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2001/10/22 第153回国会 参議院 参議院会議録情報 第153回国会 行政監視委員会 第2号
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2001/10/22 第153回国会 参議院

参議院会議録情報 第153回国会 行政監視委員会 第2号

#1
第153回国会 行政監視委員会 第2号
平成十三年十月二十二日(月曜日)
   午後二時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月十六日
    辞任         補欠選任
     朝日 俊弘君     岡崎トミ子君
 十月十七日
    辞任         補欠選任
     岩本  司君     角田 義一君
 十月十八日
    辞任         補欠選任
     角田 義一君     岩本  司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森本 晃司君
    理 事
                岸  宏一君
                佐藤 泰三君
                小川 敏夫君
                続  訓弘君
                岩佐 恵美君
    委 員
                阿南 一成君
                近藤  剛君
                中島 眞人君
                林  芳正君
                福島啓史郎君
                森田 次夫君
                森元 恒雄君
                吉田 博美君
                若林 正俊君
                岩本  司君
                大塚 耕平君
                岡崎トミ子君
                鈴木  寛君
                千葉 景子君
                松井 孝治君
                山本 孝史君
                山本 香苗君
                西山登紀子君
                又市 征治君
                渡辺 秀央君
   国務大臣
       総務大臣     片山虎之助君
       外務大臣     田中眞紀子君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       農林水産大臣   武部  勤君
   副大臣
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       厚生労働副大臣  桝屋 敬悟君
       農林水産副大臣  遠藤 武彦君
       農林水産副大臣  野間  赳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 久雄君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       事務局特殊法人
       等改革推進室長  松田 隆利君
       警察庁警備局長  漆間  巌君
       郵政事業庁長官  足立盛二郎君
       外務省経済協力
       局長       西田 恒夫君
       財務省主計局次
       長        牧野 治郎君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        今田 寛睦君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鶴田 康則君
       厚生労働省医薬
       局食品保健部長  尾嵜 新平君
       農林水産省総合
       食料局長     西藤 久三君
       農林水産省生産
       局長       小林 芳雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (行政評価・監視活動実績の概要に関する件)
 (現下の緊急課題に関する件)

    ─────────────
#2
○委員長(森本晃司君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十六日、朝日俊弘君が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(森本晃司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局特殊法人等改革推進室長松田隆利君、警察庁警備局長漆間巌君、郵政事業庁長官足立盛二郎君、外務省経済協力局長西田恒夫君、厚生労働大臣官房技術総括審議官今田寛睦君、厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、農林水産省総合食料局長西藤久三君及び農林水産省生産局長小林芳雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(森本晃司君) 次に、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、前回総務省から説明を聴取いたしております行政評価・監視活動実績の概要に関する件及び現下の緊急課題に関する件について質疑を行うことといたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○福島啓史郎君 自由民主党の福島啓史郎でございます。
 この六週間前にあってはならないことが立て続けに起きました。一つは、日本におきますBSE、牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病の発生でございますし、もう一つは、アメリカにおきます同時多発テロ事件であります。これらの進展状況を踏まえまして、BSE対策やあるいはBCテロ対策など、政府の取り組み状況がどうなっているのか、質問いたしたいと思います。
 まず、国民あるいは消費者の不安を払拭するよう、BSE対策及び食品安全衛生の取り組み体制についてお聞きしたいと思います。
 私は、一九八五年から三年間、英国の大使館に出向しておりました。その二年目、つまり一九八六年にイギリスで最初にBSEが発生したわけでございまして、それを挟みまして前後三年間、しっかり牛肉を食べてきたわけでございます。潜伏期間は二十年と言われておりますので、まだ十五年、あと五年あるわけでございます。非常に心配をしているところでございます。
 このBSEにはいまだ解明されていない問題があるわけでございます。それで、そうしたことを踏まえまして、最初に農水当局からBSEの疑似患畜が発生したということを聞いたときに、私は、EUがとっておる対策あるいはそれ以上の安全対策をする必要があるということ、つまり出口におきますEUがやっております三十カ月以上の全頭の検査と、入り口であります肉骨粉の使用禁止をどういうふうに担保するかということについて対応を求めたところであります。
 時間はかかりましたけれども、三十カ月以上プラス三十カ月未満を含めまして全頭検査をする、屠場におきまして全頭検査をする、また、豚、鶏も含めまして肉骨粉の輸入と製造と使用を禁止するということが行われたことによりまして、先週十月十八日は安全宣言がなされたわけでございます。
 この安全宣言に向けてとった措置、必要な措置の実施に向けての方向は、厚生労働省、農林水産省の両省の取り組みの方向は間違っていなかったと評価するわけでございますが、しかし、余りにも時間がかかったということ、またその間、両省の連携にそごがあったということは反省し、二度と繰り返してはならないと思うわけでございます。
 私は、三十二年間農林水産省におりまして、食品の安全やあるいは生産、流通に携わってきた者であります。特に最後の食品流通局長時代には、農水省と厚生省と月一回以上の食品衛生についての定期的な協議を設けるなど、取り組んできたわけでございます。そうして、私といたしまして、自戒の念を持って、改めて消費者に対する食品の安全の確保は至上命令であると考えているわけです。
 そうした観点から、農水省、厚生労働省に質問をいたしたいと思うわけでございます。
 まず、厚生労働副大臣に対する御質問でございますが、十八日に安全宣言が出されたわけでございますが、その後の全頭検査の状況はどうなっているかをお聞きしたいと思います。
#7
○副大臣(桝屋敬悟君) お答えを申し上げます。
 最初に、当委員会の委員の皆様を初め、BSEの問題につきましては本当に御心配をおかけいたしまして、心からおわびを申し上げたいと思いますが、おかげさまで、今、委員からもお話がありましたように、十月の十八日をもちまして全国一斉のしかも全頭検査という体制がやっと整ったわけであります。
 今、委員の方からは、この全頭検査、十八日から検査を始めて、どういう体制か、どういう状況になっているかというお尋ねでございますけれども、現在のところ、おおむね順調に実施をされているというふうに理解をいたしております。十八に始まりまして、十八、十九、二十日と、大変初めてのことでありますから私どもも緊張して対応したわけでありますが、この三日間で三千八百十三件の陰性が確認をされたということでございます。幸いといいますか、最終的には陽性とされたものはないという状況でございます。
 今後とも、検査の適切な実施と検査結果の適切な公表を図りながら、国民の方々の不安の解消に努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
#8
○福島啓史郎君 おおむね順調に推移しているということでございます。
 私は、先月また今月にかけてでございますけれども、東京の芝浦また大阪の南港あるいは横浜の食肉関係者、食肉流通関係者や、あるいは山口県あるいは群馬県、福岡県、岐阜県、滋賀県などに行きまして、畜産農家初め生産者の意見を聞いております。生産者、流通業者は、今日のこのBSE騒ぎの中で、価格の低下なりあるいは売れ行き不振によって大変な打撃を受けているわけでございます。
 畜産農家対策なりあるいは流通業者対策などについてどう考えているか、農林水産省の意見をお聞きしたいと思います。
#9
○副大臣(野間赳君) お答えを申し上げます。
 このたびのBSE発生によりまして、現に深刻な影響を受けておられます生産農家、関係事業者に対します当面の緊急対策といたしまして、肉用牛などの出荷の繰り延べに対します助成、牛肉農家や食肉関係業者への緊急融資、国産牛肉等の安全性のPRのほか、取引が困難になった肉骨粉の処理に対します緊急的な助成等の措置を取りまとめまして、九月二十五日及び十月の十日にこのことを公表をいたしたところであります。
 また、これらの対策に加えまして、現行の肉用牛肥育農家の経営安定対策、いわゆるマル緊事業ということでありますが、これらの対応できない大きな収益性の悪化に対して機動的に補てんする仕組みや、国民の不安を念には念を入れて払拭しますとともに牛肉流通の円滑化を図るために、十月十七日以前に屠畜をされました牛に係る滞留在庫の隔離等の措置を実施をいたしていきたいと考えております。
 なお、これらの事業実施に当たりましては、消費者、生産者及び流通業者等、広く国民各層の理解を得られるものでなくてはならないと考えております。
 いずれにいたしましても、今後の対策につきましてもできるだけ速やかに決定をして公表をいたしてまいりたいと思っております。
#10
○福島啓史郎君 今お答えがありましたけれども、枝肉の市場価格が低迷した場合の調整保管等も含めて、速やかに生産者が安心するように発表していただきたいと思います。
 次に、牛に関連した加工食品がいろいろあるわけでございますが、その安全確保は食肉と同様に問題ないと考えていいのかどうか、厚生労働副大臣にお聞きしたいと思います。
#11
○副大臣(桝屋敬悟君) 加工食品の安全性についてお尋ねをいただきました。
 これは、私ども厚生労働省におきまして、十月の五日、食品の製造または加工者に対しまして、牛由来の原材料を使用する食品について自主点検を行ってくださいというお願いをしてございます。特に、特定危険部位を使用している、あるいはその可能性があるという食品について、原材料の変更、販売の自粛等を行うように、明らかになればそういう措置をしてくださいというお願いをしたところでございます。
 各自治体を通じまして厚生労働省に報告をされました、これは中間的な結果でございますが、十八日の日に中間的な取りまとめを行いました。この結果、三千五百五の製造・加工者から報告をいただいておりまして、加工食品二万八千五百二十七件のうち三件、この三件は牛もつの煮込み、あるいは牛の小腸スライス、あるいは牛の小腸加工品でございますが、この三件の製品について回腸遠位部が使用されていた、あるいはその可能性があるということで、回収、販売中止等の措置がとられたところでございます。さらに、今後、この報告は今月末を目途に最終的な取りまとめを行いたいというふうに考えております。
 なお、こうした結果につきましては、直ちに厚生労働省のホームページ等において全部公表いたしまして消費者に情報提供しているところでございます。
 こうした措置によりまして、加工食品の安全性の確保、あるいは消費者の加工食品に対する不安感の払拭というものが図られていくというふうに考えているところでございます。
#12
○福島啓史郎君 今の御答弁をお聞きしますと、加工食品についても安全を確保されているという答弁だというふうに理解をいたしたいと思います。引き続き、最終取りまとめに向けてしっかりお願いしたいと思います。
 次に、本年九月に最初に確認されたわけでございますが、我が国で最初に発生したその患畜の処理をめぐる対応なり、あるいは検査の研修期間中の第一次検査で陽性が出た牛の扱いなど、あるいは検査期間中の公表をどういうふうにするのかといった扱いなどにつきまして、農水、厚生両省の、厚生労働両省の連携にそごがあったというふうに考えざるを得ないわけでございます。なぜそういうことが起きたのか、どこに問題があったのか、また現在どう対応しているのか、両省、農林水産、また厚生労働、両副大臣からお聞きしたいと思います。
#13
○副大臣(野間赳君) お答えを申し上げます。
 当該牛につきましては、屠畜場におきます屠畜検査におきまして、千葉県の食肉衛生検査所が当初BSEを疑わず敗血症と診断をいたしましたことから、焼却処分ではなく化製業者に引き渡されたものであります。千葉県におきましては、このような牛につきましてもBSEサーベイランスの対象といたしておりまして、家畜保健衛生所が検体を採取をいたしましたところ、当該牛がBSEに感染をしていることが発見をされたものであります。
 今回の事態を踏まえまして、農林省と厚生労働省は連携を強化をいたしまして、屠畜場におきましては食肉処理を行うすべての牛についてBSE迅速検査を実施をして、BSE陽性牛についてはすべて焼却をするとともに、BSE感染性がある特定危険部位であります脳、脊髄、目、回腸遠位部につきましては除去、焼却をすることにいたしました。農場におきましては、BSEが疑われます牛、その他中枢神経症状を呈します牛及び死亡いたしました牛につきましては、BSE検査を含む病性鑑定を実施をいたしまして、検査結果にかかわらず屠体はすべて焼却をすることといたしたところであります。
 また、これらの対策を進める上におきましても、省内の連絡体制を含め、都道府県、関係省庁等とともに密接な関係を図りながら、報告、連絡、相談、点検、確認を徹底をしまして、迅速かつ的確な対応に努めておるところであります。
 さらに、先般、厚生労働省のみならず、総務省、財務、文部科学、経済産業、環境省の七省の副大臣から成ります連絡調整を図っているところであります。
 あらゆる機会を通じまして、関係省庁の間で十分連携をとりながら、国民の健康を守るという基本的立場に立って対策を万全に期してまいりたいと思っております。
#14
○副大臣(桝屋敬悟君) お答えをいたします。
 我が国にアジア初といいますか、BSEの牛が発見をされたというこの一連の出来事に対して、委員の方から厚生労働省、そして農林水産省、連携はいかであったかという厳しい御叱責のようなお尋ねをいただいたわけであります。
 委員も食品の流通ということについては専門家でありますから詳しく申し上げるつもりもありませんけれども、先ほど委員がおっしゃった一九九六年、平成八年、あのイギリスにおいてBSEと人の関係というものが言われてから、私どもも実は厚生労働省、農林水産省、それぞれ連携をしながら、私どもの省ではと畜場法、この施行規則の改正でありますとか、農林水産省では家畜伝染病予防法の施行令の改正でありますとか、それぞれの科学的知見に基づいて対応を今日までやってきたわけでありますが、しかし残念ながら一頭が発見をされたということでございまして、この一頭については先ほど農林水産副大臣の方からお話がありました。まさにあのとおりでありまして、連携が不十分であったということは反省をしなければならぬと思っております。反省の上に立って、両省で対策本部を設けましてただいま連携をとっているわけであります。
 そして、加えて、今、委員の方から東京の卸売市場からのあの問題もあったではないかという御指摘もいただいたわけであります。あれもまさに、十八日の準備をしている、全国一斉の検査体制を整えるための屠畜場の検査員の、衛生検査所の検査員の皆様方に実習をしていた、そのときに出たということでありまして、いささか我々も慌てたわけでありますし、特に東京都等への、あるいは農林水産省への連絡がおくれたということは、これは反省をして今後の教訓としていかなければいかぬというふうに思っております。
 ただいま農林水産省と私どもは、もう副大臣同士は二十四時間のパイプで、何があっても連絡をし合っていこうということで今努力をさせていただいております。よろしくお願いします。
#15
○福島啓史郎君 両省緊密な連携をとって国民に不安を与えることのないようにしていただくこと、これは最大の課題でございます。御努力をお願いしたいと思います。
 それと同時に、行政組織上の問題もあると思うわけでございます。例えば、デンマークにおきましては、一九九六年に、フロム・ステーブル・ツー・テーブルということで、畜舎から食卓までという一貫した行政を、獣医・食品局というのを設けまして、食料・農業・漁業省のもとに獣医・食品局を設けて一貫して所掌し安全を確保しているということ、あるいはEUにおきましても、最近、欧州食品機関を設置する動きなどあるわけでございます。そうした欧米におきます食品安全確保のための行政組織の見直しの状況につきまして、両省、農林水産及び厚生労働両副大臣からお聞きしたいと思います。
#16
○副大臣(野間赳君) お答え申し上げます。
 英国等欧州諸国やEUにおきましては、BSE問題の発生や域内の農産物貿易を円滑にさせるため、食品安全にかかわります加盟国の規制や基準の調和を図る必要があることなどを背景にいたしまして、食品安全確保に関します行政組織の見直しをする動きがあることは承知をいたしております。
 これらの内容を見ますと、農林水産部局に一元化をしております国はデンマーク等ということであります。また、食品安全庁等、新たな組織を創設しておる国は英国、フランス等ということでありますが、食品安全行政を的確に遂行するための組織のあり方につきましては、国によって現在のところさまざまなものがあります。また、米国におきましては、農林水産部局、USDAや保健部、FDA等が連携をしてこの対応をいたしておるということであります。
 農林水産省といたしましては、今後、縦割り行政の弊に陥らないよう厚生省と意思の疎通を一層よくいたしまして、両省一体となって国民の立場に立ってしっかりと対応いたしてまいりたいと思っております。どうかよろしくお願いをいたしたいと思います。
#17
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員の方からステーブル・ツー・テーブル、まさに農場畜舎から国民の食卓までという、こういう一貫した食の安全ということで体制づくりを行うべきではないかという、こういう御指摘をいただきました。これも随分議論がありまして、御指摘もいただいているところであります。
 ともかくは、先ほど申し上げたように、今の体制は、両省が連携をしてしっかりと水も漏らさぬ体制でこの厳しい状況を乗り越えるということが当面の課題でありますけれども、確かにこれからどうするかということは御指摘はあろうかと思いますが、例えばアメリカのように、やはりアメリカも食の安全確保、これは食品医薬品庁、FDAと言われておりますが、この部分と、それから農産物の生産、流通等は農務省というふうに分かれているところもあるわけでありまして、これは我が国の省庁再編でも随分議論があったように聞いております。
 やはり畜産物の振興という観点、それから食の安全ということで規制をするという観点、これはチェック・アンド・バランスという観点からも分かれていた方がいいということもあるでしょうし、しかし、今回御指摘をいただいたように一体化なって対応するということも必要でありますし、ここは、私どもはこのチェック・アンド・バランスが今長い間の議論の中でこういう形で整理されているというふうに私は思っておりますが、大事なことは、やはり委員御指摘のように、いかに連携をとるかということが何よりも大事だとしっかり反省を踏まえて取り組んでまいりたいと思っております。
#18
○福島啓史郎君 総務大臣にお聞きしたいわけでございますが、行政全般の総合的かつ効率的な実施を確保する、その任に当たる大臣でございます。
 今、両副大臣からの御答弁ありました。食の安全を確保するための行政組織については、事態の推移といいますか、事態の動きに応じながら、消費者に対してどうやって確保していくかということで行政組織の見直しも行われつつあるわけでございます。そうしたことにつきましての大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#19
○国務大臣(片山虎之助君) 今、両副大臣からお話ありましたが、やっぱり行政組織というのはどういうふうにくっつけるか、どういうふうに分けるかですね。
 そこで、中央省庁再編が御承知のように大分前に大きな議論になりまして、三年前に現在のような省庁体制で行こうと国会でも合意されて、法律までできているんです。そこで、厚生省は労働省と一緒になる、農林水産省は若干の入りくりがありましたけれどもそのままで行く、こういう一応機能分担のあれが決まりましたから、今ここで両副大臣が言われたように、デンマークは農林水産省関係に統合するとか、食品安全庁ですか、イギリスやフランスですが、そういうようなことも一つの案ですが、私は今の体制の中でどうやって機能の連携、連絡の強化を図って、国民のために一元的な食品の安全を確保していくかと。
 これまた一つつくったって同じような議論出るんですよ、必ず。だから、組織いじりよりも、運用上どうやって連携を強化していくか、効果が発揮できるようにするかということでございまして、お聞きしますと、両副大臣は二十四時間体制だそうですよ。もう結婚しているんじゃないかという、結婚はしていないんですけれども、そういうふうにぴったりと副大臣や政務官が連絡を密にしていただいて、事務方を督励していただいて効果を上げていただければいいと思いますし、そういう意味では、今回の狂牛病事件は大変両省にとっていい学習機会だったと私は思います。
 ぜひその学習効果を発揮していただくようにやっていただきたいと思いますし、また両省相談して、例えばこういうふうに少し直したい、機構をこうしたいというお話があれば、私どもの方は査定官庁といったらちょっと偉そうに聞こえますけれども、協議を、相談を受けてそれにおこたえする役所でございますので、続前総務庁長官もおられますけれども、ぜひそういうことで前向きに対応いたしたい、こう思っております。
#20
○福島啓史郎君 運用面での連携の強化、また見直しにつきましての検討をひとつ前向きに対応していただきたいと思います。
 時間の関係で、少し時間なくなりましたけれども、同時多発テロとの関連で、いわゆるBCテロというのが現実の問題となってきました。我が国におきまして水道あるいは交通機関等の公共施設、あるいは郵便等におきますBCテロ、特にBのテロ、それに対する対策、取り組み状況につきまして各省からお聞きしたいと思います。
#21
○政府参考人(漆間巌君) お答えいたします。
 今回の米国での事態に当たりまして、全国警察ではテロ関連情報の収集を強化するとともに、公共施設、駅とか交通機関あるいは浄水場、そういうことも含めまして警戒を自主警備と相まって強化しているところであります。
 万一、公共施設等でBCテロ事案が発生した場合につきましては、必要な装備資機材を着装した警察部隊を投入して、危険物質の検知、回収、被疑者の検挙活動を行うとともに、消防機関、医療機関、地方自治体等と協力して被害者の救出、搬送を行うとか、住民の避難、立入禁止措置、あるいは現場付近における必要な交通規制等の措置を実施して人命の救助及び被害の拡大防止を図ることとしております。
 ただ、BCテロのうち、生物テロにつきましてはその性質上発生を迅速に認知するということが必要でありまして、現在、保健医療機関等との連携を強化しているところであります。
#22
○政府参考人(足立盛二郎君) 郵政事業庁では、米国における炭疽菌事件の発生を受けまして、十月十三日には全国の郵便局に対し、郵便物を発見した場合の即応態勢を指示したところでございます。
 また、米国におきます事件の広がりを受けまして、国民利用者の不安に対応する必要があるということで、十月十八日からインターネットによりまして、不審な郵便物を受領した場合の対処や不審な郵便物の特徴等につきまして情報提供をいたしております。現在までのところ、わずか四、五日でございますが、インターネットへのアクセス件数が三万四千件となっております。なお、インターネットにおきます情報提供の内容につきましては、郵便局の窓口にも掲出するなどしておるところでございます。
 なお、十月十九日には事業庁の中に特別の対策チームを設置いたしております。また、三億五千万円ほどの予算でございますが、今後エックス線の検査装置を全国の国際郵便交換局、地域区分局等に増備をしていく予定でございます。
 一方、郵便局の職員の安全確保ということも非常に重要なことでございますので、全国の逓信病院における診療体制あるいは各郵便局におきます健康管理員による相談体制の強化を行っております。
 十月十四日に福島中央郵便局で白い粉の入った封筒が発見されましたのを初めといたしまして、二十一日現在で全国三十三件、私どものつかんでおる情報で郵便物がございました。このうち、鑑定の結果、二十一件が炭疽菌と関係のないことが判明しておりますが、なお十二件につきましては現在も捜査中でございます。
 いずれにいたしましても、厚生労働省、警察庁あるいは米国郵便庁、USPSとの連携をとりまして最大限の対策をしてまいりたいと考えております。
#23
○政府参考人(今田寛睦君) 厚生労働省でございますけれども、今回の事態を踏まえまして、厚生労働省の中に緊急テロ対策本部を設けまして総合的な対策を講じる体制を整えたところであります。
 御指摘の水道に関する体制でありますけれども、十月四日の通知をもちまして都道府県に対して指示をいたしました。一つは水源施設、それから浄水場、配水池などの水道施設の警備、それから来訪者等の管理の徹底を図ること、それから安全性を確認するために魚を飼っておりますけれども、そういった魚類を使用いたしました水の安全性の確認を徹底すること、それからいざというときには警察当局あるいは救急医療機関を初めといたします関係医療機関との連携体制を確立することなどを要請したところであります。
#24
○福島啓史郎君 炭疽菌等の感染症対策、BCテロが予想されるわけでございます、おそれがあるわけでございます。そうしたときに、アメリカではこの感染症対策の中枢機関としましてCDC、中央疾病感染予防センターというのがあります。これは六千人の人員とそれから三千億の予算を持っているわけです。それに比べまして、我が国の国立感染症研究所は四百人の人員で九十億の予算であります。人員で六・六%、予算では実に三%という状況であります。
 総務大臣にお聞きしたいわけでございますが、我が国におきましてもアメリカのCDCのような人員、予算を持った感染症の中枢機関をつくるべきだというふうに考えますが、お考えをお聞きしたいと思います。
#25
○国務大臣(片山虎之助君) これからのテロでNBC、今言われましたね、というのは、これはもしそういうことが起これば大変なことになるなと、こう思っておりまして、その体制は万全かと、こういう御議論だろうと思いますが、今お話しのようにアメリカのCDCというのは大変な組織なんですね。何千人も何百人も州に人を出してやらせているというんですからちょっと日本では想像できないような機関ですが、もし、厚生労働省を中心にそういうことについて、今の国立感染症の研究所がありますけれども、これを強化していくとか、その他のお考えがあれば、組織や定数を管理している役所として十分に前向きな相談に応じたい、こういうふうに思っております。
#26
○福島啓史郎君 ひとつ前向きな対応をお願いしたいと思います。
 時間が参りましたので、予定をしておりました今後の国民に対するセーフティーネットの重要な分野であります医療制度の改革につきましては、時間の関係で次回に譲りたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)
#27
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。
 農水大臣と厚生大臣にまずお尋ねしますが、十月十八日に狂牛病に関しまして安全宣言が出されました。そのこと自体、遅いとかいろんな批判があるにしても、大変に好ましいことだと思っておりますが、ただ、私そこで感じることは、これは今後屠場からそういう牛が出ないということでございます。そうすると、これまで出てしまって現に流通過程にあるもの、あるいは広い意味では流通過程なんでしょうけれどもレストランとかあるいは家庭にあるもの、そうしたものについての安全性の問題は、これはいかに対処するんでしょうか。
#28
○国務大臣(武部勤君) BSEの性質からいいまして、脳、目、脊髄、それから小腸の一番最後の部分、回腸遠位部というんですが、この四つの部分が英国におけるマウス接種試験によって感染性がある、こういうふうに言われているわけであります。仮に狂牛病の牛でも、この四つの危険部位を除いては安全だと、こう言われているわけでありまして、九月十九日以降は三十カ月齢以上の牛は屠畜場に入っておりません。これは、厚生労働省も、出荷しても検査はしない。また農林水産省は、それまでの三十カ月齢以上の牛を出荷繰り延べしてもらうためにえさ代等の支給をしてきているわけであります。
 したがいまして、食肉、牛乳、乳製品はもともと安全であるということに加えまして、その後、この後厚生労働大臣が御答弁されるかもしれませんが、危険な部位は除去して焼却するというそういう手はずになっているわけでございます。全部が全部今流通しているといいますか、あるいは在庫としてあるものは、全部とは言えませんが、もともと牛肉、牛乳、乳製品は安全なものであると。
 したがって、これが流通しても問題はないのでありますけれども、私ども、十八日以降はEUにまさる世界で一番高い水準の検査体制になりました、こういうふうに申し上げているわけでありますので、消費者の皆さん方は、やっぱり十八日以降のものは安全かもしれないけれども、その前のものは果たしてどうかな、こういうような問題も残るわけでありまして、農林水産省としては、十七日以前の牛肉については市場から隔離する、いわば産地段階、卸売段階で凍結し、そして保管、調整保管といいますが、普通の調整保管と違いまして隔離してしまうと。いつまでかということにつきましては、国民の皆さん方の間にも徐々にこのBSEの何たるかと、どこが危なくてどこが大丈夫なのかとだんだんわかってくる、その努力を我々していかなきゃなりませんが、したがいまして、国民の皆さん方の理解が得られるまでは市場から完全に隔離して保管するという措置をとるわけでございます。
#29
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省の関係といたしましては、肉につきましては今お話のありましたとおりでございまして、これはもう十八日から危険なものは外に出ないということにしたわけでございますが、その前に食品加工品として出回っているものをどうするかという問題が一つと、それから医薬品としてどういうものがあるかということがございます。
 この食料加工品につきましては、これは内容にどういうものが含んでいるかというところまで全部調査が行き届いているわけではございませんで、したがいまして、その製造をしておみえになります皆さん方に、牛の脳だとか脊髄だとか目だとかあるいは腸だとかといったようなところを使っておみえになるかどうかということの自主点検をこれはもうお願いをする以外にないものですから、自主点検をしながら、そしてこちらの方もこれと思うところはどうだということを調査をしながら進めているところでございまして、中間報告はこの十幾日でございましたか、六日でございましたか、一度したところでございますが、今月の末に最終報告まとまりますので、もう一度またその中で点検をすべきものがあったらすぐに発表させていただきたいというふうに思っています。現在、既に自主回収をしていただいているものもあるわけでございますが、そういうことをやりたいというふうに思っています。
 それから、薬につきましては、海外からのものにつきましても、食料品も、それから薬も、外国からの、特にEUからのものにつきましては昨年の十二月から禁止をいたしておりますので入っておりませんでしたが、国内は一応、これはいわゆるBSEなるものの病気は存在しないということでやってきたものでございますから、国内におきますものにつきましても点検を今進めているところでございまして、昨年末に、薬につきましては、五千種類ぐらいのものが非常にそうしたものを使っている危険性があるというので、全部これは外国産のものは禁止をし、そして全部つくりかえていただきました。つくりかえるといいますか、ほかの部分を使ったものに変えていただきました。
 それで、国内のものを使った、牛の内臓等を使ったものというのはやっぱり調べますと八百種類ぐらい、約八百種類でございますが、あるそうでございまして、それら全部チェックの今し直しをいたしておりまして、そしてできるだけそれがもう出ないようにしなければならないというので、今手を打っているところでございます。現在そういう状況にございます。
#30
○小川敏夫君 ちょっと農水大臣に重ねてお尋ねしますが、そうすると、もともと肉、牛乳は本来狂牛病という観点からは安全なんだ、さらに重ねて検査するから安全だと、こういうことだと思うんですが、肉以外の内臓とかそうしたものもあると思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
#31
○国務大臣(武部勤君) ただいま御説明申し上げましたように、OIEの評価によりますと、脳と目と脊髄と回腸遠位部を除いては感染性は認められないということでありますから、食肉のほかに内臓、ホルモン、ホルモンといいますか、肝臓だとかそれから小腸の遠位部を除いたところ以外のものですね、これはホルモンになっておるわけですけれども、これも安全だと言われておりますし、それから脊髄としっぽ、テールはつながっているからこれはどうなんだということでありますが、テールも大丈夫でございます。危険な四部位を除けば大丈夫だということでございます。
#32
○小川敏夫君 ちょっと私の質問はそういうことではなくて、これからは安全だということについて、要するに十八日以前、検査体制ができる以前に既に出荷されて市場にあるものについての話なんですけれども、例えばいわゆるもつですか、小腸ですね、こういったものについて、これは回収するとか、あるいは何らかの手だてをとるんでしょうか。少なくとも全頭検査の前に出ているものに関しては検査していない状態で出ているわけですから、その点いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(武部勤君) これらは、消費者の皆さん方が歓迎するかしないかは別にしまして、今申し上げました危険な部位以外は安全とされているわけでございますので、改めて回収したり焼却したりする考えはありません。やはり保管して、隔離するという、そういう措置をとりたいと思っております。
#34
○小川敏夫君 どうも、もう一度確認しますけれども、肉とかいうものに関しては、要するに屠場から出て市場の流通過程にあるもの、これについては要するに回収もしないし、それ以外の手だてもしないと、こういうことでしょうか。
#35
○国務大臣(武部勤君) 今、小売店等に出て流通しているものは回収はいたしません、これは大丈夫なものという前提で。ただ、大体、最近よく聞く話では、十八日以降のものですということで売っているところが多いんじゃないかと思います。それ以外については流通の関係者にお任せするということでございます。
#36
○小川敏夫君 そうすると、肉ではない、いわゆるホルモンですか、ホルモンというか、小腸の遠位部ですか、回腸の遠位部ですか、これが含まれている可能性があるというもつなんかに関してはどうですか。もう流通過程に現在ないと言えるんですか。あるいは、あるけれども回収しないということなんでしょうか。
#37
○国務大臣(武部勤君) そういうものが流通するというふうには考えておりません。全く検査していないという、そういうことじゃありませんで、これまでもBSEのサーベイランスをやっているわけですね。そして、今度、BSEに感染した当該牛というのは、敗血症という診断ではありましたが、全部廃棄ということで、すべて食肉等になっていないわけです。
 ですから、十八日前も検査をしていないというんじゃありませんで、ただ問題がどこにあったのかということについては、私は検査体制に対する認識が甘かったと。なぜ、当初の問題は、焼却処分にしたというのがしていなかった。なぜ焼却していなかったのかというのは、二人のと畜検査員が検査をしていながらBSEを疑わなかったという、その検査に対する認識の甘さであります。
 しかし、当該牛は食用にはならないと。かなりひどい状態だったんだろうと思うんです。そこで、全部廃棄と。これはと畜場法に基づく全部廃棄ということで処分されているわけでございまして、委員に御理解をいただきたいのは、十八日前の牛は何も検査していないということじゃありませんで、すべて検査はしているわけでありますので、私どもといたしましては問題はないという認識でございます。
#38
○小川敏夫君 問題がないという認識だと言うけれども、だったら問題がない認識で安全宣言を直ちに出したらいいんでね。むしろ、検査はしていると言うけれども、しかし狂牛病だとわかったときには既に狂牛病の感染した牛が肉骨粉として処理されているということ、これはやはり十分な体制ができていないからそういう結果になったと思うんですけれどもね。また、そういう十分な体制でなかったからこそ、その反省を踏まえて十八日から全頭検査にしたから安全だという趣旨の安全検査だと思うんです。
 私が聞いているのは、ですから危険部位ではない肉はもともと十八日の安全宣言以前から安全なんだということをお伺いしているから、では肉についてはとりあえず議論はおいておいて、ですから例えば回腸遠位部ですか、いわゆるもつという形で出回っている、流通している可能性があるわけですね。要するに、危険四部位の中に入っているわけです。
 ですから、それが今流通過程に置かれていないんだったら私はもうそれでいいですけれども、流通過程に置かれているとすれば、やはりそれに対して危険が残っているんじゃないか、少なくとも安全宣言は出せないんじゃないかという観点から聞いているわけです。
#39
○国務大臣(武部勤君) 安全宣言ということは、改めて私どもしておりません。
 先日、厚生労働大臣と二人で記者会見したのは、牛肉、牛乳、乳製品はもともと安全なものですと、しかし国民の皆さん方や消費者の皆さん方がそのことについて非常な不信を招いているわけでありますので、我々としては、検査体制というものをEUにまさるものにしようということで全頭検査としたわけです。
 少し詳しく説明させていただきますと……
#40
○小川敏夫君 それはいいです。
#41
○国務大臣(武部勤君) よろしいですか。
 全頭検査体制になったと。いわば世界で最も高い水準の検査体制になったということを発表しただけでございます。安全宣言というのは、そういうことを高らかにうたい上げたつもりはありませんで、むしろマスコミがそう取り上げているわけでありまして、私は以前から、もともと牛肉、牛乳、乳製品は一〇〇%安全です、こう申し上げているわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。
#42
○小川敏夫君 そうすると、この十月十八日付、じゃマスコミが安全宣言と言ったということで、そうすると、農林水産大臣談話とある中では、よく読むと、食肉と牛乳、乳製品に関して安全だと言っているわけでして、それ以外、いわば内臓とか今私が指摘したもつ、これに関しては安全だという談話はしていないと、こういうことになるわけですね。
#43
○国務大臣(武部勤君) もともと十八日以前からも食肉、牛乳、乳製品は安全だと言っているんです。その後、数々の手を厚生労働省と打っているわけです。検査体制が甘かったということで農場段階でも、中枢神経症状のあるもの、起立不能の牛などはもう既に検査して、相当数検査対象の牛が出てまいりまして、全部検査して陰性であり、焼却処分にしているわけであります。
 それから、三十カ月齢以上というのは、イギリスにおいては九九・九五%が三十カ月齢以上の牛において感染するという確率からいっているわけでありますが、それでは一〇〇%じゃないじゃないかということで、〇・〇五%といえども一〇〇%になっていないんだから全頭検査と、こういう措置をとったわけであります。
 したがいまして、十八日からは完全な体制になったということを申し上げているのでありまして、なお、国民の皆さん方がかなり御心配の向きもありますからあえて申し上げますと、英国においては、牛が狂牛病になって、そしてどの程度の感染率があるのかと。この狂牛病の肉骨粉、同じえさを食べていて、同じ状況で飼育されていてどの程度の感染率があるのかというのは三%だそうであります。それから、人に感染するのは五百万人に一人だそうでございます。これは権威ある著書によればそういうことでございます。
 ですから、イギリスは十八万頭以上出ているわけです、それで五百万人に一人の感染。日本の場合にはだから大丈夫だとは言いませんが、どうもいろいろな論調などを聞いていますと、何かすぐそういったものを食べれば感染してしまうんじゃないかというふうに思う、そういう節があるようでございますが、先日も、私、国立精神・神経センターの金子教授のお話を聞きましたら、まず日本においてはそれに感染するということにはならぬだろうということですから、あえて安心していただくのに申し上げますと、人間にはそう感染するものではないという、そういうことも、我々科学的なことも国民の皆さん方に知らしめていかなければならない、このように認識しております。
 SPS協定というものもございます、WTOですね。何で日本は豚や鳥にまで禁止したのかというような、そういう話も出てきているわけでありますが、やはり今後は、科学的な根拠ということも重視しながら、時間をかけて国民の皆さん方にそういう風評被害等が鎮静化されるように努力したい、このように思っております。
#44
○小川敏夫君 どうも質問とあれがかみ合わないんですが、大臣のお話を聞いていると、そうすると、今回狂牛病の牛が出たということについて、これまでは検査体制が完全だったから出ないはずなんだけれども出たんですけれども、農水省は一切責任がないんですか。これまで完璧な検査体制をやっていたということなんですか。何かそういうふうに聞こえるんですよね。
#45
○国務大臣(武部勤君) 私は、もう毎日のように新聞で謝罪、陳謝、責任を認めると、こう書かれているんですよ。あなたはもうそのことは御存じじゃないですか。
 これは、なぜ、どこに問題があったかというのは、起こり得ないと思っている認識の甘さなんですよ。私もそのことは当初から言っているんです。ですから、起こらないと思うことはないんだ、どんなことでもあり得るんだということで仕事をしようと。今回の場合には危機意識というものは極めて甘かった、そのことを素直に認めた上で、そしてしっかり今後の対応を考えようということを申し上げているのでありまして、責任がないなんということは毛頭ありません。重大な責任を感じながら仕事をしている所存でございます。
#46
○小川敏夫君 ですから、それは検査体制が不十分だったということですね。
#47
○国務大臣(武部勤君) 検査体制が不十分だったからその体制を今改めているわけです。
#48
○小川敏夫君 それで、また最初の質問に戻るわけです。
 十八日以降は全頭検査だから、しっかりした体制ができたから安全だと言っているわけです。だから私は言っているわけです。検査体制が不十分だったとあなたがお認めになる十八日以前に出荷して流通に出たものに対してはどうするんですかと聞いているんですよ。
#49
○国務大臣(坂口力君) 十八日から検査をするようになりまして、それ以後のものにつきましては、先ほど申しましたように腸も、そのほか危険な部位は全部焼却処分にしております。その前にさかのぼりまして、十月の十二日からと思いますけれども、既に内臓等につきましては危険部位は全部焼却をいたしております。
 問題は、その前に出したものがどうかということになるわけでございますが、その前に出したものはもう食べられ、お上がりになったものもあるでしょうし、それから加工品にしたものもあるでしょう。加工品にされたものにつきましては今チェックをいたしまして、そして腸等を、特に腸でございます。脳や脊髄を使っている加工品というのは全くないというぐらいございません。腸でございます。だから、腸の中で回腸周辺のものが入っておる可能性があるということで、そのものの今、回収等に乗り出しているところでございます。
 私の関係のところは以上でございます。
#50
○小川敏夫君 ちょっと質問を変えますが、基本的に肉や、特に牛肉を中心にそんなに国民が不安に感じることはないんだという大臣の御認識だと思うんですが、私もいろいろ調べてみるとそういうふうに思うんですが、ただ、実際に現実に狂牛病というものが出てから焼き肉屋さんとかステーキハウス等でお客さんがほとんど来ない、完全に遠のいてしまったという影響が出ている。これは実態以上の影響が出ている。国民に実態以上の不安を与えると思うんですが、そうすると、私は、そもそも農水省に、あるいは厚生省も含めて、狂牛病が出たときに必要以上のそうした国民に不安を与えないということをあらかじめ考えて対策ができていなかったんじゃないか、私はそう思うんですが。
 時間の関係があるので農水省、農水大臣だけで結構ですけれども、今回そうした、国民がいわば大臣に言わせれば過剰反応と思われるような、安全な肉についてまで危険だと思ってしまって消費が冷え込んでしまうということは、これはあらかじめ狂牛病が出たときのことについての対策が農水省等になかったから、必要以上の国民の過剰反応というか恐怖感が出てしまったんじゃないか。私はそういう意味で、狂牛病が出たことも大変な農水省の行政の過ちだと思うけれども、出たことに対する対策があらかじめなされていなかった、対処がなかったということも大きな大きな私は行政の怠慢だと思うんですが、農水大臣、そこはいかがでしょうか。
#51
○国務大臣(武部勤君) 何もこれは肉骨粉の問題についてもやっていなかったわけじゃありませんで、時間がないからその辺は委員は御理解いただいていると思いますので省略しますけれども、九月十日以降は、十日の日に対策本部を設置しまして、私としてはこれはもう大変なことが起こったという認識で、部下に指示をしたのは、事実を確認しなくてもいいから事実を事実としてすぐ伝えるようにという指示を出したんです。ですから、十四日、徳島のレンダリング業者から徳島県を通じて連絡が入って、そしてこの牛が、当該牛が焼却処分されていたんじゃなくてレンダリングに回って化製工場に回って、そして徳島の方にも動いている。あのときの夜の会見ですよ、大分混乱したのは。
 ですから、本来ならば、本来の行政のあり方からすればそういったことをきちっと確認して発表すべきなのかもしれませんが、しかし私は、事実は事実で、確認しなくてもいいから事実に違いなければそういったものは発表するようにということでやってきたわけでありまして、国民にそういったことを知らしめないようにというそういうようなことは、全くそんな意図はありませんので御理解いただきたいと思います。
#52
○小川敏夫君 大臣、もう二、三分よろしいですか。
#53
○国務大臣(武部勤君) もう時間がないんですよ。
#54
○小川敏夫君 そうですか。同じ質問なんでちょっと答弁が違ったので。
 要するに、狂牛病の牛が一頭出ただけで、本来安全だという肉に関して国民の消費が冷え込んでしまって、焼肉屋さんやステーキハウス、そうした牛肉関連のレストラン、飲食店が大変な被害をこうむっている。そういう過剰な反応を、状況を出さしめてしまったことがやはり行政の怠慢じゃないかと私は思うんですが、その意見についてちょっとお答えいただいて、それで結構です。
#55
○国務大臣(武部勤君) 怠慢だと思う人はたくさんいるでしょう。しかし、十二日の日からもう四百五十九万頭の全頭調査をやり、十三万六千戸の全戸調査もやり、であればこそ誤用や流用というそういう問題も発覚してきているわけですよ。こんなことは、牛を飼っている人から見ればそういうものを与えるのは非常識なんですよね。しかし、それでも行政指導が徹底していなかったということは甘んじて受けなきゃなりませんが、肉骨粉を全部、輸入なども全部禁じたり、それから豚えさから肥料用、ペット用から全部禁じたり、これはもう本当のことを言えば民主的な手続を本当に踏んでいるんだろうか、あるいはこれの出口まで考えていないんじゃないかと後で批判されるんじゃないだろうかと。
 私は九月二十七日に川口大臣に相談して、百六十万トンぐらいの家畜等の残渣が出てくるんだと、全部やめればですね、どうだろうと言ったら、川口大臣はすぐ調べてくれました。四千万トンぐらいは処理できる、しかし平準化しなければならないでしょう、できるところとできないところもあるでしょうと。それから、二十八日には四百人余りの消費者、生産者あるいは流通業者等々の皆さん方に集まっていただいて話を聞いております。さらには、その日に全国の都道府県の畜産課長も集めて、こういう手を打ちたいんだけれどもどうだろうというようなこともおよそ聞いて、十月五日にBSE対策検討会を開く予定でもありましたから、本当ならばそこで意見を聞いてやるべきが手続じゃないかと思いましたけれども、私、会見でも申し上げましたように、そこまで待てないということで、政治判断だということでやってきた所存でありますし、我々としては、皆さん方からすれば後手後手であるとか甘いとかいろんな批判はあるかもしれません。私どもはすべて甘んじて受けますが、可能な限りのことを一生懸命厚生労働省と一体となってやってきている所存であります。
 そういう意味では、これからもそういう批判を甘んじて受けながら、さらに対応して風評被害の沈静化に努めていかなきゃならぬと、こういう認識でございます。決して甘い考えではありません。
#56
○小川敏夫君 ちょっと私、答弁に消化し切れない不満な点があるんですが、お時間なようですので、どうぞ。
 では、同じ質問をまた厚生大臣にさせていただきますけれども、要するに肉は安全だと、科学的にいろいろ聞いてみますとどうも安全らしいということは私もそう思っているんですが、なのにかかわらず、国民の牛肉に対する消費が冷え込んでしまって、実際の牛肉を扱うお店が青息吐息になっていると。そういう現象を出してしまったことがやはりこれは狂牛病の対策にあらかじめの備えがなかったからじゃないかと思うんですが、どうでしょうか、その点は。
#57
○国務大臣(坂口力君) ここはなかなか難しいところでございまして、もうこういう事態になってしまいますと我々が物を言えば言うほどなかなか信頼はなくなってまいりまして、マスコミにいかに出るかということが正義の味方になってしまう可能性がございまして、大変そこは難しいところだと思いますが、こういう事態になりましたときに一番大事なことは、やはり早く皆さん方に安心をしていただけるような手を打つことだ、それがこの状態を一日も早く脱却することだというのが我々の考え方でございました。
 残念ながら、全国に早く検査をする体制がなかなか、半月、二十日ばかりかかってしまったものですから、もう少し早くできればもっと早く皆さん方に安心をしていただけただろうというふうに思いますけれども、そこが私たちも急にできなかったことだけは大変申しわけなかったというふうに思っております。
 しかし、一応体制ができ上がりましたしいたしますので、これからは御安心をいただけるのではないかというふうに思っている次第でございます。
#58
○小川敏夫君 私の考えを言わせていただいてこの関係の質問は一区切りつけたいと思いますが、私は、やはり行政の危機管理としては、狂牛病が絶対出ないというもとでの行政ではなくて、出ることもあり得るということを考えた行政をしなくてはいけないと。そうすると、狂牛病が出てから実際に短い期間であれこれするということよりも、出る前からあらかじめ狂牛病というものに対する国民側の理解、正しい理解をしていただくようなそうした努力が私はこれまでの行政に欠けていたんではないかというふうに思っております。
 そうした意見を述べさせていただいて、同じく狂牛病のことについて聞くんですが、今の質問は終わります。
 農水省、政府参考人でも結構ですけれども、羊について、スクレイピーという狂牛病と同種の病気が既に日本で発生しているということですが、この状況についてまず説明していただけますか。
#59
○政府参考人(小林芳雄君) スクレイピーの関係でございます。
 我が国でスクレイピーの発生は、昭和五十九年に発生しております。それから、当時、北海道の十勝種畜牧場というところで発生いたしまして、その後、平成十一年までに全体で三十戸五十七頭、また先般一件出たという、そういう状況でございます。
 こういった、起きたときでございますけれども、その十勝牧場におきましては、こういったいろいろな対策といたしまして、関係する頭数につきましては焼却処分をいたしますとか、いろいろな畜舎の消毒、感染源のいろいろな後産の盗食防止でありますとか、あるいは都道府県へのいろいろな貸付譲渡の停止といったようなそういう措置を講じてきているという、そういう状況でございます。
#60
○小川敏夫君 その羊ですけれども、それは食用のための羊ですか、それとも毛を刈るための羊ですか、どちらだったんでしょうか。
#61
○政府参考人(小林芳雄君) 失礼しました。両方入っておるようです。食用とそれから綿羊の方、両方ございます。
#62
○小川敏夫君 スクレイピーが狂牛病と密接な関連があるということは古くから言われていることだと思うんですが、古くといってもそんな百年も前じゃなくて、ですけれども狂牛病が出てからそれほど変わらない時期に言われていると思うんですが、この食用の羊に関して、農水省はそれが流通に回らないようどのような対策をとっていたんでしょうか。
#63
○政府参考人(小林芳雄君) こういった羊患畜が発生しましたときに、焼却処分ということで処理しておりました。
#64
○小川敏夫君 それは間違いなく確認されているんですか。
#65
○政府参考人(小林芳雄君) それぞれの経過の中で適切に処理しております。
#66
○小川敏夫君 羊のスクレイピーについて、感染源、これはどのように解明されているんでしょうか。
#67
○政府参考人(小林芳雄君) 先ほど申し上げました十勝牧場のスクレイピーの発生でございますが、これはカナダから輸入されたサフォーク種というのがございまして、それによるものではないかというふうに考えております。
#68
○小川敏夫君 その羊の件に関してはまた十分な時間をかけて聞きたいと思うんですが、今現在、羊に関して、今回牛に関してさまざまな措置を講じましたけれども、流通量は非常に少ないにしても食糧として羊も流通しているわけですが、これについてどのような対策をとっているんでしょうか。
#69
○政府参考人(尾嵜新平君) 羊に関しまして、ことしの五月から牛と同様に、牛につきましても症状のあるものにつきましてサーベイランスをやっておりますが、羊も屠畜場に参りますものにつきましてはその症状等をチェックしていただく、と畜検査員の方でチェックしていただくようなシステムにはなっておりまして、一応そういう形で五月から動いているという状況でございます。
#70
○小川敏夫君 重ねて聞きますけれども、スクレイピーとなった羊は間違いなくこれは焼却されているわけで、流通もないし肉骨粉にもなっていないと、これは間違いなく断定的に言えるんですか。
#71
○政府参考人(小林芳雄君) 適切に処理されております。
#72
○小川敏夫君 適切という言葉がいろいろ、私は適切というのは一〇〇%間違いがないような方法だと思うんですが、それはすべて全頭間違いなくということですか。
#73
○政府参考人(小林芳雄君) 先ほど申しましたとおり、焼却という形で適切に処理されております。全頭です。
#74
○小川敏夫君 農水省としては、狂牛病というのは羊から、どうももともと羊の病気が牛に感染したらしいと今言われているんですけれども、そういう事実は、あるいはそういう見解が支配的であるということは、羊のスクレイピーが出たときから認識はしていたんでしょうか。
#75
○政府参考人(小林芳雄君) BSE、いわゆる牛の海綿状脳症とそれからスクレイピーでありますが、これは症状としましては大分似ておるところがございます。一方では、スクレイピーは文字どおりかゆい行為もあるところなんですが、ただ、今までの中でBSEを起こすプリオン、これが他方で、今まで分離されておりますスクレイピーのプリオン、そのタイプがいずれも異なっておるということでございまして、したがいまして、その両方の疾病は異なる疾病であるというふうに判断されていると、そういうふうに私どもは判断しております。
#76
○小川敏夫君 そうですか。私も学問的論争をするだけのそういう専門家でもないんですけれども、そうすると、狂牛病とスクレイピーというのは全く逆だと農水省では考えておるということなんですか。ちょっとくどいようですけれども、そうすると、狂牛病と同じような対策はとらなくていいと、そこまで考えているんでしょうか。
#77
○政府参考人(小林芳雄君) 今お答え申し上げましたのは、BSEとそれからスクレイピーがいわゆるプリオンが別だということで申し上げたわけでございまして、私ども、国内防疫といいますか、国内防疫としては、BSEはBSE、それからスクレイピーはスクレイピーでそれぞれきちんとやっていくという、そういった体制でおります。
#78
○小川敏夫君 どうも意味がよく、BSE、狂牛病は狂牛病、スクレイピーはスクレイピーでやっていきますと。私は、狂牛病と同じような対策をスクレイピーに対してもとらないのか、狂牛病と同じような体制はとらないのか、全然別だから同じような体制はとらないか、とるのかとらないのか、それをちょっと聞いているわけですけれども。
#79
○政府参考人(小林芳雄君) ちょっと舌足らずでございましたけれども、スクレイピーも、家畜伝染病予防法に基づきまして、発生しましたときには、先ほど申しましたような隔離ですとかそれから焼却でありますとか、そういった国内の対応をその状況に応じてきちんと防疫体制のところで進めておるところでございます。
#80
○国務大臣(坂口力君) これは、一度チェックいたしましてもう一度改めて御報告を申し上げますが、スクレイピーというのは人間に感染しないという説もあるわけでございますから、それであればいいわけでございます。
 しかし、ヨーロッパあたりでいわゆる薬品に使います材料といたしましては、狂牛病よりもスクレイピーの方が広範な内臓のチェックをいたしまして、そしてスクレイピーの方がはるかに広く禁止をしているということもございます。牛のものを使うにいたしましても、いわゆるスクレイピー並みの厳重さでやっている。と申しますのは、薬なんかは濃縮をするものですから、普通の何千倍という濃縮になりましたり、またそういう培養を、色素を使って培養したりするものですから、スクレイピーというものに非常に、スクレイピーの感染範囲に拡大をして牛の場合にもやっているということでございますので、スクレイピーそのものが人間に害を与えないのかどうか、私もちょっと今自信がございませんで、担当官に今聞いたりしておったところでございますが、もう一度ちょっと明確に調査いたしまして御報告を申し上げたいと思います。
#81
○小川敏夫君 私もそうした分野の専門家ではありませんのでわかりませんし、あるいは読んだ本などでは狂牛病のもともとはスクレイピーだというような説が有力であるとも聞いております。また、いずれにしろ、人間に全く害がないと完全に明らかになったわけではありませんので、そうした点からも万全な体制をしていただきたいというふうに思います。
 この点についても、また明快な調査をいただいた上で、また改めて御説明をいただくということにしまして、次にテロ関係のことについてお尋ねいたします。
 実際に炭疽菌がアメリカ国内でまかれた、それから実際に航空機、乗客とともに犯人も一緒に突撃してしまうという考えられないような形態のテロが実際に行われたわけです。そうなりますと、本当に考えられないようなことでも実際にテロとして行われるんだということも含めた対策を我が国でもあらかじめしておかなければならないとは思うんですが、特に炭疽菌という問題がありました。あるいは実際に生物兵器として使う場合、あるいはテロの道具として使う場合、さらに強力なものとして天然痘があるというふうにも言われております。こうした問題が心配だけで終わって現実になければいいんですが、やはり国の立場として、行政としては万が一にも備えた対策をしなくてはいけないと思うわけです。
 炭疽菌に関して、ワクチンがほとんどない、あるいはそれに対応する抗生物質が今現在必ずしも十分ではないのではないかという意見がございますが、まず炭疽菌に対しての対応は、厚生省の方、そうした対応はいかがでしょうか。
#82
○国務大臣(坂口力君) 炭疽菌につきましては、現在の医療従事者はほとんどいわゆる炭疽菌にかかりました患者さんということは見たことのない人ばかりでございます。我々もその経験はございません。したがいまして、周知徹底をすることと、そしてそういう症状を呈する人を早く情報をつかむということが大事でございまして、もう医療機関はもとよりでございますが、警察その他にも連絡を密にしながら、早くそういう症状を把握するということが大事かというふうに思っております。
 もしもなりましたときの問題でございますが、炭疽菌にやられますと非常に死亡率が高いわけでございまして、早期に発見をすることができれば、すなわち余り大きな症状が出ない前に炭疽菌にやられたということがわかりましたときには、早く抗生物質を使うことによって抑えることができますが、遅くなってしまいますとそれも効かないという事態が起こってまいります。
 シプロキシンといいましたかね、というのがアメリカあたりでもよく使われているというふうに言われておりまして、そうした抗生物質、それからテトラサイクリン系のものも効くというふうに言われておりまして、テトラサイクリン系のものはもうたくさん出回っておりますから、これはもうどこにありましてもどこでも手に入るわけでございます。それから、シプロキシンだったかな、ごめんなさい、シプロキサンですね、済みません、シプロキサンの場合には、日本に炭疽菌なんというのは、炭疽病なんというのはなかったものですから、炭疽病に使うということにはなっておりませんけれども、しかし、これも市販されております薬でありますことに間違いはございません。したがいまして、こちらの方も各地域で手に入るというふうに思いますし、ああいうテロがございましてから、全国どの地域でも手に入るようにその配置が十分にあるかどうかということも確認をいたしておりますので、そこは大丈夫というふうに思います。
 一遍にたくさんの患者さんが出たときにどうするかという問題はございます。例えば、飛行機の上からばらまかれるというようなことがあるのかないのかわかりませんけれども、そうしたことになったときに、そうしたときにはこれは非常に薄められますから、空気の中で、そんなに多くの患者さんが出るとは思いませんけれども、しかし、そうした事態になって幅広く出るということになりましても対応できるように、今体制を固めているところでございます。
 それから、もう一方の天然痘の方につきましては、これは二次感染があるものですから、一遍なりますと周辺の人に、免疫のない人にはうつるということがあるものですから、特に子供さんの場合に、もうこのごろ予防接種、予防注射をしておりませんから、だからうつる可能性もありまして、こちらの方はこちらの方でまた大変難しい問題を抱えております。
 天然痘の場合には、ワクチンをぜひ用意をしなければなりません。今までのところ、日本の中にはワクチンはごくわずかしかなかったわけでございますので、これをもう少し確保できるような体制を今とっているところでございます。
#83
○小川敏夫君 万が一に備えて万全な体制をとっていただくよう、よろしくお願いいたします。
 テロに関しまして、なお警察庁の方も、当然のことながら万全な対策をしていると思いますが、その点について、特に生物、化学物を使ったテロに関する構えについて説明をお願いいたします。それで質問を終わります。
#84
○政府参考人(漆間巌君) 我が国におきましては、かつてオウム真理教が平成二年から平成五年にかけましてボツリヌス菌とそれから炭疽菌、これを培養しまして、実際にこの国会周辺等でも噴霧したわけであります。残念ながら、残念ながらというか、幸いなことに何らの実害がなかったということでありますが、その後、平成五年から化学兵器テロの方に比重を移しまして、そして最終的にはサリン、VXというのをつくって実際に散布いたしまして、大変な被害を出したと。
 そういうこともありまして、私たちはそれ以降、全国の機動隊等に化学防護服あるいは簡易検知器、除染器等の装備資機材を整備いたしまして、警視庁及び大阪府警にはNBCテロ対応専門部隊を設置するなど、生物テロへの対処能力の向上に努めてきたところであります。
 今回、米国でいろいろな事案が起こっておりまして、やはり大事なのは、BCテロに使われるような転用可能な物質を管理する事業者等に対しまして盗難防止等の指導強化をするとか、あるいは空中散布が行われる可能性が高いのでそういう場合の小型飛行機の盗難防止対策、あるいは関連物資の不自然な取引等に関する情報収集の強化、あるいは保健医療機関等との緊密な連携、これにつきましてはもう既に全国警察に警察庁の方から指示しております。
 今後とも、公衆衛生あるいは医療機関との連携、特にこれは生物兵器のテロに大変重要だと思っていまして、その連携を強化したり、あるいはNBCテロ対応専門部隊の早急な充実強化とか、あるいは科学警察研究所というのがございますが、そういう研究体制の拡充等によりましてBCテロへの対処能力の向上に努めまして、国民の不安感を除去し、平穏な国民生活の確保に努めていきたいと考えております。
#85
○小川敏夫君 終わります。(拍手)
#86
○続訓弘君 私は、第百六回IPU会議に出席をしてまいりました。そこで議題となりました案件、並びに当委員会が第百四十五回国会で一年間審議をし、そして議決をいたしましたODAの関連につきまして、外務大臣にお伺い申し上げます。
 まず、西アフリカのブルキナファソの首都ワガドゥグで第百六回IPU会議がございました。期日は九月六日から十八日まででありました。この会議には百四十一カ国、約千二百名の国会議員が出席をいたしました。我が参議院からは、日出英輔議員が団長で大門実紀史議員と私の三人でありました。衆議院は七名、合わせて十名が出席いたしました。
 議題は、第一番目に、世界の政治、経済及び社会情勢に関する一般討議、二番目には、未来の社会を担う児童の保護と尊重、三番目に、国民の健康及び経済的・社会的・政治的発展を深刻な危機にさらし、多くの国家の存続そのものを脅かすHIV、エイズ及びその他伝染病と闘う緊急の行動、そして四番目には、九月十一日のアメリカに対するテロ攻撃非難宣言その他が議題でございました。私たち参議院三名は、上記すべての会議に出席いたしました。会議の途中、中日におきましてアメリカ同時多発テロの発生により若干の議事の混乱があり、途中で帰国された国もございました。
 そのような中、私は九月十二日、第三委員会における発言に先立ちまして、日本議員団を代表して、米国における卑劣なテロリズムの犠牲になられた多くの方々並びにその御遺族に対し心から哀悼の意を表した後に、本論のHIV、エイズに関する我が国の見解を表明いたしました。
 また、私は初めて出席した国際会議の中で、議題選定、議事運営、採決等をめぐっての各国家の厳しい議論を目の当たりにして、世界各国の意見を統一することがいかに難しいかということを痛感してまいりました。そして最終的に、HIV、エイズに関していえば、我が日本の主張が本会議の場で採択され、その他すべての議題が議了されました。
 なお、公式会議の合間に、日出団長の企画で、ODA関係施設あるいは青年海外協力隊関係者の活動の状況、そしてまたそれらの方々との懇談、並びにブルキナファソ国会議員四人との懇談もいたしまして、ODAの問題等々について現地でつぶさにこの目、この肌、この耳で感じてまいりました。そして、先ほど申し上げましたように、百四十五国会で私どもが一年間かかってODAの問題を真剣に議論し、そして決議をしたそのことがいかに重要であるかということの認識を改めていたしました。
 前置きは長くなりますけれども、まず、ブルキナファソを御説明申し上げましょう。
 この国の面積はほぼ日本の本州と九州を合わせた面積であります。人口はといえば、我が東京都の人口と同じように約千二百万人。しかも、その中は六十の部族から成る国でありまして、一六八〇年にフランスから独立をされ、自来、四たびのクーデターがあって、現政権であります。二院制でありまして、そして共和制であります。経済的に言えば、世界の一番最下位から三番目の国でありまして、わずかに年収は、国民所得の年収は米ドルで二百四十ドルという、そういう貧困な国でありました。にもかかわりませず、千二百名の国会議員を、百四十一カ国を集めたそういう国際会議を開かれるその情熱に私は感激をしてまいりました。
 そして、私は日本に帰ってきて、日本のよさといいますか、その当該国は、まず山がない、川がない、一望千里の砂漠。帰ってきたら、日本はまさに緑豊かな、水が自由に飲める、そして平和である、国民の所得も相当なものである。そんな日本がいかに、我々が日本人としてかの国を思うときに、この幸せをかみしめたわけであります。
 そこで、外務大臣に私はお礼を申し上げなければなりません。当該国には大使館はございません。隣の象牙海岸の大使が兼任をしておられました。我々がその国際会議の間じゅう十余名の大使館員が、それは何も象牙海岸の国だけではありませんでした。フランス大使館から、あるいはモロッコ大使館から、その他各所から応援に駆けつけていただきました。それこそ日夜その会議に対していろんな献身的な働きをしていただきました。おかげさまで先ほど申し上げたようなスムーズな会議に我々十名の代表が臨まれたわけでありますけれども。水とて自由に飲めない、マラリアの蚊がたくさんいる、そういう過酷な状況の中で十余名の方々が献身的に働いていただいたことに対しまして、改めて感謝を申し上げたい。外務大臣の口からぜひ、お礼を申し上げたということをお伝えいただきたいと存じます。
 そこで、それはその辺にしまして、百六回の今のIPU会議で出ましたHIV、エイズを初めとする感染症の蔓延は、個々の人間の生命を脅かすだけでなく、国家の存続基盤をも脅かすものであり、現在の地球において人類が直面している最も重大な脅威の一つであると私は思いました。特にアフリカにおいては、全世界の患者数が三千六百万人中二千六百万人、また年間の死亡者が三百万人という大変深刻な状況にあります。
 そこで、これらの解決なくして真の世界平和と繁栄は望めないという問題意識のもとに、我が国は、昨年七月のG8、九州・沖縄サミットにおいて沖縄感染症対策イニシアチブを発表し、二〇〇五年までの五年間で総額三十億ドルを目途にエイズ等の感染症対策のため途上国を支援する旨表明いたしました。そして、私はこの国際会議でこのことを公にいたしました。各国が日本の努力に大変敬意を表しておられました。
 そこで、外務大臣にお伺いしたいんですが、五年間三十億ドルの具体的支援策はどのようにお立ていただいておりますか、お伺いいたします。
#87
○政府参考人(西田恒夫君) お答えいたします。
 今、先生御指摘のとおり、HIV、エイズを初めとします感染症の問題は、単に保健あるいは病気という問題をはるかに超えておりまして、国づくりあるいは開発そのものに対して甚大な影響をもたらしているというふうに我々政府としても認識をさせていただいているところでございます。
 このような基本的な認識から、ただいま議員御紹介のとおり、昨年七月の沖縄感染症対策イニシアチブを沖縄サミットの際に森前総理より発出していただいた経緯がございます。その後、政府としましては、あらゆる努力を払いまして、同イニシアチブを現実のものとすべく最大限の努力を行ってきておりまして、現時点で既に約七億ドルの具体的な支援策を決定あるいは実施してきているというところでございます。
 では、具体的にどういうことを行っているかということでございますが、例えば研修等を行いまして人材の育成に励んでおります。何といいましても人材というものをつくっていくことが、その国におけるHIV、エイズ対策にとっても中長期的には最も大事なことというふうに考えているからでございます。
 また、我々政府では手の届かない、よりきめの細かい援助を行うために、NGO、これは日本のNGOの方であり、あるいは現地で活躍しております海外のNGOも含めてでございますが、彼らを通じまして予防でありますとかケア等々も行っております。また、そのためには医療施設等もまた非常に不足をしておりますので、そのような医療施設の整備あるいは機材の供与ということも行ってまいりました。さらには、その結果としてかわいそうな孤児がいっぱい出てきておりますので、そのような孤児対策ということも行っております。
 また、アフリカあるいはアジアにおきましても、その対象は非常に広い地域にまたがっておりますので、拠点づくりを行うという形での努力も行い、拠点を通じまして周辺の地域の関連諸国に対しても我々の援助が行き届くようなというような工夫もさせていただいておる次第でございます。
 また、第三国研修というようなことを通じましていわゆる南南協力、アジアとアフリカの経験を互いに照らし合わせる、あるいはアフリカにおけるAという国の経験をBという国に照らし合わせるというような努力もさせていただいておる次第でございます。このような南南協力は、世界から極めて日本的でユニークなものとして高い評価を得させていただいたところでございます。
 また、エイズは、その関係で、やはり結核等の他の感染症に対する治療というものが非常に重要でございますので、結核というものにつきましても、各国の結核研究所の整備、医療の機材あるいは結核に対する薬の供与も行ってきております。
 最後でございますが、日本は戦後の公衆衛生等の非常に貴重な経験、成功例を持っておりますので、そのような経験を踏まえまして、基礎教育あるいは安全な水の供給等、その地域全体の開発というものを目指した協力もさせていただいている次第でございます。
#88
○国務大臣(田中眞紀子君) 続委員から今ほどブルキナファソ、西アフリカですけれども、あちらでのIPUにお出になって感じられたことを非常によく目に見えるような御説明をいただきまして、ありがとうございます。
 また、外務省の職員、コートジボワール等から手伝いに行った職員に対しましては、この委員会後すぐ役所に戻りまして、委員からそういうお言葉がありましたことを、また残りの九人の先生方も同じ思いをなさったと思いますので、間違いなくお伝えいたします。
 そして、HIVの問題につきましては、私が外務大臣を拝命いたしましてからもナイジェリアのオバサンジョ大統領でございますとか南アのムベキ大統領がお見えになりまして、そして親しく会談をさせていただく中で必ずこのHIVの問題が出てまいりまして、アフリカ大陸でのこうした感染症、それから貧困の問題、飢餓の問題、そういうことに先進国たる日本がどれだけ今まで貢献してくだすっているかということのお礼もありますが、同時にこれから末永く国際社会で取り組んでほしいという発言が必ずございます。今、委員がおっしゃったことを伺っていましても、まさしくそうしたことが非常にもう喫緊の課題であるということを感じました。
 それで、もうよく御存じだと思いますけれども、森前総理が二十一世紀はアフリカのその問題の解決なくしては二十一世紀の安定と繁栄はないとおっしゃっておられますけれども、そうした御発言を受けまして、私どもも、アフリカの開発会議というもの、いわゆるTICADと言われておりますけれども、それを立ち上げまして、九三年と九八年に二回にわたって会議をいたしております。そしてまた、東京で近くそのTICADの閣僚レベルの会合を開催する予定にしておりますので、このことをまた引き続き検討していくことになるというふうに思います。
 それから、エイズに関連してお答えをもう少し深くさせていただきますが、今、事務方からは計数的なことを申し上げましたけれども、世界エイズ保健基金というものの設立の合意がございまして、二億ドルの拠出を約束いたしております。これは、小泉内閣になりましてから、ジェノバ・サミットで小泉総理が提案なさったものでございまして、準備会合等検討いたしております。
 ですけれども、実際、具体的には、予防でありますとか治療とか、どのような点に重点を置いて我が国が取り組むかということについては、これから分析し検討いたします。ですが、財政状態が非常に厳しいものですから、以前のようにぽんと二億ドル拠出してというわけにいきませんので、これはやっぱり分割払いというか、そういうふうな状態になるかと思いますけれども。
 いずれにいたしましても、この基金を有効に使えるように作業部会を立ち上げまして、そしてHIVだけではなくて、ほかのマラリアでございますとか、今、蚊のこともおっしゃいましたけれども、いろいろなことの予防に対してどのようなことができるか。それから、地域全体のバランスというものもございますのでそれを考えたり、それから民間のセクターですとか官民とかが有機的に結びついてどれだけ効率よく対応ができるかということ。それから、途上国自体のオーナーのシップといいますか、そういうその国自体の気持ちというものも十二分に尊重し、くみ上げながら、効率的な事業展開ができるようにしっかりとまとめ上げていきたいというふうに思っております。
#89
○続訓弘君 今、外務大臣から、ジェノバ・サミット、そして国連事務総長との間に協議された二億ドルの拠出、この問題も実は会議で議題となりました。そして、日本のそういう拠出に対して大変心強い限りだという期待もございましたので、ぜひこのこともお伝えを申し上げます。そしてまた、実行していただきたい。
 そしてまた、いみじくも、二十一世紀はアフリカの時代だと、アフリカの問題を解決しない限り地球市民の平和も繁栄もないという、今、外務大臣からそういう趣旨のお言葉がございました。外交の責任者として、ぜひそのことを肝に銘じて日本の外交の第一線に立っていただいてアフリカ問題を解決をし、そして地球市民の平和と繁栄をぜひ外務大臣主導でやっていただきますことをお願い申し上げます。
 続きまして、ODAの基本といいますか、基本法を制定をすべしという実は提案がございます、決議がございます。それに関連して御質問申し上げます。
 我が国のODAは、これまで一年間一兆円を超える予算を組み、十年間世界一の規模を誇り、多くの発展途上国の発展に寄与してまいりました。しかし、巨額の財政赤字を抱える現状ではODAといえども例外扱いにすることはできない、このような認識のもとに、ODAに関し、参議院行政監視委員会は、先ほど申し上げましたように、第百四十五回国会において集中して調査を行い、平成十一年八月二日に、前文つき十項目にわたる政府開発援助に関する決議を全会一致で行いました。そして、この決議につきましては、国会法第百五条を参議院として初めて適用し、決議の中の五項目について、その実施状況の会計検査を会計検査院に対し要請いたしました。
 この要請を受けて会計検査院は、平成十二年十一月十日、調査の結果を、「「政府開発援助に関する決議」の実施状況に関する会計検査の結果についての報告書」として参議院議長に提出し、あわせて、十一月二十日、当行政監視委員会にも説明がございました。
 本日は、せっかくの機会でございますので、この問題について実は伺う予定でございましたけれども、時間の関係で一つだけ伺います。
 ODA基本法の制定についてでありますけれども、本委員会の調査では、ODAの理念及び目的を明らかにするとともに、国民監視のもとで援助が行われるよう情報公開、評価制度等を盛り込んだODA基本法を制定すべきであるとの意見の一致を見、決議をしております。
 この決議の際には、当時の高村外務大臣、太田総務庁長官が出席をされまして、ただいまの決議はしかと受けとめますと、積極的に前向きに対応いたしますという誓いの言葉もございましたけれども、これに対して今どのようになっているのか、そのことを御答弁願いたいと存じます。
#90
○国務大臣(田中眞紀子君) 私は、ODAについて考えるときに基本になければいけないものは、これは国民の皆様の血税を使わせていただくものであるという認識をまず基本に持たなければいけないというふうにいつも思っております。
 そして、このODAというもの、今基本法の制定ということをおっしゃっていますけれども、ODAの使い方の方向性を明確にするべきだという御趣旨だと思いますけれども、それは私は全く同感でございまして、ただばらまきをやればいいというふうには思っておりません。ましてや、我が国の現在の財政状態が非常に厳しくて、景気も減速化している中におきましては、ましてをやでございます。
 その中で、じゃ具体的に、今までも私も何度かこの半年間でODAの会議に省内で参加いたしておりますけれども、基本的には国別の援助計画ですけれども、そうしたものをもう一回きちっとつくり直すという作業もいたしております。今までも軍備費の肩がわりになっていたようなことがあるのではないかというようなことがかつて議論になったこともありますから、そういうことをやはり注意したいと思います。
 それから、事業自体の重点的な実施をする。散漫にばらまきになるのではなくて、重点的にして、必ず効果が上がるようにするという視点。それから、各事業間の連携もしなければならなくて、ばらばらにならないようにトータルで機能するようにするということです。
 それから、ODAの関係の資料の一元化、こういうものも、資料が結構ばらばらになっていますから、すべてを一元化して、そして有機的にその資料が役立つようにするということ。
 それから、NGOとの連携というもの。これは、専門家の確保という意味で、NGOの方は非常によくいろんな情報を持っておられて現場を御存じですから、ペーパーだけではなくて、現場をよく知っている方たちとともに連携をしていくというような努力も必要であろうというふうに思います。
 したがいまして、二国間の相手の国との問題を含めまして、やっぱり総合的に、そして機動性を持って柔軟に対応ができるような体制をつくり、それを情報公開をして透明性を高めることによって、納税者たる皆様からも納得をしてもらうというような取り組み方をしなければならないというふうに思います。
 話はちょっと変わりますが、この間ハノイで国際会議がございましたときに、ODAが欲しい欲しいと、非常に感謝もしているという話がたくさんASEANの国中心にございました。ですけれども、私はそれに対して、今の日本の小泉内閣がどのような行財政改革をしようとしているかということを申しまして、その中で今までと同じような援助は難しいかもしれない、けれども一番皆様がプライオリティーを持ってこれだと思うことには確実にこたえられるようにするためにも、今私たちは国内の問題に取り組まなければならないということを御理解いただきたいと発言いたしましたら、非常に率直に言ってもらって、日本もいつでも打ち出の小づちではないということを率直に外務大臣が言ってくれて非常にわかったと、自分たちももう一回精査して日本のODAについて意見を出すと言っていただきまして、大変私はよかったと思っておりますが、そうしたことをどこの国とも具体的にできるようにしなければというふうに思っております。
 あとは、今申し上げましたように、不正防止の問題とか国別援助の問題とか、それからODA事業というとハードのことばかりになっておりますけれども、やはりソフトの面でも、ソフト化についても考えていかなければなりません。
 第二次ODA改革懇談会の中間報告でもとても建設的ないい意見も出ておりますので、とにかく税金の使い道を納税者の皆様にも納得していただき、誇りを持っていただけて、なおかつ相手の国からも喜んでいただけるような使い方をさせていただきたい。プログラムを持ってやらせていただきたいというふうに思っておりますので、御指導いただきたいと思います。
#91
○続訓弘君 今、外務大臣が問題意識を持っておられる、その問題意識と全く同じように、私ども当委員会では、こういう問題意識を持ってODA基本法を早く制定すべきだと、こういうことを実は決議をしておりますので、ぜひこのことを踏まえて、具体的な法案づくりに精を出していただきますことをお願い申し上げます。
 そこで、最後に委員長にお願いしたいのです。実は、決議の中にこんなことが書いてあるわけです。ODAの現地調査ですね。「本委員会としても、自ら現地調査を行い、結果を今後の援助に反映させるなど、ODAの在り方についてなお一層監視を強化する必要があること、」と書いてある。つきましては、ちょうど予算編成の時期でもございますので、当委員会がODAの現地に調査に行けるようなそういう予算の措置を議長にお願いしていただきますことをお願いをして、質問を終わります。
    ─────────────
#92
○委員長(森本晃司君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に財務省主計局次長牧野治郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#93
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#94
○渡辺秀央君 きょうは同僚議員の御理解をいただいて順序を先にやらせていただきますが、時間が十五分しかございませんので、きょうは問題点を少し表面的にお聞きをして、答弁も詳しく一々やってもらうと時間がなくなってしまいますので、政府参考人の皆さんによろしくお願いをしたい。大臣それぞれに対しては次の機会に少し細かくお願いをしようと思っております。
 小泉内閣が行政改革、もちろん財政再建も含めて非常に真剣に取り組んでおられる。いや、むしろ内閣の大きな柱として総理自身がそのことを国民と約束をされている。しかも、総理大臣として官邸においてその主導的役割を果たしてきておられる。大いに私は期待をいたしているところであります。その必要性はもう言うに及ばずであります。
 特に財政再建等におきましては、私もかつて一内閣の官房副長官として、当時の財政再建においては、一般経費五%、政策経費一〇%、とにかく毎年削減をするということを実際身をもって経験をした一人として、なかなか、言うはやすいですけれども実際には容易でないということも感じて、しかもまたそのことに真っ正面から小泉総理は取り組むと言っておられることに対して敬意を表しながらも、しかし、どうも昨今の様子を見ていると、テロ問題あるいはまたそのほかの目先のことに追われていきながら、この行政改革という問題が果たしてやという感じがしないわけでもありません。
 これは与党とか野党とかという立場でなくて、次の世代に対して私ども政治家あるいは行政が責任を負っていかなければならない重大な問題であるというような立場から、私は、ある意味において、ほかの政策も大事ですけれども、関心を持っている一人でありますのに加えて、昨今の状況を若干の憂慮をしながらお聞きをし、今日の状況を説明を願おうと、こう思っているわけです。もう既にあと十分しかなくなってしまいましたので、演説はやめまして。
 そこで、特殊法人に関する行政改革の現在の進捗状況、差し支えない範囲で結構です、もちろん概算要求の段階でもあり、本予算はこれからですから、来年度に対してのことは次の問題でもいいですが、今日の状況をちょっとお聞かせをいただければと思います。簡単に。
#95
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 特殊法人等改革につきましては、さきの通常国会で特殊法人等改革基本法というのが議員提案で成立いたしております。それから政府で行政改革大綱というのを取りまとめておりまして、これに基づきまして今作業を進めているところでございます。
 基本的には、事業の見直しを徹底して行う、その上で組織の改革を進めていくということで、すべての特殊法人等につきまして年内にも整理合理化計画をつくり、そして平成十七年度中、これは基本法で集中改革期間とされているものでございますが、までに必要な措置を講ずるということで進めているところでございます。
 今後でございますが、先般の今国会におきます総理の所信表明演説におきまして表明されておりますとおり、まず道路四公団、それから都市基盤整備公団、それから住宅金融公庫、それから石油公団につきまして、他の法人に先駆けまして結論を得たいということで作業を進めております。そして、これらを含めまして年内に全法人の事業及び組織形態の見直し内容を定めます特殊法人等整理合理化計画を策定していきたいと考えているところでございます。
 そこで、この十月五日にこの基本法に基づく特殊法人等改革推進本部が開催されまして、現在の検討の推進状況を御報告申し上げたところでございます。その際、総理から、さらに徹底して見直しを進め調整を進めるということで、この特殊法人等改革推進本部に副本部長という制度がございまして、行革担当大臣、官房長官、財務大臣、総務大臣の四方でございますが、この四方で副本部長会議を設置して検討を進めるようにという総理から御指示があったところでございまして、この副本部長会議の御指示も仰ぎながら、今後さらに徹底した見直しを進めて、年内の整理合理化計画策定に向けて努力してまいりたいと考えております。
#96
○渡辺秀央君 大体承知はいたしております。
 そこで、小泉総理の方針が、二兎を追う者は一兎をもしかずという、そういう方針でやっておられるということであって、まさにこの景気の問題を、無視はしていないんでしょうけれども、改革をまず優先するということで国民との公約でやってこられたわけですね。そこに皆さんの事務局として、大変、一方においては景気は落ち込んでいく、デフレは進んでいく、税収は減っていく、補正は今度は逆に組まなきゃならない、こういうような状態もあることも事実ですね。
 私はさっきあなたにお尋ねをしたもう一つのところをちょっとお聞きをしたいんですが、今年度の特殊法人の予算執行というのはそれぞれ順調にいっているんですか。それはあなたたちの仕事の分野ではないとするならば、財務当局が来ていると思うんですが、そこでちょっと答弁を願いたいと思います。
#97
○政府参考人(牧野治郎君) 御答弁いたします。
 十三年度の特殊法人の予算の執行状況いかんということでございますが、十三年度まで、やはりこれまでも各般の特殊法人改革が閣議決定等されておりまして、それに基づいて編成されました十三年度予算につきまして、それを粛々と現在執行しているところでございます。
#98
○渡辺秀央君 いずれ、この次の委員会のときに私は具体的に、きょうはもう時間がないんですね、十五分しかないから、そういう問題についてはこの次の委員会に具体的に質問をしていきます。きょうはだからその前段の質問なんです。この次は大臣に来てもらってお聞きをしますが。
 予算案が決められている。直接の予算執行でなくとも、いわゆる特殊法人の枠も本省である程度決める、あるいは財務省で決める。そうでしょう。その大枠の中で予算が承認されている、国会で、賛成反対は別にして。そこで、その予算が多少なりとも執行されないという場合、執行されないという表現がいいかどうかわからないですよ。例えば保留をしておいて、そして景気動向やあるいは政策遂行の状況を見て、あるいは補正予算と同時に執行していくというような手もある。これは、私もおかげで国会で勉強させていただいて、内閣にもいたこともあるので若干はわかる。
 だから、そういうことを考えてみても、本年度の次なる考え方として補正を組まざるを得ないという方向には大体来ていると思うんですが、いわゆる特殊法人の改革の段階でいわゆる決められていた予算が執行されないという事例というのは今まであったでしょうか。
#99
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。
 決められた予算であっても当然、例えば政策金融機関であれば、経済情勢によっては思ったほどの資金需要がなくて貸し付けが出ないといった事例もございます。
 十三年度について申し上げれば、現在のところ、各公団等あるいは公庫等、今、事業を執行しておりますが、予算面で足りないとかここが使えないといったような話はまだ聞いておりません。
#100
○渡辺秀央君 いや、そうではなくて、改革の途上でいわゆる決められている予算を、決められた予算を執行しなかったという例というのは、特殊法人に関して、今年度はもうこの特殊法人も俎上にのっけて今やっておられる。それでもしかし、決められた予算は遂行している、今年度の。そうでしょう。だけれども、しかしそれを遂行しない、執行しないというような事例は今まで、国会の承認を得た予算を背景とした中で、特殊法人といえどもその予算を背景として組まれているわけだから、特殊法人であるために、出資とか何かは別ですよ、事業費その他いろいろ考えると、そういう事例というのは今までありますか。それだけちょっとお答えをしておいていただきたい。
#101
○政府参考人(松田隆利君) 特殊法人改革につきましてまだ検討中でございまして、具体的な計画が定まっているわけではございません。したがいまして、既存の特殊法人にかかわる予算は、今財政当局からも申し上げましたように、決められたとおりに今執行されているものと考えております。
 したがいまして、まだ特殊法人改革とこの実際、現在進められている予算の執行との間で問題になっている事柄があるかというお尋ねでございますと、そういうものはまだございません。
#102
○渡辺秀央君 もしそれがあった場合にはどういうことになりますか。──いや、財務と違うか。改革の方じゃないから、財務。
#103
○政府参考人(牧野治郎君) あった場合ということなんでございますが、今行革事務局からも御答弁ありましたように、今は十七年度へ向けて、その中でもできるだけ早く前倒しして、十四年度からでも実行に移せるものはその改革の内容を実行に移そうということで鋭意検討しているわけでございまして、そういう意味では、直ちに十三年度の執行に影響するようなことは現在の段階では考えられないと思っております。
#104
○渡辺秀央君 時間のようですから、厳守いたしますから、この次にもう一度やりますが、具体的に数年間の事業規模まで決められて、この行政改革であるがために、しかも今始まってそのことが言われているわけでもないのに、予算の執行が停止されているという例があるんです。私はこれは国会無視ではないかと。それはどこでどういう権能が働いたのかということは一回やはり、これ行政監視委員会でありまして、まさに行政に関するそういうことが果たして行われていいものだろうか、金額の大小は別だ、金額の大小は別として。それはゆゆしきことなのではないのかと。私は、概算要求のときに実はわかったんですが、しかし極めて乱暴な話だねということを感じましたけれども、そのまま見過ごして今日まであります。しかし、まだ年度内でありますので、そこら辺の精査をこの臨時国会の間にあるいはできればなという感じもいたしておりました。
 個別の問題としてのことだけでなくて、いわゆる国権の最高機関である国会が承認した予算を背景として特殊法人が予算を組むというのは当たり前の話なので、そういう中でそのことが無視されているということは極めて、委員長、これは異例なことのように私は思うんです。さっきの続委員のODAの基本法、私は主体的にこれはぜひ考えていかなきゃいかぬと思って提案をさせていただいた一人でありますが、行政監視委員会として小さなところをしっかりと見ながら、この特色ある参議院の行政監視委員会の役割を果たしていきたい、委員長からも今のような問題について御関心をいただきたいと申し上げて、終わります。
 ありがとうございました。
#105
○岩佐恵美君 国内で狂牛病が発症したことは消費者に大変大きな衝撃を与えました。焼却したと言って一たん発表した発症牛が肉骨粉にされていたり、その後の対策方針も二転三転をする、あるいはいまだに発症の原因もわからない、そういう政府の対応によって消費者の食品安全行政への不信は極度に高まっております。十月十八日から屠畜場で牛の全頭検査を行うことになって、今後は安全なものしか市場に出ないとしていますけれども、消費者の不安はそう簡単に解消されません。
 そもそも狂牛病を発症した牛の原因はどこまで解明されたのか、その点についてお伺いしたいと思います。
#106
○副大臣(遠藤武彦君) 今回のBSEの発生の原因究明ということでございますが、まず、BSEの発生原因を突きとめるためには、発生した農家を起点とする川下、それからいわゆるプリオンの運び屋というふうに世界共有の認識となっておる肉骨粉、これの製造及び流通の過程、輸入等々、これを調査をいたしております。発生した農家及び飼料販売業者、全部進められましたが、これは給与されていないということが確認されております。
 配合飼料につきましても、飼料検査員による立入検査を行いました。過去五年間、肉骨粉の使用がなかったことを確認いたしました。また、その地域で使用されている可能性の高いいわゆる補助飼料というやつなんですが、これの流通状況、肉骨粉の混入の可能性については目下調査中であります。というのは、いわゆる組合等や業界団体等に加入していない小さな業者というのがおるものですから、なかなかそれを突きとめ切れない。
 もう一つはっきり申し上げられることは、いわゆる発生した牛の母親である牛にBSEを疑う異常はなかったことも確認いたしております。
 そこで、問題となる肉骨粉なんですが、輸入先、もちろん製造停止、販売停止ですから、輸入先に係員を派遣しまして調査をさせております。一部にありましたイギリスから三百三十三トンの肉骨粉が輸入されているではなかろうかということでありまして、これを中心に係官を派遣しました。
 先方から、いろいろ書類上などのミスがありまして、実際に我が国に輸入されたものは百六十六トンで、うち百三十二トンはフェザーミール、いわゆる羽の毛の粉ですね、それから残りの三十四トンは鳥類のミールであろうという可能性が高い、それを文書にしてもらえないかということで交渉をいたしまして、文書で回答が参っております。
 それによりますと、どうも三百三十三トンと百六十六トンとの差の百六十七トンについてはわからないと。現データの中に誤った品目コードを含むものが見つかっております。さらに、輸出業者による記入ミスや入力ミスも判明しておりまして、また、お粗末な話なんですが、現データにおける仕向け先国のコードが間違っておった、こういうことが挙げられました。これはクリン・ペーテルという英国国際貿易チーム獣医顧問からの返答であります。
 なお、これらの調査の結果、その内容の分析や補完的な調査、データの収集など、一層強力に進めてチームを組んでやっているところでございますが、相当時間をいただかなきゃならぬかなと思っておるところです。
#107
○岩佐恵美君 聞けば聞くほどまた新しい事態が生まれたのかなというふうに思います。海外でもお粗末であったと。
 農水省についても、これまで九六年から肉骨粉等を牛に与えないように指導をしてきたから安全だと言ってこられました。にもかかわらず現実に狂牛病が発生したわけです。肉骨粉等を含む飼料を与えていないのに発症したということになると、肉骨粉を禁止すれば今後新たな感染は起きないという保証はないわけで、これからは大丈夫ですと言われても消費者はなかなか安心できないと思います。
 農水省の農家からの聞き取り調査によると、牛には与えられていないはずの肉骨粉等が九千五百頭以上の牛に与えられていた、こういうことが初めてわかったということです。私は、肉骨粉を与えないようにという通知を出したままで実態調査もしてこなかった、そういう農水省の対応というのは大変大きな問題だと思います。このような安全への認識に欠ける姿勢が消費者の不信を高めています。先ほど大臣が危機意識が甘かったという答弁をされましたけれども、まさにそのとおりだと思います。
 発症の原因、感染ルートのしっかりした解明を早急に行うことは不可欠です。今はおやりになる、時間がかかるというふうに言っておられますけれども、とにかくきっちりやっていただかなければいけない。
 その際、肉骨粉の流通経路からの調査、これはどこまで進んでいるのかという問題があります。輸入業者が何社あるのか、肉骨粉の製造業者、配合飼料メーカーは何社あるのか、具体的な数字ですので、簡潔にお答えいただきたいと思います。
#108
○政府参考人(小林芳雄君) 今お話ございました我が国の関係業者の状況でございます。
 まず、肉骨粉の輸入業者でございますが、二つの態様がございまして、配合飼料メーカーがえさとして輸入する場合がございます。これは十二年度に八十二社の配合飼料メーカーから聞き取りましたところ、十社がえさ用としての肉骨粉を輸入しております。また一方で、肥料用の用途がございまして、こちらの肥料取締法に基づく登録輸入業者の中で、こちらはちょっと年度が古くて恐縮ですが、十一年度に肥料用として輸入した業者数は十社でございまして、単純ですとこれは二十社ですが、ただ重複がございますので、年度の違いを無視して実質的な数にいたしますれば、この飼料ないし肥料として輸入を取り扱った業者数は十八社ということでございます。
 それから、国内のレンダリング業者の数でございますが、これは十一年でございますが、九十五社でございまして、工場数でいきますと百四十一工場という状況でございます。
 また、配合飼料メーカーにつきましては、先ほども申し上げましたように八十二社となっておりまして、全体として百四十四工場でございます。
 これが全体の状況でございますが、今、副大臣から御答弁申し上げましたとおり、そういった中で今実態的な調査を進めているというような、そういった状況でございます。
#109
○岩佐恵美君 どこからどれだけ輸入して、どこにどれだけ販売したかという記録は、恐らくそれぞれの会社にあるはずだと思います。今答弁があった数字というのはそんなに大きな、調査に大変という数字ではないようですけれども、それから下に行くとなかなか大変な部分もあると思いますけれども、輸入、国産を含めて肉骨粉の生産、輸入量、どういうルートで流通していたのか、どこにどれだけまだ残っているのか、そういうことも含めて私は全容を解明していくべきだというふうに思います。
 肉骨粉及びそれを含む家畜の飼料について、今質問した部分も含めて、輸入、生産、流通、在庫、そういう実態について当委員会に資料を、できた段階になるのか中途になるのか、とにかくまとまって、中間報告でもいいですから提出するように要求したいと思います。
#110
○委員長(森本晃司君) ただいまの件につきましては、その取り扱いについて理事会において協議いたします。
#111
○岩佐恵美君 関係牧場からさかのぼる追跡調査と肉骨粉の流通経路からの調査の両面からやっているということですけれども、関係牧場の牛の追跡調査にも時間がかかっているわけですね。
 EUでは九八年から実施している個体識別の管理が日本ではできてこなかった、それが問題だと思います。ここにも私は、ヨーロッパの出来事を他山の石としない、そういう安全性への認識の欠如があったと思います。
 そこで、海外では、牛の個体識別の管理を実施している、そして肉の流通段階からでもその番号から牛の経歴、病歴などがわかる、そういうシステムをつくっている国もあるというふうに聞いています。日本でも実施をすべきだというふうに思いますが、その点いかがでしょうか。
#112
○副大臣(遠藤武彦君) 全くおっしゃるとおりでございまして、九八年にEUでやったのと同様に、平成九年から十二年までのモデルケースとしてやりまして、十三年から十五年までやるつもりにしておりましたが、これでは時間がかかり過ぎるということで、今回十三年度補正で一斉にやりたい、こう思っています。
 食肉については、一部ブランド、産地ブランドでやってはおるんですが、どうも形を変えるものですから、野菜なら野菜、トマトのように原形で台所へ来るものじゃないものですからなかなか困難ですが、試みに今やっているところでございます。
#113
○岩佐恵美君 狂牛病の発生と、その後明らかになった事態というのは、畜産行政だけでなくて食品行政も、日本では狂牛病は発生しないという根拠のない、そういう過信があったと思います。そのためきちんとした安全対策をとってこなかった、そういう実態が白日のもとにさらされました。安全と言われても率直に安心できないというのが消費者の実感です。
 ところが、十八日の大臣談話は、現在流通している食肉も安全というふうに強調しておられます。しかし、今まで厚生労働省が行ってきた狂牛病のサーベイランス、これは神経症状が見られる二十四カ月以上の牛だけを対象にしたもので、今回の発症牛も厚労省はBSEの検査をしたわけではありません。農水省も、日本の清浄性を確認するために、年間三百件の計画で資料を集めて検査を行っていただけです。たまたまそこに今回の牛がひっかかったということですから、このような従来の検査では、狂牛病に感染した牛が市場に出た可能性がないとは言えないと思います。
 これまでの牛肉が安全だと言えるのか。消費者が不安な気持ちを持つのは当然だと思いますが、その点どうでしょうか、厚生労働省。
#114
○国務大臣(坂口力君) 国民の皆さん方が不安に思われるのは、それは私は当然だと思っています。
 しかし、科学的に言いますならば、たとえ狂牛病に罹患した肉であったとしても肉からは罹患をしない、こういうことになっておりますから、そこは純科学的に言うならば安心だということが言えますけれども、しかし、そうは申しましてもなかなか御理解をいただけないというふうに思いますしいたしますから、そこはもう全頭検査をして、そして大丈夫という形にしなければいけないというので全頭検査に踏み切ったところでございます。
#115
○岩佐恵美君 問題は、今後、全頭検査でいいんですけれども、現在まで流通してきた牛の肉の問題なんですね。
 それで、実は厚生省からいただいた資料の中に、「食肉処理における特定危険部位管理要領」というものをいただきました。それを読ませてもらうと、まず、「趣旨」が「とさつ及び解体の際に、特定危険部位による枝肉及び食用に供する内臓の汚染の防止を図ることを目的とする。」。運用をこういうふうにしなさいというそういう指示なんですが、例えば「特定危険部位の取扱い」、「特定危険部位は、周囲を汚染しないように除去し、専用の容器に保管するとともに、と畜検査員の確認を受けて、確実に焼却すること。」、それから、「とさつ時のワイヤーによる脳及び脊髄の破壊」、「ワイヤーの挿入により、脳、脊髄組織が漏出し、汚染が発生する懸念等があることから中止することが望ましい。」と書かれています。それから、「脊髄の管理」について、「脊髄片が飛散しないよう、鋸の歯を洗浄しながら切断し、洗浄水からスクリーンにより脊髄片を回収」しなさいというようなことが書いてあります。
 これを読んでいくと、結局これまでこうしたことがきちんと実施されてこなかったからこういう要領が出されたんだろうというふうに理解をいたします。そうすると、やっぱり消費者の安全への疑念というのはぬぐい去ることができないと思います。ですから、十八日以前の牛肉の取り扱いについては、そうした消費者の不安、気持ちにしっかりこたえられるような、そういう対応にすべきだと思います。これは大臣のお考えを伺っておきたいと思います。
#116
○国務大臣(坂口力君) したがいまして、十八日以降のものにつきましては、もちろん肉もそうでございますが、そのほか危険部位につきましては全部焼却をすることになっておりますしいたしますから、そこは大丈夫というふうに思っています。
 これまでのものにつきましても、今、丸のこというんですか、これで切断をいたしておりますが、これは一々消毒もいたしております。しかし、この消毒というのは、これはBSEのために消毒をしておるわけではなくて、その他の疾病、病気もあるものですから、今までからこれはやってきたことでございます。
 このBSEに関しましては、丸のこに残っております肉くずというんでしょうか、そうしたものを完全に除去して、そして八十何度かのお湯の中につけて一々洗浄をして、そして順繰りに使っていくといったようなことをやっているわけでございますので、そこはこのBSEという病気がいわゆるビールスとか細菌による感染の病気ではありませんから、きれいにそこは洗浄をする、そして、肉につきましても、もし飛び散っているということがあってはいけませんから、圧力水できれいに洗浄をするといったようなことを行えば、そこは大丈夫というふうに思っておる次第でございます。
#117
○岩佐恵美君 だから、そこは異論がないんですね、これからについてはそういうことをしなさいという要領が出ていますと。だけれども、今までそうでなかったからこういう要領が出ているんでしょうから、十八日以前の牛肉についてはきちっと対応してくださいということを申し上げているんです。これはちょっと時間もないので、次の質問とあわせて的確にお答えいただきたいんですが、消費者のやっぱり不安にこたえるというのが私は基本姿勢だというふうに思います。
 例えば、検査結果の公表についても、一たんは一次検査で陽性となった疑いの段階で公表すると坂口大臣がたしか発言されたというふうに記憶しています。その後、桝屋副大臣が、いや一次は疑似は発表しないというふうに訂正されたので、おやおやと思ったんですけれども、いずれにしても、今の検査というのは、とにかくにわかに検査体制を組んで、それで技術的に本当にパーフェクトなものなのか、試料が適切なのかどうなのかということも、とにかくやっていく中で試行錯誤しながら私はだんだん熟練していくと思うんですね。
 そういう場合に、もう今までこういうふうに大混乱しているわけです、もう行政に対して不信感みんな持っているわけですから。そういう点では、疑似が出れば、いや、これは出たと、しかし、その後ちゃんとやってみたらそれはそういうことはなかったと。じゃ、全体のうちで疑似がどのぐらい出て、何で出たのかということをちゃんと分析して、こういうことでしたということで消費者に話していけば、それはその方がずっと行政に対して私は消費者は信頼を寄せていくだろうと思うんですね。
 そういう対応を私は厚生省としてすべきだと思うんです。その点、あわせてお答えをいただきたいと思います。ちょっと時間がありませんので簡潔にお願いいたします。
#118
○国務大臣(坂口力君) たくさんお聞きをいただきましたので簡潔に申し上げますが、一つの、後者の方の体制はこれは大丈夫でございます。初めてスタートした検査ではございますけれども、獣医の皆さんというのはその道の専門家でございますし、今までからほかの検査を全部もうおやりになってきたベテランの方々でございますから、今回の検査については初めてでございますけれども、本当の素人がやるようなことでは決してございません。もちろん、試薬や何かもちゃんときちっとしてそれはおやりになっておることを私は確信をいたしておりますし、むしろなれてきたときに間違いというのは起こるので、初めは緊張しておりますから、そんな間違いは決してございません。御安心ください。
 それから、もう一つの方の発表の問題でございますが、これは人それぞれによりましてとり方が違いました。私は、どちらかといえば早く皆さん方にお伝えをした方が皆さん方に安心をしていただけるのではないかというふうに思いましたけれども、ここはしかし、しっかり検査をして、そして本当のことがわかってからした方が混乱がない、こういう御意見も非常に多かった。地方自治体も二つに割れたというようなことでございますので、ここはそれぞれやはり考え方であろうかというふうに思っております。
#119
○岩佐恵美君 時間になったので、ちょっとまだ課題が残っていますが、一たん大臣がそういうふうに言われたわけですよね。それは確かに確定した方が安心かもしれないけれども、疑似で大体何件出たとかというのはその当事者はわかっているわけですね。当事者がわかっている資料というのは、これは国民にも公開してきちっと発表していった方が、早い遅いの問題じゃないんです、時期の問題じゃないんです。すべての情報を公開して、それで国民と共有していく、この問題を一緒に考えていくということが私は必要だというふうに思うんですね。
 そういう点で、厚生省として、国民の信頼にこたえられる、そういう対応をしていただきたいということを言っているんです。
#120
○国務大臣(坂口力君) いや、もうそのとおりなんですけれども、しかしここは皆さん方に公開することは間違いがないので、一次でするか二次でするかということであって、いずれにしても皆さん方に公開することは間違いないわけでありますから、そこを御理解いただきたいというふうに思っております。
#121
○岩佐恵美君 一次であろうと二次であろうとといいますけれども、それはやっぱり疑似がどのぐらいあったのか、そしてそれはどれだけちゃんと否定されたのかというのはありますから、それはかなり大きな問題なんですね、消費者は気にしているわけですから。
 大臣、せっかく一回やるというふうに言われたんですから、翻さないで最後まで貫いていただきたかったし、これからちゃんとやっていただきたいなという要望を申し上げて、ちょうど時間になりましたので終わりたいと思います。
#122
○又市征治君 社民党の又市征治です。
 本年の六月八日、総務省は厚生労働省に対して医薬品に関する行政評価・監視結果に基づく勧告を行われました。その中の「患者への医薬品情報提供の在り方の見直し」に関連をいたしまして幾つかの点を厚生労働省から見解をいただきながら、片山総務大臣、最後に恐縮でございますが、ひとつ見解も承ってまいりたい、このように思います。
 今、政府は法律で定めたいろんな許認可制度の見直し、つまり規制緩和を進めています。それは、法規制が国民の自由な経済活動を制限し、景気停滞の一因ともなっているという理由のようでありますけれども、その規制緩和を論議する総合規制改革会議は、その一環として、本年の七月二十四日に中間取りまとめを出しております。
 その中で、「医薬品販売における範囲の見直し」を取り上げまして、一般小売店でも医薬品の販売を可能とするための制度の整備を平成十四年度中に実施すべきである旨を指摘をしているわけであります。
 そこで、この論議に入る前に、この総合規制改革会議に医薬品や医療の専門家が入っているのかどうか、厚生労働省の立場からひとつお答えをいただきたい。
#123
○政府参考人(鶴田康則君) 医薬品は薬局の開設者や薬事法に基づく販売業の許可を得た者でなければ販売等をできないこととされており、医師の処方せんの要否にかかわらず一般小売店で医薬品を販売することはできないというふうになっております。
 一方、本年四月に、先ほど先生から話がありましたように、内閣府に設置されました総合規制改革会議が七月二十四日に取りまとめました「重点六分野に関する中間とりまとめ」では、「一般小売店でも医師の処方箋などを必要とする一部の分野を除いて、医薬品の販売を可能とするための制度の整備を実施するべきである。」との総合規制改革会議の考えが記載されております。
 これに対しまして、厚生労働省といたしましては、医薬品は国民の健康や生命に直接かかわるものであり、また過量使用とか副作用のおそれがあること、そういった専門的知識を有する薬剤師等の管理のもとで使用されるべきものであり、一般小売店で医薬品を販売することは認められないと従来より主張しているところであります。
 厚生労働省といたしましては、今後とも国民の安全性を第一に、医薬品が適切に国民に提供されるよう、安易に取り扱われることがなきよう、業務に取り組んでいく考えであります。
 総合規制改革会議の委員や専門委員には、一般企業の役員のほか病院の理事長や大学医学部の方も任命されておりますが、薬剤師はいないと承知しております。
#124
○又市征治君 いや、私どもの調べでは、十五人の委員のうち十人が産業界代表で五人が学者なわけですが、医薬品や医療の専門家は一人も入っていない、こういう格好になっているわけで、この医薬品や医療の専門家が一人もいないでこうした医薬品分野の規制緩和を云々するというのは大変問題だ、こう言わざるを得ないと、こう思っているわけです。
 今ほど厚生省から説明ありましたように、こうした中間取りまとめに対しては、内閣の改革工程表にもその意味で厚生省の御努力もあってこの件は入れられなかった。厚生労働省としては、このような不適切な規制緩和はすべきでないと、こういうふうに考えているというふうに受けとめてよろしゅうございますか。
#125
○政府参考人(鶴田康則君) 先ほど申しましたように、医薬品は国民の健康や生命に直接かかわるということから、また過量に使用したり、または副作用の発生がある、こういったことを防止するために専門的知識を有する薬剤師の管理のもとで使用されるべきものであると、こういうふうに考えておりまして、一般販売業で、一般販売店で医薬品を販売することは認められない、認めるべきでないということは従来より主張しておりまして、今でも変わりません。
#126
○又市征治君 今お話がありましたように、そもそも医薬品の販売許可制度は、人の命と健康を守るための安全性の確保を目的にした大事な私は許可制度なんだろうと、こう思います。
 そういう意味では、経済的な規制ではないわけでありますし、まして日本の場合は現在全国に薬局、薬店などは約七万五千軒、配置販売業が一万二千軒余りも存在をする、こんなふうに調べてみましたが、大変きめ細かな医薬品の流通網が形成をされておる。そういう点では、薬事法による許可制度が経済活動をまた制限をしているというような、こういう実態にないということも私はそのように認識をしておりますが、厚生労働省はどういう認識ですか。
#127
○政府参考人(鶴田康則君) 薬事法は衛生法規でございまして、経済活動について規制している法律ではございません。
#128
○又市征治君 ちょっと後でまたもう一遍聞きます。少し答弁、食い違っていますが。
 そこで、医薬品分野におけるヒューマンエラーは、研修制度の充実などをもって極力避けなきゃならぬと、こう思います。医薬品関係団体でも生涯学習制度の充実を必須としてきているというふうに聞いておりますが、ちなみに医師会や薬剤師会でも生涯学習の必要性を認識して認定医制度だとか研修認定薬剤師制度をとり始めたというふうに聞いていますけれども、医薬品についても消費者に、消費者というのはここで言うのは医薬品の使用者といいますか購入者、これに対面による、相対してという対面による積極的な情報提供あるいはそういう薬に関する指導が求められているのだろうと、こう思います。
 このとき、こうした先ほどもお話がございましたけれども、総合規制改革会議がコンビニでもこのような薬を売ってもいいということになるとすると、余りにも実態を知らなさ過ぎるというだけではなしに、薬害拡大のそういう意味では規制緩和になりかねない、こういう問題を持っているんだろうと思いますから、今後ともこういうことの答申とか、こんなことにならないように今からきちっと具申をしておいてほしい、こんなふうに今思っています。これは答弁要りません。
 ところで、薬事法に定められている薬局、薬店でも所定の薬剤師が常時いる、こういう状態になっていない例が非常に多いというふうに聞くわけですけれども、この点に関して平成十年に厚生省が立入検査を行ったというふうに聞いているんですが、その調査結果をお知らせいただきたいと思います。
#129
○政府参考人(鶴田康則君) 平成十年秋に首都圏においてチェーン展開を行っております一般販売業に対しまして行われた都道府県の立入検査の結果、薬局では九・一%、一般販売業では三一・四%におきまして立ち入り時に薬剤師が不在であることが判明いたしました。
 厚生労働省といたしましては、こうした状況を踏まえ、都道府県を通じまして薬局を含めた一般販売業に対しまして、開局中または開店中は少なくとも一名の薬剤師を常時配備すること等を指導しているところでございます。その後、全国における一斉監視指導の結果によれば、薬剤師が不在であったという指摘がなされた施設は、平成十一年度では薬局三・四%、一般販売業二二・八%、昨年の平成十二年度では薬局二・六%、一般販売業一九・一%ということになっておりまして、着実に改善しつつあります。
 今後とも、このような実態を踏まえまして、都道府県とともに一般販売業に対する監視指導に努めてまいりたいと考えております。
#130
○又市征治君 今十年の報告から昨年までの話がありましたけれども、実際、私はもっと低い、こんなふうに思います。
 今もありましたように、指導の一層の徹底を求めておきたいと思いますが、特に最近はやりの薬スーパーなどでは、例えばよく効く風邪薬をと言うと、例えばよく言われるんですが、ピリン系だとか非ピリン系だとか、その人の体質だとか薬歴も聞かないで、現実にはそこに薬剤師がいても、残念ですが、その薬剤師が対応しない。パートだとかアルバイトの人が実は売れ筋の薬を出すという、こういう実態が多いというのはむしろ皆さん方も御存じなんじゃないですか。そういう意味ではかなりここら辺のところはしっかりと御指導をいただきたいと思います。
 今まで長い間、比較的安全で使いやすいとされてきた医薬品におきましても大変問題が出てきています。昨年、我が党からもSJS、つまりスティーブンス・ジョンソン症候群についてただしまして、厚生労働省や関係団体もその対策を講じてこられたわけでありますが、それ以外にも一般用の解熱鎮痛剤含有の風邪薬であるとか解熱鎮痛薬の副作用としてライエル症候群だとかインフルエンザ脳症だとか、さらには食欲抑制剤PPAなどについても問題がマスコミに最近取り上げられているわけです。ちょっと今申し上げたようなことなどについて、この症状だとか要因について簡潔にひとつ御説明いただきたいと思います。
#131
○政府参考人(鶴田康則君) 御指摘のとおり、一般用医薬品につきましては、スティーブンス・ジョンソン症候群のほか、重篤な副作用として肝機能障害とか、それからアナフィラキシーショック等がまれに起こることが報告されております。これらの副作用が起こることのある一般用医薬品の添付文書にはその症状がわかりやすく記載されておりまして、また、その症状が起こった場合には直ちに使用を中止いたしまして医師または薬剤師に相談することなども記載されております。
#132
○又市征治君 このように見ていきますと、医薬品に関する専門家の対面指導というのは非常に大事ではないか、こんなふうに思うわけです。これは釈迦に説法ですが、医薬品は有効性と安全性のもろ刃の剣とよく言われるわけですけれども、使用量や使い方によって思わぬ副作用が出てしまう、そんなことの例も今お示ししたわけですが、医薬品に詳しい専門の人によって取り扱われるべきだということは当然であります。
 この点、先ほども申し上げたんですが、薬事法によって大衆薬の販売許可制度は薬局、薬店、配置販売業あるいは特例販売業ときめ細かなシステムで、かつ対面指導販売というのがそういう意味では原則的にやられておるわけで、世界でも最もすぐれた形態になっているのではないか、そんなふうに厚生労働省としても御認識されていると思いますが、ぜひこうした対面指導というものをもっと重視をしていくような、そうした今日の日本のこのシステムそのものを一層活用するように努力を求めておきたいと思います。
 最後に、時間がありませんので、片山総務大臣にお伺いをしたいと思いますが、六月の行政監視勧告でも、患者への情報提供を文書によることを原則とするよう指導を求めておられるわけでありますけれども、やはり文書にさえすればそれでいいということにはならないんではないか。
 特に、薬なんか見られるとおわかりのとおり、もう瓶だとか何かに小さい字で、よく物が見えない、こういうものなどもある。高齢者だとか、とりわけやっぱり子供たちといいますか、そういう人々への配慮も考えますと、もっと見やすくてわかりやすい、ちゃんと大きい文字で書かれるような、こういう文書での情報提供にすることとあわせて、今、さっきからずっと私申し上げてまいりましたが、本当に日本の制度としては大変すぐれた薬品、薬局、薬店、あるいは配置販売業などを含めて八万数千店という、こういう店舗展開がやられておる、そして対面指導という格好がやられているわけで、こうした対面指導という方策も併用する、こんなことが非常に大事なんだろうと思います。
 そういうことを含めまして、今後とも、国民、消費者の立場に立ったこうした医薬品関係の監視を続けていくことを大臣としても確認をいただいておきたいと、こういうふうに思います。
#133
○国務大臣(片山虎之助君) 今、又市委員からいろんな御指摘がありましたが、先般、厚生労働省に、薬品の副作用に関する薬品企業の情報収集と、それを薬局や病院に上手に提供して患者さんにわかってもらう、こういうことの勧告をいたしました。厚生労働大臣もしっかりやりますと、こういう御回答をいただきましたので、いずれにせよ、それははっきりした数字でそのうちいただかにゃいかぬと、こう思っております。
 今、又市委員言われますように、やっぱり薬というのはこれは大変特殊な製品でございますので、対面の指導その他、今も薬剤師さんを各薬局に置いてちゃんと管理させろと、こういうお話がございましたが、私もかなり同感の部分がございますので、今後の行政監視・評価等につきましては、御指摘の点を踏まえて対応してまいりたいと考えております。
#134
○又市征治君 終わります。ありがとうございました。
#135
○委員長(森本晃司君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。
   午後四時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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