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2001/10/30 第153回国会 参議院 参議院会議録情報 第153回国会 環境委員会 第2号
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2001/10/30 第153回国会 参議院

参議院会議録情報 第153回国会 環境委員会 第2号

#1
第153回国会 環境委員会 第2号
平成十三年十月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十四日
    辞任         補欠選任
     小泉 顕雄君     河本 英典君
 十月二十五日
    辞任         補欠選任
     河本 英典君     小泉 顕雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堀  利和君
    理 事
                大野つや子君
                佐藤 昭郎君
                清水嘉与子君
                江本 孟紀君
                福山 哲郎君
    委 員
                愛知 治郎君
                小泉 顕雄君
                段本 幸男君
                西田 吉宏君
                真鍋 賢二君
                大橋 巨泉君
                小宮山洋子君
                谷  博之君
                加藤 修一君
                風間  昶君
                福本 潤一君
                岩佐 恵美君
                高橋紀世子君
   国務大臣
       環境大臣     川口 順子君
   副大臣
       環境副大臣    風間  昶君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       木村  仁君
       環境大臣政務官  西野あきら君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山岸 完治君
   政府参考人
       内閣府沖縄振興
       局長       武田 宗高君
       防衛施設庁施設
       部長       大古 和雄君
       文部科学大臣官
       房審議官     加茂川幸夫君
       文部科学大臣官
       房審議官     清水  潔君
       文化庁文化財部長 木谷 雅人君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       播   彰君
       厚生労働省職業
       安定局長     澤田陽太郎君
       農林水産大臣官
       房審議官     坂野 雅敏君
       農林水産省生産
       局畜産部長    永村 武美君
       林野庁長官    加藤 鐵夫君
       水産庁長官    渡辺 好明君
       経済産業省産業
       技術環境局長   日下 一正君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      迎  陽一君
       国土交通省河川
       局長       竹村公太郎君
       国土交通省住宅
       局長       三沢  真君
       環境大臣官房長  松本 省藏君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    岡澤 和好君
       環境省総合環境
       政策局長     中川 雅治君
       環境省地球環境
       局長       炭谷  茂君
       環境省環境管理
       局長       西尾 哲茂君
       環境省自然環境
       局長       小林  光君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (気候変動に関する国際連合枠組条約第七回締
 約国会議に向けての我が国の取組方針と国内対
 策に関する件)
 (狂牛病対策としての肉骨粉処理方策に関する
 件)
 (PFI等による廃棄物処理施設整備促進策に
 関する件)
 (環境リスクの評価方法及びリスク管理に関す
 る件)
 (ジュゴンの保護に関する件)
 (渡良瀬遊水池及び泡瀬干潟等の湿地保全に関
 する件)
 (環境税に関する件)
 (廃棄物処理施設解体等に伴うダイオキシン被
 害対策に関する件)
 (循環型社会形成推進に向けての取組に関する
 件)

    ─────────────
#2
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に内閣府沖縄振興局長武田宗高君、防衛施設庁施設部長大古和雄君、文部科学大臣官房審議官加茂川幸夫君、文部科学大臣官房審議官清水潔君、文化庁文化財部長木谷雅人君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長播彰君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、農林水産大臣官房総括審議官川村秀三郎君、農林水産大臣官房審議官坂野雅敏君、農林水産省生産局畜産部長永村武美君、林野庁長官加藤鐵夫君、水産庁長官渡辺好明君、経済産業省産業技術環境局長日下一正君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長迎陽一君、国土交通省河川局長竹村公太郎君、国土交通省住宅局長三沢真君、環境大臣官房長松本省藏君、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好君、環境省総合環境政策局長中川雅治君、環境省地球環境局長炭谷茂君、環境省環境管理局長西尾哲茂君及び環境省自然環境局長小林光君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(堀利和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(堀利和君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○佐藤昭郎君 おはようございます。
 きょうは、さきに川口大臣が所信で述べられたものを中心に質疑をしたいと思います。
 特に、川口大臣におかれては、COP7、これはきのうから一応スタートしたわけでございますが、御自身のアメリカそしてCOP7の出席を控えて大変お忙しい貴重な時間を割いていただきました。したがいまして、有意義な質疑そして国民や国会からのメッセージ、そして大臣には心置きなく国際交渉に臨んでいただくという意味で、よろしくひとつお願いしたいと思います。
 まず、やはり大臣の所信でもトップに挙げられました地球温暖化への対応、COP7について大臣に伺いたいと思うんです。
 この所信でも、大臣は、今回の基本方針について三つ挙げられておられます。京都議定書の二〇〇二年発効を目指してCOP7までに最終合意を達成すべく全力を尽くすんだ、それから二番目が、米国を含めた合意が形成されるように、そしてまたCOP7以降もやはり米国の対応というものを目指して日米ハイレベルの協議を続けていく、三番目が、京都議定書の目標を達成するための国内制度を総力で取り組むんだと、こういう三つの論点を、基本方針をおっしゃったわけでございます。
 私、これは非常によい方針だと思いますが、この順番で少し、いよいよ大臣もマラケシュに行かれまして国際交渉に入られるわけでして、直前に迫った今、外交交渉ですからなかなか細部にわたっては対処方針等を御説明しにくい点もあるかと思うんですが、できる限り国民にCOP7についての対応方針、メッセージを出すという視点から伺いたいと思うんです。
 一つは、一番最初のCOP7での合意、最終合意を達成するに対処する方針でございます。一部の報道等によりますと、ボンの大筋合意で大体大枠は決めておるので今度のルール化はスムーズにいくんじゃないかという意見がある一方、特にロシアですね、ロシアの吸収源についてのロシアの考え方、そしてそれに対する途上国の考え方等で交渉がかなり難しくなるんだという予想もありますが、この点を含めまして、最終合意に向けての御努力の基本方針と、そしてその決意のほどを伺いたいと思います。
#6
○国務大臣(川口順子君) まず、COP7で何をそもそもすることになっているかということでございますけれども、京都議定書、それから一部は枠組み条約そのものにも関係をいたしますけれども、四つの固まりに分かれていまして、一つが途上国問題、それから二番目が京都メカニズム、それから三つ目が吸収源、四つ目が遵守、この四つの固まりに分かれているわけでございます。
 そのうち、途上国問題につきましては、これは途上国の支援の問題ですけれども、ボンで法的な文書が合意されていますので、それについては今度は採択をするということが一つの仕事になっています。それから、残りの三つにつきましては、ボンの段階で本当は法的文書まで完成をさせたかったわけですけれども、そこまで至りませんでしたので、その三つの部分についてはそこで法的な文書をきちんとして合意に達する、それに基づいてそれを採択するという、それが仕事でございます。
 ボンでは、各国、ぜひ合意をしたいということで政治的な合意に向けて非常にモーメンタムが高まって、みんなが一生懸命に妥協し合ってそれでいい結果が出たわけでございますけれども、COP7におきましても、そのボンで得られたモーメンタムを大事にしながら、私としては京都議定書の二〇〇二年の発効を目指して合意に達するように最大限の努力をいたしたいと思っております。
#7
○佐藤昭郎君 なかなか難しい点がありまして、これから先ほども申しましたロシアも含めて、激しい、また有意義な国際交渉になると思うんです。川口大臣は、COP6の再開会合、特にその場合なんかでも獅子奮迅といいますか、八面六臂といいますか、大活躍されたわけでございますね。ひとつ最終合意を目指して、大臣のいろんなお働きも非常に大事になってくると思うので、そこをひとつ全力を尽くしてなさっていただきたいと、こんなふうに思います。
 そこで次が、米国を含めた合意という問題でございますけれども、これは予算委員会等の質疑を通じましても、小泉総理、あるいはこの所信におかれましても川口大臣が、本当に非常に大事なんだと、米国を含めることが非常に大事なんだということを再三申しておられました。
 COP7、眼前に迫ったわけですけれども、これに含めるかどうかというのは、残念ながら少しタイムリミットの点で難しいと思うんですけれども、それ以降の問題も含めまして、大事だということについて、国民の側から見るといろんなやはり耳ざわりのいい話が来ておりまして、その重要性についてはいま一歩メッセージがしっかり伝わっていないかと思うので、米国をなぜ含めなきゃいけないのかという、その点についてここでもう一度大臣の方から御説明いただきたいと思います。
#8
○国務大臣(川口順子君) アメリカが参加をするということは非常に大事でございまして、それはなぜかといいますと、温暖化対策という観点から見たときに、アメリカは世界で最大の温暖化ガスの排出国であるということでございまして、その最大の排出国が入らない状況では合意された京都議定書の実効性といいますか、環境十全性という観点から見て実効性が薄れるということが問題なわけでございまして、そのために我が国といたしましては、今まで最大のアメリカに参加をしてもらうための努力をしてまいりました。やはりすべての国が一つのルールのもとで行動するということが大変に大事なことだと思っております。
 このためにことしの七月アメリカに行きまして、これはボンの会議の前、直前でございましたけれども、米国との間でハイレベルの、閣僚レベルでの交渉といいますか、話し合いの場を持ちました。ここでは三つの分野が特に大事であるということで両国で合意をいたしまして、この三つの分野というのは、一つは市場メカニズムの活用、それからもう一つは途上国問題、それからもう一つは科学技術という分野でございますけれども、その分野について話し合いを七月に行い、それから九月に入りまして事務レベルのこの分野における議論を、より深まった議論をしてまいりました。
 日本のアメリカとの対話というのは、今後とも継続をしていきたいと私ども思っておりますし、それから国際的にも今すべての国がアメリカの参加が重要であるというふうに思っていますので、日本がアメリカとの間で持っている話し合いの場というのは、非常に国際的にも評価をされていると私は認識をいたしております。
 私といたしましては、この場あるいはその他の場、ありとあらゆる機会を活用してアメリカに働きかけをしていきたいというふうに考えておりまして、今回国会のお許しをいただければ、マラケシュに行く前にアメリカに寄って働きかけを引き続き行いたいというふうに考えております。
 以上です。
#9
○佐藤昭郎君 そのとおりだと思います。
 アメリカの参加に関しましてはいろいろな意見がいろんな分野から出ておりますけれども、例えばアメリカ抜きでスタートしたとしても、外して国際的な枠組みをつくったとしても、追ってアメリカが参加せざるを得ないんだというような意見、とりあえず見切り発車しろというような意見もありますけれども、やはりここはアメリカの従来の国際交渉における対応、海洋法条約とか生物多様性条約なんかを見ても、それに余り期待して見切り発車するようなことをすべきではない、こんなふうに思いますし、COP7、これは十一月、大臣も十一月会議に参加される、七日からですから、ここの点での米国の参加というのはほぼ事務的に見て難しいと思うんですけれども、COP7以降アメリカが、さきの大臣がおっしゃいました非常に重要性にかんがみてこれは参加していただかなきゃいけない。また大臣もこの間お述べになっておられましたけれども、米国同時多発テロの対応で国自体が本当に大変なんだと、今これは非常に大事な問題なんだけれども人的にもいろいろ時間的にも割けないんだということを配慮すると、アメリカがCOP7以降もこの枠組みの中に入り得るあるいは入りやすいような具体的にいろんなアメリカとの調整をしていく必要があると思うんです。
 今度のCOP7においても、アメリカは当然これに加わっていろんなことを、やはり提案なり会議に参加していくと思うんですけれども、そこら辺少し具体的に、大臣として将来を見据えて、アメリカに対する対応、このCOP7以降具体的にこういうことも考えているんだということをメッセージとして少し出していただければこの問題の重要性がわかると思うんですが、いかがでしょうか。
#10
○国務大臣(川口順子君) 先ほども申し上げましたように、米国が参加をして国際的に一つの枠組みのもとでみんなが温暖化に対応するということは非常に重要なことだと私は思っております。
 私が九月の初めにアメリカに行きましたときに、アメリカは温暖化対応に向けての幾つかのことを考えているということで、閣僚レベルでいずれ議論をしたいんだということも私は聞きまして、ただ残念ながら、その直後に同時多発テロが起こりまして、そういう政府のハイレベルのところで温暖化の議論をする時間がなくなってしまったということでございますけれども、アメリカへの働きかけは重要でございますので、私としては最後の最後までというふうに申し上げておりますけれども、努力に努力を重ね、アメリカの参加が可能になるように働きかけをしたいというふうに思っております。
 COP7の場での議論は、これは従来ずっとそうやってまいりましたように、アンブレラの国々として、一つのグループとして交渉に参加をしていくことになると思います。アンブレラグループの中にはアメリカも入っておりますので、アメリカも含んだアンブレラグループとして、ほかの国々といいますか、グループとの関係できちんと交渉をしていきたいというふうに思っております。
 できるだけ多くの国が参加ができる形で合意に達する、二〇〇二年の発効を目指してできるだけ多くの国が参加可能なような形で合意に達したいというふうに考えております。
#11
○佐藤昭郎君 アメリカも二〇〇二年の発効に向けて、それについてはまだ時間的な可能性もあるわけでございますから、今、大臣おっしゃられましたようにCOP7、そしてそれ以降、ひとつアメリカを含んだ場ができるような、先ほど大臣がおっしゃられましたようないろんな作業を通じてアメリカを含めていくという、その作業をぜひひとつお願いしたいと思います。
 大臣に対しましてこのCOP7について最後の御質問になるかと思うんですけれども、非常に大臣の方も、京都議定書の目標を達成するために国内制度の構築に向けて全力、総力を尽くすんだと、総力という言い方をされましたね。非常に含蓄のある言葉だと思いますが、衆議院の環境委員会でも議論がございましたが、やはり二〇〇二年度中の発効ということになりますと、来年の一月から始まります通常国会に一部の制度、法案、そしてやはり全体を見据えたシナリオは提出せざるを得ない。
 これについて若干大臣の考え方をここで整理させていただきたいんですけれども、国内対策についてはCOP6の再開会合の前に中環審の小委員会の報告が出ましたね。目標達成シナリオ小委員会の中間取りまとめということで出ました。このときに、今のままいけば、現時点までに決定された確実性の高い政策、対策、これは大綱ですね、例の大綱に盛られた政策でございますけれども、それでも基準年比で八%増になる、こういう一つの結果が、検討報告がされました。どうするか。
 そこで、この点では小委員会では、削減ポテンシャル、技術的な可能性としては、百以上もあるいろんな対策をとっていけば技術的な可能性の観点からは京都議定書の目標の達成は十分可能ということを一つ出されました。
 ただここで、やはりCOP7のルールづくりをスタートするに際し、国際交渉をするに際し、いろんなところからいろんな意見も出てきております。経済界等からも一部、先ほどのアメリカや途上国の参加とあわせて、我が国の国際競争力の問題、こういう経済の状況ですから慎重にやるべきだというような意見が出ております。それに対して、環境省としてそうではないんだよというメッセージを出す必要がやっぱり私はあると思うんです。
 二〇〇八年から一二年の対応ですから、今の時点ではこれをこうしなさい、こうすべきでこうであるという経済性評価、これについて個別の結論は得にくいとしましても、しかし全体のシナリオとして、経済性評価も含めたフィージビリティーについては、環境省として、COP7に行かれて具体的なルールづくりをする前に国民にやはりメッセージを与える必要があるんじゃないかと思うんです。
 経済性評価の中で、中環審の報告の中でも、例えば炭素税等につきましても数量モデルによる経済評価ということで少し報告されておられますけれども、こういう問題も、炭素税を導入すべきかどうかというよりも、むしろ今の時点の認識としては、どんな炭素税を導入するかということにやはり移っていると思うんです。そういった点。
 それから、今のまま行ったときに、経済性評価の中にも出しておられますけれども、ノンリグレット対応といいますか、今のまま行った場合について、いろんな温室効果ガス削減以外にもエネルギーの削減とかいろんなもののマイナス効果があるから、ある意味ではそういった経済的な制度、経済的措置をなくしても行くのではないかという、達成可能だという数字も出ておりますけれども、これで見ますと、中環審の発表ですと三・七%までしか行けない。これもはっきりしているわけなんですから、ここで大臣には、やはり経済性評価も含めた環境省としての全体のシナリオ、これは国民にとって耳ざわりな点もあると思うんですけれども発していただいてルールづくりに臨むと。そうしますれば、ルールづくりに臨んだ後、国内対策をこれから仕上げていくときに、国民の、あるいは各分野の私は理解も得やすいのではないかと思います。
 その点でいかがでございましょうか。
#12
○国務大臣(川口順子君) 佐藤委員おっしゃられるとおり、国民の皆様方にこういうシナリオでこういうやり方で達成可能であるというメッセージを発することは非常に大事だというふうに思います。私どもとしては既にそれを発出しているつもりでもございます。まだ十分ではないということはあると思いますので、この点については今後その方向での努力をさらにしたいというふうに思っております。
 まず、委員おっしゃられましたように、どういう対策でこれが可能かということについて、技術的な側面と、それから仮に技術があるとしてそれが経済的に可能なのかという二つの面で考えないといけないと思います。
 それで、技術的な面につきましては、委員がおっしゃられましたように、中環審のシナリオ、目標達成シナリオ小委員会で技術的な観点から対策技術を百ぐらい、かなり綿密に議論を評価をしてございまして、約百種の対策技術が導入されると二〇一〇年に基準年比でマイナス二%からマイナス七%まで削減をする潜在的な可能性があるということ、これはこの夏の段階で申し上げて公表をさせていただいております。それについては、私が聞きましたところでは、経済界の方もその作業についてはかなり評価をいただいているというふうに認識をいたしております。
 それで、さらに経済的な側面からこの百種の対策技術についてどうかということですけれども、この技術を導入いたしますと、温室効果ガスを削減するということが可能となるということと同時に、エネルギー費用が今まで使っていた技術よりも安くなるというケースもあるわけでございまして、そういう意味での経済的な利益があるということでございまして、委員おっしゃられましたように、投資回収年数を法定耐用年数としますと、これは約二十六種類の技術でペイするということになっておりまして、基準年の排出量の約三・七%分にそれが当たるということでございます。
 さらに、こういった対策技術の導入を促進していくために必要な国等の施策、これは補助金であったり税制であったり、それから京都メカニズムの活用であったりとさまざまございますけれども、そういった政策を講ずることによりまして京都議定書の目標は大筋達成が可能だというふうに考えております。
 委員がおっしゃられましたように、この評価の結果について、引き続き広く国民の方、産業界の方に提示をして御理解いただくための努力をしたいというふうに思っておりまして、これから引き続き行っていく必要な国内で持つべき対策あるいは制度の議論に反映をさせていきたいというふうに考えております。その努力を重ねたいと思っております。
 以上です。
#13
○佐藤昭郎君 ありがとうございました。
 この地球温暖化対応に対する国民のある意味では関心というんですか、これも個別にどういう政策が具体的に来るかというところでやはり初めて自分のものとしてある意味では高まってくるわけでございますので、中環審の報告がこの十二月目途にまとめられるというのですが、これはちょっと残念でございますね。本当はCOP7の直前ぐらいにまとめていただけて、そして発表していただければもっと大きな論議を巻き起こしたんじゃないかと思うんですけれども、これから長い国内対策でございます、来年の通常国会に向けてのシナリオ提出に向けて、ひとつ全力でお願いしたいと思います。
 さて、この温暖化問題の最後でございますけれども、温暖化をどうやって防止するかというものについての今までの議論でございましたけれども、一方で、IPCCを中心に、もう温暖化というのは、実はCOP7そしてセカンドステージになってもこれはとめられないんですね。それがはっきりしてきた。第三作業部会等では、重点をむしろ温暖化やむなしの上に立った、その上での対応をどうするかという点が重要になってきたという提案がございます。
 温暖化に予測される具体的な対応ということでどういうことが我が国としてとり得るか、また現にそういう対策をとろうとされておられるのか、環境省さんに伺います前に、きょうは国土交通省の竹村河川局長にちょっと来ていただいておりますので、少し個別なところから入っていただいて全体を伺いたいと思いますけれども、国土交通省さんの方でも、私、昨年の決算委員会でしたか、そろそろ具体的な対応をとるべきではないかと。いろいろな施設、例えば海岸堤防等で、ちょうど今改修の時期に入っている、更新の時期に入っているときに、ある程度の金額を上乗せすれば海面上昇に対応できる方策もとれるわけなので、早くこれをやることが非常に経済的にもなるんだということで対応をお願いしたんですけれども、地球温暖化に伴う海面上昇に対する対応策について、国土交通省はどういう具体的な対応をとっておられるか、伺いたいと思います。
#14
○政府参考人(竹村公太郎君) お尋ねの気温上昇及び海面上昇に伴う国土保全に対する取り組みを御説明させていただきます。
 IPCCではことし第三次報告で、気温で高目で五・八度、海面で高目の八十八センチという予測を百年後にしてございます。私どもは海に囲まれておりますので極めて重要な問題でございまして、私ども国土交通省合併いたしまして、関係省庁四省庁が合併しまして一つの省になりましたので、ことしの八月から国土保全、海岸、河川、道路、下水等さまざまな施設等も所管しておりますので、地球温暖化に伴う海面上昇に対する国土保全研究会、座長を三村先生を委員長としまして開催したところでございます。
 本年度末を目途に、将来生じ得る海面上昇に対する国土保全のための検討、抽象的な検討だけではなくて、例えば伊勢湾をモデル地域として、どのような影響または対策があるのか、そして海面上昇の把握を行うための観測そして監視体制どうあるべきかということを今年度末に基本的な方針を出していただきたいと考えております。
 なお、私ども国土交通省だけではなくて、海岸省庁、関係省庁、農水省、水産庁等ございますので、協力して連携して対応すべきという認識のもとに、平成十四年度の概算要求につきまして、海面上昇対策等海岸保全プログラムを策定すべく、海岸省庁共同で現在予算要求をしているところでございます。
#15
○佐藤昭郎君 ようやくといいますか早速といいますか、具体的に対応、動いていただいて結構なことだと思います。
 伊勢湾を対象ということで例にとられましたけれども、それ以外にも例えば有明海、八代海あたり、これは有明のノリ問題等で大変な論議を呼んだわけですが、ここでも海面上昇、海水温の上昇というような問題が起きている。そして、それに対して熊本県の技術士会、これNGOでございますが、ここが中心になって、有明海、八代海について防災上あるいは環境上こうしたらいいんじゃないかという提案も出ております。こういった広い分野の方々のひとつ活動もあわせて取り込んでいただきたい。
 そして、これは環境省さんにお尋ねしたいわけですが、こういう地球温暖化を前提としたさまざまなプログラムを幅広く推進していくことが国民のこの問題に対する関心を呼び起こして協力体制を築いていくと思いますが、全体としまして、今国土交通省さんからは海水温の上昇についての対応というのがございました。全体として、温暖化やむなしということを前提にどういう対応を今とろうとされておられるのか、伺いたいと思います。
#16
○副大臣(風間昶君) 今、国土交通省から具体的な一例を挙げさせていただきましたけれども、まさにIPCCの第三次報告書では、二十一世紀中に最大五・八、平均水温が五・八度、そして海面上昇が八十八センチということを予測した上で、あらゆる規模で起こってくることに対して適応をきちっと、気候変化に応じた形の努力を補完しようということで、環境省としましては、ことしの四月に、地球温暖化の日本への影響に関する報告書で、今の堤防等を含むだけではなくて、農業やあるいは水問題について我が国のどういう適応をとれるのかということを取りまとめさせていただいたわけであります。
 一例を挙げさせていただきますと、人間の健康では、ワクチンをきちっと開発、拡大をして健康管理していく、あるいは農業では耐冷あるいは耐水性のストレスに対してそういった品種の開発といったこと、あるいはかんがい技術、あるいはかんがいのシステムを改善していくということ、それからただいま国土交通省からありましたように、沿岸域におきましては堤防や防潮堤のかさ上げ等々、そして沿岸域をきちっと有効的な土地利用していくといったこと、あるいは水の関係で言いますと、節水技術あるいは排水の再利用など渇水対策をしていくといったようなこと、あるいは防護壁をきちっと効果的につくった上で海水が浸入してくるのを防止するといったような技術について、個々具体的に地域を選択させていただいて具体的に進めていこうということで取りまとめさせていただいたわけであります。
 今後、総合科学技術会議で、地球温暖化研究イニシアチブという一環としまして、その適応について戦略をきちっと定めて、総合的な検討を図っていきたいというふうにさせていただいておるところでございます。
 環境省としましても、平成十四年度の概算要求でも要望をさせていただいて、関係省庁と連携を図ってまいりたい、このように思っておるところでございます。
#17
○佐藤昭郎君 よろしくひとつお願いしたいと思います。
 さて、次の課題でございますけれども、大臣の所信の中でも、国内問題のトップがこの身近な廃棄物の問題の取り組みというのが喫緊の課題になっているということでございますので、この点についてちょっと少し伺っていきたいと思います。
 第一番目は、きょうは農水省の畜産部長さんも来ていただいているんですけれども、今非常に国民の間で大きな問題となっております狂牛病、これは名前が悪いというふうによく言われるんですけれども、現場では、BSEと言っていただきたいとかいろいろあるんですけれども、このBSE対策でございますが、衆議院の委員会の質疑でも、この中で環境省の廃棄物処理という点に焦点を当てますと、やはり肉骨粉の問題がございます。年間四十万トンという肉骨粉、農水省の方では鶏や豚に起因する肉骨粉については安全だということで、これの使用禁止を解除したわけでございますが、それでも相当程度の肉骨粉というのがある。それを焼却処理していくということについて緊急の対策、まさに不眠不休で皆さん取り組んでいただいて、それは評価するわけですが、やり切れるのかという問題が衆議院の委員会でも取り上げられておられます。
 ここで、環境省さんの方から、量的に市町村の焼却施設において事業系の一般廃棄物としてこれ処理せざるを得ないわけでございますが、ここで処理能力から考えて、行けるんだ、心配ないんだというメッセージをひとつ国民の方に出していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#18
○副大臣(風間昶君) 環境省が十月四日付で市町村に対しまして肉骨粉の受け入れ可能性、受け入れていただけることについて取りまとめをさせていただいたわけでありますけれども、四十五の都道府県から回答がありまして、それを合計させていただきますと年間約十万トン程度ということでありました。これ十月四日付でありますから、また二回目、今月末を締め切りにいたしまして、さらに引き受けていただけるようお願いをしているところでございますので、それがどの程度になってくるか、ちょっと今定かな数字は持ち合わせておりませんけれども、この調査で廃肉骨粉がどういう性状でどんなふうに焼却すればいいのかという情報が少ない段階のものでございましたから、十月四日の時点では。さらに、十月十九日付でまとまった技術情報を提供して、その受け入れを市町村にお願いをさせていただいておりますから、さらにふえてくるものというふうに予測をされます。また、セメント工場におきまして廃肉骨粉をセメント原料として利用を図られるようにも、十月十五日に告示を行うなどして御協力を要請させていただいているところであります。
 今後、農林水産省におきましては、鶏、豚を原料とした肉骨粉については、肥料とかあるいはペットフードなどにも近くその使用を認める方向で検討されているというふうに聞いておりますから、将来的には焼却処分が必要な肉骨粉の量は減少するというふうに考えられます。
 なお、四十万トンという中で牛を原料とするものは肉骨粉全体の二割程度でございますから、豚、鶏の部分についてはそういった形で肥料やペットフードに使用されていくことになればより軽減できるのかなというふうに思っておりまして、引き続き農水省だけじゃなくて全国の市町村と連携をしていきまして、肉骨粉が円滑な処理が図られていくように努力をしていきたいと思いますし、急いでやってまいりたいというふうに思っております。
#19
○佐藤昭郎君 十月十九日に技術情報を提供されて、もうきょうは三十日ですか、それを受けて、この問題というのは早くメッセージを国民に出さなきゃいけないということがございますので、やっぱり至急、また再度改めて情報をおとりになって、これでいいんだ、この面のリサイクルというのはうまくいくんだという、焼却処分についてうまくいくんだというメッセージをひとつ出していただきたいと思います。
 それから、量的にも、さっき二割とおっしゃったんですが、きれいに分けると二割なんですけれども、いろんなものを含めるともう少しあるという情報もいただいておりますので、そこら辺も含めて、不安感のないようなひとつメッセージを発していただきたいと思います。
 それで、農林水産省の畜産部長さんも来ていただいております。不眠不休でこの対応をとっておられる、こういう状況の中で、生産者、消費者、行政当局一丸となって対応を練ってきたわけでございますが、総額一千五百六十億という緊急的な対応措置も先般伺ったわけでございますが、肉骨粉について、先ほど量的には対応可能という印象をいただいたんですが、費用負担ですね、百五十億という緊急事業もお取り組みになったと聞いておりますけれども、費用負担についても大丈夫なんだというメッセージをひとつ与えていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#20
○政府参考人(永村武美君) お答え申し上げます。
 今、委員御指摘のとおり、私ども、半年分、約二十万トンの肉骨粉を焼却するという前提で、全額国庫負担ということで百五十億の予算を組んだところでございますが、やはり現実問題にいろいろ直面をしてみますと、先ほど風間副大臣、お答えいただきましたけれども、鋭意環境省の御協力によって焼却場を今確保しつつある段階でございますけれども、それまでの間の保管場所でありますとか、あるいはレンダリングの工場から焼却炉に運ぶ際の輸送賃でありますとか、いろんな形のかかり増し経費が出てきております。
 ただ、先ほども委員御指摘のとおり、くっきり牛の肉骨粉と原料段階から製品段階まで分別できる、例えば鳥の肉骨粉でございますとか一部豚の肉骨粉でございますとか、こういったものの利用を徐々に拡大をしてまいりますと、当初私どもが用意いたしました半年分の百五十億でほぼ十分賄えるのではないかというような予測は立てております。
 以上でございます。
#21
○佐藤昭郎君 ひとつ十分な対応をお願いしたいと思います。
 さて、廃棄物処理に関しまして次の御質問ですけれども、大臣の方も所信にも、このダイオキシンの削減対策も含めていろんな施設の整備や改造に対する支援を積極的にやっていきたいということが所信で表明されておられます。
 ただ、こういう財政構造改革のさなかでございますから、実際の予算を見ますと、例えば廃棄物処理整備事業の状況でも、事業年度千七百十億という予算は組んでおられますけれども、これは対前年比ほとんどふえていないんですね。一方で、例えばダイオキシンの削減対策では、もう二〇〇二年の十二月から廃棄物焼却施設の排出基準の強化等も行われますから、これは時間がない。
 いろんなことで対応していかなきゃいけないわけですが、そこで、私どもが注目していく整備手法にPFIがございますね。これは基本法もできまして、これに基づく具体的な計画が動き出した、あるいは既にPFI並みな作業でずっとこの法律以前からなさっているやつが供用開始しているという状況が廃棄物処理施設等でも見受けてきておりますけれども、これをどういうふうに推進していくか、これは非常に私は大事なポイントだと思います。
 現在の取り組み状況、PFIについての。それから、今後どういった方向でこれを促進していくか、方針を伺いたいと思います。
#22
○政府参考人(岡澤和好君) PFIに対するお尋ねでございますけれども、市町村が行う廃棄物処理施設の整備につきましては、民間の資金、技術を活用したPFI事業というものが市町村の財政負担の軽減等の観点からも有効な手法だというふうに考えております。
 PFI法の施行以前でも、第三セクター方式による施設の整備につきまして国庫補助の対象としてきたわけでございまして、平成十二年度からはPFI法に基づくいわゆるPFI選定事業者に対する国庫補助制度も設けたところでございます。現在、PFI法に基づくものとして四事業、それ以前のものとして四事業につきまして実施方針が定められているところでございます。
 予算の点、今御指摘のように大変厳しい状況がございますが、その一方で、廃棄物処理施設の整備につきましては、来年の十二月からの規制強化に対応したダイオキシン対策のための施設整備に重点化を図っていかなきゃならない、こういう状況がございます。こうした中で予算の効率的な執行を図る必要がございますので、来年度以降、新たな施設整備に当たりましては、PFI事業を一層活用して、施設整備の促進と事業の効率化に努めてまいりたいというふうに考えております。
#23
○佐藤昭郎君 循環型社会のリサイクル関連法関連についてお尋ねしたいんです。
 循環型社会形成ということで基本法もできました。そして、昨年はさまざまな個別法も成立いたしました。食品、建設廃材、あるいはさまざまな工業製品、それから、それ以前は例えば家畜排せつ物の処理に関する法律、いろいろできました。
 よく聞くんですが、ごみというのは省庁別に出てくるわけじゃないんで、地域として出てくるんだと。各省庁横断的な取り組みがあればもう少しその地域の例えば地方公共団体等も取り組みやすいんだがなというお話をよく聞くわけです。
 環境省は、いろんな横断的なものをコーディネートしていくやはり役割をしょっていると思うんです。そこら辺で、リサイクル関連の今の状況をより効率的なものにするための省庁横断的な取り組み、こういったものも非常に必要だと思うんですが、その状況あるいは今後の対応方針について伺いたいと思います。
#24
○政府参考人(岡澤和好君) 御指摘のように、リサイクル対策は関係省庁にまたがりまして、これは十分な調整をもって実施していくことが必要なわけでございます。
 廃棄物リサイクル行政につきましては、省庁再編によりまして、従来厚生省で行っていた廃棄物行政が環境省に来て、環境省の規制行政と一元化されました。また、昨年、それ以前の容器リサイクル法、家電リサイクル法に加えまして、建設リサイクル法、それから食品リサイクル法が制定されまして、こうしたそれぞれの個別リサイクル法については、現在、環境省が共管の立場に立って、関係省庁との間をつなぐ形でリサイクルの計画を立て、事業を実施しているということでございます。
 また、昨年これも制定された法律でございますけれども、循環型社会形成推進基本法によりまして国が循環基本計画を策定して、それに基づいて個別のリサイクル対策を進めるという枠組みができておりますので、そうした環境省の業務である基本計画の策定等を通じまして関係省庁との連携を密に図り、連携のとれたリサイクルを進めてまいりたいというふうに考えております。
#25
○佐藤昭郎君 全体的な流れを伺ったんですが、これはなかなか実を上げていくにはひとつ、一層の努力が必要だと思います。
 そこで、省庁にまたがるいろんな問題点について横断的にやっていくときに、やはり民間あるいはNGOといった方々の活動というのは、これはまさにそれをまたがるわけでございますので、この循環型社会形成に対する民間企業の方々のエネルギーといいますか、そういった方面についての努力といいますか、これが非常に私、盛り上がってきていると思うんです。
 例えば、有機的な資源については、昨年に日本有機資源協会というのができまして、これはJORAと言っているんですけれども、ジャパン・オーガニクス・リサイクリング・アソシエーションというんですけれども、JORAというのができまして、いろんな分野のまさに省庁横断的なリサイクルの分野について民間企業が協会をつくって独自にいろんな基準化なりPR活動をやっていこうという、こういう協会でございますけれども、これを一例として、ひとつこういう分野の方々の協力を得ながら縦割りのこれを打破していきたい、いくべきだと思いますけれども、これはよろしいですね、うなずいていただくだけでいいですから。──はい、ひとつこういった動きの促進方をよろしくお願いしたいと思います。
 最後の御質問でございますけれども、循環型社会をしっかりしたものにしていくという動きの流れの中で、いろんな現場の民間企業の方々や処理に当たっている方々から私も情報を集めておるんですけれども、やはり今の廃掃法の体系というのは、廃棄物とそれから資源物という仕分けが現実に合わないんじゃないかという御意見もいただきます。
 具体的には、無償ということになればこれは廃棄物になっていくわけでございますが、しかし逆無償、お金を払ってでも引き取っていただくやつが現在の法律では廃棄物なんですけれども、しかしそれは再生資源として利用できるというものはたくさんあるわけなんですね。そういった有用物、有価物といいますか、廃棄物の中にもそういうものが、実は有用物があるわけですけれども、それをいま一度、やはり廃棄物とは違う取り扱いで処理していけるような体系というのは必要ではなかろうかと。
 もちろん、特定の有害廃棄物という問題で厳しい規制、あるいは過去においても不法投棄とかいろんな問題がありまして、廃棄物に対するしっかりした取り締まりといいますか規制というのは必要なんですけれども、一方で、各事業者が建設用の例えば伐根した木材等、廃コン、そういうものもみずから利用していければいいんだがなと、そういうときにやはり同じような廃掃法に基づく厳しい規制がかかってくる、そこで取り組みづらくなっている、いろんな問題を今伺うわけでございます。
 資源物について、例えば排出事業者がみずから利用して中間処理をしていく、そういうための制度、もちろん拡大生産者責任というようなものもしっかりそれに付随してつけていく、そういうことで資源の再生がやりやすくなるような制度構築というのが必要な時期に来ているんではないかと思うんですが、環境省さんにおかれましても、この基本的な問題についての検討もスタートされたと聞いております。状況を御説明していただきたいと思います。
#26
○政府参考人(岡澤和好君) 今、先生御説明がありましたように、有価物であれば廃棄物処理法の規制対象外、それから無価物であれば廃棄物処理法の規制がかかる。無価物であっても、これはリサイクルしようと通常の処理をしようと廃棄物処理法の規制がかかるという今の仕切りになっているわけでございます。
 当然、これから循環型社会の形成ということを推進するに当たって、リサイクルを推進していくことが重要なわけでございまして、そのために不要な規制というものはできるだけ排除した方がいいのではないかという御意見があるのももっともだと思います。その一方で、また、リサイクルと称しまして廃棄物が不適正に処理される事例が後を絶たない、豊島の事例もそうだったわけでございますが、そうしたことがあるのも事実でございまして、こうした観点からは、リサイクルに対する規制も廃棄物処理と同じように維持すべきだというような御意見もございます。
 こうした両方の意見の兼ね合いというのが難しいというふうに考えているわけでございますが、こうした多様な御意見を踏まえまして、現在、リサイクルにかかわる廃棄物処理法上の規制のあり方について、廃棄物リサイクル制度の基本問題に関する論点の一つといたしまして中環審で検討を進めておりまして、平成十四年内を目途に取りまとめる予定でございますので、そうした中で十分検討してまいりたいというふうに考えてございます。
#27
○佐藤昭郎君 今の点、非常に大事な私は制度の見直しになると思います。また、国民の間でも期待が強いわけですので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 終わります。
#28
○愛知治郎君 自由民主党の愛知治郎です。
 私は、さきの参議院選挙で当選してまいりまして、初めてこの場に立ちまして、新人の立場ではありますが、このように御質問という役をさせていただくことにまずもって感謝を申し上げます。また、本当にまだ三カ月しかたっていない新人、年も三十二歳ですので、大変御迷惑をおかけすることがあるかとは思いますが、どうか御容赦いただき、また私自身も一生懸命勉強して頑張ってまいりますので、余り頑張り過ぎるとやり過ぎるなと言って怒られるかもしれませんが、精いっぱい頑張っていきますので、よろしくお願いします。
 まず最初に、私自身選挙で戦ったときに、公約としても言ったんですが、その発想、考え方として、小泉総理が今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針の中で、重点分野として一番目に「循環型経済社会の構築など環境問題への対応」とありましたので、私自身もずっと関心を多く持ちまして、国際問題、COP7など大変関心が持たれている分野はあるんですが、特に国内問題、この循環型社会の形成ということに関して、選挙でも訴えましたし、私自身が関心も持っておりますので、その点について御質問させていただきます。
 まず、この日本という国は、そもそも小さいころから教えられてきたことでもあるんですが、まず資源がない、そして今までないところからずっとこの国がこれだけ経済繁栄が起こっていると、この国ができてきたというのは物づくりをベースにしたものだと考えております。その物づくりの産業が、一番この国にとって根幹をなすというふうに考えております。
 そして、その物づくりを適正にというか健全に推し進めていくと、どうしても物づくりですからごみが出てしまう、その発想に立って、やはり物づくりを支えるという意味でも循環型社会を形成する、ごみの問題を解決しなくてはならないと考えております。それに関しては、少なくとも廃棄物ももちろんですが、廃棄物は問題になる部分ありますので、特に循環型社会ですからリサイクルをもっともっと推し進めていかなくちゃいけない、そう考えております。
 その点について、これも公約ではあったんですが、リサイクル事業、リサイクル産業、またもちろん廃棄物もそうなんですが、廃棄物リサイクル産業を育成するということは、雇用の創出にもつながり、また基本的である物づくり産業に対するバックアップにもなる、だからこそしっかりとしなくちゃいけない。その点について小泉総理も重点的に考えておられるということだったので、これから政府としてもどんどん取り組んでいかなくちゃいけないと思うんですが、この視点、もちろん環境の負荷というのもありますが、特に経済、経済成長のチャンスであるという視点で大臣の考えをお聞かせ願いたいと思います。
#29
○国務大臣(川口順子君) 廃棄物問題とそれから循環型社会構築の必要性、それからビジネスにそれがつながるものであることという一連の委員のお考えは、私は全くそのとおりであると思います。現在、日本は廃棄物処理をするに当たっての処理場の残余年数が非常に少なくなっているという問題を抱えておりますし、この廃棄物問題を解決するための一番基本的な点というのは、できるだけ廃棄物が出ないような循環型社会を構築するということであると私も考えております。これが環境行政にとって急務の行政であると思います。
 それで、委員がおっしゃられるように、循環型社会をつくっていく過程でさまざまな技術が必要となり、また技術開発が行われることが経済成長につながっていくということであると思います。よく三つのRといいますけれども、リデュース、リユース、リサイクル、まさにそれを進めていくことが大事でございまして、例えば材料についても新しいものが技術的に開発をされるということになれば、またそれに伴う産業あるいは企業が生まれ産業化するということでもあるというふうに思います。
 ちなみに、平成十二年の循環型社会白書の中では、廃棄物リサイクル関係の市場規模及び雇用規模の推計をいたしておりまして、例えば平成九年には十一兆九千億円の市場規模であったものが、平成二十二年には十八兆一千億円になるであろうというふうに推計をされておりますし、また雇用の点につきましても、平成九年には三十二万五千人であったのが二十二年には四十万九千二百四十一人になるという推計がございますので、御参考までに申し上げておきます。
 以上です。
#30
○愛知治郎君 この点について、経済的な側面からは経済産業省の担当の方にも同様にお伺いしたいと思ったんですが、大臣がしっかりとお答えいただきましたので、本当にありがとうございます。この点、本当に大臣も経済の観点からもしっかりとお考えいただいているということでございますので、大変心強く思います。
 数字の先ほどの見込みというのがありましたけれども、私自身としては、もっともっと力強く推し進めていきたいというのが御要望でございます。
 この点について、今現状では、我が国は一般廃棄物としては毎年約五千万トン、そして産業廃棄物としては四億トン余りの廃棄物を出していると伺っております。この中のリサイクルなんですが、産業廃棄物については約今四〇%、それから一般廃棄物に至っては約一〇%ほどしかリサイクルがされていないのが現状だそうです。また、結局リサイクルがなされていないということは、廃棄物として処分をされているということではあるのですが、大体、廃棄物処理施設は現状でありますとどうしても近隣の住民などに大変迷惑がられてしまう、嫌なイメージがついているということなので、先ほど大臣も触れていただきましたけれども、廃棄物をとにかく少なくする、排出抑制ということであるんですが、一番大事な点はやはり徹底的に、もっともっとリサイクルをしなければならないだろうということではあるのですが、先ほどのお答えにも一部あったのですが、もう一度改めて御質問させていただきたいのですが、廃棄物の排出を抑制するという観点からの取り組みをもう一度お答えいただけますか。
#31
○政府参考人(岡澤和好君) 先ほど大臣からスリーRというお話がございましたけれども、まず廃棄物の排出抑制が第一に取り組むべき重要課題だということは循環型社会形成推進基本法の中にもうたわれているところでございます。
 具体的な取り組みでございますけれども、まず廃棄物処理法に基づきまして、廃棄物処理に関する国の基本方針というものを定めておりますが、この中で廃棄物の排出抑制の国の目標を設定いたしまして取り組んでいるところでございます。具体的には、平成九年を基準年として平成二十二年度を目標年とした数値として、一般廃棄物については排出量を五%削減、産業廃棄物については排出量の増加を約一二%に抑制、こういう数字の計画を立てております。また、同じく廃棄物処理法におきまして、産業廃棄物の多量排出事業者に対しまして、排出抑制など減量化計画の策定を義務づけているところでございます。
 また、御存じのとおり個別リサイクル法がございまして、これによりましてリサイクルを義務づけることを通じまして、設計段階から廃棄物として排出されにくい製品の製造、あるいは廃棄物の排出量の少ない製品の製造というものの動機づけをしているところでございます。
 いずれにせよ、一般廃棄物も産業廃棄物も、結局、排出者の自覚が非常に重要な問題でございますので、こうした意識を高めていくために普及啓発活動によりまして国民、事業者への働きかけを行っております。
 今後とも、基本法の第一の趣旨、第一の施策が減量、排出抑制だというふうな趣旨を踏まえまして、ごみゼロ作戦の展開など排出抑制に努めてまいりたいというふうに考えております。
#32
○愛知治郎君 大体、総括的な点は御努力をされて、また方向というか方針というのは理解できましたが、次に個別的にちょっとお伺いしたいんですが、個別リサイクル法、さまざまな法律ができています。例えば、容器包装リサイクル法や家電リサイクル法、建設リサイクル法など多様あるんですが、例えば家電リサイクル法については、やはり不法投棄の問題が指摘されている部分があります。
 この点について、個別リサイクル法の施行状況はどのようになっているのか、またそれぞれの法律が現在抱えている課題をお聞かせください。
#33
○政府参考人(岡澤和好君) それぞれ法律ごとにお答えしたいと思います。
 まず、容器包装リサイクル法でございますが、昨年の四月から本格施行されておりまして、これは容器の分別収集に取り組む市町村の数、分別収集量等も着実に増加している状況にございます。課題といたしましては、昨年から新たに追加されました紙製及びプラスチック製容器包装の分別収集がまだちょっと低い状況にとどまっておりますので、これの一層の推進が必要だというふうに考えております。
 それからまた、家電リサイクル法はことしの四月から施行されたところでございまして、九月の末までに約四百五十万台の家電製品が引き取られて、着実にリサイクルが推進されているという状況でございます。課題といたしましては、今も御指摘がありましたけれども、特にテレビでございますが、一部の廃家電の不法投棄の増加がございますので、これをいかに防止していくかということが課題になっていると思います。
 それから、食品リサイクル法につきましてはことしの五月に施行されましたところでございます。今後、平成十八年度までに再生利用等の実施率を二〇%に向上させるという目標を立てて行っておりますので、排出実態の把握、再生利用事業者の登録制度の円滑な実施などに努めてまいりたいというふうに考えております。
 それからまた、建設リサイクル法は来春、来年の春の施行予定でございますので、必要な政省令の制定等の施行準備を進めているところでございます。
 これに加えまして、資源有効利用促進法に基づきまして事業系のパソコン、それから小型二次電池のリサイクルについては、これは企業の自主的取り組みということでございますけれども、ことしの四月からスタートしております。来年度には家庭系パソコンのリサイクルの自主的取り組みが動き出すという予定になっております。
 こうしたリサイクル関連の制度を着実に実施して、循環型社会の形成を推進してまいります。
#34
○愛知治郎君 今、お答えいただいたわけですが、その中でちょっと個別的に御質問したいとは思っていたんですが、一応もうお答えいただいた部分ありますので。ただ、各リサイクル法、もちろんいろいろ制定はされているんですが、個別に言いますとまだまだ法整備が不備な部分も多々あると思います。家電リサイクル法に関しても品目を限定してあるという部分もありますので、それ以外の法整備の整わない、穴のあいているというか、まだまだ足りない部分があるんですが、ほかの分野、すべての品目というわけにはまずいかないでしょうが、それ以外のまだ何も手を打たれていない分野に関してどのように今後取り組むか、予定を、予定というか方向をお聞かせ願えれば、よろしくお願いします。
#35
○政府参考人(岡澤和好君) 今、はっきりともう予定に組んでおりますのは、自動車リサイクル法を来年の通常国会に提案したいというふうに考えているわけでございます。
 個別のリサイクルにつきましては、分野ごとに新たな分野を、何といいますか、リサイクルが実施できるような熟度が整う、あるいは廃棄物の排出実態、それから環境に対する負荷等も勘案しまして、そうした影響が大きいもので、かつそのリサイクルの実施可能性というものがあれば、逐次分野として追加していきたいというふうに考えております。そうしたものの中で、自動車リサイクル法が次のテーマに上がってきております。
 また、それぞれの容器包装リサイクルも家電リサイクル法もそうでございますけれども、中で対象にしているものを拡大していくということも考えております。ただ、これはそれぞれの個別リサイクル法がまだ施行されて間もない段階でございますので、当面、今のような枠組みで進める中で、必要に応じて一定期間たったところでそうした制度の見直しあるいは品目の追加等を図っていきたいというふうに考えております。
#36
○愛知治郎君 ありがとうございました。
 もう一点、今度はリサイクルではなくて別の質問になるんですが、リサイクルと廃棄物というのは一体的なものではあると思うんですが、廃棄物の特に重要であります、今後注目、今までもそうですが、しっかりと処理をしなくちゃいけないものとしてPCBがあります。PCB廃棄物の具体的な処理体制の整備に向け取り組みをお聞かせ願います。
#37
○政府参考人(岡澤和好君) PCBに対するお尋ねでございますけれども、さきの通常国会におきまして、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法と環境事業団法の一部を改正する法律が制定されたわけでございます。PCBの処理体制を確保するために、国主導のもとで環境事業団を活用してPCB廃棄物の拠点的な処理施設の整備を行うというふうに決まったわけでございます。
 この枠組みを踏まえまして、ことしの六月でございますけれども、まず大阪市におきまして環境事業団によるPCB廃棄物の処理施設の受け入れの表明がなされております。また、ことしの十月十一日でございますけれども、北九州市長から川口環境大臣に対しまして、中四国、九州の十七県を対象とした環境事業団のPCB処理施設の立地を受け入れるということにつきまして、条件提示も含めました正式な回答をいただいております。これらにつきましては、現在、事業主体である環境事業団を中心に事業実施に向けた具体的な検討を進めているところでございます。
 この二都市に加えまして、あと中部圏、関東圏などあわせまして、全国の五、六カ所において関係自治体と調整しながら環境事業団による処理施設の立地を進めて、おおむね五年程度を努力目標といたしまして、全国的にPCB処理施設の処理体制の整備を図っていくという予定になっております。
#38
○愛知治郎君 しっかりと各自治体というか、全国的に取り組みがなされているということではありますが、具体的に内容をちょっとお伺いしたかったのですが、技術的にPCBの処理に関しては化学処理と今まで行われてきた高熱処理という形でやられてきたと思うんですが、具体的に方法としてはどのような形でやられる予定であるのか、お聞かせください。
#39
○政府参考人(岡澤和好君) PCB処理には、一般的には高熱分解という処理方法が用いられているわけでございますが、我が国でも昭和四十七年に自主的にPCBの回収された以降、PCBの処理についていろんな検討を進めてまいりました。
 その中では、主として高温熱分解処理ということで、この処理施設を立地させるということでいろんな検討あるいは調整を進めてきたわけなんですが、なかなか住民の同意が得られなかったということがあったわけでございます。
 それは、一つは民間の事業者が処理をするということがあったということもあるんですが、もう一つは技術的に、熱分解というのは焼却ですので、仮にPCBが燃え残ったときに大気中に放出されてしまって環境に出てしまうじゃないか、それを事後に、煙の濃度というのは、測定値が出るのは排出されてから何日も後になりますから、結果的には汚染があってもそれを後で確認することにしかならないというふうな問題があって、どうしても住民の不安が払拭できなかったということがあったわけでございます。
 今回、私どもが環境事業団の施設として環境事業団に処理をさせようと思っております方法は化学処理でございまして、これは費用的にはちょっと高くつきますけれども、密閉された容器の中で反応させる、かつ反応の結果を見て環境中への放出ができるということから、PCBが処理の途中に放出されるという懸念がなく、完全に処理がなされたということを確認してから環境中に放出するというようなことができますので、住民の方々に対する安心感を高められるのではないかということから、そうした方法の採用を考えているところでございます。
#40
○愛知治郎君 ありがとうございます。私自身も、PCBに関しては化学的処理の方がいいんじゃないかとは思っていたんです。
 それにしても、今おっしゃられたとおりでありまして、イメージ、こういう廃棄物の問題に関してはイメージというのが物すごく大きい影響を与えるというのは間違いのないことであります。特に、今までほとんどの国民が考えているのは不信感、悪いイメージということがほとんど持たれております。その悪いイメージ、もちろん業界全体として見れば、一生懸命やられて、まじめにやられている方々、多くおられるんですが、やはり余り適正なというか、しっかりとした処理をしない方々がおられます。廃棄物問題はもう業界全体の問題なんですが、特に不法投棄がなされている、それが現実であります。それが全体のイメージを悪くしているのも事実でありますが、環境省として不法投棄の問題に対してどのように取り組まれておられますか。
#41
○大臣政務官(西野あきら君) お答えをいたします前に、愛知治郎先生に一言申し上げておきたいと思いますが、私ごとで恐縮でございますが、もう十何年か前になると思いますが、お父さんの愛知和男先生を猛烈に支援をさせていただきました。同志、先輩としてともに進んでまいりました。今こうして御子息の治郎さんにこういう形で相まみえること、非常に私もある意味での感慨無量なものがございます。どうぞひとつ頑張って御指導いただきますようにお願い申し上げます。
 ところで、不法投棄という問題でございますが、大量生産をして消費をして廃棄をするという高度経済成長期の私は負の落とし子のように思っているんでございますが、これらが大きな社会問題になっておることは御案内のとおりでございます。ですから、これを解決するためには実に広範囲の、多角的に総合的にやっぱり取り組む必要があるなと、このように思っておりまして、環境省としても全力で取り組んでまいります。
 具体的には、昨年の十二月に法律が改正をされました。したがって、まず排出事業者が最後の最終の処分まで責任を持たせるように強化をしたわけでございますし、さらにまた途中の処理業者に対する規制も強化をしております。当然、排出されて運搬されて中間処理をされて、また運搬をされて最終処分をされるという、そういう一つの流れの中でいわゆるマニフェスト化をいたしまして、制度化をしてぴしっとそれが最後まで処分をされておるか、それがまた報告が排出者のところに戻っておるか、そういう仕組みを確実に充実をしていこうと、こうしておるわけでございます。したがって、それらに違反した者あるいは不法投棄等をいたした者については、当然ながら罰則規定も設けておるところでございます。
 この法改正を、今申し上げたようなことを実効あらしめるためには、いろんな方法、監視をしておるわけでありますが、最近は特に人工衛星で監視をしたり、あるいは携帯の電子機器等々ITを活用して監視対策をとったり、あるいはまたそれぞれの都道府県におきまして不法投棄を監視するために国としても助成を行っておるようなところでございまして、これらの不法投棄に対するできるだけ未然の防止ということに対して取り組んでおるところでございます。
 現実に、しかしながら不法投棄をされてしまったという場合は、これはもう環境上いろいろ御迷惑をかけ、また問題が出るわけでございますので、出てしまったものにつきましては当然ながらそれぞれの自治体が排出責任者と思われる者を突き詰め、かつまたいろんな形でそれが処理されるようには努めさすわけでありますけれども、どうにもならないという状況が現実に全国でございます。そういう場合に対しましては、事業者の皆さんに基金を募っておりまして、この基金に基づいて不法投棄を原状に回復ができるようにということで、適正処理推進センター制度というものを設けて、既に実施をいたしておるところでございます。
 しかし、これは平成十年の六月までに起こった問題でございますから、したがって、その以前の問題につきましては、これを原状回復さすためには国としては直接に都道府県に実は補助をいたしておるようなところでございます。
 今後とも、この不法投棄の未然防止のために、そしてまた起こった場合には原状を回復するために万全を期してまいりますとともに、あわせて、一方ではこの産廃等に対する処理を誠実に善良に行っておる業者もあるわけでございます。そういった業者さんをしっかりとこれから何といいますか援助をしていくといいますか、あるいは育成していく、そういう仕組みを取り組んでおるところでございます。
 いずれにいたしましても、不法投棄をやらせない、不法投棄はしない、こういう気持ちができまして、文字どおり成熟した社会というものができることに我々も全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。よろしくお願いします。
#42
○愛知治郎君 ありがとうございました。私自身も頑張ります。
 不法投棄に対しては本当に厳しい姿勢でしっかりと取り締まっていくよということではありますが、いよいよやっとここまでたどり着いたと正直に思っておるんですが、私の一番言いたいこと、ここから始まります。
 これもまた言葉の問題で、いい言葉を教えていただいたんですが、北風と太陽、そういう表現、物語にあるんですが、今までこういった環境に対する取り組みというのは、基本的に消極的な姿勢、いわゆるあれやっちゃだめ、これやっちゃだめという規制の分野が多かったように思われます。
 基本的な姿勢はそれで間違いない部分はあるんですが、これからは北風の部分だけではなくて太陽の部分、バックアップをする、後押しをしてあげる、政府が手を差し伸べて、まず技術開発の分野において、もう一点この廃棄物リサイクル産業の育成という面に関して、今までのような規制規制、やめろやめろというのではなくて、積極的にかかわって育ててあげるというスタンスが必要だと思います。その点、環境省はどのようにお考えでしょうか。よろしくお願いします。
#43
○副大臣(風間昶君) 小泉内閣になりまして、平成十四年度のいろいろさまざまな予算や人材などの資源配分を決めていく上で、総合科学技術会議が七月十一日にまとめた「平成十四年度の資源配分の方針」、その中でも科学技術の四つの重点分野、ライフサイエンス、情報通信、そして環境、それからナノテクノロジーという四分野を重点化して、技術の研究やさまざまな人材育成の支援に資していこうということが決められました。
 特に、環境につきましては、ごみゼロ型・資源循環型技術研究という、やや長たらしい名前でありますけれども、要は物を大事にして、資源を消費することとごみの発生を少なくして、しかも環境に負荷をなるべくかけないようにしようとするような物質循環あるいは低環境負荷型の技術とシステムを開発しようということが決められたわけであります。
 環境省においても、こういう総合科学技術会議で決められる前から、特にダイオキシンを含めた廃棄物の適正処理の技術、あるいはリサイクルに関しては生ごみの堆肥化、メタン化、あるいは容器の油化等々いろいろやらせていただいておりましたけれども、総合科学技術会議でさらに、ある意味では政府の後押しを受ける形で環境省が主導になって循環型社会の構築、それから排出抑制についての社会科学的なシステムの研究を含めた、難しい言葉で言うとそういうことを積極的に推進しているということでありますから、今、先生おっしゃったように、技術の革新だけじゃなくて、いい人をより積極的に活用させていただくということが非常に大事なポイントになるのかなというふうに思っております。
#44
○愛知治郎君 ありがとうございます。特にわかりやすい言葉で言っていただけると私自身も大変ありがたいので、もっともっとそういった形でお答えいただければ幸いかと思います。
 今、技術的な面に関して特に、人もそうですが、技術的な面に関してバックアップをするという姿勢がおありで頑張っておられるということなので、その点についてはどんどん進めてほしいんですが、私自身も、特に今この環境委員会に配属されたとか環境に関する問題に真剣に取り組むと産業界の方に話しますと、とりあえず、そうか頑張ってくれと余り前向きじゃないような対応をされるのが現実です。
 なぜかというと、やっぱり産業界にとっては負担が大きい、その側面の方がどうしても大きくなってしまう。だからこそ産業界のバックアップということで負荷をかけない、体力がどんどん落ちてしまいますから。それから、これから日本が国際競争をしていく上でも、とにかく競争にさらされたときに産業界がどんどん弱ってしまうような方向にだけはしてはいけない、その点でも国が産業の側面としてもっともっとバックアップをしなくちゃいけないと私自身は考えております。この点について、経済産業省の方から、どのように考えておられるかお答えいただけますか。
#45
○政府参考人(日下一正君) 冒頭から先生御指摘がございましたように、経済産業省におきましても、環境資源制約を新たな経済成長の要因につなげていくという観点から、いわゆる静脈産業におきまして、従来は廃棄物として処理されていたものをリサイクルする産業、例えば廃プラスチックを化学原料にリサイクルする産業、それからいわゆる動脈産業におきましても、リサイクル容易な製品などの環境調和型製品の開発、例えば分解が容易な家電製品の開発の発展などを図っていくことが必要だと考えているわけでございます。
 しかしながら、御指摘のように経済界、環境は大切だけれどもなかなか負担も大きいという声が上がってきておりますのは、初期段階におきましては事業者にとりましてコスト面や技術面でのハードルが高うございまして、ビジネスとしてなかなか最初から成り立つような形にならないということが多いことによるのだと考えております。このため、これらの負担を軽くしていくということが必要でございます。
 そのような観点から、当省としては、エコタウン事業などのリサイクル施設整備に対する予算などによる補助でございましたり、環境関連設備投資に対する税制面あるいは金融面での助成、それから環境リサイクル関連技術開発に対する支援、それからリサイクル品の新規用途の開発、拡大を図るための調査研究などのリサイクル関連産業の発展に向けた施策をまさに先生御指摘のように講じてきているところでございます。
 そういう面で、環境の面と経済産業の両立するような形でリサイクル関連産業の育成のために積極的な措置をこれからも講じたいと考えているところでございます。
#46
○愛知治郎君 ありがとうございます。本当にその点について積極的にやっていってほしいと考えております。数字としては産業廃棄物について四〇%、一般廃棄物について一〇%しかまだリサイクルがされていないということがありますので、とにかく積極的な姿勢でお願いします。
 この点、廃棄物リサイクル問題というのは、もう政府としても最重要課題の一つと小泉総理はとらえていますが、この問題を抜本的に解決するために、省庁再編において今まで各省庁にまたがっていたこのような廃棄物行政が環境省に一応一元化をされたということになっていると思いますが、改めて、循環型社会構築の中心的役割を担うこととなった環境大臣としての決意をお聞かせください。
#47
○国務大臣(川口順子君) 循環型社会をつくっていくときに大事なことは、そのための取り組みを自分だけではなくてみんながやる、自分がやらないでほかの人がやってくれると思わない、やらなければいけないのは自分だと思うということだと思います。その自分だというのは、消費者であったり企業であったり、地方公共団体であったりあるいは霞が関の各省であったりするわけですけれども、すべての主体がという言葉を使わせていただきますけれども、やらなければいけないというのが循環型社会をつくっていくための要諦であるというふうに思います。しかも、それをすべての人間がやるということだけでは十分ではなくて、それを一緒にパートナーシップのもとにやっていくということが大事だというふうに思います。
 環境省は、ことしの一月に環境省になりましたとき以降、タウンミーティングあるいはホームページ、環境省のEメールでMOEメールというのをつくりまして皆様の意見を伺って、そのパートナーシップを育てていくための努力をいたしております。タウンミーティングでも、単に会場の方とお話をするだけではなくて、その地域の企業の方々、産業界の方々にお会いし、またNGOの方々ともお会いするということをやってきて、パートナーシップをつくっていくことを積み上げてきております。
 そういった意味で、環境省といたしましては、循環型社会をつくっていくために他の省庁と連携をするということはもちろんでございまして、そのためのリーダーシップをとっていきたいと考えておりますが、それだけではなくて、地域の方々、産業界の方々、一般の消費者の方々、市民グループの方々、皆様とパートナーシップを持って仕事を進めていく、そのためのイニシアチブを今後ともとり続けていきたいと考えております。
 以上です。
#48
○愛知治郎君 ありがとうございました。
 もちろん今、大臣がおっしゃった中で、人々の意識というのは大切なこと、全員がやらなくちゃいけないということは大切なことでありますし、また日本人の環境に対する意識というのは先進国の中でも随分高いという話を聞いておりますので、その点についてはもっともっとその方向でやっていただきたい、頑張っていきたいとは思うんですが、大事なところは、やっぱり意識があっても実際のそのシステムがなかなか機能していない部分があると思われますので、社会基盤の整備というのをしっかりと充実させていただきたい、これは御要望でございます。
 この点について、環境省が中心となってやっていく、リーダーシップを発揮してやっていくということでありますが、特に、またしつこいようですが、リサイクルと廃棄物に関して、廃棄物に関しては環境省が中心的になっている、ほとんど予算の面でもそうですが、環境白書、わかりやすい、これにも書いてありますが、環境政策を推進するための組織体制ということで、廃棄物対策に関しては環境省が中心、一手に担っているということではあるんですが、リサイクルに関しては他省庁も協力の上でやっていくという組織になっております。
 その点について、リサイクルと廃棄物というのは、例えばリサイクルがふえれば廃棄物が減る、それから先ほど佐藤先生の方からもありましたけれども、区別が難しいとか、ほとんど同じ分野、切り離せない表裏一体の関係になっているという点に着目しまして、これはもう、しっかりとリサイクル、廃棄物というのも一つととらえて環境省が主導的にやるべきではないかと私自身考えているんですが、この点について環境省及び、あとはリサイクルに関しては経済産業省ですか、他省庁がかかわっている部分が多いので、両省庁に対して御質問させていただきたいと思います。
#49
○国務大臣(川口順子君) 廃棄物行政とリサイクル行政が表裏一体であるというのは委員おっしゃられるとおりだと思います。ことしの一月に厚生省から廃棄物行政が環境省に移されたということの一つの大きな意味合いは、まさに廃棄物行政を循環型社会構築の、リサイクルと並んで循環型社会構築の一部であるというふうにとらえて行政をするという部分にあるかというふうに思っております。
 委員がまさにおっしゃられましたように、循環型社会形成推進基本法というものに加えまして個別リサイクル法、これについては業所管の官庁と一緒に共管をしていくということになっているわけでございまして、表裏一体の廃棄物行政とリサイクル行政を循環型社会構築という観点から一元的に見て行政をすることが可能になったということでございます。
 環境省といたしましては、リサイクルを円滑そして適正に推進をしていくために、他の関係省庁の方々と一緒になって連携をして行政を進めていきたいというふうに思っておりますし、それからそのほかに、幅広いいろいろな各省の取り組みが体系的なものとなるように必要な調整を行うといったような形で中心的な役割を果たしていきたいと考えております。
 以上です。
#50
○政府参考人(日下一正君) お答え申し上げます。
 私どもとしましては、リサイクルを実効的かつ効率的に推進していくためには、対象となる製品を熟知する経済産業省などの事業所管官庁が主体的な役割を果たすことが必要だと考えております。
 同時に、廃棄物の適正処理の確保とリサイクルの促進とは、先生からも御指摘がありましたように、廃棄物・リサイクル行政においていわば、私どもの言葉で言いますと車の両輪、あるいは環境大臣言われましたように表裏一体の関係にある施策でございまして、廃棄物・リサイクル行政を実効的かつ効率的に推進していくため、従来から、廃棄物処理行政に知見を有する環境省と、個別業種、製品に関する行政に知見を有していると自負しております経済産業省等の事業所管官庁とが共同して取り組んできているところでございます。
 このような考え方を受けまして、ガラス瓶やペットボトルなどの容器包装リサイクル法や、テレビ、冷蔵庫などの家電リサイクル法に基づくリサイクル政策は環境大臣と経済産業大臣等が共同で主務大臣となっているところでございます。
 当省といたしましても、引き続き環境省との有機的な連携のもとに、一層効果的な廃棄物・リサイクル政策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
#51
○愛知治郎君 ありがとうございます。
 ただ、この点に関してどうしても、考え方なんですが、リサイクル産業という側面というのは非常に大事な視点でありますし、私自身もその点についてどうしても関心がある、推し進めていきたいとは思うんですが、あくまでも、リサイクル、廃棄物の第一目的というのは、もちろん産業界に関しては産業的なものもあります、雇用の問題もあります、だけれども、やっぱり環境問題であろう、それが一番主目的になると考えておりますので、これはもう環境省が一元的に行ってほしいというのが私の意見でございます。よろしくお願いします。
 その点に関して、またちょっと別の質問に移らせていただきます。
 もう一つ、自然と共生する社会の実現を目指して環境省が取り組んでおりますが、これは、失われた自然を積極的に再生するという視点なんですが、これは環境省がやるべきだとは思うんですが、国土交通省や農林水産省も自然再生に関して事業費を要求していると聞きますが、この点に関しても特に、各省ばらばらではなくて、環境省が明確なリーダーシップを発揮すべきと思うんですが、いかがでしょうか。
#52
○国務大臣(川口順子君) 自然と共生をする社会づくりというのは、総理が実は今年の三月ぐらいから、四月ぐらいからやっていただいた「環の国」日本づくりという、「環の国」づくり会議ということで議論していただきまして、そこでの報告書にも出ておりますけれども、二十一世紀は人間と自然が共生する世紀である、自然の保全ということももちろん重要でございますし、それから失われた自然の再生が重要であるということを報告書に書いていただいております。
 自然の再生をするためには、各省がばらばらでなくて連携をしてやるということが非常に大事でございまして、国土交通省あるいは農水省の蓄積なさった知見あるいは経験というものと環境省の自然再生のリーダーシップと一体として連携をして仕事をしていくことが大事だというふうに考えております。
 環境省といたしましては、平成十四年度の予算で、各省が共同で事前調査や基本計画の策定を行うための調整費などを要求をさせていただいております。これらを通じまして、自然を再生するための事業が各省連携をした形で、政府が一体となった形で進めていくことができるようにしたいというふうに考えております。
 以上です。
#53
○愛知治郎君 ぜひ環境省が明確なリーダーシップをとって積極的にやっていただきたいと思います。
 ちょっと時間が、配分下手でなくなってきたんですが、化学物質に関してちょっとお伺いしたいのですが、さまざまな化学物質、環境に影響を与える化学物質が発見されているという状況になっておりますが、ちょっと調べたところ、もう数が多過ぎてわからないし難しい名前の物質が多々、次々と出てくるという現状があるんですが、その点に関して、すべての有害化学物質が出るまで待っていたらそれはもう切りがないということですので、この段階で対策をきちんと講じてほしいと考えておるんですが、環境省の考え方をお聞かせください。
#54
○副大臣(風間昶君) 今日ほど、いわゆる人体にあるいは人体だけでなくてあらゆる生物に影響を強く及ぼしている化学物質がはんらんしている時代はないと言ってもいいでしょうし、悲観的な見方をすれば、ますますこれから、マルチコーズというか、単一原因ではない、ミックスされた原因での化学物質が出てくることが予測されますから、そういう意味で本当に今の我々よりももう少し若い世代、あるいはこれから生まれてくるであろう人類にとっては、非常に懸念されるような状況だというふうに思われます。これはもう多くの方々が指摘をされているとおりでないかというふうに思います。
 したがいまして、今、先生がお話がありましたように、ある物質を使うことによって出てきた弊害に対する対策はむしろ後手対策でありますから、今ある物質あるいはこれから出てくるであろう化学物質に対して環境リスクを科学的に評価して、そしてその上で評価項目にのっとった形で管理をしていくという考え方に立たなければならないのではないかというふうに思います。そういう意味で、化学物質の環境リスクの評価とリスクの管理を推進していくことが大枠の環境省としての考え方でございます。
 もちろん、環境庁の時代からさまざまな化学物質について排出規制を含めてやらせていただいておりましたけれども、本年一月の省庁再編に伴って化学物質審査規制法による化学物質の事前審査、それから製造の規制、使用の規制ということも担当させていただいておりまして、いわゆる環境ホルモン、内分泌攪乱物質も含めて今現在調査研究を項目ごとにさせていただいておりますし、人の健康だけでなくて生態系に有害な影響を及ぼすであろう化学物質の環境排出量をきちっと把握していくというPRTR法も推進していかなければならないというふうに思います。
 したがいまして、今後我々が目に見えるものだけでなくて、考えられるであろう、出てくるであろう化学物質についても万全の目配りをしていかなければならないというふうに思っているところでございます。
#55
○愛知治郎君 ありがとうございました。
 ちょっと質問を今度は変えまして、次のほかの分野なんですが、環境、多くの人が関心を持っていて、特に学生なんかはすごく関心を持っていると思うんですが、勉強したくても例えば大学に行っても環境学のようなものがちょっとない、何もない。資格もないですし、今環境に対する特に若い人、若い人だけじゃなくてもうすべての人が指針となるようなものがあった方が環境全体に対する理解もふえますし、その分野も伸びていくと思うんですが、これは文部科学省にお伺いしたいんですが、環境学というものを創設するというか、何かしらそのような形をつくるお考えはありますでしょうか。
#56
○政府参考人(清水潔君) お答え申し上げます。
 環境問題の重要性ということにかんがみまして実はさまざまな形で、例えば、地球環境、あるいは先生が御指摘になられました自然との共生、あるいは自然環境の維持保全、さまざまな角度から教育研究が推進されるというのは基本的に私どもにとっても重要なことだというふうに考えております。
 近年は御指摘のようにさまざまなアプローチがあり得るということで、理学、工学、農学等を中心とする分野から人文社会科学等も含めた幅広いそういう形の教育研究が行われるようになってきているということは言えるだろうというふうに思っております。
 例えば、学部レベルで申し上げますと、ここ二年間でございますけれども、学部レベルで環境に関する教育研究を行っておりますのは、百七大学から百三十九大学に、百三十四学部から百七十四学部に、あるいは大学院レベルで申し上げますと、八十六大学百十七研究科から九十五大学百三十一研究科というふうに、ここ二年間の動きでございますけれども、なってきております。
 また、大学におきましても、例えば人間環境大学でありますとか、鳥取環境大学でありますとか、まさに環境を中心としてその大学自体の教育研究を進めていく、こういうふうな動きもこれは例えばこの一、二年で創設された大学でございます。
 私どもといたしましても、基本的にこういう地球環境問題も含めて国内外のネットワークを構築する、あるいはいろんな分野の枠組みを超えた総合的視点に立った地球環境学の構築を目指すというふうなことで本年度、総合地球環境学研究所を大学共同利用機関として創設したところでございます。
 私ども、さまざまなアプローチ、さまざまな視点の中で、そういう総合的な教育研究をさらに目指すような、そういう動きというものについて、促進し、また支援を図ってまいりたい、このように考えております。
#57
○愛知治郎君 ありがとうございます。
 特に、本当に若い人たち、環境に対する関心だけはありますので、その点、本当に整備を、整備というか基盤をつくっていただければありがたいと思います。その点、若い人たちが関心を持っているということであるんですが、特にまた環境省で働きたい、環境に携わる仕事をしたいという方も大勢ふえてきてはいるんですが、これは環境省の人数、人員に関して、どうしても少ない。受け皿、枠が少ないという部分もあるかと思うんですが、中身としてもまだまだ力不足というか、人も足りないんじゃないかと思います。
 一点聞いたんですが、この環境白書なんですけれども、この分厚い環境白書、お話を聞いたところ、これをつくるのに作成の担当の方が二人しかいない、たった二人。この環境白書自体は、厚生白書、経済白書、中小企業白書等いろんな白書があるんですが、四番目に売れている、何か二万二千部ぐらい売れている。環境白書はかなり評判のいいものらしいんですけれども、たった二人でつくっているという話を聞いて、これはちょっと環境省大変だなと、もう少し人員もふやして、重点分野でもありますんで、頑張らなくちゃいけないんじゃないかと思うんですが、その点、最後の質問ですので、新規採用と人員に対してどれだけ力を入れるか、お考えをお聞かせください。
#58
○政府参考人(松本省藏君) 御説明申し上げます。
 まず、事実関係でございますが、環境省の平成十三年度末の定員、九百四十七名でございまして、総務省によります政府全体の公務員の定員というのが平成十三年度末で八十一万七千人。したがいまして、このうちで環境省の占める割合は、職員の占める割合でございますけれども、〇・一七%、大変にささやかでございます。
 それで、先生御指摘のように、こういうような人的な体制で果たして十分なのかということでございます。平成十二年度に私ども環境省になったわけでございますけれども、まずそれに伴いまして他省庁からの移管、あるいは新規の定員増で、十二年度末に百十一人の増員が認められております。それから十三年度、今年度でございますけれども、国立環境研究所が独立行政法人に四月になっておりまして、その分がどんと落ちたわけですけれども、それ以外に六十八人の定員の増が認められているという状況でございます。政府全体を見ますと、現在は大半の省庁で定員減というふうになっている中で、環境省については行政需要の増加に対応した増員が近年認められてきているというふうに考えております。
 ただ、まだまだ十分な状態ではないというふうに私どもも認識しているわけでございます。定員については、極力業務の合理化などを通じましてその増加の抑制を図っていくというのはもちろんでありますけれども、環境分野など行政需要のさらなる拡大がある分野につきましては、今後とも適正な定員の確保に努めていきたいというふうに考えております。
 質の高い職員を確保するためには、有能な人材を多数今後とも新規採用していく必要があるというふうに考えております。また、民間人の登用その他いろいろな工夫を今後とも図っていきたいと思っております。引き続き努力をしていきたいと思います。
 なお、ちょっと訂正をさせていただきたいと思います。
 環境省の職員の政府全体の公務員に占める割合、〇・一二%でございます。ちょっと間違えたかもしれません。失礼いたしました。
#59
○委員長(堀利和君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十五分まで休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後一時十六分開会
#60
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#61
○小宮山洋子君 小宮山洋子でございます。私は、このたび民主党の環境部門の責任者になりましたので、川口大臣とぜひ建設的な質疑をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず初めに、二十一世紀は自然とともに生きるための環境行政の責任、大変重いと思います。大臣の取り組みへの前向きな姿勢をまず一言伺いたいと思います。
 あわせまして、また環境庁から環境省になったということは、各省間の総合調整などもっと力を発揮してほしいという、そういう願いがこもっていると思うんですけれども、環境省になってどのように変わったのか、具体的なことがありましたら御説明をあわせていただきたいと思います。
#62
○国務大臣(川口順子君) 小宮山委員に建設的な議論をというふうにおっしゃっていただいて、私も大変に心強くうれしく思っております。
 環境行政は今非常に注目を浴びているというふうに私は思っておりまして、そもそもそのテーマが地球温暖化の問題、循環型社会を構築していく問題、あるいは化学物質等に関して国民の安全と安心にかかわる問題、あるいは自然の保全といった問題、非常に二十一世紀を考えるときにそれぞれ国民一人一人に関係のある大きな問題ばかりでございまして、その責任は非常に強く感じているところでございます。
 環境行政をやっていくときに重要なことは、やはり情報の公開であり、それからパートナーシップを持ってそれぞれの国民の方々、企業の方々、NGOの方々、地方公共団体の方々、皆さんと一緒に取り組んでいくということだろうと思います。それは当然のことながら、環境問題というのは一人一人が行動をとることが大事だということからきているわけでございまして、それを念頭に置いて取り組んでいきたいと思っておりますし、現に取り組んでいるつもりでおります。
 環境庁が環境省になって何が変わったかという御質問でございましたけれども、もちろんその所掌する仕事の範囲といいますか、行政の範囲はふえておりまして、例えば廃棄物行政が環境省の所管になったということでもございますし、リサイクルその他幾つかのことがほかの省と共管になったということで、仕事の範囲はずっとふえたということが一つ違うところだと思います。そういったその仕事の範囲がふえてきたことに伴って、単に調整をする官庁から現場で実質的に仕事をしていく官庁にさらに膨らんだということであろうかというふうに思います。
 職員一同、非常に前向きに今仕事に取り組んでおりまして、私としても、こういった仕事の取り組み方が今後とも続いていくような、そういう官庁であるように大臣として心がけたいと思っております。
 以上です。
#63
○小宮山洋子君 きょう、私の質問時間、四十五分でございますので、京都議定書の批准に向けて、COP7への取り組みなどを中心に質問をしたいと思います。テンポよく質問をいたしますので、お答えの方も簡潔明瞭にお願いできればと思います。
 まず、きのうからマラケシュで始まりましたCOP7の現況と、それから日本が臨んでいる方針につきまして、大臣にまず伺いたいと思います。
#64
○国務大臣(川口順子君) おっしゃられましたように、COP7がきのうから始まりました。それで今のところは非常に順調に期待どおりに実は推移をいたしておりまして、議長の選挙ですとか議題の採択ですとか、そういった会議の初めにやらなければいけないことをやり、それで進んでいるということでして、一日目の午後から、補助機関、これは二つありますけれども、その会合が始まっておりまして、また、その遵守ですとか吸収源ですとか、そういったテーマについてのコンタクトグループも始まっているということでございまして、動き始めたばかり、山場はこれからということだろうと思っております。
 それで政府の方針でございますけれども、前々から申し上げておりますように、日本政府の方針といたしましては、COP7において二〇〇二年の発効が可能になるような、二〇〇二年の発効を目指して合意に達するという、そのための最大限の努力をするということでございまして、それからアメリカの参加、最大の排出国でございますので非常に大事でございますので、働きかけをずっと続けていくということ、それから日本として六%削減の義務を果たすということが重要でございますので、これが可能となるような国内制度をつくっていくための取り組みを総力を挙げて行っていく、そういうことが現在の日本政府の考え方でございます。
#65
○小宮山洋子君 私は、アメリカの態度にかかわらず一日も早く積極的に批准をするという意思を日本政府は明らかにするべきだと思っております。これは、日本でまとめた京都議定書の発効に役割を果たすという意味から、排出量の五五%以上の国の批准がないと発効しないわけですから、アメリカが参加しないとしても日本が参加をすれば発効するわけですね。
 そこで、まあアメリカの話はこれから伺いますけれども、アメリカの態度にかかわらず日本は批准をすると、ぜひ歯切れよくお答えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#66
○国務大臣(川口順子君) 繰り返し申し上げていますように、アメリカの参加が非常に大事であるというのは、これは日本だけではございませんで、EUもそれから途上国もすべての国が今言っていることでございます。
 私どもとしては、二〇〇二年の発効を目指して今度のCOP7で合意に向けて最大限の努力を行うということとともに、アメリカの参加は非常に重要ですので、それを働きかけるということも続けていくということでございます。
#67
○小宮山洋子君 重ねて伺いますけれども、それではアメリカが今度批准ということを明らかにしないと日本は批准の意思を明らかにできないということですか。
#68
○国務大臣(川口順子君) 日本として二〇〇二年の発効を目指して合意に向けての最大限の努力をするということは、今まで申し上げているとおりでございます。
#69
○小宮山洋子君 何か禅問答をしているようになってしまいますけれども、最大限の努力をするということは日本が批准をするということなんだと私は思います。
 そのアメリカへの働きかけの件ですが、先ほどもおっしゃいましたように、マラケシュへ行かれる前にアメリカにいらっしゃりたい、そういう報道もございますし、先ほど午前中の審議でも川口大臣もそうおっしゃったと思います。そのアメリカへ行かれる内容につきまして、新聞報道などいろいろされておりますけれども、中には日本が先行批准をするということの通知をしに行って了解をとりに行くのだというような報道もきのうの新聞にございますし、一方では、今おっしゃったように、引き続きアメリカへの説得をするために行くのだと、いろいろなことが言われておりますが、川口大臣は何をしにアメリカにいらっしゃるのでしょうか。
#70
○国務大臣(川口順子君) 日本がアメリカに対して行っている働きかけというのは、三月にアメリカが京都議定書を支持しないということを表明して以降、ありとあらゆる場を活用して、総理にもやっていただいておりますし、私もできるだけいろいろな場でやっております。ことしの七月にもいたしましたし、この九月の初めも、テロの直前でございましたけれども、いたしました。
 それで、日米の環境大臣レベルのハイレベル会合というのがございまして、ここで七月に三つの分野、市場メカニズムをどうやって活用していくか、それから途上国問題、途上国をどう支援していくか、それから科学技術の果たす役割が温暖化の抑制ということについては非常に大きいのでそれをどうやって進めていくか、その三つにとりあえずテーマを置きまして議論をしておりまして、この九月にも事務レベルで会合をいたしたところでございまして、議論が深まりつつございます。こういった日本の持っているアメリカへの働きかけの場というのはほかの国々にも非常に評価をされていて、期待が置かれているということだと思っております。
 私は、今後とも、今度アメリカに行く場も通じまして引き続きアメリカに働きかけたいと思っておりますし、それから、同じアンブレラの国の一員として、今度のマラケシュでできるだけ多くの国が参加可能なような合意に達するということが重要であるというふうに思っておりますので、その点についても議論をしたいと思っております。
#71
○小宮山洋子君 ということは、働きかけを続けられるというお話だったのだと思いますが、日本が先に、先ほど伺いましたように先に批准をすることについて、何かアメリカにそれを報告されるとか了解をとられるということもその中に含まれているのでしょうか。
#72
○国務大臣(川口順子君) 日本の取り組みといいますか、日本の方針は日本の方針でございまして、我が国としては二〇〇二年の発効を目指して今度のCOP7で最大限の努力をするということ、アメリカの参加が必要である、重要であると考えているということ、それから日本でその義務が果たせるようなそういう取り組みをきちんとつくっていく、総力を挙げてつくっていくということに一切変わりはございません。これは日本の方針でございます。
#73
○小宮山洋子君 アメリカからはモロッコ・マラケシュの会議にはだれが参加しているんでしょうか。どのような権限を持った人が。そして、新たな提案が当初は行われる予定でございましたけれども、テロなどで今回は無理ではないか、無理だというふうに言われていますが、きのうの会議初日の報道によりますと、アメリカは参加はしているけれども実質的な論議には加わっていない、実質上アメリカ抜きで話し合いが進められているとも報じられています。
 だれが、どういう権限のある人が臨んでいるのかという点と、アメリカのこういう参加の仕方については、大臣はいらしてからどんな働きかけをされるでしょうか。
#74
○国務大臣(川口順子君) アメリカから参加をするのは国務省の次官のポーラ・ドブリアンスキーという、この方は人権問題やエイズの話とか、そういう分野で今まで非常に多くの貢献をなさっていらっしゃる方でして、伝統的にアメリカは、この方の上というのは国務長官、パウエル長官ですけれども、パウエル長官はこの会議には参加をなさったことがありませんので、そういう意味でアメリカはずっとCOPが始まって以来同じレベルで参加をしている、その同じレベルの方が出席をするということでございます。
 それで、アメリカがどういうようなかかわり合い方をするかということについては、まだ一日目でございますので、実際どういう展開になるかというのはこれからの問題だというふうに思いますけれども、従来、例えばアメリカは、カルタヘナ議定書についても全く同じなんですけれども、アメリカが参加をしていないものについても非常に積極的に議論をしてきている国でございます。
 ということで、今度の場合についても、COP6再開会合においても同じようなことでしたけれども、積極的に取り組んでもらえるものと私は考えております。
#75
○小宮山洋子君 アメリカの中でも、議会の中とか世論にはこの枠組みの中に参加すべきだという意見も結構あると聞いていますけれども、政府への働きかけのほかにアメリカの世論喚起とか議会関係者への働きかけとか、そういうことは考えていらっしゃるんでしょうか。
#76
○国務大臣(川口順子君) 小宮山委員全くおっしゃるとおりで、アメリカというのは非常にバラエティーに富んだ国でございますから、議定書に反対だという人もいれば、賛成で政府が不支持というのは問題だという人、これは党派を問わず両方いると思います。
 私も、アメリカの中にはかなり個人的にも、NGOの方やシンクタンクの方やあるいは旧政権の方や、前の共和党政権のときの方ですとか、それから議会、いろいろなところに知り合いがおりまして、アメリカに行ったとき、今までそういう方々に働きかけというのはずっと行ってきております。
#77
○小宮山洋子君 ぜひ、そのアメリカへの働きかけというのも精いっぱい続けていただくのは結構でございますが、それとは別に、日本の方針は日本の方針ですので、ぜひここで態度を明らかにしていただければというふうに思います。
 次に、ボンで合意をしましたものを法的文書にしていくというのがこのCOP7の仕事だと思いますが、ボン合意での課題と思われるものにつきまして、個別に順次伺っていきたいと思います。
 まず、吸収源についてなんですが、日本は三・九%分に相当する上限という大幅な譲歩をEUから引き出したといたしまして、NGOなどの間からは日本への非難も大きくあるというふうにも聞いています。植林分というのは京都で決まっていたわけですが、既にある森林ですとか牧草地、農地の管理なども吸収源の対象に追加されたと。このことについては、どういうふうにお考えになっているんでしょうか。
#78
○国務大臣(川口順子君) 吸収源が京都議定書に入っている、これを認めるべきであるということは、そもそも九七年にCOP3で京都議定書が採択された段階からこれを含めて、いわばワンセットで採択をされているわけでございまして、吸収源を日本としては、その点についてはずっと議論を、日本だけではなくてほかの国々と議論を重ねてまいりましたし、COP6再開会合での合意というのは、各国にこの数字が上限として認められているということで理解をいたしております。
 日本としては、今まで世界で、恐らく先進国の中で最もエネルギー使用の効率の高い国でございますから、それに加えて、六%という削減を達成するということでございますので、議定書の第三条四項に基づく必要な吸収量を計上するということにいたしております。
 それから、お尋ねのその三条四項のうちの森林の管理以外の部分、農地ですとか放牧地ですとか、そういったことがございますけれども、これも別にボンで初めて入ったという話ではございませんで、その前のハーグのときにも議論になっておりましたし、これも今までずっと一つのパッケージとして吸収源の議論のときに、京都、九七年以降なされてきたものがボンで合意に達したということでございます。
#79
○小宮山洋子君 EUとしては何とか日本に加わってもらって発効をしたいということで、かなり譲歩をしたのだと思っております。
 それで、人為的な削減が原則で、この吸収源というのはどうしても必要なときに使うということのはずですね。日本も削減目標六%のうち三・七%と計算しているとも聞いておりますけれども、三・九%を全部使うということではないはずですね。
 しかも、基準年の九〇年に比べますと、中央環境審議会の検討などによりましても二〇一〇年度の温室効果ガスの排出量は、現時点までに決定された確実性の高い政策、対策を実施した場合でもさらに八%ふえてしまうという見込み。そうなりますと、全体では一四%削減ということになるわけですので、これをどのようにして達成するのか、そのうち吸収源はどういうふうに考えるのかを重ねて伺いたいと思います。
#80
○国務大臣(川口順子君) まず、小宮山委員が吸収源はどうしても使わなければいけないときに使えるというふうにおっしゃられましたけれども、私どもの理解は必ずしもそういうことではございませんで、吸収源というのは、三条三項について言えば、これは当然入っている話でございますし、第一約束期間において、三条四項についてこの間合意に達しましたけれども、これは英語で言うと、ア・カントリー・メイ・チューズということになっておりまして、どうしてもとか、あるいは例外的にの場合だけ使っていいという書き方にはなっていないというのが私どもの理解でございます。
 それで、どういうやり方で何を組み合わせて、目標達成シナリオ小委員会ですと、八%まで伸びてしまう排出量をどうやってこれからやっていくのかということにつきましては、これは技術の観点で計算をしましたところでは、これは目標達成シナリオ小委員会というところで議論を現在いたしまして、それを夏に中間発表いたしまして、さらに現在引き続き議論をいたしておりますけれども、おっしゃるように、これだとふえることになるわけですけれども、それをさまざまな方法を使って、例えば技術的に考えますと、経済的な問題を捨象して考えれば技術的にはこれは達成可能だということでございますし、経済的な要素を加味して考えたといたしましても、これは百種類の技術を検討したうち二十六についてはこれがマイナスにならないような形で導入可能だということでございます。
 このほかに、さまざまな政策手法、補助金でございますとか税制でございますとか、それから京都メカニズムの活用ですとか、そういったことを活用してこの六%という削減目標を達成をしていきたいというふうに考えております。
#81
○小宮山洋子君 私は、例外的なと言ったのではなくて、原則としてはやっぱり人為的に削減をするというふうに読めるのではないかと申し上げたので、別に例外的と言ったわけではありません。ただ、これを全部使わなければいけないということではないのではないかと申し上げました。
 それでまた、森林の吸収源を使うというためにはその森林の吸収がどの程度かというのをはからなければいけないのだと思うんですけれども、それをはかる方法というのはきちんと確立されているのでしょうか。
#82
○国務大臣(川口順子君) まず、三条四項のその数字が上限であるということは、これはすべての国、日本も含めての理解でございます。
 それから、具体的なはかり方でございますけれども、これについてはさまざまな専門家の方々の意見がございまして、これは今後詰めて、COP9、たしか9だったと思いますが、までにそれを詰めるということになっておりますので、ただいまその道の専門家の知見を合わせて御議論をいただいているところです。
#83
○小宮山洋子君 何か吸収源の数字だけが先にあって、はかり方はこれからというのも何となく本末転倒のような気もいたしますけれども、きちんとしたはかり方の方法の確立ということが必要なのだと思います。
 そしてまた、森林で吸収と言っていますけれども、その木が腐ったりとか、あるいは木材として家をつくるなどしますと、二酸化炭素というのはそこから自然に放出をされてしまうのだと思いますので、結局はやはり人為的に減らしていかないと、先送りをするだけということにはならないのでしょうか。
#84
○国務大臣(川口順子君) 人為的な活動というのは、これは三条四項の前提に入っている言葉でございまして、具体的に何がどうか、どういう場合にそれを認めるか、どうやってそれを報告するか、検証するか、そういったさまざまな問題については、先ほど申しましたように、今議論を専門家の方々にいただいているということでございます。
#85
○小宮山洋子君 次に、京都メカニズムのことについてですけれども、これの利用につきましては、ボンでは国内措置に対して補完的であることを位置づけたということにとどまって、定量的な上限は設けられなかったのだと思いますが、日本としてはこの京都メカニズムについてはどのような主張をするのでしょうか。先ほど申し上げた六%削減という計算の中では一・八%分を考えているというふうに伺っておりますけれども。
#86
○国務大臣(川口順子君) 京都メカニズムについてCOP7で何をやるかということについてですけれども、ボンで政治的に合意をしたその合意を法的な文書に落としていくということでございまして、委員おっしゃられたように、そもそも京都議定書では、京都メカニズムの活用は国内措置に対して補足的でなければいけないというふうに書かれているわけでございまして、それがそっくりそのまま、そのボンでの合意ではそういうことになっているということです。
 それで、法的文書に落とす段階でどういうことが問題になるかといいますと、そこの部分ではなくて、もっと非常に細かいテクニカルな部分が議論の対象になるということでございまして、そのメカニズムをどれぐらい使うかとかそういうことは、これ以上文章の段階で問題になるということはないと私は考えております。
 それから、国内的には、おっしゃられたように大綱というのが九八年に決まっておりまして、それに基づいてさらにどういった、その時点から多少国内的に事情が変わっているところがございますので、どういったことが必要かということについて総力を挙げて取り組んでいるということでございます。
#87
○小宮山洋子君 次に、原子力関連施設からの削減枠の利用について伺いたいと思います。
 海外でのクレジットを使うことを控えるということについては、日本は除外しないよう主張した数少ない国だと言われておりますが、この点についてはどのようにお考えになっているでしょうか。
#88
○国務大臣(川口順子君) おっしゃっていらっしゃるのは、CDM、クリーン開発メカニズムにおける原子力発電の扱いだと思いますけれども、これについて日本のポジションは、そしてこれは、日本だけではなくてほかの国、一部の発展途上国も含めて同じようなポジションでしたけれども、そもそもCDM、クリーン開発メカニズムの対象となるべきプロジェクトというのはホスト国である発展途上国が決めるべきであって、どの技術はいい、どの技術はいけないということを外から言うべきではない。これは発展途上国の決める権限である。その国で何を必要としているか、何を欲するかということはその国が一番わかっているはずで、事前に何がいけないということは言わない、言うべきではないというのが日本のポジションでございました。
#89
○小宮山洋子君 そして、国内の原子力発電による削減につきましては、新たに十三基建設するとされているわけです。既に四基が建設中で、三基が準備中ということですが、十三という数字はどこから出てきたものなんでしょうか。電気事業連合会などでもせいぜい八基と言っているかと思うんですが、ほかの削減見通しから計算をして、それで残ったところを机上で全部これに積んだのではないかと言う方もございますけれども、これは資源エネルギー庁の方からお答えいただければと思います。
#90
○政府参考人(迎陽一君) お答え申し上げます。
 十三基という数字でございますけれども、これは、本年の三月末に電力会社十三社より平成十三年度供給計画の届け出を受けております。その供給計画の中に今後の運転開始予定の主要設備等が記載されておるわけでございますけれども、その中で、二〇一〇年度までに運開予定の原子力発電所が十三基、約千六百九十四万キロワット、こういうふうな数字になっておるわけでございます。
 この供給計画は、各電力会社が電力需給の状況それから立地地点の御理解等の進捗状況を見きわめて作成いたしておるものでございまして、当省といたしましても、妥当なものであると、こういうふうに認識しておる次第でございます。
 原子力発電所につきましては、エネルギーの安定供給の確保あるいは環境保全、こういった観点から、基本的に導入が不可欠なものと私ども認識しておりまして、引き続き安全の確保を大前提に、地元の御理解を得ながら建設を進めていきたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
#91
○小宮山洋子君 そして、環境面からいろいろ問題だと言われているところも予定地の中には入っているのではないかと思います。
 一つ挙げますと、二〇一〇年までの十三基からは外れているんですが、山口県の上関一号機、二号機、ここは周囲の海域が瀬戸内海国立公園に指定されていまして、環境面から大変問題が大きいのではないか。地元の方でもそういう話が多いと聞いておりますけれども、この点はいかがでしょうか。
#92
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。
 今、山口県の原子力発電所の件でございますけれども、中国電力が山口県上関町の長島において原子力発電所の建設を計画してございます。現在の計画によりますと、原子力発電所の本体などの主要施設につきましては国立公園の区域外に建設されることになっております。なお、管理事務所ですとか荷揚げ場など附帯施設につきましては、瀬戸内海国立公園の中の海面の普通地域というところ、そこを埋め立てて建設される予定となっております。
 自然公園法というような法律がございますけれども、国立公園などの大風景地を保護保全を図ることを目的にしておりまして、特に風景を維持する必要がある地域については特別地域として開発行為などを許可制にしておりますし、それ以外の地域については普通地域として届け出制という形になっておりまして、この原子力発電所による埋め立て予定地でありますところは国立公園の普通地域、海面普通地域ということで、この場所につきましては、国立公園の主要な展望地点から全く見えない、望見されない位置であるということから、風景への支障は軽微であると考えております。
 今後、建設に当たりましては、自然公園法の第二十条によりまして、普通地域における海面の埋め立てについて、届け出が事業者から環境大臣あてに提出されることになっております。
#93
○小宮山洋子君 とにかく上関、海岸に面したところで、その周りが全部瀬戸内海国立公園なわけですね。今、風景のことをお話ございましたけれども、そこからの排水とかさまざまな影響がその国立公園にあるのではないか。
 普通地域にしろ、国立公園の中をとにかく埋め立てて、そこに施設の一部をつくろうという、このような国立公園の中に原子力発電所をつくるというのは、海外にも余り例がないのではないかと思いますが、大臣はそのあたりのことは、自然を守るという環境省のお立場からはどのようにお考えになっていますか。
#94
○国務大臣(川口順子君) 上関の近くの瀬戸内海にスナメリがいたりあるいはカクメイ科という貝がいたりということがあるということはよく承知をいたしておりますし、今までも国会で御質問いただいたこともございます。
 環境の保全ということは非常に大事であるというふうに思っておりますし、これは事業者の方で適切に調査をしていただき、それから、その保全のための努力をしていただいているというふうに承知をいたしております。
#95
○小宮山洋子君 確かに温暖化防止のために日本が達成する基準というのはクリアしなければいけないわけですけれども、あくまでやはりそのことによって大切な自然が侵されるというようなことはないように、そこのところは環境省の方でしっかりと目配りをしていただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 それから、続いて、途上国の問題につきましては、基金の設置が決まっておりますけれども、資金の拠出は自主的な政治宣言によるとされて、金額は示されていません。また、技術移転の専門家グループの設置も決まっています。
 日本としては、ぜひこういうところには積極的に取り組むべきではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
#96
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃられますように、途上国の支援というのは日本が積極的に今までもリーダーシップを発揮してまいりましたし、今後とも積極的に取り組んでいくべき分野だというふうに考えております。
 九七年の京都議定書が合意をされました後、九七年の十二月に日本は京都イニシアチブというのを発表いたしまして、人づくりへの協力、それから最優遇条件での円借款、それから我が国の技術経験の活用やその移転といったことについてかなり熱心にやってきておりまして、例えば、具体的には九八年、九九年度の二年間で、研修を通して二千八百人の人材育成を行ってきておりますし、それから円借款も、省エネルギー、新エネルギーあるいは護岸工事、これは島国にとっては非常に重要な問題ですけれども、これに対しまして合計で四千八百億円、一部だけですけれども申し上げればそういうようなことをやってきているわけでございます。
 今度、京都イニシアチブのもとでやってきたことがございますが、さらに三つの基金をつくるということが合意されましたし、おっしゃったように技術移転について専門家グループが設立されるということが決まったわけでございまして、私は、この合意ができた後、ボンの最終日でございますけれども、途上国支援についての声明を発表しまして、途上国支援に関して継続的に努力をする、努力を強化するという約束を表明いたしております。これを続けてといいますか、これに積極的に取り組んで途上国が支援を受けられる、受けることができるように日本としてもやっていきたいと思っております。
#97
○小宮山洋子君 もう一つの遵守の問題ですけれども、守らなかった場合の措置につきましては、内容はボンで次の五年で三割増しにする、また行動計画をチェック機関に提出するということが決まっていまして、議定書の改定は発効後の会合でということになったと聞いております。日本はこの遵守の問題について罰則ではない方がよい、罰則はない方がよいと主張しているわけですけれども、それで実効性は担保されるとお考えなんでしょうか。
 COP7でのこの問題についての取り組みについて伺いたいと思います。
#98
○国務大臣(川口順子君) ボン合意におきましては、遵守につきましてはその具体的な内容について合意をした上で、それの法的な拘束性、法的な性格づけにつきましては第一回目の京都議定書に基づく締約国会合、そこで決めるというふうに政治的に合意をしたわけでございます。
 日本は、ずっとこの遵守というのは実際にそれぞれの国が仮に守れなかった場合に次に守ることが可能になるような、罰則をするということではなくて、守ることを、遵守を促進するような、そういうシステムであるべきだということを主張してきております。
 このCOP、MOP1といいますか、第一回目の京都議定書の締約国会合でこの法的な性格について決めるということになりましたのは、ボンでの交渉での最後の局面で、できるだけ多くの国が参加できる制度にして、そして京都議定書の二〇〇二年までの発効が可能となるような、そういうことをしようということで各国が知恵を出し合って、本当に狭い部屋でお互いに一緒になって知恵を出し合った結果、決まったということでございます。日本としては、遵守につきましてはこのボンの合意に基づきました遵守についての法的文書の合意採択について全力を尽くしたいと思っております。
#99
○小宮山洋子君 次に、国内での取り組みについて残りの時間で伺いたいと思うんですけれども、経済界にとりましても温暖化防止というのは新しいビジネスチャンスととらえられるのではないかと思っております。ところが、経団連などは明確に反対ということを表明しています。こうした経済界への対応はどのようになさるのか。一方で推進をと言っている企業もありまして、ヨーロッパのエミッション55というところに参加をしている、日本から八社あるということですが、リコー、キヤノン、富士ゼロックス、京セラなど、こうした企業もあるわけなので、こういう先進的なというか前向きな取り組みをしている企業をなるべくショーアップして、それで反対をしているところにはいろいろな形でこれは新しいビジネスチャンスにもつながるのだからという働きかけがぜひ必要だと思うんですが、経済界への対応についてはどのようになさっているんでしょうか。
#100
○国務大臣(川口順子君) 委員御指摘のように、経済界もいろいろな企業がありまして、それぞれさまざまなことを考えているわけですけれども、経済界全体としては温暖化問題あるいは京都議定書に反対だと言っているわけではありませんで、それぞれ今までにも熱心に温暖化問題へ取り組んできていただいているというふうに私は考えております。
 環境省は、実は政府の役所の中で、環境省のホームページから企業のホームページに飛ぶことができる非常に珍しい役所であるというふうに思っておりますけれども、企業のそういった取り組みを皆さんにできるだけ知っていただきたいと思いまして、環境報告書を出している企業について、その環境報告書に環境省のホームページから飛べるように実はつくってございまして、経済界はそれなりに一生懸命に取り組んでいただいていると思います。
 足元のところの経済が非常に難しいということの影響もあるかと思いますけれども、委員おっしゃられますように、経済界の温暖化問題への取り組みが新しい技術をもたらし、新しいビジネス機会をもたらし、そして新しい雇用をもたらすということについては全く私も同じように考えております。経済界の方々と、これはお互いの立場がわかっていただけるように、私どもの立場がわかっていただけるように一生懸命に話し合いをさせていただいて、理解を深めるということがまず大事だろうと思っております。
#101
○小宮山洋子君 やはり、アメリカが参加しないんじゃないかとか、今の経済の情勢とかいうことで、余りに明確に経団連の方がこの間反対だとおっしゃったので私はびっくりしたんですけれども、ぜひ、そのあたりの働きかけは強くしていただきたいというふうに思います。
 それから、あと、国内ではほかに省エネとか新エネルギーの推進とかいろいろな取り組みが必要だと思います。各地で自治体なども意欲的に取り組んで、京都ですとか滋賀ですとかいろんな動きがございますが、こういう取り組みもやはり紹介をして奨励をしていくとか、あるいは税の問題、午前中もちょっと炭素税のことが話題になりましたけれども、イギリスなどでは自治体に削減計画を義務づけている。また、気候変動税を導入して、二酸化炭素排出量の削減目標を設定した協定を結べば税率を八〇%下げる仕組みをとっている、このようなことも聞いております。
 日本ではこのような方法を含めた環境税といった制度の問題、それからそういう自治体のことも含めた取り組みの奨励、このようなことはどのように広げていかれるおつもりでしょうか。
#102
○国務大臣(川口順子君) 環境税につきましては、これは市場メカニズムを使ったそれぞれの経済主体が消費行動あるいは投資行動を主体的に市場のメカニズムに合わせてしていくという意味で、非常に効率的な制度であるというふうに思っております。
 それで、また現在、先ほど委員が御指摘になったような難しい経済状況のもとで、環境税を導入することについては慎重に検討すべきであるという御意見があるということも承知をいたしております。
 現在、先ほど申しましたように二〇〇二年の発効を目指しまして国内的にもどういうあり方が議定書の目標を達成するために必要か、いいかというところを議論、検討しておりますけれども、環境税導入を京都議定書締結の前提としては位置づけてはおりません。ただ、環境税が導入されればより効率的に目標達成ができるという可能性がございますので、ただいま中央環境審議会で御議論をいただいておりまして、日本の実情に合った具体的な制度面の検討をしていただいておりますので、それを進めていきたいというふうに思っております。
#103
○小宮山洋子君 私の質問の最後に、二〇〇二年の九月にはリオ・プラス10が開かれるわけですけれども、それまでに発効させるために、ぜひやはりまた繰り返しになりますけれども、アメリカはアメリカで説得をしていただくのはもちろん結構なんですが、日本はとにかくこれを発効させるために批准をするのだという大臣の御決断、さらに総理に決断をしていただくような働きかけを強くお願い申し上げまして、そのお答えをいただいて私の質問を終わりたいと思います。
#104
○国務大臣(川口順子君) 二〇〇二年の発効を目指して、今度のCOP7で合意に達するために最大限の努力をいたしたいと思っております。
 それから、日本で義務を達成するための取り組みができるということが非常に大事なことでございますので、それにも総力を挙げて取り組みたいと、あるいは現在取り組んでおりますけれども、取り組みたいと思っております。
 それから、やはりアメリカの参加といいますのはこの京都議定書の環境十全性の確保という意味で重要でございますので、引き続き働きかけていきたいというふうに考えております。
#105
○小宮山洋子君 終わります。
#106
○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。
 冒頭、初めて委員会で質問をさせていただきまして、堀委員長を初め委員各位の皆さん、さらには川口大臣を初め関係者各位に心から厚くお礼を申し上げながら、そしてまた、私は栃木県の選挙区でございまして、県土面積の五七%が緑で占められておりまして、緑豊かなさわやかな風を背にしょってと言いたいんですが、最近は酸性雨やあるいはダイオキシンの発生等で大変さわやかな風が汚れてきつつありますけれども、そういうふうなものを心配しながら、一方では環境の保全ということについていかに大事かということを再度認識しながら、以下、数点にわたって大臣初め関係者に御質問を申し上げたいと思います。時間の関係で大変制約されておりますので、簡潔な御答弁をお願いいたしたいと思います。
 まず第一点は、臭化メチル対策についてであります。
 先日の川口大臣の所信表明を聞いておりまして、特にオゾン層の保護の問題についてはフロン対策、これが非常に重要であるということが述べられておりましたが、それと同時に、臭化メチルの問題についてもこれは非常に大きな問題がある。
 これは御案内のとおり、臭化メチルというのは、農薬としての土壌薫蒸の役割と、それからもう一つは検疫用の薫蒸として使われる場合と、大きく二つあるわけであります。特に検疫薫蒸用の臭化メチルについては、日本は圧倒的に世界と比べてその使用が非常に多いということであります。これは御案内のとおり、モントリオール議定書の中でも、特に農薬の薫蒸については二〇〇五年をめどに全廃をする、製造をとめていくということでありますが、ところが検疫の薫蒸については、どうも日本が強い主張をして検疫薫蒸を削減対象から外したというふうに聞いております。
 そこで、この検疫薫蒸に関しては、非常に代替策がないとか、あるいはその代替技術がまだまだ開発されていないというようなことがあって、また使用量の削減対策等についても非常に難しいというふうに言われておりますが、これらの対策について所管としてはどのような対策をとろうといたしているのか、お答えいただきたいと思います。
#107
○副大臣(風間昶君) 臭化メチルにつきましては、もう谷先生御案内のように、オゾン層保護法に基づきまして製造の規制もかかっておりますし、またその保護法に基づいたマニュアルがありますが、排出抑制・使用合理化指針について、検疫薫蒸用臭化メチルについての排出抑制・使用合理化対策、あるいは代替物質の導入についてきちっと定めているところでありまして、事実そのことで、少なくとも十年前から比べまして、大きく飛躍的なとは言えないまでも、生産量も消費量も減ってきているのは現実でございます。
 したがいまして、今後も引き続いて農水省とも連携をとりながら実行を図っていきたいというふうに思っております。
 また、代替技術については、いろいろ今なされているようでありますけれども、三種混合ガスを切り花に使ったり、あるいは穀類で炭酸ガスを使ったりといったことが確立をされておりますが、まだまだ数の上では少ないということで、さらにいろんな弗化スルフリルとか燐化アルミニウムを使った技術の確立の研究も今なされているところでございます。
 以上でございます。
#108
○政府参考人(坂野雅敏君) 御説明申し上げます。
 検疫薫蒸用の臭化メチルにつきましては、モントリオール議定書におきまして、各国の農産物の輸出入に大きな影響がある、また有効な代替措置がないということから、その規制対象から除外されたところであります。しかしながら、オゾン層保護の観点から、検疫薫蒸用についても使用量の削減、代替技術の開発が重要と認識しております。
 このため、オゾン層保護法に基づきます特定物質の排出抑制・使用合理化指針ということに沿いまして、臭化メチルを使用する際には適正な規模の消毒施設で使用する等の使用量の削減対策を使用者に周知徹底を図るとともに、二酸化炭素を利用した薫蒸技術や、さらには臭化メチルを回収する技術の開発について努めているところでございます。
 今後とも、臭化メチルの使用の削減に努力してまいりたいと考えております。
#109
○谷博之君 重ねてお伺いいたしますが、オゾン層保護法に基づいて環境省の方で特定物質の排出抑制・使用合理化指針というものを出されておりますが、これによりますと、特に排出抑制・使用合理化対策とか代替物質の導入等についていろいろ指針を出されております。しかも、オゾン層保護法の第二十条の第二項で、いわゆる主務大臣が特にこの物質を業として使用する者に対して指導、助言を行うことができるというふうに規定されておりますが、こうした指導についてはどのような形でやられているか、お伺いいたしたいと思います。
#110
○政府参考人(坂野雅敏君) 検疫用の薫蒸につきましては、輸出入検疫で使いますから、その使用者に対して、当然検疫薫蒸の場合は使用量がきちっと告示で規定されておりますので、適切な使用量をするようにきちっと指導しているところでございます。
#111
○谷博之君 先ほど申し上げましたように、土壌薫蒸用の臭化メチルそして検疫薫蒸用の臭化メチル、それぞれこれは冒頭申し上げましたように、オゾン層破壊にとっては大変フロンの対策と同様重要な問題であるというふうに私どもは考えておりまして、これはぜひ今後とも環境省もしっかり力を入れて、担当省庁と連携をとって、その削減、製造の抑制ですね、特に土壌薫蒸については生産量をゼロにしていくという、そういう大きな目標が二〇〇五年に向けてあるわけでありますから、ぜひこれを実行に移して取り組んでいただきたい、このように要望いたしておきます。
 それから次に、新生物多様性国家戦略の策定についてお伺いいたしたいと思います。
 特に、四月に小泉政権が誕生いたしまして、特に小泉総理の所信表明演説、そして六月のいわゆる骨太の方針、そういう中にも自然との共生社会をつくっていくということが小泉内閣の大きな柱の一つになっていると思うんです。
 その自然との共生社会をつくるということのいろんな具体的な例として考えておりますのは、例えばごみゼロ作戦とかあるいは低公害車の普及とか、いろんな具体的な取り組みがあると思いますが、そういうものが、いわゆる人間社会の中で自然をいかに負荷を与えていかないか、負荷を軽減をしていくのかという、そういうふうなところに私は自然と人間との共生社会というものはあり得るんだというふうに思います。そのトータル的なプランをつくるということで柱になっておりますのが、今申し上げました新しい生物多様性国家戦略、こういうことだと思っております。
 そして、きょう十一時から三日間にわたりましてその小委員会がスタートしたというふうに聞いておりまして、これは主に各省庁のヒアリングを中心にしてそのテーマが語られていると思うのでありますが、問題はその予算というか事業の大きい省庁と小さい省庁といろんな取り組みの格差といいますか、大きさというものに違いがあると思うのでありますけれども、そういうものの中でこの策定に向けて環境省はどういうふうな省庁間の調整をとって働きをしようとしていこうとしているのか、それについての御答弁をお伺いしたいと思います。
#112
○国務大臣(川口順子君) 新しい生物多様性国家戦略は、国土全体の自然環境の保全と再生に向けて中長期的にトータルプランをつくるということでございまして、この間、先日十月十日に私から諮問をさせていただいたところでございまして、小委員会ベースでいろいろヒアリングをしたり議論が始まっているわけでございます。今年度の末を目途にまとめたい、まとめていただければというふうに思っております。
 それで、環境省、今、骨太の方針と委員もおっしゃられましたけれども、これを自然の保全の分野、自然環境政策の中での骨太の方針とできるように、関係省庁と積極的に調整をしていきたいというふうに思っております。
 それで、環境省がここでどれぐらいリーダーシップをとっていけるかということでございますけれども、失われた自然を積極的に再生をしていくという自然再生の分野につきましては、これは各省それぞれおやりでいらっしゃいますが、ばらばらにやるのではなくて、環境省が中心となって緊密に連携をして事業を行うということなど、政府が一体となって取り組むということが大事だというふうに思っております。それで、平成十四年度の予算につきまして、これを調整費という形で予算のお願いをしておりますし、それから環境省みずからも一部の事業をやるということでその予算もお願いをいたしております。
 こういった形で、環境省としては、二十一世紀、人類と自然の共生ということのために積極的にリーダーシップを果たしていきたいと思っております。
#113
○谷博之君 今の問題に関係をしまして、自然再生事業について若干関連をしてお伺いをしたいと思うんですが、先ほど申し上げましたように国土交通省そして農水省などを中心にして、今日までの開発によって自然がかなり危機に瀕しているという、そういう状況の中で二十一世紀の環の国づくり、これは小泉総理が主宰をしている会議でありますけれども、ここで積極的な自然再生に向けての公共事業が今提唱されておることはもう御案内のとおりだと思うんです。
 私ども栃木県は、明治三十四年、有名な田中正造がいわゆる直訴をして、足尾銅山の鉱毒問題について明治天皇に直訴した、それからちょうどことしは百年を迎えるわけでありますが、そういう中で私どもの県では、特に渡良瀬遊水地などの広大な湿地の再生を目指していろんな活動を、今NGOを含めて、自治体も含めて、あるいは国土交通省も含めて取り組まれようといたしております。
 そういう中で、後ほどこの渡良瀬問題はお伺いをいたしますが、先ほど大臣から御答弁がありましたように、そういった公共事業を自然再生も含めて行っていく事業、そういう中で特に国土交通省を初めとする公共事業省庁あるいは自治体が提唱する今言った自然再生公共事業、これがいわゆる看板倒れにならないように、ここが非常に大事なことだと思うんです。
 したがって、NGOやあるいは市民参加の皆さんと一緒にこういう環境を再生し守っていくという視点から、やっぱり環境省の果たす役割というのは非常に大きい。特に概算要求で計上しているいわゆる自然再生事業調整費、この部分の予算については非常に重要な意味を持っていると思うのでありますけれども、この点について、大臣のもう一度この予算を含めて前向きの取り組みの御答弁をいただきたいと思います。
#114
○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃってくださいましたように、各省の持っている知見を大事にし、各省と連携をしながら環境省がリーダーシップを持って自然の再生をしていくということは非常に大事なことであると思います。
 この調整費の予算、今お願いをいたしているところでございますけれども、最善を尽くしてこれを獲得いたしたいと思っております。よろしく御指導、御支援のほどをお願い申し上げます。
#115
○谷博之君 それでは続きまして、先ほど申し上げました具体的な渡良瀬遊水地における自然再生の問題について若干お伺いいたしたいと思います。
 私どもは、渡良瀬遊水地は、いわゆる遊水地という名前が形状をあらわしている言葉であって、本来は渡良瀬湿原帯とこういうふうに呼ぶべきではないかというふうにも言われておりますが、これは御案内のとおり、栃木、茨城、埼玉、群馬と四つの県にまたがる広大な湿地帯であります。これはことしの十月十一日に発表されました日本の湿地五百選、このリストの中にも当然入っておりますが、ここのこういう重大なといいますか大変大きな湿地帯、渡良瀬遊水地もそうでありますけれども、これを保存していくというのは大変重要な意義があると思っております。そして、そういう指定をした湿地帯によもや開発の手がここに入ってくるということはないだろうというふうに私たちは期待をいたしておりまして、特に栃木県はその中で十一カ所、この湿地帯にその指定がされております。
 実は先日、一週間ほど前に茨城県の古河においてシンポジウムもあり、私どももそれに参加したわけでありますが、特にこういった民間のNGOの皆さんとかあるいは国土交通省も当然そこに入って検討されておりますこういう湿地の再生事業、こういうものに対して環境省としてどういう形で連携をとってこの事業を進めていこうとしているのか。環境省の存在がこういう自然再生事業の中でなかなか見えにくいというふうなことを、当事者の中でかなりそういう声も聞くわけでありますが、今後、来年からのそういうふうな事業の着手に当たって環境省の果たす役割についてお伺いいたしたいと思います。
#116
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。
 先生御指摘のように、渡良瀬遊水地は全国でも有数な規模のヨシ原の広がる湿地として我々としても重要だというふうに考えてございます。
 国土交通省におきましては、遊水地内において水路の蛇行化によりまして乾燥化しつつある湿地を回復するなどの自然再生事業の実施について検討していることを聞いてございます。
 環境省でも、これまでにも個別事業の連携を含めまして、自然再生事業について関係省庁と相談してきたところでございますけれども、渡良瀬につきましても、例えば自然再生事業の連携ですとか、自然再生をテーマにしました周辺地域を含めました環境教育の推進など、国土交通省との連携、協力の可能性について、今後幅広い観点から検討してまいりたいと考えております。
#117
○谷博之君 重ねてお伺いをいたしたいのでありますが、日本には釧路湿原を初めとしてラムサール条約に指定をされている湿地帯が幾つかございますが、私どもは渡良瀬遊水地、渡良瀬湿地帯を今後動植物の生息する貴重な野生の宝庫だというふうに非常に見ておりまして、そういう点でもラムサール条約に指定をしていくということがやはり必要ではないか、そういうことが大切ではないかというふうに考えているわけであります。
 これは当然自治体の意向等もあるとは思いますけれども、これらについて環境省としてはどのような見解を持っておられるか、お伺いいたしたいと思います。
#118
○国務大臣(川口順子君) 先日まとめました重要湿地というのは、その選定の基準といたしましてラムサール条約の基準、クライテリアを参考にいたして基準を設けましたので、その意味では資格としてはラムサールの登録湿地としての資格は持っているというふうに言えるのではないかと思っております。
 それで、ただ、今、委員もおっしゃられましたように、登録を行うためにはそれ以外に幾つかの要素が必要でございまして、一つはおっしゃった地元の合意ということでありますし、それから自然環境保全法令に基づいて保全地域の指定がなされているといったような点でございますけれども、そういった点においては現在登録湿地とする状況にはないということでございまして、具体的な保全方策につきましては、今後、動植物の分布状況等の蓄積を含めまして検討を進めたいと思っております。
#119
○谷博之君 いろいろそういう意味では、すぐラムサール条約の指定地というふうにはなかなかなりにくい部分もあるかと思いますけれども、渡良瀬遊水地については、今あの自然を残すことがやはり私たちにとって、まさに日本の自然環境を守るという一つのシンボルとして私は非常に大事なことではないかというふうに考えておりまして、これらは今後の課題としてぜひひとつ環境省も十分理解をいただく、そういう御認識をいただきたいというふうに思っております。
 それから、続きまして、時間がありませんので次のテーマに参りますが、話はがらっと変わりまして、以前にも何度か当委員会でも質問等がされ、他の委員会でも質問がされたというふうに聞いておりますが、希少動植物の保護の問題のうち、特にジュゴンの問題についてお伺いいたしたいと思います。
 昨年度、防衛施設庁は、ジュゴン生息のいわゆる予備調査というものを実施をいたしました。そして、ことしの六月には第七回の代替施設協議会、ここで防衛施設庁は三工法八案というのを提案をいたしましたけれども、その同じ場所で、これは環境省の方から、特にジュゴンの保護と調査を提唱したというふうに聞いておりまして、それを全体として了承されたというふうに聞いておりますので、大変重要なこれは意義の大きいことだと思っておりまして、今後一体となって取り組んでいく、ジュゴンの保護の問題を取り組んでいく中での防衛施設庁側からの見解はどのように考えておられるのか、この点をまず第一点お伺いしたいと思うんです。
 それから、環境省の方には、そのいわゆる調査をやろうとしている準備状況、この辺をどこまでどういう形で進めているのか、お伺いしたいと思います。
 御案内のとおり、先ほど申し上げましたように、いわゆる日本の湿地五百選の中に、実は沖縄は全体で五十五の湿地が指定されております。つまり、全体の一割以上が沖縄で占められているわけでありますが、その中で四百四十九番の沖縄本島東沿岸、そして四百五十番の中城湾としての泡瀬干潟、どうもこの地域がジュゴンのえさ場となって藻が生えている、どうもそこに防衛施設庁の施設が、そのリーフの内側かあるいはリーフの上か、そこら辺にその場所が指定されるのではないかというふうなことが今危惧をされております。
 こういうことにつきまして、まず環境省としては、ジュゴンのいわゆるえさ場としての藻場の調査とか、あるいはどういう形でジュゴンがそこに生息しているか等々の調査についてどこまで準備し取り組もうとしているのか、この点についてもお伺いしたいと思います。
 それからもう一点は、ジュゴンの保護の問題でありますけれども、御案内のとおりジュゴンというのは水産資源保護法に基づいてその対象になっておりますし、あるいは文化財の観点からいっても天然記念物に指定されているということであります。
 しかし一方では、漁師さんの定置網等にかかって捕獲されてしまう、そういうジュゴンも年にたまに何回かあるというような話も聞いておりまして、これは大変そういう意味では、今ジュゴンをどういう形にしろやはり保護していかないとこれからますます絶滅する危険性も出てきているというふうに言われておりまして、そういう意味では、特にこの天然記念物としてのジュゴンに対して文化庁はどのような対応をしようとしているのか、お伺いをいたしたいと思います。
 それから、水産庁の方には、同じように水産資源保護法の観点から、どのように保護のために取り組みをしようとしているのか、この点についてもお伺いいたしたいと思います。
#120
○政府参考人(大古和雄君) まず、防衛施設庁の方からお答えさせていただきます。
 先生御指摘の第七回目の代替施設協議会において了承されましたジュゴンや藻場の沖縄周辺海域における広域的な調査につきましては、全般的なジュゴンの保護方策を検討するものであると承知しております。
 現在、環境省におかれまして、関係省庁及び沖縄県の協力のもと、その実現に向けて鋭意検討が進められているものと承知しておりまして、防衛施設庁といたしましても協力を求められればできる限りの協力をしてまいりたい、こう考えております。
#121
○国務大臣(川口順子君) ジュゴンの広域的な調査についてどれぐらい、どこまで準備が進んでいるかというお尋ねでございましたけれども、六月八日に第七回の代替施設協議会が開かれまして、そこにおいて全般的なジュゴンの保護方策を検討することを目的として、ジュゴンと藻場とについて広域的な調査を実施するということを私から御提案を申し上げまして、その実施に向けて鋭意検討を進めることについて協議会の御了承をいただいたわけでございます。
 ジュゴンの広域的な調査というのは我が国では初めての試みでございまして、専門家の方々の助言を必要といたしますので、それを得るべく、今週末、十一月二日にジュゴンや藻場の専門家によりまして構成をされた検討会において広域的調査の手法を御議論いただく予定でございます。
 環境省といたしましては、この調査手法検討会におきまして、できるだけ早くジュゴンと藻場の広域的な調査の内容を取りまとめました上で調査に着手をしたいと考えております。
 以上です。
#122
○政府参考人(木谷雅人君) 御説明申し上げます。
 ジュゴンにつきましては、昭和四十七年に天然記念物に指定をいたしましてその保護を図っているところでございます。具体的には、意図的に捕獲を行う場合などには文化庁長官の許可を要するというふうにしているところでございます。
 文化庁といたしましては、これまでも関係省庁と密接に連携しつつジュゴンの保護に取り組んできたところでございますが、今後とも環境省を初めとして関係省庁が行う調査に協力するなど適切に対応してまいりたいと思っております。
#123
○政府参考人(渡辺好明君) 御指摘の点につきましては、水産庁としては三つの対応をしております。
 一つは、御指摘がございました水産資源保護法に基づきまして採捕、それから所持、販売、これを厳正に禁止をいたしております。それから二つ目には、偶発的に意図せずに定置網等に入った場合でありますけれども、もしそれが生存していればきちんと放流をするようにという指導をいたしております。これは過去、平成五年以降二頭ほどが生存した状態で網にかかっておりましたので、これらは放流をいたしました。それから三つ目でありますけれども、やはり生物多様性あるいは生態系の観点から、実情の把握とさらには救出のための技術開発、こういったものの調査をやっているところでございます。
#124
○谷博之君 重ねてちょっとお伺いいたします。
 まず一つは、水産庁の方にお伺いしたいんですが、水産庁の従来の考え方、ジュゴンとかイルカとか鯨とかいった海にすむ哺乳動物、こういうものは資源としてそれを見ていて、そして海のものを食べるという、食糧というかそういう形でそういうものを見ているという立場がまず私は基本にあるんじゃないかということだと思うんですけれども、私はその前にそれは生き物なんだ、生物だという観点をやっぱりしっかり持ってもらいたい。そういう立場から、どうそれを保護していくかということをまず基本的に、もう少し、今まで以上に認識を深めていただければというふうにこれは要望しておきたいと思うんです。
 その上に立って、特にいわゆる言葉の使い方などもそうだと思うんですが、例えば今申し上げましたように、海洋性の資源とかあるいは資源量とかという言葉の前に、それはジュゴンのように極めて貴重なものについてはやっぱり個体数として見なきゃいかぬですね。一匹、二匹、一頭、二頭ということで見るとか、あるいはまたその現存量はどのぐらいあるかということもちゃんとやはり確認をしていくということが必要だと思うんですけれども、残念ながら水産庁についてはそこまでの、だから御理解等はまだないのかなという気もしているんですが、そういうふうなことについて私どもはそういうふうな理解をして率直に申し上げたわけでありますが、改めて御見解があれば再度お伺いしたい。
 それから、文化庁の方にお伺いしたいんですが、この天然記念物の緊急調査ということが平成十四年度に概算要求で一千六百二十万を予算として要求しようといたしておりますが、この中に特に沖縄の関係については非常に補助率もいいわけですね。ほかと比べて高いわけなんですが、こういうふうな事業を使って緊急調査というものが沖縄県との連携をとってできないものかどうだろうかということを考えているわけでありますが、以上二点について再度お伺いしたいと思います。
#125
○政府参考人(渡辺好明君) 資源という言葉が法学用語として食べ物というふうに必ずしもとられるわけじゃないんですけれども、御承知のとおりこの通常国会、六月に全会一致で水産基本法を成立させていただきました。その中に、実はこの水産資源という言葉でございますけれども、水産資源は生態系の構成要素である、そして自然の中で生まれ育つ水産資源の利用を基礎として水産業が成り立つという条文がございます。これは環境基本法、それから種の保存法、この二つの法律以外には生態系の構成要素という言葉が使われている例は私は知りません。
 つまり水産資源は、今先生がまさに御指摘がありましたように、生態系を壊すような形で利用してはいけないという、そういう考え方をきちんと今回の法律の制定の中でビルトインさせていただきました。今後はその方向に沿った政策展開をいたしたいと考えております。
#126
○政府参考人(木谷雅人君) 御説明申し上げます。
 先ほど委員御指摘のございました天然記念物緊急調査という国庫補助事業でございますが、これは学術上価値の高い動植物等の実態を把握し、その保存対策に資するために行う調査に要する経費を補助するということでございますが、これはあくまでも地方公共団体が主体となって行う事業に対して地方公共団体に補助をするということでございますので、沖縄県の方からそのような御相談がまいりましたならば、その相談に応じて検討をさせていただきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
#127
○谷博之君 まだまだお話は聞きたいことがあるんですが、時間がありませんので次の質問に移らせていただきたいと思います。
 引き続きまして移入種の対策と、それから移入種の規制に関する法整備の必要性の問題についてお伺いしたいと思います。
 御案内のとおり、移入種の問題については、その一つの具体的な例としてブラックバス対策というのがあります。昨年、水産庁はこのすみ分けを提案しましてゾーニングの提唱をし、それを検討したというふうに聞いておりますが、その状況はどうなっているのかお伺いしたいと思うんです。そして、全国内水面漁連の調査によりますと、いわゆるコクチバスの生息地は著しく拡大し、その量もふえているというふうなことが指摘をされておりまして、そういう意味では、いわゆる外来魚の緊急総合対策事業というものが昨年から行われているわけですけれども、これはまだまだ不十分だというふうに言わざるを得ないと思うんです。
 そこで、もっともっと基本的な対策が必要ではないのかというふうに考えているんですが、そしてまた、いわゆるゾーニングを検討した結果、それがもう既にちょっと無理だというふうな状況になっているのかどうか、そこら辺の状況について水産庁にお伺いしたいと思うんです。
 それからもう一点、引き続きまして移入種の規制に関する問題でありますけれども、これはいろんな、日本にも例えば和歌山のタイワンザルとか沖縄のマングースとか、いろんなそういう移入種に関する問題が今大きく社会的な問題になっていることは御案内のとおりだと思うんです。
 移入種の取り締まりに対しまして何らかの法的な整備というものをやっぱりする必要があるのではないかというふうに考えておりますが、一九九九年に鳥獣保護法の改正が行われて、三年後にそれをもう一回見直すというふうな附帯決議がついておりまして、これは鳥獣保護法ということになれば、先ほど申し上げましたような海にすむ動物等についてはその対象にはならないではないかというふうな気もいたしますし、そういう意味では、もっともっと大きな意味でのいわゆる法の整備、こういうようなものが必要になってくるのではないかというふうに考えておりますが、こういった意味の野生生物に対する保護法の制定等について現在どのように考えているか、お伺いいたしたいと思います。
#128
○政府参考人(渡辺好明君) いろいろ議論はあるわけでございますけれども、基本はやはり内水面の在来種そして生態系に影響を及ぼすようなものは生息数を減らすというのが基本でありますし、大原則でございます。
 そういう観点で、先生のお話の中にも指摘がございましたように、水産庁としては駆除の予算それから繁殖抑制技術の開発といったことで本年も二億数千万の予算を使って対策を講じているところでございます。それからゾーニングの問題、確かにそういう主張をされます。それから、実態として既に四つの内水面で外来魚を免許魚種としているというふうな実態もございます。
 ただ、やはりこの問題というのはどうしても生態系にかかわる基本問題でありますから、そういうことを十分に念頭に入れて関係者の間での徹底した議論が必要だろうと思っております。目下は、事を急がずに徹底した議論をした上で結論を出したいと考えております。
#129
○国務大臣(川口順子君) 法整備の必要性についての部分でございますけれども、マングース、ブラックバスあるいはタイワンザルといったような移入種の問題が、在来種ですとか生態系に影響を与えているといった問題がございますが、環境省では、現在は野生生物の専門家を中心にいたしまして検討会を開いて、移入種問題への対応を検討していただいております。
 移入種による影響にどういう対策をとるかということは、入らないように予防する、それから移入をした最初の段階で対応する、それからすみついてしまったものを駆除するといった、それぞれ段階に応じた対応策が必要でございます。今後、検討会におきまして、法律による規制措置の必要性も含めまして、その必要性も含めまして移入種対策のあり方を検討していただいて、環境省として移入種問題への対応方針を取りまとめていきたいというふうに考えております。
#130
○谷博之君 今後の問題としまして、鳥獣保護法の問題は、当然今申し上げましたように三年の後にということになれば、来年その時期が来るわけでありまして、当然それは何らかの形で現在の法律の見直しをするか、あるいは新しい法律をつくるかということになると思うんです。特に、従来の法律の本当にその枠の中で、一部字句修正等に終わる修正であれば、これは私は現実的には非常に対応が問題があると思っておりまして、種の保存法も十年たっているわけでありますから、そういういろんな動きの中で、私は野生生物の保護法という新しい法律の法制化に向けて、やはり環境省としてはもう少し前向きの取り組みをしていっていただきたいと、このようなことを要望させていただきたいと思っております。
 それから、最後になります。時間がありませんので駆け足になりますが、環境カウンセラー制度についてお伺いしたいと思います。
 御案内のとおり、環境カウンセラー制度というのが始まってもう既に現在五年目を迎えております。そして、現在は二千五百人程度の方々が環境カウンセラーとして今活動をされていると言われておりますが、今後の環境カウンセラー制度の普及の取り組みとその目標ですね、これをどのようにしていこうとしているかをお伺いいたしたいと思います。
 それから、環境カウンセラーの中で、大きく二つの環境カウンセラーの形がありまして、いわゆる市民生活部門とそれから事業者部門と、この二つに分かれている。特に、事業者部門の取り組みの仕事の中の一つということで、企業が環境活動評価プログラム、いわゆるエコアクション21、これを取得する際の、大変そういう活動に環境カウンセラーの方々が積極的に取り組んでいるというふうに聞いております。特に、本年の四月からスタートしたグリーン購入法によって、特に公共事業におけるいろんな調達関係がこの法律によってかなり進められてきているということを考えますと、いわゆる取得費用の非常にかかるISO14001という、こういう形よりも今申し上げましたようにエコアクション21、これに向けての、特に中小企業や個人企業の皆さん方がそういう関心を持って取り組まれようとしている、そういう今状況があると思いますので、そういう中で環境カウンセラーが果たす役割は非常に大きくなっていくと思いますので、こういうふうな事業にぜひ環境省としても、環境カウンセラーを活用する方向性を検討されているかどうか、お伺いしたいと思います。
 それから、あわせまして環境カウンセラーの制度について、民間の中でも同様の、類似の資格制度というものがあるやに聞いておりまして、環境省としてやはりしっかりとしたそういう環境カウンセラーを位置づけるとすれば、少なくとも登録証とか、環境カウンセラーが環境省ときちっと結びついている、こういう形でつながっているという、何かそういう登録証的なものを発行できないかどうか、これらについてもお伺いいたしたいと思います。
#131
○国務大臣(川口順子君) 環境教育がますます重要になってきております折から、環境カウンセラーが果たす役割というのはますます大きくなってきていると思います。
 委員おっしゃられました事業者の関係でも、いろいろやるべきこと、できることがありますし、それから学校における活用という観点からも、文部科学省等に働きかけまして整備をできるように今計らって検討をしているところです。
 環境省としては、数として五千五百名ぐらいの方、それぐらいの数まで登録者総数の増加を図りたいというふうに思っておりますし、それからお話の登録証等についても、携帯型の登録証を発行して環境カウンセラーの便宜を図りたいというふうに思っております。
 いずれにしても、ホームページ等でその活動の、あるいは活躍の状況をお知らせするなり、いろいろなやり方でますます活躍をしていただきたいと思っております。
#132
○政府参考人(中川雅治君) 環境活動評価プログラムについて、環境カウンセラーの御活躍をお願いすることについてのお尋ねがございました。
 環境活動評価プログラムは、先生御指摘のように、いわゆるISO14001、環境マネジメントシステムの導入が困難な中小企業等が、みずからの事業活動に伴う環境負荷を把握し、将来的な負荷削減目標を設定して、自主的に環境保全活動を展開するための簡便な方法を提供するものでございます。
 環境省といたしましては、平成九年度より、その普及促進を図るために、地方公共団体との共催で地域セミナーというのを過去二十一回開催したところでございまして、今年度は九カ所で開催することといたしております。その際に、環境カウンセラーの方をセミナーの講師としてお願いするとともに、個別企業のカウンセリングにも対応していただいております。
 環境省として、企業の環境保全活動の推進のために、環境カウンセラーの方が今後とも積極的に活躍されるように努めてまいりたいと思っております。
#133
○谷博之君 以上で終わります。
#134
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 私は、COP7について、さまざまな点からお聞きをしたいと思います。
 まず最初に、大臣にお聞きしたいわけでありますけれども、これは先ほど御質問がございましたが、重ねての質問になるかもしれませんが、いわゆる発効に向けて合意ができ上がれば、批准に向けて走る大きな条件が整うことになるわけであります。ところで、この批准に関連して我が国の産業界は最近極めて慎重な姿勢を表明しているわけでありまして、万が一批准がおくれたとしても遵守期間、これは二〇〇八年から二〇一二年、これは六%削減、これは変わらないわけでありますから、こういった点についてはやはり産業界は十分認識すべきではないかと、そう思います。
 それで、ボンの合意以降、アメリカの産業界もやや変化が生じ始めてきているんではないかと、そう思います。例えばGCC、地球気候連盟ですか、これは非常にある意味では有名なグループでありますけれども、化石燃料を扱う世界有数の巨大企業や貿易機関が名前を連ねておりますけれども、いわゆる地球温暖化に懐疑的な企業グループというふうに言われているということも言えるわけでありますが、有力な企業がこういったところから脱退し始めていると。最近は、いわゆるBELCですか、ビジネス・エンバイロンメンタル・リーダーシップ・カウンシル、こういったところに加わって、いわゆる京都議定書の支持と温暖化ガスの排出削減を明言している。こういう動きがだんだん強くなってきているように私は思っております。
 そういった関係から、先ほどの話と重なる質問になるわけでありますけれども、やはり私は、我が国の産業界が批准反対とも言われるそういった表明をしたことは非常に私は残念に思っております。
 例えば、先ほど経団連の話が出ましたけれども、今月十一日には日本商工会議所あるいは東商との連名でありますけれども、その中の言葉をちょっと取り上げて考えてまいりますと、米国のいわゆるアメリカの不参加は条約に基づく温暖化対策の取り組みに実効性がほとんどないというふうに、そういうふうに書いてございます。これは、条約がもし成立しなければ、発効しなければ、もっといわゆる実効性がなくなるわけでありますから、こういった表明をしていることについて、大臣としてもやはり相当の覚悟でこういった問題について取り組んでいただきたい、このように思うわけでありますけれども、こういう産業界の姿勢について、今のアメリカの状況も踏まえた上で御答弁をお願いしたいと思います。
#135
○国務大臣(川口順子君) 地球温暖化問題が現存の問題であって、早急な対応を必要としている問題であるというふうに私どもは考えております。それで、日本といたしまして京都議定書の二〇〇二年の発効を目指してCOP7で合意に向けての、全力でそれのための努力をするということについては、全く変わりはございません。
 産業界も、今まで温暖化問題に対して非常によく対応をしてきていただいているというふうに私は考えております。私自身も、閣僚になる前、産業界におりまして、まさにそういった自主取り組みを、企業にあって自分で進めてきた立場から考えまして、その企業の多くの方々は温暖化問題に対して積極的に対応しようとしているというふうに私は思っております。
 企業がいろいろな、特に現下の経済状況等からいっていろいろ御不安をお感じであるということはよく理解をいたしますけれども、この温暖化問題への取り組みが新しい技術の開発、新しい企業の市場への参入、それから新しい雇用の創出といった、さまざまなメリットといいますか、日本経済を活性化する側面も持っているということでございまして、財界、経済界の方々には、こういった点について改めて認識をしていただいて、御理解をいただいて、またそのための努力をこちらもすることが大事だと考えております。
#136
○加藤修一君 我々もそういった面については、やはり意見交換を深めて、そういったことについて認識を深めていただきたいというふうに考えていかなければならないわけでありますし、あるいは環境省につきましても、今大臣がお示しをいただいたように、さらなる努力を重ねていっていただきたい、このように思います。
 それで、国内削減対策に関連してでありますけれども、AIMモデルの関係でございますけれども、環境省と京都大学共同でAIM、AIMモデル、これについてモデルをつくり上げて、例えば二〇一〇年のいわゆる削減シミュレーションをやった結果の話でございますけれども、二〇一〇年については二%と。成長率二%前後を考えて行った成長シナリオでありますけれども、二〇一〇年で二%、炭素税も考えてその中に考慮しているというふうに聞いておりますが、さらにこれに基づいてWWFが二〇一〇年で一二%の削減シナリオを考えている。
 それは、この最初の京都あるいは環境省のAIMモデルプラスWWFのシナリオを加えてやった計算でありますけれども、一点目としては、利用効率の高い最新の技術を加えている、あるいはサービス経済の奨励ということで循環型社会形成、そういったものをつくり上げていくという、そういったことも入ってきているわけでありますし、あるいはライフスタイルの変革ということでありますけれども、過剰な照明、冷暖房、そういったものを抑制していくそういうライフスタイルの変革、さらにCDM、あるいはJI、共同実施ですか、そういったさまざまな政策的なものを入れた形でつくり上げているのが最終的に二〇一〇年で一二%削減シナリオということになっているわけでありますけれども、これについても分厚い報告書が出されております。
 いわゆるこういったさまざまな非常に有益な成果でございますけれども、環境省としてはこれをどのような形で生かしていこうとされているのか、この辺について見解を示していただきたいと思います。
#137
○政府参考人(炭谷茂君) ただいま先生が御紹介されましたように、国立環境研究所と京都大学の共同で開発いたしましたAIMモデルでは、これは現状のコストと現実的に採用可能な技術を前提としてモデルを動かしているものでございます。結果については、先生が御紹介されたような結果になっております。
 一方、WWFのシナリオは、AIMのモデルを基礎にしながら、より大胆に最新の技術開発動向を踏まえまして、例えば二〇一〇年には乗用車全体の六〇%がハイブリッド車になるとか、電気冷蔵庫の効率を二倍とするというような大胆な対策の強化を前提としておりますので、二〇一〇年のCO2の排出量は一九九〇年比に対して一二%削減が可能であるというような予測をしているわけでございます。
 これらはいずれも両者とものシミュレーションモデル、いずれも私どもとして大変貴重なものでございますので、中央環境審議会におきましてもこれらを説明し、報告し、十分参考にしていただいております。
 私どもも、これらの研究機関の研究成果も参考としながら、京都議定書の目標を達成するための国内制度の構築に引き続き全力を挙げてまいりたいと思っております。
#138
○加藤修一君 ただいまの答弁の中に大胆な政策、確かに大胆な政策があるわけでありまして、それをやらなければなかなか厳しいという、そういう現状認識もしなければいけないということなんですけれども、その大胆な政策それ自体についてどういうふうに具体的にこれからスケジュール化していくかということについては、現段階ではどうなんでしょう、その辺は明白になっているんでしょうか。これからの話ですか。
#139
○政府参考人(炭谷茂君) ただいまのWWFのシナリオによりますと、例えば最新の技術を大幅に入れるという点で大変私どもとして魅力ある、また飛びつきたい提案だろうというふうに思いますし、一方、サービス経済、例えば使う経済からリリースや修理、リサイクルを重視する経済というようなことも入れております。これも私ども環境行政の立場になりますと、非常に重要な視点かとも思います。
 また、ライフスタイルの改革という点も提案している点につきまして、大変私どもとして有益な提案だろうというふうに思っておりますので、中央環境審議会におきましてもこれらの点についてまた御議論いただくだろうと思います。ちょうど明日、中央環境審議会の場が持たれます。その場では、私どもはこのような国民生活のあり方ということについても御議論いただこうというふうに思っているわけでございます。
 ただ、一つつけ加えさせていただきますと、私どもといたしましては、二〇〇八年に確実に京都議定書の目標をある程度達成しなくちゃいけない、確実に達成しなければいけないということでございますので、やはりある程度の現実可能性というものを踏みながら、これからの経済社会の変動を踏まえながら検討していきたいというふうに考えている所存でございます。
#140
○加藤修一君 いや、現実可能性、確かにそれは極めて必要なことなんですけれども、先ほどの大胆な提言ということとかなり矛盾した話になってくるんじゃないかと、そんなふうに思いました。
 それで、ちょっと話を変えますけれども、先ほどほかの委員の方が森林吸収源の話をしておりました、シンクの話をしておりまして、この三・七%のシンクについてはいろいろな議論があることもよく存じ上げておりますが、別の観点からきょうは少し質問をしたいと思いますのは、いわゆる森林資源、これは環境保全などを含むさまざまな多面的な機能があるわけでありまして、特に地球温暖化防止の観点からも極めて、例えば炭素の吸収量、貯蔵量、あるいは水の分布とか土壌とか、さまざまな森林資源データがいわゆる広範に及ぶものでないかと、そう思います。
 そういった意味では、その森林吸収源の評価及び管理の円滑な推進のために、例えばGISですね、地理情報システム、それからGPS、そういったものを結合したデータベースの構築が私は必要ではないかと、そういうふうに考えております。これが第一点です。
 それから、こういったものに基づいて合理的に、いわゆる炭素吸収量、貯蔵量、そういったものについて精緻な計測ができるような、そういう評価方法を開発すべきであると思いますけれども、もちろんそれはグローバルスタンダード、そういったものを目指さなければいけないというふうに思いますけれども、これは十分積極的に検討していくべきものであるというふうに思っておりますが、この辺についてどのようにお考えですか。
#141
○政府参考人(炭谷茂君) ただいま先生が御指摘されましたように、森林吸収源の計測方法でございますけれども、これについてなお精緻なものにしていかなければいけないというのは世界共通の問題意識でございまして、先ごろのCOP6の再開会合におきましては、COP9で、二年後になりますけれども、COP9で決定すべく、学者の集まりでございますIPCCにおいて科学的な検討が依頼され、それが合意されたところでございます。
 先生が御指摘されました、例えばリモートセンシングによるもう少し厳密な、精密な測定方法ということも一つの検討課題になろうかというふうにも想像、予測いたしているわけでございますけれども、いずれにいたしましても、私ども、この分野の担当、専門家としての林野庁を初めとする関係省庁とも連携をしながら、吸収源の計測方法に関する国際的な検討に積極的に参加、貢献していきたいというふうに考えております。
#142
○加藤修一君 評価方法の開発は、これは言うまでもなくやらなければいけない話だと思うんですけれども、それ以前にデータベース等の構築ですね、こういった面についてもやはりきちっと答弁してほしいと思うんですけれども。
#143
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、データベースの収集の問題についての御質問があったわけでございますが、林野庁といたしましては、本年度から炭素吸収源データ収集システム開発事業というのを実施をいたしておりまして、データ収集手法の検討、あるいは炭素吸収量推定方法、手法の検討、炭素吸収源データ整備マニュアルの作成等も実施してまいりたいというふうに考えているところでございまして、今後、関係省庁とも連携をしつつ、適切なデータによる報告が可能になるよう対処してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 また、GISの議論がございましたけれども、GISにつきまして、林野庁では森林調査簿というデータをそれぞれ森林について持っているわけでございますが、これはデータといたしましてはかなり目測部分も入っているデータでございまして、そういう点では十分なところと十分でないところがございますけれども、地図情報化をするという、森林の地図情報化ということにも今林野庁としては取り組んでいるところでございます。
#144
○加藤修一君 では、重ねて林野庁に質問ですけれども、今は山が極めて荒れているという話をあちこちで聞くわけですけれども、いわゆる元気がない、間伐、除伐など、そういったものを通して森林整備、木材の利用、これはこれでまた重要であると思いますけれども、また荒れていることによって、当然、森林の多面的機能の一つであります炭素吸収源の機能、こういったものの低下につながってくると。こういった意味では、やはり地球温暖化の観点からは非常に問題でないかと、そう思います。
 近年、いわゆるカーボンニュートラル、そういった観点からは、木質バイオマスエネルギー、こういったものが非常に新しい分野として木材を利用していく中で脚光を浴びつつあると思いますけれども、国立公園、そういったもの、いわゆる国有林野に関係する環境省も同様にこういった面について関心を持って進めてきていると思います。
 要するに、こういった多面的機能を持つ森林資源における風力とか、あるいは小水力、森林バイオマス、こういった関連する事業は当然あると思われるわけなんですけれども、こういった面については環境省ともやはり連携していく必要が十分あり得るんでないかと、そのように思っているわけなんです。ですから、また森林資源の情報交換とか、先ほど答弁がありましたけれども、評価方法あるいはノウハウ、そういったものについて十分意見交換をするということも当然必要であると。
 こういった面を含めて、今後林野庁は、単なる吸収源の機能を向上させるということじゃなくて、もちろん最終の目的は中山間地あるいは林業の活性化、そういったことが最終目標でしょうが、こういった地球温暖化にかかわる重要な部分も含まれているわけですから、環境省とぜひさらなる強いつながりの中で懸命にやっていただきたいと思いますけれども、この辺についてまた答弁をお願いいたします。
#145
○政府参考人(加藤鐵夫君) 林野庁におきましては、今回、林業基本法というのを見直しをいたしまして、森林・林業基本法というのを六月に成立させていただいたところでございます。この法律は、実は地球温暖化防止を含む森林の多面的機能を持続的に発揮させるべきだということを理念に掲げているわけでございまして、またその中では、木材の利用の促進も図らなければいけないということをうたっているわけでございます。
 今回、それに基づきまして、二十六日に森林・林業基本計画というものを閣議決定していただいたところでございまして、そういったものに基づいて、我々として、森林の多面的機能の持続的発揮を図れる森林の保全整備というものを図っていきたいというふうに考えているところでございますし、また木材利用といたしまして、バイオマスエネルギーも含めて、我々としてはそういったことにも取り組んでいきたいというふうに思っております。また、このことの取り組みに当たりましては、環境省を初め関係省庁とも十分連携を図ってやってまいりたいというふうに考えております。
#146
○加藤修一君 それでは、環境税の件について少し質問したいと思います。
 環境省は環境税等に関する検討というのを地球温暖化対策の観点から進めてきているわけでありますけれども、昨年五月にも報告書が出ております。その関係では、さまざまなポリシーミックスのシミュレーションを実施して、いわゆる省エネ投資への補助金を前提にしまして、少額の炭素税によってもより高いCO2の抑制効果が得られる、あるいは経済全体への影響も抑えられる、そういう結論を出していると思うんですね。
 それから、ことしの八月は論点報告ということで、いわゆる環境保全効果あるいは経済への影響、国際競争力への影響などとともに、既存エネルギー税制、それとの関係性などについて検討を進めて、例えば石油関係諸税、これ一〇%アップした場合には約二百十万トンのカーボンベースの、年間当たりですね、それにつながると。あるいは一トン当たり、カーボンベースの話でありますけれども、三千円の炭素税を上乗せした場合は八百三十万トンのカーボン、年間、それだけ抑制効果があらわれると。そういった形で、環境税の導入による効果については極めて積極的に評価しているというふうに私は理解してございます。
 先ほど大臣からは、環境税を前提としていないという取り組みの点についての一つのコメントがございましたけれども、私はやはり非常にこれは大切な政策の一つではないかなと、そう思います。
 最近、また検討会が再開されて、つい先日でありますけれども、ある学者の方は目的税にすべきだと。この辺については、低率目的税とか、あるいは高率一般財源にするとか、あるいは産業の上流で課するとか下流とか、さまざまな考え方があると思うんですね。
 今までの、昨年の五月、ことしの八月なんかの中身を読んでも、なかなか環境税全体の姿というのが見えにくい感じなんですけれども、上流でやるか下流でやるか等々含めて、どのように環境税を導入するに当たっての姿というのを考えていらっしゃるか、その辺についてお願いいたします。
#147
○副大臣(風間昶君) 先生御指摘の環境税については、先ほど午前中の議論でも大臣から御答弁させていただきましたように、価格を通じて市場メカニズムを機能させることによって、消費や投資の行動について自主的に温室効果ガスの排出を少なくするということでは極めて有効な手法であることは間違いありませんが、大臣も先ほど答弁されましたように、いろんな議論があるわけでありまして、慎重に検討すべき問題ではあるということでございますから、そういう意味で、京都議定書の締結の前提として環境税を位置づけているわけではないと。しかし、導入されれば間違いなく京都議定書の目標を実現できる可能性があるというふうに思います、私は。
 先ほどの先生の御指摘の件でありますけれども、環境省においても、中央環境審議会で、十月十七日と十月三十日、きょうですが、二回会合を持たせていただきまして、一回目は過去の環境税の検討経緯を自由討論を含めてやらせていただきまして、きょう、本日の第二回目では諸外国における環境税の取り扱い、導入に至る経緯あるいは検討状況を議論をさせていただいているという状況でございまして、じゃ、我が国の実情に合ったことをどうしていくかということについてはまだ議論が深まっていないという状態でございますから、少なくとも年内もう数回この審議会を開催していただいて、さらに制度面で具体的な検討を進めてまいりたいと、このように思っているところでございます。
#148
○加藤修一君 聞くところによりますと、イギリスなんかもやはり環境税プラス産業界の排出権取引、こういったことでやっている、やろうとしているのか、その辺のところがございますけれども、こういった面についてもやはり注目していかなければいけないというふうに聞いているわけなんですけれども、例えば、経団連のいわゆる自主行動計画に基づく排出権取引、そういったものと、最近非常に排出量がふえつつありますいわゆる運輸、民生部門への環境税の導入といった、そういったものを足した形でさまざまな環境税導入の展開があり得るのでないかなと思いますので、こういった検討も踏まえてやっていただきたい、このように思います。
 最後に、時間がございませんので最後の質問に参りたいと思いますけれども、国交省にお願いしたいわけでございます。
 昨年、循環型社会形成推進基本法ができました。あるいは建設資源リサイクル法の関係、あるいは資源利用促進法の関係、あるいは改正省エネルギー法など多数成立しているわけなんですけれども、これらに伴いまして、やはり建築分野においても、例えばグリーンビルディング、あるいはサステーナブルビルディング、あるいは環境共生建築、そういった言葉が多く使われるようになってきているのではないかなと思います。ドイツでは新建築物の一〇%、これを環境配慮という形にしていかなければいけないという、そういった例もあるんですけれども、一つのやはり優遇税制のことも考えていかなければいけないというふうに思っているんですね、環境に優しい建築物をつくった場合については。その関係で、環境に優しい建築というのは一体どういう中身を持っているかということをやはり前提としてきちっととらえていかなければいけないと思うわけであります。そういった意味では、例えばグリーンビルディングの総合評価法の開発ということも極めて私は重要でないかなと思っているわけなんですね。
 例えばこういう例もございます。一つの指標として環境持続性指標、二つ目として資源消費、三点目として環境への負荷、あるいは四点目として室内環境の質など、そういったものを取り入れて、いわゆるグリーンビルディング、それをレーティングシステムとしてつなげていくことを考えていくことが非常に大事だと思います。
 最終的には、昨年恐らく税調の関係で、いわゆる環境省と経済産業省と、それから国交省という形で優遇税制の関係を検討したと思いますけれども、それにも役に立つのがやはりこういった総合的な評価法の開発ではないかと、そのように思っておりますので、この辺についてどのような取り組み、見解をお持ちか、教えていただきたいと思います。
#149
○政府参考人(三沢真君) 国土交通省といたしましては、これまで、例えば省エネという観点からは、省エネ法に基づく判断基準というのを策定していろいろな指導、助言をやっております。それから、住宅に関しては、住宅の品質の確保の促進に関する法律というもので住宅性能表示制度が平成十二年度から発足しております。
 この中で、省エネあるいは室内環境対策等、幅広い環境面の評価を実施するということにしておりますが、さらに、今、委員御指摘のとおり、近年海外で建築物の環境対策を総合的に評価する仕組みの検討が進んでおります。こういう状況を踏まえまして、国土交通省といたしましても、学識経験者の方々の御協力を得ながら、省資源あるいは省エネルギー等の建築物の環境対策を総合的に評価するための技術的な検討を始めたところでございます。
 今後、こういう検討を踏まえまして、さらに建築物に対する環境対策の推進を図っていきたいというふうに考えております。
#150
○加藤修一君 環境省と経済産業省とも連携して、きっちりそういったことを積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 以上です。
#151
○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。
 私の方からは、具体的に、ダイオキシン法案、昨年通りましたし、今回、大臣の所信というか意見の中にも、ダイオキシン類削減対策について、来年度までダイオキシン類を九年度比で九割削減というふうに書かれております。
 この九割削減というのがかなり多くのところで引かれて、もうほとんど九割削減だから大丈夫でしょうというような話も出ますけれども、と同時に、これは総排出量ということで、今後の焼却炉等からの排気量の九割削減ですので、年間五キログラムだといったら〇・五キログラムにするというようなことでございまして、今後の話でございまして、学者によっては、ベトナムで二百七十キログラム、百七十キログラムか二百七十キログラムぐらいまかれたダイオキシン、もう日本には、例えば農薬由来で残存しているもの、また化学工場跡地等々で発見されたものをトータルワークすると、もう五百キログラムを超えているだろうというような具体的な調査研究成果もあるわけでございます。
 そういう意味では、九割削減といっても、焼却量分の一部分だということも含めて配慮していかなければならないと思いますし、農薬由来、日本はかつては、今、テロ事件で炭疽病とかありますけれども、生物兵器はやっていませんけれども、瀬戸内海の大久野島で化学兵器等々はやっておりまして、そういう意味では、サリンとかVXガス以上に致死量としては動物実験ではダイオキシン大変だということで、健康被害にかかわるダイオキシンの問題も、私、取り上げていかないといけないなというふうに思っておりますので、聞かせていただければと思います。
 一九九九年、二年前にダイオキシン法案、議員立法でスタートして通って、七月に制定されまして、二年たったわけでございます。その中で、各地でかつての農薬で農民がかなり健康被害を受けたということと同時に、研究者もかなり農薬で体を壊したという人も聞きますけれども、ダイオキシン研究している人にもそういう方が出てきております。さらに、焼却場の中で作業をしている方々、こういう方の中にも健康被害を受けているということを訴える方も現実に出ておりますし、私も選挙戦、この七月戦いましたけれども、中・四国の焼却場、また四国の焼却場かなり回りましたけれども、健康被害を受けているということをお伺いいたします。
 ですので、そこで、環境と生命とは一体不離でございますし、環境が汚染されていくとやはり生命にも健康にも悪影響を及ぼすということがございます。
 そういう意味では、今回古い焼却場、かつては八十ナノグラムでよかったものが二〇〇二年から一から十ナノグラムに新設焼却場と同じような形になると。と同時に、廃棄する焼却場が具体的にございます。例えば能勢町の焼却場、豊能の焼却場でございますけれども、解体する際に作業員から高濃度のダイオキシンが検出されたということが具体的に起こりました。そのときの対応、その後どうなっておるのかということを今回は環境から健康に焦点を絞って聞かせていただければと思います。
#152
○政府参考人(岡澤和好君) 豊能郡の美化センターの解体の問題でございますけれども、これは先生御指摘のとおり、日本で高濃度ダイオキシンに汚染されたことが発覚した初めての事例ということで、私どもも非常に関心を持って取り組んでまいっております。
 これまでも、技術的には高濃度ダイオキシン類汚染物分解処理技術マニュアルというものを策定して技術的な支援に努め、また解体費用につきましても国の助成措置を講じたところでございます。現在、旧焼却炉は解体が既に終わりまして旧管理棟に一時保管の状態でございまして、これからその汚染物については処理するという状況になっております。ですから、今の段階では完全に密閉された状態で保管されているということでございます。
 ただ、処理につきましては関係地元の住民の同意が必ずしも得られていないという状況で、ちょっとこれは処理の予定が遅くなっておりますが、今後地元との協議を進めて理解が得られた段階で処理に着手するという予定にしております。
#153
○福本潤一君 そういう意味では、作業員も含め、また周辺住民で不安を抱いている人も含めて健康診断等々も実施したらどうかという声も私、各地を回っておるとお伺いします。
 測定費用というのはかなり高額かかりますけれども、労働省、こういう形で作業をされる方々に対しての対応策、具体的に考えておられるのをお伺いしたいと思います。
#154
○政府参考人(播彰君) まず、豊能町の美化センターで働かれておられた方々の健康被害の問題でございますが、二つの面がございまして、一つは運転に当たっておられた、点検、保守、日常の業務に当たってこられた方につきましては、平成十年九月の土壌汚染が明らかになった時点から専門家の検討委員会を設けまして、平成十年から毎年その方々につきましての追跡調査を行っております。
 一年目と比べて二年目、幸いなことに血中のダイオキシン濃度は減ってきてございますが、専門家の方々はなお追跡調査をすべしということでございまして、本年も実施し、現在その結果を取りまとめておる段階でございます。
 もう一つは、先生のおっしゃられた解体に従事された方々の問題でございますが、非常に高い濃度の血中ダイオキシンが出たということで、労働安全衛生法に基づきます健康診断実施義務という命令を労働局長から出しまして、これに基づいて集中的な追跡調査が行われておる、これが豊能町の労働者の問題でございます。
 次に、それ以外に一般的に廃棄物処理施設の中で働かれる労働者の方の健康の問題でございますが、この点で労働者のダイオキシンの被害を防ぐ最大のポイントは、暴露、吸い込んだり肌に触れたりすること、これを未然に防ぐということが何よりも労働者の立場からしますと大事でございまして、私ども数次の通達等を集大成いたしましてことしの四月に労働安全衛生規則を改正いたしまして、罰則つきで、何よりも暴露を防ぐということで、ポイントの第一は職場でございます清掃処理場のダイオキシン濃度をきちっとはかっていただく、そしてその四段階の濃度に合わせて保護具を何としてもつけていただくという、これが基本でございます。万一、事故とかあるいは保護具の破損等があった場合に、これは暴露の問題が生じますので速やかに当該労働者に医師による診断または措置をとるように指導してございます。
 また、先生おっしゃられるとおり、働く方々の不安というものはぬぐえないものがございましょう。そこで、安衛法に基づく一般健康診断を確実に受けていただくこと、あるいは健康不安を訴える労働者の方につきましては、産業医の助言を得て適切な配置がえ等を行う、こういう指導もしてございます。
 ただ、ポイントは暴露、皮膚に触れたり吸い込まない、その対策を何としてもとっていただきたい、これに尽きます。以上でございます。
#155
○福本潤一君 そういう意味では適切な対応をしていく必要があると思います。
 そのときに環境省、環境庁から環境省に昇格するとき予算が一千億から二千七百億程度になっておる中に、大きく厚生省から廃棄物処理関係が環境省に入ったということがございます。そういう意味では、今回具体的に解体作業、古い焼却場、まだ基準が甘いときの解体作業のマニュアルというのは遵守して今後やっていかれると思いますけれども、そのときは健康診断というのはやはりポイントとして考えていかないと環境が生命に健康に及ぼす影響ということがございます。ですので、健康診断を今後適切に行って経過を見ていくという意味でも、具体的に対応策考えられておるか。
 またもう一個は、二〇〇二年十二月に八十ナノグラムが排ガスから具体的に基準がきつくなったとき、今までやっていた産業の人はもうやめてということで、今のうちに必死で物を燃やして余り環境のことを考えずにやる業者までおられますので、そういう実態等々に関してどういうふうに考えておられるか、この二点お伺いしたいと思います。
#156
○副大臣(風間昶君) 今、御指摘のあった従事者の方々の健康診断を直接的に環境省がやるというふうにはなかなかいかないわけでありますが、しかし解体は終わった、廃棄物の処理をするということがそのまま残っていては何もならないわけでありますから、そのことに従事する方々も含めた健康診断について、どういうふうに国としても支援できるかということを厚生労働省と連携をしていかなければならないというふうに思っているところであります。
 それから、廃棄物の焼却炉周辺を含めたダイオキシンについては、平成九年に大気汚染のダイオキシンについての調査を始めさせていただきまして、平成十一年、二年後には四百六十三地点でモニタリング調査を行いまして、この中で発生源周辺の大気環境について重点的にモニタリングさせていただきました。環境基準を超えている地点が九十六地点中三地点にとどまったことからも、発生源への指導ということが改善をされてきているのかなというふうに思うところであります。
 先生が今御指摘になった平成十二年度からのダイオキシン類対策特別措置法に基づく常時監視としまして、四百六十三地点を約倍の九百二十地点、地点数を拡充して、その結果につきましては年内に取りまとめて発表させていただく予定でございます。
 それから、いわゆる十四年の、明年の十二月からのダイオキシン規制の強化につきましては、今現在、市町村の一般廃棄物の焼却炉におけるダイオキシン類規制の適合状況は平成十二年時点で七三%でございます。そのため、市町村の一般廃棄物処理施設の新規あるいは既存施設の改造に関しては、平成十三年度以降、四百二十施設に対して国庫補助事業を行うことといたしておりまして、ことし七月の調査では九七%の施設が平成十四年の十二月からの恒久的な規制に適合するという見込みを得ております。
 一方、産業廃棄物における焼却炉のダイオキシン類規制の適合状況は八〇%であるものの、平成九年から十年にかけて約三分の一の、今までの焼却炉は既にもう休廃止しております。今後も規制に合わない施設の休廃止は進むものと考えております。
 したがいまして、優良な産業廃棄物処理施設のところにはきちっと政府が融資や債務保証あるいは税制優遇などの支援措置をしていくということが一つ。それからもう一つは、排出事業者責任を監督、補完する都道府県立の関与によります廃棄物処理センター、これ各県に二カ所ぐらいをつくっていく予定でございますけれども、この拡充も図って国庫補助をしていくという形で、少なくとも来年十二月からの恒久規制に向けて廃棄物の焼却施設に対する予算面、金融面、税制面も含めて、あらゆる施策を通じて最大限の支援をしていきたい、このように思っております。
#157
○福本潤一君 ダイオキシン対策、今後も着実に進めていただければと思います。
 と同時に、環境大臣、この意見の中にも「自然と共生する社会の実現」と総理が言われたのを受けて、自然と共生する社会の問題を述べられております。私も予算委員会、五月二十二日にしたときには、総理も全国的に循環型社会、またエコタウン構想も含めて進めていくというふうにありました。
 その中で、具体的に生物多様性国家戦略の策定作業の中、また改革工程表をつくって具体的に進めていくということでございますが、具体的な目標手順、またはどういうふうに進んでおるか、この点をお伺いしたいと思います。
#158
○国務大臣(川口順子君) まず、新生物多様性国家戦略でございますけれども、これは十月十日に中央環境審議会に諮問をいたしまして、今御検討をいただいているところでございまして、国土全体の自然環境の保全と再生ということで、骨太の方針とするべくお願いを申し上げておりまして、今年度の終わりを目途に進めていただいております。
 それで、予算の関係ですけれども、このために平成十四年度の予算あるいは十三年度の補正予算で対応をすべく財務省と今お話をさせていただいているわけでございます。平成十四年度予算の概算要求では、今まで進めてきた自然環境の保全のための予算に加えまして、積極的に自然を再生するという観点から、環境省が中心になりまして各省が緊密に連携をして事業を行うということで、そのための調整費、あるいは環境省として一部の事業をみずから行うということで予算要求をお願いをいたしておりますし、それから十三年度の補正予算につきましても、国立公園や国設鳥獣保護区等のすぐれた自然環境の保全、管理の強化、それから地元住民の方々を雇用して行う、グリーンワーカーと呼んでいますけれども、その事業を拡充する予定でおります。
 以上です。
#159
○委員長(堀利和君) 時間が参りました。
#160
○福本潤一君 ありがとうございます。
 これで終わりますけれども、雇用対策等々できませんでしたけれども、今のように具体的な新しい環境創造に結びつく一つの施策、順調に進めていただければと思います。
 以上で終わらさせていただきます。
#161
○岩佐恵美君 私は、まず地球温暖化問題について伺いたいと思います。
 昨日からモロッコのマラケシュでCOP7が開かれ、京都議定書の二〇〇二年発効に向けて最終合意を目指す交渉が行われています。地球温暖化問題は猶予できない課題です。私は、日本政府が京都議定書を批准する態度をはっきりさせることが重要だと再三、当委員会でも求めてまいりました。
 大臣は、先ほどからの答弁で、二〇〇二年までの発効を目指すということは言われるのですけれども、日本政府が率先して批准すると明確に表明されません。ボン会議で主要な枠組みは決まっております。細かい事項は残っていますけれども、批准することに私は障害はないというふうに思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
#162
○国務大臣(川口順子君) ボンの会議で京都議定書の運用ルールの中核的要素について政治的な合意が成立したところでございまして、COP7ではこのほとんどについて、途上国問題を除きましてですけれども、法的な文書にする作業があり、その上で採択をし、あわせてボンで合意を見ました途上国の関係のところの法的文書について採択をするということがCOP7の仕事になっているわけでございまして、日本政府といたしましては、このCOP7での合意を達成すべく、これは二〇〇二年の発効を目指して必要なことでございますので、合意を達成すべく全力を尽くしたいと思っております。
#163
○岩佐恵美君 欧州連合の欧州委員会は、二十三日、加盟十五カ国に対して、来年九月の地球サミットまでに京都議定書の批准を間に合わせる、そのために批准に必要な国内手続を来年六月までに終えるよう、そのことを求める指針を採択をしたと伝えられています。既に、附属書T国であるルーマニアを初め四十カ国が批准をしています。きょうの読売新聞によれば、カナダも議定書を批准する方針を明確にし、国内の州政府と具体的な協議を始めたと報道されています。主要国で態度を明確にしていないのは日本だけだというふうにも言われているので、ぜひ京都議定書を日本が批准するということを明らかにした上でCOP7に臨むというのが一番望ましい、国民にわかりやすいというふうに思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
#164
○国務大臣(川口順子君) 我が国といたしまして、繰り返し申し上げておりますように、京都議定書の二〇〇二年の発効を目指してという立場には全く変わりはございません。まず、できるだけ多くの国が参加することが可能となるようにCOP7において合意を達成すべく全力を尽くしたいと考えております。
#165
○岩佐恵美君 ことし四月十八日の参議院本会議でも、政府が率先して批准することを求める決議が採択をされています。国会のこれが意思なので、できればこの委員会で、きのうから始まっているわけでこれから大臣参加をされるわけですから、その点はっきりと、率先して批准するということを表明されれば非常にいいなというふうに、みんな国民安心するというふうに思ったのですけれども、ぜひその点を強く要望をしておきたいと思います。
 同時に、先ほどから話題になっていますが、論議になっていますが、国内では温室効果ガスそのものの削減対策を具体化するということが重要です。
 温室効果ガスの部門別排出量は、産業部門が四割を占めています。九九年度の産業部門の排出量の増加率、これは四・二%で全体の増加率二・一%の二倍とかなり高くなっています。産業界の自主的取り組み、これに任せていたのでは削減が進まないのではないか、そのことを示しているように思います。
 事業活動に伴う温室効果ガスの排出、これは産業部門だけではなくて民生部門や運輸部門、これを見ていくと事業活動に属するものがあります。こういうものを含めていくと、約七割を占めます。ですから、そこで確実に排出を減らす、そういう仕組みが不可欠だと思います。
 中央環境審議会地球環境部会の国内制度小委員会中間取りまとめ、これは七月に出されていますが、そこでは各主体の排出量の自主的管理のための制度として、事業活動に伴う温室効果ガス排出量の公表、それから届け出制度、これを提案しています。既に当委員会でも法制化の議論をしたわけですが、化学物質については事業者に排出量の届け出を義務づける、あるいは公表する、そういうPRTR制度がもう法制化されているわけですけれども、事業者みずからが排出量の実態を把握して公表する、このことは極めて重要だと考えます。こういう制度を早急に具体化することが大事なのではと思いますが、政務官、いかがでしょうか。
#166
○大臣政務官(西野あきら君) 事業者がさまざまな排出源を持っておるわけでありますから、それが最も効果的に対策が講じられますためには、やっぱりみずから事業者がその排出量を把握するということがまず大前提になるというふうに思っております。中環審の中間取りまとめにおきまして、それをいわば促すための制度として、温室効果ガスの排出量のおっしゃったとおり公表等の制度を導入することが適当である、このようにされておるわけであります。
 したがいまして、この中環審の取りまとめ以降、国内制度の小委員会におきましても、御指摘の事業者等の対策の措置も含めて、京都議定書の目標が達成できますための必要な国内制度のあり方につきまして御審議をいただいているところでございますので、この審議の結果を踏まえて国内制度の構築に全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。
#167
○岩佐恵美君 経団連が中環審に出した意見書に、十月十九日に出していますが、これによりますと、自主行動計画の協定化などの追加的な温暖化対策を産業界に求めると国際競争力が弱まるとして、経済や雇用に悪影響を及ぼすことのないよう十分に配慮すること、自主性発揮を最大限尊重し、さらに中長期的な技術開発等への支援、これも要求しています。ここの中長期的な技術開発等への支援ということになりますと、こういう技術開発が進むまでは温室効果ガスがふえても仕方がないということになりかねないのではないかという心配があります。
 中間取りまとめによれば、ヨーロッパでは産業界の自主的取り組み、これは日本の経団連の自主行動計画とは違っていて、環境省などの政策当局との協議を経て定められていると言われます。特にイギリスではこれを産業界と政府の協定として位置づけているということです。
 中間取りまとめにあるように、事業者、事業団体が国や自治体と自主的取り組みの目標レベルあるいは排出削減措置等について協定を結んで、それに基づく対策の進捗状況等を公表、報告するという協定制度、あるいは事業者に温室効果ガスの排出抑制目標や削減措置の計画の作成、公表を義務づける実行計画制度、これが大事だと思います。
 先ほどからの議論にあるように、温室効果ガスを削減するということは、大きな意味で見れば、経済成長に決してマイナスということではなくて、やっぱり産業界の活性化にもつながっていくということもあるわけですから、私は、ただその場合に自主性だけに任せていたのではなかなか進まない面もありますから、そこは産業界も積極的に取り組めるそういう枠組みを考えていく必要があるということで、そういう点についてどうお考えか、政務官に伺いたいと思います。
#168
○大臣政務官(西野あきら君) 事業者が、やはり申し上げましたとおり、自主的に取り組みとか目標あるいは排出削減についての措置等を実施する計画を作成をして、そしてできればそれを公表するという制度は確かに有力な手法の一つだというふうにも思うわけでありますけれども、先ほども申し上げましたとおり、中環審の国内制度の取り組みについての小委員会で現在御審議をいただいておるところでございますので、その審議の結果を踏まえて国内制度の構築について全力を挙げて取り組んでいくと、このように今の段階では申し上げたいと思います。
#169
○岩佐恵美君 次に、干潟保全問題について伺いたいと思います。
 環境省は十月十一日、全国五百カ所の重要湿地の選定、これ中間報告ですが、それを発表しました。どういう目的、位置づけなのでしょうか。
#170
○国務大臣(川口順子君) 最近、委員御案内のように、干潟や湿原等の湿地の減少それから劣化が進行いたしておりまして、国民の皆様からの湿地の保全をしてほしいという要請の高まりがございます。それから、平成十一年の五月にラムサール条約の第七回の締約国会合がコスタリカで開かれましたが、ここで登録湿地の倍増を目指すという決議がなされております。ということで、国内外の湿地保全の機運が急速に高まっているというふうに思っております。
 環境省といたしましては、このため、多くの専門家の御意見を踏まえまして、生物の生息地として規模の大きい湿地あるいは希少種が生息をしている湿地といったようなところを五百カ所、湿地を重要湿地として選定しまして、十月十一日に中間報告として公表をいたしました。
 この情報は、日本における湿地の保全の施策の基礎資料となるものでございまして、環境省といたしましても保全地域の指定等に活用をしたいと思いますし、それから開発計画等においての事業者の方々がこれを参考にして配慮をしていただくということを促すための材料、資料ともなると思っております。
#171
○岩佐恵美君 この全国五百カ所のうち、干潟は五十カ所、一割あります。
 沖縄本島東海岸中城湾北部にある泡瀬干潟について、この調査ではどのように評価をしているでしょうか。
#172
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。
 重要湿地につきましては、湿原ですとか河川、湖沼、干潟、藻場、サンゴ礁などの湿地のうち、生物の生息地として規模の大きな湿地とか希少種が生息している湿地等について、湿地にかかわるいろんな分野の専門家の方々の意見をお伺いしまして、分野ごとに全国的な視点から重要性を評価して選定したものでございます。
 泡瀬干潟を含む中城湾の浅海域につきましては、まとまった規模の海草藻場が分布していること、それから非常に数多くのシギ、チドリ類が渡来していること、また希少な野生動物が分布しているというような、各分野の専門家からの御指摘を踏まえまして、これらの生物が生息できる環境が大事だと、そういう視点から重要湿地として選定したものでございます。
#173
○岩佐恵美君 泡瀬干潟ですけれども、多様な生態を持った沖縄本島最大級の干潟です。百八十七ヘクタールあります。それが港のしゅんせつ土の捨て場として埋め立てられようとしています。国際的な渡り鳥であるシギ、チドリの飛来地の保全、これは政府の私は国際的な責任だと思います。環境省は、生物多様性の保全の観点から特に重要な湿地と位置づけたわけですから、その保全に最大限の努力をすべきだと思います。
 私、実は九月に泡瀬に参りましたけれども、三回目です。そのときに初めて中潮で、潮が結構遠くの方まで引いていまして、そこでミナミコメツキガニの集団を見ました。ちょっとこれは委員長の御了承を得て写真を提示をさせていただきたいと思いますけれども。(岩佐恵美君写真を手渡す)
 ミナミコメツキガニは私テレビで見ただけなんですね。それが目の前にいるというのでもう本当に感動しました。カニの横ばいといって普通カニは横に歩くんですが、ミナミコメツキガニだけは縦に行くんですね。それで、別名ヘイタイガニと言われているんですけれども、干潟がこういうじゅうたんのように全然何にもない状態が、写真にあるように本当に数秒で全部コメツキガニが砂の中の有機物をこし取って、そしてこし取った砂をだんごのように置いていくんです。それがあっという間に干潟全体にさっと、何秒ですよね、だっと広がっていくんです。もう本当に、私はテレビの世界だけで知っていたカニでしたから、手の上にもちょっと乗せちゃいましたけれども、感動しました。
 こういうミナミコメツキガニの生態、日本での生息状況についてお伺いしたいと思います。
#174
○政府参考人(小林光君) ミナミコメツキガニでございますけれども、マングローブ林の発達した非常にきれいな砂質の河口干潟ですとか砂質海岸に生息する小型の甲殻類でございまして、今先生御説明のように数千個体の大きな大集団を形成して、河川によって供給される有機物をえさにしている種類でございます。
 日本では種子島から南、沖縄本島それから石垣島、西表島などの島嶼部に生息してございます。
#175
○岩佐恵美君 私、ミナミコメツキガニってわからなくて調べてみたら、沖縄県のレッドデータブックに載っているんですね。地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれの高いものと位置づけています。それによりますと、今お話がありますように種子島から八重山諸島に分布をしているんですが、沖縄本島ではほとんどの生息環境が消滅したと書かれているわけです。
 「沖縄島に残された数少ない個体群の一つ」と記載されている金武湾の億首川の個体群も、専門家の話によりますと、これは私、直接確かめたんですけれども、護岸工事とかいろいろな環境の変化で最近急激に少なくなっているそうです。北部のマングローブ林にも少しいるそうですけれども、泡瀬干潟の場合にはかなり数、個体多いんですね。今数千と言われましたけれども、目算、もう見ただけで万の単位だし、私が数万だと言ったら、いや数万できかないかもしれないというぐらい、とにかくすごい数がいました。
 もしこういうところが埋め立てられてしまうと、沖縄本島の主要な個体群というのは消滅してしまうということが心配をされます。沖縄本島のこのミナミコメツキガニ個体群の危機について、環境省はどう認識をしておられるんでしょうか。
#176
○政府参考人(小林光君) ミナミコメツキガニでございますけれども、今御指摘のように、石垣島とか西表島とかいう南西諸島、南の方ではまだ多数生息してございますけれども、沖縄本島におきましては、埋め立てですとかそれから赤土の流出によって砂浜が汚れてしまうというような生息環境の悪化等によりまして、分布が非常に狭まっております。
 そういう意味で、沖縄県がその沖縄県の中でも沖縄本島の地域にすむ個体群として絶滅のおそれがあるという判断をしていると理解しております。
#177
○岩佐恵美君 今、八重山諸島等に結構いるんじゃないかというふうに言われましたけれども、石垣島から来られた方と泡瀬に御一緒したんですけれども、その方も、わあすごい、石垣よりもいるみたいだという話もあるんですね。やっぱりきちっと今の時点でどうかというのが本当に調べられているのかなというのが、先ほどの沖縄のレッドデータブックの記述の中に億首川と書いてあったのに、今度の五百カ所の中では億首川の中には甲殻類というのが入っていないんですね。それで、私は専門家の方にどうしてなのということで聞いたわけです。
 ですから、この辺は最新のデータをきちんと私は見ていく必要があるというふうに思っています。生物多様性の確保のためには、国内の種の絶滅だけじゃなくて、地域個体群の消滅も大問題です。IUCNの絶滅危惧カテゴリーの五基準では、生息地が限定され人間活動の影響を受けやすいという場合は絶滅危惧U類に位置づけられています。
 環境省のレッドリストでも、附属資料として、地域的に孤立していて、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群、こういうカテゴリーもあります。ミナミコメツキガニは、国内では沖縄だけに生息をしている。沖縄本島の地域個体群は危機にさらされているわけですから、レッドリストの見直しの中で適切に位置づけるべきだと思いますが、いかがですか。
#178
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。
 億首川に関しましては、甲殻類という形では入ってはおりませんけれども、実は底生動物という形の中で、カニのたぐいも含めて億首川の評価はしてございます。
 それから、今御質問のレッドデータブックの見直しですけれども、環境省では、平成十二年の四月に甲殻類のレッドリストを見直しを済ませてございまして、その中には、先ほど御説明したように、まだ八重山の方でたくさんいるということで、ミナミコメツキガニは含まれておりません。レッドリストの改訂作業は五年ないし十年ぐらいの単位で見直すことにしてございますので、次回見直す場合につきましては、専門家の意見も聞きまして、その時点でのミナミコメツキガニの生息状況、そういうことも踏まえまして検討してまいりたいと存じます。
#179
○岩佐恵美君 沖縄総合事務局は、泡瀬地区環境監視・検討委員会の指摘を受けて、三ヘクタールの海草藻場の移植実験を先に行って、その経過、結果を判断してから本格着工をするかどうかも含めて検討するとして、埋立工事の着工を見合わせました。環境監視・検討委員会を十二月に開いて、移植先の生息状況について見解を聞いて事業着手を判断するということです。
 しかし、環境監視・検討委員会の海藻草類移植・保全ワーキンググループ報告は、糸満市南浜や石垣市新川地区の移植で、一年後には株数がふえるけれども、三、四年後には減っているという報告があります。移植が成功したかどうかは数年かけなければわからないというのが実情だということです。
 沖縄総合事務局は、来年一月に着工するという目安を示したと報道されていますが、十月に移植に着手したばかりで一月着工というのはできないのではないかと思いますが、内閣府、いらしていただいていますね。済みません。持ち時間がなくなってきたので、短目に答弁をお願いします。
#180
○政府参考人(武田宗高君) 御説明申し上げます。
 委員御指摘のとおり、中城湾港の泡瀬地区の埋立事業でございますが、平成十三年の七月三十一日に開催されました環境監視・検討委員会におきまして、環境保全に万全を期すため、当面は藻場移植作業を先行させ、埋立工事の着工は移植結果の確認後とするという方針が示されております。
 この方針を受けまして、事業主体である沖縄総合事務局と沖縄県におきましては、十二月ごろに開催が予定されている次回環境監視・検討委員会に向けて、おおむね三ヘクタールのエリアを対象とした藻場の移植作業を実施中でございます。
 埋立事業そのものにつきましては、地元の強い要望に基づくものでございまして、計画どおり推進すべきものと考えておりますが、一方で、地元においては藻場の移植作業を行っている間を利用して、観光客や土地利用の見通し等について改めて現時点において確認する作業を行っていると聞いておるところでございます。
 埋立事業への着工につきましては、これらの藻場移植に対する評価や確認作業の結果が出そろった段階で、これらを踏まえて関係者とも協議の上、総合的に判断してまいりたいというふうに考えております。
#181
○岩佐恵美君 泡瀬干潟には環境省のレッドデータブックで絶滅危惧T類に掲載されているクビレミドロが生息をしています。どういう生態でしょうか。
#182
○政府参考人(小林光君) クビレミドロにつきましては、砂泥の底質の平たんな干潟に生息する藻類であります。沖縄本島だけに生息することが知られておりまして、日本の固有の種であります。非常に藻類の系統と進化を探る上で学術上極めて重要な種でございまして、現在沖縄本島でも三カ所だけに生育してございます。
#183
○岩佐恵美君 世界で沖縄本島だけに生息する固有種で、これまで十三カ所で生息が確認されていたわけですが、そのうち十カ所はもう絶滅してしまって、現存しているのは泡瀬を含む三カ所だけです。極めて貴重だけれども、その生態はほとんど未解明ということです。
 クビレミドロの移植実験ですが、既に生息している屋慶名に移植した二カ所、屋慶名という場所なんですが、そこは一カ月後に藻体を確認できたけれども、生息していないところに移植したものは確認できなかったということです。この専門家の方は、生活史が解明されていないのでかなり厳しい、どうやって繁殖するかも解明されておらず、移植技術の確立には三年ないし五年かかると述べておられます。
 クビレミドロあるいは先ほどの海草の問題、そしてこのミナミコメツキガニ、さまざまな泡瀬を含む中城湾の自然環境というのは非常に貴重であると私は現地に行って思いました。
 そういう意味では、これらを合わせて、やはり一度失われてしまったら、先ほど水産庁も説明ありましたけれども、やっぱりそういう自然を、生態系を失ってしまうことは漁場も失ってしまうということにもなるわけですね。そういう点では、ぜひ環境省として中城湾全体、有明海のようなことにならないように、何とか環境問題を監視していくということで積極的に取り組んでいただきたい。
 時間がなくなってしまったのではしょりましたけれども、大臣に最後御答弁をいただきたいと思います。
#184
○国務大臣(川口順子君) 環境省といたしましては、中城湾の海域、浅海域につきましても、現在行っておりますシギ、チドリのモニタリングの調査を初めといたしまして、保全に必要な情報の収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、中城湾において開発計画を持っていらっしゃる事業者の方に対しましては、重要湿地の選定の内容を十分に踏まえた保全上の御配慮をお願いをし、期待をしております。
#185
○岩佐恵美君 終わります。
#186
○高橋紀世子君 高橋紀世子でございます。
 私は、環境問題というのはとても難しくて手に負えないなと今まで避けて通っていたんですけれども、このたびここの委員会にいさせていただいて、本当に勉強になると思っています。
 循環型社会形成推進基本法の理念は大変すばらしいものであり、この理念に従って具体的な行動を起こしていく必要があると私は思いました。今、求められていること、循環型社会樹立のための根本的な経済構造改革、つまり捨て得の社会から捨て損、再利用得の社会への転換を考えていかなければいけないと思います。
 ごみがたくさん出ている、それは本当に主婦が六つに分けたり七つに分けたりいろいろしてみても、やはりそれは燃やせばダイオキシンになり、埋め立てれば見苦しいし、大変なことだと思います。廃棄抑制政策からの脱却、環境社会の基盤づくりのための政策を考えなければいけないと思います。
 不法投棄を取り締まるという方法ではなくて、物を利用すればするほど得するような社会基盤づくりが必要なんじゃないでしょうか。廃棄抑制政策は捨て得の社会を前提とした枠組みのつくり方です。このような再利用得の社会つくりをしなければいけないと思います。
 環境省は現在の廃棄抑制の方針を今すぐ改め、経済構造改革を実行していただきたいと思います。
 一、質問。循環型社会で生産段階での発生抑制が挙げられているが、使えるものを捨てないこと、長もちをするものをつくること、物を大事に使うことのリサイクルの観点から、処理に困る物質を取り除いたものをつくること、つまり廃棄物を出さないことが大事だと考えますが、このことについて政府の取り組みについて何かお聞きしたいと思います。
#187
○国務大臣(川口順子君) 循環型社会形成基本法におきまして、廃棄物の排出抑制というのがまず第一に取り組むべき最重要課題として規定をされているわけでございます。このために、政府といたしましては、廃棄物処理に関する国の基本方針において国の目標を設定いたしましてこれに取り組んでおります。
 具体的な施策といたしましては、産業廃棄物を多量に排出する事業者に対する排出抑制などによる減量化計画の策定の義務づけ、個別リサイクル法などによりまして、生産者にリサイクルを義務づけることを通じまして、設計段階から廃棄物として排出されにくい製品をつくるように動機づけること、それから普及啓発活動による国民への働きかけといったことを行っております。
 今後ともごみゼロ作戦を展開をするなど、排出抑制を推進するために積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#188
○高橋紀世子君 出たごみをどうにかするのではなくて、循環、システムとしてごみをゼロにすることを考えていかねばならないと思います。
 ごみを出さない社会を実現していくためには、生産の段階である入り口から問題を考えてみなくてはいけないと思います。生産段階での抑制の政府の取り組み方についてお聞かせください。
#189
○副大臣(風間昶君) 高橋議員のまさに入り口からどういうふうにしっかり循環型社会の構築に向かっていくかという御指摘は大変大事な問題だと思います。
 循環型社会形成推進基本法におきましても、物をつくる側のいわば責務というか責任、これをきちっと十一条で決めさせていただいております。ごみ出すな、循環利用をしなさい、ぐるぐるぐるぐるとこう回して使いなさいと。そして、それでもだめなら、つまりリユース、リサイクルがだめなら適正に処分しなさい、こういうふうに十一条では決めております。
 実際に経団連の呼びかけで、平成九年ですから四年前にはごみ対策を推進する上での自主行動計画をつくって、かねてからごみを出さないようにしよう、リサイクルしようということに取り組んでいるというふうに承知しております。
 具体的には、例えば化学製品の部分でいうと、ペットボトルを何か道路の猫寄せ防止のために使うというのでなくて、ペットボトルをさらにまたペットボトルにしていく、ペット・ツー・ペットという言葉があるようでありますけれども、つまり再びペットボトルの原料にしていくといったこととか、あるいはセメント製造業で、午前中の議論にもありましたけれども、肉骨粉だけじゃなくて、廃棄物、建築廃材のコンクリートの塊、アスファルトの塊をさらにセメントの原料にしていくという先進的な取り組みも企業の方でされておりますし、なおかつ、そういうものをつくるときに、できるだけごみとして出ていかないような形のものをつくると。つまり、生産して使ってもらうというためだけに物をつくったのが、使い捨てにならないように使った後どうするかというところまで一定の責任をとっていただくという、EPRという考え方があります。拡大生産者責任、こういうことも企業はやっていただく。例えば、寿命の長いもの、題材をシンプルなもの、そういうことをやっております。
#190
○高橋紀世子君 そういうことで、私も廃棄物が出たからそれをどうこうではなくて、システムの中に廃棄物ゼロのあれを考えていただきたいし、いきたいと思います。
 ありがとうございました。
 終わります。
#191
○委員長(堀利和君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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