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2002/03/25 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号
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2002/03/25 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号

#1
第154回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号
平成十四年三月二十五日(月曜日)
   午後一時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     浅尾慶一郎君     木俣 佳丈君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 雄平君
    理 事
                中川 義雄君
                脇  雅史君
                海野  徹君
                渡辺 孝男君
    委 員
                後藤 博子君
                伊達 忠一君
                仲道 俊哉君
                西銘順志郎君
                森田 次夫君
                岩本  司君
                木俣 佳丈君
                佐藤 泰介君
                遠山 清彦君
                紙  智子君
                小泉 親司君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       外務大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (沖縄及び北方
       対策担当大臣)  尾身 幸次君
   副大臣
       総務副大臣    佐田玄一郎君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        嘉数 知賢君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        安達 俊雄君
       内閣府沖縄振興
       局長       武田 宗高君
       警察庁長官官房
       国際部長     村上 徳光君
       防衛施設庁長官  嶋口 武彦君
       外務省北米局長  藤崎 一郎君
       農林水産省農村
       振興局長     太田 信介君
       国土交通省総合
       政策局次長    伊藤 鎭樹君
       環境省総合環境
       政策局長     炭谷  茂君
       環境省環境管理
       局水環境部長   石原 一郎君
       環境省自然環境
       局長       小林  光君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○沖縄振興特別措置法案(内閣提出、衆議院送付
 )

    ─────────────
#2
○委員長(佐藤雄平君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十二日、浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として木俣佳丈君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤雄平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄振興特別措置法案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官安達俊雄君、内閣府沖縄振興局長武田宗高君、警察庁長官官房国際部長村上徳光君、防衛施設庁長官嶋口武彦君、外務省北米局長藤崎一郎君、農林水産省農村振興局長太田信介君、国土交通省総合政策局次長伊藤鎭樹君、環境省総合環境政策局長炭谷茂君、環境省環境管理局水環境部長石原一郎君及び環境省自然環境局長小林光君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(佐藤雄平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(佐藤雄平君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄振興特別措置法案の審査のため、来る二十八日、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(佐藤雄平君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(佐藤雄平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(佐藤雄平君) 沖縄振興特別措置法案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○仲道俊哉君 自由民主党の仲道でございます。
 本法案の審議につきましては、先週の金曜日にもかなり質問が出ていたようでございますけれども、正式には今日のこの委員会での法案の質疑で議事録にそのまま残るわけでございますので、重複する点があろうかと思いますけれども、質問させていただきます。
 まず第一点に、本法案提出の背景と現行法との違いということでございまして、振興法につきましては、現行の沖縄振興開発特別措置法ではいろいろと対応が難しい多様化した振興に係るニーズなど、新しい視点で振興策を考えていかなければならないとされておりますが、本法案提出の背景と本年の三月三十一日に失効する現行法との一番大きな違いについて、大臣から御説明をお願いいたしたいと思います。
#10
○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄が本土に復帰して以来三十年、五月の十五日でなるわけでございますが、この間、三次にわたる沖縄振興計画に基づきまして総額六・八兆円の国費を投入して沖縄の振興開発を図ってまいりました。その結果として、施設の整備面におきましてはかなり本土との格差が縮小をいたしまして、成果を上げたというふうに考えているところでございます。
 しかしながら、なお沖縄の現状は、日本全体の所得水準で見ますと日本全体の七二%であり、失業率も七・二%というようにかなり高い失業率になっているというようなことでございまして、今後とも、産業の振興やあるいは雇用の創出など、解決しなければならない課題が山積していると考えております。
 こういう課題に対応するために、従来から、基本的な今までの三次にわたる振興開発計画におきましては、あるいは振興開発法におきましては、本土との格差是正ということを非常に大きなポイントにしてきたわけでございますが、今後は活力ある民間主導の自立型経済に向けて頑張っていかなきゃならないという考え方でございまして、この自立型経済の構築ということがこの新しい沖縄振興法の大きなポイントになっております。
 今までも含め、インフラの整備については今後とも進めていかなければならないことはもとよりでございますが、しかし、同時に、一つの大きな重点のポイントとして自立型経済を達成するということをこの新しい振興特別措置法のねらいとしているところでございます。
#11
○仲道俊哉君 一応その背景について今お聞きをいたしたわけでございますけれども、これまで沖縄において、現法ではその格差の是正ということの理念の下でかなり私は社会資本整備がこの三十年間行われておったんじゃないかというふうに思うんですが、今も多少触れさせていただきましたけれども、その成果についてどのように評価をされておるか、三十年間のこの社会資本についての評価についてお尋ねをいたしたいと思います。
#12
○国務大臣(尾身幸次君) これまでの三次にわたる沖縄開発計画に基づきまして、社会資本の整備が着々と進んでいるというのが実態でございます。
 例えば、下水道の普及率も三十年前は一六・五%でございましたが、昨今の数字は五六%ということになっておりまして、本土との格差も縮まりつつあるわけでございますし、例えば、人口当たりの道路の延長につきましても、四千五百三十二メートル・パー・千人ということでございましたが、この数字が五千七百三十一ということになっておりまして、本土との関係でいいましても、三十年前は本土を一〇〇として沖縄は四六でございましたが、昨今では本土を一〇〇として沖縄が六二ということで、格差の是正もかなり進んできているというふうに考えております。
 しかしながら、同時に、先ほど申しました自立経済の達成ということで、今後の沖縄の振興につきましてはそういう点に重点を置いて考えていきたいと、こういうことでございます。
 特に、つい先日まで私どもの初代の沖縄担当の内閣政務官でございました仲道先生にも、この法案の基礎を作る、考え方を整理する段階では大変お力をいただきまして貢献をいただきましたことに対しまして、この席をかりて心から厚くお礼を申し上げる次第でございます。
#13
○仲道俊哉君 ただいま経済の自立ということでのお話がございましたが、どうしても沖縄の振興を論ずる前提として、やはり沖縄の経済の現状というのを正しく認識することが大事であろうというように思います。
 国内の全般の景気判断は目下多少上方修正の兆しがあるわけでございますけれども、沖縄の経済の現状について政務官の方からお答えをいただければと。
 また、大臣から温かいお言葉をいただきまして、ありがとうございました。
#14
○大臣政務官(嘉数知賢君) お答えいたします。
 先ほど大臣から御答弁がありましたように、復帰後三十年間、六・八兆円の資金を投入して、制度としていろいろ努力をしてまいりました。御答弁のように、社会資本の充実、それは十分目的を達成したと思うんですけれども、ただ、様々な施策を展開した中で、沖縄県の持っている距離性をなかなか克服できなかった、離島県という。
 それと加えて、やはり二十七か年間米軍の施政下にあったということで地元の資本がなかなか育たなかったということからしまして、企業の創出がなかなかうまくいかなかった。そのために沖縄の失業率が本年一月で七・二%、全国平均は五・三%ですから高い水準でありますし、また全国で最も高い状況になっていますし、一人当たり県民所得も約、全国平均の七二%ということで、なかなか県民所得も思うように伸びなかったという現状がございます。
 また、片一方で、財政基盤が脆弱なものですから、財政依存度が相当高い。これは、全国は一八%に対して沖縄は三三%ということで、やはり厳しい経済情勢にあることは間違いございません。
 一方、人口は徐々に伸びつつある。そういうことを考えますと、これからあらゆる機会を通して企業の創出に全力を挙げていかなきゃいけない、そういう思いで努力をしていきたいと思っています。
#15
○仲道俊哉君 ただいま経済の現状について御答弁をいただきましたが、特に昨今、一段と深刻さを増しておるのが雇用の問題であるというふうに思います。
 改めてその点について質問させていただきますけれども、本法案の大きな柱の一つに、雇用の促進と人材の育成その他の職業の安定のための特別措置ということがうたわれております。沖縄の現在の雇用情勢、特に本土との違いについて、多少先ほども触れられましたけれども、あえてこの雇用の問題について御所見をお伺いいたしたいというふうに思います。
#16
○大臣政務官(嘉数知賢君) 先ほどもお答え申し上げましたけれども、この一月で沖縄の完全失業率が七・二%と大変高い数字になりました。特に若年層の失業率が全国に比べて、一〇・九%と、はるかに全国平均より高いという現状がございました。
 これは、一つには、やはり先ほど申しました企業がなかなか育たなかった、創出できなかったということと、もう一つは、沖縄県民の若い層が県内志向が強い、したがって他県に就職の場を求めてもいつの間にか戻ってくるという県民性も多少あろうかと思うんですけれども、しかしながら、沖縄のその雇用情勢の厳しさをしっかりと踏まえながら、雇用の積極的な創出に向けた職業の振興、産業のニーズに対応した職業訓練等の開発や長期的視野に立った人材の育成等を積極的に進めていく必要があろうかと思っています。
#17
○仲道俊哉君 経済、雇用に引き続いて、関連をいたすわけですけれども、沖縄におけるリーディング産業についてということでございます。
 本法案に、産業の振興のための特別措置の第一に「観光の振興」を挙げております。沖縄県知事は観光振興計画を作成することとされておりますが、米軍基地が集中していることからも、昨年の九月十一日の米国同時多発テロ事件の打撃をもろに受けた沖縄の観光産業の現状について、まずお教えをいただきたいというふうに思います。
#18
○大臣政務官(嘉数知賢君) お答えいたします。
 復帰後、沖縄産業振興を図るためのいろいろの施策を講じてきたところでありますけれども、市場から遠く離れ輸送コストが掛かる面があり、必ずしも産業振興が順調に進んでいないという実情があります。それに加えまして、それからしますと、沖縄で産業を、企業を起こすということは、距離性の克服をいかにするかということ、離島性をいかにして補うか、もう一つは脆弱な資本をいかにしてカバーできるかということであろうかと思います。
 それからしますと、情報産業、通信産業というのは、まず距離性ということは全く関係しない、どこにいても瞬時に世界と取引ができるという一つの大きな有利性がありますし、加えまして、少ない資本で起業することができる、事業を起こすことができるという、そういう意味で大きな特性があります。特に、若い人たちが技術を身に付けて自らの力で起業することが、起こすことができるという意味では情報産業というのは大変沖縄に適した産業じゃないかと。
 加えまして、これまで二十一世紀プラン等でいろいろ情報産業環境を、インフラを沖縄で整備されてまいりました。そういう意味で、環境も十分にそろいつつあるということから考えて、より一層の振興策を入れることによって情報通信産業が沖縄のリーディング産業に十分に育ち得るという基盤ができておるということで、実は法案の中でも、整備をしたい、振興していきたいということで加えてあります。
#19
○仲道俊哉君 今回の法案の中に情報通信産業というのがうたわれておりますので、そのことを質問しようと思ったら先に答えてしまったものですから。
 実は私はあのテロ事件で相当心配をし、沖縄の観光産業が落ち込んでしまったので、それからいろいろと政府も、またそれぞれの各団体が、尾身大臣も後援会を連れていって少しでもフォローしようということでやっている。それから、あの落ち込んだときから見て、現状の観光産業はどのように回復したのかということを実は今の質問ではお聞きしたわけですが、先に答弁を、この次の質問の答弁まで、関連をしておりますものですから、しましたが、実際の現状の、今の観光についての実情はどうなっておりますか。
#20
○委員長(佐藤雄平君) 質問の後、答弁してください。
#21
○大臣政務官(嘉数知賢君) はい。失礼しました、慣れないものですから、つい上がりまして。
 昨年九月の事件後、修学旅行を中心に沖縄観光のキャンセルが相当規模で起こりました。観光関連産業は深刻な影響が大変懸念をされておりまして、政府としても、大規模な観光キャンペーンを実施すると同時に、緊急融資等各般の対策を講じ、観光客の回復に全力で取り組んだところであります。
 これに取り組む中で、修学旅行等のキャンセルは十二月以降鎮静化し、平成十三年のトータルの入域観光客数は対前年度比一・九%減の四百四十三万であったと。予想よりもはるかに影響は少なかったという気がいたします。
 本年に入り、三月上旬までの本土からの沖縄航空輸送実績を見ますと、対前年度比三・八%増と沖縄観光の増加に転じたところであります。特に三月は増加率が大変高くて、これまでよりもおよそ一一%も伸びてきたという実績がございまして、しかしながら、エージェントからのいろいろ話をお伺いしますと、確かに客は増えたけれども、その利益率が大変狭まってきたと。安い料金でやってきたという意味で、まだまだこれから沖縄の観光というのはしっかりと手当てをしていかなきゃいかぬ状態にある、そのように考えております。
#22
○仲道俊哉君 ありがとうございました。
 本法でもうたわれておりますように、私は、これからの沖縄におけるリーディング産業というのは、今までは観光一本であったのが、この本法にありますように、情報通信産業というのを位置付けたということは、これ、本法の非常に良かったことじゃないかなというふうに思っております。そういう意味で、先ほど御答弁もいただきましたが、情報通信産業というのをしっかり位置付けていただきたいというふうに思います。
 情報通信産業についてお聞きしたついでに、ここで特に、今日、総務副大臣においでをいただいておりますから総務副大臣にお尋ねいたしたいと思うんですが、去る三月十五日の当委員会において、沖縄セルラー電話株式会社について電気通信事業法に基づく支配的事業者の指定が行われようとしていることに関して、総務省の、前回は山内政務官より、指定に関し見直すべくとの総務大臣の指示を受け適切に対応する旨の御答弁があったわけですが、その後の総務省におけるところの審議の状況、検討状況についてお聞かせをいただきたいというふうに思います。
#23
○副大臣(佐田玄一郎君) 今、先生が言われました移動通信におきますいわゆる非対称規制の規制される方の電気通信事業者の指定に当たっての法律でありますけれども、これは去年の通常国会で電気通信事業法の改正ということで行われました。これは、当然ながら、健全な競争を促進することによって国民の利益を守ると、こういうことでやられたわけであります。
 その条件は、山内先生の方からも言われたと思いますけれども、第二種指定電気通信設備を設置する携帯電話事業者についてと、これに範囲が狭まっておりまして、その業務区域における市場シェア、総務省令で定めるところで二五%を超える場合において行われると。それともう一つは、当該シェアの推移その他の事情を勘案していくと。これは、いろいろな事情を、常にシェアが変わりますから、そういう中においてこれを指定するに当たって考えていくと。
 委員の御指摘にありました沖縄セルラー電話については、その業務区域、これは、ほかのところに比べてちょっと違うのはやっぱり沖縄県のみということなんでありますけれども、市場シェアが一位でありまして、四九%に達しているところでありまして、法令の規定に照らしては、基本的にはこれは指定することが妥当であろうと、こういうふうになっておるわけでありますけれども、いろいろと事情ありまして、今の区域の問題やら、要するに業務範囲の問題、それとかシェアの問題、いろいろ御意見もありまして、片山総務大臣、今検討中であります。
 以上です。
#24
○仲道俊哉君 ただいま検討中であるということで、歯切れのいい佐田副大臣からもう少し歯切れの良い御答弁がいただけるのかなと実は思っておったんですが。
 そもそもこの支配的事業規制というのは、去年の総務省でも随分論議を内部でされたみたいでございまして、実際には携帯電話を市場に導入するということ自体が間違っておるんじゃないかという、そういう反対意見も随分この規制については総務省の内部からも私、実はお聞きを、内部メモではございませんけれども、お聞きを実はいたしておりまして、この携帯電話そのものは鉄塔を建てればそのサービス提供ができるわけですが、各家庭への配線の保有が支配力となるところの固定電話とは根本的にまず違うというところを随分議論されたみたいでございますし、また、電電公社の一〇〇%占有状況から自由化された固定電話に対して携帯電話は、各事業者同じスタートラインでゼロから始めた事業であって、その後の各社の営業技術、開発努力の結果として現在のシェアがあるわけで、そのシェアをもって支配的と決めるのには適当かどうかということはまた随分論議をされたみたいでございます。
 諸外国でも日本のように携帯電話市場に支配的な事業規制を導入している例というのはごく少ないという、そういうような実態からして、若干、沖縄でのこの問題で非常に今、県民も挙げて、知事も実は今日、明日何か陳情に来るというようなこともお聞きをいたしておりますが、そういう、この問題についてはかなり問題点のある規制であるということをお含みいただきまして、今日のこの論議を踏まえて、いま一度、もう少し前向きに私は総務省の方で沖縄県の実情を考えて御検討をいただければというふうに思うんですが、こういう電気通信事業の支配的事業者とすることについて、担当大臣である尾身大臣の御所見もお聞かせいただきたいというふうに思います。
#25
○国務大臣(尾身幸次君) 今、総務副大臣から検討中であるというお言葉をいただいて、私どもとしてはこの結果に期待をしているわけでございますが、この沖縄セルラー電話会社は日本全体でいうと大体〇・五から〇・六ぐらいのシェアでございまして、パーセントで百分の一にも行っていないと、こういうことでございますが、沖縄県という県だけで取りますと今、四八・三%というシェアになっております。したがいまして、そのパーセントから見れば高いわけでございますが、しかし相手は、支配的事業者の指定ということですが、支配的でない事業者はドコモとJフォンという両方とも日本における巨大企業でございまして、この会社はKDDIの五一%子会社で、沖縄セルラーは五一%子会社でございますが、沖縄の地場資本も入りまして、従業員二百人、売上げ二百五十億程度の、言わば通常の常識からいえば極めて小さい規模の会社でございます。
 そういうことでございますので、私ども従来から──今日も実は沖縄県知事、副知事が参りまして、知事の陳情として、この支配的事業者に指定をしないでいただきたいと、こういう陳情が参りましたし、沖縄県の県議会では、総務委員会で全会一致でこの指定には反対であるということ、それから、あしたはまた県議会の本会議が開かれまして、これもまた全会一致で指定はしないでほしいという決定を、差し控えてほしいという決定を県議会でもするという予定になっているというふうに聞いているわけでございまして、実態的に全くほかの競争会社と比べて力のない会社がたまたま沖縄県という地区でシェアが大きくあるということで指定をするようなことになりますと、この会社はその指定によって事業活動が活発にできないといういろんなことが起こってつぶれてしまう、KDDIと合併しなきゃならなくなるかもしれないという非常に大きな危機感を持っているわけでございまして、是非これは総務省の方にも御理解をいただきたいと考えます。
 特に、調べてみましたら、今、四八%のシェアと言っておりますが、実は六年前の平成八年にはこの会社は六四%のシェアを沖縄で持っておりまして、この六年間で六四%から四八%までシェアが下がっている。それで、シェアが上がってきた相手先はドコモとJフォンという日本屈指の会社でございまして、そういう意味で、沖縄におけるマーケットにおいて支配的事業者としての競争制限的な活動をするような実力もないし、そういう活動をしていた実態もないということは確かだと私ども思っているわけでございまして、是非とも関係の皆様の御理解をいただいて、この支配的事業者というところに指定をするのは、実態から見てもそれから沖縄経済に対する打撃という点から見ても大変に問題が多いので、これは何とか差し控えていただきたいと私ども考えている次第でございます。
