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2001/06/05 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 国土交通委員会 第14号
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2001/06/05 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 国土交通委員会 第14号

#1
第151回国会 国土交通委員会 第14号
平成十三年六月五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     鈴木 政二君     鴻池 祥肇君
     続  訓弘君     高野 博師君
     森本 晃司君     加藤 修一君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     加納 時男君     田村 公平君
     鴻池 祥肇君     鈴木 政二君
     加藤 修一君     森本 晃司君
     高野 博師君     続  訓弘君
     大門実紀史君     筆坂 秀世君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     筆坂 秀世君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         今泉  昭君
    理 事
                野沢 太三君
                山内 俊夫君
                寺崎 昭久君
                森本 晃司君
                緒方 靖夫君
    委 員
                泉  信也君
                木村  仁君
                坂野 重信君
                鈴木 政二君
                中島 啓雄君
                松谷蒼一郎君
                脇  雅史君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                山下八洲夫君
                続  訓弘君
                大門実紀史君
                渕上 貞雄君
                田名部匡省君
                戸田 邦司君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
       国土交通副大臣  泉  信也君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       木村  仁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        吉井 一弥君
       総務省情報通信
       政策局長     鍋倉 真一君
       消防庁次長    片木  淳君
       文部科学省研究
       開発局長     今村  努君
       国土交通省河川
       局長       竹村公太郎君
       気象庁長官    山本 孝二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○水防法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(今泉昭君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る一日、加納時男君が委員を辞任され、その補欠として田村公平君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(今泉昭君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に野沢太三君及び森本晃司君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(今泉昭君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 気象業務法の一部を改正する法律案及び水防法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官吉井一弥君、総務省情報通信政策局長鍋倉真一君、消防庁次長片木淳君、文部科学省研究開発局長今村努君、国土交通省河川局長竹村公太郎君及び気象庁長官山本孝二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(今泉昭君) 気象業務法の一部を改正する法律案及び水防法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○佐藤雄平君 おはようございます。佐藤雄平でございます。
 冒頭、扇大臣にお見舞い申し上げます。
 水防法それから気象業務法、逐次質問させていただきますが、ちょうど六月の二日、先週の土曜日でありましたけれども、北陸の地方整備局と福島県とそして会津の町村、阿賀川の水防演習が実はありまして、行ってきました。本当に官と民が一体となったもう大変な演習でございまして、国土交通省の方からも、大臣は何か九州の方で新幹線の起工式ということでおられませんで、青山技監が行って、見事な訓練に実は感動をしてまいりました。その中でも私は、その最も特記すべきというか、頑張っていたなと思うのが約千人の民間水防団。これ、大体地方の方では水防団と消防団は一緒でありますけれども、その民間水防団が間隙を縫ってあれだけ訓練しているのかなと。平成十年の八月二十六日から三十一日まで福島県と栃木県に大変な水害がありましたけれども、このときもやっぱり民間の水防団の大変な活躍を見たわけでありますけれども。
 私は、これは特に東京、名古屋、大阪、首都圏の皆さんには民間の自衛組織というのは理解できないと思うんですけれども、しかしながら、三千二百の市町村の大半が、民間の水防団とか消防団が自衛能力の中でその地域を守っているんだなと、そんな感じをして、さらにまたそこに赤十字の婦人団が炊き出しをしている姿を見ると、まさに三位一体の地域の自衛体制に改めてまた感激をしてまいりました。
 そこで大臣、また耳ざわりになるかもわかりませんけれども、いわゆる地域の中での水防団、消防団の皆さんというのはいろんな集落に散在していらっしゃるわけです。また、水害にしても火事にしても、これはまた十軒二十軒の小さな集落が火事になったりまた土砂の崩壊があったりするんです。そのときのアクセスというのはどうしてもやっぱり道路なんです。ですから、おとといも石原行政担当大臣が会津の方に行って話しているんですけれども、必要のある道路と必要のない道路と、またその表現をしている。私は、必要のない道路というのはあり得ないんです、効率の悪い道路はあるかもわからないけれども。
 しかしながら、やっぱり危機管理の中でこの水防法を議論するにつけても、火災法について議論するにつけても、十軒あるところが燃えていいのか、十軒あるところが土砂崩壊のがけ崩れになって埋没していいのかということになると、決してそれはあり得ないわけですから、そういうふうなことも踏まえながら、ひとつ水防団と地方行政のあり方についての大臣の見識をお伺いしたいと思います。
#9
