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2002/04/04 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 内閣委員会 第7号
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2002/04/04 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 内閣委員会 第7号

#1
第154回国会 内閣委員会 第7号
平成十四年四月四日(木曜日)
   午後零時三十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月三日
    辞任         補欠選任
     柏村 武昭君     亀井 郁夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 泰介君
    理 事
                斉藤 滋宣君
                松村 龍二君
                森田 次夫君
                長谷川 清君
                吉川 春子君
    委 員
                亀井 郁夫君
                竹山  裕君
                西銘順志郎君
                山崎 正昭君
                岡崎トミ子君
                川橋 幸子君
                山根 隆治君
                森本 晃司君
                筆坂 秀世君
                島袋 宗康君
                田嶋 陽子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 福田 康夫君
   副大臣
       内閣府副大臣   松下 忠洋君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        奥山 茂彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        江崎 芳雄君
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       警察庁交通局長  属  憲夫君
       法務省入国管理
       局長       中尾  巧君
       文部科学大臣官
       房審議官     加茂川幸夫君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀬山 賢治君
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       農林水産省生産
       局畜産部長    梅津 準士君
       国土交通省総合
       政策局長     岩村  敬君
       国土交通省海事
       局長       安富 正文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るため
 の関係法律の整備に関する法律案(内閣提出)

    ─────────────
#2
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨日、柏村武昭君が委員を辞任され、その補欠として亀井郁夫君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤泰介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣府政策統括官江崎芳雄君、警察庁生活安全局長黒澤正和君、同交通局長属憲夫君、法務省入国管理局長中尾巧君、文部科学大臣官房審議官加茂川幸夫君、同瀬山賢治君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君、農林水産省生産局畜産部長梅津準士君、国土交通省総合政策局長岩村敬君及び同海事局長安富正文君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(佐藤泰介君) 障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。
 まず、我が国には現在、五百六十万人の障害児、障害者が生活をしておりまして、その障害を持つ人の自立支援と社会への参加、統合の推進、その施策が重要だと思います。総理を本部長といたします障害者対策推進本部は、全員参加ということで社会づくりを目指しておりますが、昨年の四月には、今回のこの法案に先行するものとして、欠格事由の適正化を図る医師法等の改正が行われました。順次制度の改正が進められていると思っております。
 その際、付けられました附帯決議の対応状況について、厚生労働省にまずお伺いしたいと思います。
#7
○政府参考人(篠崎英夫君) 昨年の七月の欠格事由適正化法の施行以降、附帯決議、先生今御指摘の附帯決議の趣旨を踏まえまして行いましたもの、代表的なものを三つほど御紹介させていただきますと、まずは障害者の就業環境の整備に関することでございまして、障害者を雇用した場合、施設設備の設置あるいは整備などを行った場合の事業者に対する助成を始めております。それからまた、二番目は、障害者情報バリアフリー化支援事業と申しまして、パソコンの周辺機器やあるいはソフトなどの購入に要する費用の一部を助成いたしまして、いわゆるデジタルデバイドの解消に努めております。また、三番目でございますが、免許を与えないこととするような場合があるかと思いますが、そういうような場合には、外部の専門家を加えて意見の聴取を行うような、そういう適正な手続の整備などを行ってきたところでございます。
 今後とも、附帯決議の趣旨を踏まえまして、施策の推進に努めてまいりたいと考えております。
#8
○岡崎トミ子君 今回は時間が限られておりまして、その一つ一つについていろんな要望があるということについては触れることができませんけれども、その中でも附帯決議の三番の対応についてでありますけれども、附帯決議の三番目の対応といたしましては、様々な資格試験ですとか学校の入学試験において、障害のある受験生への適切な配慮の内容を充実させるべきということで、これ、文部科学省の方に要望を出されたというふうに思っておりますけれども、このことに関してはいかがでしょうか。
#9
○政府参考人(加茂川幸夫君) お答えをいたします。
 教員採用にかかわりまして、障害者の支援体制について取組が見られますので、お答えをいたしたいと思います。
