私どもがこれを書かせていただいた趣旨は、公務員の中でありましても、例えば予算を要求します側の厚生労働省と査定をします財務省というものにはやっぱり緊張関係を持って倫理規程的なものを適用していかなきゃいかぬだろうという観点から、規制と振興の部分、研究開発振興業務部門と審査・安全部門、この間にもこうした関係をきちっと倫理規程を定めてきちっとしていくというふうな趣旨でここに書かせていただいているわけでございます。
 先生が今御指摘になりました、じゃ審査と安全部門はどうかということでございますが、確かに、基本的には独立して業務をしなきゃいけない面もありますけれども、連携を持ってやっていかなきゃいかぬ面もありますし、私の局には審査管理課と安全対策課がありまして、なかなか両方とも難しい局面を迎えるときがあるんですが、やはり医薬行政のある意味じゃ車の両輪みたいなところがありまして、そこをきちっとそれぞれ独立した部門としてやっていきながら、なおかつ有効な連携をするにはどうしていったらいいかということにつきましては、もう少し検討したり模索したりということでやっていかざるを得ないのかなという感じを持っております。
#159
○山本孝史君 予算を査定する方と予算をもらう方の、今、財務省とそれから厚生労働省と、こうおっしゃいました。そういう一定の緊張関係がやはり審査と安全の中も要るのだと思います。
 そこは倫理規程とお書きいただいているので、会ってはいけないということをするのか、会食をしてはいけないとか、普通の国家公務員倫理規程ですと幾ら以上の物をもらったら云々と、こういう話をしているわけですけれども、業者の間には当然そういう話になりますが、一つの機構の中で部門単位で倫理規程を設けるということですので、どのような形に設けられるのかなと、こう思ったところもありましたのでお聞かせをいただきました。
 それから、いろいろとお聞きをしたい部分がありますが、副作用情報の市民の側への提供というものをどう考えるかということなんですが、被害者の皆さんからもいろいろと提起されました問題あるいは安全性情報等が医療機関に届きましても、なかなか、商品名ではなくて一般名で来るものだから、対応が悪いと。副作用情報のパンフレットをお作りいただいてはいるんですが、それも商品名ではなくて一般名で書いてありますので分かりにくいと、こんな御指摘もございました。すべて国に守ってもらうということはなかなか難しい話で、やはり市民の側も自らが飲んでおります薬についての知識を持つ、あるいはそれがどのような副作用を持っているかもしれないということについてのリスクも同じようにやはり社会全体が負っていかなければいけないんだろうと私は思っています。
 その意味で、例えば今度いろいろな情報の提供業務をこの機構が行われるわけですけれども、使用者側の、すなわちユーザー側から、コンピューター、インターネットの端末をたたいて、例えば自分が飲んだ薬をたたくとその薬の内容であれ成分であれ、あるいは副作用であれといったような情報が出てくるといったようなシステムをお作りいただいてもいいのじゃなかろうか。あるいは、例えば薬を飲んだ、それで皮膚が赤くただれるとか、あるいは発熱をするとか、あるいはどこかが痛くなるとかいろんな副作用に準じた状態があれば、そういったものをたたいていくとクロスしてきて分かってくるというような、患者が、市民が自らの健康と命を守れるようなシステムを是非作っていただく、そのためにやはり商品名での提供というのは大変重要なポイントじゃなかろうかと思っているのですけれども、この点はいかがでございましょうか。
#160
○政府参考人(小島比登志君) 現在の医薬品機構におきましては、医薬品情報提供業務の一環として消費者薬相談室を設け、電話を通じまして国民一般からの商品名などによる医薬品に関する質問にもお答えをして、必要な情報提供を行っております。
 また、医薬品機構のホームページにおきましても、医薬品の商品名ごとの添付文書情報、重篤な副作用症例の情報が閲覧できるようになっておりますが、今回の改正独立行政法人の設立に伴いまして、ここに一層、情報を提供する質、量を拡大をいたしまして、さらにインターネット等のIT技術を活用いたしまして、新法人で収集が行われました副作用報告症例のすべて整理されたものは提供していく、それから、緊急安全性情報あるいは医薬品の添付文書の改訂情報及びその根拠といったものを、国民の皆様が分かりやすいように商品名での情報検索も可能とした上で、速やかに提供していけますように法人を指導してまいりたいというふうに考えております。
#161
○山本孝史君 このごろ何でも情報公開という流れの中で、とにかく量が多ければいいという形の情報公開をするところもあったりして、それではかえって情報が混乱するだけで、きちっと欲しい情報にアクセスできるようにデータベースも構築をしていただく、デザインしていただくということも重要だと思っていまして、今、商品名でと、こうおっしゃいましたけれども、是非そのことも検討に入れてやっていただきたい。
 同時に、これは私が言うことではないかもしれませんが、自分が飲んでいる薬が何だと分かると治療上困るというお医者さんがおられるのかもしれませんけれども、しかしやはり患者の側が、自分はどんな薬を飲んでどういう治療をしているのかということが分かるというのは時代の流れだと思っていますので、そこはいかなる薬であってもそういうリストに載せていただくような対応を是非していただきたいと、こう思っております。
 それからもう一つ、これも私が頭が混乱しましたので局長に整理をしておいていただければと思っておりますが、安全の部門におけるところの業務についていろんな言葉遣いをしておられまして、いわゆる副作用情報について、受理をする、収集する、整理する、あるいは調査する、あるいは分析をする、評価をすると様々な言葉遣いをしておられますので、一体、副作用情報についてこの機構の中でそれはどう扱われて、今使ったような言葉をどう説明するかですが、どうやってどう対応していこうとしているのか、もう一度この言葉の定義も含めて御整理をいただきたいと思います。
#162
○政府参考人(小島比登志君) 大臣の方から安全対策業務につきましての御答弁を申し上げました。その中で、市販後に収集した副作用情報、ここに収集という言葉が出てくるわけでございますが、これには受理、収集、整理といった概念を含んでおりまして、それぞれの言葉の定義を申し上げますと、受理というのは、新機構の安全部門におきまして、企業、医療機関が提出する報告を受け取る、それから、能動的に報告に関する文献等を集めるのが収集ということでございます。それから、受理又は収集された情報を数的にまとめたりリスト化したりする事務的作業、これを整理と、こう申しまして、この三つを併せて収集ということで整理をいたしたいということでございます。
 以上により、新機構で収集されました副作用等情報につきましてはすべて厚生省に通知されまして、厚生労働省においては、これらのうちから緊急かつ重大な情報を抽出し、行政的な検討を加えまして安全対策を実施していくということでございます。一方、新機構の安全部門におきましても、収集したすべての副作用等の情報をデータベース化いたしまして、厚生労働大臣より委託を受けた調査として、疫学的な分析等の科学的、客観的な評価を行いまして、これを漏れなく厚生労働省に報告をするというふうなことにしております。
 厚生労働省としては、その報告の内容を漏れなくチェックいたしまして、行政的な対策の検討を加え、安全対策を行うとともに、そのことにつきまして国民に情報提供を行っていくと、こういう整理をいたしております。
#163
○山本孝史君 これも質問通告していないので恐縮なんですが、薬害エイズの事件のときに、外国文献でこう扱われているじゃないかという御議論をして、実はなかなか文献を読む人もいないんだとか、ドイツ語で書いてあるので、ドイツ語を読める人がいなくてねという話をして笑い話にもなりましたけれども、今、だから、自ら調査をする、自ら情報を集めるということの中に、そうした外国で起きていることですとか様々な情報、CDCとどの程度やり取りしておられるのか知りませんけれども、そういった情報を収集するという仕事もその機構の側がやっていくんでしょうか。何か上がってきたものを補足する意味で調査をするということもありますけれども、自ら、上がってこなくても、何か起こっているんじゃないかというアンテナを張り巡らしていくという仕事もこの機構の方の仕事と、こう理解をしてよろしいんでしょうか。
#164
○政府参考人(小島比登志君) 外国等の文献を集めるというのは大変重要なことだと思っておりまして、厚生省内には危機管理の委員会がございまして、研究機関等々が集まりまして協議もしております。
 機構におきましてどうするかということでございますが、これは機構部門がどのくらいの規模で、また財政的な裏付けができるかということによりますが、できるだけ貴重な戦力として自ら収集に当たれるような体制も検討してもらっていきたいということで、機構の方にお願いといいますか、指導をしてまいりたいと考えております。
#165
○山本孝史君 いかに早くやはり外国で起きているそういう副作用被害といいましょうか、あるいはこれからは感染症の、未知の感染症もいろいろ出てくるでしょうし、そのような意味で、どれだけアンテナを張り巡らせているかというのは大切で、厚生本省でもなかなか厳しい部分はこれまで薬害が発生するたびに指摘されてきたところですから、機構の中でということもおっしゃっておられます。できるだけ、そこも予算等もありましょうけれども手厚くしていただきたいと、こう思っております。
 それで、今も若干申し上げました、感染症と、こう申し上げましたけれども、今後、医学が進歩をしていく中で、恐らく再生医学というものももっと進歩してくるのだろうと思っています。
 その中に、細胞とかあるいは組織というものが医薬品あるいは医療用具として承認されて市販されて使用されるという、こういうケースも増えてくるんじゃないかと思いますけれども、そういった場合に起きた感染被害を救済の対象とするのか。もちろん、市販されていれば対象となるのでしょうけれども、例えば、大学等の附属研究所等あるいは大学の横に今言わば一種ファクトリーのような形になって再生医学をやっておられて、そこで組織、細胞を培養したりするものを治療に使うというケースも増えてくると思っておりますが、どういったものまでが感染被害の対象になってどういったものはならないという、どういう仕分をそこでされるんでしょうか。
#166
○政府参考人(小島比登志君) 御指摘のように、今後、再生医学が進歩してまいりまして、いろんな生物由来製品が出てくるんではないかというふうに考えられるわけですが、基本的には薬事法上の医薬品、医療用具に該当いたしまして、かつ生物由来製品としての指定を受け、それで製造又は輸入の承認及び許可を取得された上で市場に流通するものと、そこから生じました感染被害が本制度の救済対象というふうになり得るというふうに考えておりまして、これは現在の副作用被害制度と同様でございます。
#167
○山本孝史君 いろいろと大学なり研究機関が先駆的な取組をしていくと思っています。
 臓器移植法ありますけれども、残念ながら、組織バンクですとか組織の収集等についての倫理規程の整理をしておられますけれども、法的な整備がない。今、研究現場であれ、あるいは企業サイドであれ、もう少し人体組織が実験なり開発なりに使えないだろうかというような声も一杯いただいているわけですけれども、何らかの法的整備は必要だと思っておりますが、そういった中で、どうしても未知の感染症を防ぎ切れない部分があると思っていまして、それがどこまで公的に補償され得るのか、あるいはそれをやっておられる企業がその責任を持つべきなのか一定の整理が要るなと、こう思っていたわけであります。
 それで、私、この救済機関、元々この医薬品副作用被害の救済機構が、サリドマイドであれ、あるいはスモンであれといった薬害被害を基にして救済基金が作られて、製薬企業からの拠出金で寄附を行っていると、こういう形になっているわけですけれども、前回の質問でも申し上げましたように、薬の副作用の、あるいは感染症の被害をやはり一製薬企業といいましょうか、造った製造者だけに負担をさせるというのは無理があるのではなかろうかと、こう思っていますし、公費を投入しても、今、事務費だけですけれども、公費投入してもやはり社会全体でリスクを負うという姿勢を示すのは決しておかしいことじゃないと、こう思っているんですが。
