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2002/07/02 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第21号
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2002/07/02 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第21号

#1
第154回国会 国土交通委員会 第21号
平成十四年七月二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二日
    辞任         補欠選任
     北岡 秀二君     森元 恒雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                弘友 和夫君
                大江 康弘君
    委 員
                荒井 正吾君
                木村  仁君
                月原 茂皓君
                野上浩太郎君
                野沢 太三君
                松谷蒼一郎君
                森下 博之君
                森元 恒雄君
                森山  裕君
                吉田 博美君
                池口 修次君
                佐藤 雄平君
                谷林 正昭君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       森下 博之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       国土交通省総合
       政策局長     岩村  敬君
       国土交通省国土
       計画局長     小峰 隆夫君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  澤井 英一君
       国土交通省港湾
       局長       川島  毅君
       国土交通省政策
       統括官      丸山  博君
       環境大臣官房長  松本 省藏君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    飯島  孝君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○民間事業者の能力の活用による特定施設の整備
 の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正す
 る等の法律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に大江康弘君を指名いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案及び首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁生活安全局長黒澤正和君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土交通省国土計画局長小峰隆夫君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君、国土交通省港湾局長川島毅君、国土交通省政策統括官丸山博君、環境大臣官房長松本省藏君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#6
○委員長(北澤俊美君) 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案及び首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。
 自民・保守を代表して、付託されました二つの法律案について御質問をいたします。
 まず初めに、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に関する質問をいたします。
 戦後、廃棄物の処理につきましては、港湾内における公有水面の埋立て処理という部分が大変重要な役割を果たしてきたのではないかと思います。港湾内で廃棄物処理をするということは、港湾の中が静かであってやりやすいという面もありましょうし、また歴史的には、港湾整備の上で必要な土地を確保する、あるいは土地の需要が非常に高いということと、そこで廃棄物の最終処分をするということとが非常にいい関係を保って今日に至ってきたのだろうと存ずるわけでございます。
 ところが、最近になりますと、どうやら港湾の中のそういう土地需要も減少してくる、そして港湾整備もおおむね一巡したというような状態になってまいりますと、何か廃棄物処分のために港湾内の公有水面がある意味では犠牲になりながら大変難しい仕事をしていくという局面が出てきたのではないかと私は心配をしているわけでございます。
 そこで、まず御質問を申し上げますが、これまでのところ、そして現在において、港湾内における廃棄物の最終処理ということが全体のこの廃棄物処理の中でどのような割合を占め、どのような役割を果たしてきたのかと、そういう点についてお伺いいたしますとともに、私がちょっと問題提起いたしましたのは、これからは必ずしも港湾内に十分な処分地が得られにくいのではないかと。
 特に、いただきました資料によりますと、もう全国的にも港湾内の埋立て処分地はあと三・三年ぐらいの寿命しかないと。これは不思議な数字で、いついかなる時点で聞いてもあと三年とかあと二年とか言われて、いつ聞いても三年ですから、ずっと三年あればいいのかなという気もしないではありませんが、そういう状態の中で、今後やはり廃棄物処分の最終処分場として港湾がずっと使われていくのか、また、そのことを港湾管理者としては十分理解し、積極的な協力を惜しまないのか、その辺りのところをお聞かせいただきたいと思います。
#8
○政府参考人(川島毅君) 海面処分の果たす役割でございますが、一般廃棄物につきましては、平成十一年度におきまして最終処分されました約千百万トンのうち約一八%に当たります約二百万トンが海面処分場において最終処分されております。また、産業廃棄物につきましては、平成十一年度におきまして最終処分されました約五千万トンのうち約六%に当たる約三百万トンが海面処分場において最終処分されております。海面処分の比率につきましては、ここ数年は横ばいとなっております。内陸の最終処分場が逼迫する中で、海面処分場に対する期待は大きくなっていくというふうに考えております。
 また、御指摘の三年余でございますが、これは廃棄物の最終処分場の全国での残余年数でございます。委員御指摘のとおり、四十八年の港湾法において廃棄物埋立護岸が港湾に位置付けられまして、廃棄物の最終処分と土地の造成、併せて行ってきたところでございます。非常に貴重な水面でございますので、これを、できるだけ最終処分場を延命化させるということが大きな課題になっております。
 港湾管理者は地方公共団体でございまして、廃棄物処理も兼ねております。そういう点から、港湾の開発、利用、保全と調整の取れた形で、排出抑制、リサイクルが進み、なおかつ最終処分が必要な量、かつ内陸で処分できないもの、これについては、今後とも港湾の開発、利用、保全と調和を取りながら受け入れていきたいというのが港湾管理者の御意向だというふうに理解しております。
#9
○木村仁君 ただいま答弁の中で御指摘がありましたように、港湾管理者は地方公共団体であると。また、廃棄物、特に一般廃棄物、また産業廃棄物についてもそうでありますが、地方公共団体の役割は大きいと。そういうことになりますと、やはり今までの関係が持続されながら、全体としてごみ処理が円滑にいき、かつ港湾も十分整備されていくということを期待いたしたいわけでございますが、今次改正で、特定施設として廃棄物等の高度減量施設というんですか、建設発生土処理施設及び廃棄物溶融施設という二つの施設が追加され、そしてNTT―C無利子貸付けあるいは事業所税の減免等の支援を受けながら整備されていくわけでございますが、従来、資料を拝見いたしますと、全国的には溶融施設については既に五十か所を超える施設が整備されております。ほとんど私は陸上の施設であろうと思いますが、今度新たに建設発生土処理施設等も整備されると。そして、具体的には東京港の建設発生土処理施設、およそ二十億円ぐらいの予定だそうでございますが、及び徳山下松港で設置される廃棄物溶融施設、百億ほどの施設のようでございます。こういうものが整備されていくわけであります。
 私、質問いたしたいことは、従来のはもうほとんど公共で、地方公共団体あるいは一部事務組合、一つ二つ第三セクターかなと思われるものもございますが、そういうところでやられていたことを今度民間活力を応用してやる、大変立派ないいことであろうと思います。当面予定されるのは二つとも第三セクターであるということのようでありますけれども、私は将来はもっと純粋の民間企業がこういうことに参入してきてもよろしいのではないかと思う者の一人でございますが、さて、この現在計画されている東京湾の建設発生土処理施設、それから下松港の廃棄物溶融施設、どういった機能を持つものであって、その採算性というのはどういうことになるだろうかと。NTT―Cの無利子貸付けあるいは事業所税の減免がなければどうしても採算性が取れないのか、あるいはこういう施設をどんどん民活でやっていただくためにこういう施策をなさるのか、そこら辺りを含めて、この採算性、それから将来の発展性、そういうものについてお答えをいただきたいと思います。
#10
○政府参考人(川島毅君) 採算性についてのお尋ねでございました。かつ、東京港の施設あるいは徳山下松港で計画されている施設の概要についてでございます。
 まず概要でございますが、東京港で計画されております建設発生土処理施設、これにつきましては、建設発生土を分級、ふるい分けでございます、それから破砕等をすることによって高度に処理をすると。そういうことによりまして、廃棄物海面処分場において処分する建設発生土を減量化し、東京港の新海面処分場がございますが、これの延命化を図ることを目的とした施設でございます。具体的な施設としましては分級施設と破砕施設を検討中でございまして、事業主体は東京都が出資する第三セクターでございます。総事業費は約二十億円。処理能力は年間百万立方メートルでございます。処理対象は東京都内の公共工事から発生する建設発生土を想定しているというふうに伺っております。
 また、徳山下松港で計画されておる廃棄物溶融施設でございますが、これは廃プラスチック等の廃棄物を溶融施設によって高度に減量化をするということで、廃棄物海面処分場において処分する廃棄物を減量化し、徳山下松港の新南陽海面処分場がございますが、これの延命化を図ることを目的とした施設でございます。具体的な施設としてはガス化溶融炉を検討中でございます。事業主体は山口県が出資するこれも第三セクターでございまして、総事業費は約百億円。処理能力は年間五万トンでございます。処理対象は山口県内で排出された廃プラスチック等の産業廃棄物のうち新南陽海面処分場で受入れを予定しているものを想定しているというふうに聞いております。
 これらの採算性でございますが、これは、いずれの施設につきましても初期投資額が今申し上げましたとおり大きいということ、一方で収益性が低く民間の懐妊期間が長い事業であるということ、こういうことでございますので、資金調達におきましてNTT―Cの無利子貸付け、それから日本政策投資銀行等の出資、融資及び事業所税の減免措置、これが事業の収支採算性を確保する上で必要だというふうに考えております。
#11
○木村仁君 現時点では必ずしももうかる施設ではないような御答弁のように思いますが、私は、希望的観測を申し上げますと、こういう施設というものは出発点においてはいずれも採算割れのものが多い、だんだん技術的にも高度化されていけば採算性がよくなっていくという、そういう性質のものであろうと思います。
 ということは、要するに、民間活力の法律に加えることによってどんどんもう少し全国的に活用されるということが、量産体制というほどではないですけれども、必要であろうと思うのでありますが、その展望は何かお持ちでいらっしゃいますか。
#12
○政府参考人(川島毅君) 委員の御意見のとおりであろうかと思います。
 現在、二か所で想定されております。これらの需要、潜在的な需要は、東京湾圏域、伊勢湾圏域、大阪湾圏域、瀬戸内海等ございます。これらが技術開発等によってコストダウンが図られて、純民間がこういう分野に乗り出していただくということも将来的には期待をしていきたいというふうに考えております。
#13
○木村仁君 単純な質問でございますが、この両施設を整備することによって最終処分場、今、下松港、東京港の最終処分場が一体どれくらい本当に延命されるのかということでございます。
 特に東京港については、いただきました資料によりますと、もうあと八か月しかもたないと、現時点では。それがどれぐらい延びていくのか、その辺りを教えていただきたいと思います。
#14
○政府参考人(川島毅君) 首都圏の産業廃棄物の最終処分場、これの残余年数が〇・八年でございます。一方、東京港の新海面処分場におきましては、現在の計画、これすべて完成した場合でございますが、平成二十三年度に埋立てが完了するということになっております。
 しかしながら、現在の廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進等によりまして処分期間が延びるということが想定をされています。私どももこれを期待しておるところでございます。
 また、今回計画されております建設発生土処理施設の整備によりまして、現在整備中の処分場につきましてはおおむね四割程度の処分期間の延命化が図られるものというように想定しております。
 また、徳山下松港の新南陽地区におきます廃棄物海面処分場のうち、産業廃棄物及び一般廃棄物の処分を目的とした管理型処分場、ここにおいて処分される廃棄物の内訳が変わらないという前提を置きますと、計画されている廃棄物溶融施設の整備によりまして当該処分場の処分期間は約三倍程度に延命されるものというふうに想定しております。
#15
○木村仁君 循環型社会形成推進基本法が整備され、また各種のリサイクル法、特に今国会では自動車リサイクル法等も審議中でございますが、こういう体制の下で新しい循環型社会が形成されていくわけでございますが、この施策に対応して、国土交通省としては、今後、港湾及び廃棄物処理との関係においてどのような施策をお持ちなのか。これを、港湾を拠点にして静脈物流システムを作るというような構想も漏れ承っておりますけれども、時間がありませんので、失礼でございますが、手短に全体の構想をお教えいただきたいと思います。
#16
○副大臣(佐藤静雄君) 循環型社会の構築につきましては、相当幅広く物事を考えていかなくちゃならぬと思っています。
 今、港湾局長からもお答えさせていただきましたように、非常に最終廃棄物の処分場が逼迫いたしておりますから、それに対して、溶融施設を造ったり破砕施設を造ったりして、そして減量化をして埋め立てていく、そういうこともやっておりますし、さらに建設資材のリサイクルにつきましてはいろんなことを今やってきております。分別解体をやったり再資源化をしたり、さらにできるだけそういうものが出ないような工事をやったり、いろいろなことを今取り組んでいる最中であります。
