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2002/03/19 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第2号
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2002/03/19 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第2号

#1
第154回国会 国土交通委員会 第2号
平成十四年三月十九日(火曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     小斉平敏文君     吉田 博美君
     池口 修次君     榛葉賀津也君
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     海野  徹君     谷林 正昭君
     榛葉賀津也君     池口 修次君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                藤井 俊男君
                弘友 和夫君
                大江 康弘君
    委 員
                荒井 正吾君
                木村  仁君
                北岡 秀二君
                月原 茂皓君
                野上浩太郎君
                松谷蒼一郎君
                森下 博之君
                森山  裕君
                吉田 博美君
                池口 修次君
                佐藤 雄平君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       森下 博之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       佐藤 重和君
       外務大臣官房参
       事官       渥美 千尋君
       国土交通省総合
       政策局長     岩村  敬君
       国土交通省河川
       局長       竹村公太郎君
       国土交通省道路
       局長       大石 久和君
       国土交通省鉄道
       局長       石川 裕己君
       国土交通省自動
       車交通局長    洞   駿君
       国土交通省航空
       局長       深谷 憲一君
       航空・鉄道事故
       調査委員会事務
       局長       茅野 泰幸君
       海上保安庁長官  縄野 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (国土交通行政の基本施策に関する件)

    ─────────────
委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 去る十四日、小斉平敏文君が委員を辞任され、その補欠として吉田博美君が選任されました。
 また、去る十五日、海野徹君が委員を辞任され、その補欠として谷林正昭君が選任されました。
    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に外務大臣官房審議官佐藤重和君、外務大臣官房参事官渥美千尋君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土交通省河川局長竹村公太郎君、国土交通省道路局長大石久和君、国土交通省鉄道局長石川裕己君、国土交通省自動車交通局長洞駿君、国土交通省航空局長深谷憲一君、航空・鉄道事故調査委員会事務局長茅野泰幸君、海上保安庁長官縄野克彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(北澤俊美君) 次に、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○北岡秀二君 扇大臣におかれましては、もう建設大臣当時からの就任以来、もう約二年近く大変、もういろんな状況の中で大変御苦心をされながら御活躍をされていらっしゃること、そしてまた、なおかつ大変な事態の中でも適宜的確、毅然たる態度でその方針を打ち出されておられること、私自身高く評価をいたすものでございます。
 最近、まず最近の一連の鈴木疑惑、これに関連して、政と官の在り方、この辺りをまずお伺いを申し上げたいと思うんですが、一連の流れの中で、大変多くの国民の皆さん方から関心をいただき、そしてまた、なおかつ大変な波紋を広げておるような状況でございます。特にこの件に関連しまして、最終的に、政と官のあるべき姿、いろいろな御意見が取りざたをされておられるわけでございますが、私は前段にも申し上げました、かねてより大変バランス感覚の優れておられる政治家であると高く評価をいたしております扇大臣、そしてまた、なおかつ公共事業大変抱えておるというような所管大臣でもございます扇大臣の政と官のあるべき姿についての御所見、まずお伺いをしたいと思う次第でございます。
#6
○国務大臣(扇千景君) 今、北岡議員から基本的な御示唆がございました。私どもは、昨今の次から次に出てくるあらゆる負の面というのをどう取り上げ、またどう解決していくか、私は大変重いものを感じております。特に私が申し上げたいのは、国土交通省に関係しますような公共工事に関するもの、そういう点では、私は特に、今までも指摘されたり、また今回、政党も氏名も言いませんけれども、ある政党を離脱された方の秘書さんが、これは業際という名前は出していいと思いますけれども、その口利き業というのを、最初から口利き業として設立して、一つの知事さん、二人の市長さん、お辞めになるというような大変大きな事態が発覚しております。そしてまた、起訴されております。
 そういうことに関しては、本当に私、心を痛めておりますし、また、昨今議題になっております多くの参考人あるいは証人喚問等々の事例を見ましても、政と官の在り方、また公共事業に対する国民の疑惑、そういうものがあってはならないというふうに考えておりますので、私はいろんな地元から選ばれた先生方が地元のために働くという、また地元はこういうことがありますよと私は行政に対して御意見をいただくことは、行政官が全部できるわけじゃないんですから、私は政と官の在り方の中でそういういい御提言はどんどんいただいて私はいいと思うんです。そして、こういう議論の場でも政と官が、自分の地元ではこんないいこともあったよ、こんなことはもっとこうした方がいいよという御提言が公明正大な場所で私は堂々と取り交わされることが私は一番いいことであって、裏で何かがあって、しかもそのなした事業からお金をもらうということだけは、やはり私は国民に政治の信用がなくなる、私は当然のことだろうと思っております。
 そういう意味では、私は、信なくば立たずという、それを少なくとも政治信条の一つにしております。国民から信頼され、国民から、ああ、あの政治家は自分たちの地元のこともよく分かってくれているけれども、国のためにもあれは推進してくれたというような、私は大きな意味での国会議員としても、市会議員や県会議員や都会議員ではないんですから、私どもは国会を、国をどうしていくかという国会議員らしい大きな政策によっても私は間違いのない示唆をしていかなければならないし、そこで政と官のありようというものが一体になって初めて国の大きな施策は出てくると信じておりますので、私は政と官の在り方、お互いに節度を持って、けれども公開の場で堂々と論議をすると、論陣を張ると、そして国民の皆様に中身を見ていただくということによって私は新しい政策が国のためにも、ひいては国民のためになるものであると信じておりますので、公共工事等々で後ろ指さされないように、いやが上にも注意をしていきたいと認識しております。
#7
○北岡秀二君 ありがとうございます。
 ほとんどの方がお感じになっていらっしゃるだろうと思うんですが、往々にしてこういう事件が、一連のてんまつが終わった後、後に残るのは国民からの政治不信だけと、本当にそういう状況になろうかと思うんですが、私どもからすると、大変深刻な不信であるだけに、何らかの対応はせざるを得ないというような状況にはあろうかと思います。
 しかし、片や過去のいろんな事例を見てみますと、こういうときに後いろんな制度や新しいブロックをするシステムができ上がるわけでございますが、もう本当にわずかな、数%の悪事あるいは疑惑、そういうことを防止するがために大多数の正常な活動が規制されるというような状況に、ややもすると怠りがちであると。私は今いろんな立場で政治のリーダーシップ、あるいは強力なリーダーシップが求められて、この国難を何とか乗り切っていかなければならないという大前提の中で、その辺りの本来の政治のダイナミックというか活力をそぐことのないような方策、解決策を私は望んでおるというか、何とか我々も努力をしながら、国民に御理解をいただけるように、そしてまた、なおかつ政治不信を何とか払拭できるような形にしていただかなければならないということを感じております。大臣もそういった観点での御答弁でございましたので、是非とも今後ともよろしくお願い申し上げたいと思う次第でございます。
 次、道路問題並びに公共事業についてお伺いを申し上げたいと思います。
 既に去年の末からいろんな角度から議論をされております道路公団の民営化問題あるいはそれに関連しての第三者機関の設置、この動向がいろんな関心を呼んでおる状況でございます。道路公団の民営化につきましては、これから高速道路が建設されようとしておる地域にとりましては大変な衝撃であり、そしてまた将来の地域振興の計画に大変な混乱を招いておるのが今の現状でございます。
 このような中、第三者機関をこれから設置をされて、その場で今後の優先順位とか、あるいは採算性について議論をされるというような予定になっておるわけでございますが、国土交通省は、この第三者機関、まだこれから設置をされるわけでございますが、どのような形で関与されていくのか、あるいは絡んでいくのか、多少私ども今後の推移に対して不安がございますので、その辺り承知をされておられるところに関しまして、あるいは御見解に関しまして、森下政務官の方に御答弁をいただきたいと思います。
#8
○大臣政務官(森下博之君) 道路関係四公団民営化推進委員会設置法案に規定されております道路関係四公団民営化推進委員会におかれましては、特殊法人等整理合理化計画に示されました基本方針の下で、道路交通需要の見通しあるいは金利の見通し、費用対効果分析の考え方等について検討し、道路関係四公団に代わる民営化を前提とした新たな組織による高速自動車国道の整備の前提となる採算性の確保に関する基準等について意見を述べていただくことになろうかと思うわけであります。
 なお、高速自動車国道の個別路線の整備につきましては、同委員会の意見を踏まえまして、高速自動車国道法に基づき、国土交通大臣が国土開発幹線自動車道建設会議の議を経まして決定することになろうと考えておるものであります。
#9
○北岡秀二君 森下政務官、お隣の高知県、いろんな意味でこれから高速道路を中心とした県内の振興計画、これはもう本当に大黒柱、いろんな意味で高速道路なくしてこれからの地域は考えられないというような地域事情だろうと思うんです。その辺り、重々御理解をいただいておられるお方であるだけに、これから積極的に今後の推移、幹部として是非とも見守っていただきたい、そしてまた、発言すべきは発言していただきたいなというふうに思う次第でございます。
 今のお話の費用対効果の分析あるいは今後の優先順位を決めていくという一つの流れになろうかと思うわけでございますが、当然旧来から、建設省であったり国土交通省は国土交通省なりにそれなりに効果を勘案しながらいろんな計画を決めてこられたんだろうと思うんです。
 私どもやや心配するのは、従来にない新しい価値観に基づいて新しい基準ができ上がるんじゃなかろうか、それも私どもが予測をする以上のいろんな価値観が出てきやしないかなというような部分、心配するんですが。
 私どもがまず一番最初に確認をしておかなければならないこと、あるいは国土交通省の基本方針として是非とも大臣から御答弁をいただかなければならないことは、以前も数度、何度かこの件に関しましては御答弁をされておるようでございますが、現在計画をされておられます一万一千五百二十キロメートルの高速道路の全体計画、すべて整備する方針で今後執り行っていくのかどうか、その方針に変更はないのかどうか、その辺りの御所見、是非ともお聞かせをいただきたいと思います。
#10
○国務大臣(扇千景君) 今、北岡議員が御質問になりましたように、昭和六十二年、要するに一九八五年ですから、そのときに決められました高速自動車国道の全体計画一万一千五百二十キロ、これに関しましては、私は全会一致でこのときに決められたもの、そのように承知しておりますし、また国幹審、そして後に、今度国幹会議というふうに歴史は変わってまいりましたけれども、この昭和六十二年、一九八五年に決められたものが現段階でもこれは生きているというふうに考えております。
 ただし、そのときに、この生きているものをどのように育てていくか、これが我々に課せられた大きな課題でございますし、当時の、一九八五年当時の経済状況と現在の経済状況、また公共工事に寄せられます多くの国民の意見あるいは地方自治団体の要求等々、あらゆる面でこの一万一千五百二十キロがどの程度、どこから手を付けていくのが一番効率的にいいのか、あるいはまたこの一一五二という数字が持ちます重み、そしてこの決められた一万一千五百二十キロと、これは高速道路ですけれども、鉄道と空港とどのようにこれがつながっていくのか、その地域地域によって変わってまいりますので、私は、この間もう二十年近くなっておりますので、その間にでき上がった空港もございますし、全体の私は日本の社会資本整備というものは変わってきたと。
 ですから、この基本的な、生まれた一一五二という数字は生きておりますけれども、育て方を、どこから栄養素を取ってくるかということは、今後私は、高速自動車国道の整備につきましては民営化の推進委員会からどのように提示されるかという、投資対効果、これを見ながらですけれども、私は改めて、これも国に合った、また経済効果の上がるように、どれからというのは国土交通省の権限として、また任務として、私は新たに検討していく必要もあるという基本的に考えております。
#11
○北岡秀二君 基本的にやる方向には変わりはないというふうに私は解釈をするわけでございますが、今、大臣おっしゃったように、確かに経済環境や財政事情が大分変わってきておる、そしてまた、なおかつ公共事業に対するいろんな思いも確かに大きな変遷を来しておることも事実でございます。是非とも、対面通行にするなり、あるいはこれは一つの手段として、いろんな工夫をしながら、確実に必要あって計画をされていらっしゃるこの一万一千五百二十キロだろうと思うので、是非ともその辺り国土交通省としてしっかりと最後まで責任を持って完了していただきたいと心からお願いを申し上げるものでございます。
 そしてまた、なおかつ前段にも申し上げました第三者機関によって新たな基準がこしらえられることに対して、私ども大変な、どういう形になるか分かりませんが、大きな危惧を抱いております。それはどういうことかというと、従来にない新しい価値観が導入をされると、当然これは道路公団あるいは高速道路の建設に関する一つの基準ではあるんですが、その他の事業、その他の国道であったり、その他の公共事業に関連して何らかの影響を与えていくことが予測をされる。それだけに私は、先ほども申し上げましたが、従来の国土交通省がやっていかなければならない事業の計画についてはそれなりに大きな根拠を持たれて、それなりに費用対効果、経済効果を考えた上で必要であると認定をされた大きな根拠もあるはずだろうと思います。
 今後いろんな状況が推移をするに当たって、是非とも私は、国土交通省は国土交通省として、今後事業をやるに当たっての確固たる理念なり理論武装、是非ともしていただきたい。これは、もう質問じゃなくて要望で、お願いを申し上げたいと思う次第でございます。
 このことにも関連するわけでございますが、来年度、第十二次道路整備五か年計画が終了をされる予定になっております。当然、来年度中に再来年度の新しい事業計画に向けて、五か年計画になるのか何、知りませんが、新しい計画を策定しなければならない。
 もう先ほどからの議論のとおり、財政事情も大きく変わってきた、そしてまた、いろんな意味での道路建設に関する物の考え方も変わりつつある、こういう状況の中で、国土交通省として新しい計画、どのような姿勢で、どのような考え方で取り組んでいかれるおつもりなのか、お伺いを申し上げたいと思います。
#12
○国務大臣(扇千景君) 今御指摘のように、社会資本整備も含めまして、国土交通省に関係のございます長期計画というもの、これ十本ございました。そのうちの八本が十四年度で全部切れます。
 なぜ今まで長期計画であったかという弊害を私は今指摘しているんですけれども、例えば第何次計画ということで、十年間これだけやるよと言って、毎年これだけずつの予算ですよと言って、私は予算を獲得する道具の一つにこの長期計画を使われているのではないかと。毎年同じお金を十年間保証するために私は計画をしているんではないかということを指摘しております。それよりも、少なくとも一兆掛かる、十年間で一兆だというのであれば、これを私は十年と言わないで八年ででき上がったら、それだけ早く八年で終わったら、あとの二年間また次の新しい仕事ができるではないかと、これが私が言っております事業別予算という予算の立て方でございます。
 けれども、今の日本の会計法では、こういう年度ごとの単年度予算でしか会計法というのはできておりませんけれども、私は、特に今まで例を挙げれば、本四架橋でありますとかアクアラインでありますとか、公共事業の悪のように言われているもの等々を含めて、やっぱり長期計画というものは、今度のようにこの十年間が空白の十年と言われたりバブルが崩壊したりという、そういう諸情勢の変化に対応できるようなものでなければならないと。その中で、今言った、私が事業計画といって、大きな事業に関してはその中でも続けてやっていこう、そして八年掛かるところだったらもっと、六年にすればもっとコストダウンできるじゃないかという知恵も私は働いていくと思うんですね。
 そういう意味で、私はこの長期計画が、国土交通関係十本のうちの八本が十四年度で切れるということに関しては、私は再度、なおかつこの長期計画のときには旧建設省であり旧運輸省であった、そのときにした計画である。今度は、国土交通省としてこの十四年度で切れる長期計画というものをどういうふうにしていくか。先ほども私がちらっと申しましたように、あるいは道路でも造ったにもお金を取られて渋滞している。あれは高速道路ではなくて低速じゃないかという御意見もあり、あるいは空港とそれから港湾のアクセスの悪さ、それから道路とそれから駅との結節点の悪さ等々、あらゆることが運輸省、旧運輸省のときと旧建設省のときに立てられた長期計画と国土交通省になって四省庁統合して立体的な政策が作れるという時代と変わってきたんです。
 そういう意味で、私は国土交通省としては、来年、この長期計画十本で八本が切れますものに関しましては、今申しましたような原則に立って新たに見直していくと。ただ、長期計画を取って毎年同じ予算を獲得する道具にするということでは私は逆に皆さん方に公共工事の無駄遣いの見本であると言われるようなことにならないように、私は新たな何らかの形で変わった姿を国土交通省としては出していくべきであると、そう思っておりますので、今回の計画の変更ということは私は少なくとも大事にしたいと思いまして、六月の二十一日、昨年でございますけれども、国土交通省における公共事業改革への取組というのをまとめております。
 また、それから、今回は新たに、三月の五日でございますけれども、国土交通省内に社会資本整備審議会の道路分科会、これを開催させていただきまして、持続可能な経済社会の構築、安全で安心できる暮らしの実現などの新しい課題に対応した道路政策の在り方、これを私はここに諮問いたしまして、学術経験者、そして一般庶民の代表、そして道路行政の専門家等々と委員会を立ち上げて、新たな国土交通省としての計画というものを練り直したいというふうに今進行中でございます。
#13
○北岡秀二君 目標は私は要るであろうと思います。そしてまた、なおかつ、今、大臣がおっしゃったように、柔軟な対応というのも必要であろうかと思います。要は、その辺り、時代の環境に合った、そしてまた全体の流れを、全体の流れの中で大所高所から掌握した上での判断というのが必要になってこようかと思います。
 今、各地方、各県におかれましては、先ほども申し上げましたように、長期計画に基づいて地域振興計画なり地域づくりが現在まで執り行ってこられておる。基本的に大きく方向転換するようなことがあれば、今まで続けてきた努力というのが水の泡になる可能性もございます。是非ともしっかりとした、この時代の流れに合った基本方針を立てていただいて、地方にとってもこれから将来設計がちゃんと、しっかりとできるというような方向性、先ほど大臣がおっしゃられました十本のうち八本が来年度に切れるということでございますので、ある意味で申し上げると、これからの日本全国の中での社会資本の整備に関連する方向性を決定付けるというような姿勢になろうかと思いますので、是非ともその辺り、あらゆる角度から、そしてまた適宜的確、さらに、地方にとりましてもはっきりと理解できて、なおかつ将来に対して希望が持てるような計画を打ち立てていただきたいと思う次第でございます。
 さらに、この地方に関連してですが、大臣の所信の中にもございました、これからの予算配分は都市再生に重点配分をというようなくだりがございました。私は確かに今の状況からするとやむを得ない部分もあろうかなと思う次第でございますが、しかし、今、我が国社会の中で、政治の場で執り行われておる構造改革ということを考えてみますと、いろんな切り口があるんですが、合理化の進行であったり、市場経済の、さらに市場原理の導入であったり、あるいは弱肉強食の一つの側面もあろう。そういうことから考えてみますと、これから構造改革がどんどんどんどん進行すればするほど、もう既によく言われておりますとおり、都市と地方の格差というのはかなり進行していくんじゃなかろうかというふうに私は大変大きな懸念を持っておるものの一人でございます。
 そういう状況の中で、今まで道路行政を始めとした社会資本の整備ということで地方に与えてきた役割、そしてまた状況によると、これはもう大変残念なことなんですが、公共事業自体が地方経済のもう大黒柱になっておる。それを抜きに考えられないような地域もたくさんある。その辺りの一連の地方対策、社会資本整備という、あるいは公共事業という観点から、一番関係のある所管大臣として、これから地方の社会資本整備やあるいは公共事業というものに関してどういうスタンスで臨んでいかれるのか。また、別の要因として、もう既に大分現実化しておりますが、町村合併がかなり進行いたしております。町村合併が進行すると、地域ネットワークということを考えてみると、更に更に新しい社会資本整備が必要となってくるということも考えられるわけでございます。その辺りも含めて、地方に対する社会資本の整備、どういうふうにお考えでおられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#14
○国務大臣(扇千景君) 大変大事なところでございまして、その一つ前の御質問の高速道路整備も含むことですけれども、いろんな地方の皆さんから意見を聞いております。それで、ここに高速道路ができるはずだからといって、都市まではいきませんけれども、中都市といいますか、核といいますか、ここに来るはずだからといって、その地域で整備をし、そしてまちづくりをしているところもございます。こんなもの早く来なかったらどうしてくれるんだという声も私もむしろ聞いております。
 ですから、そういう意味で、私は、先ほどもう原則としてというふうに申し上げましたけれども、私はこの今の状況、日本の国の人口の減少、そして高齢化、少子高齢化社会、日本全体の形が変わってまいりました。そこでどうするべきか。今、最後に北岡議員がおっしゃいました市町村合併、これも一つの私は大きな少子高齢化社会での大問題だろうと思います。それも一つの手だろうと思います。けれども、社会資本整備が行き届いていないからといって、私、あえて町の名前も言いません、市の名前も言いませんけれども、じゃ平均的な下水道整備をしてあげましょうと、社会資本整備で下水道整備ができていないじゃないですか、今度おたくへ予算を付けて社会資本整備で下水道をしてもらいますよと言うと、いやいや、地方負担分のお金がないから要りませんと、こうおっしゃるところもあるんです、正直申し上げて。
 大変私はそういうところは残念だなとは思いますけれども、私は、こういう意味で、何としても地方の声を聞くのが二十一世紀、大事なことだと思いまして、昨年一月の六日から国土交通省、四省庁統合いたしまして、私は、全国を十のブロックに分けまして、各地方の都道府県の知事さん、政令指定都市の市長さん、財界含めて全国十のブロックで九十名の皆さんに直接お会いして生の声を拝聴してまいりました。
 それによって、地方の公共工事は地方から声を出してくださいと。そのブロックごと、十のブロックに分けましたので、十のブロックから、ブロックの中で、例えば九州が一つということで、九州の全知事さん、集まっていただいた。だから、九州一つということで公共工事の順位も決めてくださいと、道路も鉄道も空港も決めてくださいと言ったら、九州は一つで分かりましたと。四国もそうです。先生の地元の四国も四県知事さんがお集まりになって、四国は一つ、扇さん、これ四国が一県だったら北海道開発庁と同じように四国開発庁ってできていたでしょうねって四知事さんがおっしゃいました。
