くにさくロゴ
2002/03/28 第154回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第154回国会 本会議 第17号
姉妹サイト
 
2002/03/28 第154回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第154回国会 本会議 第17号

#1
第154回国会 本会議 第17号
平成十四年三月二十八日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十一号
  平成十四年三月二十八日
    午後一時開議
 第一 地方自治法等の一部を改正する法律案(第百五十一回国会、内閣提出)(参議院送付)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員辞職の件
 日程第一 地方自治法等の一部を改正する法律案(第百五十一回国会、内閣提出)(参議院送付)
 農業経営の改善に必要な資金の融通の円滑化のための農業近代化資金助成法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑

    午後一時三分開議
#2
○議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員辞職の件
#3
○議長(綿貫民輔君) 議員辻元清美君から辞表が提出されております。これにつきお諮りいたしたいと思います。
 まず、その辞表を朗読させます。
    〔参事朗読〕
    辞職願
  今般 一身上の都合により衆議院議員を辞職いたしたく御許可願います。
   平成十四年三月二十六日
          衆議院議員 辻元 清美
  衆議院議長 綿貫 民輔殿
#4
○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 辻元清美君の辞職を許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(綿貫民輔君) 御異議なしと認めます。よって、辞職を許可することに決まりました。
     ――――◇―――――
 日程第一 地方自治法等の一部を改正する法律案(第百五十一回国会、内閣提出)(参議院送付)
#6
○議長(綿貫民輔君) 日程第一、地方自治法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。総務委員長平林鴻三君。
    ―――――――――――――
 地方自治法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔平林鴻三君登壇〕
#7
○平林鴻三君 ただいま議題となりました地方自治法等の一部を改正する法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、住民自治のさらなる充実及び自主的な市町村合併の推進を図り、もって地方分権を推進するため、地方制度調査会の答申等にのっとり、直接請求に必要な署名数の要件の緩和、住民監査請求制度及び住民訴訟制度の充実、中核市の指定要件の緩和等の措置を講ずるとともに、合併協議会の設置に係る直接請求制度の拡充及び住民投票制度の創設等を行おうとするものであります。
 本案は、前国会において本院で可決され、参議院で継続審査となっていたものでありますが、今国会の去る三月二十日参議院において原案のとおり可決の上、本院に送付され、同日本委員会に付託されたものであります。
 委員会におきましては、二十六日提案理由の説明を省略し、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#9
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 農業経営の改善に必要な資金の融通の円滑化のための農業近代化資金助成法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案(内閣提出)の趣旨説明
#10
○議長(綿貫民輔君) この際、内閣提出、農業経営の改善に必要な資金の融通の円滑化のための農業近代化資金助成法等の一部を改正する法律案及び農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案について、趣旨の説明を求めます。農林水産大臣武部勤君。
    〔国務大臣武部勤君登壇〕
#11
○国務大臣(武部勤君) 農業経営の改善に必要な資金の融通の円滑化のための農業近代化資金助成法等の一部を改正する法律案の趣旨につきまして、御説明申し上げます。
 将来にわたる食料の安定供給と農業の多面的機能の発揮を確保するためには、効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立することが必要であります。
 そのためには、効率的かつ安定的な農業経営を広範に育成していくことが急務であり、意欲ある農業の担い手が経営改善に必要な資金の融通を円滑に受けられるようにしていく必要があります。
 政府といたしましては、このような課題に対応して、農業近代化資金、農林漁業金融公庫資金及び農業改良資金について、資金内容の充実等を行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、農業近代化資金助成法の一部改正であります。
 農協等の民間金融機関の融資に利子補給する農業近代化資金について、現行の施設資金に加え、経営の改善を図るのに必要な長期運転資金を追加することとしております。
 第二に、農林漁業金融公庫法の一部改正であります。
 農業経営基盤強化促進法の認定農業者以外の農業の担い手が経営の改善を図るための農林漁業金融公庫の経営体育成強化資金について、その対象を土地利用型農業だけでなく、全農業種目に拡大することとしております。
 第三に、農業改良資金助成法の一部改正であります。
 都道府県の財政資金を無利子で貸し付ける農業改良資金について、特定の農業技術の導入のための資金から、農業の担い手が農産物の加工を始めたり新作物に取り組む場合、あるいは新技術を導入する場合など、高リスク農業にチャレンジするための資金へと改めることとしております。
 また、都道府県からの直接融資方式に加え、農業改良資金についても、民間金融機関が都道府県から借り受けて農業者に貸し付ける方式を追加することとしております。
 第四に、農業信用保証保険法の一部改正であります。
 民間金融機関からの農業改良資金の融通が円滑に行われるよう、当該資金を農業信用基金協会による債務保証の対象に追加することとしております。
 続きまして、農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案の趣旨につきまして、御説明申し上げます。
 効率的かつ安定的な農業経営を育成し、地域農業の活性化を図っていくためには、家族農業経営の発展の支援とあわせて、法人形態の農業経営の育成を推進していくことも重要であります。
 近年、農業法人は増加傾向にありますが、その経営内容は自己資本が少ないといった問題があり、農業法人が地域農業の担い手として健全に発展していけるようにするためには、農業法人の自己資本の充実を促進していく必要があります。
 政府といたしましては、このような課題に対処して、農業法人に対する投資の円滑化を図るための措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、農業法人に対する投資育成事業を営もうとする会社は、当該事業に関する計画を作成し、農林水産大臣の承認を受けることができることとしております。
 第二に、農林漁業金融公庫は、その業務の特例として、農業法人に対する民間の投資を補完するため、事業計画の承認を受けた会社が農業法人投資育成事業を営むのに必要な資金の出資の業務を行うことができることとしております。
 第三に、事業計画の承認を受けた会社は、農業協同組合法の特例として、農事組合法人に対して投資を行うことができることとしております。
 第四に、事業計画の承認を受けた会社であって、農協系統及び地方公共団体がその議決権の過半数を有しているものは、農地法の特例として、農業生産法人に対して投資を行うことができることとしております。
 以上、農業経営の改善に必要な資金の融通の円滑化のための農業近代化資金助成法等の一部を改正する法律案及び農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
     ――――◇―――――
 農業経営の改善に必要な資金の融通の円滑化のための農業近代化資金助成法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#12
○議長(綿貫民輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。楢崎欣弥君。
    〔楢崎欣弥君登壇〕
#13
○楢崎欣弥君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました、いわゆる農業金融関連二法案につきまして質問をいたします。(拍手)
 冒頭、全国農業協同組合連合会の子会社、全農チキンフーズが犯した一連の偽装事件についてお伺いします。
 今、農協系統に働くまじめな人たちは、怒りと無念、そして恥ずかしさで、胸がいっぱいではないでしょうか。
 一連の偽装工作のうち、特に許されないのは、抗生物質が入ったえさを食べさせる通常飼育の鶏を、抗生物質を入れないえさで育てたブランド品「薩摩無薬飼料産直若鶏」と偽装表示して販売していたことです。
 これは、アトピーなどアレルギー性疾患に悩む人たちにも提供できる安全食物ということを考えたときに、場合によれば身体に重大な影響を与えるという点で、あの雪印乳業食中毒事件と全く同質の悪質な犯罪であり、刑事罰に該当するのではないでしょうか。
 また、精肉のうち、もも肉百三十四トンが無薬飼育として販売されたことにより、約五百三十六万円の利ざやを得ています。金は返せばいいというものではなく、詐欺罪が成立するのではないですか。(拍手)あわせて、この件で捜査は検討されているのか、初めに法務大臣にお伺いします。
 この事件は、もはや全農自体が責任ある農業団体としての自覚を喪失しているものであり、バブル期以来、利益追求本位の体質が何も変わっていないことをあらわすものであります。昨年の農協改革関連二法における議論は何だったのか。
 農協系統が組織存亡の瀬戸際にありながら、切迫感、危機感が感じられない。これは、長年、自民党農水部会、農水省、農協がもたれ合いの関係を続け、我が国農水行政をいわゆる族議員が食い物にするような政官癒着構造による甘えが、結果さえ得られれば経過は無視する姿勢となってあらわれているのではないでしょうか。
 こういう体質の全農は、もはや解体的な出直しが必要であろうと思います。農水大臣の所見をお伺いします。
 また、今月二十二日には、農水省と厚労省が設置したBSE調査検討委員会の報告書原案が公表されました。正式には、四月二日、両大臣に提出されますが、案の定、農水省の不適切な対応が重大な失政として、厳しく批判されています。消費者と生産者から信頼を失い、莫大な損害を国民に与えながらだれも責任をとろうとはしない、そのような政府に対する批判もこの根底にあるのではないでしょうか。
 厚労省のチェック機能不在も指摘されました。重大な失政と指摘されたその責任の所在を含め、この原案に対する農水、厚生労働両大臣の所見を伺います。
 次に、本農業金融二法案の内容について伺います。
 初めに、農業近代化資金助成法等の一部改正案について質問します。
 本法案は、既存の制度資金をわかりやすく、使いやすい制度へ再構成するものとして提出されたと説明されています。農業近代化資金、農林漁業金融公庫資金、農業改良資金の三種類の制度資金は、今回の法改正により、民間金融機関一カ所で一括して申し込みができるようになるというものです。
 融資を受けたいと考える側の利便性が向上することだけに限定するならば、評価できます。しかし、今回の法改正に当たって確認されなければならないことは、数多くあると思います。
 一つは、各制度資金の利用率の低さについてです。
 農業近代化資金の融資枠は四千億円用意されています。しかし、平成十二年度の融資実績は九百七十二億円にすぎません。農業改良資金は、六百三十四億円の融資枠に対して、百十七億円の融資実績しかありません。それぞれ二四%と一八%しか実際に貸し付けがされていない、融資枠の多くが活用されていないのです。
 さらに、融資実績の推移を見てみると、その激減とも言える減少がうかがわれます。
 このように、融資実績が減少するとともに、融資枠の大方が利用されていないにもかかわらず、本年度の予算を策定するに当たって、融資枠の見直しは一切行われていません。この点について、農水大臣の認識を伺います。
 次に、農林漁業金融公庫についてお伺いします。
 昨年十月、行政改革推進事務局から発表された「特殊法人等向け平成十四年度財政支出等に関する各府省要求・要望に対する検証」では、「農林漁業者に対する融資」という項目で、農業近代化資金によって民間金融機関が類似の事業を実施しており、同公庫の事業規模を縮減することが求められています。また、「食品製造・加工・流通事業者に対する融資」の項目では、民間でできることはできるだけ民間にゆだねるという原則のもとに、融資対象事業を縮減した上で融資条件を適切に見直すことが求められており、特に、融資条件の見直しについての対応が全くなされていないことが厳しく批判されています。農林漁業金融公庫という公的な金融機関が民間の活動を圧迫しているわけであり、その是正が政府内から出されているのです。
 本法案は、この行政改革推進事務局の見解についてどのように考えているのでしょうか。農水大臣のお考えを伺います。
 次に、農業改良資金についてお伺いします。
 現在、この資金には、農家生活改善資金というものが用意されています。説明によると、この資金は、共同で子供の遊び場などを設置したいときにも借りることができるということです。融資実績もほとんどなく、今回の法律改正に合わせて廃止されると説明されてはいますが、農業の融資制度以外では考えられないお金が借りられるというのは、都市住民にとっては理解しがたいものでしょう。
 以上のように、現在の制度資金に関する問題点はさまざま指摘ができます。今回提案された農業近代化資金助成法等の一部改正案によって、これらの問題点は払拭できるのか、農水大臣にお伺いします。
 続きまして、農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法案について質問をいたします。
 本法案で想定されている投資育成会社は、農協系統、地方公共団体等の出資によって設立するものとされています。この投資育成会社が農業法人に投資をするわけです。
 しかし、そもそも農業法人化を積極的に取り入れたのは、農協の指導による生産・流通体制を嫌った者たちではなかったでしょうか。現在、農業生産法人の優良事例として紹介されているのは、農協に頼らず独自の生産方法、流通ルートを開拓しているところが多いのが現実です。このような状況下で、農協が中心になると考えられる投資育成会社が農業法人から受け入れられるでしょうか。
 この法案によって農業法人投資育成会社が設立されたら、どのくらいの数の農業法人が投資を受け入れるのか、また、投資育成会社の経営はどのくらいの時間で利益を上げられるのか、その見通しについてもお伺いします。
 この農業金融二法案は、農業の構造改革の推進と担い手の育成という二つの政策課題に基づいていると説明されています。しかし、農業基本法を食料・農業・農村基本法に改正し、基本計画にのっとって農業構造改革、食料自給率の向上などを打ち出しているにもかかわらず、その結果がいまだに見えてきません。その中で、この二法案が実効性を持つものなのか。農水大臣に、農政の基本方針をお伺いするとともに、この農業金融二法案の位置づけをお伺いします。
 最後に、今国会は、有事対応の法案が提出されると聞いています。
 私は、平成十二年八月四日、農水委員会において、食の安全保障について質問をいたしました。資料の要求もいたしましたが、いまだ明確な回答がありませんので、再度お聞きします。
 一九七四年十月、当時の農林省において、「輸入がストップした場合におけるわが国の栄養水準(試算)」という研究がなされました。有事緊急食料対策として研究されたその一端を紹介しますと、
 一、全国のゴルフ場千三百六十七カ所(計画中のものを含む)の面積十四万六千ヘクタールのうち三分の二を耕作化して甘しょを作付けるほか
 二、開拓可能地(百五十四万ヘクタール)を耕地および草地に開発し、
中略を入れまして、
  短期のうちに百五十万ヘクタールの農地を生み出すためには、大量のブルドーザーが必要となる(わが国には計十四万五千台ある)。このうち農地造成につかえる十トン級以上のブルドーザー四万九千台を総動員する。約一年間、フル稼動すれば百五十万ヘクタールの農地は生み出せる。
 三、労働面では農家が他の産業へ転職することを禁止し、逆にサラリーマンのうち必要な人員を農業に徴用する。
 四、水産物については、遠洋漁業の操業が全面的にストップすることとする。
等々、まだありますが、非常に具体的であります。
 これは、有事における国民の食料事情の一端を示唆するものであり、何よりも、現憲法下では到底実行できないということであります。
 大臣、今日において、食の安全保障というべき研究、検討はなされているのでしょうか。食の危機管理対策という観点からお伺いします。
 私は、人類の食を預かる農林水産業は、やはり国の中心産業だと思います。創意と工夫によっては花形産業にもなり得る。そのためには、古い殻を破るような発想の転換が必要でありましょう。
 お互いに知恵を出し合って、農林水産業の発展のために尽くしていきたい、このことを申し上げまして、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣武部勤君登壇〕
#14
○国務大臣(武部勤君) 楢崎議員の御質問にお答えいたします。
 まず、全農チキンフーズの偽装事件についてのお尋ねであります。
 これは、消費者の信頼を大きく裏切るばかりでなく、生産者の真摯な経営努力を無にしかねない、あるまじき行為であり、極めて遺憾であります。
 今回の事件を契機に、全農として、協同組合の原点に立ち返り、組織を挙げて再発防止のための取り組みを徹底することが必要であると考えております。
 農林水産省といたしましても、全農に対して、農協法に基づく報告を求めているところであり、その結果を踏まえ、厳正に対処してまいる所存であります。
 BSE調査検討委員会の報告書原案について御質問がありました。
 調査検討委員会では、BSEに関するこれまでの行政対応上の問題を検証していただき、今後の畜産・食品衛生行政のあり方について調査検討を行ってきたところであります。各委員には、幅広い視点からの率直な御議論をいただいているところであります。
 報告書案は、各委員の御意見を踏まえ、委員長と委員長代理が中心となって調整を行っているところであり、現段階で私からコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、この報告書が取りまとめられた暁には、報告を踏まえ、消費者を初めとする国民の安心と信頼の回復を目指して、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、制度資金の融資実績についてのお尋ねであります。
 貸付実績が減少傾向にある要因は、需要の落ち込みや輸入品との競合等による農産物価格の低迷などを反映して投資意欲が低下していること、制度資金と一般民間資金との金利差が小さくなり、制度資金の魅力が乏しくなっていることなどであると考えております。
 したがいまして、国産農産物の特質を生かすとともに、需給バランスの回復に努めるなど、全般的な農業対策を的確に講じ、投資意欲のわく環境をつくり上げることが最も重要であると考えております。
 また、制度金融そのものを農業者にとってわかりやすく、使いやすい、魅力あるものとしていくことも重要でありまして、このため、抜本的な見直しを行うこととしたものであります。
 こうした対策により、融資枠が十分利用されるようにしたいと考えております。
 なお、農林漁業金融公庫の十四年度の融資枠につきましては、前年度より五百億円削減しているところであります。
 次に、農林漁業金融公庫に関する行政改革推進事務局の見解についてであります。
 事務局の見解及び昨年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画を踏まえて、見直しを行ったところであります。
 具体的には、民間金融機関の融資に利子助成する近代化資金を積極的に活用するとともに、民間金融機関で対応できない、償還期間が極めて長いものや資金規模の大きいものについて公庫が対応することとするなど、民間金融機関と公庫との適切な分担・連携関係を構築することとしております。
 また、加工流通関係資金については、国産原料の使用を義務づける等、融資条件の見直しを行ったところであります。
 これに伴い、平成十四年度予算における農林公庫の資金全体の融資枠を縮減したところであります。
 農業改良資金についてのお尋ねがありました。
 これまでの農業改良資金は、農業経営と農家生活の改善を目的としており、生活環境の改善の観点から、共同利用施設の整備のための資金の貸し付けを行ってきたところであります。
 今回の各種制度資金の見直しの中で、農業改良資金については、農業の担い手がみずからの創意工夫で加工分野への進出、新作物の導入といった高リスク農業にチャレンジするための資金へと改めるなどの抜本的見直しを行っており、農家生活改善資金は廃止することとしております。
 次に、農業法人投資育成会社の事業の見通しであります。
 投資育成会社の適切な運営を行うため、農協系統は、日本農業法人協会や農林漁業金融公庫との意見交換を進めているところでありますが、日本農業法人協会のメンバーや農林漁業金融公庫のスーパーL資金の融資先のうち、経営能力が極めて高く、また、融資より出資を希望する法人が対象になるものと考えられ、年間数十社程度に対して投資することを見込んでおります。
 また、農業法人投資育成会社の収入源は、農業法人からの配当収入、出資持ち分の売却益等であり、会社の経営が軌道に乗るには、五年から十年程度の時間がかかるものと考えております。
 次に、農政の基本方針及びその中での農業金融二法案の位置づけについてのお尋ねであります。
 食料・農業・農村基本法は、食料の安定供給の確保、多面的機能の十分な発揮、農業の持続的な発展、農村の振興、この四つの基本理念を掲げておりますが、特に農業政策としては、効率的、安定的な経営体が農業生産の大宗を担う農業構造を確立することが極めて重要であります。
 そのためには、意欲と能力のある担い手の経営改善に向けての取り組みを支援していくことが重要であります。こうした取り組みを支援する上で、農業者の創意工夫を生かせる融資は、極めて有力な政策手法であります。今回の農業金融二法案は、この融資制度がより適切に機能するよう、資金使途の拡大、保証制度の充実、手続の一元化等を図ろうとするものであります。
 最後に、食の安全保障についてであります。
 食料は、人間の生命の維持に欠くことのできない基礎的なものであることから、不測の要因により需給が逼迫するような場合においても、最低限度の供給を確保していく必要があります。
 このため、不測の事態に応じ食料供給の確保を図るための対策を機動的に実施できるよう、農林水産省及び政府における対策本部の設置などの体制整備、国内外の食料供給動向などの情報の迅速的確な収集、分析、提供、備蓄の活用、輸入の確保等による供給の確保対策、価格、流通の安定のための対策等を行うことを定めた、不測時の食料安全保障マニュアルを策定したところであります。
 今後とも、食の危機管理については万全を期してまいる所存であります。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣坂口力君登壇〕
#15
○国務大臣(坂口力君) BSE調査検討委員会の報告書原案につきましてのお尋ねがございました。
 現在、大詰めの議論が行われておりますBSE問題に関する調査検討委員会の報告要旨案におきまして、農林水産省との連携に関し、厚生労働省のチェック機能も働いていなかった旨の御指摘を受けているところであります。
 四月初めに同委員会の報告がまとめられる予定であり、今後、報告の御趣旨を十分に踏まえまして、体制や法律のあり方を初めとして、改めるべき点は改め、食品の安全と国民の安心の確保に全力を尽くしてまいる所存でございます。(拍手)
    〔国務大臣森山眞弓君登壇〕
#16
○国務大臣(森山眞弓君) 楢崎議員にお答え申し上げます。
 全農チキンフーズの偽装表示の件についてお尋ねがありました。
 まず、犯罪の成否につきましては、収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄でありますので、法務大臣としてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
 また、捜査機関が捜査を検討しているかどうかにつきましても、捜査機関の活動内容にかかわる事柄でありますので、法務大臣としてお答えすることは差し控えさせていただきます。
 なお、あくまで一般論として申し上げれば、捜査機関におきましては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づいて、適正に対処するものと承知しております。(拍手)
#17
○議長(綿貫民輔君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#18
○議長(綿貫民輔君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時三十七分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        総務大臣    片山虎之助君
        法務大臣    森山 眞弓君
        厚生労働大臣  坂口  力君
        農林水産大臣  武部  勤君
 出席副大臣
        農林水産副大臣 遠藤 武彦君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト