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2002/03/15 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第9号
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2002/03/15 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第9号

#1
第154回国会 本会議 第9号
平成十四年三月十五日(金曜日)
   午後零時二分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
    ─────────────
  平成十四年三月十五日
   正午 本会議
    ─────────────
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成十四年
  度地方財政計画について)
 第二 地方税法の一部を改正する法律案及び地
  方交付税法等の一部を改正する法律案(趣旨
  説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員辞任の件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員の選挙
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(井上裕君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 陣内孝雄君から裁判官弾劾裁判所裁判員を辞任いたしたいとの申出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 よって、許可することに決しました。
     ─────・─────
#5
○議長(井上裕君) この際、欠員となりました裁判官弾劾裁判所裁判員一名の選挙を行います。
 つきましては、裁判官弾劾裁判所裁判員の選挙は、その手続を省略し、議長において指名することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員に中曽根弘文君を指名いたします。(拍手)
     ─────・─────
#7
○議長(井上裕君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成十四年度地方財政計画について)
 日程第二 地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、総務大臣の報告及び趣旨説明を求めます。片山総務大臣。
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(片山虎之助君) 平成十四年度地方財政計画の概要並びに地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
 まず、平成十四年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。
 平成十四年度においては、極めて厳しい地方財政の現状等を踏まえ、歳出面においては、歳出全般にわたり徹底した見直しを行うことにより歳出総額の抑制に努める一方、個性ある地方の活性化、循環型社会の形成、少子高齢化への対応など当面の重要政策課題に適切に対処し、歳入面においては、地方税負担の公平適正化の推進と地方交付税の所要額の確保を図ることを基本としております。
 また、通常収支における地方財源不足見込額については、国と地方で折半し、国負担分については一般会計からの加算により、地方負担分については特例地方債の発行により補てんすることを基本としつつ、その一部について交付税特別会計借入金により補てんすることにより、地方財政の運営上支障が生じないよう措置するとともに、恒久的な減税に伴う影響額については、国と地方のたばこ税の税率変更、法人税の地方交付税率の引上げ、地方特例交付金及び減税補てん債の発行等により補てんすることとしております。
 以上の方針の下、平成十四年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は八十七兆五千六百六十六億円、前年度に比べ一兆七千四百五億円、一・九%の減となっております。
 次に、地方税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 平成十四年度の地方税制改正に当たりましては、最近における社会経済情勢等にかんがみ、地方税負担の軽減及び合理化等を図るため、特別土地保有税の徴収猶予制度の拡充及び住宅用地に係る不動産取得税の税額の減額措置の要件の緩和等を図るほか、株式譲渡益に係る個人住民税の申告を不要とする特例の創設及び固定資産税における縦覧制度の見直し等を行うとともに、非課税等特別措置の整理合理化等を行う等所要の改正を行うこととしております。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 まず、平成十四年度分の地方交付税の総額につきましては、交付税特別会計における繰入れ等の特例措置を講ずることにより、十九兆五千四百四十九億円を確保することとしております。
 また、単位費用につきまして、所要の改定を行うとともに、臨時財政対策債の償還に要する経費を算入することとしております。
 以上が、地方財政計画の概要並びに地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。
 御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#9
○議長(井上裕君) ただいまの報告及び趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。高橋千秋君。
   〔高橋千秋君登壇、拍手〕
#10
○高橋千秋君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました地方税関連二法案について、関係大臣に質問をさせていただきます。
 国民は、なぜ税金を払うんでしょうか。多くの国民は、多分、仕方ないと思いつつも、苦しい経済事情でありながら税金を払うわけであります。くしくも、今日は確定申告の最終日であります。しかし、この国民が仕方ないと思いながらも税金を払うのは、国を信頼し、お互い助け合って自分たちの国を良くしていきたいという思いが込められたお金だと思います。その意味でも、税金を使う立場にある行政や政治家はそれらの期待にきっちりとこたえ、みんなが納得できる使い方をしなければならないのは今さら言うまでもありません。
 先日、アフガン国際会議で注目を集めたNGO団体の代表に、鈴木宗男議員は、おれが税金を集めているんだ、おまえたちに勝手に使わせないなどと言いながら恫喝したということが言われております。しかし、彼が集めていたのは疑惑に満ちた献金であり、肝心の税金を勝手に使って、国益に反する行動を取っていたのが鈴木宗男議員であるということがはっきりとしてまいりました。この疑惑について、今さら言うまでもありませんが、この短い鈴木議員の言葉の中に、私が冒頭に述べた国民の期待とは全く裏腹な政治家のおごりと自民党的な体質が如実に現れています。
 私たちは、国民から税金という形でその金を預かり、国民の期待にこたえられるよう、大事に税金を使わなくてはならないということをまず強調しておきたいと思います。
 一方で、このまま鈴木宗男議員の不当な税金の使い方や、加藤紘一議員の元秘書の口利き、脱税問題など、金にまつわる事件が続く限り、国民の政治や行政への不信は更に高くなり、ますます税金を払う気がしなくなると思います。さらに、昨年起きたBSE問題についても、地方からは税金を返せという声が起こっているのも当然のことだと思います。
 国民は、信頼できる政府がきっちりと国民に納得のいく運営をやれば喜んで税金を払うはずです。そのためには、政府の信頼を回復することが必要です。現状では簡単なことではありませんが、まず最初に必要なのは、武部農水大臣が責任を取ってお辞めいただくことと、鈴木宗男議員を始めとする一連の疑惑に対して徹底的な解明を行うことだと思います。この点について、農林水産大臣と官房長官の御見解を伺いたいと思います。
 私は、昨年の三月十六日に今回と同じテーマで片山総務大臣に質問を行いました。そのすぐ後に、小泉総理が構造改革をうたって登場し、国民は、ひょっとしたら何かが変わり、納得できる税金の使い方をしてもらえるかもしれないという淡い期待があったのでしょう。しかし、間もなく一年になろうとしている今、結局は自民党的な体質は全く変わらず、更に悪化し、今回の関連二法を見ても小手先の改革でしかなく、抜本的な改革にはほど遠いものです。
 今回の地方財政計画を見ると、この制度が創設以来初めて規模縮小となっています。その縮小は主に地方単独事業によるものです。これを見ても地方財政の厳しさがうかがえます。総務大臣、財務大臣はどう考えておられるのか、伺いたいと思います。
 政府は、現在審議中の予算案でも多くの個別補助金の制度を作り、従来型の配分をしようとしています。地方はその補助金自体を受けることもできないほど弱り切っており、おまけに、その多くは配分する代わりに中央政府の細かな指示に従わなければならないということが続いてまいりました。おかげで、日本じゅう同じような町ばかりできて、地方独自の個性的な街づくりができず、結局は地方の活力をそぎ取ってしまった責任は大きいと思います。地方を活性化させ、個性的な街づくり、日本づくりをするために、抜本的な改革をするべきだと考えます。
 民主党は、個別補助金のほとんどを廃止した上で、一括交付金を創設し、税源の移譲とスケジュールも含めて改革案を提示しております。昨年も同じ指摘をさせていただきましたが、一向に進む気配はありません。私は、日本を再生させ、公正で効率的な運営ができ、地方が望むこの方式を取り入れるべきだと考えますが、この民主党案をどう評価されますでしょうか。
 小泉政権は、改革改革と掛け声は良く、それを多くの国民は期待したわけですが、掛け声もいつまでも続くわけではありません。改革案を明示していただきたいと考えますが、それとも明示できないんでしょうか。総務大臣と財務大臣の見解を伺いたいと思います。
 今回の地方税制、地方税改正の個々のポイントは認め得る内容だと思います。しかし、一昨日、同僚議員である櫻井議員からも指摘されましたNPO税制について全く触れられていないことは非常に残念です。
 御存じのように、NPOは既に地方でも重要な役割を果たし、若い人たちも地方の活性化のために一生懸命働いてくれています。しかし、現状のNPO優遇税制の中で認定されたNPO法人が二法人しかないことを見ても、この制度がいかに実態に合っていないかを表しています。
 一昨日の塩川大臣の答弁では、一年で評価するのは難しいということでございました。しかし、制度そのものに不具合があり、全く利用できないものなど評価以前の問題です。役所がNPOを評価するという発想そのものが官尊民卑であり、時代の要求にそぐわない発想なんです。
 こういう地方が厳しいときこそNPOを積極的に育てていくべきだと考えます。その意味でも、NPO優遇税制を実態に合うよう変えるべきではないでしょうか。
 民主党では、その実態に合うよう、税制・支援措置を提案していますが、この民主党案について塩川財務大臣はどう評価されますか。御所見を伺いたいと思います。
 次に、地方交付税法の改正について伺います。
 平成十二年度までは財源の不足額を交付税特別会計の財投借入れで補ってまいりました。これを、森政権の下で、平成十三年度以降、国負担分については一般会計より特別会計に繰入れをして、地方負担分については個別自治体による赤字地方債で補うという改革を行いました。この方法は、結局表面上のものでしかなく、根本的な改革とは言えません。しかし、国、地方の借金の現状を幾らか明確にするという意義は認めてもよいと思います。
 平成十三年度は、国、地方負担とも二分の一は交付税特別会計借入金により補てんすることとし、平成十四年度に完全導入するという話でありました。森政権の下で、確かに平成十三年度地財対策についてはそのとおり改革が行われました。しかし、既に過去のこととはいえ、国民の八割もの人が支持した小泉総理の下で、あの森総理すら推し進めた改革を後退させることになりました。つまり、平成十四年度、この期に及んで、特別会計借入れを四分の一も残すということを行ったわけです。なぜこんなことをするんでしょうか。
 衆議院の同僚議員の質問に対し総務大臣は、平成十四年度は思ったよりずっと財源不足額が大きくなりまして云々ということを答弁されています。優秀な官僚の方々が考えた、正に塩川財務大臣に言わせば、政府は高度な技術と精密な計算の下にやっている、そういうことがそんなに簡単に、そしてこんなに大きく変わってしまうこと自体にも大きな問題があると思います。総務大臣はどう考えられますでしょうか。また、財務大臣からも、高度な技術によるごまかし答弁ではない率直な答弁をお願いしたいと思います。
 また、この方法は、結局、小泉総理の看板である国債発行三十兆円枠を守るため、隠れ借金をあえて温存したということは、もはや言い訳のできない事実であります。既に、平成十三年度においても三十兆円枠という言葉だけが躍り、実態はごまかしだということはだれもが分かっているじゃないですか。塩川財務大臣の御見解を伺いたいと思います。
 小泉内閣の構造改革とはこんなものなんですか。実態は、森総理との比較においてすら改革後退であります。小泉総理は、こんなに構造改革が進んでいますと言っていますが、実態はこんなものなんです。今日は小泉総理がお見えになりませんから、福田官房長官はこれについてどう申し開きされますでしょうか。
 次に、もう間もなくやってまいります、四月一日に凍結解除されるペイオフについて伺いたいと思います。
 私の選挙区である三重県の紀伊長島町では、地元の長島信用金庫が破綻をいたしました。間もなく、近くにあった紀南信用組合も破綻をいたしました。地元に密着した金融機関ですから、当然自治体も多くのお金を預けていましたが、緊急措置として他の金融機関に振り替えました。
 しかし、地元のJAも実質破綻状態になっています。この地区では、他に比べて失業率も高く、昨年も失業から家族を殺し無理心中を図るという事件がありました。地元では大きなショックを受けました。もう地方経済そのものが破綻状態にあります。
 また、ペイオフの解禁で小さな金融機関が倒産すれば、それに出資している中小企業は、預金だけでなく大きな痛手を被ります。今のところ、自治体のすべての預金は保護されていますが、同じような問題がこれから全国で頻発してくると思います。
 総務省では幾つかの指針を示していますが、衆議院での質問に対し片山総務大臣は、それぞれの地方自治体で自衛策を講じていただくより仕方ないと思っておりますなどと、他人事のような話をされていました。
 自治体の公的預金は国民の金です。もし金融機関の破綻があった場合、その影響は計り知れません。直ちに市民生活に支障を来すことは明らかです。もっと自治体に対して、政府としてきっちりとした対策を講じる必要があると考えますが、御見解を片山総務大臣にお伺いしたいと思います。
 さて、今週の月曜日に、名古屋で、先日事実上倒産した大手ゼネコンの債権者説明会がありました。私が東京へ来る電車の中で、この説明会に向かう地元の下請をしていた業者の方々に偶然会いました。彼らは、今日の会議は、自分たちがこれまで努力をして築いてきた会社をもうやめるかどうか決めなければならないといって、大変重要なものだ、しかし、実質上お金の回収は不可能だろうということを言って悲痛な表情でございました。
 小泉総理は、大手ゼネコンがつぶれてもそれは構造改革が進んでいる証拠だというようなことを言われていましたが、その大手ゼネコンの経営者たちは救われても、その下請の中小企業、それらは地方で中核を成す企業ですが、大変な苦境に陥っているのを見ると、そんなことは決して構造改革とは言えません。竹中大臣は、先日も、需要が喚起され順調に景気は回復していると言われておりますが、現場を見ている私たちにとっては、とてもそんなふうには思えません。
 これら大手企業の倒産の下に隠れた地方の中小企業の実態についてどうとらえられておられるのか、また、その救済措置についてどう具体的に対処していくのか、塩川財務大臣と竹中経済財政担当大臣にお伺いをしたいと思います。
 地方は今、大変あえいでいます。国会での総理や大臣の答弁を聞いていると、余りに国民の実態を分かっていないことにいつも愕然としてしまいます。
 イギリスに住むマークス寿子さんという、最近の著書で、「不安な国 日本」という本の中にこういう一文があります。
 今イギリス国民は自信を持っている。それは、経済が好調だというだけでなく、自分たちが政府を変え、かつ、その政府の在り方や方針を監視しているからである。国民の意思を反映させなければ民主政治は成立しない。しかし、政府が国民を説得する力を持たなければ政治は方向を見失う。
 私は、この一文を自信を失っている日本国民と反省のない政府そして自民党の皆さんに贈り、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(片山虎之助君) 高橋議員から何点かの御質問がありましたが、順次お答え申し上げます。
 まず、来年度の地方財政計画についてのお尋ねでございます。
 大変今の地方財政は厳しゅうございます。大幅な財源不足が歴年続いておりますし、十四年度末の借入金の累計は百九十五兆円になると、こういう状況でございまして、大変厳しい中で、しかし、当面必要なことはやりながら財政の健全性を取り返していく、こういうことが必要だと、こういうふうに思っております。
 そこで、お尋ねの地方単独事業を大分削ったではないかと。地方単独事業は公共事業と同じように一割カットさせていただきました。
 といいますのは、今大変、決算をしてみますと地方財政計画に計上した額と決算額に乖離があるんですね、乖離がある。そういう意味で、決算との乖離を少なくするということもありますし、それから、今まで箱物だとかあるいはレジャー関係の施設整備だとか、そういうことについては今後は少しそれは慎んでいただこうと、こういう意味もありまして一割カットいたしましたが、それでも十五兆七、八千億でありまして、そういう意味では、地方団体のそういう事業意欲には十分こたえ得ると、こういうふうに思っておりますし、それ以外の経常経費につきましても、例えば定数だとか給与水準だとか、あるいはいろんな事務関係の経費だとかも見直しをやりましてこれを切り詰めてまいったわけでありまして、初めてそういう意味で地方財政計画が一・九%マイナスになると。地方財政計画始まって以来でございまして、そういう意味では、そういうことで財政の健全化を図ってまいりたいと、こういうふうに思っておりますが。
 財源不足額につきましては、地方交付税と特例地方債、赤字地方債の総額を合わせますと、十三年度より来年度は四・五%多くしておりますから、普通の地方団体の財政運営につきましては私は支障がないものだと、こういうふうに考えております。
 それから、民主党の改革案についてどうだと、こういうお話がございまして、一括交付金案というのも私は一つの考え方だと思いますが、今の案を見せていただきますと交付税なんですね、一種の。第二交付税みたいなものでございまして、そうしますと、第一交付税、本来の交付税とどういうふうに差を付けるのかということと、それから、やっぱり補助金というのは国が一定の施策をやってもらいたいと、そういうことで地方にお願いするために補助するわけでありますから、そこで国のそういう期待の担保ができるかどうかと、こういう問題が私はあると思います。
 それから、税源移譲と地方交付税をもうやめてしまえと、こういうことでございまして、税源移譲は結構ですよ。ところが、何の税をどういう形で移譲するかということの具体案が必要ですしね、地方交付税をやめてしまいますと、今の小さい地方団体の財源保障をどうするのかと。財源調整だけに、財政調整だけに限りますと、財源保障ということはできなくなる。そういう意味で、財政調整交付金といって、かつてそういう制度がありましたけれども、そういうことも御提案でございますけれども、なお私は慎重な検討が必要ではなかろうかと。
 我々は、税源移譲を含めて国と地方の税財源の配分の在り方を見直していくと。今、六対四ですけれども、何度も同じことを言いますけれども、是非五対五にしてもらいたいと。地域的に偏在のない個人住民税を増やすなりあるいは消費税を四対一で分けておりますけれども、この地方の取り分を増やすなり、そういうことを是非やっていただきたいと、こういうことでございまして、経済財政諮問会議、地方分権改革推進会議で着実に議論を積み重ねてまいりたいと、こういうふうに思っておりますし、補助金の方は地方が箇所付けなんかが行える総合補助金というのを増やしておりまして、来年度は約九千億になりました。今年は七千億でございますから、二千多くなりましたんで、なおこの総合補助金制度の拡充に努力してまいりたいと、こういうふうに思っております。
 それから、交付税特会の借入れを残したではないかと。
 十二年末に十三年度の地財計画を決めますときに、森内閣でございましたが、当時の宮澤大蔵大臣と自治大臣でございました私で合意いたしまして、二か年で交付税特会の借入れはやめて、半分は国が一般会計で調達して加算する、半分は地方に赤字地方債を出してもらうと、こういうことにいたしました。
 そこで、十三年度は半分だけやりました。そして、十四年度で全部やろうと。こうしましたら、先ほども御指摘がありましたが、我々が思いました財源、ぎりぎりの財源不足額が六兆円程度かと思いましたら、八兆を超える大きい財源不足になったと。そうしますと、今年十三年度と十四年度を比べますと、一般会計の加算も赤字地方債も一挙に三倍になるわけです。これは──(「簡単にやれ」と呼ぶ者あり)済みません。政府も大変きつうございますし、地方団体もきつうございますんで、一年繰り延べさせていただいて、本年は四分の一だけ借入れを残しました。来年は是非解消したいものだと、こう考えております。
 ペイオフにつきましてはいろんな議論がございまして、研究会を作りましていろいろ検討いたしました。その研究会の結果を地方団体に教えて、周知しておりますので、地方団体はその研究会の報告を基にいろいろな組合せを考えてもらっておりますけれども、基本的には預金債権と借入れ債権を相殺するんですね。預金債権の方が多い場合には金融機関から担保を取る、あるいは国債や地方債やそういう債権運用をやる。さらには、もう一年この流動性預金は保護されるわけでありますが、そういうことをやっていくと。
 今後とも、十分地方団体と連携を取りながら、我々としても情報を提供し、あるいは十分な関心を持って対応してまいりたいと、こういうふうに思っております。(拍手)
   〔国務大臣武部勤君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(武部勤君) 高橋議員の御質問にお答えいたします。
 BSE問題の対応については、当初から、危機管理意識の希薄さや縦割り行政の弊害等、行政上の構造的な問題があったと痛感しております。
 したがって、この問題の解決は役人任せにせず、政治主導でこの体質を正すことが私の使命と考え、執念を持って農林水産省改革に取り組んでいるところであります。
 また、過去の行政対応上の問題点の解明を含め、今後の畜産・食品衛生行政の一元的改革を目指し、現在、BSE問題に関する調査検討委員会で、公開の下に、客観的な検証と科学的な知見に基づく御検討をお願いしているところであります。
 私は、農林水産省の先頭に立ち、感染経路の究明や生産者、流通業者及び中小企業等、影響を受けた方々に対する関連対策の実施等に全力で取り組んでいる所存であります。特に、消費者の方々に正確な情報を提供し、牛肉の需要回復に努めることが現下の喫緊の課題と認識いたしております。
 これらの課題に対して、消費者保護を第一に、消費者サイドに軸足を置いた農林水産行政を展開する観点から、政治主導での解決に向けて職責を果たしつつあるところでありまして、国民の皆様の信頼と安心を取り戻すため、今後とも全力を尽くしてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(福田康夫君) 高橋議員にお答えします。
 まず、武部農林水産大臣の責任についてお尋ねがございました。
 武部農林水産大臣の取るべき責任は、BSEに関する正確で科学的な情報を国民にきちんと伝え、国民の不安の払拭に努めるとともに、食品に関する消費者の信頼を回復するため、過去における行政措置等を点検し、農林水産省改革に全力で取り組むことにあると考えております。
 また、政府への信頼や一連の不祥事についてお尋ねがございました。
 政治家やその秘書などが口利きにより公共工事に不当に介入するようなことがあってはなりません。国民の政治への信頼を裏切る行為が相次いで生じていることは大変残念であります。どうすればこうした事件を防止できるか、法整備も含めて早急に改善策を講じ、真に国民から信頼される政治を目指して改革を進めなければならないと考えております。
 次に、改革が後退しているのではないかとのお尋ねがございました。
 そのようなことはございません。道路公団の民営化、住宅金融公庫の廃止など、これまで不可能だと思われていた改革が、国民の幅広い支持をいただきながら着実に実現の方向に向かっております。
 さらに、待機児童ゼロ作戦、雇用のセーフティーネットの充実、医療制度改革、循環型社会への転換、都市の再生、不良債権処理など、構造改革は着実に進んでおります。
 御指摘の十四年度の交付税特会借入につきましては、財政の透明化を進めたものと考えております。
 また、国債発行三十兆円枠につきましては、財政の規律、節度を確保し、公共投資の見直し等の改革を実現するとともに、国債市場への悪影響を回避するという意義があったものと考えております。
 いずれにしても、構造改革を今後とも強力かつ迅速に遂行してまいります。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(塩川正十郎君) 私に対する御質問は六点あったわけでございますけれども、既に総務大臣からほとんどお答えになっておることと重複いたしております。つきましては、大事な点を二、三補足いたしまして、以下の問題に答えていきたいと思っております。
 まず第一に、最初にお答えございました地方財政計画についての見解でございますけれども、これは、総務大臣が申しましたことは政府の統一見解でございますので、御了承いただきたいと思っております。私も同様でございます。
 それで、確かに規模におきましては一・九%縮小いたしましたけれども、一般行政経費あるいは給与関係経費というものは増額いたしております。でございますから、地方自治体の固有的行政事務の遂行には何ら差し支えないと思っております。
 次に、民主党の提案されました、個別補助金を廃止して地方の特性を生かした補助金制度に変えてはどうかというお尋ねでございます。
 そもそも国の補助金というものは、地方と協議して、共同でもってある政策目的を遂行するために支給しておる補助金でございますから、補助金の支給を、これを一般財源化して支給するということになりますと補助金の意味が薄れてくるということでございまして、この点は地方交付税の役割等、どうなるのかということを検討しなきゃなりません。
 しかしながら、現在、地方分権を進める一方において地方自治体の自主性を尊重するということが政治の大きい課題でございますので、その線に沿っていくとするならば、統合補助金というものの制度を設けて、これによって一層充実させていく方がいいのではないかと思っておりますので、これにつきましての努力をこれから進めていきたいと思っております。
 それから、民主党から提案しているNPOの優遇税制についてどうだということでございますが、いろいろ検討いたしましたが、民主党から出しておられます認定NPO法人の認定要件、これは誠に緩やかなやつなんです。これではやはり税金というものが公平公正、そして国民がやっぱり納得する条件の下に執行していかなきゃならぬということもございますし、いたしますので、認定要件につきましては、現在政府が取っておりますことを中心に進めていきたいと思っておりまして、ただしNPO法人を、これを今後とも積極的に発展し、推進させていく必要がございますので、なお一層のNPOの活動を十分に指導し、協議をして進めていきたいと思っております。
 それから、森政権下において、平成十四年度には地方交付税の特別会計の借入れからなくするというお話だったということでございますが、この件につきましては、先ほど片山総務大臣が詳しく分かりやすく説明いたしておりますので、これは省略させていただきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、これはよく言われる隠し財源、三十兆円の隠し財源に使っておるんじゃないかと言われること等ございますけれども、決してそういうものではなくして、お互い地方自治体との間に円満協調に、今後とも交付税の推進をできるための一つの知恵としてやったものでございますので、御理解いただきたいと思っております。
 それから、国債発行三十兆円、先ほど官房長官も申しておりましたように、これは一つの政策として実行したものでございまして、外為の特別会計からの繰入れだとか、あるいは地方交付税の先ほど申しました特別会計への借入金の操作等は、要するに隠し財源ではないかというお話でございますけれども、決してそうではなくして、これは財政の運用上の問題であり、計算技術の一つの問題だと思っております。御理解いただきたいと思っております。
 それから、中小企業に対する予算措置でございますけれども、これはいずれまた担当の大臣からもお話あると思うのでございますけれども、十三年度第一次補正並びに十四年度、今回の、補正予算と一体として、中小企業に対する十分なセーフティーネットを設定したつもりでございまして、これによってなお中小企業の活性化を更にどうするかということにつきましては、検討し、努力してまいりたいと思っておりますが、今回いたしました売掛債権の担保保証制度等はその一つでございまして、これを一層もっと使いやすい方向に私たちは努力していきたいと思っております。
 なお、特別保証制度によるところの費用の貸付けでございますが、これの返済条件についていろいろ考えろというお話がございまして、私たちも真剣に検討し、努力していきたいと思っております。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(竹中平蔵君) 高橋議員から一問御質問をいただいております。中小企業の実態への認識とその対応策ということでございました。
 中小企業の景況につきましては、昨年初めから悪化を続けておりまして、秋以降は大型倒産など関連中小企業に深刻な影響を与える問題を発生したと、その意味で非常に厳しく認識をしています。
 このような現状にかんがみ、したがって財務大臣のお話にもありましたように、改革先行プログラムにおいて、売掛債権担保融資保証制度の新設、セーフティーネット保証・貸付制度の充実等々の諸施策を講じたところでございます。
 さらに、先般のデフレ対応策においても、それらの制度の活用による資金供給の円滑化を含めて実効ある貸し渋り対策を織り込んだところでございます。
 一点、高橋議員のお話の中に、景気は、順調に景気は回復しているという認識を持っているという御指摘がございましたが、この点はそうではないつもりであります。昨日の月例経済報告におきまして、現状認識としては厳しい状況にある、しかし一部に下げ止まりの兆しが見られると、悪化から下げ止まりというのが認識でありまして、まだ底打ちまではまだ認識されない、ましてやまだ回復の状況ではない、これが政府の景気認識でございます。
 いずれにしましても、引き続き十分に注視しながら実効性のある政策を大胆かつ柔軟に展開していきたいと存じております。
 以上であります。(拍手)
#16
○議長(井上裕君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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