○委員長(今泉昭君) 扇国土交通大臣。どうぞお座りのまま答弁してください。回数が一番多いですから、どうぞお座りください。
#10
○国務大臣(扇千景君) 大丈夫です、立てますから。済みません。私の不注意で放送局で転倒しまして、お皿にひびが入りまして、車いすを利用させていただくことを御了承いただいてありがとうございます。
 今、佐藤先生から大変重要な御質問をいただきましたけれども、我が国にとって水防というものがいかに大事かというのは、もう先生がおっしゃるまでもなく、本当に重要なことだと思っております。
 どういうときにも、やっぱりまずどのようにふだんの訓練が役立つかということは、私昨年来、るる地震なりあるいは洪水なりを経験してまいりましたので認識しているところでございますけれども、大体昭和二十四年に水防体制を確立するために水防法が制定された、これ二十四年でございました。そして、水防法につきましては、水防に関します責任は市町村が担うということになっておりまして、そういう意味では、市町村がその役割を十分に果たすためには、水防活動の中心となる水防団、これが大変なくてはならない組織であると認識しておりますし、また昨年、今私が申しましたように、九月の東海の水害、あの東海豪雨によりまして、延べ八千五百人の水防団員が水防活動に出勤いたしました。
 ところが、今、日本の水防団というのはどうかといいますと、日本の水防団は全国で数としては九十七万人、数としてはあるんです。ところが、専任の水防団員は二万人しかいらっしゃらない。その大部分が消防団との兼任である、こういうことになっておりますので、本当に水防団というものの実情と、そのいざというときの皆さん方の兼任状況。特に問題になっておりますのは、この三十年間で二十万人水防団員が減っているんですね。なおかつ四十歳未満の団員の比率が二〇%減少しております。老齢化しているんです、水防団も。そういう意味では、大変私はそういうことは問題になっていると思っております。
 私、過日、五月の十九日でございましたけれども、利根川水域の水防演習に参加させていただきまして、そして土のうづくりの土の袋詰めを経験しましたり拝見させていただきまして、利根川水域のあの水防演習を見まして、やはりいかにふだんの訓練と、そしてもしものときに自分はどうするかという住民の意識というものも本当に私は大事だなと思っております。
 そういう意味で、今、先生がおっしゃいましたように、私たち国土交通省としまして、水防団との一層の連携を図っていきたい、またそのために水防思想の啓発あるいは水防技術の向上のために各地で水防演習を行うということも私は大事な、今、先生も御参加いただいたということで、一人でも多くやっぱり認識を持っていただきたいということ、また今後とも水の災害の防止のためには河川管理者であります治水事業と水防活動が車の両輪として大きな役割を果たし、少しでも皆さん方の災害を防止できるように特段の注意を払っていきたい、また連携をとっていきたいと思っております。
#11
○佐藤雄平君 のど元過ぎれば熱さを忘るると、こんなことわざもありますけれども、本当に予期せぬときに災害ということはやってくるわけですから、大臣初めそれぞれ立場の方が勘考して、水防団をいろんな意味で激励をしていただきたい。
 そんな中で、今も大臣の話もありましたけれども、水防団の構成というのが時代の変遷とともに実は変わっておりまして、かつてはやっぱり大体その地域の若手の農家の人とか個人の商店主とか、そういうふうな方が構成員の主なメンバーだったんですけれども、最近はある意味では高齢化の中で、いろんな会社に勤めたりまた工場に勤務したりしている人がいざ鎌倉というときに水防団になるということが今の実態ではないかなと思うんですけれども、つきましては、なかなか会社は会社としての一つの方針があったりして、そこに地域との整合が生まれない場合もあるんです。そんな中で、私は、民間の会社、特に上場会社、東京に本社のある会社がさまざまな全国の地方に工場を持っておられる、そこにお勤めになっている人が地域の水防団に参加しておられる、この例もありますので、ぜひとも民間の会社の方にも水防団に対する御理解を賜るような一考でもしていただければありがたいと。
 それと同時に、これは二番と三番と一緒になりますけれども、時間がありませんので、公務災害補償、これは幸いにしてこの数年余り水防団の犠牲者というのは出ていないんですけれども、それでもやっぱり二人、三人は毎年お出になっているんですけれども、その公務災害の補償、これについてはどのような状況になっているのか。
 それともう一つは、これはあえて水防団が望んでいるわけじゃないんですけれども、功労者に対する報賞というか、最近は消防団の皆さんの叙勲の年齢が下がって、非常にあれも、私も何回か叙勲の祝賀会に出ていると、あれが一つの大きな勢いになって、私たちがボランティアで地域を守っていることがやっぱり世の中で認めてもらっているんだなと大きな一つの励みになっておりますので、その点。今の会社とそれから公務災害、それから報賞等についての御見解をお伺いしたいと思います。
#12
○政府参考人(竹村公太郎君) 二点、お答えさせていただきます。
 これからの水防は大変企業の理解が必要だと思っております。企業の理解の必要な点は二点ございまして、一点目が、従来ですと一次産業の就業者が、農業の方々が昼間もそこにいて、水害のときは自分の土地を守るという形態でございましたが、現在は、ある地域の方々は会社へお勤めに行く、サラリーマンがほとんどでございます。そうしますと、昼間水害が起きたとき、会社を休んで水防活動をしなきゃいけないというときにその企業が快く休ませていただけるかどうか、そして休業に対しての有給等の配慮をしていただけるかどうかという点が第一点ございます。
 第二点としましては、大きな工場等が、今、委員御指摘のように一部上場の大きな工場が堤防のそばにございます。そして、その地域の水防団が水防のとき駆けずり回ってその堤防を守っているわけでございますが、その大工場そのものを守っていることになるわけでございます。その際、大企業、大工場が地域の水防団が一生懸命やっていることを知らずに平常どおり操業しているというような、この二点の問題がございます。
 私ども、この二点の問題が非常に重要だと考えてございまして、私ども従来からも河川局長等が通達を出しておりましたが、これからは民間の企業の方々の水防への認識の御理解、そして具体的な事業所の活動をお願いしていきたい。
 もう少し具体的に言いますと、ことしから各水防演習で、例えば利根川では精密機械の製造会社が一つの水防団を結成しまして演習に参加しております。筑後川でもそこに所在するタイヤメーカーが水防団を結成して参加してございます。だんだんそのようなことが広まってきているかなと思っております。
 二点目の公務災害関係でございますが、これは水防法第六条二項の規定に基づきまして、各市町村は水防団員に対する補償の義務を負うとなってございまして、最近では平成十一年、各市町村におきまして医療補償等、約七百万の公務災害補償費が支払われているところでございます。
 また、功労者の報賞につきましては、みずからの危険を顧みずに懸命に水防活動をやられた方、またその団体に関しまして士気を高めていくということも大変重要なことでございますので、平成十二年度の実績におきましては、団体では十二団体、個人では十名の方が国土交通大臣の表彰を受けているというようなことになってございます。
 これからもこのような制度をきちんと私ども継続して、国民と行政と連携して水防活動を実施していきたいと考えてございます。
#13
○佐藤雄平君 ぜひお願いいたします。
