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2002/03/28 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 厚生労働委員会 第5号
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2002/03/28 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 厚生労働委員会 第5号

#1
第154回国会 厚生労働委員会 第5号
平成十四年三月二十八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         阿部 正俊君
    理 事
                田浦  直君
                中島 眞人君
                朝日 俊弘君
                柳田  稔君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                久野 恒一君
                佐藤 泰三君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                鶴保 庸介君
                中原  爽君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                今井  澄君
                今泉  昭君
                辻  泰弘君
                山本 孝史君
                草川 昭三君
                井上 美代君
                小池  晃君
                西川きよし君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  宮路 和明君
       厚生労働副大臣  狩野  安君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  吉田 幸弘君
       文部科学大臣政
       務官       池坊 保子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       村上 康聡君
       内閣府政策統括
       官        坂  篤郎君
       総務大臣官房審
       議官       衞藤 英達君
       総務省人事・恩
       給局次長     久布白 寛君
       法務省矯正局長  鶴田 六郎君
       外務大臣官房参
       事官       森元 誠二君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    真野  章君
       厚生労働省年金
       局長       辻  哲夫君
       厚生労働省政策
       統括官      石本 宏昭君
       社会保険庁運営
       部長       冨岡  悟君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○平成十四年度における国民年金法による年金の
 額等の改定の特例に関する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案及び平成十四年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長真野章君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(阿部正俊君) 次に、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案及び平成十四年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案を一括して議題といたします。
 両案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
 まず、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案に関しまして、御質問を申し上げたいと思います。
 まず、今回の措置は、遺族年金等の額を恩給の改定に準じて引き上げるということが、四月実施ということが盛り込まれておるわけでございますが、この遺族年金等の額の引上げ、この引上げ額の根拠は何か、まず御説明いただきたいと思います。
#6
○政府参考人(真野章君) 遺族年金の額、援護年金の額でございますが、先生御質問がございましたように、恩給の額の改善に準じまして額を設定をいたしております。例えば公務死の場合、戦死した場合に遺族に出る額でございますが、これは恩給の公務扶助料の基本額に遺族加算額をするという状態でございます。したがいまして、恩給の額の改善に準じて改定をするということでございます。
 私ども、恩給の関係につきましては、恩給の方からは、平成十四年度におきましては、公務員給与が据え置かれたこと、また消費者物価がマイナスでもあるにもかかわらず公的年金においては年金額を引き下げないことなどを総合的に勘案して、基本額は据え置かれるものの、低額恩給の改善及び遺族年金額の引上げは行うということでございまして、この恩給の額の改善に準じて引上げを行ったものでございます。
#7
○辻泰弘君 そういたしますと、恩給との連動ということでございますので、総務省の方から、普通恩給、扶助料の最低保障額の引上げ、この額の根拠をお示しいただきたいと思います。
#8
○政府参考人(久布白寛君) お答えさせていただきます。
 恩給の改善に当たりましては、恩給が国家補償的な性格を有するものであること等の特殊性を考慮しつつ、公務員給与の改定、物価等諸般の事情を総合勘案の上、行うこととしております。
 平成十四年度におきましては、公務員給与が据え置かれましたこと、物価がマイナスであるにもかかわらず公的年金が据え置かれること等を総合的に勘案した結果、恩給年額については据え置くことといたしましたが、恩給制度の中でも最も低額な恩給、戦没者の遺族等に対して給付される遺族加算など特に措置を要するものについては、ベースアップが行われない中において、恩給の国家補償的性格を念頭に置きつつ、受給者の方々の要望、従来の経緯などを踏まえ、また恩給制度内のバランスにも配慮しつつ、現下の財政事情が許す範囲でのぎりぎりの措置を講じたものでありまして、戦没者遺族等の処遇の改善に努力した結果であることを御理解いただきたいと思います。
 具体的な金額といたしましては、公務関係扶助料に関する遺族加算の引上げに関しましては三千三百円、それから傷病者遺族特別年金については基本額で二千八百円、遺族加算の引上げ二千六百四十円、また実在職六年未満の者に係る普通恩給、普通扶助料の最低保障額の引上げが千円と、以上でございます。
#9
○辻泰弘君 厚生労働省並びに総務省、両省にお伺いしたいと思います。
 援護年金給付及び恩給費の財政支出の今後の見通しをお示しいただきたいと思います。
#10
○政府参考人(真野章君) 援護年金の費用を今後どう見込むかということにつきましては、年金受給者の減少等をどういうふうに見込むのかと、また、今御説明申し上げましたように、援護年金は恩給の額の改善に準じて額を改定いたしておりますので、今後、恩給がどのように改善されるのかという不確定要素がございまして、なかなか見通しを、確たる見通しを申し上げるのは難しいと思いますが、仮に平成十四年度以降恩給の改善がなく推移をするという非常に機械的な計算をいたしますと、現在、平成十四年度予算六百七十一億に対しまして、三年後の平成十七年度はおおむね六百億弱程度となるんではないかと、機械的に計算いたしますとそういうふうに見込んでおります。
#11
○政府参考人(久布白寛君) 恩給費の今後の見通しにつきましては、恩給受給者の失権による減少等をどのように見込むか、また社会経済情勢等に影響される恩給改善をどのように算入するかという点につきましては、その見通しは困難でございますが、仮に平成十四年度における恩給の額を前提といたしまして失権率につきましては機械的に計算していきますと、平成十四年度予算が一・二兆円でございますが、三年後の平成十七年度にはおおむね一・一兆円が見込まれるところでございます。
#12
○辻泰弘君 同額ということになりますか。
#13
○政府参考人(久布白寛君) 一・二兆円から一・一兆円に落ちております。
#14
○辻泰弘君 以下、戦後処理ということについて関連して幾つかお聞きしたいと思います。
 まずは坂口大臣にお伺いしたいと思います。
 小泉総理、昨日の記者会見でも、まだ表に出すことができないが各方面からいろいろ動きもあるようだということで、北朝鮮の関連のことをおっしゃっておられますが、大臣は、三月三十日、シンガポールを訪問されて北朝鮮の金秀学保健大臣とお会いになられ、北朝鮮在住の被爆者への支援策を協議する予定とお聞きしております。
 急に決まったようでございますが、会談の目的は何か、北朝鮮在住被爆者への支援についての方針はどのようなものをお持ちなのか、そしてまた、今回のこと、日本人の拉致事件との関係があるのかどうか、現時点でのお考えをお示しいただければと思います。
#15
○国務大臣(坂口力君) 在外被爆者の問題につきましては、昨年後半から検討会等もやっていただきまして、いろいろと議論を続けてきたところでございます。
 在外被爆者問題といいますのは、外国におみえになる方でございますけれども、日本人か又は元日本人であった人がほとんどでございます。主な国はアメリカ、ブラジル、韓国、北朝鮮と、この四つの国が一番多く、ほかはぱらぱらっと、こうあるところもございますけれども、ほとんどがこの四か国でございます。
 それで、韓国につきましては、昨年、韓国を訪問いたしまして、いろいろの状況を聞いてまいりました。アメリカ、ブラジルにつきましても、協会の皆さん方にお見えをいただきまして、いろいろ意見を聞いてきたところでございます。ただ一つ残っておりますのが北朝鮮でございまして、国交が回復されておりませんから、現状でできるということはなかなか難しいわけでございますが、人道的な立場で、何ができて何ができないのかといったようなことを考えておく必要があるのではないかというふうに思っております。
 これは、間もなく在外被爆者の問題につきましては近い将来どうするかということの決断をしなければならないわけでございまして、そのときに備えて向こうの意見を聞いておきたいというふうに思っております。こちらからどうこうするということを決めているわけではございませんから、こちらのことを言うことはございません。向こうの意見を聞いておきたいというふうに思っております。これが主な会談内容と申しますか、聞くということが主眼でございます。
 しかし、それは中心ではございますけれども、これは人道的な立場で聞きに行くわけでございますから、人道的な立場といえば、日本の側にも人権、人道的立場の問題もこれあり。したがいまして、こちらの言い分としては、そうしたことにつきまして、日本側の主張は省としてちゃんとしておきたいというふうに思っている次第でございます。
#16
○辻泰弘君 千鳥ケ淵の戦没者墓苑についてお聞きしたいと思います。
 同墓苑は、納骨室のスペースが狭く、収納の余地が少なくなっているという状況がございます。また、遺族の方々からは、引取り手のない遺骨であっても、名前が分かっているものなどについては個別埋葬すべきだとの要望がなされているところでございます。
 このような状況の中で、墓苑の抜本的な拡充、言わば国立の墓地施設の造営といいますか、そういうものを進めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#17
○副大臣(狩野安君) 千鳥ケ淵戦没者墓苑というのは、委員御承知のように、遺族に引き渡すことのできない遺骨を納める国の施設でございまして、私も今年の一月にお参りに行ってまいりましたけれども、千鳥ケ淵戦没者墓苑というのは、竣工当時から見ますと大変狭くなりましたので、平成二年度と平成十一年度には六角堂の奥正面に納骨室を増設いたしました。
 ですけれども、やっぱり、私も感じましたように、増設した納骨室の周りが大変寂しいということもありますけれども、納骨室としてふさわしくない形状であるということと、増設した納骨室前に献花台がないなどということでいろいろと改善要望も出されておりますので、国立の納骨施設としてはもっとより良いものにするために必要な改善を行うということで、平成十四年度の予算に計上をいたしております。
 なお、具体的な構造等については、今後、関係遺族等によく相談した上で決定していきたいと思っております。
#18
○辻泰弘君 戦没者の遺骨のDNA鑑定というものが検討が進められているわけでございますが、同時に、遺族に対してつめなどの検体の提出を呼び掛けつつ、遺骨のDNA鑑定を積極的に推進をして、できるだけ遺骨を遺族の元に届けられるようなそういう努力がなされるべきだと考えておりますが、そのことについてお伺いしたいと思います。
#19
○副大臣(狩野安君) 戦没者遺骨のDNA鑑定には、平成十一年度から、御遺族が自費で鑑定を受けられる場合に備えて、遺骨の一部を焼骨しないで持ち帰ったり、それから当時の埋葬図などから見て特定の戦没者である可能性が高いと判断された場合に、指定された鑑定機関へ検体を申し込むなどの協力を行っております。
 このように、DNA鑑定は遺骨の身元特定に有力な方法の一つとして考えておりますが、これを国が行うという一般的な方法として採用するには、遺骨からどのような有効なDNA情報が抽出するかという技術的な問題と、それから戦没者の尊厳やプライバシーをどのように保護していくかという倫理上の問題などが、あらかじめ整理すべき問題があると思っております。
 このために、現在、戦没者遺族を含む有識者による戦没者遺骨のDNA鑑定に関する検討会を設置いたしまして、鋭意専門的な検討をいたしております。その結論を待って、御指摘の点も含めて必要な対応を検討していきたいと考えております。
#20
○辻泰弘君 昨年四月一日から施行されております平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律の施行状況についてお伺いしたいと思います。
 同法施行以降、現在までの弔慰金、見舞金等の申請者数、支給件数、支給総額はどのようになっているか、総務省の方からお示しいただきたいと思います。
#21
○政府参考人(衞藤英達君) 昨年四月のこの弔慰金法の施行以降本年二月末日まで十一か月たったわけでございますので、この十一か月間の状況を御報告したいと思います。
 この間、百九十九件の申請といいますか請求を受け付けまして、うち百四十九件につきまして支給の決定を既に行っております。
 その内訳は、戦没者の御遺族に対しまして弔慰金、二百六十万円でございますが、これを支給しましたのが百四十件、それから重度の障害を受けた御本人に対しまして見舞金等、これは四百万円でございますが、これを支給いたしましたのが九件でございます。
 以上の結果、弔慰金の支給額はこの百四十件で三億六千四百万円、それから見舞金等の支給額は九件で三千六百万円、合計しますと四億円ということでございます。
 以上でございます。
#22
○辻泰弘君 靖国神社の問題についてお聞きしたいと思います。
 小泉総理は、昨年八月十三日、靖国神社への参拝を行われました。靖国神社への参拝については、これまで、福田、鈴木、中曽根各内閣における政府の統一見解が出され、それらを踏襲するような見解が今日まで続いているという状況でございます。
 ここで、靖国神社への参拝についての政府の見解を伺い、考え方を整理し、小泉内閣における見解を確認しておきたい、そのような見地から御質問したいと思います。
 まず第一に、靖国神社への参拝について、政府はどのような参拝を公式参拝とし、どのような参拝を私人としての参拝と定義付けておられるのか、御説明いただきたいと思います。
#23
○政府参考人(村上康聡君) お答え申し上げます。
 内閣総理大臣その他の国務大臣の靖国神社への公式参拝とは、内閣総理大臣その他の国務大臣が国務大臣としての資格で行う靖国神社への参拝のことをいいまして、委員御指摘の私人としての参拝とは、これらの者が私人の立場で行う靖国神社への参拝のことをいいます。
#24
○辻泰弘君 その内容について、例えば福田内閣における安倍官房長官の答弁等々ございますが、こういう具体的なことにも付言して御説明いただきたいと思います。
#25
○政府参考人(村上康聡君) ただいまの御質問は靖国神社、内閣総理大臣その他の国務大臣の靖国神社へのいわゆる公式参拝と憲法二十条三項の規定との関係についての質問であるというふうに御理解いたしますが、この点につきましては、国民や遺族の多くが、靖国神社を我が国におけます戦没者追悼の中心的施設であるとし、靖国神社において国を代表する立場にある者が追悼を行うことを望んでいるという事情を踏まえて、専ら戦没者の追悼という宗教とは関係のない目的で行うものであり、かつ、その際、追悼を目的とする参拝であることを公にするとともに、神道儀式によることなく、追悼行為としてふさわしい方式によって追悼の意を表することによって宗教上の目的によるものでないことが外観上も明らかである場合には、憲法第二十条第三項の規定に違反する疑いのない参拝、つまり公式参拝であるというふうに理解しております。
#26
○辻泰弘君 それは花、供花だとか玉ぐし料とか、その部分についても含めて御説明ください。
#27
○政府参考人(村上康聡君) いわゆる公式参拝と私人としての立場の参拝というのは区別することができるというふうに理解しております。
 この点につきましては、昭和五十三年十月十七日の参議院内閣委員会におきます安倍内閣官房長官の答弁にございますように、内閣総理大臣その他の国務大臣の地位にある者でありましても、私人としての信教の自由が保障されていることは言うまでもございませんので、これらの者が私人の立場で参拝することは自由でございまして、このような参拝はすぐれて私的な性格を有するものでありますので、特に、政府の行事として参拝を実施することが決定されているとか、あるいは供花料、玉ぐし料等の経費を公費で支出するなどの事情がない限りは、それは私人の立場での行動と見るべきものであるというふうに考えております。
#28
○辻泰弘君 それでは、公式参拝のうち、憲法二十条第三項の規定に違反する疑いのない参拝とはどういうものでしょうか。
#29
○政府参考人(村上康聡君) 先ほど申し上げましたように、内閣総理大臣その他の国務大臣の靖国神社への公式参拝は、国民や遺族の多くが、靖国神社を我が国におけます戦没者追悼の中心的施設であるとし、靖国神社において国を代表する立場にある者が追悼を行うことを望んでいるという事情を踏まえまして、専ら戦没者の追悼という宗教とは関係のない目的で行うものであり、かつ、その際、追悼を目的とする参拝であることを公にするとともに、神道儀式によることなく、追悼行為としてふさわしい方式によって追悼の意を表することによって宗教上の目的によるものでないことが外観上も明らかである場合には、憲法第二十条第三項の規定に違反する疑いはない参拝であると考えます。
#30
○辻泰弘君 それでは、昨年八月十三日に小泉総理が行われた靖国神社への参拝を、政府は私人としての参拝と位置付けているのか、憲法二十条第三項の規定に違反する疑いのない公式参拝と位置付けているのか、政府の見解をお示しください。
#31
○政府参考人(村上康聡君) 昨年八月十三日の小泉総理の参拝につきましては、私人の立場での参拝であると理解しております。
 以上です。
#32
○辻泰弘君 いささか申し上げますと、私は法制局並びに内閣官房にもこの点についていろいろと意見交換をというか御説明を伺ってまいりましたけれども、率直に言いまして、こういう問題についてははっきりとした統一見解を示された上で対処をすべきだと思うんですが、これまでの福田、鈴木、中曽根内閣のときの統一見解というものが、この部分は踏襲していますがこの部分は踏襲していないとか、いい加減な形になっておりまして、今の御説明も恐縮ながら訳の分からないままの対応みたいなことになっていると。はっきり言いまして、この場はこれで終わりますけれども、このことについてはしっかりと、政府としてはっきりした見解をお持ちになった上で対処をすべきだと、このように思います。
 さて次に、国民年金法による年金額等の改定の特例に関する法律のことについてお伺いしたいと思います。
 この法律におきまして、附則第二条におきましては、今回のこの法律に基づいて行わなかったことにより、財政に与える影響を考慮して、当該額の見直しその他の措置及び当該規定の見直しについては検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずると、このようなことが規定されているわけでございますが、そのことの意味は、財政的影響については十六年の再計算時にその当該分に対してどのような具体的な措置が取られたかを明示されると、このように理解していいかどうか、お伺いしたいと思います。
#33
○副大臣(宮路和明君) 今、委員御指摘のように、今回の特例措置において講じないこととする、つまり引下げをしなかったことによる財政的な影響につきましては、次の財政再計算までの間においてもろもろの見直し検討を行って、そして所要の措置を講ずると、こうなっておるところでありまして、御指摘の点につきましては大変大切なことでありますので、これは当然、御指摘のとおり、きちんとその措置を講ずる中において明示をしていくということになろうと思います。
#34
○辻泰弘君 内閣府にお伺いします。
 内閣府作成の「改革と展望」の参考資料におきましては、経済・財政モデルにおける試算が行われているわけでございますが、その試算においては、年金の積立金の運用利回り、厚生省の一九九九年財政再計算の折は四・〇%の前提でございましたが、この「改革と展望」においてはどのような前提を置かれたのか、また、その試算の結果における積立金の水準、積立度合い、これは将来どういうふうな形になっているのか、御説明いただきたいと思います。
#35
○政府参考人(坂篤郎君) 今御指摘の内閣府試算におきましては、積立金の運用利回りはモデルを使っておりまして、そのモデルの説明変数は長期金利でございます。積立金の水準につきましては、現在の水準を基礎といたしまして、今後の様々な年金の財政の動向によって変動していくというか、少しずつ増えていくと、こういうことになっていくというふうに考えております。
#36
○辻泰弘君 具体的な利率というのはお示しいただけませんか。
#37
○政府参考人(坂篤郎君) この試算というのは、元々経済、財政の中期的な展望を言わばマクロ的にトータルの数字として示すということを検討するために作ったものでございまして、技術的な理由によりまして個別の、例えば今御指摘の運用利回りといったものをどうしても統計的に処理をしているものですから、いろいろな推計誤差とか、そういうのが入っております。そういうのを集めますと、そういう誤差がそれぞれに相殺されてまあまあもっともな数字になるというのが言わば技術的な理由なんでございますが、そういう事情がございまして、一つ一つのそういうブレークダウンした数字については、いろいろ誤解を招いたりしてもいけないということもございまして、といった事情もございまして、お示しするのはできれば控えさせていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
#38
○辻泰弘君 それでは、年金積立金について一つお聞きしておきたいと思います。
 厚生省は、年金については賦課方式にプラスして修正積立方式も、積立金も活用してと、こういうお立場なんですが、昨年六月決定、閣議決定の骨太の方針においては、年金積立金については有効に活用し積立金水準を引き下げると、こういう主張がなされているわけでございます。
 このことについての整合性をどう図って推進されていくのか、お聞きしたいと思います。
#39
○政府参考人(辻哲夫君) 積立金についてのお尋ねでございますが、まず積立金に関する基本的な考え方を申しますと、公的年金は世代間扶養の考え方を基本にしているということから、現在、納められる保険料が現在の高齢者に回るということを基本にしながらも、少子高齢化が急速に進行いたしますので、保険料負担がその方式だけですと急速に上昇し、また過度なものになってしまうということから、それに合わせまして一定の保険料の、一定の積立金を持ち、そしてその積立金の収益によって、現行の計画では長期的に、厚生年金でいえばおおむね労使合わせて二割程度に保険料が上限においてとどまるようにという財政計画になっております。
 このようなことを前提といたしました積立金の具体的な内容でございますが、将来の、今の財政再計算の見通しによりますと、二〇〇〇年度でその段階の年金の給付支出の五・二年分ぐらいの積立金を保有することといたしまして、名目額では増えてまいりますが、しかしながら徐々に増えていく年金給付に対する割合は減りまして、二〇六〇年度には年金給付の支出規模の二、三年分程度まで相対的には積立金規模が下がると。名目額は増えてまいりますけれども、相対的には積立金規模は下がるということでございまして、骨太方針におきましてもそのような引き下げるというような表現がございますけれども、そのような意味における相対的な言わばもち程度というものが落ちていくというような意味で私ども理解させていただいております。
#40
○辻泰弘君 これは骨太の方針をどう読むかですけれども、むしろ方針として引き下げるような、そういうトーンになっていると思いますが、厚生省としてのお立場は理解いたしました。
 さて、三月十九日の参議院財政金融委員会におきまして、塩川財務大臣が、年金を辞退すれば、その間、辞退している間の合計額の倍額でもいいから相続財産から引いてやるということも考えるべきだと、こういう提案をされておりますが、坂口大臣、この点についてどのようにお考えでしょうか。
#41
○国務大臣(坂口力君) 直接、財務大臣のお話は聞いておりませんので何とも申し上げることできませんが、我々も地元なんかに帰っていろいろ話を聞きますときに、経営者の皆さん方の中には、もう年金は要らないと、何か、返上したいと言う方も何人か、やはりおみえになるわけでございます。もう一々もらいに行くのも面倒くさいし、何とかしてくれないかとおっしゃる方も中にはあるわけでございますから、そういう方は、いわゆる裁定請求というのを行わなければこれはもう年金は行かないわけでございますから、申告をしていただかなければ行かないわけでございますので、いわゆる年金の制度として高額所得者には出さないようにするというのはなかなか難しいだろうというふうに思います。
 また、この年金制度にのっとって、若いときに年を取ったら要るか要らないかというのは、これもなかなか決め難い話でございまして、もう一生の間で、四十年も五十年も先に自分の身の上がどうなっているかというような予測はなかなか難しいわけでありますから、それでもなおかつ高額所得者であるということを断言できる人はそういないんだろうというふうに思いますので、年金制度としてはやはり、将来の所得がどうあるかということは別にいたしまして、一定の、一定に決められました保険料をお支払いをいただいて、そして一定の年齢が参りましたらそれをお受け取りいただくというのが筋だろうというふうに思っております。
 ですから、財務大臣がおっしゃったのは、恐らく高額な所得の人にはもう辞退してもらったらいいじゃないかというのは、それはそういうことはあるかも分かりませんが、それは御自身で御辞退をいただくというのは、別にどれほど御辞退をいただいても構わないわけでございますので、喜んでお受けをさせていただくということでございます。
#42
○辻泰弘君 年金税制についてお伺いしたいと思います。
 現在の公的年金給付は所得税法上雑所得とされ、定額控除、定率控除から成る公的年金等控除が設けられていると。そういう中で、課税最低限が現役世代より高くなっているのではないかと、こういう指摘がかねてよりあったわけでございます。この点については、昨年六月のいわゆる骨太方針においても、「特別の所得として扱われ、若年世代の給与所得者に比べ優遇した課税」だと指摘されております。また、近日中に出されると言われている経済財政諮問会議の論点整理にも盛り込まれるやに聞いておるわけでございます。
 そこで、国民の年金を預かる立場にあられる厚生労働大臣としては、年金課税の現状をどのようにごらんになっているのか、また改革の方向性、いかがあるべきとお考えか、お伺いしたいと思います。
#43
○副大臣(宮路和明君) 今、委員御指摘のように、公的年金あるいは企業年金によりますところの所得、その課税につきましては、その年金の受給者の方の所得の多寡、経済状況いかんにかかわりなく、年金収入に着目して控除措置が講じられているということになっておりまして、御指摘のように、この問題については去年の骨太方針の中でも今後の見直しについての指摘が行われておるところであります。
 その他、この年金税制につきましてはその見直しについての御指摘も従来から行われているところでありまして、そういう中で厚生労働省といたしましても、今後、社会保障審議会の年金部会という組織がございまして、そういう場がございまして、そこで御議論をいただくということにいたしておりまして、今後、経済財政諮問会議やあるいはまた政府税調等々の御議論をもしっかりと踏まえながら、この問題、しかるべく対処し結論を出していかなきゃいかぬのじゃないかと、かように考えているところであります。
#44
○辻泰弘君 坂口大臣は一月十一日の記者会見において、国民年金が任意加入であった学生時代に未加入のまま障害を負った無年金障害者には現行の法律では救えない、政治の大きな問題であり、今年じゅうにも結論を出したいとの発言をされておりますが、どのような救済策を講じていくお考えなのか、お聞きしたいと思います。
#45
○国務大臣(坂口力君) この問題、実は、昨年だったと思いますけれども、幾人かの方から御質問をいただきまして、検討したいということを私申し上げたわけでございます。しかし、なかなか難しくて、今もやっているわけでございますが、現在のところまだ結論が出ておりません。
 年金制度というのはロボットみたいなものでございまして、決められたとおりにしか動かない。人間のように少し温かみのあるように自由自在に動けるということじゃございませんで、決められたことはちゃんとやります、決められたとおりにしか動かないものですから、掛金のしなかった者にはこれは支給されないという厳然たる大原則があるわけでございまして。
 それじゃ、この年金以外の方法でこの人たちを何とか救う方法がないのかということも実は検討をしているわけでございますが、これらも含めて、それじゃその、やっておりますけれども、年金以外の人に対してそれじゃ出すということになりますと、それじゃもう年金掛けなくてもいいじゃないかというまた一方で話にもなるということもあって、年金制度というものを将来ともに十分に機能させるということを前提にしながらこの無年金者の、無年金障害者の問題をどう決着するかというのは非常に難しいことだということが、私もやっております中でだんだんとよく分かってきたわけでございます。
 しかし、昨年も申しましたとおり、制度として難しいというのはそれはそのとおりだというふうに思うんですが、年金もなく、そして障害者になられた方がおみえになるという現実はいかんともし難い。この現実があります限り、政治はその人たちをどうするかということを考えるのは当然であると思っておりまして、なかなか一年間で結論をよう出せなかったわけでございますが、今も一生懸命にいろいろのことをやっておりますので、もうしばらくひとつお時間をちょうだいしたいと思っております。
#46
○辻泰弘君 一月三十日に国立社会保障・人口問題研究所が日本の将来推計人口を公表されております。それは、将来の出生率推計を大幅に下方修正し、少子高齢化が従来の予想よりも速く進むと予測したものでございます。この推計は、五年ごとに国勢調査に基づいて見直し、そして公表され、年金の財政再計算に際しての前提と位置付けられてきたところでございます。
 厚生労働省はこの推計を十六年の年金財政の再計算において使わないことを検討しているやに伝えられておりますが、この新たな将来推計人口予測を前提としないということがあり得るのかどうか、そのことについてお伺いしたいと思います。
#47
○政府参考人(辻哲夫君) 今回の将来人口推計におきましては、将来に向けて少子高齢化が今までよりも、予想よりも更に一層進むことが推計されております。年金制度におきましてこの新人口推計は次回の年金改革において具体的な年金給付水準あるいは具体的な将来の負担水準を決める上でのベースでございまして、この新人口推計をどう受け止めるかについては極めて重要な意味を、受け止めるかは極めて重要な意味を持つものでございます。
 年金制度としてはこの推計をどう受け止めていくのかということについて、私ども一切予断を持っているわけではございません。あくまでも年金次期再計算を行う上において、この人口推計というものを受け止めながら関係有識者の間で国民に開かれた御議論をいただきながら検討していただきたいということで、実は、先日開催されました社会保障審議会の専門部会でございます年金部会におきましても、この新人口推計をどう受け止めるかということが御議論されました。そして、そのときの年金部会におきましては、厳しい現実を見据えることは大事だが、年金制度を設計する際、将来人口や経済を与えられた条件としてのみ考えてよいのか、あるいは少子化対策を組み合わせ、こうすればこうなるということを挙げて議論することが大切だといったような、新人口推計をめぐって様々な議論がなされていることも事実でございます。
 いずれにいたしましても、新人口推計を年金制度としてどのように受け止めるかにつきまして、国民に開かれた形で関係有識者に十分御議論いただき、今後、更に検討していきたいと考えております。
#48
○辻泰弘君 今の少子化への対応という見地から、保育所と幼稚園の連携の強化についてお伺いしたいと思います。
 先日、三月二十六日に閣議決定、閣議に提出された国民生活白書におきましては、「保育所は児童福祉法上の児童福祉施設、幼稚園は学校教育法上の教育機関であり、制度上の目的と役割は異なっているが、施設の共用化など連携を図っている例がみられる。幼稚園で推進されている預かり保育は、パートタイマーが利用することも可能であり、今後は子育て支援に対する共通の地域ニーズに対し、保育所と幼稚園がいっそうの連携を図って取り組んでいくことが期待される。」と、このように書かれております。
 そこで、幼稚園児の減少、また保育ニーズの増大、保育所の不足、地域の親と子のコミュニケーションの場の拡大、施設の効率的運用の見地から保育所と幼稚園との連携の推進強化が必要と考えておりますけれども、厚生労働省はどのようにお考えなのか。
 また、一月二十五日閣議決定の「改革と展望」において、また昨年十二月十一日の総合規制改革会議の答申においても幼稚園における預かり保育の拡充が必要だと指摘されているわけでございますが、これを受けて文部科学省はどのように取り組んでいくお考えか、お聞きしたいところでございます。
 なお、大臣、また池坊政務官御所属の公明党は、昨年の参議院選挙に当たって、「二十一世紀・日本を変えます」アクションプランで、「幼保の地域における連携を進め、幼稚園における預かり保育を拡充します。」、「地域における幼稚園と保育園の連携を推進します。」との公約を行っておられるところでございまして、坂口大臣、また池坊政務官におかれましては、どうか心して熱い思いを披瀝していただきたいと思います。
#49
○国務大臣(坂口力君) 幼稚園と保育所の連携という問題はもう言われて久しいわけでございますが、言われる割にこれ前進をしてまいりませんで、私も外におりますときにはかなり激しく言っていたわけでございますけれども、中に入りましていろいろこのことを検討してみますと、そう単純でないということもだんだんと最近は分かってきているわけでございます。
 しかし、そうはいいますものの、各市町村からは、この幼稚園と保育所の在り方というものをもっとこれは一体化してほしい、一本にならないまでも共同で事ができるようにしてほしいというお話がたくさんありますことも存じ上げておりまして、そうした点につきましては文部省の方といろいろとお話合いをさせていただいて、そして昔のことを思えばかなり前進してきていることも間違いはないというふうに思っております。
 保育所とそれから幼稚園のそれぞれの制度の中で整備充実を図りまして両施設の連携強化を図るという立場から今やっているわけでございますが、今進めておりますこととしましては、施設あるいは設備を相互に共同、共用できるようにする。文部科学省とこれは協力しまして共用化指針というものを作っております。それが一つ。
 それから二番目としましては、両施設において同等の教育を受けられるようにする。いわゆる幼稚園教育要領というものとの整合性を図りまして保育所保育指針というものを改訂をいたしております。ですから、幼稚園に行っているのと保育所に行っているのと、例えば教育なら教育程度につきましても余り大きな差がないように内容を接近をさせていこう、幼稚園の方でも保育のことも最近はおやりをいただいておりますし、保育所の方も教育の方も行うといったことを心掛けているところでございます。
 それから三番目といたしまして、保育所の設置主体制限を撤廃いたしまして、これは学校法人も保育所を設置をしていただけるようにいたしまして、保育所それから幼稚園、ともに設置をしていただけるようにしたというようなことでございます。
 もう一点、保育士とそれから幼稚園教諭の資格を同時に取得しやすくするように、保育士養成課程を見直しを行っております。同時に、同様の、同様のと申しますか、幼稚園教諭とそれから保育士の資格が双方ともに同じ取れるようにして、どちらにでも行っていただけるようにして、保育士、幼稚園教諭の資質も均一化していくといったようなことを今やっているところでございまして、保育所と幼稚園の連携事例につきまして地方自治体に情報提供を今求めておりまして、そして近いうちにこういう事例があるということを出していただく。もう一つ、ここをこうしてもらったら更にいいというような御指摘もいただくものというふうに思いますから、そうしたところをもう一度また見せていただいて、更に改めるべきところは改めていきたいと思っているところでございます。
#50
○大臣政務官(池坊保子君) 文部科学省と厚生労働省の連携については、今具体的にしっかりと大臣がおっしゃったとおりでございますので、重複いたしますので割愛いたします。
 私も文部科学委員でおりましたときには一元化をどうしてできないのかということを厳しく追及してまいりましたが、中に入りますとなかなか様々な問題があることに直面いたしまして、一朝一夕にはできないと思っておりますけれども、時代の推移に伴い役割分担も異なってくるところもございますし、また保護者にも一元化をしてほしいという願いもございます。ですから、坂口大臣は、党の、私どもと同じ党の大臣でございますので、更なる、密接に連携して強化してまいりたいと思っております。
 今お話がございましたように、幼稚園と保育所の連携事例集の作成でございますが、今月中にホームページを作り上げます。そして、来年度中に小冊子を作りますので、また見ていただいて御意見を伺ったらと思っております。
 また、幼稚園における預かり保育はどうなっているのかと。幼稚園に預けている保護者の方でも、長期の春休みとか夏休み、あるいは前後に幼稚園で預かってほしいという願いが大変強くなっておりますので、現在、全国の約五割の幼稚園で、地域の実情や保護者の要請などを踏まえながら、預かり保育をいたしております。文部科学省といたしましても、預かり保育を実施する私立幼稚園に対する助成の充実や実践的な調査研究の実施などによって、預かり保育をするようにと積極的に推し進めております。そして、十四年度には十八億七千二百万の予算を預かり保育に取っているところでございます。
 これからもますます一生懸命頑張っていくつもりでございます。
#51
○辻泰弘君 池坊政務官、ありがとうございました。どうぞ御退室いただいて結構です。
 次に、介護休業中の社会保険料の問題についてお伺いしたいと思います。
 現在、育児休業については、休業期間中、申出により厚生年金保険及び健康保険の被保険者負担分並びに事業主負担分ともに保険料が免除され、また給付の際にも、保険料を負担し続けたと見た場合の年金額が支払われることになっているわけでございます。しかし、育児・介護休業法と同じように扱われている介護についてはそのような特例の措置がないわけでございます。ドイツにおきましては、介護休業期間において、介護保険制度の負担によっての年金制度の被保険者となるような措置がなされているところでございます。
 先ほどと同じように、公明党の昨年の選挙公約でも、育児休業期間中の社会保険料免除と同様、介護休業期間中の社会保険料免除を早期に実現しますと高らかにうたっておられるところでございまして、厚生労働省として介護休業は、ただ、厚生労働省は、介護休業は育児休業と異なり、年金制度を支える次世代を育成するという意味合いが薄いという立場に立って、消極的なお立場かと思いますが、公的に位置付けられた介護の一層の普及促進というものを図っていくために、介護休業期間中の社会保険料の免除に早急に取り組むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#52
○国務大臣(坂口力君) これもなかなか、そのようにしたいという思いと、なかなかできにくいという思いと両方ございまして、育児休業につきましては、これは将来の年金制度の支え手を作っていくということで、育児休業のときにはできるということになっている、年金の立場から言うとですよ。年金の将来支え手を作っていくんだから、その皆さん方に対しては、育児休業のときにはそうします、保険料につきまして免除しますということはできるんですが、介護も同じではないかという気もするんですけれども、介護してもらう人というのは年金もらうことはあってもこれから将来支え手になるわけではないものですから、そこが年金制度の私は冷ややかなところだというふうに思いますけれども。将来年金制度を支える者と支える側ではなくてもらう側の者とではやはり差が出てくる、年金を中心に考えると差が出てくると、こういうことでございます。
 ただし、いわゆる介護をするということでは、それが乳幼児であろうとあるいは高齢者であろうと、介護をするという側の立場の人にとりましては両方同じようにこれは思うわけでございまして、どちらの立場に立つかということによって違うわけでございます。この辺のところをどうするかという、もう少し総合的に考えていかなければならないというふうに思っておりますので、少し時間をいただいて、いろいろの角度からの検討もさせていただきたいというふうに思っている次第でございます。
 いずれにいたしましても、年金につきましては、次期の改定の問題もございますしいたしますから、それまでの間にいろいろの問題、ひとつ整理をさせていただきまして、そして改めるべきところは改める、なかなかそうはいかないところはそれでお許しをいただくということにせざるを得ないというふうに思っております。
#53
○辻泰弘君 ただいまの点は、年金制度で見るのか、またドイツなどのように介護制度の中で見るということもあると思いますが、そういうことも含めて御検討いただいて御対処いただきたいと思います。
 次に、いわゆる偽装脱退といいますか、この間予算委員会等でも出ていた問題でございますが、最近、不況が厳しい中で、社会保険への加入が義務付けられている会社などの法人が偽装脱退するケースが増えているという現状がございます。社会保険からの脱退というものを会社側から告げられても、雇用を優先せざるを得ない勤労者、失業よりはまだましだと受け入れるほかなく、自らで国年と国保に加入しなければならない、そして支払う保険料が倍増する、将来もらえる年金額も減るというふうな事例が現実に生じているわけでございます。
 第一義的には社会保険庁がしっかり対処すべきだということは言うまでもないことでございますけれども、同時に、現在高く設定されている延滞加算率の引下げ、税務署との連携、会社の脱法行為により一方的に不利益を受けることとなった本人に対する事後的な救済措置などを行っていくべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#54
○政府参考人(冨岡悟君) 従業員を雇用して事業を展開する事業主におかれましては、従業員の必要な医療、年金の給付が受けられますよう、社会保険に加入し保険料を納付すると、これは法律上要請されております当然の責務でございますが、これによりまして被保険者等が不利益を被らないようにするというためには、何よりもまずこの法律の適用の趣旨を厳格に運用しまして、こういった偽装といったものがないようにするということが一番やっぱり重要で基本だと考えております。
 このために、まず、事業主の方に対しまして様々な広報、それから団体を通じましてこういった注意を喚起するということは行っておりますが、こういったことに加えまして、例えば休業とか廃業ということで全部の人について資格を喪失しますといった届出、これ、全喪届といったように言っておりますが、こういった場合には、必要に応じまして、単に書類を受け付けるだけではなくて、実際に事業所を調査して、本当に事業を継続していないかどうかといったことを調査すると、そういったことも必要かと思っておりまして、そういった努力も現場でしながら適用の適正化に取り組んでいるところでございます。今後とも、非常に重要なことと考えております。
 このほか、未適用の事務所を的確に把握するためには、法人登記簿、これを定期的に閲覧しまして漏れがないかといったこと、それから労働保険の適用事務所に関します情報も関係のところからいただきまして、ひょっとして社会保険だけが適用になっていないケースがあるんじゃないかとか、こういったことも必要でございまして、そういった努力もしております。
 さらに、税務に関する情報の提供との連携でございますが、これにつきましては、いろいろ配慮することはありますが、税務署側の協力も要請して、協力を得ている場合もございますし、これからも努力していかなければならないことかと思っております。