 さらに、先ほどからお話出ておりますとおり、環境負荷の小さい静脈物流システムの構築を図るためには、各拠点の状況に即しまして、計画段階からあらゆるものを考えながら具体的なシステムの構築に向けて今調査をしている最中であります。
 そのほか、現在審議していただいております自動車リサイクル法に基づいた取組や住宅建築物のリサイクル対策を進める等、国土交通省といたしましては環境型社会の構築のために全力を挙げて取り組んでみたいと、そう思っております。
#17
○木村仁君 リデュース、リユース、リサイクルというこのサイクルの中で、港湾行政も廃棄物について更に重要な役割を果たし続けられると存じます。御健闘をお祈りいたします。
 次に、首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案について御質問を申し上げます。
 今回、首都圏及び近畿圏における工場等の整備の制限制度を廃止する、このために二つの法律を廃止する措置が取られるわけでございますが、この問題については既に国土審議会においても全員一致でこれを廃止することが適当である旨の答申がされておりますし、また総合規制改革会議におきましても昨年の十二月十一日にこの制度を廃止した方がいいだろうという答申が出ていると。
 そういう背景を基にして、私は今回のこの二つの法律を廃止されますことは誠に時宜に適した措置であるというふうに考えております。
 ただ、一つ心配なのは、私ども地元に帰っていろんな方々のお話を聞きますと、小泉内閣のいわゆる都市再生プラン、そういうものとの関連において、この首都圏における既成市街地の中の工場立地制限が廃止されるということは、またぞろ首都圏及び近畿圏というようなああいう先進地域における経済活動の隆盛を図る余り、地方圏と申しますか、の工場立地あるいは、ひいては産業開発に対する政府の熱意が衰えているのではないかというようなことを心配される方が多いわけでございます。そうでないことを願いながらの質問でございますが、この点についてはどのような所見をお持ちでいらっしゃいましょうか。
#18
○副大臣(佐藤静雄君) 工場等制限法廃止後も国土全体といたしましては多様なかつバランスの取れた国土を造っていく、そのことは何も変わりはございません。そういう方向でいきたいと思っています。
 しかし、今、各県の状況を見てみますと、特に先生の熊本県の工場立地の状況などを見てみますと、地元の中の移動というのが非常に多いということがこの数字を見て分かります。大半は地元の中の移動で、東京圏ですとか大阪圏から工場を移るというのは非常に少ない、もう一割も満たないような状態であります。その理由は何かというと、用地の確保が非常に容易であるということ、地価が安い、そんなことで地元の中の移動というのが非常に多いように思います。
 ですから、そしてまた最近は、自治体を見てみますと、工場の誘致というよりも地元のいろんな産業と一緒になって、観光産業ですとか地場産業と一緒になって総合的なものを作り上げていく、さらに、若い方々を中心として、ベンチャーを中心として新しい産業に取り組んでいく、そういうものを中心としてみんなバックアップしてやっていくということが非常に多いように思います。
 ですから、そういうことも考えながら、総合的なバックアップをしながら地域づくりをしていかなくちゃならぬ時期が来ていると思っていますから、そのためのいろんな環境整備等やっていきたいと、そう思っております。
#19
○木村仁君 御答弁で一応安心をいたしますけれども、ただ地方の企業家というのは、例えば熊本で成功したら次は福岡へ、そこで成功したらやっぱり首都圏へという志向が強いんですね。ですから、こういう改革があると、やっぱりみんな心配しておりますので、そこ辺りはひとつ慎重な運営をお願いいたしたいと思います。
 時間が迫ってまいりましたが、この問題を議論する過程で首都圏のある市長さんが強く主張されたことがございますので、私は理解はいたしておりますが、この場で確かめておきたいと思います。
 首都圏整備法及び近畿圏整備法の適用地域では、用途地域及び高層住宅誘導地域の決定権、これが普通の地域では市町村長にあるそうでございますが、これが都府県知事に引き上げられているという関係があるそうでございます。首都圏、近畿圏の区域の中の市町村というのは、それなりにプライドもあり能力もあり、そしてやる気もある団体でありますために、これはささいなことかもしれませんけれども、非常に小骨がのどに刺さっているような気持ちの悪い状態なんだそうでございます。こういうところはいかがでございましょうか。もう国土交通省、都市計画分野の仕事だと思いますけれども、いっそもう普通の市町村と同じような状態に戻してもやっていけるのではないかと思いますけれども、その点についてお尋ねをいたしたいと思います。
#20
○政府参考人(澤井英一君) 都市計画の決定権限につきましては、御指摘のとおり、事柄の、基本的にはその広域性あるいは当該市町村だけで完結するかといった事柄の性格に応じて県と市町村が共同して決めていくと、決定権限を分けてそれを一つの都市計画にしていくということが基本的な仕組みになっております。この中で、用途地域とそれからこれを補完する役割を有します高層住居誘導地区につきましては原則として地域の事情に通じました市町村が決定すべきであるという考え方で決定権限を配分しております。
 しかしながら、三大都市圏など、言わば実質的な都市が市町村の行政区域を越えて展開しているような場合には、そうした都市の実態を踏まえまして、最もふさわしい都市計画の決定主体として都道府県がその責任において決定することとしているものであります。
 なお、都道府県が都市計画を決定する際には、従来より関係市町村の意見を聴くこととされておりますけれども、さらに、これに加えまして、平成十二年の都市計画法改正におきまして、市町村は都道府県に対し、都道府県が定める都市計画の案の内容となるべき事項、例えば三大都市圏におきます用途地域がこれに該当しますが、その内容となるべき事項を市町村から都道府県に申出をすることができるように措置したところであります。こうした仕組みを活用いただきまして、市町村が主体的に都市計画に参画することを私どもとしても期待しているところでございます。
#21
○木村仁君 御答弁の趣旨はよく分かりましたが、必ずしも同意するわけではございませんで、全体として、最後の質問でございますけれども、私はこの首都圏整備法及び近畿圏整備法、そしてそれに関連する首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律、それから近畿圏についてもそうでございます。そして、今回廃止されます二つの法律、こういう法体系は実は昭和三十六年、三十五年、三十年代の後半にできた法律でございまして、私はその当時、こういう形の首都圏整備あるいは近畿圏整備が必要であったことは疑いませんし、それから今日までその行政が非常に大きな役割を果たしてきたことも評価をいたしております。
 しかし、昭和三十年代の状況と今の状況と比較してみると、これはもう全く状況が違っていると。もう既に首都圏においても近畿圏においてもおおむね地域の開発整備というものは見通しが付くような状態になっており、そしてそれを実施していく県、市町村の行財政能力も当時とはもうおよそ違ったものになっている、そういうふうに考えます。そして、ただいま広域であるから上にあるというようなお話でございましたけれども、もう既に市町村はそういう広域的な連携調整能力も備えつつあるのではないか、こういうふうに思うんです。
 そこで、例えば近畿圏・首都圏整備法について言いますと、あと残る法律は首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律、そして首都圏近郊緑地保全法、こういう法律が残っておって、そして近郊整備地帯の法律について言えば、工業団地の開発の特例がある程度の法律でございます。
 私は、もう既にこの首都圏整備法あるいは近畿圏整備法というものの法システムというものは抜本的に見直すべき時期に来ておるのではないかと。そして、もし首都圏及び近畿圏が国として戦略的に開発整備していかなければならない地域であるとするならば、国レベルの、本当に小泉内閣の都市再生プランにのっとった骨格の骨太の計画をしっかり立てて、あとはすべて県、市町村に任せて実施していただく、そういうようなリーダーシップのある、本当に国のプランニングパワーの実力で勝負できる制度に改めるべきではないかという、これは素人考えかもしれませんが、そういう考え方を持っております。そのことにつきまして、できるだけ高いレベルの御答弁をいただいて、終わりたいと思います。
#22
○国務大臣(扇千景君) 高いレベルと言われますと、高いレベルに持っていきたいという努力と意欲だけは持ち合わせておりますけれども、それが実現できるかどうかというのは皆さんの御助力がなければできないと思っておりますけれども。
 今おっしゃいましたように、少なくとも首都圏の整備法、これは少なくとも昭和三十一年でございます。また、近畿圏の整備法、これも昭和三十八年と。今から考えますと、その当時まだ縦割りで、全体的なグランドデザインがないままに私は三十一年から、あるいは昭和三十八年から今日までやってきたと思うんですけれども、現在の状況を見ますときに、地域の国際競争力、そういうものを勘案しましたら、私は、広域的な視点に立ってより効率的あるいは効果的なそういう国際性を重視した、あるいは今、木村議員がおっしゃったような高度な計画というものを私はグランドデザインとして日本が持たなければならない。それでなければ、縦割りのちぐはぐな、お互いに連結し得ないような、アクセス一つ取ってみても、私は状況に陥っているのではないかと。そういう意味では、各施設の縦割り計画でございますとか、あるいは今まで都道府県ごとの計画、ただそれを調整するだけと、広域的なものになっていなかったということから、それぞれの県の、いわゆる木を見て森を見ずというような視点に陥っていなかったかと。
 そういうことも含めて、私は、今回は、全国の総合開発計画と併せて首都圏の整備計画あるいは近畿圏の整備計画についても抜本的な見直しを行う必要があると、そう思って皆さんに御提議を申し上げ、御議論をいただいているわけでございますけれども、大事なことは、都府県を超えた広域的な目標と課題と対応策への計画内容の重点化とあるいは絞り込み、それが大事であると思っています。
 また、二つ目には、アウトカム的な指標を用いた計画評価というものを中心にしたマネジメントサイクルの導入、絶えず評価するということを、事前、事業、事後評価、これも私は大事なことだと思っています。
 最後に、これは関係の地方の公共団体を中心としました地域の各主体というものが参加し協議して原案を作成し、そしてその上で国が計画を決定するというこの仕組みの構築を改めてしていかなければならないと思っていますので、そういう意味で、計画の指針性あるいは実効性の向上を図って地方分権を一層進めた計画の制度を決定しなければならない。
 また、本年秋を目途に改革の方向を私は取りまとめていきたいと考えておりますので、そういう意味で、今後とも皆さん方の御指導と、また、より二十一世紀型の国土づくりの一環として、国際性というものを重視した、今の現状の改革を含めた、しかも前進に向けた改革をしていかなければならないと考えております。
#23
○木村仁君 大変積極的な御答弁、ありがとうございました。
 終わります。
#24
○池口修次君 民主党・新緑風会の池口でございます。
 今回、二つの法律につきまして後ほど質問させていただきますけれども、その前に一点、扇大臣に是非お聞きをしたいということがありますので、お願いをしたいというふうに思います。
 六月二十一日に経済財政諮問会議の提案を基に、経済財政運営と構造改革に関する基本方針の二〇〇二年版というのが閣議で了承をされたというふうに聞いております。その中の一つに道路特定財源の在り方の見直しという項目がありまして、少し長くなりますけれども読まさせていただきますと、道路等の特定財源については、長期計画や今次税制改革と一体的にその在り方を見直し、可能なものについては平成十五年度から具体化する、なお、道路特定財源は受益と負担の関係に基づくものであるが、これら諸税の税率については、これらの税が有する種々の環境改善効果などにも十分考慮し、決定をするということで、途中経過等を聞きますと、道路特定財源は受益と負担の関係に基づくものであるがというところは後から追加されたようでございますけれども、少しこの文章、骨太の方針ということですから、必ずしもこれですべてを表しているということではないと思いますけれども、若干私の理解不足があるかもしれませんけれども、どういう方向性なのかというのが少しイメージがわかないところでございますので、是非扇大臣としての御所見をお聞きをしたいというふうに思っております。
#25
○国務大臣(扇千景君) 今、池口議員からお話がございましたけれども、これは六月の二十五日に閣議決定したわけでございます。
 今、お話のありましたような経済財政諮問会議等々で骨太の方針として出されましたけれども、この在り方、改めて大事なことですので申し上げておきたいと思いますけれども、閣議決定いたしました内容につきましては、「道路等の」、「等」というのが付いています、「道路等の「特定財源」については、長期計画や今次税制改革と一体的に、そのあり方を見直し、可能なものは平成十五年度から具体化する。」「これらの諸税の税率については、これらの税が有する種々の環境改善効果などにも十分配慮し、決定する。」と、これが閣議決定の内容でございますから、正確にこれは申し上げておきたいと思います。
 ただ、道路特定財源、今、池口議員がおっしゃいましたように、我々は道路特定財源によって今日を迎えたというのはこれはもう言わずもがなということで、道路特定財源によって、今日の物流コスト等々も含めて、日本じゅうが都市と地方の格差というものが徐々に縮まってきたということも私は現実として皆さんお認めいただいて、しかも道路特定財源の中の暫定税率、これを適用したというのも正に今私が申しました地方と都市の格差をなくすということに大いに役立ってきたと思います。
 ただ、私が申し上げておりますことは、今申し上げました暫定税率というものを、この間も経済財政諮問会議で私申し上げたんですけれども、じゃ、もしこの暫定税率をやめるならば、暫定税率を利用者負担ということで納得いただいたユーザーの皆さん方にどう説明するのかと。これはもう改めて申すまでもございませんけれども、道路特定財源のトータルで五兆五千五百二十四億、これがトータルですけれども、国はそのうちの三兆三千億、地方が二兆二千億でございます。その中で、ユーザーの皆さん方は車検の検査を受けるたびにこれを納めていただいているんですね。その納めていただいている、車検のたびに納めていただくものの暫定税率の分が二万二千八百円でございます、これは一般の自動車の重量税の中でですね。ですから、この暫定税率がなければユーザーの皆さんは一万五千円でいいんです。それをわざわざ暫定税率を賦課するということで二万二千八百円納めていただいているんですから、まず私はユーザーの皆さん方に、この暫定税率をやめる、道路特定財源を見直すのであれば、車検ごとにいただいております二万二千八百円をまずユーザーの皆さんに減税する、あるいは減税しなくてもいいんですかと了解を得なければ私は国民の皆さんに理解が得られないのではないかということをこの間も経済財政諮問会議で私としては申し上げたんですけれども。
 その辺のところが今申し上げました十五年度ということでございますので、今後、一般財源化したいという、税収が少ないものですから取れるものを取ろうと、しかも、重量税の中で、一番法律的に直さなくていいのがこの重量税なものですから、特定財源の中の重量税は法律に掛からないで使えるものですから、ややこしくないところから取ろうというこそくなことはやめていただきたいと、私の立場からすればユーザーの立場に立ってはそういう意味を私は申し上げているので、果たしてそれが国民の皆さん方に御納得いただけるかどうか。