 平成十年の我が県の災害のときの災害の実態というのは、実はがけ崩れがこれはもうほとんどでございまして九〇%なんです。しかも、このがけ崩れがいわゆる危険指定区域外、土砂災害の危険箇所ということで県が指定したところじゃないところで現実問題としてその八〇%が起こっているというのが実態なんです。
 ですから私は、今度は二級河川についての新たな指定というふうなことなんですけれども、むしろ二級河川よりもやっぱり準用河川の意外と小さな川ではんらんして、それが水がたまって、それが土砂崩壊とかがけ崩れにつながっているというふうなことが実態としてあるものですから、そういうふうな中で私は、市町村のいわゆる河川についての対策もある意味では考えなきゃいけないんじゃないだろうか、そんなことも思いますし、その点についての見解と、さらに、水害が来るぞ、災害が来るぞという情報なんですけれども、情報については、一番これは約二〇%が、ですからほとんど、その情報を得た五〇%の中の二〇%が地域防災無線がその効果をあらわしているんですけれども、この地域防災無線の普及、これがどの程度であるのか、また、今後地方自治体でどれぐらいの地域防災無線の整備を望んでいるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#14
○政府参考人(竹村公太郎君) 前半の件に関しましてお答えさせていただきます。
 今、委員御指摘のように、災害というのは私ども国、県が管理する大きな部分以外にも、市町村が管理している箇所、特に川で言いますと準用河川等、いわゆる一般用語で言うと小川というようなところで大きな災害が発生し、そこに住んでいる方々がダメージを受けていくというようなことが実態かと存じます。
 私ども、このようなところに対する、こういう非常に小規模な部分につきましての予警報、予測というのは大変難しゅうございますので、どうしても大規模な河川等が中心になってまいりますが、今後、こういう市町村管理の準用河川、いわゆる小川の改修についてもきちんと私ども実施していきたい。具体的に申しますと、平成十三年度については、全国で三百十四の準用河川でございますが、百五十一億円の事業費をもって治水対策等を順次実施している段階でございます。
 これからも、きちんとそういうところの地方自治体の安全のために協力していきたいと考えてございます。
#15
○政府参考人(片木淳君) 後段のお尋ねにお答えをいたします。
 住民への災害情報伝達手段としての重要な市町村防災行政無線の整備率、同報系でございますが、本年三月三十一日現在で三千二百五十団体中二千百二十三団体で整備済みということでございますので、六五・三%の整備率になっております。
 防災行政無線、同報系の整備に当たりましては、御案内のとおり、補助金を活用いたしまして整備促進を図ってきておりまして、昨年度におきましては六十一団体に対して交付決定を行いますなど積極的に対応してきているところでございます。また、補助金によりますもののほか、交付税措置を活用いたしました防災まちづくり事業、緊急防災基盤整備事業等がございまして、これも昨年度におきましては、合わせまして百七団体に対しまして財政支援を行ってきております。
 御指摘ありましたとおり、まだ未整備市町村があるわけでございます。未整備市町村におきましては、このほか、有線放送とかオフトーク通信等の情報伝達手段を整備している団体もあるわけでございますけれども、なお未整備団体がございますので、引き続き防災行政無線の一層の整備促進が図られるように努めてまいりたいと考えております。
#16
○佐藤雄平君 特に河川局長には、私はその上にはやっぱり治山というのがあると思います。ですから、治山と治水、砂防、河川の一つの連携というのはどうしてもやっぱり必要であろうと。そういうふうな中でこの辺も一つの視野に入れた防災対策、防水対策、これを考えていただければありがたいかなと思います。
 次に移ります。洪水のときによく避難勧告と避難命令という言葉が発せられる、その基準があると思います。なかなか一般からいうと、その命令と勧告というのはどこで峻別しているのかなと思うところがあるんですけれども、この避難勧告、避難命令の判断の基準、これはどういうふうなことに基づいて行われているのか、この件についてお伺いしたいと思います。
#17
○政府参考人(吉井一弥君) 避難勧告、避難指示の基準ということでございますが、災害対策基本法では各市町村長の判断ということになってございます。
 ただ、実際問題といたしましては、避難勧告、避難指示につきましては、これこれこういう場合に避難勧告を出す、避難指示を出すということがなかなか難しい状況にございまして、私どもの調べているところでは、これこれこういう雨が降った場合には避難勧告だ、こういう場合には避難指示だということを決めているのは、決めている中で約二割程度というふうに承知しております。
 この辺につきまして、国としても定量的な基準を定めるようなことがもう少しできないかということを検討してまいりたいと思っております。
#18
○佐藤雄平君 これも本当に、町村が決めることだとは言いながらも、やっぱり町村にはそれなりの専門家も決して具備しているわけじゃありませんので、いわゆる中央官庁としてそういうふうな一つの判断のマニュアルというか、こんなものでもおつくりいただければ地方行政としては非常にやりやすいんではないかなと、そんな思いですから、ぜひこの辺も御検討願えればありがたいなと思います。
 次に、これは、水防団が高齢化しているというのは先ほども話に出たんですけれども、河川の決壊するところまでは水防団と消防団それから警察ということになっております。決壊して、それに対応できないということになると、市町村から知事に行って、知事から自衛隊の要請ができるということになっているんですけれども、本当に瞬時のことで大変な災害が起きるわけですから、私はその前に何かその推測というか、事前にやっぱりこれがどうも大変な決壊になりそうだという予測の中で自衛隊の要請というのはできないものだろうかと。
 それは、本当にどこへ行ってもそうなんですけれども、もう極めて高齢化している実態で、それこそもう本当に五十メーター、百メーター走るのに大変だという消防団もそれぞれ存在するところがあるわけですから、そういうふうな、後の祭りにならないように、自衛隊に対しての要請が何かもう少し瞬時にできるようなことのお考えというのはございませんでしょうか。
#19
○政府参考人(片木淳君) 自衛隊の派遣につきましては、災害対策基本法におきまして、当該地域において災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、知事が市町村からの要請に基づきまして、あるいはまた知事みずからの判断によりまして、自衛隊の派遣を要請することができるということになっております。
 したがいまして、お尋ねのありました、堤防が決壊する前でございましても、人命または財産の保護のために必要と認められる場合には派遣要請が行えることとなるものと解されるわけでございますので、その状況を十分に把握いたしまして、適切に対応していただくことが必要かと考えております。
 いずれにいたしましても、このような事態に的確に対応するためには、日ごろから地元地方公共団体と自衛隊が地方防災会議などを通じまして相互に意思疎通を図りましたり、合同の防災訓練を行うことが重要であると考えております。
 今後とも、自衛隊との連携強化につきまして、地方公共団体に対しまして、私どもといたしましても要請をしてまいりたいと考えております。
#20
○佐藤雄平君 次に、災害時の高齢者、特にやっぱりひとり暮らしの老人の方というのがたくさんいらっしゃいますので、災害情報なんというのはなかなか場合によっては聞こえない場合もありますので、それについてはどのような対応というようなことでお考えでございましょうか。
#21
○政府参考人(竹村公太郎君) 洪水時の河川洪水情報に関しましての、ひとり暮らしの老人への情報提供についてお答えさせていただきます。
 現在、私ども、河川の洪水に関する情報等は、テレビまたはCATV、インターネット、携帯電話等々のさまざまなメディアを使ってお伝えするようにしておりますが、特に御老人は新しい機械よりもテレビを中心とした情報を得るということが大変重要でございまして、昨年の十二月に私ども河川局がNHKと協定を結びました。そして、国土交通省河川局の有する各水系の情報を、または映像をNHKに提供しまして、NHKは提供された情報を放送していただけるというような準備というか体制を組みつつございます。
 今回の東海水害で私ども本当にわかったことは、大都会の中で水害が起きた場合、ひとり暮らしの老人が一人で孤立していると。朝まで胸まで水につかってじっと立っていたという実例もあったぐらいでございまして、私ども、高齢者の方々のこれからの都市部における救護というのは極めて重要な課題だと認識して、これからも関係省庁と、または地方自治体と協力し合って情報提供に努めてまいりたいと考えてございます。
#22
○佐藤雄平君 高齢化社会がどんどん進んでいくわけでありますので、特に特例的に勘考していただきたい、そんな思いであります。
 次に、これも我が県の平成十年の災害のときの一つの要望として挙がったんですけれども、本当にあのときはまさに集中豪雨で、想像を絶するような降雨量があったわけですけれども、地方としてもなかなか百年に一回の災害で、初動体制が決してそれで遅かったというわけじゃないんですけれども、集中豪雨時における警戒避難基準といいますか、たしか県としても今おつくりになっているとは思うんですけれども、これは霞が関の方にもそれぞれまた御相談しているかと思うんですけれども、本当に思いがけない集中豪雨のときの避難基準、この辺についてのお考えはいかがでございましょうか。
#23
○政府参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。
 先ほども避難勧告の基準等についての御質問がございましたが、特に降雨の場合、特に集中豪雨の場合等に的確に避難していただくために、適時的確に避難指示、避難命令を出していただくということが非常に重要だろうと思います。
 ただ、なかなかどのような場合に出したらいいかということは難しいようでございまして、また、さらに先生も御案内のとおり、各地域ごとにどのぐらいの雨で危なくなるかということは、それぞれ川の状況でございますとか地域の状況によってそれぞれ違うと思いますので、一律にこのぐらいの雨だったら避難しなければならないということはなかなか難しいんだろうと思います。
 ただ、先ほどちょっと触れました私どもの調査でも、避難勧告の基準等を定めていない市町村の事情をお伺いしますと、なかなかどのようなことを基準にしていいかわからないというふうなお答えも多いわけでございまして、専門家の方々等と御相談いたしまして、全国的な基準を国がつくるということはなかなか難しいかもしれませんが、基準をつくる上でこういうふうな考えでこういうふうな指針でつくったらどうかというふうなことを勉強してまいって、そういうふうなことを示すようにしてまいりたいというふうに考えております。
#24
○佐藤雄平君 本当に、集中豪雨で雷の音で気がついて避難したという例が三件ほど実はあったんですね。それぐらいですから、同じ県内の白河地域でも村によって全然降雨量が違ったり、村の中でもまたいろんな波があったんです、最も降るところと比較的降らないところ。そういうふうな気象情報というのは非常に難しいところはあると思うんですけれども、本当に気象庁とそれぞれ連絡を密にしながら、被害者が一人でも出ないようにぜひ頑張って活躍をしていただきたいと、そんな思いであります。
 次に、都市の再生、勘考してそれぞれやっているわけでありましょうけれども、都市型水害というのは、これまた我々地方から出た者にはなかなか理解できないところがあったんですけれども、大深度法とかいろんなのができて、これまた去年の名古屋とか、さらにまた福岡の大変な水害があって、これについてのやっぱり地下の空間対策というのが必要だと思うんです。これについての、都市型水害についての対応、対策は今どのようになっているか、お伺いしたいと思います。
#25
○政府参考人(竹村公太郎君) 委員御指摘の都市型水害、特に象徴的なのが地下空間でございまして、不特定多数の方々が大勢地下に入っているという状況におきまして、平成十一年の福岡県福岡市の水害、そして東京の新宿区の集中豪雨によりまして地下室で死者が出たという、今まで私どもが心配していたことが、潜在的な心配が顕在化したというのが平成十一年でございました。さらに去年、名古屋市の水害におきまして、あの水害は真夜中に起きた水害でございました。そのときには地下鉄はとまっておりました、真夜中でございましたので。その地下鉄各所から水が浸水して、全線にわたって最大二メーターの水深、三十七時間、地下鉄が浸水したという報告がされてございます。
 このようなことから、今回の水防法におきまして、地下空間の利用者の安全のために、市町村の地域防災計画において洪水予報を地下空間管理者に伝達する伝達方法につきましても今回の水防法の中で述べていこうという内容になってございます。
 このようなことで、これからの大都市におきます地下の不特定多数の利用者に対する安全を、ハードの施設はともかく、ソフトな対策でもってきちんと体制を組んでこれからやっていこうというのが今回の水防法のスタートだと認識してございます。
#26
○佐藤雄平君 次に、水防倉庫、これはそれぞれの昔の地建が管理している倉庫があるというように聞いておりますけれども、現実問題として、私は一回もそこを見たこともないんですけれども、実際、水防倉庫が各局単位でどれぐらいあるのか、そしてその管理状況というのはどのようになっているのか、この件についてお伺いしたいと思います。
#27
○政府参考人(竹村公太郎君) 水防事務は水防管理団体であります市町村の自治事務とされております。そのため、水防倉庫、これはさまざまな水防活動のために、雨が降ったとき、水防活動の器具を集めるなんというのは実際不可能でございますので、事前、平時から水防倉庫をつくり、その中に土のうや丸太、くい、土砂等を収納していく倉庫でございます。なかなか一般の方々は関係のない倉庫でございますので、お目にかかったことはないかもしれませんが、平成十一年度まで全国の都道府県におきまして八百五十七棟、市町村においては八千三百二十五棟、全国で計九千百八十二棟の水防倉庫が設置されております。この中にそれぞれの地域で必要な機材が納入されてございます。
 また、水防資材のうち、水防活動に具体的に使用された場合、その全額を市町村負担ということでは大変苦しいということでございますので、水防資材の整備費補助金を私ども精算交付しておりまして、例えば多かった平成十年度はトータル六千百八十二万円の精算に対しての補助を実施しているところでございます。
#28
○佐藤雄平君 いずれにしても、六、七、八と梅雨宣言というふうなこともあり、どんな水災害が起こるかわかりませんので、ぜひ省を挙げて万全を期していただきたいと思います。
 次に、気象業務法に移らせていただきます。今の水防法についてもそうですけれども、やっぱり気象データというのが最も判断する重要な材料になるわけです。それをつくって報告するのが気象のいわゆる測定機材であるかなと。今日まで気象庁長官、気象庁の中でその検定をしてきたのが、いわゆる規制緩和ということもあるでしょう、それで今度民間に移管していくと。私自身考えると、こういうふうな測定の問題というのは、むしろ公的な機関の方がいいのかなと思いますけれども、しかしながら、現実問題としてはやっぱり民間もそれだけすぐれた技術を具備してきたのかなと、そう思いますけれども、その気象業務法の民間に移行するに至った一つの経緯についてお伺いしたいと思います。
#29
○政府参考人(山本孝二君) 業務法の改正の経緯についてお尋ねがございましたので、お答えいたします。
 気象庁では、気象測器検定につきましては、これまでも検定対象気象測器の整理等、必要に応じまして見直しを行ってまいっております。
 今回、法の改正を検討いたしました背景につきましては、まず気象測器への最新の信頼性の高い電子技術の導入など、製造技術の向上によりまして、検定の合格率そのものが近年大変高いレベルで推移してございます。それからもう一つは、気象測器の製造工程が機械化されたことによりまして同一の型式の気象測器が安定的に製造できるようになったということで、平成四年に、私ども気象庁といたしまして気象測器に対して型式証明制度を導入いたしたところでございます。その型式証明の取得率が着実に向上してまいっております。
 このように、気象測器メーカーの能力の向上を背景といたしまして改正を行うものでありまして、新たな検定制度を導入いたしましてもこれまでと同様に気象測器への信頼性は確保できるというふうに考えております。
#30
○佐藤雄平君 もう本当に気象情報というのは大事だと思うんですが、昨年私どもは、福島県の会津磐梯山が噴火するしないと、この風評被害が大変なことで、修学旅行の生徒が、旅行会社がもう向こう三年間裏磐梯には行かないようにしたということで大変甚大な被害があるんです。ですから、この辺もやっぱりもう本当に現実問題としては千に一つ、百に一つということで入山禁止とかいうような決断をしたと思うんですけれども、しかしながら現実問題としては噴火はしていなくて、被害は民間の旅館やホテルに及んでしまったというふうなことがあるので、その検定というものについて、そしてまたその判断というのは、長官、いわゆるいろんな地域等のことも考えながらひとつお出しになっていただきたいと。
 今度、さらにまたその検定機関が民間というふうなことになる、つけても、やっぱり一つの検定の基準というのが必要であると思うんですけれども、この辺の一定の基準というのはどういうふうなことになっているのか、この件についてもお伺いしたいと思います。
#31
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 指定検定機関の指定基準につきましては、検定業務を実施するための技術力と検定業務を持続するための経済的基盤及び国の業務を代行するという観点から公正、中立性、これが大変大事でございまして、この三点が指定基準の要件であろうというふうに考えてございます。
 先生御指摘のメーカーにつきましても、これら指定基準のうち、公正、中立性という観点から、直ちにメーカーそのものが指定機関にはなり得ないわけですが、例えば複数のメーカーが検定のための法人をつくった場合には指定される可能性がございます。
 いずれにいたしましても、これらの指定の結果といたしまして、気象情報そのものは、先生御指摘のように、気象庁全体が例えば予報だとか観測データの評価を行った上で発表するものでございますので、住民あるいは国民のための適切な情報の発表についてこれからも努力してまいりたいと考えております。
#32
○佐藤雄平君 検定が今度書類審査ということになるわけですけれども、書類審査というと何か学生時代を思い出して、テストがなくてレポートだけ提出しろというと何か安堵した覚えがあるんですけれども、この辺はもう十分お気をつけいただきたいと思うんです。
 いわゆる検定、長官の検定じゃなくて書類審査によって、私はちょっとこれ心配するのが、その観測の精密度というか、この辺がどうしても危惧されてならないんですけれども、この点についてはどのようにして維持されていくのか、御見解をお伺いしたいと思います。
#33
○政府参考人(山本孝二君) 観測の技術基準の維持のためには、観測環境の整備というものが大変大事でございます。
 このために気象庁では、気象庁以外の者が行う機関、例えば電力、鉄道あるいは地方自治体等が気象観測を行っているわけでございますけれども、これらの方々が観測を適正に行うための観測マニュアルを定めておりまして、例えば電力だとか鉄道だとかそういう方々とは一定の協議会を通じて指導というか御相談に応じております。また、地方自治体におきましては防災、特に出水期前に定期的に、防災に関する打ち合わせを定期的に持ってございまして、その中で観測の技術基準についても気象庁の定めている基準についての適合性についてお話し合いを進めております。
 このように、気象測器の測定精度そのものは検定で維持されているわけでございまして、その利用に当たっても、観測環境の維持ということについて御理解を求めてまいっているところでございます。
#34
○佐藤雄平君 水防と気象というのは非常に関連して、これも省庁合併ということで一緒に議論できる、この間もそうだったんですけれども。そういうふうな中で、国土交通省、これからの時期、本当に万全を期して災害に対応していただきたいと。
 最後に、忘れたころにやってくるという災害、このことわざがありますけれども、本当に水防、防災にしても、道路というのは、大臣、本当に大事なんです。本当に安全策で、もうどこに行っても、水防団にとっても、やっぱり私は道路というのがあるなし、だから経済尺度だけではかってもらいたくないと要望しますし、また、阪神・淡路のときは、現実問題として都市がこんなにふえていいのかなというふうな、本当に東京にあれと同じような地震が起こると五十万、六十万の人が亡くなってしまうんじゃないかと。あのときは一日も早く国会移転をした方がいいというような世論があったんですけれども、三年、五年、十年過ぎると、何か地震はあり得ないんだというようなことで、いつのまにか風化してしまう。
 そんなことを踏まえながら、私は、やっぱり大所高所に立った、将来を見据えた一つの国土づくり、そんなことを希望しながら、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#35
○森本晃司君 公明党の森本でございます。
 まず最初に、大臣、お見舞い申し上げます。大変大事なお立場でいらっしゃいますし、これからも戦いが激しくなりますので、ぜひ一日も早く御快方いただきたいと思います。そういう意味で、お座りになってお答えいただいて結構でございます。
 また、今、大臣、車いすでお入りいただきましたけれども、この国土交通委員会ではバリアフリーの問題が一番大きな課題でもございますので、どうぞ今回のその災いを福と転じていただくように、しっかりと車いすで、国会の中もどうなっているのか、町はどうなっているのか、東京駅も含めてよく御賢察いただければと思うところでございます。
 台風のシーズンがまた近づいてまいりました。災害は少しでも少なくしなければならないし、殊に犠牲者を、私ども国の政治をつかさどる者にとっては、少ないという形で、それに対する万全の体制を備えていかなければならないと思うところでございます。
 今回の法律改正でございますが、これは昨年の九月の台風十四号による愛知県を中心とした豪雨災害の経験を踏まえて、水害による被害を軽減するために提出されているわけでございますが、私は情報のあり方に絞って質問をさせていただきたいと思います。
 毎年多くの犠牲者を出す自然災害からとうとい人命を守るために、その災害の発生を予知し、災害被害を最小限に食いとめることが最も重要でございまして、そのためには、正確で的確な情報を関係住民にいち早く知らせるということが必要である。このことについては、大臣も常々そう思い、また取り組んでいただいているところでございますが、このことについて、昨年十二月十九日の河川審議会答申でも提言されておりまして、早期確立を期待されています。
 情報提供の推進については、既に十年ほど前に建設委員会で非常に議論されたところでございまして、我が党の先輩議員もこの問題については殊に熱心に取り組んで、いろいろと議論をしたところでございます。十年ほど前に建設省、郵政省など関係機関で検討されまして、平成四年に建設省の重点施策になっていると。
 河川の水位情報が一般家庭のテレビ画像で放送されましたが、私は次の点について伺いたいんですが、関係機関での検討への参加省庁及び検討結果、それから平成四年度建設省重点施策の内容について、もう一度この場で改めて御報告いただきたいと思います。
#36
○政府参考人(竹村公太郎君) 今、委員御指摘のように、約十年前に建設委員会で情報提供に関しまして有意義な御議論がされまして、私ども旧建設省は、関係機関の検討会を設けようということで、当時の国土庁、気象庁、郵政省、建設省、自治省が参加しまして、提供可能な河川情報と、あと、受ける放送サイドがどのような希望をするのか、情報としまして、という意見交換会をスタートさせていただきました。そして、その結果に基づきまして、水位の現況や時間的変化がわかるテレビ用のグラフ等を開発しまして、NHK各局への提供をモデル的に開始したところでございます。
 平成四年の建設省の重点施策におきましては、テレビ放送用のマスメディアによります出水時の河川水位状況等の情報の推進となっておりまして、具体的には、テレビ放送を用いた河川情報提供の試験の実施とケーブルテレビ等の新たな情報提供手段の活用を検討したわけでございます。先ほど斎藤委員の質問で、私は去年の十二月にNHKと河川局の提携ができたとお答え申し上げましたが、実はこの十年前の検討がやっと実って、去年の十二月に私ども河川局とNHKが正式に協定を結び、これからきちんと国民に情報を提供していこうという体制が整ったという状況でございます。
#37
○森本晃司君 その平成四年に先立って、平成二年と三年に地域防災情報の放送に関する関係機関打合会で、各機関とも防災情報を放送を通じて国民に提供することの重要性についての認識で一致して、その骨格をつくったと。それを受けて、今も局長から御答弁ございましたけれども、テレビなどで河川水位情報を一般家庭に提供することについて、先ほどの重点施策の中で全国的に提供地域を拡大していくと明記してあるわけでございますが、今のお話を伺うと、ようやく十年目にしてそういうNHKとの関係ができたという報告でございます。どういう流れになってこの十年間それができなかったのか、河川水位情報の報道実績及び普及状況についてお伺いをしたいと思います。
 同時にもう一点、今回の改正で都道府県管理河川において洪水予報ができるようにすることに関して、各都道府県においてテレメーター、そしてまた河川情報センターの配信観測所などの情報基地の整備が極めて大事であると思っておりますが、これに対する国の支援策もお伺いしたいと思います。
#38
○政府参考人(竹村公太郎君) 先ほど佐藤委員のお名前を斎藤と申して、大変申しわけありません。訂正させていただきます。
 二点お尋ねがございました。この十年間何もやっていなかったということではなくて、実は十年間、懸命に各地でNHKと試験的な作業をやっておりまして、平成二年の三省二庁の関係機関による検討会以降、テレビ放送を用いた河川情報提供につきましては、静岡県を皮切りにしまして、富山、新潟、熊本、愛知等々八地域でモデル的にNHKと私どもがタイアップして情報提供を実施しております。
 NHKも公的な機関でございますので、私どもの提供する情報が本当に公益性があるのかどうかということを探りながら、試験的にチェックしながら実施してきたということでございまして、この十年間のモデル的に実施してきたことが非常に公益性のあるものと認識されて去年の協定に至ったものと認識してございます。
 もう一点、都道府県管理河川におきます洪水予報におきましては、委員御指摘のように、大変私どもの技術協力または協力体制が必要だと認識してございます。各都道府県はそれぞれの水位のテレメーターや観測データの収集システムを持っておりますが、それでもまだ十分とは言いがたいわけでございます。
 私ども国土交通省は、各地方整備局が広域的に水文情報をキャッチする雨量レーダーを配備してございます。雨量レーダーはかなり細かく最近は精度よくデータが収集できるということから、このような私どもが所管しているデータをそのまま都道府県にお渡しするということを、私どもこれから進めていきたいということでございます。また、各県が情報収集するための費用、それを河川等情報基盤緊急整備事業ということで平成八年度に創設しまして、各県の情報収集のための整備事業について補助していくというような内容になってございます。
 これからも県とともども連携しながら、協力体制をとりながら洪水予警報に当たっていきたいと考えてございます。
#39
○森本晃司君 ぜひ、より正確な情報へ、それを多くの国民に伝えるという意味でも支援策についてはさらに強力に推し進めていっていただきたい、このように思うところでございます。
 そういったことで、防災で必要なことは正確で素早い情報を得るということでございます。同時にまた、そういったことに対して今度は迅速に国民にわかりやすく伝えるということであります。平成四年の重点施策が今、原点となって国民の生活を守るということになっているわけでございますけれども、やはり一番わかりやすいのはテレビ画面が一番国民の皆さんにわかりやすいのではないかと思うところでございます。
 今度、六月一日から携帯電話やインターネットで増水状況等々について放送されるわけでございますけれども、これは必ずしもインターネット、携帯電話の操作をすべての国民ができるかというとなかなかそうではないし、そういうことに不得手な方々もいらっしゃいますから、やっぱり一般的にはテレビが一番いいのではないかと思っています。
 先ほど、局長から御答弁いただきました中で、静岡県を中心としてモデル放送をテレビで行ったということでございますが、私の手元にもその当時の映像等々がございまして、ちょうど巨人・中日戦の最中に岐阜県の大雨情報が放送されています。これは文字放送で大雨情報がされているわけで、長良川の状況等々が野球の試合の最中あるいは大相撲の最中でも放送されたと。これは私は非常にすばらしいことだと思っています。
 同時に、この文字放送だけではなしに、静岡県で、大臣こういう、ちょっと見えにくいかもしれません。(資料を示す)済みません、お渡しすればよかったんですが、川の水位の状況を文字放送ではなしにグラフにして、今この辺まで水が来ておりますよと。これがリアルにどんどん増水していく状況を文字ではなしに絵で見ていくことが、その危険な水域に住んでいる住民の皆さんに非常にわかりやすいと思うんです。それを見ながら自分たちは、ああもうぼつぼつ避難の準備をしなければならないと、文字だけではなしにむしろこの方がわかりやすい。
 それからもう一つはライブ情報、その河川が今はんらん、あるいは増水していく状況をそのまま映像で映した、こういうのは非常に皆さんに私は役立つのではないかと思っておりますが、平成十年に那珂川が出水したときのアンケートの事例を見ますと、住民は避難勧告が出てからも実際に自分で川へ見に行ってから避難するかどうかを判断したと。やっぱり川の状況を見て避難するかどうかということが判断の基準になっているというわけでございます。平成十一年八月に荒川のライブ映像を放送した後のアンケート調査によると、洪水時にライブ映像が必要と答えた人は八五%あったということでございます。
 ですから、これからも文字放送と、それから新たに今度は携帯電話やインターネットで行われますが、建設省とNHKがそういうことで協定ができたということでございますから、ことしも台風シーズンを迎えるわけでございますが、ぜひテレビ映像を通じて、わかりやすいグラフで、わかりやすい映像で国民の皆さんの避難行動の参考になるように情報提供していただきたいと思いますが、いかがでございますか。
#40
○国務大臣(扇千景君) 今、森本先生からの御質問ございましたけれども、森本先生も旧建設省、建設大臣経験者でいらっしゃいまして、建設大臣当時からこのことに熱心にお取り組みいただいた結果が今日の、今の国土交通省になってNHKとのこの連携をしたという基礎をつくっていただいたので、改めて建設大臣当時の御努力に感謝を申し上げ、やっと結実したと。遅きに失したというお話もあります、十年間何してたんだなどというお話もございますけれども、先ほど局長から申しましたように、試験的にやってみて、やっぱり効果があったということで実施にやっとたどり着いたということで御理解を賜りたいと思います。
 何しろ、国と都道府県がそれぞれ管理する河川の情報を共有して、今、先生がおっしゃいましたように、国民にわかりやすいというのがもう何よりでございまして、先ほども佐藤委員から御質問ございましたけれども、例えば水防倉庫というのがありましたけれども、東海豪雨のときにも、水防倉庫があったにもかかわらず、水防倉庫の中に物の置く位置が悪かったために乾パンの食料品が全部水浸しになったり、あるいはポンプ車が水浸しになって使えなかったりという、そういうせっかく設備をしながらも場所が悪かった、置き方が悪かったと。そういうこともございますので、今、先生がおっしゃいましたことに関しましては、私たちはなるべく国民にわかりやすく、なおかつ効率的な予防をしていただきたいと。
 そのことに関しては、今、先生がおっしゃった、あるいは水量、水位等を、リアルタイムで河川情報を流すというのが大変大事なことでございますし、今、オンラインシステムの設備を積極的に進めまして、既に北海道、関東、中部地方では平成十一年までにシステムの整備が完備いたしております。それで、この完了した中で、少なくともさらに市町村から報道機関等とも情報のオンラインを共有するためのネットワークを構築できるように、例えば関東地方におきましては、関東地方整備局あるいは各都県、そして政令指定都市をメンバーとする広域の情報ネットワークというものが構想をされまして、またこれに協議会を発足しております。
 そういう意味では、先ほど局長が申しましたように、昨年の十二月から本格的に関係機関の調整が進んでおりますので、先生が今おっしゃいましたように、より早くよりわかりやすく、これがやっぱり一番情報を提供する側の大事なことだと思っておりますので、今、先生、グラフにしたらというお話がございまして、お示しいただきましたけれども、リアルタイムの河川水位等のデータをグラフで表示し、NHKがそれを報道に活用できるように、国土交通省としては情報の提供を行っております。
 また、昨年の十二月、今申しましたようにNHKとの協定を締結しました上で、国土交通省が河川沿いに設置しております千三百カ所の監視カメラがございます。この千三百カ所の監視カメラを総延長約五千五百キロメートルの光ファイバーによりましてリアルタイムの映像情報を送ることができるようになりましたので、これもすべてNHKに提供して、より多くの国民の皆さんに事前に察知して予防していただきたいということに国を挙げて、また私たちは国民が必要とする河川情報を的確に提供できるように今後も頑張っていきたいと思っております。
#41
○森本晃司君 多くの関係者の皆さんの御尽力によりましてようやくNHKとそういう状況ができたと、今、大臣からも御報告いただきまして、心強く思っております。そういう状況ができましたので、より多く活用をしていただき、国民の皆さんにわかりやすく提供をお願いしたいと思います。
 最後になりますが、こういった情報を集めるのにその河川情報の共有化が、先ほど大臣のお答えの中でもおっしゃっていただきましたのでもう御答弁は要りませんけれども、極めて大事ではないかと思うんです。一つの河川でも上流と下流で管理者が都道府県と国に分かれているという状況もございますし、二級河川は都道府県管理者になっています。こういったこと、一級及び二級河川の情報を共有して国民の皆さんにわかりやすくする必要があるのではないかと思います。
 同時に、よくダムの放流がございまして、昨年度も取り残された人がおりますし、去年のような状況はこれはそこにおった人たちの大きな問題もあるわけでございますけれども、そういった情報が一元化されて多くの命を守れるようにこれからも御尽力いただきますことをお願いいたしまして、質問を終えさせていただきます。
#42
○緒方靖夫君 最初に、水防法に関連して質問いたします。
 今回の法改正では市町村長による洪水ハザードマップの作成、公表が法文上位置づけられました。同マップは、浸水想定区域での円滑で迅速な避難を確保する上で大変有効な施策でありますけれども、作成した自治体はまだ一部にとどまっていると思います。例えば東京都を見ても、公表した区市町村はただの一つもありません。これまで東京都は、都議会の答弁などで繰り返しハザードマップの作成を国や関係機関と連携して緊急に進めると、そのように明言してまいりましたけれども、ところが公表自治体は今日に至ってもゼロということです。国土交通省では、この状況をどう把握されていますでしょうか。
#43
○政府参考人(竹村公太郎君) 私ども国土交通省としましては、平成六年度から全国でハザードマップの作成を市町村ともどもやってきたわけでございますが、東京都におきましても、埼玉県と連携いたしまして、平成十一年度より、荒川の下流の沿川七区を対象としまして、荒川下流の広域ハザードマップの検討委員会を設置しまして、荒川下流広域洪水ハザードマップ(試案)でございますが検討を行いまして、平成十二年、去年の十月に公表したところでございますが、これはまだかなり広い範囲のハザードマップでございまして、このハザードマップに基づきまして、実は、墨田区、江東区、北区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区がそれぞれの区のハザードマップの実用に向けた準備を現在進めているところでございます。
 また、平成十三年一月に発足した、東京都によります東京都都市型水害対策検討委員会におきましては、神田川流域の新宿区、中野区、杉並区の中小河川を対象としました洪水ハザードマップの検討中でございます。このように、若干おくれているところがございますが、各区単位におきましても、また東京都のちょっと広い単位におきましても、ハザードマップの検討が鋭意進められておるところでございまして、この水防法の策定によりましてさらにそれが促進されるものと認識してございます。
#44
○緒方靖夫君 今御答弁いただきましたけれども、やはり大変おくれていると思うんです。
 例えば東京の場合、荒川のことを言われましたけれども、江戸川、隅田川の地域、これは洪水時、河川水位よりも低い位置にあって水害を受けやすい地理的条件にあるわけで、したがって、これらの地域への対策が非常に大事だと思います。あるいはちょっと離れたところでも鶴見川、そうしたところでの対策等々もあると思います。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、法改正を受けて、東京都でもハザードマップの公表が早急に整備されるように積極的な御指導、御支援をお願いしたいと思います。
#45