#55
○辻泰弘君 そうすると、私が言いました延滞加算率の引下げ、また本人の事後的な救済措置、この点はどうでしょう。
#56
○政府参考人(冨岡悟君) どうも失礼いたしました。
 延滞金につきましては、保険料を期限内に納付していただいております事業主の方との公平を図るという点からも法律に基づきましてそれを徴収いたしているところでございますが、この率につきましては国税の延滞税との均衡がございます。そういうことで、ある意味では、社会保険に関してこういったものを引き下げるといったことは、そういった全体のバランスといった点からもなかなか難しい点があることを御理解いただければと思います。
 それから、繰り返しになりますが、こういった適用、正しくない適用によりまして不利益を被るということは、やっぱり何よりもその事業主の方に実態に合った適用をしていただいて被保険者の利益を図るということが基本でありまして、それが、それをとにかく正しく行う努力をするということがやはり最大の対策ではないのかと考えております。
#57
○辻泰弘君 社会保険の被扶養者の認定基準のことについてお伺いしたいと思います。
 現在は被扶養者の認定基準を百三十万円に設定されているわけですけれども、失業をされた方に対しての認定に当たっては、百三十万円を三百六十五日で割った金額と失業給付の日額とを比べて、失業給付の方が少ない場合に認められると、このようになっているわけでございます。このことはすなわち、失業給付が一年間継続されると仮定して判断が行われているということに等しいわけでございます。しかし、当然ながら失業給付はすべてが一年継続するというものでなく、この認定のやり方は私はおかしいのではないかと思います。
 そこで、失業の時点でそれまでの所得とこれから支払われる予定の失業給付の総額との合計額が百三十万を下回る場合には被扶養者と認定すべきではないか。そうすれば、正社員、共働きの夫婦のうち、例えば夫が失業した場合に妻の被扶養者となって、健康保険にも入り、年金にも第三号被保険者として入ることができる、これが筋の通った社会保険制度の在り方ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#58
○政府参考人(冨岡悟君) 被扶養者の認定に当たりましては、被扶養配偶者に該当する時点での、その時点での収入の状況により認定することとなっております。具体的に申しますと、その時点での収入が年額ベースで百三十万円、これを日額ベースに直しますと、三千六百円を超えるかどうかにより認定するものとなっております。
 こういったことから、失業中の方につきましては、失業給付の日額を約三千六百円と比較することにより認定を行っているところでありますが、以上の取扱いにつきましてはあくまで失業給付が行われている時点についての取扱いでありまして、失業給付の給付日数が満了しましてなお失業状態にある場合、その場合に、そういった場合には、その時点におきまして収入がなくなるということで、第三号被保険者といったものになる運用でございます。
#59
○辻泰弘君 現実の社会保険の運用において、その失業給付の期間が切れたら仕事が見付かるだろうという、そういう想定で今まで運用されてきたわけですけれども、こういう大変厳しい状況の下でございますので、これは、書類を求めても出てこないという現場の判断というんでしょうか、どういうことか分かりませんが、内部的な基準があるのかもしれませんが、どうか今日的な状況の下での御対応をお願いしておきたいと思います。
 次に、時間もございませんけれども、年金額の照会のことについてお伺いしたいと思います。
 今は五十八歳になって初めて自分の年金額が照会できると、こういうことになっているわけですが、社会保険庁、それを五十歳からできるようにするというふうなこともお取り組むやに聞きますが、そのことについて御説明いただきたいと思います。
#60
○政府参考人(冨岡悟君) 年金制度が成熟、普及するとともに、年金給付につきまして、幾らもらえるかといったことにつきまして大変関心が高くなってきておりまして、先ほど大臣が申し上げました裁定の前に幾らぐらいもらえるかとか、加入期間がどうかという御照会が非常に多くなってきております。
 こういったことにつきましては、現在は、将来的にまだ働く期間が長い方につきましては、その期間が幾らになるのか、それからあと、その期間の報酬が幾らかということによりまして試算額が変わるものでございますから、余り期間の残っている方にはなかなか難しいわけでございますが、受給開始を一、二年後に控えた方を対象にこういった具体的な相談に応じてまいりました。
 しかしながら、ますます年金に対します御関心といったものが高まってまいりまして、年金制度に対します信頼を高めるといった観点からも、今後、積極的に年金の個人情報の提供を重視させる必要があると考えております。そこで、現在検討しておりますのは、いろんなデータを整理し蓄積いたしまして、五十歳以上の方を対象にしまして、個人の加入記録に基づく見込額の提供を行う方向で検討を進めております。
 さらに、ほかの年齢層の方につきましても、年金ホームページ、厚生労働省の年金ホームページといったものを通じまして、一定の仮定の下に簡易な年金額の試算ができるコンピューター上のソフト、こういったものを組み込みまして、情報提供に努めるといったことも検討いたしております。
 以上でございます。
#61
○辻泰弘君 時間もなくなってまいりましたけれども、今、年金改革で検討されている主なポイントは、第三号被保険者のこと、パートの保険適用、離婚の場合、遺族年金等々、こういうことがあるわけでございますけれども、私は、年金検討会のを拝見しまして、第三号被保険者については第四案、すなわち第三号被保険者のいる世帯の夫に定率を加算した保険料負担を求めていくやり方、またパートの社会保険適用に当たっては四分の三以上を二分の一以上に引き下げ又は年収百三十万を六十五万未満に引き下げると。また、離婚時においての一定の分割基準を設けた上での報酬比例部分の年金分割、また遺族年金については現在の自分の基礎年金プラス自分と夫の報酬比例部分を合算して二分の一というのを、二分の一を五分の三に引き上げると、こういうようなことが現実的ではないかと思うんですが、そういう年金制度の大きな改革のポイントについてのお考えをお聞きしておきたいことと、池坊政務官おいでなのは年金教育のこともあっておいでいただいているのでございましょうか……
#62
○大臣政務官(池坊保子君) いえいえ、結構です。もう終わりと思っております。
#63
○辻泰弘君 そうですか。
 それじゃ、その点について厚生労働省の御見解をお伺いしたいと思います。
#64
○政府参考人(辻哲夫君) 女性と年金の問題に関しましてただいま御指摘いただきました点、昨年十二月に取りまとめていただきました女性と年金検討会の報告書におきまして、今後検討すべき方向や課題が整理されております。
 三号被保険者につきましては、御指摘の案、四案でございますけれども、それを含めて六案がありまして、相当大議論の上、議論がまだ分かれております。しかしながら、これ本当に国民的な議論を経て、本当に合意の下でまとめられるべきものでございまして、今後更にその六案につきまして議論をいただきまして、開かれた議論の中で適切な結論が見いだされるように努力をいたしてまいりたいと思います。
 パート労働者の厚生年金適用拡大につきましては、基本的に御指摘のように適用拡大をすべきだという方向がこの報告書でも示されておりまして、ただ、一方におきまして、新たな保険料、特に中小企業のその負担能力等々、幾つかのまだ検討すべき論点も指摘されておりまして、このような論点について検討を深める必要がございますが、適用拡大の方向で検討をしてまいりたいと考えております。
 あるいは、離婚時の年金分割についても、分割が可能となる仕組みを講じる方向でという検討結果でございます。ただ、これにつきましても、非常に専門的、技術的問題、離婚法制にかかわるようなこともございまして、そのようなことから、この課題につきまして今後更に入念な検討も必要であると考えております。
 それから、遺族年金につきましても、自ら働いて保険料を納付したことができる限り給付額に反映するようにという強い議論がありまして、そのような方向での綿密な議論を更に進めてまいりたいと考えております。
#65
○辻泰弘君 以上で終わります。
#66
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。
 日本共産党は、今日審議の二法案につきましては、本当に不況が長引いていて、もうこれだけ景気が悪い中で、いずれも当然の措置だと思います。賛成をいたします。
 まず、私は年金にかかわって質問をいたします。
 昨年の八月三十一日に国連の社会権規約委員会が日本政府に対して勧告を出しました。この条約というのは、一九六六年に成立をし、そして一九七九年に国際人権規約が批准され、そして本来、政府は一九九〇年までに政府報告をしなければならなかったのですけれども、八年四か月も遅れて一九九八年に提出をいたしました。
 社会権についての勧告は今回が初めてのものであります。実は、本当に画期的なものだというふうに思っているわけなんです。
 その勧告の五十一条には、一項目めには「委員会は、締約国が最低年金を公的年金制度に導入することを勧告する。さらに、委員会は、年金制度に存続する事実上の男女不平等が最大限可能な限り改善されることを勧告する。」と、このように述べております。
 私は、大臣に質問をいたします。
 この「最低年金を公的年金制度に導入すること」と、このように言っているわけなんですが、委員会が勧告した理由をどのようにお考えになっているのでしょうか。日本の現状に対してどういった認識があったとお考えになっているのでしょうか、御質問をいたします。御答弁お願いいたします。
#67
○副大臣(宮路和明君) 委員御指摘のように、そうした勧告が第五十一項におきまして行われておるところでございます。
 その背景でございますけれども、主要国の年金制度は社会保険方式をいずれも取っておるところでありまして、その結果、被保険者の報酬とか所得に比例して保険料負担を求めて、そしてその保険料負担に対応して給付が決まるという体系を取っております。我が国においてもそうしたことでやってきておるわけでありまして、その結果、報酬や所得のない方は年金制度の対象とならない、つまり年金給付がないということになっております。
 ただ、この点につきましては、その保険料負担に対応した年金給付を補完する意味で、社会保険によるそうした年金の給付とは別に、税財源で一定の水準の年金を保障する仕組みが例えばフランスだとかスウェーデンにおいては行われていると。そうした仕組みが取られておるということでありまして、こうした中で、この国連社会権規約委員会の勧告は、現に社会保障、最低保障を行っている国が存在する、今申し上げたように、そういうことを背景に出されたものではないかというふうに承知をいたしておるところであります。
#68
○井上美代君 私は、委員会がこのような指摘をした背景には、一つは年金の空洞化と言われるように、保険料が高くて払えない人が非常に増え、そして未納そして滞納者が増えている現状があるというふうに思います。また、年金額が月々三万円から五万円という、本当に低い年金額の人が大変増えているという実情があるというふうに思っております。
 これらの解決のために、最低保障年金制度の導入が勧告されているのだというふうに思っておりますが、大臣、いかがでしょうか。いや、大臣にお願いしています。大臣です、大臣。副大臣はもう今言ってくださいました。もう大臣はこれっきりなんです、どうぞ。いや、大臣、御答弁ください。
#69
○国務大臣(坂口力君) 宮路副大臣の方から先ほどから御答弁を申し上げましたとおりでございますが、この日本の年金制度、これは基礎年金制度ができ上がっているわけでございますが、この基礎年金制度の中には、いわゆる保険料を納付をしている人、それから免除を受けている人、両方ともにそれは、国庫負担が三分の一、この国庫負担に相当する三分の一は給付を受けられるようになっているわけでございます。未納の人は駄目ですけれども、免除されている人はそれは三分の一は受けられるようになっているわけでありますから、そういう意味では、一つの歯止めができているというふうに思っています。
 この額がもっと高ければ高い方がいいという、それはもう私もそのとおりであるというふうに思いますが、それはこの日本におきます保険制度全体をどういうふうにしていくかということを考えないといけないわけでございまして、現在のこの年金制度の中におきましても、そういう一つの仕組みは入っているということに御理解をいただきたいというふうに私は思っております。
#70
○井上美代君 昨年十一月の二十一日ですが、小泉首相も、勧告が生かされるよう努力は今後も継続していく必要があると、このように答弁をしておられます。この勧告は非常に重要な勧告ですので、やはり尊重をしていかなければいけないというふうに思います。
 先へ進みますけれども、現在、政府とNGOの関係が大変国民の関心を集めております。とりわけ、外務省のNGOへの姿勢を国民が注目しております。この六十二項目のところですけれども、「委員会は、締約国に対し、社会の全ての層に最終見解を広く配布し、それらの実施のためにとったすべての措置について委員会に報告することを勧告する。また、委員会は、締約国に対し、第三回報告作成準備の早い段階において、NGO及び他の市民社会の構成員と協議することを勧奨する。」と述べています。
 これは、社会のすべての層にこの最終見解を知ってもらって、そしてその前提の上に無数にある市民団体、そしてまた団体にも入っていない市民も含めて幅広く呼び掛けて協議を進めましょうということだと思うんですね。
 次、第三回の政府のレポートが二〇〇六年六月三十日までに出さなければいけないというふうになっております。報告をすることになるわけなんですけれども、やはり幅広く団体、個人に呼び掛けて、報告準備の早い段階から準備をしていく、協議をしていく、このことが大事だというふうに思うわけなんです。そして、幅広い団体に呼び掛けて意見を公募する、出してもらう、そしてできるだけたくさんのNGOの意見をそこに反映させていくということ、これが大事なんだと思うんですね。
 それで、私は、女子差別撤廃条約、これも国連に委員会があるんです。子どもの権利条約についても委員会があるんです。だから政府はレポートを出しております。例えば、子どもの権利条約でいきますと、つくる会というのをNGOが作りまして、これは参加団体が百二十、そして個人は二百人が入ってやったんですね。そして、百四十本の基礎報告書が募られまして、そして起草委員会が作られてまとめていったという経過があります。
 このようにNGOは本当に大きな力ですので、外務省はもっとこうした力を活用していかなきゃいけない。二〇〇六年ですからまだありますが、今から私はNGOを、どういうNGOがあるかから調べる必要があるんだと思うんです。御答弁いただきたいと思います。
#71
○政府参考人(森元誠二君) 社会権規約に限らず、最近では人権関係の諸条約に関する報告書を政府が作成するに当たりまして、御指摘のとおり、政府とNGOとの間で建設的な対話がなされることが多く奨励されております。
 それで、国際社会権委員会に対する次回報告書の作成に当たりましても、御指摘の最終見解パラ六十二に盛られております内容も踏まえまして、NGO及びその他市民社会各層との意見交換の場を設けさせていただきましてその御意見も考慮に入れていきたいと考えております。その際、インターネット等の幅広い意見を集約し得る手段も活用していきたいと考えております。
