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2001/05/29 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 国土交通委員会 第12号
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2001/05/29 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 国土交通委員会 第12号

#1
第151回国会 国土交通委員会 第12号
平成十三年五月二十九日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     山下 善彦君     田村 公平君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     筆坂 秀世君     八田ひろ子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         今泉  昭君
    理 事
                鈴木 政二君
                山内 俊夫君
                寺崎 昭久君
                森本 晃司君
                緒方 靖夫君
    委 員
                泉  信也君
                木村  仁君
                坂野 重信君
                中島 啓雄君
                野沢 太三君
                松谷蒼一郎君
                脇  雅史君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                前川 忠夫君
                山下八洲夫君
                続  訓弘君
                八田ひろ子君
                渕上 貞雄君
                田名部匡省君
                戸田 邦司君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
       国土交通副大臣  泉  信也君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       木村  仁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       国土交通省国土
       地理院長     矢野 善章君
       海上保安庁長官  縄野 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○測量法及び水路業務法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
○倉庫業法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(今泉昭君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十五日、山下善彦君が委員を辞任され、その補欠として田村公平君が選任されました。
 また、昨二十八日、筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として八田ひろ子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(今泉昭君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 測量法及び水路業務法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に国土交通省国土地理院長矢野善章君及び海上保安庁長官縄野克彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(今泉昭君) 測量法及び水路業務法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○佐藤雄平君 おはようございます。佐藤雄平でございます。
 参議院に当選させてもらって三年になりますけれども、午前中トップバッターで質疑をさせてもらうのは実は初めてでございまして、しかし私はこの二法案についていろいろ勉強して、まさに非の打ちどころがない、そんな中で与党の皆さんはきょう質問を割愛されたのかなと思いますけれども、ただ立法府ですから、よしあしきは別としてもきちっと勉強はなさっておられると思いますが、質問していただいた方がよかったんじゃないかなと、そんな思いもいたします。
 そういうふうな中で、私、実は測量法と水路業務法、全くこれも初めての勉強をさせていただきました。そうしましたら、私は、両案がこの委員会で一緒に議論できるというのはやっぱりこれはすばらしいことだなと思いました。それは、冷静に考えると、省庁再編になって、本来ならば測量法は建設省で議論して、水路法の方は海上保安庁ですから運輸省で議論して、二つの委員会というふうなことになったんでしょうけれども、冷静に考えてみると測量という面では全く同質なものですから、私はある意味ではこの法案も含めて何か画期的なことでもあるなと、そう思っております。
 それと同時に、実は大臣、同じ測量の中で通産省に計量法というのがあるんですね。これは主に小さいものをはかったり、物の重量、グラムをはかったりする法律なんですけれども、せっかくの改革の小泉内閣なわけですから、そんなことを思うと、私はこの内閣のときに、いわゆる一連のものというふうな意味合いの中から計量法なんかも測量、水路と同じような一つのセクションで、むしろ行政を体系化した方がよろしいんじゃないだろうか、そんな思いをしております。
 その理由は、もう一つ冷静に考えてみると、昨年クローン禁止法が通ったんです。あのときの議論の中で一番困ったのは、主務官庁が科学技術庁でございまして、そして生命倫理と医療業務に関しては厚生省でありまして、そしてまた大学病院等がそれぞれまたいろんな生命に対する研究をしている。そうしますと、科技庁に聞いてもなかなかまとまった話が出てこないし、そしてまた厚生省に聞いても、あくまでもいわゆる産婦人科というふうな学会に仕切られてなかなかそこから脱出できない、そしてまた文部省は文部省の一つのカリキュラムの中でやっていると。これもある意味では体系化というのがまさに必要な、そんなのがたくさんある中でこの二法案については一緒に審議できるということは、さらにまたこれを一つの礎にしながらそういうふうな方向に進んでいただきたいと思います。
 この法案、改めて何で今ごろというふうなこともあるんですけれども、まずこの法案の意義と、それから今の現行法の中では相当な差しさわりというか弊害というのはどんなところに出てくるのか、大臣とそれからまた院長等にお伺いしたいと思います。
#7
○国務大臣(扇千景君) トップバッターの佐藤先生から大変基本的に国土交通省になった意義を評価いただいて、また今回、遅きに失したとはいいながら、この測量法、水路業務法を一緒に審議できるということを大変評価いただいたことに対して、私も心から御礼を申し上げたいと思います。
