くにさくロゴ
2002/07/22 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第9号
姉妹サイト
 
2002/07/22 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第9号

#1
第154回国会 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第9号
平成十四年七月二十二日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十九日
    辞任         補欠選任
     池口 修次君     高橋 千秋君
     平田 健二君     山下八洲夫君
     森本 晃司君     沢 たまき君
 七月二十二日
    辞任         補欠選任
     金田 勝年君     仲道 俊哉君
     中島 眞人君     中島 啓雄君
     高橋 千秋君     池口 修次君
     山下八洲夫君     川橋 幸子君
     八田ひろ子君     畑野 君枝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         沓掛 哲男君
    理 事
                木村  仁君
                松村 龍二君
                矢野 哲朗君
                小川 勝也君
                佐藤 道夫君
                山本  保君
                池田 幹幸君
    委 員
                阿南 一成君
                愛知 治郎君
                有村 治子君
                泉  信也君
                清水 達雄君
                段本 幸男君
                中島 啓雄君
                仲道 俊哉君
                藤井 基之君
                森元 恒雄君
                吉田 博美君
                吉村剛太郎君
                池口 修次君
                川橋 幸子君
                小林  元君
                高嶋 良充君
                千葉 景子君
                藤井 俊男君
                簗瀬  進君
                木庭健太郎君
                沢 たまき君
                井上 哲士君
                畑野 君枝君
                大江 康弘君
                広野ただし君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     片山虎之助君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
       常任委員会専門
       員        加藤 一宇君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局選挙部長    大竹 邦実君
       国税庁課税部長  村上 喜堂君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(沓掛哲男君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日、平田健二君及び森本晃司君が委員を辞任され、その補欠として山下八洲夫君及び沢たまき君が選任されました。
 また、本日、山下八洲夫君及び八田ひろ子君が委員を辞任され、その補欠として川橋幸子君及び畑野君枝君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(沓掛哲男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公職選挙法の一部を改正する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(沓掛哲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(沓掛哲男君) 公職選挙法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也です。
 総務大臣におかれましては、延長国会の主役、大変御多用の中、今日もまた、派手ではありませんけれども、民主主義の根幹を成す大変重要な審議に参議院にお越しをいただきました。といいましても、元々参議院の方であります。そんなことはどうでもいいわけでありますけれども。
 今回のこの法案に対しましての民主党あるいは民主党・新緑風会の考え方をまず冒頭申し上げてから、質疑をさせていただこうかと思います。
 今回のこの法律案は閣法でありますけれども、私の承知している限りを申し上げると、私どものこの国会が決めた法律に基づいて設置された審議会から答申がなされて、その答申をそのまま法律案に総務省がして提出されたのがこの法案だと。そうしますと、我々国会の意思を体して作られたこの法律ということでありますので、我々は尊重する義務を負っているのかな、そんな思いを持っている法案であります。
 もとより選挙制度といいますのは、これは例えば政権の獲得、議席の増減に大変著しい影響を与える事柄でもありますので、各党各会派それぞれいろんな思いがあろうかと思います。そして、釈迦に説法でありますけれども、選挙制度に完全なものはありません。すべての制度に一長一短、いいところもあれば悪いところもある、すばらしいところもあれば残念なところもあるというのが選挙制度だろうと思いますが、そんな中で、私どもが法律で決めたことを審議会で法律にしていただいたということでありますので、尊重しなければならないというのが私たちの立場であります。ということで、賛成をさせていただく予定であります。
 その当然のことと私たちは考えているわけでありますが、この法律案が可決するかどうかというのが、見通しというのが新聞なんかにも出ているわけであります。その間、二増三減でありますとか三増三減などという言葉がまことしやかに流れてまいりました。今回の法律案は別名五増五減の法案というふうになっておりますけれども、これは、先ほど申し上げましたとおり、法律に基づいてそのきっちりとした枠の中で作られた法律でありますので、国会が恣意的に変えるのはおかしいんじゃないかと私は思うわけであります。
 そんな、この国会が始まってからも、そしてつい最近までも、二増三減、三増三減、だれだれはどうなる、だれだれのところが掛からないのでいいなどということがまことしやかに喧伝されていた、お話しされていたということを、片山総務大臣はどんなお気持ちで聞いておられましたでしょうか。
#7
○国務大臣(片山虎之助君) 今回の法案は、今、小川委員言われましたように、ちゃんとした法律に基づいて、国勢調査が行われれば、十年ごとにそれに基づいた案を一年掛かって作っていただいてこれを出していただく、こういうことでございまして、政府としては当然審議会の勧告を尊重する、こういう立場でございますので、そのままを法案にして閣法として国会に出させていただいて御審議をいただいているわけであります。
 一方、選挙制度というのは、党にも個人にも生死にかかわるような、死命を制するような重要法案ですから、皆さんがそれぞれ研究されるというのは、私はそれはやむを得ない、個人も政党も。こう思いますけれども、最終的には、御承知のようにこの五増五減をできるだけ尊重しようと、こういうことでここまで来たと、こういうふうに思っておりまして、過程でいろんな議論がある、各党の中でいろんな議論がある、各個人の思いもいろいろある、これは私はやむを得ないことではないかと、こう思っております。
#8
○小川勝也君 温かいそのお心を持つ大臣ですので、ちょっと確認だけさせていただきたいと思います。
 私も二回ばかり選挙をやらせていただきました。当然、この民主主義であるとか、選挙制度であるとか、大所高所の議論もよく分かるわけでありますけれども、大変多くの方にお世話になっているというのがこれは選挙区であります。選挙区が変わるとか削られるとか足されるとかいうのは、今、大臣から御答弁がありましたように、並大抵の話ではありません。あるときにはその政治生命にもかかわる話であります。
 ということは前提にしても、選挙区というのはそのときの政治家のものではないということ、私は、それは政治家、すべての政治家が心して掛からなきゃいけないことだろうというふうに思いますが、大臣の御確認をお願いしたいと思います。
#9
○国務大臣(片山虎之助君) 私も小川委員と似たような感じを持っております。それぞれ、そこで当選される議員さんの大変関係のあるものではございますけれども、やっぱり選挙区は国民のそういう選出母体の基礎として決まるものでございまして、そういう意味では大変公の性格が強いものだと私も思っておりますが、しかし、長い間そこの選挙区と親しんで、なじんで応援していただいた議員さんにとってみれば、これは大変私は、それが大きく変更するというのはつらいことではなかろうかと。
 我々は幸い、都道府県選挙区という、一つの都道府県単位でやっておりますから、小選挙区の経験ございませんけれども、それは私は同情するところはありますが、今言いましたように、選挙区というのはそういうものではなかろうかと、大変公の性格があるものだと思っております。
#10
○小川勝也君 選挙制度というのは一長一短あると申し上げました。私たちの国も、衆議院選挙は中選挙区から小選挙区を中心とする制度になりました。いろんなこれ特色があろうかと思いますけれども、例えば今回、この改正案に賛成の会派の中からも反対の方々が出たと聞いています。その方々の思いというのもよく分かるわけでありますけれども、例えば、その選挙区が歴史的な、文化的なつながりを持ってなされてきたものをそうでない形に変えられるということに物すごい抵抗がある、これはよく分かるわけであります。
 しかしながら、中選挙区というのは定数に幅がありましたものですから、その歴史的な、文化的な、あるいは生活圏というのを大事にしながら選挙区を構成することができました。その選挙区の人口が減ったときには定数を減らすということで、その歴史的なつながりが維持できるわけであります。しかしながら、そういったところを犠牲にしなければならないのがこの小選挙区ということだろうというふうに思います。
 そうしますと、歴史的な、文化的な、あるいは生活圏というものを大事にしながら構成される中選挙区の中では、そこの代表たる選ばれる政治家とその地域という形も、これは密接な形が保たれるわけであります。例えば、詳しいわけではありませんけれども、英国などは小選挙区を採用している。そして、その小選挙区で特筆すべき点は、その政治家がある選挙区で立候補して負けたけれども、今度は別な選挙区に移行するなどという制度もあるというふうに聞いています。そういうふうに考えますと、中選挙区はそういういい点があった。しかし、我々が小選挙区を選んだ以上、我慢しなければならない点もこの新しい制度の中にはあるんじゃないかと思うんです。
 そこで、ちょっと難しいお答えになろうかと思いますけれども、私たちの国の中で選ばれる側も選ぶ側も、中選挙区から小選挙区に移行したのにもかかわらず、中選挙区時代のいい点をまだ懐かしんで、あるいは心の変化といいますか、気持ちを切り替えられないという部分がいろんな分野に残っているんじゃないかと思うんです。そういう点にどんな御感想をお持ちでしょうか。
#11
○国務大臣(片山虎之助君) イギリスは完全な小選挙区制ですね、下院は。しかし、日本の場合には御承知のように小選挙区比例代表並立制でございまして、小選挙区の部分が衆議院でいいますと三百、比例代表の部分が百八十まだ残っておりますから、必ずしもイギリスとの比較にはなりませんが、やっぱり中選挙区は中選挙区の良さも悪さもある、小選挙区も良さも悪さもある。国民がどちらを選択し国会がどちらを決めるか、そういうことではやっぱり小選挙区の良さを評価して、中選挙区から改めたわけでありますから。小選挙区に伴ういろんな制約や困難も、それは今の制度下においては私は我慢していただかにゃしようがないんで、我慢できないのならまた国会で御相談いただいて制度を変えればいいわけでございますので、今は私は小選挙区であり、小選挙区比例代表並立制だと、こういうふうに思っております。
#12
○小川勝也君 今日、参考資料に朝日新聞の何といいますか論説といいますか論評の記事を載せさせていただきました。非常に口で言うと難しい私の思いが、非常にうまくまとめられていたので使わせていただきました。
 私にもいろいろ思いがあるわけでありますけれども、例えば今回、北海道は小選挙区定数十三から十二に減ることになりました。しかしながら、これは偶然の結果ではありますけれども、いわゆる各県に一ずつの基数配分がなされていて今の制度が成り立っています。その一ずつの基数を配分しなかった場合は、北海道は十三の定数があてがわれるという計算になるんだそうであります。そして、その定数一ずつをどうして配分したのかということをいろいろ考えてみますと、いわゆる激変緩和とか過疎過密に配慮する、こんなことが大事な要件だったろうというふうに思うわけであります。
 今回、衆議院の金田英行さんが自民党衆議院議員の中でもこの法案に対して最も厳しい評価を下している人だというふうに聞いています。当該選挙区が三分割される。一つの選挙区は、現在、武部農林水産大臣を選んでいる北海道十二区という選挙区に合流合併という形になります。これは新聞なんかでも面白おかしく取り上げられていますけれども、知床半島から稚内、野寒布岬、宗谷岬、利尻、礼文、これは東京から岡山県までの距離なんです。これはえらい大変なことで、いわゆる選ばれる側と選ぶ側との親密度ということを考えたときには大変厳しい選挙区になろうかと思います。
 そしてまた、稚内というあるいは宗谷という地域は、比較的いわゆる道北の中心都市であります旭川と文化的にあるいは様々な形で密接な関係を結んでいました。それが三分割されることによって、北見、網走と同じ選挙区になる。何か納得がいかないというのもよく分かるわけであります。
 しかし、いろんなことを考えてみますと、北海道も例えば札幌のような大都市はあります。しかし今回の、先ほど申し上げました基数一を配分するという理由が、激変緩和とかあるいは過疎過密に配慮するということを考えなければならない地域は、北海道の中では札幌ではなくて稚内であるとか北海道七区管内というのがその形だったわけであります。
 私もこの間稚内に行ってまいりました。今回の選挙制度がこうなるということで、国に対してあるいは法律に対しての信頼感が薄れていくんじゃないかというそんな危惧さえあります。私も本来、この小選挙区という制度は何が一番大事なのかということを真正面からお話を申し上げて御納得いただきたいのが私の立場であります。
 しからば、どうしてその納得に力が入らないか、それは定数一ずつ各県、各都道府県に配分するということで、何かいかんともし難いゆがんだ結果になっているからであります。何とかこの部分を解消して、広い面積の選挙区もあるし、あるいは歴史的、文化的ななじみもない地域同士が一つの選挙区を構成することもあるかもしれないけれども、私たちの国はこの参議院と衆議院の二院制も取っているわけであります。参議院は、私どものように、四国と九州と山口県を合わせたような広大な選挙区もあるわけでありますし、人口も大分違うようであります。
 ですから、二院制の中の一つであります衆議院は、とにかく国民の権利、いわゆる民主主義の根幹である一票の格差をできる限り小さくするから様々な弊害が出てくるんでしようがないんだ、こういうふうに言えるようになれば私はすっきりするんだろうというふうに思います。
 何度か質問したことはありますけれども、この各都道府県に配分されている一ずつ配分するという形をやめて、すっきりした形にしていただければというふうに思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#13
○国務大臣(片山虎之助君) 今度の北海道の一減に伴う選挙区の変更は私もなかなか大変だと、こう思いますね。
 海岸線をぐるっと回って利尻、礼文まで入れると六百キロなんですね。六百キロは岡山ではなくて相生でございますから。ただ直線なら三百五十キロだそうですね。しかし、これだって大変ですよね。そこで、なるほど北海道は一人の均等配分がなければ多いんですね、そっちの方が。だから、これは恐らく数字上の配分上の一つの、そういうことになるんですね。
 そこで、この一人均等配分の是か非かは、小川委員、もう昔から制度を作るときからの大議論で、激変緩和であるし過疎過密対策であるし、日本が明治以来都道府県というのが一つの単位ですから、都道府県の発言権というのを大きかろうが小さかろうが与えたらどうかと。アメリカの上院はカリフォルニアと、御承知のようにニューヨークもハワイも一緒ですからね。そういうことからいうとというようないろんな議論があって、一人を均等配分して残りを人口スライドだと、こうなったわけでありまして、私は両方の説が成り立つと思いますけれども、それによって得をするところと損をするところが出てくるのは、これはその配分上、配分技術上やむを得ないんで、北海道については私はややそういう感じを個人的にも持っておりますけれども、この制度をどうするかひとつ各党各会派で、議会制度の根幹にかかわる問題でございますので、私は十分な御議論を賜るしかないのではないかと、こういうふうに思っております。
#14
○小川勝也君 それで、先ほどのこの参考資料に戻らせていただきますと、三増三減の方が二倍を超える選挙区が少ない結果が出るというのですね。これは詳しいことはよく分かりませんけれども、今回の衆議院議員選挙区画定審議会、大変限られた条件の中で作業をいただいて、非常に御苦労をいただいたんだろうというふうに思います。例えば、なるべく市町村を割らないでほしい、それから先ほどの一配分しているやつはそのままで、なおかつ二倍以内にするということを目標に、二倍を超える選挙区を少なくしろと。
 部長にお伺いします。簡単でいいんですけれども、審議会の方々も、御苦労をお掛けしたんだと思いますが、どんな御苦労話があったのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#15
○政府参考人(大竹邦実君) 今回、区割りの審議会が勧告したわけでございますけれども、審議会が改定案を作成するに当たりましては、審議会設置法に規定されております改定案の作成の基準、これは法律上の規定でございますけれども、これらは審議会が自ら作成しております区割りの改定案の作成方針、こういったものを定めまして、これらの基準に従って精力的に審議を行ったところでございます。
 今回は現行の衆議院の選挙制度が施行されまして初めての区割りの改定でございますことから、審議会では区割りの改定に当たっての諸基準、この中にはいろいろ書いてあるわけでございますけれども、例えば格差二倍以内を基本とする、あるいは市区の区域は原則として分割しない、選挙区は飛び地にしない、あるいは地勢、交通、歴史的沿革等の自然的社会的条件を総合的に考慮するとあるわけでございますけれども、これらを相互に比較していきますと、ある場合によっては矛盾する基準になるわけでございます。
 そういった中で、審議会といたしましては、投票価値の平等という要請がございますことから、それからもう一つは選挙区の安定性を考慮する、こういったものの両方の考慮を考えながら審議会としていろいろと御議論なされ、今回の勧告になったものと承知しております。
#16
○小川勝也君 もし私がその審議会の委員だったとしたら、今回の与えられた要件の中で作業をするのは本当に苦しいことだろうというふうに思います。私だったら、定数を各都道府県に一ずつ配分しているようじゃ、もう無理だよと。これを取っ払ってしまうんだったらやってもいいけどと、こんなことを多分言ってしまうだろうというふうに思いますが、残念ながら審議会にはそこまで言及する権能は与えられていなかったんだろうというふうに思います。
 その基数一配分について言及するという力はなかったということを、確認の答弁をいただきたいと思います。
#17
○政府参考人(大竹邦実君) 審議会設置法の第二条におきまして、審議会の所掌事務がございますけれども、審議会は、小選挙区選出議員の選挙区の改定に関し、調査審議し、必要があると認めるときは改定案を作成して内閣総理大臣に勧告するとなっているわけでございます。そして、審議会が改定案を作成するに当たりましては、同法の第三条第二項におきまして、各都道府県への定数配分の仕方、すなわちいわゆる一人均等配当方式でございますけれども、これが法律上規定してございます。
 したがいまして、各都道府県への定数配分規定は法律により明定されている事項でございまして、審議会がこれについて審議する権限はないと、こうなってございます。
#18
○小川勝也君 そこで、この参考資料にも書いてあるとおり、総務省では第九次選挙制度審議会の発足準備を進めておられるというふうに伺っております。
 これは、国会とか永田町とか審議会だけではなくて、広く多くの国民にいろんな意見を求めながら決めていかなければならない問題だというふうに思いますが、一票の格差を一倍に近づけるという意味で、この各都道府県に配分されている一を見直すということも大事なテーマになるんだろうというふうに思います。
 大臣の答弁をお願いしたいと思います。
#19
○国務大臣(片山虎之助君) 第九次選挙制度審議会のお話が出ましたが、これは与党内でいろんな議論がございまして、第九次審を立ち上げろと、このようなお話もあったようでございまして、あれはいつでございましたか、五月か六月に総理から第九次審議会の設置を検討してほしい、ただしこの定数五増五減法案が成立した後に考えてほしいと、こういうことでございましたので、分かりましたと。
 まずメンバーから決めなくていかぬものですからね、現在それを検討中でございまして、この法案成立後、その具体的な、今も検討に入っておりますが、具体的な検討に入りたいと。そこでそのテーマをどうするかも、総理等の意向も体しながらこれから固めてまいりたいと思っております。まだ申し上げる段階ではございません。
#20
○小川勝也君 終わります。
#21
○又市征治君 社民党の又市です。
 この改正案は、昨年十二月の区割り画定審議会の勧告を踏まえたものでありまして、現在よりも一票の格差、価値の格差が縮まるという点では一定の評価をしたいと思います。
 しかし、政府の法案提出後も与党の中で、今も出ましたけれども、三増三減あるいは二増三減などという修正を目指すこんな動きが見られて、これによって国会の審議開始が延びた、そして審議入り後もまだもめていたと、こういうふうに伝えられています。
 そこで、まず審議会の権能と政府の責任についてお伺いをしたいと思いますが、元々、区割り画定審議会を設けたのは、区割り案の策定に際して利害関係者である政治家の恣意的な介入を防ごう、そして客観的、中立的な立場から案の作成を行うためだという、こんなことでありまして、とりわけ今回は初めての区割り変更なわけですから、極めて重要だろうと思います。
 政権与党が介入するということは、公平中立であるべき審議会の結論が政党の横やりで修正されたり、そしてあしき前例を作ることになりかねない、あるいは審議会の在り方そのものが問われるということになりかねないというふうに思うんです。党利党略的な案を勝手に議員提案するのはともかくとしても、政府は基本的に審議会の勧告を尊重して提案をして政党の介入をやっぱり排除する、このことはまず基本的に求められるんだろうと思います。
 その点の大臣の確認を求めたいと思います。
#22
○国務大臣(片山虎之助君) 今のような選挙区の画定の仕組みを作っていただいたのは国会なんですね。それで、法律を作っていただいて、審議会はそれに基づいて粛々と方針を決めたり基準は作っておりますけれども、それに従って区割りの案を出していただいたわけでありますから、これをお願いした政府の方はもう最大限尊重すると、こういうことでございますので、勧告をそのまま今回の法案にして国会に出させていただいたわけでありまして、制度としてはこれは尊重するのが当然のことだと、こう考えております。
#23
○又市征治君 与党側といいますか、多数党のやはり謙虚さというか、そういうことが非常に大事、今日とりわけ求められているような気がします。特に、この党利党略の問題、今回初めてじゃなくて、区割りについてだけではなくて、最近だけでも二〇〇〇年初めに衆議院比例区の定数が二十削減される、こういう改悪がありました。また、同じくその年の秋には、この参議院比例区をかつて悪名高かった銭酷区と言われるくらいの非拘束名簿方式へ変えられた。与党のこれが強行採決によってなされたという、こういう経験があるわけであります。
 そんなことを踏まえて、十九日の、先ほど朝日新聞が出されておりましたけれども、十九日の毎日新聞の社説は、この二つの改悪についてこんなふうに述べています。「与党のエゴ丸出しだ。」、「連立維持とか、党利党略が優先して、選挙のあるべき姿の検討は二の次だった。国会議員が競う土俵を自ら決めることに疑問を抱かざるを得ない。」、こういうふうに批判をしているわけですね。
 つまり、区割りに限らず、選挙制度全般にわたって国会議員から独立した第三者的なやっぱり機関が不可欠だという趣旨なんだろうと思うんです。このことについて、大臣、どのようにお受け止めになっているか、お伺いしたいと思います。
#24
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほどもお答えしましたが、やっぱり選挙制度あるいは選挙区というのはそれぞれの議員さんにとっては本当に死命を制するような重要なことでございますから、各党が各党で御研究になる、個人も御研究になる、いろんなことの御意見を言われる、私はそれは一向構わないと思いますが、制度というものは最終的には国会で法律として決めるわけでございまして、そこでは、その国会で議論すべき案をどういう形で出すか。
 いろんな出し方があると思いますけれども、今のおおよその考え方は、選挙制度審議会という諮問機関を作りまして、ここで権威ある中立公正な有識者の方に御議論賜って、それを一つのベースにしようと、こういうことではほぼ各党の合意がいただいているということから現在の選挙制度審議会というものが存在するのではなかろうかと、こう思っておりまして、先ほども御答弁いたしましたが、いずれにせよ、この法案成立後、第九次の審議会立ち上げのための具体的な準備に入ろうと、こういうふうに考えております。
#25
○又市征治君 ところで、審議会のそういう努力にもかかわらず、先ほども出ましたけれども、それでも二倍以上の格差が九つの選挙区で残ると、こんなことになりました。その理由の一つが審議会設置法の第三条二項、こういうことになります。つまり、各都道府県にまず一議席という基礎配分議席によるところが大きいことは御案内のとおりでありますけれども、一票の格差を是正するにはこの基礎配分の一議席の制度を廃止をする、つまり過疎地配慮策を削らなきゃならぬという、こういう問題が出てくると思います。
 他方で、今後も、じゃ、これはもちろんのこと政府の地域政策にもかかわってまいりますけれども、全国の人口の過密過疎の二分化が進むとすれば、基礎配分制度を存続しておれば一票の格差がもっと広がっていく、こういうことになって、都市住民はまた逆の意味で不公平を被り続けるということにならざるを得ない、こういう矛盾があると思うんですね。
 そうすると、この小選挙区を維持する限りはこの二者の間の矛盾が繰り返されるということになります。国民全体にとっては大変不幸なことでありまして、このことについてどういうふうな改善策があるというふうに大臣の方はお考えになっているのか。そういう選挙制度そのものについて、これからもまた論議がされていくということだと思いますが、総務省として何かそこらのところは検討されているのかどうか。ありましたら、御見解をお伺いしたいと思います。
#26
○国務大臣(片山虎之助君) 今の選挙区画定審議会法によりますと、二倍を超えないことを基本としている、こういうことでございまして、今回の案では二・〇六幾らでございまして、二倍を超えているのが九つありますけれども、それはほんのわずか二倍を超えているわけでありまして、この法律の解釈上あるいは憲法の趣旨からいっても許容できるんではないかというのが審議会の先生方の意見でございまして、ああいう答申をいただいたわけでございます。
 それは、はっきり言いまして二倍を超えるものがないというのが最高裁なんかのお考えからいうと私は一番いいと思いますけれども、しかし、やっぱり今言いましたようにいろんな制約の中での区割りをやるとする、配分をやるとすれば、どうしても二倍をわずかに超えるということは起こり得ると、こういうふうに考えておりますが、それじゃ、そうだからといって制度をどういうふうに変えていくか、これはなかなか難しい問題で、これはやっぱり何度も申し上げますけれども、選挙制度に満点はございませんし、議会民主主義の根幹でございますから、いずれにせよ、関係者といいますか、各党各会の十分な議論の上での合意できる制度がいい制度だと、こういうふうに考えざるを得ないんではないかと思っております。
#27
○又市征治君 お互いに知恵出し合おうと、こういうことでありますけれども。
 続けて、同じことなんですが、この基礎配分議席制度について、過密過疎対策とかかわる政治的な意味合いというのは今私が述べたとおりだろうと思うんですけれども、もう一つ、この制度の時間的な流れという視点から、十九日の毎日新聞の社説が次のように述べています。
 大臣ももうお読みだろうと思うんですが、タイトルが「日本政治の恥部「一人別枠」」、こういうことで非常にショッキングな見出しになっておって、いわく、「もう一つ必要なのは、法律に規定された「一人別枠」の撤廃だ。」、「法律が目標とする二倍未満にならなかった。」、「九つ残った。 その理由が「一人別枠」だ。」と、こう言っているわけであって、そして続いて、「制度導入時この仕組みは激変緩和のためとされた。二回の選挙を経てもう完全比例に戻していい時期に来たのではないか。」。
 これは、先ほど小川議員が御指摘になったように、朝日新聞も同じような主張だと、こう思います。この点はどういうふうにお考えになっているのか。つまり、基礎配分議席制度は激変緩和措置だったと、こういう時限立法的な措置なのかどうか、そこらのところはどういうふうに御認識されているのか、この点をお伺いしたいと思います。
#28
○国務大臣(片山虎之助君) 制度としては、暫定的だとか時限的なことになっておりません。
 そこで、これについてはいろんな意見がありまして、私はいろんな意見があってもいいと思いますが、あのときの法律を作る国会では大議論の末に均等配分の上でと、こうなったわけでございまして、私が今言いましたように、都道府県というのは一つの単位だから、まず都道府県の発言権というものをある程度保障してやろうと、人口だけでなくて。参議院でもそうなっているんですね。参議院の場合には半数改選ですから、だからどうしてもその倍率が高くなるわけですね、小さい県と東京都とこう比べますと。これはこれでやむを得ないんで、参議院の場合には。
 衆議院の場合にどこまで許すかというのは、これは全く正に私は国会で決めることではないかと、こういうふうに思っておりまして、この一人均等配分は賛成論、反対論両方私は成り立つと、こう思っておりまして、国会においてどういうふうな御判断をなさるかということではないかと、こういうふうに、お答えにならないかもしれませんが、思っております。
#29
○又市征治君 いつも歯切れのいい大臣としては、ちょっとやっぱりお答えにえらい歯切れが悪いですな。
 そこで、また今回、六十八もの選挙区で線引きが変更されています。これについても、マスコミではえてして議員や候補者のうろたえぶりばかりが報道をされている、こういう現実になっているんですが、しかし、民主主義の上でより本質的な被害は、実は議員や候補者ではなくて有権者の側にむしろ私はあるんだろうと思うんですね。
 つまり、審議会が幾ら尽力されても、小選挙区制である限りは、今後も区割り改定のたびごとに有権者の選挙権が切り刻まれる、選ぶ権利が翻弄される、こういう事態というのはずっと続くんだと思うんですね。これは、参政権がむしろ軽んじられて、ひいては政治への無力感を増すことになるんではないか。本当に、市町村合併が出てくるとか、こんな格好、ますます今から進んでいくということになってくると、くるくるくるくるこの線引きが変わっていく、こういう事態が次々に起こってくるわけですから。
 こういう点について、一体、大臣どういうふうに見ておられるのか。この点、やはりもう少し有権者にもっと目を向ける、こういう点が非常に大事ではないか。またこれも、いや、国会でもっと議論してくれと、こういうお話なのかもしれませんが、是非もう少し踏み込んだ御見解を賜りたいと思いますけれども。
#30
○国務大臣(片山虎之助君) 区割りは余り変わらない方がいいというのは確かにそうですね。しょっちゅう変わるということは安定感という意味ではいかがかと思いますが、今回の区割りにつきましては、審議会が方針というものを作りまして、それから方針に基づく基準を作って、これは公表したんですね、作業に入る前に。
 そこで、それに基づいてやって、できるだけ動かさないように選挙区の安定も配慮するということの中で、しかしどうしても二倍以上をできるだけ出さないということでやりますと、ああいうことになるんですね。六十八の選挙区をいじると、こういうことになるわけでありまして、中にはいろんな議論を生むようなあれも私も正直言ってあると思いますけれども、しかし我々がお願いした審議会としては、全く中立公正の立場で最大限の努力をしてあの区割り案をまとめられた、その努力は私も外の方で承知いたしておりますから、これはこれでいろんな意見があっても、考え方があっても、これはもう尊重するのが筋ではないかと、こういうふうに考えている次第でございます。
#31
○又市征治君 本当に選挙制度だけに、非常に大臣、慎重で、次の議論に向けて何か問題提起という枠が余り出てこないので、最後はひとつその点をお願いしたいと思うんですが、こうした様々な矛盾を抱えておって、そういう意味ではその根本的な理由がやっぱり小選挙区制じゃないかなと、こういうふうに私は思います。
 今の小選挙区制は、かつて複雑な政治過程の中でこれが成立をしてきたということは紛れもない事実でありますが、決して最善でもまた永久でもないわけでありまして、私たちはいつまでも拘束される必要はないんだろうと。そういう意味で、大臣、先ほどからおっしゃっているように、もっとやっぱり議会の中でもしっかりと各党も、それぞれ議員もまた論議をしていかなきゃならぬ、こういう問題だろうと思うんです。
 特に、この小選挙区制が得票率と議席率の大幅なずれを、現実にこれ二回やってきてみてあちこちで起こしている。そして、死に票が非常に多く生まれておる。そしてまた、一票の格差の拡大などということがあちこちで生まれておるわけでありまして、民意の反映を弱める大きな欠陥をそういう意味では示しているんではないか、このことがだんだん明らかになってきたんではないかと思うんです。
 より公正な選挙制度へ再改革をやっぱり志向すべき時期にあるんではないかと、私はそのように思うわけですが、これらの矛盾を解消する方策としての比例代表制のメリットを再評価する時期に来ているんではないか、こんなふうにも思うわけですが、ここは少し踏み込んで、今後の論議というそういう意味で、大臣いつも、本当は総務委員会でかなりやり取りを随分やりますけれども、今日は慎重にも慎重な答弁に終始しておって、私の持ち時間随分と余ってくるんですが、是非少し、今日ここで論議させてもらうぐらいのつもりで御答弁いただきたいと思うんですけれども。
#32
○国務大臣(片山虎之助君) 今、世界の選挙制度を見ますと、委員言われますように、大きくは小選挙区制度と比例代表制度ですね。それは国民がどっちを選択するかということですが、小選挙区制度につきましては、これは政権を選択する選挙になる、だから政権の交代が大変やりやすい制度で、同時に政権の安定があると。しかし、言われますように、少数意見が反映されない、死に票が多いと、こういうことも事実でございますし、党しか選択できない、候補者の選択ができないと、こういうことが制度の欠陥としては言われております。
 一方、比例代表制につきましては、これも御承知のように、鏡のような多様な民意がそのまま選挙に反映する、少数意見も十分な議席を確保し得ると。こういう反面、小党分立になる、政権が不安定になると、こういうふうな欠点も指摘されておりまして、そこで、平成六年のときの大改正では、小選挙区をベースにしながら比例代表もドッキングしようと、ジョイントした制度にいたしたわけでありまして、その比率もあのときは三対二ですね、三百対二百になった。これは、世界でも珍しい制度であると思います。併用制というのはありますよ、ドイツなんかも。並立制というのは、ちょっとあったそうですけれども、私は詳しく知りませんけれども、大変珍しい制度だと。小選挙区制の良さと比例代表制の良さを一緒にした制度なんだと、こういう説明でございました。
 その結果、今日まで選挙はそれで行われてきたわけでございますが、いろんなこれまた議論がございまして、又市委員もよく御承知のように、選挙制度というのは百点はないんですから、だからどういう制度をみんなで選択するかと、こういうことになるわけでございまして、そこで、この結果を見ていろんな議論が各党に現にあり、それが第九次選挙制度審議会立ち上げの一つの導火線になったと私は理解しておりますので、これはどういう形で第九次審をスタートさせるかということはありますけれども、そういうことの設置の中等で今までの制度の利害得失、その点検というんでしょうか、総括というんでしょうか、そういうことの上に議論が始まるということは当然私は期待されるんではなかろうかと、こういうふうに考えております。
#33
○又市征治君 私どもも選挙制度についてはいろいろと検討もいたしておりますし、更にお互いに各党ともにそういうものを深めながら、こういう場面で更に論議ができるように私ども努力をしていく、そんな決意も含めて申し上げて、私の方の質問を終わりたいと思います。
#34
○広野ただし君 自由党・無所属の会、国会改革連絡会の広野ただしです。幾つかの問題点について質疑をさせていただきたいと思います。
 今、御承知のように、日本の経済社会、大変にかつてないくらい厳しい状況にあって、連日のように企業倒産が言われ、また失業者も五・四%、そして三百五十万人以上の失業、働きたくても働けない、そういう人たちがたくさんおられる。そしてまた、年間三万人もの自殺者も出ると。こういう状況の中、そしてまた家庭崩壊も進んでいる。日本の経済社会の基盤が大きく揺らいでいるんだと思います。
 そういう中で、政治に期待をするということなんですけれども、政治も、政治と金あるいは政治家と金の問題でスキャンダルが続出していて、そういう意味で政治に対する国民の信頼が地に落ちていると。こういうところから、やはり国民の痛みを私たち政治家も真っ先になって受け止めて、そして自ら、非常につらいことだけれども、定数を削減して、そして国民の先頭に立って構造改革を進めようじゃないか、政治改革を進めようじゃないかと、こういうことがあったと思うんです。
 それで、自自公連立のときに三党連立政権の合意書というものができて、定数削減については五十名、そして比例についてはまず二十名、そして残りの三十名については小選挙区を中心にして減らすんだと、こういう合意書が自自公連立の政権のときにできておりました。ですから、五増五減というこの四百八十名の中での話以前にもう一つ、国民の皆さんのいろんな思いを政治家が受け止めてまず政治改革を率先してやっていく、定数を削減をすると、そういうことがあると思うわけです。
 私たち自由党の方は、衆議院の方で小選挙区三十名といきたいんですが、当面まず十五名ということで削減をする、そういう案を提出をいたしておりますが、この定数削減のことについて片山総務大臣、どのようにお考えでございましょうか。
#35
○国務大臣(片山虎之助君) 国会議員の定数削減問題についてでございますが、御承知のように、国家公務員、地方公務員は、特に国家公務員の場合には十か年の定数削減計画を作って現在実行中でございます。それから、地方議員さんも、都道府県議員さんはそれほど顕著ではありませんが、それでも定数を削減しておりますし、市町村会議員さんはかなり大幅に削減しているところもございます。民間は、今お話しのような経済状況でございますから、必死なリストラ計画、こういうことでございまして、来年度の概算要求を来月中にやる、こういうことの中で、各大臣に総理から宿題が出まして、これを是非概算要求までに検討してほしいと。そういう中に、私の方にも何点もあるんですが、一つが総人件費の抑制なんですよ。総人件費の抑制ということは定数削減をするか給与水準を下げるかなんです、簡単に言うと。あるいは退職金の話もあるのかもしれませんけれども。そういうことも含めて我々はどういう対応をするか現在考えておりまして、国会議員さんについてもそういう議論はかねてからある。特に委員御所属の自由党さんにはそういう強い御意見がある。そういうこともあって平成十二年に、衆議院で二十名、参議院では十名、定数削減が行われたわけでございます。
 ただ一方で、まだ日本の国会議員の数は少ないではないですかという意見もあるんですよね。こういう議論もありまして、いろんな意見がありますから、この辺につきましては、またおまえ同じことを言うと言いますが、本当に定数問題はこれは議会政治の根幹でございますので、まず各党各会派における十分な御議論と、その上に基づく国民意向を体した私は合意によって事を決すべきではないか、一総務大臣が云々すべきような問題でなくて、もっともっと大きな問題ではないかと、こういうふうに考えております。
#36
○広野ただし君 今おっしゃいましたように、行政自身をスリムにする、これは国及び地方に対してそれだけのことをまた政府は要請をしていくことになるわけですね。そうしますと、やはり政治家の姿勢というものがまずしっかりとしていませんとなかなか、政治家があんな甘いことを言っていて何だと、こんな話にやっぱりなるわけで、ここのところは、特に連立政権時代、自民党さんも公明党さんも正にそういうことで合意をされた事項なんですね。私はそれが本当に国民の皆さんの政治に対する信頼をぐっと高める大事なことだと思いますので、それは大きな課題というよりも、やはり政治家、総務大臣、片山大臣としての強い御意思をもう一度御表明いただきたいなと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
#37
○国務大臣(片山虎之助君) 大臣としてでなくて国会議員としてと、こう言われるのなら私も意見が実はないわけじゃございませんが、今は総務大臣でございますので、これは総務大臣として報道されますと、選挙制度を所管しておりますし、これから委員御承知のように九次審を立ち上げるわけでございまして、これはもういろんなことに予断を与える結果になりますので、ひとつ答弁はお許しいただきたいと思います。
#38
○広野ただし君 それともう一つ、この五増五減が出てくる前に、今度は自公保の間で中選挙区復活案といいますか、全国百五十選挙区、三人ずつで四百五十名というような議論も相当強くされたというように聞いております。
 私は、小選挙区というのは、やはりどの政策をイエスかノーかというようなことをはっきり示していく、日本はこれから、今までは非常にあいまいな態度でもよかったんだけれども、やはりしっかりとイエス、ノーをはっきり言う、そういう政治になっていく、そういう面では小選挙区制度というのは非常に大切だと思っております。
 例えば、三人区ですべて例えば自民党さんが取られますと、そこでどう政策が違うのと、こんなような話になって、また派閥が復活をしてくると。人と、選挙民とのつながり、候補者と選挙民とのつながりというようなそんな話にやっぱりなってしまうので、私は、やっぱり中選挙区制度というのは、これからの時代、日本の時代を考えますと、これは問題があるんじゃないかと、こう思っておりますが。
 じゃ、総務大臣としてではなくて、国会議員としての片山議員のお考えを、御見解を伺いたいと思います。
#39
○国務大臣(片山虎之助君) この使い分けがなかなか難しゅうございまして、今はどうしても、何を言っても、機関であります総務大臣を長としての、総務省の長としての発言になりますので、ちょっと議員としての方を含めて差し控えたいと思いますが、実は衆議院の選挙制度につきましては、昨年の五月に与党三党で協議会を作りまして、その中で中選挙区制の提案や一部複数選挙区を作ると、こういうことが議論されたということは承知いたしております。
 そういうことを含めての経緯でございましょう、昨年のこれも五月でございますが、三党において、政府において第九次選挙制度審議会を早期に立ち上げ、衆議院議員の現行選挙制度について、中選挙区制を含め、調査審議の上、改善の方向を具体的に検討されるように要請すると、こういう文書をお作りになりまして、総理はもちろんいただきました。私もいただいたわけであります。
 そういう経緯を踏まえて、総理から、この法案が通ったら九次審をと、こういうことでございますので、九次審をいずれにせよ立ち上げまして、メンバーを決め、どういうテーマにするか、これも大変大きな議論でございまして、それから九次審の先生方の御意見もあろうと思いますが、いずれにせよ、政府の諮問機関になるわけでありますから、政府の方でも十分それを考えて、そこで今、委員が言われましたようなことを含めながら御検討いただくと、こういうことになるのではないかと考えております。
#40
○広野ただし君 私も前、衆議院時代に、小選挙区を導入しますときに、それこそ、すわ解散かというようなせっぱ詰まった、衆議院と参議院との間のやり取りも経験をいたしております。
 やはり、小選挙区を導入をするに当たって並々ならぬたくさんの国会議員の議論がなされて導入をされてきたと、そういう経緯があるわけで、それをまた中選挙区に戻すというような話になりますと、時代をまた、時計を元に戻すようなそういうことになりかねないので、そこのところは是非慎重な議論をしていただきたいと、このように思っております。
 ところで、この五増五減のことでございますけれども、私も小選挙区で戦ったことがあります。やはり区画というものは非常に大きな意味を持つわけで、特に今度、区画を、前は、区画分割区ですけれども、行政区画の分割がなされている選挙区ですが、十七のものが十六に減ったというところではありますけれども、やはり市なんかを分割をするというのはできるだけ少なくするということが大切だと思いますし、これからまた市町村合併が進んでまいりますと、そういう行政区画を分割するというところがまた出てくるんではないかということを懸念をするわけですけれども、この点、いかがでございますか。
#41
○政府参考人(大竹邦実君) 審議会におきましては、今回、区割りの見直しを行うに当たりまして、区割りの改定案の作成指針というものを取りまとめてございます。この中で区割り基準を具体的に定めているわけでございますけれども、区割り基準の中で市区の分割についても基準が定めてございます。
 審議会といたしましては、市区町村は基礎的自治体でございますことから、その分割には慎重であるべきという基本的考え方の下に、市区の区域は分割しないことを原則とするとしました上で、一定の基準に該当する場合には分割するとしているわけでございます。したがいまして、審議会といたしましては、この分割する基準に当たります場合には分割しているわけでございますけれども、それ以外については分割しないという考えを取ってございます。
 今後の市町村合併との関係で、市町村の人口規模が大きくなれば、当然ながら、審議会が定める区割りの基準と申しましょうか、一小選挙区当たりの人口基準を超えますれば分割せざるを得ないわけでございますけれども、今後、市町村合併が進展がどのようになるのか、まだ詳細ではございませんけれども、もし市町村合併等が進展いたしまして、市町村の区域とそれから小選挙区の区域、こういったものが全国的に大幅に食い違うような状態になりますれば、審議会といたしましてはまた小選挙区の見直し等の御論議も行われるものと考えてございます。
#42
○広野ただし君 それと、一票の格差の問題で、今回、現行の場合は二・五七倍ですか、それで二倍以上になるものが九十五選挙区ありますが、今度の場合、それが二・〇六四倍で九選挙区ということで、非常にそこは改善をされるということだと思いますが、しかし九つの選挙区がなお残っておるということであります。
 これは、もっと減らすという手だてというのはないんでしょうか。何か、それはなぜこの九つが残るのか、簡単に御説明いただけますか。
#43
○政府参考人(大竹邦実君) 審議会が区割りの見直しを行うに当たりまして、先ほど申し上げましたように、区割りの基準を定めてあったわけでございますけれども、その際に、一小選挙区の人口要件を一つ定めまして、それに当てはまらない場合には市区町村の区域も分割すると考えてございます。
 あるいは、小選挙区の規模をどのようにするものかということと、あるいは市区町村の区域を分割する場合の基準、さらには今回の場合には現行の選挙制度になりまして初めての区割りの見直しでございましたことから、現在の区割りの安定性をどうするのかという問題、こういった様々な要請の中からいろいろ論議が行われたわけでございますけれども、お話ございましたように、現在二倍を超える選挙区、九残ってございますが、この九選挙区を解消いたしますためには、あるいは市町村の区域を更に大幅に分割せざるを得ない、あるいは当該都道府県の中で市町村の、お互いの小選挙区の区域を見直しを行いまして、大幅に構成市町村を変えざるを得ないというようなこともございました。
 そういったところの観点で、最終的に審議会といたしましては、確かに九、二倍を超えるものが残ってございますけれども、最大格差が二・〇六四倍ということもあり、選挙区の安定性等も考えまして、今回はこれもやむなしという判断をされたところでございます。
#44
○広野ただし君 それと、今年の十月に補欠選挙が行われることになりますが、この補欠選挙は旧選挙区で、旧というのは古い選挙区で、現行選挙区でやると、こうなるわけですが、なぜ新しい選挙区ではやらないんでしょうか。
#45
○政府参考人(大竹邦実君) 区割りの改正されました新しい公職選挙法につきましては、改正法公布後一か月で施行されますけれども、その後最初に行われる総選挙から適用されるとしてございます。
 これにつきましては、現行の、現在の選挙制度に基づきまして、区割りに基づきまして選出されております中で補欠等の事由が生じましたケースで行われるわけでございますけれども、これにつきましては、現行制度の補完でございますことから現行の区割りで行う、改めて全体の選挙を行います総選挙の際に、新しい区割りの見直しが行われますところの新しい小選挙区によって行うというふうに整理されているところでございます。
 あくまで、補欠選挙は現行の選出基盤の欠けたものを埋めるという考え方でございますことから、現行選挙区において行うという考えを取ってございます。
#46
○広野ただし君 ところで、ちょっと本件と離れますけれども、先週、全国紙に報道をされたんですが、各県にあります宅建業協会でありますが、これは各都道府県で認可を、許可をします公益法人であります。その公益法人のうち、十一県で三年間に約一億円の政治献金が会費から流用されてなされておったと、こういう報道がございます。
 実際、昨年も国土交通省にそういう指摘が国会でなされまして、国土交通省は指導しているんですね。会費から政治資金の流用はしないようにという指導をしておるんですが、なお十一県でこういう政治献金に流用されているという事実が出てきておるわけですが、この点について、国土交通省、いかがでございますか。
#47
○副大臣(佐藤静雄君) 一般的に、公益法人がその目的の範囲内におきまして政治活動を行うことは法律に認められているものであります。政治資金規正法や公職選挙法に照らしまして、その法律をきちっと遵守をしていれば、たとえ政治資金を扱ってもそれは何とも、何の関係もございません。ですから、適切に行うべき範囲に行われているかどうかということをしっかり私どもは指導しているわけであります。
 今般、報道された、各都道府県の宅建協会の会費が不動産政治連盟に支出されていると指摘されておりますけれども、宅地建物取引協会の監督官庁である都道府県及び全国宅建協会連合会を通じまして、その支出が関係法令に適合しているかどうか、そこでその協会の目的の範囲のものであるかどうかということを今調査もいたしております。
 先生御指摘されましたように、昨年いろいろ御指摘がありまして、各宅建協会の入会に当たりましてのいろんなことを調べました。資金を流用しているかどうかということを昨年問題視されたことではなくしまして、その入会申込書、パンフレットとかそういうものが、宅建協会と不動産政治連盟、これに自動的に入る、宅建協会に入ったら自動的にこの不動産業界に入る、そのように書かれたりしたものがありました。何というんでしょう、当然入るべきだと、そんなようなことも書かれたパンフレットもございました。そこを、紛らわしいことはやめなさい、きちっとした政治活動、多くの方々に指摘されるようなそういうことでは困る、修正しなさい、直しなさいという指導をしたものであります。
 いずれにいたしましても、今回の会費につきましては調査の上しっかりと対応していきたいと、そう考えております。
#48
○広野ただし君 ここのところは非常に、全国の宅建協会連合会は国土交通省さんなんですね、各県の宅建業協会は旧自治省、総務省さんなんですね。事前に私も総務省さんにお聞きをしたり、また国土交通省さんにもお話をしますと、それは総務省さんですよ、こちらは国土交通省さんですというような、どうも各県ベースの宅建業協会となりますとそんな問題がやっぱり出てくるんですね。
 実際、民法法人ですから、各県のものは、やっぱり公益法人というのは公益法人会計基準ということでやっていまして、定款に定めている規定以外のものをお金を使う、資金を使うということになりますと、これはやはり問題なわけですね。あくまで民法三十四条の方は公益法人、公益に資するということでありますし、営利を目的としているわけではありませんので、それを政治献金に使っていくということは公益法人自身がどうなんだということで、政治献金をされるんなら政治団体を作られて、実際作っておられるんですね、県政治連盟というものを作っておられるんでそちらで集められればいいことで、それを社団法人の会費の方から持っていくと、こうなりますと、やはりこれは公益法人を非常におかしなものにしてしまうんじゃないか。
 昨年も、実際この参議院の村上正邦議員をめぐる問題があって、公益法人の在り方というものが非常に問われたわけでありまして、ここのところは是非国土交通省さんと総務省と連携を取ってきちんとやっていただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
#49
○国務大臣(片山虎之助君) 今、地方はというのは、知事なんですね、公益法人の認可権者が知事でございますので、地方を所管しているのは総務省と、こういうことでそういうお話だと思いますけれども、これは事柄の中身は旧建設省、国土交通省的だと思いますが、いずれにせよ、今の政治資金規正法上は政治活動に関する寄附は公益法人だからできないということはないんです。
 ただ、今、委員が言われるように、公益法人というのはそれぞれ設立の目的というのがありますから、それから逸脱することはおかしいという議論は当然出てくるわけでございまして、その辺の線の引き方、やり方ということが大変ある意味では重要ではなかろうかと思います。
 いずれにせよ、事実を私は十分承知いたしておりませんが、国土交通省の方とも十分相談しながら、どういうのが正しいか、いろいろ検討してまいりたいと思います。
#50
○広野ただし君 改めまして、佐藤副大臣、いかがでございますか。
#51
○副大臣(佐藤静雄君) 今も大臣からもお話ありましたけれども、私ども、今調査をいたしておりますから、その辺を十分に相談をさせていただきながらさせていただきたいと思います。
#52
○広野ただし君 それと、先日、岡山の新見市で電子投票ということで初めての試みがなされたわけであります。
 ここの評価といいますか、確かに問題点は、不在者投票についてそこはなされていないから非常に開票時間が掛かったとか、いろいろとあるわけですが、総合的な評価を大臣どのようにお考えでございますか。
#53
○国務大臣(片山虎之助君) 私も地元でありまして見に参りまして、割に順調に、トータルとしては、若干のあれがありましたが、全体では順調に終わった、初めてとしては大変良かったと、こう思っております。
 そこで、やっぱり問題点は、一つは、市の関係者が申しますには、不在者投票が数は千何百が二時間掛かって、一万六、七千が実質十二分で終わっているんですね、差し込むだけですから。だから、そういう意味では不在者投票も是非電子投票でやらせてほしいと。
 ただ、不在者投票の場合には告示日からやれるんですね。告示日の五時か何かまででないと、立候補の締切りまでやらないと候補者は確定していないんですよ。今の不在者投票は確定していなくてもやらせているんですね。だから、告示日の最初から候補者は決まっていませんから表示はできないんですね。それからもう一つは、投票日に生きていなきゃいかぬのです、有権者じゃなきゃ。亡くなった方は有権者じゃありませんからね。そこで、もし不在者投票をやって何かでお亡くなりになったら外さにゃいかぬのですね。それを電子投票でやって外せるかどうかですね。
 そういう問題もありますし、法律を少しいじらないといかぬものですから、いずれにせよ、そこは十分法制的な検討を含めていろいろ考えてみましょうということと、もう一つは、開票をオンラインでやりますともう一発ですね。今、各投票所でやったものを持っていって開票本部というんですか開票所でそれを差し込んで集計すると、こういうことでありますが、オンラインをやったときに、セキュリティーですね、それからいろんな妨害をどうやって技術的な点を含めて排除できるかと、こういうようなことはなおもう少し検討する必要があるんではなかろうか、こう思っておりますが。
 そういうことを除けば順調に終わりましたので、今幾つかの市町村でやりたいという申出が来ておりまして、是非そういういろんな実験を、実験と言ったら怒られますけれども、その市町村にとっては本番でございますが、そういう経験を積み重ねていって、私は将来は国政を含めての電子投票の道を検討していくべきではないかと思っております。
#54
○広野ただし君 そこのところで、マスコミは非常に時代を先取りするということで大臣が言われる最後の国政への展開を非常に強い関心を持って見詰めているわけですが、今、大臣も途中で指摘されましたように、オンラインにしますと、ハッカーが入ってきたり、セキュリティー上いろんな問題がやはり起こりかねない。しかも、国政で何か間違いがありますと、それこそ国の根幹にかかわることを左右する、こういうことになりますので、やはり各自治体における実験といいますか、試みをもう何十も積み重ねていただいて、しかる後に、私もできるだけこういう新しいIT技術を入れてのものというのはやっていきたいと、こう思っておりますが、絶対間違いのないことをやっぱり国民の皆さんに保障しての選挙でないといけないと思いますので、その点、余りにも前のめりになりますとこれまたいろんな問題が起こるかと思いますので、その点ひとつまたよろしくお願いしたいと思いますが、御答弁を。
#55
○国務大臣(片山虎之助君) 広野委員言われたとおりでございまして、我々も、着実に問題点の検討を克服の上でと、こう考えております。
 幾つかの、今言いましたように、市町村でやりたいというところもありますし、県の方でも地域を限定して県の選挙、県会議員さんの選挙や知事さんの選挙になるんでしょうか、それも検討してみたいというところも出てまいりましたので、そういうところと十分相談しながら間違いのないようにいたしたいと。間違いがあると、今言われたように大変な問題でございますので、そういうふうに考えております。
#56
○広野ただし君 それで、最後の質問にさせていただきたいと思いますが、五増五減のこの法案が仮に通りますと、公布の日から一か月経過以後適用と、こういうことになるわけでありますが、これは最初のときもいろいろ議論があったと思います。
 周知期間として一か月というのは果たしてどうなのかということでありますが、前回の経験を踏まえて、ここのところをどのようなやり方で具体的に考えておられるのか、また十分その間に周知徹底ができるのか、この点について御答弁をお願いしたいと思います。
#57
○政府参考人(大竹邦実君) 平成六年に現行の衆議院の選挙制度、改革されました際に、区割りの改定につきましては、いわゆる周知期間と申しましょうか、施行までに一か月置いてございました。そういうこともございまして、今回の改正法案におきましても公布後一か月間の施行期間を置いているわけでございます。
 今後は、法律が公布されましたのであれば、私どもといたしましては、各選挙区の改定されたものにつきまして、新聞広告でございますとか、あるいはそれぞれの選挙区ごとの詳細な地図を作りまして、こういったものを関係の皆様方にお配りして周知を図りたいと思っております。それからまた、当然ながら各都道府県、それから各市町村、こういったものが非常に周知啓発上重要な役割を果たしますことから、連携を取りながら万全を期してまいりたいと思っております。
 これまでの経験から申しまして、一月いただければかなりの周知はできるんじゃなかろうかと考えてございます。
#58
○広野ただし君 終わります。ありがとうございます。
#59
○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸でございます。
 衆議院議員選挙区画定審議会ですね、この設置法に基づいてやられているわけですが、この設置法の第三条、こう書いてありますね。各選挙区の人口均衡を図り、各選挙区の人口のうち、その最も多いものを最も少ないもので除して得た数が二以上にならないようにすることを基本とすると、このように定めております。
 ところが、今度のこの勧告ですね、審議会の、その勧告に基づく、先ほどもありましたように、今度の法案、これは格差が二倍以上の選挙区が九つ残ったわけですね。九つも残ったというふうに申し上げた方がいいと思うんですが、残りました。衆議院でこのことを随分論議されております。
 片山大臣に伺いますが、この設置法第三条、今私が読み上げましたところ、こういったことを定めた意味、その理論的根拠、そういったものをどう考えておられるんでしょうか。
#60
○国務大臣(片山虎之助君) これは、憲法にもはっきり書いておりますように、やっぱり一票の価値は平等でなきゃいけないというのが基本的な理念でございますけれども、最高裁は、いろんな技術的な議論もありますから二倍と、こういうことを示されておりますので、そういうことがこの審議会設置法の中にも、二倍を超えないことを基本としてと、こうあったと思います。
 だから、何度も御答弁申し上げますように、二倍未満が全部であるということがベストでございますけれども、やっぱり選挙区を切っていく以上、行政区画の問題その他いろんな問題がございますので、やむなく九つは二倍をわずかに超えたと、こういうことでございまして、この点は憲法上も、あるいはこの設置法上も許容できるのではないかというのが審議会の先生方の御意見でございました。我々は審議会にお願いしている立場ですから、それを了として受け取りまして、そのまま法案に出させていただいたわけでありますが。
 今、池田委員言われますように、それは二倍を一つも超えないと、こういうのが目指すべき理想であるということについては私も異議はございませんし、衆議院でも何度もその点の議論は、同じことを私も答弁させていただいた次第でございます。
#61
○池田幹幸君 次に質問することもまとめて答弁なさったような感じになるんですがね。
 憲法上の要請だと、これ非常に重い意味があるわけですね。結局、投票価値の平等ということですね。一対二以上の格差、一票の価値の違いは法の下の平等を定めた憲法に違反するという、これはいろいろ最高裁の判決等々もありました。もちろん少数意見でしたけれども、そういったことがるる述べられております。主権者である国民が行使する選挙権は国民に差別なく平等に保障されなければならない。もう全くそのとおりなんですね。完全な平等ということでは、これは一対一です。これができなくとも、少なくとも一人が二票以上を持つということは、これはもう駄目だということなんですね。
 ですから、ここのところは、ベストであるとかなんとかじゃなしに、一人が二票を持つということはこれは駄目なんだという考え方に立つ、そういう根拠に立ってこの第三条というのがあるんだというふうに言わなければならないと思うんですね。
 さて、そこで、今度の審議会の報告も読ませていただきました。るる書いてあるんですけれども、これ、前回の九四年の区割り、この際にも格差は二・一三七倍だったんです。今回はそれを下回っています。下回っているといってもやっぱり二・〇六四倍となっていますね。
 これは、二回にわたってやった、二回ともこうだったということは、選挙区画定審議会が格差を二倍未満にすることは不可能だと宣言したに等しいんだというふうに考えなければならないんじゃないかと思うんですが、大臣はいかがですか。
#62
○国務大臣(片山虎之助君) それはもう、それだけを考えてやるということなら二倍以上を作らないということは私は可能だと思いますけれども、それ以外のいろんな要因を、委員も、釈迦に説法ですけれども、審議会自らが方針をお作りになり、周知のような、それからしかも基準も発表されて、それに基づいてやりますと、ぎりぎり九つは二倍をわずかに超えたと、こういうことでございまして、厳密に言うといろんな議論があるかもしれませんが、先ほども言いましたように、審議会としては憲法上許容されると、こういうことでこの答申をまとめたと私は承っておりますし、我々もそれを了といたしたわけであります。
#63
○池田幹幸君 審議会の中の論議を見ますと、ある委員はこう言っているんですね。あれがいかに限りなく、あの法律を守り、その二倍以内に収めるのが難しいか、矛盾しているかということが皆々様に分かるように、いかに大変かというのが出てきた方がいいのじゃないかということを言っているんですね。できないよということをもうみんな分かってもらおうと、国民に、ということですね。
 要するに、今おっしゃった、審議会自身が基準を定められた、三条に基づいて。要するに、一票の格差を二倍未満にするということと、行政区画、地勢、交通等の事情を総合して勘案するということを決めたんですね。このどちらも満たすというのは、これ駄目だ、もうできないんだと、こう言っているんですよ。そういうものだということを指摘したいと思うんですね。
 しかも、これは審議会だけではありません。前回の区割り、決める際の当時の自治大臣、野中広務さんでしたけれども、そのときもこうおっしゃっているんですよね。要するに、市町村をようかんのように切ってやれば二倍未満に収めることも不可能じゃないと。しかし、行政区画なりあるいは地勢、交通、こういう事情を総合的に考慮したときには、これはもうできないんだということを言っているんですね。そのときも、審議会としてぎりぎりの努力をされたと、こう言っているんですが。今と同じ答弁ですよ。ぎりぎりやった、ぎりぎりまでやった、やっぱりできない、一人が二票以上持つ地域が九つもできると、こういうことになってしまっているわけですね。
 これ、私は絶対容認できないことだというふうに思うんですね。私は、要するに、二倍未満にするためには、行政区画、地勢、交通等、こういった制約を無視してどうしても区割りせないかぬということになるんであれば、十年ごとの区割り画定作業でその選挙区の境界を大幅に変更しなければならない、こうなるわけです。そのことがもう二回の区割りで明白になりました。これ何回やっても同じことになるんですよ。
 ということは、これはもう法律で定めた基本を実現できないということは、この小選挙区制度そのものの欠陥だということをこれ証明したんじゃないかと思うんですね。要するに、この小選挙区制度の下では一票の格差を二倍未満に収めることはもうできないと。できる限り一対一に近づけるということも難しいということですね。つまり、小選挙区制度の下では憲法で保障された選挙権の平等、一票の価値の平等、これがなかなか守れないということを証明したんだと思うんですね。
 私どもが小選挙区制度に反対しているということは承知のとおりです。私たちは、全体の定数は減らさないで、全国十一のブロック、その定数を増やすことを提唱しているわけです。これやれば、選挙区間の一票の格差、これは抜本的に解消する、二を大きく下回って、限りなく一に近づけることも可能なわけですね。やはり、そういったことこそが最も国民の意思を反映する、そういった制度だということを申し上げておきたいというふうに思うんです。
 私、今日は、この小選挙区制と同時に、同時にといいますかセットで導入された政党助成制度、このことについて大臣に伺いたいと思うんです。
 このことは、昨年十一月の電子投票制度のときもこの場で大臣と議論した問題ですので、覚えておいでのことと思うんですが、詳しくそのことを今日はやりたいと思うんです。
 政党助成法、これについて、私たちはそもそもこの政党助成法というのは憲法に違反だという立場でこれに反対すると、当然そういった助成は受けないという形でこの創設以来一貫して反対してまいりましたし、その廃止を主張してまいりました。助成法ではこう言っています。その第一条で、民主政治の健全な発展に寄与するんだということが目的なんだと言っているんですね。では、どの程度民主政治の健全な発展に寄与しているのか。
 まず、総務省に伺うんですが、政党助成金がどのように使われているか、これは十分把握していますか。
#64
○政府参考人(大竹邦実君) 政党交付金の使途でございますけれども、平成十二年分の政党交付金使途報告書によりますところの各政党におきますところの各支出項目ごとの支出金額、それから支出総額に占める割合について申し上げたいと思います。
 自由民主党でございますけれども、人件費が五十四億五千万でございまして、全体の三〇・一%がこれに使われております。
#65
○池田幹幸君 まとめて言えばいいです。一党、一党は別に要らないです。各政党別はいいです。
#66
○政府参考人(大竹邦実君) 使途報告書をいただきまして、それによりまして内容については把握してございます。
#67
○池田幹幸君 フォームがありまして、経常経費それから政治活動費という形の大きく二つに分かれて、その中に人件費であるとか光熱費であるとか分かれていますね。これ以上細分化した報告というのはあるんでしょうか。これを裏付けるエビデンス、領収書のようなものもちゃんと取っているんでしょうか。
#68
○政府参考人(大竹邦実君) 支出につきましては、経常経費以外につきましては、支出が五万円を超える支出金ごとにその内容についての明細がございまして、領収書等も添付していただいております。
#69
○池田幹幸君 それがなかなかはっきりしないんですよね、細かいところについては。中島議員のような例は、買収資金に使ったなんというのは極端な例ですけれども、なかなか不透明になっているというのが現実なんですよ。なかなか第一条に書かれているような形では機能していないというのが実際だということは大臣も御存じのとおりだと思うんです。
 そこで私は、こういった使われ方をしておる政党助成金なんですけれども、これは言ってみれば、国民はこれ一人頭二百五十円という形で、そういう計算で取られているわけですけれども、もちろん支持する政党もあれば支持しない政党もある、支持してもいない政党に金を取られるという、国民にしてみればそういった状況に置かれているわけですね。民主政治の下で、国民の税金の使途、それとの関係、それから納税者の権利との関係、政党支持の自由との関係、こういったことにおいて、この助成金制度というのは非常に大きな問題を抱えているというふうに私たちは考えています。
 そこで、例えば、私は日本共産党員ですね。私の納めた税金の一部が自民党の政治活動費に使われるということになるわけです。そういった点では、正に私の思想、信条というものが侵害されていると言えると思うんですね。じゃ、納めなけりゃいいじゃないかということができるのかと、思想、信条の自由を侵されるんだから。この点、今日は、私から申し上げてもいいんですけれども、国税庁からおいでいただいておりますので、課税部長ですか、お聞きしたいんですが、要するに思想、信条の自由を侵されるから私は払わぬと、この分だけ、そういうことができるのか、あるいは払った分返せということができるのか、そういうことは可能ですか。
#70
○政府参考人(村上喜堂君) ただいまの御質問は、国費の支出について御自身の意に添わないようなケースについて、言わば、いろいろケースがあるかと思いますが、還付申告みたいなことが認められるかどうかということでございますが、あくまで税法上還付申告と定めがございますので、税法上の定めのない還付申告はできません。したがいまして、そういう税法の定めがない申告をなされた場合には、税法の定めるところに従って適正に処理する、すなわち是正させていただくということになるかと思います。
#71
○池田幹幸君 そんなのできないわけですよね。結局、強制的に取られるんだということで、正に私の思想、信条の自由というのはその部分で侵害されているということになるわけです。正に問題なんですよね。
 しかも、そういったいわゆる助成金が、これは言ってみれば周期的に繰り返されてきました政党の離合集散ありました。そのとき、政党助成金の分捕り合いといったことが、これが起きました。結局、何といいますか、この政党助成金が政党の在り方そのものにも大きな影響を与えている、悪い影響を与えているということが起きているということが言えると思うんですね。
 そこでお聞きするんですが、二〇〇〇年度の助成金を受け取った政党ごとの収入及び収入に占める助成金の割合について説明してください。
#72
○政府参考人(大竹邦実君) 平成十二年の、各政党の本部でございますけれども、収入総額に占めるところの政党交付金の割合でございますが、自由民主党が五三・六%、民主党が六九・六%、公明党が一九・六%、自由党が六五・〇%、社会民主党が五〇・九%、無所属の会が七五・二%、保守党が二九・〇%、自由連合が七・八%となってございます。
#73
○池田幹幸君 この点は昨年十一月、大臣にも伺った点なんですけれども、改めて伺います。
 収入に占める政党交付金の割合が五〇%を超える状況、これを政党政治の在り方という点から見てどうお考えですか。
#74
○国務大臣(片山虎之助君) これはいろんな議論があると思いますが、集め方、使い方は各政党が自由に御判断するということですから、常識的に考えれば、半分ということが一つのあれになるかもしれませんけれども、それは政党の政党活動と密接に関連しますから、これをこの数字をもって直ちにいい悪いということの判断は私はなかなか難しいんではなかろうかと、こういうふうに思っております。
#75
○池田幹幸君 それは、政治家片山虎之助個人としての考えなんでしょうかね。九三年、九四年の議論、これを私、昨年も紹介しました。そのときの考えは変わっていないとあのときおっしゃいました。今も変わっていないのかと思うと、今は大いに変わってしまったのかなというふうに思うんですね。
 政党交付金の積算根拠とか云々について非常に鋭い追及をしておられるんですね。このときに、あなたの主張は、政党交付金の積算根拠は過去の政党活動の三分の一だというふうに積算していると、この点についてあなたはこれでも多過ぎると私個人としては思うんだと、党としては三分の一、自民党としては主張しているけれども、個人としてはこれでも多過ぎると言っていたんですよ。
 では、このときの主張の根拠は、このときのですよ、主張の根拠はいかなるところに基づいておられたんですか。
#76
○国務大臣(片山虎之助君) 総務大臣でなければいろんな私個人の意見も言わせていただきたい、こういうふうに思っておりますけれども、今は政党助成法の所管大臣でもございますしね。しかし、私は、基本的にはもう少し考えた方がいいという気持ちは依然として持っております。ただ、これ以上担当大臣が必ずしも適当でない意見を申し上げるのはいかがかと思いますので、これで終えさせていただきます。
#77
○池田幹幸君 それはおかしいんですよね。野党、当時、野党だったんです。野党として追及していたわけです。政権を取ったらこうやりますよと言っているんです。これも後で紹介しますが、「政権奪回論」と、橋本さんも、同じ橋本派ですね、同じ主張をしているです。個人じゃないんです。政党として主張しておられたんですよ。政権を取ったらやるんですよということをそこで言っているんです。ですから、後でこのことについては詳しく言いましょう。
 じゃ、当時のこと、どうだったかということを一つ紹介しておきたいんですが、私たちは政党助成金反対です。自民党は賛成の立場なんだけれども、その立場からいっても、これはなかなかの正論を吐いておられるんですよ。
 三分の一でも多過ぎると。「五割を超えるなんというのは私は論外だと思う。公の税金、」、国費ですね、「本来権力から独立して自由で権力に対抗せにゃいかぬ政党が公的依存の傘の中でぬくぬくいくというのは私は問題だと思いますよ。」と。正にそのとおりじゃないですか。本当に正しい。
 それで、「五割以上税金で賄いますというふうな党は、これはよくありませんよ。もう解散してもらわなきゃいかぬ。」、「実績の三分の一をぜひ上限にしてもらいたい。国民から見ると当たり前の話ですよ。自助努力なしというような政党助成はいけません。」と、本当に正しいことを言っておられるんですよ。
 更に続けてこう言っているんですね。要するに、「三分の一を限度にすると。そして、各党が公的助成をふやしていきたければ、自助努力であとの三分の二をふやせばいいんですから。今のままでは、三分の一という皆さんが言われる限度を超えて、」、皆さんというのは当時の与党ですね、「皆さんが言われる限度を超えて、政党の活動費の五割なり七割なり十割なりそれ以上の公的助成がある党が出てくる。そんなことはこの不況に悩む国民の目から許されないと思います。これはもう当方の修正点として申し上げておきたい」と。
 正に達見で、あの当時、九三、九四年の当時で五割七割十割なんというところが出てくるなんて、正に片山さんはその当時、もう見通していたわけですよ。そのことを指摘して、これは駄目なんだと言っていたんです。この考え方はもうころっと変わったんですか。
#78
○国務大臣(片山虎之助君) ころっとは変わっておりませんが、しかし、その後、政党助成法というのが国会の意思、国民の意思としてこれは確定いたしたわけでありまして、しかもその配分は、議員の数だとか得票率だとか、そういうことで国民の意向に沿うような形で配分が行われているわけでありまして、民主主義のコストを国民みんなで負担するというようなことが国会の意思として決まったわけでございますから、これは私も国会議員の一人として必要だろうと、こういうことでございます。
#79
○池田幹幸君 そのことについてはまた後で論じたいと思うんですがね。
 そこで、やっぱりここのところをはっきりさせておかなきゃいかぬのは、攻守ところを変えたわけですね。与党になったと。しかも、この政党助成法所管の大臣になられたんですよ。そういう立場だということを十分考えて後の答弁をしていただきたいなというふうに思うんですが、要するに、与党になったわけですから、野党の時代に主張したその政策の実現のために働く、これはもう国民に対する責務ですよ、公約ですからね。それの実現の努力をしないといかぬ。なった途端に、もうあれは忘れたというふうなことではないと思うんですよね。そうでしょう。
 大体、「政権奪回論」の橋本さんの本を見ましても、なかなかのことを言っているんですね。「政党の収支実績に応じて、「国民の税金から助成していただくのはこの限度まで」というルールはぜひ必要なことだと思う。逆に、こうしたルールがないと、政党が国の助成を受けることで発言権を失い、ひいては政党が「助成権者」である政府の支配を受けてしまうような事態になりはしないか、と私は心配している。」というんです。
 正にそうなんですよね。自民党は既に五三・六%、あなたが今危惧した五割を超えちゃった。それで、更に心配、七割八割出るぞという、民主党が七割ということで、こんなことになれば大変だと。政党としての体をなさなくなってしまうぞと、それを心配していたということでしょう。
 結局、もし誠実な政治家なら、当然、与党になったんだからということで、そういう方向で努力する、当然するでしょう。じゃ、誠実な政治家でなかったらやらぬでいいのか、そんなことはないですよ。誠実な政治家でなくても当然公約した以上はそれはやらなけりゃいかぬ、そういう立場にあるということですからね。しかも、当時の不況よりも今の不況、大変ですよ。
 そういった国民の目から許されるというふうに、先ほどのあなたの答弁、国民から許されるんだ、私は大臣になったんだから許されるんだと、そういうふうにお考えでしょうか。
#80
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、基本的な考え方は変わっていないということを申し上げました。ただ、企業献金、団体献金を今一切禁止しておりますよね、政党に対するもの以外は。こういうことを絡めて、そういう企業献金、団体献金も一定の制約の中ではある程度認めるということが前提で税金を、それが主として政党運営の中心的な財源になるということはいかがかなと、この考え方はいまだに変わっておりません。
 ただ、今の政党助成法ができまして二百五十円という数字が決まりまして、これで国会が認めたわけでありますから国民の意思だと、こう考えざるを得ませんし、このくらいならということではなかろうかと、こう思っておりますがね。これがもっともっと大きくなるようなことは私個人としてはいかがかなと思っている、こういう考え方は変わっておりません。
 ただ、言いますように、私は企業献金はある程度認めるべきだ、団体献金もある限度でこれも認めるべきだと、こういうことのセットで是非お考えいただきたい。現在のような状況ではやっぱり政党運営のかなりな部分に政党助成金が使われるということもやむを得ないのではないかと、こういうふうに考えております。
#81
○池田幹幸君 政治献金との関係でそのようにお考えだということは、それはそうでしょう。そういう考え方が片一方にあるんだと。あるにしても、しかしこの政党助成金そのものについてどうあるべきかと。これはこんなに多かったら駄目なんだという主張をしたのはそのとおりでしょう。今そのことを論じているんですよ。それを盛んに言い、約束をし、正に理論的根拠まで明らかにし、それで今度は政権に座ったら途端に従来と同じですと。そういう約束した方向に努力はしませんということでしょう、今の答弁は。減らさないというんでしょう、そういうことじゃないですか。
#82
○国務大臣(片山虎之助君) この問題もやっぱり今の政党助成制度は全般の選挙制度、政治資金制度と絡んでおりますから、国会における各党各会派で十分な御議論の上に御結論をいただくということが私は正しいのではなかろうかと、こういうふうに思っております。
#83
○池田幹幸君 ちょっと野党時代のことばかりお話ししましたけれども、それだけじゃないんですよ。
 九九年、もうちゃんと政権奪回した後ですよ。そのときの自民党政治改革本部、九九年、覚えておるでしょう。ここで政治資金改革の方針というのを決めている。ここでこう書いてある。「国民負担を極力軽減するため政党交付金の総額を一定額減らす措置を講ずる」。これ公約です。
 もうこれ与党になってからですよ、まだあなたは大臣じゃなかったけれども。これどう責任取るんですか、国民に対して。今あなたは、減らさない、国会で論議してくださいと。無責任ですよ、それは。それにあなたは所管大臣なんですよ、これ。この政党助成法は議員立法じゃない、閣法なんです。どうするんですか。
#84
○国務大臣(片山虎之助君) だから、その当時の自民党の政治改革本部ですか、そこでそういう議論があってそういう意思決定をしたと思いますが、それは先ほど言いましたような企業献金、団体献金の在り方との絡みでございまして、そういうものを厳重にしていって、一切認めなくしていって、一方で政党助成が増えていくというようなことは、これは政党活動、議会制民主主義からいっていかがかなと、こういう議論が自民党の中にもたくさんあり、私もそれに近い考え方でございますので、そのことが決まったと、こう思います。
 ただ、私が今申し上げているのは、法律が国民の意思として国会で決まって、私はそれを誠実に守るべき担当の大臣でございまして、その大臣が守るべき法律について、この法律はおかしいとか、守るべきでないとかと言えるような立場じゃございません。その辺は十分御理解を賜りたいと思います。
#85
○池田幹幸君 そうなんです。所管大臣ですから、法律をしっかり守ってもらわにゃいかぬ。
 そこで、この法律にどういうことが書いてあるか。第六条、附則第六条があるのを御存じですか。御存じでしょう。それに何て書いてありますか。
#86
○国務大臣(片山虎之助君) はい、知っております。存じ上げておりますが、正確にあなたが言われる条文のごとく覚えてはおりません。
#87
○池田幹幸君 「政党交付金の総額の見直し」です、この附則はね。正確に書いてあります。
 この法律の施行後五年を経過した場合においては、政党交付金の総額について、公職選挙法の一部を改正する法律による改正後の公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律による改正後の政治資金規正法の施行の状況を踏まえ、政党の政治活動の状況、政党財政の状況、政治資金の個人による拠出の状況、会社、労働組合その他の団体の寄附の状況等を勘案し、その見直しを行うものとする。
「見直しを行う」と書いてある。これはだれがやるか。まず所管大臣のあなたが、もう五年経過しましたと、縮減するんだ、三分の一にしなけりゃならないんだということを主張してきたあなたが正に国民の公約を実現するために提案しないといけないでしょう。見直しの提案する気あるんですか。
#88
○国務大臣(片山虎之助君) これは見直しの規定でございますので、それは政府も見直しの検討はいたさなければなりませんし、各党各会派でも十分御議論賜りたい。閣法だから全部内閣の責任じゃございませんよ。選挙制度や政治資金規制制度は正に議会制民主主義の根幹ですから、各党各会派が中心で御議論いただくというのが今までの基本的な在り方であり、やり方であったんですね。是非そういう意味では、ともにこの見直しをなお議論していくべきではないかと思っております。
#89
○池田幹幸君 正に見直していくべきだと、そうおっしゃった。是非やっていただきたいんですね。
 しかも、それやるあなたは十分な資格を持っていますよ。この政党助成法ができたときにこれは駄目だと、三分の一に上限しなさいと。だれも言わなかった五割、十割、七割になるということまで指摘した。あなたが一番それを、鋭い追及もなさったわけですよ。
 それで、今、五年後見直していかなけりゃいかぬという主張もなさったとすれば、まず、あなた自身が所管大臣なんですから、まずこれをやるということを、発起人、提案者になる、提案していくということを言っていただかなけりゃいかぬなと、御議論してくださいと言って黙って見ているんじゃ駄目ですよ。そうじゃないですか。一番資格あると思いませんか。
#90
○国務大臣(片山虎之助君) いやそれは、私は何度も言いますように、全体の今の政治資金規制制度の在り方、企業献金、団体献金の在り方、政党助成の在り方、トータルで考えなきゃいけません。都合のいいところだけ抜き出していただいて、大変昔のことまで御研究いただいて私も感謝に堪えませんけれども、トータルで見直して、もちろんその中で、その一環としてあの六条の規定というのがあるということの中で我々も十分国民の期待にこたえるようないろんなことを検討していくと、こういうことでございます。
#91
○池田幹幸君 先ほどからトータルで見直さないかぬという、あなたがそういう主張をしていたということを私は十分承知しています。
 しかし、そのときにもトータルでやらなければいかぬと言いながら、要するに政治献金の問題も、企業の個人に対する政治献金、個人に対する献金、それについてあなた自身は、何だかんだ言っても、企業の政治献金を禁止すると言っても、個人に対してやっただけだと。そうすると、団体に対してはできない、団体に対してできるようにすれば、何だ、しり抜けになるじゃないかとか、そんな議論までいろいろ展開しているんですよ、これは。これは本会議の質問でわざわざやっているということも読ませていただきました。
 だから、何だかんだおっしゃるけれども、少なくともこうやって国民に公約してきた、ちゃんと附則第六条というものも付いている。そうすると、あなた自身やる立場にあるわけですから、所管大臣なんですから、何としてもこれはやるべきだし、しかも、あなた個人の意見としてあのときに言っているけれども、自民党の政策だったし、そして、それから六年後の九九年には同じようなそういう政策を出しているわけでしょう、縮減という政策も。ここまでそろえば、当然あなた自身が積極的にやらなければ、誠意を疑われても仕方がないんじゃないかというふうに私は思います。
 そこで、もうちょっと時間がなくなってきましたので伺っておきたいんですが、これ、もし片山さんのかつて主張なさったように三分の一ということで上限を設定した場合、交付金がどれだけ縮減できるかということをちょっと計算してみたいと思うんですね。そんなことを片山大臣、考えたことおありですか、私の言ったとおりやっていればこれだけ経費が節減できるぞということを。
#92
○国務大臣(片山虎之助君) あるいは、私は正確に今覚えておりませんが、そういうことの法改正はやりましたよね、政治資金規制制度に枠をはめるという、各党の。それまたすぐ修正されましたけれども、直りましたけれども……
#93
○池田幹幸君 政党助成。
#94
○国務大臣(片山虎之助君) 政党助成の方でね。
 政党助成の話じゃないんですか。
#95
○池田幹幸君 政党助成ですよ。
#96
○国務大臣(片山虎之助君) 政党助成の話でしょう。
 だから、そういういろんな考えがあって今までもそういうことでいろんな私は努力をしてきたと、こういうふうに思いますし、附則六条もありますし、池田委員のお話もございますので、我々としてもこれからこの政治資金規制制度の全体の中で、それとの絡みで政党助成がどうあるべきかについては十分な研究をいたしたいと、こういうふうに思っております。
#97
○池田幹幸君 私、計算してみたんですよね。二〇〇〇年度について計算しますとこうなるんです。
 二〇〇〇年の実績が、政党収入総額が六百六十九億円、政党交付金が三百十四億円なんです。交付金を除く政党収入総額が大体三百五十四億円。そうしますと、三百五十四億円、これが政党交付金を除く政党収入総額ですから、三百五十四を三で割ると百十八億円ですよ。だから、三分の一に上限すると百十八億円で済むんです。そうすると、現在三百十四億ですから百九十六億円縮減できるんです。
 これは大きな数字ですよ。大体、本年度予算──予算じゃなしに、母子家庭の命綱である児童扶養手当制度、これも改悪して、大体本年度で百二十億円削減となっているでしょう。平年度に直したらこれ三百六十億円。母子家庭からもう血も涙もない、奪い取る、そういうことを、これ片一方でやろうとしている。片一方、政党助成金はぬくぬくとしている、縮減も考えない。もしやれば、片山大臣がかつて主張したとおりやれば百九十六億円縮減できるんですよ。もう本年度の分なんかは十分クリアできるんだ、母子家庭。泣かずに済む。いかがお考えですか。
#98
○国務大臣(片山虎之助君) 御試算の数字を示していただいたのはそうですが、予算というのはそこだけ取り出していいか悪いかという議論じゃなくて、これは全体を考えていただかなきゃいけませんが、委員の御意見は御意見として十分承っておきます。
#99
○池田幹幸君 この間の質問のときも最後そうおっしゃったんです。十分受け止めておきますと。受け止めていただくのはいいんですが、受け止めてそのままとどめられては困るんですよ。受け止めて実現方を、もしそういう形で共鳴するのであればそれはやっていただかないと、受け止めて、受け止めとどめておきますという感じに私聞こえちゃって、これはもう十分注意していただきたいなと思うんです。
 さらに、しつこいようですが、言いますが、小泉総理もかつて厚生大臣のころ同じような主張をしていたんですけれども、それについてはちょっと時間がありませんからカットいたしまして、就任演説、就任のときの所信表明演説で有名な、痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまず、過去の経験にとらわれず、恐れず、ひるまず、とらわれずの姿勢を貫くと、こういう演説がありました。
 総務大臣もそのときから、片山大臣もそのときから総務大臣なんですが、痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまずというんだったら、正にこの政党助成金の既得権益、これはもうやめるという方向を打ち出すべきだろう。国民に痛みばっかり押し付けるという、こういったことでは駄目だということを政党助成金制度、これを私たち廃止すべきだと思いますけれども、かつての片山大臣の御主張からいっても是正すべきだと、縮減すべきだということになるんだと思うんです。そういう点をやはり強く求めたいというふうに思うんです。
 さらに、最後の質問になりますが、今年から政党助成金の交付金、これの支給予定、政党助成金額、これは幾らになるんでしょう。昨年と比べてどうなりますか。
#100
○政府参考人(大竹邦実君) 平成十四年度の予算で計上してございます政党交付金でございますけれども、三百十七億三千百四十六万一千円でございます。前年度が三百十三億九千二百万でございますので、増となってございます。これにつきましては、国民一人当たり二百五十円という算定してございますけれども、算定の基礎の国勢調査の人口が変わりますことによって増額になったものでございます。
#101
○池田幹幸君 増額ですね。自然増ですよ。自然増じゃないかというような顔をしておられるけれども、要するに社会保障だって自然増分カットするという、こういうことをやっているんでしょう。政党助成金だけはぬくぬくと自然増そのままと、こういうのはいかにも自民党的というか、許せないところだというふうに思うんですね。
 それで、もう本当に時間がなくなってまいりましたので、最後、私は提案をしたいと思うんですよ。これは委員長に提案申し上げたいんですけれども、今国会では議員歳費の一割カットとか議会雑費の見直し、いろいろ議論ありました。この委員会は政党議員の倫理、選挙の在り方を検討するという、そういう委員会です。重大な責務を負っていると言っていいと思うんですね。民主政治の基本的な在り方として、あるいは国民の思想、信条の自由にかかわる重大な問題として、この助成金の廃止を含めた本格的な、真摯な、積極的な論議が行われるべきだと思うんです。
 企業献金の五年後見直し規定についても積極的に各党の論議を深めていく必要もあります。これは見直し規定もある、先ほど言いましたように、あることですから、その検討のための委員会、本委員会でそういったことを本格的に行っていくべきだと思うんです。先ほど片山大臣も、大いにこの国会で各党各派論議していただきたいという、そういう要請もありました。大臣は、当然、るる、私、何度も言いましたように、一番それをやっていく資格を持ち、立場にある人なんですから、やれるでしょう。この国会におきましてもそういったことを進めるということを本格的に開始してはどうかということを提案したいと思うんです。
#102
○委員長(沓掛哲男君) 後日理事会で協議します。
#103
○池田幹幸君 大臣ね、にこにこしておられると私、困るんですね。これは国民から見たら深刻な話ですね。公約したことを結局、あなたはやると言わなかったわけですよ。そうでしょう。そういった姿勢、これ、許されるというふうに考えておられるのか。私は本当に、重ねて言うけれども、そういった姿勢じゃいけないと思う。やっぱり真摯に考え直してもらわなけりゃ困る。それを、受け止めるというんじゃなしに、あるいは受け止め、とどめるんじゃなしに、どうなさるか、最後にその見解をお聞きして、終わります。
#104
○国務大臣(片山虎之助君) 見直し規定もありますし、委員の意見を十分受け止めて、受け止めながら、どうするかもしっかり考えてまいりたいと思います。
#105
○委員長(沓掛哲男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#106
○委員長(沓掛哲男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、中島眞人君及び金田勝年君が委員を辞任され、その補欠として中島啓雄君及び仲道俊哉君が選任されました。
    ─────────────
#107
○委員長(沓掛哲男君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#108
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、五増五減等を内容とする公職選挙法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 選挙制度の根本基準は、民意を公正に反映することであります。小選挙区制が導入されてから二度の衆議院選挙が行われましたが、第一党が得票率の一・五倍もの議席を得る一方で、過半数の有権者の一票が議席に結び付かない、いわゆる死に票になるなど、小選挙区制が民意を大きくゆがめる最悪の制度であることが浮き彫りになりました。更に加えて、現行制度は、憲法が要請している投票の価値の平等に反し、一票の価値が二倍以上の選挙区間格差を生み出しています。
 ところが、選挙区の定数が一である小選挙区制の下で一票の格差を是正するには、議席配分の調整という方法を取ることができず、有権者数の調整しか道がありません。そのために、関係地域から単なる数合わせにすぎないと厳しい批判が起きるような区割りが生まれているのであります。一票の格差の是正という憲法の要請と小選挙区制という選挙制度の矛盾がここに鋭く浮き彫りになっています。本法律案は、小選挙区制が本来的に持つこうした重大な欠陥と結び付き、重大な問題を持っております。
 反対の理由の第一は、一票の格差が二倍以上の選挙区が九選挙区も存在していることです。これは、実質的に一人が二票以上を行使することと同じであり、憲法が要請している投票の価値の平等を侵害するものであります。これは認められるものではありません。
 反対の理由の第二は、原則、市区は分割しないとする方針に反して十六もの市区を分割するなど、住民の生活圏や交通圏、歴史や文化を無視した区割りが横行していることであります。
 しかも、小選挙区制が導入されてから六年を迎えようとしていますが、当時、声高に叫ばれた金権政治の一掃に何ら結び付かなかったことは、この間の一連の不祥事からも明白であります。
 この小選挙区という制度そのものを根本から見直し、選挙制度がどうあるべきかについて考える真剣な議論を呼び掛けまして、反対の討論といたします。
#109
○広野ただし君 自由党・無所属の会、国会連絡会の広野ただしです。
 私は、ただいま議題となっております公職選挙法の一部を改正する法律案に対して反対の立場から討論を行います。
 まず、申し上げたいことは、我が国の経済社会情勢がかつてないほど極めて厳しい実態にあることであります。長期の経済不況が続き、企業の倒産、大量のリストラ、所得のカット等が毎日のように報道されます。失業率は五・四%、約三百五十万人の人々が失業に苦しむ、また年間三万人もの人々が自らの命を絶つ、また家庭崩壊が進むなど、日本の経済、社会基盤は根本から大きく揺らいでいます。
 これに迅速、的確に対応すべき政治が、政治と金、政治家と金のスキャンダル等で、国民の政治に対する信頼は歴史上、類を見ないほどに地に落ちています。この政治的現状を打開するため、国会は率先垂範、自ら定数を削減し、国民とともに大きな痛みを分かつ必要があります。
 この観点に基づき、自由党は与党のときに、一つ、衆議院の定数については五十名の削減と、うち二十名については次期総選挙において比例代表選出議員を削減することを内容とする公職選挙法の改正を次期国会冒頭において処理すること。
 一つ、残余の三十名の削減については小選挙区定数などを中心とすることとし、平成十二年の国勢調査の結果により所要の法改正を行うこととの内容の三党連立政権合意書を自民党・公明党との間で交わしました。
 衆議院比例代表定数の二十名削減は実現されましたが、小選挙区を中心とした残り三十名の削減については、もはや国会において議論すらされていません。
 自由党は、この現状を打破し、衆議院の定数を削減することが国民に対する責務を果たすことになるという観点から、公職選挙法及び衆議院選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案、すなわち衆議院の定数を当面十五名削減する内容の法案を昨年、平成十三年六月二十八日に提出いたしました。
 しかし、自民・公明など与党などの反対により、提出から一年余り過ぎた現在においても継続審議扱いのままで、審議すらされていないのであります。本来であれば、抜本的な衆議院議員定数の在り方について堂々と国会の場で議論し、定数削減を行った上で都道府県定数の削減や選挙区の区割りを検討すべきであります。
 今回の五増五減法案は、九か月ほど前に自公保与党三党の衆議院選挙制度改革協議会が党利党略のままいったんは合意した中選挙区の復活の容認や、その後に自民党が何の理念もなく無節操に作成した定数二増三減や三増三減試案と比較すれば、まだ公平であると考えられますが、今まで申し上げましたように、本来ならば早急に衆議院の定数を削減し、その後に国勢調査結果を基に衆議院選挙区画定審議会で新たな選挙区を策定すべきであります。
 本改正案は、現行法に対して、一票の格差が縮小されたとはいえ、まだ二倍以上の選挙区が九つあるなど問題点が多くあり、反対せざるを得ないことを表明しまして、私の反対討論を終わります。
 ありがとうございました。
#110
○委員長(沓掛哲男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 公職選挙法の一部を改正する法律案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#111
○委員長(沓掛哲男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○委員長(沓掛哲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト