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2002/05/29 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 環境委員会 第15号
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2002/05/29 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 環境委員会 第15号

#1
第154回国会 環境委員会 第15号
平成十四年五月二十九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     岩佐 恵美君     筆坂 秀世君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     筆坂 秀世君     岩佐 恵美君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     山下 栄一君     山本 香苗君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堀  利和君
    理 事
                大野つや子君
                清水嘉与子君
                福山 哲郎君
                高橋紀世子君
    委 員
                愛知 治郎君
                小泉 顕雄君
                山東 昭子君
                段本 幸男君
                西田 吉宏君
                真鍋 賢二君
                江本 孟紀君
                小宮山洋子君
                谷  博之君
            ツルネン マルテイ君
                福本 潤一君
                山本 香苗君
                岩佐 恵美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山岸 完治君
   参考人
       京都大学経済研
       究所所長     佐和 隆光君
       地球環境と大気
       汚染を考える全
       国市民会議専務
       理事       早川 光俊君
       元日本経営者団
       体連盟環境安全
       特別委員会委員
       長        山路 敬三君
       毎日新聞社論説
       委員       横山 裕道君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山下栄一君が委員を辞任され、その補欠として山本香苗さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(堀利和君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に京都大学経済研究所所長佐和隆光君、地球環境と大気汚染を考える全国市民会議専務理事早川光俊君、元日本経営者団体連盟環境安全特別委員会委員長山路敬三君及び毎日新聞社論説委員横山裕道君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(堀利和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(堀利和君) 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、参考人から意見を聴取いたします。
 本日は、ただいま議決しました四名の参考人に御出席いただいております。
 この際、参考人の皆様に一言ごあいさつ申し上げます。
 皆様には、大変御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人の皆様には忌憚のない御意見をお述べいただき、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日の会議の進め方でございますが、まず、佐和参考人、早川参考人、山路参考人、横山参考人の順序で、お一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
 なお、御発言は、意見、質疑及び答弁とも着席のままで結構でございます。
 それでは、まず佐和参考人にお願いいたします。佐和参考人。
#6
○参考人(佐和隆光君) それでは、意見を申し述べさせていただきます。時間が限られておりますので、お手元の資料を読ませていただきます。
 先般、衆議院本会議におきまして京都議定書は承認され、目下、ここ参議院において承認の可否につき審議中と承知いたしております。議定書発効の可否につきましては、日本とロシアがキャスチングボートを握る立場にあり、京都議定書の発効を願う者の一人といたしましては、当環境委員会におきまして十分な審議を経た上で、議定書の速やかなる御承認をお願い申し上げたいと存じます。
 それはさておき、このたび環境省より提案のございました議定書の発効に備えての地球温暖化対策推進法改正案につきましては、その必要性は言うまでもございませんし、今後、本格的な温暖化対策を推進するための布石としての役割を果たし得る内容の改正案であることを高く評価申し上げたいと存じます。
 ただし、あえて申し上げれば、さきに公表されました温暖化対策推進大綱につきましては、環境経済学の専門家としての立場から、いささかの苦言を呈したい点が多々ございます。そこで、この場をかりまして、京都議定書が日本に課した温室効果ガス排出削減義務の達成可能性につき、そしてまたそれを可能にするための政策措置の在り方について、私の意見を披露させていただきます。
 まず、どんな対策が考えられるのでしょうか。大きく分けると三つでございます。一つは自主的取組、二つは規制的措置、三つは経済的措置でございます。
 市場を尊重する立場に立つならば、経済的措置が優先されてしかるべきであります。日本は社会主義統制経済体制の国ではなく市場経済体制の国であり、自由主義国家であることを忘れてはなりません。経済的措置を主として、足らずを規制的措置、禁止や義務付けにより補うというのが自由主義経済体制の下での真っ当な温暖化対策であります。
 温暖化推進大綱には数多くの具体的対策が網羅されており、それらの効果の推計が掲示されてはおりますが、そのための費用がいかほど掛かり、その費用をだれがどのようにして負担するのかは一切言及されておりません。また、対策を促すための施策が不問に付されているというふうに私には思えます。
 さて、八六年度から九六年度に掛けまして平均年率二・八%でCO2の排出量が増加いたしましたが、九七年度にはマイナス〇・二%、つまり〇・二%減、九八年度には三・六%減と減少傾向に転じ、九九年度は三・四%増、二〇〇〇年度は一・一%増でした。九七年度以降、最近に至るまでほぼ横ばいでCO2の排出量が推移したのは、この間、経済成長率がマイナスだったこともその一因ではございますが、三年間ゼロ%台成長が続いた平成不況下におきましてもCO2排出量が著増していたことと照らし合わせますと、九〇年代半ば過ぎ以降、エネルギー消費に関して構造的な変化があったものと推測されます。
 八〇年代後半から九〇年代前半に掛けて民生部門のエネルギー消費あるいはCO2の排出量が著増したのは、エアコンディショナーを始めとする電力多消費型の家電製品の急速な普及、待機電力消費付き家電製品の普及、家電製品の大型化がこの間に急進展したからであります。同じ時期に運輸部門のCO2排出量がこれまた著増いたしましたのは、乗用車の大型化、レクリエーションビークルの普及が進み、平均的な燃費効率が低下したためであります。
 我が国における電力多消費型家電製品の普及、そして自動車の燃費効率の悪化は、近年、飽和状態に達しつつあると私は少なくとも見ております。省エネ法による機器の効率向上も期待されます。そしてまた、シーマ現象からヴィッツ現象へという言葉に表されますとおり、小型車志向が強まっております。
 民生、運輸両部門におけるビジネス・アズ・ユージュアルの予測をするに当たりまして、過去のトレンドを徐々に減速を加えながら延長するというのは余りにもナイーブに過ぎるのではないでしょうか。より構造的なBAU予測が求められるわけであります。特に、今後の進展が予想される情報技術革新がエネルギー消費を増やすのか減らすのか、仮に減らすのだとすればどの程度の削減効果が期待されるのかを見極める必要があります。
 産業構造の転換をも見落としてはなりません。八五年度のGDPに占める製造業の比率は二九・五%でしたが、九九年度には二三・一%にまで低下いたしました。また、製造業に占めるエネルギー多消費型産業の比率は二四・三%から一四・五%にまで低下いたしました。今後、この趨勢は引き続くものと予想されます。こうした産業構造の転換の趨勢は、GDP当たりのCO2排出量を漸次逓減させるものと予想されます。
 生産拠点の海外移転は、GDPに占める製造業の比率を低下させる要因の一つであります。生産拠点の海外移転に伴う産業構造の転換、それをよく産業の空洞化というふうに言われますが、これは経済発展に伴う必然的結果であり、過去、欧米先進諸国のいずれもが同じ辛酸をなめてまいりました。別の言葉で言い換えますと、工業化社会からポスト工業化社会への移行は避け難い趨勢であり、あたかも温暖化対策が産業の空洞化をもたらすかのように言うのは、木を見て山を見ぬに等しいのではないでしょうか。
 グローバルな市場経済化が駆動する趨勢としての産業構造の転換にあらがうことは、結果的に日本の産業の国際競争力を低下させることになります。日本の経済構造をそうした趨勢にうまく適応させることこそが適切な産業政策なのではないでしょうか。
 過去の日本経済の歴史をひもといてみますと、制約と不足が経済発展、成長の原動力として働いた事例が数多く散見されます。京都議定書に基づくCO2排出削減は新たな経済発展のばね仕掛けとして働く可能性があり得るし、そうしたばね仕掛けを円滑に働かせることが政府の果たすべき役割なのではないでしょうか。
 以上見てまいりましたとおり、六%の温室効果ガス排出削減は決して不可能ではなく、適切な対策を速やかに講じることにより、京都議定書に定められた目標は国内対策により達成可能な範囲内にあると見てよいのではないでしょうか。
 クリーン開発メカニズムを有効に活用することにより、相対的に安い費用でCO2排出クレジットを入手できるわけですから、国内でのCO2排出削減に不必要に高い費用を支払うことなく、費用対効果にかんがみつつ、国内対策とCDM、クリーン開発メカニズムの適切な組合せを目指すべきではないでしょうか。仮に目標が達成されなかった場合には、排出権取引により不足分を埋め合わせることができます。
 さて、次に、地球温暖化対策の経済影響について述べさせていただきます。
 北欧三国、オランダ、デンマークは、一九九〇年代初頭に炭素税を導入しております。ドイツがやや変則的な炭素税を九九年に導入いたしました。そして、フランスは二〇〇一年から、そしてイギリスもまた二〇〇一年から炭素税ないしそれに類するものを導入いたしております。イタリアは二〇〇五年から鉱物油課税という形で化石燃料の課税を行う方針でございます。また、ごく最近のニュースによりますと、ニュージーランドも二〇〇八年の導入ということを定めたようであります。いずれの国も増減税同額を原則といたしております。
 炭素税制等によるCO2排出削減と経済成長が先進国においてもトレードオフ関係にあるかのように言うのは誤りであります。CO2排出削減に費用が掛かるのは事実ではありますが、だからといって、その結果、マクロの経済成長率が低下するわけではございません。
 発展途上国におきましては、排出削減に要する設備投資と生産力増強のための設備投資とはトレードオフの関係にあるため、炭素税に限らず環境保全のための規制・税制は、中期的には生産力増強のための設備投資を抑制し、その結果、潜在的な成長力を低下させると見て差し支えございません。
 ところが、今日の日本のような成熟化した先進国におきましては、多くの産業が過剰設備を抱えており、しかも設備投資自体が往年に比べて軽薄短小化、情報投資ですね、しているため、CO2排出削減のための設備投資は、相対的には重厚長大なものが多いわけですから、経済成長に対してプラスの効果を持つ傾きの方がむしろ強いというふうに考えられます。
 一九九七年に、米国のデータ・リソース・インスティチュートが行ったシミュレーションによりますと、炭素税制を導入いたしますと、当初、内需の減少によりGDPは何もやらなかった場合に比べて減少いたしますが、四、五年後には財政赤字の削減が金利を低下させ、そして設備投資、個人住宅投資が増加するというメカニズムが働く結果、GDPは何もやらない場合に比べてかえって増加するという結果すらがございます。
 炭素税制の導入は消費者と企業から政府への所得移転をもたらすだけでありまして、政府が移転された所得の使い道を誤らない限り、それによって経済成長率が鈍化するわけではございません。あるいは、増減税同額、税収中立の原則にのっとって炭素税収に等しいだけの個人所得税減税を行えば、結果として、炭素税による個人消費支出の減少と所得税減税による可処分所得の増加、それに伴う消費支出の増加を合算したものがプラスなのかマイナスなのかは予見できませんが、いずれにせよ、増減の幅は微々たるものにとどまる、ほぼ中立的であると見て良いのではないでしょうか。
 炭素税制の導入に反対する向きは、その有効性に対して、CO2排出削減効果に対して疑義を呈します。確かに、電力、ガス、ガソリンは生活必需品であり、ゆえに需要の価格弾力性は乏しいと言わざるを得ません。しかし、それはあくまでも短期の話でありまして、中期的な効果のいかんは別問題であります。
 例えば、ガソリン価格が上昇した場合、それに応じてのガソリン需要の減少は軽微にとどまりますが、三年から六年後に自動車を買い換える際に低燃費車への志向が高まるはずですから、中期的にはガソリン需要は価格に対して十分弾力的であるということになります。
 ガソリン価格とガソリン消費、電力価格と電力消費の時系列の折れ線グラフを見せて、価格が上がっているにもかかわらず消費は減っていない、ゆえに価格弾力性は小さいということを指摘する向きがございますが、これは経済学のABCをわきまえない暴論であります。なぜなら、ガソリン・電力需要を定める要因といたしましては、価格だけではなく、所得、機器の大型化、省エネ化、ライフスタイルの進化等々が挙げられます。価格以外の要因の影響を取り除いた上での消費量の変動が価格と逆相関の関係にあればさきの所説は裏付けを得るわけでございますが、ところが、実際にはそういう影響を取り除いたものと価格を比較しているわけではございません。要するに、さきの所説は単相関と偏相関を混同するという統計学の初歩的な誤りの典型例でございます。
 炭素税制の導入に当たっての問題点の一つは、税収を一般財源に繰り入れるべきか、特定財源とするべきか、増減税同額、税収中立とするべきかであります。財政当局としては@、すなわち一般財源への繰入れを、温暖化対策関連官庁は特定財源を、そして経済学者の多くは税のグリーン化という観点から税収中立を支持する傾きがございます。