 文部科学省では、これまでも教員の採用選考において、単に障害があることのみをもって不合理な取扱いがなされることのないよう、選考方法上の工夫など適切な配慮を求めるなど、各都道府県教育委員会等における障害者雇用を促進する観点に立って各委員会を指導してきたところでございます。
 この結果、例えば視覚障害者に対する配慮としましては、点字試験の実施、あるいは拡大文字等による試験の実施、試験時間の延長、また、聴覚障害者に対する配慮としましては手話通訳者の配置、また、その他の配慮として介添え者の配置を認めるところもございまして、こういった各配慮、改善が進んでおるところでございます。
 また、さらに、障害の程度、種類に応じましては、別室受験でありますとか、試験項目の代替・免除の措置等を行う特別選考を実施しておるところもあると承知をいたしておるところでございまして、こういった改善が見られております。
#10
○岡崎トミ子君 都道府県で調べたところ、ほとんどの状況は調べ付いておりますか。ほとんどのもう都道府県はこちらの要望のとおりにできているということですか。
#11
○政府参考人(加茂川幸夫君) 今申し上げました様々な配慮というのは、四十七都道府県、十二政令市によって取扱いは異なっておりますけれども、多くの県で改善が進んでおるということは概して言えようかと思います。
#12
○岡崎トミ子君 私どもでは、いただきました新聞それから情報などでは、三月十九日に、秋田県において障害者受験資格見直しへということで、これ、特筆すべきこととして、二〇〇二年度中にも口頭試験の条項撤廃を視野に見直しへということなんですね。ですから、これは大変に珍しいことなのかなというふうに思います。
 ちょうど私がいただきました情報でも、こんなふうに書いてございました。
 昨年、不合格になった障害のある人は、私どもへの手紙で、夢は、秋田県を聴覚障害者にとって過ごしやすい町にバリアフリーを目指すことです、また今年も公務員試験を受けますけれども、また会議や電話ができない理由で不合格になってほしくない、また、聴覚障害者の人たちが公務員になりたいという夢を、希望を夢で終わらせたくないものです、秋田県の公務員採用試験が受けられる年齢は二十九歳までです、私の年齢は昭和四十九年生まれの二十七歳なので、二回しかチャンスがないわけです、何とか壁になっている受験資格を廃止してほしいというふうに述べておりまして、このときには、試験の内容の要約ですね、これを是非してほしいということの要望を事前にしてあったんですけれども、それは残念ながら認めることがなかったんです。一次試験に合格したけれども、面接試験で、口頭試験ですね、そのときに残念ながらそれは不合格になってしまったということで、そのときのやり取りが細かく新聞などにも出ておりますけれども、今、お話を伺ったところでは、手話通訳というのができたということで、一歩進んだなと思っておりますが、この方は要約筆記、これを是非してほしいということのようなんですね。
 こういう細かいことは、一人一人の障害を持つ人にとって対応させられるということでよろしいでしょうか。
#13
○政府参考人(加茂川幸夫君) 今お話にございました手話通訳を配置した県も確かに見られておりますし、十四年度、昨年実施の選考で申しますと、四十七県市で手話通訳を配した例がございまして、改善取組が進んでいる例の一つだと思っております。
 それに加えまして、どのような配慮を行うか障害の種類、程度に応じて判断をいたしますのは採用権限のございます各教育委員会でございまして、教育委員会がそれぞれ御要望、地域の実情を踏まえて様々な工夫をしてほしいと思っておりますし、その指導をこれからも徹底してまいりたいと思っております。
#14
○岡崎トミ子君 本当に時間が迫っております、限られておりますので一つ一つについては申し上げませんから、全体で申し上げますと、とにかく当事者と協議して一歩一歩進めるということが大事だということをただいまの教員採用試験のことでも教えられるというふうに思っております。
 その際にパブリックコメントというのが大変大事になってまいりますけれども、直接お話を伺ったところでもあるいはこれまでの資料でも、そもそも欠格条項は要らないのではないかという声が目立っておりました。つまり、満たすべき能力に着目すべきという考え方について重要だということなんですけれども、官房長官、これはどのように官房長官はお考えになるか。そしてまた、真に必要でない欠格条項は廃止されるべきというふうに考えますけれども、これについてもいかがでしょうか。
#15
○国務大臣(福田康夫君) 障害者に係る欠格事由につきましては、平成十一年の障害者施策推進本部決定の「障害者に係る欠格条項の見直しについて」に基づきまして見直しが行われたところでございます。
 その決定によりますと、欠格条項が真に必要か否かを再検討し、必要性のないものについては廃止すると、こういうことでございます。そういう考え方に立ちまして、欠格、制限等の対象の厳密化、それから絶対的欠格から相対的欠格への改正、また障害者を表す規定から障害者を特定しない規定への改正などを行うことにいたしております。
 本法案におきましても、この本部決定の方針に従って欠格事由の適正化を図ったところでございます。
#16
○岡崎トミ子君 今回提出されております内閣府で出した法律案の参考資料の中におきましても、先進諸国、諸外国の制度の在り方そのほかの社会環境の変化を踏まえて、制度の趣旨に照らして、現在の障害者に係る欠格条項が真に必要であるか否かを再検討して、必要性の薄いものについては障害者に係る欠格条項を廃止するものとするということで、将来は欠格条項は廃止という、そういう方向でこれが出されております。これは、総理を本部長とする障害者施策推進本部の決定として欠格条項の見直しについて触れられておりますので、多くの人たちが欠格条項を廃止という方向で考えてほしいということを受け止めておいていただきたいなというふうに思っております。
 次に、通訳案内業法と家畜改良増殖法とそれから獣医師法でも欠格条項は、これは現行法では精神病者というふうに書かれておりますけれども、形を変えまして今回残されているわけなんですね。どういうふうに形を変えたかといいますと、「心身の障害により」と、精神病者ということはカットしてあるんですけれども、「心身の障害により」という形になりまして、こういう形でこれが存続されるということになっておりますけれども、国土交通省、農水省、なぜ存続すべきと判断されたのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#17
○政府参考人(岩村敬君) 最初に、通訳案内業の関係でございますが、御承知のように、国際交流、とりわけ訪日外国人観光客の増大、総理の所信にもございましたように、近々の課題となっております。
 この外国人の観光客の受入れ体制の充実に当たっては、言葉の壁を取り除くということが非常に重要な施策の一つになっております。したがいまして、外国人に対して観光案内を行う通訳ガイド、これについての質の確保というのが必要になるわけでございます。そのため、我が国におきましては、通訳ガイドについて免許制を取っておりまして、国家試験によりまして、語学であるとか一般知識の能力を有しているか、そういった判断、これに加えまして、外国人観光客との間で円滑かつ適正なコミュニケーションを行う能力を有しているかどうかについても免許の資格要件としたわけでございまして、今、先生御指摘のように、業務の遂行能力の有無に着目した規定を残したわけでございます。
 諸外国の例におきましても、外客誘致に非常に力を入れているフランス、スペイン、中国等々でこういう通訳ガイドの質を保つために一定の資格要件を設けているわけでございまして、すべての制度は存じ上げませんが、例えば中国では、我が国と同様、国家試験の合格に加えまして、心身が健康で適正にガイド業務を遂行できるということが条件に加えられているというふうに承知をしているところでございます。
#18
○政府参考人(梅津準士君) 家畜改良増殖法と獣医師法についてお答え申し上げます。
 家畜人工授精師は、御承知のように、家畜から精液を採取したり家畜の受精卵の移植等、家畜の身体に直接影響を及ぼす業務、あるいは血統の混乱防止、取引の円滑化のための受精証明書の発行や家畜人工授精簿の記録保存、そういった業務を行っているわけでございます。したがいまして、最低限の身体的能力あるいは状況判断を行う者でありませんと、家畜という他人の財産を害するおそれがございますので、身体又は精神に障害のある者につきましては、知事が免許を与えるに際しまして相対的欠格として引き続き規定する必要があるというふうに考えております。
 それから、獣医師法でございますけれども、獣医師は、飼育動物に関する診療といった飼育動物の生命に直接影響を及ぼすことを業務としていることに加えまして、動物検疫所や家畜保健衛生所における家畜防疫あるいは食肉衛生所における昨今のBSE検査といった高度の専門性を求められる任務、業務を行っております。したがいまして、最低限の身体的能力あるいは状況判断を行うことができる者でなければ、飼育動物の生命あるいは飼育動物という他人の財産を害するおそれがございます。このため、心身の障害により獣医師の業務を適正に行うことができない者につきましては相対的欠格として引き続き規定する必要があると、このように考えております。
#19
○岡崎トミ子君 通訳の問題にしましても獣医師の方にしましても、現在もう既に通訳をなさっている方、あるいは獣医師を務められていらっしゃる方が現実にありまして、まず一つ獣医師の方だけで言いますと、国家試験に合格して、もう一段ハードルを課すということになるんですね。ということですね、この今のおっしゃっている内容はね。
 なぜ国家試験に合格しても駄目なのか。公正な合理性がない相対的な欠格でも、厳密に運用しようとすれば、それは補助的な手段の活用とかあるいは知恵を集めて環境を改善していければいいということでありまして、求められているというのは欠格条項でもって制限することではなくて、どれだけその可能性を広げていける方向で支援するのかということがすごく大事なことだというふうに思うんです。ですから、これはまた、これだけでは終わらないので、更にこれは検討を進めていっていただきたい問題だというふうに指摘をしておきたいというふうに思います。
 続きまして、船員法それから放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律について、これも欠格条項が残されております。
 心身の障害によって、「作業を適正に行うことができない」、「必要な措置を適切に講ずることができない者」とされておりますけれども、ほかの法律の欠格条項にも多かれ少なかれ共通する問題ですけれども、判断基準が恣意的にあるいは改正の趣旨が反映されない形で運用されると結果として現状と変わらなくなるのではないかというふうに心配をしているんですが、精神病だから駄目ということではなくて、例えば急性精神病状態にある場合に限定すべきだというふうに考えておりますが、国土交通省、文部科学省、いかがでしょうか。
#20
○政府参考人(安富正文君) 今、先生の方から御指摘ございましたけれども、具体的な基準として恣意的にならないようにするということでございますが、まず船員についてでございますが、船員については基本的に条約上医師の検査証明をするという制度が諸外国で取られておりまして、この中で具体的に医師の判断でもってやっていくということでございます。
 その際に、やはり当該船員の保護を図るということはもとよりでございますが、船員の性格上、限られた期間に船舶という中で勤務するわけでございますので、他の船員との関係も含めまして、いろいろ、一種の共同体を構成する乗組み体制の中で安全を確保していかなきゃいけないということがございます。
 そういうことで、我々としては、やはり精神障害に関しましては、自分だけでなく他の船員の安全も確保して作業を適正に行うことができなくなる可能性のある者についてはやはり就業を制限する必要があると考えております。
 ただ、その判断につきましては、単に急性精神病状態だけに限定するというのはやはり問題ではないかということで、具体的に医師が判断して就業可能となるというものについてやっていきたいというふうに考えております。
 また、その具体的な判断基準につきましては、今後海上労働に詳しい医師の意見も踏まえまして就労の適否を判断するマニュアルの検討を現在しているところでございまして、その中で具体的に判断基準を明確にしていきたいというふうに考えております。
#21
○政府参考人(瀬山賢治君) 欠格事由の具体的な基準につきましては省令で定めることにしてございますけれども、その際には、放射線の潜在的危険性、これは、いったん放射性物質であるとか放射線発生装置の取扱いを誤りますと人が被曝をする、御本人だけではなくて周りにも被曝をする可能性があるというその潜在的危険性にかんがみますと、急性精神病状態の者といった個別限定的な基準ではなくて、むしろ適切な措置を講じることができるか否か、その能力に着目して規定することにしてございます。
 したがいまして、省令におきましては、欠格事由になり得る障害が精神の機能にかかわる障害であること、また要求される能力が適切な業務遂行に必要な認知、判断、意思疎通の能力であること等を明確にするとの考え方に立って規定することにしてございます。
 なお、要求される能力を有するか否かにつきましては、医師の診断書であるとか申請者からの直接のヒアリング等を通じましてその適否を判断することにしてございます。
#22
○岡崎トミ子君 今の点でも、やはりその人の持っている能力に着目してやるというところが大変重要で、これからも政令そして省令での基準の運用とか、そして実際の判断というのが非常に重要になってくるだろうというふうに思っておりますので、できるならば、ずっと前から規制されるということではなくて、急性という精神状態にある場合に限定すべきだという考え方を持っているということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 同じような制度について、精神障害者の場合には諸外国では具体的にどのような判断基準で対処しているのか。昨年の医師法改正のときにも審議されましたけれども、医師法の場合を含めて厚生労働省、国土交通省、そして文部科学省にお伺いしたいと思います。
#23
○政府参考人(篠崎英夫君) お尋ねの医療関係資格につきましては、私ども把握しておりますのは、例えば米国、米国では州によっていろいろ違いますので、米国の例えばバージニア州などでは、医師、歯科医師につきまして、精神的又は身体的理由により云々となっております。また、看護師につきましても、身体的疾患あるいは精神的疾患により安全に業務に従事できないこと云々と、いずれも相対的欠格事由として定められております。また、イギリスでも医師及び歯科医師につきましては、その身体的又は精神的な状態からというふうになっておりまして、ここも相対的欠格事由として定められている、このように認識をいたしております。
#24
○政府参考人(安富正文君) 船員についてお答えいたします。
 船員の船舶乗組みにかかわる健康上の欠格事由につきましては、海上勤務に適する健康状態であるかにつき医師等が発行する証明書を必要とするということを定めたILO条約の第七十三号条約がございます。この条約に基づきまして、この条約は我が国も含めまして四十三か国により批准されておりまして、諸外国においても、具体的には、海上勤務によって悪化する病気であるとか海上勤務に適さない病気、船内の他の者の健康に害を及ぼすおそれのある病気、こういうものにかかっていないこと等を検査、証明する制度が取られているところでございます。
#25
○政府参考人(瀬山賢治君) 海外における放射性同位元素等の規制につきましては、基本的には我が国と同様に、施設設備に関する技術基準であるとか、従事者にかかわる教育訓練、健康診断等の規定が設けられております。ただ、障害者にかかわる判断基準若しくは運用については、必ずしも十分に承知しておりません。
 ただし、海外におきましても、そういった者の使用許可にかかわる審査基準におきましては、放射性同位元素の取扱いにかかわる専門的能力、これは厳しく求められております。したがって、その十分な能力を有さず、取扱い等に支障のある者は許可等の対象から除かれることになってございます。例えば、米国における例でございますけれども、放射性同位元素の使用許可においては、放射線防護のための訓練や経験といった申請者の能力が要件とされてございます。
 したがいまして、仮に精神の機能の障害などにより放射性物質の取扱い等に支障が出る可能性のある者については、審査の段階から許可の対象から外されているというふうに考えてございます。
#26
○岡崎トミ子君 ありがとうございました。
 今後とも諸外国の例、殊に先進諸外国における制度の在り方も踏まえるということになっておりますので、欠格条項の必要性を再検討するに、そして今度新しく作ることに当たっても、十分にこういう例を参考にして、私たちの国でも取り入れるようにしていきたいというふうに思っております。
 同じく昨年の医師法等の改正の際に、山井議員が色覚異常を持つ教員の採用について尋ねておりますけれども、これについてはその後どのようになっておりますでしょうか。
#27
○政府参考人(加茂川幸夫君) お答えをいたします。
 色覚異常の教員採用についてでございますが、文部科学省といたしましては、従来より、色覚異常であることのみをもって教員採用選考において不合理な取扱いがなされることのないよう各都道府県教育委員会等に対しまして指導を行ってきたところでございます。この結果、現在ではすべての都道府県、政令市で色覚異常者に教員採用選考試験の受験資格が与えられておりまして、実際に採用されている例もあると思っておるところでございます。
 ただ、状況について付加して申し上げますと、多くの都道府県教育委員会等において採用時における色覚検査を実施しておりませんので、採用の状況については私ども実態把握したデータを持っておりません。
#28
○岡崎トミ子君 前回、山井衆議院議員が医師法改正のときに質問しましたときには、二十自治体が色覚検査を行っているということでありましたけれども、応募制限を撤廃したのにこのような状況になっているということでございますから、是非ともその把握をしていただきたいと思いますし、最低限、そういう基準は全国でないというような状況に持っていっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#29
○政府参考人(加茂川幸夫君) 色覚検査につきましては、私どもも、教員選考の際にこれを健康診断に加えて行いますことは、応募者の適性と能力を判断する上で必要のない事項を把握するといった可能性もあるわけでございまして、結果としていわゆる就職差別につながるおそれもございます。この観点から、各都道府県の教育委員会等を指導しておるわけでございます。
 私どもとしましては、都道府県の教育委員会に対しましてこういった指導を更に強化をいたしまして、応募者の適性と能力を判断する上で真に必要かどうかを慎重に検討していただくように、引き続き都道府県教育委員会等に対してはお願いをしてまいりたいという立場を取っておるわけでございます。
#30
○岡崎トミ子君 東京都の場合には、一九九六年に教員の資格には全く関係ないので撤廃したということでございますので、引き続き指導を強化していただきたいと思います。
 続きまして、鉄砲又は刀剣類所持にかかわる調査業務についてですが、現行法同様に、これは病名を欠格の基準としております。精神病疾患患者を一律に排除している、こういう状況なんですけれども、警察庁、これは適当でしょうか。
#31
○政府参考人(黒澤正和君) 銃砲刀剣類は殺傷能力の大変高い道具でございます。銃砲刀剣類を所持する者は、銃砲刀剣類の所持が行われる期間を通じまして、その適正な取扱いを行う能力を常に具備している必要がございます。こうした能力というものが一時的にでも著しく低くなれば、危害予防上重大な支障が生ずることとなるわけでございます。
 精神障害をもたらすおそれがある病気、発作による意識障害をもたらすおそれがある病気など、銃砲刀剣類の適正な取扱いに支障を及ぼす症状が発現する蓋然性がある病気にかかっている者は、その病気が完治しない限り、銃砲刀剣類の適正な取扱いに支障を及ぼすおそれがあることとなるわけでございます。
 そのため、銃砲刀剣類の適正な取扱いに支障を及ぼすおそれの有無というものは、このような病気にかかっているか否かにより判断することが最も合理的であり、欠格の対象を病気にかかっていることと規定するものでございます。
#32
○岡崎トミ子君 パブリックコメントではないですね、これは学会の方の意見、見解でありますね、日本精神神経学会ですけれども、ここではこのような見解を述べております。実際には狩猟や動物麻酔、屠殺、捕鯨、運動競技会、祭礼、演劇、美術品等の用途についても規制を加えている法律で、このためにこの欠格条項の存続を認めれば、障害者の日常生活ないし職業等の選択に大きな制限を加えることになると。対象となる銃砲刀剣類に限定した規制ならまだしも、包括的な制限を規定する現行法の欠格条項の存続には反対せざるを得ないというふうに、きっぱりとこれ書いてあるわけですけれども、これ、学会の意見、見解なんですけれども、これは踏まえられたんでしょうか。これはどういうふうに検討されたんでしょうか。
#33
○政府参考人(黒澤正和君) いろんな御意見があることは承知いたしておりますし、関係団体からも意見を聴取をいたしておりますし、またパブコメも実施をいたしたところでございまして、委員御指摘の御意見も承知をいたしておるところでございます。
 やはり、銃砲刀剣類というのは、繰り返しになりますけれども、その本来の用法に従って使用することにより、直ちに人を殺傷することができる危険性の高い武器でございまして、適正な取り扱う能力が一時的にでも著しく低くなれば、危害予防上、重大な支障が生じることとなるため、先ほども申し上げましたが、所持が行われる期間中はこうした能力が常に具備される必要があるわけでございます。
 また、所持許可により認められる銃砲刀剣類の使用や保管は、原則として許可を受けた者が自ら行う必要があるわけでございまして、補助者の活用等により危害予防上の重大な支障を取り除くことは困難でございます。
 したがいまして、銃砲刀剣類の適正な取扱いを行うことができないおそれのある一定の者については、やはり一律に所持許可の対象から除外する必要がございまして、絶対的欠格とすることといたしたものでございます。
#34
○岡崎トミ子君 とはいいましても、私も鉄砲刀剣類、どんどん使っていいというふうな立場の人間ではございませんので、平成十三年度の事件、犯罪の発生件数を見ましても三百九十六件あったということでございますから、この対策の充実ということについては十分に配慮をして、この対策をよろしくお願いをしたいと思っております。
 今までは個別法について聞いてきたわけですけれども、要するに、相対的な欠格事由に改めた個別法の法律の改正についてなんですが、法律の文言が変わりましても、運用として、精神病だからこの機能がありません、だから駄目と言われますと、社会参加の促進にはならないだろうというふうに思うんです。今回の改正が見直しの趣旨を生かすものになっているのかどうなのかというのは、具体的にどのような規定と運用が設けられるかに係っているだろうというふうに思います。
 その基準の策定に関する検討委員会というのが設置されるわけですけれども、これには障害者団体と障害者団体が推薦する専門家の参加を求めるべきだと考えますが、この点についてはいかがでしょうか。
 それともう一つ、公開ヒアリングというのも、これは当事者だけではなくて、多くの人たちの理解を得るという意味でも幅広く行うべきだと考えておりまして、この公開ヒアリングということについてもお答えをいただきたいと思いますが、官房長官がいらっしゃらないということに気が付きましたので、そこのところは後ほど戻られたらということにしまして、もう一回やらなきゃいけないですね、ごめんなさい。
 じゃ、ちょっと飛びまして、獣医師免許の交付について。獣医事審議会ではどのような判断基準の下に判断が行われるのか、農水省にお伺いしたいと思います。
#35
○政府参考人(梅津準士君) お答え申し上げます。
 獣医師免許を申請した方が欠格事由に該当をする障害者である場合には、農林水産大臣は、獣医事審議会の意見を聞いて免許を与えるか否かを決定することになります。審議会では、申請者について障害の程度を個人差を勘案しながら、個々の事例ごとに免許交付の可否を適正に判断していくことになります。
 獣医師国家試験の遂行、あるいは獣医師免許の取消しといった高度な獣医学的知識が必要とされる審議会でございますけれども、その審議会の運営にどのように障害者団体等の意見を反映できるかどうかにつきましては今後検討してまいりたいというふうに思っております。
#36
○岡崎トミ子君 この獣医師の免許の交付に関しては判断基準というのが重要になってくると思うんですけれども、獣医の方などからは従来から、相対的欠格で障害者が幾らかは就業していましたと、何か障害に起因して問題があったということは聞いていないということなんですね。なぜ国家試験に合格しても駄目なのか。公正でなく、合理性がないのではないか。その人自身が試験に合格したけれども、就業に当たって又は業務において困難があるという場合には、その困難をどういうふうに解決していけるのか、補助的な手段の活用、あるいは知恵を集めて環境を改善していければいいということでありまして、求められますのは、欠格条項でもって制限をするということではなくて、可能性を広げるという方向の支援が大事だというふうに思っております。
 現状は、例えば、聴覚障害の人がいる、獣医がいる一方で、欠格条項があるから獣医にはなれないというふうに高校で言われてあきらめたというような障害者の方もいらっしゃるというふうに聞いておりますので、これは資格取得できますということ、こんな工夫と支援を得て仕事をしていますよという実例など実際あるわけですから、こういう点も農水省としては把握して、広く一般に知らせてほしい、そして若い人たちがそういう可能性を持つということについて、この法制、法ができるという、新しくできるわけですから、この辺のぐらいの検討はしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#37
○政府参考人(梅津準士君) 獣医師につきましては、今、先生、国家試験とそれから農水大臣の免許に係らしめているわけでございますけれども、言うまでもなく、試験によりまして専門的知識の習得を前提にいたしますが、先ほど申しましたように、獣医師は大動物あるいは小動物、そういった飼育動物の生命を、直接影響を及ぼす業務をいたしております。さらに、水際における動物検疫、あるいは家畜保健衛生所における家畜の病性鑑定あるいは殺処分、更には屠畜場の食肉衛生検査所における畜産物の安全性の検査、こういった言わば非常に技術的、専門的な業務を日々行うことをその社会的な任務といたしております。そういう観点から、国家試験のみならず農林水産大臣の免許に係らしめているものでございます。
 その場合の免許を審査するに際しましての個々の判断につきましては、今の先生の御指摘も踏まえまして、相対的欠格ということでそれぞれの個別の申請に応じて適正に判断していきたい、また先ほど申しましたように、獣医事審議会におきまして、その点、十分関係者の意見を聴取する等により適切に遂行してまいりたいと思っております。
#38
○岡崎トミ子君 その獣医事審議会には、理解のある専門家あるいは障害者団体が推薦する専門家、こういう方々が参加しておりますでしょうか。
#39
○政府参考人(梅津準士君) 獣医事審議会は、今申しましたように、国家試験の遂行と、それから獣医師免許の取消し等の非常に高度な専門的知識を求められる審議会でございまして、その構成員は、獣医について専門的知見を有する方と、さらには都道府県、それから例えば家畜の共済組合、それから大学の専門家等々から、さらに弁護士等から成っております。そういった獣医師、獣医事に関する専門的知識を持つ者によりまして獣医事審議会は構成されております。
#40
○岡崎トミ子君 それでは、要望として是非、その当事者の皆さんたちの代表でありますとか、その方々が、団体が推薦する専門家の皆さんですとか、そういう方々に是非この獣医事審議会に参加させる、そういう方向で門戸を広げるということを考えていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
#41
○政府参考人(梅津準士君) 今、申しましたとおり、獣医事審議会の任務そのものが、獣医師国家試験の遂行ですとか獣医師免許の取消しといった高度な獣医学的知識が必要とされる性格でございますので、直接そういった方々を委員あるいは臨時委員にすることにつきましては慎重な検討を要すると思いますけれども、いずれにしましても、獣医師の免許交付の審査に当たりましての、この審議会に際して障害者団体等の意見をどのように反映させる、その上でどういうふうな方策が取り得るかにつきましては検討させていただきたいと思います。
#42
○岡崎トミ子君 よろしくお願いしたいと思います。
 次には、意見聴取の手続、運用についてはどうなるのか、農水省と国土交通省にお伺いしたいと思いますが、免許を与えないものとするとき、これは獣医師法にこのように書いてあります。それから、通訳ガイドの方には申請を拒否する際ということで、このときに意見を聴取するというふうになっているんですね。
 つまり、結果を両方とも駄目と決めてから意見を聴取するというのは不適切ではないかというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。それから、免許を与えない、申請を拒否する理由については十分説明されるのか、お伺いしたいと思います。
#43
○政府参考人(岩村敬君) それじゃ、通訳案内業の方、後段の部分ですが、御説明申し上げます。
 通訳案内業の免許等につきましては、免許を与えないこととするときは、その判断理由を添えまして、免許権者であります都道府県知事はあらかじめ免許申請者にその旨を通知する、すなわち事後ではなくてあらかじめ通知をすることになっております。そして、その際、本人から意見聴取の求めがあったときは、免許権者の指定する職員にその意見を聴取させなければならないというふうに規定をしているわけでございます。
 そして、その免許権者の指定する職員といたしましては、都道府県の通訳案内業の免許の担当者、これだけではなくて、必要に応じまして、当該申請者の有する障害、これに精通をいたしました医師等の専門家、また通訳案内業にかかわる専門家等の中からこの職員を指定するということを考えて、万全を期しているわけでございます。
#44
○政府参考人(梅津準士君) 免許を与えない場合の意見の聴取でございますけれども、家畜人工授精師につきましては、新たに都道府県の職員がその者から意見を聴取するということにしたところでございます。これによりまして、行政側の恣意性の排除や申請者の利益の保護に資すると思っております。
 具体的には、都道府県知事が、申請者が欠格事由に該当して免許を与えないこととする場合には、あらかじめ理由を付してその旨を通知し、申請者からの求めがあったときは知事の指定する職員にその意見を聞かせるということを予定しております。
 それから、獣医師につきましては、先月十五日開催されました獣医事審議会におきまして運営規程を改正して、審議会がその者から意見を聴取する規定を設けるということに決定されておりまして、今その具体的な規定や手続について詰めておるところでございます。
#45
○岡崎トミ子君 その意見を聞く機会があるということでありますので、これ聞いた結果、もう一度やはりそれは交付できるというその可能性というものがあるのか。制度上あるというだけでなく、できるだけ多くの人にそういう機会があるというのでなければ、もう初めからこれは駄目ですよと言って、それの説明責任として説明をします、聞くということだけはしますと言っても、その聞いた結果、もう一回可能性があるというふうに考える、そういうチャンスはあるというふうに考えてよろしいでしょうか。
#46
○政府参考人(梅津準士君) 今、家畜改良増殖法の人工授精師の件と獣医師の件を申し上げましたが、獣医師につきましても、獣医事審議会でその者から意見を聞きまして、そこで与えることが適当であるという旨の判断がなされれば、そのようなことになることは十分あり得ることでございます。
#47
○岡崎トミ子君 ガイドの方はいかがでしょうか。
#48
○政府参考人(岩村敬君) 通訳案内業につきましても、意見をただ聞きおくだけではなくて、当然のことながら、それで適性があるとなれば免許の付与をすることはあり得るわけでございます。
#49
○岡崎トミ子君 その際、担当者の方の理解ですとかあるいは運用に関する研究、基準の絶えざる見直し、それから当事者、障害を持つ人や現場の人たちですね、そういう人たちの情報交換が必要だと思いますけれども、この点についても是非とも進めていただきたいと思っております。
 昨年改正されました道路交通法の政省令が出そろいまして六月一日に施行されるということでありますが、この適性相談窓口について、障害者の免許取得を助けるように相談体制を整備すべきと考えます。
 その際、研修、マニュアルづくりなどが必要と考えるがどうかということと、その内容は当事者団体との協議の結果が反映させられるべきだと考えますけれども、当事者団体との協議はどうかということと、うまくいった事例を蓄積していって常にマニュアルをあるいは研究内容を改善し続ける姿勢が必要だと考えますが、この点を一括してお答えいただきたいと思います。
#50
○政府参考人(属憲夫君) 適性相談窓口につきましては、できるだけ充実を図って、障害者等からの免許取得可能性等、各種相談に適切に応じることができるように都道府県警察を指導していく方針でございます。
 また、具体的には、いろいろな国民からの意見募集等をこれまでやっておりますけれども、障害者から様々な意見等もいただいております。そしてまた、具体的な適性相談の場面においていろいろなケースが出てくると思います。そういうものを踏まえまして、またマニュアルをきちんとしたものを作って業務に反映をしていきたいというふうに思っております。
#51
○岡崎トミ子君 よろしくお願いいたします。
 それで、私どもにまたいただきました情報なんですけれども、自動車教習所への入学に際しまして、あるいはまた運転適性相談窓口の対応につきまして、実はこれは自動車教習所に入学できなかった方の体験なんですが、脳性麻痺で全身的な障害がある、入学を希望した段階で、教習所に隣接する公安委員会の建物で、シミュレーターですか、模擬的な運転装置を使うなどして運転能力の検査を受け、ここで運転は無理だという話になってしまった。その結果、自動車教習所に入学することができなかった。さらに、重度の障害があっても免許を持って運転している人がいるということを知った。つまり、自分よりももっと大変な人たちが運転免許を持っているんだということを知ったわけですね。自分も装置の工夫などで可能になると今でも思っているが、公安委員会では取り合わなかったということなんです。ちょっと模擬装置で運転しただけでもう無理に決まっているという、その場で判断されるということは納得できないということを訴えているわけなんですね。
 この模擬的な運転装置は一人一人の体に合わせてできているものではないんですね。全身的に障害がある場合には、いすのちょっとした高さの調節ですとかあるいはハンドル形状などで動作に大きく影響しますので、そうした装置の工夫などをして幾らか練習をして、それでもやっぱり運転は無理そうだということであれば自分としても受け入れることができるということでございます。
 難しいかもしれないけれどもやってみようというそのプロセス、そういうことを支援する、その判定でなければならない、そういう自動車教習所であってほしいというふうに望むということでございますけれども、重度でもあるいは言語障害がない人は取得しているということがよくあるということでございます。外見あるいは言語障害ということだけで先入観を持って判断されたように思えてならないということでございました。日常生活の中にはそういうこともよくありますので、外観や印象で判断するのはやめていただきたい、その人自身、一人一人に対応していただきたいというようなことでございました。
 この話を聞きながらなんですけれども、この運転免許試験の試験の合格基準ですね、この見直し、あるいは免許の保留や停止の仕組みの改善、さらには障害者が安全に自動車を運転する環境整備、例えば道路ですとか運転の補助器具ですとか、そういう整備のために、担当部局等、あるいはまた障害者団体、この間の定期協議の場を設けてはどうかと思いますけれども、この点についていかがでしょうか。
#52
○政府参考人(属憲夫君) 障害者の方にはいろんな障害のケースがありますので、個々具体的に相談に応じて、今またいろんな装具も発達しておりますので、こういう装具を使えば十分運転もできますよというようなことの指導を現在はやっているはずであります。また、具体的なケースに応じて、もしそういうケースがありましたら、公安委員会の方にいろいろ御相談をいただければまた適切に対処できるというように思っております。
 また、障害者団体の方のいろんな意見を聞きながら、今後とも、また医学の進歩あるいは科学技術の進展等も踏まえながら、そしてかつ安全運転も確保しながら、そういうものを進展させていきたいというふうに考えております。
#53
○岡崎トミ子君 よろしくお願いいたします。
 官房長官がお戻りになられましたので、さっき質問をして、いらっしゃらないというのを忘れてしまいまして質問だけしちゃったんですけれども。
 今回、法律の文言が変わっても、運用として、精神病だからこの機能がありません、だから駄目というふうに言われますと社会参加ができないということ、その促進にもなりませんので、今回の改正が見直しの趣旨を生かすものになるかどうかというのは、具体的にどんな規定を設けるのか、どんな運用をしていくのかに係るわけでありまして、その基準の策定に関する検討委員会、設置をして、障害者団体と障害者団体が推薦する専門家の参加を求めるべきだということで、公開ヒアリングもしてほしいという要望がございました。
 これは是非私も推し進めていきたいと思いますけれども、どうでしょうか、その検討委員会を設置して、障害者団体あるいは障害者団体が推薦する専門家、そしてまた公開ヒアリングについてお伺いしたいと思います。
#54
○国務大臣(福田康夫君) 欠格基準を定めるに当たりましては、広く関係者の御意見を伺うということは、これは当然必要なものであるというように認識しております。
 今回の法改正に当たりましても、障害者関係団体への説明会を二回行っております。また、内閣府及び関係省庁におきましてパブリックコメントも実施しておるところでございます。政省令案の作成に当たりましても、パブリックコメントの募集や障害者関係団体への説明会の開催などによりまして、関係者の御意見は十分伺いながら検討してまいりたいと考えております。
#55
○岡崎トミ子君 公開ヒアリングについて是非お願いします。
 意見の反映といえば、ただいまパブリックコメントということのお話がございましたが、これは今回も寄せられているわけなんですが、これに対してどんな反応があってどのように活用したのか、お伺いしたいと思います。──官房長官ですよ。
#56
○委員長(佐藤泰介君) じゃ、江崎統括官、先に答えてください。
#57
○政府参考人(江崎芳雄君) 内閣府におきましてもパブリックコメントを行ってございます。
 寄せられましたパブリックコメントの内容といたしましては、欠格条項の見直しの進捗状況を定期的に公表する、さらには関係団体との意見交換の場を設けるなどといった貴重な御意見が寄せられてございます。こういったパブリックコメントに寄せられました御意見につきましては、欠格条項の見直しの進捗状況、これを定期的に調査し公表するなど、障害者に係る欠格条項の見直しを適切に進めていく上で参考にさせていただきたいと考えてございます。
 なお、先ほど官房長官の御答弁にもございましたが、欠格事由に関する法案説明会を開きましたが、この場でもパブリックコメントでお寄せいただいた御意見の概要を説明し、意見交換に役立てていただいたところでございます。
 今後、政省令等の作成に当たりましても、改めて関係省庁等においてパブリックコメントを募集をして、寄せられた御意見をお伺いして検討を進めてまいりたい、このように考えてございます。
#58
○岡崎トミ子君 ホームページを常に開いている方はいいわけですけれども、ホームページには、回答した人たち、お寄せいただいた人たちに一つ一つ丁寧に回答するという形で一方はやっていただきたいし、それからホームページを常に開いていないという人たちのための広報というのを十分に考えていただきたいなというふうに思います。
 今回も、私は、パブリックコメント、どんなものがございましたかと各省庁にお伺いをしてその内容は大変参考になりましたので、是非そういうことに関してはもっともっと積極的に考えていただきたい、今のところでは情報公開も不十分だというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 それで、そのパブリックコメントなんですけれども、政省令のこれから策定が行われますけれども、その際にもパブリックコメントは行われますでしょうか、確認します。
#59
○政府参考人(江崎芳雄君) 法案作成の過程でも行いましたし、これから政省令の作成の過程でも各府省行ってまいりたいと考えております。
#60
○岡崎トミ子君 よろしくお願いいたします。
 政府は、九九年の八月の本部決定によって見直しの対象とされながら見直しが終了していない十六制度のうちに、今国会に提出されている法案等で十五制度を改めようとしておりますけれども、残る入管法について今年度中に改正のための法案が提出されると聞いておりますけれども、それでよろしいでしょうか。
#61
○政府参考人(中尾巧君) 現行の入管法で、五条一項二号におきまして、精神障害に係る上陸拒否事由が定められております。
 この決定につきましては、推進本部決定により見直しを私ども今現在検討中でございます。具体的には、最近におきます触法精神障害者に対する世論の動向等を踏まえまして、精神障害者のうち上陸拒否の対象とするものの範囲を真に必要かつ合理的なものに限定する方向で案文の検討を行っているところでございます。
 いまだ成案には至っておりませんけれども、平成十四年度中に入管法の改正を実現すべく、引き続き全力を挙げて今作業を進めているところでございます。
#62
○岡崎トミ子君 官房長官にお伺いしたいと思いますが、欠格条項の在り方全般について今後とも見直すという方向でいいかどうかを確認をしておきたいと思います。
 その際、新新長期計画におきましても、これは障害者プランのように数値目標を定めた実施計画を策定するということが大変大事だと思います。成立したといたしまして、個々の事例、どのようなケースの場合にはどのようにしていくのかということを充実させて、それも数値目標、五年たったらその五年の間に是非ともこれを見直しをしていくというような、そういう形でお示しをいただきたいと思いますけれども、この二つについていかがでしょうか。
#63
○国務大臣(福田康夫君) 現行の障害者対策に関する新長期計画と障害者プラン、これは平成十四年度で終わりになります。この二月に開催しました障害者施策推進本部におきまして、その後、平成十五年度からの新しい障害者基本計画を策定する、それとともに、前期五年間の重点実施計画として新しい障害者プランを策定することを決定したところでございます。
 この障害者プランにおきましては、前期五年間に重点的に実施すべき具体的な施策を盛り込むとともに、福祉など公的なサービス基盤、バリアフリーなどの分野については極力数値目標を設定して、着実な施策の推進を図りたいと考えております。
 御指摘のように、具体的にどれだけ進捗したかということを見るには、数値目標とか、またほかのいい方法を考えていかなければいけない、なるべく見えるような形にしたいと考えております。
#64
○岡崎トミ子君 五年間の間に是非お願いをしたいと思います。
 続きまして、成年被後見人等であることを資格とする制度の見直しについて、これは個々人のケースを見て判断する制度に改めるべきではないかというふうに思うんです。
 実は、この成年被後見人ということに関しましてはずっと要望がありまして、それも含めて見直しをしてほしいということの私も要望を聞いたわけなんですけれども、実は成年被後見人ということでいえば、これは保護のために家庭裁判所が行うことであり、経済的な利益、個人で守れないので民法上守るという、制限も掛けますよというものなわけですね。たまたま民法にあってお墨付きがあるのでこちらの方の法律で援用しているということで、これは使い勝手がいいので落とすつもりはないんだろうなというふうに思うんですね。
 それで、欠格条項で最初から駄目よと。個別で判断しようという大きな流れがあるときにこれを放置していいのかなというふうに思うんです。精神異常と同じだからということなわけですよね。
 この民法の精神は、あくまでも本人の保護です。ですから、私は、民法は守るもの、そして欠格条項の場合にははじくもの、これは趣旨の、目的の違う他の法律を引っ張ってきているというふうに思うんですね。個々の人の症状を見ようということであれば、これは被後見人であろうと、それは私はきちんとこの場合には見ていかなきゃいけないだろうというふうに思うんですけれども、刑法の場合ですと、刑法で心神喪失の状態にある者というふうにしまして、きちんとしているわけなんです。
 やっぱり趣旨の違うものを持ってきてここに当てはめることについてはどうなのかなというふうに思うんですけれども、この点に関しては政治家として福田官房長官はどのようにお考えになるのか。それは法務省の問題だから法務省でやってくれということではなくて、お考えがあったらお伺いしたいというふうに思います。政治家に。
#65
○国務大臣(福田康夫君) 民法におきまして、成年の被後見人として、精神上の障害により判断能力を欠く状況にある者、また、被保佐人として、精神上の障害により判断能力が著しく不十分な者と規定されておりますけれども、個別の制度におきまして成年被後見人また被保佐人を欠格事由として規定することの妥当性については、これらの個別制度を所管する関係省庁においてお答え申し上げるべき内容と考えております。
#66
○岡崎トミ子君 それは分かっておりましたんですけれども、他の省、その使い勝手がいいということでこちらの方を利用しておりましたので、確かにお答えしにくい問題だろうなというふうに思います。
 最後に要望だけして終わりたいと思いますけれども、アメリカではリハビリテーション法五百八条が求めるように、日本でも公共機関が使うパソコン器具は障害者対応でなければならないと決めるということがすごく大事だろうと思いますし、障害者基本法の中に補助的な器具、補助者の配置など適切な整備を図ることを求めていきたい、これを是非規定に盛り込んでいただきたい。
 それから、日本版のADA法、障害者の権利法を制定すべきということで私たちもヒアリングを重ねてきておりますけれども、今回の法律の中で、基本的なこの法律を新たに作っていって本当に一人一人の障害者、障害を持つ人たちが全員社会に参加できるという当初の目的のように、是非とも今後とも官房長官にはお働きいただきたいという要望をして、終わりたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#67
○委員長(佐藤泰介君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後一時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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