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2002/07/08 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 行政監視委員会 第9号
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2002/07/08 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 行政監視委員会 第9号

#1
第154回国会 行政監視委員会 第9号
平成十四年七月八日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月五日
    辞任         補欠選任
     大塚 耕平君     若林 秀樹君
     岡崎トミ子君     和田ひろ子君
 七月八日
    辞任         補欠選任
     岩本  司君     内藤 正光君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森本 晃司君
    理 事
                岸  宏一君
                佐藤 泰三君
                小川 敏夫君
                田名部匡省君
                渡辺 秀央君
    委 員
                阿南 一成君
                大野つや子君
                近藤  剛君
                中島 眞人君
                林  芳正君
                森田 次夫君
                森元 恒雄君
                吉田 博美君
                若林 正俊君
                脇  雅史君
                千葉 景子君
                内藤 正光君
                松井 孝治君
                山本 孝史君
                和田ひろ子君
                若林 秀樹君
                続  訓弘君
                山本 香苗君
                岩佐 恵美君
                西山登紀子君
                又市 征治君
   国務大臣
       国務大臣
       (金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
       国務大臣     石原 伸晃君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
        ─────
       会計検査院長   金子  晃君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    中島 忠能君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        白石 勝美君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       原田 親仁君
       外務大臣官房審
       議官       小田部陽一君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      迎  陽一君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   円谷 智彦君
   参考人
       預金保険機構理
       事        松田 京司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (行政の活動状況に関する件)

    ─────────────
#2
○委員長(森本晃司君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五日、大塚耕平君及び岡崎トミ子君が委員を辞任され、その補欠として若林秀樹君及び和田ひろ子君が選任されました。
 また、本日、岩本司君が委員を辞任され、その補欠として内藤正光君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(森本晃司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に外務大臣官房審議官原田親仁君、外務大臣官房審議官小田部陽一君及び資源エネルギー庁電力・ガス事業部長迎陽一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(森本晃司君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に預金保険機構理事松田京司君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(森本晃司君) 次に、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、行政の活動状況に関する件について質疑を行うことといたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。
 預金保険機構の方にお尋ねいたしますが、今年一月十一日以降、これまで、いわゆる不良債権の買取りについて、買取りの価格についてのお取扱いが変わっております。そのことに関して、債権の買取り価格の適正さという観点から質問させていただきますが、まずこれは、一月十一日施行以前の不良債権の買取り価格について概略簡単に説明していただきますようお願いいたします。
#9
○参考人(松田京司君) お答え申し上げます。
 新法の施行以前の買取り価格でございますけれども、これは法律に定められた処分損を出さない価格という形で行っておりました。
#10
○小川敏夫君 それで、実際に平成十一年から買取りを進めてきていると思うんですが、そして実際、その買い取った金額に対して実際に、実回収額について、収支というんでしょうか、この実績はどうなっていますでしょうか。
#11
○参考人(松田京司君) 再生法五十三条に基づく不良債権の買取りにつきまして、収支ということのお尋ねでございますけれども、ネットベース、すなわち収益から費用を差し引いたベースでございますが、十一年度十六億円、十二年度七十億円、十三年度百五億円と、これまで各年度とも収入が費用を上回っておりまして、これまでの預金保険機構への整理回収機構の納付額の累計は百九十億円という形になっております。
#12
○小川敏夫君 この買取りに関して、余りが出れば当然国庫に帰属するでしょうし、逆にこれ、損失が出ればこれは国の税金から補てんしなければならないという性質のものと考えますと、これまでのところ、言わば損が出ないという価格で買い取っていたということでそうした実績が出ていると思うんですが、今回、一月十一日にこの買取り価格の基準が変わりました。これは具体的にどういうふうに変わったんでしょうか。
#13
○参考人(松田京司君) お答え申し上げます。
 一言にして申し上げますと、時価による買取りという形になっております。
 先ほど先生に対するお答えといたしまして、処分損が出ないようなという形での平たいお答えをしてしまいましたので、この際、法律に沿って、以前の買取り価格をもう一度申し上げさせていただきます。回収不能となる危険性等を勘案して適正に定められた価格という、これが時価で買い取るという形に変わっているわけでございます。
#14
○小川敏夫君 平たく言えば、これまでは損が出ないような価格と。しかし、一月十一日以降は、損が出ないような価格という基準ではなくて、時価という、適正に判定した時価であればいいということで、微妙にニュアンスが変わった。言わば、分かりやすく言えば、私は、今までよりも高く買うような要素が出てきたというふうに考えておるんですが、そういう考えでよろしいんでしょうか。
#15
○参考人(松田京司君) そのとおりでございます。
#16
○小川敏夫君 それで、これは一月以降、相当、買取り価格、買取り価格でなくて買取りの債権ですね、そのものが非常に増えていると思うんですが、この一月以降、債権の買取り額が債券の額面でどのくらいであるのか。それから、その買取り価格がその額面に対して何%の金額であるのか。一―三月とそれから四―六月と、期限の区切りは別にそうじゃなくてもいいですけれども、ちょっと一月以降の推移を説明していただきたいんですが、よろしくお願いします。
#17
○参考人(松田京司君) 推移ということでございますので、その前とその後、要するに、一月の施行前、後というふうに分けて数字を御報告させていただきます。
 まず、施行前におきましては、百三十四の金融機関から債権元本の合計で一兆七百六十八億円を買取り価格合計三百九十三億円で買い取りました。この買取り価格の債権元本に対する割合というのは三・七%でございました。それに対しまして、一月以降でございますが、六十九金融機関から債権元本合計三千九百六十六億円、買取り価格の合計で三百九十五億円、比率にして九・九%という形で買取りを実施しております。
#18
○小川敏夫君 債権そのものは個々的に回収見込額がそれはピンからキリまであるわけでして、単純に数字だけ比較しても絶対的なものではないかとは十分理解しておるんですが、この買取り価格、一月十一日以前の新法施行前は額面に対して三・七%の買取り額であったと。それから、新法施行後は額面に対して九・九%ですか、の買取り価格であると。
 そうすると、高く買えば、当然これはロスが出れば税金で負担しなければならないと。これまで債権を安く買っていたために、幸いにして余剰が出て税金投入の必要はないということで良かったんですが、これからこのような高い価格で債権を、不良債権をどんどん買っていきますと、逆にこれはロスが出て税金を投入しなければならない事態が生じてしまうんではないかと、こういう不安を大変私は強く感じておるんですが、その点はいかがでしょうか。
#19
○参考人(松田京司君) 先生の御懸念でございますけれども、私ども、時価ということでございますけれども、別に損するつもりで買っているつもりはございません。民間の手法によってプライシングというのをするつもりでございます。民間の業者というのは、当然、損するどころか益を出すための評価をするということでございますので、その定義に従って言えば損は出ないという形になると思います。
 少し時間をいただきまして簡単に御説明申し上げますと、私どもの買取り価格の決定につきましては、まずキャッシュフローというものに着目いたしまして、これを割引キャッシュフロー、DCF方式という形で将来のキャッシュフローを算定いたしまして、それを一定の割引率を用いまして現在価値に割り戻すということによって算出するというのが一点でございます。
 しかし、キャッシュフローが見込めない、担保不動産の価値ぐらいしかないというようなものにつきましては、その処分に関しまして一定のリスクを加味した減価を行った上で、さらに買取り、回収に係る費用を控除して算出するというような形でやっております。
 しかも、その買取り価格の合理性を担保するために、預金保険機構理事長の諮問機関として設置されております買取価格審査会、これに付議いたしまして、同審査会から意見聴取をいたしまして、さらに最終的には内閣総理大臣の御承認を得た上で買取りを実施すると、こういう手続でございます。
 ですから、考え方あるいは手続面におきまして、先生の御懸念なさるようなことについて、少なくとも我々はそういうことがないように最大の努力をしているということでございます。
#20
○小川敏夫君 今、個々的な、具体的な債権という材料なしに抽象的な議論をしているわけですから、これ以上の議論は余り詰めてもしようがないのかもしれませんが、ただ、いずれにしろ、これはいずれ債権の回収という実態が、結論が出る話でございます。後になって、やっぱりあのときは懸念は持たなくていいと言ったけれども、結果的にマイナスが出るというようなことが起こればやはり買取り価格の問題が出てくるわけで、いずれ結果が出る、そのときに今の私の懸念が杞憂であったというようなことになるよう是非お願いしたいと思いますが。
 この買取価格審査会ですが、これはどのようなメンバーで構成されているんでしょうか。
#21
○参考人(松田京司君) 買取価格審査会でございますけれども、メンバーといたしましては、実は新法施行前は三名でございまして、弁護士の先生、それから公認会計士の先生、不動産鑑定士の先生という、各界において非常に著名な、かつ実績のある方々にお願いしておりました。今度、一月の十一日の施行に伴いまして、新たに学識経験者、金融実務家、このお二方を追加に選任いたしまして、現在では各分野の専門家五名、これを委員として構成されております。
#22
○小川敏夫君 この不良債権の買取りに関しましては、昨年ごろですか、主に自民党の一部の議員の中からは簿価で買い取れというような、私の考えではおよそ見識を疑うような議論も出てきておったわけで、そうした声が出るということはまたそうした圧力もあるんじゃないかと、また私心配しておるわけですけれども。
 そうしたこの買取価格審査会の運用に関して、そうした、簿価で買い取るということはあり得ないでしょうけれども、時価のその判定に当たって、より銀行に有利なような、売主側に有利なような、そうした圧力なり何らかのそうしたものが加わって、結局、結果的に高く買い取ったがゆえに国が、あるいは国民が損するということになりはしないかと、私もまたこれ心配しておるわけですけれども、そこら辺のところのこの買取価格審査会の適正さ、業務の適正さ、あるいは独立性というものについてはいかがでしょうか。
#23
○参考人(松田京司君) 私ども、まず、新しい法律によりまして時価とする旨の改正がなされていったということでございます。こうした明定された法律の規定に対しまして、執行機関といたしまして法の定めるところに従って実行する以外はないということでございます。
 これにつきましては、先生御指摘の審査会のメンバーの方々、もちろんよく御存じでいらっしゃいますし、そういった枠組みの中で仕事をしていただいているということ、これは疑いもございません。
#24
○小川敏夫君 この不良債権の買取りですけれども、具体的には各金融機関から申入れがあるんでしょうけれども、それ以外に預金保険機構が入札に参加するという形で債権を購入するケースもあるというふうにお伺いしたんですが、私ちょっと考えまして、入札ということは、ほかに買手がいる中で預保が札を入れるということから競争入札になるわけですね。そうすると、預金保険機構はほかに買取りがいるのと競争してまでこの不良債権を買い取る必要があるのか。ほかに買い取る業者がいるんだったらそこが買い取ればいいんで、そこよりも高い札を入れて買い取る必要はないんじゃないか。入札があってもだれも落札しないんで買取り手がいないし不良債権の処理ができないから困るというときに買えばいいんじゃないかと思うんですが、わざわざ入札でほかの民間の買取り会社と競ってまで購入する必要はないかと私は思ったんですが、いかがでしょう。
#25
○参考人(松田京司君) 先生のおっしゃるような状況というのは、一つの入札事案に関しまして静態的にそれをとらえたときにはそういうことが言えるかもしれません。ただ、前回の国会の御議論でもございましたけれども、RCC、整理回収機構が定期的にそういった入札に参加することによって不良債権市場の深みあるいは幅というのを常に大きく深く保つということ、それからもう一つは、そこにおける競争条件といたしまして、RCC、私どもの参加によって、言わば不当な安い値段での売買というようなこと、こういったことがあるかないかは別としまして、理念的にはそういうことに関しての防御になり得るという、こんな御議論もあったわけでございます。
 以上です。
#26
○小川敏夫君 ちょっとその点、私納得できないんですがね。
 入札ということで民間の買取り業者に入札させればそれでいいというそういう道を選んだ以上、そこは市場原理でその中で民間が入札して購入すればいいわけで、その中にわざわざ預金保険機構が入っていって民間よりも、落札するということは民間よりも高い値で落とすということですから、そこまでする必要があるのかというふうに感じるわけです。
 ですから、私は、あえて入札まで参加して債権買い取る必要はないんで、強いて言うなら、入札してもだれも応札する人がなくて売却できなかったその債権だけを買い取るようにすればいいんではないかと、私はそういうふうに考えておりますし、それが正しいんじゃないかと思いますが、そういう意見を述べさせていただきます。
 不良債権のことに関しまして柳澤大臣にお尋ねいたしますけれども、平成十年のいわゆる金融国会、金融再生法、それから金融健全化法案というものがありまして、金融再生法につきましては私ども民主党の案というものを採用していただいたんですが、金融健全化法はそうではなくて、その際、銀行に資本注入するに当たっては、やはり徹底した検査と、それからその検査結果に基づいての強制注入ということをすることによって不良債権の処理が根本的にできるんだと私ども民主党は主張しましたが、そのとき、やはり担当大臣であった柳澤大臣は、現行の政府・与党の金融健全化法で十分だと、その中で、その金融健全化法、政府の、現行の成立した金融健全化法、これの成立と適用、運用によって三年間で間違いなく不良債権処理問題は解決すると、このように言わば大見えを切って大臣断言されたわけですけれども、その三年過ぎた今日、不良債権処理問題は解決しておらないわけで、そうしますと、これ、あの当時、不良債権処理問題を三年で解決すると断定した大臣のこの約束が実行されていないんで、と思うんですが、その点の大臣の所感はいかがでしょうか。
#27
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、委員が御指摘になられたように、日本の金融危機の克服のために平成十年に国会で熱心な取組がありまして、そして金融二法が成立をいたしました。
 金融再生は、これは破綻金融機関の処理の仕方というものを決め、それからまた、健全というか、破綻はしていないんだけれどもその当時の金融情勢の中でやはり資本の増強が必要じゃないかというところには公的な資金を注入することによって万全な金融機関を作っていこうじゃないかと、こういう二つの方針が打ち出されて、私ども、当時は金融再生委員会という行政組織でございますけれども、この行政委員会にその二つの法律の運用がゆだねられたと、こういうことでございます。
 私、たまたま閣内におりまして、横滑りをしてその委員長に就任をしたということでございます。そして、就任するや否や、二つの銀行、当時の長期信用銀行法に基づく長銀と日債銀とを破綻処理させていただくと同時に、十年度末におきまして主要行、おおむねの主要行に対して資本注入をいたしました、こういうことでございます。この結果、平成十一年の、何と申しますか、半ば過ぎは非常に株価も順調に回復しまして金融危機は一時去ったと、こういうことの認識が共有されたというふうに思っております。
 私、その当時、この職を引かせていただきまして、そしてまた一昨年の十二月にこの職に復帰したわけでございますけれども、私は、この引き当て、不良債権の認識、本当に我が行において不良債権がどういう状況にあるか、それから、この不良債権というものをしっかり、我々の分類では債務者区分というものでございますが、そういうものにしっかり区分できているか、そしてそれにふさわしい引き当てをしているかということについては、バブル期の問題としては私は我々の手当てによってもかなりこれは解決見ていたというように思っております。
 ところが、その後、いろいろ行われる中で、一つは、デフレの進行によって、小売の形態というか、そういうものに非常に大きな影響が出てきまして、昔風のスーパーマーケットよりも、あるいはコンビニであるとか、あるいはもっと専門的な、ユニクロさんのようなそういう売り方の方がいいというような構造的な変化もありまして、そういうところの貸付金というのは一体どうなっているか。それからまた、建設会社におきましても、公共事業の予算の削減というようなものが、最初は取りざただけだったんですが、それが現実のものになってということの中でいろんなところで再建計画が作られたわけですけれども、それがやっぱり見込み違いが起こるんじゃないかというようなことで市場から非常に批判をされるというようなことになりまして、そういうものへの対処ということが昨今行われているというように私はとらえるべきだと思っております。
 ですから、平成十年ころからのことと今日起こっていることというものを全部十把一からげにして、何と申しますか、バブルで被った傷を依然として解決できていないというふうに見るのは、やや偏った見方ではないかというふうに思っておりまして、この問題はこの時期にこういう解決をした、それで次に起こった問題は一体どこから起こっているんだというような分析的な見方を私はしていただければ幸いだと、このように考えているわけであります。
#28
○小川敏夫君 随分長い答弁でしたけれども、要するに、そうすると私の指摘が偏っていて分析的に欠けているという最後の部分だけが何か結論のように思えますが、そうなんでしょうかね。
 あのときの議論では、金融健全化法案で資本注入する、その資本注入の仕方が手ぬるい、検査も甘いし、まして自己申告制じゃ銀行が自らのうみを出し切ることがないんじゃないかという議論をしたわけでして、その際に、ですから、そういう手ぬるい案でも大丈夫だと大臣はおっしゃって、三年で不良債権問題は解決すると大変に大見えを切られたわけですよ。しかし、現実に不良債権問題は解決していないんだから、大臣の私は責任は明らかであると思いますから、私の指摘が偏っているんではなくて、大臣が責任逃れでとうとうと昔のこと今のこと、あれこれあれこれ、へ理屈を付けただけだと思いますが。
 質問を変えます。
 やはりそれに多少関連していますが、まず預金保険機構の方にお尋ねしますが、新生銀行とあおぞら銀行、再生法の適用によって、国有化した後、株式売却によって新しくなっておるわけですけれども、その銀行の株式譲渡に当たって瑕疵担保条項がありました。債権が二割以上減価するとそれを全部これは時価で買い取るということですか、簿価だったかな、とにかく二割以上減価すると簿価で買い取るという瑕疵担保条項がございました。これの適用状況について、まずお尋ねしたいんですが。
#29
○参考人(松田京司君) お答え申し上げます。
 当機構、新生銀行、あおぞら銀行から、瑕疵担保条項に基づきまして先方が解除権を行使してきたときに、先生御指摘のように、まず一点として、瑕疵の有無、それからその結果としての二割以上の減価の事実、これをきっちりと精査して、要件に該当するときには買戻し、該当しないと認められたときには不同意という形でやっております。
 数字的には、両行、すなわち新生銀行の場合には十二年の三月一日、それからあおぞらが十二年の九月一日からそれぞれ発足いたしまして、二年と一年半でございますか、これまでの間、本年三月まで、新生銀行からは百六十八件、債権額にしまして七千百二億円、あおぞら銀行は四十一件、七百五億円、それぞれについて合計しますと二百九件の七千八百七億円、これらの債権を買い取っております。
#30
○小川敏夫君 買い取るに当たって、元々その債権に関しては銀行の方で引当金というものを計上してあると。この引当金が結局、この条項の適用によって預金保険機構が買い取ると引当金相当分が銀行の方の利益になってしまうというふうに言われておるんですが、その点はどうですか。
#31
○参考人(松田京司君) 我々の買い取る価格でございますけれども、引当金を差し引いた金額で買い取っております。ということは、具体的に言いますと、百億円の債権元本があるとします、二十億円を引当金相当額として資金援助として新生銀行に仮に渡してあるとしますと、私どもが瑕疵担保として買い取る場合には百マイナスの二十、すなわち八十億円という形で買い入れるわけでございます。
 ということで、今、先生のおっしゃられた引当金がもうけになるということは計算上あり得ないことでございます。
#32
○小川敏夫君 じゃ、まあ引当金の問題はそういうことで了解いたしましたけれども、銀行に経営権を引き継いだ後、その取引先のリスクに関してはこれは当然銀行が負うべきものであって、それが減価したら買い取るという条項そのものが余りにも不適切ではないかというふうに考えておるわけです。特に、仮に銀行から見て不良債権化する、あるいは目減りするような貸出し先に関しては一気にそれを破綻させてしまった方が有利であるというようなことから、取引先に不測の損害をももたらすようなことになってはしまわないかということも私懸念しておるわけであります。
 ですから、この瑕疵担保条項に関しましては過去これまでも様々な委員会で大臣とも議論をしておりますので、またここで同じ答弁を聞いてもしようがありませんので、時間の関係もありますので答弁いただかなくて結構ですけれども、やはりそういった問題が様々あったんではないかという意見を述べさせていただきまして、私の今日の質問は終わります。
#33
○続訓弘君 私は、公務員制度改革に関連して、以下、数点伺います。
 人事院は、去る七月三日に、国会と内閣に年次報告書を提出されました。その中に、「期待される公務員像と働きがいのある職場の実現を目指して」という特集を組んで、公務員志望者や国民の期待する公務員像についてのアンケート結果を示すとともに、期待される公務員の確保に向けての考え方を示されております。私はこれを読んで、キャリアシステムの見直しと天下りの問題、それと関連しての早期退職慣行の是正の問題に共感を抱きました。
 新聞の社説を見ても、その点について触れられております。例えば、七月五日の毎日新聞では、腐敗や政策の失敗を生み出した構造を抜本的に変えない限り、改革はできないとした上で、その改革とは、キャリア制度、天下りという人事慣行を廃止させることだと断言し、さらに、五十代半ばまでに早期退職し、退官後は各省が抱える特殊法人などへの天下りが約束される、こうした仕組みが過剰なエリート意識を生み出し、国益よりも省益を優先する理由となっていると解説しております。
 そこで、まずキャリアシステムの問題について、人事院としてはどのように考えておられるのか、人事院総裁の御見解を伺います。
#34
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、先生がお話しになりましたいわゆるキャリアシステムというものにつきましては、以前からいろいろな議論が実はございました。この議論を始める、スタートさせる前に先生方に一つ御了解いただきたいのは、どういう組織でもやはりその組織を支える政策エリートといいますか中核になる人材が必要だという認識は持っていただきたいというふうに思います。
 その上で、そういう中核的な人間というものをどういうふうにして選抜するか、どういうふうにして育成していくか、そして、どういうような処遇をしていくか、最後に、どういう退職管理がいいかということの議論を基本からやり直さなきゃならなくなってきているというふうにやはり認めざるを得ないだろうというふうに私は思います。
 現在のように、大学四年生のときに一回受ける試験で、おまえはT種だ、おまえはU種だという区分けをして後々の処遇を変えていく、退職管理までも時によったら変わるという、こういう制度というのは良くないということは、実は、今から四、五年前に大蔵省とかあるいは厚生省で相当大きな汚職が出ました、そのときにもこういう議論がございまして、現在のキャリアシステムというのは特権意識というものをしょせん植え付けることになっておると。その特権意識というものが不祥事の原因であったり、あるいはまた天下り問題というものに関連しているという指摘がございましたので、私たちはそれ以後、十分あちらこちらの意見を聞いて、そして今回は私自身が与野党の国会議員さんのところをお回りして、どのようにお考えになっておられるかということを聞いてまいりました。私は十人ばかりの国会議員さんを聞きましたけれども、一人を除いてはすべて、この際見直せという意見でございました。
 やはりこの際、どういうような選抜の仕方をするか、どういう育成をするかということを始めとしてどういう退職管理の在り方まで考えていかなきゃならないというふうに考えております。そうすることによって、国民から信頼される公務員、公務員制度というものの第一歩が築かれていくんじゃないかというふうに思います。
#35
○続訓弘君 また、去る六月十三日の読売新聞社が実施した官僚に関する世論調査の結果を見ますと、「官僚信頼せず」と答えた者が何と七四%となっておりまして、これは驚くべき数字だと言わなければならないと思います。そして、官僚の印象としては、「天下り」四一%がトップで、「政界・業界との癒着」三五%、「無責任」三四%と続いています。他方、「公正・清潔」は何とわずかに二%、「使命感」は同じく三%、「責任感」も同じく五%と。全体の奉仕者として本来備えていなければならない要素に対し、国民は非常に厳しい見方を示しております。
 今回、公務員制度改革を進めるに当たっては、正にこういった点に留意する必要があると思います。私は、公務員の基本は何といっても公正、清潔だと思います。それを高めるための方策についての石原大臣の御所見を伺います。
#36
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま続委員が御指摘されました世論調査、私も紙面で見まして非常に愕然といたしました。世論調査に携わったことのある者の経験からいたしますと、七割を超える世論調査の数字というものは、まあ町で会った一〇〇%の方々がそう思っていると解釈しろというのが世論調査の基本であります。
 それだけ国民の皆様方が公務員の皆さん方に対して、官僚の皆様方に対して信頼感を失っているということは、行政に身を置く者の一人として非常に残念でもありますし、何とかしなければならない。そんなとき、続委員が御指摘された公正で清潔である、この当たり前なことがどういうふうに公務員の方々に根付いていくのか、そういう面で公務員制度というものを改めていかなければならないのではないかと考えております。
 やはり、どうしてこういうふうな数字が出るのかというと、特定の職員の方々が特定の関係者あるいは特定の所属している省庁の利害にとらわれているんじゃないかというようなことがあるからそういう数字になっているんじゃないかと思います。そうするのであるならば、組織目標や行動基準あるいは職員に対する評価を通じて、そういうことを、利害からとらわれないで、国家公務員であるならば国のために、あるいは地方公務員の方々であるならばその地域に住む住民の皆さん方、そして地域のためにと、そういうことのできるように、そしてまた職員のサイドからいうならば、職員の方々も、官僚という意味でございますけれども、国民からこんなに信頼されていないのかということであるならば、生きがいも使命感もなかなか私は持てないんじゃないかというような気もいたします。
 国民の信頼を一日も早く回復するような立場で、様々な方々の御意見を拝聴させていただきまして、新しい制度の具体化に取り組んでいかなければならないと痛切に感じております。
#37
○続訓弘君 天下りの問題については私はこれまでも本委員会の場で何度も御質問申し上げましたが、先般、読売新聞社が実施した官僚に関する世論調査の結果を見ましても、天下りについて尋ねたところ、認められないという人が過去三度の調査で最高の六七%に上り、能力ある人材の活用だから問題はないと回答した人はわずかに三%にとどまっております。
 天下り問題については本委員会で全党の同僚議員からも質問がございましたが、天下りに対するこのような国民の厳しい批判を目の当たりにするとき、私は、天下りの承認基準は国会の審議を経て法律で決定すべきだと考えます。
 この点について石原大臣の御見解を伺わせていただきます。あわせて、人事院総裁の御見解も承りたいと存じます。
#38
○国務大臣(石原伸晃君) この天下りの問題は、先週も実は衆議院の委員会で議論になったところでございます。国民の皆様方が六七%、これも七割でございますから、天下りをやめろと、認められないと言っているに等しいことだと思いますが、年金の給付が段階的に六十五歳に引き上げられる、そしてまた勧奨退職の平均が五十二、三歳という現状を考えますと、一朝にあしたから天下りをやめろということはなかなか難しいですけれども、やはりこの天下りというものに対して不信感がある以上、この不信感を払拭していくということが非常に重要なポイントではないかと考えております。
 そして、この天下りの承認基準でございますが、これも当委員会でも何度も御答弁させていただいておりますけれども、不承認とすべき権限、予算関係を明確に列挙するなど、各大臣が行う承認審査において統一的な客観的な判断の下に適正な大臣の判断、運用がなされるようにするために、今、この承認基準について行革事務局の方で検討している最中でございます。
 承認基準については、委員の御指摘等も踏まえ詳細にする必要があることから、政令に委任するということになると思いますけれども、十五年中に取りまとめて国会に提出予定の国家公務員法の改正案の法案審議において、承認基準の考え方について詳細に御説明を申し述べることになると考えております。そして、これも続委員から、前回でございますか、いろいろ御議論があった、この省庁大臣が本当にその承認基準にのっとってこれだけ国民の皆さん方から批判があるものに対してできるのか、それはよくないんじゃないか、当委員会でも他の同僚委員の方からもそういう意見がございました。
 そういうところにも、やっぱりこれからそういうふうな目で同僚の皆様方あるいは様々な面からそういう意見が寄せられていることを十分勘案して、内閣としてこの天下り、少なくとも委員の御持論でございます勧奨退職というものは廃止、これも一日に廃止するわけにはいきませんので、段階的に平均年齢を上げていくというような作業と併せて、この天下りの承認も、大臣に任せるんじゃなくて内閣が責任を持って行える仕組みを考えていきたいと考えております。
#39
○政府特別補佐人(中島忠能君) 御質問は、天下りの承認基準を法律で定めるべきではないかという御質問であったと思います。
 同様の御質問がつい最近又市議員からもございまして、突然の御質問でございましたのでその場で少し慌てて御答弁申し上げましたけれども、この際、きちっとしたことを申し上げますと、やはり現在は人事院規則で承認基準というものを決めておるわけですが、この制度がスタートしたときと現在と比較してみますと、やはり天下り問題に対する国民の関心というのが格段に違ってきておるというふうに思います。非常に大きな関心を国民が持っておるということが一つあると思います。
 もう一つは、この天下りの承認基準を定め、天下りを承認するときに、それぞれの人たちの職業選択の自由というこの自由権というものと、公務の公正の確保という公益性というものの二つの要素というものを考えて、考慮して天下り承認というものを行うということでございますので、この調和というものの重要性もまた非常に現在高くなっておるというふうに思います。
 この二つの要素を考えてみますと、今、続議員が主張されましたように、またかつて又市議員が主張されましたように、法律で承認基準を決めるべきじゃないか、天下り承認制度の骨格を成す部分でございますので、その承認基準というものの少なくとも骨格部分は法律で決めるべきだという御議論というのは、私は非常に説得力のある議論だというふうに思います。国会議員さんの中でその議論に反対なさる方は非常に珍しいというふうに思います。
 したがいまして、承認基準というものの技術的といいますか、細部にわたって規則で決めていくというのは議論としてあり得るだろうというふうに思いますが、法律で決めるべきだという御議論に対して私自身は反対はできないというふうに思います。
 ただ、公務員制度の改革の議論の中で、少し法律事項というものに格上げしていこうじゃないかという議論が全般的にございますので、どういう事項を法律で決め、どういう事項を政省令、規則で決めていくかという議論を改めてやり直さなきゃならないだろうというふうに思います。
 そういう議論の中で、この承認基準というものを法律でどこまで決めるのか、また、どこまで、どこからは政省令で決めるのか、あるいは規則で決めるのかという議論というものを細かに行っていく必要があるだろうというふうに思います。
#40
○続訓弘君 これ最後に、時間の関係もございまして、要望とさせていただきます。
 これまで人事院は、中立的な第三者機関として、公平、公正に国家公務員の人事を扱ってこられました。これに対して、今回の公務員制度大綱は、どうしても各府省ごとの縦割りの人事管理を一段と強め、セクショナリズムを更に強め、逆に人事院を弱体させてしまうのではないかとの危惧の念を持って、新しい日本をつくる国民会議、いわゆる二十一世紀臨調が去る五月二十日、緊急提言を小泉総理に提出されました。今回、人事院が提出した年次報告書にも、各府省のセクショナリズムの是正の必要性を強調しておられます。
 政府は、平成十五年中を目標に法案を国会に提出する予定で現在検討を進めておられますけれども、これらの点も考慮しながら立法化の作業に当たっていただきたいということを御要望申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#41
○岩佐恵美君 私、二〇〇一年六月四日に当委員会で取り上げた新潟県刈羽村の生涯学習センター、ラピカ問題について再度質問をいたします。
 この事業は、六十二億円の事業費で、文化ホール、プール、アリーナ、図書館等がある本館と、そして陶芸工房、茶道館を建設したもので、そのうち電源立地促進対策交付金から五十七億円が交付され、九九年三月に完成をしています。ところが、翌年、住民の監査請求などで、六千四百万円も掛けた茶道館が実は極めて安物だったということが判明して大問題になりました。その後、経済産業省の調査が行われ、会計検査院は交付金二億六千万円を不当と認定をいたしました。
 簡単に調査報告の概要の御説明をしていただきたいと思います。
#42
○会計検査院長(金子晃君) 検査結果の概要についてお答えいたします。
 検査の結果、まず一つとしまして、茶道館については事業の実施が不適切であり交付金の交付目的に沿った施設となっていないこと、二つ目に、本館、陶芸工房について一部の施工が竣工図等と相違した安価なものや低品質なものになっていることなどしておりその施工が不適切と認められること、三番目に、施工監理業務委託につきその目的を達していないと認められましたことから、これらの事態につき不当事項として掲記をいたしました。
 また、これと併せまして、事態の早期是正及び今後の同種事態の再発防止のために、本件事業全体に対する検査結果を特定検査状況として掲記をいたしました。この中では、まず一つとして関係書類の一部が失われているなど村の事業の実施状況が不適切であったこと、二番目にゲートボール場の地盤が沈下している点などについて検査状況を掲記いたしました。また、資源エネルギー庁において、今回の事態の是正を図るとともに、今後同種事態の再発を防止するため、大規模な事業を実施する体制、能力を持たない自治体に対する交付金については支援体制の整備と適切な事業執行体制を確保することなどが必要であるという本院の見解を表明いたしました。
 以上が概要でございます。
#43
○岩佐恵美君 特定検査事項について言えば、本当に今度の工事がずさんであるということが一言で言えば明らかにされていると思います。
 経産省の調査では、当初の設計と相違する箇所が二百四十八項目、三百九十二件もあることが確認をされました。茶道館では、有名になりましたけれども、一畳十二万八千円で積算された畳が実際は一万円もしない九千円台のものだったということが分かったのを始め、柱、かわら、石など設計と違うものが続出しました。
 公共事業でできた施設そのものが目的を達していないというのは極めて異例です。しかも、村から設計委託を受けて高級品を使う設計をした同じ人が施工監理者として安物を使うよう指示をしている。これはもうとても単なるミスとは言えない、考えられないものです。ラピカの施工監理は、本館などでも無断で多数の設計変更をしています。検査院は施工監理業務全体を不当と認定をしています。経済産業省は、国民が電気料金で負担する巨額の交付金を扱いながらまともな検査もしない、こういうでたらめな事業をそのまま認めてきました。私はこれは許されないことだと思います。
 特に見過ごすことができないのは、電源地域振興センターがこの施工監理業者を専門家派遣事業として刈羽村に派遣をしていること、センターの役員には経済産業省から、六名の理事のうち四名の常勤理事ポストがあるんですが、すべてが天下り。さらには、非常勤理事二名が電力会社の社長ですが、この方も経産省のOBという経産省丸抱えの構図なんですね。ラピカ事業で、経産省の天下り役員が直接村の検討委員会の委員長代行を務める、そしてラピカの設計コンペの選考委員になるというような非常に重要な役割を果たしております。
 村に公金を返させて一件落着ということでは私は済まされない問題だと思います。経産省に重大な責任があります。交付金の在り方、それから先ほどから問題になっておりますけれども、天下りの問題含めてこうした電源地域振興センターの在り方そのものを見直すべきだと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
#44
○副大臣(大島慶久君) 岩佐先生の御指摘に対しましては、本当に深く監督官庁といたしまして反省をしているところでございます。
 そして、今、先生御指摘のラピカについてでございますけれども、今質問の中にもございましたように、極めてずさんな設計だとか施工監理あるいは事業終了時における国の不十分な検査、電源地域振興センターの関与の不透明さ、そういったことでいろいろ御指摘をいただきましたけれども、そういったことは現実問題として本当に大きな反省材料といたしているところでございます。
 この問題に対しましては、ただ補助金を返してもらえばいいわけじゃないですよという先生の御指摘もございますけれども、二度とこういったことが起きないようにできる限りの措置を講じたいと思っておりますし、またこうした措置を講じることが交付金を交付している国の役割でもある、責任でもあるという認識をいたしております。
 今、先生御指摘の交付金の一部返還は、具体的には三億四千万、これを返還をしていただく、こういう措置はやっております。そして、必要な補修等についても、併せて指導を行いながら、その実施状況を把握してきているところでございます。
 これは直接ラピカには限らない問題でございますけれども、こういった関連の事柄として、一つには交付金事業に関係する地方公共団体に対して、使途の適正化について周知徹底をしなければならない。さらには、電源地域振興センターの事業の中立性あるいは透明性に疑義が生じないように改善を指導もしてまいりたいと思いますし、当省の検査担当職員の能力向上や、あるいは検査マニュアルの充実等について国のチェック機能の強化を図ってまいりたい。
 いずれにいたしましても、御指摘に関しては真摯に受け止め、これから二度とこういうことの起きないようにしっかりと頑張らせていただきたい、こう思っておるところでございます。
#45
○岩佐恵美君 今の答弁で今後こういうことが再発しないというふうに私は到底信じることができないんですね。
 その問題について幾つか指摘をしたいと思うんですが、検査報告では実際にできたものと設計との相違が不当事項とされていますが、それだけでなくて、交付金の申請のときの設計図書が極めてずさんであったことから交付決定そのものの妥当性が疑われています。
 経済産業省は、交付金申請時の積算内訳書がでたらめだったために、図面に基づいて刈羽村に当初の積算内訳の算出し直しをさせました。その結果、村は当初設計時の適正な金額は交付申請より二千九百万円高かったと報告しました。経済産業省は、村の計算を精査をして二千九百万円から二千万円削除をしました。だけど、なお適正金額は申請額より九百万円増加するから、総体として交付決定額を割り込むような問題点は認められず、交付決定額が不適切であったとの結論に至らなかったと述べています。経済産業省は、でたらめな積算に基づく申請をきちんと精査しないで交付決定したことについては何の反省もしていません。算定し直した金額が交付申請額より上回れば何も責任がないというのは、私はおかしいと思います。
 会計検査院は、その点どう判断をされたのでしょうか。
#46
○説明員(円谷智彦君) 今回のケースでは、今、先生御指摘になりましたように、当初設計の際に多くの間違いがあったと、そのために数量や単価等を後で修正せざるを得なかったということで、本院といたしましても可能な限りその精査をしたわけでございますけれども、その中で変更が妥当と認められるものについては変更を認めてきたということでございます。この点については経済産業省の方も同じような作業をしたかと思います。
 その点、書類が大変不備だったということで、いろいろ食い違ったものが出たということは事実でございますが、検査院といたしましては、その点できる限り事実に近い形で今回の案件を取りまとめたということを御理解いただきたいと思います。
#47
○岩佐恵美君 会計検査院もデータがない中でやりようがなかったということなのでしょうけれども、算定し直した適正金額なるものが本当に正しいかどうかについても疑問が出されています。
 村が算定し直した積算内訳書を見ると、申請時のものよりも価格を大幅に増額させているものが目に付きます。その幾つかについては経済産業省の報告書でも是正しているんですが、地元の住民団体、ラピカ調査会の点検によりますと、経済産業省が減額していないものでも、例えば陶芸工房の長靴室のスチール棚板、これは申請時の積算では単価四万円だったものが、計算し直した積算では三十九万四千百円と十倍近くになっています。程度の差はあるんですが、ほかにもこのような事例が見られます。
 村の説明では、当初は規格品として既存の積算資料を使ったが、規格品とは多少寸法が違うことを理由に、見直し算定では見積価格を使用したということです。
 わざわざ規格外れのものを使って数倍も高い見積額で算定し直す、こういうことが認められるのかどうか、会計検査院に伺いたいと思います。
#48
○説明員(円谷智彦君) ちょっと今の詳しい細かい数字は今手元に持ち合わせておりませんけれども、確かに、一けた単価が違うものとか、数量的に、メーターが違うものとかございましたけれども、それは後で精査をいたしますと、積み上げ計算の過程で間違えているとか、それから写し替える過程で間違えているということで、検査院といたしましては、減額すべきものはすべて減額をしているということを御理解いただきたいと思います。
#49
○岩佐恵美君 これも資料がない中で検査院はできるだけのことをやったということなんでしょうけれども、私たちはどうもこれも納得できないんですね。
 経済産業省の調査では、二千九百万円高くなったという村の積算見直しについて二千万円減額をしています。中身を見ると、二十五項目、一億九百万円は村の算定より減額しているんですが、十八項目、八千九百万円は村の積算より増額をさせて、差引き、減額が二千万円だけというものです。経済産業省が村の算定より増額させたものは、例えば陶芸館の木工事では一一・五%も増額をさせています。本館の機械設備工事では、村が積算の見直しで申請時の積算から除外した項目を必要なものだとしてわざわざ二千七百万円も復活させています。見直し積算の金額が申請時の積算金額より低くならないように手加減したのではないかという疑問が寄せられています。
 報告書には、経済産業省の増額項目の簡単な一覧が掲載されているんですが、適正かどうか判断できるものではありません。この問題は、単に村の問題だけではなくて、経済産業省の交付決定が適正に行われたのかどうかという重要問題です。
 村の積算見直しで申請時の積算より増額させている項目、そして経済産業省が村の見直し積算より増額させた各項目について、増額の具体的な理由を明らかにした資料を当委員会に提出していただきたいと思います。
 委員長、お計らいをお願いしたいと思います。
#50
○委員長(森本晃司君) ただいまの件につきましては、その取扱いを理事会において協議いたします。
#51
○岩佐恵美君 よろしくお願いします。
 次に、施工不良の問題があります。
 会計検査院の不当指摘を受けて、村は不当額を国に返済するとともに、施工事業者に返済金を負担をさせ、さらに一定の補修工事を行わせました。その過程で、鉄筋コンクリート造りの本館の壁に多数のひび割れがあることがだれの目にも明らかになりました。また、経産省調査では雨漏りは大丈夫とされていましたが、今年の一月に本館で雨漏りが発生しました。配水管も二か所で破裂をして、埋設部の地盤沈下が起きていると見られます。これがその配水管が亀裂を生じている写真でございます。(資料を示す)副大臣にちょっと回していただけますか。お見せして、これ皆さんの方に回してください。
 それから、コンクリートは乾燥収縮によるクラックが生ずることはあるんですが、余りにも数が多いんです。例えば、文化ホール西面の上部の壁は長さ十六メーターの間に八本もひびが入っています。この写真ですが、これよく数えると十本あるんですけれども、そういう状態になっています。
 前にも指摘しましたけれども、本館の基礎には建物全体を取り巻く水平クラックが入っています。これが水平クラックが入っている写真でございます。前にも、この表面のモルタルのみのクラックで構造強度に影響はないという説明があるんですけれども、専門家も常識では考えられないと話しているということです。
 施工監理が適正に執行されていない状況でこういう事態が発生すれば、工事が本当に適正に行われたのかどうかが疑われるのが当然です。地元のラピカ調査会は、生コンの納入記録と、それから打設日報、これをもう細かに調べ上げまして、これが符合していないということを指摘をしています。生コン打設に疑問があると指摘をしています。会計検査院は、施工不良については言及していませんが、工事がすべて良好に行われたということにこれでなるのでしょうか。
 そして、この施工不良についてはラピカだけではありません。源土運動公園でも随所に見られます。ゲートボール場は地盤沈下によるひび割れや水たまりがなくならず、トイレも四・七メーターの長さで七センチもかしいでおります。これが、トイレがかしいでいる写真でございます。
 検査報告は、沈下予測を正確に行うことが技術的に難しい面があるとして、現状ではやむを得ないものと認められたとしているけれども、私はとんでもないことだと思います。そうすれば、どうなるかわからないところに巨額の金をつぎ込むという不適切な計画を容認することになります。このようなことは到底認められません。
 さらに、私が現地調査をしたときに、多目的広場などに産廃があることを見付けました。施工業者である熊谷組に行きました。そうしたら、熊谷組は非常に詳細な写真を示して、工事で産廃が入ったということはあり得ない、こう主張をいたしました。ところが、会計検査院の一部掘削調査で産廃が埋められていることが確認されました。村は業者に産廃の除去をさせたが、本当に全部除去したのかどうか分からないし、原因や責任の究明も行われていません。不当事項と指摘された交付金を返しさえすればそれでよいということになるんでしょうか。会計検査で不当にまで至らないということであれば不問に付すということになるのでしょうか。それは本当におかしいと思います。
 私は、ラピカと源土公園併せて会計検査院がどう考えておられるのか、答弁を求めたいと思います。
#52
○説明員(円谷智彦君) 昨年の検査におきましては、実際の出来形や関係書類などに基づきまして、施工につきましても検査を実施いたしております。その結果、今お話しになりましたような源土運動広場の沈下の問題等、あるいは産廃の問題等につきましては、その検査状況を検査報告に掲記いたしております。ただ、ひび割れ等の施工の問題につきましては、確かに検査報告に明記はしておりませんが、好ましい事態ではないということは理解しております。
 ただ、会計検査院の検査では、施工上問題があった場合にそれらをすべて検査報告に掲記するということではなくて、やはり安全上の問題であるとか構造上問題であるある一定以上のレベルに達したものを検査報告に掲記をするということにしておりまして、昨年の検査の段階では、まだそこまでには至っていないと判断したわけであります。その後、そういった問題が多々出てまいりましたときには、実際のエネ庁であるとかそういったところできちっとその後の対応をしていただきたいというふうに考えております。
#53
○岩佐恵美君 私は、自治体が自ら予算で行う事業だったら通常はこんないい加減な事業はあり得ないというふうに思うんですね。こういう無責任な事業の根源に、発電施設の出力に応じて交付金の限度額が決まる電源立地促進対策交付金の制度、仕組みがあると考えます。もう村の人口は五千三百人なんですから、そこに六十二億円という大きな事業がどんと降ってくるわけですから、こういう問題があります。
 総務省として、前回も私、遠藤副大臣に申し上げたんですけれども、電源立地促進対策交付金の実態を、特に刈羽での実態を踏まえて、このようなことが二度と起こらないように、調査して評価をすべきだと思いますが、その点いかがでしょうか。
#54
○副大臣(若松謙維君) まず、御指摘のラピカの問題でございますが、会計検査院からも今るる御説明ございましたが、電源立地促進対策交付事業の施行として不適切だという指摘は全くそのとおりだと思っております。
 それを受けての経済産業省の先ほどの答弁でございましたが、交付金を返還させたとか、そしてその後の交付金事務の適正化のための様々な再発防止等を講じているということも理解しております。
 しかし、やはりこういう交付金の性格上、どうしてもいわゆる支出が先行して、それが本当に効率的に使われているかどうか、やはり疑問がございます。そういうことがないようにということで、総務省といたしましても、片山試案でやはり国庫支出金を削減するとか、それとやはり地方にしっかり税財源を移譲していこうと、こんな議論もして、やはり監視はやっぱり近い方々、住民の監視の方が実効性があるわけですから、私どもとしても、今回のこういった様々な指摘を受けて、本当に地方自治体が無駄のない事業を行えるようにしっかりと指導してまいりたいと考えております。
#55
○岩佐恵美君 終わります。
#56
○渡辺秀央君 この間の三日の日ですか、サミットの総理出席の報告に対する質疑を本会議でやらせていただきましたが、私の質問に総理は全く、この速記録、今日、この速記録を見て私質問をするんですけれども、全然答えておらぬのですね。あのときもそう思ったんですけれども、しかし一方通行の本会議場だし、しょせんサミットは通産省、通産省は時と場合によってですが、外務省が、政府はほとんど、中心になって答弁あるいはまた報告書等も作成するわけですから、実際的に分からない総理をつかまえて質疑をしてもしようがないんで、むしろ実務的にというふうに思って、私は、今日はあえて大臣わざわざ結構ですよと、担当局長お出掛けいただいて、あるいはまた審議官でも結構ですが、私の疑問とするところを答えてもらいたいというふうに申し上げたわけであります。
 両副大臣から御出席をいただきましたが、最初に簡潔に、ちょっと時間も限られていますので、今、大島副大臣、経済産業省から見て、ロシアとの貿易総額はどんなふうになっていますか。手元にありますか。
#57
○副大臣(大島慶久君) 渡辺先生にお答えを申し上げます。
 一言で言えば、ロシアとの貿易あるいは投資というのは、我が国が諸外国にいたしておるものと比べると本当に少量ということになろうかと思いますけれども、日ロ間の通商関係の現状を見ますと、二〇〇一年の我が国の貿易総額に占めるロシアの割合は〇・六%にしかすぎません。投資では更に小さな割合でございまして、両国の経済規模あるいは地理的な状況を考えましても極めて低調に推移をいたしている、こういう認識でございます。その原因は、ロシアの市場が日本企業にとってやや魅力に欠けているんじゃないかと、こんな私どもは見方もいたしております。
 こうした中で、昨年の六月には、二百名を超えます大規模な経済ミッションがロシアを訪問いたしまして、プーチン大統領を始め主要閣僚と忌憚のない意見交換も行ってきたと承知をいたしております。また、政府間におきましても、貿易経済分野における日露政府間委員会の場などを通じましてロシア側と率直な意見交換を行っているところでございます。
 そして、その結果といたしましては、最近、ロシアと日本との間で幾つかのプロジェクトにつきまして具体的な進展が見られているものもございまして、業界ベースでの交流も徐々に増えてきております。
 経済産業省といたしましては、日ロ通商関係の拡大のため、引き続きロシアのビジネス環境の一層の改善を要請していくとともに、人材育成支援などの事業を通じまして日ロ経済関係の緊密化に貢献してまいりたいと、かように考えております。
#58
○渡辺秀央君 基本的に、日本とロシアとの貿易関係というのは〇・六%だ、低調だということではあるが、いわゆる北方領土という問題が両国間にしっかりと障害としてあるので、そこが、いわゆる平和条約結ばれていない、そういう現況の中で、それは伸びようといっても、日本の企業は不安感を持ちますから、信頼感を持ちませんから、だから伸びようがないんですよ、一つは。そういう政治的な背景あるいは今日的な状況を踏まえて、私は、外務省、あるいはまた日本の国策というのは進められているはずだと思っているんです。
 何もここで、私はもう鈴木宗男君の問題なんということを言うつもりは全く関係なく、一体外務省はこのロシアとの関係というのをどういうふうに考えているのかということの方が問題なんで、そこで、外務省が先般のサミットで、いわゆるロシアがG8に入ってくる、そして例のテロ対策で、その延長線上で二億ドルを拠出することをその場で小泉さんは認めた。
 私があのときに本会議場で質問をした、しかも前の日にも出してあるんだけれども、その二億ドルを拠出することは貢献であると、それはそれでいいでしょう、今の内閣の考えなら。しかし、それ以前に約一億五千万か一億ドルかというものを、一億三千万ドルでしたかな、何かそういうものがもう既に決められている、そのことは二重になるんですかと僕は質問しているのに何にも答えていないんですよ。
 これは、外務省は、これは二重になるんですな。要するに、今度の二億ドルを了解したのとさきの一億三千万ドルと、合計、合わせて三億三千万ドルであると、こういうことになるんですか、このいわゆる不拡散問題に対しての、取り組む日本の拠出金は。当面だ、しかもこれは。当面として、そういうことになるんですか。いかがですか。
#59
○副大臣(植竹繁雄君) ただいま委員お尋ねの、今回のサミットにおける二億ドル拠出の件について、合計三億ドルになるかというお尋ねでございますが、そうではございません。
 今回の大量破壊兵器及び物質の拡散に対するG8のグローバル・パートナーシップということについてこの二億ドルの話が出たわけでございますが、これは、元々、グローバル・パートナーシップというのは安全保障あるいはテロ対策を含む不拡散あるいは環境保全という三点の分野においてなされておるわけでございまして、この二重負担という点については全くそういうことではないということでございます。
 まして、この二億ドルのうちの中におきましては、一億ドルは、御承知のように余剰のプルトニウム、そういう関係の処分のためのG8が新たに設立した国際機関に対する拠出金であります。今、特に残余の、一億ドル余というのは、今、委員がお尋ねの点につきまして、この一億ドル、つまり、円に直しますと百五十というか百六十億ドルぐらいの分が前に、これは……
#60
○渡辺秀央君 ドルじゃない、円だろう。
#61
○副大臣(植竹繁雄君) 百七十億円は、前に日ロで決めました核兵器廃棄協力委員会に拠出いたしました分がありまして、ちょっとお待ちください、その分に出す、資金を提出するということでありましたが、これはロシアと日本との間によって条件的にいろいろと問題がありまして使われなかった。その分に対しての一億ドルが今度当面出すということでございまして、決してこれは二重に出るということではございません。
#62
○渡辺秀央君 ちょっとはっきりしないぞ。
 二億ドルの中の一億ドルが前に決められた分の実行金額として出されたものであって、そしてプラス一億で今回二億ドルを出しましょうと、こういうことだというふうに解釈していいんだね。いいんだね。はいはい、よろしい、それでいいです。
 そこで、それならばなおさら、さらに、そのときに私は聞いたのは、一体、こういう今までの度々問題視された懸念材料ありますね、その管理の面とか、あるいはどうも技術的にどうだとか、いろんな問題があった。そういう問題は、今度のサミットではもう金さえ出せば解決するということでそういう結論が出たのか。あるいはまた、今後この二億ドル、各国が二億ドルずつ出すんですか、あるいは一億ドルずつなんですか、日本は取りあえず二億ドルいいですよと、こう言っちゃったんだが、ほかの国は一体どういう金額になっているんですか。そして、その金額は正に有効に拠出されて、しかも消化されていく。要するに、核不拡散の問題として処理されている、核兵器処理されていく。こういう具体的なことに進んでいく担保はできたんですか。
#63
○副大臣(植竹繁雄君) まず最初に、一億ドルの点につきましては、先ほど委員からお話ございましたように、現在の事業上の、施策上のいろいろ困難があるということを申し上げましたが、そういうものが、困難が解決されるという前提の上にこれを出すということを表明したわけでございます。
 そして、各国の金額、各国の拠出金額でございますが、米国が百億ドル、さらにドイツが十億ドルということで決定しておりますし、これは明確に各国が出している、はっきり言っている問題でございます。
#64
○渡辺秀央君 頼りない話なんですけれども、要するに、時間も迫ってきていますから、もう少し、サミットで総理が格好良く外交をしておられる、これは総理だからやむを得ない。しかし、その中身はかくかくしかじかですよということをきちんとやっぱり外務省は情報提供をすべきではないかなというふうに思います。いずれは出てくるんでしょうけれども。
 そこで、もう一つ伺いたいんですが、私はこのときに、この質問のときに本会議場で、ロシアのG8正式加盟について、北方四島の問題が歴代内閣がサミットで相当外務省根回しするのに大変だった。そして、それをある程度合意をしてもらう、あるいはそういうことを話し合ったという議長報告のコメントに入れてもらうのにも容易じゃなかった。実際私はやってきたんだから。そういうことであるのに、今度はその相手方のロシアがサミットの正式メンバーになって、総理はこの私の質問に対して何ら問題はないと、こう言っているんですが、それは、日本側から北方四島を返してくださいよと、あれは日本の領土ですよと先進国首脳会議と言われたG7では確認されているものは、G8の今度サミットでそのことは、その確認事項というのは生きていくんでしょうか。外務省の見解としてはどういうことに、外務省はそこを詰めていますか、事務的に。
 それはちょっと副大臣は無理だ。分かっている人がちゃんと答えなさい、分かって今作業をやった人が。
 そこをきちんと詰めて、そして総理のこの間の本会議の質問に対する答弁になっているのか。
 なぜ私がこういうことを言うかといいますと、北方四島返還ということは、北方領土返る日平和の日、平和の実現する日というのを、これ、あそこのところに国是として書いてあるじゃない。そうでしょう。日本としては国是なんですね、この北方領土を返還してもらうということは。その国是ということに対しての取組を非常に安易に考えてきているがために、鈴木君のような問題が起こったり、あるいはまた、今度のサミットでもそういう問題に対する外務省の事務方の諸君たちの使命感、責任感、そういうものが私は非常に希薄になってきているんじゃないかということを懸念するんですよ。
 そういう意味で、この問題についてどこまでの話が、きちんとアメリカと担保されたのか、あるいはまた、今後のサミットにこの北方四島の問題というのは、絶えず絶え間なく続く限り要求していき続けて、そして議論の場に、あるいはまた、今度の議長報告の中では、議長声明の中に全く触れられていないが、そういうことからしても、私は今度のサミットというのは極めて今までで最低のサミットだったと思っているんです。
 是非、この問題について、今のあなたたちの進めてきたこと、これから進めようとすること、どうぞお答えを下さい。
#65
○政府参考人(原田親仁君) 今、委員の方から、サミットの関係で、北方四島の問題について政府は取り上げてきたという御指摘がありましたけれども、確かに過去においてサミットの場においても適切な機会をとらえてこの問題を取り上げてきた経緯はございます。ヒューストン・サミット、ロンドン・サミットあるいはミュンヘン・サミットではこれを取り上げて、先生さっき御指摘のように、文書の中に入ったわけでございます。いずれも北方領土問題の解決の重要性を指摘する内容になっております。
 それは、過去においてはそういう北方四島、平和条約締結問題をめぐる二国間の話合いの状況などを総合的に勘案して、サミットの場で取り上げ、文書に入れるということをしたわけでございますけれども、今や日ロ間においては、日ロ平和条約締結問題につきましては、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するというのは日ロ共通の認識になっておるわけでございます。その共通の認識に基づいて、現在、日ロ間で精力的な交渉を継続しているところでありまして、我々の考えとしては、日ロ二国間で十分にこの交渉を行うことがまず重要であるというふうに考えております。
 今回、カナナスキス・サミット、ロシアがグローバルな諸問題への対処に当たって十分かつ意味のある役割を果たす潜在力を有しているとの認識で一致しまして、二〇〇六年にロシアにおいてG8サミットを開催することについて合意に至ったわけでございますけれども、我が国としても、今後ロシアが国際社会においてそのような役割を果たしていくことを期待しております。
 こうした認識を踏まえて、我が国としては、今後ともロシアとの間で平和条約締結問題、経済分野及び国際舞台での協力といった幅広い分野での関係進展を図っていく考えでおります。
#66
○渡辺秀央君 それは総理に書いた答弁書をあなたは読んでいる。そんなの駄目だよ。十分に、十分に重要だと思うと、十分にやっていけると思うと言おうと思ったんだろう、恐らく。そんなあなた、二国間で領土問題が解決するというようなことで解決しますか。国際世論に訴えるためにサミットの場で歴代総理は北方領土の問題が未解決だということをやってきたんじゃないですか。全然認識駄目だよ。だから心配するんだよ。
 だから僕は、外務省の事務方の諸君たちがもう少し真剣にやっぱり、本当に国の対外政策だ、外政なんですよ、外務省のやっているのは。外交というけれども、内政と外政なんですよ。そういう考え方でとらまえていくべきではないかなと、この四島問題というのは、あるいは北方領土という問題は。それを乗り越えてこそ、日本とロシアとの隣国としての長い、それはいろんな歴史があった、悪いこともあったし良かったこともあったんだ、ここもう隣国だからね。だけれども、その上で二十一世紀の新しい両国の関係を作っていかなきゃいかぬ。それにはもう少し掘り下げた分析とそして議論をしっかりやってほしいですね。
 まあ、時間がないです。もうこれで、三十二分までだそうですから、もう時間が来ましたから終わりますけれども、改めて、私はもう少し外務省の皆さんとこの北方問題とロシアの問題、そしてこれからのロシアに対する協力、経済協力、とりわけこの二億ドルに対してどういうふうに各国と協調してやっていくのか。大変な今この不況の中における日本の予算の中から二億ドルを出そうということは、二百五十億に近い金ですからな。二百五十億円の金ですよ、あなた。そういうことを考えて、もう少し真剣な取組、私はこのサミットのロシア問題だけを取り上げて言うんじゃないんだけれども、非常に安易な今回のサミットの外務省の取組だったということを指摘して、質問を終わります。
#67
○又市征治君 社民党の又市です。
 私は、五月にもこの委員会で、先ほど出ました財団法人電源地域振興センターに絡む不祥事、その事件とその背景にある天下り問題についてただしてまいりました。今日再びこのセンターの問題を取り上げるのは、先ほど、防衛庁と同様にこのセンターが交付金を受け取らない人の言わばブラックリストを作成をして自治体に渡していたということからであります。
 経済産業省に伺ってまいりますけれども、まずこの交付金は原発立地への協力のお礼にその市町村内のすべての家庭や事業所に電気代を実質割り引くものだということに理解をしています。この趣旨については公表されているので結構ですが、お伺いしたいのは、まずその原資は一体どのくらいなのか。それから二つ目に、市町村別の単価、これは電灯契約、つまり一般家庭だけで結構ですから、高い市町村と低い市町村の例を挙げてほしいと思います。それから三つ目に、対象世帯数と額はどういう格好になっているのか。四点目には拒否者数又は給付不能の数を、以上四点、簡潔にお答えいただきたいと思います。
#68
○政府参考人(迎陽一君) お答え申し上げます。
 原子力立地給付金は、電源開発促進対策特別会計から電源立地特別交付金の一部として対象の道及び県に交付されたものが原資となっております。十三年度の予算額としては約二百二十億ということになっております。
 それから、単価でございますが、これは原子力発電所の出力の多寡などによりまして市町村ごとに単価が異なっておりますが、電灯需要家、一般家庭の電灯需要家につきましては、十三年度におきまして、一番高いところで月額三千円、青森県の東通村でございます。それから、最も低いところで月額百八十一円、これは茨城県の水戸市及び旭村となっております。
 それから、対象の需要家数でございますけれども、電灯需要家で全国で百五万件余り、それから電力需要家、工場、事業場でございますが、これ契約口数で十八万件ということになっております。
 それから、これらの皆さんの中で受領の辞退とか交付先に行き当たらないというふうなケース含めまして、現在十三年度の実績について整理中ですが、明らかにその十三年度内に辞退の意思を表された方というのは四十九人というふうなことです。その他、行き先等が把握できないというふうな方たちが千件超に上っているというふうなことでございます。
 以上でございます。
#69
○又市征治君 ここにそのリストの個人情報を塗りつぶしたものがあります。北海道から始まってずっとあるわけですが、各電力会社によって様式の若干違いもありますけれども、拒否の理由を事細かに聞き取った個人票が付いているものもあるわけですね。反対運動団体に入っているとか電力会社の下請社員だとかといった個人情報も書かれているわけです。防衛庁のリストの例と全くそういう意味では同じと、こういうことになるわけです。
 そこで、副大臣にお伺いをいたしますけれども、一つは、こうした個人情報を目的外に使うのはもう全く論外ですね。今後どういうふうにこれを改善をされようとしているのか。
 それから二つ目に、この中間に介在する天下り法人電源地域振興センターは、事実上手数料を稼ぐだけの無用の役割、私はそのようにしか受け取れません。このセンターの関与を排除すべきだというふうに思いますけれども、どのようにお考えなのかお伺いします。
 三つ目は、個人名は伏せても、この受取拒否に表れている原発やあるいは原子力偏重行政への不信の声は十分に読み取るべきなんだろうと思うんです。それは、究極にはこうした買収まがいの年間二百二十億円のばらまきは廃止すべきだということだろうと思うんです。
 この点について、副大臣からお答えいただきたいと思います。
#70
○副大臣(大島慶久君) 又市先生にお答えを申し上げます。
 今御指摘がございました個人情報の取扱いでございますけれども、担当課長から当給付金に関する十五道県に、及び電源地域振興センターに対しまして七月三日付けで通知文書を発送いたしまして指導を行ったところでございます。
 その指導内容のポイントを簡単に御説明申し上げますと、まず第一に、本給付金の受領を辞退した者の氏名につきましては電力会社及び電源地域振興センターが保有するにとどめまして関係道県に対しては報告する必要がない、第二番目には、本給付金の受領を辞退した理由につきましては把握する必要がない、第三番目に、関係道県は事業の適正な執行に特に必要な場合には必要な資料を閲覧するにとどめる、こういう内容になっているところでございます。
 今後とも個人情報の保護に万全を期しながら、補助事業の適正な施行を確保するために、必要な情報のみを把握するという考え方に基づきまして、より適切に取り扱うように対処してまいりたい、かように思うところでございます。
 それから、電源三法交付金制度につきましては、本制度がより活用しやすく効果的なものとなりますように、随時運用の見直し、改善を行ってきておりますけれども、引き続き地域のニーズを踏まえつつ検討を重ねてまいりたいと考えております。
 また、電源地域振興センターにつきましては、地域ごとのニーズに応じたきめ細かな施策を講じるよう、事務を効率的に実施させるために、これからも適切な指導を行ってまいる所存でございます。
#71
○又市征治君 副大臣、先ほども岩佐委員から話が出ましたけれども、実際ここの、天下りばかりでやっているわけですよね、その人たちが、こうやって事件が起こって初めて、実はまた改めて今度はエネ庁から整備課長名でこういう通達を出される、こういう感覚。そしてまた、これは必ずしも、何も電源地域振興センターを通さなければ払えないという金じゃないんですよね、十五の県に金を出しておいでになる。そこからわざわざ電源地域振興センターを通して、電力会社を通してと、こうなっているわけです。県からやれるわけですよ。こんなやり方だから問題だと、こう言っているので、答えになっていないんですね。
 時間がありませんから次に進みますけれども、今、二百二十億円のことだけ言いましたけれども、電源立地対策費は全部で年額二千四百四十六億円も出ているわけですね。そのほとんどが原発関係ですから、これを含めれば原発がいかに不経済であるかが分かると思うんです。そこで、もう一つ原発のコストでいえば、より大きなのが廃炉の費用、こういうことになると思います。従来、国はこれを安く見積もって、いや、原発は水力や火力よりも安いんだ、一キロワットアワー当たり五・九円だなどというふうにこの間のときもお答えになりました。ところが、今年の春から相次いでそれを崩すデータが出されてきた。
 そこで伺いますけれども、六月九日の朝日新聞が報じた日本原電の試算として、一基当たり五百三十億円、したがって今の商用五十二基で三兆円廃炉費用が必要になってくる、こういう試算があります。これは、政府の最近公表した試算、例えば今年の三月の衆議院調査局名の経済産業委員会資料と基本的に同じ認識なのかどうか、お伺いしたいと思います。
#72
○政府参考人(迎陽一君) ただいまお話のございました五・九円と、これはキロワットアワー当たりの数字でございますけれども、平成十一年の十二月に総合エネルギー調査会原子力部会におきまして、原子力発電の経済性にかかわる試算ということで試算を行ったものでございます。これにつきましては、OECD等でも一般に採用されている計算方式を採用いたしまして発電原価を求めたものでございます。
#73
○又市征治君 それは前に聞きましたから、いいです。
#74
○政府参考人(迎陽一君) それで、電気事業者、この試算自体、電気事業者から提供された情報等の実態に即した基礎データに基づいてモデル計算を行ったもので、現時点においても大きな変更の必要はないと思っております。
 バックエンド費用を含めた原子力にかかわる費用全般につきましては、電気事業の経営上重要な課題でございますので、当然、電気事業者におきまして様々な検討等行われているものと推測されるわけでございますけれども、その御指摘の新聞報道等についてはそういったいろいろ各種検討されているものの一部が報道されたものと考えておるところでございます。
 私どもとしては、これについての、検討結果についての報告等受けているわけではございませんで、新聞報道についてコメントをすべき立場というふうなことでは考えておりません。
#75
○又市征治君 だから聞いているわけで、どのくらい、こういうふうに同じぐらいだというふうに見ているのかと聞いているわけです。ほぼ同じだというふうに受け取っておきたいと思います。
 次に、それより前の今年三月、電気事業連合会は原発の後処理に三十兆円という長期試算を出して、記事になっています。何と一けた違うわけでありますけれども、これは三兆円には含まれていないものとして、再処理の費用の一部や、今技術的に全く未知である高レベル廃棄物の最終処分の費用などがあって、当然ここまで含めるのが正しいんだろうと思います。
 これについて政府は一体どういう把握をし、認識をされているのか。ここでは二〇四五年までという、当然このぐらいの長い期間を取って見ているわけですけれども、当然そんなことだろうと思うんですが、どういう把握なのか、お伺いしたいと思います。
#76
○政府参考人(迎陽一君) 先ほど申し上げました五・九円という試算の際にも、廃炉の費用、あるいはその廃棄物の処分費用等の核燃料サイクルコストというのは含めております。実際に、原子力発電所の廃炉の廃止措置につきましては、原子力発電施設解体引当金制度というふうなものが設けられておりまして、現実に積立てが行われているというふうなことでございます。
 それから、高レベル廃棄物の処分についても、これを第三者に将来の費用に備えて寄託をするというふうな制度を作って、毎年きちんと積立てが行われているというふうなことであるというふうに考えております。
#77
○又市征治君 全然答えになっていないんですよ。人が具体的に数字を挙げて聞いているわけですから、それについてしっかり答えてくださいよ。例えば、さきの話だって、それは現実に積立てをやっているのはたったまだ一兆円にもなっていない、三兆円に対して。十七基分だと出ているわけですよ。そういうのをしっかり答えてもらわにゃ駄目じゃないですか。
 そこで問題は、いずれにしましても、この三十兆円程度、向こうもう四十年ぐらい掛かって廃炉をしていく場合にこういう数字が出ているわけですが、それでもう電気事業者の中からは、これは小泉首相にも少し踏ん張ってもらわにゃ困るとか、こういう格好で、ここへ来て手のひらを返したように方針転換をして、原発は高く付くんだ、新たに廃炉の費用まで国庫補助を求めると、こういう格好まで実は新聞に指摘されている。こういうことについて事実なのかどうか、また、政府はこれについてどういう考えをしているのか、このことについて改めて副大臣からお聞きをしたいと思います。
#78
○副大臣(大島慶久君) お答えを申し上げます。
 放射性廃棄物の問題に関しましては、原子力政策の基本原則はあくまでもこれを発生させた者の責任において処分する、こういうことになっているわけでございまして、廃止措置に必要な費用につきましては、国が原子力発電施設解体引当金制度を整備をいたしまして、これに対して電気事業者は着実に積立てを行っているというふうに認識をいたしております。
 そのほかにも、国といたしましては、廃止措置にかかわる技術開発や、廃止措置に伴って発生する廃棄物の安全な処分のための規制の整備等に努めてきたところでございます。
 以上のような環境整備の下で、事業者は平成十三年十二月より日本原子力発電東海発電所において廃止措置を始めてきておりますけれども、今後とも私どもといたしましては自主的な廃止措置の取組が期待をされる、こういう認識でございます。
#79
○又市征治君 いずれにしましても、これまで電力業界も政府も原発は大変安上がりだと強弁をされてきたわけです。ここへ来て、そうでないということがだんだん明らかになってまいりました。前にも指摘をしましたけれども、そして世界の趨勢がそうであるように、太陽光や風力そして燃料電池など、安全で再生可能なエネルギーの開発を急いで、脱原発を推進するように求めて、今日は終わりたいと思います。
#80
○政府参考人(迎陽一君) 一言補足させていただきますと、新聞等で事業者がいろんな意向を持っているというふうな報道をなされておりますけれども、現実問題として、そのバックエンドの費用についての国の負担について事業者から要請を受けたというふうな事実はございませんので、その点だけちょっと補足させていただきます。
#81
○委員長(森本晃司君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。
   午後二時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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