 化石燃料への課税がエネルギー多消費型輸出産業、鉄鋼を始めとする輸出産業の生産コストを上昇させ、それらの国際競争力を損なう可能性は十分あり得ます。そのための手当てといたしましては、例えば、鉄鋼を輸出する際に水際で炭素税を払い戻し、鉄鋼を輸入する際に水際で課税するという国境措置、ボーダーメジャーズを講じることにより影響を緩和することができます。
 実際、アメリカでかつてフロンに課税したことがございますが、そのときには、日本からアメリカに輸出する冷蔵庫、エアコンディショナーなんかに対しまして水際でフロン原単位を申告させて税金が掛かっておりました。要するに、国内で消費する鉄鋼には課税するが、海外で消費する鉄鋼には課税しないことにすれば良いわけであります。あるいはまた、スウェーデンに倣って、エネルギー多消費型産業に対する炭素税免税措置を講じれば良いわけであります。
 炭素税導入等による温暖化対策の推進が技術革新のインセンティブを仕掛けると、そういう効果を見落としてはなりません。CO2排出量の少ない代替燃料、低燃費車等の研究開発競争が激化することは確実ですから、京都議定書は産業界に新しい研究開発を促す契機を提供することになります。
 炭素税導入等の温暖化対策の推進は、産業をウイナーインダストリー、すなわち得する産業と、ルーザーインダストリー、損する産業に分かつことは避け難い。ルーザーインダストリーのロスを最小限に食い止めるための適切な政策措置について思案しなければならないのではないでしょうか。
 最大のルーザーインダストリーは石炭産業であります。だからこそ、オーストラリアを始めとする産炭国の多くは温暖化対策に消極的とならざるを得ないのであります。他方、日本の石炭産業は絶滅に近い状況であるため、日本は最大のルーザーが存在しないという意味で、先進各国の中で最も温暖化対策のやりやすい国の一つであります。
 石油産業は、石油の副産物である天然ガス需要が増えること、石油に代わる液体燃料の開発が難しいこと、また石油の可採年数が四十年余りであることから、必ずしもルーザーだとは言い切れません。
 同一業界内で、ウイナーカンパニーとルーザーカンパニーとに分かたれることもまた避け難いと言えます。低燃費車の開発に先んじる自動車メーカー、省電力設計の電化製品の開発に先んじる電機メーカーはいずれもウイナーであります。
 ウイナーとルーザーの選別が国内的規模にとどまらず国際的規模で進展することにかんがみますと、我が国が他国に先んじて温暖化対策を講じることは、中長期的に我が国企業の国際競争力を高めるためのてことして働くという意味で望ましいわけであります。
 京都議定書は自動車業界再編成の契機を提供したと言えます。研究開発のターゲットの時期、つまりこれは議定書の発効が予想され、今年は非常に難しくなったようですから、二〇〇三年が決まっており、ターゲットの時期が決まっており、研究開発の目指すべき方向、つまり低燃費車の開発が明確に定まっていて、熾烈な研究開発競争が始まったからであります。九八年のダイムラー・ベンツとクライスラーの合併を京都議定書が駆動する自動車業界再編成のはしりだというふうに見ることができます。
 排出権取引制度の導入に関してはこれを省略させていただいて、以上申し上げましたとおり、温暖化対策の推進というのは十分適切な手当てを講じればむしろマクロ経済に対してはプラスの影響がある。ただし、ミクロには産業別にあるいは個々の企業別にウイナーとルーザーに分かれるという問題があります。そういった問題に対してどういう対処をすればいいかというのを先生方にはお考えいただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
#7
○委員長(堀利和君) 次に、早川参考人にお願いいたします。早川参考人。
#8
○参考人(早川光俊君) 地球環境と大気汚染を考える全国市民会議、英語略称でCASAと言っておりますけれども、その団体に属する早川と申します。本日はこういう機会を与えていただいて、心から感謝をしたいと思います。
 私たちCASAという団体は、一九八八年に大阪に事務所を置く環境NGOとして設立されました。大気汚染公害被害者運動、それから消費者運動、それから研究者が集まって結成された組織であります。
 地球温暖化問題については、気候変動枠組み条約が協議されていた政府間交渉会議、一九九一年ころから交渉会議に参加し、引き続き条約交渉に参加してまいりました。また、二酸化炭素の排出削減等の検討も進めてきて、何回か提言をさせていただいています。一九九七年十月、COP3の直前には、二酸化炭素排出削減戦略の提言ということで、二〇一〇年まで二一%程度の削減できるんだという提言をさせていただきました。また、二〇〇〇年十月には、二〇一〇年地球温暖化防止シナリオという形で、今度は九%程度削減できるという提案をさせていただきました。今年の四月には、フロンなどの三ガスについても削減についての提言をさせていただいています。これらについては、また後でお話をしたいと思います。
 私は、お手元に、今年三月に発表された地球温暖化対策推進大綱の見直しについてのCASAの意見、それから、これはピンクのものですけれども、六%削減は国内対策だけで可能であるという二〇一〇年地球温暖化防止シナリオの要約版、それから、代替フロン類の排出削減の可能性を検討した、これは緑色のものでありますけれども、一枚物でありますけれども、お配りしていますので、それを御参照いただきたいと思います。
 今年は、リオから十年、気候変動枠組条約が合意されてから十年目を迎えます。十年目の今年は、八月にヨハネスブルクでサミットが開かれることになっております。この十年間、地球温暖化問題をめぐる条約交渉、議定書交渉がここまで進んだこと、昨年の十一月にはモロッコのマラケシュで、アメリカの議定書離脱宣言を乗り越えてマラケシュ合意が成立したことは、国際社会の健全性を示すものであると同時に、先生方の御努力も含めて感謝をし、評価をしたいと思います。いろんな分野の、温暖化問題を始めとするいろんな分野の環境問題、地球規模の環境問題あるわけでありますけれども、この十年間で最も進んだ分野ではないかというふうに考えています。
 しかし一方で、こうした議定書交渉は進展しましたが、今ようやくその実行の段階に入ろうとしている段階であります。温暖化自身を防ぐ対策が進められたわけではありません。残念ながら、この十年間、EU諸国などを除けば先進工業国の排出量は増えています。その典型がアメリカであり日本であります。また、その影響もより深刻化しています。
 気候変動に関する政府間パネルが三次報告まで出しておりますけれども、三次報告では、地球温暖化が既に始まっているから、進んで、一定の影響を、人為的な影響を認めるまでに至っています。典型的な例が幾つか挙げられるわけでありますけれども、例えば一九九〇年代初頭には、世界のサンゴ礁の一〇%程度が温暖化等により深刻なダメージを受けているという報告でありましたけれども、一九九〇年代の終わりころにはこれが二七%までに広がっている。二〇三〇年、四〇年には世界の海からサンゴ礁が消えてしまうという予測すら現れているわけであります。地球温暖化問題は既に待ったなしの課題になっているということを私たちは認識しなければならないんだと思っています。
 マラケシュ合意が成立して、実行の段階に入った段階での今回の推進法、地球温暖化対策推進法の改正は、誠に時宜を得たものであるというふうに考えます。その中に盛られた京都議定書目標達成計画の策定や、地球温暖化対策推進本部の設置、また都道府県地球温暖化防止センターの対象法人をNPO法人に広げたことなど、幾つかの評価できる部分もあると思います。
 しかし、残念ながら、この対策推進法の実際の中身については、私たち環境NGOから見るとやはり不十分と言わざるを得ません。私たちは、この法律がCOP3の後にできたときに、京都議定書の運用ルールを議論するまではこういった枠組みを作っておいて、運用ルールが策定されれば具体的に六%を担保する推進法に改正するんだというふうに伺っておりました。そういうふうに理解しておりました。ところが、残念ながら今回の改正法も六%削減を担保するものになっていません。もちろん、推進法がすべて六%の数字を当てはめる必要はないわけでありますけれども、これは今年三月に改定されたこの大綱が非常に不十分なことに端的に表れているんだろうと思います。この内容についての私たちの意見は、別紙のCASAの意見に盛られておりますので、また読んでいただけたらと思いますけれども。
 問題は、今私たちがすべき問題は、やはりこの六%削減というものを確実に実行する政策をやることだと思います。京都議定書は、残念ながら、私たちの目から見ると、これも非常に残念なことですけれども、日本政府などが非常に後ろ向きの交渉姿勢を取り続けたために抜け穴の多い非常に緩い議定書になってしまいました。しかし、それでもこの京都議定書が唯一の地球温暖化を防止する国際的な枠組みであることには変わりありません。これを確実に実行することが地球温暖化防止のための確実な第一歩になる、また確実な第一歩にしなければならないというふうに考えています。
 そうであるならば、やはり京都議定書を作った議長国でもあり、また世界第四位の排出国、二酸化炭素排出国である日本が率先して国内対策で六%削減を達成することが必要だと思います。このことについては様々な意見があり、産業界の方々とは私たちとは意見を異にするわけでありますけれども、私たちは、CASAだけではなくて、気候ネットワークさん、それからWWF、世界自然保全協会も含めて、削減提案を持っております。
 例えば、私たちの提案は、このピンクのパンフレット、六%削減の可能性、二〇一〇年地球温暖化防止シナリオに検討してあります。私たちは、ここで全分野について、産業部門、民生家庭部門、民生業務部門、運輸部門、エネルギー部門、そして廃棄物部門等について、現在導入可能な九十四の技術についてその効果を検討しました。技術対策だけではなくて、電源対策、需要対策も含めて検討して、二〇一〇年までにこうした国内政策、対策を進めることによって、一九九〇年レベルから九%程度の削減可能という結果を得ました。
 ここでの前提は、原子力発電については現在ある原子力発電所を新設、増加することなく三十年で順次廃止していく、ないしは四十年で順次廃止していくというシナリオを設定して、それでも九%程度の削減可能という結果になりました。四十年の寿命で削減していく場合には一四%程度の削減可能という結果になりました。
 また、フロンガスについても、私たちはどの程度の削減可能かを検討しました。これが緑色の一枚物であります。
 現在の大綱では、代替フロン類、代替フロンを含める三ガスについては二%程度の増加に抑えるということになっております。しかし、私たちが代替品のある物質については代替可能な自然物質に代替させ、代替品がない物質についてはこれを工場内で厳重に管理するなどのクローズドシステムにすることによって、プラス二%でなくてマイナス二%程度の削減可能という結果になりました。先ほどの二酸化炭素の排出可能性の九%を合わせると一一%程度が排出可能という結果になったわけであります。
 私たちは、この私たちの結果が万全なものだとは思っていません。しかし、私たちは私たちなりに、政府の発表されている資料、産業界が発表されている資料を基にこういった試算結果を出しました。今必要なことは、こういったそれぞれの試算、考え方をやはりお互いに意見交換し、より良い対策を練り上げることだと思っています。そういうことがこの温暖化対策、とりわけ温暖化対策はすべての国民各セクターが協力し合うことが必要ですから、そういったシステムが必要なんだろうというふうに考えます。
 私がここでお願いしたいことは、こうしたNGOの提案も含めて検討し、意見交換し、対策を練り上げる政策決定過程の構築であります。パブリックコメントという形で、この間、随分市民の意見を取り入れる制度は進んだと思います。リオのころから比べると飛躍的に我が国でもこういったシステムが進んだとは思いますけれども、それでもやはり私たちNGOが政策に参加できる場面というのは極めて限られています。一九九七年、COP3前に発表した二一%削減の提案はほとんど無視されました。今回の提案は、経産省の総合資源エネルギー調査会で意見発表の機会を与えられて、若干の意見交換できましたけれども、まだまだこういった機会は私たちには開かれていません。
 そして、その前提として、やはり情報の公開です。私たちの取った情報に無理があったり誤りがあるならば、これは指摘していただいて、そして正しい情報、正しい資料に基づいて政策を決定し、私たちの提案を決めていきたいというふうに思っています。私たちはすべての試算方法、資料、試算結果を公表しておりますので、そういったことを行政の側にもお願いしたいというふうに思います。
 今回の法案、改正法では、二〇〇四年、二〇〇七年に対策の評価がなされることになっています。しかし、私はこれでは遅いと思います。
 議定書には、二〇〇五年までに先進工業国の対策の明確な進展を見なければならない、示さなければならないという規定があります。二〇〇五年までに、日本国内において明らかに温暖化対策が進められ、その効果を生じているということを示さなきゃならないわけであります。そのためには、二〇〇四年に評価していたのではとても間に合わないというふうに考えます。
 日本などの先進国、地球温暖化の原因を作った先進工業国が国内対策できちっとこの議定書の削減目標を達成すること、そのことが第二約束期間、二〇一三年以降の第二約束期間における途上国の参加を容易にすることになると思います。もしここで先進国がその対策に失敗するならば、途上国がこの議定書の削減目標を持つ国に参加するとかいうことはほとんど考えられなくなります。そして、そのことがアメリカの議定書交渉への復帰をまた容易にする道だというふうに考えます。
 もう一つ、温暖化推進センターのことについて申し上げておきたいんでありますけれども、都道府県の地球温暖化防止活動推進センターの対象法人をNPO法人に広げたことは非常に私は前進だと思います。
 ただ、一つ申し上げておきたいのは、残念ながら、予算措置を取らないと、今の指定が非常に進まないという状況が抜本的に改善されることになりません。例えば、私どもの法人の事務所がある大阪府では、資金の問題ゆえに全くその展望を持っていません。NGOの側も、指定だけ受けて資金がなければ何もできません。そこのところを是非御考慮をいただけたらというふうに思います。
 私は、COP3以降、産業界も含めて随分いろんなシステム、対策が進んできたと思います。産業界も随分努力されて、いろんな技術が出てきたというふうに思います。ただ、それがまだ大きな流れになっていないのは、政府の意思がはっきりしていないからだと思います。立法府、行政府が温暖化対策をきちっと進めるんだということを法律上も対策上も明確にすることが、産業界も含め、国民も含め、市民も含め、対策に前向きに真剣に取り組むゆえんになるだろうと思います。そのことを是非先生方にお願いして、私の意見陳述を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#9
○委員長(堀利和君) 次に、山路参考人にお願いいたします。山路参考人。
#10
○参考人(山路敬三君) 私は、日本経営者団体環境安全特別委員会の委員長と、元日本経営者団体ですね、今となりますと、委員長ということで発言をさせていただきます。
