くにさくロゴ
2002/04/11 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 経済産業委員会 第9号
姉妹サイト
 
2002/04/11 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 経済産業委員会 第9号

#1
第154回国会 経済産業委員会 第9号
平成十四年四月十一日(木曜日)
   午前十時三分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         保坂 三蔵君
    理 事
                魚住 汎英君
                松田 岩夫君
                山崎  力君
                平田 健二君
                本田 良一君
    委 員
                大島 慶久君
                加藤 紀文君
                倉田 寛之君
                小林  温君
                近藤  剛君
                関谷 勝嗣君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                荒木 清寛君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       経済産業副大臣  古屋 圭司君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       下地 幹郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       村田 保史君
       内閣官房内閣参
       事官       近藤 賢二君
       内閣府国民生活
       局長       永谷 安賢君
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       金融庁総務企画
       局参事官     増井喜一郎君
       総務省総合通信
       基盤局長     鍋倉 真一君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     鈴木 康雄君
       総務省政策統括
       官        大野 慎一君
       総務省政策統括
       官        稲村 公望君
       財務大臣官房審
       議官       石井 道遠君
       文部科学大臣官
       房審議官     玉井日出夫君
       経済産業大臣官
       房商務流通審議
       官        古田  肇君
       経済産業省商務
       情報政策局長   太田信一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定商取引に関する法律の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)



    ─────────────
#2
○委員長(保坂三蔵君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官村田保史君、内閣官房内閣参事官近藤賢二君、内閣府国民生活局長永谷安賢君、警察庁生活安全局長黒澤正和君、総務省総合通信基盤局長鍋倉真一君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長鈴木康雄君、総務省政策統括官大野慎一君、総務省政策統括官稲村公望君、財務大臣官房審議官石井道遠君、文部科学大臣官房審議官玉井日出夫君、経済産業大臣官房商務流通審議官古田肇君及び経済産業省商務情報政策局長太田信一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定させていただきます。
    ─────────────
#4
○委員長(保坂三蔵君) 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○加藤紀文君 おはようございます。自由民主党の加藤紀文でございます。久しぶりの質問でありますので、よろしくお願いいたします。
 法案の中身に入る前に、議論の前提となる電子メールの悪用あるいはインターネットにおけるトラブルや悪事に対する規制の在り方についてどのように考えるべきか、若干私見を述べさせていただいて、大臣の基本的な考えをお伺いさせていただきたいと思います。
 インターネットが現代社会において重要なインフラであり、ネットを通じて配信される電子メールが現代人にとって重要なコミュニケーション手段であることは言うまでもありません。しかし、インターネットが普及するにつれてネット上で様々なトラブルが生じてまいりました。ややもすれば、インターネットは危ないとまで言う人すら出てくるような現状であります。今回の改正案も、そのようなトラブルの一つの対応として、結果的にインターネット環境を守るということにつながるものと考えております。
 インターネットにおいて行われる犯罪のネガティブな行為について対応策を考える上で、留意しておかなきゃならないこと、また考え方を整理しなければならないことがあろうかと思うわけであります。それは、その犯罪なりトラブルがインターネット上でしか起こり得ない問題なのかどうか、それとも一般社会でも起きていることなのか、さらに、一般社会で起きていることだとしてもインターネットを使うことによってその悪質性とか犯罪性が増幅されているのかどうか、これを見極める必要があろうかと思うわけであります。
 そう考えてみると、今インターネット上で起こっている様々なトラブルのその中の多くは現実社会でも起こって、また起こり得るような態様が多いように思われます。それが匿名性や即時性というインターネットの特性によってその悪質性や犯罪性が増幅されている、そのような現象が多々見られるような気がいたします。
 例えばネズミ講なんというものはインターネットができる前から存在していた犯罪でありますが、ホームページで会員を勧誘する等、総体的に被害が増大しているような問題があったり、また今回の迷惑メールに見られるような不快な広告を大量に送ってこられるというようなことは、今までのダイレクトメールでも理論上は起こり得た問題でありますが、このインターネットの何といいますか特性ということで、大量に送っても費用が累増しないということで行われているのでないのかなという気がいたします。
 したがって、インターネット上の犯罪でも現実社会の問題とやっぱり同じように考えなきゃいけないのじゃないのか、やはりインターネットと現実社会とは、規制の在り方、やはり平衡を失するようなことはなさるべきではないのかなという気もいたしますが、一方で、インターネットの特性を利用して悪質性が強まるのであれば、ここに着目して加重的に規制やまた対策を強化する特段の措置を講じても許されるのではないのかなという気がいたします。
 結局のところ、インターネット上の問題に対する対応策や規制は、既存の同じような問題に対するものとネットの特性に着目した、その間のバランスの問題じゃないのかなという気がいたすわけでありますが、インターネットといっても、ウィンドウズ95が登場して以来まだ数年の歴史しかありません。そういった中で、どこまでをインターネットの特性に着目して規制すればいいかということはなかなか難しい問題だと思うわけでありますが、今後更にネット社会が成熟していくと、新たなトラブルやまた犯罪行為も増えていくんではないのかなという気もいたします。今の規制が果たしてこれから先も適正であるということはなかなか保障できないものでありますので、これから不断の努力で見直していかなきゃいけない必要性を強く感じるわけでありますが、せっかくの機会でありますので、今後増えていくであろうインターネット上の問題に対する対応策や規制に対して、大臣の基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
#6
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えする前に、委員長始め委員の皆様方に、ちょっと対米の交渉をしておりまして、大変御迷惑をお掛けしたことをおわびを申し上げさせていただきたいと思います。
 それでは、お答えさせていただきます。
 インターネットにおける規制の在り方につきましては、一つは民間主導で市場が形成される、それから二つ目は変化のスピードが非常に速い、それから三つ目は国境のない市場が形成される、こういったサイバー空間の特質に応じた施策を展開をする、これが前提になると思います。
 その前提の中で、電子商取引の特質を踏まえて、私どもは規制の在り方については三つの原則があるのではないかと思います。一つは、過剰なやはり規制は排除して市場の創意工夫を最大限引き出す、こういう原則だと思っております。それから二つ目は、電子商取引市場においても、今おっしゃられましたように十分な消費者保護を図るなど、インターネットの影の部分にも十分配慮をして、だれでも安心して参加できる環境を整備すること。それはやはり今お触れになられたように、一般のほかのもので非常に、ネズミ講なんていうことを言われましたけれども、そういった消費者にいかに対応するかと、こういうことも大事な観点だと思っています。三つ目は、国際的に調和したルールを構築する、この原則だと思っています。
 今提出させていただいているこの法案は、こうした考え方に基づいて提出をさせていただき、今申し上げたこの原則に従いながら、電子商取引市場の活力をある意味では不必要にそいでしまわないように、インターネットにおける自由と規律の最適な関係について行っていきたい。その際、御指摘の点もあるわけですから、私どもとしては不断の点検をこれからも行っていかなければならないと、このように思っております。
#7
○加藤紀文君 ありがとうございます。引き続いて頑張っていただきたいと思います。
 この法案を提出される前に、二月一日施行の省令改正がなされました。まだ二か月程度でありますので改正の効果を云々することは難しいと思いますが、消費者の反響はどの程度あったのか、また通信販売事業者等への周知徹底や啓蒙をどのように行ってこられたのか、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんでありますが。
 というものは、二月一日に施行されたわけでありますが、その前の一月と省令施行後の二月では携帯電話への迷惑メールの数はほとんど変わっていないと。また、二月に送られた迷惑メールの九五%には広告と付されており、省令の浸透度は高いと言いますが、広告と付けさえすれば広告メールは送ってもいいというお墨付きを与えたものだというようなことを言う人もおるわけでありますので、その点を是非御説明願いたいと思います。
#8
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。
 御指摘のように、二月一日から省令改正を施行させていただいたわけでございますが、この省令自身は一月十日に公布させていただいております。
 公布以来、まず主要新聞各紙あるいは週刊誌におきまして周知のための広告を掲載いたしております。また、広告用のパンフレットを六万部用意いたしまして、全国の消費生活センター、都道府県等に配布いたしております。さらに、テレビの政府広報番組あるいはモバイル端末への政府広報掲示において紹介するなど、様々な媒体を利用して消費者や事業者への周知徹底を図ってきたところでございます。
 その上で、二月一日に施行の運びになったわけでございますが、その結果として、二月末から三月に掛けまして、省令施行後に送られている迷惑メールを無作為抽出いたしまして、私どもの方で調査をいたしました。その結果、携帯向けのメールでは九〇%、パソコン向けのメールでは約八〇%ということで件名欄に広告マークの表示がなされておりまして、省令の遵守状況といたしましては、短期間でかなりの水準に達しているというふうに認識しているところでございます。
 これによりまして、消費者がメールの件名欄を見ただけで商業広告と識別できるわけでございます。その結果、例えばメールを開けずに削除したり、あるいは事業者の電子メールアドレスを通信事業者に登録いたしまして以後の受信を拒否したり、さらには、今後いわゆるフィルタリングサービスが導入されますれば、あらかじめ通信事業者に登録しておくことで件名に広告という表示のあるメールを一切受け取らないようにすることも可能になるわけでございます。こういったことによって、先般の省令改正で意図していた目的は相当程度実現されているのではないかというふうに考えております。
 今般の法案が成立の運びとなりますれば、改めてパンフレットを配布し、また各種媒体に広告を掲載するなど、周知に一層の努力を払ってまいりたいというふうに考えております。
#9
○加藤紀文君 はい、分かりました。
 それでは次に、この今提出されている法律案と同様の迷惑メールにかかわるいわゆる議員立法案についてお伺いしたいと思います。
 各派共同提案で先週参議院で可決され、恐らく本日の衆議院でも可決される運びとなろうかと思いますが、この議員立法の特定電子メールの送信の適正化等に関する法律案、この法律案とこの特定商取引法の一部改正案、これが同時に成立した場合に、この両案の双方の関係はどのように調整していくのかなということであります。
 例えば規制対象が、この特定商取引法案では通信販売などの販売サービス事業者となっておりますが、議員立法では更に広くて電子メールの送信者ということになっておりますが、販売事業者が送信者となった場合には特定商取引だ、そうじゃない例えば代行者であった場合には議員立法案というぐらいの仕分は分かるんでありますが、こうした場合、受け取った方はどちらがどうかはよく分からない。そしてまた、その行為について両省の監督下にあると、その辺の調整をどうやっていくのかなと。また、罰則でも両案で違うわけでありますので、それをどうやって調整を図っていくのか。また、この今広報の話がありました。監督官庁も経済産業省と総務省で分かれてしまう。そして、この今回の法案の啓蒙といいますか広告、これは総務省と経済産業省でそれぞれやるのか、それとも統一して広報等を行うのか、併せてお尋ねいたしたいと思います。
#10
○副大臣(大島慶久君) 加藤先生に私の方からお答えを申し上げたいと思います。
 今回の新法の議員立法に関しましては、先生も大変その中心的な存在で、御苦労をお掛けいたしたというふうに承知をいたしております。大変御苦労さまでございました。
 そこで、この迷惑メール問題につきましては、昨年の十月から研究会を置きまして検討を重ねてまいりました。そして十二月に、特定商取引法の下で速やかに対応しなさい、こういう報告書を取りまとめていただいたところでございます。こういった経緯を踏まえながら、今年の一月、産業構造審議会消費経済部会に委員会を設置をいたしまして審議を行いました。一月の二十九日、提言の取りまとめをいただいたところでございます。最終的には、商取引の公正と消費者の保護の観点から、特定商取引法の改正によって広告規制を行い、そして新法によって通信規制を行う、こういうことになったというふうに理解をいたしております。
 今後、この両法を車の両輪といたしまして迷惑メール問題に効果的に対応していきたいと考えておりますけれども、運用段階では、議員立法における主管官庁である総務省始め関係省庁と十分に調整を行う必要があるということは今、先生が御指摘のとおりでございます。そういう努力をさせていただきたいと思います。
 具体的には、広告である旨の表示方法等について統一したものに持っていきたい、こういうふうに考えているところでございますけれども、さらには、消費者に対して、法律が二つあるわけでございますから、混乱がないように十分周知徹底をしていただけるよう、総務省始め関係省庁等で協力しながら制度や運用の内容をできるだけ分かりやすく周知してまいりたい、こんなふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
#11
○加藤紀文君 それでは、法案の内容についてお尋ねいたします。
 インターネットが今ほど普及していない時期にもいわゆるスパムメールというのがありまして、迷惑メールに狭い意味での範疇に入ろうかと思うわけでありますけれども、法規制を掛けようという声はそれほどありませんでした。これは、先ほど大臣のお話にもありましたが、インターネットコミュニティーにおいては自治を重んじる世界であるということもありましたでしょうし、社会的な影響やまた被害が少なかったというのもあったと思いますが、今回改正案を提出するに至った背景には我が国のインターネットの急速な普及があったからではないのかなという気がいたします。
 我が国において特徴的なのは、携帯電話端末によるインターネットサービスの利用者が多いということでありましょう。平成十二年の一月には約四百六十万人加入だった利用者が、今年の一月、平成十四年一月には約四千九百万人加入と、二年間で十倍以上の驚異的な伸びを示しております。
 携帯によるインターネット利用に関しては我が国は正に世界の最先端を行く国と言っても過言ではないような気がいたしますが、経済産業省もそういった社会的環境を意識して、特定商取引法の施行規則改正の説明ページには携帯電話の画面に準拠した説明がなされております。
 ただし、今回の改正内容を見ますと、携帯によるメール利用とパソコン等によるメール利用が区別されないといいますか、分別されていない。我が国のインターネットの環境を考えれば携帯電話に対する特段の配慮があってもいいように思いますが、法の分野においてなかなか分けるのは難しいというのも分かりますし、また、我が国だけじゃなくて、これまた先ほど大臣のお話にありました世界標準を意識してされたのかなという気もいたすわけでありますが、その点に関してはどういうお考えでされたか、お尋ねします。
#12
○副大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきます。
 パソコンと携帯電話を区別をして、特に携帯電話に着目をすべきではないかという趣旨の御質問ですけれども、かつてはやはり携帯電話とパソコンというのは全く異質のものでございました。だんだんそれが融合していって、今は携帯のPDAが携帯になりますし、一緒にiモードもできるし、もうオールインワンになっております。
 そういうことからすると、むしろパソコンと携帯メールというところに着目をして分離をするよりも、一方的にやはり商業広告が送られるということが迷惑でありますので、やはりそこに着目をして法案を整理をしていくというのがやはり妥当な考えじゃないかという視点に立って、今回もその一方的な商業広告に対して最低限のルールというものを定めさせていただいた次第でございます。
 世界の例を見ましても、パソコンと携帯電話を別に規制をしているというルールはどうも存在をしていないようでございますので、そういった観点からもグローバルスタンダードにも合致をしているし、また迷惑メールの実態にも合致しているものではないかなというふうに考えております。
#13
○加藤紀文君 先ほど省令の効果についてお尋ねいたしましたが、今回の法改正の効果というのは、省令には罰則がないために抑止力が低いと、罰則が適用される法律が改正されれば実効があるという意見もありますが、しかし表示義務違反等に違反しなければ罰則の適用もありません。結局のところ、広告と付された迷惑メールの数自体は減らないんではないのかなと。
 特定商取引法の目的は商取引環境の保持と消費者保護にあるということはよく承知しておるわけでありますが、一般の国民は、国が迷惑メール対策に乗り出すということを聞けば自分の携帯に掛かってくる迷惑メールの数が減るんではないのかなと期待するわけでありますし、そうならなかった場合、国への失望といいますか不信感も募ってしまうんじゃないかなという気がいたすわけでありますので、更に踏み込んで迷惑メールの数自体を減らすような方策というのは考えられなかったかということをお答えいただきたいと思います。
#14
○政府参考人(古田肇君) お答え申し上げます。
 御指摘にありましたように、今回の法改正の目的は適正な商取引環境の保護と消費者保護でございまして、メールの数を減らすこと自体ではないわけでございます。
 この迷惑メールの難しい問題は、そもそも何が迷惑かということについての定義付けを法律によって国がどこまで踏み込んでやれるかというところにあるわけでございまして、今回の改正の基本的な考え方は、消費者にとって何が迷惑かという点については消費者の判断にまず任せると。これを前提として電子メールによる広告について最小限のルール設定を行ったということであるわけでございます。
 ただ、その結果として迷惑メールを抑止する効果を持つことは十分期待されるわけでございまして、例えば、消費者からいったん受信拒否という連絡を受けました場合には、この法律改正によって、以後その消費者に対してその広告メールを送ることができなくなるわけでございますので、そういった点での抑止効果というのはあるのではないかと。
 あるいは、先般行いました省令改正によりましてアドレスの表示を義務付けたわけでございますので、各携帯電話会社によって特定の電子メールアドレスからの受信を拒否するというサービスもあるわけでございますし、逆に特定の電子メールアドレスからだけ受信するようなサービスもあるわけでございますので、この表示義務の関連で、迷惑メールの受信を消費者としてこういったサービスを利用して止めるということも可能になるわけでございます。
 それから、広告マークの義務付けに関連いたしますと、この広告マークを見て、件名欄を見てそもそも消費者としてはメールを開けないということも可能でございますし、近い将来、あらかじめ携帯電話会社に登録しておきまして広告という表示をされたメールを一切受け取らずに済むような、いわゆるフィルタリングサービスの導入も進んでいくというふうに期待されますので、こういった点で更に消費者が受信する迷惑メールの減少が期待できるのではないかというふうに思います。
 それから、今回の法律改正のほかに、御指摘の議員立法におきまして、通信規制の導入、特に架空電子メールアドレスによる送信の禁止でありますとか、電気通信役務の提供の拒否でありますとか、こういった規定が抑止効果を持つこともございますし、また、今後通信事業者による技術的なサービスの面での更なる工夫と相まって、全体として、消費者が受けるいわゆる迷惑メールなるものは減少し、負担が軽減されていく方向になるんではないかというふうに私どもは期待しておるわけでございます。
#15
○加藤紀文君 今、答弁の中にありましたけれども、迷惑メールといっても、今議題にしているいわゆる特定商取引法の範疇の迷惑メールと、これはどっちかというと狭義の迷惑メールなんですね。もうちょっと広義の迷惑メールになると、そういった消費者とか商取引だけじゃなくて、今お話にありました、何といいますか、インターネットを利用したビジネス、これにも影響を与えてしまう。そして、その中間といいますか、通信事業者にも迷惑を与える。
 大手通信キャリアのデータによりますと、昨年の十一月でありましたが、一日に九億五千万通メールというのが発信されていると。そのうちの八億通は架空といいますか、あて先不明のメールであると。残った一億五千万通が通常のメールであると。そういう状態の中で何が起こるかというと、まともな通常なメールを発信している人でも、いわゆるメールの遅延問題、これが、今の特商法だけじゃなくてメール利用者の全体の問題でありますが、これを特商法で解消しようとか、先ほどの議員立法で一緒になってやろうとしてもなかなか難しいということはよく分かるんでありますが、やはりそこまで踏み込んだ、しつこいようでありますが、そういった迷惑メールの数が減るような対策というのはこれからも検討していっていただきたいと思うわけでありますので、その辺について何かお考えがあれば、よろしくお願いします。
#16
○政府参考人(古田肇君) 御指摘の点、いろいろなビジネスとかいろいろな面で電子メールの送信が社会的な問題となって、いわゆる迷惑問題になっていくということはいろんな形が今後考えられるわけでございまして、今般の法律改正は、実質的に迷惑メールと言われているものの中身が、いわゆる出会い系のサイトでありますとかアダルトグッズでありますとか、そういった消費者を取引に引きずり込む手段としての電子メールの活用というものが我々の調査では圧倒的に多うございますので、これに対して手当てをしたということでございますので、今後のいわゆる迷惑メールの状況の変化に応じて、柔軟に実態を見ながら対応していきたいというふうに考えております。
#17
○加藤紀文君 そこで、いわゆる携帯電話への迷惑メール対策として、携帯電話会社がアドレスの変更をしたらどうかと結構推奨しているわけでありますが、これまた電子メールを利用したビジネスに痛手を与えるものであります。
 ある商社が発行しているメールマガジンでは、メールアドレスの変更によって一か月に二五%の割合で配信ができなくなる会員が増えたそうであります。小泉内閣もメールマガジンを発行しておりますが、同様な悩みをお抱えじゃないのかなという気がしますが。
