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2002/07/10 第154回国会 参議院 参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第38号
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2002/07/10 第154回国会 参議院

参議院会議録情報 第154回国会 本会議 第38号

#1
第154回国会 本会議 第38号
平成十四年七月十日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三十九号
  平成十四年七月十日
   午前十時開議
 第一 道路運送車両法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等
  に関する法律案及び独立行政法人石油天然ガ
  ス・金属鉱物資源機構法案(趣旨説明)
 一、日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法
  案、民間事業者による信書の送達に関する法
  律案及び民間事業者による信書の送達に関す
  る法律の施行に伴う関係法律の整備等に関す
  る法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(倉田寛之君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(倉田寛之君) 御異議ないと認めます。平沼経済産業大臣。
   〔国務大臣平沼赳夫君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(平沼赳夫君) 石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 我が国のエネルギー供給の大宗を占める石油天然ガスは、国内供給のほぼ全量を輸入に依存しており、その安定的な供給を確保するため、自主開発油田・ガス田の確保と石油備蓄の増強が引き続き重要であります。
 しかしながら、石油公団が、これらを実施してきたこれまでの手法において、効率的な事業運営への要請に対する対応に迅速さ、的確さが欠けていた面があることは否定できません。そのため、今般の特殊法人等改革において、事業及び組織形態について抜本的な見直しを行うことが求められてきたところであります。
 こうした状況を踏まえ、昨年十二月に特殊法人等改革基本法に基づいて決定された特殊法人等整理合理化計画の着実な実施を図るため、今般、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 本法律案は、石油公団及び金属鉱業事業団の廃止等を円滑に実施するため、以下のような措置を講ずるものであります。
 第一に、この法律の公布の日において、石油公団の探鉱融資業務等を廃止するとともに、開発事業資産の管理・処分の業務を新たに加えることといたします。同公団の事業計画を経済産業大臣が認可する際には、当該業務に関する部分について、あらかじめ、内閣総理大臣に協議するとともに、総合資源エネルギー調査会の意見を聴くことといたします。
 第二に、この法律の公布の日から一年八か月以内に、現在石油公団が行っている国家備蓄を国の直轄事業として行うことといたします。
 第三に、この法律の公布の日から一年九か月以内に、金属鉱業事業団を廃止することとし、同事業団の権利及び義務は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構に承継することといたします。また、石油公団の業務のうち、石油開発技術指導、国家備蓄管理等の業務を同機構に移管し、これらに関する権利及び義務を同機構に承継することといたします。その際、石油公団の業務を資産の管理・処分業務に縮小し、臨時の業務として、既に同公団が締結している契約に係る出資及び債務保証を行うことといたします。
 第四に、この法律の公布の日から三年以内に石油公団を廃止し、その権利及び義務を国及び別に法律で定める株式会社に承継することといたします。また、当該株式会社をできるだけ早期に民営化するため、必要な措置を講ずることといたします。
 引き続きまして、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 今般の特殊法人等改革において、石油公団及び金属鉱業事業団の事業及び組織形態については抜本的な見直しを行うことが求められてきたところでありますが、石油天然ガス及び金属鉱産物の安定的な供給を確保するための必要な事業等は引き続き実施していくことが重要であります。
 本法律案は、石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案に基づき金属鉱業事業団が解散し、石油公団がその業務の一部を廃止することに伴い、それらの業務並びに権利及び義務を承継する独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構を設立するため、必要な規定を整備するものであります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構は、石油天然ガスの探鉱等及び金属鉱物の探鉱に必要な資金の出資と債務の保証、それらの鉱物資源に係る技術の実証及び指導、国が備蓄を行っている石油及びその備蓄施設の管理の受託、金属鉱産物の備蓄、金属鉱業の鉱害防止等の業務を行うことといたします。なお、石油等の開発に係る債務保証については、債務保証のための信用基金を設け、これに基づき一定の限度を設けることといたします。
 第二に、本機構はこの法律の公布の日から一年九か月以内に設立することといたします。
 第三に、本機構設立後、石油公団が廃止されるまでの間は、同公団の既存契約に係る出資・債務保証については、同公団の臨時の業務として行われるため、本機構の出資・債務保証業務の対象としないことといたします。
 以上がこれらの法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(倉田寛之君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。岩本司君。
   〔岩本司君登壇、拍手〕
#7
○岩本司君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました石油公団廃止関連の二法律案について、関係大臣に質問をいたします。
 まず、巨額の赤字を抱える石油公団の今後の損失見通しとその処理方針に関して伺います。
 石油公団の平成十二年度決算によると、石油公団は、昭和四十二年の創設以来、石油開発会社に対し、出資の累計九千九百九十五億円、融資の累計一兆一千五十一億円、合計二兆一千四十六億円の探鉱投融資を実施しておりますが、その損失額の累計は既に八千七百四十五億円にも上っております。
 この間、公団の投融資対象会社は二百九十八社が設立されておりますが、このうち、十二年度末までに事業の不成功により事業終結等を行った会社は百九十四社、そのほか解散準備中の会社は三十五社に上り、現に原油を生産し、決算上も剰余金を計上している会社はわずか十三社にすぎません。
 こうした結果、石油公団の探鉱投融資事業に対しては、これまで国の石特会計等から累計で一兆二千三億円もの国民の税金が公団への出資金として投入されてきましたが、石油公団は平成十二年度末現在で四千二百十五億円もの累積欠損金を抱えるに至っております。
 これに加えて、石油公団では、これまで、いわゆる特別対策会社に対し貸付金元本の返済猶予や利息の棚上げ等の延命措置を講じてきておりますが、今後、これら特別対策会社等の処理、更には、現在探鉱中の開発会社に係るプロジェクトの成否により、最終的に国民の負担となる石油公団の累積欠損金も更に増大することが懸念されるところであります。
 石油公団に累積欠損金が生じるということは、言うまでもなく、石油の探鉱投融資事業に充てられた国の出資金、すなわち国民の貴重な税金が失われることを意味します。それのみならず、石油公団の投融資事業に対して出資されてきた国民の税金は、本来、これをより有用なほかの事業に使っていたならば利息が付いて戻ってくるべきものであり、その意味では、この間に費やされた国民によるコストは出資金一兆二千三億円にとどまらず、はるかにこれを上回るものであって、現状は極めて深刻な状況であると言わざるを得ません。
 そこで、まず平沼経済産業大臣に伺います。
 この法律案による石油公団廃止時において、公団の累積欠損金はどの程度と見込まれ、その処理をどのように行おうと考えておられるのか。また、とりわけ、特別対策会社として一千四百億円を超える貸付金利息の棚上げ等を行っておきながら、現状で三千四百億円を超える欠損金を抱えているジャパン石油開発株式会社の処理を今後どのように行っていくつもりであるのか。そして、石油公団の資産処分によっても最終的に国民負担が生じる場合に、だれがどのような責任を取るつもりであるのか、大臣の御所見をお伺いいたします。
 次に、石油公団の清算のための資産処分について伺います。
 法律案では、石油公団の業務を引き継ぐ独立行政法人の設立の際に、石油公団を資産処分等の清算のための組織に改組するとともに、その後の石油公団等の廃止時に、別に法律で定めるところにより公団の権利義務を承継する特殊会社を設立して、できるだけ早期に民営化する旨が規定されております。
 しかし、これまで多額の損失を生んできた石油公団自らが、自身の清算のための資産処分を行うことは、本来整理すべき投融資先会社が整理されず、過去の過ちを再び繰り返すことが大いに危惧されるところであります。
 また、石油公団の資産処分に際しては、法律案では内閣総理大臣、実質的には行政改革担当大臣に協議することとされております。この点で、経済産業省からは、石油公団清算の資産処分に関しては、優良な開発会社の株式を特殊会社に残し、政府主導で石油開発等の中核となる和製メジャーを育成するとの考えも示されておりますが、これは、実質的に官僚支配の強化であり、政府全額出資の特殊会社による民業圧迫にもつながるという点で行政改革の趣旨に反するものではないでしょうか。
 政府が石油公団を廃止するというならば、優良資産こそ早期に民間に売却し、民間の知恵と能力を最大限に活用していくべきであり、そのことにより、国の出資金の早期回収と国民負担の最小化を考えていくのが筋であります。
 また、我が国のエネルギー政策上、石油開発等に取り組む中核企業の育成がどうしても必要だとしても、その目的は、官主導の特殊会社を設立しなくても、優良資産の民間への売却自体によって十分達成可能であると考えますが、いかがでしょうか。
 経済産業省が和製メジャー育成という掛け声の下、特殊会社の設立にこだわるのは、これまでの石油公団の実質を維持したい、この特殊会社の子会社を含め、自らの天下り先を維持したいと勘ぐられても仕方がないと思いますが、これらの点についてどのように考えるのか、石原行政改革担当大臣及び平沼経済産業大臣の御所見をお伺いいたします。
 また、これに関連して、平沼経済産業大臣に伺います。
 石油公団清算のための資産処分に関しては、整理すべきものは整理し、売却すべきものは売却するとされておりますが、その際、何より重要なのは、経営責任、行政責任を明確にすることなのではないでしょうか。
 民主党では、去る六月十九日、二十日、議員を五チームに編成し、石油開発会社、石油備蓄会社に調査団を派遣しております。そこでは、石油公団の出融資先会社に対しては、役員に限定せず、更に石油公団からの天下りも含めますと、延べ人数で約百五十人もの天下りがあるという実態が明らかになりました。
 石油開発会社については、経営においても石油開発においても素人が少なくなく、また、将来への見通しもなく延命させている企業が多いことに驚いております。長期の不況に直面し、金融機関からの貸し渋り、貸しはがしに遭って身ぐるみはがされております中小企業者からすれば、国民の血税を使って、赤字を出しながらものうのうとしている経営者の態度は言語道断であります。
 この点で、各石油開発会社の整理に際して、損失を出したり、解散に追い込まれた会社の役員には個人資産を差し出すくらいのことを求めるべきと考えますが、経営責任、行政責任の取り方について、平沼経済産業大臣はどのようにお考えでございますか。
 さらに、五月の完全失業率は五・四%で、四月から〇・二ポイント悪化し、完全失業者数は三百七十五万人に達しております。リストラや減給の憂き目に遭っているサラリーマンやその御家族からすれば、天下りの高級官僚が、ろくに仕事もせずに二千万円以上の給料をもらい、三年いただけで三千万円もの退職金を受け取っているようなことは法外なことと言わざるを得ません。
 私たち民主党を始めとする野党会派は天下り禁止法案を国会に提出しておりますが、今般の石油公団廃止関連法案にはそうした措置はどう具体化されておりますか。それとも、今後も従来のような天下りを見逃すつもりでございますか。平沼経済産業大臣の明快なる御答弁をお願いいたします。
 次に、石油公団の巨額な赤字を生み出す背景となりました特別会計の見直しについて伺います。
 石油公団に巨額の欠損金が発生した一つの背景には、石油税を実質上特定財源としてきました石特会計、すなわち、石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計において、その予算消化という観点から、経済性、採算性に問題のあったプロジェクトにまで安易に投融資が行われてきたことがあり、これにより多額の国民の税金を無駄にしてきた石油公団及びその監督者たる歴代の経済産業大臣の責任は極めて大きなものがあると言えます。
 石特会計においては、近年でも石油対策には四千億円から五千億円の予算が組まれ、そのうち開発関係には一千億円前後の予算が投入されてきております。
 これに対し、今日、地球温暖化問題への対応という面からも新エネルギーの開発普及が大きな課題となっていますが、新エネルギー関係の予算は、近年大きく増加してきているとはいえ、数百億円規模であり、その予算配分についても適切にシフトさせていく必要性はますます高まっていると考えます。
 こうしたずさんな投融資の温床となった石特会計の特定財源については、直ちに使途を見直して新エネルギー関係予算に配分すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 この点、今後の環境税の導入ということも視野に入れなければならないものと思いますが、当面、電源立地対策等の特定財源である電源開発促進税の見直し、揮発油税等の道路特定財源の見直しに関する考え方と併せて、塩川財務大臣及び平沼経済産業大臣の御所見をお伺いいたします。
 最後に、今回の石油公団の廃止は、小泉内閣が標榜する聖域なき構造改革の一環としての特殊法人等改革の第一弾となるものであります。しかし、その実態は、石油公団の廃止といっても、その資産処分は公団自身が行うとともに、公団廃止後も目的、理念が不明確な新たな特殊会社を設立しようとするものであり、これでは、結局、これまでの失敗の反省もなく、また、その責任も問うことなく、官主導の石油開発が実質的に継続するということが大いに懸念されるところであります。