 もう一つ、私は国際連合大学で一九九四年にゼロエミッションというコンセプトを打ち出しました。これはエミッション、つまり液体であろうと固体であろうとガスであろうと廃棄物、排出物、これを限りなくゼロに近づけようという考え方であり、そのやり方でございますが、これを、ゼロエミッション運動を推進しようということで、国連大学をベースにしましてゼロエミッションフォーラムというのを作りました。これは、産業界のトップマネジメントの方々と、それから全国のアカデミアの、学会の先生方と、それからもう一つは地方自治体の方と、この三者がネットワークを組んで一緒になって解決すると。この三者が一緒になってやればあらゆる環境問題が片付くだろうという考え方から発足して、今、会長を務めているわけでございます。
 私は、まず申し上げたいことは、我が国企業が本当に真剣に環境問題に取り組んでいるということでございます。環境問題の第一歩は環境ISO、つまりISOの14001番、これを取得することでございますけれども、この取得数は、環境白書によりますと、既に八千何百件となって、この数は世界の国の中で第一位でございます。こういうようなインフラが企業の間にできつつあるということと、それが中小企業にまで及んできたということが特記すべきだと思います。
 私どもは、この環境ISOを更に普及しようということと、それからもう一つはゼロエミッションを普及しようということで、環境ISOプラスゼロエミッションの全国の講演会をいたしました。これは貿易振興会さん、貿易振興会さんというと、ただトレードをしているプロモーターかと思いましたら、トレードをする場合に必ず今はグリーン購買ということが話題になると。要するに、何か売り込もうとすると、相手の方は、おたくは環境ISOを取っていますか、あるいは環境にいいこと何やっておりますかと必ず聞いてくるということで、貿易振興会さんがやはり主催してくださいまして、それに日本能率協会が一緒になって、我々と一緒に全国十一か所で講演会をいたしました。お手元にその講演会の資料としてこのマニュアルということをお配りしてございます。
 これは後でごらんいただきたいと思いますが、この一番後ろにこういう長い表がございます。この表の環境経営の進み方というのは左上から右下に向かって進むということを私どもは主張しております。上の方をごらんいただきますと、環境経営は、初期段階から始まって工場・事業所段階、全社段階、発展段階、統合段階と進んでまいります。それから、左の方を見ていただきますと、環境対応としては、規制があるから対応するという強制的対応から自発的対応に移ってまいります。そして、企業内で対応することと社会に向かって自発的に対応すると、このような方向で進んでまいります。
 ここでたくさん升目を作りますと、二十八の升目ができるわけなんですが、それぞれのところにそれぞれのポジションでやるべきことというものを書いてございまして、それについてお話をして、環境経営の進展、決して難しくないんだと、この順序でやってくださいよということを実例をもってお話しして回ったわけでございますが、その回ったときの印象を私は実は申し上げたいわけでございますが、企業の方はどの企業の社長さんも環境というものを無視してこれからの企業はもう生きていけないんだと、そういう気持ちをはっきりと吐露してくださいます。それから、環境技術によって新しい製品づくりをして、自分のところの商品を差別化して経済的効果を上げようと、そういうようなプラスに環境活動を取っておられるというところがほとんどでございます。
 そういうようなことで、産業界の各企業さんの取組が大変真剣になったということをまず頭にお入れいただきたいと思います。
 それで、その次の温暖化対策への提案というところに入るわけでございますが、温暖化対策は、先ほどからお話しされておりますように、温暖化の悪影響、海面上昇とか平均気温の上昇というようなこと、あるいは異常気象、これはもう既に途上国などで被害を受けているところもありますし、対策を急ぐ必要があると思います。
 しかし、私は、これは相当息の長い長期戦になるというように考えております。その理由の一つは、温暖化ガスが平均濃度が安定をいたしましても、それから数百年の間は海面上昇とか温暖化の現象が続くんだということと、もう一つは、創意工夫によって省エネをするというようなことは、これは比較的早くできますけれども、一番基本的なものは、根本的な技術開発に基づく省エネ、新エネの導入と、これはやはり時間が掛かります。
 しかし、産業界における特に技術屋さんの意気は大変燃えております。我々の技術開発によって地球の温暖化を救うんだと、日本は地球の、世界の工場として世界じゅうに商品を出してきたと、そういった我々としてその商品を更にエコプロダクトに変えていく、グリーン商品に変えていくという責任はあるんだということで、大変意気に燃えております。私が期待するところは、こういった技術屋さんのモラールとか意欲をうまく燃え上がらせて、いい成果に結び付けていただくと、これが一番大切だと思います。
 私の研究開発、私、研究開発を昔やっていたわけですが、その経験によりますと、技術屋さんには大きな枠を与えて、その中で自由に研究させることが最も効率がいいんだということを実感として知っております。
 そういうところから見ますと、産業界の今回の自主的行動というのを是非しばらく見守っていただきたいと思います。
 もちろん、産業界としては、どんなふうにそれが進展しているかということを分かりやすく、決まった形で決まった時期に、皆さんにすぐ了解していただけるような形で開示する責任はあると思いますが、この自主的取組というのが非常に効果を示すんではないかと私は自分の研究体験からそう思っております。
 技術屋さんを一番燃え上がらせる方法というのは、自分の設計した商品、例えば省エネを達成したような商品、お客様が使っている間に非常にエネルギーが節約されるというような、そういう商品がやはり世の中に普及することだと思うんですね。世の中に普及しないと技術屋さんは喜びを感じないわけでございます。世の中に普及させるには、最初のこういうような製品は、出だしは量産効果もありませんし、コストダウンの努力もまだ行われていないという段階で高いです。その高いものを売り込んでいくには、やはりそれなりの補助金とか税制的な支援が一層必要だと思います。
 それともう一つは、最近よく言われ出しましたけれども、物を売るんではないと。ハードを売るんじゃなくて、その機能を使っていただいただけお金を払っていただくと、機能販売という、その商品の機能を使っていただいて、その使った分だけお金を払っていただくということなんですね。
 そうしますと、初期投資として大変多額の設備投資が必要にならなくなります。必要なのは毎月使っただけの幾らかというようなお金を払っていただくということで、経費処理で済むわけですね。設備投資じゃなくて経費処理で済むと、こういうことになりますと、企業でも導入しやすいし、一般の家庭でも導入しやすいということになります。こういうようなシステムを是非導入、支援をいただきたい。
 というのは、支援と申し上げますのは、こういうシステムの場合には、初期投資、初期資金が要るわけですね。最初作ったときのコストを売って回収できません。ただ、お貸しして使っただけお金払っていただくわけですから、初期投資がなかなか回収できないと。多額の資金が要りますが、その資金をできるだけ低利で金融機関から調達できるようにすると、そういうような点で皆様方のお知恵をもっていいシステムを作っていただきたいと思うわけでございます。
 このようにしてお金の動くことは経済的にも非常によろしいんではないかと思います。間違いのないお金が動くわけでございますので、経済的にいいと思います。
 それから、これが産業部門でございますが、産業部門のもう一つ申し上げたいところは、日本企業は大変海外に進出しております。この海外に進出した企業の温暖化対策、要するに温暖化ガスを出さないという対策、これを海外で日本企業がやるということが非常に重要だと思います。これはその地区の発展途上国の企業の参考にもなると思います。これがうまく京都メカニズムに結び付けばいいというようなことを私は考えております。
 もう一つ、今度は運輸民生部門で申し上げたいと思います。
 運輸部門のエネルギー消費の大半は、八〇%以上、九〇%ぐらいが車だと言われております。したがいまして、この車について、エコカーが出ていくことによって随分運輸部門の方は様変わりにエネルギー節約になってくる。CO2の発生が抑制されるんではないかと思います。同様に民生部門でも、省エネ製品が次々にトップランナー方式によって刺激を受けながら市場に出てまいりますと、非常にこれもまた民生部門の方も様変わりに良くなってくると思います。
 そういったエコカーとかエコプロダクト、これが市場に出るようにうまく誘導するということが産業界にとっても、それから政府、あるいは議員さん方のお知恵を入れていただきたいというように思うわけでございます。
 それからもう一つの民生部門のエネルギーの節約の仕方は、分散型の社会にするということだと思います。つまり、端的に言いますといろんなライフラインを自分のところで調達する。地元で取れたものを地元で食べる。それから地元でできたエネルギーを使う、これはいろんなエネルギーがございますですね。風力、地熱、ソーラー、バイオマス、あるいはごみというようないろんなエネルギーの作り方がございますが、その地元に合ったものでやるということ、それから地元で蓄えた水を使うんだ、こういった分散型の方向に持っていくということが温暖化ガス抑制に効果があると思います。
 それから、運輸部門につきましては、よく言われるんですが、例のETCですね、これを全面的に採用されるのがいいと思います。これは、車の場合には渋滞によるエネルギーロスというのが車の全消費エネルギーの一一%と言われております。そして、渋滞のうちの三〇%は料金所であると言われております。そうなりますと、料金所にETCのポストを設けることによって、また、そこを通る車を増やすということによって、三・三%節約できる、エネルギーが、消費が節約されるということになるかと思います。
 最後に、それでは国際的な枠組みの推進についてでございますが、私どもは京都議定書は速やかに批准の方向に持っていっていただきたいと考えております。これは先進国としての日本の義務でもありますし、COP3の議長国として京都議定書をまとめられた、これは大変な功績だったと思います、この名誉に懸けても通していただきたい。それから、COP7につきましては、森林吸収三・九%など、日本の主張を皆さんに認めさせた、その手前からも是非批准していただきたい。
 第二ステップとしては、批准しただけでなくて、効力が発揮するように、ロシアその他の国々に積極的に働き掛けまして、発効条件を速やかに満たすようにリーダーシップを取っていただきたいと思います。
 三番目としては、米国には継続的に働き掛けをいたしまして、京都議定書の枠組みに復帰されることを求めていっていただきたいと思います。
 四番目としては、中国、インドのような、あるいはインドネシアのような人口の多い国の入れるような枠組みづくりを是非引き続いて進め、その推進力に日本がなっていただきたいと思うわけでございます。
 以上でございます。
#11
○委員長(堀利和君) 次に、横山参考人にお願いいたします。横山参考人。
#12
○参考人(横山裕道君) 毎日新聞で科学技術と環境問題担当の論説委員をしている横山です。
 今日は、レジュメにもありますように、地球温暖化との長く苦しい闘いが始まるというテーマでお話ししたいと思います。
 皆様から、まだ京都議定書なんか批准はしていないんだ、批准が適当かどうか、あるいは改正法の中身はどうかということの環境委員会の質疑なんだとおしかりを受けるか分かりませんけれども、日ごろ毎日新聞で社説を書いている立場から議定書の批准ということを前提に私の考え方を述べてみたいと思います。
 まず最初に、京都議定書批准へと、大体レジュメに沿ってお話ししたいと思います。
 私は、正直言ってよくぞここまでこぎ着けたというふうに思います。環境問題に関心を持たれている国民の多くも、今そういう思いで一杯ではないかというふうに思います。九七年の地球温暖化防止京都会議、COP3で採択された京都議定書は、皆さんも御存じのように画期的な内容だったけれども、その運用ルールをめぐって国際交渉は予想以上に難航した。一時は十年間続いた国際的な努力が無駄になるんではないか、議定書は白紙になっちゃうんじゃないかという可能性すらささやかれたわけです。
 それで、最大の排出国であるアメリカが、去年の三月ですけれども、議定書からの離脱を表明するという予想外の事態にもなりました。あれだけ環境NGOの力が強いアメリカでなぜあんなことを、あんな行動に出るのかと私は今でも不思議に思っております。そういうアメリカの行動が逆に各国、日本を含めてです、各国の危機感をあおって運用ルールが最終合意に達した面も見逃せないんではないかというふうに思っております。
 国内でも、産業界などからかなり厳しい意見、議定書批准に反対する声が上がったわけです。特に、アメリカが議定書から離脱するんだということを表明した後は、一部に、批准すればアメリカが入らない以上、あるいは途上国も参加していない以上、日本の経済は大きな打撃を受けるという強い意見がありました。私は、一時は日本のそういう動きで日本は批准しないこともあり得るのかなというふうに思ったこともありました。
 そんな中でここまで来たのは、日本が議長国となって誕生させた京都議定書を何とか発効させて、二十一世紀の大きな課題である温暖化防止を成し遂げようという世論が後押しをしたものではないかというふうに思っております。衆参両院が議定書の早期批准を求める決議をいち早く行ったことも大きな意味があったというふうに私は思っております。
 それから、日本の削減対策は十分かということですけれども、京都議定書は批准したけれども、日本は本当に二〇一〇年までに一九九〇年比で温室効果ガス排出量を六%減らせるのかという問題があると思います。先ほど佐和参考人は何とか達成できるという趣旨のことをおっしゃっておりましたけれども、私は逆に、ちょっと悲観的に、これはなかなか難しいんではないかというふうに考えております。
 改正地球温暖化対策推進法、まだ改正案ではありますけれども、それでうたう京都議定書目標達成計画の下敷きになる新しい地球温暖化対策推進大綱では、高性能工業炉とか高効率の給湯器の導入、あるいは一般家庭あるいはオフィスでは白熱灯を電球形蛍光灯に替えるとか、百項目以上の対策とその推進の施策を盛り込んでおりますけれども、どれだけ効果が上がるか私ははっきりしないというふうに思います。
 それから、新しい大綱では、二〇〇二年から二〇一二年までを三つのステップに分け、ステップ・バイ・ステップという方式ですね、それで各対策の評価、見直しを二〇〇四年と二〇〇七年に行って、不十分なら対策を強化するということにしているわけですけれども、お隣のCASAの早川さんなど環境NGOからは、二〇〇二年から二〇〇四年までの第一ステップは何もしないのに等しいのではないかという批判の声が上がっているわけです。これに対して環境省は、それは誤解だと言うわけですね。逆に言うと、これまでの対策で十分だったら、第二ステップ、第三ステップは第一ステップと同じでいいんだというようなことで、それは経済的状況とかいろんなあれがあるのでまだ確定できないんだというように反論しているわけですけれども、もう少し分かりやすく説明して、国民の理解と協力を求めるということが必要なんではないかと私には思えます。
