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2001/11/22 第153回国会 参議院 参議院会議録情報 第153回国会 環境委員会 第3号
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2001/11/22 第153回国会 参議院

参議院会議録情報 第153回国会 環境委員会 第3号

#1
第153回国会 環境委員会 第3号
平成十三年十一月二十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月一日
    辞任         補欠選任
     愛知 治郎君     片山虎之助君
 十一月二日
    辞任         補欠選任
     片山虎之助君     愛知 治郎君
 十一月八日
    辞任         補欠選任
     段本 幸男君     田浦  直君
 十一月九日
    辞任         補欠選任
     田浦  直君     段本 幸男君
 十一月二十一日
    辞任         補欠選任
     小宮山洋子君     川橋 幸子君
 十一月二十二日
    辞任         補欠選任
     川橋 幸子君     小宮山洋子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堀  利和君
    理 事
                大野つや子君
                佐藤 昭郎君
                清水嘉与子君
                江本 孟紀君
                福山 哲郎君
    委 員
                愛知 治郎君
                小泉 顕雄君
                山東 昭子君
                段本 幸男君
                西田 吉宏君
                真鍋 賢二君
                大橋 巨泉君
                小宮山洋子君
                谷  博之君
                加藤 修一君
                風間  昶君
                岩佐 恵美君
                高橋紀世子君
   国務大臣
       環境大臣     川口 順子君
   副大臣
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
       環境副大臣    風間  昶君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  西野あきら君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山岸 完治君
   政府参考人
       内閣府沖縄振興
       局長       武田 宗高君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     高橋 恒一君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        遠藤純一郎君
       農林水産大臣官
       房技術総括審議
       官        大森 昭彦君
       農林水産省生産
       局長       小林 芳雄君
       林野庁長官    加藤 鐵夫君
       水産庁長官    渡辺 好明君
       経済産業大臣官
       房審議官     大井  篤君
       国土交通大臣官
       房長       風岡 典之君
       国土交通省総合
       政策局長     岩村  敬君
       国土交通省道路
       局長       大石 久和君
       国土交通省住宅
       局長       三沢  真君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    岡澤 和好君
       環境省総合環境
       政策局長     中川 雅治君
       環境省地球環境
       局長       炭谷  茂君
       環境省自然環境
       局長       小林  光君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (気候変動に関する国際連合枠組条約第七回締
 約国会議に関する件)

    ─────────────
#2
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、小宮山洋子さんが委員を辞任され、その補欠として川橋幸子さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(堀利和君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に内閣府沖縄振興局長武田宗高君、外務省総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君、文部科学省初等中等教育局長矢野重典君、文部科学省スポーツ・青少年局長遠藤純一郎君、農林水産大臣官房技術総括審議官大森昭彦君、農林水産省生産局長小林芳雄君、林野庁長官加藤鐵夫君、水産庁長官渡辺好明君、経済産業大臣官房審議官大井篤君、国土交通大臣官房長風岡典之君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土交通省道路局長大石久和君、国土交通省住宅局長三沢真君、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好君、環境省総合環境政策局長中川雅治君、環境省地球環境局長炭谷茂君及び環境省自然環境局長小林光君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(堀利和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(堀利和君) 環境及び公害問題に関する調査のうち、気候変動に関する国際連合枠組条約第七回締約国会議に関する件を議題といたします。
 川口環境大臣から報告を聴取いたします。川口環境大臣。
#6
○国務大臣(川口順子君) 気候変動枠組み条約第七回締約国会議が、十月二十九日から会期を一日延長して十一月十日朝まで、モロッコ王国マラケシュで開催されました。我が国からは、国会のお許しを得て、私が代表団長として出席をいたしました。
 今回の会合では、本年七月に開催されたCOP6再開会合において達成された京都議定書のいわゆる中核的要素に関する基本的合意であるボン合意に基づき、京都議定書の運用に関する細目を定める文書を決定することが目的でありました。私は、十一月七日から十日まで開催されたCOP7閣僚会合に出席するとともに、これに先立ち、ワシントンを訪問し、米国政府関係者との意見交換を行いました。
 本日は、今回の訪米の結果とCOP7での交渉の結果について、簡潔に御報告申し上げます。
 米国では、コノートン環境評議会議長、ハバード経済諮問委員会委員長、リンゼー経済担当大統領補佐官及びドブリアンスキー国務次官と会談し、両国は、気候変動が一つの地球規模でのアプローチを必要とする緊急の地球的規模の問題であることを認識し、協議を継続するとの共通認識を得ることができました。さらに、COP7における両国の密接な協力及び米国の積極的な議論への参加を求めました。私は、引き続きこの成果を踏まえ米国との協議を継続していく所存です。
 次に、COP7について御報告申し上げます。
 COP7において、我が国は二〇〇二年の京都議定書の発効を目指し、合意を達成すべく、積極的かつ建設的に交渉に臨みました。最終的に、ボン合意に基づき、COP6再開会合において合意されていた途上国支援に関する決定及び当時交渉が終了しなかった吸収源、遵守、京都メカニズム等に関する細目を定める文書が採択されました。これにより、京都議定書の実施に係るルールが決定され、京都議定書の二〇〇二年発効に向けた国際的機運は一層高まりました。
 今回会合における最大の焦点は、排出量取引等京都メカニズムに関するルール及び遵守制度の策定でした。我が国は、京都メカニズムの柔軟かつ幅広い利用を可能とし得る制約の少ないルールが作成されるよう主張し、そのように合意されました。
 また、遵守制度につきましては、我が国は、遵守を奨励する実効性のあるもので、多くの国に参加の道を開く制度とすることが重要である旨を指摘し、各国の合意形成に努力いたしました。その結果、遵守制度に法的拘束力を課すか否かの問題については、ボン合意を踏まえ、京都議定書発効後の第一回締約国会合で決定するとともに、法的拘束力のある遵守制度の受け入れは京都メカニズムの参加資格とされない形で合意を得ることができました。
 途上国の参加問題に関しましては、COP8で今後の協議の進め方に関する議論を開始することを今回会合で決定すべく、アンブレラ諸国とも協調しながら努力いたしました。しかしながら、途上国が新たな約束に関する協議を開始することを強く反対したため、協議が終わらずに、COP8に結論を先送りすることとなりました。また、途上国支援問題に関して、COP6再開会合において合意されていた特別気候変動基金、最貧国基金、京都議定書適応基金の三つの基金が正式に設立されました。
 吸収源の問題につきましては、我が国所要の吸収量三・七%を含め、各国の森林吸収による獲得吸収量の上限値が正式に確保されました。
 今回の合意を受けて、我が国においては、京都議定書の二〇〇二年締結に向けた国内制度の構築が最も重要な課題と認識しております。このため、去る十二日、政府は、地球温暖化対策推進本部を開催し、我が国も京都議定書の二〇〇二年締結に向けた準備を本格的に開始することを決定したところです。具体的には、京都議定書の目標を達成するため、現行の地球温暖化対策推進大綱を見直すこと、次期通常国会に向けて、京都議定書の締結の承認及び京都議定書の締結に必要な国内制度の整備構築のため準備を本格化することなどを決定いたしました。今後、これらの作業に全力で取り組む所存であります。
 堀委員長を初め委員各位におかれましても、地球温暖化対策の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 以上です。
#7
○委員長(堀利和君) 以上で報告の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○清水嘉与子君 おはようございます。
 川口大臣、御就任以来、本当に精力的に環境行政をリードしてこられたわけですけれども、特に地球環境の中でも地球温暖化問題に関しましては、昨年のCOP6ハーグの会議、そしてまたボンのCOP6再開会議、そしてまたマラケシュCOP7と、本当に大変な国際交渉を見事に乗り切られて、本当に御苦労さまでございました。敬意を表する次第でございます。
 一九九七年に採択されたこの京都議定書、四年間の国際交渉の末に運用ルールでございますマラケシュ合意としてまとまったわけでございますけれども、私もCOP5に参加させていただきまして、このときに、二〇〇二年に発効させようということが決まったというか、いろんな国から発言がありまして、それが現実のものとしていよいよ歩み出したという、こういうことを大変うれしく思うわけでございます。
 一時は、本当にこれが合意できるんだろうかと危ぶまれた時期もあったわけでございますけれども、こうした合意にこぎつけたこと、やはりこれは地球環境を守ろうと政策決定をする大臣たちの本当に大きな良識、英断だというふうに思っております。
 そこで、幾つか大臣にお伺いしたいんですけれども、実際ボン合意を受けて、そしてマラケシュでもう最終合意をどうしてもしなきゃいけないということで大変な決意を持って行かれたと思うんですけれども、まず最終合意をなし遂げるために大臣としてどのような方針でこの会議に臨まれたのかというところから伺いたいと思います。
#9
○国務大臣(川口順子君) マラケシュで最終的に合意をすることができましたのは、清水委員を初め私の前任の方々が敷いてくださったレールがありまして、それに乗りまして交渉をさせていただいたわけでございまして、各国の二〇〇二年までの発効という共通した思いをベースに、みんなで一生懸命に交渉をしたということだったかと思います。
 我が国は、京都議定書の二〇〇二年の発効を目指しまして、COP7で合意を達成すべく最大限の努力をするということをずっと申し上げてまいりまして、その方針のもと交渉に臨んだわけでございます。
 私は、ボンで得られた政治的な機運が失われないようボン合意を尊重することが最も重要であるということを認識いたしまして、特に幾つかのことを目指しまして交渉に臨みました。その幾つかのことと申しますのは、一つは、京都メカニズムにつきまして柔軟かつ幅広い利用を可能とするようなものとすること、二番目に、遵守制度につきまして遵守を奨励する実効性のあるもので多くの国に参加の道を開くものとすること、三番目に、途上国の参加問題についても何らかの前進が得られること、この三つが基本的な認識でございまして、これに基づきまして交渉を行いました。
 以上です。
#10
○清水嘉与子君 大臣からは、この報告でもございますけれども、我が国の主張がほぼ認められた形で京都メカニズムのルールが決まったというふうなお話がございました。吸収源につきましても、既にボン合意におきまして日本が主張しておりました吸収量三・七%を確保していたわけでございますし、マラケシュの合意は日本にとってかなり満足のいくようになったということでございまして、これは言いかえれば、当然のことながら議定書発効の環境はもう十分整ったということだというふうに私は思うわけでございます。
 ところで、それはそれなんですけれども、アメリカはとにかく今回は明確に態度を、抜けているわけでございますから、この京都議定書を本当に発効させる、国際社会が動き出すためのかぎというのはやっぱりロシアが握るかなという感じがするわけです。そのロシアが、COP7におきまして吸収源の問題あるいは遵守の問題につきましてもかなり強硬な主張をしていたというふうに伺うわけなんですけれども、ロシアにとってマラケシュの合意というのはどのようなものだったんでしょうか。そのお話を伺いたいと思います。
#11
○政府参考人(炭谷茂君) COP7におきましては、ロシアは大きな点で二点主張していたわけでございます。
 一つは、森林管理による吸収量の上限として三千三百万トンの確保を求めたことが第一点、第二点といたしまして、遵守制度の法的拘束力の有無に関しては、我が国と同様、ボン合意に従い議定書発効後の第一回の締約国会合に先送りするという主張を主にしておりました。これらの点については、いずれもロシアの主張に沿った形で最終合意がされたところでございます。
 ロシアは、COP7の閉会時においてベドリツキー首席代表が、COP7での合意がロシアの締結への道を開いた旨のステートメントを行っておりますので、今回の合意に対して一定の評価をしているものと思料しております。
#12
○清水嘉与子君 今のお話で、ロシアはもうマラケシュで言ってみれば大変な大盤振る舞いを受けたということでございまして、当然今おっしゃったように議定書の批准に向けた作業が進められていくと考えられるというふうに思います。
 ところで、アメリカ抜きでも、五十五カ国以上の締約国で、そしてこの中に一九九〇年におけるCO2総排出量の五五%を占める附属書Tの締約国が含まれていることという発効要件があるわけでございますけれども、これは実際に各国の状況を見ながら二〇〇二年中に満たすことというのはかなり確率が高いというふうに見てよろしいでしょうか、局長、いかがですか。
#13
○政府参考人(炭谷茂君) 発効要件といたしましては、五十五カ国以上の締結と、それから締結した附属書T国、これは先進国でございますけれども、九〇年における二酸化炭素の排出量がすべての附属書T国の先進国の合計の五五%以上の両方を満たしているということが必要でございます。五十五カ国の条件につきましては、既に四十三カ国が締結しているところでございますけれども、一方の五五%の条件につきましてはルーマニアのみが締結をしており、その割合は現在のところ一・二%にとどまっていると承知しております。
 しかしながら、今回のCOP7での合意を受けまして、EUを初め先進各国等において二〇〇二年の京都議定書発効を目指して締結に向けた動きが加速されるというふうに思いますので、京都議定書発効の可能性は高まってくると思っております。
#14
○清水嘉与子君 ありがとうございます。
 次に、アメリカの問題なんです。世界最大の温室効果ガス排出国でありますアメリカの参加をどう促していくのか。
 これまで大臣、相当努力をされておられたことを見ているわけですけれども、このマラケシュの前にもアメリカに寄られて多くの方々にお会いしてお話をしてきた、そしてCOP7における積極的な参加を求めてきたというお話も先ほど御報告いただいたわけでございますけれども、マラケシュにはどのようなアメリカの参加があったのかという点をまずお伺いしたいと思います。
#15
○国務大臣(川口順子君) アメリカの参加ということは、委員もおっしゃいましたように、アメリカは地球温暖化ガスの最大の排出国でありますので非常に重要なことだと考えておりまして、この点は今までも努力をいたしましたし、今後とも引き続き努力をしなければいけない大きな課題であるというふうに考えております。
 マラケシュの会議におけるアメリカの参加でございますけれども、アメリカはアンブレラグループの一員といたしましてアンブレラのほかの国々と非常に協調的に議論をしたと思います。かなりの重要な部分について、会議の表の場でこそ発言は少なかったといいますか、この点につきましてはアンブレラグループはカナダが代表いたしまして今回は発言をしていきましたので、アメリカが表の場で直接に発言をすることはほとんどなかった、若干あったかもしれませんが、と思いますけれども、アンブレラグループの中での議論におきましてはかなり積極的に参加をしたというふうに私は考えております。
#16
○清水嘉与子君 仄聞するところによりますと、アメリカの連邦議会におきましても、アメリカの気候変動問題に積極的に取り組むための法案を共和党、民主党両サイドの議員からも出されていたり、あるいは幾つかの州においては温室効果ガスの削減目標が設定されたり、あるいは企業の中にも排出量取引への取り組みが始まりつつあるというような話も聞くわけでございます。マラケシュにも出てきて、そういう意味ではCOP7の中での参加もあったというふうに伺っているわけですけれども、ブッシュさんが、アメリカが京都議定書からの離脱を表明してからアメリカは新たな代替案を出すということで作業を続けていたかと思っていたんですけれども、今までに出てまいりません。
 アメリカの世論は、ですからそういう意味ではいろんなことで動いてはいると思うんですけれども、アメリカの政府自体の地球温暖化防止への対応は一体これからどうなるのかということと、それから、日本は当然のことながら引き続きアメリカを取り込む努力をしなきゃいけないと思うんですけれども、それを具体的にどんなふうに進めていかれるのか、お伺いしたいと思います。
#17
○国務大臣(川口順子君) アメリカは、ことしの三月のブッシュ大統領の京都議定書不支持の発言以来、ずっと国内でさまざまな温暖化問題へどうやって対応していくかということについての議論を重ねてきていると認識をしております。
 私は、ことし四月と七月と九月の三回にわたりまして、それからモロッコに行く前の直前も含めますと四回、アメリカの首脳と直接に会って議論をいたしておりますけれども、時間がたつにつれて具体的な取り組みの案が具体化してきているという印象も持っております。九月十一日の同時多発テロがなければ事態はかなり違っていたのではないかという印象も持っております。
 今後どうやって働きかけをしていくのかということについてでございますけれども、アメリカについては、引き続き中で議論をしていくということでございますので、他の案件がさまざまある中ではありますけれども、閣僚レベルでの議論が早く行われることを私としてはずっと要望をしてまいりました。
 二国間の、日本とアメリカとの間の環境についてのハイレベルの協議の場、それに基づくまた事務レベルの議論の場というと、もう日本は持っておりまして、この場の意味についてはアメリカも非常に高く評価をしているところでございますし、日本も当然この場は高く評価をしております。十一月のマラケシュの前に訪問をいたしましたときには、アメリカとの間で、気候変動は一つの地球規模でのアプローチを必要とする緊急の地球的規模の問題であるということについて共通の認識を持ち、それから、協議を継続していくことが重要であるということも共通の認識として確認をいたしております。
 こういった今までの訪米の成果も踏まえまして、すべての国が一つのルールのもとで行動することを目標に、アメリカの建設的な対応を引き続き求めるとともに、開発途上国も重要でございますので、これを含めた国際的なルールが構築されるように最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
#18
○清水嘉与子君 一層の努力をよろしくお願いをしたいと思います。
 そこで、今度、国内対策なんですが、これが結構二〇〇二年への歩みをするためにも大変な問題であろうかというふうに思っております。
 そこで、地球温暖化対策推進大綱を見直すということが地球温暖化対策推進本部で上がっているわけでございますけれども、この地球温暖化対策推進大綱、毎年フォローされているということで私も見せていただいているんですけれども、確かにいろんなことが進んではいるんでしょうけれども、各省の施策がもうとにかくばっと並んでいるだけで、一体これは成果が上がっているのかどうか、本当を言ってよくわからない点がございます。
 実際には、一九九七年の温室効果ガスの排出量が六・八%もふえているということから見ると、今のままではちょっと成果が上がりにくいのではないかというふうに思うわけでございまして、大綱の見直しに当たりまして、現在の大綱の一体どこが問題なのか、そしてどのような見直しをするのか、そのポイントを局長に教えていただきたいと存じます。
#19
○政府参考人(炭谷茂君) まず、推進大綱の前提となっている条件が今日の状況として変わってきている点を見直さなければならないと考えております。
 例えば、原子力発電所の新増設の状況、特にそれから旅客の輸送量でございます。最近、むしろ産業よりも運輸、民生の分の増加が大きいわけでございますけれども、このような輸送量の将来見通しというものを見直し、社会経済情勢の変化を踏まえた見通しというものが重要だろうというふうに考えております。
 それから、先生御指摘になりましたように、既に温室効果ガスが六・八%、一九九九年のときに増加しておるわけでございます。したがって、現在の大綱ではやや二〇〇八年の状況に対応できないということだろうと思います。
 それから、現在の大綱の一つの大きい問題点は、それが果たしてどの程度進捗しているのかという検証システムがないというところも問題ではなかろうかというふうに考えているわけでございます。
 以上のような諸点にかんがみまして、いずれにしろ二〇〇八年から二〇一二年の第一約束期間において目的を達成するということが京都議定書上義務づけられているわけでございますから、それまでの間の六年間を上手に使いまして、その達成のための施策、具体的な施策かつそれが定量的にある程度あらわれている施策というものを入れていくということで見直しをしていきたいというふうに考えております。
#20
○清水嘉与子君 今おっしゃったように、ある程度数値目標を含めて検証していくというお話でございます。ぜひそれは、だれがどういうふうにして検証するのかということもあると思いますけれども、実のあるものにしていただきたいというふうに思っております。
 ところで、温暖化対策を進めるに当たりまして産業界からの抵抗というのが結構あるわけでございまして、もう既に自主的な取り組みをしているじゃないか、あるいはこれ以上温暖化対策を進めれば産業の空洞化あるいは雇用への影響、こういったことがあって我が国経済への悪影響があるんじゃないかというふうな懸念が聞かれるわけでございます。
 推進本部の決定におきましても、地球温暖化対策の推進に当たっては経済の活性化につながる環境と経済の両立に資するようにということがうたわれているわけでございますけれども、具体的にどのような取り組みができるんでしょうか。これは政務官にお伺いしたいと思います。
#21
○大臣政務官(西野あきら君) お答えを申し上げます前に、衆議院と違いまして参議院の当委員会では、ただいま御質問をいただいております清水先生、さらには真鍋先生等は歴代の環境庁長官並びに大臣を御経験されたというだけありまして、非常に私もその先生からの御質問を受けますと、殊さら重みを感じながら当委員会に臨んでおる次第でございます。
 ところで、この京都議定書の排出ガスの削減の目標値を達成をいたしますために、お示しのとおりさまざまな方法があろうかというふうに思いますが、まず一つは国内対策の推進であるというふうに思いますし、その二つは先ほどお話がありましたとおり京都メカニズムの構築だろうと、このようにも思いますし、またさらに吸収源対策についての問題だろうというふうに思います。
 その中で、国内対策を実施していきます上において、大変経済的な影響、産業界に与える影響というものもこれは決して避けて通ることができない問題であろうというふうに思いまして、そういう意味では非常に一面で懸念する向きもあるわけであります。
 しかし、そればかりではございませんで、一方では削減の効力、効果を出すためにいわゆる環境産業というものがあるわけでございまして、例えば省エネの機器なんかを生産いたします場合、そういった環境産業の生産の増加というものが考えられるわけであります。もう一つには、革新的な技術開発というものもふえてくるだろうというふうに思いますし、また、ふやさなければならないというふうに思っております。
 例えば、昨日も自民党の党本部の前で燃料電池の自動車の展示があったわけでございます。自動車運輸部門についても大きな課題がございますので、例えば現在多く使われておりますガソリン車とそれから天然ガスと比較しますと、大体天然ガスの方が二〇%程度のCO2の削減になろうかなと、このように思われます。さらに、ガソリン車と今出てきておりますハイブリッドカーを比較いたしますと、何と排出ガスは半分になる、このように見られておるわけでございます。
 さらにまた、CO2でございますから、CO2の中のC、いわゆる炭素を取り除くことができますならば、炭素だけを何らか固定化させて処理するという革新的な技術がいずれこれはもう開発されてくるだろうと期待もしておりますし、ぜひそうあってほしいというふうに思います。そういう革新的な技術の開発というものへの投資が当然ながらふえてくる、このように思っております。
 三つ目には、やはり環境に優しい消費というもの、そういうものにシフトする必要があるだろうというふうに思います。例えば太陽光発電、さらには屋上緑化とか、さらには共同住宅を建てるだけでなくて、共同住宅の周辺に水のせせらぎ、あるいは緑の潤い、そういうものも加味した共同住宅の環境整備をするということも大きな効果をもたらすことだろうというふうに思っております。
 そういうことをすることによって、GDPがこのような温暖化対策を講じることによって低下をするという懸念は、今申し上げたようなさまざまな方法等に応じて私どもは必ずそのマイナス点はカバーできるんではないか、そういう期待もいたしておるところでございます。
 中環審におきましても約百種類ぐらいの対策技術を既に出しておるわけでございますが、これらの設備投資の費用というものも、確かに投資をした当初は費用がかかるわけでございますが、それが五年、十年使用することによって、最終的には逆の経済的効果というものもあるのではないかというふうに思っております。
 さらに、二〇〇八年から京都メカニズムが活用されることになるわけでございますから、排出量の取引が他国からの、海外からの購入とのコストを比較対照しまして安価な方法を選ぶことができるという費用効果的な取り組みも可能になってくるだろうというふうに思っております。
 最後に、いずれにいたしましてもこの目標を達成いたしますためには、経済界の自主的な創意工夫を大いに期待いたしながら、我が国の経済がこれ以上停滞しないように、むしろ活性化に資するように諸制度の整備あるいは構築を目指して取り組んでいく必要があろうかというふうに思っております。
#22
○清水嘉与子君 環境ビジネスといいますと、ちょっと環境省は引いたような印象も受けられるんですけれども、今おっしゃったように非常にいろんな新しい発展があると思いますので、どうぞいろんなアイデアを積極的に出していただけたらというふうに思います。
 副大臣にもちょっとお伺いしたいんですけれども、京都議定書の目的達成のためにはどうしても国民一人一人のライフスタイルを変更させなきゃいけないということはもうかねてから言われてきているわけですけれども、実際問題として、ことしの七月に内閣府で行いました世論調査の結果を見ましても、京都議定書の内容を知っている人というのは二割にも達しないくらいまだまだ知名度が低いわけですね。そこで、環境省が進めております地球温暖化防止活動推進センターなんというのもつくって、そこを拠点にしていろいろ活動しようとしたところ、余りふえていないというようなことで、どうもそういった活動が具体的に盛り上がっていない。しかし、一方において、環境問題に関心を持っている人は物すごくたくさんいるというふうに思います。
 そこの辺をどんなふうに知恵を出して国民一丸となった取り組みを進めるようにするのか、この辺について副大臣のお知恵をぜひ御披瀝いただきたいと思います。
#23
○副大臣(風間昶君) おっしゃるとおりでございまして、地球温暖化対策本部におきましても国民一人一人がライフスタイルを変えるんだということを決定させていただいて、政府だけじゃなくて国民の皆様方の一層の取り組みをどう図っていくかということが大事でございます。
 政府においては、今、先生がおっしゃった温暖化防止活動推進センター、まだこれも十道県しかできていませんし、府県がそれぞれ委嘱をさせていただいている地球温暖化防止活動推進員というのも十六道県で千二百七名という、ある意味ではまだまだの状況でございますから、さらに進めさせていただかなきゃならないというふうに思っておりますし、やっぱり市民とかNPOの方々とのパートナーシップをどれだけ拡大していくかということが一番のキーポイントになるかなというふうに思います。
 そういう意味では、大臣、おととい衆議院の委員会でも答弁されていましたけれども、みずからが車に乗らないとか、あるいは保温ポットの電源を切っておくとか、冷房の温度を一度高くしたりあるいは暖房を一度低くしたりということも大臣みずから取り組まれていますから、そういう実態も含めて私どももさらに周知また御理解をいただけるように図っていきたいというふうに思っておるところでございます。
#24
○清水嘉与子君 今、具体的なことをおっしゃいましたけれども、これから国民各層、企業も自治体もすべてが協力しなきゃいけないわけでございますけれども、例えば企業にさらなる省エネ技術を求めるだけでなくて、例えば夏の暑いときに最高電力の消費量に合わせて、電力を需要に合わせて供給しようということを考えられるわけですけれども、そうでなくて、夏の暑い、本当に数日のためにだったら国民が電力を使わないようにするとかいうようなこともぜひ視野に入れて方向を出していただければ協力は幾らでもできるんじゃないかというふうに思うんです。本当に、町の中を歩いてみましても、電力のむだ遣いがいっぱい目に余るわけでございまして、そういうときに少し控えることはだれでも協力できると思いますので、そういう国民の意見を募ったりアイデアを集められれば物すごくいいと思いますし、ぜひそんなこともやっていただきたいというふうに思うわけでございます。
 最後になりましたけれども、地球温暖化対策におきます政府の推進体制なんです。マラケシュから帰られてもう本当に日を置かずに総理の主導によります推進本部が開かれて、そして京都議定書締結に向けた政府の取り組み方針が決まったと。非常にタイムリーだったし、また環境省の役割もはっきりと示せてよかったんじゃないかというふうに思うわけです。
 ただ、これをこれから政府全体でどういうふうに取り組んでいくのかという問題でございます。環境省は、当然こういった国際交渉には一番前に出ていろんな活躍をされてくるわけですけれども、実際に国内対策となりますと予算にしても権限にしても非常に制約されたものになっているわけです。もちろんそれぞれ各省がいろんな取り組みをしておられるわけでございますけれども、それをどうもばらばらにやっていたのでは余り効果がないんじゃないかというふうに思うわけです。
 来年度の予算要求で、例えば地球環境問題にかかわります各省の予算を見ますと、これも今ちょっと見ましたら、十二省庁くらいがそれぞれ要求をしているわけですけれども、環境省の予算なんて本当にわずかなものでございまして、結構いろんなところでいろんなことをやるんですけれども、配分の仕方を見ると、これまでの予算要求の仕方、配分をされたものに対する上積みくらいのことで、各省のがもう初めから決まっているわけですよね。
 そういうことを考えますと、とっていただくのはいいんですけれども、これから使い方に関してもう少し知恵が出ないんだろうかと、省益を超えて。もう今度は環境省が中心というとまたいろいろあるかもしれませんけれども、地球環境担当大臣ということで、この地球規模のために使われる予算を本当に優先度の高いものから使っていく。いろんな省庁がいろんなアイデアを出していますけれども、本当に優先度の高いものから使っていくような形でやられたらどうかというふうに思うんです。
 さっきの、国民一人一人に何かといっても、環境省だけ幾ら頑張ってもだめです。いろんなアイデアを、各省が一斉にその予算を使ってやるというようなことは必ずできるんじゃないかと思うんですけれども、私は環境省に大変期待はしているんですけれども、そういったぜひ地球環境担当大臣のリードのもとで、こういった政府の対策を進めていくことに関しての御決意を伺って、私は最後にしたいと思います。
#25
○国務大臣(川口順子君) 清水委員のおっしゃられました問題意識というのは私も強く持っております。
 地球環境問題、地球温暖化関係は、関係している省庁が非常に多く、またそうした関係している省庁が連携を強く行って対応をしていくということが非常に重要だというふうに思います。その関係では、環境省では地球環境保全に関する関係省庁の経費の見積もりの方針の調整ということができることになっております。
 それから、委員が今おっしゃっていただきましたように、地球温暖化対策推進本部の会合という場がございまして、これは総理が本部長で関係閣僚が構成委員になっているわけでございますけれども、そこの場で地球温暖化対策推進大綱を策定し、またそのフォローアップをずっと行ってきております。
 この場を活用いたしまして、特にこれから二〇〇八年までの間、余り期間があるわけではございませんので、各省が今考えている政策が本当に委員おっしゃいますように実効性のある結果につながっているかどうかという観点から、やはりきちんと予算の使い方あるいはその成果も考えていく必要があるというふうに思います。この本部の場を活用いたしまして、政府一体となって温暖化の対策を推進していきたいと考えております。
#26
○清水嘉与子君 終わります。
#27
○大野つや子君 大野つや子でございます。
 二十一世紀最初の年に、地球温暖化に関する国際的取り組みについて大きな合意が成立し、京都議定書の発効の目途がついたことは、この二十一世紀が地球温暖化に立ち向かう世紀であるということの象徴のような気もいたしております。本年三月の米国の不支持表明によりまして京都議定書は死文化したとまで言われておりましたが、見事によみがえったということだと思います。その立て役者のお一人が、ボン、マラケシュでの徹夜の交渉をまとめ上げられました川口大臣であることはだれもが認めるところでございます。大臣の御尽力に敬意を表する次第でございます。
 大臣に、清水先生とは少し異なる角度から何点かお尋ねをしたいと思っております。
 まず、マラケシュでの最終日、大臣が粘り強く交渉を続けておられましたことは私どもは承知いたしております。しかし、一部から交渉を遅延させたとの批判も上がっておりましたが、実際の交渉の状況はいかがだったのでしょうか、お尋ねいたします。
#28
○国務大臣(川口順子君) マラケシュでの会議は、二〇〇二年における京都議定書の発効を目指して最大限の努力をするという方針のもと、私としては最大限の努力をいたしたつもりでございます。
 ただ、その合意の内容といたしまして、京都メカニズム遵守制度、排出量の推計、報告、審査のルールの間には相互に関連をする論点が非常に多くございまして、それから交渉が細部に、これは法的な文章をつくることが目的でございましたので、かなり細部の細かい議論に話が及びまして、交渉がそういう意味では非常に難しかったということでもございました。
 特に、京都メカニズムを実際に利用し得るルールとすることは、我が国だけではなくてアンブレラ諸国にとって京都議定書の目標を達成する上で極めて重要であったということでございまして、京都メカニズムの利用につきまして将来の不透明性を排除することがぜひとも必要であるということを判断いたしまして、アンブレラ諸国一丸となりましてこの点につきまして交渉をいたしたわけでございます。
 国連の会議の場というのは国対国ではございませんで、グループ対グループでの交渉を行いますので、他のグループとの間での交渉及び他のグループにおいてそのグループ内の意見のコンセンサス、意見をまとめるということに時間がかかりましたけれども、最終的には各国の理解を得ることができて全員で共有するところとなったということだったと思います。
#29
○大野つや子君 ただいまのお話で、最終的には各国と理解を共有できたというようなお話でございまして、大臣が大変粘り強く交渉なさった成果であろうと思います。
 次に、ボン会議、マラケシュ会議と大臣のそのような粘り強い交渉の結果、マラケシュ合意ができたわけでございますが、マラケシュ合意について大臣の御批評といいますか、御評価をお伺いしたいと思います。
#30
○国務大臣(川口順子君) マラケシュでの合意は、参加をしているすべての国がここで合意をすることが非常に重要であるという認識のもとで努力し合った成果であったというふうに私は思っております。特に、最大の争点は排出量取引等の京都メカニズムに関するルール及び遵守制度の策定でございました。
 先ほどもちょっと申しましたけれども、京都メカニズムについては、その観点から申しますと予見可能で実行ができる、そういった制度になったというふうに思っております。それから、遵守制度につきましては、法的拘束力のある措置を課すか否かについては京都議定書の発効後の第一回の議定書締約国会議で決定するということ、これはボンで合意をされたことでございますけれども、それが正式にそういう形になったということと、それから吸収源についても各国の上限が定まって、これで二〇〇二年の発効に向けての国際的な機運がますます高まった、そういう評価をいたしております。
#31
○大野つや子君 ありがとうございます。
 いよいよ京都議定書の発効の目途がついたわけでございますが、同時に京都議定書の発効後のお話もしなくてはならないかと思います。
 二〇一〇年ごろには、途上国の二酸化炭素の排出量が先進国の排出量を上回るとも言われております。途上国の参加問題に取り組む必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。
#32
○政府参考人(炭谷茂君) 途上国の参加問題は、先生御指摘のように地球温暖化対策の実効性を確保するという観点から、米国の参加問題と同様に重要な課題であると認識いたしているわけでございます。
 途上国の参加を促すためには、まず地球温暖化対策に取り組む途上国の努力を支援することも重要だと考えております。このため、我が国では、七月のボン会合でも表明したところでございますが、京都イニシアチブ等のもとで一九九八年以来約七十四億ドルの支援を行うなど、地球温暖化に関する途上国支援を積極的に行ってきております。また、我が国は、COP7の場においても途上国の参加問題に関し、来年のCOP8で今後の協議の進め方に関して議論を開始することを決定すべく、アンブレラグループとともに努力したところでございます。
 最終的には、先ほど大臣からも御説明ありましたけれども、COP7では途上国側が新たな約束に関する協議を開始することに強く反対したことから協議が終わらず、COP8に先送りされることになったところでありますが、我が国といたしましては、地球温暖化対策の実効性を確保するためにはすべての国が温室効果ガスの削減に努めることが必須であると考えておりますので、引き続き、途上国を含めた国際ルールが構築されるよう最大限努力していきたいと考えております。
#33
○大野つや子君 ありがとうございます。積極的な役割を果たしていただきたいと存じます。
 COP7での合意を受けまして、今度はその合意を着実に実施する、我が国が京都議定書を締結するということが最も重要と思われます。十二日の政府地球温暖化対策推進本部で、二〇〇二年京都議定書締結に向けた準備を本格的に開始する旨決定いたしたことは大変意義深く、ぜひ全力で取り組んでいただきたいと思っております。
 そこで、次に、この本部決定では、「次期通常国会に向けて、京都議定書締結の承認及び京都議定書の締結に必要な国内制度の整備・構築のための準備を本格化する。」とされております。この本部決定に従い、次期通常国会に京都議定書の担保法案が提案されることになろうかと思いますが、その点をお伺いしたいと思います。
#34
○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃられましたように、マラケシュでの会議が終わりました次の週の最初の月曜日に、地球温暖化対策推進本部の会合を開いていただきまして、そこで地球温暖化対策推進大綱の見直しを行うということと、京都議定書締結の承認及び京都議定書締結に必要な国内制度の整備構築のための準備を本格的に開始するということを決めていただき、開始したところでございます。今後、この決定を踏まえまして、地球温暖化対策推進大綱を見直して新たな計画を策定することといたしました。
 それから、目標達成のため、個々の対策の導入量、削減量の見込み量やこれを促進するための施策等を明らかにし、その進捗状況や効果について定期的に評価、検証していくことを国内法上位置づけたいと考えております。
 これらを含めまして、二〇〇二年の締結を目指しまして、引き続き全力を尽くしていきたいと考えております。
#35
○大野つや子君 次期通常国会に向けて全力でお取り組みいただく旨の御答弁、心強く思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、マラケシュ合意で吸収源が正式に確保されることになりましたが、これはあくまで枠にすぎないと思います。実際に吸収源対策を着実に行うことが重要であると思われます。
 私の地元岐阜県も大変森林が多い県でございますが、近年、木材価格の低迷等によりまして間伐など森林管理が手おくれ状態になり、森林の荒廃が多く見られるようになっておるところでございます。森林の多様な機能の持続的な発揮を確保する施策のため、法整備も本年なされましたが、森林吸収源の対策について今後具体的にどのように取り組んでいらっしゃるのか、林野庁の御見解をいただきたいと思います。
#36
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、先生からお話ございましたとおり、京都議定書におきましては森林の吸収源の保全及び強化が地球温暖化対策の一つとして位置づけられたわけでございまして、COP7におきましても、年間千三百万炭素トンということで、基準年の排出量の約三・九%分につきまして第一約束期間において掲上できる森林経営による吸収量の上限値として認められたところでございます。
 林野庁といたしましては、先ほどお話がございましたとおり、こうした地球温暖化防止を初めとする森林の多面的機能を持続的に発揮させるため、先般、森林・林業基本法ということで林業基本法を改正いたしたところでございますし、また森林・林業基本計画というものを閣議決定していただいたところでございます。
 そこの中では、重視すべき機能に応じました森林施業をきちっと行っていくということ、あるいは木材の有効利用を着実に進めていく、さらには森林、林業に対する国民理解の醸成に努めるというようなことで、幅広い観点から森林施策の推進に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
 これらを通じまして、COP7での合意を踏まえた吸収量の確保に努めてまいる考えでございますけれども、お話ございましたとおり、現在の森林、林業を取り巻く情勢は大変厳しいものがあるわけでございます。木材価格は低迷しておりまして採算性がとれないというような状況も出かけているわけでございまして、そういった中で、森林所有者みずからがなかなか森林経営自体に関心が薄れてきているという話もあるわけでございまして、そういう中でございますので、この新たな基本法にのっとりまして、森林・林業施策の一層の推進を図ることが必要だというふうに考えているところでございます。
 いずれにしましても、削減目標に算入し得る吸収量は一九九〇年以降に人為活動が行われた森林の吸収量に限られるわけでございまして、こうした観点からも森林の整備保全を着実に進めていくということが大変重要であるというふうに思っているところでございます。
 今後ともよろしくお願い申し上げます。
#37
○大野つや子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、京都議定書の目標達成のためには、本部決定にもありますように、国民一人一人のライフスタイルを変革すること、そのために国民の理解と行動を促していくことが重要だと考えます。
 私自身、できるだけ多くの国民の方々に温暖化問題の重要性を知っていただき、また行動に立ち上がっていただきたいというような意味も込めまして講演などでもお話をさせていただいているところでございますけれども、環境省においても、パンフレットをつくって配布するといった活動だけではなくて、役所を出て直接国民や企業の方と語り合うといったような取り組みが必要ではないかと私は考えておるのでございますけれども、お考えを伺いたいと存じます。
#38
○副大臣(風間昶君) 先生の日ごろのそういった国民との対話を直接されていることに、私も、また川口大臣も、国民の皆さん方やあるいは企業の方々と直接対話をするということは、必要性についてはもう重々認識をさせていただいているところでございます。
 先ほどの清水先生の御質問ともちょっとリンクする話でございますので重ならないように答弁をさせていただきたいと思いますが、今月二十日、環境省におきましても、国民の皆様方に理解をしていただき行動を起こしていただく取り組みをさせていただくために、地球温暖化防止国民生活推進室、これ役所的な発想で済みませんが、設けさせていただきました。十人でございます。この部屋を中心にしまして、国民の皆さん方からの御意見やあるいは御要望を踏まえたライフスタイルの変革を促していくために、ここからアイデアを発進する、情報発進する。そしてまた、市民やNGOやNPOの皆さん方からアイデアをいただいて、先ほど清水先生の御提言にもありますように、アイデアを生み出して生かして実施していきたいというふうに思っているところでございます。
 また、京都会議が行われたのは十二月でございまして、来月から地球温暖化防止月間でございますから、そういう意味で、NGOや企業の皆様方と連携をいたしまして、ライフスタイル見直しフォーラムというのを十二月二日から八日、新宿のワシントンホテルの隣にありますパークタワーでやらさせていただく予定になっております。
 こういったフォーラムはあちこちで行われておりまして、これまでも環境省は、省に設置されたことに伴って、川口大臣みずからが国民の皆さん方と直接対話を、川口順子と語るタウンミーティングというのを開催させていただきました。これが引き金になって今の小泉内閣の内閣タウンミーティングになっているというのも事実でございます。
 一月十七日、東京都で行われたときは七百人の方々がおいでになっていただきまして、これまで六回、少ないところで二百二、三十人でございましたけれども、いずれにしても、三百から四百人ぐらいの地域の国民の皆さん方と直接対話を、川口大臣が環境問題に伴うプレゼンテーションを行った後、対話をさせていただいて御意見をいただいているということで、十二月八日、岡山でも第七回目の川口大臣と語るタウンミーティングを開催させていただいて、国民の皆さん方にライフスタイルの変革を御理解、また推進をしていこうというふうに図っているところでございます。
#39
○大野つや子君 ありがとうございました。
 大臣の対話を通して国民と語る、そういう姿勢というものは大変大切であると思います。今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 私も国民の皆様とお話をする中で感じることがございます。暮らしの中での排出削減を進めていくのには、我慢論といいますか、我慢論だけを説くばかりではいけない、難しいですねというようなお話も返ってくるわけでございますので、皆様が自然と排出削減につながる行動をとることができるように導いていくための仕組みなり仕掛けなりをつくるというようなことも大切じゃないかなということも考えますけれども、どのようなお考えか、政務官にお尋ねいたします。
#40
○大臣政務官(西野あきら君) ただいま大野先生からのお示し、まさしく御指摘が当たっている向きがございます。これらの効果を生み出すためには、国民一人一人が、あるいは各層において、お示しのように、強制的なものではなくて自然体で取り組むことができる、そういう仕組みを仕掛けるということは実に大事なことだろうというふうにも思っております。
 例えば例を申し上げますが、家庭で今使っていますガスなんかは比較的外部に炎が出ているんですね。それを内向きにするとか、内炎式というんですかね、そういうガスコンロといいますかガステーブルにするとか、あるいは先ほども少し話が出ておりましたが、テレビにしてもそうでございますし、家電製品の中で待機している電力というのが相当あるようでございまして、これらを節電いたしますと、おおむね現在よりも一〇%ぐらいは節電ができるのではないか、こういうふうなデータも出ておるわけでございますし、あるいは家電の中でトップランナーというものがございまして、あるメーカーにおきまして一定の基準をクリアしているいわゆるトップランナーがあるわけです。他のメーカにおいてもその基準に到達をしていただくような義務づけもやっておるわけでございまして、このような取り組み、その他、電気の消費量が低下をしていくためのそういう啓蒙というものも大事だろうというふうに思っております。
 またさらには、サマータイム制度の導入ということについても検討する必要があるのではないかというふうに思いますが、いずれにしましても、今、風間副大臣が答えましたとおり、いわゆる国民のライフスタイルを一変させる、自然体でありながら変わっていく、そういう仕組みをぜひ国としても環境省としても取り組んでいく必要があるのではないかというふうに思っておるわけでございます。
 そういう意味で、今、副大臣がお答えをいたしましたとおりの国民生活推進室、直ちに環境省でも設置をいたしたところでございますので、その中で組織だとか事業だとか、あるいは国民各層から新しいアイデアを生み出して提案をしていただけるような、そういう仕組みもぜひ実施をしていきたいというふうにも思っておるところでございます。
 大野先生のお示しのとおり、国民が我慢するだけ、我慢論だけではなくて自然体で取り組みができるように、精いっぱいの取り組みを展開していきたいというふうに思っております。
#41
○大野つや子君 ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。
 時間も参りましたので、最後になりますが、政府及び国民各界各層が一丸となって取り組みをリードしていくのは環境省にほかならないと思っております。京都議定書の二〇〇二年締結に向けまして大臣の強いリーダーシップを期待いたしますとともに、ここで再度御決意をお伺いし、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。
#42
○国務大臣(川口順子君) 二〇〇二年の締結を目指してこれから作業をやっていくわけでございますけれども、その中にあって、政府が一体となってこの作業を進め、また、国民の皆様あるいは産業界の皆様、関係者の方々の御理解をいただくことが大変に重要だというふうに考えておりますので、そのために最善を尽くしたいと思っております。
#43
○大野つや子君 ありがとうございました。
#44
○大橋巨泉君 京都議定書の話も質問しようと思ったんですけれども、今、清水さんや大野さんからたくさんありましたし、簡単に触れたいと思います。
 僕は議員になるずっと前から非常に反体制的な発言が多かった人間なので、ちょっときついこともあるかもしれませんが、もうさんざん清水さんと大野さんが大臣のことを褒めましたから、僕も大臣の努力は非常に評価しているんですが、ただ一つ、僕は何でも反対じゃないですから、自民党政権のやったことで、二〇〇一年の一月から環境庁を環境省に昇格した、そして初代大臣に川口さんを任命したということはすばらしいことで、この世紀の初めにそういう決断をしたという森総理、あの人は余り評判はよくなかったですけれども、とてもいいことだと評価しています。
 そして、もちろん初代環境省の大臣におなりになった川口さんにはそれなりの御決意があったと思いますが、もう十一カ月たっていますので、この前、第百五十三回国会においてこの席で大臣が御発言になった、
  我々人類は、二十世紀において、快適さを追い求め、多くの資源を消費し、自然に手を加え、物質的に豊かな生活を手に入れてきました。しかし、その一方で、みずからを取り巻く環境に負荷を与え続けることによってみずからを窮地に追い込み、また、将来の子孫にもさまざまな負の遺産を残してきたという一面があります。
  二十一世紀は環境の世紀と呼ばれております。現在を生きる我々人類は、その英知を結集して、将来を生きる子孫のために恵み豊かな地球環境を引き継ぐ責務があります。
とおっしゃいましたが、初代環境大臣におなりになった決意はこれと理解してよろしいですか。
#45
○国務大臣(川口順子君) そのように理解をしていただければ大変に幸いでございます。
 環境庁が環境省になったということ自体が、これはしばらく前に決まった話でございますけれども、そういった問題意識を日本が全体として共有しているということの証左にほかならないと思っております。その中で、環境省になって最初の環境大臣の仕事を拝命させていただいたことについては大変に重い責任をいただいたと思っておりまして、そのために日々一生懸命に努力をいたしております。
#46
○大橋巨泉君 さて、これは清水さんや大野さんからも出たことなんですけれども、確かに環境の世紀なんですが、やはりこういうグローバルエコノミーの世紀になると、環境だけ追い求めていっても物ができないと、つまり産業ですね、産業界とのあつれきもあるでしょうし、例えば国土交通省とか経済産業省とか、そういうほかの役所との関係が出てくるわけです。
 環境すべて優先というわけにはいかないでしょうが、環境対産業ということを考えた場合、大臣は軸足をどちらに置いてきて、これからもいく御決意でしょうか。
#47
○国務大臣(川口順子君) 実績を見ていただきたいというふうに思うわけでございますけれども、私は、大事なことは各分野の政策、例えば国土交通省でございましたらその分野での政策、経済産業省でしたらその分野の政策、農林水産業でしたらその分野の政策、それぞれの官庁で御所管のところの政策をやっていく中に環境という視点をきちんといつも入れていただくということが大事でございますし、そういうふうになるように環境省として知恵も出し、それからお願いもし、予算についての方針の調整ということも権限として持っておりますので、そういったことを活用し、やっていくことが大事だというふうに考えています。
#48
○大橋巨泉君 そして、二十一世紀になって、新しい世紀、環境の世紀と言われるときに、最初の我々人類にとって地球規模で一つの関門になったのが今度の京都プロトコルであり、それが結局最後はこの前のCOP7ということになったと思うんですが、COP7の最後のときに、とにかくまず合意に至ったことは非常にめでたいことですし、大臣を初め日本代表、また世界の代表、NGOの人たちを含めての努力には賛意を表したい、謝意も表したいと思っているんですが、あのときに、私、インターネットでずっとサーフをしたりして見ておりましたら、川口大臣の一つの評として、ビューティフル・エレガント・ルッキング・レディー、バット・ア・タフ・ネゴシエーター、日本語にしますと、大変美しい優雅な見かけの御婦人なんだけれども、議論をするには大変難しい人だという表現が出ておりましたが、この評をどう受けとめられますか。
#49
○国務大臣(川口順子君) おっしゃっていただいたことの前段も後段も事実にはほど遠いんではないかと思います。
#50
○大橋巨泉君 その前段後段とも、僕はジャーナリストを長い間やっておりまして、なかなかこの人は鋭いことを言うなと、僕はそういうふうに得た感想があるんですが、NGOの人なんかの話を聞きますと、確かにアメリカが抜けて、日本が入らなければこれは御破算になってしまうという状況で合意に至ったことは評価するが、日本とロシアとカナダとオーストラリアが四人組という悪評を得たということも載っておりましたが、非常に、先ほどもちょっとお話が出た遅延させたとか、それからやはりアメリカの次の大国である日本、ロシア、カナダ、オーストラリアなどという大きな国がいわゆるいろんな条件を出して、特に吸収源やなんかの問題で徹夜して、最後に終わったときにはもう飛行機に乗るしかなかったというような評も読みましたが、先ほどのお話と何か軸足がちょっと違うような気もするんですけれども、いかがでしょうか。
#51
○国務大臣(川口順子君) 日本のみならず、アンブレラの国々全部がずっと主張してきておりましたことは、京都議定書が実際に批准され発効を見た暁に、実際に使えるものである、機能するものであるということでございました。
 それが機能するということは、参加をし温暖化の防止に加わって責任を果たしていくべき主体、経済界であったり、あるいは政府であったりということでございますけれども、そういった人たちの活動が実際にその主体の自主性、あるいは価格メカニズムといいますか市場メカニズム、あるいは経済のメカニズムを反映したものである、それがそうでないと長続きをしませんし、温暖化防止のためのコストが余計にかかってしまうということになる。これがありませんと、本来の目的である環境十全性を十分に確保することが難しいというのが、日本も含めまして、アンブレラの国々の立場でございます。
 という観点で交渉をいたしたつもりでございまして、そういう意味では、先ほど来申し上げていることと決して矛盾をするということではなくて、それを具体的に申し上げれば、今申し上げたようなことでございます。
#52
○大橋巨泉君 もちろんアンブレラの方から見るとそういう見方なんでしょうけれども、発展途上国なんかから見るとまた別の見方になるんじゃないかと思うんですが、一つここで非常に共通点があるのは、先ほど清水さんから質問があって、アメリカへ行っても、結局アメリカは今度は参加はしたけれども、議論には加わらなかったと。そのときに、大臣の御答弁の中に、テロがあったんでそういうふうになったけれども、テロがなければちょっと違ったかもしれないという御発言が先ほどあったんですが、僕は全然逆のとり方をしていまして、テロまではアメリカは、逆に今のアンブレラと同じような論理なんですが、つまりアメリカの産業界にとってマイナスなこと、それから、これは予算委員会でもいつか大臣に質問したんですが、各国の妥協の産物で実効性の少ないものにはもうサインしないということをコンドリーザ・ライスさんという補佐官が進言してブッシュ政権はそういうスタンスで来たと。だから、小武器取引禁止条約とか核拡散防止条約とか、そういうものも全部ノーと、京都議定書も抜けたと。
 ところが、そういう内向きのユニラテラリズムでは、アメリカは幾らワンスーパーパワーでもだめだということに気づいた、気づかせられたのがあのテロだと。なぜかというと、あのテロの後、アメリカはあれだけ延滞していた国連の分担金を払ったんですよね。ということは、あれが一つの契機になって、もちろんテロは憎むべき行為ですが、あれが一つの契機になって、アメリカもユニラテラリズムではだめなんだと。やっぱり国連大事だ、国連の分担金を納めようと、一つのあらわれだとすれば、今後、京都の議定書も抜けたけれども、日本も小泉さんも川口さんも繰り返し僕らの質問にも非常に時間をかけてアメリカを説得していくとおっしゃいましたけれども、僕はかえってこういう状況になって、これからやっぱり多国籍軍とか国連によって、今アメリカはうんと言っていませんけれども、アフガン情勢なんかを見ても、アメリカの態度もこれから変わってくるんじゃないかというような希望的な観測を多少持っているんですが、そういう感触はお持ちでしょうか。
#53
○国務大臣(川口順子君) 大橋委員と、私が九月十一日がなければというふうに申し上げたことと必ずしも矛盾をしていないと思うんですけれども、多少違う側面についてお話を私は申し上げたということでございまして、九月十一日前の時点で、九月の初めに私は訪米をいたしまして話をいたしました。それから七月のボンの合意の後も電話等で話をいたしておりますけれども、そういったときの私の持っている感触、これは個人的な感触でございますけれども、といたしまして、ボン合意の後、アメリカの議会にせよあるいはアメリカの産業界にせよ、多少意見が、あるいは京都議定書といいますか、温暖化防止についての国際的な枠組みにアメリカが参加をすることが重要であるという方向での議論が進んできたという感触を持っております。
 九月の初めに訪米をいたしたときにも、アメリカの政府の中でそういった動きを多分反映したんだろうと思いますけれども、幾つかの具体的な考えについての事務レベルでの意見ができておりまして、それについて閣僚レベルで議論をするという状況になっていたということでございます。
 私が九月十一日なかりせばと申し上げておりますのは、九月十一日の同時多発テロによりましてアメリカ政府の特に上層部の方々の時間及び人的な資源が温暖化の問題に割けなくなってしまったということを申し上げているわけでございまして、今後、その分野でのテロ関係の状況に関連して、アメリカの政府の人的な資源あるいは時間その他にもう少し余力ができてくる段階では少し進展があるのではないかというふうに私も期待をいたしておりまして、そういう意味では大橋委員がおっしゃられたような方向に行くといいと私も思っております。
 今後とも、アメリカの参加というのは非常に大事でございますので、引き続き働きかけに努力をしたいと考えております。
#54
○大橋巨泉君 僕も本当に心からそう願っているので、唯一の希望は、ボイコットしないで、議論には参加しないにしてもアメリカがCOP7に来たということ、これはやはり重大なことだと思いますので、今後とも続けていただきたいと思います。
 それと、さっきから言っていますが、どうしてもいわゆるユニなスタイルではいかない、環境ばかりではいかない、産業ともバランスをとらなきゃいけない。そのやり方が日本の場合非常に難しいのは、先ほど政務官の方が、公共住宅を建ててもせせらぎがあったり緑があったりすると。これは大変いいことなんですけれども、結局、都会でそういうものができるかどうかということが一つと、日本の場合は縦割り行政ですから、環境省に対して国土交通省とかいろいろあって、システムの面を変えないとなかなかエコと産業が並立しないんではないかということを僕は内心では恐れているんです。
 もう一つ、これは先ほどから随分出ましたからともかくとして、国民の方のライフスタイルの問題も先ほどちらっと出ましたが、これはこういうところではもういつもそうなんですが、国会での審議なんかを聞いているとやっぱり言葉が先に立ってしまって、ちょうど小泉さんの改革が総論賛成、各論反対みたいに、どうしても日本の行政とか国会の論議というのはいつもそこでぶつかるんです。
 例えば、今から三年前に、私ごとで恐縮なんですが、私がカナダやオセアニアで経営しているOKギフトショップという店がありまして、それが二十五周年を迎えたので何かしたいと。そのときに私が考えたのが、今やっと話題になっているスーパーやコンビニのあのビニールの袋がどんなにむだであるかと。エコにもむだだし、あんなものをやめるにはどうしたらいいかというので、友達である石坂浩二君に頼んで彼のデザインでエコバッグという布のバッグをつくって、それをそれこそ徳光君とか小野ヤスシ君とか永六輔さんとか僕の友人がたくさん来てくれて、数寄屋橋でみんなに配ったんです。それから、その後も続けてうちの店ではそれを売って、その利益分は、原価を除いた分は全部WWFに寄附しているんです。
 そういう形で、国民のライフスタイルの中に溶け込んだ政策、例えば僕は今度こんなことで議員になっちゃって、なっちゃってというとちょっといけないかもしれませんけれども、日本にまた帰ってきちゃったんですが、十一年間ほとんど外国、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで暮らしていて、日本との一番の違いは、僕は千葉の東金というところに住んでいるんですが、もう毎日こんなですよね、新聞が来ると。新聞をばっととると中に広告がこんなに入っている。あれは、もちろん自由市場主義経済ですから、広告出すなとは言えないんですが。
 外国では、少なくとも僕が住んでいるところでは消費者の方が、我々が郵便受けにノージャンクメール、ノーサーキュラーズ、英国系の国ではサーキュラーズと言いますけれども、ノーサーキュラーズプリーズ、ノージャンクメール、アメリカですね、というのを入れておくとそこへは配達しない、そういうシステムがあるわけです。だから、これは我々が要らないと言うと、あの膨大な、毎日こんなに入ってくる広告、ごみだけでひどいでしょう。日本にはそういうシステムがないわけですよ。ですけれども、これはできるわけですね。各主婦が、これはごみだし要らないと言ったら、それを張ったら、新聞配達員は新聞だけは配達するけれども、あのジャンクメールは要らないということができる。
 こういうことを、さっきのエコバッグとかそういう小さいことから始めないと、いろんな議論ばかりしていても何も進まないと思うんですが、大臣、いかがですか。
#55
○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃられましたように、そういう一見小さく見えることから足が地に着いた形で始めていって大きな運動にしていくということは非常に重要なことだと考えております。
 日本国内でもさまざまな動きがございまして、委員のやった、先ほどお話がありましたエコバッグというのも非常に私はすばらしい取り組みをなさったというふうに思いますし、そのほかに、日本の場合ですと例えば紙のリサイクルがかなり行われているとか、その国によっていろいろなことが行われているわけでございまして、杉並区のプラスチックのバッグに税金をかけるというような話もありますし、大事なことは、そういったさまざまな取り組みを水平展開していくというか、情報をシェアしてお互いに学ぶべきところを学んでいくという、そういう仕組みをつくっていくということではないかと思います。
 幸いインターネットの時代でございますので、そういうことのツールは十分にあるわけでございまして、先ほど副大臣からお話をいたしました地球温暖化防止国民生活推進室という長い名前の部屋でも、そういった取り組みも視野に入れて、これからきちんと政府としてその場合何をすべきか、何ができるかということを考えていきたいと思います。
#56
○大橋巨泉君 僕は、さっきの新聞差し込み広告ですか、あれに関することは議員立法しようと今考えているんですが、新人議員なものですから、ちょっとこれはどういう形でやっていいのかわからないんですが、例えば先ほどの縦割り行政、今、郵政省というのはない、総務省、ということはそういうところなんだと思いますが、私も勉強いたしますが、どうぞ政府の方でもそういう形で、二十一世紀に一番必要な法律の一つだと思いますので、御協力いただければ幸いです。
 さて、京都議定書に関しては福山委員が後で細かくやりますので。次に、僕が非常に昔から関心があったことが外来魚です。これは主としてブラックバスとブルーギルというのが問題になっているんですが、今一番問題になっているのは、これが非常にふえ過ぎてしまって、日本じゅうの河川や湖沼、特に湖沼が多いんですが、日本元来の生態系を壊している、それと食用魚の稚魚や卵を食べてしまうということで漁業関係者にも非常に評判が悪いんですが、現在、政府としての外来魚対策はどうなっていますか。
#57
○政府参考人(渡辺好明君) その点につきましてお答え申し上げます。
 基本的には、外来魚は日本の在来の生態系を壊すということで駆除するのが水産庁としての基本方針でございます。このために、駆除に必要な経費等を各都道府県に助成をいたしております。
 それから、これは主として密放流という形で外来魚が入ってまいりますので、密放流に対しましては漁業調整規則をつくりまして一定の懲役であるとか罰金であるとか、そういったもので保障しているわけでございますけれども、一つ一つそれをしっかりつかまえるということがなかなか難しゅうございます。
 そういう点で、これから、やはりスポーツフィッシングをやっている実態もあるわけでございますので、本当にマナーとルールがきちんと守られるようなやり方がどういうものがあるかということを関係者の間でいま少し時間をかけて、丁寧なプロセスを踏んで結論を見出していきたいと考えております。
#58
○政府参考人(小林光君) 環境省でもこの対策を検討してございます。
 議員御指摘のように、ブラックバス、ブルーギルといった外来種、外来魚ですけれども、在来の生物を捕食しますし、日本しか生息しない種とか貴重な種とか、またアユなどの水産上重要な種が駆逐されているというような状況で全国問題になっていますが、この移入種問題につきまして、環境省では検討委員会をつくりまして、我が国としての対応方針を取りまとめるべく今現在勉強中という形でございます。
 なお、外来種が一たん国内に入ってまいりますと、その駆除は極めて困難ということで、環境省としましても、みずからが管理しています皇居外苑のお堀でございます、そこにブルーギルが非常に急速にふえている状況で、現在それの駆除というようなことをやってございますけれども、なおまだ根絶というようなめどは立っていないという実情でございます。
#59
○大橋巨泉君 大体この議論はここでいつも終わっちゃうんですが、私の場合はそうはいきませんで、私は11PMという番組で、働くこともいいこと、日本人は全部働くことはいいことだ、遊ぶことは悪いことだという倫理観で来たけれども、これからは、もう今は、三十何年前の話ですけれども、働くこともいいことだけれども遊ぶこともいいことなんだということをテーマに番組をやりまして、一時は主婦連の敵とまで言われましたけれども、最近は主婦連と仲良くテロ対策法反対とかやっておりますけれども、外来魚を駆除するだけで何にも解決しないのは、先ほど水産庁長官、さすがにおっしゃいましたけれども、これらの魚はルアーフィッシングの対象魚として少年少女に物すごい人気があるんです。
 これは、私たちの世代ですと、「兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川」という歌で育ちました、大臣は少しお若いんでそうじゃないと思いますけれども。やっぱり少年のころ山に入って小動物を追ったり、川へ行って──委員がうなずいていますけれども、同い年ですから。そうなんですよ。それで育った子供たちがやっぱり環境を大事にするようになるんです。それを、外来魚だから駆逐してしまって、もううちでテレビゲームで遊べというと、その子たちが育つと、幾ら文字で教えて学校で教えても環境がどんなに大事だということがわからない。
 そこで、僕は実は選挙が終わった後、八月に山中湖に数日休養に行ったんですけれども、やっぱりあそこでは入漁料を取って少年少女がルアーフィッシングを楽しんでいました。我々の少年時代は、今言ったフナとかタナゴとかテナガエビとかハゼとか、そういうものを釣って楽しめたんですが、今はもうそういうのがどんどん少なくなっているし、じゃ、ゲームフィッシングでヘラブナ釣りやれといったって、少年少女はヘラブナは難しくて釣れないんですよ。今の子たちは、いわゆるさおで上にだんごをつけて難しい浮きのあれを楽しむなんというんじゃなくて、やっぱりルアーがいいんですね。
 ところが、ここに物すごい二律背反がありまして、フナとかコイとかいう、ああいう草食魚はルアーを追わないんです。ルアーを追うのは肉食魚に決まっているんです。その代表がブラックバスであり、ほかにも海へ行けばスズキとかヒラメとか、ああいう魚はみんな肉食魚なんですね。肉食魚だからルアーフィッシングができる、肉食魚だから在来の卵や稚魚を食べてしまうという、この辺が非常にあれなんですけれども、環境の世紀の少年少女たちの大きな望みであるそういうルアーフィッシングと生態系を乱す外来魚とどうやって整合していくかということは、長官、どういうふうにお考えでしょうか。
#60
○政府参考人(渡辺好明君) るる御指摘がございましたけれども、現状でオオクチバス釣りをしている人の数が二百九十万とか三百万と言われております。それから、そういった釣り人がいるということを前提に、先生から御指摘もありました山中湖など四つの湖では既に漁業権の免許の対象になっております。ですから、私たちがそういうふうにすみ分け、ゾーニングができないんだろうかという提案を昨年したこともございます。
 ただ、この問題は、繰り返しになりますけれども、本当にゾーニングをした結果、ルールとマナーが守られてその水域に完全に封じ込めることができるだろうかということについて関係者がまだ得心をしていないという状況でございます。密放流という実態があるのはもう本当に明らかなことでございますし、ゾーニングで封じ込めたものがまた次のところ次のところへ行くんじゃないかというふうに内水面の漁業者の方々、そして生態系を重んじる研究者、学者の方々が御指摘をされますので、その点で、先ほど申し上げましたように、いま少し時間と丁寧な話し合いのプロセス、得心がいくかどうか、ルールが守られるか、そういうことを話し合っていきたいということに今力を注いでおります。
#61
○大橋巨泉君 もちろん、大変それを共存させることは難しいことだというのは僕も十分わかっているんですが、これは一つ非常におかしな話があるんです。
 ニジマス、レインボートラウトですね、これ外来魚ですよね、これは北米産ですから。それがなぜ今、日本であんなに尊重されていて、一部では物すごい輸出産業になっているわけです。ヨーロッパへ行って、この前もヨーロッパへ行ってニジマスのムニエルを食べたんですけれども、そこのシェフがこれ日本産だと言っていました。日本とカナダはそれを養殖して外国にまで輸出している国なんです、これはもう御存じだとは思いますけれども。
 なぜニジマスがよくてブルーギルやブラックバスはだめなんでしょうか。
#62
○政府参考人(渡辺好明君) 恐らくは、これは私の考えでありますけれども、内水面の漁業者の方々がそこの地域の在来種で漁業を行って収入を得ているわけでございますね。ニジマスの場合には、確かに当初は反対をされたかもしれないけれども、養殖技術であるとかそれがそこに定着をして生活の糧になるという状況の中で転換をしてきたということじゃないかと思うわけでございます。
 ですから、これをもっと極端に言いますと、先ほどの山中湖の例のように、ブラックバスを漁業免許の対象にしてそこからお金がとれる、じゃおれたちはこれをやったらいいじゃないかということで、あそこはそういうふうに結論を出したんだろうと思うんですけれども、もっと大きな問題として、やはりそういうふうなブラックバス、ブルーギルあるいはそういったものが生態系を崩し、本当に貴重な、例えば琵琶湖でいいますとモロコとかニゴロブナとか、そういったものを食っていってしまうというものを看過するのかしないのか、それから、封じ込んだ結果がきちんと守られるのかどうかというところが非常に競り合いの点になっているわけでございます。
#63
○大橋巨泉君 ちょっと長官、甘いんです、それは。
 なぜ甘いかといえば、何でニジマスがよかったかというと、ニジマスは食べられるんです、おいしいんです。ブラックバスは、食えないことはないですよ、僕は食べたことありますけれども、うまくないんですよ、食用にならないんですね。そこなんです、発想の転換は。
 日本は四方を海に囲まれたいわゆる漁業国です。僕は、今狂牛病が問題になっていますけれども余り興味ないのは、僕は肉食べないんですよ、昔から。余り好きじゃないんです。魚ばかり食べる。三食魚でいい人間ですから。ですから、魚は好きなんですよ、日本人って。
 だから、昔から日本のフィッシングというのは釣って食べるんです。ところが、今の若い少年少女は大体欧米風になっていて、食べなくていいんですよ。彼や彼女たちはどっちかというとハンバーガーでいいと。だけれども、釣り味を楽しむ、つまりこれは全く北米的な考え方なんです。
 そこで、例えば、モンタナ州のイエローストーン国立公園、あそこへ私行きましたときに、あそこにカットスロートといって首のところに赤い線の入っているマス、これはニジマスの一種ですけれども、とってもおいしいんですが、ここは国立公園内なんでキャッチ・アンド・リリースなんです。食べちゃいけないんです。とったら外す。
 その外すために何をしているかというと、釣り針の返しありますね。返しのある釣り針禁止なんです。返しがあると、釣っちゃうとこうやって無理やりに外しても死んじゃうんですね。ところが、返しのない釣り針だと、簡単に網でとってやって、そのままぴゅっと外してやるとまた生きて泳いでいく。日本じゃ恐らくすごい評判悪いと思いますよ、とれないから。ところが、返しのない釣り針で釣るということが一つの技術で、アメリカではすごく観光客は、もちろん入漁料取られましたよ、楽しんでいる。だから環境的な資源にもなる。
 先ほど長官おっしゃったけれども、ニジマスもブラウントラウトも全部肉食ですから、生態系壊していたと思いますよ、大正時代。でも、今と違いますからどっかで妥協しちゃったんでしょうけれども、そこで、余り時間ないんですが、最後に……
#64
○委員長(堀利和君) もう持ち時間終わっています。
#65
○大橋巨泉君 終わった。わかりました。済みません。
 いいですか。締めます。
 今の問題で一番の問題は向こうは国立公園だってことなんです。これは今度の委員会で国立公園の問題はたくさん取り上げますが、日本と欧米の国立公園の一番の違いは向こうの国立公園は全部国有地なんですね。全部とは言いませんけれども、九九%。ですから、国有地を管理しているフェデラルガバメント、日本でいえば中央政府ですね、小泉内閣が持っているわけです。それで、それが岐阜県にあろうと滋賀県にあろうと、それを動かしているのは北海道から沖縄まで全国から来た代表が一票ずつ持ってやっているんです。だから、地元の漁業組合が何か圧力かけても、うんと、そうはいかないわけです。これが日本と違うんです。
 僕は日本で伊東市という伊豆半島の国立公園の中に十八年住みましたけれども、あんなもん国立公園て名前だけなんですよ、大臣、わかってください。全然、国立公園じゃないんです、勝手に家建てて、勝手に木を切って平気でしたから。ところが、アメリカやカナダの国立公園だったらまず土地は一坪も買えません。九十九年リースが限度です、国立公園で、国有地だから。
 僕はこれから日本も二十一世紀には国立公園は、今までみたいに名所旧跡を指定するんでなくて、一〇〇%とは言いませんけれども、七五%以上国有地のところに新たにつくって、そこにスポーツフィッシング専門の湖なり河川なりをつくって、そこに限定して、先ほど長官がおっしゃったようにそこに放流をして、そこで遊んでもらうと。そうしたら、これは少年少女のためになるし、漁業組合ともぶつからない。そういう発想の転換をぜひ二〇〇一年になって環境省ができたんですから大臣の行動力とあれして、今後そういう発想の転換でぜひ少年少女たちのアクティビティーと漁業者の利益を両立させていただきたいと思います。
 以上、質問を終わります。
 答える。答えたっていい、答えなくていいよ、どうせそうしますと言うだけだろう。違う。
#66
○委員長(堀利和君) 渡辺長官、簡潔にお願いします。
#67
○政府参考人(渡辺好明君) 一点だけ申し上げておきたいんですが、我々はキャッチ・アンド・リリースにはやや否定的でございます、要するに、また戻して、それがそこでばっこするということになりますから。ですから、できればそういう免許を与えた場合でもとったらそれは処分していただきたいというふうに思います。
#68
○大橋巨泉君 では、国立公園の将来、できたら。
#69
○政府参考人(渡辺好明君) はい。わかりました。
 それからもう一点、恐らくそういうふうな漁業に対する規制、先生御承知であると思いますけれども、日本の漁業法の体系とアメリカの漁業法の体系が根本から違っているんですね。アメリカの場合には禁止をしているものを解除するという仕組みですので、日本の場合には自由漁業が前提になってそこに一定の規制を加えるという、そういうやり方なものですから、なかなか規制がやりにくいという点だけ御理解いただきたいと思います。
#70
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。
 大橋巨泉議員に続きまして質問させていただきます。少し時間が少なくなりましたので、端的にいきたいと思います。
 まず川口大臣、それから植竹副大臣、お疲れさまでございました。遠路マラケシュの地で国際交渉に出られまして、合意に至ったことは私も大変評価をしておりますし、夜を徹して寝ずに作業された外務省、経産省、それから環境省、さらに他省庁の皆さんの面々にも、本当に労をねぎらいたいというふうに思います。最終局面で、本当に決裂かどうかのぎりぎりのところで何とか合意に至ったのは、皆さんの粘り強い交渉の結果だというふうに私も評価をしております。
 ただし、私も現地に行かせていただいた者として、少しばかり問題意識を持って帰ってまいりました。細かいことは後で申し上げますが、一つ、二つ気がついたことを申し上げたいと思います。
 まずはCOP3で京都であったとき、もちろん国内だったということもあるんですが、年々国会議員や役所の参加も少し人員も減ってきた。今回、特にテロの関係があったのかもしれませんが、マラケシュの会合自身が一万人ぐらいの予定だったのが、二千人とか三千人の参加だった。国会中ということもあって、日本の国会議員の参加も少なかったのは私は大変寂しく思っておりまして、そこは何とか議員の先生方もこれからもまだ続きますから、ぜひ御参加をいただきたいと思っておるんですが、それよりも何よりも感じたのは、現地にいて日本で報道されているCOPのマスコミの報道を見て、非常に各社にばらつきがある。それぞれ各社の報道が本当に見事にばらついていまして、私も向こうで記者の方何人も会ったんですが、要は専門的な知識とか、COPの状況を全然経年的に見ていない記者も来ているし、ずっと来ている記者もいる。そうすると、それぞれの会合に対する見方が全然違って、本当にこれほどばらばらで、さらにいえば中身まで、ある新聞社は、大きい声では言えませんが、週明けにも批准表明という恐ろしく突拍子もない記事を書いた新聞社もあったぐらいで、そこに関しては実は我々自身の問題意識もそうなんですが、この京都議定書の問題というのは毎年毎年専門的な話になり過ぎて、なかなか国会の議論でも厳しい状況になっている。私も本当にこの中身が難しいなと思って日々頭を悩ませて困っているんですが、そういう点でいうと、マスコミとの関係も含めてもう少し政府からの発表も丁寧にしていただきたいなというふうに思っています。
 大臣に少しお伺いをしたいのは、一点目、まずマスコミのそういう状況についてどう考えられたかということと、二つ目は、代表団から出てきたCOPの概要と評価というものなんですけれども、ここを見ると、三番目のところもそうなんですが、きょうの三ページを見てもいいんですが、三ページのところも「我が国は、京都メカニズムの柔軟かつ幅広い利用を可能とし得る制約の少ないルールが作成されるよう主張し、そのように合意されました。」と。これ確かによくわかるんですが、実はよく読むと何が書いてあるかさっぱりわからないんです。何が書いてあるかさっぱりわからなくて、この概要と評価のところも何が書いてあるか実はさっぱりわからない。
 私は何を問題にしたいかというと、やっぱり我が国が国益の場として交渉上いろんな話の中で、例えばブロックをしただとか評判が悪かっただとかというのは、そこはこっちへ置いておいたとしても、交渉の場として我が国が国益としてこの場で何を主張して何をとってきて何がとれなかったのかというのは、もう少し実は丁寧にマスコミにも、さらにいえば議員各位にも御説明をいただきたいなというふうに思っていまして、そこに関しては今後の検討課題としてぜひ前向きに大臣に御答弁をいただきたい。
 まず、マスコミの件と、それから二点目の件について、少し御答弁をいただければと思います。
#71
○国務大臣(川口順子君) マラケシュでの会合におきましては、福山委員には特にマラケシュまでおいでいただいて、いろいろ励ましていただき、まことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。
 それで、今、委員がおっしゃった全体としての参加が少なかった、マスコミの対応にばらつきがあった、それから政府の対外説明をもっと考えるべきではないだろうかということにつきまして、私も全く同感でございます。
 参加が少なかったということにつきましては、委員おっしゃられたような今回は法的な文書をつくる、まさにテキストをつくるということでしたので、本来非常にわかりにくい部分であったということもあるかと思いますし、それから山はボンで越したという認識もかなりあちこちにあったんではないかと思います。
 それから、マスコミのばらつきというのも、これもおっしゃったとおりでして、東京からいらした方もいらっしゃいますが、ボンと比べて東京からいらした方というのは非常に少なくて、現地のあるいはヨーロッパの特派員が行ったということで、これも各社、今の情勢からいってさまざまな御判断があったんだろうと思いますけれども、そういった点で中身の理解度において差があったということは事実だろうと思います。
 政府の方で十分に対応をしたかどうか、私は、少ない政府代表団の中で、それぞれ本当に夜を徹してみんな仕事をしていた中で最大限の努力をしたと思っております。十分であったかどうかということについては、もっともっとできただろうと思いますけれども、努力はしたつもりでございます。
 特に遵守についての議論が非常にわかりにくいということでございましたので、各国政府、弁護士、あるいは資格を持ったような法律の専門家を連れてきて議論をした話でございますので、それをなかなか新聞でわかるように説明をしていくというのは、説明する方も難しかったわけですし、新聞記者の方も書くことが難しかった。例えば一つの言葉、まあ何でもいいんですけれども、法的拘束性という言葉一つ選んでも、新聞でそれをわかるように書くのに、言葉の説明だけで二、三十行になってしまうとある新聞記者が言っていましたけれども、そういうような状態、さまざまな要素が関係をしたというふうに思います。
 それで、特にこれから実施をしていく段階に入って、先ほど来出ていますように、産業界はもちろん、国民一人一人、私たち一人一人が行動していかなければいけないときにやっぱり一番大事なのは、何が決まって何をやっていかなければいけないかということについて十分な情報を出していくということだと思います。
 御指摘の文書は日付が十一月十日ということになっておりますけれども、まさに交渉の終わった最終日にとりあえず代表団としてまとめたという文書でございまして、これそのものはそういった普通の方にわかっていただくような文書をつくるという観点から必ずしもつくられていなかったということではございますけれども、おっしゃったようなきちんと情報を出していくということの重要性は、私もそれが非常に大事だと思っていますので、今後、そういうことについては努力を十分にしたいと思っております。
#72
○福山哲郎君 ありがとうございます。前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 本当にこれから先、まだ京都議定書の話というのは僕は始まったところだと思っていまして、やっと合意でスタートラインについたところだと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
 では、将来に向けて少し確認をしておきたいことだけいきますので、簡単なところは簡単に御答弁ください。
 「京都議定書の締結に向けての今後の取組について」というのが地球温暖化対策推進本部で決定をされました。「次期通常国会に向けて、京都議定書締結の承認及び京都議定書の締結に必要な国内制度の整備・構築のための準備を本格化する。」という文章がありますが、これは批准の準備を始めたという認識でよろしいんですね。私は批准の表明とは申し上げませんが、批准に向けて準備を始めたという表明だという認識でいいかどうか。イエスかノーかでよろしいので、お答えください。
#73
○国務大臣(川口順子君) 答えは、そういう御理解をいただいて結構でございます。
#74
○福山哲郎君 その次、少し細かいことですが、確認をしておきたいんですが、京都議定書は、二十五条におきまして批准、受諾、承認といって国での承認方式を三種類認めているんです。
 私は国際法の専門家でもないのでわからなくて、今回、「今後の取組について」は締結の承認という話があります。ところが、一般的には我々は京都議定書を批准するかどうかという議論をしていきます。ただ、その中で、言葉の話で恐縮なんですが、議論が混乱すると嫌なので確認をしておきたいんですが、二十五条におけるいわゆる批准、受諾、承認をおのおのの国内での承認方式として認めていると。我が国の言っている締結という言葉は批准と同義語で同じ意味合いをなすというふうに判断をしてよろしいのでしょうか。
#75
○副大臣(植竹繁雄君) 今、福山先生お尋ねの締結、批准、受諾とか承認といろいろな言葉がございますが、締結行為というものは条約の当事国となるための総称でございます。そして、批准、受諾、承認というものは今申し上げました総称の中の一種でございます。そして、条約の当事国となるという意味でいずれも法的な効果は同じと。ただし、受諾とか承認というものは条約国の当事者となるための簡略化されたものでございます。そして、例えば今回の二十四条にも批准され、受諾され、承認されと三種類のことがございます。ですから、これは議定書から出たときにその中でどれを使うか、そのときの状況によりまして出てきた文言を使用するということになっております。
#76
○福山哲郎君 出てきた何ですか。
#77
○副大臣(植竹繁雄君) 例えば、これは批准を寄託されとか、そういう言葉があった場合は批准であります。あとは受諾あるいは承認ということでございますが、一般的な慣行といたしましては、そういう特別なものがない場合には受諾という表現が一般化しております。
#78
○福山哲郎君 ということは、受諾の承認を国会ですれば、それが締結に結びつくということでいいんですね。
#79
○副大臣(植竹繁雄君) そうです。
#80
○福山哲郎君 わかりました。それに向けての準備を始めたと解してよろしいですね。
#81
○副大臣(植竹繁雄君) はい、そうです。
#82
○委員長(堀利和君) 指名をしてから御答弁をお願いしたいんですが。
#83
○福山哲郎君 済みません。
 次に、行きます。
 この京都議定書の発効のための要件はいわゆる五十五カ国と五五%ということなんですが、巷間言われておりますヨハネスブルク・サミットの最終日が九月十一日、この最終日に日本が発効するときに間に合わせるということになると、九十日間を、要は五五%と五十五カ国が批准をして九十日後に発効ということになると、この最終リミットが九月十一日となると、実は六月十四日が我が国の今言われている締結の最終リミットになるんですが、六月十四日までに締結するつもりで準備を始めたというふうに、大臣、思っていいんでしょうか。
#84
○国務大臣(川口順子君) 地球温暖化対策推進本部の決定にありますように、我が国として京都議定書の二〇〇二年締結に向けた準備を本格的に開始をするということでございまして、今まさにこの準備を始めたところでございますので、いつまでに準備が終わるかということについては今の時点では申し上げられないということです。
#85
○福山哲郎君 そうすると、二〇〇二年ということだと、二〇〇二年の十二月三十一日となると期限は十月三日ということになりますね、二〇〇二年発効を目指すということになりますと。
#86
○国務大臣(川口順子君) 別に年末にということでしているわけではございませんで、準備を開始をした段階にあるということでございます。
#87
○福山哲郎君 できれば通常国会中に締結ができて、できればヨハネスブルク・サミットで世界じゅうで発効したという状況をつくっていただきたいと思いますので、ここは切にお願いをします。
 では、先ほど申し上げたちょっと根本的な話に行きます。
 日本の交渉過程がいろいろありました。先ほどからありますように、遵守の問題、吸収源の問題、いろんな問題で議論をしたと思うんですが、我が国が国益として、経産省も環境省も外務省もですが、どういうふうに交渉においては主張をして、何の項目についてはとりにいって何の項目についてはとれなかったのか、そこについて順番にお答えをいただきたいと思うんです。
 交渉過程を私も拝見しましたが、あるグループ会合においては経産省の人間が出ていった、あるグループ会合のところでは環境省の人間が出ていっている。ただ、それは代表団としての総意に基づいて出ていっているんだというのはもちろんわかります。もちろんわかりますが、我が国は縦割りという弊害もあちこちで聞かれますし、一応、外務省から、この交渉過程の中で何を求めて、何がとれて何がとれなかったのか。外務省、お答えいただけますか。簡潔にお願いします。
#88
○副大臣(植竹繁雄君) それでは、極めて簡潔に申し上げます。
 今何が利益になって獲得し、何を失ったかという御質問でございますが、これはCOP6で達成された中核的要素に対するボンの合意を具体化する文章についての合意達成を目指して、その目的が今言われたようにお話あったわけでございますが、我が国が排出削減約束を達成する上で不可欠な吸収源に関しましては、我が国がこれまで主張してまいりました吸収源の上限値が正式に確保されたと。また、同じく約束達成の極めて重要な手段となる京都メカニズムに関しては、実際に機能し得るルールが形成されたと。さらに、遵守制度については、遵守を奨励する実効性あるもので多くの国に参加の道を開く制度の構築に努め、そして各国からもその主張に一定の理解が得られたと。さらには、途上国に排出削減、抑制を求める問題については論議が先送りされたということでございます。
 地球規模での実効的な温暖化対策のためには、米国や途上国も含むすべての国が参加する一つの国際的な枠組みが重要であり、その実現に向けまして引き続き今の結果を踏まえまして努力してまいるところでございます。
#89
○福山哲郎君 今のじゃさっぱりわからないんですが、まあいいでしょう。経産省お願いします。
#90
○政府参考人(大井篤君) お答えいたします。
 私どもも今回の交渉につきまして十五人ほどのメンバーを動員して積極的に交渉をしたわけでございます。御承知のとおり、我が国のエネルギー効率は世界最高水準になっているわけでございます。そういった意味におきまして、温室効果ガスの限界削減コストというものを比較いたしますと、他国に比べ大変高いものになっているわけでございます。そういった意味におきまして、京都メカニズムを十分円滑に利用できるようにするということが我が国の削減目標を達成する上で大変重要だというふうに考えてございます。このため、こういった点を確保すべく、他のアンブレラグループ諸国とともに議長あるいは各交渉グループと頻繁に協議を行ってまいったわけでございます。
 この結果、私どもといたしまして、柔軟かつ幅広い利用、利用の可能性が広がるような形でルールに合意できたというふうな点につきましては、先般の十一月十二日の地球温暖化対策推進本部の決定にもございますように、経済界の創意工夫を生かして、我が国の経済活性化にもつながる環境と経済の両立、こういったものにも資するものであるというふうに私どもとしては評価してございます。
 また、不遵守の場合に課される措置につきまして法的拘束力を持たせるか否かという点につきましては、議定書発効後の締約国会合で議論するというのがボン合意でございました。そういった趣旨を持すべく交渉に臨みまして、この点を確保することができたわけでございます。
 一方、地球規模での取り組みの実効性を確保するという観点からしますと将来の途上国の参加というものも大変重要であるというふうに理解をしておりまして、今後の具体的な議論の進め方につきまして合意すべく大変な努力をしたところでございますが、交渉の最終局面におきまして途上国の強硬な反対を受けまして、協議未了のままCOP8、つまり来年に先送りされるということになったわけでございます。
 私ども、本部決定にありますように、すべての国が一つのルールのもとで行動するということを目標に米国の建設的な対応というものを引き続き求めるとともに、途上国を含めた国際的なルールが構築されるよう最大限の努力を傾けていくということが大変重要であるというふうに考えておるところでございます。
#91
○福山哲郎君 大井審議官には向こうでもお世話になりました。ありがとうございました。
 少し外務省よりは具体的になってきたと思います。環境省いかがでしょうか。
#92
○国務大臣(川口順子君) 今まで出たことにつけ加えることは本当にございませんで、一番大事なことは、できた段階で京都議定書の重要な要素である京都メカニズムが実際に使いやすい、使えるものであるということが今回の交渉の一つの大きな柱であったということでございます。
 例えば、もともとから持っている排出量というのがございますけれども、それとクリーン開発メカニズムで得たクレジットが、例えば国際排出量取引の市場で同価値で交換できないような状況であったら、実際にはこれはそれをやっていく企業としてなかなか難しくなるわけですね。お金に色がついているというお話になるわけですから、例えばですね、というようなことをなくすということを考えたわけでございます。
#93
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 実は、そういう具体的な中身を聞くと、ああ、こういう交渉があったんだなというのがよく見えてくるんですが、これ以上申し上げてもあれなので、じゃその中で、先ほど経産省が言われたいわゆる不遵守、遵守の問題についてちょっとお伺いをしたいと思います。
 法的拘束力のある遵守と法的拘束力のない遵守という議論が日本の政府からよく出されていまして、法的拘束力のある遵守はなかなか受け入れにくいので、COPMOP1、先ほども出ましたが、発効後の一回目の締約国会議に先送りをしたという話になっています。じゃ、法的拘束力のある遵守と法的拘束力のない遵守というのは一体どこが違うのか、お答えをいただけますか。外務省から。
#94
○副大臣(植竹繁雄君) 遵守制度につきましての法的拘束力がある場合とない場合というお尋ねでございますが、まず遵守制度がある場合、遵守制度を議定書改正によりまして法的拘束力があるものとする場合には、議定書に定められた排出抑制、また削減約束が法的義務であることにつけ加えまして、この約束を履行できなかった場合にとらねばならない措置について法的義務という位置づけとなるということがこの法的義務というものであります。したがって、これにない場合が法的義務には拘束されないということでございます。
#95
○福山哲郎君 済みません、ない場合とはどういう意味ですか。何がないんですか。
#96
○副大臣(植竹繁雄君) ですから、排出抑制、削減約束につきまして、それが排出削減とかそういうものを不履行の場合に対するものが法的に罰則その他の問題についても影響があるわけでございますので、その前段階としての抑制削減というものがなかったら、そういうこともまた新たな問題となってくるわけでございます。
#97
○福山哲郎君 余りこういう問題はあいまいな言葉だと非常に気になるんですが、影響があるというのはどういう意味ですか、罰則について影響があるというのはどういう意味ですか。
#98
○副大臣(植竹繁雄君) 影響があるという表現が十分でないかもしれませんが、罰則規定には、いろいろ検討をしなくちゃならない場合に、これに守られるか守られないかという点について、守られなくていいという点については、これはいい点につきましては、この法的義務である場合とない場合には大きな違いがあるということでございます。
#99
○福山哲郎君 私、何を言っているのかよくわからないんですが、じゃ確認しますね。法的拘束力のない遵守だったら罰則は守らなくていいと副大臣は思っておられるんですね。ここは結構重要ですよ。
#100
○副大臣(植竹繁雄君) ないということがいいとは思っておりません。
#101
○福山哲郎君 ないということがいいとは思っておりませんというのはどういう意味ですか。
#102
○副大臣(植竹繁雄君) 私が申し上げたかったのは、措置につきましての法的義務があるかないかということでございます。
#103
○福山哲郎君 ちょっと時間がないので、環境省、確認しますね。
 罰則規定は、不遵守の結果、超過排出量の一・三倍に当たる排出枠を次期排出枠から差し引くことも含めて、一・三倍にすることも含めて罰則の中身は決まりましたね、今回のCOP7で。環境省、確認してください。
#104
○政府参考人(炭谷茂君) 今度のマラケシュの合意ではそのとおり決められております。
 ただ、少し補足させていただきますと、まずこれは本当に福山先生冒頭におっしゃられましたように遵守の法的拘束力、一般の人が大変誤解しやすいわけですけれども、排出義務については、これは法的義務としてしっかりと守っていかなくちゃいけないということは決められている点でございまして、今議論になっておりますのは不履行の場合の法的拘束力をどうするかということでございますので、その点補足させていただきたいと思います。
#105
○福山哲郎君 いまだによくわからないんですが、経産省はどう思いますか。法的拘束力のある遵守と法的拘束力のない遵守はどう違うんでしょうか。
#106
○政府参考人(大井篤君) お答えします。
 遵守制度を議定書の改正により法的拘束力のあるものとする場合には、先ほども御説明ありましたように、議定書に定められた排出抑制削減約束というのは、これはもともと法的義務であるわけですが、不遵守の場合に、先ほど福山先生がおっしゃいましたように、一・三倍であるとか、あるいは遵守行動計画であるとか、いろんな措置が課されるわけですが、そのこと自身が法的義務であるかどうかという点が問題になって、我が方としてはそれは法的義務である必要はないんではないかというのが根底にあります。
 ただ、ボン合意のときには、そのことの議論は締約国会合の第一回のときに議論をしましょうということになっていて、今般、そのように合意をしてまいったということでございます。
#107
○福山哲郎君 今何回も確認がありましたが、もう一度確認します。
 京都議定書自身の六%の排出枠は法的義務があるんですね、法的拘束力があるんですね。それはそれで確認よろしいですか。
#108
○政府参考人(炭谷茂君) おっしゃるとおりでございます。
#109
○福山哲郎君 我が国の憲法の九十八条の二項には、「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」というふうに、憲法の九十八条の二項にあります。確かに、国際法上は、憲法の枠から外れた条約については例外という状況も国際法上の学説の中にはあるけれども、この京都議定書に関しては私は憲法違反の状況の条約だとは思っていません。
 そうすると、全体の京都議定書の枠組みは、憲法の誠実遵守の規定があって、なおかつ六%の排出義務に関しても法的拘束力があると今認められて、その議定書の中の一部だけ取り出して遵守の問題について法的拘束力がある遵守と法的拘束力がない遵守という議論をしていることは、正直言ってさっきの外務副大臣の話は僕はさっぱりわからなかったんですけれども、どういうふうな違いがあって、一体そこはどういうふうに説明できるのか、もう一度御説明をいただけますでしょうか。
#110
○政府参考人(高橋恒一君) 我が国におきましては、憲法の九十八条の第二項にございますとおり、政府といたしましては我が国が締結した国際条約というものは誠実に遵守する、これはもう当然のことでございまして、京都議定書全体としましては、これは我が国はもう締結しておりますので、京都議定書のすべての条項というもの、(「違うよ」と呼ぶ者あり)済みません、枠組み条約は、でございます。親の方でございますね。
 それで、今度の京都議定書につきましては、今議論をしております京都議定書の本体の部分と、それから、これから京都議定書が発効してから問題になります不遵守の場合の制度にというのは、これは法律的には非常に難しいんだと思うんですが、恐らく、どういう形になるかというと、新しい議定書といいますか、そういう法律のベースとしては枠組み条約があって、それの義務を履行するための新しい国際約束として京都議定書ができたわけですけれども、結局、今までの交渉の過程で、そのうちの一部については議定書が発効した後にもう一度交渉をして新しい約束をつくると、そういう形になっているわけでございます。
 ですから、現在の時点におきましては、もちろん京都議定書を私ども批准しますが、締結いたしました京都議定書についての今わかっている限りの義務というのは全部これを誠実に批准する考えでございますけれども、そういう形で、発効してから新たに交渉をして、第一回の締約国会議で決める、そのまさに不遵守についての決まり、これに法的拘束力を持たすかどうかということについては依然として決着は見ていないわけでございます。
 ですから、これについて現時点においてお尋ねがあれば、それについては、どういうことになるかということによって決まるわけで、今後の交渉次第ということになるわけでございます。
#111
○福山哲郎君 ここだけははっきり申し上げますが、ここをちゃんと切り離して、法的拘束力があるかないかを切り離してコンプライアンス、不遵守については別建てでCOPMOP1で議論しようと強く主張したのは我が国の主張です。これだけは間違いないです。つまり、我が国は、この不遵守に対して法的拘束力を持たせたくないという主張の中で交渉に臨みました。
 しかし、現実問題で考えれば今お話を申し上げたとおりです。全体の京都議定書には、憲法の誠実遵守の規定があり、そして罰則規定まで合意をしている状況の中で、そこの守れなかったところに対してだけぽんと抜き出して、ここだけは別枠でやりましょう、これは法的拘束力がある遵守です、ない遵守ですと。先ほど副大臣言われたように、法的拘束力はないということは罰則に対して何か影響があるだとか、何か非常にあいまいな表現をしたから、もう一度聞きますが、もしCOPMOP1で法的拘束力のある遵守が各国の同意を得られて採択された場合に、そうすると、我が国はそれを京都議定書とは全く別枠に議論をするということですか、これを批准するかどうかに関して。
#112
○副大臣(植竹繁雄君) 法的拘束力がある場合には先ほど申し上げましたとおりですが、ない場合というのは、その中にまた不履行に対する措置についてあるかないかについては、今後の交渉がありますから、交渉に任されている、任されるということであります。
#113
○福山哲郎君 では、もう一度聞きますね。
 不履行のときには罰則をのまなくてもいいかのまなきゃいけないのかもまだ決まってないということですね。
#114
○副大臣(植竹繁雄君) 委員お尋ねのとおりでございまして、私の先ほどのないというのは、その今後の交渉の結果のことを抜かしておりまして、ないと言ったのは不適切だったと思います。
#115
○福山哲郎君 そうすると、日本政府の言う法的拘束力のある遵守規定ができたとしても、罰則規定は不遵守の場合には受け入れる可能性もまだあるということですね。
#116
○副大臣(植竹繁雄君) それは、法的拘束力云々につきましては、決めるということについては第一回の締結後にまた交渉するということになっております。
#117
○福山哲郎君 要は、日本政府が言っている法的拘束力のある遵守と法的拘束力のない遵守というものの区別が実はまだ全然はっきりしていないんです。だって、交渉後と言っているわけでしょう。法的拘束力があってもなくても、その罰則規定どうなのかも実はまだわからないとおっしゃっているわけですよ。はっきり言ってよくわからないんです。
 この議論、このまま続けていくとどこまでも続いていくんですが、大臣、ここの問題は、正直言って、僕は京都議定書の全体のコンプライアンスだけ抜き出して、そこだけCOPMOP1でやると、そこは合意したからもうそれはいいです。しかし、法的拘束力のある遵守と法的拘束力のない遵守で、なおかつ京都議定書全体には法的拘束力がかかっていて、罰則規定も合意をしている状況で議論をしていることについて、僕は正直言って法的によくよくわからない。大臣は今どのようにお考えですか。
#118
○国務大臣(川口順子君) まず、言葉の問題として、法的拘束力のある遵守、法的拘束力のない遵守というふうに一般にこれは私どもも使ってしまうんですけれども、きちんと言えば、法的拘束力の、不遵守の場合の結果について、コンスキャンスについて法的拘束力があるかないかということで、法的拘束力のある結果があるか、それがないかという、そういうことだと思います。遵守の協定自体と法的拘束力云々ということだとちょっと誤解を招きやすいかなというふうに思って伺っておりました。
 それで、なかなか難しい議論なんですけれども、これはボンのときに、このマラケシュの話ではなくてボンの時点で既に、これは日本が一番強く主張したと先ほどおっしゃられましたけれども、実はそうではなくて、ロシア、日本、ほかのアンブレラ諸国が主張して先送りをしましょうということになりまして、これ自体は今回の争点ではむしろありませんで、今回の争点は、その遵守の結果、法的拘束力を将来持つかどうかということの決着と京都メカニズムの参加資格とのつながりをどう書くかということが実は今度の争点であったということでございます。
 それで、法的拘束力の議論については、これは先ほど来専門家の方がお答えでございますので、私もほぼ同じことを考えていますということを申し上げるだけでございまして、将来、COPMOP1でこれをどうするかという議論をとりあえずきちんとするということではないかと思います。
#119
○福山哲郎君 大臣にしては珍しく歯切れの悪い御答弁で、珍しいなと思っているんですが。
 実は、これ細かいこと、もう僕あと五、六分しかなくなったので細かいことは申し上げませんが、お手元に資料を配りました。
 これは交渉テキストの中で出てきた話なので細かい英語の話はしませんが、一番最初に出てきたのは当初議長から出てきたいわゆる京都メカニズムに対する参加要件の問題で、いわゆる遵守のことをどうするかという話なんですね、コンプライアンスについて。一番目が出てきた話で、このアグリーメントというものに対して非常に日本政府はこだわって、この文章じゃ困ると言われて、二番目に出てきたのが、議長修正案が二番目のところでして、ここを読んでいただくと、コンプライアンスについて京都議定書に対する手続やメカニズムについて受け入れましょうということが参加要件だと書いてあるわけですが、この文章でも嫌だと言って日本は主張したんです。最終的に前文でこの文章を入れさせたんです、これも長くなるので言いませんが。
 済みません、委員各位の皆さんには恐縮なんですが、要は一番目、二番目が嫌だと、削除をしろと言って日本が主張して、三番目の前文に入れ込んだことによって一体何が得られて、何がどう違ったのかだけお答えいただけますか。これは外務省の方がいいのかな。大臣でも結構でございます、環境省でも結構でございます。
#120
○国務大臣(川口順子君) 非常に細かい議論になっていってしまうんですけれども、先ほども申しましたように、今回の議論の争点は、京都メカニズムの使用とリンクを、不確定性が生じますので、将来、法的拘束性があるかどうかということが将来の話ですから、そのリンクを切っておくということでございました。
 そういう意味で、先ほどおっしゃったこのテキスト、一つ一つ申し上げてもいいんですが、時間かかりますので、基本的に考え方としては、ここで言っている京都メカニズムを使うための参加要件としての遵守というのが何を指すかということがあいまいとしていますと将来的に不確定性が生ずるという観点で、ここに出ている言葉はそれぞれみんな将来性、将来においての不確定性を排除しないという観点でこのリンクを拒否したということでございます。
#121
○福山哲郎君 しかし、細かい話はいいんですが、コンプライアンスに関してはとにかくCOPMOP1まで先送りするということは合意に達したわけですね。ここに書いてあるコンプライアンスという言葉は合意をしたと、要は先送りをしてCOPMOP1で決めると、そこの部分のコンプライアンスだという解釈だけではなくて、将来の改正されたコンプライアンスも含むかもしれないということでこだわられたわけですね。そこがはっきりしないということでこだわられたわけですね。
#122
○国務大臣(川口順子君) 不確定性をなくすということが最大の要件であったわけですけれども、法的拘束性の話というのはその一つでございますけれども、将来的に、将来的にと言わなくてもいろいろな状況が広く起こり得るわけですね。参加要件とコンプライアンスがつながっていますと、そのコンプライアンスの条件というのも変わり得るわけですから、そういう意味での不確定性が非常に広くありますので、その不確定性全般と京都メカニズム参加の資格を切り離すということが大事であったと申し上げさせていただきます。
#123
○福山哲郎君 もう何か細かい話になりますから、最後に副大臣、もう一回だけお伺いします。
 法的拘束力のない遵守だと言われていることは、罰則規定を守らなくてもいいということではありませんね。
#124
○副大臣(植竹繁雄君) 罰則規定、守らなくていいというか、今後の交渉次第でいろいろな中身が出てまいりますから、それによってどういう項目があるか、どういう状況になるか、それによって状況が変わります。今の段階においてそれが守らなくていいとか守らなくてよくないとかいうのは、まだまだいろんな条件が出てまいりますから、それは現在のところは言えない状況です。
#125
○福山哲郎君 もう二つだけ申し上げて終わります。
 要は、今の話で言うと、法的拘束力があるから守らなきゃいけない、ないから守らなくてもいいということとは限らないとおっしゃった。それじゃ、何でここまで会議のところでこだわったのかという根拠がよくわからなくなりました。
 それから、二つ目を申し上げますと、要は、例えば交通違反で罰則をつくりますよと、交通違反したら罰則しますよと言っていたら、罰則をするかもしれないから、破ったときにこれ守らないでもいいですかという議論をしているような話でして、早い話が。京都議定書は、先ほど大臣も含めておっしゃられたように、京都議定書の六%義務は法的拘束力があると。そこの中の部分だけ取り出すということに対して、本当にどれぐらい法的に整合性があるのかどうか、国際法的にどうなのか。今後の締結も含めてもう少し具体的に明らかにしていただきたいことを申し上げまして、時間になりましたので、私、質問を終わります。
 ありがとうございます。
#126
○委員長(堀利和君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時二十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#127
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、川橋幸子さんが委員を辞任され、その補欠として小宮山洋子さんが選任されました。
    ─────────────
#128
○委員長(堀利和君) 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査のうち、気候変動に関する国際連合枠組条約第七回締約国会議に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#129
○加藤修一君 公明党の加藤でございます。
 昨年、平成十二年でありますけれども、循環型社会の形成にかかわる基本法ができましてその実現を目指しているわけでありますけれども、今回のCOP7の成果についてはまだまだ議論することが残されておりますものの、気候安定社会あるいは気候安定地球、そういう形成に向けてまず大きな一歩を踏み出すことができたんではないかと言えるんではないかと思ってございます。
 先ほど福山委員からも話がございましたが、この批准の関係でございますが、EUは明年の六月ぐらいというふうに伺っておりますし、九月には地球サミット、リオ・プラス10が開催の運びになってございます。日本もやはり早期に批准すべきだと思っております。そういった意味では、いつをねらって批准を考えていらっしゃるか、重ねての質問でございますが、よろしくお願いいたします。
#130
○国務大臣(川口順子君) 十一月十二日に地球温暖化対策推進本部を開催いたしまして、そこで議定書の二〇〇二年締結に向けた準備を本格的に開始するということを決定いたしたわけでございます。その決定を受けまして、次期の通常国会に向けて、京都議定書の目標を達成するための地球温暖化対策推進大綱の見直しを行うとともに、京都議定書締結の承認及び京都議定書締結に必要な国内制度の整備構築のための準備を本格的に開始したところでございます。
 今後、この決定を踏まえまして、地球温暖化対策推進大綱を見直して新たな計画を策定することといたしまして、目標達成のために個々の対策の導入量、削減見込み量や、これを促進するための施策等を明らかにするとともに、その進捗状況及び効果について定期的に評価、検証する仕組みを国内法上に位置づけたいと考えております。これらを含めまして、京都議定書の二〇〇二年の締結を目指しまして全力で努力をしたいと考えております。
#131
○加藤修一君 ぜひ、リオ・プラス10の開催中、遅くともその間に発効できるように最大の努力を傾注していただきたいと、そのように思います。
 今、答弁の中に地球温暖化対策推進大綱という言葉が出てまいりましたが、CO2の排出量について考えてまいりますと、産業のシェアも大きい、あるいは最近は運輸、民生の伸びが大きいわけでありますけれども、依然として排出量が減少するどころではなくて増加の傾向に至っているわけでありまして、そういった意味では今までの地球温暖化対策推進大綱、これがどういう役割を果たしたかということが極めてわかりづらいなというふうに考えております。そういった意味で、新しい大綱は今までと異なり、やはり実効性のあるものがつくられなければいけない。
 今までの大綱についてでありますけれども、やはり総括を省庁別にやるべきでないかなと、そのように思います。どういう形で増大したのかとか、要するにそういった意味での要因分析ということになりますけれども、精査を含めてやっていくべきであると、そのように考えております。そこで、現時点で大臣といたしましては、この大綱についての課題、見直しのポイント、それは何であるかと、その辺について心得をお聞きしたいと思います。
#132
○国務大臣(川口順子君) 大綱の見直しについて、今後それを見直していくに当たって、今までの問題を総括し、新しい課題をそこできちんと意識していくということの重要性については、委員と私も全く同じ考えを持っております。それを省庁別にと委員がおっしゃられまして、そういうことがいいのか、あるいはもう少し違うやり方があるのかという問題はあると思いますけれども、それをするというプロセスを経て新しい大綱を考えていくことができるんだというふうに思います。
 具体的に、今まで起きている問題というのは見通しと違ったところがあるということでございまして、それは例えば原子力発電所の設置の基数ですとか、あるいは自動車について予測されていたよりも伸びが大きかったとか、そういうことが今までの問題であったということだと思います。
 具体的に、今後、目標達成のための個々の対策の導入量や削減見込み量、それからそのためにどういう施策が必要かということを考えることが必要ですし、その後、施策について進捗状況を点検したりということを定期的にやっていく必要があるということは、先ほど申し上げたとおりです。
#133
○加藤修一君 削減にかかわって例えば産業界のケースを考えてまいりますと、いわゆる経団連の環境自主行動計画ということがございますけれども、産業界はアメリカを除いての批准についてはどっちかというと後ろ向きの発言をしている。経団連はまさにそうなんですけれども、それが、そういった意味では目立った後ろ向きの発言をしているように私には聞こえてまいります。
 その自主行動計画の中には、二〇一〇年度に産業部門及びエネルギー転換部門からのCO2排出量を一九九〇年以下に抑制するよう努力すると。このように、努力する、自主的という意味がこういうところにあらわれているわけでありますけれども、ただ、私が懸念するのは、努力したがだめであったということであってはならないわけでありまして、そういった意味では努力規定にすぎないような何か中身になっているわけですけれども、やはり私はこういった面についての、努力したかしないかということも含めて、透明性あるいはどのように削減をしてきたかという、そういった意味での信頼性、そういった確保、そういったものについて考えていく必要が十分あり得るんではなかろうか。それにかかわって、例えば第三者機関による認定制度の導入、そういったものを考えていくべきだと思いますし、あるいは協定を結ぶということも重要でないかと、このように考えております。
 そこで、大臣にお聞きしたいことは、産業界に対していかなる姿勢を持って臨もうと考えていらっしゃるのか、その辺についてお尋ねいたします。
#134
○国務大臣(川口順子君) 経団連が自主行動計画をつくっていらっしゃるわけでございまして、今までその取り組みについては相当の実績を上げてきたと私は評価をいたしております。その自主行動計画の範囲、含まれている対象業種についても拡大をお考えであるというふうに承っておりますので、そういった取り組みについては非常に結構なものだと思います。
 今後、透明性の確保あるいは信頼性の確保、実効性の確保という点については一層の向上が必要であるという御指摘を中央環境審議会の議論の中ではいただいているところでございます。このために私ども環境省といたしましては、当面の第一のステップの取り組みとしては、事業者の自主性、創意工夫を重んじながら、第三者による評価の仕組みなどによって事業者の自主的取り組みの透明性、信頼性の一層の向上を図ることが適当であると考えています。
 いずれにいたしましても、どういう制度がいいかということについて今中央環境審議会で御議論をいただいているところでございますので、その御審議の結果を踏まえて考えていきたいと思います。
#135
○加藤修一君 ありがとうございます。
 それでは次に、国土交通省にお尋ねいたします。前回の委員会のときにもお尋ねしておりますが、グリーンビルディングの関係でありますが、省庁の建築物、これもグリーン化していくべきだというふうに私は考えております。それにかかわってチェックシートを国土交通省はつくっているわけですけれども、これが国土交通省の中だけか、関連の施設についてもやっているのかもしれませんが、丸バツをつけたりあるいはウエートをつけたりなんかして、最終的にこのケースについては十点満点で平均七・六点という形でグリーン配慮の度合いというものを評価しているわけなんですけれども、もう少しこれに普遍性を持たせることができないかなというふうに考えているわけなんですね。後ほど質問いたしますけれども、この辺について広く普遍性が持てるような内容をつくっていくべきでないかなと思います。
 要するに、努力はわかるんですけれども、果たしてこれが、つくるときの関係では確かに効果がある部分もあるわけですけれども、さらに建物の運用とかそういった面についてどれだけ、例えばの話ですけれども、CO2削減とかそういった面についての評価が逐次できるかどうかということについては極めて疑問がありますので、そういった面についての拡大を含めてぜひ検討すべきであるというふうに考えておりますけれども、どうでしょうか。
#136
○政府参考人(風岡典之君) 先生御指摘をいただきましたグリーン庁舎でございますけれども、私ども、官庁施設についてまず率先して進めていこうということで一生懸命取り組んでいるところであります。
 まず、新築につきましては現在までに既に三施設完成しておりまして、現時点では、それにプラスアルファ八施設について整備を進めているところであります。また、こういった庁舎のグリーン化というのは新規の場合だけではなくて既存庁舎のグリーン化ということも重要だということで、グリーン改修ということも平成十三年度から始めているところであります。
 先生お尋ねのチェックシートでございますけれども、これは、この指針ができましたのが平成十年の三月ということでございまして、まだこういった方法ができましてから日が浅いわけでございますけれども、現在の考え方は、庁舎の設計段階におきまして建設あるいは管理運用、廃棄、そのライフサイクル全体を通じてCO2の削減がどの程度になるかというのを建設段階で推定をしております。
 ただ、建設段階だけの判断ではなくて、管理運用段階においてどういう実態になっているのかということを把握していくということは、先生御指摘のとおり非常に重要なことだと思っておりますので、これにつきましては、私ども、施設の保全の実態調査というものもやっておりますので、そういう機会をとらえて、そのとおりの効果が出ているかどうかということの実態というのは把握をしていきたいと思いますし、またその結果を踏まえて、指針の見直しだとか管理のあり方とかいうようなことを考えていかなければならないというふうに思っております。
 このルールを普遍化するということにつきましては、先ほど申し上げましたように、ある意味ではまだ走り出したばかりというようなところもありますので、まず官庁施設についてしっかり実態の把握をしながらいいものをつくっていく、またその過程においてもそういったものについて広く民間にもオープンにしていく、そういった努力をさせていただきたいと、このように考えております。
#137
○加藤修一君 普遍化すべきだと言ったのはこういった視点からの意味なんですけれども、それはどういうことかといいますと、グリーンビルディングという形で世界的な標準をつくり上げていきましょうという、そういう動きが当然あるわけであります。それは外郭団体かどこかできっちりやっているというふうに理解しておりますけれども、そういった点についてもっともっとスピードアップをして促進していくべきだということが第一点、それから、そういったものを庁舎の建設に導入していくべきだというのが第二点、第三点目は、一般の事業所あるいは住宅についても、これは諸外国に例があるわけでありまして、そういった面についてもぜひこういったことを進めていく必要が十分あり得るんじゃないか、このように思っておりますけれども、その辺についてはどうですか。
#138
○政府参考人(風岡典之君) 先生が御指摘いただきました三点、重要な点だというふうに考えております。
 私どもといたしましても、できるだけいい基準というか指針というものをつくっていかなければならない、そのためにはまず合同庁舎が先導的な役割を果たしていくということで、先ほども申し上げましたように、まだ走りながらのところはありますけれども、できるだけいいものをつくっていくという努力をしていきたいと思いますし、それを広く民間にも利用していただくように、また民間の方での知恵もおかりすると、こういうような形での努力をしていきたいと思っております。
 新しい庁舎につきましては原則的にこういったグリーン化というような方向で進めておりますし、既存の庁舎につきましてもできるだけグリーン改修という方向で進めていきたいというふうに思って、官庁関係はそのように対応させていただきたいと思います。
#139
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。
 それでは、次に道路局の方にお願いしたいんですけれども、環境委員会の中でNOx法の改正について審議をしたケースがございますけれども、そのときに、私は道路法の改正ということについても話をしてまいりました。
 それは、河川法について、環境に配慮した河川の改修等を含めて工事をやっていくべきだということについては河川法を改正したという実績があるわけなんですけれども、やはり道路についても、単につくるということだけじゃなくして、もちろん道路構造令でそういった環境に配慮したことをやっていかなければいけないということで改正していることはよくわかるんですけれども、もともとの道路法というところについて、やはり環境に配慮したことをやっていかなければいけないということを考えているわけであります。
 それで、前回の質問のときには、この辺については庁内で議論をやっておりますと、そういう話だったんですけれども、単に庁内で議論をやるということじゃなくして、やはり検討会とか正式な組織をつくり上げて、その中でこの道路法の環境に配慮したそういった面での改正を積極的に審議、検討していくべきだと私は思います、ぜひやっていくべきだと思います。これについてはどうお考えですか。
#140
○政府参考人(大石久和君) 今、委員から御指摘ございましたように、道路行政は、道路構造令その他の法令に基づきまして良好な環境を創造していくための施策をいろいろ実施させていただいております。
 地球環境対策としてCO2の減少を図るために、交通の円滑化、ボトルネックの解消あるいは沿道環境対策や緑の空間の創造などを積極的にやっておるところでございますが、その中で今、委員から御指摘ございましたように、本年の四月に道路構造令を改正いたしまして、都市部の幹線道路におきましては原則として植樹帯を設置すべきというような考え方を導入いたしまして、道路を自動車や人が通行する空間としてのみとらえるのではなくて、緑を供給する空間としてとらえようと、このような考え方を入れさせていただいたところでございます。
 それを道路法のレベルに高めるべきではないかという御指摘でございますが、道路法は、道路網の整備を図ること等を通じまして交通の発達に寄与し、それが公共の福祉を増進するということを目的とする、こういう表現になってございます。
 昨今の道路環境問題の重要性にかんがみますと、この条文のあり方についてさらに積極的に環境の改善、あるいは環境の創造といったようなものを目的とすべきではないかと考えていると、こういうようなことを申し上げたところでございますが、今御指摘いただきました点、あるいは私の考え方も踏まえまして、良好な環境の創造そのものを目的とすることも含め、同法のあり方について検討しておるところでございます。
 局内の議論が整理されますれば、社会資本整備審議会等の御議論を経て法案レベルにまとめてまいりたいと考えているところでございます。
#141
○加藤修一君 積極的な答弁、ありがとうございます。
 それでは次に、これは文部科学省にお尋ねしたいんですけれども、環境教育という観点からエコスクール制度、それを取り入れて進めている最中だと思います。その実態と、さらに今後についてお願いいたします。
#142
○政府参考人(矢野重典君) 近年、地球規模の環境問題が国際的にも大きな課題となっております中で、学校施設につきましても環境負荷の低減を図ることが大変大事となっているわけでございます。
 このため文部科学省では、平成九年度から環境を考慮いたしました学校施設、委員御指摘のエコスクールでございますけれども、これの整備促進に関するパイロットモデル事業というのを実施しておりまして、現在までに全国で百四十七校を認定したところでございます。具体的には、学校施設を整備する際に、太陽熱を利用した暖房給湯設備でございますとか、雨水を再利用する設備等に対する補助を行いますとともに、太陽光発電設備につきましては、経済産業省と協力いたしましてその整備促進に努めているところでございます。
 そこで、今後でございますが、今後につきましては、先ほど申し上げましたパイロットモデル事業の期間が一応今年度までとされておりますけれども、私どもといたしましては時限延長をいたしたいと考えておりますし、あわせて対象を屋上緑化あるいはリサイクル建材の使用、さらには木材の活用等にも拡充をしてまいりたいと考えているところでございます。
#143
○加藤修一君 エコスクールの関係で、風力発電とかあるいは太陽光発電を設置いたしまして、それをパネルに表示するということで、それが学生生徒の環境教育に役立っているというふうに聞いているわけですけれども、そういったことも含めて延長していくという話でありますので非常にいいと思いますが、さらに私は、省エネルギーとか、さらに学校関係でありますけれども、学校でどれだけのエネルギーを使っているかどうかを含めて、いわゆるエネルギーナビゲーターという、そういったものを設置して、その表示によってまた一つの環境教育に及ぼすようなことをやっていくことが必要ではないかと。極めてこれは小さな話かもしれませんが、小さいことも極めて積極的にやることによって大きな削減につながるというふうに考えていいのではないかと思います。
 そういったエネルギーがどういうふうに使われているかということが、使用状況が刻々とわかるということで、家庭の消費電力や待機電力がどのぐらいあるかということを考えていきますと、それと同じように学校についても当然のことが言えるわけでありますから、やはり効果的な省エネルギーということを考えていく場合にこういった面での努力も非常に私は大切でないかなと思いますけれども、こういった設置を積極的にやるということについてどうお考えでしょうか。
#144
○政府参考人(矢野重典君) エネルギーナビゲーターについてのお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたエコスクールとして整備されました学校におきましても、太陽光発電の発電量表示板でございますとか、あるいは雨水利用の節水モニターを備えており、こうしたことを通じて児童生徒が発電量やあるいは節水状況を調べて学習に活用するなど、施設が生きた環境教育の教材として活用されているところでございます。
 そういう意味で、そうした点も含めまして、私どもといたしましては、今後とも環境を考慮した学校施設の整備を進めてまいりたい、かように考えているところでございます。
#145
○加藤修一君 ちょっとわかりづらかったんですけれども、要するに私が言いたいことは、エネルギーナビゲーター、そういったものをなるべく早い機会に、全数というのはすぐにはできないと思いますけれども、今の話は風力発電とか太陽光発電、それにかかわる表示の話ですね。そうじゃなくて、校舎全体がどういったふうにエネルギーを使っているかどうか、そういった使用状況がよくわかるような形の表示パネルを設置すべきではないかと、そういうふうに言っているわけでありますけれども、それについてはどうですか。
#146
○政府参考人(矢野重典君) 今私が申し上げましたのは、そうした省エネルギー等にかかわります設備についての御説明でございましたが、先生は学校全体についての御指摘でございまして、率直に申し上げまして、まだそこまでの対応は進んでいないわけでございますが、今後のあり方として大変大事な課題であるというふうに考えているところでございます。
#147
○加藤修一君 ぜひ積極的に検討していただきたいと思います。
 それで、次に環境活動評価プログラム、エコアクション21、これは環境省が考えているプログラムでありますけれども、これは七百万事業所があるというふうに日本で言われておりますけれども、ある意味では簡素な簡便なISO、それに匹敵するというふうに言われているわけでありますけれども、これについての普及状況と、今後このプログラムの普及についてどういうふうにやっていかれるのか、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。
#148
○政府参考人(中川雅治君) 環境活動評価プログラムは、環境マネジメントシステム、ISO14001の導入が困難な中小企業等に対しまして自主的に環境保全活動を展開するための簡便な方法を提供するものでございまして、資源エネルギー使用の合理化などの経営改善や、あるいは取引先や消費者等の外部との環境コミュニケーションを図ることにつながるものと考えております。それで、このプログラムには既に百四十三の企業が参加しているところでございます。
 環境省といたしましても、その一層の普及促進を図るために、平成九年度より地方公共団体との共催で地域セミナーを開催いたしておりまして、同セミナーへの数多くの企業の参加をいただいているところでございます。
 環境省といたしましては、このプログラムの普及促進のため、引き続き地域セミナーを継続実施していくとともに、プログラム実施に当たりまして指導助言を行う指導者の養成についても努めてまいりたいと考えております。
#149
○加藤修一君 これはISOの14031、環境パフォーマンス評価との整合性を考えつつこういった簡便な方法を考えているというふうに理解しておりますけれども、これについて、七百万の事業所がある中で、簡単に言うと百四十三企業なわけですけれども、効果の点についてはどういうふうに理解すべきかというところがあると思います。
 それで、環境省はこういう形のプログラムを環境省自身が取り入れてやっているのかどうなのか、それともISOということを取り入れてやっているのかどうか、その辺についてどうでしょうか。
#150
○政府参考人(中川雅治君) 環境省の庁舎につきましての取り組みでございますけれども、環境省といたしましてもグリーン調達の推進、温室効果ガスその他の環境負荷の低減、資源消費量の削減を含む循環型の活動の推進などを盛り込みました事業者としての環境省の環境方針を定めまして、実は今月の一日からマネジメントシステム試行導入をしたところでございます。
 今の段階ではまだISO14001の取得というところまではいっておりませんけれども、できるだけ早い時期にISO14001の取得ができるよう取り組みを進めてまいりたいと考えております。
#151
○加藤修一君 環境省自身としてはISOの今の関係については取得をする、将来的には、近未来的には取得すると、そういうことですね。
 それで、ほかの省庁にもお伺いしたいわけですけれども、いわゆる環境活動評価プログラムの中には、CO2の排出量をどうやって算定するか等を含めてかなり広範に触れているわけなんですけれども、こういった面での、ISOも含めてですけれども、それぞれ国土交通省、農水省、文部科学省、この辺についてはどのように考えているのか。もちろん、我々国会議員は国会にいるわけなんですけれども、国会自身もこういった面についてやっていかなければいけないわけですけれども、これは政府に聞く質問でございませんので、以上の三省にお願いいたします。
#152
○政府参考人(岩村敬君) 委員の御指摘、環境活動評価プログラムと、またISOについて政府機関事務所への導入についてのお尋ねでございます。まず、政府がこれまでどういうことをやっているか、この件に関して申し上げたいと思います。
 政府は平成七年度に率先実行計画、すなわち環境対策の率先実行をする計画を立てまして、閣議決定をいたしております。これに基づいて国土交通省においては、例えば低公害車の導入、エネルギー消費の抑制、さらにはリサイクルの推進等を計画を立てて取り組んでいるところでございます。中でも再生紙の利用促進であるとかガソリン使用の削減等については、我々が立てた目標を上回る成果を上げているところでございます。
 また、平成十三年度からはグリーン購入法を国会で法律をつくっていただきまして、これに基づきまして関係各省と協力しながらグリーン購入の充実を図っているところでございます。
 とりわけ、低公害車の導入については、総理の方針もございまして積極的に進めております。平成十三年度には、新たに購入する一般公用車、九十九台ございますが、既に調達手続を進めていた一台を除きまして九十八台は低公害車とすることといたしています。また、一般公用車以外の車両もございますが、五百台中四百十七台を低公害車にするというようなことで順次成果は上がっているものというふうに判断をしております。
 また、グリーン購入法の中では環境負荷の低減に資する公共工事、これが特定調達品目の一つに位置づけられているわけでございますが、当省、社会資本の整備の多くを所管しておりますそういう立場から環境負荷低減に資する資材、そして機材の調達、また工法の採用の促進に積極的に取り組んでいるところでございます。
 さらに、公共事業においては、廃棄物の発生抑制、さらには適正処理、再資源化を推進するということで、またリサイクル材の率先的な利用をするということで、公共工事においてはゼロエミッション、すべて廃棄物を出さない形で処理をしていくということを進めているわけでございます。
 以上のような取り組みについては我々毎年度見直しをしております。また、活動の結果を踏まえて評価をし、そして改善策の検討を行うということで環境への配慮の一層の充実に努めているわけでございます。
 したがいまして、環境活動評価プログラムに示されているような計画を立て、それを実行し、それを評価し、そして新たな計画をつくるという四つのプロセスについては、今申し上げたような視点で政府として取り組んでいるというふうに考えられると思います。
#153
○加藤修一君 手短にお願いします。
#154
○政府参考人(大森昭彦君) 先生お尋ねのプログラムの件でございますが、これにつきましては私どもも関係省庁と相談の上検討してまいりたいというふうに思いますが、一つ私どもの取り組みについてぜひお聞き届けいただきたい点がございますけれども、今ほどございましたようなグリーン購入法に基づきます各種の取り組み、あるいは低公害車への転換等々を進めておりますが、当省の独自の取り組みといたしまして、本省の食堂から出る生ごみ、これを堆肥化いたしましてリサイクルする取り組みにも着手をしているところでございます。
 このようなことを通じまして、今後とも行政活動から出ます環境負荷の軽減ということに努めてまいりたいというふうに考えております。
#155
○加藤修一君 文部科学省に行く前にちょっとあれなんですけれども、環境活動評価プログラム、こういった体系的にやっているかどうかということについての答弁をいただきたいんです。お願いします。ISOも含めてどういうふうに考えているか。
#156
○政府参考人(大森昭彦君) 冒頭申し上げましたように、具体的なこの評価プログラムに基づきますきっちりした形の実行ということにつきましては、先ほど環境省さんの方からもございましたような形で私どもとしても今後の問題としてこれは検討してまいりたいというふうに考えておるわけでございますが、先ほど国土交通省の方からもございましたように、私ども実態としての取り組み、この点におきましては、部分的ではございますが、計画を持った取り組みに努めている状況でございます。
#157
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘の点につきましては、文部科学省の関係機関におきましては、例えば、宇宙開発事業団、核燃料サイクル開発機構、さらには信州大学工学部、熊本大学薬学部等がISOの定めます環境管理に関する国際規格でございますISO14001の認証を取得しているところでございます。
 また、文部科学省におきましては、先ほど御紹介ございましたけれども、私どもの方もいわゆるグリーン購入法等に基づく環境保全にかかわりますさまざまな取り組みを進めているところでございますけれども、環境管理システム全体につきましては、これも先ほど環境省の方からお話がございましたけれども、環境基本計画に基づきまして、その導入に向けて政府全体として検討を行うこととなっているわけでございまして、文部科学省といたしましても、その中で御指摘の点も含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。
#158
○加藤修一君 CO2削減を含めて、体系的にそういった面についてのアプローチを積極的にぜひ進めていただきたいと思います。
 私は環境活動評価プログラム、これをぜひやれという話じゃなくして、そういうふうに言っているわけじゃなくて、もっと効果的なものがあればそれにこしたことはないわけでありますから、そういうことをぜひ積極的にやっていただきたいと思います。
 それでは次に、廃棄物処理と発電の関係についてでありますけれども、一般廃棄物に関してはいわゆる五千万トンぐらい年間出るわけでありますけれども、そのうちの八〇%は焼却処分されている。そういった意味ではCO2が出ているというふうになるわけでありますけれども、このごみ発電の現状について、ちょっと教えていただけますか。
#159
○政府参考人(岡澤和好君) 今、先生おっしゃったように、年間、一般廃棄物は約五千万トン排出されまして、そのうち八割が焼却されております。焼却施設の数でございますけれども、平成十年度で千七百六十九施設ございまして、このうちの百八十施設で発電を行っております。傾向で見ますと、平成六年度には発電施設が百二十八カ所でございましたので、この四年間で一・五倍に増加しているという状況でございます。
 それから発電能力でございますが、平成六年度には四十一万キロワットであったものが平成十年度では七十七万キロワットということですから、二倍弱にまで増大している、こういう状況でございます。
#160
○加藤修一君 そういった意味では、発電に関して見た場合にはふえている話ですけれども、この発電に関しては補助金等も入っている、国のお金も入っている、あるいは起債という形で最終的には交付税交付金のお金も入っているという話になるわけでありますけれども、発電、熱回収をするということは、それはそれでいいんですけれども、さまざまな経緯の中で考えてまいりますと、ごみ発電から出ることについての売電価格というのは七円何十銭というのもあるわけなんですね。そういった意味では電力会社の回避原価に比べて相当大きいなというふうに考えているわけなんですけれども、これは後でまた質問いたしますけれども、要は循環型社会形成推進基本法の中にある考え方というのは優先順位があって、要するにごみは徹底して減らしましょう、あるいは使えるものについては例えば再使用とか再生利用とか、いわゆるリユース、リサイクルになるわけでありますけれども、この辺とうまく整合性が保たれているかどうか。将来的には焼却しなければいけないものについてはだんだん減らしていかなければいけないというふうに考えられるわけですね、基本法から考えていきますと。そういう優先順位になっているわけでありますから。
 この辺についてどういうふうに考えているかということと、やはり電力発電をするためにそういった面についての、補助金も含めてそういったことが大きくなってくる可能性、そういう私から見るとマイナスのインセンティブだというふうに思ってしまうわけですけれども、そういった面についてはどういうふうに考えているのかということについて、お聞きしたいと思います。
#161
○副大臣(風間昶君) まさに循環型社会形成推進基本法の考え方からすれば、まず第一にごみを出さない、発生抑制、いわゆるリデュース、そして使う、さらに使えるように再生していくというリユース、リサイクルの三Rを循環型社会形成推進基本法の第五条、第七条にきちっとうたっておりますから、それを優先して進めることでごみを燃やして、今、先生お話のあったごみ発電を含む熱回収というのはその次に行うべきことではないかというふうに思います。したがいまして、ことしの五月に公表した廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本方針でも、排出量、一般廃棄物五千三百万トンを平成二十二年には四千九百万トンに、四百万トンでありますけれども削減する目標を定めており、このうち焼却量についても同期間に三千九百万トンから三千四百万トンに削減することとしているわけであります。
 問題は、要するに、今、先生から御指摘のあった広域化によって中小の焼却炉を廃止するというのと大型焼却炉の整備というのを進めているわけでありますけれども、基本的には、どうしても燃やさざるを得ないごみを対象にして廃棄物処理施設を整備する際には余った熱を利用していこうという基本的な考え方になりますから、大きなごみ焼却施設をつくらないというふうにしていかなければならないというふうに思っておりまして、将来的なことを言いますと、だから、まず使わない、ごみを出さない、再使用する、あるいは使えるようにするということで、余ったごみはそのまま焼却するとか捨てるのではなくて、それを燃やして発電に利用して熱を起こそうと、こういうことでありますから、将来的にはこれは縮小していかざるを得ないことになろうかなというふうに思っています。
#162
○加藤修一君 私も将来的にはやはり抑制的にしていかなければいけないというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは次に、環境産業あるいは環境ビジネスの関係でありますけれども、こういった面についてはやはり環境省も相当真剣になって考えていると思いますが、環境省で試算したケースがございます。
 それで、この辺について環境省はどういったところにポイントを絞って環境産業を立ち上げていこうというふうに考えていらっしゃるのか。将来の二〇一〇年の予測では、市場規模が四十兆円、雇用規模が八十六万人に達するというふうに推計をされているように思いますが、どういうことを産業界に向かってシグナルを発信しようとしているのか、その辺についてお考えがあれば。
#163
○政府参考人(中川雅治君) 環境保全型産業の振興は、環境負荷の少ない社会の形成に寄与するとともに、日本経済の活性化にもつながるものであると考えておりまして、環境省といたしましても、まず新たな環境産業の振興にも資するよう環境関連技術の開発等を推進しているところでございます。これは、競争的資金による実用化研究開発を推進しているということがまず第一点でございます。
 また、グリーン購入を推進することによりまして環境保全型製品等の需要を創出するとともに、その製造施設に対する低利融資や、低公害車、リサイクル施設等への税制優遇措置を講じているところでございます。
 さらには、環境報告書や環境会計の普及ということも環境問題に取り組む企業をふやす観点から大事なことであると考えておりまして、そういったいろいろな施策を通じまして、環境産業、環境ビジネスの拡大に資するように、また関係の府省とも連携をとりながら努力を続けてまいりたいと考えております。
#164
○加藤修一君 ちょっと時間がなくなりつつありますので、質問を割愛したいと思いますけれども、先日、公明党のエコ・ジャパン会議で実は京都の八木町に行ってきました。それから大阪府の高槻市に行ってまいりましたけれども、その中でふん尿の発電のケースがありました。もう一つは、木質バイオマスの関係がございました。
 ふん尿の発電のケースについては、一キロワット時当たり四円三十銭なんですね。そういった意味では電力会社の回避原価にほぼ匹敵するものでありまして、この八木町には大分視察に来るケースが多いんですけれども、八木町と同じようにつくるというケースはなかなかないようなんですね。すなわち、それはコストがかかるという話なんですけれども、先進的なこういった面についてやっているヨーロッパにおいては、環境税ということでCO2がたくさん出るものについては課税をして、なるべく出ないような再生可能エネルギーについては場合によっては補助金をということで競争力が確保されているというふうに聞いているわけなんですけれども、こういった面について、やはり私は環境税、経済的な手法ですから、そういった面も含めてこの産業をもっと立ち上げていくということも十分積極的に検討をしていかねばいけない、こういうふうに思っているわけなんですけれども、この辺について、環境省と林野庁になりますか、お願いいたします。
 それと、最後の質問があったんですけれども、持続的な森林経営、森林がCO2を固定できるように、そういうことを考えていくためにはやっぱり森林の認証制度というのをきちっとしなければいけないということもございますので、もう時間が過ぎておりますが、手短にちょっと発言をお願いしたいと思います。
#165
○委員長(堀利和君) 簡潔にお願いします。
#166
○政府参考人(中川雅治君) 例えば、スウェーデンが一九九七年に発表いたしました環境税導入の効果についての報告書によりますと、炭素税及びエネルギー税の課税が特に地域暖房部門におきまして化石燃料からバイオマス燃料へのシフトを促進したと評価されております。そういった諸外国の例をも十分研究した上で、現在、中央環境審議会の専門委員会で環境税についての御審議をいただいておりまして、引き続き我が国の実情に合った具体的な制度面の検討を進めてまいりたいと考えております。
#167
○委員長(堀利和君) 簡潔にお願いいたします。
#168
○政府参考人(加藤鐵夫君) 先生から御質問がございました木質バイオマスにつきましては我々としても大変重要な問題だというふうに考えておりまして、バイオマス資源の利用手法に関する調査でありますとか、あるいはガス化または液化して燃料としての利便性を向上する技術の開発であるとか、あるいは乾燥等に利用する木質エネルギー利用施設や発電施設の整備というようなことに取り組んでいきたいというふうに考えているところでございまして、高槻市の森林組合のお話がございましたけれども、ここでのぺレット製造施設につきましても助成を行って設置をしていただいたというようなことでございます。
 今後とも関係省庁と連携を密にいたしまして、木質バイオマスエネルギーの利用についてさらに積極的に促進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 それからもう一つ、森林認証についてお話がございました。森林認証につきましては持続可能な森林経営を推進するという民間の取り組みの一つでございますけれども、林野庁といたしましても、持続可能な森林経営に関するこのような民間サイドの取り組みというのは広く定着することが好ましいのではないかというふうに思っておりまして、今後とも森林認証をめぐる国内外の動向について情報収集や分析を行いつつ、認証取得にかかわる社会的評価についての調査検討なども行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#169
○加藤修一君 終わります。
#170
○岩佐恵美君 COP7で京都議定書の運用ルールが最終合意をされ、議定書の二〇〇二年発効に向けた準備が整いました。私は、世界の政府関係者はもとより、NGOの皆さんの努力で、多くの方々の努力で地球温暖化防止のための国際的取り組みへの道筋がついた、このことは本当によかったと思っています。
 これでCO2対策の国際的なルールはできたわけですけれども、一方、サンゴの白化現象に見られるように、生態系への影響だとか、あるいは島嶼の皆さんの自分が住む土地が本当に日々失われていく、そういう現状、つまり地球悪化が深刻化しているそういう現状があることを忘れることはできません。
 今後、日本としては、京都議定書を一日も早く批准すること、そして約束したCO2の排出削減目標を達成する国内対策に総力を挙げる、このことが求められているというふうに思いますが、まず大臣のお考えを伺いたいと思います。
#171
○国務大臣(川口順子君) マラケシュで合意がありました後、十二日に地球温暖化対策推進本部を開かせていただきまして、国内の対策について本格的な準備が始まったということでございます。
 国内対策につきまして当面の課題といいますことは、まず事業者の自主性を重んじつつ、取り組み状況の公表の仕組み等によって事業者の自主的取り組みの透明性、信頼性の一層の向上を図るということが適当ではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、現在、中央環境審議会の場におきまして国内制度のあり方については御審議をいただいているところでございますので、これらの審議結果も踏まえまして国内制度の構築に総力で取り組んでいきたいと考えております。
#172
○岩佐恵美君 前回の委員会では、COP7は、七月のボン会議で京都議定書の運用ルールについても包括的な合意が成立しているので、細目を定めるだけだという答弁がありました。
 ところが実際には、先ほどからの議論にありますように、日本政府などが、ボン会議で合意された京都メカニズムの参加資格、これをめぐって緩めるようにと強硬に主張をしたということから、一時は決裂寸前にまでなったということです。最終的にはEUなどの譲歩で合意できましたけれども、NGOの関係者に伺いますと、日本政府はCOP7でも交渉の進展を妨害し続けた、そのことで再び日本に対する国際的な信頼を大きく損ねる結果になったと強く批判をしておりますし、また恥ずかしい思いをしたというふうに言っておられる方々もおられます。
 そこで、なぜ京都議定書を危うくしてまで京都メカニズムの参加資格問題に執心されたのか、その点について伺いたいと思います。
#173
○国務大臣(川口順子君) 私どもは、京都議定書の二〇〇二年の発効を目指してCOP7で合意を達成すべく最大限の努力を行うという方針を持ちまして会合に臨んだわけでございまして、京都メカニズムにつきましては、京都メカニズムが実際に発効を見た後、使われる際に、目標達成上実行可能な機能し得るものであることが非常に重要であるというふうに考えまして、そのために将来の不透明性を排除することがぜひとも必要であるということで議論を進めたわけでございまして、京都メカニズムがよりよくなるように最善の努力をしたということでございます。
#174
○岩佐恵美君 午前中のやりとりを聞いていても非常に難しいんですね。結局、遵守しないという立場の国だとかあるいは人々を擁護したということだったのではないか。日本のマスコミでも、日本政府の代表団は、日本に有利な市場原理が確保できないと、帰国して経済界の協力が得られないと必死の形相で他国と渡り合ったと書いている新聞もありました。私は、その点からいって、日本として一体遵守できない、あるいはしないということなのかどうか、その点、経済産業省に伺いたいと思うんです。
 世界の流れはCO2排出削減の方向に大きく踏み出しています。そのときに、経済への影響などを理由に排出権取引などを当てにして国内の削減対策を先送りしていれば、経済界の将来の発展にとっても私はマイナスになるということは明らかだと思います。前回の委員会でもそういう指摘がありました。しかも、先送りすればするほど削減しなければならない排出量や削減のためのコストも大きくなってしまいます。ですから、排出権取引などは最終合意で国内対策の補完と位置づけられているわけですから、炭酸ガスなどの排出を実際に減らす取り組みを真剣に行わなければならないし、またそうしなければ地球温暖化防止の効果というのは発揮できないと思います。
 各国が京都議定書の削減目標とルールを守って、まずは森林吸収源とか京都メカニズムなどに頼らない炭酸ガス削減にどれだけ真剣に取り組むかということが多分国際的にこれから大問題になるし、問われていくと思うんですね。その意味で、京都会議の日本は議長国ですから責任がとても重いと思います。実際の削減対策で国際的に範を示していく、そういう必要があるというふうに思うんですが、副大臣、いかがでしょうか。
#175
○副大臣(大島慶久君) お答えをいたします。
 国内対策としての二酸化炭素の削減に当たりましては、産業界への過度な負担をできるだけ回避していく。今のこういう経済状況でございますから、先生のおっしゃっていることは私も一方ではよく理解ができるのでありますけれども、余りそちらの方へのめり込み過ぎますと、いわゆる経済への影響も非常に大きくなると思います。そういった意味では、そういったものの負担もできるだけ公平なものになるように留意をしてまいりたい。国民経済や雇用へ及ぼす影響は非常に大きいわけでありますから、そういったことを十分考慮しながら、やはり環境と経済の両立、我が省といたしましては一方に偏らない、その両立を目指していろいろ頑張っていかなければいけない、これが前提にあるわけでございます。
 そういった意味では、二酸化炭素の温室効果ガスの排出量は経済活動とまさに密着をいたしております。経済政策あるいはエネルギー政策、あるいはまた環境政策、そういったものが三位一体となって推進していくことが必要であろう、こういう認識をいたしているところでございます。
 先ほど申し上げましたように、現下の厳しい経済状況を考えますと、経済界の創意工夫をさらに生かしながら経済活性化にもつながる国内対策を進めるために、我が省といたしましては、省エネルギー対策等エネルギー施策の充実あるいは推進、そしてさらには技術開発の支援に積極的に取り組んでいきたい、こんな感じを持っているわけでございます。
#176
○岩佐恵美君 経済産業省として、国内排出量の四割を占める産業部門については段階的な取り組みを行うとして、当面二〇〇四年度までは自主行動計画など従来の対策の充実強化で対応するとしています。
 しかし、経団連の自主行動計画は目標自体が問題です。政府の地球温暖化対策推進大綱では、産業部門は九〇年比マイナス七%、四億五千万トンの目標ですが、自主行動計画では二〇一〇年度で九〇年並みにするというものです。恐らくこれでは大綱の目標を達成できません。恐らくではなくて、これでは大綱の目標を達成できません。
 事業団体や事業者が自主的取り組みの目標、あるいは排出削減措置などについて国や自治体と協定を結ぶ協定制度、事業者に温室効果ガスの排出削減計画などの策定を義務づける実行計画制度、これらについて中環審の答申ではそういう問題を提起していて、そういうことをやるべきだという一つの選択肢に入っているわけですけれども、経済産業省としても具体化を進めていくべきだと思いますが、その点いかがでしょうか。
#177
○副大臣(大島慶久君) お答えをいたします。
 産業界の自主的行動計画、こういった取り組みはこれまでもまずまず着実な成果を私どもは上げてきている、こういう認識をしておりまして、そういった面では高く評価をするものでございます。
 そして、先ほども申し上げましたように、こういった厳しい経済状況でございますから、経済界の創意工夫を生かしながら、経済活性化にもつながる国内制度の整備構築を図ることが今一番求められている必要なことではないか、このように思っております。そういった点を踏まえまして、我が省といたしましては当面今までの施策を充実あるいは強化をさせていく、そして円滑かつ確実性の高い削減の取り組みを推進してまいりたい。そして、そういった政策の効果を検証しながら、検証結果を踏まえた既存の施策と新たな施策のベストミックスを図る、いわゆる段階的アプローチを進めてまいりたい。
 先生のおっしゃるように、ちょっと手ぬるいじゃないかと、こういうふうにおっしゃることはよくわかりますけれども、今までのそういった産業界の評価もしながら取り組んでまいりたいと思っております。
#178
○岩佐恵美君 前回もそこのところは、産業界の取り組みについては議論をしたわけですけれども、やっぱり努力をしていると言いながらかなり悪くなっているわけですから、そういう意味ではもっともっときちっと取り組んでいかなきゃいけないというふうに思います。
 京都議定書で六%削減を約束してからもう四年たっています。これをこれから二年間はこれまでの施策の充実強化にとどめる、その後三年間は当面の取り組みを継続しながらレビューを繰り返して、規制的な措置を含めた効果の高い措置の導入というのは二〇〇八年度以降になってから検討するというものです。
 地球温暖化対策は、私は緊急の課題だと思います。そんな生ぬるい、今、副大臣も言われましたけれども、私は生ぬるいというふうに思っています。そういうことでは許されないというふうに思います。民生部門や運輸部門も事業活動に属するものがあります。それらを含めると前回指摘したように七割になります。ですから、その効果的な削減対策がどうしても必要だと思います。事業活動に伴う排出量について届け出、公表を義務づける、そして削減する、そういう手だてが必要だというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#179
○国務大臣(川口順子君) 経済界が今まで自主的に積極的に温暖化の対応に取り組まれてきたということについては、私としても高く評価をしたいと思います。ただ、その上で取り組みについて透明性なり信頼性なりの確保が重要であるということは中央環境審議会での御議論で御指摘をいただいているとおりでございまして、私としてもそういう点で経済界とも御相談をしながら改善をしていただけたらというふうに思っておりますし、私どもとしてもそういう方向が重要だと考えております。
#180
○岩佐恵美君 家庭部門についてはライフスタイルの改善などについての国民の理解が重要なのは午前中の議論でもありました。私も同感です。それはもう言うまでもないと思います。ただ、一消費者として見た場合に、やはり消費者が判断していくには限界があるというふうに思っています。製品をつくるのは企業です。ですから、その点企業の、本当に地球温暖化を考えて、一体何をどうしていくのかというそういうことを積極的に取り組んでいかなければいけないことがたくさんあるように思います。
 例えば、私ずっと気になっているのは自動販売機です。こんなに要るんだろうか、いつもいつも思っています。主婦連の方々が、自動販売機が道路からはみ出た部分についてはそれはだめだということで随分議論して、今は道路を占拠する自動販売機がなくなりましたけれども、それにしても本当に数が多い。だけれども、全部動いているかというと動いてなくて随分中止しているものもあるんですけれども、一体あれ粗大ごみになってどうなるんだろうとか、もう本当に心配で仕方がないんですけれども。たしか清涼飲料水だけで原発一基分に匹敵するぐらいの自動販売機だということを新聞で読んだことがあります。それから、家電の待機電源です。これも議論があったところですが、これも必要があるんだろうか。
 ですから、そういう意味では企業がやるべきことはたくさんあります。政務官が午前中の質疑で説明された、例えば省エネ法で一定の製品については最も進んだ省エネ性能を基準とするトップランナー方式、これが採用されていますけれども、さらにその充実強化が必要だと思います。
 さらに、製品の段階から、流通、使用、処分まで含めたライフサイクル全体を通じた温室効果ガスの排出が少ない製品への転換、これを進めるためにどうしたらいいのかということですけれども、例えばライフサイクルアセスメントを実施する、そして消費者にわかるようにそのことを表示をしていく、知らせていく、そういう製品の開発、あり方、そういうものも本当にきめ細かく経済産業省として考えていく必要があるというふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。
#181
○副大臣(大島慶久君) お答えの内容は先生が今まさにみずからお話をされた、そこはもう全く私どもも同感でございまして、まずトップランナー方式、解説は省略いたしますけれども、そういったことを導入していく、これは極めて重要なことだと思っております。そして、ライフサイクルアセスメントの手法、これもいろいろと円滑な運用のための研究開発を進めているところでございますので、十分そういったことの活用もしてまいりたいと思います。
 そして、これは二酸化炭素だけに限るわけじゃございませんけれども、産業活動におきましては、近年、環境汚染物質の発生や排出の抑制あるいは廃棄物の発生抑制、これはリデュースと言っておりますけれども、部品等の再利用、これはリユース、そして材料としての再利用、リサイクル、こういったこと、さまざまな面での環境負荷の軽減を目的とした積極的な取り組みが求められているところでございます。
 冒頭申し上げました、先生もみずから御質問の中で言っていただきましたそういったことを十分生かしながら、これから産業経済の発展にとってもますます重要な課題であるということを認識した上で頑張らしていただきたい、御協力をお願いしたいと思います。
#182
○岩佐恵美君 最後に、経済産業省として本当にこの地球温暖化防止のために議定書の二〇〇二年発効に向けてあらゆる努力をして、そして国際的な決まりをきちんと遂行する、経済界の自主的努力はいいんですけれども、それだけにとどめておいたのではなかなか進まない。あるいは、民生だとかそういう部門もひっくるめて、本当にきちっとやっていくということで取り組んでいかれる。つまり、決まりはちゃんと守って、国際的なルールは守ってやっていくんだということなのかどうか、その辺、最後にちょっと確かめておきたいと思います。
#183
○副大臣(大島慶久君) 午前中でしたか、福山議員からの質問もいろいろそういったところに言及をされておりましたけれども、我が省といたしましても、今そういう締結に向けての準備に取りかかったところでございますから、先生のおっしゃられる御趣旨もよくとらえながら、そのような方向で頑張ってまいりたいと思っております。
#184
○岩佐恵美君 次に、前回の委員会でも取り上げたんですけれども、沖縄の泡瀬干潟の問題について伺いたいと思います。これも浅海域や干潟を守るということは、それこそ地球温暖化の問題とも深くかかわりがあると思いますので、その点について伺っていきたいと思います。
 まず、前回の質問の後、私、十一月八日に現地に行きました。始まったばかりの海草の大規模な機械移植の現場を見てまいりました。大型機械で海草を一メーター掛ける一・五メーターぐらいの大きさで、厚さというか深さ二十センチぐらいから根こそぎとります。それを次々と順次掘り上げていって、そして移植先に植えかえる、そういう作業をやっていました。海草をはぎ取る規模というのは三ヘクタールにも及びます。海草をはぎ取ったところはもう砂地になってしまうわけですから、とても気になるわけです。
 この後はどうなるのですかと、私、現地で沖縄総合事務局の担当者に伺ったところ、まあ埋め立てる場所ですからという回答でした。回復など全く念頭にない、そういうことで、いやひどい話だなというふうに思いました。
 そこで伺いたいんですが、今やっている大規模な移植というのは、海草の移植の是非を確かめる実験なのですか、それとも泡瀬埋立事業の一環として海草の移植を先行実施する事業なのでしょうか。内閣府沖縄振興局長に伺いたいと思います。
#185
○政府参考人(武田宗高君) 御説明申し上げます。
 現在、現地におきましては、七月に開催されました環境監視・検討委員会の御意見を踏まえまして大規模な海草の移植実験を実施いたしておるところでございます。
#186
○岩佐恵美君 それは、移植実験なのですか。
#187
○政府参考人(武田宗高君) 委員の御質問にありましたように、三ヘクタールの面積にわたって大規模な移植の実験を行っておるということでございます。
#188
○岩佐恵美君 そうしますと、大規模な移植実験、これは失敗をしたら藻場の破壊を引き起こしてしまうわけですね。三月に実施した機械による試験移植で移植された海草、これは八月から九月の台風でかなり侵食されたと伺いますけれども、その点はどうですか。
#189
○政府参考人(武田宗高君) 三月に沖縄総合事務局におきまして移植実験を百平米ほどやっております。これは、機械化移植工法の有効性を確認するということで、試験工事として埋め立て予定地内の藻場において行ったものでございます。
 先生お話しのとおり、その後の発育状況、これにつきましては五月及び七月に追跡調査を行っておりまして、いずれも良好に生育をしておったところでございますけれども、九月に台風十六号が一週間以上にわたりまして沖縄付近を迷走いたすという異常な気象条件がございました。
 沖縄総合事務局におきましては、その後の状況について、九月末から十月始めにかけて、三月に移植した移植先の場所、それからその後実施予定の広域移植作業の移植先近傍の既存藻場、それから比較対照として設定したその他の既存藻場、計十三地点について潜水目視調査を行っております。
 その結果によりますと、移植した場所では、砂の流出によりまして海藻類の消失及び地下茎の露出などの被害が確認をされたところでございます。また、比較対照した既存の藻場においても、三月に移植した地点近傍におきましては地下茎の露出や海藻類の消失が見られたということでございます。一方、今回の広域移植の移植先としておる地点でございますけれども、地下茎の露出が若干見られた箇所はございましたけれども、余り顕著な影響は見られなかったということでございます。
 沖縄総合事務局では、これらを総括いたしまして、移植した藻場とそれと同様の条件下にある既存藻場との間に大きな差異は見られない、また現在実施中の広域移植先においては顕著な被害は見られなかったということを基本的に認識しているところでございます。
#190
○岩佐恵美君 移植した海草が台風でやられたということですけれども、そうなると、削った分の海草、藻場が減るだけで、何のための移植なのかということになってしまうわけですね。
 いずれにしても、今回の大規模移植は、三月に行った機械移植について小規模の範囲では有効性は確認できたという、泡瀬地区環境監視・検討委員会の海藻草類・移植保全ワーキンググループの判断に基づいて始められたものです。ところが、ワーキンググループの確認は七月段階のものなんですね。その後の台風による被害状況というのはこのワーキンググループでは検討されていないんです。前提となった移植実験の結果に大きな変化が出たわけですから、その検討をやらないで三ヘクタールの大規模移植をやるというのは、私はこれは乱暴だと思います。
 ですから、そういう意味で、現在の移植実験、これをきちんとやめて、三月の試験移植の結果についてワーキンググループできちんと判断をするということが筋だと思いますが、その点いかがですか。
#191
○政府参考人(武田宗高君) 台風によります藻場の流出被害の状況を厳密に評価することにつきましては、学術的な課題が残されているところでございますけれども、現在行っている藻場の移植先というのは、七月の環境監視・検討委員会で、波の影響が小さい、広域移植実験の移植先としては適切という判断をいただきまして実施しておる区域でございます。実際にも、今回の台風でも既存の藻場にはほとんど影響は見られなかったというところでございます。したがいまして、事業主体である沖縄総合事務局においては、広域移植作業の移植先としては適切であるという認識を有しておりまして、現在も藻場の移植を継続しておるところでございます。
#192
○岩佐恵美君 私、移植先の海域も見てきました。サンゴやシャコガイなどが海草と共生するところだったんですね。移植による生態系の攪乱も心配される、現地の専門家はそう言っていました。自然の状態では海草が余り生えていない移植先、それはそれなりの理由があるはずなんです。現在の藻場を広範囲にはぎ取って移植先に新たな藻場を定着しなければ二重三重の大規模な海草、藻場の破壊となります。
 つまり、今実験と言われましたから、そうすると、三ヘクタールもの大規模な実験をやって、移植先は、台風にはやられなかったかもしれないけれども、特異な生態系があるところなんですね。もし実験であるならば、現在のところの生態系をきちっと調べる、そして移植先の生態系もきちっと調べる、そういう手続がなければ、これは実験ということには私はならないというふうに思います。三ヘクタールも大規模に全部はぎ取って、それでやってしまうなどということがまかり通るようなことがあったら、これはもう環境も何もなくなってしまうわけですね。
 時間がなくなってきてしまっているんですが、実は、海草を掘り起こしている工事現場の海域では、砂が巻き上がる、広範囲に海水が濁る、そして作業のために周辺に張りめぐらした網が風や波で暴れて海底を荒らしている。ところが、現地事務所は、波のうねりでそのような状況があることには苦慮していると言うのみなんですね。全く私は無責任だというふうに思います。
 こういう点について、当委員会にきちっと三月の試験移植の経過観察あるいは移植先の生態系への影響、網による攪乱などの状況、それを調査して報告してもらいたいと思います。これは沖縄振興局長にお願いですが、最後に大臣にあわせてちょっとお願いします。
 沖縄タイムスと朝日新聞、琉球朝日放送が合同で行った沖縄市民の世論調査では、泡瀬埋立計画反対が五七%、賛成二四%の二倍以上になりました。泡瀬干潟を埋め立てて周辺の自然環境は守られていると思いますかという問いに対して、七割の人が守られているとは思わないと回答しています。
 環境省は泡瀬地区などを重要湿地に指定しています。今回の海草移植工事の環境への重大な影響について、沖縄総合事務局や県任せにするのではなく、みずから調査をして監視をしてほしいということでお願いをしたいと思います。
 イエスかノーかで。沖縄振興局長。
#193
○委員長(堀利和君) 武田局長、簡潔にお願いします。時間が来ましたので。
#194
○岩佐恵美君 報告していただけるかどうか。
#195
○政府参考人(武田宗高君) 委員御指摘の報道があったことは承知しております。
 状況の詳細につきましては、事業者でございます沖縄総合事務局におきまして早急に藻場などの損傷の状況を調査を行いまして対応策を検討するというふうに聞いておりまして、私どもも注目してまいりたいと思います。
#196
○国務大臣(川口順子君) 今のお話の点につきましては、環境省としても沖縄県環境部局と十分に連絡をとって情報収集等を行いたいと思います。
#197
○岩佐恵美君 終わります。
#198
○高橋紀世子君 私は、常々、環境型社会の構築が大変大切だと思っております。そして、環境型社会では捨てるものが出ない、原料をまた再利用することだと思います。そして、捨て得、何でも捨ててしまえばいいというのではなくて、捨てることが損の社会システムへの転換がどうしても必要だと思います。
 今回のCOP7で最終合意した温暖化防止のための京都議定書を我が国が正式に批准することを決定されたのを機に、今までの温室効果ガスを出し得にしていたことから、出したら損だという社会システムへの転換に向けてのきっかけにしてほしいと思います。
 現在の社会システムでは、地球によくないとわかっていても地球に優しいことをする方の経済負担が大きく、地球に悪いことをした方の経済的負担が小さいという状況になっていると思います。この社会システムだと地球によいことの方が経済負担が大きいわけでありますから、このシステムを変えない限り人間は地球に優しいように進んでいくということを好んで行いません。経済的費用を負担する力がなければよい方向に向かうことができなくなってしまいます。また、システムが損になっているからやっぱり不安に思うんです。
 そこで、お聞きします。
 京都議定書を批准するに当たり、国民、産業界に温室効果ガスの削減を求めるわけですが、政府としてはどのようにすれば地球に優しい社会を実現していくことが、負担である、損である社会というわけではなく、利益、得である社会に変えることができるか。また、そのような社会に変えるお気持ちがあるかどうか、お聞きしたいと思います。
#199
○国務大臣(川口順子君) 高橋委員がただいまおっしゃられましたように、環境の保全のために手段を講じていくということのためには、現在ある社会のシステムを違う形に転換をしていくというかなり長期間にわたる大きな作業が必要だというふうに思っております。
 それで、現在この点につきましては、京都議定書の目標を達成するための国内制度について、どういう制度がいいかということにつきまして中央環境審議会の国内制度小委員会の場で御議論をいただいている最中でございますので、その議論の結果を待って検討を進めたいというふうに思っております。
 非常に一般的なことを一つ申し上げさせていただきますと、環境に対応をしていく、環境保全のために社会のシステムを変えていくということにつきましては、今まで人間の経済社会が環境保全のためのコストを支払っていなかった状態から、そのコストを経済社会にとって内部化するというプロセスであるわけですから、当然、今までだれも負担していなかった費用を社会全体として負担するということになるわけでございまして、その分コストが上昇するということは、まず一般的にそういうことにこれはならざるを得ないというふうに思います。その上で、その経済社会を構成しているさまざまな主体のうちのだれがその費用を負担する形が社会にとっていいのかという議論をしていく必要があるわけです。
 それから、社会のコストの負担が経済社会の外にあった状況から経済社会の内部に内部化をした最初の段階では経済社会全体にとってコスト負担ですけれども、それを人々が意識を変え、それから、そのためにいい製品なり技術なりを大勢の人が使っていくことによって、当然需要が多くなればコストが下がりますから、社会全体にとってコストは下がっていくという過程であると思います。そのコストを下げる過程で大事なのが、政府による技術開発なりあるいは製品開発なりのインセンティブといいますか、例えば導入のための補助金ですとか、あるいは技術開発のための補助金ですとか、そういったものであるかというふうに思います。
 したがって、中央環境審議会で今議論をいろいろしていただいておりますけれども、政府としては、温暖化防止のための社会全体にとってのコストが下がっていくような形で技術開発を促し、あるいは製品開発を促し、それから国民の一人一人が異なる意識を持って行動していただくというふうに働きかけるということが大事だと考えております。
#200
○高橋紀世子君 おっしゃったとおりでして、今地球に優しいものを買うと高いんですね。そして、企業が地球に優しいものをつくるとかえってコストがかかっていると思うんです。そこのところをやはり何らかの、税金で優遇するかどうするか、地球に優しいものを生産した人がそれなりの恩恵を受けるようにしなければどうしてもそういうふうにはなっていかないと思いますし、私たちが買うときも、環境にいいものを買った方がコストが安いというふうなシステムにしていかないと、なかなか環境に優しいものの需要がふえていかないと思います。
 それから、次の質問をさせていただきます。
 さきのことと関連しているんですが、地球に優しいことを行えば得であるという社会に導いていくためには、私はペナルティーではなくて、やっぱり何か恩恵を得られるというふうに向かっていかないといけないと思います。古いもの、それから物を大事にしてそれを温存するということは、やはりこれは人間にとって本当に心からの原点、喜びだと思うんです。そして、幾らペナルティーを強化してもそれは強制であって、地球に悪いことをした方が得であるという価値観を変えることはできません。根本的な解決には、やはりそういう地球に優しいものをつくり、買った方が、より得と言うとおかしいけれども、恩恵のあるように転換していかなければならないと思います。
 今までの環境政策は抑制に重点を置き過ぎたのではないでしょうか。こういうことをするとだめ、ああいうことをするとだめ、地球に悪いものを出してはいけない、つくってはいけないというのは、すべての人がわかっていることです。
 では、なぜ地球環境がよくなっていないのか。それは、抑制や責任に重点を置いている政策には、やはり人間の心にはそういうふうになっていかない限界があるのではないでしょうか。私は、昔からの抑制政策の効果というものがやっぱり限定していると思うんです。今の状況を生んでしまっていると思うんです。ですから、これからは抑制や責任という、何か罰をする、ペナルティーを強化していくという態度ではなく、地球に優しいことをすることが、それが恩恵を得、負担ではない方向にしていきたいと思います。
 そこで、お聞きします。
 先日、新聞で、環境省が企業の排出する温室効果ガスの削減対策として、企業の排出する温室効果ガスの削減を監視のもとに実験するために第三者機関を指定するという記事が出ていました。私は、このようなペナルティーの考え方をもとにした対策では、地球によいことをした方が経済的に損である以上、根本的な解決にならないと思います。監視するに当たっては、環境によいことをしたことが悪いことをしたことより経済的により恩恵を得るとした方が効果があると思うのです。
 京都議定書批准に当たり、温室効果ガスの削減達成に、ペナルティー、一方的な負担ではない、削減達成した方が恩恵があるという方法、例えば削減目標に達したものには税を優遇するとか、自動車の車検でいえば温室効果ガスが少ないものには車検期間が長くなる、そのような対策について思うのですけれども、それはどう大臣は思われますでしょうか。
#201
○国務大臣(川口順子君) 地球温暖化のための対策として、この温暖化の原因がさまざまにわたるものですから、対策としてもさまざまな対策が必要だというふうに思います。
 委員がおっしゃられますように、対策をとる人に対してペナルティーがかかるのではなくて、それがいいことだというふうに思っていただけるような、そういう政策というのは非常に重要なことだと思いますけれども、先ほど申し上げたように、さまざまな原因がありまして、さまざまな対応策が必要ですので、一種類の、北風と太陽という意味では、太陽だけでそれがうまくいくかどうかということについては議論が必要ではないかというふうに思っております。
 先ほど委員がお触れになられました、第三者がそのデータについて、それをちょっと何という言葉を使われたか忘れましたけれども、審査とおっしゃったか、そういうことでございますが、それは必ずしもペナルティーということではなくて、例えば企業があるいは団体が自主的にある行動をとっていただく場合に、そのとった内容について社会全体として信頼性が置ける、あるいはそれが不透明性が余りないという状況をつくるということがその自主的な行動に意味を持たせるためにも重要でございまして、その点につきましてはそういうような観点から出ていることではないかと思います。
 いずれにしても、国内対策として何を考えていくかというのは、先ほど申しましたように現在審議会で議論をしていただいておりますので、それを踏まえて今後検討をきちんとしていきたいと思っております。
 以上です。
#202
○高橋紀世子君 御答弁ありがとうございました。
 やはり環境問題というのは、私たちがいろいろ発達させてきたことによって、体、健康を損なったり命を損なったりすることで、本当に人間の社会の中で頭痛の種でございますので、一生懸命に考えてやっていただきたいし、私自身も考えていきたいと思います。
 ありがとうございました。
#203
○委員長(堀利和君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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