 そうした見せ掛けの改革ではなく、真に国民に資する改革を実行すべきことを強く主張いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣平沼赳夫君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(平沼赳夫君) 岩本議員にお答えをさせていただきます。
 石油公団廃止時の欠損金見込みとその処理及びジャパン石油開発株式会社の処理についてのお尋ねについてまずお答えをさせていただきます。
 平成十三年三月末の決算時におきまして、公団の累積欠損金は四千二百億円であります。なお、本法案に基づく今後の資産の整理、売却の過程において処分損や売却損あるいは売却益が発生することとなります。このような資産処分の結果に加え、石油公団が解散し、会社等へ承継される資産の内容を確定するに伴い最終的な欠損金が確定され、当該欠損金は公団解散とともに処理されることに相なります。
 また、ジャパン石油開発については、引き続き我が国のエネルギー安定供給上の重要なプロジェクトであると認識しておりますが、油層の問題点を克服するため多額の投資が必要であったこと、権益比率が低下したこと、さらには油価の下落、円高等により、御指摘のとおり、厳しい経営状況に陥ったことは事実であります。
 このようなジャパン石油開発の資産を含めまして、石油公団の開発関連資産の整理、処分については、経済産業大臣はその事業計画を認可するに当たって、総合資源エネルギー調査会の意見を聴くとともに、内閣総理大臣に協議することといたしておりまして、関係者のコンセンサスを得つつ、公明正大に行うように努めてまいりたいと、このように思っております。
 次に、石油公団の資産処分によっても最終的に国民負担が生じる場合の責任についてのお尋ねであります。
 これまで石油公団が行ってきた出融資等については、我が国自主開発原油の確保を通じまして、緊急時における我が国への石油の安定供給に一定の役割を果たしてきているものと認識をいたしております。
 ただし、これまでの石油公団の運営や財務面については、石油危機などを背景に自主開発原油の量的確保に重点を置く余り、資金の効率的運用に関し十分でない面があったことは、御指摘のとおり、私は事実だと思っております。
 また、石油公団による探鉱投融資制度は、巨額の財政資金をリスクマネーとして供給する制度であるにもかかわらず、その事業運営については国民に対する情報公開が必ずしも十分ではなかった面がございました。
 さらに、出資及び減免付融資を合計して原則として七割まで財政資金による支援が可能であったことから、主体であるべき民間事業者の経営責任があいまいとなった、こういう面もあったと私は思っております。
 このため、石油公団を監督する担当大臣といたしまして、このような石油公団の財務、事業運営についての問題提起を受けまして、石油公団再建検討委員会及び石油公団開発事業委員会におきまして、石油公団の業務運営につきましては徹底的な見直しを行わせ、そこで指摘された事項のほとんどすべてについて着実に改革を実施させてきているところでございます。
 また、今般の特殊法人等改革におきましても、これまでの反省に立って、石油の開発のためのリスクマネー供給機能、研究開発機能等については独立行政法人に行わせることとし、これによりまして業務運営の効率化、対象プロジェクトの厳選を図っていくほか、支援の内容につきましても、減免付融資を廃止するとともに、支援比率を五割までに限定するなどの措置を講ずることとしております。こうした改革を徹底することによりまして、政府、公団についての責任を全うしていく所存でございます。
 次に、特殊会社の設立が民業圧迫という点で行政改革の趣旨に反するではないか、このようなお尋ねでございますけれども、特殊会社の目的・業務につきましては別に法律で定めることとなっております。政策論としては御指摘のような考え方もございますけれども、今後の議論の中で具体的な姿を明らかにしてまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、特殊会社は、将来、できるだけ早期に民営化することとしておりまして、行政改革の趣旨に十分沿ってまいりたいと、このように思っております。
 次に、石油公団の資産について、売却による出資金の早期回収、国民負担の最小化及び中核的企業の育成との関係についてのお尋ねであります。
 石油公団の開発関連資産につきましては、自主開発原油を確保すべく、過去三十年余にわたって石油開発プロジェクトに資金供給を行った結果得られたものでありまして、我が国の国民経済上重要な財産としての意味を持つものであります。開発関連資産の整理、売却に当たっては、このような資産の重要性に加えて、国民への負担の最小化、利益の還元に配慮しながら実施する必要があると考えておりまして、関係者のコンセンサスを得つつ、公明正大に進めてまいりたいと思っております。
 また、中核的企業グループにつきましては、平成十二年八月の石油審議会基本政策小委員会中間報告においてその必要性が提言されておりまして、経済産業省といたしましては、引き続き石油の安定供給の確保の観点から重要な政策課題だと認識しております。
 特殊会社につきましては、御答弁したとおり、別に法律を定めることとなっておりますので、今後の議論の中で具体的な姿を明らかにしてまいりたいと、このように思っております。
 次に、特殊会社への天下りについてのお尋ねであります。
 特殊会社などの役員につきましては、その法人が行う事業の性格に照らしまして、個人としての経験、能力等に基づき、適材適所で人材が配置されるべきものと認識しております。
 私といたしましては、特殊会社は会社発足後できるだけ早期に民営化を行うこととしていることから、民間資本の論理に沿った効率的な経営が必要だと思っておりまして、そのためにも、特殊会社のトップには民間人を起用することとしたいと、このように思っております。また、その他の役員候補は、経営トップの意向を尊重して適切にすることが必要なことだと思っております。
 次に、石油開発会社の整理に際しての役員の経営責任及び行政の責任の取り方についての御指摘でありました。
 経営基盤の脆弱な我が国民間開発企業が、巨額の資金を調達し、欧米メジャー企業と激しく競争しながら国際ビジネスの中で石油開発事業の実を上げていくことは非常にリスクの高い事業でありまして、成功に至らないものがある程度存在をしたわけであります。このことも是非御理解をいただきたいところであります。
 他方、これまでの石油開発政策についての反省点、これらを踏まえた今回の改善策については御答弁したとおりでございまして、御指摘の石油開発会社の整理に際しての役員の経営責任の在り方については、基本的には個々の開発事業者に係る事情も踏まえ判断されるべき問題であると認識しておりますけれども、いずれにいたしましても、今後、これまでの石油公団の支援を受けてきた開発事業会社の経営者の責任の取り方について国民からの強い批判があることについて、これを真摯に受け止めまして対応していく、この姿勢で臨みたいと、このように思っております。
 公務員の再就職についてのお尋ねでありました。
 公務員の再就職につきましては、いわゆる天下り問題として国民の皆様方の中に強い批判があることは真摯に受け止めるべきことだと思っております。内閣で取り組んでいる公務員制度改革において検討されているように、特殊法人等の公的部門を再就職の安易な受皿とすることがないようにするなど、国民の信頼を確保し得るルールを確立することが大切であると思います。
 当省といたしましても、こうしたルールの確立に協力し、確立されたルールを遵守する立場でございまして、石油公団や公団の投融資会社への公務員出身者の就職についても、いわゆる押し付け型の再就職を排除するなど、適切に対処していかなければならないと思っています。
 なお、別に定める法律により設立され、将来民営化される特殊会社につきましては、先ほど御答弁にもございましたように、トップに民間人を起用する、このようにさしていただきたいと思います。
 そして最後に、特別会計の見直しについてのお尋ねでありますが、まず、石油特別会計における新エネルギー関係予算への配分につきましては、平成十四年度の石油特別会計において、自主開発、備蓄等の石油対策について事業の厳しい見直し、効率化等によりまして、対前年度比約五百億減の四千八十二億円を計上をしております。こうした自主開発、備蓄等については、石油公団の廃止後も引き続き国として着実に実施していく必要があり、一定の歳出需要が見込まれるところでございます。
 他方、新エネルギーの開発、導入を積極的に推進するため、石油特別会計におきましては、平成十四年度予算として対前年度比二百三十五億円増の六百七十二億円を計上するとともに、発電分野に係る新エネルギー対策について、電源開発促進対策特別会計において、対前年度比百二十八億円増の七百七十五億円を計上しているところでございます。
 したがいまして、両特別会計全体として、新エネルギー対策予算は、前年度に比べまして三百六十億円増の千四百四十七億円と格段の充実に努めているところでございまして、平成十年度と比較をいたしまして倍増をしておりまして、新しいエネルギー対策に相当重点化を置いている、こういうことでやらせていただいております。
 次に、電源開発促進税の見直し、揮発油税等の道路特定財源の見直しについてのお尋ねでございますけれども、特定財源制度につきましては、特定された公共サービスからの受益と負担との間に密接な対応関係が認められる場合には、受益に対応した負担を求めることに合理性を有するという受益者負担の考え方の下に成立をしております。
 例えば、電源開発促進税制につきましては、電源立地及び電源多様化の促進によりまして、電気事業者が環境に配慮しつつ安定的に電力を供給することに係る責務を果たすことが可能となることから、その負担を電気事業者に求める制度となっております。
 したがって、これらの特定財源の見直しを行う場合には、このような受益者負担という制度の趣旨を十分踏まえた上で、納税者等の理解が得られる内容にすることが必要であると、このように考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣石原伸晃君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(石原伸晃君) 岩本議員にお答え申し上げたいと思います。
 まず、特殊会社及び石油公団の資産処分についてのお尋ねでございました。
 石油公団の資産の処分を行うに当たりましては、行政改革の観点からチェックすることが重要であると考えております。このため、経済産業大臣は、石油公団の資産整理売却業務に関してその事業計画を認可するに当たっては、これはもう大臣より御答弁ございましたけれども、総合資源エネルギー調査会の意見を聴くとともに、特殊法人改革推進本部長たる内閣総理大臣に協議するということで縛りを掛けさせていただいております。
 また、特殊会社については、資産処分の終結をもって設立することとしており、その業務はその時点において資産処分の状況を踏まえて検討することとなります。したがって、今回の法案では、特殊会社の性格、議員の御懸念のようなものになるかならないかということについての言及はなされておりません。
 行革担当相といたしましては、資産の処分や将来特殊会社の設置について法的に設置する際には、例えば議員は国民負担の最小化というお言葉を使われておりましたが、私としては、トータルとして国民負担の軽減が図られるべきであると、そしてさらに、特殊会社の事務内容や体制を精査して必要最小限なものになっているかどうかの観点などを十分に検討した上でこれから作っていくということを強調させていただきたいと思っております。
 もう一点でございますが、特殊会社の設立及び特殊会社等への再就職について、いわゆる天下りについてのお尋ねでございました。
 特殊会社については、もう先ほど御答弁させていただきましたように、資産の処分の終結をもって設立することとしており、資産処分の状況を踏まえてその業務というものは検討することになっております。
 また、特殊法人等への公務員の再就職については、昨年末に閣議決定いたしました特殊法人等整理合理化計画及び公務員制度改革大綱において、役員退職金の大幅削減、給与の削減を行うことといたしております。この四月一日から実施しております。内閣が役員の人事及び処遇の在り方について透明で客観的なルールを定めて公表するとともに、各省に対する監督体制を強化する。法人の子会社等への再就職を含め、再就職状況に関する情報を徹底的に公開するなど厳しい措置を定めたところでございますが、特殊会社の常勤役員についても、内部登用を含めて、民間人の積極的な起用に努める旨を決定したところであります。
 また、昨日も、小泉総理大臣より各大臣に対して、率先して改革に取り組むような方を特殊法人の役員に任命していただきたい、また、特殊法人の総裁等で閣議口頭了解を要するものについては、今後、閣議人事検討会議の対象とすることとしたいという強い指示がございました。これらの措置を講ずることによりまして、国民の信頼を確保できるよう、引き続いて厳しく対応してまいりたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(塩川正十郎君) 私に対する御質問は、特定財源の在り方についてどう考えるかということでございました。
 この問題につきましては、先ほど平沼大臣もお答えになりましたように、特定財源の設定されました根本の考え方は、受益と負担の関係をある程度税に反映さすという、こういうことから起こってきたことでございまして、しかしながら、これが、長年の歴史を経ましてその政策的効果が浸透すると同時に、言わば財政上の一つの硬直化の原因になってきておることもこれは事実あるわけでございまして、そういうようなことのないように、絶えずこの運用について見直していかなきゃならないと思っております。
 そこで、去る六月の二十五日でございますが、閣議決定いたしました中で、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二」という案件を決定いたしまして今後の経済財政運営の基本方針といたしておりますが、この中で、長期計画や今次税制改革と一体的に特定財源の在り方を見直し、可能なものについては平成十五年度から具体化するということにいたしております。
 しかしながら、この特定財源というものは、やはり国家にとりまして非常に非常に貴重な財源でもございますので、納税者の理解を得ながら、その運営について十分な配慮をしてまいりたいと思っております。(拍手)
#11
○議長(倉田寛之君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#12
○議長(倉田寛之君) この際、日程に追加して、
 日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案及び民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上四案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(倉田寛之君) 御異議ないと認めます。片山総務大臣。
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(片山虎之助君) 日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案及び民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 初めに、日本郵政公社法案について申し上げます。
 この法律案は、中央省庁等改革基本法第三十三条第一項の規定に基づき、郵政事業を一体的に経営する国営の新たな公社として、日本郵政公社を設立するものであります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、日本郵政公社は、独立採算制の下、信書及び小包の送達の役務、簡易で確実な貯蓄、送金及び債権債務の決済の手段並びに簡易に利用できる生命保険を提供する業務等を総合的かつ効率的に行うことを目的とすることとしております。
 第二に、日本郵政公社に、役員として、総裁一人、副総裁二人、理事十六人以内及び監事三人以内を置くとともに、総裁、副総裁及び理事で組織される理事会を置くこととしております。
 第三に、日本郵政公社は、郵便、郵便貯金、郵便為替、郵便振替、簡易生命保険の業務及び印紙の売りさばき、恩給その他の国庫金の支払の業務を行うほか、国債等の募集の取扱い、外貨両替及び旅行小切手の売買の業務等を行うことができることとするとともに、その業務を行うため郵便局を設置しなければならないこととしております。
 また、日本郵政公社は、総務大臣の認可を受けて中期経営目標及び中期経営計画を定め、総務大臣は、各事業年度及び中期経営目標に係る日本郵政公社の業績の評価を行うこととしております。
 第四に、日本郵政公社の会計は企業会計原則によるものとするほか、財務諸表、国庫納付金、郵便貯金資金等の運用方法等について所要の規定を設けることとしております。
 第五に、日本郵政公社の役員及び職員は国家公務員とし、その報酬・給与、服務等について所要の規定を設けることとしております。
 その他、日本郵政公社に対する総務大臣の経営改善命令等の監督規定を設けるとともに、財務、業務及び組織の状況その他経営内容に関する情報の公表について規定を設けることとしております。
 この法律の施行期日は、平成十五年四月一日としております。
 なお、日本郵政公社法案は衆議院において一部修正されておりますが、その概要は次のとおりであります。
 第一に、郵便局の設置に関する規定について、日本郵政公社は郵便局をあまねく全国に設置しなければならないことを明記すること。
 第二に、出資に関する規定を追加し、日本郵政公社は郵便の業務に密接に関連する事業を行う者に出資することができることとすること。
 第三に、国庫納付金に関する規定について、日本郵政公社は、中期経営計画の期間経過後、その経営の健全性を確保するため必要な額を超える額の積立金があり、その期間中に積立金の額が増加したものである場合に、その増加額の一部を国に納付することとすることであります。
 続きまして、日本郵政公社法施行法案について申し上げます。
 この法律案は、日本郵政公社法を施行するため、日本郵政公社の設立の準備に関する事項等を定めるとともに、関係法律の規定の整備等を行おうとするものであります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、総務大臣は、日本郵政公社法の施行日前に、日本郵政公社の総裁又は監事となるべき者を指名し、及び設立委員を命ずることとしております。
 第二に、設立委員は、施行日前に、日本郵政公社の設立準備を完了し、その事務を総裁となるべき者に引き継がなければならないこととしております。
 第三に、郵政事業庁等の職員である者は、施行日に日本郵政公社の職員となることとしております。
 第四に、日本郵政公社法の施行の際現に改正前の総務省設置法に定める郵政事業に関し国が有する権利及び義務は、政令で定めるもの等を除き、日本郵政公社が承継することとしております。また、解散する簡易保険福祉事業団の資産及び債務は、日本郵政公社が承継することとしております。
 第五に、郵便法等について、業務の実施主体を総務大臣から日本郵政公社に改める等のほか、関係法律の規定の整備等を行うこととしております。
 この法律は、一部を除き、日本郵政公社法の施行の日から施行することとしております。
 なお、日本郵政公社法施行法案は衆議院において一部修正されておりますが、その内容は、日本郵政公社法案の修正に伴う所要の規定の整備であります。
 続きまして、民間事業者による信書の送達に関する法律案について申し上げます。
 この法律案は、中央省庁等改革基本法第三十三条第三項の規定による検討の結果に基づき、民間事業者による信書の送達の事業の許可制度を設けること等により、信書の送達の役務について、あまねく公平な提供を確保しつつ、利用者の選択の機会の拡大を図る観点から、提案したものであります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 この法律案において、信書便とは、郵便に該当するものを除き他人の信書を送達することをいうこととした上で、信書便の役務を他人の需要に応ずるために提供する事業として、一般信書便事業及び特定信書便事業の二つの事業類型を設けることとし、それぞれの事業を営もうとする者は、総務大臣の許可を受けなければならないことを定めることとしております。また、これらの者が信書便物の送達を行う場合は、他人の信書の送達を業とすることを禁止する郵便法第五条第二項の規定は適用しないことを定めることとしております。
 まず、一般信書便事業とは、その提供する信書便の役務のうちに、長さ、幅及び厚さがそれぞれ一定以下であり、かつ、重量二百五十グラム以下の信書便物を国内において差し出された日から原則三日以内に送達する一般信書便役務を含むものをいうこととしております。この一般信書便事業の許可に際しては、その事業の計画が信書便物の秘密を保護するため適切なものであること、その事業の計画が全国の区域において一般信書便役務に係る信書便物を引き受け、かつ、配達する計画を含むものであること等を審査することとするほか、その業務の運営に当たっては、一般信書便役務に係る料金を事前届出制とし、約款及び信書便管理規程を認可制とすること等を定めることとしております。
 次に、特定信書便事業とは、その提供する信書便の役務が特定信書便役務のみであるものをいい、特定信書便役務とは、信書便物が差し出されたときから三時間以内に当該信書便物を送達する信書便の役務等をいうこととしております。この特定信書便事業の許可に際しては、その事業の計画が信書便物の秘密を保護するため適切なものであること等を審査することとするほか、その業務の運営に当たっては、約款及び信書便管理規程を認可制とすること等を定めることとしております。
 以上のほか、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため、この法律に基づく総務省令の制定及び許認可等の処分を行うに当たって、審議会に諮問することとするほか、必要な規定を整備することとしております。
 この法律は、一部を除き、平成十五年四月一日から施行することとしております。
 最後に、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について申し上げます。
 この法律案は、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴い、関係法律の規定の整備等を行おうとするものであります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、郵便法において、信書について定義規定を設けることとしております。
 第二に、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律等、郵便の利用に関する規定が置かれている諸法律について、民間事業者の提供する信書便の役務の利用を可能とするための所要の規定の整備を行うこととしております。
 第三に、以上のほか民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴い、関係法律について所要の規定の整備を行うこととしております。
 この法律は、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行の日から施行することとしております。
 以上、日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案及び民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
    ─────────────
#15
○議長(倉田寛之君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。陣内孝雄君。
   〔陣内孝雄君登壇、拍手〕
#16
○陣内孝雄君 私は、自由民主党・保守党を代表して、ただいま議題となりました郵政関連四法案について若干の質問をいたします。
 百三十一年前に前島密が中心となり始まった郵便事業制度は、我が国の近代化を支え、その時々の経済社会の要請に適切にこたえながら、ユニバーサルサービスの向上に役立ってきたことは論をまちません。今日では、全国の二万四千七百もの郵便局ネットワークと旺盛なサービス精神に支えられ、国民生活の利便の向上等に郵政事業は大きく貢献し、国民にとってなくてはならない存在となっております。
 そしてこれからは、少子高齢化が進み、山村へき地での一層の人口減少、さらには市町村合併に伴う地方行政の合理化などの問題に、郵政事業が心から頼れるサービスを続けてほしいと国民は強く望んでいるのであります。ある世論調査では、郵便局に親しみを感じている国民は八割という結果が出ていることからも、そのことは明らかであります。
 市場経済が進展し、官の事業は民の補完にとどめることを求められてはおりますが、郵政事業については、国民がユニバーサルサービスの現行水準維持を強く求めているので、中央省庁等改革基本法にのっとって三事業一体の国営の郵政公社を設立し、その上で経営効率を最大限に高めていくことが適切な政策選択であります。
 ところで、郵政サービスの一層の効率化を推し進めるには、郵政事業への民間参入を始め、官と民が競争して切磋琢磨していく道を開くことが重要です。そして、同時に重要なこととして、民によるクリームスキミングによって、現在の官によるボランティア活動を含めた多様なユニバーサルサービスが維持できなくなってしまっては真の国民のための改革にはなり得ませんので、現況の国民インフラ、セーフティーネットの機能が将来とも崩壊しないように、公社化の制度設計に当たってきっちりとした条件整備をしておくことが必要であると指摘されてまいりました。
 そうした中、政府、与党間の真剣な検討の結果、郵政公社法案については、国庫納付規定の具体化を始め、三点の修正が衆議院で行われたところであり、信書便法案については、衆議院総務委員会で、信書の定義の明確化、第三種・第四種割引制度の継続、特に盲人用郵便物の無料扱いを現行どおりとすること等が確認されたところであります。
 本法案をめぐっては、総理と我が党との立場に隔たりが大きいように見られてきましたが、国民的視野に立った決着が図られるものと受け止めております。
 そこで、改めて総理に、郵政公社化と併せ、郵便事業への民間参入を認め、競争原理を働かせることとなる信書便法案に関し、郵便局の地域に密着した各種サービスやユニバーサルサービスの重要性をいかがお考えか、国民の間の心配にこたえて、分かりやすく御説明願います。
 以下、修正案も含め、郵政公社法案、信書便法案の具体論について伺います。
 公社法案の原案では出資規定がありませんでしたが、業務の効率化や利用者からの幅広い声に対応するために関連事業への出資は可能とするのが望ましいという強い意見がございました。その一方で、無条件の出資規定では官の肥大化にもつながるのではないかという指摘もあったところであります。この課題に対し、衆議院では郵政公社に郵便事業に密接にかかわる分野への出資を認める修正がなされております。
 そこで、政府としてこの修正をいかに受け止め、運用していくのか、総務大臣に御所見をお伺いいたします。
 次に、国庫納付規定についてであります。
 本規定は、原案では、公社の経営の健全化を損なわない範囲で政令で定める基準により国に納付するものとされておりました。しかしながら、本規定は不明瞭であり、過少資本の解消等の観点から本規定を明確化する必要があると指摘されてまいりました。そこで、自己資本比率が高くなるまで納付を見送ることができるような規定を盛り込むべきではないかと考えておりましたが、衆議院において、経営に支障がないよう積立金増加額の一部納付と修正されております。これにより、郵政公社の経営安定化のため、どの程度自己資本の充実を図るのが適切と見ておられるのか、総務大臣のお考えを伺います。
 そもそも信書分野は、収益性のある分野や地域にのみ参入をするクリームスキミングが起こりやすく、事業者の自由な参入を許すとユニバーサルサービスの提供が困難となることから、郵便局が独占しておりました。このたびは、郵便局と民間企業が競争することにより国民サービスの向上につながるという考え方の下で、条件付の全面参入、すなわち一般信書便事業の導入となりました。しかしながら、民間業者のクリームスキミングの結果、特に山間地、離島地域では、採算性の低さから郵便局の統廃合が進み、住民に不便を強いるのではないかという懸念がありました。諸外国においては、ドイツ等で経営合理化のために郵便局が統廃合されているとも伺っております。この点に関し、郵便局は公社化後もあまねく全国に配置することという修正がなされることで安堵した国民も多かったのではないかと存じます。
 御案内のとおり、地域社会に密着した郵便局の役割は、市町村合併に伴うワンストップサービスの窓口としての機能が大きくなり、過疎地域における唯一の金融機関としても住民にとってはなくてはならない心のよりどころになっています。このため、少なくとも現状程度のユニバーサルサービスが図られるように、郵便局のみならずポストの数についても、将来とも現状と同水準のまま保持していくべきであると考えますが、総務大臣のお考えを伺います。
 衆議院における公社法案の修正により、公社の健全経営、ユニバーサルサービスの確保等が図られると受け止めるものであり、修正に当たられた提案者の御尽力が実を結ぶよう、我々も法案の成立に向け最大限努力いたす所存であります。
 政府は、信書の定義を始め、参入の具体的条件等、重要な部分を法案成立後に示す政省令やガイドラインで示すという立場を取られておりました。しかし、衆議院総務委員会において総務大臣から、信書便差出箱省令案等が示され、差出箱若しくは同等のものとすること等が明確に示されたところであります。
 そこで、民間の一般信書便参入には、ほぼ公社並みの条件が必要となったという理解でよろしいのか、総務大臣の御所見を伺います。
 信書の定義は、判例に基づき、「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」とされておりますが、更にしっかりと明確に示すべきであります。この点は、衆議院の審議においてダイレクトメールは基本的に信書であると確認されたところであり、その種類により扱いが異なるものも出てくるという政府の考え方も示されております。
 すなわち、ダイレクトメールの中にもチラシ等の特定性の薄いものなど、様々な種類のものが例示されていますが、これらをガイドラインでいかに扱われるのか、あくまで法律に規定された信書の定義に正確に沿う形で判断していただくよう、改めて総務大臣にお考えを伺います。
 あわせて、クレジットカードや地域振興券の取扱いはどうなりますでしょうか、お尋ねいたします。
 最後に、本法案が、全国各地の国民の期待にこたえつつ、真の利便性の向上につながることに併せて、信書送達において信頼性を損なうことなく、あまねく公平に行い得るよう、ユニバーサルサービスを今後とも必ず堅持していかなければならないということを強く申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#17
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 陣内議員にお答えいたします。
 競争原理の導入と郵便局のユニバーサルサービス等についてどうかというお尋ねでございます。
 今般の制度改正は、郵政事業を公社化するとともに、これまで認められなかった郵便分野への民間参入を認め、利用者にユニバーサルサービスを確保しつつ、多様なサービスの選択機会を拡大しようとするものであります。
 全国に配置された郵便局が、郵便のユニバーサルサービスを提供するとともに、地域に密着した各種サービスを実施してきたと評価しており、今後とも郵便局の重要な役割というものは多くの国民が認めているところであると私も考えております。
 従来独占とされていた分野に民間事業者が初めて参入し、新たに競争が生ずれば、郵便事業の経営環境もこれまでどおりというわけにはいかない面も出てくると思います。公社としての経営努力を重ね、郵便局が引き続きその役割を果たすことができるように期待しております。
 残余の答弁は、関係大臣に答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(片山虎之助君) 陣内議員から何点かの御質問がございました。
 まず、衆議院修正の部分でございますけれども、郵政公社の出資についてどう考えるか。
 実は、我々も検討の過程で出資条項を盛り込むことも考えましたけれども、少し詰めるには時間が足りませんでしたので、閣法として出した場合には出資規定はございませんで、また公社発足後、様子を見てから追加したらと、こう考えておりましたが、衆議院において、そういう意味で、公社の経営の効率化、公社経営の自由度を高めるという意味から出資規定を追加されたわけでございますが、これは、郵便事業に密接に関連する業務について総務大臣の認可を得て行うと、こういうことでございまして、衆議院の附帯決議で、「公社が出資を行う際には、その対象範囲・規模等について国営事業としての節度に留意し、透明性の確保に努めること。」と、こういう附帯決議を付けていただいておりますので、これを尊重して、国民の皆さんから見てなるほどと、こういう出資あるいは運営をいたしたいと、こういうふうに考えております。
 それから、第二点は国庫納付についてのお尋ねでございました。
 大変な国民のお預かりしたお金を扱うわけでありまして、そういう意味では、経営上の各種リスクに対応できるような一定の積立金が我々も必要だと、こう考えております。郵便貯金で二百四十兆、簡易生命保険で百三十兆程度でございますから、いわゆる普通の金融機関と同じように考えることはないかもしれませんけれども、現在の見通しの資本は約一兆九千億でありますから、扱う金に比べて大変な過少資本である、これをある程度解消していかなければならないと、こういうことで、今回の修正では、公社の経営の健全性を確保するため必要な積立金の額を設定して、増加分だけを国庫納付にしたらどうかと、こういうことでございまして、我々も、今後とも、公社発足後のいろんな状況を勘案しながら、この基準額を政令で決め、それに伴う国庫納付をしてまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
 それから、三点目は郵便局の数なり郵便差出箱、ポストですね、その設置数についてはどうかと、こういうことでございますが、今回の修正で、あまねく全国に郵便局を置くと、こういうことでございますので、今の簡易郵便局を含めて二万四千七百のネットワークが、これが一つのユニバーサルサービスだと、こう確保しておりまして、これは維持してまいりたいと。ポストが現在、これこそ、これも全国あまねく十七万七千本でございますので、これもそのままにしてまいりたいと。具体的には、公社の業務方法書を出していただいて、それを総務大臣が認可すると、こういうことになりますので、そういうことで担保してまいりたいと考えております。
 それから、民間の一般信書便参入の場合の条件はと、こういうことでございますが、先ほどもお話ありましたように、ユニバーサルサービスの確保というのが、これが大きな命題でございますので、これにつきましては、クリームスキミングにならないように、利用しやすい全国均一料金、あるいは全国における原則毎日一通からの引受け・配達、随時、簡便かつ信書の秘密が保護される差出方法の確保、これはポストでございますけれども、我々は今のところ、公社のいろんな状況を見ながら、民間では約十万本程度のポストが適当ではなかろうかと、こう考えておりますけれども、いずれにせよ、パブリックコメントその他をいたし、関係方面の幅広い意見を聴いてからその具体的な数等については確定してまいりたいと。
 公社には、例えば三種、四種の政策料金だとか、書留、速達の義務付けだとか、外国郵便の取扱い等を義務付けておりますけれども、一般信書便参入者の方にはそういう規制は一切していないと。こういうことを考えておりますので、ユニバーサルサービスの確保を図りながら、民間にも民間の創意工夫を得た事業展開をしていただければ大変有り難いと、こう考えておる次第でございます。
 それから、信書の定義でございますけれども、今までの郵便法には信書の定義がございませんでした。今回は、確定した判決の文言そのまま郵便法の中に定義を書かせていただいたわけでありますが、信書というのも多種多様でございまして、法律に書き切れませんので、基本的なことは書きながら、あとの具体的な範囲についてはガイドラインで示させていただこうと、こういうふうに思っておりまして、法案成立後、施行までにガイドラインを作成したいと、こう考えております。
 そこで、ダイレクトメールが大変話題になるわけでございますけれども、基本的には従来の考え方を踏襲いたしますけれども、例えば、公然公知のチラシのようなものは我々は信書性が薄いのではなかろうかと、こう考えておりますし、クレジットカードや地域振興券も、それ自体は支払手段でございまして、通信文はその説明の従たるものでございますから、これも郵便法五条の例外規定の貨物に添付する無封の添状や送状に近いのではなかろうかと。そういう意味でこれも我々は信書性が薄いんではなかろうかと考えておりますが、いずれにせよ、幅広い御意見を聴き、パブリックコメントといたしまして、その範囲を確定いたしたい。これも国民から見てなるほどと、こういうことにいたしたいと、こういうふうに考えておりますので、是非御理解を賜りたいと思います。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(倉田寛之君) 伊藤基隆君。
   〔伊藤基隆君登壇、拍手〕
#20
○伊藤基隆君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました郵政公社関連四法案に対して質問いたします。
 本法案は、明治以来百三十年間にわたって国が直接運営してきた郵便、郵便貯金、簡易保険の郵政三事業を来年から新たに発足する国営の公社が行い、併せて郵便事業に民間企業の参入を図ろうというものであります。
 御承知のように、郵便局は、全国津々浦々に二万四千七百局に及ぶネットワークを通じて、離島や山間へき地を含めた全国のどこでも、国民のだれでも利用することができます。しかも、独立採算の下、一円の補助金も受けることなく、健全な経営を維持し、国民生活と地域社会で大きな役割を果たしてまいりました。
 郵便は毎日欠かすことなく確実に配達され、郵便貯金、簡易保険は身近な庶民の金融機関として国民からの信頼を集めております。
 この国民の財産とも言える郵便局が、時代の変化に適応した効率的な経営と、より良いサービスの提供を目指した郵政公社化への道は、中央省庁改革の一環として計画的に実行されつつあるものであります。
 この間の経緯を振り返れば、第二次橋本内閣の発足とともに設置された行政改革会議は、一年余りの国民的大議論を経て、平成九年暮れに最終報告をまとめ、郵政三事業を一体とし、五年後に新たな郵政公社に移行することとし、独立採算制の下、自律的、弾力的な経営を可能にすること、そして郵便事業への民間参入について具体的条件の検討に入ること等を決定しました。
 この行政改革会議最終報告に基づいて、平成十年に中央省庁等改革基本法が成立して、昨年一月より一府十二省制がスタートし、郵政公社については平成十五年中に国営の新たな公社を設立するため、所要の法律案を本年の通常国会に提出することとなったのであります。
 この経過を踏まえれば、過去の議論の上に法律に基づき郵政公社を発足させるという、純粋に技術的な法律案であったはずの郵政公社関連四法案がこれほどまでに政治的に注目を集めるに至った理由は、ひとえに郵政民営化論を政治的信念とする小泉首相の存在によるものであります。
 以下、この一年余りの小泉政治をも振り返りながら、本法案についてお伺いします。
 発足当初八割を超える高支持率を誇った小泉内閣ですが、最近の世論調査では逆転して、不支持が支持を上回る傾向が顕著となっています。
 まず、この内閣支持率の大幅な低下の原因は何だと総理は考えていますか。
 六月下旬に行われた読売新聞の世論調査によれば、支持する理由で一番多いのは、「これまでの内閣より良い」であり、次いで「政治姿勢が評価できる」で、肝心の「政策が評価できる」は一二%にすぎません。逆に、「政策が評価できない」との回答は三五%で、「評価できる」とした人の倍に達しています。小泉内閣の政策は国民から評価されていないという結果なのです。
 世論調査は、小泉内閣で優先的に取り組んでほしいものについて多い順に、「景気対策」の七六%を始め、「雇用対策」、「社会保障制度改革」、「税制改革」と続き、「郵政三事業の民営化」は一一%にすぎません。今、多くの国民が望んでいるのは、総理がこれを突破口とすればあらゆる改革が進むと喧伝する郵政事業ではなく、景気や雇用対策、更には社会保障制度や税制の改革なのです。国民の気持ちから外れた政策課題の選択が大幅な支持率低下の背景にあるのではありませんか。
 総理は、失われた国民の信頼を回復するためには何が必要だと考えていますか。
 この一年、総理自身の懸命な取組にもかかわらず、小泉内閣は具体的な成果を上げることができませんでした。当初、多くの国民が歯切れの良い小泉総理の言葉を歓迎しました。しばらくの間痛みに耐えれば、きっと経済は回復し、雇用も持ち直し、日々の生活も改善されると期待したのです。しかしながら、この期待は急速にしぼんでいます。小泉政治というのは、実は独り善がりで、情報が偏り、民意の把握も不十分なため、取り組んでいる内容が的外れになっているのではありませんか。
 まず、疑問に感ずることは、総理の郵政事業への尋常ならぬこだわりです。国民が切実に求めている景気や雇用対策ではなく、本丸は郵政改革であり最優先だと言われることが私には理解できません。総理は、過去の経験や感情にとらわれる余りバランス感覚を失っているのではないかと心配です。
 総理は、景気対策や雇用対策として何をされたのですか。その実績は表れているのですか。国民はいつまで痛みに耐えろというのでしょうか。具体的にお答えをお願いします。
 国民は痛みに耐えていますが、銀行はどうですか。バブル期の行き過ぎた融資やその後の努力不足から景気をここまで悪化させながら、自ら痛みを負うことなく、むしろ、ゼロに等しい預金金利や貸し渋り、更には貸しはがし等の問題行動によって痛みを国民に転嫁しているではありませんか。しかも、この間、銀行には不良債権処理などのため公的資金が三十九兆円も投入され、うち九兆円は国民負担が確定しているのです。
 総理は、郵政事業に言及されることは度々ですが、銀行の問題には関心が薄いように感じられます。バランス感覚を失った取組では、国民の心が離れるばかりなのではありませんか。
 総理のバランス感覚の欠如は、郵便の民間参入の問題にも典型的に表れています。
 郵便分野の自由化は欧米諸国でも進められていますが、ほとんどの国では、部分的、段階的に民間参入を認めてきました。郵便局に従来同様ユニバーサルサービス提供の役割を担わせながら、同時に、競争を徐々に導入し、刺激を与え、効率化を進めていくのが現実的な政策なのです。唯一スウェーデンが一挙に全面自由化を行いましたが、変革が急激であっただけに副作用も深刻でした。大口利用者の料金は安くなったものの、個人や小口利用者の料金は大幅に値上げされたのです。労働力依存度の高い郵便分野では、自由化は部分的、段階的に進めるというのが世界の常識なのです。
 郵便事業の特性として、大都市部では必ず大きな利益が期待できる反面、地方や過疎地域では厳しい経営を覚悟しなくてはなりません。一例を挙げれば、東京中央郵便局たった一局の年間の売上げと北海道の全郵便局の売上高はほぼ同額なのです。また、大都市から大量に発送する郵便物のコストに比べて、全国のポストから郵便物を収集する費用は大きな負担となるのです。都市部での利益を過疎地で平準化するという微妙なバランスが成り立つことで全国一律の、封書は八十円、はがきは五十円の料金が維持されているわけで、もしこの均衡が崩れたとき、そのしわ寄せは郵便局の閉鎖やサービスの低下という形で一方的に地方に押し寄せることになるのです。
 今回の民間参入についても、総理は当初より明確に全面参入を求め、自らの責任において全面参入を内容とする信書便法案を提出しました。しかし、総理が参入候補として念頭に置いていたと思われる宅配会社は、信書便事業への参入を見合わせる意向を明らかにしています。
 今回の郵便の民間参入については、総理が全面参入にこだわったために混乱しましたが、この原因は、現実を直視することなく、自分と異なる意見を持つ者を抵抗勢力と決め付け、しかも最終調整は他人に任せてしまうという、独善的な総理の政治手法にあったのではありませんか。総理御自身の認識をお聞かせください。
 総理は非常にリーダーシップが強く、意表をついた発言をされますが、逆に大切な情報が耳に入っていないのではないかと心配です。郵便貯金や簡易保険の問題についても、事実に相違する発言が続いており、気になっています。それは、郵貯改革が特殊法人改革の突破口、郵貯改革なくして特殊法人改革なしという主張であります。
 事実は、既に昨年の四月から郵貯資金は資金運用部への預託義務が廃止されています。もはや自動的に財投に郵貯資金が流れる仕組みはないのです。問題の本質は、いわゆる財投の出口と言われる特殊法人側の問題で、今なお一部の特殊法人では漫然と経営が行われていることです。総理が意図的に議論をすり替えたとは思いませんが、総理の主張には首を傾けざるを得ません。
 今日、喫緊の課題は特殊法人改革であり、財政支出本体の改革であります。相変わらず後ろ向きの分野に惰性的に予算を付けてはいませんか。既得権にとらわれた予算の硬直性こそ小泉改革の真髄のはずです。財政の硬直的な縦割り構造の改革について総理はどう考えているのですか。
 しばしば郵便貯金の規模が問題とされています。しかし、私は、将来、郵貯は縮小するものと見ています。現在のゼロ金利政策は、いずれ正常化して名目金利が上昇する局面を迎えるでしょう。巨額の低利国債を保有する郵貯は、民間の金融機関の運用利回りの回復に後れを取り、郵便貯金の利率は民間よりも低くなると見込まれます。郵便貯金は解約、流出し、郵貯残高の減少が国債市場に悪影響を与えないよう気を遣うぐらいの事業運営になるでしょう。
 こうした予測以上に、私は、国民生活にとっての貯蓄の意義が失われていることを心配しています。貯蓄は悪であり消費が善という風潮は、特に若い人たちに影響を与えているのではないでしょうか。その極みがバブルでした。まじめに働くことが愚かのように言われた時期です。やはり、人生の王道は勤勉です。自分の努力で蓄え、自らの将来を切り開くことが基本です。
 マクロ的な貯蓄過剰を経済政策の中で議論することがあっても、個人の貯蓄を否定するような事態となっては取り返しが付きません。国民にとって勤勉さと貯蓄の大切さについて、総理はどのようにお考えですか。
 郵便局は、全国で人々に親しまれ、日常的に利用されています。
 かつて行政改革の中心的役割を担われた瀬島龍三氏が、平成九年の行革会議の中間報告が郵政事業の一部民営化を提言した際の論評で、気掛かりな点を挙げると、郵政三事業、特に簡易保険の民営化と郵便貯金の民営化方針に対する評価が一三%と低いことだ、郵貯の民営化については離れ小島や山村の人々などに強い不安感があるのではなかろうか、銀行は経済効率で支店を設置しており、離れ小島などは見捨てられるおそれがあると述べた上で、郵便局の存廃と医療、介護、年金などの改正については、民意に配慮し改革を進めてもらいたいと記されています。
 郵政事業の経営形態については、正に民意を踏まえることが大切です。総理自身も衆議院で、まずは公社を設立すること、その上で民間参入等によりどのような効果、影響が出てくるのか見ていくとの考えを示しています。
 総理は、公社という形態についてどのように評価されていますか。新たに設立すべき意義ある形態とお考えですか。それとも、欠陥のあるものと考えていますか。
 郵政公社法案にある公社は、かつての電電公社や国鉄と名称や経営形態は一緒でも、予算や国会との関係など、自律的な弾力的な経営を行えるという点で格段に違うものです。どこまで民間的な手法を取り入れ、責任を負える経営を行い、公共的な役割を効率的に達成できるのか。私は、設立された後もじっくり見守り、改善すべき問題が生ずれば厳しく追求していきたいと考えております。
 現在、国民の関心は、郵政三事業の民営化ではなく、景気対策であり、雇用対策にあります。本丸は景気と雇用です。これは、幾ら郵政民営化を唱えても決して良くなるものではありません。過去の主張を何度も繰り返しても国民から飽きられます。まして、事実に相違する主張は信頼を失います。意見の異なる者の話にもよく耳を傾け、大局的な観点から考えていただきたい。
 小泉総理、あなたには、国民が日本の将来に希望と自信の持てるよう、国民のバランス感覚で国民のための郵政公社を推進し、国民のための本当の仕事をしていただきたいと思うものであります。
 さて、議題の法案につきまして、衆議院においては、国会論議を踏まえ一部修正が行われました。すなわち、郵政公社法案に関して、出資規定を新設し、郵便局規定と国庫納付金規定の一部修正を経て、政府原案が参議院に送付されたものであります。
 本法律案が与党の事前承認手続を経ることなく国会に提出された異例の経緯に特段の注意を払いながら、これらの修正項目に対する総務大臣の見解を最後にお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#21
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 伊藤議員にお答えいたします。
 まず、小泉内閣の支持率についてお尋ねがございました。
 支持率が高かろうが低かろうが、私は、改革なくして成長なし、この路線に全く揺るぎはございません。改革を進めていくためには、必ず現状支持、現状維持勢力の抵抗、反対があります。様々な問題、改革は一つだけではありません。すべての問題に賛成、反対あるわけでありますが、しかし、このままでは駄目だということで、改革なくして成長なし、この路線を今後とも堅持して、支持率の高い低いに関係なく、やるべき改革を進めていきたいと思っております。
 政策課題の選択についてのお尋ねでございますが、郵政事業改革は、まず民間にできることは民間にという私の内閣の方針の一つでございます。これまた構造改革の重要な柱の一つであります。民間にできることをなぜ民間にやらせないのかと。現状維持勢力の強い反対、抵抗あるのは承知しております。しかしながら、民間にできることは民間にやらせようというごく当たり前の総論賛成、しかし一方では各論反対という問題だからこそ、これだけ国会内においても多くの反対、抵抗があったんだと思います。しかし、大方の良識の下に、今回、民間に参入できる糸口を作っていただいた、これは感謝しております。
 今後、この問題が、民間の創意工夫によって経済の活性化、雇用対策、税制改革についても構造改革を着実に進めまして、国民の政治への信頼、経済の回復に努めていきたいと思います。
 景気対策や雇用対策の内容及び実績あるいは国民の痛みについてお尋ねがございました。
 小泉内閣が発足以来、私は、短期的な景気回復ではなく、持続的な経済成長のための政策が必要だということで努力してまいりました。そうした構造改革を加速する観点から、昨年、改革先行プログラム及び緊急対応プログラムを策定し、二次にわたる補正予算の編成を行いました。また、デフレの克服に向けて、さきに閣議決定した基本方針第二弾の早期具体化に現在取り組んでいるところでございます。
 構造改革を推進する過程では、当然、今までの現状維持できない部分につきましては痛みを伴う事態が生じることがあります。こうした痛みと国民の不安を和らげることが政治の責任であり、政府としては、雇用対策、あるいは中小企業対策を始めとしたいろいろな痛みを極力緩和すべく努力しているところであります。引き続き、民間需要、雇用の拡大に力点を置いた改革を推進することにより、デフレを克服するとともに、持続的な経済成長を実現してまいります。
 銀行の問題についてでございますが、金融安定化のための公的資金は、預金保険法等に基づき、我が国金融システムに対する内外の信頼を確保する観点から措置されたものであり、これを活用して預金全額保護、金融機関の資本増強、不良資産の買取り等の措置を適切に講じてきたところであります。また、金融機関に対しては、健全な取引先に対する資金供給の一層の円滑化に努めるよう繰り返し要請しているところであります。
 政府としては、不良債権の最終処理を促進するなど、より強固な金融システムを構築することを重要な課題として取り組んでいるところであり、銀行問題に関心が薄いとの御指摘は当たりません。
 郵便事業への民間参入に関するお尋ねでございますが、私は、民間にできることは民間にゆだねるという基本原則を掲げ、今回の郵便事業の民間参入につきましても、それを踏まえて検討するよう総務大臣に指示していたところでございます。これを受けて、総務省においては、広く関係者の意見も徴した上で今回の法案を取りまとめたものであります。
 この問題では、与党内、野党内で様々な意見がありましたが、最終的には政府案が了承されました。これは郵便事業への民間の全面参入というかつてない政策であったため、当然、大議論が行われた結果でありますが、その調整過程に今までの通例とは変わった点がありましたけれども、大きな問題があったものとは考えておりません。
 財政構造改革についてのお尋ねでございますが、平成十四年度予算においては、道路四公団等の特殊法人の民営化を決定するなどの改革を行うとともに、特殊法人等への財政支出について、一般会計、特別会計合わせて一兆一千億円を超える削減をしたほか、五兆円を削減して、一方、重点分野に二兆円を再配分するという方針の下に、歳出の合理化、重点化を行いました。
 今後とも、経済と財政の改善傾向を更に確実なものとするため、負担に値する質の高い小さな政府を目指して歳出改革を一層加速することが重要であると考えます。これを実現するためには、歳出を根元から見直し、真に必要性の高い歳出への重点化を進めることが不可欠であり、私自ら基本方針を示した上で、各省庁の政策、歳出の一層の変革を進めてまいります。
 国民にとって勤勉と貯蓄の大切さについてのお尋ねでございました。
 私は、日本の国民が勤勉であり、貯蓄を重んずる、これはすばらしい美徳の一つだと思います。いわゆる勤勉、これは自らが努力して自らを助けようという貴重な精神であります。そして、貯蓄の大切さ、これは将来の不安定状況、備えあれば憂いなしという精神があるからこそ貯蓄に励むんだと。そういう面において、私は、この勤勉さと貯蓄というのは、どの時代にとっても、人間にとっても、国家にとっても重要なものと認識しております。ただ、貯蓄をするか消費するかはそれは個人が判断することだろうと思います。将来の人生設計などを基に各々判断して、そして、この勤勉さと貯蓄が報われ、再挑戦ができる社会を構築していくことこそが政治の大きな役割だと認識しております。
 公社形態に対する評価についてでございますが、郵政事業の公社化は、予算の国会議決等の事前管理から中期的目標管理による事後評価に移行するなど、郵政事業の自律的かつ弾力的な経営を可能とするものであります。これにより、引き続き、全国公平なサービスの提供が確保される一方、より一層質の高いサービスを国民が享受できることとなり、郵便事業への民間参入と併せ、その設立は意義は明らかであり、大きな改革への第一歩と考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(片山虎之助君) 伊藤議員にお答え申し上げます。
 郵政関連法案の国会への出し方についての御質問がございましたが、この四法案は大変なボリュームがございまして、改正作業、改定作業に大変手間取りまして、国会に提出するその前に党の御了承を得るにはやや時間が足りませんでしたので、国会提出をした上で与党あるいは自民党の御審査も並行してやっていただくと、こういうことにいたしたわけでありまして、従来の自民党あるいは与党の提出の仕方としては大変異例でございましたが、国会審議と並行しながら御議論いただいて今回の修正案をまとめていただいたと、こういうわけでございます。
 修正の中身につきましては、御承知のとおり、公社の自律的、弾力的な経営を可能にしながら、経営の自由度を高めながらより良いサービスを出すと、こういう観点からの御修正でございまして、私は、この郵政関連四法案の改正の理念、方向に沿うものだと考えております。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#23
○議長(倉田寛之君) 魚住裕一郎君。
   〔魚住裕一郎君登壇、拍手〕
#24
○魚住裕一郎君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました郵政関連四法案に対して質問を行います。
 現在、郵政事業は、過疎地域を含め三千二百を超える市町村すべてに約二万四千七百の郵便局を通じて国民の基礎的な通信手段である郵便を、また庶民の金融である郵便貯金や簡易保険のサービスの提供を行っております。そして、今日、郵便物は年間約二百六十億通を超え、郵便貯金の残高は約二百四十兆円、個人の金融資産の一八%を占め、簡易保険の契約件数も約八千万件、保有契約件数の約三八%を占めるなど、郵政事業は国民生活に欠くことのできないものとなっております。
 こうした中で、本法案は、更に一層の経営の効率化とサービスの向上を図るとの観点から、行政改革会議の最終報告や中央省庁等改革基本法の枠組みの中で検討され、郵政事業の公社化、郵便事業への民間事業者が新規参入を可能とすることを目的として提出されたものと理解をしております。
 私ども公明党は、今回の郵政事業改革に当たっては、何よりも利用者である国民の利益の増進を図ることに視点を置いて取り組んでまいりました。
 こうした立場から若干の質問をさせていただきます。
 まず初めに、郵政事業の公社化や郵便分野への競争原理の導入により、利用者である国民へのメリットが本当に生ずるのかお尋ねいたします。
 郵政事業の公社化は、経営の効率化やサービスの改善等により、国民利用者のニーズへの機動的な対応、サービスの質の向上、民間等と連携したサービスの多様化等が図られるとともに、郵便局ネットワークの高度利用の増進が期待されております。また、郵便への民間事業者の新規参入については、競争原理の導入により、利用者へのサービス向上、経営の効率化が図られるものと、このように理解をしております。
 しかしながら、例えば視聴覚障害者等からは、現行の第三種や第四種郵便物料金の減免がなくなるのではないかとの不安の声が寄せられました。また、過疎地の住民からは、競争原理の導入により、効率化によって郵便局がなくなっていくのではないかとの懸念の声がありました。衆議院での審議の中で、国民からのこうした不安や懸念は払拭されつつあると考えますが、総理は、今回の改革がどのようなメリットがあるのか、具体的な例を引いて御説明をいただきたいと存じます。
 次に、衆議院での修正されたことに対する総理の評価についてお尋ねいたします。
 郵政関連法案の修正については、当初、総理は、断固修正なしで成立させたいと発言されておられました。
 最終的には、衆議院で、公社の郵便事業に密接にかかわる分野への出資、あるいは公社の国庫納付金、郵便局数の現状維持の三点について修正が行われましたが、総理御自身は、衆議院での修正についてどのようにお考えか、その評価についてお尋ねいたします。
 次に、公社後の郵政事業の経営形態の在り方についてお尋ねいたします。
 公社化される以前における民営化等の見直しは行わない、これが中央省庁等改革基本法での規定でございますが、政府としては、今回の法案成立後において郵政事業の経営形態についてどう検討が進められるのでしょうか。
 今回の公社化と政治家としての総理の民営化発言とのつながりについて、国民も理解しにくいのではないかと思います。総理は、この本会議を通して、国民に分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
 次に、郵便事業への民間参入についてお尋ねいたします。
 民間事業者による信書の取扱い全般が認められる一般信書便事業について、その参入に当たっての許可基準が厳しく、許認可も多いとして、法案そのものが規制であり、民間官業化法案ではないか、あるいは民間事業者が参入する意欲の起きない法案で絵にかいたもちではないかとの厳しい指摘があります。
 このように、今回の法案がどこまで競争促進につながるのか不透明であると言われております。こうした指摘に対し、政府はどのような認識を持っておられるのか、総務大臣にお尋ねをいたします。
 次に、第三種や第四種郵便物の政策料金制度の維持継続についてお尋ねいたします。
 郵便法は、新聞や雑誌などの第三種郵便物や盲人用の点字刊行物など第四種郵便については、文化、福祉活動の支援の観点から、その料金について減額又は無料とされております。
 今回の公社化、郵便事業への民間参入に伴って、郵便法の改正により、無料条項が削除されております。視覚障害者の点字書物や聴覚障害者のビデオテープなど、障害者の情報収集は郵便に支えられているわけでございます。障害者団体から無料を継続してほしいとの声が多く寄せられていました。
 こうした実態を踏まえ、第三種や第四種郵便物の料金減免、特に、情報バリアフリーの観点からも第四種郵便物の無料扱いを継続すべきではないかと思います。また、場合によっては国費による補助制度の創設なども考えてもよいのではないか。これらに対する総務大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
   〔議長退席、副議長着席〕
 次に、地域社会のコミュニティー機能の中核となる郵便局ネットワークの活用の促進についてお尋ねいたします。
 郵便局は国民にとって最も身近な公的機関であります。現在、三事業のほかに、印紙の販売、年金、恩給の支払い等の生活基盤サービス、ワンストップサービスとしての住民票の写しの交付等の行政の代替、ひまわりサービス等地域福祉の実施を行ってきております。しかし、アメリカの郵便局では、確定申告の受付やパスポートの発行など、政府サービスの拠点となっているようであります。
 そこで、我が日本の郵便局でも、現在の地方公共団体だけでなく、確定申告の受付やパスポートの申請、運転免許証の書換え等の国の行政サービスの窓口になるなど、業務を拡大し、住民サービスの地域拠点化を更に促進すべきと考えますが、総務大臣のお考えをお聞かせください。
 次に、郵政事業の体質の改善についてお尋ねいたします。
 衆議院の修正によって、公社は郵便事業に関係する事業への出資が認められましたが、一方で、公社の肥大化だけが進むおそれがあるという指摘もございます。現在も郵政事業の調達コストは、競争入札とは名ばかりで、郵政職員が天下りしたファミリー企業を優先し、相当割高になっているのではないかとの厳しい指摘もあります。
 新たな公社になり、郵便関連事業への出資も認められることになったことから、更に調達方法の透明性、公平性を高める仕組みに改善する必要があると考えますが、総務大臣の御見解をお聞かせください。
 最後に、公明党は、何よりも利用者である国民の生活に視点を置いた郵政事業改革を積極的に推進してまいる所存であることを申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#25
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 魚住議員にお答えいたします。
 今回の改革のメリットについてのお尋ねでございますが、郵政事業の改革は、公社化により自律的かつ弾力的な経営を可能とするとともに、郵便事業への民間参入により、あまねく公平なサービスの提供を確保しつつ競争原理を導入するものであります。これらの措置により、利用者に様々な弾力的なサービスの提供が可能となる、日本郵政公社と民間事業者の競争により料金の低廉化、サービスの多様化が期待されるなど、より一層質の高いサービスを国民が享受できるものと期待しております。
 衆議院での修正についてのお尋ねでございますが、今回の修正は、与党で十分議論いただいた結果であり、郵便事業へ民間事業者を全面参入させるという基本方針を守りつつ、郵政事業の自律的かつ弾力的な経営を可能とすることにより、引き続き、あまねく公平なサービスの提供を確保しながら、より一層質の高いサービスを国民が享受できるという点において、今回の郵政事業の改革の趣旨にかなうものと考えております。
 公社化後の経営形態の検討についてですが、公社化後の郵政三事業の在り方について、私自身はかねてから民営化するべきだという考えを持っております。いろいろな方々の知恵、御意見を伺いながら、国民の理解と協力を得ることができるような具体策を考えることが私の責任と考えておりますが、今回は郵政公社化の法案であります。そして、郵便事業に民間を参入させる法案なんです。それをやっぱり切り離して考えるのは十分可能ではないか。いろいろ不十分だ、あるいはもっと進めろと、両方から違う反論がありますけれども、それは成立してから自由に議論していただきたいと。
 私は、現在、郵政三事業の在り方について考える懇談会において、公社化実現後の郵政事業の在り方について、民営化問題を含め引き続き議論を進めて、夏ごろには具体案を取りまとめる予定であります。その懇談会において報告が出次第、多くの国民に分かりやすい形で発表し、議論の素材に供するとともに、国民的な議論を展開してまいりたいと思っております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(片山虎之助君) 魚住議員にお答え申し上げます。
 一般信書便事業になかなか入ってこないではないかと。特定信書便事業の方は何社か御検討いただいて手を挙げるような雰囲気ですけれども、一般信書便の方は言われるようなことがあるのかもしれませんが、まあ一遍に全国展開というのは大変ですから、私は慎重に御検討いただいているんだろうと思いますし、ユニバーサルサービスを確保するということと信書の秘密を守っていただくことについては我々の方でも条件を付けさせていただかにゃいかぬと、こういうことでございまして、その辺の見合いがあるのではなかろうかと、こういうふうに思っております。
 大手の宅配便の事業なんかおやりになっている方は、相当なネットワークをお持ちですから、その気になれば私は参入する可能性はあるんではなかろうかと。今後とも、内容は、基本的なことは法律に書いておりますけれども、具体的なことは今後政省令等で決めていきますので、それが固まっていくにつれて更なる真摯な御検討を賜えるのではなかろうかと、こういうふうに思っておりまして、是非民間事業者の方の御理解を賜りたいと、こういうふうに思っております。
 それから、三種・四種郵便物のいわゆる政策料金でございますが、大変重要な役割を今日まで果たしてきたと私も思っております。基本的には、公社発足後も公社の経営努力によって三種、四種の減免については維持してもらいたいと。これは、料金については総務大臣の認可になりますから、私はその認可の条件にいたしたいと、こう考えておりますが、法律に全部隅から隅まで書くことが、公社というのは自律的、弾力的な運営主体で、全部手足を縛り切るというのはいかがかなと、こういうことでございまして、法律には減免ができるという規定にいたしましたけれども、基本的な考え方は、今言いましたように、特に四種の料金につきましては無料を維持していただくことを考えております。
 それから、その次の質問で、郵便局は地域サービスの拠点にしたらどうかと。確定申告の受付だとかパスポートの申請、運転免許証の書換え等でございますが、今、議員の御指摘のものはまだ郵便局でやっておりません。おりませんが、相当今、国からの委託、地方団体の委託、特に地方団体の住民票、戸籍謄本、抄本等の申請の受付や交付はもう既に始めておりますし、ひまわりサービス、災害での援助、いろんなことをやっておりまして、今後とも関係の各省とよく連絡を取りながら、住民の皆さんの御意向を聴いて郵便局の地域サービスの拠点としての機能の拡充を図ってまいりたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
 それから、ファミリー企業に云々のお話がございましたが、現在、郵政事業庁における物品等の調達、契約は、政府調達に関する協定や会計法令にのっとって原則として競争入札でやっておりまして、特に調達コストが高いとは我々は考えておりません。
 しかし、今度は公社になりますから、一遍そういうことは全部おさらいをして、仮に改めるべき点があるとすれば私は改める必要があるんではなかろうかと。経済性、透明性、公平性を保つ観点から見直していくと、こういうことが必要ではなかろうかと、こういうふうに思っておりますし、天下りということも言われましたが、スカウト型の天下りは結構ですけれども、押し付けるような天下りは一切考えておりませんので、御理解を賜りたいと、こういうふうに思っております。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#27
○副議長(本岡昭次君) 宮本岳志君。
   〔宮本岳志君登壇、拍手〕
#28
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました郵政関連四法案に関し、総理並びに総務大臣に質問いたします。
 総理は、衆議院本会議の答弁で、提出されている四法案は民営化への一里塚であると発言されました。全国銀行協会は、昨年来、小泉総理と方向を一にする、公社化は民営化の一里塚だと大歓迎し、後押しをしてきました。この銀行協会は、四月二十六日、郵政公社法案閣議決定に当たっての声明で、民間にできるものはできるだけ民間にゆだねるとの立場から、郵便貯金の廃止や民営化を改めて主張しております。
 総理、あなたの言う一里塚の先にあるものは、銀行協会が言うように郵便貯金の廃止や民営化ではないのですか。だからこそ銀行協会は、総理、あなたを大歓迎してきたのではありませんか。あなたの言う一里塚の先にある目標には、本丸である郵便貯金や簡易保険を含むのか含まないのか、総理の明確な答弁を求めるものであります。
 郵便は、安価で簡便な国民の基礎的な通信手段であり、これをあまねく国民に保障すること、ユニバーサルサービスを保障することは近代国家の基本的使命です。だからこそ郵便法第一条は、「郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供すること」を国の責務としているのです。ところが、小泉内閣は、この郵便事業の本来の使命に反し、郵政民営化の突破口として郵便事業への民間参入を強行しようとしているのであります。
 総理、あなたは銀行協会と同じく、民間にできるものは民間にと繰り返し民間参入を叫びますが、民間にできるものというのは、つまりもうかるものということではないのですか。わざわざ赤字の事業に参入する民間企業などあり得ないではありませんか。
 政府は、クリームスキミング、いいとこ取りを許さないなどと言いますが、この法案のどこにその保障があるのですか。民間企業は営利を目的にしている以上、いいとこを取らない民間企業はあり得ないのではありませんか。
 郵便事業が一種、二種の収入で三種、四種の政策減免を支え、大都市の収入で過疎地、地方の赤字を相殺することによって全国一律のユニバーサルサービスを保障する事業である以上、この事業への民間参入は、どんな条件を付けようが、程度の差こそあれ、結局はいいとこ取り以外の何物をももたらさないのではありませんか。総理の答弁を求めるものであります。
 信書便法案をめぐる衆議院での修正議論の焦点は、ダイレクトメールが信書に含まれるかどうかということでした。これは、今後も信書便法などとは何の関係もなく営業を続けるメール便事業者の営業範囲をめぐる議論にほかなりません。
 しかも、政府が示した「信書の定義に関する政府の考え方」では、内容が公然あるいは公開たり得る事実のみであり、専ら街頭における配布や新聞折り込みを前提として作成されるチラシのような場合は信書に該当しないなどとしています。これではダイレクトメールの大半が信書から外れるのではありませんか。印刷されたダイレクトメールであって、それを送ろうとする当事者がこれは公然の場でも配布しているものだと言いさえすれば、それを否定することはだれにもできないではありませんか。もし、そうではないと言うのならば、その理由を御説明いただきたいのであります。
 部数ベースで一種・二種郵便の二割を占めるダイレクトメールの大半が信書から除かれ、いいとこ取りの民間参入を許すならば、国民のためのユニバーサルサービスが切り捨てられていくことにならざるを得ません。
 第三種・第四種郵便の政策減免の制度は、国民文化の普及、向上や学術の振興、障害者の方々への権利保障のために不可欠の制度です。そして、これらの制度が大幅な割引や無料である以上、赤字であることは当然であり、そもそも営利を目的としたものではないのであります。法案では、三種郵便、四種郵便という枠組みそのものは法律に残しましたが、現在法律に明定されている盲人用無料郵便物は法文から削除されています。総務大臣が繰り返し答弁してきたように、ユニバーサルサービスは守ると言うのなら、なぜこの条文を削除するのですか。公社は国とは別法人だと言うが、だからこそ法律で縛る必要があるのではありませんか。総務大臣の答弁を求めます。
 郵政事業全体が官僚の天下りと結び付いた利権によって大きくゆがめられていることを我が党は繰り返し指摘をしてまいりました。ところが、郵政公社法案は、これらに何らメスを入れないばかりか、衆議院での修正で出資に関する規定の追加まで行われたのであります。
 これまで郵政事業が直接子会社に出資することは認められていませんでした。それを郵政弘済会や郵政互助会などの公益法人を通じて子会社、孫会社に出資するという脱法的なやり方で、郵政ファミリーと言われる企業を育成し、そこに天下りを送り込んできたのであります。そして、そのやり方も平成八年九月の閣議決定で、公益法人はもうけを目指す組織ではないからとの理由で原則として禁止されたのではありませんか。公益法人に許されないことがなぜ公社に許されるのですか。郵政公社は、従来の公益法人以上にもうけを目指すものになるということなのですか。総理並びに総務大臣の答弁を求めます。
 総理、あなたは三年前に出版された「郵政民営化論」の中で、自民党に対しては、特定郵便局長会というのが約二万くらいあって、これが票を集めるとはっきり述べています。そのあなたが総裁として戦った昨年の参議院選挙で、正に特定郵便局長会ぐるみの選挙が行われていたのであります。昨年明らかになった自民党高祖前参議院議員にかかわる選挙違反事件は、郵政事業が政権と癒着し、自民党の集票マシンとなってきた事実を示すものではありませんか。
 総理、改革と言うなら、あなたが以前から十分知っていたこのぐるみ選挙をなぜやめさせなかったのか。これについてあなたは、総理就任後、事前に何か一つでもやめさせる措置を取ったのか、あるいはその意思すらなかったのか、はっきりお答えいただきたい。
 特定郵便局長は、今後も国家公務員です。特定郵便局長会が組織ぐるみで自民党の選挙をやるなどということは断じて許されません。自民党総裁であると同時に政府の最高責任者として、今後、特定郵便局長会に自民党の選挙活動は一切求めないとはっきり言い切ることができるか、総理の答弁を求めます。
 今、郵政事業の現状に国民が疑念と不満を持っているのは、郵政三事業の内実が国民の目から見えにくくされていることです。ところが、本法案では、この問題点を解決するどころか、今行われている予算、決算の議決や役員の任免などへの国会の関与さえ一切排除し、郵政公社の経営にかかわる重要な事項をすべて総務大臣の権限としています。
 このように、国会を通した国民の監視がなくなれば、むしろ自民党族議員なるものの影響力を強めるのではありませんか。政治家主導などと称して、自民党の総務部会長を総務副大臣とするなどということまで伝えられているではありませんか。自由民主党の総裁でもある総理の責任ある答弁を求めるものであります。
 世界に目を移すと、例えば、郵便事業を国有の株式会社に改組したイギリスでは、諮問機関であった郵便サービス委員会を監督機関に改めて、利用者保護とユニバーサルサービスの確保のための権限を付与しています。また、これとは別に、情報開示の請求権を持った郵便サービス消費者評議会も組織されているのです。新型公社というのなら、せめてこのような国民参加の制度が必要ではありませんか。総務大臣の答弁を求めます。
 本法案は、全体として、小泉総理の年来の主張である郵政民営化、すなわち大銀行が郵政事業を食い物にする新しい利権に道を開くとともに、いわゆる族議員にとっては古い利権をも温存、拡大する、正に国民にとっては百害あって一利もない法案となっています。
 我が党は、断固、本法案の廃案を求めるとともに、国民の立場に立った郵政三事業改革に全力を尽くす決意を申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#29
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 宮本議員にお答えいたします。
 郵貯、簡保の民営化等についてお尋ねでございますが、今回の法案は公社化のための法案で、郵便事業に民間企業を参入するための法案であります。この法案の成立後、自由な議論を私は妨げるものではないし、むしろ歓迎いたします。今後、郵貯、簡保はどうあるべきかということは、郵政三事業の在り方について考える懇談会においてもその議論を進めておりますし、いずれ近いうちに、国民に、具体案を取りまとめまして国民的な議論を展開していきたいと思っております。今回の法案とは別物でございます。
 民間企業の行動原理についてお尋ねでございますが、自由民主党と共産党は全くそういう点について考えが違います。民間企業はもうかるものしかやらない、そんな時代じゃないと思います。民間企業は、利益を上げながら公共的な分野にも進出して、多くの国民にいろいろなサービス、商品、提供しています。そういう民間企業の活力があるからこそ経済成長が促されるんであって、私は、民間企業はもうかるものしかできない、わざわざ赤字の事業に参入する企業があるのかというお言葉でありますが、今までもうからなかったところにも入ってきたからこそ、今、小包、宅配なんかは大いに民間企業が国民にサービスと商品を提供しているではありませんか。私は、こういうことにつきまして、民間企業の創意工夫を発揮できるような環境を整えるのが政治として大事でありますし、今回の法案もその一環であります。
 クリームスキミングについてのお尋ねでございますが、信書送達の事業は、採算性の良い部分だけへのクリームスキミング的参入が容易との特性を有することから、ユニバーサルサービスの維持と民間参入による競争の成果との調和が大切だと思っております。そこで、この法案では、すべての信書の取扱いが可能となる一般信書便事業者に対しては、全国における引受け・配達など、クリームスキミングを防止するための措置も講じております。したがって、このような競争条件の下で、郵政公社は経営努力によりユニバーサルサービスや第三種・第四種郵便物の政策減免を維持していくことができると考えております。
 ダイレクトメールの信書性とユニバーサルサービスについてのお尋ねでございますが、ダイレクトメールについては多様な形態が想定されますが、信書の定義である特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知するという実態を伴うかどうかは個々のケースによって判断することが適当だと考えております。今回、チラシのようなものは信書に該当しない旨明らかにしたところであります。いずれにせよ、ダイレクトメールの取扱いについては、ガイドラインの中で明確化が図られるものと考えております。
 なお、今回の法案による民間参入と信書の定義に関する整理によって公社の郵便事業にとっては競争領域が拡大することとなりますが、公社においても、サービスの改善や効率化などを推進することによって競争に適切に対応し、ユニバーサルサービスを維持していくことを期待しております。
 郵政公社の出資及び天下りについてでございますが、公益法人は積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とする非営利の法人であることから、営利企業の株式保有を行ってはならないとされているところであります。
 日本郵政公社は、独立採算制の下、自律的かつ弾力的な経営を行うことから、競争原理を導入する郵便事業の関連分野に限定して個別に総務大臣の認可を受けて出資できることとされているものであり、問題はないと考えております。また、公社の職員は国家公務員であり、営利事業に就職する場合には国家公務員法に基づき適切に措置されるものであり、国民の信頼の確保に支障が生ずるようなことはないと考えております。
 高祖前参議院議員に係る選挙違反事件についてでございますが、国家公務員の服務規律の確保については法令に違反して責任を問われることのないように指導してきたところであります。しかしながら、こうした措置にもかかわらず、昨年の参議院選挙において、現職の国家公務員が公職選挙法違反を犯したことは誠に遺憾でありまして、こうした事件の再発防止にも徹底を図るようにしていきたいと思っております。
 国家公務員というのは、本来、選挙運動、政治から中立だと厳しく選挙運動を制限されています。これは特定局長だけに限らないんですよ。これは与野党よく考えてもらいたい。公務員が労働組合を作って選挙運動をする、当たり前のように考えているけれども、これは法律で禁止されているんです。今後、政官癒着を言うならば、特定局長にかかわらず、国家公務員、地方公務員が選挙運動、特定の政治家を応援しないようなことも私は考えるべきじゃないか。役人から政治的中立ということを取ると、私は余計な好ましからぬ問題も政治面には出てくると思います。
 ですから、今後とも、国家公務員、地方公務員の政治的中立とはどうあるべきか、選挙運動というのはどうあるべきかというのは与野党を通じて議論して、政官癒着と言われないように、政党が役人の票を期待するようなことがないようによく検討していただきたい。
 国会を通した国民の監視についてお尋ねがありました。
 郵政事業の公社化は、予算の国会議決等の事前管理から中期的目標管理による事後評価に移行するなど、郵政事業の自律的かつ弾力的な経営を可能とするものであります。国会に対しましては、公社の中期経営目標及び中期経営計画、毎年度の財務諸表や事業報告書などについて国会に報告することとされており、国会を通じた国民の監視がなくなるなど、御懸念のことはないものと考えております。
 本法案は、大銀行のための新しい利権に道を開くものではないかとのお尋ねでありますが、本法案は、公社化により郵政事業の自律的かつ弾力的な経営を可能とするとともに、郵便事業への民間参入によりあまねく公平なサービスの提供を確保しつつ、競争原理を導入することにより、より一層質の高いサービスを国民が享受できるようにするものであります。そのような御指摘は当たらないと考えます。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#30
○国務大臣(片山虎之助君) 宮本議員に何点かお答え申し上げます。
 ダイレクトメールにつきましては、総理から詳細な答弁がありましたが、基本的な考え方を変えるつもりはないんです。しかし、ダイレクトメールはいろんなものがございますし、新しい形態が出てくることもありますので、そういうものについてはガイドラインでしっかりと整理をしてお示ししようと、こういうわけでございまして、特にチラシのような、御指摘ありました公然公知のものまで信書性があるというのはなかなか言いにくい、だからこういうものは外す方がベターではないかと、こう思っておりますし、クレジットカードや地域振興券につきましても先ほど申し上げたところでございます。
 いずれにせよ、幅広い御意見を聴き、パブリックコメントにも掛けまして、しっかりとした範囲を確定いたしたいと、こういうふうに思っております。
 それから、三種、四種につきまして、魚住議員にお答えしたとおりでございますが、公社は国とは違う別法人でございますし、基本的な考え方は、基本法によりまして、中央省庁改革基本法によりまして、自律的、弾力的な経営をやらせると、こういうことでございまして、すべてについて法律で規制するというのはいかがかなと、こういうことでございますが、これも何度も申し上げておりますように、現在の政策料金は維持してもらうと、こういうことが基本的な考えでございまして、それについては経営努力でのみ込んでもらう、こういうことでございます。
 公的な助成云々の御議論もありますが、この公社は独立採算制でございますから、当面はそういうことを考えずにやっていくと、こういうことでございます。
 それから、公益法人については出資ができないのに公社は何でできるんだと。公益法人は非営利性の法人ですよ。この公社は民間と堂々と争う公社なんです。だから、経営の効率化なんということを念頭に置かなければなりませんので、そういう意味で必要最小限度の出資はあるなと、経営効率化のために、こういうことでございますので、そういうことによって国民にいいサービスを提供する、これが公社の目的でございますから、出資についてもそういうふうに運用してまいりたいと考えております。
 それから、公社化について国会の関与が少ないではないか。元々、少なくしようということで制度を作ったんです。できるだけ公社に自由度を与えて、自律的、弾力的な経営をやるというわけでありますが、公社の中期経営目標や中期経営計画や毎年度の財務諸表については国会に報告をさせていただくことになっておりますし、このほかに会計監査人の監査による外部監査の導入、あるいは情報の公開をやると。それから、総務大臣が業績評価をやる、その場合に審議会の意見も聴くと、こういうことでございまして、これをすべて公開してまいりますので、国民の目から見てしっかりと監視できるんではなかろうかと思っております。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#31
○副議長(本岡昭次君) 田名部匡省君。
   〔田名部匡省君登壇、拍手〕
#32
○田名部匡省君 私は、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の皆さんのお許しをいただいて、郵政関連四法案について、総理並びに関係閣僚に質問いたします。
 先ほど総理は、夏ごろまでに民営化に向けてという答弁がありましたが、あるいは聞き違えたかなと、こう思っておりますが、この法案はそうすると夏までの暫定法律と、こういうことに理解してよろしいんでしょうかと、こう思って聞いておりましたので、もう一度お答えをいただきたいと思います。
 小泉総理、国民があなたに期待したのは、自民党をつぶすとか、構造改革なくして成長なしと、こぶしを振り上げてこの壇上でも、小泉内閣には通用しない、こういうことで、今までにない総理大臣の誕生を歓迎し、国民の多くは、少しぐらいの痛みは感じても、この不況を克服して経済の発展と景気回復をさせてくれると期待したからだと思うんです。
 改革は進んではいないとは言わないけれども、国民が期待したように進んでいるかというと、必ずしもそうでないというふうに私も判断せざるを得ない。しかし、企業の倒産件数と自殺者数の増加は続き、景気回復の兆しは一向に見えてこないばかりか、国会では国民に負担を求める議論ばかり行われている。政治に悲観的という国民はアンケート調査を見ても五一%、二十代の政治不信は八九%に達したという世論調査の結果が発表されているが、今の国民の気持ちだろうと、こう理解せざるを得ない。
 この郵政関連法案も、信書法案は無修正、公社法案が一部修正で可決され、衆議院から送付されてまいりました。国民には、民間でできることは民間にとよく言われる総理の言葉からは、なぜこのようなあいまいな決定がされたのか、国民には理解できないだろうと思うんです。このような状況を変えないで景気対策を行っても、その資金は非効率的な既得権の分野に流れるだけで、景気対策には何ら効果がなかったのは火を見るよりも明らかであります。
 国民は、この失われた十年間に景気対策としてつぎ込まれた税金が、経済や社会の活性化に結び付くことなく無駄に使われ、膨大な借金だけが残ったことを今十二分に認識をしていると思います。法案が決定されたプロセスを国民が理解できるように説明をいただきたいと思います。
 次に、総理はよく各省ごとに金融機関がある必要はないということを言われますが、民間でできることは民間に任せるべきだという主張もされております。この妥協案は、民間参入に道を開いたと理解してよろしいでしょうか。
 六月十一日に衆議院総務委員会の参考人質疑でも、ヤマト運輸の有冨社長が改めて不参入を表明いたしました。信書便法案は、元々参入業者にハードルが高いと言われていたが、だが、ヤマト不参入の理由はこうした技術的な理由だけではなく、民業の官業化であるとも発言をされておるわけであります。
 かつて住宅金融公庫も、民間の金融機関では国が行うような低利で有利な制度はできないと公庫が私に何回も答弁いたしました。最近では、公庫並みの融資が民間の金融機関で行われております。今回の制度も、民間がどこまでできるのか、民間業者の意見を聴き、どうしてもできない部分は国民の負担で国が行えば、民間が参入し競争原理が働く方法もあったのかもしれない。総理の御見解を承りたい、こう思います。
 次に、最初、郵政三事業は民営化すると言われていた発言は、これは宮澤内閣のとき、あなたが郵政大臣で、私が農林水産大臣二期目のときからの主張であります。私は、その都度、田舎には銀行のないところもあるから、私は、お年寄りの方々のために地方の実情も踏まえて発言するようにと何回かお話を申し上げたものであります。
 ところが、この法案では総理念願の民営化が公社化になっております。総理、なぜでしょうか。民営化と公社化とではどこが違うのでしょうか、併せてお答えをいただきたいと思います。
 今週月曜日の日経新聞の「春秋」欄から、「暮しの手帖」の文中に次のことが書かれておりました。「役所の怠慢に公社化の声も出ようが、公社は「役所のわるいところと、民間会社のわるいところだけを一つにした」ものだと」、ばっさり切り捨てています。「「いっそ民間会社に」それも「二つ以上で競争する」のがいいというのが結論」で、郵貯や簡保の問題が顕在化する前の一九六九年、花森編集長が特集しているのが実は目に留まりました。民営化と公社化ではコスト面でどちらがどのぐらい安くなるとお考えになっておられるか、総理の御感想を伺いたいと思います。
 また、参入条件は省令にゆだねるようですが、民間が参入できる省令になると理解してよろしいですか。また、省令は総理の意見で行うのか、総務省で決めるのか、総務大臣に伺いたいと思います。
 また、中央省庁改革基本法第三十三条第一項第六号にある「民営化等の見直しは行わないものとする」という規定の削除を見送った理由について総理にお答えをいただきたいと思います。
 日本は、国債、地方債など七百兆円近く発行しており、既にその残高は限界に達していると思います。いつ国債価格が暴落し、長期金利が上昇してもおかしくない状況にある。その中で、大量の国債等を保有する郵貯、簡保が自主運用の中で国債から他の運用手段にシフトするということになれば、恐らくその瞬間にどのような事態が起きると思うか。事実上、郵貯・簡保資金は国債から逃れられない状況にあるのではないでしょうか。総理並びに財務大臣にお伺いいたします。
 次に、郵便貯金約二百四十兆、簡易保険百二十兆円ありますが、自主運用についての問題点はどんなことが考えられるか。例えば金融機関に影響があるのか、公平にできるか、金利がゆがめられないか、総務大臣にお伺いいたします。
 元々、総理は、特殊法人の財源として、年金、郵貯、簡易保険が活用されることに反対して特殊法人の改革を考えておられたわけでありますから、特殊法人改革との関係を含め、郵貯、簡保の問題をどうされるか、総理にお伺いをしたいと思います。
 次に、特殊法人、公益法人の問題ですが、私が農林水産大臣のときには、農林省の幹部に天下りは君たちが最後だとよく話したものであります。そのことは、今参議院議員になっておる日出議員や農林省の先輩が御承知のとおりであります。
 年金運用基金、簡保福祉事業団、雇用・能力開発機構、労働福祉事業団、各公庫等の運営が赤字運営であり、税金が投入されるか、年金を食いつぶすか、最終的には国民の負担でしか処理できないことを忘れないでほしい。天下り批判のみでなくて、定年延長であるとかいろんなことの検討もされてしかるべきだと思います。
 最後に、行政改革と政治改革は最優先と考えます。省庁の統廃合でどのぐらいの経費が削減されたのか、総理、分かっておったらお答えをいただきたい。
 最後に、最近における官僚政治の不祥事は目に余るものがあります。一九九〇年以降、逮捕者又は在宅起訴された国会議員が十三年間で十六人という実に驚くべき数字であります。国会議員の定数、国家公務員の定数、その天下り先の特殊法人の問題など、改革し、まず、国民に負担を求める前に、政府や我々政治家が率先して襟を正すべきと私は考えます。
 国民に限りなく負担を求めない努力とともに、政治が改革問題を優先して処理し、政治が国民の信頼を得ることを最優先と私は考えます。それが少子高齢化を迎える子孫のために果たすべき役割だと確信をいたしております。
 最後に小泉総理の所見を伺って、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#33
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 田名部議員にお答えいたします。
 郵政関連法案についてでございますが、この郵政三事業については、中央省庁等改革基本法において、平成十五年中に、郵政三事業を一体として国営の新たな公社に移行することとされており、この枠組みにのっとりつつ、併せて郵便事業への全面的な民間参入を図ることとし、所要の法律案を今国会に提出し、御審議いただいているところであります。
 なお、日本郵政公社法案についての衆議院における一部修正については、今回の郵政事業の改革の趣旨にかなうものと考えております。
 信書便事業の参入条件と規制についてでございますが、今回の法案は、これまで完全独占であった郵便分野に全面的な参入を認めるものであり、世界的にも例が少ない規制緩和となっております。
 ただし、すべての信書の取扱いが可能となる一般信書便事業者に対しては、ユニバーサルサービスの確保及び通信の秘密の保護の観点から一定の条件を付していることから、参入について事業者が慎重に検討していることは理解できるところであります。
 国会審議を通じて民間事業者の理解も深まるものと考えており、法案が成立した際には、積極的な参入検討が本格化し、民間活力を発揮した意欲的な事業計画の立案が進むものと期待しております。
 郵政関連法案では民営化が公社化になっているがどうかというお尋ねでありますが、これは誤解している面があると思うんですが、今国会に提出している日本郵政公社法案は、平成十年、四年前です、十年に成立した中央省庁等改革基本法の、平成十五年中に郵政三事業を一体として国営の新たな公社に移行するという枠組みにのっとったものなんです。これを引き継いで私は政権を担当したんですよ。日本郵政公社は、同法案により直接設立されるものであることから、民営化とは異なるものです。
 私が民営化論者であるということは、もうかねてから変わってないんです。しかし、今回はこの法案を通すための責任なんです。郵政事業の民営化については今後大いに議論していただいて、この成立してから、全然私は妨げるものでないと。この法案は不十分であると、民営化すべきだと言った人は、その御質問を是非とも忘れないでいただきたいと思う。
 本法案に関連する新聞記事に関する感想についてであります。
 公社化後は、郵便貯金、保険などのサービスをあまねく公平に提供するという郵政事業の意義を引き続き確保しつつ、企業的経営手法の導入による経営の効率化を行うというものでありまして、郵便事業への民間参入と併せ、より一層質の高いサービスを国民が享受できることとするものであり、大きな改革への第一歩であると思っております。
 確かに新聞の記事では公社は役所の悪いところと民間会社の悪いところを一つにしたものだと切り捨てておりますけれども、そういうことのないように努力をしていかなきゃならないと思っております。
 また、民営化の在り方については、今後、大いに議論をしていただきたいと期待しております。
 中央省庁改革基本法についてのお尋ねでございますが、基本法は、郵政三事業について、国営の新たな公社を設立するために必要な措置を講ずる際の方針の一つとして、民営化等の見直しは行わない旨を定めているが、これは公社化までのことを規定したものであります。
 したがって、民営化問題も含め、公社化後の在り方を検討すること自体は、法制局にも確認しておりますが、法律上何ら問題はないんです。そこで、今回の公社化関連法案には削除は盛り込まないこととしたものでありますが、郵政事業の在り方には、この法案が成立してから、この条項にとらわれることなく自由に議論をしていただきたいと思います。
 郵貯・簡保資金の国債への運用についてのお尋ねがございました。
 郵貯、簡保の資金運用については、法案において、国内債券を中心に運用対象を限定した上で、郵貯・簡保事業の経営の健全性の確保を目的とし、市場に及ぼす影響を少なくしつつ、確実で有利な運用となるよう、公社が定める運用計画に従って資金運用を行う仕組みとなっております。
 国債については、発行量、流通量が多く、期間の多様性もありますから、郵貯、簡保の資金運用に占めるウエートが大きくなっているところであります。
 今後、構造改革等の進展により国内債券市場が変化すれば、郵貯、簡保の資金運用についてもその変化に適切に対応したものになっていくものと考えております。
 特殊法人改革との関係を含めた郵貯、簡保の問題についてでございますが、私は、郵政事業、財政投融資、特殊法人について、公的システム、官業が今日では効率性を欠き、無駄を生み出すことになっている面が随分ある、そういうことから、民間にできることは民間にという方針の下にいろいろな改革を進めてきているわけであります。
 この郵貯、簡保につきましても、平成十三年度に財投改革が行われ、郵貯等の資金運用部への預託義務を廃止し、全額自主運用を開始したところであります。したがって、郵貯、簡保の資金が自動的に財政投融資、ひいては特殊法人に流れるといった制度は廃止されたところであります。
 今後とも、官民の役割分担の見直しを徹底し、財投改革や特殊法人改革を進めてまいりたいと考えております。
 今後の在り方につきまして、私自身は郵政三事業民営化論者でありますが、いろいろの方々の御意見を伺いながら、この法案が成立すれば、各方面の御意見を聴きながら、また懇談会におきまして一つの具体案を例示しまして、国民的な議論を展開して、あるべき改革に進めていければと考えております。
 政治改革についてのお尋ねでありますが、逮捕あるいは在宅起訴された国会議員が出ているということは誠に遺憾なことだと思っております。どんなに良い政策を掲げても、政治に信頼がないとその改革は進まないということは当然でございますし、この一連の問題を踏まえ、改むべきは改めるという姿勢で政治改革に臨み、国民から信頼される政治を目指して努力してまいりたいと思います。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕
#34
○国務大臣(片山虎之助君) 田名部議員にお答え申し上げます。
 今回の郵政改革四法案は、今まで国の事業だった郵政事業を国営公社によってやる、こういうことでございまして、この国営公社は、民間のいいところと役所のいいところを取った公社にいたしたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
 それからもう一つは、できるだけ民間に入っていただいて競争をやると。競争をやることによって国民により良いサービスを提供すると。このためにそういう制度を設計いたしたわけでありまして、私は民間参入が可能な制度だと、こう考えておりますが、ユニバーサルサービスと信書の秘密の確保は、これはちゃんと守っていただくと。この辺の兼ね合いで、現在、民間の関係の業者の方がいろいろ御検討賜っているんではなかろうかと思います。
 参入の基本的な条件は法律に書きます。法律で委任された範囲で、細部については政省令、省令で決めると、こういうわけでありますが、どっちが決めるんだと。総務省令でございますから、省令を決めるのは総務大臣でございますけれども、これは総理の指示の範囲で、また総理からは、省令制定には透明性を確保しろと、こういう御指示をいただいておりますので、パブリックコメント等を通じ広く関係者の意見を求めて、納得のできる省令を決めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
 それから、郵便貯金、簡易生命保険、巨額の資金の運用でございますけれども、自主運用になりました、去年の四月から、財投義務預託はなくなったわけでありまして、資金運用部への。自主運用になりましたが、基本的には、これは国民の皆さんからお預かりした金ですから、絶対安定的な収益を確保するような安全、こういうことでございまして、民間と違いまして、がつがつもうけるようなことは考えなくていい、とにかく安全確実、こういうことでやるわけでございまして、法律上、公社のこの運用につきましては国内債券を中心にすると、こういうことが限定されておりますし、実際の運用につきましては運用計画を決めると、こういうことでございまして、それについては総務大臣も関与すると、こういうことでございまして、市場のルールの中で、市場に影響を及ぼさないようにやっていきたいと、こう思っておりますし、また、現在、こういうことの専門家の養成のためにいろんな今我々は対応を考えておりまして、是非そういう意味で自主運用について国民の皆さんにも信頼ができるような運用をしてまいりたいと、こう考えております。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#35
○国務大臣(塩川正十郎君) 私に対する御質問は、郵貯、簡保の資金の運用についてのお尋ねでございますが、この件につきましては先ほど総務大臣から答弁がございましたので重複いたしますが、要するに、これからの運用は、所管省庁でございますところの総務省において十分協議されながら、提出されますところの運用計画に従って行われるものと思っております。
 要するに、公的資金の運用でございますからして、民間金融市場に影響力を及ぼさないように、公正なルールに基づいて有利、安全に運用していただき、そのためには国債を買っていただくのが一番安全だと思っておりまして、国債の発行と郵貯の資金の運用につきましては重大な関係がございますので、絶えず協議しながら、この運用について間違いのないようにいたしたいと、こう思っておる次第ではあります。(拍手)
#36
○副議長(本岡昭次君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#37
○副議長(本岡昭次君) 日程第一 道路運送車両法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長北澤俊美君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔北澤俊美君登壇、拍手〕
#38
○北澤俊美君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、自動車のリサイクルの促進及び不法投棄防止の観点から、自動車の解体及び輸出に係る抹消登録制度等を整備するほか、自動車のリコールの実施をより確実にするため、リコール命令権の新設及び罰則の強化を行うとともに、自動車の不正改造等の禁止規定の新設、整備管理者の選任義務の緩和等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、本法改正の理由とその背景、抹消登録制度の整備とその効果、不法投棄防止対策、リサイクルの促進、不正改造車に対する取締りの強化、リコール制度の充実強化、事故の調査分析体制の充実強化、その他について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#39
○副議長(本岡昭次君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#40
○副議長(本岡昭次君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#41
○副議長(本岡昭次君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十二  
  賛成           二百二十二  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#42
○副議長(本岡昭次君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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