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2002/05/17 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第24号
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2002/05/17 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第24号

#1
第154回国会 本会議 第24号
平成十四年五月十七日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十五号
  平成十四年五月十七日
   午前十時開議
 第一 テロリズムに対する資金供与の防止に関
  する国際条約の締結について承認を求めるの
  件(衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、政策金融機関に対する検査の権限の委任の
  ための関係法律の整備に関する法律案(趣旨
  説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(倉田寛之君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 政策金融機関に対する検査の権限の委任のための関係法律の整備に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(倉田寛之君) 御異議ないと認めます。塩川財務大臣。
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(塩川正十郎君) ただいま議題となりました政策金融機関に対する検査の権限の委任のための関係法律の整備に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 政策金融機関につきましては、その財務の健全性及び透明性の確保の要請が高まっており、リスク管理を一層適切に行う必要があることから、政策金融機関に対して金融庁検査を導入できるよう、各政策金融機関の設置法において所要の措置を定めるため、本法律案を提出した次第であります。
 以下、その大要を申し上げます。
 本法律案は、各政策金融機関の設置法について、以下のとおり改正を行うこととしております。
 第一に、主務大臣は、立入検査権限の一部を内閣総理大臣に委任できることとするとともに、内閣総理大臣は、立入検査をしたときは、速やかに、その結果を主務大臣に報告するものとしております。
 第二に、内閣総理大臣は、主務大臣から委任された権限等を金融庁長官に委任するものとしております。
 以上、政策金融機関に対する検査の権限の委任のための関係法律の整備に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。
 よろしく御審議のほど、お願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(倉田寛之君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。浅尾慶一郎君。
   〔浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
#7
○浅尾慶一郎君 私は、民主党・新緑風会を代表して、政府提出、政策金融機関に対する検査の権限の委任のための関係法律の整備に関する法律案に関して、関係大臣に対する質疑を行わさせていただきます。
 まず、本法律を提出された小泉内閣、昨年の四月に華やかに船出をされて一年がたち、実績はこれからですよと言い続けるうちに支持率は急落、先日の新潟選挙区における黒岩宇洋さんの圧勝は、内閣支持率の低迷が決して数字の上の話だけではないことを事実をもって証明いたしました。正に、小泉内閣は末期症状であり、風前のともしびとなりつつあります。
 しかし、このような中にあって懸念すべきことがあります。それは、ちまたに言われております、小泉内閣がその延命策として、自民党内のいわゆる抵抗勢力に迎合し、構造改革という理念を忘れてしまうのではないかということであります。
 今、国民の皆さんは、失業の恐怖と不況の中で大変な痛みを強いられています。米百俵を食い逃げしてしまうような抵抗勢力の復活へ向けた動きがあるとするなら、各大臣がきちんとそれを封じておいていただかなくてはなりません。
 このような視点に立って今回の法律を眺めてみますと、この法律は、提案理由にありますように、九つの政策金融機関について、財務の健全性及び透明性を確保し、リスク管理を一層適切に行うための金融庁検査を導入するものであり、一応の評価はできるのではないかと考えております。
 しかし、今回の法案の対象となっております政策金融機関につきましては、昨年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画において、住宅金融公庫については五年以内の廃止、その他の機関については業務や組織の在り方について抜本的な見直しを行うことが明記されているところであります。
 よって、今回の法律案、一応は評価いたしますが、それは、政策金融機関の今後の在り方からすれば、民間でできることは民間でという原則に従い、個々の機関の民営化なり廃止へ向けた動きの中の過渡的な措置、一つのステップとして位置付けられて初めて前向きな評価が得られるものであり、決して抵抗勢力に迎合した政策金融機関の存続を既成事実化するための措置、問題の先送りというようなものであってはならないと考えるところです。
 そこで、この法律の審議に当たっては、一番重要なのは、政策金融機関が今後どうなるのか、あるいは政府としてどうするつもりなのかという将来のビジョンを関係大臣からきちんと明らかにしていただくことにあろうかと思います。
 私は、こうした観点から、関係大臣に以下の質問をさせていただきます。
 まず、本法案の提案者であります財務大臣に伺います。
 本法案の対象となっております政策金融機関の今後の在り方につきましては、本年二月の小泉総理の施政方針演説で、年内に内閣としての結論を得たいとされており、それを受けて経済財政諮問会議で検討がなされております。
 去る四月二十四日の経済財政諮問会議では、公表された議事要旨によりますと、民間人の議員の方から、民間金融と公的金融の関係を抜本的に見直すべきであるという建設的な提言もなされております。
 そこで、財務大臣、経済財政諮問会議の中心メンバーとして、今、正にいろいろと知恵を絞っていらっしゃることと思いますが、大臣は、今、政策金融機関と民間金融機関との関係をどのように考えておられますか。
 日銀総裁は、同じく四月二十四日の会議で、政策金融機関の融資先は大企業も多く、これらは民間金融機関が貸すべきところである、こういう状態をほうっておくのはおかしいと発言されております。大臣は、この見解に賛成ですか、反対ですか。明確にお答えください。
 また、財務大臣は、本法律案に関する衆議院における質疑で、民間金融機関が機能不全の状況だから、現状では、政策金融機関はそれを補完する役割があるという趣旨のことを述べておられます。とすれば、大臣の去る四月十一日の衆議院本会議での言葉をかりれば、民間金融機関が真に民間金融機関としての機能を十分に発揮という状態になれば政策金融機関は不要になるという理解でよろしいのですか。そして、その機能を十分に発揮した状態とはどんな状況でしょうか。さらに、それはいつごろのことになりますか。明確にお答えください。
 次に、経済財政担当大臣に伺います。
 大臣は、経済財政諮問会議の事務局として、会議の切り盛りをされていることと思いますが、去る四月二十四日の会議では、議事要旨によりますと、会議の最後に財務大臣から、政策金融機関の在り方も含め、総理がこの方向でやれということを指示する必要があるという注文が付いたようです。総理のリーダーシップはこんなところにも表れているのかなというふうに思われるわけでありますが、総理から政策金融機関の在り方についてその後何か指示はあったのか、あるいはなかったのか、明確にお答えいただきたいと思います。そして、あったとすればどのような指示であったか、お答えください。
 また、大臣自身は、民間金融機関と政策金融機関との関係についてどのように考えるのか、民間金融機関が機能を十分発揮すれば政策金融機関は不要になると考えるのか考えないのか、明確にお答えください。
 さらに、去る五月十三日の経済財政諮問会議では、我が国の経済活性化戦略について六月のカナナスキス・サミットに向けて取りまとめを行うという方針が示されておりますが、サミットへ向けて政策金融機関の在り方については何か方向性を示す予定があるのかないのか、明確にお答えください。
 次に、金融担当大臣にお伺いいたします。
 まず、大臣は、私が先ほど来お話をしております、民間金融と公的金融の関係を抜本的に見直そうというその経済財政諮問会議のメンバーに入っておられません。重要な金融問題を議論する会議に大臣が入っていないのはなぜだと思いますか。このままでよいのですか。あるいは自ら進んで会議に加わろうというつもりはないのですか。明確にお答えください。
 また、大臣は、本法案成立後に実際の金融検査を指揮されることになります。政策金融機関については、少なくとも現状において、中小企業に対する融資についてはそれなりの役割を果たしているという側面があると思いますが、その中小企業に対する融資において、貸し渋り等の批判を招くことのないよう配慮する必要があります。実際の金融庁の検査では、政策金融機関の現状における役割をどのように反映するつもりですか。それとも、民間金融機関と同じ検査を行い、結果増える不良債権は政策運営コストとして反映されるつもりか、明確にお答えください。
 次に、国土交通大臣にお伺いいたします。
 本法案の対象となっております住宅金融公庫については、先ほど申しましたように、五年後に廃止ということが既に閣議決定をされております。この公庫の廃止へ向けてどのような手順で取り組んでいくのか、検討状況を具体的にお答えください。
 最後に、総務大臣にお伺いいたします。
 昨年十二月に、政策金融機関とともに郵政公社についても金融庁検査を平成十五年中に導入することが閣議において口頭了解されております。この口頭了解を踏まえて、政府は先日、日本郵政公社法案と信書便法案を国会に提出しておりますが、小泉総理は、内閣がつぶれるか自民党がつぶれるかという並々ならぬ決意で法案を提出されたようです。
 そこで、大臣、あなたも内閣の一員として、自民党がつぶれても構わないという決意を持っておられるんでしょうか。この両法案の成立に向け、大臣は、自民党と法案とどっちを選ぶのかと問われたら、法案の成立を選ぶという決意を持っていらっしゃるのか、それともそれほどの決意はないのか、明確にお答えください。
 また、信書便法案が駄目なら郵政公社法案だけでも成立を図るという、言わば妥協案のようなものは考えないのですか。明確にお答えください。
 さて、政府提出の政策金融機関に対する検査の権限の委任のための関係法律の整備に関する法律案に対する幾つかの質問をさせていただきました。
 申し上げましたように、この法案は、改革の道筋としては一応の評価もできないわけではありませんが、法案を提出されている小泉内閣が風前のともしびでは、この法案の成立の後に政策金融機関の在り方をきちんと見直して改革をしていただけるのか、大変心もとないものがあります。
 自民党によってそのともしびが吹き消されるのか、あるいは内閣改造によって延命を図るのか、私には到底思いの及ばないところではありますが、いずれにせよ、そこには国民という存在が不在ではないかと思われます。国民の皆さんは、今、不況にあえぎ、失業の恐怖におののいているのです。このようなときこそ、この国会においては、国民の皆さんがあしたへ向かって夢をつないでいけるような議論をすることが一番大切だと考えております。
 少なくとも、本日、この本会議場におきまして、問題の先送りではない、この法案の向こうには、民間でできることは民間でという原則にのっとって、政策金融機関及び関係機関の今後の在り方について、明るい、夢のあるビジョンが見えるように、各大臣には明確かつ具体的に御答弁をお願いいたします。
 関係大臣の御答弁が十分に納得できない場合には再質問させていただくことをあらかじめ申し添えさせていただきまして、取りあえず私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(塩川正十郎君) 浅尾議員にお答えいたしたいと存じます。
 まず、最初の御質問でございますけれども、政策金融機関と民間金融機関との関係についてどのようにしているか、政策的にもどう扱うのかというお話でございました。
 政府は、再三申しておりますように、政策金融機関は、できるだけ公社公団の整理と相まって行政の改革を進める上において整理をしたいということを表明しております。その整理も、全廃ということではなくして、真に政策金融として必要なものの特化をしていくことによって国民のニーズにもこたえる道があるということも含んでの整理合理化を進めていっておるところでございます。
 しかし、現在の状況を見ますならば、従来からの金融機関は不良債権を多様に、しかも多大に擁しておりますことと、それから民から民へというその思想は我々も尊重するのでありますけれども、金融機関の機能が十分に発揮されておらない状況にございますので、ここしばらく、従来やってまいりました政策金融機関というものを、これを維持しながら、その社会的、経済的ニーズにこたえていかざるを得ないであろうと思っております。
 そのような考え方について、第三番目の問題と関係するのでございますけれども、それでは、今後の政策金融機関の機能が十分に発揮するために、民間金融機関が真に民間金融機関として機能を十分に発揮し得るということになった場合には政策金融機関はどうするのかという御質問でございますが、その際には、政策金融機関はその役割を果たしてくることになるのでございますけれども、先ほど申しましたように、なお民間金融機関で補い得ない分野があるであろうと思うのでございまして、そういうようなものについては特化していく必要があるし、また、民有機関で十分に代替し得るものがあるとするならば、それによって政府金融機関は交代をしていくということをやればいいということでございます。
 この判断をいつごろにするかということでございますけれども、一応は、現在の市中の金融機関の状況等を見ましたならば、五か年ぐらいは必要なのではないかなと思っておりまして、その間に民間の金融機関が十分に金融機能を発揮してくれるように再生してくれることをこいねがっておるところであります。
 それから、二番目の問題で、逆になって恐縮でございますけれども、日銀総裁が言っておったということの中に、政策金融機関の融資先は大企業が多くて、民間金融機関が貸すべきところを政策金融機関がこれを代替しておるんではないかというお話でございました。
 政府系金融機関は、御承知のように九つの機関がございますけれども、その中で日銀総裁が指摘するのに該当する金融機関として見ますならば、政策投資銀行とそれから国際協力銀行、この二つではないかと思っております。他の金融機関はおおよそ中小企業なりあるいは国民生活に密着した金融でございますので、この点につきましては、先ほど申しておりますように、金融機関が金融機能を発揮すれば順次特化していけばいいと思うのでございます。
 つきましては、先ほど申しました二銀行についてでございますけれども、政策投資銀行等におきましても融資先を順次変えてきておりまして、これも社会的なニーズに、あるいはまた自治体のニーズに合った投資に重点を置いておるのでございまして、例えば、バリアフリーの進行、積極化、あるいは電力におきましては電線の地中化ということがございますし、航空会社に対しましてはテロ対策の資金として拠出しておるということでございまして、順次大企業からの撤退、融資を撤退してきておりまして、現在は主として地域開発に重点を置いておるということでございます。なお、更に政策投資銀行の融資先を限定していくように指導してまいりたいと思っております。
 なお、国際協力銀行でございますけれども、これは、政府の外交政策と密接な関係がございますので、これは一概に特化をするということは非常に困難ではございますけれども、政府の方針を順次国際協力銀行に反映さすように持っていきたいと思っておるところでございます。
 なお、ちなみに、ちょっと申しまして、政策投資銀行は昨年から、十三年度から十四年度に掛けまして二五%の融資を削減する予定でございますので、御承知いただきたいと存じます。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(竹中平蔵君) 浅尾議員から三点の御質問をいただいております。
 まず、政策金融機関の在り方に関する総理からの指示の有無ということでございます。
 政策金融機関につきましては、既に総理が施政方針演説におきまして、経済財政諮問会議で検討して、年内には結論を得るという方針を示されており、現在、これを受けて諮問会議で議論を行っているところであります。また、諮問会議の場においても、中長期的に望ましい姿を考えて、その上で今どうすべきかを考えてほしいという御指示をいただいております。
 今後、議論が進捗した段階で、総理から更に具体的な御指示をいただくということもあろうかと思いますが、当面はこのような総理のお考えに従いまして議論を深めていくのが諮問会議の役割であるというふうに考えております。
 民間金融機関と政府系金融機関との関係及び民間が機能を発揮した場合のその後の政策金融機関の必要性についてのお尋ねがございました。
 政策金融機関につきましては、民間にできることは民間にというこの原則の下、民間の補完に徹するべきであるというふうに強く考えております。
 また、民間金融機関が機能を十分に発揮した状況における政策金融機関の必要性や役割につきましては、経済財政諮問会議において、こうした民間補完の原則の下、更にはその目的とする政策を実現するに当たって政策コストを最小化するというような判断基準もあろうかと思いますが、今後、諸外国の例も踏まえながら幅広い観点で議論を深めてまいる所存でおります。
 サミットに向けて政策金融機関の在り方について方向を示す予定があるのかというお尋ねがございました。
 先ほど答弁申し上げましたとおり、政策金融機関については、年内に結論を得るべく、目下、議論を行っているところであります。現在のところ、したがいまして、諮問会議として政策金融についてサミット前に取りまとめを行うということは予定をしておりません。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣柳澤伯夫君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(柳澤伯夫君) 第一の質問は、経済財政諮問会議への私、金融担当大臣の参加についてどう考えるかといったことについてお尋ねがございました。
 経済財政諮問会議の議員につきましては、内閣府設置法上、十人以内という枠が決められておりまして、その中で内閣総理大臣が指定をされることになっておりまして、御指摘のとおり、現在、金融担当大臣は経済財政諮問会議のメンバーには入っておりません。しかし、これまで金融に関して議論がなされる場合には、金融担当大臣が臨時議員として出席を求められ、随時、議論に参加をいたしているところでございます。
 政策金融の在り方につきましては、民間でできることはできるだけ民間にゆだねるとの、これは小泉総理の大原則でございますが、この考え方の下、中長期的視点から周到に議論すべき重要なテーマであると私自身認識しておりまして、今後、これまでと同様、必要に応じて臨時議員として審議に参加をして、必要なテーマ、論議に参加すべきテーマについては十分議論をさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
 それから次に、政策金融機関に対する金融庁検査の方針についてのお尋ねでございます。
 今回の措置は、主務省庁において金融庁のノウハウを活用することが有用と判断されたために取られるものでございますので、基本的には、民間金融機関に用いられる現行の金融検査マニュアルに示されたもろもろの基準を、委任を受けたリスク管理分野について適用していくべきものだと、このように考えております。その上で、各政策金融機関の業務の特殊性等について配慮すべきことは配慮するということは、これは検査というより監督の分野の問題であると私自身は思います。
 したがいまして、検査におきましては、やはり先ほど原則論を申し上げたとおり、検査マニュアルの基準を適用して、先ほど議員自身が御質問の中でおっしゃられたように、コストとして明らかになることを展望して検査の結果を適切に示していく、こういうような方式を取るべきものだと、このように考えているところでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣扇千景君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(扇千景君) 浅尾議員から住宅金融公庫の改革の手順についてのお尋ねがございました。
 住宅金融公庫については、民間でできることは民間にゆだねる、その基本原則の下に、昨年の十二月、閣議決定されまして、整理合理化計画においては、今、議員がおっしゃったように、五年以内に廃止する、また、民間住宅ローンの証券化支援に係る業務については住宅金融公庫が先行して行うとともに、公庫の廃止の際にこれを行う新たな独立行政法人を設置する、また、融資業務については段階的に縮小するとともに、民間金融機関が円滑に業務を行っているかどうかを勘案して最終決定する、その方針が示されたところでございます。
 既に、民間では新たな魅力的な住宅ローンの商品開発の動きが、当時二社から、現在では少なくとも八社にまで広がり、なお国民の不安の解消や新たな選択肢の拡大に役立っている例も見られているところでございます。
 さらに、整理合理化計画の趣旨を踏まえまして、住宅金融公庫の融資業務につきましては、平成十四年度において、従来の最高十割までとされていました融資率の上限を、年収八百万円超の者については五割、そして年収八百万円以下の者につきましては八割まで引き下げるなど、段階的な縮小に取り組んでいるところでございます。
 今後は、住宅金融公庫が先行して行うこととしております証券化支援業務の早期の導入を図るなど、公庫の改革の具体化を一層推進してまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(片山虎之助君) 浅尾議員から大変公社関係四法案の御心配をいただきまして、ありがとうございます。
 御承知のように、せんだって四法案、国会に提出させていただきました。このうち、公社化法は、これは中央省庁再編基本法に基づいて十五年度中に今の事業を国営公社にすると、これははっきり書いておりますから、これはこれでやらせていただく。また、郵便事業への民間参入につきましては、郵政公社化に合わせてこれは実現するということを平成十二年十二月の行政改革大綱の中で決めまして閣議決定しているところでございます。
 したがいまして、総理もそうでございますが、私も、四法案を一括御審議いただいて一括成立をさせたいと、こういうふうに思っておりますが、それには自民党及び与党の十分な御理解と御協力を得たいと、こう思っておりますので、今後努力してまいります。
 以上であります。(拍手)
#13
○議長(倉田寛之君) 浅尾君から再質疑の申出があります。これを許します。浅尾慶一郎君。
   〔浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
#14
○浅尾慶一郎君 財務大臣及び経済財政担当大臣にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 先ほど、民間金融機関が機能を十分に発揮すれば政策金融機関は民間とすみ分けをしながら不要になってくるというような御答弁をいただいたわけでありますが、私は、その機能を十分に発揮するという状態、その具体的な中身について是非とも財務大臣にお伺いをしていきたい。そして、あわせて、その具体的な中身というのは、それを具体的に実現するための具体策をもって中身になるのではないかな、こういうふうに思いますので、機能発揮の中身及びその実現のための具体策を質問をさせていただきたい、このように思います。
 また、経済財政担当大臣には民間金融機関と政策金融機関との関係についてお伺いをさせていただいたわけでありますが、経済財政諮問会議においても、本来は民間金融機関が十分に機能を発揮すれば政策金融機関の縮小ということが図れるわけでありますから、そのためには、今一番の課題となっております不良債権問題について、その抜本的解決を図るため、金融担当大臣を呼んでいただくことが必要なんではないかなということも思うわけでありますけれども、その具体策についてお伺いをさせていただきたい、こういうふうに思っております。
 そして、サミットに向けて、政策金融機関については、先ほどこれは後ほどなのでやらないというふうにおっしゃっておられましたけれども、少なくとも、経済活性化戦略においては、我が国が抱えております金融問題の解決に向けて具体的な具体策を盛り込んでいかれた方がいいんではないかと思いますので、その点についても併せて質問をさせていただいて、私の再質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(塩川正十郎君) 私に対する再質問でございますが、これは金融担当大臣との、要するにどちらにも関係することでございますので、私が申し上げることは私の意見として御承知いただきたいと思っております。よろしゅうございますか。
 それで申し上げますと、私は、まず第一に、一つは、不良債権の整理というものがやはりもう少し深刻に整理していく段階に入っていくべきだと思っておりますし、また、この整理を急ぐべきであると思っております。これ完全にというわけではございませんけれども、世間で、今経済界で騒がれておるような不良債権の滞留状態ではやはり健全な機能を発揮することはできないと、こう思っております。
 二番目の問題といたしまして、金融機関がもっと貸出し能力を高めてもらうということと、そして営業方針ももっと多様化して、真に金融機関としての機能を発揮してもらうようにすることが大事だと思っておりますが、そのためには、やっぱりもっとしっかりともうけてしっかりと融資をするという、そういう体制を取らなきゃならぬと思いますし、特に最近のように、中小企業に対する貸し渋りであるとか貸しはがしであるとかいうことで、世間が、経済界がこれを非常に強く取り上げておりますような状況では、金融機関が正常化しておるということは言い難いんではないかと思っております。
 そういう努力をしていただいた上で、金融の機能を十分に発揮していく、こういうことを私は考えておるのでございまして、御了承いただきたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(竹中平蔵君) 二点、御質問をいただいております。
 民間部門の金融仲介機能を一体どのように高めていくのかということ、それに関連して、特にサミット等々の時期を意識して諮問会議で何をするのかという御質問だったと思いますので、二つ合わせさせていただきたいと思いますが、基本的には、今、財務大臣がおっしゃったことに尽きているのかなと思います。
 まず、金融仲介機能を高めるためには、これは金融機関のバランスシートをきれいにしていっていただく必要があるわけで、そのための資産査定の強化、これは特別検査等々を踏まえてかなり今進みつつある段階であるというふうに認識をしております。それを受けて、バランスシートをきれいにすると同時に、やはり銀行自身がもっともっと国際的に見て十分な収益力を持っていかなければいけない、新しい収益力を高めるためのビジネスモデルを持つことであるというふうに思います。
 片やストックの問題、片やフローの問題でありますが、それらを総括して言えることは、銀行部門のやはりガバナンスを高めていただくことであるということになると思います。この点は、柳澤大臣を中心にこれまでも早期是正の措置等々を踏まえて政策が組み立てられてきたところであろうかというふうに思いますので、それが更に強化されていくということになるのかなというふうに考えております。
 諮問会議におきましては、こういった不良債権問題につきまして、引き続き評価、点検するということを総理から指令をいただいておりますので、そうした中で継続的にこれまでもやってきたというふうに認識しておりますが、更にそうした努力を続けたいというふうに思っているところでございます。(拍手)
#17
○議長(倉田寛之君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#18
○議長(倉田寛之君) 日程第一 テロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長武見敬三君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔武見敬三君登壇、拍手〕
#19
○武見敬三君 ただいま議題となりましたテロ資金供与防止条約につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 この条約は、ハイジャックや爆弾テロ等の一定のテロリズムの行為を行うために使用される資金を提供し、又は収集する行為を犯罪として定め、その犯罪についての裁判権の設定、その犯罪に使用された資金の没収等について定めるものであります。
 委員会におきましては、資金洗浄や不正送金によるテロ資金供与の実態、テロリズムの定義と国連での包括テロ防止条約の作成交渉、本条約実施のための国内法における犯罪の構成要件等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、採決の結果、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(倉田寛之君) これより採決をいたします。
 本件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#21
○議長(倉田寛之君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#22
○議長(倉田寛之君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十三  
  反対               六  
 よって、本件は承認することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#23
○議長(倉田寛之君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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