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2002/05/30 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 経済産業委員会 第16号
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2002/05/30 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 経済産業委員会 第16号

#1
第154回国会 経済産業委員会 第16号
平成十四年五月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任   
     直嶋 正行君     松井 孝治君
     緒方 靖夫君     八田ひろ子君
 五月三十日
    辞任         補欠選任   
     片山虎之助君     柏村 武昭君
     松井 孝治君     直嶋 正行君
     荒木 清寛君     加藤 修一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         保坂 三蔵君
    理 事
                松田 岩夫君
                山崎  力君
                平田 健二君
                本田 良一君
    委 員
                大島 慶久君
                加藤 紀文君
                柏村 武昭君
                小林  温君
                近藤  剛君
                関谷 勝嗣君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                松井 孝治君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                荒木 清寛君
                加藤 修一君
                松 あきら君
                西山登紀子君
                八田ひろ子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       経済産業副大臣  古屋 圭司君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       下地 幹郎君
       経済産業大臣政
       務官       松 あきら君
       環境大臣政務官  奥谷  通君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       経済産業省産業
       技術環境局長   日下 一正君
       資源エネルギー
       庁長官      河野 博文君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     佐々木宜彦君
       国土交通大臣官
       房審議官     松野  仁君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    飯島  孝君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○電気事業者による新エネルギー等の利用に関す
 る特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)



    ─────────────
#2
○委員長(保坂三蔵君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 初めに、委員の異動について御報告を申し上げます。
 昨日、直嶋正行君及び緒方靖夫君が委員を辞任され、その補欠として松井孝治君及び八田ひろ子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(保坂三蔵君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案及び電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に経済産業省産業技術環境局長日下一正君、資源エネルギー庁長官河野博文君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長佐々木宜彦君、国土交通大臣官房審議官松野仁君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定させていただきます。
    ─────────────
#5
○委員長(保坂三蔵君) エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案及び電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○近藤剛君 ありがとうございます。
 おはようございます。自由民主党の近藤剛でございます。
 まず、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案につきまして幾つかお尋ねをしたいと存じます。
 この法律の対象としております新エネルギーの全エネルギー需要に占めます比率を考えますと、極めて微々たるものでございます。しかしながら、千里の道も一歩からという言葉もございます。そしてまた、エネルギー分野におきます我が国が置かれている立場を考えますと、何でもできることはやっていく、そのような姿勢が我が国にとって必要であることは言うまでもないわけでございます。そのような意味で、この法律案の持つ意味には極めて重要なものがある、そのように私は思っております。
 御承知のとおり、日本が直面をいたしておりますエネルギー分野におきます問題点には、大きく分けて二つあると認識をしております。まず一つが、エネルギー安全保障という視点でございます。そしてもう一つが、地球温暖化対策という視点であろうかと思います。
 そこで、まずエネルギー安全保障の視点から幾つかお伺いをいたしたいと存じております。
 エネルギー安全保障を考える場合、我が国にとりまして多角化ということが大きな課題になってまいります。多角化と申しましても幾つかの意味があるわけでございますが、まずエネルギー総需要の中に占めます石油の比率が極めて大きいということは御承知のとおりでございまして、我が国におきましては五〇%を超える比率でございます。しかし、この問題につきましては後ほどまた取り上げさせていただきますが、より重要な点は、この石油の中東依存が極めて高いということでございます。
 九九年の統計数字を拝見いたしますと、何と八六%という中東依存率でございます。これは諸外国に比べまして極めて高いものでございまして、例えばアメリカにおきましてはこれが二五%ということでございます。実に四分の一しか中東に依存をしていないということであります。そして、ヨーロッパにおきましても、ドイツは何と一三%、比較的ヨーロッパにおきましても比率が高いと言われておりますフランスにおきましても三〇%台にとどまっているわけであります。
 七〇年代の石油危機を経まして、我々は国を挙げて中東依存度を低めていこうという政策的な方向感覚を持っていろいろな施策を官民ともに講じてきたはずでございます。しかしながら、七〇年代の数字と比較をいたしましても、現在中東依存率は逆に上がっている、そういう悲しい現実がございます。
 なぜそういうことになったんだろうか。現在まで七〇年代から八〇年代、九〇年代を通じまして、石油公団あるいは日本政府のあらゆる機関を通じましていろいろな政策的な配慮もし、また施策も講じてきたはずでございます。どうしてこのような状況になってしまったのか、その原因を我々が知ることがまずこれからの施策を考えるに当たって重要だろうと思います。
 そこで、この中東依存率の現状に関してどのような所見をお持ちなのか、あるいはまたこのような悲しい現実になってきているこの原因についてどうお考えか、そしてこれからそれに対応してどのような政策の発動が必要と考えておられるのか、この三点につきまして御所見を賜りたいと存じます。
#7
○副大臣(大島慶久君) 近藤先生の方から、なぜ中東に依存しているのか、その状況を踏まえてという御質問でございますので、私からお答えをさせていただきたいと思いますが、先生既によく御承知でございます。
 我が国といたしましても、オイルショックのときの経験を生かしまして、非中東産油国からの輸入の促進、それから非中東地域における自主的な開発、石油公団を始めいろいろ努力は、もうそこ一辺倒に頼らないための努力はしてまいりました。けれども、石油の中東依存度は、今、先生もおっしゃいました、一九八〇年代の後半には一時七〇%を下回る水準まで低下をいたした経緯がございます。けれども、その後、やはり我が国のいわゆる石油の需要というものがどんどん伸びてまいりましたので、原油の調達先の数が一九七〇年当時は十五の国から調達をいたしておりましたけれども、最近は二十数か国から輸入をする、そういったばらつきをするという面では努力の跡があるわけでございますけれども、残念ながら、先生が御指摘のとおり、中東に対する依存度は再び最近は上昇してきている、そういうことでございます。
 その原因でございますけれども、中国だとかインドネシア、そういった産油国と言われるところも国内の需要が増してきておりますので、なかなか思うようにまいらない。それと、もう先生が御指摘のとおり、世界の石油の埋蔵量の三分の二が中東地域に密集している、こういうこともあります。そして、我が国からできるだけ近いところで調達ができるようにという努力はいたしておりますものの、そういった近い地域での新しい油田の開発が進んでおらない、こういったことが原因の中にもあります。さらには、遠い国からもっとばらつきをもって輸入すればいいという考え方は成り立ちますが、やはり輸送にコストが掛かりますので、余り遠いところからでは経済面で成り立たない、そういうこともございまして、やはり中東に頼らざるを得ない、こういうような状況がございます。
 いろいろ考えてはいるものの、こういう状況を考えますと、こういった自由競争が行われております市場環境でございますから、政策的に必ずしもそういったことに対応してうまくそれができるかどうか、こういう難しい問題があるわけでございまして、そういった状況を踏まえながら、我が国といたしましては石油依存度の低減、できるだけ石油を使わない、今これも先生が御指摘ございましたけれども、そういうことも大切でございます。
 エネルギーの供給に占める石油の割合は、第一次オイルショックの当時の七七・四%から五一・八%まで、一応はかなりの数値目標が達成をされております。そういった意味では、全エネルギーの供給全体として中東依存度の低減に一定の成果を上げてきているんじゃないか、こういう気持ちも持っているわけでございますけれども、更にいろんな検討を加えながら、先生御指摘のような方向にできるだけ努力をしてまいりたいと思うところでございます。
#8
○近藤剛君 ありがとうございました。
 確かに輸送の問題があると、これは大変重要な視点であろうかと思います。しかしながら、資源をいろいろなところで確保をしておくことの重要性ということは依然として重要でございます。例えば輸送上大変不利なところであったとしても、我が国がその地域の石油資源に権益を確保していれば、スワップオペレーションとかいろいろなメカニズムがございます。したがって、実質的な中東依存率は減らすことができるようになるんだろうと思います。
 そこで、そのような資源の権益確保についてでございますが、従来、石油公団の果たしてきた役割というものは大変重要なものがあったと私は認識をしております。しかし、残念ながら、今回、石油公団が廃止されることが閣議決定をされております。果たしてきた役割の重要性はあるにしても、その経営の実態をいろいろ聞いてみますと、今回の決定に至ったそのいきさつもやむを得ないかなと、そのように一方では感ずるわけでございます。しかしながら、国が果たすべきこの権益、特に石油・ガス資源の海外の権益獲得に向けて国が果たすべき役割の重要性には何ら変わらない、そのように私は認識をしております。
 御承知のとおり、世界にありまして、世界の主要国は国として石油資源の権益の確保に大変なエネルギーを使っていることは御承知のとおりであります。正に国を挙げて、国として取り組んでいるわけでございます。
 それは、その取組の仕方といたしましては、直接的な取組もあれば間接的な支援もあるということでございますが、もう、もちろん国としてその意味で果たし得る役割は外交面ということが中心になろうかと思います。しかしながら、金融面での支援の重要性もまたあろうかと思います。例えば探鉱段階におきますリスクの分担という役割が一つあろうかと思うわけでありますが、また同様に開発段階におきますリスクの緩和という国の役割もあるのではないかと、そのように考えております。
 そういう意味で、今度、石油公団は廃止が決定をされておりますが、国としてやはり直接、間接にほかの諸国に負けない支援と関与が必要だと思います。特に、今申し上げました金融面におきます支援のこれからの在り方につきまして基本的にどのようにお考えになられておられるのか、大変重要な問題でございますので、できれば大臣からその所見をお聞かせいただきたいと存じます。
#9
○国務大臣(平沼赳夫君) 近藤先生御指摘のように、やっぱり自主的にエネルギー資源である石油を確保するということは非常に大切なことだと思っています。我が国も一九七三年のオイルショック以降、大変、石油、これを自主的に確保しなければならないということで石油公団を通じて努力をしてきたところでございまして、一定の成果が上がってきたことも事実であります。
 そこで、昨年の十二月に閣議決定をされました特殊法人等整理合理化計画、これに従いまして石油公団が廃止をされる、こういうことになったわけであります。
 そのときに、私どもとしては、今、近藤先生が御指摘になられたように、やはり国がバックアップをして初めて担保できる重要な柱があるだろうと。その一つの柱は御指摘の今資金の面、リスクマネーの供給、あるいは直接の御質問ではありませんけれども、いったん緩急のときに備える備蓄の問題、更には今まで蓄積されたそういう技術、こういった面は何らかの形で国というものが関与をしていないと国際場裏では通用しない、こういう面がございます。
 そこで、私どもといたしましては、石油公団における石油開発のための資金、リスクマネー供給機能というのは、金属鉱業事業団と統合をして設立をされます独立行政法人、これは石油天然ガス・金属鉱物資源機構、この業務の一つとして、もちろん資金というものは国民の税金でございますからそういう支援プロジェクトというものを厳選をしながら、今後もそういった国の果たすべきそういう役割、そういうものを果たしていかなければならない。そういうことでは独立行政法人の中で、国際場裏の中で、相手側がそういう形でこれだったら大丈夫だなと、そういうことを担保しつつ展開をしていくと、こういうことにさせていただきました。
#10
○近藤剛君 よく分かりました。
 一つ関連いたしましてお伺いしたいのでございますが、先ほど申し上げましたように、探鉱段階におきますリスクの分担あるいは開発段階におきますリスクの緩和措置に関連しての国の関与の在り方でございます。
 具体的に申しますと、政策投資銀行とか国の金融機関の果たすべき役割が依然としてそこにあるんだろうと思うわけでございますが、この点につきまして念のため確認をさせていただきたいと存じます。
#11
○政府参考人(河野博文君) 現在もいわゆる探鉱段階におきましては石油公団が出資という形を中心として支援をさせていただいております。これが生産段階にありますと、いわゆる開発段階と呼んでおりますが、ここでは国際協力銀行からの融資あるいは民間企業からの融資などを原資として開発を行いますが、その際、石油公団は債務保証という形でこのリスクの一定分を引き受けているわけでございます。
 今後、独立行政法人にこの機能が移行しました後におきましても、こうした開発段階におきます債務保証という機能は引き続き重要な機能だというふうに認識をいたしております。
#12
○近藤剛君 ありがとうございました。
 先ほど大島副大臣が脱石油といいますか、石油依存度を下げる努力、これが大変重要になってきているというお話がございました。私も全くそのとおりだろうと思うわけであります。
 石油依存度は明らかに我が国におきましては過大でございます。先ほど御指摘ございましたように五一・八%でございますか、九九年の数字だと承知をしておりますが、ほかの国に比べましてこれは極めて高い数字になっているということでございます。自給率も極めて低いという問題点も一方であります。アメリカにおきましては七四%、要するに四分の三は自給できているわけでございます。ヨーロッパにおきましても比較的低いと言われております国を含めましても四〇%ということでございます。
 いずれにいたしましても、日本の自給率の低さというものは大変残念な数字でございますが、ここに新しいエネルギー、新エネルギーの重要性があるわけでございます。そういう意味で、今回のこの新エネ利用法の重要性もあるんだろうと思います。
 しかしながら、ここで間違えてはいけないことが一つございます。これは、この法律が対象としております新エネルギーの占める、総需要に占める比率というものは極めて微々たるものだということでございます。これは冒頭に申し上げたとおりでございますが、しかし、この重要性は私、否定するものではございません。しかし、実際問題として、その占める比率は微々たるものだということを十分我々としては認識をしておく必要性があるんだろうと思います。特に、この点につきまして、国民の理解を十分に得ておくことが必要だろうと思います。間違った幻想を我々はここに抱いてはいけないんだろうと思うわけであります。
 具体的に申しますと、ここで取り上げております新規エネルギーは、これからの我が国のエネルギー政策上、特に多角化あるいは自給率の向上という意味で、決して決め手になるものではないという現実でございます。
 それでは、当面、決め手をどこに我々が求めていくのか、石油依存率を更に低下をさせていく、そしてこの自給率も高めていくと、そのための決め手のエネルギー源をどこに求めるんだろうかということでございます。
 ここ十年あるいは二十年を展望いたしますと、やはりそこにおいて果たすべき大きな役割は原子力にあるのではないかなと、そのように思うわけであります。特に、エネルギーの自給率の向上ということを考えますと、プルサーマルの果たす役割には極めて大きいものがあるのではないかなと思います。また同時に、新しい原発の新設、原発の新しい建設に加えまして、核燃料サイクルの設備の整備もまた必要であろうかと思います。特に、今もう緊急に取り掛からなければならない問題に、使用済み燃料の中間貯蔵施設の建設であろうかと思います。
 そういう意味で、地方自治体と共同して、国としてもできるだけの原子力発電設備の拡充あるいは核燃料サイクルの整備に向けた支援が必要であろうかと思いますが、この点につきましてどのようなお考えで臨まれるのか、基本的な考え方に加えまして、具体的なこれからの支援の在り方につきましてのお考えをお示しいただきたいと思います。
#13
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさしていただきます。
 御指摘のように、私どもとしては、新エネルギーというのは今後積極的に伸ばしていかなければならない分野だと思っております。しかし、現実、これはまだまだ全体のエネルギーに占める割合というのが大変低いものでございまして、今の段階では全体の一%程度でございます。これを非常にインセンティブを与えて伸ばしても、計画的に、三%。私はもっと伸ばすべきだと、こういうふうに言っておりますけれども、しかし、そうであってもなかなかこれだけの経済大国のエネルギーを賄う状況にはなっておりません。
 先ほど来、石油の占める割合が五二%近い、こういうことでございます。その中で、さらに、これも御指摘がございましたけれども、原子力発電というのは、もちろん安全性をいかに担保するか、これが非常に大切なことでありますけれども、この原子力発電というのは、その発電過程においてはCO2の排出量がゼロである、こういう特性も持っておりまして、これは今電力の三割以上を原子力発電で賄っているわけであります。
 したがいまして、国の基本といたしましては、繰り返し申し上げますけれども、いかに安全を担保するか、こういうことによってやはり原子力というものも国のエネルギー政策の柱に位置付けて、この推進をやっていかなければならないと思っております。そのためには、絶えず安全の確保に努めまして、透明性の確保、これも重要でございまして、広く国民の信頼、御支持を得るための努力を積み重ねていかなければならないと思っています。
 また、お話しになられました、やっぱり資源の乏しい日本としては、いわゆる原子力の発電過程で産出されるプルトニウムを再利用いたしまして、そしていわゆる核燃料サイクル、これを実現することも日本の将来のエネルギー確保にとっては非常に重要なことであると思います。そういう意味で、これもやっぱり、国の今後のエネルギー政策のこれも柱の一つとして、今申し上げたように、安全性ですとかあるいは透明性ですとかあるいは国民の理解を得る、こういう努力をしながらこの確立を私どもはしていかなければならないと思っています。
 しかし、今後、エネルギーというのは多様化しなければいけませんし、また二十一世紀は環境をいかに克服するかと、こういう環境問題をいかに克服するかという命題がございます。ですから、新エネルギーの占めるそういう役割というのも非常に大きなものがございますので、例えば石油に比べて二酸化炭素の排出量の少ない天然ガス、こういったことの積極利用も図らなければなりませんし、この天然ガスというのは、地政学的に言いますと中東も主要な産出国ですけれども、最近は東アジアにおいても相当有望なそういうガス田が発見されたと、こういうこともあります。
 そういう中で、新エネルギー、今回お願いしている法案の中での新エネルギーも我々はインセンティブを与えながらやっていかなければならない。そういう形で、私どもとしては、既存の石油そして原子力あるいは天然ガスそして新エネルギー、そしてその新エネルギーの中でもこれから期待されます太陽光発電でありますとか燃料電池ですとか、そういったものもしっかりと新エネルギーの中に取り入れてやっていかなきゃいけない。そういう安定供給ということが経済にとって必要ですから、そういうことを第一義として、原子力、核燃料サイクル含めて私どもは全力でやらしていただきたいと、このように思っております。
#14
○近藤剛君 ありがとうございました。大変心強くお伺いをいたしました。
 原子力に関連いたしましては、もう御承知のとおり、欧米諸国におきましても温暖化対策の視点からもその見直しが進められている、前向きな見直しがなされているということは御承知のとおりであります。正に大臣のおっしゃった方向で我が国も推進を、着実に推進をしていっていただきたいなと、そのように存じます。
 ただ、そこで最近気になることが出てまいりました。これは、ある地方自治体におきまして新しい核燃料に関連する増税の動き、あるいは新税を創設をする動きが出てきているということでございます。これは、国のこれからの総合的なエネルギー政策推進上、看過できないことであろうかと思いますが、この点につきましてどのようにお考えになっておられますのか、お聞かせいただきたいと存じます。
#15
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに、原子力発電に関しましては、やはり立地地の住民の皆様方の御協力が必要であると、こういうことで、特別措置法に基づいていろいろなことをさしていただいています。また、幾つかの立地県においてはそういうエネルギー税的なそういう税の話も出ておりまして、今御指摘のように、一つの方針としてある県からそういう話が出ているわけであります。
 そういう問題に関して、私どもとしては、やはり既に法律で、特別措置法でいろいろなことを措置さしていただいている、御協力をしていただいている。そして、その立地地域は、立地地域でその電力を消費せずに、ほとんどを東京でございますとかあるいは大阪ですとか、そういう大消費地に協力をしていただいている、こういう前提がありますので、そのお考えは分かりますけれども、私どもとしてはやっぱりエネルギー全体を考えたときにそういう新しい税、それが過重なものになって、やっぱりそれが国民の上に跳ね返り、そして国の基本的なエネルギー政策にいろんな影響を与える、こういうことは私どもは危惧をしておりまして、よくそういう地方自治体とも連携を取りながらこの問題について対処していかなければならないと、このように思っております。
#16
○近藤剛君 よろしくお願いをいたします。
 それで、先ほど大臣が言われました新しいエネルギー源の重要性についてでございます。
 確かに天然ガスの活用も、これから温暖化対策の意味合いからも重要になってくるわけでございます。ただ、これからの遠い将来といいますか、未来を展望いたしますと、やはり原子力の次に来る大きなエネルギー源を模索をする動きというものも我々は無視してはならないと、そのように考えております。具体的に申しますと、従来からその意味で検討をされているのが熱核融合でありますし、あるいは水素燃料でもあるし、あるいはメタンハイドレートでもあろうかと思います。
 現在のところ、これらの新しい未来のエネルギー源につきまして、技術的な問題が極めて深刻なものがあるということで、技術開発に、研究、技術開発の段階ということになっておりますが、もうそろそろこの技術開発を含めたエネルギー政策全般の中で一定の位置を占めるように我々は考えていかなければならないと、そのように思うわけでございますが、この面に関しての経済産業省としてのお考えはいかがなものか、お教え願いたいと存じます。
#17
○国務大臣(平沼赳夫君) 熱核融合に関しましては、これはいわゆる夢のエネルギーと、こう言われて久しいものがございます。これは、太陽で行われている核融合を地球上で行って、無限のエネルギーを人類がエネルギー源として享受をしようと、これは非常に遠大な計画でございます。
 昨日、実は総合科学技術会議がございました。そういう中で、国際協力の下で、現在非常にEUも熱心でございます。特にフランス、スペイン等が非常に熱心でございます。また、カナダ、これも非常に熱心な国でございまして、日本、ロシア、そういったところでこの夢のエネルギーの実現に向けてとにかく国際的な協力をしていこう、そのためには実際に実験プラントを造る候補地を選定しよう、こういうことで、現在、ヨーロッパの中で二か所、それからカナダが名のりを上げております。そして、日本も二か所が実は立地の名のりを上げておりましたけれども、昨日の総合科学技術会議で一か所に絞ると、こういうことが決定され、また閣議でこれが最終決定される見込みであります。当初は腰が引けていたアメリカも、最近はこの問題に方向変更するというような動きもございまして、いよいよ本格化してきたと思っています。
 これに対しては日本は相当進んでいる段階、そういう技術的に進んでおりまして、当初は五十年は最低掛かるであろうというような直近の見通しもございましたけれども、しかし、ここのところこそいわゆるファストトラックをやって三十年で実現をしよう、こういう世界の動きが出てきておりまして、これは非常に将来的に、三十年、相当先でございますけれども、一つ大きなめどが付いたと、こういうことが言えると思いますので、国としてこれは積極的に取り上げていかなければならないと思っています。
 それから、メタンハイドレートの今お話がございました。これも最近非常に顕著な御承知のように技術的な進捗がございまして、海底で塊で取り上げてそれをエネルギー化するという、そういうことがあったんですけれども、もう海底の中でそれをガス化をして引き上げるということを日本も参画したカナダにおける実験で成功しました。これは、日本の周りにもメタンハイドレートというのは非常に資源として多量に存在しております。ですから、海底から比較的コストの掛からない、そういう形でそれをエネルギー化できると、こういうめどが付きましたので、これもこれから非常にエネルギー多様化、新エネルギーを考えたときに有望なことだと思っておりますので、日本における技術的な蓄積もだんだんに行われておりますので、ここも力を入れていかなければならないと思っています。
 また、無限に存在すると言っていい水素を利用する燃料電池等も、これは既に家庭用の例えば発電ユニットということで実用化の一歩手前まで来ておりますし、あるいは自動車の燃料電池、これについても、この前、国会の前庭でデモンストレーションがございました。私も試乗いたしましたけれども、これはまだ一台当たり一億円以上掛かる。しかし、自動車会社のトップは、二〇〇三年にはこれが一千万円台になる自信があると。こういうことになってまいりますと、これも二酸化炭素を排出しない、地球環境に優しいエネルギー源でございまして、現実にそこまで進んできております。
 ですから、そういったことを私どもはしっかりと踏まえてやってまいりますと、今は確かに一%ですけれども、その比率というものは新エネルギーは十分高まる可能性があると思っておりまして、いずれにしても人類にとって大切な新しい技術、新しい可能性でございますから、私どもとしても全力をもってやっていかなければならないと、このように思います。
#18
○近藤剛君 ありがとうございます。
 そういう意味で、今度の新エネ利用法の最後に規定されております三年後の見直しでございますが、技術の進歩も非常に速いものがあります、また世界の環境も大きく変化をするわけでございまして、そういう意味で三年後の見直しは、これはきっちりとやっていただきたいなと存じております。
 いずれにいたしましても、新エネ利用法につきまして、多少細かくなりますが、五点ほど確認をさせていただきたいと存ずる点がございます。
 まず一つが、エネルギー市場の公平性の確保についてでございます。この法律の対象は、当面、発電事業者ということでございます。電気事業者ということでございますが、自家発電の事業者についてもある意味ではこの対象に加える必要性も出てこようかなと、そのように考えておりますが、この点につきまして御確認をさせていただきたい、これが第一点であります。
 そして第二点が、対象エネルギーの限定という点でございます。対象エネルギーに例えば産業廃棄物発電が入っておりますが、これにつきましては極めて抑制的に運営をしていかなければならないと考えておりますが、この点につきましての御確認を賜りたいと思います。
 そして第三点といたしまして、現実的な目標の設定の必要性ということでございます。目標設定を誤りますと、例えばRPS証書の市場での高騰という現象も懸念をされるわけでございます。そういう意味で、目標設定につきましては十分なる現実的な配慮が必要だと思うわけであります。
 そして四番目に、系統連系への配慮も必要だということでございます。系統コストが過大にならない配慮が、この目標設定あるいは対象エネルギーの限定に当たって必要だろうと思うわけであります。
 そして、最後でございますが、政令、省令、あるいは目標設定に至るまでの作業の透明性の確保という点でございます。十分に関係者に情報が公開をされるということが重要だろうと思いますし、また関係者の意見を広く聴取をするということも必要だろうと思います。
 この情報公開の問題、そして透明性の確保の問題につきまして五番目に確認をさせていただきたいと存じます。
#19
○政府参考人(河野博文君) まず、自家発を対象にするかどうかでございます。これは総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会でも議論になった点でございます。
 しかし、いわゆる自家発自家消費の電力消費者といいますか、そういった方は既にそういった投資をしておられますから発生電源の選択にもう自由度がないということもありますし、また小型の自家発ということになりますと対象数が非常に多くなるということで、制度管理の行政コストが膨大であるというような問題が指摘されたわけでございます。そういった観点あるいは外国の例なども参照いたしまして、小売事業に参入される電気事業者の方をこの法案の義務対象者ということにさせていただいたわけでございます。
 それから、廃棄物発電などが対象になるかどうかということでございます。
 この法律の第二条第六項では、政令で追加的にこの対象のエネルギーを指定することができるということになっております。例えば、廃プラスチック発電についても今後の検討課題だというふうには思っております。
 廃プラスチック発電について申し上げれば、他の廃棄物発電と同様に、焼却処理されます廃プラスチックの廃熱を利用して発電するということであれば追加的なCO2は発生しないと。むしろ、他の火力発電を代替する分CO2が削減されるという面があるわけでございますので、エネルギーの安定供給にも資するという側面を私どもは着目をいたしております。
 ただ、この第二条の政令で廃プラスチックなどの化石燃料系の廃棄物による発電を対象に指定する場合には、循環型の社会形成推進基本法の基本原則にのっとりまして、本来再使用、再生利用すべき廃棄物の焼却が促進されることがないように抑制的な観点から慎重に検討してまいりたいということを度々申し上げております。
