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2002/06/03 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 行政監視委員会 第6号
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2002/06/03 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 行政監視委員会 第6号

#1
第154回国会 行政監視委員会 第6号
平成十四年六月三日(月曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     若林 秀樹君     大塚 耕平君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     山本 香苗君     福本 潤一君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     大塚 耕平君     福山 哲郎君
     福本 潤一君     山本 香苗君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     大塚 耕平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森本 晃司君
    理 事
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                小川 敏夫君
                田名部匡省君
    委 員
                阿南 一成君
                大野つや子君
                近藤  剛君
                林  芳正君
                福島啓史郎君
                森田 次夫君
                森元 恒雄君
                吉田 博美君
                若林 正俊君
                脇  雅史君
                岩本  司君
                大塚 耕平君
                岡崎トミ子君
                鈴木  寛君
                千葉 景子君
                松井 孝治君
                山本 孝史君
                続  訓弘君
                山本 香苗君
                岩佐 恵美君
                西山登紀子君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     片山虎之助君
       財務大臣     塩川正十郎君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       環境大臣     大木  浩君
       国務大臣
       (金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
       国務大臣     石原 伸晃君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    中島 忠能君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        白石 勝美君
   政府参考人
       人事院事務総局
       公平審査局長   北神  智君
       総務省自治財政
       局長       林  省吾君
       財務省主計局次
       長        杉本 和行君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鶴田 康則君
       厚生労働省職業
       安定局長     澤田陽太郎君
       厚生労働省保険
       局長       大塚 義治君
       中小企業庁長官  杉山 秀二君
       中小企業庁経営
       支援部長     西村 英俊君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    飯島  孝君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第四局長   有川  博君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (行政の活動状況に関する件)

    ─────────────
#2
○委員長(森本晃司君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月二十日、若林秀樹君が委員を辞任され、その補欠として大塚耕平君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(森本晃司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に人事院事務総局公平審査局長北神智君、総務省自治財政局長林省吾君、財務省主計局次長杉本和行君、厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省保険局長大塚義治君、中小企業庁長官杉山秀二君、中小企業庁経営支援部長西村英俊君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(森本晃司君) 次に、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、行政の活動状況に関する件について質疑を行うことといたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚でございます。各大臣の皆様方におかれましては、お忙しいところ、ありがとうございます。
 今日は、行政監視委員会ということで、地方債をめぐる問題と、それからこの春の医療保険制度の改定にかかわる問題と二つ取り上げさせていただきたいと思います。
 まず、地方債の問題からお伺いをしたいんですが、いきなり通告をしていない質問で恐縮ですが、財務大臣、もしよろしければ、国債の保有者、大体保有が金融機関とか個人とかいろいろあると思いますが、大体どんなふうに、所管の大臣として、日本の国が発行している国債の保有者は構成されているかについてちょっとお答えをいただければと思うんですが。
#7
○国務大臣(塩川正十郎君) 現在、国債が保有されております総数は約四百五十兆円でございまして、そのうち政府関係、政府関係というのは郵貯関係の資金とか財政投融資資金でございますが、総じて政府関係で約百七十兆から百八十兆の間でございます。それから、民間の市中銀行ですね、市中銀行で百五十兆円ほどであります。それから、主なもので大きいものでいいましたら、日銀が約七十兆円ぐらいでしょうか。あと海外が二十兆円ちょっとですね。それから、投資信託とか証券関係が十五、六兆。民間が、個人ですね、個人、民間では、個人です、個人が十兆円ちょっとだろうと思っております。それで合計何ぼになります。
#8
○大塚耕平君 四百五十兆だと思います。
#9
○国務大臣(塩川正十郎君) 大体そんなものでしょう。
#10
○大塚耕平君 四百五十兆。はい。結構です、結構です。済みません、テストをしたみたいで逆にテストをされちゃいましたけれども。
 そこで、今度は地方債についてお伺いしたいんですが、地方債の保有者の構成について総務大臣にお答えいただきたいと思います。
#11
○国務大臣(片山虎之助君) 私どもの方が調査したデータじゃないんですが、日銀のデータの整理によりますと、二〇〇一年九月末時点における地方債の主な保有者、特に民間資金につきましては、民間金融機関、銀行や保険会社が三十六兆五千億ですね、約六割、五九・一%。郵便貯金が十兆五千億で一七%。簡易生命保険が七兆六千億で一二・三%。個人が一兆二千四百億。その他が五兆八千九百六十、約五兆九千億。こういうことになっております。
#12
○大塚耕平君 そうすると、発行残高が、私の持っているデータ、今日お手元にもお配りさせていただきましたが、十一年度末が百二十五・五兆円ですが、その発行残高と、今、大臣がお答えくださった保有者の合計との差額というのはどのぐらいになられますでしょうか。
#13
○政府参考人(林省吾君) 委員からいただきました資料によりますと、平成十一年度末が百二十五・五兆円ということになっておりますが、先ほど大臣の方からお答えを申し上げましたのは日銀が調査されました二〇〇一年九月末時点の数字でございまして、政府資金等以外の民間資金につきまして先ほどの大臣のお答えで六十一兆ぐらいになっております。この計数の差は、調査時点と、それから発行をいたしましてその後流通をした結果、保有残高という形の統計になっておる、そういうことの差ではないかと考えております。
#14
○大塚耕平君 今、大臣と局長からお答えいただいたんですけれども、質問、私、ペーパーベースでお出ししていますので、自治体のカテゴリーごとの発行残高と投資家のカテゴリーごとの保有残高を開陳していただきたいということで今お話しくださったような回答になったわけですが、一つ苦言を申し上げておきますけれども、先週、この質問を総務省の事務方の方に投げたときに、自分たちは起債は管理しているけれどもだれが保有しているかは所管じゃない、こういうことをおっしゃるんですね。今、塩川大臣がお答えになったように、国債は発行者も保有者もちゃんと財務省はフォローしていますよ。総務省も保有者がだれかをフォローできないようなら所管降りてください。大変ふまじめな事務方の答弁で、その時点でお答えいただいていれば私はこの質問しません。
 まず、それについての局長の御所見を伺います。
#15
○政府参考人(林省吾君) 御指摘を受けまして私どもとしても、今後地方債につきまして、新しい地方債を取り巻く状況等を考えますと、その保有状況についても把握できるよう努めてまいらなければならないと考えております。
 ただ、現時点で私どもとして総務省自身が調査したデータを保有状況について持ち合わせていなかった点については申し訳なく思っておりますが、今後そういう点につきましても調査ができるよう体制も整えてまいりたいと考えております。
#16
○大塚耕平君 今日は、BIS規制の影響が地方債にどのように出てくるかということをこれから議論をさせていただくわけですが、地方債の償還をめぐっては、合併特例法の下でこれから償還財源が保証されるのかどうかということが大変問題になってくるわけです。
 その一方で、たまたま今日の週刊朝日には自治体債が大変な人気で売れているという記事が出ていまして、これから個人の方も一杯持たれるわけですよね。償還がどうなるかというのは大変な大問題であるにもかかわらず、発行はしましたと、許可しましたと、保有については自分たちの所管じゃないから、先生、日銀御出身ですから先生の方がよく御存じでしょうということを事務方の方は言われたわけですが、私は大変不愉快です。
 委員長、資料請求します。
 総務省は、先ほどおっしゃった差額の部分も含めて、きちっと保有者の状況を少なくとも国債並みに調べて我々に提示してください。よろしいですか。
#17
○委員長(森本晃司君) 理事会でよく協議をさせていただきます。
#18
○大塚耕平君 さて、言いたいことは申し上げさせていただいたので、次に移らせていただきますが、今、お手元にお配りさせていただいた資料に保有状況、私の方で調べさせていただいて分かるもの、特に金融機関がどのぐらい持っているかということについて資料をお持ちいたしました。
 これを見ますと、金融機関の保有分で約三十五兆円ぐらいですか、全体に占めると四分の一ぐらいですけれども、この金融機関の地方債の保有状況と今後の地方債をめぐる動き、これは、たまたま先週末にムーディーズが日本の国債を格下げしましたけれども、それに伴って地方債にも何がしか影響が出てくるわけですし、と思いますし、私は。その結果、金融機関がどういう行動を取るかということについて、総務大臣と金融庁長官に御所感をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#19
○国務大臣(片山虎之助君) 金融機関の地方債の保有が今後どういうふうに変わるか、これは、今からこうだということはなかなか言いにくい面はあるんですけれども、金融機関自身がどう考えるか、そこの経営がどうか、全体の景気がどうか、それから発行額はどうか、いろんなことがあると思いますけれども、今までのところ、地方債の引受けにつきましては、引受けシンジケート団を作ってもらいまして、そこで円滑かつ安定的に引き受けてもらっているわけでありまして、そういう中では銀行を中心に、そこがほとんどの役割を担ってもらっていると。
 今、先ほど委員からお話がありましたが、地方債というのは今は許可なんですよね。十八年度から協議に変わりますけれども、何で許可や協議をするかといったら、地方債の元利償還について国が責任を持つということなんですね。全体は地方財政計画で、個別については、それぞれ地方債の種類によって違いますけれども、物によっては、委員御承知のように、交付税でその補てん財源を見るわけですから、そういう意味で私は、大変安定的である、確実であるということで金融機関も引き受けていただいていると。こういう状況は基本的には変わらないと、こういうふうに思っていますし、基本的に変わってもらっちゃ困るとも思っております。
#20
○国務大臣(柳澤伯夫君) これまでも度々お答え申し上げてまいりましたけれども、地方債については今、総務大臣が答弁したような仕組みの中にございまして、そういうことで償還が保証されているという考え方がなされているわけでございます。
 今後どうするかということが地方財政制度全体の中で論議されよう、されるのかもしれませんけれども、今、総務大臣が言われたように、そうでなきゃ困るというくらいの決意で臨まれることもこれあり、今すぐどうこうというようなことではなかろうというふうに考えております。
#21
○大塚耕平君 大臣の御答弁としては、総務大臣の御答弁としては確かに、過去の議事録も拝見したら、財源保証をするというふうになっているんですけれども、例えば財務大臣との、御認識という面で申し上げますと、今お手元にお配りさせていただきました資料の一番最後に総務大臣と財務大臣の御答弁を並べてあるんですが、私がちらっと見た感じでは、塩川財務大臣は昨年の五月の衆議院の方の委員会で、必ずしも今、総務大臣がおっしゃったような御趣旨ではない答弁をしておられたわけなんですけれども、これは、別にこの答弁のそごがあるから問題だとここでは申し上げませんが、どっちが本当なのかということを取りあえず確認をさせてください。総務大臣と財務大臣、双方にお伺いをいたします。
#22
○国務大臣(片山虎之助君) 私の答弁は、私が言ったんだからこのとおりであります。財務大臣の答弁は、財務大臣が言われたんですけれども、財務大臣は大蔵省がという、財務省がか、財務省がという意味で言われたわけだろうと思います。私は、総務省を含む政府全体と、こういう国ということで言っているわけであります。国が責任を持つと、こういうことであります。
#23
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、制度上は、法律的に言いまして、国は直接地方債を保証しておるものではないということでございますから、ここは地方が独自で返済するものだとなっております。しかし、法律と政治とはちょっと違うところがありまして、政治的に見ましたらやっぱり国は地方の責任を持たにゃいかぬ、これは当然であろうと思いますね。
 ですから、これは地方債だからどっかのよその国の話やと、そういうものじゃございませんで、だから政府はやっぱり重大な関心を持ち、責任もあると思っております。それだけに、自治省等に、いや今は総務省ですか、総務省等におきましては、起債の制限をきちっと統制しておるとかいろんな措置を講じておりますので、またその起債を総枠を決めるについて国との相談をきちっとしたりしておるということで、コントロールはお互いにしておるわけでございますから、責任はある。けれども、法律上は直接保証の責任はない、こういうことでございます。
#24
○大塚耕平君 ここに多分自治体の首長がおられたら大変悩まれる御答弁を両大臣がされたわけですが、それぞれの大臣の御発言の背景は私もそれなりに理解できますので、ちょっと視点を変えて質問をさせていただきたいんですが、総務大臣、平成十八年度から地方債は協議制に移行するということは私も存じ上げていますけれども、新しいBIS規制の下で地方債のリスクウエートをどうするかということは、先ほどの答弁の、大臣の御答弁の書き起こしにもゼロ%というふうに言っておられるんですけれども、協議制の下でもすべての地方債はリスクウエートはゼロ%でいかれるという、総務省の御方針ですか、それとも政府の御方針ですか、そこをはっきり聞かせていただきたいんですけれども。
#25
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほどの財務大臣の答弁は、地方債そのものは政府保証じゃないですよ。そういう特別に、政府保証債だとか国債みたいな政府保証は付いていないという意味じゃそうなんですよ。しかし、地方財政制度全体の中で、それは、元利償還については国が責任を持つという仕組みになっているんです。そういう意味に御理解を賜りたい、地方財政制度全体として。そういうふうに御理解を是非賜りたいと思います。
 そこで、BIS規制、新しいBIS規制の話なんですが、これは状況は金融担当大臣に聞いていただければいいんですが、今度は格付に基づきリスクウエートを設定することが基本になると。地方債については金融機関向けの債券と同じか国と同じかと、こういうことになるんですが、今まで我々は国と同じということでお願いしてきているんですね。これも最終的には恐らく政府が決める、その国が決める、日本でいえば金融庁が決めると、こういうことになると思いますけれども、許可制が協議制になっても、これは我々は、今、財務大臣が言いましたように、大変財政状況がおかしくなったら起債を制限するとか認めないとか許可制に移行するとか、あるいはもう財政再建やってもらうとか、そういう制度的な担保をやっているんですよ、全部。おかしくないのはもう協議で認める、おかしいものは今みたいにちゃんとしてもらってから協議すると、こういうことでございますから、私、基本的な国の責任や姿勢は変わらないんで、このリスクウエートの問題、新しいBIS規制の問題も、現行と同じように我々としては政府の中でお願いし協議しようと、こういうふうに思っております。
#26
○大塚耕平君 協議制の下では、御承知のとおり、総務省が同意をした地方債の起債と同意をしないものがあるわけですが、同意をしなくても地方自治体が起債を強行した場合、これもリスクウエートはゼロ%ですか。
#27
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、同意という仕組みを作りますので、私どもの方が同意しないのに起債を強行するというケースはまず私はないと思っておりますが、不同意債というのはそれは理論上は出ますよね。その場合に、今言いましたように、元利償還がおかしいような団体だとか財政状況がおかしいような団体については、これは法律の中で同意から許可に移行するという制度がありますし、財政再建の制度があったり起債制限の制度があるから、仮に不同意でも、そういう条件に合致しないものがあっても、それはそこは健全にやっているんだから、このリスクウエートというんですか、新BIS規制については同じように扱ってもらうというのが我々としては基本的な考えであります。これは、ただ、きちっと協議します、金融庁と。
#28
○大塚耕平君 健全に運営しているはずだからというところで大臣御自身もにやっと笑われましたけれども、そこが問題なんですよね、そこが。
 一つお約束していただきたいんですが、今日はたまたま傍聴の皆さんもたくさんいらっしゃるので、是非お約束していただきたいのは、今後の運営方針は今後決められるんでしょうけれども、もう一回申し上げますけれども、今日の週刊朝日にも出ていたように、たまたまこの四月から地方債が大変な人気だという記事なんですよ、売れているという、まあ結構なことなんですけれどもね。ペイオフが四月から始まったことにより、自治体債というのが大変な運用資産として人気が出てきたという記事なんですよ。ある意味で各自治体にとってはいい記事なんですが。ひょっとしたら後ろで傍聴しておられる奥様方も運用しておられるかもしれないんですが。ところが、平成十八年度からの協議制、地方債協議制に移行した下では、今、大臣は、同意をしないで、総務省が同意をしないで発行するような地方債はないと思うというふうにはおっしゃったんですが、それは出てくるかもしれません。石原さんが都知事をまだやっておられたらやるかもしれませんし。
 是非お約束していただきたいのは、そうすると、これから個人の皆さんに販売される地方債について、この地方債は総務省の同意を得たものです、得ていないものですということを明記するようにしていただきたい。それを是非御検討の上、決定していただきたいと思いますが、お約束いただけますでしょうか。これは投資家保護のためであります。
#29
○国務大臣(片山虎之助君) 地方債が人気があるというのはうれしいですね。相当地方というものが信用されてきたのかなと、地方自治体が、こういうふうに思いますし、我々は、住民に持ってもらおう、住民に公募してもらって住民に持ってもらう、愛県債というのか何か知らないけれども、自分の団体を愛してそれでは資金を提供しましょうと、こういうことをもっとやっていきたいと思っておりまして、今回は二百億ぐらい住民公募を考えておりましたが、もっともっと増やしていきたい、こういうふうに思っておりますし、その際、今、委員が指摘されたように、これは同意ですとか不同意だとか明記します。それはそうせぬと困る、みんな。ほとんど不同意はないと思いますけれども、あったら不同意と明記します。
#30
○大塚耕平君 ありがとうございます。さすが大臣、そこまできちっと御答弁いただけると、これは政治主導の行政運営になりますので、大変有り難い御答弁だと思います。是非実行していただきたいと思います。
 そこで、この地方債に絡んで、地方自治体が信用してもらえているのでいいことだとおっしゃいましたけれども、最近、四月に入ってから、例えば私が知り得る限りでは、京都市が自分の市が発行した市債を買っているとか、福岡県もそうでしたかね。つまり、自分のところで借金しておいてその証書をまた買っているという、そういう事例がありますし、それから、新聞によると、総務省さんが大阪府の府債を買ってくださいと言っていろんな自治体に要請をしているという記事もあったんですが。その言わば自社株買いとも言える各自治体の、自分のところで起債した地方債を買うという現象、そして、大変その財政破綻が懸念されている大阪府の府債をよその自治体に買ってくれというようなことを推奨しているという。後者についてはまず事実関係も重要ですが、この辺についてちょっと御見解をお伺いさせていただきたいんですが。
#31
○国務大臣(片山虎之助君) 地方団体の基金というのがあるんですよね、いろんな基金が、委員御承知のように。基金の運用で国債を買え、地方債を買え、何を買えということはあります。だから、地方債の消化という点を考えて、恐らく総務省が、だれが言ったか知りませんけれども、そういうことを言ったことはあるのかもしれませんが、それはそれぞれの団体が自分で考えて、基金の運用その他で必要なら地方債を買ってくれと。地方債の消化促進ということもあるので、恐らくそういうことだと思いますよ。もし目に余るような問題があるようなことなら、それはもう十分財政局長の方がチェックしていると思いますので。何か言うことがあったら──ない、ないなら大丈夫です。
#32
○大塚耕平君 この問題は、さっき資料請求させていただいた保有者の話とも関係があるんですよ。
 これは、保有者がざっと分かってくると、各自治体のバランスシートをネットアウトしてみたら一体どこの自治体が純債務者かということがだんだん分かってくるわけです。だから、今、日本国は企業も国も自治体も要はバランスシート不況だと言われていますが、不況になる前にはバランスシートの水膨れがあったわけですよ。金融機関とか企業とかは今それを圧縮する方向で動いていて、これがデフレの原因だという声もありますが、やはり地方自治体の健全な運営を考えると、言わば融通手形を出していたり自社株買いをがんがんやっているような、そういう状況をきちっと把握されて、いったんバランスシートをネットアウトすることが私は必要だと思っておりますので、そういう観点で先ほどの保有者状況をフォローするということは総務省さんの重要な仕事であるということを改めて申し上げたいんですが、これはもう総務大臣は、もう総務大臣の意欲はさっき大変感じさせていただいたんで、局長に御答弁を伺いたいと思います。
 きちっとやっていただけますか。
#33
○政府参考人(林省吾君) 先ほども御答弁申し上げましたが、私どもといたしましても、現在の地方債を取り巻く状況、また今後の市場での消化を通じて地方団体の資金調達手段の多様化を図る、こういうことはまた必要でもありますし、また地方財政運営につきましても、より以上慎重に分析する必要もありますので、御指摘の趣旨を踏まえまして今後そういうフォローもさせていただきたい、しなければならないと考えております。
#34
○大塚耕平君 それでは、地方債に絡んではちょっと最後の質問をさせていただきますけれども、今、地方交付税制度を見直すとか、あるいは先週、先々週辺りから国庫補助金制度も見直すという話が出ているんですけれども、これはお金の流れとしてはこの先どういうことが起きるかということを申し上げたいと思うんですけれども、地方自治体は自主財源を別にすれば地方債と国庫補助金とそれから交付税でかなり財源を確保しているんですね。この交付税とか補助金が減っていくということは、地方自治体としては、お金に色はありませんから、そうすると先々、平成十八年度以降協議制に、地方債が協議制に移行した後に、過去の許可制の下で発行された地方債は財源が保証されているといっても、地方交付税と国庫補助金の方が減ると全体としての収入が減りますから、そうすると償還財源をまず確保した上で自分たちの財源を確保するためには新たに地方債出さなきゃいけないんです。
 ところが、この新たに出すところについては協議制に移行するから、同意しないところは出せないよというふうに仮に総務省がおっしゃるとすると、お金に色はないということを前提に申し上げれば、過去に許可制の下で発行された地方債の財源も全体をどんぶり勘定で見たときには保証されないという現象が起きちゃうんですね。そういうことが起こり得る、財布が一個だというふうに考えた場合に。
 その点についての総務大臣の御認識と、今ここですぐにどうこうという御方針はお示しになれないでしょうから、どんな視点でこれから御検討になるかということを、御見解をお伺いして、地方債の問題は終わらせていただきたいと思います。
#35
○国務大臣(片山虎之助君) 今、我々が言っておるのは、国が六割税金を取り地方が四割取っているけれども、実際の支出は地方が六割以上やっている、六二、三%やって国が三八%で。収入と支出が乖離している、受益と負担が乖離していると。その差が今、地方交付税と国庫支出金だと、簡単に言うとそういうことですね。
 そこで、自前の税源を増やしてほしい、六対四をせめて五対五にしてほしいと。それによって、自前の税を増やすことによって国庫支出金を削ってほしい、場合によっては地方交付税も見直しの対象にしてほしいと。トータル減らすという考えじゃないんですよ。自前を増やすということなんですね。
 そういうことでございますから、委員御心配のようなことは起こらないと思いますし、地方財政計画だとか地方交付税ということは、トータルとしての地方団体の財政運営については少なくとも妙なことをしない限り財政運営に支障がないように国が責任を持つと、こういう仕組みでございますから、このことは許可が同意になろうがどうなろうが、これはもう基本的に変わりません。そういうことでなければ、国と地方は一体なんですから、これは国民にとってはパートナーとしていろんな仕事やっているんですから、そういう地方財政制度の基本は今後とも維持していくと、こういうことでございます。
#36
○大塚耕平君 終わりにしようと思ったんですが、今の御答弁聞いていたらもうちょっと聞きたくなっちゃったんですけれども、塩川大臣も横で渋い顔をしておられるので。
 そうはおっしゃいますが、例えば今日大臣にお手元にこの地方財務協会、総務省の方がたくさん天下っている地方財務協会が作っておられる「地方債のあらまし」を持ってきていただいたんですが、四ぺージをごらんいただくと、地方自治体の運営で何が問題かというと、実は、これは国も含めてですけれども、一般政府支出に占める対GDP比というのは日本は余り先進国に比べて高くないんですね。だから、よくマクロで見るとそう無駄遣いしていないという御答弁を霞が関の皆さんや大臣の皆さんがされるのは、ある意味で当たっているんですよ。
 ところが、中をよく見ると、対GDP比は国も含めて全体では一六・二とアメリカとかその他の国より低いんですけれども、公的資本形成、公共事業が大半ですよね、これが異様に高いんですよね。日本の場合は、これは昨年度のデータですけれども、一般政府支出の対GDP比全体で一六・二、しかし公的資本形成はそのうちの六・六。アメリカは、全体では一七・一と日本より高いんですけれども、公的資本形成は一・九ですよ、一・九。だから、この部分を、特に六・六のうち五・六は地方なんですよね。国は一・〇しかやっていないんですよ、実は。
 この地方自治体の歳出の方のここの構造を変えないと、今の大臣の御答弁のように国と地方が一体として支え合ってやっていくというのは本当かなという気がしてしまうんですが、総務省として地方自治体の歳出に占める公的資本形成のウエートを下げていくということについての御指導の方針をちょっと聞かせていただきたいんですが。
#37
○国務大臣(片山虎之助君) 欧米と比べる場合に、日本の社会資本整備というのがまだ私は遅れていると思いますよ、例えば公共下水道を見ても、道路でも生活道路を見たときに。だから、まだ社会資本整備の必要は一つある。これが一つですね。だから、向こうはストックが多いんですよ。こっちはストックがまだ向こうほどなっていない。だからフローで頑張らにゃいかぬと。これが一つ。
 それからもう一つは、地方の役割がアメリカやヨーロッパに比べて日本は大きいんですよ。だから、今の公的資本形成でも、例えば直轄事業以外は全部地方がやっているんですよ、補助事業も単独事業も。港湾だって道路だって農業関係だって全部地方がやっているんで、だからそういう意味では地方自治のウエートというか地方のウエートが高いんですね。そういうことなものですから、そこは是非御理解賜りたいと。
 ただ、言われるように、例えば単独事業がかなり増えてきたことは事実です。バブルの、バブル時代、バブルの崩壊、それは景気対策のために地方に頑張ってくれという国全体として要請したんですよ。そこのところが一つあります。
 だから、そういうのが数字に表れているのかもしれませんけれども、私は基本的には社会資本整備の必要がまだあるということと、社会資本整備に対する地方の役割がよその国に比べて大きいと、そういうことで是非この数字は御理解賜りたいと、こういうふうに思っております。
#38
○大塚耕平君 お考え方は分かります。しかし、今のお話はさっきの協議制の下で同意をしない起債があるかどうかという話ともかかわってきますが、協議制の下での総務省の同意不同意というのは、これはシビアにやるかやらないかという問題なんですよ。だから、もし、大臣おっしゃるように、歳出サイドでは公的資本形成がまだ遅れているからそれは地方はやらなきゃいけないと。その上で協議制に移行しても、基本的に同意をしない起債はあり得ないからということで、事実上、今の許可制の下と同じような起債がどんどんどんどん続いていって、その結果、地方債も含めた財政赤字が物すごく膨らんだときには、これは総務省の責任ということになりますね。
 だから、私は逆のことを申し上げたいんですよ。協議制にせっかく移行するんだから、同意する、しないということは制度として用意されるわけだから、しっかり使っていただきたいと。そんな事業をやるんだったら同意しないよと。一般の個人の方に、後ろで傍聴しておられる皆さんが買う地方債にも、この地方債は政府が同意していないから償還されない可能性がありますよと、覚悟して買ってくださいと書いておくべきだと思います。
 そういうことをきちっとやっていただきたいということと、この問題は今後もずっと私もフォローさせていただきたいと思いますので、そのことを申し上げまして地方債終わらせていただきたいんですが、柳澤大臣、せっかくですから、ちょっと資料をお持ちしたんで一言だけコメントしておきますと、お手元の資料の二ページ、三ページ、ページ書いていないんですが、各金融機関が業態別にどのぐらい地方債を持っているかというのを全部プロットして散布図を作りました。これをごらんいただくと、ちょっと細かくて恐縮なんで、後で必要であれば大きな図をお渡ししますが、信用金庫と地銀が持っている有価証券に対して占めている地方債のウエートが物すごい高いところが一杯あるんですね。かつ、三ページ目には信用金庫だけ地域別にプロットしてみましたけれども、北海道とか九州沖縄とか、つまり、有価証券に占める地方債のウエートが非常に高い金融機関がぱらぱらあるんですよ。
 僕は、これは多分きちっと総務省も一緒になってトレースしていただければ、財政状況の悪い自治体にある下位金融機関ほどたくさん地方債を持たされているという現象が起きていると思いますので、そこは、実はこの問題は、BIS規制もそうですし、この地方債の保有に関してもそうですし、リスクウエートをどうするかということについても財務省、金融庁、総務省一体となってやっていただかないといけない課題だと思っておりますので、三省庁間できちっと事務方の皆さんがタイアップして今後の方針を練っていただきたいということをお願い申し上げまして、地方債の問題は終わらせていただきます。
#39
○国務大臣(片山虎之助君) ちょっといいですか、お時間取りまして。
 今、許可ですから許可方針というのを作っていますよ。今度、協議制になりましても、やっぱり取扱いの方針を決めなきゃいけません。場合によっては、できるだけ法律に書くものは書いて、書かないものは方針を決めますが、その際には財務省や金融庁とも十分相談しまして、ノーズロの同意なんか認めませんよ。それは厳重にやります。そこは是非そういうふうにお考えいただきたいと思っています。
#40
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私の方は、金融機関の健全性を守らなきゃなりませんので、新しい制度がどうなるか、また運用の方針がどうなるか、こういうものをじっくりお聞きいたしまして対処方針を決めていかなきゃいけないと、こういう側面があるんだろうと、このように考えています。
#41
○大塚耕平君 それでは次に、厚生労働省の話に移らせていただきます。お忙しい大臣は結構でございますので。
 坂口大臣、どうもありがとうございます。
 今日は、厚生労働省さんにはこの四月からの医療保険制度の特に点数の見直しに関して御質問をさせていただきたいんですが、まず第一に、お手元にまたこれも資料をちょっと一枚配付させていただきましたが、大臣、ございますでしょうか。──はい、それです。
 私、金曜日に、こういう資料を作っていただけないかと、あるいは当然保険点数見直しをした以上はお持ちでしょうねということでお願いをしました。要は、今回の点数見直しによって据え置かれたもの、あるいは二五%ぐらいまで引き上げられたもの、五〇%まで引き上げられたもの、逆に引き下げられたもの、それから施設基準、これは特に手術に関する話ですから、その施設がどのぐらいの手術実績を持っているかという、要は基準ですね、これを新たに設けられたもの、強化されたもの、こういうものを各手術を伴う医療領域ごとにどういう分布になっているかをお示しくださいというふうにお願いをしたところ、今朝出てきた資料はその裏っ側の資料です。
 数字を出してくださったということ自体は有り難い話で、点数の、手術に伴う点数の見直しの個々のリストは後ろに添付してくれていましたので、それを一個一個見ていけば私も分かるということではあるんですが、これは大臣でも結構ですし局長でも結構ですが、私がお願いしたような大体どのぐらいの引上げ、引下げ領域にどのぐらい分布しているかということについては、厚生労働省としては把握をしていないということでしょうか。
#42
○政府参考人(大塚義治君) 医療の世界は、それ自体が多様でございますが、それの特に診療科ごとということになりますと、実際に診療報酬上は一つ一つの、極端に言えばですけれども、一つ一つの診療の行為について所定の点数という形で必要な経費、お支払いすべき経費を算定するわけでございますが、基本的に診療科ごとに共通のものもございますし、重なる部分もございますし、また診療科も医療機関の形態、態様によって違うということで、その診療科ごとの影響度というのは、直接的には出し得ない仕組みでございます。
 逆に申しますと、じゃ診療報酬のときにどういう算定をするかといいますと、例えば今年度の例で申しますと、全体として二・七%の引下げをいたしましたわけですが、そのうち技術料に該当する部分は医療費ベースに置き直して一・三%のマイナスという予算上の前提がございます。これに個々の診療報酬の上げ下げは、診療行為のウエートというのが別途のデータでございますので、そのウエートを掛け算をいたしまして、全体、トータルとして所要の、今回の例で申しますと技術料についてはトータルといたしまして医療費ベース一・三%の引下げに見合う、これを積み上げますとそれに当たるという、そういう作業をいたしますものですから、個々の診療科ごとに、その所定の影響が、出すということが技術的にも難しいわけでございます。
 それで、お求めの資料につきましても、直接的にはお求めのような形では御提出できなかったと、こういうことでございます。
#43
○大塚耕平君 なぜ私がこんなことをお伺いするかというと、例えば、これは整形外科の領域ですけれども、採型ギプス、つまり骨折ったときなんかの採型ギプスの、義肢装具を作るということについての点数が、三月対比、四月から一八・二%になったと。これ、どういうことかというと、七七・八%の値下げですよ。つまり、この私がお示ししたフォーマットで言うと、引下げの五〇%未満のところにこれが入ってくるわけです。つまり、医療にかかわる価格というのは厚生労働省がいろいろ点数を決めて運営しておられる、これは分かります。しかし、価格ですからね、これ。いきなり三月までと比べて七七・八%も値下げをされて成り立つような商売が一体この世の中にあるのかどうかということなんですよ。
 ほかにも、これは極端な例ですが、特に私のところに困った、困ったと言って持ち込まれる話で一番多いのはMRIですね、MRIの価格が六八%になった。これは三二%の値下げですよ。
 したがって、私が申し上げたいのは、トータルの加重平均で何%変わったということだけではなくて、この医療という、ビジネスです、これもある意味では。その世界全体の価格を厚生労働省が管理しておられるわけですから、いきなり三二%、いわんや七八%も値下げをして、これが異常な対応だと思われないのかどうかということについて御所見をお伺いしたいと思います。
#44
○政府参考人(大塚義治君) 今の御質問に直接お答えすることが適当かどうかというものに絡むわけでございますが、診療報酬、私、先ほど技術料のことで申し上げましたけれども、診療報酬全体で申しますと、俗に言う技術料に当てはまるもの、あるいは薬に代表されますように物と言われる、物の値段を付ける部分、これはまた別にございます。
 その物の値段の中には、薬以外に、医療材料というように私ども呼んでおりますけれども、手術その他の際に使用する器械、器具、細かいものから相当大きいものまで十数万種類とも言われますし、二十万種類とも言われるようなものがございます。これにつきましては、別途、先ほど申し上げました全体のウエート平均という話とは別に、現実の流通価格なども一つは勘案するということが一つ。
 それから、特定医療材料につきましては、かつてはいわゆる償還価格を実際の取引価格で償還するというような仕組みで今日までやってまいりましたが、どうしても全体として高止まりするということで、今年度から、逐年作業を進めてきたわけでございますが、全般にわたりまして公定価格を設定すると。ただし、これは二十数万種類というものを一つ一つ、例えばピンセットからメスまで付けるわけにまいりませんから、グルーピングをして、グルーピングで一つの平均的な価格でお支払をする、そんな仕組みを取り入れてございます。
 したがいまして、診療報酬と一口で申しましてもそういった多様な要素がございまして、物によって確かに、例えば値段の、特定医療材料ということになりますと、新しい制度を導入したというギャップもございますから、一つの例でございますと大きな変化が生じるケースがないわけではございませんけれども、全体としては、先ほど申し上げましたように、それぞれのウエートを掛けながら、そして一方では一つ一つの医療機関が平均的に熱心に御経営を、御診療いただけるならば経営ができるというような別途の調査もございますから、そうした医療経営面からの調査をかみ合わせて決めると、こんな作業になるわけでございます。
#45
○大塚耕平君 直接私の質問には全然お答えいただいていないような気がするんですが。
 大臣にお伺いしたいと思います。
 つまり、私が申し上げたいのは、医療財政が大変過大になっていて塩川大臣の懐にも影響しているというのは、これは分かっていますので、見直しは必要です。
 ただ、いきなり七八%の値下げをするというようなことが異常かどうかという質問に対して、それは異常ですというふうに答弁できない事務方の実態を大臣は御存じなのかどうなのかということと併せて、私はやっぱり激変緩和措置要ると思うんですよ。これから医療財政まだまだスリム化していく過程で、改定ごとに少なくとも二〇%以上の値下げはしませんと、しかし、この項目は値下げの方向ですよと。そう言えばそうかと、この項目を当てにして病院経営していたら回らないなということは病院も考えますから、ある一定の経営方針に基づいてやっていくと。それを、予告なしにいきなり七八%値下げしたことが、それは必ずしも異常とは言えないなんて言っている事務方は異常ですよね、これはね。
 それで、ちょっとその激変緩和措置が必要かどうかということについて坂口大臣の御答弁をお伺いしたいのと、局長には、この保険点数を実際に決めている、最終的な大臣に御提出する案を起案している保険局医療課の点数を決めるときの基準、作業のルール、どういうふうに行われているのか、これは局長にお伺いします。よろしくお願いします。
#46
○国務大臣(坂口力君) 今、いろいろの点を御指摘いただきましたが、私もそんなにひどい引下げになっているのがあるのかどうか、私も、ちょっと申し訳ありません、分かりません、今、初めて聞いたわけでございますが。
 保険点数の在り方につきましては、率直に言いまして、私ももう少し整理しなきゃいけないと思っております。これもいつも最近申し上げていることでございますが、現在の保険点数の在り方について、何をもって基準とするかという基準が明確でない。ですから、診療を受ける側の人も、それから診療する側の人もいろいろの不満を持っている。それは基準が明確でないからだと私思っております。
 したがいまして、今般のこの抜本改革の中では、診療報酬の問題はその基準を明確にするということをまず第一義に掲げたいというふうに思っている次第でございます。
 下げなきゃならない部分もございますが、一遍に七十何%というのを下げるというようなことは、それはちょっときつ過ぎるなと私も思って今聞いていたわけでございますが、事実、そういうふうになっているのかどうかということも、私もちょっと確かめておりませんので何とお答えしていいか分かりませんが、おっしゃるように、これからどういう方向性を持っていかなきゃならないかということもお示ししなきゃならない。
 そのお示しします中で、基準はこういうことでやります、そして方向性はどうですということもやはり明確にして、これから二年ごとの改革なら改革というのはやっていかないと、おやりになる方も大変だというふうに思いますし、計画も立たないことでございますから、そういうふうにその辺は十分に注意してやっていきたいと思っております。
#47
○大塚耕平君 局長、短めでお願いします。
#48
○政府参考人(大塚義治君) なるべく短く申しますが、一つはギプスの例でございますが、どの具体的な例かまた教えていただきたいと存じますけれども、ギプスにつきましては、今回項目を大きく組み替えております。ギプスの言わば点数の付け方を組み替えました。(「それは聞いていないです」と呼ぶ者あり)それの影響があるのかどうか、個別で後ほど教えていただきたいと思います。
 例えば、いろんな例ございますけれども、脊椎ギプスは、従来一つの点数でございましたけれども、今回これを体幹とそれからそれ以外のものというふうに分けまして、それ以外のものの方、例えば脊椎の側わん矯正ギプス、これにつきましては点数の引上げをいたしておりますから、ケースによるということを一つ申し上げておきたいと存じます。
 それから、全体としての作業でございますけれども、まず、全体として診療報酬をどういう基本的な点数付けにするかという、トータルといたしましては年末に予算編成過程でトータルの大枠が決まります。これが先ほど申し上げました診療報酬の改定率でございますが、年を分けまして、今度はそれを数千項目にわたります診療報酬の点数に一つ一つ反映をさせていくわけでございますが、その際に、もちろん据置きをするものも少なからずございますけれども、一つには医療機関側の経営ということで経営実態調査をしておりますから、それが一つの目安でございます。
 それから、薬価あるいは治療材料といった物のものにつきましては、市場実勢価格を調査しておりますから、それが一つの基礎的な資料になります。
 さらに、今回、例えば手術の例で申しますと、手術の点数を少し上げたり下げたりいたしておりますが、そういった過程で、例えば外保連と私呼んでおりますけれども、外科系の学会の連合体がございます。そういうところから詳細な実態を踏まえた御要望もございますから、そうしたものも参考にさせていただきます。
 こうしたことを積み上げまして、大変細かい作業になるわけでございますが、お話のございました当局の医療課という課を中心に細かい点数を設定をいたします。一方で、中央社会保険医療協議会、支払側、診療側、そして公益委員で構成されます中医協という場でその詳細を御議論いただきまして、御了解を得て、答申を得て告示をする、こんな段取りになるわけでございます。
#49
○大塚耕平君 私も、医療課の仕事の進め方についてはこれからきっちりフォローアップさせていただきますので一緒に考えさせていただきたいと思いますが、先ほどの整形外科領域で特に引下げが激しいのは、私の知り得る限りでは、今おっしゃった外科系学会社会保険連合、外保連の実際の点数の検討メンバーに実は整形外科のお医者さんが入っていなかったからなんですよ。
 だから、私が申し上げたいのは、医療課で仕事を進めるときに、外保連に点数の検討を依頼するんだったら、そこのメンバーがちゃんと公平になっているかどうか、そういうこともチェックするとか、事務の進め方についてきちっと決めていただきたいなと。
 それから、先ほどこの委員会が始まる前に外保連のメンバーを開陳してくださいというふうに事務方にお願いしたら、これはプライバシーなので言えないみたいなお答えを事務局の方はおっしゃったんですが、保険点数の検討をする業界の意向とはいっても、そういうことを検討するお医者さんの学会のボードが、これがメンバーがプライバシーだから公開できないということはあり得ないですし、そんなことでは国民は納得しませんから、そんな委員会であるならばそういうところに点数の検討を委託しないでほしいというふうに思います。
 最後に、もう御答弁結構ですから、一つだけ申し上げます。
 去年の秋のこの席で、片や今申し上げたように病院に掛かる保険点数ががたんと引き下げられている一方で、医療材料メーカーの価格が公正取引委員会等の指導で上がっているという話を私ここで申し上げました。そうしたところ、そのメーカーの皆さんの内覧会の席上で、大塚にそういう情報を漏らしているお医者さんがいるらしいなと言ってメーカーが聞いて回っていたそうです。漏らしたとはどういうことですか、一体。
 これは厚生省の責任じゃないですよ。申し上げたいのは、これは別にたまたま去年から今年に掛けては整形外科の領域を取り上げていますが、ほかの領域のお医者さんもいろんなことを言ってきています。だから、私もこれからこの問題はきちっとフォローさせていただきますが、そういうことを言って内覧会の場で聞いて回るようなメーカー、これはそのメーカーの名前が把握できたらまたちゃんとお伝えしますので、こういうところに医療機器具を取り扱う免許はもう与えないでいただきたいなということを最後に苦情を申し上げまして、終わらせていただきます。
#50
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 坂口大臣、今日はお忙しいところ、どうもありがとうございます。今回は雇用問題についてお伺いさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、先週、四月の完全失業率が五・二%、雇用情勢が依然として厳しいという発表がございましたが、失業した人がまず頼りにする場所というのはハローワークです。
 このハローワークに関しまして、澤田局長のインタビュー記事が、厚生労働省の広報誌であります「時の動き」の三月号に載っておりました。その中で、ハローワークでは、フリーターの方に登録してもらい、様々な求人情報をインターネットやダイレクトメール、ファクスなどで定期的に流したり、ハローワークに直接来てもらってきめの細かいマン・ツー・マンのカウンセリングを行ったりしています。また、中高年の人には、ハローワークで職業相談するときは、持っている能力が一番生かされる仕事は何かキャリアカウンセリングして、企業に紹介するときも、こういう能力、経験、意欲があるから年齢に余りこだわらずに雇ってみたらどうですかと、そういうところまできちっとやらなくちゃいけないとお答えになっていらっしゃいました。
 これを読んだときに本当かなと思って、実際、ハローワークに行きまして相談業務を受けてまいりました。
 銀行の受付のような番号札を取って待つこと四十分、やっと自分の番号が回ってまいりまして、そこに行きましたら、過去に何していましたか、どういった仕事がいいですかと聞かれました。しかし、結局は、そこに求人票があるから好きなのを取ってきてください、電話してアポイントを取ってあげますからといった、いわゆる持ってこい紹介が取られておりました。相談時間そのものも約十五分。初めて顔を合わせてたった十五分の間に、局長のおっしゃられたようなきめの細かい対応なんかできませんし、実際、できておりません。
 局長の言われるような相談体制、これを整えるためには、少なくとも一人に対する相談時間、これを増やさなくてはならないと思いますが、例えば、一人に対して少なくとも三十分は相談に乗るといった三十分ルールなどを作ったらいかがでしょうか。
#51
○政府参考人(澤田陽太郎君) ハローワークにおきます職業紹介の言わば平均的な姿は今、委員おっしゃったような形で、大変残念なところが多々ございます。
 私ども、広報誌のインタビュー記事で私が申し上げましたように、大変雇用情勢が厳しい中で一人でも多くの方を就職をお世話するというためにはきめの細かい職業相談が必要であるということで、昨年の補正予算におきまして、全国の安定所に約八百人ほどのキャリアコンサルタントというものを置きました。求職者の中には、自分である程度求人をセレクトできて自分で面接に行って自信があるという方もいますが、中にはいろいろ相談しなければならないという方もいますので、一応求職者の態様に応じて、短時間で相談、紹介をする方と多少時間を掛ける方と分けて一応今対応しております。
 こうした安定所のカウンセリング機能は全国的に高めなければならないと思っておりますが、順次充実するということにならざるを得ないので現在そういうことをやっておりますが、考え方としては、先生のおっしゃるように、必要な人には必要なサービスを行う、そういう中での職業相談の充実を図るということは考えていきたいと、こう思っております。
#52
○山本香苗君 今お答えになられたとおり、必要な方には必要な時間を掛けていく。必要な方にも実は時間が掛かっていないと、そういった状況があるんだと思います。多くの人が待っていらっしゃる待ち時間、後ろで並んでいる、そういった状況で一人に長い時間を掛けるというのは非常に難しい、一人でも多くの人の相談に乗ってあげたい、そういった気持ちがあるといったことを事前にレクチャーを受けたときにお伺いしたんですけれども、実際、一人に対してきちんとした時間を掛けなくちゃ就職も決まらないという実態がございます。
 現在、全国の政令都市で、ハローワークでは、厳しい雇用情勢にかんがみて、時間延長をしたり土曜日にオープンをしたりしているとお伺いいたしました。時間がないから一人に対して余り時間が掛けられないと言うんだったら、全国のハローワーク、全国というのが無理だったら特に雇用情勢が厳しいところ、そういったところのハローワーク、政令都市であるかどうかということにかかわらず、ハローワークで時間延長、土曜日オープンといった工夫をなされたらいかがでしょうか。
#53
○政府参考人(澤田陽太郎君) 御承知のように、現在は十二の労働局の十九の拠点で平日の夜間、土曜日開庁をやっております。こうしたサービスは、そういうニーズの高いところと、そして実際、土曜日なり開庁した場合に求職者が当初の目標どおり一定数来ていただけるというふうなところを重点的にやっておりまして、そういう体制を取るには一定の職員の問題、設備の問題等々ございまして、ニーズを慎重に計ってやっていくことだろうと思っております。
 慎重に計っていくということになりますと、すぐ進まないじゃないかという話になりますが、もう一つハローワークインターネットサービスというものを全国ネットワーク化いたしまして、求職者の方が安定所へ見える前にインターネットで自分が希望する企業、仕事をあらかじめ絞っていただくというようなことも同時に進めておりますので、いろんな手を使って御指摘のような問題についても取り組めるようにしていきたいと思っております。
#54
○山本香苗君 ありがとうございます。
 今、インターネットというお話がございましたけれども、ハローワークに行きますと、求人情報をインターネットで一発検索というパンフレットがございましたので、私も早速やってみました。かなりたくさんの情報がございます。しかし、そこには企業名も面接のアポを取る連絡先も書いておりません。つまり、インターネットで検索しても、企業にアクセスするにはハローワークにわざわざ行って紹介状をもらわなくてはならないというシステムがございます。そこで厚生労働省さんの方では、窓口が混雑して利用者から不満が出ている、今おっしゃられたようなことだと思いますが、現在、求人企業社名をネットで年内に公開する方向を固めたといった報道がございました。
 そこで、年内というのは具体的にいつになるのか、また公開されるのは企業名だけですか。連絡先は公表されないのでしょうか。また、公開するということは、求職者がハローワークの紹介状なくして直接企業に訪問することが認められることになるんでしょうか。その辺りのことをお伺いいたします。
#55
○国務大臣(坂口力君) 今御指摘いただいたことは、非常に多くの皆さん方からも実は御指摘をいただいているわけです。そこへもう早く企業名載せたいんですが、実はこれは反対もございまして、これは民業圧迫だという御指摘も実はあるわけでございます。
 そこへ、そのハローワークが受けます企業名をそこへ載せてやるということになると、民間の方でおやりになっているところ、あるいはまたいわゆる広告、新聞広告などに載せますときに、そうするとそこに載ってしまうと新聞広告なんかが取れないじゃないかという新聞業界なんかの反対もあったりというようなことが一方であること、事実でございます。
 しかし、現在の状況を考えてみますと、そういう御指摘ございますけれども、やはり職を求めていただいている皆さん方に便宜を図るということをやはり中心に考えるべきだと私は思っております。
 したがいまして、これは早く載せたいというふうに思っておりますし、もちろん企業名を載せます以上はそこに連絡をさせていただくということもしなきゃならない。ただ、その企業の方の御意向というものもあるだろうと思いますから、企業の方が、いやそこまではうちはちょっとしてもらっては困ると。困るといいますのは、例えばそうして出ると、そうすると全国から一度に問い合わせが来る、仕事にならないというようなこともあるから、そこはうちの方はハローワークさんを通じてやってほしいというようなところもあるいはあるかもしれない。これは求人をされます側の御意向というものも若干踏まえなきゃならないというふうには思っておりますけれども、いやいいと、うちは、出してくださいというふうに言われるところは出させていただくという方針でいきたいというふうに思っております。
#56
○山本香苗君 是非とも大臣の、いろんなことありますけれども、大臣のリーダーシップの下で早くこれをしていただきたいなと思っております。
 先日、ヨミウリウイークリーに「最悪失業率の意外な「犯人」ハローワーク」という記事がございまして、興味深く読みました。そこにハローワークが批判にこたえて新たな試みをしているということで、私の地元の大阪の関西就職サポートセンターが紹介されておりました。
 ここにも私も実際行ったんですけれども、大変相談システムが整っておりまして、いいところだなと思ったわけなんですが、ここで新たな試みといたしまして、この五月中旬から就職予備校というものを開設すると。もう開設したそうです。これは全国のハローワークで初めての試みだということでございますが、今後、ここだけではなくて、この高校、これは高卒の人たちを対象にしたものなんですけれども、ここだけじゃなくて、他のハローワークにも設置するということをお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
#57
○政府参考人(澤田陽太郎君) 御指摘の就職予備校というキャッチフレーズでございますが、これはこの三月卒の高卒就職希望者の方が未就職の割合が非常に高いということで、全国のハローワークに対しまして、未就職高卒者につきまして、学校からデータをいただいて御本人の意向を確認した上で安定所で登録をする、御本人の個別の事情に応じた就職支援方針を個々に立てて職業相談あるいは職業講習、場合によってはトライアル雇用とか、こういう一連のお世話をして、卒業後も就職に結びつけるということを全国の安定所にこの四月一日に指示をいたしました。
 そういう形で全国的に動いておりまして、この関西就職サポートセンターはそうした全国的取組の中の一環としてやっておりますので、関西就職サポートセンターだけがやっているということではなくて、サポートセンターは一連の取組の中で、特にセミナーだとか職業講習というところで特色がございますので、そこで大阪ではかなり重点といいますか、特色を付けてやっておると、こういう状況でございます。
#58
○山本香苗君 こうしたものをどんどん全国で、いろんなところでやっていただきたいという思いが大変あります。
 さて、今テレビで、アイドルタレントが農作業などに汗を流す人気番組がございます。山奥を切り開いてそこをDASH村と名付けまして、家を建てたり水車を造ったり土地を耕して無農薬の野菜や米を育てたりする番組でございます。日曜日のちょうどゴールデンタイムに放送されていますが、米や野菜を育てる大変さ、また収穫の喜びといったことが大変よくテレビから伝わってまいります。一、二年ほど前から始まっている企画でございまして、アイドルタレントが汗を流して農業に従事する姿というのは若者のみならず多くの人の共感を呼んでおります。
 最近、農業等就職促進支援事業、東京、大阪、愛知のハローワークで始めた農業等への就職相談事業ですが、それが行き詰まっているといった報道がございました。一九九九年にこの事業が始まりましたが、現在までの就職実績というのはたった四十八件。厚生労働省としてはこのことについてどう受け止めていらっしゃいますか。
#59
○政府参考人(澤田陽太郎君) 御指摘の農業等就職促進支援事業は、平成十一年の十一月から動き出した事業でございます。今御指摘のように、ハローワーク三か所でやっておりますが、今年の三月までに三か所にお見えになった方、二千八百四十二人おられます。そのうち、職業紹介を実際にした件数は二百十三件、実際に就職に結び付いた件数が四十八件となっております。
 このコーナーでは、農業等の就職を希望する方が見えた際に、あるいは電話相談等々もありますが、職業相談をするほか、研修とか就農についての助言とか関係団体へのあっせんとかということをやっておりまして、実績を見れば確かに四十八件と非常に少ない、これは事実でございますが、こうした施設は必要だろうと思っておりますので、今後とも一層活用されるようにいろいろ努力をしていかなければならないと、こう認識しております。
#60
○山本香苗君 こうした報道があったのは実は別に今回が初めてではございませんで、この事業が始まったちょうど一年後に就労実績は九人だったということがありまして、そのときは二千五百人の相談、実際の就労は九人という大見出しで報道されておりました。BSEの問題もあったし、農林水産省の手助けを余りしたくないのかなというのはうがった見方かもしれませんけれども、実際、就職支援のことをインターネットで検索いたしますと、なぜか武部大臣の個人のホームページが出てきたわけなんですが、厚生労働省はこの事業に一生懸命取り組んでいるという感じがどうしても感じられないんです。
 実際、最初の報道があってからどういった改善を厚生労働省さんとしてされたのか。何か改善されたんでしょうか。今、局長、二千八百四十二人の相談があったとお伺いしましたけれども、平成十二年の十一月で二千五百人だとすると、三百四十二人しかその後相談に来ていないわけですよね。どんどん減っているんじゃないですか。
#61
○政府参考人(澤田陽太郎君) まず、数字の件でございますが、新聞に載っております二千五百は来所と電話と合わせた数でございます。私が先ほど申しましたのは、実際に見えた方がこれまで累積二千八百四十二名ということで、新聞報道の時点で申しますと、実際に三つのセンターにお見えになった方は千三百十一名ということになっています。
 それで、本題でございますが、報道があった後、私どもは一点改善をいたしました。お見えになった方といいますか、電話、来所問わず、相談のあった方について手持ちの求人を基本的に御紹介するわけですが、その中で、相談に見えた方と職種的にあるいは地域的に合わないものが相当ございます。あなたに合うものがないという場合には、その見えた方の希望をホールドしておきまして、登録しておきまして、後日いろんな求人が来た中で、過去に見えた方に適合するものがあれば御本人に連絡するという体制を、当たり前といえば当たり前でありますが、明確に取りました。
 そういうことで、その後就職に結び付く件数もわずかでありますが、九件から四十八件というふうになったものと思っております。
#62
○山本香苗君 当初はどれだけの実績を見込んでいらっしゃったんですか。
#63
○政府参考人(澤田陽太郎君) これは十一年十一月から実施した事業と申し上げましたが、このコーナーにお見えになる求職者の方についてはほぼ予想どおりの水準で動いているというふうに思っております。ただ、実際就職された方を見ますと、公共職業安定所の平均的な就職率よりは低いということで、その点については多少残念だというふうに思っております。
#64
○山本香苗君 事業を始めた当初、当時は労働省だったわけでございますけれども、農林漁業への新規の求職者が前年よりも千五百人増えた、そういったことが背景にございまして、特に都会で自然派志向の人が増えているという認識の下、大都市のハローワークに相談コーナーを設けられたわけですが、この厚生労働省の認識というものは甘かったんじゃないでしょうか。
#65
○政府参考人(澤田陽太郎君) 実際のデータで申しますと、新しく農業に就いた方で農家の後継者以外の方、この動きを見ますと、平成十年度は三百三十人という数字でございますが、平成十三年度は五百三十人に増加しております。また、農林水産省が東京、大阪で実施しております農業等への就職フェア、これへの参加者数も着実に増加しております。
 そういうことを考えますと、大都市圏生活者中心に農業への就職あるいは就業ニーズが高まっているということは事実だと思いますし、この事業をスタートさせた私どもの見通しもそう甘いことではないと思っておりますが、今後ともそうした傾向が続くというふうに思っておりますので、それにきっちりこたえるような形で事業運営することが肝要だと、こう考えております。
#66
○山本香苗君 実は、私はこの事業というのを新聞報道で見るまでは全く知らなかったわけなんです。実際、いろんなハローワークにも行かせていただきましたけれども、実際、農業しませんかみたいなパンフレットとかそういったものは見たことがないんです。実際、いろんなコーナー見て回りましたけれども、なかったんです。PR不足という点もあるんじゃないでしょうか。
#67
○政府参考人(澤田陽太郎君) PRにつきましては、コーナー発足当初は当然ながら大々的にいろんなチャンネルを通じてやりましたが、現在におきましては、パンフレット、リーフレット等を農林水産省の関係団体を含めて置かせていただいて、逆に農水関係の関係団体でもPRしていただくというふうなことでやっておりますが、PR不足という点は確かに御指摘のとおりだろうと思います。
#68
○山本香苗君 厚生労働省の方では、こうしたもの、こうしたことに対する分析として、深く考えずに漠然と自営農業にあこがれる人が多く実績になりにくいと分析されておられますが、相談する側に責任があって厚生労働省にはその責任はないとも受け止められるような発言だと思いますが、厚生労働省側にはもっともっと工夫が必要なんじゃないか、工夫が足りなかったとは思われませんか。
#69
○政府参考人(澤田陽太郎君) 農業への就職、就業という点につきましては、特に大都市の生活者にとりましてはなかなか特殊な問題があって難しいと思っております。例えば、農業地域で就労する場合には住宅の移転を伴うとかいう問題もございまして、求人の方からすると地元の求職者の中で人がいればそれで充足するということもありますし、農業就労者の中には農業に雇われるというんではなくて自分で自営をしたいという方も大都市圏で相当おられるとか、あるいは現にこの三つのコーナーの求人を見ますと、畜産関係が相当多くて、言わば農業という、野菜、花卉とか米作とか、その辺は畜産に比べて少ないというような求人と求職のミスマッチ等もございまして、そういうような発言がマスコミあるいは文書等に出たものと思いますが、実態はそういうことでございます。
 そうした中で、私どもが努力すべきことは、おっしゃるとおり、職業紹介、情報提供する者としてどういう工夫をするかということに尽きますので、その点については十分これから更に努力をしたいと、こう思っております。
#70
○山本香苗君 るる聞いてまいりましたけれども、もう一度お伺いします。
 今後もこの事業を継続されるのでしょうか。
#71
○政府参考人(澤田陽太郎君) 先ほど一部お話し申しましたが、都市生活者の中で特に自然だとか地方生活への関心が非常に高まっております。現に農村部におきましても農業生産法人等も増加しておりますということで、今後とも大都市圏生活者を中心に農業等への就業、就労ニーズは高まると思っておりますので、そうした方面に関心のある方につきまして、実際の就職、就業に結び付くお世話をすることは大事だろうと思っております。
 したがいまして、本事業が今御指摘いただいたいろいろな問題点等々克服して一層活用されますよう、農林水産省等とも十分連携取りながら、周知、広報の徹底、あるいは業務のやり方についての更なる工夫等々で是非この事業を継続していきたいと、こう思っております。
#72
○山本香苗君 実際、東京と大阪の窓口の方に行かせていただきました。そこで大変丁寧な御説明いただきまして感謝しているんですけれども、なぜハローワークでこの事業をしているのかという疑問を払拭するということはできませんでした。農業に就職したい人への支援というのは農水省が実際やっております。年に何回もいろんな就職セミナーをしているし、農業大学校もある。幾ら就職あっせんが厚生労働省の所管だとはいえ、ハローワークにはさほど農業等に関するノウハウの蓄積もない。実際行ったときも、都道府県の農業会議とか農水省の就農センターに具体的な話は聞いてくださいというふうに言われました。
 PRの面からしても、大都会から農業就職希望者というものを田舎にというかそういったところに、農地の方に連れてくるという体制にはなっていないわけでございまして、パンフレットをいただいたんですけれども、これは東京の方で全国いろんなところに置いていますと言われましたけれども、大阪の方にはございませんでした。
 もう一度、この事業自体、やるというふうに言われましたけれども、やるんだったらやり方をきちっと見直された方がよいのではないかと思いますが、最後に厚生労働大臣の御意見を伺いたいと思います。
#73
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省はどちらかといえば今まで二次産業に働いておみえになります方を中心にして雇用の問題も考えてきたという経緯がございますから、一次産業というのはどちらかといえば不得手な分野であることは私も率直に認めなきゃならないというふうに思うんですが、今まで二次産業、三次産業に従事をしておみえになりました皆さんの中にも、一次産業にもう一遍戻りたい、戻りたいと申しますか、御家庭がかつて一次産業をおやりになっていた御家庭から御出身になって、都市部に出られて企業等で働いておみえになったというような方の中でもう一度やりたいというふうなお声の方がかなりあることも事実でございます。
 率直に申し上げて、今まで全く経験がないのに第一次産業に入っていくというのはなかなか至難の業だと思うんですね。いわゆる園芸農園というんですかね、自分の家庭で食べる野菜あるいはお米を作るとか、そういうことだけに限定をしたことでおやりになるという方はかなりあるというふうにお聞きをしておりますけれども、いわゆる本格的な農林漁業に従事をしていこうというふうに思いますと、それはかなり幅広く田畑も持たないとやっていけませんし、機械、機具もこれはこなしていかなければならないということでありますから、本格的にこの一次産業に取り組んで一次産業で生計を立てるというふうにお考えの方というのは、私はそんなにはお見えにならないというふうに思います。
 もし厚生労働省がこれからもこれを続けていくということになれば、これはやはり、将来お年を召されてから、御自身の御家庭で必要なもの、そのあるいは少し多いぐらいな程度のことをおやりになっていくといったような、楽しみ半分、そしてそこでの収穫半分といったようなことでおやりになっていく、そういう方が私は多いのではないかというふうに思いますし、そういう方に対する需要が本当にあるのかどうかということだろうというふうに思います。
 御指摘いただきましたように、率直に言って、厚生労働省としてやるべきことなのか、それともそれは農林水産省にお任せをした方がいいのか、そうした点もございますから、もう一度、四十八人なら四十八人の今までその中で就業されました皆さん方の内容等も一遍検討をさせていただいて、どういう方であったかといったこともよく一遍見まして、今後の在り方、検討したいと思います。
#74
○山本香苗君 ありがとうございました。
#75
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。
 私は、四月の十五日の当委員会で、公営ギャンブルの五法人の天下りの問題について取り上げさせていただきました。資料もたくさん配付させていただいたんですけれども、関連するところも含めますと、およそこの公営ギャンブル五法人関連で八十人ぐらいが天下りをしているというような驚くべき実態を質問させていただいたわけでございます。
 今日は、この公営ギャンブル五法人を実は支えている補助金、そしてまたこの公営ギャンブル五法人が言わばばらまいている補助金、隠れ補助金ではないかとも言われているわけですが、この問題について質問をさせていただきたいと思います。
 配付されていると思いますが、済みませんが、ちょっと資料を見ていただきたいと思います。これは、公営ギャンブルということで、ギャンブルの収入から、一定額の収入があるわけですけれども、これは法律で交付金率が定められているわけでございます。
 日本自転車振興会は、売上高は一兆二千三百七十二億円ですが、交付金率は約三・七%、率に基づく金額は四百五十七億七千六百四十万円、そしてその特殊法人が支出をした補助金というのは四百二十七億八千六百十六万円でございます。国庫納付はされておりません。
 オートレースはどうか。日本小型自動車振興会、同じように売上高は千八百五十七億円で、交付金率は約三・九%、率に基づく金額は七十二億四千二百三十万円、特殊法人が支出した補助金は五十八億二千六百六十万円となっております。同じく国庫納付はされておりません。
 競艇はどうか。日本船舶振興会、売上高は一兆三千三百四十八億円で、交付金率は約三・三%、率に基づく金額は四百四十億四百八十四万円で、支出した補助金は三百億円にもなり、国庫納付はされておりません。
 地方競馬はどうかと見ますと、売上高は五千五百六十一億円、交付金率は約一・二%で、率に基づく金額は六十六億七千三百二十万円で、補助金は三十億六千五百万円です。国庫納付はされておりません。
 中央競馬会はどうかというと、中央競馬会は、売上高三兆四千三百四十八億円のうち、交付金率は約一〇%、これは国庫納付金でございまして三千四百三十五億円、補助金は三十三億九千七百八十万円が支出されているわけでございます。
 これは、政府の提出された資料によって作成をしたものでございまして、二〇〇〇年度のものでございます。
 このように補助金がいろいろ動いているわけですけれども、この補助金が関係産業の振興だとかギャンブルの社会還元として福祉とかスポーツなどに充てられることになっているわけなんですけれども、その目的のとおり使われているのでしょうか。公益法人に丸投げをされているという、そういう心配がございます。ところが、中央競馬会以外は会計検査院の検査は行われておりません。
 大臣にお伺いしますけれども、会計検査院の検査、総務省の行政監察の対象にこのような補助金の実態というのはするべきではないでしょうか。
#76
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの御質問、一義的には会計検査院の検査の実施方針でございますので会計検査院が適切に判断すべきものだと思いますが、委員御指摘のとおり、目的どおり使われていないとか公益法人に丸投げされているんではないかというような指摘があることも十分承知しております。会計検査院法を読ませていただきましたところ、やはり国からの出資金、補助金を受けているところは会計検査が入っておりまして、それ以外のところに入っていないと認識しているところでございます。
#77
○西山登紀子君 では、会計検査院、来ていただいていると思うんですけれども、いかがですか。
#78
○説明員(有川博君) お尋ねの五団体のうち日本中央競馬会につきましては、御指摘のとおり、その資本金の全額を国が出資しておりますことから、会計検査院法の第二十二条の規定によりまして検査の対象となっておりまして、毎年、その交付している補助金の適否も含めまして、競馬会に対する、中央競馬会に対する検査を実施しているところであります。
 一方、それ以外の四団体につきましては、国から出資も補助金等の助成なども行われていないことから、会計検査院の検査対象とはなっていないところであります。
#79
○西山登紀子君 大臣も、この丸投げ等、そういうふうな問題があればそれは問題だとおっしゃったわけですけれども、今のところはその会計検査の対象になっていないわけですけれども、だったらそのままで野放しでいいのかということになりますから、何らかの対策は必要だと思うわけですね。
 それで、前回配付いたしました、五ギャンブル法人から補助金を受けている公益法人の一覧を示したわけですけれども、非常に問題は大きいと思います。
 例えば日本船舶振興会の東京財団、これは日本船舶振興会が三十億円出している公益法人なんですけれども、事業費四十五億円のうち三十億円が補助金になっているわけですね。そして、日本自転車振興会の機械振興補助事業では、自転車産業の振興とは関係のない日本貿易振興会、ジェトロに八億円、日本情報処理開発協会に七億円。つまり、大企業の支援の交付金になっているわけですね。明らかにこれは公営ギャンブルの法律の趣旨にも逸脱した使われ方がしているんじゃないかというふうに思います。
 しかも、この使われ方というのは、交付金の上位十法人ないし二十法人というのはもう毎年指定席になっている、金額も余り変わらない、しかもそこにこの渡り鳥、高給取りの渡り鳥が次々と渡っていくという仕組みになっているんですから、これはもう国民が、このまま放置されるのであれば本当に許せないというふうに思うわけでございます。
 大臣に認識をお伺いしたいと思うんですけれども、こういう交付金の在り方、補助金の在り方、つまり天下りで受入先をきちっと保障してあげているという。関係省庁は、予算の制約もない、そして自転車の振興や畜産の振興や船舶振興ということを大義名分にしながら各省の言わば産業の支援とかそういうものに勝手に使うことができる。正に隠れ特定財源ではないでしょうか。財務省とか会計検査院だとか国会のチェックがなければもう本当にやりたい放題というふうになるわけですから、こういう交付金の在り方にメスを入れることこそ本当に必要な改革ではないでしょうか。
#80
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘されました公営企業、いわゆるギャンブル法人が行っております補助事業の、補助金等の交付事業を委員は例を出されて御説明になりましたけれども、従来から、本来であるならば国の実施すべき補助事業であって、そこからも出ているんだったら重複する必要があるのか、そういう重複しているようなところがあると天下りとの因果関係があるんじゃないかというような疑いも生じているんじゃないかと私も思っておりますし、その一方でばらまいている、ばらまいているけれども何の成果も上がっていない、あるいは、ここが一番重要だと思うんですけれども、なぜその交付先が決まってその金額が決まったのか、基準が非常に不明確である、こういうことがあると思います。
 そういうことを受けまして、昨年取りまとめた整理合理化計画の中で、国、地方公共団体の行う事業とやはり重複などは絶対避けなきゃいけませんし、整合性を保っていかに効率的、効果的に事業を実施するか、そのための基準というものを明確化しなさいとはっきりと書かせていただいておりますし、交付先や交付額を含め、なぜ今、委員が御指摘されたようなところからそういう違うところにこんなにお金が出ているのかというような積極的な情報開示をしなさいと、こういうものを示させていただきました。
 これを受けて関係府省庁が対応してくださると確信しておりますが、行革相の立場としては、指摘したことが、指摘されましたけれども何にもしませんということのないように、ちゃんと今言った点が情報公開されているかフォローアップを続けてまいりたいと考えております。
#81
○西山登紀子君 実は、こういう指摘というのは随分早くからされているわけですね。一九七九年、昭和五十四年の六月二十一日に総理府所管の公営競技問題懇談会は、交付金の配分は各競技の振興団体によって行われているが、その配分については常に公正の確保に努める必要があり、振興団体の役員が交付金の配分を受ける団体の役員となることは避けることだという指摘が既に二十年も前にされているんですけれども、これはもう私が指摘しましたように、補助金を出す側が、出す側にいた役員がまた受け取る側の役員に渡り鳥しているという実態いまだにあるわけです。ですから、やっぱり会計検査が入るようにきちっとしなけりゃいけませんし、大臣がおっしゃったようなディスクロージャー、これは必要だと思います。
 そして、具体的に私、大臣にお願いしたい。そのためにも、こういう公益法人、公営ギャンブル五法人の交付金を受けている上位二十の公益法人の貸借対照表、それから総合勘定を提出を要求したいと思うので、各省庁が出すようにというふうなことで大臣のコメントをいただきたいと思いますが。
#82
○国務大臣(石原伸晃君) 何か質問の答えまで質問されてしまったような気がいたしますが、公営ギャンブル法人を所管されている各府省において適宜適切に判断されるべきものだと考えておりますが、やはり情報公開、要らぬ勘ぐりをされないようにしていくことが、これだけ巨額な、しかも独占的に事業を運営しているパブリックカンパニーの私は使命だと考えております。
#83
○西山登紀子君 是非そういう観点からディスクロージャーを積極的に当委員会にも行っていただきたいと思います。
 次に、前回の質問のときにはかなり法外な給与の問題、退職金の問題を取り上げまして、大臣も更なる厳しい対応を考えていくという決意を表明されました。退職金を三割削減しただけでとどまるものではありませんし、私は、退職金、高い退職金、給与も問題だけれども、天下りそのものが問題だということを問題にしているわけでございます。
 実は、その後、公益法人の職員の方からお手紙をいただきました。これは、老後の生活保障のための互助システムに今の天下りがなっているという御指摘だとか、年俸は職員とは比較にならないほど高く、しかも定年すらないのが実態で、出退勤はフレックス状態の気まぐれ勤務が日常化している、公益法人の職員が六十の誕生日に退職していく中で、現役は七十代あるいは八十代の役員が存在しているという怒りのお手紙もいただいたわけでございます。
 特殊法人労連の組合員へのアンケート調査などでは、天下り官僚に対して職員の皆さんは四〇%が全く役に立っていないと厳しい批判の目を向けているということも、大臣、是非御承知おきいただきたいと思うわけです。
 さて、次に問題なのは、この公益法人、特殊法人というのは国家公務員法の百三条では禁止されておりません。これらの法人にちょっと二年間ぐらい腰掛けしていれば次に民間企業に天下りできるというわけですから、この公益法人、特殊法人が民間企業への天下りの実は温床になっている、腰掛けになっているんじゃないかという問題でございます。私は、こういう公益法人、特殊法人も天下りの規制の対象にしなければ本質的な天下り問題は解決しないというふうに思っているわけです。
 ところが、政府は十二月の公務員制度改革大綱で、民間企業への天下りを所管大臣の承認にする大綱をお出しになりましたよね。これは公務員の天下りを野放しにすることになるんじゃないかと。例えは悪いですが、タコが自分の足を食べているというか、実は食べられているのは国民の血税なわけですけれども、そういう問題じゃないか、とんでもないことじゃないかというふうに思っております。
 大臣の認識をお伺いしたいんですけれども、こういう所管の大臣がその承認をすると。今までは人事院が審査をしていた、それを取ってしまう、各省庁が取ってしまう。これでは逆に天下りが甘くなってしまうんじゃないでしょうか。
#84
○国務大臣(石原伸晃君) この点につきましては、当委員会でもまた内閣委員会等々でも一番議論のなされている点であると認識しておりますが、現行の人事院の承認制でありましても承認基準というものがございまして、承認基準をクリアしていれば天下りが禁止されているわけでございませんので天下りが行われるわけであります。
 しかし、この変更するに至った議論の過程の中で、やはりこれから内閣としての関与というものを強めていくべきではないかと。そしてまた、所管大臣が自分のところにいた職員がどれだけどこに行っているかということを後から知る、それで大臣としての任務を全うしているのか。言ってみるならば民間企業の社長さんが自分の社員がどこにどれだけどういうふうに再就職しているのか知らない、そういう事態はやはりこれからは改めていかなければならないんじゃないか。そしてまた、第三者機関としての人事院の役割というものは大切なものでございますので、承認基準の設定や承認をゆだねる現行制度を、これまでのものを改めまして、今度は先ほど申しましたように内閣の関与というものを、内閣全体が関与していくというような形にしていくために、内閣自身が厳格かつ明確な承認基準を定めて内閣の総合調整機能というものを十分に発揮して、その上で各大臣が責任を持って、今度は責任があるわけですから、大臣が替わりまして天下りの方の数が十人二十人増えたといったら、その大臣の責任というものが明確になるわけですから、そういう責任と承認というものを裏腹にすることによりまして、国民に対しての責任の所在を明確にした仕組みを整備したというのが今回の意図でございます。それに加えまして、承認案件については詳細な公表をいたします。
 また、第三者機関としての人事院におかれましては、承認基準甘いんじゃないかということがあれば、甘いんじゃないかというような意見の具申、あるいは承認実務の実施状況について、これはちょっと改めた方がいいぞというものがあれば改善勧告をしていただく。あるいは行為規範、いわゆるお土産持っていったり、後輩に電話して何とかしろといったようなことがよく言われますけれども、もしそういうことがあるとするならば刑事罰をも掛けていくというように、これまでよりは二重三重に責任と承認あるいは刑罰を明確にしたと私どもは考えております。
 ですから、まあお手盛りで、よしよし分かった分かったと、もううちのOBはみんな天下りじゃというようなことをやる大臣は私はいないと思いますので、是正されていくし、また仮にそのようなことがあっても、その人はディスクロージャーされることによりましてペケマークが付きますので、政治家としての信頼感を欠如することになりますので、これまでよりはより厳格に運営されて、国民の皆さん方から寄せられる天下りに対する批判というものにこたえていかなければならないと今は考えております。
#85
○西山登紀子君 もちろん、今までの制度でも天下りが良かったかということになりますと、とんでもありません、大きな問題を起こしているんです、やっぱり。私はあの薬害エイズのときに厚生委員をしておりましたけれども、旧ミドリ十字というのは厚生省薬務局分室と言われていたわけでしょう。今はC型肝炎の問題でもまた大きな問題が起こっているわけですけれども、これは厚生省だけでなくて、今はBSEの問題でもそうですけれども、これは民間企業の単なる社長さんじゃありません。
 これは、今指摘している天下りの問題というのは、やっぱり癒着が起こってそこに不正が起こって、そして本当に国民の命が奪われるような行政が行われてきたという、そういう深刻な反省に基づいて今天下りの問題が国民は大きな批判を注いでいるということ、そういう厳しい認識を私は大臣がちゃんと持っていただきたいと思うんです。
 もう時間がありませんので、人事院にお伺いいたしますけれども、三月二十日の総務委員会で人事院の中島総裁は、こういう天下りをさせる側のトップが天下りの審査権を持っている、最終的な審査権を持っているのは、制度として理論的に不都合だという答弁をなさっています。私、正にそのとおりだと思います。
 そこで、やはりこういうことが行われれば天下りが逆に甘くなる、拡大される、そういうことになるんじゃないでしょうか。やはり特殊法人や公益法人も含めて天下りの規制に乗り出す、しっかりとメスを入れる、こういうことで、人事院の決意も含めて、最後に御答弁いただきたいと思います。
#86
○政府特別補佐人(中島忠能君) 三月二十日ですか、国会で答弁した考え方と現在変わっておりません。
 この問題は二つ論点があるだろうと思います。一つは、国民に納得していただく再就職ルールというのをどのように定めていくか、大臣承認制ということで国民が納得するだろうかということが一つ。もう一つは、日本の統治機構についてかねがね問題指摘されておりますセクショナリズムといいますか、そういうものを是正していく方向で解決しなければならないという二つの問題があるだろうと思います。したがいまして、余り時間がないようですから詳しく申し上げませんが、これからいろいろ国会の中で議論をされていく問題だろうというふうに思います。
#87
○田名部匡省君 今日、大臣が日程付かないということで残念ですけれども、実は売り掛け債権担保融資保証制度についてちょっとお伺いしたいんですけれども、昨年、これは臨時国会で創設されたわけでありますけれども、この制度よく分からぬので、ちょっと詳しく説明していただけませんか。
#88
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 これは、先生御高承のとおりでございますが、我が国の場合、中小企業は大企業に比べまして間接金融に依存する度合いが大変大きくございまして、最近の厳しい金融経済情勢の中で資金調達に大変苦慮をしているわけでございます。特に我が国の場合、その間接金融が不動産を担保に行われるという格好に依存がなされているわけでございまして、最近、不動産価格が下落をしているというような状況の中で、中小企業の資金調達というのがますます大きな制約を受けているということでございます。
 他方、中小企業は不動産資産とほぼ匹敵するぐらいの額の売掛金の債権を持っている、資産として保有をしているというふうに言われているわけでございますが、この売掛金債権というのが資金調達の手段としてはほとんど活用をされておらないというのが現状でございます。したがいまして、この売掛金債権を担保とした融資を拡大するということは、中小企業の資金調達手段の多様化のために大変有意義ではないかというふうに考えたわけでございます。
 こういった認識に立ちまして、中小企業が保有をしております売掛金債権を民間金融機関に担保として出しましてその融資を推進すると。その呼び水として、これを対象といたしました信用保証の制度を言わばバックアップシステムとして創設をする、これによって売掛金債権を担保とした民間金融機関からの融資を活発化させたいというふうに考えたわけでございます。
 これを昨年の臨時国会で御審議をちょうだいいたしまして、昨年の十二月から制度として発足をさせていただいたということでございまして、この制度によりまして、厳しい経済環境の中の中小企業の資金調達の円滑化というものに実効が上がると同時に、中長期的に中小企業の資金調達の多様化を図りたいというふうに考えておるところでございます。
#89
○田名部匡省君 確かにみんなこれ、不動産を担保にして融資を受けている。その価値が下がって半分になっちゃったと。中小企業にあと半分持ってこいと言ったって、もう全部入れちゃっていますからもうないんですよね。
 私はいつも思うんだけれども、このバブルはじけた責任はやっぱり政府や我々の責任だと。であれば、今は一時期そういう状況であるんだから、不動産価値は入れたときの価値認めなさいと。今下がっておってもやがて景気が回復してくればいいだけのことであって、それをやられるから、貸し渋りだ、貸しはがしだとかとやられて、ばったばった倒産するということなんですよ。その辺の認識があっていろんなことを考えてやらないと。
 この制度をおやりになったんですけれども、昨年の十二月からやっているんですか。利用実績はどうなんですか。
#90
○政府参考人(杉山秀二君) ただいま先生おっしゃいましたように、昨年の十二月の十七日からこの制度の運用を始めたところでございまして、その実績でございますが、五月三十一日までの累計を見ますと、申込件数五百八十六件、そのうち承諾した件数が三百九十九件でございまして、融資金額ベースでは百七億円というふうになっておるところでございます。
#91
○田名部匡省君 恐らくあなた方が予定したようには進んでいないんじゃないですか。その理由は何だと思いますか。
#92
○政府参考人(杉山秀二君) ただいま先生御指摘なさいましたように、私どもが当初期待をいたしておりましたよりも活用の度合いというのは低い現状にございます。
 その理由でございますが、この制度は、中小企業向け融資の担保といたしまして、不動産ではなくて売り掛け債権を利用するということで極めて新しい制度でございまして、中小企業あるいは金融機関にとりましても、何といいますか、なじみのない制度でございまして、したがいまして、実務面でもいろいろと融資が定着するまでにある程度の時間が要するということは、なかなか実態ではそうなってしまうという面があると考えております。
 具体的に、私ども、そういった利用実績が必ずしも十分でないという背景につきまして、実際に中小企業庁の幹部職員を各地方に派遣するなどして調査をいたしました。
 幾つかの理由がございますが、例えば、先ほど申しましたように、不慣れでなじみがないこととか、あるいは従来の商慣行から見まして、企業が売掛金まで担保に出すということになりますと、その企業の資金繰りが本当に厳しいんではないかというような、何といいますか、風評といいますか、信用不安ということを呼び起こすことを懸念をされるという方もおられることとか、あるいは国、地方公共団体の売り掛け債権につきまして、これを譲渡を禁止する特約が付いているというような場合も多々ございまして、そうしますと、この担保にそれを供するということが支障が来すというような面だとか、あるいは全国津々浦々まで関係者に十分周知がなされていないとか、こういったことが私どもの調査結果として出てまいりました。
 したがいまして、私どもは、まず周知徹底を図るという観点から、例えば二百万部を超えるようなパンフレットを作成をしたり、あるいは分かりやすいマニュアル解説本を百万部印刷をいたしまして今配布をしておりますが、そういった普及、徹底に努めるとか、あるいは譲渡禁止特約につきましては、中央官庁の各省庁にお願いをいたしまして、物品の中小企業からの調達につきまして本制度を使う場合にはその譲渡禁止特約の枠の外に置いてもらうというようなことを既に実施に移していただいているというようなことでございます。さらに、ほかに、金融機関とか保証協会に対しましてこの積極的活用について強く要請をしているというような活動をして、少しでもその積極的な活用を図っていきたいというふうに努めているところでございます。
#93
○田名部匡省君 私もいろんな事業をやっていた経験があるんですけれども、ただ、建設業でも、契約して契約書持っていけば金貸してくれますよ、銀行ね。自分のところも何かやると、そこも取引をしたというものを持っていけば融資してくれると。そういうことをやっているのに、この売り掛け債権を担保にしたということになると、やっぱり商売やっていて嫌なものなんですね。もうこれは本当大丈夫かなと。じゃ、金払うから取引やめろと。もう次から別のところとやられるというと、そういうやっぱりおそれというのを持っている。あるいは、さっき言った譲渡禁止特約解除の問題だとか、手続がもう難しいとか、いろんなことがあってなかなか思ったようにいっていないんだろうと思うんですね。
 ですから、今後、どのように対処しようとするのか。そのパンフレット二百万部作っていろんなところへやってというお話は分かりましたが、私は、使い勝手が悪いとそれはもう絶対中小企業やりませんよ。ですから、その辺のところとか。
 あるいは、企業庁の方から信用保証協会あてに保証承諾件数の目標設定について通知した際に、本年度の信用保証協会基金補助金の各都道府県への配分に際しては、各信用保証協会の本制度の保証承諾実績を重視する方針だと。また、今後の無担保保険等の保険料率の見直しに当たっては、本制度の全体の保証承諾実績を踏まえたものとなると考えておりますと、こういうことが書いてあったようですが、これはどういう趣旨ですか。
#94
○政府参考人(杉山秀二君) 先ほど申しましたとおり、この制度は、中小企業の資金の調達の多様化を図る、そしてその資金の円滑化に資するというような意味合いを持っていると思っておりまして、私ども、中小企業の資金調達という観点から見て大変重要な施策であるというふうに考えておるところでございまして、現在、その普及や浸透を図っていくということは私どもの最重要の政策課題の一つだというふうに考えておりまして、この制度の積極的な活用を図っていくというためには、私ども政府、あるいは信用保証協会、金融機関、中小企業団体、そういった関係のところが一体となってその積極的活用に努力をしていく必要があるというふうに考えているところでございまして、さきにまとめられました「早急に取り組むべきデフレ対応策」ということにおきましても、売掛金債権の担保融資保証制度を積極的に活用するために、例えば信用保証協会に対して制度の積極的活用の徹底を要請するというようなことが盛り込まれておりますし、国会の附帯決議等によりましてもそういったことが強く要請をされているところでございます。
 こういったことから、私ども、是非、保証協会におかれましても本制度を積極的に御活用いただきたいというようなことをお願いをするという趣旨から、今、先生お触れになられました事務連絡というものを、五月の二日でございますが、いたしたものでございます。
 その中で、この制度の活用に関します共通の努力目標といったようなものを示させていただくと同時に、保証協会の本制度を推進するための資金基盤を充実するという観点から、信用保証協会の補助金の交付につきましても触れさせていただいたところでございますが、この補助金の交付に当たりまして、例えば平成十二年でございますが、この交付をする際に、いわゆる貸し渋り対策として私どもが実施させていただきました特別保証制度がございますが、これを実施いたした際にも、これは貸し渋り対策として非常に重要だということから積極的に活用を図るという観点から、この特別保証制度の実績なども勘案した上でもって補助金の交付をしたわけでございますが、今般につきましても、この売掛金債権の融資保証制度というものを積極的に進めたいという観点から、保証協会の補助金の交付に当たりましても、そういった各保証協会の実績というものも勘案して交付をいたしたいということで、こういった考え方を示させていただいたわけであります。
 もちろん、これだけをベースにして交付をするということではございませんで、それ以外の様々な要素なども勘案しながらやっていきたいというふうには考えておるところでございます。
#95
○田名部匡省君 もう時間ありませんで、もう終わりますけれども、信用保証協会というのは何もこれだけやっているんじゃないんですよね、いろんなのをやっているんですから。この制度の実績のみをもって基金補助金全体の配分に反映させるというのは、私はおかしいと思う。あなたたちのやろうとしている、熱心にやることはいいけれども、なかなかうまくいかない。であれば、改善策をどうするかということを考えるべきであって、何かこう、あめとむち、無理やりノルマを課してやるようなことをやる自体が私はなじまないと思いますよ。
 制度としては非常に画期的だと思う。したがって、それでもここまで全国集めてびりびりやるというのはちょっと私はやり過ぎだと思うし、いずれにしてもこの部分についてはやっぱり撤回していくと。柔軟にやっぱり対処をして本当に使う人の方に思いを寄せてやらなければ、そんなものは生きた使い方と私は言えないと思うんです。
 それでなくても私は、小泉総理は各省ごとに金融機関があるのはおかしいと言っているでしょう。ですから、いろんなものがあるんですよ、国民生活金融公庫から住宅、中小企業、公営企業、沖縄振興、農林公庫だ、いろんな。何かもうちょっと一緒になってやる仕組みを考えたらどうかと、こう思うんですよ。余り縦割りになり過ぎちゃって機能的に動いていかない。ここだけは要望しておきますので、十分検討してみていただきたい。もう時間ないんで結構です。ありがとうございました。
 次に、環境問題で私の地元が今大騒ぎをしておるんですよ、大変なごみが捨てられまして。どうですか、これは費用も大変掛かる。青森県側は閉じ込め方式ですか、岩手県の方は全量撤去だと。こんなばらばらになっちゃって、何か協議会か何か作ってやったということですが、これどうすればいいか。まず、どういう考えを持っておられるか、大臣ひとつお答えいただきたいと思います。
#96
○政府参考人(飯島孝君) ただいま委員から御指摘のありました青森、岩手の県境で大規模な産業廃棄物の不法投棄事件がございます。青森県側で六十七万立方メートル、岩手県側で十五万立方メートル、合計八十二万立方メートルという極めて大規模な不法投棄事件でございます。
 この投棄をした実行者といたしまして、青森県側はこれまで許可を受けていた業者、また埼玉県で中間処理の仕事をしていた業者、この二つの業者が実行者として判明しているわけでございますが、両者とも既に廃棄物処理法違反で逮捕をされております。また、この二つの会社につきましては、解散又は破産ということでもう資力がないという状況になっております。
 こうした大規模化した原因といたしましては、この場所が両県にまたがる山間部でございまして監視が行き届かなかったことが挙げられますし、また業者が不法投棄をカムフラージュしまして土などをかぶせて、県が立入調査を行っても発見しにくかったと、また冬場は雪が降って見えなかったと、こういったことが挙げられております。
 さらに、不法投棄が確認された後、これ平成七年以降、不法投棄ではないかということが県によって分かったわけでございますが、それ以降も、両県が法律に基づく行政処分ではなく法的強制力のない行政指導を繰り返していたことなども影響しているものと考えられております。
 現在、委員が御指摘になりましたように、両県において対策の検討会を準備しておりまして、環境省におきましても、既に現地に担当の室長を派遣したところでございますが、この両県の検討会に積極的にかかわってこの問題の解決に努めていきたいと思っております。
#97
○田名部匡省君 全量撤去の費用見込みが青森県側だけで何か百八十二億掛かると。業者はこれ訴訟を起こされてもう倒産しちゃって罰金が二千万だと。罰金二千万もらってこんなのだれが出すかという問題になって、そこで、封じ込めでやれば八十五億円ぐらいだと。これ、岩手県別個だと思うんですがね。
 国の制度として、何か何年かからだと三分の二の助成措置があると、その前のやつは三分の一だと、こういうことのようですが、これは古いですから三分の一の助成と、こういうことになりますかね。
#98
○政府参考人(飯島孝君) 不法投棄されたものの原状回復につきましては、基本的には投棄を行った者あるいはそれに関与した者の責任で行われるべきでございますが、御指摘のように、投棄を行った者が破産とか解散とかしている状況でございます。したがいまして、本件の場合、大量の廃棄物を持ち込んだと思われる中間処理業者とそれから許可業者が倒産又は破産しておりますので、平成十二年の廃棄物処理法改正におきまして、実行者に原状回復を行う資力がない場合には、一定条件の下で排出事業者に対しても原状回復の責任を取らせることができるとしたところでございます。
 現在、両県におきましては、青森県あるいは埼玉県の業者に処理処分を委託していた排出事業者、関東の事業者が多いようでございますが、これを特定するための作業、すなわちマニフェスト等で、どの排出事業者からこの不法投棄物が排出されたか、この洗い出しを行っているところでありまして、今後、環境省も排出元の都道府県に協力を求めるなど、これらの作業に協力をしてまいりたいと思っているところでございます。
 また、委員御指摘の国の支援でございますけれども、平成九年の法改正におきまして、こうしたことに対しまして廃棄物適正処理センターに基金を積み立てまして、そこから行政代執行による費用を支援する制度を設けております。これは、平成九年法改正に基づいて、平成十年六月以降のものについては、今御指摘にございましたように、この基金から四分の三、費用の四分の三が支援されますので、地元の県の負担が四分の一になります。ただし、平成十年六月以前のものについてはこういう制度がございませんので、特別に当初補正予算を使いまして新しく基金を積み立てているところでございますが、この場合には国からの補助率は三分の一となっているところでございます。
#99
○田名部匡省君 もう時間ですから、昨日、地元の新聞で、津島予算委員長が何かこの財団の顧問か何かされておるようですが、三分の一にこだわらなくてこれは支援しなきゃならぬという記者会見の模様が載っていまして、政治力のある方だから、ルールはルールとして決まっていてもそんなに増える助成が出るのかなと、こう思って私は見ておりましたが、大臣は、時間ですから終わりますが、おいでいただいて申し訳ないけれども、これは全国的な問題なんですよね。もう青森県だけ見ても六か所ぐらいでもめているんですよ。これは全国至る所である。これ抜本的に、これからどんどん出てきますから、何か任せ切りでやっておっては、むしろ、それこそ国が強いリーダーシップを発揮して、でたらめなことをやれない仕組みをきちっと作るのは一体どうすればいいのか、最後にこのお考えを伺って、終わりたいと思います。
#100
○国務大臣(大木浩君) 今、田名部委員からもお話ございました、それ恐らく今、日本で存在している最大の不法投棄の結果でき上がったごみの山が本件だと思うんです。ということで、今も既に部長からもいろいろとお話ししましたけれども、環境省といたしましても、先ほどお話ございました合同委員会、両県の、これ六月の中旬ぐらいには実質的にまた検討を始めますし、それから、政府としては、これはやっぱり第一義的には両県の問題なんですけれども、これはなかなか正直言いまして両県だけで解決がなかなか付かないだろうということでございますから、先ほども申しました合同委員会でも検討してもらいますし、それから行政代執行ということで両県がいろいろとまた仕事もしてもらわなきゃいかぬけれども、その結果としての経済的な負担というのも当然出るわけでございますから、今、津島議員の発言云々もございましたけれども、これはやはり今後の問題として、一体こういうことについてはどういうふうに対応するかということになれば、国のいろいろと原状回復基金の使い方についてもこれから考えていかにゃいかぬというふうに思っております。
 津島議員の御発言はどういう意味で言われたか必ずしも、発言されたことは知っておりますし、新聞記事は読みましたけれども、これからひとつ各県ともお話をしながら、そしてまた関係各省とも十分に協議をしながら、できるだけ、やっぱりこれだけの大きな問題でございますから、国民に御理解できるような解決ということを当省といたしましても努力したいと思っております。
#101
○田名部匡省君 土曜日、私、入れと言われているものですから現場見てきて、農家は多いですから、いろんなまた考え方を伺って、また必要であればお話を承りたい、こう思います。
 今日はありがとうございました。
#102
○又市征治君 今日は、厚生労働省の認可法人である医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構、長ったらしい名前ですから以下機構というふうに略させていただきますが、これについて伺っていきたいと思います。
 この機構は、薬害であるスモン病の救済の資金受入れと給付ということで一九七九年に設立をされ、その後HIVも扱うようになり、その後基金的業務からそれ以外の業務に拡大をして今の長い名称になっているわけですね。
 現在の業務を金額面で分けてみますと、被害救済基金的な三部門と研究、開発、調査の三部門と、大きく二つに整理できると思いますけれども、まず本来の被害救済部門は二〇〇二年度の予算でいうと四十四億円、機構全体の事業の二五%にすぎないわけですが、今ではそういう意味で主要な事業部門とは言えなくなっていますね。
 そこで伺うんですが、あと七五%は何をやっているのか、簡単にまず一つは説明をいただきたい。また、こういうふうに比重が逆転したのはいつからかということを厚生労働省からお伺いしたいと思います。
#103
○政府参考人(鶴田康則君) 救済業務以外には次のような業務がございます。医薬品技術等に関する基礎的研究に関する業務、二点目は民間において行われる医薬品技術等に関する試験研究の促進に関する業務、三点目が医薬品等の品質、有効性及び安全性の向上に関する調査等の業務がございます。
 先ほど御質問ありました、研究、開発、調査業務の事業費が救済業務の事業費を超えた時期は平成八年度からとなっております。
#104
○又市征治君 この七五%は、今お話あったように、医薬品の研究開発への助成だとか承認申請に係る調査をやっているということですね。このうち、開発助成は、形はどうも国立病院や大学等を通しているけれども、最終的には製薬会社へ委託をしておって民間への補助金と同じだというふうに私は思うんですね。
 そこで、大きく分けた二つの部門、被害救済と研究開発援助のそれぞれに国のお金は幾ら投入されているかというと、救済の部門には四億円、この部門の事業費の九%でありまして、これのみが被害者が直接受け取るお金のうちの国費ですね。また、これは機構全体に入る政府補助金のうちの四%にすぎないと思います。それに対して、開発調査部門の国費投入は一体どういうふうになっているのか、お答えいただきたいと思います。
#105
○政府参考人(鶴田康則君) 平成十四年度支出予算額によりますと、御質問の内容は次のようになっております。
 一つは、研究、開発及び調査業務に関する国庫補助金等の金額は約百二億円、医薬品機構に対する国庫補助金等全体に対する割合は約九六%を占めております。また、当該業務の事業費に占める割合は約七七%を占めております。
#106
○又市征治君 こう見てみますと、これは行革大臣にお伺いをしていきたいと思うんですが、今申し上げたこの医薬品機構の役割は大きく発足当時から変わってしまっているわけですね。
 そこで、行革本部はこの機構の業務是正について昨年八月に提起をされて、なお十二月の特殊法人等整理合理化計画でも同様に確定をされたというふうに思っているんですが、特にこの研究開発については極めて肥大化をしていることを指摘をされて幾つかの改革案を示されておると思いますけれども、今後どのようにこの機構の本来的な業務に立ち返るように改革をさせていこうというお考えなのか、この方針をお伺いをしたいと思います。
#107
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘の特殊法人、認可法人が行います研究開発業務については、肥大化していったり、本当にどれだけ成果が出るのか、もちろん一生懸命研究や調査をされているんですけれども、費用対効果というものもなかなかはっきりと明示することが難しい分野ですので、やはり外から見て一層効率的、結果の出るものであるということが基本的には必要だと思っております。
 この医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構の研究開発業務につきまして、例えばですけれども、研究開発に充てます資金供給を一般会計からの出資金によって行うことについてはやはり廃止していただくとともに、費用対効果分析を可能な限り実施して、資源の重点配分を行った上で弾力的な研究開発の実施に配慮して補助金に置き換える、あるいは産投特会の方でございますけれども、ここからの出資を受けて実施するこの法人からの出資による研究開発業務は、やはり収支改善策というものを検討して、事業から収益の可能性がある場合に限定するといったような改革の具体的な方針を決定させていただいたところでございます。
 整理合理化計画を着実に実施していくことが重要でありますし、今後ちゃんと今のような指摘に沿って行われているかどうか、進捗状況をやはりフォローアップをしていきませんと、言っただけということで、委員の御指摘の答えにはならないと認識をしております。
#108
○又市征治君 今、大臣もお話ありましたけれども、そもそもこの出資なんというのはおかしな話ですよね。厚生労働省からのこの機構への出資というのは出っ放し、ノーリターンでありまして、毎年出されっ放しなんですね。だから、実態は補助金なわけで、名前を改めるのは当然だろうと思うんです。
 私は、もちろんこの新薬開発という大変重要な問題も扱われているわけですが、とりわけ患者数が少ないので企業がだれも開発をしない、いわゆるオーファンドラッグ、みなしご扱いの薬という、こういうものについては公費で支援することそのものは必要だろうと、こんなふうに思うんですが、これは否定しませんけれども、しかし一般的には、開発や調査というのは各製薬会社がしのぎを削って競争している部門ですから、そこに国費をつぎ込むということは極めて慎重であるべきだと、こんなふうに思うんです。
 なぜ、こんなに事業が増えてきたのか、実はここに天下り問題が私は絡んでおる、こう言わざるを得ないと思います。
 実は、現在の役員は、これ時間の関係で厚生省からお答えいただくのをやめますが、役員が六名おられますけれども、理事長が元社会保険庁長官、理事四名おいでですが、元厚生省官僚が三名と元大蔵省が一名、監事一名も元総務庁官僚、全部、六名全員が、役員全員が天下り、こういうことになっているわけですね。これ相違ありませんか、お答えいただきたいと思います。
#109
○政府参考人(鶴田康則君) 今おっしゃられた数に相違はございません。
#110
○又市征治君 このように天下り役員のために事業がゆがめられたりあるいは拡大をしている、こういうんではないか。というのは、私は問題にしている、あるいはこの委員会で随分問題になっている中身なんだろうと思うんです。
 そこで、今日は人事院からもおいでですから、先に人事院にお伺いをしたいと思いますが、去る五月二十日の、私、ここでも質問いたしましたら、石原大臣の御答弁では、今度の公務員制度改革大綱の天下りの大臣承認制について、内閣が責任を持って承認基準を作ってするんだからいいんだと、こういうふうに大臣おっしゃっているわけですけれども、今の人事院承認基準の下でさえも、純粋民間企業への天下りは直接承認八十件と間接承認が八百件。しかも増えているわけですね。一方で、この機構のように公益法人等への天下りは規制が全くないというのが今日の実態です。
 そこでお伺いをするわけですが、人事院は今の天下り承認事務をどういう基準でやっておいでになるのか、簡潔にポイントを説明をいただきたいというのが一つ。
 また、こうした特殊法人や公益法人等への天下りもチェックをすべきだというのが今日の世論だと思うんですけれども、こういうものに対してどうこたえるべきだというふうにお考えなのか。
 この二点、お伺いしたいと思います。
#111
○政府特別補佐人(中島忠能君) 承認基準について細かく御答弁申し上げますと非常に時間を要しますので、考え方の基本を申し上げますと、やはり官民が癒着するということを防止する、そして公務の公正な執行を確保していくということがねらいでございます。私たちが承認基準を決めまして、特にリクルート汚職以来、度々大きな汚職が発生しておりますけれども、そういうものを分析いたしまして承認基準を改めてきているというのが今日でございます。
 それから、もう一つは何だったかな。
#112
○又市征治君 特殊法人。
#113
○政府特別補佐人(中島忠能君) 特殊法人、認可法人に対する天下りというのも議論されております。したがいまして、国会で御答弁申し上げましたように、民間企業に対する天下りと特殊法人、認可法人等に対する天下りもやっぱり一括して承認する、単一の機関が一括して承認するというシステムを導入すべきだということを申し上げております。それは、先ほども西山議員に申し上げましたように、やはりこの問題というのは、退職管理の問題というのは非常に重要な問題でございますので、それを各大臣がお持ちになるというよりも、各大臣から離れたところで管理していただくということの方がそれぞれ各省のセクショナリズムというものを是正していく上においてプラスになるという考え方でございます。
#114
○又市征治君 もう一度石原大臣にお伺いをいたしますけれども、今、人事院のお考えはそういうことだと。少し距離があるんですが、大臣は人事院の承認をやめて内閣がやるというふうにおっしゃるわけですけれども、あるいはそういう意味で大臣がそのことに責任を持つことによってチェックを受けていくんだというふうにおっしゃるんですけれども、内閣府にじゃ一体それだけの人事専門スタッフはいるのかどうか、あるいはこれは新たにじゃ配置していくということになるのか、そういう問題があるわけで、結局このペーパー上だけの調整に終わっていってしまうんじゃないか。その過程で人事院の意見も聞くとおっしゃるけれども、結局はやっぱりすべて出身省庁の申請どおりになってしまうんではないかというそういう危惧、これがやっぱりせんだって来この委員会で大変に疑念あるいは問題ではないかと、こう言われているところなんですね。
 そこでお伺いをするのは、なぜ人事院の、私は今でも人事院もちょっと不十分だと思うんですが、こうした人事院の蓄積された第三者的な機能を殊更排除をすることに行こうとされるのか、これがよく分からない、大臣の側はですね。
 それから、私は、やっぱりそうではなくて、人事院を主体にして、更に市民参加も得て、世論の批判にこたえるような天下りチェックを制度化すべきじゃないのか、こういうふうに思うんですが、大臣の側は内閣へ内閣へと、こうおっしゃっている。全くここで委員会で出ている意見とは正反対になっておるんじゃないか。ここのところをもう一度改めて見解をお伺いしたいと思います。
#115
○国務大臣(石原伸晃君) 又市委員の方から既に主要な論点の意見の御開陳がございましたので、若干重複することをお許しいただきたいと思うんですが、やはり人事院が事前に天下りを規制していただいておりましても、委員が御指摘のとおり、不十分であるというような意見があるわけでございます。そしてまた、人事院の第三者的な職能からいいまして、基準に満たしていれば認めざるを得ないわけであります。
 そこで、先ほどもお話しいたしましたが、やはり自分の会社の社員が一体何人どこに行っているのか社長が知らないような会社がこれまでの役所であったと。こういうものを改めていくということが第一点と。内閣が関与を深めていく、内閣自身の総合調整の下に、内閣を構成しております各大臣が責任を持って公務員の方々の再就職の問題について承認を行うことによって責任者が明示される。これまで不十分だという意見が多く出ましたけれども、人事院総裁けしからぬといって人事院総裁が辞めた例はないですけれども、大臣になれば、前の年に比べて十人増えたと、おまえ何やっちょるんだと、責任関係が私は明確になる。そういうものを目指して改革していこうというのが今回のポイントではないかと思っております。
 しかし、やはり人事院のこれまで担ってきた役割と、私は思うんですけれども、やはりどちらかというと各行政の各府省が人事管理マネジメントを人事院に丸投げしていたと、そういう面があると思います。そして、今、委員御指摘のとおり、人事の専門家が各役所に一体何人いるのか、こういう問題もあると思います。
 しかし、民間企業で、例えば大企業で見ましても、人事部なるものが何百人もいるようなところはございません。適切な規模で人事を管理していくということは私は可能じゃないかと思いますし、これまで人事院が担ってきた第三者機関としての権能というものも、先ほども話しましたけれども、承認基準については意見をしっかりと言っていただきますし、余りにも実施状況について目に余る、これまでやってきた第三者機関として蓄積してきた経験と照らし合わせてもおかしいよというときは、第三者機関でありますから改善勧告といった形で第三者機関としての意見も申し述べていただくと。そういうことによりまして、この新しいようで本当に古い公務員の方々の天下りの問題に対して国民の皆さん方からどうなっているんだと言われないものを作っていこうというのが今回の改革の一つのポイントではないかと考えているところでございます。
#116
○委員長(森本晃司君) 簡単に。
#117
○又市征治君 意見がどうしてもここのところはちょっとすれ違うわけでありますが、更に引き続き論議をしてまいりますけれども、特に今日取り上げましたこの医薬品機構は、当初の役割から変質をして、天下り温存のための業務をいたずらに肥大化をしてきたわけです。こういう体質は絶対改めるべきでありますし、一方で、先ごろ和解したヤコブ病を始め、医薬品被害は残念ながら続いているわけですね。
 この機構がやっぱり本来の姿に戻ってその役割を果たすように求めますとともに、そのためにも、天下りを規制をし、役員構成を患者や第三者、有識者の参加など、オープンにすべきであることを指摘をさせていただいて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#118
○委員長(森本晃司君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。
   午後三時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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