 あわせて、この救済機構が何か今までですとはねてしまう、あるいは対象外だというだけの話であって、そうではなくて、むしろ機構そのものが調査権限を持ってでも、企業ですとかあるいは医療機関とかに、カルテの問題であれ、あるいは様々副作用被害の救済を受けられるための資料の収集であり整理でありといったものを機構が患者に代わってしっかりやるということがあってもいいのではなかろうかと、こう思うんですけれども、そういう整理をしていただけないでしょうか。もう一度確認のためにお伺いします。
#168
○政府参考人(小島比登志君) 新法人におきます副作用被害及び感染被害の因果関係等の判定に当たりましては、申請者に対しまして、被害原因と考えられる医薬品又は生物由来製品の使用の証明書、現在の疾病等に係る主治医の診断書といったものの提出を求めているわけでございます。
 しかしながら、特に感染被害の判定に当たりましては、これらの資料のみでは感染時期、感染ルートの特定が困難な場合も想定されるところでございまして、こうしたケースにつきましては、必要に応じて、例えば製品のロット番号を特定した上で同一ロットが使用された別の患者の被害調査結果を判断材料とすること等が必要になるものと考えております。
 製品のロット番号の確認など感染ルートの特定に必要な資料につきましては、その性質上、申請者に対して提出書を求めることが非常に困難な場合も想定されるということでございますので、本法案におきましては、御指摘のとおり、新法人が必要に応じて直接、医療機関、製薬企業等への資料提供を依頼することができる旨の規定を盛り込んだところでございます。
#169
○山本孝史君 質問時間がなくなりますので、最後、幾つかのお願いと指摘をして終わりたいと思っています。
 薬害のエイズの事件をずっと追い掛けておりまして、日本の歴史の中になぜこう薬害が繰り返し起こされるのだろうと、こう思ってまいりました。今度新しい機構を作られるというのは、システムとして起こさないということを考える一つの大変重要な絶好の機会だったと、こう思っておりますけれども、しかしそれだけですべてがどうも片付くわけではないということはもう皆さん御承知のとおりで、実はこれまでいろいろと考えてまいりまして、薬害の再発プロジェクトを作っていろいろと提案もさせていただきました。
 今回問題になりました優先承認の在り方というのももちろん問題ですけれども、今、薬食審をどうやって充実をさせていくのかということ、あるいは臨床現場からの副作用情報が確実に上がってくるようなシステムにしないといけない。モニター病院制度を全部にしましたけれども、なかなか情報が集まってこない。臨床薬理学講座を全部の医学・薬学系の大学に置くべきだと。
 すなわち、お医者さんが薬の使い方を知らないまま医療現場に出てくることを何とかしなければいけないんじゃないかと、こう申し上げましたし、薬剤師さんの六年制の教育というものもやはり必要なんじゃなかろうか、医者が六年で薬剤師が四年というのはどうなんだろう、こういうことも申し上げました。調剤窓口でもっと薬を出すときに、薬剤師さんが今何かそういった薬の名前なりあるいは効能なり書いた紙を渡せば診療報酬上点数がもらえることになっておりますけれども、副作用情報についてそこに書いてあるという薬局はほとんどないのじゃなかろうか、そう思っています。
 そういう意味で、そういった情報の提供の仕方、医薬分業を進めるとおっしゃってこられていますが、なかなか進まないこの状況をどうするのかという問題。それから、申し上げました薬の使用に関する市民教育、学校教育なりあるいは社会人教育として、薬をどう使うのかということについての教育をしていくという総合的な取組がないと薬害の被害の拡大が防げないと、こう思っています。そういう意味で、機構を一つ作ったからどうということではないということを是非肝に銘じていただいて様々に取組をしていただきたいと、こう思っています。
 冒頭の質問に戻れば、是非在外被爆者の問題もと思っておりますし、それで、先ほど障害者の在宅投票制度について整備すべきだと申し上げました。ALSの患者さんの問題も気にしておりましたが、私の地元の大阪府の茨木市で知的障害者の方が同じように投票ができないということで、投票所に行けないことで投票ができないということで訴訟を起こされておられます。この判決が十二月の二十日に出るというふうに聞いておりまして、恐らく同じような判決が出てくるのではなかろうかと思っています。
 障害者の方たちの投票権、参政権を保障するということは、ノーマライゼーションということで、来年から障害者基本計画の見直しあるいは障害者プランをお作りになる中でノーマライゼーションの表れの大変重要な課題であると思っておりまして、厚生労働省の所管でないことは承知をしておりますけれども、障害者全体の問題は内閣全体の問題で取組をしていただいていることですから、是非。来年の統一地方選挙に間に合わないのかもしれません。しかし、各自治体でそれぞれが独自に巡回投票するなり、あるいは在宅投票の道を開くということもあってもいいのじゃなかろうかと、こんなことも思っておりまして、早急に検討してくださるようにお願い申し上げ、重ねて、被爆者の問題については上告をなさらないで、しっかりとした制度をお作りいただくという方向で法律の整備をしてくださりますようにお願いをしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#170
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 八十一名もの副作用被害の死亡者を出した抗がん剤イレッサについて、改めてお聞きしたいと思います。
 八月十九日にアストラゼネカがFDAに対して生存率に有意差がないという情報を報告していたと。前回の質疑で、医薬局長はこのことを厚労省の担当部署は承知していたというふうに答弁されていますが、厚労省の担当部署とはどこで、そして情報を得たのはいつか、お答えいただきたい。
#171
○政府参考人(小島比登志君) 情報を受けた部署は、医薬局審査管理課と医薬品医療機器審査センターというところで情報を受けたということでございます。この時期は、アストラゼネカ社が発表いたしました八月十九日、日本時間に直しますと二十日ということになろうかと思います。
#172
○小池晃君 局長には報告は上がったんでしょうか。
#173
○政府参考人(小島比登志君) それは聞いておりません。
#174
○小池晃君 これ、重大だと思うんですよ。イレッサの保険適用を決定した中医協総会というのは八月二十一日なわけです。ですから、前日に厚労省は、この重大な情報が審査管理課、審査センターには届いていたが、その翌日に保険適用を決定して薬価収載したということなんです。
 私の手元に、この問題になっている生存率に有意差はないというレポートがございます。二種類の第三相試験の結果なんですが、一つは対象者千九十三名のインタクト1、もう一つは対象者千三十七名のインタクト2です。いずれも大規模なこれは調査であります。
 これを見ますと、インタクト1では、平均生存期間が、これはプラシーボ投与の場合が十一・一か月、二百五十ミリグラムで九・九か月、五百ミリグラムで九・九か月。これ、有意差はないと言うんですが、よく見ると、平均値だけ見れば、むしろ投与群の方が、投与した方が平均生存期間は短いわけです。それから、インタクト2を見ますと、プラシーボで九・九か月、二百五十ミリグラムで九・八か月、五百ミリで八・七か月ですから、これも同様に投与した方が短いんですね、生存期間は。私、いずれの場合も、これ、二百五十ミリと五百ミリを合わせれば有意差はあるんじゃないかと思うんです。
 こうした重大な情報が届いていながら、翌日には保険適用を決めた。保険適用というのは、これは保険局によれば、中医協では、安全性や有効性はこれは医薬局で承認していれば、そのことを検討するわけじゃないんだ、これは保険収載の是非と薬価を決めるだけだというふうに言っている。しかし、保険収載の前日にこれだけ重大な情報が来ていたんであれば、これは私は医薬局として、保険局に対してこれはちょっと待ってくれ、ちょっと待つべきじゃないかと言って当然だと思うんです。
 ところが、それなのに、審査管理課から情報が上に上がっていない、そこにとどまっていたと。これは極めて重大じゃないですか。医薬局長、どうですか。こういうやり方に問題があると思うんですが、いかがでしょうか。
#175
○政府参考人(小島比登志君) 当時の医薬局は、このアストラゼネカ社の試験が行われていることを承知をしておりました。
 本臨床試験は、アストラゼネカ社が適用を拡大する目的で、抗がん剤を初めて投与された患者に他の抗がん剤とイレッサ錠を併用してイレッサ錠の上乗せ効果を評価しようとしたものでありまして、その結果が延命効果、先生御指摘のように、いろいろ御意見はあろうとは思いますが、認められなかったというふうに聞いております。
 一方で、我が国では、他の抗がん剤を用いても効果がなかった患者に対しましてイレッサ錠を単独で投与して腫瘍の縮小等の効果が認められたことを評価したものでございまして、御指摘の臨床試験とは対象となる患者、用法が異なることから、我が国では承認内容に影響を与えるものではないということで承認取消しはしなかったということでございます。
#176
○小池晃君 しかし、この試験は第三相試験なわけです。第三相試験について言えば、有害事象についての報告はほかにもありますけれども、有効性を検証したものはこの試験しかないはずです。今、局長がおっしゃったのは第三相試験ではありませんね。セカンドステージ、セカンドフェーズの試験じゃないですか。第三相試験の結果が出ている、有効性の結果が出ている報告はこのインタクト1、インタクト2、これだけじゃないですか。この点について確認していただきたいと思う。
#177
○政府参考人(小島比登志君) 私が理解ができないのかもしれませんが、要するに、先生が御指摘の試験は併用でやられた試験であると、それで我が国で行ったものはイレッサ単独の投与の試験であるということで、違うということではないでしょうか。
#178
○小池晃君 それは違うことは百も承知なんですよ。ところが、第三相試験ではもうこれ千人単位でやっているわけです。局長がおっしゃったのは第二相試験なんですよ。百人ぐらいの試験なんですよ。それが第三相試験で、確かに対象者は違いますよ、併用だということはありますよ。でも、より大規模な試験の中で有意差がないという情報というのは、私は、これは切って捨てるような情報ではない、これは十分検討に値すると。それを重大な情報として考えなかったということが極めて重大じゃないかと言っているんです。
 そのことは、例えばこれはアストラゼネカが出しているパンフレットを見ると、この中でアストラゼネカ社の研究者は言っているんですよ。この秋にはこの第三相試験の結果が出ます、発表される予定ですというふうに予告をしているわけですね。これだけ注目をされた試験だったわけですよ。ところが、その結果が出たらば、これは効果なしだったと。これ、ショックを与えているんです。
 例えば、ヨーロッパで十月の下旬にフランスで開かれたヨーロッパ臨床腫瘍学会では、このインタクト1、2の結果が報告をされている。大変残念な結果だというふうに報告をされているんです。そして、まとめの言葉として最後に締めくくり、こういうせりふなんですよ、これがイレッサの終えんにならないよう願っていると。これ、大変なショックを与えているわけですよ。外国ではそういう議論をしていたと。それなのに日本では、だって局長まで行っていないわけでしょう、情報が。審査管理課のレベルでこれは取るに足らないと。それで翌日保険収載しちゃったわけじゃないですか。こういうやり方に問題はないのかと。
 私、今まで説明しましたけれども、それでもこのインタクト1、インタクト2の生存率に有意差がないというのは承認に影響を与えるほど、あるいは保険収載をストップさせるほど重大な情報ではなかったと、そういうふうに局長は認識をしているんですか。お答え願います。
#179
○政府参考人(小島比登志君) 少なくとも、当時の医薬局の中の判断ではそれは違った試験であったというふうに考えていたと思いますし、またFDAにおきましても、八月十五日より後の九月二十四日に、医薬品に関する諮問委員会が当イレッサの承認の勧告をしているというふうに聞いております。
#180
○小池晃君 大臣に伺いたいんですけれども、これ、こういう重大な情報が来て局長まで行っていないわけですよ、審査管理課のところにとどまっていると。こういう保険収載の前日に、有効性に関して重要な情報が出ていながら、こういう情報が省内を横に行かないと。私は、こういうのは省内で連絡を取り合って、これはやっぱりいったん、ちょっと待って、ストップを掛けると、こういうことがないからどんどんどんどん薬害の被害って起こるんじゃないですか。
