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2002/07/09 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第23号
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2002/07/09 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 国土交通委員会 第23号

#1
第154回国会 国土交通委員会 第23号
平成十四年七月九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月四日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     谷林 正昭君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                弘友 和夫君
                大江 康弘君
    委 員
                荒井 正吾君
                木村  仁君
                北岡 秀二君
                月原 茂皓君
                野上浩太郎君
                野沢 太三君
                松谷蒼一郎君
                森下 博之君
                森山  裕君
                吉田 博美君
                池口 修次君
                佐藤 雄平君
                谷林 正昭君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   衆議院議員
       国土交通委員長  久保 哲司君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       森下 博之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       警察庁交通局長  属  憲夫君
       厚生労働省老健
       局長       堤  修三君
       経済産業省製造
       産業局長     岡本  巖君
       国土交通省自動
       車交通局長    洞   駿君
       環境大臣官房審
       議官       南川 秀樹君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    飯島  孝君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○道路運送車両法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○離島振興法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)

    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 去る四日、内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として谷林正昭君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(北澤俊美君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 道路運送車両法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁生活安全局長黒澤正和君、警察庁交通局長属憲夫君、厚生労働省老健局長堤修三君、経済産業省製造産業局長岡本巖君、国土交通省自動車交通局長洞駿君、環境大臣官房審議官南川秀樹君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#5
○委員長(北澤俊美君) 道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○野沢太三君 おはようございます。自民党の野沢太三でございます。
 本日は道路運送車両法の改正が議題でございますが、最近発生いたしました不正車検問題について緊急に質問をさせていただきます。
 扇大臣におかれましては、去る七月四日、東京陸運支局の現場を視察されて、関係者のお話を聴取されたと伺っております。
   〔委員長退席、谷林正昭君着席〕
 六月二十一日付けの国交省のプレスリリース等によりますと、全国に及ぶ不正車検の実態調査を今回発表されまして、六月二十八日には二百十七人に及ぶ関係職員の処分が発表されております。安全にかかわる車検制度の信頼性を揺るがすこのような事件は徹底的に解明いたしまして、二度と再発しないよう指導をしていただきたい、しっかりした取組が必要と考えます。大臣の所感と再発防止に関する決意をお伺いしたいと思います。
#7
○国務大臣(扇千景君) 今、野沢議員がおっしゃいましたように、検査するべき検査場が検査になっていない、何のための検査であるかと、こういう誠に情けない話でございまして、いかに理由はあるにしろ、私は、少なくともこのことによって検査制度に対する国民の信頼を損なうと、これはあってはならないことでございますし、正直者がばかを見るというような検査であってはならないと、そう思います。そのために私は、日ごろの検査状況、また、今、先生が数字を発表されましたけれども、初めて今回このような関係の職員等々からの事情を調べましたところ、今御数字のような、こんなにたくさんあったのかと思うような数字が出てまいりました。
 現場では、簡単なことですけれども、着色フィルム等々を張った車の窓を下ろして検査に来て、窓を上げなさいと言うと、電気の故障で窓が上がらないと、こう言って、しかも、上げなければ検査、合格しないと言うと、前は通ったのにおまえは何だというような、そういうことを言われた等々の事情を何としても正確に調べようと思って、日ごろの検査員の日常のどのような状態であるかというのを七月四日に東京の運輸支局を視察しまして、職員の皆さん方にどういう状況であるのかということを伺ってまいりました。
 その問題点につきましてはるるございますけれども、たとえどんな事情があるにしろ、冒頭に申しましたように、検査する限りは不正を不正としてただす姿勢というものが必要である、そして、今回は大量に処分をいたしましたけれども、処分をするだけでは結果が、今後の対策は取れないということで現場を見てまいりました。
 関係した職員に対していろいろ事情を聞きますと、今申しましたような脅迫まがい、あるいは危害を及ぼされるのではないかと思うような態度を取る人もいるということで、大変な現場の、私たちが正しくしなさいと言うだけではなくて、その対策を練らなければいけないということで対策を練ったところでございます。
 その中で、一つは運輸支局等の警察署との連携を強化すること、それから少なくとも二つ目にはチーム制の導入、一人で行きますとあれですから必ずチームを組んで検査する、それから管理職による検査コースの巡回の強化など、管理責任者としての体制の強化、また三つ目には防犯設備の設置とそれから施設内の管理体制の一層の強化、最後には警備員の増強、そういうものをしていきたいと。
   〔委員長代理谷林正昭君退席、委員長着席〕
 私も現場を拝見しまして、最終的には、本来は検査場に車を持ってきて、そして当省の職員がそれに乗ってベルトコンベアで車を最終の検査終了まで手を触らせない、申請者には触らせないということにするのは一番安全だなと思ったんですけれども、そのベルトコンベアも、聞きましたら、やっぱりアクセルを吹かしたり離したり、ライトをつけたりというのがどうしても人的な作業が必要だということで、今後、検討材料だと思いましたけれども、今後、少なくともそういうことのないように対策を取り、そして周知徹底を図っていきたいと思っております。
#8
○野沢太三君 威圧的なユーザーに対抗するためには、今、大臣がお話のございましたような対策をしっかり実行することが何よりも大事だと思いますので、今後とも厳正な取組をお願いいたしたいと思います。
 それでは、続きまして、交通安全の問題に二、三触れてみたいと思いますが、平成十三年度の交通事故の発生状況を見ますと、事故発生件数が九十四万七千百六十九、死傷者が百十八万九千七百二人というのが白書に出ております。しかしながら、死者数の面で見ると八千七百四十七人となって死者の数は減少しておるわけでございますが、死傷者数と事故件数が累増しているということは、その可能性、死者の出る可能性、あるいは今後の見通し等からして、これは決して油断できない。しかしながら、この死者の減少した理由には相当な努力、施策があったと考えられますが、これにつきましてどのように今分析しておられますか、お考えを聞きたいと思いますが。
#9
○政府参考人(属憲夫君) 最近の交通事故の発生状況を見ますと、発生件数、負傷者数は、運転免許保有者数、自動車保有台数、そしてまた自動車の走行距離が伸び続ける中で増加傾向にありますけれども、一方、死者数は、信号機等の交通安全施設の整備や交通指導取締り、その他の街頭活動の実施、初心運転者期間制度の導入等の運転者施策の推進、さらには交通安全教育の充実強化などの抑止対策により減少を見ているものと考えております。
 特に昨年は自動車乗車中の死亡事故が大幅に減少しております。死者の減少数三百十九人のうち二百四十二人、これが自動車乗車中の減少数でございますが、これはシートベルト着用率の向上と事故直前速度の低下が寄与しているものと考えております。
#10
○野沢太三君 シートベルトは確かに効果があるということはもう紛れもない事実でございますけれども、これがまた統計があるようでございますが、このシートベルトの非着用者というのはやはり着用している人よりも死傷率が非常に高いということでございますが、このシートベルトをどうやって締めてもらうかということに関する警察での御指導、取組はいかがでございましょうか。
#11
○政府参考人(属憲夫君) 先ほど申し上げましたように、シートベルトの着用による死亡事故抑止効果は相当大きなものがあるというふうに考えておりますが、依然として自動車乗車中の死者のうち五八・四%の者はシートベルトを着用していなかったという結果が出ております。シートベルト着用を更に徹底することによって、こうした死亡事故を更に減少させることができるだろうというふうに思っております。
 警察としては、関係機関、団体と連携して、シートベルトの着用効果や必要性に関する広報啓発活動を徹底をしていくこと、また交通安全教室や運転者講習等の機会を通じて交通安全教育の推進を行う、更には街頭でシートベルト着用義務違反の集中取締りを実施するなどの対策を講じているところでありますけれども、引き続きこれらの施策を推進することによりましてその着用の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
#12
○野沢太三君 シートベルトと関係の深いものとしてチャイルドシートがございます。私も孫を乗せるためにこれ付けなきゃいかぬと思って、いろいろ実は買ってきたり取り付けたりしているんですが、実にこれが付けにくいんですね。もう誠に不自由なんですが、もうちょっと何とか工夫ができないかと思うんですが、このチャイルドシートの取付けにつきまして、もうちょっとやりやすいような製品並びに付け方ですね、これについてお考えを聞きたいと思います。もう少し工夫をしていただきたいと思いますが、これは国土交通省、よろしくお願いします。
#13
○政府参考人(洞駿君) 先生おっしゃるとおり、チャイルドシートにつきましては、正しく取り付けて、そして使用されるということが安全上極めて重要でございまして、私どもといたしましては、まずメーカーに対しましては、チャイルドシートの型式指定の審査を行う際に、正しい取付け方法であるとか、取り付けられない座席というのはどういうものがあるか、取り付ける際の注意事項について取扱いの説明書にちゃんと明記させる、それから注意事項を記した張り付けるコーションプレートというのがありますけれども、それをチャイルドシートに分かりやすく記載して貼付させる等々、ユーザーに十分周知するよう指導しております。
 また、自動車のメーカーにつきましても、エアバッグが装置された座席へのチャイルドシート装着の注意事項等々を記載するなどの指導をすると同時に、どのチャイルドシートでも確実かつ容易に取り付けられる簡易な共通取付け具方式の導入などを指導しております。
 また、国土交通省でチャイルドシートのアセスメントというのをやっておりますが、ユーザーが自動車の座席にチャイルドシートを取り付ける際に確実に取り付けられるように配慮されているかなどのその使用性の、使い勝手の評価というものを実施して、その結果も公表しているところでございます。
 さらに、チャイルドシートに関する正しい取付け方法などの専門的な知識を取得した指導員を育成して、正しい装着方法の普及を図るために関係省庁と協力して研修会を開催しておりまして、その受講者は平成十二年の三月からの二年間で約四千人という数字に上っております。
#14
○野沢太三君 チャイルドシートが、子供たちが喜んで付けたがるような付けやすさ、それから格好よさというような、こういうものも併せ工夫して、一層の普及をお願いいたしたいと思います。
 それから、今日の法案にも関係が出てくるんですけれども、先ほど申しました九十四万件を超えるような事故の中で自動車の構造に起因するという事故はどの程度あるのか、そういう統計を取っているのか、把握しておられるのか。いかがでございましょうか。
#15
○政府参考人(属憲夫君) 交通事故の発生を受けて作成している交通統計上では、自動車の構造そのものに起因する事故の件数というものは把握はしておりませんが、警察としましては、事故の態様などから、これは自動車の構造に起因する可能性が非常に高いなとか、そういう疑いが強いといったようなものについては必要な鑑定も行って、事故原因の究明に、個々具体的な事案についてはその究明に努めているところでございます。
#16
○野沢太三君 それでは、いよいよ本題の道路運送車両法の内容に入りたいと思いますが、まずは登録制度の問題でございますけれども、今回の法律の目的のところに公害防止というだけでなくて環境保全というものを加えましたその背景と理由、また、これを実際に現場で実現していくこれからの手順、手続等についてはどういうふうに考えておるんでしょうか。
#17
○大臣政務官(森下博之君) これまで、国土交通省といたしましては、窒素酸化物等による大気汚染問題への対応を中心に公害防止対策を進めてまいったところであります。
 現在、今日的課題といたしまして、地球温暖化の問題や自動車のリサイクルの問題等への対応の重要性が増加をいたしておるところでありまして、これまでより幅広く自動車の環境対策に積極的に取り組んでいくために、法の目的に環境の保全を追加をいたしたところであります。
 今後、例えば燃料電池自動車に関する技術基準の環境の保全のために必要とする基準を国土交通省令や告示等において定めることといたしておるところであります。
#18
○野沢太三君 是非、環境に優しい自動車、これをこれからはどんどんひとつ作っていただきたい。むしろ、これがある意味で日本の産業をリードする成長分野ではないかと、私、積極的に見ております。環境とか、公害というのはもう明らかにこれは後ろ向きの考え方ですが、環境対策となると前向きの問題であると、ブレーキでなくてエンジンだと私言っているんですがね。これは経済産業省の方にも申し上げなきゃいかぬわけですが、そういう取組を是非お願いをいたしたいと思います。
 それから、今回、抹消登録制度を永久抹消、輸出抹消、一時抹消と法律で書き分けておりますが、この書き分けた理由とねらい、効果というものはいかがでございましょうか。
#19
○政府参考人(洞駿君) 現行の抹消登録制度には、道路運送車両法の第十五条に基づく自動車を解体した場合の永久抹消、あるいは同法十六条に基づく自動車を運行の用に供することをやめた場合の一時抹消の二種類がございます。
 このうち、一時抹消につきましては、自動車を運行の用に供することをやめたという理由で行政による把握を終了するものでございまして、最終的に、その車がどういうふうに最終的に処分されたかどうかということまでは運輸支局等は確認する制度ではございません。このために、自動車の不法投棄が発生しやすくなっているという指摘がございます。
 また、国内で運行されなくなった自動車には、解体されるもののほかに輸出されるものが年間約百万台にも上るにもかかわらず、現在は輸出を確認して抹消登録をする制度は存在しておりませんで、輸出される自動車については便宜上一時抹消が行われてきております。
 今回の抹消登録制度の見直しに当たりましては、自動車の不法投棄を防止して、自動車のリサイクルを促進するために自動車リサイクル法を制定することとなったこと、また、年間六万台を超える自動車盗難が発生して、自動車の輸出に係る手続の厳格化が求められているということにかんがみまして、一つ目には、自動車リサイクル法の枠組みに従って適正に解体されたことを運輸支局等が確認した上で永久抹消登録を行うと。二つ目には、自動車の輸出の事実を運輸支局等が確認するための輸出抹消の制度を新たに創設する。三番目に、一時抹消登録した自動車についても、運輸支局等がその自動車の解体又は輸出といった最終的な処分の態様を把握することができる仕組みとするために、その所有者は解体又は輸出の事実を運輸支局等に届け出なければならないこととするということによりまして、使用済自動車の適正処理の確認、そして最終的な処分の態様の確実な把握を可能とするとしたものでございます。
 また、一時抹消登録後の自動車の保有や譲渡の状況が明らかとなる仕組みを整備することによりまして、一時抹消登録後の解体等の届出手続が相当の期間に行われずにほっておかれたままになっているような場合で、不法投棄された蓋然性がある車両につきましては運輸支局等がその所有者等を追跡できるというような仕組みになっておりますので、不法投棄の防止等を図る上で非常に効果があると考えております。
#20
○野沢太三君 我々人間の場合では、生まれてから死ぬまで、本籍、現住所、全部掌握されているわけですね。七千五百万台に及ぶ今の日本の自動車の状況で、毎年五、六百万台が申請されたり廃棄されたりするという中で、全数把握ができるという今度のシステムは、極めてこれは有効だと思います。人間もこのごろホームレスとか住所不定とかという人もいないわけではありませんが、これからの課題は、新しく作るこのシステムが全数を、すべて自動車の誕生から墓場といいますか、解体に至るまで全部一貫して掌握でき、絶えずそれが即時に検索できるというところに大きな意義があると思うわけでございます。
 そこで、お伺いいたしますが、この自動車リサイクル法が今、別途、もう既に通りましたけれども、ここで作る予定になっております情報管理センターの機能というのは極めてその意味では重要でございますが、現在、国土交通省がやっております自動車登録システムとの相互の連携というものが極めて重要であると思います。これを、どのように今後これを連絡を取っていくのか、これについてちょっとお話を伺いたいと思いますが。
#21
○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。
 自動車リサイクル法におきます情報管理センターのシステム、私ども電子マニフェストというものを導入いたしまして、引取り、解体、破砕処理、それぞれの段階、全部電子情報でセンターに一元化をするということにしているわけでございますが、使用済自動車の関係業者間の引取り、引渡しに関する情報を管理するということを目的にいたしておりますが、今、先生御指摘のとおり、情報管理センター等の情報と道路運送車両法上の自動車登録システムにおける情報が相互に連携したものとなるよう、国土交通省と十分な協力を図ってまいりたいと考えております。
 具体的には、自動車リサイクル法におきます電子マニフェスト情報のうち、センターが有する解体が終わったという情報、これを国土交通省の自動車登録システムに通知をいたします。通知されますと、自動車が使用済自動車としてちゃんと解体されたということを証する証拠、エビデンスとして、道路運送車両法上の抹消登録の前提になるものでございます。
 また、リサイクルの方から見ました場合に、中古車の輸出が行われたという場合にはリサイクル料金を返還するという制度にいたしておりますが、その前提として、適正に輸出がなされたことを証する書類の一つとして、道路運送車両法改正により新たに設けられます輸出抹消登録が行われたことを証する書類を私どもは活用するということを考えております。
 加えまして、リサイクル料金が結果的に剰余金になるというケースがあるんですけれども、そのことの確認をするためにも、道路運送車両法上の登録・車検情報を活用させていただくというようなことも考えておりまして、以上申しましたように、相互に密に連携を図ってまいりたいと考えております。
#22
○野沢太三君 大変結構ずくめなんですけれども、これ見ますと公布に二年六か月も掛かると、こうなっておる。もっと早くこれを施行できないかどうか、何か技術的な問題があったらおっしゃってください。
#23
○政府参考人(岡本巖君) 施行までに二年半の猶予期間をいただいているんでございますが、大きく事情としては二つございます。
 一つは、リサイクルのプラントを各関係の事業者の方々にこれから新たに新増設をしていただくということが相当規模必要でございます。リサイクル率、現状の八〇%から目標としては九五%に上げていくということでございますので、シュレッダーダスト八十万トンのリサイクル処理のためのプラントを作っていくというために、どうしても地元の御理解をいただくというふうな点も含めて時間が掛かるという事情が一つでございます。
 それからもう一つは、今情報管理のために電子マニフェストの制度を導入するということを申し上げましたが、七千二百万台の既販車プラス年々出てきます六百万台の車について、先ほどございましたようにトレースをするシステムを作りますものですから、膨大なコンピューターによる情報処理のシステムを準備するという事情がもう一つございまして、両面から、どうしても時間が急いでも掛かるということで二年半にさせていただいているところでございまして、私ども精一杯施行に向けて関係の事業者を督励してまいりたいと思いますが、今申しましたような事情について御理解を賜りたいと存じます。
#24
○野沢太三君 やるからには徹底的にやっていただいて、正確に作動するようなシステムにしていただきたいと思うわけでございまして、どこかの銀行のような二の舞にならないようにひとつお願いをいたしたいと思います。
 それから、このシステムは、今のお話のように、非常に、全数を把握できるということからして、六万台を超えると言われる最近の盗難車の激増対策として相当効果を発揮するんじゃないかと思いますが、これに関する御意見をお伺いしたいと思いますが。
#25
○副大臣(月原茂皓君) 先生御指摘のとおり、盗難車の特に輸出の防止ということについては大きな効果があると思っております。
 と申しますのは、自動車を輸出しようとすると運輸支局等の発行する証明書を必要とする、それでなければ税関は受け付けない、通関できない、こういうことであります。それでは、運輸支局等がその証明書を発行するについては、正当な所有、その他の権限を持っているかどうかということを調査するわけでありますから、そして、このことについては罰則を設けております。虚偽の申請により証明書を取得して輸出した者に対しては、輸出抹消登録証明書については五十万円、輸出予定届出証明書については三十万以下の罰金と、こういうシステムを持っております。
 ですから、先生御指摘のとおり、この抹消制度は盗難車の輸出というものにとって非常に大きな力を持っておると、こう考えております。
#26
○野沢太三君 大体、盗難車は少し手を加えて形を変えた形で出すというところが多いようですけれども、是非ひとつ、水際で連携を取って、ここで歯止めを掛ける、こういう活用が期待されますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 それから、自動車のリサイクルに要する費用を自動車のユーザーが最終的に負担するというのがリサイクル法の趣旨のようでございますが、かつてはデポジット制でもどうかという議論もあったようではありますが、いろんな、所有者が転々とすることも含めますと今回の制度が最も妥当だと思いますけれども、同時に、メーカーとしてももう少しいろいろ工夫していただいて、リサイクルが容易であるとか、あるいはダストが出てこない、少ないものであるとか、部品のリユースができるような設計にするとか、そういった努力が必要ではないかと思いますが、自動車メーカーはどのような形で今後これに向かって工夫していくのか、努力していくのか、お話を聞きたいと思いますが。
#27
○政府参考人(岡本巖君) 正に今、先生御指摘のとおりでございまして、自動車メーカーは、今度の法律に基づきまして、シュレッダーダスト等を引き取ってリサイクル処理をするという、そういう作業の義務を負担することはもとよりでございますが、それに加えまして、今、先生御指摘のように、できるだけリサイクルしやすい、あるいはシュレッダーダストの発生量も少なくなるような、そういう車の設計とか部材の選択とか、そういった面で最大限の努力をしていただきたいというふうに私ども期待しておりまして、今申しましたような責務はリサイクル法の中にも明文をもって規定をしているところでございます。
 メーカーにおける具体的な取組としまして、例えば設計、開発段階におきましては部品の取り外しが容易なような、特に解体段階でそういった作業が容易になるような工夫でありますとか、あるいはダストの発生量を減らすようなそういう工夫、それから、例えばカーエアコンの関係で、今、カーエアコンが付いていればその部分リサイクル料金をいただくということになっているんですけれども、フロン類を用いないエアコンを開発をして、そういったものを搭載した車を増やしていく。そうなりますと、フロンの部分に掛かるリサイクル料金がかなり減ってまいりますので、今言ったものは一例でございますけれども、正に先生おっしゃいましたように、リサイクルがしやすいもの、あるいはコストの低減につながっていくような工夫、メーカーに格段の努力を促してまいりたいと考えております。
#28
○野沢太三君 リコールや整備管理者の問題も伺いたいんですが、時間が参っておりますので、一問だけリコールに関して伺って終わりたいと思いますが、最近、リコールの件数あるいは対象台数が大変増加をしてきている。実際に使っている感覚としては良くなっているというにもかかわらず、このリコールの件数、台数が増えている原因と対策についてはいかがでございましょうか。
#29
○政府参考人(洞駿君) 先生御指摘のとおり、リコールの件数、台数、近年増えております。平成十二年度、百七十六件、二百四十一万台、平成十三年度は百六十九件の三百二十八万台となっておりまして、それぞれ最高でございます。
 これは、主といたしまして、原因でございますが、平成七年にリコールを法律の規定に格上げしたわけでございますけれども、そのときに対象の車種が拡大いたしました。大型特殊車あるいは軽二輪車等にも拡大いたしました。
 それから、近年、車は非常に進歩しておりまして、新しい技術や新機構の採用がどんどん進んでおりまして、自動車に取り付けられる装置がどんどん増加しております。それから、一方で部品の共通化が進んでおりまして、同じ部品を取り付けた自動車の車種が非常に増えてきている。ですから、一件不具合が発生するとそれが各車種に及んでくるというような事情などによりまして、届出件数あるいは対象台数が拡大しているものだと考えています。
 また、リコールの増加というのはリコールが適切に行われていることの表れという面もございますけれども、製造者においてはこういう不具合の発生を極力減少させる必要があるわけでございますから、国土交通省といたしましてはこういうリコールの届出につきましていろいろな分析を行っておりまして、装置別の分析、あるいは設計時の想定した使用条件の検討不足であるとか、あるいは製造上のミス等について分析して、各メーカーに通知し、そしてその各ミスの予防に活用をさせていただいているところでございます。
 またさらに、今検討しておりますけれども、さらにこの発生、このミスの発生原因を更に詳細に分析する、個別の事案に即して分析することによりまして、工程管理とかあるいは組織上の不備など、リコールの背景となった要因についても究明できないかということも研究しておりまして、こういった面を、知識を共有化することによって、自動車の安全性の向上、リコールの適正な実施というものに貢献していきたいと思っています。
#30
○野沢太三君 リコールは増えているのは、ある意味で正直に出してきたと、あるいはルールが厳しくなったので今までは隠していたのが表へ出たとかオープンになったというなら、これはいい傾向だと思います。
 何よりも、そういう意味で情報公開が大変大事だと思いますので、その面でもひとつ御努力をいただくことをお願いして、質問を終わります。
#31
○池口修次君 民主党・新緑風会の池口でございます。
 道路運送車両法につきまして後ほど質問をさせていただきたいわけですけれども、まず、冒頭ですけれども、一昨日、JR東海のバスの飲酒運転の件がありまして、大変重大なことだというふうに思っております。まず、この件につきまして大臣としての御所感をお聞きしたいというふうに思います。
#32
○国務大臣(扇千景君) 先日この報を知りまして、余りにも情けないといいますか、少なくとも乗客に不安を与えないというのが運転手としての私は原則であろうと思います。そのために安全基準を作ったり、そして勤務体制を調査したり、あらゆる手だてを取っているにもかかわらず、勤務後に一杯やりたいからといって勤務前にアルコールを買って、しかも手の届くところに置いていたんじゃないかと思うんですね。運転している最中に、ちょっと暑いからといって一杯、冗談じゃないと言いたいという感じでございまして、私は、少なくとも勤務前にアルコールを買い入れて車に乗るという自体がとんでもないことであると。まして、本来であれば終わってから冷えたビールを買うというのが当たり前の話で、乗る前からビールを買って、温まっちゃったから飲もうという、冗談じゃない、何を考えているんだろうと思う。
 ということで、余りにも非常識過ぎる、イロハのイがなってないということで、少なくとも今回は中部の運輸局に対しまして、早急に当事者の勤務状況、あるいはどういう、職に着く前にそれぞれが申し渡しなり点検をし、心新たに運転席に着いているのか着いていないのか、そういうことも早急に調査をするようにということを申しました。そして、少なくとも道路運送法上の違反があった場合にはこれは行政処分を厳重に行うと、これは当然のことでございますけれども。
 何よりも、勤務中に飲酒をし、客に不安を与えて、しかもその不安を持った乗客が携帯電話で、こんなに飲酒運転らしいということが素人目にも目に見えるような蛇行運転等々をしたということに関しては、本当に私は事故が起こらなかったことだけでもせめてもでございますけれども、厳重に、しかもなお暑さに向かう、今後もっと暑くなると思いますので、こういうゆゆしき行為をする、これは厳重に事情を調査し対処していきたいと思っております。
#33
○池口修次君 これから対策といっても、まあ余りにも常識的過ぎて対策の打ちようがないかなというふうにも率直に思っているわけですけれども。
 分かったらちょっと教えていただきたいんですけれども、かなり長距離等の運転の場合には二人の運転手が乗るというケースがあるというふうに思います。今回のケースが今の規則上、二人乗るケースなのかどうかというのはちょっと私もよく存じていないわけですけれども、この一人乗車、二人乗車というところがどういう基準でなっているのかというのがもし御出席の方でお分かりでしたら、ちょっと教えていただきたいなと思います。
#34
○政府参考人(洞駿君) 遵守すべき労働条件というのがございまして、運転時間とか休憩時間とか、そういったものを加味して、目的地等に応じて、経路等に応じてそういう配置をするということが考えられると思います。
 今回の事件に関しましては、運行管理者というのが各会社にちゃんと配置されているわけでございまして、始業前といいますか、出発前あるいは出発後というのはちゃんと点呼を行います。酒を飲んでいるかどうかというのは、当然のことながら出発前に運行管理者はそれをちゃんとチェックしなきゃいけないという、そういう状況になっているわけでございまして、先ほど大臣が申しましたように、特別監査に中部運輸局の方として早急に入りますけれども、その辺の適切、日ごろのそういう運行管理がきちっと行われていたかどうか、当日はどうだったのか、あるいはこういったものが以前、これまでどういうふうに飲酒等についてチェックされていた、どのようにチェックを行っていたのか等々をしっかりチェックすることによって、それに応じて今後の対策、再発防止策というものを指導、必要に応じて指導していきたいと思っています。
#35
○池口修次君 是非二度とこういう事件が起こらないように厳重に対処をしていただきたいということを要望しておきたいというふうに思います。
 それでは、今回の法案の内容につきまして御質問をさせていただきたいと思いますが、法案の内容が大きく四種類の中身になっておりますし、特にリコール制度につきましては、本体の制度の問題と新たに後付け装置を追加するということでなっております。
 まず、本体のリコール制度の見直し、特にリコール命令権の創設及び罰則の強化ということにつきまして、今回、なぜこの見直しに至ったのかという経過をお聞きしたいというふうに思います。
#36
○政府参考人(洞駿君) 端的に申し上げまして、今回のリコール改正というのは二年前の三菱自動車のリコール隠しに端を発しているわけでございまして、あの事件の発生の際にいろいろ各方面から御指摘をいただきました。
 まず第一点は、リコール隠しをしたにもかかわらず罰金が二十万円というのは非常に生ぬるいんではないか、こんなのだと制裁にならないというような、これを引き上げるべきだという非常に強い御意見等がございました。
 また、制度的に、メーカー等がリコール隠し等々あるいはリコールを十分実施しない場合には国が勧告をできるという規定になっているわけでございますけれども、あくまでこれは勧告でございまして、背後に強制権といいますか、そういったものがない。要するに、担保力がないということで制度としては非常に首尾一貫しないんではないかと、そういう御指摘をいただきました。ということが二点。三菱事件から直接出てきたいろんな各方面からの御意見でございました。
 それから、第三点目といたしましては、今回、装置リコールというのを新たに導入するわけでございますけれども、昨今、いわゆる新車を、車を購入した際に付いていないいわゆる後付け装置というものの中で、端的に言ってチャイルドシートとかタイヤというのが、後から付けるのが非常に一般的な装置というものが出てきておりまして、また、これが不具合が生じますと安全性等に非常に影響があると。また、過去、こういう不具合が生じてメーカー等が自主回収に応じた、あるいは私どもが指導して、そういうふうに持っていった方がいいということで指導に導いた件数等がございまして、そういう事例を、諸外国等はこういうものもリコールの対象にしているわけですけれども、我が国ではそういうものをあくまでメーカーの自主的な判断に任せている、これでいいのかという、そういう問題意識から今回の改正に至ったと。端的に申しまして、そういうことでございます。
#37
○池口修次君 今言われた経過であろうというふうに私も思いますし、確かに三菱の件というのは大変重大な問題でありますし、これは三菱のみならず産業界全体として猛反省をするべき事項だというふうに思っております。
 ただ一方で、今回のリコール制度がこのまま今の状況でいいのかどうかということについて、最終的にいろいろ経過した中でリコール処理をしなかった場合に勧告ではなくて命令になるというところは今回の法改正で変わるわけですけれども、それ以前の段階で本当に今のままでいいのか、特に諸外国との関係でいいますと、諸外国の多くは当初の段階からリコールについては命令ということにもなっておりますし、日本が勧告ということになっているわけですけれども、まず、現在、日本において安全上の不具合が市場に出てからリコールとして認定されるまでの手順がどうなっているのかというところをお聞きをしたいというふうに思います。
#38
○政府参考人(洞駿君) リコールの実施に関する手順でございますが、リコールは、御承知のとおり、一定の範囲の自動車等に設計又は製造に原因のある安全上又は環境上の不具合が発生した場合に、その再発を防止するためにメーカーが事前に国に届け出て、回収、修理等を行うものでございます。
 具体的な手順につきましては、まずメーカー自らが収集した不具合情報の内容を調査分析して、その原因等を究明して、メーカーがリコールが必要と判断した場合には、その不具合の内容、改善措置などを事前に国に届け出て、ユーザーへの周知、通知、それから自動車などの回収、修理を行うものでございます。
 また、メーカーはリコールの開始後、その回収実績を定期的に国に報告することとされております。国は、メーカーの講じようとする措置が適切であるか否かを確認すると同時に、措置が確実に進められるよう不具合の内容やその改善措置を公表して、また国のホームページに掲載するなど、広くユーザーに情報提供を行っております。
 また、国自らも不具合情報をユーザー等から直接収集して、これらの情報に基づいて内容の調査等の指示をメーカーに行う等、リコールの確実な実施を図っているところでございます。
 さらに、リコールの必要な不具合が発生しているにもかかわらず、万が一メーカーが必要な措置を取らない場合には国がリコールを勧告でき、これに応じない場合はその旨を公表できることになっています。そして、今回の法改正によって、仮に公表されてもリコールが実施されない場合には、国はリコールを命令できるということになります。
#39
○池口修次君 今の手順をお聞きをしますと、最終的に国が命令をするという手順はあるんですけれども、途中段階、特にリコールを実施をするかどうかというところはメーカーの判断にゆだねているという制度でございますけれども、本当にそれでいいのかどうか。先ほど言いましたように、諸外国においては当初の段階から命令というケースが多いわけですけれども、なぜそういう制度でよしとしているのかということについてお聞きをしたいというふうに思います。
#40
○政府参考人(洞駿君) リコールをすべきかどうかという判断でございますけれども、先生もうよく御存じのとおり、車の不具合情報というのはもう大変な、膨大な量がメーカーの方に寄せられております。国の方にも寄せられておりますけれども、その情報量はスタートからしてメーカーの方にもう圧倒的に来るわけでございますけれども、メーカーはその個々の事例につきまして保安基準に違反していないかどうかということを含めて原因究明を行うわけでございまして、原因究明を行って、それが設計又は製造過程に起因する安全上又は環境上の欠陥である、そしてまた同一の型式の一定の範囲の自動車又は後付け装置に発生するものである、それから保安基準に適合しないか又はそのおそれがあるものということをまず一義的にはメーカーが判断すると、で、行動を起こすということになります。
 これに対しまして、先ほど申しましたように、国の方にもそういう不具合情報とかそういったものが、メーカーほどではございませんけれども、かなり年間、私どものところで四千件、六千件、そのうち不具合情報はその半分の二千件から三千件ぐらいが寄せられておりますけれども、その中で、ある程度定性的に発生しているようなものにつきましては、メーカーに対してその状況、その原因あるいは等々を調査を指示して、その対策、考え方等を聴取をして、その処理がきちっと行われているかどうかというのをチェックすると。場合によっては、メーカーが動かない場合に、国がそういう情報を基に更に情報を集めてメーカー側に詳細を紹介すると同時に、必要に応じてリコールの制度へ持っていくように指導していく、こういう手順になろうかと思います。
#41
○池口修次君 いろいろな市場における不具合の処置についてはいろいろな方法が実は存在をしておりまして、国のかかわるものでも、リコール、改善対策、サービスキャンペーンというものまでありますし、そこまで至らなくても、メーカーのサービスの拠点でクレームで処理をしながら不具合を対処していくということがいろいろあるわけですけれども、これらの何をリコールにして、何が改善対策、サービスキャンペーン若しくはクレームで処理でいいということについて、国土交通省として何らかの判断基準を持ちながら各メーカーの指導をしているのか、若しくはこれはメーカーの調査にゆだねているのかというところをお聞きをしたいというふうに思います。
#42
○政府参考人(洞駿君) 先ほども申し上げましたとおり、保安基準に違反しているかあるいはその違反するおそれがあるかどうかというところが判断のポイントでございますけれども、この保安基準の基づく判断、これが実は大変物によっては非常に難しいという問題がございます。
 非常に数値的に客観化され、あるいは定量化されているようなものについてはその辺の判断というのが非常にしやすいわけでございますけれども、装置によってはまだそういうふうに数値化されておらず、定性的な基準というのもございます。それは諸外国、ヨーロッパとかアメリカの基準とかあるいは日本の基準等々でその基準が調和されていない、あるいはそこに違いがある等々のいろんな事情等もございますし、それから、どんどん新しい装置等が出てきた場合に、保安基準が、正直申し上げまして、その整備が追い付いていっていないという部分もございます。
 そういう意味では、保安基準にしっかり違反するあるいはその違反するおそれがある場合ということについての判断もなかなか難しいケースがございますけれども、いずれにせよ、そういう判断がなされた場合にはリコールと。そして、保安基準等がまだないけれども、非常に安全性に問題があるというような場合にはメーカー等がリコールに準じた改善措置というものを行っている。あるいは、軽微な、安全性等に余り問題がなくて保安基準にも違反していないというようなものについてはサービスキャンペーンと、いろんな区別がございますけれども、いずれにせよ、いろんな手だて、法的な性格は違いますけれども、車の安全性確保のための改善措置のいろんな手だてというのが実際今行われているというところでございます。
#43
○池口修次君 この点についてはちょっと、私なりの意見は後ほど言わせていただきたいと思いますが。
 もう一つ、不具合が発生してリコールが、届け出られてリコールが実施されますけれども、この間の期間というのはどの程度なのか、一部、長過ぎるんではないかというような話もあるわけですけれども、現実に今、不具合が発生してリコール届出まで、若しくは実施するまでどの程度の期間が掛かっているのかというのを実際をお聞きしたいというふうに思います。
#44
○政府参考人(洞駿君) 不具合情報の初報を入手してからメーカーがリコール届出を行うまでに時間を要しているとの御指摘につきましては、最近の届出の状況を見てみますと、届出までの期間が六か月以内のものが約六割と大半を占めておりまして、しかしながら一方で一年を超えるものが約二割というふうになっています。この理由といたしましては、不具合の発生の原因の究明にメーカー側としてあるいは多くの時間、非常に時間が掛かっているというふうに承知しております。
 先ほど申しましたように、リコールの判断基準となる保安基準につきましてはできるだけ定量的、客観的なものとするよう私ども努めておりますけれども、片一方で、そういうメーカーによるリコールの判断が確実に行われるよう、過去の判断事例等をまとめたガイドライン等によりましてリコールの迅速かつ確実な実施に役立てているというところでもございます。
 また、個々の事案について、リコールの判断に関するメーカーからのいろんな問い合わせというのがございますけれども、その問い合わせに応じて立入検査等の際にリコールの対象となる事案を指摘すること等によって必要なリコールの実施を促している面もございまして、できるだけ迅速、速やかな措置が取られるようにいろいろ工夫はしているところでございます。
#45
○池口修次君 今、六か月以内が六割で一年超が二割という御答弁でしたけれども、そうしますと六か月間はそういう故障とか不具合を抱えながら走っているということをある意味放置をしておるということですし、その区分けの仕方も六か月以内が六割というのはちょっと余りにも乱暴な区別ではないかなというふうに私は思うんですけれども、ほとんどが六か月ぐらい掛かっているということでとらえていいのか、お聞きをしたいと思います。
#46
○政府参考人(洞駿君) 申し訳ありません。まとめて申し上げましたけれども、期間別にもっと詳細を見てみますと、六十日以内というのが二一%ございます。それから二か月から四か月が約やっぱり二〇%、そして四か月から六か月が一七%という、そういう数字になっております。
 それから更に言いますと、いや、以上でございます。
#47
○池口修次君 じゃ、もう一点お聞きをしたいんですけれども、リコール、国土交通省としては、いろいろメーカーの問い合わせ等に応じたり、場合によっては立入検査をしたりということをしているということですけれども、国土交通省としての今のリコールに関係する体制等、どのぐらいの人数を掛けているのかという点をお聞きしたいというふうに思います。
#48
○国務大臣(扇千景君) 今の池口議員の御質問ですけれども、本当に平成十二年のあのリコール問題が起こりまして、三菱自動車等々の不正事件を受けまして、我々としては、十三年度に国のリコール体制について、本省と地方運輸局のリコールの担当官、これが十名でございましたけれども、これを十九名に増員をいたしました。そして、本省におきましては担当室長以下が六名、そして地方運輸局において十三名と、こういう体制を配置したわけでございますけれども。
 リコールの業務につきましては、いろいろ対策を取りまして、例えばフリーダイヤル、これによって不具合の情報のホットラインを作ると。そして、これを開設して皆さんに利用いただく。それから、インターネットとかあるいは電話によるユーザーの相談等の不具合の情報の処理システムを整備をいたしました。また、欠陥車に関します試験と分析業務の充実を課したということ。そして最後には、メーカーの関係施設等への立入検査の強化というものを実施したわけでございますけれども。
 今回のこのリコール制度の見直しにおきましては、リコールの命令とか、あるいは後付けの装置のリコール制度を新たに導入することにしておりますけれども、より一層効果的なリコールが実施できるように、国土交通省といたしましても特に必要と思われる不具合情報、これが一番大事でございますので、交通安全環境研究所、これを含めまして試験研究機関等を活用した原因等の調査分析を充実させていきたい。また、リコールの迅速かつ的確な判断及び実施が図られるように、今後とも体制を含めてその方策を検討しているというのが現状でございますので、かなり迅速にやれて、また情報の窓口が広がったということは現段階では実行しております。
#49
○池口修次君 私、このリコールにつきましては、一つは確実に必要なものをリコールにするということと、先ほど発生してからかなりの日数がたっているというふうに私は受け止めたわけですけれども、やはりこれを迅速に実施をするということが必要だというふうに思っております。今回の法改正もその一つには違いないわけですけれども、さらに私は、かなり経過の時点で対策も必要でしょうけれども、これをリコールにするかどうかというような調整を内部若しくは国土交通省としての、交えながら議論をしているというような時間として割かれているところもあるのではないかなというふうに思っております。
 さらに、国土交通省の体制も、本省が六ということでしたけれども、自動車メーカー、先ほど言いましたように、かなりリコールも増えておりますし、さらにこれから装置リコールも導入されるということになると、かなりの問い合わせ若しくは調整をするということになると、本当にこの人数で大丈夫なのかなということも思っております。
 この中で、国土交通省だけがやるということではなくて、やはりメーカーと協力しながらこの体制を整備していくということが必要ですけれども、ある程度リコールの判断基準を、メーカーが主体だということではなくて、やはり国土交通省がある程度手を出して、メーカーに任せていますと、それぞれのメーカーの判断基準があるわけですから、安全基準という更に踏み込んだ基準についてやはり指導をしていくことが必要だというふうに思いますし、やっぱり国民にもこういう形でちゃんと対策していますよということを示すことが私は必要だというふうに思いますし、さらに言えば、やっぱり省の体制についても再度見直していただいて、本当に確実、迅速にできる体制なのかというのを再検討を是非お願いをしたいというふうに思います。
 次に、もう一点の新たに導入される後付け装置のリコール制度につきましてお聞きをしたいというふうに思います。
 この後付け装置というのは、車と違いまして登録制ではないということを踏まえて、なかなか、リコール制度というのは極力多くのものを回収をして改善をするということが趣旨だというふうに思いますけれども、なかなかその回収が難しいというふうに私は理解をしております。
 そういう意味で、今までタイヤとチャイルドシートについてはメーカーの自主的な回収ということで対応をしてきたわけですけれども、そこの問題があって今回の法改正に結び付いたのかどうかという点をお聞きをしたいというふうに思います。
#50
○副大臣(月原茂皓君) 委員御承知のように、最近、後付け装置、チャイルドシートとかあるいはタイヤ、こういうものを、非常に大量にそういうことになっておるわけであります。
 それで、今お話しのように、リコール制度そのものを考えたら、保安基準を考え、そして安全であるということからいって、大量に、しかもバイタルな役割を果たしておるこういう後付け装置についてはやはりリコールの対象にするということが大切だと、こう考えているわけであります。
 ちなみに、外国等の例を挙げると、委員も御承知だと思いますが、現在米国、カナダ、イギリス、オーストラリアの四か国において実施されておりますし、またドイツなどEU加盟国においても二〇〇四年には制度の導入が考えられておると、こういうことであります。
 以上です。
#51
○池口修次君 その中で、先ほど言いましたように、後付け装置については登録制度がないので、だれが今これを使用をしているのかという把握が非常に難しい。一方で、リコールの回収率は上げなきゃいけないということで、これをどういう形でやるのかと。車の場合には登録制度があるということと、メーカー自身の体力も相当ありますので、メーカーにある意味指導をしていけば回収率は上がると。現実に相当上がっているというふうに思いますけれども、これらの後付け装置についてはどうやってやるのかということと、アメリカなんかでも制度としてはあるんですけれども、余り回収率は上がっていないというふうに聞いております。
 それとタイヤ、タイヤは相当大きなメーカーで作っておりますけれども、チャイルドシート等はかなり中小企業で作っているケースもありまして、メーカーと同じようにこれを対応をしろと言っても相当困難なところがあるというふうに思っております。
 この登録制度がない状況の中で、回収率を上げるために国土交通省としてどんな手段を考えているのかというのをお聞きしたいと思います。
#52
○政府参考人(洞駿君) 先生おっしゃるとおりでございまして、車につきましては登録制度がございまして、リコールの対象になった場合には、その登録制度を基にメーカーの方からダイレクトメールで各ユーザーの方にその旨が連絡が行き、そしてその結果として回収率が非常に上がってくるということになるわけでございますが、後付け装置につきましてはそういうふうな制度がございませんものですから、流通実態等から見て、装置メーカーが個々のユーザーをすべて把握するというのは到底困難でございます。
 しかしながら、メーカーはこれまで自主回収をやってきましたけれども、今回、このリコール制度の対象とすることによりまして、国土交通省としてもその辺を積極的に国民にPRできるということで、その周知効果といいますか、というものは格段に上がるものだと思います。私どもに届け出られることによって、まず新聞に大きく載りますし、それからホームページへの私ども掲載を行っておりますし、それから自動車検査等の際に運輸支局や整備工場を通じてユーザーへの注意喚起等も行われるということになりますものですから、その辺の回収の効果というのはメーカーが自主回収するよりも数段上がってくるというものと確信しておりますし、正しくそこのところが後付け装置をリコールの対象とするメリットだと、最大のメリットだと思っております。
#53
○池口修次君 今回、後付け装置ということで、現実にはタイヤとチャイルドシートについてリコール対象とするというふうに今お聞きをしているわけですけれども、まずこの点で、今回はタイヤとチャイルドシートということに絞ったということであれば、この理由は何なのかということと、後付け装置、ほかにも場合によっては危険なものもないわけではないと思いますけれども、対象部品をこれから追加する若しくは変えるというときにはどういった手続で決められるのかという点をお聞きしたいと思います。
#54
○政府参考人(洞駿君) 装置リコール制度の対象品目についてのお尋ねでございますが、いわゆる後付け装置には非常にもういろんな多種多様なものがございます。広く一般の方々に使用されているものから、主としてカーマニア等、特定の方々に使われているものなどいろんなものがございます。今回導入することとしております後付け装置のリコール制度の対象装置につきましては、この改正後の六十三条の二の第二項におきまして、主として後付け装置として大量に使用されていると認められるものというものを対象として、具体的品目は政令で指定するということになっています。
 この考え方は、後付け装置といたしましては、自動車の使用開始後に広く一般のユーザーが自動車に自由に取り付けるものということが予想されるようなものでございまして、安全基準に適合していない場合にユーザー自らが改善することが困難なものであるもの、それから大量に普及しているために安全基準に不適合な場合にはその影響範囲が非常に広範に及ぶというようなものについて、装置メーカーによる迅速かつ確実な改善措置を講じられるようリコール制度の対象とするということでございます。その対象といたしましてはタイヤとチャイルドシートというものがこれに該当するということを考えておりまして、それ以外のものについては当面考えておりません。
 じゃ、将来どうなるんだということでございますけれども、使用実態の変化とか、あるいは新しい機器等が出てきまして、事故が発生状況等々、いろいろかんがみて対象を更に変更しようとする場合がないわけではないわけでございますから、その場合には学識経験者あるいは関係業界等から成る検討会を開催して、その必要性や対象とした場合の問題点、何よりも重要なのは、リコールの、後付け装置の対象にしてもその効果が余りないようなものもございます。自分が何を使っているか分からないようなものもございますし、それから消耗品とか交換部品なんかはそもそもこういうものの対象にはなりませんし、それからほかにもいろいろな問題点があろうと思いますものですから、学識経験者や関係業界等から成る検討会を開催して、その場合の問題点等々について慎重に検討していきたいと思っておりますし、また検討の結果、対象装置を追加する場合にはパブリックコメント等を経て政令指定をやっていくということになろうかと思います。
#55
○池口修次君 やはり私も、法律を作ったからにはこの法律に従って、本当にそのものについての安心感が生まれるような制度にしなきゃいけないというふうに思いますし、特にこの後付け装置の難しいのは回収率をどの程度上げられるかというところだというふうに認識をしております。
 先ほど言いましたように、ちょっとメーカーで全部やれというのはかなり難しい部品です。ただ、そういうものを作ったんだからメーカーにやれというのは、それはメーカーの責任というのは大きいわけですけれども、現実問題としてそれをメーカーに全部押し付けるということは難しい部品でございますので、是非、国土交通省として有効な手段を考えていただいて、回収率を上げていただきたいというふうに思っております。
 それと、三点目には登録抹消制度、輸出に関するもの、さっき野沢先生からもお聞きしたわけですけれども、やっぱり輸出について一番大きいのは盗難車の輸出が、盗難車の輸出というのもおかしいんですけれども、盗難車が海外に流出をする、それもかなり高級車が盗まれるというケースが社会的にも話題になっているわけですけれども、本当に今回の制度で盗難車について防止策としてなるのか。
 余り、この盗難車というのは正規のルートを通るのかどうかというところでいいますと、正規のルートじゃないところで行くんじゃないかなというふうに思っておりますが、この点について対策として十分なのかということをお聞きしたいというふうに思います。
#56
○副大臣(月原茂皓君) 今、盗難車は税関を通関せずに出るのも多いのじゃないかと、こう言われると、じゃ、その点はどうなんだというと、これはもう結局、警察的な手法しかないと思うんです。
 しかし、やはり通関をごまかしてやっているという今までの例もありますので、そういう点について、今、委員が御指摘のように、輸出に対するちゃんとした運輸局が証明書を出す、そしてそれをもしインチキにすれば、それは虚偽の申告になる、罰則がある、こういうふうなことで、その部門については、要するに通関を通るときには少なくともそれだけは防げるという効果はあると思っております。その他の手法についても、向こうは巧妙にいろいろやると思いますが、こちらも研究してやっていかなければならないとは思っております。
 以上です。
#57
○池口修次君 最後に、不正改造についてお聞きをしたいというふうに思います。
 やはり私は、不正改造を取り締まるということは非常に大事なことだというふうに思っております。ただ、現実、どういう形で取り締まるのかということについて、一つは、現場というか、道路上において取締りをするんだろうというふうに思っておりますが、そのときにどういう形で取締りをする、若しくは改造といっても全く許されていないわけではないですから、合法的な改造と不正改造というのを現場においてどういう形で識別をするのかということについてお聞きをしたいというふうに思います。
#58
○政府参考人(洞駿君) 自動車の不正改造の判別方法、それからその対策についてのお尋ねでございますが、国土交通省では、いわゆる車検時にそういう不正改造をチェックするほかに、使用過程における不正改造等による基準不適合車の排除のために警察庁と連携をして街頭検査というのを全国で実施しております。
 これらの検査におきましては、改造が合法なものか不正なものかという判断は、いわゆる保安基準に違反していないかどうかということなんでございますけれども、改造された自動車に違法なマフラーが装着されていないか、あるいは運転席、助手席の窓ガラスに着色フィルムが貼付されていないかなど、保安基準に不適合な箇所がないかを国土交通省、それからこの七月一日から独立行政法人になったわけでございますけれども、自動車の検査官が判断するということになっております。
 また、不正改造の事例というのはもう大抵決まっておりまして、こういうものが不正改造に当たるというパンフレットもちゃんと作っておりまして、見ればはっきり分かるようになっております。ですから、それに余り該当しないものは保安基準の範囲内における改造だ、適法な改造だということに逆に言えるんではなかろうかと思います。
 不正改造車対策を実効あらしめるために、独立行政法人の、自動車検査独立行政法人の中期計画では、平成十三年度実績で年間六万台をチェックしているわけですけれども、これを更に八万台に上げるべく体制を強化してこれに臨むこととしております。
 また、関係省庁や自動車関係団体と協力して不正改造車を排除する運動を全国的に展開しておりますし、街頭検査の実施に加えまして、整備事業者、運送事業者、自動車用品販売店等に対します査察、指導や、各運輸局に不正改造車に関する相談を受け付ける迷惑改造車相談窓口というようなものを作りまして、これに対する通報に基づく対応というものも強化してまいることとしております。
#59
○池口修次君 少し具体的にお聞きをしたいんですけれども、例えば不正改造で非常に迷惑をしている、特に夜大きな音を出して不正改造車が走っているというようなケースで、何とかしたいというふうに思ったときには、どこに連絡をすればどういう形でそれを取り締まっていただけるのかということをお聞きをしたい。
 というのは、多少事前にお聞きをしましたら、不正改造については警察では取り締まれない、検査の資格を持った人でないと取り締まれないと。人数も、ちょっと間違っているかもしれませんけれども、全国で千人ぐらいというようなお話を聞きまして、そうしますと、例えば最近話題になっております日の出暴走族だとか七夕暴走族とかいうところはそれなりの人数掛けて対応できるかもしれませんけれども、一般の日常生活の中で困っている人に対して、通報してもなかなか対応をしてもらえないんじゃないかというふうな危惧をしているわけですけれども、この点についてお聞きをしたいというふうに思います。
#60
○政府参考人(洞駿君) 先生おっしゃるとおりでございまして、私ども運輸支局等あるいは検査独立法人におきます自動車検査官が不正改造かどうかというのを判断するという権限は持っておりますけれども、いかんせん、その当該車を止める、ストップさせて検査するという権限というのは持っておりません。したがいまして、先ほども申しました街頭検査におきましても、警察庁と協力して、警察官にまず車を止めてもらって、路上に誘導していただいて、そして当該車が不正改造かどうかというものを検査官が検査すると、こういう体制で臨んでおります。
 したがいまして、誠に、夜間非常に騒いで、何とかしてくれという場合は、やはり警察当局にお願いするしか手がないんではなかろうかと思っております。
#61
○池口修次君 今回の不正改造の対象ですけれども、事前にお聞きをしましたら、二輪車も対象になるんだけれども、ただ、二輪車におきまして百二十五cc以下は今回の法律の対象ではないということのようですけれども、この理由をまずお聞きをしたいというふうに思います。
#62
○政府参考人(洞駿君) 原動機付、百二十五cc以下は原動機付自転車というふうに位置付けられております。これは道路運送車両法では検査や使用の届出等の対象となっておりません。言ってみれば、法律的には自転車並みの扱いになっております。
 ですから、制度上は、その自転車の使用者といいいますか、正当な権限に基づいてオートバイを実際に継続して管理し使用する者というものが使用者に当たるわけでございますけれども、それを特定する方法が法律的にございません。しかし、厳密に言うと、ナンバープレートをもらうために市町村に行けばそこのところは把握できるんですけれども、市町村との連携とか、そういったものが今ございませんものですから、そこのところを把握する仕組みというのが今できていないというのが実情でございます。
 そういう意味で、今度整備命令というものの対象にする場合に、その辺のところの特定ができないものでございますから、そして自転車並みの扱いということで処理されておりますものですから、今回その対象となっておりません。また、百二十五ccのオートバイというものは、どれくらい不正改造が行われているかどうかとか、それから数も中途半端なものですから、そんなに多くはないというようなこと等から、その必要性等についてももう少し注意深く見守っていかなければならないのじゃないかなと考えております。
 もう一点、しかしながら、そういう百二十五ccでもやはり保安基準はあるわけでございますから、先ほど私ども街頭検査をやっていると申し上げましたけれども、この七月からこの百二十五ccについても、もし見付けた場合にはそこを捕まえて、捕まえてというか、止めて指導をするというような、その対象に、今までは全くしていなかったんですけれども、そういうふうな扱いにすることといたしております。
#63
○池口修次君 法律上は自転車だ、原付自転車だということのようですけれども、ただ、改造さえすれば相当な性能も出ますし、場合によっては音も相当な音を出そうと思えば出せるものだというふうに思います。数からいっても圧倒的に百二十五cc以下の二輪車というのは多いわけでございますので、本当に今のような扱いでいいのかどうかというふうに私は感じておりますし、やはり私はこの日本の中にある意味二輪に対するイメージというのを健全な方向に払拭をしたいというふうに思っていますし、そのためにはやっぱりこの不正改造なり二輪車の暴走族の取締りをもっと積極的にやってほしいというふうに思っております。
 二十一世紀は環境の時代というふうに言われていますが、CO2の発生からいえば、二輪車というのはうまく利用すれば非常に効果的な乗り物ですし、一人で四輪車に乗るよりは二輪車で場合によっては使えば相当な効果があるというふうに思っております。そういう意味で、それと、途上国においてはもう二輪車というのは生活の足でございますから、そんな観点で利用普及を進めるべきだというふうに思いますが、ただ、一方でやっぱり暴走族の問題というのは非常に大きいわけでございますので、是非、この取締りについては、ケースによってですけれども、百二十五cc以下でも必要であれば必要な法整備をして取り締まるということを積極的にやっていただきたいということを御要望をしまして、何か大臣の方でお考えがあればお聞きをして、最後にしたいというふうに思います。
#64
○続訓弘君 私は、道路運送車両法の一部を改正する法律に関連をして、何点か伺わせていただきます。
 年間約五百万台排出される使用済自動車は、従来は解体業者や破砕業者においてリサイクル処理が行われてきたわけでございますけれども、産業廃棄物最終処分場の逼迫による最終処分費の高騰や鉄スクラップ価格の低迷などにより、近年、従来のリサイクルシステムは機能不全に陥っており、不法投棄、不適正処理が生じている状況にあると言われております。
 昨年八月の環境省の調査では、不法投棄又は野積みされている使用済自動車は全国で十二万六千台に上るという、こうした多数の不法投棄又は違法な野積みに対してどのような対策を取り、これらについていつごろまで処理されるつもりなのか、お答え願います。
#65
○政府参考人(南川秀樹君) お答えいたします。
 放置自動車などの不法投棄につきましては廃棄物処理法に基づきまして厳格な対応を行っております。
 具体的には、自動車などが不法投棄され、生活環境保全上の支障のおそれがあります場合には、知事が廃棄物処理法に基づきまして、その行為者に対して撤去などの原状回復措置命令を行うということになっております。なお、この命令の対象につきましては、平成十二年の法改正によりまして、行為者のみならず排出事業者も一定の要件の下で対象にして拡大してきておるところでございます。また、行為者などが不明、資力不足であって、知事さんが代執行によって撤去するという場合でございましても、その代執行後に行為者などが判明した場合には費用の求償ということも行うことになっております。
 さらに、法律は別でございますけれども、市町村が路上放置車の処理を行う場合には、メーカーなどの自主的な取組でございます協力会による費用負担の協力が行われておるところでございます。
 できるだけ、環境省、調査まだ一回やっただけでございますけれども、できるだけいろいろ各関係者と協力いたしまして、早期に撤去できるように努力したいと考えております。
#66
○続訓弘君 是非適正な処理をお願い申し上げます。
 続いて、不法投棄、違法な野積みが後を絶たないのは警察による廃棄物処理違反事案に対する取締りが強力に行われていないからではないかという指摘もございます。国民の皆様からすれば、警察は凶悪犯罪に対しては一生懸命熱心に取り締まられるけれども、環境問題についてはどうも手ぬるいじゃないかという、そういう言わばひがみもございます。
 そこで伺います。
 警察庁として、不法投棄、違法に野積みされている使用済自動車に対する取締りの姿勢、今後の取組についてお答え願います。
#67
○政府参考人(黒澤正和君) 警察におきましては、廃棄物の不法投棄事案に対しまして重要犯罪の一つとして位置付けまして、環境犯罪ということで積極的な取締りを推進をいたしておるところでございます。
 廃棄自動車の不法投棄事案につきましては、廃棄物処理法第十六条の投棄禁止違反といたしまして、平成十三年中の数字でございますが、全国で、事件数でございますが、二百三十三の事件、検挙人員にいたしまして二百七十人を検挙いたしておるところでございます。
 ただいま環境省の方からいろいろ答弁がございましたけれども、今後とも、関係行政機関等との連携に努めながら、効果的な取締りを推進することで国民の期待にこたえてまいる所存でございます。
#68
○続訓弘君 やはり何といってもこういう事犯に対しては警察が頼りなんです。したがいまして、今お答えございましたように、国民の不安にこたえられるように積極的な対応をお願い申し上げます。
 続いて、今回の抹消登録制度の見直しによって不法投棄などがきちんと防止される仕組みになったのかどうなのか、この点についてお答え願います。
#69
○政府参考人(洞駿君) 今回の抹消登録制度などの見直しは、使用済自動車のリサイクル促進と不法投棄の発生防止のために自動車が解体又は輸出されるまで運輸支局等がその自動車を確実に把握できる制度とするものでございます。
 具体的には、自動車リサイクル法の制定に合わせまして、同法の枠組みに従って適正に解体されたことを運輸支局等が確認した上で永久抹消登録を行う。一時抹消登録した自動車につきましても、運輸支局等がその自動車の解体又は輸出といった最終的な処分の実態を把握することができる仕組みとするために、その所有者は解体又は輸出の事実を運輸支局等に届け出なければならないとすることとしておりまして、使用済自動車の適正処理の確認、最終的な処分の態様の確実な把握を可能とするものでございます。
 また、一時抹消登録をした後、自動車の保有や譲渡の状況が明らかになる仕組みを整備することによりまして、一時抹消登録後の解体等の届出手続が相当期間行われずに不法投棄された蓋然性がある車両につきまして、運輸支局等がその所有者等を追跡できるようにしておりますので、不法投棄の未然防止を図ることができると考えております。
#70
○続訓弘君 続いて、自動車リサイクル法案では、制度施行後販売される自動車については新車販売時、制度施行時の既販車については最初の車検時に自動車ユーザーがリサイクル料金を負担し、これを資金管理法人たる公益法人に管理させるとのことでございますが、我が国の自動車保有台数は年々増加しており、平成十三年には七千五百五十二万台に達しており、仮に一台二万円としても、将来的には一兆五千億に達すると見込まれます。このような巨額の金を扱う法人を作ることは行政改革に逆行するという批判もございますが、こうした批判に対する経済産業省の見解と、資金管理法人の放漫な資金運用を行うことのないような対策は取られているのか、取られるのかどうなのか、これらについてお答え願います。
#71
○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。
 資金管理法人を私ども作るに至りましたのは、費用負担の方法との関係で当初は私ども事務方もそれから自動車工業会も排出時に費用をいただくという方式を考えていたんですが、その場合にはこういう法人は要らないということで考えていたんですけれども、審議の中で、それからフロン法をめぐる一連の議論の中で、さらには香川県を始めとする都道府県から不法投棄防止のためにあらかじめ費用を徴収するという方式を取るようにということで、今、先生御指摘のように、販売時、あるいは既販車については施行後最初の車検時までにあらかじめ料金をいただくということにいたしまして、そのことに伴いまして最初はメーカー等が収受しておけばいいと思っていたんですが、それでいきました場合には二つ問題があって、一つは滅失のおそれ、それからもう一つは、会計士の方々に伺って、どうしても課税の問題が出てくるということで、メーカーなり輸入業者の中に置いていたんでは駄目だということで、外に置くということでこの資金管理法人というものを考えるに至った次第でございます。資金管理法人は、今申しましたように、民間の言わば共通インフラという形で考えているものでございますので、行政の事務を委託するということで、そういう性格のものではございません。
 それにいたしましても、今正に先生がおっしゃりましたように、大きな金額をお預かりするということになりますので、この法人の業務運営に関しては徹底した透明性と公開性というのを確保する必要があると考えておりまして、私ども法案の中でも、資金の運用について元本の安全確実を旨とした運用制限を設けること、それから資金管理法人の業務規程、事業計画、業務報告、そういったことについて公開を全部義務付けること、それから、中に学識経験者なり消費者の代表の方々から成る委員会を設けて、資金の管理運用の仕方等については内部組織によってチェックをする、そういう規定を法律の中にも入れさせていただいているところでございます。
 加えまして、実際に資金管理法人が業務管理規程なんかを主務大臣に認可を求めるに当たりまして、私どもは外部の法人による、いわゆる会計監査法人等による外部監査を義務付けるということ、それから財務の状況について年複数回のディスクロージャーを求めていく、以上のようなことによりまして、正に先生の御懸念にありましたような、この法人の管理運営ということには徹底した公開性と透明性というのを確保してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#72
○続訓弘君 ただいまお答えいただきましたように、一兆五千億円もの資金を管理するわけですから、徹底的な透明性、公開性というお話がございました。是非、国民の期待にこたえて、そういう運営をしていただきたい、このように要望申し上げます。
 そこで、次は、家電リサイクル法ではテレビなどの四品目のリサイクル料金は各社が独自に決める制度になっておりましたけれども、実際は大手メーカー七社の料金は横並びになっているのが現状であります。自動車リサイクル料金も同じように横並びになるのではないかと危ぶまれますが、この点についてはどのように考えておられるか、お答え願います。
#73
○政府参考人(岡本巖君) リサイクルの料金は各メーカーがそれぞれ独自に決めて、競争の中でできるだけ安くするということを私ども期待をいたしているところでございます。そのことによりまして、料金というのがリサイクル容易性、容易だということを端的に示す指標としての位置付けを持っておりますものですから、消費者の方々にできるだけ安い、ひいてはリサイクル容易な工夫が十分になされたものを選んでいただくということで、そういった制度にさせていただいているところでございます。
 今、先生御指摘の各メーカー横並びという点については、私どもは競争の中でお互いに切磋琢磨してできるだけリサイクルがしやすいもの、それから料金も安くなるというところを期待しているところですが、結果として、例えば大手のところが相当思い切って安い料金を設定したという場合に、各社が市場の中でお互いに競争していますので、あそこがこれだけの料金ということで、どこかが先行して発表した場合に、市場の中のプレッシャーで追随してそのレベルに近づけざるを得ないというような力が働いて、結果としてある一定のレベルに収れんしていくということは、これはあり得ないことではないかと思いますけれども、その場合においても、私どもはできるだけ安いところに収れんするということであればユーザーの方々にとって必ずしもまずいことではないというふうに考えますが、要は、競争の中で最大限リサイクルの料金を安くする、ひいてはリサイクルしやすいものをどんどんメーカーが工夫をする、そこに向けての圧力がちゃんと働くようにこの法律の運用に当たってまいりたいと考えておるものでございます。
#74
○続訓弘君 今お答えのようなひとつ指導を是非お願い申し上げます。
 そこで、新車を買う人はリサイクル料金の違いで車の選択はしないと思います。本来は、費用は車価格に上乗せして、メーカーはリサイクルの過程全体で費用を減らす努力をする、いわゆる生産者責任の原則を取り入れることが本筋ではないかと私は思いますけれども、経済産業省の御見解はいかがでしょうか。
#75
○政府参考人(岡本巖君) リサイクルの料金につきまして、私どもは法律の下で車体の価格と切り離して、リサイクル料金それ自体として幾らということが分かるように設定、公表するように義務付けをいたしております。
 ユーザーの方々が車を選ぶ場合に、もちろん車の機能とか車本体の価格とか、そういうところが大きな判断要素になってこようかと思いますが、最近、低燃費とかあるいは地球環境の関係で環境に優しいというところが、メーカーの側から見てもあるいはユーザーの方々から見ても、一つの選択をするに当たっての大事な要素になってきておりまして、そういう意味から、各メーカーはリサイクルということもひいては環境全般に優しいということですので、それを目指したいろんな取組をこれからやっていくものというふうに考えているところでございます。
 それから、拡大生産者責任との関係でございますが、OECDの拡大生産者責任というもののガイドラインというものがございまして、その中のポイントは私ども二つあると思っておりますが、一つは物理的にメーカーがリサイクルに関して大きな義務を引き受けること。その点に関しましては、我が国のこのリサイクルの場合にも、シュレッダーダストでありますとかエアバッグでありますとか、メーカーが難しい部分を彼らの義務として引き受けていただくということに今度のリサイクル法ではさせていただいております。
 拡大生産者責任のもう一つのポイントは費用の点でございまして、費用の点については全部又は一部ということでメーカーが負担をするという、それを拡大生産者責任の指標のもう一つになっておりまして、この点に関しまして、ガイドライン自体もそれぞれの国の実情に応じていろんなバリエーションはあってしかるべしということをうたっているわけでございますが、私ども、メーカーは今度のリサイクル法の下で、先ほどの御質疑にもありましたけれども、電子マニフェストの制度を回すためのシステムの構築というようなところは、これはメーカーの負担において立ち上がりの投資その他をやっていただくということを考えておりますが、その上で、費用の負担ということについては排出者責任というもう一方の考え方をベースにしながらユーザーの方々に御負担をいただく、そういう日本型のモデルということで今般の自動車リサイクルの法律を提案させていただいた次第でございます。
 拡大生産者責任という考え方の下に、EUの場合においても統一指令が出ているんですけれども、ドイツのようにメーカーに無償引取りを義務付けるというやり方もあれば、オランダのように、私どもと同じようにあらかじめリサイクルの費用を法人に徴収をして、そこからリサイクルの費用を賄っていくという方式を取っている国も現にございまして、これはいずれもEU指令ひいてはOECDの拡大生産者責任の考え方にかなったものという評価がなされているものでございます。
 私どもは、過去二年にわたる審議会の議論あるいは各方面からの意見の聴取を通じまして、今般御提案申し上げましたような枠組みにさせていただいた次第でございます。そこにおけるドイツなんかの場合との違いで一つ大きな点は、ドイツの場合には無償引取りという形でやったわけでございますが、その結果として、実は解体業者の方々を始めとする静脈産業の大変な淘汰というのが進むというハードランディングの結果を招来しているわけでございますが、私ども、制度の設計の議論の過程に当たって、できるだけ既存の静脈産業の方々の仕事あるいは能力というものを活用するようにということも一つの考慮要素として、御提案申し上げましたような方式にさせていただいた次第でございます。
#76
○続訓弘君 以下、野沢、池口両議員と重複をする部分があるかと存じますけれども、お許しをいただきたいと存じます。
 リコール届出件数及び対象台数も年々増加しており、平成十二年度は百七十六件、二百四十万台、平成十三年度は百六十九件、三百二十七万台に達しております。国土交通省は型式指定を行い、保安基準適合性及び生産の均一性について厳格な審査を行っているはずでございますけれども、なぜこのようなリコールが急増しているのか、原因と対策について伺います。
#77
○政府参考人(洞駿君) 届出の増加につきましては、先生御指摘のとおり、平成十二年、平成十三年、それぞれ台数、件数、過去最高になっています。
 これは、主といたしまして、平成七年にリコールを法律に規定した際に、それまで乗用車、トラック等に限られていたリコールの対象車種を大型特殊車あるいは軽二輪車等にも拡大いたしました。また、新技術や新機構の採用が進んでおりまして、自動車に取り付けられる装置がどんどん増加してきております。それから、部品の共通化というのが進んでおりまして、同じ部品を取り付けた自動車の車種がやはり拡大しているということなどによりまして、自動車、乗用車、大型特殊車等々の届出件数、それから対象台数が大幅に増加しているというものと考えております。
 先生御指摘のとおり、自動車の型式指定制度等によりまして、自動車が市場に供給される前に一定の車両試験や書面による審査を行いまして、保安基準の適合性あるいは製品の均一性等について確認しているところでございますが、型式指定の審査におきまして実際の使用で発生するすべての状況を確認するということはなかなか難しい問題でございます。また、設計は良くても製造時の作業工程のミス等によっても不具合が生ずることがございます。このために、自動車が使用された後に発生した不具合についてはリコールによる改善措置を行うこととしております。
 リコールの増加というのはリコールが適切に行われていることの表れという面もございますけれども、製造者におきましては不具合の発生を極力減少させることが必要でございますから、国土交通省といたしましては、リコール届出の分析結果につきましてメーカーに通知して、設計、製作のミスの予防に活用させているところでございます。
 また、先ほど申しましたとおり、さらにこのリコール事例の内容を更に詳細に分析することによりましてリコールの発生要因を究明して、そういう結果をもたらした原因について他のメーカーでも活用できるような、失敗原因の知識化と言いますが、要するに共有化でございますけれども、そういった方策等をできないかということを検討しているところでございまして、自動車の安全性の向上、リコールの適正な実施に資していく所存でございます。
 いずれにいたしましても、事前の審査とリコール制度というものは自動車の安全性の確保、それから公害の防止を図る上で重要なものでございますので、今後とも両制度の充実等を図ることによりまして基準に適合しない自動車が使用されることのないよう努力してまいる所存でございます。
#78
○続訓弘君 一昨年摘発されました三菱自動車による企業ぐるみのリコール隠し、クレーム隠しは長年にわたって行われてきたと言われておりますが、発覚の端緒は、当時の運輸省が年一回の立入検査によって発見したものではなく、内部告発によるものと伺っておりますが、もし内部告発がなければ真相はやみに葬られた可能性があるが、長年にわたるリコール隠し、クレーム隠しが見破れなかったことについて国土交通省の検査体制に問題はなかったのかどうなのか、この辺についてお答え願います。
#79
○副大臣(月原茂皓君) ただいま委員御指摘のとおり、この三菱自動車の件については不正行為があったとの情報提供があった。それで、平成十二年七月、当時の運輸省が立入検査を行った。そして、その結果、クレーム情報についての虚偽報告、さらにはその後、リコール届出をせずに自動車の回収、修理を行っていたということが判明したわけであります。このため、当省は、当省はというか運輸省は、これらの行為について警視庁に告発し、また裁判所に通知するとともに、同社に対し業務改善についての警告書を交付したところであります。
 これが実態でありまして、おっしゃるとおり、その情報提供がなかったらどうだったんだと言われたらそのとおりと、当時の状態としては言えると思います。我々はこれを深く反省いたしまして、今はフリーダイヤルを活用した不具合情報のホットラインを作る、それからまたインターネットや電話によるユーザー相談を行って情報処理を行っております。
 この自動車不具合情報の受付についても、平成十年は六百三件だった。平成十一年度は七百六十件だった。ところが、十二年度になると三千六百四十三。そして、平成十三年度は、まだ十四年二月までの状態の受付件数ですが、それでも二千二百来ておると。
 こういうことで、我々は、あらゆる手だてを講じていろいろな情報を得て、そしてそれに基づいて立入検査をしたり指導をしていくと、こういうふうなことを考えているわけであります。そして、先ほど大臣が答弁しましたが、リコール担当者を十名から十九名に増員したと、こういうことであります。そして、今般の改正、これは、御承知のように、リコールの命令制度を作ったということ、そして罰則ですね、これは今まではどうだったんだというと、届出義務違反だったら過料の百万以下だと。それから虚偽報告、罰金二十万以下で、法人両罰でも二十万以下だったと。これに対して、懲役一年以下、罰金三百万以下、法人両罰は、法人については二億円以下と、相当こういうふうに罰則を強化する、こういうことであります。
 繰り返しますが、今、委員御指摘の点は、我々も反省して、そして増員を行う、そしてあらゆる情報が入ってくるようにする、そして命令権を行使する、そして罰則を強化する、こういうことで臨んでおります。
 以上です。
#80
○続訓弘君 是非万全の体制で臨んでいただきますことを御要望申し上げます。
 最後に、扇大臣に伺います。
 先ほど野沢委員にもお答えがございました自動車の車検制度の問題でございますけれども、先ほど御質問にもございましたように、国の車検制度の信頼を根幹から揺るがすような不正車検は二度とあってはならないと思います。したがいまして、不正車検問題の再発防止の徹底について、扇大臣の決意を伺って、質問を終わらせていただきます。
#81
○国務大臣(扇千景君) 先ほども申し上げましたように、今、続議員が御指摘のように、そもそも検査制度は何のためにあるのかということでございまして、その検査自体を不正に行うという事態が出ましたことに対しては本当に、申し訳ないというより情けないといいますか、なぜなのだということを私も感じまして、七月の四日に現場に行ってまいりました。
 その中で、なぜ私が関東運輸局に行ったかといいますと、全国の事例を調べました中で一番件数の多いのが関東運輸局でございました。対象職員の人数が四百四十七名、関係職員数は百六十七名、対象車両台数が七百台ということで、全国の中でこの関東運輸局が一番多かったということで関東運輸局に行ってまいりました。
 その中で、対処として、今事例があったことはもう申し上げましたので、今後どういうことで対処するかということで、これは、大井の警察署の巡回を要請いたしまして、警察局との連携を密にするということで、定期的な巡回を二日に一回、これをしていただくと。それから、暴対法に基づきます不当要求防止の責任者を選任で予定していただく。そして、警備員の増員。今も申しましたように、絶えず警察のOBを常駐していただくということでございます。また、検査課長が検査場内に常駐する。ぐるぐると回っていたんですけれども、回っている回数が少ないということで、これを常駐してもらうということと、それから運輸支局長が、検査の法人の検査部長が頻繁、これも一日に二回巡回するというようなこと。それから、一人でございますとどうしても脅迫的な言動によっていや応なく検査の判を押さざるを得ないということがございますので、今度は検査課内の三班の各班長が班員一人一人をフォローするということもいたしました。
 それから、防犯設備として、防犯カメラあるいは防犯ブザー等の防犯の設備に加えまして、任意で録画できるようにする、そして即時にその録画したものが印刷できるプリンターを設置するというようなこと。それから、全員が目の前で何かやられたときに、見えないところで、これも言っちゃうといけないかもしれませんけれども、見えないところでブザーを押して通知するというようなことも、これも防犯の設備の強化の一つとしよう。それから、緊急事態を想定したときの訓練、これを月に今後は定期的に二回実施しようというようなこと。そして、少なくとも毎日の業務の開始時及び終了時に課全員又は班別のミーティングを行うというようなことをさせていただいたと。
 増員のことに関しては先ほど副大臣から御報告のあったとおりでございますけれども。
 今まで東京の運輸支局におきます不正の案件が一番多いのがやはり着色フィルム等の保安基準の不適合関係、これが一番多うございまして、約二百二十台の中で、関東の運輸局全体では三一%、フィルムでございます。それから、自動車の排ガスの試験結果の成績表の未提出関係、これが十五件で、全体ではこれが八%ということになっておりまして、あらゆるところでこういうことが行われないような万全の体制を組んでいくということと、検査というものは何が、何を検査するのかという、イロハのイでございますけれども、その原点に立って対応を取り組んでいきたいと思っております。
#82
○続訓弘君 終わります。
#83
○委員長(北澤俊美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩をいたします。
   午前十一時五十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#84
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を再開をいたします。
 休憩前に引き続き、道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#85
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 道路運送車両法の改正案について質問をさせていただきます。幾つかの問題点がありますけれども、今回は特にリコール問題について中心的に質問させていただきたいと思います。
 御承知のように、二〇〇二年度の交通安全白書では、二〇〇一年度の交通事故死者数は八千七百四十七人、二十年ぶりに九千人を下回ったと言われておりますけれども、事故発生件数は九十四万七千百六十九件、死傷者数のトータルでは百十八万九千七百二人ということになっています。この百十八万というのは、私が住んでいるのは今度合併しましたさいたま市、百万の人口ですけれども、このぐらいの人が一年間に傷が付いているということになるわけであります。膨大な人数であります。
 また、内閣府の調査によりますと、道路交通事故による経済的な損失、この総額は四兆二千八百五十億円、そのうち人身損失が一兆七千二百六十九億円、物的損失が一兆八千四十一億円、莫大な経済的な損失にもなっているということが分かるわけであります。
 そういう中にあって、山形県の交通安全計画では、今後の安全対策を拡充強化するということで、車両構造に起因するとされる事故について対策を講ずるとともに、主に運転ミスなど人的な要因に起こる事故だということについても車両構造からの対策によってできる限り交通事故の未然防止を図ろう、こういうふうに言っているわけであります。このことは、交通事故の原因が運転者の責任とか道路構造に起因するものもありますけれども、欠陥車による事故もあること、こういう点を指摘している点で私は大変この山形の方向に注目をしているわけであります。
 今回の法改正はリコール制度の若干の強化対策ということで、私どもも反対するものではありませんけれども、しかしリコール制度の原点が問われる問題、こういうものとして幾つかの点について伺っていきたいというふうに思います。
 まず、基本的な問題について確認をしたいわけでありますけれども、そもそも、ちょうど大臣が帰ってまいりましたので座ったところで大臣に伺いたいと思いますので、大変基本的な問題について伺いますけれども、そもそもリコール制度、これは、今日の車社会の中で交通事故が多発しているけれども、この交通事故などを未然に防ぐ、そのために欠陥車を市内に走らせないということで作られた交通安全のための制度だ、事故をなくすための制度だというふうに理解しておりますけれども、大臣の基本的なリコール制度についての認識をまず伺っておきたいと思います。
#86
○国務大臣(扇千景君) 大変失礼いたしました。
 私ども、そもそもユーザーは、買うときに欠陥があるとはゆめゆめ思わないで安心して高価なものを買い、また自分の命を預けるわけでございますから、もしも不具合があったというのであれば、少なくともすぐに連絡を取る。どこへどう連絡したらいいか、そういうことも、私は、気付いたときに速やかにユーザーの皆さん方から意見をいただけるようなその体制を取っていかなければいけない。しかも、車は一つ一つやっぱり個性があります。時計でもそうですけれども、機械というものは相性だけではなくて、それぞれの、やっぱり同じ作り方をしておりましても、やっぱりそれぞれの個性を持っておりますので、一〇〇%安心して出荷したものでも何か不具合があったということは、これは万やむを得ない場合もあろうと思いますので、速やかにそういうときにはユーザーの皆さん方が対応できるようなその窓口をまず受皿として作ることが第一だと認識しております。
#87
○富樫練三君 そのことは大変大事だというふうに私も思います。その上で、交通事故を防ぐには、やっぱり何といっても事故の原因を科学的に徹底的に分析をするということが大事だと、そして、その対応策を決めていくということだというふうに思います。
 リコール対策室の調査では、平成十二年度のリコール件数は百七十六件、二百四十万台がリコール対象車両、こういうことになっています。そのうち国産車が百十二件の二百十五万台、すなわちリコール届がなければ二百万台以上の欠陥車が町の中を走っているということになるわけであります。百万件の交通事故が発生していることを考えれば、これはとても恐ろしいことだというふうに思います。
 そこで、伺いますけれども、事故の原因の分析なくして事故の絶滅はあり得ないというふうに思いますけれども、これは局長の方でどういうふうにこの点について分析をされておるのか、この辺をちょっと伺います。
#88
○政府参考人(洞駿君) 先生おっしゃるとおりでございまして、事故分析というのは極めて重要でございます。その後の改善対策を立てる上にも、まずはなぜその事故が起こったかというのを徹底的に分析する必要があると思います。
 事故は、いわゆる車による事故は、人の要素と道路の要素と、それから車の要素というのもございます。車の要素につきましても、整備不良であるとか、あるいは構造上の問題、いろいろなものがあろうかと思いますけれども、そういった事故分析の充実を図るために、私どもは、実際の事故の事故分析というのは警察庁の方で行われておりますけれども、そういうデータ等を基に、事故分析センターというのを、警察庁あるいは国土交通省と一緒にそういう研究をする機関というのが作られておりまして、そこでいろんな事故の調査分析等が行われておりまして、その結果等を私どもはいただいて、それを活用しながら事業用自動車の例えば安全対策の充実であるとか、そういったものに役立たせていただいております。
#89
○富樫練三君 今、事故分析センター、これは警察庁の方ですね、で分析されていると。事故には、運転者の要因とか、あるいは道路の状況とか、あるいは車による原因と、これも整備不良とか欠陥車である、もともと欠陥車であるとか。
 そこで、ちょっと伺いますけれども、もし分かっていたらお知らせいただきたいんですけれども、事故分析センターでの分析の結果で、いわゆる構造上の問題、欠陥車であるということによって発生した交通事故というのは、年間約百万件の交通事故のうち、およそどの程度あるものなのか、それは分かりますでしょうか。
#90
○政府参考人(洞駿君) よくその分析センターの調査結果というのを分析しておりませんものですから、余りはっきりしたことは申し上げませんが、大半が整備不良のものが多くて、構造上の欠陥があるというような統計分類にあるものはほとんどないんではなかろうかというふうに思います。
 逆に言いますと、しかしながら逆に言うと、分析センターの分析結果からそういうのを分析するというのはなかなか難しいんだと思いますけれども、私どもはリコールの情報というのを逆にもらっておりまして、リコールの情報の中には、それが、それによってどういう事故が発生したかというのを逆にメーカー側からいただいておりまして、そこから逆に事故、構造上の原因による事故というのを探ってみますと、先ほど先生おっしゃいました平成十三年度の届出がありました百六十九件のうち、事故が発生しているものは三件ございます。
#91
○富樫練三君 車の欠陥による事故というのはほとんどないと。それはリコール制度があるからだと、取り替えますから大丈夫なんだと、こういうことだと思います。三件という数字は今出ましたけれども。
 ただ、例えば三菱の場合は三十年間にわたってリコールを隠してきたわけですね。その間に、そういう欠陥車によって、もちろん部品を取り替えたけれども届出をしなかったというリコール隠し、こういうのもあるわけですけれども、全くそれは事故とは三十年間関係なかったのかと。私は、こういう点はかなり厳密に調べなくちゃいけないし、それはメーカー任せでは駄目だろうというふうに思うんですね。
 そこで、国土交通省として、やっぱり交通問題に携わるお役所でありますから、警察庁とも協力しながら、そういう分析、もちろん道路も国土交通省と非常に関連が深いわけですし、今までも交差点の改良とかそういうことで、交通事故の頻繁に起こる交差点についての改良とか、こういう点で警察庁と一緒にやっているというのを私も知っているわけですけれども、事故分析についてもそういう点でかなり突っ込んだ分析をやる必要あるんじゃないかというふうに思いますし、そういうことは今までなぜやらなかったのか、そういうことをやっちゃいけない法律でもあるのかというふうに思うくらい、なぜ事故の分析については国土交通省は無関心なんだろうかと、警察任せでいいんだろうかという感じがするんですけれども、この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。
#92
○国務大臣(扇千景君) 今、富樫委員がおっしゃいますように、我々としても全然無関心で放置していたわけではございませんで、少なくとも国土交通省にユーザーから寄せられます不具合に関する情報というのは大体年間二、三千件ございます。その二、三千件寄せられましたものの中、これすべてを個々には我々のところで調査分析することは、これは不可能なことでございますけれども、少なくともこの不具合の情報については個別に各メーカーに指示をしておりますし、また、その結果内容を国が吟味するというのは、これはもう調査分析を行うことを基本としておりますので、それは現在はしております。
 ただ、しかしながら、国に寄せられました不具合の情報のうちの今一番たくさん出ておりますオートマチック車、このオートマチック車の急発進の問題等々がございますので、これは特に必要と思われる不具合の情報につきましては、交通安全環境研究所というのがございます。そこで、試験研究機関というものを活用して調査分析を行って、我々としてもできる限りのことをして、そしてメーカーと連携し、警察とも連携しているというのが現状でございます。
#93
○富樫練三君 私、いわゆる縦割り行政と、こう言われますけれども、やっぱり横断的な体制がどうしてもこの交通問題というのは必要だというふうに思っているんです。
 例えば、ドイツの場合では、全国的な規模の交通安全対策、これは連邦の運輸省が掌握しているんですけれども、総合的な調査研究、これは連邦の道路交通研究所というところがやっているそうです。横断的なものとして、大学とかあるいは保険会社、それから連邦自動車庁、自動車メーカー、それから各機関、団体が行う交通安全活動の取りまとめ、これらを調整しているということなんですね。一九六九年のドイツの交通安全評議会、これが設置されて、ここが活動していると。
 調査の問題としては、交通事故統計データの分析調査、それから連邦道路交通研究所から委託をされてハノーバー医科大学の事故事例調査とか分析とか、こういうことが行われていると。事故のデータは連邦の統計局が管理して、統計局から連邦道路交通研究所に送られて、そして交通政策の裏付けになる研究調査にその事故分析のデータが活用されると。こういうふうに大変組織的、系統立って交通事故に対する対応が、全省庁じゃないんですけれどもかなり横断的に、かつ民間も含めて、研究所や大学や保険会社、メーカーも含めてやっているということなんですね。やっぱりこういう体制が私は必要なのではないかというふうに思うんです。
 我が国としても、事故に対する調査分析を行う、少なくとも、リコール対象車両がどういう事故を起こして何件発生しているか、こういう点については行政の責任として明らかにして、これを国民に公表する、こういうことの方がとても大事なんじゃないかというふうに思いますけれども、この点についていかがお考えでしょうか。
#94
○政府参考人(洞駿君) 先生、今、ドイツの事例を御紹介いただきましたけれども、正しくそういう事例を参考にしながら、我が国の自動車事故の分析を関係者は相協力、一致協力して、そしてその結果を関係者が共有して次の事故防止に役立てていこうと、そういう思想の下に、警察庁と旧建設省、そして旧運輸省時代に事故分析センターというのができまして、そして事故分析というのをいろいろやりまして、その結果というのは自動車メーカーあるいは自動車関係者、研究機関等に公表されておりまして、保険会社ももちろんそうでございますが、そのデータを基にいろんな対策を立てているところでございまして、先ほど申しましたとおり、私どももそこからいろんな情報を得まして、事故防止にいろいろ頭を、要するに工夫しているということでございます。
 事故の方からリコールというものを探っていくというのもありますが、先ほど言いましたように、リコールは事故に至る前の、その前の段階から情報というのを探っておりまして、そこから、ですから大半が事故に至らない前の情報というのがほとんどなんです。そして、その中からたま、たまと言ったらちょっと失礼ですけれども、事故が発生するということでございますので、事故の分析の方からリコールを追求していくというよりも、もっと広い、その前の段階からリコールの可能性といいますか、そういったものを分析している、そういうふうな手法で臨んでいるところでございます。
 そしてまた、事故の分析の中で、まあ警察が事故の調査をやるわけでございますけれども、あるいは火事でも消防庁がやるわけでございますけれども、そういう中で車両の不具合に起因するんではないかという、そういう情報がたまにあるわけでございます。そこから逆にリコールにつながっている事例がないわけではないんです。あることはありますけれども、むしろリコールはその前の、もっと事故に至る前の小さなところからアプローチしていくと、そういうふうな制度で、そちらの方に我が方は今主眼を置いているということであります。
#95
○富樫練三君 是非そういう横断的な体制で強化をしていただきたいというふうに思います。
 今も局長の答弁の中で不具合の問題、リコールというのは事故に至る以前の段階でこれを食い止めるというものだという答弁がありましたけれども、私もそうだと思うんです。
 先ほどの答弁の中で、ユーザーからの国に対する訴えというのはかなり、五千、六千件あるんだけれども、年間ですね、そのうち不具合を伴うというか、不具合の訴えというのは大体二千件から三千件ぐらいあると。これはやっぱりかなりあると思うんですね、これは国に対してそのぐらい来ているわけですから。メーカーに対してももちろん行っているでしょうし、販売店なんかにも行っているだろうと思うんですけれども。
 ここで、大変率直に伺いますけれども、例えば私が自分が乗っている車、これはどうも不具合だと。整備もきちんとしているし、自分の運転技術もそんな落ちていないはずなのに、どうも調子が悪いと。これはリコールの対象になるんじゃないだろうかと、欠陥車じゃないかと、もしかすると。これはやっぱり、事故を起こす前にこれは国の方に持っていって是非見てもらいたいということで国土交通省に持っていった場合は、国土交通省はどういう対応になりますか。この二千件から三千件というのとかなり一致する相談内容だと思うんですけれども。
#96
○政府参考人(洞駿君) 国土交通省には、正しく、先生おっしゃいますように、年間二千件から三千ぐらいの不具合情報というのが寄せられております。それを一台一台、現物、現車を見てチェックしているわけではございませんけれども、私どもはそういう情報の中からかなり定性的にといいますか、一定の型式の中で一定の時期等に集中してそういったものが、ある程度似たようなトラブルなり不具合があるという場合には、一件だけではなかなかすぐは動きませんけれども、メーカー等にそれを照会をして、こういう情報というのがおたくにはもっと来ているんじゃないかと。それで、どういう内容があるか、それに対してどういう考え方を取っているか、どういう対策を取っているかということ等々を調査をして、そしてそれが逆にリコールにつながった事例もございますけれども、そういうふうな処理を基本的にはやっております。
 一件一件の不具合情報を全部国が現物を見ていろいろやるというのは物理的には到底不可能でございますから、そういう物理的な調査というのまでは今現在では手が回らない。それはアメリカでもそうだと思いますけれども、基本的には、まずそういうクレーム情報を収集して、そして分析して、その原因を探ることによってこれがリコールにつながるのかどうかというのを判断をするのだと思います。
#97
○富樫練三君 私はそこにやっぱり大きな問題があるだろうというふうに思っているんですね。
 例えば、クレーム情報、この車は欠陥車じゃないかというふうに国の方に相談が来るというふうにすると、国の方は、例えば三菱の車ならば三菱のメーカーにちょっと相談してくださいと紹介をすると。トヨタならトヨタの方にということで紹介をすると。そこで調べた結果、これはリコールの対象になるんじゃないか、もしかするとということでメーカーが判断すればそれはリコールの対象として届出も出てくると、こういうことになると思うんですね。問題は、それが欠陥車であるのか、運転者が未熟なのか、整備が悪いのか、一体どこに責任があるのかということは、これはメーカーに皆判断がゆだねられていると、こういうことになっているわけなんですね。
 ですから、作った人がこの車は欠陥車でございますと言うのはなかなかこれは大変なことですよね。ですから、作った人が判断するのではなくて、第三者である例えば国土交通省やその出先や、あるいはそれ以外の第三者機関が判断するというふうにしない限りは正確な判断にはなかなかならないのではないかと。今のようなやり方ではリコール隠しというのは自由にできるのではないかと。実は調べたらこれは部品取り替えなくちゃいけないということが分かった、だけれども届出はしないでそっとどんどんどんどん部品を取り替えていくというふうにやれば、これはイコールリコール隠しですよね。ということですから、こういうことは絶対に起こらないという保証はございますか、今のやり方で。
#98
○政府参考人(洞駿君) 自動車メーカーの判断に私どもはすべて任せているということではございませんで、いろいろな事象を指摘をして、それに対してメーカーがそれをどう考え、どう処理するかという、そういう考え方、処理の仕方等を私どもの立場に立って、それが適切かどうかというのを審査して、チェックをして、そしてその後の処理を決めるということでございますから、全くメーカーの判断に全部任せるということではございません。メーカーの立入検査等をやった場合でも、個々の苦情、具体的に個々の不具合情報等について必ずしも適切な処理とかがなされていない事例等も間々ございます。そういった点等々すべて突き合わせまして、やはりここはリコールすべきじゃないかというような判断になることもございます。
 それから、先生、もう一つ。全く全部机上のところで、調査だけで済ませているというわけではございませんで、先ほど扇大臣の方から御説明ございましたとおり、過去、これまでもそうなんでございますけれども、外部の、私どもの出先でございます交通安全研究所とかあるいは自動車研究所であるとか、外部の研究機関等に調査を委託して、例えば不具合情報の類似例が多数発生していてメーカーによる原因調査ではなかなか不十分であるもの、あるいは複数のメーカーに発生して共通の原因を調査する必要があるもの等々、そういった個々の事例について必要があるものについては外部機関に委託して調査をお願いしておりますし、正しくこの辺の体制というのを今後強化していかなければならないというふうに考えております。
#99
○富樫練三君 私は体制を強化するのは賛成なんですけれども、今の制度ではこれはメーカーが判断すると、最終判断は。リコールするかしないか、あるいはこれは欠陥車であるかどうかという判断もこれはメーカーがやることになります。国土交通省には残念ながらそれを判断する権限も体制もないというふうに言わざるを得ないわけなんですね。
 結果としてどういうことが言えるかというと、これは、例えば今までも勧告制度ありますよね、リコールの。しかし、これ実際にやったのは平成十一年にダイハツに対して勧告をしたというのがわずか一件あるだけですね。勧告という権限が与えられているんだけれども、今まで一件しかこれは使ったことがないわけなんですね。結局、例えば三菱の場合、それからこのダイハツの場合もそうですけれども、これらは結局内部告発によってそういうふうになっているわけなんですね。ですから、そういう意味では、国土交通省の側から欠陥車を発見して勧告をしたりということはほとんど実はあり得ないという制度になっているというところにやっぱりリコール制度の根本問題が私はあるというふうに思っているんですね。
 それで、あわせて、今度の法改正でリコール命令ができるようになったから強い権限を得たと、もちろん罰則も強化したと、先ほどるる説明がございました。私もそういうことについて、それはまずいということではないんですね。私はそれで問題が解決できるというふうにはちょっと思えないわけなんですよ。
 なぜかというと、リコールするかどうかというのも内部告発で結局そういうふうになっていると。これはメーカーの方が決めるというふうになっているわけなんだけれども、今度の命令というのも、同じ部品を使っているA社とB社があって、同じ部品を使っていてA社がリコール届出をした、同じ部品を使っているB社はリコール届をしていないという場合に、A社はリコール届をしているのに何でB社はやらないんだということでここに対して勧告もする、それでも言うことを聞かない場合は命令をすると、こういうことなんだと思うんです。この場合も、そもそものA社がリコール届をするかというのはA社に任されているわけで、A社もB社もやらなければ結局はこれはリコール命令にはならないと、こういう仕掛けになっているということなんですね。
 そこで、伺うわけですけれども、命令をやればこれは行政処分ですよね。ですから、これはもう言うことを聞かなくちゃいけないんだけれども、その命令に対して、うちの方はそういう欠陥車でリコールをやる必要はないと思っていると、うちのメーカーとしては、したがって裁判で争うというふうになったときに、その裁判に堪えられるだけの、国土交通省側にこの車は欠陥車であるという証拠、裏付けをしっかりと持って裁判が闘えるぐらいのものが果たしてあるのかと。それがない命令であれば、これは絵にかいたもちと同じではないかというふうに思うわけなんですね。
 今までの勧告もそうだった、わずか一件しかない。じゃ、今度命令ができたから、制度ができたから、命令をどんどん出してメーカーに対して厳しく対応できるかというと、何も証拠ないで裁判なんか堪えられませんよ。という制度になっているのではないですかと。ここを、もし命令制度を作るんであればしっかりした裏付けが持てるような制度にする必要があるというふうに思うんですけれども、ここは大臣、いかがお考えでしょうか。
#100
○国務大臣(扇千景君) 今、富樫議員の御説明がありましたように、それが一番難しいといいますか、権限をどこまで持ち得るかということですけれども、私は、リコールというものを、先ほどもおっしゃいました事故が起こる前の、以前のことがリコールという言い方をすれば、一番事故を防止することにリコール制度というものが役立つのではないかと。
 それは、一番私最初に申しましたように、車にも個性があると申しましたけれども、同じ安全基準で作った製造物であっても、それぞれの個性で、また整備の仕方、個人の運転の仕方等々でそれぞれの車に個性が出ます。そのことを何よりも私は運転しているユーザー自身が気付いてやっぱり御通知いただくことが一番の私はリコールにつながる大きな要因だと思っておりますので、少なくとも我々は日曜日も土曜日も二十四時間この情報を受け付ける回線を、専用ダイヤルを作っております。そして、少なくともホームページではもちろん受け付けておりますけれども、この不具合の受付窓口で、いろんな要件があります。
 今まで主なことを、事例を挙げさせていただきますと、例えばハンドルを持っていて急にハンドルが重くなった、こういうこともあるいはこれは欠陥じゃないかという意見でありますとか、あるいはブレーキの利きが悪くなったとか、あるいはギアがうまくチェンジしなくなったとか、そしてあるいは突然白い煙が出たのではないかというような事例をやっぱり運転者自身が一番身にしみて実感して分かってくださいますので、私たちは、国土交通省としては、それをリコールと決定付ける以前の一番の窓口を私たちはぜひ受け付けたいと。そういう声を集約して我々は企業にこのリコールにつながるかどうかの私たちは手助けをすると。その窓口と連係プレーと、そして警察にも通知ができるということで、我々に権限はございませんけれども、その道筋を作ることによって事故防止の一番の原点になればというふうに我々の任務としては考えておりますので、凶悪なリコール隠しであれば当然司法の手も入りますけれども、その辺のところは、まあ縦割りと言われれば縦割りかもしれませんけれども、今事例を挙げられましたドイツのように、将来は連携していけるような体制も今後考え得るべきであると思っております。
#101
○富樫練三君 時間が参りましたので、最後、一言申し上げたいと思います。
 そういう体制を作る、横の体制を作ってやっぱり事故に対する分析をきちんとやると、それを生産のところに返していくということがとても大事だというふうに私は思っているんですね。
 最後に一問なんですけれども、実は電磁波の影響の問題について、これはNTTドコモが出している携帯の取扱説明書です、これ。コピーなんですけれども、これは。コピーなんですけれども、この取扱説明書を見ますと、こういうことが書いてあるんですよ。「自動車内で使用した場合、車種によっては、まれに車載電子機器に影響を与えることがあるため、自動車内で使用する際は、十分な対電磁波保護がされているか、自動車販売店にご確認ください。」と、こういうふうに書いてあるんですね。こういうのは珍しいんです、いろんな扱い書を見ましたけれども。
 ということは、携帯電話が自動車の電子機器に影響を与える場合がある、その可能性があると……
#102
○委員長(北澤俊美君) 富樫練三君に申し上げます。約束の時間でございますので、おまとめをいただきたいと思います。
#103
○富樫練三君 間もなく終わります。
 ということがありますので、今制動装置については電磁波を防ぐ装置があるんですけれども、これは基準を変えて、こういう電子機器が非常に日常生活に普及してきている、これに対応した形でリコールの対象にできるような基準を変えていくと、強化していくと、こういうことも必要だろうというふうに思いますけれども、この点についてのお考えを伺って、質問を終わります。
#104
○委員長(北澤俊美君) 答弁は議事進行に御協力をいただく範囲でお願いいたします。
#105
○政府参考人(洞駿君) 手短にお答えさせていただきます。
 NTTのドコモの注意書きは、NTTドコモに照会いたしましたが、平成元年当時に、普通の携帯電話より出力が大きいショルダーホンを自動車の車内で使用したときに一部の外車においてエンジン等に不具合が発生したことを踏まえて、念のために記載しているものであるというふうに答えてあります。
 私どもは、平成元年にオートマチック車について電磁波の調査をやりましたけれども、その時点では特段の影響がないという結果を得ておりますし、またこのショルダーホンにつきましても、国内の自動車メーカーの生産している車については影響がないというふうな調査結果も聞いております。
 いずれにせよ、本問題は、いろいろこれから、電子機器たくさん搭載されておりますし、諸外国の動向であるとか、そういった情報収集に努めまして、必要に応じて基準の策定等についても検討してまいりたいとも考えております。
#106
○富樫練三君 ありがとうございました。
#107
○大江康弘君 国連の大江でございます。
 今朝ほど渕上先生が最後の方になるともうわしら言うことなくなってくるなということでございました。全くそのとおりでありまして、本来なら一番に質問できるような立場になりたいんですが、ちょっと当面は無理な感じもいたしますし。ただ、今回十三本の法案の中でも参議院先議も何本かございまして、参議院の独自性ということになれば、たまには委員長にお願いをして逆の順番で質問もしていただいたらいいかなと。そんなことは、おまえ、理事の協議会で言えばいいじゃないかと言われますけれども、気が小さいものですから、この委員会でまずそういう空気を作っていただいて、一度また、次の臨時国会が開けますならば、そのときにひとつまたそんなことも考えていただきたいなということをお願いも申し上げながら。
 今朝ほど来、池口委員からも若干触れられましたけれども、今日は昼に戻ってテレビを見ておりましたらだんだん腹が立ってきまして、私はA型ですから余りすぐ瞬間湯沸器みたいにならぬわけです。物が起こったら大体二日ぐらいしてから腹が立ってくるような、そんな性格でございます。
 JR東海の高速バスの件でありますけれども、若干、質問の予定ではありませんでしたから恐縮でありますが、経過はそういうことでありまして、この運転手が今後取調べを受けてだんだんと一つの法律に基づいてというか司法に基づいて処罰をされていくんですが、私は、やっぱりどうも最近、タクシー等も含めて、プロの方が、いわゆるそれをなりわいとしておる、そういうことを、運転業務ということをなりわいとしておるこのプロの方が余りにも、我々一般の人間が車を運転する、これも時々不注意なこともあるわけですけれども、それでも我々一般に運転するのはこれは金もうけでも生活をしていくためでもこれ何でもないわけでありまして、その点、やはりそのことをなりわいとしてやっておられる方については、これは余りにも今回のことは本当に憤りを通り越して、もうこんなところまで、落ちるところまで落ちたかという思いですけれども。
 それはそれとして、私はやっぱり今後どういう行政処分が下っていくのか分かりませんが、やはりこういうなった時点において、もうこんなことは明白なわけですから、やはり結果として後、行政処分の中で営業停止等が出てくると思うんですけれども、やっぱりこういうなった時点において、まず、ペナルティーとして例えば一週間なら一週間、十日なら十日、取りあえずその時点で、もうその会社は営業停止を取りあえずやるということになれば、もう少し責任の持ち方とか、そういう使命感の持ち方というのも違ってくるんだと思うんですけれども、これはちょっと質問の予定になかったんですが、これ、大臣、どうですか、腹立ちませんか、これ。ちょっと一回お願いします。
#108
○国務大臣(扇千景君) 今朝、既に冒頭に御意見が出まして、私の所感を申し上げたところでございますけれども、腹が立つ以前に、私は安全ということを第一義的に、国土交通省は陸海空ですから、それを今まで何度も申し上げておりましたけれども、少なくとも安全をモットーにして運転すべき者が仮にも、チューハイというんですか、それを買って車に持ち込んで、終わって飲もうと思ったけれども、ちょっと暑かったから飲んだと。
 私も、大江議員が腹が立ったとおっしゃいますけれども、私は記者会見のテレビを見まして、責任者の記者会見が余りにものんびりしていると感じました。それは、運転中ちょっと暑かったんで飲んだと言っていました、そんなことを言える立場ではないので。
 私は、しかもそれが、今朝も申し上げましたけれども、そのバスに乗っていた乗客が、ふらふらふらふら運転して身の危険を感じて家族に電話をしたと、それくらい見るに見かねた酔っ払い運転式な酒酔い運転をしていたということ自体が私はまさかという。このまさかが一番怖いんでありまして、営業者に対しても、少なくとも明日早急に中部運輸局から当事者のJR東海バスに対しての監査を実施するように今日申し伝えたところでございますので、私は早急にこの監査をし、なおかつ、ふだんの業務態度がどうであったのかということを私は厳重に取り締まり、その結果によっては処罰を考えていきたいと思いますし、何よりも、今後ますます暑くなりますから、そういうことが、チューハイか何か分かりませんけれども、アルコール類を買って乗るということ自体が言語道断だと思っておりますので、厳重に今後注意するように、なおかつ、なぜそういう原因があったのかということも早急に監査に入りたいと思っております。
#109
○大江康弘君 どうも突然なことで、大臣、ありがとうございました。まあひとつ、プロ意識というのはいかなるものかということもひとつしっかりと行政指導をしてやるべきだというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それじゃ、今回の道路運送車両法ということで、この通常国会に出された十三本の閣法の中でのもう最後の法案ということで、大事な締めくくりの法案ですので、少しばかりお聞きをさせていただきたいと思いますが。
 今まで、国土交通省、統合されるまでの建設省も含めて、運輸省も含めて、国土庁もそうですが、四つが一つになったわけですけれども、どちらかといえば国を興していくという、こういうハードな部分での役割を担ってきたかと思います。それが、先般の民活法の改正だとか今回のこの車両法の改正だとかという、いずれにしても、我々人類が古代、中世、近代と続いてきた中で、この近代という時代の中で、近代文明、近代科学、もっともっとという、我々の互いの生活環境をより便利に、より豊かにという、そういうことを求め続けてきた一つのツケが今来ておるという、そういうことを感じながら、我々がそれを、今突き付けられておる問題をどう乗り越えていくのかという、そういう課題を天から与えられているような気もするんですが。
 そんなことも、まあ大それたそんな思いもしながらも、この車両法の改正の中の一つの目的としては、やはり放置自動車あるいは野積みの車両、特に今まで持ち主も分からなかったものがその辺にほられておるという、こういうことも含めて、どういうふうに環境保全の立場の中でそういう考えていくか、やっていくかという、まあそんなことだというふうに一面思います。
 そこに焦点を当てて、最初に、今日は環境省と経産省の方にもお越しをいただいておるんですが、少し前段にお聞きをさせていただきたいのは、今朝ほどもちょっとあったかと思いますが、もう一度環境省の方にお聞きをしたいんですが、今現在、不法投棄と見られておるもの、あるいはまた野積みと見られておるもの、野積みがされておられるこの現状、現況というのをいま一度ちょっとお聞かせをいただけないでしょうか。
#110
○政府参考人(飯島孝君) 環境省が昨年八月現在で都道府県などを通じて把握したものの集計結果でございますけれども、保管基準違反などの違法な保管、野積みの状態でございます、これが九万二千台、それから不法投棄などの違法な処分、これが三万四千台で、全国合計十二万六千台でございました。なお、離島の分について三万六千台、全体の三割近くが離島分でございます。
#111
○大江康弘君 今、そういう実情を聞かせていただいたんですが、環境省として、今回の経産省が出されたこのリサイクル法案、それと今我々が審議をしておるこの車両法の改正の中での抹消登録制度の部分の中で、こういうことが現実に行われていったときに、今の現状というのがどういうふうに改善をされていくのか、全くゼロに近い形になっていくのか、そこらの見込みというか効果というか、そういうことをちょっと感想があれば、感想というか思いがあれば聞かせていただきたいと思います。
#112
○政府参考人(飯島孝君) 今般、先週でございますが、自動車リサイクル法が成立させていただきました。この施行により大分改善されると思っておりますけれども、施行までおよそ二年強の時間が掛かりますので、それまでの間、廃棄物処理法に基づきます現行の対策、これを徹底して、こういった野積みや不法投棄の放置自動車の問題を解決していきたいと思っております。
 なお、自動車リサイクル法が施行されますと、いわゆる使用済自動車のリサイクルのルートが整備されまして、引取り、解体、それからシュレッダーダストの処理、これが円滑に行われることになりますので、使用済自動車に起因する不法投棄問題は大幅に減少すると期待をしておりますが、それまでの間も廃棄物処理法に基づいてしっかりとした対応を取っていきたいと思っております。
#113
○大江康弘君 かなりの効果があるということでありますけれども、そこで経産省の方に、局長にお伺いをするわけですけれども、私は、大臣、今回、経済産業省から出ているリサイクル法案というのか、やはり製造の関係でありますが、車両一般を運用していくという国土交通省というか、やっぱりここらが一元化されてこそ初めてこの法律というものがうまく生きてくるのかなと。まあここは、縦割りもいろいろあって、過去の経過もあるんでしょうから、それはまあ別の問題として譲りますけれども、今日はそういうことで関係があるのでお越しをいただいたわけですけれども。
 このリサイクル法、今朝ほど続先生の方からも少し質問もございましたが、これをすることによっていわゆるお金を集めますよね、負担。先ほどの答えですと、何か一兆五千億というようなすごい金額ですが、しかし、まだ幾らかというのはこれ決まっておらないわけですよね。そこらの中で、いずれにしてもやはり一兆円近いお金がプールをされてくるということでありますけれども。
 私は、一つは、自動車は分かるんですけれども、これ、我々田舎へ行きますと、建築・土木関係のあの大きな車両が、ブルドーザーとかユンボとか、ああいう車も草が生えて放置をされているのを見るんですけれども、こういうことが今回何で対象にならなかったのか、ちょっとそこのところをお聞かせをいただきたいと思います。
#114
○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。
 まず、リサイクルの料金でございますが、今、先生お話しになられましたように、各メーカーが決めるというところで、どこもまだ決めるには至っておりませんです。産構審の審議の過程で、一つの目安として二万円ということが報告をされたわけでございますが、この二万円というのもそれ自体決まっていないんですけれども、二万円と言われているものは、シュレッダーダストの処理、それからエアバッグの処理、それからカーエアコンの処理という、料金は三本立てでございますが、三つ全部そろった場合にそういう試算がなされたということで、一兆五千億というお話がございます。
 それとの関係で、いわゆる既販車、今走っております車は、例えばエアバッグを装着している車というのはそうございませんものですから、そういったものは当然その部分の料金はいただきませんので、私ども、一兆五千とか、そういう大きな数字にはならなくて、二万円と言われているものは、ゴルフでいえばフルセットの場合で、エアバッグがない場合には相当そこからは安い料金になってこようかと思います。
 そのことを申し上げました上で、不法投棄との関係でございますが、法律の制度上は、不法投棄の誘因にならないようにということで、料金を、従来のリサイクルにあった排出時じゃなくてあらかじめ販売時にということで、あらかじめ料金をいただくということにいたしましたとか、あるいは引取り業者、それから再資源化業者、いわゆる解体業者、破砕業者のような方々を知事の登録なりあるいは許可事業者ということで法律上位置付け、かつ物の流れに応じて電子マニフェストで逐一、その都度その都度把捉できるような、そういう制度をこのリサイクル法の中で用意させていただいた次第であります。
 そのこと自体が不法投棄の防止ということに大変な大きな効果があると思いますが、もう一つ、実は経済の実態という面で見ました場合に、現状、車のリサイクルというのが逆有償ということになっている状況を今度費用をあらかじめいただいてやっていくということで、逆有償の大きな原因になっておりますシュレッダーダストの処理の部分、あるいはエアバッグの処理の部分、フロンの入ったカーエアコンの処理の部分というのをリサイクル費用で賄うということになりますので、残余のリサイクルの事業は従前同様、有償の世界に戻っていきますので、そういたしますと、解体事業者を始めとする関係の事業者の方々が、有価物でございますので、その部分、そういう状況になれば不法投棄をするという誘因が大きくそがれるということになりますので、制度面、それから今の経済実態面、両面から不法投棄の防止ということについては大変大きな効果があると私どもは考えております。
 それから、今、先生御指摘の建機の点でございますが、建設機械につきましては、これはシュレッダーダストのようなものの発生量は非常に少のうございまして、他方で、スクラップの塊でございますので、実は建機は、これは回収してそれをスクラップの原料に回すということで商売として回っていくという可能性が非常に高いという実態が一つございますのと、それからリサイクルということで、乗用車なんかと比べましてその実際のルートというものが随分と違いますものですから、それから発生量ということでも、特殊車両は全部ひっくるめまして三十二万台ということで、毎年六百万台という乗用車等と比べまして量的にも少ないものですから、私ども、今言ったような事情を勘案して、ここでは建設機械のような特殊車両はリサイクル法の対象から除外をした次第でございます。
#115
○大江康弘君 ありがとうございます。
 私は、やはり国が国民に自己責任を求めていくということは、度々言うんですが、やはり民主主義では一番大事な基本のことであろうと思って、今回のことも、私はそれなりにメーカーに求める、これメーカーに求めたところでメーカーは今度は車にそれを全部回していくわけですから、結果的には間接的にユーザーが払っておるということになるんで、むしろきちっとユーザーがそのことのために払うという、そういうことであれば、またメーカーの方もできるだけ環境に優しいとかそういう部分の車を作っていこうという正にインセンティブが働いてくるんじゃないかということで大変結構なことであると思います。
 ただ、もう一度ちょっとこの基金の部分でお聞きをするんですが、今現在ある、先ほど少し十何万台の野積み、不法投棄の車の数も教えていただきましたけれども、環境省で、この集めた、これから集めようとしておる基金というのは、今ある部分を撤去していくとか、あるいは今ある部分に対してどうしていくということに使えるのか。
 それともう一つ、私は、特に離島ということを少し触れていただいたんですけれども、やっぱり立地的に不便性をかこつそういう離島に対しても、離島の中にもたくさんそういう現状があるわけですけれども、特にそういう離島の部分に対しての、そういう元の原形に戻していくという部分に関して、これからされていこうとするこの基金というものが運用、適用されるのか、そういうおつもりがあるのか、ちょっとそれ一点聞かせていただきたいと思います。
#116
○政府参考人(岡本巖君) 基金ということでお話のありましたのが、リサイクル法の中で、廃車がらで輸出された場合とか一部剰余金が発生するということが十億前後見込まれるということで、その剰余金の使途として、法律上、不法投棄車あるいは野積み車の対策、あるいは離島の場合には非常にリサイクルの工場まで運ぶ運賃が割高になりますものですから、そういったものの補てん支援をするということで考えているものでございます。
 まず第一、最初の方の野積み車あるいは不法投棄車対策ということに関しましては、これは環境省の方でも従来から国会でもお答え申し上げているところでございますが、原因者が分かればその人たちにまず責任を持って処理していただくというのが筋でございまして、それがどうしてもできない場合に、都道府県が代執行した場合の費用、それを基金、私どもこの剰余金でもって支援をしていくということを考えておりますが、剰余金による支援自体は法律の施行後ということになりますので、都道府県がどんどん対策を進められて代執行というものが施行後に及ぶというような場合には、これは剰余金の活用によってその分の費用のお手伝いをするということになろうかと思います。
 それから、離島の運賃の割高部分の応援の部分、これもリサイクルが実際に義務として関係の方々に発生します施行後の事態として、剰余金を活用して、都道府県、離島の市町村等が共同で運送するというような事業をされるような場合に、私ども、この再資源化法人というところを通じてこの剰余金を活用して支援をさせていただくべく準備を考えているものでございます。
#117
○大江康弘君 ありがとうございました。
 飯島部長とそれから岡本局長はもう結構でございます。
 そうしたら、洞局長、実はこれ、今回の抹消登録制度の改正ですけれども、これは今、環境省と経産省にお聞きをしました。経産省のリサイクル法案との一つのお互いのリンクする環境保全をどうしていくかということになってくるわけですけれども、そういう部分から見れば、国交省としても、非常に今の野積みだとか不法投棄というものがやはり改善されていくというか、良くなっていくか、当然その思いなんでしょうけれども、そこらの経産省とのかかわり合いの中でどんなふうにちょっとお思いですか。
#118
○政府参考人(洞駿君) せんだって成立いたしました自動車リサイクル法に基づきまして、使用済自動車が引取事業者に引き渡されてから解体業者、破砕業者と解体処理を進めてくる自動車リサイクルの過程について、自動車の不法投棄を防止し、自動車リサイクルを促進するための必要な制度の枠組みが整えられました。
 今回御審議をいただいております道路運送車両法の改正は、この自動車リサイクル法の枠組みに従って適正に解体されたということを運輸支局等が確認した上で永久抹消登録を行うこととするなど、要するに車が最終的にどういうふうに処理されたかということを運輸支局等がそれをフォローし、そして自動車リサイクルシステムの流れに乗せていくと、そういう機能を持っております。
 また、自動車のリサイクル費用の徴収の確認につきましても、運輸支局の車検時においてそこのところをチェックする等々、自動車リサイクル法と道路運送車両法が両方相まった仕組みの構築によりまして、正しく自動車の不法投棄の防止とリサイクルの促進に大きく寄与するというふうに確信しております。
#119
○大江康弘君 ひとつこの改正を機会により良きまたこの法律の運用をしていただきたいと思います。我々も余り抹消登録に入れられぬようにせないかぬわけですけれども。
 次に、不正改造の件ですけれども、認証工場の数というのを取りあえず聞かせていただけませんか。
#120
○政府参考人(洞駿君) 道路運送車両法では、自動車の分解整備を行う事業を経営する場合には事業所ごとに国の認証を受けなければならないというふうになっておりまして、認証を受けた事業者は全国で約七万五千事業者、そして八万七千五百工場ございます。
#121
○大江康弘君 随分な数でありまして、これは認証を受けなければ、なかなか一般のユーザーの方が、おまえのところ大丈夫かなということでありますから、当然そういう数になってくるんでしょうけれども。
 不正改造というと、どうしても我々暴走族というものが頭に想定されるわけですけれども、やはり昔は夏が相場であったのが、もう今は通年、ひどいのは、今朝ほどもありましたが、初日の出のときに、これは警察も含めて大変な取締りであろうかと思いますけれども、今までこの不正改造に携わっていわゆる行政処分だとか司法処分を受けた認証の工場数というのはどのぐらいあるのか、ちょっと分かれば教えてください。
#122
○政府参考人(洞駿君) 不正改造を実施した認証工場の数でございますが、国の認証を受けた自動車分解整備事業者は、分解整備を行う事業場の設備、それから従業員の基準に適合しなければならないとなっているわけですけれども、それと同時に、不正な改造を行わない等、事業者が遵守すべき事項が定められております。これに違反した場合には三か月以内の期限を定めての事業の停止又は認証の取消しというものがございます。
 平成十三年度、不正改造の施工による認証工場の事業の停止を受けた事業者は一件でございます。それから、不正改造車に係るその他の行政処分を受けたものは二十件ございます。
 一般的に言われておりますのは、不正改造を行う事業者というのは、こういう認証工場あるいは指定整備工場というのはこういう処分が掛かってきますから、ただ不正改造そのものはだれしもが簡単にできるわけでございまして、これはあくまで推計でございますけれども、大半はこれ以外のところで行われているのではないかというふうに言われております。
#123
○大江康弘君 大変今の暴走族を想定した中からいえば、あんなにたくさん違反者がおるのに少ないじゃないかという、むしろそういう思いがするんですけれども、やはりそんなことをすれば厳しい罰則があるという、ある意味残念なのは、日本というのはもうペナルティー社会になってしまって、何か罰則を科せないと社会のルールが守れないという本当に残念な今世の中になってきつつあるんですけれども、しかしそれはそれとして、私は不正改造をするに当たっては不正部品というものの製造、販売というのがあると思うんですけれども、これは基本的にはやはりその部分で根っこを絶つという、元を絶つという部分で、そこの部分で何とか取締りというものができないのか。
 これは、自由社会だからそんなもの売るのは自由だということもあると思うんですけれども、例えば一般の公道以外で走るということが明確であるんだったら、前もって最寄りの陸運支局に行って、そういうパーツは何に使うんだと、レースに使うんだ、何に使うんだということをやはりきちっと申請をして、そしてそこで許可をもらって初めてそのものをいわゆるゲットできるというか、付けることができるというか、やっぱりそういうことまで突っ込んでいかないと、なかなか自由に、製造というのはこれは仕方がないとしても、販売の部分でやはり自由なことをしておったら、これはたばこの自販機と一緒で、やっぱり目の前にあれば二十歳以下の子供でも吸ってみようかなということになってしまうという、やっぱりそういう部分で何とかこれ規制というのは、これは、局長、無理なんですか。
#124
○政府参考人(洞駿君) 今回の改正に当たりまして、正しく大江先生おっしゃるようなそういう御意見の方々、たくさんお伺いいたしました。
 我々もそれについていろいろ考えてみましたけれども、自動車の改造に使用される部品を販売したことのみをもって違法とする、処罰の対象とするとした場合には、例えば着色フィルムというのが売られておりますが、これは車両の後部の側面、運転席とか助手席は張るのは違法で、前面に張るのはもちろん違法ですけれども、後部に張ったり後面のガラス、後ろに張ることは認められております。また、よくレース用、公道を走行しないレース用の車両に装着するマフラーというものも販売されておりまして、なかなか一律に販売しちゃいかぬというふうな規制を掛けるのは問題かなということでございます。
 その代わりと言ってはなんでございますけれども、今般、不正改造そのものを禁止する規定を新設しました。驚くべきことですけれども、今までは不正改造をしちゃいかぬというのは整備工場しか掛かっていなかった。それを今回、何人も不正改造をしてはいかぬというふうな規定を新設をいたしました。そういうことで、不正改造部品を公道を走行する自動車に装着した段階で違法性を問えることになるわけでございますので、そういった部品の販売についても十分な抑止効果は期待できるんではないかというふうに考えております。
 今後は販売会社に対しても不正改造車排除運動による広報あるいは啓発活動などを強力に推進しまして、こういう違法行為を助長することのないように指導してまいりたいと考えております。
#125
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。道路運送車両法の改正につきまして御質問申し上げます。
 まず一番目に、介護タクシーについてお伺いをいたします。
 厚生労働省は、訪問介護の報酬体系の見直しの中で、現行行われているいわゆる介護タクシーについて通院等のための乗車、降車の介助に特化した報酬体系を設定しようとしていますが、移送車両についての特段の定めがなされていません。このため、白ナンバーによる移送も可能となり、白タク行為が横行することも考えられます。既存の業者においては、乗務員に二級ヘルパーの免許を取得させ、移送に特化しないよう努力をしているところであります。
 国土交通省におきましても運賃の収受方法について一定の理解を示されております。報酬体系の設定方法にも疑問がありますが、人の移送という立場からすれば、車両を特化しないことは大いに問題があると言わざるを得ません。人の移送という立場からすれば、車両そのものというのをやはり特定すべきではないかと思うんであります。
 私たちは、やはり第百四十七国会の国土交通委員会の道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案の附帯決議におきまして、交通バリアフリー対策促進の観点から、タクシー等を活用してSTSの充実を図るため、所要の支援措置を講ずるとし、安全輸送確保の観点から、第一義的にタクシーを利用するよう求めました。
 福祉輸送に関するタクシーの活用については、まずどのようにお考えでしょうか。また、公共交通機関を利用できず、経済的負担からタクシーも利用しにくい障害者や要介護者の足をどう確保していくのかについて、国土交通省は安全輸送の確保の観点から、厚生労働省はサービスの質や負担の観点からどういうシステムが望ましいのか話合いをしていくべきではないかと思いますが、その点、両省、いかがお考えでしょうか。
#126
○政府参考人(洞駿君) まず、私の方から福祉輸送、いわゆるスペシャル・トランスポート・サービス、STSについてのお尋ねに対するお答えを申し上げます。
 STSにつきましては、安全かつ適切な輸送を確保していくという観点から、交通バリアフリー法などの附帯決議にもございますとおり、タクシーの活用を考えていくことが必要であると考えております。このため、国土交通省といたしましては、これまでもSTSへのタクシーの活用を進めるという観点から、リフト付きタクシーやスロープ付きタクシーへの税制の優遇措置を講じるとともに、平成十三年六月から、車いすの方々が乗降しやすいなどのメリットを有する軽自動車による福祉タクシーを認めたりするなどの施策を展開しているところでございます。また、いわゆる介護タクシーにつきましても、前後の介護について介護報酬を受けている事業者の運賃収受の考え方について弾力的な解釈を示してきたところでございます。
 公共交通機関の利用が困難な高齢者あるいは身体障害者の方々の足の確保という観点からも、今後ともSTSについてはタクシーの活用も含めまして幅広く施策を推進してまいりたいと考えております。
#127
○政府参考人(堤修三君) 私ども介護保険及び介護予防事業などを担当しておりますけれども、まず介護タクシーにつきましては、今、先生から御指摘がございましたように、介護報酬の見直しの作業の中で乗車、降車に伴う一連の介護行為、これを行った場合について身体介護の報酬を現在支払っておりますけれども、これは身体介護のサービスというのは自宅に赴いて入浴や食事や排せつのお世話をする、そういうことも含めた全体のサービスを想定をしておりますので、乗降車の介助のみという特定のサービスを念頭に置いているわけではございません。そこで、介護報酬の今見直し作業の中では、タクシーの乗降車の際の介助に特定をしたサービスの体系の類型を設けるということで審議会等における議論を進めているわけでございます。
 要介護者のみならず、介護に至らない方も含めて、お年寄りが自宅に閉じこもったりいたしますと、いわゆる痴呆の症状あるいは要介護状態になりやすいというふうなことがよく言われておりますので、そういう意味では、要介護者の方も含めて高齢者が地域に出ていく、そういう環境を整備することは大変重要なことでございます。
 したがいまして、私ども、介護保険のサービスではないんでありますけれども、市町村の事業といたしまして介護予防・生活支援事業という補助のメニューを持っておりますが、その中に外出支援事業というものを位置付けておりまして市町村に補助を行っております。十四年四月現在で千八百十三の市町村でこの外出支援サービス事業が行われております。中にはタクシー事業者にこれを委託をする、協力をお願いをするという形で実施をしているところもございますので、今後そういう地域の実情を踏まえた取組を私ども支援していきたいと思いますし、今のタクシー事業者に協力をお願いするやり方ということになりますと国土交通省の事業との連携というのも重要な意味を持ってくると思いますので、そういうことも含めまして市町村に対して指導していきたいと思っております。
#128
○渕上貞雄君 次に、不法投棄自動車についてお伺いをいたします。
 平成十三年の八月の調査では全国で約十二万六千台もの不法投棄又は野積みされている使用済みの自動車があることが明らかになっております。本法の施行により、不法投棄又は野積みされるような使用済自動車はどれぐらい減少するとお考えなのでしょうか。今回の改正においても不法投棄はなくならないとも言われております。なぜなくならないのか、お伺いいたします。
#129
○政府参考人(岡本巖君) 不法投棄車が幾らまで減るかということについて今定量的に申し上げるのは難しゅうございますが、私ども間違いなく大幅に減るというふうに考えております。
 その理由は、先ほどもちょっと御説明申し上げましたが、制度面で料金前払、それから電子マニフェストによる厳格なトレースが可能なような制度を用意しております。
 それからもう一つ、使用済みの自動車というのを今度のリサイクル法におきまして廃棄物とみなすということにいたしておりまして、従来、部品取りのためにこれは置いているんだということで言い逃れが可能だった部分があるんですが、今回は、リサイクル法施行の後においてはそういうことが難しくなります。そういう制度面で不法投棄対策ということについて相当思い切った手当てをしているというのが一つでございます。
 加えまして、経済の実態という方からいいますと、あるいは事業の実態という方から見まして、現状では使用済みの自動車のリサイクルというのがスクラップ価格の低落及びシュレッダーダストの埋立て処分費用の増嵩というダブルパンチで逆有償になっているわけですが、今回、リサイクルについて費用徴収の仕組みを用意して、シュレッダーダスト、エアバッグそれからカーエアコンの部分はあらかじめいただいた料金でもって間違いなくその部分は賄っていくということにいたしますので、残余の使用済みの自動車のリサイクルの事業というのは有価の世界に戻っていくということが考えられますので、その面から、今度は事業としてそれをちゃんと処理すればお金になるというそういう世界に戻っていきますので、経済の実態の面から見ましても不法投棄の誘因というのは大きく減ずるということになりますので、制度面及び今申しました実態面、両方から考えまして、私どもは不法投棄の車というのは大幅に減っていくことになると考えているものでございます。
#130
○渕上貞雄君 御期待申し上げておきますので、なお御努力いただきたいと思います。
 永久抹消登録問題についてお伺いいたします。
 厚労省の方、ありがとうございました。お引取りくださって結構でございます。
 これまで発生をいたしました不法放置自動車の多くは、車の所有者によるナンバープレートの返納が抹消登録手続の完了となり、自動車個体の行方については一時抹消と何ら変わることがないために不法放置が行われたと言っても過言ではないと思います。
 なぜ自動車個体を放棄しないで不法放置してきたのかを考えますと、一つは解体料金の負担ということもあるでしょう。最も大きな要因は、どこに車を持っていけばよいのかというのが分からないのではないか。今回の法改正によりまして、新規登録車から永久抹消まで一貫したシステムができるわけですが、やはり個人で抹消登録する人はいるわけでございまして、車両の解体を行ってくれる業者、それから処分業者の情報を十分公開していくとともに、比較的簡便な手続を行えるようにすることが必要ではないかと思われます。
 また、解体費用の明確化を図り、できる限り地域間格差が生まれないようすべきだと考えますが、その見解についてはいかがでございましょうか。
#131
○政府参考人(岡本巖君) 使用済みの車につきまして、リサイクル法の下で引取り事業者の方々を都道府県知事の登録制ということに今回位置付けをいたしているところでございます。この引取り業者の方々は、事業所ごとに見やすい場所に標識を掲げるということを法律上義務付けをいたしております。同時に、都道府県知事は、引取り業者の登録簿を用意をして一般の閲覧に供するということにもいたしております。したがいまして、ユーザーの方々から見まして多くの場合は、多分数万に及ぶと思いますけれども、引取り業者の方々、積極的に持ち込んでもらいたいということですので看板を掲げて見やすくなると思いますが、加えまして、都道府県のホームページへの照会等によって知ることは容易ではないかと考えております。
 それから、二つ目のお尋ねの解体業者の方々なんかがリサイクル料金以外に料金をいただくということになるかもしれない、あるいはそれの地域間格差が出てくるかもしれないというそのお尋ねかと思いますが、私ども一番今逆有償をもたらしている大きな部分、シュレッダーダスト、それからエアバッグ、カーエアコンフロンという三つを料金で賄うということにしますと、リサイクルの事業自体は逆有償ではなくて有価の世界、商売になるという、そういう状況に転じていくということになろうかと思いますので、解体事業者を始めとしてリサイクルに関係する事業者の方々はできるだけユーザーの方々に持ち込んでもらいたいという、そういう方向での御努力をされるということになろうかと思いますので、三品目以外について実際どういう費用をいただくということになるのかならないのか、そこはビジネスの世界の話ではありますけれども、大きな三品目を料金で賄うということになった以上は、むしろ積極的に持ち込んでもらいたいという競争が働くことになろうかと思いますので、そういう目で見まして大きな差というのは出てこないんじゃないかと思われます。
 そういう中で、唯一大きな差が残るということで心配されましたのが離島の運賃の割高部分ということでございまして、これについては剰余金の活用によって市町村による共同輸送をやれる、おやりになるという場合の支援の枠組みも用意をいたしているところでございまして、そういう形で大きな地域間のばらつきなくやっていけるんじゃないかというふうに考えているところでございます。
#132
○渕上貞雄君 産業局の方、ありがとうございました。結構でございます。
 次に、街頭検査の問題についてお伺いをいたしますが、先ほども同僚議員から質問があっておりましたが、私も長い間乗用車の運転していますけれども、引っ掛かったことがないですね。ですから、引っ掛かったというのはちょっと言葉遣いが悪いですね、一度もそういうことに、街頭検査に当たったことがありません。街頭検査はどれぐらいの頻度で行われているのか、それで、街頭検査によって整備命令が発令された数と改善が行われた車両数についてお伺いいたします。
#133
○政府参考人(洞駿君) 街頭検査の頻度でございますが、平成十三年度におきましては全国で八百十一回実施いたしまして、台数にして六万一千六百六十台の車両を検査しております。
 自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は適合しない状態にある場合には、当該使用者に対しまして必要な整備命令を発することになるわけでございますけれども、平成十三年度におきます不正改造車に対する整備命令書の発令件数は全国で二千九十件となっております。そして、この整備命令書を交付した後の改善の状況については、平成十三年度の不正改造車を排除する運動重点実施期間である六月に調査をいたしましたところ、これは六月だけでございますけれども、整備命令の発令後一か月以内に必要な整備を行って運輸支局等で確認を受けたものは八割という、そういう報告が来ております。
#134
○渕上貞雄君 車両運行の停止について、先ほども初日の出暴走ということが問題になっておりましたが、あのテレビを見ていまして、いわゆるどういう、どのような場合に摘発をして、どういう手順でもって車両を停止するのか、その手順はどうなっておるのか、お伺いいたします。
#135
○政府参考人(洞駿君) 手順でございますが、今般の車両法の改正によりまして、不正改造車の使用者に対しまして、改正後の法の五十四条の二に基づきまして、整備命令として車両の整備を命ずるとともに、車両を保安基準に適合させて、十五日以内に提示を行うよう命ずることとしております。
 国が車両の使用停止命令を行うのは、この整備命令を受けた使用者が車両の使用方法又は経路の制限に違反した場合、それから二番目に、整備命令を発した際に貼付した整備命令標章というものを不法に破損した場合、若しくは車両の提示期限内に、十五日以内に車両の提示を行わなかった場合でございます。
 それから、初日の出暴走の件について先生触れられましたが、初日の出暴走につきまして、去年の平成十三年の十二月の三十一日、大みそかから平成十四年の一月一日の年末年始に掛けまして、初日の出暴走の不正改造車に対する特別街頭検査を一都十二県の高速道路及び一般道路の十八か所で実施いたしました。それで、その結果として、百五十一台の車両を検査しまして、マフラーの取り外し等の不正改造がされていました百十一台に対しまして整備命令書を交付し、改善措置を命令しました。それで、整備命令に従わない使用者については必要な整備をするよう催告を行っているところでございますけれども、平成十四年三月三十一日現在におきましては十三台を除いて改善されたということを確認しております。
#136
○渕上貞雄君 終わります。
#137
○委員長(北澤俊美君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 道路運送車両法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#138
○委員長(北澤俊美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#139
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#140
○委員長(北澤俊美君) 次に、離島振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院国土交通委員長久保哲司君から趣旨説明を聴取いたします。久保哲司君。
#141
○衆議院議員(久保哲司君) 衆議院国土交通委員長の久保哲司でございます。離島振興法の一部を改正する法律案の趣旨を説明させていただきます。
 ただいま議題となりました離島振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。
 離島振興法は、本土より隔絶せる離島の特殊事情からくる後進性を排除するための基礎条件の改善及び産業振興に関する対策を樹立し、これに基づく事業を迅速かつ強力に実施することを目的として、議員提案により、昭和二十八年七月、十か年の時限法として制定されたものであります。
 本法は、離島振興のために少なからず寄与してまいりましたが、離島の特殊事情からくる本土との格差は依然として除去されない実情にかんがみ、以後、四度にわたり、本法の有効期限をそれぞれ十か年延長するとともに、諸施策を拡充してきたところであります。
 しかしながら、離島をめぐる自然的、社会的諸条件は厳しく、いまだその産業基盤及び生活環境の整備等が他の地域に比して低位にある状況は解消されるに至っておらず、また、人口の減少、高齢化も依然として進展しております。
 一方、離島が我が国の領域、排他的経済水域等の保全等に果たす役割や、離島の豊かな自然的、歴史的環境の果たす役割は極めて大きく、かつ増大しつつあり、我が国社会経済の発展及び国民生活の充実に大きく寄与しているところであります。
 また、地方分権を推進し、地域の自立を促す観点からは、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の自主的、主体的な取組を促進していくことが重要になっております。
 本案は、このような最近における離島の社会経済情勢にかんがみ、離島振興施策の一層の充実強化を図るため、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、目的規定において、離島が我が国の領域、排他的経済水域等の保全に重要な役割を担っていることを明らかにすること。
 第二に、地域における創意工夫を生かしつつ、離島の自立的発展を促進するため、国が離島振興計画を定める現行の制度を改め、国が作成した離島振興基本方針に基づき、都道府県が市町村の策定した案を反映させた離島振興計画を定める制度とすること。
 第三に、離島振興対策実施地域に係る医療の確保等、農林水産業の振興、地域間交流の促進等に関する規定を整備すること。
 第四に、平成十五年三月三十一日が時限となっている本法の有効期限を十か年延長すること。
 以上が提案の趣旨及び主な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#142
○委員長(北澤俊美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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