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2002/06/19 第154回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第154回国会 議院運営委員会 第46号
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2002/06/19 第154回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第154回国会 議院運営委員会 第46号

#1
第154回国会 議院運営委員会 第46号
平成十四年六月十九日(水曜日)
    午前十一時三十分開議
 出席委員
   委員長 鳩山 邦夫君
   理事 大野 功統君 理事 小坂 憲次君
   理事 米田 建三君 理事 小此木八郎君
   理事 馳   浩君 理事 高木 義明君
   理事 上田 清司君 理事 長浜 博行君
   理事 東  順治君
      伊藤信太郎君    上川 陽子君
      桜田 義孝君    林 省之介君
      福井  照君    三ッ林隆志君
      大石 尚子君    金子善次郎君
      手塚 仁雄君    三井 辨雄君
      丸谷 佳織君    都築  譲君
      児玉 健次君    日森 文尋君
      小池百合子君
    …………………………………
   議長           綿貫 民輔君
   副議長          渡部 恒三君
   事務総長         谷  福丸君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 会期延長の件
 議員鈴木宗男君の逮捕について許諾を求めるの件
 本日の本会議の議事に関する件

     ――――◇―――――
#2
○鳩山委員長 これより会議を開きます。
 まず、会期延長の件についてでありますが、昨日、自由民主党の山崎幹事長、公明党の冬柴幹事長、保守党の二階幹事長から、会期を六月二十日より七月三十一日まで四十二日間延長せられるよう議長においてお取り計らい願いたい旨の申し入れがありました。
 本件につきましては、先般来の理事会において種々御協議願ったのでありますが、いまだ各党の意見が一致するに至っておりません。
 また、本件につきましては、先ほど常任委員長会議が開かれ、議長から各常任委員長の意見を徴されたのでありますが、常任委員長会議におきましても、意見は一致いたしておりません。
 それでは、御協議願います。
 大野功統君。
#3
○大野(功)委員 私は、自由民主党、公明党、保守党、与党の三党を代表いたしまして、ただいま提案されました会期延長問題につきまして意見を表明させていただきます。
 我々は、今国会の会期を七月三十一日まで四十二日間延長することにつきまして賛成でございます。
 今国会は一月二十一日に開会されました。冒頭、補正予算を審議し、さらに、改革の第一歩となる本予算、これを審議し、成立させております。しかしながら、我々が提案している法案、内閣提出法案だけに限って見ましても百四本ございます。まだまだ審議しなければならない、国民の要請にこたえていかなきゃいけない、国民生活に重大な、密接な関係のある法案が残っております。
 その中でも、なかんずく健康保険法、郵政公社化法、武力攻撃事態対処法あるいは個人情報保護法など、今国会の重要広範議案が残っておるところでございます。
 これらの問題につきましては、例えば健康保険法は、もう既に六十時間に及ぶ審議を行っております。そしてまた、今まさに本院の本会議に上程されようという状態でございます。また、「聖域なき構造改革」、小泉内閣の目玉でございます郵政公社化法案、これにつきましても、参考人質疑など、与野党の議論が粛々と進んでおる段階でございます。武力攻撃事態対処法、これも随分と議論いたしました。このように、議論は粛々と進め、委員会でも採決している法案がございますけれども、この段階できょうの会期末を迎えている。
 日ごろ、野党の皆さんは、慎重に審議しろ、十分な時間をかけて審議しろ、こういう御主張をなさっていらっしゃるにもかかわらず、例えば大臣が出席しなければ審議できない、あるいは定例日にこだわり続ける、こういうことで審議がおくれております。改革を提唱する一方で、旧態依然たる国会運営に固執している。
 私は、もっともっと、国民のために、国家のために、国のために審議をして、そして、十分審議をして成立させるべき法案は成立させるべきだ、このように思うわけでございます。引き続き、残った法案につきまして十分な議論をし、そして、国民の要請にこたえていくことが我々国会議員の責務ではないでしょうか。議会制民主主義のあるべき姿ではないでしょうか。かかる観点から、四十二日間の会期延長、これはもう絶対必要不可欠、最小限の日数でございます。
 ということで、国政を担う責任与党といたしまして、会期の延長に関する議長の提案に賛意を表し、賛成討論といたします。
 ありがとうございました。
#4
○鳩山委員長 上田清司君。
#5
○上田(清)委員 民主党・無所属クラブを代表して、まず、会期延長に関して反対の表明をさせていただきます。
 言うまでもなく、通常国会の会期は、国会法に基づき、百五十日とあえて定められております。会期延長は、同法によって一回延長は認められております。しかしながら、この会期が具体的に常会において定められているという意味を、与党と政府は、いま一度、明確に確認をしていただきたいという思いであります。少数党の意見を無視した議会運営がいかなる結果を生むかということについても、さまざまな歴史の中で明らかになるところでもあります。
 そもそも、与党が今国会を大幅に延長せざるを得ないようになったのは一体どのような理由からか。これについては、言うまでもなく、鈴木宗男議員を中心とするさまざまな疑惑について、しんから解明を求めるような動きについて、一切拒否するとは申し上げませんが、極めて熱心な対応にならない、そういう仕組みを常につくってこられたところに責任があります。我々は、しばしばこうした問題について集中審議あるいは再喚問等々の要求をしてまいりましたが、こうした問題についても常にふたをするがごとき対応に終始されたのも事実であります。
 今、我々が、野党が審議に熱心でないというような御意見もいただきましたが、これは逆であります。常に審議を要求して、それに対して十分な対応をとらなかったのが今日の状態であります。私どもは、限られた会期内で極めて真っ当な議論をする中で国民の信頼がしっかりと国会の中に反映されるという立場をとっております。
 事実、与党内においても、元総理である橋本先生初め、数多くの各グループのリーダーが今国会の会期延長についても極めて疑問を持つような発言をされていることも事実であります。
 そうした意味においても、関係者の責任についてむしろ厳しく問われなければならないという立場に立って、私たちは反対の意を表したいと思います。
 以上であります。
#6
○鳩山委員長 都築譲君。
#7
○都築委員 自由党は、会期延長に反対の立場を表明いたします。それは、会期延長すべき正当な理由が見当たらないからであります。
 この通常国会は、スキャンダル、政治腐敗、行政の私物化といった、政治の根幹が問われる事態で始まりました。しかし、これらに対する政府・与党の不誠実な対応が国会審議を停滞、遅延させた一番の原因であると考えております。
 また、重要広範議案と位置づけられるさまざまな法案が提出されましたが、その内容は、国民の利益を損ない、法制的にも疑義が多い中、審議における政府・与党の答弁、対応も極めて不十分かつ不誠実なものでありまして、これらの成立のためにいたずらに日数だけ消化すればよいというのは、国民の国会に対する期待を裏切るものであると考えております。
 最後に申し上げますが、先週の防衛庁調査報告の隠ぺいの問題が取りざたされる中、国会が混乱しているその最中に、けじめさえもつけられないその最中に、健康保険法改正案の与党単独採決が強行されるという事態が起こりました。こういった状況の中でこの会期延長という議案自体を本会議に上程すること自体に私どもは反対の立場であることを申し添えます。
#8
○鳩山委員長 児玉健次君。
#9
○児玉委員 日本共産党の児玉健次です。
 政府・与党は、本日で会期が終了する通常国会を四十二日間延長することを強行しようとしています。重要法案が会期中に通らないから会期を延長するという政府・与党の主張には、一片の道理もありません。
 会期内に法案が成立しなかったのはなぜでしょうか。審議を進めれば進めるほど法案の重大な問題点が明らかになり、幾つかの世論調査で、有事三法案、医療改悪法案、個人情報保護法案には五〇%を上回る反対が表明されています。国民が今国会に期待したのは、悪法の強行成立ではなく、景気・雇用対策の強化、汚職・腐敗事件の徹底的な解明です。
 憲法と国会法は会期制の原則を明示し、「会期中に議決に至らなかつた案件は、後会に継続しない。」国会法第六十八条です、と定めています。政府・与党はこの定めを遵守すべきです。
 今、小泉内閣の支持率は三割台に落ち込み、統治能力を失いつつある小泉内閣が、みずからの延命と悪法成立のために会期を延長することは許されません。
 日本共産党は、四十二日間の延長に厳しく反対し、防衛庁個人リストにかかわる報告書の改ざん、隠ぺいについて何ら事実経過と責任が明らかにされず、厚生労働委員会において健康保険法改悪案の強行採決がなされるという状況で、本日の会期延長を議題とする本会議には出席しないことを表明して、私の討論といたします。
#10
○鳩山委員長 日森文尋君。
#11
○日森委員 社民党の日森文尋でございます。
 私ども社民党は、会期の延長に反対を表明いたします。
 そもそも、あらかじめ決められた土俵を与党の都合によって広げてしまう、これは言語道断の行為と言わなければならないと思っています。
 先ほど御意見もございましたけれども、そもそも、一体なぜ、今度の国会で会期内に法案を成立させることができなかったのか、その原因について改めて検証する必要があるというふうに思っているわけです。
 一つは、鈴木宗男さんの疑惑に示されるように、政治と金の問題、この問題について徹底的にメスを入れなければならないはずであったのに、総理を初め与党の皆さん方は、これについて十分な取り扱いを行わなかった。
 そして同時に、相次ぐ官僚あるいは政府高官の不規則な発言、例えば官房長官の非核三原則見直し発言であるとか、副官房長官の核武装論であるとか、こうした問題がいわば国是などを無視して飛び出すに至って、十分な審議ができないような状況を与党みずからがつくってしまった。
 あるいはBSEの問題に対する農水省の対応、あるいは外務省の対応、あるいは最近明らかになった防衛庁の対応、これらの対応によって国民の政治に対する不信がますます増長しているにもかかわらず、これに対する具体的な適切な対処もしてこなかった。
 今度の、会期延長せざるを得ないという与党の主張は、みずからの失政が招いたことを会期の延長によって解決しようという、いわばこそくな方法と言わなければならないと思っています。その意味で、断固として会期の延長には反対をいたしたいと思います。
 同時に、きょう、午後からの本会議で会期延長が審議をされるわけですが、その本会議には、今、国会審議がストップしている基本的な条件が一切解決をしていないということですから、社民党は出席をできないということを明言しておきたいと思います。
#12
○鳩山委員長 御意見を承りましたが、意見が一致いたしませんので、採決いたします。
 会期を六月二十日から七月三十一日まで四十二日間延長すべきものと議長に答申するに賛成の諸君の挙手を求めます。
    〔賛成者挙手〕
#13
○鳩山委員長 挙手多数。よって、そのように決定いたしました。
 本件は、本日の本会議において議長からお諮りいたします。
 なお、本件に対し、自由民主党の小坂憲次君、民主党・無所属クラブの手塚仁雄君から、それぞれ討論の通告があります。
 討論時間は、おのおの十分以内とするに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○鳩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
 なお、本件の採決は、起立採決をもって行います。
    ―――――――――――――
#15
○鳩山委員長 次に、議員鈴木宗男君の逮捕について許諾を求めるの件を議題といたします。
 本件につきましては、昨十八日、委員会を秘密会とし、森山法務大臣並びに古田刑事局長から説明を聴取し、次いで本人から身上弁明の申し出があり、これを許可して、聴取いたしました。その後、森山法務大臣並びに古田刑事局長に対し、各党から質疑を行い、慎重な議論を行いました。
 その主な論点を申し上げますと、政治資金とわいろの関係について、あっせん収賄罪の要件について、議員の不逮捕特権と院の逮捕許諾について、罪証隠滅のおそれについて、国会の会期末に逮捕許諾請求した理由について、政治献金とされる金銭の受領及び返却について、公判維持の可能性について、贈賄側及び関係者の供述の任意性及び信憑性について、内閣官房副長官の職務権限について等であります。
 本日は、本件について許諾を与えるべきか否かについての各党の態度を表明願います。
 大野功統君。
#16
○大野(功)委員 鈴木宗男君逮捕許諾請求につきまして、自由民主党の態度を表明させていただきます。
 我が党は、鈴木宗男君の逮捕の許諾につきまして、これを容認するものであります。
 本件は、まず第一には、憲法五十条に定められました国会議員の身分に関する問題でございます。それは、検察を初めとする政府権力による逮捕権の乱用から議員の政治活動の自由を守る、大変大事なことであります。さらに、当該議員の身柄拘束が国会審議に与える影響、これを考慮しなきゃいけない、こういう問題でございます。このような観点から、我々は、逮捕の正当性、必要性、緊急性などを慎重に検討させていただきました。
 しかしながら、憲法五十条の精神、これは犯罪の容疑者を保護しようとするものではありません。本件につきましては、令状裁判所によって、逮捕状発付が妥当とする判断がなされております。
 当委員会におきましても、さきに申し上げました観点から、法務当局に種々の質疑をするとともに、鈴木宗男君からも弁明を聴取いたしました。しかしながら、逮捕権の乱用を明確に認められないと判断いたしました。
 私どもは、鈴木宗男君の身柄拘束により、選挙を通じて負託されました権利が一時的に履行できなくなるとしても、この際、司法当局の請求に応ずべきとの結論に至りました。
 以上により、自由民主党は、鈴木宗男君の逮捕許諾を容認するものであります。
 政府におきましては、憲法第五十条の精神を真摯に受けとめ、厳正かつ公正な法の適用を通じて、一日も早い真相解明を行って、国民に事実関係を明らかにしていただきたい、このことを求めまして、我が党の態度表明といたします。
 以上でございます。
#17
○鳩山委員長 高木義明君。
#18
○高木(義)委員 本件に対する民主党・無所属クラブの態度を申し上げます。
 私ども民主党は、鈴木宗男君に対する逮捕許諾請求について、許諾を与えることに賛成いたします。
 本件鈴木宗男君に対する逮捕許諾請求はあっせん収賄容疑であり、被疑事実として、一つ、林野庁より七カ月の林産物販売に関する競争参加資格を停止されたやまりん株式会社より、行政処分を受けなかった場合に購入し得たと同量の林産物を同停止期間終了後に購入し得る旨の請託を受けた、一つ、不正なあっせんの報酬であることを承知しながら現金五百万円を収受したとされています。
 昨日は、当委員会において、森山法務大臣、古田刑事局長からの説明並びに鈴木宗男君からの身上弁明を聴取し、さらに、これに基づき質疑を行い、国会議員を会期中に逮捕するに値する正当性、必要性、緊急性が認められるかどうかが各会派の審議の焦点となりました。
 もとより、憲法五十条の不逮捕特権は、政治的動機に基づく逮捕権の乱用から議員を守り、議員の職務遂行を妨げないことがその趣旨であり、目的であります。決して犯罪容疑者を保護するものではありません。
 また一方で、今通常国会では、相次ぐ議員辞職に象徴された、政治と金にまつわる不祥事が続きました。このような中で、鈴木宗男君をめぐる疑惑は本院予算委員会での証人喚問に及びました。政治に対する信頼を回復するため、国会が自浄能力を発揮し、政治倫理を確立することが今まさに国民から求められております。
 これらの観点も含め、私ども民主党は、逮捕権の乱用や恣意的な意図の有無、院の活動への支障がないかなどを考慮し、慎重に検討した結果、裁判所が判断をして行われる逮捕許諾請求である本件を拒否すべき積極的理由がないと判断をいたしました。むしろ真相究明に努めるべきというのが我々の立場であり、国民の声に沿うものとして、本件に許諾を与えることに賛成です。
 最後に、司法当局の厳正かつ公正な捜査を望んで、民主党の態度の表明といたします。
#19
○鳩山委員長 東順治君。
#20
○東(順)委員 公明党の東順治であります。
 私は、議員鈴木宗男君に対する逮捕許諾請求につきまして、党を代表して、ここに、その許諾の可否についての意見を述べるものであります。
 被疑事実によりますと、衆議院議員鈴木宗男君が官房副長官に就任した直後の平成十年八月四日ごろ、同君の後援会企業やまりんから、同社が不正伐採等に伴う行政処分を受けたことに関し、行政処分を受けなかった場合に購入し得たと同じ量の林産物を随意契約で購入できるように取り計らってほしいとの請託を受け、わいろとして現金五百万円を受け取ったというものであります。
 これまで、鈴木宗男君は、国後島宿泊施設「友好の家」建設の入札に当たり、その公設第一秘書が偽計業務妨害で逮捕され、さらに、政治資金収支報告の虚偽記載でも強制捜査を受けております。
 我が党は、こうした鈴木君の数々の疑惑について、その政治的道義的責任は重大であり、みずから出処進退を明らかにすべきだと再三にわたり指摘してきたところであります。
 そうした中、今回、新たな疑惑で、鈴木君本人が司法当局からあっせん収賄容疑での逮捕許諾請求を受けたという事実には極めて重いものがあり、国会の権威を著しく傷つけるものと言わざるを得ません。
 昨十八日、当委員会において、森山法務大臣、古田刑事局長から被疑事実の説明を、そして鈴木宗男君からは身上の弁明を聴取いたしました。私たちは、これらを慎重に分析、検討いたしました。また、これまで検察が厳正かつ慎重な捜査に基づいて関係者の事情聴取等を行い、東京地裁がその資料に基づき鈴木君の逮捕が必要との判断に達した事実を重く受けとめまして、その結果、公明党として、鈴木宗男君に対する逮捕許諾請求は容認されるべきものとの結論に至ったわけでございます。
 最後に、かつて当委員会の委員長の要職にありました鈴木宗男君が、現在かかる被疑者の立場に立ち、同じ委員であった私が、本日、同君の逮捕許諾請求を認める旨の意見表明を行わなければならないことに深い悲しみと遺憾の念を禁じ得ないものでございます。
 鈴木君の主張については、司法当局の厳正な捜査の中で、真相がいずれ明らかになるものと信じます。政治腐敗と闘い、政治への信頼を取り戻すための不断の努力を惜しまぬことを自身に言い聞かせつつ、以上をもって衆議院議員鈴木宗男君に対する逮捕許諾請求についての私の意見表明といたします。
#21
○鳩山委員長 都築譲君。
#22
○都築委員 自由党の態度は、本件逮捕許諾請求を容認するというものであります。
 その理由を簡潔に申し上げます。
 昨日の本委員会における法務当局の説明、鈴木宗男君自身の身上弁明、質疑内容などを慎重に検討した結果、鈴木宗男君のあっせん収賄罪の容疑は濃厚であること、また、在宅捜査ではなく、罪証隠滅のおそれが大きく、逮捕、強制捜査が必要であるとの法務当局の説明は十分に合理的、説得的であり、会期中の議員不逮捕特権を定めた憲法の規定の趣旨に照らしても、法の厳正公平な適用、そして法に対する国民の信頼を考えれば容認すべきものと考えます。
 以上です。
#23
○鳩山委員長 児玉健次君。
#24
○児玉委員 私は、日本共産党を代表して、本件逮捕許諾について、本院は速やかに許諾すべきものであるとの態度を表明します。
 議員の不逮捕特権は、全国民の代表として、国権の最高機関の構成員である議員が、自由、独立に活動し、その職責を果たすことができるように保障するためのものです。政府、行政、司法などの権力が政治的動機を持って議員の活動を妨害するということは断じて許さない、それが憲法第五十条の趣旨であります。政府が政治的意図を持っての議員逮捕を要求しているものであれば、院は、そのような要求に対しては断固として許諾を拒否しなければなりません。
 本件について見ますと、逮捕許諾を求める要求書によれば、被疑者鈴木宗男議員は、平成十年八月四日ころ、内閣総理大臣官邸内官房副長官室において、やまりん株式会社取締役会長山田勇雄、同社代表取締役社長山田哲らから、同社が国有林野において立木を不正に伐採し搬出したことにより、帯広営林支局から林産物販売に関する競争参加資格の七カ月停止の行政処分を受けたことに関し、国有林野の林産物処分を行う権限を有する林野庁幹部職員に対し、同社が行政処分を受けなかった場合に購入し得たと同量の林産物を停止期間終了後に随意契約で購入し得るよう取り計らう働きをしてもらいたい旨のあっせんの請託を受け、その報酬として現金五百万円の供与を受けたというものです。これが、公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるようにあっせんすることの報酬としてわいろを収受した場合に適用されるあっせん収賄罪に当たるというものでありました。
 その容疑の内容、容疑事実の背景、容疑事実を認めるための相当な理由、逮捕の必要性については、昨日の秘密会において法務当局から詳細な説明がありました。
 本件逮捕の理由、動機が、政府権力が政治的動機によって鈴木宗男議員の議員活動を妨害するためにその身体の自由を拘束しようとしているものでないことは、この経過に照らして明白です。もし、こうした状態で逮捕許諾をしないとすれば、不逮捕特権の乱用となり、国会の行為によって司法、裁判に重大な悪影響を及ぼすことにもなりかねず、到底許されないと私は判断いたします。
 鈴木宗男議員にかかわる一連の疑惑など、政治と金に関する腐敗事件に対して国民は強い疑惑を持っています。こうした疑惑に対し、国会はその全容を解明し、鈴木議員の政治的道義的責任を明らかにする責務があります。捜査当局が徹底的に捜査し、刑事責任を追及することは当然のことです。
 以上の理由により、速やかに本件逮捕を許諾すべきである、そのことを申し述べて、私の意見表明といたします。
#25
○鳩山委員長 日森文尋君。
#26
○日森委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、本件に対する態度について申し上げます。
 社会民主党・市民連合は、衆議院議員鈴木宗男君に対する逮捕許諾請求について、速やかに許諾を与えることに賛成をいたします。
 昨日の本委員会において、森山法務大臣及び古田法務省刑事局長から、容疑事実の内容、事件の背景及び逮捕の必要性等について詳細な説明があり、鈴木宗男君の弁明も聴取の上、委員各位の質疑も行われました。
 私は、国権の最高機関の構成員である国会議員は、主権者である国民の信託を受け、全国民を代表して国政の審議に当たるという職務を担っていると考えています。もとより、憲法第五十条の不逮捕特権は、国会議員が何物にも拘束されず、自由に活動することを保障し、国家権力による議員の活動を妨害することを防ぐとの趣旨で設けられたものであります。この憲法上の不逮捕特権の重みを十分受けとめながら、社会民主党として、鈴木宗男君の行為及び逮捕の必要性に関して真摯に検討をしてまいりました。
 その結果、鈴木宗男君のあっせん収賄の疑惑を払拭することはできず、捜査当局が徹底的に捜査を進め、その刑事責任を追及することはまさに当然であり、事実関係の全容を究明していくため許諾請求に応ずることが不可欠であるとの結論に至りました。
 今回の、いわゆるやまりんに関するあっせん収賄事件は、疑惑の総合商社と言われる鈴木宗男君が関係する疑惑の一端にすぎません。本来、政治家をめぐる疑惑については、国会がその解明に全力を尽くし、責任の所在と再発防止に向けた手だてを明確にすることこそ国民に対する責務であります。
 しかるに、我が党初め野党の再三の要求にもかかわらず、事実解明のための再証人喚問を拒み、議員辞職勧告決議案の本会議上程を二度までにわたって葬り続けてきた与党の責任は重大であり、極めて残念であると言わなければなりません。疑惑が議員本人の刑事責任追及という局面にまで発展した以上、野党が提出している鈴木議員の辞職勧告決議案を一刻も早く本会議に上程し、可決すべきものと考えております。
 与党は、あっせん利得処罰法改正案の小手先の改正でお茶を濁し、野党が提案する公共事業受注企業からの献金の規制については沈黙を続けています。しかし、鈴木宗男さんの問題は、政治改革に背を向け、政官業の癒着による金権腐敗体質を温存しようとする与党の政治姿勢の象徴であることを忘れてはなりません。
 最後に、党派を超えて、政治倫理を確立し、国民の政治不信を払拭することが急務であり、政治改革の実現に全力を傾注することが今国民から期待されている国会の責務であることを申し述べ、態度表明といたします。
#27
○鳩山委員長 小池百合子君。
#28
○小池委員 鈴木宗男君の逮捕許諾請求に対し、保守党の態度を表明いたします。
 保守党は、鈴木宗男君の逮捕許諾請求を容認いたします。
 憲法第五十条は、国会議員の不逮捕特権を定めております。これは、三権分立の精神に基づき、行政権及び司法権の乱用による不当な逮捕から国会議員の地位を守り、国民の代表である国会議員の自由な活動を保障するためであります。我々は、立法府に対する行政あるいは司法の恣意的、裁量的介入には、国会議員の名誉にかけても断固としてこれを排除しなければなりません。
 一方、不逮捕特権は、議員個人がいかなる行為を行っても逮捕されないという文字どおりの特権を認めるものではありません。議員個人に明白な違法行為があり、逮捕するに正当な理由が存在し、議決に基づき、国会自身、逮捕が妥当と認めた場合は逮捕が可能となります。
 本件に関しては、昨日、当委員会において、法務大臣及び刑事局長から説明がありました。それによれば、今回の鈴木議員に対する逮捕許諾請求は、司法当局が正当な手続と、法と証拠に基づく審査により、鈴木議員を逮捕するに相当の理由があることがうかがわれ、今後の真相解明は司法当局の手にゆだねることが妥当であると判断いたします。
 逮捕許諾請求が認められれば、一連の疑惑の真相解明は司法当局の手によって行われることになります。今回の逮捕許諾請求の理由は、平成十年当時、鈴木議員が官房副長官であったころの林野行政にまつわるあっせん収賄容疑であります。一方、鈴木議員に関し、この国会において追及されてきたのは、主に、鈴木議員の北方四島支援事業をめぐる疑惑、外務省との不透明な関係などにありました。司法当局は、これら一連の疑惑を徹底的に洗い出し、国民にその真相を明らかにしていくことを強く期待するものであります。
 いずれにいたしましても、現職の衆議院議員が逮捕される事態に至ることはまことに残念であります。我々は、今回の件を教訓に、みずから襟を正し、政治倫理の確立に向け一層の努力を傾注しなければならないことを申し述べ、保守党としての意見とさせていただきます。
#29
○鳩山委員長 これにて各党の態度の表明は終わりました。
 それでは、本件について採決いたします。
 本件について、許諾を与えるべきものと決定するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○鳩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
 この際、お諮りいたします。
 本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○鳩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#32
○鳩山委員長 次に、ただいま議決いたしました議員鈴木宗男君の逮捕について許諾を求めるの件は、本日の本会議において緊急上程するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○鳩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    ―――――――――――――
#34
○鳩山委員長 次に、本日の議事日程第一ないし第三は、これを延期するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○鳩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    ―――――――――――――
 議事日程 第三十三号
  平成十四年六月十九日
    午後一時開議
 第一 離島振興法の一部を改正する法律案(国土交通委員長提出)
 第二 健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 健康増進法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#36
○鳩山委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
#37
○谷事務総長 まず最初に、議長発議によりまして、会期延長の件をお諮りいたします。次いで二人の方々からそれぞれ討論が行われますが、順序は印刷物のとおりであります。採決は、起立採決をもって行われます。
 次に、動議により、議員鈴木宗男君の逮捕について許諾を求めるの件を緊急上程いたします。鳩山議院運営委員長の報告がございまして、全会一致であります。
 本件の議事が終わりましたところで、動議により、日程を延期して、散会することになります。
 本日の議事は、以上でございます。
    ―――――――――――――
 一、会期延長の件
    討論通告
       反 対   手塚 仁雄君(民主)
       賛 成   小坂 憲次君(自民)
    ―――――――――――――
#38
○鳩山委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後零時八分散会

ソース: 国立国会図書館
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