 逆に、迷惑メールの撲滅がメールビジネスの撲滅につながっても困るわけでありますので、その解決方法の一つとして、いわゆるオプトイン方式、これはメールの配信の許可を与えた受信者のみにメールを配信するということでありますが、そのためには通信事業者に新たな設備投資を余儀なくされるものであろうし、規制が強過ぎるという意見もありますが、今回の改正案を見ても、他の条文との整合性からオプトイン方式の採用は見送って、受信者が配信を拒否した場合に送信を禁ずるいわゆるオプトアウト方式を取っております。販売側、送信側の事業者に対する規制を最小限度にしようという配慮も分かりますが、今申し上げましたメールマガジンの例のように、インターネットビジネスの健全な発展のためには、一見強いと思われるようなオプトイン方式を採用するのも一つの手ではないのかなという気がいたします。
 そしてまた、オプトアウト方式には別の問題もあります。それは、広告を拒否するメールを送信する費用は利用者が負担しなければならない。迷惑を掛けられた上に費用まで負担しなくてはならないというのでは、正に泣きっ面にハチみたいなようなことになりますが、この問題に対して、日本のインターネット環境の特異性も考慮する必要がないのかなと。
 日本におけるインターネットは、接続は携帯電話によるインターネット接続が極めて多いということでありますので、パソコン等による通常の電子メールというのは月額で定額でありますから、幾ら送っても一緒でありますが、携帯電話から送信すると一通一円ぐらいですか、掛かってしまう。そうしますと、あるベンチャー企業が調査したところによりますと、昨年の十二月には迷惑メールの数が二千八百九十八通、今年一月には二千九百四十五通、二月には二千五百七十もあったそうでありますが、一通一円としても月に三千円ぐらい断りの費用負担をしなきゃいけない。
 そういう現状でありますが、諸外国で、先ほどお話ありました、大体オプトアウト制が採用されているというのは、日本みたいに携帯電話でのインターネット通信というのは余りない。ほとんどパソコン等による利用であるからそれも可能でありますが、日本の場合はちょっと事情が違うんだから、オプトイン方式も考えてはいかがかなと、しつこいようでありますが、その辺の意見を聞かせていただきたいと思います。
#18
○副大臣(古屋圭司君) 幾つか御質問ありましたので、まとめてお答えさせていただきたいと思いますけれども、まず、アドレス変更すると二五%ぐらい届かない、確かにそういう問題はあると思いますね。
 委員も私どもも後援会を作っておりまして、やはり実際の普通のメールでも住所変更になりますと後のフォローが大変だという、その実感は私たちも分かるわけでありますけれども、しかし一方、だからといって、じゃオプトアウト方式をやめるということにつながるかというと、必ずしも私はそうではないというふうに考えておるわけでございまして、今、委員御指摘のように、ドイツあるいはイタリアではオプトイン方式を使っておりますけれども、あとほかの国はすべてオプトアウトが大原則でありまして、OECDのガイドラインにもオプトアウト方式を使うというふうに規定をされているわけでありまして。
 やはりIT社会あるいはインターネット社会というのは、利便性をいかに享受をして、そしてその中から新しいビジネス、そして経済を活性化させていく、ひいては国民生活の利便性というか、を提供していくということになりますので、そういった視点からすると、過剰な規制は避けるべきである、必要最低限のルールにすべきであるということは言えると思うんですが、そういった視点から、今度もオプトアウト方式にさせていただきました。
 ただ、そういった迷惑ができるだけ防げるようなシステム、これは事業者側にもいろいろ工夫をしていただいておりまして、例えばフィルタリングサービスをするとか、あるいはアドレスの着信拒否、受信拒否あるいは送信拒否、こういうものをさせる。最近は、昨日の日経新聞にも一面に、ドメイン名も指定できるというようなことで、徐々にそういう迷惑メールを自己防衛をするという手段も実はできてきておりますので、私どもといたしましては、基本的にこのオプトアウト方式というのでいいのではないか。一方では、電話勧誘とかそういうほかの商取引、特商法で規定されているものはすべてオプトアウトでございますので、その辺の整合性から考えてもいかがなものかなと思っております。
 もう一方で、いや、着信を拒否をした場合の費用負担、事業者に電話する電話料も自らが負担することになるじゃないかと。確かにそのとおりでありますけれども、そういった場合は、あらかじめ全部、今申し上げましたような手段もございますし、メールを捨ててしまったりとか、そういった通信事業者が提供しているいろんな制度を活用することによって対応できると思いますし、また、御承知のように、今般、びっくりマークを広告で付けた場合には簡単に捨ててしまうことができますし、また省令改正をいたしまして、希望しない事業者からの広告は電子メールアドレスを通信事業者に登録しておくことで拒否することができるというようなこともやっております。
 そういった様々な手段を講じておりますので、それは消費者あるいは利用者の選択の中で賢明な、自らが判断して一番いいと思われるものを活用していくということで十分に私は対応できると思います。
 繰り返し申し上げますけれども、やはりこういうネットワーク社会は、そういう新しい技術がどんどん出てきてきますので、そのルールにやはり適宜適切に対応していくということもやはり利用者にとっても不可欠なことではないかというふうに考えております。
#19
○加藤紀文君 はい、分かりました。
 それでは、迷惑メール等にかかわる消費者トラブルについてお尋ねいたします。
 全国の消費生活センターや警察の相談窓口に、出会い系サイトや迷惑メール関連の被害や相談がどのくらい届いているのかなと思って聞いてみましたところ、出会い系サイトや迷惑メール問題関連の相談件数はさほど多くないということでありました。実際に発生しているトラブルが少ないとは思えないわけでありますが、何か、今話ありました出会い系サイトとか、後ろめたい気持ちを利用者が持っているから相談に持ち込めないのかなという気もしますが、表面に出ていない部分がかなりあると思うんですね。
 消費生活センターなどにおいては、消費者のプライバシーを厳守しているということを国民に分かりやすく周知することによって、相談を持ち込みやすいような体制づくり、こうしたトラブルがやみに隠れることなく、実態が把握できるような体制を作る必要があろうかと思いますが、その辺はどういう対策が講じられているか、お尋ねいたします。
#20
○政府参考人(古田肇君) お答え申し上げます。
 御指摘のような、迷惑メールを見て取引に入った消費者が、後から不当な代金請求を受けるといったようなトラブルに巻き込まれるケースが急速に増えているというふうに見られるわけでございます。国民生活センターの年報におきましても、その旨の指摘がなされておるわけでございます。
 私どもとしましては、消費者相談室に様々な苦情相談が寄せられるわけでございますが、平成十三年度見てみますと、迷惑メールに関する苦情相談が百四十五件でございます。そのうち、具体的に取引上のトラブルに巻き込まれているケースが六十四件に上っておりまして、平成十二年度に比べますと急増しておるということでございます。
 その相談の具体的な事例を見ながら相談をし、指導し、あるいは事実調査をするということで対応しているところでございます。
#21
○加藤紀文君 文部科学省の方、お見えでありますか。
 いわゆる出会い系サイトの問題についてお尋ねいたします。
 出会い系サイトというと、そこで知り合った男女の殺人問題とか報道がなされておりまして、大変ネガティブな印象を持ってしまいますが、警察庁の研究会であるインターネット上の少年に有害なコンテンツ対策研究会、この報告書によりますと、実際には同窓生探しや同じ趣味を持つ者の意見交換の場などといった健全なサイトもあるそうであります。出会い系サイトがすべて悪いというわけではない。しかし、性的関係を目的とするものもあり、その中には児童買春等の犯罪に利用されているものも含まれているということであります。
 犯罪の温床となっているというのはゆゆしき問題でありますが、いい大人がこのサイトに引かれるのは、社会というよりは本人の問題だと思いますが、事青少年に関しては、このような悪質サイトへのアクセスがオープンであるということは見過ごしすることのできない問題であろうかと思います。
 この報告書によりますと、女子高校生の約二二%が出会い系サイトを見た経験があり、そのうち約四三%がそこで知り合った相手と実際に会っていたということであります。全国に女子高校生が約二百万人いるそうでありますが、仮にこの調査の数字を当てはめれば、約四十四万人の女子高校生が出会い系サイトにアクセスし、約十九万人がそこで会った相手と知り合う、知り合った相手と会う、実際に会ってしまうということでありますが、どの程度それが犯罪につながるか分かりませんが、仮に九九・九%安全だとしましても、〇・一%というと二百人近い女子高校生が犯罪に巻き込まれてしまう可能性があるということであります。
 現在、出会い系サイトの運用や利用そのものについての規制はありません。警察が取り締まれるのは被害が生じてからになってしまいます。
 今後、犯罪の未然防止の観点から、各都道府県の青少年健全育成条例などによって、未成年者のサイトの閲覧や未成年者の出会い系サイト広告メールの送信を法的に何らかの制限をする必要があるんではないのかなと。また、出会い系サイトの利用を含めたインターネット利用の危険性について教育の場でしっかりと子供たちに教えていく必要があると考えますが、文部科学省ではどのような取組をしているのか、お尋ねいたします。
#22
○政府参考人(玉井日出夫君) お答えを申し上げます。
 これからの時代、情報化社会でございますし、子供たちはインターネット社会の中で生きていくわけでございますので、そこに正に生きる力をやはりきちんと身に付けねばならないと考えております。したがって、私どもは、情報化社会に主体的に対応できる情報活用能力を育成することが重要である。そのために、学校教育におきましては、情報活用能力としてのコンピューターやインターネットを的確に使う技能を習得させると同時に、今、委員御指摘なされました情報化の影の部分、これをしっかりと理解し、これを克服するための知識や態度を身に付けることも大変重要だと考えております。
 そこで、新しい学習指導要領では、中学校の技術・家庭科におきまして、情報化が社会や生活に及ぼす影響を知り、情報モラルの必要性について考えるということにしておりますし、また、高等学校の「情報」におきましては、情報の収集、発信に伴って発生する問題と個人の責任について理解させるという考え方で臨んでおります。
 具体的には、教科書等に載っておりますけれども、中学校ですと、コンピューターウイルスやチェーンメール、あるいはユーザーIDとパスワード流出の問題など、コンピューターを安全に使うための心得をきちんと取り上げていくと。それから、高等学校では、意図的に捏造された情報だとか、インターネットや携帯電話によるいたずらや犯罪、こういうものは社会的に話題になるわけでございますから、そういうものを調べて、具体的に対処を考えさせるように指導するというような取り上げ方をしているわけでございます。
 これを実際に学校で更に具体的に教師が指導できますことがまた重要でございますので、そこを考えまして、児童生徒の情報モラルの育成やセキュリティーについての指導内容、方法について解説した指導資料、あるいはそれを更に含んだCD―ROM、こういうものを教育委員会や今学校に配っておりまして、その中で出会い系サイトなどの迷惑メールの問題など具体的な事例を挙げて具体的に取り上げていくということにしているわけでございます。
 私どもとしては、言わばこれからの時代を考えれば、そういう情報化社会の光と影の部分をきちんと子供たちが身に付けていく、こういう方向での努力をしていきたいと考えているわけでございます。
#23
○加藤紀文君 ありがとうございました。
 引き続いてしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、インターネットセキュリティー全般にかかわる問題についてお伺いしたいと思います。
 先ほど審議官の答弁の中にありましたが、国民生活センター発行の消費生活年報二〇〇一には、最近の情報通信分野の問題点として、パソコンからインターネットへの接続は書き換えられてダイヤルQ2や国際電話につながってしまうというトラブルが紹介されておりますが、書き換えられてしまう原因には、利用者の方の知識不足などがあって、書換えプログラムをダウンロードしてしまって実行してしまうという、利用者にも問題があると思うわけでありますが、最近ではホームページにアクセスするだけで勝手に接続先が変更されたり、あるいは個人情報を取得されてしまうという問題が起こっているようであります。
 このようなインターネット上のセキュリティーホールについて、経済産業省も適時警告を発しておられるようでありますが、例えば昨年の平成十三年十月三十日付で「Webサイトにおけるクロスサイトスクリプティング問題への対応について」という通知が商務情報政策局情報セキュリティ政策室名で発せられております。
 このクロスサイトスクリプティング問題というのは、一言で言えば、特定のホームページにアクセスすることによってクレジットカード番号など個人の重要な情報が流出してしまうという問題がありますが、驚くべきことにこれが首相官邸のホームページではこの問題に対する対策ができていなかった。少なくとも今年の三月十三日現在ではできていなかったとホームページに載っておりました。IT政策の推進は小泉内閣の重点事項であり、首相官邸がインターネット上のセキュリティー問題にむとんちゃくであったといいますか、無自覚だったということは許されるべきことではないと思います。
 昨年十月に経済産業省の情報提供以降も放置されたといいますか、ほっておかれたということは、私は大変な問題だと思うんでありますが、インターネットセキュリティーに関する省庁間の連携が悪いんじゃないのかな。この問題のほかにも、接続先を勝手に書き換えるホームページなんというのはアクティブエックスとかジャバスクリプトとか技術を利用されておるようでありますが、セキュリティーの度合いを高めるためには、ホームページにスクリプトを埋め込まない方のがいいんじゃないのかなという気がいたしますが、特に中央省庁のホームページにはしない方がいいと思うんでありますが、中小企業庁のホームページにもかつてそういうのが入っていると指摘されたことがありますが、今はもう正されているのかどうか。確かにスクリプトを利用すれば動きのある楽しいホームページになるというメリットもありましょうが、少なくとも中央省庁においてはセキュリティーを優先すべきではないのかなという気がいたしますが。
 以上の問題に限らず、中央省庁のセキュリティー問題については、これは所管が明確ではありませんが、IT戦略本部の副本部長の平沼大臣の考え方をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。いや、古屋副大臣でも結構であります。
#24
○副大臣(古屋圭司君) じゃ、そのセキュリティー対策を含めて、政府の対策はどうなのかと、十分なのかという趣旨の質問だと思いますけれども。
 かつて、今、委員の御指摘のあった問題以前に、政府のホームページにハッカーが入って、ファイアウオールをサーバーの外に置いてあったという非常に初歩的なことでやられたケースがございまして、自来、いわゆる高度情報通信ネットワーク社会推進本部、これ総理が本部長でございますけれども、その下に情報セキュリティ対策推進会議、これを設置をして、一方、専門委員会というものを作りまして、そこが有機的に連携をしてセキュリティーは対応すると。そして、その実動部隊としていわゆる内閣官房の中にセキュリティ対策推進室というものを設置いたしております。経済産業省からも当然人を出しておりますけれども。
 そういった観点からは、政府として一元的に内閣府あるいは官邸でセキュリティー対策やるという組織はでき上がったということでありまして、一方、経済産業省は、やはりその中で今までの過去の蓄積等々もございますので、例えばコンピューターウイルスの問題であるとか、情報セキュリティーの向上のために、いろいろな情報をそこの、いわゆる高度情報推進本部あるいはセキュリティ対策推進室と連携を取って対応させていただいておりますし、また暗号問題なんかも総務省とも連携を取ってやっております。
 やはり一番大切なのは、ネットワーク社会を構築していく上でセキュリティーがなければ全く意味がないと言ってもいいぐらいのものでありまして、我々はこのセキュリティー対策というのはもう徹底してやっていきたいと思っております。
 二〇〇五年に最高水準の高度ネットワーク社会を作るというふうに我々は大目標を掲げておりますが、その中にセキュリティー対策というのは重要な柱として位置付けられております。今、委員御指摘のあった問題点もあることも事実でございますので、今後、今申し上げましたような組織で対応していきますけれども、しかしこの世界というのは日進月歩でございますから、やはり弾力的に対応して、このセキュリティー対策にそういった組織がもし不十分であるということならば、それを見直して、そしてそのときの技術にしっかり対応できるようなことをしていくということを、私どもも重要であり対応していきたいと思っております。
 アメリカでは、国防総省とハッカーとの死闘があったそうでありまして、かつて。それで、ハッカーがついに勝ったと。ハッカーが勝った結果、そのハッカーを国防総省に専門家として引っ張り込んだという逸話があるようでございますけれども、日本はそこまでやるかはともかくとして、それぐらいの気持ちで、やはり内部だけではなくて外部の専門家を活用して、そのセキュリティー対策に万全を期していきたいと思っております。
#25
○加藤紀文君 終わります。
#26
○本田良一君 民主党・新緑風会の本田良一です。
 私は冒頭、この法案とは違いますけれども、先般質問をしましたとき、ちょっと自動車産業に大変権威を傷付けることを言っておりますので、訂正をさせていただきます。
 自動車のパテントは一つだと、こういうことを言いました。直ちに調べましたら、これは二〇〇〇年だけでも日本の自動車の特許登録件数は五千百二十一件です。それで、例のバックミラーのあれは、あれ間違いですね。ヨーロッパの方に、ちょうど私がこの質問をしたとき、特許関係を地方でやりましたとき、十年前ということで、時期はちょうど一致しておりました。ちょうど車のいわゆるドアミラーに、ドアミラーですね、あの特許はヨーロッパの特許が強かったわけで、日本が強かったんではなかったようです。旧来はフェンダーミラーというところに付けておりましたね。これを日本の運輸省はどうしてもドアミラーに付けることを危険性があるということで許可しない。そういうことでヨーロッパの方が強かったということで、私に資料を提供した方は全然逆な方を私に提供していたようで、十年前。その誤りでございました。訂正をします。
 それでは、いよいよ今日の特定商取引法について質問をさせていただきます。
 最初、迷惑メールというのはどういうものかということに、皆さんも十分御存じでございますが、国民にわかっていただくために、今、加藤委員が申されましたような内容を冒頭私も言わせていただきます。
 今回の特定商取引法改正は、いわゆる迷惑メール問題に対処するためと聞いております。迷惑メールが大きな社会的問題になったのは、昨年の四月ごろからと聞いております。この問題は単に社会現象ではなく、IT社会における今後の情報通信の健全な発展に極めて重要な影響を及ぼす問題であると思います。
 大手携帯電話会社に聞いた話ですが、その会社の処理センターには毎日約九億五千万通のメールが届く。それをセンターから各ユーザーに届けるわけですが、そのうち実在をしないあて先へのメールは何と約八億通あるそうであります。残りの一億五千万通がユーザーに届くメールでありますが、膨大な量のメール処理のため、ユーザーに届ける時間も大幅に遅延をすると。この遅延をするのは、例えば今年の一月十六日、パソコンから発信をしましたメールが、朝の九時発信をして十六時間掛かっていると。だから、十時間、十六時間というのは普通なんですね。その携帯電話会社には一日当たり六百件からの苦情が殺到しているそうであります。
 私は、迷惑メール問題の中身は大きく分けて二つあると思います。第一に、迷惑メールと言われるとおり、携帯電話やパソコンのユーザーが毎日毎日のしつこい広告メールに迷惑をしているということ。これは先ほどの例でいえば、一億五千万通のメールの中身の問題であります。第二には、大量の架空メールの存在で、メール全体の送受信速度が大幅に遅れ、企業ユーザーなどの業務使用などにも支障を来しているという問題であります。これは先ほどの会社の例で、八億通の架空メールの問題であります。
 通信事業者にも、メールからの大量の苦情を受けて、様々な対策、メールアドレスの変更を勧めたり、指定した相手以外からのメール受信をすべて拒否できる特定接続サービスの導入をしたり、メール受信料金の軽減などの措置を取ったりしております。少なからぬ、ハード面、ソフト面合わせまして約三百億円の費用を掛けてこの迷惑メールに対応しているということです。
 そこで、大臣にお伺いをしますが、私が今二つの問題点があると言いましたが、今回の法案ではその一方だけ、ユーザー被害対策のみで、送受信網の混乱、八億通の架空メールについての対策は全く盛り込まれておりません。これでは片手落ちであります。
 そもそも、特定商取引法の改正だけで迷惑メール対策をしようというのは無理ではありませんか。米国でも、迷惑メール規制法と消費者保護法の二つの規制法で取り組み、商業用目的の望まれないメールと大量に送信されるメールの二つを対象としているようでありますが、我が国ももっと包括的な新規立法が必要ではないでしょうか。大臣にお伺いをいたします。
#27
○国務大臣(平沼赳夫君) 迷惑メールの問題は、委員御指摘のとおり、特に昨年の春以降、急速に社会問題化したところでございまして、そのほとんどというのが電子メールという手段を利用しまして一方的に送り付けられる商業広告、すなわち受け取った消費者を商取引に誘い込むことを目的とした広告でございます。
 今回の改正案は、このような実態を踏まえまして、商取引の公正と消費者保護の強化を図る観点から、特定商取引法により迷惑メール問題への対応を行うものであります。
 一方、今、本田委員御指摘のとおり、迷惑メールの問題については、電子メールの送受信上の支障への対応も必要であります。この観点から、別途、議員立法によりまして特定電子メール送信適正化法が提出されていると私ども承知しております。十一日の、本日の本会議で可決、成立をされる、こういうふうに見通しを聞いております。
 したがいまして、御指摘のそういう問題がございますので、今お願いをしているこの法律と議員立法のこの両法を車の両輪として、関係省庁で相互に連携を取りながらこの迷惑メール問題に効果的に対応してまいりたいと、このように考えております。
#28
○本田良一君 そのアメリカの、包括的と言いましたのはアメリカを参考にと思って申し上げましたが、迷惑メール規制法、一つのですね、これは発信規制を中心にやると。消費者保護の方は表記の正確性規制を中心にやるということですね。そしてまた、アメリカは、この二つの定義方法を、一つが商業目的の望まれない広告メール、大量に送信されるメールというふうにちゃんと包括的にしております。
 先ほどから時間が十六時間も掛かるとか、今までの特定商取引法では、訪問販売とか、いろんなそういうもの、あるいは電話での営業目的の勧誘、そういうものも大変社会的な被害を与えてきたわけですけれども、この皆さんも数字を見られて、インターネットによるこの迷惑という、あるいはまた被害、それはもう膨大な、想像の付かない地球規模のこれは被害を与えるわけですね、迷惑を。だから、このことが、インターネット社会というのは今までのものとはもうまるっきり規模が違うと、そのことをやっぱり頭に置いて掛からないと私はできないと思います。
 よって、次に質問をいたしますが、経済産業省の迷惑メール法案は特定商取引法の改正という形を取っております。特定商取引法は、その名前のとおり、商取引の中の幾つかを特定して規制するものであります。今回は、その規制対象にいわゆる迷惑メールを加えるものであります。しかし、この業界はイタチごっこの世界であります。規制しても次々新手の商売が現れます。特定商取引法の改正で対処する限り、これは常に後追いにならざるを得ません。
 迷惑メール対策としては、特定商取引や指定商品に限定せずに措置を講じることが適当ではないでしょうか。お伺いします。
#29
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさしていただきます。
 今回改正をお願いしておりますこの特商法は、昭和五十一年に成立をいたしまして、訪問販売であるとか、あるいは平成八年には電話勧誘、それから平成十一年には特定継続的役務提供、また平成十二年には業務提供誘引販売取引、これは内職・モニターというようなものでございますけれども、こうやってその時々の実態に応じて六つの形態が今規制対象となっておりまして、そのうちの四つはいわゆる指定商品制度というのを取っておりまして、これはトラブルが生じることが多い商品を政令で指定しております。
