くにさくロゴ
2002/07/19 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 災害対策特別委員会 第8号
姉妹サイト
 
2002/07/19 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 災害対策特別委員会 第8号

#1
第154回国会 災害対策特別委員会 第8号
平成十四年七月十九日(金曜日)
   午前十時四十四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十八日
    辞任         補欠選任
     山本 孝史君     小川 敏夫君
     弘友 和夫君     山口那津男君
     山本 正和君     平野 達男君
 七月十九日
    辞任         補欠選任
     高橋 千秋君     池口 修次君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         加藤 修一君
    理 事
                岸  宏一君
                宮崎 秀樹君
                谷林 正昭君
    委 員
                大仁田 厚君
                加治屋義人君
                景山俊太郎君
                柏村 武昭君
                小泉 顕雄君
                斉藤 滋宣君
                鶴保 庸介君
                中川 義雄君
                池口 修次君
                小川 敏夫君
                神本美恵子君
                高橋 千秋君
                山根 隆治君
                山口那津男君
                大沢 辰美君
                大門実紀史君
                平野 達男君
   国務大臣
       国務大臣
       (防災担当大臣) 村井  仁君
   副大臣
       内閣府副大臣   松下 忠洋君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        奥山 茂彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        高橋 健文君
       警察庁警備局長  漆間  巌君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    真野  章君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  中條 康朗君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  澤井 英一君
       国土交通省都市
       ・地域整備局下
       水道部長     曽小川久貴君
       国土交通省河川
       局長       鈴木藤一郎君
       国土交通省道路
       局長       佐藤 信秋君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (平成十四年台風第六号及び第七号に伴う大雨
 による災害に関する件)
 (火山災害地域の住居移転促進に関する件)
 (災害救助犬の支援施策に関する件)
 (住宅地域における内水による洪水被害対策に
 関する件)
 (高速自動車国道の雨水排水問題に関する件)
 (三宅村村民に対する生活支援と住宅保全対策
 に関する件)
 (台風第六号の河川被害に対する管理者の対応
 の違いに関する件)
 (近年の水害発生状況の変化と行政への影響に
 関する件)
 (三宅島の災害対策に関する決議の件)

    ─────────────
#2
○委員長(加藤修一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十八日、山本正和君、弘友和夫君及び山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として平野達男君、山口那津男君及び小川敏夫君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(加藤修一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官高橋健文君、警察庁警備局長漆間巌君、厚生労働省社会・援護局長真野章君、農林水産省農村振興局整備部長中條康朗君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君、国土交通省都市・地域整備局下水道部長曽小川久貴君、国土交通省河川局長鈴木藤一郎君及び国土交通省道路局長佐藤信秋君、以上を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(加藤修一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(加藤修一君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 平成十四年台風第六号及び第七号に伴う大雨による災害について、政府から報告を聴取いたします。村井防災担当大臣。
#6
○国務大臣(村井仁君) 台風第六号及び第七号に伴う大雨による被害の状況につきまして御報告申し上げます。
 去る七月九日から十一日に掛けて、台風第六号と梅雨前線の影響で、紀伊半島から東北地方の太平洋側に掛けての広い範囲で三百ミリを超えるなど各地で大雨となりました。さらに、十三日から十六日に掛けては、台風第七号と梅雨前線の影響で、再び東北地方の日本海側、北陸地方、東海地方で三百ミリ近い大雨となりました。これらにより、全国各地で被害が発生いたしました。
 この災害により亡くなられました方々とその御遺族に対しまして深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に対し心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 まず、台風第六号に伴う大雨による被害の状況でございますが、消防庁による現在までの調べによりますと、人的被害としまして死者六名、行方不明者一名、負傷者二十九名、住家被害として全壊家屋十五棟、半壊家屋二十四棟、一部損壊家屋百二十二棟のほか、床上浸水二千四百五十九棟、床下浸水七千百十一棟となっております。
 また、国土交通省による現在までの調べによりますと、二十六都府県百二十か所で土砂災害が発生したほか、河川三千六百七十六か所、道路二千三百六十六か所、砂防施設等百七十二か所を始めとする公共土木施設六千二百四十七か所で被害を受けております。
 農林水産関係でも、農林水産省による現在までの調べによりますと、農地四千二十五か所、農業用施設四千四百三十七か所、治山施設二十九か所、林地三百五十七か所、林道二千三百六十八か所、漁港等四か所で被害を受けております。
 鉄道につきましては、国土交通省の調べによりますと、JR大船渡線及び長良川鉄道の一部区間において今なお運休中でございます。
 続いて、台風第七号に伴う大雨による被害状況について御報告申し上げます。
 同じく、消防庁による現在までの調べによりますと、人的被害として負傷者九名、住家被害として全壊家屋六棟、半壊家屋二十五棟、一部損壊家屋百六十二棟のほか、床上浸水が二十三棟、床下浸水が二百十一棟となっております。
 また、国土交通省による現在までの調べによりますと、十四県三十八か所で土砂災害が発生したほか、河川百四十六か所、道路二百三十七か所を始めとする公共土木施設三百九十九か所で被害を受けております。
 農林水産関係でも、農林水産省による現在までの調べによりますと、農業用施設十か所、治山施設一か所、林地九か所、林道一か所で被害を受けております。
 このように、台風第六号及び第七号は広範囲にわたり全国各地で被害をもたらしました。政府といたしましては、関係省庁において災害応急体制を整備し、災害救助法を岐阜県大垣市及び岩手県東山町への適用、自衛隊の災害派遣等、総力を挙げた対応を行ってきたところであります。
 七月十二日には、内閣府において災害対策関係省庁連絡会議を開催し、被害の状況等について政府としての情報共有を図るとともに、復旧対策の万全な実施、当時接近しつつあった台風第七号への万全な体制を期すことを確認したところであります。
 災害復旧に関しましては、関係省庁による現地調査等を踏まえ、公共土木施設、農地等の被害状況の早期把握を行っているところであり、被災地の速やかな復旧に努める所存であります。
 なお、激甚災害の指定につきましては、被害の状況や被害を受けた自治体の財政状況、被災地の農業所得の状況等に照らし最終的に判断することとなりますが、災害査定の状況を把握した上で早急に検討してまいる所存であります。
 また、被災者生活再建支援法につきましても、現在までに岐阜県大垣市への適用について公示されたところであり、住家の被害認定を踏まえ県により個別の対応がなされることとなります。
 今後とも関係省庁が緊密に連携し、防災体制に万全を期するとともに、被災地の一日も早い復旧に政府が一丸となって対応することといたしております。
 以上、御報告させていただきます。ありがとうございました。
#7
○委員長(加藤修一君) 以上で報告聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○宮崎秀樹君 自由民主党の宮崎秀樹であります。
 それでは、私は二点ほど御質問申し上げたいと思います。
 今日、後ほど三宅島の災害に対する決議をこの委員会でやる予定にしておりますけれども、大変活火山の災害というのは深刻な状況に来ておると思います。
 そこで、かつて過去の有珠山の災害でございますが、これは一応収まったとはいっても、時計の針のようにあそこは噴火口があるんですね。そこの地域に居住している方々に対しまして、活火山の活動火山対策特別措置法というのがあるんですが、そういうところに、将来非常に危険なことが予想される地域の住民に対して、これやはり住居移転促進ということで支援策を講じるという対策を是非これは考えてもらいたい。
 ただ、現在のこの活動火山対策特別措置法というのの中にはこれ適用項目がなくて防災集団移転事業ということで対応していると、こういうことでございますが、やはり活火山法の中でこれも考えていくべきじゃないかと思うんですが、大臣、どういうような御所感をお持ちでしょうか、御意見を伺いたいと思います。
#9
○国務大臣(村井仁君) 有珠山の周辺地域の土地利用の問題につきましては、北海道がゾーン分けをいたしておりまして、もちろん現地と十分相談をしてのことでございますけれども、それで住宅などにつきましては移転を誘導する地域ということでCゾーンというのを決めております。
 これは、北海道とそれから地元の一市二町が共通認識に立って今後将来の噴火に備えて被害をできるだけ少なくする、そういう目的でいろんな対策を講じているわけでございますが、ただ一方で、あそこには洞爺湖温泉街というのがございまして、そういう、何といいますか、商業的施設でございますとかそういうものまで移すというのはまたいかがなものかというような配慮があり、強制的な性格を伴っていない誘導的なものにすぎないわけでございます。そういう意味で、これはこれで一つの御判断なんじゃないかと私は見ております。
 今、宮崎委員御指摘のような活動火山対策措置法で、例えば住居移転の促進について何らかの支援を、非常に強い支援をやる。そういうことになりますと、そこへは住んでいかぬとかいうような制約を一方できちんとかませる必要がありまして、いわば居住の自由の問題でございますとかいう問題とちょっとぶつかってくる問題もあり得るのではないだろうか。もう少しこれはそういう意味でも研究をさせていただく必要があるんじゃないかというような感じがいたします。
 これ、要するに、住んじゃいかぬというほどまでに危険だとは言い切れない、ある程度のリスクを考えながら生活していける部分だと、こんなようなゾーン分けのようでございますので、そういうところをどういうふうに扱っていったらいいのか、なお工夫を要する点ではないか、そんなふうに思っております。
#10
○宮崎秀樹君 しかし、住民が希望したときはこれはきちっと対応していただくということはやっぱりやってもらわなきゃいけないというふうに思うわけであります。
 そこで、住民の生命とか身体及び財産を災害から保護するための防災集団移転促進事業というのがございますね。その中の防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律ということで現在行われているんですが、ここに要件があるんです。
 この要件は、移転対象戸数が十戸以上かつ移転先において次の戸数の団地を形成することとなっていると、こうなっています。そして、移転対象戸数が二十戸以下の場合は十戸、移転対象戸数が二十戸以上の場合はその半数以上ということなんですね。
 そうすると、一軒そこにあったその一軒の住民がどうしても危険だからほかへ行きたいと言ったときには対象にならないのかですね。何か私が聞いたところによりますと、十戸そろって、十戸ほかにそろって同じ地域に十戸移らなきゃいけないとか、何か訳の分からないような制約をしているんで、私は、そういうようなことでがんじがらめに縛ってしまうと、これは正に現実的ではない、生きてこないということで、この辺が非常に私はどうも腑に落ちないんですが。
 これは全国一律基準というようなことで縛ることじゃなくて、いろいろ防災のソフト対策拡充の観点からも、その要件の緩和又は弾力的な運用を是非これは図っていただきたいと思うんですが、どんなふうにその対応されているか、そういう事例があったらまたお示し願いたいと思います。
#11
○政府参考人(澤井英一君) 防災集団移転促進事業のお尋ねでございますが、これは仰せのとおり、被災した現地での再建では住民の生命、財産等の安全を期し難いといったような問題がある場合に、市町村において新たな団地を造成し住居の集団的移転を促進するということでございまして、この場合、その集団移転によって新しい場所で新しいコミュニティーを作るという趣旨を基本にしておりまして、その観点から団地の規模として十戸以上という基準を設けているものと承知しております。
 なお、十戸未満の移転につきましても、実例を挙げますと、平成五年の鹿児島県における集中豪雨に対しまして四戸の移転を対象に実施されました、がけ地近接等危険住宅移転事業という別の制度もございまして、こうした制度も活用しながら、災害の態様あるいは住民の皆様の御意向を踏まえて、今後とも適切な運用を図っていきたいというふうに考えております。
#12
○宮崎秀樹君 親戚がこの場所にあって隣に来いというようなケースもありましょうし、余りコミュニティー、コミュニティーと言っても、どこまでの範囲をコミュニティーと言うか、これいろいろまた議論があると思うんで、そこは弾力的にケース・バイ・ケースでひとつ対応して、より親切にこういうことは進めてもらいたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#13
○山根隆治君 おはようございます。
 私は、一つは災害救助犬についてお尋ねをいたしたいと思います。
 実は先般、内閣委員会でもかかわりを持つ部分がございまして、この災害救助犬について村井大臣にお尋ねいたしましたが、今日は災害担当大臣というお立場で、幾つかの御質問を更にさせていただきたいというふうに考えております。
 実は先般の委員会での御答弁で、この災害救助犬につきましては大臣の御認識と私の認識の若干のずれがあるといいましょうか、そんなふうな思いで答弁聞かせていただきました。どういうことかといいますと、災害救助犬の能力というものについての安定性の面からどうだろうかと、そういう御答弁だったろうというふうに承知をいたしております。それに代わるものとして、生存者等の探索のシステムで科学的な機器というものを駆使していくということでそれを代替できるのではないかと、こういう御認識を披瀝されたわけでございますけれども。
 しかしヨーロッパにおきましては、もう百年を超える歴史が災害救助犬の活動がございますし、あるいはまた実績もあるわけでございます。そういう点に改めてかんがみて、この災害救助犬に対しての評価というものを改めてお尋ねをしておきたいと思います。
#14
○国務大臣(村井仁君) 先般、内閣委員会でお尋ねがございましたときに、私は国家公安委員会委員長という立場で、主として警察犬の中の災害救助犬の位置付けということで申し上げた次第でございまして、もしもそこで、何といいましょうか、大変消極的な印象をお与えしたとしたら申し訳なかったと思います。
 もちろん、災害救助犬というものにつきまして、これは神戸の震災のときも活躍しておりますし、それから、インドのグジャラートで去年起こりました大震災のときにも活躍しております。
 そういういろいろな事例があること、よく承知しておりますが、一番の問題は何かと申しますと、これはこういう使役犬の特性でございますけれども、まず余り長時間使えない。それからハンドラー、犬を扱う、ハンドラーと申します、その扱う人と犬との組合せ、これが非常に微妙である。常になれた人が一緒に行かなければ活動できない。それから、当然でございますけれども、聴覚が非常に敏感な動物でございますから、大変、周辺に騒音があったりいたしますと機能が十分果たせないというような、そういう限界があるということを認識した上で、しかし諸外国でもいろいろ使われている例もございますので、それは私どもそれなりの評価はいたしている。
 とりわけて、私申しました機器による、何といいましょうか、救助ということで見ました場合に、生きて埋まっているという状態でございましたら、これはいろいろな感知の方法があるようでございますけれども、亡くなった方の遺体を発見するという点では、犬は非常に多くの成果を上げていることがいろいろな資料でもはっきりしているように聞いております。
 決して災害救助犬そのものを否定するわけでもございませんで、ただ、それを警察でうんとたくさん持てということになると、いかがなものかという趣旨であったにすぎません。
#15
○山根隆治君 大臣の答弁を伺ってほっといたしました、いろんな、委員会が違っていましたから、前提がございましたので、その辺で少しずれも出たのかと思いますけれども。
 例えば海外ですと、オーストリアにおきましては五百頭が既に災害救助犬として活動しておりますし、それを支えるシステムとしては、人的には四万七千人の会員を擁する組織もあるということでございます。あるいは、国際的には国際救助犬連盟という、IROという組織がございまして、これは一九九三年に設立をされておりまして、既に十七か国、二十九団体がそこに加盟しているという実態もございまして、相当な歴史と国際的な広がりを持つわけでございますから、ここにはいろいろな歴史的な蓄積というものが十分あるわけでございます。
 スイスから来た、例の阪神・淡路大震災のときの映像というのは国民の記憶に非常に強い鮮明な印象として今でも残っているわけでございますけれども、日本のNPOからもボランティアとして何頭も海外に派遣をして、今、大臣がお話しされたような、遺体の発見等で成果をそれなりに上げているということが実際としてあるわけでございまして、私はこれからNPO、民間だけに任しておくのではなくて、災害救助犬のレベルというか統一性というか、そういうものもやはり国なりである程度情報を収集して基準を設けていかないと、これからNPOのいろんな支援とかというのを国の組織が行っていく場合に、あるAという団体に対しては手厚い支援をするけれどもBという団体に対してはそれほどでもないというふうなことが仮にあった場合、その物差しは何なのかということに当然議論として私はなってくるだろうというふうに思うわけでございまして、その辺、国の基準というものを作ったり、様々な国の物差しを作る必要があるだろうというふうな思いがするわけですけれども、この点についての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#16
○国務大臣(村井仁君) いわゆるNPOの活動につきまして国がどのくらい関与するべきかというところは、これは一般論として申しますと大変私、難しい問題を含むものだと思っております。
 国が、何といいましょうか、基準を作ってしまいましたためにNPOの活動に何らかの制約を及ぼすというようなことになりましてもいかがなものか、その辺りは少し研究をさせていただきたい問題だと思います。
 と申しますのは、この災害救助犬というのはどういう役割を果たすものか。瓦れきの中から生きている人をかぎ当てるという機能と、それから人間の死体をかぎ当てる、いろいろ役割がまたそれぞれ違う、訓練の仕方もまた違うというような問題もかたがたございます。犬を使います場合に、その目的によりまして訓練のマニュアルとか、あるいは犬の選別の方法ですとか、いろいろ違いがあるようでございまして、その辺りで政府がどのようなことができるのか。
 これはひとつ、御示唆でございますから、そういう活動をしておられるNPOの方々などともいろいろな形で接触をさせていただいて勉強させていただきたい、そういうことで取りあえずお答えさせていただきたいと存じます。そして、その上でどんな支援が一体可能なのか、もう少し研究させていただきたいと存じます。
#17
○山根隆治君 NPOの認可と言われるとなかなかやっぱりこれは大変でして、御承知のように専従者が当然いなくてはいけないとか、いろんな条件があるわけで、日本でこの救助犬にかかわるNPOというのは四つあったかと思います。これからまだ更に、そうした団体として届出をして、災害救助犬の育成ということに情熱を持っておられる方もかなりいらっしゃるわけですね。
 そうした折に、今いろんな基準を作ると支障があるというふうに言いましたけれども、支障のある基準と、支障のない基準もあると思うんですけれども、やはり国がこの災害救助犬についてまだ熱が入っていないというか、非常に施策ということから、方針ということからするとあいまいもことしている状態があるんだろうと思うんですね。そういう中で、国が研究をして、検討して、情報を収集していろいろな関係団体と協議する、そういう中でおのずから一つのぼやっとした基準というか、国の形、考え方というのが出てくるんだろうと思うんですね。それをまず急ぐということが私は非常に今急がれている問題だろうというふうに思っております。
 例えば、大臣所管の、これは私、一方的にしゃべることで、この委員会とちょっとかかわりなくなると申し訳ないんですが、盲導犬につきましても幾つかの有力な団体がございますけれども、それらの団体への支援ということにつきましても、やはりその団体の特性というのはそれぞれあって、盲導犬を実際にどれぐらい育成してきているかという実績等の比較とか、そういうことの指摘も業界の方々から聞くとあるわけでございまして、やはり国がずっとあいまいなままの状態であると非常な混乱を来すし、国際的なやっぱり物差しというのはまずあるわけですから、それを基準と取りあえずしながら、我が国においてどんなふうな基準を作っていくか、支援体制を作っていくかというのを是非模索していっていただきたいというふうに思うわけですね。
 もう既に自治体でも一つの、ジャパンケネルクラブというところは、東京消防庁、それから渋谷区、仙台市、伊勢原市、町田市、大宮市、大宮市というのは今はさいたま市になっていますけれども、それから平塚市と、災害救助犬出動に関する協定というのをもう既に結んでいるわけでありますし、あるいは東京の、ここの国会からも近いですけれども、港区では訓練場所の提供ということをもう既に行っております。そして、その見返りとして、日本災害救助犬協会とは何か一朝事があった場合にはその犬を派遣してもらうというふうなことを内容とする協定が結ばれておりますし、石川県におきましては、犬の訓練費について一頭当たり二万五千円の補助金というのがもう付いているということで、自治体の方がどんどんどんどん進んでいるし、民間も進んでいると、こういうふうな状況でございます。
 過般、テレビを見ていましたら、東京都知事が、国というのは無視してやりゃいいんだというふうな、非常にすごいことを言う人がいるなと思ってテレビ見ておりましたけれども、やはり自治体、これから地方分権の時代とはいいながら、まだまだ国の指導性というのは必要、求められる部分もあるわけでございまして、そうした地方自治体にすべてを任せるということではなくて、国としても国際的な情報とか組織とのコネクションもあるわけですから、是非そうした国の力、情報収集力というものを生かしていくべきだろうというふうに考えますけれども、さらに、これらの自治体の動きと絡めて、大臣の所見をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#18
○国務大臣(村井仁君) 地方でできることは地方にというようなスローガンもかたがたございますけれども、確かに、御示唆のように、国の情報収集力でございますとかあるいは逆にまた国が得ました情報を発信していくというような機能もまたあるだろうと思います。それから、様々の国が持っている手段で一層災害救助犬を広く普及していくということにつきましてお役に立つような手段もあるかもしれません。その辺りよく、せっかくの御示唆でございますので、研究をさせていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、決して消極的に申し上げているわけではなくて、一定の限界はよく認識しながらも、災害防御のために使っていける非常に有効なツールの一つだという認識はこれは持っておりますので、よく研究させていただきたいと思います。
#19
○山根隆治君 今までの大臣の御答弁の中で、イメージとして、災害救助犬というのは、家屋の倒壊などによる捜索、そういうところに重点、イメージでのお話だったと思うんですけれども、国際的には災害救助犬というのは、山岳、山での遭難者や行方不明者の捜索ということにも一つ役割を担っておりますし、それから水難救助ということで、川であるとか湖で人を救助するということでの実績というのも国際的にはかなりございます。そういう意味で、少し災害救助犬に対してイメージをもうちょっと広めてお考えを是非いただきたいと思っております。
 そこで、最後にこの災害救助犬の問題についてお尋ねを、お尋ねというか御要望をしておきたいと思うんですけれども。
 必要性というものは認識をされているというのはよく分かりました。しかし、その限界をわきまえつつというと、またそこでひとつ腰の引けたような御答弁もいつも少し形容して出てくるのがちょっと気になるところがございますけれども、限度があるということであれば、どんな限度があってということを説明責任を是非果たしていただきたい。つまり、民間でボランティアでどんどんどんどんやっている方々が今財政的に非常に厳しい中でそうした活動を行っておりますので、国としての支援が将来とも受けられないのかどうかということも非常に気になっているところでございますので、その点、もし否定的な方向でいくんだとすれば説明責任を是非果たしていただきたいと思いますし、それを積極的に今度は災害救助犬について施策を展開するということであれば早期に私は助成制度等含めて結論を出すべきであると思います。
 研究する、検討するという今お話が、たびたびちょうだいいたしましたけれども、最後に、そのめどというのはどの辺に置かれているのか、時期的なめどについてお尋ねをしておきたいと思います。
#20
○国務大臣(村井仁君) たまたま、私、あれなんでございます、災害救助犬の問題につきまして、阪神・淡路大震災のころに私自身がたまたま地元で動物愛護の関係者とのお付き合いがございまして、少し勉強をする機会がございましたので、多少知っていたこともございますけれども、率直に申しまして、そう現段階で組織的に政府として勉強をしているわけではないと思います。どちらかというと、災害救助の手段として自治体がそれぞれに地元の動物愛護団体などとの間で、先ほど正に御指摘ございましたように、協定関係などをお持ちになってやっているというのが実態だろうと思います。
 そういう意味では、せっかく山根委員からこういう御指摘をいただきましたのはいい機会でございますので、少し内閣府防災担当としまして、関係の省庁との間でどういうことが可能なのか、また、NPO等々でございますね、その諸団体ともまずは話を聞いてみるということが第一ではないかと思っております。
 それで、今、例えば飼っていらっしゃる方の、民間の方に対する補助というようなお話がありましたけれども、国による補助というものになじむものかどうなのかということも、これは少し私は研究してみる必要があると思います。どちらかと申しますともっと地方自治体の方で考えていただく話なのかもしれません。そういうことも含めて研究をさせていただきたいということでございます。
#21
○山根隆治君 めどは。
#22
○国務大臣(村井仁君) めどですか。
#23
○山根隆治君 時期。
#24
○国務大臣(村井仁君) ちょっと時期の問題につきましては、これは余りにも、私も今度御質問受けまして調べてもらったんでございますけれども、どうも蓄積が余りないんですね。そういう意味で、情報収集の問題も含めて、まずやらせていただきたい、その上で申し上げたいと存じます。
#25
○山根隆治君 それでは、前向きな御答弁というふうに受け取らせていただきます。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、内水問題についてお尋ねをいたします。
 実は、内水問題、治水上の問題では外水と内水の問題というのがあろうかと思います。被害額については、この外水と内水、どのような近年変化をしてきているのか、お尋ねをいたします。
#26
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 御説明申し上げます。
 まず、内水被害額を平成八年から十二年という数字でちょっと見てまいりますと、内水被害額だけで見ますと、百九十三億円、八百七十八億円、平成十年には千三百十九億円、更に増えて十一年には千七百三十九億円、そして平成十二年には二千百八十三億円ということでございますので、この五年間で見ますと単調増加と、大変増えてきているという状況でございます。
 ただ、外水と内水とを比べてまいりますと、そのうち平成十年、私先ほど内水は千三百十九億円と申し上げましたが、外水被害は千八百十五億円ということで、外水被害の方が上回っております。これは高知での大変大きな水害の例でございます。それから、平成十二年も、先ほどの内水被害額は二千百八十三億円と申し上げましたが、外水被害額は五千八十億円ということで、これは東海豪雨でございますが、そのようなことでございます。
#27
○山根隆治君 一昨年、東海豪雨がございましたので、少し数字的なものでは特殊な事情もあったかと思いますけれども、内水について相当な被害がずっと起きてきているということは一つの確かな事実だろうと思います。
 これは昨年の十一月二十八日に同じこの本委員会で私が内水問題質問をいたしましたときに、竹村当時の政府参考人、局長でございましょうか、緊急都市内浸水対策事業を創設したということをお話しに、御答弁になられましたが、これにつきましては、都市機能が集積している地区ということでの前提があるわけでございますけれども、私は、都市域以外の住宅地にも国としての施策というものを積極的にこの際立てていく必要があろうかと思いますけれども、これらの点についてどのような御見解をお持ちか、お尋ねをしておきます。
#28
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 内水被害の軽減に関する事業として、一般河川改修事業、当然ございますし、下水道事業による対処、これもございます。これについては、まず一般的なことを申し上げますと、都市域のみならず全国的に適用可能な制度として作ってございます。
 もうちょっと具体的に申し上げますと、平成七年度には、床上浸水被害が十年間で二回以上頻発しているというような河川を対象に、おおむね五年ぐらいでそれを解消しようというような、床上浸水対策特別緊急事業というようなものも創設してございます。例えば埼玉県坂戸市とか、いろんな、全国百十二か所でそういったものの補助を実施してございます。
 それからさらに、そういった対策以外に、平成十年度からは機動的な内水排除を行うということで、基本的には内水排除はポンプを設置してやるというのが原則でございますが、なかなかそれが全国的に行き渡らない。それが設置するまで内水被害をずっと甘受していくのかということになりますとそうもいきませんので、排水ポンプ車というのを実は本格配備を開始してございます。平成十三年度までに、例えば川越市にございます私どもの荒川上流工事事務所などに配備しておりまして、全国で二百台配備しているところでございます。
 それから、内水被害を軽減するためには、流域の保水・遊水機能を増進させる。都市化の進展によってそういったものが失われてきたわけでございまして、そういったものを更に増進させるということから、これは河川事業だけではなく下水道事業においてもやっているわけでございますが、様々な雨水の再利用あるいは貯留浸透による流出抑制を図るというようなことで様々な制度の新設、拡充を行ってございます。
 今後とも、内水被害の軽減に資する事業の拡充に努めてまいりたいと存じております。
#29
○山根隆治君 ポンプの排水というのは、非常に見た目、素人の私なんかが見ても分かりますけれども、なかなか減らないんですよね。効果が出ない。つまり、それ以上増えないことを抑えるということで、被害が出てから当然ポンプ車が行くというふうなことになるケースが多いわけですから、その被害を食い止めるというところまで段階はなかなかいかないわけですね。口径が相当なものが用意をされて、国でしょうからありましょうけれども、しかし、地元の自治会あるいは消防団等でもポンプ排水というのはずっとやっていますけれども、小さいエリアならばそれを食い止めることができるけれども、気休め程度のものになるというのが実態として私はあるんだろうと思いますね、その場所にも当然よりますけれども。
 やはり一番私は効果的なのは、貯留するという施設をどんどん造るということがやっぱり大事だろうと。それをやっぱり大規模にやらなくてはいけないし、特に大都市圏における農家というのが非常に田畑が今遊休状態にあるということですから、そういうところをお借りする。あるいはそこに、もっと大規模なことを言えば、地下のそういう貯水するところを大々的に造ると。こういうことが現実的にも必要だろうというふうに思っているわけですね。
 それを自治体に任せるといっても、地方分権として国は権限を与える、つまり、権限という仕事はどんどん与えたけれども、財務省の方がうまくやっちゃって結局お金を出さないということですから、しかもそのめどが全然付いていないと、そんなふうな状態で、もう地方自治体もあっぷあっぷしているわけですね。国の財政も当然厳しい状況にあることは承知をいたしておりますけれども、しかし、治水という問題については、そうした地方自治体の、地方の現状というものをよく認識してやっぱりやっていく必要があるだろう。
 床上浸水を中心的に今はまだやっていますが、それは順番としては分かるけれども、床下であっても同じような悩みというか、そういうのは非常にあるわけでして、それを緊急にやっていく措置というのをどうしてもやっぱり作ってもらいたいというふうに思うわけでございます。
 特に、都市計画法が改正される以前に、用途地域の指定等が行われる以前に乱開発が行われたと。これは大都市圏かなりありますが、そういうところはみんな、余り優良でないような農地というものを、それを地主さんが売っていくということで、非常に低地にある場合が多い、取引されたところが多いですね。そこにディベロッパーの方が土地開発して住宅地を造るということで、近所の人から言わせると、農家の方々、昔から知っている方なんかは、あんなところに家なんか建てられるものじゃなかったのにという話がどこへ行っても多いわけです。そういうところが水被害というのが常態化しているわけですから、当然各自治体も把握しているし、国もその情報は取っていると思うんですね。
 ですから、被害の実態のひどいところから、床上もいいけれども、床下でもかなりの被害が出ているところについてはそうした大規模な事業というものを私は施すべきだろうというふうに思うわけですけれども、この点についての御答弁、御見解を求めます。いい答えをお願いします。
#30
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 浸水対策につきましては、床上浸水の被害が特に大きくなるため、重点投資という意味では床上浸水対策というものを当然重視しながらやっているということでございますが、いずれにしましても、委員いろいろよく御存じでございましたが、いろんな地域の実態に合わせた対策を、いろんな対策を正に総合的に組み合わせるということが大変大事でございます。
 御指摘がございました遊水地や地下調節池の整備ということについても、これは川の整備と併せて、そして、例えば前からやっておりますのは、大規模な宅地開発に合わせて防災調節池を造るとか、それだけではなくて、学校の校庭を利用するとか公園を利用するとか、さらに、元々十軒、百軒という住宅が整備されても流出に変化はないんですが、それが千軒、一万軒、十万軒、百万軒と、こうなって、そういったものが原因して都市の流出が増えてきているということでございますので、各戸の住宅での貯留というようなことも含めて総合的な対策に取り組んでいるところでございます。
 さらに、もう少し毛色の変わったことを申し上げますと、住宅が実際に浸水するということがございます。その場合に、仮に浸水しても復旧ですとか補強をやりやすくするということが大変大事になってまいりますので、これは住宅局と御相談させていただきまして、建築主や住宅設計者にマニュアルを用意しようと。どういうマニュアルかと申しますと、浸水被害の実態や浸水を生じにくくする対策、こういったものを、マニュアルを作って、それを都道府県を通じて先ほど申しました建築主や住宅設計者に届くようにする、このようなこともやっております。
 御指摘のように、地域の状況を踏まえまして、河道整備や流域対策などハードだけではなくて、こういったソフト対策も含めまして総合的に実施してまいりたいと考えております。
#31
○山根隆治君 先ほどの台風の報告、大臣の報告の中で、岐阜県大垣のところとか、これから激特の指定については検討するというふうな話はありましたかね、ちょっとずれているかもしらぬ、ちょっと聞き違っているかもしれませんが。
 激特の指定をした地域というのが相当やっぱり国の集中的あるいは都道府県の予算も充てられて効果が抜群なんですね、治水上。それは河川のハードの面でのものだけではなくて、内水についてもてきめんな効果があるということでびっくりすることもあります。私自身もそういうのを目の当たりにしております。
 ということで、内水の処理の問題についても、私は、言わば床上の話は資料としていただいていますけれども、床下浸水対策特別緊急事業というものを、例えばそういうものを創設して、試験的にでもやはりやってみていくということで、それを見せていくということがすごく大事だろうというふうに思うんですね。非常にいい意味で衝撃的なことを私も目の当たりにしたこともございます。そういう意味で、そうした制度の創設も是非考えていただきたいと思います。
 そうした住宅地における内水問題の被害というものの解決には、今、先ほどいろいろないい御答弁がございましたけれども、いろいろなマニュアル化してやっていくと。それは短期的なもの、当面やる措置と、それから中長期でこういうものがあるという、そういうメニューを是非研究して作っていただいて、それについて住民に分かりやすく説明する。その前に、各自治体にもそうした説明をしていく、そして解決に向けてどうするか。やっぱり今、日本経済じゃないですけれども、先が見えないのが一番不安なわけで、その辺のところを是非お願いしたいということで御答弁をいただきますが、ちょっと時間の関係でもう一つだけ。
 水の問題でいえば、高規格の高速道路、高速道路の雨水の排水ということについては、当初の計画どおりうまくいかなくて近隣の地域に迷惑を掛けている箇所というものがかなり見えるわけでございます。これらの点について実態をこれから調査して、例えば私は埼玉県ですが、埼玉県でも関越自動車道の沿道の地域にかなり迷惑を掛けている箇所もあるわけでございまして、それらの調査及び対策というのを是非取っていただきたいと思いますが、これらの点についての御見解をお聞かせをいただいて、私の質問を終わります。
#32
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 先ほども申しましたように、ハードだけではなく、ソフトも含めて総合的に実施してまいります。
#33
○政府参考人(佐藤信秋君) お答え申し上げます。
 高速道路の排水が原因で内水排除がうまくいかずに沿線自治体あるいは住民に御迷惑をお掛けする、こうしたことはあってはならないことでありますので、設置の段階と管理の段階とあると思いますが、設置については路面の排水が十分に流し得るように、それから横断構造物で排水路などを分断するといいますか、しないようにというようなことに配慮していると。
 さらに、管理の段階でも、そうした点検や修理を通じてそうしたことが生じないように、こうしたことを努力しておるわけでございますが、先生のお話は多分、非常に低地では全体としてはなかなか浸水被害が止まらない、その中で高速道路にも原因があるのではないかと、こうしたことの考えられる要因としての一つとして挙げられることもあり得る議論だとは思います。
 県、市町村、あるいは治水担当の部局と十分相談しながら、先ほど来河川局長も答弁しておりますが、全体的な総合的な内水排除対策という中で、高速道路の設置あるいは管理で必要な、可能な役割分担ができるのであればできるだけそれをやってまいると、こんなふうに考えております。
#34
○山根隆治君 高速道路の周辺の地域の自治体あるいは住民の方々からの、雨水対策、高速道路の雨水対策ということについて余り評判良くないんですよね。なかなかそういうことを思い切って言えなくて、陰でというか、小さな声で聞こえて、サイレントマジョリティーがたくさんおりますので、是非耳を傾けていただきたいというふうに思っております。
 まだあと一分ぐらい時間ありますので。
 河川行政というのは、明治以降いろいろな考え方があって、河川工学の上からいろんな考え方、特にオランダの技術というのを取り入れて堤防を高くするということで治水というものを図ってきたということがございます。しかし、水そのもののとらえ方というのは、徳川幕府の時代のとらえ方と現在のとらえ方は全然違ってきていますし、その前に今言ったオランダの河川土木の考え方もある。ここは非常に変化している。つまり、川とともに一緒に人間がすばらしい環境の中で生活をしていくということ、新しい概念が今、治水問題、河川の問題で導入されてきていると思います。
 是非、そうした複合的な歴史的な流れを大事にしながら、これからもしっかり河川行政、治水対策、万全を取っていただきたいということをお願いして、質問を終わります。
#35
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
 今日は、三宅島の災害対策について御質問させていただきます。
 この災害の最大の特徴は、被災して避難している期間が非常に長期化しているということが第一点であります。それから二点目は、離島から避難を余儀なくされて、遠隔の地に散り散りに避難生活を余儀なくされているということであります。こうした災害の例というのは過去それほど多くないわけでありまして、この点に配慮した特段の対策というものが必要だろうと思います。
 まず初めに、厚生労働省、お伺いいたします。この避難民に対する生活保護の適用に当たって、これにどのような配慮を行ってきたかということをまずお伺いいたします。
#36
○政府参考人(真野章君) 先生御案内のとおり、生活保護制度は、生活に困窮される方がその資産、稼働能力、その他あらゆるものを御活用いただきまして、なお最低限度の生活が維持できない場合に適用されるということになっているわけでございますが、三宅島避難島民の方に対しましては、現実に土地家屋等の財産を処分することが著しく困難だということでございまして、財産についての保有を認めると。また、私ども、原則といたしまして預貯金の保有、これは認めないという取扱いをいたしておりますが、三宅島の方々に寄せられました義援金等は国民の善意の表れということにかんがみまして、世帯の自立更生のために保有する場合に限りまして同様に保有を認める、言わば資産面と預貯金の両面にわたりまして弾力的な運用を図っているところでございます。
#37
○山口那津男君 離島から避難してきてこちらで再就職できない、高齢化した方も多い、また島に資産が残っていたとしてもこれを現実にお金にはならないということで、生活に困窮する方が増えていらっしゃるわけです。そしてまた、多少の蓄えがある、あるいは支援金をいただいたとしても、今度はいずれ帰島したときにそれを生活再建の元手にしたいと、こう思っていらっしゃる方も多いわけですね。ですから、この手持ちの言わばお金というものはなるべく保有しておきたいと、これも人情だろうと思います。
 したがいまして、こういう枠、保有できる枠というのをなるべく拡大して、なお生活保護を適用できるようにしてさしあげると、こういう配慮、柔軟な運用というものが私は必要だと思うんです。この点の柔軟な運用について、これからお考えになる余地はありますでしょうか。
#38
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、私ども、資産面、預貯金面、両面にわたりまして現在可能な限りの弾力的運用を行っております。
 生活保護制度といいますものは、大変釈迦に説法で恐縮でございますが、言わば最後のセーフティーネットということでございまして、また、その貧困に陥った原因のいかんを問わず無差別平等に対象にするということでございまして、もちろん三宅島の皆様方の大変な状況というのはそのとおりでございますけれども、また貧困に陥る方々にはそれぞれ理由がございますので、今、私ども、資産面それから預貯金面における弾力的運用と、これがぎりぎりの線ではないかというふうに考えております。
#39
○山口那津男君 そのぎりぎりの努力をしていただくことは当然といたしまして、その上で、実際には生活保護を受給できる要件があったとしても、島民の皆さんはそれを受給することを潔しとしない、申請をためらっていらっしゃる、そういう、歯を食いしばって頑張ると、こういうお気持ちもあるわけですね。ですから、支援の方法として、この生活保護も一つの手段でありますけれども、私はほかにももっと選択肢を考えるべきではないかと、こう思うわけです。
 例えば失業保険制度というようなものがありますけれども、こういう制度にはまらない自営業の方が職を失った場合とか、そういう方々のために離職者の支援の資金、生活資金を貸し付けるという制度、これを作っていらっしゃると思います。こういうものを、例えば、島の方々は避難してからしばらくたっているわけでありますけれども、今現に職がないという方にこういう制度を言わば柔軟に適用して、特例的に適用すると、こういうことも是非検討しなければならないと、こう思っているわけでありますが、この点はいかがお考えでしょうか。
#40
○政府参考人(真野章君) 御指摘の離職者支援資金貸付制度は、平成十三年度の総合雇用対策に基づきまして、今先生おっしゃられました雇用保険制度の枠外にございます自営業者の廃業という方、又は雇用保険の給付期間切れによりまして生計の維持が困難となったという方々に対しまして生活資金をお貸しをしようという制度でございます。
 確かに、三宅島の皆様方にこれをそのまま素直に適用というのは実際なかなか難しゅうございますが、今先生おっしゃられましたように、被災者の方々の支援をお手助けする選択肢を広げるということから、例えば、これは現在月額二十万円以内を十二か月を限度として貸し付けるという制度でございますけれども、そういう制度の運用ということで離職者支援資金貸付制度の検討を是非させていただきたいと思っております。
#41
○山口那津男君 今、積極的に検討していただけるというお話でした。
 しかし、実際には、避難してからもう二年近くたつわけですね。その間に一時的に仕事に就けた方もいらっしゃるわけですね。こういう方からすると、果たして自分が離職者のこういう制度を利用できるだろうか、心配されている方もあるかもしれません。
 また、本来、こういう制度は保証人を付けるというのが原則になっているでしょう。しかし、保証人といいましても、島のお知り合いの方々は皆さん、非常に困った状態にあられるわけであります。かといって、離れた、散在して住んでいる土地に新たな保証人になってくれるような人を探すということも実際には難しいだろうと思うんですね。
 ですから、こういう現実に避難している方々の状況に合わせて、そういう制度が柔軟に適用できるような検討というものもしっかりやっていただきたいと、こう思うわけでありますが、その点についてどうお考えでしょうか。
#42
○政府参考人(真野章君) 今、先生おっしゃられましたように、私どものこの離職者支援資金制度をそのまま適用いたしますと、いずれも失業の状態にある方ということで、職を得て生計を維持できないという方を対象ということになります。
 今、三宅島の方々は、いろんな形で何とか職を得て生活をされているわけでございますので、このまま機械的に適用いたしますと対象外ということになりますが、そこは今、この避難の方々の支援の選択肢を広げるという観点からこれの弾力的運用を考えたいと思いますし、それから、先生御指摘がございました保証人につきましても、これは現在二名、お願いをしております。それは、お貸しをするということから制度上そうなっているわけでございますが、確かにおっしゃられるように皆さん避難されてきているわけでございますので、そういう面につきましても十分配慮した検討をしたいというふうに思っております。
#43
○山口那津男君 こうして国の制度というものを作り上げる、適用するということは大事なことでありますけれども、また一方で、自治体の役割、特に東京都の役割も必要だろうと思います。この一つの制度を適用するに当たって、国の役目とそれから自治体、東京都の役目、これを一種の役割分担して十全たる制度にしていく、利用しやすいものにしていくと、こういう配慮も必要だろうと思います。
 それからまたもう一方で、生活保護も受給可能、あるいは別な制度も受給可能といたしましても、これ制度としてあっても、実際の避難している方々からすれば、どれをどう選んでいいか、あるいは先ほど言ったためらいの気持ち、こういういろんなものがあります。ですから私は、村の人たちに丁寧にそういうことを一つ一つ説明して、ためらいなく気持ちよく利用していただけるような、そういうきめ細かい配慮というものも必要だろうと、こう思っております。
 そういう二つの点で、東京都とも国はよく連携を取っていただいて、東京都の役割と併せ持って利用しやすいものにしていただきたいと思いますが、その点、いかがでしょうか。
#44
○政府参考人(真野章君) 先生おっしゃるとおりでございまして、都の方でも、世帯主が五十歳以上の方で比較的所得が低いと思われる方々に、世帯に対しまして、電話相談でございますとか訪問して直接御相談を受けるというような取組をされております。その際に、生活保護制度の仕組みでございますとか、他のいろんな支援策の説明をされていると思います。
 そういう意味では、地元自治体であります東京都と一層連携を取りまして、また内閣府とも御相談をしながら、私ども対策に努めてまいりたいと思っております。
#45
○山口那津男君 是非御努力いただきたいと思います。
 また、この避難生活を支えるという面と、それから、いよいよ帰島が視野に入ってくるわけであります。しかし、帰島するに当たっては様々な困難な点も指摘されるわけであります。
 先日、げんき農場というところに視察に行かせていただきました。いろんな方と懇談する中で口々に出てきたことは、島で事業、例えば農業をやっていた、換金作物を作っていらっしゃった、しかし、これが手を付けて換金できるまでには相当な年月を要して努力を重ねられたと、こういう話なんですね。例えば七年とか十年とかという歳月であります。まだ五十歳前後の方が、さあ、これから島へ帰って、じゃもう全く破壊された基盤をゼロからそれを作って、換金作物が物になるまでまた十年掛かると、これはもう自分の人生設計からとてもやれることではないと、もう今からあきらめの気持ちを抱いていらっしゃるわけですね。また、事業を持っていない方にとってはなおさらでありまして、例えば家が壊れてしまった、傷んでしまった、こういう方が島へ帰りたくても、家を建てる、そういう元手すら不安であると。さあ、そしてまた生活が辛うじて可能になったとしても、そこから先どうやって島で生活していけるだろうかと、こういう御心配も抱いていらっしゃるわけですね。
 そうした意味で、私は、まず帰島当初において、そういう言わば生活基盤ができ上がるまでの間、いろいろな困難が予想される、そういうところをどう支えていくかということを今から検討する必要があると思います。
 そこで、まず、被災者が島へ帰ってその方が受けられる、例えば給付としてもらいきりのお金がどれくらい制度としていただけるようになっているか、あるいは借入れができる、こういうことがどれぐらい可能であるか、そういう現行の制度の現状、これについてまずお伺いしたいと思います。
#46
○国務大臣(村井仁君) 三宅島の問題につきましては、冒頭、山口委員仰せになりましたように、二年近い全面的な離島を強いられるという非常に異常な状態でもございますし、未曾有と言ってもよろしいのではないか。生活の基盤から切り離されて、こうして分散しておられるというようなケースというのは恐らく前例がないんだろうと私も思っております。
 そういう意味で、今まで東京都、そしてまた国としても大変深い関心を持っていろいろな形で考えてまいったわけでございますが、今具体的に御質問の点でございますけれども、まず、帰島をした後でという、帰島をお助けするためにということであれば、住居等の被害状況の査定をした上ででございますけれども、いわゆる災害援護資金の貸付けというのが制度的にはございまして、これは東京都と国と合わせまして最高で五百万円までの貸付けが可能と、こういうような仕組みになっております。
 給付ということで申しますと、現在避難されている島民の方々に対する給付につきましては、もうこれ既に全部やったことでございますけれども、被災者生活再建支援法に基づきまして国から最高百万円の支援金、それから、それの法律の対象にならない世帯につきましても、東京都が単身世帯で三十七万五千円、それから複数世帯で五十万円を最高額として支援金を支給していると、こういうことでございます。
 それから、三宅島の災害につきましては、全国から義援金が送られたわけでございますが、これまでこれを四回に分けましてお配りしておりますが、二人世帯の場合で累計百五万円ほどになっているという状況でございます。
 それから、貸付制度でございますけれども、当座の生活費を必要とする世帯につきまして、一回限り十万円の生活福祉資金の貸付けを実施しておりまして、この利率が三%でございますけれども、東京都が利子補給を実施いたしまして無利子になるようにしているということでございます。
 なお、三宅村御自身で最高三十万円の噴火災害生活支援資金というものの貸付けを、これを無利子で実施しているということでございます。
 それから、これ以外に、これは既存制度の例でございますけれども、農林事業者に対する災害特別融資でございますとか、中小企業者に対する災害復旧貸付けなど、国、東京都とが連携して貸付けを行いまして、借入金に対する無利子化利子補給あるいは償還の猶予措置、こういったような措置は一応講じているという状況でございます。
#47
○山口那津男君 今いろいろ御説明あった様々な制度でありますが、既にもう給付を受けてしまった、そしてこの避難生活の中でそれをもう費消してしまう、あるいは底をつきつつあると、こういう現状もあるだろうと思います。
 問題なのはやっぱり、これから帰島する時期、いつになるかまだ分かりませんけれども、その時期が間もなく来たとして、その立ち上がりの生活あるいはその基盤を作るための資金というものが必要だろうと思いますが、これは事業をやっている方についてもまずは生活であります。事業は事業でそのための柔軟な制度を作る必要があると思います。そうしたことを考えますときに、現行制度では私は決して十分ではないと思うわけであります。
 そんなことを考えたときに、帰島するか否かということにやっぱり選択をしなければならない時期が必ず来ると思います。そのときが来てから、さあ、現行はこうです、ここが足りませんでは遅いわけであります。私は、帰島へ向けての総合的なそういうプランといいますか、スケジュールといいますか、こういうことを行政の側がまず提示をして、そして足らざるところは新しい制度も作る、特別な法律を作る、あるいは予算措置を取ると。こういうことも検討の対象にした上で、これからそういう総合プランを作って、それをなるべく早い時期に村の方々にこれを御説明をして、自分が今後の人生どういう設計をするか。中には島へ帰らないで別な人生を歩むという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私は、やっぱり生まれ育ったふるさとの村へ帰ってコミュニティーとしての村を再建する、こういうことに国と都が全力を尽くすべきであると、そう考えるわけであります。
 その意味で、帰島に向けた総合プランを早期に検討して村の方々に提示するということに是非積極的に取り組んでいただきたいと思うわけでありますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#48
○国務大臣(村井仁君) 大変残念なことでございますけれども、今なおガスの噴出状況というものは大変高いレベルでございまして、帰島の時期というものがいつになり得るか、ちょっと見当が付かないというのが実情でございます。
 そういう状況の中でございますけれども、現在、私どもとしましては、例えば砂防ダムの建設をしっかりやることによりましてこれ以上被害が広がらないようにする努力をする、それから幹線道路の整備などの復旧工事、こういったインフラの整備はしっかりやって、帰島できるような環境になりましたら帰っていただけるような基盤をまず用意するという努力はいたしております。
 それとともに、去る五月の十日でございますけれども、私を本部長とする非常災害対策本部を開催いたしまして、長期避難生活に対する更なる支援措置を関係省庁に検討してもらう。それから、今申し上げましたような復旧工事の着実な推進でございますとか、それから更に大きなステップでございますけれども、活動火山対策特別措置法の適用の検討をこの時点で決定いたしております。それで、三宅村が復興計画の検討をしておられますので、その状況を踏まえつつ、本格帰島が実現した場合の支援について検討を開始するということにいたしております。
 したがいまして、東京都、三宅村の御意見もよく伺いながら、その辺り詰めてまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。
 とりわけて、今申しました活動火山対策特別措置法の適用でございますが、七月四日の中央防災会議におきましてこれを決定をいたしまして、七月五日付けで告示を、公示をいたしたところでございますけれども、その結果、滞在型の一時帰宅でございますとか、一時帰島でございますとか、あるいは本格的な帰島を実施する場合に必要になるクリーンハウスでございます、これを先行的に整備するという踏み切りをいたしました。これは、活動火山対策特別措置法に基づく避難施設緊急整備地域に指定することによって実施したわけでございまして、三百人規模程度のクリーンハウスを用意できるかと、こんなことでございます。
#49
○山口那津男君 これで質問を終わりますけれども、最後に、クリーンハウスで今現在作業をしている方々がいらっしゃいます。しかし、困難な条件の中で健康を損ねるという方もいらっしゃると聞いております。健康診断、健康管理も含めて、これからの帰島へ向けての着々たる準備、これを是非お願い申し上げまして、私の質問を終わります。
    ─────────────
#50
○委員長(加藤修一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として池口修次君が選任されました。
    ─────────────
#51
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 まず最初に、三宅島島民の皆さんへの支援対策について伺います。
 先ほど、山口議員からもありましたが、私も先日八王子のげんき農場に行って、島民の方々の具体的な要望を伺ってまいりました。今日は、時間の関係で、その中でも今非常に切実になっている二つのことに絞ってお伺いしたいというふうに思います。
 一つは、島の住宅、それぞれの皆さんの住宅の保全の問題です。出されました要望は、シロアリ対策とか、ネズミが発生している、あるいはもう屋根がほったらかしになっていると、こういう問題を非常にみんな悩んでおられました。
 それについては、今、職工組合の皆さんが点検に回って、島民の皆さんに情報をお伝えして、それぞれの島民の皆さんのレベルでできることを少ししかできないけれどもやっているというレベルになっていると思うんですが、これは先ほどございましたけれども、本当に帰れるというときに、幾らインフラ整備しても住宅そのものが、これはほっておけば傷むばかりですから、そのときになって住宅の復旧にかなりの費用が掛かってしまうという問題に直面するわけです。
 その点では、今、とにかく保全をしていくということが非常に重要になっていると思いますが、その点で今どういう対策を取られているか、お伺いしたいと思います。
#52
○政府参考人(高橋健文君) 一昨年九月の全島避難以来二年になりますので、火山ガスの影響等によりましてトタン屋根等の金属製の部分が腐食したり、あるいは昨年から一時帰宅をしていただいておりますので、その間にシロアリですとかネズミの被害が発生しているということが確認されております。
 今、委員からも御指摘がありましたように、三宅島職工組合等にお願いしましていろいろ家の修繕等をやっておるわけでございます。その中で、三宅村が職工組合に対しまして材料の運搬費等の補助を実施しているところでございます。
 まず、シロアリ対策でございますが、六月の二十五日から七月十日に掛けまして、三宅村がちょうどシロアリの夏の繁殖行動を利用した夜間駆除を実施しております。また、七月下旬には、これまでの調査やあるいは日帰り帰宅等によりましてシロアリ被害を確認した世帯を対象に、シロアリ被害対策日帰り帰宅を実施することになっております。
 また、ネズミにつきましては、日帰り帰宅の際に住民が効果的な駆除が実施できるように、三宅村の方から駆除マニュアルを三月に配付してございます。
 いずれにしましても、長期間家を空けておるということで住宅が傷むわけでございます。また、島民の方からも、今の日帰り帰宅では島の滞在時間が六時間程度でほとんど家のフォローができないという、そういうこともございますので、滞在型の一時帰宅が可能となるように、先ほど大臣からも申し上げましたが、去る七月五日に活動火山対策特別措置法に基づきます避難施設緊急整備地域を指定いたしました。これによりまして、クリーンハウスの先行的整備に向けての動きが進展いたします。
 今後とも、三宅村や東京都と連携いたしまして、そういった支援の充実に努めてまいりたいと思っております。
#53
○大門実紀史君 更に特段の努力をお願いしたいと思うわけですけれども、まず、是非具体的にお願いしたいのは、島民の皆さんの住宅のハウスケアといいますか、それを専門にケアする担当部署を是非都の援助も含めて置いていただいて、それをちゃんとケアしていくというまず体制をきちっと作っていただきたいと思います。さらに、具体的な修繕のときには、今年度予算の補正で雇用の特別対策事業等々がありますので、そういうものを活用して、そういう人、直してもらう人の人件費を手当てするとか、いろんな知恵を出せばもっとやり方はあると思いますので、更に具体的な検討をお願いしておきたいと思います。
 もう一つは、今お話にも出ましたが、一時帰島に関する、一時帰島のときの渡航費用ですね。これが実際には島民の皆さんにとってはかなりの今負担になっています。今の時点でどういうふうな助成措置になっているか、ちょっと教えていただけますか。
#54
○政府参考人(高橋健文君) 昨年は、島民の方に負担を掛けないで一時帰宅が実施されたわけでございますが、今年の四月以降の日帰りによる一時帰宅は、島民の方のニーズに応じて世帯ごとに帰宅者数が異なることから、村におきましては、運賃については自己負担ということにされたわけでございます。
 この一時帰島に掛かる費用につきましては、渡航運賃につきましては三五%の島民割引の適用でございます。例えば、二等席の場合ですと往復で七千五百円となっております。また、島内の移動につきましては無料の送迎バスが運行されてございます。
 しかしながら、これだけ長期の避難生活になりますので、そういった島民の方のニーズに応じた今のような一時帰宅とはまた別途、やはり定期的に村民の方に負担を掛けないような方策は考えられないかということで、これは都に対しても常々いろいろ申し上げております。
 そういう中で、今回、都の方の措置としましては、三宅島の児童生徒の方が夏休みに課外授業の一環としまして八月の四日、五日、六日の三班に分けて児童の方が村に行く、その際に保護者の方も一名同伴すると、そういうような工夫もなされておりまして、こういう児童の一時帰宅等については都の負担ということで無料になっております。
#55
○大門実紀史君 今ございましたけれども、大体三五%割引でも七千五百円から一万ぐらいの負担になりますよね。これは実態お伺いしますと、家族の中でもやっぱり負担が大きいので人数を調整したりというようなことを、実際には重い負担になっているということですので、是非、都と相談していただいて、この問題、早急に手を打っていただきたいというふうに要望申し上げておきます。
 次に、台風六号の関係で質問をいたします。
 私も十六日の日に岩手県の一関市へ、現地へ行ってまいりました。大東町、千厩町、東山町を実際に見てきました。そこで具体的に町長さんと懇談していろんなことをお聞きしたんですが、その中で出た要望を率直に今日お伝えして、改善するところは改善をお願いしたいというふうに思います。
 私が現地へ行きました十六日というのは、実は台風七号がちょうど接近して、結果的にはそれて良かったんですけれども、それで二次災害が非常に心配されておられたときです。私、そのときに町の役場の方と現地を案内してもらって、非常に怖い場所があるんだということで見せてもらった例をお話ししたいと思いますが、二か所見たんですが、一か所、国道沿いの川がはんらんをして国道を削り取ったんですよね。その国道の反対側には民家が何軒かあったんですけれども、そこまでは被害が行かなかったんですが、その削り取られた国道の跡、七号が来るというので非常に強固な土のうで補強されておりました、国道の部分は。前回、六号ぐらいだったら大丈夫だろうという補強もされていたんですね。
 ところが、その心配だというところをもう一か所見たら、同じように川がカーブするところなんですが、そこは国道でも何でもありません、ただの川沿いに民家が並んでいると、ここもえぐり取られているわけですね。ところが、そこはただ土を盛っただけ、土を取りあえずえぐり取られるところに盛っただけの補強になっていたんですね。
 これはちょっと変だなと。同じ民家が、台風七号が迫ってくるのに、両方とも危険な状況にあるのに、片や土のうで固めてかなり頑強に補強されていると、片やもう土を盛っただけで、恐らく同じ水が来たらそんな土はすぐ削り取られるというふうなことで変だなと思っていましたら、町の方が、国道の方は国の管理ですからすぐぱっと強い補強をしてもらえるけれども、ここは町の管理なのでなかなかそれがしてもらえないんだということで、人の命に違いはないのに、国の管理場所、町の管理場所でこんなに差があるのは困ると、これは是非すぐ国に要望してほしいというふうにおっしゃいました。
 私は、災害復旧事業は基本的に管理者によって差がないというふうに制度的には思っておりましたので不思議だなと思ったんですが、なぜこういう状況が起きていたのか、ちょっと簡潔に御説明をいただけますか。
#56
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 災害復旧につきましては、再度災害を防止するために、地域の安全確保のため被災箇所の復旧を図ると、これが基本でございますが、それ以外にもいろんな制度がございまして、被災した河川、道路等における崩壊箇所の被害の拡大を防止するというような工事を応急的に行う、こういったものもございます。
 これらの緊急的に実施する応急工事も含めまして、御指摘のように復旧事業は制度的には施設管理者によって、例えば国ですとか、県ですとか、市町村ですとか、施設管理者によってその取扱いが異なるというものではございません。ただ、今、実態としてそういう話があったということのようでございますが、これは基本的には国道が壊れた場合には国が対応する、市町村道が壊れた場合には市町村が対応すると、こういうことでございます。
 要は、いろいろやはり、災害復旧については制度的には今申しましたように変わりはないんですが、やはり慣れと、そういう経験があるとか、あるいは専門の技術者がいるとかいないとか、いろんな問題も恐らくあるんだと思います。そういった意味で対応が違った例がちょうどお目に触れたということだと思います。
 私どもとしましては、例えば市町村の相談については基本的には県が受け、県のものについて相談がある場合には本省が受けるということで様々な御相談に乗っておりまして、必要な助言を行っているということでございます。
#57
○大門実紀史君 そうしますと、結局、費用負担面でいきますと、最終的にはどの管理者の場所でも災害復旧については同じということですね。これは私も知っておりましたけれども。
 そうすると、問題は、国道ですと国が直接やりますから国の判断ですぐ手当てをする、そういう市町村の管理の場所ですと、県に申請をして、国に申請してというタイムラグがあるということですね、恐らく。あるいは、その応急工事なんかも、もちろんあそこは数十年ぶりの水害でしたからそういうことに慣れていない方が多かったということもあると思いますが、国はすぐもう判断してすぐ補強するけれども、若干そこにタイムラグがどうしても生じてしまうという問題がやっぱりあるような気がするんですね。
 この点では、さっき言いましたとおり、七号が来ていなかったからいいですけれども、来ていたら二次災害、間違いなく起きたというふうに私、現場見て、ここに写真ありますけれども、思うんですけれども、そういう制度上のタイムラグが生じてはやっぱりまずいと思うんですよね、災害復旧では。
 そういう点では、現地の町役場の方もすべて制度を御存じじゃなかったかも分かりませんので、きめ細やかな、ああいう場合はすぐこういうものが使えるんだということを国の方からでもすぐ伝えてほしいのと、なかなか国の災害の担当の方は町まで来てくれないという話もございましたので、そういうきめ細やかな措置をしてほしいと思いますのと、もう一つは、是非、これは大東町の例なんですけれども、すぐ連絡を取っていただきたいと。まだ台風シーズン来ますので、そういう申請の遅れであそこの、数十軒ありましたけれども、あの家屋があのままの危ない状態で置かれるのはまずいと思いますので、至急連絡を取って善処をお願いしたいというふうに思います。
 その点、ちょっと確認のためにお願いします。
#58
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 災害復旧につきましては、基本的には施設の管理者の判断で迅速にすぐにできるわけでございます。ただ、御指摘のようなことがあったようでございますので、先ほど申しましたように、市については数も多うございますので県を通じてということになりますが、早速そういった対応を取らせていただきます。
#59
○大門実紀史君 もう一つ、これは千厩の町長さんと大東の町長さんが異口同音に指摘されたことなんですけれども、農地災害の復旧事業というのがございます。これは、土砂等で農地が埋没したとか流失した場合に適用されるわけなんですけれども、一か所の工事の費用が四十万以上のものという基準がございます。
 これは、実際には岩手県の中の情報を交換されている話みたいなんですが、なかなか、四十万という基準がありますのでそれ以下の規模の被災には使いづらいといいますか、余り使えないんだと。特に大東町と千厩ではそれ以上を超える被害が点で、あれは百五十メーター以内だったらいいわけですよね、百五十メーター以内に四十万だったらいいわけですが、それが点で、もう少し小規模のが、点の被害が多いものですからなかなか使えないんだということをおっしゃっていました。是非、金額を、四十万じゃなくて下げてほしいと、これを是非要望してほしいというふうにおっしゃっていましたけれども、この辺はどういうことでしょうか。
#60
○政府参考人(中條康朗君) 農地災害の復旧事業についてのお尋ねでございますが、農地災害の復旧事業につきましては農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律に基づきまして行っておりますけれども、議員御指摘のとおり、一か所当たりの工事の費用が四十万円以上とされておりまして、それ未満のものにつきましては、国と地方公共団体の適正な役割分担を行う等の観点から地方公共団体の単独事業として実施されているところでございます。
 なお、単独事業として実施されるものにつきましても、激甚災に指定された場合には地方財政措置として農地等小災害復旧事業債が認められておりまして、その起債充当率は七四%となっているところでございます。また、その元利償還につきましては全額、基準財政需要額に算入されることともなっております。
 ちなみに、平成十三年災害のうち被害額の大きいものは五月から七月の梅雨前線豪雨並びに同年九月の秋雨前線豪雨でありますけれども、両災害とも激甚災害の指定を受けております。
 いずれにしましても、農地の災害復旧につきましては、事業制度の紹介等も含めまして、事業主体であります地方公共団体が適切に対応できますように努めてまいりたいと思っております。
#61
○大門実紀史君 当面、大東町、千厩でいえば、激甚の指定がされればもう少し金額が、あれは十三万以上でしたかね、ですから取りあえず助かるわけですけれども、あの地域は農地の方の激甚指定になると思いますが、いかがですか。
#62
○政府参考人(高橋健文君) 激甚災害の指定につきましては、農地、農業用施設等につきましては、被害見込額や被災地方公共団体における農業所得の見込額、これを基にそれぞれ判断を行うことになります。
 このため、指定に際しましては、地方公共団体からの被害報告を受けまして、関係省庁で指定の基準となります被害額、復旧事業費の確認作業を行うことが必要でございまして、現在その作業を進めているところでございます。今後、指定基準を満たす場合には、早急に指定の手続を進めたいと思っております。
#63
○大門実紀史君 恐らく指定になるというふうに、規模からいって思います。それはそういうことで是非対応を早急にお願いしたいと。
 それで、その四十万円の問題は、激甚指定がなかった場合なかなか使えない制度というのは現地の声でありますので、これからまた検討をお願いしたいと、この要望を申し上げて、私の質問を終わります。
#64
○平野達男君 国会改革連絡会、平野達男でございます。初めて災害対策委員会に出席させていただきまして質問させていただきます。
 今日は、台風六号関係に関連しまして、二点ほど質問をさせていただきたいと思います。
 冒頭、大臣の方から台風六号、七号の被害状況の報告がございました。岩手県も、私、岩手県の出身なんですけれども、特に台風六号については大変な被害が出ておりまして、私も先週の土曜日に地元に帰りまして現地を見てきたというような状況でございます。
 今、被害の額の確定につきましては、今これは調査中でありますから間もなく出てくると思うんですが、被害額についても相当の額に上るんじゃないかなというふうな感じを持っております。
 ところで、今回の台風の被害を見ますと、先ほど大門先生が大東町、東山町等々のお話をされましたけれども、ここは従来ほとんど洪水が経験なかった地域であります。過去の例を見ましても、例えば平成十年だったと思いますけれども、那須、栃木県の那須で大水害が起きました。これはピンポイント的に集中豪雨が起こりまして、ほとんど今まで暴れ川、洪水が起こったことのないような河川が大はんらんをしてしまったと。あるいは平成八年だったと思うんですけれども、岩手県の北部でも、雪谷川という川がございまして、これもほとんど今まで洪水被害がなかったところなんですが、これもやはりピンポイント的な集中豪雨がありまして大水害が起こったというようなことがありまして、これだけの例で推測をするというのはいささか早いかもしれませんが、どうも最近の水害の発生の状況が変わってきているんではないかと。いわゆる大流域から、今まで本当に水害のなかったような地域での水害の多発ということがどうも頻発しているんではないかという感じを持っております。
 最近の被害の発生の状況の傾向と、もしそうでありますれば、私はこれは治水行政に少なからぬ影響が出てくるんではないかという感じがしておりますけれども、治水行政に対してどのような影響が出てくるか、あるいは大きく方針に変更みたいなものが出てくるかどうか、こういったことについてお答えを願いたいと思います。
#65
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 我が国は、国土の約一割しかないはんらん区域に人口が約半分、資産が四分の三が集中していると、大変厳しい国土条件にございます。
 降水量も、年間に千七百ミリメートルという人の背の丈ほどの雨が降るということで、しかも、これが梅雨期と台風期に集中するという特性がございます。
 最近の洪水発生の傾向はどうなっているのかと、そういったピンポイント的な降雨が多くて、そういったものが多いんじゃないかという御指摘でございました。
 確かに、先ほど御指摘がございました河川だけではなく、例えば高知市における水害ですとか、あるいは先ほども申し上げましたが東海地方における豪雨とかいったものを見てまいりますと、どうも本当に一体どういうことなのかなというような点は確かにございます。その場所については、起こっている場所については、必ずしも中山間地とかなんとかに集中しているということだけではなくて、これは都市部においてもそういった大きな水害が出ております。
 これを受けて、治水行政に大きな変化があるのかというようなお尋ねでございました。これは、いろんなことございますので全部御説明することはできませんが、一例として申し上げますと、例えば河川改修等のハード面の整備を進めるというのはもちろんでございますけれども、それだけではなくて、例えばどうしても洪水が起こってしまう場合がございますので、住民の方々がスムーズに避難ができるようなソフト対策を充実すると、このようなこともやってございます。
 具体的には、平成十三年度に水防法を改正していただきまして、浸水想定区域を公表する、そういった施策も進めております。さらに、これを受けて市町村が作成するハザードマップを作る、避難場所、避難経路などを示したものを作る、そういうものに私どもも支援をするというようなことをやっております。
 それから、例えばハード面で申し上げますと、代表例として、中山間地で申しますと、現在、今までのような堤防を造るということだけではなくて、輪中堤を造るとか、むしろ宅地をもうかさ上げしてしまうとか、そのようなこともやってございますし、都市部においてはスーパー堤防と、そういったような様々な災害の実態に応じまして対策を講じているところでございます。
#66
○平野達男君 原因はよく分かりませんが、私も、洪水の発生するパターンあるいは地域についてはやっぱり変わってきているんではないかなという感じがしますし、ということでありますれば、今までの対策、ハード中心だったものに対してソフトも加わるというようなことでの工夫、努力がこれは当然必要だと思います。
 そこで、今、災害に関していろいろな災害復旧等の工事等が現地で進んでおりますけれども、三つちょっと御要望申し上げたいと思います。
 先ほど言いましたように、今まで災害が、洪水が発生したことのないところで洪水が発生するということになりますと、災害復旧に対して地方公共団体が慣れていないという、先ほどこれは局長の御答弁にもございましたけれども、そういった傾向、確かにあると思います。これは、基本的には県と市町村の対応の問題ですから、これはしっかり連携を取ってやるということだと思いますけれども、適宜しっかりとした支援をお願いしたいというのが第一点。
 それから二点目は、何といっても災害査定の迅速化です。これにつきましては、これから激甚災になるかどうかという作業なんかがございますけれども、これをきっちり的確にやっていただきたいということでありまして、特にここで、先ほど大門先生の質問にも関連しますけれども、応急措置につきましては、これは先ほど言いましたように、国道は国がやりますよと、それから小さな中小河川は市町村がやりますよということで、確かにそれぞれ役割が分かれておりますけれども、市町村は応急措置をやるときにやっぱり不安になるのは、すぐにやらなくちゃならないということがそうですけれども、どこまでそれをやってもちゃんときちっと見てもらえるかどうかということが頭に残るはずです。直轄は、これは全部国費で見ますからこれは大丈夫なんですが、だからすぐ応急もできるし、しっかりとした応急措置もできる。特に台風シーズンに発生しますと、次の台風が来てしまうと大変なことになりますから、応急措置をしっかりしてもらうためにも、やっぱり災害査定をやった場合に、これは写真判定をして査定をするしかないわけですが、できるだけその応急措置を査定の率を下げない、下げないというような方向でこれは是非お願いしたいというふうに思います。
 それから三つ目は、これから災害復旧やるときには河川の改修計画とセットになってくるはずですから、特に今回の場合は、砂鉄川という川がございますけれども、その河川改修の計画とセットになってきますので、これに関してのいろんなノウハウ。特に中山間地帯というのは耕地が非常に狭い。狭いところで河川改修をするというのは、非常にこれは土地利用調整等が難しい問題です。これも一義的には県が対応する問題でありますけれども、いろんな各種のその辺の事例等々については県の求めに応じて的確な対応をお願いしたいということで、御答弁を求めたいところでありますが、時間がありませんので、この三つの、三点について御要望を申し上げたいと思います。
 二分間でもう一問ちょっとさせてもらいたいんですけれども、一関に一関遊水地という事業がございます。これは完成はいつやるんでしょうか、的確に。回答をちょっと、一言でいいです。いつ完成するかということです。
#67
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 完成の時期については、ちょっとはっきりしたことは申し上げにくいということでございます。頑張っておりますが。
#68
○平野達男君 一分で申し上げますので。
 そういう、この目標の最終年度が示せないということについては、私は非常に疑問を持っております。特に、一関遊水地は堤防をぐるっと囲います。囲うんですけれども、今、堤防は六割か七割ぐらいしかできていない。下流側からずっと施工しています。今回の台風でも、堤防ができたところはきっちり守られた。ところが、堤防が高くできているものですから、下流だけできてしまいますと、そこに水がたまりますからバックウオーターがどんどんどんどん上流に行ってしまう。そうしますと、今まで被害が出ていないところに被害が発生するという、半ば人災的な要素があるわけです。そうしますと、これは一刻も早い工事が求められるわけでありますけれども、そういった工事をやることによって守られてくるところがある反面、工事の影響によって被害が拡大するところが出てくるというところがありますので、ここに対していつごろまで工事が完了するかということについて示せないということについては、これは私はおかしいと思います。
 この問題について、今もう時間がございませんので、また別途、機会を改めて御質問したいと思いますけれども、いずれ、早い完成を御要望申し上げまして、時間になりましたので、私の質問を終わらせていただきます。
#69
○委員長(加藤修一君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#70
○委員長(加藤修一君) この際、便宜私から、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)、以上の各派共同提案による三宅島の災害対策に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読します。
    三宅島の災害対策に関する決議(案)
  平成十二年七月の三宅島雄山の噴火から既に二年が経過しているが、依然として三宅村村民は避難生活を余儀なくされ、帰島の目途は立っていない。離島村民の二年近くに及ぶ全島的避難生活は、他の被災地域においても例を見ない。
  この間、国、都及び村において様々な支援措置が講じられており、とりわけ都においては、独自の被災者生活再建支援金の支給を始め、保健衛生、住宅、農林水産業、中小企業、雇用・就業、就学等、諸般の分野で対策が講じられている。しかし、行政は、村民が各地に散在して生活しているため、その効率が低下し、村民は、長期に及ぶ避難生活から安定的な就労や進学が困難となり、生活の困窮と精神的な疲労はその度合いを増している。
  三宅島においては、昨年以降、大量の降灰を伴う大規模な噴火は観測されておらず、火山性ガスの量は漸減の傾向にあり、昨年七月から村民の一時帰島も行われている。災害復旧工事の作業員のためのクリーンハウスが設置され、泥流や降灰の除去、砂防ダムの建設、幹線道路の整備等が進みつつあるが、村民にとって、家屋の修復、農地等の降灰の除去には多大な費用負担が必要である。電気、水道等のライフラインの復旧も進み、徐々に村の復興に向けて生活や産業の基盤が整備されつつあるが、この地での安住と生業の確保にはほど遠く、なお一層の整備の促進が必要である。
  三宅島は、村民の故郷であり、生活の足場である。現在、帰島後に向けて村の復興計画が検討されているが、生活の目途が立たない限り、その足場を島外に求めざるを得ないという村民もあり、一刻も早い復旧、復興が求められている。しかし、村の財政基盤は脆弱であり、また、避難生活は更に長期化する懸念もあることから、国家的見地からの救済が必要であり、政府においては財政措置と行政施策に最大限の対応が要請される。
  こうした状況を踏まえ、政府は、早急に島の復興と村民の生活の安定を図るため、都及び村と緊密な連携を図りつつ、左記の事項について積極的に施策を講じるとともに、順次予算編成に反映するよう努めるべきである。
 一、村民の生活支援に際し、村民の意向を十分に踏まえた措置を講じるとともに、教育、就労、健康等のための相談体制の充実を図り、精神的ケアについても支援策を講じること。
 二、災害支援におけるボランティアの果たす役割の重要性にかんがみ、NPO等との連携を図りつつ、ボランティア活動の環境整備に努めること。
 三、被災者の避難が長期化していることにかんがみ、三宅島火山活動災害に係る特別立法の制定に向けた要望も踏まえつつ、生活支援に関する既存制度の弾力的運用及び拡充を図り、被災家屋の再建等のための円滑な措置等を含め更なる支援措置の実施について検討するとともに、帰島後の生活及び事業が速やかに再開できるよう被災者対策に万全を期すこと。
 四、避難生活においては就労が極めて厳しい状況にあることを踏まえ、公共事業における就業機会の優先確保、緊急地域雇用創出特別交付金事業の弾力的活用等の就業対策の充実に努めるとともに、島の本格的復興事業にできるだけ早く着手することにより雇用機会の確保を図ること。
 五、児童・生徒の円滑な就学・進学に資するよう教育資金の援助に特段の配慮を払うとともに、児童・生徒の意向、将来の動向をにらみながら島における教育体制の見直しについて早期にその方向性を示すこと。
 六、村民にあっては帰島が当面の課題であることから、一時帰島に要する費用の軽減措置を講じるとともに、帰島時の村民の安全確保に万全の対策を講じつつ一時帰島での宿泊滞在が可能となるよう措置すること。
   また、帰島プロセスの在り方について、段階的・部分的帰島の可能性を含め、専門家の協力を得ながら、広範な観点から検討すること。
 七、活動火山対策特別措置法に基づく避難施設緊急整備地域に指定されたことを踏まえ、村民の滞在型の一時帰宅及び本格的帰島に備えたクリーンハウスの早期設置を促進するとともに、本格帰島の時期を勘案しながら早急に避難施設緊急整備計画の下で道路、港湾、広場、各地区の退避施設等の整備を推進すること。
 八、三宅島が地震防災対策強化地域に指定されたことにも留意しつつ、火山との共存を図るという観点から防災しまづくりについて検討し、避難救援手段を確保するため、本格帰島の時期を勘案しながら道路、港湾等の施設を早急に整備すること。
 九、三宅島の早期復興に向けて、ライフラインの復旧を確実にするとともに、交通アクセス及び産業基盤の整備を推進し、国、都及び村の役割分担の下で、観光関連業、農林水産業、商工業等を中核とする地域振興について各般にわたる方策を検討すること。
 十、火山活動に関する研究機関相互の一層の連携を図ることにより火山研究の推進に努めるとともに、三宅島火山活動の監視・観測体制の充実強化を図り、正確で迅速な火山情報の提供を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 本決議案を本委員会の決議とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(加藤修一君) 御異議ないと認め、よって、さよう決定いたします。
 ただいまの決議に対し、村井防災担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。村井防災担当大臣。
#72
○国務大臣(村井仁君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を尊重し、東京都及び三宅村とも連携いたしまして、引き続き政府が一丸となって、三宅島噴火災害に対する必要な支援策を講じてまいる所存でございますので、委員各位の御指導をよろしくお願い申し上げます。
#73
○委員長(加藤修一君) なお、本決議は、関係政府機関に送付いたしたいと存じます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト