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2002/01/31 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第3号
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2002/01/31 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第3号

#1
第154回国会 本会議 第3号
平成十四年一月三十一日(木曜日)
   午後零時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三号
    ─────────────
  平成十四年一月三十一日
   正午 本会議
    ─────────────
 第一 日本電信電話株式会社の株式の売払収入
  の活用による社会資本の整備の促進に関する
  特別措置法等の一部を改正する法律案(趣旨
  説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、議員辞職の件
 一、工学博士野依良治君のノーベル賞受賞につ
  き祝意を表する件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員、同予備員、裁判
  官訴追委員及び同予備員辞任の件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員等各種委員の選挙
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(井上裕君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 去る二十九日、大橋巨泉君から議員辞職願が提出されました。
 辞表を参事に朗読させます。
   〔参事朗読〕
   辞 職 願
 私はこのたび、一身上の理由により議員を辞職
 致したく、右お願い申しあげます。
   平成十四年一月二十九日
         大橋 巨泉こと大橋 克巳
  参議院議長 井上  裕殿
#4
○議長(井上裕君) 大橋巨泉君の議員辞職を許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 よって、許可することに決しました。
     ─────・─────
#6
○議長(井上裕君) 工学博士野依良治君は、昨年十二月十日、二〇〇一年ノーベル化学賞を授与されました。誠に喜びに堪えません。
 同君に対しましては、議長は、既に祝辞を贈呈いたしました。
 ここにその祝辞を朗読いたします。
 工学博士野依良治君 君は触媒による不斉合成の研究により二〇〇一年ノーベル化学賞を授与されました
 参議院はここに君の偉大な功績をたたえ院議をもって心からの祝意を表します
   〔拍手〕
     ─────・─────
#7
○議長(井上裕君) この際、お諮りいたします。
 森本晃司君から裁判官弾劾裁判所裁判員を、大野つや子君から同予備員を、鴻池祥肇君から裁判官訴追委員を、月原茂皓君、世耕弘成君及び大沢辰美君から同予備員を、それぞれ辞任いたしたいとの申出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ─────・─────
#9
○議長(井上裕君) この際、欠員となりました
 裁判官弾劾裁判所裁判員、同予備員、
 裁判官訴追委員各一名、同予備員三名、またあわせて
 検察官適格審査会委員予備委員一名、
 日本ユネスコ国内委員会委員二名、
 国土審議会委員一名の選挙
を行います。
 つきましては、これら各種委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することとし、また、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員、裁判官訴追委員予備員の職務を行う順序は、これを議長に一任せられたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、
 裁判官弾劾裁判所裁判員に日笠勝之君を、
 同予備員に山本正和君を、
 裁判官訴追委員に渡辺秀央君を、
 同予備員に泉信也君、島袋宗康君及び岩本荘太君を、
 検察官適格審査会委員予備委員に世耕弘成君を、
 日本ユネスコ国内委員会委員に南野知惠子君及び沢たまき君を、
 国土審議会委員に草川昭三君を、
それぞれ指名いたします。
 なお、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員の職務を行う順序は、第三順位の魚住裕一郎君を第二順位に、第四順位の林紀子君を第三順位に、山本正和君を第四順位といたします。
 また、裁判官訴追委員予備員の職務を行う順序は、泉信也君を第一順位に、第三順位の佐藤道夫君を第二順位に、第四順位の山口那津男君を第三順位に、島袋宗康君を第四順位に、岩本荘太君を第五順位といたします。
     ─────・─────
#11
○議長(井上裕君) 日程第一 日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 本案について提出者の趣旨説明を求めます。塩川財務大臣。
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(塩川正十郎君) ただいま議題となりました日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 我が国の最近の経済情勢を見ますと、米国での同時多発テロ事件の発生を契機に世界経済が同時不況に陥るリスクが高まる中、景気が一段と悪化しております。
 こうした状況に対応し、構造改革をより一層推進しつつ、デフレの進行と相まって景気が加速的に悪化することを回避するため、政府が先般策定した緊急対応プログラムにおいて、構造改革に資する重点分野に注力して社会資本の整備を行い、民間投資の創出、就業機会の増大に資し、早期執行が可能で経済への即効性が高く、緊急に実施の必要のある事業を推進することといたしております。
 本法案は、これらの事業の実施により、社会資本の整備の促進を図るため、日本電信電話株式会社の株式の売払収入による国債整理基金の資金の一部を運用した国の無利子貸付制度の整備改善を図るとともに、これに伴う財源措置その他必要な事項を定める必要があることにかんがみ、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法その他関係法律について所要の改正を行おうとするものであります。
 具体的には、現行の無利子貸付制度につき、一、公共的建設事業のうち、当該事業により生ずる収益をもって当該事業に要する費用を支弁できると認められるものに対する無利子貸付けについて、民間事業者が収益施設と併せて街路、下水道の公共施設を整備する事業等を貸付対象に追加すること、二、公共的建設事業のうち、貸付金の償還時に国の負担又は補助を受けるものに対する無利子貸付けについて、対象事業を民間投資の拡大又は地域における就業機会の増大に寄与すると認められる社会資本を整備する事業であって、緊急に実施をする必要のあるものに改めるとともに、国が実施する公共的建設事業をも対象に追加すること、三、民間事業者の能力を活用して国民経済の基盤の充実に資する施設の整備を行う事業等に対する無利子貸付けについて、平成十八年三月三十一日までを限り、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に規定する選定事業を貸付対象に追加すること等の見直しを行うこととしております。
 以上、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げました。
 何とぞ、速やかに御賛同いただきますようにお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#13
○議長(井上裕君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。内藤正光君。
   〔内藤正光君登壇、拍手〕
#14
○内藤正光君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりましたNTT株式売払収入の活用による社会資本整備促進特別措置法の一部改正案に対し質問をさせていただきます。
 NTT株式売払収入を財源とする今回の二次補正は、随所に改革推進という言葉がちりばめられてはいます。しかし、その実態はといえば、借金先送りであるばかりか、抵抗勢力がにんまり喜んだであろう従来型公共事業のオンパレードであり、改革推進とは名ばかり、体裁だけを取り繕った改革後退予算、正に小泉首相的な予算であることをまず申し上げておきます。
 この二次補正予算案がいかに失望を与えたかといえば、年末からずっと国債価格が下落を続けています。この理由について財務大臣は、さきの衆議院予算委員会でも、日本国債の格下げが理由ではないかと答弁されていました。
 しかし、その直接の引き金は、ほかでもありません、十二月十四日に策定された緊急対応プログラムであり、それを基に編成された二次補正予算案そのものなのです。国債価格はこれを機にじりじりと下落し始めているのです。国民のだれもが不安を抱いているこの事実について、残念なことに今の小泉内閣には危機感が全く感じられません。
 そこでまず、年末からこの間の国債価格の下落に対する御認識について、一体何が下落の直接的な理由なのかを含め、塩川、竹中両大臣にお伺いをいたします。
 そもそも、今議論の対象となっているNTT株式売払収入を原資とする無利子貸付制度は、昭和六十二年、当時の円高不況を乗り切るために作られた制度です。導入当初より、財政規律の観点から様々な議論があったと聞いております。特に地方自治体へ貸し付けるBタイプ貸付けについては、無利子貸付けとは名ばかり、後で国が同額の補助金、多くの場合その財源は建設国債を発行して手当てするのですが、そういった補助金を交付し、返済したという体裁を整えているだけの補助金そのものであります。さすがにそのBタイプ貸付けは、財政規律を取り戻すため平成六年度を最後に凍結されてきました。ところが今回、小泉首相は、うまいへそくりがあったものだと無邪気に喜びながら、何の憂いもなく、正にそのBタイプ貸付けを大々的に復活させようというのです。
 そこで、財務大臣にお伺いします。
 今回、大半を占めるBタイプの無利子貸付けは、本来、国債償還に充てるべき二・五兆円もの資金を地方への補助金として流用しておいて、五年後、恐らくは同額の赤字国債を発行して穴埋めするだけの、矛盾に満ちた国家的飛ばしそのものであります。未来を食いつぶし、今を食いつなぐだけのこそくな手段でしかありません。
 塩川大臣、未来を担う世代に対して本当に胸を張って誇ることができる制度なのでしょうか。この制度に対する御認識と、二次補正の財源をこんな無責任極まりない制度に求めてしまったことに対する御所見、そして反省をお伺いします。
 最近、ある雑誌でAタイプの貸付先の経営状況がいかにずさんであるか指摘されていました。Aタイプの貸付先は地方の道路公社や各種公団ですが、公団を通じて例えばハウステンボスやフェニックスリゾートあるいはゴルフ場開発などに転貸されています。財務省を始め各省庁にその実態を問いただしたところ、返済状況には全く問題はありませんとの答えでした。しかし、その認識は、そしてその答えは余りにも無責任であり、実情はずさんな経営の穴を結局税金で補てんしているにすぎないのです。
 また、Cタイプ貸付けの窓口となっている政策投資銀行に貸付先である第三セクターの経営状況について問いただしても、守秘義務を盾に何も答えてはくれません。しかし、こちら側の執拗な要求に対してやっと出てきたのが、昨年度決算時で七千三百五十八億円の融資残高のうちリスク管理債権比率は実に七・三%だというものでした。これは非常に高い比率と言えます。NTT株式の売払収入は、本来、国債償還に充てるべき資金であり、国民共有の財産なのです。したがって、この資金の安全性をしっかり監視するのは国会の責務でもあります。政策投資銀行を通じて貸し出されるCタイプについても、一般の貸出しとは異なり、守秘義務を盾に情報公開を拒むことは許されません。
 そこで、塩川大臣にお願いします。
 Aタイプ及びCタイプによる貸付先にどのくらい破綻などの問題があるかを含めた収支状況、並びにその返済財源、特に自力で返済できるのかについて、この場では全般的な実態を簡潔に御答弁いただき、後刻詳細な状況について御報告ください。
 小泉総理が補正予算の財源をNTT株式売払収入に求めるに当たり、知らずに行ったならば財政知識の欠如、知りつつ行ったならば責任感の欠如、いずれにしても、私はそこに小泉首相が叫ぶ構造改革なるものの本質をかいま見た、というよりもまざまざと見せ付けられた思いがします。
 そこで、塩川、竹中両大臣にお尋ねします。
 国債整理基金の残高は、この二次補正により二兆円程度という低水準に落ち込んでしまいます。しかし、日本経済の先行きも不透明で、安易な国債発行も許されず、また、いわゆる国債償還の二〇〇八年問題も控え、国債市場の不安定化が懸念されています。二〇〇八年に向け、いかなる具体的な道筋を描いているのか。そのときまでには景気はきっと良くなりますよといったのうてんきな答弁は結構です。責任と中身のある答弁を求めます。
 総務省が二十九日に発表した労働力調査によれば、昨年十二月の男性の完全失業率は何と五・八%、さらに、非自発的な失業者は自発的失業者よりも二十四万人も多い百二十五万人。今、早急に対応すべきは、悪化し続ける雇用情勢への対処であり、中小企業問題への対応なのではありませんか。ところが、今回の補正予算の中身を見れば、従来型公共事業のオンパレードで、国民の痛みを全く理解していないと言わざるを得ません。
 そこで、坂口大臣にお伺いします。
 今回の補正予算は事業規模で四・一兆円。ところが、雇用創出効果はたったの十一万人。第一次補正に盛り込まれた新公共サービス雇用が目標とした三千五百億円で五十万人の雇用創出と比べると余りにもその目標は貧弱ではないでしょうか。総事業費四・一兆円もの巨費を投じながら、なぜこんなにも雇用創出効果が小さいのでしょうか。現下の厳しい雇用情勢にかんがみ、二次補正の編成を通じて大臣としての職責を立派に果たしたと言えるんでしょうか。併せてお答えください。
 塩川大臣、そもそも二次補正の財源として社会資本整備にしか使えないNTT株式売払収入に安易に飛び付いてしまったところに問題があるのではないですか。小泉首相が国債発行枠三十兆円という自らの公約を破ったときの批判に恐れ、ひるみ、とらわれているところへ、財務省が入れ知恵をしたうまいへそくりにほっと一息。その結果が、改革推進公共投資という冠を付けただけの公共事業の数々。衆議院本会議にて威勢のよい女性議員に、総理はええ格好しいだと言われたようです。それが本当かどうかは知りませんが、しかし一つ確かなことがあります。それは、小泉総理は体裁だけを気にし中身は一向に顧みない方だということです。
 そこで、塩川、竹中両大臣にお尋ねします。
 計算してみると、補正予算二・六兆円の実に三〇%近くが公務員宿舎施設費を始めとする官公庁等施設費で占められています。これらがどう改革推進に資するのか。公務員の住環境や労働環境を良くすれば公務員の皆さんが構造改革に積極的に協力してくれるとでも期待しているんでしょうか。お尋ねします。
 事業主体から産業投資特別会計に返済されたお金は、現在、一般会計を経由して国債整理基金に戻されてはいます。しかし、社会資本整備特別措置法は、必ずしも産投特会から即一般会計、さらには国債整理基金に繰り入れることを義務付けてはいません。つまり、産投特会に返済された資金を再び事業主体に貸し付けることも可能となっているのです。しかし、こんなことを許してしまえば、NTT株式の売払収入は国債の償還に充てるという趣旨に反するばかりか、ただでさえ問題が多いと言われている制度が自己増幅し、財政規律が全く失われてしまいます。
 産投特会に返済された資金は、即刻一般会計、さらには国債整理基金へと繰り入れられるべきであり、それを法的に義務付けるべきだと私は考えます。それに対する財務大臣の御所見を最後にお伺いをいたしまして、私の代表質問を終えさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(塩川正十郎君) 私に対する御質問はたくさんございまして、全部で六つあったと思うております。それを順次お答えさせていただきたいと思いますが。
 まず第一に、国債の価格が下落している原因は第二次補正予算でこの整理基金を使ってこういうことをしておるからやと、こういうことでございますけれども、しかし、国債価格はこういうことだけではなくて、まず第一に国債の需給関係、それから景気やとか為替の動向でございますね、それから格付機関によるところの格付、こういうものを複合して決定されるものでございまして、一概に今回の二次補正によって信用を失ってこういう国債の価格の下落をもたらしているということではない。国債の価格は現在でもきちっと安定しておるものでございます。
 したがって、今後とも、市場の動向やとかニーズを十分に勘案いたしまして国債管理政策に万全を期していきたいと思っておりまして、よろしく御認識いただきたいと思っております。
 それから次に、今回のNTT―Bタイプの無利子貸付制度は、これは国家的飛ばしじゃないかと、こういうことでございますが、飛ばしとは何かをちょっと私も御説明していただかぬとわからぬのでございますけれども、要するに、証券屋等がやっているような飛ばし、ああいうものとは全く違うものでございまして、これは、国家資金を有効に使って公共事業等を中心とした景気対策を行いまして、これの返済資金は、五年後においていろんな要素を集めた一般会計資金でこれを返済するということでございまして、飛ばしというものでは決してございませんので、どうぞ御認識を改めていただきたいと思っております。
 それから、三番目の問題でございますが、NTT―Aタイプ並びにCタイプによる貸付先について収支状況等明細を出せということでございまして、この明細につきましては後日提出させていただきます。
 しかしながら、Cタイプの中では、これは民間企業でやっておるものに対する貸付けでもございますので、やはり国家事業としてのみの扱いには至らない。ある程度守秘義務の働くところもございますので、全面的にこれを公開することは難しいかもわかりませんけれども、できるだけAタイプ、Cタイプにつきましての詳細は提出いたしたいと思っております。
 それから、二〇〇八年問題でございます。
 これはなかなか鋭いところをついておられるなという感じでございます。確かに、二〇〇八年には国債の返済額が四十兆円になって、従来から見まして、例年から見ましてぴゅっと飛び出ておることは事実でございますが、これの対応策は既に十四年度から講じておるところでございます。
 すなわち、もっとちょっと具体的に申しますと、平成二十年になりますと、この年度だけで返済額が四十兆五千八百九十五億円と、こうなるわけでございます。そこで、この四十兆の、その前年度の十九年、十八年、十七年、十六年、十五年、十四年度と、この六年度にわたりましてこの四十兆五千億のうち一部を、具体的に申しますと五兆二千五百億円分を、これを十四年度から十九年度にならして少しずつ増額をさせていく。
 具体的に言いますと、例えば平成十四年度でございましたら発行額が十六兆六千八百十六億円となっておるのでございますが、ここに二千五百億円を上積みしまして二十年度対策を講じておくということでございます。また、十五年度になりましたら一兆円を上積みいたしましてこの対策を講じると。こういうことをいたしまして、四十兆五千億円余りの国債の集中をできるだけ減額して平年度にならしていくということをいたしておりますので、御心配ないことでございますので、御了承いただきたいと思います。
 それから、補正予算で三〇%近くが国家公務員の宿舎等に使われておるということでございますけれども、これはちょっと大きい誤解があるのではないかと思っております。
 確かに今回の事業で、補正予算で国家事業として行いますものはございますけれども、その総額が全部で二六%ちょっとございます。三〇%はございません。けれども、この二六%というのは住宅じゃございませんで、住宅も中にはございます。この中には、住宅関係や公務員住宅関係があるのは百十億円でございまして、あとは例えば国立大学の整備、あるいは国立研究所の建て替えをするとかいうもの、あるいは図書館の改修、そういう多目的、非常に大きい多目的なもので、官対官の、いわゆる官の施設増設あるいは整備というものに重点を置いたものでございますので、住宅だけではない。
 これは二六%ございますけれども、これはなぜかといいましたら、要するに、今度の補正予算は即効性、その用途について即効性を求めるというところでございますので、できるだけ土地の買収の必要もないし、すぐに事業に掛かれるところを重点に予算の配分いたしましたので、公共事業のうち官に相当部分がシフトしたということは否むものではございませんけれども、そういう事情でございますので御承知いただきたい。住宅だけやと言うたらえらいことになりますので、そうではないということでございますので、よろしくお願いいたしたい。
 それからもう一つ、最後の問題でございますが、事業主体から産業投資特別会計に返還されたお金は、即時に一般会計、さらには国債整理基金に繰り入れることを法的に義務付けられていると考えるがそのとおりかということでございまして、確かに、この無利子貸付制度で貸し付けました資金が返還されてまいりましたならば、それは産投会計から一般会計に入れ、さらに国債整理基金に組み入れておるということでございまして、これを再投資するということはいたしておりませんので、誤解ないようにお願いいたしたい。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(竹中平蔵君) 内藤議員からは三点の質問をいただきました。
 まず第一は、国債価格の下落の原因についてでございます。
 財務大臣のお話にもありましたように、この価格の要因を一つ二つの要因に求めることは難しいかと思います。あえて申し上げれば、財政の面からは、財政の持続可能性について市場の期待がどのようになっているか、さらには、金融に関しては、金融政策の変更による将来の価格期待がどうなっていくか、その二つが重要であろうかと思いますが、短期的な御心配の点の変動に関しては、この第二の要因の方がむしろ大きいのではないかなというふうに認識をしております。
 いずれにしても、市場の動向については、今後十分な注意をしながら財政の健全化を図っていくことがこれは必要であるというふうに考えております。
 第二の国債償還の関係で、財政健全化の道筋についてお尋ねがありました。
 国債管理政策という観点からは既に財務大臣が御答弁のとおりでございますが、マクロ的な観点から申し上げますと、これは、先般閣議決定しました「構造改革と経済財政の中期展望」の中にもかなり明示的に示したつもりでございます。
 この中では、配分の重点化、諸制度の改革、PFIの活用等々で歳出の質の改善と抑制を中心に財政構造改革を推進するんだ、それによって国と地方を合わせたプライマリーバランス赤字のGDP比は、今、現状GDP比四・三%ぐらいでありますが、二〇〇六年度前後にはその半分にする、さらに、その後も同じような収支改善努力を続けることによって二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを改善することができるというふうなシナリオを示しております。こうした取組に着実に取り組むことによって国債市場の安定化にも資するというふうに考えます。
 第三点の第二次補正予算の中の官公庁等施設の話でございますけれども、今回の第二次補正予算は、都市機能の一層の高度化、国際化への対応とかいった幾つかの重点的な政策課題の下で、民間投資の創出、就業機会の増大に資して、即効性が高い、そういった緊急性のある社会資本を整備していく。
 今御指摘の官公庁等施設についても、実は、民間における新規の投資の誘発でありますとか就業増大につながるものが多数計上されているというふうに認識しておりますし、また、大学でありますとか研究施設等々、そういった重点分野へのものがかなりのウエートを占めている。その意味で構造改革に資するものになっているというふうに考えております。
 以上、三点、お答え申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣坂口力君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(坂口力君) 内藤議員にお答えを申し上げたいと思います。
 二次補正予算の雇用創出効果についてのお尋ねでございます。
 現下の厳しい雇用情勢を踏まえまして、政府は、総合雇用対策の実施に向けまして、一次補正予算によります必要な予算措置と、そして雇用対策臨時特例法によります必要な法的整備をそれぞれ、現在、的確な実施に取り組んでいるところでございます。
 二次補正におきましては、その財源の性格から直接的な雇用政策はできませんものの、しかし必要な福祉施設あるいはまた育児施設などの建設とその充実によりまして、新しい雇用が創出されるものと期待をしているところでございます。
 経済の回復なくして雇用の回復はありません。この二次補正によりまして経済を支えることができましたら、雇用にも大きな影響を与えるものと期待をしているところでございます。(拍手)
#18
○議長(井上裕君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十六分散会
     ─────・─────
ソース: 国立国会図書館
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