 こういう形で規制をいたしておりますけれども、基本的な考え方は、やはり健全な商取引の障害になることなく、やはりそういった違法なもの、あるいは消費者にとってトラブルを生じる原因となるものを必要最低限の規制として対応するということでありまして、実はこの迷惑メールでございますが、迷惑メールのうち、携帯電話向けではほぼ一〇〇%、またパソコンでも九〇%近くが商業広告を内容とする広告でございます。したがって、今回の改正で、この特定商取引法の下で、商取引の公正と消費者の保護の強化を図るという観点から迷惑メールへの対応を行うというふうにしておるわけでありまして、一方、例えばこの部分ではカバーできない分野、例えば不動産取引であるとか旅行あるいは薬品、こういったものについてはここの対象になっておりませんけれども、実はこういったものについてはそれぞれ個別の業法、事業法がございまして、ここでも指定をされておりますので、そこで十分対応はできるというふうに考えております。
 また、今御指摘のように、いろんな商売がどんどんこれから出てくるということでありますので、そうなった場合に、今後そういった新たな商品、新たなビジネス、新たなサービスがあった場合は政令指定を速やかに行うということができます。今、七十五品目を挙げておりますけれども、これは役務とか金利も含んでおりまして、そういった問題が顕在化した時点で速やかに政令指定を行うということで対応してまいりたいと思います。
 したがいまして、今、委員御指摘のような後追い後追いになることなく、タイムリーに対応していくということを常に念頭に置いて我々も対処していきたいと思っております。
#30
○本田良一君 今の御答弁ですね、後でだんだんとクライマックスになっていきますから。
 それでは次に、今回の特定商取引改正にしっかり盛り込まれましたはずのユーザー被害対策についてお伺いをいたします。
 今年の二月に実施をされた内閣府の国民生活モニター調査では、迷惑メールに対する今後の対応策をユーザーに聞きましたところ、メールの受信の場合は料金を取らないでほしいと希望する人は六〇%、次に、登録をしたメールアドレス以外のメールは受信しないオプトイン方式を取り入れてほしいという要望、同時に大量に送信をされたメールを通信事業者は利用者に配信しないでほしいという要望が続きました。それぞれが四〇%。
 しかし、今回の法案にはこれらは盛り込まれておりません。法案に盛り込まれた広告であることの表示の義務付けや受信拒否の意思表示をした後は再送信できないようにという内容は、皮肉にも国民の希望としては八項目中最下位であります。それぞれわずか一〇%ほどの希望しかありません。
 経済産業省は本当に国民の声を聞いて改正をされたのでありましょうか。この法改正ではユーザーの迷惑の大部分は全く解消されないのではないかと思いますが、大臣にお伺いします。
#31
○副大臣(古屋圭司君) 今回の法案を作成するに当たりまして、私どもも十月から研究会を作りまして、そこで審議を行ってまいりました。また、パブリックコメント等も募集をいたしまして意見を聞きまして、また消費者代表の方からも意見を聞かしていただきました。
 そういう中で、我が省として対応できる法制度上の対応として、今、今回の法案でお願いをしております広告表示の義務付けであるとか消費者が受信を拒否した場合の再送信の禁止、こういったものについてお話を申し上げましたところ、それについては大変効果があるんではないかといった意見もいただいたところでありまして、したがって我々はこの今回の法案の改正をお願いしているわけであります。
 一方、今、委員御指摘の内閣府の調査で上位に挙げられている点ですけれども、まず一点が、登録アドレスのみの受信機能ということにつきましては、これは既に受信拒否も含めてできるように通信事業者、なっておりまして、先ほども答弁さしていただきましたが、昨日、日経新聞に一面広告、通信事業者が出しておりまして、この受信機能、要するに登録アドレスのみの受信機能あるいは受信拒否あるいはドメイン指定ということもできるようになりましたという広告が出されておりまして、こういったことを広く利用者の方々に認識をしていただくということが大切だと思っております。
 また、もう一つ御指摘のありました、大量にメールが送信をされる、これにつきましては、今回、与党案として国会に提出をされておりまして今日成立するというふうに言われております通信事業者に着目した法案でございまして、この議員立法で所要の措置が講じられるというふうに考えております。
 ただ、現在でも、通信事業者の約款上、こういった一時に大量に送信されたメールは配信しないということは規定をされておりますけれども、この議員立法をもって更に法的に担保していくということになったわけでございまして、私どもとしてそういう認識でおります。
#32
○本田良一君 それから、この法案の実効性に関してももう少しお伺いをいたします。
 広告であるという表示を必ず付けなさいという趣旨の経済産業省令が二月一日から既に施行されております。その趣旨は確かに浸透しているようであります。しかし、本来の目的はそうではないのです。表示を義務付けることによって迷惑メールを大幅に減らすことであります。最近、かえって迷惑メールが増えたという指摘もあります。省令施行後一か月たちました。まず、実績はいかがでありますか。迷惑メールは本当に減りましたか。
 二つ目が、省令改正後、特定商取引法違反の業者に対して改善命令、立入検査、業務停止命令などの行政処分を行った実績はありますか。また、罰則を科した業者はありますか。業者は名前の公表を嫌がると思いますが、そもそも特定商取引法に違反した業者名の公表を行ったことはありますか。
#33
○政府参考人(古田肇君) お答え申し上げます。
 いわゆる迷惑メールとされているものの具体的な総数といったものについての正式な統計はございませんので、私ども必ずしも正確にその増減について承知しているわけではございませんが、二月末から三月に掛けまして、省令施行後に送られてきた迷惑メールを無作為抽出して調査いたしましたところでは、携帯向けメールでは九〇%、パソコン向けメールでは大体八〇%程度において件名欄にいわゆる広告マークの表示がなされておりまして、そういう意味で省令の遵守状況はかなりの水準まで来ているのかなというふうに認識いたしておるわけでございます。
 これによりまして、消費者がメールの件名欄を見ただけで商業広告と識別できる、その結果、メールを開けずに削除したり、あるいは電子メールアドレスを通信事業者に登録して受信拒否をしたり、あるいは今後いわゆるフィルタリングサービスで、あらかじめ登録して広告と表示されたメールを一切受け取らないということも可能になるわけでございまして、そういう意味で、先般の省令改正で意図していた目的は相当程度実現されているんではないかというふうに考えておるわけでございます。
 次に、いわゆる迷惑メールに対する行政の対応の御質問がございました。
 本年二月一日より、違法と思われるメールについての情報提供の受付窓口を日本産業協会に設けさしていただいております。私どもといたしましては、この窓口で受け付けた情報に基づきまして、内容を精査した上で、三月末までに約一千百のサイトについて特定商取引法の表示義務の違反があるというふうに認めまして、当省より、まず事業者に対して警告メールを送信したところでございます。現在、その改善状況を監視している段階にございまして、改善が見られない事業者に対しましては厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
 三番目に、そもそも特定商取引法において違反事業者の公表をどのように考えておるのかという御質問でございました。
 法律上は、業務停止命令を課した場合にその事業者名を公表するということになっておりまして、これまでに既に二社に対して業務停止命令を課し、その名前を公表しております。
 また、これとは別に、先ごろ、本年二月以降の違反行為につきまして、これまでの運用を改めまして、業務停止命令の前段階にございます主務大臣の指示というものがございますが、その段階におきましても、原則として事業者名を公表する方針を明らかにしたところでございます。これによりまして消費者トラブルの未然防止を一段と強化してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#34
○本田良一君 それから、経済産業省は、迷惑メールなど特定商取引法違反の事例に対する消費者の相談窓口として、財団法人日本産業協会や経済産業省の消費者相談室があると説明をしております。一般の消費者にとって、これらの窓口は大変耳慣れない、どこに電話していいか分からないのではないでしょうか。広報はどのようになっておりますか。
 大手通信業者には、迷惑メールに関して一日約六百件の苦情があるそうですが、経済産業省関連のこれらの窓口には、迷惑メールに関しどのくらいの相談件数があるのか、ちゃんと国民のために機能をしておるのか。
 経済産業省の消費者相談窓口担当者のインタビュー記事が日本産業協会の発行する「あどばいざあ」という雑誌に載っておりましたが、インタビューの冒頭にこのような発言がありました。国の行政機関の相談室として公平中立の立場が原則です。消費者は自分でトラブルを解決できるように側面からサポートすることが重要なポイントになっております。担当者の言葉ですが、日ごろからの、上司にそのように指導されているのでありましょう。公平中立という発言がありますが、だれとだれの間で公平中立なのでしょうか。政府機関の公平中立とは、特定の政治家や利益団体にくみしないという意味での公平中立ではないでしょうか。
 私は、この記事を読んで、消費者相談室と名付けられてはいるが実態はやはり業界寄りの経済産業省の窓口にすぎない、経済産業省に消費者行政はできないとつくづく思いました。この窓口がすることは、消費者が自分でトラブルを解決できるように側面からサポートするだけなのであります。
 お年寄りなどはよくマルチ商法などに引っ掛かりますが、相談に駆け込んでもアドバイスをするだけで、相手の業者などに掛け合ってはくれないのではないでしょうか。例えば、内閣府に国民生活センターという苦情相談窓口があります。ここでも第一段階は自主交渉助言ですが、それでも解決をしないときは紛争処理という段階に入ります。業者から事情を聞き、場合によっては改善指導をします。私はこれが行政の公平中立だと思います。例えば、お年寄りに自己責任だから自分で解決しろと言っても無理な話です。そのための消費者相談室ではないかと思います。これでは消費者は国民生活センターや民間の消費団体に行った方がいい、これでは頼りにならない、監督省庁なんだから国民が迷惑に感じている業者に対して自ら出ていって国民に代わって対処すべきではないかと思います。これを大臣にお尋ねをいたします。
 それから、警察との対応はどうなっておりますか。この二つをお伺いをいたします。
#35
○国務大臣(平沼赳夫君) 本田委員から幾つかの御質問がありましたので、順次お答えさしていただきます。
 一つは、広報の面で国民に余り知られていないのではないかという御指摘でした。
 迷惑メールに関しては、既に本年二月から改正省令による対応を行っておりますが、その運用に当たりましては、特定商取引法上の指定法人である財団法人日本産業協会において、違法メールに関する情報提供の受付窓口を設けまして、また当省の消費者相談室や消費生活センターにおいても問い合わせや相談に対応しております。
 このような窓口の体制につきましては、これまでも新聞各紙や雑誌に広告を掲載したり、パンフレットを全国の消費生活センターに配布するなど周知徹底を図ってきたところでございますけれども、法案成立後は更に消費者への、御指摘の点もございますんで、周知に一層の努力をしてまいらなければならないと思っております。
 それから、相談件数についてのお尋ねでございましたけれども、いわゆる迷惑メールに関しましては、本年二月一日より、違法と思われるメールについての情報提供の受付窓口を日本産業協会に設けまして、情報の収集、調査を行っているところでございまして、二月そして三月の二か月間で、合計で約六万四千件、一日当たりでは、平均して約一千件の情報提供を受けております。
 これらの約六万四千件に上る情報の提供は、消費者が実際に金銭的な被害を被っているか否かにかかわらず、違法と思われるメールを発見した場合には積極的に情報を提供してもらうように呼び掛けた結果でございまして、当省では、こうして提供された情報に基づきまして、内容を精査をいたしまして、三月末までに、約一千百のサイトに対して特定商取引法の違反があると認めまして、事業者に対して当省より警告を発しているところでございます。
 他方、当省の消費者相談室に対しては、大量のメールを受信して迷惑に思っているがどのようにしたらよいかといった問い合わせや、料金の請求が来たがどのように対処したらよいかという相談などが寄せられたところでありまして、適宜それらに対してアドバイス等を行っておりますが、かかる相談の件数というのは、平成十三年度で見ますと、百四十五件に相なっております。
 それから、公平と中立と、こういう点の御指摘がございました。
 経済産業省の消費者相談室や日本産業協会におきましては、消費者からの苦情相談を申出を受けますと、消費者に対して必要な助言等を行っております。さらに、これら消費者から寄せられた苦情相談や申出に基づきまして、経済産業省の執行部局において、必要に応じましてその事業者に対して調査を行った上で、特定商取引法上の違反が認められる場合には、その事業者に対して速やかに行政処分等を行う等、消費者の観点に立って、直接事業者に対して必要な措置を講じてきております。
 確かに、政府の行政の窓口でございますから、いわゆる公平中立と、こういうことは申しておりますけれども、しかし、そのケースをしっかり取って、明らかに業者で行き過ぎがあり、これはもう消費者の利益が甚だしく侵害されていると、そういうことが分かれば、私どもは消費者サイドに立って、今申し上げたような事業者に対して措置を取るようにしておりまして、今後とも、消費者相談に的確に対応するとともに、これを生かした特定商取引法の厳正な執行、これを心掛けていかなければならないと思っております。
 それから、警察に速やかに通報する、そういう措置を取ったらどうかと、こういう御指摘でございました。
 経済産業省では、消費者相談室に寄せられた消費者からの苦情や相談の中で法令違反の疑いがございますれば、特定商取引法上の違反の有無を調査しておりまして、そのまま違反が認められる場合には、その事業者に対して速やかに今申し上げたような行政処分等の措置を講じております。また、悪質な案件については、随時、警察庁等に対して情報提供をさしていただいております。
 御指摘のありましたそういったことに関しまして、トラブルの事例につきましては、昨年十月より、主要なトラブル事例とその対処法を経済産業省のホームページに掲載するなどして、広く消費者に周知しているところでありますけれども、こういったトラブル事例に関しましても、更に一生懸命に消費者の側に立って努力をさしていただきたい、このように思っております。
#36
○本田良一君 今のもろもろお答えいただきました中でのこの、私もいろいろ資料を見まして、日本産業協会のこの相談室、全国、北海道から沖縄までちゃんとありまして、九州経済産業局というのが福岡にも、九州であると。だから、その中にもちゃんと「!広告!」というびっくりマークを付けるような指示とかちゃんとしてあります。それから、毎年、相談件数もちゃんと把握をしておられるようでありますが。
 私は、先般、先ほどから副大臣の答弁でもありましたが、事例が起こってから速やかに適宜、法を作っていくということでありましたが、私はこれではやっぱり遅いと思います。
 あと、私がこの質問の中で出てきますのは、参入規制か事後規制かというところをちょっと後半触れていくわけですが、今の日本のずっと今までこういう場合の、訪問販売とかいろんな、例えば不良図書にしたってですが、私はちょうど県議会のころ厚生常任委員長をやっておりまして、あの不良図書の、悪書の、毎月警察の方と行政の方で集めてきた不良図書をチェックをして、十何名の学者の方々と、そしてこれを不適切のあれを、表示をして販売を中止をするとか、そういういろんなこともやってきましたが、そのときにも思いましたけれども、やっぱりイタチごっこ、どうにもこの対策ができなかったですね。
 そのことを何でかなとずっと思ってきましたが、今ここに来まして、この問題をやるに当たってやっぱり参入規制か事後規制か、このことが大きな私はイニシアチブを握っているなと。多くの場合、アメリカ辺り、さっき副大臣の答弁でもあっていましたが、この通信事業ということをインターネット、二〇〇五年にはIT国家をつくるんだと、そのためにインターネット事業を、あらゆるものを国民の発想に基づいてファッションのごとく沸き上がる中からインターネットが駆使されて、この社会が新しい産業を起こし、そして新しい活気に満ちていくと、そういうことを目指しているわけですけれども、この場合、私は事後では対応できないと思いますね。先ほども、何億通という迷惑メールが飛び交う社会になるわけですから。
 アメリカは、その点自由な市場経済で、とにかく事業展開はなるべく最小限度規制をしないでいくという信念に基づいて経済社会を構築しておりますけれども、彼らは果敢に、予測をされることを国民が、消費者がいかにこの事業展開によってどういう被害を被るか、そういうのを予測をちゃんとして的確に前もってやっぱり参入、法です、いわゆる罰則に対しての規制ですよ、罰則に対しての規制はある程度もう八割方その法案ができるときにはやっぱりそういうところも細部にわたってやっぱり規制を、法を、罰則規定を設けておりますよ。
 日本の場合は、事象が起こってから起こってからと、そして起こってから犯罪対応を、司法対応をやるということがずっと取られてきておりますね。このことを私はここで今回の特定商取引で非常に問いたいところなんですよ。だから、私は、事象が起こってから迅速に対応するということも重要だけれども、アクションを起こす前にそういうことを、十分予想される、冒頭申しました迷惑メールの数が結局八億通の中の一億五千万通でしたかね、それが迷惑メールになるわけですから、それだけはっきり予想をされているわけですから、そうしたときに今のいわゆる事後規制では対応はできないと、こう思います。
 だから、私は、刑事罰まで伴った、経済産業省の方はそうなっていますけれども、そういうことをやっぱり毅然とそこまで踏み込んだことが重要だと、そういうことを言いたいわけですね。
 だから、ここの中立とか公平、ここに経済産業省の相談室の消費者生活アドバイザーの三人の方が写真に写った資料がありますが、まずこの人たちは中立公平と言っておりますが、私は、行政の作ったこういう相談室というのは、本当に国民の、市民の中におってそういう対応の苦情を一杯聞いてきました。
 例えば、これとは関係ないけれども、建築基準法であの欠陥住宅というものを、欠陥住宅を二十年前私が扱ったことがありますけれども、その扱った方は、行政相談室に何度も言ったけれどもどうにもならなかった、あるいは県の紛争審査会に掛けてくれと言っても取り合ってもらえなかったとか、そういうことで私のところに相談されて、とうとう私はこの欠陥住宅、私、知らなかったけれども、東京の日大まで出てきまして、その関係の鉄骨、コンクリートの中の鉄骨が間違いなくこの鉄骨をそのとおり使っているか、そういうのは、この機器がたまたまそこに教授が持っておりまして、コンクリートにはめ込めば二十四時間掛けてデータが出て、強度からすべてちゃんとしたものが、鉄骨が使用されているかどうか、そういうのを私は東京まで出てきて実際にそれを使って法廷に立ってやったことがあります。とうとうその欠陥住宅の方は訴訟に負けまして、全部一応補償をされたことになりましたけれども、そういうことを一政治家も、市会議員がそういうことに携わることなのですよ。そのときに思ったけれども、こういう行政の窓口というのは本当に臨機応変に市民の被害のためには対応できなかったですね。
 だから、ここで公平中立ということがいかに私は消費者のためにを向いた公平中立ではないということを指摘をしておきたいわけでありまして、ここにも書いてありますが、行政の相談窓口という立場上、個々の企業に対して情報を知っていても具体的に名指しでコメントできないときが悩みますと、こういうことをやっぱり言っておられますね。こういうことは、やっぱり頻繁に私はこういう問題対応ではあっていると思います。
 それからもう一つ、この国民生活センターにおける相談処理の流れを見ますと、ずっとフローチャートが一杯かいてあります。弁護士のところまでかいてありますけれども、こういう消費者の窓口を受け付ける方が弁護士相談までされるということは、余りそこまではないようですね。
 それからもう一つは、先ほどから答弁であっておりましたが、そういう事業者に対しては罰則も含めて対応したとかありますけれども、それはもう本当にまれでしょうね。だから、私は、その消費者相談の方が直接業者と対応するとか、あるいは私法の弁護士さんを紹介するとか、そういうことも重要でありますけれども、それまで踏み込んでかという疑問が先ほどからの答弁でもありますけれども、私は、何が一つこの中でおろそかになっているかといえば、やっぱり警察ですよ。
 だから、こういうものも、先ほど大臣の答弁で警察の方にちゃんと情報を提供してやっているということがありました。私も、必ずこういう相談事があったときは本当に危険性がある、もう被害を現実に被っているという場合はやっぱり警察に直ちに照会をすることが重要だと思いますね。照会をして、そして例えばほかの事例については毎月一か月こういう事例があったと、それを警察にちゃんと情報として提供すると。警察も、そういう小さな市民の被害の相談であっても、そういうものに、この二、三年前から問われている小さなことに誠実に警察もこたえていくことによって、大きな社会のひずみとか被害を、隠されているそういう大きなこれからやってくる被害に対して、小さい針の穴から常に対応していくということが重要でありますから、私は、警察の方にすぐ来てこれやってくれということでなくて、連携を取って常に情報提供を警察にやっておくということが重要だと思いますよ。
 私は、警察を批判して言っているわけじゃありません。警察の方にそういう国民生活センターとか、そういう方が随時そういう情報提供を怠りなくやると、情報交換、これがこれからこのインターネットのこういう迷惑メールに対応するときに一番重要だと。そういうことを、何か起こって警察がうまく対応しなかったからといってそこだけを批判する、それは日ごろからの情報提供を怠っているこういう行政の窓口の人たちの私は怠慢だと思いますよ。だから、そこを指摘して、そういう対応を今後やっていただきたいということを申し上げておきます。
 それから、携帯電話やパソコンを使ったメール通信は日進月歩の世界であります。携帯電話では、第三世代さらには第四世代の画像情報を使った様々なサービスが予想されます。
 今回の法案では、いわゆるオプトアウト方式、つまり一回目はメールを送ってきてもいいけれども、ユーザーが拒否をすれば二回目は駄目ということであります。しかし、今は小中学生でも携帯電話を持つ世代であります。いきなりアダルト映像などを送ってくれば、一回目はいいという理論は通用をしないのではないでしょうか。オプトイン方式、すなわちユーザーが求めない限り一回目から駄目という方式に変えないと、近い将来はとても対応できないのではないでしょうか。
 それで、お尋ねをいたしますが、自由な事業活動と被害者保護の整合性が問われますが、その見解をお伺いをいたします。そのためには将来性のある先取りの法規制が重要と思いますが、いかがでございますか。
 次に、消費者保護の立場から、将来、事前規制と事後規制について、いずれが望ましいか、お伺いをいたします。
#37
○副大臣(古屋圭司君) 幾つかの御質問がございました。順番が相前後するかもしれませんが、お答えさせていただきたいと思います。
 まず、事前規制なのか事後規制なのかということでございますが、やはり今、規制改革の推進の三か年計画というのを御承知のように政府でも取りまとめさせていただきました。これは平成十四年の三月の二十九日に閣議決定をしたわけでございます。日本は余りにも規制が多過ぎると、だから社会的規制は必要最低限、経済的規制というのはできるだけ緩和をしていく、言わば事後チェック型行政への転換をしていくんだというのが政府の大方針でございます。私どもも、そういう視点にのっとりまして経済産業省としても以前から運営をさせていただいております。
 やはり、余りにも規制が多いと健全な商売を阻害をするおそれがあるということであります。しかし、やはり社会的規制等々はぴしっと対応して、迷惑に遭った人あるいはそれによって損害を被った人に対する法整備も必要であると、こういう考え方に基づいてやってまいりまして、今回のこの特定商取引法も、昭和五十一年の制定以来、そういった基本的な考え方を守りつつも、やはり消費者の迷惑あるいはトラブルというものを、もし生じた場合には速やかに対応できるように、例えば政令の指定においても弾力的対応をしてきたところでございます。
 そして、これに関連をして、いわゆるオプトアウトなのかオプトイン規制なのかという御指摘がありました。
 今、私が答弁をさせていただきましたように、やはりインターネット社会というのは、新しい技術をどんどん創出をさせることによって新たなビジネスが開けてくるという面もございます。そういったところに着目をすればやはり最低限の規制にとどめておくべきであろうという視点に立ちまして、今度はオプトアウト規制というものを採用をさせていただいております。OECDのガイドラインにおきましても、基本的に商取引についてはオプトアウト規制で行いなさいと、こういうことになっております。
 一方、今、委員御指摘のありました、消費者から了解がない限り商業広告を送ってはいけないといういわゆるオプトイン規制についてはどうなのかということでございますけれども、そもそもこの特定商取引法自体がオプトアウト規制という考え方に基づいておりますので、やはりそれに合致をさせなくてはいけないということで今回対応させていただきました。
 ただ、小中学校の子供たちもそれによっていろいろな影響があるじゃないかという御指摘でございます。確かにそのとおりでございますので、やはり青少年の健全育成、保護という視点から、やはりこの商取引に着目をした今度の法案ではなくて、また別のやはり法体系でこの青少年の健全育成という視点で私は対応していくべきではないかなというふうに考えております。
 あと、自由な経済活動と消費者保護とのバランスをどのように見るのかということでございますけれども、これは今私がお話し申し上げましたように、やはり自由な経済活動を阻害するような規定があっては健全な経済発展がない、しかし一方では、その結果、消費者トラブルに巻き込まれた人あるいは社会的弱者と言われる人にその大きな犠牲がなっては意味がありません。私は、それをいかにバランスよく対応していくことが大切ではないかなというふうに思っておりまして、そういった視点から今回のこの法案の改正は提案をさせていただいております。
 いずれにいたしましても、このインターネット社会あるいはIT社会というのは、将来の確実な予測というものをすることがなかなか難しい社会であります。例えば携帯電話一つ取っても、だれが四千万台、五千万台になるということを三年前に予測できたでしょうか。やはり、これはそれだけ大きな、いろいろ新しいビジネスチャンス、そして環境を作ることによって、それだけ大きく経済を広げていくことができるというメリットもあるわけであります。一方では、その規制というか、それに対しての要するに日陰の部分、これに対してどうやって対応していくか、このバランスを取っていくということが極めて大事だと思っております。
 私は、そういった視点から、今度の法律もそういったバランスを十分勘案をして対応させていただいたというふうに考えております。
#38
○本田良一君 先ほどからその論争になっておりますが、私はこのことは非常に重要だと思いますね。まずこの点を今回の法案で一つの論議をしておくことは重要だと思いますから、さっきから続けております。
 まず、特に出会い系などでの被害は昨年一年間で八百八十八件、二〇〇〇年の約八・五倍になっていると。この中で、児童がこの出会い系で被害に遭ったのが三百八十四件。殺人も六件起きていると。特に女性の被害は九二・三%、未成年者はそのうち七九%と、サイト利用の被害が年々増加をしていると。
 そうした中で、この消費者法制度改正の潮流としまして、これは経済産業省の消費経済政策課長の小川さんですか、言っておられますね。消費者と事業者との間の契約にかかわるトラブルの未然防止や製品事故から消費者を守るといった場合に、ルールに違反した事業者に対して行政処分や罰則を与えるという行政規制の法律がありますと。そして、特定商取引法の中で、このような法には参入規制は課さない、参入規制は課さない、事業規制の法律がこれからだと、こういうふうに言っておられますが、私は、先ほどから自由な事業展開、それはもちろん阻害してはいけないけれども、だから先ほどから規制をすることによってそういう阻害はいかぬとおっしゃる。
 しかし、規制は一杯いろんなもので今まで、あの先ほど申しました私は不良図書のあれにでも、規制は一杯してあるんですよ。しかし、その規制の中に、今度はいざ被害に遭って犯罪的なことになったときには別な法で対応ということだから、その事業者はやっぱりその辺で本当に被害者までのことを考えないで事業展開をしてしまう。
 だから、やっぱり、そのそれぞれの個々の法にやっぱり罰則規制、ちゃんと法と絡んだ、例えば刑事罰、やっぱり刑事罰を必ず加えておくことが重要だと思いますよ。今回の総務省の方には刑事罰が入っておりません。だから、私は、経済産業省はこの法案を事前説明に来られたときに、あのときに言ったのは、刑事罰を加えなかったら意味がないということを強調していたんですよ。
 だから、常に日本は、事業規制は一杯ある。経済活動を阻害するようにもう事業規制は一杯あります。やろうと思えばまじめな人はできない、そういう規制は一杯ある。しかし、いつも脱法、そして犯罪、そして被害者は止めどもなく出てくる。これは何かといえば、それぞれの法に刑事罰が掛かる、ちゃんと明記されていないからでありますよ。それを明記しなかったら、これは意味がないです。だから、そこを私は強調をしておきます。
 これから、この法案と同時並行的に同趣旨の迷惑メール対策、総務省を所管省庁とする法案が参議院総務委員会に提出をされております。この両案を比較をいたしますと、例えば経済産業省は省令で「!広告!」と表示をしなさい、一方、与党案では特定電子メールである旨表示をしなさいとなっております。通信事業者がユーザーの希望で商業広告をすべてカットするサービス、フィルタリングサービスを始めようとしようとしても、表示がまちまちであれば対応が難しいと思いますが、この辺りはいかがでありますか。
 そこで、総務省にもお伺いをいたしますが、経済産業省は総務省と相談をして統一をしますと言っておりますが、総務省はどうでしょうか。また、フィルタリングサービスの早期導入を通信事業者に働き掛けるべきではないでしょうか。
 以上お伺いをいたします。
#39
○副大臣(古屋圭司君) まず、私どもの部分につきましてお答えをさしていただきたいと思います。
 今般のこの特商法の提案におきましては、特にその表示をどうするかということにつきまして、議員立法における主管省である総務省と十分調整をしてまいりたいと思っております。
 確かに、委員御指摘のように、私どもは「!広告!」でございますけれども、ほかの表示になってしまいますといろいろな意味で不具合が生じてくると思います。そこで、そういった具体的な表示方法については、両省と調整をしまして表示方法は統一にしたいというふうに考えております。これによって混乱が生じることのないような対応をさせていただきたいというふうに思っております。
#40
○政府参考人(鈴木康雄君) 今、先生から御指摘の点、二つあったと思います。
 一つ、最初の方は、今、古屋副大臣からお話がございましたように、受信者の混乱することがないように、私どもも経済産業省と相談いたしまして統一してまいるつもりでございます。
 二番目は、フィルタリングサービスの件でございますが、先生御指摘のとおり、今の携帯電話等によります電子メールでは、受信者が個別に指定したアドレスからのみ受信できる、あるいはそうしたもののみ拒否できるという、言わば指定受信とかあるいは指定拒否機能というものがございますけれども、パソコンを使って行います電子メールにありますような、個々の受信者が個別に指定する、例えば特定のキーワードを入れて、このキーワードの入っているものだけ受け取るとか、こういうものは受け取らないとか、そういうふうなことが残念ながらできておりません。
 そういったフィルタリングサービス機能というのは極めて迷惑メール防止の観点から重要なものでございまして、今、先生御指摘のとおり、こういった携帯電話での電子メールにおきましてもいろんな形でのフィルタリングサービスができるようなことを、研究を、まずは研究開発も含めまして、携帯電話会社に働き掛けてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#41
○本田良一君 本当にこれは、法案が出てきて、どちらも、こっちは広告、経済産業省は、総務省は特定電子メールでありますよと表示。そうすると、これは悪いことを考えようと思えば逃げ道は幾らでもある。広告を出しておって、一方の特定電子メールを出していなかった。しかし、いざ問われたときには、どちらかを出しているから私は法に触れておりませんと、そういう逃げ道になりますね。だから、これは本当に早く改めないと悪用されます。
 だから、今、大臣にお尋ねしますが、この両方の統一をしたあれは時期的にはいつごろお出しになりますか。
#42
○国務大臣(平沼赳夫君) これは統一というのは非常に大切で、今、両省で一生懸命作業をしておりますので、なるべく早い時期にきちっと統一したいと思っております。
#43
○本田良一君 今、鈴木説明員からもありましたが、事業者にこれを、フィルタリングサービスを事業開発をさせるということでありますが、大体時期的にどういう把握をしておられますか。
#44
○政府参考人(鈴木康雄君) まずは、今、大臣からお答えがございましたように、表示は完全に統一する必要がございまして、その際、極めて技術的な内容でございますけれども、例えばびっくりマークというのも全角文字で打つとか半角文字で打つとか、その場合によってコンピューターあるいは携帯電話が認識できない場合がございますので、全角で打っても確認できる、半角で打っても確認できる、そういうふうなところまで全部含めて、その辺は経済産業省とともに打合せをしております。
 技術の開発の方は、今、残念ながらいつまでということは申し上げられませんが、そう遠くない時期にできるようにお願いを申し上げております。
#45
○本田良一君 このハード面の開発は、相当な事業費も掛かると思いますけれども、やっぱりやるべきことだと思いますから、ひとつ、今、そう遠くない時期とおっしゃいましたので、私もその辺の感じで行っていただきたいと思います。
 それでは次にまた、そのほかにも両案いろいろ相違があります。規制の範囲や対象は総務委員会提出法案の方が広い、しかし罰則は、経済産業省は指示に従わないときは業務停止命令、さらに三百万円以下の罰金か二年以下の懲役であります。総務委員会案では数十万円の罰金にとどまっております。ちなみに、与党案は五十万、民主党は三十万ということでございまして、私の民主党は見解とはちょっと違います。私はもっと高くと思うんだけれども。ユーザーの苦情窓口も、経済産業省、総務省それぞれにであります。両法案とも成立の暁には、業者は厳しい方を避けて安易な方を選ぶのではないか、またユーザーはユーザーで、どちらに従えばいいのか、苦情はどちらに言えばいいのか混乱をするのではないでしょうか。お尋ねします。
#46
○政府参考人(古田肇君) 二つの法律が成立いたしますと、消費者から見ますと、今後、販売業者からのメール広告の受取を拒否することもできますし、同時に送信者からのメールの受取を拒否することもできるということになるわけでございます。
 それから、消費者からの情報提供を受ける窓口といたしましては、それぞれの法案で指定法人というものを想定しておるわけでございますが、その指定法人間の情報交換を密に行いまして、消費者がどちら側に申し出ても適切に対応がなされるようにいたしたいというふうに思っております。さらに、消費者に対して、関係省庁で協力いたしまして、制度や運用の内容をできるだけ分かりやすく周知していきたいというふうに考えております。
 そういったことから、連携協力を十分に図りますれば、消費者にとりましてはむしろ申出や相談を行う窓口の選択肢が広がっていくというふうにも考えられるんではないかと思うわけでございます。
 それから、罰則についていろいろ御指摘がございました。それぞれの法律が適用され得る場合におきまして、罰則の適用では刑法の一般原則、すなわち観念的競合と言われるものでございますが、両法の主管大臣がそれぞれ行政処分を行い、事業者が同一の行為によってこれに違反した場合には重い方の刑、今回の場合におきましては特定商取引法に定める刑が適用されることになるわけでございます。
#47
○本田良一君 余談ですけれども、今までほとんど電気通信事業は歴史的に逓信省、郵政省、それから総務省と来ました。初めてこの経済産業省が電気通信の分野に一つの法案のこういう関係を持ってきたわけですね、法案で。だから、私は、経済産業省もこの法案とかこの迷惑メール対策、そういうことで国民に、電気通信分野の一部を担いながら十分国民にそういう面でこたえていただくという、そういう一つの、何と申しますか、新しい気概を持って、このことに十分、縄張根性を余り両方とも持たずに、先ほどから言いました公平中立、そのことがあくまでも消費者のためになるように頑張っていただきたいと、そういうことを申し上げます。
 それから、迷惑メールでも特に問題のある出会い系やアダルト系の業者には、その背後に暴力団が絡んでいることもあると聞いております。今回の法改正によって、最終的には警察が動いて悪質業者の摘発まで進まないと法案の実効性は担保されない。今回の法改正によって警察は新たにどのような対応を取られるか、お伺いをいたします。
#48
○政府参考人(黒澤正和君) いわゆる迷惑メールでございますけれども、性的なビデオテープ等の通信販売でありますとか、インターネット上での性的な画像等の配信を業とする者によるものが大変多い状況にございますが、委員御指摘のとおり、これらの業者の背後には暴力団が介在していることも少なくないと承知をいたしておるところでございます。
 このような状況を踏まえまして、警察といたしましては、これらの営業を性風俗関連特殊営業として規制をいたしております風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等に基づきまして、今後とも厳正な取締りを行ってまいりたいと考えておるところでございます。
 また、今回の法改正によって警察としては新たにどのような対応を取ることができるかというお尋ねでございますけれども、今申し上げました営業に関しましては、国家公安委員会の主任の大臣である内閣総理大臣がこの法律上、経済産業大臣と並びまして特定商取引に関する主務大臣であるとされておりまして、これらの業者が迷惑メールによりまして改正後の特定商取引に関する法律の規定に違反をしました場合には、主務大臣または都道府県知事による指示又は営業停止等の行政処分が速やかになされるよう警察において事実関係の調査等を行い、さらに、これらの業者が主務大臣等の業務停止命令に従わない場合には所要の捜査を行うなど厳正に対処してまいりたいと考えておるところでございます。
#49
○本田良一君 次に、出会い系やアダルト系の商品販売やサービス提供は風俗営業そのものではないにしても、携帯電話にそれらの広告メールがどんどん入ってきたのでは青少年などに悪影響があります。風俗営業では広告メールをやみくもに送り付けることは禁止されていると聞いておりますが、出会い系、アダルト系のサービス広告メールも同じような警察庁で規制できるのでしょうか、お尋ねをします。
#50
○政府参考人(黒澤正和君) いわゆるアダルト系の商品販売やサービスの提供でございますけれども、先ほど来申し上げております風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律におきまして、性風俗関連特殊営業として規制されておるわけでございますが、これらの営業を営む者がその営業につきまして無差別に広告メールを送信することは、この法律の二十八条五項第六号で禁止をされております「清浄な風俗環境を害するおそれのある方法」での広告又は宣伝に該当することとなるわけでございます。このため、警察では、こうした業者による無差別な広告メールにつきましては、この法律を適用いたしまして行政処分を行うなど厳正な措置を取ってまいりたいと考えておるところでございます。
 また、いわゆる出会い系サービスにつきましては、その実態把握に努めますとともに、今後、その実態を踏まえた諸対策につきまして、制度面を含めた諸対策につきまして検討をしてまいる所存でございます。
#51
○本田良一君 それで、このインターネットによる今までの暴力団の資金対策、ここに私は相当な、これからそういうやみの世界が私はねらって、現実にそういう動きを一杯やっていると思います。
 それで、特に青少年、若年層の教育、後でどなたか申されると思いますが、私は今回、衆議院でも青少年の教育段階、文部科学省でいわゆる学校教育の中でそういう迷惑メールの、アダルト系も含めてそういうものに被害に遭わないような教育論議もされておりますが、またどなたかされると思いますから省略をしておりますけれども、このことが、一つは教育問題が重要であるわけですね。
 もう一つ、この迷惑メールとは違います被害が現実に一杯暴力団の資金稼ぎ的なことで起こっております。それは、私も地元でいろんな自治会とか公民館活動とか防犯協会とか、そういうもので顧問で入っておりますが、近くに住んでおられる警察の方がそういうときにたまたま教育面で講演に来られました。来ていただきまして、今携帯電話、インターネット、そういうことでの被害を教えていただいて私も驚いたんですが、この迷惑メールとは違ういわゆる被害ですね。携帯電話に営業案内があるから、何か分からないけれども、例えば、非常にソフトなキティちゃんとか何か問うようなメールが入っている。それにボタンを押して問い掛けをやると、もうそれだけで次に請求書は十万とか、そういうのが来るんですよ。だから、これからの将来、ある程度のものによっては百万の、たった一分も話していない、それなのに、一分も通話をしなくて百万の請求書が来るとか、そういうことが起こるわけです。それとか、この迷惑メールも一つは、例えば不特定多数にばっと、今言いましたように一日に十六時間も遅れるようなメールがばっと一日に流れる。流れて、不特定多数だけど、それに引っ掛かった人は何万件、何億通、その中に引っ掛かった人によって電話帳ができるわけですから、携帯電話を持っている皆さんの。皆さんの携帯電話の電話帳はない、しかしそれによって名簿作成ができます。その名簿は高く売れるんですね。そういうことを商売としてできるんです。だから、このインターネットによる迷惑メールも含めて、インターネット社会というのは大変な被害をもたらしていくということなんですよ。
 だから、この今回の法案では今言いました十万、百万の被害は法にはないんですけれども、これからそういうところをまた総務省辺りで私は法案化していかないと、大変な被害がこれから出てくるという社会ですね。
 それから、迷惑メール対策は、経済産業省や総務省だけでなく、様々な省庁と地方自治体が関係をしてまいります。通信事業者の協力も大切でありますが、関係省庁、地方自治体が密接に連携をして、また通信事業者などの意見もよく聞いて取り組んでもらいたいと思いますが、いかがでございますか。大臣にお願いをいたします。
#52
○副大臣(大島慶久君) 先生の御質問の御趣旨は正にそのとおりだと思っております。
 特定商取引法は、御案内のとおり、従来から五つの省庁、すなわち経済産業省、警察庁、厚生労働省、農林水産省、国土交通省で共同して運用している法律でございますので、関係五省庁が一丸となってその運用に当たってまいりたいと、かように思うところでございます。
 それから、消費者からの苦情相談の多くは地元の消費生活センターになされること、あるいは東京都等におきましては条例に基づく対応が進められている、こういったことを踏まえまして、地方自治体とも十分な連携を取って対応してまいらなければならない、そういうふうに理解をいたしております。
 また、通信事業者に関しましては、特定商取引法の執行に伴いまして、関係五省庁から通信事業者に対して、例えば特定商取引法に違反して迷惑メールを送信する事業者についての情報提供を行うといったことも考えられますので、このような連携の対策も検討してまいりたいと、かように思っております。
 先ほど来出ております一方では議員立法の対応もございますので、そうした今回のこの法案が成立をいたしました後は、二つの法律を車の両輪として、総務省とも綿密な連携を取りながら迷惑メール問題に効果的に対応してまいりたいと存じております。
#53
○本田良一君 質問通告には入れておりませんでしたが、衆議院の方でも質問があったと思いますから、よければ情報交換の中で、特に教育現場における青少年教育、その点ではどのような対策を。
#54
○政府参考人(古田肇君) 御指摘のように、教育の現場におけるこういった迷惑メールの問題についても関係省庁と一緒に取り組んでいく必要を私ども感じておりまして、文部科学省におきましてもそういう認識でおりますので、よく連携を取りながら進めていきたいというふうに考えております。
#55
○本田良一君 それで、先ほどからびっくりマークと特定電子、あの表示ですね、だから、この表示が統一をされたら、その表示を大人の人たちはそれで、ああ、これはもうびっくりマークだからこれは掛けちゃいかぬと、こう分かるけれども、小学生なんか分からないと思いますね。だから、そういう人たちにこれは掛けたら大変だよと、そういうことをまず意識をさせる、広告という表示を意識をさせる、それを教育現場で徹底させないといけませんね。
 だから、どんなに迷惑法案を作って、びっくりマークしたんだって、それをだれも後で大きな被害を被るということを知らずに使ってしまえば法案は何にもならないわけですから、だから、その点の徹底が国民に対して重要だし、特に青少年の教育現場に私は重要だと。このことを今回の法案は一つは大きく社会に問うていると思いますから、その点をしっかりとお願いをいたします。
 次に、特定商取引法は、通信販売や訪問販売など、一般の消費者が店頭に立ち寄って業者と対面販売の形で媒介するような一般的な商取引と区別をして、特定の商取引に規制を掛ける法律であります。しかし、このような商取引についてはまだまだ消費者の苦情が多い、電話セールスのしつこさに比べて消費者も多い。私は、特定商取引法という形で一部の商取引だけを規制するのではなく、商取引全体の中で規制すべきではないか、商取引の競争原理や自由競争の精神は尊重をしつつ、どうしても情報不足や経験不足になりがちな弱い立場の消費者を保護するような立法をすべきではないかと考えます。
 具体的には、例えば広告手段一つ取ってみても、電話やパソコンのメールに頼らなくても、新聞や雑誌、テレビなどのマスメディアを使って広告はできるわけです。金が掛かるというなら折り込みチラシや街頭宣伝などもできるわけであります。問題は、個人を特定をして直接届く広告、電話やメール、訪問販売などであります。これが消費者の苦情の大きな原因であります。私は、こういった個人を特定をして、一方的に広告を宣伝すること自体を禁止すべきではないかと考えます。
 例えば、パソコンであればホームページで広告宣伝するのは構わない。これは個人と個人を特定をして広告宣伝するものではありません。新聞広告と同じようなものだからであります。しかし、メールは駄目。無論、個人がメールを希望した場合は可ということでありますが、電話であれば勝手に名簿を手に入れ、片っ端から電話するのは駄目という具合であります。商法そのものの改正になっても、とにかく特定商取引にかかわらず、すべての商取引において業者と消費者の力関係に基づいて、その基本理念を明確にするような法整備をすべきではないかと考えております。
 このことはどういうことを言っているかといえば、特定商取引という限定をするんではなくて、やっぱり先ほどからずっと言っている包括的な、これは商法そのものの改正まで発展をしていくような大きなことでありますけれども、そういう商法を改正してでも、やっぱり業者と消費者の力関係の強弱の問題を考えると、もっと基本的な法理念での法整備が必要ではないかと、こういうことを言いたいわけであります。
 大臣の答えを。
#56
○国務大臣(平沼赳夫君) 本田先生も御承知のように、特定商取引法では、商取引の分野では事業者による自由な営業活動を保障しながら必要最小限のルールを設定して悪質な行為を規制する、こういった観点から消費者トラブルの生じがちな勧誘方法による取引について規制を行ってきています。
 具体的には、訪問販売とか電話勧誘販売においては、まず勧誘の仕方そのものに対する規制として、虚偽の事実を告げての勧誘、人を威迫して強引な勧誘、迷惑な仕方での勧誘などを禁止しています。さらに、自宅訪問や電話勧誘といった特殊な勧誘方法による取引であることに着目をして、消費者が契約内容を十分に理解することを確保すべく書面交付の義務を課し、また消費者が十分に考慮しないままに契約を締結するような場合も多いことを踏まえてクーリングオフ制度を設けるなど、措置を講じております。さらに加えて、電子メールによる広告の一方的な送り付けという新たな問題についても、今般お願いしております改正法案によりまして、消費者が拒否している場合にまで一方的に送り続けてはならないという必要最小限のルールを設定しているところでございます。
 しかしながら、このような範囲を超えて、御指摘のように、事業者から消費者にアプローチするような勧誘や広告を一切禁止することは、ある意味では事業者の営業活動を過度に制約するものだと、このように考えています。現に、訪問販売や電話勧誘販売など、事業者側から消費者にアプローチする取引形態のすべてが問題を起こしているわけではございませんので、長年にわたって取引を行い、消費者の信頼を得ている事業者も多数存在している、そういう事実もございます。
 また、インターネットを活用した広告についても、ホームページによるものだけではなくて電子メールによる広告も、消費者の関心に即した内容であれば広告としてある意味では意義がございまして、資力のない中小企業や個人企業でも活用可能な手法となっております。
 そういう観点から、そのすべてに網を掛けて、そしてそういった以外の方法でと、こういう御指摘でございますけれども、もちろん悪用され消費者に迷惑が掛かる、こういうことがあってはなりませんけれども、今申し上げたような観点から特定商取引の存在意義はあると思っておりまして、そういう中での体制を整備していく、こういうことで対応させていただきたいと、こう思っております。
#57
○本田良一君 よろしくお願いします。
 あと二つですね。どうしても特定商取引法にこだわるなら、私はこの際、特定商取引全体にオプトイン方式を導入するのも一案と思います。それが駄目なら業者の認証制度を導入することが必要ではないでしょうか。さっき言いました参入規制、事後規制、オプトインは、あくまでも迷惑メールについては将来のことを予想して、私は強調してこの導入を推したいわけであります。
 次に、もう一つ同時に御答弁をいただきたいのは、今回の法改正で海外からのメール、迷惑メールの発信を規制できるか、日本の業者が海外のサイトを経由して日本のユーザーに送信した場合はいかがでありましょうか。
 以上お伺いをして、私の質問を終わることといたします。
#58
○副大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきたいと思います。
 訪問販売を含めて特定商取引全体にオプトインを入れる考え方はどうかということでございますけれども、私どもの基本的な考えは、やはり商取引の分野というのは事業者が創意を工夫をしながら、そして営業活動を広げる、そしてそのことが経済の活性化にもつながるという、そういう視点もあるという考え方でございまして、基本的に必要最低限のルールを施していくということが原則というふうに考えておりまして、例えば今、委員からの御指摘のありました、あらかじめ消費者からの事前の同意であるとか国による事前の認証がない限り、一切の勧誘であるとか広告を行ってはならないとすることは、その今申し上げました事業者の自由な活動にやはり支障があるのではないかというふうに考えておりまして、これは適当ではないというふうに思っております。
 特商法では、勧誘する相手に対して、例えば事業者の氏名を明らかにさせるとか、強引で執拗な勧誘をすることについては禁止をされているということで規定をされておりまして、例えば顧客の進路に立ちふさがり、又は顧客に付きまとうというようなことも施行規則でこういったことを細かく規定をされておりまして、十分に消費者の保護というものはなされているというふうに考えております。
 もう一つの御質問でございますけれども、海外から発信されるメールあるいは海外のサーバー経由で日本のユーザーに送信をされる場合どうなのかということですけれども、まず国内の事業者が海外のサーバーを利用してやる場合、こういうケースがあると思いますけれども、これは一般的に言えば、実質的に国内の行為として今回の法律を適用することができるというふうに考えております。一方、外国の事業者が外国から直接送ってくる場合、これは国内法に基づいて処置をするということはできませんけれども、今ヨーロッパであるとかアメリカで私どもと同じような法制が今整備される、あるいは整備に向けて検討されるというふうに聞いておりますので、こういった各国との連携をすることによって対処していくことができると思っております。
 また、三月にOECDの消費者政策委員会が開かれまして、この我が国の迷惑メールの取組について紹介を申し上げましたところでございまして、今後、このOECDの中でも議論されると思いますし、また私どもも積極的に外国に対してもこの法案を説明をして、世界のルールにしていければというふうに考えております。
#59
○本田良一君 もう一分でございますので。
 今のオプトインは、やっぱり日本のこの迷惑メール法案がオプトインを導入することによって、将来やっぱり国際的な一つの私は基準になると、こう自信を持っておりますから、是非その点、今後の三年後の見直しとかそういう中でひとつ実現をしていただきたい、それを強調して終わります。
 どうもいつもありがとうございます。
#60
○委員長(保坂三蔵君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後二時十三分開会
#61
○委員長(保坂三蔵君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#62
○若林秀樹君 民主党の若林でございます。午前中に引き続きまして、三十分間ほど質問させていただきたいと思います。
 私は、けさほど来の議論を聞いておりまして、今回の法案は大きな前進ではありますが、やはり中途半端、あるいはちぐはぐな感は私は否めないというふうに思います。
 古屋副大臣は、参議院の議員立法と合わせて車の両輪だと言いましたけれども、両輪の輪の大きさがやっぱりちょっと違うんじゃないかという感じがしていますし、重なる部分での整合性がやはり取れていないんですね。これは、私はもう率直な感じはやっぱり否めないんじゃないかなという感じがしているわけでございます。
 そもそもインターネットを使った商業広告というのは特定商取引の範疇以外のものもありますから、店舗を持って単純に広告するとか、あるいはメーカーが新製品を広告するとかは、もっとも全然入っていませんから、規制の対象外ですので、そういう意味では、私は、IT先進国家を目指すんであれば、ハードじゃなくて、これこそやっぱりソフトでの対応というものが私は高く、先駆けて新しい発想でのやっぱり対応をすべきではないかなというふうに思います。確かに、OECDがオプトアウトがいいからといってやるんじゃなくて、その先を行って、やっぱり中長期な発想で私はこういうことも考えることによって、正にグローバルスタンダードを日本から発信できる、そういう発想が必要じゃないかなというふうに思います。
 そういう意味で、IT戦略本部の副本部長としての御見解というんでしょうか、やはりもっと全省庁総掛かりでこういうことに対してきちっとやっぱり対応していくという姿勢がこのIT戦略本部ではもっともっと議論されるべきじゃないかなというふうに思いますので、もし御見解があればお聞かせいただきたいなというふうに思います。
#63
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回お願いをしておりますこの特定商取引法に対する法改正というのは、御承知のように、大変急増し、そして消費者に迷惑が掛かっているそういう迷惑メールに対応すると、こういう形でやらせていただきました。しかし、これから日進月歩のITの世界でございますし、いろいろなことも今おっしゃったような形で想定するわけでございまして、私どもとしては、やはりこれからも臨機応変に、そしてその状況状況に応じてしっかりとした関係を関係省庁と連携を取りながらやっていかなければならない、こういう基本的な考え方は持っております。
#64
○若林秀樹君 午前中、古屋副大臣が強調されていました広告を持ってきましたが、多分これだというふうに思いますが、(資料を示す)四月十五日からドメイン指定受信機能が付くということで、確かにこういう技術の進歩によって迷惑メールが避けられるというようなお話もありましたけれども、ここまで携帯電話が普及しますと、今の持っている方というのは必ずしも技術的なことが分かって使っているわけじゃないんですよね。ドメインと言われてどれだけ多くの人が分かっているかということはありますので、私はやはり技術の進歩とともに、やっぱり法的な対応も併せて、全国民に対して普及できるようなものを作るというのはやっぱり必要なことではないかなというふうに思います。
 通告してないんですが、ちょっと古屋副大臣にお伺いしたいんですが、言論の自由にかかわるんですけれども、いわゆる広告メール、いわゆる商業広告メールでない非商業広告メールということになりますと、当然これには言論の自由というものがかかわってくるんではないかなというふうに思いますけれども、仮に後援会活動等、携帯メールを使って、合法的にアドレスを集めて、そこに自分の報告、告知とかいろんなことをするということができるんであればお使いになりますか、古屋副大臣は。後援会、まあ選挙活動というとあれですから、後援会活動です。いわゆる言論の自由という関係で、もし、率直にお考えを聞かせていただければ。
#65
○副大臣(古屋圭司君) 私どもは政治活動もあるいは選挙活動も法律がございまして、その法律で許される合法的な範囲内でそれぞれの議員が創意を工夫をして、なおかつ、費用対効果が一番いい方法を採用していると思います。恐らく、委員御本人もそうやっていかにして効率的に後援会活動をしていこうかということを考えていると思いますけれども、当然私もそういう視点に立って合法的にやれるものはできるだけ採用していこうという、今までの既存の手法にとらわれず対応していくということで私も取り組んでおります。
#66
○若林秀樹君 非常に私もどうしたらいいかなというふうに考えるわけですけれども、やっぱりここが非常に難しいところであって、言論の自由と、一方、メールの特異性というのはありますよね。これはやっぱりテレビの放映とかラジオとかと違いまして、やっぱり一方的に送り付けられてくる。それによる、苦痛と感じる人は苦痛と思いますし、古屋圭司さんの後援会であれば、ああ、頑張っているなということになるわけで、その辺がやはり難しいんではないかなという感じがしますけれども、これからの大きな検討課題ではないかなという感じがしています。
 次の質問なんですが、実は各都道府県、自治体もこの迷惑メールの対応をし始めておりまして、調べたところによりますと、兵庫県では不当取引を指定する消費者保護条例がいわゆる明日施行されるということとか、あるいは東京都も七月から同じような同様のメール規制をやるということでございまして、この辺の動きというんでしょうか、ほかの自治体の動向も含めて、どのような評価をされているかお伺いしたいというふうに思います。
#67
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。
 御指摘の地方自治体の条例による迷惑メール問題の取組といたしましては、今お話ございました、東京都におきまして先月、消費生活条例の改正が成立しておりまして、七月から施行ということでございます。また、兵庫県におきまして今月の二日に告示、十二日施行という運びになっております。
 東京都、兵庫県、いずれも不適正な取引行為を規制するという観点から、電子メールによる広告について、いわゆるオプトアウト規制を採用いたしております。したがいまして、今般の御提案申し上げております特定商取引法の改正と内容的には整合的なものであるというふうに考えております。いずれも、消費者の受信拒否にもかかわらず、又は消費者に受信拒否の機会を与えることなく一方的に送り続けることを禁止する、こういう内容でございます。
 これらの条例に違反しました場合には、知事による勧告あるいは事業者名の公表が行われるということでございます。一方、特定商取引法の下では、罰則によって担保された主務大臣の指示や業務停止命令といったような行政処分が行われるわけでございます。
 これを消費者から見ますと、どの県の住民であろうと、特定商取引法に依拠して、日本産業協会の窓口に情報提供を行ったりあるいは私ども経済産業省の消費者相談室等に苦情相談を持ち込むことは可能でございますし、これに加えて、東京都や兵庫県の住民の方々には条例による対応も期待できると、こういうことになるわけでございます。
 これ以外の自治体の動きについては今のところ私どもは承知しておりませんが、こういった状況の中で、国と条例を有する自治体とが情報交換など十分な連携を取って対応をしていくことが必要であると考えます。
 ちなみに、昨年私どもやっておりましたこの迷惑メールに関する勉強会で、東京都の担当の方々にも御参加いただきまして一緒に議論をさせていただいたところでございます。
#68
○若林秀樹君 ありがとうございます。
 私、たまたまここに兵庫県の資料がありまして、その改正の理由を読まさせていただきたいんですが、この問題に対応するため、国(経済産業省)においては、特定商取引に関する法律により規制を図る等の取組が行われているが、同法は指定商品・指定役務制度を取っているため、指定されていない商品・役務が取引の対象とされる場合には、同法の適用がない。さらにまた、電子メールは今後新しい広告媒体として様々な商品の広告を送り付けてくることが考えられるが、こうした動きにいち早く対応することが必要であるということで、むしろこの法案を先取りして、もっと広げた形での対応を今兵庫県が取ろうとしているわけですよね。
 実態としては、もうそれぞれの地方自治体がこういう意識ですから、一方、こちらの方がやや狭めているという意味では、やや動きがやっぱりちぐはぐではないかなというふうに思いますし、その対応窓口がそれぞれの県の中でできていくわけですから、今、何でしたか、日本産業協会とおっしゃいましたか、そういうところとの、窓口との関係とか対応が、それぞれの自治体、対応が違いますと、いろんな混乱を及ぼすことがありますので、これは冒頭に返るわけですが、もうちょっときちっとした、我が国としてのこの迷惑メールに対応した、対応の統一的なやっぱり、新法も含めてやっぱりやることが必要なんであろうという私は認識を持っておりますので、これは行政府だけじゃなくて、立法府の責任としても今後検討すべき課題ではないかということを申し添えていきたいというふうに思います。
 その中で、取締りのことについてちょっとお伺いしたいんですけれども、警察庁の方も来ているかというふうに思いますが、今回、悪質な場合には警察にも情報を提供して動いてもらうということでございますけれども、やっぱり電子メールの場合には送信元を特定するというのは非常に難しい場合があるんではないかなというふうに思います。偽りのいわゆる送信元の住所を登録する、偽りの、架空登録あるいはいろんな匿名のメールサーバー等が使えるものですから、非常に私はやっぱり難しい面もあるんではないかなというふうに思います。特に、海外サーバーを経由している場合は、もうその時点で特定できなかったり、あるいはアクセスログを長期間保護するというのはなかなか、保存するというのは難しい等もありますので、この辺の、サイバー犯罪というんでしょうかネット犯罪に対する対応ということはどんなふうに今考えていらっしゃるか、御答弁願いたいと思います。
#69
○政府参考人(黒澤正和君) 委員御指摘のとおり、インターネットを悪用いたしました犯罪、ハイテク犯罪と私ども申しておりますけれども、ハイテク犯罪はもっと広いんですけれども、そういった中で、匿名性でありますとかあるいは境目がないとかあるいは痕跡を残さない、いろんな取締り上の諸問題がございます。また、利用時の本人確認がIDパスワード等の電子データに依存して行われるわけでございますけれども、こういったIDパスワードを他人のものを使う成り済まし、こういったことが行われることも委員御指摘のとおりでございます。特に、プロバイダーとの接続契約の際に身元の確認が行われない場合には、犯人による架空名義又は他人名義で利用を許すこととなるわけでございまして、犯人の特定、検挙までに長時間を要するなどの問題が生じているところでございます。
 警察といたしましては、インターネットの利用に際しまして、例えば身元の確認が確実に行われるように関係機関、団体等と連携を図る、あるいは働き掛け等を行っておるような状況にございまして、今後とも、こういった匿名性を悪用した犯罪等に対処すべく、関係機関と緊密な連携を取って対応してまいりたい。
 また、この種の取締り、犯罪捜査に当たりましては、専門的な知識等も要るわけでございまして、例えば途中採用で専門知識、技術を有する者をハイテク犯罪捜査官として中途採用をいたして対応する、それから装備資機材を充実させる、こういった取締り体制の充実強化を図っておるところでございます。
 また、取締りの体制といたしましても、各府県警察におきまして、専門的かつ部門横断的な体制といたしましてハイテク犯罪対策プロジェクトチームを設置をいたしておりまして、約五百名の人員が取締り等の対策に従事をいたしておるところでございます。
 さらに、これは警察庁と管区警察局、国の方でございますけれども、都道府県警察の捜査を技術的に支援する技術対策課、こういう専門セクションを設置をいたしまして、府県警察に対しまして技術進歩に対する体制整備を図っておるところでございます。
 また、部内の研修につきましても、部内の研修はもちろんでございますけれども、部外、民間企業への委託研修等によりまして、捜査員等の知識、技術の向上を図っておるところでございまして、大変この種事案につきましては、取締り、犯罪の捜査、難しい面があるわけでございますけれども、今後のネットワーク社会の進展が予想される中で状況の変化に的確に対応できるように、関係機関とも連携を取りながら、取締り等の所要のハイテク犯罪対策を積極的に推進してまいる所存でございます。
#70
○若林秀樹君 その関連で、ちょっと質問を飛ばさせていただきますが、午前中に加藤委員からも中央省庁の対応の問題がありましたけれども、最近発表された民間業者の調査によりますと、八十一の自治体や行政府のメールサーバーが国際的な不正中継データベースに登録されていることが判明したということで、いわゆるスパムメール、受信者の許可なくていわゆるダイレクトにばんばん送っちゃうとか、あるいは名前を名のらずに偽名でそういうことができるかというようなことも非常に大きな問題として私はこれはあるんじゃないかなというふうに思いますけれども、IT政策推進を掲げる国家としての信用にかかわる重大な問題ですので、今この状況についてどんなふうにとらえられているか、お伺いしたいというふうに思います。
#71
○政府参考人(村田保史君) お答えいたします。
 今御指摘の情報システムの安全性の問題、その中に御指摘のような他者により悪用されない、そうした安全の問題について、私ども大変重要な問題と認識しております。
 政府としましては、来年度からの電子政府の実現を控え、その情報セキュリティーの確保のため、現在、各省庁におきます安全対策の推進状況のチェックなど各種施策を強力に推進しているところであります。
 御指摘の不正中継データベースに関する問題でありますが、これにつきましては、一月の九日、総務省から情報提供がありまして、内閣官房として、同日直ちに関係省庁に対して事実関係の調査及び不正中継に利用される可能性がある場合には直ちに適切な措置が取られるよう連絡したところであります。
 政府としましては、このたびのこうした事案も踏まえ、今後とも、電子政府の安全を始めIT社会全体の安全を確保するため、情報セキュリティー対策の推進に一層努力してまいりたいと考えております。
#72
○若林秀樹君 不正中継データベースの問題はこれまでもさんざん指摘されていて、余り対応を取ってこなかったんですよね。今回もまた、改めて民間調査が、そういうデータベースに載っかっているという指摘があったので、今回はこれで対応するということでよろしいですね、もしお答えいただければ、至急対応するということで。
#73
○政府参考人(大野慎一君) 自治体の関係もございましたので、私の方からお答えをいたしたいと思いますが、実は私どもの方で、民間企業からの指摘を受けまして、中央省庁の関係にも御連絡は申し上げましたが、地方公共団体に対しまして情報提供を行うとともに、実はインターネット系システムの点検も依頼をいたしたところでございます。
 そうした中で、特にこの自治体の情報セキュリティーにつきましては、かねてからセキュリティーポリシーのガイドラインというものを策定しておりまして、ファイアウオールでありますとかワクチンソフト、こういった経費につきましても地方財政措置をしておりまして、実際に対応をお願いをいたしております。
 なお、特にこのセキュリティー教育、研修につきましても、不正アクセスなどが発生いたしました場合の緊急対応の体制の在り方を含めまして、今後とも職員に対しますセキュリティー教育につきまして地方自治体にもお願いをしてまいろうと、こういった状況にございます。
#74
○若林秀樹君 是非とも早急な対応をお願いしたいなというふうに思います。これをやらないと逆に迷惑メールに手をかしていることになりますから、自治体自体が。第三者のいわゆるスパムメール業者から、そういうことになりますので、至急対応された方がいいんじゃないかなという感じがしております。
 それから次に、コンピューターウイルス関係のことについてお伺いしたいと思いますが、今回はもちろん迷惑メールですからこれは対象となっていないわけですけれども、今コンピューターウイルス関係のメールがばらまかれて多くの人がやっぱり被害を被るような状況になっているのではないかなというふうに思います。
 この対応状況について伺いますが、私が知る限りにおいては、これ自体を取り締まる法律というのはないんですよね。これで被害が及んで初めて何か対応できるということがありますから、これについては問題ではないかなというふうに思いますが、取りあえずの対応状況についてちょっとお伺いしたいと思います。
#75
○政府参考人(太田信一郎君) お答えいたします。
 企業あるいは個人がネットワークを信頼して、安心してこれを利用していく上でコンピューターウイルス、委員御指摘のとおり、大変な脅威でございます。
 私ども所管の情報処理振興事業協会でコンピューターウイルスの発見、感染の届出を受け付けております。一九九五年ぐらいからやっておりますが、九七年以降、届出件数が急激に増えております。九七年が二千三百件余りでしたんですが、二〇〇〇年は一万一千件を超えている、二〇〇一年は二万四千件を超えていると。今年も三月までに既に五千件以上の届出がなされているという状況でございます。
 私ども、コンピューターウイルス対策としては、最新のワクチンソフトを使って定期的にこれを更新するということで、まず各ユーザーが自覚に基づく対応をしていただくことが重要だと考えております。経済産業省といたしましても、被害の拡大防止をするために、十年ほど前ですが、コンピューターウイルス対策基準を策定、これは毎年更新していまして、その普及啓発を行っております。先ほど申しましたように、情報処理振興事業協会では相談の受付等も行っているところでございます。
 先ほど御質問にございました、悪意を持って、被害がなくても悪意を持ってコンピューターウイルスを配布する者への対応と、被害がないという、被害があれば刑法等の正に犯罪になるわけでございますが、これについては刑事罰の強化、あるいは規制の導入、これはやはり国際的な調和も必要だということで、各国においていろんな取組がなされております。そういう状況を見ながら、かつ関係省庁とも連携を取りながら、今後の大きな課題として取り組んでいかなければいけないというふうに考えているところでございます。
#76
○若林秀樹君 もう少しちょっと、国際的な調和を図りながらもこれがやっぱり取り締まれないというその背景というのはいろいろあるんだなというふうに思いますけれども、時間がありませんので次の質問に行きたいなというふうに思いますが、是非ウイルス対策というものをしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 電子商取引の課税の問題でございまして、電子商取引が拡大すればやっぱり消費税等が捕捉しにくくなるんではないかという感じがしています。今でも脱税容疑が非常に多い中で、今後、電子商取引が拡大していった場合に、やっぱり捕捉することがどんどん難しくなってくるんではないかというふうに思います。
 ある学者によれば、逆にそのことが政府の支出を削減して小さい政府を作る方向になるんではないかというぐらい非常に危機感を持っている学者さんもいらっしゃるわけでございまして、今日は関係部局じゃないかもしれませんけれども、この辺の認識と対応についてちょっとお伺いしたいなというふうに思います。
#77
○政府参考人(石井道遠君) お答えいたします。
 今、先生御指摘なされましたとおり、一般的に電子商取引、これは取引が広域化あるいは国際化するということでございます。このために、課税当局側から見ますと、取引の匿名性が高くなる、あるいは納税者の把握が困難になるというような問題がございますし、またデータの消去等が容易に行われ得ますことから、情報等の把握、確認が困難になるという問題もございます。また、電子決済が拡大いたしました場合に、財貨移転の追跡が困難になる等々の様々な問題がございます。したがいまして、こういう中でこういう取引に対しても適正公平な課税を実現するということが必要であろうと思っております。
 具体的にこれに対処するために、国税当局におきましては、すべての国税局に電子商取引専門調査チームというものを編成いたしまして、専門的な知識を有する職員を配置いたしまして、事業者の把握、あるいは事業者に対する税務調査、資料等の収集というようなことに努力いたしておるところでございます。
 今後とも、なお一層このような努力を続けていきたいというふうに思っております。
#78
○若林秀樹君 その関係で、グローバル上の課税上の問題もやっぱりあるんじゃないかなというふうにお伺いしたいというふうに思いますけれども、徴税権というのは国家主権にかかわる重要な問題ですが、電子商取引、とりわけ国家間による取引によってどういう対応が必要なのかということで、確かに物の場合は取引があったということを特定して消費税、関税は掛けられるわけですが、ネットでの取引というのは非常に難しい。
 昔であれば、音楽ソフトをダウンロードするだけでも相当掛かったんです。今ではもう瞬時にできますから、その辺の今の課税状況について、国際的な取決めはあるのかどうか、その辺にどういうふうに対応されているか、ちょっとお伺いしたいなというふうに思います。
#79
○政府参考人(石井道遠君) お答えいたします。
 今、先生正におっしゃいましたとおり、国境を越えた取引についての課税の扱いでございますが、これが物の場合であれば、取引者が通関の際に関税あるいは消費税あるいは個別の間接税というものを納税することになっておるわけでございます。しかしながら、海外の事業者がインターネットを通じていわゆるデジタルコンテンツを配信いたしますような取引につきましては、現在の法令上、国外取引ということで消費税の課税対象外となっております。
 このようなグローバルなインターネットを通じて行われます電子商取引の今後の課税の在り方についてでございます。これにつきましては、現在、OECDにおきまして、日米、EUのほか、OECD非加盟国、さらには民間企業の代表も参加をいたしまして検討が行われている最中でございます。我が国といたしましても、まず電子商取引の発展状況、あるいは実態の把握ということに努め、このOECDの議論に積極的に参加をしていきたいと思っております。
 また同時に、このような国際的な議論の方向あるいは成果、これは実はOECDにおきましても、昨年五月、中間報告がこの分野で出されておりますけれども、このような成果を見守りながら、課税の原則を踏まえて、今後更に検討を進めていきたいというふうに思っております。
#80
○若林秀樹君 物ですと国内取引になって、ソフトだと海外になるというのはちょっと矛盾するようなところはあると思うんですけれども、これは国際的な取決めで今そうなっているということになっているんであれば、それぞれの会合の中で日本としても積極的に発言しながら、やっぱりあるべき姿というのを私は模索していく必要があるんではないかなというふうに思います。
 もう時間がありませんので、もう最後になろうかと思いますけれども、じゃ、その関連で、国際間の取引に起こるいろいろな消費者トラブルがありますので、この辺についてお答えいただければ有り難いなというふうに思います。
 いずれにしても、この問題で最後にしますけれども、冒頭申し上げましたように、IT先進国家としてハードだけじゃなくてこういうソフト面においても世界の先を越すような動きを是非日本からやっぱり発信していただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わりたいというふうに思います。
#81
○副大臣(大島慶久君) 電子商取引におきます消費者保護、これは、先生おっしゃいますように、国際的な側面を重視することが極めて必要であるというふうに考えております。
 まず、政府が法制度の構築を行うことに際しまして国際的な整合性を確保することが極めて重要でございます。今般の法改正に際しましても、OECDの電子商取引消費者保護ガイドラインあるいは各国における法制を踏まえながら、国際的整合性の確保に十分配慮をさせていただいたつもりでございます。
 そしてまた、政府間の調整のみならず、民間レベルでの取組を通じた環境整備ということも極めて重要であるというふうに考えております。現在、これらの間での連携を図るオンライン・トラスト・アライアンス構想の実現に向けまして関係機関の間で協議が進められているところでございます。また、本年二月からは電子商取引推進協議会におきまして、米国、韓国の関係団体と連携をしながら国際間の電子商取引にかかわる消費者トラブルを解決する仕組みの試験的運用も開始しているところでございます。
 先生の御質問の趣旨を十分とらえまして、これからもしっかりと連携、協力を支援していく所存でございます。
#82
○若林秀樹君 ありがとうございました。
    ─────────────
#83
○委員長(保坂三蔵君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に金融庁総務企画局参事官増井喜一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#84
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定をさせていただきます。
    ─────────────
#85
○委員長(保坂三蔵君) 質疑を続行いたします。
#86
○荒木清寛君 法案に先立ちまして一問、大臣にお尋ねをいたします。
 今朝方、米国ゼーリックUSTR代表とお会いになって会談をされました。もちろんその案件は、いわゆる鉄鋼輸入に係るセーフガード措置についていかに打開をするのかというお話であったかと思います。この点につきましては、もう大臣も談話の中で、九八年以降、米国の鉄鋼輸入はおおむね減少傾向にある中でのこうした措置については極めて遺憾であるという表明でございまして、適切な措置を我が国としても取ることが求められるわけでございます。
 そういう中で、今日の協議によって多少の前進といいますか、があったのかどうか。そしてまた、今後この問題についてどう経済産業省として対応していくのか、お伺いをいたします。
#87
○国務大臣(平沼赳夫君) 今朝、限られた時間でございまして、大変委員会の皆様方にも遅刻をして御迷惑をお掛けいたしました。私、既に談話で出しておりますけれども、米国の鉄鋼のセーフガード措置につきまして私から改めて我が方の懸念を強く伝えたところであります。
 今ちょっと御指摘ありましたけれども、一つは、米国の鉄鋼産業の抱える主たる問題は国内産業自身の競争力の欠如ではないかと。だから、安易に輸入に原因を求めてセーフガード措置、それを講じることは本質的解決とはならないんじゃないか、このことを第一点申し上げました。第二は、今回の米国セーフガードの措置はWTOの協定が求める要件を満たしていないと、このことも指摘させていただきました。それから三番目として、WTO体制にも米国のこの措置は大きな打撃を与えていると。具体的には、米国の措置によってダイバージョンを防止する目的でEU、カナダ等がセーフガード措置、それを行って、それが連鎖反応を起こしつつあると。だから、これはOECDでの作業にも悪影響を与えるんじゃないか、このことを言わせていただきました。そして、上記を踏まえまして、新ラウンド立ち上げの重要な時期であることにもかんがみまして、米国がこの措置を撤回すべきだと、こういうことを強く言いました。
 なお、私の方から、米国がその代償を提供するのであれば、それは歓迎しますよと。しかし、併せてタイミングがこれは大切なんだと、そのことを強調しました。具体的に申しますと、WTOの時間的枠組みによれば譲許停止措置の権利は六月十七日まででございますので、三十日前の五月十七日までにWTOに通報しなければならない、それを踏まえますと、本日の会談で代償についての前向きな感触が得られなければ譲許停止措置の準備に入らざるを得ない、このことも私は指摘しておきました。そして、こちらがございましたので、時間的にもう余裕がなかったものです。そこで、電話会談で引き続きやろうではないかという形です。
 これからでございますけれども、我々はこういう主張をして、またアメリカ側も我々に対して、それに対して話合いがあると。私は、一つは、この五月一日の連休のときに米国に訪問をいたします。それまでにタイムがあるので、本当は今言いましたように五月十七日までと、こういうことでありますので、五月一日には少なくともあなたたちはこういう代償を含めてちゃんと準備をしておいて、そこで最終的に話合いをしようと、こういうことを申しました。ただ、アメリカの方は、まあ当然のことでしょうけれども、私のあれに対してはWTOに整合的であると認識していると、こういう返事がありました。
 そういう形で、これからが本格化すると思いますけれども、今日は第一段階、私どもとしては日本が主張すべきことはきちっと主張しておいたところでございます。
#88
○荒木清寛君 今後も是非精力的な交渉をお願いしたいと思います。おっしゃるとおり、そうした不当性を主張してこの措置の撤回を求めるということもやっていただきたいと思いますし、また先方の手続によれば適用除外品を決めるという手続もあるそうでありまして、そういう中で日本はなかなか米国ではできないようなものを輸出しているというような事情もあるわけでありますから、いろんなオプションを考えながら交渉に臨んでいただきたいと思っております。
 そこで、本件でございます。いわゆる特商法の改正は、広い意味での迷惑メールの規制ということでございます。
 この迷惑ということもいろいろありまして、メールの内容が迷惑である場合もあれば、あるいは送ってくる本数が迷惑の場合もあれば、あるいは夜の夜中に携帯電話が鳴るという迷惑もあれば、いろいろ迷惑というのは人様々でありまして、ある人にとっては迷惑であっても、ある人にとってはそうでもないというようなこともありますので、やはり、もちろん規制はしなければいけないけれども、そういった意味での慎重性も十分考えなければいけないと思います。
 そこで、本改正によりますいわゆるメールに対する規制と憲法で保障されている表現の自由の関係、このことは十分議論をされて改正案を提出されたのか、まず御説明を願います。
#89
○国務大臣(平沼赳夫君) 荒木先生御承知のように、迷惑メールの問題は昨年の春以降にこれ急速に社会問題化してまいりました。そのほとんどは電子メールという手段を利用して一方的に送り付けられる商業広告、すなわち受け取った側を、その消費者を商取引に強引に誘い込む、こういうことを目的とした広告でございます。
 今回の改正では、このような実態を踏まえまして、規制対象を商業広告に絞らせていただきました。商取引の公正と消費者保護の強化を図る観点から、特商法によりまして迷惑メールの問題への対応を行う、こういうことにいたしました。したがいまして、規制の内容としましても、事業者の経済活動の自由というのも十分に配慮しまして、事業者に対する必要最小限のルールとして、消費者が拒否している場合にまで一方的に電子メールによる商業広告を送り続けてはならない、いわゆるオプトアウト方式、オプトアウト規制を採用したところでございます。
 なお、仮に非商業広告まで規制対象にしようとすれば様々な表現活動に対して制約を設けることになりまして、御指摘のとおり、憲法上の表現の自由との関係でも慎重な議論が必要となる。特定商取引法の今次の法改正は、いろいろ議論をいたしまして、以上のように商業広告に限って必要最小限の規制を課すことにいたしまして、表現の自由との関係で特段の問題を生ずることはない、このように私どもは考えているところでございます。
#90
○荒木清寛君 私も、大臣がお述べになりましたように、あくまでもその商業広告、営業広告に対しての規制であるという意味で、この改正案を、規制を支持するわけでございます。
 そこで、法改正に先立ちまして、二月一日には省令を改正をしまして電子メールによる広告に係る表示事項の追加ということを行われたわけでございます。いわゆる「!広告!」ということでございまして、先般来の答弁を聞いておりますと、相当これは実効性をそれだけでも上げているというふうに思います。
 ただし、消費者の立場からすれば、広告も様々あるわけでありまして、その広告の内容といいますか、業種の内容によっては見てもいいという場合もあれば、そういうアダルトや何なりの話であればもう見ないよという場合もあるわけでありまして、もう一工夫しまして、「!広告!」だけではなくて、そこに例えば「!広告!食品」と書くとか「風俗」と書くとか、そういうことを義務付けるというようなことは今後検討する必要はないんでしょうか。
#91
○副大臣(大島慶久君) お答えをいたします。
 今、先生がおっしゃられましたように、一方的に商業広告メールを送り付ける、こういう業者に対しまして、今回は法改正し、いろんな義務を課しているわけでございますが、その結果、消費者は一方的に送られてくる商業広告は見たくないという場合には、件名欄の広告マークを見てメールを開けることなく削除することが可能になるわけでございますが、御指摘の、広告の内容にわたる事項をどこまで件名欄に書き込むことができるかどうかにつきましては様々な御意見があるというふうに思っております。
 迷惑メール対策としての表示義務としては商業広告である旨を識別させるマークで現段階では十分ではないのかなと、私どもは現在はそういう見地で取らせていただいております。
#92
○荒木清寛君 次に、このオプトアウト規制を導入した、逆に言うとオプトインではないということについてお尋ねをいたします。
 冒頭にも大臣がお話しになりましたように、必要最小限の規制という意味で、やはり私もこのオプトアウト規制がいいんだと思います。ただ、それで本当に実効性が上がるのかという議論もありますでしょうし、また諸外国の規制は一体そのオプトアウトとオプトインとどちらが主流なんであろうかというようなことも踏まえて検討されたのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
 ドイツなどでは、そもそも例えばそういう訪問販売をする場合でも、あらかじめ先方の相手方の了解を得なければ訪問してはいけないというぐらい厳しいそうした営業活動についての規制があるように聞いておりますけれども、そうしたことも含めて諸外国のそうした動向も踏まえて今回検討されたのかどうか、御説明を願います。
#93
○副大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきます。
 今回はオプトアウトということでさせていただきました。これは幾つか考え方がございまして、まず一つは、やはりこういった新しい形の商売でございますから、広く商売のチャンスを広げていくという視点も必要でございます。やはりそういった新しいことを創造するということは新しい技術が広がっていくということにもなりますので、こういった観点からは、まず必要最低限のルールにして、そして実際に迷惑を被る人に対して効果のある規制をしていくと、こういった考え方に立ちましてオプトアウト規制というものをやらさせていただいたわけでございまして、実はOECDのガイドラインでもオプトアウト規制というものを指定しております。
 世界の例も調べてみましても、ドイツあるいはイタリアが一部オプトイン規制をしているところありますけれども、これはそもそも最初からそういう取引自体をオプトイン規制をしているわけでありまして、ほかの国は基本的にオプトアウト規制ということで、国際的な整合性というものもしっかりバランスを取って対応しているということでございまして、私どももそういう視点に立ってこの法案を作成させていただいている。
 一方、この特商法自身は、例えば電話の取引とかほかの業態もオプトアウト規制になっておりますので、これだけをオプトインにするというのもその法律の中の整合性という観点からもいかがなものかなということで、オプトアウト規制ということに対応させていただいておるわけであります。
#94
○荒木清寛君 私も同じく考えておりまして、もしオプトイン規制をするのであれば、そもそも訪問販売の在り方自体をそうした規制にしなければやはり整合性がなくなるわけでありまして、それはちょっと行き過ぎなんであろうと思います。
 そこで、そのことにも関連して、やはり必要最小限の規制にすると、あくまでもそういう営業の自由というのを最大限尊重する中で、どうしても困る場合に規制をしていくという考え方に私は賛成でございます。
 そういう意味では、特商法では指定商品、役務が限定をされておりまして、例えば現在のこの指定によりますと、薬の販売、消費者金融、不動産販売、旅行業などが対象から、今は指定商品になっていないわけでございます。したがいまして、こうした分野に関しての迷惑メールへの規制はどのように行うんでしょうか。アダルト系がほとんどだというふうには聞いておりますけれども、消費者金融のそうした勧誘のメールもあるそうでございます。
 そういう意味では、この特商法の中で規制をするという方法もあるんでしょうけれども、一方で、そういう迷惑メール問題全体に対して機動的に対応するという観点からすれば、いわゆる投網を掛けてしまうというか、もう営業広告一般にそういう今回のそのオプトアウト規制を掛けるという、そういう包括的ないわゆる規制の仕方もあったんだろうと思います。その方がそれは実効性という意味では漏れがないわけでございますけれども、その辺についての大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#95
○国務大臣(平沼赳夫君) この今回の対象になっております商業広告メールについては、ほぼすべてが特定商取引法でカバーできるものであると思っています。今回の改正は、このような実態を踏まえまして、商取引の公正と消費者保護を図る観点から、特商法により迷惑メールの問題への対応を行うものであります。
 この特商法でカバーしていない分野といたしましては、経済産業省の調査によると、少数ながら、不動産でありますとか旅行、それからおっしゃった風俗、さらには消費者金融の分野で迷惑メールの実態が見られるわけであります。また、医薬品分野について迷惑メールが存在するとも言われております。
 これらについては、それぞれの分野の事業法によりまして他の事業活動と一体として規制がなされておりまして、各分野での迷惑メール問題の実態や特殊性に応じて必要な措置が講ぜられていると私どもは承知しております。
 なお、特商法では、商取引に対する法規制は先ほど来申し上げておりますように必要最小限にとどめるとの考え方に立ちまして、指定商品制度を取っていますけれども、一部業法で規制しているものを除き、現在迷惑メールの実態のある商品、役務等は基本的にすべて私どもはカバーしていると、このように思っておりまして、また日進月歩のこういう世界でございますから、新たに問題が生じる商品でございますとか役務があれば、私どもは機動的に政令で追加をすることにより対応していきたいと、このように思っております。
#96
○荒木清寛君 確認のためにお聞きをしておきますが、特商法では、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引について規制があるわけでございます。いわゆる出会い系サイトですとかアダルト系サイト、あるいは風俗店の広告ですね。こういうものはこの特商法のどの分野に当たるということで規制に掛かるんですか、あるいは特商法以外の法律によって規制されるんでしょうか。確認をしておきます。
#97
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。
 御指摘のいわゆる出会い系と呼ばれるサービスでございますが、特商法の中では、結婚又は交際を希望する者への異性の紹介の通信販売という位置付けになろうかと思います。
 また、いわゆるアダルト系でございますが、アダルトビデオの通販でございますれば、磁気記録媒体等により音、映像又はプログラムを記録したものの通信販売に当たるかと存じます。さらに、アダルト画像の配信の場合には、映画、演劇、音楽等を鑑賞させ、又は鑑賞させることという役務の通信販売に当たるというふうに考えております。
#98
○荒木清寛君 こういうのがあるのかどうか私も分かりませんが、風俗店の紹介という、それはどれに当たるんですか。
#99
○政府参考人(古田肇君) お答え申し上げます。
 お店の紹介そのものは取引そのものに入る、何といいますか契約行為に至るものとは少し違いますものですから、現在の特商法では直接かかわっておりません。
 ただ、風俗営業法におきまして、設置型の店舗について正常な風俗環境を害するおそれのある方法で広告宣伝を行うことは禁止されておりまして、さらに確認的に、昨年九月十九日に同法にかかわる解釈運用基準が出されまして、無差別に携帯電話に広告又は宣伝の電子メールを送ることはこれに当たるということが言われておりまして、むしろ風俗営業法で禁止をされておるというふうに理解しております。
#100
○荒木清寛君 そうした意味では、投網を掛けるような包括的な規制ではないわけでありますけれども、しかし、十分今予想されるような事態にはこれで対応できるのではないかと私も思っております。
 そこで、違反者の公表問題についてお尋ねをしたいと思います。
 ある種の行政罰として悪質な事業者名を公表することは、違法な行為に対する抑止力としては有効であります。したがいまして、本年二月一日に、特商法に基づきまして一定の場合に悪質事業者の名称等を公表する運用を開始をしたということは評価ができるものと言えます。もちろん、これはこの電子メール問題だけではありませんが、特商法に違反するような悪質業者の公表ということでございまして、早々、三月二十二日には悪質な内職商法業者の名称を公表するなど、迅速に対応をしておられます。公表文書には違反事実も詳細に記載をされており、消費者に対する啓発効果も高いと思いますけれども、ただ、私も拝見しましたが、公文書という性格上非常に硬い表現になっており、一般の消費者が果たしてそれを読んで理解をされるのであろうかというふうにも思いました。
 したがいまして、今後は、悪質な事業者に対しては断固たる姿勢で臨んでいただくことを要望するとともに、一般の消費者に分かりやすく、また届きやすい形での公表を望みたいと考えますが、いかがでありましょうか。
#101
○政府参考人(古田肇君) お答え申し上げます。
 御指摘ございましたように、私どもでは、事業者の公表ということについてこのところ前傾姿勢で臨んでおるわけでございます。公表に当たりましては、処分の概要のほか、当該事業者の取引概要をまとめた資料を策定いたしまして、記者発表、それから当省のホームページへの掲載、さらには都道府県、国民生活センターに対しまして消費者への周知を依頼しておるところでございますが、御指摘のように、分かりやすい資料といいますか分かりやすい公表の仕方ということについては、更に肝に銘じて心掛けていきたいというふうに考えております。
#102
○荒木清寛君 ホームページ等も十分有効に活用して取組をお願いしたいと思います。
 先ほどもございましたが、この電子商取引ビジネスを促進するための基盤の一つとして、トラブルに巻き込まれた消費者の救済手段の整備が不可欠でありますが、現在どのような整備が図られておりますか。
#103
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきます。
 実際にトラブルに巻き込まれたときに消費者の救済手段はどういうことなのかということでございますけれども、確かに最近消費者、電子商取引に対するトラブルも増えておりますので、消費者保護、極めて重要でございます。
 その救済手段の整備としては、まず一つ目が、昨年通常国会で電子契約法を制定をいたしまして、これは、事業者が操作ミスを防止するための措置、いわゆる確認画面の設定、分かりやすいものにしていくということですね、これを講じていない場合には、消費者に重過失があった場合でもその契約は無効であるということを主張することができるようその措置をしたところであります。また、もう一つは、オンライン・トラスト・マーク制度を活用していただいたりとか、あるいはこれに関連をしてADRを推進をしていく。こういった現実的、実効的な救済手段を提供するための取組が進められておりまして、今後とも、政府としてもそういった必要な支援につき応援をしていきたいと思っております。
#104
○荒木清寛君 今おっしゃいましたADR、いわゆる裁判外の紛争解決手段の整備ということは非常に大事であろうかと思います。消費者問題に対応するADRといたしましては、消費生活センターなど行政が主体となるもの、弁護士会の仲裁センターあるいは業界団体など民間が主体となっているもの等々今もあるわけでございますが、それぞれがそれぞれ持ち味があるわけでありますから、有効に機能するように関係機関との連携に積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、大臣の決意を伺います。
#105
○国務大臣(平沼赳夫君) 現在、司法制度改革の議論の中で、裁判外の紛争処理制度、いわゆるおっしゃいましたADRの拡充、活性化についての方策が検討されております。消費者取引の分野においても、消費者にとって利用しやすく実効性のあるこのADRの整備は重要な問題だと、このように認識しております。
 とりわけ、遠隔地にいる者の間で少額の取引が行われるインターネット取引についてはADRの整備が喫緊の課題だと思います。
 このため、昨年十一月から電子商取引推進協議会において関係機関と連携をいたしまして、ADRの実証実験を進めているところでございまして、この実証実験においては、一つは、相談によって解決しない場合、オンラインでのパネルによる調停プロセス等を用意し、そして二つ目には、トラストマーク取得事業者は消費者からの訴えがあれば必ず調停に参加するように約款上の義務付けを行う、こういった試みを行っているところでございます。
 さらに、本年二月からは米国、韓国の関係団体と連携をいたしまして、国際間の電子商取引に係る消費者トラブルを解決する仕組みの試験的運用も開始いたしております。
 経済産業省といたしましても、このような取組を支援して、消費者にとって利用しやすく実効性のある多様なADRが実現するように努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
#106
○荒木清寛君 最後に、先般、先般といいますか、平成十二年の訪問販売法、現在の特商法の改正の効果についてお伺いをしたいと思います。
 この第百五十回国会におきます改正の一つは、業務提供誘引販売取引の適正化、いわゆる当時も問題になっておりました内職・モニター商法に対しての規制ということが入っていたわけでございます。その後、二年が経過をしておりますけれども、最近もいろいろマスコミの報道等によりますと、特にこうした不況といいますかリストラが進んでいるというようなことに乗じまして、むしろ被害が増えているというような報道もあるわけでございます。より巧妙になってきたという報道もございます。
 そういう意味では、先般の十二年の法改正によってこうした内職・モニター商法に対する規律、規制がうまくいっているのか。そういうトラブルに十分対応できているのか。できていないのであれば早急にそうした規制の在り方を見直す必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。
#107
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。
 昨年六月から、御指摘の業務提供誘引販売取引に係る部分を施行しておるわけでございまして、これによって消費者被害を未然に防止し、又は被害を回復する手段が広がったということで、私どもとしては消費者等に対する周知に努めてまいりました。
 消費者相談の中で、御指摘の内職・モニター商法に関する件数が改正法施行後増加しておることは事実でございます。これは、一面では法改正によって消費者の関心が高まったことも一つの要因として挙げ得るのではないかというふうに思っております。
 消費者相談のこれに関する件数それ自体は昨年十月をピークに減少してきておりますが、この間、私どもとしては既に二業者に対して業務の是正を命ずる指示を行っておりますし、そのうち一事業者に対しては更に業務停止命令を行い、かつ当該事業者名を公表したところでございます。
 私どもとしては、引き続き違反行為に対して厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
#108
○荒木清寛君 終わります。
#109
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。
 今回の法改正というのは、電子メールによる一方的な商業広告、いわゆる迷惑メールについて電子商取引の適正化及び消費者保護の強化を図るために商業広告を行う販売業者に対する必要最小限の規制を行うものでありまして、我が党もこの改正案には賛成でございます。
 まず最初にお伺いをいたしますけれども、この電子商取引というのは新しい取引分野でありまして、経済産業省などの予測を見ますと、二月の調査なんかでも、BツーC市場は二〇〇一年度一兆四千八百四十億円が二〇〇六年度には十六兆二千九百七十億円に急増するというような予測も出ているわけですね。
 しかし一方、電子商取引のそれではルールはどうかといいますと、国民全体、とりわけ消費者にとって十分に確立しているとは言えない、急成長の新しい分野でもあるというふうに思います。そこにIT社会の光と影というのがやっぱりあるだろうと思います。
 この二、三年でインターネット利用者が急増いたしまして、実に四倍化したということで、数字を見てみますと、四千七百八万台ですか、携帯によりますインターネットサービス利用は四千九百四十四万人に達しているということなんですね。非常に手軽に使っているんですけれども、実はその中で、ITといういわゆる情報技術、インターネット利用についてはやっぱりいろんな能力の差があると思います。電子商取引業者と国民、消費者との間には能力の格差、いわゆるデジタルデバイドが歴然と存在しているというゆえにいろんな問題が起こってくるということではないかと思います。
 したがって、今法改正で議論がされておりますけれども、消費者が安心してこの電子商取引に参加していく上でのルールの確立というのは、電子商取引の未来を左右すると言っても過言ではないと思うんですね。
 背景的な問題、午前中からるる御説明もいただいたんですけれども、私もお聞きしたいと思います。
 現在、社会問題になっているいわゆる迷惑メールへの苦情、迷惑メールによる被害、どのくらい起きているのか、経済産業省、それから総務省、それから内閣府、それぞれに実態について御説明をいただきたいと思います。
#110
○政府参考人(古田肇君) お答え申し上げます。
 いわゆる迷惑メールと言われるものの実情でございますが、必ずしも公式統計があるわけでございませんが、私どもなりに承知しておりますことにつきまして申し上げますと、携帯、PHS関係六グループ企業に対して、昨年五月以降、毎月五万件から十万件、ピーク時には、昨年六月でございますが、十四万件の苦情相談が寄せられております。
 また、昨年秋に私どもで行った調査によりますと、携帯向けメールの場合に、非常に迷惑ないしやや迷惑というふうに感じておられる方々が九四・五%、パソコン向けメールの場合には八〇・五%という高い数字を示しております。
 それから、経済産業省の消費者相談室への苦情相談件数も迷惑メールについては急速に増えてきておるわけでございますが、平成十三年度の数字で申し上げますと、相談件数が百四十五件、そのうち、具体的に取引に入ってトラブルになっている事例の件数が六十四件ということでございます。
#111
○政府参考人(鍋倉真一君) 古田審議官と私もダブってしまうんです。私どもの場合も所管が携帯電話事業者でございますので、六グループから苦情相談の件数は常時聞いておるわけでございますが、昨年四月からいわゆる迷惑メールというのは急増しまして、六月がピークで十四万件でございました。
 その後、いろいろ施策を打ちましたので減ってはまいりましたけれども、その後も毎月五万件を超える苦情が寄せられているということで、直近の、本年二月でございますけれども、依然として六万一千件を超える苦情がございます。
#112
○政府参考人(永谷安賢君) 私どもの国民生活センターで、これは迷惑メールということで限定したものではなくて、もうちょっと範囲が広くなるかと思いますけれども、インターネットに関する苦情件数ということで、平成九年で千九百九十五件であったんですけれども、平成十二年度に一万七千二十八件、それから平成十三年度で二万三千二百三十一件ということで、十倍以上に増加しているという状況になっております。
#113
○西山登紀子君 いろんな角度から把握をしても非常に急増しているということなんですが、その中身は何かということです。先ほど来消費者が迷惑と感じる、何がどのように迷惑と感じているかという中身をやっぱりきちっと見る必要があるし、また、パソコンと携帯電話では被害の違いがあるんじゃないか。そういう問題点についても説明をしていただきたいと思います。
#114
○政府参考人(古田肇君) 御説明申し上げます。
 非常に迷惑あるいはやや迷惑と感じる方々の比率について先ほど御答弁申し上げたところでございますが、その中身について、携帯電話向けメールにつきましては、余分な通信料金が掛かること、不快な内容であることなどが上位に挙げられております。一方、パソコン向けのメールに関しましては、個人情報が流出していないか不安であること、メール廃棄に余計な時間が取られることなどが上位に挙げられております。これは私どもの昨年秋の調査でございます。
 また、本年二月に内閣府の方で行われました調査でもほぼ同様の結果となっておりますが、携帯電話向けメールでは受信料を払わなければならないこと、パソコン向けメールでは個人情報が流出していないか不安であることがそれぞれ第一位になっております。
#115
○政府参考人(鍋倉真一君) 私ども、官邸へ寄せられた苦情あるいは私ども総務省に寄せられた苦情というものを、主なものをまとめてみたものでございますけれども、一つは、時間を問わず、これは携帯電話に限りますが、時間を問わず望まない電子メールを送信されて平穏な生活が、何というんですか、乱されると。要するに、自分で持っておりますので、自分の分身みたいなものでございますから、その生活を乱されるというのが多うございます。それからもう一つは、読みたくない電子メールを強制的に読まされる。もう一つは、これが非常に多いわけでございますが、そういう読みたくない、あるいは迷惑なメールについて受信に課金されると。これは非常に多うございます。それから、自分が受信したい本当のメールというか正常なメール、これが遅れたり、あるいはメモリーに、容量が限度が携帯電話の場合ございますので、消えてしまう、そういった迷惑を感じているという方が多うございます。
 なお、消費者ではございませんけれども、携帯電話事業者も正常なメールが遅れるということで苦情が殺到しているということ、あるいはそのための設備の増設をしなきゃいけないというような迷惑を被っているということだろうと思います。
#116
○政府参考人(永谷安賢君) 国民生活センターに寄せられております迷惑メールについての相談事例であります。三つの類型があろうかと思います。
 一つが、受信料に関する相談であります。携帯電話に出会い系サイトのメールが勝手に送られてくることのみで受信料を取られるのは納得がいかないといったたぐいのものであります。
 それから二つ目には、言わば大量受信といいますか、要は、例えば小学生の娘の携帯電話にアダルト情報のメールが夜中の間ずっと入ると。夜中に起こされて苦痛であるといったたぐいのもの。
 それから三つ目には、個人情報の漏えいというか、プライバシーの侵害に関することで、出会い系サイトからメールが届かないようにメールアドレスを難しいものに変えたのに、すぐに迷惑メールが掛かってくると。一日一、二通入ってくるというようなたぐいのものであります。
 それで、先ほど経済産業省の方から紹介がありましたけれども、私どもで国民生活モニターというのを置いておりまして、そのモニター、全国に二千三百名ぐらいモニターがいるんですけれども、そのモニターを使って消費者が迷惑と感じているものは何かという調査をいたしました。結果は、先ほどお話があったとおり、携帯電話では受信料を払わなきゃいけないというのが一位でありますし、それからパソコンについて申し上げれば、個人情報が漏れているんではないかというようなおそれを持っているということになっております。
#117
○西山登紀子君 今、御説明をいただきましたように、いわゆる受信料を消費者が携帯電話の場合に払わなくちゃいけないということについて、これは非常に大きな問題じゃないかというふうに思うわけですね。それで、今一番だという調査の報告がありましたけれども、中でもNTTドコモのiモードが一番多く被害を出しているようなんですけれども、ドコモ特有の料金システムの問題があるんじゃないかと思うんですね。
 そこで、ほかの携帯電話事業者のメールサービスと比較をして、ドコモにいわゆる苦情、被害が多いというのは一体何が原因しているのか。私が思いますのには、料金体系が非常に問題じゃないかと思うんですけれども、ほかの主な携帯事業者との比較を含めて、ドコモの問題について御説明をしていただきたいと思います。
#118
○政府参考人(鍋倉真一君) 先生今おっしゃいましたように、苦情の中で、やはり迷惑メールなのにもかかわらず自分がお金を払う、受信した方がですね、それは非常に迷惑だというか、それが一番問題だということが苦情の中で一番多うございます。
 ただ、これをそれじゃ発信者から取るようにしようかということが考えられるわけでございますが、電話と違いまして、インターネットの場合にはAからBへ通話というか通信が行われる場合にいろんなプロバイダーを通ってまいります。そのプロバイダーを通るのが、通話によってAからBへ同じ地点に行くのにいろんなところを通るので、その都度ルートが違います。ということで、隣接するプロバイダー同士で料金を決済するシステムになっているというのがこれはインターネットの決済の方法でございます。ということで、携帯電話事業者は何らかの形で受信者からお金を取らなければいけないという仕組みに、インターネット上の仕組みを変えない限りはなっているわけでございます。
 じゃ、しからばほかの事業者と違ってドコモがどうなのかということでございますが、今申しましたように、基本的には受信者からお金をいただいているというのは同じでございます。ただ、いろんな工夫をしていて、それぞれ違った体系を取っているということで、そのお金の取り方が違うということでございます。
 例えば、Jフォンの場合ですと、一通当たり百九十二文字までは無料という形を取っています。百九十二文字までは無料なんですが、ただ、その後その続きを読もうとしますと、一通当たり八円ということでかなり高い料金を取っています。ですから、百九十二まではゼロですけれども、その以降になると高い料金になる。ドコモの場合は、一通当たり〇・九円から二・一円ということで満遍なく薄く取っておったわけですが、迷惑メールのそういったことも配慮いたしまして、百通までは無料にするというような形を昨年から取っております。それから、Ezweb、auグループでございますけれども、これも一通当たり〇・八一円から二十一円という形でお金を取っているということで、それぞれお金の取り方あるいは無料の範囲が違いますけれども、基本的にはそういう形でお金をいただいているということでございます。
#119
○西山登紀子君 私もこういう分野は本当に勉強しているところなんですが、今、百通までとおっしゃいました、ドコモの場合は。もう少し詳しく。
#120
○政府参考人(鍋倉真一君) 迷惑メール、約百通まで、もう少し、ちょっと専門用語で恐縮でございますが、最大四百パケットで固まりにして送ります、インターネットの場合には。その固まりが大体四つぐらいが一メールと考えていただければ、平均です、これは。ですから、平均大体百通まで無料ということになっております。
#121
○西山登紀子君 問題は、ドコモの場合は加入者が非常にほかの業者に比べて多いですよね。十二月末現在で三千十八万、それからJフォンの場合は九百三十二万、auの場合は八百九十九万ということで、非常に加入者がドコモにたくさん加入をしているということなんですが、どうもほかのJフォンとかauのグループを見ますと、百九十二文字までJフォンの場合は無料にしているし、auグループだと選択が可能だというふうなことをやっていらっしゃいますね、これは。いろいろ工夫をしていらっしゃると。そういうことをやっぱり大手のNTTドコモの場合もきちっとやらなきゃいけないんじゃないか。
 とりわけ、私は、ちょっと提案になるんですが、二月の特定商取引法の施行規則の改正で、商業広告である旨の表示、びっくりマークというんでしょうか、それを出すということになっているわけですから、ドコモもそういうふうな選択ができる、あるいは着信料を払わなくても済むような、そういうメニューなどの工夫というのは当然なさるべきだと思う。考えていらっしゃるんでしょうか。
#122
○政府参考人(鍋倉真一君) 基本的には民間事業者がその料金を決める形になっておりますので、私どもが、何といいますか、指導する立場にはないわけでございますが、客観的に私ども見てみますと、先ほど申しましたように受信料をゼロにするということはどの事業者もやっておりません。基本的には、インターネットの料金の取り方からいって、受信者からお金を何らかの形でもらわなければこれは、何といいますか、商売が成り立たないという仕組みになっております。
 ただ、その無料の範囲をどういう形にするかというのはそれぞれの事業者が競争をして工夫をしていると。ドコモの場合には、先ほども、繰り返しになりますけれども、百通、四百パケットまで、最初の四百パケットまでは無料にする形のものを導入をしている。今、先生おっしゃいましたように、Ezwebの場合には選択制みたいなものもございますし、それからJフォンの場合には、ただ、百九十二文字まではゼロ円ですけれどもそれを超えると途端に高くなるような料金体系にしている。それぞれがそれぞれの工夫をして競争をしているんだろうというふうに思います。
#123
○西山登紀子君 百通だとか四百パケットと言われましたけれども、それは迷惑メールも含めての言ったら容量ですよね。迷惑メールをどんどんどんどん受けて、それも含めて、迷惑メールを含んでそれ以上超えちゃったら料金をいただきますよということで、迷惑メールを受けるということについてはカウントしているということになろうかと思いますので、ちょっと時間がないので先へ急ぎますけれども。
 やっぱり私は、そういうことも含めて大手のNTTがもっともっとリーダーシップを取って、消費者側の経済的な負担を少なくするということについての、技術的なことも含め、また企業責任として企業の負担を企業側がそれを受け持つというようなことも含めて私は努力をなさるべきだと思います。そういうふうに是非やるべきだと思いますが、ちょっと時間がないので先へ進みますけれども。
 大臣にお伺いしたいんですけれども、いわゆる受信者の、迷惑メールを受けた側がお金を払わなきゃいけない、課金をしなきゃいけないということについては非常に問題でありまして、先ほど朝も、泣きっ面にハチというようなお話もあったわけですけれども、私もそう思います。
 そこで、今回の改正で消費者保護をどのように図っていくおつもりなのか、お伺いをいたします。
#124
○国務大臣(平沼赳夫君) 迷惑メール問題につきましては、もう午前中来お話をしていますとおり、昨年の春以降、大変一方的に商業広告を消費者に送り付けるこの実態が広がりまして、大きな社会問題になっている。それから、迷惑メールを見て取引に入った消費者が後から不当な代金請求を受ける、そういった取引上のトラブルが多くて、それに巻き込まれるケースが増えてきている。
 このような問題に対応するために消費者団体からもいろいろ御意見を承りました。そして、検討を進めまして、商取引の適正化とともに消費者保護の強化を図る観点から、特商法の改正により対応することといたしまして、今回の改正といいますのは、消費者にとって何が迷惑かは消費者自身の判断によるべきことを前提に、消費者が拒否している場合にまで一方的に電子メールによる商業広告を送り続けてはならないという再送信の禁止を規定することにいたしたわけでございまして、これによりまして、事業者は消費者からいったん受信拒否の連絡を受けた場合には、以後その消費者に対しては一切広告メールを送ることができない、こういうことになり、こういうところで消費者保護を図っていこうと、こういうことでお願いをしているところでございます。
#125
○西山登紀子君 いろいろと消費者保護についての対策が盛り込んだんだという御説明なんですけれども、先ほど来御説明があったように、消費者の、迷惑メールを受けた上に更にお金を払わなくちゃいけないというその経済的な負担についてダイレクトに考慮したのかというと、そういう跡はなかなか見られないというふうに思います。
 確かに、消費者の迷惑メールのその迷惑は何だと言えば、いろんな先ほど来御説明があったように、一方的に送られてくる不快感だとか、それからそれを開けたり廃棄したりいろいろしなきゃいけないというふうなその浪費、本当に精神的な苦痛、いろいろあると思うんですけれども、しかし、それに加えて、先ほど一番だった、トップに出ているのが希望しない広告メールを受けた上にまだお金まで取られるという迷惑と。その迷惑の問題についてなぜこの法改正の、今度の法改正のところには盛り込まれていないんでしょうか、その点をお聞きしたいと思います。
#126
○政府参考人(古田肇君) 昨年の十月から研究会でこの迷惑メールの問題について様々な検討をしてきたわけでございますが、その一方的な商業広告の送り付け、とりわけ出会い系、アダルト系と言われるものが圧倒的なウエートを占めているということに着目をして、私ども経済産業省として商業取引の適正化と消費者保護という観点から何ができるか、どういうルールにしたらいいかということで今般の結論に達したわけでございます。
 また、こういった措置を講ずることによって全体としていわゆる迷惑メールというものが抑制されてくるということを期待しておりまして、インターネットを使った迷惑メールのいわゆる料金そのものについて、私どもとしては直接には法改正なり検討の対象には今回は取り込んでいなかったということでございます。
#127
○西山登紀子君 一人一人の消費者がその迷惑をどのように何をどう迷惑だと受け止めるのかということについてはいろいろあるんだけれども、やっぱり経済的な、納得がいかない、迷惑を掛けられた上にお金を払うということについてのその不快感、経済的な負担というのはやっぱり対策を取って、何らかの対策を取らなきゃいけない一番大きな問題じゃないかなというふうに思っているんですね。
 その点の重要性について、もう一度繰り返しになるかもしれませんけれども、例えば迷惑メールを受け取った、そしてそれを自ら電子メールアドレスへ変更するようないろいろな手続を取らなくちゃいけない、本来必要なメールも届かない場合もあるというふうな、そういう時間的な、また経済的な負担というのを非常に迷惑だとお感じになっていらっしゃるし、先ほどおっしゃったような、やっぱり課金、受け取った側で更にお金を払うというそういう負担もあるし、さらに、それをやめさせるためには、もう次から送らないでくださいねというふうに業者に言うときにそれも負担をしなきゃいけない。さらに、こういう業者が更にまた送られてきましたよ、やめさせてくださいねと言う場合にも今度は経済産業省に、あるいは協会の方に電話を掛けなきゃいけないという、二重三重の経済的な負担、精神的な煩わしさと同時に経済的な負担というのがやっぱり掛かっている、消費者に掛かっている。
 このことについてやっぱり消費者は納得いかないというふうに思うんですけれども、これは検討していく必要があるというふうに思うんですけれども、それはどうですか。それも要らないと思いますか。
#128
○政府参考人(鍋倉真一君) 政府の一員である私がお答えをするのはちょっといささか僣越なんでございますけれども、今日の衆議院の本会議で、議員立法で迷惑メール防止法案、略称でございますけれども、可決、成立をいたしました。
 この中では、そういう迷惑メールを発信するものを規律をしておりまして、先生御承知だろうと思いますけれども、こういう迷惑メールというのは、架空アドレスを生成するソフトがありまして、それを使ってもうでたらめなアドレスを生成して大量に発信をいたします。その中で十分の一なり百分の一なり当たればいい、届けばいいと、こういう発想でメールを送ってまいります。ですから、ほとんど架空のアドレスで届かない、そういった大量なメールがネットワーク上を流れているというのが現状でございます。そこに着目をいたしまして、そういう架空アドレスを生成するソフトを使って発信することを禁じるという、根っこを抑えるような規律がその議員立法の中には規定をされております。
#129
○西山登紀子君 本当に泣きっ面にハチというか、もう二重三重に精神的な負担もそうだし、経済的な負担も負担しなきゃいけないということについて、これはもうやっぱり消費者としては納得いかないというような気がいたします。
 それで、経済産業省にお伺いした、電話を掛ける、つまり、もう迷惑メールだから要りませんよというふうに連絡をして、さらに、それを経済産業省に、また送られてきた場合には経済産業省に苦情の通知をしなきゃいけないわけですけれども、その負担も消費者が負担するということになっていますけれども、これはやはり何とかしなきゃいけないんじゃないでしょうか。
#130
○政府参考人(古田肇君) 一つは、経済産業省に迷惑メールについて通報するときの通信費用をどうするのかという御指摘かと思いますが、繰り返しになりますが、今回の法改正の中ではぎりぎりの、最小限の必要なルールとして、消費者に対してメールの件名欄だけを見て要不要の判断ができるようにすること、あるいは事業者に対して受信拒否ができるようにすることということで省令で表示義務を、それから今回の法改正で受信拒否を可能にすると、かつそれに罰則の担保を付けるということを考えておるわけでございます。
 その際に、一つは受信拒否のための通信料はどうなのかということでございますが、表示義務等々を通じまして、事業者に対して直接受信拒否の連絡をするという手段のほかに、そもそも広告マークを表示されたメールを開封せずに捨ててしまうということでありますとか、希望しない事業者からの広告はそのアドレスを通信事業者に登録しておくということで受信拒否をするとか、あるいは希望する事業者からのみ受け取るサービスの適用を受けるとか、あるいは近い将来フィルタリングサービスを利用するとか、そういった様々な選択肢の中でどれをどう取っていくかということで消費者に様々な手段を提供するというのが今回の私どもの考え方でございます。
 それから、話は戻りますが、広く一般に相談あるいは申出という形で消費者が行政サービスを利用する場合に、その通信費用というのはやはり消費者に御負担いただいておるわけでございまして、今回の迷惑メールにかかわる相談や申出につきましても、私どもとしてはこれと同様に対応していきたいというふうに考えております。
#131
○西山登紀子君 ほかの苦情相談なんかもみんな自分の、自前のお金で苦情を通報してくるんだからこれだって自前でやってほしいと、そういうふうに言われるんだろうと思いますけれども、先ほど来言っておりますように、この迷惑メールの問題は、それこそ本当に二重、三重に、泣き面にハチが幾つも飛んでくるような感じで負担がされているということについて、もう一歩進んでそれでは考えていく必要があるなというふうに思いますのは、いわゆる今回の改正というのはオプトアウト規制にしたわけですよね。先ほど来オプトインがいいのかオプトアウトがいいのかという議論もいろいろされているわけですけれども、その点につきましては、私はやはりオプトインについては業者の自主的な採用、これをやっぱり推奨されるべきだというふうに思っております。
 といいますのは、オプトインを全面的に導入するということになりますと、非営利だとか非商業的な広告にまで一括して規制が掛かってくる。そうなりますと、憲法上の精神的な自由、表現の自由というところに抵触していく問題も出てきますので、これについては、やはりオプトインについては業者の自主的な採用を推奨していくということ。それから、今度の改正のようにやはりオプトアウト規制というのが今の現段階では妥当ではないかというふうに私は思っております。それだけに、業者の姿勢が問われてくるんじゃないか、消費者に迷惑を掛けないといういい業者としてのモラルが問われてくるというふうに思うわけですね。
 そこで、やっぱり広告メールの受取拒否のメール料金については、私はやっぱり通販業者の負担にすると、例えばフリーダイヤル的なシステムを業者全体が導入していくような、そういう御指導というのは、大臣、していただけますでしょうか。せめてそれぐらいは。
#132
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のような通販事業者がフリーダイヤルの設置等を行うかどうかは、当該事業者の経営上の判断によるべき問題でございまして、政府がそのような対応を義務付けたり指導したりするといったことはすべき性格のものではないと私ども判断をしております。
#133
○西山登紀子君 電話で、通販なんかでは既に実施をしているような、技術的にはやっぱり可能だというふうに思いますので、是非そういうことも。迷惑メールが本当に殺到しているというふうな状況、それから携帯の場合も先ほど数が出されましたけれども、ドコモが少し料金を、料金体系を少し変えたといっても、そこの苦情というのは直近のあれでも二月に六万一千件、六社であるというような状態ですから、これは何らかの工夫が必要だというふうに思います。
 次に大きな問題は、クーリングオフの問題についてお聞きをしたいと思うんです。
 これは、クーリングオフについては強制的に契約されたものには無効だということでございますけれども、果たしてこの迷惑メールによる通信販売はどうなのかというふうなことなんですよね。この迷惑メールの中には非常に手の込んだ誘導的な画面で引き付けていくというものもこれはあるわけでありまして、最近では子供が仕組まれた画面をこうやっているうちに誤って契約してしまったという被害が起きているということなので、これはやっぱりトラブルが急増している現状においてはやっぱりこのクーリングオフの検討というものが必要な時期に来ているのではないでしょうか。大臣のお考えをお伺いいたします。
#134
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。
 クーリングオフ制度を通信販売について設けてはどうかという御議論は時々耳にするわけでございますが、御案内のように、このクーリングオフ制度は消費者からの一方的な無条件解除を契約締結後一定期間認めるということでございまして、かつこれに伴うすべての金銭負担を事業者に負わせるという民法の原則に対する非常に大きな例外を認める大変強い措置でございます。
 したがって、これまで訪問販売でありますとか電話勧誘販売でありますとか、対面勧誘で冷静に判断できないままに契約を締結してしまうおそれがあるような取引形態に限ってこの制度を設けてきておるわけでございます。
 そういう趣旨で、通信販売につきましては、事業者による直接的な対面勧誘が行われていないこと、あるいは顧客が広告を見て自分の主体的な判断で郵便等により申込みを行うものでございます。あるいはメールにより申込みを行うものでありますので、その過程において自由な意思形成をどこまで妨げるようなことになるのか、この点については大変慎重に考えていく必要があるんではないかというふうに考えております。
 ただ、このような法規制とは別に、民間における自主的な取組といたしまして、返品を積極的に受け入れるようなものは進められております。例えば、先ほど来御議論のありましたオンライン・トラスト・マークの制度の中で、マークを付与された事業者につきましては原則として返品を認めるということになっております。
#135
○西山登紀子君 業者の中の自主的な努力というのもそれは推奨されるべきことだと思うんですが、私、この国民生活センターの調査報告書というのをちょっと見ておりまして、こういうふうに書いてあるんですよね。
 「消費者からみたインターネット取引の特性」というのがありまして、そこに、このいわゆる電子商取引というのは、「自由な情報交換ができる反面、どのような人がその情報を提供しているかまったく分からない場合もある。インターネット上から悪徳業者や詐欺的な行為を行おうとしている者をあらかじめ完全に排除することは難しい。さらにそうした者を摘発等により事後的に完全に排除するのもまた難しい。」というふうに国民生活センターの調査報告は書いているんです。つまり、引っ掛かる人もいるよということで、今はクーリングオフというのは認められておりませんので、最後のところに、じゃどうするかということで、消費者の皆さん注意が必要ですよという内容になっておりまして、インターネットの便乗商法ということでインターネットを使っての役務や訪問販売や電話勧誘、マルチまがい商法等が出てトラブルが発生していますから注意してくださいねという内容になっておりまして、クーリングオフまではなかなか大変だというようなこともあるんでしょうが、しかしこういう問題提起がされているということは非常に重要じゃないかと。
 さらに、さっきは対面ではないというお話があったんですが、ここに面白いのは問題点として、その電子商取引の、むしろ、もちろん利点は即時性、常時性、グローバル性、これはすばらしいものだと、これは私も認めます。しかし、問題点としては匿名性、誤操作性、記録消滅性等が指摘できるというふうに、非常な問題性があるぞというようなこともるる説明があるので、これは大いに検討課題じゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#136
○国務大臣(平沼赳夫君) そういう問題というのは、確かに御指摘のとおり私は存在していると思います。そういう意味では、今後の検討課題にはなると思っています。
#137
○西山登紀子君 それでは次に、実効性、今度の法改正によって迷惑メールが本当になくなるのか、消費者は保護されるのかという点なんですけれども、その点でお伺いをしたいと思います。
 なかなか改善命令をするという場合も、違反業者の所在とか連絡先というのを速やかに特定できるのかとか、海外のサーバーを経由してきた場合の取締りなどはどうなるのか。その実効性の担保という点はどうなりますか。
#138
○副大臣(大島慶久君) お答えをいたします。
 電子メールに関しまして、本年の二月から改正省令を実行いたしました。その際、財団法人日本産業協会におきまして、違法と思われるメールにかかわる情報提供の受付窓口を設けさせていただきまして、情報の収集あるいは調査を行う体制を整えたところでございます。
 当省におきまして、特定商取引法の施行体制を充実強化するため、大した動員じゃないじゃないかと言われるかもしれませんけれども、その要員を約百六十名から約百九十名に増員をさせていただきまして、そういった執行に万全を期してまいりたいと、こんなふうに思っております。
 なお、法執行の実態について少し申し上げますと、経済産業省、警察庁あるいは都道府県におきまして、平成十三年度までの五年間で検挙あるいは行政処分、報告徴収を合わせまして約千件の執行実績を上げているところでございます。また、インターネット上の取引につきましても、平成十三年度におきましては約三万件を点検いたしまして、約九千件のサイトに対して改善指導を行っているところでございます。
#139
○西山登紀子君 最後に、大臣にお伺いいたしますけれども、先ほど来、やっぱり特定した悪徳業者の公表ということがやはり消費者保護につながるんじゃないかというお話がありました。
 日経に、取締りの初期段階でメールで警告する方針のため、行政処分や罰則に科す前に雲隠れしたり連絡が取れなくなったりするというようなそういう問題提起も、などもあるんですが、先ほど来体制は強化したと言うんですけれども、大変だと思います。
 そういう努力をしながらも、やっぱり特定した業者については公表するということと、それから手口も、手口についても、悪徳の手口についても情報公開をして消費者保護につながるということを是非イニシアチブを発揮していただきたいし、先ほど来たくさん来ていただいておりますけれども、経済産業省、内閣府、総務省、公取など多省庁にまたがる問題でありますので、是非経済産業大臣がイニシアを取っていただきたいと思います。
#140
○国務大臣(平沼赳夫君) 特定商取引に違反した事業者名の公表につきましては、法律上は業務停止命令を行った場合にその事業者名を公表することが義務付けられておりまして、これまでにわずかですけれども、二社に対して業務停止命令を行い、事業者名は公表しております。また、経済産業省では、先ごろ、本年二月以降の違反行為についてこれまでの特定商取引法の運用を改めて、業務停止命令の前段階に当たる指示の段階においても原則として事業者名を公表する方針を明らかにしたところでございます。
 消費者に対しましては、当然のことながら積極的に情報提供しなければなりません。御指摘のように、関係省庁たくさんございますので、経済産業省も強力に私がイニシアチブを取りながら一生懸命頑張ってまいりたいと思っております。
#141
○西山登紀子君 よろしくお願いします。
#142
○広野ただし君 今日もしんがりでございますが、お疲れでしょうが、大臣にも始め皆さんにお答えをいただきたいと思います。
 先ほどからいろいろとありますように、インターネットビジネス、着実にまた急速に伸びていると、こういうふうに思います。そして、そういう中で光と影といいますか、インターネットビジネスの光と影という部分があって、その影の部分を今回また規制をして、健全な発展を図っていくということだと思うわけでありますが、この高度情報通信社会における影といいますか、そういう部分で、今年の四月の一日に発足しましたみずほ銀行、大変なトラブルが起きて、消費者あるいはユーザーに大変な迷惑が掛かった。二年以上の準備期間があったにもかかわらず、そういうことに対応できなかった。どういう問題点があってそういうことになったのか、また、今後そういうことはもう絶対に起こらないといいますか、そういう対応になっておるのか、金融庁から伺いたいと思います。
#143
○政府参考人(増井喜一郎君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、今般、みずほ銀行において口座振替を含むシステムなどの障害が発生いたしまして、決済システムの円滑、正常な運行に支障が生じたことについては私ども大変に遺憾に思っておりまして、事は極めて重大であるというふうに認識を持っております。
 金融庁といたしましては、一日も早くすべての取引を正常化させるとともに、今回の問題の原因を明確にし、万全な再発防止策を講じるように求めているところでございます。このため、今般、銀行法二十四条一項に基づく報告を求めまして、昨日報告を受けたところでございます。昨日の報告では、今回のトラブルの内容あるいは発生原因、銀行の対応状況、再発防止策等が記載されておりますが、必ずしも実態が解明し切れていない部分がございます。そういった意味で、中間的な報告でございます。
 今後、金融庁といたしましても、システム専門家などを交えまして、再発防止対策等についてなお検討を要するために、引き続き継続してヒアリングを行いまして、追加報告を求めたいと思っております。当庁といたしましては、今後のヒアリングの結果やあるいは追加報告の内容などを詳細に検討した上で、今後の対応を判断をしたいというふうに思っております。
#144
○広野ただし君 大いに注目をして指導をしていただきたいと、こう思っております。
 ところで、経済全般において世界的な業界再編成といいますか、そういうものは各地で、各業界で起こってくるわけで、そういうときに、私はやはり情報通信システムといいますかそういうものの統合に伴う、あるいは分社に伴う整合性といいますか、そういうことはもう必ず起こってくる問題だろうと、こう思うわけであります。
 そういうことで、合併等、統合等が起こるときには、是非、経済産業省所管の業種においては遺漏なきようお願いをしたいと思いますが、大臣の決意をお願いしたいと思います。
#145
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回の大変な金融のトラブルというのは、国会でも責任者に来てもらって、大変問題意識を持って国会でもこの問題は取り上げて、その善処方を強く国会の方からも要求したところであります。そして、引き起こされた混乱というのは大変日本の経済に大きな影響を与えたと思っております。
 したがいまして、経済産業省所管の例えばそういう合併ですとか分社、そういったことが今後起こる場合には、私どもは監督官庁として連携を密にして万全の措置を取らなければならないと思っております。
#146
○広野ただし君 それともう一つ、こういうインターネットの社会における影の部分ということで、私はよく、インターネットでアメリカ経由で行きますといろんなことが読まれてしまうというような話があるわけであります。私も海外にいましたときに、電話ではこれはもう必ず盗聴されていると言っていいようなことで、とかくありましたけれども、大使館におきますいろんな情報ですとか、あるいは在外機関におきます、特に対外経済交渉等における言わば機密というものはほとんど読まれておるというようなこともうわさされているわけであります。
 特に、ヨーロッパなんかが特に問題にしておりますのは、エシュロンといいますか、いろんな意味で軍の技術を民間の方に転用しまして、言わば盗聴するといいますかですね、そういうことが、SFの世界じゃないんですけれども、現実にやはりあるんではなかろうかと。
 特に、暗号の統一化というようなことも言われていて、アメリカの連邦政府が取引をしますときに、インターネットでこの暗号を使いなさいというようなことを言っていまして、そういうものが、AESと言っている暗号なんですけれども、そういうものを統一基準的に持ってこられますと、アメリカと取引していますとそれに乗っからなきゃいけないというようなことで、簡単に読まれてしまうと。
 こういうことが起こるわけでありまして、この暗号というものについての考え方、あるいはセキュリティーについての考え方についてお伺いしたいと思います。
#147
○国務大臣(平沼赳夫君) 非常に暗号というものは、これからのますますの情報化社会、大変重要な要素だと思っています。
 今、先生のお話を聞いていながら、例えば、第二次世界大戦のときの真珠湾の攻撃というのは実はアメリカが全部傍受をしていたとか、また山本五十六元帥の搭乗機の予定も全部傍受されて、待ち伏せを食って撃墜されたと。そういうことで、非常に暗号というのは重要なそういう意味を持っていると思います。
 インターネットというのは、全体を管理する者がいないネットワークでございますから、電子メールで送付する情報というのは、今御指摘のように、途中で傍受される可能性というのは非常にあるわけであります。通信の暗号化を行えば不正な傍受を防止することは可能となることは事実でございまして、ただし、その際は、信頼できる、おっしゃるように、暗号を適切に用いることが重要だと思っています。
 経済産業省におきましては、これまでも情報セキュリティーの問題については、電子政府における信頼性の確保と民間のセキュリティー対策支援という観点からの政策を進めてきておりまして、電子政府における信頼性確保のための具体的な施策としては、政府で利用するITセキュリティー製品等の評価、認証、あるいは国内の最高レベルの専門家による暗号技術の客観的な評価など、これを推進しております。民間へのセキュリティー対策支援としては、技術開発の支援と、IPAやJPCERT、こう言っておりますけれども、これを通じた不正アクセスやコンピューターウイルスに対する相談の受付、情報分析、収集や分析、そして情報提供を行っているところでございます。
 今後とも、国民が電子政府の利用や電子商取引の活用を安心して行うことができるように、私どもとしては情報セキュリティー対策を、政策をしっかりと進めなければならないと、このように思っております。
#148
○広野ただし君 ところで、二〇〇〇年にIT基本法が制定され、また昨年に、一月ですか、IT戦略本部がスタートをして、二〇〇五年までに世界のトップ水準に追い付くと、こういうことでありましたが、ITバブルが崩壊をしたというようなことが影響しているのかどうなのか分かりませんけれども、最近、どうもIT戦略といいますか、そういうものにどうももう一つ熱が入っていないんじゃないかと。特に、現代はドッグイヤーと言われるくらいに、今までの一年の七倍も八倍も高いようなスピードで行っているということからいいますと、本当に二〇〇五年に追い付けるのか、または抜き去ることができるのか、今は全体的、どういうもので比較すればいいか分かりませんけれども、世界的にどういう水準にあるのか、インターネットビジネスにおいてですね、その点御説明願いたい。
#149
○政府参考人(近藤賢二君) お答えを申し上げます。
 幾つかデータはあるわけでございますが、まず世界の現状について少しお話をいたしますと、例えば世界の中で、インターネットの普及率でございます、九九年の十二月の段階では二一%でございました。それが二〇〇〇年の十二月には、我が国、三七%まで上がったということで、倍とまでは言いませんが相当な勢いで伸びてございます。ところが、世界の中のインターネット普及率のランキングは、残念ながら十三位から十四位に落ちたという状況でございまして、世界は極めて速いスピードで動いておるという現状でございます。
 そういう中で、政府全体といたしましてIT革命の推進というのは最も重要な国家戦略の一つでございまして、総理を本部長といたしましていろいろな検討をやっておるわけでございます。
 ほかにも幾つか例がございますが、例えばADSLにつきましても、二〇〇〇年の三月にはわずか二百件だったんですけれども、一番新しいデータ、この最近の時点では二百三十七万人の人が加入をしていると、こういったように相当な勢いで動いておるわけでございます。
 世界に負けないように、それ以上のスピードで行かないと、二〇〇五年に世界最先端のIT国家になるという目標が達成できませんので、政府を挙げて引き続き努力をしていきたいと、このように思っておる次第でございます。
#150
○広野ただし君 その中で特に問題になりますのは、この情報通信社会において相変わらず箱物といいますか、まだハード中心の考え方で戦略が打ち立てられているんではなかろうかと。ですから、光ファイバーをどこに敷設する、埋設をする、これも非常に大切なことなんですけれども、掘り起こして入れるというような正に箱物的なものでありまして、これからのやはりIT戦略というのは、コンテンツといいますか、正に中身の問題になってくるわけでありまして、これはお答えは要りませんけれども、そういう考え方で是非進めていただきたいと思います。
 そういう中で、電子マネーですね、電子マネー、九五年でしたですか、特許においても電子マネーの特許が受け付けできる、そういうビジネスモデルも受け付けられると、こういうことになったわけでありますが、それで日本でも実験が行われている、欧米でも行われていると、こういうことでありますけれども、その現状と問題点といいますか、その点について、これは金融庁さんでしょうか、あるいは経済産業省さんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
#151
○政府参考人(増井喜一郎君) 現在、いわゆる電子マネーと呼ばれているサービスの概念には、使用される地域や対象となる商品の範囲、あるいはICカードの有無などの形態などを含めまして様々なものがございます。
 我が国では、例えばICカードに入金額などの情報を記録いたしまして、そのICカードに記録されました情報によりまして決済を行う方式として、JR東日本によりますSuicaというものだとか、あるいはソニーや三井住友銀行が出資いたしましたビットワレット株式会社によりますEdyといったようなものがございます。そのほかにも電子マネーの実証実験等が行われているところでございます。
 また、我が国の金融機関におきましては、技術の進歩、情報化の進展の中で、インターネットバンキングだとかATM、デビットカードの普及などを通じまして決済サービスの向上に努めているという状況でございます。
 そういうことでございまして、そういう金融機関については電子マネー等について様々な取組がなされている、そういう状況でございます。
#152
○広野ただし君 それで、その問題点と、あるいは今後、例えばIT戦略の中で電子マネーというものをどう位置付け、インターネットビジネスに役立てていこうとされるのか、その点を、これはどうしましょうか、経済産業省さんですか。
#153
○政府参考人(太田信一郎君) お答えいたします。
 今、金融庁さんの方からもお話がございましたが、経済産業省といたしましても、平成十二年度からICカードの普及等によるIT装備都市研究事業として、全国二十一地域、五十四の市町村でICカードを用いた延べ約百種類の官民のサービスを運用する実証実験を行っています。その中で、四か所ですが、横須賀市等ではICカードの中にバリュー、金額を入れて、これを加盟の店で使えるという仕組みでやっております。なるべく早くそういう実証実験の結果を集めまして、何が課題なのかと、恐らく加盟店がどんどん増えればそれだけ使い勝手のいいものになると思いますが、その場合のコストとか、あるいはセキュリティー上問題が生じなかったかどうかとか、そういうことを全体として詰めた上で、また政府の中でもどういう位置付けでもって進めていくかということを検討していきたいというふうに考えているところでございます。
#154
○広野ただし君 それは特許上どこか押さえられているとか、そんなことはございませんか。
#155
○政府参考人(太田信一郎君) 特許の方については私も今詳しくは承知しておりませんが、何かそれが制約で大きく電子マネーの普及が滞ってしまうというふうには承知していないところでございます。
#156
○広野ただし君 インターネットビジネスにおける電子マネー決済というのはどういうことになるのか、これは実験を重ねてやっていくのかなと思いますけれども、一つの大きな戦略を立てながら進めていっていただきたいと、こう思います。
 それと、最後になりますけれども、先ほどからもありますように、本法によります迷惑メールのやり方と、もう一つ、迷惑メール法、今日成立しました、総務省さんが中心になると思いますが、総務省さんと経済産業省さん、よく連携をして、本当に実効の上がるものにしていただきたいと思いますけれども、その点について大臣の決意を伺いたいと思います。
#157
○国務大臣(平沼赳夫君) 午前中来、その問題、いろいろ御質疑をいただいておりますけれども、議員立法で今日成立をいたしました法律と、それから今お願いをしております特商法のこの改正によりまして、車の両輪として両方がしっかりと円滑に機能するように、私どもも総務省さんとも連携をしながらしっかりとその実施に努めてまいりたいと、このように思っております。
#158
○広野ただし君 終わります。
#159
○委員長(保坂三蔵君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#160
○委員長(保坂三蔵君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 この際、平田健二君より発言を求められておりますので、これを許します。平田健二君。
#161
○平田健二君 私は、ただいま可決されました特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 本法による規制に当たっては、ITの進展に伴う新業態の発生や新事業の創出等の健全な事業の発展とインターネットを利用した広告手法に係る技術革新を阻害することのないよう十分に配意すること。
 二 本法の実効性を確保するため、違法行為に対しては、関係省庁、地方自治体、警察との連携を緊密にし、機動的かつ厳正に業務の是正・改善の指示等の措置を講ずるとともに、そのための取締体制を整備すること。
 三 本改正の内容について、消費者、事業者、苦情相談等の窓口となる指定法人、消費生活センター及び電気通信事業者等に対して十分な周知徹底を図り、消費者保護の増進と事業者の混乱の防止等に努めること。
   また、若年層に対しては、被害の未然防止のために消費者教育のより一層の充実を図ること。
 四 本法によって規制できない新しい形態の迷惑メールが発生した場合など、今後の情報通信技術の進歩に伴って生じる新たな課題に対し、状況を踏まえた速やかな検討を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ各委員の御賛同をお願い申し上げます。
 以上です。
#162
○委員長(保坂三蔵君) ただいま平田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#163
○委員長(保坂三蔵君) 全会一致と認めます。よって、平田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平沼経済産業大臣。
#164
○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
#165
○委員長(保坂三蔵君) なお、本案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#166
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定させていただきます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト