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2002/03/13 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 予算委員会 第11号
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2002/03/13 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 予算委員会 第11号

#1
第154回国会 予算委員会 第11号
平成十四年三月十三日(水曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     池口 修次君     柳田  稔君
     岩佐 恵美君     紙  智子君
     西山登紀子君     小泉 親司君
     平野 達男君     広野ただし君
     大田 昌秀君     田嶋 陽子君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     遠山 清彦君     山口那津男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         真鍋 賢二君
    理 事
                金田 勝年君
                野沢 太三君
                日出 英輔君
                松谷蒼一郎君
                齋藤  勁君
                高嶋 良充君
                魚住裕一郎君
                小池  晃君
                平野 貞夫君
    委 員
                有馬 朗人君
                市川 一朗君
                入澤  肇君
                木村  仁君
                国井 正幸君
                佐藤 昭郎君
                山東 昭子君
                世耕 弘成君
                田中 直紀君
                伊達 忠一君
                谷川 秀善君
                段本 幸男君
                仲道 俊哉君
                松村 龍二君
                宮崎 秀樹君
                山崎  力君
                山下 英利君
                浅尾慶一郎君
                江田 五月君
                小宮山洋子君
                佐藤 道夫君
                内藤 正光君
                藤原 正司君
                峰崎 直樹君
                柳田  稔君
                若林 秀樹君
                草川 昭三君
                山口那津男君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
                小泉 親司君
                宮本 岳志君
                広野ただし君
                田嶋 陽子君
   国務大臣
       法務大臣     森山 眞弓君
       外務大臣     川口 順子君
       財務大臣     塩川正十郎君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       農林水産大臣   武部  勤君
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国土交通大臣   扇  千景君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (男女共同参画
       担当大臣)    福田 康夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (防災担当大臣) 村井  仁君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  中谷  元君
       国務大臣
       (金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
       国務大臣
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
       国務大臣
       (規制改革担当
       大臣)      石原 伸晃君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       内閣府副大臣   松下 忠洋君
       内閣府副大臣   村田 吉隆君
       内閣府副大臣   熊代 昭彦君
       防衛庁副長官   萩山 教嚴君
       総務副大臣    若松 謙維君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       財務副大臣    尾辻 秀久君
       厚生労働副大臣  宮路 和明君
       農林水産副大臣  野間  赳君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  水野 賢一君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      根來 泰周君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田 成宣君
   政府参考人
       防衛施設庁長官  嶋口 武彦君
       金融庁総務企画
       局長       原口 恒和君
       外務省総合外交
       政策局軍備管理
       ・科学審議官   宮本 雄二君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     高橋 恒一君
       外務省欧州局長  齋藤 泰雄君
       外務省中東アフ
       リカ局アフリカ
       審議官      小田野展丈君
       外務省経済協力
       局長       西田 恒夫君
       農林水産省総合
       食料局長     西藤 久三君
       海上保安庁長官  縄野 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公聴会開会承認要求に関する件
○平成十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十四年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十四年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 公聴会開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十四年度総予算三案審査のため、来る三月十九日午前十時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(真鍋賢二君) 平成十四年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、質疑を八十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会三十八分、公明党十四分、日本共産党十四分、国会改革連絡会十分、社会民主党・護憲連合四分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#6
○委員長(真鍋賢二君) 平成十四年度一般会計予算、平成十四年度特別会計予算、平成十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。浅尾慶一郎君。
#7
○浅尾慶一郎君 本日は、また一部、引き続き、鈴木宗男さんの新たな疑惑も出てまいりましたので、質問をさせていただきたいと思います。
 先ほどエレベーターの中で御一緒させていただきました官房長官も、まだまだ出てくる可能性があるというふうにおっしゃっておられましたが、正にそのとおりになってしまったのは非常に残念だなと思っております。
 そこで、まず最初に、外務大臣にお伺いさせていただきますが、鈴木議員が九六年五月に外務省の課長補佐を暴行した、殴った、けったという事実が明らかになったということでありますが、これは、その経過、経緯を御説明いただきたいと思います。
#8
○国務大臣(川口順子君) 平成八年のことであったようでございますけれども、私が聞きましたところでは、おおむね今日の記事のようなことがあったと。全部について正しいかどうかはちょっと確認できませんが、ということのようでございます。
#9
○浅尾慶一郎君 平成八年ということは今から六年前でございますが、その当時表に出せなかったものが今出せるようになった理由というのは何かあるんでしょうか。これは、暴行というのはかなりこれ重大なことだと思うんですが、なぜ当時表に出なかったのか。その点について、外務大臣、御説明いただけますでしょうか。
#10
○国務大臣(川口順子君) 平成八年当時、何で出なかったのかということについては、ちょっと私、分かりません。
 それから、今回の新聞記事についても、特に外務省の方からお出しした、発表するということではございませんでした。
#11
○浅尾慶一郎君 是非、外務大臣にはこの事実について更に御調査いただきますように、御要請させていただきたいと思います。
 次に、昨日来あるいはここ数日話題になっております私設秘書のムルアカ氏の偽造旅券ということが、コンゴ政府に対して問い合わせをしたところ明らかになったということでありますが、こうしたその旅券について、日本側で、つまり外務省あるいは法務省、あるいはその法務省の入管当局においてコピーを取ったり、そうしたようなことはしていないのかどうか。その点について、外務大臣あるいは法務大臣にお伺いしたいと思います。
#12
○国務大臣(川口順子君) 失礼しました。
 外務省といたしまして常にコピーを取っているということは全くございませんで、どなたがどういう旅券を持っていらっしゃるかというのは通常は全く分からないということでございますが、この件についてはたまたま、公用旅券についてはそういう御相談があった折にそれを見ていたということと、それからもう一つの外交旅券の方は、出張をこのムルアカ氏がした折に、資料を全面的にひっくり返して、関係のところ、ほかの、今までの探していたところと違うほかの課でひっくり返して探していましたところ出てきたということでございまして、照会をそれでしたということです。
#13
○国務大臣(森山眞弓君) 当局への入国・在留関係諸申請の際にはパスポートの提示は求めますけれども、その写しを当局が取るとかあるいは写しを出すようにということを求めるということはございません。
#14
○浅尾慶一郎君 それでは次に、全く新しい鈴木宗男さんの疑惑について質問をさせていただきたいと思います。
 平成十一年の第一・四半期のGDPの数字が発表前に漏れたという話がありますが、これはどういう経緯で漏れたのか。そして、当時の経済企画庁が事前にレクをしていた当時の政府・与党の関係者の氏名をまず明らかにしていただきたいと思います。
#15
○国務大臣(竹中平蔵君) 平成十一年第一・四半期のGDP速報が事前に漏れたということでございますが、当時は、その発表の日の十五時三十分に発表するということで、その日の朝、計数を確定いたしまして、以下の方々に事前に説明を行うというようなルールになっていたようであります。内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官、大蔵大臣及び通商産業大臣に説明を行うということになっておりました。
 その四半期に関しては、事前説明の有無が判明していますのは、内閣総理大臣秘書官、内閣官房長官秘書官、鈴木内閣官房副長官、古川内閣官房副長官でございます。上杉内閣官房副長官につきましては、事前の説明あったかどうかというのはちょっと調査の時点では判明をしておりません。大蔵大臣、通商産業大臣については調整局を通じて説明をしていたというふうに思われます。
#16
○浅尾慶一郎君 鈴木内閣官房副長官、鈴木宗男さん、当時官房副長官でございましたが、当日、六月十日だったと思いますが、何時ごろ御説明をされたでしょうか。
#17
○国務大臣(竹中平蔵君) お昼ごろだったということであります。
#18
○浅尾慶一郎君 実は、当日の株価及び国債の先物指数というものが、マーケットが閉まるのが午後三時、三時前に大変な値動きを示しておりました。そして、私が、当時、マーケット関係者から聞いた話といたしまして、一部の金融機関が政治家からこの情報を事前にもらって、そして莫大な利益を上げたという話を聞いたことがございます。それはだれであったかということは分からなかったんでありますが、実は、先般、その当時、鈴木宗男さんが数字を漏らしたということをある週刊誌の記者に追及をされて、おれは、この当時数字は非常に跳ね上がったんですけれども、上がるとは言ったけれども数字の中身までは言っていないというようなことをその本人の携帯電話で、携帯を電話して抗議をした。そして同時に、内閣の官房副長官室に本人及びその雑誌社のデスクを呼んで同じ旨の抗議をしたということが明らかになったわけであります。
 そこで委員長にお願いいたしますが、既に私どもの方からも鈴木宗男さんの証人喚問を要求をさせていただいておりますが、是非この件も含めて証人喚問をお取り計らいいただきたいと思います。
#19
○委員長(真鍋賢二君) 現在協議中でございます。
#20
○浅尾慶一郎君 それでは、今日、金融担当大臣、その当時の、あるいは金融庁の方に値動きというものを伺いたいと思いますが、今申し上げましたように、日本の国債の先物が非常に大きな当日値段が動いております。国債の先物、九月限月の、六月十日の終値とあるいは六月、その翌日ですね、六月十一日の値段との違いというものはどれぐらいありますでしょうか。
#21
○政府参考人(原口恒和君) 御指摘の九月物につきましては、六月十日の終値は百三十二円八十七銭、また六月十一日の始値は百三十一円八十七銭と、その後、終値が百三十円八十七銭、前日比二円安で引けております。
#22
○浅尾慶一郎君 それではもう一度伺いますが、その前日の六月十日と六月九日との値段の動きの違いを教えていただけますでしょうか。
#23
○政府参考人(原口恒和君) 前日の場合は、前日比二十七銭高で引けております。
#24
○浅尾慶一郎君 委員長、先ほども申し上げましたけれども、前日の値動きというのは、二十七銭、そして当日、その発表のあった日は二円、十倍近く動いているわけであります。そして、マーケットではその当時から、政治家から情報をもらって、そして莫大な利益が上がったというようなことが言われておりました。ですから、証人喚問について是非積極的に御検討いただきたいというふうに思います。
 そこで、金融庁に伺わさしていただきますが、その国債の先物の手口、すなわちどこの証券会社が多く売って、どこの証券会社が多く買っているのか、これを明らかにしていただきたいと思います。
#25
○政府参考人(原口恒和君) 国債の六月の十日、今御指摘のあった六月の十一日について申しますと、売り手口上位五社は、メリルリンチ、ソシエテジェネラル。──失礼しました。国債の方でございます。国債につきましては、その手口については公表をしておりませんので、答弁差し控えさしていただきたいと思います。
#26
○浅尾慶一郎君 もう少し御説明をさせていただきます。
 私も、なぜその外資系の証券会社の方と日本の政治家とが結び付くのか、当時疑問に思った覚えがあります。そこで、判明したこととして、当時、今もそうかもしれませんが、日本の不良債権を大量に購入している中に外資系の証券会社があると。そうした不良債権を購入すると、そこに場合によっては不法占拠という形で暴力団等が絡むこともあると言われております。そして、その暴力団との対策に困った外資系の証券会社が日本の政治家に相談をしたというような話がございます。
 そこで、私は是非委員長にお願いしたいんですが、どこの証券会社が売買をしていたかという手口は、決してそれ自体は大した秘密ではないはずでありますから、是非その資料請求をさせていただきたいと思います。
#27
○委員長(真鍋賢二君) 後刻理事会において相談をさせていただきます。
#28
○浅尾慶一郎君 それでは、福田官房長官に伺わさしていただきたいと思いますが、GDPの数字を仮に事前に漏らしていたとした場合には、これは大臣規範に反する、すなわち政治家として、大臣あるいは官房副長官として知り得た情報を漏らすということは大臣規範に反すると思いますが、そうした理解でよろしいでしょうか。
#29
○国務大臣(福田康夫君) 大臣規範、大臣等規範ですね。これでは、「職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。」ということを規定しております。これに当たるかどうかということは、情報の内容とかその時々の状況とか、実質的な秘匿の必要性から個々に判断されるべきものであると、こういうふうに考えますけれども、政府の発表する統計等においてそれが事前に、公表される前にその知り得たものを漏洩するとかいうことは、この大臣規範の規定にしております「職務上知ることのできた秘密」に該当するのではないかと。ただ、それは今申しましたように、GDPというふうにおっしゃったけれども、GDPもそのうちに入るのではないかというように私は思います。
#30
○浅尾慶一郎君 発表する時間が決まっているわけでありますから、その発表する時間の前にそうした数字を漏らすということは明らかに、しかも、かなり限定された方にしかその数字は教えておられないということが先ほど明らかになったわけですから、それを事前に漏らすというのは大臣等規範に反すると私は思います。
 次の質問に移らさしていただきます。
 この委員会でも再三取り上げられております送金、ケニアへの送金についてでありますが、本日は、その送金のお金を自民党の総務局長室で預かったという野川ジュネーブ公使の委員会への出席を要求をさしていただきましたが、しかも、その公使が海外にいれば当然物理的に来られないわけですけれども、日本にいられるのにも出席しないというのは大変残念だと思います。理事会でも協議いただいたわけでありますけれども、出席いただいていないというのは残念であります。
 そこで、外務大臣にお伺いさしていただきますが、その経緯ですけれども、野川氏はこれを預かって、そしてまた彼の配下の方に送金を依頼したという理解でよろしゅうございますか。
#31
○国務大臣(川口順子君) そういうことでございます。
#32
○浅尾慶一郎君 外為法におきましては、代理、すなわち本来の送金人が鈴木宗男氏であれば、それが代理であるということの証明をした上で送金をしなければいけないというふうに定められておりまして、それでは、そのお金を受け取った野川さんは委任状を預かりましたでしょうか。
#33
○国務大臣(川口順子君) 鈴木議員から委任状はお預かりしていないようでございます。ただ、銀行でお出しをした資料には、それは鈴木宗男議員のためにというふうにローマ字で、英語で書いてございます。
#34
○浅尾慶一郎君 財務省、伺いますけれども、そうしたことで外為法の手続は正当なものとされますか。
#35
○副大臣(尾辻秀久君) 外為法上、代理人による送金が違法であるとの規定は特段ございません。したがって、代理人が送金したからといって、外為上で言うと問題はない、こういうことになります。
#36
○浅尾慶一郎君 代理人が送金をする場合の手続を御説明いただきたいと思います。
#37
○副大臣(尾辻秀久君) 現行外為法では、海外送金は原則として自由に行われることになっております。
 したがいまして、支払等報告書、まあこういうものが必要なわけでありますが、代理人であれ送金する場合は。これは統計の作成等のために実態把握の観点から提出していただいておる、こういうものでございますので、外為法、代理か否かをぎりぎりチェックしなければならないというものではない、私どもはそのように認識いたしております。
#38
○浅尾慶一郎君 私の質問は、仮に代理が明らかな場合には、委任状を持っていかないと外為法違反になるんじゃないですかという質問であります。
#39
○副大臣(尾辻秀久君) 今の場合は個々の例、今度の鈴木さんの送金についての件でお尋ねだろうと思います。
 個別のことについてはお答えできないわけでありますけれども、その代理人の方が代理人だとはっきりおっしゃって送られる場合と、ただ御本人が来られて自分が送金されるというふうにおっしゃる場合とでは違いますので、本人確認という作業は、支払報告書をお出しいただくときにお願いするわけでございますが、本人が御本人だとおっしゃればそれで済む、こういうことになります。
#40
○浅尾慶一郎君 ですから、今回は鈴木宗男さんが御本人なんですから、どうやってそれを確認したんですか、その資料がありますかという質問であります。
#41
○副大臣(尾辻秀久君) 今のお尋ねの件で言いますと、このお出しになった書類の中に、実はフロム・ミスター・ムネオ・スズキという部分がございます。書いてございます。したがって、それで、御本人が代わって送られた、まあ代理人だといえばそうなんですけれども、ただ、送られた方の御本人の署名と身分の証明するものを見せていただいておる、このように理解をいたしております。
#42
○浅尾慶一郎君 そのフロム・ミスター・ムネオ・スズキということが送金依頼書に書いてあるのは私も承知しておりますが、通常そういう場合には、私の質問は、通常そういう場合には、本当に正当に代理しているかどうかという委任状を取らないといけないんではないですかという質問です。
#43
○副大臣(尾辻秀久君) 委任状を取ることが必ずしも必要とはされておりません。
#44
○浅尾慶一郎君 委任状を取る必要がないということであれば、どうやって送金した人がその当事者であるということが分かるんですか。
#45
○副大臣(尾辻秀久君) 送金された方が御本人であるかどうかは通常の運転免許証だとかなんとかで確認をするわけであります。
#46
○浅尾慶一郎君 送金した人は鈴木宗男さんなんですね。
#47
○副大臣(尾辻秀久君) ですから、そこは確認する、必ずしも確認する必要がないので、確認をしていない、こういうことであります。
#48
○浅尾慶一郎君 確認させていただきますと、そうすると、全く関係ない人に、じゃ代理で送金してくださいと言って、そこにちょこちょこっとフロム・ミスター・ムネオ・スズキと書けば、それで手続上いいということになりますが、そういう理解でよろしいですか。
#49
○副大臣(尾辻秀久君) 送金された御本人がそうお書きになれば、御本人が、送金された御本人がそう書いておられるわけでありますから、それはもうそのとおりになるわけであります。
#50
○浅尾慶一郎君 そうした場合には、その送金された御本人が、送金者として取り扱うんじゃないですか。
#51
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来申し上げておりますように、代理人であるかどうかというのを確認する必要が必ずしもありませんので、御本人が来られて送られれば、取りあえずは送られた方、代理人であるか何かは別ですけれども、送られた方が御本人である確認はできているわけでありますからという御答弁を申し上げております。
#52
○浅尾慶一郎君 私が伺っているのは、銀行側の責務の話ではありません。送った人が、そうした場合に代理送金として外為法上は認められないんではないですかという質問であります。
#53
○副大臣(尾辻秀久君) 本件につきましては、これまで外務省や鈴木議員が説明しておられるように、外務省職員が鈴木議員の代理人として送金したものであれば、本来、鈴木議員名で送金されるべきものであったとは考えております。
 ですから、本来、鈴木議員名で送金されるべきであったと、本件について言えば、というふうには考えております。
#54
○浅尾慶一郎君 本来、鈴木議員名で送金されるということであれば、それを満たすための要件をお答えいただきたいです。
#55
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お答えいたしておりますように、代理人であるかどうかということを必ずしも、確認しなきゃならないんで、確認していないということを御答弁申し上げておるわけであります。
#56
○浅尾慶一郎君 しなくてもいいんですか。
#57
○副大臣(尾辻秀久君) 確認する必要がない、そのようにお答えしておるところであります。
#58
○浅尾慶一郎君 それでは、別の角度から伺わさせていただきますけれども、当然、その送金ということに関して、これは報告書が財務省に対して出される。その報告書にはだれの送金かということが書いてあります。今回の予算委員会の鈴木さんの証人喚問では、自分の送金だというふうに言っておられまして、自分の送金だというふうに言っておられるんであれば、その報告書にも当然、鈴木宗男氏が送金依頼人として出ていなければおかしいことになります。
 しかし、私がここに持っております、もう既にこれ皆さん持っておられると思いますが、この普通の送金依頼書では送金をしたのは外務省の職員ということでありますから、これは形式上、外為法違反になるんではないですかという質問であります。
#59
○副大臣(尾辻秀久君) 一言で言いますと、外為法違反になりません。
#60
○浅尾慶一郎君 それは、確認しますが、鈴木宗男さんが送金人であって、報告書が外務省職員の名前で出ていても外為法違反にならないんですか。
#61
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来申し上げておりますように、御本人が来られて、あくまでも御本人が送金しておられる。そういうことでございますから、申し上げたとおりのことでございます。
#62
○浅尾慶一郎君 ですから、今の尾辻副大臣の御答弁を考えますと、送金人は外務省の職員になります。しかし、予算委員会の証言では鈴木宗男さん自身の送金だと言っておられる。そして、外為法では、御自身の送金の場合にはこれは代理送金で認められておりますが、代理であるという委任状を取って、そしてその旨付けて、そしてそういう報告書を出して送金をするのが正当な手続であるはずでありまして、今回のようなケースは、これは私は外為法違反になるというふうに思いますが、それの理解で間違っているんであれば、そういうふうにお答えください。
#63
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お答えしておりますように、外為法上は今おっしゃったようなことを求めておりませんので、外為法上の扱いでいうと、とにかく代理人であるかどうかをチェックする必要がございませんので、とにかく御本人が送られた、それは実態がどうであるかという議論をここでさせていただいているものではありません。
#64
○浅尾慶一郎君 そうすると、今後、マネーロンダリングとかいろんな議論が出てまいりますが、代理人が勝手に送金したらチェックできないことになりますよ。
#65
○副大臣(尾辻秀久君) 申し上げておりますように、窓口に来られた方が本人であるかのチェックはいたしております。窓口に来られた方がだれであるかということが明確に分かっておりますと、もしマネーロンダリングみたいな、今のようなお話になりますと、その人が確定できますので、そうしたことの御心配、おそれはない、私どもはそう思っております。
#66
○浅尾慶一郎君 それでは、本件のその送金にかかわる報告書というものがありますが、その御提出を財務省に求めたいと思います。
#67
○副大臣(尾辻秀久君) この保存期間が一年となっておりますので、既に年数経過しておりますので、これがございません。
#68
○浅尾慶一郎君 外為法上の報告の義務違反の時効は何年ですか。
#69
○副大臣(尾辻秀久君) まず、先ほどの、直前の答弁、訂正させていただきますが、一年と申し上げましたが、一年未満でございますので、訂正をさせていただきます。
 なお、今の御質問ですが、これは三年でございます。
#70
○浅尾慶一郎君 それでは、副大臣に伺いますが、その報告義務違反の要件、構成要件をお答えいただきたいと思います。
#71
○副大臣(尾辻秀久君) そもそも未提出となるか、あるいは虚偽の報告をする、こういう規定でございます。
#72
○浅尾慶一郎君 今のケースに戻して伺わさせていただきますが、本当の送金人が鈴木宗男さんであって、そして報告には外務省の職員の名前が出ていたら、これは虚偽の報告に当たるんではないですか。
#73
○副大臣(尾辻秀久君) 私どもの理解といたしましては、今お持ちのように、フロム・ミスター・ムネオ・スズキと、こういうふうにきっちり書いてあるわけでございますから、虚偽の報告をする意思はなかったと、このように理解をいたしております。
#74
○浅尾慶一郎君 それでは、別途この資料、請求させていただきたいと思いますが、この報告書の明細というのが送金をされた銀行に残っているはずでありまして、通常、銀行は、これ保存年限七年で残っていると思いますので、そうした資料を要求させていただきたいと思います。
 あるいは、これ、御答弁できるようでありましたら御答弁いただきたいと思いますが。
#75
○副大臣(尾辻秀久君) 送金手続を行った銀行に照会いたしました。
 銀行の事務手続上、支払等報告書の控えは取っていないが、銀行に保存してある送金依頼書の記載から支払等報告書を提出していることは確認されておる、こういうことでございますから、そして、支払等報告書の中の方がもっと詳しい内容になっておりますから、中身は、もうお持ちのその紙で御確認いただけるものと思います。
#76
○浅尾慶一郎君 何となくその代理人送金がすごく自由にできるようなので、先ほど来の副大臣の御答弁、納得できないんですが、次に進まさせていただきたいと思います。
 先般、二月一日であったと思いますが、当委員会におきまして、我が国の軍縮外交ということで外務省がかつて準備をいたしました報告書が自民党の外交部会において鈴木宗男さん等々の一喝によって発行中止になったという経緯が明らかになったわけでありますが、その後、この我が国の軍縮外交はやはり引き続き発刊したいというふうなお答えだったと思いますが、現在の準備状況について外務大臣にお伺いさせていただきます。
#77
○国務大臣(川口順子君) 現在、その記述につきまして一層の正確を期し、また分かりやすい表現に改めるということのために、全体にわたって検討を加えています。また、アメリカの新政権の軍縮政策等、新しい要素も入れながら、引き続き見直し作業を行っております。この作業が終わり次第、発刊をしたいと考えております。
#78
○浅尾慶一郎君 元々のその我が国の軍縮外交というのを、参考のために、是非資料として提出をしていただきたいと思います。
#79
○国務大臣(川口順子君) 委員会の御指示に従いたいと思います。
#80
○浅尾慶一郎君 次に、先般明らかになりました有本恵子さん等拉致の関係について質問に入らさせていただきたいと思いますが、私実は、横田めぐみさんの御両親に先般会わさせていただきました。大変、いろいろな思いがあるんでしょうけれども、理性的に話しておられて、立派な方だなというふうな感想を持ちまして、私も一日も早くこの問題、解決をしたいと思っている一人でございますが、外務大臣、まず、現在のその拉致されている人たちに対して、日朝国交回復という片方で仕事を抱えておる当事者としてどのように思っておられるか、御感想を伺いたいと思います。
#81
○国務大臣(川口順子君) 私も先般、横田めぐみさんの御両親を始めとする御家族の方にお目に掛からせていただきました。私も、横田めぐみさんの御両親につきましては、今、委員がおっしゃられたのと全く同じ印象を持っております。
 どういうふうに考えて取り組むかという御質問でございますけれども、これは、拉致問題は国民の生命にかかわる重要な問題であるという認識をいたしておりまして、その下で、従来より、日朝国交正常化の交渉等の場で、北朝鮮に対しまして日朝関係を改善していくに当たって拉致問題を避けて通ることはできないということを繰り返し説明をいたして、その解決を強く求めてきております。
 先月の日米首脳会談の折にも、小泉総理から、朝鮮半島に関するやり取りの中で、日朝間には拉致という問題があるのだということを述べる形でこの問題を取り上げていただきましたし、私も、日米外相会談におきまして、拉致問題等の日朝間の問題の解決を目指したいということを述べました。
 政府といたしましては、今後、国交正常化等の交渉の場で、あるいはその他の対話の場で、この問題の解決に向けて粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
#82
○浅尾慶一郎君 その有本恵子さんの拉致について国家公安委員長に伺わさせていただきますが、その経緯は昨日当委員会でも質問が出ましたが、特に、この拉致と認定するに至るまでの過程において、御本人の御両親が留学先のイギリスやあるいはその拉致をされた最終的な現場であるデンマークのコペンハーゲンまで行って、いろんな方からかなりの情報を得てこられたわけでありますが、それだけでは拉致と認定できなかった理由を含めてお答えいただけないでしょうか。
#83
○国務大臣(村井仁君) 本件でございますが、御家族その他関係者からその行方不明後の状況につきましていろいろ事情をお伺いしてまいったわけでございますし、また海外の関係各機関との情報交換などもいたしておりました。また、日本国の国内外での捜査の結果を総合的に検討して北朝鮮による拉致と警察として認めたわけでございますが、その捜査の内容の詳細にわたることは、これはまだ継続、し掛かり中の事案でございますので申し上げることを御勘弁いただきたいと存じますが、私どもとしましては、本人の意思に反して連れていかれるということを拉致と、このように呼んでいるところで、これまではこれを拉致というふうに認識するには至らなかったということがございます。
 しかしながら、今般、そのよど号グループの妻であった者から新たに得られた供述などを含めまして、日本国内での捜査結果等々、先日、さきに申しましたことを総合的に検討しました結果、北朝鮮による拉致の疑いがあるという判断に至ったと、こういうことでございます。
#84
○浅尾慶一郎君 それでは、今の、現在準備されております様々なテロに対する我が国の対策に関して伺わさせていただきたいと思いますが、まず事実関係で、拉致はこれテロに当たりますでしょうか、定義上。
#85
○国務大臣(川口順子君) テロリズムにつきまして国際法上確立された定義があるわけではございませんけれども、一般に特定の主義主張に基づきまして国家等にその受入れ等を強要し、又は社会に恐怖を与えることを目的で、与える目的で行われる人の殺傷行為というものをいうものとされているわけでございます。
 拉致や誘拐の問題は国民の生命にかかわる重要な、重大な問題であると認識をしていますけれども、例えば昨年のアメリカにおける同時多発テロのようなテロ事件とは性格を異にし、解決に向けたアプローチも事件によっておのずから異なるというふうに考えております。
#86
○浅尾慶一郎君 法務省にお伺いさせていただきますが、「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案の概要」、この第一条に「誘拐」ということで、それも入っているという理解ですか。そういう理解でよろしゅうございますか。
#87
○国務大臣(森山眞弓君) この場合は一般論として申し上げますと、この場合は、公衆や政府等を脅迫する目的でという目的が明示してございまして、その目的のために日本人を拉致しようとする者がというふうに続いておりますので、その目的がまず大前提になると思います。
#88
○浅尾慶一郎君 公安委員長、どうぞ。
 この拉致の話について引き続き伺わせていただきたいと思いますが、拉致あるいはその先のテロ資金凍結といった観点から質問させていただきたいと思いますが、米国は、御案内のとおりに悪の枢軸三国家ということで、ブッシュ大統領の演説の中でも北朝鮮という国名を挙げて指定をしておりますが、その事実関係について外務省にまずお伺いさせていただきたいと思います。
#89
○国務大臣(川口順子君) 米国は、一般教書演説でブッシュ大統領がこれについて、悪の枢軸ということで三か国を挙げて発言をしていると承知しています。
#90
○浅尾慶一郎君 そして、先ほどの話で、テロというものの確立された国際法上の定義はないということでありましたけれども、私は本人の意思に反してある国家的な組織が誘拐をするというのは、これは明らかにテロであるというふうに思うわけでありまして、これをテロでないという方がおかしいんじゃないかなというふうに思います。
 その前提で伺わさせていただきたいと思いますが、今般のアフガンへの特措法における我が国の対応と、そしてこの間、その拉致の問題があったにもかかわらず米支援等々を行ってきた対北朝鮮外交における我が国の対応とが違うんではないかなというふうに思うわけでありますが、これは特措法の所管をされております官房長官に、まず、その理由というか考え方、感想でも結構ですけれども、対応が違うんではないかということについて、お伺いをさせていただきたいと思います。
#91
○国務大臣(福田康夫君) アフガニスタンと北朝鮮、それはそれぞれ置かれた状況とか、それから我が国との関係、これはいろいろな状況が違うわけですね。我が国の対応というのは、それぞれの国に、その状況に応じて対応していくということになると思います。
 しかし、地域の平和と安定とか人道的な観点と、こういったようなことについては、これは同じ共通の共通項があると思いますけれども、その他は事情が異なるということによってその対応も当然異なってくるということでございます。
 このぐらいでよろしゅうございますか。
#92
○浅尾慶一郎君 私が申し上げたいのは、主権国家としてもちろん地域の問題とかいろいろ考慮はしなければいけないと思いますが、片方でアフガニスタン、九月十一日のテロというのも大変けしからぬ話だと思いますが、同じく日本国内で起きているものも含めた、あるいはヨーロッパで起きたものも含めて毅然とした対応を取るべきではないかなと。片方では米支援ということも行ってきたわけでありますが、そうしたことについてもう少し何というか踏み込んだ御答弁がいただけないでしょうか。
#93
○国務大臣(福田康夫君) 踏み込む場合には、これは外務大臣の方が適当なのかもしれませんけれども、我が国と北朝鮮、これは国交がないんですね。経済協力も、これも行っておりません。しかし、先ほど申しましたように人道的な考慮とか日朝関係の改善、またこの地域の和平と平和、安定と、こういう大局的見地から昨年は人道支援という趣旨でもって五十万トンの食糧支援を決定した、こういうことがございました。
 一方、アフガニスタンの場合には、これは今回の、昨年の秋のテロの脅威の除去に努める米軍等の取組に寄与するという観点から支援を行っているわけでございます。アフガニスタンの包括的な和平と安定のためには国際社会がその復興支援に積極的に関与する必要があると、こういう考え方に立って東京における国際会議を開催するということでございまして、この点においては北朝鮮に対して米支援をしたということと同じ趣旨の対応をしたということになろうかと思っております。
#94
○浅尾慶一郎君 それでは、次のテロ資金凍結に関する法律案について伺ってまいりたいと思いますが、この法律ではテロを行う団体等々について規定をしていくことになると思いますが、国といったもの、あるいは国を実効支配する組織等は対象になると考えられるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#95
○副大臣(尾辻秀久君) 外為法に基づきますところのこの資産凍結措置といいますのは、個別の取引や行為を対象にしております。したがって、国家を対象にするということはできません。
 したがって、そういう場合には国家機関や関連組織などの具体的な者を指定して凍結資産等の措置を講ずることになります。
#96
○浅尾慶一郎君 確認をさせていただきますが、国家機関は、そうすると指定を、現行の外為法上でも凍結先として指定ができるという理解でよろしゅうございますか。
#97
○副大臣(尾辻秀久君) そのとおりでございます。
#98
○浅尾慶一郎君 先ほど米支援のことについて伺わさせていただきましたが、金融の関係で、幾つか我が国にあります朝銀信用組合というものが破綻をいたしておりまして、現行法上その預金者を保護するために公的資金が使われるということでありますが、その中には不正な送金等にかかわるものもあったんではないかということも言われているところでありますが、確認させていただきますが、国を指定するということは現行の外為法では我が国単独ではできないという規定になっておると思いますが、そういう理解でよろしゅうございますか。
#99
○副大臣(尾辻秀久君) そのとおりであります。
#100
○浅尾慶一郎君 財務大臣に伺わさせて、外為法を所管されておられます財務大臣に伺わさせていただきますが、我が国は非常に外交のカードが限られておりますが、その中で一つ持っておるカードは資金の流れに対する我が国のコントロールということだと思いますが、今、副大臣の御答弁にありましたように、現行の外為法では政府の能動的な対応によってそうした送金を停止ということを外交カードとして使えないということになっておりますが、私はこれはかねて使えるように改正をした方がいいんではないかというふうに思っていますが、その点について財務大臣の今までの議論を踏まえた御答弁をお願いしたいと思います。
#101
○国務大臣(塩川正十郎君) 外為関係の法制は、法の形態といたしまして外国の諸国とのいわゆるスタンダードに合わせておると思っております。でございますから、我が国と北鮮の関係、また支援、昨日来問題になっておりますロシアとの支援問題、ああいうのは特異な例として考えなきゃならないので、それをもって一概にその適用を拡大していくということについていろいろ問題があるんじゃないかなと思ったりいたしますんで、検討は、申出でございますから検討はいたしますけれども、私は現行外為法の法体系でいいんではないかと思っております。
#102
○浅尾慶一郎君 最後に、このテロ資金関係に関してもう一点だけ確認の質問をさせていただきますが、先ほど、外為法上は代理人であってもその旨送金依頼書に書いてあればいいというような御答弁をいただきました。しかし、全く普通の人が、言葉は悪いですが、アルバイトでお金を預かって、しかもムネオ・スズキなどという形で名前を書けば、スズキさんというのは全国に一杯いますから、どこのムネオ・スズキさんだかも分からない可能性もあるんですが、そうした形で本当にそのテロ資金の凍結ということができるというふうに考えておられるかどうか、お答えいただきたいと思います。
#103
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほどもお答えいたしましたように、窓口に来られた方が本人であるか、ここのところが確認をきっちり今のやり方でもされておりますから、確認されておりますから、したがって、何か問題が発生すれば、その窓口に来た人が特定できるということでそうしたことは防げる、私どもはそのように考えております。
#104
○浅尾慶一郎君 大変法律の枠組みとしては緩いものだなと思います。
 次の質問に入らさせていただきます。
 柳澤金融担当大臣に伺わさせていただきますが、最近、金融の不安とともに三月、今年の四月一日からのペイオフ解禁に向けて、いわゆる不振企業に関していろいろ様々な対策が取られております。その中に債権放棄とともに債務の株式化、デット・エクイティー・スワップというものが入っておりますが、まずその株式化された元の債務の取扱いというものについて御答弁いただきたいと思います。
 つまり、その株式化されたものは時価会計、時価で評価すると思いますが、強制減価されるまでの間、場合によってはあるゾーンに入っていると、債務のまま持っていた方が銀行にとってその引当金相当を積まなくて済む分だけ有利な部分、側面があるのかないのかといったようなことも含めて御答弁いただければと思います。
#105
○国務大臣(柳澤伯夫君) 大変恐縮です。もう一度ちょっと趣旨をよろしくお願いします。
#106
○浅尾慶一郎君 例えば、百億ある会社にお金を貸していたとする。それを株式に換えたと。百億が破綻懸念先であるとすれば七割なりの引当金を積まなければいけないんですが、百億を株式にしてしまえばその時価になるということなんで、要は引当金不足対策にもなるんではないかなという素朴な質問であります。
#107
○国務大臣(柳澤伯夫君) 形式論を言いますと今、浅尾委員が言われるとおりですけれども、まずデット・エクイティー・スワップが行われる前提として、通常はその株式を持つ方の利益からいっても十分に再建計画というものが練られて、例えばそれがずばり対応しているわけではないにせよ、そうした不良債権というものがかなりの整理をされたということがないと、せっかくいただく株式もとてもそれだけの価値がないと。
 確かに、会計処理上は引き当てを積まなくてもいいとかというようなことがあるんですけれども、価値の実態というものはそういうものでないというふうに考えるべきなんで、したがってちょっとそうしたことというのは、今おっしゃられたような事態というのは考えにくいということでございます。
#108
○浅尾慶一郎君 その価値の実態に関してもう一点伺わさしていただきますが、株式の債務、債務の株式化と同時に減資ということがよく行われておりますが、実は減資も、その株数を減らさないと新たにその債務を株式化した金融機関にとっては余り魅力的な形ではないんではないかなと。要するに、資本だけ減らしてしまっても実質の価値は変わらないわけでありますから、魅力的ではないんではないかなと思いますが、そうした意味で、減資よりも併合される株数を増やすといったような観点のことが行われているのかどうか。これは民間の取引ですから、お分かりであればお答えいただきたいと思います。
#109
○国務大臣(柳澤伯夫君) 浅尾委員の問題意識と私のこれから申し上げることがぴたっとするかどうかちょっとおぼつかない面があるんですけれども、基本的に私どもは、結局、株式の数の比率、既存の株式と新規の株式の比率で、配当を受ける権利であるとかあるいは議決権だとかの比率が決まるということでございますけれども、それは実は株式、既存株式の統合が行われるか行われないかということよりも、むしろ新規にデット・エクイティー・スワップで一体幾ら金額、増資額が入るかということでその価値が決まってくるというふうに思っているわけでございます。
#110
○浅尾慶一郎君 それでは、竹中経済財政担当大臣に伺わさしていただきますが、まず今回の予算の中の投資的経費の名目と実質の乗数効果、お答えいただけますでしょうか。
#111
○国務大臣(竹中平蔵君) 乗数効果でございますが、記憶なんでありますけれども、実質が一・二程度、名目が一・五程度であったというふうに記憶をしております。
 正確な数字がございましたので、実質は約一・一です。名目は一・五でございます。
#112
○浅尾慶一郎君 それでは、これは財務大臣に伺わさしていただきたいと思いますが、様々な投資的な事業を今回の予算でも行っておられるというふうに思いますが、その中で、今、竹中大臣がお答えになられました乗数効果というものを一つの尺度として予算の査定をするべきではないかと私は前々から思っております。
 特に、今のようにデフレと言われている状況の中では、効果の高い事業に、デフレでありかつ財源が制限されている中では効果の高い事業に集中をすべきではないかなというふうに思うわけでありますが、具体的な予算査定においてこうした乗数効果というものを参考にして査定をされたのかどうか。仮に参考にして査定をされた場合には、その中身を伺いたいと思います。
#113
○副大臣(尾辻秀久君) 過去の今おっしゃったような先生の御議論、私も一部ではございますが読ませていただきました。そこでお答えいたすわけでございますけれども、今おっしゃったような分析等というのは、これは重要な判断材料だと私どもも認識をいたしております。したがって、今後ともそうしたものを適切に活用してまいりたい、このように考えております。
#114
○浅尾慶一郎君 重要な判断材料であれば、具体的にどういうふうに使っておられますか。
#115
○副大臣(尾辻秀久君) 特に公共事業辺りについてはそうしたものを判断材料にしたいと思っておりますけれども、例えば社会保障関係費等を含めたすべての予算について、また完全に活用できるかというか、そのまま当てはめられるかといいますと、これはいろいろその他の勘案すべきこともございますので、そうしたものを総合的に考えながら、こういう意味でお答えしたつもりでございます。
#116
○浅尾慶一郎君 そうすると、公共事業について今回の予算で使われましたですか。
#117
○副大臣(尾辻秀久君) 公共事業につきましては、各事業ごとに費用対効果の分析に関する共通した運用方針を策定して評価が実施されておるところでございますので、私どもといたしましてはそれを活用したつもりでございます。
#118
○浅尾慶一郎君 そうすると、必ずしも今の竹中大臣がお答えになられた乗数効果ということではなくて、財務省が持っておられる費用対効果分析の尺度にのっとって査定をしたという理解でよろしゅうございますか。
#119
○副大臣(尾辻秀久君) 乗数効果含めて、そしてまた私どもが持っております費用対効果の分析、そうしたものを活用させていただいた、こういうふうに御理解ください。
#120
○浅尾慶一郎君 経済財政諮問会議で、大枠の予算を決めると言うと塩川財務大臣と目が合いまして、ちょっと御異論があるかもしれませんが、決めるということになっておると思いますが、その中で、今のおっしゃった乗数効果ということに着目して、統一した尺度というものを入れていった方がいいんではないかなと思いますが、御担当の竹中大臣、いかが思われますでしょうか。
#121
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと一点、技術的でありますけれども、委員は勘違いをしておられないと思いますが、一般には若干誤解がありますので。
 乗数というのは需要をどれだけ喚起するかという効果でありますから、これは実はプロジェクトごとに乗数効果を出すというのは無理でありますし、これは実はどの事業も乗数効果は意外と変わらないというのが実態だと思います。
 むしろお尋ねは、その生産力効果とか生産波及効果とかというものだというふうに思うんですが、そういったものを現実問題として多くの事業に当てはめるというのは、作業として一括して行うというのは、これはまあ、ほとんどこれは不可能ではないかと思います。
 その意味で、それぞれのプロジェクトに合わせて予算の査定の段階で様々な効果を、今、副大臣がお話しになったようなことを考慮していただいている、更には政策評価という観点からも政府としては取り組んでいる、そういう枠組みでよろしいのではないかと思います。
#122
○浅尾慶一郎君 引き続き竹中大臣に伺わさせていただきますが、先般、当委員会におきまして、大臣の論文でも書かれたということではございましたが、デフレのときには減税よりも、減税が余り効かないというような論文を書かれたというような御答弁をいただいたわけであります。
 私も、一般的には減税というのはデフレ下で効かないというのはおっしゃるとおりかなと思いますが、投資を喚起するための、例えば投資減税であったりあるいは住宅ローン等の利子の所得控除というものに関して言えば、これは効果が大きいんではないかなというふうに思うわけでありますが、それをもう少し御説明させていただきます。
 例えば、一千万円借金をして、利息が五%、五十万円だとすると、その方の実効税率が仮に五割だったとしても減税額は二十五万円で済むわけです。要するに、政府の減収額は二十五万円で済むと。ただ、事業というか、世の中で動くお金は一千万円であるので、そういう形の、消費と必ず結び付くあるいは投資と必ず結び付くような減税であれば効果が高いんではないかなというふうに思いますが、その点についてどういうふうに、それよりもやはり政府の財政出動の方が効果が高いというふうに思われるかどうかという点についてお答えいただきたいと思います。
#123
○国務大臣(竹中平蔵君) 現状においてどうかというのは非常に多くの要因を考えなければいけないと思うんですが、これも委員は多分よく御存じだと思いますが、一般論としてあくまでもマクロ的に言うならば、政府が直接お金を出すのと減税とでは明らかに政府が直接お金を出す方が乗数効果は高くなります。乗数効果に、その場合の乗数効果に消費性向を掛けたものが減税の場合の乗数効果になりますので、それは一般論としてはしたがって先般申し上げたようなとおりになるわけであります。
 ただし、現実の政策判断としては、今例えば、例えば国民がお金は使いたいんだけれども使えないような状況にあると、そのような場合には非常にそういった減税に対するセンシティビティーというのは高いでしょうからそういう政策というのが有効ということも言えると思いますし、他の投資がどのような状況であるかというようなことも考慮して判断されるべきものだというふうに思います。
 したがって、現状ではどちらがどうこうというのはにわかには判断し難いですが、長期的には、長期的には税負担を減らしていくというのはこれはやはり経済活性化のためには、一般論として言う限りはやはり重要な問題であるというふうに思います。
#124
○浅尾慶一郎君 私の質問は乗数効果ということではなくて、今申し上げましたように、例えば投資減税であれば実効税率で割り戻した分のお金が動くわけでありますから、実際に市場で動くお金は政府が出す。減収、要するに減税による減収額と政府の財政支出が同じであった場合に、市場で動くお金は投資減税という形で消費あるいは投資と結び付いた形の財政出動ということが、言葉の定義上正しいかどうかわかりませんが、の方が効果が高い、少なくともマーケットで動くお金の量は多いんじゃないかという点についてお伺いしたわけでありますが、その点について再度お伺いをさせていただきます。
#125
○国務大臣(竹中平蔵君) その点は、マーケットでお金が経済の中に流れると、そういう意味では御指摘のような点はあろうかと思います。しかし、それが最終的な付加価値の増加に結び付くかどうか、これは正に乗数効果になるわけですけれども、この点は少し区別する必要があるのかと思います。
#126
○浅尾慶一郎君 今のデフレの一つの大きな原因は、私はマーケットでお金が動いていないということが一つ大きな理由でありまして、それはもう竹中大臣御存じのように、例えば日本の名目GDPで現在市場に流通している貨幣の量を割ってやるとその値が昔と比べて三倍になっているということですから、逆に言えば市場で動いているお金の量が、スピードが三分の一になっているというような状況なんだと思いますので、そうした観点からお金が動くような政策を取っていったらいいんではないかなというふうに思います。
 そこで、次の質問に入らさせていただきたいと思いますが、今日、本会議の中で外為特会のことについて同僚の櫻井議員の方からも質問をさせていただきましたので、この点については、私の疑問、ある程度本会議でもお答えいただいたので、若干重なるかもしれませんが、ある程度の円安を想定されているのではないかという質問でありますが、財務大臣、その点はいかがでしょうか。
#127
○副大臣(尾辻秀久君) おっしゃるように、円安のことはあります。ただ、これもう先生御専門ですからよく御存じでありますけれども、円安傾向が剰余金の方に影響を与えるというのは、これは少ないわけであります。評価益、評価損のところで円安はうんと影響を与えておりますので、こちらで先生のおっしゃっておられるような効果はあるわけであります。ただ、剰余金の方に対しては余り影響出ませんので、必ずしも円安を前提にして今度のことをお願いしているということはない、ございません。
#128
○浅尾慶一郎君 それでは、基地関係の質問に移らさせていただきたいと思いますが、昨日から神奈川県の厚木基地でいわゆるNLP、夜間連続離着陸訓練が行われておりますが、今回の訓練は、いつ、どんな形で日本側に連絡がございましたでしょうか。
#129
○国務大臣(中谷元君) 今回のNLP訓練の実施につきましては、二月の二十二日金曜日、在日米軍から日本政府、防衛施設庁でございますけれども、事前に訓練計画の案が通知をされました。その訓練計画案の通知を受けまして、防衛施設庁は米側に対して、できる限り多くのNLPを硫黄島で実施すること、並びにNLPが計画される時期に厚木飛行場周辺地域で入学試験が行われることに最大限配慮することを申し入れるなどの努力を行いまして、その後、厚木では三月十二日から十五日にNLPを計画するものの、訓練機種はプロペラ機とか低騒音のジェット機等、低騒音の機種で実施をするという正式な通報を二月二十七日水曜日に受けまして、同日、この公表資料を作成をいたしまして、仙台、東京、横浜、広島の各防衛施設局を通しまして各自治体に対して通報の内容をお知らせしたところでございます。
#130
○浅尾慶一郎君 米側からの連絡は、あれですか、文書で来ていますか、それとも口頭ですか。
#131
○国務大臣(中谷元君) 通常、ファクスによって行われておりまして、防衛施設庁としましては、米側からの通知を受けまして公表をいたしまして、関係自治体を訪れ、まず電話で早急に伝えましたけれども、その後、直接職員が出向きまして、通知内容を手渡して御説明を申し上げているところでございます。
#132
○浅尾慶一郎君 それでは、私の理解では、日米両国の政府の了解事項において、基本的には、大変な騒音を伴うものですし、厚木基地の周りは住宅の密集地でもございますから、硫黄島にNLPは移設していただくということであったと思いますが、そうした中で、今回の訓練は、厚木基地を使うという今回の訓練はこの了解事項に沿ったものでしょうか。
#133
○国務大臣(中谷元君) この点につきましては、外務省とも連携をいたしまして、一月の二十九日でありますけれども、日米両国政府におきまして話合いをいたしまして、できる限りNLPを硫黄島で行っていただくように申入れをいたしておりまして、そういう点で、話合いの上、なるべく厚木の皆様方に御迷惑を掛けない範囲でという点で今回においての了解事項として合意に至ったわけで、地元の皆さんに十分に配慮をしていただくように、それを踏まえた合意でございました。
#134
○浅尾慶一郎君 今、私が申し上げましたこの了解事項というのは、日米間の了解事項でございますが、この了解事項は、いつ、どこで、日本側のだれと米側のだれとの間の了解事項でございますでしょうか。
#135
○国務大臣(中谷元君) 平成十四年の一月二十九日、外務省におきまして、米側からは在日米大使館の二等書記官、また在日米軍司令部の第五部長、第五部の職員、並びに日本側からは外務省の審議官や地位協定室長、並びに防衛施設庁からは防衛施設庁の施設部長等で構成されたメンバーでございます。
#136
○浅尾慶一郎君 その参加当事者すべてがその文書に署名をしたという了解事項であるというふうに理解してよろしゅうございますか。
#137
○国務大臣(中谷元君) 内容につきましては、できる限り硫黄島で実施をすると、また、本土の飛行場においてNLPを実施しなければならない場合において、合衆国政府は従来の慣行を継続してできるだけ早く日本に通知するとともに、騒音、環境等の面に最大限配慮するという内容でありますけれども、これは口頭の了解事項として合意をいたしましたので、文書には残しておりません。
#138
○浅尾慶一郎君 そうした了解事項はやはり文書に残していくべきであるというふうに思いますので、是非今後の日米交渉の中でその了解事項を文書化するようにお願いをしたいと思います。
 そこで、これは文書ではないんですけれども、この了解事項の法的拘束力について、外交交渉の御担当であります川口大臣に御答弁いただきたいと思います。
#139
○国務大臣(川口順子君) 今回の、今般の了解事項につきましては、これは日米いずれの政府に対しても、そこに盛り込まれた事項の実施を法的に義務付ける性格のものではございませんけれども、飛行場の周辺の住民への影響を可能な限り軽減をするというこれまでの日米両政府の一致した認識を示すという、そういう性格のものでございます。
#140
○浅尾慶一郎君 今、私の方からも要請させていただきましたけれども、法的拘束力を持つものにしていかないと、住民、先ほども申し上げました大変な住宅密集地でありますが、その上で騒音というものも夜間起きているということでありますので、これを法的拘束力の持つものにしていただけますでしょうか、外務大臣。
#141
○国務大臣(川口順子君) これにつきましては、内容からいきまして、最大限に配慮をするという部分も含まれておりまして、性格からいって、法的に義務付けるという性格なものではないというふうに思います。
#142
○浅尾慶一郎君 別な観点から伺いますが、外務大臣は厚木基地の周辺でNLPの状況をごらんになったことございますか。
#143
○国務大臣(川口順子君) ございません。
#144
○浅尾慶一郎君 先ほど来申し上げておりますが、これは厚木といいますが、大和と綾瀬の間にありまして、住宅の密集地でございます。そこで仮に事故があった場合には、私はこれは日米関係にも重大な影響を与える可能性があるものだというふうに思っていますので、基地そのものの移転の可能性について外務大臣あるいは防衛庁長官に伺いたいと思います。
 もう一つ、そこに前提がありまして、現在横須賀に入っております空母は推進力が通常推進力でありますが、この空母が現役引退した後は原子力推進のものになるというふうに言われておりますが、そうしたことも踏まえて、厚木基地の移転の可能性というものがあるのかどうか、そうしたことを外務大臣あるいは防衛庁長官に伺いたいと思います。
#145
○国務大臣(中谷元君) 厚木基地におきましては非常に都市化が進みまして、住宅が密集をしている中の基地ということは認識をいたしております。
 この厚木基地は現在、海上自衛隊の航空集団司令部、第四航空群等が置かれていると同時に、在日米軍の厚木航空施設司令部、西太平洋艦隊航空司令部等が使用しておりまして、米海軍の航空部隊の航空機の整備、補給、業務支援等を行っております。
 これは、運用をもちまして何とか地域の方々に御迷惑を掛けないようにと、またNLPにつきましても御理解をしていただくように米軍に協力を常に申し上げているわけでございますけれども、この存在というものはやはり日米安保体制を維持する上で必要な施設であると認識をいたしておりまして、じゃ、これに代わり得る飛行場をどこに見いだすことができるかということでいろいろと検討はいたしておりますけれども、現状におきましては代替の飛行場等の確保につきまして困難であることから、現在のところ当該飛行場の移転は考えていない状況でございます。
 それから、横須賀のバースの延長問題でございますけれども、非常に老朽化をいたしておりまして、米軍艦艇の使用にとりまして長さ等が不足をして、特に空母の係留、整備、補給等に支障を来している現状でございます。在日米軍からは現有の空母の諸元に基づいてバースを整備してほしいとの旨の要望を受けておりまして、当庁としましてはこの要望に沿って整備を予定をしているものでございます。
#146
○浅尾慶一郎君 まあ米軍にも少し非公式に聞いてみましたところ、彼らは、硫黄島での訓練というのは大変厚木基地からも遠いということがありまして、必ずしも厚木という場所にそれほどこだわっているわけではないと、日本側がその代替の場所を探すことができればそこに移ることはやぶさかではないということでありますので、なかなか短期的には難しいと思いますが、引き続き是非、先ほど来長官もお認めのように住宅の密集地の近くで、そこで事故があってからでは、私は大変なこれ、その事故があったということが日米関係に大きな影響を与えると思いますから、今の段階で是非積極的に探していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 そこで、今、防衛庁長官から御答弁がありましたように、こうした施設、あるいは九月、特に十一日以降の横須賀の米軍基地の周り、あるいは我が国の自衛隊、海上自衛隊の周りは大変な警戒があって渋滞があったりしておるわけであります。あるいはNLPという夜間の離着陸、超低空でジェット機が飛ぶわけですから大変な騒音になるということでありますが、こうした基地を抱える自治体には基地交付金、調整交付金というものが出ております。これは総務省としては固定資産税の代替措置というふうに考えておられるのかと思いますが、そうした理解であるのかどうか。また、そうした理解であるとしても、固定資産税相当額よりはかなり少ない額なんじゃないかなということなので、固定資産税的になるように頑張っていただきたいと思いますけれども、総務省の御決意のほどを伺いたいと思います。
#147
○副大臣(若松謙維君) まず、平成十三年度におきます国有財産台帳等の対象資産価格に対する基地交付金及び調整交付金の予算額の割合ですけれども、基地交付金が〇・六二%、そして調整交付金を合わせたいわゆる合計の平均値が〇・七%ということで、これは現在の固定資産税の標準税率一・四%よりは低くなっております。
 ところが、委員も御案内のとおり、固定資産税の算出方法がいろいろとありまして、例えば課税、固定資産税の課税標準の特例、例えば一般住宅用地ですと実際には三分の一、さらには小規模住宅用地ですと六分の一、こういう軽減措置が実際にはあるわけであります。特に、宅地につきましてはいわゆる負担調整措置ということで、さらには商業地等につきましては平成十三年度の場合には評価額の七五%上限と、こういう様々な軽減措置があるわけでありまして、単純に、基地交付金等の予算額の割合と固定資産税の標準税率を単純に比較することは極めて難しいと、そのように理解しております。
 そしてまた、委員も御指摘のとおり、基地交付金等は固定資産税の代替的な性格を基本としておりまして、かつ、これらの施設が所在することによる市町村の需要財政に対処するための財政補給金的な性格を有するものとして交付しているところでございます。
 その総額なんですけれども、御存じのように、今、国が大変厳しい財政状況の中にあるというその中で決定されるのでありまして、総務省といたしましては、そういった状況にありましても基地交付金等の所要額の確保に最大限の努力をしてきたところでありまして、平成元年度以来、三年ごとに増額を確保しておりまして、十三年から十五年まで、私どもは現在の総額、調整交付金も合わせて三百一億五千万円、これを確保し、平成十六年にはこの見直しが図られると思いますが、しっかりと増額のために頑張っていきたいと、そのように考えております。
#148
○浅尾慶一郎君 財務省としてはこの基地交付金、調整交付金をいわゆる迷惑料的に考えている側面もあるというふうに聞いておりますが、そうした御認識でしょうか。
#149
○副大臣(尾辻秀久君) 先生と片山自治大臣との御議論もございました。そうしたものを踏まえまして、今、自治省からお答えしたのが私どもが整理をしておるところでございまして、完全に一致いたしております。
 今の答弁、繰り返しません。
#150
○浅尾慶一郎君 その上で伺わさせていただきますけれども、先ほど来申し上げておりますように、是非、大変な住宅密集地であるからこれは移転した方がいいと私は思いますが、それができない段階においては、やや迷惑、迷惑料と言うとちょっと言葉は余り良くないんですが、要するに全体としては持っておかなければいけない施設がある地域に集中することによる弊害というところも出てきているんではないかなと思います。
 そこで、そういう観点で、電源地域振興策として計上されております電源地域振興対策費が来年度予算では千七百三十八億円でございまして、今お話にありましたように、基地交付金と調整交付金は三百一億五千万ということでありますので、こうした電源とどちらがどうということを一概にはもちろん言えないんですけれども、金額の規模でいうと五倍違うということを考えると、そこは少し考えていただいてもいいんではないかなというふうに要請をさせていただきたいと思いますが、その点について御答弁いただければと思います。
#151
○国務大臣(塩川正十郎君) いろんな基地交付金の中で、私は厚木の方は本当に特別の状況にあると思っております。
 私は、厚木飛行場のすぐ隣に藤沢ゴルフ場というのがございまして、小田急が持っておる、あそこへよく行くものですから、状態はよく知っております。しかし、あれを廃止して住宅開発しようとしたときに、米軍と日本政府との間で、あれを、ゴルフ場を置いておこうと、それはコンターの関係があったということを聞いておりまして、その分についてもやはり基地交付金の中である程度措置しておると思っております。小田急は全然もらっておりませんけれども、措置しておると。
 ですから、個々についての配分はかなり気を遣ってやっておると思っております。先ほども答弁ございましたように、基地交付金、調整交付金合わせてみますと、予算上から見ますと、一般の国有財産の評価からくるところの固定資産税よりは少し多めには、多めに配分しておるところでございまして、ただ配分についていろいろ格差があるということは私たちよく承知いたしております。できるだけ、迷惑料ということも含んでおりますので、その意味を構えて、私たちも今後とも配慮していきたいと思っております。
#152
○浅尾慶一郎君 最後の質問に入らさせていただきます。
 医療費の抑制の理由としてよく使われる日本の医療費が高いということなんですが、これは例えばOECD諸国のGDPに占める医療費の割合について、日本は何か国中何番目でございますでしょうか。
#153
○国務大臣(坂口力君) なかなか統計の取り方もいろいろ違いますのでなかなか難しいとは思いますが、OECDが出しておりますものを見ますと、御承知のとおり、これは一人当たりの医療費では九番目でございますし、それからいわゆる対GDP比で見ますと十八番目でございます。
#154
○浅尾慶一郎君 現段階で決してOECDの中で突出して高いというわけではないということになるんだと思います。
 しかし、現段階でそれを取り上げるのは、これは今後予想される急速な高齢化を踏まえて今のうちから考えておこうということなんではないかなというふうに思いますが、だとすると、人口構成が変わっていくという前提で考えていくということであるとするならば、本当は抜本的な財源を作って、財源を考えた上で、そして対策を考えた方が私は本論ではないかなと。つまり、びほう策的にちょっと前に一割か二割にし、また今度三割にするというようなことではなくて、抜本的な別の財源を考えた方がいいんではないかなというふうに思いますが、その点についての厚生労働大臣の御所見を伺って、質問を終わりたいと思います。
#155
○国務大臣(坂口力君) そこは委員とほとんど同じ認識を持っております。
 したがいまして、これからの医療、特に高齢者医療、わけてもその中で後期高齢者医療を一体どうするかといったことにつきまして、税とそして保険料と自己負担と、その割合をどうするか。
 私、個人的な意見でございますけれども、後期高齢者医療、年金、介護、この辺のところは少なくとも二分の一国庫負担という形が一番よろしいのではないかというふうに思っておりまして、介護はもうそういうふうになっておりますし、医療も今後これで後期高齢者医療は二分の一にしていただくようになっておりますので、あと年金をどうするか、これも早く結論を付けなければならないと思っております。
#156
○浅尾慶一郎君 終わります。
#157
○委員長(真鍋賢二君) 以上で浅尾慶一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#158
○委員長(真鍋賢二君) 次に、山口那津男君の質疑を行います。山口那津男君。
#159
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
 まず初めに、外務大臣にお伺いしたいと思います。
 昨日、東京地方裁判所におきまして、元外務省職員松尾克俊氏に対する有罪実刑判決が下りました。この中で、判決文の中で裁判長からこういう指摘がなされております。外務省や内閣官房で十分な決裁や審査が行われておらず、犯行を助長した側面があると。この判決は、被告人側から控訴をしない方針と言われておりますので、これで確定する可能性が高いわけであります。
 この判決とこの裁判長の発言に対して、外務大臣はどのように認識をいたして、これからの改革にどう生かしていくおつもりか、お答えいただきたいと思います。
#160
○国務大臣(川口順子君) 昨日の判決につきましては、外務省といたしましてもこれを非常に厳粛に受け止めております。公金をめぐってこのような事件が起きてしまったということは非常に残念でございまして、二度とこういうことが起こらないように、既に再発防止のための措置も取っておりますし、今後とも外務省改革の中でこういうことが起こらないように十分に、お金を特にめぐるいろいろな物事の仕組みについては十分に注意を払って改革を進めていきたいと考えております。
 裁判長の御指摘につきましては、今までもそういう、そのようなお金をめぐる問題についてのチェック体制が甘かったということについては、問題があったということは申し上げて今までもおりますし、私もそのように感じます。
 既に取りました対策といたしましては、要人支援室を廃止をしたということでございます。それから、会計の処理につきましても、これを一元化するなどの様々な注意を払って改革を進めて既におります。
#161
○山口那津男君 今の判決の中で、残念ながら内閣官房に対しても指摘があったわけであります。官房長官として、この点に対する御認識を伺いたいと思います。
#162
○国務大臣(福田康夫君) ただいま外務大臣からも発言がございましたけれども、私の方も同様な考えを持っております。また、そのために、そういうようなことが起こらないような体制も今整えておりますので、今後そのようなことが再発するということはあり得ないというように考えております。
#163
○山口那津男君 次に、地雷除去支援の対策についてお伺いしたいと思います。
 先日、衆議院でもこの点について同僚議員からの質疑が行われました。外務省の関係予算としてこの地雷除去支援を広く見た場合に、平成十三年度予算でどのような使われ方がしているでしょうか。この点についてまず御説明をいただきたいと思います。
#164
○政府参考人(高橋恒一君) お答えいたします。
 地雷対策支援にかかわる主な予算といたしましては、平成十三年度につきましては、国連地雷対策支援信託基金に対する拠出金、これが約一億一千八百万円あります。それから、対人地雷対策無償、これが約二十七億円でございますが、ございます。これらの資金を使いまして、地雷埋設国の埋設状況、被害状況等に応じまして、現地の地雷除去のための機関、政府機関でございます、それから現地のNGO、それからさらには国際NGO等が行っております地雷除去の活動、それから地雷に関する啓発活動、さらには犠牲者の支援のための活動等に対する支援を行っております。
 さらに、NGOが行っております草の根レベルでの小規模の地雷対策支援活動につきましても積極的に支援するため、これは特に予算上明示的には出ておりませんが、私ども持っております草の根無償というスキームでもこれを活用して支援をしているところでございます。
 以上でございます。
#165
○山口那津男君 その予算の中で研究支援無償資金として五億円の予算を確保しているだろうと思います。これが地雷除去支援のためにどのように使われたか、あるいは使われようとしているか、教えていただきたいと思います。
#166
○政府参考人(高橋恒一君) お答え申し上げます。
 今、委員御指摘の研究支援無償と申します予算につきましては、途上国が直面する問題の解決に資する研究開発を支援するという観点から平成十三年度に新たに導入されたものでございまして、初年度としまして五億円を計上させていただきました。
 この研究支援無償につきましては、いろんな、今申し上げましたような途上国が直面している問題の解決に資する研究開発ということでございまして、いろんなことが考えられております。法整備、それから市場経済移行、感染症対策といったようなことも考えておりますが、そういうものと並び、研究分野の一つといたしまして地雷問題を取り上げるということも考えておりました。そういう観点から、このスキームを動かすための実施体制の整備、それから被援助国のニーズ等を調査してまいりましたけれども、平成十三年度につきましては、対人地雷除去の研究支援ということ以外の案件について実施を今検討しているというところでございます。
 そういうことで、初年度につきましては、対人地雷の研究支援については今予定をしておりません。しかしながら、御案内のように、対人地雷の支援に関しましては我が国が従来より積極的に取り組んできている分野でございますので、この新しいスキームにおきましても、平成十四年度には同分野に係る案件についても検討していきたい、かように考えております。
#167
○山口那津男君 十三年度でこの研究支援無償資金、これは地雷除去支援のために使える予定だったにもかかわらず、現実にはそこには使われずに終わってしまう。もう間もなく年度終了するわけですね。せっかくのお金がありながら、これが有効に使えなかったということは残念なことだろうと思います。
 また一方では、この地雷除去の研究開発のために、外務省のこういう形の予算として使い勝手がいいのかどうかという点も問題があろうかと私は思います。十四年度予算でこの点についても予算を確保している、去年以上に確保していると伺っておりますので、是非有効な使い方を考えていただきたいと思うんですね。
 今、御指摘がありましたように、地雷除去関連の予算といいましても多岐にわたっております。それぞれ目的も異なるようであります。これからの地雷除去支援につきましては、これらがいわば一つの戦略を持って、我が国のいわば国際支援の政策として国を挙げて実行されていると、こういう使われ方が模索されなければならないと思うわけであります。
 我々が勉強したところによりますと、これからの支援は大きく三つの道があるだろうと思っております。
 それは、一つには、地雷がどこにあるかということを探知する。これをロボット技術などを使って正確に突き止めると、こういう分野の研究開発があろうと思います。これは既に日本の各学術機関等で研究は行われているわけでありますが、これからこれをどう実用に結び付けていくかということが課題だろうと思っております。それから、もう一つの道は、地雷を安全に早く取り除くと。こういう意味で、ある面ではこの産業技術を応用してこういう機械処理を進める、こういう分野があるわけであります。
 さらにもう一つは、この探知やあるいは処理、除去、この技術を実際の地雷が埋められている場所でこれを使う、いわば除去活動ないしはそれをやっている団体、人々に対する支援活動、こういう道があろうかと思うわけですね。
 外務大臣にお伺いしますが、これら大きな地雷除去支援の方法を使って、外務省としてこれからどのようにこの地雷除去支援活動を行っていかれるつもりか、そのお考えをお伺いしたいと思います。
#168
○国務大臣(川口順子君) 地雷が存在をするということは、例えばアフガニスタンならアフガニスタンのこれから必要とされている復興の活動を行っていくに当たって非常に大きな障害になると考えております。
 今、委員がおっしゃられたような様々な分野で研究開発、あるいは実際にそれを行っていくという活動が必要でございまして、先ほど御説明も申し上げたような予算も取っているわけでございますけれども、これから大事なことは、そういった活動を求心性を持って連携を進めて実際に実行していくということだと思っております。
 外務省の中でも、例えば地雷に関係した予算というのは実は三つの部署に分かれておりまして、必ずしも連携にウエートが置かれた形で今あるそれが、予算が付いているということではなかったわけですけれども、これから来年度、この地雷の問題を外務省で中心的に取り扱う企画官というのも置くことにいたしましたので、省内としては、その人間を中心に予算の使用、あるいはそれに使うことによって研究開発を進めていくといったことがより効率的に、効果的に行われるようになると思っております。
 それから、日本国内考えましても、各省間の連携あるいは産業界との連携、NGOの方との連携といった問題がございまして、この連携を進めていくべく、外務省の中としては、またその者を中心にこれから効果的に活動ができるようにしてまいりたいと思っております。
#169
○山口那津男君 外務省として連携を考えていくというのは大いに望ましいことだろうと思います。
 また一方で、このロボットの研究開発という側面をとらえれば、外務省の先ほど言った研究支援無償資金、こういうものは国内の研究開発にはなかなか使えないわけですね。こういった点をストレートに予算措置しているのは文部科学省の科研費等を使ったやり方であります。
 さらにまた、産業機械、これを地雷処理、除去のために使おうとした場合には、これが武器輸出三原則との関係でどうなるかといったようなことは、経済産業省がこれをチェックする役目を持っているわけですね。ですから、これは外務省だけではできない仕事だろうと私は思います。
 そこで、官房長官にお伺いしたいと思いますが、こういった地雷処理に関連する関係省庁の連絡会議のようなものを設置して、これが国を挙げて有効な戦略と、そしてその実施の体制を取れるように、こういう体制を作るべきだと私は思うんでありますが、官房長官のお考えをお聞かせください。
#170
○国務大臣(福田康夫君) 地雷除去活動に対する支援につきましては、アフガニスタン復興の前提となる安全確保との観点から、我が国としても力を入れていくつもりでございます。
 したがいまして、既に緊急に必要な機材の整備、除去事業への支援、それから犠牲者支援計画への協力なども行っております。また、我が国の、今御指摘の持ち味を生かすと申しますか、能力を発揮できるような分野の地雷探知・除去技術の研究開発を含めた地雷問題につきましては、御指摘のとおり関係省庁の間で緊密に連携をしつつ進めていくということが重要であるというように考えておりますことは、これはもう御指摘のとおりでございます。
 こういうような観点から、防衛庁とか文部科学省、経産省とか、ほかの省庁もそうでございますが、本件問題への対応について鋭意検討を行ってもらっているところでございます。まずは関係省庁においてどのような取組が可能なのかということを把握した上で、今後、連絡調整のメカニズム設置についても前向きに検討していきたいと考えております。
 地雷除去でなくて、中国における遺棄化学兵器、あれも今、内閣府でそういう担当部署ございますけれども、ここもいろいろな省庁の協力を得ていただいている、そういうこともございますので、そういうような体験も、経験も生かしながら、この今御指摘のような方向で検討をさせていただきたいと思っております。
#171
○山口那津男君 次に、不審船対策について伺いたいと思います。
 昨年末に起こった不審船について、これは前回の能登半島沖の事件を教訓にいたしまして、海上保安庁と防衛庁で共同対処マニュアルというのを作成いたしました。これは両機関の合意という形で作られているわけであります。しかしながら、今回の事態に対しましては、初動段階から実は内閣官房が実際上の情報のセンターになりまして、ここに逐一情報が伝えられていく実態がありました。そしてまた、展開の状況によっては海上警備行動、これを防衛庁長官が発令する場合には内閣総理大臣の承認が必要になるわけであります。ですから、その前提として、内閣官房がその事態の動きを正確につかんでおく必要がある、その上での判断が必要だと思うわけであります。
 さらにまた、関係省庁が多岐にわたりまして、防衛庁、海上保安庁だけではなくて、例えば警察庁でありますとか公安調査庁でありますとか、外務省等ももちろんでありますが、多岐にわたる。これらが機動的に連係プレーをするためには、やはり内閣官房というものが中心になる必要があるだろうと私は思っております。
 しかしながら、この共同対処マニュアルには内閣官房の役割、位置付けというものが明記されておりません。ですから、私は内閣官房の果たす役目というものを何らかの形で明記する。例えば、現行の共同対処マニュアルを改定して、そこに位置付けるというのも一つの方法でありましょう。あるいは、政府として、関連省庁全体を見た上で新たな政府全体としての共同対処マニュアルを作るという道もあるかもしれません。
 いずれにしても、内閣官房の役割、責任というものを明確にする、そういう意味でのマニュアル作成について、官房長官としてはどうお考えになりますでしょうか。
#172
○国務大臣(福田康夫君) 不審船の対応、これは内閣官房が事案の発生を認知した段階から、情報の集約、それから関係省庁間の連携の確保ということに努めておるわけでございます。これを的確に対応するために、防衛庁そして海上保安庁、これはもう現場で対応するのは海上保安庁、防衛庁でございますが、この両者間でもって共同対処マニュアル、これを作成しております。
 両庁の連携の緊密化を図っているんでありますけれども、これ、今の御指摘のことになりますと、これは更に的確な対応をするというためには、政府全体の対応要領、これを作らなければいけない、その中で内閣官房の役割についても明記しなければいけない、そういうことでございますので、そういう方向で検討させていただきます。
#173
○山口那津男君 次に、海上保安庁長官に伺いますが、先日、沈没地点から水中カメラを入れまして調査を行われたと思います。今後、この調査の結果を踏まえて、沈没船を引き揚げるべきなのかどうか。私は、真相、事実の解明という意味で、あらゆる手段を尽くすべきであると考えます。しかし一方で、この沈没地点が中国のEEZ内、排他的経済水域内にあるということで、中国側の言わば主権的権利というものを尊重しなければならないということも当然のことであります。
 海上保安庁長官として、これからの事実、事案解明に対してどう臨まれるか、お考えをお聞かせください。
#174
○政府参考人(縄野克彦君) お答え申し上げます。
 先日、二月の末でございますけれども、私どもの巡視船艇によりまして、水中カメラを用いまして沈没していた船の外観あるいは船の名前を確認をしたところでございまして、この沈没している船が昨年末に当該場所で停船命令を無視して沈没をした船ということが特定をできたところでございますし、水中カメラで見る限り大きな損傷がないという確認もできたところでございます。
 私どもとしましては、この結果を踏まえまして、引き続き潜水士による船体の調査を実施することを予定をしております。その上で、引揚げが可能かどうかということについて判断をしたいというふうに思っております。
 海上保安庁としては、この問題についての捜査、犯罪としての捜査当局でございますので、潜水調査によります船体の調査、そして引揚げということを行いまして、不審船がどのような活動をしていたのか、犯罪目的は何であったのかということを明らかにしたいというふうに考えておりますし、おっしゃられますように、そのことに対して全力を傾注するつもりでございます。
   〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕
 中国の排他的経済水域であるというふうに私どもが日本として扱っているところでございますので、中国と調整しながら、今後の今申し上げました調査、作業について進めていきたいというふうに考えております。
#175
○山口那津男君 今の海上保安庁長官の考え方に対して、政府内では、当初は外交的配慮を重視して引揚げをすべきでないという意見も見られたように思います。今現在としてはこの方針は政府の統一した考え方だと私は理解をしておりますが、官房長官として、その点を確認をいたしたいと思います。
#176
○国務大臣(福田康夫君) 今、委員より言われましたんですが、当初、政府部内で引き揚げてはいけないというような、そういうような判断はしたことはございません。
 そういうことではなくて、今、海上保安庁が説明をしましたけれども、この捜査は段階があるわけですね。それから、現場の海域の天候状況というものがございまして、最後、引き揚げるということになりましても五月か六月かというような話も聞いております。
 そういうようなことでございますから、今の段階は今の段階でできる捜査を十分にする、こういうことだと思います、できる範囲でね。天候状況などは一番大きな障害要因だと思いますけれども、しかしそういう状況の中でできることをやっておこうということでございまして、今の海上保安庁の答弁の、あとはとおりでございます。
#177
○山口那津男君 官房長官におかれましては次の御予定がおありでしょうから、退席されて結構です。
 次に、売り掛け債権担保融資保証制度、これは中小企業庁が作られた経済産業省所管の制度であります。これについて伺いたいと思いますが、なかなか作った割には思うように利用が進まない、こういう実態があるように思います。先般の質問でも、三月八日現在で五十五件、総額で十三億円程度ということでありました。徐々に利用が進んではいるものの、まだまだだと思います。
 これの原因はいろいろあると思うんですね。
 まず、金融機関がこれに対して非常に積極的に取り組んでいるところと、全く相手にしない非常に消極的なところと、大きく二通りもうはっきり分かれているようにも思われるわけであります。まず、この金融機関、窓口になるところがしっかりこの制度の趣旨を理解して、少なくとも利用したいという中小企業者には積極的に応じてやると、こういう姿勢が必要だろうと思うわけであります。
 金融担当大臣にお伺いいたしますけれども、金融機関が積極、消極、かなりはっきり分かれていると。しかし、この制度を進める側として、これに対してどのように実態を認識し、これからどうされるおつもりか、お答えいただきたいと思います。
#178
○国務大臣(柳澤伯夫君) 金融機関による特に中小企業の皆さん方への金融の疎通というのについては、これはいろいろな視点に立ちまして私ども意を用いているところでございます。特に、今回、平沼大臣のところで売り掛け債権を担保にした保証制度の下での融資というものを考案していただきまして、その中小企業金融の疎通に言わばサポートをしてくださるということで、私どもも大変この点については有り難いというように思っております。
 いろんな機会に、この制度ができてすぐに中小企業庁長官から私どもの方に、是非このPR、利用方を勧めてもらいたいという、こういう依頼の書面もいただきまして、それを機に私ども書面の形で、あるいは会議の形式で、さらに私自身が、先般、年度末金融のことを言ったときにも、経済産業副大臣にお出ましをいただいてこの制度の説明に当たっていただくというようなことで、非常に意を用いさせていただいております。
 ただ、率直に言って、その後私ちょっと退席したんですけれども、後の記録から見ますと、どういうことを現場で言っているかというと、そもそもそうした売り掛け債権を譲渡担保にするという基礎になっている中小企業者と他の事業者との間の継続的な取引関係の基礎になる契約というものが欠けているところも実はありましてねみたいな話がありまして、するともう、これはもう根っこからその基礎がないというようなことになりますもんですから、したがって、そういったことの状況も私どもよくわきまえた上でこの推進方に当たっていかなければならないと、こういうように思っております。
 もちろんこの制度は、中小企業とどちらかというと大手の企業との間の売り掛け債権、中小企業の側の売り掛け債権を担保にするということが主として眼目ではあろうと思うんですけれども、やはり中小企業者のいろいろな各方面とのグレードを問わない取引もそうした利用の可能性というのを持って別に悪いことはないわけでして、その辺りのことについてもこれから意を用いていかなきゃいけないことだなと思って、そんな感想を持った次第ですが、いずれにせよ、中小企業の金融の疎通については、私ども、非常に強い関心を払い、この推進に責任があると考えておりますので、この制度の活用についても大いに意を用いてまいりたいと、このように考えております。
#179
○山口那津男君 信用保証協会が実際の保証先になるわけですが、事務取扱要領というのを細かく定めております。これは、関係者で協議して統一の要領を決めたと、こう伺っておりますが、これが余りにもしゃくし定規、形式的に運用されている嫌いがあるように思われます。
 私は、この担保に取る債権の支払いの確実性、ここが眼目だと思うんですね。債権、譲渡担保になるわけですから、これが譲渡担保に入れば、言わば回収はほぼ相手、売り掛け先の質にもよりますけれども、例えばこれが中央官庁などであればほぼ確実な回収ができるわけですね。しかも、これ、回収にコストはほとんど掛かりません。ですから、そういう有用性が大いにあるわけですね。
 そこが確認できればいいはずなんでありますから、例えば、事務取扱要領の中で、原則三年程度の取引がその中小企業者と売り掛け先に必要であると、こういうことが書いてあるんですが、これはその言わば担保債権の支払確実性を確かめる一つの要素でありまして、三年程度にこだわる必要はないわけなんで、たとえ新規の取引であったとしても、その関係性において認定できる、担保の対象とするということは可能だと思います。ですから、もっと柔軟な運用について具体的な指導をしていただきたいと思うわけです。
 経済産業大臣、いかがですか。
#180
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 委員も御承知のとおり、本制度は、物的担保ではなくて売り掛け債権という日々の事業から発生をし、そして支払いによって消滅をする、そのものを資産として評価をし、そして担保価値を設定するものであります。担保となる債権の発生や存在が確実であることを金融機関が限られた審査期間の中で確認できることが必要だと、このように思っています。
 このため、本制度の事務取扱要領においては、原則として売り掛け先企業との間で一定期間取引の継続を必要とし、この一定期間については、目安として、おっしゃったように三年というのを設定しております。
 しかしながら、その運用に当たっては、必ずしも三年を満たさなくても、今おっしゃるように安定的かつ継続的な取引が見込まれる場合についてはこれを制度の対象とすることといたしておりまして、この趣旨は前述の事務取扱要領の解説文書に明記をしてございまして、各金融機関に周知しているところでございます。
 また、保証を受けた中小企業者が売り掛け債権の状況を一か月に一度、金融機関に対して報告するようにしているのも非常に煩雑だということでありますけれども、担保たる債権の存在状況を金融機関が定期的に確認をして、制度を適切に運用できるようにするためのものでありまして、報告については極めて簡単な様式にさせていただいております。中小企業者のいわゆる負担が重くならないように心掛けなければならないと思っています。
 いずれにいたしましても、私どもとしては、運用の実態をしっかりと見極めつつ、要は、利用者たる中小企業者、金融機関等の意見を聞きながら、中小企業の皆様方が利用しやすい、そういうことを達成していかなきゃならないと思っておりますので、この三年という問題も、今申し上げたように柔軟をもって対処していきたいと、このように思っています。
#181
○山口那津男君 私は、この制度の利用について、二月の中旬ごろから具体的な事案についてちょっと相談を受けたことがありました。それで、売り掛け先が官公庁あるいは自治体に対するものであった場合に、まずその機関がこの制度の存在自体を知らないというのが第一段階です。これは調べていただいてすぐ認識いただきました。今度は譲渡禁止特約が付いているわけであります。しかしこれも、この制度を利用する限りにおいては少なくとも悪質な債権者に債権が譲渡されるという可能性はないわけでありますから、この制度利用については、私は譲渡禁止特約を維持する必要はないだろうと思うんですね。
 ですから、もっと具体的、個別にこれを解除する、そういう指導をしてもらいたいと思うんです。願わくは、これが担保的利用をする場合には譲渡禁止特約は解除するないしは適用されないと、こういうことをもっと一般的に指導していただいた方がいいんではないかと私は思うんですが、その点についてはどうでしょうか。
#182
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほど委員が御指摘のように、昨年の十二月十七日からスタートいたしまして、この三月八日で実は申込件数というのが百九十三件、承諾件数が六十五件で、そして融資総額というのがまだ十六億円と、こういうことであります。
 それには幾つかその理由がありまして、まだ御指摘のように周知徹底していない、この面が非常にあります。そこで今、周知徹底に全省を挙げて、全庁を挙げてやらせていただいているところでありまして、金融庁にもお願いする、あるいは全国の商工会、商工会議所の窓口を通じてお願いすると、こういうこともしています。
 それから二つ目は、今御指摘の債権譲渡禁止特約が付いていると、こういうことで、これがネックになっていると、こういうことでございますので、私どもとしては、この今おっしゃった特約を付しているところが中央官庁ですとか地方のいわゆる自治体でありますとか大企業と、そういったところがございますので、まず中央官庁、各省庁にお願いを今して、隗より始めよということで、中小企業庁は既にそういうことを取り外してやる。
   〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕
 それから、大企業にもあらゆるチャネルを通じてお願いをして、やはりこれを本当に利用していただくために、こういう譲渡禁止特約条項、特約というのはこれは我々としては解除をして、使いやすいと、使い勝手がいいと、こういうことにしていきたいと、このことで今全力を挙げております。
#183
○山口那津男君 この債権譲渡の対抗要件、三種類ありまして、承諾、第三債務者の承諾、あるいは譲渡の通知、あるいは留保、これは債権譲渡の登記制度を利用する方法でありますが。
 細かくて恐縮ですけれども、この三種類どれを使うかによってやっぱり有利不利があるわけです。私は、この承諾を用いるのが一番有利だろうと思っているわけで、そういう選択についても、やっぱり利用者にもっと丁寧に説明すべきだと思います。
 それから、債権譲渡の登記制度、これは全国に一か所しかありませんで、しかも郵送で登記事項をやると。これは使い勝手は悪いし、登記事項は極めて煩瑣でありまして、利用しにくい。ですから、この点についても改善を望みたいと思うんですね。
 さて、そこで、請負工事代金債権もこの対象になるわけでありますけれども、この相手先発注者が官公庁や自治体の場合、この場合に、国土交通省のいわゆる下請セーフティーネット保証事業、これと競合する部分があるわけですね。
 国土交通大臣、この国土交通省所管のセーフティーネット保証事業、これのメリット、中小企業庁の制度と比較してのメリットを御説明いただきたいと思います。
#184
○国務大臣(扇千景君) 今お話ございましたように、元々この売り掛けの債権の融資制度、これは工事が済まないと融資されないという点がございます。けれども、今、先生御指摘のように、下請のセーフティーネットの債務保証というのは、これは工事の途中、工事中、これでも受けられるということで、そういう意味では、私は大変、工事をする業者にとっては、下請セーフティーネットの保証制度というものはこれ大変便利であるというふうに思いますし、今の中小企業の苦しさから考えれば、私は、この中小企業の下請セーフティーネットの債権、保証制度というものを是非利用していただきたいと。
 ちなみに、これも数字を見ますと、今までの融資案件というものも千二百九十一件、そして利用した融資の金額が三百六十四億三千三百万円というふうに、まだまだという点はありますけれども、そういう意味では、途中の、工事前、工事中ということでお金が借りられるという点は大変大きいと思いますけれども。
 一つだけ欠点を言いますか。今、一番最初に工事に入ったときに、中小企業が工事代金をできるだけ早く受け取れるようということで、最初に四〇%というふうにしておりますけれども、これが途中だと、二〇%もらうとこの下請セーフティーネットはもらえないということになりますので、途中のこの二〇%というところも受けても、保証の、下請セーフティーネット保証制度が受けられるというふうにしてあげると、もっと便利になるかなというふうに考えております。
#185
○山口那津男君 是非、利用改善のために努力いただきたいと思うんですね。
 しかしまた、そのいろんなメリットがありながら、これが実施される自治体というのは二十八府県に限られておりまして、全国ネットではありません。ですから、ここに、中小企業庁のこの制度の利用価値もあるわけでありまして、これらを選択できるような、選べるような、そういう情報の提供ということが非常に私は大事だと思います。
 それからあわせて、私がかかわったケースの中で、この請負工事の場合は出来高、これを認定して支払を早めるというのも、わざわざ担保に入れて金利払ってやる必要もないわけでありまして、この支払を早めると、で、出来高を中途で認定すると、こういうことで具体的に解決したケースがありました。
 ですから、こういう出来高の認定をどうするかということ、そして支払をどう縮めるか、これもまた一方の政策手段だと思いますので、是非、両大臣、検討いただきたいと思います。
 私の意見を申し上げて、質問終わります。
#186
○委員長(真鍋賢二君) 以上で山口那津男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#187
○委員長(真鍋賢二君) 次に、小泉親司君の質疑を行います。小泉親司君。
#188
○小泉親司君 外務省問題及び鈴木宗男氏の疑惑の問題について質問をさせていただきます。
 まず初めにディーゼル発電所問題、この三島へのディーゼル発電所問題は、北方支援事業が九八年の七億円から九九年三十億円、二〇〇〇年二十七億円、跳ね上がっているものの主要な問題で、色丹島に十四億円、択捉島に五億円、国後島に約二十億円の総額四十一億円の事業が提供された重大な問題であります。この点では、これを解明するということは非常に重大だというふうに思います。
 外務省の報告にもありますように、この三島へのディーゼル発電所は橋本・エリツィン会談で橋本総理自らが協力の可能性を検討するというふうに述べたものであります。
 外務省のこれまでの説明によると、こういう事業はロシア側、つまり四島住民からの要望に基づいて行う、これが前提だというようなお話でありましたけれども、ロシア側及び四島住民から具体的にどのような要望があって、橋本総理がこれに対して回答したんですか。外務大臣、まずどうですか。
#189
○国務大臣(川口順子君) 平成九年の十月に四島交流で国後島を訪問をいたしました当時の丹波外務審議官に対しまして、ゼーマ南クリル地区長より、島内の電力事情の窮状が訴えられていたということでございます。平成十年の一月、次の年ですが、に行われた日ロ事務レベル協議におきまして、カラーシン外務次官から丹波外務審議官に対しまして、四島の電力分野における協力の要請がなされたということでございます。
 これらの要請を勘案いたしました上で、この平成十年の四月に川奈における日ロ首脳会談におきまして、橋本総理からエリツィン大統領に対しまして四島に、四島の住民にディーゼル発電機を供与するとの意向を表明したということでございます。
#190
○小泉親司君 三月十一日に外務省ロシア支援室から資料をいただきました。
 これによりますと、今、外務大臣がお答えになりましたように、平成十年一月、日ロ事務レベル協議においてロシア側が要求したのは、四島の電力及び燃料の分野において地熱の技術的利用を軌道に乗せることを提案したい。発電所じゃないじゃないですか。何でこんな要請がないのに橋本総理が答えたんですか。
#191
○政府参考人(齋藤泰雄君) そもそも、この三島に対します発電の要請でございますけれども、平成六年の十月に最初に国後島のポキージン地区長、南クリル地区長からロシア支援室長に対しまして、直前に起きました北海道東方沖地震の甚大さに言及しつつ、移動式小型発電機の供与の要請がございました。その後も日本側の協力につき要請があったことは先ほど大臣から御答弁申し上げたとおりでございます。
#192
○小泉親司君 あなた方の提出した資料では地熱発電所と言っているんですよ。どこがディーゼル発電所に変わっちゃうんですか。そんないい加減なことを言わないでください。
#193
○政府参考人(齋藤泰雄君) ただいま申し上げましたように、島側からの要請は元々ディーゼル発電機に関するものでございましたが、これに対し地熱発電につき要請をしておりましたのは、主としてロシア連邦政府やサハリン州側であったというふうに承知しております。
#194
○小泉親司君 九九年のビザなし交流で来日した択捉のカルプマン副地区長、今回の発電所は島の行政府と事前の打合せが完全に行われていたとは思えない、建設総額の一千万ドルは択捉島の年間予算と匹敵する額、違う分野で使えばもっと島のためになった、こういうふうに語っているんですよ、日本で。択捉の住民だってこう言っているじゃないですか。何でこんな、四島住民からの要請がないのに一国の総理がこのような具体的提案をするんですか。これ、首脳会談ですから重大ですよ、外務大臣、どうですか。
#195
○政府参考人(齋藤泰雄君) ディーゼル発電につきましては、主として国後島からの先ほどの要請を踏まえまして考えたものでございます。
#196
○小泉親司君 私、これ、要請がなかったことははっきりしたと思います。
 外務省の発行した「われらの北方領土」というものがあります。資料を配ってほしいんですが。
   〔資料配付〕
#197
○小泉親司君 橋本・エリツィン会談を受けて、九八年六月、これは鈴木宗男氏が北海道開発長官として、閣僚として初めて国後島、択捉島を訪問して電力事情調査までやっている。何で宗男さんが電力事情調査やるか、よく分かりませんが。続いて七月、九月、十一月、四回の調査が行われておりますが、どのような報告が出ていますか。
#198
○政府参考人(齋藤泰雄君) 色丹、択捉、国後におけます電力事情の調査に行ったというふうに承知しております。
#199
○小泉親司君 そうじゃなくて、どういう調査報告を出したんだと言っているんです。
#200
○政府参考人(齋藤泰雄君) 調査の結果につきましては、色丹島の電力事情が最も深刻であり、一般家庭に対する電力供給は一日四時間程度しか行われていない。また、択捉島では内岡の発電所が五台中二台のみ発電可能であるが、冬のピーク時には例年どおり一般家庭に対し計画停電をせざるを得ない状況にあると。さらに、国後島につきましては、古釜布の発電所では七台の発電機すべてがスペアパーツがそろえば稼働可能な状態であり、冬のピーク時も現在の設備で供給可能な状況にあると、こういう調査の結果だったというふうに承知しております。
#201
○小泉親司君 私、この三島のコンサルタントを担当したパシフィックコンサルタンツインターナショナルが外務省と支援委員会事務局に提出しました「北方四島住民支援発電設備増強計画 調査報告書」というのを持っております。これは皆さんのお手元に資料でお配りしております。
 これで国後島については何と言っていますか。
#202
○政府参考人(齋藤泰雄君) 古釜布発電所につきましては、ちょっと読ませていただきますけれども、
  古釜布発電所は表4・1より、約五百キロワットの予備力を備えた発電所と考えられる。
  また、この発電所には既に調達済みの発電機(出力八百キロワット二台、六百三十キロワット一台)があり、今後一年以内に一台でも据え付けられれば、合計約四千キロワットの出力を持つことになる。需要予測の誤差や気候の変動を考慮して余裕を持った発電設備の準備が必要であるが、据え付け計画が実施されれば予備力も約千三百キロワットとなり、短期的には、この地区の電力需要を十分賄うことができると推測できる。
  また、夏季においては最大需要電力は約二千キロワットと需要が減少するので、電力需要の少ないこの時期に発電機の保守・点検が可能である。
  よって古釜布発電所の発電機増強の必要性はないと考えられる。
 しかしながら、発電機建屋については、「2・2・1(3) 発電機建屋」に記したように建屋の外壁が外れかけているため、危険な状態である。PC板が落下すると、発電機器への被害や保守要員への災害が予想されるため、この外壁の改修工事は急務と考えられる。
等々と書かれております。
#203
○小泉親司君 これは国後島の発電施設であります。(資料を示す)前のものが、古いものが、茶色いものがいわゆる古釜布の旧の発電所。これ新規発電所、こんなすごい発電所を二十億円で造った。しかし、コンサルタントを担当したこの会社はこの古釜布の増強は必要ないと言っているじゃないですか。何でこれを予算化したんですか。おかしいじゃないですか、これは。
#204
○政府参考人(齋藤泰雄君) ただいま一部読み上げさせていただきました報告書は、平成十年の九月二十五日から十月七日に掛けまして、パシフィックコンサルタンツインターナショナルが国後、択捉、色丹各島におきます本格的ディーゼル発電機器供与のための調査に行った結果でございますが、更に翌年、平成十一年の一月及び四月に国後島のディーゼル発電施設の設置に係ります現地調査を実施しておりまして、この現地調査におきまして、国後島の発電設備は母屋は非常に古くなっている、それから発電機も老朽化していると、そういう調査結果が出たように伺っております。
#205
○小泉親司君 いや、私は、あなた方がこれが最も詳細な、こんな膨大な報告が出ているんですよ。あなた方がこれが最も詳細な報告だというふうに認めているじゃないですか。ここでは明確に、国後島の古釜布の発電所は必要ない、明確にこれは断じているじゃないですか。
 こんな報告書がパシフィックから出ておきながら、今度新たにやるんだ。それはどういう調査ですか。おかしいじゃないですか。
#206
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど読み上げさせていただきました平成十年十一月の報告書、先生が御指摘になっておられる報告書だと思いますけれども、その中でも、「しかしながら、」として、「発電機建屋については、」「外壁が外れかけているため、危険な状態である。PC板が落下すると、発電機器への被害や保守要員への災害が予想されるため、この外壁の改修工事は急務と考えられる。」というふうに記載されていると思います。
#207
○小泉親司君 そんなことは分かって言っているんですよ。実際にこの報告書の中には、建屋は建設すべきだ、つまりこの外壁を直すべきだ。それは三億円なんです、この事業見積りの中には。ところが、それが二十億円に跳ね上がっているじゃないですか。
 これは明確にしてもらわなかったら審議できませんよ、これ。どうですか、これ。
#208
○政府参考人(齋藤泰雄君) この三島に対しますディーゼル発電施設につきましては、色丹島、択捉島、これがより急ぐということで先行いたしまして、その後、先ほど申し上げましたように、平成十二年の一月二十二日から二十七日、また四月二十三日から二十九日に掛けまして現地調査をいたしまして、六月四日に発電施設を、国後島古釜布に設置工事を開始したわけでございますが、そういった現地調査を踏まえまして古釜布のディーゼル発電施設を設置したと、こういう経緯でございます。
#209
○小泉親司君 質問に全く答えていないじゃないですか。私、国後島について、この報告には建屋だけだ、発電機は要らないんだ、必要ないんだ、言っているじゃないですか。これはパシフィックインターナショナルというあなた方がやったコンサルタント会社から外務省と支援委員会事務局に提出されている報告なんですよ。おかしいじゃないですか、それは。
#210
○政府参考人(齋藤泰雄君) 建屋が非常に老朽化しているということで、発電は引き続き必要なわけでございまして、この老朽化している建屋を直すために、直している間も発電は必要なわけでございます。また、先ほど申し上げましたとおり、発電機も非常に漏電等古くなっているということでございまして、先ほど御指摘いただきました平成十年の九月、十月の調査を踏まえまして、また色丹島、択捉島への支援開始を踏まえまして、翌年の四月の調査、調査結果を踏まえてその支援を決めたと、こういうふうに理解しております。
#211
○小泉親司君 全く答弁になっておらないと思います。二十億円という膨大なお金が使われているのに、あなたはそんな答弁しかできないんですか。
 外務大臣、どうですか、この問題。
#212
○国務大臣(川口順子君) この間の事情につきましては調査をいたします。
#213
○小泉親司君 しかし、調査だけではなくて、この国後島で必要ないと言っているんですよ、大臣。この点について、あなたはこういうのを見ていないんですか。
#214
○国務大臣(川口順子君) したがいまして、調査をいたします。(発言する者多し)
#215
○委員長(真鍋賢二君) 御静粛に願います。
#216
○小泉親司君 私はこの理由を求めているんですが、これについては全く回答できないということなんですか。実際にそんなことでこの北方支援事業二十億円使っちゃうんですか。これは予算執行の私は重大な問題だと思いますよ。どうですか、外務大臣。
#217
○国務大臣(川口順子君) 調査をいたしました上でお答えをさせていただきたいと思います。
#218
○小泉親司君 私、この点では大変もう、調査をしておきながら、報告が出ていないのに、必要ないと言っているのにどんどんとこれ進める。
 じゃ、なぜ進めたのか。
 私、「われらの北方領土」というまたさらに本によりますと、九九年七月、鈴木官房副長官が国後島を訪問いたしました。これははしけの贈呈式であります。このときに、同じく電力事情調査というのをやっておりますが、この電力事情調査がこの時点で必要になった理由というのは何なんですか。国後島に必要ないという、今度は鈴木宗男さんが行ったけれども、どうなったんですか。
#219
○政府参考人(齋藤泰雄君) 地熱発電という話もあったようでございまして、そういったことを踏まえまして、この引渡式のときに兼ねて調査をしたというふうに理解しております。
#220
○小泉親司君 この北方領土、外務省の報告の中に、鈴木内閣官房副長官の国後島訪問及び国後島電力事情調査、これ、地熱発電だけじゃないでしょう。
#221
○政府参考人(齋藤泰雄君) そのときの調査結果によりますと、地熱資源面からは、大局的には地熱開発計画地点付近での地熱発電開発の可能性はあるということはできるが、その実現のためには課題が多いと。また、新たなプラントの建設、これは地熱のプラントの建設だと思いますけれども、時期尚早と思われるというふうに聞いております。
#222
○小泉親司君 択捉、色丹の発電所の建設決定時期は九八年十月中旬、省内で決定されたと言っておりますが、国後島の発電所は外務省内ではいつ決定したんですか。
#223
○委員長(真鍋賢二君) 答弁できるのですか、いかがですか。
#224
○政府参考人(齋藤泰雄君) 今、調べてすぐ御報告いたします。
 平成十一年の十二月七日に省内決裁を了しております。
#225
○委員長(真鍋賢二君) 小泉純一郎、いや、小泉親司君。
#226
○小泉親司君 日本共産党の小泉でございます。
 この調査報告は、九八年十一月、このときには国後は必要ないという判断だった。ところが、九八年の、九九年の七月に鈴木官房長官が国後島を訪問して電力事情調査やったら、今度は九九年の十二月にこれがひっくり返っちゃって、今度はディーゼル発電所を外務省内で決定した。一体どういうかかわりがあったんですか。
#227
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど大臣から御答弁ございましたように、その間の経緯については調査させていただきます。
#228
○小泉親司君 一体いつまで調査されるんです。
#229
○国務大臣(川口順子君) できるだけ早くいたします。
#230
○小泉親司君 調査結果については、私、もう一度この場で質問させていただきたいと思いますが、委員長、よろしいですか。
#231
○委員長(真鍋賢二君) 小泉親司君。
#232
○小泉親司君 私、発電所の最終報告では必要ないと言っているのに、この調査が変えられたと。鈴木代議士が国後行ったら、やらないと、必要ないと言っているものが変わっちゃったじゃないですか。私、この点では大変重大な関与があったと。この点で、やはり私たちは徹底してこれ究明すべきだというふうに思います。
 そこで、もう一つお尋ねしますが、橋本・エリツィン会談当時の駐ロ大使、この方どなたですか。
#233
○政府参考人(齋藤泰雄君) 都甲岳洋大使でございます。
#234
○小泉親司君 都甲大使は現在どこに就職されておりますか。
#235
○政府参考人(齋藤泰雄君) ただいま、北方領土問題対策協議会副会長、三井物産顧問並びに東海大学の非常勤教授であると承知しております。
#236
○小泉親司君 いや、この事業全部が三井物産なんですよ。何で当時の駐ロ大使がこういう形で商社に天下りするのか。この点でも、やはり私はこういう点、外務大臣、こういう点も調査されるべきだと思いますが、どうですか。
#237
○国務大臣(川口順子君) 調査をいたしますと申し上げておりますけれども、これは外務省が行う調査でございますので、強制権もございませんし、外務省の職員がこういうことについてどういう対応を取ったかという事実関係でございますので、その範囲で調べられることについて調べさせていただきたいと思います。
#238
○小泉親司君 私、川口外務大臣がこのディーゼル発電所も人道支援だ人道支援だと言っておられますけれども、実際にこのコンサルタントの報告書で必要ないと言っているものまで造ってやっているんですから、これが何で人道支援なのか、私、甚だ理解に苦しみます。
 そのことを指摘して、ちょっと関連質問をお許し願いたいと思います。
#239
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。小池晃君。
#240
○小池晃君 昨日の質疑で取り上げたはしけの入札参加資格について続きの質問をしたいと思うんですが、先ほど私の元に外務省ロシア支援室から重大な文書が提出をされました。その件についてお聞きをしたいと思います。
 昨日、私、はしけの入札資格がこれは非常に怪しいと、財務大臣は覚えていらっしゃると思いますが、Aランクのはずなんだと。ところが、これはAランク又はBランクになった。これは重大な疑惑があると思う。そうしたらば、欧州局長はこう答えられたんですね。審査基準を一部緩和いたしました際に根室造船が念頭にあったことをうかがわせる手書きの書き込みのある文書が存在しておりますと。その文書を出してくださいと、私、お願いしておいたんです。それが届いたわけです。この文書、性格を説明していただきたい。
#241
○政府参考人(齋藤泰雄君) これは、「北方四島住民向け「自航式はしけ」建造に係る競争参加資格審査結果について」という報告でございます。
#242
○小池晃君 どこが出した文書ですか。
#243
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会事務局と財団法人日本造船技術センターでございます。
#244
○小池晃君 この文書にはこう書かれています。「尚、審査の過程において、当初の審査基準では根室造船(株)が一部基準を充たさないことが判明したため、地元企業も競争に参加させるべきとの政策的判断に基づき、審査基準を一部緩和した経緯がある。」。そして、この根室造船が一部基準を満たさないことが判明したためと、その部分には二本線で消してあるわけです、手書きで。こういう文書ですね。間違いないですね。
#245
○政府参考人(齋藤泰雄君) そのとおりでございます。
#246
○小池晃君 これ、正に私が昨日指摘したとおりのことが起こっていたわけですよ。これ、根室造船と書いてあるんです。付け加えれば、昨日は根室造船と書き込みがあると言うから、書き込んで根室造船と書いてあるのかと思ったら違うんです。元々の文書にしっかり書いてあって、そこをわざわざ消していたわけであります。
 これ、当初の審査基準、すなわちAランクだけでは根室造船が基準を満たさない、だから国土交通省の基準をねじ曲げてA又はBにしたと。私、この文書の経過を見れば、この入札審査基準の緩和というのは正にそういう経過だったと思うんですが、局長、そういうことでよろしいですね。
#247
○政府参考人(齋藤泰雄君) このような、昨日も御答弁申し上げましたけれども、「当初の審査基準を一部緩和したことを示唆する文書がある」ということは報告書にも書かれておりますし、その文書が何であるかということは昨日御説明いたしまして、またお届けもいたしたわけでございますが、その経緯については、残念ながら今回調査の限りを尽くしましたけれども、明らかにならなかったということでございます。
#248
○小池晃君 外務省報告書には、「地元企業も競争に参加させるべきとの政策的判断」でというようなことしか書いてなくて、根室造船とはっきり書いてあったこと、一言も書いてないんですよ。これ、文書見れば、もう正に根室造船という一つの造船会社を合格ライン、救うために、そこに落とすためにやったということはもうはっきり読み取れる。これはもう否定できないと思うんです。
 根室にある造船会社というのは何も根室造船だけじゃない。しかし、根室造船だけが特別な存在だったわけです。なぜなら、根室造船の社長は、鈴木宗男氏の資金管理団体である二十一世紀政策研究会の根室支部代表だと、鈴木宗男根室後援会幹事長なんだと。
 こうした審査基準の緩和の経過について、これ、鈴木宗男議員の関与があったことは間違いないと思いますが、外務大臣どうですか。
#249
○国務大臣(川口順子君) 正にその点につきまして、ここの報告書に書いてございますように、示唆する文書があるが、その経緯については今回の調査の範囲では明らかにならなかったというふうにございまして、その経緯等については不明であったということをきちんとここに書かせていただいているわけでございます。
#250
○小池晃君 これ、不明なんかで済まないですよ。根室造船とわざわざ書いているということは、特別な、根室造船という一企業に対して配慮があった。それは、根室造船という企業が正に鈴木宗男さんの後援会の幹部がやっている会社だから。だれが見たってこれははっきりしているじゃないですか。
 外務省にお聞きしたいんですが、こういう経過について鈴木宗男議員には報告をされていたんですね、これは。どうでしょう。
#251
○政府参考人(齋藤泰雄君) その辺りの経緯は承知しておりません。
#252
○小池晃君 これはしっかり調査をしていただきたい。
 何か外務省は先ほど文書の性格を支援委員会事務局の文書だと言いましたけれども、冒頭に参加者名簿あるんです。外務省の欧亜室から入っているんですよ、欧亜局から。外務省の職員が入ってやっているんですから、経過知っているはずなんです。
 このように、審査基準のねじ曲げが正に根室造船に仕事を回すためだと。明白です。鈴木議員がそこに関与していることは間違いない。ますます偽証の疑い、私、強まったと思います。
 鈴木宗男さんの証人喚問を求めて、私の関連質問を終わります。
#253
○委員長(真鍋賢二君) 主たる質疑者に戻ります。小泉親司君。
#254
○小泉親司君 扇国土交通大臣にお尋ねいたします。
 昨日、大臣がいわゆる北海道開発行政に対する具体的なかかわりとして記者会見やられた。そこで、北海道開発庁所管事業の入札契約に関して鈴木宗男氏から地元業者を参加させるよう強力な要請を受けたが、ルールは曲げなかったというふうに報告されておりますけれども、強力な要請というのは具体的にどういうことでございますか。
#255
○国務大臣(扇千景君) 昨日の私が公表しました報告書の中身の細部にわたってのことでございますけれども、地元企業を入札に参加させるようにという要請、どういう要請かという、具体的に申し上げます。
 これは、釧路の財務事務所、釧路の地方法務局、釧路の地方気象庁気象台などが入居する釧路合同庁舎について、建築工事費が約四十二億円でございました。そして、二十億円以上の工事に適用される北海道開発局長の通知、いわゆる共同企業体の取扱いについての規定というものを作りました。二十億円以上ですから、その共同企業体の構成がAランクのみの組合せ、若しくはAランクとBランクの組合せ、そして二つ目には同種の工事の施工実績を有することと、この二つの条件を競争参加資格の要件としたわけでございます。
 そして、これに対しまして鈴木議員からは、このままでは地元の業者が入札に参加できないので参加できるようにするようにと、そういう要請が、受けたという報告がありました。けれども、北海道開発庁としては、当初の予定どおりの入札を実施することにして、平成七年十二月二十六日に一般競争入札の公告、そして平成八年三月の二十五日に十二の共同企業体が参加して入札を実施し、その結果、戸田建設Aランク、住友建設Aランク、伊藤組土建Aランク、この共同体が落札をしたという事実でございます。
#256
○小泉親司君 簡単に申し上げれば、審査基準を下げろ、引き下げろという要望だったということですね。
#257
○国務大臣(扇千景君) そこまでの御指定はございません。地元業者をということだけでございましたけれども、北海道開発庁はAランクのみということで規定どおりになったということでございます。
#258
○小泉親司君 いや、鈴木さんから圧力があったのはどういうことだということをお聞きしているんです。
#259
○国務大臣(扇千景君) 今申し上げたとおりで、どこを入れろという御指定はございませんでした。報告によりますと、地元企業を入札に参加させるようにと、そういう御要請を受けたということでございます。
#260
○小泉親司君 それから次の、私、実弾射撃演習場に係る問題に移りたいというふうに思います。
 私、資料で皆さんのお手元にお配りしておりますが、この北海道への米海兵隊の実弾射撃演習、この射撃演習で厚岸町と当時浜中町が強力に反対していた。それに対して厚岸の町長が九六年の十二月二十四日、厚岸町議会の全員協議会でその事実を生々しく語っている。
 例えば、厚岸町の町議会が別の陳情で行ったのに、羽田空港に防衛庁職員が迎えて、その迎えた職員が言わば拉致同様に鈴木代議士のところに連れていく、それで鈴木代議士に圧力を掛けられる、恫喝させられる。その点について厚岸町長は、この町議会の中で、もう私自身も民主主義の危険を感じておりますし、厚岸町から要望があれば何でも対応すると。それから、実際には、代議士の、いわゆる鈴木代議士の事の運び、強引さ、私自身、本当に人間扱いしてもらえなかった、こう感じておりますと。自分の意思で自分の町の考えを決められない、押し付けられる、こういう制度に対しては、大きな矛盾というより怒りのものを感じるというふうに言っております。
 防衛庁は、通常、反対している町長にこういうことをやるんですか。
#261
○国務大臣(中谷元君) 羽田空港に着いた途端に連れていかれたというお話がありましたけれども、町議会の議事録を読んでみますと、これは町長さんに御意向を聞いて、町長さんの指示でその場所に行ったというふうに議事録には書かれております。
 また、防衛庁としましては、これは日米安保の重要性や、また沖縄の基地負担の軽減を図るためということで、大変な重要性のある事業ということで、当時の防衛庁長官が北海道に足を運んだり、当時の施設局長が百数十回地元へ出向きまして説明をいたしておりましたし、また当日の会におきましても、北海道知事の出席も求めて、役所としては真摯に会談をしたわけでございまして、御指摘のあるような会合につきましては、当時の防衛施設庁長官を始めとする施設庁の職員は出席をしていないため、具体的な会談内容については防衛庁としては承知をいたしておりません。
#262
○小泉親司君 実際に、だって厚岸の町長は何と言っているかといったら、今度は知事さん、当時の北海道知事さんと一緒に、鈴木さんと一緒に、知事さんが、もう少し町のことを、意向を聞いてくれと言ったのに対して、知事が今時分そういう先送り的な発言をするのは、今まで防衛庁と道の幹部による協議が知事に伝わっていないのじゃないかというふうに激高をいたしまして、これに対して道の幹部も、そういうことはなりませんと言うと、おまえ、おれがうそを言ったのかというような、非常に険悪な恥ずかしい場面もあったと。
 これ、防衛庁同席していますよ。どうですか。そういうことが許されるんですか。
#263
○国務大臣(中谷元君) その会合には、防衛庁は出席をいたしておりません。
#264
○小泉親司君 私、九六年十一月十五日、防衛庁は鈴木代議士と会っておられると思いますが、その前の、一か月前ですが、どういう話をしましたか。
#265
○国務大臣(中谷元君) 平成八年の十一月十五日ですね。
#266
○小泉親司君 はい。
#267
○国務大臣(中谷元君) 当時の防衛施設庁施設部長が、この沖縄の基地、実弾射撃訓練の移転につきまして鈴木議員に説明、協力を要請したというのは事実でございます。
 現在、その者は退職をいたしておりまして、この報道がありましたので本人に確かめましたところ、五年以上も前のことであって記憶が定かでないということで、内容については覚えていないということでございました。
#268
○小泉親司君 私、防衛施設庁の九六年十二月十二日の「指定前秘密」という文書の中で、「十一月十五日、本庁施設部長が自民党地域担当議員の鈴木宗男議員を訪問し、説明・協力要請。」と。
 どういう協力を要請したんですか。
#269
○国務大臣(中谷元君) 十一月十五日ということでございまして、一連の移転につきましてそれぞれの関係議員等に対応をいたしておりましたその一環だというふうに思いますけれども、当時の面会の議事録等のメモがあるかないか、これ探してみましたけれども、メモが存在しないというふうに確認をいたしておりまして、どういう説明をしたかということにつきましてはまだ現在のところ承知できない状況でございます。
#270
○小泉親司君 しかし、この文書によりますと、もう九月二十六日から鈴木宗男議員の仲介により三町長と施設庁との間で協議と。
 防衛庁と鈴木さんが一体となってこれやっているじゃないですか。
#271
○国務大臣(中谷元君) この案件は内閣を挙げて取り組む大事な問題でありまして、当時、与党としましても、自由民主党の中に、移転候補先の、全国五か所がございますけれども、それぞれ五か所に担当議員を指定いたしまして、それぞれその議員とともに何とか受入れが実現できるように努力をしていたわけでございまして、その一環でいろいろと相談をし、努力をしていたというふうに思っております。
#272
○小泉親司君 この実弾射撃演習に伴いまして宿舎とか隊舎が建設されることになりました。この隊舎とか宿舎は、いわゆる実弾射撃演習の日米合意である九七年六月十六日の日米合同委員会合意ではこういう箱物を造るということは合意されていましたか。
#273
○政府参考人(嶋口武彦君) 具体的に、正確にではありませんけれども、そこまで突っ込んだ話はなかったというふうには考えております。
#274
○小泉親司君 合意内容を言っているんですよ。
#275
○政府参考人(嶋口武彦君) ただいまその資料を持っておりませんので、改めて確認して御報告したいと思います。
#276
○小泉親司君 質問を通告していないので答弁できないというんじゃ、これ大問題ですよ。私、通告しているんですから。
#277
○国務大臣(中谷元君) その基本となる文書は現在確認をさせていただきますが、ただ、常識的に考えまして、何も施設がない中で訓練だけを長期間するということは無理なわけでありまして、この点につきましては、その訓練を実施するに際しまして、移転先の演習場において同程度の訓練が実施できるような施設、また限られた期間で十分効果がある訓練ができるようにするような施設、また安全管理、これは地元の皆様方に対する配慮でございますけれども、そういった施設を整備して地元の理解を得るということで、それ以降、SACO関連経費の中にそれぞれの関連施設を計上して実施をいたしておりまして、私は根拠がないのに実施できるとは思っておりません。そういう施設を造らないというふうな規定があるというふうには承知をしておりません。
#278
○小泉親司君 実際に森内閣の答弁書では、平成十二年十一月三十日の質問書に対する答弁書ではそういうものは含まれていないと言っているんですよ。おかしいじゃないですか、そんな。いい加減なこと言っちゃ駄目ですよ。
#279
○政府参考人(嶋口武彦君) 合意、日米合同委員会の議事録そのものではございませんが、それをまとめたものを、によりますと、読み上げます。
 県道一〇四号線越え実弾射撃訓練の本土の演習場での分散・実施について、合同委員会の下に設置された訓練移転分科委員会において、本訓練の実施時期等について検討を行ってきたところ、本日の合同委員会において所要の内容が承認された。
これは平成九年六月十六日付けの文書であります。概要は以下のとおりであります。
 (一)射撃訓練は、平成八年八月の特別作業班の合同委員会への勧告内容に従い実施される。
 (二)本年度の実施スケジュールは次のとおり。
 七月、北富士演習場。九月、矢臼別演習場。十一月、王城寺原演習場。二月、東富士演習場。
 (三)射撃訓練に当たり、日本側は訓練の移転に伴い追加的に必要となる経費を負担するとともに、必要な支援を行う。
 ア、主な経費負担項目(ア)人員・物資の輸送費(イ)燃料購入費(ウ)現地調査費
 イ、主な米側への支援(ア)演習場における安全情報及び技術的支援の提供(イ)沖縄から移転先演習場への輸送
ということで合意されております。
 先ほど、そういうものはないということで、議事録があるかということで御質問がありましたが、そういうものはないというふうに申し上げたつもりです。
#280
○小泉親司君 じゃ、どこにも宿舎なんかを建設するということ書いてないじゃないですか。そんなのおかしいですよ。
#281
○国務大臣(中谷元君) 建設するというふうには書いておりませんけれども、しかしながら、安全管理施設としてそういう射撃情報を提供する施設とか観測する施設とか弾薬を一時的に集積する場所だとか、また支援施設としてトイレ、また訓練支援施設、これは食堂ですね、また待機施設ということで宿泊所並びに車両整備場等は現実的に必要でございまして、私はそのSACOの関連の所要の事業の一環であるというふうに思っております。
#282
○小泉親司君 どこに書いてあるんですか。合意されてないじゃないですか。
#283
○政府参考人(嶋口武彦君) それぞれここで合意されたことと関連、一つで決めているわけじゃございませんでして、平成八年十二月三日、閣議決定がございまして、前段は省略しますけれども、「この最終報告は、」云々でございますけれども、「このような考え方の下、成功裡に結実したこの最終報告に盛り込まれた措置を的確かつ迅速に実施するため、法制面」「経費面を含め、政府全体として十分かつ適切な措置を講ずることとする。」ということでございます。
 ですから、御説明申し上げますけれども、海兵隊が沖縄から北海道その他行きますけれども、当然のことでございますけれども、宿舎とか食事等が当然必要なものでございます。
#284
○小泉親司君 日米合意なんか全然ないんですよ。おかしいですよ、これ。だから、諸冨さん、当時の諸冨防衛施設長官、新たな施設建設は原則としないと書いてあるんですよ。おかしいじゃないですか。
 私は、日米の合意になっていないものを米軍に提供する、これも私、重大だと思いますが、実際に防衛庁と鈴木代議士が一体となって実弾射撃演習場を受け入れさせるために一地方自治体の責任者を、私、恫喝的なことをやる、これも重大問題だというふうに思います。ところが、それをやって、日米合意もしない宿舎、隊舎を建設する。私どもの政策委員長が今度の予算委員会でも明らかにしましたように、今度はその予算をほとんど鈴木さんの関係の業者が使って政治献金する。こんな、私、構造があるというのは重大な問題だというふうに思います。その点、防衛庁長官、しっかりと調査していただきたい。
 最後に答弁を求めまして、終わります。
#285
○国務大臣(中谷元君) この訓練移転の趣旨というのは、日米安保の重要性と沖縄の負担軽減ということで、現実に多数の海兵隊、また人員がそこで活動するとなりますと、当然その関連の施設というものが必要でありまして、私は、その関連施設、必要最小限度整備が必要であるというふうに思っております。
 これは国の、全国の事業でございまして、特定の政治家が関与してそれを決定するということはあってならないことでございまして、そのようなことがないように我々としても注意深く監視、監督をしたいというふうに思っております。
#286
○小泉親司君 根拠がないということだけ申し上げて、質問を終わります。
#287
○委員長(真鍋賢二君) 以上で小泉親司君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#288
○委員長(真鍋賢二君) 次に、広野ただし君の質疑を行います。広野ただし君。
#289
○広野ただし君 自由党・無所属の会の広野ただしです。
 まず、川口大臣、実は私は通産省入省が川口大臣と一緒で、しんのしっかりした、本当に粘り強いすばらしい女性だというふうにかねがね尊敬をしておりまして、ただ、今回こうやってなられたのはおめでとうと言っていいのかどうか、本当に厳しいときになられました。
 鈴木宗男氏の不当な圧力、特に私は、北方領土の二島、二島並行論といいますか、これを持って回っていたというようなことが、特に今度、文芸春秋の、櫻井よしこさんが指摘をしておられますけれども、こういうことがあってはとんでもない、こういうふうに思いますし、また、それこそ外務省の一連の不祥事、これを根本から、また何しろうみを出し切ったような形で、国民の皆さんの目で国益に沿った形で外務省改革をしっかりとやっていただきたい、こう思っておりますが、その決意を是非聞かせていただきたいと思います。
#290
○国務大臣(川口順子君) ただいま広野委員がおっしゃってくださったように、私も広野委員を四十年近く存じ上げているわけでございまして、ずっと広野委員の知識の該博さ、行動力、先見性についてはずっと御尊敬を申し上げてきたところでございます。
 外務省の改革でございますけれども、私は、自分に課せられた第一の仕事は外務省の改革だと思っております。この外務省の改革をしなければ国民の皆様の外務省に対する信頼、あるいは外交に対する信頼は回復できないと思っておりますので、重要な外交の課題を今後取り組んでいく中で、まずこの改革がなければその前提条件というものがきちんとならないということで、これは一生懸命に取り組みたいと考えております。
 既に変える会を発足させて、スタートさせまして、第一回の会合を開かせていただいて、ここで皆様にしっかりと議論をいただいて、具体的な外務省がやるべき様々の対策を打ち出していただくと同時に、外務省としても自らできるものはどんどんやっていくということでございまして、五十のポストを省内で公募をするということを既に始めております。それから、十人ぐらいをめどにこの夏までに本省の局長、審議官、課長、在外の大使のポストについて外務省の外の方をお願いをするということで、これも今、動き出しつつございます。
 そういった様々な改革を具体的にやっていき、さらに、変える会の皆様に御意見をいただいたことを更に実行し、それで実行したことについては、きちんとそのとおり実行ができているかということについてのチェックも変える会の皆様にしていただいて改革を進めたいと思っております。
#291
○広野ただし君 しっかりと粘り強くやっていただきたいと思いますが、同じ思いは前任者の田中眞紀子大臣もそうだったと思うんです。ですから、手続論は別にして、必ず田中眞紀子大臣の話も、お話を聞いていただくようによろしくお願いしたいと思います。
 ところで、一昨日、有本恵子さん拉致事件がはっきりいたしました。そういうことの中で、また昨年の暮れには不審船の事件、私は不審船というよりも工作船だと思っておりますけれども、このことについて、朝鮮民主主義共和国、いわゆる北朝鮮、各閣僚の皆さんがどのように受け止められておるのか。特に、私はテロ支援国家だと思っておりますが、その点について、まず防衛庁長官にお伺いします。
#292
○国務大臣(中谷元君) 初めてその事実を政府として発表したことは、非常に私は重大なことだというふうに思っております。
 国家といたしまして国民の生命、財産を守っていくということが第一責任でございますので、引き続きこの事実を確認をし、そして、国として相手国に対してこの問題を解決すべく全力を尽くすべきだと、国のすべての力を総合的に活用してこの問題の解決に対して全力を挙げるべきだというふうに思っております。
#293
○広野ただし君 北朝鮮をどういうふうに思っておられるか。
#294
○国務大臣(中谷元君) 北朝鮮につきましては、やはりこういった事実、また核兵器、ミサイル等の開発の情報もございます。
 我々といたしましては、国と国との関係において話し合いを継続するということが第一義でございますけれども、日本の立場も理解をしていただき、そして、そういった軍事的な情報においても広く開示をして、関係周囲国が、北朝鮮がともに受け入れる状況ができるように、この理解を得るために全力を尽くしていくべきだというふうに思っておりますし、我が国にとりましても、そういった国からの軍事的な脅威、また国民の生命、財産に対する脅威に屈することなく、しっかりとした国防体制を確立しなければならないというふうに思っております。
#295
○広野ただし君 海上保安庁を所管しておられる扇大臣、北朝鮮はどういうふうに見ておられますか。
#296
○国務大臣(扇千景君) 私は、たとえ国交がない国であっても、我々国民、国家の安全を図る上で、特に最近日本の安全神話が崩れ掛かっております。そのことに関して私は大変な危惧を持っておりますので、あらゆる手段を取って、そして日本国として言うべきときには言う、行うべきときには行うという国家としての姿勢というものを持ち続けるように努力していきたいと思っております。
#297
○広野ただし君 塩川財務大臣、朝銀信組ですとか、これは大阪であれしましたり、東京でも新潟でも、そしてまた朝鮮総連との関係等も言われております。そういうことからいって、北朝鮮をどういうふうに見ておられますか。
#298
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、非常にいびつな国家だなと思っておりまして、やっぱり政治がああいう独裁政治、しかも独裁の体制以上の制度でやっておりますので、とてもじゃない厄介な国だなという感じでもって見ております。
 それだけに、対するのには十分な警戒心を持ってあらゆる問題に対処していかなきゃならぬと思っております。
#299
○広野ただし君 外務大臣はどういうふうに見ておられますか。
#300
○国務大臣(川口順子君) 戦後五十年以上たちまして、北朝鮮と日本の関係は非常に不正常な形で今残っているわけでございまして、我が国としては、この北朝鮮との関係を正常化をしていくということを粘り強く、韓国やアメリカとも連携をしながら行っていき、この地域に平和と安定がもたらされるような、そういう努力を粘り強くする必要があるというふうに思っております。
#301
○広野ただし君 テロ支援国家とは見られませんか。
#302
○国務大臣(川口順子君) アメリカはそういう形で北朝鮮を指定をいたしておりますけれども、我が国においてはそういう形で特定の国を名指しをしていくというような形は取っておりません。
 テロと拉致の関係がどういうものであるか、拉致はテロであるかどうかということをおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、私は、テロと拉致はそれなりに解決方法も違うというようなこともありまして、違う性格を持っていると。少なくとも、その解決の方法については違ったアプローチが必要な問題だろうと思っております。
#303
○広野ただし君 そのスタンスを是非しっかりとしたものにしていただきませんと、私は、昨年の五月の連休のときに、金正日総書記の息子さんと言われる金正男さんが不法入国をしようとして、それをすぐ国外退出というような形でやりました。このことはもう本当に間違いだったんじゃないかと思っております。そしてその後、テロが起きました。もしあのときにきちっとした、何か月間か滞留させていろんな情報を受ければ、私はアメリカは物すごく感謝したんじゃないかと思っております。
 特に、今度の国防省が、アメリカの国防省が日本の貢献について二十六か国の中に入らなかったとか、またその抗議をしたとかという話がございますけれども、そこのところは別にしまして、物質的なことよりも情報できちんとした貢献をするということは非常にあるんではなかろうかと、こう思っております。
 そういう意味で、今度の不審船、工作船と言っていいと思いますが、これを、先ほどお聞きしましたら、必ず引き揚げると、こういうことでございましたので、扇大臣、もう一度、大臣としておっしゃっていただきたいと思います。
#304
○国務大臣(扇千景君) 私は、この事案が起こりまして以来、一貫して私は、なぜこういうことが起こったのか、何の目的で日本に近づいたのか、あるいは日本に既に近づいた帰りなのか、その目的が分かりませんし、また漁船を装いながら重武装しているという、初めて戦後、日本の海上保安庁が襲撃されて三名の負傷者を出したということに関して、私は、大変これは国民にとっても明快にしていくのが国としての基本であろうと思っておりますので、一貫して引き揚げる、そして真相を究明するということを明言しております。
#305
○広野ただし君 昨年の十二月の二十二日、二十一日に防衛庁の哨戒機が大体確認をしていて、その前に、十九日にアメリカから入っていたというふうに言われておりますけれども、その情報が海上保安庁に伝えられる、そしてまた内閣にも伝えられる。結局、二十二日の夜半になってようやく、排他的経済地域に入ってようやく沈没させると。本当に何か連係プレーが悪い、また情報の流れが悪いということで、あらぬ外交的な問題、中国の排他的経済地域ですから、問題を引き起こしているわけでありまして、その点、防衛庁長官、また扇大臣にお話をお聞きしたいと思います。
#306
○国務大臣(中谷元君) 両省の連携はスムーズに行うべきでありまして、前回の事例を今検討いたしておりまして、改善すべき点は改善しなければなりませんけれども、現実問題としまして、この不審船の発見、識別というのは大変難しい作業で、漁船に似せた船でありますので発見すること自体が至難の業でありますし、また、当日は雨も降っていましたし波も高かったということで、その船を発見をし解析をするのに時間が掛かったわけでございますが、零時半ごろ、東京の中央におきまして不審船と同様の性格の船舶である可能性が高いという判断に至ったことを受けて、海上保安庁に通報し、そしてその後、海上保安庁が一義的に対応したということでありまして、その後のプロセスにつきましては、現在定められているマニュアルに従って行動いたしまして、最終的に海上保安庁が本件につきましては処理をしたというふうに認識をいたしております。
#307
○広野ただし君 扇大臣。
#308
○国務大臣(扇千景君) 今、広野議員がおっしゃいましたように、海上保安庁、防衛庁との連携を密にするというのは当然のことですけれども、初めての事案でございましたので、まだ、平成十一年というのはありましたけれども、被弾したのが初めてでございましたので、その意味において今検証しております。
 その検証の事例を少し申し上げたいと思います。
 検証の中では、防衛庁からの通報の早期化、細かいことは言いません、項目だけ申し上げます。自衛隊艦船の適切な発動、共同対処マニュアルの見直し、画像伝送の迅速化。そして、海上保安庁自体といたしましては、職員の安全の確保、今回三人の被害者が出ております。それから、不審船対応の法制面、どこまでどうかという。それから、不審船対応の運用面、これも対処していきたい。そして、最後には装備の充実強化。少なくとも、今回のように百数十発受けて、操縦席の前面が防弾ガラスでなかったということから、この防弾化するということを最優先にしていきたいと。また、少なくとも、今回は悪天候で現地に着くまでみんな死ぬ思いをして船酔いに対抗しながら頑張ったということで、悪天候でも迅速に現地に派遣できるような高速の大型巡視船をもう一度考え直さなきゃいけない。
 それらの諸問題を検討し、今後の対応にしていきたいと思っております。
#309
○広野ただし君 是非やっていただきたいと思います。
 また、工作船の装備ですとか、またどういうことをやろうとしていたのかというのは、引き揚げることによってはっきりしてくると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、この三月の三日に佐藤工業が会社更生法の申請をいたしました。負債総額四千数百億円。富山には取引業者が八百、九百社あると言われておりますし、全国的にも、この間、債権者会議をやりましたけれども、東京、富山あるいは仙台等もこれからずっとやっていきますが、数千社に上ると言われております。そのことにつきまして、もちろん連鎖倒産の防止のこと、そしてまた、北信越だけでも八十件ぐらいの工事を受注しているということでございます。
 そのことで扇大臣も新聞発表も記者会見もされたようでありますが、もう一度、地元としては大変な心配をしておりますので、決意をお願いしたいと思います。
#310
○国務大臣(扇千景君) このところ、建設業界、大変苦しい状況が続いております。全国五十八万業者とも言われておりますけれども、公共事業の受注は二〇%低下しております。そういう意味で、それぞれの業者が生き残るためにいろんな策を講じております。
 先生はお地元ですから、あえて一つの佐藤工業のお名前をお出しになりましたけれども、私はそういう意味では、今回の佐藤工業も含めまして、それぞれの業者がそれぞれの特技を持っております。その、私は世界一と言われる橋梁だとかあるいは掘削とか、そういう技術をいかに持続できるか。また、今、先生は佐藤工業一社のお名前を挙げられましたけれども、私は、佐藤工業が現在持続している事業、それが中止しないように、またそれを中止することによって下請が連鎖倒産しないように、工事中のものが持続できるようなセーフティーネットを何とかできないか。そして今、先ほど申しました、業者の連携によって世界一を誇れる技術を何とか残してお互いに切磋琢磨して生き残ってほしいと、そういうふうに国土交通省としてはできる限りの中小企業の連鎖倒産がないようにセーフティーネットを図っていきたい、そのように考えております。
#311
○広野ただし君 それでは、食の安全の問題についてお話をさせていただきたいと思います。
 狂牛病問題を中心に食の安全の問題が国民の皆さんの間に大変な不信感を呼んでいるわけでありますけれども、雪印事件のほかに多々、表示等に関してたくさんのことがあったと思います。余りにも多いので分かりませんが、農林省の方から発表していただきたいと思います。
#312
○政府参考人(西藤久三君) 御説明いたします。
 食品表示の問題、雪印食品の食肉に関する表示を始め、カワイ、あるいはスターゼン、あるいは全農チキンフーズ等で食肉を中心に表示、偽表示が顕在化している状況にございます。
 私ども、そういう状況の中で、食料品表示に対する信頼を回復させるために、監視体制の強化など、今までの食品制度、運営を見直す必要があるということで、大臣を総括本部長として体制強化に取り組んでいるところでございます。
#313
○広野ただし君 今言われたほかに、茨城県の玉川農協さん、あるいは熊本のミニトマトの事件、あるいは埼玉のショウガの事件、本当にたくさんございます。スーパーの経営者から聞きますと、納入業者の表示について経営者自身が大変な不信感を持っているということで、どうも日常茶飯事の事件のようなことであります。
 そこで、農林大臣に、このBSEの問題あるいはこの不正表示の問題についてどう思っておられるのか、特に全農、農協といったところが身内意識でちょっと甘くしておられるのではないか、その点についてお話をお聞きしたいと思います。
#314
○国務大臣(武部勤君) BSE発生時、私は、これは行政に構造的な問題がある、また縦割り行政の問題もあってこの一元化は不可欠である、特に今までの行政、率直に申し上げまして生産者サイドに偏っていたというふうに、私はそう思いまして、自来、消費者保護第一の行政にかじ取りをしなくちゃいけないと、そういう考え方で今取り組んでいるわけでございます。雪印食品のああいう犯罪があって、私どもはもう徹底的にうみを出す必要があるというふうに考えております。
 食品表示一一〇番、当初は一日百件以上の電話がございました。最近は五十件程度でございますが、最近数多くの事案が出てきているというのも、そういう我々の立入検査、また食品表示一一〇番による連絡によって立入検査の前にも内々の調査なども進めております。
 そういうようなことから急に数が増えてきているということも言えるのではないかと、このように思っておりますが、全農チキンフーズの問題に関しましては、私ども、農協法に基づいても徹底的に管理責任を追及すべく厳正に対処してまいりたいと、このように考えている次第でございまして、先ほども言いましたように、この機会にありとあらゆるものを徹底的に私はもういわゆるうみを出さなきゃならないと、このように決意を持って取り組んでいる次第でございます。
#315
○広野ただし君 ところで、農林物資の品質表示法、JAS法ですね、それと食品衛生は厚生労働省、また不当表示防止法は公取委ということで、行政がちょっとばらばらになっているんではないかと思いますが、それぞれのトップの方に御答弁お願いします。
#316
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省としましては食品衛生の方をお預かりをしているわけでございますが、やはり各省庁にまたがった問題であることだけはもう事実でございまして、ここを今後どのように連携を密にしていくかということが最大の課題でございます。
 ここはトータルでいろいろ議論をしていただいておりますので、それに従いたいというふうに思っておりますが、厚生労働省の中だけで見ますと、いろいろのまた、例えばO157みたいなのが出てまいりますと、食品衛生をやっておりますところと、それから今度は感染症のところとが密接な連携があるといったようなこともある。そうした問題もございますので、なかなかどこで切るかというのは難しい話でございますが、ここはしかし思い切りでやる以外にないだろうというふうに思っておりますので、多くの皆さん方の御指導をいただいた結果に従いたいと思っております。
#317
○政府特別補佐人(根來泰周君) 昨日も御答弁申し上げましたように、こういう話が続々出てきますと、やはり認識が甘かったという反省に立たざるを得ないわけでございます。
 一つはやはりこういう事案の予防ということが必要でありますし、二つ目は監視体制といいますか、そういうものの充実を図るということに尽きると思うんですけれども、やはり御指摘のありましたように各省、関係各省、あるいは地方自治団体、あるいは消費者団体、事業者団体と密接に連絡を取り合って情報の取得を考えるということが一つだろうと思います。それから、情報の吟味の仕方も、やはり今までのやり方では少し手ぬるいところもあったんじゃないかという反省もあるわけでございます。
 そういうことで、予防と、それから徹底した監視と、それから厳正な対処、三本立てでやることについては御同意を得られると思いますけれども、これからどういうふうな方向で、方法でやっていくかということがこれから課せられた問題であると思っております。
#318
○国務大臣(武部勤君) それぞれ御答弁ありましたように、それぞれの法律にはそれぞれの立法趣旨、法の目的というのはあるのでありますが、農林水産省が所管しておりますJAS法も、監視体制の強化、やはり実効性の上がる、信頼性のより高い、そういう制度に改善しなくちゃいけないと、このように思っております。すなわち、JAS法を改正して、罰則の強化なども図っていこうということで今検討中でございます。
 なお、今御答弁ありましたほかに私どもが大事だと思っている点は、今、公取の委員長もお話ありましたけれども、やっぱり予防原則ということに立って、消費者、生産者、いろんな方々がそこに入って、火山や地震予知連絡会議のようなリスクコミュニケーションということが必要なんじゃないかと、このように思っております。
 そのためにも、食品の安全行政ということについての一元的な見直しと、総合的な行政組織の問題も含めまして、そういった新たなシステム作りということも私は不可欠だと、かように考えております。
#319
○広野ただし君 総理は、食の安全の観点から、食品安全庁というような構想もちょっと漏れ聞いておりますが、農林大臣、厚生大臣に御答弁、お答えをいただきたいと思います。
#320
○国務大臣(武部勤君) 私から先にお答えさせていただきますが、厚生労働大臣と私の私的諮問機関でありますBSE問題に関する調査検討委員会におきまして今大詰めの議論をいただいているところでございますが、新聞報道でいろんなことを委員も御案内のとおりだと、かように思います。
 私ども、やはりこの食品安全問題にかかわる一元的な行政対応ということが必要だと思いますが、その際に、リスク評価、リスク管理、またリスクコミュニケーション、この三つをどう組み合わせていくかということについて、第三者委員会による報告を注目をしているわけでございます。その報告をいただいて、最大限尊重して、食品安全行政の一元的な対応といいますか、縦割り行政ということで批判されない体制作りをどう構築していくかということについて真剣に取り組んでまいりたいと、かように存じます。
#321
○国務大臣(坂口力君) 全体でお決めいただきましたその御趣旨にできるだけ私たちも沿いたいというふうに思っておりますが、実は、エイズのときには、いわゆる製造を行いますところと監督を行いますところが一緒になっているのが駄目だということで分離をした経緯もあるわけです。したがいまして、その辺のところを議論をきちんとしていただいて、そして私はそれに従いたいというふうに思っている次第でございます。
 ただ、それともう一つ、この予算が縦割りであります以上、どれだけやりましてもどうもうまくいかない面があり、いたしますので、予算も縦割りだけではなくて少し、横割りでも見るように少ししていかないと、これは本格的ななかなか解決にならないのではないかという私は気がいたしております。
#322
○広野ただし君 これはやはり国民の食の安全を守るという観点から是非英断を持って取り組んでいただきたい、こう思っております。
 ところで、経済見通しでありますけれども、この十―十二、昨年の十―十二の見通しが、見通しといいますか実績が出まして、非常に悪い、急速に悪くなっていると思います。
 今年の見通しを、マイナス一・〇だったですかね、ということでございましたけれども、それを更に下回るんではないかというふうに、今年度ですね、思いますが、来年度は〇%ということで、政府見通しでありますけれども、これは多分下回るだろう。そうすると、税収見積りはどういうふうになるのか。大体弾性値一・一だとか言われておりますけれども、税収ではもっとへこむことになるんではなかろうか、こう思いますが、竹中大臣、いかがでしょうか。
#323
○国務大臣(竹中平蔵君) 税収の方は別途お答えがあるかもしれませんが、昨年の十―十二の経済成長率、QEは大変厳しいというのは御指摘のとおりであります。
 しかしながら、正に今、第二次補正予算の効果がどのように出るか、十四年度に予定されている政策がどのように発現していくか、さらには、アメリカの経済がどのようになっていくかということを今見定めているところでございますので、見通しそのものを変えるという、そういう段階ではないというふうに思っております。
 それと、税収の方は、これは後で御説明があるかもしれませんが、これは名目の成長率の話でありますので、先般のデフレ対応策にもそれなりの期待が持てると、そういった要因をすべて勘案していくというのが今の段階であるかと思います。
#324
○広野ただし君 財務大臣。
#325
○国務大臣(塩川正十郎君) 十三年度から十四年度で税収の落ち込みは非常にきついということでございまして、それは十二年、十三年度の、御存じのように、郵便貯金の利息の、利子税でございますね、これが大体十三年度で出尽くしてしまいましたので、これ以上税は減るということはないだろうと思っておるのが一つございます。
 それともう一つ、法人税が非常に落ち込んでまいりましたけれども、十四年度の落ち込みは六千五百億円の落ち込みで見込んでおりますけれども、これに対しまして今やっておりますのは、各企業の法定上の欠損、例えば積立金の強制的な積立て、会計基準が変わりましたので評価額が変わり、こういうものが、変わってきたものがもう底を打ちまして、大体そういう法制上からくるところの欠損は埋めてきましたので、私は、十四年度は法人環境は少し改善してくると思っておりますので、そんなに予算より落ち込むということはないだろうと思っております。
#326
○広野ただし君 最後の質問で、石原大臣が見えておられますので。
 規制改革はお金の掛からない経済再生化の近道だと思っておりますが、昨年の第一次答申、あれだけでは不十分で、もっと骨太の業法、各種業法、これは百七十本ぐらいあります。自由党はそれの規制撤廃を、法案を出しておりますが、石原大臣、もっと骨太のものを前倒しでやっていただきたいと思いますが、その決意を。
#327
○国務大臣(石原伸晃君) 広野委員の御指摘のとおりスピード感というものは大切でございますので、取組可能なものは限りなく前倒しをして行わせていただきたいですし、ただ、自由党の提出されています業法のものも読ませていただいておりますが、私、議員立法で割賦販売法なんかの改正案をやったんですが、これも業法で、実はこれは消費者とか生活者を保護する上ではなくてはならない規制でありますので、そういうものもより分けて、必要なものは必要として残して省くものは省いて、自由な競争が保たれるように頑張りたいと思っております。
 以上でございます。
#328
○広野ただし君 ありがとうございました。
#329
○委員長(真鍋賢二君) 以上で広野ただし君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#330
○委員長(真鍋賢二君) 次に、田嶋陽子君の質疑を行います。田嶋陽子君。
#331
○田嶋陽子君 社民党の田嶋陽子です。
 今、ケニア、タンザニアの問題が取りざたされていますけれども、私は、その隣の国であるウガンダについて鈴木議員との関係で質問します。
 私は、今年一月十五日、ウガンダのワパカブロ外務大臣にお会いしました。そのときに聞いた話です。以下、外務大臣にはここでおわびしなくてはなりません。一九九九年に鈴木さんが総理代理として我が国を訪問されました、しかしそのときに大統領が鈴木さんにお会いすることができなかった、このことでウガンダは過去二年間日本からのODAを受けることができない、おわびとしてウガンダの政府担当者が日本を訪問し、昨年、二〇〇一年十月に私自身も日本を訪れましたが状況は余り変わっていない、一時的にODAが停止されたことにより十一の病院の修復事業が止まり、カンパラのプロジェクトも幾つか停止されました。要するに、私が聞いたことは、鈴木議員が来たことでODAが二年も受けることができないという事実です。
 そこで、お伺いします。鈴木さんがウガンダを訪問したときに関係が悪くなったわけですが、一体何があったのか具体的に説明してください。
#332
○政府参考人(小田野展丈君) 御説明申し上げます。
 平成十一年の八月に鈴木官房副長官は、ユネスコ事務局長選挙の支持要請のために総理特使としてウガンダを訪問いたしました。その際、ムセベニ大統領が首都カンパラを離れていたことから同大統領との会談は実現せず、カジブウェ副大統領と会談することとなりました。ウガンダ側事務当局によればムセベニ大統領の不在理由は国境紛争関係の公務であったわけですが、カジブウェ副大統領は休暇であるというふうに説明をされていたと承知しております。
 また、同副大統領は何の連絡もなしに会談に四十分遅刻して参られたというふうに聞いております。
 さらに、ウガンダの外務大臣主催の晩さん会におきまして、主催者である外務大臣御自身が多忙を理由に欠席し、その欠席についても晩さん会二時間前に当方から行った確認によって初めて判明するとの事態が生じ、鈴木副長官も欠席するという経緯がございました。このため、外務省関係者より、一連の出来事が礼を失する不適切なものであった旨ウガンダ側に指摘し、また鈴木議員も外交儀礼上礼を失しているのではないかとの見解をウガンダ政府に伝えたというふうに承知しております。
#333
○田嶋陽子君 ウガンダ政府に落ち度があると伝えた結果、改善はされましたか。関係改善です。
#334
○政府参考人(小田野展丈君) お答え申し上げます。
 先方からは、その間の事情につきまして説明がございました。それから、例えば去年の十二月に行われましたTICADの閣僚会議におきましても政府の関係者が出席してまいりましたし、日本とウガンダの関係につきまして、緊密化を図るべく双方ともに努力しているところでございます。
#335
○田嶋陽子君 ここに鈴木議員が総理代理で行ったときの発言応答要領というのがあります。その中に挙げられている対ウガンダODAのプログラムを挙げてください。
#336
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。
 恐縮でございますが、突然の御質問なので手元に今資料がございません。後ほど調べて御報告に上がります。
#337
○田嶋陽子君 私の時間が少ないのですが、残念ですが、読み上げます。
 二つのプログラムがあります。医療サービス改善計画とカンパラ市内道路改善計画ですね。これに関しては、その後調査団を派遣してプログラムを実施していらっしゃいますか。
#338
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。
 第二次のカンパラ市内幹線道路改修計画につきましては、先般二月に第一回の現地調査を実施し、済みまして、そして三月の末から第二回目の調査を実施する予定でございます。
#339
○田嶋陽子君 今年のですか。
#340
○政府参考人(西田恒夫君) さようでございます。
#341
○田嶋陽子君 この一九九九年八月十八日に鈴木議員が話した内容では、その年の一九九九年九月から、あるいは二〇〇〇年一月に調査団を派遣するということになっていますが、その遅れた理由は何でしょうか。
#342
○政府参考人(小田野展丈君) 御説明申し上げます。
 ウガンダにおきましては、特に九九年以降、爆弾テロ事件や外国人観光客殺害事件が起こるなど、治安面での問題が中心に不安定な様相を見せておりました。また、ウガンダは、九八年八月に始まりました隣国のコンゴ民主共和国の紛争に派兵するという事態となりました。このコンゴ民主共和国における紛争には、ウガンダのみならず複数の国が派兵を行い、大湖地域情勢を不安定化するものとなり、また改善の見通しが、兆しが見えないまま長期化の様相を呈していたというのが当時の状況でございます。
#343
○田嶋陽子君 鈴木さんが訪れたのは八月ですが、七月にそのルサカ合意が守れなかったということで、もう既にそういうことは分かっているわけですね。それでもこの応答要領ですか、それを持って鈴木さんは行ったわけです。なぜですか。
#344
○政府参考人(小田野展丈君) 突然の御質問でございましたので、ちょっと手元に資料がございませんので、お調べいたします。
#345
○田嶋陽子君 要するに、二〇〇〇年六月に国連安保理でルワンダとウガンダの撤退が決まったわけですね。そして、二〇〇〇年七月に撤退したと言われています。
 ですから、鈴木議員は、それとは関係なく、ちゃんと調査団を派遣すると言っているはずなのにしていないということは、そこで何かが起きたことと関係があるわけですよね。そのことについてコメントをお願いします。
#346
○政府参考人(小田野展丈君) 先ほど申し上げましたとおり、国内におきまして治安面で問題が出てきましたので、それを考慮したわけでございます。九八年の部分については手元に資料がございませんが、例えば、九九年の一月ではウガンダの国の一部が渡航情報の一又は二に指定されておりました。ところが、一月には一及び二の地域が拡大し、それからまた三月にはその地域を再度拡大するというような状況でございました。九九年の六月には更に一部を渡航情報の三というふうに指定するような状況でございましたので、治安面において問題があったというのが私どもの認識でございます。
#347
○田嶋陽子君 ウガンダでは、一日六十五円とか七十五円で暮らしている絶対貧困者の数が多いところです。ウガンダの外務大臣、それから保健相が言うには、経済成長率も平均四・五%、HIV感染者の数もアフリカで一番数が減っているから、是非ODAを開始してほしいと言っています。これは、是非ともすぐに開始してほしいと思います。
 それから私は、やっぱり途上国に対して、たとえ失礼なまねがあったとしても、それを謝っているわけです。二回にもわたって使者が謝りに来ているわけですから、余り横柄な態度を取るということは、人道上の問題、政治の問題、大変な問題になると思いますので、よろしくお願いします。
 それからもう一つの質問、大使の責任について外務大臣にお伺いします。
 大使はどういうことをする人ですか。
#348
○国務大臣(川口順子君) 日本国政府の大使館というのがそれぞれの国にあるわけでして、その長として、二つの国の間の関係を友好的なものに維持する、そのために情報を取るとか、あるいは日本の考え方を向こうに伝えるとか、そういった相互のコミュニケーションのための仕事をする人間であると私は考えております。
#349
○田嶋陽子君 私が聞くところによりますと、鈴木議員と同じように青木大使も激怒していたということですが、今、外務大臣がおっしゃったように、大使というのは両方の関係を調整し、コミュニケーションを取る役割をするとするならば、青木大使はあらかじめ、大統領が会えるのか会えないとか、外務大臣が遅れて来るのか遅れて来ないのとか、そういうことは部下を使ってきちんと情報を上に上げる役目があったと思うんですね。それを議員と一緒に怒って、関係を改善するどころか改悪しているということは、私はこれは大使としての役目は果たしていらっしゃらないと思います。(発言する者あり)
 ウガンダを知らない。ウガンダに行ってきました。よくウガンダ時間とかインドネシア時間とかいろいろなことを言いますけれども、でもウガンダの人たちも大変いろんなことを学んでいます。
 外交をよろしくお願いします。終わり。
#350
○委員長(真鍋賢二君) 以上で田嶋陽子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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