#72
○井上美代君 外務省がNGOを尊重されるという点では非常にほかの省に比べて弱いというふうに思うんですね。だから、そういう意味で、NGOをまずしっかりつかんでもらう、そのことが重要だというふうに思いますので、今後のレポートにきちんとNGOの意見を反映させていただきたいというふうに思います。
 それで、次に移ります。
 援護法の方ですけれども、まず、厚生労働省には戦没者の遺骨の検体を保管しておられるということは先ほどの質問でもはっきりしたことですが、その数といいますのは三千九百二体です。そのうち八百七体が私が今日質問しようと思っているモンゴルのダンバダルジャ墓地から収集したものです。遺族に遺骨を一日でも早く返してほしいと願っているわけなんです。
 モンゴルのダンバダルジャ戦没者のDNA鑑定要求遺族会の中尾雅胤さんは次のように訴えておられます。ダンバダルジャ墓地はウランバートル市の郊外にあり、その中間地に当時アムラルト病院があり、同病院は日本人の抑留者の病にかかった人を収容したのです。この病院で亡くなった六百三十五名余はすべてダンバダルジャ墓地に埋葬されました。この死亡者名簿は抑留経験者の方が持ち帰り、当会も入手しています。したがって、八百七柱から一括DNAを抽出しデータベースにすれば、当会の会員とのDNA鑑定の照会により、大多数の遺骨が家族の元に帰ることができますと、このように言っておられるんです。
 この会の遺族は二百四十一名いらっしゃいます。このようにはっきりとした方がいらっしゃるんですから、国費でDNA鑑定をして、そして遺骨を返してほしいと要望している遺族たちは、このモンゴルのダンバダルジャ墓地関係でパーセンテージにすれば三〇%にもなっているんですね。遺族の方々は、国が一日でも早くDNA鑑定を行って、そして遺族は、早く遺骨を遺族の元へ返してほしいと強く強く要望をしておられるわけなんです。
 厚生労働省はこれにこたえなければいけないというふうに思います。しかも、時間はそうありません。皆様方、年老いておられます。だから、どうしても早く返していただきたいんですけれども、なぜそれにこたえられないのでしょうか。御答弁願います。
#73
○国務大臣(坂口力君) モンゴル国のダンバダルジャ埋葬地のことにつきましては御指摘のとおりでありまして、我々もそのことはよく存じているところでございます。
 もう一つのDNA鑑定の問題でございますが、いわゆるDNA情報というものがどういう遺体から取れるのか、どういう遺体から取れるのかというのはちょっと言葉が悪いですが、遺体によりましては非常に風雪にさらされているものもあるわけでありまして、そういたしますとなかなかDNA情報が取りにくくなったりいたしております。そうしたことを考えまして、どういう状況までDNA情報を信頼度の高いものとして取ることができるかということの検討を現在行っておりまして、今年の六月ごろにはその最終的な結論が出るというふうに考えております。
 それからもう一つは、十四年度の予算におきましては、これは遺族の方のDNA、このことにつきましての検討もすることにいたしておりますが、これは、遺族の方はこれは取れるじゃないかというふうに思いがちでございますけれども、これもお父さんとかお母さんとかというのが御存命ならばそれはいいわけでございますが、亡くなっておりまして、そしておいとかめいとかというような方しかおみえにならないということになってまいりますと、かなり分かりにくいと申しますか、確度が下がってくる。とりわけ母性の方の、母親の方ですね、母性の方は分かりやすいんですが、父系、父方の方のものでありますと非常にそれが分かりにくい、確度が落ちるといったようなこともございます。確率としてどのぐらいな確率になりましたらこれを信頼性としてこの人のものだということが確定できるかということを決定しなければいけません。そうした問題を今やっておりまして、そしてこの遺族の方の問題も今年中に決着をしたいというふうに思っているわけでございます。
 ですから、現地の遺骨のことにつきましては六月までに結論を出したいというふうに思っておりますから、それらのことを踏まえてこのDNA鑑定というのは前に進めたいというふうに思っているところでございます。
#74
○井上美代君 厚生大臣の御答弁で、六月にはと、そして今年じゅうには御遺族の方にも解決をするというふうに御答弁くださいました。
 私は、この検討委員会の議事録を読ませていただきました。第一回目しか出ていないというので二回目は見ることができないんですけれども、一回目を見ただけでも、例えば構成員の方々の発言の中には、非常にやっぱり積極的な発言もあるわけです。全く条件を付けずにDNA鑑定をするのではなく、必要十分な範囲という条件は付くが、遺族に遺骨を引き渡すという目的の範囲内で実施するものであり、DNA鑑定のために遺骨の一部を鑑定に用いることは共通指針に抵触しないと考えてよいのではないかとか、幾つもあるんですけれども、第二回の倫理等部会の整理というところに書いてあるのは、「戦没者の遺族も一般的には、できれば遺骨を返してほしいと思っており、戦没者も故郷に帰りたいと願うことを想像すると、その手続きとしてDNA鑑定という方法しかないのであれば、この手続きを踏むことは必要であり、こうした目的と手段が限定されていれば、尊厳を損なうことはないだろう。」とか、こういう意見が出ております。
 非常に積極的な意見だというふうに思いますので、一か月でも早く解決することを願っております。よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 次に行きたいと思いますが、更にこの会の人たちが訴えているのは、国内のA社に概算の総額を見積もっていただいたということなんです。そうしましたら、約四千万円との回答を得たとのことなんです。会の人たちがどうも納得いかないというふうにおっしゃるのは、平成の十三年の十月、モンゴルのダンバダルジャ墓地跡に一億円以上掛けて慰霊碑を建立されました。賛否はともかく、我々関係遺族にとっては本末転倒と考えますと、このように述べていらっしゃるんですね。
 だから、何のための慰霊碑かと、そのような予算があるにもかかわらず、なぜこのDNA鑑定の予算が付かないのかということが遺族の方々の率直な気持ちなんです。
 これについては、大臣、どのようにお考えでございましょうか。
#75
○国務大臣(坂口力君) ですから、我々もDNA鑑定をやらないということを申し上げているわけではなくて、やるという前提のもとで、やるについては基礎的にどうしたことを踏まえておかなければならないかということを今やっているわけでございます。確率が非常に低くて違う人の遺骨を渡すようなことでは何にもならないわけで、それは、渡す以上はちゃんと科学的な証拠がつかめるようにしなければいけないわけでございますから、そのことの方が先決ということを申し上げているわけでございます。
#76
○井上美代君 もう今御答弁いただいたことは私も本当に心から承知しております。
 それにしても、大変急ぐといいますか、やはりきちんと御遺骨を受け取って自分の身の処し方もというふうに御遺族の方々はみんな思っていらっしゃるんですね。だから、そういう意味で私はこのDNA鑑定の予算についても国費できちんとやっていただきたいと、このように思っているわけなんです。
 検討会がやられておりますけれども、私は検討会の要旨も読ませていただいておりまして、そこの中で質問があります。
 現行のやり方でいきますと、遺骨と鑑定を希望する家族があったときには、一番可能性がある遺骨というのは一つだけ選んで、複数の遺骨を鑑定の対象にしていないということがこの会議の中の委員の方々からも言われているんですね。厚生労働省は、現在のところはしていない、そういった論議もこの会で検討していただきたいとその検討会では言っておられるんですね。
 可能性のある遺骨を一つに絞るということは、人の遺骨のDNAと比較をしたのでは、仮に遺骨の位置が少しでもずれていたり、そして入れ替わっていたりしたときに一致する可能性はなくなってしまう。このようなことが起こらないようにするためにはどうしても幾つかの遺骨をDNA鑑定して、そして遺族のDNAと突き合わせてみることが必要になってくるということは私は当然ではないかなと。この遺骨のそばにいろいろなものがあって、そして、例えば印鑑であったりいろいろするわけですが、そういうものがあって、その人が恐らく確かなのかなということで一人を選ばれるんだというふうに思うんですね。だけれども、その一人を選ぶだけでは、もしそういう非常に大変混乱した中で埋葬がされていたりすれば、入れ替わってみたり、印鑑がそばにあったというけれどもその印鑑はこっちの人のだったりするんだというふうに思うんです。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 だから私は、一人ではなくてやはりほかの人もやらなければいけないんじゃないかというふうに思っておりますが、その点はいかがでしょうか。
#77
○政府参考人(真野章君) 現在は、御遺族からの希望に対して言わば最もその蓋然性が高い御遺骨をお渡しをすると、そういうことで、遺留金品でありますとか、そういうものから推定できるという場合にお渡しいたしております。それはやはり、御遺骨の尊厳を保つということから、現在ではそういうふうに要請されているというふうに思ってそういう取扱いをいたしております。
 ただ、実際にこれを一般的に制度として取り入れていくということになりますと、先生おっしゃるように、そういうふうに非常に限定をしておったんでは実際にそのDNAというせっかくの行為が確率が非常に低いと。現在でも二十例やりまして五例と、そういう状態ですら二十例の検体に対して五例が肯定されたという状況でございますから、そういう意味では技術的にも、複数といいましてもどういう範囲までが可能かと、それから御遺族の場合もどういう範囲までが可能かという、そういう技術的な問題。それから、先ほど先生は、御遺族がそういうのを大変希望しているので、戦没者の尊厳を損なうという議論に関して言えば、第二回の倫理部会で、そういう目的と手段を限定すればそういうことではないんではないかという御議論が行われております。
 そういうことも含めまして、私ども今専門的な見地から検討会で御議論をいただいておりまして、大臣からもお話がございましたように、できるだけ検討を急いでいただきたいというふうに思っております。
#78
○井上美代君 やはり遺骨は、今限られたところの、モンゴルの話をしておりますけれども、南方にもあるとか、いろいろありますよね。それを全部DNA鑑定でどうということを言っているわけではないんです。希望をしていらっしゃる方に一日も早くということですので、是非この希望の人たちにこたえられるようにお願いをしたいというふうに思います。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 次に、厚生労働省は、現在、遺骨収集を実施して、そして埋葬図とそれから埋葬の状況がほぼ一致している場合に遺族にDNA鑑定のお知らせを行っていますが、その中で鑑定を希望する遺族というのは一、二%程度と、こういうふうに述べておられるんですね。この数字の根拠というのは一体どこにあるのかなというふうに思っているわけです。だから、それも聞かせてほしいし、こういう一、二%という数字を聞きますと、あたかもDNA鑑定を希望する人というのはほんのわずかの遺族しかいらっしゃらないのかというふうに例えば検討会の委員の方も、もしここでそれだけを聞いたらそういうふうに思われる方もいらっしゃるかもしれないんですね。私は、モンゴルのダンバダルジャ墓地からは八百七体持ち帰っておられるということで、そしてまた、その遺族の二百四十一人が、率にしたら先ほども申し上げました三〇%、この人たちがDNA鑑定を希望しているということなんですね。
 私は、もう一つ、沖縄の真嘉比壕から発掘された十三体を持ち帰っておられるということについても触れたいと思います。
 秋山格之助さんら二十家族が、DNA鑑定をして遺骨を返してほしいと強く要望をし、何回も厚生労働省にも足を運んでおられると思いますが、私もお会いしてお話を伺っております。
 厚生労働省は、このような遺族の切実な要求を検討会議のメンバーにやはり私は正確に伝えるということが大事ではないかというふうに思っているんですね。もう話を聞くと本当によく分かりますし。
 だから、そういう意味で、その会議にも皆さんのこの証言を聞く、そういう場を作る必要があるんじゃないかなと思っているんですけれども、その点はいかがでしょうか。
#79
○政府参考人(真野章君) まず、平成十一年度以降に収集をいたしました遺骨につきましては、旧ソ連政府等から提出されました名簿に照らしまして、推定される関係遺族に対しまして、DNA鑑定の可能性を含めまして、収集状況のお知らせを行っております。
 これまで収集いたしました遺骨のうち、二千百一柱の御遺骨につきましては、転居先不明というような方を除きまして、千七百四十五名の方にお知らせを行っておりまして、DNA鑑定を希望するという御遺族は九十三名、約五%程度というふうに承知をいたしております。
 それから、先生御指摘のモンゴル国のダンバダルジャ埋葬地でございますが、五百九十七名の方にお知らせを行いまして、私どもが御遺族からDNA鑑定の御希望を聞いておりますのは五十九名、約一〇%強でございます。
 検討委員会で一、二%ということで議事録に載っているということでございます。そのとおり議事録は公表を、一、二%程度ということで事務局が発言をいたしました議事録がそのまま載っておりますが、突然、検討会で突然の質問であったので、数%程度というふうに認識をしていたと、数%程度、そのとおり答えればよかったわけでございますが、一、二%程度という回答をしてしまったというものでございまして、機会を見付けまして、今申し上げました数字を御説明して、誤解のないようにしたいというふうに思っております。
 それから、秋山さんの件もございましたけれども、私ども、この検討会は、今申し上げておりますように大変技術的な部門、それからプライバシー、倫理的な部門を言わば学問的に検討していただいております。ルールとして確立するためにはどういうことを検討し、どういうルールを作れば国民の理解が得られるんではないかというところを主として御議論いただいておりまして、大臣からも先ほどございましたように、できるだけ検討を急ぎまして、そのルールがはっきりいたしましたところで、実際、ではどういうふうに、今度は現にDNA鑑定を行うという事態になりますので、そのときには当然御遺族の方々からも御意見をお伺いして、どういうふうに行っていけば一番効果がある良いやり方ができるかというふうに考えておりまして、そういう意味では、検討会では専門家の御意見を検討いただきまして、そのルールがはっきりいたしましたところで関係者の御意見をまたお伺いしたいというふうに思っております。
#80
○井上美代君 私は、やはり胸に積もる思い、もう言えない思い、こういうものをたくさん胸に持っていらっしゃる、それをやっぱりお聞きするということは非常に重要なことだというふうに思うんです。
 だから、その検討会議が特殊な専門家の会議であるならば、別な会議を持って、やっぱり私は別のところできちんとお話を聞いてほしいと。そして、長く思いを募らせてきておられますけれども、私は、この沖縄の真嘉比壕の御遺族の方のお話も、モンゴルのダンバダルジャの遺族の方々のお話も、やっぱりその要望を、今どのような要望を持っていらっしゃるのかというのをきちんと正式に聞いてほしいと、このように思います。
 何しろ遺族は老齢化されております。もう世代交代したりで、待つ時間、余裕はもうありません。一刻も早く国費でDNA鑑定し、そして遺骨を遺族に返していただきたいということを改めてお願いを申し上げます。
 大臣、大臣の御答弁お聞きしましたけれども、どうぞ一か月でも早くお願いしたいと思いますので、御決意をお願いいたします。
#81
○国務大臣(坂口力君) 先ほど申しましたように、検討を急いでおりますので、検討を急ぎたいと思います。
#82
○井上美代君 私はもう一つ質問をしたいというふうに思います。
 昨年、この委員会で、私は、三十年に厚生省がパプアニューギニアのオロ州のブナ村に建設をされました「戦没日本人之碑」の税金と管理費を、地元の地主と契約して、日本人の西村幸吉さんという方が支払っている問題を取り上げました。この税金と管理費は日本人が肩代わりして、そして支払わざるを得ないようなことをしなくても済むようにしていただきたいということなんです。
 この「戦没日本人之碑」を造られたときには、当時は税金がなかったんです。しかしながら、パプアニューギニアができまして、税金も付くようになりました。管理費も要ります。それを個人の人が払っているということは、これは大変なことだと思います。西村さんは今までずっと払ってきているんですけれども、御自分のお金で払ってきているんですけれども、自分が死んだらどうなるかと心配で仕方がないと、このように言っておられるんです。だから、やはりこれは政府が払うべきだということを私は質問したいわけです。
 質問に対して坂口大臣は、前のときに、場所をどこかに変えることを含めて早速検討をさせていただきたいと、こういうふうに答弁をされました。だから、その後どのようにこれがやられているのかということを答弁してほしいというふうに思います。
#83
○政府参考人(真野章君) 昨年、先生から御質問ございまして、大臣から、今、先生御指摘のような御答弁を申し上げました。若干時間、日時が間が空きましたけれども、今年の一月、私どもの局の職員をそのオロ州のブナに設置をいたしました「戦没日本人之碑」の現地に派遣をいたしました。今後の維持管理につきまして、現地の政府機関それから土地の所有者の方と協議を行ってまいりました。
 私どもの方からは、土地の所有者に対しまして、この「戦没日本人之碑」の設置の経緯を御説明をいたしまして、その土地所有者において今後の維持管理が困難だということであれば近くの公有地に移転することも可能であるし、その旨現地政府の同意も得ているということを御説明をいたしまして、協議をいたしました。
 その結果、土地の所有者は現在の場所に存置するということを希望されると。それから、日本国政府に対して費用負担は求めないということでございました。そういうお話がございました。そういうことで、私ども、維持管理が困難ということであれば、そういう提案も申し上げたんですが、そういう回答も得ましたので、現地のままに、そのまま存置をするという格好にいたしておりますが、そういう意味ではなかなか税金を払うとかそういうのは非常に難しいございますので、土地所有者の御好意に対してどういうことができるか、どういう形で謝意を示せるかということは引き続き検討させていただきたいというふうに思っております。
#84
○井上美代君 私は一月に行かれたということは大変良かったというふうに思います。話し合ってきていただいているわけなんですけれども、やはり問題は費用なんですね。費用なんです。だから、地主の方がこの場所にこのまま置いてもらってもいいですというふうに言ってくだすったのは一つの回答だというふうに思うんですね。
 しかしながら、それだけではこの西村さんの心配にこたえることはできないんですね。西村さんは、自分の戦友たちがそこに埋まっている、だから自分がお金を出しても、自分が人生閉じるまではお金出してもいいというので頑張ってきていらっしゃるんです。でも、自分がいなくなったときにこの碑がなくなるのでは困ると。だから、政府にお金を出してほしい、費用負担は政府がきちんとして、自分が本当に目の黒いうちに安心できるようにしてほしいということを言っておられるんです。
 だから、私はどんなことがあっても厚生労働省はそれを検討してほしいと思うんです。これで話が通じましたからこれでいいというふうに言わないで、費用を負担してほしいと。もうわずかな費用です。だから、費用を負担してほしいと思うんです。いかがでしょうか。
#85
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、この碑を造るときの経緯その他から、土地を、公有地に建てるという格好で参ってきておりますので、なかなか現在の言わば税金分を負担してほしいというようなことについては、今申し上げましたように、難しい面があろうと思います。
 ただ、引き続き、逆に言えば、碑のある場所が分かって、それに対して在外機関その他を通じてその碑の状況を把握することができているわけでございますので、引き続きその状況把握を継続するとともに、先ほど申し上げましたように、今年一月の話合いでは土地所有者の方は費用負担を求めないということをおっしゃっておりますけれども、それに対してどういう格好で謝意を表すことができるかということは是非検討したいというふうに思います。
#86
○委員長(阿部正俊君) 時間が参っていますので、よろしくお願いします。
#87
○井上美代君 はい、終わります。終わります。
 私は、今の答弁では納得がいきませんから更に質問していきたいと思っておりますが、是非検討をお願いしたいと思います。
 大臣、いかがでしょうか。検討していただけますでしょうか。
#88
○委員長(阿部正俊君) もう時間ですので、終わりにさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 では、次に参りたいと思います。
#89
○森ゆうこ君 国会改革連絡会(自由党)の森ゆうこです。
 私は、今回の年金の額等の改定の特例に関する法律案についてのみ質問させていただきます。
 まず大臣、厚生労働大臣に伺いたいと思うんですが、いわゆる年金の空洞化について、私はもう既に年金の制度はこれは空洞化しているというふうに認識しているんですが、大臣の御認識はいかがでしょうか。
#90
○国務大臣(坂口力君) 年金の未納者、それから未加入者というのがだんだんと増えてきているということはもう御指摘のとおりでございますし、そのほかいわゆる免除者というのもあるわけでございますから、免除者は別でございますけれども、未加入者、未納者というのはできる限りこれはなくしていかなければならないと。そうしませんと、皆年金という立場からいたしますと、それはやはり制度上もいろいろの支障を来してくるというふうに思っている次第でございます。
#91
○森ゆうこ君 それでは、その未納率、未納者のことについて伺います。
 国民年金の未納率二七%という先日の発表でございましたが、都市部では二十代の三人に一人が国民年金を納めていない、そしてこの未納率というものが十年で二倍になったというんですが、これは本当でしょうか。
#92
○国務大臣(坂口力君) じゃ、また具体的なことを事務の方から答えさしてもらいますが、未納、未加入、これは国民年金だけに限って申しますと、未納、未加入で一七%ぐらいと思います。ただ、基礎年金というのは国民年金だけではなくて厚生年金等全体にわたりまして成り立っているわけでありますから、基礎年金というものを年金全体の中で見ますと、この未納・未加入者というのは五%程度というふうに思っております。
 ですから、全体で見るとまだ五%ぐらいですからそう大きな問題はありませんが、国民年金だけに絞ってみますと、先ほどおっしゃいましたように、未納・未加入者合わせて一七%。そこに免除者を入れますと更に御指摘をいただいたような三〇%前後になるということでございます。
#93
○政府参考人(冨岡悟君) まず、私の方からは、都市部では二十歳代の未納者が多いのではないかという点についてお答え申し上げます。
 私どもが実施いたしました平成十一年の国民年金被保険者実態調査によりますと、国民年金の第一号被保険者に占めます未納者の割合は、大都市部で高い、未納者が多い、それから若い世代に未納者が多いという結果が出ております。先生御指摘のとおり、大都市では年齢全体では二二・三%の未納率になっておりますが、二十歳代では三〇・四%となっております。
 なお、逆にと申しましょうか、この傾向は二十万人未満の市、町村では未納率が低い、かつまた年金が現実のものとなってくる世代では未納率が低いという傾向がありまして、ちなみに申し上げますと、二十万人未満の市及び町村におきます五十歳から五十九歳の方の未納率というのは五・九%というふうに、ほかに比べまして非常に低いといった傾向がございます。
 それからもう一点でございますが、先生、未納率がここ十年でかなり多くなったのではないかという御指摘がございました。先生の御指摘は、未納率というのは私どもが発表しております国民年金の検認率の低下のことを指しておられるものと考えますが、この検認率と申しますのは、当該年度に納付されました当該年度分の保険料の収納状況を表わす指標でございます。過年度分、過去二年間さかのぼって徴収いたしますが、過年度分の保険料は含まれていないというものでございます。
 このため、先生御指摘のこの数値は厳密な意味での未納率ということではございませんが、この検認率の数値について申し上げますと、平成二年度は八五・二%でございましたが、直近の平成十二年度におきましては七三・〇%へ低下しているということは事実でございます。
 以上でございます。
#94
○森ゆうこ君 四月からこの国民年金の徴収が市町村ではなくて社会保険庁直轄でということになるわけですが、このことによって、今までこの未納に対する対応が非常に甘過ぎたのではないかということがあると思うんですが、どのようにして保険料を徴収する、きちんと未納を防いでいくという対策を取られるでしょうか。
#95
○政府参考人(冨岡悟君) 御指摘のように、この四月から国民年金の収納事務が市町村から社会保険庁、具体的には社会保険事務所に替わります。現在、そのための体制の整備、それから様々な事務システムの確立に努めているところでございますが、私どもといたしましては、この機会をとらえまして徹底的な収納対策を国としてできるだけの努力をしてまいりたいと思っております。
 具体的には、現在、国民年金の保険料の納付は金融機関を通じて納められるのが非常に多いわけでございますが、この納付窓口、現在では基本的に市町村の指定金融機関といったものが中心でございますが、これを全国の銀行、郵便局、信用金庫、農協、漁協、あらゆる金融機関に拡大することとしております。それから、口座振替を推進したいと思っております。それから、未納の方に対しましては、年六回、催告状を送付いたします。さらに、電話でも催促いたします。そして、場合によりましては戸別訪問による納付督励を行うと、こういった納付の徹底を全国的に展開してまいりたいと考えております。こういうことによりまして、できるだけ可能な限り収納の確保を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#96
○森ゆうこ君 未納者、そして免除者、それぞれの人数と割合、そして未納者、本当に払えない、経済的な状況で、本来払うべきであるけれどもいろいろな社会情勢もあるので払えないという、本当にそういう状況にあるのか。未納者の年収、経済状況というのをどのように把握していますでしょうか。
#97
○政府参考人(冨岡悟君) 先ほども申し上げました私どもの実態調査によりまして御説明申し上げます。
 この中で、未納の方と納付された方につきまして、それぞれの世帯の所得階層別の分布を比較いたしております。世帯の所得が二百万円未満の方の全体に占める割合は、未納者の場合には二一・八%でございますが、納付者の場合は一七・九%でございます。一方、逆に高所得世帯の割合を見ますと、一千万円以上の所得階層につきましては、未納の方でも八・一%おりますが、納付された方は一三・三%と未納の方よりは若干高くなっております。全体といたしまして、納付されている方と未納の方の所得状況を見ますと、納付者の方の方が若干高い水準ではありますが、所得の差はそれほど大きなものではないと考えております。
 一方、同時に実施いたしました意識の調査によりますと、老後の設計、生活設計につきまして、特に考えていないとお答えの方が納付者では九・二%でありますが、未納の方では特に考えていないと答えた方が二二・六%にもなっております。未納の背景には老後の生活設計に対します意識の違い、こういったものが非常に大きいのではないかと私どもは考えております。
 以上でございます。
#98
○森ゆうこ君 意識の違いで片付けられてもちょっと困るかなと思います。皆年金制度を堅持していくということだと思うんですね。
 それで、大半の人たちは、これは国民年金じゃないですが、基礎年金でいえば、先ほど言いました、全体でいえばもう強制的に給料から引かれている人が多いわけです。それで、確信犯的に納めていないという人も多いと思います。その一方で、民間の生命保険、個人年金に入っている人もいると。そういう人たちに対して所得税の控除が行われていると思いますけれども、これは非常に矛盾しているんじゃないんでしょうか。きちんと公的年金を払わないで、民間の年金に入っていて、それでそれが所得税の控除になるというのはおかしいんじゃないかと思うんですが、これについて財務省の方からお答えください。
#99
○大臣政務官(吉田幸弘君) お答えをいたします。
 国民年金の未納者に対する所得税の生命保険料控除の適用を見直すべきではないかというような趣旨の御質問でありますが、これは、将来にわたって公的年金制度を公平かつ安定的に運営していくために、未納者の問題について対策をより強化していく必要があるという問題意識からの提案である、このように認識をしています。
 この問題については、年金の制度及び執行の中でその防止に向けた取組を徹底していくことが求められていること、またその取組の一つとして、税制を活用することについて税制の在り方やその効果に照らしてどのように考えていくのか、また生命保険料控除については、累次の税制調査会の答申においてその課税の適正化について指摘がなされていること、これらの様々な論点を踏まえつつ慎重に検討されるべき問題であると、このように考えているところであります。
#100
○森ゆうこ君 何かよく分からない答弁だったんですけれども。
 改革をやるのかやらないのか、私が言いたいのは、年金制度を本当に抜本的に改革するつもりがあるのか、政府にですね、あるのかないのか。そして、厚生労働大臣は、先日私の質問に対しまして、社会保障制度の抜本的改革は厚生労働省だけではできないと、税制とも一体となって根本的な改革が必要だというふうに答弁されました。財務省の方と今までどのような連携をされてきたのでしょうか、それぞれお答えください。
#101
○副大臣(宮路和明君) 今の御指摘の、生命保険料控除について国民年金の未納者の扱いをどうするかということについては、私ども厚生省としても大変重大な問題であるというふうにも思っております。そしてこれを、先ほど財務省の政務官からお話ありましたように、政府税制調査会においてもこれまで何回か指摘がなされているというようなことでもありますので、そういったことも十分念頭に置きながら、これまでも検討した経過がございますが、今後更に検討を進めて、そして国民年金の未加入者、未納者対策の一環として何とかこれがきちっとできないものかどうか大いに努力してまいりたいと、かように思っております。
#102
○森ゆうこ君 私が今質問したのは、それはさっきの話です、そうじゃなくて、この間はこう大臣がおっしゃいました。社会保障制度の抜本的な改革のためには厚生労働省だけではできない、税制も含めて連携してやらないとできないとおっしゃったので、その辺の連携を今までどのように取られてきたのか、今後どのように取って、本当に改革を進めるのかどうか、そのことがそれぞれの省にお聞きしたかったんです。
#103
○国務大臣(坂口力君) これは今後のことを先日は申し上げたわけでありまして、この年金制度の改革をしていきますためには、国庫負担というものをどこまで入れていくかという大きな問題があるわけです。既に決定をしております基礎年金の二分の一負担というようなことにつきましてもこれは早く実現をしなければならない、それをするためには税制上でどういうふうな措置が今後されるかというようなこととも大きな関係があるということを申し上げたわけでありまして、今後の抜本的な改革に向けましての大きな枠組みというものをどうしていくかということの議論を今始めていただいているところでございます。現在、そこは進行中というふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
#104
○大臣政務官(吉田幸弘君) ただいま大臣の方からもお話がございましたように、財務省といたしましては、特に税制については社会共通の費用を広く分かち合うという観点から、二十一世紀の社会にふさわしい税体系の在り方について積極的に検討していく、このように考えているところであります。
#105
○森ゆうこ君 せっかく政治家をお呼びしたんですから、もっとはっきりと改革するんだという答弁をいただきたかったと思います。
 私が今回、今まで主張してきているのは、つまり国の社会保障制度が国民に信頼されているかどうか、今後も信頼される制度であるかということが、特にこれからの責任世代と呼ばれる若い世代が信頼していないことが最大の問題である。その意識の問題、別に老後のことを考えていないというふうな話もおっしゃいましたけれども、でも、そういう人もいるでしょうけれども、私たちの友人ですとか私らよりも若い人たちに聞きますと、どうせ年金、保険料を納めても将来年金もらえないんじゃないのと言う人多いんですよ、非常に。だから、それを払拭しなきゃいけないでしょうということを申し上げているんです。
 今回の、この間も言いましたが、この特例、いつまでやるんでしょうか、物価スライド。まだまだ来年もまた特例やるんでしょうか。
#106
○国務大臣(坂口力君) 前半の信頼されていないという問題は、これは我々も払拭しなきゃいけないというふうに思いますが、年金の将来を心配する人が生命保険に入っておみえになる。年金が心配以上に生命保険はもっと心配なんですね、これは。年金は賦課方式になっているわけでありますから、これはそのときそのときの値段で、そのときの価値でお払いするわけでありますから、これは信頼できないといっても、これほど今のところで信頼できるものはないんですよね。生命保険というのはそのときの、現在の貨幣価値で払うわけじゃないんですから。だからそこは、年金は信頼できぬけれども生命保険の方は信頼できるというのは、私はどうも論理的には理解ができないというふうに思っております。
 それから、今後どうするかというお話がもう一つございましたが、現在のところは、今年のこの経済状況を考えましたときに、いわゆるデフレ論議もあるところでございますし、そうした状況の中に入っていかないためには、少しでもやはりこの際には、歯を食いしばってでも年金で生活をしていただいている皆さん方に配慮をした方がいいというので決定をさせていただいたわけでございます。しかし、このことが今後の年金の問題に大きな影響を与えることもまた事実でございまして、三年間据え置きましたこの財源につきましては、今後これが後世に余り負担にならないようにどのように解決をしていくかということも決めなければなりません。
 そして、十六年から新しい制度を作り上げていくわけでございますので、それまでに、したがって十五年までに、十四年、十五年の間にこの年金の大枠を決定をしなければならないわけでございますから、その中でこの物価スライドに対する問題も改めて検討をして結論を出したいと思っているところでございます。
#107
○森ゆうこ君 特例措置というのはせいぜい一回にとどめるべきだと思います。これを今度、今日、全会一致で可決しますと、全会一致で問題を先送り、三年続けて先送りにしたということになるんじゃないかと思います。どうぞ一緒に反対しましょう。
 年金というのは、一回裁定されますと、その後改定なかなか困難であると。この後、団塊の世代というそういうのも控えておりますし、その前に本当に急いで抜本的な改革をして、制度を信頼されるべき姿にするということが急がれると思います。
 とにかく、法が実行されない、このことは法そのものの権威を失墜させることであるということを申し上げて、私の質問を終わります。
#108
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、私の方からは、特別弔慰金制度についてお伺いをしたいと思います。
 来週の月曜日、つまり四月一日に平成十一年の特別弔慰金の請求期限を迎えるわけですけれども、以前にも、この制度の広報の在り方、いろいろとお願いをしてまいりました。こうした制度の対象者となる方については、当然ですけれども、高齢者の方がほとんどであります。どうしても請求漏れというケースが出てまいります。数日前にも、一度、西川さん調べてもらえないかという、戸籍の写しまで送ってこられた方がいらっしゃるわけですけれども。
 例えば、受給者がお亡くなりになった場合ですけれども、その場合、転給を行う場合の手続などは、受けていた人は本当によく御存じなんですけれども、その後、御遺族の方が制度の内容を御存じない、知ったときには時効になっていたというお話も時々聞いたりもいたします。
 今後とも、できるだけきめ細やかな対応を引き続きお願いしたいと思います。この辺りの対応についてと、また今回の特別弔慰金の対象者の見込みと請求者の状況について、併せて御答弁をいただきたいと思います。
#109
○政府参考人(真野章君) 戦没者等の遺族に対します特別弔慰金は、三年間権利を行使いたしませんと時効によりまして一律に今は受給権が消滅するということになっております。
 平成十一年改正で支給されることになりました特別弔慰金につきましては、今年の三月三十一日が日曜日ということで、翌日の四月一日が請求期限ということになっております。
 厚生省といたしましては、先生御指摘のような請求漏れによる失権を防止しようということで、都道府県、市町村と連携を取りまして、広報その他の活用をいたしまして広報を行ってまいりました。
 また、今回のこういう方々は、遺族年金等の支給を受ける方がいなくなったという場合、そういう意味では、失権届を出してきていただいておりますので、そういう失権届を出してこられた方々にはこういう弔慰金制度がありますよということを個別にお知らせするというようなことも都道府県に依頼をいたしております。
 そして、何度か政府広報を行いましたが、今年の二月にも、四月一日が請求期限ですよという政府広報を全国各紙に掲載をいたしまして、私どもとしては最後の駄目押しをしたつもりでございます。
 なお、今回の特別弔慰金の対象件数は、当初、私ども五万二千件ぐらいというふうに見込んでおりました。現在、平成十四年一月末でございますが、受付件数が五万二千六百八十三件という状況でございまして、でまた失権者が出てまいりますので、全部行き届いているというところまでは断言はできませんけれども、かなりの周知が行われているんではないかというふうに思っております。
#110
○西川きよし君 次に移らしていただきます。
 毎年この時期に質問をさしていただいているんですけれども、二十歳前に障害によります障害基礎年金の問題についてですけれども、また一年ぶりに改めて、心新たに御質問をさせていただきますが。
 この問題は、二年前になりますけれども、二十歳前に障害による障害年金受給者から、被疑者として拘置所に拘禁をされまして年金の支給が停止をされたと、今後の年金はどうなるのかという相談のお手紙を、拘置所より御相談のお便りをいただきました。それをきっかけに御質問をさせていただきました。
 制度上は、有罪が確定する前の被疑者あるいは被告人という状況の場合であっても、監獄等に拘禁されたということで支給が停止をされることになっております。しかし、刑事手続においては、有罪の判決が確定するまでは罪を犯した者として取り扱うことはしないという原則がございます。
 それから、その人と生計を一にしていた家族がいる場合の家族への配慮という点からも、有罪が確定するまでは支給停止を行わないと、このような制度改善のお願いをしてまいりました。
 昨年、坂口大臣からは、人権にかかわります大変重要な問題でありますので、もう少しの検討の時間をいただきたいという御答弁をいただきました。一年たちまして、今のお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
#111
○国務大臣(坂口力君) この問題は、これはもう西川議員ならではできないなかなか質問だと思うんですね。
 私は、去年もこのお話を聞いて、未決の勾留中の人にまで心を配っておみえになるこの質問に大変敬意を表しまして、そして私は少し前向きな答弁を申し上げたわけでございますが、本当にそれをまたこうしてお取り上げになるということに私は敬意を表したいというふうに思います。
 敬意を表する割に答えは悪いんですけれども、十分になかなか議論が正直なところ煮詰まっておりません。しかし、先生が御指摘になりますように、御家族の問題のあることも事実でございまして、そうした点を考えますと、なるほど罪が決定している人ならいざ知らず、それがまだしていない人に対してまでなぜそう冷たくするのかという先生のお気持ちというのは私たちも十分酌まなければならないんだろうというふうに思っております。
 これももうすごく遅れてこれは申し訳ないんですが、次の年金再計算までに、これ十六年からでございますから今年と来年の二年間しかないわけでございますが、この間にはひとつ決着を付けさせていただきたいというふうに思っておりますので、去年と同じ答えで申し訳ないんですが、もう少し時間をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
#112
○西川きよし君 御丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 今年はまだ、もう少しということでございますが、私もあと任期が二年ほどしかございませんので、その間にはまたいいお答えをいただければと思います。皆さんもそうです。次の選挙ではどうなるか分かりませんので、ひとつよろしくお願いいたします。ここにいる間にできるだけの努力をさせていただきたいと思いますし、また時々テレビやラジオに出していただけるということで、そういう御縁でもってそういうお便りを、実は僕のラジオを聴いていただいた方、実はラジオが拘置所の中にも放送されているそうでございまして、こういったお便りをいただきました。
 次に、これもこれまでに何度か御質問をさせていただいたんですけれども、刑務所等の受刑者の年金問題でございますけれども、先日、テレビの報道番組で、大臣はごらんになったかどうかは知りませんが、高齢者専用の刑務所の様子が放送されておりました。
 矯正施設職員の皆さん方は大変な本当に気配りです。私も、初登院のときには、三年間、法務省でお世話になりまして、法務委員会でお世話になりました。全国の刑務所、拘置所、いろいろ勉強させていただきました。今もずっと回らせていただいているんですけれども、大変いい勉強をさせていただいております。
 ただ、せんだってのテレビでは、この高齢者の施設ですけれども、矯正職員の皆さん方の本当に気配りで、インタビューをされますと、お年寄りの方が、いやあここは天国ですわというふうに申しておりまして、あそこが天国だったら困るわけですけれども、高齢者の受刑者の問題、大変社会問題になっております。
 しかし、できる限り社会復帰をしていただかなくてはなりません。そういう意味でも、出所後の生活費としてこの公的年金は大きな役割を持っていると思います。国民皆年金ですから、刑務所の受刑者に対する加入手続、あるいは特に申請、免除手続の指導の徹底をお願いして今までもまいりました。
 そうした中で、先日、報道で目にしたわけですけれども、日本弁護士連合会は、免田栄さんら死刑判決を受けた、再審で無罪が確定した冤罪被害者が国民年金を受け取れるよう早急に必要な措置を講じることを求める勧告書を厚生労働省に提出したという新聞も読ませていただきました。
 その内容について、まず政府参考人からお聞かせいただきたいと思います。
#113
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘のように、日本弁護士連合会人権擁護委員会から、本年一月十七日に、免田栄氏の年金支給を求める人権救済申立てに関して、厚生労働省あて勧告が行われました。この勧告の内容を御報告申し上げます。
 拠出制の国民年金が施行された昭和三十六年四月に、免田氏は死刑が確定した中で服役中であり、国民年金に加入できず、保険料納付免除申請もできなかったため、昭和五十八年に再審無罪判決を得て社会生活を再開した現在、無年金となっていると。誤判等によって不当に年金加入の機会を奪われた申立人に対して特別な配慮がなされてしかるべきであり、かつて死刑判決を受け再審で無罪判決を受けた者に対して年金を支給すべく必要な措置を講ずる必要があると、こういった内容の勧告でございます。
 これにつきまして、矯正施設、この監獄含めて、服役中のという意味での矯正施設に収容された者に対する国民年金がどのような取扱いになっているかをこの際併せて御報告申し上げますと、矯正施設に収容されておりましても国民年金の強制適用対象者ということは変わりはなく国民年金に入らねばなりませんし、また保険料負担の免除に該当する方は免除申請をしていただくということになっておりまして、昭和三十六年四月の国民年金の施行の際におきましても、それに先立ちまして、法務省におきまして、当時の厚生省と連携の上、「矯正施設収容者の拠出制国民年金の取扱いについて」と題する通知が行われまして、収容者に対して制度の周知徹底や資格取得等の手続について指示がなされておりまして、収容者の国民年金の取扱いについてはこの通達に沿った形で制度の周知徹底等が行われたものと考えております。
#114
○西川きよし君 ありがとうございました。
 私も、これまで刑務所等について、この加入手続あるいは免除申請、そして公的年金についての情報提供なり指導の徹底を法務省にもお願いをしてまいりましたのですが、現状においてはかなりきめ細やかな対応がされているとお聞きしておるわけですけれども、ただ、この昭和三十六年当時、確かに法務省において加入対象者の調査でありますとか制度の周知徹底を図るという内容の通知が出されておりますけれども、この方のように、つまり死刑が確定されていた方に果たしてどの程度の説明なり情報提供がされていたのかということも正直なところ思います。この辺りを法務省にお伺いしたいと思います。
#115
○政府参考人(鶴田六郎君) お答えいたします。
 ただいま厚生省の局長さんの方から御答弁があったとおり、昭和三十六年に、二月ですが、「矯正施設収容者の拠出制国民年金の取扱いについて」という通達を発しまして、それに基づいて、制度の趣旨及び内容については全国矯正施設において周知徹底を図るように指示しまして、それに基づいてそういった周知徹底を図ったところと考えております。
 お尋ねの、当時、死刑確定者に対してどういった方法で周知したんでしょうかということで、かつてこの点について調査したことがあるんですけれども、何分にも四十年以上も前のことでありまして、確たる資料がもうございませんでしたので明らかに、確定的に明らかにすることはできませんでした。
 ですから、これから申し上げることは推測ということになりますが、恐らく、事柄の性質上、特に死刑確定者の場合について、これを個々的に説明するということは、それはなかったんではないかと思います。ただ、当時は、当時でも刑務所も拘置所もそれぞれ放送ということができるようになっておりましたし、また文書で掲示するとか、あるいはその文書を各居房に回覧するというような方法が取られておりましたので、そういった方法等によりまして全収容者に対して周知を図ったのではないかというふうに今考えております。
#116
○西川きよし君 どうもありがとうございました。
 最後の質問にさせていただきます。
 仮に、この加入手続なりの説明がされていたにしましても、つまり無実でありながら死刑確定となった方であるわけですから、加入手続なりその免除の申請の手続がされなかった、これをその方の責任にして果たしてよいものかなというふうにも考えます。
 せめてと思うわけですけれども、国庫負担分の三分の一の部分については特例的な措置の検討がなされるべきではないかなというふうに思うんですけれども、最後に坂口大臣の御見解をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#117
○国務大臣(坂口力君) これもなかなか難しいお話だというふうに思いながら聞かせていただいていたわけでございますが、年金の制度だけからいいますと、これは掛金をしておみえにならなかったわけでございますから、この三分の一もなかなか難しいということになるわけですね。掛金をしておみえになるか、あるいは免除者であればそれは三分の一行くわけですけれども、いわゆる未納者の場合にはこの年金制度としては行かないというのが原理原則なものですから、現在のこの年金制度そのものからいいますと、今御指摘になりましたこともなかなかこれは難しいなというふうに思っています。
 ただ、特異な例として、全く特異な例でございますが、こうした特異な例に対して一体どうするのかということは、ほかの特異な例もいろいろあるんだろうというふうに思いますが、それはそれでまた別途考えなきゃならない課題である。これは法務省の中でいろいろほかにもそうした例はお持ちになっているのではないかというふうに思いますし、そうしたことも一遍議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 そういう言い方をすると法務省にしかられますけれども、これは年金に問題があったわけではなくて、これは無罪だったのを有罪と言っていたところに問題があるわけでございますから、だからそこを一体どう考えたらいいのかなというふうに私も先ほどから思っているわけでございますが、こういう特異な例がほかにも様々あるんですよね。そうした問題、法務省とも一遍議論をさせていただきます。
#118
○西川きよし君 二十三分まででございますので、あともうわずかですけれども、どうぞひとつよろしく、厚生労働省、法務省、よろしくお願いいたします。
 終わります。
#119
○大脇雅子君 今般の戦傷病者戦没者遺族等援護法の改正により、国家補償の精神に基づいて援護が一層拡充されるということでございます。これに関連して、現在、援護法の対象外とされている一般戦災傷病者の問題、空襲等によって被害を受けた人たちの問題についてお尋ねをしたいと思います。
 援護法の対象者は、公務や勤務関連で傷病を負った軍属、準軍属とその遺族であり、本人公務傷病の最も重い障害を負った場合、最高額にして年額九百七十二万円が給付されるということになっております。そして、その遺族の範囲も、配偶者、子供、父母はもとより、孫、養孫、旧民法上の継孫、祖父母までを対象に、公務死亡の最高額でも年額約百九十六万円の年金が支給されるということになっております。
 ところが、戦争末期、全国で百十三以上の都市を襲った米軍の空爆で死亡したり、沖縄戦での犠牲者を除いても、死者は約五十万人と言われております。傷病を受けた者については、国との雇用関係又は類似の関係になかったという理由で国家補償の枠から置き去りにされております。
 戦後五十七年を経た今日、一般の戦災傷病者は何人存命しており、また平均年齢は今何歳になっているか、生活実態はどのようになっているかということについて全国調査はされているのでしょうか、どうでしょうか。
#120
○政府参考人(真野章君) 一般戦災者である傷病者の現在の存命者数、それからお尋ねの平均年齢等は把握をいたしておりません。
 過去におきましては、昭和五十五年に身体障害者実態調査の一環といたしまして戦傷病、戦災に係る身体障害者を調査したものがございまして、これによりますと、戦争公務に起因する身体障害者と一般戦災者である身体障害者を合わせまして約九万七千人と推計をされておりますが、現在のところは把握をいたしておりません。
#121
○大脇雅子君 総務省はこのような調査をしておられるでしょうか。
#122
○政府参考人(衞藤英達君) 総務省におきましては、旧総理府から引き継いだ事務がございまして、これは一般戦災で亡くなられた方、一般戦災の死没者の関係でございますが、こういった方々に対しまして追悼の意を表するための施策を実施しておりますが、御質問の一般戦災傷病者の現在の存命数、それから平均年齢等については把握しておりません。また、調査もいたしてはおりません。
 以上でございます。
#123
○大脇雅子君 私は、厚生労働省と総務省以外に内閣官房にもその調査をした実績があるかどうかということをお尋ねしましたが、全く所管に入っていないということで、結局、一般戦災傷病者は何人であって、そして先ほど実態調査で言われました障害者となっている人は何人かということの数の把握は全くできていないということであります。
 次に、大臣の所見をお伺いしたいのですが、軍人軍属あるいは準軍属や遺族に対しては、本法や戦傷病者特別援護法等によって様々な援護が準備されています。例えば、年金や弔慰金、父母や妻、遺族に対する特別給付金や特別弔慰金、あるいは療養給付、療養手当、葬祭費、更生医療の給付、補装具の支給及び修理、国立保養所への収容、JR乗車券の無料取扱い等に手厚い援護がされております。そしてまた、援護の対象者も、軍人、準軍属の範囲も戦後随時拡充されてまいりまして、満鉄職員、満州青年移民、満州義勇隊開拓団、動員学徒、女子挺身隊、警防団員、学校報国隊員、防空従事者等にまで拡大されてきています。
 ところが、一般の戦災傷病者は、戦時中、防空法、それから国家総動員法、そして戦時災害保護法等によって国土防衛に官民の差なく呼び出されて、踏みとどまって被災をしたということであるにもかかわらず、したがって官個の差はほとんどないのにかかわらず、民間の一般戦災傷病者が年金やその他援護を受けられないということになっている理由はどこにあるのでしょうか。そして、その人たちはどういう手当を国から受けているのでしょうか、お尋ねいたします。
#124
○国務大臣(坂口力君) 法律の専門家の先生に今更私が申し上げるのもいささか気が引けるわけでございますが、この恩給法や援護法というのは、国と雇用関係あるいはまた雇用類似の関係にありました人に対しまして、戦争公務という立場から受傷、死亡した場合に援護を行うということでこの皆さん方には差し上げて、差し上げるといいますか、年金等を差し上げているわけでございます。しかし、今、御承知のとおり、一般の国民に対しましてそれは広げられていないことは御存じのとおりでございます。
 ならば、あの戦争中のときに、国外における戦場における立場と、そして国内における状態が違ったかという御意見もあるわけでございまして、先生と私は竹やりを持ったことのある年齢に入るのかなというふうに思っておりますが、しかし、そこはなかなか今までも議論を尽くしてまいりましたけれども、しかし公務として雇用関係にあった人とそしてそうでない人との間には一線を画するという基本的な物の考え方できていることは間違いのない事実でございまして、そこは先生もよく御理解をいただいた上で御質問をいただいているというふうに思いますが、それを一般国民全体に今広げるということはなかなか難しい話だと言わざるを得ません。
#125
○大脇雅子君 一般の戦災傷病者は、今、年金を受給するとしても、いわゆる一般の社会保障の体制の中で障害福祉年金というのがあるわけでございますが、最も障害の重い一級の人で百三十二万円、援護法による最高額が九百七十二万円ということと比べますと差は歴然としているわけであります。
 きめの細かな恩恵も含め、両者間にこのような大きな格差があるということにつきましてはどのようにお考えでしょうか。
#126
○国務大臣(坂口力君) これは先ほどの話に尽きるわけでございますが、国からの雇用といった関係で出られた方というのはやはり特別である。戦争中、これはもう有無を言うことなく一枚の赤紙で出られた人とそうでない者との差があるというのがこれが基本的な考え方でありますので、そこの額等につきまして確かに差はございますけれども、そうした過去におきます国の行ってきたこととかかわりがあるというふうに理解する以外にないというふうに思います。
 確かにそこに大きな差があるわけでございまして、そうした意味では、現在の社会保障の方の額につきましてこれからどうしていくかということはあるというふうに思いますけれども、いわゆる戦争に行かれた方と、そして日本の中を守った者とのそこに、差はそうしたところに付いている、それは国が雇用したということとそうでないということとの格差というふうに理解する以外にありません。
#127
○大脇雅子君 私は、そのような国策、赤紙一枚によって差を付けて、総力戦である内地における被災者を差別するという考え方は日本の独自のものであろうかと思います。ドイツでは、いち早くすべての戦争犠牲者に対しまして戦争犠牲者援護法というのを作って、四百万人が補償を受けたと言われております。
 一九四五年三月二十五日、名古屋の大空襲で防空ごうがつぶれて生き埋めになり、爆風で顔面や鼻腔部の骨と目がつぶれてしまった杉山千佐子さんという方がおられまして、立法措置による国家補償を求めて三十年間運動を続けてこられています。
 それに対しまして、これまで日本弁護士連合会は、昭和五十年の人権大会で民間被災者に対する援護法制定に関する決議というのをしております。そして、大戦の体験の上に制定された平和憲法の基本精神は、こうした軍人軍属にのみ限定された戦災者援護の法制は法の下の平等に反するんだという決議を行っております。そして、国会でも社会党の須原昭二議員始め、その人たちが援護法の法案を出したりしているということでございます。
 国の政策が後手に回ったために被害者を出したヤコブ病訴訟、そしてハンセン病訴訟、そして今問題になっているC型肝炎の弁護士による意見書等、様々なところで国は被害者に対しておわびをされました。これも坂口大臣の高い識見に基づく英断と思って私も御尊敬申し上げているわけですが、やはりそうした赤紙一枚で差別をすることなく国としての謝罪ということが必要だと思うのですが、いかがでしょうか。
#128
○国務大臣(坂口力君) 杉山さんにつきましては、私もお会いさせていただいたことございますし、お話を伺ったことが過去にございます。それぞれの御主張というものは確かに私もお聞きをいたしまして理解のできるところでございました。
 しかし、現在の法体系というものが基本的にそのように作られてもう久しいわけでございますが、それを過去にもう一度戻してそしてやるということはなかなか現在できにくい状況にあると私は認識せざるを得ません。御主張は御主張として私も理解のできるところはございますけれども、この法律をもう一度白地に、白いキャンバスにもう一度初めからかき直すということはなかなか難しいというふうに私は理解せざるを得ません。
#129
○大脇雅子君 これは白いキャンバスにもう一度筆を染めるということではなくて、軍人軍属に対する援護法をこういう人たちにも適用を、少なくとも補償の一部なりとも拡大をするということでなかろうかと思います。それがまた平和憲法の下における私どもの未来の子供たちに対するけじめではないかというふうに思います。
 この実態調査が一九七三年の六月二十六日の附帯決議で行うようにということでありながら、そのままこの運動は一九七七年を境にずっと低下しているということでございます。それで、もう今度の省庁再編で管轄がどこかへ消えてしまったということらしいんです。
 だから、一度、厚生労働省でも総務省でも結構ですけれども、やはりきちっと調査をしていく、ここの調査だけは、例えば引揚者とか未帰還者の、あるいはそれから外地での戦没者の調査等なされているにもかかわらず、放置されたまま歴史の忘却の中のやみに沈んでしまうということはやはり問題だと思いますので、一度機関を立ち上げていただきまして調査をしていただく、そういうことを御検討、是非していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#130
○国務大臣(坂口力君) そこは歴史の忘却の中に沈まないように、ひとつお話し合いいたしまして、どこになりますか、どこが中心になりますか分かりませんけれども、ひとつ十分な検討をさせていただきます。
#131
○大脇雅子君 運動していた水野さんという人は墓石に戦災死と刻みたいと言っておられます。
 杉山千佐子さんの御本がありますが、それは「おみすてになるのですか」という題が付いております。彼女は、
 ただ「お金をください」という運動ではない。将来、子や孫が戦争に脅かされずに平和に過ごせるためには、援護法をたてておかないことには、国民はいつも、ごみあくたのように踏み砕いていいという政府の考えを通すことになってしまうと思います。
  国が戦争をしようと思えば、その後の戦後補償にお金がかかるものなのです。その覚悟がなかったら戦争は始められない、
そうしたことを述べておられます。親戚の大蔵省の主計局長を務めた人が、千佐ちゃんたちを助けたら日本は滅びると言ったという言葉に対して、「私たちの援護法ちゃんとしなかったら、そのとき日本は滅びるのよ。」と彼女は答えています。
 この法律の意味というものは、実は私たちが後の世代の人たちに伝える一つの平和に対する考え方だということを私は思うものでございますので、是非実態を調査されまして、その検討が始められることを祈ります。
 私の質問を終わります。
#132
○委員長(阿部正俊君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次両案の採決に入ります。
 まず、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#133
○委員長(阿部正俊君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、平成十四年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#134
○委員長(阿部正俊君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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