 それから、電気事業者によりますこの利用目標でございます。
 この利用目標はもちろん大変大きな意味があるわけでございまして、各電気事業者の皆さんに毎年義務付けられます基準利用量の算定の基礎になるわけでございます。
 そこで、これは新エネルギーなどの電気の発電事業者の供給可能性ですとか、コスト削減努力ですとか、あるいは電気事業者の負担可能性などを踏まえて、効率性にも配慮しながら定めていくことにいたしておりまして、手続といたしましても、総合資源エネルギー調査会の専門的な意見を聴く、さらには、地球温暖化対策あるいは廃棄物の観点からは環境大臣、そして食品廃棄物等のバイオマスの観点から農林水産大臣あるいは国土交通大臣の御意見もいただきながら慎重に決定をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 それから、系統連系との関係でございます。
 確かに、この総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会で検討いたしましたときに、特にこの新市場拡大措置の検討小委員会でこれから申し上げるようなことが報告をされております。
 つまり、風力発電の大規模な導入を行うためには、既存の系統の増強や周波数変動抑制等の系統安定化が必要になる。その費用については、一定の仮定の下ではあるが、二〇一〇年までの十年間に風力発電容量を三百万キロワットへ増加させる場合に必要とされる系統連系対策費用の規模を二千二百ないし五千五百億円と、こういう試算があるわけでございます。
 私どもといたしましては、この報告書を受けまして、まずは具体的な系統の状況の把握、そして必要な、まあ非常に幅のある試算でございますので、費用の規模あるいはその負担の在り方をこれから検討してまいりたいということでございまして、この検討が行われるまでの当初のほぼ三年程度の間については、大幅な系統の対策を生ずることなしにどれだけの新エネルギーが購入できるかということを前提にその義務量等を考えていきたいというふうに考えているわけでございます。
 最後に、この法律におきましては、政令にゆだねられた事項あるいは省令にゆだねられた事項がございますが、それらの決定に際しましては最大限の透明性を確保しながら努力してまいりたいと思っております。
#20
○近藤剛君 ありがとうございました。
 場合によりましては、これが、この法律が施行された後、三年とは言わず、必要に応じてまた適宜具体的に見直しが必要な場合もあろうかと思います。そのような場合には柔軟に取り組んでいただきたい、そのように考えております。
 次に、もう時間がなくなりましたので、省エネ法に移らせていただきたいと存じます。
 省エネは、多角化に並びまして、我が国のエネルギー政策上、大変重要な地位を占めるのは言うまでもないことでございます。そしてまた、地球温暖化対策上はこれはもう必須の要件であろうかと思います。
 この省エネ法は七九年に制定されているわけでございますが、それ以降、大変重要な役割を私は果たしてきたのではないかなと、そのように判断をしております。例えば、九〇年以降を取ってみましても、少なくとも産業部門におきましては温室効果ガスの排出量は増えていないわけでございます。日本の温室効果ガス全体の排出量を見てみますと、極めて残念ながら、民生部門あるいは運輸部門を中心に大幅な伸びを示してしまっているわけでございますが、少なくとも産業分野、特に製造業分野におきましては排出量は極めて限定されたものに抑えられていると。そういう意味で、この省エネ法の果たしてきた役割にも極めて重要なものがあったと思うわけでございます。もちろん、省エネ法があったからこうなったという、必ずしもそう単純なものではなかろうかと思いますが、少なくともこの省エネ法の果たしてきた役割は評価されてしかるべきだろうと思うわけでございます。
 今回の改正は、そのような省エネ法を更に規制範囲を拡大をするというものでございまして、現在の我が国の置かれた立場あるいはこれからの温暖化対策を考慮いたしますと、極めて妥当性のある法案、法改正だろうと思います。
 そこで、従来のこの省エネ法の果たしてきた役割について経済産業省としてどのように見ておられるのか、そしてまた今回の改正によって具体的にどのような効果を期待されているのかにつきまして、簡単で結構でございます、確認をさせていただきたいと存じます。
#21
○政府参考人(河野博文君) 今御指摘いただきましたように、日本全体でエネルギー消費が増えていく中で、特にこの省エネ法の対象になっております産業分野につきましては、エネルギー原単位の減少によって消費量は横ばいに収まっておりますし、またCO2の排出量もほぼ横ばいで収まっているという状況にあります。このことについてこの省エネ法が果たしてきた役割は非常に大きいと思っておりますし、最近の、十三年度の総点検でもかなりの事業場が適正なエネルギー管理をしていただいているというふうに考えております。
 今回改正をいたしましたのは、特にエネルギー需要の伸びが多いと思われております民生業務部門、いわゆるビル関係の需要でございまして、この分野についてもいわゆる製造業に準じたような管理体制を取っていただくということでございますので、こういった分野での改善をかなり見込んでおります。
 さらに、中規模以下の需要家の皆さんに対しましても報告を出していただくようにさせていただきましたので、このこと自身が点検をしていただくきっかけになるとも思いますし、また私どもとしても、省エネルギー政策の実効性を把握する上で大いに役に立つのではないかというふうに思っているところでございます。
#22
○近藤剛君 ありがとうございました。
 今回の改正案にそういうことで私も賛成でございますが、しかしこれからのことを考えますと、そろそろ我々はこの規制の在り方そのものについて見直しが将来必要になってくるのではないかなと、そういう考えも一方ではございます。例えば、この法律が要求しておりますのはエネルギー管理士の設置あるいは報告義務といった形式要件での規制でございます。そろそろこのような形式要件からの規制から我が国は卒業をしていく段階に来ているのではないかなと。
 具体的に申しますと、パフォーマンスといいますか、実効性における規制という意味での規制の見直し、いわゆる規制改革が必要だろうと思うわけであります。そしてまた同時に、税制等も含めまして、そのような目的に合ったような方向に向けて誘導していく市場原理を生かしたメカニズムも取り入れていく必要もあるのではないかなと思うわけであります。
 繰り返して申し上げますと、形式要件的な規制からパフォーマンスを重視した規制、そして、できれば市場メカニズムを活用をした誘導的な政策の導入、これが必要になってきていると思いますが、もちろんこれはこの法律だけに関連した話ではございませんが、全体といたしまして、経済産業省としてこの規制改革の方向性についてどのようにお考えなのか、お示しいただきたいと思います。
#23
○政府参考人(河野博文君) 先生おっしゃいましたように、省エネルギー政策が全体として実効を上げるために、この省エネ法の運用のみならず、様々な施策を動員していくことが必要だというふうに思っております。
 この省エネ法について申しますと、やはり企業の自主管理を前提として、それぞれのエネルギー使用の現場での管理の仕組みを作るということを通じて、先生もおっしゃいましたような最終的にはエネルギー管理の実効を上げていただきたいということでございまして、余り量的な基準を定めるということよりも、この仕組みの方が企業としての創意工夫が生かせるのではないかなというふうにも思っております。
 ただ、様々な施策の発動によって実効性を上げるということでございますから、今後も御指摘をいただきましたような支援措置も含めた幅広い視点からの検討を続けてまいりたいと思っております。
#24
○近藤剛君 ありがとうございました。
 今おっしゃいましたように、民間の創意工夫をより引き出すような規制の在り方に向けた検討を是非進めていただきたいと、そのように存じます。
 時間がもうそろそろなくなってまいりましたので、最後に地球温暖化の問題につきまして一つだけお伺いをいたしたいと存じます。
 御承知のとおり、京都議定書の批准作業も大詰めになってまいりまして、間もなくでこの批准作業は終結をする段取りになっております。ただ、この京都議定書の内容は、必ずしも我が国にとりまして十分に満足のいくものではないことは御承知のとおりでございます。我が国にとってだけではございません。本当に地球の温暖化をこれから防止していくための実効性という意味で、大きな問題を抱えた条約であると私は認識をしております。
 まず第一に、具体的に申し上げますと、目標の設定でございますが、日本の目標、目指すべき目標は極めて意欲的なものでございます。極めて意欲的なものであるということは大変私は結構だろうと思います。しかしながら、問題は我が国の目標の設定にはないわけでありまして、ほかの国の目標が余りにも緩過ぎるという点であります。
 この条約の起点となります年は一九九〇年でございますが、この九〇年を取ってみましても、我が国の温室効果ガスの排出量は、GDP当たりに直して計算をしてみますと、ヨーロッパの水準のほぼ半分であります。ある意味では、我が国は既に温暖化対策では環境大国の地位にあると言ってもいいわけでございます。そういう意味で、我が国が率先をして意欲的な目標を掲げることは大変重要なことであるし、私もそれには全く異議はないわけであります。
 しかしながら、同時にヨーロッパ、日本よりもより意欲的な目標を掲げる必要があるヨーロッパにおきましては、非常に緩やかな、残念ながら、ものになってしまっているということであります。そしてまた加えまして、アメリカはこの条約には参加をしないということが決定をされているわけであります。そしてまた同様に、大きな温暖化ガスの排出国であり、更にそれが拡大をするであろうと思われる中国あるいはインドのような発展途上国が全く参加の気配を見せていないということもまた大きな問題点でございます。
 したがいまして、これからの国際交渉、京都議定書の次に来る国際交渉、具体的に申し上げますと、批准作業が完了いたしますと、恐らく来年になろうかと思いますが、第一回の締約国会議が開催をされることになっております。そこでは、拘束力を持たせた条約の締結の交渉が始まるわけでございます。そしてまた、二〇〇五年になりますと、次の約束期間、二〇一二年以降の約束期間についての交渉も新たに始まるわけであります。
 このような第一回締約国会議、そして次期約束期間の交渉に際しましては、我が国はよほどしっかりとした目標を持って、我が国の目標を意欲的にしていく、これは大変結構なことでありますが、それと同等の相手国、アメリカあるいはヨーロッパに対する目標の設定もきっちりと我が国がリーダーシップを取って意欲的なものにしていく、そしてアメリカの参加を確保していく、そしてインドあるいは中国等の発展途上国の参加も確保していく、そのような外交努力が必要になってくると思います。
 政府部内におきましては、経済産業省の果たすべき役割には大変大きなものがあるし、またそのように私は期待をしたいと存じておりますが、今私が申し上げたような諸点に関しまして、大臣、一言御確認あるいは御決意をお示しいただきたいと存じます。
#25
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変重要な御指摘をいただいたと思っています。京都議定書というのは、地球温暖化防止に向けた国際的な取組の第一歩といたしまして重要な役割を果たすものだと認識しております。京都議定書に定められた削減目標というのは、今、近藤先生御指摘のように、既に世界最高水準のエネルギー効率を達成している我が国にとっては、率直に申し上げて大変厳しいものだと思っております。その達成のためには、もちろん新技術を開発をし、そしてそれを導入して、更には国民の皆様方にも協力をしていただいて、国民生活のライフスタイルを変えると、こういったことも真剣に取り組んでいかなければ駄目だと、このように思っております。
 こういう取組をしていくためには、私どもとしては、やっぱりいかに環境と経済を両立させるか、そういう視点が重要だと思っておりまして、我が国の削減目標達成に向けた取組が、ある意味では我が国の経済の活性化でございますとか、あるいはそれによって新たな市場だとか雇用を創出する、そういう活力の中で達成をしていく、そういういい連関を生み出していくことが必要な私は視点だと思っています。
 それから、御指摘のように、世界の中でCO2の四分の一を排出する経済超大国のアメリカがこれに参加していないというのは、言ってみればバケツに水を注ぐのに大きな穴が空いている。それから、御指摘のように経済成長率が七%から一〇%で飛躍的に増大をしている人口十三億のお隣の中国でありますとか、またそれに続いている人口十億を擁するようなインド、そういったこれから発展が見込まれる巨大国もここに参画していないということは、非常に私は大きな問題だと思っています。
 そういう中で、やはり日本が京都議定書のいわゆる開催国、そういうこともございますし、やはり日本が二十一世紀の地球を見据えてこの環境問題をいかにコントロールするか、この使命も日本にあると思いますから、日本は日本でしっかりとやっていかなければいけませんけれども、御指摘のように、これからアメリカに対する説得でございますとか、やっぱり発展途上国もここに参画をしていただくとか、あるいはEUについても、例えばドイツを一つ取っても、東ドイツとの合併によって、統一によって、非常に日本に比べればある意味ではイージーだという面もあります。
 そういったことにもしっかり目を踏まえまして、私どもとしてはこの人類の命題に対してやっぱり挑戦をしていかなきゃいけない。そのためには、日本は率先してそれぞれの国に対しても言うべきことは言い、是非参加を促していくべきだと、このように思っております。
#26
○近藤剛君 ありがとうございました。
 時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございます。
#27
○松井孝治君 民主党の松井孝治でございます。
 本日は、関係議員の御配慮によりまして、この経済産業委員会でこの新エネ特別措置法という重要な法案の審議に加わらせていただきまして、関係者の皆様にまず感謝を申し上げたいと思います。
 今の近藤議員の御質疑も伺わせていただきまして、大臣からただいま経済発展と環境の問題の両立、調和ということについての御答弁もございました。非常に重要な課題だと思っております。その意味では、これは質問ではございませんが、この法律の最初の「目的」を見ますと、やはりエネルギーの安定供給というのがどうもやっぱり前面に出ているなと。「もって」という言い方でしか環境というものが位置付けられていない。これは一つの法律ですから、そういう法律があってもいいのかもしれませんが、もう少し環境配慮とエネルギーの安定供給確保ということが車の両輪として位置付けられてもいいような気がいたしておりました。
 私に与えられた時間は限られておりますので、早速でございますが、質問に入らせていただきたいと思います。
 この新エネルギー、この法案でも「新エネルギー等」という言葉が付いています。いかにもお役所的な「等」という言葉でございますが、元々の新エネ利用促進法においても新エネルギーの定義というのは、実は法律の中で完全に書き込んであるわけではなくて、政令にゆだねられている。それだけ、新エネルギーということですから、新しいものが生まれてきたときに政令で書き込めるように配慮してあるという見方もできるのかもしれませんが、今回の法律においても二条でこの「新エネルギー等」の定義がなされていますが、先ほど来の御質疑にもございましたが、二条の第二項の六号には、「前各号に掲げるもののほか、」「政令で定めるもの」という規定がございます。これは、新エネルギーについての一定の目標値を掲げ、また個別事業者に義務を課すようなものでございます。
 新エネルギーの定義が政令で非常に、法律をせっかく作りながら、内閣だけの意思でどんどん広がるということがあってはいけないと思うんですが、これは政府参考人の方からで結構なんですが、二条の第二項の第六号に掲げてある「政令で定めるもの」、これは具体的にどういうものなのか、端的に御答弁いただきたいと思います。
#28
○政府参考人(河野博文君) 今後、「政令で定めるもの」として当面検討してまいる所存でありますものは、例えば廃棄物による発電がございます。しかし将来的には、例えば波力、潮力などのような技術は、実用化されることがあれば、これを対象とすることもあり得ると考えております。
#29
○松井孝治君 ここに五月十三日の電気新聞の記事がございます。「原子力、供給割当も」と書いてありまして、その中身を見ますと、経済産業省が本法案の成立後、三年後の見直しの際に、本法案に原子力を対象に追加することを検討しているという五月十三日の記事がございます。
 確かに、これ見ますと、私、そんなことを思ってもみなかったんですが、二条の定義で、この政令で見ますと、「前各号に掲げるもののほか、石油を熱源とする熱以外のエネルギーであって、政令で定めるもの」と、こういうふうにしか書いていないんですね。確かに、原子力と書いてしまえばこの法律の中に原子力まで入ってしまう、そういう余地があるのかなと。ちょっと考えてもみなかったんですが、そういう工夫が凝らされているのかどうか。この政令規定の中に原子力とか石炭、そうしたものが入り得るのかどうか。これは、もしよろしければ、政府参考人から御答弁いただいた上で、重要な本法案の外延にかかわるものですので、大臣からも確認的に御答弁をいただきたいと思います。
#30
○政府参考人(河野博文君) この法案で義務付け対象にしておりますのは、確かに第二条でございます。そこでは、石油を代替するエネルギーであり、エネルギーの安定供給に資するものであること、そしてCO2の追加的な排出が少なく環境保全にも寄与するもの、そしてこの法律全体が義務付けという体系を取っているわけでありますから、特に政策的に支援が必要であるものというのが私どもの観念でございます。
 こうした観点に立ちまして、この本法案の第二条の第二項で例示が挙がっておりますが、更に確かに政令指定の可能性を残しておりますが、検討しておりますのは先ほど申し上げたようなことでございまして、石炭あるいは原子力についてこの法案の対象として想定したことはございません。
#31
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、資源エネルギー庁長官からお答えをしたとおりで、石炭、原子力は想定をしておりません。
#32
○松井孝治君 想定をされていないという答弁だったんですが、この、今、想定をしていない、あるいは検討をしていない、けれどもこの新エネ利用に関する特別措置法に原子力は法令上入り得る可能性があるということですか。今、想定していない、検討していないけれども、将来は想定する、検討する可能性はあるということでしょうか。これ、大臣から御答弁いただきたいんですが。
#33
○国務大臣(平沼赳夫君) 電気新聞の記事というのは、私もよく分かりません。私どもはそういったことについては何もコメントをしておりませんので、恐らく新聞独自の判断で書いたものだと思っています。
 ただ、エネルギーというものはこれからいろいろな面で、先ほど来の御答弁させていただいたこともありますけれども、今の段階では石炭ですとか、それから原子力というものは我々は考えておりません。しかし、この三年ごとの見直しということを考えて、いろいろなそういう事態というものが新技術の開発だとかそういう形で起こってくる可能性もあります。
 したがいまして、私どもは、この法律を作るときに、それは想定をしておりませんけれども、私どもとしては、やはり技術というのはいろんな形で日進月歩をしておりますから、そういう中で私どもとしては、今の段階では全く想定していない、しかし、これから十年、二十年、三十年、そういう中でやはり国民の皆様方がいろいろな形で合意が形成され、そういうものが、もちろんその時点でやっぱりしっかりした判断をしなきゃいけませんけれども、今の段階では、私どもが御答弁申し上げたように、全くそういうことは想定していないと、こういうお返事であります。
#34
○松井孝治君 今の段階では全く想定していないという御答弁は明確にいただいたと思います。
 ただ、私、申し上げたいのは、十年、二十年、三十年、技術は日進月歩で進歩する、大臣おっしゃった、そのとおりだと思います。しかし、そのようなものであれば、十年、二十年、三十年、技術進歩に応じて見直すべきものであれば、それは法律に基づいてきちんと議論をし直せばいいわけでありまして、この政令指定というような形で、もし仮にも原子力というものをこの法律の枠組みで、我々も、原子力を今直ちになくせとか、それを全廃しろとか、基本的な今の政府の方針を見直せというのは今の民主党の基本政策ではありません。しかしながら、この法律の枠組みの中で、将来の技術進歩によっては政令指定によって原子力が位置付けられる、そういうことがやっぱりあってはいけないのではないかと。それは、議院としての常識、この国会における議論の常識としてあってはいけないんではないかと思うんですが、大臣、政治家としてどういうふうに思われますでしょうか。
#35
○国務大臣(平沼赳夫君) そういう意味で全く想定していないと、こういうふうに申し上げました。
#36
○松井孝治君 分かりました。
 それでは、先ほどの政令指定の検討対象になっているということで、廃棄物発電の議論がございました。
 この廃棄物発電でございますが、先ほど来、近藤議員の方からもお話がありましたように、やはり確かに、今ただ燃やしているだけのものから電力を取り出すという意味で、それなりの位置付けが与えられるということは私も否定しませんけれども、ただ、そもそも循環型社会基本法において廃棄物利用の基本原則というのは、第一に発生抑制であり、第二に再使用であり、第三に再生利用がある。その後に初めて熱回収というものが位置付けられているわけでありまして、これについて何らの制限なく、この法律に基づいて電気事業者があるいは発電事業者が廃棄物発電をどんどん使う、目標値あるいは基準利用量の達成のために廃棄物発電、どんどんこれ取り入れていくということになってしまうと、環境型社会基本法で位置付けられた価値観とこの法律の求める政策目標というものがそごを来す可能性があると思うわけです。
 このことは衆議院の委員会においてもるる議論をされてきていると思うんですけれども、廃棄物発電について何らかのシーリングといいましょうか、具体的には抑制措置、具体的な抑制措置というものを位置付けないといけないのではないかと思うんですが、政府参考人の方からで結構でございますので、御答弁いただけますでしょうか。
#37
○政府参考人(河野博文君) 循環型社会形成推進基本法の考え方は正に先生御指摘のとおりでございます。
 こうした基本原則あるいは廃棄物の現状を踏まえまして、法案第二条に規定する政令によりまして、廃棄物、とりわけ廃プラスチックなどのいわゆる化石燃料系の廃棄物による発電を対象に指定するような場合には、循環型社会形成推進基本法の基本原則にのっとって、本来再使用、再生利用すべき廃棄物の焼却が促進されないように、抑制的な観点から慎重に検討してまいりたいということをこれまでの委員会でも申し上げてきたわけでございますけれども、具体的には、政令指定する場合には、これは環境省とも当然のことながらよく相談をしながら制定をさせていただきます。また、具体的な発電施設の認定に際しましても、環境省と協議をしながら認定を行うということでございますので、こういった趣旨は制度上十分生かされるものというふうに考えております。
#38
○松井孝治君 是非制度上そういう趣旨が生かされるように、環境省とも十分協議をして運用をしていただきたいと思うわけであります。
 その関係で、私としてはせめて、この法律の十条に電気事業者による供給電気量の届出というものがございます。どういう届出をするかというのは、これ基本的に役所がこの法律の運用をする上で、どういうデータを明らかにして届出をしなさいということを決められるんだと思います。その中で、せめて電気事業者が、この新エネ電気と新エネ電力というもののうち、例えば太陽光はこれだけ供給しましたよ、風力はこれだけですよ、バイオマスはこうですよ、そして廃棄物はこれだけですよと、その内訳ぐらいは明らかにしていかなければいけないんじゃないか。
 といいますのも、総合エネ調の資料で見ましても、これからの政府全体の目標の中でやっぱり廃棄物発電でこの新エネ発電を賄おうという方々が相当多い、ボリューム的には。太陽光での増分に次いで多いのがこの廃棄物発電なんですね。それを法律的に何らかのシーリングを掛けるかどうか、あるいは歯止めを掛けるかどうかというのは制度の運用を工夫していただくということですから、それはそれとして、少なくともそういう電気事業者が、新エネと言ってもいろんなものがある。言ってみれば環境影響においてのレベルが違うわけですね。それを、どれをどれだけ供給したのかということを明らかにさせて報告させるべきではないか、情報公開させるべきではないかと、そのように思うんですが、これ大臣、どのように思われますでしょうか。
#39
○政府参考人(河野博文君) 御指摘のようなことは受け止めて、今後の情報公開の在り方、情報提供の在り方、考えていくべきだと思いますが、現時点でこの電気事業者の利用状況のどの程度までのことを公開あるいは情報提供をさせていただくかは検討途上でございまして、今御指摘のあったような点も含めて検討させていただきたいと思います。
#40
○松井孝治君 是非こういう点も検討していただきたいと思います。
 決して、別に個別企業のコストを出せとか、そういう話を言っているわけじゃないんです。この新エネのうちの内訳を出してくださいということですから、個別企業の経営上の機密を出せと言っているわけではありませんので、その程度のことはやはり経済産業省の方できちんと制度を整えられるべきだと私は考えております。
 次に、新エネルギー等電気利用目標の設定について伺いたいと思います。
 この法案において、この目標の設定に当たっては、これ経済産業大臣が告示されるんでしょうが、総合エネルギー調査会や環境大臣ほかの関係大臣の意見を聴くということになっています。ただ、これ意見を聴くというのはくせ者でございまして、意見は聴けるわけですね。聴いたけれども、別にそれは参考にさせていただきましたということで終わる可能性があるわけです。法律上は意見を聴く、聴きっ放しでもいい、何の担保もありません。これはもう皆さん御承知のとおりであります。
 ちなみに代エネ法では、代エネ供給目標と石油代替エネルギーの供給目標というものをやはり作っています、この法案と類似の。その代エネ法上は、供給目標を作るに当たっては閣議決定を要件としています。これは法律上明確に書いてあります。閣議決定ということは、基本的にこれ、今で言うと環境大臣あるいは国土交通大臣です、その他農林水産大臣ですか、その関係大臣の議が整わなければ閣議決定ができない。これははるかに代エネ法の代エネ供給目標の方が厳しい枠組みになっているわけであります。
 どうせお役所のことですから、いろんなことをおっしゃるということは想定できます。これは電気事業者に対して義務を掛けました、代エネは国民全体のものですとかなんとかおっしゃるんでしょう、おっしゃるんで、そういう答弁は要りません。
 しかし、この法律、最初に私、目的についての自分の意見を言わせていただきましたが、単に電気事業者にどういうものをどれだけ供給しなさいというだけのものなのか、それとも、そもそも今電力の自由化の議論がある中で、その電力の自由化とあるいは社会的な電力供給に対する要請、環境配慮も含めた要請、それも含めて本当は国民的な議論が必要なんじゃないか。そうしたときに、単に意見を聴くと、閣議決定も要求しないというこのやり方が非常に私は大きな問題を持っているんではないかなと。このことは指摘だけさせていただきます。
 時間がないので、次に進みます。
 これは大臣に伺いたいんですけれども、この法案の構成上、個別の電気事業者が基準利用量、新エネの基準利用量を満たさない場合に一定の罰則が最終的には担保されています。しかし、この一定の罰則を適用するためには、いろんなハードルをクリアしなければ罰則というのは適用されません。
 具体的に言うと勧告、命令ですね、勧告と命令が本当にその法律上、勧告が命令の前置なのかどうかはともかくとして、そういうものを経てようやく罰則にたどり着くわけでございます。しかも、その前には、法案の七条一項のやむを得ない事由があった場合は除かれるとか、八条一項に正当な理由がなければいけないというようなこととか、あるいは八条の二項の省令で定める命令基準を下回っているような場合であるとか、もっと言うと、この法律の附則三条にある経過措置で免責されてしまう部分もあると。極めてこの法律の罰則というのは、いろんな二重、三重に電気事業者はこの罰則の適用から逃れているというふうに見てもいいわけであります。
 恐らく、経済産業省の方から資料もいただきましたが、この法律が、いろんな諸外国の法令も参考にされたと思います。例えば、アメリカのテキサス州の制度であれば、その未達、基準に満たない場合、ある電力の、例えば一ミリオンワットアワー当たり五十ドルのペナルティーを未達の部分について科すとか、そういった制度が導入されているわけです。
 この法律について言うと、いろいろ電気事業者の方々との調整もあったんだと思うんですが、正にこのペナルティーの考え方が極めて甘い。しかも、そのペナルティーを設定するに当たっての非常に、そのしんしゃく条件が非常に裁量、経済産業省の裁量でしんしゃくできるような条件が二重三重にあるというふうに思うわけですが、こういう罰則をこういう仕組みで掛けるというような形にしたことについて、大臣、もし御説明がございましたら、いただきたいと思います。
#41
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のように、本法案の第八条では、勧告の発動要件として、正当の理由がないと認めるときに、こういうふうに限定をしているわけです。ここで言う正当な理由というのは、新エネルギー等電気の利用契約相手が倒産してしまった場合など、当該の電気事業者の責に帰さないような想定外の事由が発生した場合に、本来予定していなかった、予定していた利用量が確保できず、基準利用量が達成できなかった場合等を想定している、想定してやっていることでございまして、いろいろ御指摘がございましたけれども、今後、実際の運用に当たりましては、我々としては、具体的なケースというのを明記をしまして、適度に、過度に裁量が働かないように担保をしていかなければならないと思っています。
 ただ、御指摘のように、そういう形でそのインセンティブが働かなくてこれは非常に抜け道が多いんじゃないかと、こういう御指摘でありますけれども、やはり我々としては、こういう新エネルギーを利用していく、そして電気事業者にもやっぱりその協力をして、そしてこの新エネ推進に協力をしてもらう。そういう前提の中で、全部悪いことをしていくという、そういう前提に立っていなくて、我々としては、そういう形の中で一定の枠を決め、そしてその中で個々の、今申し上げたように、実際の運用に当たっては、やっぱり具体的なケースをちゃんと明記するようなことにして、過度に経済産業省の裁量が働いたり、彼らの裁量が働かないように私どもはやらなきゃいかぬと思っています。
 また、電気事業者というのは非常に公益性の高い事業だと思っておりまして、事業者も社会的責任を果たすことが非常に重要視されておりまして、その実態を踏まえるならば、自ら罰金を選択することは余り想定をされませんで、電気事業者の代表者や幹部職員個人が罰金刑の対象となるので、私どもはその抑止効果というのは十分強いものがあると、こういう基本的な考え方に立っております。
#42
○松井孝治君 罰金というのは百万円以内なんですね。ですから、大きな電力会社でいうと、その百万円の罰金払って済むようなことであれば、非常にコストは、全体の新エネを、新発電を行う、ある一定の比率を行うということに比べてそれは安いといえば安いというふうに見られるわけです。ですから、罰金の考え方とは違う考え方で、もし未達の場合はそのコスト負担をきちんと電気事業者が行うんだという発想を取り入れてもよかったんではないかということを私は申し上げたかったわけでございます。
 時間が迫ってまいりましたので、少しスピードアップをいたしますが、今回のRPS制度でございます。
 これについては、本来の証書取引制度というよな趣旨が法文上は余り出てきませんで、肩代わりという概念になっております。この肩代わりということなんですが、本当にこの制度で自由かつ透明な取引が確保されるのか。この証券化による自由な取引を担保するためには、新エネ発電事業者が、地域の系統電気事業者のみならず地域外の系統事業者などにも、市場原理を通じて高く買ってくれるところにきちっと販売できるような売手の自由というものもきちんと確保していかなければいけないと思うわけです。
 その際、この法律外の問題かもしれませんが、託送の障害ということがよく言われます。この託送料金の設定について、その料金の引下げや、あるいは上限設定など、これをどういうふうに進めていくか。これは電力改革、今御検討されているこの改革とも関連するわけですが、御答弁をいただけますでしょうか。
#43
○政府参考人(河野博文君) 御指摘の系統の利用がその新エネルギーの発電事業者にとって重要なことは御指摘のとおりでございます。
