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2002/07/11 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 経済産業委員会 第23号
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2002/07/11 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 経済産業委員会 第23号

#1
第154回国会 経済産業委員会 第23号
平成十四年七月十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         保坂 三蔵君
    理 事
                魚住 汎英君
                加藤 紀文君
                山崎  力君
                平田 健二君
                本田 良一君
    委 員
                大島 慶久君
                小林  温君
                近藤  剛君
                関谷 勝嗣君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                荒木 清寛君
                松 あきら君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
       経済産業副大臣  古屋 圭司君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       松 あきら君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       公正取引委員会
       事務総局審査局
       長        鈴木 孝之君
       経済産業大臣官
       房審議官     広田 博士君
       資源エネルギー
       庁長官      河野 博文君
       国土交通省海事
       局長       安富 正文君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   円谷 智彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
 法案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件



    ─────────────
#2
○委員長(保坂三蔵君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りを申し上げます。
 石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案の審査のため、本日の委員会に公正取引委員会事務総局審査局長鈴木孝之君、経済産業大臣官房審議官広田博士君、資源エネルギー庁長官河野博文君及び国土交通省海事局長安富正文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(保坂三蔵君) 石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○近藤剛君 ありがとうございます。おはようございます。自由民主党の近藤剛でございます。
 今日は、石油公団廃止関連二法案につきまして質問をさせていただきますが、その前に、先日ようやく成立をいたしました自動車リサイクル法につきまして、二点ほど確認をいただきたいと存じております。
 まず第一点が、自動車リサイクルシステムの構築と運営に関してでございます。
 新たな自動車リサイクル制度の構築に当たりましては、電子マニフェスト制度や資金管理の分野で電子情報システムをしっかりと整備することが効率的かつ円滑な制度運用を行うために極めて重要であると考えております。このような観点から、情報管理センターあるいは資金管理法人における体制の確立が極めて重要であると思います。
 このリサイクルシステムの成否のかぎは、先ほど申し上げましたように、コンピューターシステムの開発と運用にあると思われます。特にこのシステムは、政府にありましては経済産業省、環境省、国土交通省三省の事実上のジョイントベンチャーであろうかと思います。また、地方自治体の役割を考えますと、総務省もこれに入ると考えられますので、実質的には四省のジョイントベンチャーということではないかと思います。
 このような多省庁にまたがります電子情報システムをいかに構築をしていくのか。ソフト面だけではございません、ハード面、そして人材育成あるいは訓練面におきましてもその準備は大変重要なものとなっていると思います。特に電子管理票、マニフェストでありますが、その電子的な取扱いの徹底が極めて重要でございます。また一方で、登録車、そのうち軽自動車も入ると思いますが、その場合には情報データが二元化しておりますので、その統合も必要だろうと思います。
 民間企業でございますと、このような大掛かりなシステム構築に当たりましては、いわゆるCIO、チーフ・インフォメーション・オフィサーを、専任のCIOを任命をいたしまして万全を期するわけでございます。また同様に、このシステム構築に当たっての与件、具体的に申しますと、その運用の細目、政省令の中身をできるだけ早く決定をして明らかにしていくことも必要だろうと思います。その点につきまして、現在の準備状況、そしてこれからのスケジュール等につきまして確認をさせていただきたい、これが第一点でございます。
 そしてもう一点は、資金管理についてであります。
 自動車リサイクル法におきます資金管理法人は、実に一兆円を超える規模の資金を運用をすることになるわけであります。その運用の確実性はどのように担保されるのか、また、その運用の責任はどこに存在をするのか。資金管理法人は公益法人を前提に考えられていると理解をしておりますが、御承知のとおり、公益法人は株式会社と違いまして、責任の所在が極めて不明確でございます。自動車メーカーとの資金預託契約など極めてしっかりとやっておくことが必要だろうと思いますが、この点につきまして御確認を賜りたいと存じます。
 よろしくお願いします。
#6
○国務大臣(平沼赳夫君) おはようございます。お答えさせていただきます。
 自動車リサイクルの法案に関して二点のお尋ねでございました。
 まず、新たな自動車リサイクル制度を構築するに当たりまして、情報管理センターや資金管理法人における電子情報システムの整備のための体制確立は万全なものか、こういう趣旨のお尋ねだと思います。
 各事業者間の使用済自動車の引取り、引渡しの状況を把握をいたします電子マニフェスト制度や自動車ユーザーから預託されるリサイクル料金の安全確実な管理は、新たな自動車リサイクル制度の屋台骨を支える重要な機能である、このように思っております。
 このため、委員御指摘のとおり、情報管理センター及び資金管理法人が当該業務を確実かつ効率的に行うことができますように、電子情報システムの整備の面で万全の体制を期す、このことは極めて重要なことだと認識しております。情報管理センター及び資金管理法人の体制確立につきましては、法人の指定に関する規定が法律の公布後六か月以内に施行され、早期に準備をスタートすることを可能としているとともに、その電子情報システムの構築につきましては、イニシアルコストの負担を含めまして、自動車メーカー等に中心的な役割を果たしていただきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、政府、自動車関連業界が力を合わせまして、自動車リサイクル制度に必要な電子情報システムの整備を遺漏なく行うべく万全の体制を確立していかなければならないと思っています。
 なお、通常の自動車と軽自動車で情報データの管理主体が異なりまして、自動車ユーザーに対して混乱を招くのではないかというお尋ねについてでございますけれども、自動車リサイクル法におきましては、通常の自動車と軽自動車の取扱いに差異はございません。それゆえ、そうした情報データの管理主体の違いが自動車ユーザーに混乱を招くことがないように、関係省庁と協力をしまして、連携を密にして対応をしていかなければならないと思っております。
 次に、資金管理法人による預託金運用の確実性の担保についてのお尋ねでございました。
 自動車ユーザーから預託された資金を滅失させることのないように、資金管理法人の運用先は、法律上、国債、銀行預金又は郵便貯金、信託会社への金銭信託等、制限が設けられているところでございます。また、資金管理法人は、自動車ユーザーからリサイクル料金を預かる者として重い責任を負った立場となるものでございまして、専門知識を有する職員の配置等、体制の整備に努めまして、保有債権の運用状況や預金先の金融機関の経営状況を平常時から注視するとともに、資金管理業務諮問委員会から意見聴取を行う等、経済、金融の分野での専門家の意見をお伺いして、適切に対応することが求められるものと存じております。
 このように、本制度におきましては、各種担保措置が講じられておりまして、資金管理法人の資金運用で損失が生じるリスクは極めて低い、このように考えております。
 それでもなお、万が一損失が生じるような事態につきましては、まずは当該損失が生じた理由について十分に精査する必要があると考えております。例えば、あらかじめ定められた運用方針を逸脱する等、いずれかの者の責に帰すべき場合には、基本的にはその責任関係を明確にした上で私法的な求償措置を講じることになろうかと存じます。
 また、仮にいずれの者の責にも帰すべからざる場合、例えば、一部、預金していた大手都市銀行がペイオフに至った場合のケース等につきましては、日本経済全体にとってこういうような場合には極めてゆゆしい事態と考えられますけれども、他の類似の公共団体における対応なども参考にしながら、まずは資金管理法人の理事などの関係者の間で十分に御検討をいただきまして、主務大臣としても御相談にあずかりながら、資金管理法人の関係者を中心に適切に対応をしていくことになると、こういうふうに思っております。
 いずれにいたしましても、自動車ユーザーからリサイクル料金をお預かりする立場にある資金管理法人の運営が健全に行われますように万全の対策を取っていかなければならないと、このように思っております。
#7
○近藤剛君 大臣、ありがとうございました。
 このリサイクルシステムは世界に先駆けた画期的なプロジェクトであると思っております。成功いたしますと、将来の世界のモデルにもなると思います。是非、今、大臣おっしゃいましたように、関係省庁あるいは自治体あるいは業界の方々の力を結集をされまして、効果的なシステムとして機能するように全力を尽くしていただくことを期待いたしております。
 それでは、石油公団廃止関連二法案につきましてお伺いをいたします。
 二法案の審議に当たりまして、まず我々は原点に立ち戻ることが必要だろうと思っております。なぜ昭和四十二年、石油開発公団が設立をされることになったのか、そして今までいかなる役割を公団は果たしてきたのか、あるいは果たしてこれなかったのか、そして今なぜこの二法案を審議しなければならないのか、これらの点につきまして改めて考えることが必要だろうと思います。
 資源に恵まれておりません我が国にとりまして、海外におけるエネルギー資源の確保は、経済活動上も、あるいは国民生活上にあっても必要不可欠であることは言うまでもないことでございます。歴史的に見ましても、石油天然ガスは一国にとりまして戦略的な物資でありまして、単なる商業的なコモディティーでないことは明らかであります。エネルギー政策は国の安全保障政策の重要な柱でもあります。そのような視点から、三十五年前に我が国も石油開発公団を設立をしたわけであります。
 主要各国におきましても、それぞれ独自の国家エネルギー政策を策定をしております。そして、エネルギー安全保障確立に向けて国の総力を挙げて各国は立ち向かっているわけであります。例外なく、各国は石油・天然ガス資源の確保に当たりまして三つの力を最大限活用していると言われております。その一つは外交力であります。そしてもう一つは、資金力あるいはリスク負担力であります。そして、三つは技術力であります。石油公団の存在は、この三つの力を我が国が発揮するに当たりまして、ある程度の役割は私は果たしてきたものだと思っております。
 そこでまず、我が国の外交力、資源外交について改めてお伺いをさせていただきたいと思います。
 アメリカばかりではございません。欧州諸国、世界の各国は、外交力、あるいは場合によりましては軍事力あるいは石油メジャーの力を背景に戦略的な資源の確保を図ってきていることは、我々、十分認識しているわけであります。今後、我が国がどのようにこのような各国の動きに対抗していけるのか。我が国は従来それなりの努力はいたしてまいりましたが、原油の中東依存の比重が高まっていることは大臣も何遍もあらゆる場所で言われているとおりでございます。そしてまた、自主開発原油の輸入原油に占める比率も満足なものでないということも、大臣、常日ごろおっしゃっているわけであります。
 そのような中にありまして、大臣御自身は、昨年の夏、イランを始めとする中東四か国を訪問される等、資源外交に大変力を入れて取り組んでおられるわけでありますが、今後、資源外交にどのような戦略を持って我が国が取り組むべきとお考えなのか、そしてその中にあって石油公団の廃止がどのような影響を与えるとお考えなのか、お聞かせをいただきたいと存じます。
#8
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、委員からやはり三つの力と、こういう御指摘がございました。正に、昭和四十二年、石油公団を作るに当たりまして、天然資源に恵まれていない我が国といたしましては、自主的にエネルギーを確保しなければならない、そういう前提の中で、今御指摘のこの三つの力でもって自主的ないわゆるエネルギー源を獲得をしようと、こういう形で三十五年間の歴史を刻んでまいりました。それなりの実績は私は上がってきたと思っておりまして、当時、日量二十七万バレルでございましたのが五十八万バレルと、こういう形で、倍増以上になっております。しかし、比率で三〇%と、こういうことを目指しておりましたけれども、現時点では諸般の事情で一三%にとどまっている。しかし、それなりの私は効果が上がってきたと思っています。
 確かに、資源外交というのは大変重要な点だと思っておりまして、これまでも先人の方々がそういった分野で大変な努力を傾けてきたのは事実であります。今、私も、昨年の夏、中東四か国を訪問したということを御指摘をいただきましたけれども、やはり実際に産油国にお伺いをしてみますと、ただ単に石油エネルギーと、こういう面だけではなくて、産油国にも時代の変遷とともにそれぞれいろいろなニーズが出てきていることは事実であります。
 例えば、中東諸国というのは、近年、若年労働者層が非常に増えてきている、そして石油も資源としては有限である。そういう中で、国を持続的に発展させていくためにはどうしても産業を興したい、そして産業を興すことによって若年労働者を吸収して、しっかりとした国づくりをしていきたいと、こういう大変欲求が強いわけでありまして、我が国に対しても、是非、日本というのは先進工業国であるし経済大国でもあるんで、是非そういう面でいろいろな力をかしてほしい、そういう具体的な要求が大変あるわけでございます。
 そういう意味では、私どもといたしましては、人材派遣をして、そして研修をさせていただく。さらには、中小企業というすそ野産業を作りたい、こういう御要望もありますので、そういった中小企業を育成するための私どもはプログラムを作って、それに対応させていただく。また、中東諸国の国々は日本からの投資というものも非常に期待をされているわけでございまして、そういう意味では、経済界の方々と一緒になりまして投資ミッションを派遣をして、そしてきめ細かく対応すると。
 さらには、これも外交の一環に相なると思いますけれども、中東の諸国というのは非常に雨が降らない地域でございまして、そして水の需要、それにいかにこたえるかということが非常に国家的な命題にもなっています。そういう意味では、我が国が持っております、海水を淡水化して、そしてそれを工業用水や飲料水に充てる、そういったことをそういったきめの細かい外交を通じてやるということ、これがやはり本体のエネルギー以外で外交的に私どもは努力をしていく点だと思っております。
 そしてさらには、外交の中の一環としてとにかく交流を密にしていかなきゃいけないと、そういう形で、私どもとしては、特に中東のそういった首脳陣も我が国に来ていただくようにして、そして我が国とのいろいろな経済界あるいは政界、官界とのそういう交流も密にして風通しをよくすると、こういうことにも努力をさしていただいているところでございます。
 また、石油に関しては技術的な面でもやはり協力をしなければならないといって、例えばイランのアザデガン油田という有望な油田がありますけれども、そこに関しましては、日本の技術で、三次元のいわゆる地震探査というようなことで大変信頼を置いていただいて、今、日本の技術でそれを展開すると、こういうこともやっているわけです。
 それからまた、これはもう委員も御承知だと思いますけれども、本年九月、大阪におきまして、六十九か国、そして十三の国際機関、エネルギーの担当閣僚、事務局長が一堂に会しまして産消対話、これは第八回の国際エネルギーフォーラム、これを日本が議長国で開催することになっております。そういう中で、石油を産出する側、消費する側、そういった方が一堂に会しながら、そこでお互いの利害、そういったものについて議論を深めていく、そういった大きな外交の土俵も必要だと、こういうふうに思っておりまして、私どもとしてはそういった面でも外交の面として努力を傾けていきたいと、このように思っております。
#9
○近藤剛君 よく分かりました。
 我が国の周辺に目を転じますと、中国におきましては石油需要が急増しております。そのレベルは日本を抜くまでになっているわけであります。
 かかる状況の中にありまして、中国の石油政策の動きを見てみますと、ペトロチャイナあるいはCNOOCの上場により得ました資金を原資として、国策として石油資源の安定確保に取り組んでいるわけであります。自主開発だけではなくて権益を非常に積極的に取得しているわけであります。その結果といたしまして、極めて短期間のうちに我が石油公団の持つ権益を超えるレベルの権益を持つに至っているわけであります。
 かかる中国の動向に対する評価をどのようにされておられるのでありましょうか。また、こうした中国の動きも踏まえまして、我が国の今後の石油政策、資源外交をどのように進めていかれるのかにつきましてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#10
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のように、中国は国内の石油需要が急増いたしまして、一九九五年に石油の準輸入国、こういうことになったことを背景にいたしましてエネルギー問題を安全保障上の最優先課題ととらえまして、積極的に資源外交や国有石油企業の海外進出等を通じまして供給源の多様化を図っている、このように私どもは分析をしております。
 例えば日量でいいますと、一九九〇年は中国は二百二十六万バレルでございました、そのとき日本は五百三十一でございますけれども。これが十一年後の二〇〇一年には倍増以上の五百四万バレルになっておりまして、ほぼ我が国と同一レベルの石油消費国になっております。
 また、中国政府は近年、御指摘のとおり、国有企業の子会社を設立をいたしまして、その民営化を、海外株式上場を進めているところでございまして、中国国内石油産業に対するメジャー等の関心の高まりを背景に、今申し上げましたような国有企業子会社の上場によりまして、御指摘ありましたCNPCあるいはペトロチャイナはそれぞれ約三千二百五十億円、そしてCNOOC、その子会社のCNOOCリミテッドというのは千六百二十億円の巨額の資金を上場により獲得しております。両社はこの豊富な資金力を背景に石油開発の分野で積極的な資産買収等を展開しておりまして、その結果、国際石油市場における石油企業間の競争は激化していると私どもは認識しております。
 他方、我が国民間開発企業の経営基盤は依然として脆弱な実情でございまして、ますます激化する国際ビジネス環境の中で自主開発の実を上げていくためには、引き続き産油国に対する日ごろからの、先ほど申し上げたようなコンタクトや技術協力等、幅広い経済関係の強化を通じた資源外交を強力に展開するとともに、新設される独立行政法人によりまして石油の開発のための必要なリスクマネー供給等の支援に努めていかなければならない、このような認識を持っております。
#11
○近藤剛君 ありがとうございます。本当にそのとおりだと思います。
 さて、中国を含めましたアジア全体を見てみますと、第一次石油危機当時には七分の一程度でありました世界のエネルギー需要に占めるアジア地域のシェアは、近年、四分の一程度にまで上昇をしてきておりまして、今後も年率四%程度で堅調にエネルギー需要が増大すると見込まれております。二〇二〇年には、その場合、世界のエネルギー需要の三分の一を占めるに至ると見込まれるわけであります。
 今後予想されるアジア、とりわけ中国の石油消費量の増大が日本のエネルギー安全保障に与える影響は甚大なものがあると思います。日本としてはどのようにこれから対応をしていくのか。今、大臣がお話しになったことも含めまして、日本として果たすべき役割も、またアジア全体のエネルギー安全保障についての役割もあるのではないかと思います。その点につきまして、何かお考えがございましたら、お示し賜りたいと存じます。
#12
○副大臣(大島慶久君) 近藤先生にお答えを申し上げます。
 今御指摘をいただきましたように、アジア地域におけるエネルギーの消費量というのは本当に近年増大の一途でございまして、これまた今御指摘がございましたけれども、国際エネルギー機関の予想、それを見ておりますと、二〇二〇年には一九九七年度比で九六%の増でございますし、また世界の石油需要の増分の約四六%がこのアジアにおける増分、正に先生の御指摘のとおりでございます。
 そういった意味では、このアジアの地域におけるエネルギーの需要が逼迫した場合、我が国に対してもこれは非常に影響が出てくるわけでございまして、供給障害あるいは価格上昇を通じて影響が多分に及ぶ、こういうことが想定をされます。そういった観点から、アジア地域全体のエネルギー安全保障が確保されることが必要でございますので、政府といたしましても積極的な取組を行うことが極めて重要であると、こう考えております。
 こういった認識の下に、APEC等の枠組み、あるいは先ほど大臣もこういった資源外交のお話に触れられましたけれども、中国あるいはインド等アジアの諸国との協議を通じて、エネルギーの多元化、多様化あるいは省エネルギーの推進等によりまして石油依存度の低減も図っていかなければならない、あるいは石油備蓄などの緊急時の対応能力も更に強化をしていかなければならない、そういったことに向けて意見交換あるいは協力を進めてまいりたい、こんなふうに思っております。
#13
○近藤剛君 ありがとうございました。
 次に、自主開発石油の国家的な意義と、石油公団の今まで果たしてこられた役割、特に資金面、リスク負担面、そして技術面についてお伺いをいたしたいと思います。
 自主開発原油の持つ国家的意義は、石油開発公団発足の昭和四十年代初めの当時と本質的には現在も変わりがないと思っておりますが、改めてその国家的な意義を確認をさせていただきたいと思います。そして、そのような使命の下で石油公団が従来果たしてきた役割につきまして、どのようにその意義を総括をされておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。
#14
○副大臣(大島慶久君) お答えを申し上げます。
 我が国の一次エネルギーの供給に占める石油の割合は、第一次のオイルショック当時の七七・四%から五一・八%まで低下をしてきております。しかし、石油は依然として我が国のエネルギー供給の大宗を占める、これも事実でございます。
 こうした中で、石油の安定的な供給を確保していくことは、我が国にとってはもう極めて重要な国家的課題でもあります。そして、長期安定的に一定量の石油を確保できる自主開発の国家的意義は、石油開発公団が発足した昭和四十年代初めの当時と本質的には変わらないものである、こんなふうに考えております。
 そして、その結果、公団設立時、昭和四十二年でございますけれども、先ほどこれも大臣がお触れになりましたけれども、日量約二十七万バレルでありましたけれども、自主開発原油輸入量は現在日量五十八万バレルまでに増加をいたしてきているところでございます。原油の確保を図る上で、これまでの一定の役割をこの公団は果たしてきたと、一方ではこう考えております。
 ただし、これまでの石油公団の運営面あるいは財務面、こういったところに目を向けてまいりますと、実質的な開発原油の量的確保に余りにも重点を置き過ぎた、こういう嫌いもございまして、資金の効率的な運用に関しては十分ではなかった、こういう面もありました。そして、事業運営に関する情報公開が不十分であった点、主体であるべき民間事業者の経営責任の所在があいまいであった、こんな点も御指摘をいただいているところでございます。
 そういった意味で、石油公団の事業、業務の運営につきまして、徹底的な見直しを行いながら、今までいろいろと御指摘をされた事項をいろいろ見直し、着実にその改革を進めてまいるところでございます。今後の特殊法人改革に当たりましても、リスクマネーの供給機能あるいは研究開発機能等については独立行政法人に行わせる、このことによりまして、業務の運営の一層の効率化あるいは支援の内容につきましても、減免給付付融資を廃止いたしまして、支援比率を五割までに限定するなどの措置を講ずることといたしております。
#15
○近藤剛君 今、副大臣が言われました石油公団の経営につきまして、お伺いをさせていただきたいと思います。
 石油公団の二〇〇一年三月末決算を拝見をいたしますと、期間損失が六百九十六億円、繰越欠損金が四千二百十五億円となっております。また、一九九八年の九月の二十九日に発表されております石油公団再建検討委員会報告書というものがございますが、そこにおきましては石油公団の一九九七年度末時点での出資融資残高一兆三千八百二十億円のうち回収不能見込みが六千八百七十億円から少なくとも五千百四十億円はあるんだと、そのような見通しが出されております。
 私個人的には、損失発生をもって公団の経営が失敗をしたと見るべきではないと私は思っております。国全体として得られた直接あるいは間接的なメリットを勘案をして相対的に判断をすべきだと私は思っているからであります。
 回収不能見込みがあると申しましても、一方、優良資産もあるわけでありまして、そこには当然含み益もあるわけであります。公団が設立された目的の一つがリスク負担にあるわけでありまして、リスクを負担するということは将来損失を負担をするということでもあります。そういう意味では保険会社に似た機能を担っているわけでありまして、損失負担があったからといって経営が失敗したということでは決してないということであります。
 国によりましてはこの点をもっとはっきりさせておりまして、補助金方式を採用している国もございます。ドイツなどはそのような形で、出資、融資という形ではなくて補助金という形でもう国の金をそこに直接投資をしている、投資という形ではなくて補助金という形で金を出しているということであります。
 いずれにいたしましても、総合的に、そして相対的に含み損も判断をした上でこの経営の結果を見ていくことが必要だと思っておりますが、その点につきましてどのように総括をされておられるのか、もう一度この経営面につきましてお答えを賜りたいと思います。
#16
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきます。
 委員御指摘のように、平成十二年の決算では当期の損失六百九十六億、繰越欠損が四千二百十五億円でございます。また、その同じ年に出融資等の残高が、累計が八千五百十億円ございます。今、委員御指摘になった平成十年が一兆三千億でございますが、平成十二年は八千五百億円で、そのうち回収見込額が実は千四百九十億円から五千四百億円という形で大変幅がございます。これは原油、将来の原油とか為替の要素があるからでございまして、また長期の損失見込みという視点から見てみますと、平成十二年度末時点での過去の損失分を含めまして、四千六百十億円の損失の可能性から、逆には六千二百六十億円の利益の可能性があるということなんです。これは要するにパーバレル、一ドル変わりますと、二百五十億円、差がございますし、為替が十円変わりますと、大体二百億から五百億円くらいの差が出てくるわけでございまして、そういった観点からすると、非常にはっきりしない、不確定な要素により相当幅のあるということはひとつ御理解をいただきたいと思います。
 ただ、今、平沼大臣あるいは副大臣の方からも答弁がございましたように、昭和四十二年に石油開発公団ができましたときに三〇%という大変高い自主開発原油の目標を掲げました。この大命題を達成するためには、ややもすると量を確保するという方にバイアスが掛かって、資金の効率的な運用ということについてはやや軽視をしたと言ったら語弊がありますけれども、そういったことは私は率直な反省点だというふうに考えております。
 それからもう一つは、これだけの巨額なマネーが、リスクマネーが投資をされるわけですから、もっとアカウンタビリティーというか、情報開示をしていくという姿勢がもっとあってしかるべきだったんではないかな、こういった総括ができると思います。
 それから、これはもう何度も答弁している話でございますけれども、やはり出融資合わせて七割ということは、結果的に開発事業者自らの責任がしっかり持てないというか、そういう状況があったということは事実だと思います。
 そういうこともありまして、もう委員御指摘のように、いわゆる石油審議会等々において石油公団の改革を平成十年に始めまして、これは一応着実に進んでおります。今後とも、この法案が成立いたしました暁にも、この改革委員会にて提案された事項というのは引き続き取り組んでいくということはもう申し上げるまでもないことでございますけれども。
 今後は、やはりそういった反省点を踏まえて、学習効果を出しながら、まず基本的には石油公団が持っていた資産というのは特殊会社に移して、そして将来は別途法律を作って対応するわけでございますけれども、いわゆる民間主体でやっていただくということが原則になります。だからこそ、出融資もトータルで五割以下とすると、これは民間が主体になるということ。ただ、場合によっては、やはり国家戦略上あるいはエネルギー政策上、あるいは産油国の要請によってどうしてもリスクマネー等々を供給せざるを得ない、国の関与をそこで入れざるを得ないというときがありますから、こういうときにはしっかりプロジェクトを厳選した上で戦略的にそういう対応をさせていただくということでございまして、今回の法案にはそういう精神がございます。
 いずれにいたしましても、過去数十年にわたって取り組んでまいりました石油公団の結果というものをしっかり踏まえて今回は法案を提出をさせていただいて、いずれにいたしましても、今後の改革に資すればというふうに考えておるわけでございます。
#17
○近藤剛君 新機構についてのお話も伺ったわけでございますが、新機構としての独立行政法人の設立に当たりまして、当然、従来の教訓、失敗の教訓を生かすということは重要であろうかと思いますが、また同時に、成功もしているわけでありまして、成功の教訓もまた生かしていくことも必要ではなかろうかなと、そのように思います。
 新機構におきましては石油探鉱開発に必要な資金の融資業務が外されることになっております。これは自主開発原油あるいは天然ガスの権益確保の視点からどのようにお考えなのでありましょうか。そしてまた、今お話ございましたように、七割のリスク負担はある意味ではモラルハザードをもたらしたというお話ではございますが、しかし、保証も含めましたリスク負担限度を五割にするということで、本当に国際社会の中にあって大丈夫なのでありましょうか。この点につきまして、もう一度お考えを伺いたいと思います。
#18
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 これまで石油公団が行ってまいりました出資や融資、債務保証につきましては、我が国への石油の安定的供給に一定の役割を果たしてきたものだと、このように認識しておりまして、今、近藤委員からも良い教訓、悪い教訓、こういうお言葉がありました。私はそのとおりだと思っております。
 石油危機などを背景に自主開発原油の量的確保に重点を置く余り、先ほど古屋副大臣から答弁をさせていただきましたけれども、非常に量的な確保に重点を置いたということ、それから資金の効率的運用に関して十分でない、そういった面がありました。また、御指摘のように、出資と減免付融資、これ合わせますと七割まで、こういう形で民間事業者の経営責任の所在が非常にあいまいになった、そういう意味では非常にずさんになった、こういった点もございました。
 こうした問題提起を踏まえまして、これも先ほど来御答弁させていただいておりますけれども、石油公団再建検討委員会及び石油公団開発事業委員会、ここで御議論をいただいて指摘をしていただいた事項がございました。これは反省点も、いい点もありましたけれども、そういった反省点についてのほとんどすべてにつきましては改革を進めてきているところでございます。
 そこで、お尋ねの、今度の独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構において減免付融資の廃止、これはどういう考えかと、こういうこと。それと、支援比率五割まで、これどうして限定したのかと、こういうことなんです。
 減免付融資制度につきましては、本来、探鉱事業の性格に照らしてみますと、そのための資金供給の手段は出資という形態を取ることが原則であるところでございまして、仮に出資という形態だけによった場合、我が国企業の企業体力にかんがみまして必要とされる探鉱資金の供給が全体として十分確保できるかどうか、また出融資先の経営が出資構成上からも民間が中心であるということをいかに担保をすべきか、こういう点で検討しました結果、この減免付融資制度というものは制定されたものであります。しかしながら、本来返すべき融資という形態を取りながら減免もあり得るという制度の運用に当たっては、今るる申し上げましたように種々反省すべき点があったと考えております。
 今回の減免付融資の廃止については、出融資を合計して七割まで支援するというこれまでの支援の在り方が、繰り返しになりますけれども、民間事業者の経営責任の所在をあいまいにする、こういった面もあるということを反省として踏まえまして、かかる融資の廃止により民間事業者の責任がより明確になって、事前調査の更なる精緻化等によるプロジェクトの厳選等を通じましてより効率的な自主開発の実施が図られるものと、このように考えております。さらに、独立行政法人となることによりまして、業績評価をベースとした役員の給与査定、場合によりましては解任、こういうことも行って厳密にやっていかなきゃならないと思っています。
 したがいまして、今申し上げたような考え方で私どもはやっぱり五割と、こういうものを限度としてやっていくべきだと、こういうことを考えましてそういう結論を出させていただいた、こういうことでございます。
#19
○近藤剛君 分かりました。
 いずれにいたしましても、世界情勢は極めて流動的でありまして、またエネルギー安全保障を取り巻く環境には必ずしも楽観を許さないものがあります。
   〔委員長退席、理事加藤紀文君着席〕
 国の役割、特に三つの力と申しました。外交、リスク負担、技術力、この国の役割に期待するところ大であります。引き続きそのような視点で、この公団廃止、そして新機構の設立に当たっての配慮をお願いをいたしたいと思います。
 次に、資産処分についてお伺いをいたします。
 これから三年間で資産の整理統合が行われるわけでございますが、この三年間はこれからのエネルギー政策にとりまして極めて重要なものになろうかと思います。
 この三年間でやるべきことは二つあると思います。その一つが、持てる資産価値の最大化であります。そしてもう一つが、損失の最小化であります。その視点から考えますと、優良資産の切り売りは絶対にしてはならないと思っております。総合価値の最大化を図らなければいけないからであります。しかし一方で、含み損があるとするのであれば、その損切りはできるだけ早い方がいいということもまた事実であります。
 このような資産価値の最大化、そして損失の最小化という大きなオペレーションをこれから実行をするわけでありますが、それにはその実行に当たっての責任体制をしっかりと確立しておくことが大変重要だろうと思います。専任の、民間企業で言いますとCEOに当たる方を必要であれば民間からスカウトすることも考えて、このような大きなオペレーションをやっていくべきだろうと思います。
 この法案を拝見いたしますと、総合資源エネルギー調査会の意見を聴取する、あるいは内閣総理大臣への協議を行うというようなことになっておりますが、これはそれで結構だと思いますが、しかし、それで責任体制が不明確になったのでは本末転倒であろうかと思います。
 この点につきましてどのようにお考えになっておられるのか、お示し賜りたいと存じます。
#20
○政府参考人(河野博文君) 先生おっしゃいましたような資産の最大化、そして損失を極力軽減していくプロセスが、この法律を通していただきましたならば始まるわけでございます。
 そこで、石油公団の開発関連資産でございますけれども、過去三十年余りにわたりまして石油開発プロジェクトに資金供給を国として行った結果得られたものでございますから、正に国民の皆さんの経済上重要な財産という意味を持っていると思っております。
 当面三年間のプロセスは、今、先生がおっしゃいましたように、開発関連資産の整理、売却について、その事業計画を認可するに当たりまして、経済産業大臣といたしましては、総合資源エネルギー調査会の意見を伺いますと同時に、特殊法人等整理合理化計画の着実な実施を担保する観点から、特殊法人等改革推進本部長たる内閣総理大臣に協議をするということが法定されておりますので、このプロセスを進めまして、関係者のコンセンサスを得つつ公明正大にやってまいりたいというふうに思います。
 そして、累積欠損金につきましては、平成十三年三月末の決算時において四千二百十五億円になっているわけでございますけれども、今後の資産の整理、売却への過程で、これは変動する可能性があると思っております。
 いずれにしましても、こうした資産処分を経まして約三年の期間を終了いたしますならば、最終的に確定する欠損金、これを公団解散時にこれまで公団に投下されました出資金を減資相殺するということによりまして処理をしていくことになりますが、さらに、残された資産については御案内の特殊会社に承継されるわけでございまして、ここにおきましては、民間的な経営手法によりまして一定の存在を示し得るような企業としての発展を期待しているということを累次大臣の方から御答弁申し上げているところでございまして、この経営体制についても大臣の方から所見を累次申し上げているところでございます。
#21
○近藤剛君 御説明は理解はいたしますが、総資産三兆五千億に上ります大きな資産をこれからどのように整理統合するかという大きなオペレーションであります。その専任の責任者はどなたなんでしょうか。今お話ございましたように、第三者の有識者委員会による意見聴取、内閣総理大臣への協議は、これは結構でございますが、しかし、これが万全な方策ではないということもまた明らかであります。専任の責任者はどなたなんでしょうか。御確認をお願いをいたします。
#22
○政府参考人(河野博文君) この当面三年間の資産の処分の計画を直接作りますのは石油公団でございますけれども、先ほど申し上げましたように、この法律に基づきまして、資産処分の事業計画につきましては経済産業大臣が認可をするということでございますから、担当大臣としての責任は経済産業大臣が負うものでございます。
 また、特殊会社に移行した後も、当初は政府の一〇〇%出資という法人形態を取りますので、まだ法律自身は今後の検討にまつわけでございますけれども、当然ながら一定の経済産業大臣による監督規定が置かれることになると思います。そういう意味におきまして、この特殊会社の監督責任を負うべき者は経済産業大臣であるというふうに心得ております。
#23
○近藤剛君 実際のオペレーションの実施に当たりましては、是非実際に実行する責任体制をしっかりと決めて、かつそのラインの責任体制をまたしっかりと確立をしていただきたいと、そのように存じます。
 次に、石油公団改組後の新体制につきお伺いをいたします。
 優良資産をまとめて価値を最大化した上で民営化をすべきだと私は考えておりますが、いかがでしょうか。それによりまして国の損失を最小化することができる、また、場合によっては利益さえも出すことができるのではないか、そのように考えるからであります。
 問題は、民営化の仕方であります。できれば国の共有財産と位置付けたいと思います。その意味で、ドイツにおきますDEMINEXの方式も一案ではないかな、そのように考えるわけであります。ドイツにおきましては、御承知のとおり、民族系八社によりまして六九年、DEMINEXが設立をされているわけであります。この点につきましてどのように現在お考えなのか、できる範囲で結構でございます、お示し賜りたいと存じます。
#24
○政府参考人(河野博文君) この特殊会社でございますけれども、先ほど申し上げましたように、整理、処分後の石油公団の開発関連資産を引き継いで設立される、そして将来、できるだけ早期に民営化されるということでございますけれども、その設立自身は別に定める法律により行うということがこの廃止法の附則三条で規定をされているわけでございますので、やはり具体的な姿はこの新しい法律を制定する過程の議論の中でより明らかにさせていただきたいというふうに思っております。
 これがどのような規模の会社になるかといった点についてもし御関心があるということであれば、実はそういったことは資産の整理、売却、精査の過程で数字を明らかにしていくことになるわけでございますので、現時点で御紹介できる数字は限られておりますけれども、今、公団が保有いたします開発関連資産のうち、いわゆる株式評価益が生ずると見込まれております清算中の会社の株式、これを平成十二年度末において評価いたしました額は五千五百八十億円ということになっております。
#25
○近藤剛君 分かりました。
 いずれにいたしましても、新しい法案がまた出された段階で改めてこの点については協議をさせていただきたいと考えております。
 石油公団改組後の体制の将来像につきましては、国民のやはり合意を得つつ、また、エネルギー安全保障の視点から十分に検討をしていくことが必要だと思っております。官民総合力発揮に向けまして引き続き御努力を賜りたいと思います。
 時間が参りましたので、私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。
#26
○本田良一君 民主党・新緑風会の本田良一でございます。
 今日は、石油公団廃止法案につきまして、平沼大臣を始め各答弁者に質疑をお願いしたいと思います。お答えをお願いしたいと思います。
 私は、今まで経済産業委員会において、大変私は前向きな答弁を、今日までやってまいりましたが、今回はこの石油公団の法に当たりまして、党も反対という衆議院では結果を出しました。私も、自主開発を始め、あと特殊会社、こういうことにつきましても、産業省が石油公団を廃止をしながらも、後、特殊会社でもって自主開発を含めたことに携わっていく、このことに対しまして私はやっぱりその姿は取るべきではないと、こういう考えをずっと持っております。
 それはなぜかと言えば、日本の象徴の中で、ずっと従来からこの委員会で何回も私は言ってまいりましたが、日本が資本主義の国であり、自由市場経済の中で旗手となっていくべき象徴は経済産業省だと。この間、独禁法改正のときにも公取委員長に本会議で質問をいたしましたが、そのときも、やはり公取というものは日本の自由主義市場の旗手となってその点を、競争を促進をするようにやってもらいたいということを私は申し上げました。
 よって、石油というものは、もう本当に日本の国家あるいは国民、かつて第二次大戦を経験をした国民にとりましてはいかに重要かというのは、私も戦争を経験をしていないけれども、第二次大戦に突入をしていった歴史的な経緯を歴史的に学んだ中では石油というものが発端であったと、そういうことを十分認識をしております。よって、国家が石油の確保に万全な体制を取るということは身にしみて分かっている政治家の一人であります。
 しかし、そうだからといって、今、近藤先生の質問の中でもありましたが、石油に当たりましては自主開発、技術力、資金、リスク負担、こういうものが一番重要であるということでありますが、ある面、一か八かの山を踏むわけですから、いわゆる探鉱という中で。そうしたときに、これは昔から山師とかそういう場合に、そういう重要な一か八かのそれに国家が関与して、それも国家自らが経営を持って、公団という名の下に、そういう危険負担、リスク負担がある。そういうものにこの自由主義市場経済の中で携わっている、これはいかがなものかなと。やっぱりそういうものは民間に任せて、民間がそこで切磋琢磨やって、それを支援をするということでなければ、私は大変税金を、本当に国民の税金を無駄遣いをしていくという。
   〔理事加藤紀文君退席、委員長着席〕
 この間、この意見を、この資料をいろいろ要求をして、行政の皆さんとも話をしました。しかし、強調をされることは、民間では資金力がない、国が関与しなければ資金が、石油にはリスクを伴い資金力が必要だと、だから、資金が重要だから、今の民間では一兆円とかそういう資金を持ってやるそういう探鉱などには携わることは、企業は、そういう企業はおりませんよと、こういう持論をしきりに言われたけれども、しかしそういうものだからこそ民間が切磋琢磨、そういうところに開拓精神を持ってやっていく中で、新しい競争も生まれ、新しい産業も生まれ、そして日本そのものの活力も生まれてくると、こう私は思いますから、経済産業省がそういうことを持って、頭に置いて、経済産業省の私はこの一番石油公団法こそ石油公団、経済産業省の私は在り方を問われる、そういう私は問題提起をやっておきたいと。在り方を問われているんですよ、経済産業省の。
 そこを強調して、今から質問に入りますが、まず、昨年の六月十二日の石油備蓄法改正の委員会審議において平沼大臣に対し、石油公団は廃止すべきだと迫りました、私は。しかし、大臣の答えは、石油公団は必要というものでありました。しかし、その質疑の後、一週間もたたないうちに、新聞に石油公団は廃止の方向という記事が載りました。一挙にその流れになった。
 今や経済産業省は自ら提案をした石油公団廃止法案を審議するに至っておるわけでありまして、大臣の考え方をお尋ねをします。
#27
○国務大臣(平沼赳夫君) 今般の特殊法人等改革は、一昨年の行革大綱に基づきまして、すべての特殊法人等については事業、組織形態の抜本的な見直しを行うことが求められていたところでございまして、昨年末に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画の中で具体的な方針が示され、石油公団については廃止することとなった、このような経緯があります。
 昨年の公団法改正時におきましても、石油公団を含めたすべての特殊法人等の事業、組織全般について見直しを行い、一年以内に結論を出すべき旨御答弁させていただきました。
 また、今報道の御指摘がございましたけれども、その報道を私どもは承知しておりますが、私を含め当省として何らかの関与を行ったものではないということは御理解をいただきたいと思います。あの報道は、私どもから発出してそれで報道になったということではございません。
 他方、エネルギー供給の大宗を海外に依存する我が国にとっての安定供給確保は重要な政策課題でございますので、そのような観点から、昨年石油公団法の改正において承認をいただきました資産買収案件に対する出資機能を含め、国の責任において果たすべきエネルギー安定供給の確保上の重要な機能である石油の開発のためのリスクマネー供給機能、研究開発機能及び国家備蓄統合管理機能については独立行政法人に行わせて、業務の一層の効率化にも配慮しつつ着実に推進してまいる所存でございますけれども、今、本田先生が御指摘の点について、経済産業省こそが自由経済の中でそういった民間の活力を引き出して、そしてその民間の活力の中でやっていくべきだと、これは私は一つのお考えだと思っております。
 しかし、現実の問題として、これも本田先生はよく御承知だと思いますが、例えば産油国、そこを相手として自主開発、石油の安定供給を求めようと、こういうふうにいたしますと、どうしても産油国というものは民間が担保するということよりも、そこに例えば日本の場合には日の丸が見えると、こういうことをどうしても彼らは取引の中心に置くと、こういうことがございまして、そういう背景もありまして、石油公団というものの存在意味もあり、そしてそういう形態の中で進めてきたという事実的な歴史の背景があることも御承知をいただきたいと思います。
 ですから、今回もこの公団法、この石油公団廃止の中に、廃止をするに当たりまして、今もちょっと触れさせていただきましたけれども、やはり引き続きこの国にとって、第二次世界大戦のとき、その開戦のときに、たしか石油は血の一滴にも匹敵する、こういう言葉で開戦の一つの背景にあったことも私も承知しておりますけれども、そういう中でやはり大切なエネルギーの石油というのを確保するためには、どうしても民営化をして、そして外国のようなメジャー、そういうもので非常に大きなインセンティブを与えていくということは大切ですけれども、その中で取りあえず、今申し上げたようなリスクマネーの点と、それから研究開発の技術力と、更にはやっぱり国家備蓄というものは何らかの形で国が関与しなければならない。そういう形で、そこのところは特に入れさせていただき、そして特殊会社を作って、そして答申にもございますように中核的なそういう企業グループを育てるという、そういうところに沿って最終的にはこれを民営化を図っていくと、こういう形で出させていただいたと、そのことも是非御理解いただきたいと、このように思っております。
#28
○本田良一君 大臣と大変意見は食い違うわけですけれども、それはどういうことかと言えば、ずっと私は、この質問のときにも日の丸が見えるということをおっしゃいました。私は当然、産油国はそれをやっぱり、いろんな民間で交渉に行っても会ってもくれない、そうしたときに日の丸が見えればその交渉にもスムーズにテーブルに着いてくれるとか、それはあるでしょう。しかし、それはあくまでも、一度言いましたけれども、外交の分野でこれは果たすことができるわけでありまして、民間を支援する立場でそれは私はできる。例えば、今回カスピ海にパイプラインができますが、これに伊藤忠ですか、そういう場合に、やっぱり日本が後ろからそういう支援をやったりしていると思いますよ。
 だから、そういう形でやっていくべきであり、私は、あくまでも日の丸が見えることが非常にそのテーブル、そういう交渉、そういう自主開発をする上で大切だとおっしゃいますが、これは日本の石油公団が資金を持っているから、そこに頼り、そして探鉱だけでなくて他の資金をある面期待する。そういう面が、元々金ありで、そこに日の丸イコール金、マネーですね、そこに期待をされていると私はそう思います。それによって、今回の石油公団は国民に六千億円の欠損金を出して、これについてだれも責任を取らない。そういう結果が延々とやられてきているわけですから。それだったらいっそのこと、私は国営でやっていただきたい。中国など今、民間で石油開発をやって非常に競争力が付いたと言っておりますが、それであれば日本は逆に国営でやっていただきたい。それくらい私は逆な提案をこの際いたしますよ。
 そういう今までどおりの責任と反省のない上で、先ほどかなりの指摘については努力をしたといって盛り込んでいるとおっしゃっておられますが、私はこの法案改正に当たって、責任のこれまでの問い掛けもないし、だれが責任を取るともないし、そしてまた新しい特殊会社、そして民間に移行するに当たってとか、こう先のことは、一応二つの事項がありますが、何ら法案も出されていない。そういうことを考えると、私は、非常にまだ今までの反省と、それから、本当に石油というものの自主開発、そしてメジャーを育てる、それによって日本の石油そのものが確保される、そこにどうも考えが至っていない、そこを一つ指摘をいたします。
 しかし、これは後もう一回、私質問するようになっておりますから、探鉱技術とか、パテントのことやら、そういうものすべて、国の外交上のことを含めてこの後やることにして、今日は、行政の人に行政マンが質問をする、そういう問題提起で一つ聞いていただきたい。盛りだくさんありますから、さっと行きます。
 私は、今年の初め、経済産業省の幹部から、今国会に提出をされる予定の石油公団廃止のための関連法案として、三つの法案の説明を受けました。ところが、本経済産業省から実際に提出をされた法案は二つに減っております。何がなくなったのか、肝心の公団廃止の後の資産管理のために設立をされる特殊会社の性格を規定した法案がなくなっております。
 本当に民営化するつもりであれば、国鉄のように清算事業団を作ればよいではありませんか。経済産業省の影響力を残したいための特殊会社設立ではないのか、天下りの受皿ではないのか。
 また、一月に説明を受けた法案概要では、平成十五年までに石油公団を廃止するとなっておりますが、それがどういう経緯か、今回提出法案は平成十六年までにと、一年先送りをされたことになっております。これらの経緯について説明を求めます。大臣にお願いします。
#29
○国務大臣(平沼赳夫君) 当初、経済産業省といたしまして、石油公団法廃止法案、それから独立行政法人法案とともに、石油公団の開発事業関連の権利義務を承継をいたします特殊会社法案を今国会に一括して提出することを考えていたことは事実でございます。
 しかしながら、石油公団の開発関連資産の整理、処分に十全を期すために、まずは三年間、石油公団に資産の管理、処分を着実に実施させることが適当であると政府として最終的に判断をいたしたところでございます。
 また、当初、民間手法により近い特殊会社をできるだけ早期に設立するのが望ましいとの考えから、整理、処分期間を二年程度としておりましたが、今申し上げましたように、最終的には三年必要ではないか、こういうことで三年としたところでございます。このため、今国会に石油公団法廃止法案、独立行政法人法案の二法案のみとさせていただいたことでございます。
 特殊会社につきましては、石油公団法廃止法附則におきまして、御承知のように、別に定める法律で設立することといたしております。このため、特殊会社については今後の議論の中で具体的な姿を明らかにしてまいりますけれども、いずれにいたしましても、天下り等の思惑に左右される、そういうものではございません。
 その役員につきましては、事業の性格に照らしまして、個人としての経験、能力等に基づきまして、適材適所で人材が配置されるべきものと私は認識しておりますけれども、私といたしましては、特殊会社は会社発足後できるだけ早期に民営化を行うこととしておりますことから、民間資本の論理にのっとった効率的な経営が必要であると思っておりまして、そのためにも特殊会社のトップには私は民間人を起用する、こういうふうに考えております。また、その他の役員の構成につきましては、その経営トップの意向を尊重するのが適当だと、こういうふうに考えておりまして、私どもとしましては、経済産業省の影響力ですとかあるいは天下りの受皿と、こういうようなことは考えておりません。
#30
○本田良一君 次に、特殊会社について、大臣は将来は和製メジャーを目指すと言われております。そもそも石油公団も和製メジャーを目指すという目的で設立をされたのではありませんか。官僚の天下り先のような法人では和製メジャーなどは到底無理だという結論が出たのではないでしょうか。
 なぜ、民間企業を支援をして、それを和製メジャーに育てようという発想がないのか、この点を再度伺います。
#31
○国務大臣(平沼赳夫君) 石油公団は、石油等の安定的かつ低廉な供給の確保のために、民間開発企業を支援することを目的として設立されたものでございまして、公団自体が和製メジャーとなることを想定したものではないと思っております。
 他方、平成十二年の八月の石油審議会の中間報告におきまして、自律的に石油開発事業の維持拡大を行うことのできる中核的企業グループ、その形成が必要である、こういうことの答申が出たところでございまして、経済産業省といたしましては、引き続き石油の安定供給確保の観点から重要な政策課題であると認識しております。
 なお、石油公団廃止法附則で、別に定める法律で、先ほども申し上げましたけれども、設立することを明らかにしている特殊会社につきましては、整理、処分後の石油公団の開発関連資産を引き継いで設立をされまして、将来できるだけ早い時期に民営化をすることとしております。その意味で、民間の活力を主体とした発想にほかなりません。
 いずれにしましても、特殊会社の目的、業務等につきましては、別に法的措置を取ることとなっていますので、今後の議論の中で具体的な姿を明らかにしていきたいと思います。
 和製メジャー、こういう言葉について、人によっていろいろな意味で使われていると思いますけれども、私自身は、石油・天然ガス開発事業の維持拡大を自ら行うことができ、世界の石油ビジネスにおいてメジャー等に伍して一定のプレゼンスを示せるような日本の企業、こういった意味で私は和製メジャー、こういう言葉を使わせていただきました。
 そういった意味で、私が申し上げた和製メジャーと先ほど申し上げた中核的企業グループとは基本的には私は同様の形であると、このように思っております。
#32
○本田良一君 次に、私は経済産業省が民間企業を支援して和製メジャーを育てようという発想になかなかならないのは、国の役割を確保してそこに天下り先を確保しようという省益優先の考え方があると思います。石油公団廃止に伴ってできる独立行政法人、特殊会社に対して天下りを禁止するつもりはございませんか。
 衆議院の委員会答弁では、民主党の同僚議員の質問に対して、大臣は公務員制度全体の見直しが先というような答弁をしておられました。私も優秀な官僚の皆さんがもう少し長く本省で働けるようにすべきだとは思いますが、それは大臣の裁量で今すぐにでもできるのではないでしょうか。
 国から資金提供を受けて、その結果として国の監督を受ける独立行政法人や特殊会社に省庁の先輩が天下ることのもろもろの弊害は、石油公団やその子会社の実態を見れば明らかであります。よく、省庁の幹部にはそれなりの能力があるからという天下りを正当化する論議があります。役人としての管理能力が独立行政法人や特殊会社などの実行機関の経営者としての能力と一致するかといえば、そうではありません。それは、二兆円を超える国の資金を投入をしながら、産業政策としては和製メジャーを作れず、石油の安定供給という面でも、結果的に中東依存度を高めてしまった石油公団の事業経営の実態を見れば明らかではないでしょうか。お答えをお願いします。
#33
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回の石油公団等の改革は、エネルギーの安定供給の確保と行政改革の観点から、昨年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画を着実に実行する、こういうことで行わせていただいています。
 独立行政法人の理事長については、独立行政法人通則法に基づきまして、独立行政法人が行う事務及び事業に関して高度な知識及び経験を有する者、独立行政法人が行う事務及び事業を適正かつ効率的に運営することができる者から主務大臣が任命することとなっておりまして、その他の役員につきましても同様の要件を満たす者が理事長が任命して、そして主務大臣に届けることとなっております。ですから、主務大臣としては、どのような者を任命するかについては、今後、法律の要件に照らして検討を進めていかなければならないと思っております。
 また、特殊会社の役員につきましては、会社が行う事業の性格に照らしまして、個人としての経験等に基づきまして、適材適所で人材が配置されるものと認識しております。繰り返しになりますけれども、このトップは民間人を起用していきたいと、こういうふうに考えております。
 公務員の再就職につきましては、いわゆる天下り問題として国民の皆様方に強い御批判があることを私どもは真摯に受け止めるべきだと考えています。内閣で取り組んでいる公務員制度改革において検討されておりますように、特殊法人等の公的部門を再就職の安易な受皿とすることがないようにする等、国民の信頼を確保し得るルールを確立することが私どもは大切だと思っています。
 当省といたしましても、こうしたルールの確立に協力して、確立されたルールを遵守する立場でございまして、いずれにいたしましても、押し付け型の天下りは厳に排除してまいりたいと思います。
 他方、公務員出身者だからといってその理由だけで一律に排除するのも、人材確保の面からいって私はやっぱりいかがかと思っておりますし、要は厳格な目で適材適所を徹底すべきだと、このように考えています。
 また、衆議院で御答弁を申し上げた公務員の雇用体系の在り方、これ一般論として、やっぱり人生八十年の時代に、やはり今役所では早い人は五十ぐらいから肩たたきが始まって、そして役所を去っていく、そういう勤務体系になっております。そして、年金の支給ということも考えると、六十五以上になる。その他その他を考えていきますと、非常にそういう意味では今の公務員体系の在り方、なかなか難しい、これは人事院の絡む問題で難しいことでありますけれども、やはり蓄えた能力だとか知見、そういうものを、今人生八十年で六十を過ぎても元気な人たくさんいます、能力のある人たくさんいます。ですから、そういった人たちが更に能力、知見を生かして働けるようなやっぱり職務体系に改めることが、総体的に言えばこういった天下りを防止することにつながるんじゃないか。
 そういったことで、一般論としてそういう在り方を私は申し上げたことでございまして、今すぐにおまえが決断すればと、こうおっしゃいましたけれども、なかなか、人事院等もございましてなかなか難しいわけですけれども、私は必ずしも、もう年が取るにつれて右肩上がりの給与体系じゃなくて、あるところで、頂点で下がっていく、そしてその中でみんなが働いていくということがやっぱり天下りの根本的な解決につながる、そういう考え方の一端を申し述べさせていただいたということも御理解をいただきたいと思います。
#34
○本田良一君 今回の法案では、石油公団廃止後にはある期間特殊会社と独立行政法人が併存する構想が描かれております。平沼大臣がおっしゃるとおり、特殊会社が和製メジャーを目指すような会社なら、石油公団の再建管理だけでなく、将来、新規案件の出資なども考えておられるのでしょうか。また、特殊会社から完全な民間企業への移行にはどのくらい掛かると考えておられますか。例えば、国鉄の場合は十四年掛かりました。副大臣に答弁をお願いします。
#35
○副大臣(大島慶久君) お答えを申し上げます。
 特殊会社につきましては、石油公団廃止法附則で別に定める法律で設立することとされております。また、将来できるだけ早い時期に民営化することとされておりますが、その目的、業務、更には民営化のプロセス等につきましては今後の議論の中で具体的な姿を明らかにしてまいりたいと考えております。
 ゆえに、せっかく先生から今お尋ねをいただきました新規案件への出資、あるいは民間企業への移行にどのぐらい掛かるのか、こういったことに関して現段階で明確に御答弁ができませんので、御理解を賜りたいと思います。
#36
○本田良一君 今、何も付け加えずに四番までの質問をお答えを聞いてやってまいりました。
 そこで申し上げますが、私は、この官僚の天下り、そういうのは以前は、何と申しますか、批判をするとか、そういうことは実は持ち合わせておりませんでした。それが、今、大臣がおっしゃったような能力とか、そういうものをずっと考えて、経験とか、そういうすばらしい企業にとっても社会生活にとっても優秀な人材であると、こう思っておりましたが、この国会に来まして、本当に私は人材を活用するのであれば、五十幾つまでで、あと一人が事務次官になったら辞めるという、そういうシステムでなくて、やっぱりちゃんとした定年までともに切磋琢磨頑張ってもらって、同期の人であっても、そういう仕組みとか、そしてそのひとつの定年というのが終わったら、そういう権益の中ででき上がった企業でなくて、全然違った異業種、そういうところに行って能力を発揮していただく、そのことが日本のためにどれくらいのプラスに将来なるか。アメリカはそうしてきているからこれだけ切磋琢磨、世界に君臨するアメリカに私はなってきたと思いますよ、アメリカの人材は。
 それで、私はこの間、石油公団を、初めて国政調査というのを経験をいたしましたが、行ってまいりますと、この経済産業省の先輩たちが本当に、社長は何をやっておられますかと聞きましたら、社長として社長の業務をやっていると。特にショックだったのは専務、専務は何をやっておられますかと聞きましたら、社長の補佐をしていると言っておられました。これくらいの答えですね。
 だから、本当に石油公団の中で、石油備蓄とかいろんな、ほかのところはQC的な安全管理とか、そういうことをちゃんと年間の計画を持ってやっているという答弁をされた社長もおられましたが、中には今言ったような方がいらっしゃったわけですよ。しかし、この方は本当に立派な人材で、産業省のときにはそういう方だったと思います。だから、私は思いましたけれども、本当に五十幾つで辞めて、ここにおられて、今六十ぐらいだろうけれども、これだけのまだ一番の能力を持った働き盛りの人が、そして十分などんな事業にでも堪え得る、そういう人がここで本当に社長の補佐ぐらいで一日漫然と過ごしていかれる、これは日本の国にとっては本当に損失だなというのを実感しましたよ、行きまして。
 それと、私もある大企業の社員であったわけです。だから、よくこの天下りとかいうものには、人間関係よく分かります。私は当初、入社して五年目ぐらいは関連会社のいろんな契約のやり方について相当批判しました。こんな契約とかこういう随契ではいけないとか、金額の、契約金の問題から相当徹底的に私は関連会社を搾り上げて実は契約をやった経験があります。ところが、定年間際の先輩たちが、私がそういう見積り、契約書を作ると相当怒るわけですね。だから、なぜかなと思っておりますと、だんだん私が年が近づいてくると、それが分かるわけです。
 私は、一番怖いのは自分の一番最もな課長か一番トップだと会社の中で思っておりました。ところが、トップが怖いのは、次に辞めていくところのどこかの先輩が怖いんですね。だから、関連会社のどこかにいる先輩に非常に気を遣っているんですよ。だんだん会社のことを、一生懸命に全員がトップを含めてやっていかなくちゃいけないときに、一番上の方はどこを考えておるかといえば、関連会社の先輩のことを考えて、いつかどこかそこに自分が行かなくちゃいかぬから、その人事も自分で、行き先の人事も含めて、もう頭の中には現存在をしている自分の企業のことの経営の効率化とか改革とか、それにはもう頭がないというのが分かってきましたよ。
 しかし、私もそこまでずっと定年までおったら恐らくそんな人間になっていったでしょうね。これはどんなに私が正義感があっても、そこにたどり着いていけば、当然、私も正義を捨てて次のことに頭はひらめいていったと、こう思います。だから、これは人間のさがと申しましょうか。だから、さがであれば、我々は政治家ですから、日本の国家のためと国民のことを考えれば、そのさがを打ち破って改革の方に人材を向けていく、日本の国家と国民のために優秀な人材を活用していく、その方に向けて改革をしていくのがこれから本当に問われている私は政治の役目だと、こう思っております。
 戦争が終わって、あの本当に優秀な人材があのときにどこに行きようもない、就職はない。そうしたときに、いろんな倒産の会社とか新しい会社とか、そういうところに行って新しい会社を起こして、今日のあるのを、高度成長を作り上げた、あの人材はそういう人たちです。本当に立派なキャリアの人は、本当にもう明日の職員に払う給料をどうしようかと、そういう悩んで立ち上げてこられた会社が今日の日本の隆盛を生んだ大企業になってきているんです。
 しかし、そこに今ずっと、官庁も企業も含めてそういうところに入っていった人材が、今はただ漫然と今日の自分のいすと次の行き先を考えているからこそ、今、外務省のああいうていたらくな瀋陽事件とか、そういう正義感のない官僚ばかりが今、現実に二世、三世の世代の人たちが漫然と過ごしていっている今、今日の官僚の退廃のことになっていると思いますよ。
 そこをぶち破るために、それではばっと昔のように戦争を起こして、国が敗れて、そして新しいそこでまた五十年、どうも五十年のスパンのようですね。だから、五十年のスパンでそういう人材が退廃したときに、何か今まで戦争が起こってそういう結果になったけれども、戦争がなくてこれを改革をしていくのは政治は大変厳しい経緯をたどると思います。しかし、現実にアメリカはそれをやってきた。戦争に敗れなくて二百年、アメリカはずっとそういう一つの機構、やっぱり行政というのがあるわけですから、三権分立で。しかし、アメリカは、そういう政治も頑張るけれども、行政の人たちも頑張ってちゃんと国を支えていく三権分立の一翼を担ってきております。
 それは、ある人間は、今、日本の政治家の中でも、官僚機構をぶち破って、もう昔の戦争で崩壊したときのように、ぶち破って最初からやり直さにゃいかぬという、そういう政治家がおります。私はこれは反対です。そんなことを、それは中には我が党の中にもいるんですよ、そういう人は。だから、それはそんな危険なことはできないと。ちゃんと改革というのは三割か四割ずつ改革をしながら、ずっと歴史を踏んでアメリカのように改革をしていけばいいじゃないかと、こういうことを私は言っているんですけれども。
 だから、本当に今ここで、やっぱり官僚の皆さんよりも政治の我々がそこを変えていく。特に、経済の最も先頭に立つ大臣、経済産業省の大臣がそれをひとつ、小泉総理は自民党をぶち破ってと言って総理になられたけれども、平沼大臣は、官僚機構が正義と自由主義を徹底してこれを頭に置いて、日本の経済産業省がリーダーになって改革をしていくということになって、それを訓話とともに大臣が改革をしていかれれば、私は次期総理大臣になられると思いますよ。だから、ひとつそういうことでお願いをいたします。
 それでは次に……(「答弁は」と呼ぶ者あり)答弁はようございます。じゃ、お願いします。
#37
○国務大臣(平沼赳夫君) 私は、今、本田先生が大体五十年のサイクルで変わっていくと、これは私もそのとおりの認識を持っています。例えば明治維新からちょうど五十年ぐらいにノモンハン事件があって、そして日本はずっと衰退していく。戦後の日本もそうだったと思います。
 アメリカは、私はやっぱり、一九四五年に第二次世界大戦が終わって、そしてそういうスパンで三つ子の赤字を抱えて、そして、あのころの日本は独り勝ちの時代でした、七〇年代から八〇年代に掛けて。しかし、アメリカはそのときに、自分たちは三つ子の赤字を抱えて今このていたらくだけれども、まあアポロというロケットを打ち上げて月の石を持ってきた、それだけの潜在力があるじゃないかということで原点に立ち返って思い切った改革を断行し、技術を大切にしてプロパテント政策というようなものを中心に据えて九〇年代の繁栄を迎えた。これはもう私は本当にアメリカの活力というのはそういうすばらしいものがあったと思っています。
 ですから、私どもとしても、今、先生、非常に含蓄の深い、そういうお話を承りました。そういう中で、こういう閉塞感のある体制を打破をする、そのためには優秀な官僚というのをいかにこの国のために役立てるかという観点で、抹殺するという形じゃなくて、別の形で活力を出していくと、こういうことに対しては私も同感でございまして、経済産業省がそういうことも率先をしてやらしていただかなければならないと、このようにお話を伺って感想を持たせていただきました。
 ありがとうございました。
#38
○本田良一君 どうも失礼な、通告にない答弁をお願いしまして失礼をいたしました。しかし、大変ありがとうございました。
 それでは、今回の法案で、公団の機能を引き継いで新しくできる独立行政法人は出資の上限が五割になる。当初の閣議決定にも国の支援割合は五割以下とすると明記をされておりました。減免付融資をなくすこととともに今回の改革の大きな目玉であります。
 ところで、そのことは今回の法案のどこに書いてあるのかお尋ねをしたいと思いますが、エネルギー庁長官にお願いします。
#39
○政府参考人(河野博文君) 今、先生おっしゃいましたように、今回の改革で、閣議決定を受けまして、リスクマネー供給機能等はこの独立行政法人が実施させていただくことになっております。そして、その石油開発プロジェクトに対します出資についてでございますが、五割を上限とするということは閣議決定を踏まえた方針でございます。
 ただ、この法文上は出資の規定があるわけでございますけれども、上限を明記しているわけではございません。今後、具体的には独立行政法人の通則法に基づいて作成されます中期目標の中で明記をするということによりまして、この運用をより確実なものとさせていきたいと思っております。
#40
○本田良一君 私もそのように答弁をされると実は思っておりました。どうしてこういう重要なことを法案に書かないのですか。もう一回。
#41
○政府参考人(河野博文君) 今申し上げましたように、独立行政法人の通則法によりまして担保は可能であるということ、また同種の組織の設置法といいますか、そういうものも参照いたしまして、こういう条文にしたのでございます。
#42
○本田良一君 次に、出資の上限が七割から五割に引き下げられた。いかにも国の負担割合が減ったように思いますが、実は今の石油公団では七割のうちの四割は融資であります。その融資がなくなって三割の出資だけになったかと思いましたら、出資は五割に引き上げられております。出資割合は逆に引き上げられたわけでありまして、そういう認識で間違いありませんか。
#43
○政府参考人(河野博文君) 確かに、従来の石油公団によります支援は、この原則的な形態といたしましては総事業費の七割を出資又は融資の形で供給するということがございました。まあ幾つかの例外はあるわけでございますが。そして、御指摘のように、一般的な形を御紹介いたしますと、公団出資が三割、民間出資が三割、資本金の割合としては双方五割ということになるわけでございますが、残り四割を公団が減免付融資によって供給する、これが一般的な形であったと申し上げられるわけでございます。
 今回、そういうこと、様々な改革の観点から、民間企業の責任をより明確化し、あるいは効率化を推進するということで、減免付融資を廃止をいたしまして、出資あるいは債務保証、どのような場合においても支援比率は五割を上限とするということにいたしておりますので、支援形態のトータル七割が五割に引き下げられると。ただし、出資という形で必要資金を賄う割合につきましては従来の一般形態でありました三割から五割に上昇するという見方も、それは可能であるということになろうかと思います。
 したがいまして、御指摘のとおり、総事業費のうち出資という形で供給する資金の割合は増えますものの、改めて申し上げますと、国による支援比率は従来の七割から五割に下がるということになります。そしてまた、支援対象会社に対する出資比率は、従来の一般形態でありますものと同様、会社の資本金の五割が上限になるということになろうと考えております。
#44
○本田良一君 もう残り時間がなくて、半分以上がまた質問できない結果になります。そしてまた、失礼な答弁をいただくことになりますが、最後のところで申しますので、ずっと幾つか関連のする質問だけをしまして、お答えをいただいて私がまたお聞きするということでお願いします。
 それでは、配付をした資料について質問をいたします。
 これは資料がここにありますが、これは、石油公団が出融資して設立をした開発子会社のうち清算されていない現存する八十二社について、民間と公団の出資、融資のそれぞれの割合、金額をまとめたものであります。
 この資料の右端に「公団支援比率」という項目があります。公団の出資と融資の合計が総事業費に占める割合であります。経済産業省の説明では、この数字の上限が現在七〇%ということであります。ところが、その七〇%を超えている会社が全部で七社ある。これはなぜでしょうか。
 次に、もう一つ、従来は総事業費を一〇とすると民間が三、公団が三、公団融資四の割合で分担をされておりました。出資だけ見ると、公団出資の上限は五〇%ということになり、ところが、これを超えている会社がこの資料では十社あるわけであります。
 もう一つですが、要するに、七割という上限も、三、三、四という原則も、いわゆる原則であって法律に書いてあるわけではありません。だから役人が恣意的に扱っていいということですか。それじゃ、まるで裁量行政じゃないですか。今度の法案にも、閣議決定に明記されているにもかかわらず、上限五割と書き込まずに運用ルールにとどめるというのは、そういう意図があるのではないでしょうか。
 ずっと三点ほど言いましたが、一つ一つ答えていただいて、お願いをします。
#45
○政府参考人(河野博文君) 御指摘の資料にありますように、公団の支援比率が七〇%を超えているプロジェクトがたしか八件あると思います。これは、七割を超える比率での支援を認めてきたケースは、いわゆる我が国の企業が直接操業に携わりますオペレータープロジェクト、あるいは新規の技術開発が必要であることなどリスクが極めて大きいと認定されたものについて適用した例外的なケースであると承知をいたしております。
 なお、いずれにいたしましても、今回の改革によりまして上限は五割となるわけですが、これに先立ちます平成十二年八月に石油審議会の開発部会基本政策小委員会の中間報告におきまして、今後といいますか、その後十年間の支援の在り方について七割という制度も縮小、見直しをしていくということでございまして、その後、この七割を超える支援の案件はない状況にございます。
 それから、公団の出資の割合がその株式の持ち株比率でいいますと五割を超えているというケースが、先生御紹介になりましたようなケースがあるというふうに思いますけれども、これは自然条件の厳しい地域におきますプロジェクトあるいは探鉱リスクが大きくて資金回収に長期間を要するプロジェクト、そしてまた三、三、四というその四割の資金供給を貸付金という形でやるにしては金利負担が増大し過ぎてしまうというふうに認められたようなプロジェクトでございます。
 そこで、最後に先生から法律上明記していないので五割を恣意的に変えるのではないかという御指摘でございますが、これは昨年十二月に閣議決定をされました特殊法人等整理合理化計画に従いまして新たに採択される案件の支援比率の上限は五割ということでございます。これは政府として責任を持って守らせていただきます。
#46
○本田良一君 それで、これをそうであれば法案に書き込むということが私は重要と思いますが、出資の上限を五割以下とするとか、そういう書き込みはできないのですか。
#47
○政府参考人(河野博文君) 私どもも同種の法律を起草するに当たりまして調査いたしまして、おおむね出資の規定についてはこのような包括的な業務の書き方が一般的であるというふうにも思いましたし、また整理合理化計画におきまして政府として閣議決定をしておりますので、当然これに従って遵守をしていくということで、このような法文を提案させていただきました。
#48
○本田良一君 先ほどから答弁ではリスクとかそういう、非常にそういうことを強調をされますが、ここのところがやっぱり何か安易に、何といいましても石油公団は国の、国民の税金ですから、この税金でもってやる事業が、常にリスクが伴うとか、そして減免措置も既に今まであったわけですね。後で債務保証のこともこれは出てくるわけですが、そういう非常にある面、責任を何一つ頭に置かずにいろんな事業に金を注ぎ込んでいく、そういうやり方、ここのところが私は、だからさっき言ったように、それであれば国営でやった方がいいと。だれも責任を取らずに融資だけ湯水のごとく金は使っていくと。
 やっぱり人間の命も、交通事故に遭ったときでも命は最終的には金であがなえますね。しかし、石油公団を作って赤字を作って、何千億と赤字を作っていながら、この命まであがなうほどの金というものに対して、何ら責任も感じなくてつぎ込んでいかれる、そういうことが本当に私は無責任であり、だからそうであれば少しでもやっぱり責任感を持つような、やっぱりこういう法の中にそういう明記を十分私はやっておかないと、今後やっぱり無責任な経営がまた繰り返されて同じことになると、こういうことを指摘をしておきます。
 次に、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案では、その十一条に、機構は、その目的を達成をするため、次の業務を行うとあります。
 その三に、「海外における石油等の探鉱及び採取」「に必要な資金に係る債務の保証を行う」と書かれております。独立行政法人の探鉱段階の債務保証がその業務として規定をされておりますが、千三つと言われる探鉱の段階の債務保証をするのであれば、国が負うリスクは減免付融資と変わらないのではないでしょうか。
#49
○政府参考人(河野博文君) 確かに御指摘の条文では、探鉱段階につきましても債務保証の適用があり得る書き方になっているわけでございます。
 ただ、実際にはほとんどの場合におきましては、探鉱段階においては企業としては出資形態での支援を求めてきておりますので、債務保証が適用されるのは例外的な場合でございます。
 しかし、どういう場合かということを御紹介させていただきますと、石油開発事業はその遂行とともに実は資産が減耗していくという要素がございます。くみ上げてまいりますので、それだけ残存埋蔵量が減ってくるということでございますので、石油ガスの、つまり探鉱の事業を開発のプロセスと言わば並行して行うことがあります。また、産油国からも、そういう開発に移行している段階の事業なんだけれども、併せて減耗する分を補うような探鉱を一緒にやってくれというようなケースもあり得るわけでございまして、そこで債務保証を受けて行う石油ガスの開発に係る承認を得る場合にそういった産油国の要請にもこたえ得るということで、そういった開発会社が同時並行的に進むようなプロセスについての資金調達を円滑にできるように、探鉱段階に係る債務保証についても独立行政法人の機能として用意をさせていただいたということでございます。
#50
○本田良一君 この探鉱という字が入っている、このことがこれから非常に私は逃げ道になると思いますね。探鉱は千三つでありますから、千のうちに三回当たるということですからね。だから、そうであれば、減免付融資はなくなっても債務保証でやるということになるわけであります。
 それで、この探鉱という文字を本法案から削る、このことはいかがですか。
#51
○政府参考人(河野博文君) 先ほど申し上げましたように、探鉱と開発が並行して行われるようなケースについて、例えば共通部分についての資金調達をどういうふうに色分けしていくかという弾力性を考えますと、この探鉱部分についても、例がそれほど多いわけではありませんが、弾力的な対応のために是非用意をさせていただきたいというふうに思います。
#52
○本田良一君 やはり場合によっては探鉱段階でも債務保証を考えているのではないか。法案にはちゃんと入れておきながら、実際はそういうことはありません、よく聞くと今度は産油国との契約次第ではあり得ると、そういうふうな考えは、言い方を今後されるようなことはないですか。
#53
○政府参考人(河野博文君) 一般的ではありませんが、先ほど申し上げたようなケースについては債務保証が探鉱段階に適用されることを否定してはいないわけでございます。
 ただ、債務保証による支援と出資による支援を比較してごらんいただきますと、出資による支援の方はもちろん金利も付かないリスクマネーのダイレクトな供給でございます。他方、債務保証の方は、支援される方は一定の金融機関からの資金調達、これに金利を払いまして、また債務保証を受けるための保証料を払うということをした上で得られる支援措置でございますので、正に一般的に申し上げれば、企業として出資の方を選択し、いずれにせよ、もちろん支援の割合を五割以下に抑えるということは共通でございますけれども、そういうことを想定しております。
#54
○本田良一君 今回の法案では、独立行政法人の債務保証のために信用基金を設けて、そこに積んだ基金額の何倍かまでの保証限度を設けることになっております。石油開発は俗に言う、千に三つと言われるが、何倍ぐらいの保証限度を想定をしておられるか。その信用基金はどこが出資をするのか、お尋ねをします。
#55
○政府参考人(河野博文君) 石油公団の債務保証基金の額は、これまで歴史的に変化をしておりますけれども、十三年度末時点での基金の額は約五十億円でございます。そして、これを元にいたしました債務保証の与信総額は、現在のところ、約七百八十四億円ということになっておりまして、石油公団におきます債務保証について、運用といたしましては、石油公団の債務保証基金の約十六倍の範囲内で、また、原則として個別プロジェクトの開発費用の借入額の六〇%を上限として保証を行ってきたという状況にあります。この六〇%は、今回、五〇%ということになるわけでございます。
 そこで、今回設立されます独立行政法人におきます保証総額でございますが、これは政令において限度を定めるということになっておりますので、こうした石油公団の実績も勘案しながら、政令を定める過程で、関係当局とも相談をしながら検討してまいりたいというふうに思っております。
 また、この基金の造成につきましては、政府が出資をするということを想定をいたしております。
#56
○本田良一君 終わります。
#57
○委員長(保坂三蔵君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩といたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#58
○委員長(保坂三蔵君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#59
○若林秀樹君 民主党・新緑風会の若林でございます。
 午前中、本田委員に引き続きまして質問させていただきたいと思います。
 まず初めに、法案提出に際しての基本的な認識についてお伺いしたいと思います。
 今回の法案、石油公団の廃止に伴い、今後の石油政策に大きな転換があるのかどうかについて伺いたいと思います。
 行政組織というのは政策を実現するためのものだと思います。そういう意味では、政策が変更するからそれに合わせて組織も変わるということもあろうかと思いますし、もちろん組織の在り方そのものが間違っていたから変えるということもあろうかと思いますが、その辺の政策との関連についてお答えいただければ有り難いなと思っています。
#60
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 これまでの石油公団の運営や財務面については、石油危機等を背景にいたしまして、自主開発原油の量的確保に重点を置く余り、午前中の質疑のときの答弁にも答弁させていただきましたけれども、資金の効率的運用等に関しては十分でない面もあったことは事実だと思っています。
 このような認識の上に立ちまして、今般の石油公団改革におきましては、石油公団の廃止により事業の効率化を図っていくほか、石油開発支援につきましては、対象プロジェクトを厳選する、それから減免付融資を廃止をする、それから支援比率の五割への限定などの措置を講ずるとともに、国家石油備蓄事業についても、国家備蓄石油施設を国直轄化することによりまして一層の効率化を図ることにしております。
 他方で、石油は我が国の一次エネルギー供給の過半を占めておりまして、経済性、利便性の観点から、今後とも我が国にとって主要なエネルギーであることが予想されております。石油の安定的な供給の確保は、引き続きエネルギー政策上極めて重要だと、このように私ども思っております。
 したがって、今般の石油公団改革においては、石油・天然ガス開発のためのリスクマネー供給機能、それから研究開発機能、備蓄といった国として果たすべき役割、機能はしっかりと堅持しつつ、エネルギー政策を遂行していく上で真に必要な業務を効率的に実施していく、このような考え方でお願いをいたしております。
#61
○若林秀樹君 ありがとうございました。
 そういう意味で石油政策全般にわたって大きく変更するものではないと、これまでの反省の下に立って、より効率化を図っていこうということだというふうに理解させていただきたいと思います。
 その上で、今、この二法案を私なりにもいろいろ資料も読まさせていただいたんですが、やはり全体像をつかむことはなかなか難しいという感じが、率直な感じがしました。
 なぜそうなのかなというふうに感じますと、私はやはり特殊会社という具体的なイメージがこれを読んでいてもわいてこないんですよね。この石油公団法のやっぱり最終的な目指すところは、私は特殊会社の設置であり、それの民営化で、それをもってやっぱり完成するんだろうなというふうに思いますから、ある意味では、この特殊会社はこの二法案とセットでやっぱり考えるべきものだというふうに思います。
 そういう意味では、今回、設置の法案がなくなったということは、私にはやっぱり残念だというふうに思いますが、もう少しこの特殊会社に対するイメージを具体的にちょっと語っていただけたら有り難いなというふうに思います。
#62
○国務大臣(平沼赳夫君) 石油公団廃止法附則で別に定める法律で設立することを明らかにしております特殊会社につきましては、整理、処分後の石油公団の開発関連資産を引き継いで設立され、将来できるだけ早期におっしゃるように民営化をする、こういうふうにしております。私、エネルギー担当大臣としましては、特殊会社が和製メジャーのような機能を発揮していくことを期待しております。
 いずれにいたしましても、この特殊会社の目的でございますとか業務等の具体像につきましては別に法的措置を取ることとなっておりますので、今後の議論の中で具体的な姿を明らかにしてまいりたいと、このように思っておりまして、確かに、若林先生がそういう形でちょっと全体像がまだはっきりしない、こういうふうに言われておりますけれども、やはり日本の自主開発という観点を考えていけば、答申にもありましたように、中核的なそういう企業グループと、こういう表現で審議会からもそういう答申をいただいておりますけれども、私どもはやっぱりそういう形で特殊会社が一日も早く民営化をして、そしてそういった機能を発揮する、私の言葉で言えば和製メジャー的なそういう会社に育っていくと、そういうことを私は担当大臣として描いているところでございます。
#63
○若林秀樹君 今の御答弁を伺っていて、まだイメージが具体的にわいてこないんですけれども、私なりに解釈すると、少し持ち株会社的なもので、その中でそれぞれの残った会社が構成されながら一つの中核企業グループになるのかなという感じもしないわけではないんですが、今後の議論の中でできる限り早く明らかにしていただきたいなというふうに思います。
 それで、これまでの公団廃止の法案を提出するまでの経緯についてお伺いしたいなというふうに思います。
 午前中の本田委員の質問に対しましても、昨年六月に石油公団の業務を拡充する法案を作っておきながら、二週間後とは言いませんけれども、少なくとも数か月後にもう廃止の法案が出るということ自体は、私はある意味ではやっぱり尋常ではないんじゃないかという感じももちろんしないわけではないわけです。
 具体的に、これまで石油公団再建検討委員会というのができましたよね。それで、報告書が平成十年に出されているというふうに思います。そしてさらに、石油公団開発事業委員会から十一年の二月にはまた報告書が出されているというふうに思いますけれども、それぞれの委員会から指摘された改善内容、そして今何が積み残しで残っているか、その辺についてお伺いしたいなと思います。
#64
○国務大臣(平沼赳夫君) 最初のところは私から御答弁させていただいて、あとは長官からさせていただきます。
 今般の特殊法人等改革におきましては、一昨年末の行革大綱に基づきまして、すべての特殊法人等について事業、組織形態の抜本的な見直しを行うことが求められておりまして、昨年末に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画の中で具体的な方針が示されました。そして、石油公団も廃止をすると、こういうことになったわけでございます。
 エネルギー供給の大宗を海外に依存する我が国にとって、その安定供給確保は重要な政策課題であります。そのような観点から、昨年の石油公団法の改正におきまして御承認をいただきました資産買収案件に対する出資機能を含めまして、国の責任において果たすべきエネルギー安定供給の確保上の重要な機能である石油開発のためのリスクマネーの供給機能、研究開発機能及び国家備蓄統合管理機能等については独立行政法人に担わせまして、業務の一層の効率化を図りつつ、着実に推進していかなければならないと思っています。
 そういう意味で、昨年、公団法の改正をお願いして数か月後と、こういう御指摘がございました。しかし、あのとき私も国会の答弁の中でも、今言ったそういう行政改革の流れの中でやっぱり見直すものは見直していかなきゃいけない、こういう御答弁もさせていただいていました。そういう中では大変唐突な形、そういう印象を持たれたと思いますけれども、私としては、そういう中で、しかしあの時点でやはりそういう当時の石油公団の持っている機能というものをやっぱり拡充をしておく、これがやっぱり日本の石油の安定供給に必要だと、そういう観点で大変皆様方にお力をいただいて成立をさせていただいたと、このような経緯がございます。
#65
○政府参考人(河野博文君) 今の先生から御指摘ございました石油公団再建検討委員会、さらに、石油公団開発事業委員会におきまして指摘されました事項でございますけれども、例えばプロジェクト採択審査の定量化、これはメジャーなどが導入している手法と言われるものでございます。あるいは出融資先会社の整理、更には会計基準を企業会計並みに行い、そして連結等の決算処理をする、また、そうした情報について情報開示の向上を図るというような事柄が指摘をされたわけでございます。
 そして、その指摘事項につきましては、そのほとんどすべてについて実施済みと申し上げることができる、あるいは実施中というふうに申し上げることができると思いますが、現在においてもまだ提言された措置が完了していない事項ということで御報告申し上げれば、それは石油公団保有株式の売却等による欠損金の処理ということに相なります。当時指摘されました十三社については既に整理が終わっているわけでございますが、それ以外の公団保有株式の売却等によって欠損金の処理をしていくという点については、最近に至りまして、幾つかの企業について売却処理をし、そしてそれが結果的に欠損金を埋めるような形の結果をもたらしたのはございますけれども、すべて完了したということは申し上げられないわけでございます。
 今後も、引き続きこの三年間の期間を通じて処理を進めてまいりますし、また、将来そこで残された資産につきましては、特殊会社に承継されて、その特殊会社が将来民営化されていくプロセスを通じてこの処理が進められるということになろうかと思っております。
#66
○若林秀樹君 今の御答弁を総合しますと、指摘事項のほとんどは改善されてきているということで、現在も進行中があるということでございますね。
 私は、そういうことであれば、ほとんど指摘されたことが改善されているのであれば、なぜここの時点で公団廃止化に向けて急ぐ必要があるのかどうか。先ほど申し上げましたように、特殊会社の具体的な法律も出てこない中で、されてきて順調に進んでいるんなら、その方向でいけば私はいい方向に行く可能性もあるんじゃないかなというふうに思いますけれども、なぜこの時期において、その改善事項をここまで進めておきながら廃止に急ぐその理由は、その改善事項との関係でお答えいただければ有り難いなというふうに思いますが。これは副大臣に。
#67
○副大臣(大島慶久君) 若林先生にお答えを申し上げます。
 石油公団の役割、今日の午前中の質疑でも度々出ておりますけれども、とにかく自主原油開発、こういったときにその原油の確保ということは、緊急時における安定的な供給源として石油公団が果たしてきた役割というのは一定の評価ができると思います。
 しかし、先生の今日の第一問目の質問の中で平沼大臣がお答えいただいているように、いわゆる公団の運営だとか財政面におきましては、資金の効率的な運用に関して必ずしも十分ではなかった、あるいはそういった事業の運営に対する国民に対しての情報公開が必ずしも十分ではなかった、あるいは民間事業者への経営責任の所在がややあいまいではなかったか、こんなような問題が提起をされてきたわけでございます。
 こうした財務、事業運営についての問題提起を受けまして、石油公団再建検討委員会及び石油公団開発事業委員会におきまして、石油公団の業務運営についての徹底的な見直しを行いまして、そこで指摘をされた事項のほとんどすべてについて着実に改革を進めてきているところでございます。
 今般の特殊法人等の改革におきましては、すべての特殊法人等について、その事業、組織形態の抜本的な見直しを行うことが求められております。ですから、石油の開発のためのリスクマネー供給機能あるいは研究開発機能、国家備蓄の統合管理等の機能につきましては、エネルギー政策上、国の責任において果たすべき役割であるというふうに我々は思っておりますし、これを引き続き全うするために、金属鉱業事業団に統合の上、独立行政法人に行わせるなどの措置を講ずることとされております。石油公団の組織自体は、先生が御指摘のとおり廃止をされることになるわけでございます。
 いずれにいたしましても、今般の改革を契機といたしまして、我が国のエネルギー安定供給確保を引き続き着実に実施すると同時に、事業実施のより一層の効率化を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
#68
○若林秀樹君 お答えの中で、指摘された事項を改善すると。それで、何が問題にぶつかって今回の廃止法案にぶつかったかという、法になったかという、その流れをできればもうちょっとお伺いしたかったなという感じでございますが、取りあえず次の質問に移りたいと思います。
 これまでの取組に対する評価と今後の目標についてお伺いしたいなというふうに思います。
 まず、自主開発の必要性をこれまで午前中も質疑されておりましたけれども、よく言われる三〇%という目標があったかなというふうに思います。これは、私の理解では、昭和四十二年の総合エネルギー調査会の答申により六十年度を目標年度に三〇%という目標が示されたというふうに伺っておりますけれども、これについてはどのような考え方、根拠により三〇%となったのか、伺いたいというふうに思います。
#69
○政府参考人(河野博文君) この時点で、一九六七年の審議会でございますけれども、自主開発原油は、やはり日本のエネルギー供給の大宗を占めます原油の供給の中で安定的な役割を果たす、そういう意味合いを込めまして、一つの目標値として、極めて計数的な根拠があるということではございませんけれども、やはり三割程度の自主開発を確保するということによってトータルとしての安定供給確保が図られるという、審議会での様々な意見の交換の結果まとめられた一つの数字でございます。
#70
○若林秀樹君 確たる数値としての根拠があるわけではないけれども、目安として三割ぐらいは必要だろうということでございますね。
 やはり目標を立てたからには達成しなきゃいけないということが必要だと思いますし、そのためにやっぱり私は目標があると思うんですけれども、現状、例えばこの六十年度の時点で、聞くところによりますと、三〇%に対しまして一〇・七%、約三分の一しかやっぱり達成できていないわけですよね。本来であれば、三分の一しか達成できていないのであれば、その時点でやっぱり大幅な改革とか見直しを本来私はすべきだというふうに思いますが、なぜこのときに大幅な改革、組織の見直し、例えば今回の問題のような改革をしようとしなかったのか、お伺いしたいというふうに思います。
#71
○副大臣(大島慶久君) 今、先生が御指摘のように、この原油総輸入量の約三割を自主開発の量とする、こういったことは一九六七年の審議会において設定されたものでございます。しかしながら、いろんな理由がございまして、この結果、自主開発は三割には至っておらないのが現状でございます。
 しかし、石油公団設立時に日量二十七万バレルであった石油公団の出融資対象会社の自主開発原油輸入量は、日量五十八万バレルまで着実に増加をいたしましたし、原油総輸入量のこれは一三%を占めるに至っているところでございまして、石油の安定供給という観点からは一定の成果を上げてきたのではないかと、こんな認識をさせていただいております。
 なお、原油総輸入量の約三割を自主開発原油とする旨の目標につきましては、二〇〇〇年八月の石油審議会開発部会中間報告におきまして、このような数値目標を掲げた場合、その達成を優先させ、効率性よりも量的確保に対する配慮が優先されるとの誤解が生じるおそれがあることから、天然ガスも含めた評価が必要であること等から、この数値目標の撤廃が提言されているところでございます。
#72
○若林秀樹君 いずれにしましても、一定の評価といえども、その時点で三分の一ですから、三三%の目標達成率という意味では必ずしも一定の評価というほどでもないんではないかという感じがします。その上で、そういう状況ということを認識しながらそのまま放置していたということは、そもそも自主開発原油の必要性を真剣に考えていたのかどうか、私は疑問ではないかなというふうに思います。立てた以上、やっぱりそれを達成する、そのために政策があり組織があるというふうに私は思っているところなんですが、改めて自主開発原油の必要性というのはあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
 私はこれを、本を読んでいて、資料を読んでいて感じたのは、持家と借家みたいなものではないかと。住む家には変わりはないんですけれども、いざというときのためにやっぱり家が欲しい、持っておこうということに私はなるんじゃないか。ですから、自主原油も買った原油も原油には変わりはないんですけれども、いざというときのためにというところがあろうと思いますが、それは私はやはり支払能力というんですか、元々買える能力があるのかどうか、そこにやっぱり効率性が出てくるというふうに私は思いますけれども、改めて、自主開発の原油の必要性が、三割に置いたことも含めまして、その必要性についてお伺いしたいなというふうに思います。
#73
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもといたしましては、やっぱり今、一次エネルギーの中で、その比率は落ちてきたとはいえ、五一・八%を石油に依存しているという、そういう状況があります。それから、我々は、振り返ってみますと、一九七三年の第一次オイルショックを経験して、そして非常に国としても危機的な状況、そういう状況に追い込まれた、そういうこともあります。
 そういうような経験を踏まえまして、やはりそういう経済大国日本のいわゆる原動力の血液にも匹敵するこのエネルギーの大宗を占める石油というものは自主的に確保する、そういうことが必要だという形で、これは政治の世界のみならず経済界からも、一般の国民からもほうはいとそういう声が起こってまいりまして、そして自主開発ということに踏み切ってこれまで努力をしてきたところであります。しかし、石油というのはやはりそう一朝一夕に確率よく得られるものではございませんので、大変な努力をしましたけれども、しかし結果的には国民の皆様方に大変大きな負担を強いて、そしてある意味ではいろんな角度から御批判をいただくような、そういう状況になっていることも事実です。
 しかし、今後を考えましても、二十一世紀、もちろん省エネルギー、新エネルギー、こういったものに取り組み、そしてあるいは中東依存度を分散する、こういうことも当然やっていかなければならない問題だと思います。しかし今、我々、二十一世紀を俯瞰をいたしますと、一次エネルギーでここ当分の間はやはり石油に頼らざるを得ない、こういう現状を考えましたときに、やはり自主開発ということを国としてしっかりと担保していかなきゃいけない。これはやはりずっとこれから、石油公団を昭和四十二年に設立しましたけれども、それ以来同じ、ずっとそういう状況は私は変わらないと思っております。
 そういう意味で、やはり自主開発というものは今後とも国民の皆様方に納得していただく形で、そして余り御負担を掛けないという、そういう形の中できっちりとした体制でやっていかなきゃいけない、そういうことで自主開発は必要だと、こういうふうに思っております。
#74
○若林秀樹君 ありがとうございました。
 先ほど石油審議会ですか、自主開発比率の目標は撤廃すべきだというような報告があったというふうに伺いました。答弁の中でも、効率性よりは量的なものを追い過ぎたんじゃないかというお話もありました。
 ただ、私は、やっぱりおっしゃって気になるのは、効率性と定量性というんですか、量的なものというのは、一定量を目指そうというのは、これは別にトレードオフではありませんので、一定量を目指そうと思ったらより効率化しなきゃいけないわけですよね。そういう意味では、私はやっぱり効率性の方が無視されたというのは現実面としてあろうかと思いますが、両方を担えるということが私はこれから必要なんではないかなというふうに思います。
 そういう意味で、私は、量的な目標というのはこれからも必要なんではないかなというふうに思いますけれども、改めて、今後量的な目標も含めて再設定するおつもりがあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
#75
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、その審議会の中で、今御指摘になられたように、やはり余り量というものを絶対視してしまうとそこに無理が生じて、そしていたずらに負担だけが掛かる、そういうこともあるので、やはり量的な目標というものは掲げるのをやめようと。そして、更に天然ガス等のそういったファクターも出てきたと、こういうことであります。
 しかし、三〇%の目標の中で、現段階では一三%というようないわゆる自主開発分がございます。ですから、私どもとしては全くそういう目標数値というものをなくすという形じゃなくて、やはり少なくともある部分の量は確保していかなきゃいけないと、そういう観点は私は必要だと思います。
 ですから、そういう意味では、私は今定量的にはっきりは申し上げることはできませんが、少なくとも現状一三%あるんだったら、その比率は伸ばすという方向の努力はやっぱり傾けていかなきゃいけないじゃないか、その中に効率性を重んじ、採算性を重んじながらやっていくと、そういう基本的な姿勢で臨まなきゃいけないんじゃないか、このように思います。
#76
○若林秀樹君 ありがとうございました。
 おっしゃる意味は非常によく分かりますので、あえてもうそれ以上はそれについてはお伺いしませんけれども、やはりどんな目標であれ、定量的であれ定性的であれ、立てるということは私は組織として必要なことではないか。そのときにやっぱり無理のない、しっかりとした目標をきちっと打ち立てていただきたいなというふうに思います。
 やはり当面は石油に対する依存度というのは高いと思いますし、自主開発の必要性もあるんですが、むしろ、私が思うのは、ここまで自主開発が遅れたのであれば、もっと四、五十年先を向けて今のお金の使い方を考えてもいいんではないか。具体的には、やはり新エネルギーというんでしょうか、そういうものに対して積極的に資源配分を考えていく。気が付いたらほかのメジャーの先を行っていたというような戦略も私は夢として、夢というか、そういうものもやっぱり必要じゃないかなというふうに思いました。
 確かに、後追いじゃないですけれども、今の当面の石油依存度を考えれば、それを増やすというのは必要性は分かりますけれども、やりながらも、せっかくこういう財源があるんであれば、それをそういう新エネルギーに向けていくこともやっぱり必要じゃないかと思います。確かにこの五割というのは非常に大きいですよね、冷静になって考えてみると。じゃ、本当に新エネルギー、五割も出して民間にやらせるかというと、まだそこまでの覚悟もなかなかないんではないかなというふうに思いますけれども、その辺についてお考えがあればお伺いしたいなというふうに思います。
#77
○副大臣(古屋圭司君) 今、委員御指摘のように、新エネルギーを推進するということは地球環境保全という視点から極めて私ども重要な課題だという認識をいたしております。例えば、太陽光なんかは世界で日本が一番進んでおりますので、そういった新エネルギーの導入を積極的に推進していく必要はあると思っています。
 ただ、今、現状では一%でございます、一次エネルギーに占める割合でございます。総合資源エネルギー調査会の二〇一〇年における報告では三%という目標を掲げております。平沼大臣は、平時からこれを更に数値を上げるべきだという積極的な発言をいたしておりますが、いずれにしてもそういった数値であるということでありまして、当面の間はやはりこの石油を始めとする一次エネルギーに頼らざるを得ないということだと思います。
 ただ、新エネルギーについても、例えば予算面で見ましても、平成十四年度では、前年度に比べまして三百四十四億円増の約千四百五十億円ということで計上いたしておりますし、今後とも、この新エネルギー関係の予算につきましては積極的にその確保を目指していきたいと思っております。
 また、今国会で成立させていただきました電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法、これございますけれども、こういった法律を活用することによって、電力分野における新エネルギーの導入ということについても努めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、この新エネルギーの導入、促進に向け、政府としても取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#78
○若林秀樹君 石油の自主開発の遅れに対して焦って無理なことをするんじゃなくて、やっぱりある程度長期的な視野で戦略的にエネルギー開発を行っていくということが私はやっぱり必要ではないかなというふうに思います。
 ちょっと実務的なことなんですけれども、午前中も近藤委員の方から中国の動向についてお話が出ました。改めて中国のエネルギーの消費の増大傾向を考えますと、とりわけ東アジア周辺国も、その状況について見ておくことが必要じゃないかなというふうに思います。
 二〇〇二年じゅうには中国は日本の消費量を追い抜く可能性があるという先ほどの御答弁もありましたけれども、具体的に中国と韓国の石油消費と備蓄状況、そしてまた自主開発比率について、もし分かれば教えていただきたいなというふうに思います。
#79
○政府参考人(河野博文君) まず、中国の二〇〇一年の石油消費量でございますが、五百四万バレル・パー・デーというレベルで、我が国に比肩するレベルになっておりまして、一九九五年に比べますと約四九%増ということでございますので、高い伸びを示していると申し上げられると思います。
 韓国につきましては、消費量にいたしまして二百二十四万バレル・パー・デーのレベルでございます。一九九五年との比較では約一一%の伸びという状況にございます。
 また、備蓄の状況でございますが、中国につきましては現在、国家備蓄の導入を検討中であるという情報を入手いたしておりますが、まだ備蓄を行っているというふうには聞いておりません。
 それから、韓国につきましては、これは日本と並んでアジアの中からIEAのメンバーになっております。本年四月一日時点で国家、民間備蓄合わせまして九十九日分の備蓄を保有しているというふうに承知をいたしております。
 次に、自主開発原油の比率でございますが、輸入原油に占める比率ということになりますと、中国では二〇〇〇年度で約七%、韓国は一九九九年の数字でございますが一・七%という数字でございます。ただ、中国の場合は輸入原油に占めます自主開発原油の比率としては低いわけでございますが、また実は最近、非常に海外進出についても活発でございますけれども、まず国内の生産が三百二十五万バレル・パー・デーの規模でございます。これが国内消費の六七%を占めているわけでございまして、実は、国内の生産は国営企業による開発の結果でございます。
#80
○若林秀樹君 中国がまだ備蓄をされていないということはちょっとびっくりですけれども、まだそういう状況で、比較的まだ潤沢であるという状況なんでしょうかね。もし何かあれば、それに対して何か特別な理由があるんだったら、ちょっとお伺いしたいと思いますが。
#81
○政府参考人(河野博文君) さっき申し上げましたように、国内に相当大きな資源を持っておりまして、九三年から九五年に掛けまして準輸入国になったという状況ですので、そのころから一つの契機として備蓄というものを検討し始めている、そういう状況にあろうかと思います。
#82
○若林秀樹君 次に、出融資をしている石油の開発会社についてお伺いしたいと思います。
 いろいろ、全体的にはうまくいっていないというお話ばっかり聞くんですけれども、開発会社全体でうまくいっていないというのは、個々の会社を見ると、ある意味じゃ、うまくいっているところもあれば、そうじゃないところもあるんで、うまくいっているところについてはちょっと失礼なのかなというふうに思いますけれども、我々の民主党も五チームに分かれて、それぞれの開発会社に行って状況をお伺いしたというところです。自分もジャパン石油開発に伺ってお話を伺ったということで、それを取り上げて、どういう対応をされてきたかということについてお伺いしたいなというふうに思います。
 ジャパン石油というのは、御案内のとおり、昭和四十八年の二月ですか、ナショナルプロジェクトというか、大きな期待の下でスタートをして三十年近くたったという、その大きな期待の割には余りうまくいってはいなかったんではないかなというふうに思いますけれども、まず、石油公団からの出資、融資額、長期未収金、そしてジャパン石油としての繰越損失は幾らなのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#83
○政府参考人(河野博文君) 平成十二年度の石油公団の決算の数字に即して御報告させていただきます。
 ジャパン石油開発に対します石油公団からの出資金は三千二百八十一億円でございます。貸付金は三百四十六億円、長期未収金は六百十六億円となっております。
 また、会社としての繰越損失は、平成十三年度末時点におきまして三千四百三十三億円となっております。
#84
○若林秀樹君 非常に大きな出資で、とりわけジャパン石油開発というのは石油公団の中でも非常に大きいということが言えるわけではないかなというふうに思います。
 元々、スタート時には百二十億円の出資でスタートしているんですよね。ある程度それで、もちろんそれで止まりということはないんで、それで動くんではないかなというふうに思っていたと思うんですけれども、何ゆえに三千二百億円にまで出資が至ったのか。ちょっと言葉は悪いですけれども、泥沼にはまって動けなくなってもつぎ込んで、気が付いたらそのぐらいになっていたのかなという感じもしますが、経営悪化の要因と、これまでどのような状況、対策をしてきたかについてお伺いしたいと思います。
#85
○政府参考人(河野博文君) 先ほど先生おっしゃいましたように、このジャパン石油開発でございますけれども、第一次石油危機当時、非常に緊迫する石油情勢の下で、何とか自主開発原油を確保していこうという官民挙げてのいわゆるナショナルプロジェクトとして設立した経緯がございます。
 石油公団は一九七二年十二月に、このプロジェクトを支援する旨の閣議了解を踏まえまして、世界有数の油田に我が国の権益を確保すると、重要な意義を有するものと判断した上で、探鉱事業について出融資の対象として採択をいたしました。
 現在でも、このジャパン石油開発が我が国に輸入しております石油の量は我が国のいわゆる自主開発原油輸入量の三八%を占めているわけでございまして、そういう意味で意味のあるプロジェクトだというふうに思っております。
 しかし、ジャパン石油開発は、この開発を担当いたしましたアブダビにおきます油田の油層が非常に浸透率の低い油層であるといったようなことで、この技術的な問題点を克服し、またそのためにも、開発のために多額の投資が必要であったということが一つございます。
 さらに、以降、いわゆる産油国の資源ナショナリズムといいますか、そういった動きが一層進みまして、権益比率が低下をいたしまして、これも財務には悪影響を及ぼしたわけでございます。
 さらには、当初の権益を取得いたしましたときの為替レートが、私の記憶ではたしか三百六十円ではなかったかと思いますけれども、また相当の油価を、オイルショックの後でございますから、見込んでいたと思いますが、御案内のように、その後、油価は逆に下落をするという場面もかなりございました。
 為替レートにつきましては、御案内のように、相当な当時に比べますと円高が進んだということもあるわけでございまして、御指摘のような厳しい経営状況に陥ったのは事実でございます。
 そこで、石油公団は一九八六年から九九年に掛けまして、四回にわたりまして貸付元本の出資振替と、それから利息の棚上げといったような支援措置を講じたわけでございます。特に貸付金元本の出資振替ということによりまして、石油公団からの出資金が増大して、さっき御紹介したような大きな規模の資本金になったということでございます。
 他方、こうした措置の実施に併せまして、同社では本社の移転、海外事務所の閉鎖等々の一般管理費の削減努力も行ってきているというふうには承知をいたしております。
#86
○若林秀樹君 これまでの経過に至っては分かりましたけれども、為替レートが円高になったというのは別にジャパン石油だけじゃありませんから、それは、どこの会社も輸出していればそれはそういう環境変化というのは被るわけですし、油価というのもある程度やはり想定した上で経営を考えなきゃいけないというのはこれは当たり前の話ですから、今でさえ、今でも二千億、売上げがですよ、二千億円程度ぐらいの会社に、三千数百億円のいわゆる資本金ですよね、それで繰越損益が三千数百億あると。普通の会社であったらば倒産していますよ、これは本当に。もう消えてなくなっているという、正にその状況だと思いますけれども、私は、やっぱりあるバランスというのも私は必要ではないかなという感じがします。
 そういう意味では、次はもしよろしければ大臣にお答えいただきたいんですが、この会社、平成十三年の退職慰労金というのがありまして、個々に幾ら払ったというのは分からないんですけれども、一億二千九百万、約一億三千万が払われています。このときに退職された常勤の役員が三名ですから、単純に計算すれば四千万ぐらいのお金が払われているわけですね。これは非常勤の方が五名いらっしゃいますけれども、多分非常勤の方は兼務ですから払われていないということを一応確認はしていますけれども、正に特別対策をやって、十三年といえども、十一年には一千数百億の赤字を出しているほとんど倒産会社ですよ。役員退職慰労金というのは、基本的にはやはり健全な経営をし、職務実績に基づいて慰労して払われるにもかかわらず、一億数千万の退職慰労金が平気でこうやって払われているということ自体が私は、経営責任に対する非常に甘えが私はあるんではないかなというふうに思います。ある意味で、そのことについてこういう状態で行われているということに対して、大臣としてはどのように思われますでしょうか。
#87
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに御指摘のように、社会の常識からいうと御指摘の点は私は否定できないと、こういうふうに思っています。
 この平成十三年退任役員への退職慰労金は、十六年間役員として勤務した副社長を含む五人の有給役員に対して御指摘のように一億二千九百万、一人当たり平均で約二千六百万円が支払われております。
 この退職慰労金の支給について、当該会社が事業を継続する特別措置会社であること等にかんがみ、石油公団による指導を通じまして当該会社の支給基準により算出されました金額をベースに、退任する役員の申出を受ける形で退職慰労金の一部が減額される形で支給されたと、こういうふうに聞いておりますけれども、それにしても、御指摘のように世間の一般常識からは懸け離れた、そういう御意見は私は御指摘のとおりだと、そういうふうに思っております。
#88
○若林秀樹君 私は、やはり経営者であれば、そこまでの、もう倒産に至るところまで行った経営者であればもう返上しても当然だなというふうに私は思います。それだけ血税を使ってやっているわけですから、それでやはりぬくぬくと一億数千万ももらうという感覚自体が私は大分一般の民間会社からすれば、私はずれているんではないかなというふうに思います。これは血税だという意識をやっぱり持っていただきたいなという感じがします。
 その上で、この会社は採掘権というのが二〇一八年に終了するということになっています。ここまでつぎ込んでこういう繰越欠損が出ている会社に対して、二〇一八年以降も、それは期待しているというふうに思いますけれども、一昨年でしたか、アラビア石油のサウジアラビアの採掘権を失ったということもありますから希望的観測ではいけないわけで、本当にその後継続して採掘権が得られるのかどうか、その辺の見通しについてはいかがでしょうか。
#89
○政府参考人(河野博文君) 二〇一八年以降の権益の延長に関しては、まだ正直言って先のことでございますから、両国間で議論されているという状況にはないわけでございますけれども、いずれにいたしましても、これだけの大規模な油田で可採年数も相当まだ長期にわたるというふうに言われておりますので、私どもといたしましては、この二〇一八年が参りましたら何とかこの延長が可能になるように、アブダビ政府との関係を良好に保つべく、現在も様々な協力関係を打ち立てるべく、昨年も大臣に御訪問いただいたわけでございますし、それをフォローアップして技術協力などの関係も強化しつつありますので、そういった関係の維持発展に最大限努力をしてまいりたいというふうに思っております。
#90
○若林秀樹君 その上で関連質問なんですけれども、当然、契約したときに、二〇一八年ということであれば経営計画も二〇一八年までに、これまで投資した額あるいは融資額、それが全部ペイできるという想定だというふうに思いますが、今の経営状況でいって本当に二〇一八年に、今出資した額、繰越損金、未収金等を含めて本当に採算が取れるような状況になるのかということが一つ。そして、仮に二〇一八年に採掘権が延長されなかったときに、処分したときに最終の損失は幾らぐらいになるか、お伺いしたいと思います。
#91
○政府参考人(河野博文君) 石油公団が毎年決算に際しまして、財務諸表に最終損益の試算を付記をいたしております。
 ジャパン石油について申しますと、これは、今後、将来にわたる油価、それから為替の前提によって相当幅があるわけでございまして、そのとおり御紹介せざるを得ませんけれども、七百三十億円の利益から二千九百三十億円の損失までの幅があるということでございます。
#92
○若林秀樹君 私の質問は、それまでの油価による変動というよりは、二〇一八年までにすべて投資した額、繰越損金も含めて回収できるのかどうかということです。仮に二〇一八年に採掘権が終了した場合に、そこで処分したら最終的にどのくらいの損失が発生するかという見込みです。
#93
○政府参考人(河野博文君) ここで石油公団の財務諸表の数字を紹介させていただきますと、二〇一八年までのいわゆるキャッシュフロー分析といいますか、そういった分析を、油価、為替が変動予想がございますので、それの前提ではじいた数字が今申し上げたように、最終的に七百三十億円の利益が上がるという見通しから二千九百三十億円の損失となるという見通しまでの幅があるということでございます。しかし、これもまたさらに、毎年の石油公団の決算に際しまして毎年毎年見直している数字でございます。
#94
○若林秀樹君 それは、それまでに対するキャッシュフローをベースにした経営状況だと思いますが、当然、それには繰越損失、出資、すべてこれ投資しているわけですから、その分まで含めて回収できるかどうかということなんです。
   〔委員長退席、理事加藤紀文君着席〕
 それは当然、二〇一八年で採掘権が切れるということを前提で、これは、経営なんというのはやらなきゃいけないわけですから、当然、それに出資したものがその時点までに回収できる見込みがあるのかどうかということについて、すべてですよ、これまで出資したものも含めて、毎年のキャッシュフローじゃなくて、そういう意味でお聞きしているので、二〇一八年に仮に採掘権が本当にもう切れてしまったときにこれまで投資した額がどれぐらいの最終損失になるかという、そこぐらいはちゃんと見込んでいるんではないかなという意味での質問です。
#95
○政府参考人(河野博文君) 今申し上げました数字は油価と為替の前提によりまして幅がありますけれども、最終的に、これまで投資をいたしました金額につきまして、非常に良い油価と為替が続くという前提であれば回収した上で七百三十億円の利益が生じますし、悪い前提であれば二千九百三十億円の損失になるというのがこの十二年度時点の数字でございます。
#96
○若林秀樹君 分かりました。
 売上げが二千億円程度の会社で、もう既に七千億円ぐらいの損失と出資と融資があるところで本当に回収できるのかどうか、私は非常に疑問であるというふうに思いますので、是非また特殊会社等への移行については、慎重にきちっとやっぱり精査する必要が私はあるんじゃないかなというふうに思います。私は、見込みで、そうなってほしいという願望でやるというのとやっぱり現実に違うと思いますので、もし何か、御意見があるようですのでお伺いします。
#97
○政府参考人(河野博文君) おっしゃるとおり、このジャパン石油開発の試算も含めて、この三年間のプロセスの中で石油公団としてはどのような処理をしていくか決定をしていかなければなりません。その前提としては、今おっしゃったようなその将来見通しについてもより厳しい目で評価をするということが当然必要になるというふうに思っております。
#98
○若林秀樹君 分かりました。是非、厳しく精査していただきたいというふうに思います。
 続きまして、大臣が先ほど来、和製メジャーを目指すということに関連する質問をさせていただきたいというふうに思います。和製メジャーという言葉に非常に引かれるわけですが、その具体的なイメージというのを私はもう少し明らかにしないと、後で和製メジャーと言ったじゃないかといったときにずれが生じるといけませんので、その辺についてお伺いしたいと思います。
 その上で、まず石油公団の技術開発能力というのは世界と比べてどのぐらいのものなのか、御説明いただきたいと思います。私は、和製メジャーを目指すということであれば、我々は可能性があるとしたら、やっぱり技術力を高めていくことしか逆にないんじゃないかというふうに思います。そういう意味では、やっぱり技術力がメジャーに向けての一つの本当に命綱じゃないかなというふうに思いますけれども、その辺についてまずお伺いしたいと思います。
#99
○副大臣(古屋圭司君) その石油公団の技術力はどうなのかということでございますけれども、まず基本的に、昭和四十二年から長年にわたる採掘技術の蓄積のノウハウがございます。
 平沼大臣ももちろんでございますけれども、実は私も中東諸国は訪問させていただきまして、現場を、実際に実開発の現場を見ております。そして、その現場の技術の責任者からも相当詳しいお話を承りましたけれども、それは一言で言い表すことはできませんが、相当なノウハウを持っているということは間違いございません。専門的なことは事務方の方の答弁にお任せしたいと思いますけれども、やはりそういったノウハウがあるということは私は事実だと思っております。
#100
○若林秀樹君 もう少し、じゃ具体的に。
#101
○国務大臣(平沼赳夫君) その技術開発力で、幾つか例があると思います。
 一つは、私が採掘の最優先権というものを獲得をしたイランのアザデガン油田で、これはイラン側も大変評価をしておりますけれども、三次元のいわゆる地震探査、こういったことは油田を開発するに当たって非常に大きな意味があります。
 それから、今ジャパン石油開発のお話をされまして、私もこれ実際現場に行ってきました。ここは海中にアッパーザクムという油田がございまして、これは東京のちょうど二十三区のような面積の岩盤が海中にあるわけです。これは開発のときに、日本はオイルショックの後どうしても自主開発をしたいということで申し込んでいたんですけれども、なかなか鉱区をくれない。一生懸命申し込んでいたときに、じゃここだったら、とにかくあなた、日本にやってみないかと。これがアッパーザクムであります。メジャーも実はそこは見向きもしなかった、そういう背景がありました。
 それはなぜかというと、我々は、私なんかそうでしたけれども、石油というのは井戸の水のように地下に層になってあると、こういうふうに私は思っておりましたけれども、一番取りやすいのは砂の層の中にしみ込んでいるのが非常に採掘しやすいと。しかし、そのアッパーザクムというのは、正に東京二十三区ぐらいの大きな一枚の岩にしみているわけですね。それをとにかく石油公団の技術センターを始めとして、営々と努力をしながら、結局新しいそういう技術を開発して、中央に、これは私も専門家じゃないですけれども、そこで聞いた話ですけれども、中央に一つの大きな縦のトンネルを掘って、そして周りから圧力を掛けてそこへ全部集めて引き出すという、そういう工法を編み出したと。更にそれを進化させて、そして実はこのアッパーザクムはあと百年可採能力があるというところまで技術開発をしてきたと。これは言ってみれば、日本石油公団のそういった技術の蓄積だったと思います。非常に現金なもので、あと百年可採能力があると、こういうことになったら、メジャーがアブダビ石油に対して是非株を譲ってくれと、こういうような動きもあります。
 ですから、そういう中で本当に三十五年間にわたっていろんな形で努力をした、そういう技術の蓄積というのは私はいわゆるメジャーに伍すものもあると、こういうふうに私は認識しております。
#102
○若林秀樹君 今のお言葉、力強く承りましたので、是非その技術が更に生きるような方向で頑張っていただきたいなと。お話を伺うと、本当に見に行きたいなという気持ちになってきましたので、是非、経済産業委員会の視察でもそういう現場を見る機会があればいいなというふうに思います。
 その上で、今日の答弁の中でもちょっと具体的に分かってきたんですけれども、特殊会社が将来的には言わば和製メジャーと言うべき中核企業グループというものに形成していく一員になってもらうということを大いに期待しているというのは、衆議院の委員会の中でも大臣が答弁されているというふうに思います。
 この中で、一員になるというのは、特殊会社が自身が和製メジャーになっていくという可能性もあると思いますし、一方では特殊会社が支援した民間会社が和製メジャーになる可能性もあるんじゃないかなというふうに思いますけれども、今日の御答弁を聞いていると、どちらかといえば前者の特殊会社自身がというイメージが私はあったんですが、その辺をもうちょっと詳しく御説明いただければ有り難いと思います。
#103
○国務大臣(平沼赳夫君) これは衆議院の方でも同様の答弁をさせていただきました。
 私どもといたしましては、とにかく自主開発ということは、先ほどの御答弁で申し上げたように、非常に日本にとっては必要なことだと、こういうふうに思っています。そういう中で、私どもとしては、将来、この特殊会社というものをやっぱり和製メジャー的に完全民営化して、そしていろいろな能力を発揮してもらって、自主開発部分、そのことを純民間会社として担当をしてもらって、そして今世界に巨大メジャーというのがありますけれども、そこは望むべくもありませんけれども、例えばヨーロッパの中に中堅的なメジャーというのがあります。そういったものがある種の理想像じゃないかと思っています。
 一つは、その特殊会社がそういう形で民営化で移行していくということもそれは一つの視野でございますし、また今、一方においては石油業界というのがだんだん集約化して、例えば日石三菱だとか、そういう形で統合してきておりますね。そういう動きの中で、やっぱり当然、それはその時点になってみなきゃ分かりませんけれども、そういうことも視野の先に入れて、そして総合的に私は考えていけばいいんじゃないかと、こんなふうなイメージを持っているところでございます。
#104
○若林秀樹君 ありがとうございます。大臣等の御答弁を聞きながら、特殊会社に対するある夢の可能性も感じておりますので、是非夢の実現に向けて頑張っていただきたいと思います。
 もう時間が来ましたので、ほかの質問に入りますとまた長々時間を取りますので、今日のところはこれで終わりにしたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#105
○荒木清寛君 それでは、質疑をさせていただきます。
 今般の石油公団廃止関連の二法案は、聖域なき構造改革、すなわち特殊法人改革の中でも、先行七法人の中でも更にトップランナーとして石油公団を廃止をするということでございまして、これは小泉総理のリーダーシップの下、また与党三党の取組もあり、実現をしたことでございます。
 そこで、このことが一体国民負担の軽減にどうつながるのか。今回の石油公団の廃止あるいは特殊会社への移行ということによりまして、税金の支出といいますか、国民負担がどのような形で軽減されるのか。それが定量的に示せるのであれば、是非そのことをまず説明願いたいと思います。
#106
○政府参考人(河野博文君) まず、石油分野でございますけれども、今回の改革によりまして、開発関係につきましては、減免付融資の廃止あるいは支援措置の五割上限という措置を併せて講じているわけでございます。また、備蓄関係に関しましては、国直轄化ということで、効率化を一層図っていくための手当てを施したつもりでございます。
 またさらには、この石油公団の残った業務を金属鉱業事業団と統合の上独立行政法人とすることでございますけれども、この点についてのメリットも併せて御紹介をさせていただいてよろしいということでございますと、まず金属鉱業事業団と石油公団の業務それ自身は、金属と石油という違いはありますものの、いずれも私ども資源エネルギー庁傘下の業務でございまして、共通して地下資源ということでございます。安定供給確保を図るという目的も共通する点でございまして、統合のメリットは様々あろうかというふうに思っております。
 具体的な統合メリットとして例を挙げさせていただきますと、資源開発に関します情報収集あるいはプロジェクト支援などの機能の強化が図られるのではないか。また、地質調査にかかわりますノウハウ、あるいは技術者のシナジー効果が期待できるのではないか。また、民間石油の備蓄支援、そしてレアメタル備蓄における資金調達、こうした業務を効率化することができるのではないか。さらに、当然のことでございますが、共通部門になります総務、経理部門などの共通化によります整理合理化、こういったことが見込まれるというふうに考えております。
 またさらに、今後この両法人の機能を承継する独立行政法人につきましては、先ほど申し上げましたようなそれぞれの業務の見直しを行った上で、更に事業を真に必要なものに限定した上で事業、組織の整理統合を図るというようなことで、これを効率的に実施していきたいというふうに考えております。
#107
○荒木清寛君 ですから、具体的に財政支出の削減という意味では要するに幾ら出資金なり補助金を削減するという効果があるわけなんですか。
#108
○政府参考人(河野博文君) これは移行時の、例えば石油関係で申しますと、開発プロジェクトがどの程度になるかというようなことにもよりますので、今、定量的にその開発関係についてはなかなか申し上げづらいところがございます。
 備蓄につきましては、今日の御議論もございましたように、主としてこれが二兆円に上る借金で運営されているということを考えますと、国直轄化に伴いまして、これが石油公団の資金調達によりますよりは国が直接資金調達をすることの方が資金コストとしては低下が見込めますので、これもそのときの金利情勢によりますので今幾らとお答え申し上げることもできませんが、そういった改善効果があるというふうに思っております。
#109
○荒木清寛君 いずれにしましても、国民の目に見える形での財政支出の削減の効果があることは間違いなかろうと思います。
 そこで、今後のエネルギー政策の基本スタンスにつきまして、これまでも議論がございましたが、私からも改めてお尋ねをいたします。
 我が国の第一次エネルギーの供給構造は、石油依存度につきましてはだんだん減ってきまして五一・八%ということでありますが、ただ、輸入原油に占める中東依存度が八五・五%でむしろ高まっているということでございます。そうしたこともありまして、先般は新エネルギー利用促進法が成立をしたわけでございます。
 こうした中、近年、米国、EU、中国等の諸外国におきましては、エネルギーセキュリティーの確保に向けました戦略の策定又は政策展開が進められているわけでございます。もちろん、我が国としてもこうした戦略があるはずでございますが、石油等のエネルギーの安定供給確保のために国としていかなる役割を果たすという戦略をお持ちなのか、大臣の総括的な見解をお伺いいたします。
#110
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 石油の安定供給確保のための軍事面での協力も含めた対応を行っている諸外国に比べまして、我が国としては対応手段が限られていることは事実でございます。したがいまして、産油国に対する日ごろからのコンタクトでございますとか技術協力を通じまして、資源外交を強力に推進することが非常に重要な点だと私、認識しております。
 このような認識に立ちまして、私自身、昨年夏に中東産油国を歴訪させていただきました。当省といたしましては、ハイレベルでの交流等を通じまして産油国との協力関係強化に鋭意努めているところでございます。
 具体的に、現在、中東産油国との間では、石油開発・精製分野における技術協力をやっております。また、幅広い分野における研修生の受入れ、あるいは専門家派遣等の人的交流を行っています。
 これはどういう側面があるかといいますと、午前中の答弁の中でも触れさせていただきましたが、中東諸国というのは日本と比べまして若年労働者層が非常に多いわけでありまして、ここをいかに雇用をするかということが喫緊の課題になっております。そういう意味で、中小企業対策ですとか新規企業投資、こういったことで大変要望が強いわけでございまして、ここに対して私どもとしては、投資ミッションの派遣でございますとか、あるいはどういった事業が展開できることが可能かというような調査でございますとか、きめ細かくこの件は対応させていただき、大変中東産油国からも信頼され頼りにされているところでございます。
 また、産油国との間では、原油あるいは天然ガスの探鉱開発を行うことも強いきずなを築くことにつながるわけでございまして、そういう意味で自主開発の推進のためのリスクマネーの供給と研究開発機能、こういった産油国との協力関係構築に必要な機能につきまして、戦略の一環と申しますか、今度新たに設立される独立行政法人に担わせたところでございまして、業務の一層の効率化にも配慮しつつ着実に推進をしていかなければいけない、そう思っております。
 それから、これも午前中触れましたけれども、やはり産消対話というのが非常に大切なわけです。ですから、産油国、それの利害があります。また、消費国の立場、そういう利害もあります。ですから、お互いがもう抜き差しならぬ産油国と消費国のそういう立場がございますから、この対話を促進するということがやっぱりエネルギーの安定供給、そしてエネルギーのいわゆる政策として非常に大きな意味を持つわけでございまして、ちょうどこの九月に日本が主催国になりまして、大阪におきまして、六十九か国、そして十三の国際機関のエネルギー担当大臣と事務局長が集まりまして、第八回国際エネルギーフォーラム、これが開催する運びと相なりました。
 こういったことも通じまして、私どもとしては産油国との対話の強化にも努めて、そういう戦略の一環としてやっていかなければならない、こんなふうに思っております。
#111
○荒木清寛君 その産消対話にもかかわることでございますが、原油の価格動向についてお尋ねをいたします。
 二〇〇〇年には原油価格が一年で約三倍に上昇したということもありますし、あるいは昨年の同時多発テロ以降、パレスチナの情勢の緊迫化後、そういう節目節目で原油価格が高騰するということがございました。そうした原油価格の動向が我が国のみならず世界経済に与える影響は大きいわけでございますが、こうした動向について我が国はエネルギー政策としてどうした対応をしていくのか、お尋ねをいたします。
#112
○副大臣(大島慶久君) 荒木先生にお答えを申し上げます。
 我が国におきましては、石油危機の教訓からエネルギー供給における石油依存度の低減等に努めてきた結果、一次エネルギー供給に占める石油の割合は、ピーク時、一九七三年でございますけれども、そのときの七七%から二〇〇〇年度におきましては五二%まで低下をしてまいりました。また、これをGDPに目を向けますと、対GDPに対する石油輸入金額の割合も、ピーク時、一九八〇年の四・一%から二〇〇一年の〇・九%まで低下をしてきております。
 こうした努力によりまして石油価格の変動が我が国経済に与える影響は比較的小さいものになってきていると、こういう認識をいたしておりますが、一方では、国際石油市場の発達している昨今でございますから、原油価格は市場において決定されるものであります。そして、原油価格の上昇が、今、先生も御指摘のように、世界経済、特に石油需要が急激に拡大をいたしております我が国を含むアジア諸国経済に与える影響の可能性、これを考慮いたしますと、原油価格が極端に乱高下する状況は決して好ましいものではない、こういうふうに考えておりますし、その安定化のためにいろんな政策的な対応を図っていく必要がある、こういうふうに考えているところでございます。
 石油供給に問題が生じれば、加盟国は備蓄の放出や需要抑制といった手段によりまして直ちにこれに対応する用意を整えているところでございます。今、大臣が先生の質問にお答えになられました一つのこういった対処の仕方として、産消対話、これが大阪で開かれるということも大臣から御答弁させていただきましたけれども、そういったことも一つの私は対処の方法であろうと思っております。
 今後とも、石油の価格安定に向けた国際的な協力あるいは対話の促進等に努めてまいる所存でございます。
#113
○荒木清寛君 これも議論になってきておりますが、石油天然ガスの自主開発政策について次にお尋ねをいたします。
 従来からの我が国の石油等の自主開発、探鉱投融資制度につきましては、これまで巨額の赤字の発生、これは結局のところ国民負担になるわけでございますが、を始めとする事業実施の経済性、効率性の問題、事業の効果の問題等、様々な問題が指摘をされてきました。しかしながら、資源のない我が国にとりまして、石油の安定供給の確保というのは、国策上、非常に重要な課題でございまして、いまだそのすべてを民間に任せるわけにはいかないと考えます。
 余談ですけれども、私は先般、某産油国のレセプションに行きましたら、日本の某石油開発会社の社長がたまたまいらしゃっていまして、その際、今度石油公団が廃止になりますという話の中で、もちろんそのことはいいんだけれども、従来からそういう石油の自主開発に対するリスクマネーの供給といいますか、民間会社が投資をする場合、石油公団も投資をしているんだからということで社内の稟議が通るというケースがもう大半だったと言うんですね。なかなか民間だけでそういうリスクマネーに手を出すというのは勇気が要りますということをおっしゃっていまして、したがいまして私が言いたいことは、石油公団廃止をするわけでありますけれども、必要な機能はやはり今後の独法人の中できちんと推進をしていかなければいけないと思います。
 そこで、大臣には、石油等の自主開発の意義、必要性をどう認識をし、また、これまでの教訓をどう生かしながら、その反省の上に立ってこれを進めていくのか、その決意をお伺いいたします。
#114
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどもちょっと答弁の中で触れさせていただきましたけれども、経済大国でございますこの日本、これはエネルギーというものが天然資源としてはほとんどない国でございます。そういう中でエネルギーの安定供給というのは非常に大切でございます。そういう中で、二度経験したオイルショックの経験も踏まえまして、やはり自主開発の部分をやっぱり担保しておかなきゃいけない、こういう中で、当時、国のもう内側からほうはいとして自主開発をすべきだという声が起こって、そして国会の承認も得て石油開発公団というものが発足をして三十五年に相なりました。
 そういう中で、私は、自主開発の部分は三〇%という目標には達することはできませんでしたけれども、しかし今、自主開発の原油というのが一三%を占めると、こういう実績が上がってきておりまして、日量当たり、そのスタートの時点では二十七万バレルが今は五十八万バレルになっている。これは安定供給に私はある意味では資していることだと思っています。
 そういう意味で、私どもとしては、今、先生が御指摘になられましたように、やはりその民間会社の社長の言葉じゃありませんけれども、私は午前中、日の丸と、こういう表現を使わせていただきましたが、やはり国が後ろ盾にあるということが、産油国、こういういわゆるエネルギーの世界においては非常に大きな信用力の担保に相なります。また、企業が決断するに当たっても、それが非常に大きな担保力になるということは事実であります。
 ですから、そういう観点から、私どもは、この特殊法人を廃止しなきゃならないという国の大前提の中で、それは廃止をするけれども、しかし、そういう必要な最小限の、いわゆる国が関与すべきそういった、例えばリスクマネーの供給でございますとか、あるいは備蓄の問題でございますとか、これから積み上げてきて、民間会社も努力をされていますけれども、しかし民間会社ではまだ手に負えないような、そういう研究開発、こういった部分は国がやっぱりバックアップをしていかなきゃいけない、こういう形で独立行政法人にそういう機能を持たせる。ですから、そういう意味では、私どもとしてはそういう基本的な考え方は変わっていないわけであります。
 もう一方、反省というのもこれまでるる申し上げてまいりましたけれども、やはり余りにもいわゆる融資という形と、減免付融資、それから出資、この比率が七割という形になってしまって、それが非常に安易なこういう経営体質を生み出してしまって、それがある意味では今の巨額の赤字のもとになっている、そういったこともやっぱり反省をしていかなきゃいかぬという形で、そういった減免付融資というものはこの際なくして、そして、いわゆる出資の部分も上限五割にすると、こういう形で改めさせていただきました。
 そういう反省の上に立ち、更にいろいろ御指摘されている天下り等の問題も含めて、私どもとしては、国民の皆様方の理解が得られるような、そういう新しいスタートを切っていかなけりゃいけないと、こういうふうに思っているところであります。
#115
○荒木清寛君 今お話のありました、先ほども議論がありましたが、天下りの問題等も、やはり先ほどお話がありましたように、これを一律に禁止をするということではかえって優秀な人材を生かせないわけでありますので、しかしながら国民の批判には十分こたえていただくような、今後、独法人の制度設計をしてもらいたいと思います。
 そこで、確認でございますが、平成十二年の十一月にイラン・アザデガン油田の開発について優先交渉権を獲得をいたしました。これも余談になりますけれども、この月にハタミ大統領がたしか国賓としていらっしゃいまして、国会でも演説をされました。そしてまた、当時の森総理と会談をされまして、そこでこの優先交渉権の合意ができたわけでございます。
 これは我が国の国益からしますと大変重要な出来事でございましたけれども、しかしながら、当時の新聞にはほとんどそのニュースが報道されておりませんでした。当時、森総理も、もう本当にこれは先方にも失礼なことではないかといって憤慨されていたことを私は今思い出しておりますけれども、これは余談でございますけれども、そうしたことにつきましても、石油公団が廃止になりましても、大臣が先ほどおっしゃいましたように、このアザデガンを日の丸原油として位置付けていくという姿勢に変わりはないことを確認したいと思いますし、また独立行政法人に移管をすることによって相手方の不安というのはないんでありましょうか。そういうことをきちんと払拭できるのかどうか、その辺についての認識をお伺いしたいと思います。
#116
○政府参考人(河野博文君) 今、先生御紹介いただきましたように、アザデガンの油田開発でございますけれども、ハタミ大統領の訪日にさかのぼる二〇〇〇年の八月に、日本とイランのエネルギー協議を開始をいたしまして、そうした接触からこういった話が現実味を帯びてまいりました。そして、十一月のハタミ大統領の訪日時に、おっしゃいましたように、大統領と森総理の会談でも取り上げていただき、またさらに、同行されましたザンギャネ石油大臣と平沼大臣との間で、両国のエネルギー分野におきます協力に関する共同声明を調印いたしました。その際、この油田の開発に我が国企業が実質上優先的に交渉する権限を得るという合意ができたのでございます。以降、昨年の六月に、我が国企業から開発計画をイラン側に対して提出をいたしました。現在、我が国企業とイランとの間で具体的な契約条件に関する交渉が行われております。
 おっしゃいますように、この油田は大規模な埋蔵量が期待されていることに加えまして、我が国の原油調達先の多様化の観点からも、我が国のエネルギーセキュリティー上重要なプロジェクトだというふうに認識をいたしております。私どもは、可能な限り早期にこの契約が締結されることを期待するものでありますし、また契約が締結されるならば、自主開発案件の一つということで、是非とも支援をしてまいりたいという考えでございます。
 それから、独立行政法人に支援主体が移管することについて産油国はどうかということでございますけれども、産油国からは石油公団の廃止について関心を持っている旨のいろいろな接触があるのは事実でございます。その際、私どもは、政府として、新設されます独立行政法人に、国として必要な機能でありますリスクマネーの供給ですとか、あるいは研究開発機能、こういったものを引き継がせるなど、政府として必要な措置を講じていくし、そのための法案を提出させていただくことにしているんだという説明を今日までしてきております。
 また、この法案が成立しました場合には、速やかに産油国に対しましても、その制度の概要、方針、こういったものをよくよく説明をして理解を得ていかなければならないというふうに思っております。
#117
○荒木清寛君 よろしくお願いいたします。
 独立行政法人というようなものが各国にあるのかどうかも分かりませんし、その辺よく制度を説明し、不安を惹起するようなことがないようにしていただきたいと思います。
 そこで、石油公団あるいは金属鉱業事業団を廃止をするわけでございますけれども、この石油公団によります探鉱投融資制度は、巨額な赤字を発生する等、様々な問題を起こしてきたわけでございます。しかしながら、一方、諸外国に目を向けますと、やはり同じような石油等の探鉱開発に対する支援制度が存在をしておりました。調査室にいただいた資料によりますと、フランス、ドイツ、イタリアでも同様の支援制度があったそうでございます。しかし、いずれの国も、八〇年代には、この支援対象会社が大きく業績を伸ばしたことなどにより、その目的を達したとして支援制度が廃止されているわけでございます。
 そうなりますと、同じような支援制度であっても、欧州の方のそれは成功し、我が国の方は、それは失敗ではなかったにせよ、いろいろ問題があったから今回のような改編になるわけでございますけれども、そうなりますと、諸外国と比べて我が国のこれまでの自主開発、探鉱投融資制度はどういうような問題があったというふうに総括をしているのか、お尋ねをいたします。
#118
○政府参考人(河野博文君) 御指摘いただきましたように、欧州諸国におきまして、特にフランスとイタリアはある意味で端的な例と思われますが、国が支援措置を講じ、そして最終的には支援措置を必要としないまでにそれらの企業が民営化され、発展をしているという実情にございます。
 しかし、やはり背景において次のようなことをまず申し上げられると思います。やはりフランス、イタリアは、国外における石油開発への参入時期としては我が国企業に比べると非常に早い時期であったということが申し上げられると思います。また、植民地等の関係を含めまして、産油国との歴史的なつながり、これも非常に強かったということが申し上げられると思います。
 さらには、中東産油国において資源ナショナリズムが立ち上がり、多くの国際石油資本が中東産油国におきます権益を一定程度失っていく中にありまして、逆にヨーロッパにおきます北海という大型の油田が発見、開発されてきた、その中に参入する機会を得ることもできたというような事情がありまして、そういう意味での背景の違いがあるのはこれまた申し上げられると思います。
 具体的に、フランスにはトタール、エルフといった、今合併しているわけでございますが、企業に出資、補助金の交付を行ってきた歴史があります。イタリアにはAGIP、ENIという会社に出資、助成金の交付を行ってきた例がございます。ドイツでも民間の国策会社DEMINEX社に成功払い融資ですとか債務保証を行ったということでございますが、DEMINEX社は一九九八年に解散をいたしておりますけれども、特にフランスのトタール、エルフ、あるいはENI社、これは企業が自律的に展開することになったことに伴ってこうした制度がなくなった実情にございます。
 我が国に関してでございますけれども、先ほどのような背景の違いもございます。しかし、他方、また大臣が申し上げましたように、石油開発公団創設時二十七万バレルであった自主開発原油が五十八万バレルになったという一定の実績もございますけれども、やはり反省するべき点もあるわけでございまして、これまで石油公団の運営、財務面において、やはり自主開発原油の量的確保に重点を置く余り、効率的運用に関し十分でない面があった、また事業運営に関する情報公開について不十分さがあった、また主体であるべき民間事業者の経営責任の所在があいまいであった等の問題点の指摘を受けていることも事実でございます。
 今回、そういう点に関しまして、石油公団再建検討委員会あるいは開発事業委員会の提言を踏まえて、更に特殊法人改革におきまして、リスクマネー供給機能あるいは研究開発機能を独立行政法人に行わせて、これらを効率的に、またプロジェクトの厳選を図ってやっていくということで対応をしてまいりたいと思っているところでございます。
#119
○荒木清寛君 油田の自主開発ということにつきましては、やはりこれは国が一定の役割を果たさなければできないわけでありますけれども、しかし、関与し過ぎるといろいろな弊害があるわけでありまして、そうしたことが今回のいろいろな反省点になっているのだと思います。
 そこで、関連しまして、これは松政務官にお尋ねをいたしますが、これは昨年の十月四日付けの朝日新聞でありましたが、石油元売大手の出光興産社長の出光昭氏は、公団廃止後も税金投入の仕組みを温存することに反対の意向を明らかにしておられます。石油開発支援につきましては、税金の投入ではなく、企業が開発資金を出す際に課税面で優遇して民間の意思を後押しをしたらいいというふうにおっしゃっておりまして、私もなるほどなと思って読んだわけでございますが、こうした民間の声について経済産業省はどういう見解を持っておられますか。ある意味では、今回の改組するスキームについての批判にもなるわけでございますけれども、どういう見解をお持ちでしょうか。
#120
○大臣政務官(松あきら君) お答えさせていただきます。
 御指摘のございました石油開発促進のための税制上の優遇措置につきましては、現時点におきましても、海外投資等損失準備金あるいは探鉱準備金、減耗控除等の措置を講じているところでございます。
 しかしながら、先ほど来出ております、大臣もおっしゃっておられますけれども、石油開発事業は比較的リスクの高い事業であること、また巨額の資金を必要とすることなどの特性を有することから、税制上の優遇措置のみでは石油開発事業を促進するには不十分であり、税制上の措置に加えまして、石油開発に要するリスクマネーそのものの供給を行うことが必要であると考えております。先ほど議員もおっしゃっておられましたように、石油業界の中におきましてもリスクマネー供給機能についての強い要望があることも承知しております、事実でございます。そのような観点からこれまでも石油公団を通じて石油開発事業に対するリスクマネー供給等の支援を行ってきたところであり、今般の改革におきましてもリスクマネー供給機能等、今後とも石油開発のために国が行うことが必要な支援機能につきましては新設される独立行政法人を通じて実施することとしております。
 その際、民間企業の活力が最大限発揮されますようにその取組を後押しすべく、石油開発プロジェクトに対する支援につきましては、先ほども何回も出ておりますけれども、減免付融資、駄目になったら返さなくてよいというようなこういうものを廃止する、そしてまた支援比率が五割を上限とするなど民間企業の責任をより明確化して、より効率的な事業の実施に努めていく考えでございます。
#121
○荒木清寛君 私も税制上の優遇だけでは国策として自主開発をするということについては力不足だと思います。ただし、この社長が、出光社長がおっしゃっているように、従来は石油公団という形で、国が七割まで関与するということによりまして、経済性に疑問があるプロジェクトを民間に押し付ける結果になっていたのではないかという鋭い批判だと思いますので、このことは十分今後の独法人を通しての政策の遂行につきましても気を付けていっていただきたいと思うのでございます。
 もう一つ新聞記事で目に留まりましたのが、五月十日付けの今度は日経新聞でございますが、昨年の六月に石油資源開発株式会社の社長に就任をしました経産省OBでもあります棚橋祐治氏が、海外での探鉱がなかなか成功しないことに危機を募らせ、そうした中で、従来は費用対効果の意識が薄かった、親会社の石油公団に甘える体質があったという反省の上に立ち、今後はメジャーからの探鉱のプロを招いてでも成功率を高めないといけないというふうに語った旨が報じられております。
 こうした所見についても何か感想があれば、あるいは今後の政策遂行上参考にすべき点があれば見解をお尋ねいたします。
#122
○大臣政務官(松あきら君) お答えさせていただきます。
 これまでの石油公団のプロジェクトの選定につきましては、自主開発原油の量的確保に重点を置き過ぎる等資金の効率的運用に対し反省すべき点があったことや、また主体であるべき民間事業者の経営責任の所在があいまいになるなどの面があったことも、これも何回も出ておりますけれども、事実でございます。
 このために、経済産業省は石油公団を監督する立場から、公団の財務、事業運営につきましての問題提起を受けて、これも何回も出ております、平成十年、石油公団再建検討委員会及び、これは平成十一年、石油公団開発事業委員会におきまして石油公団の業務運営について徹底的な見直しを行い、そこで指摘をされました事項のほとんどすべてについて着実に改革を実施させてきたところでございます。つまり、情報公開を徹底させる、これは財務諸表もきちんと出させるという、こういうことをやってまいりました。
 しかしながら、我が国におきまして、メジャーに比べて海外におけるやはり石油開発への参入時期が遅かったこと、あるいは大規模な油田開発への参加の機会も少なくて石油開発事業の蓄積が不十分であったこと、いろいろな個々の技術力の面でメジャーと大きな格差が存在するということも本当でございます。
 しかし、先ほど平沼大臣の御答弁にもございました、そして古屋副大臣の御答弁にもありましたように、日本も捨てたものじゃないわけでございます。三次元地震探査等、この技術力が例えばイラン側からも高く評価されている、これなどは日本がかなり先端を行っている技術だそうでございますけれども。こういったことで私どもの石油公団による技術、ノウハウの蓄積、これもあるわけでございまして、やはり我が国石油開発会社の共通インフラとなっておりまして、産油国との間で我が国のバーゲニングパワーを発揮してきたことも、これもまた事実でございます。
 石油公団にもそうした優れた技術の蓄積はございますけれども、しかし、もちろんこれだけで十分ということではありません。技術専門会社の例えばシュランベルジェあるいはハリバートン、こういった最先端の技術あるいはメジャーなどの進んだ技術を有する企業の技術、ノウハウを活用、導入することは極めて重要だと思っております。
 今回の改革におきましては、石油開発に関する技術開発につきまして、新たに設立をされる独立行政法人の業務として実施することとしており、今後とも効率的な技術開発を実施していくことといたしております。
#123
○荒木清寛君 従来はともすると官民のもたれ合いの中で様々な弊害も出てきたわけでございますので、今後はそうした国際的な技術動向も踏まえて、やはり民間の活力を生かすためにいかに国が適切に関与するのかということを政策の基本としてこの課題に取り組んでいっていただきたいと考えます。
 そこで、これは先ほど大島副大臣に価格の安定のときに続いてお尋ねをすればよかったんでありますが、ちょっと順番が後先になって失礼をいたしましたが、サハリンのプロジェクトについてお尋ねをいたします。
 要するに、中東依存度、石油依存度という、過度に依存しないようなエネルギー体質を作ることが必要でないかと思うわけでございます。天然ガスはいわゆるクリーンエネルギーであります。そして、中東依存度が低く安定的な供給源を確保することができるわけでございますが、しかし、我が国の一次エネルギー供給に占める天然ガスの割合は現在で一三%、OECD諸国の平均二一%と比べると低水準にとどまっているわけでございます。
 そこで、サハリンといえばそうした天然ガスを大量に埋蔵しているわけでございまして、こうしたサハリン・プロジェクトの持つ意義について経産省としてはどういう戦略をお持ちなのか、お伺いをいたします。
#124
○副大臣(大島慶久君) お答えを申し上げます。
 今、先生が御指摘いただきましたように、天然ガスの導入、これは石油依存度のみならず中東依存度を低める、低くするという面でも大変私は重要であると思いますし、また御指摘のとおり、二酸化炭素の排出割合が極めて低い、地球の環境問題への対応の面でもその優位性が非常にあるわけでございまして、これらの普及を図ることは極めて望ましいことと考えております。
 そしてなお、現在のサハリンのプロジェクトにおきましては、まず第一に天然ガスをパイプラインにより我が国へ供給する構想が一つございます。そしてもう一つは、LNGの形で輸出を行う計画があるわけでございますけれども、現在民間企業が事業化調査等を実施、検討しているというふうに我々は承知をいたしているところでございます。これらは基本的には民間企業が主体となって経済性あるいは供給安定性での観点から総合的に判断をしていくものと認識をいたしております。
 いずれにいたしましても、サハリン・プロジェクトは大規模な天然ガスの埋蔵量の存在が確実でございますし、そのプロジェクトに比べ、我が国に極めて近く、その導入は供給先の多角化にも資するものと考えております。このため、民間事業者によって経済性を確保しつつ供給が行われるとすれば、我が国のエネルギー安定供給上あるいは供給の選択肢が拡大する等の意義があるわけでございますので、政府におきましても環境整備として必要なことがあれば十分に取り組んでまいる所存でございます。
#125
○荒木清寛君 今言及をされましたパイプラインというのは、ガス供給のインフラとして非常に重要であると思いますし、整備を進める必要があろうかと思います。
 そこで、例えば今のサハリン・プロジェクトにおける我が国へのパイプライン建設というのは、今後設立をされます独立行政法人による出資の対象になるのかどうか。これから制度設計をするというようなことでございますけれども、その辺のお考えをお伺いいたします。
#126
○政府参考人(河野博文君) サハリンのパイプラインプロジェクトでございますけれども、我が国は、おっしゃるようにパイプラインの敷設が欧米に比べると後れているということでございますから、ある意味で魅力的な、パイプラインというインフラについては魅力を感じているわけでございます。そしてまた、天然ガスの供給形態の多様化ということが我が国の市場における天然ガス供給の競争を促すということも効果として考えられるわけでございます。
 ただ、このパイプラインによる天然ガス供給が実現いたしますには、実は現在、この関係会社がFSを行っているところでございまして、まず経済性がどの程度のものであるかということをかなり確実に調査をするということが必要であると同時に、これはLNGにおいてもパイプラインにおいてもほぼ同様でございますけれども、やはり需要家の一定程度のコミットメントが必要条件ということになっておりまして、需要家に対してどの程度、効率的、経済的な事業の実施を通じて価格面あるいは供給安定性の面での優位性を示せるかどうかというところが今勝負という状況になっております。
 したがって、私どもはこのパイプラインの整備につきまして、例えば安全基準の整備ですとか民間事業を前提にした所要の環境整備、こうしたことが政府の大きな役割であるというふうに考えておりまして、そうした環境整備について是非必要なことを講じていきたいというふうに考えているわけでございますが、新しい独立行政法人でこのパイプラインについてはどのような支援を行うことになるかは、ちょっとお答えするには時期が早過ぎる環境にあると思います。
#127
○荒木清寛君 それでは最後に、大臣に総括的にお尋ねをいたします。
 エネルギーをめぐる情勢は国際的にはなお不透明な状況にあり、我が国のエネルギーセキュリティーを確保し国民経済の安定を図っていく上で、石油等の開発支援の機能は依然として国にとって重要な意義を有し、また関与していかなければいけない分野であると考えます。
 そこで、今後設立されます独法人あるいは特殊会社におきましては、これまでの反省の上に立ち、官と民との新たな協調体制を築いて、重点的、戦略的に事業を進めていくべきであると考えますが、最後に大臣の所見をお伺いいたします。
#128
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。
 石油開発ビジネスにおきましては、近年、産油国の鉱区開放の動きの中で、優良な石油開発案件が立ち上がる一方、欧米メジャーを始めとする国際開発企業との間で競争が激しくなってきている、そういう事実がございます。こうした中で、我が国民間開発企業の脆弱な経営基盤の実情を見ますと、ますます激化する国際ビジネスの中で自主開発の実を上げていくためには、引き続き国の責任において民間企業の開発努力を支援をしていく、このことは非常に必要なことだと思っています。
 ただ、これまでの反省も踏まえてというお言葉でございまして、私どももそのとおりだと思っておりまして、やはりここ三十五年やってきて一定の効果は上げましたけれども、しかし国民の皆様方に大変そういう財政的な面で御迷惑を掛けている、そういう結果も事実でございます。
 ですから、そういう反省の上に立ちまして、先ほど来御答弁させていただいておりますけれども、減免付融資をやめて、そしてやはりこの融資も五割までを限度とすると、そういう形で、それからまた探鉱開発するにしても、やっぱりそのプロジェクトを厳選して、そして相当そういう、何といいますか、探鉱するそういう技術というものも非常に向上してきています。それから、探鉱、これが出るか出ないかということを判断することも非常に技術的にも向上してきていますから、そういったことをしっかりと踏まえて、そして確率の高いものをやっぱり集中的にやると、こういうようなことで、私どもは反省の上に立ってしっかりとした体制をやるべきだと思います。
 そういう意味で、アザデガンにしてもサハリンにしても、その他のそういうこれから非常に期待できるそういったところに対しては、今までの反省の上に立って、官と民がいかに協力をしてその実を上げるか、そういう観点で私どもはこの新しい体制の中で努力をさせていただきたい、このように思っております。
#129
○荒木清寛君 終わります。
#130
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。
 本題に入る前に、今大きな問題になっております豊島区の池袋駅前の場外車券場設置問題について質問したいと思います。
 去る六月十一日、車券場の運営会社でありますアレッグ・サテライトが池袋駅東口に一千平米のビルを建て、川口オート、西武園競輪、大宮競輪の場外車券売場を設置する許可申請を提出いたしました。経済産業省はこれを受理いたしました。今回の計画には豊島区を挙げて反対意思が繰り返し表明されておりまして、その点で社会的にも大きな問題になっております。
 その点で、まず最初に大臣に、大臣が許認可の権者でありますので、審査の現状、見通しについてお伺いしたいと思います。
#131
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 御指摘の池袋東口に設置予定の競輪及びオートレースの専用場外車券場につきましては、去る六月十一日に、設置者から関東経済産業局に対しまして許可申請が提出され、同日付けで当該申請が本省に進達されているところでございます。この許可申請につきましては、自転車競技法及び小型自動車競走法の定めるところにより、当省といたしまして目下慎重に審査を行っている、そういう段階でございます。
 場外車券場、車券売場の設置に当たりましては、可能な限り地域社会の理解を得て円滑に設置されることが望ましいと考えておりまして、地元町内会等との調整を丁寧にやっていただくとともに、警察や消防ともよく協議していただくよう、かねてから通達に基づき設置者を指導しているところでございます。
 本件場外車券売場につきましては、区及び区議会が懸念を表明しておられるなど、設置に反対の意見がたくさんあることはよく承知をしております。当省といたしましては、法令に基づく許可、不許可の判断に先立ちまして、地元関係者の賛否の御意見をよくお聞きするなど、地域の様子についてもよく調査をした上で判断をしていかなければならないと考えております。
 こうした考えから、私自身も、緒方先生にもお越しをいただきまして、区長、区議会の方々あるいは地域住民の方々から直接お話も伺わさせていただきました。
 いずれにいたしましても、設置者に対しましては、地元町会を始めとして地域の方々に対して、できるだけ御理解と納得がいただけるよう最大限あなたたちは努力をしなさい、そして私どもはそういった観点で改めて強く指導をしていると、こういうことでございます。
#132
○緒方靖夫君 今一番問われていることは、自治体、住民の一致した声に国が、そしてまた大臣がどうおこたえになるのか、その点にあると思います。
 計画予定地は、ここにちょっと小さい地図ですけれども地図を持ってまいりましたけれども、これが池袋駅で、すぐ、その徒歩一分のところに建つわけですね。正に池袋の、豊島区の表玄関。すぐ隣には区役所がある、豊島公会堂がある、そういう場所であり、また同時に、文字どおり繁華街のど真ん中にそれが建つわけですね。同時に、小学校、私立中学・高校、保育園、保健所、専門学校、病院がある。そして、半径一キロの範囲を見ますと、小学校だけでも十一校あるわけですね。町づくりとか環境浄化、教育上の配慮などからも、区や区民から強い反対の声が起こるということも当然だろうと思います。
 昨年三月、区議会では、計画に反対する請願、それからまた陳情二十一本が採択されております。そして、今回申請を受けた後も、高野豊島区長は直ちに反対を表明しました。区議会も全員一致で反対の決議を上げております。そして、設置をしない条例を六月議会で制定いたしました。
 先月、先日は区長、それから区議会の代表が時間を取っていただきまして大臣に直接会ってお話ししましたし、おっしゃられたように、私も住民の代表とともに時間を取っていただいてお願いしたところであります。
 そういうことを考えていったときに、私は、この問題というのは、競輪とかオートレースをどう考えるか、好きな人もいるし嫌いだという人もいるかもしれない、そういう問題じゃなくて、反対している方の中には愛好者も大勢おられる、しかしよりによってなぜこの場所にと、そこが非常に強い一致した考えとして表明されているのが現状だと思います。ですから、その点で区と区民の意思はその点では非常に明確だと思います。
 ですから私は、よく大臣も、それから政府もおっしゃられますけれども、やはり今は地方自治の時代、そして地方分権の時代、そう言われます。地方が一致して反対しているものを国の長が、また役所の長が許可をして、そしてそれを促進してしまう、私は、もしそういうことになったらこれほど今の時代の流れに合わないことはないだろうと思います。今、大臣がおっしゃられたように、この問題についてはしっかりと区と住民の意思を見極めて判断を願いたい、そう思います。
#133
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほども御答弁をさせていただきましたけれども、やっぱり地域の皆様方の状況をしっかりと私どももお聞きをし、そして慎重に調査を進めていきたいと、このように思っております。
#134
○緒方靖夫君 そこで、私はこの件で私自身も調べて随分不可解なことがあるということを痛感しております。その一端をここで述べさせていただきますけれども、一つは計画予定地周辺の町会の意向についてなんですね。
 現在、周辺五町会のうち一つは明確に総会をもって反対の意思表示をしております。ほかの四町会については、設置許可申請書に同意書が添付されている、そう言われているわけです。つまり反対しないとされているわけです。しかし、これには重大な疑義があるわけですね。
   〔理事加藤紀文君退席、委員長着席〕
 これは六月の二十九日付けの朝日新聞に大きく出ましたけれども、そして私自身も地元で確かめましたけれども、ある町会長は、弁護士事務所から人が来たけれども、押印が求められたので押しただけだと。何の押印だったかということを確認していないわけですね。あるいは別の町会長は、サインも何もしていない、一度頼まれて説明会に出ただけだ、そう言っております。あるいはもう一人の町会長も、反対も賛成も町会として決めていない、賛成者に名前が出ていると指摘されて驚いた、こういう実態があるわけですね。少なくとも三つの町会長は設置に反対、それは地元の方々が確認しているところです。
 それからもう一つ、アレッグ・サテライトという会社そのものについて非常に不可解な実態があります。大体、この会社の登記簿上の本社の位置は今回の設置予定地で、今は駐車場なんです。区が、つまり役所が公式に郵便物を送ってもそれが戻ってくる、そういう実態があるわけですね。そして、区民への対応も非常に不誠実で、昨年行った説明会でも、会社の人たちは出てこない、弁護士が代わりに説明する、そういう状況です。社長はほとんど区民の前に姿を現さない、そういう状況でありまして、ですから私は、その点も是非大臣の視野の中に入れていただきたい、そのことをお願いしたいと思うんです。
 そして、先ほど大臣、法に基づいてと言われましたけれども、私はその点で、例えば自転車競技法等々を見てもその設置を許可するときの要件が明記されております。ただ、私同時に思うのは、地元の自治体の同意を必ずしも必要としないという、そもそもその法の問題がある、そのことを大変強く痛感いたします。現在、大分県の日田市ではこの問題をめぐって裁判が行われております。その点で、私は経済産業省の行政指導の在り方にも、この法にもかかわって問題があるということを痛感するわけです。
 その点で、私、同じこういう車券売場とか馬券売場とか、あるいは場外舟券売場とかいろいろありますけれども、幾つかのケースを調べてまいりました。
 その点で、例えば、国土交通省にお聞きしたいんですけれども、競艇の場合、場外舟券売場の設置について、区長、区議会、地元住民等の意向がどのように反映されているようになっているのか、その点はどうでしょうか。
#135
○政府参考人(安富正文君) 場外舟券売場の設置につきましては、モーターボート競走法の施行規則八条の一項の規定に基づきまして、位置、構造、設備について、告示で定める基準に適合しているという大臣の確認を受けることとなっておりますが、この確認に当たりまして、通達でございますが、地元との調整が取れていることを証明する書類を確認申請書に添付させることとしております。具体的には、当該場外舟券売場の所在する市町村の自治会の同意、それから市町村長の長の同意、それから市町村の議会が反対していないことということをもって地元の調整が取れているという運用をしているところでございます。
#136
○緒方靖夫君 私は、同じことを農水省にお聞きしました。つまり馬券、場外馬券売場ですね、同様の説明でした。つまり、こういうものを作るときに、区長、区議会、反対したらできない、これが国土交通省のケース、そしてまた農水省のケースなんですよね。ですから、なぜ経済産業省だけそうなっているのかということを私ちょっと調べてきました。
 この間、八二年の車両審議会の答申で、場外車券場の設置については、当該設置箇所の市区町村の同意が得られる等、地域社会との調整が十分に行われることが必要、このことが明記されていました。つまり、これは同じケースなんですね、馬券売場等々と。そして、それに基づいて区長の同意書の添付を求めてきたという、そういう経過があるわけですね。
 しかし、九三年の審議会の答申以降、自治体の同意書が不要とされました。これ自体は私、重大だと思うんですけれども、そして改善されるべきだと思うんですけれども、同時に、走制審というのがあるわけですね。九三年の車両審議会の答申に照らしてみると、こういう評価があるわけです。つまり、区と区議会がこぞって反対しているものに許可を与えるということはあり得ないということを前提にして、つまり画一的に首長の同意を求めるということをちょっと考え直してみようということがあるわけです。
 つまり、答申はどう述べているかというと、今後は、市区町村長の同意書の添付を常に求めるという画一的な運用によるのではなく、施行者と地元市町村との間の協定、周辺町内会地域を適切に代表する者から同意書をもってこれに代えるようなど、個々のケースに応じ適切な運用を行っていくべきだと。つまり、地元の同意を得るということについて、画一的に何々と求めないけれども、しかしその調整が必要だということを言っているわけですね。これがその精神だと思います。
 つまり、そういう点でいうと、私は、今回、設置場所を町会さえ賛成すれば自治体や議会が反対しても許可するという、その考え方はこの精神と違う、そう思います。ましてや今回、具体的に見ますと、町内会についての同意は得られていない、このことがある以上、私は、これまでの役所で積み重ねたそうした審議の経過からしても、私は今回の結論ということは非常にはっきりしているだろうと思います。
 繰り返し大臣から丁重な御答弁がありました。私が長々と話をいたしましたけれども、もし最後に、大臣からこの問題についての取組についてのお言葉があればお聞きしたいと思います。
#137
○国務大臣(平沼赳夫君) いろいろ御調査をいただいたそのこと、私も承らせていただきました。御調査に基づいた中で、私ども側として把握している点を若干申し上げますと、これは設置者側からの説明でございますけれども、地元関係者に対しては一定の説明手続を踏んだ上、町会の同意など相当程度地元の理解を得ている、こういうことを言っております。また、設置者である民間企業の代表者は、これまで新潟県及び福島県で専用場外車券売場を運営している民間企業の経営者であって、本件については、都内三鷹市の開設準備のための事務所又は代理人の弁護士事務所を連絡先とされていると、そういうふうに私どもは承知しております。
 他方で、地元に対する説明が不十分であるという声があることは、先ほどお話ししたとおり、十分承知をしておりまして、設置者に対して更なる努力を徹底するように強く指導しているところでございます。設置者の代表者が病気で入院されていたような事情もあったようですけれども、もっと真剣な対応をしてもらいたいと、こういうことを私どもは言っております。
 当省といたしましては、引き続き設置者等の取組をよく注意をしまして、更に取り組むべき点については私どもは適切に指導していかなきゃいかぬと、このように思っています。
#138
○緒方靖夫君 先ほど同僚議員から、平沼大臣は将来の首相候補だというお話もありました。私は、そういう信頼をこういうケースで、具体的なケースで裏切ることがないように、慎重に今おっしゃられたように対応していただき、区長始め区議会、それから区民、住民の皆さんが満足いく、そういう結論が出ることを心から願って、この質問は終わらせていただきます。
 さて次に、本題の石油公団の質問についてですけれども、提案されている法案の中心に探鉱段階の減免付融資制度の廃止、これがあります。
 実は、私たちの党はこの導入にも反対し、導入の後もこの廃止を強く求めてまいりました。私も、この間この質問について全部読みました。そうしたら、何と数えますと五十七回、この問題についての質問をしておりました。そして、その趣旨というのはすべてこういうものをやめるべきだということを言ってきたわけですね。
 今回これを廃止するということは、遅きに失したとはいえ、この点は私たちは非常に大事だと思っております。この減免付融資制度の廃止後、一体どうなるのか。うまくいくと言い切れるのか。それからまた、その廃止の端的な理由、それは何かということを大臣にお尋ねしたいと思います。
#139
○国務大臣(平沼赳夫君) まず、減免付融資を廃止したその理由ということでございますけれども、これまで度々答弁をさせていただきましたけれども、これまで石油公団が行ってきた出資や融資、債務保証については、我が国の自主開発原油の確保を通じまして、緊急時における我が国への石油の安定供給に一定の役割を果たしてきたと、このように認識しております。
 ただし、これまでの石油公団の運営や財務面については、石油危機などを背景に自主開発原油の量的確保に重点を置く余り、資金の効率的運用に関して十分でない、そういう面があったことは私どもは事実だと思っています。そして、出資及び減免付融資を合計して原則として七割まで財政資金による支援が可能であったことから、主体であるべき民間事業者の経営の責任の所在があいまいになるという、こういう点があったと思っております。特に、本来返すべき融資という形態を取りながら減免もあり得る、こういう減免付融資については反省する点がありました。
 こうしたことから、今回の特殊法人等の改革に当たって、新たに設立する独立行政法人におきましては減免付融資を廃止することとし、出資も五割を限度とすることにいたしました。私どもは、これまでの反省の上に立って、こうしたやはりいろいろ問題があった減免付融資ということをなくす、しかし国がやっぱり担保をする、その自主開発においては担保をする部分がどうしても必要だという判断でこういう措置を取らせていただいて、官と民とのやっぱり連携を密にして、そして新たなそういう体制にいたしましたけれども、我々が所期の目的としていますそういう自主開発の部分の実効性が上がることを努力をしていかなきゃいけない、そういうふうに思っております。
#140
○緒方靖夫君 大臣は今、減免付融資制度について反省するべき点があったとおっしゃられました。私、これは非常に大事な点だと思うんですね。
 それで、私たちはずっと反対してまいりましたけれども、例えばこれは一九七六年の会計検査院、その指摘でもやはりこれはおかしいということが言われていたわけですね。そうすると、なぜ廃止という判断がかくも遅れたのかということを端的にお尋ねしたい気持ちになるわけですが。
#141
○国務大臣(平沼赳夫君) 一九七六年に減免付融資について会計検査院の指摘があった、そういう御指摘でございます。それはやはり会計検査院の観点から、私が今申し上げたようなそういうマイナス面もあると、こういう御指摘だったと思います。
 しかしそれは、一方におきましては、一九七三年のオイルショックの直後でありまして、国の政治面や経済面や国民各界各層からやはりこの自主開発、それを推進してほしいと、ああいうエネルギー危機、そういうものを何とか安全に担保してほしい、こういう御要求もあったことは事実でありまして、そういう御指摘にあったにもかかわらず、一方においては自主開発という面がやっぱり非常に大切だと、そういう私は雰囲気の中でそういう指摘があったにもかかわらず引き続いてやってきたと、こういうことでなかったかと思わせていただいています。
#142
○緒方靖夫君 私は、その点でやはり政策判断の誤りがあったと、そのことは率直にこの際認める必要があると、こう思うんですね。これはなかなか勇気の要ることだと思います。
 大体歴史にイフという言葉は禁物ですけれども、もし以前に、会計検査院が指摘した当時にそれを検討し、八〇年ごろこれをやめていたら、財務状態、財務体質がまるっきり違ったものになっていたことは間違いないですね。
 ですから、そうしますとこの問題、現状をここまで膨らませてきた責任、これは非常に重いものがあります。それからまた、同時に、かねてから指摘されていた開発会社の甘え問題、それをやはり助長したという、そういう問題もあったと思います。
 ですから、そういうことを考えたときに、今この時期に、廃止というそういう法案を出されるそのときに、やはり私は、国が開発会社の責任をきちっと問うということ、それからまた公団の審査・融資体制がどうだったかという問題、開発会社の責任を問う問題、さらにはそのこと全体を進めた国の責任、これをきちっとはっきりと大臣の言葉で述べることがやはり必要ではないかと、そう考えるわけですけれども。
#143
○国務大臣(平沼赳夫君) 今申し上げたようなそういう背景の中で、会計検査院の指摘があったにもかかわらず、当時の国民的なやはりオイルショックに対する安全性の確保と、こういうようなことで、やっぱり一方は進んできた背景、それは私は今お答えしたとおりあったと思います。
 そういう中で、この自主開発に関して何も実効が上がっていなかったと、すべてマイナスだったということも私は言い切れないと思います。確かに、非常にある面では反省すべき点はあったと思いますけれども、しかし今、一次エネルギーとして石油が五一・八%ですけれども、その中の一三%を占める、そういう一定の安定供給に役立っているという実績もあります。もう少し具体的に言うと、再三再四御答弁していますけれども、日量二十七万バレルであったのが五十八万バレルまで高まってきたと、こういうことも事実あるわけであります。
 しかし、非常にこの厳しい状況の中で、いろいろな御指摘もございまして、石油公団の中に自ら検討委員会等を開きまして、その中でいろいろな御指摘を踏まえて、いろんな面で、会計基準を含めていろんな改革を行ってきて、それはほぼ達成をすることができた、そういう段階にあると思います。
 そういう中で、私どもとしては、本当に国民の税金が、すべて善かれと思ってみんな努力をしてきてやってきた結果です。だれも悪かれと思ってやってきたことではないと思っています。ですから、そういう意味では、こういう現状で厳しい状況というのは率直に反省をしなければならない、この起点に立って、今回お願いしているこの法案の中で、やはり石油公団を廃止しながら、国がすべきところは、三つのいわゆるファンクションとしてはそれを担保しながら、そしてさらに、最終的には特殊会社から完全民営化と、こういうような形の中で、官民が協力をして、今までの経験に立って、国民の皆様方にしっかり情報開示をしながら、そして国民の皆様方に御迷惑を掛けない、そういう体制を作っていくことが私は国のエネルギー行政をやる上に当たってのある意味の責任の取り方だと。しかし、率直に申し上げて、反省すべき点はたくさんあったと、このように思っております。
#144
○緒方靖夫君 その点で、私、その反省を実らせるという点で一つ具体的な問題を出したいんですけれども、減免付融資制度とセットで実際上機能していたと思いますけれども、いわゆるワンプロジェクト・ワンカンパニー方式、これがやはり開発会社を乱立させたということになってきたと思うんですね。一九八八年以前に設立された会社は過半数が解散、今日に至って二百社が失敗に帰していると。したがって、減免付融資制度廃止、これを進めるわけですから、私はその帰結として当然ワンプロジェクト・ワンカンパニー方式もこれはやめるというふうになると思うんですが、その点いかがでしょうか、端的に。
#145
○国務大臣(平沼赳夫君) ワンプロジェクト・ワンカンパニー方式というのは、一つは、やっぱり産油国が、そういう要望があったということも背景としては一つあったと思います。それからまた、なるべくリスクを分散するというような、そういう思惑もあったわけでありまして、それが結果的には数を増やしてそういう形に、非常に国民の皆様方に御迷惑をお掛けすると、こういうことにつながったと思います。
 そういう意味で、これからワンプロジェクト・ワンカンパニー方式というものについては、こういう経験を踏まえて、私どもはしっかりと慎重にそこのところは対策を講じていかなければならない、慎重に私どもはそのことはしていかなきゃいかぬと、こういうふうに思います。
#146
○緒方靖夫君 具体的にはどういうことですか。会社を整理していくということですか。
#147
○国務大臣(平沼赳夫君) これまで、今御指摘のように大分整理をしてまいりました。そういう中で、これからもやはり将来整理すべきものは整理していく、こういうことをやっていきます。そういう中で、私どもは整理すべきものはしっかりと整理していかなきゃいかぬと思っていますけれども、しかし、その中にもやっぱり将来役立つものももちろんあるわけでありますから、そこは精査をしながら、私どもは、いたずらにワンプロジェクト・ワンカンパニー、そういうことで無制限にやる、そういうようなことはしてはならないと、このように思っています。
#148
○緒方靖夫君 その点をきっぱりさせるということがやはり私は具体的な反省の裏付けになっていくだろうと、そういうふうに見ております。
 法案は、公的資金が七割を占める制度を廃止しても五割までの出資制度は残すことになるわけですね。したがって、大臣が繰り返しおっしゃられるように、その点での具体的な反省がなければ、公的資金の量が変わるだけで何も変わらないかもしれないという事態も想定されるわけですね。そのことを指摘しておきたいと思うんです。この今述べた二つのことがもたらした財政的な負担、それを重くしたということは非常に重かったと思うんですね。
 そこで、石油公団の会計についてですけれども、特徴的な点を確認しておきたいと思うんです。
 行政特が行われた当時の一九八一年、昭和五十六年ですけれども、公団の財務諸表で欠損金はどうなっていますか。
#149
○政府参考人(河野博文君) 石油公団のいわゆる一般勘定の昭和五十六年度決算でございますが、政府出資金四千七百十七億円に対し資本合計は四千七百十八億円となっておりまして、欠損金は計上されておりません。
#150
○緒方靖夫君 ゼロですね。行革特当時の公団の欠損金は簿価では確かにゼロだったわけです。そして、当時の損失は百四十三億円。以降、事業規模が拡大するにつれて損失も拡大してきました。
 現在、公団に対する国民の批判は様々ありますけれども、その一番大きな一つは赤字体質に向けられております。ですから、石油公団がなぜ損失を累増していったのか、その理由を総括して、今後損失見込みがどうなるのか、そこをきちっとしておくことが必要だと思います。
 まず、平成十二事業年度における石油公団の出資の損失額は幾らですか。
#151
○政府参考人(河野博文君) 平成十二年度におきます出資に係る損失処理額は一千九百八十三億円でございます。
#152
○緒方靖夫君 平成十二事業年度における石油公団の融資の損失額は幾らですか。
#153
○政府参考人(河野博文君) 融資に係る損失処理額は五百三十五億円でございます。
#154
○緒方靖夫君 石特会計等から石油公団へ今まで投入された探鉱出融資事業のための出資累計と損失累計は幾らになりますか。
#155
○政府参考人(河野博文君) 昭和四十二年の石油公団の設立以来平成十二年度までに石油公団の開発事業に対しましての出資累計は一兆二千七百十六億円でございます。これに対しまして、平成十二年度決算におきます石油公団の欠損金額は四千二百十五億円となっております。
#156
○緒方靖夫君 これ、ずっと数字聞いていきますと、そうすると、公団の資本金の大体三五%ぐらいですか、が毀損している事態でありまして、損失累計がだんだん正味資産の七千八百億円に迫っていくという、そういう事態であるということが分かると思います。
 そこで、石油公団の財務諸表は、回収見込みが少ないと判断される棚上げ利息は簿外になっていると思いますけれども、そこで事業終結済みのプロジェクトの当期棚上げ利息及び累計棚上げ利息は幾らになりますか、それぞれ。
#157
○政府参考人(河野博文君) 平成十二年度におきます棚上げ利息に係る会計処理で御報告を申し上げます。
 事業終結承認済プロジェクト、これは今おっしゃいましたように、回収見込みが低いということで、財務諸表には計上せずに財務諸表の「重要な会計方針等」に非計上の債権として明記しておりまして、その額は、平成十二年度での貸付金元本二百六十一億円に対しまして、当期発生額九億七千九百万円、累計額で七十億九千二百万円となっております。
#158
○緒方靖夫君 同様に、事業継続中のプロジェクトについて、長期未収金、当期棚上げ利息及び累計棚上げ利息はそれぞれ幾らになりますか。
#159
○政府参考人(河野博文君) 事業継続中のプロジェクトにつきましても、決算期ごとに、油価あるいは為替の現状を踏まえまして、貸付先の返済期日までの資金収支から回収の見込みが低いと判断されるものは同様に財務諸表上に計上せず、非計上の債権として財務諸表の「重要な会計方針等」に明記しているものでございますけれども、まず、その額は、平成十二年度の貸付金元本九百四十億円及びドル建てがございますので三千八百万米ドルに対しまして、当期発生額は二十六億七千八百万円、累計額は一千七百十八億円及びドルがございますので五千八百万米ドルとなっております。
 それから、事業継続中のプロジェクトにつきまして、決算期ごとに油価、同様に、為替の現状を踏まえまして貸付先の返済期日までの資金収支から回収の見込みが高いと判断されたものについては長期未収金の方に計上しているわけでございますが、平成十二年度の残高は七百五十四億円となっております。
#160
○緒方靖夫君 事業終結済み及び継続中の累計棚上げ利息の将来の見通し、これについてお伺いします。
#161
○政府参考人(河野博文君) これについては、現在資料の持ち合わせがございませんので、別途御報告をさせていただきたいと思います。
#162
○緒方靖夫君 一般勘定の区分にあります投融資損失引当金と債務保証損失引当金の当期の取崩し額はどのぐらいになりますか。
#163
○政府参考人(河野博文君) 平成十二年度におきます投融資損失引当金の取崩し額は二千五百十九億円でございます。
#164
○緒方靖夫君 債務保証。
#165
○政府参考人(河野博文君) 債務保証の引き落としにつきましては今ちょっと手元に資料がございませんので、後刻御報告させていただきます。
#166
○緒方靖夫君 それから、平成九事業年度から平成十二事業年度に掛けての投融資損失引当金の取崩しの累計額は幾らになりますか、四年間の分です。
#167
○政府参考人(河野博文君) 平成九年度から十二年度までの投融資損失引当金の取崩し額の合計額は四千三百十八億円でございます。
#168
○緒方靖夫君 私、手元に旧総務庁の平成十一年の石油公団についての報告書を持っているんですけれども、これを見ますとこう書かれております。投融資損失引当金の取崩し実績は、年度により増減はあるものの、増加傾向にあり、平成八年度には過去最高の四百九十二億円となったと、そう述べられているわけですね。そして、累計で三千八百四十二億円になったとここでは指摘されているわけですね。
 そうすると、今の答弁によりますと、一九六八年から一九九六年の二十九年間でここにありますように三千八百四十二億円の取崩しがあると。それに対して、今、長官から御答弁がありましたように、たった四年間で、平成九年から十二年の間の四年間の取崩し額が四千三百十八億円、そうおっしゃられましたでしょう、あると。大変な激増なんですね。猛烈な引当金の取崩しをしているということになります。
 今期は旧総務庁が指摘した過去最高額の実に五倍の金額を取り崩しているわけですね。これらは具体的に何に使ったんですか。
#169
○政府参考人(河野博文君) この平成九年度から十二年度までに損失処理をいたしましたのは、いわゆる減損会計の導入といいますか、従来よりも厳しい会計処理方針の導入に伴うものでございますが、具体的には日中石油開発あるいは日本インドネシア石油協力、合同石油、ムバラス石油等についての損失処理を厳格に行ったということでございます。
#170
○緒方靖夫君 つまり、この間の会社の整理、そのためにかなりのお金が使われたということが原因ですか。そういうことですね。
 それで、私、いわゆる直接償却だけでも公団創設以来八千百六十億円を取り崩して石油開発会社の損切りをしている、そういう実態がこの間浮かび上がってまいりましたけれども、公団本体でも当期の損失が一兆円超えている、棚上げ利息や引当金の取崩しも将来増える、そういうことはあってはならないことだと思いますけれども、大変な現状があると思うんですね。
 経済産業省は、正にこれは国民の税金なわけですから、税金を投入して進めた石油事業の巨大な損失、これがなぜこうも発生し、そしてなぜこれだけの負担が国民にかぶせられるのか。このことは大臣が先ほどから反省ということを述べられておりますけれども、私は、こういうところに国民の批判が厳しく向けられておりますし、そこをもっと反省するということが求められている、そういうふうに思います。ですから、そのことは改めて指摘させていただきたいと思います。
 そして、今、資金の効率的運用に問題があったということが再三先ほど来述べられておりますけれども、具体的にはどういうところに問題点があったのか、何が問題でこれだけの税金投入になったのか、その点についてお伺いしたいと思いますが。
#171
○政府参考人(河野博文君) 反省点につきましては、平成九年から十年に掛けまして石油公団の再建検討委員会あるいは開発事業委員会等で指摘を受け、それに対する対応策を講じているところでございますが、そこで御指摘を受けましたことを再度申し上げさせていただきますと、例えばプロジェクトの審査に当たってメジャーが行っているような定量的な評価手法を導入するべきでないかというような御指摘もいただきました。
 また、更に大きな問題として申し上げれば、先ほど大臣申し上げたわけですけれども、出資と減免付融資を合わせると七割について政府が支援を行うという仕組みが一つの原型になっておりましたので、そういう意味では三割の自己資金によって民間がプロジェクトを立ち上げることができると。そういう意味で責任の所在があいまいになった、そういう制度を維持したというようなこともあろうかと思います。
 さらには、るる申し上げている点でございますが、これだけ巨額の案件について資金を国民の皆様の税金を使わせていただいていたわけでございまして、それについて情報公開が十分であったかどうかといった点もあるわけでございまして、それらについては、企業並みの会計処理、情報公開ということで対応してまいってきているわけでございます。
#172
○緒方靖夫君 私は、こういう事態というのはやはり民間会社だったら到底考えられないと思うんですね。つまり、資本金の三五%も毀損するという、そんなことが起きたときにその経営者は何を問われるか、これはもう非常にはっきりしていると思うんですね。ですから、国だから、あるいは国がかかわっているからこういうことで済まされるということがあったら、これはやはり私は大変間違った問題の処理になると思います。
 ですから、大臣、先ほどから反省ということを繰り返し述べられておりますけれども、私は、反省というものはやはり具体的なものであるべきだと思いますし、例えば民間会社でいえば、この種の巨大損失を生んだ場合どう責任を取るのか。歴代社長、監査役、取締役員などが退職金を返納するとか、あるいは自腹を切って損失を補てんするとか、あるいはその他その他の措置を取って、本当に厳しいものがあるわけですね。
 石油公団の経営については、国と公団の責任の取り方、民間会社がそういうことがあるならばどう責任を具体的に取るのかと。先ほど反省ということを繰り返し述べられましたけれども、その点で、その反省に基づく責任の取り方というのはいかなるものかということについて少し具体的にお伺いしたいと思います。
#173
○国務大臣(平沼赳夫君) やはり石油の探鉱、そういったものは、これも委員はよく御承知のとおり、大変確率が低くてリスキーなものです。そしてまた、相手があるということでございまして、私は大変反省すべき点が多いと再三再四申し上げさせていただいておりまして、これは、だれも悪かれと思ってしたことじゃなくて、やっぱり日本の自主開発、そしてエネルギーの、石油の安定供給のためにはどうしても必要だと、こういう形で一種のある意味では国挙げてのそういう体制の中でみんな頑張ったわけであります。
 しかし、るる御説明しておりますとおり、そのやり方について、減免付融資があったり、それから出資の部分を合わせますと七割も国が保証すると、こういうような形で非常に経営の所在があいまいになってずさんになった。そういう形で非常に大きな損失を出したということは、非常にこれは、繰り返し申し上げますけれども、反省すべき点であると、こういうふうに思っています。
 民間であればそういった形で個人財産を出したり、あるいは責任を取って退職金を返納するとか、そういうことは当たり前だと。これはある意味ではおっしゃっていることは私は正しい見方だと思います。
 しかし、今言ったような背景の中で、やっぱり国を挙げてのそういう中でみんなが努力をしてきた、そういう中での一つのことでありますし、また一面においては、先ほどの答弁にも申し上げましたけれども、すべてマイナスと、こういう形じゃなくて、現に一定の比率でその自主開発の部分が国のエネルギー安定供給に貢献をしています。そして、また更にその延長線上においてはいい技術の蓄積もできましたし、また新たなプロジェクトもあるわけであります。そういう中で、私どもとしてはここはしっかりと反省をしなければならない。
 そういう中で、石油公団も平成十年度からやっぱり見直そうという形でいろいろ検討委員会を作って、そういう中でリストアップをしながらそれをほとんど体制を取って変えてきたと、そういう努力もしています。
 そういう意味で、私どもとしては、おっしゃる意味の、民間サイドであればそういうことは到底おかしいではないかと、こういうことですけれども、私どもは、ある意味ではそれはそのとおりだと思っておりますけれども、しかし民間のいわゆる企業とはまた違った、そういう国のニーズの中でみんなが努力をしてやってきた結果だと、こういうことでありますので、今回この法律案を出させていただき、そして新たな体制の中で、二度と国民の皆様方にそういう負担を掛けない、そういう形で再出発をさせていただくと、こういうことでございまして、私どもとしては、やはりその関係者に対してはそれぞれ、今までも例えば退職金の一部返納でございますとか、そういうこともやってきているところでございますので、私どもとしては、反省をしっかりした上で新たな体制の中で責任を全うしていくことが責任の果たし方の一つであると、こういうふうに思っているわけであります。
#174
○緒方靖夫君 大臣から大変長く御答弁いただきましたけれども、大変珍しく没論理の御答弁だったと思います。
 つまり、みんなで頑張ったと、国のニーズでやったと、だからという話ですね。民間会社だって社会のニーズでみんなで頑張ってやって、その結果の責任問われているわけですよね。ですから、今の大臣の答弁は、大変失礼ですけれども、論理が全くない、そういう答弁だと思うんですね。したがって、答えがないんですよ。どう責任を取るのかというのはこれからの問題だと思うんですね。
 ですから、やはり私は、今お答えの用意がなければ、いわゆるそれについてはどうするのかと。私は、社会の批判に耐えられないと思うんですね、このままで、済みませんと言うだけでは。しかも、済みませんと言いながら、いいこともあったと必ず付け加えられるわけですからね。それでは本当に反省しているのかという話になるわけですよね。
 やはり真摯な反省というのは、いいことがあると思っていてもそれは言わないと。やはりそこのところをうんと深めていくというのが真摯な反省だと思うんですよ。ですから、私は、その点では大臣らしくない答弁だなと感想を述べさせていただきたいと思います。
 もう一つ、私、最後に聞いておきたいのは、これは今の反省と結び付く話なんですが、石油公団の廃止を見込んだ将来の収益の見通しなんですよ。これについてはどうですか。
#175
○政府参考人(河野博文君) 石油公団が保有しております資産については、この約三年間の期間中に適正に処分をするということ、そしてまた、その処分後の資産につきましては今回の廃止法の附則の第三条にございます特殊会社に引き継がれまして、この特殊会社が民営化をされていくプロセスにおきまして、これも売却という形で、何といいますか、必要な金額は国庫に返納されていく仕組みを取ることになるわけでございます。
 この資産の評価につきましては、今後、厳正な資産評価をしていくことになりますので、今の段階で具体的に幾らになるということを申し上げることはできないわけでございますが、ちなみに、平成十二年度の決算に伴いまして、いわゆる長期損益見通しというものを示しております。それによりますと、長期損益見通しとして出てまいりました数字は、これまでの欠損金を加味いたしましても、これ、油価と実は為替レートによって大きく変動いたしますので幅のある数字を御報告せざるを得ないわけでございますけれども、プラスの六千二百六十億円からマイナスの四千六百十億円という損益見通しになるという状況にございます。
#176
○緒方靖夫君 大臣、今、長官の話聞かれたと思うんですが、要するに、これからの見通しとして、今後十年間に、良ければ六千二百億ぐらいのプラスになる、悪ければ四千六百ぐらいのマイナスになると。これ、一兆円余りのレンジの話なんですよね。そのぐらいのことが今ここで述べられたわけですね、既に発表されているわけですけれども。
 この一兆円余りのレンジで見通しを平然と述べる、これは客観的にどうこうということになれば、だからということになるかもしれませんけれども、外的要因で、油価あるいは為替レート等々ということが先ほどから言われておりますけれども、私はそれだけの問題だけでこれだけの幅ができるとは思えないんですね。やはり内部的にどうやっていくのか、どのようにして今後公団を処理していくのか、清算していくのかということが求められていると思うんですけれども、その点で私は、本当に国民の税金を無駄にしないという、そして無駄にしてきたことについての反省に立つならば、やはりこの見通しについてももっときちっとした、責任を持った見通しを示していく、このことが求められていると思うんです。
 最後に、時間になりましたから次回にまた質問させていただきますけれども、やはりこうした反省を述べられる、真摯なる反省を述べられた、しかし見通しについて尋ねるとこういう形でしか答えが出てこないという、そこに私は非常に大きな問題点を痛感するわけです。
 その点で大臣から、この質問の最後に、反省と今後の見通しについて御所見があれば伺って、質問を終わりたいと思います。
#177
○国務大臣(平沼赳夫君) 民間企業も確かに社会的な責任を負ってやっている、ですから私の答弁は論理一貫性がないと、こういう御指摘でしたけれども、しかし民間の中でも無定見な例えばバブル時の投資ですとか、そういったことは必ずしも社会的責任を負ってやっていたとは言い切れないと思っております。また、石油探鉱開発に関しては、やっぱり外交上いろいろな国との関係もありまして、なかなかこれはそういう理論どおりにいくものでもないということもやはり御理解をいただきたいと、こういうふうに思っています。
 それから、やはりこれからの見通しに関して、今、資源エネルギー庁長官から幅で申し上げました。これは、午前中、古屋副大臣からの答弁の中にも入っておりましたけれども、やっぱり為替が一ドル変わることによってそれが何十億にも利く。あるいはまた、油価がバレル当たり例えば十円振れることによっても大変大きく変動します。
 そういう中で、ある程度のそういう大きな幅というのは、この石油というものを考えたときに避けて通れないところだと思います。しかしながら、やっぱり国の税金をお預かりをしながら自主開発をやっていくと、こういう前提に立てば、やっぱり納得をいただくようにもう少し精査に、精密に私どもとしてはそういったアウトラインも出していかなければならない。それは、今後、やはりいろいろな形で検討をしながら、そういう形で納得のいく形を出していかなければならない、このように思っております。
#178
○緒方靖夫君 時間ですので、終わります。
#179
○広野ただし君 自由党・無所属の会、国会連絡会、広野ただしです。今日もしんがりでございますが、お疲れでしょうが、是非いい御答弁をお願いをしたいと思います。
 いろいろと同僚議員の皆さんが、お話がありました。いろいろともっともな点もありますが、結局、私思いますのは、今、石油公団法廃止関連法ということで出ているものですから、どうも組織論といいますか体制論といいますか、そういうことばっかりがひとつ出ているんではないかと思っております。ですから、ひとつ本来の石油政策ですとか、あるいは総合エネルギー政策の中における石油政策の位置付けという、その原点に戻ってやはり議論をすべきではないのかと、こう思っております。
 そういう中で、石油危機が二回ございまして、そのときにいろんな、日本の経済に、あるいは日本の我々の国民生活に危機的な影響を及ぼしたことはもう生々しく思い出されるわけでありますけれども、そういう中にあって、当時石油は依存率が七十数%という中から、現在五二、三%、一、二%というところまでずっと下がってきた。こういうことは、やはりある意味ではエネルギー政策の脆弱性を、今までの脆弱なものを改善をしてきたんだと、こういうふうに私は思います。
 そしてまた、その中にあって備蓄政策ですね。当時民間備蓄に依存するようなひどい状況で、ほとんど在庫みたいな話を民間備蓄だといって七十日だとか何かいってやっていた。それが今は国家備蓄を含めて五千万キロリッター、要するに百六十日、百七十日というような事態まで持ってきた。だから、石油政策における備蓄政策というのは、ある意味では胸を張っていいんじゃないかと、こういうふうに思うんです。
 ですから、しかしその後いろいろとありますけれども、そういう中で、やはりエネルギー政策、特に今国会ではエネルギー基本法というものも通りました。そういう中で、石油政策、これが今後どういう姿になっていくのか、ここがきちんとしていませんと、私はいろんなことがやはり噴出してくるのではないかと、こう思いますので、まず大臣の御見解を伺いたいと思います。
#180
○国務大臣(平沼赳夫君) 広野先生御指摘のように、石油依存度というのは当初に比べれば大変低下して五一・八%になってきていることは事実です。また、この二十一世紀を、特に前半を見ますと、新エネルギー、省エネルギー、これを努力していかなきゃいけませんけれども、やはりこの石油の依存度というものを今の五一・八%が急激に二〇%になるということはまず不可能だと、このように思っています。そういう意味では、依然として石油というのは主要な一次エネルギー源、こういうことでございます。
 そういう中で、私どもはやはり二度のオイルショックを経験しておりますので、石油の安定供給というのを確保するために引き続き、いろいろ問題が露呈をしました、反省すべき点は多々あるわけですけれども、そういう中でそこの見直しを行って、やっぱり自主的に確保する分というのは私どもはこれからも努力をしていかなきゃいけない。その中に、政策上必要なことは、今中東依存度が八八%にも相なっております。そういう中で、やはりそこは分散をするというようなことも模索をしていくことも必要だと思っています。
 それからもう一つ、化石燃料ではございますけれども、天然ガスというものが非常に大きな脚光を浴びてきておりまして、午前中来の御審議の中にも出てまいりましたけれども、地理的なロケーションでも、例えばサハリンに有望なガス田というものが現実のものとなってまいりました。それもやっぱりこれからCO2の排出量が少ないわけですから、そういった形でそこにも分散すると、こういうことももちろん必要だと思っています。
 ですから、そういう意味では、私どもとしては、自主開発の努力をしながら、依存度を低めていきながら、そして石油というものをやっぱり主要なエネルギー源という位置付けで、そしてあらゆる努力をやっていくと。そして、そのほかに、やはり二十一世紀は環境の時代と言われておりますから、省エネルギーあるいは新エネルギー、そういったものに対してもしっかりと努力を積み重ねていって、そして総合的なエネルギー政策をやっていかなければいけない、このように思います。
#181
○広野ただし君 そういう中で、今、大臣もおっしゃられましたLNGの重要性等、私は、エネルギー基本法でもありますように、環境問題あるいはエネルギーの安全保障、安定供給ということを考えますと、石油というのは確かにある役割を占めていますけれども、その位置をやはり代わってもらうくらいの大胆な政策を展開をしていく。
 ですから、この間も大臣に申し上げましたけれども、将来の見通し。だから、石油は今五〇パーぐらいありますけれども、日本の場合、それを四割ぐらいに引き下げていくんだというような強い意思を持って総合エネルギー政策をやはり展開をしていかなければいけないんじゃないかと。じゃ、残りの六割をどうするんだと。これは例えば石炭ですとかあるいはLNGで三割ぐらい、あるいはもっと上がるかもしれません。これは地域的な偏在がないですから、そういうもの。そしてまた、原子力ですとかあるいは水力ですとか、あるいは新エネルギーといった純国産エネルギーといいますか、そういうもので三〇パーまで行くのはなかなか大変かとは思いますけれども、いずれにしても、そういう強い意思を持ってやっていくということになれば、私は非常にエネルギー構造強くなるんじゃないかと、こう思うんですね。
 そうしますと、石油というものは、ある程度非常に便利ですから、使いやすいわけですけれども、環境問題ですとか温暖化問題ですとか、そういうことを考えますと、しかも地域に偏在をしているということを考えますと、おのずと力の入れ方が違ってくるんではないかと、こう思うんですね。そういう中で、今まで自主開発原油ということに対する政策が、私は余りにも政府が前のめりになっていたんじゃないかと。官主導の、何しろエクソンですとかモービルですとかBPですとか、世界のセブンシスター、昔はセブンシスターと言っていましたけれども、そういうメジャーと比べれば余りにも日本は何もない、だから出なきゃ駄目だと、こういう形で自主開発原油ということをやってきたんだと思うんです。
 じゃ、自主開発原油がどういう、今確かに六十万バレルまで来たということはありますけれども、やはり地域に偏っていたりするわけですね。そうしますと、この間、自主開発原油の役割、三〇パーという目標は撤廃したんだと、こういうことをおっしゃいました。それは適当なことだと、私は適切な判断だと思うんです。ですから、自主開発原油が物すごいウエートを占めなきゃいけないという考え方はもうちょっと考え直さなきゃいけない時代になっているんじゃないか。LNGをやったり、ほかのエネルギー政策が一杯あるわけですから、そういうことについてはどう思われますか。
#182
○国務大臣(平沼赳夫君) 長期のエネルギーの需給見通しにおきましては、石油代替エネルギーの導入促進でございますとか省エネルギー対策の推進等が講じられることを前提といたしまして、石油の必要供給量というのは二〇〇〇年度は三億一千三百万キロリットル、これは二〇一〇年度においては二億八千万キロリットルまで低減すると、そういう見通しもあります。この結果、一次エネルギー供給に占める石油の依存度は、二〇〇〇年度が今申し上げた五一・八%から二〇一〇年度には四五・〇%になる、こういう見通しもあるわけであります。
 そういう中で、私どもは、おっしゃるように、これから地球に優しいそういうエネルギーをやはりその確保に努力を傾注していかなきゃいかぬと思っています。先ほどちょっと私は触れなくて先生がお触れいただいたんですが、安全性を担保をしてやれば原子力というのも、正に発電過程にCO2を出しませんから、そういう意味では非常に有用なエネルギーなんだと思っています。
 それにしても、やっぱり石油というのは、今のこの社会の中であらゆるところにすべて石油に依存していると言っても過言でないぐらいのそういう重要性も持っております。ですから、一概にそれは否定をしない。ですから、そういう中でエネルギー安全保障のために徐々に置換をしていきながら、やっぱり新しいエネルギー、省エネルギー、そういったものを確保していくという姿勢は私は基本的に正しいものだと思っています。
#183
○広野ただし君 結局、石油はなぜすごいかというと、値段が相対的に安いということだと思うんですね。ですから、使い勝手もいいし安いしと、こういうことでありますけれども、自主開発原油に余りにものめり込みますと値段の高いものにやっぱりなってくるんだと思うんですね。これだけ、千三つだとか、日本の場合五%ちゃんと当たっているということで、千三つなんというのはそこまでは行かないんだということだとは思うんですが、しかし余りにも自主開発原油に依存をすると、やはり値段の高いものになるんではないか。しかし、国家目標として、いや、それは絶対やるんだ、エネルギー安全保障のために絶対やるんだということであれば、例えば食糧の安全保障と一緒に少々高くてもやろうと、国民的な合意だと思うんです。そしてまた、例えば防衛産業を国内に持たなきゃいけないということであれば少々高くてもやるということだと思うんですね。それは、それなりの国民的合意があれば少々高くてもやれるんだということだと思うんです。
 ところが、この自主開発原油についての政策が私は本当に国民的合意を得ていないんではなかろうかと。本当にそれを徹底的にやらなきゃならないのかと言われるところに、何だか分からない、三割だという話から来ちゃったわけですねというところに非常なやっぱり問題点が含まれているんじゃないかというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。
#184
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどの答弁でもちょっと触れましたけれども、石油というのは、そういう意味ではエネルギーだけではなくてあらゆる面に国民の、日本の経済社会に浸透して必要不可欠のものになっています。ですから、そういう意味ではやはり非常に貴重な私はものだと思っております。それですから、そういう意味では石油というものに対する依存というものはここ当分私は避けて通れないと思います。
 しかし、おっしゃるように、自主開発の部分というものは、私は、今国民の皆様方がそれほどニーズを感じていないんじゃないかと、こういうふうに御指摘になられました。だけれども、ある面では、やっぱり今までの石油公団を中心にしてやった開発が巨額の負債を生む、そういったようなイメージも先行して、そういったイメージを国民の中にあるかもしれません。
 しかし、現実に、やっぱり私が体験しましたけれども、石油公団を廃止するということを私が言い出したときに国民の各界各層の方々が、廃止してもやっぱり油断という言葉があるのでそこのところは何らかの形で国が担保する必要があるんじゃないかということを懸念した方々の声が非常に多くありました。ですから、そういう意味で私は、国民の皆様方は、しっかりとした体制でやれば、やっぱり自主開発というのはしっかりやっていかなきゃいかぬという私は大方考え方を持っていただいていると思っています。
 ですから、そういう中で私は、もう繰り返しになりますけれども、石油というものも必要ですけれども、しかし、ほかの新しいそういうエネルギーも含めて総合的にやっていくことがバランス取れたエネルギー政策だと、こういうふうに思っています。しかし、自主開発も、これは今の状況からいって、先ほど二十一世紀の中ごろまで見据えてと、こういうことを言いましたけれども、私は石油というのはそういう意味では自主開発は必要だと、このように思っています。
#185
○広野ただし君 そういう中で、じゃ、政府が出資までして、また政府が自ら乗り出してやらなきゃならないのか、この点だと思うんですね。今までは七〇%まで出資も可能と、こういうことです。そうしますと、政府自らが出ていくという、正にどういうのか、非常に前のめりになった政策を展開してきたと思うんです。
 ところで、この自主開発原油の中にカウントされているアラ石ですね、アラビア石油、これは政府が出資しておりますか。
#186
○政府参考人(河野博文君) 先生も御承知のとおり、アラビア石油が事業を開始したのは石油開発公団が発足する以前の状況でございますので、石油公団が出資してはおりません。
#187
○広野ただし君 アラ石は、この自主開発原油六十万バレルのうち、アラ石分は十四万バレルですね。かなりの部分を占めております。しかも、湾岸戦争のときにもアメリカ大使館員をかくまったり大変な活躍をして、しかし、この間残念ながら半分持っていかれちゃったと、こういうような点もあるわけですけれども。
 いずれにしましても、私は、民間に、この時代は民間が正に主体となってやっていくと。それに対して補助金を出すとか、先ほどおっしゃいました、補助金を出すとかあるいは税制で手当てをするとか、だから政府がのめり込みますと、だから何とかどんどんどんどん追加融資までして、そういうことをしてどんどん借財が多くなるまで突っ込んでいく、こういうことになって、いかに、いつ撤退すればいいかなんというのはなかなか分からないと、こういうことになるのではないかと思うんですね。ですから、本当に民間主体というものに考え方を直さなきゃいけないんじゃないかと、こう思うわけです。
 そして、民間に今までないんだということかもしれませんけれども、ちょっと特定の名前を出して申し訳ありませんけれども、じゃ、出光石油ですとかあるいは日石三菱ですとかあるいはコスモ石油とか、アップストリームは今までは大してやっていないかもしれませんけれども、四兆円の売上げを出し、やって、しかも何百億円も利益を出す。その時々によって違うかもしれませんけれども、そういうところにやってもらえばいいんじゃないかということですね。それがちゃんとやっていけばメジャーになるんですよ。それを何か幾つかの中堅企業みたいのを作ってそこに、先ほどありましたけれども、ワンプロジェクト、何というんですか、ワンカンパニーですか、そういう考え方でやるより、もう既にある程度母体になってきているということですから、やっぱり考え方を変えて民間主体のものにする、政府は下がるというふうに、下がるといってもちゃんと手当てはしますよというふうに考え方を改めなきゃいけないんじゃないかと、こう思いますが、いかがですか。
#188
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、私は大きな流れとしてはそれは正しいと思います。午前中の答弁でもちょっと触れさせていただきましたけれども、やっぱり今度附則で作る特殊会社、これはできる限り早く民営化する、こういう方針です。ですから、その完全民営化の場合に中核企業グループみたいのも想定していますけれども、更に選択肢としてはそういった、今具体的なお名前をお出しになったんですけれども、そういったところもその選択肢の一つとして私どもは考えてもいいんじゃないかと思っています。
 ですから、いずれにしても、この具体的な展開についてはこれからしっかり詰めていかなきゃいかぬと思っていますけれども、やはり民間の活力をいかに生かして構築をしていくか、そのことは私は必要だと思いますし、そういう意味での官民の協力というのはしっかりやっていかなければいけないと思います。
 それからもう一つ、やはりもうこれは広野先生よく御承知のとおり、やはり国が何らかの形で付いているということが、例えば実際に油が出る国にとってはそれが安心の材料になるということもこれは事実でございますから、そういう機能は独立行政法人の中に残させていただくと。こういう形にさせていただいて、できる限りその特殊会社は民営化をし、そして今おっしゃったようなことも視野に入れて私は考えていけばいいんじゃないかと思っています。
#189
○広野ただし君 それと、日本の場合は世界に冠たる総合商社があるわけですね。これはもう情報ネットワークはすばらしいし、いろんなところでやれる。幾つものプロジェクトを商社も持ち込んだと思いますけれども。
 要するに、そういう石油開発会社、商社、そしてまた今本当の石油業界ですね、そして今度また電力ですとかガスですか、こちらが自由化してまいりますと、今度は業法の枠がなくなるわけですから総合エネルギー企業としていろんなことができる。例えばガス会社が本当にLNGのことについて出ていくということだって可能でしょうし、あるいは備蓄だって電力会社が備蓄をやるということだって可能だと私は思うんですね。そうしますと、やはり今までの考え方と大いに違って、全く民間主導のものをやっていくというふうにしてやっていくことが本当に大切じゃないかと、こう思うわけです。
 そして、今、大臣申されましたけれども、特殊会社なんですが、私はここにやはり異論がありまして、もう今優良会社、例えば十五社とか何社あるわけですね。それを早く上場して、千五百億だとか二千何百億だとか売っている開発会社もあるわけです。ですから、早く上場して、その中で、そうしますと幾つか本当に優良な企業が二、三社はできるんじゃないかと私は思うんです。そうしますと、その数社でもって今度は競わせて、そしてその中で本当の再編成をしていくと。民間主体で再編成をやればいいと。ところが、特殊会社を作りますと、それまでに特殊会社に全部吸収して、あるいは特殊会社主導の再編成をやろうとしているんじゃないのかと。こういうことで、相変わらず官主導の考え方、ここに非常なやはり問題があるんじゃないかと思います。
 実際、今まで自動車産業ですとか、あるいは電気、電子関係ですとか、これは何回も申し上げますけれども、結局、厳しい競争の中からもう強靱な体質を作って世界に出ていっているわけですね。そのときに、官主導で再編成をやろうとしたときにやっぱり反発をした人たちもいるわけです。そして、それがまた見事に強くなっていったということでありまして、官主導の業界再編成とか、何か官が中に入ってもう出資してやっていくというこの考え方をもう完全に取っ払わないと、本当に強い石油開発会社は私はできないんじゃないかと、こう思いますが、いかがですか。
#190
○国務大臣(平沼赳夫君) 民主導でやるということに関しては私もそれは理解はできます。ただ、石油というもののことを考えましたときに、やっぱり戦略商品と、こういうふうに思っていますから、普通の、一般の電気製品とか、そういうことのように完全な形で自由競争の中で立ち上がってくるかというと、必ずしもそうじゃない面もあると思います。
 ですから、ヨーロッパの今育ってきたメジャーというのも、最初は国が関与をしながら補助金を出し、いろんな形をして、そしてある程度体力が付いて、そしてメジャー、中核メジャーになったという経緯、そういうことを考えると、やっぱり石油というのはある意味では戦略的なそういう商品だなと、こういうふうに思っています。
 したがいまして、石油公団の開発関連資産の整理、処分について、経済産業大臣というのは、その事業計画を認可するに当たっては、これもよく御承知だと思うんですが、総合資源エネルギー調査会の意見をしっかりと聴いて、そして内閣総理大臣に協議をして、そして関係各者のコンセンサスを得て、公明正大に行われるように努めるわけであります。
 特殊会社にどのような資産を承継させるかについては、石油公団資産の整理、処分につきこれも公明正大な検討を行って、最終的には別に法的措置を取ることとされている特殊会社の議論の中で具体的な姿を明らかにしていかなければ私はならないと思っています。
 エネルギー政策の視点からすれば、これまで取得した石油公団資産というのは言うまでもなく国民全体の財産でございまして、自主開発原油の確保の観点から、その効用を最大化させることが必要だということで、これは私は十分検討していかなきゃいけない、そういうふうに思っているところでございます。
#191
○広野ただし君 そういう政策論はあって、そして私は次に組織論だと思っております。
 備蓄のことにつきましては、これはある意味で大いに胸を張っていただいていいんじゃないか、この備蓄があることによって、いざというときに非常に安心して国民生活が守れると、こういうところがあるんだと思うんですね。ですから、国家備蓄政策というのはある意味では成功したのかなと思いますが、その中においても、私はまだいろいろと不満を持っております。
 今、五千万キロリッター持っておりますが、このお値段を、買い付けたときの値段ですとか何かを見ますと、余りいいときに買っていないんですね。そして、ちょっとどうなっているか、石油の場合、キロリッター当たりの値段ですとかバレル当たりだとか非常に複雑であれなんですが、分かりやすいのはバレル当たり幾らで買っているか。大体三十ドルから三十二、三ドルで平均買っているんですね。今、お値段大体二十何ドルでしょう。非常に高値買いをしていると。私はこれはやっぱり国が自らやっているから、例えば商社にやってもらうとか、あるいは石油会社にやってもらうとか、何か工夫をして、そしてその代わり国がちょっとそれはちゃんとお金は出すんだという仕組みをやればぐっとお値段が下がるんだと。今、この値段が一兆三千億ですね、一兆三千億の大体二割ぐらいは安く持てると。そうしますと、二、三千億円もっと安い値段の備蓄を持っていればいいわけで、そういうようなやり方がやっぱりあるんじゃなかろうか。
 今回、備蓄会社を民営化をされると、こういうことであります。これはもう当然といえば当然のことで、どんどんやってもらいたいと、こう思いますが、単なる一つずつの備蓄会社じゃなくて、またいろんなことを考えていただいて入札に掛けていただく。だから、商社ですとか電力会社とか石油会社ですとか、いろんなところに場合によっては買ってもらうという、そして備蓄をしている維持費だとか何かはまた入札に掛けて、いいところでやっていくという、国家備蓄の中にも市場原理というものを入れる、これがやっぱりエネルギー政策の、エネルギー基本法の基本じゃないかと思うんですね。安定供給ともう一つ市場原理、それをよく入れませんと、国がやることを何でもいいということをやっていますと必ず高いものになってしまうんじゃないかと、このように思いますが、いかがでしょうか。
#192
○副大臣(大島慶久君) 広野先生のまず前段の問いでございますけれども、とにかく国ばかりが関与しないで民間が、もっと任せる形を取れば安く購入ができるんじゃないか、こういう趣旨の問いかと思いますけれども、先生御案内のとおり、国家のこの備蓄事業というのは昭和五十三年度に設立をされて以来、我が国の石油の安定的な確保を図らなければいけない、何よりもまず……
#193
○広野ただし君 そういうのは分かっています。
#194
○副大臣(大島慶久君) いいですか、はい。
 それで、とにかく油価が高い時期、あるいは為替が円安の時期にあっても備蓄石油を購入せざるを得なかったために、現在公団が保有している備蓄石油の平均コストは現在の為替や油価に照らしてみると高いということは事実かと思います。ただし、備蓄石油の購入価格を購入年ごとのドルベースで換算、平均いたしますと約二十三ドル、一バレル二十三ドルでございますから、ドルベースで換算してみれば必ずしも高いとは言えない、こういうことも言えるわけでございます。
 それと、仮に国以外の調達主体というものを想定いたしますと、いかなる価格であったかということを検証することはなかなか難しい、こういう面もございます。
 ただし、既に一定の水準を達成した現在においては、通常民間で行われている一般的な取引慣行を踏まえた上での、先生が御指摘のような競争入札により調達をさせていただいているところでございます。
 それから……
#195
○広野ただし君 結構です。
#196
○副大臣(大島慶久君) いいですか、はい。
#197
○広野ただし君 どういう計算をするかによってまた違うんだとは思いますが、何しろ高値買いをしているというやはりおそれもありますから、そういうことのないように、今度またLNGを含めて、LPGですね、五百万キロリッター積み増すと、こういうようなことのようですが、やはり士商法というのは大体分かっていることで、やっぱり民間のセンスでやりませんと必ず高いものを買ってしまうと、こういうことではないかと思います。
 私もちょっとあれですので、せっかく今日は総務省の昔の行政監察局さんを所管しておられる若松副大臣も来ておられますので、石油公団あるいは金属事業団に行政評価、行政監察ということでやられたと思いますが、先ほどちょっと御紹介ありましたが、簡単にお願いしたいと思います。
#198
○副大臣(若松謙維君) 石油公団及び金属鉱業事業団につきましては、平成十一年の財務調査をまず行い、要請いたしまして、そして本年七月一日にその後のフォローアップの結果を公表した次第でございます。
 まず、石油公団の財務調査におきましては、探鉱投融資・債務保証事業につきましては、利息が棚上げされている債権等が貸付残高の大半を占めるという状況が見られたことから、二点指摘させていただきました。
 一点は、油価及び為替の推移に注意を払いつつ、適時適切に損益の動向を見通し、出融資先会社について的確な措置を講ずること。二点目は、ディスクロージャーを一層推進することの二点でございます。
 これに対して、同公団としては、出融資先会社のキャッシュフローの分析結果等によりまして、出融資先会社の整理や損失処理を進めるほか、長期の損益見込みの公開、出資先会社との連結決算の公開等を行うなどの取組を今進めているところと理解しております。
 また、石油公団の石油備蓄事業につきましてですが、これは引き続き事業の一層の効率的な実施に努めるという指摘をさせていただきました。その後の状況を見ますと、備蓄基地に係る減価償却費は減少しているわけでありますが、タンクの開放点検工事に伴う費用の増加等の要因もございまして、全体として民間タンクの借り上げコストとの差が拡大しております。
 本事業におきまして、特殊法人等整理合理化計画によりますと、石油公団の廃止に伴い国の直轄事業として行うこととしておりまして、現行の国家石油備蓄会社八社、これを廃止して純民間企業に業務を委託する方針を決定しておりまして、この着実が、まずしっかりとやっていただくことが大事だと認識しております。
 一方、金属鉱業事業団の財務調査におきましては、探鉱資金融資事業につきまして多額の手元資金を保有しておりまして、一方、事業に財投資金を充当していたことから、財投資金の借入れを停止して余裕金を事業資金へ充当するなど、手元資金の効率的な運用を図ることを問題として提起させていただきました。
 その後の状況を見ますと、余裕資金の活用の結果、同事業団の国内探鉱融資の原資に占める財投資金の割合は大幅に減少しております。しかし、新規の貸付実績は低迷しておりまして、平成四年度以降、当期損失が発生する赤字基調の経営が続いていることから、事業の実績及び効果を評価した上で見直しをすることが必要と考えております。
 これらの指摘につきましては、是非とも指摘に従いまして着実な取組が進められることを期待しております。
#199
○広野ただし君 もう一つ、会計検査院も来ていただいておると思いますから、石油公団あるいは金属鉱業事業団対象、どこまで検査されたのか、また、その見解についてお伺いします。
#200
○説明員(円谷智彦君) 石油公団につきましては、まず昭和五十一年度の決算検査報告におきまして、石油等の探鉱開発を行う会社に対する投融資事業を取り上げまして、不良資産が累増している事態に対しまして注意を喚起いたしております。また、平成九年度の決算検査報告におきましても、同じく石油等の探鉱投融資事業を取り上げまして、公団が出資している会社の多くに欠損金が生じていたり債務超過となっていたりしている状況を分析いたしまして、採択や資金回収、開発会社の整理等、的確な措置を講ずる要があるとの所見を述べております。
 金属鉱業事業団につきましては、特に個別事項で取り上げたことはございません。
 なお、昨年の検査報告で四十五の財投機関の決算分析を行いました。これは平成元年度から十二年度までの分析を行いました。これは、昨年四月の財投改革によりまして、各法人は今後民間資金の割合を高めていくということが要請されることになりましたので、これまで以上に事業運営の効率化と財務内容の充実に努め市場の信認を得るということが重要になってまいりました。そこで、各法人ごとの資金調達や財政負担の状況、事業スキーム、採算性、リスク等について分析を行ったところでありますが、石油公団、金属鉱業事業団につきましてもその対象として分析をし、国会に御報告させていただいたところであります。
 以上です。
#201
○広野ただし君 総務省さんも、また会計検査院も、いずれも堀内通産大臣が問題を指摘されてからいろいろとやられたんだと思うんですが、私は堀内さんの考え方は必ずしもすべて同調するわけではありません。しかし、いろんな無駄があったことは事実だと思いますし、見直しをしなきゃいけないことは事実だと思います。
 しかし、器のことばっかり言うんじゃなくて、やはりしっかりとした石油政策といいますか、そこのところがきっちりしておれば、防衛産業と一緒なんですよ、やっぱり少々高くなるかもしれないけれども、国で産業を持たなきゃならない、こういう考え方の下である程度高いものでもやむを得ない、それは安定のために、エネルギー安全保障のためにやむを得ないと、こういうことになるわけですが、私はどうも自主開発原油についてはそんなところがもう一つしっかりしていない。しかも、何も国がやらなくてもアラ石のように頑張っているところがあるじゃないか、今は商社があるじゃないか、石油業界もしっかりしてきたじゃないかというようなことを考えますと、やっぱりそこのところは政策上いろいろと考えなきゃいけない点があるんではないかと。
 まだたくさん質問があるんですが、次回に回させていただきまして、今日はありがとうございました。
#202
○委員長(保坂三蔵君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#203
○委員長(保坂三蔵君) ここで、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案の審査のため、来る十六日午前十時、本委員会に参考人の出席を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#204
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 なお、人選等につきましては、これを委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#205
○委員長(保坂三蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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