 私も不勉強でしたけれども、初めてこの明治につくられたもの、これが今考えてみますと、私もびっくりしたんですけれども、世界の測地系、これと大体約四百五十メートルずれていると。これも私はびっくりしたんです、正直申し上げて。ですから、私もそういう意味では、やはり変えるべきものを変えるべきときに変えておかなければ世界的に通用しなくなるなと。そういう意味では、この内閣として改革をするということは、いかに二十一世紀の国のため、あるいは国民の安全のためにも大事なことであるということを痛感いたしましたし、またこうして、おくればせながらという言葉を使っていいかどうかわかりませんけれども、私も約四百五十メートルずれているというのを初めて知りましたので、そういう意味では今世紀、二十一世紀の初頭にやっと今までの明治時代に定められたものから世界標準に変えるということで、少なくとも我が国におきます位置の情報等々、二十一世紀型になったなということでは私は大変意義のあることだと。また、これによって私どもの国際国家日本というものの二十一世紀にふさわしい、あるいは経済も社会システムも含めた確立というものに役に立っていってほしいと。そういう意味では、大変二十一世紀の初頭というときに御審議いただけることがよかったというふうに感謝申し上げております。
#8
○政府参考人(縄野克彦君) 現行の日本測地系を使用し続けた場合どのような不都合があるかというお尋ねでございますので、海上交通の場合を例にとりまして御説明を申し上げたいと思います。
 御承知のように、ここ数年、海上におきましても、陸上におきましても同じでございますが、GPSの利用が進んでおります。このGPSは、衛星を利用しまして自分がいる位置を、これは世界測地系に基づきまして位置情報をそれぞれの利用者に提供するものでございます。このため、このGPSの利用に当たりまして、世界測地系へ日本測地系に基づく値の変換を行いませんと誤った情報提供が行われる可能性があるということでございます。つまり、例えば日本測地系に基づく海図を持っておりましてGPSで自分の船の位置を把握しながら進んでいる人は、先ほど大臣からお話がありましたように四百五十メートルずれた位置を認識してしまいますので、あるべきところにある浅瀬を把握しないで座礁してしまうおそれがある、こういうことでございます。
 さらに、海上交通におきましては、平成十四年、来年でございますが、発効する予定の海上における人命の安全のための国際条約におきまして、世界測地系を用いました船舶自動識別装置、これは自分の船の位置とそれから船のIDを情報提供する機器でございますが、これの搭載を順次大きな船から、あるいは旅客船から義務づけていくものでございますけれども、これにつきましても、義務づけと世界測地系の使用ということを考えますと、海図も世界測地系を使ったものでなければ混乱を生ずるということでございます。
 そういう意味で、海難の防止、航行の安全あるいは油の汚染、そういう海上災害の防止という観点からも早急に世界測地系に改正すべきものと考えている次第でございます。
#9
○佐藤雄平君 本当に私はいろんな、四百メーターから五百メーター違ったというようなことで海難、海事の中で事故なんか起きなくてよかったなと思っているんですけれども、本当に今の長官の話じゃありませんけれども、また大臣の話じゃありませんけれども、本当に今さら何だろうというふうな気がするんです。
 それも、私はこの時期が、五年とか十年という一つのスパンならいいんですけれども、去年実は国土調査とそれから地籍調査の法案があったんですけれども、これもやっぱり基準点から経緯度からいろいろはかっていくものかなとも思うんですけれども。そういうような中で私は、その両法案、国調それから地籍の法案、これを昨年やっているわけですから、どうせならばその辺の時点、その前ぐらいか、さらにまた昨年ぐらいでできなかったのかなと思うんですけれども、これがきょうになってしまったというふうな、この辺の理由はどんなところでございましょうか。
#10
○政府参考人(矢野善章君) なぜ今ごろかと、こういうお話でございますが、ここ数年、この世界測地系への移行が基本的には国際的な流れになっているということと、それ以上にこの背景としまして、一九九六年に米国が人工衛星を利用した位置決定システムでございますGPSの継続的なサービスをやりますよということを表明していただいたということでございまして、一九九六年にそういう話がございまして、これ以降GPSを本格的に活用するということが始まったわけでございます。
 一九九八年には国際水路機関が水路測量の基準につきまして世界測地系に基づくべきことを定め、提言をされたということでございまして、さらに我が国におきましても、二〇〇〇年に測地学審議会から地図及び海図の測地系を世界測地系へ早期に移行すべきだと、こういう御提言をいただいている状況でございます。
 このような状況の中で私どもといたしましては、まず地球の形等をきちっと押さえるということが必要でございますので、地球の形状等に関します国際共同観測、これを各国と共同で実施することによりまして日本の位置を正確に測定する。また、世界測地系に従いました三角点、これは日本の国内に十万点ぐらいございますけれども、そうした基準点に東経何度、北緯何度という数値が与えられておりますが、こうしたものをきちっと新しい測地系に基づいたものに変えていかないと皆さんに利用していただけないということがございまして、そうした三角点でございますとかあるいは水路測量標の経緯度の値、そうしたものについて作業をしてきたということでございます。
 そういう準備を進めてきたところでございまして、ようやくそういう意味での世界測地系への移行をしても皆さん方に相当受け入れていただける準備が整ってきたというようなことで、今回法律を提出させていただいたという状況でございます。よろしくお願いいたします。
#11
○佐藤雄平君 そういうことでございましょうから私は、昨年国土調査法と地籍の法案の改正をやったわけなんで、あの以前にやっていればもう本当にある意味ではリアルタイムにすべて進んだかなと、そんな思いをしております。
 次に、世界の測地になるわけです、今まで日本の測地でやって、いろんな分野に弊害というか、出てくる可能性もある。まず、この世界測地に移ったんだというふうなことを国民というか、知らせなきゃいけないんですけれども、これについてはどのような方法で、また特に知らせなきゃいけない分野、至急に知らせなきゃいけない分野、そこはどの辺になりますか、その点についてお伺いしたいと思います。
#12
○副大臣(佐藤静雄君) この世界測地系へ移行するということを前提に、既に何回も各地でもう講習会などをやってきています。
 まず、地理院の方は、関係省庁や地方公共団体を通じまして事前にいろんな説明会をやっていまして、もう三百回近く説明会をやっております。さらに、来年の四月一日を施行日としているわけでありますけれども、予定をしているわけでありますけれども、測量協会ですとかそれからいろんな各種団体に、もっとしっかりと知ってもらうために十分に周知徹底したいと考えておるわけであります。
 また、この水路の測量に対しまして、これまでも海図の世界測地系をつくりまして全国で説明会を開いてやっております。改正法の施行後は周知徹底をさらにしなくちゃならないわけでありますから、一層各種団体、測量業者などについて、さらに船主協会ですとか船長協会などに徹底して、周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 さらにまた、それぞれ国土地理院や海上保安庁はこうしたホームページをつくっていまして、相当前からいろいろな説明をいたしております。さらにホームページ等を利用しながら周知徹底を図っていきたいと考えております。
#13
○佐藤雄平君 一番その影響を受けると思うのがやっぱり地図だと思うんです。地図でもまた私、教科書の地図なんかはどういうふうな形になってくるのか、また市販の地図。さらにまた明石の天文台、これが日本の中心というふうなことでやっているわけでしょうから、この辺についてのその影響というのがあると思うんですけれども、これについてはどのような対応をしていくのか、御紹介いただきたいと思います。
#14
○政府参考人(矢野善章君) まず、教科書につきましては、法律改正後、そうした状況につきまして、教科書をつくられる方にお願いをしていくということになろうかと思いますが、地図上では、五百メートルの位置のずれは小学校の地図等ではほとんど線の太さに相当しますので、ほとんど変わりがないということになろうかと思います。
 それから市販の地図でございますが、これにつきましては、地図の大部分が経緯度を表示していないものが非常に多いというようなこともございまして、こうしたものについては影響がないということでございますけれども、その経緯度の表示されているものもございます。これは少ないわけでございますが、それでもございますので、その場合は直していただくということが必要になってまいりますけれども、地図は比較的頻繁に改訂が行われている状況でもございますので、そうした時点で修正をしていただくようこれから指導あるいはお願いをしていきたいというふうに考えているところでございます。
 また、世界測地系に基づく値に変換をしたいということもあろうかと思いますが、そうした変換をするためには、ソフトウエアをインターネット上で無料で提供して使っていただくというようなことで対応したいというふうに思います。
 経緯度の値の変換方法や地図の読み方についても、いろいろと難しい部分等についても、御相談があればそれに的確に答えていきたいというふうに思っております。いずれにしましても、ホームページや新聞、雑誌等で広報に努めてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
 次に、明石の天文台のお話がございました。
 今回の法改正によりまして、天文台につきましては、我が国の標準時がある意味では変わるのではないかと。天文台が百三十五度の位置につくるということで設置をされたという経緯もございます。ただ、今回の法改正では、標準時そのものはグリニッジから九時間の差をもって日本の標準時といたしておりますので、百三十五度の位置が少し変わったとしても、その点については変わりはないということでございます。
 明石の天文台そのものの位置につきましては、日本の測地系ということで設置をしておらず、天文観測によりまして百三十五度の位置を決めておられるというようなこともございまして、新しい世界測地系になりました場合は、将来の世界測地系の百三十五度の経度の位置に、東経百三十五度の子午線上に近づくというような状況になります。
 以上でございます。
#15
○佐藤雄平君 次に移らせていただきます。
 先般、この法案について海上保安庁の方に来ていただいていろんな話を聞かせていただきました。もう本当に海上保安庁の皆さんの御苦労、四方を海に囲まれていつ何が起こるかわからない中でそれぞれ活躍している状況を聞いて、ある意味では感激をしておりますが、そういうふうな中での今度の水路法等も含めると、本当にIT社会、情報技術社会の中で、一日も早くその海図がきちんとしたものが必要であろうと。一部お使いになっているみたいですけれども、こういうふうなものがまさに私は技術日本のある意味では世界に貢献する最も大事なところじゃないかなと思うんですけれども、聞くところによりますと、まだその普及率はそれほどまでに至っていないと。
 そんなことを考えると、本当に海運事故、それからさまざまな、北の脅威まではいかなくともその状況の中、そして最近はまた三宅島等での海底火山の爆発とか、地形等もいろいろ頻繁に揺れ動いている状況等を見ると、私は電子海図の普及というのは物すごく大事であろう、まさにこれは一つのある意味では危機管理であるかな、そんなことを思いますと、一日も早くこの普及に当たっていただきたいと思いますけれども、この件についての当局の見解をお伺いしたいと思います。
#16
○政府参考人(縄野克彦君) お尋ねの電子海図の導入、推進のことでございますが、船の位置を正確にディスプレー上に表示することができる電子海図表示システムというものが開発されていることは御指摘のとおりでございます。
 このシステムでは、自分の船の位置はもちろんでありますけれども、水深が浅く座礁の危険があるようなところに着きますと警報が鳴るというようなことで、航海安全には極めて有効な機能を持っておるわけでございます。
 私どもとしましても、これがなるべく早く普及するようにというふうに考えておりますが、この電子海図そのものの、これはCD―ROM等でありますが、それとそれを表示するための機器、この値段がございますので、船舶側に負担がかかるという点がございます。
 一方、海上保安庁におきましては、この電子海図表示システムの開発に対応しまして平成六年度から電子海図の刊行を始めたところでありまして、これまで日本周辺の電子海図、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海など主要な沿岸海域の刊行を終えました。現在、日本沿岸の港湾の電子海図の刊行を開始しているところでございます。今後とも引き続きまして未整備の港湾についての整備を推進しまして、充実を図ることとしております。
 さらに、先ほどのお話と同じでございますが、電子海図の普及を図るために、海事関係の諸団体を通じまして、この機能、役割、意義について周知活動を進めておるところでございます。
#17
○佐藤雄平君 私は、実は山の中の生まれで、中学校まで海は知らなかったんですが、小学校の修学旅行で猪苗代湖を見て、先生にあれが海だと言われて、いや先生、海はあれより五倍ぐらい大きいんじゃないですかねと言って、笑い話があるんですけれども。しかしながら、本当に最近のレジャーというのは、これから夏を迎えるわけでありますけれども、まさに海が黒山のような人になって、サーフィンから何から、最近は夏だけの海じゃなくて冬場もウインドサーフィンなんてやっている姿を見ると、そういうふうな中で私は、人の、特に若者のレジャーの相当数が海を活用したレジャーになって、ある意味ではそれが青少年の大きな成育に役立っている面もあるのかなと、そんな思いをします。
 まず、その中で最近目立つのが、どうしても事故が目立っている。思わぬところに大波が来て波にさらわれてしまったとか、気象状況の大きな事故、それからまた一つの海流も含めた事故とか、それからさまざまなことがあるんですけれども、つけても私はそういうふうな中で海洋の情報というのがうんとやっぱり安全策のためには大事であるかな、そんなことを思いますと、これから海上保安庁を含めた国土交通省の役割というのはさらにまた大きくなるかなと。そんな中で、情報開示、情報提供、これをどういうふうにしてこれからお進めになっていくか、その御所見をお伺いしたいと思います。
#18
○政府参考人(縄野克彦君) 先生御指摘のように、海洋レジャー、マリンレジャーと申しますのは、海に親しんでいただくことを通じまして、いわゆるレクリエーションだけではなくて海の果たしている役割、あるいはある意味での海の恐ろしさ、海を理解することを通じまして海洋日本に生きる若者をはぐくんでいくという役割を果たしているんだというふうに思っております。
 そういう意味で、安全にマリンレジャーが行われるために、私どもを中心としまして海洋情報、海洋の気象、海象を広く国民に提供する窓口を私どもとしても設けまして、本庁それからすべての、十一ございますが、管区海上保安部に海の相談室を開設しております。そのほかに、局地的な例えば灯台の周辺におきます気象、海象の情報でございますとか、それから航行警報等を無線電話、テレホンサービス、ホームページなどによりまして提供しているところでございます。
 それから、海上保安庁だけですべてを網羅し切れないという部分もございますので、これはいわば民間の力をおかりしまして、日本水路協会ではプレジャーボート・小型船用港湾案内などを刊行しておりますし、それからインターネット対応の携帯電話によりますマリン情報の提供を行っております。
 今後とも、さらに保安庁としましては、プレジャーボートも使えるような小型船用の、先ほどお話ありました現在の電子海図よりも少し簡易の小型船用の電子海図を開発いたしましたり、マリンレジャー向けの情報提供の充実を図るなど、マリンレジャーを安全かつ円滑に実施するための環境整備に私どもとして積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#19
○佐藤雄平君 いずれにしても、安全第一主義で万全を尽くして頑張っていただきたい。
 以上で質問を終わらせていただきます。
#20
○緒方靖夫君 この改正案は、測地系を世界標準に統一するということでありまして、重要であり、当然賛成です。
 その立場から一点伺いたいんですけれども、災害復旧では、測量の基礎である基準点の維持管理は重要なことは言うまでもありません。その際、現地に派遣させられる職員や関係者の安全対策は十分に考慮されなければならない、そう思うんですね。これは当然のことです。三宅島では、昨年の十月以降噴火がおさまったわけですけれども、有毒な火山性ガスが大量に放出される危険な状況が続いているわけです。国土地理院は、現地に職員を派遣して、レグモスという可動式電子標準点やGPS火山変動観測装置の設置作業を行ってきたわけですけれども、この作業は安全確保に万全を期した作業だったのかどうか、まずお伺いいたします。
#21
○政府参考人(矢野善章君) 国土地理院におきましては、三宅島の火山活動につきまして、GPSによります地殻変動の連続観測、それから航空写真やレーダーによります山体の変形の計測等によりまして火山活動の推移をとらえるための観測を実施しているという状況でございます。
 中でもGPS観測につきましては、先ほどお話しございましたように、電子基準点が三宅島には四点設置されておりまして、レグモスという移動用の臨時の観測点につきましても四点設置をさせていただいております。これらの観測を行うための職員等が現地で作業をする必要がございますが、大変そういう意味では危険なというところでもございます。
 そういう意味で、国土地理院では、災害現地での作業につきまして、東京都の災害対策本部と政府非常災害対策本部の指導もいただきまして、国土地理院災害対策要領に基づきますほか、三宅島につきましては特別に火山ガス等の特殊な状況を考慮した作業要領を定める等いたしまして、安全対策に万全を期しているところでもございます。
 今後とも、三宅島におきます作業に当たりましては、東京都並びに国の関係機関との連絡を密に行うなど現地の状況の把握に努めまして、災害対応に従事する者の安全の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
#22
○緒方靖夫君 私が調べたところ、三宅島に置かれた観測機器の維持管理のために国土地理院は職員を五回ことしに入って派遣されていると思うんです。その作業は、作業班に無線機を持たせて、そして作業をする現地に車で職員をおろさせて、そして迎えに来るまではそこを動かないようにと、そういう指示が行われたと。噴煙の監視は自分たちで行うように、実際何かあったらだれでもいいから近くの人に声をかけるようにと、そういうふうにして指示されたと。これは、現地に派遣された職員の方々からも聞きましたし、また同時に、先ほど協力と言われましたけれども、東京都の職員の方からも私聞いているわけです。
 これは、政府の非常対策本部がみずから定めた、ここにありますけれども、「三宅島での今後の作業の進め方について」、ここに職員の安全確保をどうするか、二次災害を起こさないようにどうするかということで詳しく書かれているわけですけれども、私は今ごく一部の例しか挙げませんでしたけれども、こうしたことが行われているということは、私は作業の安全確保から見てあってはならないことではないか、そう思うわけです。
 万全を期しておられると今、院長が答弁されましたけれども、ぜひこういうことは繰り返されないようにきちっとした形での万全の対策をお願いしたいと思います。
#23
○政府参考人(矢野善章君) 災害対策本部からもいろんな個別にわたりました、多岐にわたります安全に対する指針というものをいただいております。また、そういう意味で安全の責任者を置くこと、また安全管理員を置く、こういうようなことでそれぞれ現在対応しているところでございますが、今後の作業に当たりましても十分その点に配慮してしっかりとやってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#24
○緒方靖夫君 大臣に一点だけその関連でお伺いしたいんですけれども、例えばこの「三宅島での今後の作業の進め方について」というところで、例えば「作業班の編成」、「作業班には、安全管理員を配置する。」ということが決められているわけですが、これがなく派遣された事例があるわけですね。そして、東京都との共同ということを言いましたが、それは大変結構なんですけれども、都の職員が何かあったら都の安全監視員に声をかけてくれと言われているからよろしくと言われると驚くわけですね。国が派遣する仕事に、都と協力するのはいいんですけれども、都が当然独自に置いている安全監視員、これがなしで派遣されている。
 私は、こういうこと一つとってみても、今、院長からきちっとした答弁がありましたからそう進めていただければ結構ですけれども、私はこの件で、災害対策に御尽力いただいている大臣がやっぱりそういう点で貢献している職員の皆様の生命と安全、これを図るという点をぜひ指示、徹底していただきたいということをお願いしたいと思います。
#25
○国務大臣(扇千景君) 緒方先生がおっしゃるとおりでございまして、少なくとも監視員に災害があってはならない、せっかくみんなで災害対策しているときに二次災害があったのでは何にもなりませんので、今おっしゃったように。
 ただ、そのときにも携帯電話等々、まだ通じないとか通じる場所とかいろいろございまして、私も現地に行きましたけれども、場所によっては通じなかったり通じたりいたしますので、そういう意味では万全の対策をとるということを基本姿勢として頑張っていきたいと思います。
#26
○緒方靖夫君 この機会に、私は離島の振興について大臣にお伺いしたいと思うんです。
 私は、扇大臣から任命された離島振興対策特別委員として仕事をさせていただいておりまして、大変光栄に思っております。その点で、私、大島と八丈島の問題ですね、三宅島等の噴火、地震、この問題でこの島々が大変な風評被害を受けていると。
 この問題は前にも、委員会ではありませんけれども、大臣のところへお伺いしてお訴えをして、善処をとお願いしたことがありましたけれども、これは伊豆諸島地震とかそういう名前がつけられて報道される、それによって、百キロも離れているわけですけれども、そしてまた地震の影響が全くないわけですけれども、大島に来る方ががくっと減る、それからまた予約客がキャンセルでがくっと減るという、そういうことがありまして観光協会が大変頭を痛めている問題です。今もそれが続いているんです。
 例えば、ことしの春に行われました椿まつり、ことしは八万人だったわけですけれども、八万人という数はやはり相当少ないわけですよ、大島にとって。そして、これから本番の季節、夏が来るわけですね。そのときにどうやって観光客を誘致するのかということは、やはり島の産業にとって、最大の産業と言っても過言ではないわけですから、この問題が非常に大事なわけです。私たち、NHKや民放にもこの名称を変えてくれということを申し入れましたけれども、わかりやすいからという理由でなかなか変えることができなかったと。そういうことで風評被害が起きているわけです。
 政府としても、この間、東京都や町村観光協会から成る伊豆諸島観光復興支援協議会を設置して、対策をさまざまとられているわけですけれども、私はこの点で、どうやって観光業を支援していくかということで国の側からもその支援が、またその対策が求められていると思うんですけれども、その点についての御所見をお伺いしたいと思います。
#27
○国務大臣(扇千景君) 私も、あらゆる方々の御報告あるいは御注意等々いただきまして、風評被害を受けているところをどうするべきかということも、先生も直接私にも御連絡をいただきました。大体、見ましたら、大島は前年度比で二〇・三%、八丈島に至りましては前年度比で二二・六%と、こういうふうに観光客が減少しているという事実がございます。
 そのために、私どもは、何としてもこれを皆さん方に認識していただいて、間違いなく安全が確保されるということを徹底したいということで、観光客の皆さん方には大島、八丈、新島、式根、神津、これらの諸島には全然、観光客の受け入れには何にも支障がないということを徹底しようということで、国土交通省としましても、まず平成十三年の二月七日でございましたけれども、旅行業者、鉄道事業者、旅客船事業者、出版社、東京都、伊豆七島の観光連盟等から成ります、これは名称をつけましたけれども、伊豆諸島等観光復興関係者連絡会議、これを開催いたしまして、皆さん方に、出席者に対しまして大島、八丈等の現地の情報の提供をまずいたしました。
 そして、伊豆諸島を目的地としました旅行商品の重点的な企画、あるいはポスターによって皆さん方に旅行関係業者の店舗あるいは鉄道の各駅にこれを張っていただきまして、旅行雑誌それから飛行機の中の機内誌、これにも観光情報の掲載をしていただきまして、また本年の三月二十一日から二十三日にかけましても、旅行業者あるいはマスコミ等の関係者約百二十名を対象にいたしまして状況を視察していただきました。そして、ゴールデンウイークから始まります旅行シーズンに向けた旅行商品の企画あるいは現地の情報の把握等々を目で見ていただきまして、そしてこれらに対する洋上のシンポジウム、これを開きました。
 そして、今回の取り組みに関しましては、旅行業者等の積極的な対応を要請し、連絡会議を開催したのみならず、現地を見ていただいたことによってより多くの皆さん方に安全性を言っていただけると思って、各旅行業者では旅行商品を積極的に企画するとともに、幾つかの旅行雑誌におきましても特集記事が掲載されました。こういうふうに、我々としてはでき得る限り風評をなるべく早く、しかもゴールデンウイークに間に合うようにと思っていたしました。
 以上でございます。
#28
○緒方靖夫君 さまざまな対策を打たれているということ、よくわかりました。それで、これは継続的に打つということが非常に大事だと思いますので、ぜひ二弾、三弾とそういう形で、今やはり何といってもPR、これが大事だと思いますので、そうしたことも、政府がふさわしい形でそういう活動を支援していくという、その点をぜひお願いしたいと思うんです。
 それで、大島に来る人が減っているということに関連して、船舶、航空機を利用する人も減る、これはことわりですね、当然の。それで、大島町の観光協会などの調べによると、ことしの一月から四月までに約八万六千人が船を利用して、約一万三千人が航空機を利用する、合計九万九千人の人がこれらの交通機関を利用したということになります。しかし、前年の同時期よりも三万六千人減少しているわけです。
 東海汽船は経営が深刻になって、大型船二隻をリストラして小型化する。そうすると、航行できない日も天候によってふえてくる。また、職員も削減することになります。政府は、平成十二年度の補正予算で、国の緊急補助として東海汽船へ四億円の補助を行ったわけですが、今後、この船舶等々の交通機関の面でどのような支援を講じられるのか、それについてお伺いしたいと思います。
#29
○国務大臣(扇千景君) 今、先生がおっしゃいましたように、船のみならず飛行機にも大変な観光客の減少ということで被害が出ていると。そして、それが全く何の危機もないのに、安全性を心配されて皆さんが減少している。
 観光客の減少というものは、島にとっては観光業が一番の主たるものでございますから、それだけの被害が出たということに対しては、私どもも、先ほど申しましたようにできる限りのことをしようということで努力はしておりますけれども、国土交通省の関東運輸局等をメンバーといたしまして、伊豆七島、それから東京都、伊豆諸島観光連盟、それをメンバーにいたしまして伊豆諸島観光復興協議会、これは会長が東京都の副知事さんでございますけれども、これを東京都に設置いたしまして、そして五月の二十三日にも平成十三年度におきます事業計画について議論がなされ、そして交通事業者、旅行会社との共同キャンペーンを張りまして、テレビ番組の活用によります観光情報の提供事業が決定されております。それによって多くの皆さんに情報を発信するということを努力してまいりました。
 また、国土交通省としましても、この事業計画が円滑に進むように、東京都と十分に今までも連絡をとり合いましたけれども、なおこの観光につきましても東京都と綿密な連絡をとって、旅行商品の重点企画、あるいは引き続いてマスコミに対するアプローチをしまして、そして情報の掲載等の要請について続いて私たちはお願いをし、また検討もしてきたところでございます。
 なお、私たち国としての取り組みとしては、基本的には旅行会社あるいは交通事業者に対します正確な観光情報の提供、あるいは観光客のお客様に対する安全性を情報開示するということで旅行の需要を盛り上げていくというふうに考えておりますので、今後もこの方針は、東京都あるいは旅行業者、国と一体になって対策を考えていって、引き続き皆さんに安心して旅行していただきたいと思っております。
#30
○緒方靖夫君 ここに、東京都が昨年提出した平成十三年度の予算編成に対する国に対する要望があります、これだけ厚いものですけれども。その中に、ちょうど今のところですけれども、国において現行標準単価方式を大都市における諸物価の状況や船舶二十四時間運航体制等に伴う人件費等の諸経費を配慮したものに改正してほしいという、そういう形で補助費を上げてほしいということを具体的に述べている箇所がございます。
 東京都の離島航路事業の国の補助金の負担割合は減少傾向をずっとたどっておりまして、今は三割台まで落ち込んでおります。これをやはりもとに戻していくという、これがやはり非常に大事かなと思っております。
 もちろん、今さまざまな財政上の問題等々あることは十も承知ですけれども、しかし災害とその関連の風評被害等々によって起きているこの問題、やはり今後のことを考えると、国の負担率増加についても、今、大臣、東京都とよく協議してと言われましたけれども、東京都がこういう要望を出しているわけですから、ぜひ東京都の要望も国として聞いてやっていただいて、ぜひ緊急補助の継続、またその増額、これをお願いしたいと思います。
#31
○国務大臣(扇千景君) 私も、手元にこの伊豆諸島観光復興協議会の要旨というものが入っておりますけれども、この中で、緒方先生御存じですけれども、東京都と国と、そして観光情報の充実等々、項目がたくさんございますけれども、これらをこの協議会で審議し、そしてこの伊豆諸島の観光復興協議会で予算の計上も、東京等あるいは分担金等々のこれもついておりますので、私はそういう意味では、国としてできる限り、少なくとも昨年の臨時国会で予備費からも即対応をいたしまして、しかも即支払うということで東京都にも大変喜んでいただきましたので、その三宅島等々の被害のあったところだけではなく、あらゆるところで、この協議会の御要請を受ければ、私たちもできる限りのことをしていくと。今までも対応してまいりましたけれども、今後も検討するということで対処したいと思います。
#32
○緒方靖夫君 大島や八丈島を初め、大臣も言われましたように、基幹産業が観光業ということになります。したがって、一人でも多くの方々に島に来てもらうということがやはり何といっても大事なわけで、その点で私は、この観光業が大きな被害を受けている中で、その復興というのは島民の生活にとってもその安定にとっても欠くことのできない重要問題だと思います。それだけに、今、大臣おっしゃられましたように、予算面での支援の充実を初めとする政府として効果的なイニシアチブ、これをぜひお願いしたいと思います。とりわけ本格的な夏の観光シーズンがこれから始まります。一人でも二人でも多くの人が島を訪れるようにするために、積極的、具体的な支援策、これを要望しておきたいと思います。
 もし大臣から何かありましたら、私の質問はこれで終わりますが、何かありましたらお願いして、私の質問を終わります。
#33
○国務大臣(扇千景君) おっしゃるとおりでございまして、私は海外に行くだけが旅行ではなく、特に日本人、そして学生さんがこの伊豆諸島にはたくさんサーフィンとか何かにいらっしゃるんですね。もう定期的にそこへいらっしゃる学生さんも、グループもございます。
 そういう意味で、民宿等々多くの皆さん方がここで観光業で営業していらっしゃるというのは、家計にとっては命だというふうにおっしゃる方もございましたので、ぜひそういう意味では、政府としても関係旅行業者、東京都等と、いかに皆さん方に多く利用していただくかということの啓蒙に努めてまいりたいと思います。
#34
○緒方靖夫君 終わります。
#35
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 先ほども同僚議員の方からちょっとお話あっておりましたけれども、今回、省庁が再編される、そして国土交通省が新たに生まれると。しかし、相変わらず国土地理院、そして海上保安庁というところから別々に法案が二本出てくる。本来、省庁再編をしてくるとすれば、せっかく国土交通省になったのだから、ここのところはやはり統廃合して一本にすべきではなかったかというふうに思うんですけれども、なぜできなかったのか。せっかく国土交通省というのをつくっていて、国土地理院、海上保安庁、別々。お話聞きましたら陸と海の差だというふうに言われて、もちろん海と陸とは差があることはわかっているわけですが、それを統合してやるとすれば、これは一本にやられたらどうかと。
 なぜできなかったか理由をひとつ明らかにした上で、今後どういうふうに思っておられるのか、御決意をお伺いいたします。
#36
○副大臣(佐藤静雄君) 国土地理院の目的と海上保安庁水路部の目的はそれぞれ違うわけでございます。国土地理院は国土の正確な把握をやっているわけでありますけれども、水路部は、船をいかに安全に通すか、海の交通安全を目的にやっているわけでございます。ですから、水路部の方は、海図は一回つくったらずっとそのままじゃなくて、一週間に一回ずつ書きかえる、情報を次から次へと入れてやる。例えば潮流の違いですとか海の深さの違いですとか、いろんな、何か海の上でいろんな軍事訓練みたくしているだとかという、いろんな情報があります。そういう情報を次から次へと書いて入れてやる。そして船が安全に通れるように、安全に航海ができるようにしてやるという、そういう目的でできているわけでありますから、全く目的が違いますから、ですから、両機関を統合するということはこういう理由で適切でないと考えておるわけでございます。
#37
○渕上貞雄君 きのうからずっと話を聞いていて、目的が違う、当たり前のことであって、だけれども、行政的には私は統合したからといって何ら問題はないと思うんだけれども、土地と水の違いとか言って説得力が余りないと思うんですが、ひとつそこらあたりは納得のできるような話をしていただきたかったなと思うんですが。
 その点で、目的が違えば省庁再編できないというのであれば、すべてのものは私できないと思いますよ。ですから、やっぱりそこらあたりのところの認識というのは、省庁再編は何でするのかというところを明らかにやっぱりきちっとしていくべきではないか。そうしないと、それぞれ空と海と陸と、全部違うんだから、目的は。だから、目的が違うから省庁再編できなかったという理由だけではなかなか私は納得できない。だけれども、終わってすぐのことでありますから、ひとつ今後十分御検討いただいて、省庁再編、なお努力していただくように御要望を申し上げておきたいと思います。
 測量及び水路測量の基本を世界測地系に変更することによっての意義については、先ほどこれまた同僚議員からお話ありました。これについてはやっぱりメリットがあったりデメリットがあったりするんですかね、しないんですかね。その点、いかがでしょうか。
#38
○国務大臣(扇千景君) そのことをお答えする前に、渕上先生の今の、なぜ一緒にできないのかというお話ですけれども、少なくとも現段階では世界レベルに合わせてあるということでございまして、地理院もそうでございますけれども、海上保安庁も、世界的に海上保安庁も情報交換をいたしております。この間も私、初めて海上保安庁の観閲式の観閲官に生まれて初めてなったんですけれども、世界から、ロシアからもインドからも来ていただきました。そういう意味では世界的な情報の交換ということも、世界的にはやっぱり地理院と海上保安庁と、こういうふうに分かれているというのが今の世界的なレベルでございますので、あとそれがいかに情報を、両方を統合してやるかというのが国土交通省としての私は責務でございますので、海上保安庁と地理院が分かれているからということではなくて、それぞれの情報を収集して、今私どもこうして合体して法案を提出させていただいているということも、今はまだ時代の趨勢としては分かれているということも一部御理解いただきたいというのがお願いでございます。それから、先行きのことはまだわかりません、先行きまたそれが一緒になれることがあるかもしれませんけれども。
 それと、今のメリットとデメリット。私は、よく今まで、約四百五十メートルのずれがあるというのに事故が起こらなかったなという、むしろその方が、私も素人でございましたから、今度初めて勉強させていただいて、びっくりして私は聞いたんですけれども、四百五十メートル違っていて、例えば灯台一つ、素人でございますから、灯台一つ見ていても、四百五十メートルずれていたら、よく私今まで平気で来ていたなと、むしろその方がびっくりしているんですけれども。
 やっぱり宇宙開発ということが行われて、そしてこの二十一世紀型になったということが、今度こういうふうに一体となって、皆さん方と一緒になって私は改正できるという機運がやっと、明治以来変えられてなかったと、変える方法がなかったんでしょうけれども、やっぱり宇宙開発によってこれだけ違ってくるんだなと。宇宙開発という科学技術の進歩によって世界じゅうがその恩恵を受けるんだなということも実感していますし、今後これを間違いなく、せっかく開発されたものを、より国民の安全あるいは航海の皆さん方等々に安全を期すために最大限にこれを利用させていただく、これが最大のメリットではないかと、デメリットをなくすためのメリットではないかと思っています。
#39
○渕上貞雄君 次に、この基準の違いによって、今の大臣の話を聞いておれば事故がなかったというふうに聞こえるわけでございますけれども、この基準の違いによって現在まで事故が具体的に発生しておったのかどうか、その点いかがでございましょうか。
#40
○政府参考人(縄野克彦君) 航海士が使用する海図の測地系とGPS、先ほど申し上げましたGPSの測地系とで自分の船の位置を取り違えて海難を生じたという事故例は聞き及んでおりません。幸いにこれまでそういうことが原因で事故が起こったとは聞いておりませんが、私どもとしてはその危険性は常にある、先ほど申し上げましたように、東京湾の入り口で仮に巨大タンカーが、二十五万トンの巨大タンカーが二十五万キロリットルの油を積んで五百メートル位置を間違えてもし座礁して油が流出すれば、東京湾が油まみれになり爆発炎上の可能性もあり、物流が十日、二週間とまってしまうということの危険性は常にあるというふうに考えております。
#41
○渕上貞雄君 事故が起こらないことを願っておりますけれども、新しくこういう機械やそういうものを入れて変更すると、往々にして事故が起きるんじゃないかと逆に思いますね。例えば鉄道事故であれば、信楽事故のことなんかを考えると機種を変えることによって事故が起きているようなことがありますから、そんなことがないと思いますけれども、今までどおり無事故でひとつどうかよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に、世界測地系の方を採用していない国がありますね、これはなぜか、お教え願いたいと思います。
#42
○政府参考人(矢野善章君) 世界測地系につきましては、世界各国が地球の姿がよりわかったということで、こういう形で基準を決めて今後やっていこうということで各国今進んでいるところでございまして、まだその準備ができていない、あるいは変えるに当たりましてはそれぞれのいろんな国内的な準備が必要でございますので、またその財政的な問題等々もございまして、必ずしも今すべての国でできているという状況ではございませんが、流れとしましては各国ともその方向に向いているという状況にあるのではないかというふうに思っております。
#43
○渕上貞雄君 次に、水路業務法の第九条の水路測量の基準についてでありますけれども、九条におきましては、世界測地系に従って行うことが適当でないもの、「適当でないもの」という文言が出てきますけれども、「適当でないもの」というものはどういうことを指しておるのか、また省令で定める経緯度に関する測量の基準はどのようになるのかをお伺いいたします。
#44
○政府参考人(縄野克彦君) まず、水路業務法の第九条の基準に例外を設けた趣旨でございますが、今の国土地理院からの説明に関係するのでありますけれども、政府開発援助、ODAの一環として、例えば発展途上国の水路測量を実施しております。このような場合に、相手の国が、世界の趨勢は世界測地系でございますけれども、相手国がまだ自分自身の国の基準によっているという場合によって、その基準によって水路測量を行えという求めがある場合には、相手国の独自の基準に基づいて日本の企業などが水路測量を行う場合にも、この改正された水路業務法の規定によらないということを考えておく必要があるということでございます。
#45
○渕上貞雄君 次に、国の安全の問題についてお伺いしますけれども、測量や水路測量を世界の標準に改めると、そして改めるけれどもそれを使う衛星は外国のものを使う。そうした場合に、この測量法及び水路業務法というのは、もともとの由来を考えると非常に軍事的なにおいのする話なんですね。そうすると、そういう国の安全という問題を考えたときに、これを変えることによって我々はどのように国の安全という問題について考えればいいのか。改めることによって事故がないことを願いますけれども、同時にあわせて、変えることによって国の安全というのはどのように考えればいいのかお伺いいたしまして、質問を終わります。
#46
○政府参考人(縄野克彦君) 私どもから考えました場合に、先生おっしゃる意味は、地球の正確な形、つまり世界測地系による基準というものがGPSというものの活用によって進んできたという点はございます。ただ、それは測地系の、GPSというものとこの世界測地系というものが正確になったと、手段の問題でございまして、私どもとしては、それによって地球の正確な形が明らかになる。それによって、世界がばらばらな基準を設けているよりは、明らかになった世界統一の正しい地球の姿を基準にして経緯度を作成する、それから国際航行にそれをもとにした海図を使うということは、私どもの担当でございます船舶の航行、漁業、そういう海の航行、利用につきまして、衝突あるいは先ほど申し上げましたような油の流出、そういうものを防ぐという意味で、そういう観点からの安全に極めて資するものというふうに考えております。
#47
○渕上貞雄君 終わります。
#48
○島袋宗康君 規制緩和を推進することと、測地系の基準を日本測地系から世界測地系に変更することはどのような相関関係にあるのか、お尋ねいたします。
#49
○国務大臣(扇千景君) 私は、先ほどからお話を聞いておりまして、もう先生おわかりいただけると思いますけれども、島袋先生も御質問でおっしゃいますけれども、少なくとも世界の測地系に合わすということはやっぱり趨勢なんですね。それと、お互いに世界じゅうへ出ていったり、あるいは交換するときに、これが世界の基準に合わすということがいかに大事かということが今回の動きを見てもわかると思うんですね。御存じのとおり、各国で地図あるいは海図の測地系をそれぞれの国が衛星によって今度変えようということで、あるいは陸の地図につきましては、イギリス、オーストラリア、約五十カ国がこれを変えようとしています。また、海図につきましては、同じくイギリス、イタリア等々、約三十カ国が既にもう法律を変えております。また、お隣の韓国もこれから世界測地系へ移行しようという検討を進めております。
 そのように、世界じゅうがみんな新たな技術開発によって同じものに変えていこうという動きがあることに関しては、私はお互いの国の安全性、そしてお互いの航行する人たち、あるいは地図によってみんなが安心して共通のものを持てるということの意義は今度は大変大きくなるし、私はやっぱり世界基準に、皆さん方と測地系を同じものを持っているということが、どこへ行っても安心して動けるという、世界がもうこれだけ動き回る時代になったので、私はそういう意味では、今回はぎりぎり私はいい時期に皆さんに御検討いただいていると思っています。
#50
○島袋宗康君 世界測地系における地球を想定した楕円体と実際の地球とは完全に一致するものなのか、それともなお幾らかの誤差が生ずるものなのか、その辺をお尋ねします。
#51
○政府参考人(矢野善章君) 今回採用しようとしております世界測地系の回転楕円体でございますが、これはあくまでも最新の科学技術に基づいて測定したものでございますけれども、当然地球の形の近似値であることは間違いございません。現段階においては一番実際の地球に適合しているというふうに考えられているものでございます。
 もちろん、想定する回転楕円体の、例えばエベレストとか富士山とか、そういうような山はその楕円体から上に出ていますし、そういう意味で回転楕円体の上になったり下になったりというような部分が出ている近似値のものでございます。
#52
○島袋宗康君 測量法第十一条、測量の基準の射程範囲として測量法第十一条は、「測量の基準に従つて行わなければならない。」と規定していることから、測量、方位に関する基幹であり、測量成果がこの測量の基準に合致しておくべきことでも定められているものではないと解されるので、個々の測量成果は、現況に適合しなくなったとして修正される場合を除き、測量実施当時の基準に基づいた適法なものとして存続することになると解説されている。
 ここで、現況に適合しなくなったとして修正される場合とは例えばどのような場合なのか。また、今回基準そのものが日本測地系から世界測地系に変更されることにより、現況に適合しなくなったということにはならないのかどうか、お伺いいたします。
#53
○政府参考人(矢野善章君) 測量成果の修正は、地殻あるいは地貌または地物の変動その他の事由により測量成果が現況に適合しなくなった場合に行われるということになっております。
 国土地理院が行います基本測量の測量成果につきましては、測量法上、この修正を行わなければならないというふうに決められているところでございます。例えば、三角点の位置ですとか水準点の高さが地震や火山活動によりまして変化したときに、それらの新しい値を得るために行う測量、あるいは道路が新たに建設されたため、これを地図に書き加えるために行う測量などがこれに相当するというふうに考えております。
 世界測地系への変更によりまして、経緯度の変更などを生じますが、土地の現況には何ら変化を生じるものではございません。このため、この変更は、測量成果が現況に適合しなくなることに相当するものではございません。
 以上でございます。
#54
○島袋宗康君 水路業務法関係政令見込み事項として、水路業務法施行令で、「現行法で規定している標高、水深、干出岩及び干出たい並びに海岸線等について規定することを考えている。」とのことですけれども、実務上は新旧基準の変更により影響はないものかどうか、その辺について。
#55
○政府参考人(縄野克彦君) 今回の法改正におきましては、今御指摘の水路測量に関する基準につきましては、国際基準の今後の変更に柔軟に対応することができるように、測地系以外の基準につきまして、政令で定めることにしております。
 規定内容につきましては、国際基準の動向を踏まえて今後検討してまいりますけれども、現時点におきましては、基本的には現行法で規定している水深、標高等の基準を踏襲することを予定しておりまして、本改正に及ぼす影響というものはないものと考えております。
#56
○島袋宗康君 次に、附則第五条から第七条の関係で、北緯二十七度を北緯二十七度十四秒に改めるのは、日本測地系の北緯二十七度線と一致させるための措置ということなのか、その辺についてお尋ねします。
#57
○政府参考人(矢野善章君) 測量法第十一条及び水路業務法第九条が規定します測量及び水路測量の基準は、我が国のすべての法律に規定する経緯度の基準となっているところでございます。このため、今回の法改正によりまして、他の法律で定められた適用関係が変わることのないように、それぞれの法律に規定されている経緯度の値を世界測地系に基づくものに改正することとしたところでございます。
 御指摘の附則につきましては、各法律で定義している沖縄の区域等に変更が生じ、法の適用関係が変わるおそれがございますので、変わることのないよう各法の改正を行うものでございます。
#58
○島袋宗康君 最後になりますけれども、いわゆるこの日本測地系から世界測地系に基準を変更するというふうなことについて、マイナス面は絶対ない、むしろプラスになるんだというふうなことについて、再度お答え願いたいと思います。
#59
○国務大臣(扇千景君) 先ほどから各先生に御審議いただきましたように、明治以来今日まで改正することなく、それによって、改正しないために事故がなかったということが私はせめてものといいますか大変幸いだったなと思っておりますので、この二十一世紀の科学技術によって宇宙からこれを測定できるという、こういう技術ができたことによって、その時期に合わせて、この二十一世紀初頭に明治以来約四百五十メートルのずれというものが是正されるということで、より安心した各業務が行われるということによって、私たちも今後もそれだけに安心することなく、ふだんから広範囲な安全航行あるいは安全な登山等々あらゆる面でこれを活用していただきたいと思って、今度の改正ではデメリットをなくすためのメリットということで、大変時期を得たときに皆さんに御審議いただいたと思っております。
#60
○島袋宗康君 終わります。
#61
○委員長(今泉昭君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 測量法及び水路業務法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#62
○委員長(今泉昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#64
○委員長(今泉昭君) 次に、倉庫業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
#65
○国務大臣(扇千景君) ただいま議題となりました倉庫業法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 倉庫業は、国民生活に欠くことのできない重要な物資を大量に扱い、その保管機能を通じて物資の需給調節、物価の安定等に資する事業であり、我が国における産業活動や国民生活を維持していく上で極めて重要な役割を果たしているところでございますが、一方において、経済構造の転換や国民生活の向上を背景とした保管ニーズの高度化、多様化に適切に対応していく必要性が高まっているところでございます。
 このような状況を踏まえ、倉庫業に係る参入規制及び料金規制についての規制緩和を行うことにより、事業者間の競争を促進するとともに、事業者の創意工夫を生かした多様なサービスの提供や事業の効率化、活性化を図ることが求められているところでございます。
 またその一方で、近年一般消費者を対象に衣類、家財等の保管を行ういわゆるトランクルーム事業が急激に伸長しているところでございますが、この中には、物品の保管責任を負わないものもあるなどさまざまな営業形態があり、消費者が容易に選択し得る制度を創設するなど、消費者保護のための措置を講ずる必要があります。
 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第でございます。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、倉庫業に係る参入について、許可制を登録制とし、国土交通大臣は、登録の申請があった場合においては、倉庫の施設または設備が一定の基準に適合しない場合、倉庫管理主任者を確実に選任すると認められない場合等の登録拒否要件に該当する場合を除くほか、倉庫業者の登録をしなければならないこととしております。
 第二に、料金の事前届け出制を廃止することとしております。
 第三に、倉庫業者は、管理すべき倉庫の規模その他の一定の基準に従って、倉庫の適切な管理に必要な知識及び能力を有する倉庫管理主任者を選任して、倉庫における火災の防止、その他の倉庫の管理に関する業務を行わせなければならないこととしております。
 第四に、国土交通大臣は、倉庫業者の事業について倉庫の利用者の利便その他公共の利益を阻害している事実があると認めるときは、当該倉庫業者に対し、料金の変更その他の事業の運営を改善するために必要な措置をとるべきことを命ずることができることとしております。
 第五に、トランクルームをその営業に使用する倉庫業者は、トランクルームごとに国土交通大臣の認定を受けることができることとし、その認定基準を、トランクルームの施設及び設備が一定の基準に適合すること、消費者に有利な内容を有する約款を定めていること等とすることとしております。
 第六に、倉庫業を営む者以外の者は、その行う営業が寄託を受けた物品の倉庫における保管を行うものであると人を誤認させるような行為をしてはならないこととしております。
 以上が、この法律案を提案する理由でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。
#66
○委員長(今泉昭君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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