 それから、対策の評価、見直しを適切に行うことが不可欠ですし、家庭や企業で率先して省エネの行動を起こせるように手だてを考えて、早め早めに実施に移していく必要があるんではないかというふうに思います。
 それから、目標達成計画はほとんど新しい大綱をそのまま踏襲するというように伝えられているわけですけれども、新しい対策を付け加えてもいいわけで、是非そういうことも考えていただきたいというふうに思っております。中でも、温暖化対策税とか排出量取引などの経済的手法は避けては通れないんではないかというふうに思います。環境省などが率直にその点を表明すべきだし、国会でもその経済的手法についての論議を是非盛り上げていただきたいというふうに思っております。
 それから、森林による二酸化炭素の吸収で三・九%の削減を目指すわけですけれども、今のままでは私はほとんど無理だろうというふうに思っております。
 環境省と農水省と林野庁が共同で地球環境保全と森林に関する懇談会というのを設け、実は昨日初会合が開かれたんですが、二酸化炭素吸収だけじゃなくて、生物の多様性保全の面からも森林の保全をしていくんだということになって、私もどういうわけかそのメンバーになったわけですけれども、森林問題の重要性というものをもっともっと国民に知ってもらって、一層の森林整備とか日本の木材の利用ということを進めていく必要があるというふうに思っております。
 それから、原子力発電所の問題では、どうも九基とか十二基あるいは十基とか十三基とか、新増設にかなり頼る内容に新大綱はなっているわけですけれども、私は、それはほとんど無理で、今後も余り原子力に依存するということはよろしくないというか、目標を達成することがかえってできなくなるんではないかと。やはり新エネとか省エネで賄うということを考えていただきたいと思います。
 私は、実は環境問題よりも原子力問題をずっと長く担当して、いろいろ言いたいことはあるんですが、今日はそれがテーマではありませんので、その問題についてはこの辺で控えさせていただきたいというふうに思います。
 それから、国際的な課題は何かということですが、ロシアの批准作業の遅れから、八月末から九月初めに掛けて開かれるヨハネスブルク・サミットの期間中、九月四日までに京都議定書を発効させるということはほとんど不可能になってしまいました。年内発効を目指して、聞くところによりますと年内も無理で来年の初めになるんではないかというようなお話もあるようですが、できるだけ年内の発効を目指して、ロシアに早期批准を積極的に働き掛けていく必要があるんではないかというふうに思います。
 それから、アメリカに対して議定書への復帰を強く求めていくことは、当然のことですが、欠かせません。アメリカ政府に対してだけじゃなくて、自分の国の姿勢を苦々しく思っているNGOはもとより、アメリカの産業界にも様々なルートを使って働き掛けていく必要があるんではないかと思います。昨年の九・一一後は、ニューヨークからツインタワーが消えて、同時にマスコミから環境問題が消えたということまで言った専門家がいるんですけれども、徐々に環境問題をまじめに議論していこうというふうにアメリカも変わってきていると思います。
 それから、今後の排出量の増加が予想される中国とかインドなど途上国にも排出削減努力を求めていかないと、問題の根本的解決にはならないんではないかというふうに思います。
 二〇〇八年から二〇一二年までの第一約束期間が終わると、その後はもっと厳しい削減義務を課せられる第二約束期間が待ち構えているわけです。その国際交渉が二〇〇五年から始まるわけですけれども、日本が是非主導権を握れるように今から準備を進めていただきたいというふうに思います。
 日本国憲法の前文では「国際社会において、名誉ある地位を占めたい」とうたっているわけです。温暖化防止をめぐる国際交渉はその絶好のチャンス、これ以上のチャンスはないというものであることを是非忘れてはいけないんではないかというふうに思います。
 それから、地球の危機はそこまで迫っているということで最後にお話ししたいと思います。
 皆さんも御存じのように、一九九二年の地球サミットの議長を務めたモーリス・ストロングさんは、糖尿病を病んでいるのを知りながら毎日大酒を飲み続けているのが現在の社会の姿だと述べています。私はこの言葉が非常に気に入っているというか、真実を語っているといつも思っているんです。この状況に今でも余り大きな変化はなくて、掛け替えのない地球は、ほっておけば間違いなく破滅に向かうと思います。異常気象の頻発や水不足あるいは食糧不足などによって二〇二〇年ごろには地球の破局を肌で感じるだろうと、二〇二〇年がターニングポイントになるんではないかと見ている専門家もいるわけです。
 私がよく知っているある著名な専門家の、環境問題の専門家は私に初孫ができたんだということを非常に喜びながら話して、その子は勉強していい大学に行って、いい会社に勤めるなんということはもう考えないでほしいと思うと。これから必要なのは、地球悪化に耐えられるように十分な体力を身に付けることだというふうに語ったわけです。私もかなり環境問題には危機意識を持っているつもりなんですけれども、それほど危機感を持っているのかと実は正直言って驚きました。
 一人でも多くの人が地球の危機はそこまで迫っているんだという認識を持ってライフスタイルの全面的な見直しを行って、生活は質素であっても心は豊かだというふうに考えるようになってほしいというふうに思います。
 国民は、一般の人たちは、政府や産業界が温暖化防止で本気になっているかどうかということをよく見ています。環境省は、私は正直言ってよく頑張っていると思います。しかし、経産省とか産業界などとの関係ではまだまだ限界があるように思えてなりません。政府がこういうように各省間の対立でなかなか有効な政策を示せないなら、国会が前面に出て日本の社会の構造改革を進めていくことが必要ではないかというふうに思います。激甚な公害を克服した日本が、二十一世紀最大の課題である地球温暖化防止でも世界の先頭に立って力を尽くすべきではないかというふうに思います。
 最後になりますけれども、私は国会というのはもっと形式張ったところかと実は思っておりました。ところが、今回、参考人の正式依頼があったのは二十七日の月曜日で、レジュメを二十八日に出して、今日はもう委員会出席となっているわけです。しかも、地球温暖化対策推進法改正案に関して何をしゃべってもいいということで、意外に小回りが利いて、それから弾力性があるんではないかというふうに思います。
 そういう点で、是非、地球温暖化防止とか環境保全にそういう弾力性を生かして、国民が国会もやるじゃないかと思うような政策、活動に結び付けていっていただきたいというふうに思います。
 以上です。
#13
○委員長(堀利和君) 以上で参考人の皆様からの意見聴取は終わりました。
 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。
 なお、各参考人にお願い申し上げます。
 御答弁の際は、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願い申し上げます。また、時間が限られておりますので、できるだけ簡潔におまとめ願います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#14
○小泉顕雄君 自民党の小泉と申します。
 参考人の皆様方には、それぞれのお立場で、大変貴重で、しかも示唆に富む御発言をいただきましたことを心からお礼を申し上げたいと思います。
 改めて言うまでもないわけですけれども、環境問題というのは二十一世紀の人類の命運にかかわる問題でありまして、先ほど横山参考人もおっしゃいましたけれども、本当に二〇二〇年ごろに地球が破局云々ということも現実化しかねない問題ではないかというふうに思っております。とりわけ、この温暖化の問題というのは極めて緊急な問題であるというふうに考えておりますけれども、ただいまの御意見をお聞きしながら、議定書の批准ということにつきましては、皆様方、是とされているものの、細かな問題になりますといろいろ異なった御見解があるのが実情のようでございまして、この問題の解決の難しさというものも改めて感じた次第でございます。
 国会の方では、このようにしてようやく参議院でも法案の、改正案の審議が始まりまして、私自身も大変微力ではありますけれども、審議にかかわることができましたことを大変大きな誇りとしているところでございます。
 時間が限られておりますので、具体的な細かなことについては御質問できませんが、若干の点についてそれぞれ参考人の皆様に質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。座って質問させていただきます。
 四人の参考人の皆様方に、それぞれ二つの点についてお伺いをしたいと思います。
 まず一つは、先日、京都で開催をされました環境と文明を考えるある一つのシンポジウムがありまして、そこで基調講演をされましたレスター・ブラウン氏が、今日の我々が抱える問題として、経済が環境の一部なのか環境が経済の一部なのかという問い掛けがあるというふうにお述べになっておられます。私は非常にこれは意義深い問い掛けであるというふうに受け止めておりまして、私なりにまた私なりの答えを模索しようとしているわけですけれども、言うまでもなく、環境問題、とりわけこの温暖化の問題を考える上で、経済成長との両立をどのように図るかということが常に問われているわけでもございます。
 そこで、それぞれの参考人の皆様方は、先ほどそれぞれの御意見と重なるところもあるかと思いますし、既に今陳述をいただきました御意見の中にその答えというのはもう入っていたのかもしれませんけれども、改めまして、このレスター・ブラウン氏がおっしゃっています、経済が環境の一部なのか環境が経済の一部なのかと、こういう問いにどのようなお答えをお持ちなのかを教えていただければ有り難いというふうに思います。
 もう一点は、今後、京都議定書を締結いたしまして日本が温暖化対策について世界をリードしていくというためには、六%の削減というようななかなか厳しい約束を確実に守っていくということが重要になってまいります。しかし、この数値を守るということは実際の問題として必ずしも容易なわけではないわけですけれども、新しい地球温暖化対策推進大綱では、先ほど横山参考人も触れられましたけれども、百種類を超える施策が取りまとめておられまして、これによって六%の削減の約束を達成していくんだということになっております。
 ただ、大綱に書いただけでこの温室効果ガスが減るというものでは決してありませんで、早川参考人は疑問も既に先ほど呈されたわけですけれども、実際の排出削減を達成していくために国民一人一人の理解と行動が重要であって、事業者を含め各界が一体となった取組が必要なわけですけれども、この取組を実際に進めていく上での有効打といいますか、決め手というものは何があるかというふうにお考えか、それぞれの参考人からお答えをいただければ有り難いと思います。
#15
○参考人(佐和隆光君) 二点お尋ねございましたが、一つは、経済が環境の一部なのかあるいは環境が経済の一部なのか、これどちらでもあると同時にどちらでもないというのが私の答えであります。
 環境と経済というのは相互にやっぱり依存関係にあるのであって、どちらかがどちらかの部分であるというような全体と部分との関係では必ずしもない、そういうふうな見方を少なくとも私はいたしておりません。ただし、相互依存関係というものを経済の面からもあるいは環境の面からもポジティブに我々はそれを生かしていくということで、ポジティブに相互依存関係を我々がそれをうまく操作するということがやっぱり人間のできることではないかというふうに思います。
 ですから、そういう意味で、経済を環境と調和的にしなければいけないし、また環境保全ということを経済に対してできるだけ、ダメージが仮に及ぶとすれば、それを最低限にとどめて環境保全をするというような、そういう配慮が必要になってくるというふうに思います。
 したがいまして、部分と全体という関係ではなくて相互依存関係にあるというのが私の答え。
 次に、六%削減の大綱を、これを実際に実効性を持たせるためにはどうすればいいかということかと思うんですが、それにつきましては、私はやはりさっきちょっと私の意見陳述の中で申し上げましたとおり、大綱にはどういうふうにしてああいった、あそこに書かれているようなことを実現させるのか、例えばシャワーを一分ずつ減らす、それはどうやって一分ずつ減らしてもらうのか、そんなことは何も書いてないわけですね。あるいは、一つの対策があるとすれば、その対策を講じるのにどれだけお金が掛かるのか、費用が掛かるのかということについても何ら書かれていないというところが大綱の問題点だと思うんですね。
 そして、費用をきちんと、それはもちろん概算程度にしかできませんけれども、費用をきちんとカウントして、安いものから順々にやっていくというのがやっぱり賢いやり方なわけですね。高いものから手を付けるというのはこれはばかげていますよね。ですから、やはり費用を見積もって、そしてその費用をだれがどのようにして負担するのかということ、それをやっぱり明らかにする必要がある。
 と同時に、実際にああいう対策を促すためには、私は先ほどちょっとくどくどしく申し上げましたとおり、例えば炭素税を導入するなんというようなことがそういう対策なり技術革新を促すための施策になるというふうに思います。
 したがって、何かそういう税を掛けるというようなこととか、あるいは規制でもいいですよ。しかし、規制か税かのいずれでも、例えばシャワーに入るときは何分以上シャワーをかぶることを禁止するとか、そういうふうな、それはちょっとばかげていますけれども、例えばコンビニエンスストアの午後十一時閉店を義務付けるとか、これから新築家屋を造る人は必ず屋根に太陽電池を備え付けることを義務付けるとか、禁止とか義務付けということで対応するというのも一つのやり方ですけれども、これは先ほど申し上げましたけれども、日本は自由主義国家ではありませんか。ですから、そういう規制はできるだけ少なくすることが望ましい。
 その意味では経済的措置、例えばそれは単に炭素税だけではなくて、例えば自動車の保有税を燃費効率に応じて税を軽減するとか、燃費効率のいい車の税金は安くして燃費効率の悪い車の税金を高くするとか、そういうふうな対策がスマートなんですね。規制というのは、いわゆるクルードなんです、非常に荒っぽいやり方なんですよね。そういう意味で、やっぱりスマートな政策を是非お考えいただきたいと思います。
#16
○参考人(早川光俊君) 経済と環境の関係については佐和先生がおっしゃったとおりだと思いますけれども、今の問題はやはり経済が優先されているという問題だと思います。
 この十年間、グローバル化が進んで、環境面でも市民の生活の面でも、債務の面でも途上国の状況の面でも、やはり経済優先で進んできた結果が今いろんな摩擦を生んでいるんだと思うんです。
 申すまでもなく、一九七〇年に公害国会というのが開かれて、公害対策基本法から経済と環境の調和条項が削られたことによって公害対策が飛躍的に進んだという経験が日本にはあります。だから、今確認されるべきは、やはり環境を優先していくんだということを当面は確立することが僕は必要なんだろうと思っています。それが、WTOの関係でも地球規模の環境問題でもやはりそこが、今環境が劣位にあることがこの間の問題だろうというのが一つの問題です。
 それから、具体的にどうなるかというと、私どもの提案の中にあるわけですけれども、対策を進める、六%、九%できる、そんなこと実現不可能じゃないかと言われるかもしれませんけれども、私たちの試算では、こういった対策を進めることのコストは掛かります。しかし、一方でエネルギーを使わなくて済む、余ったお金が出てきます。要するに、ガソリンを使わなくて済む、燃料を使わなくて済む。それを差引きすると、二〇一〇年単年度で二兆七千億ぐらいの金が浮いてくると。
 具体的に各部門で検討したのがこのピンクの冊子の十五ページにあります。二十二部門で検討したところ、窯業・土石業、軽自動車、住宅の断熱化だけが対策コストがそれによって浮いてくる金を上回ってしまうと、要するにマイナスになってしまった、赤字になってしまったという結果が出ているんです。こういうところには補助金を付けるとか、そういった具体的な私は検討がなされるべきだと思います。一般的な形でどうだというよりも、ここの部門ではどうなんだということをやはり議論をすべきだろうと思っています。
 こういった結果は別にCASAの特別な試算ではなくて、アメリカのエネルギー省がやった試算でも温暖化対策はコスト的にはプラスになるという結果が既に一九九七年の段階で出ていますので、決して独自の計算ではありません。
 それで、先ほどの六%削減の可能性についてもそこに行き着くわけですけれども、私は、市民セクターの民生家庭部門の対策について私どもがやはり責任があると思っています。環境NGOが、NPOがやはり率先してやはりこういった市民の行動を促していく責任があると思っています。
 現に、私どもは、昨年、三百九十二世帯が二か月間省エネ行動、省エネチャレンジと言っていますけれども、取り組んで、四%程度の削減効果を生みました。こういった取組をやはり市民のセクターでもやっていくべきですけれども、そこだけではなくて、やはり、例えば家電製品の省エネ率を上げること、それからそこに、省エネ率がいい家電製品にちゃんとラベリングして市民に分かるようにすること、先ほど佐和先生も車の買換え時期の問題をおっしゃいましたけれども、市民にとって車の買換え時期にどの車が燃費がいいのかということが分かるようにすることがやはり市民の行動を促していくし、対策効果を生むんだろうと思います。
 産業界に関しては、先ほど申し上げましたけれども、やはり政府の対策、政策動向さえはっきりすれば、そういった対策への投資ができるんだろうと思います。
 今の不景気下では、経産省の調査結果を見ていると一年半からぐらいしか、対策、要するに一年半ぐらい先には、コストを掛けたら、それのちゃんとした利益が上がってこないと対策が取れないという結果になっています。もし、政府がきちっと、この対策をやっても長期的に引き合うんだよということを、対策を、姿勢をはっきりすれば、私は、産業界は飛躍的に対策は僕は進むんだろうと思っています。
 COP3以後、私どもの検討でも随分新しい技術が出てきています。努力されている部分はありますから、そこら辺は個別具体的にやはり議論をしていただけたらなというふうに思います。
 以上です。
#17
○参考人(山路敬三君) 第一の御質問、経済と環境とどちらが主かということでございますが、今、先ほど来お話がございましたように、経済と環境というものは、私どもは両立するものだと、また両立させなければならないと思っております。しかし、現在の時点では少し環境の方を重きを置いて見るのがよろしいんではないかと、そういう感じがしております。
 それからもう一つ、サステーナブルな発展ということが言われますけれども、その場合には、経済と環境だけでなくて人間配慮の社会的な側面というのがもう一つ言われるわけでございます。この経済的側面、環境的側面、それから社会的側面ですね、この三つを同時に達成させるというのがサステーナビリティー、サステーナブルディベロプメントの目的でございますので、我々はその方向に向かって産業界も進むべきであると思っております。
 それから次に、六%削減のことでございますけれども、創意工夫でやれるようなところですね、現在ある技術をうまく使う、そして創意工夫でやるというようなところ、これはできるだけ早くやっていくべきであると思います。こういったものについては、私はどちらかというと効果のあるものから始めるのがよろしいのではないかと思います。
 それからもう一つ、今、水面下で水かきのようにやっている、何にもしていないんじゃないかというようなことを言われるその原因になるのは、要するに技術開発をしているんだということなんですね。技術開発にはどうしても時間が掛かります。それに時間を欲しいということでございますが。
 あと、六%削減を達成させるには国民運動とすることが大切であると思います。その国民運動も、ただしゃべるんでなくて、例えば今日の炭酸ガス発生量というのを大きくディスプレーで町の角々に見られるようにすると。それから、データがあるかどうか分かりませんけれども、一九九〇年の今日の発生量と、こういうものが見えるようにするということですね。こういったことで、目に見える形で訴えるのが重要ではないかと思います。
 それからもう一つ、何事もやるんでしたら徹底的にやると、中途半端じゃなくて徹底的にやるというのが必要だと思います。先ほど申し上げましたけれども、ETCですね、自動料金支払です、高速道路の。これがいいということを結論付けられたらこれを徹底的にやると、中途半端でないということが必要ではないかというように思います。
 以上です。
#18
○参考人(横山裕道君) 第一点目ですが、今よく経済と環境の統合という言葉が言われて、相互に依存しているんだということで社会の理解も進んでいると思います。私は、余りこの経済と環境の統合という言葉は好きではありません。というのは、やはりこれまで経済が環境に優先してきたために、今までのように大量生産、大量消費、大量廃棄の社会が出てきたんではないかというふうに考えております。これからは、やはり経済が環境の一部、環境を重視するんだというような社会になっていくことが温暖化防止とか循環型社会を築いていくためには必要ではないかというふうに考えています。
 それから第二点ですが、やはり私は温暖化対策税とか国内での排出量取引とか、そういう経済的手法が必要ではないかというふうに思います。
 石油の値段も上がると電気も高くなるということになれば、やっぱりかなり一般の人が省エネ行動に移るんではないかと思います。例えは悪いかも分かりませんけれども、太陽光発電を自分の屋根にセットした方は、自ら発電するだけじゃなくて、発電するということによって電気を消して回るというのがよく言われるわけで、何か一つきっかけがあればそういう行動に一般の人たちが出るんではないかというふうに思います。
 それから、排出量取引というようなことで、余り削減効果、温室効果ガスの削減効果を上げられない企業が別の企業から買ってくるとかそういうことになれば、そんなことはもうやめようということで、必死になって自分の工場内のエネルギー消費を少なくするとかそういう努力をしていくんではないかと思います。
 それからもう一つは、政府とか産業界の姿勢、これは私先ほども言いましたけれども、それが国民に与える影響からいうと大きいと思います。
 例えば、今、車が物すごい大きな問題になっているわけですけれども、車を減らすとはなかなか言えないかも分かりませんけれども、車を増やせないようにするんだというようなことを仮に政府あるいは産業界もそれに応じてやるようになれば、ああそうか、そんなに政府も産業界もやっているんだと、これはやっぱり自分たちもしっかりやらなきゃなというような機運が物すごく一般の人たちの間には盛り上がっていくんではないかと思います。
 それからもう一点は、日本ではやっぱりNGOが一生懸命やっているんだけれども資金面的に恵まれていないと。それを何とか、国だけじゃなくて一般の人も応援してNGOの活動を盛り上げて温室効果ガス削減につなげていければなというふうに思います。
#19
○委員長(堀利和君) 小泉顕雄君、時間が参っております。
#20
○小泉顕雄君 ありがとうございました。
 時間が参りましたのでこれでとどめさせていただきますが、今、山路参考人が国民運動というものの必要性をおっしゃったわけですが、六月五日が毎年環境の日ということで指定を受けておるわけですけれども、私は今、その日をもっともっと質的に意義あるものに高めていくべきではないかということを申しておりますことを申し添えまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
#21
○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。
 今日は、参考人の先生方、本当にお忙しいところをありがとうございました。大変示唆に富んだ御意見をいただきまして、本当にありがとうございます。
 手前みそながら、私は参議院の環境委員会のこの参考人の質疑は、大変本当にいい参考人質疑ができているなと思っておりまして、ずっとCOPを見てこられた佐和先生それから早川さん、そして環境の、本当に産業界で環境の先頭を切られた山路さん、そしてずっとやはりマスコミとして見てこられた横山さんと、バランスが取れていて、本当に二十一世紀の日本をどうしていくかということに対して、本当にいいアイデアをいただいていると思って喜んでおりまして、是非よろしくお願いします。
 私もCOP3から4、5、6、7とずっと現地に行っておりまして、今この状況にあることは感無量でございますが、実質にスタートするのは、ようやく始まったのかな、これからようやくスタートだという気持ちでおりますので、しばらくの間よろしくお願いします。座らせていただきます。
 まず、佐和先生にお伺いしたいと思います。
 佐和先生が、工業化社会からポスト工業化社会へということで、エネルギー多消費産業の比率がどんどん下がっているのはある種趨勢で仕方がないというようなコメントをいただきました。ただ、今の日本を見ると、その趨勢の中だからこそ逆に生き残りを懸けて日本の産業界というのは、そういうエネルギー多消費型の産業がある種こういった環境政策に対してはブレーキになっている部分があります。そこをどう解決していくかというのは、政治の役目ももちろんあると思いますが、そこについて説得することも含めて少し何かアイデアがいただければなというのが一点目。
 二点目は、炭素税の導入に対して先生がどう使われるか。政府がうまく使えればそれは効果があるとおっしゃいました。先生おっしゃられたように、例えば環境の技術に使う、一般財源化する、ヨーロッパのようにそれを不況下ですから社会保険のようなものに使っていくというふうに、いろいろ使用方法というのはそれこそ一杯選択肢があって、何に使うかということが、逆に言うと私は二十一世紀の日本をどう作っていくかの価値を導入することになるというふうに思っておりまして、先生は具体的に炭素税なら炭素税で集めたお金を何に使うかということに対してははっきりおっしゃられなかったんですが、そこについて先生の御意見を賜れればという二点、お願いを申し上げます。
#22
○参考人(佐和隆光君) まず最初の御質問でございますが、確かにエネルギー多消費型産業というのは、例えば京都議定書の批准に対してもどちらかといえば否定的な態度を取られていることは事実であります。それは、確かに自らに対してそれだけの危害が、危害と言うと大げさですけれども、ダメージが及ぶからなわけですね。
 したがいまして、やはりスウェーデンが現にやっておりますように、例えばエネルギー多消費型産業に対しては、特に原料として使う石炭なんかに対しては課税しないとか、あるいはさっきも申し上げましたように、ボーダーメジャーというやつで、国境措置で、輸出する鉄鋼には税を払い戻すとか輸入する鉄鋼には水際で税金を取るとかいうような措置を講じて、それでそういうエネルギー多消費型の産業、鉄鋼を始めとする産業がルーザーとならないような最善の策を講じる必要はあると思います。それがそういう産業界の人たちを説得する一つの方便にもなるのではないでしょうか。
 それから二つ目の炭素税の使途でございますが、やはり私は、例えばこれは私の同業者である計量経済学者がモデルなんかを使ってよく計算している結果でございますが、実際、京都議定書の目標を達成しようとするならば、炭素一トン当たり三万六千円ぐらいの税金を掛けなくちゃいかぬ。三万六千円といいますと、税収約十二兆円です。第二消費税で、そんなに税金を掛ければこれはもう大変なことになりますよね。ですから、やはり軽めの税金を掛けて、例えば炭素一トン三千円の税金を掛ければ、そうすると今度税収一兆円ですね。
 その一兆円をどう使うかという問題なんですが、私は、やはり特別会計にはしなくても、いずれにせよ、それを原資にして政府が温暖化対策にそれを使う。例えば、さっき申し上げた自動車の燃費効率のいい車の保有税を軽減するとするならばそれの補てんに使うとか、あるいは新築家屋を建てる人に断熱材を壁に入れるということに対して何らかの形での補助金を出すとか、太陽電池を普及するための施策を講じるとか、そういうふうにして上手に使っていただければ、マクロ経済として見たときに、個人の消費支出は明らかに減ります、あらゆる物の値段が上がるわけですから、所得が一定とすれば。しかし、所得が消費者の懐から政府に移転したわけですから、その移転した所得を上手に使っていただければマクロ経済に対してはかえってプラスにもなるというふうに思っております。
 したがって、そういう意味では、温暖化対策に使って、税を掛けてそして化石燃料の消費を減らすという面と、それから実際に得た税収を使うことによって温暖化対策を進める、その両方が相まてば大変効果が倍増するというふうに思います。
#23
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 早川先生にお伺いします。
 我々が議論しているときによく出てくる話は、日本は省エネ技術は行き着くところまで行っている、世界のトップランナーだからこれ以上は厳しいんだという議論と、更に言うと、ヨーロッパはヨーロッパ全体でやっているのでその排出削減に関しては有利な状況である、だからヨーロッパ、EUから我々は押し付けられたんだという議論と、さらに、先ほどから出ています経済成長に対してマイナスになるのではないかということと、アメリカが京都議定書に入らないことによってアメリカがフリーライドしてきて国際競争力が日本が落ちるのではないかという議論がある種のパターンとして出てきますが、現実にヨーロッパもずっと早川先生見てこられて、この省エネ技術とEUのことに対して、反論があれば是非御表明いただきたいと思います。
#24
○参考人(早川光俊君) 日本の省エネ技術が世界水準でいいことは事実だと思います。ただ、ヨーロッパに比べてどれだけいいかというと、私どもの検討ではそうはなっていません。
 例えば、日本の六%削減というのは、日本の例えば一九九〇年からどの程度さかのぼった時点に戻ればいいかというと、決して明治とか大正とかではなくて、たった二年間戻せばいいわけですね。一九八八年のエネルギー消費量が六%削減ということになります。イギリスなんかは、どの程度戻すかというと、二十一年ぐらい戻さなきゃいかぬ、それだけ大変なわけですね。
 現実に日本の省エネ──省エネでもう一つは、これは佐和先生の方が詳しいと思うんですけれども、省エネ効率を見る場合に、為替で見るのか、それから消費者物価等で見るのかという問題があって、そちらで見ると決して日本がいいという結果は出ていないんですね。それで日本は、現実に産業界の省エネの原単位を見てもこの間やはり悪化しています。その悪化した原因というのは、不況で生産量が減っている部分がありますから、そこでどうしても原単位は悪くなるという部分はあるとは思うんですけれども、決して日本は省エネ率でEUに比べていいということでは僕はないと思います。
 それともう一つは、有利かどうかということですけれども、ヨーロッパも随分苦労されています。増えたり減ったりするいろんな国があって、それはEUという統合体で有利かといえば有利なんでしょうけれども、ただドイツとかイギリスがほかの部分を非常にしょってかなり苦労されている、そしてそのまとめも随分苦労されているというところはありますから、EUにとって決してこれが有利な議定書とは私は思っていません。先ほどの、イギリスの二十一年前という例を見てもそうだと思います。
 もう一つは、やはりEUは随分努力されています。ドイツは、例えば一年間に百七十万キロワット相当の風力発電を造りました。百七十万キロワットというと、原発一基以上、二基分ぐらいになりますけれども、日本の目標は三十万キロワットぐらいだと思うんですけれども、一年間にそれだけのものを造るというような努力はされてきている。それは市民も含めて、政府も含めてでしょうけれども、そういった努力の部分もやはり見ていかなきゃいかぬだろうと思います。
 やはりドイツという国がCOP1の議長国を引き受けるに当たっては、自分のところはこれだけやるんだという目標を作ってやられてきた、ドイツの産業界もボランタリー、要するに自主的行動でやっていますけれども、できなかったら協定に移るということで約束されている、そういう部分の努力をやはり我々は学ぶべきところは学んでいくべきだろうというふうに思っています。
 以上です。
#25
○福山哲郎君 ありがとうございました。
 山路さんにお伺いします。
 山路さんも先進的なことをいろいろ発言をされておられまして、二十一世紀の経済は環境市場経済になるだろうというような御発言もいただいています。先ほどおっしゃられました、日本の企業が努力を一生懸命しているんだという御発言も私はそのとおりだというふうに思います。
 ただ、これも実は格差がございまして、これだけ景気悪化をしている中で中小企業等はなかなかそこにお金を回せる余裕がないと。更に言うと、先ほどから出ているエネルギー多消費型の産業とある種省エネを導入しやすい産業との間の格差がある、大企業と中小企業の格差、更には業種による格差があって、そこは非常に厳しいと思うんですよね。
 逆に言うと、フリーライドする企業が増えれば増えるほど一生懸命頑張っているところはマイナスになるということがあって、そこは難しいところだと思いますが、そこについてコメントがあればいただきたいというのが一つと、もう一つは、環境税なり炭素税の経済的措置に対しては先ほどのコメントで山路さんのコメントをいただけませんでしたので、そこについての何か御意見があればいただければというふうに思います。
#26
○参考人(山路敬三君) お答えいたします。
 第一の、環境について産業界も努力しているところと努力していないところと、まだいまだというところがあるだろうということでございますが、そのとおりだと思います。
 今こういうような経済情勢でございますので、そちらの方で一生懸命回復を図っていて、環境まで手が回らないという企業もあることは事実だと思います。しかし、そういうところでありましても、環境を無視したらもう生きていけなくなるんだという考え方は同じでして、これから努力しようというところが増えてまいっております。
 それから、既に環境についてかなりのことをやっている大企業は、調達先、下請さんとか協力会社に対してやはり技術的な援助をして、そこの環境を改善していただいていくような、そういうこともやっておりますので、徐々にそれが浸透していくと思います。
 それから、今回、日経連と経団連が一緒になりまして日本経団連となったわけでございますが、そうなりますと、今まで経団連も大企業だけに目を向けていたと思うんですけれども、今度は中小企業にも目を向けていくようになると思います。その目も、我々日経連側としては経団連の方によくお願いしてございますので、そこで目を向けていただいて、財界全体としても中小企業も含めた形でこの環境の問題に取り組むようになっていくというように私は期待しております。
 それから、次の環境税のことでございますが、環境税につきまして、私は、私自身がもう少したってから考えようと思っておりまして、今のところは、よく言われるバッド課税とグッド課税とありますが、グッド課税の方、いいものを褒めるという方向の方で進めていくのがいいんではないかと思っております。ある時点でどうしてもバッド課税といいますか、環境税のようなものを入れていくということが必要になる時期もあるかと思います。そういう時期には、今皆さんおっしゃられたような非常にいい使い方をしていけば、それはそれで効果を発揮していくと思います。
 以上です。
#27
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 じゃ、横山さんにお伺いします。
 私、この温暖化の問題は、国民の意識はそれなりに高まって、環境に対して危機感を持っている国民は増えていると思っているんですけれども、実はこの京都議定書とか温暖化に関しては、やたら専門的になり過ぎて、九七年のCOP3のときにあれだけ盛り上がったんですが、実はだんだんだんだん先がちょっと見えにくくなっていまして、国民にとっては。実際に自分が何をしたらいいのか、確かに今回の法案の中にもいろいろあるんですが、そこが実はちょっと僕はやみの中に入り掛けているのではないかなということを懸念をしておりまして、そこについてメディアの観点から横山さんに御意見をいただきたいのと、もう一つは、その第一ステップがやはり対策としては余り実効性のないものだというのを私も感じています。そうすると、やっぱり実効性が上がらないからといって、急に第二ステップ、第三ステップで強めの経済的な措置みたいなのが行われる懸念が逆にあって、そうすると、かえって反作用で政策的には実行に移しにくいのではないかということも懸念をしておりまして、今のことについての御意見と、最後にもう一個、アメリカの動向について横山さんが少し徐々に変わっていると今日コメントをいただきましたので、何か具体的な例があるんだったら教えていただきたいというふうに思いまして、よろしくお願いします。
#28
○参考人(横山裕道君) 一点目ですけれども、確かに私もCOP5とか6なんかの中身を見ていますと、森林吸収をどうするかとかそういう問題なんですね。一般の方は、森林吸収って一体何だろうと。二酸化炭素は確かに吸収してくれるけれども、それで何で削減になるんだというようなことで、私も大変、COP5か6か忘れましたけれども、大変残念な思いをしたことあるんですね。せっかくあれだけ専門家が集まっているんだから、そういう専門的な議論以外に、地球環境というのはこういう状況だというものを何か世界に訴えるような方がもっと会議を盛り上げたんじゃないかというふうに確かに思いました。
 今でも京都議定書の中身も余り知られていないとか、徐々に確かに、いろんな一般の人たちが温暖化は深刻な問題だという意識は確かに高まっていると思うんですが、私はまだまだ足りないというふうに思います。政府の努力も足りないし、NGOは一生懸命やっているけれども、なかなか力を出し切れていないという面があると思います。そういう意味からいうと、一般の人に知ってもらう努力というものを、それはマスコミの責任でもあるんですけれども、もっともっといろんな面でやっていく必要があるんではないかというふうに思います。
 それから、第二ステップ、第三ステップで、あれですね、例えば第二ステップで温暖化対策税を導入するとなると混乱が起こるんではないかということで、私も、確かに急にドラスチックな政策を打ち出したらそういう面があるか分かりませんけれども、それもやっぱり政府がどういうように国民に訴えて、一般の人たちも今のままの生活では日本はもたないんだと、地球はもたないんだという理解に訴えてやっていって、例えば温暖化対策税で石油とかガスの消費について今までのように安くはないんだということで理解を求めれば、そんなに大変なことにはならないんではないかというふうに思います。
 先ほどのアメリカの件については、私が状況が変わったと言うのは、九・一一後はなかなか環境問題なんというのはカの字も出せなかったということで、何というのか、アメリカが離脱を表明したのに、国内世論でいやそれはだめだというようなことをなかなか言い出しにくかったと。ところが、今は九・一一後かなり落ち着いてきて、まだテロの可能性というものはいろいろ指摘されているわけですけれども、だんだん環境の問題も考える余裕が出てきたというときに、いろんな方面から訴える必要があるんではないかということです。
 それから、やっぱり政権が替わればがらりと空気が変わってくるんではないかという期待を私は個人的には持っています。
#29
○福山哲郎君 いろいろほかにも聞きたいことが一杯ありますが、これで終わります。
 ありがとうございました。
#30
○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。
 今日は、貴重な御意見、ありがとうございました。先ほど福山先生が言われたように、この参議院の参考人質疑、非常に大きな実りを今までも得ておりますので、今日もよろしくお願いします。
 短時間ですので、若干失礼になるかも分かりませんけれども、私の方、手短な質問を投げさせていただこうと思います。
 先ほど小泉委員からもありましたけれども、経済と環境の問題ということで、最初に早川参考人と山路参考人に聞かせていただこうと思いますが、経済がやはり大変な時期にこの京都議定書を批准し、また現実に実行化させていくということになると、大変大きな不況の中での、更に環境技術を生育させていくとはいえ、日本経済に与える打撃は大きいんではないかという経団連の方もございますし、さらに、先ほどの横山参考人も苦しき道という話もございました。
 シナリオを早川参考人から提出していただいて、なるほど現実に実行するシナリオというのが描けれる。さらに、山路参考人からも経済界の様々な環境技術に対する対応策もさせていただいております。今日の日経新聞の最初にも、リコーではごみゼロがアジアで実現しているとか様々出ておるわけですけれども、経団連の方のそういう意識も含めて、現実に経営者としての実感として、これを実行したときに本当に経済的に両立すると、より経済を進化さすとは言いながら、本当はそれで進めれるものかどうかというのを、実感部分も含めて両参考人から聞かせていただこうと思います。
#31
○参考人(早川光俊君) 私では答えられない部分もあるんですけれども、ただ私は、一つの例として昭和五十一年の排ガス規制の話を申し上げたいと思います。
 あのとき、日本版マスキー法と言われる法律を導入するということについて、随分自動車業界が反対されました。それを七大都市調査団がヒアリングをして、技術的には可能だという結論で実施して、それに合わせるのに随分自動車メーカーの技術陣は不眠不休の技術開発をされたというふうに聞いております。しかし、その結果としては、一年後にはすべてのメーカーがその規制に合わせる技術を開発して、それが日本の自動車産業が世界に羽ばたく大きなきっかけになった。これは、自動車工業会の方と話してもこの認識は一致します。
 要するに、私は、こういった環境対策というものは決してマイナスにはならないという一つの経験であると思います。もちろん、すべてハッピーだというつもりはありませんけれども、やはりそれは工夫次第であるというふうに考えております。
 昭和五十一年というのは、思い起こせば昭和四十八年にオイルショックがあった直後なんですね。その中でもこういったことが可能になったということをやはり私たちは経験として持っているということを私たちは考えているわけです。
 以上です。
#32
○参考人(山路敬三君) 生産面と開発面からお答え申し上げたいと思います。
 まず、生産面ですと、省エネあるいは省資源ということはコストが安くなるということにつながりますですね。ただ、そのためにそういった省エネ、省資源ができるような技術開発ということは必要でございます。したがって、技術開発にはお金は掛かりましょう。しかし、その結果、技術が成功すれば省エネ、省資源でございます。そうすれば、材料費とか光熱費あるいはエネルギーが減るわけでございまして、コストは安くなると、経済面にも引き合うと思います。
 それからもう一つ、開発面では、環境というものをテーマにした開発というのは比較的最近行われるようになったものでございまして、そこに使われます技術というのは、開発してだんだんと環境にいいものにしていくというような技術が開発しなければなりません。
 したがって、ここでも開発研究には大変な費用が掛かるわけでございますが、でき上がったものは、考えようによっては今市場にある全製品を置き換えてしまえるというような可能性を持ったものができるわけですね。消費者のところで使われますときに、例えばテレビにせよ複写機にせよ、エネルギーが半分になったと、消費エネルギーが半分になったといいますと、消費する人にとってはエネルギーのコストが節約になりますし、また地球環境面からは非常にいい状況になります。したがいまして、これを、市場にある機械を全面的に置き換えるという可能性を持ったものが生まれるということでございます。したがって、そこに何らかのきっかけを作ってやれば経営面にとっては大変なプラスになるというように考えます。
 そのきっかけを作るというのは、一つは、技術開発に対して、いつもお願いしていることなんですが、免税措置とか減税措置をしていただきたいとか、あるいは普及するための何らかの補助金とかあれですね、配慮をしていただきたいというようなことがあります。しかし、きっかけができて普及し出したら大変な経済的なメリットになり得るということでございます。
 以上です。
#33
○福本潤一君 ありがとうございました。
 佐和委員からも、先ほど短時間の十五分で全体を語っていただくには貴重な、むしろ失礼な時間の短さでございましたけれども、私もいろいろ先生の本を読ませていただいて、論説から貴重な意見を酌ませていただいてこの委員会の中でも審議進めさせていただいておりますけれども、特に先生の方から炭素税のことを中心に税の導入のお話がございました。
 そのとき、今までこの委員会でもダイオキシンの法案とか循環型の基本法の法律通したときには、ある意味では急性の病気に対する対応、有害化学物質に対する対応でも急性の病気に対する対応のような必要がある。と同時に、この地球温暖化の問題は逆にむしろ慢性的な病気に対する対応が必要であるというふうに私の方は感じさせていただいておりますけれども、こういう税の導入でやるというのは、そういう意味では急性でなく慢性であるからという認識を私も徐々に持ち出しておるわけですけれども、こういう税導入の結果、誘導策で現実の問題、進歩、その目標に向かって進展、誘導できるということもできる場合となかなかできない場合があるからと思いますけれども、あえて炭素税というところに中心になってやられたことをもう少し丁寧にお話しいただければと思います。
#34
○参考人(佐和隆光君) ただいまの御質問でございますが、確かに、先ほどもちょっと申し上げましたとおり、規制的措置と税を始めとする経済的措置というのを、二つについて御説明いたしましたが、確かに急性の病気に対する対応としてはやっぱり規制はやむを得ないということですね。
 それに対して、慢性的な環境問題についてはやはり誘導策で、税で対処するのが望ましいというのは私の基本的な考え方で、なぜかというと、先ほど繰り返し申し上げていますように、日本は市場経済の国であり、自由主義国家であるからには規制は必要最低限にとどめるべきであるということなんです。
 ただし、税によって本当にどれだけその二酸化炭素の排出削減をかなえられるかどうかということについては、これは率直に言ってやってみないと分からないという面があるわけですね。そして、単に化石燃料の値段、あるいは電力とかガソリンの値段が上がるから、それによって消費が減るという面ももちろんございますが、それのみならず、いわゆるアナウンスメント効果というやつがあるわけですね。
 つまり、炭素税というものを政府が導入したと。そして、実際ガソリンを買うときにも炭素税が何円か値段の上に乗っかっているということを毎度毎度体験することによって絶えずこの温暖化問題というものを意識に上せて、そして不必要なエネルギー使用というものを、エネルギーの消費というものを抑制しようということを動機付けるということで、単に数字の上での、あるいは経済的ないわゆる弾力性だとかいうような意味での効果ということのみならず、やはりアナウンスメント効果というものもばかにならないというふうに思います。
 ただし、繰り返しになりますが、税を掛けたからといってどれだけ削減できるかということは事前には分かりません。ですから、やってみてもちろん、ある税でやってみたけれども効果が余りなかったとなれば、場合によったら税率をもっと上げるということも一つの選択肢ですし、同時にまた、加えて税と例えば部分的な排出権取引みたいなものを言わばミックスすることによって、いわゆるポリシーミックスというやつですね、ポリシーミックスによって対処するとか、その都度その都度結果を見ながら知恵を発揮していくという必要があろうかと思います。
#35
○福本潤一君 どうもありがとうございました。
 そういう中、今回、議定書批准の方に順調に進んでおるわけでございます。そういう大きな環境問題で二つのカテゴリー分けていただいたりしておりますけれども、公害問題のときはよく逆に因果関係が不明ということで深刻化していったので、むしろ予防原則というのをヨーロッパの環境のメンバーが出してきた、提示したらどうかという意見があります。
 先生の中にも予防費用という言葉で、破壊された自然環境と健康被害の修復のためにとてつもなく高い費用を後日負担しなければならないよりは、事前に環境対策の費用を出したらいいということがございました。
 この予防原則という言葉と、アメリカが出している予防的アプローチ、この言葉、私も、有害化学物質のときには予防原則と言うんですけれども、地球環境問題のときはあえて未然防止とか予防という言葉にとどめさせていただいているところには経済環境の問題もあるんですけれども、こういう予防原則というものを、プリンシプルですね、ヨーロッパの言う、この地球環境問題に当てはめて進んで大丈夫なのかというのを、経済的な関心とともにお聞かせいただければと思います。
#36
○参考人(佐和隆光君) 予防原則に関しましては、ヨーロッパでは環境問題を考えるときの一つの重要なプリンシプルになっているわけですね。
 これは、例えば遺伝子組換え作物を原料にした食品というものに対しては、ヨーロッパの各国ともがそれに対しては拒絶しております。それはなぜかというと、アメリカのアグリビジネスに言わせれば有害であることはちっとも証明されていないじゃないかというふうに言うわけですね。だから、ところがそういう組換え食品が何か有害かもしれないという、あるいは無害であることが証明されていないとすれば、それで実際問題、普通の、何というんでしょうか、普通の作物で十分食料は今足りているというときに、あえてそこにそういう危険なもの、かもしれないものを使う必要がないというわけですね。
 同じようなことがやっぱり原子力発電に対しても言えるんであって、今、電力需要が非常に伸びが止まって、そして、とにかく今後とも電力需要の大幅な伸びというものは余り予想、期待されないわけですね。そういうときに、あえて原子力発電を造る必要はないということなんですね。
 つまり、予防原則というのはそういう考え方で、何も原子力発電が必ず事故が起こるということを言っているんではなくて、あえてそういうものを選択する必要は当面ないではありませんか、そして、同じようなことが温暖化防止にも言えて、例えばアメリカのいわゆるどちらかといえば保守系の、例えば共和党系の人たちは科学的な知見が不十分であるというふうに言うわけですね。しかし、それについてはやはり科学的知見は不十分であっても、もしかすると、よく言われているように、例えば海面が上昇していろんなことが起こり得るとか、そういう危険があるとするならば、そして実際問題、省エネルギーをやっても、それは省エネルギー自体が、さっき山路参考人がおっしゃったとおり、むしろ企業から見ればコストが下がるという意味で、よく我々が使う言葉ですと、ノー・リグレット・ポリシーであるというわけですね。ノー・リグレットなことはどんどんやろうじゃないかということではないかと思います。
#37
○福本潤一君 ありがとうございました。こういう中身、またいろいろ御意見を聞かせていただこうと思いますけれども。
 横山参考人にもお伺いしておきますと、アメリカが今確かに離脱されました。それで、経済的に駄目だという話と、あとブッシュ大統領の公約でもあったわけですね、京都議定書は乗らない。ゴア、ブッシュの闘いの中の一つの論点でもあったわけですけれども。これからこういうアメリカ等々が不参加のまま日本が進んでいくというときに、今後、糖尿病的な病気だというふうに言われましたけれども、対応、対策で考えておかなければいけない問題点、ありましたら我々にも教えといていただければと思います。
#38
○参考人(横山裕道君) 確かにアメリカが入らないという影響は大きくて、仮にアメリカ抜きあるいは途上国抜きであの議定書を批准した国だけでやっていっても効果は非常に少ないというような知見は出ていると思います。
 ただし、日本を含めて、そういうEUも含めて批准国が努力することによってやっぱり地球を守っていくんだと、これは何か観念的になるかも分かりませんけれども、というようなことで、この地球を守るにはそういうこと以外にないんだという意識が高まってくれば、アメリカだってやっぱりこのまま無尽蔵に温室効果ガスを出すようにはならないと思います。確かに、政権が替わらなければ、あるいはこのままずっと離脱のままかもしれませんけれども、ブッシュ大統領が言っているように、二〇一〇年まで三五%も増えるなんというようなことにはならないと思います。
 ですから、まず日本は国内で努力をして発言力を高めて、アメリカなんかにも事あるごとに訴えていくということが必要ではないかというふうに思います。
#39
○福本潤一君 ありがとうございました。
#40
○岩佐恵美君 日本共産党の岩佐恵美でございます。
 本日は、参考人の皆様方には大変お忙しい中、そして先ほど横山参考人から言われましたけれども、大変急な日程の中、都合を付けていただいて御出席をいただき、大変ありがとうございました。そして、私も大変勉強になりました。更に少し幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず最初に、今度日本がもう六%の削減をきちんとやるということは、これは議長国日本として、国内はもとより国際的に非常に大きな責任を持っているというふうに思います。これはもう至上命令だという感じがいたします。
 そこでお伺いしたいんですけれども、産業界の活動によってCO2の発生というのは四〇%を占めている、そして運輸部門等を入れますと大体七割となると。私は、やっぱりそこをいかに減らしていくかということを正面に据えて真剣に考えていくことが必要だと思います。
 先ほど、規制ということについていろんな疑問が出されていますけれども、やはり規制を含めた、義務化を含めたルールを作っていくということが大事だと思うんですね。それで、例えば、削減計画を策定をする、あるいはどれだけ達成したかということについてそれを公表する、これはもう当然の義務ではなかろうかというふうに思うんですけれども、企業に課せられた。そこのところがそうはならないところに私は問題があるというふうに思うのですけれども、その点について、四人の参考人の皆様からお考えをいただきたいと思います。
#41
○参考人(佐和隆光君) 今、産業部門と運輸部門、民生部門というふうに分けて、それでいかにして、その運輸とか民生部門は大変近年急増しているわけですね、ここのところをいかに抑えるかということで、それと削減義務の達成ということをどのようにして義務付けるかというようなことの御趣旨の御質問かと思うんですが、私は、もし、今おっしゃったようなことで、に即した対策って何なのかというと、やっぱり排出権取引だと思うんですね。
 つまり、排出量の総量というものを決めておいて、それは六%削減なら六%削減ということで歩調を合わせるような形で毎年の排出量を決めておいて、そしてその切符のようなものを、どういう形でそれを、どの範囲内でその排出権取引をするかということにもよりますけれども、そして、実際に割り当てられた以上に排出しようとするような事業者、あるいは場合によったら個人も入るかもしれませんが、それは排出権を市場で入手してきてお金を払って余計な排出をすると。つまり、義務を達成するというようなことですね。そういうようなことが、そうすると今度は、排出権を売った側は実は言わば定められた枠以内の排出しかしていないということになりますから、そういうふうなことがやっぱりその政策としては考えられるんじゃないかというふうに思いますが。
 いずれにせよ、運輸部門とか民生部門というのの排出削減がやっぱり一番重要だと私も思いますし、産業は、先ほど申しましたような産業構造の転換ということも念頭に置きますと、産業部門というのは今後ほとんど伸びないと思うんですね。それで、山路参考人のおっしゃるようなことからすると、むしろ産業部門の排出量は今後十年で見ると、少なくとも九〇年レベルよりも、むしろ九〇年レベル以下になる可能性も高いと思います。
 そのように考えると、やっぱり運輸と民生で、そのためには私は税ということを提案いたしましたが、さっきの御質問の御趣旨からすると排出権取引ということもやっぱり視野に入れなければいけないのかなというふうに思いました。
#42
○参考人(早川光俊君) 日本の特徴として御指摘のように産業部門の割合が高いということはやはり見ておかなきゃいかぬと思います。ヨーロッパとかアメリカを見ても、産業部門、民生部門、運輸部門は一対一対一ぐらいの割合になっているのに対して、日本は恐らく、エネルギー転換も入れれば七割か、以上の部門が産業部門に来ている。運輸も半分がほぼトラックですから、そういうことを考えるとそこがやはり特徴的だと思います。そこでの削減の重要性というのは私は御指摘のとおりだと思います。
 そこで、どうするかという話もあるんですけれども、規制的手法と自主的行動計画の関係ですけれども、私は規制的手法が即産業界の手を縛るとは正直言って思ってないんですね。大気汚染公害を私はずっと弁護士になってからやってきましたけれども、あのときも数値を決めて、どうやるかについては全部任されたわけですね。S分の少ない燃料を買い取るのか脱硫装置を付けるのか、はたまたいろんな生産工程のエネルギーの使用を下げるのかということは全部任されていた。あの自動車排気ガス規制もそうだと思います。だから、そういう意味では、必ずしも規制的措置がすべて産業界の手を縛るということになるのかどうかということは、やはり個別に検討されるべきだというふうに一つ思います。
 それともう一つは、やはり先ほども示しましたけれども、各部門ごとに対策を取ることによってマイナスになるところもありますから、そういうところに対する手当てをやはり個別に考えていくべきだろうと。得する分野もあるし、損する分野もある。対策を取ることによって非常にコストが掛かっちゃって非常に大変な分野についてはそれなりの手当てをしていけばいいというふうに私は思います。そんな多くの分野じゃないというふうに私は思います。
 それともう一つ、自主的規制から、もし駄目だった場合には協定化するということをやはり産業界の方には約束してほしいと思います。当面自主的規制でも、それはどうしてもそれならばそれはそれで私はいいと思うんですけれども、それがもし達成できなかった場合、一種の社会的契約ですから、次は政府と協定を結んでちゃんとやりますよということをやはり私は産業界としても約束していただければ、それは市民の側でもそれは受け取って、そこを見守るという形ができてくると思いますので、ドイツは現に先ほど申し上げましたようにそうなっていますので、そういう方法を考えていただけたらというふうに思っています。
 以上です。
#43
○参考人(山路敬三君) お答えをさせていただこうと思いますが、産業界の役割というのは非常に重要だと私も考えております。と申しますのは、産業界自身の排出量のほかに、生活部門では生活部門で使いますいろんな家電製品、こういったものは産業部門が提供するものでございますのでその責任があります。それから、運輸部門につきましても、車というものは産業部門が生み出すものでございますので責任があります。それから、先ほど申し上げましたように、今、日本企業は大変な勢いで外国に工場を造っておりますね。その外国工場における温暖化ということに対しても産業界は責任を持っていると思います。したがいまして、そういった責任を産業界としては重く受け止めて自主規制ということを今やっているわけでございます。
 先ほど申し上げましたように、新しい試みをやる、技術開発をやるというようなときには大きな枠を与えられまして、これはまあ自主規制なんですけれども、これだけやると言ったらそれがやっぱり一種の社会契約みたいになるんですね。そういうものを考えまして、その下で産業界としては一生懸命その目標を達成するようにやっております。
 それから、産業界がやっておるのは、経団連が自主規制で数字を出しましたね、あれ以外に、各企業はもう少し上のレベルの目標を立てております。これは企業によっていろいろ違いますけれども、目標を立てております。そういったもので当面自主規制でやる、自主計画でやらせていただくということでやっておりますけれども、産業界の責任というのは大変重く受け止めております。
 ただ、産業界が出した成果をうまく運輸部門とか民生部門が受け入れてくれるかどうかという、そこのところに産業部門としては一番の何かジレンマといいますか難しさを感じております。これはコストの問題もありますし、そういったことを、先ほども申し上げたような、例えば機械、何か車ができる、あるいは家電製品ができたときに、それを、物を買うんでなくて機能を買って使って使っただけ払うという、これは産業構造の変換になりますね。フロー型の経済からサービス型の経済になるという産業構造の変換でございます。そういうようなものをうまく使っていけるような経済的な仕組みにするということも非常に重要ではないかと思っております。
 以上でございます。
#44
○参考人(横山裕道君) 私も、産業界は環境対策、温暖化防止でも最近はやっぱり相当変わってきたというふうには思っております。環境と経済の統合というのは私は個人的には好きではないと言いましたけれども、そういう面は今の産業界も本当に考えているというふうには思います。
 しかし、一方で、自主的取組に任せてくれ、旧経団連もそういうことでやっているんだと、規制は嫌だ、国との協定も嫌だと言ってなかなか乗ってこないわけですね。例えば中央環境審議会なんかでも、産業界にもう少し強い態度に出ようとしても、必ず経団連から出てきた委員の方がそれは駄目だと猛反発することによって最終的にはそれがうやむやになっちゃうという繰り返しなわけですね。私は、やっぱりそれでは駄目で、せめて協定、政府との協定をやって、これは本当にやっていかないと駄目なんだという意識が産業界に生まれてこなければいけないなというふうに思います。それから、産業界でも業種によって、例えば自動車業界なんかは前向きに取り組んでいるし、鉄鋼なんかはなかなか消極的だというようなことがあると思います。その辺、全業種にわたって前向きにこの問題に取り組んでいくということが必要だと思います。
 これは繰り返しになりますけれども、産業界がやることによって一般の人にも私はかなり意識の面で跳ね返ってくると思うんです。これまであんんなに環境とかには配慮しなかった産業界が本気になってやり出したぞというようなことが新聞でも取り上げることによって、一般の人も家庭でもやらなきゃやっぱりいけないんだ、自分たちもやらなきゃいけないんだということに跳ね返ってくると思います。
 最後に、産業界に一生懸命やっていただきたいと思いますが、やっぱり産業界だけが特殊じゃなくて、一般国民とか、よく言われるあらゆる主体の努力が今後求められていくことは当然だと思います。
 以上です。
#45
○岩佐恵美君 私は、森林吸収三・九%ということがありますけれども、政府はその数字だけを追い掛けていて、本当に地球温暖化の問題について危機意識を深刻に考えているのかなというのを環境問題に取り組む現場で感じるんですね。
 例えば、森林を壊してダムを造ったり、ついこの間行ってきましたけれども、砂防ダムなんていうのはなかなか難しいんですけれども、この評価は。でも、要らないところなんだと、ここは要らない、でもそれを造ればそこら辺の緑が壊れてしまう。それから、干潟とかあるいは浅海域、これは地球温暖化を防止する上で非常に大きな役割を果たしているんだ、だけれどもそこを公共事業で埋め立ててしまう。それの環境問題での是非もあるんですけれども、要るか要らないか、無駄じゃないかというような、そういう議論があるわけですね。
 こういう問題について、もう私の持ち時間がすごく少なくなってしまったので、全員にお答えいただこうと思ったんですけれども、ちょっと難しいので、早川参考人と横山参考人に簡単にお考えを聞かせていただきたいと思います。
#46
○参考人(早川光俊君) 私たち環境NGOは、吸収源をこの京都議定書の枠組みに入れ込むことにずっと反対してきました。結果的に入ってしまったわけでありますけれども、是非考えておかなきゃいかぬのは、これを、吸収源を認めるということは、その分排出を認めてしまうことになります。三・九%吸収源を認めたということは、三・九%分は二酸化炭素を排出していいことになっているという。このことがまず第一です。人為的な排出を減らすことが温暖化対策であるならば、このことはやはり我々は考えていかなきゃいけないことですね。
 もう一つ、私は条約交渉をずっと見てきて思ったのは、日本は最初、吸収源を入れることに反対しました。COP3直前まで猛烈に反対をしていました。世界のNGOが日本政府を唯一褒めた点です。ところが、COP3ではがらっと態度を変えて、最後はその拡大に走ったわけです。そして、マラケシュ合意に至るまでの過程で、日本はこれを取るために狂奔しました。そしてそのことが、最終的にロシアがまた十七メガトンカーボンを三十三メガトンカーボンまで拡大する要因を作ってしまった。日本があれだけできるならうちもできるんだと考えたことは間違いないわけですね。そのことをやはり私たちは知っておく必要があるだろうと思います。だから、私たちはできる限り吸収源に頼らずに国内でやることが必要だと思います。
 それともう一つは、やはり科学的不確実性が非常に大きいです。どのくらいどの森林が吸収するのかなんということはほとんど分かっていません。これは、将来的に非常にこれに頼ることは禍根を残すことになるというふうに思います。
 以上です。
#47
○参考人(横山裕道君) 私も吸収源については、それに余り頼ることは反対でした。しかし、こうなった以上は、余り反対だから元に戻してほしいというわけにもいかないので、三・九%達成できるものなら是非やってほしいと思います。
 ただ、実は昨日の、先ほど言いました環境省と農水省の地球環境保全と森林に関する懇談会でも出たんですけれども、三・九%の達成するためには相当の努力が必要だと。相当の努力が必要だというのは、じゃ、お金で換算したらどのぐらいなんだと。それで、例えばどのぐらい掛かりますというような数字をきちんと出して国民の理解を得ていかなければならないんじゃないかと、次の懇談会までにそういうデータを示してほしいというのが出たんですけれども、やっぱりきちんと三・九%にやるにはどれだけ費用が掛かるというようなことを出してほしいと思います。というのは、今、森林経営、御承知のように物すごい駄目な状況になっているわけで、そういう森林経営がきちんとしていない中で予算を付けても余り効果が上がらないということでは意味がないというふうに思います。
 それから、早川さんもおっしゃったように、この三・九%を達成したのか、あるいは三・五%なのか、その数字の評価というのは非常に難しいわけですね。ですから、そういう評価、こうやって評価して、この数字はかなり確かなんですよというようなことも一般の人たちに示して理解を求めていく必要はあるんではないかと思います。
#48
○岩佐恵美君 ありがとうございます。終わります。
#49
○高橋紀世子君 皆さん、参考人の方々、お忙しいのにおいでいただいて、大変ありがとうございます。座ります。
 私たちは、地球環境、地球温暖化の阻止というゴールにたどり着くための行動を起こすべきであると思うんです。京都議定書の約束を守るだけではどうも不十分な気がします。温暖化阻止という原点に立ち返り、私たちはこれからの環境政策の在り方を考えていかなければならないと思います。
 私は五つ質問を考えましたけれども、第一問は皆さんに伺いたいと思います。
 日本が採用する温暖、温室効果ガスの森林吸収量の算定方法は一種のまやかしのように思われます。一九九〇年の森林の吸収量をゼロとして二〇一〇年の森林吸収量をそのまま算定しても、実際には温室効果ガスの全体量を削減したことにはならないような気がしてならないんです。
 この算定方法は、たとえそれが京都議定書で認められていたとしても、使わずに別の実効性ある削減方法を取るべきだと考えるんですけれども、皆さんお一人お一人に一言お願いいたします。
#50
○参考人(佐和隆光君) シンクの問題というのは先ほど早川、横山両参考人がおっしゃいましたが、私も確かに、ただ、京都議定書がその三・九%というような数字を認めるような書かれ方をしているわけではないわけですね。COP7、昨年の会議におきまして、モロッコでの会議におきましてどうしても日本を離脱させないための言わば政治的な決着の付け方としてああいう大きな数字が出てきたんだというふうに私は理解しております。したがって、京都プロトコールに問題があるんではなくて、結局、政治的決着がああいう形で付けられたと。それは、私のように京都議定書を真っ当に解釈する、読むという立場の人間からすれば、大変それは奇妙なことであるということは常日ごろから感じております。
#51
○参考人(早川光俊君) 高橋先生がおっしゃったことはそのとおりだと思います。また、佐和先生のおっしゃったこともそのとおりだと思います。
 付け加えて言えば、この森林吸収源の吸収量をもう使わないというふうに宣言している国があります。ノルウェーです。だから、日本もやはりこういった不確定なものを使うんではなくて、やはり実効性ある国内対策をやっていくことが、将来、高い削減目標が来ることが目に見えていますから、そのときのためにも今カーブを切り始めておかないと、先ほども出ていましたけれども、将来急なカーブを切ることは非常に経済にとっても国民生活にとっても大きな影響を与えることになりかねないというふうに危惧します。
 以上です。
#52
○参考人(山路敬三君) 私は、この三・九%ということ、これを契機に日本の森林について基本的な政策の変更などをしていくべきではないかと思います。
 私も何でもいい方向にとらえていこうという主義でございますので、日本の森林、今非常にひどい状況ですね。こういったものを何とかしなければいけないということはみんな思っているんですけれども、それができない。ちょうどいいきっかけとして考えたらよろしいんじゃないか、使ったらよろしいんじゃないかと、そういうように考えております。
#53
○参考人(横山裕道君) 私も、先ほど言いましたように、森林吸収に余り頼るのはいけないという思いはありましたけれども、ここまで来た以上という、少し日和見的ですけれども、という思いはあります。
 ただし、やはり何%吸収に結び付くのかという科学的な評価の手法を確立して、それを、そのデータが示された上で判断して、このままでやっぱり日本は森林吸収に頼るべきではなくて、それ以外の国内対策でやるべきだというようなふうに今後なる可能性もあるというふうに思います。
#54
○高橋紀世子君 ありがとうございます。
 日本が原発の新増設によってCO2の排出を削減することは、安全性やCO2の排出以外の環境問題、コスト面をトータルに考えるとやめるべきだと考えますが、いかがでしょうか。日本が多大な先行投資をしてきた原発に固執するとも言われますが、原発政策の見直しが世界各国で進もうとしている中、ここは勇気を出してエネルギー政策を転換すべきだと私は考えます。これは、できれば佐和先生に伺いたいと思います。
#55
○参考人(佐和隆光君) 私は、今、電力の自由化というのが相当な勢いで進んでいますね。電力自由化と原子力の推進というのは両立しないと思うんです。つまり、今ある意味で資源エネルギー庁は矛盾する政策二つを同時に推し進めていると。
 つまり、今後どんどん小規模であれ大規模であれ新しい電力発電会社が次々に登場するという下で、そして今までの九電力会社、九つの電力会社ですね、電力会社も普通の企業になれということになっているわけですね。今までは地域独占が許されていたから原子力発電の増設ができたわけですね。ところが、地域独占が許されなくなった下で、実際、立地のために十年、二十年の時間を要して、そのために大変な費用を投じ、かつまた事故のリスクもあるという、そういう原子力発電所の新増設を一介の民間企業となった電力会社が、そういう、何というんでしょうか、そういう戦略は取らないと思います。したがって、結局、このままいけば、幾ら政府が原子力発電所をあと向こう十年で十三基とかなんとかいっても、実際に民間企業としての電力会社がそういう建設をする可能性は極めて乏しいというふうに思います。
#56
○高橋紀世子君 ありがとうございました。
 次は山路先生に伺いたいんですけれども、温室効果ガスの排出者責任を明確にするための法整備を早急に進めるべきだと思うんですけれども、どうお考えでしょうか。山路先生に伺いたいと思います。
#57
○参考人(山路敬三君) 御質問だけではどういう法かよくちょっと分かりませんですけれども、自主規制を法律的にきちんとしたものに変えてしまうということと考えてお話ししたいと思いますが、今は、先ほど来申し上げているように、自主規制というものをやって、産業界が頑張ってやろうということでございますので、しばらくそれを見守っていただきたいというのが私の意見でございます。そして、自由な発想でやるということは非常に技術者を刺激しましていい結果を生むというのを私よく存じておりますので、そういうふうにやらせてみるのがいいと思います。
 その上では、結果が出てからでは遅いというようなお考えもあるかと思いますけれども、技術も非常に進歩しつつございますので、技術屋さんの努力に是非信頼感を寄せていただきたいと思っております。
#58
○高橋紀世子君 分かりました。
 次は横山参考人に伺おうと思っているんですけれども、CO2の排出の少ない安全で安価な発電を可能にするような新しいテクノロジーの開発が進むように、そのための投資を積極的に進めるべきだと考えますけれども、どうでしょうか。
 また、CO2の排出量取引ではなく、各国の新しいテクノロジー開発への投資が削減ポイントに加算されるような仕組みを京都メカニズムとすべきだと考えていますけれども、横山先生、そのことについて御意見を伺いたいと思います。
#59
○参考人(横山裕道君) 新しいテクノロジーへの投資ということは私も非常に重要だと思います。
 当面、新エネルギーの開発というようなことでやっていくんだと思いますけれども、新エネルギーの予算は、今手元に数字はありませんけれども、新エネルギー開発に政府が投資している予算は徐々に増えてはいるわけですけれども、原子力に投資する予算に比べれば格段に少ないわけです。ですから、そういう点で新エネルギー開発あるいは別の方法にもっと積極的に予算を投入して二酸化炭素削減に結び付けるようにすべきだというふうに思います。
 二番目は初めて聞く提案で、私も、もしそういうようなことがあれば京都議定書の改定というようなことで実現することも考えていくべきではないかと。ただし、いろんなことがあって国際的に合意が得られるかどうかということは分からないと思いますが、新しいテクノロジーができて、しかもそれがかなりの効果を上げそうだというようなことで加算するというのは、今後考えていってもいいアイデアではないかというふうに思います。
#60
○高橋紀世子君 ありがとうございます。
 今度の質問は、最後の質問は早川先生に伺いたいんですが、人類の環境破壊行為の典型とも言える戦争行為を、環境問題、そして地球温暖化という側面から再考すべきだと私は考えています。それを早川先生はどう考えるでしょうか。
 武器の開発や製造、そして規模にもよる、私たちの戦争行為によってどれくらいの環境破壊、またCO2の排出量があるかを調べる機械などを皆さんの中に御存じの方いれば、教えていただきたいと思います。
#61
○参考人(早川光俊君) 戦争は最大の環境破壊であるという言葉がありまして、環境団体は大体そういう言葉を一つの指標に掲げて活動しています。
 私、リオに行ったときにある環境団体が、世界の軍事費で世界の環境問題が賄えるかどうかという試算をしていました。大体四分の一ぐらいの世界の軍事費で水の問題も国の温暖化の問題も、それから大気汚染の問題も賄えるという図表を作っていて、もらってきたことがありますけれども、規模的にはそんなものですね。
 それで、戦争行為がどういうふうな、どのくらいのCO2を排出しているかというのは残念ながら私は寡聞にして知りません。是非それはどこかで研究してもらって知りたいなと思いますけれども、私は今持ち合わせておりません。申し訳ありません。
#62
○高橋紀世子君 これで終わります。ありがとうございました。
#63
○委員長(堀利和君) 以上で参考人に対する質疑は終わりました。
 参考人の皆さんに一言ごあいさつ申し上げます。
 本日は長時間にわたり大変貴重な御意見をいただきまして誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 次回は明三十日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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