 私は、こういうストップを掛けて、取りあえずちょっともう少し時間掛けて検討しようということがあってしかるべきだったと思いますが、大臣、いかがですか。
#181
○国務大臣(坂口力君) これは、薬務局長はまだその当時局長じゃなかったわけで、そういう面では、彼は聞いていないと言うのはそれはそのとおりかと思うんですが……
#182
○小池晃君 そういう意味で言わないでしょう。それはないだろう。そんなの駄目だよ。
#183
○国務大臣(坂口力君) それは彼に言ったって、それは駄目で。ただし、今御指摘になりますような事柄について省内でいろいろ横の連携はしなければならないことは、それは当然でございますから、そこは先生の御指摘のとおりと思います。
#184
○小池晃君 いや、そのとき局長じゃなかったから聞いていなかったという、そういうことじゃないでしょう、行政の継続性があるんですから。それは、その当時の局長は聞いていなかった、そこには報告が上がっていなかったということですね。そういうことですね。
#185
○政府参考人(小島比登志君) そういうことです。
#186
○小池晃君 そういうことだと。
 ところで、イレッサの薬価は幾らですか。
#187
○政府参考人(小島比登志君) イレッサの薬価でございますが、本剤の薬価は二百五十ミリグラム一錠七千二百十六円十銭でございます。
#188
○小池晃君 一錠七千二百十六円ですよ。もうすさまじい高価な薬なんですよ。私は恐らく内服薬では日本最高ランクだと思います。これ、一錠七千二百十六円の薬が現時点での使用症例数と販売総量を答えていただきたい。
#189
○政府参考人(小島比登志君) アストラゼネカ社から報告を受けております使用症例数でございますが、十一月三十日現在で推定使用症例数として一万八千百二十、それから販売数量、これも十一月三十日現在ですが、販売錠剤数といたしまして百一万百二十八錠ということになっております。
#190
○小池晃君 ということは、わずか四か月で、単純に掛ければ七十二億九千万円という驚くべき売上げを上げているわけです。これ中医協に提出された市場予測規模では、初年度は七千五百人、ピーク時の十年後でようやく一万九千八百人という予測が出されております。ところが、当初の予想を超えるほど本当売りまくっているわけです。
 私、これ宣伝パンフレットをいろいろとアストラゼネカから取り寄せましたけれども、いただきましたけれども、もう去年ぐらいから次から次へとこういう宣伝パンフレットを出しているわけですよ。(資料を示す)これなんか、わざわざこのために雑誌まで作っているんです、アストラゼネカがスポンサーになって。それでさんざん宣伝をしている。そして、わずか四か月で約七十三億円の売上げを上げた。私はもう、これでもし万が一中止なんということになったとしても研究費、元を取ったんじゃないかと思うぐらいもう売上げを上げているんじゃないかと思うんですよ。
 大臣に私お伺いしたいんですが、まあいろいろあるでしょう、恐らくこの薬で良くなったという方も、私、中にはいると思うんです。そのことは否定しません。この薬が期待されていたということも私否定しません。しかし、これだけヨーロッパでは議論になっていて、けんけんがくがく、これは問題だというような議論がされているわけですよ。それで、まだどこでも承認されていない。ところが、片や、こういう情報は一切、こんなふうに危険だなんて議論があるなんてだれも知りませんよ、国民は。そういう中で、日本では薬価収載後で見れば三か月ですよ、三か月で七十三億円もの売上げを上げるほど大量に使用されているわけです。
 私、この経過を見て、こういう何の歯止めもなく、承認されたらもう一気に広がっていく、こういうやり方に私は問題があるんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですが、これ、大臣、いかがでしょう。
#191
○国務大臣(坂口力君) 承認されました後、それがどういう広がりがあるかは、それは需要と供給の関係でございますから、それはなかなか予測のできないことでございます。したがいまして、薬のことでありますから、副作用があったりすることも十分にこれは検討をしなければならないことは事実でありまして、そうした面でもしそういうところに十分でなかった点があるとすれば、我々直ちにそこは見直さなければならないというふうに思っておりますが、しかし、今御指摘になりましたように、この薬によって非常にそれが効果を発揮している人のあることもまた事実でございまして、いろいろメール等におきましても、いかにこの薬を待ち望んでいたかという患者さんの、患者団体の代表の人のメールも来たりもしているわけでございます。安易にこの問題を、駄目だといって一喝の下にこれをなくしてしまうということは、これを待ち望んでいた人にとってそれがいかにつらいことかということも理解をしてほしいということも来ているわけでありまして、それらの点を相互やはり考えながらこの問題に決着を付けなければならないというふうに思っております。
#192
○小池晃君 いやしかし、生存率に有意差がないんだというようなことを皆さん御存じないですよ、この薬に期待をたとえ掛けている人であっても。そういう情報というのは真っ先にまず厚生労働省に来るわけじゃないですか。アストラゼネカがまず報告をしているわけですよ。そのときの厚生労働省の対応が私問われているんだと思うんですよ。そのときに何のストップも掛けず、そのまま翌日保険収載して、そしてこんなふうに広がっていったということに私はこれ重大な責任があると思いますが、大臣、その点どうなんですか。全くこれは、売り出してどれだけ広がるかは、それはもう需要と供給の関係で市場が決めることだと、そんな無責任なことでいいんですか。もう一度お答え願いたいと思います。
#193
○国務大臣(坂口力君) いや、薬が売れるか売れないかはその効き具合によっても決まってくるわけでありますしいたしますから、そこは私にそれを言われても、それはなかなか答えにくいということを言っているわけであります。
 したがいまして、ただ、これを決めたときにどういう経緯であったかということについては、そこに誤りがなかったかどうかということは、これは常にどの薬であれやっぱり検証をしなきゃならないことでありますから、そういう副作用が出ているということが多ければ、当然のことながらこれはすぐに検証をしたいというふうに思っている次第でございます。
#194
○小池晃君 これ一般論でなくて直ちに緊急に点検すべきですよ、検証すべきですよ、どういう経過だったのか。私は、このイレッサをめぐる申請から承認、そして保険収載に至る厚生労働省の一連の対応、これやっぱり徹底的に解明することが求められていると。何でこんなことが起こったのか。今回の新薬審査、中でも優先審査という在り方にどのような問題点があるのか、そのことを徹底的に解明する、その中からこそ私は新たな医薬品の副作用対策をどう進めるべきかという教訓が出てくるはずだと思う。そのこと抜きにこの仕組みを通してくださいなんというのは、私はもってのほかだと。とにかく、こんなことをやればまた新たな被害を拡大するだけだというふうに思います。そのことを申し上げておきたいと思います。
 その上で、被害者との協議の問題ですが、これも、この法案審議の冒頭で大変問題になった患者団体よりも製薬業界に先に説明していたという問題であります。
 これ、いつどこの団体に説明したのか、詳細に報告をしていただきたい。
#195
○政府参考人(小島比登志君) 日時を追って御説明申し上げますと、日本医療機器関係団体協議会等、医療機器関係団体につきましては七月三十一日、それから日本製薬団体連合会等、医薬品関係団体には八月一日、それから八月七日にはこの両団体と外国の関係団体という形で説明、意見交換をしております。それからさらに、先ほどの医薬品の方の関係団体には八月二十八日、医療機器の団体には八月二十一日というところでございます。
#196
○小池晃君 外国の関係団体とはどこですか。
#197
○政府参考人(小島比登志君) 欧州、米国、それから在日米国商工会議所、欧州ビジネス協議会というところでございます。
#198
○小池晃君 日本の患者団体よりも先に製薬企業、更に外国の製薬企業の方に先に説明していたという驚くべき実態だと思うんですけれども、局長は八月上旬だとおっしゃいましたよね、委員会では。七月三十一日というのは八月上旬じゃないんじゃないですか。これ国会でうそをついたということになりませんか。
#199
○政府参考人(小島比登志君) 私が八月上旬と申し上げましたのは、この一連の協議は八月上旬ということでございまして、メーンは八月七日ということを私承知しておりましたものですから、まあ八月上旬と申し上げたんですが、確かに七月では八月ではないということは確かだと思います。
#200
○小池晃君 国会で、前回、薬事法成立したのが七月の二十五日ぐらいだったと思いますから、その直後ぐらいにもう説明を始めているわけですよ。そして、被害者団体に説明したのは九月に入ってからと。
 大臣、お伺いしたいんですが、こういう体質、私、徹底的に改めるべきだと。大臣もこんなことあってはならぬというふうにこの間おっしゃった。大臣の先ほどの冒頭の発言では、医薬品等による健康被害を受けた方々の代表を含めた学識経験者の幅広い意見を反映するため、現行の評議員会に相当する審議機関を設置するとしていますが、意見を反映するというだけでメンバーに入れるわけじゃないというのじゃ駄目だと思うんです。当然、被害者をこの審議機関に参加させるべきだと考えますが、大臣、いかがですか。
#201
○国務大臣(坂口力君) 審議会のメンバーにつきましては、これはその理事長と申しますか、そこの施設長が行うことになるわけでありますから、私が余り具体的にだれだれというようなことを言うわけにはまいりません。適切な人を、そこに必要で適切な人を入れるという大原則を私は伝えたいと思っております。
#202
○小池晃君 いや、だから、この書き方非常にあいまいなわけですよ。被害を受けた方を入れるという書き方じゃなくて、被害を受けた方々を含めた学識経験者の意見を反映するためと二重三重にただし書が付いたような書き方なんです。
 だれを入れるというのはそれは言えないというのは分かりますよ。ただ、やはり薬害の被害者をこの協議機関の中に入れていくということは基本的な考え方として大臣はおっしゃるべきじゃないですか。いかがですか。
#203
○国務大臣(坂口力君) 先ほど読みましたとおりでございまして、その中に我々の意思は含まれていると思っております。
#204
○小池晃君 それから、更にお聞きしたいんですが、安全対策業務の問題ですが、これは大幅に増員することが必要だと思うんですが、現状の安全対策業務にかかわっている職員数は何人なんでしょうか。現行の機構と本省でお答えいただきたい。
#205
○政府参考人(小島比登志君) 本省の方では六人でございます。機構の方では七人でございます。
#206
○小池晃君 本当に少ないわけです。この数を新法人ではどれだけ増やそうとしているわけですか。
#207
○政府参考人(小島比登志君) 三十人から四十人程度の体制が必要だということを考えているわけでございます。
#208
○小池晃君 これ、そうおっしゃっているんですが、現在の医薬品機構の理事長の宮島彰氏は、「日刊薬業」の十月十七日付けで、安全対策増やすとは一言もおっしゃっていないんです。審査官増員のスケジュールについては、〇四年度から〇六年度にかけて毎年三十人程度増やし、三年間で百人程度増やすことになると。審査官を増やすと言っているだけで安全対策増やすと言っていませんけれども、これは間違いなく安全対策の担当の人も増やすということなんですか。
#209
○政府参考人(小島比登志君) 私どもは、安全対策につきましては機構も新機構も大変重要な役割を果たすというふうに思っておりまして、これは必ず今申し上げました三十人から四十人の体制を確保していくというつもりでおります。
#210
○小池晃君 大臣にお伺いしたいんですが、今紹介したように、宮島さんはまるで新法人の理事長のように具体的なことを新聞で答えているんです。これ、大臣が新法人の理事長を決めるわけですよね。大臣、これ、宮島さんがもう次の理事長になるということになっているんでしょうか。
#211
○国務大臣(坂口力君) 適切な人を決めるということを決めております。
#212
○小池晃君 理事長は大臣が指名するわけですから、ですから大臣の御意思だと思うんです。
 私は、厚労省の天下り、特に医薬局長経験者などが医薬品全体の機構の責任者になるということなどは到底国民あるいは被害者の理解を得られるものではないというふうに考えます。こんなことは決してしないというふうに思うんですが、適切な人ということであれば、こういった人は含まれないと、厚労省の天下りは理事長には据えないというふうに明言すべきじゃないですか、いかがでしょう。
#213
○国務大臣(坂口力君) そこは共産党の考え方と皆がオーライと言うわけではありません。皆それぞれの考え方があるわけでありますから、多くの皆さん方の御理解を得られるような人をしたい、こういうふうに思っています。
#214
○小池晃君 全然、そんなの答弁じゃないですよ。だって、共産党の考えじゃないですよ。これは正に被害者の皆さんみんな言っていることですよ。
 併せてお聞きしますけれども、その職員の問題ですが、製薬企業等の元職員の新法人への就職と新法人の役職員の退職後の再就職について、国家公務員に対する離職後従事制限の例を勘案して一定の制限を行うとおっしゃいましたけれども、製薬会社元職員の新法人への就職については、これは公務員の離職後従事制限に倣うことはできないんじゃないですか。何でこんなことが可能なのか、どういうことを考えているのか、説明していただきたい。
#215
○政府参考人(小島比登志君) 製薬企業等の元職員につきましては、個人の資質、能力を判断をいたしまして採用の可否を決定したいということを思っているわけですが、しかしながら、一定の職員の方が元の製薬企業のある職に就いていたという場合に、直接その機構のまた関連する職に就くというのも、やっぱり疑いといいますか、健全な姿ではないということでございまして、その退職前の一定期間の職務内容を考慮して、機構に就職いたしましても関連職務には一定期間従事させないということ等を定めることを考えておるわけでございます。
#216
○小池晃君 そうじゃなくて、機構を辞めた後の話じゃなくて、製薬企業の社員を機構に就職させるということが国家公務員の離職後従事制限に倣うというのは一体どういうことなのかと。そこについては先ほどの説明では私は理解できないんですけれども、そこを御説明願いたいということなんです。
#217
○政府参考人(小島比登志君) 公務員法の職員の離職後従事制限の規定におきましては、離職後二年間は離職前五年間に在職していた国の機関等と密接な関係のある営利企業の地位には就いてはならないということを定めているところでございます。これは企業の側から見れば、国をこう入れ替えれば、やはり機構に就職する方についてもこういう考え方というのは当てはまるんじゃないかということであります。
#218
○小池晃君 いずれにしても、今日新たにいろいろと新しい問題が示されました。具体的にはもうまだこれから検討すべきことというのは一杯あるんだろうと思うんです。こんな大事ないろんなこともこれから検討という段階で私は法案を今日通してくださいなどというのは、本当におかしな話だと思うんです。まず顔を洗って出直してくるべきだというふうに思うんですよ。
 そもそも、研究開発振興部門を審査、安全と同じ法人に置くべきでないということをさんざん指摘してきた。大臣は心配ないと言ったわけです。ところが、先ほどの大臣の発言では分離すると言うんです。これ結局、産業振興部門と安全対策は分離すべきだということを大臣も認めたということじゃないですか。
 大体、この産業振興部門と安全対策あるいは審査を一緒にする法案を出して、そして今日採決をするんだと言いながら、同時に分離しますと言う、これは全く支離滅裂じゃないですか。こんなことをやるんだったら、まず大臣、これ、法案を出し直すということこそ求められるんじゃないかと思いますが、こんな支離滅裂なやり方を大臣はどう説明されるんですか。
#219
○国務大臣(坂口力君) 一緒にしていたら一緒にしていたと言って文句を言うし、分けると言ったら分けると言ってまた文句を言うし、それは何をやっても文句を言う人はいるわけです。これはまだちゃんとそういうふうにしますというところまでは書いていない。まだそういった受皿もないんですから、そういう受皿が将来できましたらそのときに検討しますということを書いているわけです。
#220
○小池晃君 分けると言ったからそれに文句を言っているんじゃないんですよ。一緒にするということに対して、それは違うじゃないかと、これは別々にすべきじゃないかと言ったらば、それは大丈夫だ、安心しなさいと言いながら、一緒にするという法律を通して、片や分けますというのは支離滅裂じゃないですかと言っているんです。こんなでたらめな話ないですよ。こういうのを出すんだったら、まず、これは間違っていました、これは全部引っ込めて、頭を冷やして、正月よく考えて、もう一回出直してきますと、これが当たり前の態度じゃないですか。それなのに、こんなに支離滅裂なことを片ややって、片や通しなさいと、こんな話じゃない。こんなのでたらめじゃないですか。
 大臣、私言っているのはそういうことなんですよ。これは当たり前のことだと思いませんか、私の言っていることを。筋が通った話じゃないですか。大臣、答えていただきたい。
#221
○国務大臣(坂口力君) 余り答えるべきことじゃないように思いますけれども、皆さん方の御意見も尊重をしながら変えるべきところは変えていこうという努力をしているという、こういうことでございます。
 我々の考え方としては大丈夫だというふうに思っていたけれども、いるけれども、しかしいろいろの皆さん方の御意見もある、そこはしかし、我々が思っているだけではなくて、皆さん方の御意見も反映をやはりしていくことを心掛けねばならないということを我々はここに表現をしているわけでありまして、そうむきになって怒るほどのことではないと。
#222
○小池晃君 大臣の言い方は全く分かりませんよ。これは私だけが正しいと思っているけれども、こう言われたから変えるんだと、こんな筋の通らない話はないですよ。この指摘が正しくて言われたとおりだと思うんだったらば、この法案は引っ込めて改めて出し直すと、これが当然のやり方なんですよ。こんなやり方、本当にでたらめだと私は思うんです。(「それをいちゃもんと言うんですよ」と呼ぶ者あり)いちゃもんじゃないですよ。
 そもそも、今日の大臣の冒頭の発言というのは、私は趣旨説明のやり直しだと思うんです。事実上、中身はほぼ法案の根幹部分を修正するようなものだと。だったら私は審議を一からやり直すべきだと。それなのに今日のうちに採決する、こんなことはもう断じて認められない。採決には断固として反対をしたいと思います。
 しかも、今回の法案で最大の問題の一つとして指摘されてきた産業振興部門と、それから審査・安全部門を一つの組織で行うということについて、それをやはり分離すると言い出した。要するに、これは正に法案の根本部分が間違っていたということを認めていることになるんですよ、提出者自らが。だったら潔く撤回するべきだと。事実上の修正のような発言でこれは採決するなんということは私は認められないということを申し上げて、私の質問を終わります。
#223
○森ゆうこ君 国会改革連絡会(自由党)の森ゆうこでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回、独立行政法人化の在り方について様々な御議論がなされてまいりましたけれども、やはり、単に看板の掛け替え的ということではなくて、特殊法人の在り方そのもの、つまり公と私の役割分担までさかのぼって議論をすべきではなかったかと思います。一方で、今回大臣がまた整理をしていろいろ出されてまいりました。ここまで細々としなければいけないということで、独立行政法人化することの意味というのは一体何なんだろうと改めて感じました。
 この独立行政法人への移行に当たっては、この制度の趣旨というのは、国の規制を極力排して事業がスムーズに行われるということが大きな目的であったと思います。そういう意味で、その辺の公と私の役割分担についてきちんとした議論がなされなかったということではないかと思います。
 それはおいておきまして、医薬品医療機器総合機構に関して伺います。
 まず、今ほどもいろいろ問題になりましたが、イレッサの審査過程についてはどうだったのでしょうか。責任と権限の明確化と責任の取り方について伺いたいと思います。
 私は、審査そのものは究極的には民間で行うべきだと思います。ただ、それは無責任であっていいというわけではなくて、民間に審査を任せる、その前提として、審査過程が事後的検証に堪え得るものでなければならないと思います。事後的検証に堪え得るということは、責任の所在が明確化されており、そしてだれもが納得できる責任を取る、そういう体制がきちんとされているということだと思います。その責任の所在があいまいで、責任に伴う権限の所在もあいまいなのでだれも責任を取らない。だれも責任を取らない、そういう状況だから、だれも責任を持って決断し、そしてきちんと実行するということができないのではないでしょうか。それぞれの地位、立場にそれぞれの権限と責任が明確になっていれば、その人なりに、皆、決断し行動することができると思います。
 ちょっと脱線しますけれども、その意味で言わせていただきますと、この立法府として参議院の責任は、その法案そのものの根幹に関するところに問題のある法律であれば、それは否決して衆議院での再議決を求めること、それが参議院の再考の府としての責任を果たしたことになるのではないでしょうか。
 また戻ります。
 この点で、イレッサについてもその責任の所在を明確にすることが再発防止の観点からも必要なので伺いますが、イレッサの審査過程でなぜこの薬が早期に承認、許可のラインに乗ったのか、その決定はどなたがされたのか。究極的には大臣の許可でという責任の所在のあいまい化ではなく、個人名は結構でございますから、どの部門の人間がいつ判断したのかを教えていただきたいと思います。
#224
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねのイレッサの優先審査でございますが、優先審査につきましては、当該医薬品の対象疾患が重篤で、かつ既存の医薬品と比較しましても有効性又は安全性が医療上明らかに優れていると認められる場合には、申請者からの申出に基づきまして、優先審査品目として他の医薬品の審査に優先して審査を行うということにされているわけでございます。
 この優先審査指定の具体的手順でございますが、これは優先審査希望の申請書が審査センターに出されるわけでございますが、その後、担当課であります厚生省医薬局審査管理課が、必要に応じまして薬事・食品衛生審議会の専門委員等に相談しながら速やかに審査に該当するか否かの判断を行い、医薬局長の判断を得て、その結果を申請者に通知をするということになっております。
#225
○森ゆうこ君 ちょっとまだよく分からないんですけれども、またこのイレッサについてはきちんと検証されていくと思いますが、前回の質問のときにも申し上げました、これを検証して、その検証に堪え得るものにするということが今後の薬の審査、承認の信頼性ということについて大変大切だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に移りたいと思います。内部告発制度について伺います。
 原子力規制法に内部告発者保護制度がありますけれども、この点について大臣に伺いたいと思います。前回の質問でも申し上げましたが、私たちはもう一度認識する必要がある。薬というものはそもそも危険なものであると。薬事法もそのような観点に立って作られているということですけれども、薬というのは原子力以上に私はリスクの高いものだと思います。皆さん、薬という字を、クスリという字、下から読んでみてください。リスクなんですよ。皆さんも御存じだと思います。リスクが高い、これが薬なんです。
 私は、薬はメリットの反面、非常に危険なリスクの高いものだとの観点から内部告発者保護制度というのが必要だと思いますけれども、この新しくできる独立行政法人の機構内に内部告発者の制度を設けるべきだと考えますが、今回の法案にそのような部分はございますでしょうか。
#226
○政府参考人(小島比登志君) 御提案を申し上げています機構法案には不正を内部告発した職員を保護する制度は規定をされておりません。
#227
○森ゆうこ君 じゃ、この点について大臣に伺いますが、様々な御議論がありました。それはこの審査や市販後安全性の確保についての様々な懸念でしたけれども、やはり内部告発者保護制度というものを設けた方がいいのではないかと思いますが、この点について坂口厚生労働大臣の御所見を伺いたいと思います。
#228
○国務大臣(坂口力君) そうした問題は政府としても今検討しているというふうに聞いておりますし、今月中にその結論が出るということのようでございますから、そうしたことも参考にさせていただきたいと思います。
#229
○森ゆうこ君 いま一度確認させていただきたいんですけれども、私はこの法案そのものに反対ですが、仮に独立行政法人がスタートするとして、その機構の中に内部告発者制度というものを作っていくということは御検討中という、そのような意味でしょうか、大臣。
#230
○国務大臣(坂口力君) そうではありません。内閣全体としてそういう内部告発というようなことについてどういうふうに考えていくかという識者の検討会が持たれている、間もなくその結論が出ると、こういうふうにお聞きをしているということを申し上げたわけであります。
#231
○森ゆうこ君 ただ、これは独立行政法人ということについての法案でございますから、これはもう国の機関からはたとえ看板の付け替えであろうと独立するということですから、この独立行政法人の機構について内部告発者制度というものを設けるべきではないかと思いますけれども、この点についていかがお考えでしょうか。
#232
○国務大臣(坂口力君) 今、軽々にそうしたことを入れるという気持ちはありません。
#233
○森ゆうこ君 不安を払拭するためにも、私はそのような内部告発者保護制度というものをきちんと確立するべきだと考えます。大臣は軽々にというふうにおっしゃいましたけれども、非常に重要なことなのではないかと思います。
 次に、評価委員会の規模について伺いたいと思います。
 評価委員会の構成はどのようにするおつもりか。人数、そして委員会、あらゆる審議会がそうですけれども、これがかなりそれぞれの委員の給与も高い。たくさんの審議会、国に設けられているわけですけれども、一応伺っておきたいと思います。人数そして給与について、政府参考人に伺います。
#234
○政府参考人(水田邦雄君) まず、現行の厚生労働省の独立行政法人評価委員会につきましてお答え申し上げますと、まず委員数についてでございますが、現在、定員二十名、現員十五名となってございます。これは評価対象となる独立行政法人が現在三法人であるということにかんがみましてこういった現員としているところでございます。
 それから、勤務形態は非常勤でございまして、委員手当等の予算は平成十四年度で約三百七十七万円というふうになってございます。
 それから、今後ということもお尋ねでございましたけれども、設立を予定しております独立行政法人が多数に上りますことから、まず委員の定員を現行の二十名から平成十五年度に向けまして三十名とするよう要求をしておりまして、また臨時委員あるいは専門委員の任命ということでありますとか、各法人の業務内容の特性に応じた部会等の機動的な設置、こういった評価体制の拡充ということに努めまして、評価委員会が的確かつ厳正に評価ができるような体制にしていきたい、このように考えております。
#235
○森ゆうこ君 給与については、じゃ総計どれぐらいの金額を考えていらっしゃるでしょうか。
#236
○政府参考人(水田邦雄君) 平成十五年度の予算の概算要求におきましては、千三百万円の委員手当等の予算を要求してございます。
#237
○森ゆうこ君 合計を教えてください。
#238
○政府参考人(水田邦雄君) ただいまの額が合計でございます。
#239
○森ゆうこ君 評価も民間のオンブズマンに任せるというのはいかがでしょうか。その方が複数機関の評価、そして格付を得ることで評価の信頼性が高まると考えます。
 大臣に伺いますが、行政の内部で評価するのではなく民間に評価を委託するおつもりはありませんでしょうか。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
#240
○政府参考人(水田邦雄君) 独立行政法人の評価につきましては、独立行政法人通則法に基づきまして各府省にこの評価委員会を設置しまして、ここで評価をするということとされているところでございます。
 私どもとしましては、今後ともこの制度の下で必要に応じた評価体制の拡充を図っていきたい、このように考えております。
#241
○森ゆうこ君 こういう話をするとまた最初の議論に戻るんですけれども、公と私の役割分担ということをやはりきちっと議論すべきではないかと思います。
 次に、副作用一一〇番ということについて伺いたいと思います。
 副作用救済制度の有効利用について私の方から提案を一つさせていただきたいと思います。今もいろいろな窓口が設けられておりますが、副作用一一〇番ということを新設してはいかがでしょうか。そして、もう市販される又は処方される薬の箱や処方薬の袋に副作用一一〇番の電話番号を書くようにしてはいかがでしょうか。告知に努めるという、そのような表現も書かれておりますが、そういうレベルではなくて、例えば、たばこは健康にこれこれの害がありますというのと同じように、薬は使用法を間違うと危険でリスクが高いです、しかしどうしても使用しなければならない、そして副作用が出た万が一のときは一一〇番へと具体的に書くことを義務付けるというのはいかがでしょうか。この副作用一一〇番というものがあることが完全に安全なものは造れないという医薬品という製品に対する消費者の安心の担保になるのではないかと考えます。この点について御所見を伺いたいと思います。
#242
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品副作用被害救済制度というのは、今、先生おっしゃいましたような趣旨でできているわけでございます。医薬品メーカーが社会的責任に基づいて拠出しますその拠出金というもので運営されているわけでございますが、副作用被害に遭われた方々が迅速に救済を受けられる機会を得られるよう、現に副作用被害等を受けた患者に対して、その診断、治療に当たった医療機関から救済制度に関する情報提供がまず確実に行われることが非常に重要であると考えております。
 また、病院や薬局で薬を渡すときの文書配布ということも非常に効果があると思っておりまして、私どもといたしましては現在医薬品機構においてすべての病院に対しましてパンフレットを送付するとか、あるいは患者向けのリーフレットを提供するなどの積極的な制度周知に努めているところでございます。
 御指摘の義務化ということになりますと、義務違反に対するペナルティーをどうするか、あるいは監視をどうするか、いろいろ制度的にも難しい問題が生じてくると思いますので、私どもとしては現在やっております方法を更に制度周知に全力で取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#243
○森ゆうこ君 制度周知に全力を挙げる、こういうことが、今御提案申し上げたようなことが制度の周知には一番いいわけでして、そんなに難しいことじゃないと思うんですけれども、大臣はいかがですか。副作用一一〇番ということを告知を義務付けるということです。
#244
○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘の告知を義務付けるというその義務付け方でございますが、その義務付け方がなかなか、どういう方法がいいのかということは更に慎重に検討していかなきゃいけない難しい問題だというふうに思っているわけであります。
#245
○森ゆうこ君 是非御検討いただきたいと思います。そんなに難しくないと思います。薬の箱や処方せんの袋に副作用一一〇番ということを知らせる、書くということによって、また薬にはやっぱり必ず副作用があるんだということを使う人が、国民が意識することにもなると思いますので、御検討をお願いしたいと思います。
 薬は、先ほども申し上げました、リスクが高く副作用は避けられないものであると考えます。しかし、副作用も薬の危険な側面なんですけれども、危険だからといって新薬の研究開発に臆病になってはならないと思います。
 この点、大臣に伺いますが、副作用一一〇番というのは、副作用の被害者にとってだけでなく、むしろ加害者になる可能性のある製薬企業にとって保険の役割を果たす。つまり、製薬会社を副作用の加害ということからまた救済する役割を担わせるべきだと考えますが、この副作用救済の積極的機能を付加するために基金をもっと増額すべきではないかと考えます。
 この観点から、各企業の拠出金をもっと増額するおつもりはないかどうか、御所見を伺います。
#246
○政府参考人(小島比登志君) 副作用被害の救済についてでございますが、本来民事的な解決が原則であるところを、立証の困難性等にかんがみまして、製薬企業全体の社会的な責任に基づく共同事業として、民事的な解決とは切り離し、簡易、迅速な救済を図るということを目的としております。
 しかしながら、先生御指摘のように、医薬品につきましては、程度の差こそあれ、その使用に伴う副作用の発現は避けられないというものでございまして、実際どの程度の副作用被害までを本制度の対象とするか、いろんな御要望もございます。そういうことで、現在は重篤な副作用被害を救済の対象としているところでございまして、こういった重篤な副作用被害を簡易、迅速に救済をするというふうな基準は維持せざるを得ないと思っておりますが、御指摘のように、制度の充実には更に一層努めてまいりたいというふうに考えております。
#247
○森ゆうこ君 一応、通告していた質問はこれで終わりなんですけれども、大臣に伺いたいんですが、この医薬品医療機器総合機構につきましては、この法案の根幹は、成立すれば新しい独立行政法人として発足することになるこの組織形態はこの法律の根幹ではありませんか。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
#248
○国務大臣(坂口力君) 御質問の趣旨が十分に分かっておりませんけれども、この組織というものがやはりそれは根幹になることは間違いないと思います。
#249
○森ゆうこ君 ということでありますと、先ほども議論になりました振興部門と安全審査部門というのを、その組織をやはり切り離すべきだということは、やはりこの法案の根幹にかかわる問題になると思います。この法案の、法律の根幹にかかわる部分が問題になっていると。そういう法律をやっぱりここで、私は採決するのは構わないと思います。採決は結構でございます。しかし、法律の、法案の根幹が問題になっていて、皆さんがそれは問題だと思われている法案が採決をして成立をしてしまうということは、本当にそれでいいのかどうか。前回も疑問を呈しましたけれども、今回も改めて皆さんに、委員の皆さんに疑問を投げ掛けたい。
 私は、今この国は、あらゆる面で制度の改革、いろいろな部分の改革をもうすぐにやらないと大変だという危機的な状況にあるということは先生方もお分かりだと思います。その改革というのは、だれか一人のスーパースターが出てきて、改革なくして成長なしと言って叫んで、それでできるもんじゃないと思うんですね。私たちは、あらゆる立場で、あらゆる場面で自分たちができることをやらなければならない。惰性とマンネリに流されず、きちんと今やるべきことを今までの慣例にとらわれずにやらなければいけないと、生意気な言い方ですが、本当にそういう状況なんではないかと思います。
 そういう意味で、最後に申し上げたいと思いますが、どうか賛成されるのであればこの法案に全面的に責任を持って賛成していただきたい。根幹に問題はあるが、しかし成立させるために賛成するというような、そんな無責任なことはしないでいただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
#250
○大脇雅子君 私は、先回、救済給付金の積立金についてお尋ねしました。その現在額に関して、御答弁では、請求件数が平成十三年度において四百八十三件で、平成八年から見ると増加していること、責任準備金が四十、積立金三十との内容ですが、実際の金額は違っているという事後の訂正説明を受けましたが、具体的にこの金額はそれぞれ幾らなのでしょうか。そして、その基金の性格はどのように違うのでしょうか。そして、その使途、実績、それから将来の運用方針についてお尋ねします。
#251
○政府参考人(小島比登志君) 副作用被害救済制度におきましては、責任準備金及び積立金という二種類の資金の積立てが行われているところでございます。医薬品機構におきましては、平成十三年度末現在、責任準備金を約七十億円、積立金を約五十五億円保有しているところでございます。
 責任準備金につきましては、毎事業年度末、三月三十一日におきまして、既に支給決定を受けた方について将来にわたっての給付予想額を推計し、その給付予想額を積み立てることが法律上義務付けられているものでございまして、他の使途には用いることはできないものでございます。
 一方、積立金は、毎事業年度の剰余金の累積であり、中長期的に財政の安定を図る観点から、将来生じ得る救済給付等を賄うために積み立てられているものでございます。
 現状を申し上げますと、積立金の額は年々減っておりまして、逆に責任準備金の方は年々増えているというふうな状況になっております。
#252
○大脇雅子君 それはどうしてでしょうか。将来の運用の予測はどうなるのでしょうか。
#253
○政府参考人(小島比登志君) 運用といいますと、利率のことでございましょうか。
#254
○大脇雅子君 実績というか、どういうところにそれを使って、将来この責任準備金はどのように変化していくと予測しておられるのかということです。
#255
○政府参考人(小島比登志君) 先ほど御説明申し上げましたように、責任準備金は将来にわたっての給付を確保するために基金の中に積んでおかなきゃいけないというお金でございます。例えば、年金給付につきましては、その方が亡くなるまでずっとその給付が続くわけでございまして、そういった方々に給付が途絶えたりしないようにということで責任を持って積み立てておくというお金でございます。
 一方、積立金の方は、事業年度の剰余金の積立てでございますが、やはり将来の中長期的に財政の安定を図るためには、現在の五十五億円というふうなお金を積立金として持っているということが財政の安定のためにも必要なんではなかろうかというふうに考えているところでございます。
#256
○大脇雅子君 したがって、私のお尋ねは、そうした責任準備金を持ち、積立金を持ち、そして副作用の救済事業が行われているわけですが、副作用の救済事業というのはこの中でどのような形で年々請求件数が増えていくのか減っていくのか、あるいは予測されているのか。そして、私の率直な感想としては、責任準備金とか積立金がこれだけあるということは、副作用の救済というものにもう少し積極的に展開をしていく事業を図られてもいいのではないかというふうに思うのですが、そこの点が少し行政の態度としては消極的なような感じがいたしますので、もう少し積極的に副作用における救済ということを展開をすべきではないかという観点からのお尋ねです。
#257
○政府参考人(小島比登志君) 近年、救済給付に要する費用も増大しておりまして、また積立金等の運用利率の低下を受けまして、その額も減少しております。現在、医薬品機構におきましては、平成十五年度より拠出金を引き上げるという方向で検討がなされていると聞いておりまして、現在のところ、この救済制度の財政は厳しくなりつつあるというふうな感じを持っているわけですが、いろいろ知恵を出しまして、どういうふうに制度の充実を図っていくかという点については検討してまいりたいというふうに考えております。
#258
○大脇雅子君 今、主として、責任準備金を積み立てていく中で、支出の実績、どういう内容で副作用救済の給付が行われているのでしょうか。
#259
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねは、給付の種類がどのくらい、請求件数があるかと、そういうことでございますか。
 これは、給付の種類別に申し上げますと、医療費が、請求件数として三千百八十件、支給件数が二千五百四十二件、それから障害年金が、請求件数五百六十六件、支給件数二百六十三件ということ、これが主な支給、給付でございまして、合計いたしますと、請求件数九千二百三十三件、支給件数が七千八十九件という具合になっております。
#260
○大脇雅子君 この差はどういうところで出てくるんでしょうか。
#261
○政府参考人(小島比登志君) これは、不支給理由というのが挙がっておりまして、一番多い理由が、因果関係が認められないという理由で不支給になっているというのが一番多いわけでございまして、次が医薬品の不適正目的、不適正使用、それから政令の該当事由であります入院相当でないあるいは障害等級の非該当というのが次の不支給理由になっております。
#262
○大脇雅子君 個別案件ではどうこう言うことはここではいたしませんけれども、やはりかなりそうした審査が厳しいという現場の声もございまして、これだけの準備金があるということであれば、その安定的な維持はともかく、でき得る限りその被害の救済という点においてきちっと適用をしていただきたいということを要望したいと思います。
 さて、医薬品機構の業務内容について、健康被害救済、それから審査、安全、研究振興という一連の、それぞれ規制部門や振興部門と違った一つの業務が幾つか合体することによる危惧が今まで幾つか幾つか言われてきたわけであります。
 例えば、振興部門の独立分離に対しても、大臣は受皿ができたときに考えると言われておりますが、システムとして独立をし、自主的に言わば各部門を分離しながら相互チェックの可能なようなものとしていかなければ医薬品の安全が損なわれるのではないかと思います。
 機構に対する厚生労働省の監督責任を含めて、将来の言わば移行に関する視点といいますか、それはどのように考えられるでしょうか、大臣にお尋ねします。
#263
○国務大臣(坂口力君) この機構を作ることによりまして、今までよりも、薬の承認にいたしましても、あるいは副作用に対します対応にいたしましても、より安全な、そしてより確実なものにしなければならないというふうに思っております。人的な配置で今までどうしても不可能でありましたところを、この機構ができることによりまして、ここで充実をさせ、国民の皆さん方にもおこたえをしていけるようにしなければならないというふうに思っております。
 また、この機構を作ることに対して様々な御意見をちょうだいしたことも十分に踏まえまして、そうしたことに対応できるように、皆さん方の御意見にも十分対応できるようなことを私たちもこれから心掛けていかなければならないと思っている次第でございます。
#264
○大脇雅子君 厚生大臣の整理の内容についてお尋ねいたします。
 医薬品等による健康被害を受けた方々の代表を含めた学識経験者の幅広い意見を反映するために、現行の評議員会に相当する諮問機関を規制と振興の部門ごとに設置するとされておりますが、それぞれどのような目的、そして規模、役割等になるのでしょうか。
#265
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねの審議機関についてでございますが、新法人の行う業務に関しまして、振興部門とその他の部門というふうに分けまして、それぞれ審議機関を設けまして業務運営の全般についての審議を行っていただくということを基本的な考え方としていきたいと考えております。
 その他の詳細な事項につきましては、機構におきまして、現行の評議員会の運営方法等を参考にいたしまして、新法人設立後に新法人において検討されるべき事項でありますが、厚生労働省といたしましても、この審議機関が適正に運営されていきますよう検討を促してまいりたいというふうに考えております。
#266
○大脇雅子君 安全対策業務については審査業務等を行う組織とは独立した組織とするということはどのような具体的な組織を考えておられるのでしょうか。また、国民に提供される情報については、その開示方法というのはどのように考えておられるのでしょうか。
#267
○政府参考人(小島比登志君) 安全対策業務の実施につきましては、審査業務部門とは別に安全対策部門を設置して、安全対策に係る業務が完結的に行われるような組織体制ということでございまして、名称はまだ仮称でございますが、審査部、安全部といった形で別々の部門を作りましてそれぞれの業務を行っていくということを考えて、想定しているわけでございます。
 また、国民に提供される情報につきましては、独立行政法人におきましても国と同様の情報公開を行うことはもちろんでありますが、それ以外にも、インターネット等のIT技術を活用いたしまして、緊急安全性情報、添付文書の改訂情報、新法人で収集が行われた副作用報告症例に関する情報、あるいはまた新法人が自ら行った副作用報告に関する疫学的分析などの科学的、客観的な評価結果というものにつきまして、国民による情報検索も可能としたような形で情報公開を行ってまいりたいというふうに考えております。
#268
○大脇雅子君 さらに、国が直接措置を取るということとされる緊急かつ重大な案件というのはどのようなもので、どのような形で決定され、どのような措置が取られるというふうに考えたらよろしいのでしょうか。
#269
○政府参考人(小島比登志君) 国が直接措置を取る緊急かつ重大な案件とはということでございますが、一つは、副作用情報にも載っていないような、いわゆる未知の死亡又は重篤な障害などの副作用症例でございます。いま一つは、副作用情報には載っておりまして、いわゆる既知ではありますが、死亡又は重篤な副作用で、かつ発生頻度が高いというものをいいまして、これらにつきましては、本省が機構から通知を受けたすべての副作用等の報告の中からそれを抽出いたしまして、この被害の原因を究明する等の検討を行い、これに基づきまして、必要に応じて薬食審議会の意見を聴くなどして、緊急性、重大性を評価した上で、被害防止、拡大に効果的な対策を実施するというふうに考えているわけでございます。
#270
○大脇雅子君 生物由来製品感染等被害救済業務の業務方法書の策定につきまして、救済申請者において手続に過度の負担が生じないよう十分な配慮を行うということになっておりますが、これは具体的にはどのような配慮をされるのでしょうか。
#271
○政府参考人(小島比登志君) 感染等被害救済制度におきましては、給付決定を行うに当たりまして、申請者の疾病等が生物由来製品の使用に伴う感染等によるものであるか否かについて、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いた上で医学・薬学的な見地から判定を行うこととしております。
 そのために、申請者に対しましては、被害原因と考えられる生物由来製品の使用の証明書、感染被害に基づく疾病等に係る主治医の診断書の提出を求めることになるわけでございますが、これらの資料のみでは感染時期、感染ルートの特定が困難な場合も想定されるところでございます。
 こうしたケースにおきましては、必要に応じまして、疫学的な判断を用いて因果関係の認定を行うこと、製品のロット番号を特定した上で、同一ロットが使用された別の患者の被害調査結果を判断材料に活用することを考えているところでございます。
 さらに、製品のロット番号の確認など、感染ルート等の特定に必要な資料につきましては、その性質上、申請者に対して提出を求めることが困難なものも予想されますことから、本法案におきましては、先ほども御説明いたしましたように、新法人が必要に応じ、直接、医療機関、製薬企業等へ資料提供を依頼することができる旨の規定を盛り込んだところでございます。
 業務方法書の策定に当たりましては、新たな規定に対応した具体的な業務の実施方法につきまして明確に定めることにより、できる限り救済給付の申請者の方の負担が過度にならないように努めてまいりたいというふうに考えております。
#272
○大脇雅子君 この整理をするとした事項に関しましては、責任の所在は国にあるという基本的な考えの下で、生物由来製品感染等被害救済制度の早期創設等、さきの通常国会において成立した改正薬事法の実施体制の強化を図るということが述べられておりますが、この被害救済制度の創設をするためのタイムテーブルとか、あるいは進行状況の現況についてお尋ねします。
#273
○政府参考人(小島比登志君) さきの改正薬事法におきまして生物由来製品の制度が新たにできたわけでございますが、現在それにつきましてどういったものを生物由来製品として指定をしていくか、あるいはその安全対策、表示の問題でありますとか、その他の安全対策をどうしていくかというものを薬食審で検討していただいているところでございます。
 来年の七月には施行をしたいというふうに考えておりまして、それが施行できて生物由来製品の指定が終わり、完全に安全対策が実施されますと、十六年四月からこの生物由来製品感染等被害救済制度が実施をされるということになろうかと思います。
#274
○大脇雅子君 それが今現在審議をされているわけですけれども、主な論点というか問題点というのはどのように把握されておりますか。
#275
○政府参考人(小島比登志君) 一つは生物由来製品の指定と特定生物由来製品というものをどうやって仕分をしていくかということが一つの課題でありますし、もう一つは表示の問題、あるいは保存期間、保存を何年間ぐらいするかというところが大きな論点として今議論を進めているところでございます。
#276
○大脇雅子君 新法人の役員等について、職員の採用は公募を中心として製薬企業等からの出向者の採用は行わないとされておりますが、転籍とか移籍というのも当然含まれているのでしょうか。それから、いったん離職した人が応募する場合の取扱いはどのようなものでしょうか。
#277
○政府参考人(小島比登志君) 新法人の職員の採用に当たりましては、御指摘のように、製薬企業等からの出向者については採用しないということでございますが、転籍者、移籍者、あるいは退職者の方となりますと、もう元の製薬企業からの身分、経済的な関係が離れているということでございますので、新たに新法人に就職をすることになるということでございますが、関係のところからの就職ということで、その一定の分野には採用して配置をしない等々、就業規則や採用規程等の諸規程を策定して、製薬企業と新法人の関係につきまして疑念の持たれるようなことのないような採用形態にしてまいりたいというように考えているわけでございます。
#278
○大脇雅子君 終わります。
    ─────────────
#279
○委員長(金田勝年君) この際、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の在り方に関する件を議題といたします。
 浅尾君から発言を求められておりますので、これを許します。浅尾慶一郎君。
#280
○浅尾慶一郎君 私は、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各会派並びに国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の西川君共同提案による独立行政法人医薬品医療機器総合機構の在り方に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人医薬品医療機器総合機構の在り方に関する決議(案)
  政府は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構については、次の事項に十分配慮し、国民の生命と安全を守るために万全を期すべきである。
 一、機構の業務が製薬企業等との不適切な関係を疑われることのないよう、役職員の採用及び配置に関し、適切な措置を講ずること。
 二、研究開発振興業務については、機構を審査関連業務、安全対策業務及び健康被害救済業務に専念させるとともに、その一層の効果的展開を図る観点から、早急に同機構の業務から分離すること。
 三、医薬品等の安全性を確保するため、審査を厳格に行うとともに、安全対策業務の実施に当たっては、医薬品の副作用等による健康被害の拡大を防止するため、迅速かつ的確に対応すること。
 四、健康被害救済業務については、医薬品等による健康被害を受けた者の団体等との連携を図りつつ、現行の医薬品副作用被害救済制度の充実や、新たに実施する生物由来製品感染等被害救済制度の円滑な施行に努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#281
○委員長(金田勝年君) ただいまの浅尾君提出の決議案の採決を行います。
 本決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#282
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。坂口厚生労働大臣。
#283
○国務大臣(坂口力君) ただいま、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の在り方に関する決議として、四つの事項を含む決議をいただきました。
 新しい法人が、国民に信頼され、また、国民に安全と安心を提供することができる組織となるようにするため、決議の御趣旨を十分に受け止め、決議の実現に向けて、しっかりと取り組んでまいる所存でございます。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#284
○委員長(金田勝年君) 引き続き、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#285
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#286
○山本孝史君 私は、民主党・新緑風会を代表して、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に反対の立場から討論をいたします。
 昭和三十六年のサリドマイド事件や、昭和四十年代のスモン事件被害者の方々による活動が実を結んで、医薬品副作用被害救済基金法が制定されましたが、その後、同基金に、研究振興や研究開発支援業務が加えられ、医薬品等の同一性に関する調査業務、さらには基礎的研究業務や新薬の承認申請、再審査、再評価の業務、治験に関する指導業務が加えられるに至って、設立当初の医薬品副作用被害者の救済業務は隅っこに押しやられ、医薬品の審査・開発振興業務を行う組織に変質をしました。正にひさしを借りて母屋を乗っ取ったのです。
 今回提出の法案は、特殊法人等改革の名の下、同基金を独立行政法人医薬品医療機器総合機構へと看板を書き換え、医薬品の審査、安全対策、研究開発振興、健康被害救済の四つの業務を、無謀にも一つの法人に行わせようとするものです。
 厚生労働省にとって、薬害エイズ事件は早くも過去のものになったのでしょうか。悲惨な薬害エイズ事件を防げなかったとの反省の下、当時の厚生省は、薬務局を廃止して医薬安全局を設置するとともに、薬務局で所管していた医薬品等の振興部門を健康政策局に移管し、安全対策部門と振興部門を分離しました。
 ところが、本法案では、またもや開発振興業務と安全対策業務を同じ組織で取り扱おうというのです。しかも、医薬品等の審査や安全対策に関する機構の運営に当たって、人材も資金も製薬企業に大きく依存する仕組みとなっています。それでは、厚生省の前に設置した薬害根絶の誓いの碑を厚生労働省自らがハンマーで打ち壊すようなものではありませんか。
 民主党は、国会審議を通じて、研究開発振興部門は分離して別の組織に移管すべきこと、また、製薬企業との癒着や癒着しているのではないかとの疑念を抱かないよう、機構は製薬企業からの人材調達をするべきでないと主張しました。本日は、その内容等を盛り込んだ委員会決議も行いました。
 政府は、国権の最高機関たる国会の意思を踏まえて、決議の内容を誠実に実行しなければなりません。
 民主党は、医薬品副作用等の被害者や薬害防止活動を行っているNPO関係者などの意見を反映させる制度を新しい機構の内部に整備すること、副作用被害等の情報を分かりやすく国民に提供すること、救済の内容が貧弱なまま放置されている健康被害救済制度については、製薬会社等の拠出金を増やし、また公費を投入してでも救済制度を充実させるべきことなどを求めましたが、これらに対しても政府の誠実な対応を求めます。
 そもそも生物由来製品による感染等の被害を救済しようとする制度の創設を目的とした医薬品副作用被害救済機構法の改正案は、来年の通常国会に提出されるはずでした。しかし、厚生労働省は、特殊法人改革や規制緩和を進めるとの掛け声の下、新法人設立のための本法案を、特殊法人や認可法人などを独立行政法人化する四十六本もの法案に紛れ込ませて、本臨時国会に提出したのです。
 薬害を引き起こすたびに厚生省は、もう二度と薬害は起こしませんと国民に約束してきました。しかし、その約束は何度も破られました。今回、厚生労働省の医薬品行政に対する国民の不信と不安を解消する絶好の機会であったにもかかわらず、本法案提出の手法においても、また法案の内容においても、そうした姿勢が見えませんでした。極めて残念であると言わざるを得ません。
 国民の生命と健康を守るべき厚生労働省に学習効果が働かない、あるいは教訓に学ぶという姿勢が見られないのでは、この国から薬害を根絶することなど不可能になってしまいます。
 厚生労働省には真摯に反省することを重ねて強く求めるとともに、民主党は薬害被害者の皆さんとともに薬害再発防止体制の構築に全力で取り組む決意であることを申し添えて、反対討論とします。
#287
○中島眞人君 私は、自由民主党・保守党及び公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案につきまして、賛成の立場から討論を行うものであります。
 この法律案は、昨年十二月の特殊法人等整理合理化計画を踏まえ、医薬品副作用被害救済・研究振興機構を廃止した上で、国立衛研医薬品医療機器審査センター等と統合し、新たに副作用被害救済業務、研究開発振興業務、審査等業務及び安全対策業務を行う独立行政法人を設置するとともに、さきの通常国会で成立した薬事法等改正法附則の検討規定を踏まえ、この法人において生物由来製品による感染等被害救済制度を新たに実施しようとするものであります。
 バイオ、ゲノムの世紀と呼ばれる今世紀において、国民がより健やかに暮らしていけるようにするために、世界に誇ることのできる、より安全でより有効な医薬品・医療機器をより早く国民の皆さんにお届けできるような組織を一刻も早く構築し、研究開発の一層の推進を図るとともに、審査体制の充実を図り、さらに安全対策や健康被害の救済についても着実に行っていける体制を整備しなければなりません。その意味で、この法案は、単なる特殊法人等の整理合理化という意義のみならず、さきに成立した改正薬事法に基づく安全確保対策の充実という新たな制度的な枠組みに対応していくための実施体制の整備であるということも併せ、積極的な位置付けを有するものであります。
 また、生物由来製品については……(発言する者あり)
 黙ってお聞きください。
#288
○委員長(金田勝年君) 静粛に願います。
#289
○中島眞人君 感染症を伝播するおそれを完全には否定できないことから、新薬事法に基づく安全確保措置を講じてもなお発生する健康被害を救済する制度の創設が強く求められてきたところであります。
 なお、本委員会での審議においては、規制部門と振興部門の区分といった組織の在り方や、製薬企業等の人的・財源的関係等について様々な御指摘、御意見があったところでありますが、これらの課題については、本委員会における審議や本日大臣から示された論点整理も踏まえ、一つ一つ着実に解決していく必要があり、本委員会としても決議を行ったところであります。
 その上で、新薬事法に基づく安全対策等の実施が来年度より順次施行されていくことや新しい健康被害救済制度の早期実施を望む声などを踏まえ、新法人の設立準備に向け、本法律案の速やかな成立を強く望むものであります。
 先ほど大臣が、本委員会の決議を真剣に受け止め、決議に盛り込まれた一つ一つの事項に真摯に取り組んでいこうという熱意を示されました。私はこのことを高く評価したいと思います。
 惜しむらくは、この決議にかかわった各会派の諸君が、議会としては異例なこのような決議に対し、大臣が真摯に受け止めて対応する旨を御発言されているにもかかわらず、法案に反対するとの態度は変えていないことであります。各派においては、是非ともこのような経過を勘案し、法案を支持していただきたいと考える次第であります。
 最後に、新法人の今後の体制整備に当たっては……(発言する者あり)
#290
○委員長(金田勝年君) 静粛に願います。
#291
○中島眞人君 その措置状況について広く情報提供が行われるとともに、改革の趣旨に沿った業務が実施されている等についての検証が行われることにより、改革が着実に進むことを期待いたしまして、私の討論を終わります。
#292
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に反対の討論を行います。
 反対する理由の第一は、本法案が、本来国が責任を負って直接実施すべき医薬品、医療機器の審査や安全対策を、国が自ら主体となって実施する必要のない業務として独立行政法人に行わせ、医薬品、医療機器の安全性を後退させるということであります。
 当委員会での審議を通じて重大な問題点が次々と明らかになりました。医薬品の安全対策と開発振興を分離するという過去の薬害の教訓を投げ捨て、研究開発、安全対策と審査、被害者救済まで一つの組織で扱うこと、また、新法人がその資金を製薬企業に依存し、職員が製薬企業と機構の間を行き来することを制限する法律上の規定もないなど、これでは医薬品の安全対策を後退させるとの厳しい指摘が相次ぎました。大臣もこうした指摘を認め、整理し心配のない体制を作りたいと答弁せざるを得なかったのであります。