 そのように、私は、全国の都道府県の知事さんと政令指定都市市長さん、財界と、これだけの声を聞いて、何としても地方分権しなければならないということで、御存じのように、十三年度予算に関しましてはブロックでお使いくださいといって総額四兆一千四百六十六億円、これは各地方自治体で責任持ってしてくださいということで、これは地方に分担金を増額してお渡しする制度を作ったわけでございます。これによって、各ブロックによって、みんなで話し合って公共工事を有効的に使っていただくようにということで、地方公共団体、具体的な事業の箇所あるいは内容を主体的に定めることができる統合補助金についても拡充を図ってきたわけでございますし、今後もその方向でいこうとしております。
 そういう意味で、今、議員がおっしゃいましたように、私は十のブロックで、私が出ないときも地方懇談会というのは絶えず連絡し合ってしてくださいとお願いしておりまして、この間も地方整備局、運輸局等々で全部集まってもらいましたら、懇談会を行って今後の予算配分等々にみんなで協力していくという声を聞かれましたので、私は、この姿を国土交通省は今後も続けていきたい、そして地方の声を地方によって自らの手で変えていくという、今、北岡先生御指摘の地方分権というものの一助にしていきたいと思っております。
#15
○北岡秀二君 ちょっと、もう時間が経過しましたので不審船問題に移りたいと思うんですが、今の件に関して一言だけ申し上げておきますが、私も従来から申し上げております費用対効果のみを考えていくのであれば行政、政治の必要はないんじゃないかと。要はいかにその辺りの空白、もともと不合理あるいは効率の悪いところで生活をするのが地方でございますので、その辺りにスポットをいかに当てるかというのが我々政治であり行政の使命だろうと思いますので、重々御理解をいただいた上で取組をお願い申し上げたいと思います。
 もうあっという間に時間が経過しましたので時間がなくなりましたが、不審船問題、昨年十二月にああいう形での事件が起こった。そしてまた、最近、北朝鮮の拉致問題がまたにわかにクローズアップされておると。基本的に私は、国家の主権を侵害されるようなことに関しましては、あくまでベースは毅然たる態度で臨むというのが基本だろうと思うんです。
 この不審船引揚げ問題について、外務省おいでいただいておりますか。ちょっと二、三まず簡単にお聞きしたいんですが、沈んでおる場所が排他的経済水域であるということで、中国の了解は必要なものなのかどうか、あるいは、了解って承認ですね、引き揚げるに際して。そしてまた、なおかつ唐家セン外相が日本側に対していろいろな御発言をされておるようでございます。中国側のその真意と感触、そしてまた外務省としてどういうその件に関して交渉をされておられるのか、簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
#16
○政府参考人(渥美千尋君) 渥美でございます。
 不審船、本件の事案につきましては、私どもとしても極めて重要な事実関係を解明すべき問題だと考えております。
 現在、捜査中でございますけれども、先月末には沈没地特定のための調査を行ったと。それから、今後は船体調査を実施した上で、手順としては船体の引揚げということになろうかと思います。こうした調査結果を見ながら、次の段階につきまして判断するということになると考えております。したがって、中国側とこれまで情報提供は行ってまいりました。しかし、現時点において不審船の引揚げについて中国側と協議をするということはやっておるわけではございません。
 その上で、一般論として申し上げますと、現場は、先生御指摘のように、中国の排他的経済水域として扱っている、私どもそういうふうに扱っている海域でございますので、国連の海洋法条約上、中国が海洋環境に関する管轄権、それから天然資源に関する主権的権利を有しているというところでございますので、仮に船体を引き揚げる場合、その場合には中国のこうした権利との関係が生ずるのかどうか、生ずるのであれば、中国側と必要な調整を図るということが必要になると考えております。
 なお、中国につきましては、事件の発生当初から外交ルートを通じまして随時情報提供を行っておりまして、これに対して中国からは、当該不審船が排他的経済水域内に沈没したことについて重大な関心を有していると、事件処理の過程で、中国側の関係権益とその重大な関心を十分尊重してもらいたいと、こういう意見の表明を言ってきております。
 私どもとしては、中国側に対して今後とも情報提供、これは続けてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#17
○北岡秀二君 私は、唐家セン外相が、日本側は事態の拡大を招いたり複雑化させたりする行動を取るべきでないと、この前後もあるんだろうと思うんですが、そういうくだりの発言をされた。これも相変わらず、事前に、内政干渉といったらおかしいですが、日本の意思表示に対する事前のその辺りのメッセージというのは、私は、ある意味でいうと、これ余り良くないことじゃないかな、従来からそういう慣行の下に日中関係、日韓関係、あるいは朝鮮関係というのは成り立ってきておるわけでございますが、是非ともすっきりとこの辺りの対応ができるような外交交渉、是非ともしていただきたいと思います。
 先日の予算委員会で官房長官の方から引揚げは執り行いますよというふうな発言がございました。また、扇大臣も前向きな発言をされておられますが、この不審船引揚げに関して、いま一度はっきりとした御見解をお伺いしたいと思います。
#18
○国務大臣(扇千景君) 私は、この事件が発生以来、一貫して国民、国家のために事件の真相を追求すると言い続けてまいりました。そうでなければ、海上保安庁は今後士気が下がります。まして、今回初めて相手から、不審船から襲撃されるというような、しかも相手はロケット弾まで装備するというようなこと、今までかつて想像し得なかったことでございます。
 ですから、私は、今、外務省の御答弁はございましたけれども、むしろ今の条約からいえば、自然破壊ですから、天然自然のEEZ、中国のEEZの中にある不審船は、これは私は、言ってみればごみ掃除だと思います、向こうにとっても。
 そして、なおかつもう一つ私は言えることは、逃走中に中国の旗を船員らしき男が揚げたんですね。それでいったん射撃を中止したことまであるんです。それが、中国の旗を揚げるということは、私は中国は被害者の一国だと思います、中国の船でないんでしたら。ですから、私は、むしろ中国と日本が共同してこれは解明しようという協力があって初めての日中友好であろうと、そこまで私は念じておりますので、私は何としても、両国のためにも、これは明快にさせていただきたいと、今でも気持ちは揺らいでおりません。
#19
○北岡秀二君 そういう方向で是非ともお臨みをいただきたいと思います。
 あと、これ質問を用意しておったんですが、もう質疑やり取りの時間ございませんので、要望だけにとどめさせていただきますが、ある意味で申し上げると、このたび、昨年の十二月に取った海上保安庁の行動というのは、戦後の日本の主権を守るということに関しては画期的な行動じゃなかろうか。本来私どもが取るべき行動をやっと、やっとというと変な申し上げ方かも分かりませんが、正常な形で機能したと。これは今まで未経験な状況であったり、あるいは先ほど大臣も発言をされましたが、ロケット砲で反撃をされたり、あるいは私どもの予測を超えるようなところでの対応もあるかも分からない。その辺りの準備と申しますか、対応に不慣れな部分もあろうかと思います。
 ですから、今後、海上保安庁だけではないんですが、装備の面からの充実、そしてまた、なおかつ自衛隊あるいは警察との連携、さらには日本国内には米軍もいますので、米軍との連携がいいかどうかはよく分かりませんが、その辺りの連携とか、その辺りの対応が十分に図れるようによろしくお願いを申し上げたいと思う次第でございます。──ありますか。じゃ、私はもうこれで質問を終わります、答弁いただいて。はい、どうぞ。
#20
○国務大臣(扇千景君) 今御指摘のように、今まで被弾するとは思ったことがございませんでした。四隻の船が出ましたけれども、「あまみ」という船は百十数発受けております。見てまいりました。けれども、操縦席のガラス窓が防弾になっていない。これも私はよく死者が出なかったと、三人の負傷者は出ましたけれども。あの弾の跡を見れば死者が出ていても不思議ではないという装備の在り方、これは私は少なくとも今後船を、あれだけ頑張ってくれる人たちにせめて防弾ガラスにしてあげたい。まして速度が遅かった。相手の船が速度が遅かったから今度は追い付いたけれども、高速艇でもう少し速く、自衛隊と九時間のロスというものはあるにしても、私は平成十一年の速度であれば今の性能ではとても追い付かなかったと言えると思います。そして、今回ロケット砲を発射しまして、たまたま波が荒くて当たりませんでしたけれども、これはロケットが当たっていればもう何をしていてもどうしようもないんですけれども、せめて避弾をすること、例えばヘリコプターの底に避弾の装置を付けてあげるとか、そういうことぐらいはせめてするべきであった、また今後しなければならない、そう思っています。
 ただ、残念ながら昨年の十二月の事案であったために、今年度の予算の中にその装備費というものを組み込んでおりませんことだけは申し訳ないと思っておりますけれども、少し前倒ししてでも私は今後装備のできるだけのことはしてあげたいというふうに考えております。
#21
○北岡秀二君 終わります。
#22
○藁科滿治君 民主党・新緑風会の藁科でございます。
 最初に、ワールドカップがいよいよ始まりますので、このワールドカップと観光政策の関係について数点の質問をしたいと思います。
 いよいよ五月末から待望久しいワールドカップが開催されます。これは、御案内のように、日韓共催ということで、大変歴史的にも意義のある大会でございますから、我が国としても何としても成功させなければならない、このように思います。
 聞くところによりますと、外国から日本に訪問する数は約三十八万名を超えると伺っております。また、この大会を巡って国内の広域的な移動数は実に三百万を超えると。大変大きな、正に世界的なイベントであると考えております。
 そこで、この大量の人員をまずもってその安全を確保するということが何よりも大事だと思います。これは大臣の所信表明でも触れられておりますけれども、ワールドカップのむしろ成功の前提は安全確保そのものと言ってもいいと思いますが、国土交通省としてこの問題についてどういうような対応策を考えているか、まず説明をいただきたいと思います。
#23
○副大臣(月原茂皓君) お答えいたします。
 藁科議員が御指摘のように、大変大きなイベントでありまして、考え方によれば、オリンピック、それから万博、その後これでないかと、こういうふうに識者が言っておるほどであります。そういう意味で、今、委員ちゃんと数字も挙げられましたが、我々の二次調査では委員の言われたような数字であります。また四月になればもう一回、チケットがどのように配分されたかということを見て具体的な数字を更にシミュレーションする予定であります。とにかく、安全であるということが第一であります。
 そこで、特に昨年九月十一日、アメリカにおける同時多発テロ、それ以降、この問題は大きな課題であります。テロとそれからフーリガン、こういうこの二つのことについて政府も昨年の十二月には対策を講じようということで方針を打ち出しております。
 国土交通省といたしましてはどういうことを取り上げていくか、現在の状況を御説明させていただきますが、まず、鉄道、バス、旅客等のことについては警戒態勢を強化する。それから、韓国との間で関釜連絡船、連絡船じゃない、関釜フェリーが行われておりますが、それを恐らくたくさんの方が利用されると、こう思います。そういうところで海上保安官の警乗ということも考えております。そして、当然のことながら、いろいろな情報を共有していきたい、こう考えております。
 航空ですね、一番大きな課題は航空だと思いますが、航空については、もう委員も空港に時々行かれて御承知だと思いますが、一番高い我が国における警戒態勢、フェーズEと言っておりますが、それを九月十一日以降取っておって、それを持続しております。さらには、この間私は、大臣が国会で忙しいものですから、代わって世界的な民間航空機関のICAOに行ったんですが、ICAOというそこでも各国がどれだけの対策をしておるか、こういうことが取り上げられましたが、我が国は胸を張って言えること、それは全航空機、四百十六機全部を操縦士の扉を外から入れないようにさくをやりました。これはもう我が国がトップであります。一番最初に実施したわけであります。
 そのほか、空港の警備については今最高のフェーズEだと、こういうふうに申し上げましたところであります。そのところでもう一つは、恐らく委員が最も関心があるのは、米国なんかでエアマーシャルと、こう言われておる警察官をどうするかという問題ですが、今警察庁を含めて、いろいろな問題点があります。しかし、安全な方向でお互いに検討しようということで話が進んでおります。
 次に、公共交通機関そのもの、業者それから警察それから我々国土交通省、こういうところで連絡会議を今年一月から開いて、常時そういうことにして、お互いに業者の方々にも実態を知っていただいて、ちゃんと対処できるような対応をしていただきたい、こういうふうに進んでいるところであります。
 以上です。
#24
○藁科滿治君 いずれにしましても、安全第一でございますから、是非万全を期していただきたいと、このように思っております。
 一方で、このワールドカップは我が国の観光の魅力を売り込む絶好のチャンスである、こういうふうに言われております。そういう意味では、安全第一を基本に置きながら、その他様々な要素をしっかり準備していくということが必要ではないかというふうに思っております。
 例えば、利便性の問題であるとか、それから大変難しい問題でありますけれども、コストの問題、割安感の問題、それからもう一つはやはり親切な対応という、こういうソフトの面も非常に重要だと思うんですね。こういう様々な対応策について、これまたどんな準備をされているのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
#25
○副大臣(月原茂皓君) このことについては我が国土交通省の中でもこれを機会に、委員御指摘のとおりです。
 大体日本は四百万人ぐらいが入ってきて、外の客が来て、千七百万ぐらいが海外旅行をしているということでありますから、バランス、我々としては日本のいいところ、伝統的な、あるいは文化、それから自然、そういうものを売り込んでいかぬといかぬな。
 この間、米国の方のそういうことを業とする方々の代表者を初めて、その方々も初めてだと、こう言われて、日本に来ていただきました。お話を聞いておると、まあ企業の名前を挙げては悪いんですが、米国の方では、日本というとトヨタだとかソニーだとか、そんな感じしか持っていないと。観光に行こうという、なかなかそういう情報もないし、そういう判断ないんだと。これはいい機会だから、呼んでもらってこちらへ来て、いい機会ができたというふうにして、箱根あるいは京都、そういうところを国土交通省の方でも御案内して、担当者が御案内したわけですが、そういうふうにして日本を知ってもらう。
 正にワールドカップ、先生御指摘のように、たくさんの外国の方が来られるわけですから、これを機会にそういうことを知っていただきたいということでいろいろな手はずを考えておりますが、まず来て、そして日本はよかったな、もう一回行こうと、こういうふうに思われる、また、おい、よかったぞといって周辺の人に言っていただく、口コミですか、そういうことも大切だなと。こういうふうにして、とにかくこれが日本の観光の、二十一世紀のリーディング産業として国土交通省が位置付けておるものの跳躍台というかスタートにしたいと、こういうふうに考えております。
 御承知のように、小泉総理自身も所信表明演説でそのことを強く言われておるし、扇大臣においても国土交通省の中でちゃんとしたものをやれということで、私とそれから佐藤副大臣がそれぞれ分担、それぞれの任務で組み合わさってやることになっております。また、内閣においては副大臣が関係者を集めて、特に国土交通省の佐藤副大臣と私とが中心になってプロジェクトチームを作ってやろうとしております。
 現在のところ、具体的なのは、先生おっしゃったように、利便性、それから割安、それから親切さということでありますが、それぞれについてちょっと申し上げますと、利便性のためにはホームページを使う、あるいはパンフレットを配るというようなこと。それから駅の案内板が、日本人だけじゃなくて外国のお客さん、いろんな国から来られますが、そういうできるだけ多くの方々が理解できるような、そういう標識にしたい。
 それから、恐らく言葉のトラブルがこのワールドカップにおいても生ずるおそれがある。そんなことで、ジャパン・トラベル・サポートというもので、田舎から電話を入れてくれたら、コールセンター作ってちゃんと言葉、対応していく、こういうようなことも考えているわけであります。
 そして、扇大臣が非常に熱心に、もう既に国会でも、予算委員会でも説明したところですが、世界初の複数通貨対応のICカードというものを作るということで進んでおります。韓国の方の理解もいただいております。
 そして、こっちに入ってくるところの出入国の手続の円滑化ということ、これも大切なことだということで、今話が進んでいるところであります。
 コストの問題は、現在もう既にいろいろなパックを作って割安のところを作っておるわけですが、そのことをまず知ってもらうということを考えておるとともに、これ、今言えませんが、総理大臣、あるいは扇大臣もそうですが、そういうところで今までの割安よりもっとちょっと色を付けた割安というんですか、そういうものを考えぬといかぬと、こういうようなことで、今検討中のところであります。
 最後に、心のこもった親切さということは、冒頭にも申し上げましたが、そのほかに日本旅館の良さとか、そういうことも入れるとともに、国際観光の振興会を通じて国内の旅館の従業員の方々の教育、我々も手伝わせていただきますが、そういうことによって、ちゃんと心のこもった対応が今度のワールドカップサッカーででき、そしてそれを契機にして日本の良さというものをみんなに知っていただけるように従業員の方々にもそういう教育をしていきたい、こういうことを考えているところであります。
 以上です。
#26
○藁科滿治君 利便性という面では、空の表玄関であると言われている成田空港の問題ですね。
 まあ私どもも使うほどに、東京からは大分距離的にも離れている。距離以上に交通の便が大変渋滞が多いわけですよね、ラッシュアワーの前後含めて。それから、飛行機の発着陸の集中のところも含めて大変渋滞が激しいわけでございますが、この問題もなかなか改善は難しいんですけれども、どうしたものかという悩みも持っているわけでございます。
 そういう状況の中で、扇大臣は、羽田の再国際化ですか、こういう見解表明をされていますよね。これ、現在もそういう考えをお持ちなんでしょうか。
 私が一番心配いたしますのは、羽田再開発というのは我々も大変な重大関心を持っているんですが、やはり成田空港の長い歴史的な経過からいいますと相当な説得力、整合性を持たないとこれはなかなか納得されないんではないかと。特に、あれだけの犠牲を払って決断をされました千葉県にしてみれば、これは一体何なのかというような問題も出てまいりますので、現在のお考えとその背景的な論拠を大臣からお答えいただきたい。
#27
○国務大臣(扇千景君) 時間を取ると申し訳ないと思いながらも、余りにも歴史的なことを御質問でございますので、経緯と基本的な考え方、これだけははっきりさせていただきたいと思います。
 御存じのとおり、成田空港開港しましたのは一九七八年でございます。二十五年たってやっと二本目の滑走路、おかげさまで四月十八日供用開始。二十五年掛かってやっとここまで参りました。その間、成田、千葉県の皆さん方の御苦労というものを私は分からないではありません。
 しかも、私はあの開港時、既に国会議員で、あの管制塔を占拠された、テレビで見ながら、何なんだと思いました。また、私はでき上がった成田を、開港する前に成田空港を見学に行きました。でき上がって既に十年たって、一九七八年開港するときにもう滑走路にひびが入っていました。こんな私もったいないことがあるかと。その当時は私、一年生でございましたから、こんな無駄なことをしていいんだろうかと。空港でき上がりながら十年間放置して、飛び立つころにはもうひび割れしていると、こんなことでいいんだろうかという大変私は一年生議員として義憤に駆られたことを今でも覚えております。
 そして、やっと二本目が、しかも完全な四千メートル級ではありません。けれども、供用を開始したら、この二十五年の間にお隣の韓国の仁川では既に四千メートル級が二本、中国もそう、シンガポールもそう。各近隣の諸国はあっという間に国際的に受け入れる国際空港の整備が短期に集中して、なおかつ複数の滑走路を持って国際空港の看板を上げました。
 何よりも残念なことは、成田の駐機料、九十数万します。ところが、欧米先進国、アメリカもフランスも、しかも韓国も三十万円の駐機料、日本の三分の一でございます。これでは成田がどんなに頑張ってもお客はだんだん来なくなる。
 まして、今、先生アクセスの不便さをおっしゃいました。私は元々政治が間違っていたといいますか、あの時代はそれでよかったんだけれども、成田を造るんであれば、もっと湾岸線で羽田と一直線に国内線、国際線をつなぐアクセスが完備して私は開港すべきであったと、今振り返ればですよ。けれども、その当時は何としても成田にということが決定されて、成田に造った。
 先生には悪いですけれども、四国の本四橋の三本も無駄遣いだと言われますけれども、真ん中の一本をやめて、せめて四国一巡の高速道路を造っていればもっとよかった。その利便性ができて利益が上がって、初めて三本目造りゃよかったじゃないか。これも政治判断。
 ですから、私は、政治判断でかつて、今の時代に即していないのであれば、政治判断で間違ったことがあるとすれば、また政治判断でこれを解決しなければいけないという、私は大きな気持ちで、諸先輩のなすったことをいけないというのでなくて、やっぱりもう少し、寸足らずであったという言葉はいいか悪いか分かりませんけれども、もうちょっとアクセスも考えてほしかったという反省に立って、財政上使えるものは利用しましょうということで、成田とか羽田とかとお互いの権益を競い合って、そしてけんかするのではなくて、あるものはお互いに譲り合って使いましょうと。我々の洋服もそうです。私が着てもうちのお嫁さんが着れるんならお嫁さんに譲りましょうと、お互いにしましょう。これが私は国によってもそれは行われるべきであるということで、羽田の夜間十一時から朝の六時までは夜間のチャーター便を離発着を許可しました。実施しております。今、週四便でございます。けれども、先ほどからの御案内のワールドカップサッカーのときには四月からこれが週七十便の発着をいたします。そして、ワールドカップサッカーのときは昼間も一日十便、これをチャーター便を下ろしましょうと。
 そういうことで、私はあるものを利用しながら、世界じゅうから来てくださるお客様が一番便利だな、一番安く付くなと思ってくださる方法を生み出さなければ、日本は観光の面でも物流の面でも空洞化してお客がいなくなって日本沈没の一途をたどると言っても過言ではない状況であるということだけは私ども認識して、それを回避するために最大の努力をしているところでございます。
#28
○藁科滿治君 おっしゃるように、大変な曲折があったわけですよね。今、開港以降のお話がございましたけれども、開港以前の七一年の着工のときも実に千百名を超える流血事件もあったわけですよね。そういう経過を大事にしながら将来を展望していくと、おっしゃるような方向をたくさん持つといいますか、そういうことが必要ではないかというふうに思っております。
 是非、千葉県にしてみればあれだけの犠牲を払ってやはり地域の経済の活性化、それから様々な雇用の拡大などを見込んでその見返りも計算したわけでございますから、是非、おっしゃるように、両空港の整合性というものをしっかり総仕上げの段階で整理もしていただきたいと、このように思っております。
 次に、運賃政策の問題について質問をいたします。
 我が国の運賃の価格ですが、国際的に見てどうも一般的には高いと。日本に行くと割高であるという悪評があると思います。これは航空運賃しかり、それから鉄道運賃しかりということで、政府の資料もここにありますけれども、国内航空運賃では、普通の運賃は欧米よりちょっと低いというので大変結構なんですが、最近通例となっております割引料金ではアメリカの一・四二倍、フランスの一・六九倍ということで、かなり割高になっている。鉄道に関しては、日本の新幹線はフランスの新幹線に対して二倍から四倍ということで、異常な事態になっておるわけでございます。その他、例を挙げれば切りがないわけでございまして、タクシー料金、それから高速道路の料金等々含めまして、一般的に日本の価格は高い、こういう評価になっていると思うんですね。
 そういう意味で、いろいろ構造改革が言われておりますけれども、こういう問題にこそメスを入れることが改革の一つの大きな流れではないか、そういうふうに思いますので、是非運賃政策の今後の展開について考え方を伺いたいと思います。
#29
○政府参考人(岩村敬君) ただいま藁科委員から御指摘ありましたように、諸外国と比べて、御指摘のとおり航空ですとか、でも普通運賃は御指摘どおり日本の方が安いというふうなことはありますが、結局、一般に使える割引運賃が非常に多様性があって、かつ割引率も大きいということで、結果的には安い運賃がたくさんあるという、そういう状況にございます。
 御承知のように、我が国の制度でございますが、こういう公共交通機関についてマーケットメカニズムを活用して多様な利用者のニーズにこたえるということで、当委員会でもいろいろ御議論いただいた上、参入規制を撤廃しました。そして、運賃についても認可制から届け制とする形で、いわゆる規制緩和を進めてきているわけでございます。
 そういうことで、アメリカなり欧米で見られるように割引運賃が従来と違って交通事業者の創意工夫でやれるようになっております。そういう中で幾つか例を挙げますと、例えば航空では全路線均一価格で利用ができるというもの、バーゲン型運賃と呼んでいますが、そういった形で各社いろいろ創意工夫をして割引制度を作っております。また、鉄道でも、たび割7きっぷとか、そういった大幅な新幹線の割引切符、そして三連休パス、土・日きっぷといったような、一定額で新幹線や特急がエリア内乗り放題となる、そういう企画切符等々、需要の動向とか利用者のニーズの多様化に対応して各種の割引運賃を設定しているわけでございます。これも規制緩和の一つの効果であったのかというふうに思っています。
 国土交通省としては、今後この運賃については、マーケットメカニズムを通じた競争原理の中で、各事業者の創意工夫を使って、今申し上げたようないろいろな多様な運賃が設定され、それが拡充されていくように期待をしておりますし、また事業者に対しては、こういった割引運賃、そして割引料金が利用者に積極的に使われるように積極的な情報公開、これを今指導しているところでございまして、そういうことによってお客様のニーズにこたえたより割安な運賃の提供に努めていきたいというふうに思っているところでございます。
#30
○藁科滿治君 次に、特殊法人に関連いたしまして、住宅金融公庫の関係について質問をいたします。
 昨年の臨時国会におきましてもこの問題は多くの質疑がございました。その方向性については一定の理解を持ちながら、しかし大変不安が残っている、国民も心配していると、こういうような意見も含めた質問が多かったと思うんですね。その後も私もこの委員会の与野党含めた各委員の意見等もいろいろ聞く機会がございましたけれども、皆さんやっぱり心配されているんですね。
 昨年の年末の閣議で五年後に民営化というような方向を示されたように伺っておりますけれども、何といっても国民の住宅対策、まずその金融公庫というものを担保にして、その上に計画を立てていくという、こういう伝統的な流れがあるわけでありまして、これを一気に取っ払ってしまうということに対する国民の不安は非常に大きいというふうに考えております。
 私も行政改革、構造改革、反対するものではありませんけれども、やはり国民のそういう不安をきちっと解消するような手法を前提に出して、その上で五年後にこうすると、これが本当の構造改革ではないかというふうに思うんですが、ここらを是非、大臣も所信の中で国民にとって最善の方法をということをおっしゃっておりますので、改めて今後の展開について考え方をお伺いしたいと思います。
#31
○国務大臣(扇千景君) 住宅金融公庫についての改めてのお尋ねでございますけれども、御存じのとおり、戦後千八百五十九万戸、戦後の建てた住宅の三割をこの住宅金融公庫の利用者が利用していただいて、三割を占める貢献をしてきた、そういう意味では、私は大きな国民の夢を実現してくれた一方、金融公庫の果たした役割というものは私は大変大きかったと。また、皆さんがそれを認めてくだすっていると思っております。ただ、今申しましたように、今までの金融公庫、長期、固定、低利、これが果たして民間でこれをなし得るところがあるだろうかと。
 ですから、私、一番最初に小泉総理にこのことを、五年たって廃止ということを総理に言われましたときに、私はまず、今現在金融公庫を利用している人、また今後民間から金融公庫に申し込んで自分のマイホームを持とうと思っている人の夢を壊さないようにしたいから、住民にあるいは利用者に不安を与えないようなことだけは私は注意したいと思うと総理にあえて注文を付けさせていただきました。そのときに総理がおっしゃったことは、扇君、もう民間でもこれに取って代わるところがあるよということをおっしゃいました。そのときに挙がった、固有名詞ですからあえて言いませんけれども、その当時は二つあったんですね。けれども、これは地域限定でございましたし、その後、今八つぐらい民間で手を挙げてくだすっているところございますけれども、今の住宅金融公庫が取ってきた長期、低利、固定というものには似て非なるものもありますし、どうにも、最初の五年間はいいけれども、あるいは十年はいいけれども十一年目からどんと金利が上がるなんという、そういうものもございますので、必ずしも私は、現段階の民間で提示している材料というのは住宅金融公庫に代わり得るものであるとまではまだ行っていないというふうに私は認識をしております。
 けれども、少なくとも私は、今回この直接融資にいたしましても、融資額の一部の軽減を行い、そしてまた縮減を行いつつも、あるいは住宅取得を希望する者、そういう人たちに夢を壊さないように、新たにしばらくの間は安全な、そして安心な住宅の促進方を、希望を持たせていくというふうに配慮していきたいと思っております。
 そういう意味におきましては、金融機関が円滑に今後業務の拡大をし、金融公庫に代わり得る民間業者、民間銀行、金融業界というものが育っていくように私たちも最大限に努力をして、国民の不安を解消していきたいと思っております。
#32
○藁科滿治君 是非そういう方向で御尽力をいただきたいと思います。
 次に、公共投資の問題について様々な観点から質問をしたいと思っております。
 公共事業を推進するに当たって、私は少なくとも次のような問題意識をしっかり持ってチェックをしていく必要があるというふうに思っております。
 一つは安全性の確保の問題、それから二つ目は環境への配慮の問題、それから三つ目に、これは今後特に力を入れていただきたいんですが、雇用への影響の問題、それから四番目に、今日は重点的に御質問したいと思っている項目なんですが、事業費の削減の問題、無駄をなくすという問題、それから住民意思の尊重の問題、それから最後に、これはまた大変重大な透明性の問題。これは我が党がかねてから公共投資をめぐって主張をしてきた各点でもありますので、そういう視点に立って、それぞれ質問をしたいと思っております。
 まず第一に、安全性の確保の問題で、ごく具体的な問題を絞って質問をいたします。
 いろいろ質問したかったわけでございますが、ちょっと時間の制約がございますので、ここでは駅の転落事故の問題を一つ。当局のいろいろ調査もお借りして分析いたしますと、今、年間、ホームから落ちて死亡する事故が約二十七、八件ということだそうです。月に換算すると、残念ながら二、三人がこの事故で亡くなっている。これは自殺の事故は外しておりますから、この数が多いか少ないか、論議のあるところでございますけれども、しかし非常に単純といいますか、はっきりした見やすい事故でありますから、それだけに何とか対応策がないものかということをしみじみ感じます。
 特に、昨年の一月には、新大久保で御案内のように韓民の非常に心の痛む犠牲者を巻き込んでの事故もあったわけでございまして、こういう事故が何とかならないものか、対応策がないのかという意味では、ひとつ具体的なお考えを伺いたいと思います。
#33
○政府参考人(石川裕己君) 御指摘のございましたホームにおける安全対策でございますが、私どもも極めて重要な問題だと考えております。正に、お話ございましたように、昨年一月に新大久保で転落事故もございました。ということで、実は昨年の二月に緊急に実施すべき安全対策というのを定めまして、現在全国の鉄軌道事業者に指示をして対策を講じているところでございます。
 それで、具体的にはどういうことかと申しますと、列車速度が高く、速くて、かつ一時間当たりの運転本数の多いプラットホーム、このプラットホームにつきましては、非常停止押しボタンあるいは転落検知マットの整備、それからプラットホームの下の退避スペースの確保、さらにはホームさく等の設置の検討、こういうことを指示してきたわけでございます。それで、現在のところ、非常停止押しボタン又は転落検知マット、こういうものにつきましては全国で七百四十八駅整備されてきております。それから、退避スペース又はステップというものにつきましては現在まで千八百六十一駅整備されてきております。
 ただ、これらは落ちた後の話でございますので、先生おっしゃるように、ホームから旅客の転落そのもの、これをどうするかということにつきましては、ホームドアあるいは可動式ホームさく、さらには固定式ホームさく、こういうもので物理的に転落を防止するということが有効であろうかと考えております。
 ただ、実はこのホームさく等の設置に当たりましては大変大きな投資が掛かるということがございますが、それに加えまして、特に既設の線路、既設のホームにつきましては、一つが狭いホームの中で旅客流動が支障が生じないかというふうな問題がございます。それからもう一つは、扉の異なった車両、これが同一の路線の中で混在しているケースがある。それからもう一つは、固定式ホームさくを造りますと車掌から見えない、見にくいというケースもございます。
 そういうふうな問題はございますが、そういうふうな多くの問題がございますけれども、かといって、そのまま放置できないということで、私どもとしても、昨年九月に、森地茂東京大学教授を座長といたしまして、学識経験者あるいは鉄道事業者などから成るホーム柵設置促進に関する検討会というものを実は立ち上げておるわけでございます。ここで、今申し上げたような課題の検証ということを鋭意進めているところでございまして、特に今後設置に当たっての課題が比較的少ない新規単独路線、あるいはほかでもできるところはどこがあるかというふうな観点から、できるところから設置を促進するということの観点に立って検討を進めてまいりたいと思っております。
#34
○藁科滿治君 この問題をめぐっては、合理化によって安全の要員が減っているという理由も大いにかかわり合いがあるというふうに伺っておりますので、今これから検討に入るということでありますが、日々事故は起きているわけですから、こういう意味ではできるだけ早く具体的な結論を出すように努力をしていただきたい、このように思っております。
 次に、環境への配慮の問題ですが、ようやく来年度の予算案に自然再生事業の推進による自然と共生する国土づくり、こういう内容が織り込まれました。我々も歓迎しながら評価をしております。しかし、欧米諸国の動向は、この問題をめぐってかなりピッチを上げて本格的な流れが出てきておりますね。例えば、川のコンクリートをはがして植物を植えていくというような、そういう流れが本格化してしてきている。
 今回の予算とその内容を見ますと、まだまだ今後の展望は容易ならざるものがあるというふうに考えておりますので、この点につきましては是非前向きな取組を進めていただきたい、このように思っております。
 九七年には河川法の改定も行われておるわけでございますから、こういう流れを是非本格的な方向に一刻も早く進めてもらいたいという期待を込めて、お考えをお聞きしたいと思います。
#35
○大臣政務官(森下博之君) 先生御指摘の自然再生事業につきまして、内閣総理大臣主催の二十一世紀「環の国」づくり会議が一昨年に行われたわけでありますが、失われた自然の再生に積極的に取り組むことの重要性が改めて指摘をされているところでございます。
 国土交通省におきましても、御指摘のように、河川法、海岸法、港湾法などの所管する法律の改正によりまして、環境の保全と整備を法律の目的として明確に位置付けたところであります。積極的な対応を図っておるところであります。
 また、平成十四年度予算では、蛇行した河川の復元等を行う自然再生事業及び公園緑地整備による植生回復等を行う自然再生緑地整備事業を創設するとともに、干潟、藻場の保全、再生を行う港湾環境整備事業を推進することといたしております。これらの事業の実施に当たりましては、先生今御指摘のように、地域住民やNPO等の連携は無論のこと、関係省庁とも連携を図りながら積極的に取り組んでまいるところであります。
#36
○藁科滿治君 次に、雇用への影響の問題について質問をいたします。
 旧来の公共投資は、その時期が過ぎますともうすぐ雇用問題が一気にゼロになる、あるいはそれに近い状態、こういう状況が続いてまいりました。しかし、これからの公共投資に当たっては、やっぱり雇用への継続的な発展、中長期的な発展、こういう視点が非常に重要になってくるのではないかというふうに思っております。
 我が民主党は、緑のダム構想というものを政策的に提起しておりますが、これも正に植林や林業の振興、拡大ということで、中長期的に雇用を維持できる、発展できると、こういう発想で提起しております。是非そういう視点に立った雇用への影響というものを織り込んだ公共投資の在り方を考えてほしいと思いますので、そこらの対応について省としての考えを伺っておきたいと思います。
#37
○政府参考人(竹村公太郎君) 山林管理と山林の雇用、そして国土の保全につきまして、関係をお尋ねがございました。
 我が国は世界各国の中でも有数な森林王国でございまして、フィンランドに続いて、マレーシア、スウェーデンと並んで国土の面積に占める森林率が六七%という大変森林王国でございます。ちなみに、スイス、アメリカ、ドイツ等に比べましても二倍の森林王国でございます。この森林を守りながら人々の暮らしを守っていくということが基本でございまして、山におきましては、私ども、林野庁さんとともども砂防事業を行っておりまして、約百年前の荒廃した国土が一一%台であったわけでございますが、現在では三%台に少なくなっております。ただし、このように山林を守りながらでも、一昨年の平成十二年の東海豪雨で死者十名、負傷者百十五名、愛知県だけの被害総額六千五百六十億円の富が一夜にしてなくなってしまったということもございますので、私ども河川改修とともども山林保全をしながら、ハードの事業、そしてソフトな山林管理に努めてまいりたいと考えてございます。
 なお、私ども、山林管理の重要性から見まして、間伐材の利用のユーザーとして公共事業があるべきだという判断から、間伐材を極力公共事業で使おうという方針に転換してございます。私どもの河川局だけの調べでございますが、砂防ダム、河川、そしてダム等に使った木材が本年度、平成十三年度では約二万立米程度になってございます。そのほか、道路とか様々な公共事業、公園等で使っておりますので、全体をまだ把握しておりませんが、少なくとも、河川事業におきましても山林のユーザーとなることによって間伐材の利用、間伐材の整備が行われるよう努力してまいりたい、そのように考えてございます。
#38
○藁科滿治君 是非、旧来の発想の延長ではなくて、先ほどから申し述べておりますように、中長期の視点に立って雇用に結びつくような公共投資というものを是非考えていただきたいと思っております。
 次に、公共投資の事業費の削減の面から幾つか質問をいたします。
 昨年、小泉内閣が登場されて構造改革ということが盛んに言われてまいりました。しかし、率直に言って、どうも構造改革の言葉だけが独り歩きしているようで、なぜ改革が必要なのか、改革すればこういうものになるという姿がなかなか見えてこない。国民も最近はかなり冷めた見方をされてきているのではないかと私は思っております。
 国民が公共投資に期待している内容は、私は象徴的に二つあると思います。一つは、どれだけ無駄をなくすかということでございます。それからもう一つは、利権構造にどれほど厳しいメスを入れてくれるか、この二つに尽きると思うんです。そういう意味では、ここでは事業費の削減問題を重点的に取り上げたいと思います。
 実は、ちょうど一か月前になりますが、二月十九日、永田町の近所で小泉構造改革と公共投資というシンポジウムが開かれまして、私も興味を持ってこれに参加をいたしました。驚いたのは、会場いっぱいでもうあふれんばかりの雰囲気なんですよ。それで、今のメーンテーマに沿って、具体的なテーマは川辺川、それから長良川、それから吉野川、こういう三つの川をめぐる公共投資の実態と展望について相当突っ込んだやり取りがあったんですね。ルポライターの方の現地報告やそれから現地住民の方の報告、さらには学者、研究者の報告、そういうものを素材にいたしまして立体的な討論が行われたわけです。私も非常に興味深くこれを聞かせていただきました。
 ここでは一つ具体的に川辺川の問題についてとりあえず御質問をしたいと思っております。
 この討論を私も、さらに現地も含めていろいろフォローしていきたいと思っているんですが、今日はあそこで聞いた範囲のデータを基に質問させていただきたいと思っておりますが、この川辺川のダムの建設については、これは大方の意見を集約いたしますと、河川の掘削作業、この工事の範囲で十分だと。これを基本に考えれば百億円以下でできると、こういう意見がかなり多く出ております。
 実際には、御案内のように、二千六百五十億円の巨額の投資が準備されておるわけでございますが、このギャップをどういうふうに考えるかですよ。国土交通省として反論があれば是非していただきたい。私もこれからこれを基にしてさらに勉強していきたいと思っておりますから、今の問題について具体的にお考えを伺いたいと思います。
#39
○国務大臣(扇千景君) 事例を挙げての御質問でございますので、余り回り道しないで、その部分だけ的確に申し上げたいと思います。前後、言葉が足りなかったらお許しいただきたい、時間の制限上、失礼させていただきたいと思います。
 少なくとも、今おっしゃったように、あらゆる事業形態が考えられます。例えば、川辺川ダム一つ取りましても、利水の代替案として、一つは堤防のかさ上げ、二番目には河床の掘り下げ、三番目には川幅の拡張、四番目には遊水池の新設、そして五つ目の案としては放水路、放水道というこれを付ける、この五つの案が検証されたわけでございます。
 川辺川ダム一つ取って、今仰せのとおり、少なくともコスト削減しなきゃいけないというのは、公共工事にとっては当たり前のことでございます。そして、削減するだけではなくて、いかに住民の安全、安心を確保できるか、これが一番でございます。コストは私は二の次だと、生命、財産が一番だと思っています、私たちの国土交通省としての役目はですね。
 けれども、少なくともこのコスト削減、工費の削減ということに関しましては、この五つの中で、川辺川は、今御指摘になりました河床の掘り下げでいいんだと、今、藁科委員が御指摘ございましたけれども、人吉の付近では約五百十立方メートルこれは掘り下げなければ、大量の河床を掘削しなければならないということになります、約五百十万立方メートル。そして、今申しました瀬やふち、これを消滅するということによって少なくとも環境が著しく損なわれる、これも事実でございます。そしてまた、球磨川中流の山間部では、硬い岩盤のために河床を約四十三キロメートルにわたってこれを掘削する、そうしなければならないという事態も計算されております。これには今よりもはるかに膨大な費用が掛かることも事実でございます。
 そのように、仮に今、委員がおっしゃるように、山間部四十三キロメートルについて費用が掛かると言いましたけれども、堤防のかさ上げ案と同等の工法を、これを採用しましたら事業費は約二千百億円になります。ですから、川辺川ダムの治水部分の事業費が千九百億円をはるかに上回るということは、千九百億円と二千百億円、どっちが高いかと、明々白々でございます。
 こういうことから、今おっしゃった河床の掘り下げということは、コストの面からも、また環境を破壊するという意味からもこれは適切ではない、今の現状が一番最良であると、当時決定したことでございます。
#40
○藁科滿治君 今お話がありましたように、私が次のテーマで住民参加、住民の声を聞くというのは何よりも大事であるというその問題に触れられて大変結構なことなんですが、経費の削減と同様に、併せて住民参加、これは非常に重要な問題だろうと思います。冒頭触れました成田空港の問題も、元々考えればそこに問題の根幹があるわけで、最初にもっと住民の声を大事に聞けばあれほどの無駄はなかったのではないかというふうに思っております。
 そこで、住民参加の問題について少し御質問をいたします。
 所信表明でも国民との対話を重視していくということをおっしゃっております。しかし、今までの公共投資の歴史的な経過を見ますと、その計画の入口で住民の声をしっかり聞くんじゃなくて、いろいろ問題が出てきてから聞くと、後手後手でいくと、したがって無駄も多いと、こういうことをいつも感じているわけですよね。
 だから、是非計画の入口で住民の声をきちっと聞いていくという、そういう制度をはっきり引いていくべきではないかというふうに考えるんですが、その点についてはどうでしょうか。
#41
○国務大臣(扇千景君) これも今までも情報公開とかあらゆることをしてまいりましたけれども、藁科委員御指摘のように、今までの事例をもってしても、先ほどから御審議いただいていますあらゆる大きな事業に関しても私は後手後手であったということは否めないと思います。そのために我々は今回は具体的に、これまでの、計画段階の住民参加の手法というのを幾つか決めておりますので、お聞きいただきたいと思います。
 それはまず、平成九年の河川法の改正により、河川整備計画の策定の際に地域住民等の意見を反映させる、反映する手法を導入した、これが一つでございます。二つ目には、少なくとも都市計画決定に関しましては、住民の意見を反映させるために、従来からの住民に対する公告縦覧にこれは加えまして、平成十二年の十二月に案の策定段階からこれは原則として公聴会、説明会の開催を行うべきだと地方公共団体に対して周知している、これが二つ目でございます。三つ目は、バイパスなど道路整備においては、アンケート調査や委員会などによって地域住民等の関係者の意見を広く聴取して計画に反映するパブリックインボルブメント方式を平成九年度から施行している。
 やっとと言われると正にやっとなんですけれども、このように住民参加ということでの明快な手法をきちんと明示したというところでございますので、是非御協力とか、今後も御指導いただきたいと思っております。
#42
○藁科滿治君 時間もそろそろ迫っておりますが、最後に、何といっても国民の最大の関心事は今の利権構造へのメスの問題なんですね。
 冒頭の質疑でも若干お話がございましたけれども、現下の状況は大変深刻な状態であるというふうに思っております。官と民の関係をというような抽象的な状況をもう飛び越えて、異常な事態になっているというふうに私は思っております。
 特に、大臣も言及されましたが、三月十二日、旧北海道開発庁の問題についてもああいう指示をされまして、その後、これは大変問題であるということも表明されておりますけれども、さらにまた、残念ながら、徳島の知事、これはもう中央、地方かかわらず、今こういう問題が一気に吹き出ておるという状況でございます。徳島の知事は、巡り巡って、元の運輸省の出身でもあるということで、我々はこういう関係も見逃すわけにいかないというふうに思います。
 まずもって、こういった現状に対して大臣はどのような危機意識をお持ちになっているか、伺いたいと思います。
#43
○国務大臣(扇千景君) 元々、藁科委員御存じのとおり、私が旧建設省の大臣に任命されましたときが既に汚職というようなことで、私が就任した経過は御存じのとおりでございます。
 そのために、私が大臣に就任しまして一番先にしなければならないと言ったことは、二度とこういう公共工事で国民に疑義を持たれることがあってはならないと。そういうことで、一番最初に私が大臣に就任してした仕事が公共工事の入札と契約に関する適正化を推進する法案、これを皆さん全会一致で通していただきました。一昨年の暮れでございました。
 そして、この法案が昨年の四月一日から施行されました。私は国土交通省に全員に指令をいたしました。今までのことは仕方がない、けれども去年のこの法案が施行された後、二度と公共工事に関する入札の疑義を持たれることがあってはならないと厳命しまして、全国に通達をし、なおかつ昨年の暮れには事務次官を筆頭にして、市町村までこの法案を徹底するようにという委員会も立ち上げました。
 けれども、今起こっている事例は、この法案施行前の問題とはいいながら、私は大変重みを持ち、また我々も反省しながら、政と官の在り方、また国会議員というこの構造的な特権を利用してその秘書たる者がその利権を悪用したと、こういう許せない事例、私たちは看過できないと思っておりますし、また私はそれを根絶するために法案を作らせていただいたとも思っております。
 けれども、なおかつ法案施行後もこういうことがあってはならないということで、幸い今の時点では法案施行後は事例が出ておりませんから、私はまだ大きなことは言えませんけれども、市町村まで周知徹底して、私は二度と公共工事にまつわる、ましてや国民の税金を公共工事で賄っている、税金で賄っているわけですから、私はあってはならないことは粛々と我々も襟を正しながら、二度と国民の疑義を持たれないように。また、法の網をくぐって悪用するという人が後を絶たないということはもう残念な極みでございます。何のための公共工事かと言いたいところでございますけれども、これは法の裁きによって適正に私は裁かれるものと信じております。
 また、法案の中に書いてありますように、電子入札ということはこの法案に書きました。電子入札するとどこまでどうなるかというと、一年間に約四万四千件の入札ございます、国土交通省。それが電子入札では、いつ、だれに、幾らで、どこが入札を請け負ったかというのが分かるわけでございますから、これは隠しようがない。また、談合ができなくなるという、この電子入札も法案に明記してございますので、でき得るならば周知徹底して、二度と談合なり、あるいは公共工事の悪用というのがないようにしていきたいと思って、私たちも最大限の努力をしていきたい。その前にまず自らの姿勢を律しなければいけないということを今再確認し、お互いに気を付けていこうということを全省庁挙げて警戒し、また注意しているところでございます。
#44
○藁科滿治君 政官という意味では政治家とかかわり合いがありますけれども、一方で今秘書を通じてのこの構造的な問題が与野党超えてあちこち出ておりますよね。この問題をめぐっては、言われておりますように、あっせん利得罪の組立てをこの際一気に変えるべきである、私設秘書まで入れるべきであると、こういう考えを我々も持っておるんですが、この点についてはどんなお考えでしょうか。
#45
○国務大臣(扇千景君) これは与党の中でも、与党三党でプロジェクトチームを作って拳々服膺していらっしゃいますし、私はこの際一番有効的なものを、また一番厳しいものをしてしかるべきだと認識しておりますので、法案の成り行き、あるいは検討の結果というものを見定めていきたいと思っております。
#46
○藁科滿治君 最後に、若干私の意見も含めてこの問題についての対応策についてお尋ねをしたいと思っておりますが、鈴木疑惑をめぐって今や我が国の構造的な収賄容疑を含んだ問題点が一気に吹き出ている。国民も絶対もう見逃すことはできない、許さない、こういう状況になっているわけでございます。そういう意味では、これはある面でこの問題にメスを入れる天の時、災い転じてと言いますからね、非常にやりやすい環境がある、メスを入れやすい環境にあるということが言えるのではないかと思います。
 それから次に、この国土交通省というのは公共投資ということに関しては最もフィールドの広い内容を抱えているわけですよね、これはいいにつけ悪いにつけ。悪い方でいけば大変なことになるし、ここで効果的なシステムを作れば、これは他の省庁にいい影響を与えていくんだと。正に国益に大きな波及効果を持っているんですよ。よく言われるように、天の時、地の利までそろっているんです。あとは人の和ですよ、人の和。
 そこで、私は声を大きくして申し上げたいんですが、扇大臣は、私も与野党含めて長いお付き合いですからいろいろ教えられることもあるんですが、特に尊敬していますのは、やっぱりその清潔感ですよ。利権には最も遠いところにいる大臣である。もっと言えば、お世辞じゃないですよ、最も遠いところにいる議員でもありますよ。そういう意味では、扇大臣のときに是非メスを入れてもらいたいんですよ。
 と同時に、私が付け加えて意見として申し上げたいのは、こんな立派な副大臣がおられるでしょう、政務官もおられる、こういう方々との人の和ですよ。私は、かつて数年前に制定されました国会審議活性化法とそれから政治主導のシステム確立法案というのが通りましたよね。私は野党の代表でずっと協議会に最初から参加しているんで、今、非常に残念に思っていることが一つあるんです。副大臣というのは、あたかも大臣の答弁だけの副大臣になり掛かっているんですよ、今。そうじゃないんです。やっぱり政治主導のシステムを作る、それが大きな職責として作った副大臣なんですよ。それにふさわしい立派な副大臣がおるじゃないですか。
 そういう意味で、是非、もう正に私は天の時、地の利、人の和もそろっているんです。この大臣と副大臣と政務官が一体となって新たなシステムを作る、国土交通省が先頭に立ってこのメスを入れながら新しいシステムを作ると。今はもう外務省が、悪いんですが、悪玉の象徴みたいになっていますけれども、是非善玉の象徴になってもらいたいんです。
 そういう意見も含めて、ひとつ決意をお聞きしたいなと思います。できれば副大臣もひとつ。
#47
○国務大臣(扇千景君) 時間が来ているようで長々とは申し上げられませんけれども、今、藁科議員がおっしゃいましたように、四省庁統合、しかも建設省、運輸省、旧ですね、一番利権の親玉みたいな形容をよくされます。そして、私に、よくあんな利権のところに行っているな、こう私の顔を見て言う人がいるんです。
 でも、私は、ある面ではだからこそ今姿勢が正せる、そして国土交通省が私は行政改革のトップランナーになれと小泉総理に言われましたけれども、私は今、藁科議員がおっしゃいましたように、国民の目から見て利権の象徴だとか、あるいは悪の象徴の国土交通省と言われないで、いい意味での四省庁統合した、公共工事の無駄遣いをやめて、そしてコストダウンとスピードアップを図るトップランナーになって身を正していきたいと思って、立派な副大臣二人、政務官三人と、五人も男を従えているというのは申し訳ない気がいたしまして、気の毒ですけれども、統合を図って意思の疎通を図りながら、頑張っていきたいと思っております。
#48
○副大臣(月原茂皓君) 今、藁科先生がこの副大臣、政務官の制度を作られたときの経緯もお話しになって、その言葉の後ろにその思いが非常に感じました。私たちも今大変な時期を迎えております。何も役所とかそんなことじゃなくて、本当に政治が、また行政が本当に国民のためにやっているのか、こういうところの危機に瀕しております。そういう意味で、扇大臣の下で、我々副大臣、政務官、力を合わせて、また行政官庁のそれぞれの職員も力を合わせてちゃんとしたことをやっていきたい、これをきっかけにしたい、このように考えております。ありがとうございます。
#49
○藁科滿治君 政務官にも本当は発言していただかないといかぬですよ。何かあったら。
#50
○大臣政務官(森下博之君) 藁科先生の今までの経過の中での大変貴重な御意見を承って、私も真摯にそれを受け止めさせていただいて、頑張っていかなきゃいかぬという決意を新たにいたしておるところでございます。
 大臣、副大臣の申し上げたとおりの見解でございます。どうかよろしくお願いいたします。
#51
○藁科滿治君 是非、副大臣制定の趣旨をもう一回思い起こしながら、是非、人の和を大事にされながら他省の模範になるようなシステムを具体的に示していただきたいということを強く要望しておきます。
 最後に、九州南西海岸の不審船の問題に一言触れて質問を終わりたいと思いますが、この問題、冒頭にもお話ありました。いろいろ中国やらアメリカやら、いろんな見解表明もあって非常に微妙な立場にあるということはよく分かりますけれども、最終的にはやはり主権国家として最低ぎりぎりやるべきものは何か、こういう判断が非常に重要だろうと思うんですね。
 目下のところ国籍も不明、それで目的も不明、こういうことでありますから、是非、私は外交面で周辺諸国の理解を得る努力は必要だと思いますよ。しかし、最低、主権国家としてやるべきものはきちっとやる、こういう判断をしっかり持ちながら対応していただきたい、このように思っていますので、考えがありましたら重ねて披瀝をいただきたいと思います。
#52
○国務大臣(扇千景君) 先ほども御質問がございましたけれども、これは日本国民が自分たちの自国は何かあったときに何をしてくれるんだろうという私は初めての体験であったと認識しておりますし、また今回この貴重な経験に基づいて、貴重な税金を、貴重な予算をどこに何を補てんすべきか、どこに使うべきか、そして海上保安庁という人命を賭して対応してくれた人たちに、再び我々は、国民、国土のために頑張るんだという士気が低下しないようには、最低限の装備を私どもはしなければならないと強く私は思ったわけでございます。
 そういう意味で、少なくとも近隣国に対しましても、日本の国だけが主権国家ではないと思われるようななめられた私は日本の国であってはならない。あそこは幾ら行ったってだれも来ないよ、入り放題だと。かつての平成十一年の不審船のときのように、訳も分からなくどこの船か、何しに来たのかもついに確認することなく逃げられてしまった。そういうことは今回だけは、残念ながら沈んではおりますけれども、我々の近隣にどういうことをしに来たのか、何が目的なのか、そしてどこの国が我々にそういうことをねらっているのか、これは国民の前に少なくとも明らかにできる体制だけは最低限努力していきたいと念じております。
#53
○藁科滿治君 ありがとうございました。
#54
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 今日は、国土交通行政におきまして、国民の安全確保というのは何かということを中心にお伺いをしたい。特に、公共交通機関ですね。私は、公共交通機関、いろいろと重要な問題あると思うんですよ。これはこの間もやりましたけれども、正確さだとか快適さだとかなんとか、いろいろあると思うんですね、求められるものは。一番求められるのはやはり安全だというふうに思うんです。
 そこで、最初に、先月二十二日に起きました、私の地元であります福岡県の海老津の付近というか、で起きましたJR九州の鹿児島本線における事故について、その概要につきまして、簡単で結構でございますので御報告をいただきたい。
#55
○政府参考人(石川裕己君) 御報告申し上げます。
 二月の二十二日、午後九時三十分ごろに、鹿児島本線の場所で、下りの普通列車の運転手が、走行中イノシシとの衝突によって異音を感知したということで停止手配を行いまして、第三閉塞信号機の手前で停止をいたしました。一方、その後の、後続の下り快速列車の運転手は、第四閉塞機の停止信号、赤信号によって当該信号機の手前で停止をいたしましたが、一分経過した後に時速十五キロ以下の無閉塞運転というものを開始いたしました。これは規則に定まっているもので、特に問題はございません。その後、当該区間を運転中に、前方にある第三閉塞信号機の中継信号機に進行信号が出されているということを認めまして加速をしてしまいまして、停止中の前の普通列車に衝突したものでございます。
 この事故での負傷者は百三十四名でございまして、そのうち二十二名が入院されましたけれども、現時点では入院されている方は三名でございます。
 また、詳細な事故原因につきましては、現在、航空・鉄道事故調査委員会において調査中でございます。
#56
○弘友和夫君 百三十四名もの方が負傷された、現在いまだに三名の方が入院されているという大変なこれは事故だと思うんです。本来でありましたら、委員長のあれをいただいて、これだけの大きな事故ですから、まず報告を本来ならば先にしていただくのが筋じゃないかなと。私の質問時間を使って、大分これの質問時間掛かるわけですけれども、本来だったら、これだけの事故ですからきちっと報告を是非してもらいたいというふうに思うんですけれども。
 今回の事故というのは、これは初めてのことじゃないんですね。今、無閉塞運転をして、一回止まった。だけれども、徐々に、一分間停車をして行き出した。途中で、今回の場合は補助信号で、その前の同じような事故があったのは、前の信号を見間違えてというか勘違いをして、そして大きな事故が起こっている。これは平成九年の八月、JR東海において同じような事故が起こっていると思います。これは全く今回とケースが一緒だというふうに思うんですけれども、これについて局長はどういうふうにお考えですか。
#57
○政府参考人(石川裕己君) 今回発生しましたJR九州の事故でございますが、先ほど申し上げましたように、現在、航空・鉄道事故調査委員会で事故原因の調査を行っております。行っておりますそういうことを、調査中だということを前提にお答えをさせていただきたいと思いますけれども、今、先生御指摘の平成九年八月十二日、JR東海で東海道線の中で無閉塞運転の取扱いの誤りによる先行列車への追突事故というのが先生御指摘の事故だろうと思います。
 この事故につきましては、実は追突した列車の運転手が、先ほど申し上げました無閉塞区間における制限速度であります十五キロを大幅に超えた、実は七十五キロというスピードで前の列車に衝突をしてしまった、かつ前方の確認を怠ったということでございまして、そういう事故だと認識してございます。
#58
○弘友和夫君 私は、なぜ平成九年八月のこの事故の教訓が今回生かされなかったのかということを、もう一回これは検証しなければいけないんじゃないのかと思うんですね。そのときに、JR各社はATSだけではやはりこうした事故は防げないということで、体制を全部変えているんですね。これは、JR東海の事故を受けて、一年後に、JR東日本、それからJR北海道、それからJR四国というのは、JR東海の事故後にATS作動後の運転再開に関して総合司令所に許可を得るように内規等を変更している。東海の事故を受けて、やはりこういうことは起こり得ると。運転手の勘違いであったにしても、やはり二重にこれはチェックしなければこういうことが起こり得るんだということで、東日本、北海道、四国というのは内規を変更したと。
 ところが、肝心の事故を起こした東海、そして今回事故を起こした九州、それから西日本は今回の事故のちょっともう少し、二、三日後には本当はやるようになっていたみたいですけれども、というところがこれは変えていない。
 JR各社によってこういう対応がまちまちであるというのはどういうことかなというように思いますけれども、いかがでございますか。
#59
○政府参考人(石川裕己君) JR東海の事故の後に、実は運輸省としても、全国の鉄道事業者に対して、先ほどのような毎時十五キロメートルの速度を大幅に超えて七十五キロのスピードで加速させた、あるいは前方の確認を怠るというふうなミスを防止する観点から、無閉塞運転の取扱いに関する規定の遵守及び厳正な取扱いを再徹底するように指導したわけでございますが、それに加えまして、実は同じ年の平成九年に、運輸省でJR各社の安全担当部長等を呼びまして、運輸省等で構成されております鉄道保安連絡会議という中で開催いたしまして、この無閉塞運転の取扱いというものにつきまして積極的にテーマとして取り上げまして、ここでJR各社と意見の交換あるいは先ほどのJR東海における事故の状況というものにつきまして詳細に議論をしたわけでございます。
 これを受けまして、先ほど先生がおっしゃいましたように、JR東日本につきましては平成十一年二月から無閉塞区間の運転を中央の司令所の指示により行うという現在の方式、こういうふうに変更してございますし、お話がございましたように、JR北海道でも列車無線の設置区間に限定してではありますけれども、平成十一年九月から、更に四国でも平成十二年十一月から同様の方式を取っているわけでございます。
 それで、お話がございましたように、JR九州、JR西日本、JR東海、こういうところにつきましては事故の前までまだそのような措置を講じていなかったわけでございますが、今回の事故の後、今回のJR九州の事故の後、大臣の御指示もいただきましたし、私どもとしても安全確保の徹底を図るということで指導通達をさせていただきました。これを受けて、JR九州及びJR西日本、東海、これらにつきましても再度会社において検討を行った結果、JR東日本等と同様に運転手は中央の司令所に無線等で連絡を取って、それで指示を受けた上で時速十五キロで無閉塞区間に入るというふうな取扱いに方法を変更するということになりました。JR九州につきましては本年三月一日から既に実施をしているところでございます。
#60
○弘友和夫君 ですから、要するにやればできることだったと思うんですよね。JR東海の事故が五年前に起きたときに、やればできる、JR東海の事故を見て、その後、東日本、北海道、四国は、これはやはり変えないといけないということで変えた。その当事者である東海と九州と西日本は変えていない。
 私、どこかの会社がどうとか言いたくないんですけれども、やはり安全に対する、旧国鉄であれば一本ですから別にいいわけですよ。ですけれども、別々の会社になった。それぞれがやはり安全ということに対してこれは一番認識しなければならない問題だと思うんです。要するに、会社の問題だとは思うんですよ。
 だけれども、一番安全に対して、それぞれが考えなければならないと思うんですけれども、今回、新聞報道を見ましたら、絶対にしてはいけない初歩的ミスだったと、こう社長さんは言われているわけです。確かにそのことは初歩的ミスだと。だけれども、そういうことが五年前にも起こっていますよということを考えれば、これはやはりシステムを変えないとだめだなと。ただ一人の運転手さんの責任にするんじゃなくて、規則を変えてこうやりますよというんだったらまだ分かる。ところが、扇大臣からの指示があるまでこれは初歩的なミスだというような感覚では、これまた同じようなことが起こるんじゃないかなと思いますけれども、そういうことも含めまして、大臣の今回のこの事故に対する御所見をお伺いしたい、このように思います。
#61
○国務大臣(扇千景君) 弘友議員がおっしゃるように、私は、今回の事故で社長が説明に来てくださいまして、るる説明は伺いました。
 何としても、私は、できることをしていなかったことはおっしゃるとおりだと思います。
 それはなぜかといいますと、一つ先に信号があった。カーブをしております。カーブをするときには前の信号が見えないものですから、中継信号機というのが信号と信号の間のカーブの角に一つあるんですね。その中継信号は前の信号と連動して、前の信号が青だったらこの中継信号も青なんです。それで、一つ手前が赤の信号だったので、これは十五キロで徐行した。そうすると、中継信号が青なものですから、そこでスピードを上げちゃったんですね。そうしたら、前の列車は前の信号の手前で止まっていたから、前の信号は青だったということの、私は、本当に残念な事故だと思いました。
 そして私、社長に申し上げたんです。私は素人ですけれども、このごろは車の運転でも、車庫に入れるのにバックオーライ、バックオーライとぶつからないように止まるような装置までできている。何で人の命を預かる電車が前に物があったら止まるように自動でできないんだと、自動装置がなぜ付けられないんだと言ったら、大変費用が高くと言うから、けが人を出してその補償を考えたら高い安いと言っていられないでしょうということで、今回は必ず止まったときには中央指揮所と無線連絡ができるようにしたらどうだと。その無線さえ持っていなかったというので私は烈火のごとく怒ったんですけれども、聞きましたら、山間へき地、無線を持っていても無線が届かないところがたくさんございましてとおっしゃいますから、それだったら電気が通じているんだから電線を通じてやれば、無線でなくて有線でいいじゃないですかと、そんなことぐらいはできないんですかと言って、私もさんざん、事故が起こった後で怒っても仕方がありませんけれども、私自身も初めてその無線すら持ってなかったということが判明いたしましたので厳重注意をし、二度とこんなことがないように、無線を少なくとも持って、そして中央と、自分の電車が止まったときには必ず中央と連絡を取って、今から発車しますよというふうに連絡をするようにということを厳重注意をいたしました。できれば、物があれば自然停止するという装置を整備するというところまで行っていただきたいということを申し上げたところでございます。
#62
○弘友和夫君 扇大臣のその指導で、本当は余りやる気はなかったと思うんです。ですけれども、これはやらざるを得ないなということで変えたと。
 だから、やはり何といいますか、安全に対して、今言われたように、後で事故が起こってそれに対する補償だとかなんとかということは、ただ経済的な面だけ考えても、安全には安全を重ねた方が結局は会社のためになるということですね。その安全に対する考え方がまだ会社によってばらばらだということを是非、だから安全という問題をもっと徹底させるように御指導いただきたい。
 もう一点、この同じようなやはり、同じというか、問題ですけれども、これは国土交通省も私はちょっと問題があるんじゃないかなというふうに思っておりますが、鉄道に関する技術上の基準を定める省令というのが平成十四年三月三十一日に施行する。それに伴って、JR東海さんでは四月一日から新幹線電車の検査周期延伸ということを発表された。これはまあ言ってみれば、要するに今まで検査の周期期間、この期間を四十五万キロ走ったら検査をしていたというのを六十万キロに延ばしたと。それから、全般検査の周期を九十万キロから百二十万キロに延伸したと。要するにこれは、我々の考え方からいえば、要するに今まで四十五万キロであったのを六十万キロ検査をしないわけですから、これは検査の、何というか、間引きじゃないかと。
 何でこういうことになったのかといったら、今までは省令でこれは決めておりましたと、数字をきっちりと。今回は、その五つのいろんな省令というのを一本にして、この鉄道に関する技術上の基準を定める省令という一本にして、そういう数字が入っていたものは全部告示に落としましたよと。告示でやれるようにする、告示でその数字が出るようにした。
 この今まで数字が見えていたのが見えなくなって、告示で、じゃ何でそういうふうになったのかと。それは、今まで経団連から何から規制を緩和してくれとかなんとか要望が一杯ありましたよと。この試験をした結果、余り問題はないからその期間を延ばしましたということなんですけれども、局長、そういうことでよろしいんですか。
#63
○政府参考人(石川裕己君) 今、先生御指摘の鉄道に関する技術上の基準を定める省令の件でございますが、実は鉄道の技術基準というものは、今までは具体的な仕様の材料だとか数値というものを具体的に細かく定めておりました。例えば、これは何センチ必要であるとか、材料がガラスであるとか何とかであるとかと、かなり細かく決めていたわけでございます。そういうものから、そういうものを俗に仕様規定と申しますけれども、そういうふうな規定の仕方から、そもそもその施設や車両が備えるべき具体的な性能というものを規定すればいい、そういうことを主に省令改正をしたものでございます。
 つまり、例えば材料がガラスでなければいけないと書く必要はないのであって、割れないものであればいいというふうに書けばいいわけでありまして、そうすることによって新しい材料を鉄道の車両なんかに使えるというふうなこともございます。こういうふうなこともございましたので、そういう基準に関する各種の省令を整理いたしまして、再整理いたしまして、鉄道に関する技術上の基準を定める省令というのを昨年十二月の二十五日に公布したところでございます。したがいまして、これは全体的に、繰り返しになりますけれども、個別に数値あるいは材料を示す仕様規定からいわゆる車両や施設が備えるべき性能を示した性能規定へということでございます。
 ただ、先生御指摘のような車両の周期、検査周期につきましては、そのような性能規定化というのはできませんので、したがいまして、これにつきましては従来どおり具体的な数値を規定してございます。形式としては省令ないし告示という規定の差はございますが、具体的な数字を検査周期については規定をしてございます。
 それで、車両の検査周期につきましては、近年の車両の技術、関連技術の進歩、進展というようなこと、あるいは新技術、新材料の導入というふうなこともございますので、それによって車両の各機器の高性能化というのが図られております。したがいまして、技術の実情等を考慮しながら、実はこの車両の検査周期というものにつきましては適宜改正をしてきてございます。平成十一年三月には在来線の電車につきまして改正をしてございまして、あるいは十三年九月には内燃動車についてそれぞれ改正をしてきてございます。
 御指摘の新幹線鉄道につきましては、平成九年からテストカーによる走行試験をずっとやってまいりまして、それによって摩耗だとか劣化だとか、そういうことが生じやすい部品を中心にデータの蓄積というものをやってまいってきました。それで、さらに平成十一年度に鉄道総合技術研究所というところに学識経験者を座長とする車両の検査周期延伸試験結果の分析・評価検討会というものを設置いたしまして、これらの集積されたデータの分析を行いまして、検査周期延伸に関する評価というものを行わせたものでございます。
 その評価の結果、検査時における摩耗や劣化が生じやすい機器の部品の状態というものについて特に異常はない、それから車両故障の発生状況も少ないなどなどによりまして、検査周期の延伸というものは支障はないのではないかというふうに判断されたものでございまして、これに基づきまして、先ほど先生お話がありましたように、新幹線電車の検査周期というものにつきましては、重要部検査というものを一年又は四十五万キロごとということから一年半又は六十万キロごと、それから全般検査というものにつきましては、三年又は九十万キロごとというものから、三年は変わりませんが、三年又は百二十万キロごとに変更したところでございます。
 以上でございます。
#64
○弘友和夫君 いろいろ今長く答弁をいただきましたけれども、じゃ要するに問題ないんだと。これは変えて、間隔を置いても問題はないと。こういう権威ある試験をしてやったということですけれども、JR東海におきまして、平成十二年五月以降というか、ボルトがたくさん折れていますよね。あるときはそのボルトが民家に飛び込んだと。これ、いつだったかちょっとあれですけれども、そういうことが起こっている。これはどういうことなんですか、このボルトが折れているというのは。
#65
○政府参考人(石川裕己君) 今御指摘のJR東海の新幹線鉄道のボルトの破損というか、折れた事故の件でございます。
 まず基本的に、このボルトというのはどういうものかと申しますと、新幹線の車輪にブレーキディスクが付いてございます。このブレーキディスクを取り付けるためにこういうふうにこう、こういうふうにじゃいけないですか、取り付けるものでございまして、ブレーキディスクは一つの車輪に十二本のボルトで……
#66
○弘友和夫君 簡単にお願いします。
#67
○政府参考人(石川裕己君) それで、御質問の事故の概要でございますが、平成七年から発生してございまして、これまでに全体で九十八件起こっております。それで、内訳は、一〇〇系が五件、三〇〇系が八十五件、七〇〇系が八件ということになってございます。
 それで、平成八年ごろから発生したボルトにつきましては、まず腐食が原因だということで防食処置を行いました。これによりまして、一〇〇系の車両での折損はほとんどなくなりました。
 それから、平成十一年ごろからは三〇〇系の車両を中心にしてボルトの折損が起こっておりましたけれども、これは繰り返し曲げ応力という形の原因であろうということで、これにつきまして、曲げ疲労強度を向上したボルトに交換をするという形で、これにつきましてもボルト損傷、折損の件数はその時点で減っております。
 それからさらに、十三年に発生したボルトの損傷は、ブレーキディスクの経年による変化等もありますけれども、ばね座金の、ばね座金がうまくはまらなかったということで起こったものでございまして、これにつきましては、ばね座金をやめて均等の座金に代えるという処置をやってございます。
 一番直近では、この三月一日にボルト折損がございましたが、これは従来のボルトの壊れたところとは別のボルトの頭部の方が折損したということで、これについては、今現在、JR東海において原因を究明させているところでございます。
#68
○弘友和夫君 要するに九十八件ボルトが今まで折れたというあれが発生しているわけよ、九十八件ね。JR東海では、十二本のうち一本ぐらい飛んだっていいんだと、こういうことを書いている。それは、車両そのものには関係ないだろうけれども、だけど飛ばされた方はたまったものじゃないよ、民家は。だから、そういうこと。
 そして、じゃ原因がはっきりしているのかといったら、はっきりしていないわけですよ。だから、それが少なくともはっきりいろいろするまでは検査期間を延ばしたりしなくて今までどおりでいいじゃないですかと、はっきりしてこれはもう大丈夫だというんであれば、それは無駄な検査をしないでいいわけですから、それは検査期間を延ばしてもいいと思う。だけれども、今そういうことをいろいろ指摘されているそのときに、何で省令を変えて、それを延ばして、それに対して会社がすぐ即応して、三月三十一日に省令変わるものを四月の一日から実施しますよなんという、そんなばかなことはないんですよ。そこははっきりしていただきたいと。これは安全に対する大事なことなんですよ、これは。もう一回答弁していただきたいと思います。
#69
○政府参考人(石川裕己君) 先ほど九十八件と申しましたが、これは平成九年以前からを含めましてずっと長くの累計でございまして、平成十三年度におきましては十件ほどでございます。
 それから、先生お話しのように、これが民家に飛び込んだというケースもございます。したがいまして、この問題はもちろん極めて大事な問題だと私どもも思っています。
 それで、今申し上げたように、先ほど申し上げたように、様々な対策を講じてきておりますけれども、一番最近の例では折損場所が違うということで、これについてはきちっと対応しなければいけないというふうに考えております。
 ただ、ボルトというものは年とともに摩耗したり劣化するというものでは基本的にございません。検査周期ということとは直接関係ないものだろうと考えられております。
 むしろ、今回のボルト折損あるいは今までのボルト折損というものについては、ディスク板であるとか座金であるとか、ボルトそのものの改良に対して、によってボルトそのものが折れないようにするということの対策を講ずること、徹底することが大事だというふうに考えております。
#70
○弘友和夫君 これでやめようと思ったけれども、今言われたような答弁は、ボルトと検査とは関係ないんだと。じゃ、原因が分かっているんですかと私は聞きたいんです。分かってないんだったら検査を手抜きを、間引きをしないで今までどおりやっておいて、そして、ボルトが何で折れるのか、何で飛ぶのかということがはっきりするまでやっておけばいいじゃないですか。
 じゃ、もう一回聞きますけれども、これは八月、JR東海では短期間もの間に十台の台車交換を行ったと。じゃ、これはどういう理由なんですか。十台台車を交換しているわけです。それはどうしてこれを交換したかと聞いても言わないということなんですけれども、分かりますか、これは。
#71
○政府参考人(石川裕己君) 済みません、お尋ねの件については、私、今直ちにお答えできません。分かりません。
#72
○弘友和夫君 じゃ、後でこれ調べて報告をしていただきたいというふうに思います。
 いずれにいたしましても、安全に対しては本当にこれで十分だということは私はないと思うんですよ。だから、こういう問題が起こっているときにあえて検査間隔を延ばす必要はないんじゃないかと思う、あえて。いろいろ問題が起こっているわけですから。その原因がはっきりしてから、じゃもう大丈夫だとある程度なった、そういうときにやればいいんであってというふうに私は思いますので、ちょっと時間がありませんので最後に、ちょっと大臣にこれも含めて最後に答弁していただきたいんですけれども、もう一つはこのタイヤ脱落事故ですよ。
 これは一月の十日、走行中の大型トレーラーからタイヤが外れて、四歳と一歳の幼いお子さん二人を残して二十九歳という主婦の方が亡くなられた。本当にその主婦の方の無念さというのはもう痛恨の極みというか、そう言うほかはないんですけれども、二度とこういう事故を起こしちゃいかぬと。これの原因というか、どういうことなのかということを、時間がありませんので簡単に。
#73
○政府参考人(洞駿君) お答え申し上げます。
 一月十日に発生いたしましたタイヤの脱落事故についての原因については、端的に申し上げまして、今、神奈川県警において調査中でございます。
 しかしながら、国土交通省といたしましては、今回の事件の発生を見まして、これは極めて重大な問題があるんではないかという問題意識から、安全確保の観点から、一月の十六日に三菱自動車に対しまして原因の究明それから早急な再発防止策を講じるよう指示をいたしました。
 同自動車会社におきましては、二十一日に、ホイールナット締め付け不良等整備不良によってハブが摩耗し、ハブというのはタイヤと車軸をつなぐ部分でありますけれども、ハブが摩耗してハブの破損に至るということがあるという報告がありまして、これを踏まえて、三菱自動車では、この翌日から同種のハブを装着した大型車全部、十二万四千台ございますけれども、それを対象としてハブの無償の点検を行って、一定以上ハブが摩耗しているものについて交換する対策を講じております。なお、この点検を急ぐ観点から、二月の六日からは異常摩耗したハブの交換をただにするということで、この点検のテンポを速めていると、こういう状況でございます。
#74
○弘友和夫君 このハブが摩耗した事故というのは今まで三十数件ぐらいあるというふうにお聞きしておるんですよ。これは、この部分というのは、例えば車検だとかそれから整備の場合、このハブの部分を検査をするようになってないんですけれども、これはどういうことでございますか。
#75
○政府参考人(洞駿君) お答え申し上げます。
 ハブというのは、先ほど申しましたように、車軸と車輪を結ぶ部分でございますけれども、そこは奥に隠れておりまして、そこを、車輪を外して、ナットを外してよく見ないと分からない状況になっております。
 それで、これがちゃんと、きちっとナットがぴちっと締められていれば、要するに通常の点検がきちっと行われていればこの異常摩耗というのは発生しないわけでございまして、そこのところは言わばユーザーの、あるいは整備工場側の点検に任されているわけでございます。
 ただ、そこのところが十分なされていなかったということでございまして、今回、三菱自動車については、そこの点検についての周知徹底というのが不十分であったということで、こういう車種については定期点検の際にきちんと点検してくださいということを徹底をいたしましたし、私どもといたしましてもそれを受けて、整備工場等について、定期点検の際にちゃんとこういう形については見なさいということを指示したわけでございます。
 また、車検で見たらどうだということでございますが、こういう事例というのは、今のところハブの破損というのはこの三菱自動車の特定の車種にだけ発生しておりまして、一般的に出ているものではございません。そういう意味で、車検というのは共通の項目について、最低限の基準について検査していると。しかもこれは、御存じのとおり、車検というのは大量に処理していきますので、一つ一つ、一台一台外して見るということになると非常に非効率になって全体がうまく回らないというようなこともあって、むしろそこのところの点検というのはユーザー側に任されているという、そういう分担関係にあるわけでございます。
 そういうことで、ただ、今回はこういう事件が発生しましたものですから、こういう車種が来た場合には、そういう点検整備がきちんと行われているかどうかということを車検の際に点検部をチェックする等、あるいはそういうのを行っていないユーザーがいた場合には、そこのところをこういう問題があるからしっかりやりなさいよということをしっかり指示させるということにしております。
 なお、リコール、これは全然関係ありませんけれども、リコールの対象になっている車でも車検に来た場合には、リコールされていない場合には、これはリコールの対象になっているからちゃんと整備工場のところへ持っていってリコールした方がいい、しなさいというアドバイスをしていますけれども、そういうふうな措置を今後やって、そこのところの点検が十分に行われるように、二度とこういう事態が起こらないように措置をしているということでございます。
#76
○弘友和夫君 整備点検をきっちりやっておけばまずほとんどのものは大丈夫だと思うんですよ、言われるように。普通の電化製品でも、きっちりその仕様のとおりに使っておけば、そういういろいろな事故みたいなことは起こらないんですけれども、その目的と違ってやってみたりいろいろするから家電の事故なんか起こるわけです。
 だから、この特定の車種の三菱だけが、きっちりとボルトを締めていたら起こらないものがそれが緩んでいたから起こったと。その特定の車種だけですと、こう今言われていましたよね。ボルトが緩むのは結構いろいろな、どの車両でもあると思うんです。その緩んだことによって、それが折れたり外れたりするという、ハブが。特定の車種だけにそういう結果が出ているというから、これは大変な問題だと思うんですよね。いろいろな緩むのがあるけれども、ほかはそういう事故は起こっていないわけですから。これは当然私は、特定の車種というのであれば、これはリコールの対象になると思うんです、特定の車種というのであれば。どうですか、これは。
#77
○政府参考人(洞駿君) リコールと申しますのは、もう先生よく御存じのとおり、設計又は製作の過程が原因であって、要するに不良品が出てくるというものについてリコールの対象となるわけでございまして、今回の事案のように適切な点検整備が行われていればそういう問題は起きない、要するに、設計ないし製作の過程に問題がないというようなものはリコールの対象とはなっておりません。
 それから、今のところハブがこういう非常に摩耗して車輪が脱落したという報告というのは、三菱の方からは出ていますけれども、今のところほかのメーカー等からは余り聞いて、今のところそういうのが起こったというのは聞いていないです。
 ただ、これはちょっと余計なことですけれども、こういう点検整備に対する、その結果による事故といいますか、そういったものに対する情報を収集し分析する体制というのは、正直申し上げまして今まで十分ではなかったと。むしろ、製造上のミスとかあるいは設計のミスとか、そういったものに対する関心というのは非常に高うございますし、そういう情報を分析してその対策を取るということに皆、目が行っていますから、日々の点検整備のミスによる、何というんですか、事故とかそういったものに対する取組というのは不十分であったということを私どもは反省しておりますし、これは自動車メーカーも含めて一様に問題意識も持っておりますので、その辺のところを含めてこれからきちっとやっていきたいと、こういうふうに考えております。
#78
○弘友和夫君 時間が参りましたので終わりたいと思いますけれども、最後に大臣に、先ほどのJRのボルトの問題とかいろいろなやつも含めて、御所見がありましたらお伺いしたいと思います。
#79
○国務大臣(扇千景君) 先ほど局長からお答えいたしましたけれども、誤解があってはいけないので、私一つだけ弘友委員に申し上げておきたいと思うんですけれども、規制緩和推進三か年計画、これは平成十一年に閣議決定されておりますけれども、その中で、規制を受ける国民負担を軽減し、技術開発の促進、設備管理の効率的実施等を促進する観点から、仕様規定となっている基準については原則としてこれをすべて性能規定にすると、検討を行えと、こう書いてあるんですね。正に今、局長が話していたことは、今まで数値を明記した仕様規定から今回は性能規定にするということが彼が言いたかったすべてでございます。
 そして、例えばじゃそれはどういうことかとおっしゃいますと、時間がありませんから例だけ少し挙げさせていただきますけれども、例えば車両の客室ガラス、これは今までは安全ガラスであることと指定されているんです。けれども今回は、窓は十分な強度を有すること、安全ガラス以外の新素材でも新性能ができたらそれを使ってもいいよということでございます。
 例えば、車両の不燃構造ということでも、地下鉄等の車両の車体の床、これは金属製であることと明記してあるんです。けれども今回は、これによって車体は予想される火災の発生及び延焼を防ぐものであることというふうに、金属以外の新素材を使ってもいいということが、これが今回の仕様規定から性能規定に変わったというような例でございまして、まだまだ例はたくさんございますけれども、そのように今までのものと違った新しい素材を使ってでも今回は使用して可能ですよということが決められまして、これが三月の三十一日、間もなくでございますけれども、三月三十一日からこの省令が施行されます。
 そういう意味で今度は、安全性を確保するのは当然のことでございますけれども、新技術の導入でありますとか、あるいは技術開発の成果というものを現実に実用化することによって、私はより国民に軽減し、そして利便性とあるいは軽減性、そして軽いものができ、より強度のものができているというものを基本的に導入して性能を向上するという意味に転化して、そして安全性を図っていくことだけは守っていきたいと思っております。
#80
○弘友和夫君 最後に、せっかくの大臣の今お答えなんですけれども、検査の期間を延ばす云々というのは性能規定じゃないわけなんです。だから、性能規定というのに改めたけれども、検査の期間を延ばすというのは別の告示で、これは数字としてはっきりしているわけですから、これはちょっと違う問題だということと、それとせっかく大石局長来られていますけれども、ちょっとフェンス、ガードレールの件をちょっとお聞きするのは、もう時間がありませんので、やめたいと思います。
 以上でございます。
#81
○大沢辰美君 日本共産党の大沢でございます。
 私は、神戸空港建設を中心とした空港建設問題について質問をさせていただきたいと思います。
 先日、大臣の所信表明をお聞きいたしましたとき、こういうふうに言われていますね。「ハード、ソフト両面から、災害に強く、安全で安心できる国土の形成や交通サービスの提供を図ります。」と言われた。これは交通機関の安全対策、それはもう本当に最優先の課題であることは異論のないところだと思います。
 まず、神戸空港の建設に関連して、航空の安全問題についてお聞きしたいと思います。
 既に使用しています伊丹空港と関西の新空港、そして、そこにさらに関空、関空の新空港ですね、そこに二期工事が、神戸空港の新設、巨大な予算を投じて今進められようとしております。やはり大型ジェット機を就航させる空港を大阪湾の周縁内の狭い範囲、その空間に三つも空港建設がされることになります。
 先月、二月二十二日の衆議院予算委員会で大臣の発言は私は大変重いものがあると受け止めています。その一部を述べさせていただきます、読ませていただきたいと思います。
 ちょうど二月二十二日、この三空港の空域ですね、空域というものを考えましても、伊丹の空域と関空の空域と、その狭い間しか神戸空港の管制空域がございません。そうしますと、二千五百メートルですね、神戸というのが果たして今後延びる可能性があるのかないのか、そういうことを考えますと、私は、空港の空域、管制空域という、この伊丹と関空との間をわずかなすき間を神戸空港が、両方に延びない。そういう、ちょっと表現がそうなっていますので、二千五百以上延ばせないという状況の中で、果たして一番利便性があるのは何かということを、もう一度私はデータを集めたいというふうに考えたわけでございますと、こういうふうに答弁されていますね。
 そこで、この神戸空港の空域の問題で、これまでも地元の神戸市、また議会、市民、それぞれのところで大きな関心を持ってきた問題なんです。現在ももちろん大きな課題なんです。日本の航空輸送に直接かかわっている人たちの組織である航空安全推進会議という団体がございます。この方たちが、一九九九年の九月ですけれども、神戸空港の安全確保に関する要請書、当時川崎運輸大臣でしたね、そこに提出いたしました。扇大臣の発言とも私は大変共通した内容が含まれて、記録されているのが要請書であったと思います。もう二年余りたちますけれども、私は今日の時点で改めて読んでいただきたいということを感じました。
 今、大臣の方にはその要望書を届けさせていただいていますが、そのちょっとポイントだけを読ませていただきますと、この地域は、大阪湾ですね、南北約二十八キロ、東西約五十六キロの空間ですと。現在のジェット機において標準出発方式に使用されている二百五十ノットの速度と書いてありますが、それより約三分及び六分でもう通過してしまう距離でしかありません。しかも、大阪周縁は六甲山そして生駒山、紀伊山系と三景を山岳障害物で囲まれています。私たち航空機を運航している、この方はパイロットですが、上空から大阪を見たとき、この空域での伊丹、関西の航空交通量の多さに運航する空域として大阪湾上空は本当に狭いと指摘せざるを得ませんと専門家が言っているわけですから、この狭い空域において関空、神戸空港、直線距離にして約二十二キロになりますが、この計画中の神戸空港周縁空域は現行の関西空港の進入経路にもなります。そして、出発経路に非常に、神戸空港の出発航路に非常に近接している空路になるわけですね。その後、私は神戸空港からの離陸の問題でこの団体の人たちが述べている内容として、ちょうど神戸空港が離陸直後ですね、大体千フィート、約三百メートルですね、その水平飛行に飛ばないとできないというんですね。それは、やはり関空に入る飛行機との水平さというのを保たないといけないから大変パイロットにとっては大きな負担となるだけでなく、乗客にも強い不安感を与えるほどですと。
 航空機の安全運航上の観点から、空港建設の立地条件として不適当であると考えると、そういう要請書を川崎当時の大臣に出しております。そして、それを繰り返し意見を述べて、しているわけですけれども、この問題について本当に大臣として、私はこの貴重なデータの一つとして、そしてこういう専門の方たちの意見を尊重してこれからの検証ですか、その問題に当たっていただきたいということをまずお聞きしたいと思います。
#82
○委員長(北澤俊美君) 深谷航空局長。
#83
○大沢辰美君 大臣、大臣に。
#84
○委員長(北澤俊美君) 大臣に答弁してほしいんですって。扇大臣。
#85
○国務大臣(扇千景君) 大沢委員がおっしゃいます私の過日の発言、そのとおりでございまして、私は懸念を持っているとはっきり申し上げます。
 それはなぜか。今の関空の二期工事、そして伊丹の、今の伊丹空港の在り方、果たして伊丹が今のままでいいのかどうか。そして、新たに神戸空港というものが、運動が盛り上がっておりますけれども、神戸空港はその伊丹と関空との間でどのような空港を目指しているのか。また、目指す空港の形と、現実的に滑走路は何メートルで、今後延長の可能性があるやなしや。そして、今の空域の問題をいいましても、伊丹空港を神戸空港に取っ替える、伊丹を廃止して神戸空港に替えると言うけれども、伊丹の現在の空港量が神戸の新たな空港量に転嫁できるかどうかというのは、ノーなんです。
 ということは、今の神戸空港の立地条件というのは、淡路島に近くも延びられない、あるいは大阪湾近くも延びられない。限定された滑走路しかできなければ、これは単なる貨物かコミューターか、言ってみれば国際空港たり得ない空港しかできないということでございます。それでは私は中途半端になるのではないかと、神戸空港という名が泣くのではないか、私、神戸の出身でございますので。造る限りは国際空港たり得るような立派なものが造れるならいざ知らず、中途半端なものでは私はかえって申し訳ないと。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 そういう観点と、今の、私、パイロットの操縦というのは、これは私、専門家じゃありませんから私は地図の上で、お互いの管制空域というものを地図の上で見た場合に、私のような素人が考えても、これは神戸空港が国際空港たり得る資格があるのかないのか。あるいは、それじゃ関空の、今度第二滑走路を造りますけれども、それと、二期工事と、神戸と、国内線と国際線が一直線で結べて、これが国内需要を伊丹に取って代わって、たり得る資格があるかないか。
 そういう観点から総合的に勘案しながら、国土交通省の今までの技術と能力と判断というものを的確にしていきたいと申し上げたのでございます。
#86
○大沢辰美君 大変はっきりと意見を述べられたと思います。私も一部賛同する面がありますけれども、これからの検証するという言葉、それから勘案したいという言葉を受け止めたいと思うんですが、今、安全面について、どんな空港が結果的になろうとしても、私たちはこういう空港はやめていただきたいという思いがあるわけですけれども、そういう中で、こういうパイロットというプロの人たちが、専門家の人たちが安全面について、こういう点は検証していただきたいという今の指摘については、これからの検証で参考にしていただけますか。
#87
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。
 委員の方から先ほど、神戸空港、それから、などの関西地域の三つの空港についての安全の御指摘がございました。
 神戸空港につきましてはまだ具体的な飛行経路、これはまだ設定がされておりませんですが、今後、当省におきまして検討の上、設定をしたいというふうに考えております。
 また、関空あるいは大阪国際空港、こういったような、空港が近接しているそういう場合、それぞれに係ります飛行経路、一部競合しているような場合、委員先ほど来御指摘がございましたが、一つの、同一の管制所におきましてターミナルレーダー管制業務を広域一元的に行うということによりまして航空交通の安全性の確保、あるいは空域の有効利用、さらには管制業務の効率的運用、こういうことに資するというふうに考えておりまして、神戸の空港につきましても関西国際空港のターミナル管制所におきまして広域一元的にターミナルレーダー管制業務を実施することと予定にしておりまして、そういう観点から航空交通の安全性をきちっと確保していけるようにしたいというふうに現在考えています。
#88
○大沢辰美君 非常にちょっと矛盾した内容もあるわけですけれども、そしてまだ飛行経路は決定していないという段階ですね。私は、空港建設認可、採択という面と安全性というものは切り離せないものがあると思うんですね。今、伊丹空港が廃止すると言っていたのが存続が決まり、関空が開港して、そして二期工事が今進められようとしているさなかに神戸空港の建設申請が出されて採択をされたと。オーケーが出て、今埋立てがやられているわけですけれども、それだけに、私は、市民の皆さんや関係者の皆さんは、いつ、どこで、どういう手続を安全のことで確認されたのか、とても不安で一杯なんですね。パイロットの皆さんもそうですけれども、実際の市民の皆さんも不安で仕方ないと。
 九七年の運輸大臣が設置した許可からもう五年が過ぎているわけなんですけれども、国土交通省の事務局の方にもお聞きいたしましたら、そういう安全面の手続は一切やっていないと。今も飛行経路については決定していないということを答弁されたわけですが、私は航空機をどのように飛ばすかということを決めるのは、今何か事務局に聞きましたら、空港開港決定がされた数か月前ですか、それでいいんだということを言われた、回答を事務局からお聞きしたんですけれども、とても驚いたわけですね。
 こういう状態で本当に空港建設の認可、今、大臣が言われた、ああいう狭い空間に新しい空港を造るならば、認可以前に安全というものの、私は、経路、空路の決定というのがあって初めて納得ができるんですけれども、こういう手続の仕方そして進め方についても私はとても問題点があると思うんです。そういう検証もやはりこれからの教訓を踏まえてやっていただきたいと。だから、適切な手続、住民の皆さんに誤解を与えるような進め方はやっていただいたら困ると、誤りは正していただきたいということを申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(扇千景君) ちょっといいですか、その前に。
 大沢議員のおっしゃることと、それから私の申し上げていること、必ずしも全面的に一致していないと思います。それはなぜかというと、私は兵庫県出身ですから兵庫県の悪口は言いたくありませんけれども、伊丹というのが兵庫県、そして伊丹の周辺整備機構というのは空港に対する周りの騒音公害等々の助成金といいますか、それを出しております。
 この空港周辺整備機構というので少なくとも今まで伊丹の周辺の事業というのは六千二百三十一億円使っているんです。そして、伊丹の空港自体の整備費というのは千百十五億円です。これを考えたときに、伊丹は出ていけ出ていけと言われて、そしてなおかつこれだけの六千二百三十一億円の周辺整備機構でお金を使いながら、今度関空ができたからやめますよと言ったら、いてくださいとおっしゃる。私は、大変残念ながら、これが公共工事であるということは国民の皆さんのやっぱり理解が得られないであろう。だったら、関西国際空港を造るときに伊丹をどうするか、伊丹に代わる国内線も関西空港の延長として国際線と国内線を一挙に伊丹を引き揚げてやるといったときに、伊丹は今まではこれだけしているんだから出ていってくれるなと今度豹変したわけですね。
 私は兵庫県ですので本当に残念なんですけれども、私は今は航空行政を預かる身としてやっぱり正しいことと今まで不合理であったことは私は明示しなきゃいけないと思うんです。そして、ですから私さっき言ったように、神戸空港というのであれば、一番最初に関西国際空港を造るときに神戸でやると言ったら、神戸は嫌です、できませんと言われて今の関空へ渋々行ったんです。そして、今また神戸空港と言っているわけですね。
 ですから、私はそういうことを考えて、なぜ神戸空港のことで私が明快なことを言えないかといいますと、神戸のあの空港を造るという、あの島、あの埋立てといいますか、それはほとんど神戸市が、建築費用の約五百億の財源のうちに国が出しているのは補助金で二百五十億だけなんですよね。神戸市が全部これやっているんです。神戸市はかつてポートアイランドやっていたときに神戸株式会社と言われたんです。うまくいったんです。けれども、それと同じように地方自治体がやっていることで国が二百五十億しか補助金出していないんですから、神戸市がやっていることを、私が、国から、あんたのところ駄目よと、こう言い切れないところがつらいというところであって、造るのであれば本格的に国と一体となって、私は、国際線、国内線の整理というものをきちんと、それこそ私はグランドデザインをして国民に明示し、あるいは市民に明示し、県民に明示すべきだと思っています。
#90
○大沢辰美君 経過については私、それぞれ見解があろうと思います。伊丹空港については確かに廃止をしてほしいということで、だけれども関空ができてからまたそれを存置するということになった経緯、そして神戸空港と関空との関係、いろいろあろうと思います。それでも自治体が申請をして許可を出したのは政府なんですよ。当時の川崎運輸大臣なんです。ですから、一地方自治体が確かにやると、お金も出してやると言ったけれども、許可を出したのは政府です。その中で私は安全性を確保できていませんよということを今指摘をさせていただきました。
 そして、私はこれからちょっと採算性についてお聞きしたいと思います。一つは、私は、今、神戸株式会社という言葉を使いましたけれども、神戸市型上下分離方式という言葉を使いたいと思うんですが、今、成田、関空、中部国際空港の上下分離方式ということが問題になっていますけれども、この神戸空港の建設方式がそれになっているのではないかと私はそう思えるんですね。神戸市民の間からこれも大きな疑問と反対の声が上がっている原因の一つなんです。上下の下に当たる分ですね、これは御存じのように人工島の造成の事業です。総事業費二千七百八十億円です。今、五百……
#91
○国務大臣(扇千景君) 現段階では。
#92
○大沢辰美君 言われましたけれども、それは本体だと思いますね。総事業費は二千七百八十億円になります。十四年度の神戸市の自然収入見込み、これは二千六百十三億円なんです。ですから国に例えたならば五十兆円の税収に匹敵するような事業なんです。埋立総事業なんです。このうちの資金回収のめどがはっきりしているのは、同じ神戸市が買い上げる空港用地約三百六十億円だけです。民間企業や神戸市の外郭団体の売却収入で賄うというもくろみですけれども、今、空港島という島を造っているわけですけれども、その手前にもポートアイランドという広大な未利用地、売れていない土地が残されていると。これが私、空港島の造成地が売れるなどとだれも思っていない一つの現象もそこに現れています。しかも、二千七百八十億円以外に空港に連絡するためのポートライナーの延伸、複線化の費用で千二百億円ですね。これを、旅客ターミナルの建設費や上下水道などのライフラインの費用は別に掛かるという状態が今生まれているわけです。
 私たちは、大臣も御存じのように、阪神・淡路大震災から立ち直るために神戸市が市民の生活を財政的にも本格的に支援をしてほしいという多くの市民の願いがあるわけですね。そこで空港建設というのはやられて、このツケが回ってきたら本当に耐え難いことになるという実態がそこにもあります。私、本当に切実な問題が神戸空港なんです。今、経済状況や税制状況を見れば、大臣も神戸空港だけは何の心配もなくうまくいくなどとは考えていないと思いますけれども、私はやはり、一地方自治体の空港建設ということになっていますけれども、国も補助金を出し、そして莫大な地方自治体の予算を使って建てるこの空港、やはり空港政策の上でただ一地方自治体に任せるというような内容じゃなくて、政府、内閣の一員でもある私は国土交通大臣としてこの切実な市民の声にどのようにこたえられるかということも、採算性の上でお聞きしたいと思います。
#93
○国務大臣(扇千景君) 私は、一市民の声だけではなくて私は国全体で神戸空港というものをどういう位置付けにするのかと、私は、そのことが全体の航空行政から私は感知しなければいけない、また検知しなければいけない、そういう認識を持っております。そして、神戸空港を造る段階で私は、少なくとも神戸空港の需要予測というものが平成七年にこれ行われています。その当時の予想をもってしますと、神戸の空港の需要予測結果、平成十七年、いわゆる二〇〇五年度ですね、来年です。来年じゃないか、二〇〇五年、四年先ですね、三百三十五万人、平成二十二年、二〇一〇年には四百十八万人、平成二十七年、これ二〇一五年、四百五十万人の利用者があるものと見込まれていますと、こうなっているんですね。
 それで、私は、四段階の推定方式というのがございまして、御存じのとおり、これを決めますときには国内の旅客流動量の予測というものがあって、今申しましたような数値は、経済指数、GDPとの相関関係からこれ予測するんですね。ところが、今のGDPの関係で予測しますと、今、大沢議員の口から言われました阪神・淡路大震災以来、兵庫県の復旧、復興が思うように進んでいないとなれば、この平成七年に予測したもの、これが果たしてGDP比から計算した四段階原則の第一の原則である経済指数、GDPからその流動性というものを図った相関関係、これが果たして今でも変わらないかどうか。これ、私やっぱり重要な問題だと思います。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 空港は開いても、果たしてこれだけの需要があるかないかというのは、やっぱり今もう一度計算し直す必要がある、私はそう思っておりますし、また地域の旅客流動量の予測というものがあります。これも私は、経済指数との相関関係から、地域の発生及び集中交通量を推定するという、この二段階目。
 そして三段階目は、地域間の旅客流動量の予測というのがあります。だから、この地域間の距離、移動時間等々考えれば、私は大変いい位置にあるとは思っておりますけれども、今、先ほどからお話しのように、関空、伊丹、神戸というこの三角形というものをどう予測するかというのが三つ目の観点でございます。
 四つ目は、機能分担、交通量の予測、所要時間、運賃等の問題、あるいは空域等の問題等々考えて、私は、平成七年行われたこの神戸空港の予測というものが果たして今でも変わらないでいるかどうかということは、私は国土交通省、こういう時代、二〇〇一年に入ってどう変わっていくかということも再度検証していきたいと思っております。
#94
○大沢辰美君 今、大臣が言われたように、私は再度検証をしていただきたいと思います。なぜならば、今、大臣が四段階推定法でここを言われました。実際に神戸市の計算を見てみますと、本当に今神戸空港がもしできて、今伊丹空港を使っている人、そして関空を使っている人が神戸空港ができたらどれだけの人が使うだろうという計算も私はやってみました。でも、神戸空港の需要予測は、神戸市が予測している、今、数量、大臣が言われましたけれども、本当に過大なんです。今私が実際に調べた実態と合わせたら約三倍から四倍になるのではないかと思います。ですから、是非そのことは再調査をしていただきたいと。
 もう一つは、いわゆる経済の成長率を、神戸市の計算では、当時からしたらやっぱり二・二五%を見ているわけですね。今、そういう状況ではないという点での見直しが必要であるということなんです。
 それで私は、念を押すような形になるんですが、このことはせんだってちょっと事務当局にお聞きしましたら、神戸空港の需要予測については神戸市がしたと。そして、昨年の総務庁がそれぞれの国内航空需要予測の一層の精度向上等についてのという方針を出されて、国土交通省はこの一月九日ですか、各自治体に対して、関係自治体に対して通達を出したということをお聞きしました。
 だから、そういう総務省の勧告が出て、国土交通省がそれに対してこたえて各自治体に出したと。だけれども、これはこれからの空港、これから建設するものについての適用であるということを言われました。でも、大臣は、今の状況から変化を見て、そして状況が変わっているから再度調査をしたいということをはっきりと答弁されました。
 そのことについては確認をさせていただいてよろしいでしょうか。
#95
○国務大臣(扇千景君) もう一つ追加して申し上げておきたいと思います。
 それは、先ほど委員がおっしゃいましたように、費用の問題でございますけれども、少なくとも私はこれは神戸市が自治体として地方債を発行すると、二千六百億円。果たして地方債がそれほど今受け手があるかどうか。地方債を受け入れる能力があるかないか。これも私は大きな変化の表れを察知しなければ、神戸市民に負担を負わせるということになっては申し訳ないということと、先ほども申しましたけれども、造る限りは神戸空港が伊丹空港に取って代わって、関空が、国際空港がもし何かありせば、神戸空港は国際空港の補完にもなり得るよというような立派な空港であれば、私は伊丹をやめて神戸空港を準国際空港とするぐらい立派なものを造れるのであれば、私はこれも大きな意義があると思っています。
#96
○大沢辰美君 私もう一度、安全性の問題についての需要予測について今お聞きしたんですが、局長にお聞きしたいんですけれども、神戸市が出した需要予測の数字は今、大臣が述べられましたが、そのとき、平成七年に神戸市は出しました。
 それ以前に国土交通省、旧運輸省もこの神戸空港の需要予測を出されたと、調査をしたと聞いていますが、その数値は幾らになっていますか。
#97
○政府参考人(深谷憲一君) 委員お尋ねの、旧運輸省が平成六年度に関西の三空港につきましての国内旅客需要検討の調査をした経緯がございます。その際の数値によりますと、平成十七年度、二〇〇五年になりますが、関西国際空港千百六十一万人、伊丹空港が千四百六十五万人、神戸空港が三百二十一万人という数字をはじいておりました。
#98
○大沢辰美君 やはり、今、神戸空港の予想、神戸市が出した神戸空港の需要予測も大きな私は変化を来している、そして過大な数字が出ていると。そして、国土交通省、旧運輸省の出した数字も一層その乖離があるということが今事実で分かったわけですけれども。
 ですから、そういう点から見ても、改めて国土交通省の責任でこの需要予測については再調査をしていただきたいということを重ねて申し上げて、次の質問に移ります。
 先ほどから大阪周辺に三つの空港は要るのかという点での論議の中で、大臣もはっきりと言われておりますが、私は個々の機能分担、今まではずっと関西空港は国際空港なんだ、そして伊丹空港は国内空港の基幹だ、そして神戸空港は地方空港だと。そういう発言が相次いでいたわけですけれども、この三つの空港の機能分担、役割分担論というのを、その分も含めてどのように今お考えになっていらっしゃるか、今後どういう方向を進めようとしているのか、お聞きします。
#99
○政府参考人(深谷憲一君) ただいま委員の方から、関西国際空港、それから伊丹空港、それから今これからできます神戸空港、三空港についての機能についてのお尋ねがございました。
 私どもといたしましては、関西国際空港、これは二十四時間運用の日本の大きな玄関口の一つとしての国際の基幹空港、また一方で、国内便の、との乗り継ぎということも含めまして、関西地域での国内線、これの大きな需要を賄うという意味におきまして、関西国際空港は、国際線それから国内線、これの基幹空港という位置付けに、であるし、今後もそうであろうというふうに考えてございます。
 伊丹空港につきましては、現在、約年間十万回ほどの離発着の状況でございますが、純粋の国内線の基幹空港として現在も機能をしておると思いますが、今後もそういう役割を果たしていくものであろうと。
 これ、今、整備はされております、神戸市が設置管理者として、いわゆる第三種空港として神戸空港が整備がされつつありますけれども、これは神戸市それからその周辺地域、これの国内航空需要、これに対応する地方空港として一定の役割を果たしていくものというふうに考えております。
#100
○大沢辰美君 関空は国際空港として、そして伊丹空港が国内線の基幹空港としてという、そういう位置付けで、神戸市については神戸市内という、地方空港ですからそういう論付けをされているわけですが、私は、その論付け、特に神戸市の、神戸空港という位置付けであれば、関西には京都市も大きな都市がありますけれども、ここにも空港が必要になることになるのではないでしょうか。関東でいったら、横浜市や千葉市やさいたま市の人はそれぞれ、横浜空港は要るのか、千葉空港は要るのか、埼玉空港は要るのかということになりますよね。とても私は、非現実的な今の私は回答じゃないかと思います。そういう航空政策ではやはり誤った方向付けになるのではないかと思います。
 資料を皆さんにお配りをさせていただいております。二枚目の数字の表なんですが、これをちょっと見ていただきたいと思うんですけれども、競合、本当に今言われた伊丹空港、関西空港、言われている中で、神戸空港ができたらとても競合するという数字の一覧表を示させていただきました。
 神戸空港の需要予測を乗客の多い順にずっと並べてみたんですけれども、その横には相手空港に対応する伊丹空港と関空への乗り入れ路線の利用者数を出してみました。ですから、本当に見事に一致するわけですね。東京―大阪間、東京―伊丹間、東京―関空、東京―神戸というのは本当に競合しているというのがこの数字を見ていただいたら分かると思います。
 ところで、扇大臣、関空に乗り入れる国内路線と神戸空港との競合をどうするのかという点、また、もしできたらですよ、私はしたら困るわけですけれども、もしできたらです。今、日本エアシステムは、四月から成田空港の新滑走路がオープンするのに伴って関西空港の国際線から全面撤退する方針を固めています。国内線も七月の羽田空港の発着枠の拡大に合わせて大部分を運休するということが伝えられています。関西空港の経営上の地盤沈下は避けられないとも言われています。事は神戸空港をどうするかということになるわけですけれども、それにはとどまらないと。成田、関空、中部の三つの国際ハブ空港が成り立つのか、また、関西圏に伊丹、関空、神戸の三つの空港が成立できるのかという、私は国の航空政策の根本にかかわってくるのではないかと思いますが、その方向付けについてどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
#101
○国務大臣(扇千景君) 今、成田、中部、関空、この三つのお尋ねがございました。
 私は、少なくとも、残念ながら、あえて残念ながらと言わざるを得ません、成田が二十五年掛かってやっと二本目が供用開始、しかもそれが一人前ではない、大型ジャンボが無理という、この四千メートル級に達しない、近隣諸国から見れば、仁川が四千メートル級が二本、二〇〇五年にはこれが四本になります。中国もそうです。あらゆるところが四千メートル級が複数の滑走路を持ってオープンし、なおかつハブ空港たり得る資格があるか。私は一度言いました。成田が国際空港という、国際という看板が上げる資格があるのか、一本しか滑走路がなくて国際空港と言うのはおこがましいとまで私は申しました。私たちが海外へ行って国際空港に着陸して、一本しかない滑走路というのはまず途上国でもお目に掛かったことがないというくらいな代物ですから。
 成田、中部、関空、そして今、関空の撤退ということで、関西国際空港も二本目の第二期工事に掛かりますけれども、九月の十一日以来、国際線の便の減少というのは強烈でございまして、空港自体の存続にかかわるほどの影響を受けています。けれども、私は、関空が二十四時間オープンと世界に看板を張った以上は、二期工事は何としてもしなければ、一本の滑走路では国際という看板がおかしいと私言い続けているんですから、私は、航空の需要量が減っても、これは空港は一夜にしてできないんですから、江戸城じゃないんですから、ですから私は、関空の二期工事は、敢然として国際空港の看板にふさわしい二期工事は着手させていただいて、完成した暁にどうぞいらしてくださいと世界に看板を張れるようにするべきであるということは信念を持って二期工事を進めたいと思っております。
 さすれば、今の関空と伊丹と神戸の話に最後は終着するわけですけれども、今の需要で、少なくとも私は、神戸の空港が伊丹に取って代わって、一日十万人だったっけ、年間か、年間十万人の、十万回の就航を許容できる、神戸に立派な伊丹に代わる空港ができるのでは私は拍手喝采したいと思います。けれども、伊丹を存続して、そのすき間を縫って、ささやかなみっともないものというのでは私はお互いを殺してしまうと思っていますので、お互いがもっと、神戸の空港と言う限りは、伊丹をつぶして年間十万回の就航をできるだけの立派な空港を造るというのであれば神戸空港の名にふさわしいものができると。そういう条件は私は勘案して、全体的な航空行政というものを頭に入れて、ただ、今はできないから反対とかなんとかというんじゃなくて、全国的な航空行政というものを見ながら、神戸を造るのであれば伊丹をやめてもいいというぐらいな兵庫県なり神戸市の決断があるのであれば、また考えようがあると思います。
#102
○大沢辰美君 現実的には伊丹空港は今存続しているわけですから、そのことについて言及というんですか、それを切り替えるということはちょっと困難な状態だと思います。ですから、私は、今、そういう今、大臣の意見があるということはお聞きしておきたいと思いますけれども、本当に航空行政、今、現実に伊丹空港があって、関空があって、神戸空港が必要なのかという論点が今大きな課題になっているわけですから、その点についての方向付けを航空行政全体で私は図っていただきたいということを申し上げ、最後にあと一点。
 今もつつ申し上げましたけれども、大阪湾周縁に三つの空港は要るのかという必要性と不必要性の、大臣の今までの経過の論点を聞いていましたら感じました。先日、朝日新聞が世論調査をしております。近畿圏でやっています。そこには、関空二期の延期、中止が六七%、神戸空港の中止が七一%、三つも必要ない、大阪湾周辺に三つの空港は要らないと、それが八一%。そして、兵庫県内だけの調査に限りますと、神戸空港建設中止が五九%あります。
 ですから、私は、国の空港整備計画の中でこの関西三空港の機能分担を明らかにさせながら、その中で神戸空港の必要性の度合いを明確にしていただきたい、その結論を得るまで神戸空港建設を凍結、中止するよう神戸市を指導し、国の見解を出していただきたいということを求めまして、答弁をいただいて、終わります。
#103
○国務大臣(扇千景君) 今、るる大沢議員とやり取りをして、皆さんにも御理解いただけたと思います。ただ、今の大沢議員の最後におっしゃいました、関西に三つの空港は要らないから神戸をやめろと、これは短絡過ぎると思います。
 私は、今まで伊丹に掛かった少なくとも六千二百三十一億円という周辺整備、そして、空港周辺整備機構というものを今後縮小して、やがてこの周辺整備機構というのはゼロにしようと言っているんです。そうすると、伊丹の人たちはそれでいいんですか、周辺整備機構がなくなって、これ助成金ゼロにしていいんですかということが残るので、伊丹が生きているからこれは駄目ですよという言い方は、私はそれは短絡過ぎると思います。
 だから、私は、三つ要らないというのでは、神戸と関空、二つということも考え得ると、それほど私は、二〇〇一年で、二十一世紀の航空行政というものを考えていくということを私は申し上げなきゃいけないので、あるものは壊しちゃ駄目ですよと、助成金だけは今と変わらなくよこしなさいということでは、私は航空行政が成り立たないと思っています。
#104
○大沢辰美君 一点だけ、今、少し、ちょっと食い違っている点があると思いますので。
 伊丹空港は現在存続しているということを、私はそれをやめてということは一言も言っておりませんので、存続しているという実態。ですから、そういう点で、この大阪湾周縁の三つの空港が果たして必要なのかということを再度申し上げて、質問を終わります。
#105
○委員長(北澤俊美君) この際、委員長からちょっと申し上げますが、我が国の航空行政について質疑をしているわけですが、その最高責任者の大臣とそれから実務の責任者である航空局長の意見が全く違っておると。
 内部が混乱しているということをこの委員会が確認したという実績が残るというように理解する向きもあるかもしれませんが、少なくとも、立法府において国の行政の在り方について質疑をしている以上、そんなことでは済みません。
 ここへ質問通告されて出てきた以上、省内の、局内の意見ぐらいは統一してきてもらわなきゃ、今後は開かせませんよ。航空局長、一言、答弁あるべし。
#106
○政府参考人(深谷憲一君) 国土交通省といたしましては、大臣の御答弁のとおりでございまして、私が申し上げましたのは……
#107
○委員長(北澤俊美君) ちょっと待て。
 国土交通省を代表するのはどっちだ。大臣か局長か。
#108
○政府参考人(深谷憲一君) 大臣でございます。
#109
○委員長(北澤俊美君) そしたら、どうして違うことを言うんだ。国土交通省の方針はということはどういうことだ。
#110
○政府参考人(深谷憲一君) いえ、私が申し上げましたのは、三空港の管制の安全上の問題を申し上げ、補足、御説明を申し上げたということでございまして、方針としての議論は私は申し上げておらなかったと思うんです。
#111
○委員長(北澤俊美君) そんな小手先のことを言ってここをごまかそうとしたって駄目だ。
 このことで時間を費やすことはいけませんから、後ほど理事会で協議をさせていただきますが、少なくとも、国土交通省の航空行政については省内の意見が統一していないということを改めて大臣並びに副大臣に申し上げて、次に進めさせていただきます。
#112
○国務大臣(扇千景君) 委員長。
#113
○委員長(北澤俊美君) 大臣、やりますか。
#114
○国務大臣(扇千景君) 委員長の御指摘ですけれども、私は、今国土交通省として現実に予算も取り、そして行政を行っているわけでございます。けれども、なおかつ、私は、公共工事というものと、そして国の利便性、経済性、そして政策面で新たに見直すべきものはないか論議をするというのが、私はこういう委員会で大変地元の先生方の御意見も聞いて、私はどういう判断をするかということ、今後なおかつこれを進行していくかいかないかということに関しては、私は大事な論議だと思っていますから、少なくとも私は、私の基本方針と今までのデータを開示することとに意見の相違はありません。
 ですから、局長は今までの意見を開示したことであって、航空行政自体に関しましては、今後こういう委員会での論議を踏まえて、私は国土交通省の航空行政として誤りなきを期すと、そういう委員会に是非していただきたいことと、していただいていることに感謝を申し上げたいと思います。
#115
○委員長(北澤俊美君) 私が質疑、私が質疑──ちょっと御静粛に。
 私が質疑の当事者になるわけにはいきませんけれども、少なくとも、航空行政について、この場で省内で答弁する者が違う答弁をするということは混乱を起こすことでありますから、これは、ここで議論をすることが大事だということは当然のことでありますけれども、少なくとも、出てくる大臣それから行政の担当局長は意見を同じくしてもらわなきゃ困ります。
 では、次に進みます。
#116
○田名部匡省君 今日はこれに言及しようと思っていませんでしたが、航空行政全体を、基本方針を決めたら、相当の考えがなければこれ動かしちゃ駄目だと思うんです。
 この混乱、どこから起きたかと。私は前に申し上げた。運輸委員長で関空の視察をして、そのときに、伊丹からもう撤去してくれと、うるさくてかなわぬというので関空を造ろうと、こういうことなんだ。できて、これ廃止だというと、今度反対という運動が起きて残したところに、これ今の問題が起きちゃっているんです。
 そこへまた神戸空港も造るというから、そうすると、これ大臣も所信表明で言っておるように、「コストダウンを図りつつ、政策評価の導入も含め、」、こういうことが書いてありますから、じゃ、さっきも言ったように、投資対効果、費用対効果、そういうものは一体どうなんだということからいかないと、何でも、それは造ってほしいというのは皆ですよ。この関空を造るときだって、三年間で黒字にします、九年で配当します、二十三年かなんかで借金返済しますといって造ったんですよ。じゃ、それはどうなっているのかと、今。なっていないでしょう、本四架橋だって、アクアラインだって。
 だから私は、大臣、前に言ったでしょう。だれが決めたか名前を残してくれよと。無責任で駄目だと、こう言っているんですが、まあ、なかなかそのとおりいきませんが、どうぞ、物事を造るときには、少子化、高齢化時代にどう対応するか、これだけの財政問題でどうするかと。
 僕は、亀井善之君が大臣のとき、私はもう自民党を出て、キャビネットの運輸大臣で一時間やったことあるんです。そのときにも、中国あるいは韓国、上海空港にも大きなハブ空港を造っていると。あれ、日本の有償資金で韓国でもこっちでも造ったと。あんなものはできたら駄目だよと。成田がもめているときでしたから、もうそれに代わるものを、東京近辺にハブ空港を造ったらどうかと、あのときも実は議論しているんです。
 どうぞ、だれの意見でも、なるほど、そうだなと思うことは検討してほしいと思う。ただ言いっ放し、聞きっ放しで終わっていないで。これは、私は野党だと思っていないから、与党でもないが、そういう立場でいいことを言ったときは、やっぱり検討してみてもらわぬと、いろんな意味で。このことは別に今日の質問に入っておりませんから。
 次に、不審船の事案の問題ですけれども、この前、おかげさまで、役所へ行って危機管理センターを見せていただきました。ああ、立派なものあるなと。
 ただ、不審船の対応についていつも遅い。それ考えてみると、まあ、海上保安庁が行く。手に負えない。さあ、すぐ海上自衛隊来てくれ。こんなことをやっているものですから、領海の中にいたのが、みんな漁業専管水域の方へ、中国側へ行っちゃって、そこで今何とか引き揚げてやろうかとかなんとか言っているけれども、中国側はこれに対してやりなさいという意見ですか、この辺どうなっていますか。
#117
○政府参考人(縄野克彦君) 不審船の引揚げのことについてのお尋ねというふうにお伺いいたしました。
 二月の末に、私ども、水中カメラによりまして船体の特定の調査をいたしました。あの不審船があそこに沈んでいるということを確認をさせていただきました。この後、私どもとしましては、潜水士による、人による潜水調査をしました。引揚げが可能であれば、犯罪の内容、その動機、そういうものを確認をするために引揚げを行いたいということでございます。
 先ほどの御議論にもありましたように、日本としても、中国の排他的経済水域と扱っている海域でございますので、中国に説明をし、調整をして、この作業を進めてまいりたいというふうに考えております。
#118
○田名部匡省君 なかなか簡単にどうぞおやりなさいと言ってくれるかどうかは難しいかなと、こう思っています。
 そこで、この前、危機管理センターを見て、僕は帰りに、自衛隊にはこういうのがあるのかと言ったらあると。それで、今度は官邸にもここに作っていますということになると、要するに、大臣言うようにスピーディーに、それが大事なんですね、こういうものについては。逃げる前にもう対応しなきゃいかぬ。特に、船ならまだゆっくり走っているから、飛行機の場合は、あっ、入ってきたなと思ってスクランブル掛けるのはやっぱり航空自衛隊、これが行かなかったらもう間に合わない。
 そこで、三つある必要があるのかです。あってもいいけれども、私は、せっかく総理官邸に立派なのを作るのであれば、そこに国土交通省もあるいは自衛隊も全部関係者が入って一遍に見ておって、瞬時に総理の判断を仰いでやるという体制の方がいいなと、こう感じたんですよ。もうあそこにだって相当整備費で一億四千七百万も掛かったと聞いておるし、また管理費も三千百万ぐらい掛かると。これをてんでんばらばらにやっておるんじゃ。
 それで、僕は、ロシアに鈴木宗男君のあの辺へ行っては拿捕される、あるいは機関銃を撃たれて沈められた漁船もあるんですね。それはだれがやっているんだ、コーストガードだと、ロシアもアメリカも。そうすると、日本もそういう体制でないと、海上自衛隊あり、あなたの方ありね、これはばらばらにやっていたのでは瞬時に対応できないし、そういうこともできないのかなと、こんな感じで見ておったものですから、このことについてひとつお考えをお聞かせいただきたいと、こう思います。
#119
○政府参考人(縄野克彦君) まずお尋ねの、海上自衛隊が対応すべきか海上保安庁が対応すべきかという点についてでございますけれども、軍事行動には自衛隊が、犯罪行為には私どもがという制度です。
 確かに、不審船のように軍事行動であるのか犯罪行為であるのか不審なものにつきまして、一義的には海上保安庁が対応し、それでは対応できない場合には自衛隊が出るという制度が、これは海上警備行動として、軍事行動としてではありませんけれども、海上自衛隊の海上警備行動として制度があるわけでございます。
 それから、危機管理センターについてでございますが、私どもの危機管理センター、確かに今、委員がおっしゃられましたようにコストが掛かっております。私どもの立場からいいますと、海上保安庁の警備あるいは取締り、それから防災、いろんな業務がございまして、個々の一日の出ている船でございますと二、三百隻の船が出ておるわけでございまして、そういう船の個々のオペレーション、そういうものを具体的に指揮をする、これは庁で一元的にやっておりますので、そういうセンターが必要であろうかというふうに思っておりまして、その上で、内閣全体として指揮が必要な大規模な事案について、これは災害も含めてでございますけれども、そういうものについて官邸での危機管理センターがその指揮を執る。こういう場合には、前回の不審船でもそうでございますけれども、私どもの幹部職員あるいは職員も派遣をいたしまして、意思疎通に遺漏なきを期するところでございます。
 さらに、内閣の危機管理センターと私どもの危機管理センター、ほかもそうだと思いますけれども、リアルタイムで情報のやり取り、これは映像も含めてできるように整備を進めておりまして、情報の共有、それから素早い決断というものができるように、政府全体として努力してございます。
 スペース的にすべての機能を一か所に、いろんな場合に備えて、いろんな場合が想定されますので、備えるよりは、それぞれのセンター間の、何といいますか、情報のやり取り、共有がきちんとできるような体制整備が私どもとしては適切ではないかというふうに考えております。
#120
○田名部匡省君 もう危機管理とかなんとかいろんな議論をしているけれども、その意識が薄いんですよ。これはもう本当に大国ではこんなやり方しているかどうかは分かりません。アメリカなんかはもう瞬時ですよ。ロシアだって日本の何かちょっと行ったらもうすぐ出てきますからね。そういうのに比べると、誠にのんびりしている。
 この間だって、海上自衛隊をアフガンの方へ派遣する。派遣するときは賛成、反対、わあわあまた騒いでいる、行ったらだれも言わなくなっちゃって、何やっているかの報告もないでしょう。油の給油はしていると言ってみても。そういう感覚だと、国民もそういう意識というのは、これはなかなか分かりませんよ、報告をされても何をやっていることなのかすら分からない。
 そんなことで、もっともっとやっぱり情報を公開して、今こういうことですよと分かりやすく言えば、分かってくれば関心を持つんですよ。ですから、そういうことをやっぱり国が積極的にやらないといかぬと私は思っております。
 次に、不正行為を防止するため入札契約適正化法の徹底を図る、こういうことですが、大体どんなことを考えておられるか、お尋ねいたします。
#121
○国務大臣(扇千景君) どういうことを考えているかというのは、これは一昨年の暮れに入札と契約に関する適正化法を御論議いただいたときに、既にこの委員会でも御論議いただいたところでございますので、その中身に関しては、先ほどもちらっと私申し上げましたけれども、一般の入札に関しては、電子入札というのも日本では初めてのことでございますから、これは大変新しいことで、一般の競争入札の導入と電子入札の導入、これは私は公共工事の不正を回避できる大きな法案の中身の一つであろうと思っておりますので、これは確実に、すべての公共工事の発注に関しては平成十三年四月一日より、去年の四月から既に施行しておりますので、私はその件に関しては、入札の公共工事の防止、あるいは談合でありますとか、そういうものの防止に大きな役立ちをする。
 ただ、残念ながらまだ去年の四月からでございまして、小さな市町村に関してはまだこの法案の周知徹底がなかなかできていないものですから、三月に入りまして、事務次官を長として、全国の市町村にもこの法案の周知徹底を図るように今体制を整えているところでございます。
#122
○田名部匡省君 電子入札、何やってみてもいろいろ問題があるんですね。
 もともとこれは談合というのはいつから、江戸時代からやっているのかどうか分かりませんが、古いんです。ところが、業者の方は、談合というのは、例えば一億の工事を落札をしない、わざと、何回も。そうすると、一億を一千万に上げて一億一千万になって落札する、これは談合だと思っているんです、悪いことだと。ところが、一億以下で落札すると協力していると思っているわけですよ。ですから、この考え方がもう全然。しかも、役所だって、一億の大体積算をして入札を掛ける。これはダンピングして、しょっちゅうやって、五千万ぐらいで落札するということをしょっちゅうしたら、一体何を積算していたかと、これは責任問題になるんです、そうでしょう。
 ですから、この電子入札にしても、例えば業界というのは大手と地方とこれやり方を分けてやらないと。それはなぜかというと、例えば専任の技術者が二人しかいない。それで、入札へ行って、紙に書いて入れるやつだと順番に行きますから、二人しかいないのに三つ取っちゃいかぬことになっているわけです。電子入札だと瞬時ですから、そうすると、こっちを取ったら、もう二人分技術者がいないのに、終わったら自分はもう取れないというのは分かっていますから、これはもう入札へ行ったって落札しないんですよ、これはできませんから。そうすると、その辺のところで、業界の人たちから見たら、これは混乱が起きる話なんですね。そうすると、電子入札とこの紙に書いてやるやつ、全部電子入札にすればどうか分からぬが、これはいずれにしてもあっちこっちで入札をやっていますから、こっちの市とかこっちの町って。
 そこで、どれを取るかといったって、二つまでは技術者がおるから三人いれば三つまで取れるから、取ろうと思ってやるわけですね。だから、それがこっちで把握できないという問題等もあって、もっともっとやっぱり内容をしっかり聞いて、今言ったような談合ができなくてやれる仕組みというのは一体なんだろうかと。
 それからもう一つは、例えば大手の業者は額は大きいですから、そこに工務店が行って仮枠工事だとかいろんなことで工事をやるでしょう。そうすると実績が付いてくるわけですよ。そうすると、地元のちゃんとした業者よりも請負金が大きくなるものですから、今度はAランクになっちゃうんですよ。そういういろんなこと等も考えて、公平にいく仕組みというのは一体今何なのかと。
 アメリカ辺りは、割合数が少なくても下請の分も十分の利益を見ながらやるから、数を一杯取る必要はないんですね、利益が出ちゃうんです。ところが、日本はそういう仕組みになっていないから、もう数を取ろうとする。しかし、これからはどんどんどんどん公共事業が減っていくでしょう。減ってくると、今度は過当競争に入らざるを得ない。数取ってこなさなきゃならないと。
 こういうことなんかを一体今どうしてやるかという制度をやっぱりきちっと作ってやらないで、ただ勝手にいろんなことを作ってさあやれといったって、これはできる方ができない。
 急にそれは何か変えると、こういうものを大臣は書いていましたね、建設業界の再編と。こういうことは、一体再編というのはどういうことなのか、私は前からこれ言ってきたんだけれども、大臣はどういうふうに考えておられるか。
#123
○国務大臣(扇千景君) 今の再編の問題の一つ前に公共工事の入札の話をなさいましたので、私は、電子入札をして混乱を起こすではないかという御指摘がございますけれども、これは一番最初に神奈川県が県内だけでやっておりますけれども、これを全国展開しようということでございます。それが一点。
 それからもう一つ、この談合とかそういうものをなくすために価格を事前に公表したらどうなるかということもやっております。それをさっき私が三月と申しましたのは間違いで、事務次官を筆頭に二月の八日に省内にこの委員会を作ったわけですけれども、価格を事前公開したら談合できなくなるじゃないかと、そう思ってこれは試行錯誤しようということで、試行しようということでやっております。
 けれども、これはやっぱりデメリットとメリットと両方ありまして、必ず、価格を事前に公表すれば、談合はできないけれども積算努力をしないんですね。そうすると、これはもう価格が決まっちゃうから、ああ、この辺だなといって、その会社が確実にその工事をでき得る能力があるかどうかという積算過程がないものですから、判断のしようがなくなるということもあって、これは試行だという言葉を使わざるを得ないんですけれども、これもメリット、デメリット、そういう不正を排除するということには事前公表ということも大きなメリットですけれども、デメリットは、今申しましたような、それぞれが建設業の見積り努力をしなくなるというようなこともデメリットとしてあるということで、まず申し上げておきたいと思います。
 それから、業界の再編ということの二つ目の御質問でございますけれども、これは私は、少なくとも建設業界、近年六十万業者と言われましたけれども、この不況期で五十八万業者ぐらいになっております。そして、少なくとも私は、この十年間、公共工事は二〇%、公共工事が減りました。けれども十万業者、業者が増えたんですね。これの業者とそして公共工事の発注と、二〇%落ちているのに片方は十万業者増えているという、こういうアンバランスの中で少なくとも苦しい状況が続き、そしてみんなが競り合って、工事を取り合って、談合が起こったりというようなことは多々ございますけれども、昨今、この三月危機と言われました。けれども、銀行の不良債権処理というようなことと相並びまして、ゼネコン、建設業界の再編が刻々と進んでまいりました。
 ただ、私は、この業界の再編の中に何としても残したいことは、日本が戦後今日まで築いてきたすばらしい持っている技術、あるいは橋梁の、橋を造る世界一の技術とか、あるいは掘削技術で世界一というような業界がこの再編によって技術もろとも沈んでしまうということがないようにしたいと。それぞれの特徴を生かした業界同士が再編してくれれば、私は日本の業界というものが世界に、ああ、世界一の技術を持っている者がお互いの技術を総合し合って世界一の業界になったなと言えるように是非してほしい、そういう生き残り方をしてほしいと。
 不良債権者同士が、マイナス面同士がぶつかってプラス二にはならないという案もありますけれども、私は、一と一が一緒になってプラス二になってくれるような業界再編が行って、そして業界が真に我々の国の国威というものを技術的に確保できるような再編をしてほしいと念じております。
#124
○副大臣(佐藤静雄君) ちょっと補足させてください。
 再編を担当している者として少し補足させていただきます。
 今、大臣から言われましたけれども、旧建設省時代にはずっと再編は企業の合併ということでやってきました。なかなか合併が進まなかったんです。それはもちろん、指名の回数が減るだとか、それぞれ自分が社長をやっていた、これはだれがじゃ社長になってだれが専務になるかとか、まあいろんなことがありまして、なかなか進まなかった。
 それで、持ち株会社制度ができてきたわけでありますので、その持ち株会社を利用してやろうじゃないかと。これも少し勉強会をやっておりました。いよいよ今月一杯にまとまる予定です。特に地方の、先生がおっしゃった地方の方々は、特に持ち株会社を中心としながら何社かこう下に付く、技術者などを持ち株会社のこっちに集めてやっていくと。そういうことをひとつやっていこうと思っています。
 具体的にやる方法ですが、いろんなことを具体的にパンフレットにまとめて、そしてそれぞれの業界にお話をする、また地方の小さな団体にもお話ししてできるだけ早く推進をしていきたいと、そう考えております。
#125
○田名部匡省君 まあ、いずれにしても、大手と地方の業者は違うという認識をしっかり持ってもらいたい。
 結局、さっき仮枠、大工さんとかなんとか言いましたけれども、それは請け負う金額は大きいんですから、地方へ来てやるともうAランク、得意になっちゃうんです。そういうのを、元請と下請の評価をどうするかと。特に地方の業者は、数は少なくても技術者とかあるいは設備投資、そういうものをやっているわけですね、機械を買ったり。
 ところが最近、ジョイントベンチャーだというので地方と大手と一緒になると、大手の人は機械も何にも持っていないんですよ。ところが、経審をやるときにはこういうものをちゃんと、どういうやり方をしているか分かりませんけれども、いずれにしても長期固定適合比率など、これは三つの要素がありますけれども、分母は全部固定資産なんです。そうすると、設備投資をしたそういうものなんかは全然関係ないということになると、持たない方がいいという。そうすると、また地方の業者も下請にみんな丸投げというか、丸投げじゃないけれども、こういう、やっちゃった方がいいと。結局、取る人が多くて、実際に働く者に影響が出てくる仕組みになっちゃっているんです。
 ですから、例えば地方に、ブロックに支店があると支店経費あるいは本店経費、これ全部取られるわけですから、地元の業者は支店経費とか本店経費というのはないですね。しかも、退職金まできちっと計算して、地方の業者で退職金まで計算しているところがないし、だから違うんだということですよ。そこをよく見て、それから電子、それにしても何にしても、背景にあることが何なのかなということをよく見てやらないと。
 それから、私は役所は見積書を出した方がいいと。そうすると、項目別にあれ一日に十本も十五本も入札が出るわけですから、一々計算するのなんかいませんよ、地方の業者に、くぎ一本一本拾って。そうするとできない。だから、それを発表してくれたら、ああ、ブルドーザーはおれのところは持っているからこれ償却はどのぐらい安くできるんだというのは分かるけれども、何にもなかったらこれできっこないんですから。
 ですから、そういう業者が地方には多いんですよという観点で、これは大手とやっぱり地方の業者というのは別な観点で進める以外にないだろうと私はこう思うんで、これは検討していただきたい、こう思います。
 それから、これはいいですか、検討してもらえますか。
#126
○副大臣(佐藤静雄君) 先ほど申し上げましたとおり、特に地方の業者の方々は、持ち株会社なども利用しながら、別に考えていきたいと思っています。
 もちろん、大手の方は、今は再編がどんどん進んでいます、さっき大臣言われましたように進んでいます。だから不良債権を処理するために、どうしても合併をして、そしてリストラをしてという方式でやっていますけれども、地方の方は特に今申し上げましたような方法でやっていきたいと、そう思っております。
#127
○田名部匡省君 それから、これに中古住宅市場の活性化というのがありますけれども、よくアメリカなんか行くと、大統領が替わるともう何百人も替わっていますね。もうそこへほとんどの人がすぐぱっと来て次の人が入ると。日本見ていると、住宅というのはもう永久的なものなんですよ、感覚として。
 ですから、例えば青森に住んでいると雪の降らない沖縄かどこかへ行って老後は住みたいなと思ったって、どこに行けばそういうことがあるのか。何にもそういう仕組みがないものですから。こっちはどれだけ評価して幾らで売ってくれて、あっちの方はどれだけで買えばいいかという、そういうことが、アメリカは見ていると何かあるような気がするんですが、日本にはそういうことがない。そういう仕組みを作らないと、これがなかなかうまくいかぬのではないかなという気がするんですが、これについてはどうでしょうか。
#128
○大臣政務官(森下博之君) 不動産の物件情報の提供についてでありますが、中古不動産の流通市場の整備のためには、売主からの売却依頼を受けた不動産業者は、業者間の物件情報の交換システムである指定流通機構に物件を登録をいたしまして、業者間で情報共有を図っておるところでございます。そのことによりまして成約のスピードを増して、依頼者のニーズへの的確な対応を図っておるところであります。
 また昨今、個々の不動産業者のみならず、業界全体がインターネット上で物件情報を公開することによりまして市場の透明性の確保に努めておる現状であります。
#129
○田名部匡省君 インターネットでやっているということですが、買う方の家はどれだけの価格なのか、自分の家は幾らなのかというのが分からんとね。ですから、そういうことを一体今ここでどうするかということ等を仕組んでいかないと、中古住宅市場の活性化なんと言ったって、これ絵にかいたもちになっちゃうので、その辺のことを考えていただきたい。
 前、道路公団総裁来てもらってETCの質問しましたよね、僕は。一%ぐらいしか通っていないが、今でも羽田から日曜日帰ってきて、明日辺りまた戻りますけれども、一向に通ってないんですよ。いよいよあれはもったいないと思ったのが、今度は一般も通れるようにしているものですからね。なぜかというと、あそこだけはすっと独りで先に行ってみても、その先は詰まっているものですから、あれじゃ意味ないんですよ。ETCの専用道路でもあるんならすっと行ける。料金だけ早いですよ。ところが、もう込んでいますからね。そうすると、せっかく何も料金払ってあそこをさっと通っても先へ着くのは同じぐらいでね。
 だから、この間もちょっとあれ聞くと、あれから五百何十か所オープンするんで、今度はぐっと行きますという総裁の答弁でしたが、聞いたら一・何%、この間一%だったのが、一・四とか七まで行っていないのかな、そんな程度なんですね。
 だから、それはいいけれども、だから、僕はさっきから言っているように、これをやったらどれだけの効果が上がって、どれだけ無駄が省けてという費用とか効果とかというのを考えて造らないと、造ったって金ばっかり掛かるんで、これじゃたまったものじゃないですよ、国民の負担が。そうじゃないですか、どうですか、これは。
#130
○副大臣(佐藤静雄君) 先生おっしゃるとおり、ETCがなかなか普及率が低いわけでございます。今一・七%です。一日当たり千百台ずつ増加をしております。これが五〇%普及しますともう渋滞がなくなるんです。何とかしてそこまで急いで持っていきたいと思ってあらゆる努力を今しているところであります。割引したり、いろんなことをやっているところであります。
 本当は、本当はこれは今五万円ぐらいするわけであります、付けるのに、設置料が。付けるわけでありますので、本当はもうこれは一万円以下ぐらいで付けれるようにならないとやっぱり駄目なんだろうと思います。本当はどこかで一回買って、そしてレンタルするとかという方が良かったんだろうと思いますけれども、いったんここまで来てしまった以上は、やっぱりどんどんどんどん今、少し普及するに従って安くなりますから、できるだけ安くなるようにしながら、早く普及させていきたいと、そう思っております。
 またこれは、今申し上げましたとおり、大体五〇%ぐらい普及しますと渋滞解消されますし、さらにインターチェンジなども今度簡易なインターチェンジも造ることができます、人件費掛からないようになりますから。そんなこともできますし、ひとつ、御批判のとおり、よく分かっていますので、全力を挙げてやっていきたいと思っています。
#131
○田名部匡省君 局長、何かあるか。
#132
○政府参考人(大石久和君) ETCの普及がなかなか進まないという御指摘でございます。今、副大臣から御説明いたしましたとおりの状況でございますが、割引の導入を図っておりますし、また検討もいたしております。もう既に各公団それぞれ一万円を頭といたしまして、二〇%、一か月超えていただくごとに二〇%割引ということでございますので、もし道路公団と首都公団、阪神公団、三つの公団を御利用される場合ですと、最大三万円まで割り引かれるということでございます。
 そうなりますと、現在出ております機器が、例えばインターネット販売等によりますともう二万円を切っているというような機種もございます。そういうことになりますと、この割引だけでもペイするといいますか、そういう状況でございますし、また近々にETCの前納割引を入れたいというふうに考えてございます。これは、ハイウエーカードと同率の割引率というぐらいの割引を考えたいと思っておりまして、今年の夏、夏休みまでにそういうことができればということで急いでおるところでございます。
#133
○田名部匡省君 ここで聞いているのは、どういうふうにやってみても、れば、たら、なんだね。いやいや、それはうまくいっているのは一つもないということですよ。本四架橋だってあんた、あんなに赤字になると思わなかったでしょう。関空だってアクアラインだって。その負担は一体だれがしているんかという話ですよ。
 いつも言っているでしょう。郵便貯金だ、簡易保険、年金を預けて、それをもって、で使って、赤字出して、五兆三千億も今度はこっちのポケットから出した税金で補てんして、そこを通るときは料金を払って。道路局長、この間も言ったでしょう。踏んだりけったり、その次は何という言葉があるかって。国民が一人で相撲取っているんだと。少しはこういう感覚になってもらわぬと。造ればいいんじゃないんですよ。本当にこれを造ることによってどういうメリットがあって、どれだけの利益が上がっているかという。通らないから割引だ割引だと言ったら、もうかるわけはないんですよ。
 ですから、どうぞ何をやる場合でももっともっとやっぱり国民の負担があるんだという意識の中でやるべきものと、運輸大臣言ったでしょう、さっきも。全体が変わったと、どこを育てるかと、育てるのと待つのと、そうでないのがあるでしょう。私はこの間も国会、これにもあったのかな、国会の移転か何か、首都機能移転ですか、どこから金持ってくるんだと、今。凍結しろって。よくなったら考え直せばいいんで、委員会作って、陳情どんどんさせるのかと、これからも。ばかみたいなことを、政治家はみんなもう少し大事にいろんなことを考えてやるようにしないといかぬと、こう思うんです。無責任だもん、これ。家庭じゃ、これはもう毎月あんた借金して生活している家庭なんてないよ。だから、この間も本会議場で、人の金だ、どんどん使えといって僕はやじを飛ばしたよ。もうちょっと責任を持ってお互いにやらなきゃいかぬと私は思う。
 それから、もう四分、もう終わりですから、地球温暖化及び大気汚染防止のために一千万単位の低公害車と、これはもう本当に急いでやってくださいよ。かつて、吹田さんと私と近藤さんが、十何年前ですよ、電気自動車というのをやろうやといって、党本部の前で私は運転して走ってみたんです。皆さんも見た人いるかな。それで、トヨタ自動車がモーターショーのとき、晴海の。そういう一台試作車を作ってくれた。あのバスは日野自動車、ハイブリッドバス作ったでしょう。あのときから一生懸命になっていれば、今ごろはもう全部電気自動車とハイブリッドバスになっておったんですよ。本当残念なことをしたなと、こう思いますよ。
 特に、自動車が山へ捨てられたとか、あるいはジュースの缶が捨てられた。あなたも北海道ですから、交差点へ行って雪解けた後を見ると缶だらけでしょう。だから、僕は環境庁に基金を作ってこれで処理したらどうだと、山東昭子さんがそれじゃ君らが困るからと反対されたけれども。だから、ああいう時代にもそういう議論しておったんですから、やっておけば今ごろはこんな問題はできてこなかったと私は本当に残念に思う。
 いずれにしても、どうぞこれだけいろんな立派なことを大臣この間所信で言われたんで、やることは結構ですけれども、これ財源伴うわけですから、大ざっぱに大体この程度の財源が掛かるぐらいのことは我々に教えてもらわぬと、言いっ放しでは、あとまた何年かたつと別の人になってそのことは忘れておる、次のことになっちゃうから。やっぱり、この情報公開というのは、やるというのは分かりました。財源が一体これだけのことをやるとこの分必要ですというぐらいのことはやっぱりみんなに教えてもらいたい、こう思います。どうですか、その辺について。
#134
○国務大臣(扇千景君) 田名部議員のいつも前向きな姿勢に私たちは党派を超えて賛成ですし、私たちの意見にも耳を傾けていただいて有り難いと思っておりますけれども、ETCの問題一つ取ってみても、これは料金だけの問題ではなくて、車の渋滞と渋滞によるCO2をいかに減らしていくかという基本的に環境も含めた今の交通行政というものを含んで、ETCでスルーで走ってもらえばCO2の排出量が減るということ、また、お金を払いながら高速ではなくて低速であるということを解消するという、金額だけではない、そういう意味も含めているということ。
 また、問題がたくさんございましたので、国会移転の問題の費用もおっしゃいました。国会移転特別委員会という衆参にちゃんと委員会もございまして、おおよそ二年をめどにと衆議院の特別委員会が決議しているわけですから、おおよそ二年をめどにというのが本年でございまして、そういう意味では私は大方皆さん方の御判断が出るだろうと思っていますけれども、今、田名部先生がおっしゃいましたように、アクアラインとか本四架橋とか、いろんなことをおっしゃいましたけれども、すべて私はこれは政治家の責任であろうと思っております。政策を決定するときの政治家の責任で、今顧みてこれは無謀だったなと思うことがあれば、現在国会に籍を置く我々、大臣というバッジを私は別にしましても、同じ国会議員として間違った政策をしないでおきたいと思いますし、また首都機能移転というふうにおっしゃって、値段幾ら掛かるんだ、示せとおっしゃいましたけれども、その当時少なくとも十二兆ぐらい掛かるだろうと言われておりました。また、近々東京都が、最近になってこれは二十兆掛かるとおっしゃいました。
 しかも十年計画だと、あるいは十五年計画だとおっしゃいましたことは、今の、当時から比べれば、やっぱり十年一昔の案だったかなという感はなきにしもあらずというのが田名部先生のお言葉の中に含まれているので、少なくとも私は政治家としてお互いに委員会で大事な結論を出していくべきだと思っておりますので、国土交通省としましてもあらゆる面で、陸海空でございますので、御指導いただきながら、無駄のない政策を、また国の二十一世紀型の政策を作っていきたいと思っております。
#135
○田名部匡省君 終わります。
#136
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 今国会は政治家の政治と金に決着を付ける国会になりました。非常に残念なことでございますけれども、そういう事件が発生したこと、我々政治家の一人としてやはり反省しなければならない問題が含んでいると思います。なぜあのように鈴木宗男さんが力を得たのかと。そして、むちゃくちゃなことができるのかということをやはり基本的に考えなければ私はならないと思います。
 したがって、ここのところはやっぱりいろんなことがあると思います。先ほども言われましたように、国土交通省としては入札適正化法ですか、これらを作ってできるだけ犯罪が起きないようにしていくような、そういう処置をやはり取れるところは私は取っていくべきだろう。
 しかし、やはり、例えば入札関与の問題にいたしましても、税金の無駄遣いの問題にいたしましても、それからやはり族議員と宗男さんの、失礼しました、鈴木さんのあのやり方からすればかなり横暴な横やりをやりながら物事を進めていくというやり方、これは族議員でなければできないことだと私は思います。そして、官僚と政治との関係、とりわけやはり地方と中央の経済格差という問題、そのことが自分のところの意見というものをやはり聞いて、地域がどう発展させるかというのはだれしも政治家思うことでしょうけれども、そこにやはり余り力点を置き過ぎるがゆえに、こういう事件というものが起きてきたのではないか。
 同時に、あわせて、やはり陳情政治というのが利権と私は裏腹にあるのではないか。陳情政治をいかにしてやめさせるかということなどは、私は中央集権から地方分権へ、これがより進めば、そういう形というのはだんだん少なくなっていくであろうというふうに思うんです。したがって、鈴木宗男政治を生み出すような政治環境の土壌というものをなくしていかなくてはならないと考えるわけですが、大臣、いかがお考えでございましょうか。
#137
○国務大臣(扇千景君) 今日、委員会の中でもこの議論がまず出てまいりまして、私も予算委員会等々で、特に北海道開発庁当時の話等々言われております。また、御質問で山形新幹線の公共工事に関しても、高速道に関しても、新幹線、ごめんなさい、高速でございます。それに関しても御質問が出ました。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 そういう意味では大変私は遺憾なことだと思っておりますけれども、少なくとも私は、国会議員が行政に物を言うときに、なるべくはこういう委員会でオープンに議論をするということが私は大変大事なことであるし、みんなの目に見えるところでお互いに論議する、この地方をって皆さん地方を代表していらっしゃるので、そういう陳情ということよりも、こういう委員会でいろんな議論をして、ああ、あそこの地域はこんなことがあるのかということもお互いの国会議員同士の認識にもなりますし、私はそういう意味ではむしろ陳情をオープンにしていくということは私は大変今回、少しはこれでよくなるんじゃないかなという、妙薬はありません。妙薬はありませんけれども、お互いに国会議員同士としてやっぱり陳情も必要だし、あるいは要請も必要だし、自分の地域は一番自分がよく知っているんだから、代表して物申すということは私はあっていいと思うんですね。
 ですから、それをなるべくこういう委員会でオープンで、お互いに日本全土の在り方というものをお互いに認識し合うと。こういうオープンな形で私はみんなの前に出すということで、ひとつ私、公平性という、公明性というものが図られるんじゃないかなと認識しておりまして、それが妙薬とは言えませんけれども、それを陰で、それを口実にお金を集めるということだけはこれはあってはならないことであるというのは、厳に慎まなきゃいけないことだと思っておりますけれども、陳情の仕方であるとか政策提言とか、そういうことに関してはなるべくオープンにしていくということをすれば私は解決の一助になるのではないかと思っておりますので、いい御案があれば是非示していただいて、お知恵かりたいと思っています。
#138
○渕上貞雄君 大臣言われましたように、基本的には政治家個人の問題の、政治姿勢、政治倫理の問題であろうというふうに思いますね。そのことは別にしても、やはり規制されるところは、法律やそういう規則で縛るところは私はきちっと縛っていくべきだろう、同時にやはり改革をすべきところはきちっと改革をしていくべきではないか。先ほど、大臣、副大臣そして政務官の方から政治姿勢に対するお考えについて明確に答弁をいただきました。やはり、そのとおり実行していただくことをまずは希望しておきたいと思います。二度と再び国土交通省からあのような事件を起こさない努力をひとつお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に、危機管理の問題についてお伺いをいたします。
 昨年の米国の同時多発テロ以降、事件を踏まえて、陸海空それぞれの交通機関、重要インフラにおける施設に対しての警備警戒等、今後更に危機管理の問題として強化をしていかなくてはならないと思っております。したがって、あの事件を教訓として、今具体的にどのような警備警戒を行っておるのか、実施状況についてお伺いをしたい。
 とりわけ、我が国においても、バスハイジャックの問題あり、バス放火の事件あり、そしてハイジャックの問題等あったわけですから、それらの問題について今後どのようにしていこうとするのか、とりわけ国際的な問題としてワールドカップがあるわけですから、ここの中でもし事件が起きたとすればこれは大変な国際信用の問題にかかわる問題でございます。いろんな対策は講じておろうと思いますけれども、国民の協力なくして私はできないと考えておりますから、その点はいかが、どのような対策を立てておられるのか、お伺いをいたします。
#139
○政府参考人(岩村敬君) 昨年九月の米国同時多発テロの事件を踏まえまして、テロ対策の現状、そして今後ワールドカップに向けての対策ということでございます。
 九月の事件直後に扇大臣を本部長といたしまして国土交通省緊急テロ対策本部を設置しました。そこで海陸空の輸送機関についての対策を立て、その実施を図ってきているところでございます。
 具体的に幾つか申し上げますと、航空につきましては、地方空港を含めまして、空港の警戒態勢を最も厳しいレベル、フェーズEと言っておりますが、一番厳しいレベルにしております。また、飛行禁止措置発動マニュアルを整備いたしまして、その伝達、各航空会社末端まで伝わるための訓練を行いました。また、手荷物検査等、航空保安検査機器、これの充実強化を図ってまいりました。また最近では、国際会議の動きも受けまして、コックピットへのドアの強化策、こういったものもしているわけでございます。
 また、鉄道につきましても、一日七十五万人もの大変多くのお客様に御利用いただいている新幹線等の安全確保について、駅構内においての巡回警備の強化等の対策を徹底しております。
 また、海上関係についても、海上保安庁長官を本部長として、海上保安庁国際テロ警備本部を設置いたしまして、臨海部の重点警備対策、対象施設に対しまして、巡視船艇、航空機による警備強化を行うなど、警備警戒態勢、海陸空の警備警戒態勢の強化を徹底しているところでございます。
 それから、バスジャックのお話もございましたが、バスについても、例えば未然防止策として主要のバス乗降場、また大規模なバスターミナルの警戒要員の配置、更には車内点検の徹底、また事件の発生時には防犯灯を点滅させたり、SOS方向幕を掲げるなどの方法による事件発生の外部への表示等々、これまでの事件もいろいろ踏まえまして対策をしているわけでございます。
 それから、旅客との関係では、不審物を発見した場合の旅客への適切な指示、こういったものも、それから、更には警察への連絡というようなことをそれぞれ事業者との間で調整をしてきているわけでございます。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 それから、いよいよワールドカップ、五月の終わりから日韓共同で開催されますが、この時期、外国からのお客様も四十万名近いお客様が日本を訪問されるわけでございまして、そういう中で安全の確保というのは、先生御指摘のとおり、非常に大事な点でございます。
 昨年の十二月には、政府全体でテロ対策、フーリガン対策を取りまとめております。これに基づきまして関係機関、警察等でございますが、と緊密に連携を図りながら鉄道、バス、旅客船等の旅客施設等に対する警戒警備の強化、そして航空機によるテロ等の防止対策の強化、更には旅客船への海上保安官の警乗、不審者情報等の収集、共有の徹底等々の対策を講じることといたしておるわけでございます。
 さらに、本年一月には公共交通機関の保安のための事業者と警察機関等の連絡協議会を開催いたしておりまして、テロ対策、フーリガン対策の説明、更には事業者側の保安対策についての意見交換、こういったことを行っているわけでございまして、もう一月ちょっとで開会になりますので、今後ともこういった連絡協議会等を活用しながら、輸送の安全に万全を期していく所存でございます。
#140
○渕上貞雄君 大変御苦労さまでございます。更に安全対策強化のために頑張っていただきたいと思います。
 次に、〇二年度の予算案ですが、明日委嘱審査があるからそこで聞けばいいので、基本的なことだけお伺いをしておきたいと思います。
 予算の重点配分として、都市再生、環境問題等など重点配分をするというふうに言われておりますけれども、いわゆる日本の全体的な国土発展のためには経済格差の問題、時間格差の問題、いかに物流がよく流れていくかというようなことなどを考えると、都市だけではどうにもならない状況があるのではないかというふうに思うんですが、やはり地方にもきちっとしたそういう施策というものを、目を向けていかなくてはならないと思うんですが、その見解をお示し願いたい。
 二つ目は、今最も社会的な問題になっている雇用不安の問題について、これだけ失業者が増大をしている。若干改善されたといったにしても、なお高い失業率にあるわけでありますけれども、とりわけ今問題になっているのは、中高年の方々も問題になっているが、やはり若年労働者のところに職がないということは、これは将来我が国を考えていく場合に大変重要な問題であろう、こういうふうに考えるわけですが、その点で今回の予算の中で雇用にかかわる問題について見解をお示し願いたいと思います。
#141
○国務大臣(扇千景君) 今、大変大事な本年度予算の内容についての御質問がございました。
 少なくとも、我が国の都市に住んでおります住民の中で、全国民の人口の九割が都市に住んでいるわけでございまして、その半分は三大都市、そしてまたその残りが周辺都市に住んでいるという日本の人口分布になっております。そういう意味で、私たちは、少なくとも国民の生活水準の向上という観点から、社会資本整備も含めまして、少なくともこの集中している都市、そしてまた今の、バブル期におきましてはみんな土地が高くて、この都市に集中している人口がドーナツ現象でどんどんどんどん外へ出てまいりました。けれども、今考えてみますと、余りにも通勤時間が長過ぎ、そして通勤に疲れてしまうということで、今都市に帰ってくる傾向が出ております。そしてまた、地価も下がってまいりまして、安い物件が出てまいりまして都市に回帰するという、近いところに住んで近いところに勤めるという、そういう傾向が出ておりまして、そういう意味では、少なくとも地方を捨てるということではなくて、そういう傾向にある都市、そしていかにそれを快適に過ごしていくかということに我々は気を遣わなきゃいけないということで。
 私は先ほども申しました、北海道で卒業した人が一番北海道に職を求める人が多くなっている、これは私大変うれしいことでございますので、そういう意味で、今、渕上委員がおっしゃいました都市と地方を切り捨てるというのではなくて、そして北海道にそれだけみんなが就職してくれるように、地元に残るという大学生が多くなったということを含めても、私は地方もきちんとそれなりの整備をしていかなければ、せっかくの気持ちが私は生きてこないと思っておりますので、都市だけを整備するというつもりはございませんけれども、少なくとも地域地域で全部に均衡ある国土の発展という二十世紀の合い言葉というものは、二十一世紀は私は環境とバリアフリーを加味した個性ある地域の発展と、個性あるというのを入れたいと。
 ですから、先ほど、午前中でしたか、午後でしたか、何々銀座って、北海道へ行っても商店街は何々銀座、九州へ行っても何々銀座、これは困る、もっと個性のある地域の活性を図ってほしいということで、そういう意味で都市再生ということはありますけれども、周辺整備の需要と、そして地方の個性ある私は発展というものは是非していかなければいけないと思っておりますので、十四年度予算におきましては少なくとも地方のインフラ整備というものも忘れていないということは強調しておきたいと思っております。
 それから、雇用のことも重ねてお尋ねでございましたので、続いて雇用のことを申し上げたいと存じますけれども、少なくとも国土交通省の所管のその中には、業種には労働集約的な性格のものが数多くございます。ですから、私たちは雇用の確保に努めているところですけれども、これは、具体的には厚生労働省とこれは連携しなければいけないということで、十三年度補正予算で創設されました地方公共団体が独自に創意工夫を凝らした事業を実施しようということで、公的部門において緊急かつ臨時的な雇用就業機会の創出を図るという、ちょっと回りくどい言い方でごめんなさい、こう書いて法案通したものですから。
 そのことで緊急地域雇用創出特別交付金制度、そういうものを作りまして、これで地域の美化事業でありますとか観光振興事業等が対象となるように努めたところでございますので、従来の、少なくとも船舶の製造業等、指定された業種に限定されていた人件費等を助成できる、そういうことができたわけでございますので、今回もこの雇用調整助成金を、業種を問わず、景気の変動等によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業者がこれを受けられるということで雇用の確保を苦しいところも図っていけるようにするということにこれを使用していきたいと思っております。
#142
○渕上貞雄君 次に、都市再生問題についてお伺いいたします。
 これも法案で日切れで出てきますから、基本的な考え方だけ。多少この問題について大臣も所信の中でも述べられておりましたけれども、土地の流動化、不良債権の問題の処理、そして民間の業者に自由に計画させて任せていく、どうもそこのところは、以前経験をした土地のバブル、土地の値上げ──土地の値上げと言わぬですね、地上げ屋と言いましたね、当時は。地上げ屋で大変悲惨な事件も起きております。この問題を考えるときに、そういうことが再び起きてはならないと思うんでありますけれども、この法案の性格上、そういうようなところに誘導できるようなふうに読めないわけでもないわけですが、その点はいかがでございましょうか。
#143
○国務大臣(扇千景君) 大事なところを御指摘いただいたと思っております。私たちは今回の都市再生特別措置法、これは少なくともあのバブル期の、言ってみれば二十世紀最後の負の遺産だと思っております。そして、あらゆるところに虫食い状態であるこの悲しさ、この虫食い状態の土地を何とか活用して流動を図れないものかどうか、これが私どもが一番考えて頭を悩ませたところでございますし、私は新たな需要の喚起とか、あるいは土地の流動性、これを図るためにはどうしたらいいだろうか、一番これを考えたところがこの都市再生特別措置法というところで、少なくとも地価の動向におきましては、私は少なくとも今、現下の経済情勢考えてみたら、私、持っているだけでは、もう土地というものは持っていてももうからないんだということを多くの人が知った、これだけでも私はバブルの大変大きな教訓になったと思っておりますし、また地価が下落したから、今こそ私は都市再生というものができる大きな利点だと思っています。
 ですから、都市再生して、きちんと図らなければ、外資産業がどんどんどんどん都市に入ってきて、一番安いときに、しばらくたってみたら日本じゅう、商店街の一番いいところは全部外資系に買い取られたということでは、私は残念ながら日本として大変土地の流動性というものを間違った方向に持っていくと思っておりますので、私は都市再生本部を設定して、今回の都市再生特別措置法ということで、少なくとも土地の価値を利用するそのベースというものを適正で健全な地価の形成に今回は寄与するような法案にしていきたい、また、その法案によって、それを価値あるものにしていくということの基本を踏まえながら、今、渕上先生がおっしゃった、再度バブルに持っていこうとしているんじゃないかと言われるようなことにはならないように気を付けていきたいと思っています。
#144
○渕上貞雄君 この問題については、後ほど法案のときにまた十分審議をさしていただきたいと思っております。
 次に、鉄道事故調の問題についてお伺いをいたします。
 昨年、法改正をいたしまして、長年、私この問題で情熱を燃やしてきた一人であるものですから、大変事故調が発足したことについてはうれしく思っているところでございまして、これがどんどん活躍するというのは余りいいことではないわけですけれども、やはり次の事故をどうやって再発防止していくかという意味では非常に重要な委員会であろう、このように思っておりますし、私はニュースなどを見ておりましても、すぐ事故調の派遣というようなことが出てくるということになると良かったなという印象を実は持っているところです。
 そこで、やはり委員会を設置し、すぐさま成果というわけにもいかないと思いますけれども、いわゆる事故情報をどのようにして共有化をしていくかということが非常に大事なことではないかというふうに思っています。まさか九州の事故がイノシシからやられるなんとは思っていませんでしたから、先ほど御報告あっていましたけれども、そういうお話もございました。したがって、ではイノシシが入らないためにどうするかということを、イノシシが入らない防護さくはなんというのもあったかもしれませんけれども、そういうことだって出てくる問題だろうというふうには思うんですが、やはりどのような形でそういう情報を共有化していくかということは大事なことではないかというふうに思っているところでございまして、かなりの事故が発生をした後、この事故調査委員会が調査をした結果について、恐らく具体的に業者なり、製造していくところなり、それぞれの施設の対策等について指導したと思うんでありますが、大体どれぐらいの件数があるのか、またその結果について集約されておれば御報告を願いたいと思います。
#145
○政府参考人(茅野泰幸君) 航空・鉄道事故調査委員会、昨年十月に発足いたしました。発足以来、発生いたしました事故調査委員会が調査対象といたします鉄道事故は十件ございます。これらの事故につきましては、現在、事故調査委員会におきまして事故原因を調査中でございまして、まだ報告書として公表したものはございませんが、現在鋭意調査に取り組んでいるところでございまして、調査中の一部につきましては四月中を目途に作成、公表できるように努めているところでございます。
 なお、調査報告書につきましては、公表と同時に国土交通省のホームページにも掲載いたしまして、調査結果が事業者等におきまして広く共有され活用されるようにするとともに、調査段階におきましても必要に応じ適時に経過報告を行いまして情報の提供に努めてまいりたいと考えております。
#146
○渕上貞雄君 これはちょっと質問には項目としていないんですが、分かるかな。例えば、今、事故調をやって、すぐ改善すべき問題点があればその場でやっぱり指導しているわけですか。その点はいかがでしょうか。
#147
○政府参考人(茅野泰幸君) 事業者に対する安全対策の指導は国土交通省の鉄道局の方において行っておりまして、事故調査委員会といたしましては、あくまで事故原因を分析いたしまして、その結果を調査報告書にまとめる。場合によっては経過報告をすることはございますけれども、こうしたものは勧告、建議あるいは所見という形で事故調査委員会の意見を提出いたしまして、行政を通じて安全対策、事故の再発防止を図ってまいられるように、こととしておるわけでございます。
#148
○渕上貞雄君 まだ発足したばかりでありますから多少いろんな問題はあると思いますけれども、今の状況でそういう状態である、状況にあることについて分かりました。なお一層御奮闘願いたいと思っておるところです。
 では次に、タクシーの割引運賃の問題についてお伺いをいたします。
 割引運賃は需要喚起のためというふうにしておりますけれども、その予測をした結果、その予測どおりいかなかったときにはやはり変更命令がすぐ出せるような状況というのを作ることが必要ではないか、そういうふうに考えるわけですが、その点はいかがでしょうか。
 それから、割引運賃の許可については、暫定許可にするとか期間認可にするとかというようなことを、失礼しました、許可じゃなくて認可ですね、認可にするとか期間認可という考え方があるかどうか、お考えを聞かせていただきたいと思います。
#149
○政府参考人(洞駿君) 運賃の認可の方法等につきましてのお尋ねでございますが、需要の喚起を図ることを目的といたしました割引運賃、営業割引等がそうでございますが、については利用者のニーズに沿って事業者が自らの創意工夫に基づき設定するものでございますけれども、需要の予測につきましては、当該地域における潜在的需要の動向、過去どんな需要があったかとか、あるいは同種の割引の実績、他社の実績等々を勘案して、申請者が示した需要予測が適切であるかどうかということを審査することとしておりまして、そういう意味で、御指摘の期間を限って認可するということについても、これは一つの、試してやってみなきゃ分からないという部分というのもあるわけでございますから、一つの考え方だと我々は認識しております。
 いずれにせよ、具体的な申請の内容を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
#150
○渕上貞雄君 非常に運賃が多様化し、自由化することによって利用者が判断できない運賃というものが現在出てきているわけですね。したがって、やはりだれにでも分かるような運賃、それから信頼される運賃、それから納得のいく運賃でなければならないと思うのでありますけれども、近畿地区における遠距離割引や距離短縮運賃の申請状況を見ますと、深夜の加算運賃割引や初乗り距離短縮運賃など、大変複雑になっているわけですね。
 ですから、その点については利用者が大変不安に思うわけでありますけれども、もう少しこの運賃に対して、今すぐできるかどうかは別ですが、多少こういうように多岐にわたって出てきている運賃制度についてもう少しシンプルにして、分かりやすく、そして信頼される運賃、乗るたんびに運賃が違うような状況であってはならないというふうに考えるんですが、その点、いかがでございましょうか。
#151
○政府参考人(洞駿君) 先生おっしゃるとおり、今、特に近畿地区においてはいろんな運賃の申請が出てきておりまして、初乗り運賃額を五百円とするような申請のほか、五千円を超える部分については五割引きにする遠距離割引運賃など、低額な運賃にする様々な運賃申請が出ているということは事実でございます。こういう申請をこれから処理するわけでございますけれども、改正道路運送法の附帯決議を十分に踏まえながら、策定した認可基準でも明らかにしておりますが、人件費等の費用について適正な水準を反映させると同時に、不当な競争を引き起こすおそれがないかどうかとか、あるいは不当に差別的なものではないかどうかというのを審査していくということにしております。
 御指摘の、運賃の分かりやすさという点はやっぱり非常に重要なポイントだと考えておりますし、利用する距離等に応じて運賃に対する利用者の信頼感、要するに高い、安いと思って乗ったら実は高かったとか、比較する場合にもなかなか比較しにくい。分かりやすさということ等々を念頭に、これから認可基準に従って審査していきたいと思っております。
#152
○渕上貞雄君 最後の質問になりますけれども、私は毎回毎回委員会が開かれるたびに総合交通体系問題の基本法について常に質問しているわけでありますけれども、交通基本法の制定についてやはり考えていくべきではないか。国土交通省となった以上、総合的に政策的に考える一つの大きな基本的な問題ではないかというふうに思うわけでして、交通権の保障の問題、それから生活交通の保障の問題等々、政策とそういう施策についてそういう交通基本法を制定すべきではないかと考えるんですが、大臣の御所見をお伺いして、終わりにします。
#153
○国務大臣(扇千景君) 少なくとも、交通基本法ということを御指摘でございますし、また、かねがね渕上委員としてはこの交通基本法ということをおっしゃっているのはよく存じておりますけれども、少なくとも私たちは、交通の体系の整備ということから考えれば、基本的に交通インフラというものについて、あるいは施設ごとに受益者とあるいは負担のバランス、これをどうするかということに関して、国を始めとして公的なものが主体性を持ってやっていくということと、あるいは交通サービスに関しては民間もあるということで、公と民との間で交通体系の基本というものをどうしていくかということで、大変私は、両方の利便性と両方のいいところだけを取って交通体系を作っていくのか、大変、官と民、公と民と言うべきでしょう、そういう体系の在り方をどこでどうしていくかと。
 また、バリアフリー等々、二十一世紀型のものを、環境とバリアフリーに関してはある程度公が負担をして国の基本的な環境とかバリアフリーを考えていかなきゃいけないというときに、この交通基本法でそれじゃ割り切れて、民と公とがどっちがどうするんだという役割分担でも、私たちは公が主体的にバリアフリーとか環境とかを考えていくという方もやっぱり考えていかなきゃいけない。ですから、公と民の在り方、それを総合的に交通基本法という一本で縛れるかどうか。
 この辺のところも私たちは拳々服膺しながら今後も検討させていただきたいと思いますけれども、現段階では、私の単純な頭では大変難しいなと思っておりますので、渕上委員のように専門的な人の意見もそれぞれこういう委員会で拝聴しながら、今後考えていきたいと思っております。
#154
○委員長(北澤俊美君) 本日の調査はこの程度といたしますが、理事の皆さん方は、散会直後理事懇談会をいたしますので、お願いをいたします。
 これにて散会いたします。
   午後五時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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