#26
○仲道俊哉君 今、大臣の御答弁でよく分かりましたし、是非この点については我々、委員会挙げて真剣に頑張りたいと、こう考えております。
 もうどうぞ。総務省の方の副大臣のあれでございますけれども、御答弁いただきましたので、どうぞ。
 次に、沖縄の振興を考えるためには、まず多くの人に沖縄の土地を、実情を知ってもらうことが大切であろうというふうに思います。本法案が、産業の振興のための特別措置の第四に国際会議の誘致の促進を実は挙げております。政権の運営に携わる者がよく沖縄を理解し、現地の声を聞くためにも、まず政府関係会議についても国際会議と同様、より多く沖縄で開くことが必要ではないかというように、こう思っております。
 実は、昨年、大臣政務官会議を沖縄で開催をいたしましたが、今後もこのような試みに積極的に取り組むべきではないかというふうに思いますが、御所見をお伺いをいたしたいと思います。
#27
○大臣政務官(嘉数知賢君) 委員のおっしゃるとおり、昨年十一月に、テロ事件後の観光客の落ち込みの中で、内閣府の大臣政務官でありました仲道先生のイニシアチブによって、沖縄において官邸以外で初めて政務官会議を開催することになりました。
 私も防衛庁長官政務官として出席し、稲嶺県知事を始め地元経済団体との懇談会等、大変有意義な御意見をいただき、政府関係会議を中心に沖縄で開催することの意義を改めて認識したところであります。
 御指摘のように、いろいろな目的を持った政府関係会議をできるだけ沖縄で開催し、会議の所期の目的を達成するとともに、その会議に出席した政府関係者の沖縄に対する理解の促進の一助となることは、沖縄振興を図る私どもの立場から大変望ましいことと考えております。
#28
○仲道俊哉君 次に、本法案にわざわざ、電気の安定的かつ適正な供給確保という条項がこの法案に設けられておりますですね。国及び地方公共団体は、電気事業を供給する設備で、沖縄における電気の安定的かつ適正な供給に特に寄与すると認められるものの整備について必要な資金の確保などの援助に努めるものとすると努力規定を設けているわけですが、沖縄の現在の電気供給事業について説明をしていただきたいというふうに思いますが。
#29
○大臣政務官(嘉数知賢君) 沖縄の経済の自主的発展のためには、産業インフラの一つとして、電気の安定的かつ低廉な供給を確保することが必要であります。地元電力会社は沖縄県の電気の安定供給と料金の低廉化を実現すべく努力をしてきており、停電回数の数の減少や電気料金の水準の低下に一定の成果が現れてきている状況であります。
 しかしながら、沖縄の電気の供給については、電力供給コストが大変高くならざるを得ないという離島を抱えていること、沖縄自身が本土から遠く離れ、離島であることゆえに他の電力会社との電力の相互融通が不可能なこと、したがって、全国でも上位に位置するというぐらい電力料金が高くなっておりまして、可能な限り、その地理的な不利性を克服できるような今後とも一定の配慮を求められているところであり、そのため、資金の確保に関する規定、課税の特例に関する規定等、所要の措置を引き続き行う必要があると、そのように考えております。
#30
○仲道俊哉君 次に、沖縄における新大学院大学構想についてですが、この点については、先般も随分質問が出、また大臣の方からも御答弁をいただいたわけですけれども、特に尾身大臣は、沖縄における世界最高水準の自然科学系の国際的な大学院を設置するという構想で、非常に熱心にこれを推進をされているわけですが、この新大学院大学構想の概要と今の進捗状況、これについてまずお尋ねし、あと小さいことについてはまた逐一お聞きいたしたいというように思いますが。
#31
○国務大臣(尾身幸次君) この件につきましては、沖縄のこの現状を考えて、これから、本土との格差是正ということからむしろ自立経済の達成と、こういう方向に進もうという時期に、この自立経済の達成という中で何が一番大事かということになりますと、やはり知的水準を高めるということが大変大事だというふうに考えまして、私がたまたま沖縄の問題と科学技術政策担当と両方やっている点もこれあり、沖縄に世界最高水準の自然科学系の大学院大学を作ったらどうかと、こういうことで、今そのことを提案をし、進めているところでございます。
 このポイントは、沖縄における科学技術の振興を図るということと、沖縄をアジア太平洋地域の国際交流の拠点にしたいということがこのポイントでございまして、そのために今準備を進めているところでございます。
#32
○仲道俊哉君 構想によりますと、先日もお話が出ておりましたけれども、画期的にも講義はすべて英語で行われるということですが、その理由とその意味付け、英語ですべて行われるという、その点についていかがでしょうか。
#33
○国務大臣(尾身幸次君) 実は、日本での教育を英語でやるというのは大学等ではございません。許可されていないわけでございます。
 そこで、日本は、文化、経済は世界有数のレベルまで発展をしておりますが、英語の水準というのが、全体として見ると世界でほとんどびりの状態、他方、いい悪いはともかく、英語が世界のデファクトスタンダードで世界語になってきたという実態がございます。
 そういう中で、この英語の力が国全体として劣っているということは、これからの日本が国際社会の中で、世界全体の規模の中で発展をしていく上に致命的なマイナス要因になる。したがって、国全体としてもっと英語の、小学校からなんでございましょうが、教育を進めて、しっかりやって、国全体のこの力を、英語の力を付けなければいけないというふうに私ども考えているわけでございます。
 そこで、大学院大学で研究と教育と両方兼ねるわけなんでございますが、研究者、学者も、それから従業員もトータルとして半分以上外国の人にしたい、それから学生も半分以上外国の人にしたい。そこで、授業も学内の会議も全部英語でやることに、これ、もう私ども大変不便でありますが、我慢して英語でやることによって、国際社会で通用できる人材というか、国際社会そのものの縮図であるような大学院大学を作りたいと考えているわけでございまして、そのことによって、外国から人材をどんどん集めることもできるわけでございますし、その卒業した人材を外国に出すこともできるということでございます。
 そういうわけで、これを一つの軸として、日本全体の英語の力を高めるための一つの契機にするという意味も込めて、そういうことを今考えているわけでございます。
#34
○仲道俊哉君 大変理想の高い大臣の今のお考えの下でのこの構想でございますが、是非すばらしい大学院大学になることを期待をいたしたいと思いますが、その構想の中に、産学の連携にどのように寄与していくかということがまたあると思うんですが、その点についてはいかがでございましょうか。
#35
○国務大臣(尾身幸次君) この点も、実は日本が今までずっと外国に追い付き追い越せという時代で参りました。キャッチアップの時代で来たわけでございますが、外国からの技術を導入して、それを改良していい製品を作って、それを外国に輸出をして外貨を稼いで経済成長したという、そういう時代でございますと、技術は外国から輸入すれば済んでいたわけであります。
 ところが、日本が、マラソンで言えば一人抜き二人抜きして、一番びりからスタートしてついにトップランナー、トップグループ数人の中に入ってきた。トップランナーの時代になってまいりますと、これから先の科学技術は、道のないところを自分で道を作っていく、道を見付けていくということになるわけでございまして、そういう点から考えると、産業が全部自分で、各企業が自分で技術開発をしたり技術の導入をしたりするということでは追っ付きません。やはり、日本の最高の水準にある大学の頭脳水準を産業の活動のために、活性化のために使っていかなければならない。そこに産学連携という構想が浮かび上がってくるわけでございますが、日本の実情を見ると、まだまだそれがアメリカやその他の国と比べると物すごく劣っておりまして、これを何とか解決しなきゃならないと、こういう考え方があるわけでございます。
 そこで、この沖縄の国際的な新大学院大学の構想におきましても、その周辺に関係の企業の研究所とかあるいは企業の事業所を立地していただいて、そういう企業とともに産、学が協力をして新しい研究開発を進めていくということを考えているわけでございまして、そういう中で、全体として日本の大学改革も進んでおりますけれども、この地区のそういう産学連携を一つの日本のサクセスストーリーにしてこれを日本じゅうに広げたい、そのためにも沖縄がひとつ先駆的な役割を果たしていただきたいと、そういうふうに願って構想を進めているところでございます。
#36
○仲道俊哉君 今のお話で、産業の活性化ということと、そういう意味では、ベンチャー企業を新しい産業の創出にということで非常にこれからの日本の産業の発展のためにも大いに期待されるんじゃないかというふうに、こう思いますが、そういうベンチャー企業と併せて、今お話が出ましたけれども、この大学院構想が実現した場合に、これ、日本の今大学改革をやっておりますが、この日本の大学改革に与える影響というのは、多少、少し今御答弁もございましたけれども、どのようにお考えでしょうか。その点についてお聞かせいただきたいと思います。
#37
○国務大臣(尾身幸次君) 今、私はスイスのIMDという機関で調査をいたしました。日本や各国が経済社会の発展のために大学がどのくらい貢献しているかというアンケート調査をいたしましたら、その結果は、何と日本という国は四十九か国中四十九番目という状況でございます。これは、大学がいかに社会のために役立っていないかという指標でもございまして、ただ大学は、私は研究水準そのものはそこそこ高いと思っております。しかし、それが実は社会のニーズにこたえるような内容になっていない、あるいは態様になっていない。社会のニーズにこたえるような態様になっていないということがポイントでございまして、私は、そういう意味で、大学の改革をしていかなければ日本という国はこれから発展はできないと。
 その改革の方向は、一つは非公務員型にして、例えば教授の給与やあるいは処遇についても能力に応じて自由に裁量できるような非公務員型にする。それからもう一つは、もっと開かれた、いわゆる自然科学系でいいますと講座制というのがありまして、各国立大学中心の大学の中は非常に封建的な制度になっておりまして、教授が自分の後継者の生殺与奪の権を握っているという中で、若い三十代あるいは四十代の研究者あるいは助教授、助手等が自由に競争できない、自由に自分の創造的な能力を発揮できないという状況になっております。これを直していかなきゃならないわけであります。
 それから、さらに経営と学問の分離、マネージメントといわゆる学問の自由の問題の分離ということをやらなきゃいけません。それはどういうことかといいますと、理事会と教授会を分けないといけない。学問の自由その他は教授会でいいんですけれども、教員の定年の問題とか任期の問題とか、マネージメントは別にマネージメントをやる主体が必要であるというようなことで、大学改革、非常に大きな方向、問題点を含んでおります。
 そういうようないろんなことを含めて、この沖縄の大学院大学は、最も理想的な形で世界最高水準の大学院大学を目指すということでございまして、今までの大学の法律の枠内には全くとどまらない。来年の通常国会には特別立法を出したいと考えているわけでございますが、そういう最も弾力的で最も国際的で自由濶達にやれるような理想的な大学を作って、これを一つのサクセスストーリーにして、それを基にして日本の大学の方向付けもしていきたいというふうに考えているわけでございまして、今のままで決していいとは考えられない日本の大学の現状を踏まえながら、最も理想的な形のものを沖縄というところで作って、そして、それによって日本全体の大学改革といいますか、社会の改革の大きな先兵にもしていきたいと、そういうところまで実は考えているわけでございまして、是非とも諸先生方の御理解をいただきたいと思います。
#38
○仲道俊哉君 大変今の日本の大学改革の中で、今の大臣のお考え、非常に参考に私はなったと思いますし、是非そういう方向で実現するようにお願いもいたしたいというふうに思います。
 最後に、米軍施設の返還についてということでお尋ねいたしますが、本法案の第九十五条以下に駐留軍跡地用地の利用についてという規定がございまして、本法案に言う「大規模跡地」とは何を指すのかということと、それから跡地の利用に関して本法案の言う「有効かつ適切な利用」とは具体的にどういうことを言うのか、だれが責任を持って行うのか、この二点について政務官の方からお答えをいただきたいと思います。
#39
○大臣政務官(嘉数知賢君) 本法案では、平成十一年末の閣議決定を踏まえ、市街地の計画的な開発整備が必要ということで、原状回復及び開発整備に長期間を要する駐留軍用地跡地であり、沖縄の振興の拠点となると認められるものであって政令で定める一定の規模以上の要件に該当するものとされております。政令で定める規模要件等については、国等が関与する大規模な整備の面積基準やこれまでの沖縄県における返還跡地の開発実績等を踏まえ定めることとしております。
 この大規模跡地については、普天間飛行場跡地が具体的に想定されております。
 また、普天間飛行場跡地の具体的な利用については、現在、宜野湾市及び沖縄県が三ないし四年を目途に具体的な跡地利用計画の基礎となる跡地利用の基本方針を策定し、これを踏まえて跡利用計画を策定することにしております。
 内閣府としても、今後とも、宜野湾市及び沖縄県と連携しながら、大規模駐留軍用地跡地利用推進費等により、跡利用計画の策定に向けて取組を支援してまいりたいと思います。
#40
○仲道俊哉君 次に、日本全国の面積の〇・六%に過ぎない沖縄に米軍占有基地の七五%が集中を実はいたしております。沖縄は、一九七二年の本土復帰後も日米安全保障体制において大きな負担を担っておるために、沖縄地域の市町村は将来の展望を開き難く、今、大臣からもございましたが、自立的な発展への活力というのが大きく阻害されているというように、こう思います。本法案は、その大きな目的の一つとして沖縄の自立的発展に資することを掲げているわけですが、沖縄の真の自立は、私は米軍基地の沖縄からの完全撤退なくしてはあり得ないのではないかというふうに思います。
 平成十一年十二月二十八日付けの普天間飛行場の移転に係る政府方針においても、沖縄県における米軍施設・区域の負担を軽減するため、更なる米軍施設・区域の計画的、段階的な整理、統合、縮小に向けて取り組むとしているわけですが、この点について、尾身大臣の米軍基地撤退にかかわる御決意と、今後のまたお考えがあればお聞かせをいただきたいというふうに思います。
#41
○国務大臣(尾身幸次君) 現在、我が国国土の〇・五%程度の沖縄県に米軍の施設・区域約七五%が集中しているわけでございます。この米軍の沖縄における存在は、日本の安全保障のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定に大きく貢献しているわけでございます。
 さはさりながら、この大きな集中的な存在が県民の皆様に大きな負担を掛けているということも事実でございまして、私どもとしては、この負担を軽減するため、今後とも、この普天間飛行場の移設・返還も含めまして、SACO最終報告の着実な実施に最大限努力をしていくつもりでございます。
 現在七五%でございますが、SACO最終報告が達成されましたときにはこの比率が七〇%程度にまで下がるというふうに見込んでいるわけでございまして、沖縄の基地の存在は大変に日本の安全保障上大事ではございますけれども、私ども、そういう中でSACO最終報告の線に沿ってできる限りの努力をしていきたいと考えている次第でございます。
#42
○仲道俊哉君 この沖縄の問題についてはそれなりのそれぞれ歴史があるわけで、復帰するまでの以前、実は私の勤めていた学校に沖縄の石垣島の方から先生が留学に来られて、そしてお話を聞いたことがあるんですが、復帰するまでに、何とか日本に復帰したいということで、こっそり生徒を連れて海岸に出まして、浜に出て日本の方向に向かって日の丸を全員の生徒が、アメリカ軍から見えないように全員の生徒が日の丸の小旗を持って、早く日本に復帰したいというようなことで課外の授業をしておったというような報告も、その当時、石垣島から来た先生からお聞きをいたしております。
 ようやく日本に実は復帰をしたその今、先ほどございましたように米軍基地がまだ七五%あるということについては、やはり我々、日本人として、日米安保は十分分かりますけれども、少しでもこの米軍基地が縮小し、最終的には撤廃されることを我々としては是非望みたいというふうに思うわけですが、それについて、今日、外務副大臣がおいでになっておりますので、最後に外務省にお聞きをいたしたいと思いますが。
 川口大臣が三月十六日に外相として初めて沖縄県を訪問され、沖縄県民の負担について決して現状のままであってはならないと述べて、基地の整理、統合に全力を挙げる考えを強調されました。また、日米地位協定についても、当面は運用改善で対応すべきだが、効果が十分でなければ見直しも視野に入れたいと前向きの姿勢を示されました。普天間飛行場代替施設の十五年使用期限問題についても、明言は避けられたものの、米国と話をしていきたいと、こう述べられております。
 川口大臣の交渉能力は内外から高く評価をされておりまして、タフネゴシエーター、タフな交渉人というようなニックネームが環境大臣のときに米国から付けられたようでございますが、その交渉能力を是非、米軍基地の縮小、完全撤廃に向けて遺憾なく発揮をしていただきたいというふうに大いに期待をするわけでございます。
 特に、今、外務省、いろいろと内外ともに問題も山積しておりますが、特に言われておることに、外務省は内に強くて外に弱いという、そういうような言い方もされているわけですが、もうはっきりノーと言うべきときにはノーと言い、日本の立場をしっかりと私は米国に示すべきであり、また言うべきであるというふうに、こう思いますが、そういう意味で、今回、川口大臣をトップに頂いた外務省として、米軍基地の縮小、撤廃についてどのように考えられておるか、副大臣の前向きの御答弁をお願いをいたしたいというように思います。
#43
○副大臣(植竹繁雄君) 今、委員からいろいろお話ございましたが、まず今、川口大臣がタフネゴシエーターというお話がございまして、私もそういうことを伺っておりますものですから、川口さんにお話しいたしましたところ、いや、それは違う、自分は大変ソフトである、ソフトにネゴシエートしていくのが私のやり方でありますからと。どうか委員もその辺は御認識を改めていただきたい。大変ソフトな方であるということを、言っておられましたので、お伝え申し上げておきます。
 さて、政府といたしましては、先ほど尾身大臣がいろいろとお話しされたのが基本的な考えではありますが、現在もなお依然として不確実性あるいは不安定性というものが残っておりますアジア太平洋地域におきますところにおいて、この沖縄を含めて、米軍のプレゼンスというものがいかに重要であるか、そしてその抑止力によって我が国の平和と安全というものも確保されておりますので、この考え方というものは現在も変わっておらないということをまず申し上げます。
 他方、我が国及び地域の安全保障という全体的な利益との対比の中で、これに伴います米軍の多くの施設・区域の集中という形で沖縄に特にそれが集中しているということは、その中においていろいろな問題があるものと考えておるところではあります。沖縄における県民の方々の御負担というものは、これはもう大変なものであることは私どもよく考えております。
 そして、今後、日本国全体の問題としてこれをとらえて、その軽減を図っていかなければならない。特に、川口大臣が現場を見られましてそういうことを痛感されておられるわけであります。また、あと、川口大臣が記者会見におきましても、沖縄における米軍施設・区域の整理、統合に力を傾注していきたいと述べられたというのも、そのようないろんな背景からだと思います。
 したがいまして、日米両国政府におきましては、地元の御意向を踏まえながら、現在の在日米軍の兵力の維持、施設の配置状況を踏まえまして、現在、最大限実施し得る沖縄の施設・区域の整理、統合、縮小を示すSACO最終報告の実施に取り組んでおるというのが現状でございます。
 このSACO最終報告によりまして、沖縄県に所在する米軍施設・区域の、先ほどもお話がありましたように、約二一%に当たる五千二ヘクタールの面積が返還される予定であります。
 さらに、先般、二月の十八日、川口大臣とパウエル国務長官の外相会談におきまして、この普天間飛行場の移設・返還を含むSACO最終報告の実施のための協力を継続していくということでは両相とも一致したところでありますし、特にパウエル長官よりは、沖縄については自分は統合参謀本部長のころより詳しくフォローしているという発言もあったところでございます。
 したがいまして、政府といたしましては、引き続き、SACO最終報告の着実な実施によりまして、沖縄県民の方々の御負担の軽減に向けて最大限努力していく考えであります。
 なお、御指摘の普天間飛行場の代替施設の十五年使用期限の問題につきましては、これは平成十一年の閣議決定にあったとおり、政府といたしましては、国際情勢もあり厳しい問題があるとの認識を有しておりますが、沖縄県知事及び名護市長から度々の御要請をいただいたということを強く、重く受け止めまして、これらを米国政府との話合いの中で積極的に取り上げており、去る十八日のただいま申し上げました川口・パウエル外相会談においても取り上げたところであります。本件につきましても、平成十一年末の閣議決定に従ってこれを適切に対処してまいりたいと考えるところであります。
 以上でございます。
#44
○仲道俊哉君 ただいま外務省の方から御丁寧な御答弁をいただいたわけでございますけれども、先ほど言いましたように、外務省としても、私は、タフという言葉はソフトが含まれておるタフでございますので、是非大臣の方にはお伝え願いたいと思いますし、今回のこの法案の中でも、先ほど出ました総務省の支配的な事業者規制のこの問題が、私は、沖縄の企業を育てる意味でも、このことがされますと非常に沖縄の企業についてもかなり大きなダメージを受けるというふうに思いますので、是非大臣には、これはもう総務大臣との最終的には私は政治的な折衝以外には、法律でいけばもうこのとおりになるわけでございますから、沖縄の現状を認識していただきまして、総務省の方とも最終的にはそういう方向で是非これが生きるようにお願いをいたしたいと思います。
 以上、要望して質問を終わります。
#45
○岩本司君 民主党の岩本司でございます。
 本日は、民主党・新緑風会を代表いたしまして、観光振興を重点的に質問させていただきます。国民の皆様方に分かりやすい質問をさせていただきますので、分かりやすい御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。
 今回提出されました沖縄振興新法では、沖縄の自立型経済の構築を目指して、沖縄の特性を生かした産業の振興のために、観光・リゾート産業や情報通信産業の振興を始めとする幾つかの制度が充実又は創設されているわけであります。いずれもこれまでの経験を踏まえて知恵を絞った結果出てきたものであり、是非ともこれが沖縄の発展に大きく貢献するものとなってほしいと願うものであります。
 そこで、観光振興についてお伺いしたいと思います。
 まず最初に、昨年の同時多発テロ対策後の四億円に上るキャンペーン費用、キャンペーン費用で四億円といいますとかなりの多額なんですが、このキャンペーン費用は何にどのように使われたのか、御説明をお願いいたします。また、効果はあったのか、併せてお願いいたします。
#46
○国務大臣(尾身幸次君) 昨年の九月十一日のテロ事件以降、特に修学旅行を中心といたしましてかなりの沖縄向け観光のキャンセルが生じまして、大変に深刻な影響が出たわけでございます。政府といたしましては、これに対しまして、大規模な観光キャンペーン、四億円余りを使いましてキャンペーンを行ったり、あるいは緊急的な対応のための融資を行ったりしてきたところでございます。
 この主な内容でございますが、「だいじょうぶさあ〜沖縄」をキャッチフレーズにいたしまして、十一月から全国紙等九つの新聞に新聞一面広告を出しましたり、あるいは旅行専門の雑誌にPR広告を出したりいたしました。十二月からは、テレビスポット等による放映を通じまして沖縄観光のキャンペーンを続けたわけでございますし、また、十一月から十二月に掛けましては、全国の主要都市にキャラバン隊を派遣をいたしまして、観光の促進といいますか、元に戻るように努力をしてきたところでございます。
 その結果として、いわゆる旅行のキャンセルも十二月以降はかなり落ち着きまして、今年の一月に入りましてからほとんど鎮静化し、一月から三月までの沖縄への本土からの航空旅客輸送実績で見ますと九十四万二千人になっておりまして、この一月から三月の十日までなんでございますが、対前年比で三・八%の増と、むしろ対前年比で増加に転じているということもございます。
 その状況ではございますが、まだ一時広がった安い料金の旅行もかなりその中に含まれているわけでございまして、収益が完全に復活したわけではございません。しかしながら、いわゆる観光そのものは相当程度復活をしてきておりまして、むしろ、私も二月にも参りましたが、飛行機を取るのに実は大変苦労いたしましてキャンセル待ちということになりましたし、ホテルも、私が泊まったホテルにはスタッフ全員泊まれませんで、分宿をせざるを得ないと、こういうような状況でございまして、少なくともお客様の数に関する限りは完全に元に戻り、一年前よりも増えてきているという状況でございますから、完全回復までもうちょっとだろうというふうに考えております。
#47
○岩本司君 今回は大丈夫だ沖縄というキャッチコピーで展開されたということなんですが、今後ともこういうキャンペーンをお続けになられるんですか。また、規模等も御説明いただければと思います。
#48
○国務大臣(尾身幸次君) このキャンペーンは今回の特殊な要件でございまして、むしろ、沖縄の基礎的な観光産業を育てるとか、あるいはリピーターが行けるようないろんな対策を取るとか、そういう対策を通じて魅力ある沖縄を作り上げていくということが大事かなと思っております。
#49
○岩本司君 次に、観光振興地域についてお伺いします。
 この観光振興地域制度は、平成十年度の沖縄振興開発特別措置法、沖振法改正の際創設されたものと承知しておりますが、これまで沖縄への観光客は順調に伸びてきたと思いますけれども、この制度の創設によって観光客の数は、飛躍的にといいますか、すごく増えたのかどうか、お答えいただきたいと思います。大臣、よろしくお願いいたします。
#50
○政府参考人(安達俊雄君) 平成十年度に制度が創設されまして、ちょっと前後の数字を申し上げますと、平成九年に三百八十七万人、平成十年四百十三万人、平成十一年四百五十六万人、平成十二年四百五十二万人というような数字でございます。
 平成九年度に航空運賃の引下げに係る措置を講じまして、また十年度にはこの地域制度の創設を行うなど、総合的な対策を講じてきた結果として、ここ近年の沖縄観光客のかなりの増加という結果になったのではないかというふうに思っております。
 ただ、十年に創設しました観光振興地域につきましては、私ども完璧なものだとは思っておりません。改善すべきところは改善すべきだというふうに考えておりまして、今回法案を提案させていただきますが、その施行令の中におきましても地域指定の要件の緩和等を図ってまいりたいというふうに考えておりまして、この制度がより活発に活用されるように取り組んでまいりたいと考えております。
#51
○岩本司君 現在の観光振興地域の概要について御説明いただきたいと思います。
#52
○政府参考人(安達俊雄君) 現在の観光振興地域制度でございますが、対象といたしまして、スポーツ・レクリエーション施設、教養文化施設あるいは休養施設、集会施設、あるいはショッピングモールと、こういった新たな観光資源を沖縄に投資する、内外の企業が投資するということを促進するための制度でございます。
 具体的なインセンティブといたしましては、投資税額控除制度を設けておりまして、法人に対する投資税額控除一五%、機械等一五%、建物等八%という制度でございまして、繰越しを四年間設けるということで実質五年間使える制度にしておりまして、地域振興の税制としては思い切った措置を三年前に講じたわけでございまして、平成十一年現在のところ、県内に九地域を指定しておるという現況でございます。
#53
○岩本司君 今の御説明の中で、ショッピングモールも含まれているという御答弁でした。これは、ショッピングモールの件は後で質問させていただきますが、今回の新法では、沖縄県知事が作成する観光振興計画において観光振興地域の区域を指定することになるわけでございますよね。その現在の観光振興地域がそのまま指定されることになるわけですか。
#54
○政府参考人(安達俊雄君) 地域指定の要件の緩和をさせていただきたいと思っております。その結果、現在指定されているところはもとよりでございますけれども、より地域を広げてできれば指定したいというふうに考えておりまして、現在、県の方で検討をいただいておりまして、私ども、県から地域を拡大する要望が、要請が出てきましたら前向きに検討させていただきたいというふうに思っております。
#55
○岩本司君 この観光振興地域に指定されますと、特定民間観光関連施設を対象に課税の、先ほど御説明あったように、特例等の優遇措置が取られるというふうになっておりますけれども、この特定民間観光関連施設の中に宿泊施設、ホテルが入っていないのはなぜでございますか。
#56
○政府参考人(安達俊雄君) 昨年の末に向けてこの税制の政府部内での折衝がございまして、そのやさきに九月のテロ事件があり、その後、沖縄への観光客、特に修学旅行生中心でございますけれども、大幅なキャンセルというようなことが生じまして、沖縄県内においても、また私どもの東京のサイドでも、ホテルの稼働率がこれだけ落ちているときに更に新規参入をどんどんエンカレッジするような制度がいいのかという議論が一方においてあったことは事実でございまして、コンセンサスが得られなかったということで見送りになったわけでございますけれども。
 御指摘のように、沖縄の観光において宿泊施設というのは非常に重要な施設でございますので、今後の検討課題ということで検討させていただきたいと思っておりますし、また具体的には、特に資本力のない中小企業に対してそれが適用できないかということで、この観光振興地域制度ではございませんが、法案の中で盛り込んでおります中小企業の経営革新支援法の特例というものがございますが、その政令によって対象業種を決めることになっておりますけれども、その中でこのホテル、旅館というものが対象にできないかどうかということを検討をさせていただいている状況でございます。
#57
○岩本司君 以前、外資系のホテルが二か店、ヒルトンホテルですとかリージェントホテル、この二か店が撤退されているんですね。
 それで、外資系ホテルの特典というのは、もちろん、先ほど大臣から、キャンペーンの影響というかコマーシャルの影響というのがすごく大きいというふうに御答弁ありましたけれども、外資系のホテルは世界にネットワークがあるわけで、そのパンフレットを通じて沖縄のホテルを世界にアピールもしてくれるわけです。例えば、パリですとかローマですとかニューヨークですとか、そのチェーン店、そこの町に観光客が訪れたときにそのホテルのパンフレットを見て、ああ、沖縄にもあるんだと、こういうコマーシャル性もあるんですけれども、この二か店がもう撤退していると。一店はもうそのまま幽霊屋敷のようになったままで、一店はほかの経営者に替わられたということなんですけれども。
 この指定地域の中に、カヌチャ地域ですとか、あと北谷西海岸地域、宜野湾西海岸地域、またブセナ地域──このブセナ地域というのはサミットが行われたところですけれども、このサミットが開催されたブセナ地域で以前、ここはもちろん観光振興地域に指定されているわけです、当初、大手ホテルが、地場ですけれども、三社出店したかったと。しかし、八〇%近いインフラ整備の負担金を売上げの中から支払わなければならないという点で二社があきらめて、結果的に一社だけしか進出できなかった。また、県からの天下りの方を役員に入れなければならないという、そういう天下り組織が組織されていて、それも、同時にこういう幾つかの問題があってあきらめざるを得なかったという地元の方からのお話なんですけれども、この点についてちょっと御説明いただければと思います。
#58
○国務大臣(尾身幸次君) 外資系のホテルを入れることは、今言ったようなお話がありましたように、世界的なキャンペーンができるという意味では確かに大きなメリットがある、日本だけを相手にしないという意味ではいいポイントがあるというふうに思います。今後とも、そういう点も含めて政策を進めてまいりたいと思います。
 ブセナの問題については、実は、先ほどお話をお伺いしましたが、ちょっと、まだ調べる時間がございませんでしたので、内容については御容赦願います。
#59
○岩本司君 例えばグアムの、沖縄はハワイですとかグアムと今から競争していかなければ、いい意味でしていただかなければいけないんですけれども、グアムのタモンビーチですとか、そういうところは、進出したホテルには十年間税金を何らかの形で、こういうさっきの制度のようにちょっとじゃなくて、かなり優遇しているということでございますんで、この辺もちょっと併せてもう少し前向きに御検討をいただければと思います。
 それから、次に沖縄型の特定免税店制度についてお伺いします。
 今回の沖縄新法では、これまでの沖縄以外の地域に出域する旅客が空港ターミナル施設内の特定免税店において購入した輸入品については関税を免除するという沖縄型の特定免税店制度を拡充して観光振興地域内にも特定免税店ができることになるということでございます。
 空港ターミナル施設の特定免税店においてこれまでどのくらいの利用があったのか、お伺いしたいと思います。
#60
○政府参考人(安達俊雄君) ちょっと今手元に数字を持っておりませんので、恐縮でございますが具体的な数字として申し上げることはできないわけでございますが、実際上、空港内に限定されたこれまでの制度においては、沖縄の観光客をそれを魅力として大幅に増やすというような効果まではなかったということは一般的に言えるかと思います。
#61
○委員長(佐藤雄平君) じゃ、後刻、数字は届けておいてください。
#62
○岩本司君 じゃ、数字はまた後日ということなんですが、この本法の、法律のできた後に特定免税店は大体どのくらいの数、今回の指定地域、これ重なると思うんですけれども、増えると予想されておりますか。
#63
○政府参考人(安達俊雄君) 現在、具体的に想定しておりますのは、先ほどもハワイ、グアムというお話ございましたけれども、ハワイ、グアムには大型ショッピングモールがあり、非常に魅力的なショッピングのデスティネーションになっておるというところがございます。
 この点につきましては、ちょっとお時間いただきますが、国際ショッピングモール構想というものが平成八年以降検討されてまいりました。平成八年九月に橋本総理が沖縄に訪問されたときに、沖縄振興策の一つの例ということではございましたけれども、例えば国際ショップ、魅力的な大型の国際ショッピングモールを作るというのも一案ではないかという提言をされまして、自来、経済産業省を、旧通商産業省でございますが、中心に検討を行ってまいりました。
 平成九年、十年、十一年ということで検討を行ってまいりました。当時幾つもの候補地がございましたけれども、やはりビジネスのフィージビリティーとして見れば、この種のものについては一か所ではないか、そして具体的には、平成十年度から十一年度に掛けての調査の中で、宜野湾市が適切ではないかというような調査結果が出ました。
 私どもとしては、まずはさておいてこの国際ショッピングモールを実現するということ、それに向けてこの特定免税店制度の空港外適用を当面は考えていきたいというふうに思っております。
#64
○岩本司君 大型ショッピングモール、私も後でちょっと質問しようかと思っていたんですけれども、今御説明があったのでこの大型ショッピングモールのことをちょっと質問させていただきたいんですが、今、宜野湾に一か所考えていると。グアムでは今、既に六か所あるんですね。ハワイでもアラモアナ・ショッピングセンターですとか有名なショッピングセンターがもう幾つもあるわけであります。グアムは、こういう状況の中、テロのあった後でも沖縄ほど落ち込んでいない。逆に、何か増えているんじゃないかというようなことも言われているんですけれども。
 今は一か所なんですけれども、私、思うんですけれども、この観光振興地域制度を枠をはめ過ぎてハワイやグアムと競争ができないんではないかと。そういう、競争できるようなまず状況を作らなければならないんではないかというふうに考えるんですが、御答弁お願いします。
#65
○政府参考人(安達俊雄君) 私ども、政府として無理やり絞っていくというつもりではございませんで、具体的な構想が地元から出てくれば、それはまた検討していくことになろうかというふうに思います。現在見えている状況として御説明させていただいたわけでございます。
#66
○岩本司君 この観光振興地域制度ですけれども、ホテルも入っていなくて今から検討されるということで、大型ショッピングセンターもそういうような中に入っているということなんですけれども。
 例えば、ハワイとばかり比べるとあれなんですけれども、いろんな方に、私は今回沖特の委員会に入れていただいて、沖縄へ行くかと、行ったことあるかといろいろ聞いたら、ハワイのようになったらなとか、そういうやっぱりお声が多いものですからこういうふうに比較せざるを得ないんですけれども、また、そうやって競争していかなければならないこの現実があるものですから御質問させていただきますが。
 あとは、ショップですね、小売施設、これは入っているんですけれども、例えば一般的に、沖縄で高級ブランドの免税品が買えるとなったら観光客が百万人ぐらい増えると、もう御承知のとおり言われているわけであります。結果的にああいうブランド店の直営店が進出できるようなやっぱり条件を作ってあげなければならないと思うんです、法律云々じゃなくて、結果ですから。
 大型ショッピングモールもそうなんですけれども、ハワイとか香港もそうですけれども、直営店がヨーロッパから進出しているんですよね。ですから、こういう振興地域に指定している地域に出店するのであれば、例えばルイ・ヴィトンさんとかそういう直営店が進出できるような、こういう制度に現実的になっているんですか。
#67
○政府参考人(安達俊雄君) 十分そういうことも可能であるというふうに考えております。
#68
○岩本司君 可能であるというふうに御答弁されたので、数年後は、四百五十万人も現在、観光客が沖縄に行っているわけですから、出店されるというふうに、そういう認識でよろしいですか。
 日本からグアムには今百二十万人とか三十万人の観光客なんですけれども、もちろんターゲットはありますけれども、既に四百五十万人も沖縄に観光客行っているわけですから、もう数年ぐらいしたらこういうブランド店、直営店が進出されるというふうに、そういう認識でよろしいですか。確認です。
#69
○政府参考人(安達俊雄君) 一つのショッピングモールで百万人増えるかどうかというところはありますけれども、二十万人程度の観光客増加というふうなことが期待できないかどうかというふうに思っております。
 一方で、ちょっと御質問の点に直接は関係しないんですけれども、あわせて、私どもとしては、やはり沖縄の地場の土産物店、こういったものがやはり沖縄らしい土産物を作る、そういうことで、輸入品もいいんですけれども、沖縄の物産も含めて、両々相まって沖縄の観光が発展していくような、バランスの取れたそういう沖縄のショッピングの魅力というものに努力していかなければいけないんじゃないかというふうに感じているところでございます。
#70
○岩本司君 私が申し上げたのは、一か所ショッピングモールを作って百万人増えると言っているわけじゃないわけですよ。グアムでも六か所あると。今の現実は一か所しか、一か店しか計画されていないということですから、それをもっと誘致するべきではないかと。
 それと、地元の商店街の方々にお声をお掛けするのは、これはもう当たり前の話ですから、まず地元の商店街の方々にお声をお掛けして、日本の国内のスーパーマーケットでも、進出するときは地元から入ってくれるようにその辺は考慮するわけですから、それは当たり前の話なんで、ただ、もう御答弁いただきましたので、今からもチェックしていきながら沖縄のために私も頑張りたいというふうに思っております。
 次に、新水族館について質問をさせていただきます。
 今回の予算にも計上されておりますけれども、この新水族館、本体の事業費が約百四十億円というふうに言われております。このランニングコストは大体年に幾らぐらい掛かるんですか。
#71
○政府参考人(武田宗高君) 維持管理費につきましては、年間約十一億四千万円というふうに見込んでおるところでございます。
#72
○岩本司君 この新しい水族館ですけれども、「沖縄美ら海水族館」ですか、地元の方からこの名前を募集して決定されたということですが、この「沖縄美ら海水族館」の紹介に、沖縄の海との出会いをテーマに、沖縄の自然特性や現水族館の世界的な飼育実績などを活用して沖縄の海の水族を代表する巨大回遊魚を世界で初めて繁殖、飼育、展示しますというふうに書いてあるわけですね。世界的にも未知の挑戦に取り組んでいきますと。この目玉が世界初のジンベエザメの飼育、繁殖を目指すというふうに書かれているんですね。
 今の沖縄のこういう水族で今、危機的状況に陥っているのは、私はジュゴンだと思うんですね。このジュゴンのジュの字もこのパンフレットには全然書いていないんですね、うたわれていないわけですね。そして、マナティーは入っているんですよ。マナティーというのは、アメリカのフロリダ州とかに生息している淡水のみで生きるジュゴンのような哺乳類ですけれども、このジュゴンが入っていないというのは、これ何ででございますか。
#73
○政府参考人(武田宗高君) 現在建設中の新水族館でございますが、ジンベエザメあるいはマンタを始めとする約六百五十種の魚類の展示を予定しております。また、隣接地においてマナティーとかあるいはイルカ等の海獣類の飼育施設及び飼育体制が整っているところでございます。
 御指摘のジュゴンでございますが、ジュゴンにつきましては、我が国におきましては現在、飼育実績が極めて少ない、沖縄記念公園においても十分な飼育ノウハウやスタッフが確保されていないことと、実は、このジュゴンにつきましては昭和四十七年に天然記念物の指定を受けております。文化庁長官の許可を受けない限り捕獲等のその保存に影響を及ぼすような行為ということはできないことに実はなっておりまして、そういうことで同水族館での飼育は予定をしていないところでございます。
#74
○岩本司君 私は飼育というよりか、私が申し上げているのは、例えば、フロリダ州のオーランドにあるシーワールドでは傷付いた野生のマナティーを捕獲して保護する活動も行われていますと。また、ホモサッサのホモサッサ・スプリング・ステート・ワイルド・パークでは野生に戻す前のマナティーのリハビリが行われていたり、マイアミ水族館では、これは水族館ですから、マナティーの保護、救出、治療などを積極的にやっていると。
 私は、見せ物にジュゴンをしてくださいと言っているわけじゃないんですよ。保護したり救出したり傷付いたジュゴンを治療したり、そういうことをやっぱり水族館でもやっていただきたいというふうにお願いしているわけですが、御答弁をお願いします。
#75
○政府参考人(武田宗高君) 先ほども申しましたとおり、捕獲をして展示するということはできないわけでございますけれども、保護につきましては御指摘のとおり大変重要な問題というふうに考えておるところでございます。水族館の方も、これまで他の海獣類とかあるいは大型の魚類の飼育実績というものは豊富でございますので、そういったものを生かしながら、いろんな相談に乗るとか、あるいはどういった今後協力ができるか、今後の課題として受け止めさせていただきたいというふうに考えております。
#76
○岩本司君 今後の課題としてということですけれども、環境省の自然環境局長にお伺いしたいんですが、ジュゴンというと、普天間の基地の移設でそこにジュゴンが一杯いるから、もう一杯もいないんですけれども、少なくなってきているんですけれども、それと何か、何というんですか、基地の移設に反対の材料に使っているんじゃないかというような、そういう結構、いろんなレクチャーを受けてもそう感じるんですけれども、それとはもう切り離して考えていただきたいんですけれども、保護しなければいけないものは保護しなければいけないわけですから。
 それと、環境省の自然環境局長にお伺いしますけれども、国際自然保護連合、IUCN、これは、二〇〇〇年の十月十一日にヨルダンの首都アンマンで開かれた総会で、沖縄のジュゴンまたノグチゲラ、ヤンバルクイナなどの保全を求める勧告決議を採決しているわけですけれども、もう二〇〇〇年のときに採決されているわけですから、その後のジュゴン保護の状況説明をお願いしたいと思います。
#77
○政府参考人(小林光君) IUCNの決議、それから新たにまたUNEPからでもいろいろな報告が出ております。そういう事情も踏まえまして、現在ジュゴンの広域的な調査、保護のための広域的調査につきまして検討をしています。
 昨年の十一月から専門家により構成されますジュゴンと藻場の広域的調査手法検討会というのを作りまして検討をしておりまして、今年二月の初めから実際の調査に掛かるという段取りまでこぎ着けております。大体この二月末から約三か年くらいを掛けまして、そのジュゴンの分布の調査ですとか、ジュゴンのえさとなります海草藻場の分布状況、ジュゴンの遺伝的な状況の調査、そういうジュゴンと藻場の広域的調査というのに着手しているところでございます。
#78
○岩本司君 またちょっと水族館に戻りますけれども、この水族館で海草藻場の研究ですとか、藻場を増やしていくとか、そういうような取組、そういうことはできないんですか。
 例えば、今から世界的にも未知の挑戦に取り組んでいきますと。未知の挑戦に取り組んでいくわけですから、それがジンベエザメなんですけれども、私は、このジュゴンを今から増やしていくといいますか、見せ物じゃないんですよ、増やしていくと、やっぱりこれを積極的にやっていくべきではないかというふうに思います。例えば、これは観光資源としても本当に重要ですし、人魚の伝説とかにも出てきたように、子供たちが喜ぶようなこういう哺乳類が沖縄に生息しているわけですから、積極的にやっていただきたいというふうに思うわけであります。
 例えば、オーストラリアにはカンガルーがいたりコアラがいたり、子供たちが親の手を引いて行きたいというような、そういう沖縄にしなければならないというふうに私は思います。ですから、是非ともジュゴンの保護、できれば増やしていくと、できれば、見せ物という意味ではなくて、積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 また、このパンフレットには、記念公園、水族館の、これも本当にジュゴンが全然書かれていないんですけれども、こういうようなパンフレットにも、沖縄県はジュゴンを一生懸命保護していきますというような、そういうような写真を載せたり、そういうようなことはしていただけますでしょうか。
#79
○政府参考人(武田宗高君) パンフレットは、恐らく、現在飼育されている、あるいは今後飼育予定の魚類あるいは海獣類等について記載をしているというふうに思います。
 ただ、先ほど来お話ございましたように、ジュゴンの問題につきましては、水族館としてもどういった協力ができるのか、既に現時点でも、例えば水族館の先生方の持っているノウハウというようなものも若干ございますので、そういったものを活用しながらどういった御協力ができるか、そういう中で水族館としてどういうジュゴンに対するかかわりができていくのか、そういった点について研究をさせていただきたいというふうに思います。
#80
○岩本司君 いや、ちょっとその答弁はすごく納得いかないんですよね。
 例えば、マイアミ水族館でもマナティーの保護とかを、救出治療、一生懸命されているわけですよ。例えば、フロリダのマイアミ水族館でジュゴンを展示しているようなものですよ。沖縄のこの水族館でマナティーを展示して、そのジュゴンはもう絶滅の危機に陥っていると。つまり、これは、まだ水族館できていないんですから、まだ時間あるわけですから、是非とも取り組んでいただきたいというふうに思います。
 また、併せまして、今までジュゴン保護を一生懸命されている方々が、そのジュゴンを保護するために保護区を設定すべきではないかというふうにやっぱり強く訴えられているわけでありますが、この点について大臣、できればお答えいただければと思うんですが。
#81
○国務大臣(尾身幸次君) もとより、自然環境などに対する問題は大変国全体としても大きな問題でございますし、特にジュゴンにつきましては、その希少性のゆえに私どもとしてはその保護のためにはいろんな手を尽くさなければならないと考えているわけでございまして、天然記念物に指定されているということでございますから、これをどうやって人為的に保護するかということは、またこれは難しい問題もあろうかと思いますが、我々としては全力でジュゴンの保護に取り組んでまいりたいと考えております。
#82
○岩本司君 以前、トキも、たしか新潟でしたですか、一生懸命保護しようと努力した結果ああいう悲しい事件が起きましたけれども、是非とも積極的にジュゴンを保護していただきたいというふうに思います。
 次に、失業率が全国平均の二倍近い水準にあるわけであります。平成十三年の平均が八・四%、全国では五%ですけれども、特に若年層の失業率が一五%と非常に高いわけであります。新しい産業を起こしていかないと、これはもう起こっていないことがこの原因ではないかというふうに考えるんですが、大臣、御答弁をお願いしたいと思います。
#83
○政府参考人(安達俊雄君) 御指摘のように、若年労働者の失業率が非常に高い、全国七・九%に対して沖縄は最近の数字で一〇・九%ということでございます。有効求人倍率も、高校生あるいは大学生の新卒予定者の求人倍率が非常に低いという状況でございます。
 いろんな複合的な状況があろうかと思います。先ほど政務官がおっしゃいました、やはりふるさと志向が強いとかそういったところがございますが、それと併せて、やはり新しい企業を起こしていくという点は確かに大変重要な点であると認識しております。
 ちなみに、ちょっと最近の数字はないんですけれども、これまで私ども沖縄における企業の開業率を見てまいりますと、本土に比べて倍の水準で開業をしております。したがって、沖縄において起業という、業を起こすというものが非常に乏しいということではなくて、むしろ本土よりもずっとダイナミズムがあるというふうに思っているわけでございますけれども、しかし、それが十二分であればこの失業率は起こっていないわけでありまして、もっともっとやはり起業を盛んにしていかないといけないということで、今回の法案の中にも盛り込ませていただいておりますけれども、このためのエクイティーファイナンスも含めた支援、あるいは、これはこれまでもやっておりますし、これからも進めてまいりますけれども、いろんな団体を通じた経営面での相談、そうしたファイナンスあるいは指導、両面にわたってのきめ細かな対応ということを行い、起業の一層の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
#84
○岩本司君 この質問幾つかさせていただこうと思ったんですけれども、全部まとめてお答えになるので非常に困るわけですけれども……
#85
○委員長(佐藤雄平君) 統括官、心得てください。
#86
○岩本司君 現実的に、具体的に、それでは例えば五年後、十年後、こういう産業ができるであろうというように具体的にちょっと御説明していただいてよろしいですか。具体的に。
#87
○政府参考人(安達俊雄君) 沖縄における産業振興として、今回の法案におきましても、条数から見ましても観光関係、一番多いわけでございますが、既に基幹産業として確立された沖縄の観光・リゾート産業、これをもっと拡大していく、あるいはより付加価値の高いものにしていくというのが第一であろうかと思います。
 ただ、沖縄の失業問題は、それだけでは残念ながら解決しないということで、第二に注目しておるのは情報通信関係でございます。ここ数年間にわたります政府そして県の努力が実りまして、かねがね御説明申し上げているところでございますけれども、約、数年間で六十社、五千人近い新規雇用を生むことができました。
 ただ、これはコールセンターが多いではないかとかいろいろ御指摘がございます。私どもとしても、しっかり、コールセンターも含めて雇用の機会創出という面では極めて重要であると思っておりますけれども、もう少し情報通信産業におきましてもレベルの高いものを育成していく、あるいは誘致を図っていくということが第二の課題ではないかというふうに思っております。
 その次でございますけれども、次期、次世代基幹産業というふうになるかどうかというところで申し上げますと、一つは健康食品、健康バイオ産業といったものに我々注目したいと思っておりまして、過去五年間に、小そうはございますけれども、売上高は五倍になっておりまして、大変な急成長でございます。非常に地場の原材料を活用して、ウコンでございますとかそういった地場の原材料を活用した地方資源型の産業として地に足の着いたものでございます。
 バイオの技術が加わることによって、それをもっと拡大できないかというようなことを考えてみたいと思っておりまして、私どもの今年度補正予算におきまして、研究拠点となるような施設及びそのソフト面も含めまして、補正予算及び今後の対応を含めて支援をしていきたいというふうに思っているわけでございますが、それ以外にも、その他の製造業そして農林水産業、そういった中でやはり比較優位性を持つような分野について思い切って伸びていけるような応援をさせていただくということが重要ではないかというように思っております。
 法案の中で、中小企業経営革新支援法の特例規定を入れさせていただきました。政令で業種指定をするわけでございますけれども、いろんな沖縄の、泡盛製造業から始まりましていろんな地場の特色のある産業があるわけでございますので、そういったところも幅広く支援もし、そしてどんどん成長していくようなことを期待したいというふうに思っております。
#88
○岩本司君 ありがとうございます。
 主軸は、基本は観光だと。観光じゃ間に合わないので情報産業とそしてバイオという話ですけれども、例えば観光産業の提案は後でちょっとさせていただきますけれども、具体的にバイオ産業で大体何人ぐらいの雇用を確保できるというふうにお見込みでございますか。
#89
○政府参考人(安達俊雄君) ちょっと今そういう分析の数字を持ち合わせておりませんので、後日また御報告させていただきたいと思います。
#90
○岩本司君 後日、よろしくお願いいたします。
 先ほど観光が主軸だというふうにおっしゃいましたけれども、今年の春、高校、大学を卒業しても仕事がない若者が約三千人ぐらい、今年でも、もうそこまで来ているわけです、深刻な問題になっているんですけれども、私はやはりおっしゃるように沖縄は観光だと思うわけであります。
 今回の予算、こう見ていましても、確かにお気持ちは分かります。もうあの手この手を使って沖縄を盛り上げよう、沖縄を良くしようという思いは我々みんな一緒ですから分かるんですが、二兎を追う者一兎をも得ずと。この予算配分じゃ、五兎、十兎を追っているような気がするんですけれども。
 深山の桜となるという言葉があるんですけれども、深い山の桜となる。深い山は人はなかなか行きません。しかし、その中の桜となる。そうすると、幾ら深い山でも人が集まってその跡に道ができると。私は、観光を重点的にやっぱり伸ばしていく必要があると思うわけでありますが、尾身大臣にお伺いしたいんですけれども、質問させていただきたいんですが、ディズニーランドとかディズニーシーに行ったことはありますですか。
#91
○国務大臣(尾身幸次君) 両方ともございます。
#92
○岩本司君 ディズニーシーもあるわけですね。
 私も先日行ってきまして、視察に、本当に、もう子供たちが親の手を引いて、また行きたい、帰りたくないと言っているわけですね。お孫さんは、おじいちゃん、おばあちゃんの手を引いて、次行こうと、本当に笑顔あふれるすばらしい私は天国だなというふうに思ったんですけれども、沖縄の観光振興の一つとしてテーマパークの誘致を試みてはどうかというふうに思うわけであります。
 よく沖縄はハワイですとかグアムと比較されるんですけれども、ハワイは常夏なんですよ。冬でも泳げるんです。沖縄は冬は泳げないんです。そして、沖縄は、先ほども先輩方から御質問あったように、米軍基地もほとんどが沖縄にある。私は、沖縄の地元の方にも──我々は東京とか大阪、行けます。しかし、沖縄の方々にディズニーランドに、後からちょっと御説明しますけれども、そういうテーマパークに行って喜んでいただきたい。
 ディズニーはアメリカですから、アメリカからそういう暗いものを、沖縄の方にとってはですよ、やっぱり押し付けられているというのがこれはもう現実なんですよ。
 日本とアメリカの今からの関係を考えても、沖縄の雇用も考えても、また観光を今から基軸にしていくということは、例えばディズニーランド、当初資本金が六百億なんです。ディズニーランドを作ったときに、千八百億掛けてディズニーランド、スタートして、初年度一千万人です。それから、今、現状は一千六百五十万人ぐらいまで伸びているわけですけれども。
 沖縄の若者がディズニーランドに、それはみんながみんな就職したいと言うかどうか分かりませんけれども、沖縄に就職して、沖縄の若者を育てるという意味にもつながるんですよ。ディズニーランドでいろんなものを学びますよ、サービスを。サービスも学べば、後々、ディズニーランドに就職した人が独立してレストランを開業しようと。
 もちろん、沖縄のああいう支那そばとか、もう本当おいしいですよ、私も大好きですけれども。いろんなレストランもああいうテーマパークにはあるわけです、イタリア料理もあればインド料理もあればフランス料理もあれば。やっぱり観光客が沖縄に行ったときに、例えば、今世界が至れり尽くせりのリゾートですから、今日沖縄料理食べたら、明日もまあ沖縄料理食べようと、おいしいから。しかし、その次は中華料理食べたいなとかイタリア料理食べたいなとか、やっぱりそうなっているんですよね、世界がそういうサービスを提供していますから。
 そういう意味でも、後々、そういう若者が、沖縄の、独立してレストランを開業したり、またイタリアとかにある、ヴィラってあるんですけれども、プチホテルのような、岩肌をそのまま利用して、自然をそのまま利用したホテルとかあるんですよ、いっぱい。そういうものを勉強できたり、私はこういうディズニーランドのようなものが必要ではないかと。
 しかし、ディズニーランドをそのまま持ってきても私は厳しいと思います。やっぱりディズニーランドやディズニーシーに行って、沖縄にしかないディズニーといいますか──大阪にも新しい遊園地、大阪のユニバーサルスタジオというのができてもう大好評なんですけれども、今度、中国にもユニバーサルスタジオが計画されているそうですね。その中国にもない、東京にも大阪にもない、そういう沖縄独自の、沖縄はやっぱり海の中のきれいな美しい島ですから、例えばディズニーシーじゃなくてディズニーマリンとかディズニーアクアとか、そういうものを持ってくる。東京ディズニーランドに行った人も沖縄のディズニーランドに行きたいと。みんなもう一回行きたい、帰りたくないと言って帰っているわけですから。
 私は、そういう三千億円、年間三千億円前後の予算を今から沖縄に計上していくわけですけれども、何とか先生方の御意見もちょうだいして、一緒にともに議論しながら、ディズニーマリンとかアクアのようなものを沖縄に作るべきではないかというふうに思うんですが、尾身大臣の御所見をお願いいたします。
#93
○国務大臣(尾身幸次君) 大変に意欲的なというか、沖縄のことを本当に考えていろんなアイデアを出していただき、心から感謝を申し上げます。
 私も、もちろん観光という点において沖縄に期待するところは大きいわけでございまして、何が一番大事かなということをいつも考えているわけでございますが、これはリピーターでございまして、もう一度行きたくなるような、もっと逆の言い方をすると、沖縄にしかないようなものでいろんなところからお客様に来ていただくと、こういうことが一番大事だと思います。
 ですから、したがいまして、テーマパークといっても、これは非常にいい考えだと思いますが、ディズニーランドやディズニーシーに匹敵するような、あれに勝るようなものは今の沖縄に私はなかなか作るのは難しいのではないかというふうに思います。
 したがって、沖縄で今の千葉県のディズニーランドに勝てるものは何かといえば、亜熱帯性の気候と海ときれいな水と空気と、それからいわゆる健康食品とも言えるような沖縄独自の食べ物である、それから豊かな自然であるというふうに考えます。ですから、そういう豊かな自然を生かしてエコツーリズムというようなことを考えているわけでございますが、東京や大阪にあるような世界最高の知恵を絞った人工的な施設を作ることが沖縄の観光客の誘致につながるのかどうか、そこはなかなか難しい点もある。
 ですから、沖縄は沖縄の特徴を生かした形の中で魅力ある沖縄観光を実現をする、そして、それによってリピーターをどんどんと引っ張ってくるというようなイメージで、今おっしゃったこともいろいろと参考にしながら私ども進めてまいりたいと考えている次第でございます。
#94
○岩本司君 尾身大臣、ありがとうございます。
 ただ、先ほどの失業の問題もそうですけれども、ディズニーランドはアルバイトだけで雇用は一万二千人なんですよ、ディズニーランドだけで。今年の春、仕事がない若者が三千人なんですけれども、そういう雇用を確保する。まあ、バイオとかいろいろありますよ。しかし、これはもう不透明過ぎます。
 そして、ディズニーランド、ディズニーシーですとかいうのは夢をまた子供たちに与えるんですね。先ほども申し上げましたけれども、米軍基地、本当に暗いああいう施設がもうほとんど、沖縄にほとんど日本の施設があるわけですよね。そういう意味も、今から将来、日本とアメリカの関係を考えても、私はもうこれは是非とも作るべきではないかと。
 ただ、幾ら我々が言ったってディズニーが出てこないと言うと思うんですよ、今のところ、民間サイドじゃ絶対出てきませんから。四百五十万人の観光客しか今、現時点ないわけですよ。ディズニーランドはやっぱり一千万人ぐらいの毎年入場者がいないと採算が合わないと言われているわけであります。ですから、これはどうしても第三セクターというような形で進めなければならないんです、半分ずつと。
 しかし、一般的に第三セクターというと、全国的にほとんどもう赤字ですよ、大臣、御承知のとおり。私、これはやはり、何というんですか、そのシステムといいますか、第三セクターの社長が、大体天下ってお役人さんがなるということが間違っていると思うんです。
   〔委員長退席、理事海野徹君着席〕
 お役人さんは有能ですよ、確かに。確かに有能です。しかし、例えば大きな山でも、中腹にいる方というのはもちろん強風を浴びるわけですよ。だから、その道ではもうスペシャリストですよ、強風を浴びますから。しかし、幾ら小さな山でも頂上に立つと、中小企業の社長さんでも、風を四方八方から受けて立っているわけですから、やっぱりそういう方が、第三セクターの話になりましたけれども、そういう社長になってやっぱり経営をしていくというのが私は本来のあるべき姿じゃないかなと思うんですが、このディズニーランド、もし万が一誘致が成功したとしても、やっぱりそういう民間の社長さんやオリエンタルランド、千葉の浦安のディズニーランド、ああいうところから社長さんに来てもらう、そうしないとやっぱり厳しいと思います。
 それから、毎年、今から三千億前後の予算をやっぱり計上していくわけですけれども、また財源なんですよね。これは、その三千億円もそうですけれども、今回決まってしまったら、もう十五年も十六年度も大体同じように分けられてそれで決められていくんで、テーマパーク、一千八百億、ディズニーランドでも掛けているわけですけれども、それを捻出するというのはもう大変なんですけれども、幾ら第三セクターで半分ずつといっても。
 あと、平成十四年度の我が国の在日米軍の駐留経費負担額は二千四百九十九億五千九百万円なんですね。その他の駐留軍の関係費が一千八百六十二億一千七百万円と。合計で四千三百六十一億七千六百万円にも上っているわけです。これは、合わせると七千億円なんですよね、もう勝手にこうやって合わせちゃ怒られるかも分かりませんけれども。
 この合計の四千三百六十一億七千六百万円のうちの沖縄で掛かる経費はどのくらいなのか。これは防衛施設庁が担当なんですけれども、一応、内閣府の大臣、もし分かればお答えいただきたいと思います。
#95
○政府参考人(安達俊雄君) 千六百億程度ではなかったかと、ちょっと手持ちがございませんが、そう記憶しております。
#96
○岩本司君 ありがとうございます。
 私は、沖縄の方々のためにも、沖縄の未来のためにも、沖縄の若者のためにも、やっぱり観光を主軸でいくわけですから、何とかこのテーマパークを、ディズニーマリン若しくはディズニーアクア沖縄を、この夢を現実にしたいというふうに思います。ちょっと御提案申し上げます。
   〔理事海野徹君退席、委員長着席〕
 次に移らせていただきますが、次に、赤土流出問題についてお伺いします。
 沖縄は多くの島々から成り、その周囲にサンゴ礁が発達しているわけであります。このサンゴ礁も大きな観光資源の一つであり、守らなければならない自然であります。
 沖縄県では、平成六年に赤土等防止条例を制定するなどの対策を取ってきましたが、国はどのように取り組んでこられましたか。沖縄振興局長、お願いしたいと思います。
#97
○政府参考人(武田宗高君) 沖縄の美しい自然を守るという意味で、赤土等の流出防止に取り組むということは私どもも大変重要な課題であるというふうに認識をしておるところでございます。
 私どもの仕事で、まず公共事業の関係の点を申し上げますと、例えば、公共事業の実施に当たりまして、赤土をためる池を設置するとか、そういったいわゆる流出防止対策を徹底するということを一つやってまいりました。
 あわせまして、公共事業に限らず、赤土のいわゆる発生源、これに対する対策を十分行う必要があるということで、関係省庁ともいろいろ、連絡会議等も設けながらいろいろな調査研究事業を実施をしております。また、農地からの赤土流出を防止するための事業というものも実施をしてきておるところでございます。
#98
○岩本司君 平成十四年度の内閣府予算に、沖縄における赤土等の発生源対策推進事業費、これは一億九千六百万円が計上されていますが、この内訳を御説明いただきたいと思います。
#99
○政府参考人(武田宗高君) 先ほど申し上げました中で、発生源対策ということで平成十四年度に一千九百万円の予算を計上をいたしております。
 内訳といたしましては、一つは、これは継続でございますが、土壌の分布状況を把握するための事業ということでございます。それからまた、これも継続ですが、団粒化した赤土等の活用等による対策の推進事業というものも続けて行っております。それから、二つ新規の事業を予定をいたしておりまして、赤土等の流出の実態調査、それから流域環境保全農業確立体制整備モデルと申しまして、これは一つの流域を取り上げてモデル的に赤土流出を活用する、あるいは取り組む、そういったモデル事業を新規に立ち上げることにいたしております。
#100
○岩本司君 ちょっと理解できないんですけれども、モデル事業を立ち上げると。
 それでは、水環境部長にお伺いしたいんですが、この一億九千六百万円でどこまでの赤土の流出が止まるんですか。今までずっと研究されてきたと思うんですね、何年も何年も。お願いします。
#101
○政府参考人(石原一郎君) 赤土の流出防止につきましては、平成九年度に現状あるいは対策についての調査報告書を取りまとめたところでございます。その後、どのような対策がどのような効果があるかという実証調査等を重ねてきております。
 例えて申しますと、農地における赤土の流出の防止のために、例えばグリーンベルトを設置すればどのような効果があるか、あるいは播種をすることによって裸地を覆うということによってどういう効果があるかというような調査を実施してきております。
 十四年度に予定しております調査、一億九千六百万につきましては、先ほど御説明もございましたが、一つは土壌の分布把握推進状況。これは、要するに、赤土の流出につきましては、気候、土質、あるいは植生、人為の行為もあるわけですが、いろんな要素が重なっております。そういう意味で、どのような地域がどう流出しやすいかというようなマップを作るという事業でございます。
 それから、団粒化した赤土等の活用による赤土流出防止対策推進事業。これは、先ほど、裸地の方が流出度合いが大きいわけですが、団粒化ということで、土質を団粒化した場合には流出度合いが落ちるということで、その実証調査を十三年度、本年度に引き続き来年度も行うというものでございます。
 次に、新規に予定しております二つにつきましては、赤土等流出実態調査。これは、海域におきます赤土の流出、堆積状況等について調べるものでございます。
 それから、流域環境保全農業確立体制整備モデル事業。大変長い名前で恐縮でございますが、これは、実際に農業をやる際、先ほど申しましたように、グリーンベルトの植栽あるいは播種といったこと等によりましての流出の度合いが違うということに応じまして、実際にモデル地域を設定して課題あるいは効果を実証調査するという事業でございます。
 したがいまして、これらの事業そのものは、実際に流出防止の対策を講じると同時に、どのような効果があるかということで、並行して調査して実施していく性格のものであろうかと思っております。そういう意味におきましては、十四年度におきます一億九千六百万を活用させていただいて、どのような対策がどのような効果が上がり、かつ有効な対策としてはどれがあるかということを更に検討してまいりたいというふうに考えております。
#102
○岩本司君 ということは、今のところ、この予算でどこまで赤土が止まるかということもやっぱり分からないわけですよね。
 それと、あと、今から何年ぐらい調査をすれば結果が出るんですか。それで、何年後ぐらいには幾らぐらいの予算でもう赤土は全部止まるんだとお考えになっていますか。
#103
○委員長(佐藤雄平君) 端的に答えてください。
#104
○政府参考人(石原一郎君) はい。
 赤土対策につきましては、現時点におきまして、これだけの対策をこれだけの費用で実施すれば確実に止まるというような性格のものではないというふうに考えております。対策の実施とともに、効果を実証あるいは有効性を検証しつつ実施していくものであろうというふうに考えております。
#105
○岩本司君 御承知のとおり、例えば沖縄県の中の石垣市、石垣島ですね、世界でも有名なサンゴ礁があるんですよ。もう世界の遺産と言われても言い過ぎない、そういう美しいサンゴ礁があるんですけれども、雨が降るたびに赤土が流れ出してサンゴ礁がどんどんもう大変な状況になっているわけですけれども。
 沖縄の石垣島に私ども民主党で視察に行ってまいりましたら、市長さんとお話する機会があったものですからいろいろお伺いしましたら、先ほど部長がおっしゃったグリーンベルト、確かにそれも進めていますと、しかし、グリーンベルトでは赤土の流出の二割とか三割とかしか防げないだろうと。また、これもまだ未知数らしいですね。それで、グリーンベルトを進めるよりも、市長も知恵を絞って考えられていまして、川自体をせき止めてダムのような池を造るしかもう手がないんではないかというふうにおっしゃっていたわけであります。晴れの日はもちろんダムを開けて川を流して、雨が降るとそこをせき止めると。
 そういうことも考えられているんですけれども、またこれも幾らぐらい予算が掛かるかも分からないし、国会の方でいろんな御議論をしてもらいたいというような要望があったわけですけれども、ダムを造った場合どうなるかという研究をずっとされております水部長ですから、ちょっとお答えいただきたいと思うんですが。
#106
○政府参考人(石原一郎君) ダムについて特別、河川関係になるのかもしれませんが、知見があるというわけではございませんが、農地からの流出の濁水を沈降処理するという方法として、農地の下流に沈砂池を設置するというのは現に実施されている対策でございます。そういう意味では、その沈砂というのは効果はあるんだろうと思います。
 ただ、お尋ねのございました川をせき止めてとか、そういう話につきましては具体的に内容を承知しておりません。また、お話を伺った上で、関係省庁とも協議しつつ、どのような対策が赤土防止に有効かという観点から検討してまいりたいというふうに考えております。
#107
○岩本司君 最後に、大臣にお伺いしたいんですが、大学院大学について、あと国立沖縄高専についてですけれども。
 ハワイにもハワイ大学というのがあるんです。しかし、僕の友人も、ハワイ大学へ行った友人がおりますけれども、内容がいいからというよりは学生時代を、ああいう暖かいところで青春時代を過ごしたいという、そういう考えで行っている学生さんも少なくないんですよ、実は。これ、沖縄に大学院大学をもう世界のトップクラスの教授陣で大臣、されるとおっしゃっていますけれども、もちろん私はすばらしいことだと思うんですよ、否定しているわけではないんです。でも、私は沖縄の、先ほど少し申し上げましたように、ああいうディズニー、通称アクアとかマリンとか、ああいう観光名所も、若者が喜ぶそういう施設も私は必要ではないかと思うわけであります。
 大学院大学と沖縄高専、国立の、大臣は成功するだろうというふうに見ていらっしゃると思いますけれども、その辺のところを少し短めに御説明いただければと思います。
#108
○国務大臣(尾身幸次君) 先日、一月にアメリカに参りましたときに、アメリカのある学者の方が、ハワイは実は失敗であったと。なぜ失敗かというと、世界最高水準を目指すという意欲に欠けていたために最初から一流の人が来なかった、そのことで一流の大学を作るという点で失敗したんだというお話がございました。
 私は、今度の沖縄の大学院大学は、最初から最後まで世界最高水準を目指して、そのためにあらゆる手を打ってまいりたいと。条件は非常に悪いと思っております。特に地理的な条件、つまり交通アクセスの点で非常に悪いと思っておりますが、そこをはね返すような対策もいたさなければなりませんが、同時に、情報格差をなくすために、例えば国際的な学会を年間に三十回ぐらい、一月に数回開くとか、それから最初の段階で最高の人材を入れるとか、そういうことをやらなきゃいけないと思っておりますが、これは実は大変大事でありますが、同時に難しい課題でもございまして、ここのところの最初のスタートがうまくいかないとうまくいかない、スタートがうまくいけば後はある程度順調にいくと思います。
 昨日、一昨日とシンガポールへ行ってまいりましたが、シンガポールの大学はバイオの点においてはアジアで実を言うとナンバーワンになっていると思いますが、日本の大学も、いい大学もありますが、いましばらくすると、あのシステムに抜かれてしまって、シンガポール大学の研究水準は日本のどの大学の研究水準よりも高くなるのではないかと思います。人口四百万弱のあの国がああいうことができるわけでございますから、日本の大学院大学ももうちょっとオープンに世界じゅうの人材を集めることができればやっていけるのではないかと考えております。
 高専の問題は、実際の、すぐ数年後に役に立つ現場の人材を育てるという意味で、これはまた足が地に着いた対策として必要でございまして、二十年、三十年後の米一俵は沖縄大学院大学であり、あしたの景気対策といいますか、雇用対策は高専であるというふうに考えております。
#109
○岩本司君 ありがとうございます。
 時間が来ましたので終わらせていただきますけれども、最後に、例えば東京にも一杯大学がありますけれども、この大学へ行きたいという、そういう思いもありますけれども、やはり東京という町の魅力ですとか大阪の町の魅力ですとか、沖縄にも沖縄県の魅力をやはり今から作っていかなければならないんじゃないかと。もちろん、今でも十分魅力ありますけれども、大学院大学ができたから観光客が百万人増えるとか、そういうあれじゃないわけですから、やっぱり沖縄の未来のことを、若者の未来を考えて、最後に、テーマパークの誘致等、お考えいただきたいと思います。
 以上でございます。
 ありがとうございました。
#110
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 尾身大臣、連日御苦労さまでございます。
 私は、今日、岩本委員がされた質問の中に私がしようと思っていた質問も幾つかありましたので、重複をいたしておりますけれども、なるべく別の角度からお聞きをしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、私、お聞きしたいのは、沖縄への国連機関、あるいは、大きく広く国際機関の誘致と言ってもいいかもしれませんけれども、このことについてちょっとお伺いをしたいと思います。
 今回、議題となっておりますこの振興特措法の八十六条には、国は、沖縄の国際化に係る施策の推進に努めるものとするという規定がございます。また、同条の第二項には、沖縄県は、その特性を生かした国際協力、国際交流の推進が必要であるというようなことに言及をされているわけでございます。
 公明党は、以前からこの沖縄への国連機関あるいは国際機関の誘致、積極的に主張してまいりました。小渕総理の時代には、神崎代表が衆議院で、また参議院の方では浜四津敏子代表代行が代表質問でこの問題取り上げまして、小渕総理から前向きな御答弁をいただいている経緯もございます。
 この国連機関とか国際機関の誘致は、確かに難しい、一筋縄ではいかないという問題でございます。これは、国と沖縄県が国連機関を沖縄に呼ぼうという合意をいたしまして何らかの予算を計上しても、相手は国連でございますから、国連やその国際機関が来たいと言わなければなかなかこれ実現しないと。そういう難しさはあえて私、分かった上で、今日ちょっとお時間いただいてお話ししたいんですが、私が強調したいのは、まず沖縄県の県民は非常に強くこの構想を望んでいるということでございます。
 ちょうど今から一年前になりますが、昨年の三月二十九日には、内閣総理大臣、外務大臣、そして国務大臣沖縄北方対策担当あてに沖縄県議会が、当時、国連アジア本部という言葉を使っておりましたが、国連アジア本部沖縄県誘致に関する要請決議というものを出しているわけでございます。
 全部は読みませんが、この中で、どうして沖縄に国連機関を呼ぼうという話になっているかというと、一つは、世界の人口の六割を占めるアジアの地域に国連の拠点がないということでございます。
 大臣御案内のとおり、ヨーロッパにはウイーンとそれからジュネーブに大きな国連のセンターがありまして、アメリカにはニューヨークにある、ワシントンにもかなりの国際機関があるということでありますが、アジアにおいてはバンコクに若干、国連機関がありますけれども、欧米と比べたら比べるべくもない小さな規模でございます。そういった意味で、沖縄だけに限らないかもしれませんが、アジアにもっと国連機関を呼ぼうという前提がまず一つあります。
 それからもう一つは、やはり、沖縄の地理的位置が、ここにも書いてありますが、我が国の最西南端に位置して、唯一の亜熱帯地域に属する気候的条件下にあって、豊かな自然に恵まれ、そしてアジア地域に最も近い南の玄関口としての地理的特性を持っていると。また、歴史的にも、中国や近隣のアジア諸国とのいろんな交流の歴史があると。そして、最後に出てくるのは、第二次世界大戦のときに日本の中で唯一地上戦を経験したのはこの沖縄であると。ですから、沖縄県民の心というのは、沖縄県が、今、観光と基地というお話、岩本委員の方からもありましたけれども、やはり平和のために貢献する沖縄という位置付けをしていきたいという気持ちがあるわけでございます。
 また、日本の有識者の中でも、沖縄に国連機関、誘致した方がいいんではないか、例えば、具体的には明石康元国連事務次長、あるいは財界では寺島実郎さんなんかもこういったことを発言されております。それから、直近では、三月十九日の朝日新聞に、明治学院大学の高原教授が、要するに、今、日本の外交の柱は人間の安全保障であると、この人間の安全保障をやっぱり具体的に進めるために、沖縄において基地依存をこれ以上強めるよりも、鉄道などの社会資本の充実や地元が提唱する国連機関の誘致の方が地域の持続的発展のために有意義なはずだという発言をされているわけでございます。
 そして、長くなりましたので最後にいたしますけれども、ここは参議院でありますので、昨年六月、参議院の国際問題に関する調査会が報告書を出しております。この三十五ページ、六ページに「沖縄への国連機関の誘致」という項目が含まれておりまして、ちょっと引用させていただきますが、国連側のニーズ及びバンコクのアジア・太平洋経済社会委員会の活動との競合に配慮しつつ、この地域の中心に近い沖縄に国連機関の事務所を設置することの検討を提唱する、そして、沖縄を国連シティとして発展していくことを期待しているということをこの参議院の国際問題調査会が提言をしているわけでございます。
 これを受けて、昨年、外務省がアメリカの研究機関とか研究学者に委託いたしまして、この国連アジア本部を沖縄に持ってこれるかと。これに関しては、報告書が昨年の秋に出まして、非常に難しい面があるということを言っているわけでありますけれども、私はやはり、国連、国、県というそれぞれのレベルがあるわけですけれども、これは国連機関を沖縄に呼ぶということは何のマイナス面もないわけでありますから、初めから国のレベルでこれを難しいところが一杯あるからといって排除するんではなくて、やはり沖縄県民も望んでおりますし、また外交の専門家、人間安全保障を進めようという専門家の間でもこういう声があることを踏まえて、是非こういったことを前向きに検討していただきたい、応援していただきたいと思いますけれども、尾身大臣、よろしくお願いいたします。
#111
○国務大臣(尾身幸次君) 私自身も、沖縄に国連の機関を置きたいというお話には賛成でございます。やはり、私どもが大変大事に思っている沖縄を一つの国際交流の拠点にするという考え方は前からあるわけでございまして、これを進めなければいけないと考えております。
 これは誘致をする方の側での考え方でございまして、誘致をされる方から見ると、そうでなくても国連は無駄遣いをしているというような批判が各地域からあるものですから、それこそ、できるだけ分散している施設を統合したいというようなお話もございまして、そういう中で、言わば国連の行革の流れに逆行するかもしれないような機関をあちらこちらに作るのはどうかというような意味で、国連事務当局などは必ずしも前向きに対応してこないのではないかと思いますが、しかし、日本という国が国連の負担金の二〇%以上も負担しているという事実もございますから、私は、やはり我々の考え方を、国連を始めとする国際機関にどんどんとこの要望を出して前向きにこの問題は取り進めていくことが大事だというふうに考えております。
 実を言うと、そのときに私は、先日、昨日、おとといとシンガポールに行ってまいりました。シンガポールから沖縄にどうやって来るのかなといいますと、成田に来て、成田から羽田へ来て、羽田から沖縄に行くとなるとめちゃくちゃに時間が掛かるんです。そうすると、沖縄に来ようと思うと、台湾に行って台湾から沖縄に来るか、あるいは韓国へ行って韓国から沖縄に行くか、あるいは関空、関西国際空港に行ってそこから戻るかと。昨日一緒に沖縄から行った人は、関西空港に行ってそこから戻るというコースでありますが、ちょうど沖縄は、日本とシンガポールの、日本というか、東京とシンガポールの真ん中ぐらいのところにありまして、シンガポールから関西空港まで来てまた沖縄に戻るというのはいかにも効率が悪い。
 つまり、もうちょっと言うと、地理的にはアジアの中核にありますが、アジアの国々との時間距離でいいますと物すごく遠いというのが実態でございまして、やはりこれから沖縄が国際機関の誘致をしたり、あるいは国際的な拠点として発展するためには、シンガポールを中心とするアジアの国々あるいはアメリカの本土との間の航空便の設置というのが実は大変大事だと。これは大学院大学の問題もそうなんでございますが、これがないと沖縄が本当の意味でアジアの中核にはなれない。国連の機関を持ってくるにしても、それがないと実現できないということでございまして、どちらが鶏か卵かという議論はございますが、やはりそういう航空のアクセスというのをしっかり作っていかなきゃいけないんじゃないかというふうに考えておりますので、この点は是非、御理解と御支援をお願いいたします。
#112
○遠山清彦君 大変前向きな御答弁、ありがとうございます。
 今、大臣の方からも、種々技術的に、あるいはかなり具体的に難しい条件のお話があったわけでありますけれども、実際に持ってくる国連機関の問題もありますし、その交通ネットワークの不備の問題もありますので、私も、この問題に関しては長期的に政治的意志を持って、また県民の民意を受けて、沖縄にかかわる政治家あるいはこの委員会のメンバー、そしてまた政府の方々がやっぱり努力していかなきゃいけないというふうに思います。
 ちなみに、先日の衆議院の沖特の方に参考人で出席をされておりました下地玄栄沖縄大学教授が会長になりまして沖縄国連研究会という、正に国連機関、国際機関を沖縄に誘致しようという運動を在野でここ三年ばかりやっているところございますので、尾身大臣にまだお目に掛かったことないというふうに私に言っておりましたので、是非近いうちにお会いをしていただきたい、お話を具体的に聞いていただきたいと思うわけでございます。
 続きまして、沖縄の観光振興に移りたいと思いますが、まずこれ、国土交通省の方にお伺いしたいんですけれども、この特措法の第八条では、沖縄に外国人の観光客をもっと誘客しようと、そのPRを国土交通省所管の特殊法人の国際観光振興会がやっていただけると、一応努力義務になっておりますけれども。
 私、不勉強で、国際観光振興会をよく分からなかったんですが、このインターネットのホームページ見ますといろいろと書いてあります。海外に事業所が十四か所あるということとか、いろいろ情報も書いてあるんですが、いま一歩まだ全体像がつかめないところもありますので、この特殊法人の国際観光振興会、具体的に、スタッフどれぐらいいて、また予算規模はどれぐらいで、また十四か所世界に海外拠点があるといいますが、それは一体どこで、それで、この特措法が通れば国際観光振興会が責任持って海外で沖縄のPRをやるということなんですが、どの程度やっていただけるのか、今の時点で言えることで結構ですので、御答弁いただきたいと思います。
#113
○政府参考人(伊藤鎭樹君) 国際観光振興会は、今、委員御指摘のように、我が国に外国人観光客来訪を促進するということで、海外観光宣伝とか国際会議等の我が国への誘致活動、また、訪日外国人に対しまして情報の提供を行うというようなことを行っております。
 その組織でございますけれども、東京に本部が置かれておりまして、国内の出先として東京、京都の観光案内所、二か所でございます。それから、十四の海外観光宣伝事務所がありまして、その位置でございますが、アジア太平洋地域につきましてはソウル、北京、香港、バンコク、シドニー、ヨーロッパではロンドン、パリ、フランクフルト、北米でニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルスそれからトロント、南米がサンパウロということで、職員は全体で、東京の本部の職員も入れまして百十一名でございます。
 また、予算規模でございますが、平成十三年度段階で約四十五億円の予算ということになってございます。
 この国際観光振興会が一般的に我が国の海外事務所等を拠点として観光宣伝等を行っているわけでございますが、具体的にどういうことが振興新法との関係で考えられるかということで、ちょっと今年度の例で申し上げたいと思います。
#114
○遠山清彦君 手短で結構です。
#115
○政府参考人(伊藤鎭樹君) はい。
 今年度につきましては、沖縄につきまして米国同時多発テロの影響でいろんな観光振興の支援ということを行っているわけでございますが、具体的に申しますと、近隣諸国でのテレビ、新聞広告等も行っておりますし、それからまた、これらの国からの旅行会社の担当者ですとか代表者を沖縄に招きまして、これらの国から沖縄へのツアー造成と申しますか、そういうことのきっかけを作るとか、そんなことをやっているところでございます。
 以上でございます。
#116
○遠山清彦君 分かりました。
 是非、この沖縄の海外でのPR、これは国際観光振興会は恐らく沖縄だけじゃなくて日本全体をPRしなきゃいけないというミッションもお持ちでしょうから、またスタッフも、今日初めて知りましたけれども、百十一名ということでなかなか難しいところもあると思いますけれども、是非頑張っていただきたいというふうに思います。
 そこで、観光に関連しまして尾身大臣にまたお聞きしたいんですが、私、今ここに国交省さんからいただいたデータがあるんです。これは、日本への外国からの観光客の数のデータなんですが、平成十二年でいいますと、日本全体に来た外国人観光客は四百七十五万人というふうになっております。じゃ、沖縄にどれぐらい外国人が来ているかということなんですが、平成十二年で十四万九千人という数でございます。
 実は、沖縄に来る観光客全体は、大臣御存じのように四百四十三万人ぐらい、平成十二年はですね。ですから、そうすると、四百四十三万人の沖縄に来る全体の観光客のうち外国人は十四万九千人、実はこのうち十二万人以上が台湾の方なんですが。そうすると、沖縄に来る観光客の三・三%ぐらいしか外国人じゃないんです、その三・三%のうち八割以上が台湾の方というような状況なんですけれども。
 今、日本政府としては、外国からもっと日本に観光客来てもらおうということで新ウェルカムプラン21というキャンペーンを実はやっております、余り我々聞きませんが。これによりますと、二〇〇七年までに訪日外国人旅行者を八百万人にしようと。今、去年で四百七十万ぐらいですかね。四百七十万ぐらいをあと五年後までに八百万にしようというキャンペーンをやっているわけです。
 沖縄は今、十四万九千人、約十五万弱というところなんですが、大臣、沖縄にすごい近い台湾、ここが、一年間の外国人観光客というのは二百二十六万人なんですね。沖縄が十五万のときに台湾、二百二十六万人なんです。
 私、今回のこの振興新法では沖縄に外国人をもっと呼ぼうということが条文にも明らかなようになっているわけでありまして、是非、大臣の決意として、沖縄へ来る外国人観光客を今後十年間ぐらいで今十五万人なのをどれぐらいまでしたいのか、具体的に決意をお伺いできればと思います。
#117
○国務大臣(尾身幸次君) 今の日本が四百七十五万から八百万というと、二倍弱ということを全体として目指すということでございますが、私も、そういう意味からいえば少なくとも二倍程度は五年間に伸ばすということが最低限必要だろうと思います。
 ところが、実際の問題として見ると、日本の、これは国土交通省の問題でございますが、外国から来て日本に、沖縄に来るというためには、通常ならば国際便で成田に来て羽田に行って羽田から行くということになるわけで、東京の玄関を通って沖縄に入ってくるというチャネルが、空港が二つに分かれているために実際にはうまく使えない。関空に行って関空から沖縄に来るというようなことになるわけでございまして、私は日本における成田と羽田の関係というのが実は日本の国際化の大きな障害になっていると思いますが、沖縄という問題を考えるときにもこの問題が実は物すごく大きな障害になっている。
 だから、羽田を国際空港化して、羽田に来ていただいて、羽田から沖縄に来るということならアメリカから来るお客様もそう不便はないわけでございますけれども、やはり日本の国から沖縄に行く場所に国際線が入っていないとなかなかうまくいかない。あるいは直行でアメリカから沖縄に行くか、あるいはシンガポールとかアジアの国から沖縄に直行便をつなげるとか、先ほども大学院大学の話で申し上げましたが、そういう国際便というのをきちっと整備しないと、PRをやってもそれだけではなかなかうまくいかないのではないかというふうに考えます。
 沖縄の観光資源を増やすことも大事なんですけれども、同時にこの航空アクセスをもうちょっと良くしないといけない。これは日本全体に言えることでもありますが、沖縄の場合には特にそういうことを痛感をしておりますので、私どもも努力をいたしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
#118
○遠山清彦君 分かりました。
 私も実は、後で時間があれば金融特区のお話を聞くんですが、そこで正に交通ネットワークの問題をちょっと取り上げようと思っておりましたが、今、大臣のお話は倍にしたいということですので、私の解釈では三十万人ぐらいにこの五年間でしていこうということだと思いますので、私も私の立場でそれに向けて頑張ってまいりたいというふうに思います。
 次に、また観光に関連して、私は、沖縄の外国人観光客を増やすのに、やはり近隣のまずアジア諸国からの誘客というものに力を入れていくべきであるというふうに思うわけです。
 もう私たちみんな知っているように、中国には十二億人以上の人口がおりまして、今、経済状況上あるいは国の制度上、なかなか海外の観光に行くということじゃないかもしれませんけれども、今の高い経済成長率を中国が維持していけば、いずれ早い期間に少なくとも中国の人口の一割ぐらい、もう一割で一億人超えますから、一億二千万人の人が海外旅行へ行けるようになると。そうしたら、沖縄はすごく近いですので、ですからちょっと来れば百万、二百万すぐ増えてしまうというようなことが見込めるわけでございます。
 ただ、現状では、私、今データ持っていますが、平成十二年で台湾から沖縄に来る人は十二万九千八百五十四人、中国本土からは何とたったの七百四十一人、そして香港からは九百七十五人と、非常に心細い状況なわけでございます。これは、向こうのお国の事情もありますから我々どうこうということではないんですけれども、ただ私は、中国語圏から観光客が一気に増えるとしたら一気に来るんではないか、急増するんではないかというような感覚を持っております。
 そこで、やはり沖縄でも、英語というものもありますけれども、やはり地理的位置とか歴史的な関係を考えたら、中国語でいろんな沖縄の町に案内があるとか、中国語の観光通訳がたくさんいるという体制を先手を打って整えておいた方が、中国の本土の方がもっともっと観光に行けるといったときに、沖縄に行けば、日本語できなくても、英語もちょっとできなくても、中国語で結構遊べるというようなことになれば、一気に沖縄に来るんではないかというような思いを持っておるんですが、この点についていかがでしょうか。
#119
○国務大臣(尾身幸次君) 確かに、言われてみるとおっしゃるとおりだと思いますから、観光の振興のためにはあらゆることをやらなければいけないと思うわけでございまして、今のお話もしっかりと胸に畳んで私どもも政策を実行してまいりたいと思います。
#120
○遠山清彦君 ありがとうございます。
 次に、ちょっと私、例の特定民間観光関連施設の中に宿泊施設が外れている、ホテルが外れているということで質問する予定だったんですが、岩本委員が既に質問しておりまして、ただ、ここで一点だけ申し上げたい。
 もしこれ、安達統括官、何かあれば御答弁いただきたいと思いますが、先ほど、統括官の御答弁、岩本委員の質問に対する答弁の中で、要は、この特定民間観光関連施設の中に宿泊施設を入れて税法上の特例措置を享受できるようにしてしまうと、大手資本が沖縄に、その施設に入ってきて、参入してきて地元の宿泊施設を運営している業者が圧迫されるんではないか、特に去年はテロの問題があったんでというような御答弁があったんですけれども。
 私、沖縄のホテル、旅館関係者の人たちとこの件についてお話をしたときには、もしその特例措置があってそれで大手が沖縄にどどっと入ってくるんであれば、そういう大手は既に本土からもあるいは海外からももう来ていると、今さら限定された区域で特例措置をやったからといって、一気に沖縄の地元の旅館業者が圧迫されるような形で入ってくることはないんじゃないかというような反論をしておりました。
 また一部で、この施設の問題というのは税法上の公平性の問題があると。つまり、宿泊施設に特例措置を認めて、いわゆる私的営利企業にこういった課税上の特例措置を認めると、じゃ何でほかの業種の営利企業は駄目なんだというような不公平感が出てくるというお話もあったんですが。
 しかし、私、この振興新法の関連、十六条ですかね、見まして、この特定民間関連施設に指定されている施設の中に、例えば休養施設というのが入っているわけですよね。これ、昼間休養する施設は課税特例受けられて夜休養する宿泊施設は受けられないというのは、ちょっとやっぱり無理のある話なんではないかというふうに思うんですけれども。
 ですから、私の論点は、岩本委員と同じように、やはり今後の課題としてホテルを入れていった方がいいんではないかということなんですが、簡潔に、もし何かあれば。
#121
○政府参考人(安達俊雄君) 大手が入ってくるからということでなくて、沖縄全体の宿泊の施設の稼働率が非常に下がっておった去年の秋から冬に掛けての状況の中でなかなかコンセンサスが得られなかったということでございまして、内外を問うというようなことで言っているものではございません。
 また、そういったビジネスの施設であるということについては、もとより、この観光振興地域に係るスポーツ・レクリエーション施設等、皆、法人税を納めるという、これは私企業であるから納めるわけでありまして、すべてそういう面においても同じでございます。
 ただ、そういう経緯の中で対象としては認められなかったということでございますが、先ほど御説明申し上げたのは、中小企業の経営革新支援法の特例という、この法律の別途の規定については政令によって対象業種を定め得るということでございましたので、その中で対象化するという方向で検討をさせていただいているという御報告をさせていただいたわけでございます。
#122
○遠山清彦君 その議論は先ほど聞いて──大臣、じゃお願いします。
#123
○国務大臣(尾身幸次君) お話ししますと、今度対象にするのは中小企業だけでございますから、したがって、大手を入れて中小企業者を圧迫するという御懸念は今度の検討している内容についてはないと考えております。
#124
○遠山清彦君 分かりました。
 来年に向けてまたこれはちょっと私も議論していきたいと思いますので、今、現時点での対応としては了といたしますけれども、今後のまた検討課題としていただければというふうに思います。
 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、環境問題。私、これも、赤土の問題について聞こうと思っておりました。岩本委員のいろんな御議論で出てきたところもありますので、私が今日まず聞きたいのは石垣島、私も実は行って調査してきております。
 実は、田中直紀前農林水産副大臣が現地に行ったときに、いわゆる今まで地域に合った農業土木をやってきていなかったと。つまり、この赤土の問題というのは、農水省が中心にやってきた土地改良事業がいわゆる沖縄の特性を考えずに本土式で全国一律にやっちゃった結果こうなったんだということなわけでございます。つまり、地域性を余り考えていなかった。それからもう一つは、やっぱり環境との調和を考えていなかった。
 そこで、この田中副大臣が、昨年、これは八月十三日付けの八重山毎日新聞という地元の新聞に出ておりますけれども、今後の基本的な考え方は環境との調和だと。この環境との調和をキーワードにした土地改良事業あるいは農業土木をある意味、石垣島を代表的なモデルで今後やっていきたいということを言っているわけでございますので、まず、私は環境省じゃなくて農水省さんにこの点について伺って、それから、済みません、これ大臣もちょっと赤土問題、特にこの石垣島に関してどう対処されていくのか、お話しいただきたいと思います。
#125
○政府参考人(太田信介君) お答え申し上げます。
 沖縄における赤土流出は様々な要因で進んでおるわけでございますが、例えば、侵食を受けやすい土壌条件、あるいは強い降雨などの自然条件というのがまずございますし、農作業の機械化、大型化が進んでおります。あるいは、サトウキビ畑での長期の未作付けといった営農状況、さらには、農業関係だけでなくて様々な各種開発事業の増加といったものがその要因であろうかというように考えておりますが。
 土地改良事業について申し上げますと、四十七年度の本土復帰以来、亜熱帯地域の特性を生かしながら生産性の高い農業の確立を目指すということで進めてきておりますが、特に圃場の整備を本格化いたしました五十一年度、これがスタートになるかと思いますが、侵食を受けやすい土壌条件等を勘案して、既にその時点で全国基準に比べて緩い圃場の勾配でスタートはしたということでございます。ただし、まだそれでは必ずしもということもございまして、その後の事業の進展を踏まえまして基準を累次見直しをしてきております。
 そういった意味で、全国基準をそのまま適用するということではなくて、地域の実情に応じたきめの細かい赤土流出防止に努めてきておると。その一環として、特に水質保全対策事業というのを平成五年に設けたんですが、これは、沈砂池の整備とかのり面保護といった、そういうハード的な対応だけではなくて、グリーンベルトを設けるとか圃場の緩傾斜化を実施する中で、十四年度、来年度から、正に先ほどのお話を受けたような形になろうかと思いますけれども、計画の中で営農面等の対策をどうしていくかということをはっきり書くということを義務付けてこの事業を始めるということに今踏み出そうということでございます。
 特に、営農面の対策としては、サトウキビの夏植えから春植え、あるいは株出し等への栽培方式の転換ということが効果的でありますし、また、収穫後から次の植付け時まで裸地になりますこの期間をできるだけ短くしようというようなこと、あるいは、マメ科作物等の導入によって地面を覆いましてそういうことをなくしていくということ、そういったことでこれらを活用したいということでございます。
 土地改良法の改正で「環境との調和に配慮」ということも入れましたので、正にそういうことを進めていきたいということで、よろしくお願いしたいと思います。
#126
○国務大臣(尾身幸次君) これは、私も石垣島に参りまして、赤土問題の深刻さは自分で見てまいりました。
 土地改良などの公共事業と赤土問題などの関係については、私どもは今まで以上に反省をして、昔はなかったわけでありますから、そのことをしっかり考えて、今までのやり方の抜本的な変更をしないと私はうまくいかないと考えております。
 ですから、ずっと今まで例えば土地改良等の公共事業に携わってきた方々は、昔やったことについて、これは間違いだったというのは言いにくいことでございますが、しかし、赤土問題の深刻さを考えてみますと、全部この根元から洗い直して検討をして、この赤土問題を解決するようなことをしっかり考えていかなければならないのではないかというふうに私は考えております。
#127
○遠山清彦君 ありがとうございます。
 私も、この赤土問題に関しては、やはり、農水省だけじゃないと思いますけれども、政府全体として、過去に全国一律でやったこの土地改良事業が間違っていたという厳しい反省の上に立って今後新しい施策を進めていくべきだというふうに思っております。
 そこで、大臣の大学院大学に関連してお話をちょっとお伺いしたいんですが、先ほど岩本委員もおっしゃっていましたけれども、沖縄周辺は世界の海で最も緊急に保護が必要とされるサンゴ礁であるということが今年の二月十五日付けのアメリカ科学誌サイエンスに載っております。これは沖縄の新聞にも大きく報じられたわけでありまして、ですから、このサンゴ礁の保全という問題については今、世界じゅうが沖縄に注目しているという状況であります。
 私は、尾身大臣が作られようとされているこの大学院大学の中に是非、沖縄が世界に誇るサンゴ礁、あるいは希少生物などの保護に関係する、学部まで行けないにしても、学部あるいは何らかの小さな研究所なんかを作っていくべきではないかというふうに私は思っております。
 今、石垣島にはこういう国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターというものも財団法人として作られておりまして、こういうところと連携をしながら、やはり沖縄の特性を生かしてこの大学院大学を世界にアピールするということであれば、こういったサンゴ礁の保全なども含まれる環境保全、これはすごく大事ではないかと思うんですけれども、大臣の御所見をいただきたいと思います。
#128
○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄は、亜熱帯地域の島嶼地帯であるという意味で、大変に世界的に見てもユニークな地理的な環境がそろっていると言われております。したがいまして、そこでの研究テーマといいますか、その地理的条件を考えれば、例えば深層水の研究とか、例えば海洋生物の研究とか、例えば海洋バイオの研究、そういういろんなことが考えられるわけでございまして、もとよりそういう点の研究開発は大変大事でございまして、何らかの形でそういうものも取り上げていきたいと考えております。
 この大学院大学につきましては、むしろ今のバイオインフォマティクスというような、バイオとケミカルとフィジックスとITの四者の融合領域という、これから二十一世紀に世界全体で花が開くような分野で世界最高水準を目指すということでございまして、これは非常に厳しい道でございますが、私どもとしては、そういう方向をこの大学院大学に方向の役割を担わせていきたいというふうに考えております。
 しかしながら、同時に、例えばサンゴ礁の問題とか希少生物の問題とか深層水の問題とか海洋バイオの問題等々につきましては、それはそれでまた琉球大学もございますし、その他いろんな研究機関の活用を通じてこの地理的特性を生かしたような研究開発を進めていきたいと今いろいろと検討しているところでございまして、今、今日ただいま具体的なことを申し上げるわけにいきませんが、そういうものの研究も是非進めていって、この沖縄の地理的特性を生かしていきたいと考えております。
#129
○遠山清彦君 ありがとうございます。
 最後に、金融特区に関連して質問をさせていただきます。
 いろいろとあったんですけれども、もう時間もなくなってまいりましたので、私はこの沖縄での金融特区、日本で最初の金融特区を沖縄でやるというのは非常に大きな意味がありますし、また壮大な実験であるというふうに思っております。ここで私たちがやはり銘記しなければいけないことは、やるからには絶対成功させなきゃいけないということだというふうに私は思っております。
 個人的に、アイルランドのダブリンで成功したと言われているこの特区の問題ですが、客観的に沖縄が持っている条件とアイルランドのダブリンが持っている条件を比べたら、沖縄での金融特区を成功させるのは大変に難しいと言わざるを得ない状況であります。ダブリンは、ロンドンへの飛行機だけで一日五十便ぐらい持っているというような交通アクセスがあるところでありまして、また英語ができる人材がいるであるとかいろんな要件があるわけでありますから、この沖縄での特区を成功させるというのは並大抵ではないと。
 そこで、これは衆議院の沖特でも出たようでありますけれども、私はキャプティブ保険会社の導入というものを是非金融特区で考えていくべきであるというふうに思っております。
 これはちょっと難しい話ではありますけれども、キャプティブ保険会社というのは、大臣御存じのとおり、自分が保険契約を結んだ保険会社がその再保険として海外に自分たちの再保険を出したときに、その一部を自分たちの企業の小会社の、これキャプティブと言いますが、引受けさせると。
 つまり、通常、日本では、保険会社に保険掛けたら掛け捨てになるわけですが、このキャプティブを使いますと、自分が保険会社に保険料を払うと。しかし、自分たちがリスクマネージメントをしっかりやってリスクのすごく低い企業になれば、それが配当利益としてキャプティブ会社を通じて自分に戻ってくると。ですから、これがインセンティブになってリスクマネージメントを一生懸命やろうというふうになるわけですね。今、世界では、こういったキャプティブ保険会社が四千社ございます。しかし、日本はたった八十社というような状況でありまして、今後、私は日本でもこのキャプティブ保険会社は増えていくんではないかというふうに思っているわけであります。
 ただ、当然、キャプティブ保険というのはかなり金融業界でもハイレベルなものでございまして、ハイレベルであるがゆえに、単純に導入してしまったりタイミング間違って導入してしまったりすれば、これはデメリットもあるというふうにいろいろと言われているわけでありますけれども、ただ私は、冒頭に申し上げましたように、沖縄特区を成功させるためにはいかなるオプションも排除しないという姿勢を持っていくという意味で、最初はコールセンターとかインターネット証券の電子商取引とか、そういうところから始まるのかもしれませんけれども、やはり世界でもう四千社もキャプティブ保険があるというところでありますから、是非、日本で初めて特区を作る沖縄でこれ、やっぱり真剣に検討していただきたいと思うわけでありますけれども、最後に大臣の御見解を伺いたいと思います。
#130
○国務大臣(尾身幸次君) このキャプティブ保険の問題は、今お話をお伺いしてそう思ったんでございますが、検討する価値があると思いましたが、実は、この話が私のところに参りましたのはこの法案を提出する前の日でございまして、我々、この問題をまだ本格的な検討をしていない状況でございます。
 金融特区の問題は、日本の全体の経済システムの中で極めて例外的な扱いをするということでございますので、それなりの制約も付けているわけでございますが、キャプティブ保険問題につきましては、今お話のありましたような問題もありますので、今後の検討課題としていきたいと思っております。
#131
○遠山清彦君 以上で終わります。
#132
○小泉親司君 沖縄振興法について質問いたします。
 今回の振興法は、格差是正から自立的発展に力点を移したものだということで、私どももこの点については、自立的発展が沖縄県民の暮らしや福祉、環境の保全に役立てるかどうかということをしっかりと検証していく必要があるんじゃないかというふうに思います。
 今回の法案には、特別自由貿易地域の問題が盛り込まれております。これはもう既に御承知のように、中城湾に特別自由貿易地域が既に指定されておりまして、当委員会でもこの前、視察で行ってまいりましたが、まず初めにお聞きしたいのは、現在進められている特別自由貿易地域、ここは、全体の分譲面積はどれくらいで、現在立地している企業というのはどれくらいなのか、まず初めにお答えいただきたいと思います。
#133
○政府参考人(安達俊雄君) 入居可能面積としては九十ヘクタールでございます。分母としては九十ヘクタールでございますが、現在、企業の立地が実績としてあり、また確実に見込まれている面積は五ヘクタールということでございます。
#134
○小泉親司君 沖縄県からいただいてまいりましたこの資料によりますと、実際にこの前も当委員会でこの問題が取り上げられましたが、安達統括官は非常に楽観的な見方をされておられましたが、私どもが調査したものは、例えばこの前お話しになったのはレンタル工場、いわゆる分譲の部分じゃなくて賃貸部分では比較的埋まっていると。しかし、現在の分譲区画は三十四区画あると。その三十四区画のうち分譲されたのはわずか一区画で、しかも、将来的にもう一区画ぐらいはあるだろうというような話で、極めて現状としては非常に遅れている状況があります。
 これはなぜこういう現状になってしまったのか、この点の分析は政府としてやられておるんですか。
#135
○政府参考人(安達俊雄君) 沖縄の製造業の立地が決して容易でないという要因といたしましては、県自身の県内的な市場だけを見た場合の市場の狭隘性がございます。また、本土市場を目指すということになった場合に、本土から最も遠隔の県でございます。したがって、通常の製造業ということで考えますと、輸送コストの面でハンディキャップが出てくるというような困難性がございます。
 この制度ができましたときにそれが予想されていなかったわけではないわけでありまして、でき得る限りの応援をしていく。沖縄がどっちかといいますとサービス業中心の産業構造でございますけれども、やはり雇用の問題を考えたときに、製造業というものを重視せざるを得ない、困難ではあっても重視せざるを得ないという県政としてのお立場がございまして、そういったものに対して我々としては最大限こたえていくということで、税制としても思い切ったものを設けましたし、ただ税制を作っただけで良しとせず、レンタル工場ということで財政的にも支援してきた、こういういきさつでございます。
#136
○小泉親司君 いや、今回の法案にも特別自由貿易地域の指定の問題が書いてありますし、さらには、この特別自由貿易地域で更に活性化する計画を作るんだと、言わば第三セクターみたいなものを作るんだということまで書かれている。しかし、現状は先ほど言ったような状況であります。
 最近、三月に沖縄県と沖縄市が「中城湾泡瀬地区開発事業の推進にかかる確認作業結果について」という報告書を出されました。その報告書の中に、いわゆる新港地区の立地動向、つまり特別自由貿易地区の立地動向について書かれておりますが、これによりますと、県を挙げての企業誘致に努めることとしている。当初計画に比べやや遅れているものの、立地企業は順次出てきており、今後とも誘致活動に努めることにより相応の立地は見込まれると判断しているというふうに書いておりますが、これも内閣府と政府は同様の認識なんですか。
#137
○政府参考人(武田宗高君) 今、委員御指摘のとおり、先般、県それから市において行われました泡瀬地区、それから新港地区の需要確認の報告書におきまして、正におっしゃられましたように、立地企業が順次出てきておるということで、今後とも誘致活動に努めるということで、相応の立地が見込まれるというふうに判断をいたしておるところでございます。
#138
○小泉親司君 相応の立地が見込まれるという判断と政府は同じだという意味として今受け取りましたが、どういう根拠でそういうことを言われるんですか。
#139
○政府参考人(武田宗高君) 先ほど来出ておりますけれども、本地区におきましてレンタル工場等を建設し、またそれについての企業の引き合いが来ておる、あるいはまた、今回の制度改正等によりまして管理運営法人の設置等についてそれ相応の支援措置を設けると、そういった様々の努力、そういったものを加えましてそこの立地は可能というふうに判断をしているということでございます。
#140
○小泉親司君 いや、私は、企業主体を変えたところでその大きな変更はないと。実際にこの報告書を見ますと、「当初計画に比べてやや遅れているものの」と。
 私、一番初めにどのくらいの当初計画があるんだと県にお聞きしましたら、九十社だとおっしゃいました。今、局長が言っておられるのはレンタル工場の話をしているので、分譲の部分は、私も一月の当委員会のあの調査報告の視察の前にも一度お邪魔しましたが、その前と今度の視察でも同じ説明で全く事態は進んでいない。これをやはりどういうふうにするのか、相応の立地が見込まれるようにどういうふうにするのか。
 私は、今度の法案で明記しているようないわゆる第三セク方式を取れば、実際的にこれが相応の立地が見込まれるということにはならないと思います。その点で、政府のその根拠が非常に私はあいまいだと思いますが、もう少し具体的にお話しいただきたいと思います。
 この分譲住宅は、三十四区画と私、申し上げたのは、全体の分譲計画の四分の一にすぎないんでしょう。そうじゃないんですか。そういう状況の中で、三十四区画のうち一区画しかないという現状なんですよ。まだこれから分譲も造るわけで、そういうものでの相応の立地というのがどこに根拠があるのか、そこを明確にしていただきたいと思います。
#141
○政府参考人(安達俊雄君) この企業誘致の取組というのは極めて総合的なものでございます。今回法案におきまして新しくお願いしておる点は、御指摘のように、特別自由貿易地域における第三セクターに対する地方交付税措置による減収補てん措置でございます。
 この第三セクターにつきましては──今まで県がレンタル工場を運営してまいりましたけれども、数が多くなってまいりました。もう少し効率的にこれを行っていただく法人、これは、新設するかあるいは既存の法人を強化してやるかといったところは、効率的な行政の運営の在り方ということで今後最終的に判断していくことになろうと思いますが、そういった法人のそういった業務、賃貸工場の運営でありますとかあるいはその他の企業へのサポート機能、こういったものを行う法人の活動を円滑化するための新規措置を今回お願いしているわけでございますけれども。
 それ以外の対策として、これまでも一つは企業誘致そのものの活動でございまして、正直申しまして、この特別自由貿易地域ができたとき、事実でございますから御報告申し上げますと、県の東京事務所に企業誘致の担当者は一人しかおりませんでした。そして、それは沖縄の県の人はゼロ人でございました。私ども、やはり制度を幾ら作っても企業誘致に一生懸命努力していただかないとなかなかこれは難しいというところはありますということで、そこは随分強化もされてきました。
 そういう中で、正直言って、そういったソフトな体制に対して私どもが危惧していたところもここ数年の県の取組によって随分強化され、そしてこういった具体的なオートバイ製造業等の動きも出てきております。当面数十人でございますけれども、数年後には二百名近い雇用に持っていきたいというような、そういった企業の進出も出てきているわけでございまして、ここ特に一、二年の動きから見ますと、私ども長いことやっておりました担当としては、正直申しまして、極めて楽観的ということを私、指摘されましたけれども、手放しの楽観というわけではございませんけれども、今、武田局長が申し上げたような認識というのは正しいんではないかというふうに考えているところでございます。
#142
○小泉親司君 お二人の局長ともレンタル工場のお話しかされない。分譲住宅がこれは、分譲住宅じゃない、分譲地が主たる中心なんですよ、これは。それについてどういう立地が見込めるのかということについては、私はお答えがないというふうに思います。
 そこで、ちょっともう少し先に進みたいと思いますが、今度の特別自由貿易地域の問題は、中城湾新港開発全体の問題にかかわってくる問題だというふうに思います。
 例えば、この中城湾新港の特別貿易地域と、いわゆる今、環境問題で重要な問題になっている泡瀬干潟の埋立ての問題、この問題は大変密接な関係がありまして、特別自由貿易地域に企業を立地するその輸送体制を確保するために大規模な港湾を造るためにしゅんせつ工事を行う、そこから出た土砂を今度は隣の沖縄の貴重な自然である泡瀬干潟の埋立てに使うと。
 私、この問題についてはもう繰り返し当委員会でも質問してまいりましたが、例えば、貨物取扱量は全体で三百五十一万トンだと。実際に今百十万トンが供用されていると。しかし、特別自由貿易地域がそのような現状の下で、あと残りの二百四十一万トンの貨物取扱量が一体どこからどこまで来るのかということをこの前の委員会で尾身長官に御質問いたしました。そのときには、尾身長官が数字を持っておられないということで答弁がございませんでしたが、一体その貨物取扱量二百四十一万トンがどこから出てくるのか、何でこの特別自由貿易地域の現状からしてそのような大規模な港湾を必要なのか。
 この港湾の問題では、今、全国各地で大問題になっておりまして、大規模な港湾も造るけれども一隻も船が来ない、結局は釣堀になってしまったと、百億円の釣堀ができたという問題まで指摘されている問題なんですね。
 実際に何でこんな大規模な港湾が必要なのか、そのために何で中城湾の貴重な干潟である泡瀬干潟を埋立てする土砂をそこから出さなくちゃいけないのか。この問題について、私、明確に政府はお答えする必要があると思いますが、明確にしていただきたいと思います。
#143
○政府参考人(武田宗高君) 中城湾港の新港地区の貨物の搬出量でございますけれども、委員御案内のとおり、現在、西埠頭地区というのは完成を見ております。これにつきましては約百十万トンの輸出がございまして、これは当初計画しておったとおりでございます。
 それから、現在工事中の第二期工事地区それから第三期の地区、これらにつきましては、まだ具体的に搬出できる状況に至っておらない。
 今後の見通しでございますが、ただ、現時点で第一期それから第二期の立地企業等の要望、あるいはこれらから現実に搬出をする場合に那覇港を通じて搬出をするといった状況にございまして、そういった意味では、この中城湾港地区から直接に搬出をしたいという要望が寄せられているところでございます。
 そういった要望等、おおむね百万トン程度というふうに現時点では練っておりますが、今後の企業の立地等含めて所要の需要が発生をしてくるというふうに理解をしておるところでございます。
#144
○小泉親司君 いや、私は、根拠を示していただきたいという質問をしたんです。
 二百四十一万トンが出てくる出てくると言ったって、どこから出てくるんですかと私はお聞きしているので、あなたの答弁は、じゃ、特別自由貿易地域から需要が見込まれると言ったって、特別自由貿易地域は、先ほど言いましたように分譲の部分は三十四区画のうち一区画しかない、九十社が予定されていたのに一社しかない、こういう現状なんですから、一体どこに二百四十一万トンの貨物取扱量が必要なものが出てくるのか、私は、そこが非常に不明確だと。
 その点では私は、この問題はまだ、百十万トンはもう既に貨物取扱量としては実施されているものですから、それはもう既にやられているもので、それにプラス二百四十一万トンがどこから出てくるのか、この点では今の局長の答弁では非常に不十分だと思います。その点で私は、この自由貿易地域に立地企業が増える見込みがないにもかかわらず、大規模な港湾を引き続き進めるのはちょっと問題があると。その点では、やはりこの計画そのものをしっかりともう一度見直す必要があるんじゃないですか、現局面に立って。
#145
○政府参考人(武田宗高君) 先ほど委員、言及されました今回の需要予測調査等の確認の中身におきましても、こういった企業立地等も含めて今後の新港地区の開発あるいは建設、そういったものについて見通しがなされておるところでございまして、私どもも、そういった地元と一体となった努力を続けていくということによって、先ほど申しましたように潜在的に現在相当の需要もあるということでございますので、新港地区の需要の顕在化ということが見込まれるというふうに考えております。
#146
○小泉親司君 需要がある需要があるとおっしゃるだけで具体的な根拠は全く示されない。やはりここは問題だというふうに思います。
 先に進みますが、その極めて根拠があいまいな大規模なしゅんせつ工事によって、今度は泡瀬干潟という沖縄で重要な干潟が埋め立てられる。
 この問題については、ちょうど川口外務大臣もおられますが、沖縄に来られて前環境大臣としてこの問題についても触れられたというふうに新聞でもお聞きしましたが、この泡瀬干潟の問題について尾身長官は、先日この埋立事業を再開することを明らかにされた。今回の再開の理由について、一つは環境監視・検討委員会で藻場の移植はおおむね順調であり移植は可能となった、二つ目は先ほど示しました沖縄県と沖縄市が確認作業を行った、三つ目は市民の賛成が得られたと、こういうことを三つ挙げまして、条件はクリアできたんだということで再開された。
 私は、十一月に尾身大臣に対する質問で、やはり藻場の保全、クビレミドロなどの希少生物の保全は万全に行うべきだということを要求してまいりましたが、今回の工事再開は藻場の保全、クビレミドロの保全、こういう問題は万全であるという判断になったんですか。尾身長官、その根拠は、どういうところでそういう判断になったんですか。
#147
○国務大臣(尾身幸次君) この泡瀬の埋立事業につきましては、沖縄県及び沖縄市がこの沖縄中部地区の振興のために国際交流拠点を形成するということを目指して計画をしているものでございまして、私どもはその県と沖縄市の要望に基づいて進めようとしているものでございます。
 大きく分けて二つの問題がございまして、一つは環境問題、藻場の移植作業等々の問題でございますが、これにつきましては、去る二月二十二日に環境監視・検討委員会におきまして、藻場の移植は可能であるとの評価が得られたという報告をいただいております。
 それからもう一つは、土地の需要の見通しの確認作業の問題でございますが、去る三月八日に沖縄県及び沖縄市から各種の条件整備の努力を前提とすれば全体計画の実現可能性はある、また、仮に社会経済情勢の変化などによって土地需要が低迷した場合でも、少なくとも第T区域相当分、九十ヘクタールでございますが、これを上回る需要は見込めるとの結論が得られたので、当面第T区域を中心に事業を推進してほしいという要望があったところでございます。
 この要望を受けまして、私ども、関係者とも相談をしながら第T区画を対象とした事業の推進に向けて取り組むということにいたしまして、当面はトカゲハゼの保全にも配慮しつつ、可能な範囲での作業を開始することに至ったものでございます。
#148
○小泉親司君 いや、私が質問しているのは、昨年六月、私、当委員会で質問いたしました。そのときに環境省の総合環境政策局長は、藻場の移植には慎重に対応したい、クビレミドロについての移植は未完成だというふうに答弁されております。
 今日、環境省来られていますね。それじゃ、環境省は、このいわゆる中城湾の環境監視・検討委員会でその移植はおおむね順調であり移植は可能ということに対して、もう藻場移植は完成したんだと、そういう結論に達したということなんですか。
#149
○政府参考人(炭谷茂君) ただいま先生が指摘されましたように、二月二十二日に泡瀬地区の環境監視・検討委員会におきまして、海草の機械化移植は可能と判断されたというふうに聞いているわけでございます。一方、その委員会におきましては、今後ともモニタリングにおいて行い、技術の向上が図られるべきだと意見が出たというふうにお伺いいたしております。
 環境省といたしましては、そのような判断がなされたということについての詳細な科学的根拠については今現在は承知しておりませんけれども、確実に移植が実現できるよう徹底したモニタリングを実施し、技術の向上を図る等、慎重に対応することが重要というふうに考えております。沖縄県の環境部局と連携を図りながら、必要な助言を行っていきたいというふうに考えております。
#150
○小泉親司君 まだ結論が出ていないということなんですよ、長官。こんな私、やり方はおかしいと思います。
 そこで局長にお尋ねしますが、この物はいわゆるワーキンググループの報告書ということで出されているものなんです。私も、これ、ワーキンググループの報告書というのをいただきました。しかし、長官が言っておられるのは──失礼、海草移植実験についてのまとめというのがあるんですね。@、A、B、Cと言っております。@、A、B、Cいずれも今後の移植技術の改良が図られるべき、モニタリングを継続しなくちゃいけないということが書いてある。長官がおっしゃったのは、@、A、B、CのうちのBのわずか一部分で、おおむね順調であり、総合的に検討した結果、機械移植工法により海草の移植が可能であることがワーキンググループで確認されたというだけの話なんですよ。環境省が言っているように、この点については根拠が不明確であります。
 私、もう一つお聞きしたいのは、このワーキンググループというのはどういうふうな者で構成されているんですか。
#151
○政府参考人(武田宗高君) 二月二十二日に開催をされました環境監視・検討委員会で、藻場の移植作業について報告書が出されたわけでございますけれども、この概要は、先ほど委員御指摘のとおり、移植先の条件によりましては状態の良くない海草も見受けられるところではございますけれども、移植された海草の生育状態は全体的には順調であると。海草移植は可能でありまして、今後ともモニタリングをしていくことにより移植技術が更に向上するものと判断できるというのが結論でございました。
 それから、ちなみにこのワーキンググループでございますが、このワーキンググループはこの環境監視・検討委員会の下に置かれまして、学識経験者等を中心といたしまして、検討委員会に先立ちまして現場等の視察あるいは検討を行って監視・検討委員会に報告をするという活動をいただいておるところでございます。
#152
○小泉親司君 いや、私が言ったように、おおむね順調だというだけの話で、これから向上させなくちゃいけないと、あなた自分で言っているんだから、まだ結論が出ていないじゃないですか。それを見切り発車して工事再開するというのは、私は、長官、問題だというふうに思います。
 もう一回聞きます。ワーキンググループの構成メンバーはどういう人で構成されていますかってお聞きしているんです。
#153
○政府参考人(武田宗高君) ワーキンググループは鹿児島大学の水産学部の野呂教授を主査といたしまして、メンバー七人の方から成るグループでございます。
 先ほど申しましたように、そういった環境監視・検討委員会に先立ちまして、現場の視察とか検討等を行って報告書を作成し、検討委員会に報告をいただいているというところでございます。
#154
○小泉親司君 具体的におっしゃらないので、私の方から言いますと、まず鹿児島大学の水産学部の教授、愛媛大学の助手の方、学識経験者は二人だけ、全体の八人のうち、国土交通省、沖縄県土木建築部港湾課長、沖縄市東部海浜開発局長、沖縄総合事務局那覇港湾空港工事事務所長、沖縄総合事務局開発建設部港湾計画課長、沖縄総合事務局開発建設部港湾空港建設課長、これ、みんな事業主体じゃないですか。何で事業主体が中城湾港泡瀬地区環境監視・検討委員会の海藻草類移植・保全ワーキンググループのメンバーなんですか。
 これ、保全するという機関でありながら、実際に、先ほどおっしゃった、八人のうちの六人は事業主体だと、開発主体だと。これは、幾ら、いささか──そこで結論出たものは、これは、藻場の移植は完成だと、工事はどんどんおやりなさいという結論を導くような、そういう報告書しか出せないということははっきりしているんじゃないですか、これ。こういう私、やり方は大変不明朗だと思いますが、どうですか長官、この点、聞かれていて。
#155
○国務大臣(尾身幸次君) 私どもは、藻場の移植につきまして、二月二十二日に開催されました環境監視・検討委員会におきまして、藻場の移植は可能であるとの評価が得られたという報告がございまして、その話を聞いております。
 もとより、海草の生育状況につきましては、今後ともモニタリングを継続して移植技術の更なる向上を図るとともに、土地の問題については、関係市、県と相談をし、協力をしながら更に土地利用の推進や企業の誘致を進めていくと、それによって順調なる土地需要の確保が少なくとも第T区域については図れると、こういう判断をしたわけでございます。
 それからなお、この問題は、根本的には沖縄市及び沖縄県の要望に基づいて、地元の要望に基づいて私どもがこれを行っているわけでございまして、昨年十二月には沖縄市の総人口約十二万人の三分の二に当たります八万五千人の推進署名がございまして、私どもは、そういう点から見ても、地元の皆様のこれを進めたいという意思は確認されたものと認識をしておりまして、そういう地元の皆様の要望に基づいて今回工事を始めることを決定したということでございます。
#156
○小泉親司君 いや、長官の言われるのは、大変おかしいのは、元々埋立てするというのは国がやるんですから、それは沖縄県、沖縄市と言われても国が埋立事業をやるんだから、それぐらいは、そういう自然の保全については国がしっかりと責任を持たなくちゃ私はいかぬと思います。
 その意味で、環境の保全というのは、言わば、私は、沖縄ばかりじゃなくて、やっぱり百年の計で、将来にとって極めて重大な問題だと。日本弁護士連合会も、日弁連も、何回かの現地調査の結果、三月十九日に事業の中止と事前の環境保全を求める意見書を発表しております。
 私、今回の工事再開というのは、先ほども言いましたように、極めて不十分な環境調査によって見切り発車をした以外の何物でもないと。その点では、この工事を再び中止して、改めてやはり調査をもう一度しっかりとやるべきだ。この点、尾身長官にもう一度質問させていただきたい。
#157
○国務大臣(尾身幸次君) 昨年のこの委員会でも議論があったと思いますが、環境の問題についてと土地需要の問題についての二つの問題点がございまして、私どもは、そのことをどう扱うかということを検討した中で、一つは、この環境監視・検討委員会の結論を待とう、その考え方が決まるのを待とうというふうに思いまして二月二十二日まで待っていたわけでございまして、その検討委員会におきまして藻場の移植は可能であるとの評価が得られ、それからなお、今後ともモニタリングを継続して移植技術の更なる向上を図るべきであるということもそこでうたわれているわけでございます。
 それから、土地需要につきましては、これは沖縄県と沖縄市がこれについての検討を行いまして、その結果、三月八日に土地需要の見通しについての確認作業が得られまして、この全体としての需要は全体計画を実現する可能性はある、しかし、そのためには各種の条件整備と努力が前提であるというレポートが出まして、それと同時に、仮に社会経済情勢の変化などによって土地需要が低迷した場合でも、少なくとも第T区域相当分、約九十ヘクタールについてはこれを上回る需要が見込めるというお話がございました。
 したがいまして、地元の沖縄県及び沖縄市の意思は、この今の藻場の監視委員会の結論と土地需要の見通しとを含めまして、是非これを進めたいということでございましたので、私どもはその二つについての話を伺いまして、同時に、先ほど申しましたように、八万五千人の沖縄市民の署名がありました。そういうことを含めて、地元の意思はこれを推進する方向にあるということで、その地元の意見を尊重してこれを進めることにしたわけでございます。
 この事業そのものは国がやっておりますが、できた、いわゆる埋め立てた土地を買ってそれを利用するのは地元の皆様でございまして、それは沖縄県、沖縄市の方でそういう対応はされるということでございますから、地元の意見をしっかりと尊重してやることがこの場合においては適切なことであるというふうに考えております。
#158
○小泉親司君 いや、今度の法案でも国と県、市が一体となってやるという事業が非常に多いわけで、その意味で私は、この点では国が自然環境の保全の問題についてはしっかりとした立場に立って県にも市にも物申していかなくちゃいかぬと。その点では、先ほども環境省からも発言がありましたように、この藻場の移植の問題ではまだ慎重な対応が必要なわけで、これはもう大丈夫だといってどんどんやはり見切り発車で進めるのは、私は非常に重大な問題だということを指摘しておきたいと思います。
 外務大臣がわざわざお越しになっておりますので、普天間移設問題の十五年期限問題についてお聞きしたい。
 川口外務大臣は、十五年の期限問題について、イエスかノーかと言われればすべての問題にお答えできるものではないというふうに述べられた。十五年問題は、御承知のとおり、稲嶺知事が普天間代替施設の県内移設を受け入れる前提条件として選挙で公約したものであります。
 この前、昨年の十二月二十七日に開かれたいわゆる代替施設協でも稲嶺知事が、これは尾身長官が座長を務め、田中外務大臣が参加をしておりますが、その中でも、普天間飛行場代替施設の十五年使用期限の設定は、基地の固定化を避け、基地の整理縮小を求める県民感情から受入れの条件を示したものでありますと、政府におかれては、沖縄の置かれている状況を理解して、基地の提供責任者として、この十五年使用期限問題の早期解決に向けて引き続き努力をしていただくよう強く要望するということが出されておるわけです。その点については川口外務大臣も、受入れの前提条件であるという認識については、これは外務大臣も共有されるわけですね。
#159
○国務大臣(川口順子君) 普天間飛行場の代替施設の使用期限の問題につきましては、これは平成十一年の閣議決定にもございますとおり、政府といたしましては、国際情勢もあり、厳しい問題があるという認識を有していますけれども、沖縄県知事及び名護市長からこの問題についての要請がなされたことを重く受け止めまして、これを米国政府との話合いの中で取り上げてきておりまして、私も、去る二月十八日にパウエル国務長官とお会いをいたしましたときにこの点については取り上げさせていただきました。今後とも、平成十一年の閣議決定に従いまして適切に対処をいたしたいと存じます。
#160
○小泉親司君 私は移設政府方針を聞いているんではなくて、私もそのことは十分承知しておりますが、私がお聞きしているのは、受入れの前提条件であるという認識なんですねと。
#161
○国務大臣(川口順子君) 平成十一年末の閣議決定に従いまして適切に処理をいたしたいと考えております。
#162
○小泉親司君 ということは、代替施設協での沖縄県知事の見解とは違うということですね。
#163
○国務大臣(川口順子君) 繰り返しになりますけれども、この点につきましては、平成十一年末の閣議決定に従いまして適切に対応したいと考えております。
#164
○小泉親司君 使用期限問題については確かにここには書いてあるけれども、問題は、沖縄県知事は受入れ条件だと言っておられる、外務大臣はこの閣議決定、重く受け止めるんだと言っておられる、大きな違いがあるんで、そこは沖縄県知事と違うんですねと私はお聞きしているんですよ。
#165
○国務大臣(川口順子君) この点につきましては、沖縄県知事、名護市長の要請を私として重く受け止めまして、これを米国政府との話合いの中で取り上げてきているわけでございます。今後とも、平成十一年末の閣議決定に従いまして適切に対応したいと考えております。
#166
○小泉親司君 どうもそこら辺が、明確におっしゃらない。
 閣議決定は、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、在沖米軍の兵力構成の軍事態勢につき米国政府と協議していくというふうに言っているわけですが、ということは、これは九九年の十二月に決定されたものだと。
 となってくると、実質的に昨年のテロ以降の問題じゃないと。となってくると、アメリカ政府は今、二月四日の日本記者クラブでもブレア太平洋軍司令官が、恣意的に期限を設定するのは日米両政府の利益にならないと述べて、実際には非常に困難さを強調している。ということは、こういったテロの問題なども含めた国際情勢からすると非常に厳しいと。その点では川口大臣も、この十五年問題というのはブレアさんが述べたように日米両政府の利益にならないというお考えなんですか。
#167
○国務大臣(川口順子君) 二月十八日にパウエル国務長官とお会いをいたしましたときに私から、十五年使用期限の問題についての米国の立場は承知をしているけれども、普天間飛行場の移設・返還については引き続き国際情勢を踏まえ相談をしていきたいということを申しました。これに対しましてパウエル国務長官から、そのとおりである、十五年使用期限問題についてのお互いの立場は分かっているけれども、普天間飛行場の移設・返還についてよく相談をしていきたいというお話があったわけでございます。
 政府といたしまして、この十一年末の閣議決定に従いまして、国際情勢の変化に対応して、代替施設を含め、沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢につき米国政府と協議をしていく考えでございまして、併せて国際情勢が肯定的に変化をするように外交努力を積み重ねてまいりたいと存じます。
#168
○小泉親司君 パウエル長官が、お互いの立場は、違いは分かると言っておられるのは、日本側の立場というのは、それじゃアメリカ政府と違うんだから、受入れの条件だということなんじゃないんですか。
#169
○国務大臣(川口順子君) これは、正に平成十一年末の閣議決定にございますように、国際情勢もあり、厳しい問題であるという認識を持っておりますけれども、沖縄県知事及び名護市長からの要請を重く受け止めて米国政府に対して取り上げてきたということでございまして、今後ともこの閣議決定に従って適切に対応してまいりたいと、そういうことでございます。
#170
○小泉親司君 私は、重く受け止めると言っている間にどんどんどんどん、ブレア太平洋軍司令官が恣意的な設定はできないと言い、ブッシュ大統領に至っては、人為的な期限設定は無理だと言う、重く受け止めているうちにどんどん重い負担が私は背負わされているんじゃないかというふうに思います。
 その意味で、この十五年使用期限問題というのは移設の受入れの前提条件と稲嶺知事が言っておるわけですから、その点でも、これを政府が答えられないというのは大変私は重大な問題だというふうに思います。この点で私自身も、やはりこのような、政府がアメリカ政府に対してしっかりと主張しないと、ここはやはり困難さを一層増してしまうという点では、日本政府としてこの点についても、政府に強力な外交を進めるべきだということを指摘しまして、私の質問を終わります。
#171
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康であります。
 まず、先ほどもお話がありましたけれども、尾身大臣、今、沖縄に世界水準の大学院大学をお作りになるということで非常に献身的な御努力をされておられることに対して敬意を表します。
 そこで、世界の各地においていろいろ研究、視察などをされておりますけれども、昨日、一昨日とシンガポールを訪問されて、沖縄における大学院大学の設置の問題について、シンガポールにおける視察後の御感想を率直にお聞かせ願いたいというふうに思います。
#172
○国務大臣(尾身幸次君) 土曜日一日でございましたが、金曜の夜に立ちまして夜中に着きまして、土曜日一日、シンガポールのシンガポール大学、それからシンガポールの分子生物学研究所を訪問し、またゴー・チョクトン首相、それから科学技術担当大臣のヨー大臣ともお目に掛かり、また経済貿易大臣のジョージ・ヨーさんともお目に掛かっていろいろ話をしてまいりました。
 その中で、ゴー・チョクトン首相にも、我々は小泉・ゴー会談において日本・シンガポールの連携協定を結んだ、一月に調印したわけでございますが、その中には科学技術における協力というのも入っておりまして、その実際の実現の第一歩として、沖縄の大学院大学とシンガポールの特にバイオを中心とする研究機関との協力を進めていきたいという話をいたしまして、大いに賛同をしていただいて、シンガポールとしてもこの協力を進めるようにしたいというお話がございまして、大変心強く思った次第でございます。
 また、シンガポールにおける分子生物学などのバイオの関係の施設を見ましたが、大変に進んでおりまして、特にシンガポール、人口四百万人弱なんでございますが、世界じゅうから最高水準の人材が集まっておりまして、むしろシンガポール人だけではなしに、ほかの国からの人材がそこで一緒に、分野を超えた研究を共同でやっているという状況を目の当たりに見させていただきました。
 今、日本では一つ一つの個別の分野ごとの水準はそこそこ各大学において高いと思いますが、シンガポールのように分野横断的な共同研究がまだそこまで行っておりませんで、シンガポールの水準まで行くのは沖縄の大学院大学はなかなか大変だなという思いで帰ってまいりましたが、今後とも、世界とネットワークを結ぶ一つとしてシンガポールは大きな候補地でございますので、これをしっかり進めていきたいと考えている次第でございます。
#173
○島袋宗康君 御説明、ありがとうございました。
 外務大臣にお伺いいたします。
 今回の沖縄振興特別措置法案には、駐留軍用地跡地の利用の促進及び円滑化のための特別措置の規定が盛り込まれております。沖縄の振興の上で当然の規定であると思います。
 現在、沖縄県には在日米軍施設の七五%が集中し、沖縄本島の二〇%が米軍基地に占められ、嘉手納町では八二・八%、金武町で五九・六%、北谷町で五六・四%、宜野座村五一・四%、読谷村四四・六%、東村四一・五%、沖縄市三五・九%、伊江村三五・三%、宜野湾市三三・一%などと、市町村面積の大部分が基地に占有されている自治体が少なくありません。それが産業振興の大きな阻害要因になっていることは間違いありません。
 そこで、現在及び将来の沖縄の振興にとって米軍基地の整理縮小は避けて通れない課題であると私は思っております。政府は沖縄の米軍基地の整理縮小はSACOの最終合意の着実な実施と繰り返し言っておられますけれども、それでは不十分だと思っております。仮にSACO合意がすべて完了したとしても、沖縄の米軍基地が在日米軍基地に占める割合は七五%から七〇%と五%程度減るだけで、相変わらず沖縄県に米軍基地の過重負担が強いられる構造に変わりありません。
 そこで、沖縄の産業振興上、米軍基地の計画的かつ加速度的な返還促進が必要不可欠と考えますけれども、外務省は、改めてそのような観点でアメリカに対する交渉を進める考えはあるのかないのか、お尋ねいたします。
#174
○国務大臣(川口順子君) ただいま委員がおっしゃられましたように、沖縄に日本にある米軍の施設・区域が集中をし、実に七五%が沖縄に集中をしているということにつきましては、私も一週間前に、非常に短い時間ではございましたけれども、沖縄を訪問させていただきまして、私もその御負担のほどを感じさせていただきまして、沖縄の施設・区域がこのままであってはいけないというふうに思った次第でございます。特に、嘉数の高台公園に行きまして普天間基地を見ましたときに、本当にびっしり周り人家が囲んでいまして、これはなかなか、御負担の度合いというのは大変なものであるということを実感をいたしました。
 政府といたしまして、SACOの最終報告の実施が最善であると今考えておりまして、これに最大限の努力を傾注するつもりでおります。米国とも緊密に協力をいたしまして、普天間飛行場の移設・返還を含め、SACOの最終報告の実施に全力で取り組んで沖縄県民の御負担を軽減する、そのための努力を継続をしてまいりたいと考えます。
#175
○島袋宗康君 機会あるごとに沖縄の基地問題の整理縮小を訴えておりますけれども、要するに、我々の立場としては、SACOの合意というものは、これは県内移設なんですよ。縮小あるいは整理というふうなものにはつながらない、むしろ基地の機能強化というふうな立場で私たちは訴えているわけですから、今のお話のようなSACO合意に基づく整理縮小を図っていくということでは県民は納得しませんし、やはりもっともっと積極的に米軍基地の、私ははっきり言って、海兵隊をハワイやグアムに撤退させるということぐらいは日本政府としては当然主張していいと思います。そうでなければ、本当に沖縄県民の長い間のこの米軍による過重な負担というものは解消されないというふうな観点から申し述べておりますので、もう一つ突っ込んだ話をしていただきたいというふうに思っています。
#176
○国務大臣(川口順子君) 今の日米安全保障条約、それによる日本の安全保障及びこの地域の安全保障は非常に重大な、重要なものでございます。
 ただ、その一方で、それの実施をする段階で負担が沖縄県に偏っている、七五%の基地がそこに集中しているということがこの問題の根本にあるかと思います。という認識を持ちまして、SACOの最終合意の実施を行いますよう、米軍、アメリカとも緊密に協力をしまして、努力をしていきたいと思います。
 二月十八日にパウエル国務長官と私はお話をさせていただきまして、そこでも、日米両国がSACOの最終報告の実施のための協力を継続していくことが必要であるということについて一致をいたしたところでございます。
#177
○島袋宗康君 今のような答弁を私は大変不満に思っておりますけれども、先ほど申し上げましたように、海兵隊をまずハワイやグアムに撤退させるような方向で日米両政府とも話し合っていただきたい、そのことを申し上げておきたいと思います。
 駐留軍用地跡地の利用の促進及び円滑化のためには、当然の論理的及び実際的な前提として駐留軍用地の返還の促進がうたわれなければならないと考えますが、尾身担当大臣は、本法案のしかるべき箇所にいわゆる駐留軍用地の返還の促進というふうな文言を是非うたっていただきたいと思いますけれども、その点についてお尋ねいたします。
#178
○国務大臣(尾身幸次君) 米軍の存在によります負担が沖縄の皆様に大変重いということは先ほど来のお話のとおりでございまして、私どもはSACO最終報告に従ってこの整理、縮小、統合を進めていきたいと考えている次第でございます。
 その中で、跡地の利用につきましても、大規模跡地の問題あるいは特定跡地の問題も含めまして、その利用がしっかりとできるように、今度の法律の中におきましても、国は、この跡地利用に関する基本原則にのっとって、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を促進するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるということにしているわけでございます。
#179
○島袋宗康君 本法案の駐留軍用地跡地の利用の促進及び円滑化のための特別措置の中に、大規模跡地の指定、特定跡地の指定及び大規模跡地給付金の支給、特定跡地給付金の支給等の規定があります。
 沖縄県に所在する米軍基地は、その成立の経緯が、米軍の有無を言わさない強制的な収用によって成立したものである点においては、すべて軍用地は共通の条件の上に成り立っているものと私は考えております。ですから、返還される時点においては、規模の大小にかかわらず、その取扱いに格差を生じさせてはならないと考えますけれども、この点についての御見解を賜りたい。
#180
○政府参考人(安達俊雄君) 今回の法案におきまして、大規模跡地の規定そして特定跡地の規定を置いております。
 大規模跡地については、その大規模性ゆえに再開発に時間が掛かってしまうという困難が大きいという課題にどう対応していくかということで所要の措置を定めているものでございます。それから、特定跡地につきましても、大規模跡地ではございませんけれども、原状回復に相当の期間を要してしまう、そういった課題がある場合に、その課題にこたえるべく所要の措置を定めるというものでございます。
 このように、大規模跡地とか特定跡地に固有の課題に対してはそれぞれ手当てしているわけでございますけれども、それとは別に、駐留軍用地跡地に共通する課題が御指摘のようにございます。
 その共通する課題ということに関連しては、本法案におきまして跡地の利用に関する基本原則を定めますとともに、国は、この基本原則にのっとり、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を促進するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるという規定を設けておりますけれども、これは大規模跡地あるいは特定跡地だけではなく、すべての跡地に共通して所要の対策が生じた場合には所要の対応をするということを共通して定めているものでございますし、また、法案には書かれておりませんけれども、今後、この跡地対策に係る調整機関の立ち上げについて、現在の準備の協議会を中心に検討を進めてまいりたいというふうに、急いでまいりたいと思っておるわけでございますけれども、そこにおきます調整機関につきましても、大規模跡地に限定することなく、国、県、跡地関係市町村が密接に連携し、個別の跡地の課題に応じて、返還跡地の利用の促進にきめ細かく対応していく上で生じる課題に対しまして所要の調整の役割を果たすことを期待しているものでございます。
 以上でございます。
#181
○島袋宗康君 是非、その点が公平に跡地の問題については考えていただきたいという要望をしておきます。
 沖縄県の産業構造は、全国に比べ、二次産業のウエートが低く、三次産業のウエートが高くなっております。例えば、県内総生産に占める産業別構成は、平成十一年度に、沖縄県の二次産業は一七・六%に対し、全国は二九・八%と、沖縄は全国の六割に満たない比率と、非常に低くなっております。しかも、その構成比は、昭和五十七年度の二二%から平成四年度二一・五%、そして平成十一年度一七・六%と、次第に低くなってきております。
 そこで、どのようにすれば沖縄における二次産業の比重を高めていくことができるのか、その強化策はあるのかどうか、お尋ねいたします。
#182
○国務大臣(尾身幸次君) おっしゃるように、沖縄の製造業がほかの地区と比べて非常に脆弱であるということは確かでございまして、私ども、沖縄振興開発特別法におきましても、今まで工場等の開発地区あるいは自由貿易地域などの制度の下でこの育成を図ってきたところでございます。
 しかしながら、まだなかなかその成果がはっきりした形で出ていないというのも事実でございまして、私はその原因は、全体としての技術的なバックグラウンドといいますか、蓄積というのが、特に物作り、第二次産業の面で余り強くなかったということがあろうと思っておりまして、これに対応して、今度は沖縄高等専門学校などの設置によりまして地道な物作り、ITも含めた物作りの分野での人材育成を図ってそういう面の力を強くしていきたい。それからまた、大学院大学におきましても、自然科学系のバイオの関係でございますが、全体としての能力を高めるようなことがそういうものによって徐々にできてくる、そのことも期待しているわけでございます。
 さらに、健康食品産業はここ五年間で五倍に伸びているというような実態にございまして、こういう面、それぞれ得意な分野を通じていろんな形でこの第二次産業を発展をさせていって全体としての水準を高めることが必要だなと。
 いずれにしても、必ずしも道は近くない、道は遠いという思いではございますが、やはりバランスの取れた産業構造を実現して、本当の意味で沖縄の自立経済の達成を図るためには第二次産業がもうちょっと強くなるということがどうしても必要だと考えておりまして、あらゆる手段を、あらゆる政策を進めてまいりたいと考えております。
#183
○島袋宗康君 第一次産業においても、平成十一年度に沖縄県は二・三%、全国の一・五%より高くなっております。したがって、沖縄県においては農林水産業の振興にも力を入れて取り組んでいく必要があります。
 そこで、まず、沖縄県の農業の振興に当たっては、政府としてどのような方向性を持って指導に当たっていかれる考えなのか、お伺いいたします。
#184
○政府参考人(武田宗高君) 沖縄の農業でございますけれども、農業用水の供給等の基盤整備あるいは病害虫対策といったものが進んでまいりました。そういうことから、サトウキビに加えまして、冬から春に掛けまして野菜であるとかあるいは花卉、また熱帯果樹や肉用牛といった亜熱帯の特性を生かした産地ということで一定の評価を得つつあるというふうに考えております。
 また、今後でございますけれども、観光・リゾート産業であるとかあるいは健康食品産業といったものとの連携等によります振興も期待されるところでございます。こういった点を踏まえまして、沖縄の優位性を生かした作物等を中心として、きめ細かい振興を図るということが重要ではないかなというふうに考えておるところでございます。
 このため、新法におきましても、全体計画であります沖縄振興計画の下で、より具体的な農林水産業の振興計画といったものを策定をいたしまして、今後、沖縄県を始め関係各省、十分連携して特色ある農業の振興に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#185
○島袋宗康君 沖縄県はサトウキビが基幹産業であります。そこで、毎年、私どもは経済連と一緒に赤い鉢巻きをして、そして一トン当たり二万四百円ですか、今、キビ作の値段の交渉を、値上げを要請しておる段階でありますけれども、これがなかなか上がってこない。したがって、今の生産費と価格が全く釣り合わないものですから、サトウキビを作る人がいない。もう六十歳以上の方々がようやくほかに仕事がないからサトウキビを各島で今作っている状況であります。
 今日の新聞によりますと、伊江島辺りでももう精糖工場がなくなるんだというふうなことが言われております。皮肉なことに、軍用地料は現在まで七%も上がったけれども、このサトウキビは全然上がってこない、値上げされていないというふうな皮肉を書いた新聞もありましたけれども、そういうふうな状況ですから、やはり生産に見合うようなサトウキビの値段というものが今求められているわけですよ。
 そういった意味で、大変失礼な話だが、それはもうグローバリゼーションで、サトウキビの値段というものは外国から比べると非常に高くなりますけれども、やはり沖縄の基幹産業はもうサトウキビ以外には各離島ではないわけですから、そこでどうしてもサトウキビしか作れないと。先ほどいろいろ、健康食品とかいろんなのありますけれども、やはり現実はサトウキビが基幹産業なんですから、それをもっと、やっぱり振興策としてサトウキビの値段をもっと調整した上で値上げしてもらわないと、この高齢者の方々が非常に困っている、それで若者が定着しない、そういう状況を開発庁としてはどういうふうにお考えなのか、お聞かせください。
#186
○国務大臣(尾身幸次君) サトウキビの問題は、沖縄の基幹産業でございますが、大変厳しい状況にあることはよく承知をしております。今後とも、そういう基幹産業に対してできるだけの政策を進めて守っていきたいと考えている次第でございます。
 先ほどからお話に出ましたが、観光・リゾート産業との関連とか、あるいは健康食品産業との関連で、新しい分野の農作物、農産品を伸ばしていくということも含めまして、全体として農業が伸びるような対策を講じてまいりたいと考えております。
#187
○島袋宗康君 是非、沖縄の基幹産業であるサトウキビの振興というものを考えていただきたいという要望をしておきます。
 同じく、沖縄県の漁業の現状及び問題点とその振興策に関する御見解についてお示しいただきたいと思います。
#188
○国務大臣(尾身幸次君) 漁業の問題でございますが、マグロ、カツオ等の回遊魚やあるいはサンゴ礁域の特色ある魚介類に加えまして、冬でも温かい海水を活用した養殖業にも沖縄は適しているということでございます。この特性を生かして、最近はモズクとかクルマエビの養殖につきまして全国有数の産地が形成されているわけでございます。そういう中で深層水の利用の研究なども進められておりまして、全体として、そういういろんな角度から亜熱帯のサンゴ礁海域の特性を生かした沖縄の水産業の振興を図っていくということは大事でございまして、沖縄の利点を生かしたような形で水産業の発展を進めてまいりたいと考えております。
#189
○島袋宗康君 沖縄における米軍基地の存在から不可避的に派生する諸問題についてお伺いいたします。
 まず、最近、米軍関係の犯罪が、米軍人や軍属のみならず、米軍人の家族の犯罪まで増加している状況であります。このような米軍関係の刑事事犯について、その概況と予防策についてお伺いいたします。
 また、米軍基地にかかわる環境汚染事案も多発しておりますが、政府は米軍に対してどのように対処しておられるか。
 今年、キャンプ・ハンセン等の米軍演習場における山林火災の多発も目に余るものがあります。これも今に始まったものではなく、何十年来、米軍の沖縄において繰り返し繰り返している自然破壊の犯罪的行為であります。このような事態に対して、政府は米軍に対してどのような措置を取っているのか。
 最後に、外務省は正に内憂外患の諸案件を抱え込んでおられますけれども、私は、外務省の沖縄大使は沖縄県民の立場に立って対米折衝をしておられるのか、どのような日常活動をしておられるのか、防衛施設局長との職掌の違いは何なのか、広大な米軍基地を押し付けられた沖縄県民の苦難と負担の軽減のために有効に機能しているのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
#190
○政府参考人(村上徳光君) まずは、犯罪について私からお答え申し上げます。
 平成十三年中の沖縄県における米軍人軍属、家族による刑法犯の検挙件数は七十件でございます。そのうち、窃盗犯は三十七件、凶悪犯は四件となっております。
 この種の事件を予防するためには、米軍関係者にその自覚と責任を求め、我が国の法令の遵守を求めていく必要があることが一番でございますので、沖縄県警察等関係機関におきましては、米軍当局に対し綱紀粛正、米軍人に対する指導の徹底等について申入れを行っているところでございます。
 また、沖縄県警察におきましては、米軍人等による犯罪の発生が多い北谷町美浜地区及び北前地区を中心に管轄の警察署員と警察本部の自動車警ら隊等によるパトロールを強化しており、特に犯罪発生の多い週末には体制を拡充しているところであります。このほか、美浜、北前地区等の地域住民の方々により、地域安全活動として、自主的な防犯パトロール等が行われていると承知しております。
 警察といたしましては、今後ともこれらの活動等を通じて犯罪の未然防止に尽くしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#191
○政府参考人(嶋口武彦君) 米軍人軍属の犯罪につきまして、今、警察庁の方もこのような努力をされているということでございますけれども、私どもといたしましても、あらゆる機会を通じて犯罪の防止、未然防止ということで強く申し入れております。
 ちなみに、私、着任して間もないんでありますけれども、沖縄へ行きまして四軍調整官、海兵隊の司令官でございますけれども、それだけは話ししました、お互い頭が痛い話であるけれども、より徹底していこうと。米軍の方も、ただ単に規律だけではなくして、沖縄の文化とかそういうものをきちんと教えて隊員を教育すると。他方、ただ米軍だけに依存していても足りませんので、私どもとしても、やはり相互に協力して、国、県、米軍、更に対策を講じていこうと、このような努力をしておるところであります。
 それから、米軍の事故でございますけれども、公務上の事故はともかくとして、公務外で起きた場合には、米軍人自体に支払能力がないというようなことがありまして、もとよりその加害者と被害者の話合いで解決が望ましいわけでありますが、実際上ほとんど期待できないということでありますので、私どもが仲立ちになりまして、地位協定の協定に基づきまして、いろいろ試算をし、精査し、そして米軍に要求し、金を払ってもらうということでございますけれども、ただ、やはりそこでも問題がございます。
 話が付くまで、私ども一生懸命やりますけれども、時間掛かります。時間掛かりますので、その間、その被害を受けた方は大変ないろんな問題を抱えるということでございますので、自動車保険でいいますと任意保険に強制的に入ってくださいと、米軍の方。それから、療養、見舞い、これ事前にお支払いしましょうと。それから、いろいろな事業を起こしたりということであれば、いろんなその保証、融資もいたしましょうと。さらに、どうしても差が出た場合には、被害者と認定の差が出た場合には見舞金で補てんいたしましょうと。このような政策を講じたところでございまして、今後とも、この運用の充実を図って、被害者の救済に万全を期していきたいと、このように考えております。
 それから、キャンプ・ハンセンの山火事でございます。
 今年になって既に六件ということでございまして、例年に比べてかなり多いということで私ども頭痛めております。これまで累次いろんな政策を取ってきておりますけれども、今年の場合は、沖縄は一月、二月で雨が少ないというようなことも原因のようでございますけれども、根本的にはもっといろいろなやることがあるだろうということで、ヘリを、従来は現地から司令部を通じてヘリコプターの部隊にというようなことをやっていますけれども、そうじゃなくて、直接連絡して、すぐ飛び立てるようにと、常時待機してほしいとか、それから防火用の道路とか消火用の道路、これらについても今検討し、着手しようという状況でございます。
#192
○政府参考人(藤崎一郎君) お答えいたします。
 今の犯罪の件につきましては外務省といたしましても大変憂慮しておりまして、この問題につきましては、川口外務大臣が着任早々ブレア太平洋軍司令官並びに先般沖縄を訪問しましたときにはグレグソン四軍調整官に申入れを行ったところでございます。
 さらに、今、沖縄の大使についての御質問があったわけでございますけれども、沖縄大使は平成十年の二月にこれを設置いたしまして、沖縄県の自治体、議会、民間団体等から意見を伺い、在那覇の米総領事館、在沖縄米軍との間で各種調整を行い、また外務大臣以下私どもに随時報告しているわけでございますが、問題が起こりますたびに米軍あるいは米総領事館とも連絡、申入れを行うと同時に、問題がない場合でも、この三者協、沖縄県、米軍それから政府という三者の間で緊密な連絡を取りまして、各種問題に未然に対応するようにということで努力しているところでございます。
#193
○島袋宗康君 たくさん質問しましたけれども、時間ですので。
#194
○委員長(佐藤雄平君) 本日の質疑はこの程度といたします。
 なお、政府参考人に事前通告があった、ある質疑については、できる限り資料等については具備しておくように、特にお願い申し上げておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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