くにさくロゴ
2002/03/26 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第4号
姉妹サイト
 
2002/03/26 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第4号

#1
第154回国会 国土交通委員会 第4号
平成十四年三月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                藤井 俊男君
                弘友 和夫君
                大江 康弘君
    委 員
                荒井 正吾君
                木村  仁君
                北岡 秀二君
                月原 茂皓君
                野上浩太郎君
                松谷蒼一郎君
                森下 博之君
                森山  裕君
                吉田 博美君
                池口 修次君
                佐藤 雄平君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       森下 博之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山本繁太郎君
       厚生労働省政策
       統括官      石本 宏昭君
       国土交通省総合
       政策局長     岩村  敬君
       国土交通省土地
       ・水資源局長   河崎 広二君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  澤井 英一君
       国土交通省住宅
       局長       三沢  真君
       国土交通省政策
       統括官      徳留 健二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○都市再開発法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○都市再生特別措置法案(内閣提出、衆議院送付
 )
○参考人の出席要求に関する件

    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 都市再開発法等の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官山本繁太郎君、厚生労働省政策統括官石本宏昭君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土交通省土地・水資源局長河崎広二君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君、国土交通省住宅局長三沢真君及び国土交通省政策統括官徳留健二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(北澤俊美君) 次に、都市再開発法等の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
#5
○国務大臣(扇千景君) おはようございます。
 ただいま議題となりました都市再開発法等の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法案につきまして、その提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 都市は我が国の活力の源泉でありますが、今日、慢性的な渋滞、緑やオープンスペースの不足など多くの課題に直面しております。また、近年の急速な情報化、国際化、少子高齢化等の社会経済情勢の変化に十分に対応できたものとなっていない現状にあります。
 このため、都市の再生を図り、その魅力と国際競争力を高めることが、我が国の経済構造改革の一環として重要な課題となっております。そのためには、民間の資金やノウハウを都市の再生に振り向けることが不可欠です。
 こうした状況を踏まえまして、民間の活力が最大限に発揮できるよう、事業手法の改善、拡充を図るとともに、行うとともに、民間の都市開発事業の隘路となっている規制の見直し等を行う必要があります。このために、都市再開発法等の一部を改正する法律案により都市再開発事業の施行者に新たな民間の事業主体の追加等を行うとともに、都市再生特別措置法案によって都市再生の拠点となる地域を定め、思い切った都市計画の特別措置や金融支援等を講じようとするものです。
 次に、その要旨を御説明申し上げます。
 まず、都市再開発法等の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 第一に、民間活力を活用した都市の再開発を推進するため、市街地再開発事業の施行者に、施行地区内の一定の土地所有者等の参画を得た株式会社又は有限会社を追加することとしております。
 第二に、民間による土地の高度利用を実現する建築物の整備を推進するため、高度利用地区等をその施行地区に含む土地区画整理事業の事業計画において高度利用推進区を定め、土地の所有者の申出に基づき、集約換地を行うことができることとしております。
 第三に、土地市場の低迷が続く中、土地の流動化と民間都市開発事業の推進を図るため、民間都市開発推進機構の土地取得業務に係る事業見込み地等の取得期限を三年間延長するとともに、都市再開発のための資金調達を円滑化するため、一定の要件に該当する株式会社が施行する市街地再開発事業、高度利用推進区を活用する土地区画整理事業に対する都市開発資金の無利子貸付制度を拡充すること等の措置を講ずることとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 次に、都市再生特別措置法案について申し上げます。
 第一に、都市再生に関する施策を迅速かつ重点的に推進するため、内閣に、内閣総理大臣を都市再生本部長とする都市再生本部を設置することとしております。
 第二に、都市再生本部の作成した案に基づき、閣議において都市再生基本方針を決定するとともに、都市の再生の拠点となるべき都市再生緊急整備地域を政令で定めることとしております。
 第三に、都市再生本部が都市再生緊急整備地域に関する整備方針を定めることとしております。
 第四に、都市再生緊急整備地域における都市の再生に資する民間の都市開発事業に対する国土交通大臣の認定制度を創設するとともに、認定を受けた事業に対し、無利子貸付け、出資、債務保証等の支援を行うことにしております。
 第五に、都市再生緊急整備地域におきましては、既存の用途地域等に基づく規制を適用除外とする都市再生特別地区を創設するとともに、民間事業者等による都市計画の提案制度等を創設することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、都市再開発法等の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法案の提案理由及びその要旨でございます。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#6
○委員長(北澤俊美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより両案に対する質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○松谷蒼一郎君 自民党の松谷でございますが、最初に、再開発に関連をいたしまして、地価問題について若干伺いたいと存じます。
 昨日の公示地価の発表によりますと、住宅地で五・二%の下落、商業地で八・三%の下落と、十一年連続の地価の下落となっております。昨年に比べましても、住宅地が昨年が四・二%の下落で、商業地が七・五%の下落でありましたから、それよりもずっと下落の幅が拡大をしてきております。
 十一年連続の下落ということはかなり異常な状況ではないかと思うんですが、こういった土地の、地価の下落に対しての御所見をまず冒頭、大臣にお伺いをいたしたいと存じます。
#8
○国務大臣(扇千景君) 今、松谷議員が御指摘のように、今朝、閣議でこの地価公示を御報告申し上げてきたところでございます。
 既に今朝の新聞等々にも載っておりますけれども、現段階でのこの地価の下落状況等々を考えますときに、少なくとも、数字はもう既に先生がおっしゃいましたので、やはり景気の悪化、そして少なくとも企業活動の停滞とか雇用情勢の悪化、そして所得の減少などが都市の需給バランスに少なくとも影響を与えて地価を引き下げているものと考えております。
 次に、その再開発と地価との関係につきましておっしゃいましたけれども、例えば東京圏の商業地では上昇や横ばいの地点が平成十三年度には二十四地点ございました。それが、現在平成十四年では、その上昇とかあるいは横ばいに転じたところが十四年では三十八地点へと大幅にこれ増加しております。ですから、そういう意味では必ずしも、この高度商業地を中心に再開発や交通基盤の整備が整いさえすればこれは上向きになるということは顕著でございますので、私は、今後この法案を御論議いただきまして、この再開発周辺の地区に与えます影響につきましては、個々の、少なくとも地域によって差がございますけれども、東京圏の商業地に限って考えてみますと、再開発の実施によってかえって周辺地区の地価が引き下げているという結果は今回の地価公示では認められません、上がっているというのが現状でございますので、基本的には再開発の効果は周辺地域にも必ず私は波及していく、また地域全体として地価にも大変プラスになるというふうに考えておりますので、地価の動向を今後もこの法案の整備とともに見ていきたいと思っております。
#9
○松谷蒼一郎君 大臣は今そんなふうにおっしゃいましたが、しかし、いろいろな報道関係の情報によりますと、再開発とかあるいは公的な施設がここに入ってくる、あるいは鉄道が入ってくると、そういうところの地価は若干の上昇をしますが、その他の地域がそれに対してずっと下落をしている。一種の地価の二極化現象を生んでいる。したがって、再開発をすることが果たして全体の地価の下落に歯止めを掛けるかどうかということは必ずしも言えないというような論調が多く見受けられます。
 その辺はなかなか難しいところと思いますが、私は、やっぱりバブルが始まってからいろいろな地価の上昇を防ぐための税制とか規制とか、いろんな措置が取られました。そういった措置が現在まだ後を引いて、払拭されないでそのまま、地価上昇を抑制するための措置がそのまま取られている。そういうような全体の見直しというものができていないために、やはり地価の下落がこの十一年間も続いているんじゃないかというような考えもあるんじゃないかというように思いますが、いかがでございますか。
#10
○国務大臣(扇千景君) 今お話ございましたように、バブル崩壊後の尾を引いているということは現実でございますし、また事実でございます。まして、そこから経済が浮上しないのと同じように、地価も、今も私が申しましたように、多くの理由によって私はそれが続いているということは現実であろうと思います。
 ただ、そこに少し変化が出てきたという兆しだけはあるということを私は申し上げたわけでございまして、ずっと沈んだままであるのか、あるいは少し浮上し掛かっているのか。ただ、それが、地域によって浮上し掛かっている、またそれが、下落が横ばいになってきたという地点は個々には見られますけれども、全体には、今、議員がおっしゃったように、まだバブルの崩壊後の引きずったものはあるということだけは私は現実であると思っております。
#11
○松谷蒼一郎君 そういうようなあらゆるバブル後の体制を、きちっとした、地価の現在のような下落の状況に対応する制度として改めるということは大変重要でありますし、特に、私は税制が大変重要であろうというように思います。
 あわせて、しかし、この再開発についても、やはり私は一定の牽引力はあるんじゃないかと。冒頭、国土交通大臣がお話しされたようなことで、波及効果は少しずつではありますが出てくるんじゃないかというような考えは持っております。したがいまして、今回の都市再生特別措置法案でありますとか都市再開発法の改正、こういったことを適時適切に行っていくということは大変重要であろうというように思っております。
 ただ、都市再生特別措置法案についての体制についていろいろ考えますと、果たしてこの法案が目指しているような形の効果がきちっと現れてくるかどうか、その辺について若干の疑問もありますので、以下、幾つかの点について御質問をいたしたいと存じます。
 まず一つは、都市再生特別措置法に基づきまして都市再生緊急整備区域を決定をしていくと。これはどこが決定をするんでしょうか。
#12
○政府参考人(山本繁太郎君) 都市再生本部が立案します案に基づきまして政令で指定するということでございます。
#13
○松谷蒼一郎君 この場合、各地域が対象になると思うんですが、地方公共団体との関係はどんなふうになるんでしょうか。
#14
○国務大臣(扇千景君) これは、少なくとも都市再生緊急整備地区というのは、少なくとも都市の再生に資するというその原点から、それを、施策を集中しまして、緊急かつ重要な点というのを、市街地の整備を図る地域であることが早急にこれを指定を行うということになっておりますけれども、今回は、この都市再生特別措置法案によりまして、都市再生本部が、今お答えのように、法律に位置付けられること、そしてより強烈な推進体制が整うことになりますけれども、地方公共団体におきましても、地域の活性化等の観点から本法案に深い関心を示していただいておりますので、これは前向きな協力が得られると。まず地方の意見を聞くということが前提になっておりますので、私は、そういう意味では期待ができると思っておりますし、地域指定も、地方からの御意見がありますから、私は、今までよりもよりスピーディーに図っていけると、そのように私は考えております。
#15
○松谷蒼一郎君 従来、都市計画の決定というのは基本的には地方公共団体ということでありました。それが今回は国に、政令という形はありますが、国に引き上げられていると。
 これは、地方分権のこれまでの在り方等々から見て果たしていかがなものか、国がすべての地域の状況をきちっと理解をしながらこういう地域の設定ができるのかどうか、その辺が若干疑問に思うんですが、いかがでしょうか。
#16
○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘がありましたように、まちづくりの基本的な制度であります都市計画についての決定権限、これは基本的に地方公共団体にゆだねられております。本法案におきましても、その基本的な枠組みについては一切変更を加えるものではありません。
 本法案におきましては、民間の発意を生かして、国が一定のイニシアチブを取る形で国の施策を集中的に実施するという意味で、その対象地域として都市再生緊急整備地域を位置付ける、これを都市再生本部において案を用意するという枠組みとなっております。
 その際、先ほど大臣お話しになりましたように、地方公共団体の意見を聞くことはもとよりでございますが、地方公共団体がこの法律の枠組みで緊急整備地域を是非定めるべきであるとお考えになる場合は公共団体が案の申出をすることができるという枠組みにしております。これまでいろいろな例がございますけれども、その中では最も公共団体との意見調整を重視しておりまして、地方公共団体の意見が十分に反映される内容となっていると私どもは考えております。
 また、実際に、政令で緊急整備地域を指定するに当たりましても、実務的に丁寧に関係公共団体の意見をお伺いした上で運用してまいりたいという考えでございます。
#17
○松谷蒼一郎君 今までは、過去にさかのぼれば、まず国が指定していたんですが、都市計画決定なんかは。それが次第に、やはり地域の実情というのは、これは地方公共団体が一番よく分かっておるんだということで次第に権限を地方公共団体に移譲をしていく、都市計画決定も基本的には地方公共団体が決定すると、そういう方向になっていたのが、今回は国が政令で、閣議請議をするんですかね、その中で決定をして指定していくと、こういうようなことになる。
 あわせて、都市再生本部というのは内閣にあるわけですが、本部長は総理。が、しかし、スタッフを聞いてみますと、それほど多くない。その都市再生本部が内閣にあり、片や、かなりの実務能力を有する国土交通省がある、地方公共団体がある。その辺がきちっとした対応ができていくのかなという思いが若干するんですよね。
 確かに、内閣として総力を挙げて都市再生をやるんだ、緊急整備するんだと、こういう考え方であろうと思います。そういう意味で、総理を本部長とする再生本部を作って、そこがやるんだと。ただ、実際を見ると、実態を見ると、ほとんどが国土交通省とダブっていますし、権限が若干分かれているような気もしないでもないんですね。ある種の二重行政みたいなところがないだろうかと。その辺の調整について、これは大臣ですかね、よろしく。
#18
○国務大臣(扇千景君) 松谷議員の御懸念もごもっともであろうと思いますけれども、少なくとも、都市再生を図るためには、国土交通省のみならず全省庁が協力して、関係府省総力を挙げて取り組んでいくということが私は必要であろうと思っておりますし、また、そのために都市再生本部というのが作られて、総理自身が本部長になってこれをやっていくと。
 そして、この法案は、私たち全国務大臣から成る都市再生本部が案を作成する都市再生緊急整備地域について、国土交通省所管の施策の特例に加えまして関係省庁が協力して都市開発を支援するということになっており、例えば関係省庁から成る都市再生緊急整備協議会の設置、それによって国が産業だとか、そして今度新しくそこに福祉施設を置くとか、そういうすべての各省庁に関係のあることを全大臣が協力し、各府省が協力して今までにないものを進めていく。また、それを都市再生本部の強力なリーダーシップでなるべくスピードアップをするということのために関係省庁が一致協力するということで、これは国土交通省の権限だけではなく、垣根を越えた各省の御協力が要るということで都市再生本部となっていることでございます。
#19
○松谷蒼一郎君 大臣のお話もよく分かりますが、じゃ果たして、恐らくこういう都市再生緊急整備地域というものの指定については、ある種の想定があってこういう法案が組み立てたというように思います。
 その想定として、どういうような地域を想定しているのか。それがかつ他の各省庁にやっぱり関連するところが多いのかどうか、ほとんどないのか。都市再生というんだから農水省は余り関係ないだろうと思うんですよね。ほかの省庁も、もちろん警察は関係ないし、余り、こう見ますと、国土交通省以外に関連するところはそれほどないような気もいたしますが、都市再生本部長代理の山本さんの方から、想定する地域というものは各省庁に関連してどんなふうなものを考えているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
#20
○政府参考人(山本繁太郎君) 都市再生緊急整備地域を指定する地域としてどういう地域を想定しているかという御質問でございます。
 基本的に既成市街地で、現在の土地利用が土地の価値に照らして、土地の価値に照らして低利用あるいは未利用のところの土地利用を変えていくと。将来にわたってきちんと使える枠組みに土地利用を高度化していくと、そういうところが対象になります。なおかつ、それを民間事業者の力で土地利用を変えていこうということが法が想定しているところでございますので、例えて言いますと、これまで第二次産業、重厚長大の第二次産業に使われていた工場用地が町中でそういう工業生産をする必要がなくなったということで新たな土地利用を待っているようなケースもございます。それから、駅に近い大事な土地が必ずしも十分その効用を発揮する形で使われていないというような土地柄のところもあると思います。そういったようなところが具体的に緊急整備地域の対象となると思うんでございますが。
 都市再生本部の構成との関係での御質問でございます。
 これにつきましては、都市で行われるあらゆる産業活動、それから都市の暮らし、都市生活といったようなものに都市再生は密接にかかわっておりますので、今回の法案では都市再生本部に全閣僚、全国務大臣を本部員として入っていただくという形で提案をさせていただいているところでございます。
#21
○松谷蒼一郎君 今お話しされたことはちょっと漠然として少し分かりにくいんですが、具体的にどういう省庁に関連があるのかということと、それから都市再生という、その地域は限定があるのかどうか。すなわち大都市だけなのか。都市とは一体何を、どういう定義が規定しているのか、概念規定があるのかどうか。
 それから、これ政令で総理が閣議請議をして決定をしていくということですが、何らかの形で民間事業等の連帯がなければ、ただその地域だけを指定しても都市再生への動きはないわけですよね。だから、それはやはり何らかの形でその地域を指定をすれば都市再生への動きが始まるんだというような地域を恐らく指定するんじゃないかと思うんですが、そういうことであれば、例えば都市再開発で言われておりますように、再開発組合が申請をするとか、そういうような手続があってしかるべきだと思うんですが、それはない。
 ということは、やみくもに、言葉はちょっと悪いけれども、やみくもに総理がここら辺の地域を都市再生緊急整備地域として指定しろと言って指定をしていく、そういうことになるんでしょうかね。事業申請とか、そういうような考え方は一切ないんでしょうか。
#22
○政府参考人(山本繁太郎君) まず冒頭に、どういう省、各国務大臣、都市再生とかかわっているのかという御質問、もう少し補足して御説明させていただきますと、産業活動でありますと食料品の生産、流通、それから第二次産業もすべて都市的な産業でございます。それからさらに、第三次産業も都市的な産業でございますので、そういう産業活動にかかわる省庁、各省ですね。それから都市の暮らしにかかわる省、これは厚生労働省。それから文部科学省も含めまして、都市生活の質を高めるというのが都市再生の目的でございますので、そういったようなかかわりを考えますと、都市生活の治安安全ということでありますれば警察御当局も関係ありますし、そういうことを考えまして、都市の都市再生に関係あるすべての省庁という意味で全閣僚をメンバーということでお願いしているわけでございます。
 二番目の御質問でございますが、対象となる地域、大都市それから地方都市、どういうふうに考えているのかという御質問でございました。
 都市再生緊急整備地域、これは国家的な観点から見て都市開発事業等を通じてスピーディーに、かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域ということで政令で定めるわけでございます。
 当該地域を指定する政令の立案に関する基準、これは法律が成立、制定していただきますれば、これに基づきまして閣議決定される都市再生基本方針の中で定められることになっております。具体的な都市再生緊急整備地域の指定に際しましては、これから地方公共団体の意見を踏まえながら検討を行っていくこととしておりますけれども、基本方針に定める基準を満たす地域であれば、大都市圏であれ、地方都市であれ、対象となり得るわけでございまして、人口の要件など、都市についての数値的な要件を付すことは想定しておりません。
#23
○松谷蒼一郎君 そうすれば、あれですか、まあ当然それは都市計画地域でなくちゃいけないだろうと思うんですね、いろいろな地域要件を勘案するわけだから。すると、都市計画地域が指定されているところというと、通常の市はほとんど指定されていますね。だから、例えば人口五、六万ぐらいの都市であってもその要件に該当する、そういうことも対象として想定をしているということになるんでしょうか。
#24
○政府参考人(山本繁太郎君) ただいま御答弁いたしましたように、人口で、人口の規模で要件を決めるということは考えておりませんけれども、都市再生の対象は、既に市街地として使われている土地の区域で、本来土地が持っている効用に沿ってきちんと使われていないと、つまり土地のポテンシャルがあるけれども、それがそのとおり的確に使われていないところを民間都市開発事業者の力をフルに生かす形で土地利用を的確に行っていこうという趣旨でございますので、そういう要件にかなうところであればどのような都市であっても指定が可能であるということでございます。
#25
○松谷蒼一郎君 だから、そうなればますます、民間都市開発事業者の動きがある、あるいはそういうことについての状況を分析して地域を指定していくとなれば民間開発事業者の申請というものがあってしかるべきではないかと思うんだけれども、それはないんですね。なければ、じゃ官邸が、官邸というか、総理が勝手に指定をしていくのか。想定した地域というのはあると思いますから、そういった想定した地域に立った上の所見をいただきたいんですが。
#26
○政府参考人(山本繁太郎君) 大変失礼いたしました。
 そういう仕事をしようということを企図しておられる民間事業者のお考えはどういうルートを通じてこの地域指定の政令の立案に貢献することになるのかという御質問でございました。
 基本的には、法律上の要請としては、もちろん国がそういう民間都市開発事業のプロジェクトの熟度があると判断したところは是非地域として指定したいというふうに考えを持てば、都市再生本部の方から地方公共団体に、こういうところを緊急整備地域として指定したいと、お考えいかがですかということの意見を聞くことになりまして、法律上、その意見、地方公共団体からいただいた意見を尊重して地域指定の政令を立案しろということになっております。
 しかし、一方、地方公共団体におかれて、つまり地域の条件を熟知しておられる公共団体におかれて、今の先生の御質問にありましたように、民間事業者が都市開発プロジェクトを進めたいというふうに意向を持っていて、そういうことを熟知している公共団体がこの法律の要件にかなうので当該地域を緊急整備地域に指定すべきであるというふうにお考えになった場合は、地方公共団体の方から都市再生本部の方に政令を立案して地域を指定すべしということを申し出ることができることになっております。
 一応、法律上の要件は、地方公共団体とそういう形で的確にやり取りをすることを通じていろんな民間都市開発プロジェクトの動きを漏らすことのないように地域指定ができるという枠組みとなっておりまして、都市再生本部自体が直接民間からの申請を受け付けたり、やり取りをするということを法律上義務付けてはいないわけでございます。
#27
○松谷蒼一郎君 そこのところがちょっと分かりにくいんだけれども、それは、地方公共団体の申出に基づいてやるというのは、それはそういう方法もあるという形であって、原則は都市再生本部が政令の中に盛り込んで指定していくわけでしょう、原則はね。
 ということは、総理が、本部長としての総理がこういう地域を指定して、あらゆる制限を緩和していこうと、かなりのこれは権限ですからね、そういうような地域を指定してやっていこうと。それを全国、各町村とは言わないけれども各市に、果たして、聞いたら都市再生本部のスタッフは二十人ぐらいしかいないというんだけれども、それで全国の地域を想定しながら、こういう地域は民間の企業がどうも動きがあるようだということで指定して、重大な用途地域や容積地域の制限を排除していくということが実際問題としてできるのかなという思いがちょっとするんですよ。
 だから、それは建前であって、実際は東京を念頭に置いていて、例えば東京の六本木とか東京のどこかとか、そういうことを想定してお作りになっているから、どうもそこがかみ合わないんじゃないかなという気がするんでね。だから、建前と本音、本音と言っちゃ悪いかもしれぬけれども、実際にはこうするんだという方針を堂々とお示しになったらいいと思うんですよ。私はそれはそれで構わないと思うんですよ。いかがでしょうか。
#28
○政府参考人(山本繁太郎君) 繰り返しになりますけれども、緊急整備地域を指定するに当たりましては、国のイニシアチブで当該地域を指定すべきだというふうに考えるケースもあると思います。その中には、いろいろな事業者の考えを都市再生本部の方で確保して、それに基づいて判断をして、是非、この地域は今の経済状態にかんがみて是非きちんと利用していきたいというふうに考えるケースもあると思います。しかし、それが原則だということではありません、この法律は。
