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2002/03/15 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
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2002/03/15 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号

#1
第154回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
平成十四年三月十五日(金曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 雄平君
    理 事
                中川 義雄君
                脇  雅史君
                海野  徹君
                渡辺 孝男君
    委 員
                後藤 博子君
                佐藤 泰三君
                伊達 忠一君
                仲道 俊哉君
                西田 吉宏君
                西銘順志郎君
                森田 次夫君
                岩本  司君
                木俣 佳丈君
                佐藤 泰介君
                遠山 清彦君
                紙  智子君
                小泉 親司君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       外務大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (沖縄及び北方
       対策担当大臣)  尾身 幸次君
   副大臣
       内閣府副大臣   熊代 昭彦君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       外務副大臣    杉浦 正健君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        嘉数 知賢君
       総務大臣政務官  山内 俊夫君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣府北方対策
       本部審議官    坂巻 三郎君
       防衛施設庁長官  嶋口 武彦君
       総務省自治財政
       局長       林  省吾君
       外務省北米局長  藤崎 一郎君
       外務省欧州局長  齋藤 泰雄君
       外務省国際情報
       局長       今井  正君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件
 )

    ─────────────
#2
○委員長(佐藤雄平君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府北方対策本部審議官坂巻三郎君、防衛施設庁長官嶋口武彦君、総務省自治財政局長林省吾君、外務省北米局長藤崎一郎君、外務省欧州局長齋藤泰雄君及び外務省国際情報局長今井正君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取いたすことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(佐藤雄平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(佐藤雄平君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○岩本司君 皆さん、おはようございます。
 民主党・新緑風会の岩本司でございます。
 私は、昨年夏の参議院選挙で福岡県選挙区から、税金の無駄遣い、不正使用を総チェックしてやめさせますと訴えまして初当選させていただきました。本日は、清く正しく潔く質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。
 鈴木宗男議員をめぐる数々の疑惑については、国会における真相究明がきちっとなされなければ政治の信頼は取り戻せないと思います。特に、本委員会は北方問題を扱う特別委員会でありますので、対ロ交渉や日ロ関係をめぐる鈴木議員の関与や疑惑解明には、四月以降も委員会で時間を取ってその解明に取り組む必要があると思います。
 本日は、時間も限られておりますので、日ロ青年交流事業にかかわる鈴木議員の役割や行動について外務省に質問いたします。
 資料をお配りしてあるかと思いますが、これは、外務省提出の資料から、ロシア側を招いた青年交流事業における鈴木宗男議員主催の夕食会また歓迎会などを抜き出しまして一覧にしたものであります。このほかにも鈴木議員を表敬した記述がたくさんありますが、それは省いてあります。資料の二枚目、三枚目、四枚目は一枚目を年度で分けて拡大したものでございます。
 まず、欧州局長にお尋ねします。
 私は、故小渕総理が取り組まれました日ロ青年交流事業は日ロの将来にとって良いことであり、これに異を唱えるものではありません。問題は中身でございます。この日ロ青年交流事業での日ロ往来の実績、また交流の内訳を年度ごと及びトータルで御報告いただきたいと思います。また、日ロ青年交流の中で招聘事業に掛かった経費の総額を示していただきたいと思います。
#6
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。
 日ロ青年交流事業での日ロ往来の実績でございますけれども、平成十一年度四百八十五名、平成十二年度五百四十四名、平成十三年度三百三十名、本年二月末現在で合計千三百五十九名でございます。
 交流の内訳につきましては、招聘事業、派遣事業、研究奨学金・フェローシップ供与事業、日本語教師派遣事業等となっております。
 また、日露青年交流センターにおけます招聘についてのお尋ねでございますが、これは、会計費目といたしましては招聘・派遣事業ということで、招聘と派遣をくくった形になってございます。招聘のみを明確に分割しての計上は行っていないわけでございますけれども、招聘・派遣事業で支出された金額ということで御説明させていただきますと、平成十一年度三億四千八百十九万八千五百七十円、平成十二年度三億七千九百六十三万八千六百六十九円、平成十三年度上半期一億三千三百九十八万八千七百四十円、総額八億六千百八十二万五千九百七十九円という報告を受けておるところでございます。
#7
○岩本司君 この、欧州局長、運営はすべて税金で賄われているという認識でよろしいですか。
#8
○政府参考人(齋藤泰雄君) これは、日露青年交流センターに対します日本政府からの拠出金によって賄われているということでございます。
#9
○岩本司君 税金ということでよろしいですね。
#10
○政府参考人(齋藤泰雄君) そのとおりでございます。
#11
○岩本司君 配付資料を基に大臣に御質問申し上げます。
 交流事業にかかわった鈴木議員の肩書は、内閣官房副長官、自民党総務局長、単に衆議院議員という三つがありまして、この自民党総務局長の場合は括弧書きで前内閣官房副長官と付いたものと付かないものがございます。
 そこでお伺いいたしますが、鈴木議員が出席した夕食会等の費用はどこから出ているのでしょうか。また、外務省計上のどの費目か、また内閣や外務省の官房報償費、いわゆる機密費からの支出は全くないのかどうか、お伺いします。また、自民党や鈴木議員が負担した例があるのかどうか、お伺いいたします。
#12
○政府参考人(齋藤泰雄君) 一九九九年の事業開始から本年二月末までの七十九グループ中、鈴木議員が主催した会食の回数は計四十四回ございます。このうち、平成十一年八月二十三日、同十月十三日、同十一月二十九日の会食につきましては、日露青年交流委員会によりましてその経費が支弁されているということが確認されました。
 これ以外の会食経費につきましては、議員本人の負担というふうに理解しておりますけれども、念のため、更に精査を行ってまいりたいというふうに考えております。
#13
○岩本司君 大臣に御質問したんですが、平成十一年八月二十三日、十月十三日、十一月二十九日のものについては、外務省の支出と、税金と。すなわち、税金から支出されているということですか。
#14
○政府参考人(齋藤泰雄君) 厳密に申し上げますと、外務省から日露青年交流委員会に拠出しております拠出金からこの三回の会食の経費は支弁されたということでございまして、外務省の予算から直接に支出されたというものではございません。
 いずれにいたしましても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、この出所が税金であるということについては先生御指摘のとおりだと思います。
#15
○岩本司君 そのほかは鈴木議員の負担でございますね。
#16
○政府参考人(齋藤泰雄君) これまでに調査いたしましたところ、そのほかの会食につきましては鈴木議員が負担されたというふうに理解しておりますけれども、これも、先ほど申し上げたところでございますけれども、念には念を入れてこの合計四十四回について更に精査を進めてまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
#17
○岩本司君 鈴木議員が支払う場合と外務省が払う場合、これ、どういう基準に基づいてどちらが払うと決めるんでしょうか。
#18
○政府参考人(齋藤泰雄君) ロシア人の招聘費用につきましては、原則として、ロシアと日本の間の往復移動費及び視察、会談等の公式プログラムにかかわります費用、宿泊費及び会費を含む我が国での滞在費は日露青年交流委員会が負担し、我が国滞在中の私的な行動にかかわる費用については被招聘者が負担することとなっておりますが、今、先生お尋ねの青年交流センターと議員の負担の区別につきましては、私の理解では、青年交流センターが作成いたしますプログラムのうち青年交流センターが支払うのに適当であると判断されるものについては青年交流センターの経費で支弁し、それ以外のものについては別の形での支払、鈴木議員の会食につきましては鈴木議員が個人的に負担されていると、こういうふうに理解しております。
#19
○岩本司君 これ、内閣官房副長官という肩書で鈴木議員御本人が支払われている場合と、また自民党総務局長として支払っている場合、これはばらばらなんですね。ですから、一生懸命御答弁されましたけれども、これはいずれ明らかになりますから。
 ですけれども、ちょっと冒頭に御質問させていただきました大臣に御答弁をお願いしたいんですが、大臣の常識で、一般的に、内閣官房副長官としてのとき、また自民党総務局長のとき、それから単に衆議院議員のとき、どういう場合にこういうケース、本人が支払うべきだとお感じになっていますか。
#20
○国務大臣(川口順子君) 会合の主催者の肩書で負担の、お金の負担がどういうふうに本来あるべきかというのは非常に難しいと思います。非常に常識的に言えば、政府の役職にあるときには政府がお金を持ち、負担し、党の役職にあるときには恐らく党がお金を持ち、それから衆議院議員という、一人の衆議院議員という形の場合は自分の費用であるということが常識的な考え方だろうと思います。
 ただ、じゃそれ以外はおかしいかというと、恐らく、この具体的なケースについては私は分かりませんけれども、その会合の性格がどういう、どれぐらい公的な色彩を帯びたものかということなんだろうと思います。仮に内閣官房副長官であっても、その会合の性格が非常に個人的なものであるということであれば御自身の負担でしょうし、逆に衆議院議員であっても、政府としてというか、あるいは公的な立場で、あることをお願いをするということであれば政府が払ってもおかしくないだろうということだと思いますから、一般的に言えばその役職でと思いますけれども、本当にじゃそれに限定されるか、されるべきかというと、その会合の性格がどれぐらい、本当に私的なものなのか、あるいはこのケースでいうと、衆議院議員であっても例えば政府の人間に代わって、この活動について言えばかなり鈴木議員は御関心をお持ちの活動とお見受けしますので、何らかの形で政府の人間が本来やるべきところを代わってお願いをしたとか、そういうことがあればそれは政府ということでしょうし、ちょっとそれぞれの性格、具体的に見ないとどうあるべきかというのは難しい判断かなと思っております。
#21
○岩本司君 大臣、本当にありがとうございます。もう苦しいと思います。
 これは本当に、何というんですか、僕は余り重箱の隅をつつくようなことは好きじゃないんですけれども、これはもうどう考えても公式でお招きしているわけですね、ロシアから。公式でお招きしていまして、鈴木議員が中心的にというか──官房副長官であれば僕は忙しいと思うんですよ。一議員でもこんなにしょっちゅう、週に一回宴会に顔を出せるような、そういうスケジュールじゃないと思うんです、国会議員は。鈴木議員中心に何かこうスケジュールが組まれているような感じもしますし。
 それと、公式に招きまして、お招きさせていただいて、それからその支払は、パーティーとか歓迎会とかそんなのだけは個人で鈴木議員が払うと。しかも、肩書は官房副長官のときと自民党の総務局長というときでもうばらばらなんですよね、総務局長のときでも払っているときと払っていないときがあったり。
 今回、この質問を私、作っているときに、外務省の皆さん、本当に御協力いただきまして、本当に感謝しております。情報もいろいろ出してくれました。しかし、なぜかこの資料に関して、この情報に関しては出していただけないんですね。この七十九件の宴席、どこでどういうところに行ったのか、経費は幾ら掛かったのか、出していただけないんですね。これはまた次回に譲りますけれども、ちょっと時間がないものですから。
 次に、欧州局長に御質問申し上げます。
 昨年五月には若手の国家院議員一行が招聘され、五月十日午前、自民党の若手国会議員との懇談が行われておりまして、その夜、鈴木議員による宴会が催されておりますが、この宴会はどこで行われたのですか。また、日本側の出席者の氏名を明らかにしていただきたいと思います。
#22
○政府参考人(齋藤泰雄君) 昨年五月八日から五月十五日の日程でロシアの若手国家院議員一行七名を日露青年交流センターが招聘いたしましたが、五月十日夜、鈴木議員が本件ロシア人一行七名を赤坂の「かず」という場所において招宴したというふうに聞いております。
 このときの外務省からの同席者は、森敏光欧州局審議官、小池孝行欧州局ロシア交流室長ほか二名及び日露青年交流センター職員一名であるというふうに承知しております。
#23
○岩本司君 先ほどの、外務大臣に御質問というか、公式な資料を提出させていただきたいと思うわけですが、これ、委員長、お取り計らいをお願いしてよろしゅうございますか。公式訪問ですので、先ほどの飲み食いといいますか、それにかかわる資料はもう提出していただきたい。
#24
○委員長(佐藤雄平君) 大臣、よろしいですか。
#25
○国務大臣(川口順子君) 委員会の御指示に従いたいと思います。
#26
○委員長(佐藤雄平君) じゃ、委員会で、理事会で協議させていただきます。
#27
○岩本司君 大臣、ありがとうございます。
 次に、欧州局長に質問させていただきます。
 ロシア側からの来訪者には、若手将校、国境警備庁、非常事態省など、軍や警察関係のグループが見られます。
 国境警備庁というのはどういう仕事をされているところなのでしょうか。また、平成十二年二月二十日から三月初めまで国境警備庁の太平洋地域局の関係者が来訪されているのですが、この人たちはどういう方々ですか。
 また、五月十五日からは国家非常事態省の関係者の方々が来訪されております。国家非常事態省というのはどういうお仕事をされているのでしょうか。
#28
○政府参考人(齋藤泰雄君) まず、国境警備庁についてでございますが、国境警備庁は、ソ連崩壊後の数度にわたります組織改編を経まして、九三年十二月に現在の組織になったものでございます。国境警備庁は、陸、海、河川におけますロシア連邦の国境の安全確保、武器・麻薬の密輸対策、不法入国防止、海洋資源保護等を担当しているというふうに承知しております。現在、日本は国境警備庁との間で不審船出没の際の対処や海難救助、密漁防止等の面で緊密に協力してきているところでございます。
 太平洋地域局関係者の身分につきましては、代表団の団長は海上警備部隊の大佐であり、佐官、尉官クラスの将来のロシアの国境警備を担う若手の将校が参加いたしました。
 次に、平成十二年五月に日ロ青年交流の枠組みにより非常事態省関係者十五名が訪日してございますが、この国家非常事態省は、大事故、災害等の非常事態への対処を目的といたしまして、九四年一月の大統領令により、ソ連時代の非常事態国家委員会を改組して設立されたものであるというふうに承知しております。救助活動、捜索活動、危険物処理、災害処理、事故処理、人道支援の実施、各種民間防衛組織の監督指導など、多岐にわたる活動を行っているというふうに承知しております。
#29
○岩本司君 ちょっと、もう時間がないので省略させていただきますけれども、皆様方にお配りしましたこの資料を見ていただければお分かりいただけると思うんですが、日露青年交流センターの事務局長、当初、一枚目ですが、上の方、末澤昌二さんという方がお務めになっておられまして、途中から、三月八日以降、高野保夫さんに代わられています。御承知のとおり、この高野保夫さんは前コンゴ大使でございます。その高野保夫さんが事務局長をされていると。
 それと、ここの、一九九九年の十二月四、五ぐらいから佐藤主任分析官がこの会に顔を出されているんです。この表を併せてみますと、非常事態省関係者、また国境警備庁太平洋地域局関係者ですとか、こういう要人の方のときには特に顔を出されているわけであります。
 これを指摘させていただきまして、大臣に御質問させていただきますけれども、これ、私は、今の答弁を聞いておりますと一つの疑念がわいてきます。日ロ青年交流に名をかりてロシアの諜報関係者が入国して市民と交流しているおそれはないのかという疑念でございます。これを防止するためのチェックなどはどのようにされていますでしょうか。また、こういう方々をどういう判断基準でお招きになっているのか、だれが決めているのかも併せて御答弁いただきたいと思います。
#30
○国務大臣(川口順子君) どなたをどういう経緯で招聘をすることにしているかということについて、この国境警備隊の方々とかということがどういう経緯で招待されることになったかということについて私は存じません。
 ただ、今、この委員会あるいはこの日ロ青年交流については、私はこれはプログラムとしては大変にいいプログラムだと思います。それで、そういったことをもう少し透明性を持つ形にしていく必要は今後あるだろうと思っています。
 それから、チェック体制があるかどうかということですけれども、これはそういうふうには考えていない、チェックする体制はあるということでございまして、その詳細はこういう状況ですので申し上げませんけれども、チェック体制はあります。
#31
○岩本司君 大臣、ありがとうございます。
 もう一度大臣に御質問させていただきたいんですが、一九九九年のロシア産の水産物の日本への輸入が、ロシア側統計では三万トン、日本側統計では二十一・七万トンというデータから水産物の大いなる密輸の疑いが持たれております、これ、日本円で直しますと一千億円以上とも言われておりますが。また、昨年の八月に、皆様方の御記憶に新しいかと思いますが、サンマ漁の問題がクローズアップされておりました。報道では、ロシアが北朝鮮に操業を与えていたというふうにも言われております。
 この国境警備庁太平洋地域局関係者の来訪が何か密輸の問題の解決とかかわりがあるのかどうか、この点も併せて大臣、お調べいただきたいんですが、御所見をお伺いしたいと思います。
#32
○国務大臣(川口順子君) これにつきまして、まず、国境警備庁との交流自体は私は非常にいいことだと思います。やはり密接に、日本との、ロシアとの関係について、関係のあるところで仕事をしている人たちをお呼びするというのはいいことではないかと思いますし、ほかの国との関係でも、例えばアメリカの政府で働いている人たちを日本の官庁で研修をするとか、いろいろなプログラムがありまして、それはいいことだと思います。
 それから、密輸問題については、それはそれで政府間で協議を進めていまして、何回か会合を持っているということでございます。
 こうした青年の交流でこの仕事に携わっている人たちが日本に来て密輸問題の取締りの重要性について認識を持ってもらうということはいいことではないかと思います。
#33
○岩本司君 本日、今井国際情報局長に来ていただいております。ありがとうございます。
 鈴木議員と密接な関係にあったと言われる先ほど御紹介させていただきました佐藤優主任分析官は、鈴木議員と、またあるいは単独でしばしば招宴を開いております。この当時の上司といいますか、管理者、責任者である国際情報局長にお伺いしたいんですが、この日露青年交流センターに出向するように局長が通達されたのでしょうか。
#34
○政府参考人(今井正君) お答え申し上げます。
 外務省は、外交活動の一環として行う招宴について、これを公務として主催あるいは同席することを認めております。
 日ロ青年交流事業における招宴につきましては、同事業の趣旨に照らしまして、ロシアの専門家である佐藤当時主任分析官が日露青年交流委員会事務局から出席依頼を受けたものでございまして、これらにつきましても、当時の関係者に確認いたしましたところ、すべて上司の事前許可を得て行っているというふうに聞いております。
 以上でございます。
#35
○岩本司君 ロシアにお詳しいということでですね。
 次に、欧州局長にお伺いします。
 末澤昌二前事務局長のように、この方も、ロシアにお詳しい方が事務局長に就任されるのは理解できるんですけれども、この高野保夫事務局長はコンゴといいますか、アフリカにお詳しいんですね。コンゴ民主共和国の特命全権大使もお務めになられたアフリカ通でございます。なぜ日露青年交流センターの事務局長に就任されたのか。就任の経緯について、高野事務局長の、お答えいただきたいと思います。
#36
○政府参考人(齋藤泰雄君) 平成十二年三月、末澤初代事務局長の退職を受けまして高野現事務局長が就任したわけでございますが、これは、日本の対外政策及び国際交流の経験を有しているということで、日本政府が推薦し、ロシア側委員の了承を得て事務局長に任命されたというふうに理解しております。
#37
○岩本司君 もう時間が来ましたので、最後に大臣に御感想をお願いしたいんですが。
 短い時間、もう三十分でございますので、外務省の方々が提出していただいた資料に基づいて質問させていただいたんですが、今日の私の質問、この表を見ながら、鈴木宗男議員が出て、内閣官房副長官という肩書、自民党総務局長という肩書、また国境警備庁太平洋地域局関係者の方々や非常事態省関係者、いろんな方々、また高野保夫さん、事務局長、佐藤主任分析官、あと自民党の若手の未来を担う国会議員、トータル的にこれを見られて、考えられて、私は、大臣として、明日から沖縄に行かれるというふうに聞いておりますけれども、行かれる前にしかるべき方に、しかるべき日本の将来と、またロシア、また中国、北朝鮮、この近隣諸国との関係も視野に入れながら、しかるべき方に御発言して行かれるべきではないかと思います。
 これは余談でございますが、御感想をお述べいただきたいと思います。
#38
○国務大臣(川口順子君) 日ロ青年交流というのは、先ほども申しましたように、私は、特に若い人たちの交流というのが日本に対するロシアの人たちの意識といいますか、理解を増す上で非常に重要なことだと思います。
 それで、鈴木議員との関係ですけれども、この表を見ると、鈴木議員、この交流には非常に深い関心を持っていただいているというふうに私には見えます。このプログラム自体が鈴木議員が官房副長官でいらしたときに始まったというふうに聞いていますので、そういった形でずっと関心をお持ちいただけるということについては、それは大変に有り難いことではないかと思います。
 それで、その鈴木議員にこの交流事業の在り方が影響を受けたかどうかということでいいますと、これは恐らく当然影響を受けているだろうと思いますが、その影響が不適切かどうかということはこれからだけでは分からないと思います。
 私は、日ロ青年交流のプログラムにつきましても、これは調査をきちんとするということが大事だということを前から申し上げていまして、それについては今外務省の中で始めております。もし何か不適切であるということについて具体的な例をお示しいただけることがありましたら、それは特にその点については入念に調査をしたいと考えます。
#39
○委員長(佐藤雄平君) 岩本君、時間が過ぎておりますので、手短に。
#40
○岩本司君 時間が過ぎましたので、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#41
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。
 沖縄及び北方問題に関して質問をさせていただきます。
 まず、沖縄及び北方対策担当大臣の尾身大臣に質問をいたします。
 先ほど、大臣とともに私も米国マサチューセッツ大学の技術移転機関であるテクノロジー・ライセンシング・オフィスのリタ・ネルソン事務所長の講演を聞く朝の勉強会に参加をさせていただきました。
 尾身大臣は、所信表明の中で、米英の大学、研究機関の視察を行い、自然科学系の国際大学院大学を沖縄に設置する重要性と有用性を認識したと述べられておりますけれども、特にどのような点でその重要性と有用性を認識されたのか、お伺いしたいと思います。
#42
○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄本土復帰以来三十年間、六・八兆円の国費を投入してインフラ整備に努め、本土との格差是正など、努力をしてきたところでございます。
 そういう中におきまして、在日米軍の七五%が国土の〇・五%を占める沖縄にある、こういうことも事実でございまして、この存在は、日米安保条約に基づき日本の国の安全とアジア太平洋地域の平和と安定に大きく寄与しているという実情にあります。他方、このことによります沖縄県民の皆様への大きな負担を掛けているということも事実でございます。
 そのような状況にかんがみまして、私ども、二十一世紀に向かって沖縄の自立経済への方向を目指しながらこの発展を実現していきたいということで、このたび沖縄振興特別措置法を新たに今後十年間の時限立法として出させていただいたところでございます。
 そういう中で、沖縄の自立経済への方向をしっかり実現する大きなかぎを握るものとして大学院大学を沖縄に作ろうではないかと、こういうことを今提案しているわけでございまして、今度の振興新法の中にも、大学院大学の設置等、沖縄の科学技術の振興を図るということが振興新法の法案にうたわれているわけでございますが、これを進めて沖縄をアジア太平洋地域の知的な中心地の一つにする、同時に、産学官の連携等も含めまして、沖縄の経済発展をひとつ引っ張る核に、中核にしていきたいと、そういう考え方でこの構想を今考えているところでございます。
#43
○渡辺孝男君 沖縄にとって産学官の連携はもちろん大事でございますし、雇用の関係でも大変重要だと思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 次に、川口外務大臣にお伺いをいたします。
 川口大臣は、所信の中で、北方四島住民支援については、様々な指摘があることにかんがみ、中略、監査法人による監査の実施や支援委員会の予算執行面での抜本的な改革のための専門家会議を設立し、北方四島住民支援に関して透明性を高め、適正さを一層確保できるよう制度改善を行う、そのような旨の所信を述べられております。
 そこでお伺いしたいんですけれども、北方四島住民支援に関しての様々な指摘というのは具体的にどのような内容なのか、お伺いしたいと思います。
#44
○国務大臣(川口順子君) これにつきましては、本当に様々な御指摘を国会の場で、あるいはほかの場でいただいたと思っております。
 いろいろ例はございますけれども、例えば、入札参加資格を決める過程でそれがどういう過程で決められたかということが一つございますし、案件選定の話もございます。それから、税金、消費税についても御指摘をいただきました。実施の手続についてもいろいろ問題があったと思います。支援委員会の活動自体が当初意図されていたような望ましい形で行われていたかというと、これもそうではなかったのではないかと思います。
 そういった様々な御指摘をいただきましたので、大事なことは、北方四島の住民の方の支援あるいはロシアの市場経済化移行への支援、ロシアの人道的な支援、そういったことはそれぞれが大事なことでございますので、その活動が、その事業が効率的に、また透明性を持って行われるような形にする必要があると思いますので、きちんとシステマチックに問題点を洗い、それで、これを今後起こらないような形でどういうふうにすればいいかということを議論したいと思っておりまして、ただいま人選中、専門家の会議については人選中でございます。
#45
○渡辺孝男君 専門家会議については人選中ということでありますけれども、今後のこの会議のスケジュール、いつごろまでに提言を提出されるのか、その点をお伺いしたいと思います。
#46
○国務大臣(川口順子君) 専門家の会議につきましては、四月の終わりまでにと思っております。
#47
○渡辺孝男君 この会議、大変重要でございますので、国民も注視していると思います。しっかりした人選を行っていただいて、提言をいただきたいと思います。
 次に質問を移らせていただきますけれども、ロシアのイワノフ外相が三月十三日の下院での演説で、日ロ両国政府が合意したとされる歯舞、色丹の返還と、それから国後、択捉の帰属の問題を並行的に協議していくとの方式について、これは日本側の一方的発表で、合意はないと否定したという報道があります。
 三月十三日、日ロ外務次官級協議が行われましたが、このことに対しての外務省としての見解を伺いたい。そしてまた、この並行協議方式に関して今後どのように交渉をしていくのか、あるいは日本が一貫して主張している北方四島の帰属の問題を解決することにより平和条約を締結するという基本方針を基に今後どのような対ロシア外交を進めていくのか、大臣にお伺いをしたいと思います。
#48
○国務大臣(川口順子君) ロシアのイワノフ外務大臣が三月の十三日に国家院で、いわゆる並行協議につきまして、このような形式は我々に都合が悪く合わない、また、これは日本側の一方的な表明であって、モスクワには受け入れられていないという発言をしたということは私も承知をいたしております。
 そもそも、昨年の十月の上海の首脳会談以降、きょう、今日に至るまで、日ロ間で協議の形式についてきちんとした形で合意があるということではなくて、我々にとって重要なのは議論の形式ではなくって内容であると考えています。両国は双方に関心のあるすべての問題を議論していくことで一致をいたしておりまして、今後は平和条約交渉にかかわるすべての議論を実質的かつ具体的に進めていくことが重要だと考えています。
 今般、十三日に日ロ次官級協議が行われまして、日ロそれぞれが関心を持つすべての事項が取り上げられ、この問題について双方の基本的な立場が表明されまして、相手国の立場についての理解が深まったと考えております。
 今後の方針でございますけれども、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという、これはもう一貫とした方針でございまして、四島の帰属の問題を含む平和条約締結交渉にかかわるすべての問題について、先ほど申しましたように、実質的かつ具体的に議論を進めていくという考えでおります。
#49
○渡辺孝男君 対ロシア外交では、一つ、この北方問題に関しては重要な点があると思います。サハリンの州知事や州議会は、この北方領土返還に反対するというような見解を表明しているわけであります。今後、サハリン州知事や議会あるいはその州の住民に対して、北方領土返還を求める日本の思いを理解してもらうために政府としてどのような努力をしていくのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
#50
○国務大臣(川口順子君) ロシアにおきまして北方領土問題に対して厳しい考え方を持っている人々がいることは事実でございます。サハリン州の公聴会等でもそういった意見が表明をされているわけでございます。
 政府といたしまして、種々の交流事業やメディアを通じた啓蒙活動、これを通じまして我が国、我が方の考え方についての理解を得ることが必要だと考えておりまして、ロシア側に働き掛けを行っております。
 例えば、具体的に申しますと、二〇〇〇年九月のプーチン大統領の日本への公式訪問の際、平和条約問題に関する声明におきまして日ロ両首脳は、平和条約締結の重要性を各々の国の世論に説明するための努力を活発化させていくということを指示、日ロ両首脳がいたしました。これを受けまして日本政府は、ロシア国内への幅広い啓蒙活動を積極的に進めるべく、両国国民に対する日ロ両首脳のテレビメッセージの放映を実施を、これは平成十三年の三月二十三日に行いました。また、ロシアにおける日本関連番組の放映又は青年交流など、様々な事業も実施をいたしております。
 今後とも、国際交流基金もございますし、両国の民間団体もございますので、こういったところと協力をしながら、日本国民が領土返還に寄せる気持ちをロシアの国民に理解をしてもらうように効果的に啓発活動を続けていきたいと考えております。
#51
○渡辺孝男君 なかなか、領土問題というのは非常に難しい問題でありますけれども、やはり民間の交流とかいろんな情報をお互いに交換しながら、両国にとってより良い形で我が国の北方四島返還の思いが達成されるように大臣にも頑張っていただきたいと思います。
 次の質問に入らせていただきますけれども、尾身担当大臣は所信の中で、北方四島の帰属の問題を解決して日ロ平和条約を締結するという基本方針を貫き、その目的を達成するためには国民の一致した世論の結集が不可欠であると、そのような旨述べられておりました。
 今回の北方四島住民支援に関しての様々な指摘、先ほど内容については川口大臣の方から御説明がありましたが、そのほかに、今回の並行協議に関する日ロ間の合意に対してのロシア側の疑義表明等ございまして、これまでの北方四島返還に関してのいろんな課題や問題点が明らかになってくるに従いまして、やはり国民の一致した世論の結集に関して私はちょっと心配をしているわけであります。
 そういう意味で、尾身大臣としては、今後国民の一致した世論の結集に向けてどのような対策を行っていくのか、その点をお伺いしたいと思います。
#52
○国務大臣(尾身幸次君) この北方四島の問題は、独りいわゆる元島民の皆様の問題にとどまらず、独立国日本として、あくまでも戦後不法に占拠された状態を解消して四島一括で我が領土、固有の領土として返していただかなければならないという大変大きな国民的課題であるというふうに認識をしております。
 その実現のためには、あくまでも日本じゅうの国民が一致してこの四島の返還を強く要求するという国民世論の結集が極めて大事でございまして、私は、そのために今後とも、関係の皆様のみならず国民全体の課題としての認識をあらゆる階層、あらゆる地域の方々に持っていただきまして、この四島返還を必ず実現するために今後とも全力で頑張ってまいりたいと考えている次第でございます。
#53
○渡辺孝男君 今回のいろいろなそういう問題点がありまして、北方四島の元島民の間にもこのようないろいろな状況の変化に関して様々な思いがあるものと考えます。私は、元島民とその家族の皆さんより意見を聴取するような機会が必要であろうかと、そのように思っております。
 例えば、北方四島の返還に関しての日ロ交渉に対しての要望、あるいは北方四島の交流事業に対しての要望、また北方四島への自由訪問の推進に関しての要望、元島民の方々に対する支援措置に関する要望、様々な思いがあるのではないかと思います。そのような思いをもう一度改めて聴取をしていくことが必要なのではないか。
 それから、それに加えて、北方領土近隣市町村の住民の方々からもそのようないろいろな意見を聴取する必要があるのではないか、そしてまた、先ほど尾身大臣もお述べになりましたけれども、近くの近隣の方々だけではなくて、多くの国民の皆さんからも北方四島返還に向けての御意見を聴取することが大事なのではないか、そのように考えるわけでありますけれども、尾身担当大臣、それから川口外務大臣に、このような意見聴取の活動についてどのようにお考えになっておられるか、お聞きしたいと思います。
#54
○国務大臣(尾身幸次君) 今までの戦後五十年余りにわたってこの状態が続いていることに対します元島民の方々の心情を思うときに、本当に言葉もない思いでございます。また、近隣の地域の方々もそのことを肌で感じておられるというふうに考えている次第でございます。
 そして同時に、我が国は独立国としてこの不法に占拠された状態を一日も早く解決をするということは国家の課題であるというふうに考えている次第でございまして、あらゆる機会に関係者の御意見を伺いながら、また、世論の一致した結集を図りながらこの問題をどうしても、何としても解決していきたいというのが私の気持ちでございます。
#55
○国務大臣(川口順子君) 委員の御質問にありましたように、それから今、尾身大臣がおっしゃられましたように、私もこの問題についての、元島民の方あるいは近隣の市町村の方、あるいは広く国民の方がどう思っていらっしゃるかという点についての御意見あるいは御要望をきちんと伺って、それを政策に反映していくということは重要なことだと考えます。
 外務省で、もう既に国内から様々な御意見、御要望が寄せられてきています。また、外務省の所管の団体に北方領土復帰期成同盟というのがございますけれども、昭和四十年から署名運動を行っていまして、二〇〇一年の二月末の時点で七千二百五十万人の方の署名をいただいたと私は聞いています。
 国会でも、全国四十七都道府県の府県それから市町村議会でも、北方領土返還要求決議が採択されていまして、外務省としてもこれは重く受け止めております。
 ロシアについての世論の感じ方についての調査も内閣府の政府広報室で昨年行いましたけれども、外交に関する世論調査によりますと、ロシアに親しみを感じるという人が、前回の一四・二%から昨年は一七・九%まで上がってきていまして、絶対水準はまだ低いということかもしれませんが、上がってきているということの意味は大きいと思います。また、今の日本とロシアとの関係が良好と思うかどうかという質問に対しましても、良好だと思う人が、前回は一七・八%であったのに比べまして、今回の調査はかなり大きく変化していまして三〇・三%が良好だと感じているということでございます。
 これは大変に好ましい動きだと思っておりますけれども、ロシアとの交渉を進めるに当たって、やはりロシアとの関係について関心を持っていただく国民の方が一人でも増えていくということが大事でございますし、外務省として、こういった御意見を真摯に受け止めて今後精力的に交渉に取り組みたいと考えております。
#56
○渡辺孝男君 私も、根室とか羅臼とか行って、北方領土の国後島等を陸地から見ているわけでありますけれども、本当に地元の方々、早く四島返還していただきたい、そういう熱烈な思いを持っておりますので、今回様々な出来事がありましたけれども、これを乗り越えて、一日も早くこの目的が達成できるように頑張っていただきたいと思います。
 以上でございます。
 ありがとうございました。
#57
○小泉親司君 私は、先日の予算委員会で北方三島へのディーゼル発電所問題を取り上げました。コンサルタント会社が、これは、外務省と契約をし、支援委員会と契約をしたコンサルタント会社が九八年十一月に外務省、支援委員会に提出した報告書では、国後島への発電所増強は必要ないという結論が出されていたにもかかわらず、鈴木宗男氏の関与でこれが覆ったという疑惑であります。
 ところが、この問題は予算上も大変重大な問題がある。色丹、択捉への発電所は、九八年十月、外務省内で決められました。ところが、国後は一年後の九九年十二月七日でありました。ところが、この国後島のディーゼル発電所問題も含めて、九八年十二月四日の補正予算に国後島のディーゼル発電所の建設予算が組み込まれている。
 なぜこんなことが起こるんですか。一体、それぞれ予算がどのぐらいあったんですか、この点をまずお答えいただきたいと思います。
#58
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。
 ディーゼル発電施設の供与につきましては、四島側より島内電力事情の窮状が訴えられておりました。また、電力分野におきます協力の要請もなされておりました……
#59
○小泉親司君 ちょっと、時間がないので、予算をちゃんと説明してくださいよ、質問に答えてくださいよ。
#60
○政府参考人(齋藤泰雄君) ちょっと御説明させていただきたいと思いますが、また、日ロ間の平和条約交渉のモメンタムを一層高めていくために、平成十年四月の川奈におきます日ロ首脳会談におきまして、当時の橋本総理より当時のエリツィン大統領に対しまして……
#61
○委員長(佐藤雄平君) 簡潔にお願いします。
#62
○政府参考人(齋藤泰雄君) 四島住民にディーゼル発電機を供与する意向を表明したものでございます。
 この首脳会談の結果を踏まえまして、平成十年度補正予算におきまして、これを実施するためにその時点で必要と見積もられる額を計上した次第でございます。
 この補正予算の中で、ディーゼル発電機の供与につきましては四十億円強の予算が計上されたところでございます。
#63
○小泉親司君 いや、答えて、質問に答えてください、私は時間が少ないんですからね。ああいう御託を並べられると、実際に質問妨害ですよ。答えてください、その点を。
 私は、なぜ国後島の、省内決定がされていないにもかかわらず補正予算を組んだのか、それぞれ幾らだったのかとお聞きしているんです。簡単に答えてください。
#64
○委員長(佐藤雄平君) 齋藤局長、簡潔に。
#65
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど申し上げましたように、この国後島を含みます四島住民に対しますディーゼル発電機につきましては、平成十年四月の川奈におきます橋本総理・エリツィン大統領会談におきまして供与の意向を表明した次第でございまして……
#66
○小泉親司君 わかっているんですよ、それは。齋藤さん、ひどいよ、これ。
#67
○政府参考人(齋藤泰雄君) この首脳会談での橋本総理の表明を受けまして、補正をいただき、また省内決定をしたわけでございますけれども、当然のことながら、この川奈の首脳会談に先立ちまして、この川奈の首脳会談においてこういう発言をするということは省内的に決定を見ているわけでございます。
#68
○小泉親司君 それだったら、なぜコンサルタント会社に頼んで予備調査なんかやるんですか。コンサルタント会社、あなたは契約したんですよ、あなたたちは。それでやったそのコンサルタント会社が、国後島には発電所は必要ないという結論を出したんですよ。何でそれだったらやるんですか。
 まず、私の質問は、省内決定がされていないのになぜ補正予算が組まれたのか。択捉、色丹のディーゼル発電所は十月に決定されたんでしょう。だから、予算上は入っていいかもしれない。しかし、国後島はまだ決定されていないのに、なぜ先にそういう予算が組まれるのか。これは甚だおかしいと思います。その私の質問に答えてください。幾らそれぞれやったんですか。
#69
○政府参考人(齋藤泰雄君) 色丹、択捉と国後、三島に対してディーゼル発電施設を供与したわけでございますが、補正予算では、その三島を含む補正予算ということで先ほど申し上げた四十億強をやったわけでございまして、恐らくこの背景には、色丹、択捉だけディーゼル施設を出して国後に出さないというわけには政策的にいかないという判断もあったと思いますし、それから、調査についてのお尋ねでございますが、先般、パシフィックコンサルタンツインターナショナルの調査について、増強は必要ないという指摘があるにもかかわらず、なぜやったのかというお尋ねがございましたけれども、このPCIの調査に先立ちましてJICAベースによります調査も行われまして、それによりますと、必要性が指摘されていたと、こういったこともございました。
 ですから、調査につきましてはいろいろな調査があったということでございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、二〇〇〇年までに平和条約を東京宣言に基づいて締結すべく全力を尽くすというクラスノヤルスクでの日ロ首脳会談の合意を踏まえまして、日ロ間の平和条約交渉のモメンタムを高めていく必要があると、こういう観点から、川奈におきます首脳会談において橋本総理から四島住民に対するディーゼル発電機の供与を表明したと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
#70
○小泉親司君 局長が言っていることは重大なんですよ。どういうことかというと、それでは、私ははっきりしましたけれども、四島住民に要望がないのに橋本総理が決めた、橋本総理が先行的に決めたとあなたはおっしゃっているんですよ。
 私は、あなたがいみじくも言ったように、JICAの調査報告があると言ったのは、これはJICAの報告じゃないんです。鈴木宗男さんが初めて道の開発庁長官として九八年の六月にJICAの職員をわざわざ連れて国後、択捉行ったんです。そのことは北海道新聞の、帰ってこられた後に、宗男さんがわざわざ道開発庁長官として投稿を出しているんです、「北方領土訪問を終えて」という。その中で、これは一回限りの支援ではなく、協力と住民が受け止めることになるんだと。つまり、支援じゃなくて協力になるんだというふうにゼーマさんが言っているので、それは期待感が高まっているから是非やってほしいと言ったその報告のことをあなたは言っているんですよ。ということは、完全に鈴木宗男さんがこれを主導してやった。
 しかし、九八年の十一月に、あなたたちが言う本格的な調査報告書が発表された。その調査報告の発表書では、国後には必要ないと言っていた。だから、事実上もう橋本総理と、それだと、あなたがおっしゃっているのは、橋本総理と鈴木宗男さんが一体となってこれをどんどん進めたと。しかし、国後島の九八年の十一月の調査では必要なかったという結論があったにもかかわらず、今度はそれを予算化してしまうと、まだ決定もしていないのに。外務省自体が決定していないのに予算化してしまう。これは非常に不明朗なやり方だと私は思います。
 外務大臣、どうですか、このことを聞いておられて。外務大臣、この点について、鈴木宗男氏の関与も含めて、予算上もはっきりさせる必要があるんじゃないですか。外務省は決定していないんですよ。
#71
○国務大臣(川口順子君) この点につきましては別な委員会でたしか小泉委員から御指摘があったお話でございまして、それについては調査をするということを申し上げているわけでございます。
 それで、ただ、今の外務省としての決定があったかどうかということについて申し上げますと、日ロ首脳会談で橋本総理が供与をしましょうということを四月におっしゃったわけですけれども、外務省としての決定というのは、そういうことを総理におっしゃっていただくという段階で決定はあったということでございまして、補正予算についてはそれに基づいて補正予算の要求をしたと、そういうことだと思います。
#72
○小泉親司君 橋本・エリツィンの川奈会談では、協力の可能性を検討するという文言なんですよ。決定するなんということは一言も言っておりません。それは、当然、首脳会談ですから極めて慎重な合意になっているわけです。そうじゃないんですか。
 この点については、そのことだけは確認できますか。そのことだけでいいですよ、長く言われると時間がありません。
#73
○政府参考人(齋藤泰雄君) 川奈会談におきましては、橋本総理から、四島住民に対する電力供給に協力したいと、具体的にはディーゼル発電機を供与したいと、こういう意向を表明されたわけでございます。
 それから、先ほど先生、先方から要請がないのにもかかわらずというふうにおっしゃいましたけれども、先ほど来私、申し上げましたように、北海道東方沖地震の後、国後島のポキージン地区長から当時のロシア支援室長に対しまして、書簡によりましてこの小型ディーゼル発電機の要請があったと。また、一九九八年一月には、日ロ事務レベル協議の場でカラーシン外務次官から丹波外務審議官に対しまして要請があったということでございまして、要請はきちんとあって、これを踏まえて検討した結果、首脳会談での発言につながったと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
#74
○小泉親司君 いや、私は、首脳会談の合意は協力の可能性について検討するということでありまして、局長の言っていることは全くその首脳会談を曲解していると思います。きちんとその点は調査していただきたい。
 私は予算委員会で、九九年の七月のいわゆる鈴木官房副長官が行った電力事情調査、これは国後島の電力事情調査をまたやっているわけですから、その国後島の電力事情調査をやった報告書を求めているんですが、何ら返答がない。この点について、川口大臣、是非この資料を、私、質問した中身なんですから、その調査の報告書を提出いただきたいと思いますが、いかがでございますか。
#75
○国務大臣(川口順子君) おっしゃった資料につきましては、それは委員会の御判断に従いたいと思います。
#76
○小泉親司君 じゃ、その資料をよろしくお願いします。
 次に、支援委員会の巨額なため込み金について質問をさせていただきたいと思いますが、支援委員会の拠出金は、九二年度の補正予算で百二十五億円が計上されて以来昨年度予算まで、通常予算と補正予算を合計しますと約五百九十一億円の日本の国民の税金が使われた。
 このうち幾ら支出されて、残金は今幾らあるんでしょうか。
#77
○政府参考人(齋藤泰雄君) 最近の時点での残金は約百三十億円ぐらいではなかったかと思います。
#78
○小泉親司君 拠出金が五百九十一億円、そして残金が百三十五億円に上る。なんでこんな状態になるんですか。
#79
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会は、そもそも旧ソ連諸国の市場経済への移行を支援する仕組みといたしまして、平成四年度に御指摘のとおり百二十五億円、平成五年度に二百二十二億円を拠出いたしまして、その後の分を含めました拠出金とその運用益によりまして、機動的に緊急人道支援及び改革促進支援を行っていくことを目的として設立されたものでございます。したがいまして、一定額の繰越金を保有することが前提となっているというふうに申し上げることができると思います。
 また、毎年度の予算に積算の上計上されました事業につきましても、ロシア政府との調整や現地の状況の変化等によりまして執行時期が予定よりも遅れることがございますし、また、その結果として繰越金が生ずる場合もあるわけでございます。
 毎年度の予算におきましては、その年度の事務局の運営管理経費、技術支援に掛かる経費、北方四島住民支援に掛かる経費等を積算の上拠出金を計上しておりますが、支援委員会では、このほかにも、同委員会の設立目的及び予算計上の趣旨に従って繰越金やその運用益を原資として追加的な緊急人道支援や日本センターを通じます人材育成支援等を実施してきております。
 その結果として、支援委員会の毎年度の支出額は当初予算額を大きく上回っておりまして、繰越金は、平成十年、十一年度に補正予算で追加計上をしたことを除きますと、一貫して減少してきているということを御指摘させていただきたいと思います。
#80
○小泉親司君 繰越金と言ったって二〇%も繰越金というのはあるんですか。全体のこの五百九十一億円が投入されて以降、数年間やっておりますけれども、実質的にまだ百三十億円も、それ二〇%以上ですよ。これは私は繰越金と言わないんじゃないかと。これは、正に外務省のプール金と同じようなもので、実際、ため込み金じゃないですか。こういう不明朗なやり方は大変おかしいと思います。
 その点で、人道支援については、私は、百三十五億六千万円、技術支援が九十四億七千万円、北方四島支援が八十億七千万円とお聞きしました。百三十五億円が、約百三十億円ちょっとがため込み金だとしますと、運営費は幾ら掛かっているんですか、そうしたら。それをはっきりさせてください。
#81
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会拠出金として、事務局運営管理費は、平成十三年度予算におきましては四千百七万円、それから、平成十四年度予算におきましては四千四十四万円を計上させていただいております。
#82
○小泉親司君 違うんですよ。質問をよく聞いていてくださいよ。この間、運営費として使われたお金は幾らですかと。五百九十一億円が総額。先ほど私が言ったお金は、それぞれこの間、出されたそれぞれの項目。運営費は幾らだと聞いているんです。
#83
○政府参考人(齋藤泰雄君) ちょっと手元にすぐ見付かりませんので、調べた上で御報告させていただきたいと思います。
#84
○小泉親司君 私、質問通告しているんですから、それぐらいはっきりさせてくださいよ、これ。国民の税金がそういういい加減な使われ方をしてよろしいんですか。それは重大問題だと思いますよ。ちょっと時間取ってくださいよ、委員長。これ、ちょっとはっきりさせてください。
#85
○政府参考人(齋藤泰雄君) 大変申し訳ございませんが、運営費ということについて御質問の予告をいただいたというふうに私、理解しておりませんでしたので、手元に資料がございませんことをお許しいただきたいと思います。
#86
○小泉親司君 私、そこで、はっきり、その運営費をさせていただきたいと思います。
 実際、外務大臣、このようなため込み金があると。これは私は、不明朗で、それにまた予算が今度は十億円付くわけですから、約、これは幾ら何でも予算の執行にかかわる重大な問題だと思いますが、どのようにこのため込み金──私、これ外務省のプール金と同じだと思いますよ。どうするんですか、この処理を。
#87
○国務大臣(川口順子君) 事務局の運営費については、今、至急調べてできるだけ早く数字、出したいと思いますけれども、残額が、繰越金があるということ自体は、これはこの仕組みの考え方が緊急性、緊急人道的なものということで機動的に使えるということが前提になって作られた制度でございますから、特にまた最近、支出額がその毎年毎年の予算額をはるかに超えていると、事業の経費が、経費というか事業費が。ということからいえば、一定のある時点で繰越金がある程度あるということは、むしろ次に事業費として使うということの前提になっているわけで、大事なことは、その使い方ないし、あるいはそのときに使われる対象の事業がきちんと透明性を持った形で選ばれていて、それで支出が明らかになっている、透明であるということだろうと私は思っております。繰越金があること自体は、これは制度の円滑な運営のためには必要だと思っています。
#88
○小泉親司君 私、機動的に使っているところに問題が生じたんだと思うんですよ、ここ。ですから、私はこの百三十数億円のいわゆるため込み金についてきちんと処理すべきだと思います。
 私、この前も、三月七日に元千島の島民の方々と、お話をお聞きしてきました。島民の方が異口同音に言うのは、この間、対ロ支援、対ロ人道支援、人道支援と言っていると。しかし、その一方で元千島の島民の方々に対する財政支援はどうだったのか、極めて貧弱だと。例えば、地元根室からは、特別交付金について配慮をするということが、要望がこの間出されている。さらに、北方領土の隣接振興基金には、百億円の運用益でこれを運用していたんですが、だんだん金利が減ってしまった。そのために、昨年度の予算でも三億円ぐらいしかない。その一方で、ロシアの住民には三十億円も予算が付けられる。こんなおかしな話はないじゃないかということを元島民の方がこぞって言っております。
 今、私、この特別交付税に対する要望、これについてはどういう対応がなされたのか、それから最後に、今、北方の北特法、この北特法をきちんとやっぱり今の現状に見合って見直す必要があるんじゃないかと……
#89
○委員長(佐藤雄平君) 小泉君、時間、過ぎております。
#90
○小泉親司君 はい、最後にします。
 沖縄の振興法は、今度、予算で措置が取られまして当委員会にも出されてきますが、この点でも北特法もしっかりと見直していく必要があるんじゃないかと。やはり、支援委員会の私は予算の見直しと同時にこういう元島民の生活改善……
#91
○委員長(佐藤雄平君) 時間、過ぎております。
#92
○小泉親司君 振興をしっかりとやるべきだということを最後に御質問いたしまして、私の質問を終わります。
 尾身大臣の見解をお聞きします。
#93
○委員長(佐藤雄平君) では、端的に。
#94
○国務大臣(尾身幸次君) この北方領土問題の解決の促進のための特別措置法は議員立法でございまして、この法律に基づきまして百億円の基金があり、それをこの元住民の方々等のため、あるいは世論の啓発のために使っているところでございます。
 現在、非常にこの運用益が現在の経済状況の下で少なくなっていることも事実でございまして、今後とも一つの検討課題であろうかとは思っておりますが、元が議員立法でございますから、これは立法府の意向ということも大変大きな結果を……
#95
○委員長(佐藤雄平君) 端的に答弁願います。
#96
○国務大臣(尾身幸次君) 立法府の意向ということも大変大事だというふうに考えております。
#97
○小泉親司君 終わります。
#98
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康でございます。
 米軍基地返還跡地の環境汚染問題について若干お尋ねいたします。
 本年一月末に沖縄県北谷町で発生した環境汚染事案について、概要を説明願いたいと思います。
#99
○政府参考人(嶋口武彦君) 御質問の件は、昭和五十六年十二月に……
#100
○委員長(佐藤雄平君) 立って。
#101
○政府参考人(嶋口武彦君) 返還となりましたキャンプ瑞慶覧、メイモスカラ地区と言われているところでございますけれども、そこの建設工事現場におきまして、一月二十九日、ドラム缶約百五十本が発見されました。北谷町の方におかれまして非常に速やかに対応されました。現在のところ、撤去作業を終わりまして、業者の方で適切に保管されている状況にあります。
 これにつきましては、県の方において内容の分析を行っております。これは、この内容は何だかということの分析ではなくして、有害物質があるかどうかということについて県の方でまた速やかに検査していただきました。その結果、幸いと申しましょうか、有害物質はないということでございました。
 私どもといたしましても、元米軍基地でございますので、速やかに調査を開始しました。部内の方でも徹底的に関係書類を当たり、また関係者へも当たりました。それから、当然のことでありますけれども、米軍の方にも照会したということでございます。ただ、何分にも返還後二十年たっておりますので、その間の資料はございません。米軍の方からまだ答え、来ていません。急いで回答してくれと言っているんですけれども、まだ来ていません。
 いずれにいたしましても、米軍跡地でありますし、それから百五十本と大量でございますから、私どもといたしましては、米軍が投棄したという蓋然性が極めて高いだろうという前提に立ちまして、今、県、北谷町との間において、話におきまして、私どもが所要の金額を負担しようということで最終的な処理を急いでいるところでございます。
#102
○島袋宗康君 もう一点、一九九六年三月に米軍恩納通信所跡地で発生した環境汚染事案の概要についても、同じように御説明願いたいと思います。
#103
○政府参考人(嶋口武彦君) お答えいたします。
 平成七年十一月末に返還となった旧恩納村の恩納通信所の土地を所有者に引き渡すため、那覇防衛施設局において建物等の取壊し工事を実施中、汚水処理槽内の泥の中からPCBが発見されたという事案でございます。それは、PCBとそれから水銀でございます。
 この処理については、実は私自身、那覇局において非常に苦慮いたしましたけれども、ともかく早く撤去しようということでございました。保管場所につきましても懸命に探しまして、航空自衛隊の恩納分屯地の方に今保管していると、一時的に保管しているところであります。
 ただ、何分にもこのPCBの処理というのは非常に難しゅうございます。いろいろ懸命に検討していますけれども、十四年度予算におきましては、この内容物についていかに処理するか実証試験等のために予算を計上して、できるだけ速やかに処理したいということで今運んでいるところでございます。
#104
○島袋宗康君 このように、沖縄県に所在する米軍基地では、現在使用中の基地での環境汚染問題の多発に加え、既に返還された基地跡地における環境汚染問題の発生が顕著であります。
 日米地位協定第四条で、米軍施設の返還に際し、米軍は原状回復義務を負わないことになっておりますが、それは建造物の撤去とか地形の原状──地形の原状というのは、滑走路になって、既に滑走路になっているというふうな意味での原状回復とかというものを想定しているものであると思いますけれども、有害な環境汚染物質を放置したまま立ち去ってよいというような無責任な態度は認めるべきではないと思います。
 この点については、きっちりと法的責任を負わせるべきではないのですか。つまり、環境浄化に対する原状回復義務を認めさせるべきではありませんか。外務大臣の御見解を伺いたいと思います。──外務大臣。元環境大臣の外務大臣でなければ、これはお答えできないんじゃないですか。
#105
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるように私は環境大臣でございましたので、特に環境問題については非常に関心は持っております。
 米軍の活動に起因する環境汚染についてどういうふうに対応するかということについては、JEGSというものがありまして、これは日本の法律とアメリカの法律の厳しい方を取ったものであるというふうに私は理解をしていますけれども、これに基づいて米軍は環境の管理を行っているということだと思います。
 それで、これを環境について更にいかにどれぐらい厳しくしていくかということですけれども、平成十二年の九月に2プラス2の場がございまして、そこで発表をされたものに環境原則に関する共同発表というものがございます。これによりますと、日米の両政府は施設・区域に関連する環境汚染によるあらゆる危険について協議をするということになっていまして、米国政府は、在日米軍を原因とし、人の健康への影響が明らかになっている差し迫った実質的な脅威となる汚染については、直ちに浄化に取り組むという政策を再確認をしているわけでございます。
#106
○島袋宗康君 ちょっと、今の説明がよく分からないんですけれども、この日米地位協定そのもの、今の言う第四条というふうなものをどうしてもやっぱり改定する必要があるんじゃないかと私は思っております。
 ドイツにおけるNATO軍の地位協定のボン補足協定において、米軍はこの点についてどのような義務を負っているのか御説明願いたいのと、返還時の損害賠償ないしは原状回復義務についてどういうふうな規定になっているか、その辺を説明願いたいと思います。
#107
○政府参考人(藤崎一郎君) お答えいたします。
 環境に関する米独間のボン補足協定でございますけれども、五十四条Aにおきまして、派遣国はその軍隊の連邦共和国内におけるあらゆる活動に関して、環境保全の重要性を認識し、確認すること及びそのあらゆるプロジェクトについて環境との両立可能性を可能な限り早期に調査するというような規定はございます。
#108
○島袋宗康君 その汚染の地域の原状回復についてはどういうふうな処理の仕方をするのか、どの国が責任を持って原状回復をしていくのか、それを説明願いたい。
#109
○政府参考人(藤崎一郎君) 今お尋ねの件でございますけれども、私どもの理解では、故意又は重大な過失がない限りにおきまして、派遣国は補償の義務を負わない、受入国は一切の請求権を放棄するという規定ぶりになっているかと存じます。
#110
○島袋宗康君 それは逆じゃないですか。米軍が汚染地域を浄化して返す、返還するというふうなことの認識じゃないんですか。もう一遍お尋ねします。
#111
○政府参考人(藤崎一郎君) 今お答えしたとおりでございます。
#112
○島袋宗康君 双方の国が協議して決めるというふうな内容になっているようでありますけれども。
 そこで、韓米両国は二〇〇〇年十二月に韓米地位協定の改定に合意し、新協定は二〇〇一年一月に発効したとのことであります。この協定の合意議事録に、環境条項を新設し、併せて韓米の環境保護協力措置を含めた特別了解覚書を締結したとのことであります。これらの取決めについて韓国外交通商部北米局は、韓米協定は日米地位協定よりも先進的だと評価しているとのことであります。
 韓米地位協定においては、米軍による環境汚染に対してどのように対処する内容になっているのか、要点をきっちりと説明していただくことと同時に、日米地位協定における米軍の環境汚染に対する責任の在り方と比較してその優劣はどのようになっているのか、お聞きしたいと思います。
#113
○政府参考人(藤崎一郎君) お答えいたします。
 私どもも、韓国外務省北米局とは連絡を取っておりますが、今、先生がおっしゃったような評価というものを聞くのは初めてでございます。
 他方、この御指摘の二〇〇一年一月に合意されました米国と韓国との特別了解覚書と申しますものは、基本的には、我が国がこれに先立ちます二〇〇〇年九月に、今、川口大臣の方からお答え申し上げた日米が共同で発出いたしました環境原則とほぼ同様の規定ぶりとなっておりまして、合同委員会で定められた手続に従って、施設及び区域への適切なアクセスが提供されるということを規定するとともに、環境分科会が定期的に会合すること、施設・区域に関するアクセス、モニタリング等についての規定ということになっておりまして、私どもの承知している限りでは、この規定ぶりに大きな差異があるというふうには承知しておりません。
#114
○島袋宗康君 これは新聞の報道でありますけれども、基地立入調査で合意したというふうな内容になっているわけですよ。今、沖縄県で基地立入調査、合同で調査できますか。そして、環境情報の共有化と手続に合意をしたということと、基地内共同調査の実施を定めたというふうな内容になっているわけですよ。
 今の答弁には全く納得いかないですね。だからこそ、私はこういったことを取り上げて、何らかの形で日米地位協定そのものを、県民の要求であるところの改定を急いでやるべきだと、環境問題も含めて。そういったことを是非、外務大臣、これは──あした沖縄に行かれるんでしょう。これはやっぱりきちっと精査して、県民の期待にこたえてもらわぬと。今の答弁に納得いきません。
#115
○国務大臣(川口順子君) 環境というのは非常に大事な問題だと思っております。地位協定との関係もさることながら、環境についても共同の発表があるわけでございまして、これに基づいて話合いの場等もちゃんと設けられておりますし、JEGSについても、見直しをその都度、必要なことについては、新たにこれは会合が設けられてこれについての議論もしていくということでございますから、その都度その都度問題に対応して運用を改善をしていくということが大事だと思っています。
#116
○島袋宗康君 大臣が就任されてから、沖縄に来られて日米地位協定は運用改善で対応するというふうなことを表明されましたけれども、県民は納得していないんです、これは、全く。だからこそ私は、環境問題も含めて非常に重要な課題であるから、今後これから沖縄の基地問題というのは相当いろんな汚染が続発しますよ。その時点で日米共同で、いわゆる現地も含めて調査を実施するということをやっぱりちゃんとうたってもらわないと、今一方的なんですよ、基地に入れないんですよ。だからこそ改定してくださいと言っているわけです。どうですか、その辺は。
#117
○委員長(佐藤雄平君) 北米局長、しっかり答弁してください。じゃないと大臣が答弁するしかないんだから。
#118
○政府参考人(藤崎一郎君) はい、しっかり答弁させていただきます。
 今の立入りという点でございますけれども、これはもう御案内のところでございますけれども、日米合同委員会合意で米側は、一定の条件の下ではございますけれども、すなわち軍の運用を妨げることがないというような条件の下で立入り申請に対しましてすべての妥当な考慮を払うということを約束しているところでございます。
 実際のところでございますけれども、既にこれまでも嘉手納飛行場のPCB問題での補完的調査、厚木飛行場の大気汚染あるいはキャンプ・コートニー等につきまして種々私どもの調査のために立入りということはやってきているということについては御承知のところでございます。
#119
○島袋宗康君 もう一遍、川口外務大臣の御見解をお願いしたいと思いますけれども、川口外務大臣は今回の所信の中で、在日米軍施設及び区域の集中することにより我が国の平和と安全のために沖縄県の方々が背負ってこられた多大な御負担は十分に認識しておりますとクールに述べておられます。更に続けて、このような御負担を軽減していくため、SACO最終報告の着実な実施に取り組む等、全力を尽くしてまいる所存でありますと。
 しかし、この言葉は、沖縄県民の心にさしたる感銘を与えるものではないと私は思っております。なぜなら、何十か年後にか仮にSACOの最終合意がすべて実現されたにしても、仮定しても、沖縄にはなお在日米軍施設の七〇%が存在するというふうになるからであります。それよりも沖縄県民が川口外務大臣に希望したいのは、大臣が日米地位協定の改定を視野に入れつつも当面は運用改善でお茶を濁すという姿勢を改めて、本気で沖縄県民の負担軽減のために日米地位協定の改定に全力を尽くして取り組んでいただきたいというふうに願っておるわけであります。
 そこで、あした行かれる外務大臣がそういった決意を込めて沖縄県民の期待にこたえていくべきではないかというふうに期待をしておりますので、ひとつ御答弁、よろしくお願いします。
#120
○国務大臣(川口順子君) 沖縄に在日米軍の施設・区域の七五%が集中をしているということは私は認識をしておりますし、そのことが県民の方に非常に御負担をお掛けしているということもきちんと認識をいたしております。明日、沖縄に、残念ながら一日、日帰りになってしまうんですけれども、お伺いをして、そういった沖縄の現実については、私の目できちんと見せていただきたい、勉強をしたいと思っております。
 沖縄の方々の御負担をどういうふうに軽減していけばいいかということにつきまして、これは、普天間飛行場の移設・返還を含めまして、沖縄に関するSACOの最終報告の着実な実施に努めてまいりたい、最大限努力をしたいと考えております。
 地位協定の改正についてのお尋ねでございますけれども、これにつきましては、その時々の問題について運用の改善によりまして機敏に対応していくことが合理的であるというふうに考えておりまして、その下で運用の改善には努力をしているところでございます。また、これが十分に効果的でない場合には、これは我が国だけで決定できることではありませんけれども、日米地位協定の改正も視野に入れていくことになるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、SACOの最終報告の着実な実施、これに最大限の努力をしてまいりたいと考えます。
#121
○島袋宗康君 最大限努力するということでありますけれども、これは県民の最大の、県民大会開いての日米地位協定の要求でありますから、是非その辺を踏まえて外務省として取り組んでいただきたい。
 それから、SACOの合意を進めることによって沖縄の基地の整理縮小につながるといっておりますけれども、私どもは、このSACOの合意というものは、むしろ基地の機能強化であって、決して縮小ではないというふうに考えているわけですよ。そういったことについても、どうも日本政府と沖縄の我々の考えと大きな乖離がある。それは、また尾身担当大臣にもいずれその件についてはお尋ねいたしますけれども、今日は外務大臣だけにしておきたいと思いますけれども。
 要するに、SACOの合意そのものは、沖縄県民は基地の整理縮小につながらないということだけは──わずか五%しか減りませんよ。それでもってなお七〇%が、SACOの合意、完成してもいわゆるなお七〇%が沖縄に集中すると。しかも、それは移設付き返還ですから、当然、機能強化にしかならないというふうな認識に我々としては立っておるんですよ。そういった意味で、そういった沖縄県民の判断というものはそこしか考えていないというふうに私たちは認識しております。その辺についても、時間ありませんから、また後ほどお聞きしますけれども、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#122
○中川義雄君 今般公表された移動通信分野における市場支配的な電気通信事業者の指定に当たっての基本的な考え方及びこれに基づく指定案によると、NTTドコモグループ九社と並んで沖縄セルラー電話会社が支配的事業者に該当することとされておりますが、沖縄の実態や市場の実態を見ますと、どうも理解し難い問題だと私は考えているんです。
 また、世界的に見ても、沖縄のこの会社のような、本当に狭い一部の地域で事業を営む移動通信事業者が支配的事業者に指定された事例はないと承知しているわけでありますが、今回の指定案に関しまして、会社からも、市場の範囲の取り方及び基準とするシェア数値の両面から抜本的に見直すこと、また見直しの結論が得られるまでの間は指定を差し控えることとして、その旨、移動通信分野における市場支配的な電気通信事業者の指定に当たっての基本的な考え方の中に明確にすることを御承知のように求めてきているのであります。
 さきの所信におきましても、沖縄におきましては情報通信産業の振興ということを尾身大臣は特に掲げているわけですから、そういった観点から、尾身大臣の前向きの御答弁をまずお願いしたいと思います。
#123
○国務大臣(尾身幸次君) この沖縄の沖縄セルラー電話株式会社は携帯電話の会社でございまして、今、KDDIの五一%子会社であります。
 実は、KDDIは全国はみんな自分でやっているのでありますが、沖縄だけに関しては、沖縄の経済特殊事情も考えて沖縄の地場資本も入れまして五一%のシェアを持っている会社であります。この会社が、今シェアが四八・三%ということになっておりまして、電気通信事業法に基づく二五%のシェアを上回っているという理由で情報通信審議会で今検討をされているわけでございますが。
 先日、沖縄に参りました。そして、知事にお目に掛かりましたら、稲嶺知事の方から、この会社は沖縄の情報通信の牽引車として沖縄としては非常に発展を期待をしているところであると。沖縄の六つの、いわゆる上場企業の六つの中の一つに入っておりまして、ただし五一%がKDDIの所有でございますから、沖縄資本が、少しずついろんな会社が参加している会社でございます。
 全国のシェアから見るとこの会社はたった〇・五%なんでございますが、沖縄の中ではさっき言いましたようなことになるということで、電気通信事業法のルールによりますと支配的事業者という指定をする、したいというのが総務省のどうも意向のようでございまして、私どもはそれに対して、この地場資本の沖縄セルラーをそういうことにいたしますと──現在、同社が行っておりますKDDIと提携をいたしました料金割引というのがございます。セルラー電話に電話を掛けて、その携帯電話がKDDIの会社というか、先に企業とかあるいは家庭とか、本土にありますそういう会社につながったときは五〇%ぐらいの割引をするという特別制度がありまして、それによって頑張っているわけでございますが、これが使えなくなる危険性があるということで、そうなりますと、実は沖縄におけるこの会社の、そうでなくても弱小資本でございますから、どんどんシェアが低下をしていくというようなおそれがあるわけでございます。
 現に、平成八年の三月には六四%であったシェアが、ドコモとの競争あるいはもう一社、Jフォンとの競争等によりまして、この六年間で六四%から四八%まで低下をしているという状況でございまして、これがその基幹的な事業であるという、支配的事業者というふうに指定をされますと、そうでなくても競争力がやや弱くてシェアが低下している同社が、更にKDDIとの連携のシステムを認められなくなるというようなことになりますと、シェアが低下して崩れてしまうという危険性もあるわけでございまして、私どもとしては、この会社についての支配的事業者としての指定はしないでいただきたいと、今、委員のおっしゃったようなことを総務省に申し入れているわけでございますが、まだ総務省の方はルールだから仕方がないんだというような言い方で頑張っておりまして、話が付いていないと、こういう状況でございます。
 しかし、この本来の、支配的事業者というものの運用に関する本来の在り方は、本当にマーケットを支配している力のある事業者をコントロールして、不公正競争が起こるようなことのないようにというのが本来の趣旨でございまして、この沖縄にある、仮に今四八%のシェアを持っていましても、実を言うとドコモとかその他の会社に徐々にシェアを食われているような力の弱い会社を形だけでこの規制の対象にするということは誠にもって不可解でございまして、私どもとしては、どうしてもそういう指定をしないでいただきたいということを総務省に強く要望をしているところでございまして、是非、沖縄北方対策委員会の先生方におかれましても、この点を御理解をいただきまして私どもに御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
#124
○中川義雄君 全く大臣の言うとおりでございまして、所管する総務省、お役所ではいろんなことを考えると思いますけれども、我が参議院から山内大臣政務官が派遣されておりますから、政治的にこれはきちっとした結論を出していただきたいと思いますので、所感をひとつ述べていただきたいと思います。
#125
○大臣政務官(山内俊夫君) 中川委員の方から同僚委員として質問をいただいておりますけれども、私は総務省の見解を代表して述べに参りました。意に沿わない部分があるかと思いますけれども、御容赦のほどをお願いしたいと思います。
 中川委員の先ほどからの質問は、支配的なウエートに対して二五%はどうかとかいうような意見が出ておりました。総務省の見解といたしましては、移動通信分野における市場支配的な電気通信事業者については、昨年十一月に施行した改正事業法に基づいて、他の通信事業者への不当な規律、干渉等の禁止といった公正な競争条件を確保するために必要最小限な規制、これを行っているところでございまして、総務大臣が指定することとなっております。
 なお、この指定に当たりましては、法律の規定上、携帯電話事業者の業務区域における市場シェアが総務省令で定める値を超える場合において、当該シェアの推移その他の事情を勘案した上で指定することとなっております。ですから、このシェアの基準を定める省令、総務省令については、昨年の九月、情報通信審議会に省令案の諮問をいたしました。パブリックコメントを通じていろいろ取りまとめた結果、関係各方面からの意見も踏まえて二五%と決定した次第になってございます。
 これは、法令の指定に照らしていけば、沖縄セルラー電話は、この業務区域である沖縄県において、指定の基準となる二五%を大きく上回る五〇%のシェアを有する県内第一位の事業者であります。総務省としては、これを指定することは適当と判断をいたしております。
 なお、指定に伴って課される規制は必要最小限というところでくくっておりまして、沖縄セルラーが指定を受けた場合においても、同社の事業展開に支障は生じないものと認識をいたしております。
#126
○中川義雄君 今、尾身大臣の積極的なお話と、期待しておりましたが、山内大臣政務官のお話とはちょっと、ニュアンスが大分違いますので、この点は──いや、もう結構です、もう結構。この点は、委員長、この委員会としても重大な関心を持って見守っていただきたいと思います。
#127
○委員長(佐藤雄平君) はい。
#128
○中川義雄君 時間がありませんので、先に進ませていただきたいと思います。
 ロシア支援委員会について伺いたいと思いますが、まず最初に、ロシア支援委員会の設立目的を外務大臣にお伺いしたいと思います。
#129
○国務大臣(川口順子君) 支援委員会の設立目的でございますけれども、これは、NIS諸国における市場経済への移行を目指す改革を支援するために、日本政府とNISの各国の政府との間で締結をされました支援委員会の設置に関する協定に基づきまして平成五年一月に設置をされました国際機関でございます。
#130
○中川義雄君 今、聞きましたように、支援委員会は国際機関なんですね。今は日本と──最初は相当多くの、ソ連邦から離れていったそれぞれの共和国が独立したものですから、これはODAの対象になって、今二か国しか対象になっていないと思うんですね。
 そして、この支援委員会は、日本の代表一人と。今ではロシアの代表一人が、必ずその二人で構成することになっているんですけれども、今ロシアの代表はだれがなっているんでしょうか。
#131
○政府参考人(齋藤泰雄君) ロシア側の代表は、九七年のロシア側におきます組織改編の結果、不在ということで、その状況が今日まで残念ながら続いております。
#132
○中川義雄君 これ、二人の構成で成るのに、相手側の一人が欠けたらロシア支援委員会そのものが存在しないということになるのではないでしょうか。私はそう思うんですよ。欠けたらだれかが、代理者が、ロシア政府が指定したとかなんとかというんなら別ですが、二人しかいない構成メンバーのうち一人欠けていて、これでどうやってこの支援委員会は形成されていたのか、それ、ちょっと分かりませんので、そこで大臣ちょっと、この点、重大なことですから。
#133
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるように、この支援委員会が本来意図された形、望ましい形で存在をしていないということについては、そういうことだと私も思っております。
 ただ、法的に日本政府代表だけでは委員会が存在しないかといいますと、委員会はこの国際協定で設置をされておりますので、委員会自体がなくなるということではないということだと思います。
 この不適正な、あるいは不正常な状態を解消するために、最近では三月の十三日に……
#134
○中川義雄君 いや、それはいいです。最近の話じゃなくて。
#135
○国務大臣(川口順子君) はい。いずれにしても、申し入れているということです。
#136
○中川義雄君 これは非常に重大なことだと思うんですよ、国際機関なんですから。日本の機関だったらまだしも、これ、国際機関で、例えば会計検査院の対象外にあるとかという大変国際機関として独自の権限を持っているわけですね。我が国の施政権が及ばないような大事な会議なのに、一方の構成国の代表が入らないというのは、幾ら尊敬する川口大臣の言うことでも私はこれは納得できない。こんなことが許されるのであれば、これはしかも正式な国際協定に基づいて存在している委員会ですから、私はいかがなものかと、こう思うんです。
 それで、先ほど目的を聞いたら、ソ連邦からロシアその他の国に、要するに社会主義体制から市場経済体制に移行するとき、それをスムーズにさせるための目的というのが唯一の目的なんですが、それに、この支援委員会の事業の中に北方四島住民支援が取り入れられた理由、これはこの協定に全然ないような話だと思うんですが、この理由を明らかにしていただきたいと思うんですよ。
#137
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。
 支援委員会は、協定第一条及び第三条に規定されましたとおり、受益諸国におきます市場経済への移行を目指す改革を支援するための活動を行う機関でございまして、拠出金は専ら受益諸国における市場経済への移行を目指す改革を支援するために使用されることとされていますが……
#138
○中川義雄君 そういうことじゃなくて、時間がないので端的に答えてください。
#139
○委員長(佐藤雄平君) 端的に。
#140
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援が行われます対象は、対象の地理的範囲については協定上、明文の規定はございません。我が国固有の領土でございます北方四島には、ロシアの不法な占拠の下に現在居住しておりますロシア国民に対しまして、受益諸国の国民ということで、北方四島に居住するロシア国民に対しまして支援を行うことは協定上は排除されていないと思われます。
 北方四島は食糧、燃料等の生活物資のほぼ一〇〇%をロシア本国に依存しておりまして、劣悪な生活環境によりまして北方四島住民の生活水準が低く留められている状況は……
#141
○委員長(佐藤雄平君) 齋藤局長、端的に答弁願います。
#142
○政府参考人(齋藤泰雄君) はい。ロシア本国にとって大変過大な負担となっております。北方四島住民に対します我が国の人道支援は、住民の生活水準を改善し向上させることにより本国の経済的な負担を軽減し、ひいてはロシアにおける市場経済の移行に役立つものと理解しております。
#143
○中川義雄君 答弁になっていないんですから、時間がないから止めてください、もう。
 私は、目的に合っていないんでないか、市場経済を推進させるという目的に入っていないんでないかと聞いているのに、それ以外の答弁してもらっても困るんですよ、困っているとか、そんなこと書いているんじゃないんですから。この協定書をどこを読んでも、市場経済をスムーズに移行させるための事業というふうに書いているんですから、それが合致しないんでないかと言っているんですから、そんなその他のことで、いいです、要らないですよ。
 いいですか、そうしたらもう一つ聞きますよ、そういうことなら。
 今、あの北方四島で漁業問題が盛んに行われています。あそこは日本の固有領土だということで、漁業の問題については、自分の国の漁業のことについて政府が出ていって話してはいけないということで、あそこの部分だけは民間で漁業者に話し合わして、その民間の協定に基づいて実施されておるというぐらい政府は、あそこに政府が関与するということについては、自分の固有の領土のことについて政府が云々することについては非常にこれまでも慎重に扱ってきているんですよ。
 あそこは日本の固有の領土ですね。日本の固有の領土に対してそういう支援をするということになると、政府が支援するわけですからこれは非常に慎重でなければならないはずなんですよ。いいですか、これもまた答弁しても的確に答弁できないと思いますから、これは重大な問題ですから指摘しておきます。
 特に、固有の領土ということになれば、インフラ整備なんということは全くできないはずなんですよ、インフラ整備。これはどういう観点からインフラ整備を交ぜ──これ、協定にはインフラ整備なんて全然入っていませんよ。医薬品だとかそういったものだけですよ。消耗品だけです。
 インフラ整備が入れられたその理由、それも我が国の固有の領土に対してインフラ整備するという理由、端的に説明してください。これは外務大臣に聞きます。
#144
○国務大臣(川口順子君) インフラ整備という言葉で何を指しているかということですけれども、恐らく委員の念頭には発電所とかそういったことがおありになるかと思います。
 それで、申し上げたいのは、これはインフラ整備ではないということなんですけれども、ここの協定によりますと、何ができるかということの中に、これは三条ですけれども、「受益諸国が現在置かれている困難な状況の中でこれら諸国の国民の相当な生活水準を確保するために必要なその他の物品であって委員会が適当と認めるもの」、あるいは「緊急人道支援の実施のために必要な機材、車両等の購入」というのがございまして、私どもは、今までやっている事業につきましてはこういうところで読めるものをやらせていただいているわけでして、インフラ整備という観点でこれをやっているわけではないということです。
#145
○中川義雄君 そうすると、ロシア支援委員会のこれまでの予算の使い方をずっと見ましたら、平成十一年、十二年からもう物すごい数字になっているんですね。そのもうずっと昔から、これは平成五年から実施されてきて、具体的に聞きたいんですけれども、宿泊施設などの恒久施設と思われるものをロシアやその他の、十何か国ありましたから、この協定に基づいて類似的な建物を造った経験がありますか。
 あれだけの広い、旧ソ連邦全部ですよ、旧ソ連邦全部の中でもう十数年これは行われてきているんです。いや、十数年もたたない、約十年間ぐらい行われてきているんですけれども、ああいう恒久施設というものをこの北方四島以外で造られた事実はあるんですか。もう時間が余りありませんから、あるかないかだけ言ってください。
#146
○委員長(佐藤雄平君) 端的に、齋藤局長。
#147
○政府参考人(齋藤泰雄君) そのような施設をほかの地域に造ったことはないと思います。
#148
○中川義雄君 それでは、そういう施設、この宿泊施設だとか療養所だとか何かを、これはだれが所有しているんですか。支援委員会が造って、だれに帰属しているんですか、これは。
#149
○政府参考人(齋藤泰雄君) これは住民に対して供与したものでございます。日本政府としてロシア側の施政権行使を認めることはできないわけでございますけれども、実態といたしましては、それぞれの地区の行政府が所有しているというのが実情であろうと思います。
#150
○中川義雄君 答えになっていないんですよ。
 それじゃもっと聞きますけれども、今あそこは我が国の固有の領土だということになっていますから、ただロシアに不当に占拠されているということで、あそこの固定資産については日本の施政権は行かないが、これは日本のものだとして、土地などの登記簿は国内にあって、だれの所有かということは明らかになっているんですよ。
 今回のこの療養所だとか宿泊施設ですか、これは日本人のだれの土地に建てたんですか。これ、はっきり分かるはずですよ。
#151
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会によります支援の実施に当たりまして、国際機関であります支援委員会として、日ロのいずれかの法制度に立脚するという立場を取ることができません。
 したがいまして、我が国固有の領土であることは御指摘のとおりでございますし、我が国の国及び国民の所有権が消滅していないことは当然でございますけれども、この経緯については明らかにしていない……
#152
○中川義雄君 そんな理屈を聞いているんじゃないんですよ。駄目駄目。
#153
○委員長(佐藤雄平君) 齋藤局長、結構でございます。
#154
○中川義雄君 僕が聞いているのは、少なくとも日本の資金でやるわけですから、建てている地域については登記簿が日本側にあるんですから、日本人のだれの土地の上に心ならずとも建てたのかという確認はしたんですかということなんですよ。していないならしていないと言ってください。
#155
○政府参考人(齋藤泰雄君) 結論から申し上げますと、しておりません。
 我が国が直接実施しているわけではございませんで、国際機関を通ずるという仕組みを作りましたのは、正に……
#156
○中川義雄君 仕組みとは言っていない。
#157
○政府参考人(齋藤泰雄君) いずれの国のあれも認めることができないということでございます。
#158
○中川義雄君 そんなことではないんですよ。
 いいですか、コンサルタントから日本の業者まで行ってやっているわけですから、どこへ造るぐらいは日本人として、日本政府として知り得たはずなんですよ。知り得たら、それは昔だれの土地だったのかぐらいは、これ戻ってくる可能性あるんですから、日本の施政権下に入ったらどうするんですか、これ。いいですか、そういうことを考えたら当然のこととして、そういうことも外務省としてしっかりと調べてからこういう事業をやるべきじゃないんですか。
 そして、あなたが言ったように、こういう事業はあのソ連邦の物すごいでっかい中で、あの虫眼鏡でしか見えないようなところにやっているわけですから、しかも、日本の固有の領土でやるんですからこれは慎重であるべきなのに、日本人のだれの所有権だか分からないということでやったということは全く理解できないんです。
 私は、時間がありませんから、もうこれ、あと二分しかありませんから、また聞いたって、そういうふうな非常にお粗末で、支援委員会の構成も正式にできていなくて、日本人だけで構成している支援委員会で事業を実施しながら、日本の固有の領土のどこの土地に、だれの土地に建てたかも検査しないでやるというような、屈辱的な、屈辱的な外交はやめていただきたい。
 漁民に対しては冷たくて、日本人の漁民に対しては冷たくて、我々も外務省に何回も交渉に出てくれと言ったら、いや、それは日本の固有の領土だから、それは政府が行って交渉するのは駄目だってあなた方言っていたんでしょう、ずっと。それを、政府が支援してこういうものを造るということは、これは外務省の姿勢として全くけしからぬということだけは──もういい、答弁要りません。いや、あえてするんなら言い訳だと思いますから、言い訳するんなら言い訳してください。
#159
○国務大臣(川口順子君) 機会をいただいてありがとうございます。
 委員のお立場、おっしゃっていらっしゃることはよく私も理解をしますし、そういう御意見を持っていらっしゃる方は多いと思います。
 あえて何でそういう形にならざるを得なかったかということについてだけ申し上げたいんですけれども、まず大事なことは、やっぱりここに住んでいらっしゃる住民の方に人道的な立場から支援が必要だということでして、それをやるために北方四島の、これは我が国、おっしゃるように、固有の領土ですけれども、実際にロシアが不法に占拠を長いことして、その結果としてロシア国内法に基づいた所有権に基づく占有状況が作られてしまっているという事実でございまして、我々としてはそれを認めないわけですけれども、その中でロシアとしても我々の立場を認めないという状況にあるわけでして、そういった現状に照らして、どうやったら住民の方に人道的な支援をしてさしあげられるかという、非常に難しいというか苦しい、そういう支援の仕方であるということでございまして、御指摘いろいろいただいたような支援委員会にまつわる様々な問題点というのは、これはたくさんございます。したがいまして、それはこれから改めていくべきだと思って、そこにはもう取り組んでおります。
#160
○委員長(佐藤雄平君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。
 なお、外務大臣、今日の質疑の中で、先刻質疑の通告はしているわけですから、簡潔に明瞭にそれぞれ答弁していただくことを特にお願いしておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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