 託送制度でございますけれども、平成十二年の三月の小売の自由化と同時に創設をされました。これまで二年間の間に各社平均で七・三%の値下げが行われ、また今年四月一日からの東京電力の引下げは五・九%というようなことですから、値下げが図られて言わば系統の利用が促進されやすくなりつつあると思います。
 しかし、依然として高コスト構造であるという指摘もあるわけでございまして、この点については、現在開催中でございます総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会、自由化を議論している場でございますけれども、ここでも、託送料金の今後の在り方について議論をしていただいているところでございます。
#44
○松井孝治君 是非前向きな御議論をお願いをしたいと思います。
 この法案全体を見まして、一つ感想を申し上げますと、非常に政省令にゆだねられる部分が多い。その政省令にゆだねなければいけないような手続的な部分は確かにあると思うんですが、この法案でいいますと、さっき私が申し上げましたこの新エネルギーの定義を政令にゆだねているということを始めといたしまして、第四条第一項の電気事業者に課する基準利用量を決める経済産業省令。これはですから、フォーミュラですね。目標から個別の事業者にどういうふうにそれを当てはめるかというフォーミュラは経済産業省令で決めます。
 そして八条第二項、具体的なその勧告とか命令とか、そこにつながる手続で、基準利用量に満たない場合で命令を発出する基準、簡単に言えば、百の義務が課されていたときに、七十だったら命令につなげてもいいよというふうに言うのか、八十だったらいいと言うのか、その猶予基準というようなことを恐らくこの省令で決めるんだと思いますが、そういう経済産業省令。
 こういうようなものが、正に、この法律の何が新エネルギーかを決める政令、あるいはどういう場合に命令を経済産業大臣が下せるのかということを決める省令、あるいはその個別の事業者の具体的な数値の目標、目標というか基準値を決めるということが、全部省令になっているわけです。これは、この政省令にゆだねられるという、非常に法律の言わば事業者に義務を課するような部分の根源的部分が政省令にゆだねられると思います。
 そうした中で、私は是非、この政省令を作るに当たってはきちんと関係者の意見を聴いてほしい。それは、電気事業者の意見も必要でしょうし、新エネ発電事業者の意見も必要でしょうし、あるいはその地域の方々の意見ということも必要かもしれぬ。幅広く私はこれはパブリックコメントというものを求めて、意見を聴くプロセスをきちっと作っていただきたいということを是非お願いをしておきたいと思います。
 時間がないので自分である程度言いますが、平成十一年、そして十二年に閣議決定が行われております。規制の設定又は改廃に当たってはパブリックコメント手続を経るということが閣議決定で行われています。
 私は、この閣議決定、細かくは時間もありませんし技術的なことですから紹介いたしませんが、この閣議決定の趣旨にのっとっても、別にこの閣議決定の趣旨にのっとらなくてもそうだと思いますが、法律の本来の目的からいっても、この政省令を作るに当たっては、全面的にパブリックコメント、特に関係者、新エネ発電事業者や地域の方々の意見、国民の幅広い方々の意見というものをきちんと聴いていくというのが新しい行政のスタイルだと思いますが、この点につきまして、もう時間も最後になりますので、最後に平沼大臣から御答弁をいただきたいと思います。
#45
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさしていただきます。
 規制に関する政省令の策定につきましては、規制緩和白書や規制の設定又は改廃に係る意見提出手続の閣議決定が御指摘のとおりあるわけでございます。パブリックコメント等の所定の手続を経ることに相なっております。
 本法案の政省令等の策定に当たりましては、もとより関係大臣のみならず専門家や、そして関係の業界にも十分意見を聴きながら策定することとしておりますけれども、閣議決定等を踏まえ、策定過程においてはパブリックコメントに付すべきものは当然その手続を経るとの心構えを持って、私どもとしては真剣に、そして慎重に対処をしていかなければならない、そのように思っております。
#46
○松井孝治君 政省令の策定に当たってはパブリックコメントを求めるという明確な大臣の御答弁がありましたことを確認させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#47
○藤原正司君 藤原でございます。
 二法案出ております。それぞれ質問させていただきますが、まず、一括しましてこの二法案の位置付けといいますか、これについてお尋ねをしたいというふうに思っているわけでございます。
 地球温暖化の対策につきましては、今国会で京都議定書が締結をされるという運びの中で、いよいよ日本としても国際的な責務を果たしていくと、そういう立場になるわけでございますが、この中で、特にこの二法案、いかにエネルギーを効率的に使っていくかということと、いかに環境に負荷の少ないエネルギーを使っていくかというのがこの温暖化対策でも極めて重要な柱になるというふうに思っておるわけでございますが、この上で、この二法案というものが京都議定書締結との関連においてどういう位置付けになるのか、担保法となるのかならないのかということを含めて、まず大臣にお尋ねしたいと思います。
#48
○国務大臣(平沼赳夫君) 藤原先生にお答えをいたします。
 我が国のエネルギー政策は、環境保全や効率化の要請に対応しつつ、エネルギーの安定供給を実現する、こういう基本目標を掲げて、その同時達成の実現を目指してきたところでございます。
 このようなエネルギー政策の目標を踏まえまして、今回のこの両法案は、我が国のエネルギー供給構造が依然として脆弱であること等の事情に加えまして、京都議定書に基づく我が国の削減目標の実現性をより高める必要があることも当然一つの大きな背景でございます。それで、その背景があって実施をすると、こういうことでございます。
 さきに取りまとめられた地球温暖化対策推進大綱にもこのことは位置付けられておりまして、私どもとしては、そういった大きな背景の中でこの二法案、京都議定書との関連を位置付けてしっかりとやっていこうと、このように思っています。
#49
○藤原正司君 直接担保法ではないけれども、極めて重要な法案である、推進をしていくための重要な法案であると、こういうことでございます。
 そこで、まず省エネ法の関係について先に質問させていただきたい、こういうふうに思うわけですが、省エネといいますのは温暖化対策上極めて有効であると。これは、温暖化ガスの排出を抑制するという意味もありますけれども、エネルギーセキュリティーという面も含めまして温暖化対策に極めて重要な方法であるというふうに思っております。
 しかし、日本の場合は、ヨーロッパあるいはアメリカに比べましてもGDP当たりのエネルギー消費というのは極めて低いと。こういう中で、我が国としても思い切った省エネ対策というものを打ち出されているわけでして、エネルギー全体としますと五千七百万キロリッターという、これは膨大な量、これは我が国の全家庭の年間の総エネルギー使用量を上回る量を削減していかなければならない、こういう状況になっているわけで、その意味で、この一端を担う、一端というよりも柱を担うこの省エネ法という問題については大変大事な位置付けになってくるというふうに思っております。
 その上で、まず平成十年に改正されました省エネ法の評価についてでございます。
 近藤先生の方からもございましたけれども、この評価というのは極めて難しい部分があるわけでございます。平成十年には、いわゆる機器類に関する部分と、もう一つは工場、事業所に関する二つに分けた改正が行われているわけでございますが、この十年に改正した法の評価というのをどうされるか。といいますのも、エネルギー消費の部門別につきましては九九年の実績しか把握がされていないわけでございまして、この法によってどれだけの効果があったのかということが十分評価できる状況なのかどうか。そしてまた今回の改正になっているわけでして、この辺のことも含めまして聞かせていただきたいというふうに思います。
#50
○大臣政務官(松あきら君) お答えさせていただきます。
 平成十年の省エネ法改正によりまして、第一種エネルギー管理指定工場、いわゆる大規模工場でございます、につきましては、新たに省エネルギーのための中長期計画を策定いただくことになりました。これ以降、年率一%以上の原単位が改善された工場の比率が大幅に増加するなど、その効果が明らかとなっております。
 また、平成十年の省エネ法改正におきまして、新たに第二種エネルギー管理指定工場、これは御存じのとおり、病院、オフィスビル、デパート、学校、遊園地などでございますけれども、この制度を創設しましたところでございますが、このアンケート結果によりますと、約八割の事業者が指定後に新たな対策や施策の強化を行ったとしておりまして、本制度の創設によりまして事業者の省エネルギーの推進に向けた意識が高まったものと考えております。
#51
○藤原正司君 要は、大づかみの話とかことしか出てこなくて、きちっと実態をつかんだ上でどういう効果が出てきているかということがなかなか出てきていないわけでございます。
 そういう中で次々と法律を改正しながら、より対策を強めていくと。前回打った対策が一体どういう効果をもたらしているのか、どこに問題があるのか、次にどう進めるのかということになかなかつながっていっていないと。それは、効果を定量的に把握するということがほとんどされていないのではないかというわけでございます。
 今回、地球温暖化対策推進大綱、いわゆる新大綱の中でも、旧大綱の上に上積みをした上でこれだけと、こういうことになっているわけですが、その根っこから考えて、一体今回の対策がどういうふうになって上積みされて答えになっているのかというのは、実ははっきりしないわけでございます。
 さらに、この新大綱につきましては、二〇〇四年あるいは二〇〇七年に見直される。そうすると、またこの法律も具体的な定量的なつかみ方がされないまま、また次に何か法的な規制が強化されるとか上積みがされるとか、そういうふうに、やったことと結果というものとがうまく回っていないのではないかという気がするわけですが、その点について。
#52
○大臣政務官(松あきら君) 正におっしゃるとおりであるというふうに思います。
 やはり定量的なつかみと申しましょうか、先生のおっしゃるような、今後、この観点が非常に大事であるというふうに思っております。その上で、エネルギーコストが生産性に直結する工場に比べまして、これまで業務用のビルなどにおきましてはエネルギー管理の取組が一般的には遅れておりまして、実際に専門業者による省エネルギーに関する包括的なサービスを導入した業務用ビルでは、おおむね一割から二割の効率改善が図られているところでございます。
 今般の改正におきまして、業務用ビルなどに対して工場に準じたエネルギー管理の仕組みを導入することによりまして、業務用ビル等における省エネルギーが相当進むものと考えております。
 その効果につきましては、今までは記録だけでございましたけれども、今後は事業者から毎年報告を受けることになっておりまして、そのデータに基づきまして、エネルギー使用状況等の、そのデータに基づき、各事業所における省エネルギーの進捗状況をフォローアップしていくことによって検証、分析してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#53
○藤原正司君 正直言って遅いわけですよね。前の、改正前のときからきちっと把握して進んでいかなければ、今からつかみますでは本当遅いわけですね。
 そこで、エネルギー管理者の問題について、今回業種の枠が撤廃されたとか、あるいは範囲を拡大されたとかで、いわゆる管理士とか管理員と言われる方の増置ということが必要になってきたわけでございますが、エネルギー、いわゆる両方とらえたエネルギー管理者について、規制改革推進三か年計画の中では、平成十三年、十四年度を掛けて見直すということになっているわけでございます。この見直すというのは、その頭にありますように、規制改革推進三か年計画の中で見直す。その見直しの視点というのは、必ず行わなければならない単位はどういうものなのか、人数はどうなのか、あるいは一人当たりどういう業務を見るのかと、要は規制改革の観点から見直しをする、こういうことになっているわけですが、この見直しというのはどうされて今回の改正の中にどう生かされているのか、お聞かせを願いたいと思います。
#54
○政府参考人(河野博文君) このエネルギー管理者の必置規制の在り方についてでございますけれども、平成十三年度に第一種エネルギー管理指定工場を対象に私どもアンケート調査をいたしまして、あるいは事情徴収などもさせていただいて実態を把握したわけでございますけれども、企業の皆さんはどうも職員に対して積極的にこの管理資格の取得を奨励しているという実態がございます。そして、多くの事業所において、法令で定められた必置義務といいますか、その人数の数倍ものエネルギー管理士資格を有する方が在籍しているという実態もありまして、そういう意味では現場におけるエネルギー管理の重要性を考えますと大きな役割を占めているという認識を新たにしたところでございまして、工場などでエネルギー管理に積極的に活用されているというふうに思っているわけでございます。
 それからまた、一人当たりの管理範囲といいますか、どの程度の規模であればどの程度の人数の方を置くのが適当かということでございますけれども、これもアンケートの過程で実態把握に努めたところでございますけれども、私どもが知り得たところでは、おおむね複数選任義務のある工場について全体の五割ないし六割が現在の必置義務人数といいますか、この人数を妥当だというふうに判断しておられて、残る半分の方々は、もっと少なくてもいいのではないか、あるいはもっと増やすべきだというふうに相半ばしたというような状況でございますので、おおむねこの選任数はそれぞれの事業場の方から妥当なものだという判断を受けているのかなという印象を持っております。
#55
○藤原正司君 多くの方がその資格を取られているというのは、むしろ資格を取る際の研修だとか、そういうことを学ぶということとか、意識改革を図るとか、そういう意味では分かるんです。しかし、そのことと国がこれだけ置きなさいということとは全く別のことなんですね。ですから、たくさんの人が受講して受験されましてたくさんの資格を持った方が増えましたということと置かなければならないというのは全く別の問題で、規制改革推進三か年計画もそういう視点でチェックをしてくれと言っているわけで、別に意識改革のためにどうあるべきかというようなことを検討するということにはなっていないというふうに思います。
 その次、答弁はもう結構です。今回、新たに第一種指定の業種要件が外されました。結果として大規模ビルが、オフィスビルでありますとか大型病院でありますとか大規模ビルが対象になったということについてお尋ねをしたいというふうに思うわけですけれども、このビルというのは、ビルの種類、あるいはどこに建っているか、例えばホテルのようなビルとオフィスビルとか、いろんなビルによってもエネルギーの使用が違います。
 例えば、立米当たりあるいは平米当たりの単位ごとに見た場合でも、必要なエネルギーというのはビルの種類によっても違うでしょう。あるいは、東京のように夏になるとヒートアイランド現象が起きるようなところと、そうでない田舎のようなところとではおのずと、例えば冷房用のエネルギーでも変わってくるでしょう。
 そうすると、この法律によりますと、通産大臣が具体的な判断基準を示しながら指導していく、こういうふうにされるわけですが、その判断基準の基となる、こういうビルならば大体標準的にはこの程度のエネルギーを使う、だからおたくは使い過ぎですよとか、よく頑張っていますねとかいう、その判断基準となるべきものというものをつかんでおかないと、これ、ただビルがとか何平米あるからということだけでは、これは適正な判断もできない。この新しく対象になられた事業主に対する様々な支援でありますとか、指導というものも根拠のないものになってしまう。
 そういう面から考えまして、この基本的なデータというのをきちっとお持ちの上で指導されているという備えになっているのかどうかお尋ねしたいと思います。
#56
○政府参考人(河野博文君) 今御指摘のありましたように、今回、追加指定になります第一種エネルギー管理指定工場、いわゆる業務用ビル、またその内容も御指摘の区々でございますが、新しい分野でございますので、昨年からこういった分野におきますエネルギー使用の実態調査をいたしております。そしてまた、御指摘のような指針といいますか判断基準につきましても、今まで私どもが定めておりましたものは専ら製造業関係でございますので、御指摘のように業務用のビルなどには必ずしも当てはまらないものでございます。したがって、これまで行ってまいりました調査を基礎として、総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会での検討を通じて見直しを行うということで、この法律の施行に間に合うように新しい判断基準を定めてまいりたいと思っております。
#57
○藤原正司君 きちっとデータに基づく対応がされるということでよろしいですね。
#58
○政府参考人(河野博文君) 最大限データを活用してやらせていただきます。
#59
○藤原正司君 ちょっと国土交通省の方にお尋ねをしたいというふうに思うわけですが、特定建築物における省エネ措置の問題でございます。
 ビルなど構築物の省エネといいますのは、まず一番最初造るときの建物及び設備というのが大変大きな要素を占める。でき上がってしまってからいろんなことを、運用上のいろんな手だてを講じたとしても、それにはおのずと限界があると。まず最初の部分をどうするかというのは大変大きな要素を占めているというふうに思うわけですけれども、この特定建築物に対します省エネ措置というものについて建築の許可要件にするという考え方はないかということでございます。諸外国にもそういう例があるというふうに承知をしておりますし、単に省エネ措置がガイドラインによって、著しく不十分な場合、指示、公表を行うということだけで本当に進んでいくのかどうかということが大変懸念をされるわけでございます。
 こういう建築に当たって許可要件とすると、省エネという、省エネの設備を造るということを許可要件にするということについてはいかがでしょうか。
#60
○政府参考人(松野仁君) お答えいたします。
 ただいまの御質問は、建築物の省エネルギー措置の義務付けについてということでございますが、我が国のエネルギーに関する対策は、これまで建築物を含む民生部門だけではなく、産業部門あるいは運輸部門におきましても関係者の自主的努力を推進する形で進めてきております。また、この特定建築物の省エネルギー基準への適合率がいまだ三割程度というふうになっておりまして、省エネルギー措置が十分には浸透しているとは言えない状況でございます。したがいまして、現在の段階で省エネ措置を義務付け、逆に言いますと、基準に適合していない特定建築物の建築を一律に禁止してしまうということは、まだ困難な状況でございます。
 しかしながら、省エネルギー対策を推進する必要がございます。まず、省エネルギー基準への適合率を着実に向上させることが重要であると考えておりまして、今回の省エネ法の改正では、特定建築物につきまして省エネルギー措置の届出を義務付ける、届出をまず義務付けるということをいたします。それに基づいて、必要な指示、公表等を積極的に行うということができるようになります。それによりまして建築主に対して省エネルギー措置の実施を強力に指導してまいりたいと考えております。
#61
○藤原正司君 対象となる特定建築物というのはそれほど多くないわけですから、その一番大きい目立つところからきちっと対策を打っていく必要があるというふうに思います。
 この法的に許可要件としないという場合、それでは一体どう進めていくかということなんですが、普通の自社ビルの場合は、これは自らのこれからのランニングコストを削減するということにもつながるわけですから、当然そういう力が働いてくると。ところが、テナントの場合は、まずいかに安いビルを造るか、そして貸し出すかということが最も大きなポイントになってくる。そうしますと、どうしてもそういう省エネのための設備あるいは構築物を造っていく、ビルを造っていくということについて消極的にならざるを得ないと。結局は、たな子さんを集めるときには幾らで貸すかというのは、そのたな子さんが幾ら電気代を使うかガス代を使うかというのは別に、それはたな子さんの問題ですから、あくまでもたな賃を取るときにはどれだけビルに金を掛けたかということがポイントになってしまうだけに消極的にならざるを得ない傾向があるわけでございまして、単なる届出という中でうまく機能するかどうか。
 むしろそういう、あえて、初期投資は高く付いたとしてもトータル的に見て十分それはペイできるんだというようなことも含めて、どういうインセンティブを与えていくかということが極めて大事なことではないかというふうに思うわけですが、この点についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
#62
○政府参考人(松野仁君) お答えいたします。
 省エネルギー措置は、委員御指摘のとおり、電気代等のランニングを減らす効果がございますが、一方で、初期コストとして建築費の増加をもたらすこととなります。したがいまして、この助成策としては、最初のイニシアルコストへの低利融資制度あるいは設備に関する税制上の優遇措置を行っているところでございます。
 また、建築主等の取組を促しますために、環境あるいは省エネルギーに関して優れた建築物がございますが、これに対する国土交通大臣の表彰の実施、あるいは省エネルギー措置を講じている建築物である旨を表示するマーク制度の普及などを図っております。
 また、更に建築主による自主的な建築物の省エネルギー措置へのインセンティブが働きますよう、今後、省エネルギー対策技術あるいはランニングコストも含めました省エネルギー措置による効果について分かりやすい形で積極的に情報提供をしてまいりたいと考えております。
#63
○藤原正司君 最初にも申し上げましたように、我が国の場合はGDP当たりのエネルギーというのは極めて低いと。ある意味では空ぞうきんを絞っていかなければ省エネというのはなかなか達成できないという状況にある。その意味ではヨーロッパやアメリカとは根本的に条件が違うわけでして、これを確実に進めていこうとすると、本当に一つ一つにきめ細かな対策を打っていかないと、省エネというのは一番先に逃げられやすい対策になるんですけれども、現実には一番取りにくい対策でもあるという意味で、その辺についても十分意を用いて対応していただきたいと思います。
 次に、このエネルギーの使用状況の報告等に基づく指導についてでございます。
 現在でも第一種につきましては、ずっと指導から順番にやって、最後は公表、命令という強い指導が課せられるようになっているわけでございます。ところが、総点検の結果、一五%がこれは指導に値するという状況であったようでございますけれども、実際には公表、命令まではなかなか行っていないと。現実にそれぞれの当該の工場が省エネに対して不十分であったとしても指導に止まってしまって、そのことは一歩も進んでいないと。この強い強制力を持ちながら指導を進めていくということについて、これからは、何もこの法律を変えるんじゃない、今既にあるわけですから。これの運用問題について一体どういうお考えなのか。
 これは、先ほども合理的な判断基準というものを持っておかないと、きちっとした科学的な根拠に基づいた合理的な基準を持っておかないとこれまた強くも言えないわけで、セットの問題なんですけれども、このことも含めて今後どういう対応をされるのか、お尋ねをしたい。
#64
○政府参考人(河野博文君) この運用につきまして、多段階で実施をしているわけでございます。
 まず、御指摘のように、事業者の方から現行法でも報告をいただいておりますので、その報告に基づきまして原単位の経年的な動向をフォローアップをいたします。その結果を踏まえて、必要があれば立入検査、あるいは更には合理化計画の作成指示という法的措置を実施していくわけでございますが、現実に、先生も御承知のとおり、十三年度に工場を現地調査を実施をいたしまして、御指摘のような、もうちょっと改善の余地のある工場も散見されました。
 今後は、こういった工場につきまして約半年後に現地調査の後の言わば立入検査をやるということも検討しておりますので、そういった手順を踏んで、最終的にどうしても合理化計画を指示し、あるいは公表、命令まで至らなければならないような企業がありますれば、当然厳正に法律を運用してまいりたいと思っております。
#65
○藤原正司君 次に、これはどういうふうに略称で言うたらいいんですか、新エネ利用法というのかRPS法というのか、についてに変わらせていただきたいと思います。
 昨年六月に総合資源エネルギー調査会の新エネ部会でレポートが出されております。そして、二〇一〇年までの新エネの導入目標というものが出されているわけですけれども、極めて野心的といいますか、悪く言えば非現実的と申し上げますか、相当意欲的な数字が出されているというふうに思わざるを得ないわけでございます。
 例えば、太陽光ですと四百八十二万キロワット。現在、一九九九年レベルで二十万九千ですから二十三倍。風力でいきますと、これは三百万。現在の八万、九九年が八万三千ですから三十八倍。廃棄物が四百十七万、これは五倍と。大変意欲的な数字が出されているわけでございますが、これらの数字がすべて今回の法律の枠組みでカバーするものだとは決して申しません。しかし、かなり大部分のものであるということは間違いがないわけでございます。
 例えば風力の三百万、これにつきましても、ある専門家に聞きますと、既に適地は旗が差してあります。この旗の差してあるところ全部見ても二百万が精一杯かなという声もございます。また、NEDOが外部委託して調査をされている記録がございますが、これは最も厳しい条件でいきますと五百キロワット級で約二千八百基。ですから、百四十万、厳しく見れば百四十万ぐらいしかできないと、こういう見方になっております。また、太陽光でいきますと、これは例えば住宅用、大体三・五キロの太陽光発電付けますと、これ百三十八万台。電源特会からの補助はもう次からはしないというような話も聞いておりますが、十四万、十万と減ってきて、次はもうゼロだということも聞いているわけですけれども、これらの状況と、そしてこの目標を考えますと相当厳しい数字であるというふうに言わざるを得ないというふうに思うわけでございまして、何か今回の法律の中で、新エネの種別ではなく総枠でいきますよとか、廃棄物に大変こだわっておられるのもここら辺りになるのかなという思いすらしてならないわけでございますが、この目標を推進していく考え方、あるいは決意等について大臣にお尋ねしたいと思います。
#66
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。
 太陽光発電あるいは風力発電などの新エネルギーは、エネルギーの安定供給の確保、地球環境問題への対応を図る観点から、その開発、導入を積極的に推進することが重要だと思っております。
 先ほど御指摘がございました、昨年六月に取りまとめられました総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会報告書におきましても、二〇一〇年度における新エネルギーの導入目標につきましては、官民の最大限の努力を前提といたしまして、現在の導入量の三倍に相当する原油換算で一千九百十万キロリットル、こういう目標を掲げております。
 他方、新エネルギーにつきましては、既存のエネルギーに比べてコストが高い。特に、太陽光や風力については、気象条件に左右されるため出力が不安定であると、こういった課題もあることは事実であります。
 このため、当省といたしましては、低コスト化、高性能化のための技術開発でございますとか、新エネルギー設備の導入に対する予算補助等を活用した支援を取り組んできておりまして、特に当省の新エネルギー関連予算につきましては、過去五年間で倍増以上に拡大をしてきております。二〇〇二年度予算におきましても、前年度と比べまして三百四十四億円増となる一千四百四十九億円を計上して、この施策の強化を図っているところでございます。
 また、この目標達成のための新たな導入促進策といたしまして、特に電力分野における新エネルギーの利用の拡大を図るため、今国会に電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案を提案して、その審議をお願いをしているところであります。
 確かに、藤原委員から具体的な現状の数字と、そしてなかなか先行きが困難であるというような御指摘がございました。
 ただ、あえて一つ言わせていただきますと、例えば太陽光発電におきましても、現在の屋根に載せるようなそういう平板の、これとても世界では一番普及をしているわけなんでございますが、今、新たな技術革新の中で実用化の寸前まで来ている球体の非常に熱効率のいい、それから場所を取らない、そういったものも開発寸前まで来ていることは事実であります。
 ですから、そういう二〇一〇年までの間にそういったところにも我々はインセンティブを与えて、今、研究開発でもう一歩のところまで来ているものを実用化にする、こういうことになれば、飛躍的にそういう意味では太陽光発電の絶対量も大きくなる、そういう可能性も秘めておりますので、我々としては、予算措置も含め、また、これからそういった新技術の開発、そういったものも実用化に結び付ける、そういう努力も併せて行って、厳しい目標だと、こういうふうに御指摘がございましたけれども、全力でやっていかなければならないと思っております。
#67
○委員長(保坂三蔵君) 質疑の途中ではございますが、藤原君の残余の質疑は午後に譲ることとし、午後一時まで休憩といたします。
   午後零時三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#68
○委員長(保坂三蔵君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告を申し上げます。
 本日、松井孝治君が委員を辞任され、その補欠として直嶋正行君が選任されました。
    ─────────────
#69
○委員長(保坂三蔵君) 休憩前に引き続き、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案及び電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
#70
○藤原正司君 午前中に引き続き、よろしくお願いします。
 先ほど新エネルギーの促進というのは大変厳しい環境にあるということを申し上げましたし、大臣の御認識も一緒だったというふうに思います。
 新エネルギーの利用を推進していくというのは、これは大変大事なことですし、何者も否定できない問題であろうというふうに思いますが、また逆に新エネルギーの限界ということも理解しておく必要があるんではないかというふうに思うわけで、この点について十分国民の前に示し、理解を求めていく必要があるというふうに思っているところでございます。
 例えば、先ほどもお話ししましたように、風力一つ取りましても、立地点がどれだけあるかということもさることながら、かつての水力はクリーンエネルギーということでもてはやされながら、現在は河川に対する放流という問題が問題にされ、あるいはダムをなくする運動というようなものも出ているわけでございます。風力におきましても、景観の問題でありますとか騒音の問題、あるいは場合によりましては鳥獣保護の観点からいろいろ問題が出てきていることも事実でございまして、すべて風力が万々で百点満点というわけにもいかない部分をはらんでいるというふうに思うわけでございます。
 そういう点を考えますと、先ほど申しましたように、新エネというのは極めて大事な問題だけれども限界も知っておく必要がある。廃棄物の話も、ダイオキシンの問題が大変大きな社会問題になりましてから、処理場の問題、廃棄物を処理することも、立地上、大変困難な状況にあると。幾ら燃すところにボイラーとタービンを付けたからいいんですと言ったとしても、その廃棄物を燃やす、ごみを燃やすということ自体に対する地域住民の反発も強いわけでございまして、そういう新エネの持ついい点と弱さと限界というものについて十分国民の理解、納得を求めていく努力をしていかないと、なぜ新エネが進まないんだ、こんなすばらしいものが進まないんだということだけで国民の論議がされるというのは大変不幸なことになるというふうに思いますが、その点について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#71
○国務大臣(平沼赳夫君) 新エネルギーの今後の普及に関して、やはりいい面ばかりではなくていろいろな問題点がある、こういう御指摘は私はそのとおりだと思っています。
 そういう中で、例えば風力の問題は、今おっしゃったように大変気候に左右される、あるいは太陽光発電も真夏の晴天の日は非常に発電効率がいいわけですけれども、冬で雪のときというようなことはほとんど発電が期待できない、そういった差がありますし、また風力、今御指摘のように、例えば騒音の問題なんというのもあるわけであります。しかし、これは冒頭言われましたように、この新エネルギーを伸ばしていくということは絶対に必要なことでございます。
 そういう意味でも、国民各界各層の方々にそういった認識をしっかりしていただいて、その上で協力をしていただける、そういう状況を作ることが私は一番望ましいことだと思っておりまして、経済産業省といたしましても、国民の皆様方に対する広報ですとか、それから新エネルギーの実態、それから将来性、現状、そういったものをきちんと認識していただくように私どもは最大限の努力をさせていただきたい、このように思います。
#72
○藤原正司君 是非努力をしていただきたいというふうに思います。
 次に、法案の名称にございます「新エネルギー等」というこの「等」についてお尋ねをしたいわけですけれども、平成九年、一九九七年に制定されましたいわゆる新エネ法におきましては、この「等」というのは付いていないわけでございまして、しかも「目的」の中には「環境の保全」というものが入っていないと。今回、このRPS法案につきましては、条文そのものはほとんど新エネ法と同じなんですが、もって云々という部分だけまたちょっと取って付けたような形になっているわけであります。
 そこで、この「等」が付くことによって新エネルギーの定義、対象がどういうふうに変わって、この「目的」に環境保全を加えたことによって内容的にどう変わったのか。結局、もって環境保全云々というのは、結果として環境保全にもなりますよという程度の意味なのか、この法律、結局環境保全というのはおまけの部分なのか、あくまでも二本の柱としてとらえておられるのか、その点についてお考えをお聞きしたいと思います。
#73
○政府参考人(河野博文君) 今、先生御指摘になりましたように、現在も、いわゆる現行の新エネ法がございます。今回の電力事業者への義務付けの法案におきます定義では、このいわゆる現行新エネ法の新エネルギーの発電に加えまして、水力あるいは地熱発電、よく言われます再生可能エネルギーといいますか、そういったものを「新エネルギー等」の「等」に含みまして定義付けたわけでございます。
 そういう意味では、現行新エネ法は、こういった発電分野以外に熱利用も含めたかなり広範な新エネルギーを振興の対象にしているわけでございますが、今回は電気エネルギーが対象であります。そしてその中に、従来の新エネルギー法では想定しておりませんでした水力、地熱といった発電特有であって、かつそういう意味では再生可能性の高いものを取り入れたということでございます。
#74
○藤原正司君 ちょっとあらかじめ申し上げておかなかった部分なんですけれども、この新エネ法におきましては、定義の中にこういうもんだという文言で表示をしてあるわけであります。結局、供給安定というエネルギーセキュリティーには有効なものであるけれども、経済性の面における制約から普及が十分でない、だからここの部分を後ろから押して推進していこうという、こういう意味があると思うんですね。
 今回の法律は、定義のところにはもうすぐさまエネルギー種別が書いてあるだけで、どういう性格のものであるかというのは一切書いてない。すなわち、エネルギー一つ一つについては経済的制約というものは関係ないというふうに理解していいものかどうか、ちょっと昨日通告してない部分なんですけれども、プロフェッショナルですので是非お尋ねしたい。
#75
○政府参考人(河野博文君) 今回御提案申し上げておりますこの電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法は、やはり電気事業者の方に義務付けをしてまで買っていただこうということでございますので、基本的にはやはり経済性の点においても、一般的に言えばそのままでは普及しづらいという要素があるものが念頭に置かれているということでございます。
#76
○藤原正司君 今の部分はしっかり聞いた上で、次に進んでいきたいというふうに思います。
 それで、いわゆる「新エネルギー等」という表現なんですけれども、先ほど言いましたように、新エネ法には新エネルギーがあり、このRPS法には「新エネルギー等」とあり、何といいますか、新エネルギー的な言葉の中にその対象となるエネルギーが様々なものがある。しかも、我が国は新エネルギーをどのぐらい導入しているのか、推進しているのかという国際比較をする場合も、これ欧米とはまた違うと。
 例えば、エネルギー総供給に占める割合という中で、我が国の新エネという言葉を使いますと、例えば一次エネルギーの総供給量の中で一九九八年レベルで見ますと日本は一・一%ということになるわけです。それに対して米国は七%あるいはEUは五・三%。ところが、欧米の中には水力だとか地熱が入っているわけですね。水力、地熱が入ってくると、日本の場合四・九%になってくる。
 このように、言葉の使い方、そしてその中の対象となるエネルギーの違いによって、国民から見ますと、我が国は新エネルギー導入に極めて消極的で、という印象を受けざるを得ないんではないかと。それなりのレベルがあるから推進しなくてもいいという意味ではなくて、現在の受け止めとして、我が国は一・一しかないのかと、それに比べてヨーロッパ、アメリカは五%を超えているではないかという評価になってしまうおそれがあるわけでありまして、この辺り、例えば再生可能エネルギーという言葉でもう一度整理し直して、それで大体欧米と、面といいますか、対象となるエネルギーを合わすような形の中で、何といいますか、公正な国際比較ができるような、そういうとらえ方に変える必要があるんではないかと、こういうふうに思うんですが、この点についてどうでしょう。
#77
○国務大臣(平沼赳夫君) 私は御指摘のとおりだと思っております。
 従来、経済産業省でも、そういう水力、地熱を加えたデータはあるわけでございますから、やはり欧米との比較等において、再生可能エネルギーと、こういうジャンルをぴちっと出して、先ほどの御質問にもありましたけれども、そういうことも含めて国民の皆さん方に正しい理解を進めることは大切だと思いますから、私どもはそういう統計というものをしっかりと国民の皆様方にもお示ししていきたいと、このように思っています。
#78
○藤原正司君 是非お願いしたいと思います。
 これとの関連において、実はこの単位の使い方も千差万別といいますか、例えば新エネルギー対策の単位を排出削減見込み量で言った場合、炭酸ガス・トン、導入見込み量とか導入目標量の場合のキロリッター、いろいろあるんですけれども、例えば見込み量がキロリッター、排出削減見込み量が炭酸ガス・トン、発電関連がキロワット、熱関連がキロカロリー、それからさらに新大綱の中で太陽光の場合は四百八十二万キロワット、括弧で家庭用百万台と書いてあるわけですね。そうすると、片一方キロワットで、こっち台数なんですね。それで、そういうのを並べて書いてあると、本当に勘違いしてしまって、何か家庭用は大体五分の一ぐらいかなと。よくよく見れば、こっちは台数で、片っ方キロワット。
 この辺単位が、何といいますか、もう乱れ、いろんな数字が出回って、一体何を一つの統一的な単位として比較判断するのかということ、私らはもう頭が悪いものでなかなか付いていけないと。この辺についても、せめてここの分野の部分ぐらい整理してもらえないかというふうに思うんです。この点について。
#79
○政府参考人(河野博文君) 確かに御指摘のとおりですが、様々な単位を使った資料を出させていただいておりまして、申し訳ないと思います。
 しかしながら、我が国のエネルギー事情、特に石油代替エネルギーあるいは新エネルギーを考えるときに、原油に依存している度合いが高かったところからの脱却という意味もありましたので、原油換算キロリッターというものを使い始めた歴史的な経緯もございます。それから、カーボンにつきましては、CO2の場合と、炭素、Cだけの場合とトンが入り乱れておりまして、ここは大変申し訳ないと思いますが、三月の地球温暖化対策推進大綱ではトン・CO2の表現に統一されておりますので、私どももこれからは極力これに統一をさせていただきたいというふうに思っております。
 それから、発電のキロワットは、これ私どもとしては、何といいますか、生産能力としてはこれを見ていただきたいし、さりとて一般の方にはなかなかキロワットという数字では住宅用太陽光などがどれぐらいの世帯に普及しているかお分かりいただけないのではないかということで、補う意味で若干それ以外の数字を使わせていただいていることもございます。ただ、それが混乱をもたらしてしまったのでは意味がございませんので、御注意に気を付けながら使わせていただきたいと思います。
#80
○藤原正司君 例えば、キロワットで表示する場合も、風力、幾らキロワットと、廃棄物がいろいろキロワットと。でも、実際、風力の場合は稼働率が二割強ぐらい。そうすると、実際に発電する能力は五分の一として見なければならない。あるいは、廃棄物の場合ですと、これは大体八割近い稼働率があると。そうすると、実際発電する量に換算すると大きく変わってくる。それが、あるときは、キロワットだけで表示するのもいいんですけれども、何かそのキロワットだけの数字を比較すると、風力というのは物すごい、例えば三百万キロワットというのは物すごい量のエネルギーを発生するように見られるわけですけれども、実際、これ二割掛けると、二割を掛けてしか物が見れない。片一方は八割掛けて物を見れると。
 こういうふうに、そういう場合は、例えばただし書を付けて見るとか、そういうふうにしていかないと、ただ表づらに並ぶ数字だけではなかなか、国民の理解といいますか、されづらいと。その辺についても是非きめ細かな対応というものをお願いをしたいというふうに思うわけでございます。
 次に、新エネルギーを導入するというのはそれなりにコストが掛かる。大臣も言われましたように、コストの点で劣っている部分についてどういう形で支援をしていくのか、後押しをしていくのかというのが今回の制度であるというふうに言われているわけでございますが、例えば新市場拡大措置検討小委員会、これは新エネ部会の中の小委員会で、仮にこの今回の電力利用に関してRPS制度を導入した場合、一体その証書購入の費用がどの程度掛かるのかということを試算されておるわけでして、四千ないし四千五百億円のお金が掛かるだろうと。これは年平均で約五百億円程度の金を必要とするわけでございます。
 これは、恐らく、結果としては表に出る数字ではなくて、内部吸収して努力をするということになるわけでありますけれども、しかし国民から見ますと、新エネというのは高いんだと。しかし、高いものを、高くても金を払ってでも推進しなければならぬのだということ、そのために我々は料金を通じて払っているんだと、これは内部努力で表へ出ないにしても。そういうことが十分理解されにくいんではないか、されていないんではないかと。だから、こういうことについての合意形成ということをやっていかないと駄目ではないかと。
 これを別に、このための、これは証書というのか、ちょっとまだ正式な名称がないようですけれども、そういう権利といいますか義務といいますか、そういう部分についてこれだけの金が掛かっている、それを別枠にすれば表へよく分かるんですけれども、今の中で、恐らく内部で消化をする、内部努力の中で消化されるというふうに思うんですけれども、こういうコストが掛かるということ、そしてそのことを、国民の皆さんが負担していただいているということを表に出るような形をやっていく方が、より国民の理解の下にこの新エネルギーの推進ということにつながっていくんではないかと、このように思うわけですが、この点につきまして。
#81
○政府参考人(河野博文君) その点は先生おっしゃるとおりだろうと思います。
 そこで、総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会におきましても、どの程度の費用負担が掛かるものかということで、一定の前提を置いて、一世帯当たり、例えば新エネルギーを購入する直接の費用では一世帯に換算すると月約九円ぐらいになるというようなことも試算をいたしました。また、導入のためのシミュレーションを何回か繰り返しましたので、そのときの計算によりますと、正に御指摘になりましたような四千億ないし四千五百億円の、これは系統も含めた追加的な費用が必要だということが分かりましたので、この点も報告書に記載したわけでございます。
 これからも、国民の皆様方の理解を得るためには御指摘のような努力が必要だと思いますので、この法案のことも含め、新エネルギーのコスト負担について理解をいただくように、また正しい理解が広まりますように努力を重ねてまいりたいと思います。
#82
○藤原正司君 次に、自家発電について、午前中、近藤先生の方からも御質問がございました。
 この自家発電というのはずっと大変伸びておりまして、我が国の電気エネルギー総使用量に対して一〇%以上超えているわけでございます。今回、この義務対象に自家発が外れていると。これはどの段階で費用を負担するのかといういろんな検討がなされて、最終的には小売をする段階のところが義務対象になるということに落ち着いたようでございますが、そういう技術的な問題は別にしても、これからますますこの自家発電というのが増えてくると。
 しかも、自家発電の、どういう形で自家発電がされているかということになりますと、化石燃料を、いわゆる炭酸ガスを排出する燃料をもって自家発電がされていると。片側で、先ほど言いましたように、自家発比率がどんどん増えていく。そうすると、売電によって電気を買っている人だけがこの新エネルギーの推進のための費用負担をすると。で、自家発の人はその対象外ということで、これは不公平ではないか。
 さらに、今後ますます新エネルギーを増やしていかなければならないというふうになって、仮にコスト負担が相当増えてくるということになった場合、コスト負担を避けるために自家発に振り替わっていくということすら考えられると。
 こういう中で、この自家発を義務対象者にしていないということについて、あるいは今後の問題についてどのようにお考えか、お聞かせを願いたい。
#83
○政府参考人(河野博文君) 御指摘のように、この法案での義務対象者は小売事業を営む電気事業者の方でございます。この点は、総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会でも、また新市場拡大措置検討小委員会での議論でも、どういう方を対象にするべきかという議論はございました。
 その議論も御紹介させていただければ、やはり自家発電、自家消費の方は、既にそれだけの投資をしておられて、発電、発生電源を自由にもう選択できないという状況にあると。また、今後予想されますものも比較的小規模、非常に多数になる可能性もあるというようなことで、行政コストの点からもいかがなものかということでございまして、他方、小売事業者の方の場合には、系統を介して、発電源、消費者双方に連系をしているわけでございますので、そういう意味では選択の余地のある方々へ販売をしているということでございました。
 また、欧米主要国の事例も調べてみましたけれども、やはり小売事業者を対象とするというのが大宗でございましたので、小売事業者を対象ということにさせていただいております。
 もちろん、こうした諸前提が将来において変化するようなことがあれば、この法案自身、三年後の見直し規定もございますから、そういったことは検討対象になろうかと思います。
#84
○藤原正司君 選択の余地がないとか、ちょっと余り理屈として理解できない部分もありますけれども、結果として、この地球環境に優しい、あるいは日本の国、我が国のエネルギーの安定供給ということを考えた場合、新エネルギーを推進しなければならない、これは国民全体として進めていこうという形になっているわけですけれども、それが一部例外的に取り扱われて、しかもその例外部分がどんどん広がっていくというのは決して好ましいことではないというふうに思いますし、是非、今後検討していただきたいというふうに思うわけでございます。
 次に、利用目標の設定の考え方でございます。
 これは新エネ部会の中でも、電気エネルギーを二〇一〇年に一%程度というようなことがございますし、恐らく二〇一〇年の目標がそこら辺りに置かれることは間違いないというふうに思いますし、これからその二〇一〇年に向けてどのような線を引くかという線の引き方になるのかなというふうに思うわけでございますけれども、ただ実際に、一番最初に申し上げましたように、この新エネの導入目標というのは極めて厳しいものがあると。やりたいと思うこととできるということとの間に相当ギャップが出てくる可能性もある。それをその義務対象者といいますか、対象となる事業者の責任だけということにもいかないわけですし、問題はその、これから二〇一〇年に向けてどういうことを考えながら線を引いていかれるのか、この点についてお聞かせを願いたい。
#85
○副大臣(大島慶久君) 藤原先生にお答えを申し上げます。
 この法案におきましては、新エネルギー等電気の利用目標を定めるに際しまして、まず総合資源エネルギー調査会の専門的な意見を聴かせていただく。それと同時に、地球温暖化対策及び廃棄物、こういう観点からは環境大臣、そしてバイオマスの観点からは農林水産大臣又は国土交通大臣の意見を聴きながら慎重に設定する、こういうふうにいたしているところでございます。
 この際、詳細については今後いろいろと検討するということになろうかと思いますけれども、例えば新エネルギー等電気の供給可能量、そして現在までの導入実績の推移及び新エネルギーを取り巻く環境変化等を踏まえて設定することといたしているわけでございます。
 こういう以上申し上げたような観点に立って、新エネルギー等の利用目標の適切な設定のために万全を期してまいりたいと、こういうふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
#86
○藤原正司君 その次に、利用義務量、いわゆるクオータの設定の問題でございますが、結局は利用目標というものが設定されますと、今までお聞きしたような範囲内においては、まず機械的なものとして乗率を掛ければ出てくる話ですから、問題はその利用目標がどういう形で設定されるかということが一番のポイントになってくるんではないかというふうに思うわけでございますけれども、先ほども言いましたように、なかなか予定どおりに開発が進むかどうかも分からない。
 これはちょっと話が前後しますけれども、私は、この利用目標の設定が、これは義務対象者から見ても推進する立場から見ても納得いただくためには、どういうプロセスをたどってこの利用目標が設定されたのかというこのプロセスが透明性を持つと。そして、科学的な検証の下に透明性を持って論議されて、それをすべての皆さんに理解をしていただくということがまず一番大事なことだというふうに思いますが、それに基づいて義務量が設定をされてくるということでありますけれども。
 ただ、これは予測外の様々な事象が発生をいたしますし、まだ、二〇一〇年までと言いました場合、日本の新エネの導入状況というのはまだ軌道に乗ったという、結局母数が非常に小さいわけですから、そういう状況にもない中では、相当その価格が乱高下するおそれがあると。そういう場合、余り高い値段になってしまいますと、これは国民負担が大変増えてくるわけですから、ある意味ではその上限設定ということも必要ではないかというふうに思うわけですが、この点について御説明をいただきたい。
#87
○副大臣(大島慶久君) 義務量についてのお尋ねでございますけれども、各電気事業者のいわゆる義務量につきましては、我が国全体の利用目標を前提として設定されることとなるものでございまして、利用目標が設定されれば、決められた算定式に基づきそれぞれの電気事業者が自己の基準利用量を算出いたしまして、これを当該年度の六月一日までに届け出る、こういう状況になっております。
 具体的に申し上げますと、電気事業者の前年度の電気供給量を基礎といたしまして、法案第三条で定める各年度ごとの新エネルギー等電気利用目標量を踏まえた一定比率等を乗じるという計算式を想定をいたしておりますけれども、その詳細につきましては、今後、総合資源エネルギー調査会の御意見等も聴きながら検討してまいりたいと思っております。
#88
○藤原正司君 いや、私、クオータの決め方というのは見当が付くんで別にいいんです。
 要は、機械的にはじいていってクオータが決まると。クオータは決まったけれども、しかし現実に、どのように新エネが開発されるかというのは予測どおりきっちりといくとは限らない、そこで価格が乱高下すると。余り、結局、供給が過少になりますと値段が跳ね上がるわけですね。跳ね上がるというより、結局、義務量を確保しなければなりませんが、値段が跳ね上がってしまう。
 高くても何でも買わなければならないという市場原理の中で買おうとしますと、それは結果として電気をお買いになる国民の皆さんの負担が増えることになる、そこで一定の歯止めを掛ける必要があるんではないかということを私はお尋ねしているわけです。だから、クオータの決めていくプロセスは分かっているつもりです。
#89
○政府参考人(河野博文君) この法律の第八条には、義務量を達成していないことについて正当な理由がないと認めるときは、勧告なりその他の措置が取れることになっております。逆に言いますと、正当な理由がある場合には達成できなかった場合もやむを得ないものとしてみなすことができると思いますけれども、おっしゃるような価格の異常な高騰のようなものは、恐らく発電事業者の方にとっても、また買取りを行います電気事業者の方にとってもいい状況ではないと思いますので、異常な状態であればそれがこの条項におきます正当な理由となるかどうか、そういったことも今後検討していかなければならないと思います。
#90
○藤原正司君 この義務量を達成するためには、自らが発電所を造って発電する、新エネルギーの発電所、あるいは買う、どうしても買えない場合は肩代わりをしてもらう、この選択になっておりまして、問題は、その肩代わりをしていただくときにどういう仕組みで肩代わりをしていただくのかということが法律、午前中私どもの松井委員の方からも政令の部分が多過ぎて一体これは何をする法律かよく分からぬと、私は本当に思うんです。
 総合資源エネルギー調査会の検討は、あれも読ませていただきましたけれども、あれはグリーン証書のことについて極めて深く論議されているんですが、いわゆる電子口座と言われるようなものは、あの項目の後ろに括弧で電子口座云々と書いてあるだけで一切論議をされていないと。
 どうやら、いろいろお聞きしますと、電子口座のようなのもので取引をするんだというふうに理解をするわけですけれども、これは全部政令扱いになっていますので全然分からぬですけれども、一体どういう運用といいますか、この電子口座の運用がなされるのか、まず概念的なものを教えていただきたい。
#91
○政府参考人(河野博文君) この電子口座のやり方、これ自身は五条の省令で今後技術的な点も含めて定めていくことになりますが、基本的な考え方といたしましては、毎年度の電気事業者の方々の利用状況を電子口座に、これも電子的な方法によって登録をしていただくと、そのことによって義務の履行状況が確認できます。
 そして、その電子口座にそれぞれの電気事業者の口座として計上された利用状況、それを残高と申しますと、その残高につきまして過剰であれば他の電気事業者に売却することは可能になります。それは個々の取引としてはこの法律の省令などで定めることでは必ずしもありませんけれども、自由に取引をしていただいて、その結果、取引が成立した場合にはまたその電子口座にその旨を登録していただければ、結果として義務の振替が行われたということが確認できるということを念頭に置いております。
#92
○藤原正司君 そこで、実際に買うということになりますと、そこに系統を持つ電力会社が買うと。例外的にはPPSのような事業者が自ら新エネルギーによる発電を行う場合はちょっと例外かもしれませんが、一般的には新エネルギーの発電業者というのはそこの地域の電力会社に電気を売るということになる。それから、それ以外の地域の電力会社から、何といいますか枠といいますか、義務は、それは電力を買うのではなく義務を買う、義務量を買うということに分かれるわけですね。電力はそこの地元の電力しか買えないわけですから、枠を買うと。義務を買うというんですか、これはどういう表現をしていいのか、いわゆるクレジット的なもの、これは市場でやり取りをされるし、これにいかなる対価が乗っかったとしてもそれは自由な取引の中のものだと、こういう理解でしょうか。
#93
○政府参考人(河野博文君) おっしゃるように、それぞれの電気は直接買われた電気事業者が配電なりなんなりしてビジネスにされると。
 ただ、口座上に残りましたある種の残高を必ずしも電気の移動を伴わないで他の電気事業者に肩代わりという格好で売却することは可能であります。そして、そのことは、自由な取引の結果、言わば価格が定まってくるというようなことを想定しております。
#94
○藤原正司君 余り細かくやってもこれから決まる話ですので、この辺にさせていただきます。
 次に、廃棄物処理費用の電気料金による負担の妥当性ということでございます。
 先ほどお聞きしましたように、新エネ法の場合は、コスト的に不利な発電方式というものについて、後ろから押してやって何とかこれを進めていかなければならないというのが法の精神でございました。今回のRPS法は、特に書いてはいないけれども、わざわざ枠組みを作るぐらいだから、コスト的に不利なものを後押しするんだと、こういうことでございます。
 ただ、一般的にごみを燃して発電する、例えば地方自治体がごみ焼却場をお持ちだと、これをただ燃すだけではもったいない、ここにボイラーとタービンをひっ付ければ発電できるではないか、こういうもので石油の依存度を下げましょうと。これはこれで分かるわけですけれども、しかし別の見方をすれば、地方自治体がごみを燃して発電するというこの流れというのは、本来、地方といいますか、自治体の行政経費の問題であって、それを電気を使う人が負担をしなければならないのかどうかという気がするわけでございます。
 それは、そこに住む方がごみを出し、ごみを出したことを処理をする、そのエネルギーをもって電気を作る、ここはいいんですけれども、それはあくまでも行政のやるべきことであり、それにコストを必要とするならば、それは行政経費としてそこに住む住民が負担すべきものではないのかというふうに思うんですが、その点、いかがでしょうか。
#95
○政府参考人(河野博文君) 確かに、廃棄物発電は、その廃棄物を処理しているという側面と、一方、発電によって電気を供給し、あるいは新エネルギーの導入ということである種の貢献をしていただく側面と、両方あるように思います。
 しかしながら、廃棄物発電をやる場合には、例えば地方公共団体が廃棄物処理の本来的な業務と申しましょうか、処理をし焼却をする、そのこと以外に、やはり発電設備を付加的に設置をしなければならないということにもなります。
 そのためには、当然のことながら、追加的な費用が必要だということにもなるわけでございまして、結果、そうした追加投資をしていただいて廃棄物発電を含めた新エネルギー発電が行われるということが、一方のエネルギーの安定供給ですとか環境の保全ですとか、そういった側面からは有意義だということで、こういった制度の提案をさせていただいている次第でございます。
#96
○藤原正司君 発電しようとしまいと、ごみは焼かなければならない、これに対するコストはこれはまず横に置いて、問題は、その発電装置を付加したことによってどれだけ負担が増えるのか。片側で料金収入として受け取る部分がある、これを含めた中で、なお全国の皆さんの電気料金を通じて補助しなければならないのかと、こういう意味でございます。
#97
○政府参考人(河野博文君) 先ほど申し上げましたように、その処理をする自治体の方のコスト、これは税であれ、あるいは廃棄物の処理のために特に集められる場合であれ、あろうかと思いますけれども、やはり追加的に発電をする場合には追加投資も必要になります。そして、それらを含めた廃棄物処理のあるいは発電の費用が、総体的には、全体として見ますと、やはり私どもの統計ではかなりコストも低くないという状況にありますので、ここでは対象として検討させていただいているということでございます。
#98
○藤原正司君 それはまた後からじっくり見せていただきましょう。トータルとしてのコストではなくて、本来、ごみを処理すべきコストと発電する部分と分離して物を考えなければ、トータルコストで考えますと、これは本来、発電しなくてもごみ処理ということで住民が負担しなければならない部分まで入ってしまいますので、そういうデータがあるとするならば、是非後から見せていただきたいというふうに思います。
 次に、この「新エネルギー等」という解釈の中で、かなりコストの差がエネルギー種別によって出てまいります。現在、電源特会の中で、設備など相当コスト的に不利な状況にあるものについて補助をしたりしている部分もありますけれども、少なくとも、それでもなおコスト的に開きがある中で、今回は横一線になってレースをしなければならないということになってきます。当然コストの安い方に流れてくる。私が義務対象者であったとしても、それは目をつむってでも安い方を買うということになる。そのことが、結果として、もって地球環境のという部分に影響を与えないかということでございますが、この点について。
#99
○政府参考人(河野博文君) ここで廃棄物発電を将来対象にするかどうかということでございますが、政令指定の対象としては考えているということを申し上げました。
 その際に、現在でも多くの廃棄物が焼却処理をされております。その中で電力化されている割合は極めて小さいと申し上げなければなりません。そうした現在でも焼却されているようなものについて電力化していただくということを念頭に置きながら制度化をしていきたいというふうに考えているわけでございまして、いわゆる循環社会推進法あるいは環境基本法の考え方でありますマテリアルリサイクルを優先し、サーマルリサイクルはむしろそういったものについて考えれば劣後するという問題意識を十分踏まえた上で、政令指定に際しましては抑制的かつ慎重に検討するという考え方を申し上げているところでございます。
#100
○藤原正司君 一番最初にも申し上げましたように、一般的には新エネルギーによって発電された電気はそこの地域に系統を持つ電力会社が買うということになるわけですけれども、例外的には、この新エネルギーによって発電した電気をPPSとして事業するというケースが出てまいります。
 例えば、今、これまで衆議院でもいろいろ言われましたサニックスなどですね。苫小牧で七万四千キロの廃プラ発電がなされると。これは、ここがPPSというふうに参入した場合、恐らく義務量は最大見積もっても一%ぐらい。そうすると、九九%が証書といいますか、クレジットがこれは売買できるわけでございます。今でも十分コスト的に対応できるから、今の法律ができる以前から発電所を建設して、間もなく竣工すると。ここに、先ほど言いましたように、クレジットの権利が発生して、これが流通すると。まるで高いところに土を更に盛るような話になっていくわけですけれども、少なくともPPSをやる方については、この枠組みから除外すべきではないのかというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。
#101
○政府参考人(河野博文君) 先ほど申しましたように、法案第二条に規定いたします政令によりまして、廃棄物、とりわけ廃プラスチック等の化石燃料の廃棄物による発電を対象として指定いたします場合には、こうした循環型社会形成推進基本法の基本原則を十分尊重いたしまして、本来、再使用あるいは再生利用すべき廃棄物の焼却が促進されないように、抑制的な観点から慎重に検討してまいる考え方でございますので、この政令指定に際しまして検討させていただきたいと思います。
#102
○藤原正司君 結局、何度も繰り返すようですが、新エネ法の場合はコスト的要素というものがきちっと定義の中に入っている。今回はそういう文言的な性格的な定義が入らずに銘柄だけを並べた定義になっていると。ただし、わざわざこういうRPSの制度を作るというのはコスト的に不利だから作るんだというふうに言っておられる。
 しかし、今申し上げましたように、七万四千の廃プラの場合は、この制度を前提にしなくても十分太刀打ちできるということで建設をされているということですね。ですから、コストを横に置いて物を考えるのであれば、例えば今回対象になっている水力なんかでも、中小水力を対象に、大きいのと小さいのと何が違うのか。コストが違うというのであれば、コストの問題は入りませんということになると、全然横に行ってしまいます。
 午前中の松井委員も、理論的な、法的な理論の問題として原子力が対象になるかならないかということを尋ねましたように、結局、新エネ法は、コストの制約からなかなか進展しないものについて後押ししましょうというのが新エネ法。今回のRPS法については表向きにはコストは触れていない。しかし、制度を作る以上コストだと言われる。しかし、片側ではコストで十分太刀打ちできるものについても廃プラなど対象だと言われる。ここは一体、全体的にどういう整合が取れているのかというのがちょっとよく分からないんです。もう一度説明していただきたい。
#103
○政府参考人(河野博文君) いわゆる新エネルギー、あるいはこの法律で申しますRPSといいますか、新エネルギー等電気でございますけれども、個々の、第二条で指定されておりますもの、あるいは将来指定されますもの、それぞれの新エネルギー電気としての種類ごとに見てみますと、基本的には、やはりコスト的に見てもこういった制度的な枠組みなしで普及していくことが難しいということを念頭に置きながら、環境上の制約にもこたえ、また石油代替性も持つというものが対象ということでございまして、そういう意味では、新エネ促進法も、新エネ電気の利用のための現在御審議いただいております法律も、基本的な方向性としては一致をしているというふうに思っております。
 ただ、廃プラスチックの発電につきましては、特に産業廃棄物としての廃プラスチック発電については、これまでのところほとんど実績もない状況でございます。そういう状況もありますので、今後更に検討を要するということで、政令段階において検討させていただきたいというふうに思っているわけでございます。
#104
○藤原正司君 何度聞いても分かりませんから、もうこの辺にしておきます。
 次に、系統増強の費用の問題です。これも質問が出たわけですけれども、御承知のように、廃棄物発電は別にしますと、風力にしましても太陽光にしましても、立地最適地というのはアンバランスといいますか、偏在している。しかも、例えば風力を例に取りますと、風力の適地と言われるようなところはそれほど需要がない。需要のない地域に多い。例えば北海道を例に取りますと、例の苫小牧のファームがありますようなところとか、その反対側のオホーツク海側にしましても、ほとんど大きな需要がない。そういう地域にいわゆる偏在をしているわけでございます。
 もっと平たく言えば、こういう新エネというものを何もしなければ、機器用、細い電線で電気が送れていてハッピーエンドになっていたわけで、ここへ大規模な風力のファームができたりしますと、それに伴って必要なつなぎ込みのための送電線路を拡充しなければならない、こんな問題が出てくるわけでございます。
 あるいは、北海道ばかり例に出して悪いんですけれども、北海道電力というのは、最もピークで五百万キロワットぐらいの系統規模でございます。ところが、最も今度はボトムは大体ゴールデンウイークのころでございまして、このころには二百五十万ぐらい、約半分まで下がってしまう。この内訳は、泊原子力が百万、それからちょうど五月は雪解け放水、これは捨てるわけにいきませんから、これが百万。そうすると残り五十万しかないわけですね。ここに風力が集中的にできますと、ここの調整をどうするかという問題が出るわけです。
 御承知のように、風力は風任せでございます。幾ら数を造ったとしましても、秒単位の調整は可能かも分かりませんが、時間とか日にち単位、天気図に出てくる単位では風は安定しないわけで、これをどうバックアップするかという調整電源が必要になってくる。このための備えをどうするか、あるいはその端末部における電圧変動を抑制するための設備をどうするか。こういう様々な費用が発生をしてくるわけで、それをたまたまあなたのところは風がたくさん吹いているから不運だというわけにこれいかないわけでして、いかにこれを公平に負担しながら進めていくかというのは極めて大事なことではないかと思うんですが、この点についてのいわゆる系統関連費用ですね、安定化のための、この辺について、本来きちっと国が面倒を見て、そしてそれを除いた部分で平等に争っていくというのが普通の発想だと思うんですが、この点についてのお考え。
#105
○副大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきます。
 風力発電等の拡大に伴いまして、系統連系対策はどうするのか、系統ということでございますけれども、新エネ部会の下で基本的な考え方が示されておりまして、その報告書によりますと、風力発電の大規模な導入を行うためには、既存系統の増強あるいは周波数変動抑制等の系統の安定化が必要ということが記されておりまして、これは一定の仮定の条件の下でございますが、二〇一〇年までで十年間に風力発電量を三百万キロワットにしたと仮定いたしますと、系統連系対策費用が約二千二百億円から五千五百億円、これは相当幅がありますけれども、やはりいろいろな仮定がございますので、こういう試算をいたしております。
 その報告書の内容を踏まえまして、具体的な系統状況の把握とそれに基づく必要な系統連系対策の内容及び費用規模を検討するとともに、その負担の在り方につきましては、まずやはり公平性というものを勘案をする、この上で検討をしてまいりたいというふうに考えております。
 この検討がまとまるまでに大体三年ぐらい掛かりますので、この間は原則として風力発電の連系に伴い特段の系統対策が生じない範囲にとどめるということが現実的であろうというふうに同報告書も記されておりますので、その内容を踏まえまして私どもは対応してまいりたいというふうに考えております。
#106
○藤原正司君 先ほど肩代わりのときのクレジットの話を申し上げましたけれども、そういう系統連系のための費用などの手だてが十分されないまま動き出しますと、結果としてそのクレジットに連系の費用のため上乗せされていくと。結局、クオータを果たすためには買わざるを得ないと。そうすると、その地元の電力としては、自分のクオータは果たしている、しかし、ほかの地域の電力などは、事業者はクオータが果たせない、それを果たそうとすると相当の費用が必要だと、それがクレジットに乗っかってくるということになりますとこれは大変なことになるわけで、一体、クレジットはどういうものを見て、それは市場で動くというのはある程度分かる、取引の問題ですからそれは分かるにしても、基礎となるものについて除外すべきコストというものはきちっと整理して公平な負担の仕組みにしておかないと変なことになりはしないかということでお尋ねしたわけでございます。
 次に、先ほどもちょっと触れましたように、新エネの場合はコスト的に不利なものが多いんですけれども、これは非常に差異があると。この差異のあるコストについて、現在、電源特会の方、電源多様化勘定ですか、あの中で、例えば風力の場合、自治体が設置する場合は設置費用の半分ですか、私的な場合は三分の一あるいは太陽光についてはこの前まで十四万、今が十万ですか、補助をされてきて、そのことによって新エネの推進の後押しをされてきたわけでございます。
 こういう背景と、片側で今度はRPSという中で新エネを育てていこうとされている。しかし、お聞きすると、相当コストの開きがありますし、そう簡単にもうこのRPSの枠組みの中で新エネは育てるんだからこっち側の補助は要りませんというほど育ってはいないといいますか、そんな状況にあるというふうに思うんですが、この新エネルギーに対します現在の各種補助あるいは今後の仕組みをどういうふうにお考えなのか、この補助の考え方ですね。
#107
○政府参考人(河野博文君) 御指摘ありましたように、新エネルギーの導入促進のためには各種の補助金を用意いたしておりまして、平成十四年度予算でも全体で五百七十一億円を計上させていただいております。
 二〇一〇年度の新エネルギーの導入目標を実現するためにはやはりこの法案で更なる導入を行うことは当然考えているわけでございますけれども、これは従来の支援措置に加えてこういったことが必要だというふうに考えたからでございます。
 ただ、この補助制度についても一部終期が設定されているものもございますので、今後、そういったものについてどうするか検討していかなければなりませんけれども、大きな枠組みとして申し上げれば、やはり現行の導入補助スキームを大枠とした支援を行いながら、更に電力を実際に利用する電力会社の皆さんに対してはこの法案で導入の拡大を義務付けるといったような形で、国民全体の負担を抑えながら需給両面から総合的に新エネルギーの導入拡大を図っていきたいというふうに考えております。
#108
○藤原正司君 これまで省エネ、新エネ、二つについて質問させていただきました。
 省エネについても新エネの促進についても我が国にとって極めて重要な課題であるということは論をまちません。ただ、省エネで申し上げましたように、物事を進めていくには、きちっとしたデータに基づいて科学的に合理的に指導される方が納得できるようなものできちっと進めていかなければならない。単に詔だけでは物事は進まないと思いますし、この新エネにつきましても、申し上げましたように、新エネの導入というのは極めて大事な問題ではあるんだけれども、ただ夢を見るということだけじゃなく現実をじっくり見ながら、そしてトータル的にどう進めていくかということについて国民に対して分かりやすい情報をいかに公開しながら進めていくかということが大変大事で、誤解に基づいて、国民の理解が誤解されたままでこのことを進めていくとするならば、進めていく方も見る方も大変不幸な話になるということだけ申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#109
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。
 私は、九七年十二月のいわゆるCOP3が開催されました京都が地元でございますけれども、その京都議定書が締結されました際に、衆参の両院の代表団が京都に派遣をされたわけですけれども、その代表団の一名として参加をさせていただきました。
 また、それに先立ちます平成九年、九七年十月三日の代表質問で、日本共産党を代表いたしまして、当時の総理大臣は橋本総理でございましたけれども、二〇一〇年までにCO2を、きちっとした対策を取れば二〇%削減は可能なんだという我が党の立場を表明させていただきまして、日本の削減計画を明確に打ち出しながら、効果的な温室効果ガスの削減数値目標と達成期日を決めて、法的な拘束力を持った議定書の策定に全力を尽くすべきだという質問をさせていただきました。そのとき総理は、橋本総理は、議長国たる日本がこの問題について前に踏み出さないで国際的に進むはずはないという決意を答弁をされたわけでございます。
 足掛け五年目でようやく批准ということになってまいりました。批准はむしろ当然で、遅過ぎるという感じを持っております。
 この条約が発効いたしますためには必要条件がございまして、五十五か国以上の参加だとか、先進国の排出量が五五%要件を満たすというふうな要件がございますね。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、日本はやはり議長国として、アメリカが離脱をしているわけですけれども、アメリカにもしっかり物を言っていくと、そしてこの条約が一日も早く発効されるように努力をされるということが一つ。そして、そのためにも、国際的なイニシアを取るためにも、国内のやはり温暖化防止対策の実効ある対策を取るということが何よりも大事なことではないかと思います。
 大臣はそのような方向で頑張っていかれるという御決意を含めて、まず第一問なんですけれども、この法律がこの京都議定書の炭酸ガス六%削減を約束するための地球温暖化防止の国内対策の担保法、担保法というふうに位置付けていいのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#110
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさしていただきます。
 本法案は、現下のエネルギー情勢等の経済的、社会的環境を踏まえまして、我が国のエネルギーの安定的かつ適切な供給の確保、これに資するためにやることと、それから環境の保全に寄与するための措置として新エネルギー等の利用の促進を図ることを基本的な目的にしております。したがって、本法案は、今おっしゃったその京都議定書を担保する国内の実施法ではございませんけれども、新エネルギー等は二酸化炭素の追加的な排出量が少なくて地球温暖化対策にも資するという特性も有しているために、本年二月十三日の地球温暖化対策推進本部決定においてもその対策の一部として明確に位置付けられている、こういうことでございます。
 ただ、御指摘のございました、日本はCOP3の議長国でありまして、そして我々としては国会でも手続が済みました。その上で、やはりこの批准に向かって最大限努力をしていかなければならないと思っておりまして、私どももでき得る限り全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 そういう中で、この本法律案は、繰り返しになりますけれども、いわゆる担保する国内の実施法ではございませんけれども、それを推進する、そのためには非常に私は有効な法律であると、このように思っております。
#111
○西山登紀子君 担保法ではないけれども非常にそれに資する重要法案だというふうにおっしゃるわけですけれども、大臣は地球温暖化防止対策本部の副本部長でございますね。これ、CO2の削減というのは、元々やはり経済活動から起因してくるものが非常に大きいと。アメリカが離脱したのも、経済活動に邪魔だからというようなことで離脱をしたということなので、このエネルギーの問題というのは温暖化を防止する上で非常にかぎを握っていると言ってもいいと思います。
 ところが、このエネルギーの新しい、新エネ法ということで出されてきているものが、地球温暖化を防止するための担保法とまでは言い切れないが関連があるというふうなことをおっしゃって、非常にあいまいだと思います。ですから、京都議定書問題にかかわってきた関係者の中から、この法案は地球温暖化防止の法案ではないんじゃないかと、こういう懸念が広がっているわけです。
 大臣は、資すると、この地球温暖化の防止にも資するというふうにおっしゃるのであれば、その趣旨を生かすのであれば、この法案の目的に地球温暖化防止など環境保全にというふうにきちっと明記された方が国民にははっきり分かるのではないでしょうか。
#112
○国務大臣(平沼赳夫君) この本法案は、今申し上げましたように、エネルギーの事業者たる電気事業者に新エネルギー等による電気の利用を義務付けることによりまして新エネルギー等の利用の促進を図る。これは、現下のエネルギー情勢等の社会的、そして経済的な環境を踏まえまして、今申し上げましたように、我が国のエネルギーの安定的かつ適切な供給を確保して環境の保全に寄与するための措置として新エネルギー等の利用の促進を図ることを目的としております。
 そういう意味で、本法案は地球温暖化防止に資するものでございますけれども、それ以外にNOx対策などの大気環境の保全にも資するものであるために、第一条の目的規定においてはこれらを包含する概念として環境の保全が明示されているところであります。
 また、本法案第三条では、経済産業大臣が新エネルギー等電気の利用目標を定める際には、地球温暖化対策担当大臣たる環境大臣の意見も聴くこととしておりまして、私どもとしては地球温暖化防止の観点からも密接に連携を図り、そしてこの地球温暖化防止、そのための努力を最大限にしていかなければならないと、このように思っています。
#113
○西山登紀子君 これほど申し上げても入れないと言うんですね。目的規定の中に、温暖化防止対策等環境保全というふうにすればよく分かるんですけれども、そう申し上げても入れないということになりますと、やはり自然エネルギーの普及の促進、そして温暖化の防止を願ってきた人たちに対しては、私はやはり非常に誠意を欠いた法律になっているんじゃないかと。結局は、そうは大臣おっしゃるけれども、本当の目的は、石油代替エネルギー源の多様化を目的としているのが今度の法案の本当のねらいではないかというふうに思います。環境保全は単なる付け足しなのかと。しかも、地球温暖化防止という言葉を明記することすら避けようとされる。これは非常に私は問題であるというふうに思います。
 次に質問を移しますけれども、この新エネルギーの定義について先ほど来るる質問がされております。法案の二条の定義でですが、「新エネルギー等」というふうになっています。そして、風力、太陽光、地熱、水力、バイオマスというのが明記されているわけですけれども、石炭と原子力は入れない。先ほど原子力についてのいろんなやり取りがございましたけれども、石炭は入れない、原子力も入れないと、このことを確認をさせていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#114
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどの御答弁でも西山先生お聞きいただいていたと思いますけれども、私どもといたしましては石炭や原子力については本法案の対象として全く想定しておりません。
#115
○西山登紀子君 確認をさせていただきました。
 それでは、水力の範囲についてお伺いをいたします。
 水力でも大規模なものは、例えば川辺川のダムなどに見られますように、非常に環境破壊を引き起こすということで大きな問題になっているわけですね。基準の引き方次第では森林破壊という大変な事態を招くことになるけれども、この点はどのようにお考えでしょうか。このCO2の吸収源として森林の重要性というのは政府もお認めになっているところですので、心配ですからお聞きします。どうですか。
#116
○政府参考人(河野博文君) この法案で対象となります水力発電の規模は政令で定めることになっております。しかし、実態をごらんいただくとおり、大規模なものはもう既に十分普及をいたしております。今後、開発の余地のほとんどないと言われております。したがって、この法案の対象としない一方で、今後の潜在的な開発の余地を残した中小規模の水力のみを対象にするというのが私どもの考え方でございます。
 政令でどのような規模の中小規模水力を定めるかということについては、一千ないし数千キロワット程度以下のものというものを想定しているわけでございますが、具体的な規模については更に政府部内で検討を続けさせていただきたいと思います。
#117
○西山登紀子君 先日、新聞で、屋久島でこの水力発電の努力を始められたというようなことがございますけれども、是非森林の保全ということをきちっと担保できるようなものにしなければいけないと思います。
 廃棄物発電の問題なんですが、これが一番の問題です。改めてお聞きしますけれども、法律の第二条の第二項の六号ですね、ここで「石油を熱源とする熱以外のエネルギーであって、政令で定めるもの」となっていますけれども、これは、除くものはいわゆる石油二次製品、いわゆる廃プラというのは除かれるんでしょうか、それとも含まれるんでしょうか。
#118
○政府参考人(河野博文君) この第二条の規定、第二条第二項第六号の規定そのものでは、いわゆる廃プラは除外されていないのでございます。したがいまして、政令において廃プラも含めた廃棄物による発電を対象とすることはあり得ることでございまして、今後の検討課題でございます。
 その際の検討の視点については、累次申し上げているとおりでございます。
#119
○西山登紀子君 そこが一番の問題だと思うんですね。午前中からいろいろ議論がありましたけれども、この法律というのは政令で定めるものというふうに幾つかありますね、水力も政令で定めると、こういうふうになっているんですが。その政令で定める際に、この法律というものは枠をはめたんだけれども、その枠から廃プラはちゃんと除かれているんですよ。そこが一番の問題なんです。
 これは「石油を熱源とする熱以外のエネルギーであって、政令で定めるもの」となっていまして、石油は除いているんですけれども、石油で作られた二次製品であるプラスチックだとかそういうものは除かれていない。何かその除かれていない中で、政令で後決めなさいねというふうに、政令に丸投げ、白紙委任をしている、ここが私は一番のこの法律の問題だと思うわけですね。
 先ほど来パブリックコメントは受けるだとかそういうふうなことを大臣も御答弁になっていましたけれども、それではお伺いしますけれども、この政令を決める際に、この新エネルギーに廃棄物発電、廃プラ発電は含めない場合の可能性というのはあるんでしょうか。
#120
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、資源エネルギー庁長官から御答弁をしましたように、今の我々の方針では、現実にずっとリサイクルをしてきて最後に残ったその廃棄物、廃プラスチックはこれは現に燃やしているわけであります。
 したがって、そういう最後に残ったものは現実に燃やしておりますから、その分が結局発電という形に回れば、全体的にはCO2の排出量というのは燃やす場合でも発電する場合でも同じでございますから、そういう意味では、このいわゆる廃プラスチック等化石燃料系の廃棄物による発電を対象に指定する場合には、やはり抑制的に、環境を考えて、私どもとしてはそこはしっかりとやらなければならないと思っておりまして、循環型社会形成推進基本法の基本原則にのっとりまして、本来再使用、再生利用すべき廃棄物の焼却が促進されないように、そういう観点をしっかり踏まえてやっていかなければならないと、このように思います。
#121
○西山登紀子君 結局、結論的には廃棄物発電も新エネに含めない可能性、そういうものはないということですか。
#122
○国務大臣(平沼赳夫君) 今御答弁したとおり、しっかりとその基本法の精神にのっとり、そして地球温暖化防止の観点にのっとって私どもは抑制的にやっていく。そういう意味では、現状、私どもは、現に行われているそういう必要最小限、そしてCO2を無駄にこれ以上出さない、そういう前提の中では私どもはこの廃プラスチックも含めていくつもりでおります。
#123
○西山登紀子君 大臣が、廃棄物発電については政令できちっと含めていくんだと、こういうふうに言われたわけですよね。もちろん私たちは、この法案の中にこの新エネの中に廃棄物発電を明記するなんということは私は論外だというふうに思っています。もちろん、きちっと除くべきだと思っているんですけれども。
 確かにこの大綱、温暖化防止のこの対策大綱にも新エネの中にはちゃんと廃棄物発電というのは新エネとして盛り込まれておりますし、推進していく導入目標もきちっと入っている。ところが、この法案にはその明記は、いろんな意見もあったそうですけれども、明記は避けて、そして政令でゆだね、そして実際は、その政令の中にはこの法律では石油二次製品は除くというふうにはなっていないわけですから、廃棄物発電、廃プラ発電は政令の中で検討して入れてもいいというふうにしておいて、そして政令では決めてどんどん実際は実行するということなんですよ、実際は。これはやっぱりやり方としては国民の非常な批判をそらす、言葉はちょっときついですが、私はやっぱりこそくなやり方じゃないかというふうに思うんですよね。
 それで、海外の状況なんかを見てみますと、廃棄物発電を対象としていない国は、調査室の資料を見させていただきましたが、ドイツ、デンマーク、オランダ、アメリカのテキサス州、こういうところは廃棄物発電そのものを再生可能エネルギー電力導入促進制度における対象とはしておりません。そして、廃棄物発電を対象としている国でも、オーストラリアなんかは自治体の固体ごみ燃焼で非化石燃料起源のものに限ると、イギリスも非化石燃料起源のものに限ると、こういうふうにきちっとしているわけですね。
 ですから、私は、やはりこういう厳密な法律を作るときにはやっぱり厳密な議論が必要でありまして、とりわけ地球温暖化防止というのは人類のそれこそ生存に関する最も重要な課題だということで、政府のお決めになった地球温暖化対策推進大綱の定義の中でも、これ非常に格調高く、人類の生存基盤にかかわる最も重要な環境問題の一つだということで地球温暖化問題というのを位置付けているわけですから、やはり私はここは厳密に議論をし、そしてこの法律の中ではやっぱりエネルギー政策をきちっと転換させるということで自然エネルギーということに限定をしていくと。とりわけ、この廃棄物発電や特に廃プラ発電というものは除くというふうに法律上もするべきだというふうに考えます。
 そこで、次に移りますけれども、廃棄物発電を促進するという大臣の御答弁でございますし、政府はそれで(「抑制」と呼ぶ者あり)ああ、抑制的にですか。とはいえ、それ本当に抑制的かどうかですよ。三月の地球温暖化防止大綱では既に目標まで決めているわけですけれども、廃棄物発電は九十万キロワットですね、それを二〇一〇年には四百十七万キロワット、約五倍に増やすという目標になっています。
 その中身の内訳をお聞きしたいと思います。
 現在の廃棄物発電の内訳、つまり一般廃棄物発電と産業廃棄物発電の施設容量別の割合は幾らでしょうか。二〇一〇年の四百十七万キロワットにするときの内訳は幾らになるんでしょうか。
#124
○政府参考人(河野博文君) 一九九九年度の実績をまず御紹介をさせていただきます。
 廃棄物発電トータルでは、先生おっしゃいましたように九十万キロワットでございます。このうち、一般廃棄物によります廃棄物発電が八十四・五万キロワット、産業廃棄物によります廃棄物発電が五・六万キロワットでございます。
 二〇一〇年度の目標で、廃棄物発電四百十七万キロワットというふうにさせていただきましたのは、一般廃棄物発電につきまして二百七万キロワット、産業廃棄物につきまして二百十万キロワットを想定して、トータル四百十七万キロワットという数字になっております。
#125
○西山登紀子君 ちょっと済みません。もう一度九九年度末の一般廃棄物と産業廃棄物の内訳を、もう一度済みません、繰り返してください。
#126
○政府参考人(河野博文君) 一般廃棄物系が八十四・五万キロワット、産業廃棄物が五・六万キロワットでございます。
#127
○西山登紀子君 五・六万キロワットですか。調査室の資料をいただきましたが、これは産業廃棄物は十三・六万キロワットになっているんですが、数字の違いはどうですか。
#128
○政府参考人(河野博文君) 私どもの統計では、バイオマス発電というのが別に、例えば木くずのようなものを、製材所から出ます、これもある種の廃棄物と言えないこともないんですが、バイオマス発電という位置付けにしておりまして、これが八万キロワットございます。恐らく、先生がおっしゃいました十三・六万キロワットは、産業廃棄物発電と私ども申し上げましたものと、バイオマス発電を足したものではなかろうかと思います。
#129
○西山登紀子君 どうもありがとうございました。
 それで、続けてお伺いしますが、この廃棄物発電を全体で現在の五倍に引き上げていくということなんですけれども、今内訳を言っていただきましたけれども、一般廃棄物発電とそれから産業廃棄物発電におきましては、その内訳において増える率がかなり違うんですよ。それで、一般廃棄物の場合には増え方が二・五倍だと、ところが産業廃棄物、バイオマスも含めればですが、約十五倍以上ということで、増え方が急増するということ。バイオマスがあるとはおっしゃいましたけれども、一般、主には産業廃棄物の場合は廃プラですよね、その廃プラの発電が急増すると、こういう内訳上のこの問題が私は非常に重大ではないかというふうに思うわけです。
 この廃棄物発電を新エネルギーに入れて増やすということは、結局は、一生懸命再利用しようねと、分別して再利用しようねと、燃やさないようにしようねと言っていた分も実は燃やすようになる。更に言えば、産業廃棄物は埋立て処分場が非常に逼迫しています。こうなると、埋立て処分場が逼迫しているその対策として、じゃ、それに替わる対策として産業廃棄物をどんどん焼却していいんですよと、言わば焼却を奨励することになるんではないかと。この点が私はこの法律の中の大きな問題の一つだと思います。産業廃棄物、廃棄プラスチックの焼却奨励法となるんじゃないかという懸念を持つんですけれども、大臣いかがですか。
#130
○国務大臣(平沼赳夫君) 決して奨励をするということではございません。今、廃プラスチックの総排出量というのは約五百七十五万トンございます。これは当然増える傾向にございます。そのうち、今、約四四%の二百五十二万トンが焼却されております。焼却量のうち発電利用されているのがわずか五・五%でございます。
 したがいまして、現実に分別をして、そして選別をして、どうしてもそういう形で、今おっしゃったように処分場も狭隘になっているというような関係で、どうしても最終処理という形で五百七十五万トンが出て、そしてその中で二百五十二万トンが現実に焼却されておりますけれども、繰り返しになりますが、五・五%しか発電利用されていないと。そういうことで、先ほどの御答弁でも申し上げましたように、現実にそういう量が燃やされているということを考えれば、これをもちろん減らしていくという努力は最大限しなきゃいけませんけれども、しかし現実の選択として、その中でやはりどうせこうやって燃やすということであれば、それを同じ量を燃やすんだったら、発電に利用すればそっちの面でのいわゆる省エネルギーができるし、あるいはまたCO2の排出量も、そういう形でそれだけ電力が生み出されるということになれば、そういう効果も期待できると、こういうことでございまして、数字上、確かに御指摘のように十五倍というような形に相なっておりますけれども、そういう基本的な背景があるということも御理解をいただければと思っております。
#131
○西山登紀子君 廃プラの総排出量というのは、一般廃棄物も産業廃棄物も両方合わせますと、こちらのいただいておりますプラスチック処理促進協会の資料、二〇〇二年の三月の資料では、両方合わせると廃プラの総排出量というのは九百九十七万トンということになって、そのうち産業廃棄物は四百八十九万トン、一般廃棄物は五百八万トンと、こういうことになるわけですね。
 私は今、むしろ産業廃棄物や廃棄プラスチックの焼却奨励法になるんじゃないかというふうに申し上げましたけれども、これはやっぱり大変その点は心配です。大いに私は懸念があると思う。後でまた議論をしたいと思いますが。
 環境省に来ていただいていると思うんですけれども、四月一日の毎日新聞で、環境省は、廃棄物発電だけが、この法案はですね、普及して他の自然エネルギー発電の妨げになり、ごみ増量にもなりかねないというような指摘をしたと報道がされているわけですけれども、私も今この廃棄プラスチックなどが焼却奨励されていくじゃないかというふうに懸念を表明させていただいたんですけれども、環境省といたしましては、元々この廃棄物発電や廃棄物プラスチック発電の焼却を奨励してきたんでしょうか、また、これから奨励するのでしょうか、その点はっきりお答えください。
#132
○政府参考人(飯島孝君) 一昨年成立いたしました循環型社会形成推進基本法の中で基本原則が示されておりまして、廃棄物の発生抑制、リデュース、これが第一、次にリユース、再使用、三番目に再生利用、これはマテリアルリサイクルのことでございます。こういったものを優先して進めることとしておりまして、廃棄物発電を含む熱回収につきましては、その次の順位に位置付けられているところでございます。
 また、容器包装リサイクル法というのがございますが、これはペットボトルなどの廃プラスチックの容器包装をリサイクルを進めていこうという法律でございますけれども、ここにおきましても、再商品化の方法について、マテリアルリサイクルが基本と示されております。
 今申し上げました循環基本法の原則や容器包装リサイクル法の考え方に沿いまして、どうしても焼却せざるを得ないような廃棄物につきましては、廃棄物発電を行うということも熱回収の一つの手法と考えられます。しかし、今御質問ございましたように、これからこの法律の政令で廃棄物発電が追加されることによりまして、廃棄物発電が過大に進み、これまでリユース、リサイクルに回っていたものが発電に回るということがございますと、循環基本法の基本原則である発生抑制、再使用、再生利用の推進が阻害されますので、そのようなことがあってはならないと環境省では考えております。
 このため、廃棄物発電につきましては、これまで焼却されていた廃棄物の利用に限るなど、一定の条件を付けまして実施される必要があると考えておりまして、この法案に基づく施策が循環型社会形成の基本原則に反することのないよう適切に実施されるよう、環境省としても協力していきたいと思っております。
#133
○西山登紀子君 私は、今の答弁は大変不満です。
 というのは、今まで、これまで利用されてきたものに限るというような条件を付けると今おっしゃったんですけれども、これはプラスチックなどは特にダイオキシンなんかの問題もありまして、CO2もいろいろ出すというようなこともあって、できるだけ埋立てをしましょう、それからできるだけリサイクルして別の製品に変えましょうというふうなことで分別、リサイクルで一生懸命国民は努力をしてきた、自治体も努力をしてきたというふうに思うわけですね。環境省は、環境庁が環境省に格上げになったわけですから、私はもっとしっかりとやってもらわなければこれは困るというふうに思うわけですね。
 今、政府が進めようとしてきているのは、五倍に廃棄物発電を、一般廃棄物も産業廃棄物も含めて五倍に増やしていこうというふうなこと、さらには、その中で産業廃棄物を更に十五倍にもう飛躍的に増やそうという、こういう中身なんですからね、私はもっときちっとするべきだと思います。
 更に詳しく聞きますと、私が今言っているような懸念は既に広がっているんです。衆議院で我が党の塩川議員が指摘しましたように、群馬県の伊勢崎市のように、ペットボトルの分別収集はやめて一般の廃棄物発電の火力を補うという、こういう事例が出ているんですね。非常にあけすけにペットボトルは優良燃料になっているというようなことを言っているというような市の発言も報道の中にされているわけですね。
 私が今日持ってきましたのは、これは私の宿舎の、清水谷宿舎の正しいごみの分け方・出し方という、これですよ。(資料を示す)これはもう皆さんもそのとおりやっていらっしゃると思うんですね。この中で、これは燃えないごみ、不燃ごみというふうに内訳されておりますのは、シャンプー、リンスなどのプラスチック製容器、それから食品用のラップ、それからやっぱりペットボトル、こういったものは不燃ごみだということで分別をちゃんとしてくれ、した上で出さなきゃ駄目ですよということで、東京二十三区はきちっと分別、ごみの収集をやっているわけです。努力をしています。都民も、私たちも含めてそれに努力をしているわけですね。
 ところがです。既に焼却炉の火力が足らないからプラスチックを集めてきて焼却に回しているというような、こういう内部告発などもありまして、これは大変なことだなというふうに思っているわけですけれども、廃棄物発電がこの法案によって奨励をされていく、奨励されていけば、不燃物として回収されていたペットボトルなどが今度は可燃物というふうに回収されてもこれは悪くはないというふうに考えるんじゃないでしょうか。そういうふうになっていくおそれはないんでしょうか。
 元々、ごみの減量化というのは、発生を抑制する、それから再利用する、それから再生利用する、それからやむを得ず焼却し、そして埋立て量も減少していくというのが先ほどの抑制的と言われた循環型社会のサイクルでございます。しかし、今度の法律というのは廃棄物発電をうんと促進していくということになるわけですから、リサイクルとか埋立てに回っていたプラスチックも今度は燃焼に回そうじゃないか、当然そういうふうになっていくんじゃないかと思います。子供たちも含めて、国民生活にようやく定着し掛かったプラスチックなどの分別、ごみのリサイクル、これが私は後退しかねない、こういう事態が全国に広がることになるんじゃないかと思いますが、環境省、どうお考えですか。どうやって歯止めを付けますか。
#134
○政府参考人(飯島孝君) これまでの御議論の中で恐らくあったと思いますけれども、廃棄物発電につきましては、これまで発電に利用されていた化石燃料を代替するという点ではCO2削減につながるということがございます。そういう意味で、やむを得ず燃やさざるを得ないものにつきまして発電をするということは有効な方法ではないかということを申し上げたわけでございます。
 なお、今、委員御指摘、種々ございましたが、先ほど来申し上げておりますように、循環型社会形成推進基本法の基本原則あるいは容器包装リサイクル法の基本的な考え方、これに反することがあってはならないと環境省は考えておりますので、政令で廃棄物発電が指定されて、そしてこの新しい法律で廃棄物発電が行われる段階におきましては、例えばこの法律の第九条だったと思いますが、設備の認定に当たってあらかじめ環境大臣に協議していただく、そういった手段を通じまして、今申し上げましたように循環基本法の基本原則などに反しないように実施していくべきと考えているところでございます。
#135
○西山登紀子君 非常に私は甘いと思うんですよね。やっぱり燃やして、どんどん燃やして電気取っていくんだというふうなことになりますと、今私は、京都の伏見区で大岩街道というところで小さな焼却炉でぼんぼん廃棄物が燃やされていて、ダイオキシンの濃度も非常に高いですし、非常に環境的に公害で住民が苦しめられているんですけれども、大きなところでもぼんぼん燃やしていいんだということになれば、当然小さなところでもどんどん燃やそうじゃないかということで、結局分別が進まないために燃やされる、廃プラがどんどん燃やされていくという状況になるんじゃないかという懸念を私、本当に強く持っております。
 環境省にお伺いしますけれども、九七年に焼却に、燃やされていた廃プラというのは三百二十万トンだったんだけれども、それが九九年には百四十万トンに減少していますよね。やっぱり燃やさないでおこうというふうに一定の施策が取られたと思うんですけれども、今度このような形で燃やして、廃プラを燃やして発電しようという、焼却に回すんだよということになれば、そういう方向で経済法則というのは当然働いていく。
 そうなりますと、このいただいた資料でも、今三百七万トンが埋め立てられているんですが、この埋め立てられている、三割が埋め立てられておりますけれども、こういう埋立てに回っている部分が今度は焼却していく、あるいは自治体で滞留しておりますペットボトル、回収しても行くところがないということで滞留しているこのペットボトルがこういう廃プラ発電に回されていくということは明白ではないでしょうか。
 環境省はどうなさいますか。
#136
○政府参考人(飯島孝君) 今回、廃棄物発電を政令で指定する方向だというお話から始まっているわけでございますが、国といたしましては廃棄物の減量化目標というのを別途定めております。これは、廃棄物処理法の基本方針にもうたわれているわけでございますが、廃棄物の焼却量が減少するという共通の目標を政府として持っているわけでございまして、その前提の下に、先ほど来お話のございました廃棄物発電の目標を達成するためには、実は発電効率や普及率を大幅に向上させなければいけないという、こういう理解をしているところでございます。
 ですから、委員御指摘のように、大きいところをやっていれば小さいところもやると、そう簡単に廃棄物発電、効率の高い廃棄物発電ができるとは私ども考えておりません。技術開発も進めながら高効率で廃棄物発電を行う、しかもその発電の素材になる廃棄物についてはやむを得ず焼却に回っているものに限るといった考え方で進めていきたいと考えているわけでございますが、もう一つの御質問、三百万トン強の埋立て処分されている廃プラをどうしたらいいか、それが焼却に回るのではないかという御懸念でございますが、基本的には循環基本法の優先順位に従いまして、現在埋立て処分されている廃プラスチックについてもまずリデュース、発生抑制、そしてリユース、再使用、リサイクル、これが行われることが適切だと考えております。
 その上で、どうしても焼却せざるを得ない廃棄物につきましては、廃棄物発電等の熱回収を行うということが考えられるわけでございまして、確かに温暖化問題も大事でございますけれども、廃棄物・リサイクル問題、最終処分場の容量が逼迫しているという問題もそれとまた別の意味で大変重要な問題だと考えておりまして、廃棄物・リサイクル行政を担当する者といたしましては、今申し上げましたように、リデュース、リユース、リサイクルを行った上で、どうしても焼却せざるを得ないものは、単に埋立てをするよりも廃棄物発電等、熱回収をした方がいいという観点もあるということを申したいと思います。
#137
○西山登紀子君 環境省の答弁として私は重大だと思いますね。
 問題は、例えばペットボトルの容器包装リサイクル法ができましたけれども、これはいただいた資料で見ますと、ペットボトルというのは生産量が実に三倍に跳ね上がっているんですよ、平成五年から平成十二年のこのグラフを見ても。生産量が増えている。ところが、回収率といえば、平成十二年でわずか三四・五%ですから、ですから、廃棄量はどれだけ増えているかというと二倍に増えているんですよ。平成五年のときには、これで十二万トンですか、これ、十二万トン。今二十三万トンですよ。
 埋立地が逼迫しているということを問題になさるのであれば、ペットボトルをどんどんどんどん生産を自由に、こんなにたくさん生産させるということじゃなくて、国民の理解もいただいて生産を抑制すると、そういう措置をやっぱり取るべきじゃないでしょうか。そういうことをやらないで、埋立地が逼迫している逼迫しているというようなことばっかりおっしゃる、これはやっぱり私は逆立ちした議論だというふうに思います。
 大臣に続いてお伺いしたいんですけれども、大臣は繰り返し、やむなく焼却せざるを得ない部分の有効利用だというふうに繰り返し説明をなさっているんですけれども、そのための、それにとどまるという根拠になるデータもきちっと示されておりません、公表もされておりません。そして、今まで抑制的だと環境省は言っていますけれども、単純焼却に回っている分の有効利用と言われている部分にとどまらないんじゃないかという私は問題を提起をさせていただいているんです。
 なぜかといいますと、この法律によって、何よりもこの廃棄物発電を電力会社の買取り対象として認知するんです。先生よくお分かりだと思うんですが、認知するんですね。そして、二つ目には、この焼却炉とか、大型です、発電機は国の手厚い補助の対象です。三つ目に、これが商売になる、お金もうけができる、しかも政府の公認のお墨付きだ。こうなりますと、三拍子も四拍子もそろって至れり尽くせりになるんじゃないか。こうなると、産業廃棄物を出す企業の、大企業の原因者責任とか費用負担が軽減されることになって、埋めるよりも燃やして発電しよう、もうけよう、こういうことになるのは当然ではないでしょうか。大臣のお考えを。
#138
○国務大臣(平沼赳夫君) 廃棄物発電は、廃棄物処理施設である廃棄物焼却施設に発電設備を付加的に設置するものであります。
 その意味で、発電設備の設置は、本来の廃棄物処理とは異なる目的のために追加的費用を必要とする、こういうことであります。この場合、発電設備の設置までを廃棄物の発生原因者の費用負担で賄うことは、逆に原因者に過大な負担を強いる可能性がございまして、このために基本的に廃棄物焼却事業と発電事業とは別事業として考えることが適切であると思っています。
 他方、本法案におきまして廃棄物発電を対象とした場合に、発電収入により、結果として原因者が負担すべき廃棄物処理費用を軽減し得る場合も一部あるかと思われますが、発電収入はあくまでも廃棄物処理事業とは別事業の収入として整理されるべきものであると思っております。このため、このことをもって直ちに廃棄物発電を本法案の対象にすべきではないということにはならないと考えておりまして、私どもはそういう考え方でここを整理をしているところでございます。
#139
○西山登紀子君 やっぱり経済的なメリットがあればその方向に動くわけですよね。先ほど私が挙げました三つの点でございます。この法案によって、廃棄物発電を電力会社の買取り対象として認知をする。しかも焼却炉と発電機と、これは出す財布は違うようですけれども、元々は税金で一つですが、手厚い補助を出す。そして、お商売にもなる。
 こういうことになりますと、本来やっぱり産業廃棄物というのは発生抑制をきちっとしなきゃいけないし、出した人は出した人の責任においてきちっと始末もする、そういうことがやっぱり原因者責任としては大事なことなんですけれども、そこのところがこういう形でどんどんどんどん燃やして発電すればお金もうけになるというふうな方向で、しかも国が補助を出して援助をするということは、これはそういうふうになりますと、今までせっかくリサイクルしていろいろ使っていた部分も、じゃ燃やしちゃえ、埋め立てていた部分も、じゃ燃やしてお金もうけしよう、そういうふうに経済的な原理として私は働いていく。しかも、結果としてCO2が増えるということが問題だと思うわけですね。
 これは衆議院で飯田参考人が陳述をされていたわけですけれども、政府の方向として二〇一〇年には廃棄物発電でCO2の発生は二%増えるというふうなことを陳述をなさっていましたし、また勝俣さんですか、電気事業連合会企画委員会委員長の勝俣参考人も、非常にはっきりおっしゃっています。これは廃棄物を、とりわけ産業廃棄物発電が対象となることにつきましては懸念を感じておると。産業廃棄物を対象とすることにより、本来再利用されるべき廃棄物まで燃焼され、追加的なCO2の発生を助長することにもなり、環境保全という制度の目的に反するものになると考えられるからだというふうなことも述べていらっしゃるので、私はこれやっぱり、私たちだけが懸念しているのではなくて、やはり電気事業者、電気事業者というか、勝俣さんというようなそういう御専門の方もそういう心配をしているということは非常に重大な指摘だと思います。
 時間の関係ありまして次に行きますが、更に問題なのは、政府の支援をするということによりまして、廃棄物発電が目標として五倍にするわけですが、非常に大規模なやっぱり焼却炉が要るわけですよね、ダイオキシンを出さないとかいろいろ条件を満たそうと思えば。
 京都の宇治市というところでちょっといろいろ聞き取りをしておりましたら、やっぱりこれ、やろうと思えば二百億円ぐらい掛かる大きな焼却炉を作る、一基に二百億円ぐらい掛かる、とても大変だというようなお話もあったんですけれども、これは私どもの試算では非常にたくさんの焼却炉、発電機を付けた焼却炉がこれから必要になる、五倍にしようと思えば。ということになりますと、少なく見ても一千基ぐらい、お金にすれば一兆円から二兆円規模の大きな産業になるんじゃないかというふうに思うわけですけれども、いわゆるPFIによる廃棄物発電が鉄鋼メーカーなどの大企業で実施をされていく、むしろ結局これはそういった大企業の支援策になるのではないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#140
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさしていただきます。
 本法案の制度は、電源の選択を義務対象者である電気事業者にゆだねるとともに、発電事業者側においても企業努力によるコスト削減を図ることとしまして、これによりまして市場原理を活用した効率的な新エネルギー等の普及及び電力料金を支払う国民全体の負担を最小化することとしております。
 他方、どの新エネルギー等を利用することが効率的かは、その時々の技術水準や経済動向及び個々のプロジェクトの立地条件等によって異なることから、特定の新エネルギーが極端に増加するものではないと私どもは考えています。
 いずれにしましても、本制度により様々な新エネルギー等の需要を創出することを通じて、大小を問わず、新たな産業の育成に私どもはつながる、こういうふうに思っておりまして、今具体的に一基二百億掛かって、それが一千基で一兆から二兆と、こういう数字をお示しになりましたけれども、私どもとしては今申し上げた考え方で、特に大企業をそれが優遇するとかそういうことにはつながらない、このような認識を持っております。
#141
○西山登紀子君 私たちは、この法案というのは地球温暖化防止に資するというよりも、むしろ新規産業の産業創出に貢献する、資するというような内容だということを指摘をさせていただいて、時間がありませんので、先へ移ります。
 太陽光発電、風力発電をどうやって進めていくかということなんですが、この新エネ法ではいわゆる日本型RPSということを導入しているわけですね。結局は、全体としての基準利用量以上の利用義務を電気事業者に課してはいるけれども、その種別については、これはお任せしますという中身になっているわけですね。そうすると、やはりコストの問題でいえば風力や太陽光などの自然エネルギーというのは太刀打ちできません。ところが、新しいエネルギーの導入目標というのは、二〇一〇年には太陽光発電は現在の二十三倍にすると、風力発電は三十八倍にする。これは非常に私は積極的な目標だと評価はできますけれども、果たしてそういうふうにこのRPS制度の中でこういうことが実行に移されていくんだろうかという心配があります。
 電源種別の電力量を義務化するという、それが想定されていない中で、どうやってこういう風力や太陽光の目標を実現させていくんでしょうか、お伺いをしたいと思います。
#142
○副大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、もし仮に新エネルギー等の種類ごとに利用目標を定めまして、その買い取る義務量を決めた場合にはこういった問題も生じると思うんです。すなわち、新しいエネルギーの、新エネルギーの競争が促進をされるべきなわけですけれども、むしろそういった競争が制限をされる危険性もあると。そうなりますと、やはりしのぎを削って技術革新をしながらコスト削減をしていくということが起きないで、むしろ逆にディスインセンティブが働く可能性があると。そうしますと、社会全体としての新エネルギーの導入の負担が過大となる可能性があるんではないかと、こういう懸念もあるわけであります。海外の類似の制度でも、エネルギーの種類ごとに買い取る量を決めた事例はないというふうに承っております。
 また、今、委員御指摘のように、新エネルギーはコストが高いということでございますけれども、これはいろいろ種類がございまして、また幅もございます。例えば風力でも九円から十四円とか、廃棄物の九円から十二円、キロワットアワーでございますが、まあ五円という話もありますけれども、大体私どもの持っている客観的なデータからはこの程度。あるいはバイオマスでも七円から二十一円ということでかなりの幅がありまして、これはやはり特定の電源のみが競争力があって増加するというわけではなくて、やはりその特性とか技術水準とか経済動向等々いろんな、あとは立地条件、環境によっても異なるわけでございまして、必ずしもそういった委員の御指摘の問題が生じるというふうには思っておりません。
 また、私ども経済産業省はこの新エネルギーを推進をするということには大変熱心に取り組まさしていただいておりまして、ちなみに本年度は予算で千四百五十億円でございまして、過去五年間でもう倍増以上になってきております。
 いずれにいたしましても、万が一委員が御指摘のような、御心配のような、いわゆるエネルギーの安定供給あるいは地球環境問題への対応という本法の趣旨にそぐわないような状況になった場合には適切に見直しをするという必要がございまして、そのことも実は法文上で三年後の見直し規定ということを置いて担保している次第でございます。
#143
○西山登紀子君 市場原理に任せたら弱者が駆逐されるというのは、これはもう当然のことなんですね。
 それで、風力発電推進市町村全国協議会というところがこういう要望書というのを出していらっしゃるんですよ。その要望書は「風力発電事業の推進について」ということなんですが、一は、やっぱり自然エネルギー導入に向けた国としての基本的制度の早期制定ということで、自然エネルギーという言葉もちゃんと使われておりますし、それから二番目のところには、風力発電などへの、新設、増設を問わず、予算を大幅に増額してほしいということ、それから最後に、六番目のところですけれども、電力会社による買取りを義務化すること、その買取り価格は発電事業者の採算可能な価格となるようにすることというようなこと、まあいろいろあるんですけれども、買取り価格と電力会社の火力発電等における通常コストとの差額部分については、国民の理解も得て、国民全体の負担で導入するというような、そういう要望書をきちっとまとめて出していらっしゃいます。
 衆議院の参考人の、飯田参考人の陳述の中では、ドイツやデンマークのように固定価格制度で初期段階を支援すれば、炭酸ガスを排出しない風力、太陽光発電などの自然エネルギーが前進するというふうなことを述べていらっしゃるんですけれども、こういうのはやはり教訓にすべきだというふうに思いますけれども、最後に、時間が参りましたので、大臣に、この要望書、全国の自治体が出していらっしゃるこの要望書に積極的にこたえていただくようにお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
#144
○国務大臣(平沼赳夫君) 自然エネルギー導入に向けた国としての基本的制度の早期制定と、こういう御要望だったと思っております。
 いろいろ御要望があるわけでございますけれども、風力発電普及のための補助制度に関する予算の大幅な増額、これについてでございますけれども、風力発電推進市町村全国協議会、今おっしゃいました、や風力発電その他の新エネルギーを導入しようとする全国の各地方公共団体などからの要望がございます。
 近年の新エネルギーの導入動向等を踏まえまして、地方公共団体等を対象とする地域新エネルギー導入促進対策費補助金の平成十四年度に係る予算については、前年比で一三%増をいたしまして、百一億円の予算額を確保しているところでございまして、ここのところは今後ともしっかりやっていかなきゃいかぬと思っています。
 それから、風力発電からの電気の電力会社による買取り義務化、優遇買取り価格の設定の点につきましては、固定価格買取り制度導入の御要望であると、今おっしゃったように、そのように承知をしております。
 この点に関しましては、固定価格買取り制度やRPS制度などの制度を対象に、我が国にふさわしい制度の在り方について、これまで総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会及びその下の小委員会において審議を重ねてまいりました。
 固定価格買取り制度につきましては、今ドイツの例もお話になられましたけれども、ドイツ等で導入をされまして、確かに量的では大きい成果を上げております。しかし、その反面、電気事業者に対して、発電事業者の発電した新エネルギー等による電気の全量を、政府が認定する電源別の固定価格で買い取る義務を課す制度であるために、発電事業者のコスト削減インセンティブが働きにくく、また一度価格が設定されると引下げがなかなか困難であるという問題があることも事実です。例えばドイツにおいては、発電コストが急速に低下しているにもかかわらず、買取り価格はむしろ引き上げられていると、こういうような実情があります。
 他方、いわゆるRPS制度は、一定量の新エネルギー等の導入を義務付けるために目標の達成が確実であり、また電気事業者の電源選択の自由度が高く、発電事業者のコスト削減努力の誘因となるなど市場機能が発揮されまして、効率的に新エネルギーの導入を進めることができると我々考えております。
 これらのことを総合的に勘案をいたしまして、我が国においては固定価格買取り制度よりもむしろいわゆるRPS制度の方がふさわしいとの新エネルギー部会等の報告を踏まえまして、本法案を国会に提出させていただいたところでございます。
 しかし、新エネルギーの導入に当たりましては、これからも力一杯その制度の充実に努めてまいりたいと思っております。
#145
○広野ただし君 自由党・無所属の会の広野ただしです。
 いつもはしんがりなんですけれども、今日はちょうど一つ前でございますが、お疲れでしょうが、質問をさせていただきたいと思います。
 第一次エネルギーショック、第二次エネルギーショックといろいろとありまして、今エネルギー関係、小康状態を保っているという状況かなとは思っておりますが、以前に比べて日本のエネルギー構造といいますか、それが強くなっているのかどうなのか。
 確かに、備蓄、石油備蓄あるいはLPG備蓄ということで、そこのところはある程度進んできたと思いますが、全般的に日本のエネルギー構造、いざというときに対してどうなっておるのか、以前と比べてどう考えておられるのか、平沼大臣にお伺いします。
#146
○国務大臣(平沼赳夫君) 残念ながら、我が国はエネルギー資源に乏しい国でございます。その供給構造というのは国際的に見ましても極めて脆弱なものであると思っております。したがって、我が国のこれまでのエネルギー政策において、この脆弱な供給構造を克服いたしましてエネルギーセキュリティーをいかに確保するか、これが重要な柱の一つである、このように認識をしているところでございます。
 このような認識の下に、供給面において石油依存度の低下を図るために、原子力そして天然ガスを始めとする石油代替エネルギーを導入促進をしてまいりました。その結果、一次エネルギーの供給に占める石油の比率というのは、石油危機時、一九七三年のあのオイルショックのときの七七%から現時点では五二%まで低下をしてきています。こういう意味では、相当効果が私どもはあったと思っています。
 また、石油供給の安定性確保を図るための取組といたしまして、IEA等の国際連携の強化をいたしておりますし、また備蓄も強化に努めてまいりました。さらに、自主開発原油、これも非常に大切であるということで、この確保にも努めてまいってきたことでございます。
 このような様々な取組の結果、我が国のエネルギー供給構造は、二回の石油危機時に比べれば一定の改善を見たものと私どもは考えております。しかし、エネルギーを取り巻く国際情勢というのは、依然不安定要因をたくさん抱えておりますし、また我が国のエネルギー供給構造は欧米諸国に比べましてはまだ引き続き脆弱なものであると、このように思っております。
 このため、今般御審議をいただいております電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案による新エネルギー導入のための環境整備を始めといたしまして、エネルギー供給源の多様化等各種施策を適切に推進してまいることによりまして、今後とも引き続きエネルギーの安定供給のより一層の確保を目指していかなければならないと、このように思っております。
#147
○広野ただし君 今言われたとおりで、まだまだエネルギー構造、脆弱だと思います。そのときに、どういうメルクマールといいますか、どういうものを一つの基準にしていくのか。
 やはりエネルギー輸入依存度というもの、これがやはり相変わらず八〇%ぐらい輸入に頼っているということであります。しかも、石油依存度も今、大臣おっしゃいましたとおり非常に高い。そしてまた、中東依存度も非常に高いということでありますから、アメリカあるいはヨーロッパの諸国に比べてやはり日本のいざというときにはもう本当にまたパニックになるおそれなしとしないというわけでありまして、そういうところでエネルギーのベストミックスといいますか、そういうものが長期的にそういう方向付けを持ちながらやっていくという政策がやはり大事なんではないかと、こう思っております。
 そういうときに石油をどれくらいに持っていくのか。今五割ということでおっしゃいましたが、私は四割以下まで持っていかなきゃいけないんじゃないかと。そしてまた、石炭、LNGといったところを、化石燃料ではありますが、資源量も豊富ですし、偏在性がないということですから、それも二割から三割と。そしてまた、国産エネルギーというか、あるいは自然再生エネルギーといいますか、そういう原子力あるいは再生エネルギーというものを二割、三割というものに持っていくという、何かそういう一つの大きな方向付けの中でエネルギー政策を展開しなければならないんではないか。
 もちろん、もう一つ、今までのただ単なる安定供給以上に資源を有効に活用をしていくという、長く子孫のためにも使っていく、そしてまた環境問題に大きくウエートを置いた政策をやっていかなきゃいけないと、こう思っておりますが、その点、いかがでございましょうか。
#148
○副大臣(大島慶久君) 広野先生にお答えをさせていただきます。
 我が国のエネルギー政策はもう先生御案内のとおりでございますけれども、環境保全や効率化の要請に対応しつつエネルギーの安定供給を実現していく、これを基本目標といたしているところでございます。
 この目標を達成するために、まず石油の備蓄、自主開発の推進等によりまして、一次エネルギー供給の約五割を占める石油供給の安定化を図ってまいります。次に、省エネルギー対策の推進によりまして、エネルギー需要の伸びを抑制をいたしたい、こう思っております。さらに、御指摘のように、ある一つのエネルギー源に過大に依存をしないように、天然ガス、原子力あるいは自然エネルギーなど二酸化炭素の排出量の少ないエネルギー源を中心として、石油に代わる多様なエネルギーの開発、導入を推進してまいりたいと思います。
 以上のような取組を通じ、バランスの取れた望ましいエネルギーの需給構造を構築することがもう極めて重要であると考えております。今、先生がいろいろとお述べになりましたことを十分参考にさせていただきながらエネルギー確保に努めてまいりたい、かように思います。
#149
○広野ただし君 ところで、電力自由化論議というのを総合エネ調の方でやってこられたと思います。日本に海外から投資を呼び込むときにおいてもインフラ的なものが非常に高いといいますか、そういうことから電力も自由化の方向で考えて、そして競争政策の中でもっと安い電力をと、こういうことだろうと思います。
 その電力の自由化論議と、もう一つ、このRPSといいますか、新エネで義務付けをするわけでありますけれども、こういうこととは相矛盾しないんでしょうか。ここのところは少ない量であれば問題がないと、こういうことでございましょうか。
#150
○副大臣(古屋圭司君) エネルギー政策の基本目標の重要な柱に、今、大島副大臣からも答弁させていただきましたけれども、安定供給と環境保全というものがございまして、そういった視点から見ますと、この新エネルギーの促進というのはそういった理念にも合致しますし、また一方、社会全般の公益的課題にも対応するものでありまして、私は、十分そういった視点でとらえるべきだと思っております。
   〔委員長退席、理事松田岩夫君着席〕
 また、この法案は、公益的課題を効率的に満たすと。もう一方の、もう一つのエネルギー政策の課題である効率的と。この効率的に満たすために、市場機能を極力活用した利用促進制度というものを創設をしておるわけでございます。その内容は、電源選択の自由が電気事業者に任されている、新エネルギー価格の決定も市場にゆだねられるというところからもこのことが言えると思います。
 したがいまして、市場機能を極力活用していくとの考え方は、電力の自由化の流れとも整合するものであるというふうに考えております。
#151
○広野ただし君 私も、政治家になる前、通産省のサンシャイン本部というところにおりまして、新エネルギー、自然エネルギーの開発に携わっていたことがございます。ですから、クリーンなエネルギーがいよいよ導入をされてくるということに非常に感慨深いものがあるわけでありますが、ただ、新エネルギーというのはやはりまだまだ競争力もありませんで、言わばまだ小学校から中学校というような、本当に社会人として徹底的に鍛えられたエネルギーというところでもないところなわけです。ですから、価格においても高い点もありましょうし、供給安定性ということからいってもいろいろと問題が多々ある。だけれども、私はシンパではあるわけなんでありますけれども。
 そういう中で、先ほどからもいろいろと出ておりますが、非常に意欲的な目標、チャレンジングな目標を立てておられます。しかし、なかなかこの一%をクリアするというのは本当にエネルギーの大きさから見ますと大変なことなんでありますが、ここのところ、もしうまくいかなかった場合、これは例えばCO2対策ですとか温暖化対策においてもいろんな問題が出てくるわけでありますけれども、その点、どのようにお考えでしょうか。
#152
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに、この新エネルギーの導入の必要性というのは、今、広野先生が御指摘いただいたとおりだと思っています。そういう意味で、この一%というのは、この経済大国日本のエネルギーの全体需要量からいって一%でも非常に大きな位置を占める、そういう意味では大変なことだと思っています。したがいまして、そういう厳しい状況でございますけれども、我々としてはこれから最大限努力をしてその目標を達成していかなければならないと思っています。
 今お尋ねは、もし達成できない場合には、例えば環境に対してどういう影響が出るかと、こういうことでございましたけれども、やはり新しいエネルギーというのはほとんどがCO2の排出量が非常に少ないと、こういう形ですから、一%であってもそれが達成できない場合には非常に大きな影響がありますし、COP3京都議定書のそういう目標達成、そういうものにも大きな影響が私は出てくるんではないか。
 したがいまして、この一%というものは大変目標としては高いハードルですけれども、私は、今エネルギー担当大臣として、そこはもっと増やすというようなそういう勢いで取り組んでいかなければならない、こういうことで督励をしているところでございます。
#153
○広野ただし君 この間、同僚の議員の皆さんと、コジェネといいますかマイクロガスタービンという、非常にコンパクトになっていて十万回転以上するような、そういう施設を見せてもらいました。それが実際、コンビニですとかあるいはレストランですとかそういうところにどんどん入ってきておって、現在三百万キロワットとか四百万キロワットぐらいまでなってきているということなんですね。ですから、新エネには入っていないですけれども、本当にある意味で魅力的なものが開発されてきている。
 そのときに、発電もするものですから、何というんですか、主任電気技術者というんですか、何かそういう必置規制のある制度があるわけなんですけれども、こういうコンビニの人にそういう主任電気技術者がいるわけでもありませんし、レストランにいるわけでもないわけですね。そういう点やはり少し、非常に安全性の問題も確かにあるとは思うんですけれども、大いにそこのチャレンジングな目標に向かってやっていくときに大事な規制緩和だと思いますので、その点、大いにひとつ緩和をしていただきたいと、こう思っておりますが、いかがでしょうか。
#154
○政府参考人(佐々木宜彦君) 今、先生御指摘のとおり、安全規制において科学的、技術的な根拠に基づいた合理的な規制をするということは我々も心掛けております。
   〔理事松田岩夫君退席、委員長着席〕
 今の御指摘でございましたけれども、コジェネを含みます発電設備の利用に当たりまして、やはり公共の安全を確保するということは、これは大前提でございます。現在、電気事業法に基づいて、一定の発電設備については、規模や種類に応じて工事計画の届出あるいは主任技術者の選任義務等の所要の措置を講じております。
 一方、太陽光発電設備あるいは風力発電設備、小水力の発電設備あるいは内燃力の発電設備など、これらについて安全性に係る技術的な評価検討を行いまして、規模の小さな発電設備の主任技術者の選任を免除する等の見直しを逐次実施してきたところでございます。
 マイクロガスタービンにつきましては、これは小型かつ堅牢でメンテナンスが非常に簡易であることなどを踏まえまして、既に三百キロワット以下であること等の要件を満たすものについてはボイラー、タービンの主任技術者の選任を不要とする規制の見直しを昨年四月に行いました。
 ただ、電気主任技術者の問題につきましては、今、マイクロガスタービンあるいは燃料電池などの小規模なものにつきましては、一般住宅あるいはレストラン等で用いられることが多いということでございますけれども、やはり安全確保に留意することが不可欠でございまして、設備の構造、技術面の安全について十分評価、技術的な検証を行いまして、電気主任技術者の必置規制の在り方を含めまして、合理的な規制とすることが肝要であり、今検討もさせていただいておるところでございます。
#155
○広野ただし君 是非エネルギーの有効利用ですとか、本当に新しい技術開発ができて、また新しい産業がそこにまた芽生えるというようなことでありますので、是非、大臣、前向きに御検討いただきたいと、こう思います。
 そしてまた、先ほども話題になっておりましたが、今度のRPS法で新エネの買取り義務が掛かるのにどこまで掛かるんだという問題がございました。私の地元なんかでも、自家発電をやっている金属鉱業あるいは化学あるいはパルプ業者がございます。そういうところは、もう空洞化を防ぐために、自分たちの生き残りのために一生懸命になってそういうことをやっておるわけであります。
 そして、今話もありましたような、またコジェネ的な小さな発電関係も出てくると。こういうことになりますと、そういうところにまで買取り義務を掛けるというようなことになりますと、いろんな意味で、これはまた、何といいますか、公平な公正な競争を今度は阻害するんじゃなかろうかというようなことにも私は思いますので、是非その点は、先ほど長官の方は自家発電業者には掛けないんだということをおっしゃっておられましたけれども、大臣も是非そこのところ御検討いただきまして、小売事業をやっている電気事業者ということで私はいいんじゃないかと、こう思いますけれども、いかがでございましょうか。
#156
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどの御質疑の中で資源エネルギー庁長官からその件については答弁をさせていただいて、広野委員もお聞き取りいただいたと思いますけれども、私どもとしてはやはり小売のそこに限定して、例えば工場の中で自己完結でやる、そういったところは基本的には含まない、こういうことで私どもは対処していきたいと思っています。
#157
○広野ただし君 ところで、省エネ法でありますけれども、省エネというのはやはり非常に大切な隠れた資源であり、宝だと思います。実際、省エネによって、ここもう二十年以上、省エネ法が発足してなりますが、さっき非常に難しい、何といいますか、エネルギーの量のことを原油換算の話がありましたが、原油換算で五千万とか六千万キロリッターですね、総エネルギー量の要するに一割とか一割五分といったくらいのところまで省エネによってそこをクリアしてきた、またこれからもそういう感じでやっていくというのが省エネのすごいところだと思うわけです。
 省エネで炭酸ガスの抑制を図る、あるいは新エネで炭酸ガスの抑制を図る、また原子力等エネルギー転換で炭酸ガスの抑制を図るということで、またこれも難しい数字が出てきちゃって訳が分からないんですが、七千万トンだとかというようなことをやって、ようやく二〇一〇年、プラス・マイナス・ゼロのところだと。しかもまだ、それがもしできなかったら、九〇年に比べて六%減に持っていくということでありますからこれはもう大変なことになるわけですが、省エネあるいは新エネ等で達成できなかったときにどのようにしてそこのところをカバーしようとするのか、この点、いかがでございましょうか。
#158
○政府参考人(河野博文君) 確かに、おっしゃいますように省エネの目標、合わせて、石油換算で恐縮ですが、五千七百万キロリットル、これも種々アセスをさせていただきました。長期エネルギー需給見通しを作りましたのは一九九八年が第一回目でございまして、今回、昨年作りましたのは第二回目でございます。この二年間の見直し期間を、ほぼ二年間掛かりました間に、これまで五千六百万キロリットルを目標とした省エネ対策を組んできたつもりでございましたけれども、これを実際に評価してみますと、どうも五千万キロリットルぐらいに届くのがようやっとであると。
 そこで、今回新たに七百万キロリットル相当の対策を講ずるということで、今回省エネ法の改正も提案させていただいておりますのはその一環でございますが、こういうふうにそれなりの精査をし、そしてまた国民の皆さんの協力をいろいろ得なければいけないのですけれども、例えば朝のいわゆる朝シャンをやめるとどれぐらいのエネルギー節約になるというようなものもありましたが、こういったものは今回の試算には入れないように見積もったわけでございます。
 そういう意味で、だからといって、これが絶対に達成できるという保証があるというふうにまでは申し上げられませんけれども、それなりに具体的な政策の裏打ちを持った数値として五千七百万キロリットル、おっしゃるように十数%相当の省エネを二〇一〇年まで達成するということでございますので、最大限これを実現するというのが私どもの考え方でございます。
#159
○広野ただし君 それで、非常に皆さん口ごもっておられるんだと思うんですが、私は、原子力はやはりきちんとした位置付けが必要なんではないかと、こう思います。準国産エネルギーでありますし、そしてまたCO2を出さない、炭酸ガスを出さない、こういうことでありますから、省エネあるいは新エネで、これはまた数字ですから繰り返しませんけれども、原子力あるいは燃料転換等によってもこの七千数百万トンの炭酸ガスの一部を担うということになっているわけでありますので、そこの点。
 環境省からも政務官がおいででございますが、今度の、先ほどから平沼大臣は、RPSそしてまた省エネは地球温暖化の国内法を担保するものではない、それに十分に資するものではあるけれども担保するものではないとおっしゃっておられるわけでありますが、そういう点、新エネ、省エネだけでうまくいかなかった点、そういう場合どうなるのかという点、環境省はどうお考えか、お答えいただきたいと思います。
#160
○大臣政務官(奥谷通君) 環境省といたしましては、本年の三月に地球温暖化対策推進大綱というものをお出ししまして、段階的に地球の温暖化防止の対策を、ステップ・バイ・ステップで立てておるところでございまして、いわゆる今話題になっております太陽光発電や風力発電等の新エネルギーの積極的な導入というのは大賛成でございますし、老朽化した石炭火力発電所の天然ガス火力発電への転換とか、あるいはまた、先ほどお話出ましたですが、原子力発電等の増設等を掲げておるところでございます。
#161
○広野ただし君 環境省としても原子力の位置付けはそれなりに、それなりにという言葉は悪いのかもしれませんが、温暖化対策には資すると、このように考えておられると、こう解釈していいですか。
#162
○大臣政務官(奥谷通君) 環境保全面から考えましたエネルギーという面では、やはり二酸化炭素とか窒素酸化物というのができるだけ低い方がいいという、このような環境保全の面から考えまして原子力発電等の評価をさせていただいておるところでございます。
#163
○広野ただし君 それと、温暖化対策と経済成長の問題でありますけれども、経団連も自主行動計画といいますかそういうものを組んでやっているわけでありますが、アメリカはやはりこのCO2抑制と温暖化対策ということには経済成長抑制的な意味があると、そういう面があるんじゃないかという評価をしていると思うのでありますが、その点、日本では、我が国ではどのようにお考えなんでしょうか。
#164
○国務大臣(平沼赳夫君) 二十一世紀というのは、いかにこの掛け替えのない地球を守って環境を保全するか、これが我々の一番大きな命題ではないかと思っています。
 そういう意味でも、COP3、京都で会議が行われて、京都議定書、こういうものができ、その目標を達成するための温暖化対策に当たってはいろいろ対策が講じられております。
 そういう中で、私どもというのはやっぱり基本的に過度な負担は回避をして、そしてその負担も公平なものにしていかなければならない、このことはやっぱり留意しなければならないと思っています。
 したがいまして、国民経済でございますとか雇用等への及ぼす影響等を十分に踏まえまして、やはり環境と経済をいかに両立させるか、このことを目指すことを私どもは基本にしなければならないと思っています。
 したがいまして、そういう中で、経済産業省といたしましては、やはり技術革新、そしてこれまでも経済界というのは、先ほど委員もちょっと御指摘になられましたけれども、省エネに関しては非常に努力をして、大変世界の中でも圧倒的な実績を持っております。そういう意味では、経済界の更にこれからの創意工夫、こういったことが最大限生かせるような自主的取組を対策の中心に据えて、私どもはそれにインセンティブを与えることもしていかなければなりません。
 温室効果ガス削減への取組が、やはりそれをやることによって経済大国の我が国の経済を活性化する、そういったことにつながるように、日本は産業技術力がありますし、そういった面の潜在力もありますから、そういったものを発揮させるために、やはり民間企業が効果的に、そして効率的に技術開発、イノベーションが起こせるようなそういう環境を作り、そしてその成果が円滑に事業化される、そういう取組を支援するなど、私どもとしては、これは国を挙げて積極的に取り組んでいかなければならない問題だと思っています。
 もう一方におきましては、やはりそれと同時に、いかに、先ほど来御議論が出ていますけれども、省エネを進めていくかということも大切であります。ですから、国民の皆様方がそういった環境の大切さということを、今もう十分認識していただいておると思いますけれども、更にそれを認識していただいて、そして国民の皆様方がそういう形で真剣に取り組んでいただきますと、むしろ増加した部分というのは運輸部門でございますとか民生部門、ここが非常に大きく伸びているわけでございますから、国民の皆様方の御協力もいただくように、やはりそういうPRをさせていただき、御理解をいただく、こういう努力も並行的にやっていかなければならないと、このように思っております。
#165
○広野ただし君 同様の質問でございますが、奥谷政務官、温暖化対策等が経済成長の抑制的な意味合いがあるのかどうか。その点、ちょっと伺いたいと思います。
#166
○大臣政務官(奥谷通君) 今まで経済優先という時代から、地球の環境とか温暖化とかを考えて、経済と環境の両立というような、一つの思想というか考え方ができてきたわけでございまして、これに対して何も措置を取らないでおると環境優先の時代が来てしまうだろうと。そうなれば、我々の生活は大変厳しいものになっていくに違いないと思うわけであります。
 そんな観点で、我々がこれから従来型の経済社会から環境を配慮したグリーン経済の社会へ移行していくときに、先ほど大臣が言われました、我々の生活を取り巻く民生部門であるとかあるいは運輸部門、特に自動車関係なんかでも、新技術、新ビジネスがどんどんと出ておりますし、また、今まで進んでまいりましたいわゆる負の遺産というものの対策というものに対しましても、これを何とかしないといけないという、土壌汚染防止法というのもできましたけれども、そういうような産業もできておりまして、そういうのをプラス、マイナスすると、まだまだ経済的には、この対策をやりましても経済的には成長するのではないかと、そのように考えております。
#167
○広野ただし君 現在、経済界も本当に生き残りのために大変な苦労をしております。環境どころではないという企業もあるんではないかと思いますが、しかし、やはり懐深く私たちの子孫のことも考えながら環境問題にも対処していかなきゃいけない。
 しかし、それはもう理念だけではなくて、やはりそれを解決するために、根本的にやはり解決を図るのはIT技術ですとか、先ほど大臣言われましたのは、省エネのためにはIT技術をもっともっと大々的に入れることによって、何もわざわざ向こうに行く必要もなく、運輸関係の点が非常に省エネされるとか、いろんな点があろうかと思います。
 ですから、新エネの導入に当たっても、価格が高いとかあるいは不安定性というところは、最終的には新しい技術の開発あるいはシステムの開発によってそれをクリアしていく、そういう道しか抜本的にはないんではないかと思いますので、是非そのバックアップ方もよろしくお願いをしたいと存じます。
 それともう一つ、ちょっと時間がありますので、RPS法において、エネルギー危機が参りましたときに、もうそれどころではないという事態に立ち至ったときは、目標基準と申しますか、そういうものはどうなるんでしょうか。クリアすること以上に、もっとエネルギーに対して国民生活を守るために対応することの方がより先決ではないかと思いますが、その点、いかがでしょうか。
#168
○国務大臣(平沼赳夫君) 法案を作成する場合、政策を作る場合には、やはり非常時というものを想定して私は基本的に考えていかなきゃならぬと思っています。そういう意味で、今回の法案の中にはそういう非常時ということの詳細は規定されておりません。しかし、我々としては、常にそういったことを念頭に置きながら対応は考えていかなければ私はならないと思っています。
 したがいまして、三年ごとに見直すという規定はございますけれども、しかし、例えば大地震が起こったとかそういうときには、やはりそういうときの備えというものは今からいろいろ考えておく、そして適切に対処するような体制は私は取っていかなければならない。そういう重要な御指摘でございますので、そういうことも含めて私どもは検討をしていきたいと、こういうふうに思います。
#169
○広野ただし君 それでは終わります。
    ─────────────
#170
○委員長(保坂三蔵君) 委員の異動について御報告を申し上げます。
 本日、荒木清寛君が委員を辞任され、その補欠として加藤修一君が選任されました。
    ─────────────
#171
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 先ほど大臣の答弁の中に、掛け替えのない地球を守るという、これは環境保全、そういったことを含めて極めて重要な点であるという趣旨の発言がありまして、全くこれは私も同感でありまして、恐らくこれを否定する方はいらっしゃらないと思います。
 私は、二十一世紀を展望して、長期的には環境、エネルギーの進むべき道、その選択の幅というのはそんなに広くはないのではないかと思います。やはり私は、大きな柱の一つとしては、従来から私、言っておりますように、再生可能なエネルギー、太陽の力あるいは太陽の仕組みをいかに十全に活用していくかという、そういうパラダイムを社会の中にいかに定着させるかということが極めて私は重要であると思います。
 そういった意味では、パラダイムシフトをいかに行っていくかということが大事ではないかと。それを戦略的、長期的にやっていくことが望まれていると、そのように思います。
 先ほど広野委員の方から、今回のRPS法あるいは省エネ法、これについては担保法ではないという大臣の話を紹介しておりました。私は、口答の説明としては、これは準担保法になるんだというような説明をいただいております。そういった意味では、全く関係のない法律ではないことは言うまでもない話だと思います。
 それで、地球温暖化対策の推進に関する法律、今日はその審議でございますけれども、その総則の第一条の目的には、「地球全体の環境に深刻な影響」と、そういう言葉が入っております。あるいは「人類共通の課題」と、こういう言葉も入っていますし、最後には、「人類の福祉に貢献」と、こういう従来の国内法にはない言葉があちこちに入ってきているというのが今回の法律の中の目的における極めて私は特徴的なことではないかなと、そう思います。この目的をやはり私は成就するためには、先ほども申し上げましたように、パラダイムの変換をどうやって行っていくかということが極めて重要であると。しかも、それはソフトランディングをしていくことも含めて考えていく、何でしょうか、急激にやることはなかなか難しいと思いますので。
 それで、小学校のころに外敵から地球を守るために戦う地球防衛軍、そういった映画を見たことがありますけれども、これはやはり子供の世界の話であり、虚構の世界の話であります。しかし、現在、地球の現実というのは極めてそういったことが想定し得るぐらいに深刻な状態になり始めていることは言うまでもないというふうに考えられますし、しかも最近は、環境省は、例えば地球環境が冠になっている局、地球環境局という、地球がもう既に付いている、あるいはシミュレーターの開発についても地球シミュレーターとか、あるいはサイバー地球という、そういった極めて大規模なことが一つ一つ進んでいるというように考えられます。それはやはり私は、地球が相当大きく変化せざるを得ないことが迫られているという状況にあるんでないかなと思います。
 そういった意味では、人類の在り方を変えていかなければいけないと、そういうふうに強く思っているわけでありまして、そこで今回、京都議定書並びに関連の国内法ということで、それはやはり私は大きなジャンプ台になる一つであろうと思います。
 私は、京都議定書の第三条に規定されております、いわゆる京都議定書目標達成計画の実効性、これは新大綱のことを含めてなかなか厳しいなという懸念を持っております。ですから、準担保法という表現があった中で考えたとしても、言うまでもなく極めて厳しいなというふうに思っておりまして、そういった意味では、もちろん六%の責務をきちっと達成しなければいけないわけでありますし、ただ懸念が、私、どこから生じているかといいますと、これは毎回こういう質問をしてきているところもございますが、平成二年の十月に策定されました地球温暖化防止行動計画、また平成十年六月に策定しました地球温暖化対策推進大綱、旧大綱でありますけれども、この実績を検討してまいりますと、一言で言ってしまいますと、なかなか実績が追い付いてこなかったと、実績は極めて評価に値するものが、言ってしまえばなかなか評価ができづらいと、そういうことが言えるんでないかなと思います。
 ただ、今回の議定書あるいはそれに関連する法律については、やはり京都議定書の縛りといいますか、そことつながっている話でありますから、そう簡単にやんわりとやっていくわけにはいかないと。やはり国際的な、法的な意味での拘束力といいますか、約束事でございますから、それはやっていかなければいけないということになるわけでありますし、また一方で、政府税調も環境税に関して議論をしていくというような話も聞いておりますので、大きな期待はしているわけなんですけれども。
 ただ、私は、地球温暖化現象というのは言うまでもなく環境とエネルギーの問題でありますし、このエネルギーの資源については、化石資源もありますし、あるいは先ほど話に出てまいりましたように核燃料、そういったものがあると。仮に様々な政策が効果的に推進されて、あるいは革命的なCO2の削減の技術が開発されたとしても、気候がそれで安定が保たれると、そういう状態になったとしても、私は枯渇資源の問題というのは依然として残るんではないかなと、そう思います。
 でありますから、私は、その辺の検討をしてまいりますと、言うまでもない話ですけれども、環境年表で調べてまいりますと、石油が約四十年、天然ガスが六十年、ウラニウムについては、軽水炉で直接処分をするという限りにおいてはほぼ四十年前後であると。石炭は百六十年を超える程度である。今回新しく出された環境白書の中では、いわゆる鉄や亜鉛等、そういった資源についても枯渇をするという図面が載っていたわけなんですね。それで、私は、こういう枯渇資源、有限な資源ということに対応した形でこれからの人類のあるべき姿を考えていかなければいけないという観点では、何を考えなければいけないかという話に当然なってくると、そう思います。
 そういった意味では、やはり枯渇資源にいつまでも依存するわけにはいかないと。やはり私は、つなぎのエネルギーとかつなぎの資源だという言い方をしなければいけないというふうに考えておりまして、そういった意味では、本命が出てくるまでの今言ったようなつなぎの資源、つなぎのエネルギーであるというふうに言わなければいけないわけでありまして、そういった意味では、つなぎでありますから、やはり過渡的なエネルギーであると。代表的なのが石油ということになりますけれども、本命の役割を担うつながれる側のエネルギー、バトンタッチをされる側の新しい資源並びにエネルギーの道を歩むことが求められていると。そのためには、先ほど来から申し上げておりますように、枯渇する資源エネルギーに依存する社会経済のパラダイムから新しいパラダイムへの転換をしなければいけない、こういう帰結になるわけなんですけれども。
 私は、そこで、この新しいパラダイムは何であるかということで考えてまいりますと、言うまでもなく、皆さんがおっしゃっているようにサステイナブルであると、持続的開発発展であるということは言うまでもない話なんですけれども、ただ、そういった中でもう一つ考えなければいけないのは、やはり私は、再生可能という、そういった評価尺度をどう作り上げていくか、具体的に展開するかということが望まれているんでないかなと、そう思います。
 そういった観点から、再生可能な資源あるいは再生可能なエネルギー、それについては私は、太陽の力とか太陽の仕組み、これをどういう形で、先ほど申し上げましたように、十全に引っ張り出すかと、そのことがやはり私は重要であると。もちろん、太陽や地球が続く限りにおいては、そしてまた適正管理をする限りにおいては、補給が切れることなく続くわけでありますから、ある意味で無限であるというふうに言って差し支えないと思います。自然のルールに従う自然循環に組み込まれている、あるいは組み込ませることも可能であるというふうに考えられますから、非常に低い環境負荷であるということにもなりますし、CO2に関しても、少なくともバイオマスについてはカーボンニュートラルであると。
 そこで、この資源及びエネルギー等の分野で、太陽の力、光の仕組みを最大限に発揮した戦略を推し進めていくことが大事であると。CO2の削減をそれによって進めることによりまして大きなパラダイムシフトを選択するということに結論としてなるんではなかろうかと、そう思います。これがいわゆる太陽戦略というふうに言っていいと思いますけれども、こういった中身をどうするかというのはこれからの話だと思いますけれども、こういう日本のパラダイムをどう作り上げていくかということが重要であると。それをジャパン・パラダイムというふうにして研究を進めていったらどうなのかというふうに考えているわけなんです。
 それで、この辺のことについて、再生可能資源という意味では生物起源の物質あるいは植物起源の物質、そういったものをどういうふうに具体的に作り上げていくか、そういうシステム、政策を長期的にかつ戦略的にどう作り上げていくかという、そういった中身がその中に含まれているというふうに考えていただきたいと思いますけれども、そういったいわゆる太陽の力、これをどういうふうに社会の中に作り上げていくかということが大事であるということが第一点。
 それで、以前に、一月の三十日でしたけれども、予算委員会の席上で大臣に、太陽・水素型の次世代型の都市づくり、これを是非具体的に国民の皆さんが見える形で作っていくべきではないかということにつきまして極めて積極的な答弁をいただいているわけなんですけれども、この辺について、それ以降どういう経緯が作られているかということについて、まず最初にこの二点についてお伺いをしたいと思います。
#172
○国務大臣(平沼赳夫君) 私は、今、先生のお話を承っていながら、やっぱり地球という言葉を世界の人々が意識するようになってきたと。それは、お話の中にあった、やっぱり資源が有限であり、それから現状の地球の環境破壊が非常にすごい勢いで進んでいる、そういった危機感から、地球というそういう概念がみんな持つようになってきたと思います。先生もここに着けてくだすっておりますけれども、この愛知万博も「愛・地球博」でございまして、そういう意味ではみんながそういう概念を持ってきたと思っています。
 ですから、そういう意味では、やはりこれからの地球環境を考えたときに、エネルギーの在り方というのも、私どもとしては、有限なものからやはり環境に優しくて持続性のある、そういったものにパラダイムシフトをしていく、これは私は大きなおっしゃるとおり方向だと、こういうふうに思わしていただいておりまして、そういう意味からも、第一段階として今回の法案を出さしていただいて、そして新エネルギーにインセンティブを与えると、こういうことで御審議をいただいているところでございます。
 それから、一月、予算委員会で委員から御質問がございました。あのときには、私だけではなくて官房長官にも国土交通大臣にも、あるいは総理大臣にも御質問に加藤先生なられまして、そういうことで、その後それがどうなっているかと、こういうことでございます。
 これは、二月四日、総理大臣は施政方針演説の中で、加藤先生のおっしゃられるいわゆるその方向の一つとして、燃料電池というのは水素をエネルギーとして利用する時代の扉を開くかぎだと、こういうことを総理は施政方針の中で言われました。そして、自動車の動力や家庭用の電源として三年以内の実現を目指す、こういう方針を示しました。
 また、四月二十六日には、来年にも市販が想定される燃料電池車の第一号を含めて数台を政府として率先導入する。御承知かと思うんですけれども、自動車メーカー代表的な三社が国会に市販の自動車に装着した燃料電池車をデモンストレーションで持ってきまして、私も担当大臣としてそれに乗りましたけれども、大変加速もスムーズで、三百キロも走行がある、しかし今値段は一億円以上すると、そういうことでございますけれども、そのとき会社の最高経営者は、二〇〇三年ぐらいには一千万円台になると。それを受けて総理は、第一号を含め数台導入をする、そうなったらやるぞということで、総理自ら自動車メーカーにインセンティブを与えるようなそういう一幕もありました。
 二〇〇五年をめどに、安全性の確保を前提としつつ包括的な規制の再点検を進める、この燃料電池車に対してもそういう具体的な検討が始まりました。関係省庁の局長レベルの連絡会議、これも設置されたところでございます。さらに、経済産業省、国土交通省、環境省の、ここに古屋副大臣出席しておりますけれども、この三省の副大臣による燃料電池プロジェクトチーム、これはもう活動いたしておりまして、今週月曜日には、一層の政策強化を図るべき、このような報告書も公表をしたところでございます。
 また、三月十九日に決定された地球温暖化対策推進大綱においては、二〇一〇年度における新エネルギー、一千九百十万キロリットルの導入を政府全体の目標として位置付けまして、その中では、住宅用の太陽光の設置件数として百万台を想定しておりまして、その実現を図ることとしております。また、政府による率先導入ということで、今年中に中央官庁への太陽光発電装置の導入を約これまでの五倍拡充する方針も確実に実施できる運びとなっておりまして、経済産業省としてもそれに鋭意取り組んでいるわけであります。
 さらに、電力分野における新エネルギーの利用が拡大するために、繰り返しになりますけれども、この御審議をお願いをしております。
 この数か月の間でも、加藤先生から御指摘があられたこの重要な問題に対して、新エネルギーの導入拡大に向けた政策は前進しておりまして、今後とも各省と有機的に連携をしつつ、より具体化を図ってまいりたいと思っております。
 また、もう一つ、これは加藤先生も御承知だと思いますが、もちろん安全性を担保しなければなりませんけれども、実は、太陽の仕組みをそのまま地球上で実現をしようという熱核融合、これのいわゆる世界の共同の作業もようやく緒に就きまして、これは更に三十年ぐらい掛かる話じゃないかと思っておりますけれども、そういうことを含めて、この問題は、再度繰り返しますけれども、いかに安全を担保するか、そのことは大事ですけれども、やはり太陽のそういういわゆる核融合の仕組みを地球上で何とかうまく実現をして、そして永久エネルギーを確保しようかと、こういう壮大なプログラムも進んでいる、こういうことも御認識をいただきたいと、こういうことで我々としては全力を挙げて取り組んでいかなければならないと思っております。
#173
○加藤修一君 丁寧な答弁、誠にありがとうございます。
 ただ、太陽の仕組みについては、核融合のことを私、想定して言ったわけではございませんで、それはそれでトリチウムの問題を含めていろいろな課題が山積しているように私は思っておりまして、いろいろと議論をしていかなければいけない問題ではないかなと思います。
 それで、今回のRPS法の関係でございますが、法制化に至ったということについては一定の評価をしたいと思っておりまして、ただ、当初我々が、我々というのは自然エネルギー促進議員連盟の法案の関係でございますけれども、それと比べてまいりますと、もうちょっと何とかなってほしいなというのが気持ちとして率直に言いたいなというところでございます。
 その前に、新エネルギー法の特別措置法の関係では、私としては、省エネルギーとかそういった点も含めて、雪氷エネルギーの署名を、これ新潟県で三十万を超える署名をいただいて平沼大臣にも申入れをさせていただきました。また、自然エネルギー促進法の関係、RPS法の関係でございますけれども、これも群馬県民が四十一万人を超える署名、栃木県が三十七万人を超える、茨城県が約一万人近いと、そういう署名を基にしましてこれまた平沼大臣にも申入れをさせていただいたところでございます。
 そういった意味では、いろいろとやってきた結果、当初なかなか法制化は難しいというところも実は私はあったように伺っております。最初の、もうやり始めてから三年ぐらいになりますから、最初の一年ぐらいは、法制化というのはなかなか難しいというのがやはり答弁としてはあったように記憶しております。そういった意味では、この三年の間にこういう形で法制化になったということ、すなわち法律によってきちっとした自然エネルギーの角度ある発展を目指してやっていくということについては、一定のそういった意味での評価は是非させていただきたいと思います。
 それで、これまた実は、我が党の神崎代表が代表質問の中で、我が党の政策について、クリーンエネルギー政策、これは非常に大胆な取組でございますが、二〇二五年までに第一次エネルギーの二〇%を何とか達成しようと。それはクリーンエネルギー、簡単に分かりやすく言ってしまいますと自然エネルギーによってそれだけのシェアを獲得しようということでありますけれども、当時の平沼大臣の答弁は、大変大きな目標でございまして、様々な困難な面もございますけれども、政府といたしましても、それぐらいをやるという心意気でこれから取り組んでまいりたいと、このような答弁をいただいております。そういった意味では極めて積極的な答弁をいただいたと思ってございます。
 そこで、言葉じりをつかまえるとかそういうことでは全くないということを前提にして話をしたいんですけれども、この心意気と言う場合、潔い心でという話で、未練がないという気持ちで言う場合に使うらしいんですけれども、未練がないというのは何かに対して未練がないとかそういうことは一切ここでは議論しないといたしまして、この二〇%に向けて心意気でこれから取り組んでいきたいという、この辺のことを実は今回のRPS法との中でどのように整合がいくのかなと。もちろんこれ、RPS法については、先ほど答弁がございましたように、三年後、見直し等を含めて考えていく手はずになっているわけでありますから、それは状況に応じて手直しをしなければいけないということも生じる可能性があります。
 私どもが今言っている話は二〇二五年の話でありますから、それと余り一緒にして質問されたくないなという気持ちがあるかもしれませんが、その辺のことについて御見解をいただければと思います。
#174
○国務大臣(平沼赳夫君) たしか二月六日の衆議院の本会議において神崎代表の代表質問、大変私も鮮明に記憶しております。二〇二五年には二〇%の自然エネルギーの導入、こういう趣旨の代表質問でございました。
 おっしゃるとおり、私はそのときに今言われたような答弁をさせていただいたわけであります。それは、これだけ経済超大国の日本にとって二〇%というのは非常に加藤先生も御承知のように大きな目標であります。ですから、よほどの心意気で取り組まないととてもその達成というのはなかなか現実の問題難しい、しかし、いろいろな観点を考えるとやはり大きな目標として取り組む必要がある、そういう思いを込めて言わさせていただきました。
 政府におきまして昨年六月に取りまとめました、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会において、これは御承知のとおり、二〇一〇年の新エネルギー導入目標を一次エネルギー総供給の約三%、こういう目標にしております。ですから、二〇%と、こういうことに比べると、十五年のインターバルがありますけれども、大変この三%というのはそれに比べては非常に低いわけでございます。
 これらの目標というのは、一つは、非常に積極的にお進めをいただいて、御提言いただいています燃料電池、太陽光発電、バイオマスなどの戦略的技術開発の推進を大車輪でやっていかなければならない。それから二つ目は、導入円滑化のための実証試験、これも当然やって、それに拍車を掛けるということが必要であります。それから三番目としましては、自治体、事業者に対する導入の補助金、そして税制あるいは金融支援等の導入のためのインセンティブを強力に行っていくこと。四番目は、国民の御理解がいただくことが必要ですから、国民の一般に対する普及啓発を始めとして、そして、今般御審議をいただいております本法案など、官民による最大限の取組を前提として今やっているところでございます。
 私としては、まず第一ステップとして、新エネルギーの二〇一〇年度目標三%程度については、これをなるべく前倒しで実現できるように今言った取組を積極的に進めてまいりまして、更に高い水準に引き上げる、そういう目標で取り組んでいかなければならないと思っています。そのためにも、まず上記の諸施策を着実に実行していくこと、そのことが将来的には、御指摘の長期的な、二〇二五年二〇%と、こういう目標にもつながっていくと思いますし、今でも大変いろんな面でこの新しいエネルギーに関しては技術開発が進んでおりまして、太陽光発電の発電体におきましても、これはもう一歩のところまで来ている。球体の非常に効率のいいそういう発電体も実用化寸前のところまで来ております。さらには、これももう釈迦に説法で恐縮でございますけれども、燃料電池ということを一つ取っても、燃料電池も、例えば家庭用の燃料電池あるいは先ほど申した自動車用の燃料電池も、正にもう一押しすれば弾みが付くという段階まで来ております。
 ですから、二〇二五年ということを考えてまいりますと、私どもはそういう努力を傾注していけば、ある時点から非常に弾みが付いた形でその研究開発段階にあるものが実用化段階に入って、そして加速が付いて、神崎代表の言われたそういった大きな目標、それを達成することも決して不可能ではない。そのために努力をしていかなければならないと思っておりまして、ちょっとお触れになりました雪氷エネルギーに関しましても、非常に皆さん方が努力していただいた結果、自然のそういう雪氷が非常に有効なエネルギー源である、こういうことも各地で実証されてきておりますから、今回の法律の中でも当然それの範疇に入れさせていただいて、それも推進をしていく。
 そういったことを含めて私どもは抜本的にやっていかなきゃならない、それが心意気の一端でございます。
#175
○加藤修一君 これまた丁寧な御答弁ありがとうございます。
 燃料電池に関しましては三省で取り組んでいることについても聞いております。具体的に地域展開について、北海道でやるという話もその中にございましたけれども、燃料電池について、通産省、資源エネルギー庁の取組については、年間、私の記憶するところでは二百億から三百程度だと思うんですね。程度だと言ったのは、一けた違うんでないかというような感覚で私はおりまして、そんな膨大なことを言わないでほしいということかもしれませんが、やはり一千億円の大台を超えるくらいの、正にそういう意気込みで是非やっていただきたいなと思います。平成十五年度予算につきましては、そういったことも是非積極的に取り組んでいただきたいと、このように思います。
 それで、私は今、実は群馬県に移住してまいりまして、群馬県は太陽光が極めて強烈なところでございますが、私はいつも自然エネルギー自然エネルギーと言っていて、自分の足元をきちっとしなければいけないということを考えまして、自宅を造る場合にも風力発電も付けまして、あるいは太陽光も付けました。太陽熱も付けました。そういう形で実行を少しでも進めていこうということで。
 風力発電は、なかなか風が弱いところでございますので、高崎は。(「空っ風」と呼ぶ者あり)空っ風があるんですけれども、恒常的に吹いているわけじゃございませんので休んでいるときが多いんですけれども。そういう形で自ら実践をしなければいけないなということでやっているわけなんですけれども。
 そこで、大臣に質問なわけですけれども、私、森林のバイオマスの関係であちこち調査している段階でぶつかったケースがございます。これは極めて重要だなと思っている話でございますが、これは岡山県であります。岡山県、大臣の出身のところでございますけれども、岡山県の勝山町というところですね。これは大臣の正に担当しているエリアだと思いますけれども。ここで森林バイオマスを利用して発電している事例でありますけれども、M社がエコ発電所を造っているわけなんですね。実際、補助金はゼロということもあります。これは民間の企業ですから直接補助金を受けるというのはなかなか難しいかもしれませんが、ただ、今は稼働率が六〇%だと、売りたいんだけれども買ってくれないと。どこの電力会社かは私は分かりませんが、売る場合もなかなか、極めて安いとかあるいは託送の規制があってなかなかできないとか、いろいろな課題が私はあるというふうに伺っているわけなんですね。私が確認した範囲では、このエコ発電、森林バイオマスをやっているところは何とか売電をしたいというふうに言っているわけなんですけれども、なかなかそれがうまく進んでいかないという話になっているわけなんです。
 それと、私、京都の、これは言って構わないと思いますけれども、八木町に行ったときも、これは地元の電力会社と契約していて売電しているわけでありますけれども、これはふん尿を使っての、メタンガス発酵を使っての発電でありますけれども、これもキロワット時当たり四円程度ですよね。ですから、これ電力会社の回避原価に相当するものしか、購入の価格としてはそういうふうになっているわけですから、極めてこれは売る方側としてはなかなかコストパフォーマンス的にうまく割が合わないような話になっているように思うんですね。
 私のあくまで印象でありますけれども、風力発電とか太陽光発電についてはそれなりの制度があったりして、実態的に見ると、どうも農水関係、これは誤解かもしれません、農水関係のものについては余りうまく進んでいないような感じがするんですよ。これはやはり私は、経済産業省と連携して、そういった点についていろいろな規制があるならばそれを緩和させるとか、問題点を克服していくようなことを積極的にやっていくべきじゃないかなと思います。
 それで、大臣にお願いしたいのは、足下にある、こういった極めて優良な条件を持っている木質バイオマスの関係の発電所がきちっと売電もできるような形で、自ら、こんな言い方もなんですけれども、範を垂れるという形で、隗より始めよ、岡山より始める、平沼より始まったと、それが全国に波及していくという、そういった先鞭を是非、生意気な言い方でありますけれども、是非お願いしたいと思いますけれども、この辺について御見解を是非いただきたいと思います。
#176
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘の私の地元で勝山町というのが真庭郡という北部に位置しておりまして、非常に美作材の産地でございます。したがいまして、間伐材等がたくさん出るところでございまして、M社を始め木材関係の方々が非常にこの木質バイオマスに関して関心をお持ちだということはよく承知しておりまして、木材組合の組合長さんも私のところに来られまして、これを岡山県だけではなくて全国規模で展開をすべきだと、こういう御提言があり、資源エネルギー庁にも私は紹介をした、そういう記憶がございます。
 したがって、今、木質バイオマス発電というのは、相当、パルプ工場等の中でエネルギー源としては相当大きな比重を占めている実績もあることでありますし、またそういう間伐材を利用して森林を守るという観点からも、これを伸ばしていくということは私は意味あることだと思っておりまして、隗より始めよと、こういうことでございまして、ちょっと地元の電力会社等、その対応が今御指摘をいただいたんで、私も問題意識を持ってここに、この辺はちょっと取り組みさせていただきます。ある意味ではかなえの軽重を問われることにもなりかねませんので、よく実情を聞きながら、そういう中で、せっかくそういう創意工夫があるんでしたらそこを生かすような努力もさせていただきたいと、このように思っております。
#177
○加藤修一君 こういう言い方もなんですけれども、特別それが成功の方に向かったからといって、地域誘導だとか、そういったことに私はならないと思います。まず大臣が自らそういう形で範を示したという意味で、これは褒められてしかるべきであって、逆にそういうマイナスの評価にはつながらないと私は思いますので、是非積極的な検討をお願いしたいと思います。
 それで、緊急間伐五か年計画で五年間に百五十万ヘクタールに及ぶ間伐をやっていくわけでありますから、相当の間伐が出るということが想定されるわけでありまして、今申し上げたようなそういう機会をどんどん作っていくことがもう適切であると思います。
 それで、次の質問でありますけれども、地球温暖化の対策の関係で、国の責務あるいは事業者の責務、国民の責務等々がございます。あるいは自治体の責務もあるわけでありますけれども、エネルギーに対してなかなかこれ分かりづらいというところがあるんでないかなと思います。
 例えば、三十万キロワットといっても、それはどういう具体的な数字であるかということがなかなかイメージ付かないというところがありますし、先ほど百万戸のソーラーの戸数ですか、あれは非常に分かりやすいんですね、百万戸に付けるという意味では。なるほどなという話になるんですけれども。
 ただ、その地域の例えばエネルギーの自給率、こういったものがどのぐらいのパーセンテージになっているか、そのうちどれだけ自然エネルギーが占めているかとか、これはなかなか計測、統計上の問題もあるやに聞いておりますけれども、極めて難しい部分もあるかもしれません。
 しかし、エネルギーに対しての啓発あるいは意識を変えていくということを考えていきますと、この辺についての地域におけるエネルギー自給率、例えばそれが二〇〇%になるところもあると思うんですね。群馬は水源県でありますから、東京にどんどん電気を送っている県でございます。そういった意味では、送っているものを、例えば自分のところで使用するというふうに仮定した場合には自給率は二百数十%になると思うんですね。ただ、それは売っているという話になってしまいますけれども。
 そういうふうに仮定した場合の自給率が幾らだとか、実態的な自給率が幾らだとか、自然エネルギーの率はどのぐらいだとか、そういったことがある意味でイージーに計測できるような、そういうソフトをやはり開発して、例えば三十万都市以上は統計上可能かもしれませんが、よく分かりません。そういったことの調査も含めて、そういうソフトを作って供給するような形も、非常に私は意識を変えていく上では、もちろんそれは数字の羅列では分かりませんから、図表等を作るような形でコンピューター上で明確に示すことができる、あるいはそれを環境教育に使うとか、そういった在り方も考えていくべきではないかなと、そのように思いますけれども、この辺について御見解をお伺いしたいと思います。
#178
○政府参考人(河野博文君) 先生正におっしゃいましたように、実はなかなか技術的に難しいことがございますので、技術的な側面について若干述べさせていただきたいと思います。
 エネルギー自給率を、電力につきましては、今も電力の例をお出しになりましたけれども、都道府県別に発電電力量、販売電力量が算出されておりますから、そういう意味での需給バランスを試算することは可能でございます。
 他方、エネルギー全体の需給バランスということになりますと、例えば需給実績の計算に際して使用しております様々な統計の中には、石油関係の統計のように都道府県ごとにデータを収集してはいないというものもありまして、そうなりますと、都道府県ごとのエネルギーの消費量を正確に把握することはできないというような技術的な問題が生じます。また、運輸部門について申し上げますと、エネルギー消費など、エネルギーが販売された地域と、移動体でございますので消費される地域が必ずしも一致しない場合があるというようなことで、これもいわゆる正確性を期すと数値の把握がどうかなというようなことでございまして、そういった技術的な面では難しい面があるということはまず御理解をいただきたいと思います。
#179
○加藤修一君 技術的な面で難しい点があるということは、できないという話になってしまうのか、もうやりませんという話になってしまうのか、あるいは検討、研究するという話になるのか、その辺ちょっと確認したいんですけれども、今の段階では無理ですか。確認するのも難しいですか。
#180
○政府参考人(河野博文君) 昨日御指摘をいただいたところでございますので、一晩の検討でできないというふうに申し上げるつもりはございませんけれども、大変技術的には難しいということを御理解いただきたいと思います。
#181
○加藤修一君 また別の機会に意見交換をしたいと思います。
 それでは次に、省エネルギーの観点で、こういうシステムについてはどういうふうになっているか、どういうお考えかということについて聞きたいわけですけれども、地中熱のヒートポンプシステム、この件でありますけれども、未利用エネルギーですね、欧米ではかなり進んでいる話でありまして、地中の約百メーター、二百メーターでは、恐らく二、三十度、三十度まで行かないかもしれませんが、そういう地温があるということで、もちろんこれは水をくみ上げてやるとかそういう方式じゃなくして、パイプを通して、冷媒を通して、そこで熱交換をしてやるという方式で、極めて欧米では普及していて、コストパフォーマンスもいいというふうに伺っております。日本は掘削の技術がそういった方面で進んでいるわけじゃありませんので、掘削料金が高い等云々がありますけれども、これは雪氷エネルギーが新エネルギーの対象にしていただいたと同じように、この地中熱の関係についても今の段階では新エネルギーの対象になっていないわけでございます。
 ですから、この辺についても是非検討をいただきたいと思いますけれども、一つは地中熱ヒートポンプの在り方についてどういう見解をお持ちか、さらに、それを特措法の対象にするということについてはどう考えているか、この辺についてお伺いしたいと思います。
#182
○副大臣(古屋圭司君) 今、委員の御指摘は地熱ヒートポンプシステムのことだと思いますけれども、これは地下の熱を利用して冷暖房に活用するということで、大体五十メーターから百メーターぐらい掘削をしてパイプを設置をしてやるということだそうでございますけれども、まだ我々の認識としては、経済的な制約も大きい、また技術はまだ実証段階にあるという認識でおります。
 したがいまして、この新エネルギー利用等という要件でございますが、二つありまして、まず一つは実用化段階にあるということが一つ、それから経済面での制約から普及がなされていない、こういったものが要件でございまして、現在のところこういった要件には当てはまらないだろうということで新エネルギー利用等促進法上、新エネルギー利用等としては位置付けていないところでございますけれども、今後こういった技術というものはやっぱり進展していくと思いますので、その技術の進捗状況を見ながら我々としては対応してまいりたいというふうに考えております。
#183
○加藤修一君 今の答弁でありますけれども、実用段階のところに達していないという話ですけれども、決してそういうことじゃないと思うんですね。
 これは、NEDOなんかも恐らく研究していると思いますけれども、実用段階であるからこそ逆に欧米でかなりの普及、何十万台、百万台に近いかどうか分かりませんが、そのぐらいの普及の実例があるわけでありますし、それから経済的なコストの問題については、それも克服したからこそ欧米で普及しているというふうに考えていいと思います。ブッシュ大統領も自宅に付けている、あるいはクリントンも自宅に付けているという話でございますから、是非ここも平沼大臣に付けてくださいとは言いませんが、そのぐらいの意気込みで是非お願いしたいと思いますけれども、この辺についてもう一度確認したいんですけれども、事務方でもよろしいですので、お願いいたします。
#184
○政府参考人(河野博文君) 技術的なことについては先生お詳しいわけですが、私どもの方でNEDOなどにもちょっと聞いてみましたが、今NEDOでも実証段階ということで何がしかのお手伝いをさせていただいているというように承っております。
 米国の例をちょっと確認して、存じませんでしたので、今後そういったことも参考にして研究させていただきたいと思います。
#185
○加藤修一君 コストパフォーマンスについてかなり安いという話になってくれば、これは補助の対象にはする必要は全くないわけでありまして、今の日本の現実としては、その辺についてはまだまだ克服しなければいけない課題があるということだと思うんですね、掘削の技術等々については。
 ですから、この辺について研究開発を含めてやっていく上ではやはり補助金の対象にして、省エネ効果につながるこういった面についてもエネルギーへの多様性という観点から私は必要でないかなと思いますけれども、全体のパイが決まっている中で、これもやれ、あれもやれというのは、加藤さん、ちょっと無理じゃないですかということも言外にあるように思いますけれども、必ずしもそういうことだけじゃなくて、こういった面については、先ほど大臣の答弁にありましたように、恐らく私は地球温暖化対策の関係から考えてもやはり必要な施策の一つになっていく可能性は十分私はあると思いますので、是非積極的な対応をよろしくお願いしたいと思います。
 それと、次に法案の中身についてでありますけれども、残り時間が少なくなってまいりましたが、今回の法案の議論をいろんな方としていく中で、政省令任せが決して少なくはないということで、その中身は一体どういう形で決まっていくかということについては極めて大きな関心を私は持っておりまして、この面についてやはり議論をしなければいけない、これは言うまでもない話だと思うんですね。
 それで、その議論の在り方として、私は、透明性の確保、そういったものは極めて重要であると。ですから、公開の場でそういった政省令の議論ということをしていく必要があるんではなかろうかというふうに思いますけれども、この辺についてどのような御見解をお持ちですか。
#186
○国務大臣(平沼赳夫君) この規制に関します政省令の策定については、規制緩和白書あるいは規制の設定又は改廃に係る意見提出手続の閣議決定がございまして、パブリックコメント等、所定の手続を経ることとなっております。
 本法案の政省令等の策定に当たっては、もとより関係大臣だけではなくて、専門家や関係業界にも十分に意見を聴きながら策定することとしておりますけれども、本閣議決定等を踏まえまして、策定過程においてパブリックコメントに付すべきものについては当然その手続を経るとの心構えを持って、透明性、そういったものを担保しつつ、私どもは真摯に、そして慎重に対処していきたいと、このように思っております。
#187
○加藤修一君 確かにパブリックコメントというのも一つの方式であるし、それは非常に評価されるやり方だと思います。
 私が申し上げた点は、更にそれ以前の段階でどれだけ議論があったかという、いかなる議論があったかということについても議事録公開ということも含めてお願いできないかなという、こういうことでございますが、どうでしょうか。
#188
○国務大臣(平沼赳夫君) それに関しましては、私どもは今御答弁申し上げた、そういう中で透明性等を十分に担保できると、こういうふうに基本的に思っておりますけれども、そういう審議の過程等について今御意見を承りまして、私どもとしては今後の課題として検討させていただきたいと思います。
#189
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。
 それで、この政省令の審議の場にいかなる方々をお迎えして審議するかという点でございますが、新市場拡大の関係の小委員会の経緯の中ではそういうことを心掛けていただいたというふうに理解しておりますけれども、利害関係者は多数いろんな方々がいるわけですけれども、そういったステークホルダーにいわゆるNPOということも当然考えられるわけでありまして、私どももやはりNPOでいろんな意見を交換していく中で、日本のエネルギーの事情についてもいろんな考え方があるんだなということで、考え方の多様性ということで非常に参考になった経緯がございます。そういった点を含めて、今まで経済産業省も取り組んできていたとは思います。
 しかし、今回のこの政省令の審議の過程、その中でやはり透明性の確保、先ほど大臣がお話になったことと、更にそういう委員の中にNPOを是非加えていただくことも一つの透明性の担保になりやしないかなと思いますけれども、この辺についても御見解をいただきたいと思います。
#190
○国務大臣(平沼赳夫君) 政省令等の策定に際しましては、専門的な知識を有する学者、電気事業者、新エネルギー等による発電を行う発電事業者等の専門家及び関係大臣の意見を踏まえまして、慎重に検討がなされることがまず必要であると、このように考えております。
 また、NPOを含む国民から広く御意見をいただくことは有意義なことだと私ども思っておりまして、手続の透明性あるいは合理性にしっかりと留意しつつ、その参画の在り方について私どもは検討をしていきたいと、このように思っております。
#191
○加藤修一君 法案の中に、次の質問ですけれども、基準利用量というのがございますけれども、電力業者がしなければいけない基準利用量、これについても情報開示というのがなされるかどうか。どれだけの取引をしたかどうかという、そういった量を年次ごとにきちっと公開、情報開示をするかどうかということ。
 是非私はしていただきたいという意味なんですけれども、これについてはどうでしょう。もちろん、コストまで出せという話じゃございませんが。
#192
○国務大臣(平沼赳夫君) 各電気事業者の基準利用量、これは義務量の達成状況等につきましては、基本的には行政機関の保有する情報の公開に関する法律の考え方等を踏まえながら慎重に検討してまいる所存でございますけれども、いずれにいたしましても、情報公開すべきものは積極的に公開する、こういう心構えで取り組まなければならないと思っております。
#193
○加藤修一君 情報公開ですから情報公開法に基づいてやればいいという話は一方であると思うんですね。それは確かになかなかアクセスしづらいという部分も、不可能ではないけれども、もちろん可能なんですけれども、アクセスしづらいというところがある。ですから、それは政省令を作っていく中で、それについては情報公開をきちっとしなければいけないというやはり文言が最初にあって私しかるべきだと思うんですね。
 情報公開すべきものはするというふうに大臣はおっしゃいましたけれども、それは評価をする側が違えば中身が違ってくる可能性は当然あるわけでありまして、是非先ほど申し上げましたことにつきましてはやはり、我々はやはりどういう形で新エネルギーが購入されているか、どのぐらいの基準利用量になっているかということについてはやはり知っていて、知ることが大事で、それに基づいて様々な政策展開ということについての提案もなし得ると私は思います。
 それから、自然エネルギーがどれだけ進んでいるかということについても、各社別にどれだけ進んでいるかということについても私は知ることができて、それについて、電力会社について一定の格付を自然エネルギーの視点からすることも可能になるわけでありますから、是非その辺について更なる御見解をお示しをいただきたいと思いますけれども。
#194
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもは、基本的によらしむべし知らしむべからず、そういうことではない、そういう基本姿勢でやらなきゃいかぬと思っております。
#195
○加藤修一君 時間が参りましたので手短に行いますけれども、定義の問題ですけれども、新エネルギーの定義の、定めの第二条の関係でありますけれども、あえてこれは質問する話じゃないかもしれませんが、第二項の第六号にそのほかの新エネルギーを定めているわけなんですけれども、このそのほかの意味でありますけれども、これは石炭とか天然ガスとか、更に言ってしまいますと原子力というのは入らないという理解で私はいますけれども、それでよろしいと思っていますが、どうでしょう。
#196
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、本日の御質疑の中でも度々出た御質問でございますけれども、原子力、石炭、そういったものは含まれないと、こういう認識であります。
#197
○加藤修一君 最後の質問になります。
 皆さんのお手元にA3のサイズの紙を配付をさせていただきました。これは、プラスチックの添加剤の一覧、それにかかわる諸元についてまとめたものでありますけれども、今回の新エネルギーの対象になっている中には廃プラスチックの関係が入ってきているということで、私はちょっと、なかなか理解できる部分ではないわけですけれども、これだけのいわゆる添加剤が使われていて、それを一方的に焼却するということについてはなかなか理解が及ばないところが私自身としてはございまして、焼却主義に徹するということはどうかなというふうに思っております。
 私は、ですから、廃棄物発電については長期的には抑制的にあるべきであろうと。もちろん、これは循環型社会形成推進基本法の優先順位が当然あるわけでありますから、なるべくごみが出ないようにするということ、リユース、リサイクルということ、最後にサーマルリサイクルですか、そして最終処分場に行くという、そういう手順になっていて、必要に応じてとかそういう前提条件が確かに法律には、必要に応じてというか、技術革新とかそういった条件が頭に付いているかもしれませんが、今や廃プラに関してのマテリアルリサイクルというのはかなり進んでいるわけなんですね。
 ですから、焼却に向かわしめるようなことは、そういうマテリアルリサイクルの開発についてマイナスのインセンティブになってしまう可能性が十分私はあり得ると思いますので、これについてはやはり私は将来的に、これについてというのは、廃棄物発電については抑制的であるべきでありますし、あるいは新エネの定義としてどうかなと。再生可能エネルギーというのは、RPS法のRというのはリニューアブルで再生可能という意味でありますから、決して私は廃プラが再生可能という範疇に入るかどうかについては疑問の余地がございますので、是非私は抑制的に将来的にも取り扱っていただきたいと、このように思います。
#198
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、基本法の基本精神にのっとって、私どもは抑制的にこれをしていかなければならないと、このように思っております。
#199
○加藤修一君 終わります。
    ─────────────
#200
○委員長(保坂三蔵君) 委員の異動について御報告をいたします。
 本日、片山虎之助君が委員を辞任され、その補欠として柏村武昭君が選任されました。
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#201
○委員長(保坂三蔵君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案の修正について西山登紀子君から発言を求められておりますので、この際、発言を許します。西山登紀子君。
#202
○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表して、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案に対する修正案について、その要旨と提案理由を御説明いたします。
 地球温暖化の防止は、人類の生存にかかわる最も重要な問題となっています。エネルギー政策においてもこの観点が不可欠です。今後、導入促進すべきは、地球のエネルギー循環の中で繰り返し利用できる自然エネルギーであるべきです。
 こうした観点から修正案を提案します。
 修正案は、第一に、目的規定に、地球温暖化防止、持続可能な社会の構築に資する旨を明記します。
 第二に、利用促進対象を「新エネルギー等」ではなく「自然エネルギー」とし、表題を含め「新エネルギー等」を「自然エネルギー」とするとともに、政令指定する「自然エネルギー」を「自然現象に係るエネルギー」に限定し、廃棄物発電が除外されることを明確にします。
 第三に、電力会社に自然エネルギー電気の買取り義務を課します。
 自然エネルギー電気の導入を促進する上での障害の一つは、発電しても売れるかどうか分からないというリスクです。電力会社による買取りを義務化したドイツで、風力発電の発電電力量が十年間に百倍以上になるなど大きな成果を収めているように、買取り義務化は決定的です。また、風力発電の購入量を制限するなど一部の電力会社の消極的姿勢を乗り越える上でも重要です。
 第四に、電気事業者は自然エネルギー電気の利用状況を経済産業大臣に報告し、経済産業大臣がそれを公表するものとします。こうした情報公開は、国民的な監視の制度的保障として必要です。
 第五に、国は、自然エネルギー電気の利用促進のために、自然エネルギー発電設備の設置に対する補助その他必要な財政上、金融上、税制上の措置を講ずるものとします。
 委員各位の御賛同をお願いして、提案理由といたします。
#203
○委員長(保坂三蔵君) これより両案並びに修正案について討論に入ります。
 御意見のある方はまず賛否を明らかにしてお述べ願います。
#204
○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案に対して、反対の討論を行います。
 地球温暖化は、人類の生存それ自体を脅かしかねない深刻な問題であり、その防止に向けてエネルギー政策の転換が強く求められています。政府案は、目的規定に地球温暖化防止が明記されておらず、その対策を担保・実効するものではありません。
 反対理由の第一は、京都議定書の批准に際して必要な国内対策は、何よりも風力や太陽光などの自然エネルギーを促進するべきであるのに、この法案は新エネルギーとして廃棄物発電、特に廃プラスチック発電の導入を前提としており、廃棄物の大量廃棄、大量焼却を奨励するものだからです。その結果、炭酸ガスの排出を増加させ、ごみの分別リサイクルやごみ焼却抑制の方向にも逆行するものです。
 また、委員会審議で指摘したように、廃プラスチックの埋立てに苦慮している産業廃棄物の排出者責任をあいまいにし、廃棄物処理費用の軽減化、発電による売電の収益で採算が取れるようにするなど、産業界にとっては正に至れり尽くせりの法案であるからです。
 第二に、電力会社に利用量の義務化を定めるだけであり、風力や太陽光などの自然エネルギー発電の需要の買取り義務を課していないからであります。
 日本型RPSの導入では、一般的にコスト競争力が弱い風力発電などの自然エネルギー発電は、市場原理によって導入を促進させることができません。むしろ、コストが安い廃プラスチック発電にシフトしていくことは明らかです。これは地球温暖化防止対策とは言えません。
 また、今まで固定価格での自主的な買取りとなっていた電力会社の余剰電力購入制度についても、価格の低下、購入量の減少など、後退するおそれすら懸念されます。
 第三に、本法案は、電力会社等の新エネルギーの電気利用状況などに関する公開規定がなく、国民的な監視の下での制度的保障がないことです。
 以上、本案に対する反対討論といたします。
 なお、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案に対しては、不十分ながら地球温暖化防止に資するものであり、我が党は賛成であります。
#205
○委員長(保坂三蔵君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#206
○委員長(保坂三蔵君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 次に、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案について採決に入ります。
 まず、西山登紀子君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#207
○委員長(保坂三蔵君) 少数と認めます。よって、西山登紀子君提出の修正案は否決されました。
 それでは次に、原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#208
○委員長(保坂三蔵君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 この際、平田健二君より発言を求められておりますので、これを許します。平田健二君。
#209
○平田健二君 私は、ただいま可決されました電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 廃棄物発電とりわけ廃プラスチック等を燃料とする産業廃棄物発電の取扱いについては、廃棄物等の発生抑制、再使用、再生利用の推進を阻害することのないよう、また、廃棄物発電の過度の導入により他の新エネルギー等の導入が停滞することのないよう努めること。
 二 新エネルギー等電気の利用目標の策定及びそれに基づく基準利用量等の具体的運用方法の決定等に当たっては、新エネルギー等発電事業者その他の関係者の意見を十分聴取するとともに、電気事業者における利用義務の達成に支障が生じることのないよう、新エネルギー等電気の取引環境の整備に努めること。
 三 新エネルギー等電気の利用の拡大を図るため、総合資源エネルギー調査会の新エネルギー等に関する審議状況や各電気事業者の基準利用量などの基本的情報について、積極的な情報公開に努めること。
 四 新エネルギー等の普及・開発を一層促進するため、事業者等への助成策の充実強化を図るとともに、電力系統連系対策等に関する財政的支援等についても今後検討を進めること。また、政府においても、新エネルギー等の率先導入に努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#210
○委員長(保坂三蔵君) ただいま平田健二君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#211
○委員長(保坂三蔵君) 多数と認めます。よって、平田健二君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平沼経済産業大臣。
#212
○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
 ありがとうございました。
#213
○委員長(保坂三蔵君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#214
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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