 ですから、原則は、地方公共団体がこの特別措置を使ってスピーディーに都市再生をやりたいとお考えになることもイーブンで想定しておりまして、そういうふうにお考えになった公共団体からの申出を受けて地域を指定するということも同様な位置付けで想定しているわけでございます。
#29
○松谷蒼一郎君 それ以上は申し上げませんが、何かどうも考えてみますと、再開発法の仕組みというか、そういうような仕組みはいいところは生かして、やっぱり地域の中で大きな再開発をやろうという事業者が認可されて、そこから申請をしていく方が現実的なような気もするんですけれども、いきなり総理が、都市再生本部が二十人のスタッフを抱えながら指定していくということが果たして可能なのか。それは建前だけであって、実際には恐らく、ディベロッパーか何か知らぬけれども、そこがやりたいからどうだろうかということ、それで政令の中で指定をしていくということになるんだろうと思うんですが、そこのところはもう私も与党でありますから、それ以上は申し上げませんがね。ただ、これを施行するに当たってはいろんな問題が出てくると思いますが、そこのところは必要であれば、修正すべきところは将来必要であれば修正したらいいかと思うんですが。
 ところで、どのくらいの地域の、まあ期限もありますが、今年中とか二年間の間にとかいう期限はありますが、どのくらいの地域のこういう緊急整備地域の指定を想定されておりますか。
#30
○政府参考人(山本繁太郎君) 現時点で緊急整備地域の数についての想定はしていないわけですけれども、まず整備地域の手続自体は、先ほどから再三申し上げておりますように、公共団体と徹底的に意思疎通を図った上で都市再生本部で案を立案いたしまして、内閣が政令でこれを定めるということになります。
 指定の期限でございますが、法律自体十年後に見直すということを規定しておりまして、そういう意味で、ある意味で十年間に集中的にこの施策を講じたいという考えでおりますので、そのことを考えますと、指定についてできるだけ急いで行っていかなきゃいかぬという認識でおります。
 以上でございます。
#31
○松谷蒼一郎君 何らかの想定はあるんだろうと思うんですが、いずれにしましても、特別措置法ですから、恐らくある種の、これは何か期限があるんでしたかね、これはなかったかな。──十年、その中で緊急に整備していこうと、こういうお考えだと思いますが、その場合に地域を指定いたします。で、いろいろな制限、規制を緩和していきますね。そういう地域指定のあった後に解除される案件、事案、そういうようなもの、それから政令で指定をされるそうですが、政令の内容等々について御説明をいただきたいと思います。
#32
○大臣政務官(森下博之君) 都市再生特別区の規制の特例についてでありますが、今回の都市再生特別地区は、従来の都市計画あるいは建築規制制度では民間の創意工夫ということが生かし切れないという観点から、既存の用途地域等に基づく規制の適用除外措置を講じまして、民間事業者が自由に計画を立案をし、その活力をできる限り発揮していただけるよう措置をいたしたところであります。
 具体的に申し上げますと、地区内へ誘導すべき用途や容積率、高さ等を都市計画で定めることにより、既存の用途制限、容積率制限等々、更に地方公共団体が都市計画で定めます高度地区の制限についても適用除外といたしたところであります。これによりまして思い切った規制緩和を可能といたしまして、我が国の都市再生を強力に推進をしてまいりたいと考えておるところであります。
 以上であります。
#33
○松谷蒼一郎君 この場合、容積率制限は上限は別にないんですか。もう何千%でもよろしいと、こういうことでしょうか。やっぱり上限があるんですか。
#34
○政府参考人(澤井英一君) 当該地域で定める都市計画にふさわしいと思われる容積率であれば法令上の上限はございません。
#35
○松谷蒼一郎君 上限はないが、おのずから常識の範囲で定めると、こういうことですね。
 私はこの制度はなかなかいいと思うんですよ。なかなかいいだけに、きちっとした対応して、やっぱり民間ディベロッパーとの関連があるんだろうと思うんですよね。ディベロッパーか何か、組合か何か知りませんが、そういうような地域として活性化をする、再生を促すということでありますから、したがって、できるだけ事業、法案の中身は規制の緩和ではありますけれども、しかし実際にはこれは事業との裏腹、事業との関係によってやっていく法律だろうと思うんです。
 だから、そこのところはもうきちっと、政令なり告示になるかはよく分かりませんが、あるいは地方公共団体との関係の中においてそこは堂々と指定の要件として考えていってもいいんじゃないかというように思いますが、これ、返答はなかなか難しいですか。どうぞ。
#36
○政府参考人(澤井英一君) 都市再生特別地区の制度を設けました主たるねらいについて申し上げますと、昨年来、いろいろとこうした民間都市開発事業の隘路というものも調査してまいりまして、かなり多くの声が寄せられましたのが、都市計画自身のいわば事前確定性がないではないか、あるいは創意工夫がもう一つ生かし切れないではないか、それからもう一つは、時間がどのぐらい掛かるか分からないという辺りがかなり投資判断をネガティブにしているということが改めて確認できました。
 そこで、今回の都市再生特別地区におきましては、民間事業者からの提案ということも併せて措置をいたしまして、これは提案につきましてはほかの都市計画についても可能な仕組みになっておりますが、この特別地区につきましては都市計画で決めたことがそこでもうすべて決め切れていると、そのほかに必要な行政処分等はなく、都市計画に合っていれば建築確認でできるということが一点と、提案をすれば六か月、提案までに関係地権者の同意等の重要な手続を経た上でということがございますが、提案を公共団体に持ち込めば六か月でイエス・オア・ノーの判断が出ると、こういうことで、時間的にもいつになれば答えが出るということを明確にしたい、内容、時間ともに事前の透明性を明らかにしたい、こういう意図で仕組んだ仕組みでございます。
#37
○松谷蒼一郎君 再開発の事業の状況を見ていますと、再開発事業が申請されて事業が完了するまで平均十年近く掛かっているんですよね。だから、この法律が十年だと、もうそれだけで十年掛かる。ただ、今、局長からお話があったように、やっぱりスピーディーにやっていかないと、認可なんかについてもえらい時間が掛かっているんですよね。だから、そういうものをスピーディーにやるということは大変重要なことだと。ただ、やはり一番の難しい点は地権者との関係ですよね。地権者対策をどういうふうにやっていくか、その辺が大変難しいところがあろうかと思いますが、地権者対策となるとやっぱり地方公共団体が前面に出ざるを得なくなる。その辺のこともお考えになって、政令で定める要件については十分検討をお願いをいたしたいと存じます。
 次に、こういった都市再生の緊急整備地域が指定をされます。そこで事業が行われるようになる。そういった場合、今、小泉内閣としても一つの重要な政策として打ち出されておりますPFI事業、こういう事業をできるだけ積極的に活用していったらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
#38
○大臣政務官(森下博之君) PFIの積極的活用についてでありますが、民間の資金あるいは経営能力あるいは技術能力を活用した公共施設の建設、維持管理及び運営を促進をするために、PFI事業制度を活用いたしまして市街化再開発事業を推進しますことは誠に重要な課題だと考えております。
 現在の事例といたしまして、国分寺市の国分寺市民会館の建設、運営、横浜市の戸塚駅西口地区における仮設店舗の建設、運営への適用があるわけであります。さらに、平成十四年度より、市街地再開発事業におきましてPFI事業を実施する場合には、そのPFI事業者の選定に要する費用を国庫補助の対象に追加をいたしたところであります。
 今後とも、御指摘のように、PFI事業の積極的な活用に取り組んでまいりたいと考えております。
#39
○松谷蒼一郎君 PFI事業は内閣の推進する重要項目でありますが、ただ、それにしてはいろいろな手続の問題、税制の問題がまだきちっと解決されてないんですね。例えば、固定資産税とか流通諸税、これは国あるいは地方公共団体、公共機関がやるときには税金掛からないんですが、PFI事業で民間がやるときは税金が掛かってくるわけです。それだけ高くなる。高くなれば何のためにPFI事業をやるかと、こういうことになってくる。その辺のことでPFI事業についていろんな問題がありますが、これをどういうようにお考え、またどういうような改正等の措置をやっていくか、そういうお考えはございませんでしょうか。
#40
○政府参考人(澤井英一君) 御指摘のように、今後PFIの手法を幅広く活用していくべきであると思っております。この場合、厳密な意味でのPFI法によるPFIと併せまして、やや任意の、私ども実務上PFI的というようなことを言っている場合もありますけれども、意のある民間事業者の方に公共的なものを代わって造っていただくということは、可能性があれば幅広く取り組んでいきたい。そういった場合に、いろんな障害がある場合には、今までにない新しい取組でございますので、そうした観点から必ずしも仕組まれていない制度もあろうかと思いますので、そういう見方でいろいろ点検をして、改善すべきところはしていきたいというふうに考えております。
#41
○委員長(北澤俊美君) ちょっと、今、税とコストのことを聞いたんだから、そのことを答えなきゃ。
#42
○政府参考人(澤井英一君) 税制、あるいは様々なコストの見直しといいますか、そういったものについて支援ができないかということについても、その検討の中に含まれると思います。
 あわせまして、今回の特別措置法の中でも金融支援の中で無利子貸付けという制度がございます。これは、民間都市開発事業者が公共施設を、関連して必要になる公共施設を建て替えて施行するような場合に、あるいはまた自らのリスクで負担、施行されるような場合に無利子貸付けをするというようなこの仕組みもこの法案の中で新たに措置をしているところでございます。
#43
○松谷蒼一郎君 小泉内閣は税制改革をできるだけ早くやっていこうというお考えのようですが、このPFI事業についてのいろいろな固定資産税を始めとする関連の税制、これについても改革の一端として検討する用意があるのかどうか。そしてまた、これは国土交通省が提案すべき税制なのかどうか、そこのところはよく分かりませんが、その辺の関係はどうですか。
#44
○政府参考人(澤井英一君) PFI制度全般につきましては、内閣、各省いろいろかかわりますので、内閣全体の課題として既に事務的には検討が始まっていると承知しております。
 私どもでも、先ほど先生おっしゃった点、かねてより御指摘のある点も十分承知しておりますので、更に検討を続けてまいりたいと思っております。
#45
○松谷蒼一郎君 今、景気の足を引っ張っているのは、資産デフレと言われているように、不動産価格、土地価格、地価が十一年連続下落というような、こういうような状況が非常に大きな要因になっているんですね。それを基本的に何とか適正化するためには、冒頭申し上げましたように、今までのバブル期に作られました税制とか規制とか、そういったものをすべて見直していくという考えが必要であることはもちろん論をまたない。またないんですが、あわせて、例えば今回提案されましたような都市再生の制度を作り上げていくとか、そういうようなことは大変重要なことで、私は大変賛意を示しております。
 あわせて、不動産の証券化、これについても国土交通省としては従来からいろいろ制度としてお考えのようであります。この現状、不動産証券化のその現状と、これがまだ十分でないとすれば、これを更に促進するための措置、こういったものがあるとすれば、いかがでございましょうか。森下政務官、どうぞ。
#46
○大臣政務官(森下博之君) 御指摘のございました不動産の証券化につきましては、約千四百兆円の個人金融資産を不動産市場に振り向けまして不動産市場の強力な買手を創出するということで、不動産の流動化や優良な都市ストックの形成に大きな効果があると認識をいたしておるところであります。
 不動産の証券化につきましては、これまでも不動産特定共同事業やSPCの活用により進められたところであるわけでありますが、平成十二年の投資信託法等の改正によりましてその仕組みがおおむね整備をされたところであります。これによりまして、昨年九月十日には一般投資家向けに公募されました二つの不動産投資法人が東京証券取引所に上場されましたし、さらに今月にも三番目の投資法人が上場される予定であります。現時点では約四十九万口、また約二千六百四十億円の不動産証券が流通をしておりまして、あと不動産ファンドも立ち上げを準備をされておられるようであります。このようなことを通じまして、不動産証券化市場規模が平成十二年度末の三兆円弱の規模から今後十年間で十兆円規模に達することを期待をされておるところであります。
 国土交通省といたしましても、今後とも不動産の証券化の推進に向けまして環境整備に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
#47
○松谷蒼一郎君 大変適切な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 ただ、今後数年間に十兆円規模と言うんだけれども、じゃ、どういうような、私は一つはやっぱりPRが足りないだろうと思うんですよ。そういうことも含めて、国土交通省として、これは非常に重要な政策の一つだと思いますので、是非全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、都市再開発法の改正について若干お伺いをいたしますが、今度の改正で、事業者に、株式会社が事業者として認められると、こういうことになりました。ということは、再開発事業は土地収用ができるわけです。株式会社もじゃ土地収用ができるのかということ。株式会社に収用権を与えるとすれば、これはかなり思い切った考え方であります。果たして地権者対策がスムーズにいくのかどうかと。あわせて、株式会社に対する認可基準というものが厳しい基準でなければならないだろうと思います。そういうことについて御所見を伺いたいと思います。
#48
○政府参考人(澤井英一君) 今回、民間事業者に第二種市街地再開発事業の施行権能を認めました政策的なねらいは、第一種市街地再開発事業のように権利変換期日において一挙に新しい施設建築物に権利変換をする方法に加えまして、権利調整の整ったところから買収を行い、施設建築物が完成したところから希望する方に入居していただくことにより、こうした段階的な施行をすることにより、これまで以上に大規模あるいは困難な事業に民間の力で取り組んでいただきたいということでございます。
 すなわち、この再開発会社は、第一種事業、権利変換方式、第二種事業、言わば買収方式、いずれも施行することができることとしておりまして、施行地区内の地権者の意向を再開発会社の事業運営に直接反映することが必要であるという観点から、施行地区内の三分の二以上の土地面積を有する地権者が会社に参加した上で、なおかつ、そうした地権者の方々が議決権の過半数を有していることを再開発会社の要件としております。言わば、民間のプロとしての事業者にきちんと地権者が参画するということを会社の要件としております。
 その上で、当然のことながら、この会社が市街地再開発事業を施行するために必要な経済的な基礎及び的確に遂行する能力が十分なこと、これは一般的な要件にもなりますけれども、これを要件としております。
 さらに、こうした会社が実際に再開発事業を施行する場合には、例えば事業契約の決定、認可、あるいは権利の処理にかかわる計画の決定変更、第一種事業であれば権利変換契約でありますし、第二種事業では管理処分契約と言っておりますが、そうした地権者の権利利益にかかわる重要な事項については、先ほど申し上げました再開発会社に参加した地権者でない、参加しない地権者も含むすべての地権者の人数と地積のそれぞれ三分の二以上の同意を得た上で、都道府県知事の認可を必要とするなど、地権者の権利利益、権利保護を十分に確保している仕組みと考えております。
#49
○松谷蒼一郎君 このたびの法改正では区画整理事業における高度利用推進区の設定がありますが、換地を希望しない人たち、そういう人たちの追い出しにつながるというような意見もあるようでございますが、いかがですか。
#50
○政府参考人(澤井英一君) 都市再生のためには、土地利用が細分化された既成市街地におきまして、公共施設の整備と併せて、敷地を集約化することによりまして敷地規模を拡大して、まとまったオープンスペースを確保した上で土地の高度利用を図るということがこれまで以上に重要になってくると考えます。
 ちなみに、今日の区画整理事業は、その地区数でいえば半数以上がかつてと異なり既成市街地で行われるようになってきております。こうした動きも踏まえまして、都市計画で高度利用地区など土地の高度利用をすべき場所ということが都市計画で決められた区域を含む土地区画整理事業の事業計画におきまして、それに対応いたしまして高度利用推進区を定め、高度利用を希望する地権者の土地をこの高度利用推進区の中に集約換地をし、また高度利用を希望しない地権者の土地を高度利用推進区の外に換地する、そういう制度を創設するものであります。
 これは、各地権者の換地を、事業の前後で、位置、面積、利用状況、環境などが照応するように定めなければならないとする照応の原則に関しまして、都市計画で高度利用を図るべきと定められた区域につきまして、この都市計画に沿ったまちづくりを実現する観点から、先ほどの照応の要素の中の位置に関して照応の原則の特例を設けるというものでありまして、したがって、高度利用推進区内での高度利用を希望しない地権者につきましても、土地区画整理事業区域内で、全体としての土地区画整理事業の区域内で、なおかつ高度利用推進区の外にはなりますけれども、従前の土地のできるだけ近くに面積あるいは利用状況が従前に見合った換地を与えることになります。
 したがって、地権者を追い出すための仕組みではなく、従前の土地利用の継続あるいはコミュニティーの維持ができるものと考えております。
#51
○松谷蒼一郎君 時間が参りましたのでこの辺で終わりたいと思いますが、この二つの法律はなかなか私は思い切った改革を盛り込んだ法律で、正に小泉内閣の一つの目玉になるんじゃないかと思います。
 ただ、手続等々について若干検討すべきところがあるのかなという思いもいたしますが、何とかこの二つの法律によって所期の成果が上がるように、上げられるように是非内閣打って一丸となって事業の推進に邁進していただきたいと思いますが、最後に大臣の決意をいただきまして、終わります。
#52
○国務大臣(扇千景君) 今、議員からお話しの今回の二法案が成立したときにどういう見通しがあるのかというお尋ねでございますけれども、私は、今回この二法案、思い切ったと、また小泉内閣の目玉としてと仰せいただいたので、より頑張っていきたいと思いますけれども。
 ちなみに、昨年、都市再生本部が実施しましたヒアリングをいたしました。その結果によりますと、おおむね面積が約一ヘクタール以上のところで三年以内に着手する、それを予定しているという民間の都市開発事業者というのが全国で二百八十六件ございました。まして、事業規模でおおむね八兆円から十兆円規模の提出があった、そういう調査結果が出てまいりました。個人の金融資産だけでも千四百兆円に及ぶ民間資産が存在しておりますので、先ほども政務官からお話ございましたように、今回の法案により民間による都市開発投資にかかわる隘路を思い切って打開するということで、私たちは、膨大な民間資金を活用した都市開発プロジェクトが促進されて、都市の再生と都市の流動化がこれによって図られるという意味で、私たちは法律後、速やかにこの施策の実行に移していけるように頑張っていきたいと思っております。
#53
○松谷蒼一郎君 今の大臣のお話が冒頭あればきちっと分かったんですよ。全国二百八十件なんて、そういうような計画があると。そういうものがぼやっとしているものだからはっきりしませんでしたが、大臣の発言はすばらしい発言でございました。答弁でございました。
 どうもありがとうございました。これで終わります。
#54
○藤井俊男君 民主党・新緑風会の藤井俊男でございます。限られた時間、与えられておりますけれども、質問をいたしてまいりたいと思います。
 私は、都市ということを思い起こしますと、古代都市のポンペイの遺跡を思い起こしてなりません。このポンペイの遺跡、扇大臣、そしてまた佐藤副大臣、月原副大臣、森下政務官、見たことありますか。ないですか。私は、森下政務官は見た、ああ、そうですか。それではお分かりになると思いますが、私はこのポンペイの遺跡、イタリアの南部で紀元四世紀前ですね、今から二千三百年前にもう社会資本の基盤整備ができていたということで、水道あるいは道路、公共下水道、完備をしていたということで私は驚いております。
 これは、十八世紀、火山によって沈没していたものを、埋没していたものを十八世紀に発見できたということでありますが、二千三百年前の都市ポンペイがすばらしいまちづくりをしていたんだなということで、私は歴史の教訓を目の当たりに、十数年前でございますけれども、承りまして、地域でもそれなりにまちづくりを取り組んでいかなければならぬなと思った次第でございます。
 そこへきまして、昨年の五月に、八日の日ということになっておりますけれども、都市再生本部や総合規制の改革会議ですね、持たれまして、都市再生のワーキングが作られたわけでありますね。都市再生のための方策が打ち出してまいりましたけれども、ヨーロッパの中でもまちづくりということの中で生活機能を重視した、だれもが歩きたくなるような町ということで今取り組まれておりますね。そういう生活機能を重視した都市の再生が私は望むところでございますけれども、しかし果たして我が国において都市再生の動きが我々国民が真に実感できる方向に向かっているのかどうか、豊かさが求められる、実感できる生活になっているのかどうか、どうもいささか疑問を持ちますので、本当にそういう視点に立って市民があるいは国民が安心して暮らせる、約束できる社会を構築していかなければならないと思っておりますので、そういった意味で、私はそういう視点で質問をいたしてまいりたいと思っておりますが。
 まず、私は、この都市政策のビジョンを小泉総理にお聞きをしたかったわけでありますが、これは内閣官房で出されているものですから、後ほど内閣官房お見えになった時点でそれらの都市政策のビジョンをお聞きしてまいりたいと思っております。
 そこで、私はどうも都市のイメージがわいてこないのであります、この法案によって。どういうふうな都市を作っていくのか、どうも描けないんです。今、四十七都道府県の中で三千二百二十三の地方自治体があると思うんですね。それぞれの市町村、あるいは県知事さんや首長さん方が、市町村長さん方がそれぞれのまちづくりに取り組んでいると思うんです。五万や十万、十五万、二十万、三十五万、いろいろな都市、あるいは百万都市、政令都市といろいろ都市があると思うんですが、その都市の中でそれぞれの首長さんがそれぞれの独自性を持ってまちづくりに取り組んでいます。どういうふうにこの町を作っていくのかということで、若者の町にするのか、あるいはにぎわい、ときめきの町にするのか、あるいは巣鴨のように高齢者の町にするのか。若者というと、池袋や新宿、原宿とか、ああいうふうな町にしていくのか、どうも町、どういうふうになるのかなと。あるいは鎮守の森を核としてこうやっていくのか。歴史、文化、いろいろそれぞれの地域にございますので、あるいは福祉重点とかあるいは学生の町だとか、どうも、私どもの、埼玉の私は越谷ですが、レイクタウン、水辺都市構想ということで、こういうまちづくりを作ろうじゃないかということで今取り組んでいるやさきでもありますけれども、どうもこのイメージが私はわいてこないんです。
 このグランドデザインと申しましょうか都市イメージ、像ですね、どうもわいてこない中で、扇大臣としてこの法案に対しての率直な今のお気持ちをお聞かせを賜りたいと思っております。
#55
○国務大臣(扇千景君) 大変壮大なお話でございまして、ポンペイの遺跡ごらんになって、余りにも社会資本整備ができ上がっているということで、私どもも大変今までの二十世紀の、私は負の遺産と言ってもいいと思うものを抱えております。
 例えば、長時間通勤でありますとか、あるいは慢性的な交通渋滞等々、私どもは今こういうものを抱えながら、二十一世紀の少子高齢化社会、そして国際化に向けて経済の、社会情勢の変化等々を踏まえて、二十一世紀に日本はどうあるべきかということも、今の藤井先生のお話でもございましたように、私どもは、都市のイメージがわかないとおっしゃいましたことに大変私も衝撃を受けておりますし、それぞれ理想というものは十人いらっしゃれば十人十色であろうと思いますけれども、私は、少なくとも都市というものに関しましては、少なくともやっぱり住んで、そこに住んで、そして学んで働いて楽しむと。そして、やっぱりここが自分のふるさとだなと、どこで生まれ育ってもそこが自分のふるさとだなと、私はここにいたいんだと、離れたくないと思えるような私はまちづくりができれば一番いいのではないかと。そういう個々の特徴を出していただきたいと。
 例えば、東京の銀座がメーンストリートだとあれば、県をまたぎますと、地方へ行って、どこへ行っても何とか銀座というのがあるんですね。熱海銀座でありますとか何とか銀座。なぜ銀座という名前が全国に、商店街に付くんだろうなと。これも私は残念だと思っていますので、もっと個性のあるものをそれぞれの地域で出していただいて、ここが自分のふるさとだと言えるものを確立していただくと。
 そして、私は均衡ある国土の発展で、全部二十世紀、私はハードの面で整備したと思いますけれども、二十一世紀はその二十世紀に作ったものを品質を保持しながら、なおかつそれにプラスアルファの、例えば福祉、あるいはバリアフリー、環境というものを私は加味した住み心地のいい、それはもう理想といえば、一番のんびりして安らぎがあるところで、家へ帰り、そして仕事のときには近いところで活力があって、そして交通時間が短くて、家へ帰って家族団らんをできるような距離に通勤できればいいなと。そういうすばらしいふるさとを誇れるまちづくりを、個性ある私はまちづくりをしていきたいなと思っております。
#56
○藤井俊男君 是非そう願っておるところでございます。
 そこで、都市再生を目指すということに関しまして、再生という言葉が出てまいりますので、私はこの再生という言葉を広辞苑で見てみました。死に掛かったものが生き返ること、再びこの世に出ること、また精神的に生まれ変わること。三つ目は、信仰に入って新しい生活を始めること、新生、どうもこれは当てはまらないなと。この二点、死に掛かったものが生きること、再びこの世に生まれること、これに入るのかなと思っておりますが、そうなりますと、現在の状態が決して良い状態でなかったから良い方向に向かわせるようにするんだということであろうと思うんですがね。
 そうしますと、先ほど大臣が言っておりましたけれども、国土の均衡ある発展を目指してきたということの中での、逆に言いますと、私は、失政をあったのかなと、このように受け止めてよろしいんでしょうか。
#57
○国務大臣(扇千景君) 私は、失政ということではございませんで、戦後荒廃した日本をいかにみんなが、あのときには衣食住がなかったわけですから、衣食住が足りるように、少なくとも皆さんが生きていくその保障をするための衣食住を満たそうということが私は二十世紀のハードの世紀であったというふうに申し上げたわけでございます。道路を造り、橋を造り、鉄道を引き、空港を造り、そして箱物を造って、衣食住が、それぞれ国民が飢えた時代がございましたから、私なんかその経験しておりますけれども、若い方は御存じありませんけれども、衣食住足りなかった。そういうことを、国土の均衡ある発展ということで、少なくともある程度の水準まで持っていこうというのが私、二十世紀だったと思いますけれども、現在、今考えてみますと、先ほども申しましたように、二十世紀の負の遺産というのは何かと。
 これは再生ということで、今、先生お言葉お使いになりましたけれども、そのために長時間通勤があったり、あるいは慢性的な交通渋滞に陥ってしまったり、あるいは憩いのないと言われた、またコマーシャルでもあります東京砂漠なんて、大都会なのに砂漠という言葉がコマーシャルに使われるような寒々とした都市ができてしまったのではないか。
 あるいは、国際的に、冒頭におっしゃいました都市に比べて、他の国に比べて基本的なインフラの整備がどこまでできているのか。まして、集中したために、ごみゼロ作戦という言葉も使われますけれども、都市から出るごみをどうするのかというような、二十一世紀に新たな問題が多々できてきておりますので、あらゆるそういう、二十世紀は一応みんなで衣食住、日本の国民として、あの戦後の厳しい中から衣食住足りるようになって、次のステップとして、今申しましたごみゼロ作戦でありますとか、世界一の少子高齢社会に対応できる都市づくりをしなければいけないとか、あるいは国際的にどういう都市が国際的な水準に至れるのかと。
 あらゆることを私たちは今後考えながら、この都市再生という言葉は二十一世紀に当てはまる国土という意味でもございますので、新たに作らなければいけないこと、あるいは変えていかなければいけないこと、そういうことを包含した法案を出させていただいたつもりでございます。
#58
○藤井俊男君 私は、今まで取組が悪かったから今度は良くしていく、そういう視点は大切だろうと思うんですね。ですから、反省なくして前進はないという言葉もありますけれども、いずれにしてもマイナスの評価がせざるを得ないいろいろの都市づくりがあったんではないかと。この過去の都市政策、都市行政のことを私は、マイナス評価せざるを得ない都市にしてしまった、そういう反省の必要はないのかどうか、この辺ちょっと、どうですか。
#59
○国務大臣(扇千景君) 私、それはあると思います。なぜならば、例えて例を挙げさせていただきますと、少なくとも国際的にどうあったかということを考えますと、今までは運輸省、建設省、縦割りでございました。港を造るのは運輸省、道路を造るのは建設省。ですから、港に船が着いて荷降ろしをしても、欧米先進国では十分以内に主要道路に入り、一時間以内に都市に行けるインフラ、その全部が総合的なプロジェクトでできているわけですね。
 ところが、日本の場合は、今まではそれぞれの、港湾は運輸省、道路は建設省といいますから、港とあるいは高速道路と飛行場と駅と、あらゆるものの連携がお互いに取れてなかった、縦割りであったということが、今の欧米先進国の十分以内に主要道路に入れ、一時間以内に都市に行けるというのが、日本の中ではこの連携が悪かったということの私は大きな反省があろうと思います。ですから、世界一物流コストが高いということで、産業の空洞化にも、経済の空洞化にも広がっていると。
 そのことを踏まえて、私どもは、新たに国土交通省になって、少なくともそれが一体になって政策が立案できるということで、私はあらゆることがスピードアップができ、そしてコストが安くなる、そういう国土交通省であるということも、今までの反省を込めて、今後、国土交通省の出す政策というものは総合的なプロジェクトの上に乗って私はやっていけると。それが今までの反省と今後の私は大きな課題であると認識しております。
#60
○藤井俊男君 縦割り行政の弊害を述べられましたけれども、扇大臣になりまして横の連絡が非常によろしいということで、非常に意を強く持ちますけれども。
 そこで私は、都市重視の政策転換の関係についてお聞きしたいと思います。
 この都市再生特別措置法が現実にどこまで適用されるかといえば、大都市圏集中、東京都心部にほかならないのではないかと先ほどの答弁の中からもうかがえると思うんであります。今までの、大臣も先ほど述べましたけれども、国土の均衡ある発展というスローガンの下に取り組まれてまいりました。実質的に地方を優遇していると言われる状態は今後変化していくのですか、どうなのか。その辺、都市重視の政策転換ということで、私はありなしをお伺いしたいと、このように思います。
#61
○政府参考人(澤井英一君) 今回の都市再生特別措置法でございますが、東京など大都市のみならず、法的なエリアの限定はございません。地方都市も対象に、それぞれの都市の課題に応じ、我が国の活力の源泉である都市の再生を図り、我が国全体の活力の向上を目指そうとするものでありまして、むしろこれによりまして国土全体の発展につながっていくものと考えております。
#62
○藤井俊男君 国土の均衡ある発展をこれまでやってまいりましたけれども、どうも先ほどのお話を聞いていますと、地方よりも大都市重視のようにうかがえてなりません。
 そういう中で、私は都市重視の政策になるんではないかという危惧を持つものでございますので、人口ではなく土地が、空いている土地を使うんだと先ほど言っておりましたけれども、どうも地方から見れば都市重視なのかなと、そうすると政策転換しているのかな、このようにうかがえるわけですが、今の答弁ではちょっと私はあれですけれども、もう一度お願いします。
#63
○政府参考人(澤井英一君) 先ほども申し上げましたとおりでございますが、これから内閣官房の方でいろいろと検討を重ねまして、私どももいろいろと地域の実情も把握しまして、民間の力によりまして都市の再生に貢献するようなプロジェクトが大きく動いてくると、先ほど大臣も一番最後に答弁されましたけれども、現実に三百近いプロジェクトの動きもあるというようなことも踏まえまして、先ほど言いましたとおり、それぞれの都市の課題に応じて、個性的な課題がそれぞれございますので、そうした課題に応じまして、それぞれ再生を図り、それによって全体、全国の活力の向上を図りたい、これに尽きると考えております。
#64
○藤井俊男君 それでは大臣、都市再生の中で今首都機能の関係、移転ですね、つまり国会移転等は本院でも特別委員会作ってやっておりますけれども、私どもの郷里埼玉でも、昨年、一府十七省庁機関が移転してまいりまして、すばらしい都市形成ができました。
 この法案等を見た場合、国会移転等はどうお考えになるのか。率直な感じをお聞かせを賜りたいと思います。
#65
○国務大臣(扇千景君) これは衆参で、首都機能移転並びに国会移転に関する国土交通省の意見というよりも、衆参に委員会が設置されておりますから、私は委員会で御検討されるべきものであろうと思っておりますし、現在はこの委員会で御審議中でございますし、少なくともこの移転に関しましては平成十一年十二月の二十日に国会移転の審議会から内閣総理大臣に答申が出されておりまして、二十一日、翌日ですけれども内閣総理大臣から衆参の両院に議長に答申が報告されております。
 けれども、私は、現段階で、平成十一年の現状と今回の現状、経済状況あるいは日本の立場、在り方、そして国際的にどのような活動をしなければ、日本として国際的に伍していけるか、そういうことから考えまして、私は院の御決定を待つべきであろうと思いますけれども、少なくとも私どもは絶えずそのことを、今、平成十一年のそのときの試算と現段階で移転の試算というものが各所で、各、東京都も地方も出されておりますので、果たしてその試算、計算というものをだれが負担し、だれがどうできるのかということも、私はこの委員会の御議論の中で進めていただくことを望んでおります。
#66
○藤井俊男君 上野官房副長官がお見えになりました。ありがとうございます。
 早速でございますけれども、小泉内閣の二十一世紀の都市政策ビジョンを私は伺いたいと思っております。これは、都市再生特別措置法案の骨子は、私は民間事業者が収益を見込めそうとねらっている、ねらっているというのは大変恐縮ですが、見て、場所を、民間プロジェクトに促進を国策としてどうも後押しするような感じがしてならないわけでございますけれども、そういった中で、小泉内閣は景気対策のために、その手段として都市再生を戦略的に採用したのかなという気しておるわけでございます。
 現に、小泉内閣総理大臣の都市政策ビジョン、体系的なビジョンがちょっと示されておられないものですから、この辺についてお示しをいただきたいと思います。
#67
○内閣官房副長官(上野公成君) 九〇年代以降ですかね、経済が非常に低迷をしておりまして、この経済を何とか再生をしなきゃいけないということでございますけれども、やはり我が国の活力の源泉は都市にあるんではないかと、都市の魅力だとか国際的な競争力とかを高めるために、どうしても都市がここ十年ぐらい、ごらんになってもお分かりのように、非常にそういうものが少なくなっているんじゃないか。是非都市を再生しなきゃいけないということが基本でございます。
 そして、そのために民間でできることは民間でというのが小泉総理の方針であります。私自身も長年こういう都市だとか住宅だとかやってきておりましたけれども、やはり都市を作っていくのに、どうしても官だけで再開発やっても、どうしてもうまくいくところはないんですね。民間で自力でやってきたところの方が非常に都市としても新しく生まれ変わっているということが多いんじゃないかと。例えば原宿なんかはずっと、これは官のものというのは余り入ってないんですけれども、ああいうところが一変してああいう都市、町になったということもその例だと思いますけれども。そういったこともございますので、民間の力というもの、民間のアイデア、こういうものを精一杯利用してこれからの魅力ある都市を作っていくということが必要じゃないかなと思っております。
 また同時に、土地が、いろいろ空き地が随分あります。駐車場になっておりますけれども、土地が動かない状態でありますから、同時に土地の流動化というのも、これは不良債権の解消に寄与していくと、こういう側面もあるんではないかと思います。
 こういった取組を通じまして、我が国の都市が文化だとか歴史とかというものも継承しつつ、豊かで快適な、国際的に見ても経済活力に満ちたそういう都市に作り変えていきたいと、そして、我々の子孫にしっかりとしたものを受け継いでいきたいと、これが、小泉内閣のビジョンというお尋ねでございますけれども、そういったことではないかなと思っています。
#68
○藤井俊男君 バブルの元凶となったあれですね、かつての中曽根民活路線の下で大都市圏で展開された民間資金の投入もございましたけれども、私は、昨日、国土交通省からも発表されておりますが、住宅地、バブル崩壊前にということで、都心の一部では地価が上昇していたと。公示地価が十一年も連続下落をしているということの中で、そういう状況を見た場合、バブルのときの絶頂期から今ピークになっておる中での取組だろうと思うんですが、大規模公共事業を私はどうも思い起こさせるような、想起させるようなこの施策なのかなという気がしてならないわけですけれども、この辺についてはどう官房副長官は見ていますか。
#69
○内閣官房副長官(上野公成君) これからいろいろな民間の提案が出てきますので、これ民間の提案を都知事というのは、都知事というか、知事が承認するわけでありますけれども。そういう先生のような見方もあろうかとは思いますけれども、やはりこの日本の都市を魅力あるものにしていくということが、先ほども申し上げましたように、一番重要なことでありますから、それが大規模であるとか小規模であるとかといういろいろなケースがあろうと思いますけれども、この目的を達成するものであれば、その大きなものでも小さいものでも必要ではないかなというふうに思っております。
#70
○藤井俊男君 そこで、官房副長官、都市再生本部は内閣総理大臣を本部長として作られますね。すべての国務大臣が副本部長又は本部員になるという組織になっておりますね。すると、必然的にうちの大臣と言うんじゃ恐縮ですが、扇大臣はもうそれの直轄の国土交通大臣ですから、当然副本部長になるのかなと私は思う。官房長官がこれは副本部長かなというふうな私は想定をするわけでございますけれども、そういう国務大臣をもって充てるということになっているこの役員、この体制についてお聞かせを賜りたいと思います。
#71
○内閣官房副長官(上野公成君) 今、委員が御指摘のとおり、この法律に書いてあるとおりで、本部長は総理大臣、それから本部員は閣僚が入っているわけであります。それで副本部長という、副本部長を決めることになっておりますけれども、これは法律が通りまして閣議決定するものですから、閣議決定をこれからどういうふうになろうかということを私がここで言うのは余り適当ではないかと思いますけれども、今お話があったように、扇大臣が担当しておられるでしょうし、そういった方向になるんではないかなと思いますけれども、はっきりとどなたがなるとかということについては私としては差し控えさせていただきたいし、まだ分からないというのが実際でございます。
#72
○藤井俊男君 じゃ、副本部長をどの大臣にするかという、そういう基準はないわけですか。
#73
○内閣官房副長官(上野公成君) 特に副本部長の選定基準というものはないと思いますけれども、これは総理が本部長ですから、どなたを副本部長にしたらいいかということを総合的に考えられて、それを閣議で副本部長は何々大臣というふうに決めるということであります。
#74
○藤井俊男君 私はそれは理解しないわけでもないわけでございますけれども、二十一世紀は特に環境の時代だと言われておりまして、もう御存じのように、地球温暖化現象とも言われ、桜も二週間も早くもう咲いてしまって、桜のちょうちんも間に合わないような状況で、地方によっては、花見に行ってもこれからちょうちんを付けろという状況もありまして、いや、その前にもう散ってしまうぞという状況、正に温暖化現象かなということがうかがえるわけでございますが。
 そこで、行政に最も欠かせないのが環境の問題だろうと思うんですね。これら国民の生活に直結する、私はやっぱり都市の再生においても、後ほどいろいろ質問私はしてまいりますけれども、この組織の中においても環境、これは大切なのかなということでございまして、環境大臣もスタッフの一員に、これは本部員だよということではあろうかと思うんですが、この辺私はやっぱりそれなりのあれを二十一世紀、環境の時代の中で投入すべきと考えるところでございますが、この辺についてはどうですか。
#75
○内閣官房副長官(上野公成君) もちろん環境ということも大事だと思いますけれども、これは国土交通大臣以外、経済産業の大臣も、皆かなりそれぞれの役割を担っているものですから、で、全部の閣僚が本部員になっているわけでございますから、またどなたが副本部長になるかということは、やっぱり法律の趣旨だとかそういうことをよく考えて、これは総理が実際お決めになるかと思いますけれども、そういう御意見もあったということはお伝えをさせていただきたいと思います。
#76
○藤井俊男君 ありがとうございました。官房副長官、お忙しい中済みません、どうぞ。
 扇大臣が、この予算のときにも都市再生については社会資本整備ということで重点施策のことを打ち出されております。特に地方のインフラ整備、私は忘れていないんだと述べております。日本全体がもう変わってきたんだ、どうも洋々たるお話も賜りましたけれども、反面、少子高齢化社会、下水道整備、遅れている、地方の声をよく聞かなくちゃいけない、地方分権の時代だと述べられております。
 やっぱり住民参加、これを特に強調されておったわけでございますが、昨年の一月六日、省庁再編に伴って扇大臣は建設大臣から国土交通の大臣になりまして、小泉内閣で全国十ブロックにおいてタウンミーティングをなされたということで、先般も九十名の参加者があったんだよと、いろいろなことを直接会ってお聞きしてきたと。非常に有意義なものと私は受け止めておりますが、それぞれの知事さんやあるいは市町村の村長さんともお会いをしてきた旨お話しされておりますので、率直に言ってこの都市再生の関係について、住民参加を主張する扇大臣が何をお聞きになってきたのか、この辺をちょっとお聞かせを賜りたいと思います。
#77
○国務大臣(扇千景君) 今、藤井議員からお話がございましたように、それは先ほど申しましたように国土交通省、四省庁が統合しまして、各、例えば建設省にしますと地方整備局、旧運輸省にしますと地方海事局等、運輸局等と、全国に支局が散らばっております。そして、なおかつ国土交通省で四省庁を統合したということで各地域の皆さん方、各全国の知事さん、政令指定都市の市長さん、そして地元の財界と、これをブロックごとに十ブロックに分けて、全部集まっていただきましたのが九十名に及んだということでございます。
 そのときに皆さんからいただいた御意見は種々多様でございますので、これを、九十あれば九十の御意見があるというのは当然のことでございますので、逐一御報告するには時間が足りないと思いますけれども、少なくとも私が有り難かったことは、先ほど申しましたように、戦後の日本を考えたときに、現段階では公共工事、限られた予算の中で、その予算を自分の県だけで取り合うのではなくて、ブロック全体、例えば例を一番分かりやすく言いますと、九州は九州の全知事さんがお集まりになって、九州全体のために考えれば、僕たちは九州一つですと、九州が一つということは、自分の県のところの公共事業を先に予算くれというのではなくて、例えば鉄道なら鉄道、順番にやっぱりいかないと、飛び飛びに県益で造っていってもそれは効果が上がらないと、だから経済も九州一つとして、公共工事は自分のところは今年我慢するけれども、あなたの県から先この続きをやりましょうよというような大変前向きな御意見がいただけたということも私は感心したといいますか、知事さんの見識の高さというものを心から御尊敬申し上げたし、そういう意味では、これからの日本というのは、今三千三百ということもございますけれども、ブロックとして、そしてお互いのブロック、このブロックでは国際空港が要るとかあるいは地方空港が要るとか、高速道路がこう要るとか、鉄道がこう要るとかというそういうグランドデザインを各十のブロックで、全部が私権を殺して地域のブロックのためにという、それが常に国民のためになる、県民のためになるという大きな立場で御意見をいただけたことは本当に私は有り難かったと思いますし、これが私が初めてしたことですから、今回作ったことは第一歩で、私が出られないときも事務当局でこの地方懇談会は絶えず開いて、公共工事費の順序も、そして費用もみんなブロックごとに出してくださるようになれば本当に私は有り難いと思うということを申し上げましたので、個々の事例はまたにさせていただきますけれども、全国を歩いて、そういう地方の皆さんの自分を殺してでも地域の発展をしよう、経済効果を上げよう、住みやすいブロックを作ろうと、そういうことが私はすごく大きな財産になったと思って、国土交通省の政策もそのように進めていきたいと思っております。
#78
○藤井俊男君 非常に住民の声を聞くということ、大切さを問われましたけれども、正に私はそのとおりではなかろうかと思っております。
 そこで、この法案、都市再生特別措置法案の法案は、どうも都市再生緊急整備地域を指定して都市再生の特別地区を定める、こういう法案でございますので、私はかつて、先般、中国も行ってまいりましたけれども、中国は経済特別区ということで特に設けて、中国の深セン等も訪れたことがありますけれども、特別に経済特別区にして、そこを指定して町を作っていく、活性化させていくというこういうことをお聞きして、また見てまいりました。
 正に現行の規制を白紙にして、そしてまた私は高層ビルをラッシュを起こさせるそういうねらいも一つあるのかなということを感じるわけであります。そうしますと、その適用は大都市圏のほんの一部しか適用できないのかなという懸念も持ったりするわけです。そうしますと、都市再生法案でなくて、これは逆に大都市再生法案になりはしないかなと、そういう危惧を持ちますが、このネーミングについては、違うのですかね、私の考えと。お聞かせを賜りたいと思います。
#79
○政府参考人(澤井英一君) ただいまのお尋ね、しばしば議論になりますけれども、法律上こういった特別措置を講ずるエリア的な限定はないということが一つであります。
 それから、緊急整備地域が指定されたときに特別措置として講じられるものとして、一つには、通常ない都市再生特別地区という新しい都市計画の仕組みができていて、これが既存の用途地域等の規制を取っ払って創意工夫に富んだ都市計画を決められる仕組みであるということと併せまして、既存の容積率特例等の仕組みも幾つかございますし、また再開発事業のための都市計画もございます。
 そういったことも含めて、幾つかのものについて民間事業者から都市計画の提案ができると。前提として、先ほど申し上げましたが、関係住民の方の三分の二以上の同意という非常に重要な手続を経て責任のある格好でいただくわけでありますが、提案ができると。
 一方で、その緊急整備地域の中では、一千四百兆に上る個人金融資産を始めとする民間資金をこうした潜在的に大変大きな、二十一世紀を通じまして大きな需要のある都市再生分野に振り向けて有効に機能していただくと、こういういろんなねらいを秘めた仕組みでございます。
 そういった意味で、最初に戻りますけれども、そういったことにふさわしいものであれば、何も大変高いビルだけを造るというイメージで構想しているわけでもございません。その土地柄にふさわしい使い方はいろいろあると思います。
 いずれにしても、民間事業者のお力によりましてかなり大きく都市のありようを変え、その土地柄にふさわしい土地利用が実現するという場所であれば大いに活用をいただきたいというふうに考えております。
#80
○藤井俊男君 どうも私は、この立法のねらいは国際競争力を高めることが必要とされる大都市圏、特に東京都心の再生ということを思い起こしますけれども、御承知のとおり、今、国会議事堂から見て、あるいは私たちの控室から見て、今にょきにょき、にょきにょきと言うのかな、ビル群がぐうっと建っておりますね。これは東京の汐留地区、かつての貨物ターミナルでございましたけれども、ここには十九階建てのビルが何と十三棟も建つというんですね。これは大変ですな。いや、私もびっくりしているんです。
 それで、これはもうマンハッタンとイタリアだと、汐留に出現ということでございまして、もう三十一ヘクタールの中にそういうビルがどんどん建っていると。私たちも控室から見ますと、もう起重機でビル建っているわけですね。こういう状況を見ると、どうも東京都心の再生ということを想像するようになるわけですけれども、この辺についてはいかがですかね。
#81
○国務大臣(扇千景君) 今、議員の宿舎からもにょきにょきと見えるとおっしゃいましたけれども、正にそのとおりであろうと思いまして、私も大変、まあ国会の周りですから、特に気にしております。そのことは私も、後で議員がどのように仰せになるか分かりませんけれども、私は国会議事堂というものを見ておりまして、一番困っておりますのは見学者でございます。
 国会の正面で見学者が記念撮影撮っているのをごらんいただきますと、今左手に山王ビルが高過ぎるものですから、今、少し左へ振って記念撮影しないとこのビルが入るんですね、記念撮影に。それで、このごろ少し左に振っていましたら、今度、右側に昔のニュージャパンの跡が、今度、今、鉄骨ができた。それで今正面から記念撮影して、国会議事堂を記念撮影するのに、左右両方に高層ビルができるものですから、撮影の皆さん方が大変困っていらっしゃるんです。
 そういうのを見まして、私は、この国会周辺というのは今たまたまおっしゃいましたので気にしております。
 何を気にしているかというのは、私は、例えば汐留の例を挙げられましたけれども、三十一ヘクタールあるというところでああいうものが建ったから、この間少なくともこれ募集いたしましたら、汐留というのはマンションで応募倍数が十四倍というすごい倍率になったんですね。そういう意味では、新しい都市生活に対して多くの人たちが関心を持ち、近住、近いところに、職の近いところに住みたいという希望も私はもうこれ如実に表れたと思うんですけれども、問題は、この国会議事堂を冒頭におっしゃいましたので、議事堂のところに高いビルができて記念撮影でぼかさなきゃいけないようなことになったら大変だなと思っているのが一つでございます。
 たまさか新官邸は少し低いところにできましたけれども、今、衆参の議員会館を建て直そうという話ができておりまして、国土交通省はその管轄でございますので、ここで議論しておりますのは、私は少なくとも国会議事堂の記念撮影しますときに、今の衆参の会館を建て直すときに、国会よりも高い建物が国会の撮影のときに真後ろに、今の衆議院の第一、第二、参議院とがこんなに高いものが、議事堂より高くなったのでは私は申し訳ないなという気持ちがしておりますけれども、これはもう議運で御論議されることですけれども、でき得るならば私は議員会館というのは議事堂より高いものがあるということ自体も避け得るべき多くのことではないかなと。
 しかも、衆参の議員会館、約千八百億円掛けて建てるわけでございますので、それが議事堂より高いということだけは何とか避けられないかなと私は念じながら、今の都市計画と少し離れますけれども、にょきにょきというお話でございますので、そういう例も引きながら、やっぱりマンションを倍率として、都市に回帰するという傾向は大変たくさんあるということだけは数字が示しているものだと思っております。
#82
○藤井俊男君 国会周辺のことも大臣がお話しされましたけれども、私は法案の関係で先ほど触れさせていただいておりますのは、どうもこの大都市に向けた大都市再生法案になりはしないかということを思いつつお話を申し上げた次第でございます。法案自体が都市再生法ではなく大都市になるんじゃないかと、その大を付けた方がいいんじゃないかということで私はお話を申し上げさせていただいたところでございます。
 これは別に異論がなければ次へ移らせていただきますけれども、そういった中で、今私はにょきにょきということで、私の控室からも見させていただいておるこのビル群像があるわけでございますが、私は、先般二月の二十日の日に、これは国土交通部会、私どもも持っておりますので、部会で六本木ヒルズ、六本木六丁目地区第一種市街地再開発事業ということで六本木ヒルズを見させていただきました。
 そして、森社長と篤と懇談する機会がございました。この六本木ヒルズビルも、今あそこで、ちょうど私たちの控室の前に建っておりますけれども、十一ヘクタールの中に住宅戸数八百四十戸、駐車台数が何と二千六百七十台ということで、六本木駅と駅前プラザとの地下連絡通路を接続してにぎわいと潤いの歩行者道路を作っていくんだということで、すばらしいまちづくりを作られております。
 私はつぶさに見てまいったわけでございますけれども、何と今マンションの関係も、先ほど扇大臣が言っておりましたけれども、坪当たり三万円の賃貸住宅を大量に造るんだということも述べられておりました。そうしますと、十坪で何と三十万ですね、十坪で三十万円。これでいくと、畳二十枚ですね。どうもこの辺は私は割高になっていかがなものかなという気もいたすわけでございますが、この六本木ヒルズビルの関係等についてはどう受け止めておられるか、お聞かせを賜りたい、このように思います。
#83
○国務大臣(扇千景君) 私は正に民間の活力だと思います。そして、六本木ヒルズをごらんになったということですけれども、あの少なくとも十一ヘクタールの中に六百戸の皆さんがお住みになっておりましたけれども、この立ち退きに一軒も裁判沙汰になっておりません。私、これも長年の住民との話合いの御努力であったと思います。
 そして、やっぱりこの東京、そこらじゅうに負の遺産としてバブル崩壊後の飛び地で空き地が一杯虫食い状態でできていますけれども、ああいうふうにまとまった都市計画ができるというのは、あとは御存じのとおり防衛庁跡でございますけれども、これ約あの公園を入れまして十一ヘクタールでございます。
 そして、少なくとも私はそういう都心のまとまった貴重なところを、先ほど先生がおっしゃいました環境、バリアフリー、そしてその中に高齢者の医療制度あるいは保育所等々が一緒にできるような計画を私は是非貴重なところで一緒にやってほしいと。そのためには、今申しました労働省だとか厚生省だとか、全部国土交通省と各省庁のこの壁を取り除かないと、託児所はいや厚生省だとおっしゃるし、老人のホームという、老人の介護の用にというとこれはまた厚生省だとおっしゃるし、厚生労働省とかあるいは全部縦割りになるとできませんので、今回の場合はそういう意味で全省庁がこれに入るということで、私たちはこの貴重な国民の財産である土地、民の活力、六本木、あるいはごらんになったものを私たちは限られたところで民の活力を活用しようというのが今回の法案の基本的な大きな意義だと思っております。
#84
○委員長(北澤俊美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時二分開会
#85
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、都市再開発法等の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#86
○藤井俊男君 そこで、午前中に続きまして、午後、質問させていただきますが、地方の中小都市にも注文状を、注文状というより、法律上は適用可能なことは先ほどお聞きいたしましたけれども、都市再生緊急整備地域及び都市再生特別地域が、これは指定されれば各自治体が、そしてまた要望されれば指定をしてそこを実施に移していくということだろうと思います。
 民間、あくまでも民間主導ということになるわけでございますので、その辺、採算性の問題があるわけでございまして、具体的なポテンシャルのある地域又は地区を、先ほど大臣から全国で二百八十六件ほど寄せられておるよということもお聞きいたしましたけれども、しからば、具体的にどういう形でこれは上がってきておるのか、お知らせをいただきたいと思います。
#87
○政府参考人(山本繁太郎君) 昨年の秋、具体的には八月二十八日の都市再生本部におきまして、民間都市開発投資促進のための緊急措置というものを都市再生本部で決定をいただきました後に、地方公共団体、それから民間の経済団体を含めまして、現に民間都市再生プロジェクトを進めようと企図しておられるプロジェクトを徴取いたしました。それが先ほど大臣からお話がありました二百八十六件でございます。これは量的にはかなり大半が東京、首都圏に賦存していることは事実でございますけれども、首都圏のほかにも近畿圏、それから中部圏、それから北九州、福岡の都市圏、その他の地方の都市圏にも賦存しております。
 これは、全く自然体で、一ヘクタール以上の敷地規模を持ち、民間都市開発事業者が両三年中に事業をするという前提のみで徴したプロジェクトでございます。自然体で徴したものがそれだけ賦存しているということでございまして、今回の特別措置法案をお認めいただきました後は、民間の主導により、都市再生の拠点として市街地の整備を緊急かつ重点的に促進すべき地域としての緊急整備地域、いろいろな公共団体から指定の申出が出てくるものと期待しているところでございます。
#88
○藤井俊男君 私は、本質的にこれはディベロッパー支援になろうと思うんですね。大規模開発プロジェクトでなければ法の適用のしようがないと思うのでありますけれども、今、統括官からもお話がありましたけれども、近畿圏等を含めて地方都市にも話されておりますけれども、自然体でいこうということでありますが、じゃ、しからば、中小都市は私はどのぐらいあるのかなと思うのであります。お聞かせを賜りたいと思います。
#89
○政府参考人(山本繁太郎君) 今、法案を御審議いただいている段階でございまして、具体的なやり取りを地方公共団体としておりません。したがいまして、大都市圏も含めまして、具体的に緊急整備地域がどの程度の指定が見込まれるかということについては、ただいま現時点ではお答えできない状態でございます。
#90
○藤井俊男君 具体的に中小都市の関係についてはまだ把握されておらないということでありますけれども、先般の新聞報道によりますと、都市再生の特別区ということで、特区ということで大きく報道されたわけであります。それによりますと、やはり東京中心の晴海、豊洲あるいは神奈川のJRですね、大崎駅周辺ということで大きく報道されておるわけでございますが、これらの関係等についてはどう受け止めておりますか。
#91
○政府参考人(山本繁太郎君) 首都圏、特に東京都市計画の区域についてどういうふうな緊急整備地域を指定したらいいかというのは非常に大きな課題であることは事実でございまして、内々、東京都御当局のいろいろなお考えを伺ったり、いろいろな作業をしていることは事実なんですが、まだ法律もできておりませんし、法律ができ上がりますと緊急整備地域の指定の基準なんかも基本方針で定めていただくことになっておりますので、そういうふうな手順を踏んで、しっかりやり取りをして緊急整備地域を指定することになると思います。
 今現在時点では、どの地域について、どういう広がりで緊急整備地域を指定するということは一切定まっておりません。
#92
○藤井俊男君 地方中小都市への是非御配慮をお願いしたいと思います。
 そこで、私は、再生計画等、他の地域によっては地域計画があると思うんですね。ですから、国で今度指定して特別区あるいはこの緊急整備地域ということを指定するのと同時に、併せてその地域の地域による計画もあろうと思うんですが、この辺の整合性はどう見ておりますか。
#93
○政府参考人(山本繁太郎君) 先ほどから再三御説明しておりますように、都市再生は東京などの大都市だけではございませんので、地方都市も対象としてその推進に取り組むべきものでございます。これによって我が国全体の活力向上を図ろうというのが今回法律案をお願いしておる趣旨でございます。したがいまして、都市再生を具体的に進めます場合、国土整備に係る各種施策と整合性を確保しながら進めるということは当然でございます。
 特に、今御指摘の趣旨が、例えば地方公共団体が持っております地域の計画もございます。そういった地域指定、法律に基づく地域指定とか地域整備方針を策定する段階におきまして、公共団体、都道府県とか市町村と的確に十分に意思疎通を図るというのが法律のスキームでございますので、その過程を通じまして、例えば地方公共団体が定める計画の中には都市計画法に基づく市町村の都市計画に関する基本的な方針などもございます。こういったものと調和の取れた形で法律の運用を図っていきたいと考えております。
#94
○藤井俊男君 都市整備をする上において、片方は再生計画でそれなりのまちづくりできてきた。そうしますと、御存じのように、日照権の問題だとかあるいは環境の問題だとか、片方がどうも非常に落ち込んでいるということになれば、格差の関係が出てくるものと思っております。
 そういった意味で、私は、開発地区と既成市街地の関係、先ほどは地域計画と私は申しましたけれども、それらの関係を、どうしても整合性やらあるいは協調性が、話され、持たれていかなければいいまちづくりはできないわけです。この辺についてはどうですか。
#95
○政府参考人(澤井英一君) 本法案によります民間の都市開発事業は、都市再生緊急整備地域の中で行われるものについて、その都市開発事業についての特別措置を講じようというものであります。
 したがって、その土俵になります都市再生緊急整備地域におきましては関係公共団体と十分に調整すると。ただいまも内閣官房の方から御答弁あったとおりでございますが、十分に調整する。具体的には、公共団体の意見を聴き、それを尊重する、あるいは逆に公共団体から申出することも可能というような十分なすり合わせをした上で地域を定め、その上で地域の整備目標、増進すべき都市機能、公共施設の整備に関する事項等を内容とします地域整備方針を策定するということになっております。民間の都市開発事業に対する支援に当たりましては、この地域の整備方針に適合することを要件としております。したがいまして、民間の都市開発事業の推進を図ることにより、地域整備方針に基づき地域全体の整備が総合的に進んでいくものと考えております。
 また、この民間の都市開発事業が、容積率特例制度など都市計画制度、都市計画手続が個別に行われるようなやり方で進められる場合につきましては、都市計画による住民意見の反映の手続もありまして、そうしたことを通じ、周辺の既成市街地との調和も十分に図れると考えております。
#96
○藤井俊男君 方針を進めるに当たって、その辺の関係、是非、万遺漏のないようにお願いしたいと私は要望させていただきたいと思っております。
 そこで、どうしても駅周辺の再開発事業がこれは避けては通れない今の昨今ではなかろうかと思っております。昔は歩け歩けで、江戸時代のときは宿場町等が栄えてまいりましたけれども、鉄道ができてから、私が鉄道へ勤めているからというわけではございませんけれども、鉄道とともに私は発展してきたと言っても過言ではなかろうかと思うんです。
 その中に、駅を造り、駅を中心に密集地で市街地が形成されてきたということでありまして、そこにやっぱり自転車を乗り捨てたりとか、いろいろ地方自治体においては困る問題が生じてまいりました。また、駅前広場、ロータリーあるいはバス・タクシーターミナルとか、いろいろあるわけでございますが、どうも開発が進まないのが駅周辺ではなかろうかと思っております。
 そこで、各自治体又は鉄道側から、そういう先ほど大臣からも二百八十六件の様子も話されましたけれども、苦情、陳情等は寄せられておるのかどうか。この辺、ちょっとお聞かせを賜りたいと思います。
#97
○政府参考人(澤井英一君) 駅周辺のいろんな問題あることを十分承知しておりますが、現在のところで、鉄道事業者からそういうものに対して具体的にどうしてくれというお話がどこでどのぐらいあるかという数量的な把握はただいまはしておりません。ただ、そういう場合、鉄道事業者と地元地方公共団体がいろいろと相談しまして、駅前広場をもっと有効に使おうとか、あるいはここをこう直そうという議論というのはかなり頻繁に行われておると思います。
#98
○藤井俊男君 私は何でこう進まないのかなと考えたりいたします。また、この法案でそういう関係については解消できるのかどうか。数量把握等は数字的に掌握していないということでありますけれども、この辺はどうですか。
#99
○政府参考人(澤井英一君) 先ほど来先生御指摘のとおり、駅の周辺というのは、私どもは、交通施設が集中して大変多くの方々が集まるということで地域の核となるべき大事な地域でありまして、その整備を図り都市機能の集積を図ることは市街地全体の活性化を促進する上でも大変重要だとまず基本的に考えております。
 ちなみに、こうした駅の周辺で公共施設の整備をしたり、あるいは敷地の、小さな敷地を統合して集約化したり、全体として土地の有効高度利用を推進するということが大事だと思いますが、そのためにも、例えば市街地再開発事業をそこで活用していくということが一つの方法と考えることはできると思います。
 ちなみに、現在事業中の市街地再開発事業、法律に基づく事業でありますが、今動いておりますのが全国で二百二十二地区ございますけれども、このうち、その六〇%強に相当します百三十七地区、これが駅又は駅の近くということで、駅を念頭に置いて行われている事業でございます。こうした地区におきましては、駅前広場などの公共施設の整備と併せまして、駅周辺という利便性を生かしまして、商業業務施設の整備とか良質な住宅の供給とか、さらには文化、福祉等の公共施設の整備を行うということで、複合的な機能を備えた都市の拠点としての整備が地域ごとのいろんな工夫を絡めまして今進められていると理解しております。
 なお、関連して申し上げますと、駅周辺の交通結節点で保育所などの社会福祉施設、あるいは図書館などの社会教育施設、そういったものを整備する事業につきましては、法律に基づきます市街地再開発事業に対する国庫補助につきまして、その対象事業費を通常よりも上乗せをするという内容の支援措置も現在講じております。
 そんなことで、例えば今、市街地再開発事業ということを例に挙げて申し上げましたけれども、そういった手法を活用いたしまして、非常にそういう価値の高い土地が、あるいは先生御指摘のように、いろいろと問題があって十分に生かされていないという現状もあろうかと思いますので、いろんな今申しました配慮も併せて有効に使っていけるようにしたいというふうに考えております。
#100
○藤井俊男君 駅周辺百三十七地区が取り組む課題があるということをお話ありましたけれども、私はまちづくりでやはり欠かせないのは駅だと思います。この駅について、新駅、あるいは駅の乗降口、西口やらあるいは東口を造る場合に、各自治体がその土地を確保するということが従来まで求められ、やってまいりました。鉄道側ではなく、各自治体がそういう形で取り組んでまいりました。
 具体的な例でございますが、私は埼玉県の越谷市でございますので、越谷市の中で南越谷駅、あるいは吉川市の吉川駅というのがあるんですが、これは武蔵野線ということであるんですが、そこに新しい駅を造って、正に建設省、旧建設省、現在の国土交通省が進める全国で初めてのレイクタウン事業を進めるわけであります。今進めております。これは平成十二年の十二月の十日に起工式を行ったところでございますが、地区面積が二百二十六ヘクタール、そこで一千百五十億円を掛けて二万二千五百人がそこに住まれるような全国きってのこれは水辺都市構想をヨーロッパ風に越谷に作ろうということでありまして、そこに駅を、新しい駅を造るわけであります。
 これについては、これは今の法律等によっては適用されるのかどうか、この辺をちょっとお聞かせを賜りたいと思います。
#101
○国務大臣(扇千景君) 今、藤井議員がおっしゃいましたように、駅というものが中心にまちづくりが発展していくというのはおっしゃるとおりでございます。
 そういう意味では、今回、御指摘のように新駅を例えば設置して、そしてその新駅を中心にまちづくりが行われると、そういうような事業も今度の都市再生の一つの形態でございます。ですから、私たちはこの民間の事業者がこうした事業を行うことが都市の再生に著しく貢献するという判断をした場合には、民間の都市再生事業計画の認定の対象となり得るということで私たちは対処していきたいと思っております。
 今、先生がおっしゃいましたように、先ほど私が三年以内に二百八十六件というふうに申しまして、大都市だけではないかというような御指摘もございましたけれども、これは内訳を言うとお時間取って悪いと思いますけれども、簡単でございますので、この内訳もちょっと御披露させていただきたいと思います。
 その二百八十六件のうち、東京圏というのは、東京都が八十一、そして神奈川県が五十四、埼玉県が二十七、千葉県が二十、そして名古屋では、愛知県全体では十七、大阪は、大阪府が二十六、京都が八、兵庫県が五、九州あるいは福岡圏、福岡県では十、そしてその他が三十八と、二百八十六件これは出ておりますけれども、これで八兆から十兆ということで、限られたところだけではなくて、全国にまたがっているということも是非御理解いただきたいと思います。
#102
○藤井俊男君 具体的に賜りましてありがとうございます。
 新駅の関係等については、是非、手続そしてまた認可、スピードアップしていただいて、一刻も早くの整備を望むものでございます。
 次に、先ほど質問も出ておりましたけれども、PFIの関係であります。これは開発等に併せて、やはり私は非常に注目すべきPFI事業と思っております。
 これは、先般の百五十三の臨時国会の中で議員立法で出されてまいりましたけれども、これらの関係につきましては、私は各市町村、冒頭申しましたけれども三千二百二十三ほどあるということなんですが、四十七都道府県でもこのPFIという法律そのものをどうも掌握していないんじゃないかと、あるいはPR不足ではないかなという懸念を持つわけであります。
 先ほどの話では、国分寺とか横浜市ということで、国庫補助に追加をしている旨話されましたけれども、二か所だけだということが言われておりますけれども、私はやっぱりこのPFIとの関係ですね、どう理解していくのか疑問を持ちますので、この辺について、進め方、PR、と同時に事業に当たってのPFIとの関係、お示しをいただければと思います。
#103
○政府参考人(山本繁太郎君) 都市再生に民間事業者の活力を生かすという場合に、まずもちろん対象になりますのは民間事業者が整備いたします建築物でございます。
 しかし、御指摘のように、公共施設の整備につきましてもできるだけ民間事業者の資金、ノウハウなどを引き出していくということが都市再生にとって非常に大事であるという認識に立っております。
 こういうふうな観点から、都市再生本部におきましても、まず第一次の都市再生プロジェクトを決めました六月十四日の本部で、中央官庁施設のPFIによる整備というプロジェクトを決定いたしております。おっしゃるように、PFIの考え方が、公共施設の整備を担当する部門に的確に考え方が普及するということが大事でございますので、イの一番に霞が関の中央官庁施設をPFIによって整備するというプロジェクトを決定いたしました。
 このために、文部科学省、会計検査院についてPFI手法による建て替え、それからこれらの官庁施設を含む街区全体の再開発について必要な調査を実施するということを決定いたしました。
 さらに、第二次の決定でございますけれども、八月二十八日におきましても、概算要求直前でございますが、PFI手法の一層の展開ということで具体的なプロジェクトを決定いたしております。
 こういうような形で、御指摘のような認識に立ちまして、PFIによる都市再生というものを推進していきたいと考えております。
#104
○藤井俊男君 PR不足の点は確かにあろうと思いますので、是非この辺をよろしくひとつお願いしたいと私は思います。
 そして、都市再開発法で私は欠かせないのは、各自治体が設置してあります土地開発公社、これがあるんですね。これは県でいいますと県の土地開発公社、市町村でいきますと市の土地開発公社、町の土地開発公社。
 これは早く言えば、公共施設を作る上において、先行投資をしておいて、それでそこに街路事業とかあるいは学校の用地だとかの買収の問題等、そこへ充当していく先行投資型の土地開発公社が多くあったわけでありますが、どうもこれが今本当に眠っているような状況でございますので、どう見ておるのか、どのようにまちづくりについてこの公社との連携を取っていくのか、この辺を承れば有り難いと思います。
#105
○政府参考人(澤井英一君) 土地開発公社は、かつて昭和四十年代ぐらいには地価が急激に上がっている状況の下で、できるだけ早く必要な用地を買っておくことで安く用地が取得できるという辺りがスタートであったわけであります。その後、昭和五十年代から六十年代を経まして今日に至りまして、地価動向も大分本当に、申すまでもなく変わっております。
 そうした中で、現在、用地の先行取得という場面に限って申しますと、基本的に早く買った方が安く買えるという土地買収行動は土地開発公社においてはもうないだろうと思っております。
 先行取得をするというのは、土地が仮にどういう動向になろうとも、そのときに買うことが最も経済的であるというケースはほかにもあると我々考えておりまして、例えば地価は下がるけれども、今は更地なのに、もう少しすると物すごい堅い建物が建ってしまうと。そうすると、建物の補償費まで払うことを考えればやっぱり今買った方が得だとか、それから、ある程度まとめて地権者の方々、複数、多数の地権者の方々からまとめて買うならば今がチャンスだと。しかし、だんだんそういうことも難しくなる。まとめて買うということは用地交渉に掛かるコストも非常に効率化できますし、そういったような観点から先行取得についてはかなり限定的に現在やっていると思っております。
 ただ、御承知のような経済情勢、地価情勢の中で、かつて買った土地などを抱えていろいろと苦労しておられる土地開発公社、これも、私ども直接の所管ではありませんが、全国にあると聞いておりまして、今後、いろいろと検討していかなければいけないだろうと考えております。
#106
○藤井俊男君 この辺よく、市町村の関係ですね、是非見ていただいて、土地開発公社、今もう非常に四苦八苦の状況が各地でありますので、よろしくひとつお願いしたいと思います。
 そこで、私は中心市街地活性化法の関係で、これは一九九八年に施行された法律でございますけれども、市街地の整備改善と商業等の活性化を総合的そしてまた一体的に実施することということで、この活性化法ができたわけでございますけれども、これの法律の施行状況、効果は上がっておるのかどうか、この辺、承りたいと思います。
#107
○副大臣(佐藤静雄君) 藤井先生おっしゃるように、地方都市は中心市街地が非常に疲弊をしてきております。どんどんどんどん大型店が郊外に出る、追っ掛けるように住宅もどんどんどんどん郊外に出てしまう、商店街がシャッター街になってしまっている。これも何とかしようということで、平成十年に中心市街地の活性化法ができたわけでありますけれども、非常に、各これ市町村長が基本計画を作るわけでありますけれども、今四百七十地区において基本計画作成済みであります。順次これは実施に移っていっているわけでありますけれども、各省庁がそれぞれみんなで合同しながらこれを推進しております。
 今まで八千件の相談がありまして、それで十五万部の中心市街地を推進する上のパンフレットが配られております。いかにして中心市街地に活性化、商店街の活性化をもう一回取り戻したらいいのか、同時に、福祉施設やいろんな文化施設を、それを中心市街地へ持ってくる、そして少しでも人々が中心市街地で活動できるようにする、そういうことを含めまして、あらゆる面から各省庁で知恵を絞ってやっております。
 総合的にみんなでしょっちゅう相談をさしていただきまして、既に十七回合同の相談会もやったりしております。そのようにして、できるだけ積極的に今進めているところであります。
#108
○藤井俊男君 佐藤副大臣からありましたけれども、正直言って、今、商店街も歯抜けの商店街続出をしていると言っても私は過言ではなかろうかと思うんですね。各商店街も本当に今沈滞しておりまして、これはやはりおっしゃっておりましたけれども、大型スーパー等に押されまして、非常に厳しい状況下であります。そういった中でのこの活性化法の取組、お話しになられましたけれども、正に私は、TMOと言っておりますけれども、地元の商店街あるいは会議所あるいはそこのセクター等、タウンマネジメント機関、この辺は是非取り組んでいかなければならない大きな課題だろうと思います。
 そういった中での強化改善の必要性等がありましたならば、更にお答えいただければと思います。
#109
○副大臣(佐藤静雄君) 何といっても、これ中心市街地の活性化法は市町村長が中心となってやるわけでありますけれども、やっぱり地元の方々が自分たちの住んでいる地域をどういうふうにするかというみんなのアイデアを出し合って、みんながやる気にならなかったら、これ中心市街地の活性化というのは成り立ちません。そして、それだけに地元の方々がみんなで協力し合い、それを市町村長がバックアップしていく、それで初めてできるものだと思っています。みんなで総合的に、そのためには観光の面ですとか、教育の面ですとか、福祉の面ですとか、あらゆることから中心市街地を中心としてそういう活躍ができる施設を持っていくと、そういうことだと私は思っております。
 ですから、一面的な面から見たんではできないものですから、先生おっしゃったように、商工会議所ですとか、農業ですとか、水産業ですとか、みんなで知恵を出し合って、みんなで作り上げていくという、そこが大切だと思いますから、一層そういう面での推進策を考えていかなくちゃならぬと思っています。
#110
○藤井俊男君 是非一層の推進をお願いしたいと私は思っております。
 そこで、魅力ある美しい都市、あるいは本当にだれもが豊かさを実感でき得る都市にしなければならないと思います。これは市場原理や景気対策で、意向でして、そういうまちづくり、緊急経済対策の中で作ろうという姿勢は分かるわけでございますが、魅力ある都市、美しい都市、そしてまた民間主導の市場原理にゆだねることの、いや、景気対策できると、私は大臣の方からも先ほどいろいろな意味でのお話がございましたけれども、そういう魅力ある都市の像をどう作っていくのか、この辺、ちょっとお聞かせを賜りたいと思います。
#111
○大臣政務官(森下博之君) 先生の御質問、私にとりましては大変難しい質問であるわけでありますが、藤井先生冒頭にポンペイのお話がございましたが、私も一度訪れる機会がございました。先生御指摘のように、大変都市の主要な機能をあの時代に持った国家であったろうと思うわけであります。現在の都市の原型をなすものではないかという思いもいたしましたし、大変活気のある魅力ある都市でなかったかというふうに実は私も想像いたしたところでございます。
 都市というのは、多くの人が住みまして、働いたりあるいは楽しんだりという様々な機能を持つところであると思うわけであります。人の交わりを通じまして多様な刺激を受けることができるということが都市の要するに最大の魅力であろうと思うわけであります。また、居住環境が優れておるとか、あるいは医療機関が近くにあるとか、買物が便利であるとか、こういった快適な生活環境というものが確保されておるということも魅力ある都市の重要な要素であると考えておるところであります。
 さらに、大臣の答弁もございましたが、近年、国境を越えた都市間競争の時代を迎えておるわけでありますので、そうした厳しい競争に勝ち抜くために、世界に対してその都市のイメージを明確に発信できるような文化、歴史といった優れた都市の個性を有することも大変重要になってくるんじゃないかと思うところであります。
 いずれにいたしましても、こうした魅力のある都市の整備を進めるために、都市再生に関する施策を引き続いて強力に推進していかなくてはならないんではないかと考えるところでございます。
#112
○藤井俊男君 そこで、やっぱり都市再開発には地域住民とのコンセンサス、この醸成が非常に大切だろうと思うんですね。このコンセンサスなくしてはやはりまちづくりはできないと思います。この辺についてはどうですか。
#113
○政府参考人(澤井英一君) 御指摘のとおり、まちづくりを進める上におきましては地域住民のコンセンサスの形成が非常に重要だと考えております。
 本法案に基づく都市計画の提案ということを例に取って申し上げますと、提案の前提として、土地所有者等の三分の二以上の同意を取るということが必要とされております。また、提案を踏まえた都市計画の決定を行う場合におきましても、通常の都市計画決定と同様に、公聴会、説明会の開催、都市計画の案の公告縦覧など、住民の方々の意見を反映させるための手続が必要とされております。
 また、都市再生緊急整備地域において定められる都市再生特別地区等の都市計画につきましては、公共団体と十分調整して定められる地域整備方針に適合することになっているという面もございます。
 以上のような手続を通じまして、地域住民のコンセンサスを得ることができるように十分に対応していきたいと考えております。
#114
○藤井俊男君 地域住民のコンセンサス、特に問題になるのはやっぱり景観の関係だろうと思うんですね。非常に眺望が悪くなるとか、あるいは環境の問題だろうと思います。
 そういう中で、比較的一番身にしみて私どもにも寄せられるのが電波障害というのがあるんですね、電波。この電波障害の関係は、やはり高層ビル建ちますと、どうしてもテレビの関係なんかも映り悪いと。そういう電波障害の予防に向けてはどう見ておられるか、更にお聞かせを賜りたいと思います。
#115
○政府参考人(澤井英一君) 電波障害につきましては、電波障害の生ずる地域につきまして、その障害を除去するための代替措置がほぼもう確立されていると私理解しております。したがって、ビル等ができた結果そういった障害が起きる地域については、そういう対応が事業者サイドからなされるというふうに考えております。
#116
○藤井俊男君 私は、今後、規制を白紙にして都市再生特別地域を指定をしていくということになりますと、周辺に及ぼす影響を考えますと、いろんな形で出てくると思うんですね。これは、電波障害の関係、今確立されていると澤井局長は申しておりますけれども、私は、やっぱり高層ビルが建ちますと、周辺に及ぼす悪影響、これを事前に調査しておかないと大変な問題になるのではないかと思います。
 そういった意味では、環境アセスメントをより充実強化していく必要があるんではないかと思いますので、この辺についてはどうですか。
#117
○政府参考人(澤井英一君) 本法案に基づきまして御指摘のような事業が実施される場合でありましても、必要な諸手続は個別の関係法令に従って行う必要があるものは行うということで、環境影響評価法あるいは条例に基づきます環境影響評価手続を必要とする場合には、それは当然実施されるという前提でございます。
 なお、先ほども申しましたが、土地再生特別地区も緊急整備地域の中で地域の整備方針という大きな方針に従って措置される政策でございます。方針が決まって直ちに整備方針がすべて実現するということではなくて、時間を掛けて段階的にそういう方針の示す将来の都市像に向かっていくということでございますので、途中経過を含めていろんな問題が出てまいりますれば、それはその都度調整するという必要はあるとは思いますけれども、大きな方向としてはそういう方向に向かって、民間の力を大きく引き出して都市の整備を進めていくということであるというふうに考えております。
#118
○藤井俊男君 私は、都市の居住環境を守っていく、そして作っていく上においては指標が大切だろうと思うんです。それぞれの指標を設定する必要が私はあるんではないかと思うんですね。現在はこうだったけれども、都市再生によってこういうふうに向上したよというデータは、指標とデータの関係ですね、これはやっぱり確立していく必要があるのかな、また設定をしていく必要があるんではないかと。
 経済産業省ですか、これによりますと、これまでの住み良い環境はどういう地域だということで各データがございましたね。埼玉は四十何番目に、四十七都道府県の中で四十三番目ぐらいに当てられまして、大先輩であります土屋知事が憤りをしたという点もあるわけでございますが、私はやっぱり指標を作りながら次の目標に設定をしていくと、これが大切ではなかろうかと思うんですが、この辺についてはどうですかね。
#119
○政府参考人(澤井英一君) 御指摘のように、物差しを作りまして、それにあてがって物事はどう進んでいくかということをできるだけ目に見える形で進めていくというのは大変大事なことだと思っております。
 国土交通省所管の施策全体につきまして、行政機関が行う政策の評価に関する法律というものに基づいて政策評価基本計画を定め、これに従って毎年度的確な評価の実施や政策のフィードバックに努めていくという、まず省全体の対応がございます。この中で、例えば都市関連分野について言いますと、町の中のバリアフリーの歩行者空間の整備状況ですとか、あるいは、例えば公園はよく一人当たり何平米という言い方をしますけれども、こういう供給側の指標ではなくて、むしろ公園を使う人から見て自分の家から歩いていける範囲に公園があるかどうかというような、いわゆるアウトカムのような指標、そういったものをもっともっと工夫をいたしまして、そういう指標との関係での整備水準を図り、あるいは都市再生の進捗状況を図り、国民の視点に立った政策の推進をしていくということにこれからも努めていきたいと思っております。
#120
○藤井俊男君 まだまだこの法案につきましては問題点等も多々あるわけでございますけれども、今日のところはこの辺で終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#121
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 我が国の都市を取り巻く環境というのは、先ほど来いろいろ論議がございますけれども、国際化、情報化、少子高齢化の進展だとか、また景気の低迷、そして国民のニーズの多様化などによって急速に変化をしていると。特に九〇年代以降の経済の低迷の中で、中枢機能というのが集積している東京、大阪圏は国際競争力が低下しているんじゃないか。それと、地方都市も共通しておりますけれども、中心市街地の空洞化や、また依然として慢性的な交通渋滞、災害に対して脆弱な防災上の問題等々、様々な都市に関しての課題が残されているわけでございまして、私どもはかねてより従来の都市づくり指標、都市計画制度にとらわれない生活者の目線から見た都市再生というのを主張してまいりましたけれども、本日はそうしたことを踏まえまして、何点かにわたって、先ほどからの、午前からの質疑の中で大分重なった部分もあるとは思いますけれども、質問させていただきたいなと思います。
 まず第一点は、昨年五月の八日に発足いたしました都市再生本部、これは環境、防災、国際化等の観点から都市の再生を目指す二十一世紀型都市再生プロジェクトの推進、また土地の有効利用等、都市の再生に向けて計五回にわたって会合が開かれている。都市再生プロジェクト等、様々な施策が打ち出されたわけでございますけれども、扇大臣はこの同本部の副本部長として非常に重要な立場にあったわけでございますが、これまでのこの都市再生本部での議論等を振り返られまして、率直な感想、そしてまたそれを生かして今後どうされるのかという、まず所見についてお伺いしたいと思います。
#122
○国務大臣(扇千景君) 大変大事なことで、私ども二十一世紀を迎えて日本の国土づくりをどうするのかと。そういうことを改めて検討し、なおかつ今しなければ二十一世紀末、子供や孫の時代に間に合わないもの、そして今まで作ってきたものでも、どうその品質保持をするのに今手を加えなければいけないかというような基本的なことが私は語られなければならない。そういう場が、省庁の壁を越えて一体的に論議できる場所ということで、この都市再生に関しましては、かつて、外国を見ますと、サッチャー元イギリスの首相のエンタープライズゾーンでございますとか、あるいはフランスのミッテランさんのグランプロジェ等に見られますように、国際的に見ても国家的な重要課題となったものも今ではあるわけでございますので、そういうことで、じゃ、かてて加えて日本としてはそれじゃ何ができるのかと。そういうことで、総理を本部長として都市再生本部というものを設置し、政府を挙げてこれに対応していこうと。かつて、後藤新平さんの帝都復興以来、本当に八十年ぶりのことであるということで、私どもは間違いない取組をしていきたいということで取り組んだわけでございますけれども、この短期間で五回会議を開きました。
 その中では、十一の都市再生プロジェクト等、あらゆることで決定をいたしまして、十四年度予算案にも既に盛り込んであるものもございますし、また今まで論議されましたように官から民へ、官だけがするのではなくて、都市計画の発意というものは、民に、今までやってきた民の活力を、官を捨てて民間でできるものは民間にということで、民の活力を活用しようということも大きな柱の一つでございますので、今回はこれを内容とする改めて都市再生特別措置法の法案として出さしていただいたというのが、この都市再生本部の昨年からの話合い、そして検討の結果、法案として出てきたものでございます。
#123
○弘友和夫君 それで、この都市再生を推進していく目的、意義については、今二十一世紀の国土づくり、本当に全省庁挙げてやらなければならないと、こういうお話でございました。そういう長期的な視点からの都市再生というものと、それから今回非常に大きなウエートを占めている部分、経済対策的なそういう視点もあると思うんです。
 この経済対策的な視点から見た場合、都市再生を推進するにつきまして、具体的にどのような経済効果というのを期待されているのか、お伺いしたいと思います。
#124
○政府参考人(澤井英一君) 今仰せのように、都市再生には、一つには二十世紀の負の遺産の解消、二十一世紀の新しい都市創造という今後長期的に取り組むべき側面と、一方で、民間都市開発の促進によります民需や雇用の創出といった現下の経済情勢に対応する経済的側面、両面あると考えております。
 このうち、御指摘の経済的側面につきましては、例えば都市開発投資の促進によりまして、一千四百兆の個人金融資産を始めとする民間資金が有効な需要である民間都市開発分野に振り向けられる、あるいはそれに伴って土地が流動化するなど、大きな効果があると考えております。
#125
○弘友和夫君 土地を流動化させて、千四百兆の個人資産等も導入して一気にやろうという、今の経済のこういう状況ですから、それはそれで非常にいいんだと思うんですけれども、じゃ、あのバブル経済の時代に、民活とか内需拡大施策で民間資金は都市に集中した。そこで地価の急騰、地上げのトラブル等の問題が発生したと。
 今回のこの法律、また措置によって、そういうおそれはないとは思うんですけれども、それだけのものを集中してやるということになると同様の問題というのは発生するおそれはないのかどうかという、そこら辺についてお伺いしたいと思います。
#126
○政府参考人(澤井英一君) ただいま御指摘の地価動向でございますが、今朝も最初に大臣からも御答弁されましたように、今回の地価公示でも再開発等が進んだところで地価の横ばいないし上昇という傾向が見られるということがございます。
 私ども、現下の経済情勢、あるいはバブルが崩壊したという国民的な大きな経験にもかんがみますと、今後、土地というのは持っているだけで得をするという資産としての有利性に基づいて地価は動いていくということはなかなか考えにくいだろうと。むしろ優良な都市開発事業が進む、あるいはきちんとインフラが整備されるということで土地の利用価値が上がることに対応して地価が動いていくという収益還元をベースとした健全な地価の形成が進むし、それにその都市再生に関するいろんな動きが寄与するんではないかというふうに考えております。
#127
○弘友和夫君 それで、初歩的な質問で恐縮なんですけれども、都市再生本部、総理を始めとして、扇大臣を副本部長として、先ほど来、山本審議官がお答えになっていますね、都市再生本部の論議というのは。この法律については、澤井局長等、国土交通省が答えられているわけです。
 都市再生本部、全閣僚が入っている都市再生本部と国土交通省との関係性というか、どういう役割分担をされているのか、まずそこについてちょっとお尋ねしたいと思います。
#128
○政府参考人(山本繁太郎君) まず、この法律によって初めて、現在、閣議決定で都市再生本部設置されておりますけれども、昨年の五月八日から、今回この法律を認めていただきますと、都市再生本部が法律上の内閣の中の組織として位置付けられます。
 都市再生本部の仕事は、都市再生を進めるために内閣としてどういう方針で進めるかという基本方針を定めます。それに基づきまして、先ほど来、特別措置法上の幾つかの特別措置を集中的に動かすための地域を政令で指定する際の政令の立案を行います。併せて、そこで当該緊急整備地域ごとにどういうふうにこの特別措置を運用していくかということを中心に、地域整備方針を本部において定めます。ここまでが都市再生本部のこの特別措置法上の特別措置に関する事務でございまして、そういうふうに定まりますと、この法律に基づく都市計画上の特例、事業の手続の特例、それから金融支援上の措置を主任の大臣として国土交通大臣が所掌していただくということになります。
 なお、この特別措置以外の事柄といたしまして、都市再生を進めるためのいろんな施策を総合的に進めるといったような事務も都市再生本部は所掌しておりまして、各省、各大臣、所掌される施策を総合的に都市再生の方向に向けて集中していくという施策の推進役という仕事も都市再生本部は担うわけでございます。
#129
○弘友和夫君 この場は国土交通委員会の場でございますので、国土交通省の部門というのは非常に大きな論議をしていかないといけないんですけれども、だけど私、都市再生というのは、正しく先ほど大臣も言われましたし、午前中にもありましたけれども、全大臣が入っている意味というか、それぞれの省庁の垣根を越えてやらなければならない、そういうこの都市再生であると思うんですね。
 今回、この法律で、例えば、何というか、容積率を緩和しますよとか、用途指定を外しますよとか、日照云々だとか、そういうハードな部分といいますか、そういう部分は非常にあるわけですよね。じゃ、そこに本当に人が住むというか、例えば厚生労働省の考え方がどう入っているのか、例えば農水省はじゃ全然入っていないのか、農水省の考え方はどう入っているのかとか、そういう計画づくりが、各省庁の論議というのは今回都市づくりの中に入っているのかどうかということについてお伺いしたいと思います。
#130
○国務大臣(扇千景君) 先ほどから申し上げておりますように、今回この法律を通していただきますと、少なくとも指定したところには、今、先生がおっしゃるような各省の壁を取り外した、少子高齢化社会に対応できる保育所とか、あるいは老人の対応とか、あらゆる介護が可能なものとか、医療施設とか、あらゆるものが、今までは一件ずつ縦割りで全部許可を取らなきゃいけなかったものがワンストップサービスで全部できるということで、私は今回大きな意味を持つと。スピードアップができるし、そして省庁の壁を外して全部トータルの計画ができるということでは今までと大きく変わるところであると認識しております。
#131
○弘友和夫君 いや、そうしましたら、今日、厚生労働省の方来られていると思いますが、後でやろうと思うので、今はちょっとやりますけれども、例えば厚生労働省の視点から見た都市再生ですね。
 今、大臣がワンストップサービスですべてできますよと。そうしましたら、じゃ、都市のこの緊急指定区域に指定して、そして民間がやりますよ、その中に老人ホームだとか保育所だとか、そういうものを、じゃ入れましょう、入れ込みましょうと、こういう話になったときに、社会福祉法人じゃないと駄目ですよとか、そういう厚生労働省としてのいろいろな許認可の部分というのがあると思うんですよ。私は、今、大臣が言われたように、ワンストップサービスで全部この計画のプロジェクトを民間がやるんであれば、そこにケアハウスを造る、保育所を造る、厚生労働省の部分だけで言えばですよ、こういう部分はその計画の中に入れ込みさえすれば、厚生労働省の考え方の、社会福祉法人じゃないと駄目ですよとか、主体がどうですよとか、いろいろな難しい要素は取り除いて、一体として一気にこの計画を実現できると、こういうふうにすべきじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか、厚生労働省。
#132
○政府参考人(石本宏昭君) お答えいたします。
 これまで厚生労働省としては、先生今御指摘のとおり、都市再生本部を通じまして、都市部におきます保育所待機児童の解消あるいは障害者のためのバリアフリー化の推進、安全でおいしい水の確保などなどといった施策を講じてまいったところでございます。
 しかしなお、今御指摘のとおり、地域によりまして実情はかなり違いがございますけれども、保育所の待機児童あるいは高齢者の介護施設の不足などは指摘されているところでございまして、今後とも、都市再生本部の一員としまして、ただいま国土交通大臣が御指摘の点も踏まえ、十分に検討しながら都市再生の推進に協力してまいりたいと考えておるところでございます。
#133
○弘友和夫君 いや、私が言っているのはそういう意味じゃないんですよね。
 老人ホームにしても、さっき協力してとこう言われているけれども、それは厚生労働省の判断で、今までの基準がありますよと、老人ホームを造るには社会福祉法人じゃないと駄目ですよとか。じゃ、民間がその一帯を今度プロジェクトとしてこれやります、そういう中に入れ込むわけにいかないじゃないですか、主体が違うわけだから。そういうことについて一体となって、ワンストップサービスですか、それでできるんですかと、できるようにしなければ駄目じゃないですかということを言っているわけですよ。いかがですか。
#134
○政府参考人(石本宏昭君) ただいまの御指摘につきましては、医療それから福祉あるいは社会保険、衛生、保健所等々、様々な主体があるわけでございまして、都市部においてどのような需要があるのか、また都市部の住民の方々の御要請がどのようなものであるのか、ケース・バイ・ケースであろうと思いますし、どのような形で具体的に進めていくかという点については直ちに私の方で申し上げる状況にはございませんが、いずれにしましても、法律に基づきます都市再生本部というものができますと、そういった話も含めて、より密接に考えてまいりたいというふうに思っているところでございます。
#135
○弘友和夫君 じゃ、都市再生本部の副本部長である扇大臣か審議官、どちらでも結構ですけれども、そういう今の考え方について、これは厚生労働省だけの話じゃないわけです、ほかにもいろいろある。学校関係であれば文部科学省だとか、いろいろもうすべてにかかわりがある、そのために全大臣が入っているわけですからね。だから、そういういろいろなことについてどういうふうにやっていこうとされているか。
#136
○国務大臣(扇千景君) これは、先ほど余り細かく言えなかったのは、都市再生本部で今まで、昨年五回論議したという中で、それぞれの項目を挙げてございます。その項目を全部読んでいると時間が悪いと思って、私、省略させていただいたんですけれども、今、弘友議員がおっしゃいますように、この中には重点分野というものが幾つかございます。
 その重点分野の中には、地方都市の再生の重点分野ということで幾つか列記してございます。また、二つ目には、都市生活の質を高めるための環境整備というものもございます。そしてまた、災害に強い都市構造の形成、そして持続発展可能な社会の構築、そしてだれでも能力を発揮できる安心で快適な都市生活の実現というところもございます。そして、多様で活発な交流と経済活動の実現というところがございます。
 そして、今申しました四番目、だれでも能力を発揮できる安心で快適な都市生活の実現という項目の中には、今お話しになりましたようなバリアフリーとかあるいは住勤接近のまちづくり、あるいは既存住宅のストックの改善、更新、そして保育等生活支援サービスの充実、都市型犯罪対策とか安全でおいしい水の確保とか、厚生労働関係のものもすべて項目としては入っております。
 ですから、今おっしゃいましたように、全大臣がこの委員になるというのは、そういう意味で省庁の壁を私が先ほど申しましたように取って、すべてここで論議するということでございますので、一々項目を言ったら悪いと思っていたんですけれども、今申しましたような重点項目というのを既に五つ項目を挙げております。
#137
○弘友和夫君 それでもう一つ、都市再生区域内で、例えば都市公園等、緑を確保しないといけないと思う。これは大きな部分があると思うんですけれども、それと関連して、ちょっと、緑を確保というのは我々も進めていかなくちゃいけないと思うんですけれども、それと関連して、例えば、矛盾するようでありますけれども、市街化区域内で今農地が残っております。農地は固定資産税も、あれも生産緑地制度によって非常に優遇されているわけですよ。で、残っているわけですよ。
 今度、反対に都市づくりという面から考えると、これは非常に、それが手放さないと非常に難しいというか、そこの一帯を開発するのが難しい部分がある。だけれども、税制上いろいろな部分で優遇されているからそのままやっている部分があるという部分があるんですけれども。
 こういうことについて、これは例えば農水省がどう考えているかということもあります。そういうのと関連では、じゃ、国土交通省はどういうふうに考えられているのか。
#138
○政府参考人(澤井英一君) ただいま御指摘の市街化区域あるいは生産緑地ということでございますが、特に生産緑地は、市街化区域の中でも都市の緑として都市計画に位置付けて、その存続、保存を図っていこうという仕組みでございます。かなりもう前から動いている制度でありますが、特に、昨今では都市のヒートアイランド現象のようなことを始めといたしまして、都市環境改善を図る上でも都市の緑というのが大変改めて重要性が見直されてきております。
 私どもは、公園の整備をするという言わばハードなアクションだけでなくて、そういう民有の緑をできるだけ連ねていくというふうな緑地政策というものも公園行政と一体としてやっていかなければいけないと思っております。
 そういう中で、最初に申しました生産緑地、三大都市圏では、市街化区域農地が約三万六千ヘクタール今ある中で一万五千ヘクタール余り指定されております。この辺につきましては、先ほど申しましたような趣旨で、むしろ積極的に都市の緑として今後とも位置付けていくという方向になろうかと思っております。
#139
○弘友和夫君 私は緑を残すのは大賛成なんですよね。ただ、三万六千ヘクタールのうち一万五千ヘクタールが生産緑地として指定されていたら、それは都市再生、土地の、先に、一番最初にどういうふうに言われたか、要するに既成市街地、その土地の価値に照らして、低利用、未利用のところを民間事業者の力をかりて変えていこうと、こう言われましたね、局長は。
 だから、その土地の価値に照らして、市街地の中でど真ん中にそういう生産農地が、農地があるということはいいことだとは私は思うんですけれども、その場所ですよ、場所、市街地のど真ん中にそういう部分がある。それはやっぱり、それは低利用であり未利用じゃないですかと、都市再生にとっては。この考え方はどう、相矛盾しませんかということをお聞きしたい。
#140
○政府参考人(澤井英一君) 個別の農地の賦存状況にもよる議論でもちろんありますけれども、大きく分けて生産緑地である市街化区域農地とそうでない市街化区域農地ではやはり考え方は違うんではないかと。
 一般の市街化区域農地については、今、場所柄にもよりますけれども、先生がおっしゃるようなことで、より高度利用というケースもあろうかと思いますが、逆に、生産緑地につきましては都市計画で都市の緑ということで位置付けた緑でございますので、むしろこれは今後とも緑としての機能を維持増進していくということになるんではないかと一般的には考えます。
#141
○弘友和夫君 それはそれとして、もう一つ、従前居住者の問題ですね。
 やっぱり、都市再生をやっていくんだと、こう言っても、やはり人が住むというか、そういう従前居住者等を大事にしていかなければ、都市の意味がないと思うんですよ。その従前居住者、具体的に住宅整備、再開発の従前居住者の住まいの確保について、どのように取り組んでいかれるおつもりか、お伺いしたい。
#142
○政府参考人(三沢真君) 御指摘のとおり、再開発等に伴いまして住宅でお困りになる方がないように、従前居住者に対する住宅の確保をするというのは大変重要な課題でございます。
 従来からもいろいろな、各種こういう面的な事業の中で従前居住者住宅の整備の促進に努めてまいりましたが、特に平成十四年度予算案の中では新たに都市再生住宅制度というものを創設いたしまして、今まで従前居住者住宅の管理につきましては公的主体に限定されておりましたけれども、これについては民間主体でもできるようにし、そういうものに都市再生住宅としてきちっと助成をしていくと、そういう制度拡充を行うこととしております。今後とも、こういう制度を活用いたしまして従前居住者住宅の確保に努めていきたいというふうに考えております。
#143
○弘友和夫君 それともう一つ、先ほどからも論議がございました都市の定義というんですか、大都市であるとか地方都市、一般的な都市、いろいろな形態があると思うんです。
 昨年の五月十八日に行われました第一回の会合における都市再生に取り組む基本的な考え方という中では、東京圏、大阪圏の再生というのに重点的に取り組むと、こういうスタンスだったわけですね。東京、大阪の再生だと。六月十四日の第二回目の会合では地方都市への配慮というのが入ってきたわけですよ。新たに明記された。
 第一回目では東京、大阪だと、大都市だと。第二回目はやはり地方都市へも配慮しなければならないというのが入った。私は、この施策の追加というのは、東京、大阪のみでは日本の再生はかなわないと、地方も含めた柔軟な対応というのが必要であるという、こういう考えから、立場から私は歓迎したいと。
 ですけれども、先ほど、二百八十六ですね、東京、名古屋、大阪、福岡、北九州、その他と数字の発表がございましたけれども、この二百八十六をとにかくやるんだということなのか、それから、それにはいろいろ今後のプロジェクトを追加をしてもいいんだと。この二百八十六全部をやらない場合もあるし、追加も可能性があるという、そこら辺について、どういうふうに考えられているのか、お伺いしたいと思います。
#144
○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘のありました二百八十六の民間都市開発プロジェクトでございますけれども、これは昨年の八月二十八日に、こういう経済状況をかんがみまして、民間都市開発プロジェクトを一歩でも二歩でも前倒して前に進めていただきたいという問題意識の下に都市再生本部で緊急措置を決めていただいたものでございます。東京都など地方公共団体と一体となってこれを応援しますということを宣言いたしまして、公共団体とか民間事業団体からプロジェクトを具体的に徴しました。
 これが先ほど大臣からも御紹介がありました二百八十六、地域的な賦存状況につきましても御紹介がありましたとおりでございます。これを一歩でも二歩でも前に進めるという作業を進める過程で、制度的にどういう課題があるということを整理し、今回のこの特別措置法も含めた制度改正をお願いしているわけでございます。
 そういう状況でございますので、御質問との関係では、今回法律の改正を、特別措置法もその他一般法の改正も認めていただきますれば、この二百八十六に限らず、条件に合うところ、条件に合うプロジェクトが出てくれば、これを受け止めて前に進める形で特別措置を運用していくというふうに考えております。
#145
○弘友和夫君 先ほど出たのかもしれませんが、その条件に合うというのはどういう条件でございますか。
#146
○政府参考人(山本繁太郎君) 緊急整備地域の指定要件だと思いますが、これは、抽象的には、法律の中で書いておりますように、民間の力を活用して都市再生を前に進めていくということでございますので、土地についてそういうポテンシャルがある、あるいは民間都市開発プロジェクトのプロジェクトが熟しているといったようなことが抽象的には要件になるかと思いますけれども、具体的には閣議決定いたします都市再生基本方針の中でこれを確定していくということになります。
#147
○弘友和夫君 次に、いわゆる二十世紀の負の遺産の解消についてでありますけれども、都市再生本部の都市再生に取り組む基本的な考え方という中で、一つは二十一世紀の新しい都市創造だと、それとともに二十世紀の負の遺産の解消というのがうたわれているわけでございます。
 我が国の都市、現在直面しているのは、地震に危険な市街地の存在だとか慢性的な交通渋滞、交通事故等の都市再生に過重な負担を強いているというこの二十世紀の負の遺産の解消、これには集中的にいろいろ施策をやらなければならないんじゃないかと。緊急課題対応プロジェクトとして二十世紀の負の遺産の解消についても並行して取り組んでいかなければいけないんじゃないかと思いますけれども、これについてはどういうふうに考えられているのか。
#148
○政府参考人(山本繁太郎君) 基本的に、これまでの都市再生本部における議論の中で、先生御指摘のような問題意識を確認しております。
 政府の緊急経済対策で都市再生本部ができましたときに、都市再生プロジェクトを追求するということが定められておりまして、二十一世紀型都市再生プロジェクト、これを進めるという表現になっておりますために、何か二十世紀に本来解決しておくべきであったいろんな都市政策上の課題についてはそのままにした上で、そういう華々しいことだけを追求するんじゃないかという議論がいろいろありまして、都市再生本部の中でもありまして、そのために、五月十八日に都市再生に取り組む基本的考え方を御議論いただき決定いたしました中に、あわせて二十世紀の負の遺産について、高度成長期における経済社会を支える観点から都市が形成され、国民の居住環境の改善には十分力を尽くしてこなかったということ、認識の下に、我が国が直面する二十世紀の負の遺産について時間を限って早期に解消することを都市再生本部の課題として掲げました。
 そうした観点から、具体的なプロジェクトといたしましては、密集市街地の緊急整備それから大都市圏における環状道路体系の整備といったような都市再生プロジェクトを決定してきたところでございます。
 これからも都市再生プロジェクトを推進するとともに、さらにボトルネック踏切、渋滞ポイントの解消、通勤通学混雑解消といった都市生活の質を高めるための環境整備施策の推進が重要であると考えております。
#149
○弘友和夫君 時間がもうなくなりましたけれども、やはり、先ほど来言っております都市再生というのは、当面は、確かに景気のこういう状況ですから、経済対策的な視点でその千四百兆をどうするんだと、土地の流動化をどうするんだと、これは大事だと思うんです。それはそれで大いに進めていただきたいと思いますけれども、やはり長期的に見た場合、都市という、どういう都市を作るのかという、その、何といいますか、この全省庁が入っている意味というのを、扇大臣は副本部長でございますので全部見ていただいて、そこには厚生労働省のそういう先ほど言いました高齢化対策、少子化対策の老人ホーム等もその中で一緒にやっていけるような部分だとか、農水省であればそういう土地緑化の部分だとか、いろいろあると思うんです。だから、そういうのを総合して、一番人に焦点を当てた都市という、人が住みやすいそういう都市というのを作っていかなければいけないんじゃないかと思いますけれども、最後に大臣の決意をお伺いして終わりたいと思います。
#150
○国務大臣(扇千景君) 私どもは、果たしてすべての国民の皆さんに御納得できるような、御理解いただけるようなグランドデザインが描けるとは思っておりません。
 それは、個々の御希望なり個々の嗜好なり個々の欲望というものがありますから、すべての皆さんに御満足いただけるものとは考えておりませんけれども、少なくとも多くの皆さんの御賛同が得られるような都市でなければならないし、そして今の現状が必ずしも快適な住まいであると感じている方がどれくらいの率でいらっしゃるのだろうかということを考えますと、私らには、改めて国土交通省になったことと、そして国として対応しなければいけないということでの都市再生本部、内閣の下に作られるものと両々相まって、私たちはこういう委員会での御意見を踏まえながら、より一歩進んだ、そして、あっ、あのときに法案ができて、こういうすばらしい、住みやすい日本、住みやすい都市になったなと言えるようなものを作っていくために努力していきたいと思います。
#151
○弘友和夫君 ありがとうございました。
#152
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 都市再生特別措置法と都市開発法の一部改正について伺いますけれども、この都市再生特別措置法によって都市再生緊急整備地域を指定するということ、その中に都市再生特別地区を設定をするということが出されています。都市再開発法の一部改正については、再開発会社が施行者として参入できるようにすると、こういうのが含まれています。
 最初に、大臣に考え方をちょっと伺っておきたいと思うんですけれども、こういうふうに今回の法改正で、あるいは新法を作るということなんですけれども、端的に言ってこれらの行う目的というのは何でしょうか。
#153
○国務大臣(扇千景君) 先ほどから申しておりますように、二十世紀、我々は振り返ってみますと、大体官主導で物事というのはやってきたというのが私は大多数の公約ではないかと思っております。そのときに、今現在、新たな、あらゆる、材料一つあるいは機材一つ取ってみても、あらゆるものが日進月歩でございます。そういう意味で、官だけではなくて民間があらゆるものを投入して自由に都市づくりをしていらっしゃるところもあると。
 ですから、そういう今まで硬直したものというものを、新たに枠を広げて、多く官から民、そして民の活力も活用すると。そういう広い意味での私は規制緩和という考え方の下に新たな都市づくりに貢献していきたいというのが、今回、法案で幅を広げた一つの大きな理由でございます。
#154
○富樫練三君 確かに、再開発会社、民間が再開発事業に参入をするというか施行者になるということで、しかも今度は都市計画決定や事業認可をスピーディーに行うということとか、あるいは自由な開発を進めるためにその障害物になっている規制を外すとか、あるいは開発しやすくするために資金も援助するというのがどうも趣旨のようでありますね。今も大臣からお話がありました。
 特別措置法の第四条四項に基づいて緊急整備地域を指定して再生特別地区に指定されれば用途地域などによる規制が緩和されることになるわけなんですけれども、この緩和される、規制が撤廃される、事実上撤廃される、それはどういう項目、具体的にはどういう項目、どういう内容か。これは局長さんの方で分かりましたらお願いしたいんですが。
#155
○政府参考人(三沢真君) 今回創設いたします都市再生特別地区は、従来の都市計画、建築規制制度では民間の創意工夫を十分生かし切れないというような観点がございまして、それにつきまして、既存の用途地域等に基づく規制の適用除外措置を講じて、民間事業者が自由に計画を立案してその活力をできるだけ発揮していただけるように措置するというものでございまして、具体的に申し上げますと、地区内に誘導すべき用途とか容積率、高さ等を都市計画に定めることによりまして、既存の用途制限、容積率制限、斜線制限、日影制限、さらに公共団体が都市計画に定める高度地区の制限についても適用除外にするということにしているものでございます。
#156
○富樫練三君 そうすると、ちょっと伺いたいんですけれども、そもそも、今挙げられました例えば土地利用規制でいえば、用途やあるいは容積率、それから高度地区の高さの制限の問題であるとか、日影規制とか斜線制限とか、こういう規制というのは土地利用に当たってそれぞれ目的に沿ったまちづくりを行うために設けられた規制だったと思うんですね。例えば、住居地域ならば良好な環境を守るためにこういうものを、高さとか斜線制限をやるとか、こういうことがやってこられたと思うんですけれども、これらを撤廃するということは、突き詰めて言えば、土地利用の高度化というか有効利用というか、ということだと思うんです。
 そのことは同時に、今言ったような規制を撤廃するということは、大きなビルができる、大きな建物ができる、すなわち床面積を拡大することができると、今までよりもということですね。そのことが、再開発事業などでいえば、その床面積が増えるわけですから、当然のことながら、その再開発会社が施行者としてやれば、それの売り出す面積が大きいわけですから当然利益につながると。したがって、参入しやすいというか、参入資格ある者が元々事業がやりやすくなると、こういうことになるんだろうと思うんですね。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 で、問題なのは、こういうことをすることによって最終的に環境破壊につながらないのかということが一つ心配されると思うんですね。今までは環境破壊をしないように規制をしてきた。その規制を取り払うわけですから、環境破壊が出てくるのではないかということが懸念されるわけですけれども、そうならないという保証はありますか。
#157
○政府参考人(澤井英一君) ただいま先生御指摘の都市再生特別地区でございますが、これは、従来、言わばある広がりを持った用途地域ごとに、まあ言ってみますと、かつての旺盛な都市の膨張エネルギーというようなものを規制するということを主たる観点に持ちまして一律に規制をしている、そういう仕組みでございます。これはこれで都市の最低限の環境を維持するために大変大きな機能を果たしてきたと思っております。
 ただ、市街地の広がり、外延的拡大というものがほぼ今終息しております。昭和四十年代には五年間で市街地の面積が四割増える、それぐらいの勢いで外へ外へ市街地が広がって、それに伴っていろんな建築活動もいろんなところで活発に行われた時期でございます。最近の五年間ではその数字が二%、全国で見ても市街地が広がる面積の比率が二%ということで、私どもほぼ全国的に見て市街地が外に広がる時期は終わったと。
 そうしますと、今何が残っているか。ずっと都市再生の御議論を賜っておりますが、戦後、日本の建物というのは、今までも九十何%が戦後建った建物でありますが、戦後の高度成長期も含めてわわっと建ってしまった、そういう建物がかなり多い。そういう中で、先ほど来いろんな議論が出ております、二十世紀の負の遺産というようなものも残ったままになっている。そこででき上がった言わば既成市街地をいかにいいものに作り替えていくか、国際性、情報化、少子高齢化といった辺りを踏まえていいものに作り替えていくかというのがこれからの大きな仕事だと。そうすると、これからは規制をする都市計画よりは、あるいいものを実現するために役立つ都市計画へと少しずつシフトをしていかなければいけないだろうというのが、ちょっと長くなりましたけれども、基本にございます。
 そこで、既存の用途地域の規制は一般的には存置しつつ、一定の場合に自由度の高い都市計画が定めることができるようにすることで、民間の創意工夫を最大限に生かして、例えばやみくもに高くして床の面積を広げるということではございませんで、豊かなオープンスペースを確保するなど、より質の高い都市空間を同時に形成していこうというようなことが制度の趣旨でございます。
 この場合、都市再生特別地区は都市計画の決定過程を経ますので、通常の都市計画と同様に、公聴会、説明会、都市計画の案の公告縦覧、意見書の提出などの手続を通じまして、住民の方々の十分な意見をお聞きし、調整を図って定めるものでございます。
 以上のことから、全体として良好な市街地環境が確保、形成されていくというふうに考えております。
#158
○富樫練三君 前半の方はいろいろ考え方でしょうから、そこはちょっと考え方が違いますので、意見としてはあるんですけれども。問題なのは、私が伺ったのは、環境破壊につながらないという保証があるのかということを伺ったんですね。それに対して、公聴会であるとか計画の縦覧であるとか、そういうことをやるから、しかもそれは計画決定するとき、あるいは事業認可する段階できちんと規制ができるから大丈夫だろうと、こういうことなんだろうと思うんですね。
 ただ、問題は、今までもそういうことはやってきたんですよ。それが環境破壊につながる可能性があったので、それで規制を加えてきたということだったと思うんですね。市街化区域が、あるいは市街地が横に広がるのはもう止まったんだ、したがって今度は質の問題だと、こういうふうにおっしゃいますけれども、実際には再開発をすることによって環境破壊が起こる。日影の被害、日照被害とか、こういう問題というのはその後も後を絶っていないわけなので、建築基準法などが改正されたとはいっても、まだまだ問題が起こっていると思うんですね。
 そこで、さらに、今度は事業認可や計画決定をスピーディーに行う、そのための期間を短縮すると。法の第四十一条によって民間が提案した場合に六か月以内に決定するとか、さらに事業認可については三か月以内、こういうふうになった場合に、ますます心配になるんですね。今までかなり時間を掛けていても住民の理解、納得がなかなか得られない、結果として事業全体が更に長引くということもあったわけなんですけれども、こういうふうに短くした場合には、確かにスピーディーにはなります。なるけれども、その権利者とかあるいはそこに住んでいる住民の十分な理解、納得を得る期間はこれでは極めて短いと、その保証はないのではないかということが心配されるわけなんですね。
 そこで、ちょっと伺いますけれども、事業認可や計画決定の期間だけじゃなくて、計画決定されてから事業が施行されて収束するまで、これは結構長い時間いつも掛かっていると思うんですね。ということで、例えば市街地再開発事業に限って、大体今までは、およそで結構ですけれども、何年ぐらい収束まで掛かっているのか、これはいかがでしょうか。
#159
○政府参考人(澤井英一君) 施行主体によって平均がかなり違いますけれども、全体では七年強、組合施行、地権者の方々が集まって組合を作って実施するかなり広く行われている事業形態では八年近くというのが平均でございます。
#160
○富樫練三君 それ自身を短縮しようということも考えているんだと思うんですね。計画決定、事業認可を短縮するというのは、全体として短くしようと。
 その短縮をする理由というのは何ですか。
#161
○政府参考人(澤井英一君) この法律では、都市再生の中でも都市の建築活動のほとんどを担う民間の方々の力を最大限に引き出すということが主要なねらいでございます。
 この場合、こういった観点から、大臣も仰せのように、民間の感覚を大切にした行政運用をしていかなければいけないということを一つの柱に据えております。特に、都市再開発事業を進める上で必要な都市計画決定、あるいは都市計画の事業認可に要する時間を短縮いたしますことで、言わば民間事業者のサイドから見た場合のいわゆる時間リスクの軽減が可能になる、あるいはそれが必要であるという認識の下でこうした一種の規制緩和措置を講ずることにしたものでございます。
#162
○富樫練三君 時間のリスクを縮小するというか、小さくするということなんだと思いますけれども、民間の企業にとっていえば、時間リスクというのはいわゆる資金リスク、経済的なリスクですね、これを少なくするということに直結するんだと思うんです。時間が掛かればそれだけ、例えば金利一つ取ってみても非常に膨大になっていくわけですから。そういう点を考えた場合に、この短縮するというのは採算性を、効率を良くするということにつながるんだと思うんです。
 そこで、これは考え方の問題ですので大臣に伺いたいんですけれども、そういうふうに時間リスクあるいは資金のリスクを最小限に抑えていくというために期間の短縮を行うと、その結果として住民との合意や住民の理解、納得、こういうことが、十分行う時間が保証されないということになった場合に、やっぱり事業の実施としては最終的には理解、納得がないとやっぱり時間掛かるんだと思うんです、逆に。みんながOKすれば早くできるものも、中には、いや、それはちょっとまずいという人が出てくれば、説得するためには時間がどうしても掛かってしまうと。結果としてそういうことになりはしないのかということなんですね。
 やっぱり再開発とか都市計画の事業というのは、成功させる秘訣というのは権利者などの十分な理解と納得が大前提だと思うんです。この点、大臣はどういうふうに考えていますでしょうか。
#163
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃるとおり、都市再生の特別措置法案の重要な私は着眼点の一つであろうと思います。
 今回、この法案の大事なところは、今おっしゃいましたように、あらゆる民間事業者から要望を取っておりますけれども、その中には、今おっしゃいました時間リスク等の軽減でありますとか、あるいは地域の特性に応じた民間の創意工夫を生かせる対応をしてほしいとか、るるの御要望がございました。
 けれども、私は、特にこの市街地の再開発事業の都市計画決定に当たりましては、それは一番大事な公聴会でありますとか、あるいは説明会の開催、そして都市計画案の公告と縦覧、そして住民等への意見書の提出、そういうものが第三者機関でございます都市計画審議会への付議といったものをこれは手続上定められておりますので、私は、その点に関してはより今までと変わることもなく、むしろ強化になっていくといいますか、手順が明確に見えるという点では、私は、より住民の皆さん方の明快な目で見ていただける、判断があると。
 そして、少なくとも、市街地の再開発事業の施行の認可に当たりましても事業計画等の縦覧や関係権利者によります意見書の提出といった手続がこれは定められておりますので、一部の住民の皆さん、一部の関係権利者による自分たちの権利の喪失というものが私はこれで完全に保障されるというふうに考えております。
#164
○富樫練三君 私は、期間の短縮はやるけれども、例えば縦覧や公聴会や説明会、あるいは意見書の提出、この点では残念ながら改善は見られていない、従来どおりということなんですね。ですから、そういう点では、本当に理解と納得の上で進めるということであれば、こういう点での改善は当然考えるべきだろうというふうに思います。
 そこで、次に、資金の問題について伺いたいと思うんです。
 今度は、民間プロジェクトに対して無利子の貸付けや出資による費用負担、あるいは基金による債務保証、こういうことが予定されています。これらの資金援助については当面、資料によりますと、事業費総額で約五千億円規模の民間都市開発事業への支援が想定されているというふうに資料をいただきました。これに対応する国の支出は約百億ということで平成十四年度予算で計上されているようであります。これらは、この百億の内訳ですね、無利子貸付け関係、それから費用負担関係、それから債務保証関係、それぞれどういうふうになっていますか。
#165
○政府参考人(澤井英一君) ただいまの三分類に従いまして申し上げますと、公共施設整備等の無利子貸付業務について国費で十六億円、出資・社債等の取得業務につきまして三十八億円、債務保証業務につきまして四十六億円、合計百億円を予定しております。
#166
○富樫練三君 それで、これらが今約国費で百億ですけれども、これらを支出をすることによってその資金援助の対象として想定されておりますプロジェクトは、これはまだ法律はできておりませんので予算もまだ執行の段階にはないわけですけれども、しかし金額を出すには積算の基礎があるんだと思うんですね、予算の段階で、計画する段階でですね。その支出をするべき対象として大体どのぐらいのプロジェクト数を考えて、想定して、この百億という数字が出ているんですか。
#167
○政府参考人(澤井英一君) 民間都市開発推進機構のただいまの金融支援の対象となります民間都市再生事業につきましては、手順といたしまして、都市再生基本方針、閣議決定されます都市再生基本方針に沿って指定されます都市再生緊急整備地域におきまして、地域ごとに定められます地域整備方針に基づいて、それに適合したプロジェクトについて国土交通大臣に対する申請が民間事業者からあって初めてそれを大臣が認定されまして、それに対する支援を行うということでございますので、現段階におきましては、民間都市開発推進機構による金融支援の対象となりますプロジェクトのその数を含めまして決まっておりません。
#168
○富樫練三君 数が決まっていないというのは、私はそういうことは通常恐らくあり得ないだろうと思うんですね。想定されるものは一応予定されているんだろうと。どこどこという固有名詞は出てこないけれども、大体一事業規模としてこの程度のものが大体何ケースぐらいは申請がされるだろうということがないと、この百億というのは、じゃ、つかみ金なのかと。じゃ、五十億でもいいじゃないかと、出てきた段階で百億にすればいいんだからという勘定になるわけで、予算というのはそんないい加減な立て方をするものじゃないだろうと思うんです。一応、それは後から変更されるかもしれないということを前提としてこのぐらいというふうに想定しているんじゃないですか。どうでしょう。
#169
○政府参考人(澤井英一君) 率直に申しまして、この種の金融支援、今回初めてでございますけれども、かなり大きな需要があるというふうに実は見込んでおるんですが、その辺、具体的に地域を指定した上でないとはっきりしないということで、当面まず百億ということでスタートをさせていただきたいということでございます。
#170
○富樫練三君 この議論は余り面白くない議論なので、こういうことをやっていてもしようがないわけで、ちょっと中身に入りたいと思います。
 私は、そういう予算の立て方がもし通常やられているとすれば、いい加減な予算だなというふうに言わざるを得ません、それは。その上で、お金はどこからどういうふうに通じて民間プロジェクトに支出をされるのか。いただいた資料によると、この民都機構、民間都市開発推進機構がかなりの部分を行うと、実際にはですね、いうふうにも読み取れるんですけれども、実際にはどうなっているんですか。
#171
○政府参考人(澤井英一君) 三つにつきましてそれぞれ申し上げますと、まず公共施設整備等無利子貸付業務につきましては、まず国からの無利子貸付けを民間都市開発推進機構が受けまして、それを使いまして民間事業者が行う公共施設整備立て替え等のケースを想定しておりますが、に要する費用の一部に対し無利子貸付けを行うというのが一つでございます。
 それから、二つ目の出資あるいは社債等の取得業務につきましては、国からの無利子貸付けに民間から調達した資金を合わせまして、それを原資として出資あるいは社債等の取得を行うというものでございます。
 債務保証業務につきましては、基本的には保証料を取って運営をいたしますが、その前提といたしまして民間都市開発推進機構の保証機関の基盤といたしまして、国からの補助により基金を造成するということを考えているわけでございます。
#172
○富樫練三君 三種類のうち二種類は民都機構が直接携わると、こういうことのようですね。この点については後でもう一回ちょっと伺いますけれども、具体的な事例でちょっと今までの分について伺いたいと思います。
 大崎二丁目の八、九番地の開発の問題についてです。
 この地域については、既に新聞報道によって都市再生の対象地域というふうに思われていると。すなわち、法律ができれば申請当然されるだろうということだと思うんです。
 ここは開発予定区域一万五千平方メートルのうち三分の二の一万平方メートルが既に買い占められています。この所有者は千代田生命とフジタというところですね。この約一万平米の買占めというのは、元々は千代田生命のダミーが地上げを行って得たものと、こういうふうに言われています。この三分の二の土地を取得をして持っていながら、もうそのぐらい土地を取得すれば開発は簡単に進むわけなんですね、通常ならば。ところが、ここが開発が進まない。この原因はどういうところにあったんですか。
#173
○政府参考人(三沢真君) 大崎二丁目八、九番地の開発についてのお尋ねでございます。
 この地区につきましては、平成六年に地権者による再開発準備組合が結成されまして、現在は組合施行の市街地再開発事業の事業化に向けて取組が行われております。
 これまではその地区を再開発事業としてどういう整備を行っていくかという整備内容の確定等についていろいろな調整をしながら、時間を掛けてここまで来たということでございます。
 具体的に言いますと、大崎地区、西口の地区で四ブロックにわたる計画でございますけれども、その中のその一つの地区がこの大崎二丁目の八、九番地の地区でございます。
 この四ブロック全体にわたる再開発の構想をどういうふうにまとめていくのかと。例えば、その中での幹線道路の位置であるとか、駅前広場はどうするか、あるいは駅からのペデストリアンデッキ等の位置とか費用の負担とか、こういった計画内容といいますか、構想を調整するために今まで時間を要したと聞いております。
 これにつきましては、今年の十月くらいに都市計画決定に向けて品川区で現在検討中であるというふうに聞いております。
#174
○富樫練三君 バブルが崩壊して、地上げによって得た土地もなかなか開発が進まない、いわゆる不良債権となっているというのは全国にたくさんあるし、東京都内にもたくさんあるわけなんですね。ここの場合もそれにかなり類似しているということだというふうに思うんです。
 今度の新法ができて、再開発会社というものを設立をすれば、土地で言えば三分の二もう持っているわけですから、地権者の三分の二を確保すれば会社を発足させて資金の援助を受けながら再開発を進めるということは容易に考えられることだろうというふうに思います。
 そうなった場合に、当然のことながら、その中心になる千代田生命とフジタが考えているような再開発の中身に進んでいくだろうと、優先されるだろうということは、通常だれでも考えることだと思うんです。
 ところで、この再開発区域内全体四ブロックとさっきおっしゃいましたけれども、その中の一ブロックでありますけれども、現在でも居住者が三百十人いるそうであります。計画では二十階建てのマンションが計画される、建設される予定になっていますけれども、全員が、希望者全員がそこに入居できるかどうかは極めて不安だと思うんですね。希望者、まず地区外に出ていくという人は、希望で出ていく人は、これはまあしようがないとして、残りたいという人はそのマンションに入ることになると思うんですね。
 ところが、入居の費用やそういうものが予定していたものよりも高くなった場合に果たして残れるかどうかというのが、いつでも再開発事業の場合はここが問題になるわけですけれども、希望者が必ず入居できるという保証は制度としてきちんとあるのかどうか。そういうのがないところに民間の再開発会社が事業の施行者になるということになればますます心配が大きくなるわけで、ここは心配ございませんか。制度として大丈夫ですか。
#175
○政府参考人(三沢真君) 大崎地区についてのお尋ねということで私の方からお答えさせていただきますが、大崎地区につきましては、先ほど申し上げましたように、組合方式の第一種再開発事業で再開発を実施することを目指しております。当然、市街地再開発事業でございますので、いわゆる権利変換手法によりまして、地権者それから借家権者の希望に基づきまして従前の権利を新しく整備する建物に移していくという仕組みでございます。
 したがいまして、地区内の居住者の方々で権利変換を希望される方は従前の権利に対応したそういう所有権なり借家権等が与えられるということになるわけでございます。
#176
○富樫練三君 権利変換方式でやった場合でも、希望するけれども新しい建物の床面積が従前の持っている資産との関係で余りにも小さくなってそこには到底住めないと、したがって住むためには新しく保留床を買い足さない限りは生活ができないという問題も起こってくると。今の答弁ではそこの問題はクリアされておりませんので、やはり引き続き今までどおり心配があるんだなというふうに感じます。
 ところで、二十階建てのマンションを建てる場合、先ほど規制を撤廃するというのが出ましたけれども、日影問題についても規制が撤廃されます。ただ、地区外についてはこれは従来どおりということだと思うんですけれども、地区外にも日影の影響は当然二十階建てだと出てくる可能性はあると思うんですけれども、これは環境破壊につながらないという点、ここは心配ありませんか。
#177
○政府参考人(三沢真君) これも一般論で、でなくて今回の当該地区についてのお尋ねかと思いますけれども、これは、ただいま申し上げましたように、市街地再開発事業として実施するわけでございます。再開発事業に関する都市計画の中で、当然、その市街地の空間の有効利用ということと併せて、建物、建築物相互間の開放性の確保ということも十分考慮いたしまして、その当該建築物がその地区にふさわしいような形での高度利用になるような、そういう整備計画を定めるということにしております。
 それからまた、当然、その地区内での適正な位置、規模の公共施設とかオープンスペースを確保するということを要件としておりまして、全体としてやはり良好な市街地環境が確保、形成されるものでございます。
 当然、地区の周辺においてどうなるかということにつきましては、用途地域の種別に応じましてそれは日影規制が適用されますので、それが、当該事業の建築物の日影が区域外に落ちる場合には当然その規制を受けていくということになるわけでございます。
#178
○富樫練三君 先ほどちょっと出ました民都機構について伺いたいと思うんです。
 今回の法改正によって、前回、三年たしか延長したんですね、土地取得事業を。今回また三年土地取得事業を延長すると、こういうことになっているようであります。再延長する理由は何でしょう。
#179
○政府参考人(澤井英一君) 機構の土地取得譲渡業務につきましては、御承知のとおり、都市開発事業の種地となる土地を先行的に取得いたしまして、土地の細分化とか質の低い開発を防いだ上で民間事業者に譲渡することによりまして、優良な都市開発事業の立ち上げを支援するものでございます。
 厳しい経済情勢と不動産市況の低迷が続く中、民間都市開発事業の推進と土地の流動化を促進するために、引き続き機構による土地取得譲渡業務を進めることが必要と考えておる次第でございます。
#180
○富樫練三君 今まで民都機構はどういう土地を取得してきたのかということなんですね。これを更に三年間延長するというわけなんですけれども、私どもずっと調べましたら、要するにバブル当時に銀行とかゼネコンがどんどんどんどん土地を買ったと、ところがバブルが崩壊した後、その土地が開発も進まないし、売るにも、土地の価格が安くなったために売るとますます赤字が大きくなるということで持ちこたえているんだけれども、持ちこたえ切れないと。ここに援軍を出して、お金を出して民都機構が買い取って開発をして、またそこの土地を元の所有者に十年後にはお返ししますよということで開発を促進しようではないかという作業をずっとやってきたんだと思うんです。
 言ってみれば、不良債権の処理のお手伝いをやってきたということだったと思うんですけれども、現時点で民都機構が保有している土地の総面積と件数、その取得価格の総額は幾らになっていますか。
#181
○政府参考人(澤井英一君) 最新時点で、件数二百四件、面積にして三百二十七ヘクタール、金額にして約九千三百六十億円の土地を取得しております。
#182
○富樫練三君 本来、民都機構というのは土地を持つのが目的ではありませんよね。持ち抱えるのが目的ではないと思うんですね。それがこれだけの土地をいまだに持っているというわけですから、これは大変だと思うんですけれども。
 ところで、この民都機構の役員構成と職員の構成、ちょっと教えてください。
#183
○政府参考人(澤井英一君) 役員の構成、職員の構成という御質問でございますが、これは役員の出身ということで理解してよろしゅうございますか。
#184
○富樫練三君 はい。
#185
○政府参考人(澤井英一君) 民間都市開発推進機構の役員に関しましては、常勤役員につきましては、旧建設省出身者が二名、旧国土庁出身者が二名、国土交通省出身者が一名、国税庁出身者が一名、旧大蔵省出身者が一名、それから政府系金融機関出身者が一名の計八名であります。
 非常勤役員につきましては、経済団体関係者が一名、業界団体関係者が十一名、金融機関関係者が六名、政府関係機関関係者が二名、その他が一名の計二十一名おります。
 職員に関しましては、三十名のプロパー職員のほか、出向者として建設業十社から十二名、金融機関七社から十名、公的機関六団体から十名、不動産業四社から五名、商業その他三社から四名がおります。
#186
○富樫練三君 今の役員構成や職員構成でもうお分かりだと思うんですけれども、非常勤の役員というのは理事の皆さんですけれども、銀行、金融関係、ゼネコン関係が圧倒的に多いと。それから常勤の役員の場合は、これは毎日出勤しているわけですけれども、旧建設省と国土交通省の天下り、これが圧倒的に占めていると。職員でいえば、銀行や金融機関、ゼネコン、建設関係者がやっぱり圧倒的に多いと。不動産関係者も大変多いということだと思うんですね。こういう構成で仕事をしていて、そこが不良債権化した土地をどんどん買い取っていると。この機構を通じて今度再開発を支援をしていこうと、こういう形になっているんですね。
 ここでちょっと伺いたいと思うんですけれども、今回再び三年間延長するということなんだけれども、これは大臣、不良債権化した土地がある限り民都機構が半永久的に続くと、こういうことにどうもなりそうですね、こういう状態で考えると。それから、銀行やゼネコンが、不始末といえば不始末ですよね、買った土地が売ることもできなければ開発することもできないと。にっちもさっちもいかないという状態になっているというのは、別にこれは国土交通省の責任じゃありませんよね。これは銀行やゼネコンの責任ですよね。ここを何でこうやって面倒を見なくちゃいけないのか、大臣はどういうふうに考えるでしょうか。これはちょっと大臣の方で。
#187
○国務大臣(扇千景君) 少なくとも、今、富樫委員が御指摘になりましたように、あらゆる、最初からこれが不良債権になり得る土地であると分かって買ったわけではございませんし、少なくとも私は、土地を先行的に取得して、土地の切り売りとか、あるいは若しくは乱開発をしてはいけない、環境も守らなきゃいけないと、そういうことで私は民都機構がまとめて、私は、いわゆる種地という言葉をよく業界でお使いになりますけれども、いわゆる種地というものを私は求めていらしたと思っております。
 けれども、少なくとも、今、議員がおっしゃいますように、買ったその種地そのものが、おおむね周辺の主要な公共施設が整備済みであったり、又はその土地が地権の、債権の担保となっているということで動かない、そういうことがあってはならないと。だから、債権になっていないということを、私たちは事業の種地としてこれを適切に活用するということに、そしてまたそれを、開発する見込みのない土地や不良債権の担保となっているあらゆる土地を少なくとも対象とするものではないということで、今後、今の現状を見れば、今、議員がおっしゃいましたように、地価の下落あるいは売るに売れないといったものから考えれば、あとやっぱり三年ぐらいは延長して、乱開発でありますとか、あるいは今の環境を保持するという意味から、将来、本来の目的でありますそれらを先行的に取得して、なおかつその土地を活用、利用するということの役目はやっぱり果たしていかないと、特に今の時期だからこそ私は必要になった機構ではないかなと思いますけれども。
#188
○富樫練三君 時間が参りましたので最後になるんですけれども、私は三年間延長はやめるべきだというふうに率直に思います。
 最後に、土地収用の問題なんですけれども、今度のこの法改正によって民間セクターも土地収用を行うことができると、こういう仕組みになるわけなんですね。
 実は、建設省は、かつて昭和四十四年の段階で、昭和四十四年、六十一国会のときに、この参議院の建設委員会で、再開発事業と土地収用の問題について、ぎりぎりの問題として、権利者が集まって作った組合施行の場合であって、かつ第一種の再開発事業、いわゆる権利変換処分、ここまでならば何とか土地収用ということも考えてもいいのではないかという見解を言っているんですね。これは公式の見解だと思うんです。ところが、今回の場合は第二種の市街地開発事業、管理処分方式ですね。これは全部買収方式になるわけですよ。だから、中に一軒でも土地を売らないという人がいると、これは再開発事業が成り立たない、そこで土地収用を掛けると、こういうものを新たに今回持ち込もうとしているんですね。これは重大問題だというふうに思うんですね。
 そこで、建設省はいつから、今は国土交通省ですけれども、いつからこの基本方針を変更したのかということと、あわせて、土地収用というのはやっぱり公共の福祉というのが大前提なんですね。企業の利潤のために土地収用ということは成り立たないわけで、これは憲法上も認められないわけですね。ところが、民間の利益を追求する企業がこれをやるということになれば、憲法上の疑義が重大だというふうに考えざるを得ないわけですけれども、大臣の考えを最後に伺って質問を終わります。
#189
○国務大臣(扇千景君) 今仰せのとおりだと思いますし、私どもは、今回のこの法律によって土地収用法が、今おっしゃったような民間をどうこうということではなくて、あくまでも、今回の場合も、少なくとも都市計画という公的な計画、これはお分かりいただけると思いますし、また、その事業が位置付けられておりますということは、都道府県知事の事業の認可など法律に基づく厳格な手続が進められているということで、これは公でございますし、また、地権者の権利とか利益にかかわる重要な事項につきましては、地権者の人数と地積のそれぞれの三分の二以上の同意が必要であると、これも明記してございますので、三分の二以上という厳格な要件、これは私は、少なくとも、今おっしゃったように、普通の今までの民間のものとは違うということは御理解いただけると思っておりますので、私は、今般、これに関しまして、施行する再開発会社というのは民間のノウハウを最大限に活用するということでありまして、少なくとも、第一種事業及び第二種事業、いずれも施行できるようにするものでございますけれども、この再開発会社というのは都市計画決定に基づいて実施されます都市計画事業の認可を得た者と、先ほど申しましたように、都道府県知事の認可がなければいけないので、そういう意味では、土地収用法が可能な他の都市計画事業と同様に収用対象事業としても、私は、公的なものであると私は申し上げられると思います。
#190
○富樫練三君 終わります。
#191
○大江康弘君 もうだんだんと、それぞれの先輩の議員の皆さんがいろいろと意見を開陳されてまいりました。
 この法案の中身といいますか、大体概要もぼやっと分かってきたような気がするわけでありますけれども、まず冒頭に、このたびのこの委員会から、委員長、また先輩の理事の皆さん、委員の皆さんに御同意を賜りまして、理事ということで拝命をいただきましたことをまずお礼を申し上げたいと思います。
 日本の国を良くするということは、与党、野党の立場はありませんが、野党の立場ではございますけれども、時には理事に重きを置いて、軸足を置いてやっていきたいと思いますので、またよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そこで、少しばかり基本なことを大臣にお聞かせをいただきたいと思いますけれども、私は、この法案というのが余りよく分からなかったわけです。我々、余り、田舎に住んでおる者はそんなに、この都市再開発ということにはそんなに縁がないんじゃないかなと、そんなふうにも思ってまいりました。
 それだけに、今朝ほど来から、先ほど藤井先生は世界的な視野で、ポンペイということですごい知識を述べられたわけでありますけれども、私は、やっぱり都市といえば、子供のときから頭に思い描くのは、この東京、それから私の地元の近所である大阪、そして名古屋、やっぱり私はこの三つの、三大都市圏と言われるところではないかと思うんです。それだけに、先ほど弘友先生も言われていましたが、第一回のこの再生本部の会のときにはそういう大きなところが最初の議題に上がったけれども、二回目からは地方都市というものが付け加えられたという、何かそこに政治的なものが働いたかどうか分かりませんけれども、私は、やっぱりこの世の中というのは、大臣、中心というのがしっかりしないといけない、中心が良くならないと全体が良くならないというのは私の持論でございます。
 それだけに、今、衆参で、これも今朝ほど藤井先生からも議論の開陳がありましたが、首都機能移転、私は、これは衆参でそれぞれの特別委員会でやっておりますけれども、この中心を作っていく、都市をどう再開発していくか、しかも、都市といえば、私はやっぱりこの東京をどうするか、この首都をどうするかという、そこにつながっていったときに、やはりこういうこともこれから我々は視野に置いて都市の開発をしていかなければいけない。
 私は、非常に残念に思いましたのは、あの二〇〇八年のオリンピックの候補地に大阪が挙がっておった。それが、大阪が候補地から外れた。これは多分に、どういうところに理由があったのか分かりません。政治的にそれは外されたのか、あるいは日本はかつて東京オリンピックをやっておったから、もう一回やったからいいじゃないかということで外されたのか。しかし私は、やっぱりそこに、明治以来ずっとアジアの商業地の立場としてリードをしてきたこの大阪が外されたというのは、何かそこに、大阪という都市が魅力がなかったからではないか、私そういうことをも感じるわけであります。それだけに私は、都市の再開発といえば東京、この日本の首都をどうするか。いろいろ地方都市とか、そういう都市と名の付くものはありますけれども、私はやはり東京、大阪、名古屋しか浮かんでこない。それだけに、この法案の中身を聞いておったら、この何か二百八十六というものが指定の地域として、この候補地として挙がってきておる。何か昔、日本の漁業が得意にした底引き網というのがあって、ごそっと底からこう引き揚げていくという、そういう全国的に網羅をするような、そういう法案というのは、むしろ何か的が絞れないで、またいい加減な形で、中途半端な、いい加減なというのは言葉を訂正します、中途半端な形で終わってしまうんではないかと。
 そういうことを思いましたときに、私はやっぱりまず第一義的にこの中心を大事にするという意味で、東京をどうする、大阪をどうする、名古屋をどうする、この三大都市圏というものにどうして絞られなかったのかということをまず大臣、ちょっとお聞かせをいただきたいと思うんですけれども。
#192
○国務大臣(扇千景君) 私も、この委員会、先ほどもお話ございましたように、私は少なくとも藤井議員がおっしゃったように、国際的にどうなのかという、ポンペイの話をおっしゃいました。国際的に見た場合、日本という国が果たしてどの程度世界じゅうから魅力ある国だと思われているか、私はそこは大事な点だと思うんですね。
 例えば、日本から海外へ今旅行する人、しかも日本人は海外へ旅行してお金を使う、これは世界第三位でございます。ところが、世界じゅうから日本へ来てお金を使ってくれる人は世界の二十三位でございます、二十四位です。それくらい日本人が外へ出ていって使うものと、日本を魅力ある国だと思って来て使ってくれるとの差異が、国際的に評価がすごい差があるわけですね。
 そういうことから考えれば、なぜ日本へ多くの世界じゅうからお客様が来てくれないんだろうかと。我々は世界に冠たる文化も持っているし、そして今おっしゃいましたように、大江議員がおっしゃいましたように、お宅の隣には奈良もある、京都もある、すばらしいところがあるにもかかわらず、なぜ世界じゅうから日本へ来てお金を使ってくれないんだろうかという一つ取ってみても、それは物流コストの高さ、あるいは結節点、あらゆることで、空港から都市までの距離の、交通費の高さ、まず航空券の高さ、ホテルの高さ、食料の高さ等々、あらゆる面で世界的魅力を日本が持ち得ているかどうかというのが私は原点であろうと思います。
 そういう意味で、先ほどから申しましたように、二十世紀はやっと我々は衣食住足りるように均衡ある国土の発展を目指してきたけれども、今や私は、都市再生というのは、別に法令的には都市というものの規定はありません。そういう中で私は、あらゆるところで都市再生ということで、魅力ある、そして個性のある、そういうものを援助し、また密集地で何の魅力もないというようなことでは困るということを、我々は今回法案として出さしていただいて、二十一世紀型の都市、世界じゅうから、日本人が住んでいい気持ちというだけではなくて、住みやすいというだけではなくて、世界から見ても日本に行きたいという魅力ある都市というものを作っていくためには、省庁の壁を越えて今回法案を出させていただいて、内閣に都市再生本部も設置したという、私は原点はそういうところにあると御理解いただきたいと思います。
#193
○大江康弘君 それはもう大臣、十分分かっておるんです。それだけに、先ほど上野官房副長官が今朝ほどいみじくも、この東京都知事じゃないですが、都知事と、こう言い掛けたと。
 だから、どうも当初、この法案を作ろうとされておったときに、やっぱり今、都市という、そういう限定はしないんだ、そういう都市という定義の中で場所としてはそんなにどこだということはしないんだというようなことを言われたようには思うんですけれども、私はやっぱりこの国際競争力という、先ほどから何度も出てまいりました、答弁の中に。そうしたときに、それじゃ一体この地方というのはそれだけの国際競争力というものに対応できるだけのいろんな総合的な力があるのかといえば、私はなかなかそこまでは追い付いていけないし、そうなれば今、日本が何を問われておるのか、今、日本が世界から何を求められておるのか。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 今いみじくも魅力という言葉を大臣は使われた。魅力というのは、英語で言えばアトラクティブネスということで、これはどういう意味かといいますと、御存じのように引き付ける力、やはりこの引き付ける力というものが今、日本に欠けておる、それは様々な分野で欠けておるから魅力がだんだん薄くなっていったんだと。それは大臣のお言葉をかりれば、二十世紀という工業化時代、あるいは高度成長を目指してきたその中で負の遺産というものがこの二十世紀でお互いがこれを解決できなかった、そういうことを今朝ほど来から大臣が言われたように思うんです。
 そして、今こそ、いろんな機が熟したかどうかは分かりませんけれども、今こういう二十一世紀初頭になって都市再開発法、都市再生法というものが再び議論の場にこうして今回上がってきたということを私は考えましたときに、もっと私は地域を限定してやられた方がいいんじゃないか。もっと私は的を絞って、まずあるべき、本当に都市と呼べる、本当に我々が都市といった定義のときにこうだと言える、そういう場所を限定して、そこからやはり負の遺産というものを解消されて、そして中心を作り上げていくという、私はこれが基本じゃなかろうかというふうに実は思うんですけれども。
 魅力といえば、私は大臣は女性としても大変魅力がある、政治家としても本当に私は、信念に僕はいつも敬意を表しておるんです。ちょっと話は変わりますが、あの不審船のときに本当に揺らがなかったあの信念というのは本当に私は魅力がある。そういう意味では、私は隣の佐藤副大臣も、北海道の原野で育たれて、原野と言ったら何か、済みません、取り消します。北海道の大地で雄々しく育たれて、非常にりりしく魅力がある。私はそういう、月原副大臣も森下政務官もそうです。済みません、決してついでじゃないんです。
 私は、その副大臣に少しちょっと名前を挙げた経過で、一体それじゃ都市の魅力というのは副大臣はどうお考えなのか。大臣は今朝ほど来からいろいろ教えていただきました。そこをちょっと一回副大臣、ちょっと教えていただけませんか。
#194
○副大臣(佐藤静雄君) もちろん、都市というのはいろんな機能を有しているとか、安心して暮らせるとか、生活環境がいいとか、それはもちろんであります。もちろんでありますけれども、やっぱり大事なことは、その地域のアイデンティティーがあると。大都市ならばその国の価値観というものが集積されている、それが大きな魅力になるんだろうと私は思っています。
 今の東京が江戸時代には、外国人が江戸に来たときに、世界一大きな都市だったそうですね。しかし、それは世界一大きな田舎であったと。非常にそういう魅力があったといいます。自然の中に大勢の人たちが住み、そして人々が心が通い、お互いに助け合い、隣の子供でも、知らない子供でも声を掛け合う、そういうやっぱり都市には、今の都市にはそういうものが欠けているんじゃないでしょうか。そういう精神的なつながり、そういうものが全部合わさった一つの都市というものを考えることが今必要なんじゃないでしょうか。負の遺産というのは、そういうところに大きな負の遺産があるように思います。
#195
○大江康弘君 ありがとうございます。
 何か抽象論みたいなことを申し上げておりますけれども、実は今日は十幾つ質問を用意してきました。今朝ほど来から先生方のいろんな質問を聞いて、もう残ったのは三つしか残っておらないわけでございます。それならおまえ早く終われよということであるわけですけれども、早く終わって、次回この四十分という時間を与えていただければまたこれは早く終わるわけですが、おまえ早く終わったから次それだけだと言われたら、これもつらいわけでして、しかし何も無理に質問しておるわけではありません。
 それだけに今、魅力という言葉の中で、大臣、また副大臣からも御答弁をいただきましたけれども、私はやはり、今回都市再生というのは、まずこの中心である東京がよみがえってほしい、大阪がよみがえってほしい、そういうことを実は前段に申し上げました。
 それだけに私は今、土地にしてもあるいはまた国民の意識にしても、東京、ずっと見渡してみますと、まあ我々そんなに長い東京暮らしではありませんけれども、今朝ほどもビル群が建っておるという、景観の一部の悪さも大臣も指摘もされておられましたけれども、それだけに私は、この負の遺産の一つである例えば住宅の市街地の密集地域、こういうことを考えましたときに、都市再生というのは、一番重きを置かなければいけないところはまず防災であり、災害面でどうしていくか。それは、我々は七年前に貴重な教訓を与えられておる。それは阪神・淡路大震災。これがやはりお互いが正に天の啓示、世の警告としてどう受け止めて、私はあの大震災が私のところの和歌山で起こっておったらあんなに被害はなかった。それはなぜか。あんな密集地はない。
 しかし、我々は二十世紀でこの負の遺産が残してきたということ、ある意味では都会で住むということは、東京で住むということは例えば世界の最先端の文明の中で生きておるということであります。病院、急病になってもすぐ行ける。しかし、田舎はそういう不便さはあっても、ある意味では命の安全性とかあるいは生活の利便性には欠けておっても、環境の面ではと。お互いにそれはどこに価値観を置くかということはあっても、少なくてもお互いが今ある程度豊かさを享受ができたこの戦後の流れというのは、これは国民が認めなければいけない。認めなければいけないけれども、栄えるところ、あるいは栄えないところ、あるいはこの豊かさができたばかりに、その代償として田舎の人よりは負の遺産を負っていただいた方がこの都会にあるわけであります。
 そういうことを考えたときに、私はせっかくのこの法案でありますから、もっと、何度も申し上げますけれども、なぜ全国から二百八十六も挙がってくるような、私は森下政務官の地元である高知というのは、漁法で言ういわゆる一本釣り、けんけんというのが私の和歌山県へ、いわゆる教えていただいた。あれは何かといえば、足で船をあれしてカツオを一本ずつ釣り上げていくんですね。先ほど言った底引き網のようなごそっと、高度成長の日本人のようにごそっと何もかも取っていくというんじゃない。それだけに、高知の県民の皆さんというのは非常に謙虚なそういう県民性であるということを伺ったわけでありますけれども。
 私はやっぱりそういう形の中で一本一本やっていく。まず第一義的には、一番の高度成長の象徴である一番の負の遺産というものを抱えたこの東京というものをどうしていくのかということがなければ、私はそれが地方には広がっていかないというふうに、大臣、思うんです。どうですか。
#196
○国務大臣(扇千景君) おっしゃるとおりだと思います。
 今、負の遺産というふうにおっしゃいました。私は、東京がこれだけ若者があこがれる東京だと言われておりますけれども、じゃ一つ例を挙げて東京がどれほど魅力あるものなんだろうかということを考えますときに、私はいつも言うんですけれども、あらゆる、国道一号の起点であり、五街道の起点である日本橋、東京のお江戸日本橋と言われたものが、今、日本橋の上には高速道路が二重になっています。日本橋という橋の看板自体が昼間でも懐中電灯で照らさないと見えないくらい、これが無視されています。そして、日本橋の看板は若者は通っていても全然気が付かない。それほど私は文化というものを、あるいは歴史というものを無視した構造になっているところもたくさんあるわけですね。そして、なおかつ日本橋というのは、平成十一年三月に少なくとも私はこれ国の重要文化財に指定されたんです。にもかかわらず、二重の高速道路の下で、薄暗いところでひっそりとしていると。
 こういうのも私は、二十世紀のとにかく高速道路を造るということの私は負の遺産の一つであろうと思っていますので、これも解消していきたいというのも都市再生の大きな目標の一つでございます。
 そして、余りにも時間が日本の場合は掛かり過ぎたということも我々大きな反省の上に立っております。なぜ私はそれを反省しているかといいますと、御存じのとおり、一九八二年、今から二十年前には中国の高速道路というのは、中国には高速道路はゼロでございました、一九八二年。ところが、二十年たって現在では一万六千三百十四キロ、一直線の高速道路が中国にでき上がりました。日本は、御存じのとおり、一九六三年から高速道路を造り始めて、現在、二十、もっとたちましたね、何年、六三年ですから五十年近くたちました。それでも六千八百六十一キロしかできていません。そのスピード感。これ、中国の場合、二十四倍の速さでできているんですね。
 そういうことを考えれば、私は少なくとも今都市再生というものを皆さんにお願いしておりますけれども、全省庁挙げてスピードアップしなければ、私は二十一世紀、間に合わない。言っていると切りがございませんけれども、例えて言わせていただければそういうことで、都市再生も、そして国のデザインも、私はスピードアップを上げて国際競争力、あるいは住みやすいというようなことも考慮しながらこの法案を是非御審議いただきたいというふうに願って出させていただいたわけでございます。
#197
○大江康弘君 ありがとうございます。それは理解をできました。
 ただ、私は、さすれば、今二百八十六ですか、それが今後、法律ができ上がっていろんな、先ほどどんな条件かとか、どんな部分がクリアかといえば、それはまだそこまで至っておらないということでありましたけれども、しかし大はこの東京から、まあ小はと言ったら言葉に語弊がありますが、地方都市、その二百八十六の中にどれだけの人口構成の町が含まれておるのか分かりませんけれども、まあ大学生が着るような服を保育園の子供に着せたって、これ着れないわけですよね。だから、ある意味で今回の法案というのは、先ほど大臣も今までの縦割りの部分を廃止してということを言われました。それだけに、それを廃するということは非常に大きなものを想定をされておるというふうに思うんです。
 そうであったら私は、地方、いわゆる地方と言われるところから出ておる中で、これだけの大きな枠組みの法案というのは、あるいはバック体制というか、この法律の中身というのは、そこまで必要なんだろうか。そうであるのだったら、これはもう地方によってはある程度規制を緩和したり規制を撤廃したりという、先ほどから用途地域の見直しだとか、あるいは建ぺい率だとか容積率だとかと、いろんなそういうことも、まあそれも条件でしょうね。そういう中で変更のことを言われてきた。だから私は、地方にとってみたら、内閣の総理大臣が本部長というところまでこれ上げて、少し私が見方が間違っておるかも分かりませんけれども、やっぱり国がああだこうだと言うことはちょっとおかしいんじゃないか。私は、先ほど大臣は魅力ある、副大臣や政務官もそうだと。やはり魅力というのは自分が醸し出していく、自分が作り上げていくというまずそこがなければ、私は本当の魅力につながっていかない。
 そういうことになったときに、地方がどう魅力ある、自分なりの、私はこの都市というのがどうも何か本当にいろんなところに使われ過ぎて、余り、地方都市という言葉がありますけれども、どうも都市といったら大都市をイメージするものですから。だから、それならば私は少しこの今の時代の流れの中で、地方分権だ、あるいは権限移譲だというそうした流れの中で、国がやってやらなければいけないこと、なさなければいけないことというそういう部分からは、少し地方に目をやったときに、私はそういう流れからはちょっと、逆行までは行きませんけれども、少し流れにさおを差しておる部分があるんではないか。もう地方は今まで国から品質管理を受けてきた、ああしろこうしろと。そして今はもう財政がなくなってきたから今度はおまえたち一緒になって大きくなれ、こんなことを今地方は言われておる。
 私は、本来、地方自治なんというのは、まず市町村というものがこれは住民自治の基本である。本当はなくなるべきものは県であり、私はそれぞれの県というか、そういうものがまず国の、申し訳ないですが、出張所や代理店みたいなことをしてきたものがまずなくなるべきであるというのが持論でありますけれども、それだけに、そういう一つの今の地方分権、地方への権限移譲という流れの中で、最終的に総理大臣がこうだ、ああだと言うことは、そこら辺りの部分とは、これは大臣にお聞きしたらいいのかな、そこら辺りはどうですか、この整合性は。局長ですか。審議官ですか。
#198
○政府参考人(山本繁太郎君) 自分たちの町をどういうふうにしていくかという意味で、都市再生、特にまちづくりという観点から見た場合の基本的な制度であります都市計画につきましては、先生御指摘がありましたように、基本的に市町村を基礎的な自治体として、基本的に市町村がこれを決定すると、市町村を超えて広域的に関係のある根幹的な施設とか土地利用の計画は都道府県が決めるという枠組みに今なっております。今回、都市再生特別措置法をお願いするに当たりまして、都市計画などのまちづくりの基本的な権能について公共団体の役割分担を一切変えておりません。
 それを前提にいたしまして、現在の目の前の厳しい経済状況をいかに克服していくかという観点から、おっしゃる意味での力を集中すべき地域、国の力も地方公共団体の力も、特に民間事業者の力も集中して都市再生を進めていこう、そういう地域を都市再生緊急整備地域として国が政令で決めようということでございます。あくまでも、決めるときには、再三申し上げておりますように、地方公共団体と徹底的なやり取りをした上で、しかるべきところを、力を集中すべき地域を指定するという枠組みをお願いしているわけでございます。
#199
○大江康弘君 少しちょっと論点を変えさせていただきますが、これはやっぱりこれだけのことをするということは、ある意味においては政策誘導といいますか、これをすることによって今のこの不況から脱出できるとか、あるいはまた経済が再生になっていくとか、そういうような部分につながっていかなければ、単に都市機能ができ上がったということだけでは私は何か物足りないというか、それも私は一つの政策誘導の中で経済が再び上昇気流に乗っていくという、この部分も恐らく想定をされておったんだと思うんですけれども、これは国交省ですか、こういうことを言われておるということは確かですか。
 例えば、東京の二十三区の都市計画道路、これは昭和二十一年にできて、これが財源難と用地買収の難航で整備率は五五%。それで、この未着工の道路を全部造ったときに、沿道部分だけで床面積が六千ヘクタール、そしてそこに建築の事業を起こすことができる。これをした場合に六十万戸、百二十万人の住宅になる。そうすれば、投資効果、経済効果というのはこれはすごい効果になっていく。都心移住が進む東京都の区分だけで約八兆円の公共投資で、民間の建築投資だ何だ含めたら約五倍の四十兆円になるという。
 これだけ聞けば、これは今の時代に雇用の創出にもなっていくし、いろんな意味で、聞けばPFIも入れるということでありますから、それだけ民が参加をすれば非常に夢のような部分になっていくんですけれども、やっぱりそういうことであれば、こういう市街密集地を抱えている部分というものがおのずと限定されてくるという、やっぱりそういうことを思いましたときに、今の政策誘導の話、こういう経済効果の話というのは、これはもう大臣、話半分でもすごいこれは金額ですけれども、やはり基本的にはそういう部分もあったんでしょう。
#200
○国務大臣(扇千景君) それは東京都の話でございまして、東京都の都市計画でございまして、これは私いつも申し上げているとおりで、今日まで昭和二十一年のものが五五%。四五%はまだ達成できていない、今おっしゃった計算は旧国土庁で出した計算だと私の認識を持っておりますので、そのとおりでございます。
 けれども、果たして今道路をお走りになっていても、この計画ができていないので、幅広くなったなと思うと途中で狭くなっておりますね。それがまだ四五%残っているということでございまして、これはすべて今おっしゃった道路幅が広くならないと、容積率も高さ制限も緩和できません。これは東京都の消防法等々とこれは連携しておりますので、ただ規制緩和というのはそういう条件が全部整わなければできないということになっておりますので、今日まで五十年間掛かってもできていないというのが現実でございます。
 けれども、それではいけないと。先ほど申しましたように、いわゆる密集地あるいは防災上も、先ほど大江議員がおっしゃいましたように、防災上も、これはある程度まとまったところで国がリーダーシップを持って、そして地方公共団体の許可を得て一緒にやっていこうということで考えたことでございまして、私は今データをお出しになったことはこれは東京都が出したもので、確実にそれだけの効果があるというのはおっしゃるとおりでございます。
#201
○大江康弘君 私は東京都の話じゃなくて、国がいろんな都市の中でそういうことを算定されて、そのうちの一つがこの東京都のことであったんかなと思ったんですが、余り東京都のことを言ったら石原知事に怒られますからこれでやめますけれども。
 やっぱり私は、今、脱工業化というのはこれはいわゆる情報化──工業化時代というのは土地というものが平面に広がっていったんですね、ずっと横に広がっていった。ところが、もうそんな時代じゃなくなって今度は情報化、いわゆるIT時代になってくればそんなに場所も要らない。そんな部分もあって、今回、こういう一つの土地の高度化の利用、いろんな意味で容積率も上限がないというようなことも言われましたけれども、それだけにオープンスペースというものがたくさん取られてくる。いわゆるオープンスペースが取られてくるということは、これはやはりもう一つ負の遺産であった、我々が環境という問題というものの一つの解消につながっていく、こんなふうに思うんですけれども。
 そこで、そういう形の中でオープンスペースを作っていこうと思えば、私は、やはりこの密集市街地整備法というのがこれは一九九七年に施行されて、これは主に、戦後ずっと市街地の中に低賃金で木造でこういう住宅がずっと造られてきた。
 先ほど東京都のその少しの例を申し上げましたけれども、こういうことをきちっと整備していくことによって、今言いますように、このスペースもできてくる、あるいはまたそこに経済効果の問題もできてくるということでありますけれども、この密集市街地整備法という法律は、これあくまでもそれぞれの自治体の首長、いわゆる都道府県の知事さんが権限を持ってされるやつですよね。
 これは間違っていますか、ちょっと先にそれ聞かせていただけますか。
#202
○政府参考人(澤井英一君) 基本的には、この密集法につきましては、都道府県知事が防災上危険な密集市街地の設定をされまして、それを受けて様々な施策を総合的に展開するのは基本的に市町村ということになっております。
#203
○大江康弘君 市町村長ということですよね。
 それから、それの部分と、これからそうしたら都市再生をやっていく、再開発をやっていくという部分の中で、この法律とはどんなお互い関連を持っていくのか。ちょっと質問が、内容があれですか。
#204
○政府参考人(澤井英一君) 再三議論が出ておりますように、特別措置法で、政令で地域を決めたりあるいは地域別の整備方針を決めたりするときに関係公共団体と十分なやり取りをするというときには、今申し上げましたような都道府県知事あるいは市町村というのは、当然両方とも関係公共団体になって、いろいろと意見交換、意思疎通をするということが一つと、それから、都市計画を決めるという場合には、これは別途、都市計画法の方で都市計画を決定する手続なり権限が決まっておりまして、基本的には市町村決定というのが非常に多うございますが、広域的なものは都道府県が決めると。それぞれが関連付けられて全体として動いていくということでございます。
#205
○大江康弘君 もう時間がありません。
 最後に、この民間都市開発機構の件についてちょっとお尋ねをしたいんですが、これは、この中身を見ていたら、やっていることは都市基盤整備公団と余り大差ないと思うんですが、そこらの違いというのは、ちょっと不勉強なんですが、教えてもらえませんか。
#206
○政府参考人(澤井英一君) 民間都市開発推進機構は、民間の資金やノウハウなどの民間活力を活用した都市開発事業を支援する、民間の事業を支援するために設立された財団法人であります。民間事業者が行う都市開発事業に対する事業参加、資金融通、民間都市開発事業の事業見込み地の先行取得などの業務を通じて、民間都市開発事業の立ち上げ支援を行っております。
 一方、都市基盤整備公団は、公共団体、民間事業者等との協力及び役割分担の下に、大都市地域等におきます都市の基盤整備を図るために設立された特殊法人であります。居住環境の向上、都市機能の増進を図るための市街地の整備改善、賃貸住宅の供給、管理、根幹的な都市公園の整備等を自ら行っております。
#207
○大江康弘君 もう時間がありません、最後に一点。
 これは、いわゆる土地の取得業務をずっとやってきたわけですね。先ほどそういう一つの数字とかというものを聞かせていただいたんですが、今回、三年間というものに限定をされましたね、この延長というものを。この三年間というのはどういうところから出てきたのか、そして、これはもうじゃ終了だよというときは大体どういうことの時期を想定をされておるのか、ちょっと教えてください。
#208
○政府参考人(澤井英一君) 今回の土地取得期限の延長を三年といたしましたのは、今後二ないし三年の間を日本経済の集中調整期間と位置付け、その後は経済の脆弱性を克服し民需主導の経済成長の実現を目指すという、現時点におきます政府の経済財政政策の基本的な方向を踏まえたものでございます。
 三年後にどうするかという御質問につきましては、三年後の経済情勢等を踏まえてその時点で判断されるべきものでありまして、現時点では、法案成立いただければ、延長された三年間に土地取得譲渡業務の目的を達成すべく全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#209
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 都市再生は数次にわたる改正を通して、現在どのような形で進行しているかどうかについてお伺いをしたいと思います。
 まず、本来、都市再生とは人々の活動するオフィスや住宅を大量に供給することを短絡的に意味するものではないことは、お互い認識の一致のするところであろうと思います。したがって、都市に暮らす人々の生活の質を高めること、言い換えるならば、都市に含まれている各地域社会における物的及び社会的環境を再生することを意味するものではないでしょうか。
 法案の都市再生はそういうイメージというものが、先ほどから聞いていても大体どういうふうにイメージをすればいいのかというようなことがなかなかわいてきません。むしろ、都市再生は国際協力の強化と不動産市場の再構築が柱となりまして、都市開発を利権の対象とし、都市生活空間を住民から取り上げ民間事業者に譲り渡そうとする方向にあるように感じられます。
 本来、都市住民の生活向上は後回しにして、実際は千四百兆円に上る個人金融資産の流動化をさせる事業を行わせようとするゼネコン救済法ではないか。また、市街地整備の緊急な推進の効果的かつ都市再生に貢献など、事業の認定基準も住民のためのまちづくりを目指すものではなく、住民への十分な説明や合意も含まれておらず、始めに事業ありきの事業と言わざるを得ません。各種手続の簡素化、事業の迅速化を理由として、一方的に都市住民の生活権を奪う手段に大きな問題があるように思われてなりません。
 そこで、お尋ねをしたいわけですが、これまで数次にわたり都市計画法の改正や再開発制度の改正が行われてきました。しかるに、政府の認識では都市再生が進んでこなかったと言えるのではないかと思われます。都市再生が進まなかった理由というのは一体どこにあるとお考えなのか、また過去の都市計画行政と今回の法案との関係につきましてお伺いをいたします。
#210
○政府参考人(澤井英一君) 都市再生を進めます上で都市の建築活動のほとんどを担う民間の力を引き出すということが決め手となると考えておりますが、現実の民間の都市開発につきましては、現在の都市計画等が民間事業者が創意工夫を実現しようとするときにその要請になかなかこたえにくい。都市開発事業を進める上で必要となる都市計画手続などに長時間を必要とするなど、事業実施の予見可能性が余り高くなく、時間的なリスクがある。それから、道路、公園、下水道等、都市開発事業に不可欠な公共施設の整備の立ち後れがある。一方で、現在の金融情勢、経済情勢の中では、長期に及ぶ都市開発投資に民間の投資資金を円滑に調達することがなかなか難しいケースがあるなどがネックとして指摘されております。このため、今般、時間と場所を限って思い切った規制緩和と金融支援を講ずることとしたものであります。
 現在の、現行の都市計画との関係について申し上げますと、一つには、一律の規制であります用途地域につきましては、かつての都市の膨張圧力を規制し、最低限の都市環境を保持していくことに主眼が置かれておりましたために、望ましい都市の実現を図るという上で一定の限界があるだろう。また、容積率等の特例が認められる高度利用地区等の都市計画につきましては特定行政庁の許可等の手続が必要とされ、これらの手続時間、あるいは実現可能な計画の内容が早い時期からなかなか明確にならないので、民間事業者の事業意欲が事業の実施になかなか円滑に結び付かないというようなことが指摘されているところであります。
 このため、都市再生緊急整備地域におきまして、ベースの土地利用規制を適用除外とした上で、自由度の高い計画を定めることができる特別の都市計画制度である都市再生特別地区を創設いたしまして、民間の創意工夫を柔軟に実現する土地利用を一つの計画決定のみで実現できるように措置することといたしたものでございます。
#211
○渕上貞雄君 次に、都市再開発法の関係についてお伺いいたします。
 民間事業者への第二種事業の問題についてお伺いをいたしますが、先ほども同僚議員の方から質問があっていたようでございますけれども、民間事業に第二種事業の施行権限を認めることは土地の強制収用権を認めることでありますし、民間が営利目的で行う再開発事業にこのような権限を認めることは憲法上の保障する財産権を著しく侵害することになりはしないかと危惧するところでありますが、その点についてお伺いいたします。
#212
○政府参考人(澤井英一君) 仰せのとおり、今般、再開発会社に第一種、第二種双方の施行権能を与えたいと考えているところでございます。
 一種事業と二種事業を簡単に違いを申し上げますと、一種事業は施行者が土地を取得せずに権利変換という手続で工事に進んでいくと。逆に言いますと、権利調整をすべて終わった上でないと工事に着手できないという事業であります。一方で、二種事業は、施行主体において土地を買いながら事業を進め、買収ができたところから工事に着手していく。弾力的かつ機動的な事業実施が必要であります。
 これまで事業を実施する地区の特性に応じて一種と二種の双方の事業が使い分けられてきたわけであります。今般、施行者に追加する再開発会社は、民間のノウハウを最大限に活用するために、個別の事業地区の状況に応じて、この両種のいずれも施行できるようにしたいというのが趣旨でございます。
 大臣も仰せのとおり、再開発会社は都市計画決定に基づいて実施される都市計画事業の認可を得たものでありますので、土地収用が可能な他の都市計画事業と同様に収用対象事業としたものであります。また、地権者の権利保護の観点からは、二種事業におきましても、施行地区内に残留を希望する地権者が地区内に残ることができるという点におきまして一種事業と同様であります。また、基本的には二種事業で、買収方式で段階的、機動的にやっていくというのがねらいでありますが、最終的に、強制力というレベルで比較いたしましても、第一種事業、第二種事業とも行政代執行というところに行くという点でも制度的な違いはございません。
 今回、事業の施行に当たりましては、事業計画や権利の処理に関する計画の決定、変更などの地権者の権利、利益にかかわる重要な事項につきましては、地権者の人数、地積のそれぞれの三分の二以上の同意を要するということといたしまして、地権者の権利保護を確保しております。
#213
○渕上貞雄君 次に、三分の二の同意についてお伺いをいたします。
 一定の要件を付け地権者の権利に配慮したとしても、地権者の三分の二の同意さえあれば再開発できるというのは、これまでほぼ全員の同意が必要だったことを考えますと、今後、弱い者がどんどん追い出されて、地域のコミュニティーの破壊があちこちで起こることになりはしないかと危惧いたします。これが小泉内閣の言うところの都市再生なのかどうかという点についてお伺いいたします。
#214
○政府参考人(澤井英一君) 再開発会社が事業計画を定めまして認可を受ける段階で、施行地区内の地権者の意向を市街地再開発事業へ反映させるために三分の二以上の同意、これは人数と地積でございますが、が必要とされておりますが、これは第二種事業を施行する再開発会社だけではなく、第一種事業を施行する再開発会社、さらには従来から広く再開発事業が行われております組合施行のいずれにも共通する要件でございます。また、これらを通じまして、施行地区内に残留を希望する地権者が地区内に残るということができるという点でも共通であります。
 こうした中で、地区外に転出される方の対策や地域のコミュニティーの維持等の対策も重要であるというふうに考えており、家賃などに公的支援のある従前居住者用住宅の提供、公営住宅等への入居のあっせんなどの措置が設けられているところであります。こうした措置を地域の実情、特性に応じまして的確に活用することによって事業が円滑に進められていくのではないかというふうに考えております。
#215
○渕上貞雄君 民間事業者の土地の収用問題についてお伺いをいたしますが、私どもの党の立場としてはこの法案について反対をする立場なのでありますけれども、強制するにいたしましても、せめて土地収用という強権を極力発動させないよう、また民間事業を強力に指導すべきではないかと思っていますし、民間事業者が強行した場合、国土交通省はやはり弱い者の立場に立って責任を持って調整すべきだと考えますが、いかがでございましょうか。
#216
○政府参考人(澤井英一君) 再開発会社に一種事業に併せまして第二種事業、買収収用方式の施行権能を何ゆえに与えようとしているかということは先ほど来申し上げておるとおりでございます。これによりまして段階的な買収が可能となるということで、民間の力で今まで以上に大規模あるいは困難な事業に取り組んでいただけるものと思っております。
 一方、再開発会社施行の一種事業、二種事業を通じまして、先ほども申し上げましたとおり、地権者の三分の二以上の同意を得て初めて事業計画が定められること、希望すれば地区内に残留することができること、それから逆に、調整がそういう意味でつかない場合に施設建築物が遅れ、建設が遅れたりしますと、それを取得することとなる地権者の生活再建に逆に支障が生じるという事情も一方でございます。
 事業が円滑に推進されることは最も望ましいことは言うまでもありませんが、以上のような状況を踏まえまして、的確に事業が推進されるよう対応してまいりたいと考えております。
#217
○渕上貞雄君 平成十年度の土地の取得問題についてお伺いをいたします。
 十年度になぜこのように無理に土地を取得したのでしょうか。また、開発に着手できていないのはなぜか。その土地を持っていた企業の経営が悪化をしているためであると考えざるを得ませんが、この点、国土交通大臣はきちっとやはり調査をした上で国民に対して説明する必要があると考えますが、見解はいかがでございましょうか。
#218
○政府参考人(澤井英一君) 民間都市開発推進機構の土地取得業務についてのお尋ねと存じます。
 まず、平成十年に九十二件土地取得を行っているのはなぜかという点でございますが、十年度につきましては、機構に対する土地取得に係る相談件数が他の年度に比べて非常に多かったために、結果的に比較的多くの土地を取得することになったものと承知しております。
 機構による土地の取得に際しましては、機構内に設けられました有識者により構成されます経営審査会及び価格審査会という第三者機関による審議を経た土地のみを取得することになっておりまして、御指摘のように、無理をして土地を取得するということはないものであります。
 機構がこれまでに取得した二百四件のうち、既に五五%が着工しておりますけれども、平成十年度に取得した土地につきましては九十二件中五十七件が既に着工しておりまして、全体よりも更に高い着工率となっております。このことからも、平成十年度に特に無理に土地取得を行ったものではないと考えております。
 次に、開発に至っていない土地がある理由として企業経営をめぐる事情があるのではないか、その辺につきまして国土交通省として調査すべきではないかという御趣旨の御質問でございます。
 民間都市開発推進機構の土地取得譲渡業務は、基本的に申し上げまして、時間差がある土地の売却ニーズと土地の有効利用の意欲、これを結び付けるものであります。したがって、機構が土地を取得してから直ちに開発がなされるというものでは一般的にございません。現在進められている事業の中には、近隣住民の合意形成などに時間が掛かるもの、あるいはいろんな状況の変化で計画の見直しが必要なものなどもありまして、民間都市開発推進機構におきましては、計画の見直しに対する資金助成等、取得した土地が有効な民間都市開発に結び付くように立ち上げ支援ということも行っております。
 開発に至っていない理由、様々かと思いますが、この点につきましては可能な範囲で調査をすることにつきまして検討いたしたいと考えております。
#219
○渕上貞雄君 次に、譲渡企業の倒産問題についてお伺いをいたします。
 譲渡した企業のうち、これまでに倒産したものはありますかどうか。それから、具体的に示していただきたいと思います。
 また、譲渡した企業が倒産したため、当初予定をしていた開発ができずに、機構が取得した価格より再度譲渡した価格が下回り、機構が損を被った事例を具体的に明らかにしていただきたいと思います。
#220
○政府参考人(澤井英一君) 御指摘の案件は、民事再生あるいは会社更生の手続中のものを含めまして十件ございます。
 このうち、平成七年に取得いたしました渋谷区富ケ谷の土地と、平成九年に取得いたしました豊島区南大塚の土地につきましては、事業予定者と売主以外の第三者に土地を譲渡いたしました。この二件につきましては、民都機構の譲渡価格が機構の簿価を下回っております。
 なお、この二件の損失につきましては、民都機構の経営努力により全体の経理の中で処理しているところであります。
#221
○渕上貞雄君 次に、業務の延長についてお伺いをいたします。
 今後、民都機構が取得した土地について、開発を予定している企業の倒産が相次げば機構は膨大な不良債権を抱えることになりますが、そのおそれがあるのではないかとちょっと心配をしているところでありますけれども、今回、土地取得譲渡業務を更に延長するということは一体いかがなことでございましょうか。
#222
○政府参考人(澤井英一君) 民都機構の土地取得譲渡業務の引き続きの必要性についてお尋ねがございました。
 機構の土地取得譲渡業務は、都市開発事業の種地となる土地を先行的に取得し、土地の細分化や質の低い開発を防いだ上で、民間事業者に譲渡することにより優良な都市開発事業の立ち上げを支援するものであります。
 厳しい経済情勢と不動産市況の低迷が続く中、民間都市開発事業の推進と土地の流動化を促進するために、引き続き機構による土地取得譲渡業務を進めることが必要と考えております。
#223
○渕上貞雄君 今回の法案を改正するに当たって、政治の責任の問題についてお伺いをしたいと思います。
 今回、法案を延長いたします。結果として国民には絶対迷惑を掛けない、税金は投入しないという国土交通大臣は約束ができるかどうか。また、税金を投入するということになった場合の大臣の責任は取る考えがあるかどうか。さらに、当然行政側の責任も問われることになると考えますが、いかがお考えでしょうか。
#224
○国務大臣(扇千景君) 今、渕上議員が御指摘のような状況は、これまでのところでは御指摘のような事態は生じておりません。またさらに、今後取得する案件につきましては、少なくとも事業者などの信用審査、これを厳重にし、また公表されました格付のみならず、あらゆる面での私は民間の信用機関によります詳細な調査も活用すると。そういう二重、三重のことを行い、また土地の取得に関しましては一層の審査の厳格化を図るというようなことで、私は今後、今御指摘の御心配になったようなことがないように万全を尽くしていきたいと、そう思っております。
#225
○渕上貞雄君 大変大事なことでございますので、御苦労の多いことだと思いますけれども、どうかひとつ頑張っていただきたい。そして、このようなことのないようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に、都市再生特別措置法の関係についてお伺いいたしますが、都市住民への潤いについての問題でございます。
 都市再生特別措置法は、民間大手ディベロッパーに超高層の建築物を建築させることのみを目的としたものであり、例えば緑地、公園といった都市住民に潤いを与えるような施設や、保育所や病院といった施設の設備を具体的に進める方策が示されておりません。これらの整備は都市再生に必要ではないかと思うのでありますが、その点はいかがでございましょうか。
#226
○政府参考人(澤井英一君) 都市再生は、長時間通勤、緑やオープンスペースの不足、木造密集市街地など、都市の抱える二十世紀の負の遺産を解消するとともに、少子高齢化の進展にも対応しながら、安心して暮らせる美しい都市の形成など、活力と魅力に満ちあふれた二十一世紀の新たな都市を創造することを目的としております。
 このため、本法案では、第一条の目的規定におきまして、都市の居住環境の向上を図るということを重要な柱の一つとして明確に規定しております。あわせまして、地域整備方針の中でも、都市開発事業を通じて公共施設その他の公益的施設の整備の方針を定めることとしております。
 また、都市再生本部で決定しております都市再生プロジェクトにおきましても、都市部における保育所待機児童の解消、あるいは臨海部における緑の拠点の形成や市街地における緑の領域の拡大等を内容とする大都市圏における都市環境インフラの再生などが掲げられているところであります。
 以上のように、都市の再生を通じて、緑地や公園、病院や保育所等の施設の整備を促進し、都市機能の向上を図ってまいりたいと考えております。
#227
○渕上貞雄君 次に、環境問題についてお伺いをいたします。
 この法律では環境への配慮がどのように行われるのでしょうか。また、法定の環境アセスメントだけでなく、地方公共団体が独自に行っている条例による環境アセスメントも着実に行う必要があると考えますが、見解はいかがでございましょうか。
#228
○政府参考人(澤井英一君) 先ほどの答弁と若干重複するところございますが、都市は、単に経済活動の場であるのみならず、多くの人々にとって様々な活動を行い、住み、学び、集う等の場所でもあることから、その再生に当たりましては、これらの人々が緑豊かで良好な環境に恵まれて心安らぐ生活を送れるように都市環境の向上を目指すことが重要だと考えます。
 こうした認識に立ちまして、本法案では、第一条の目的規定におきまして、都市の居住環境の向上を図ることを重要な柱として明確に規定しております。その施行に当たりましても、都市再生基本方針の策定、地域整備方針の策定等の各段階におきまして必要とされる環境への配慮を行っていくこととしております。
 また、本法案に基づいて事業が実施される場合であっても、必要な諸手続は個別の関係法令に従って行う、必要がある場合には行うことになっております。この中で、環境影響評価法や条例に基づく環境影響評価手続を必要とする場合には、当然実施されるものであります。
#229
○渕上貞雄君 今御答弁ございましたけれども、扇大臣、地方公共団体が独自にやはり環境アセスメントを行い、それを着実に実施をすることを含めて環境への配慮というのは大変大事なことではないかと。それはだんだん市街地の拡大が、拡大をしていない、拡大止まりになっている。再開発をしていく場合に、やはり環境というのは大きな問題になってくるだろう。だとすれば、地方公共団体等の環境問題について積極的にやはり指導していくべきだと考えますが、大臣、お考えいかがでしょうか。
#230
○国務大臣(扇千景君) 今日も多くの先生方からも環境の問題の重視を御指摘いただきました。私どもは、お答えしておりますように、二十世紀のハードの世紀から二十一世紀、ソフトの世紀。ソフトとは何か、二十世紀のハードの上に環境とバリアフリーを加味したソフトの二十一世紀にしたいということでございますので、今、渕上議員が御指摘になりましたように、それぞれ地域の環境というものが一番、その地域の人が一番よく知っているわけでございますから、地域の皆さん方の環境に対するアセスメント等々を厳重にしていくと、厳格にしていくということによって地域の環境保持等々、最大限に私は地域の御意見を活用していくように努めていきたいと思っております。
#231
○渕上貞雄君 よろしく御指導いただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 最後になりますけれども、住民の意見反映についてお伺いをいたします。
 この法律に定める基本方針の策定、都市再生緊急整備地域の指定、それから地域整備方針の策定に当たり、パブリックコメントの実施など住民の意見を反映させるための手続をやはり十分に行う必要があると考えますが、いかがでございましょうか。
#232
○政府参考人(山本繁太郎君) まず、都市再生基本方針は、都市再生本部で案を作りまして閣議の決定を求めますけれども、都市再生本部の様々な議論、各省を通じて聴取しました関係者、住民も含めまして、意向を反映しながら論議がなされます。都市再生本部の議論も公開されております。そういう形の中で、透明性のある形で基本方針を策定していく考えであります。
 次に、都市再生緊急整備地域の指定、それから地域整備方針の策定でございますが、地元の地方公共団体の意見が十分反映されるような調整手続を取ることとしておりまして、これを通じて地元住民の意向も反映されるものと考えております。
 お願いしております都市再生特別措置法案の中では、都市再生緊急整備地域の指定及び地域整備方針の策定に当たって関係地方公共団体は案を申し入れることができるとしております。それから、都市再生緊急整備地域の指定及び地域整備方針の策定に当たってはあらかじめ地方公共団体の意見を聞き、その意見を尊重しなければならない旨の規定を設けているところでございます。
#233
○渕上貞雄君 終わります。
#234
○委員長(北澤俊美君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#235
○委員長(北澤俊美君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 都市再開発法等の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#236
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#237
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト