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2002/04/25 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 財政金融委員会 第14号
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2002/04/25 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 財政金融委員会 第14号

#1
第154回国会 財政金融委員会 第14号
平成十四年四月二十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     佐藤 雄平君     櫻井  充君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     金田 勝年君
     斉藤 滋宣君     鴻池 祥肇君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     山下 英利君     三浦 一水君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     三浦 一水君     青木 幹雄君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     青木 幹雄君     山下 英利君
     鴻池 祥肇君     加治屋義人君
     平野 達男君     広野ただし君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山下八洲夫君
    理 事
                林  芳正君
                若林 正俊君
                円 より子君
                山本  保君
    委 員
                上杉 光弘君
                尾辻 秀久君
                加治屋義人君
                金田 勝年君
                中島 啓雄君
                溝手 顕正君
                山下 英利君
                大塚 耕平君
                勝木 健司君
                櫻井  充君
                峰崎 直樹君
                浜田卓二郎君
                池田 幹幸君
                大門実紀史君
                広野ただし君
                大渕 絹子君
                椎名 素夫君
   国務大臣
       財務大臣     塩川正十郎君
       国務大臣
       (金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
       国務大臣
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
       財務副大臣    尾辻 秀久君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       財務大臣官房審
       議官       村瀬 吉彦君
       財務省理財局長  寺澤 辰麿君
       財務省造幣局長  筑紫 勝麿君
       財務省印刷局長  窪野 鎮治君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   石野 秀世君
   参考人
       日本銀行発券局
       長        秋山 勝貞君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人造幣局法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○独立行政法人国立印刷局法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○貨幣回収準備資金に関する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十八日、佐藤雄平君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。
 また、去る十九日、有村治子さん及び斉藤滋宣君が委員を辞任され、その補欠として金田勝年君及び鴻池祥肇君が選任されました。
 また、昨二十四日、鴻池祥肇君及び平野達男君が委員を辞任され、その補欠として加治屋義人君及び広野ただし君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山下八洲夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人造幣局法案、独立行政法人国立印刷局法案及び貨幣回収準備資金に関する法律案の三案の審査のため、本日の委員会に財務大臣官房審議官村瀬吉彦君、財務省理財局長寺澤辰麿君、財務省造幣局長筑紫勝麿君及び財務省印刷局長窪野鎮治君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山下八洲夫君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人造幣局法案、独立行政法人国立印刷局法案及び貨幣回収準備資金に関する法律案の三案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行発券局長秋山勝貞君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(山下八洲夫君) 独立行政法人造幣局法案、独立行政法人国立印刷局法案及び貨幣回収準備資金に関する法律案の三案を一括して議題といたします。
 三案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○峰崎直樹君 五十分間という時間でございますが、前半、この独立行政法人問題についての質疑を中心にしながら、また後半では、最近の減税論議などについて是非質問していきたいと思っております。
 そこで、最初に、独立行政法人化してこの二つの機関、どんなメリットが出るんだろうか、これについてまずお伺いしたいと思います。
#9
○副大臣(尾辻秀久君) どういうメリットがあるかという御質問でございます。
 まず一番目に、今度は独立行政法人化いたしますと中期目標を定めなきゃいけないということになっています。こうした達成すべき目標をより明確に財務大臣より指示ができるというようなことが第一点に挙げられます。また、次に二点目でございますが、自主的な経営判断に基づき、機動的かつ中期的な業務運営を行うことが可能になる、こういうことがあります。それから三点目として、第三者機関による評価の対象になる。したがいまして、例えば業績不振などの場合には役員の解任事由となり得る、こういうことがございます。
 したがいまして、申し上げますと、透明性の向上を通じて更なる業務の効率性、質の向上に資する、これがメリットだと考えております。
#10
○峰崎直樹君 しかし、中期目標を設定するとか、それが何かメリットになるとは私は到底思えないのですが、しかも、ずっとこれ懇談会の、造幣局とかあるいは印刷局の懇談会で、独立行政法人化に持っていくこの資料を読んでみても、何でこれをわざわざ独立行政法人にしなきゃいかぬのかなと。そのまま読んでいくと、自由が与えられているようでいて、これは国家公務員型ですわね。しかも、中期目標を与えられるといいながらも独占的に仕事を与えて、しかも職員の皆さん方の給与は自由ですよと言うけれども、じゃ、本当に自由になるかといっても、これは監査、いわゆる独立行政委員会の評価委員会にかけなきゃいかぬとか、非常にある意味ではもうがんじがらめにされていて、とても何か独立行政法人化をして効率化だとか透明化だとか、どうも余り私はメリットがないんじゃないのかなというふうに思う。
 むしろ、これだったら、国営のままやった方がより性格がはっきりしていいのではないかなというふうに個人的には思っておりますが、まあ、しかし今更それを国営、一回こういう方向でやろうということでございますから、その五年間の中期目標の結果を見なきゃいけないと思っておりますが。
 そこで、ちょっと細かいところをお聞きしたいと思いますが、イギリスでは造幣局だけがエージェンシー化しているわけです。ところが、銀行券製造部門は中央銀行の印刷部門になっているわけです。日本は両方ともエージェンシーにするというのは一体なぜなんだろうかな。ちょっと細かい技術的なことでございますが、お答えいただければと思います。
#11
○副大臣(尾辻秀久君) イギリスの場合には、銀行券は当然イギリスの中央銀行が発行いたしております。そしてまた、印刷もその中央銀行の印刷部門がいたしておるわけでございます。したがいまして、中央銀行は当然政府の機関の一部じゃありませんから、政府の機関の一部が印刷しているわけではない。したがって、イギリスの場合には政府の機関の一部を全部エージェンシー化しておりますので、したがってそこの部分はエージェンシーにはならなかった。そこが日本との違いだと、こういうふうに理解いたしております。
#12
○峰崎直樹君 もう少しイギリスとの対比で、今度のこの両法人のいわゆる国家公務員の宿舎法の適用除外ということが出されているわけですね。イギリスのエージェンシーは、その財産そのものは実は国有財産としている。今度これは、財産は全部これエージェンシーの方に無償で移ることになっていますね。そういう意味で、本家本元といいますか、元々エージェンシーというのは日本の公益法人とかそういうのをまねしたんじゃないかとかいうふうに言われているようなことも聞いたことがあるんですが、別にイギリスのエージェンシーがすべていいと言わないんですけれども、なぜ、日本の国有財産の場合は無償で継承され、そしてイギリスの場合はそのまま国有財産になっていると、これも違いがあるんですけれども、なぜ日本の場合はそういうふうにしたのか。それと同時に、宿舎や工場の跡地の不動産というのは、これ、無償で譲与されるということに聞いているんですけれども、それは事実そうなのかどうかですね。
#13
○副大臣(尾辻秀久君) これはもう申し上げるまでもありませんが、独立行政法人化いたしますと、国から運営費交付金等を受領いたしませんで、独立採算制を基本として運営されるわけであります。したがって、これをどうするかということでありますけれども、今御指摘ございました宿舎や工場等の不動産につきましては、他の独法と同様に、これに相当する金額を政府が独法に対して出資した、こういうふうにいたすことといたしております。
 したがいまして、正確に表現いたしますと、出資ということでございますので、そのように御理解いただきたいと存じます。
#14
○峰崎直樹君 出資だという理解ですか、分かりました。この点はまた、先ほどちょっと述べたイギリスの場合はこれは国有財産ということで、財産の異動は、日本の場合はそれを異動させて無償で渡して、それは出資だと、こういう理解ですか。そうすると、当然のことながらこれは資本というか、貸借対照表では資本の部に計上されると、こういう理解ですか。
#15
○副大臣(尾辻秀久君) そのとおりであります。
#16
○峰崎直樹君 そこで、一番重要なのは監査の問題だと思いますが、この独立行政法人化をして、この監査がもう二重に三重になっているんですけれども、そこでまず、会計検査院、おいでいただいていると思いますが、会計検査院の監査というのは、これはどうなるんでしょうか。
#17
○説明員(石野秀世君) 独立行政法人であると否とを問わず、国が資本金の二分の一以上を出資する法人でありますと、会計検査院法第二十二条第五号の規定によりまして会計検査院の検査を必要とするという法人になります。
 今回、御審議の対象となっております造幣局及び印刷局関係の独立行政法人につきましても、法律案によれば両法人とも国の全額出資法人というふうになるというふうに承知しておりますので、この場合には、今申しました国の二分の一以上出資法人ということとして会計検査院が検査しなければならないという対象になるということでございます。
#18
○峰崎直樹君 それからもう一つお聞きしておきたいわけですが、当然それは会計検査院も検査は入りますねと。そうすると、ある意味では、総務省の中に置かれている検査と、それからもちろん独立行政法人は財務省の中で置いている検査と、三重の検査になるんですが、そこは随分手厚くやられているんですけれども、肝心の国会の関与というか、国会に対してはこれはどういう形で民主的なコントロールになるんだろうかなと、これは総務省にちょっとお聞きします。
#19
○副大臣(若松謙維君) まず、監査の意味でございますが、御存じのように一般的には内部監査とか外部監査とかあるわけでありますが、恐らく委員の御質問のいわゆる独立行政法人通則法からのいわゆる外部のチェックということでは、今、委員が御指摘されたような形があるわけですが、正確に申し上げますと三点ございまして、まず外部監事という、これは一人以上の任命が義務化されております。それ以外には、各府省、この二つの独立行政法人ですと、いわゆる財務省による独立行政法人評価委員会、これによるいわゆる外部有識者からのチェック、そして三つ目がいわゆる外部監査、会計監査人、これは一定規模以上の法人ということで、資本金百億円以上、支出五十億円以上、こういったところに対してのいわゆる監査のチェックが仕組みとしてございます。
 そして、国会に対する、国会からのチェックでありますが、明文の規定上では国会に対する直接報告にはなっておりませんが、いずれにしてもこの決算、独立行政法人の決算というのは公表されるものでありまして、こういった公表されたデータを基に国会での御審議の対象になるものと理解をしているところであります。
 ということで、あとは国会でどのようにチェックしていただけるかというのは、御存じのように国政調査権もございますし、恐らく国会の作業ということで私ども対処していきたいと思っております。
#20
○峰崎直樹君 そうすると、国会が、独立行政法人のどんな仕事ぶりをしているんだろうか、どんな営業成績なんだろうかと、こういうことを知るためには、ある意味では、財務大臣の方からになるんでしょうか、あるいは独立行政法人の長からになるんでしょうか、いずれにしても報告の義務というものがないと、いやもう一般的に情報公開の時代だからオープンにしていますよと、こう言うだけでは何となく私どもはちょっと、今までは国会の場で造幣局やあるいは印刷局も含めて財務省の予算を審議していたわけですけれども、何か一歩後退をしてしまうんではないかな。
 つまり、外部監査が入るとはいいながらも、どうもやはり国会における民主的コントロールといいますか、そういう観点からするとやはり、これは財務省にお聞きした方がいいんでしょうか、財務大臣にお聞きした方がいいんでしょうか、やっぱり一年たったら当然財務大臣に報告しなきゃいけませんね、この一年目の結果というものを。そうすると、その段階において国会の方にも実はこういう報告が上がってきているという資料なども上げていただかないと、我々いつの間にか見過ごしてしまうようなことが起きるんではないか。
 もちろん中間的に五年の中期的な検討結果なんかも出るだろうと思いますが、その点どういうふうに考えておられるか、お聞きしたいと思います。
#21
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほども申し上げましたけれども、中期目標を定めます。この終了時には事業報告書等を作成、そして公表することといたしております。したがいまして、中期目標期間終了時にまず事業報告書等を作成、公表と、ここで公表を一つさせていただきます。
 それから、企業会計原則を基本にいたしておりますので、財務諸表を作成いたします。そして、これも公認会計士の監査を経た上で公表すると、こういうふうにいたしております。
 それから、評価結果も公表いたしますので、このように幾つかのものはきちっと公表されますので、そのように御理解をいただきたいと存じます。
#22
○峰崎直樹君 いや、私が聞いているのは、毎年毎年、五年の中期目標が終わった段階で公表するというのはいいんですが、単年度において必ず毎年監査するわけですね。そして、それが財務大臣のところへ行くわけでしょう。
 そうしたら、それを私はやはり国会の場でもある意味では公表して、公表というか、この場に報告をして、そして、例えばもう酒類の研究所は始まっているわけです。そうすると、酒類研究所は一年たってどういう実績が上がっているのかというようなことをこの場で報告をするということがやっぱりあっていいんじゃないかというふうに思って私は言っているわけで、その点はどうかなということを聞いているわけです。
#23
○副大臣(尾辻秀久君) まず、先ほどこの中期目標のところ力を入れましたので誤解をいただいたかなと思うんですけれども、今申し上げました財務諸表、それから評価結果、この公表は、単年度のものでございますから毎年公表をいたします。
 したがいまして、そうしたものをごらんいただいて主務大臣や法人の長に対して委員会で御説明をお求めいただければ、御審議をいただくことは当然可能になる、このように考えます。
#24
○峰崎直樹君 いや、一般的にもちろん質問するのは構わないんですが、どういう結果でしたという報告はある意味では、これは別に決められてはいないけれども、私は、やっぱり国会における民主的なコントロールというか、審査というのは我々は国民から負託された非常に重要な課題だと思っているわけですから、そこは慣例でも構いませんから、是非そういうことを進めていただきたいなと思います。その点は要望しておきます。
 そこで、あと二点ほど質問したいわけでありますが、最近、通貨の偽造事件が頻発をしているわけです。これは、造幣局、印刷局は、独立法人化することで通貨に対する信頼というのが損なわれることはないのだろうな。これは一番重要な肝心な点だと思いますので、是非、財務省としてのある意味ではきちんとした回答をいただきたいなと思います。
#25
○副大臣(尾辻秀久君) 御指摘のところは最初から懸念のあったところでございます。
 この独立行政法人化におきましても、まず財務大臣は通貨に対する信頼の維持に責任を負っております。これは大前提でございます。したがいまして、偽造防止技術に関するもの等、通貨制度の安定に重大な影響を与えるおそれがある契約を締結する場合には承認を行うとか、とにかく財務大臣が責任を負っておりますし、また一方、その職員も、国家公務員としての国家公務員法上の守秘義務を課すことといたしておりますなど、秘密の漏えい防止にはその措置を講じておるところでございます。
 したがいまして、今御指摘の御懸念のないように、引き続き通貨に対する信頼は維持されるものと私どもは考えております。
#26
○峰崎直樹君 次に、通貨の製造業務の特殊性という問題があると思いますね。いわゆる通貨の確実な製造と偽造防止技術の維持向上といったものの必要性があるわけですけれども、そういう特殊性を踏まえると、貨幣、日銀券の製造というのは、これまでどおり独立行政法人造幣局・国立印刷局においてその製造を担うべきであるというふうに我々も考えるわけですけれども、独立行政法人化後に、これらを、五年たったと、いやこれはもう民間でやった方がいいぞというようなことはあり得るんだろうかな、私は、世界を見渡しても多分そこのところはないんだろうなと。
 私は、それがゆえに、何も独立行政法人化まですることないんじゃないかなというふうに思っているところもあるんですけれども、その点は念のために確認をしておきたいと思いますが。
#27
○副大臣(尾辻秀久君) 今、特殊性という表現をされました。
 そこのところを少し具体的に申しますと、まず一つは、安定的、確実な製造能力を持っておるということだろうと思います。それからまた次に、高度な偽造防止技術を持っておるということ、それから、先ほどもお答えの中で申し上げましたけれども、国家公務員法上の守秘義務等により偽造防止技術に係る秘密の保護が図られること、こういったようなことがあると思いますので、こうした条件を満たすものとしてはもうこの両法人しかない、したがって今お話しのように、民間に任すことはあり得ない、こういうふうに考えております。
#28
○峰崎直樹君 であるとすれば、そういうものを独占的にやらせるということであれば、これは法律事項で記載しておいた方がいいんじゃないかと思うんですが、その点はどうなんでしょうか。
#29
○副大臣(尾辻秀久君) 今お話しのとおりに、貨幣の製造につきましては、今後ともこれらの法人で独占することといたしております。
 これらのことにつきましては、法律の文言上、印刷局の独占あるいは──失礼しました、日本銀行券について今申し上げておりますけれども、日本銀行券については印刷局の独占と明示されておるわけではございませんけれども、日本銀行法に基づき日銀が定める製造及び消却の手続において印刷局のみに製造を発注することとされておりまして、更にそれを財務大臣が承認する制度となっておりますので、実質は独法国立印刷局のみに製造を行わせる、実質そうなる、日銀券については申し上げたところであります。
 それから、コインの方でありますけれども、これは通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律において今後とも独法造幣局の独占することとなっております。こちらはそうなっております。
#30
○峰崎直樹君 いや、要望として、もういわゆるそこまである意味ではきちっとしているのであれば、やはり法律的にもう記載をしておいた方がかえってリジッドになっていいんではないかなというふうに思います。これは要望しておきたいと思いますが。
 そこで、ちょっとつまらない、読んでいて、もう初歩的な質問なんですけれども、貨幣という言葉が出たり通貨という言葉が出ているんですけれども、これどう違うのかなというのは、どういうふうに理解したらいいんでしょうか。
#31
○副大臣(尾辻秀久君) 正直言いますと、私もいささか混乱をしそうなんでございます。貨幣とか通貨とかというのは、通常は私たちが話をしますときは同じ意味で使います。
 そこで、混乱のないようにお答えしたいと思うんですけれども、通貨が一番大きな言葉の意味であります。そして、この通貨の中にお札、紙幣、この日本銀行券が一つある。それからもう一つ、貨幣があります。この貨幣の方がコインの意味でありまして、この両方、こういうふうに呼んでおるところであります。
#32
○峰崎直樹君 分かったような分からないような感じがしますが、理解をしておきます。
 さて、若松副大臣、結構でございますので、委員長、もう若松副大臣は結構でございます。
#33
○委員長(山下八洲夫君) 結構でございます。
#34
○峰崎直樹君 それでは、この機会ということをおかりしまして、G7から帰ってこられました塩川大臣にお聞きをしたいわけでありますが。
 G7に行かれる前に随分新聞記者の皆さんに相当かなり、例えば格付機関に対する相当な批判を持っていらっしゃるとかいろいろ思いを持っていらして、例えばIMFが、あのときは何でしょうか、補正予算だとかあるいは金融機関に対する公的資金の投入だとか、そういうことまで言及されたことに対して相当な御不満を持ちながらG7へ行かれたわけですが、G7へ行かれて、日本に対する経済問題、とりわけ金融機関の不良債権問題や構造改革については大臣はどんな発言をされて、また各国の反応というのは率直にどうだったのか、お聞きしたいと思います。
#35
○国務大臣(塩川正十郎君) G7で向こうが言いましたのは、まず、日本経済の戦後最悪のリセッションの中にあると、深刻な事態であるということは言いました。それから、銀行セクターについては、適切な場合には対象を絞った公的資金の注入も必要なんではないかということを、G7の中ではケーラーという専務理事がそう言っております。
 それから、金融政策は、更に一層の金融緩和を図って一刻も早くデフレの圧力から解放されるべきであると言っている。財政政策につきましては、財政スタンスを今後ともおおむね維持して、スタンスを維持しろと。ただしかし、財政の運営によって経済の活力化を積極的に進めるべきではないかと。また、この財政の中で、特定財源の廃止、公営企業や健康保険制度の改革といった政策は是非強力に推進してもらいたいということを言っております。
 それから、政府債務の維持可能性に対する懸念、いわゆる国債の問題でございますが、金利の急上昇に対して脆弱なものがあるということを指摘しております。
 それから、企業リストラにつきまして、早急ないわゆる不良債権の処理、不良資産の処理とともに積極的に改革をしてもらいたい。同時に、規制緩和をもっとスピーディーに緩和していく必要があるのではないか。
 それから、最後に言いましたのは、円安はおおむねアジア地域における、日本の経済の状況を見るに、円安が進行しておるが、円安はおおむねアジア諸国としては対処可能な範囲であると思っておると。しかしながら、この円安はいつまでも維持されるべきものではない。けれども、円安が日本における持続的成長を回復するための包括的な構造政策、マクロ経済政策によりもたらされる場合は、中期的にはアジア経済、アジア地域の経済及び世界全体に大きな利益をもたらすこととなるであろうと、こういうことをケーラー専務理事が言っておると、こういうことであります。
#36
○峰崎直樹君 いや、専務理事がどう言ったかといったことをお聞きをしたわけじゃないんですよ。さっきからずっと聞いていて何だか妙な話だなと思ったんですが、まあいいでしょう。
 実は、その前に……
#37
○国務大臣(塩川正十郎君) 時間がないから……
#38
○峰崎直樹君 まあ分かりました、分かりました。時間がないからといって、やっぱり……
#39
○国務大臣(塩川正十郎君) G7でどういうことが言われたかと言うから……
#40
○峰崎直樹君 こちらのやっぱりしっかり質問に答えてくださいよ、質問していることに……
#41
○国務大臣(塩川正十郎君) いや、だから、簡単に答えろとは言ったんじゃないですか……
#42
○峰崎直樹君 まあ、いいです。
 そこで、格付機関に対して四月十九日に相当、スタンダード・アンド・プアーズだとかあるいはムーディーズだとかフィッチだとか、特に外国の格付機関に対して相当怒り心頭に発していられたあの記者会見をやっておられますね、一々読み上げませんけれども。その中で、この格付機関に対して意見書を出したい、こうおっしゃられているんです。
 どんな意見書を、いつ、どういう格付機関に出すのか、その点はちょっと明らかにしていただきたい。
#43
○国務大臣(塩川正十郎君) まず、三つの格付機関に出そうと思っております。それから、これは財務官の名前で出したいと思っております。
#44
○峰崎直樹君 財務官。
#45
○国務大臣(塩川正十郎君) 財務官でございます。
 相手は民間会社でございますし、政府じゃございませんので、これに対しましては私直接が答える必要もないだろうと、財務官が質問をすることで十分だと思っております。
 そして、内容につきましては現在、これは国際的な問題にもなることでございますから、慎重に質問要項、意見書の中身を詰めておるところでございまして、近いうち発送する予定です。
#46
○峰崎直樹君 内容は近いうちというしかおっしゃっていない、内容は分からない。
#47
○国務大臣(塩川正十郎君) いや、分かっていますよ。
#48
○峰崎直樹君 じゃ、それをちょっと、どんな内容で質問をされるんですか。
#49
○国務大臣(塩川正十郎君) いや、それは今発表できません。
#50
○峰崎直樹君 いや、ちょっと聞こえなかったですな、もう一回。
#51
○国務大臣(塩川正十郎君) それは今発表できません。
#52
○峰崎直樹君 内容は分かっていますけれども発表できません、じゃ、いつ発表できるんですか。
#53
○国務大臣(塩川正十郎君) 発送したとき発表いたします。
#54
○峰崎直樹君 何だかその、まあ分かりました。じゃ、是非国会にも報告をしていただきたいと思いますが、そこで、その時期はまだ、それもできるだけ早くぐらいしか言えないんですね。
#55
○国務大臣(塩川正十郎君) できるだけ早くです。
#56
○峰崎直樹君 それじゃ、税制問題というか減税問題にちょっと移っていこうと思うんですが。
 G7で日本の、この六月に向けて減税政策を打ち出すんだと。例の三条件というのがありますけれども、そういう発言は塩川大臣は特に今度のワシントンでのG7で発言をされましたか。
#57
○国務大臣(塩川正十郎君) 三原則については言いませんけれども、減税を先行することがあり得るかも分からぬということは言いました。
#58
○峰崎直樹君 何だか思わせぶりな、あり得るかもという表現をされたんですか。
#59
○国務大臣(塩川正十郎君) そうです。
#60
○峰崎直樹君 この間、ずっと税制改革の問題について、この一月から始まった税制改革論議で、どうも政府の考えておられるいわゆる減税政策というのか、それについての考え方がばらばらになっているんじゃないかという気がするんですが、ちょっと塩川財務大臣に答えていただく前に、今日はもう四十分までしかおれないということなので、竹中大臣にも来ていただいておりますが、経済財政諮問会議では一体今、もう時間も非常に少ないので、この六月に向けてどんな論議をしているのかな。
 それから、塩川大臣のところは、政府税制調査会は減税をしようとされているのか、どういう改革をされようとしているのか。どうもそこら辺りが、時には課税最低限を下げるというと、これは増税になるなとか、塩川大臣だったら、今度は消費税の益税だとかいろんな問題を入れる、たばこ税は来年は是非上げるぞとか、増税含みの話をされているし、これは一体全体どうなっているのかなというのがよく分からないわけです。
 そういう意味で、この機会に、余りもう時間ありませんから、私も連休後にまた、税制は連結納税という大きな問題が控えていますから、そこで本格的に議論したいと思うんですが、そこで竹中大臣、六月に向けて今は経済財政諮問会議はどんな議論をしていて、どういうことを今目標にやろうとしておられるのか、総理はどんな決意でおられるのか、竹中大臣はそれをどう進めようとしているのか、その辺り、手際よくちょっとお話しいただければと思います。
#61
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済財政諮問会議での税の論議でありますけれども、今どこまで議論しているのかという御質問に対しましては、民間有識者議員から論点の整理を行ってもらったというところであるということであります。その論点の中で、したがってその方向といいますか、どういう議論がなされているのかということに関しましては、今、峰崎委員、幾つか税目を挙げましたが、税目の検討とかそういう細かい議論はもちろん行っておりません。
 我々が今の段階で議論の中で強調しておりますのは、やはり目立つところが経済の活性化であるということであります。活性化ということになると、必然的に、しかるべきところの税負担を下げるということが暗黙のうちに出てくるわけでありますが、一方で、財政政策全体のマクロ経済的な側面を見ている我々としましては、財政の健全化にも十分な注意を払わなければいけない。当然でありますから、それについては十分な責任を負わなければいけない。その制約の中でどのようなチョイスがあるかということを正にこれから方向として検討する段階にある。今、経済財政諮問会議での議論は、したがってそういった問題点ないしは論点の整理を行ったところだということであります。
#62
○峰崎直樹君 そうすると、もう時間もありませんのでお聞きしたいわけですが、私は実は、前の宮澤大蔵大臣、当時。その当時ここの場でずっと議論していたときに、経済財政諮問会議ができて骨太な政策が出てくると。
 その骨太な政策の中身というのは、私もあのとき、宮澤財務大臣とのやり取りを聞きながら私が非常に感じていたのは、国と地方の税財源配分、つまり分権化に対応した税源はどうあるべきか、それから社会保障と国の税財源の関係はどうか。つまり、地方政府と中央政府、それから社会保障基金政府、この三つの政府の間をどういうふうに組み立てていくのかということが実は非常に重要なポイントで、今論議はやがてそういうところへ進むはずですと、こういう話だったんです。
 今のお話を聞いていると、経済の活性化、つまり当面のデフレ対策とか、経済をある意味では順調に軌道に乗せようということでいろいろ努力されているんだろうと思うんですが、私は、何だかそういうところにだけ目がいっちゃうと、経済財政諮問会議は個々の税目で議論するんじゃないよ、将来の骨太のものをやっていくんだよということになると、そこのところに切り込んでいくようなものを出さなければ国民全体が、つまり将来の、構造改革が進めばどんな社会になるのかということの柱が定まってこないんじゃないかという気がしてならないわけです。
 その点がどうなっていくのかなということと関連して、もし御意見があればその進捗状況もお聞かせ願いたいんです。
#63
○国務大臣(竹中平蔵君) 実は、峰崎委員、今すべてある意味でおっしゃってくださったと思います。
 今どういう状況かということなので先ほどのお答えを申し上げたわけですけれども、じゃ、今後どういうことを深めていくのかということに関しましては、正に今、委員御指摘になったように、国と地方の税源配分の基本的な方向をどのように考えるべきなのか。まず、歳出全体との関係をどのように考えるべきなのか、社会保障との関係をどのように考えるべきなのか、これが経済財政諮問会議が答えなければいけない非常に骨太の正しく重要な問題だと思っておりますので、五月にはそういった問題を一つずつ議論を深めていくと、そういったプロセスを考えております。
 今の中では論点の整理をしたというふうに申し上げましたが、論点の中に今申し上げたようなことは明記されております。
#64
○峰崎直樹君 そうすると、六月に経済財政諮問会議が答申、事実上まとめ上げられる、予算編成の前ですから多分まとめ上げられるんだろうと思いますが、その中では、そういう将来の税制構造といいますか、そういうものは、基本的な枠組みはもうまとめて出せるということなんでしょうか、この六月までに。
#65
○国務大臣(竹中平蔵君) これは全省庁を巻き込む非常に大きな問題でありますから、大変困難な問題であるということは承知しておりますが、そういった大きな方向性に触れないと我々経済財政諮問会議の役割を果たせないというふうに思っております。時間的制約は大変大きいですが、大きな方向性については、今申し上げたような重要な問題についても是非議論をしたいと思います。
#66
○峰崎直樹君 そうすると、今度の六月は、時間の関係もおっしゃっていましたけれども、六月についてはどんなことを重点的に経済財政諮問会議では答申をされていくということなんでしょうか。ちょっとそこの中身が分かれば、骨子だけでも構わないんですけれども。
#67
○国務大臣(竹中平蔵君) まだ実は、骨子そのものをどのようにするかということは、内容そのものをかなり規定することになりますので、骨子の案というようなものをまだ経済財政諮問会議でお諮りはしておりません。
 したがいまして、委員の御質問に今ちょっと直接お答えすることはできないのでありますけれども、私自身は今のところかなり幅を持って見なければいけないと思っておりますが、時間を追って、時間の制約がもうありますので、五月に入りましたら、そのような方向性、骨子のようなものも明示的にしていきたいと思います。
#68
○峰崎直樹君 五月になってそういう骨子が出てきて議論するということは、六月には、ある意味では精密なといいますか、我々が求めているような、つまり来年度以降、例えば社会保障制度はこう変わるとか、税財源の関係はどうなるかということについてのかなり細かいところはやっぱり出てこないのかなという感じがするんですが、その将来像というのは、じゃ、六月ではなくていつごろをめどにされているんでしょうか。いわゆる、我々が目指す将来の中央政府、地方政府、社会保障政府の三つの関係についてのいわゆる税制上、税を中心とした対応ですよね、そういったものはいつごろをめどにその将来像を確定していきたいとお考えになっているんでしょうか。
#69
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、例えば地方への税源移譲の問題一つ取りましても、その受皿になる地方自治体をどのように作っていくのかというような一方で大問題があります。そういった制度そのものを作っていくというのは、これは一朝一夕でできることではありませんから、これは時間を掛けて少しずつやっていくしかない問題だと思います。
 しかし、全体としてどのぐらいのタイムスパンでどのような、制度改革も含めて、改革を進めていかなければいけないかという大きなチャートは、やはり今回の六月の中で示したいというふうに思っています。
#70
○峰崎直樹君 改革工程表を税についても作られるという話だったんですけれども、それは作られますか。
#71
○国務大臣(竹中平蔵君) これは工程表のイメージの問題だと思います。昨年十一月に作りました工程表というのは、五百の項目を挙げまして各省庁から極めて細かいものを寄せ集めた。そのようなものを作るということはイメージしておりません。
 しかし、今申し上げましたように、様々な制度改革をこれは時間を掛けてやっていかなきゃいけないものですから、そういった非常に目の粗いものになると思いますが、大きな流れといいますか政策のシークエンスというか、そういうものは、これは税制だけではなくて、活性化のための規制改革とか、そういうことを含めて是非何らかの形で明示したいというふうに思います。
#72
○峰崎直樹君 大臣、もう四十分になりましたので結構でございます。ありがとうございました。どうぞ。
#73
○委員長(山下八洲夫君) 竹中大臣、御退席いただいて結構でございます。
#74
○峰崎直樹君 塩川大臣にお聞きします。
 もう時間も余りありませんので、今後、二〇一〇年ごろをめどに減税先行を認めるという議論をされました。記者発表に載っております。そうすると、今年度、税制改革、税制改正を例えばあり得た場合には、例の三十兆円の、いわゆる今年度の予算における国債発行の上限枠というもの、この問題と絡んでまいりますね。そうでなきゃ、またちまちましたものじゃ、それこそ、大臣、何かどこかでおっしゃっているんですか、いや三年間ぐらいは十兆円ぐらい減税したらええよというような非常に威勢のいい発言もされたやに聞いておりますが、これは決して記者会見の発表じゃありません。
 そうすると、そういう減税先行を認めて、いや十年間のタイムスパンで二〇一〇年でプライマリー黒字になりゃいいよと、こうおっしゃっていたということですから、当然これは従来の小泉内閣の三十兆円枠とどうもぶつかってくるのかな。いや今年度はやらないよと、もう補正予算も組む予定はないよと、こういうことなんでしょうかね。
 その辺りは非常に重要な私、ポイントだと思っていますので、その点、明確にしていただきたいと思います。
#75
○国務大臣(塩川正十郎君) それはもう一番大事なところなんですよ、峰崎さん。そうです。そうなんですよ。それを僕は昨日も財政諮問会議で言っているんです。私言ったのはそういうことなんです。諮問会議というのは基本的な理念と方向を決めるだけであって、細かいことはちんたらちんたら議論しておったってまとまらぬから、それは総理指令で、指名でどんどん下へ下ろしてくれと言っている。それをぐっちゃらぐっちゃらやっているものだから全然結論が出てこないでしょう、これ。ですから、税制改正をする場合に、おっしゃるとおり、これからの財政をどうするのかということと併せて考えてくれと。そして、その上になってくると、制度改正があるから、制度改正の問題点を下へ同時に下ろしてくれと。そうでないと完全な税制改正はできませんよ。
 私が言っておるのは、減税あるあると言っているんじゃなしに、そういう場合になれば減税が先行することもあっても構わないと。その代わりに一定期間内に収支をきちっと整えるようにしてくれと、こう言っておるんです。私の言っているのは単純な話です。
#76
○峰崎直樹君 いや、単純な話なんですが、私も前回の質問のときにもお話ししたように、減税、先やっていいよと。その代わり二〇一〇年までには増減税中立だよと。
 今日、竹中さんもうおられなくなったんですが、これは将来増税になるよと。例えば、所得税減税のときもそうなんですが、これだけ七百兆近く国債、地方債の累積債務が生じてきたら、国民分かっていますからね、減税したら経済の活性化になるわと言っていて、じゃ本当にそれが消費に回るかと、これはもう回らないですよね。やがていつか増税で取り戻されるわと、こう思っているんですから。そうなると、ある意味では、将来の国の骨格がどうなるのか、そしてその下で地方財政はどうなるのか、我々の将来の年金はどうなるのか、このいわゆる制度改革の安心の方が、私は、国民にとってみたら将来の消費に向かうある意味では意欲といいますか、その方が増すだろうというふうに思っているわけですよね。
 その意味で、今おっしゃられた中で心配なのは、減税、先やっていいよと、その代わり二〇一〇年ではプライマリー黒字にしてくれよなと、ここの絵をどういうふうにこれからかけるのかということなんです。それと同時に、これは本当に政治的にも担保できるということを塩川大臣、責任持てますか。
#77
○国務大臣(塩川正十郎君) それは私一人の責任じゃありませんよ。だからこそ経済諮問会議でそれをしっかりと議論してくれと言っているんですよ。それが、減税の論点整理やと、こう言っているから、時間がないじゃないかと言っているんです。六月に総理がサミットに行きますから、必ず世界各国がこれ聞きますよ、日本の将来、方針どうだと。減税の論点整理で終わってしまうようなことではどうにもならぬじゃないかと。だから、減税をする、あるいは、減税じゃない、税制改正をする、そうするとそれの財政との関係をどうするか。そうすると、財政の改革をするとするならば、それに対していろんな諸制度の改革をどうするか、こういうふうな問題点を出して下へ下ろしてくれと、こう言っておるんです。
#78
○峰崎直樹君 そこまでおっしゃるんだったら、七月のサミットに向けて、税を預かっている責任大臣として、どういう税を今回は景気対策のために減税していくのかということについてのお考えというのはあるんですか。つまり、所得税、法人税あるいは消費税といった基幹税を本当にこの機会に減税してもいいと、そういう考え方をお持ちなんですか。
#79
○国務大臣(塩川正十郎君) それは何遍も言っているじゃないですか、私は。そういうことで基本方針を経済財政諮問会議で決めてそれを下へ下ろすということになっているんですよ、政府の中では。ところが、その諮問会議の方では、その基本方針が決まらないで税制の論点だとかいうところで動いておるから、だから下へ、私のところへ下りてこないから言いようがないじゃないですか。
#80
○峰崎直樹君 やっぱり竹中大臣、本当にもうちょっと長くおっていただければ良かったなとつくづく思うんですが、そうおっしゃられているから恐らく竹中大臣だけの責任じゃないんだろうと思うんですが、我々が見ていると、この一月から政府税調始まって、経済財政諮問会議も始まっているんですよ。そうやって今我々に、私たちに向かって何か力んで発言されていますけれども、何をやっているんですかと、政府税調も経済財政諮問会議も。まあ与党税調は別にしましょう。一体全体どこまで議論して、どういう結論を出そうとしているのかということについて、我々野党には責任ないですよ、それは。それはもう政府側が、与党側が、政府側がそこまで議論していて、この何か月間何をやっておったんですかということになるんです。
 そういう意味では今、塩川大臣の、恐らくG7に行かれて日本は何をやっているんだという冷たい視線を浴びて、きちっと具体的なことを出さないともうサミットではもちませんぞということが今日の囲み記事で、今もおっしゃられたのは、多分そのことを恐らく塩川大臣はおっしゃっているんだろうと思いますから、これはまた連休明けに税制のことについて引き続きまた議論をさせていただきたいと思いますし、(「また同じ議論をやるんですか」と呼ぶ者あり)いやいや、また同じ議論じゃありませんよ。まだ細かい問題がたくさん残っているじゃないですか、約束したことで。しかも、竹中大臣、竹中大臣じゃないや、塩川大臣は、贈与税、相続税の問題とそれから年金税制との関係だとか、細かいことをいろいろおっしゃっているわけですから、こういったことも是非お聞きしなきゃいかぬことはたくさんありますので、是非それまた新たな観点からも論議させていただきたいと思います。
 さて、残り少なく、全くなくなりましたので、最後に、柳澤大臣にお越しいただいております。二点お聞きしたいと思っておりましたが、まず最初に、昨日でしたか毎日新聞で、これは新聞報道しか私ども分からないんで、与党の側が銀行の、ごめんなさい、銀行等保有株式取得機構というのを去年随分議論して作りましたですね。その中で、自民党内でどなたがやられているのか私も分かりませんが、自民党内、与党内で、事業会社が保有する銀行株も買取り対象にする、銀行株は市場からも買い取れるといったことを柱に拡充案というものが出されるというふうに報道は伝えているんですが、これは正に自民党内のことでしょうから、これ率直に申し上げて、金融担当大臣としてこういうことが行われることについてはどんな御見解をお持ちなのか。
#81
○国務大臣(柳澤伯夫君) 銀行の保有株式の買取機構、取得機構を作っていただきました。その趣旨は、銀行が持っている株式の金額が相当にこれ上がりますものですので、したがって、非常に市場の価格変動リスクに大きくさらされることになると。それを、BIS規制等の改正も視野に置くと、早めにこれをもう少し縮減しておく必要があるということで、当分の間というか、当面これを自己資本の金額と同じにするというところに縮減させようと、こういうことをやりまして、それを義務付けるということになると、他方で放出株の市場に与える影響もあるということで、買取機構を置いていただきました。
 しかし、そのときに同時に問題に、視野にあったのは、当然持ち合い株の解消ということでもあったわけでございまして、この後者の持ち合い株の解消ということの視点に立った場合には、銀行の保有株の放出と対照的に今度は事業会社の保有銀行株の問題もそこにあるということは、これはもう当然のことでございまして、最近に至りまして、自民党を始めとして与党の方々の間に、この問題に何らかの対処をする必要があるのではないかと、こういうような御議論が行われるようになったわけでございまして、私どもといたしましても、それはそれで、その理屈はその限りでは分からぬことありませんので、その議論の推移を見守っていると、こういうところでございます。
#82
○峰崎直樹君 議論の推移を見守っているということなんですが、元々私たちは、こういう形で株式市場の中に入っていくということは、ある意味では、日本の従来の相互の持ち合い株というものの存在というのが日本にあるがゆえに、恐らくそういう一つの対策として打たれたんだろうと思うんですが、本来であれば、こういう市場メカニズムというものに対して、こういう保有機構を作ってそれに買い取らせたりいろいろしたりする、しかもそのときに、いろんな八%のいわゆる出さなきゃいけないものを、今回は事業会社が出すときは、銀行株売るときは出さなくていいとか、いろんな形で株式市場を、ある意味では市場メカニズムではない考え方をやっぱりここへ投入するということについては、どうも柳澤金融担当大臣は、やはりこういったところは市場主義といいますか、そういう考え方を強くお持ちの方にしては、ちょっと私、今の御意見聞いていて非常に残念だなという印象を持っているわけでして、こういうことはやはりあってはならないのではないかなと。むしろ、銀行のROAとかROEを向上させながら、本当に株式市場が活性化していくという王道をやっぱりきちんと歩んでいくというのが筋ではないかなというふうに思うわけであります。
 その点を含めてもう一つ実はあったんですけれども、ちょっと時間が参りましたので私の質問を終わらせていただいて、今の点について何かあれば大臣の方からお答えいただいて、終わりたいと思います。
#83
○国務大臣(柳澤伯夫君) 峰崎委員のお話と私は全く基本的に同じ考え方でおりまして、私の下での施策の展開も、そういうラインに外れないようにということで進めさせていただいております。
 ただ、与党のあるいは自民党の皆さんがいろいろ心配していろいろ施策を検討される段階でございますので、それを私なりの気持ちを、何というか持ちつつ見守っているということを先ほど申し上げた次第でございます。
#84
○峰崎直樹君 終わります。
#85
○山本保君 公明党の山本保です。
 本日は、短い時間でありますけれども、独立行政法人造幣局法案、そして国立印刷局法案について何点か少し確認をしておくような質問をさせていただきます。
 最初に塩川財務大臣にお聞きしたいんですけれども、明治以降というんでしょうか、大変長い間この二つの仕事が日本の通貨の安定を担ってきたというふうに私も思います。技術的にも非常に高い評価を外国からも、紙幣に関しても日銀券に関しても、その印刷技術でありますとか、また硬貨のレリーフとかいろんなことで、私、専門でありませんが、テレビなどいろいろ見ておりましても、日本のお金というのは大変評価が高いというふうに伺っておるわけでありますけれども、いよいよこれが、言うなら歴史の新しい段階に入って独立行政法人という形になっていくわけでありますが、この時点において、これまでの両方の仕事の果たされてきた役割とか、またそれについての評価について、大臣から一言お願いできますでしょうか。
#86
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、正にこの造幣局といい、印刷局といい、本当に役所であったからこそ今日の技術の錬磨が出てきたし、また国際的にも高い評価を受けたと、私はそう信じております。
 それは、過日大阪で、一週間ほど前でございましたが、世界造幣局会議がございました。そのときでも、日本の造幣局技術、造幣局の持っておる技術というものは絶賛をしておりましたですね。とても大きく評価してくれておりました。その点、私たちも非常にうれしかったですね。印刷局の方もそうでございまして、過日申し上げたと思うんですけれども、新しく発行された二千円札、あれの偽造予防策というものは、世界的に見て非常に高い技術を駆使した紙幣であるという評価を受けておる。そういうようなのがございまして、私は、官営でこれやってきたからこそこの状態が保てた。
 ですから、今度、独立行政法人にするにしても、その伝統と枠組みはきっちりと守っていって、そして更にはアウトソーシングとして自由に活躍できる範囲をその上に広げていきたいと、こう思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
#87
○山本保君 法案を拝見しましても、両方の法案共通して、十一条ですか、外国からそういう貨幣、紙幣ですとかまた印刷技術、硬貨の技術などを委託を受けて、外国政府から委託を受けて製造できるというようなことがあり、お聞きしますと、まだなかなか今まではうまくはいっていないようですけれども、今、塩川大臣おっしゃったように、これからそんなことも含めて、もっとより良い技術を高め、そして評価を高めていただきたいなと思っております。
 では次に、財務省、副大臣でしょうか、お聞きしたいんですが、この両方の機関を独立行政法人にするということについて、先ほどもメリットについてはもう峰崎先生がお聞きになられましたので、そこはちょっと飛ばしていただきまして、三ついろんなこれからのメリットがあると思いますが、そのほかに、独立していくわけですが、このことについて財務省として何か配慮していかなければならないというような点はありますでしょうか。
#88
○副大臣(尾辻秀久君) 通貨は、国民が使用しようと思うときに確実に存在しなければなりませんし、また、使用するときに偽物ではないという心配をせずに使えるものでなければなりません。こういうものであります。
 したがいまして、ここのところを配慮することが必要でございますので、改めて申し上げますと、通貨の確実な製造の確保、通貨の偽造防止技術の維持向上が確保されることが不可欠でございます。このことに十分今後とも配慮してまいりたいと考えております。
#89
○山本保君 では、今のお答えに関連してもう少し具体的にお聞きしたいんですが、ちょっと通告とは順序を変えますが、先に財務省の方に、担当の方にお聞きしたいわけですけれども、今、尾辻副大臣、また塩川大臣からもお話があったように、大変重要な仕事であってということでありましたが、外から見ておりまして、今までは言うならば日本の日の丸、そして旧大蔵、財務省というその中のお仕事をしていたのが、民間とは言いませんが、しかし大変民間色の高いものになってくると。
 こうなってまいりますと、特に財務省、そして印刷、この印刷のことについて先にお聞きしますけれども、日本銀行が日本銀行券を発行すると、こうなっている。この三者の関係というのはこれまでとは何か変わったことになってくるのではないか。そのときに、従来とは違う関係が、今、尾辻大臣が言われたような通貨の安定性ということに何か問題を引き起こすんではないかという、ちょっと老婆心ながらそんな気がするわけでありますけれども、この辺の関係はどのようになるというふうにお考えでしょうか。
#90
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。
 日銀券につきましては、日本銀行と独立行政法人国立印刷局との間におきましては、従来同様、契約関係に基づきまして発注、納入が行われるわけでございますが、独法国立印刷局法案におきましては、財務大臣が日銀券の円滑な発行に資するために製造計画を定めることになっておりまして、独法国立印刷局に対して当該製造計画にのっとった製造義務を課すということになります。これにより確実な製造を期することといたしております。また、財務大臣は、独法国立印刷局の中期目標を定めるに当たりまして、日銀券の製造に関する事項についてあらかじめ発注者たる日本銀行の意見を聴くということにしております。
 このように、国の関与の下で、財務省、独法国立印刷局、日本銀行の三者の間で、通貨制度の安定の確保のために引き続き緊密な連携を図ることとなっているわけでございます。
#91
○山本保君 局長、ちょっともう一言、じゃちょっと細かいことをお聞きします。
 つまり、こういう印刷をするとなりますと、いろんな、何というんですか、設備整備というようなことを考えましても、ある程度以上のやはりきちんとしたお仕事がありませんと、いざというときに間に合わないんじゃないかと思うんですが、今、大変景気悪くなっておりますよね。こうなりますと、日銀券の発行というのも相当減っているんじゃないかなとちょっと危惧するわけですが、その辺の心配はありませんでしょうか。
#92
○政府参考人(寺澤辰麿君) そういったことも踏まえまして、中期目標を策定するに当たりまして日本銀行から意見を聴取することにしておりますが、そういった日銀の意見も踏まえまして、製造体制や製造量等も中期目標に盛り込まれることになると考えております。
#93
○山本保君 それでは、同じ質問を、日本銀行の今日は発券局長さんにわざわざおいでいただきましたので、日本銀行の側から見まして、今、財務省のお答えがありましたが、確認の意味でお聞きしたいと思います。
#94
○参考人(秋山勝貞君) お答えいたします。
 日本銀行は、これまでも財務省理財局及び印刷局との間で緊密な連携を取りながら日本銀行券の発行を行ってまいりました。こうした三者の関係につきましては、印刷局が独立行政法人となった後でも基本的に変わるものではないというふうに認識しております。
#95
○山本保君 秋山局長、もう一言、じゃちょっと立ち入ったことをお聞きしますが、今、発行の枚数のことなどをちょっと局長に、財務省にお聞きしたんですけれども、何かそのときの、言わばお金でしょうか、利益率というようなものがあって決められているということで、それはずっと一〇%で来ていたという資料をいただいているんですけれども、何か最近それが八・五%というふうに下がったというようにもお聞きしているんですね。
 この辺は、もちろん対等な契約といいますか、話合い若しくは財務省が入って決められたことだとは思いますけれども、何かその辺、独立行政法人になって、今までよりも立場が行政法人側が弱くなるというようなことはないのかなという気がするんですが、いかがでしょう。
#96
○参考人(秋山勝貞君) 私どもからいたしましても、印刷局の経営基盤の安定ということは必要であるということは十分に認識しておりまして、そういったことで、独立行政法人化になった後も、理財局それから印刷局と協議をさせていただきたいというふうに思っております。
#97
○山本保君 どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、もう一つ印刷局について、大事な仕事として官報の編集、印刷及び普及というのが法に決められておりますので、ちょっとこれについてお聞きしたいんですが、私の通知は先走った電子媒体化のことがちょっと聞いてありますが、その前提の方をちょっとお聞きいたします。
 ほかにもいろんな、切手を印刷したりとか印紙ですか、そういうお仕事があると思いますけれども、やはりその中では、私ども国会におりましても、官報というのはこれは一番重要な役割を果たすものではないかなという気がしておりますけれども、この辺は、独立行政法人化して、この印刷局が官報を印刷するというこの体制については変化があるのでしょうか、ないのでしょうか。
#98
○副大臣(尾辻秀久君) 官報は、言わば国の機関紙でございますから、当然、今後とも発行は国において行います。その編集、印刷、販売といったような官報業務につきましては、これも従来同様、独法国立印刷局に行わせることといたしております。
 今後とも、官報が法令の公布を始め、国の公告、公報という重要な役割を確実に果たすことができるように措置をいたしているところでございます。
#99
○山本保君 それでは次に、造幣局に関連する点をお聞きしたいんですが、これは一点だけです。
 財務大臣にお聞きしたいんですが、いわゆる記念硬貨というんですか記念貨幣というんですか、今度ワールドカップにも出されるというふうに聞いておりますけれども、いろいろ教えていただきますと、諸外国では非常にいろんな形で、もう少し柔軟にといいますか、数多く出している国が多いようであります。日本の法律、貨幣法ですか、それの五条には、国家的な記念事業に当たってと、こういう非常に、何といいますか、重い言葉でその条件が書いてあるようであります。
 ただ、現実にはいろんな形で出ているようでありますけれども、大臣、ひとつここは、条文の国家的な記念事業というのを何か狭く解釈するよりは、私はなるべく広げて解釈をしてたくさん発行できるようにした方がいいのではないかなという気がするんですけれども、大臣、いかがお考えでございましょう。
#100
○国務大臣(塩川正十郎君) 私も山本先生の意見に賛成ですね。もっといろんなものを出してくれたらいいと思っています。
 現在では国家的な記念事業として発行する場合のみに限定しておりますけれども、私は、独立法人になるのを機会に、もっと記念貨幣のようなもの、あるいは工芸品としての値打ちのあるようなものをどんどんと発行してちょっとはもうけてくれたらええんやがなと思うんですけれども、それは今後とも指導と努力を努めていきたいと思っています。
#101
○山本保君 せっかくの機会なんで、大臣、ちょっとお願いといいますか御相談があるんですけれども、最近出たものを見ておりますと、関西国際空港開港記念というのも出ておるようであります。二〇〇五年には私どもの地域で中部国際空港というのができることになっております。また、同年ですけれども、国際万国博覧会というのもあって、これ見ますと国際博覧会というのは結構出されておるようでありますけれども、今のお話で、具体例としてこういう事業も是非検討していただきたいなと思っているんですけれども、いかがでしょうね。
#102
○国務大臣(塩川正十郎君) 御質問があって、御期待があったということは伝えておきます。
#103
○山本保君 あとちょっと時間がありますので、少し実務的な内容についてお聞きして終わりたいと思いますが、今度の法律を見ますと、会計原則を基本で財務諸表等を公開するというような、今までの役所の体制にはない会計事務が入ってくるようでありますけれども、この辺の準備というものはいかがかということについてまずお答えいただけますか。
#104
○政府参考人(筑紫勝麿君) お答え申し上げます。
 造幣事業につきましては、これまでも企業的に運営するということで、特別会計の下で資産の異動、貸借対照表でございますけれども、それとか損益を明らかにする損益計算書等の財務諸表を作成してきているところでございます。
 今後、独立行政法人に移行した後におきましては、独立行政法人通則法三十八条でございますけれども、この法律によりまして財務諸表等の公開が求められることとなっております。したがいまして、現在、私どもの方でこの独立行政法人の会計基準に従いました財務諸表の作成等、会計制度の構築について公認会計士等の専門家とも十分協議を行っておりまして、システムの設計を含め準備を進めているところでございます。その確実な実施を図ってまいりたいというふうに考えております。
#105
○山本保君 ありがとうございます。
 もう一つ、やはり通則の中に、見ておりますと、独立行政法人評価委員会というのを主務官庁は作らなければならないと、こういう形になっておりますね。この辺について財務省では、今回の二団体といいますか、二法人についてはその準備はどんな具合になっていますでしょう。
#106
○副大臣(尾辻秀久君) 評価委員会でございますけれども、今御審議をいただいております法律をお認めいただきますと、いよいよ二十名のメンバーになります。そのときには分科会三つに分かれまして、一つが酒類総合研究所分科会、それから、今、御審議いただいております造幣分科会と印刷分科会ができるわけでございます。この三つの分科会で計二十名になります。
 現在はまだこの酒類総合研究所分科会しかございませんので、この七名の方が任命をされておるという状況でございますけれども、今後、分科会になるものが、まだそれだけでございますから分科会と今は称しているわけじゃありませんで、今はこれのみを評価委員会とこう称しておるわけでありますが、今後、分科会になるものと、こういうことで申し上げましたけれども、今後の姿を申し上げると、そういうことでございます。
#107
○山本保君 ありがとうございます。
 これで終わりますけれども、独立行政法人といいますと、やはりこれまでの役所の原則ではなくて民間型の効率性というようなものが強く出てくると思います。しかし、大臣の最初の御答弁にもありましたように、この分野というのは、効率というのは、もし仮に、万が一に技術が漏れたり、また偽造のものが出たりとすれば、これは今も非常に銀行の問題もありますけれども、日本銀行とか財務省が出すお金が信用がなくなるというようなことになれば、これはもう最大の大変大問題でありますから、この辺につきまして、いわゆる営利的なことだけにとらわれずにきちんと仕事をしていただくということをお願いを申し上げまして、質問を終わります。
#108
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 法案に入る前に、是非この機会に一点だけ塩川大臣にお伺いしたいことがございます。これは先日、我が党が公表いたしました官房機密費に関する内部文書についての件です。
 この内部文書は、機密費の会計記録の一部、金銭出納帳等々ですけれども、この中に、パーティー券購入などの政治資金のばらまき、あるいは長官室手当などのやみ給与まがいのものとか、日比谷高校の会費、つまり全くの私的な経費と、こういうものも記載されているわけです。また、野党議員への背広代といいますか、国会対策費というふうな種類のものも目立つわけですけれども、どう見ても国家機密とは何の関係もないものが記載されているわけですが、政府はこれまでこの官房機密費の使い道を明らかにしない理由として、ほかに知られないことについてそれなりの相当の利益を有するものというふうな説明をされてきました。
 そういう点でいきますと、こういう内容のものは秘密にしておいた方が国家の利益になるというふうなものに該当はしないというふうに思いますが、塩川大臣の見解をお伺いできればというふうに思います。
#109
○国務大臣(塩川正十郎君) そもそもこの問題が出ましたときに、福田官房長官は確かにこういうことを答えたと思っております。その資料はどこから出てきたものであるか分からないということを言っております。そしてまた、その資料が、出所とその責任者が明確にならない以上はこの資料についてのコメントはできにくいと、できないということを言っておりまして、私も同様であるなと思っております。
#110
○大門実紀史君 この資料については、もうマスコミでも大きく報道されて、受け取ったということをちゃんと証言されている方もおられるわけですから、そういう点では信憑性高いといいますか、事実証拠だというふうに私たちは見ておりますけれども、例えば、我が党が鈴木宗男議員に関する内部文書を公表して追及したときは、外務省、政府はすぐ事実確認をされて事実だということを認められましたけれども、なぜこの機密費に関しては、その出所が不明だとかいろんなことを言って調べようともされないのか。
 この辺は、塩川大臣に直接お聞きすることかどうかはありますが、いかが思われますか。
#111
○国務大臣(塩川正十郎君) これはいつのものか大体分からない。鈴木宗男さんの場合は何年何月の資料によるとということで、言わば根拠が明確になっておるんですが、この分はその根拠が大体明確じゃないという、そこで官房長官もお答えがしにくかったんだろうと思っております。
#112
○大門実紀史君 これはもう日にちも入っておりますし、その日にいろいろ行われた事実と符合しますから、根拠がないということはないと思うんですよね。つまり、出所不明だということで調べないと、調べる必要がないと言われているわけですが、事実関係でいけば、その日に該当することはありますし、日にちも記載された資料ですから、今、大臣言われたようなことではないと思うんですが。
#113
○国務大臣(塩川正十郎君) 私はそれ以上の深いことは存じておりませんので、答弁はこれまでのことであります。
#114
○大門実紀史君 塩川大臣はこの機密費の問題では、去年、テレビで一度は、野党対策に使ったというふうなことを言われたわけですけれども、その後、国会で追及されますと、もう忘れたという一点張りでずっと来られたわけですけれども、今回の内部文書はかなり生々しく具体的に野党対策にも使われていることが記載されていますけれども、そういうことをごらんになって忘れた記憶がよみがえるといいますか、何か思い出されることはございませんか。
#115
○国務大臣(塩川正十郎君) よみがえってまいりません。
#116
○大門実紀史君 法案ありますので、これぐらいにしておきますけれども、何かの拍子に思い出すこともありますので、あきらめないで資料を是非見ていただいて、記憶の回復に努めてもらいたいというふうに思います。
 いずれにせよ、我が党はこの機密費の実態を国会と国民に公開すること、あるいはこういう私的な流用あるいは国会対策費と言われるような党略的な使い方はすべきでないというふうなことを既に申し入れてありますが、そういう点で引き続きこの問題はやっていきたいと思います。
 法案の方に少し入りますけれども、私の方で用意した質問はもうほとんど峰崎先生と見事にダブってしまいましたので、どうしようかと思うんですけれども、要するに、衆議院の議論を聞いても今日の峰崎先生との議論を聞いても、なぜ独立行政法人にするのかがやっぱりよく分からないんです。
 この造幣・印刷事業の経営形態等に関する懇談会の資料を読ませていただきましたけれども、この懇談会の議論でも、どうしても独立行政法人化する必要性が分からないという意見がかなり出ていまして、結論としてこう書いてあるんですね。どうしても独立行政法人化しなきゃいけない理由はもう一つ腹に落ちないといいますか、そういう意見が多いんだけれども、とにかく政府が、小さな政府にするということが政策課題であるならば、経済的制約の次元を超えて対応しなければならないこともあるだろうと、その場合に関してはいろいろこういう条件が必要だというふうな懇談会の書き方になっておりますけれども、私も正にそういうことではないかと。
 つまり、どうしても独立行政法人にしなければいけない決定的理由というのは何も見当たらないけれども、行政改革、行政改革という政府の掛け声があるものですから、先に独立行政法人ありきといいますか、とにかくそういう流れに財務省だけこたえないわけにいかないということで、どうも進んできているような気がします。
 塩川大臣は衆議院の答弁で、独立行政法人化にすれば何が変わるのか、何が良くなるのかというふうな我が党の質問に対して、自由に創意工夫が発揮されるとか、効率的になるというふうな抽象的なことを御答弁されているわけですけれども、そもそも効率性とか創意工夫というのは、別に独立行政法人じゃなくても、役所の仕事として国民の税金を使うわけですから、努めなければいけないことなわけですよね。それをこの独立行政法人化すればそうなるということに私はならないと思うんですけれども、この造幣局、印刷局に関していえば、ちょっと具体的にお聞きしたいんですけれども、何が非効率だったのか、何が創意工夫を発揮されなかったのか、それが具体的に内部的に何か問題になったことがあったのか。あるいは外部から造幣局、印刷局の仕事についてそういう批判があったりしたことがあったのか。外から言われてではなくて、内部的にといいますか、造幣局、印刷局がそうしなければいけないというような、そういう主体的な理由といいますか、そういうものがあったのかどうか、お聞きしたいというふうに思います。
#117
○副大臣(尾辻秀久君) 御質問の趣旨に的確にお答えできるかどうか分かりませんけれども、今おっしゃったことは、正にそういう問題があるということは、例えばこの報告書を、今引用されました報告書を読ませていただいても、肯定的意見と否定的意見があるわけでございますから、存在するということはそのとおりであると思います。
 したがいまして、何をやるにしても必ずメリットとデメリット、これは人間のやることでありますから生じるでありましょうので、とにかくできるだけメリットを大きくして、デメリットを小さくしながら今度の改革を進めたいと私どもは思っておるわけでございます。
 そこで、メリットの部分について申し上げさせていただきますと、その裏返しでありますからメリットの部分で申し上げさせていただきますと、今まで申し上げてまいったことの繰り返しでもございますが、自律的、弾力的な財務運営、組織、人事管理が可能となる。あるいは財務大臣の定める中期目標、通貨の製造計画等の範囲の中であれば、原材料の調達、機械、設備の更新、稼働体制、人員配置、技術開発等、広範な分野において自律的な経営判断が可能となる。こういうことでございまして、こうしたところにもう少し改善の余地があったかなというのが今まで感じていたこと、裏返して言えばそういうことにもなろうかと思いますので、こういうことを申し上げたところであります。
#118
○大門実紀史君 その具体的なことは何もなかったようなふうに伺うんですけれども、そもそも、民営化とか小さな政府論とか、私たちは必ずしもそれは賛成ではありませんけれども、こういう議論の出発点になっているのが、効率化するために、あるいは創意工夫も含めて、市場原理を導入すればそういうインセンティブが働くという議論がこの民営化議論の、あるいは独立行政化する議論のその根底にあると思うんですが、造幣局、印刷局の場合、独立行政法人になった場合、どういう市場原理が働くんでしょうか。
#119
○副大臣(尾辻秀久君) 例えばとして申し上げますと、市場の価格動向を見ながら原材料を前倒しで調達できると、これが完全に市場原理と言えるかどうかというのは御議論があるかもしれませんが、今のお答えで申し上げるならば、例えばそういうようなことがありますということでございます。
#120
○大門実紀史君 それだけだったら別に今でも私はできると思うんですよね。先ほど峰崎先生が取り上げられましたけれども、イギリスの例を私もちょっと調べてみましたけれども、イギリスはそれなりに、私たちは別にサッチャリズム賛成いたしませんけれども、自分の頭で考えて、いろいろ考え抜いてやっていると思います。
 先ほど御説明がありましたとおり、エージェンシー、造幣局の方はエージェンシーにしてやっているし、印刷局の方は、イングランド銀行の方は、実はあそこは外注化をかなり進めておりまして、アウトソーシング、民間委託をずっと進めておりまして、偽造防止とか特殊技術だけは保持して、かなりの部分をアウトソーシングして、職員を三千人から四百六十人に減らしているというふうなことで、そういう内部的なエージェンシー化をやっているんです。
 先ほどちょっとちらっと言われたような気がしますが、そういうイギリスの例も一つの参考だみたいなことでちょっと言われたような気がしたんですが、こういうことを目指していかれるということですか、これから。今のところはいろいろはっきりしていませんけれども、これからはこういうことを目指すということなんでしょうか。
#121
○政府参考人(筑紫勝麿君) ただいまイギリスのエージェンシーの例が出ましたので、どういう効果があるのか、イギリスの例でちょっと御説明をさせていただきたいと思います。
 イギリスのエージェンシー制度は、ただいま大門先生御指摘のように、サッチャー政権の下で具体化されまして、政府の執行部門を政策の企画立案部門から分離をいたしまして、その上で執行部門が達成すべき業務目標を明確化する、そういうこととともに、自律的な組織運営を可能とする、このような制度設計をいたしまして、そして行政サービスの質の向上と組織運営の効率化を目指すものであるというふうに承知をしております。
 イギリスの造幣局の場合でございますが、一九九〇年の四月一日にエージェンシー化されました。この造幣局の例を見ますと、具体的な業務達成目標を作成いたしまして、その達成に向けた自由度の高い業務運営、言わば経営の自由化といいますか、そういう自由度の高い業務運営を行いますとともに、その達成度合いを公表するというようなことによりまして、顧客に対するサービスの質の向上や造幣事業の効率性の向上というものが達成されているというふうに聞き及んでおります。
 以上でございます。
#122
○大門実紀史君 私、聞いたのは、日本が今、独立行政法人化していくのは、このイギリスの方向なんですかと。つまり、一つはエージェンシー化のような形と、本体の中でもどんどん外注化してリストラを進めて職員を減らしていく、そういう方向を想定されているのかをお聞きしたんですが。
#123
○政府参考人(筑紫勝麿君) 実際の制度設計の話でございますので、造幣局のような実施部門の方からお答えするのが適当かどうかはございますけれども、実際に、今回の独立行政法人制度が設計されるに当たりまして、イギリスのエージェンシー制度というのが一つの参考になったということは私どもも承知しております。
#124
○大門実紀史君 時間が少ないんで、要するに、何もよく考えていないと思うんですよね。何も考え抜いていない。とにかく中央省庁改革、行政改革という流れに、この時の流れに身を任せて看板を付け替えて、とにかく財務省もポーズを示すというふうなことで、何も深く考えておられないと。
 私は別にイギリスのことを何も賛成いたしませんけれども、少なくとも考え抜いてやっていますよね。非常にあいまいな、いい加減な法案の提案といいますか、だというふうに思います。
 あとは私、反対討論の方で申し上げますので、質問を終わります。
#125
○委員長(山下八洲夫君) 他に御発言もないようですから、独立行政法人造幣局法案、独立行政法人国立印刷局法案及び貨幣回収準備資金に関する法律案の三案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより三案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#126
○大門実紀史君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人関連三案に反対する討論を行います。
 反対理由の第一は、今申し上げましたとおり、そもそもこの法案の目的、なぜ独立行政法人化にすることが必要なのか、この最も重要なことが、衆議院と本日の委員会の審議の中でも明確になっていないことであります。
 今回の両局の独立行政法人化が、業務内容の在り方の検討よりも、小さな政府づくりという政治的な要請に形式だけ同調しようとするものであることは明らかだというふうに思います。
 二つ目に、通貨の製造に対して何よりも求められていることは、国民による信認の確保と通貨の安定かつ確実な供給であります。こうした国民に対する責任を果たしてこられたのも、その経営形態が、そもそも国が直接事業を行う、そういうことによって保たれてきたことにほかなりません。このことは、さきの懇談会報告でも、国民に信頼される通貨供給の基準の一つに、「国など公的機関がその権威をもって通貨を発行していること」と明確に述べています。経済の状況に応じて安定的かつ確実に通貨を供給し、また、国民が真正な通貨であると信認する保証とするためにも、国の直轄、直接の事業として継続を図るべきであります。
 以上申し上げて、私の反対討論を終わります。
#127
○委員長(山下八洲夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次採決に入ります。
 まず、独立行政法人造幣局法案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#128
○委員長(山下八洲夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人国立印刷局法案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#129
○委員長(山下八洲夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、貨幣回収準備資金に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#130
○委員長(山下八洲夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#131
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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