 そういう意味を私は是非こういう委員会でも御論議いただき、国民の皆さんが、暫定税率を見直す、特定財源を見直すのであればまずそれを言ってからが順序じゃないかという御批判があろうと思いますので、そういう論議を皆さんで是非していただいて私は良しあしを決めていかなければいけないと思っております。
#26
○池口修次君 非常に心強い意見、御答弁であったというふうに私は実は感じております。やはりこの道路特定財源については、納税者イコール自動車ユーザーということですから、税金はやっぱり納税者の理解を得た上でということだというふうに思っております。
 以前にも言わせていただいたというふうに思いますけれども、やはり今、自動車ユーザー、五兆五千ということですけれども、消費税等もいろいろ集まると九兆円とかいう計算もあります。やはり九兆円というのは相当な税金をユーザーが特別に納めているという観点と、もう一つは、非常に複雑でありますし、税金の上に税金を掛けるという税の矛盾もありますので、私は議論は是非するべきだというふうに思いますけれども、あわせて、今言ったいろんな矛盾点なりユーザーが抱えている高負担感に対してどうするかということも是非見直しをお願いをしたいというふうに御要望をさせていただきたいというふうに思います。
 では、法案の中身について御質問をさせていただきます。
 まず一点目に、民活法の一部を改正する法律案ということについて、この法改正の趣旨についてお伺いをしたいというふうに思います。
 今回の法改正、一番ポイントとなるのは、港湾における廃棄物海面処理場が逼迫をしてきておって、それをいかに長期に利用するかという立場で廃棄物を、量を少なくするというものを民活を使いながらやっていくというふうに理解をしておりますし、私も廃棄物海面処理場を長期に利用するということは大変大事なことだというふうに思っております。
 ただ、その中で、今回民活を利用してということですけれども、一つはなぜ民活利用なのかということと、民間業者がもし参入をしない場合にはやらなくていいということになるのか。私はやっぱりこの事業というのは進めていくべきだというふうに思っておりますので、もし民間事業者が参入しない場合のケースはどう考えているのかというのをお聞きしたいというふうに思います。
#27
○政府参考人(川島毅君) 今回の法律改正のねらいでございます。
 基本的には、御指摘のとおり、廃棄物の最終処分場の逼迫を背景としまして、廃棄物海面処分場、これをできるだけ長く利用できるようにするというために、廃棄物を高度に減量する機能を有する施設の整備を支援するということを目的としております。
 これを民活で行う理由でございますが、これらの施設について一定の収益性は確かに期待できるところでございますので、その整備に当たりましては、民間でできるものは民間にゆだねるという考え方によりまして、民間事業者による施設整備を促進する観点から支援するということにしております。
 民間事業者がだれも手を挙げなかった場合どうするのかということでございますが、この法律によりまして特定施設に追加することを予定しております廃棄物の溶融施設及び廃棄物発生土処理施設につきましては、NTT―Cによる無利子貸付けや事業施設への減免等の支援措置によりまして民間事業者による施設整備、これが出てきて促進されるというふうに私どもとしては期待しておるところでございます。
#28
○池口修次君 やっぱりこのごみ問題なり廃棄物の処理の問題というのは、やっぱりこれからの時代、環境問題とも絡めて大きな問題でございますので、参入するかどうかというのは私も断定はできませんけれども、まずはこの海面処理場の長期利用をするためにどうするかという観点で是非これからも推進をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、多少これに関連する項目でお聞きしたいわけですけれども、国土交通省の方で湾岸整備計画ということで、現在は第九次の港湾整備七か年計画で、平成十四年度が終わりになっている計画があるというふうに思います。この中身はいろいろあると思うんですけれども、廃棄物海面処理場を計画的に確保するということでなっておりますけれども、この整備状況と、今後、十四年度で切れるわけですけれども、今後どうやっていくのかということをお聞きをしたいというふうに思います。
#29
○政府参考人(川島毅君) 現在の港湾整備の長期計画におきましては、八十一港、百二か所で廃棄物埋立て港湾の整備を進めておるところでございます。
 次の長期計画、これについて今様々な議論をしておるところでございます。交通政策審議会の港湾分科会におきましても中長期的な港湾政策の在り方について御審議いただいておるところでございます。
 この中におきましても、循環型社会の構築ということで、それを支えるということで、港湾を核とした静脈物流システムの構築と併せまして、発生抑制、リサイクル、内陸処分場での処分、それでもなお処分し切れないものにつきましては海面で処分をするということで、そういう方向で今議論をしていただいているところでございます。
#30
○池口修次君 それともう一つ、同じような計画で、都市再生プロジェクトの中で「大都市圏におけるゴミゼロ型都市への再構築」というのがありまして、この第一段階のプロジェクトとして、東京湾臨海部において先行的に事業展開を図るということで、中身を見ると同じような、「廃棄物処理及びリサイクル等の資源の有効活用については、基本的には民間を主体とする。」とか、今回の法律の中身と同じような中身が書かれているわけですけれども、この都市再生プロジェクトの中身と今回の法律案の関連性についてお聞きをしたいというふうに思います。
#31
○政府参考人(川島毅君) まず、都市再生本部で決定されました「ゴミゼロ型都市への再構築」でございます。
 これにつきましては、大都市圏におきましてごみゼロ型都市への再構築を図るということを目的としまして、大都市圏内の広域連携の下に、廃棄物・リサイクル関連施設の複合的整備や静脈物流システムの構築を柱とする「大都市圏におけるゴミゼロ型都市への再構築」といったものが昨年六月に都市再生プロジェクトとして第一次決定されております。また、これを受けて設置されました首都圏ゴミゼロ型都市推進協議会におきまして本年四月に取りまとめられました中長期計画の中におきましては、平成十七年におきます産業廃棄物の最終処分量を平成十年度に比べて五〇%以上削減させるといった目標を掲げておるところでございます。
 しかしながら、このような廃棄物の減量化対策を進めてもなお逼迫する廃棄物処分場問題に対しましては、廃棄物海面処分場の計画的かつ着実な整備を図るとともに、今回の特定施設に追加する廃棄物の減量化施設の整備等によりまして海面処分場の延命化対策を推進していくことが必要であるというふうに考えております。今回の法律改正による廃棄物海面処分場の延命化対策は、都市再生プロジェクトでございます「ゴミゼロ型都市への再構築」、これを下支えする施策であるというふうに考えております。
#32
○池口修次君 同じような中身を二つのところで検討しているということではないというふうに思いますけれども、是非このごみゼロ型都市なり港湾の利用について一体的に御検討をお願いをしたいなというふうに思っております。
 それともう一つ、今回の設備によりまして溶解スラグというのが出てきます。今回の法律案では、廃棄物を溶解し減量化した溶解スラグは埋立て処分をするということが前提になっておりまして、今回の設備を使えば溶解スラグは少なくなるので埋立地が長期利用できるという前提に構築がされております。
 ただ、私は、この溶解スラグを有効利用すれば更に埋立地の長期利用というのはできるわけでございまして、それは大変重要なことだというふうに思っております。調べました資料によりますと、溶解スラグの利用促進に対する要請についてということで、七都県市首脳会議、平成十二年の八月二十五日に要請書が出ておりまして、溶解スラグの利用促進に対する要望書というのが出ているというふうに思います。
 この溶解スラグの有効利用に対する研究なりその体制について、現時点でどういった形で進められているのかというのをお聞きしたいというふうに思います。
#33
○政府参考人(川島毅君) 溶解スラグにつきまして、基本的には廃棄物海面処分場において処分することを想定しておりますが、御指摘のとおり、路盤材あるいは骨材等の建設資材としての活用について各方面で研究がなされております。
 例えば、インターロッキングブロックの骨材あるいはアスファルト路盤材等への活用でございますが、現在各方面で研究がなされている状況でございます。これらの動向も十分踏まえながら適切に対応していきたいというふうに考えております。
#34
○池口修次君 各方面でいろいろ研究しているということですけれども、大事な問題ではありますし、やっぱりだれかが推進をする責任者みたいなところがないと私は余り進まないんではないかなというふうに懸念をしております。
 今回の法律ができたんで少し埋立地の利用が延びたということで終わりということではなくて、これからもずっと有効利用については推進しなきゃいけないわけですから、やはりこれらの研究について責任ある体制を是非取っていただきたいというふうに思っておりますが、この点についてはいかがでしょうか。
#35
○政府参考人(川島毅君) その点につきましては、環境省さん、経済産業省、それぞれと情報交換を行っております。関係の地方公共団体とも十分連携を取って適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
#36
○池口修次君 それに、今回のものに関連しまして、今回は港湾の問題ですけれども、やはり自治体においても溶解施設を導入をして減量化するということは非常に大事な問題だというふうに思っております。これについてもかなりの自治体で既に導入をしておるというふうには聞いておるんですけれども、その実態と現状の自治体における稼働率等分かりましたらお聞きしたいというふうに思っております。
#37
○政府参考人(松本省藏君) 市町村あるいは民間での廃棄物溶融炉の導入状況でございますけれども、市町村での廃棄物溶融炉の導入というのは平成六年度辺りから始まっております。現在、十か所の市町村で稼働をいたしております。そして建設中が四十五か所という状況にございます。平成十三年度というところで見てみますと、市町村が着工いたしました廃棄物焼却施設が全体で三十二あるわけでございますが、その中で十五施設がこの溶融炉、半分弱ということになっております。
 なお、民間の方でございますけれども、民間の方の廃棄物の溶融炉の導入は主として産業廃棄物の処理の分野で行われているわけでございますが、私ども環境省で全数は把握をしておりませんけれども、少なくとも十か所を超えるような事業者で既に導入がなされているというふうに承知をいたしております。
#38
○池口修次君 民間は、主に産廃は民間ということでの御答弁だというふうに思いますけれども、稼働率の関係もあるので必ずしもそうは言えないんですけれども、市町村等の産廃処理、ごみ処理の中で産廃等を受け入れる余地というのはあるのかないのかという実態をお聞きしたいというふうに思います。
#39
○政府参考人(松本省藏君) 市町村におきます一般廃棄物処理施設への産業廃棄物の受入れということでございますけれども、廃棄物処理法の規定に基づいて産廃の処理、廃棄物を処理することがこれは現在でもできることになっております。市町村がそれぞれの事情を勘案いたしまして独自の判断でやっているということでございます。
 その実態でございますけれども、昨年の八月時点で環境省が行った調査によりますと、市町村の焼却施設のうち約二五%の施設で産業廃棄物を受け入れているという状況にございます。
#40
○池口修次君 今議論がされている自動車リサイクル法でも、シュレッダーダストの処理というのを確実に行うというところがある意味自動車リサイクル法のポイントではないかというふうに思っております。
 このシュレッダーダストをどこで処理をするのかということが、では、民間の十か所だけで本当に済むのか、若しくはこれが港湾に持ち込まれるのかというところについては私も今承知はしていないわけですけれども、やはりいろいろな施設を使いながらシュレッダーダストを確実に処理をしていくということが必要だというふうに考えておりますが、これについて環境庁さんとしてはどう考えているのかというのをお聞きしたいと思います。
#41
○政府参考人(松本省藏君) シュレッダーダストの処理、とりわけ御質問の趣旨は市町村の焼却施設などでもそれを処理をするというようなことも考えるべきではないかと、こういうことであろうかと思いますが、シュレッダーダストを通常の市町村の焼却施設で処理をいたしますと、焼却によって出てまいります金属が排ガス冷却装置などに付着をいたしまして故障の原因になるというような問題もあるということでございまして、多量のシュレッダーダストを市町村の焼却施設で処理するというのは一般的にはなかなか難しいという事情にございます。
 今お話のありましたような自動車リサイクル法、現在経済産業委員会の方で御審議をいただいておりますが、この法律が成立をいたしまして施行されますと、使用済自動車から発生をいたしますシュレッダーダストにつきましては、第一義的に自動車メーカーが引き取り、そしてリサイクルを行っていくということになるわけでございます。そういう仕組みになるわけでございます。
 現在はそのシュレッダーダストの大部分というのが埋立てに回っております。一部が焼却、産廃施設、処理施設での焼却というようなことになっているわけですけれども、これからは全体的に自動車メーカーの方は自ら、あるいは委託をいたしまして、むしろシュレッダーダストのリサイクルというような方向でいろいろな工夫をやっていくというようなことに大きく方向が動いていくんではないかと、こういうふうに考えております。
#42
○池口修次君 それでは、首都圏と近畿圏整備法の一部改正についての御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今回の法改正の趣旨につきまして、経済社会なり経済状況の変化がしてきたので、工場等制限制度についてはその有効性、合理性が低下をしたということが趣旨の中に書かれているわけですけれども、確かに以前決めた法律でも必要性がなくなればやめるということは必要だというふうに思いますけれども、私はむしろこの法律というのはある意味積極的に受け止めるべきではないかと。
 その理由は、やはり今、日本の製造業、特に中小企業は中国等の競争等で非常に厳しい状況になっております。このまま日本の中小企業が生き残れるということはないんですけれども、生き残る力はある。ただ、その場合に、やはり設備を新たに入れて高度な製造技術の方向に行くとか、若しくは何か所かの工場が一緒になって生産をするとかいうようなことをする場合に、今回の法律、新たな新増設ができないということですから、これを、生き残るためにこの法律をある意味新増設ができるようにするというような趣旨なり、若しくはこれからの環境重視の時代において、リサイクルの施設というのは港湾だとか若しくは都市から離れたところに造るということではなくて、やはり都市においてもリサイクルの施設というのを増設、新たに造る、それでそこで処理をするといった目的のためにも今回の法律は必要なんだというふうに言うべきではないかなというふうに考えているんですが、この法改正の趣旨について再度御説明をいただきたいというふうに思います。
#43
○政府参考人(澤井英一君) いわゆる工場等制限制度は、首都圏の既成市街地及び近畿圏の既成都市区域におきます産業、人口の過度の集中を防止し、また都市環境の整備、改善を図ることを目的に、一定規模以上の工場、大学等の新増設を制限するために、首都圏では昭和三十四年、近畿圏では三十九年に創設された制度であります。当時の両都市圏に対します人口の過度の集中の状況の中で、その二大要因として、工場への就職、それから大学への入学、この機会が二大要因としてあったということで、こうした厳しい制度ができたわけでございます。
 しかしながら、制度創設から約四十年経過した今日、この制度創設の背景がどのように変わってきたかということを見てみますと、工場に関しましては、製造業従業者数あるいは工場立地件数、こういったものがぐっと減少してきておりまして、産業構造全体が変化しております。また、大学に関して見ますと、少子化の進行に伴いまして、典型的には十八歳人口に代表されます若年人口の減少等がございます。こうした変化から、工場や大学等の新増設を許可制により直接制限するという強い規制を支える前提条件が著しく変化してきていると考えております。これが私どもがこの工場等制限制度が現在においてはその目的を達成するための手段としての有効性、合理性が低下してきていると言っていることの意味でございます。
 なお、ただいま先生からも幾つか具体的なお話ございましたが、この工場等制限法の廃止によりまして、結果として、例えば地域の中小企業が産業構造の変化に対応して、停滞する事業分野からITやバイオ等の成長分野に事業転換を図るために新規に工場を建てるということも可能になりますし、また中小企業ネットワークを活用して新規に製品を開発した、これを本格的に製造するために工場を拡張するということも可能になります。また、リサイクル工場を造るということも可能となります。
#44
○池口修次君 是非、製造業の生き残りということは、私は非常にこれからの日本をどうしていくかということについて大事な問題だというふうに思っております。これらの問題に資するような法律でございますので、是非お願いをしたいというふうに思っております。
 それと、今回の法律改正によって工場若しくは大学がまた首都圏若しくは近畿圏でできるということになって、先ほど木村先生の方から工場の問題は触れられたんですけれども、私は大学の問題についても若干この法律改正でどうなるのかというところを懸念をしている問題があります。
 いただいた資料によりますと、大学及び短期大学の学生数のシェアの変化というのが、昭和三十五年には首都圏が四六%、近畿圏が一五%、その他が三八%、平成十二年には首都圏が二〇%、近畿圏が八%、その他が七三%ということで、その他の地域での学生が増えたということですけれども、ただ、今回大学の新増設の解除をされますと、場合によっては首都圏に新たな大学なりができて、そうしますと、若い人たちの意識も変わってきておりますから、常に東京、東京ということはもうないかもしれませんけれども、ただ、依然としてやっぱり東京にあこがれるというのはあるんじゃないかなというふうに思っております。そういう意味でいいますと、再度地方から東京へという傾向が強まるんじゃないかと。背景としては少子高齢化で、大学もこれから競争の時代になるというふうに思います。
 そういうふうに考えますと、今回の法律改正で、そういういったん地方に分散したものが再度東京に回帰を、東京若しくは近畿圏に回帰をしてしまうという懸念がないのかどうか、これについてお聞きをしたいというふうに思います。
#45
○政府参考人(澤井英一君) 大学をめぐる状況を見てみますと、まず基本的には、少子化の進行に伴いまして十八歳人口はピーク時が平成四年の二百五万人、これは最近のピークでございますが、これが最新の平成十二年には百五十一万人まで減少しておりまして、今後ともこれは確実に減少を続ける。これは見通しというか、もう確実でございます。これがまず基本でございまして、言わば許可制を導入したことの前提として大変大きな人口集中があった、その人口集中の言わば母集団がこういう形で減少しているということがまずあるわけでございます。
 また、過去十年間の大学新設数、百四十二ございますが、このうち百十二が地方圏で新設されておりまして、地方における教育機会が充実しているということがまたございます。
 さらに、地方圏にある高校から同一の地方圏内にある大学へ進学した学生の比率というものを取ってみたわけです。例えば、北海道内の高校生が北海道内の大学に行く比率、東北についての同じ比率ということを地方圏全部でやってみますと、昭和四十六年には全体で三八・八%が言わば地元進学でございましたが、平成十三年には五五%が地元進学ということで、これは東京、地方を通じて定員に達していない大学はそれぞれございます。
 そういった中で、行こうと思えば東京なら東京の大学に定員の余裕があるという中で、地方の地元の大学に進学する比率が高まっているということが一種の構造変化としてとらえることができると思っておりまして、こうした地方圏における地元大学への進学率の上昇、こういった辺りを総合いたしまして、今回、大学立地についての許可制を廃止したいと考えておるわけでありますが、これによって直接再度コントロールしなければいけないような大都市への学生の再集中というものは想定しにくいというふうに考えております。
#46
○池口修次君 確かに現状においてはそういう傾向になっているかもしれませんけれども、私が心配していますのは、東京なり近畿圏におきましてかなり魅力的な大学というのが、今は新増設がなかなか難しいのでできないわけですけれども、ある意味大学というのも資本主義の中で動いているわけですから、魅力のある大学ができた場合に、じゃ、地方の大学が本当にこれから生き残っていけるのかどうかというところを心配をしておりまして、やはりこれから東京の一極集中ではなくて地方も発展をしていくということを考えた場合に、情報発信基地であります大学の存在というのは非常に大事なものだというふうに私は思っております。
 そんな観点で、是非、この今回の法律で、改正によった影響というのがどういう推移をしていくかというのは見守っていく必要があるんではないかというふうに思っておりますが、これについて再度お願いしたいというふうに思います。
#47
○政府参考人(澤井英一君) 工場、大学を通じまして今回この制限を廃止するということで、法律が成立いたしますれば、私どもその後の動向はきちっとウオッチしてまいりたいと思っております。
 なお、大学に関して申し上げますと、大学設置の抑制方針を含みます大学設置認可の今後の在り方ということになってくると思いますが、これにつきましては、現在、文部科学省の中央教育審議会において地域の均衡にも配慮した配置等の観点も含めていろいろと御審議をなさっているというふうに聞いております。
 ただ、私どもの見通しといたしまして、先ほどのような構造変化、それから現在でも地方の大学の中には定員割れを起こしている大学も見られる一方で、特色ある取組により定員を上回る大学も地方にもちろんあるといったいろんなことを総合いたしまして、見通しとしては先ほどのようなことであろうというふうに考えているということでございます。
#48
○池口修次君 是非、これから都市の発展というのも必要でしょうけれども、地方の発展というもののバランスをこれからどうやって取っていくのかと。そのときにどういったものが地方なりにあればこれから地方が発展をしていくのかという観点のチェックを引き続きお願いをしたいというふうに思いますし、この点につきまして扇大臣の御所見がありましたら、最後にお聞きをしたいというふうに思います。
#49
○国務大臣(扇千景君) 今御論議いただいて各委員にも御認識賜ったと思いますけれども、私どもも今諸般の心配される部分、あるいはこれによってどう変わっていくかと。むしろ前進すればいいけれども、後退部分はないかというお話でございますので、私どもも今の御論議等々を踏まえまして、後退することなく、しかもこれの前進することによって今の日本の、二十一世紀の日本の環境状態等々、あらゆる都市と地方の格差等々もこれによって、昭和、先ほども申しましたように、長い間、三十四年、三十八年から変わっていなかったものが一歩前進するんだというふうに取り組んでまいりたいと思っております。
#50
○池口修次君 終わります。ちょっと早いですけれども。
#51
○弘友和夫君 公明党の弘友でございます。
 私はまず民活法からまいりたいと思いますけれども、先ほど来の論議がありますように、今回の法改正というのは、貴重な海面に整備する廃棄物海面処分場をできるだけ延命化するということで、廃棄物等の減量化施設を民活法の特定化施設に追加しようと、こういうものであると思うんですけれども、この廃棄物の問題というのは単に一省庁だけで解決できるものではないと。今までいろいろな問題がございまして、国家を挙げて長期的に取り組む必要があるというふうに考えておるわけでございます。私ども公明党もごみゼロ社会を目指す循環型社会形成推進基本法という法案の成立に全力を挙げてまいりました。
 そういうことで、扇大臣は建設資材リサイクル法を所管しておりますし、またごみ問題というのは特に扇大臣、主婦の立場でも関心が非常にあるんじゃないかなというふうに思いますけれども、ごみ問題、特にまたそうした廃棄物処理、そしてまた循環型社会に向けてどういうふうに考えられておられるのか、まず大臣の決意と所感を伺いたいと思います。
#52
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃいましたように、我々国土交通省としましても、二十世紀が欧米先進国に追い付き追い越せ、ハードの世紀、たくさんの箱物、道路、空港、新幹線等々を造ってまいりましたけれども、二十一世紀は、そのハードの二十世紀に比べて二十一世紀は環境とバリアフリーの世紀だと言い続けてまいりました。その重要な環境の世紀と言われる二十一世紀に一番大事なことが、今、弘友議員がおっしゃいました、我々の生活の中で、文化の発展あるいは社会資本整備等々、我々の生活が便利になればなるほど廃棄物が多くなる、これもやむを得ないことだろうと思っておりますけれども。
 少なくとも我々は循環型社会形成というものを、今、弘友議員がおっしゃいましたように、政府全体でこれは取り組まなければならない、大変二十一世紀としては重要な課題であるというのは今私が申しましたとおりですけれども、少なくとも環境基本法、そういうもので、二十一世紀は環境基本法に基づいて基本計画、その環境基本法の中の環境計画において、我々は所管分野でも少なくともリサイクルの推進をし、静脈の物流システムやあるいは関係インフラの整備等、国土交通省の果たすべき役割というのは非常に重要であると認識もしておりますし、また具体的には、この中で現在深刻化しております廃棄物の最終処分場、この問題は今も既に御論議が行われておりますけれども、海面処分場の整理あるいは整備、そして今回お願いしております民活法の改正によりまして海面処分場の延命化、なるべく長く我々は処分場として海面を使い、またなおかつ埋立て後の造成地の高度利用に向けても、埋立てに用いますいわゆる廃棄物等の減量化。
 これは人口の減だけではなくて、町をお歩きになると、このごろは主婦だけではなくて、一家の御主人も分別のごみの提出に、テレビ等々でよく、朝、御主人がごみの分別処理を持っていってくださるという、男性の認識もかなり変わってきて、御協力いただいている日本の男性も随分私、ああ、協力していただいているなと思って拝見しておりますし、町を歩いておりましても、朝、出勤前に分別のごみを、曜日をきちんと、委員長も僕、僕とおっしゃっていますから御努力いただいているんだと思いますけれども、本当にそういう意味では私は全国的に国民の意識がやっぱりこれだけ変わってきたと思うんですね。
 しかも、分別のごみ処理をするというだけでも、自分たちの生活の中で、飲んだ後の空は、これはどっちだったっけなという、それだけでも私は大変な成果が上がるものだと、個々の小さな判断から大きな結果が得られるという、私は大変大事なことだろうと思っておりますので、そういう意味では、国土交通省といたしましても今回の建設等々のリサイクル法に基づきまして分別解体等、特に国土交通省所管でございますので、その中で再資源化の推進を図り、併せて直轄工事の、今おっしゃいましたゼロエミッション、ごみゼロ、これは公明党さんもおっしゃっていますけれども、我々もそれを目標にして再資源化の技術の開発等に取り組んでおりますし、少なくとも産業廃棄物全体の排出量の約二割、あるいは最終処分場の約三割を建設廃棄物が占めているというこの重要性で、我々は心してその対策を取っていくということで、今回の法律の提出にも皆さんに御協力いただきたいと、そういう認識で取り組んでいくところでございます。
#53
○弘友和夫君 今御答弁のように、私たち国民挙げて、女性だけではなく、男性も挙げてこういう問題にやはり意識を持ってごみゼロ社会、そしてまた循環型社会の形成に向けて頑張っていかないといけないと、こういうふうに思っております。
 それで、具体的に海面処分される廃棄物、先ほど木村議員の御質問の中で廃棄物処理の程度というのが答えられております。おおむね十分の一から二十分の一に減量化できるというような、また建設発生土処理についても十分の一から二十分の一というお答えでございましたけれども。
 それで、この法の改正によって、この特定施設を導入することによってどういう効果が見込まれるのか、お答えをいただきたいと思います。
#54
○政府参考人(川島毅君) この特定施設の減量化の効果でございますが、委員御指摘のとおり、産業廃棄物、あるいは建設発生土につきましてもおおむね十分の一から二十分の一程度に減量化できるというふうに考えております。
 これまで港湾整備事業によりまして整備を行いました廃棄物海面処分場、いろいろな受入割合でございますが、平均的には受入容量の約二五%程度が産業廃棄物及び陸上残土というふうになっております。これらが今回の減量化施設による減量化が可能な廃棄物等と考えております。したがいまして、廃棄物海面処分場で受け入れる廃棄物等のうち、産業廃棄物や陸上残土といった減量化が可能なものを今回特定施設に追加する減量化施設におきましてすべて処理した場合という想定をいたしますと、最終的に埋め立てられます廃棄物等の総量は約二割程度削減されることになります。これにより、例えば受入れ期間が二十年の廃棄物海面処分場の場合には約六年程度の延命化が図られるというふうに見込まれております。あわせて、溶融スラグ化することによって無害化というものが図られるというふうに考えております。
#55
○弘友和夫君 それで、五月の三十日に港湾局では総合静脈物流拠点港、いわゆるリサイクルポートという第一次指定、これは四地区五港というのを発表されました。これは私の地元であります北九州港も入っているわけですけれども、これは非常に時宜を得たものであると、こういうふうに評価するものですけれども。
 環境問題のこうした重要性が増している中で、港湾においてのリサイクルの拠点というか、スペースもありますし、港湾というのは非常にリサイクル施設の拠点的なことが考えられるんじゃないかと。そういう意味で、さっき大臣のお話もありましたけれども、静脈物流網の構築が非常にやはり今後大事になってくるというふうに考えておりますけれども、このリサイクルポートの環境問題に果たす役割、そしてまた静脈物流網の整備についてどのように考えられるのか、お答えをいただきたいと思います。
#56
○政府参考人(川島毅君) 先ほど来御議論いただいておりますとおり、循環型社会の形成に向けまして、リサイクルの進展に対応した静脈物流システムの構築は極めて重要な課題であるというふうに考えております。港湾におきましては、広域的なリサイクル施設や物流基盤を備えました総合静脈物流拠点の形成を図るということと、海上輸送を活用しました静脈物流ネットワークの構築、これを推進していく必要があるというふうに考えてございます。
 このため、去る五月三十日に、総合的な静脈物流拠点、広域的なリサイクル施設や物流基盤を備えた港として、室蘭港、苫小牧港、東京港、神戸港及び北九州港の五港をリサイクルポートに指定をしまして、拠点形成に向けて、港湾管理者との共同調査の実施あるいは民間都市開発推進機構によるリサイクル施設整備に対する支援を行っていくこととしております。
 国土交通省におきましては、今回の民活法の改正による特定施設の整備やリサイクルポートの指定等を通じまして、港湾を核とした総合的な静脈物流システムの構築に向けて積極的に対応してまいりたいというふうに考えております。
#57
○弘友和夫君 それで、先ほど池口委員さんから、民間が参入しない場合どうなるのか、採算性はどうなのかというお話がございました。これはやはり大事な視点だと思うんですよね。これは、例えばこの溶融炉にしましても、採算性に問題があれば事業の継続ができないと。そしてまた、これには今度は百億円というような話が、あれが載っていましたけれども、この用地取得だとか、そしてまたプラント建設等で多額な初期投資というのが必要になってくる。そういう中で民間が参入するというには、それなりの採算性が見込まれないとやはり参入してこないと思うんです。
 そういう意味で、今回のこの資料を見ましたら、反対に、何というか、不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税等、今までは優遇措置があったのに、聖域なき改革かどうか分かりませんけれども、こういうのがなくなっているわけですよ。片一方ではそういう静脈物流システムを構築していくことが大事だと、海面を延命化するためにこういう施設が大事ですよと、是非民間の皆さんも入ってきてくださいという政府の方針を取っておりながら、片一方ではこういう優遇税制というのは全部切ってしまうということで、非常にこれは方針が少し逆の方向へ行っているんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでございますか。
#58
○政府参考人(川島毅君) 特定施設の採算性確保でございます。
 今回追加されます特定施設につきましては、御指摘のとおり、いずれも初期投資額が大きいということでございます。一方で収益性が低いということで、かつ投資の懐妊期間が長いということでございます。こういう中で、資金調達においてNTT―Cの無利子貸付け、日本政策投資銀行等の出融資及び事業所税の減免措置が必要であるというふうに考えております。
 私ども、試算の結果でございますが、例えば徳山下松港で想定されております廃棄物の溶融施設でございます。これは総事業費百億円でございます。これに対しましてNTT―Cの無利子貸付け五十億円、それから更に政策投資銀行による出融資、これが二十億円、更に事業所税の減免一千八百万円でございますが、これらを加えて収支計算を行いますと、これらの手段を講じることによりまして収支採算性は取れるというふうに考えております。
#59
○弘友和夫君 それと同時に、もう一つは、原料といったらおかしいんですけれども、やはり民間ですからある程度の稼働率というのはきっちり確保しておかないと、これは採算に乗らないと思うんですね。そういう中で、十分な廃棄物、産廃にしても一般にしても、一定量のごみを確保しなければ稼働が途絶え途絶えになるということで、それに対してどういうふうに考えられているのかというのが一つ。
 もう一つは、今まで埋め立てているものに対して延命化するわけですから、処理されていないで埋め立てているものに対しても、ある意味では掘り起こして、そしてそれをやはりやってもいいんじゃないかという考えもある。これに対してどういうふうに思われるか。
 それから、先ほど出ておりました、スラグを十分に、ただ埋めるだけじゃなくて、これはやっぱり建設資材なりとして使わないといけない。これにやはり、これは国土交通省の所管だと思いますけれども、そういうのを工業規格の中に指定をして実際にそれが使えるようにしていくという、こういう三点についてお答えをいただきたいと思います。
#60
○政府参考人(川島毅君) まず一点目でございます。循環型社会を構築するということで、リサイクルの拠点をいかに民間ベースで円滑に動かしていただくか、それをどう支援するのかということだと思います。
 先ほど申し上げましたリサイクルポート、五港を指定させていただいておりますが、そこでの状況等をお聞きしますと、やはりリサイクルを民間で進めるに当たってはある程度のスケールメリットを追求する必要があるということでございます。私ども進めております静脈物流システム、これによりまして全国ブロックにリサイクルの拠点を配置をすると。そこに安い、内航海運を想定をしておりますが、コストで循環資源を輸送するということでございまして、そういうことで民間のリサイクル、そういうものを支援していきたいというふうに考えてございます。
 それから、いったん埋めた廃棄物、確かに十分中間処理等がなされなくて埋めた土地がございます。これらにつきましても関係の地方公共団体等と御相談をしております。まだ具体的にはどこかということまでは行っておりませんが、必要によってはそういうところを掘り返して、更にきちんと処理をして埋め直すということで、容量を増やすというような、埋立地の容量を増やすといったことも十分検討していきたいというふうに考えております。
 さらに、溶融スラグの活用について、JIS規格でございますが、これにつきましては経済産業省の方で現在検討中であるというふうに考えておりまして、私どもとしましてもいろいろな建設資材として活用できるものは活用していきたいというふうに考えております。
#61
○弘友和夫君 時間がございませんので、次の首都圏、近畿圏の法律の方に移りたいと思います。
 これも先ほど来論議がございますけれども、基本的にこの法律について我々は賛成なんですけれども、二、三危惧されるところがございますので御質問しますけれども、この法案提出の経緯、そしてまたこの大都市圏整備の在り方について、今までにこれをいろいろ規制を強化してみたり緩和してみたりということをずっとやってきているわけですね。今回、そしてこの二法を廃止するということでございますけれども、これを廃止するに至った経緯とそれからその理由、そして今までこの法案があることによってプラス面もあったでしょう、しかしながらマイナス面もあったと思います。それの評価について、まずお聞きしたいと思います。
#62
○政府参考人(澤井英一君) いわゆる工場等制限制度は、首都圏では昭和三十四年、近畿圏では三十九年に創設された制度でございまして、制定以来、時々の経済社会情勢に対応して、昭和四十七年までは、例えば都市環境の整備、改善の観点から首都圏において工場の許可の基準面積を引き下げるといった制限の強化をしてまいりました。昭和五十八年以降は、製造業の高度化、近代化、あるいは高等教育を取り巻く新たな動向など、そういった変化に対応して制限の緩和を何度かにわたって行ってきております。
 しかしながら、創設から四十年程度を経過した今日、製造業従業者数とか工場立地件数の減少、少子化の進行に伴う若年人口の減少、あるいは地方圏での大学新設による地方における教育機関の充実、さらには、環境面では、環境立法、環境条例、それから都市計画法によります用途地域規制等の関連諸制度が充実してきたというようなことで、工場、大学の新増設を許可という方法で直接的に制限するという強い規制を支える前提条件が著しく変化してきたというのが今回の廃止法案の提案の理由でございます。
 これまでのプラス面、マイナス面といった辺りでございますが、基本的には、法制定以来、今申しましたような時々の経済社会情勢に対応した制度見直しを行いながら、大都市圏の整備の政策、あるいは都市計画を始めとした土地利用制度、さらには、各種環境立法等の他の関連施策と相まちまして、首都圏、近畿圏の大都市中心部におきます産業及び人口の過度の集中の防止、都市環境の整備、改善に寄与をしてきたというふうに認識しております。
 こうした中で、四十七年までは制限の強化、五十八年以降は制限の緩和をしてきたわけであります。特に、平成十一年には京浜臨海部を制限区域から除外する、あるいは大学についていいますと、大学院を制限対象から除外するというかなり大きな規制緩和を行いました。
 しかしながら、こうした措置を講じましても、今日では、例えば制限区域において中小企業ネットワークが既存の技術力を生かして新製品を開発したけれども、その本格的な製造ができない、あるいは大学と伝統産業との技術交流などの産学連携の推進にも支障があるというような指摘がされているところでございます。こういったことを踏まえて今回の法案の提出に至ったものでございます。
#63
○弘友和夫君 ですから、その必要性は認めるわけですよ。例えば大田区だとか、いろいろなそういうところで中小企業ネットワークをきっちりやりたいと。制限がいろいろあるということでこれを外さなければならないとかいうような問題もあると思うんですけれども、ただ、今までやはり大方針としてこれをやってきました。
 例えば、第五次首都圏基本計画がございますね。これは平成十一年度、ほんのこの間から平成二十七年度ですから二〇一五年までのこれは基本計画。今からの先の方が長いんですよ。近畿圏にしても二〇一五年までの計画なんです。これにうたわれているのは、過密と東京中心部への一極依存構造へ対応しないといけないと。これは、東京都心部への一極依存構造から、首都圏の各地域が拠点的な都市を中心に自立性の高い地域を形成し、相互の機能分担と連携、交流を行う分散型ネットワーク構造を目指すという、これは近畿圏も一緒なんですけれども。二〇一五年までの、今から、その計画は今から長いんですよ。それがこの基本計画では分散型を目指すと、こういうふうに言っているわけですね。
 片一方では、現実として東京はそういうもう状態じゃないと。この法律を廃止しても現実的には来ないんじゃないかとか、いろいろありますけれども、片一方ではやはりこれを進めましょうと、分散型社会を進めましょうというのと、それからもう現実にないからこれは廃止しましょうという、そこら辺の整合性というのはどういうふうに考えられているか。
#64
○政府参考人(小峰隆夫君) 首都圏、近畿圏の整備の基本的な方向でございますが、これは今御議論いただいております工場等制限制度が廃止された後につきましても、基本的には産業、人口の過度の集中を防止する、それから諸機能の適正配置を進めていくということで、基本方針は変わりはないということでございます。
 具体的には、今、先生も御指摘になりましたように、首都圏におきましては、その将来像としては、できるだけ拠点的な都市を周辺に整備していく、そういった諸都市が機能を分担し合いながら連携、交流を行っていくような構造を目指していく、基本的には近畿圏についても同じようなことを考えておりますが、そういった方向は基本的には維持していきたいというふうに考えております。
 一方、工場等制限法でございますが、これはこれまでも御説明申し上げておりますが、産業構造の変化ですとか少子化の進行、工場や大学等の新増設という社会経済活動の自由を制限する強い規制を支えるその前提条件が著しく変化してきた、その有効性、合理性が薄れてきているということから廃止するということでございまして、これによって積極的に都市部に集中を促すというようなものではないというふうに考えております。
 したがいまして、大都市圏の整備につきましては、首都圏、近畿圏の秩序ある発展が必要だという観点から、引き続き税制上の措置ですとか、都市開発区域、業務核都市の整備、こういった誘導的な措置についてはこれからも引き続き実施していくこととしているということでございますので、今回の工場等制限法の廃止と首都圏基本計画、近畿圏基本整備計画と特に矛盾をするということではないというふうに考えております。
#65
○弘友和夫君 矛盾はしないというお話ですけれども、例えば千葉だとか栃木、茨城、この首都圏にかかわるところに例えば工業団地、要するに東京からその近郊の都市に工場等も移ってくるという、見込んで工業団地も一杯造っているわけですね。それにいろいろな税金も入れてやっているわけです。今でさえ工場がなかなか来ないわけですから、正しくそういう、じゃ、これはなくなればこうした工業団地というのはどういうふうになるのかと、非常にやはり周辺の市町村の皆さんも心配されているわけですよ。そういうことがある。
 だから、この整合性が保たれているというあれですけれども、具体的になっていけば、やはり多極分散型じゃなくて、大臣も都市再生本部の副本部長ですから、やはり都市再生ということは景気対策から雇用の問題というのは大事な点ではあると思うけれども、やはり多極分散という考え方も、これはきっちりと、現実にこうして基本計画というのはあるわけですから、そういうことにいろいろな優遇措置だとかなんとかはきっちりやっていかぬといかぬのじゃないかというふうに思います。
 それと、最後に、時間がもう来ましたので一緒にお答えいただきたいんですが、これによって住工混在というのがますます私は多くなってくると。いろいろな工場の、中小企業ネットワークといいますけれども、今もう非常に厳しい中で空き地ができておる、そこにマンションが建つ。これは、多極分散というのもあるけれども、都市の環境整備というのもこの法律なり基本計画の中に入っているわけですから、住工混在をどういうふうに考えていくかというのを、最後に両方お答えをしていただきまして、終わりたいと思います。
#66
○政府参考人(澤井英一君) 一点目の工業団地造成事業についてまず申し上げますと、これは平成十一年に制限区域から除外した京浜臨海部等の事例がございまして、言ってみますと、今回の法律全体の廃止の先行的な地区であろうというふうに考えまして、そこでその制限を緩和した後にどのようなことが起きたかということを調べてみたわけであります。
 その結果、制限緩和前には、許可を得て、許可を得られれば建てられるし、許可を得られなければ駄目だというようなケースで、制限区域から除外されたためにそうした手続が不要になった、そうした工場の新増設が四十三件、平成十一年以降、最近まであります。このうち三十四件、四十三件中三十四件は元々の工場の拡張、増設であります。それから、残る九件も、制限区域内からそこへ移った、あるいはごく近傍から、制限区域の外ですけれども、ごく近傍からそこに移ったというものでありまして、よって、こうしたことから見まして、工場制限法の廃止を直接の原因として、主としてもっと外側にございます工業団地造成事業に係る造成、工場敷地の販売に大きな変化が生ずるということは考えにくいんではないかというふうに見通しとしては思っております。
 ただ、一方で、御指摘の工場団地造成事業に係る工場敷地の処分を円滑化するために、最近の企業の取引慣行の多様化等も踏まえまして、一つの例として、工場には製品をこん包したり運送したり保管したりという施設が、施設なり業務が附帯いたしますけれども、そうした附帯業務を言わばアウトソーシングいたしまして、これを第三者が行う。従来、そうした第三者、直接製造しない方には工業団地を販売していなかったわけでありますが、そうした企業形態の変化を踏まえて、そうした方にも販売してもいいんではないかということを国からいわゆる技術的助言として今年の二月に発出したところでありまして、この助言を受けまして、例えば茨城県では早速運送業者と販売の契約が成立したと、それからまた、ほかの県でも問い合わせが来ているという事例がございます。こうした方面でこうした措置を活用して販売が促進されることを期待しております。
 また、住工混在の問題につきましては、何度か申し上げておりますが、昭和四十年代以降の各地の環境立法あるいは環境条例、さらにまた都市計画法の用途地域、特別用途地区によりまして、基本的には今日では住環境の保全は図られるのではないか。
 なお、住工混在地区につきましても、住宅地として純化していくべきところにつきましては徐々にそういった用途地域に変えていくとか、あるいはもっと細かい単位で言いますと、地区計画を活用したり特別用途地区というものを活用することによって住環境の保全を図っていくということが適当であると考えております。
#67
○委員長(北澤俊美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩をいたします。
   午前十一時四十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
#68
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を再開をいたします。
 休憩前に引き続き、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案及び首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#69
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。
 いわゆる民活法の一部改正について質問をいたします。
 法律案の解説を読ませていただきますと、今回追加される特定施設として、東京港に建設予定の建設発生土処理施設と、徳山の、クダマツと読むんですか、下松港に建設予定の廃棄物溶融施設が挙げられています。
 まず、その二つの事業内容について明らかにしていただきたいと思うんですが、事業者名、出資者、廃棄物の処理能力と処理計画、建設発生土処理施設の機能、そしてまた溶融炉の目的、どこから排出される何の廃棄物を焼却するのか、産廃用なのか一般用か、溶融炉の種類について説明をまずお願いいたします。
#70
○政府参考人(川島毅君) まず、東京港で計画されています建設発生土処理施設についてでございます。
 これは、建設発生土を分級、破砕等により高度に処理することによりまして廃棄物海面処分場において処分する建設発生土を減量化し、新海面処分場の延命化を図ることを目的とした施設でございます。具体的な施設としましては、分級施設及び破砕施設を検討中でございます。
 事業主体は東京都が出資する第三セクターでございまして、総事業費は約二十億円でございます。処理能力は年間百万立方メートル、処理対象は東京都内の公共工事から発生する建設発生土を想定しているというふうに伺っております。
 次に、徳山下松港で計画されております廃棄物溶融施設についてでございます。
 これは、廃プラスチック等の廃棄物を溶融施設によりまして高度に減量化することにより廃棄物海面処分場において処分する廃棄物を減量化し、新南陽海面処分場の延命化を図ることを目的とした施設でございます。具体的な施設としましては、ガス化溶融炉を検討中でございます。
 事業主体は山口県が出資する第三セクターでございまして、総事業費は約百億円、処理能力は年間五万トンでございます。処理対象は山口県内で排出された廃プラスチック等の産業廃棄物のうち、新南陽海面処分場での受入れを予定しているものを想定しているというふうに伺っております。
#71
○大沢辰美君 それでは、特に東京都から出ている建設発生土ですね、現状は今どういうふうに処分しているのか。そしてこれらが、東京港に造られる建設発生土処理施設が処理する土は、今公共事業の受注企業ということを言っていましたが、主にその企業であると思うんですが、主にどのような事業で発生したものであるのか。だれがこの処理施設に持ち込むのか。そして、処理された後、最終処分される土はどこに埋められて、それ以外の土はどこに処分をされるのでしょうか、具体的に。
#72
○政府参考人(川島毅君) 東京における建設発生土の現状についてでございます。
 東京都及び区、市町村で行う公共事業から発生する建設発生土につきましては、平成十二年度は約四百九十万立米となっております。このうち、地方の港湾の用地造成に用いられたものが約七十万立方メートルでございます。工事間利用、ほかの工事に利用、再利用されたものが約三百万立方メートルでございます。この二つを合わせまして、再利用された合計は約三百七十万立方メートルとなっております。また、再利用されないものにつきましては新海面処分場等への埋立て等によりまして処分をされております。
 また、どういう工事から発生をしておるのかということでございますが、東京都の道路工事あるいは河川工事あるいは下水道工事、こういう工事、あるいは先ほど申し上げました区、市町村等の公共工事から発生したものでございます。
 これらをだれが運んでおるかということでございますが、これは都あるいは区、市町村から工事を請け負った会社がそれぞれのところまで運搬をしておるということになっております。
#73
○大沢辰美君 じゃ、全国的にこの建設発生土、現在はどの程度の量になっているんでしょうか。その削減や再利用対策、どうなっているか、その点についてもお聞きしたいと思います、全体的なもの。
#74
○政府参考人(岩村敬君) 我が国全体の建設発生土の状況でございますが、平成十二年度に当省で実施いたしました建設副産物実態調査によりますと、建設発生土の搬出量は年間で二億八千四百万立米となっております。これは時系列で見ますと、平成七年度、搬出量四億四千六百万立米でしたから、約三五%減っている状況にございます。
 そして、この建設発生土の搬出量の行き先でございますが、搬出量全体の約三〇%に当たります八千五百万立米が建設工事におきまして再利用されているわけでございます。そして、これを建設工事のサイドから、利用サイドから見ますと、この量というのは、建設工事での土砂利用量一億五千六百万立米ありますが、これの五四%、約五四%に当たる、すなわち建設工事で必要な土砂の五四%がこの建設で発生したものが使われているということでございます。そして、この建設工事に再利用されるもの以外、約七〇%ございますが、この多くは農地のかさ上げ、また谷地、谷間ですが、谷地の埋立て、こういったものに利用されているわけでございます。そして、わずかではございますが、全体の一%程度が海面処分等で処理がされているという状況にございます。
 こういう状況でございますので、当省としては、建設発生土の利用促進に関しまして、工事間利用の促進のための建設発生土情報交換システム、これを活用していただく。また、建設残土対策促進といたしまして、建設発生土のストックヤード等、こういった施設、これの整備に対する融資、またさらに建設発生土の有効活用に向けた新工法の導入、こういったことに努めているところでございます。
#75
○大沢辰美君 確かに全体的に建設発生土は削減されています。でも、廃棄物処理法第三条ですね、明記されているとおり、事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないことになっていますね。また、建設副産物適正処理推進要綱によれば、建設発生土などの建設副産物は、その工事の発注者と土砂等を搬出する工事の受注業者に対して、建設副産物の発生の抑制に努めること、発生した建設副産物については減量化に努めることと。だから、このように、再利用及び減量化できないものについては適正に処理を行うこととなっていますね。
 だから、私は、排出事業者の責任での処理が明記されている産業廃棄物の焼却施設や建設発生土処理施設の建設に、排出事業者の責任において処理が明記されているこの措置、法律に対して、現在、産業廃棄物の焼却施設また建設発生土処理施設の建設に、今回無利子の公的資金、支援資金を投入したり税の減免を行う、私、国民的意義は一体何なのかということを聞きたいと思います。
#76
○政府参考人(川島毅君) 今回、民活法の特定施設に追加する施設として、建設発生土処理施設、それから廃棄物処理施設があるわけでございますが、今回、そのいずれにおきましても、高度に処理をすることによりまして、廃棄物海面処分場において処分する建設発生土あるいは産業廃棄物を減量化をし、廃棄物海面処分場の延命化を図ることを目的としたものでございますが、これらの施設は、港湾におきます廃棄物海面処分場をできるだけ長く利用できるようにするとともに、埋立て後の造成地の高度な利用を図るという観点から、極めて高い公共性を有する施設でございます。
 しかしながら、初期投資額が大きいということ、一方で収益性が低く投資の懐妊期間が長い事業でございますために、資金調達においてNTT―C無利子貸付け、日本政策投資銀行等の出資、融資及び事業所税の減免等の支援措置を講じるものでございます。
#77
○大沢辰美君 今の答弁で、事業の採算性を確保することが必ずしも容易でない、採算性が非常に低いということでございますが、そういう事業に対してこの貸付資金、今言われた国債の償還のために積み立てているNTT株の売却収入のCタイプ、この資金を投入するということに対して、私は説得力のない話ではないかなと思うんですね。やはり、排出事業者の自己責任が原則なのにどうして資金支援をするのか、私は問題であるということを大きく指摘をしておきたいと思います。
 そこで、ごみ問題、特に廃棄物問題での今国に求められている緊急課題は何か、この問題と本法案との関係について質問したいと思います。
 これは一九九九年九月二十八日のダイオキシン対策関係閣僚会議というのがあって、そこで廃棄物の減量化の目標量を決めていますね。その中では、一般廃棄物に加えて産業廃棄物についても、焼却量を一九九六年の千八百万トンから二〇〇五年には千四百万トンへの削減を目指しているわけですね。つまり、ごみの焼却量そのものを削減することが重要な課題になっている、そういうふうにうたわれているわけですね。
 本法案のように、産業廃棄物の焼却施設である溶融炉の建設に国が税金や資金で支援するというのは、政府の廃棄物減量化目標との関係においてどのような位置付けで進められるのか。一体、本法案との整合性はどうなるのか、お聞きしたいと思います。
#78
○政府参考人(飯島孝君) 委員が御指摘になりましたとおり、平成十一年九月にダイオキシン対策推進基本指針に基づきまして廃棄物の減量化の目標値が示されております。御指摘がありましたように、平成八年度に対して、平成二十二年度、一般廃棄物については一五%削減、産業廃棄物については二二%削減という目標でございます。
 委員の御質問でございますけれども、この方針に基づきまして、循環型社会形成推進基本法におきましても基本原則が定められておりまして、施策の優先順位として、まず廃棄物の発生抑制、いわゆるリデュースと呼んでいます。次にリユース、再使用、さらに再生利用、これマテリアルリサイクルでございます。これらを優先して進めまして、その次に熱回収が位置付けられております。そして、こうした再使用、再生利用、熱回収が行われないものについては埋立てなどの処分をするという、こういう優先順位が基本法の中で定められているわけでございます。
 減量化目標は、この前に、平成十一年にできておりますので、先取りして決定されたものでございまして、この基本法に基づきましては、その後、平成十三年五月に廃棄物処理法に基づく国の基本方針として同じ数字が位置付けられているところでございます。
 今回の民活法案に基づく焼却溶融炉の整備につきましても、この循環型基本法の原則や廃棄物処理法の基本方針に位置付けられた減量化目標に沿って、先ほど申し上げましたように、発生抑制、再使用、再生利用がまず行われ、その上でどうしても焼却せざるを得ない廃棄物について熱回収や処分を行うものとすることが適切であると考えているところでございます。
 環境省といたしましては、この法案に対しましても、廃棄物・リサイクルを所管する立場から主務大臣として参加しているわけでございまして、本法案に基づく施策が今申し上げました基本原則や廃棄物の減量化目標との整合が損なわれることのないよう適切に対処してまいりたいと考えております。
#79
○大沢辰美君 何度も繰り返しますが、排出者がその発生量の削減と再利用やリサイクルに最大限の努力をした上でどうしても処分し切れない廃棄物を現にある焼却施設に持ち込むことはあり得ることだと思いますし、でも、それも廃棄物を減らし続ける努力を伴っている場合の話だと思うんですね。
 私が問題にしているのは、廃棄物対策、環境対策で、今、国の方針を言われましたけれども、私は、国が最も努力しなければならないのは何かということで、今国会に報告されていますね、環境型社会の形成の状況に関する年次報告というのが。これにも掲載されていますけれども、内閣府が行った循環型社会の形成に関する世論調査では、今後国が最も重点的に対応すべきことはどのようなことかという質問に対して、アンケートで、リサイクルや焼却をする前に、まず、ごみの排出を減らすことに取り組むべきだというのが回答の断トツ、やはり一番、四九・一%ですね。第二には、ごみや不要品、今言われた再使用や再生利用、このことに取り組むべきだというのが三三・九%、このようになっています。だから、本法案のように、ごみを処分するための焼却施設や最終処分場の整備に努めるべきだというのはわずか一三%程度ですね。国は、私、何に最も力を入れるべきなのかということだと思いますが、廃棄物・ごみ問題に対する考えははっきりしていることは明らかです。
 そこで、国土交通省の建設廃棄物の減量化対策について質問したいと思いますが、一昨年、建設リサイクル法が公布されて、この五月三十日から義務付けられているわけですけれども、この廃棄物対策は、三つのRというのですか、出さない、そのまま再利用する、そして原材料を元に戻して再利用すると、この三つが基本と言われているそうですけれども、とりわけ、何度も繰り返しますが、出さない、出すのを減らすことが最も重要だと思いますが、建設廃棄物について、三つのRについて、それぞれどのような減量化目標を持って取り組んでいるのか。また、混合廃棄物ですね、建設の、シロアリ駆除剤が注入されていたり、相当木材に難物もあると聞いていますが、これに対してはどのような目標を持ってその対策を取り組んでおられるでしょうか。
#80
○政府参考人(岩村敬君) 建設廃棄物の減量化の目標でございますけれども、今、先生からも御指摘ありましたように、本年の五月三十日からいわゆる建設リサイクル法が施行されるわけでございまして、これによりまして分別解体など再資源化等の義務化も図るわけでございます。これが一つ大きく働いてくるというふうに思っております。それから、新たな用途開発に関する技術開発、これも大事なことだろうと思います。そういうことを、法律による義務付けとこういう技術開発によりまして一層の建設リサイクルの推進に努め最終処分量を減らす、大変大事なことですが、その減量化を図りたいというふうに考えております。
 御承知のように、先ほど申し上げた十二年の建設副産物実態調査によりますと、建設廃棄物全体の再資源化・縮減率は今八五%まで来ているわけでございます。そして、これに対しまして、国土交通省の基本的な考え方、目標、そして具体的施策を、建設リサイクル推進計画二〇〇二というのを作っておりますが、この中で、再資源化・縮減率を平成十七年度までに先ほどの八五を、現在の八五%を八八%まで引き上げることを目標にしているわけでございます。
 それからさらに、建築物の適正な維持管理の実施によりまして、建築物の長寿命化、建ててすぐ壊すんではなくて、長寿命化を図ろうということ、こういうことを、いろいろ今申し上げたようなことを通じまして建設廃棄物の発生抑制に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
#81
○大沢辰美君 引き続きその点については努力を強めていただきたいと思いますが。
 そこで、私は、危惧されているのが、今、官邸を中心に進めている都市再生ですね。その事業内容を見ると、やはり大型の公共事業、ディベロッパーなどによる民間都市再開発がメジロ押しだと思うんです。だから、どれを取っても建設廃棄物の大量発生を伴う事業ばかりだと思うんですね。
 先ほど政府の廃棄物の減量化の目標量においても、家庭ごみなどの一般廃棄物は排出量そのものの削減を掲げていますが、産業廃棄物について、これは一九九六年に比べて二〇一〇年には五千四百万トンも増加する目標になっているんです。目標量になっているんですね。その中の建設廃棄物そのものですけれども、含まれている汚泥が八百万トンも増加することになっています。瓦れき類は四百万トンも増加するようになっているんですね。だから、国が最も重点的に対応すべきことは、リサイクルや焼却をする前にまずごみの排出を減らすことだという取組については何度も繰り返していますが、そういうときに、この世論調査を踏まえて抜本対策について大臣はどのようにこの問題を考えていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
#82
○国務大臣(扇千景君) 建設廃棄物の問題については、今、大沢委員がおっしゃいましたように、種類的に分けて、リサイクルするもの、再利用するもの、いわゆる廃棄物として処分しなきゃいけないもの、いろいろ分かれております。いわゆる分別解体ということでございますけれども、私はそういう意味では再資源化の義務付けということを大変大事にしたいと思っておりますし、先ほど局長から申しましたように、数字的にも減ってきておりますし、またその減ってきた中でも、改めて私たちは段階的にしていこうということで、御存じのとおり、一番最初は基本方針は平成十二年の十一月三十日に施行いたしましたけれども、第二段階として、解体工事業者分の登録に係る部分に関しましては平成十三年の五月三十日に施行いたしました。そして、第三段階としては、分別解体、今私が申しました、分別解体等の、また再資源化の義務付けにかかわる部分に関しましては、今日の御審議いただいておりました本格施行ということで平成十四年五月三十日に施行したという、この三段階方式というものを取って建設廃棄物の処理というものを確実にしていこうという、そういう意味での三段階方式を取らせていただいたわけでございまして、私は今、大沢議員がおっしゃいましたように、なぜ建築物廃棄物が多いのかとおっしゃいましたけれども、私は、それは少なくとも今までの日本の産業構造、あるいは皆さん方のちょうど戦後建てたものが建て替えであるとかそういう意味でサイクル的にちょうどこういう時期に当たっているというので、この当たっている時期だからこそ、この建築廃棄物というものの再利用あるいは減量化というものがいかに大事な時期であるかということのあかしであろうと思っておりますので、大沢議員がおっしゃいましたように、できるだけ量を少なく、またその残った、再利用できなかったものに対しても最小限に図っていくということは私は大事なことだと思って、国土交通省としては三段階方式で指導してきたところでございます。
#83
○大沢辰美君 次に、不法投棄の問題について聞きたいんですが、この不法投棄も今建設排出物が一番多いという実態があるわけですが、不法投棄が行われた場合、本当に周辺住民の皆さんはもうとっても大変なんですよね。そして、自治体の関係者もこの不法投棄に大変苦慮しているというのが実態なんですが、国土交通省、これは環境省、警察庁、それぞれに質問したいと思うんですが、政府の不法投棄の調査結果を見ましたら、産業廃棄物の排出量全体の二割が建設廃棄物ですね。この不法投棄の割合では全体の七割が建設廃棄物で占めているわけですね。だから、建設廃棄物の不法投棄の割合がなぜこれほど高いのか、その理由をどう見ているか、私はこの三つの省庁の方にそれぞれ認識をお聞きしたいのが一点。
 あわせて、国土交通省には、建設廃棄物の不法投棄対策をどのように進めているのかという点が一点。
 環境省には、地方自治体からやっぱり要請がとてもこれは強く出ています。犯人や原因者の費用負担問題なんですね。処理が困難な不法投棄廃棄物の撤去費用への国の財政支援の強化についてと、不法投棄は早期発見が一番大事だと思いますが、その点に対しての対策はどうなっているか、この二点について環境省に聞きたいと思います。
 もう一つは、警察庁ですが、兵庫県下のある不法投棄事件で、警察による検挙がきっかけになって、不法投棄を繰り返していた事業者に対する県の粘り強い追跡が実って、今撤去作業がごく一部進んでいるところがあります。これは宝塚なんですけれども、山のもう本当にすそ野というのか、田んぼの上というんですか、そういうところに一万六千トンですか、それぐらいの不法投棄がされていて、その一部、本当にごく一部が今撤去されたところの原状回復が大変だという実態がここにありますが、警察庁にお聞きしたいのは、県や市にしっかりと頑張っていただくのはもちろんなんですが、この不法投棄には、そもそも私は、行政の対象になっていない無免許業者や暴力団の関与など、これは推測ですが、初めから違法行為を前提にしているとか、県や市の行政指導などははなから無視しているという違法行為がある場合が多いです。警察力を持って取り締まることが私は強く求められていると思いますが、この不法投棄問題の基本的な認識と、また悪質犯に対する撲滅に向けた警察庁の対応についてお聞きします。
#84
○政府参考人(岩村敬君) 建設廃棄物の不法投棄の問題でございますが、今、先生から御指摘ありましたように、全体の産業廃棄物の排出量の二割であるのにもかかわらず、一方、産業廃棄物の不法投棄の中に占めるこの建設廃棄物の割合が六割だということで、非常に多くのものが不法投棄されているということになっているわけでございます。
 この原因でございますが、建設廃棄物、いろいろあるわけですが、とりわけ建築物の解体工事、これによって出る廃棄物が問題になっているわけでございまして、実は重機の発達によりましてミンチ解体、現場でよくごらんになると思いますけれども、大きな機械を持ってきて家をそのまま壊してしまう、建物を壊してしまうということで、その中には木も入ればガラスも入る、鉄も入る、コンクリートも入るということで、いわゆる混合されて解体されてしまう。その結果、それが簡単にできるものですから、このミンチ解体が頻繁に行われていたわけでございます。すると結局、分別もできませんので、結果的には大部分が埋立て処分にならざるを得ないことになっていたわけでございます。そして、一方では、埋立て処分場の残容量の逼迫がございまして、またそれに伴う埋立て処分に要するコストも増大したということで、廃棄物が不法投棄に向かいやすいことになっていたわけでございます。
 このための対策として、先ほど大臣からも御答弁申し上げたように、いわゆる建設リサイクル法がいよいよ今年の五月三十日から完全施行になったわけでございまして、一定規模以上の建築物の解体工事に当たっては、木材、コンクリート等について分別解体をする、それぞれの資材ごとに分別をするということ、これによりまして発生した廃棄物については再資源化等を行う、この二つを義務付けたわけでございまして、これによりまして建設リサイクルの推進、そして建設廃棄物の不法投棄の未然防止、拡大防止につながるものというふうに考えているわけでございます。
 法律はできたわけで、これをきちっと施行をしなければいけないわけでございまして、本法律に係る事務を担当いたします都道府県等におきまして現場パトロールの実施等により適正な分別解体また再資源化等が行われているかのチェックをする、そして、そのことによって不法投棄の防止に努めているところでございます。
 こうした施策を通じまして、建設廃棄物の不法投棄の未然防止、そしてリサイクルの推進を今後とも進めてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
#85
○政府参考人(飯島孝君) 建設系の廃棄物の不法投棄が多い理由につきましては、今、国土交通省の方からお答えのあったとおりでございますが、それに加えまして、自社保管と称して過剰な保管が行われているという、こういうこともございます。
 いずれにいたしましても、建設リサイクル法、完全施行されました。環境省も共管しておりますので、この建設リサイクル法に基づきまして分別解体の徹底あるいは再資源化、元請、下請契約の明確化ということが図られますので、不法投棄は大幅に減少するものと期待しております。
 それから、委員御質問でございますが、自治体が行う不法投棄の原状回復に対する支援とそれから未然防止対策ということでございますが、不法投棄された産業廃棄物の原状回復はもちろん原因者の責任で行わせるのが原則でございます。
 ただ、原因者が不明であったり資力がない場合に都道府県が行政代執行で原状の回復を行わざるを得ない場合がございます。これにつきましては、平成九年の廃棄物処理法の改正の中で適正処理推進センター制度というのを設けまして、都道府県が行う不法投棄の原状回復費用を支援することにしております。これは産業界と国が基金を造成いたしまして、都道府県に対して支援をする制度でございます。また、その前の時点、すなわち平成十年六月以前のこの制度が適用されない時点につきましては、国が特別に都道府県に補助を行っているところでございます。
 いずれにしても、不法投棄が起きてしまえばその原状回復がなされなければいけないのでそういった制度がございますが、不法投棄を起こさせないためにどうしているかということでございましたけれども、これは平成十二年の廃棄物処理法の改正におきまして排出事業者責任の強化を徹底いたしました。
 すなわち、不法投棄の問題というのは、実は捨てた実行者が犯人なわけですけれども、実行者が資力がなかったような場合のときに、元々出した人の責任を問える仕組みにしてございます。これによりまして、摘発も迅速に行えますし、原状回復命令も発動しやすくなっているといったことがございます。
 また、昨年でございますが、昨年五月に行政処分の指針というのを通知をしております。これは、これまでは都道府県、どうしても、違法行為者がいたとしても、行政指導というような形で指導を繰り返しておりますとどんどんどんどん山が高くなってしまうと、こういうことが起きていたわけでございますが、廃棄物処理法に基づいて厳正に行政処分を行いなさいと。すなわち、許可を取り消せとか、そういった処分をしっかり行いなさいという、こういう通知を出しまして、現在、非常に行政処分件数が増えておりまして、産業廃棄物業界は大変な構造改革の真っただ中にあるということでございます。
 加えまして、未然防止徹底のための監視手法、これはITを使った情報端末を使ったり人工衛星を使ったり、そういったものも行っておりますし、都道府県が独自で行う監視体制、警察とか地域のグループに対する協力に対しても支援を行っているところでございます。
#86
○政府参考人(黒澤正和君) 建設廃材の占める割合、不法投棄事件におきましては、委員御指摘のとおり、大変多いわけでございますが、その理由、いろいろあろうかと思いますけれども、取締り面から見て認識しておりますことは、元々の量も多いことに加えまして、建設廃材中にはコンクリート、木材、プラスチック、金属等の多様な廃棄物が混入しておりまして、分別処理に手間を要すること、その一方で運搬、投棄しやすい形状であることなども要因として挙げることができるのではないかと考えておるところでございます。
 それから、産業廃棄物の不法投棄事犯につきましてはかなり広域にわたって横行いたしておりまして、私ども警察におきましては、悪質な事犯を中心に環境犯罪と位置付けまして、重要課題の一つとして取締りに積極的に取り組んでおるところでございます。
 委員御指摘のように、暴力団が絡む事案でありますとか、行政指導を無視して行われる事案、あるいは無許可事案、こういった悪質な事案を中心にその取締りを強化をいたしておるところでございまして、検挙も増えておるところでございますし、もちろん暴力団あるいは無許可事件も検挙いたしておるところでございます。
 こういった取締りに加えまして、またこういった取締りとともに、環境行政部門等と連携した排出者の責任追及、早期原状回復の促進等にも努めているところでございます。
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#87
○委員長(北澤俊美君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、北岡秀二君が委員を辞任され、その補欠として森元恒雄君が選任されました。
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#88
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について御質問いたします。
 まず、環境省についてお伺いいたしますが、廃棄物排出量の将来の予測とリサイクル関連法による減量効果についてお伺いをいたします。
 私たちは、右肩上がりの経済の中で、大量生産、大量消費、大量廃棄はいいことだというふうに高度成長の時期は言われたものでございました。しかし、その結果、環境破壊という大きな問題を抱え込むことになりました。したがいまして、この反省の上に立ちまして、少しでも環境への負荷の少ない社会システムを作っていかなくてはならないと考えているところでございますが、そこで、循環型社会形成推進基本法を制定をして、廃棄物処理法、資源有効利用促進法、容器包装リサイクル法などといったリサイクル関連法が策定、施行されました。
 これらの取組と国民の意識の変化により、ごみの排出量はほぼ横ばいという報告が先ほどあったところでございますが、ごみがなくなったわけではないわけでして、現在あります最終処分場の残余年数は平成十一年度年度末で全国平均十二・三年分であるという資料もありますし、また産業廃棄物最終処分場の残余年数は、平成十二年四月現在、全国で三・七年、首都圏では一・二年という厳しい報告が、状況が報告されていますが、一体廃棄物は今後どれぐらい排出されると環境省は予測されているのでありましょうか。また、リサイクル関連法による減量効果についてどのような認識でございましょうか、お尋ねをいたします。
#89
○政府参考人(飯島孝君) 先ほども御答弁申し上げたんですが、平成十三年五月に告示いたしました廃棄物処理法に基づく基本方針がございます。その基本方針の中で、まず一般廃棄物の排出量につきましては、平成九年度に対し平成二十二年度、二〇一〇年でございますけれども、約五%削減したいと考えております。再生利用量でございますが、これは平成九年度一一%しかリサイクルされていなかったんですが、これを二四%、一三ポイント増加させたいと考えております。
 これはどうやって行うかということでございますが、特に再生利用につきましては容器包装リサイクル法の効果が相当期待されると考えておりまして、それを見込んだ上で今のような数字を告示の中で目標値として掲げているところでございます。
#90
○渕上貞雄君 次に、廃棄物溶融施設の有用性についてお伺いをいたします。
 今回の一部改正は廃棄物の海面処理延命施設を特定施設に追加するものでありますけれども、廃棄物の発生量をそのままにしてこうした施設を建設することが真の意味でのごみ問題を解決する手段となるかどうか、甚だ疑問であります。
 環境省は、今回追加されます廃棄物溶融施設の有用性についてどのようにお考えなのか、また溶融施設による環境への影響について不安の声がありますが、その点、どのようにお考えなのでしょうか。
#91
○政府参考人(飯島孝君) 廃棄物溶融施設、今回特定施設に追加いたします廃棄物溶融施設に対する考え方でございますが、先ほどの大沢先生の御質問にもお答えしましたように、まずその前に循環基本法の基本原則、あるいは先ほど申し上げました廃棄物処理法の基本方針、これを損なわないような形でのごみの溶融ということが行われるべきであるとまず考えております。
 また、この溶融施設の有用性と環境への影響でございますけれども、この廃棄物溶融施設というのは、廃棄物をおおむね千二百度C以上の非常に高温の条件で燃焼させるものでございます。そして、有機物が燃焼し、無機物を溶融した後に冷却して、いわゆる溶融スラグ、これはガラス質の固化物でございますが、溶融スラグにする技術でございまして、焼却残渣を減量化するという効果と、それから再生利用、溶融スラグの再生利用という点で優れた技術であると考えております。
 また、環境への影響でございますけれども、先ほど申し上げましたように、高温の溶融でございますので、ダイオキシン類の発生が抑制されます。また、冷却して溶融スラグで閉じ込めますので重金属の溶出も防止できると、こういった面で環境への負荷を低減できる長所を持っているものと考えております。
#92
○渕上貞雄君 廃棄物溶融施設の安全確保についてお伺いいたしますが、ただいま溶融施設による環境への影響につきまして御説明があったところでありますけれども、必ずしもそれが安全であるかどうかという確信を持つような答弁ではございませんでした。
 そこで、溶融施設の安全性をどのように確保されようとしているのか、お伺いいたします。
#93
○政府参考人(飯島孝君) 一般的に廃棄物焼却炉、廃棄物溶融施設も含めまして、その施設の設置に当たりまして、許可条件として廃棄物処理法に基づく構造基準及び維持管理基準を規定しておりまして、これである意味で安全性を確保しているところでございますが、廃棄物溶融施設の建設というのは実は比較的最近の話でございまして、平成六年度ごろからまず市町村で導入が始まっております。
 現在、市町村で十か所で稼働、建設中が四十五か所ということでございまして、民間でも幾つかの事業所が整備されていますけれども、以前のいわゆるストーカー炉と呼ばれたような経験豊富な炉の形式に比べて新しいということで、まだ大きな事故は起きておりませんけれども、安全性という意味では今後ともしっかりとこれを確認をして、作業手順等の間違いのないようにやっていきたいと思っております。
#94
○渕上貞雄君 現在、今御説明ありましたように、約五十を超える溶融施設が稼働しているようでありますけれども、恐らく、私どもが報告を聞いていますのは何回か事故があったようでございますけれども、事故の調査のための専門機関はあるんでしょうか、ないんでしょうか。これを将来設置する、ないとすれば将来どのように考えられておるのか、御説明いただきたいと思います。
#95
○政府参考人(飯島孝君) いわゆるガス化溶融炉での事故というのは、恐らく委員御指摘になったのは灰の溶融炉で、東海市で先ごろ爆発事故がございました。このことだと思うんですが、これは廃棄物の溶融炉じゃなくて灰の溶融炉でございます。要するに焼却灰の溶融炉で、これは第三者機関で、東海市というところだったんですが、第三者機関に調査をさせまして原因究明いたしまして、その結果、作業手順のミスということで、非常にケアレスミスといったらおかしいんですが、作業手順が間違えていたということで、冷却しないでその工事をしてしまったということでございまして、これはもう原因も究明されておりますので、その安全の徹底を行っていきたいと思いますが、国として第三者機関を持っているわけでございませんで、この場合も専門的なこれは公益法人に東海市が調査を委託してそういった事故の原因を究明したと聞いております。
#96
○渕上貞雄君 次に、廃棄物海面処分場についてお伺いをいたしますが、海面処分場は、内陸における最終処分場の不足を補う上、内陸以上の処分能力を有すると言われておりますけれども、予定されております海面処分場の場所と、その能力はどれぐらいあるのでございましょうか。
 また、これから本格的に進められます都市再生や都市開発では更に廃棄物が排出されることが予想されますけれども、今後も海面処分場を造る予定があるかどうか、お伺いいたします。
#97
○政府参考人(川島毅君) 廃棄物海面処分場でございますが、これは昭和四十八年に港湾法改正をされまして、廃棄物処分場の逼迫を受けまして、港湾工事から発生するしゅんせつ土砂に併せまして、周辺地域から発生する廃棄物の海面処分場を港湾整備事業により整備することとしたものでございます。以来、今日まで全国で八十一港、百二か所で港湾整備事業により廃棄物海面処分場の整備が実施されてきております。しかしながら、廃棄物の最終処分場は依然として逼迫しております。
 そういうことでございまして、リサイクルの推進等による廃棄物の減量化や、今回追加する特定施設の整備等によりまして、廃棄物海面処分場の延命化対策を進めるとともに、廃棄物海面処分場の整備につきましても計画的かつ着実にこれを推進していくことが必要であるというように考えてございます。
 今後の整備でございますが、現在整備中のものを着実に整備をしていくとともに、新たに中津港、福山港、七尾港等において廃棄物海面処分場の整備が計画されておるところでございます。
#98
○渕上貞雄君 環境庁さん、ありがとうございました。結構でございます。
 次に、静脈物流について、先ほど同僚議員からも質問があっておったようでございますけれども、新総合物流施策大綱では、循環型社会実現のために静脈物流システムの構築が言われておりますけれども、今回の改正法案を含めて、これからの静脈物流システムについてはどのように考えられておるのか、御質問いたします。
#99
○政府参考人(川島毅君) まず、前半の、今回の特定施設と静脈物流との関係についてお答えさせていただきたいと思います。
 現在、東京都内の公共工事から発生する建設発生土、これにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、良質な建設発生土につきましては内航船によりまして地方の港湾に輸送し、用地造成に活用されております。今回の東京港において計画されております建設発生土処理施設で処理された良質な土砂につきましては、この静脈物流システムを活用して地方の港湾に輸送されるというふうに想定しております。
 また、徳山下松港において計画されております廃棄物溶融施設でございますが、これは山口県内から発生する廃プラスチック等の処理を想定しておりまして、事業者において適切な輸送が確保されるものというふうに考えております。
#100
○渕上貞雄君 首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案について質問いたしますが、工場制限法の目的と背景について、この工場制限法が制定された目的並びにその背景についてお伺いいたします。
#101
○政府参考人(澤井英一君) これらの法律が制定されましたのは昭和三十年代でございますが、昭和三十年代前半におきましては首都圏、近畿圏の大都市中心部におきまして人口は急激に増加し、市街地の膨張発展、生活環境や交通状況の悪化等の大都市問題が深刻化しておりまして、これ以上人口が急激に増加した場合には都市機能の麻痺が懸念されるほどの事態となっておりました。この急激な人口増加の主たる要因は、工場への就職と大学への入学でありました。この二大要因である工場、大学等の施設の新増設を制限し、人口の流入を抑制する措置が必要であると判断されたわけであります。
 そこで、首都圏整備法及び近畿圏整備法に基づきまして、首都圏では昭和三十四年、近畿圏では昭和三十九年に許可制により過度集中の要因となっていた大学や工場などを直接規制する本制度が創設されたというものでございます。
#102
○渕上貞雄君 本法の提案理由についてお伺いをいたします。
 法律制定以降、制度の見直しを行いながらその効果を上げてきたとのことですが、今なぜこれを廃止しなければならないのか、どのような弊害があるんでしょうか。そのまま置いておってもいいのではないかと思うんですが、いかがですか。
#103
○政府参考人(澤井英一君) この制度が創設されましてから約四十年経過しておりますが、その四十年たった今日の状況を見ますと、工場につきましては製造業従業者数あるいは工場立地件数が減少しているといったことで、産業構造がかなり大きく変わってきております。また、大学に関連いたしましても、少子化の進行に伴いまして若年人口が減ります。減っております。将来とも減ります。また、地方圏での逆に大学新設によりまして地方における教育機会が充実してきているという状況がございます。また、環境立法あるいは環境条例、都市計画法による用途地域規制などの環境関連諸制度も充実をしてきております。
 こうしたことで、工場や大学等の新増設を行政処分である許可ということで直接制限するという極めて強い規制を支える前提条件が著しく変化してきていると考えております。すなわち、こうしたことで工場等制限制度は現在においてはその目的を達成するための手段としての有効性、合理性が低下してきているというふうに考えております。
 このような中で、工場制限法を廃止しなかった場合には、例えば、制限区域においては、中小企業ネットワークが既存の技術力の集積を生かして新製品を開発しても、その本格的な製造をするための工場の拡張新設ができない、あるいは大学と伝統産業との技術交流などの産学連携の推進ができないなどの支障が指摘されております。制限法を存置いたしますれば、このように技術力を生かした製造、産学連携の推進などに支障があるということで今国会に法案を提出したものでございます。
#104
○渕上貞雄君 一極集中の是正についてお伺いをいたします。
 都市部への過度な集中を是正するための施策を現在取り組んでおりますし、国会の中では、御案内のとおり、特別委員会を設置して一極集中排除のための国会移転等の議論があるところであります、その是非は別でありますが。また、大学の地方化も進んでおりますし、大学を受け入れた地域ではそこからまちづくりや人づくりが生まれておりますし、ゆっくりではあるかもしれませんけれども、大きくやはり地方も変化をしていると思っておりますし、着実にそれらの成果が私は表れているものだと思います。
 今回の法案の廃止は、これまでの努力に対して一体どのように考えればよいのか。一生懸命努力したのを無になるのではないかというふうに懸念いたしますけれども、それは再び都市への人口の集中というのが始まるのではないかと思うんでありますが、その点、いかがでございましょうか。
#105
○政府参考人(澤井英一君) 今回の制限の廃止は、あくまでも許可という強い制限の正当性、合理性が低下してきたということでありますが、逆にこの制限を廃止した場合にどうかという見通しについて申し上げますと、まず、工場につきましては、製造業従業者数のシェアの低下、サービス業は増えて製造業は低下しております。また、工場立地件数が減少しているなどに見られますように、我が国の産業構造が大きく変化してきているということが基本にございまして、さらに今回の法による制限全体の廃止の言わば先行事例といたしまして、平成十一年に制限区域から除外した京浜臨海部等におきますその後の状況を見てみたわけであります。
 具体的には、制限緩和前には許可を得ることが必要だったけれども、制限区域からの除外あるいは面積の下限の引上げなどによって許可手続が必要となったというケースに該当する工場の新増設が、平成十一年の緩和以降、今日までに四十三件、全部でございます。そのうちの三十四件は元々の工場の拡張増設であります。当該地域のところで、同じ敷地の中で拡張増設をする。残る九件も制限区域の中で移った、あるいはごく制限区域のすぐ外側から移ってきたということが分かったわけであります。こうしたことから、工場立地を許可制により直接コントロールしなければならないような地方圏から大都市圏への大きな規模での工場の移転というのは想定しにくいと考えております。
 大学につきましては、まず、少子化の進行に伴いまして、十八歳人口は最近のピークであります平成四年の二百五万人から平成十二年には百五十一万人に減少しております。今後とも確実に減少いたします。また、過去十年間の大学新設数百四十二のうち百十二が地方圏で新設されております。こうして地方における教育機会が充実してきております。
 こうしたこと、あるいは少子化、長男長女時代ということの社会構造の変化も背景にあると思いますけれども、私どもで、地方圏のブロックごとに、そのブロックの高校を卒業した高校生が同じブロックの大学に行く比率がどう変化したか、北海道ブロックの中の高校生が北海道の大学に行くというようなこと、これを全国にわたって調べてみますと、昭和四十六年には三八・八%、四〇%を切っていたわけでありますけれども、平成十三年には五五%までが同一ブロックの大学、言わば地元進学志向が高まっているということも分かったわけでありまして、こうしたことから、工場等制限制度が廃止されましても、大都市中心部への過度の集中を抑制するために許可制を取る必要があるというほどの学生の再集中というのは想定しにくいんではないかというふうに考えております。
#106
○渕上貞雄君 終わります。
#107
○委員長(北澤俊美君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#108
○富樫練三君 私は、日本共産党を代表して、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、産業廃棄物処理は排出者の責任で処理すべきことは現行法にも明記されている大原則であります。ところが、本案では、民間活力の名の下に、事業者に対して税制優遇や公的資金がつぎ込まれることになっていることであります。
 また、本法案による産廃施設等の事業者に対する貸付資金の財源が国債の償還のために積み立てているNTT株の売却収益からの流用であることも重大であります。これは、国債の増発と変わらない隠れ借金による予算の膨張として、厳しく批判されているものであります。
 反対理由の第二は、ごみの量を減らすという国民の声や世界の流れとは逆行するものだからです。その処分場対策を進めようというわけであります。本法案は、今後も引き続き産業廃棄物や建設発生土の大量排出を前提としています。内閣府が行った世論調査でも、ごみ問題で国が最も重点的に対応すべきことは、リサイクルや焼却以前の問題として、まずごみの排出を減らすことに取り組むべきだというものであります。何よりもごみを出さないようにする対策が圧倒的な国民の声であります。
 ところが、政府の廃棄物対策は、産業廃棄物が今後も引き続き増加することを前提としているだけでなく、小泉内閣の看板施策の一つである都市再生では、大型公共事業や民間都市開発などによる建設廃棄物の大量発生、これを伴うものがメジロ押しであります。本法案はそのための対策ではないでしょうか。
 第三に、本法案によって進められようとしている溶融炉は事故の危険性と隣り合わせの施設であります。その安全性やダイオキシン問題はいまだに解決されていないものです。その技術は完成されたものではなく、その推進について国民的な合意は形成されていません。例えば、一月二十三日に十人の重軽傷者を出した愛知県東海市での溶融炉爆発事故は、炉の中の中心部の温度を確認する設備もない、そういうものであって、作業手順のミスだけではなくて、溶融炉の構造上の技術が未完成であることを象徴しています。
 最後に、産業廃棄物対策の根本は、まず廃棄物を出さない対策を行うことであります。しかし、ゼロにはできないとすれば、第二段階として最大限の再利用を行うことであります。これらのことは排出者の責任で行うべきであります。その推進こそ政府の使命であることを指摘し、討論を終わります。
 以上であります。
#109
○委員長(北澤俊美君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#110
○委員長(北澤俊美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 次に、首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#111
○委員長(北澤俊美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時散会
ソース: 国立国会図書館
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