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2002/12/04 第155回国会 参議院 参議院会議録情報 第155回国会 災害対策特別委員会 第2号
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2002/12/04 第155回国会 参議院

参議院会議録情報 第155回国会 災害対策特別委員会 第2号

#1
第155回国会 災害対策特別委員会 第2号
平成十四年十二月四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十二日
    辞任         補欠選任
     斉藤 滋宣君     田村 公平君
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     高嶋 良充君
     大門実紀史君     井上 美代君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         福本 潤一君
    理 事
                宮崎 秀樹君
                森下 博之君
                朝日 俊弘君
                日笠 勝之君
    委 員
                大仁田 厚君
                加治屋義人君
                柏村 武昭君
                小泉 顕雄君
                鶴保 庸介君
                中川 義雄君
                高嶋 良充君
                谷  博之君
                井上 美代君
                大沢 辰美君
   国務大臣
       国務大臣
       (防災担当大臣) 鴻池 祥肇君
   副大臣
       内閣府副大臣   米田 建三君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        阿南 一成君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        山本繁太郎君
       財務大臣官房審
       議官       井戸 清人君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    河村 博江君
       厚生労働省老健
       局長       中村 秀一君
       林野庁森林整備
       部長       辻  健治君
       国土交通大臣官
       房審議官     松原 文雄君
       国土交通省河川
       局長       鈴木藤一郎君
       国土交通省道路
       局長       佐藤 信秋君
       国土交通省海事
       局長       徳留 健二君
       海上保安庁長官  深谷 憲一君
       環境省総合環境
       政策局長     炭谷  茂君
       環境省地球環境
       局長       岡澤 和好君
       環境省自然環境
       局長       岩尾總一郎君
   参考人
       国際協力銀行理
       事        森田 嘉彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (防災体制の在り方に関する件)
 (桜島火山対策に関する件)
 (災害対策におけるNGO等との連携に関する
 件)
 (大災害時の個人補償に関する法整備・財政支
 援に関する件)
 (三宅島噴火災害対策及び村民生活支援策に関
 する件)
 (被災者の生活及び住宅の再建支援策に関する
 件)

    ─────────────
#2
○委員長(福本潤一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十月二十二日、斉藤滋宣君が委員を辞任され、その補欠として田村公平君が選任されました。
 また、昨十二月三日、大門実紀史君及び内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として井上美代君及び高嶋良充君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(福本潤一君) この際、鴻池防災担当大臣、米田内閣府副大臣及び阿南内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。鴻池防災担当大臣。
#4
○国務大臣(鴻池祥肇君) 防災担当大臣として一言ごあいさつ申し上げます。
 御承知のとおり、我が国は、その自然的条件から各種の災害が発生しやすく、これまでも大きな被害が発生してまいりました。
 去る十月にも台風二十一号により、北海道東部を中心に、被災面積八千四百ヘクタール、被害額二十七億円にも及ぶ森林災害が生じました。政府としては、これを激甚災害として指定するとともに、森林の災害復旧事業について国庫補助を行う旨を定めた政令を制定し、先週の二十九日に公布、施行されたところであります。
 また、三宅島の噴火災害についても今なお大量の火山ガスの放出が続いており、島民の方々の本格帰島の目途が立たない状況が続いております。
 まず、これらの災害により、不安で不自由な生活を余儀なくされておられる被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 防災は国民の生命、身体、財産に直結する問題であることから、片時も災害対策をおろそかにすることはできません。また、行政の様々な分野に横断的に関連する広がりを持ったテーマであります。阪神・淡路大震災で実際に被災した経験も生かしながら、防災担当大臣として、関係省庁と連携を図りつつ防災対策を推進し、災害に強い国づくりのために職務に専念する覚悟でございます。
 最初に、三宅島噴火災害への対策についてであります。
 島民の方々は、一昨年九月四日の全島避難から二年以上という異例の長期の避難生活を強いられております。三宅島の島民の方々に対しては、これまで様々な支援策を講じてきたところであります。島内においても、火山ガスの放出が終息した場合に一日も早く島に戻れるように、主要道路や電力等のライフラインの機能確保、泥流被害の拡大を防止するための砂防ダムの建設等を進めてきております。また、九月には、帰島のための判断材料とするため、火山ガスと健康との関係や安全確保対策についての検討会を設置したところであり、三宅村においては復興基本計画を年内に策定する予定でございます。
 今後とも、関係省庁、東京都及び三宅村と引き続き連携し、三宅島噴火災害への対応を推進してまいります。
 次に、中央防災会議の審議状況について御報告いたします。
 中央防災会議においては、専門調査会を設置して、様々な議題について鋭意検討を進めております。
 まず、いつ起きてもおかしくないと言われている東海地震についてであります。
 仮に発災した場合、東海地域等に甚大な被害を及ぼすとともに、我が国全体の社会、経済に大きな影響を及ぼすものであり、本年四月には最新の知見に基づき地震防災対策強化地域の見直しを行ったところであります。現在、こうした結果も踏まえ、より的確な防災対策を講じるべく、平成十五年春を目途に総合的な見直しを行ってまいるところでございます。今後も、必要な防災対策の推進に全力を尽くしてまいります。
 今世紀前半にも発生する可能性が指摘されている東南海・南海地震対策については、平成十五年春を目途にその地震防災対策について検討を行っているところでございます。本年七月には、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法が制定されました。専門調査会での検討結果も踏まえ、地震防災対策推進地域の指定及び地震対策の基本的な計画の策定に取り組むとともに、中部圏、近畿圏における地震防災対策大綱、仮称でありますが、を策定してまいります。
 さらに、防災に関する人材の育成、防災情報の共有化を進めることは、防災体制を強化し、効果的な防災対策を推進していく上で不可欠でございます。これらについては、それぞれ設けられた専門調査会において、平成十五年春を目途に検討結果を取りまとめ、今後の施策に反映させていく所存でございます。
 また、実践的な防災訓練を実施することも重要であり、平成十五年一月には、南関東地域直下型地震を想定した大規模な図上訓練を、関係省庁及び地元の七都県市と合同で実施する予定でございます。
 東京湾臨海部における基幹的広域防災拠点については、本年七月に有明の丘地区及び東扇島地区において整備することが決定しており、早期の整備着手に向け、年内を目途に整備基本計画を策定してまいります。
 富士山の火山対策については、学識者等による委員会で検討いただいており、それを踏まえて、今年度末を目途に火山ハザードマップの作成等必要な各種防災対策を講じてまいります。
 最後に、国際防災協力についてでありますが、来年一月には神戸においてアジア防災会議二〇〇三を開催するなど、引き続き、国連及びアジア防災センター等と協力しつつ、その推進を図っていくこととしております。
 以上、所管行政について申し述べましたが、我が国の防災対策の一層の推進のため、福本委員長始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#5
○委員長(福本潤一君) 米田内閣府副大臣。
#6
○副大臣(米田建三君) このたび内閣府副大臣を拝命いたしました米田建三でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、今回は台風の上陸に伴い全国各地で大きな被害が発生いたしました。また、三宅島噴火災害につきましては、島民の方々は長期にわたる避難生活を余儀なくされているところであります。これらの被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
 防災施策を担当する副大臣として、鴻池防災担当大臣とともに、関係省庁との連携の下、総合的な災害対策を推進することによって、国民が安心して暮らすことのできる災害に強い国づくりを進めてまいる決意でございます。
 我が国の防災対策を一層推進してまいるため、福本委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻をよろしくお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#7
○委員長(福本潤一君) 阿南内閣府大臣政務官。
#8
○大臣政務官(阿南一成君) このたび内閣府の大臣政務官に就任をいたしました阿南一成でございます。
 国民の生命、身体、財産の保護は国政の重要な課題の一つであります。防災施策を担当する大臣政務官として、鴻池防災担当大臣、米田副大臣とともに防災行政の推進に全力で取り組んでまいりたいと思います。
 我が国の防災対策の一層の発展のため、福本委員長始め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いをいたします。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#9
○委員長(福本潤一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官山本繁太郎君、財務大臣官房審議官井戸清人君、厚生労働省社会・援護局長河村博江君、厚生労働省老健局長中村秀一君、林野庁森林整備部長辻健治君、国土交通大臣官房審議官松原文雄君、国土交通省河川局長鈴木藤一郎君、国土交通省道路局長佐藤信秋君、国土交通省海事局長徳留健二君、海上保安庁長官深谷憲一君、環境省総合環境政策局長炭谷茂君、環境省地球環境局長岡澤和好君及び環境省自然環境局長岩尾總一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(福本潤一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#11
○委員長(福本潤一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に国際協力銀行理事森田嘉彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(福本潤一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#13
○委員長(福本潤一君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#14
○加治屋義人君 自由民主党の加治屋義人でございます。早速質問に入らせていただきますが、まず、鴻池大臣に伺います。
 大臣は、平成七年の阪神・淡路大震災において被災された当事者でいらっしゃいます。現在、防災担当の最高責任者として、私は正に適材適所、そういう意味で大変な期待をさせていただいています。その鴻池大臣に、被災者としての御体験と防災担当大臣の両面から、日本の防災はどうあるべきかについてまず所見を伺いたいと思います。
 物の損失は時間と金で回復ができますけれども、災害による心理的なパニックや心の傷をどうしていやしていったのか、そこらの実情も含めてお話をいただければ幸いと思います。
#15
○国務大臣(鴻池祥肇君) 加治屋委員のお話のように、年を明けますと八年目を迎えることになります。
 その折に全国から大変な御心配をいただき、多くの方々に兵庫県に入っていただき、お世話に相なりました。また、国からの支援、格別のものもこれあり、おかげさまで、神戸を中心とした阪神間の町並みは震災前とほぼ同じように戻りました。
 しかし、委員御指摘のように、人命は戻ってまいりません。また、失われた命の周りの御家族の気持ちも元に戻るわけにはまいらぬ、そういう思いの中で、九月三十日に私は防災担当大臣として任命をされました。思いを新たにいたしながら、正に先ほど御発言を申し上げましたように、政治の要諦というのはやはりこの国に住まいをされる方々の命と財産を守ることである、そこからすべてが出発するという原点に立ち戻って、災害に強い国づくりを目指さなければならないと思っておるところであります。
 しかし、自然災害というものは人の力でいかんともし難いところがございます。しかし、起きてしまったその自然災害を最小限の被害に食い止めること、そしてその後の立ち直りをどうするかということも大変大事なところであろうかと思いますので、先生方のまたいろんな御意見をちょうだいをしながら、災害に強い国づくりを目指したいと考えております。
#16
○加治屋義人君 ありがとうございました。
 先ほどの大臣のあいさつで、東海地震あるいは東南海地震等についてお触れになりました。是非、この阪神大震災の経験を生かして活用していただきますようにお願いを申し上げたいと思っています。
 ただ、一つだけお伺いしますが、災害対策に当たっては即断即決が求められると思っています。これを阻害する要因として、よく言われますが、国や自治体の縦割り行政の弊害、これがよくよく懸念をされるわけですけれども、これらについて、大臣、どうお考えでしょうか。
#17
○国務大臣(鴻池祥肇君) 既に勇退をされまして新しい知事に替わりました兵庫県、前知事の貝原氏が知事でありましたときに阪神・淡路大震災が発災をいたしました。知事、市長、関係市町村が極めてフル活動いたしまして、この復旧復興作業に当たったわけでございますけれども、しかし、今御指摘のように、貝原知事の一つの嘆き、歯ぎしりというものは、私はそばにおりましてじかに感じました。
 それは、兵庫県知事として、対策本部長としての立場はありますけれども、いわゆる実力実行部隊が完全に我が手の掌握内にないということであります。これは、今、委員が御指摘になりました部分であろうかと思いますけれども、自衛隊にいたしましても知事の直轄下ではありませんし、警察も、正に本部長があり本部長の下での実力部隊でありますし、海上保安庁しかり。そういったところで、どうにもならなかったという思いも随分あるようでございます。
 そこで、私ども、そういった反省を踏まえて、発災時には、例えば東京において官邸の地下二階に、阪神・淡路大震災の反省の下に、大変堅固なすばらしい情報集約センターがございます。そこへ、今申し上げたいろいろな実力部隊の責任者がはせ参じて一挙に情報交換をして、その被災地をいかに災害、最小限に食い止めるかと、こういうことが瞬時にしてできる、こういう体制を今のところ作られておるということも御承知をいただきたいと思います。
#18
○加治屋義人君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に入りますが、最近、スペイン沖で船舶事故による油漏れが発生をして、日本では、つい先般の大島海岸で自動車運搬船の座礁による火災と油漏れが発生をいたしています。以前にも、海外でアラスカ沖、国内でも越前海岸で同様の事故があったことはまだ記憶に新しいところであります。
 この種の事故は、海洋汚染という自然破壊だけでなく、沿岸の漁場、漁業に甚大な被害を与え、しかも、油の除去など原状回復に相当な時間と資金が掛かります。石油を基に成り立つ現代社会にあっては、今後もこの種の事故は起こるものと予測されます。
 四方を海に囲まれ水産国家である我が国は、これにどう対応すべきなのでしょうか。重油回収船の備えと出動態勢等について併せてお伺いしたいと思います。
#19
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。
 我が国におきますところの油の防除体制についてでございますけれども、油の流出事故に対しましては、油による汚染、こういうことについての準備、それから対応、これにつきまして、我が国全体の体制を体系的に取りまとめた国家的緊急時計画というものが既に策定をされております。
 この計画に基づきまして、関係機関がそれぞれ緊密な連携を図りながら、迅速に効果的に対応するという体制が取られておりますけれども、私ども海上保安庁におきましては、先生御案内のとおり、平成九年にナホトカ号事故という大変な大災害がございました。こういった事故を踏まえまして、外洋においても対応可能な大型の油回収装置の整備、こうしたことを始めといたしまして、大規模な油流出事故、こういったことに対応すべく、必要な防除資機材の整備、これを図ってまいりまして、油防除体制の整備に努めております。一方でまた、国土交通省の港湾局の方におきましても、いわゆる大型の油回収船、こういったものを整備をし、配備をし、大規模な油流出事故に備えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、海上保安庁といたしましては、日本の近海における、あってはなりませんけれども、油流出事故、こういったことが万一起きた場合に備えまして、関係機関と連携を図りながら、今後ともきちっと的確な対応を図りたいというふうに考えております。
#20
○加治屋義人君 是非お願いいたします。
 桜島対策についてお伺いしたいと思いますが、私の地元は活火山の桜島を抱えております。過去五十年間、度重なる噴火で大きな被害を受け、桜島の火山活動は依然としていまだ続いております。いつ終わるかは専門家に聞いても全く予測ができないと言っております。地域住民の不安もストレスも正に最高潮にある、こう言って過言でないと思っています。降灰や土石流などによる影響は、農作物や漁業のほか健康問題までに及び、住民は大きな被害を受けております。
 幸い、避難道路の整備、砂防、治山、防災営農など、国による対策事業を実施していただいているところでありまして、大変感謝をしておりますが、いまだ噴火口の周囲二キロメートル、これは立入禁止区域になっておりまして、今も火口外壁の源頭部からの流出土石によって更に土石流が頻発している状態であります。
 このようなことから、地域住民の生命、財産を保全するためにも、今後も引き続きの砂防堰堤、床固め工、渓流保全工事、避難道路など積極的に推進をしていただいて、少しでも地域住民の不安を解消していただきたいのでありますが、防災上の立場からも、これらの事業推進にどのように取り組んでいかれようとしているのか、今の現状とこれからの国土交通省の取組について伺いたいと思います。
#21
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 御説明いたします。
 桜島は、ただいま委員からございましたように、過去に幾度となく大規模な噴火を繰り返しております。その際噴出される火山灰等によって山腹の荒廃が進んでおりまして、これに伴いまして、野尻川等の各渓流全体で十九渓流ほどあるんですが、土石流が頻発しております。
 桜島の砂防事業につきましては、昭和十八年度から鹿児島県において事業を開始されておりますが、御案内のとおりだと存じますが、十八渓流においてやってきましたが、昭和五十一年度からは直轄事業に着手しております。現在では十渓流において直轄砂防事業を実施しております。
 もう少し具体的に申し上げますと、平成十四年度には直轄事業におきまして、黒神川や引ノ平川など五渓流において、当初事業費約二十九億円をもって砂防堰堤、山腹工、流路工等々、今お話ございました各種砂防工事を鋭意実施しております。また、鹿児島県におきましても、二渓流におきまして、当初事業費約一億円をもって砂防堰堤の整備等を推進しているところでございます。
 こういったハードの整備だけではなくて、地元自治体と連携しまして、地域住民等の警戒、避難に資するため、監視カメラ、土石流センサーの整備等のソフト対策も併せて推進しているところでございます。
 依然として火山活動が桜島は活発でございまして、気を許すことなく、土石流が頻発しているところについて、その防止のため、引き続き鋭意砂防事業を推進していく所存でございます。
#22
○加治屋義人君 私は、先週の日曜日に桜島視察をしてまいりました。観光客の奥さんがこう言われます。桜島の松の紅葉はきれいですねと、こう言われます。松に紅葉はないわけでありまして、正に大臣、桜島の松の虫食い病に、もうすべて、これは深刻な状況にあります。
 そこで、林野庁にお伺いをしたいと思いますが、桜島は特殊地域であって、松を始めとする樹木が土砂流出防止、土砂崩壊防止など、いわゆる災害の防除林として大きな役割を果たしているんです。この松くい虫の対策は緊急を要する大きな課題でありますだけに、林野庁としてのこの松くい虫被害対策に今後どのように取り組んでいただけるのか、そのことをまずお伺いしたいと思いますし、桜島の緑化対策をどう進められようとしているのか、このことについてもお願いを申し上げたいと思います。
#23
○政府参考人(辻健治君) 鹿児島県の桜島地域における松くい虫被害量につきましては、先生御指摘のように、平成十年度が四百立方、そして平成十二年度が二千立方であったわけでございますけれども、平成十三年度には一万三千立方と、急激に著しく増大しているところでございます。
 このため、林野庁といたしましては、地元鹿児島県等と連携をいたしまして、薬剤散布などによる予防措置の実施、伐倒駆除等による被害木の適切な処理の推進、被害跡地への植栽のほか、地域のボランティアの活動による松林の健全化の推進、こういった総合的な被害対策を実施しているところでございまして、これらの対策の推進により松くい虫被害の早期終息を図ってまいりたいと考えてございます。
 また、桜島地域の河川上流部におきましては、火山活動の影響により山腹斜面の崩壊、裸地化等が見られることから、民有林直轄治山事業によりまして山腹崩壊地の緑化などを実施し、森林の回復を図っているところでございます。
 以上のような松くい虫被害対策、治山対策の総合的な実施によりまして、今後とも災害防止林として重要な役割を果たしております桜島地域の松林等の保全を図ってまいりたいと、こういうふうに考えてございます。
#24
○加治屋義人君 桜島の松というのは、もちろん観光桜島の役割もありますし、また、先ほど申し上げた防除林という役割を背負っておりますだけに、鹿児島県としても大変、財源を含めて苦慮している状況であります。是非特別な御配慮をいただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 大臣にお願いでございますが、今お話ししましたとおり、また写真を見ていただいたとおり、是非、防災担当大臣として桜島を一目見てほしい、一目視察をしてほしい、こういうふうに思っておりますが、是非お願いを実現させていただけませんでしょうか。お伺いします。
#25
○国務大臣(鴻池祥肇君) 私も若いころから鹿児島にも時たま訪問をいたしておりますので、雄大な桜島山というものの姿というのは目に浮かんでおりますけれども、ただいま委員の温かい御案内がございましたので、機会を見つけてお供させていただきたいと思っております。
#26
○加治屋義人君 是非お願い申し上げたいと思います。
 次の質問に入りますが、平成十五年度災害・地震対策関係予算の概算要求額が七千九百五十三億円、前年比の七百五十億増で出されております。圧縮財政の折から、公共事業費など削減が行われておりますように災害・地震対策予算も同じようにカットされるのではないか、こういう気でおりますが、防災予算の在り方について大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
#27
○国務大臣(鴻池祥肇君) 先ほど来申し上げておりますように、人の命、そして財産を守ることが国家の使命であると思っております。そういう意味で、災害対策に関しての必要な予算というものを確保していくことは大変重要と考えておるところでございます。
 また、平成十五年度予算編成の基本方針におきましても、安全な地域づくりへの支援が重点的に推進すべき分野として明記されており、必要な予算額を確保するべく各省庁に働き掛けていく所存でございます。
#28
○加治屋義人君 最後の質問でありますが、政府の中央防災会議で防災に関する人材の育成、これが検討が進められていると伺っております。このことについて、私の考え方を述べさせていただいて、お伺いしたいと思います。
 戦後から現在に至る教育について、昨今様々な議論が行われておりますが、今行われている教育は偏差値という物差しで人間の評価を行い、それ以外の才能や個人の持ち味、特性がほとんど考慮されていないようであります。その結果、偏差値の高い一握りの勝ち組と九五%の負け組を生み出していると思っております。
 もう一つの問題は、あたかもサラリーマン養成を前提に教育がなされている感じで、自立心の強い自営業向きの若者を育てていないのではないか、かねがねこう思っております。今の社会が活力を失っているのもこのような教育と無関係ではないと思っています。防災に役立つ人材も、自営業向きの人材と同様、自立心が強くなければなりません。それに加えて、公共心、使命感、責任感、忍耐力、決断力、臨機応変の対応力など高度の能力を備えることが求められていると思っています。現行の義務教育では無理でありますが、せめて偏差値以外の土俵を幾つか作ってあげることが必要なのではないか。子供たちの多様な能力を引き出すような教育を望んでおります。
 その上で、実業高校に防災学科といったコースを設けて、さらに、防災のエキスパート、専門家を育成するための防災大学あるいは防災高等専門学校といったものを設置できないものか、私はいつもこういうことを思っております。
 このような考え方について大臣のコメントをお願い申し上げたいと思います。
#29
○国務大臣(鴻池祥肇君) 委員の教育に関する思いは私も同じ部分が大変多うございます。ここは特区の話をする場所ではございませんので避けさせていただきますけれども、今の多様化する中で、画一的な教育というものはやはり弊害になっているのではないか、私はそのように思いまして、教育の分野もいろんな試行錯誤の中で先行的に試みてみる必要がある部分があるのではないかと構造改革特区担当大臣としていつも表現をしておるわけでありますけれども、たまたま加治屋委員のお話と沿うところございますので、再びこのように申し上げました。大賛成でございます。
 防災の面からいいますれば、淡路島の北淡町というところが極めて大きな揺れでございました。ほとんどの家が倒れました。しかし、犠牲者は極めて少ない、助かった部分が多かった。それは何かといえば、消防団がしっかりしておった。消防団のしっかりしておるところは、素早い対応をやはりできるということであります。しかし、残念なことに、神戸―阪神間は都市化が進み、サラリーマン化が進んでおりますので、消防団というものの存在が大変薄れてまいりました。
 そういった中で、ただいま御指摘のような防災を中心とした勉強あるいは自らを捨てて公のために飛び込んでいくという精神を作る、そういう教育というものは非常に大事だと思います。
 別の観点から申し上げまして、例を申し上げますと、兵庫県立の舞子高校というところで環境防災科というのが既にできております。また、静岡県の焼津中央高等学校ではホームルーム活動や授業、防災訓練を通じて総合的な防災訓練というものを体で実施しておるということも聞いております。また、神戸市立の須佐野中学校というところでは高齢者の救出訓練を授業中もやる、こういうこともやっておるようでありまして、おいおいそういう防災意識の高まりも別のところから出発をしていってくれていると思います。また、私立の富士常葉大学環境防災学部というのがございまして、二〇〇〇年四月に防災マネジメントコースというものを設けまして、防災の専門家を作ろうとしておるところでございます。
 委員の御指摘また御提案につきまして、十分関係省庁とも意見交換をしながら一歩ずつ実現に向けていきたい、このように思っております。
#30
○加治屋義人君 いろいろ御答弁いただいてありがとうございました。
 鴻池大臣の御活躍をお祈りして、質問を終わります。
#31
○谷博之君 私は民主党・新緑風会の谷博之でございます。
 今日は質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げながら、早速質問に入ってまいりたいと思います。
 若干先ほどの加治屋委員の質問のテーマと重複することがありますけれども、視点を変えて質問させていただきたい。それから、御答弁をいただく大臣以下皆様には、簡潔にひとつ時間がございませんので御答弁いただきたいと思っています。
 まず最初に、いわゆる災害対策におけるNGOとの連携の問題です。御案内のとおり、今話題になりました一九九五年の阪神・淡路大震災、そして私の地元であります栃木県の那須の大水害、これは一九九八年の八月の下旬に起きまして、二日間で千ミリを超える集中豪雨で大変な被害が起きたことはまだ記憶に新しいところでございます。
 実は、そういうふうな災害の中で、よくそれを見てみますと、そこには必ずその地域の人とか多くの方々がその災害の救援のためにたくさんそこで頑張っておられるということであります。
 例えば、神戸市では被災地NGO恊働センター、そして私どもの地元では栃木県の宇都宮市の栃木ボランティアネットワークなどなどございまして、これらはその災害の後も現実にいまだにそういった防災の点、あるいは防災に強い町づくりといいますか、そういうことで活動しておられます。
 ところが、残念ながらこういう組織というのはお金がないんです。大変そういう意味で、要するに官ではございません、民ですから、そういうことでの大変厳しい思いをしているわけですが、しかし、逆に災害が起きたときにこういう組織というのはただ単なる動員部隊ではないんですよ。
 そういうことを考えたときに、私はこれは大変難しい問題だと思いますけれども、例えば外務省なりいろいろなところで、民間レベルでジャパン・プラットフォームという組織があって随分海外にそういうボランティア活動を展開しておりますが、そこに対して国は一定程度の資金援助もしておりますけれども、こういうふうな国内版のジャパン・プラットフォーム的なそういう支援ができないものだろうかというふうに考えておりまして、まずこの点についての御答弁をいただきたいと思います。
#32
○国務大臣(鴻池祥肇君) 阪神・淡路発災直後から兵庫県の調べでは十三か月間で百四十万人の方々が温かい支援の手を差し伸べていただきました。それゆえに随分被災された方々が私も含めて心温まる御支援をいただいたと感謝をいまだにいたしておるところであります。
 ただいま、委員のNPO等に格別の支援の体制ができないかと、こういうことでございますが、NPOの活動の健全な発展を促進するために、特定非営利活動促進法、これ平成十年十二月に施行されているところでございますが、昨年十月に認定NPO法人に寄附をした者に対する税制特例措置が創設されたところでございまして、今後ともNPO法人の活動基盤の整備に努めるほか、関係省庁と連携を図りつつ、ボランティア、NPO等の行政の連携強化やこれらの防災活動の環境整備に努めてまいりたいと思っております。
#33
○谷博之君 もう少し突っ込んで御答弁いただきたかったのは、少なくともそういうふうな組織に対する官民挙げての一つの基金のようなものを作って、その設立で、その基金で運用できるような、そういう体制というものも取ることも可能ではないかというふうに考えておりますが、これは今後の課題として是非検討していただきたいと思っています。
 そして、次の質問でありますけれども、今はお金の話を申し上げましたが、先ほど大臣の発言の中に触れられておりましたけれども、中央防災会議の問題、そして防災基本計画、これは昭和三十八年に策定されて、毎年必要に応じてそれが見直しをされているということでありますが、専門調査会でその検討をされておられるわけでありますが、これはあくまで政府部内のいわゆる事務方を中心にして見直しが行われている。数年前からこういうふうな見直しにもNGO、NPO、いろんな方々の意見もそこに取り入れる方向を打ち出してはきているようであります。
 私も防災基本計画の抜粋を持っておりますけれども、ここにもそうした内容が若干触れられておりますが、まだまだそれは非常に取上げ方が少ないのではないかというふうに考えておりまして、今後、国の防災基本計画にこうしたNPO、NGOの参加などを求めていく中で、いわゆるその立案過程から、これは国の行政もすべてそうだと思うんですが、この分野に限らず、限りなくこういう方々の意見を政策立案過程に取り入れていくというのが私はあらゆる分野で求められていることだと思うんですが、そういう視点から、こうした考え方についてどのようにお考えでございましょうか。
#34
○副大臣(米田建三君) 御指摘のとおり、防災基本計画につきましては、中央防災会議におきまして毎年検討を加え、必要があると認めるときにこれを修正するということになっております。
 中央防災会議におきましては、具体的な課題に応じまして幅広い観点から調査、審議を行うため専門調査会を設置しているわけでございますが、現在設置されている調査会の中で、例えば防災に関する人材の育成・活用専門調査会でございますが、防災ボランティア団体の代表の方、また日本NPOセンター理事の方々に委員をお願いをしております。
 委員の御意見を踏まえまして、今後とも防災行政の推進に当たりましては幅広く関係者と意見交換を進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。
#35
○谷博之君 そのことに関連をして一つお伺いしたいわけでありますが、実は私の地元の中に、栃木県の交通関係の働く仲間の皆さん方のいわゆる組織がございまして、そこと関東運輸局の栃木陸運支局と定期的に話合いをして、災害時の緊急輸送体制とか、あるいは情報システムの拡充とか、こういうことを絶えず定期的に打合せをしている、そして緊急輸送マニュアルの策定などをそこで協議しながら作ってきているという、こういう下の動きがあります。
 これは何を言いたいかというと、少なくとも、大規模な大災害が起きたときに、いわゆる地震にしろ、そういう災害というのは予期せぬときに突然起きるわけでありますから、そういう意味では、日々機動的なあるいは有機的なそういう連携の下に体制が組めるというふうなことをもちろん意図して取り組まれているわけでありますけれども、そういう場合に私は今申し上げたようないわゆるNGO、NPOの人たちとの日々連携というものがやっぱり大事ではないかというふうに思っております。
 災害が起きて、そういう人たちのいわゆる自主的な行動を待つというのではなくて、常時そういう日々体制を作るためにはやっぱりこれはどうしても国が、特に防災担当の内閣府がイニシアを取ったそういうもう少し明確な組織というものを作っていく必要があると思うんでありますけれども、どうもそういうところがもう少し見えないわけなんでありまして、この点についてのどういう考え方を持っているかを説明いただきたいと思っています。
#36
○副大臣(米田建三君) 先ほど鴻池大臣からも御答弁申し上げましたとおり、阪神・淡路大震災におきますボランティアの皆さんの御活躍というものは大変大きな役割を果たしていただいた、大変重要であるということが認識されたというふうに思っております。
 平成七年十二月十五日の閣議了解によりまして、毎年一月十七日を「防災とボランティアの日」、また一月十五日から二十一日までを「防災とボランティア週間」というふうに定めました。内閣府といたしましては、日ごろからボランティア団体との意見交換を行うとともに、毎年、「防災とボランティア週間」を中心に、シンポジウム、講演会の実施等を通じましてボランティア活動に関する普及啓発、ボランティア団体との連携を進めております。
 本年度は、来年の一月でありますが、静岡県内におきまして防災とボランティアのつどいを開催し、行政とボランティアとの連携を進める上での課題等に関しまして全国のボランティア団体や一般市民、また防災関係者の皆さん等と意見交換を行うことを予定しております。
 しかしながら、さらに、防災の重要性にかんがみて一層連携の在り方をレベルアップし充実させるべきだという委員の御意見は極めてごもっともでございますので、しっかり受け止めさせていただきまして、今後も一層の努力を重ねたいというふうに考えております。
#37
○谷博之君 今の副大臣の御答弁で前向きな姿勢はよく分かりました。一週間程度のそういうふうな取組でどうなのかというふうな我々も若干疑問も感じておりましたけれども、今後、是非ひとつ力を入れていっていただきたい。
 それから、先ほどからボランティアの育成ということで、財政的な支援、そのほかいろんな立案過程におけるボランティアの声を取り入れる、こういうことは、従来型のもちろん災害における指揮系統は、縦の線としてはこれは国を始め地方公共団体がしっかりやるということですが、それを限りなく横に広げていくというのは、やっぱりそういうふうな民間の人たちの力がなければできないわけでありますから、そういう点も含めて防災の取組の大きな柱ということで是非ひとつこれからそうした支援のお取組をいただきたい、このように考えています。
 それから、大災害時における、続いて、個人の様々なケースにおける補償の問題を一つお伺いしたいと思います。
 二〇〇〇年の十月、御案内のとおり鳥取県西部地震がございました。その後、鳥取県の片山県知事が、御案内のとおり、全壊世帯に対していわゆる建物の復旧のために一戸当たり三百万円の個人補償をしたということであります。ところが、残念ながら、これは引き合いに出して恐縮ですが、兵庫県の場合はそういうケースはまだ起きていないということで、これはかなりやっぱり都道府県の取組の姿勢の問題、あるいはいろんな条件があるんだろうと思います。鳥取県の場合は、たまたまそういう財源があったというふうなことが言われたりしておりますけれども。
 しかし、国がこういう個人の補償は何となくすべきではないというふうな、そういう姿勢を取ってきたように思っておりますけれども、しかしそれは私は、こういう鳥取の例を見ますと、そのことによって結果的に国もそのことを認めてそれなりの国の対応もしてきているわけでありますから、そういう点で私は、こういう各県のそれぞれの判断というものをもう少し自主的にお考えをいただいて、そしてそれぞれの判断が可能となるような法整備とかあるいは財政支援というものを検討すべきだと思いますが、この点についていかがでしょうか。
#38
○国務大臣(鴻池祥肇君) 基本的には、やはり個人財産というものの損失補てんを国家が補償するということ、国家が財政支援を行うということにつきましては慎重に検討すべき問題であると私は思っております。
 鳥取県の場合は神戸と随分違うなという話もございますけれども、どういうんでしょう、こういう表現はいけないかもしれませんが、被害、被災者の大きさ、量というものが極めて違うというところと、もう一つは、家がつぶれてしまったら阪神間に住んでおる息子のところへ行こうかとか東京へ行こうかということで、鳥取県から人口が流出するおそれこれありと、こういうことも私は聞いております。そういうことで、知事の賢明なる判断によりまして、住宅の再建、補修に関して補助金、最高三百万円を出したというふうに承知をいたしておるところでございます。
 いずれにしましても、地域の固有の事情を踏まえて、地方自治体の判断と独自の財源で行う事業に関しましては、地方自治体の自主的な判断にゆだねられてしかるべきであると、このように考えます。
#39
○谷博之君 今、大臣から御答弁ありまして、私ちょっと調べた内容と、そういう点も確かにあるのかもしれませんけれども、この片山知事が発言されている私はちょっとコメントを見たことがあるんですが、かなり私はそういう意味では知事自身のこの施策を取ったことについての思いがあったと思うんですね。
 もちろん大きい、たくさんの人口の県とこの鳥取県のような小さい人口の県とは違いますけれども、そういう中で財政力も小さい県がやっぱりここまでやるということは、私はやっぱり国がどういう姿勢を取るかということの前に、まず自分がそういう決断をしたというこの一つの考え方は、私は非常に評価してもいいんじゃないかというふうに考えておりまして、こういう内容で、その後、阪神・淡路大震災の被災地のところの人たちを集めたそういうところにこの知事も行きまして、現地のそういう人たちにこういうふうな思いを伝えて、非常に阪神・淡路大震災の被害を受けた方々に対しても感銘を与えたという、こういうふうなことも聞いております。
 ですから、国がある程度私は県のそういう姿勢をもっとこう前向きに評価するというか、そういう対応があれば、僕はそういうほかの、もしこういう災害が起きたときに他の県もそういうふうな動きを示すものと思っておりまして、今の大臣の答弁、それは了としますが、是非、いろんな条件があるにしても、こういう都道府県の独自の動きというものをやっぱりそれは国は認め、それを支えていくという姿勢を是非取っていっていただきたいと、このように考えています。
 それから次に、先ほど加治屋委員からも御質問が出ましたけれども、いわゆる海洋における船の問題ですね。油汚染の問題です。これは私ちょっと調べてみたんですが、過去十年間、日本の沿岸に外国船籍の座礁船が、座礁して、そしてその船を解体し処理をしたというのが十三件あるといっているんですね。そして、都道府県が掛けた費用が五億七千万、このお金が実はこの座礁船のいわゆる処理のために掛かっている。現実に今、まだ日本のこの沿岸に座礁している船が十隻あるといっておりますね。ですから、これは、しかも先ほどスペインのガリシア沖でのタンカーの問題が出ました。これも一万トンを超える油が流出したということですね。日本は周りが全部海ですから、この問題についてはこれは決して他人事ではないわけです。
 そのスペインの一万トンから超えた油の流出に対して、そこで大変な環境被害が起きています。具体的な一例を申し上げますと、そこに住む海洋の鳥ですね。これは油を食べて亡くなるとかという、そういうケースが非常に多くて、これを何とか支援をしなきゃならないというので、日本のNGO団体、具体的には野生動物救護獣医師協会というのがこの十二月六日に獣医師さんを二人派遣をして、三週間そういう被害に遭った地域の鳥たちの解毒とか点滴等をやろうというふうなことで行くことになっています。
 私はその活動を見ておりまして、これは全部募金で行くんですね。自分たちでお金を集めてこの方々は行くわけです。しかも、この人たちはそういう協会を作って絶えずこういう問題についてデータを持っていますから、非常に専門家としては機動力があって動きやすいと、こういうこともあって大変現地では活躍するのではないかと見られておりますが、残念ながらこういう方々に対する資金的な支援がない。しかも、不断のそういう地道な取組活動についても何ら支援がないと、こういうことであります。したがって、こういうふうな具体的な環境保護団体に対する活動の私は何らかの支援があってもいいんじゃないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。
#40
○政府参考人(炭谷茂君) 現在、私どもの環境省の外郭団体でございます環境事業団におきまして地球環境基金というものを設けております。この基金によりましては、国内外の民間団体がこれは発展途上国で行う野生生物保護等の環境保全活動を助成対象といたしており、また海鳥等の保護活動もその対象にいたしております。
 しかし、この地球環境基金につきましては、NGO等の民間団体の活動を支援するという性格上、一年間の年度の事業計画というものに援助をするという趣旨が多いわけでございまして、その助成の募集は例年一回というふうになっておりまして、緊急的な活動という要望に対してはなかなか対応することが難しいという現状になっておるわけでございます。
#41
○谷博之君 今の事情はそういう事情なんでしょうけれども、こういう油汚染における野生生物の保護のための平時の取組というのが非常に大事なんだろうと思うんですね。
 それで、そういう意味では環境省の地球環境局が自治体等を対象に、こうした言うならば平時の取組ということで油汚染対策研修会という事業をやっておりますが、これは来年度の予算編成で若干これ減額になるんじゃないかという心配をしておりますが、この点は見通しはどうなんですか。
#42
○政府参考人(岡澤和好君) 御指摘のように、環境省におきまして、油汚染事故発生時に環境保護活動の担い手となるべき地方自治体や環境NGO等の指導者を対象といたしまして、油防御技術、鳥獣保護技術等の知識を習得させるための研修を実施しております。研修に関する予算でございますが、多少、ここのところ数年減りぎみという傾向がございますけれども、ほぼ横ばいとなっておりまして、来年度につきましても必要な経費の確保に努めてまいりたいと考えております。
#43
○谷博之君 ちょっと時間がございませんので、最後の質問に入りたいと思いますが、サハリンの、今サハリンにおいていわゆる大陸棚石油・天然ガス開発というのが行われています。これはサハリン1、サハリン2という事業です。これはもう新聞でも報道されておりますから詳しくは申し上げなくてもいいと思いますが、先ほど申し上げましたように、油の問題、海洋における油問題というのは、日本は全体を海に囲まれているからいつどこで起きるか分からない。特に危険だと言われているのがここなんです、北海道沖なんです。
 しかも、これは十月の三十日の北海道新聞に出ておりましたけれども、日米ロの三か国の専門家がいわゆる研究したその内容を発表しております。あそこは東樺太海流というのが通っておりまして、南北に流れています。これは対馬海流の約三倍の流量があって、夏冬はもうその寒暖の差が激しいものですから、大変な流量の変化が起きてくるという非常に危険なところですね。そこに実はサハリンのそういうふうな油田開発、しかもそこにタンカーが通るという、こういうふうな海路になっているわけです。ここの辺は大変これから危険な事態を招く可能性があると、こういう人たちも指摘をしておりますけれども、この事業は我が国のエネルギー政策を実行していく上で大変重要な事業だということで、既に国際協力銀行、JBICがこのいわゆる融資を行ってきております。
 もう御案内のとおり、国際協力銀行ではこの第一期の工事に百十六万ドル拠出しています。そして現在第二期の工事の計画を進めておりまして、恐らくこの融資の可能性も非常に大きいんではないかというふうに考えておりますが、先ほど申し上げましたように、そういういろんな大きな問題、そして油による環境汚染の問題、こういうものが考えられるために、私は今度の特に第二期のこの事業については、全面的に新環境社会配慮ガイドラインに基づいたプロセスを確保すべきだというふうに考えておりますが、これについてどうお考えでしょうか。
#44
○政府参考人(井戸清人君) 国際協力銀行の新環境ガイドラインは、平成十五年十月一日以降に要請のあった案件を対象といたしておりますが、新環境ガイドラインのうち、施行前の経過期間内でも適用可能な事項については実施をすることとされております。したがいまして、御質問のございましたサハリン2について、平成十五年十月以前の経過期間中に要請があった場合でも、国際協力銀行が新ガイドラインを参照しつつ、実質的に適切な環境社会配慮がなされているか、これを確認いたしまして、十分な配慮がなされない場合には融資を行わないことも含めて審査を行うものと承知いたしております。
 財務省といたしましても、経過期間内で適用可能な事項については、平成十五年十月以前でも新環境ガイドラインに沿った形での環境社会配慮を行っていくべきであると考えております。
#45
○谷博之君 じゃ、続きましてJBICにお伺いしますが、今財務省からそういうふうな御答弁がありました。これは極めて、そういう意味では私もそのとおりだと思っておりますけれども、そうしますと、今後この計画を進めていく上で、日本への環境影響があるこうした事業に関しては、特に漁業関係者とかあるいは学識経験者とかNGOなどの日本の国内で関心を示す人たちに対して、きちっとしたそういうふうな内容なり動きを説明する十分な情報提供がなされたり、あるいはコンサルテーションが行われる必要があるというふうに考えておりますけれども、そういう取組についてどのようにJBICは考えておられるのか、お伺いいたしたいと思います。
#46
○参考人(森田嘉彦君) サハリン2の、フェーズ2のプロジェクトにつきましては、プロジェクトの実施主体からの具体的な融資要請を踏まえまして、私どもの銀行の新しい環境ガイドラインを参照しつつ、そのガイドラインの中で必要とされております情報公開あるいはコンサルテーション、こういったものの実施状況も踏まえつつ、その上で融資の可能性を検討してまいる所存でございます。
#47
○谷博之君 実は、これは最近、現地からサハリン2のオペレーターが日本に来まして、いろんなNGO等から意見を聴くというふうな場を持つようでありますけれども、これは私は、例えば規模といいその回数といい、これが一回だけで、ただそういう説明をしたよということでは私はあってはならないと思っておりまして、そういう意味での今の御答弁の内容は、私はやっぱり何度も申し上げますけれども、この事業が極めて大規模であるがゆえにそういう様々な問題も含んでいるということを考えたときに、このいわゆる事業を検討し、そして決定していくこの過程というのは限りなく私は透明性を持って、そして様々な角度から検討が加えられるべきだというふうに考えておりますので、財務省のさきの御答弁、そして今の国際協力銀行の御答弁、これはもう是非協調してそういう対応をひとつしていっていただきたいというふうに考えております。
 それから、次の実は関連する質問でありますけれども、サハリン南部に液化天然ガス基地が今完成されようとしております。この完成後は、このガス冷却に使ったそういう廃液、廃水、これを稚内沖に放流するというふうな動き、うわさがありますけれども、これは大変漁民に対する環境問題等含めて心配を与えておりますけれども、これらの動きと、そうした対応についてはどうなっておりましょうか。
#48
○参考人(森田嘉彦君) ただいま御指摘のございました液化天然ガスの施設、これにつきまして具体的な十分な情報を今持ち合わせておりませんけれども、このプロジェクトにつきましての具体的な融資要請が実施者から寄せられました折には、先生御指摘の点も十分に留意の上、審査してまいりたいというふうに考えております。
#49
○谷博之君 是非、じゃそれはひとつお願いいたしたいと思います。
 話はちょっと若干前後しますけれども、サハリン1の方ですけれども、サハリン1計画というのは、特に日本への海底ガスパイプラインを敷設することによって、要するに日本にそれを持ってくるという、こういう計画であります。ところが、現在、津軽から三陸沖までこのパイプラインが敷設された場合のいわゆる環境影響調査というものが行われているというふうに聞いておりますけれども、一つは、絶滅危惧種であるコククジラ、こうしたものに対する影響、それからまた、もちろん漁業への影響もそうですが。
 それから、サハリンは世界でも有数の地震多発地帯だというふうに言われております。もしも地震でこのパイプラインが折れた場合、これは大規模な原油が放出されるという、こういうことも起き得るとも、まあ可能性がないとは言えないわけですね。そういう意味では、こういうことについての対策といいますか検討、これはどのように今考えておられるでしょうか。
#50
○委員長(福本潤一君) どこに質問投げられますか。
#51
○谷博之君 これはちゃんと私、事前にその質問出してありますよ。環境省、答えてください。
#52
○政府参考人(炭谷茂君) ただいま先生の御指摘されました環境上の影響評価でございますけれども、現在の環境影響評価法の対象には現在パイプライン事業というのはなっておらないわけでございます。しかし、現在、先生が御指摘されたような大規模な事業であり、また環境上の影響も心配されるというようなものであるならば、事業の実施に当たりましては、事業者によって環境への影響に関する調査、予測評価が行われ、環境保全上の配慮が適切になされるということが必要ではないかというふうに考えております。
#53
○谷博之君 このパイプラインの問題については、特に国内では大規模なパイプラインというのはないというふうな理由があって、環境影響評価の対象にはなっていないということでありますけれども、ある意味ではこれは下水管の処理という、こんなような扱いになっているようですね。ですけれども、これは一つの私は問題があると思いますけれども、これだけの大規模なパイプラインを敷設するということであります。しかも、先ほど申し上げましたように、様々なそういう心配される要因があるわけでありますから、これはやはり私は徹底した環境影響評価というものを行って、適切な対応をする必要があるというふうに考えております。
 是非そういう点で、以上、このサハリンの1、2の話は、直接は融資の問題とか、あるいはそういう環境の問題とかということで私、取り上げましたが、これらはすべて災害に結び付く、そういう問題なんです。自然災害だけが災害ではないんです。人災によって大変な被害が起き、周りの環境を汚し、尊い人命が失われるということがあるわけでありますから、私はそういう意味で、計画されているサハリン1、2のこの計画は、確かにエネルギーの供給の問題としても大事な問題でありますが、こういう災害の視点からもこの問題をしっかりと位置付けて取り組んでいただくことを最後に要望いたしまして、時間が来ましたので、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#54
○日笠勝之君 公明党の日笠勝之でございます。
 最初に、三宅島噴火災害対策についてお伺いをしたいと思います。
 本日は、当特別委員会に三宅島の方々も傍聴に参加されておられます。まず、厳しい生活を強いられておる被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 先ほど大臣の御発言の中にも、関係省庁、東京都及び三宅村と引き続き連携し、三宅島噴火災害への対応を推進してまいりますと、非常に力強い御決意を御披露いただきました。これを私も了とするところでございます。
 そういうことで、この問題につきまして二点ほどまずお伺いをしたいと思っております。
 まず、当災害対策特別委員会で本年の七月十九日に十項目にわたる決議を行っております。三宅島の災害対策に関する決議というものでございます。その中には、例えば
 生活支援に関する既存制度の弾力的運用及び拡充を図り、被災家屋の再建等のための円滑な措置等を含め更なる支援措置の実施について検討するとともに、帰島後の生活及び事業が速やかに再開できるよう被災者対策に万全を期すこと。
などが盛り込まれておるところでございます。
 これらの決議に対しまして、国はこれまで具体的にどのような措置を講じてこられましたか。また、来年、平成十五年度の予算でどのような措置を講じようとされておられますか。大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。
#55
○国務大臣(鴻池祥肇君) 七月十九日の当委員会での三宅村災害対策に関する決議につきましては、これを真摯に受け止めて、東京都、三宅村等とも連携し、三宅島についての各種対策を講じていく中で、復旧事業の推進、雇用機会の確保、滞在型クリーンハウスの整備、一時帰宅費用の軽減措置など、順次対応を図っておるところでございまして、今後も、年内に策定される三宅村の復興計画も踏まえまして、同じく東京都、三宅村等と密接な連携を図って、委員会決議の内容に的確に対応をしていきたいと、このように思っておるところであります。
#56
○日笠勝之君 来年度予算。
#57
○政府参考人(山本繁太郎君) 被災者生活再建支援法の見直しにつきましては、当初、四年前にこの法律が制定されました際に、平成十年十一月に五年を目途として総合的な検討を行う旨の附帯決議がなされております。そういう中で、最も制度の根幹を担います都道府県におかれても、知事会を中心に災害対策委員会においていろいろな方向から御検討いただいております。
 政府といたしましては、知事会におけるこういうふうな検討の方向も見据えた上で、どういうことが可能であるのか検討することといたしておりまして、平成十五年度予算で具体的な要求はいたしておりません。
#58
○日笠勝之君 いずれにいたしましても、いわゆる噴火からもう既に二年半、全島避難からも二年三か月余りが経過しておるわけでございまして、大変厳しい生活を強いられていることは先ほど申し上げたとおりでございます。是非ひとつ万端怠りなくきちっとした対応ができるように、特段の御配慮を申し上げておきたいと思いますが、中でも一点、細かいことでございましょうが、お伺いをしたいと思いますが、離職者の支援資金特別措置の件でございます。三宅村民に対しては、東京都の離職者支援資金貸付制度の特例措置が講ぜられ、従来よりもいろいろと改革なされまして活用しやすくなった点は評価をするところでございます。
 しかしながら、二点ほど課題もあると思います。その一点は、連帯保証人となった被災者がこの貸付けを利用できないということでございます。もう一点は、金利が三%と市場金利から見ても少々高いのではないかと、こういう点でございます。
 この二点についてどのようにお考えか、何か工夫はないのか、是非御所見をお伺いしたいと思いますが、金利の問題をちょっと申し上げますと、日本育英会奨学金制度がございます。有利子の分でございます。有利子でございまして、三万、五万、八万、十万の中からお好きなコースを借りられると、こういうきぼう21プランという制度がございますが、これの、例えば金利は〇・六%で四年据置き、在学中の四年間は据置き、二十年払い、こういうふうな制度だって国の制度であるわけでございますので、何か金利が三%というと、そんなに市中金利とは変わらないような、高利とも言ってもいいかもしれません、現在はもうゼロ金利でございますから。そういう意味では、何かこの点についても工夫はできないのか。以上、二点、お伺いをしたいと思います。
#59
○政府参考人(河村博江君) 離職者支援資金の貸付けにつきましては、三宅島の避難島民の置かれておる状況を踏まえまして、本年八月に特例措置を講じたところでございます。
 避難生活中は失業しているものとみなすという大前提の下に、その貸付け対象期間を、通常は離職後二年以内ということでございますけれども、避難後三年以内に、それから、連帯保証人のお話がございましたけれども、通常は二名ということでございますが、これを一名にというふうに改めました。それから、貸付け方法につきましても、二百四十万円一括貸付けというものを可能にすると、そういう特例措置を講じまして、国として三宅島避難島民に対しまして一層の支援を図ることとしたわけでございます。
 先月下旬段階で利用実績は二十八件、約三十件になっておりますが、八月の施行後間もないこと、あるいは一定のやはり周知の期間が要るということを考えれば、まずまずの利用実績ではないかなというふうに思っておるわけでございます。
 それで、離職者支援資金の貸付け利子につきましては、他の生活福祉資金と同様、年利三%ということになっております。この利子につきましては、貸付け事務費あるいは貸倒れリスク、そういったものに対応するためにやはり必要なものであるというふうに思っておるわけでございますけれども、この利子を地元自治体の御判断で、制度的には三%でございますが、利子補給をしている例がこれまでにも見られるということでございまして、地元自治体であります東京都においてそういったことも御検討いただく必要があるのかなというふうに思っておるところでございます。
#60
○日笠勝之君 ですから、先ほど大臣がおっしゃったように、関係省庁、東京都とも連携を密にと言うんですから、しっかりと厚生労働省の方もこの点については東京都とも連絡を取り合って、できれば阪神・淡路大震災のときでも各種の利子補給の制度もいろいろありました。これを参考にしていただきながら、実質的には無利子となるような利子補給を、国も地方もそれぞれが痛みを分かち合って考えるということでの、ひとつ力強いリーダーシップを、大臣、お願いを申し上げたいと思いますが、いかがですか。
#61
○国務大臣(鴻池祥肇君) 日笠委員の御指摘につきましては十分耳を傾けさせていただき、前向きに検討させていただきたいと思います。
#62
○日笠勝之君 先ほども同僚委員の中から、被災者の住宅再建支援策の鳥取県の例がございました。このことについて大臣にお伺いしたいと思うんです。
 被災者住宅再建支援というのはいろんな方法があるんだろうと思います。一つは共済制度という、御地元の兵庫県の方からも大変力強い提案がございますですね。それからもう一つは、地方自治体などとも連携を密にした公的資金の投入による再建、住宅再建というのもあるんだろうと思います。それからさらに、被災者生活再建支援法の枠内の中での住宅再建の支援施策も考えられるのではないかと、こういう三つぐらいあろうと思います。当然ミックス型もあるんだと思いますが、大臣のいろいろ就任以来のインタビューなどを聞いておりますと、いろいろミックスしておっしゃっている場合もあるようでございますが、今、大臣が考える被災者住宅再建支援策は何が、ベストはないんだと思いますが、ベターなんだろうかとお考えなのかお伺いしたいと思いますが。
#63
○国務大臣(鴻池祥肇君) 被災者の安定した居住というものを確保するということは政府として極めて大切なことであるということが下敷きでございますけれども、様々な委員御指摘のような議論がなされておるわけでございますが、特に兵庫県発の、兵庫県から出発をいたしました共済制度というのは、途中でどうもいろんなことから各県温度差が余りにもあるものですからなかなか前へ進んでおりませんが、やはり兵庫県発、阪神・淡路大震災を、直撃を食らった県としての発案の哲学というものを謙虚に耳を傾け続けなければならないと、私はやはり同じ兵庫県出身として思うところでございます。
 しかし、基本的には、個々人が耐震化を行うあるいは保険や共済に加入すること等によって財産の損失の防止や軽減を図るべきではないかと認識をいたしております。私有財産である個人の住宅が全半壊した場合にその財産の損失補てんを公費で行うということは、持家世帯と借家世帯との公平性が確保されるか、自助努力で財産の保全を図る意欲を阻害しないかなどの問題があろうかと思います。
 ただいまお話に出ました中央防災会議の専門調査会におきましても、被災者の生活再建を支援するという観点から、住宅の所有非所有にかかわらず、真に支援の必要な者に対しましては、住宅の再建、補修、賃貸住宅への入居等に係る負担軽減などを含めた総合的な居住確保を支援していくことが重要と提言をされており、これに沿って政府も必要な施策を打ち出していきたいと、このように考えております。
#64
○日笠勝之君 次は、被災者生活再建支援法の適用条件の緩和ということでございます。
 これは既に、私、岡山県に住んでおりますので、岡山県の方からも要望がございましたのですが、既に内閣府、大臣の下には岡山県のこの被災者生活再建支援法の適用条件の緩和という要望が行っているかと思います。その提案の趣旨は、大規模な自然災害が発生した場合に、当該災害により被災したすべての全壊世帯などに対して、被災者生活再建支援法が適用されるよう法の適用条件を緩和していただきたいと、こういう要望でございます。
 どういう意味かといいますと、先日のあの鳥取西部地震というのがございました。この鳥取西部地震において鳥取県下では全県下全域にこれを適用いたしました。島根県は安来とか伯太町に適用いたしました。岡山県も全壊の世帯があったんですが適用はないと、こういうことで、同じような災害に遭いながら対象区域が隣接市町村間でも違ってくる、こういう不均衡が生じておると、こういうことでございます。
 そういう意味では、是非、同一の災害により被災した世帯であればこれは同じように適用を受けられる、このように法の適用条件を緩和すべきではないかと、こういうふうな要望がございますが、いかがお考えでしょうか。
#65
○政府参考人(山本繁太郎君) 今御指摘ありましたように、被災者生活再建支援法の適用要件、住宅全壊十戸以上の大きな被害があった場合にこの制度が適用されるということになっております。
 実は、こういう要件を設けている理由でございますけれども、自然災害に被災する場合に、それに対する災害対策を国、都道府県、市町村でどういうふうに分担するかということについて基本的な役割分担の基本を定めているのは災害対策基本法でございますけれども、自然災害の中でも風水害中心に非常に頻繁に日常的に起きる事柄については、市町村が自らの自治事務としてこれに対応するという基本になってございます。だんだん規模の大きな災害になりまして、震災なんか典型でございますが、市町村の手に余るという場合には都道府県が出てまいりまして、さらに大震災なんかにつきましては国も前面に出て応援するというのが災害対策基本法の考え方でございます。
 この被災者生活再建支援法もこの基本的な考え方に立ちまして、ある程度の日常的な小さな規模、がけ崩れで一軒、家が崩れたとか、そういったことについては市町村が自分の責任で対応してください、しかし一つの市町村では対応できないような規模の災害があった場合は都道府県が出ていきますと。実はこれ都道府県全体が相互扶助の精神に立ちまして基金を造成していただいておりまして、その基金からこの支援金を支給していただいているわけでございまして、その際、国も半額を支給するという仕組みになっております。そのことから規模の要件があるわけでございます。
 ところで、要件を緩和できないかという問題についてでございますが、先ほどもお話ししましたように、法律が平成十年の十一月に施行されました際に、五年を目途に総合的な検討を行えという院の決議が、委員会の決議がなされております。
 適用条件についていろいろな意見を今いただいております。先ほどもお話ししましたように、この制度を運用する主体であります知事会において非常に積極的な御議論がなされております。そういった検討結果も踏まえまして、政府の中の関係機関との協議、連携を取りながら検討してまいる所存でございます。
#66
○日笠勝之君 是非前向きに対応をお願い申し上げたいと思います。
 時間が迫りました。最後の一問になります。
 阪神・淡路大震災の反省といたしまして、いわゆるライフライン、電話とか電線だとか水道とかガスとかケーブルテレビ、これらが、ライフラインが壊滅的状態になったということで、これは皆さんの御記憶にも新しいところだと思います。
 そこで、電線類の地中化の推進ということは、これは防災の町づくりということでも大きな一つの柱となっておるわけでございます。
 そこで、この電線等の地中化につきまして年次計画があるのか、そしてまた各県別にその計画があるのか、進捗率はどうなのか、ざくっと御説明いただければと思いますが。
#67
○政府参考人(佐藤信秋君) 先生御指摘のように、電線類の地中化は都市景観の向上であるとか防災対策であるとか大変重要な課題であると、こう認識しております。
 昭和六十一年から三期にわたりまして電線類の地中化計画を策定いたしまして、平成十年度末までの十三年間で約三千四百キロ、年間約二百六十キロのペースで地中化を実施してまいりました。現在は平成十一年度を初年度とする新電線類地中化計画、これを当初の七か年計画から二年間前倒ししまして五か年計画という形で、平成十五年度までの五年間で約三千キロの地中化を目標にしております。年間のベースでいきますと従来の二倍以上の六百キロのペースと、こういうことでございます。
 積極的に推進しておりまして、平成十三年度末見込みでこの五割が進捗していると、こういう状況でございます。
#68
○日笠勝之君 工事費が非常に高いとか高コストだとか複雑な地下の埋設物の実態も挙げられておるようでございます。先ほど申し上げました防災の町づくりにもなくてはならない一つの要素だと思います。低コストへ向けた検討も大事だろうと思います。
 そういう意味では、今後、低コスト化へどのようなお考えを持っているかお聞きして、終わりたいと思います。
#69
○政府参考人(佐藤信秋君) 低コスト化に向けまして、構造の更なるコンパクト化、あるいは浅い層に埋める浅層化などによりまして、これまで整備が困難であった約二メートル程度の狭い歩道でも地中化整備を可能にするとともに、移設補償費や工事費の低減が可能な新しい構造の電線共同溝を開発中でございます。
 工事費は現在、ざくっと平均いたしますと、一キロ当たり、電力会社の負担も合わせて一キロ当たり約六・八億円掛かっております。これを約一割のコスト縮減という形で今モデル事業でいろいろ実験しておりまして、こうしたモデル施工の結果を踏まえながら構造基準を策定して更なるコストの縮減を図ってまいりたいと、そう考えております。
#70
○日笠勝之君 終わります。
#71
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。
 二〇〇〇年の夏の大噴火、そして東京に避難されてから三年目、そして今もガスが噴出して島に帰りたくても帰れない、東京各地でばらばらに避難をしておられる、これからどうなるのだろうかということで、生活のことや島にいつ帰れるのか、また東京各地にいらっしゃるので心配事を電話でするのもお金が要るしということで、非常に大きな不安を持ちながら暮らしておられる三宅島の問題について質問をしたいと思います。
 大臣の今日の所信のところでもページを割いていただいておりますので、恐らく御努力中であるというふうに思うんですけれども、私は幾つか質問させていただきます。
 まず最初に質問をしたいのは、今年の二月から三月にかけまして東京の福祉局が中心に訪問調査をしたんです。そうしましたら、一千八百十二世帯が避難をしておられて、そのうち三百世帯、これは全体でいえば一七%になりますけれども、生活保護基準以下で生活をしておられるということなんですね。更に問題なのは、生活保護を受けたくても預貯金があるということで受けられないということがあります。生活保護を受けようと思っても子供や親族のところに問い合わせが行くわけですね、だからこれも困る。そして、子供の収入もみんな調べ上げなければいけないということで非常に子供も困るというふうに言っておりまして、なかなか大変なんです。
 ある一つの例を挙げますけれども、Aさんの場合には、噴火後に入退院を繰り返していらっしゃるんですけれども、この人の妻は韓国人なんですね。だから年金というのが入ってこない。そこで、Aさんが妻の保険金を掛けていらっしゃるんですけれども、その保険金が基準オーバーになるということでAさんは生活保護を受けることができないんです。生活保護受給のハードルが高いということなんですね。
 このような高いハードルがあるにもかかわらず、やはり避難のために、噴火のときに三宅島から避難をした人たちの中には、そのとき十七世帯で二十人が生活保護を受けていらっしゃったんです。ところが、この十月十一日、調べてみると、七十五世帯で九十五人というように、このように大変増えているんです。
 生活保護を受けていない人も、NHKの「クローズアップ現代」の住民調査結果によりますと、避難後の生活の変化について、やっぱり五六%の人たちが預貯金を取り崩していると、このように言っていらっしゃるんです。預貯金を食いつぶしていけば、今度は島へ帰ったときにどうしようということになるんです。生活再建があるし、住宅は本当にもう大変になっているから、それを再建するお金はないということなんですね。
 大臣は、このような三宅島の人は、災害に遭った人の中で最も困難な状況で長期間の避難生活を強いられ、そしてこれまでに支給された義援金というのが少ないということ、それは最初に百万円いただいているんですけれども、被災者再建生活支援法の百十八万と合わせましたら、これは二百十八万円というだけなんですね。余りにもこれは少ない額だと思うんです。このままでは生きていけないというふうにおっしゃるんですけれども、私もそのとおりだというふうに思って大変に深刻に受け止めております。
 こうした現状に対して、大臣、本当に何とか災害の生活支援ができないものだろうかというふうに私は思っているんですけれども、いかがでしょうか、御答弁をお願いしたいと思います。
#72
○国務大臣(鴻池祥肇君) いろいろな事例でただいま委員がお話がございました。それぞれに私は承知しているわけではございませんが、間もなくお正月が参ります。そういうことを考えれば、正に島を離れ、島を思いながら日々を送っておられる方々の心を察した場合には、正に委員のお気持ちも私も共有するところでございます。
 政府といたしましては、被災者に対しまして被災者生活再建支援金の支給や住宅金融公庫融資の債務について据置期間を設定をいたしておるとともに、据置期間中の金利の引下げや返済期間の延長などを行うなど、様々な支援策を講じてまいりました。
 また、七月の中央防災会議におきましても、「一時帰宅時、帰島時及び帰島後の支援について、通常の制度・施策に加え被災者に対して特別に配慮する観点から、現行制度の更なる活用、既存制度の見直し、新たな制度の創設を含め、総合的な検討を行い、その充実を図るべきである。」との提言がなされておるところでありまして、本年八月には離職者支援資金貸付けの特例が適用されることとなり、さらに全世帯対象一時帰宅事業をも実施され、ショートステイのためのクリーンハウスの建設も開始されておるところでございます。
 また、年内にも策定される三宅村の復興計画なども踏まえまして、東京都及び三宅村と十分に意見交換を行いまして、どういう段階でどういう支援が可能かということを検討してまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、今後、島の復興や島民の皆さんの帰島後の生活再建に向けて、東京都また三宅村とともに政府として全力を尽くしてまいる所存でございます。
#73
○井上美代君 私は、今いろいろ努力をしてくださっているというその内容を答弁してくだすったんですけれども、やはり私がいろいろお聞きいたしました、そしてお会いしましたその現状というのは非常に深刻です。だから急がなければいけない、もう待っていられないという、そういう皆さんのお声ですね。だから、そういう意味で私は、もうできるだけ早く、もう一刻も早くやっていただきたいというふうに思います。
 今、大臣がお話しになりました帰島後の問題ですけれども、帰島後の住宅再建と、それから中小企業、商工業の人たちの営業の再開の問題でもう一つ質問をさせていただきます。
 私、同じNHKの調査で、今心配していることはとの質問に、三宅島に残してきた家や家財というのを言っていらっしゃるんですね。そして、三宅島に戻ってからの生活ということ、これが項目の中でも一番多いわけなんです。家を修理したりするお金がないと、これがもう深刻に悩んでおられます。
 また、商工業の場合には救済の法律もないということですので、この法律もやはりこれ立ち上げていかなければいけないんじゃないかというふうに思いますが、例えばくさやがあそこの地場産業でございますけれども、冷蔵庫だとか冷凍庫だとか乾燥機が必要になるということなんですね、帰ってそれをやるということになりますと。島で使っていたものはもう使えない、置き去りにしてそのままもう本当に駄目になってきているものですから、だから商店の冷蔵庫、それから冷凍庫も使えない、買換えをしなければいけない。多くの人が既に負債を抱えているということ、この返済ができない、返済の見通しが全く立たないというところに、今日本当に不安になっておられるということなんです。
 住宅再建と商工業者が営業を再開するために、住宅再建資金とそれからこの営業の再開のための資金を国として何とか出すようにしていただきたいんですね。お金はないということなんですけれども、私はそのお金を持って、一千八百十二世帯ですので、それは言ってみれば全体からすればそんなに大きなお金ではないわけです。だから、是非私はこれを出してほしいというふうに思いますけれども、その点、大臣、いかがでございましょうか。
#74
○国務大臣(鴻池祥肇君) 私は、就任いたしましてすぐさま三宅島に視察に参りました。聞いておりました、あるいは映像で見ておりました島の様子よりも、この目で見た島の様子というのは極めて厳しいものを感じました。また、私が参りましたときには一万五千トンぐらいのガスがなお噴き出、また風向きによって島周辺に降りてきておる状況下でありまして、その中で、クリーンハウスというものの中で作業をされる方々が必死の思いでそこに寝泊まりし、そしてガス警報器なるものを腰に着けてインフラ整備に努力をされている姿を見ましたときに、本当に崇高な仕事をしていただいていると、このように思った次第でございます。
 でありますので、まずは、私は島民の皆さんが希望を失わずに帰れる日、そのために、今、委員が御指摘になりました、まず住める環境を作っていくといったようなインフラ整備から私は進めているというふうに思っておるわけでございまして、委員御指摘の住宅再建や生活再建というのにつきましては、もちろん今から考えておかなければならないことだと思いますけれども、今、正にすぐにという状況下ではないと思います。それゆえに、最近の政府が行っております、また三宅村、東京都との連携をしまして、いろんな尽力をしておるというところに御注目をいただき、御支援をいただけたらというふうに思っておるところでございます。
 なお、ただいま私はガスの対策について話をいたしましたけれども、三宅島火山ガスに関する検討会というものがございまして、火山ガスがどのような状況になれば島民の帰島が可能になるか、安全確保対策の面からも科学的に検討を進めておるところでございまして、こういう検討内容や、年内にも策定されます、先ほど申し上げた三宅村の復興計画などを踏まえまして、再三申し上げておりますように、東京都、三宅村と十分に意見交換を行ってまいりたいと、このように思っております。
#75
○井上美代君 私は、いろいろ今、環境の問題、生活の環境の問題をおっしゃいましたけれども、私もそれは非常に重要だというふうに思います。同時に、やはり一人一人の生活、これがもうせっぱ詰まったものがありますので、そういうことも含めながらお考えをいただきたいというふうに思います。
 続きまして、私は、三宅島の次期介護保険料が月額で八千三百円以上になるということ、これ日本一なんですけれども、今でも生活が大変な中でどうなるのかという不安が避難しておられる方たちの間で広がっております。災害を受けているとか離島であるとかの条件を持った、例えば三宅島のような自治体に対して厚生労働省はどのような対策を考えておられるのか、お聞きしたいと思いますが、厚生労働省の参考人の方、よろしくお願いします。
#76
○政府参考人(中村秀一君) 今、先生からお話がありました介護保険についてでございますが、全国の介護保険料、十五年の四月から第二期事業計画期間に入りますので、見直しを行うことといたしております。
 先生からお話がありました三宅島の保険料でございますが、六月段階で三宅島の方で試算いたしましたところ、御指摘のとおり、現行三千二百六十五円が八千三百三十円という結果が出ております。その後、私どもの方でどういう対策を取ろうかとしていることを申し上げますと、三宅島の方は、災害に遭われて避難中でございまして、なかなか保険料の方のお支払も十分でないということもありまして赤字が出ております。赤字が出た場合には、財政安定化基金というところから借りまして介護保険を運営することになっていますので、その財政安定化基金から次の三年間にお返しいただかなければならない、返していただくためにまた保険料が上がってしまうというようなことで八千三百三十円と、三十一円というような値に出ております。
 私ども、この安定化基金の償還期限を、三年ではなくて六年ないし九年に延長するような手だてをまず講じたいというふうに思っております。これによりまして、千二百円くらい保険料を下げられるなどなどのことがございますし、現在、予算要求中でございますけれども、こういう離島など、あるいはその広域化を行う保険者に対しては、広域化等保険者支援事業費ということを予算要求しておりまして、こういった手だてなどを講じまして、更に保険料が下げられるように何とか予算編成の過程で考えてまいりたいと思います。
 なお、十月段階で今考えられている手だてを講じ、またいろいろ受けられているサービスなんかについても精査いたしましたところ、今の十月段階での保険料の見込みは五千四百円程度というふうに伺っておりますけれども、いずれにしても、それでも相当保険料が上がりますので、我々も更に十五年四月からの保険料の設定までにどういった手だてが講じられるか、東京都とも御相談しながら考えてまいりたいと思っております。
#77
○井上美代君 今、先ほどから私、申し上げておりますように、非常にやっぱり生活が大変です。八千三百円以上などというのは考えられないことです。だから、これはこのままで済ますわけにはいきませんので、どうか生活の実態からしっかりと見て頑張ってほしいというふうに思います。
 次に、私は十月十八日、三宅島の村長さんと、そして議長さんと、そして村議の方々と懇談をいたしました。その際に、村長さんからも強く要望が出されましたけれども、それは、これまでガスのために三宅島に寄港しなかった東海汽船が伊豆諸島に行くときに三宅島に寄港してほしいということを東海汽船や国土庁の関東運輸局に要請していた問題なんです。
 東海汽船や関東運輸局の話では、今週か来週の早々にでもこの寄港の許可を下ろすとのことなんですけれども、いつ許可を下ろすのか、その内容は具体的にどのようなものなのか、明確に御答弁をお願いしたいというふうに思います。
 よろしくお願いいたします。
#78
○政府参考人(徳留健二君) お答え申し上げます。
 三宅島への定期航路といたしましては、従来、東海汽船株式会社が東京―三宅島―御蔵島―八丈島航路を運航しておりましたが、平成十二年六月に三宅島が噴火して以降、同年九月二十二日に三宅島への寄港が中止され、現在に至っております。
 御指摘の定期船につきましては、運航計画変更認可申請が本年十月三十一日に関東運輸局に提出されたところでございます。申請の内容は、現在の東京―八丈島航路、週七便運航しておりますが、来年一月から、東京発、月曜日、水曜日、金曜日の週三便が三宅島に寄港するというものでございます。
 認可につきましては、現在、関東運輸局において審査をしておりますが、審査も最終段階に至っておりまして、近日中に認可できるのではないかというふうに思っております。
 以上でございます。
#79
○井上美代君 私は、このように時々帰ることができるようになれば気持ちも少しは違うかなというふうに思っているんですけれども、この一時帰島については、やはり船賃が要るし、それからクリーンルームの宿泊ができるんですけれども、宿泊代が要るんですね。そしてまた、食事代も要るというように、もうまたこれは負担になっていくわけなんです。そして、一時帰島をしたいのはやまやまだけれども、それができないという人たちが出てまいります。
 この国会のこの特別委員会では、七月の十九日に決議を行っておられますけれども、その中で、この一時帰島に要する費用の軽減措置を講じるというものがあります。大臣、一時帰島できるよう、この費用の一部が、やはり大変なこれは負担になるということなんですね。そういうことで、一委員会のこの決議というのは非常に重要な中身だというふうに思いますけれども、これをやはり尊重して負担を少しでも軽減するということができないかということを御答弁願いたいんですが、よろしくお願いします。
#80
○国務大臣(鴻池祥肇君) 今後の一時帰宅につきましては、今年度末に完成をいたします、四月ですね、予定は、帰宅用のクリーンハウスの宿泊費、ただいま御指摘の。こういったものに関しましては三宅村と東京都で検討をされてまいります。またしかるべき措置が講じられてまいるものと思っております。
#81
○井上美代君 私は最後に、たった一千八百十二世帯という、ここを救えないということは私はこれは政治の責任であると、このように思っております。
 私は、今イラクへの戦争の問題が出てきておりますけれども、これで二十四兆円のお金が要るということが今新聞でも報道されております。さきに行われました湾岸戦争があるんですけれども、そのとき一体どのぐらいアメリカはお金を使ったんだろうということを調べました。そうしましたら、二十一億ドルを使ったということなんですね。日本は一体どのぐらい使ったんだろうというふうに調べましたら、九十五億ドル使っているわけです。言ってみれば日本のお金で戦争をしたと、アメリカが戦争をしたというような、このような数字が出てまいりましてびっくりしております。そして今、日本は、ほかのアメリカとの同盟国と比べましたときに、アメリカは今軍事費を二五%減らしております。そして日本は二〇・三%増やしております。だから、そういう点でも私は軍事費のお金をやはりこういうところに充てていただきたいというふうに思うものですから、そういう意味でも私は大臣のお力で財源を動かしてほしいということをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#82
○委員長(福本潤一君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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