 本日、こうした懸念事項について、研究開発振興業務は将来的に分離を検討する、製薬企業職員の新法人への就職と新法人の役職員の退職後の再就職を制限するなどの考えが大臣から示されましたが、本来、こうした問題点は法案提出前に十分検討されるべきでありました。多数の問題点を抱えながら法案が提出された根本には、法案の準備過程において、製薬企業には真っ先にその内容や職員の増員まで説明する一方、当事者である薬害被害者には正式に意見を聞くことをしなかった、この厚生労働省の間違った姿勢があることを指摘いたします。
 反対する理由の第二は、本法案が、製薬企業の要求にこたえて、医薬品の研究開発の促進や審査の迅速化を図ることに重点を置く一方、新法人の名称から救済の文字が削られたことに現れているように、医薬品の副作用被害救済を本来業務として発足した組織を変質させるものであるということです。
 法案審議の中で、抗がん剤イレッサの副作用である間質性肺炎が二百九十一例発生し、八十一人が死亡という重大な事実も明らかになりました。この抗がん剤は、迅速な審査のモデルとして約五か月で異例のスピード承認されたものです。厚生労働省が行った承認審査のどこに問題があったのか、このことの解明なしに新法人に審査や安全対策を任せては、再び深刻な薬害が発生するおそれがあると指摘せざるを得ません。
 以上申し上げたように、本法案は、医薬品、医療機器の安全確保や副作用被害者救済をなおざりにし、製薬企業の利益を優先させるものであります。与党も厚労省も欠陥だらけと認めるような希代の悪法をそのまま可決することなど、国民と薬害被害者を裏切るものであり、断じて許されません。先ほど、野党が反対するのは筋違いなどという発言がありましたが、そのお言葉は丸ごとそのまま与党に返したいというふうに思います。欠陥だらけの法案は廃案にするのが当然であります。そのことを強調し、私の反対討論といたします。
#293
○森ゆうこ君 国会改革連絡会(自由党)の森ゆうこです。
 私は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に反対の立場から討論いたします。
 まず、今回の独立行政法人化全般に関してですが、業務内容の見直しをせず、特殊法人を単に名称変更したものであります。この点、本来この委員会、国会で話し合われるべきは、国民の健康、安全に関し、最善の公と私の関係は何か、その役割分担の見直しに関してであったと思います。
 それは、いまだに残る官尊民卑の風潮をなくしていくこと、その議論をすることが我々法律を作る者の義務ではないでしょうか。官も民も法律に従って行動する、すなわち法令遵守、コンプライアンスの考え方に基づいて、民の側は何でも官に任せるのではなく、法令遵守さえすれば自由に、そして自己責任で行動すべきで、何でも国、すなわち公に任せないと駄目だというのは民の側の問題です。
 この民の側にある官尊民卑の風潮を作り出した原因の一つに国会の態度があったと思います。先ほどの委員会決議もそうですが、本来、法律を作成することが仕事の国会において、国民に対する責任は、法案に賛成する、反対するという意思表示で示すべきです。ところが、問題点が多数あるこの法案を前に、法案の根本を否定するような内容の委員会決議をしておいて、法案そのものは結局成立させてしまう。この態度は、国会の策定する法律の正当性を自らおとしめるものです。こんな適当に作った法律を遵守しろと国民に押し付けても、守れないでしょう。
 国民は、特殊法人改革といえば、単純に、無駄な税金の抑制になるよう、官僚の天下りがなくなるように願っていると思います。我々国会議員は、国の法律を委員会、本会議において法案に対する賛否を明らかにすることで、この国民の願いにこたえることができるのです。委員会の中や外で幾ら法案の問題点を指摘し糾弾しても、肝心の採決で賛成するのでは国会議員としての責任は果たせない。この観点から、私は内容的に国民に責任の持てないこの法案には反対します。
 与党の方々は、政府提出の法案を早期に成立させることが政府・与党の責任と言うが、未完成な法案を小泉改革断行中というポーズのために一つでも多く成立させることが本当に政府・与党の責任でしょうか。そして、法案として条文化できないけれども一歩前進だなどと言ってやたらと附帯決議をするのが、政府・与党の監視役としての責任のある野党の態度でしょうか。
 私は、今日まで厚生労働委員会の各先生方のこの委員会での議論をお聞きして、皆さんがいまだ勉強不足の私よりはるかによく問題点を把握され、そして真剣な御議論をされていると敬服しました。
 この委員会での真摯な議論を国民に責任を持って示すために、問題があるとお考えの先生方は反対票を投じていただきたいとお願いし、私の反対討論といたします。
#294
○大脇雅子君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、内閣提出の独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に反対の立場から討論を行います。
 これまで、スモン、サリドマイド、薬害エイズ、ヤコブ病など、国民の命と健康を確保するという重要な使命を有する医療・薬事行政を担当した厚生労働省は、漫然と被害の拡大を放置し、人間の尊厳を踏みにじる結果を招来してきました。被害者及び家族の苦しみと嘆きを平然と切り捨てた行政、企業の論理と行動の非人道性については改めて指摘するまでもありません。このような教訓を踏まえた謝罪と反省を厳しく貫いた上で、二度と国民の信頼を裏切ることのない万全の医療・薬事行政が推進されなければならないと思います。
 にもかかわらず、今回の医薬品医療機器機構法案はそうした反省の上に立ってできたものとは到底言えません。一つの機構に審査関連業務、安全対策業務、健康被害救済業務、さらに研究開発振興業務を併存させていること、製薬会社との連携の枠組みを維持していること、副作用の救済という本質が切り捨てられようとしているという点において私は賛成できません。
 これからはあらゆる制度改革は国民の信頼に誠実にこたえる体制を確立すること、第二に、これまで公的責任の範疇で担われてきていた業務内容は機構改革後も十全にその責任性が維持されること、そして第三に、機構の財政や効率化を理由に本来国民にとって必要不可欠な業務やサービスが切り捨てられ後退することがあってはならないこと、第四に、機構改革の結果で、そこに働く正規、非正規を問わず、職員の雇用と権利が確保されつつ職責が全うされる状況を整備するなどの観点から、私は今回の法案に危惧を表しながら、反対討論を終わります。
#295
○委員長(金田勝年君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#296
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、浅尾君から発言を求められておりますので、これを許します。浅尾慶一郎君。
#297
○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各会派並びに国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の西川君共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
 一、独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという制度改革の趣旨が十分発揮されるよう政府の関与や規制を極力排し、その運用に万全を期すとともに、独立行政法人の業務の内容を積極的に公表すること等を通じて、その組織及び運営の状況を国民に明らかにすること。
 二、独立行政法人への移行後においても、中期目標の設定に当たっては、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。
 三、独立行政法人の業務の実績に関する評価が、専門性及び実践的な知見を踏まえ、客観的かつ中立公正に行われるようにするため、中期目標の設定、評価基準の作成、評価委員会の委員の選任等に十分配慮するとともに、厚生労働省設置の評価委員会と総務省設置の政策評価・独立行政法人評価委員会の連携の強化に努めること。また、中期目標期間の終了時においては、民間に委ねられるものは民間に委ねるとの原則の下、独立行政法人による業務継続の必要性及び組織形態の在り方を厳正に評価すること。
 四、独立行政法人に対する財源措置については、独立行政法人の経営努力を促すよう運営費交付金等の算定の基礎となるルールを明確にすること。また、剰余金の取扱いについては、使途に疑念が生じることがないよう厳正な評価を加えるとともに、中期目標期間の終了時における積立金を独立行政法人に継続留保させるときは、その理由を明らかにすること。
 五、独立行政法人の役員の選任においては、当該分野に関し識見を有する適切な人材を幅広く起用するよう十分配慮すること。
 六、独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人の業務の実績及び役員の実績を的確かつ厳格に反映させるとともに、独立行政法人の役員及び職員の報酬・給与及び退職手当の水準について、国家公務員並びに他の独立行政法人の役員及び職員と容易に比較ができる形で公表し、国民の理解を得るよう努めること。
 七、独立行政法人への移行に当たっては、これまで維持されてきた、当該法人職員の雇用安定及び良好な労働関係に配慮するとともに、移行後の法人運営に当たっては職員が安心して業務に邁進できるよう努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#298
○委員長(金田勝年君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#299
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
#300
○国務大臣(坂口力君) ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。
 ありがとうございました。
#301
○委員長(金田勝年君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#302
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#303
○委員長(金田勝年君) 次に、請願の審査を行います。
 第一七号じん肺根絶に関する請願外四百二件を議題といたします。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第四三二号雇用・失業情勢の深刻化に対応するための労働行政体制の緊急整備に関する請願外四十五件は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第一七号じん肺根絶に関する請願外三百五十六件は保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#304
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#305
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#306
○委員長(金田勝年君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りをいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#307
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#308
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#309
○委員長(金田勝年君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りをいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#310
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会をいたします。
   午後三時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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