○国務大臣(扇千景君) 今、緒方先生の御質問がありますように、私どもはこのハザードマップというものを、洪水のハザードマップを見ている人と見ていない人、今まで統計をとってみましたけれども、ハザードマップを見て、いつもこうなんだなと自分の位置あるいは自分の避難計画等々を持っている人は、これは結果でございますけれども、見ている人と見ていない人では避難指示後の避難が約一時間早くできているという。ですから、やっぱりハザードマップを見て、自分の位置と、こうするんだなという覚悟がありますと、一時間違いますとやっぱり人命に大きな私は影響を及ぼすと思っておりますので、こういうデータがある以上は、今回の水防法の改正によりまして、少なくとも、先生がおっしゃいましたような浸水想定区域図が早く作成、公表されまして、市町村が洪水のハザードマップを作成するために必要な基礎的な情報を整備されるように私も推進してまいりたい、そう思っております。
 また現在、作成、公表されております市町村数が九十六にとどまっているんです。これも大変残念なことでございまして、当面、作成が必要な千二百市町村、これは少なくとも洪水のハザードマップの作成が今回進むものと思っておりますので、この改正を機に、今おっしゃいました東京都は当然でございますけれども、そういう地域においてハザードマップがより皆さん方のお目にとまり、また万全を期していただくように今後も推進していきたいと思っております。
#46
○緒方靖夫君 私は、この機会に信濃川河川敷問題について取り上げたいと思います。
 この問題は、田中金脈事件の中で中心的な事件として国会でも長い間にわたって論議されてまいりました。七十三ヘクタールもの土地、これは後楽園球場の五十二個分に当たりますけれども、そこが買い占めの舞台となって、そしてその後、堤防の締め切りによって一等地に生まれ変わりました。今、長岡市に参りますと、その現地に参りますと、この北半分は公共利用として、大学、県立美術館、産業会館、演劇場、ホール、ふるさとの森として見事な景観を誇っているわけです。
 きょうは、この問題の基本点のみについて絞って質問したいと思います。
 この河川敷というのは、それまで国の土地だったわけですけれども、もちろん建設省の所管だったわけですが、それが一九七七年十一月一日付で建設大臣告示で廃川敷処分を行ったものです。そのときに国会論議が盛り上がりまして、河川局長による事前協議制がつくられました。建設省自身がしっかりとこの土地の利用計画に関して関与していくという責務を担ったものであります。そうした意味で、事は時間がたったから重要性が薄れたなどという性質のものではないと思います。
 この事前協議制がとられているのは、前提として、当事者である長岡市長と室町産業の覚書があったと思うわけですが、そこで局長に確認したいと思います。覚書についてどのような位置づけをされているのか、覚書が取り交わされたのは一九七七年、この時点と比べても今も同等の位置づけを持っている、そう思いますけれども、その点確認したいと思います。
#47
○政府参考人(竹村公太郎君) 委員御指摘の信濃川河川敷に関しましてお答え申し上げます。
 信濃川河川敷の土地利用計画につきましては、二十四年前の昭和五十二年九月二十四日に長岡市と室町産業が締結しました信濃川河川敷用地の利用計画及び譲渡に関する覚書で締結されておりまして、そのうちの六条におきまして、室町産業が利用することになる土地については公益性の強いものを主体に計画するとの趣旨に基づきまして、私ども、その後、今御指摘のように国会論議を踏まえまして、河川局長が事前に、長岡市からの事前協議を受けるという趣旨になってございます。
 私ども、その事前協議の内容につきましては、今申し上げましたように、この土地の利用につきましては、公益性の強いものを主体に計画しているかどうかということに関しました観点からの協議を受けているというのは現在でも継続している行政となってございます。
#48
○緒方靖夫君 局長が現在でも継続されているとおっしゃられました。そして、もうこれは言うまでもないわけで、今も答弁にありましたけれども、この覚書の規定によると、第一条には「市民全体の利益を優先しておこなわれるべきもの」とあって、今、局長が言われました、これは第六条になるわけですけれども、公益性の強いものを主体、そういう形で、南半分の土地についての利用もそういうふうに規定されておりますけれども、それは今話されたわけで言うまでもないと思いますけれども、その点も確認したいと思います。
#49
○政府参考人(竹村公太郎君) 長岡市みずからが使っている公共用地のほか、今御指摘の約二分の一の土地でございますが、ここも公益性の強いものということでございまして、私ども、長岡市から、第一回目には昭和五十九年、バスターミナルの事前協議を受けておりまして、私ども同意してございます。そして、第二回目は、平成三年に日赤病院がここに設置されるというような内容の協議を受けておりまして、これも市民の公益性が強いという認識のもとに、日赤病院のゾーニングにつきましても同意しているという内容になってございます。
#50
○緒方靖夫君 公益性の強いものを主体とするという、それが土地利用の方向だということ、そのことを確認したいと思います。今、局長が言われたとおりですね。
 覚書がなぜできたのかというと、もともと一九七四年、田中金脈で国会論議が沸騰して、七五年には参議院で国会決議もされました。そうしたときに、長岡市長と田中角栄氏が面会して、半分公共利用で合意せざるを得なかった、そういう背景があります。この合意を二年後の一九七七年に文書にして残したのが、今、局長も一部引用された覚書になるわけです。
 その間にもう一つ重要な答弁がありました。それは一九七五年十月の三木総理大臣の答弁、いわゆる三木三原則であります。これは、一、暴利を得させない。二、売却は取得価格プラス金利程度。三、利用は公共優先。それがその内容でありますけれども、これは三木三原則と言われているわけですけれども、当然今日も有効であると考えますけれども、大臣、その点間違いありませんね。
#51
○国務大臣(扇千景君) 今御質問のございましたいわゆる信濃川の河川敷問題、これは田中角栄元総理のファミリーの企業だと言われましたいわゆる室町産業株式会社ですか、昭和三十八年から四十年にかけて長岡市内の信濃川河川敷を買収しておりますけれども、その後建設省、これは当時でございますけれども、新築の堤防工事あるいは国道バイパス工事によりまして一等地に変わったことから、その買収が元総理の地位利用による不法なものではないかと、当時の国会あるいは市議会の社会的に関心が高まった問題であることは、今、先生がおっしゃったとおりでございまして、そのために昭和五十年十月三十日、参議院の予算委員会におきまして当時の三木総理大臣は、信濃川河川敷問題に対して、室町産業に暴利を得させたのでは国民が納得しないこと、そのために室町産業が所有する土地を譲渡する場合の価格は原価プラス造成費、それから金利程度とし、土地利用に当たっては公益優先である旨の答弁をされているのは今、緒方先生がおっしゃったとおりでございますけれども、それを具体化するために、今おっしゃいました一九七七年、要するに昭和五十二年の長岡市と室町産業の間で、長岡市が利用する部分は当該土地の北側の部分の半分として、その面積はおおむね二分の一、今申しましたとおりでございます。
 それで、室町産業が利用することになる土地につきましては、公益性の強いものを主体に計画し、すべて事前に長岡市に協議の上同意を得るものとすることを内容とする、今、先生がおっしゃいました信濃川河川敷用地の利用計画及び譲渡に関する覚書、これを締結しております。
 さらに、その確実な実行を図るために、長岡市長と河川局長との間でも河川敷用地の利用計画についての事前協議を行うものと、これは事実でございますし、またその結果、今、局長が半分答えましたけれども、北側の部分に関しましては長岡市に譲渡されるとともに、南側の部分についても長岡の、今申しましたとおり、赤十字病院あるいはバスターミナルなど、公共性の強いものに、あるいは公共性の高いものに利用されておりますし、信濃川河川敷問題につきましては、三木元総理大臣が示されました考え方は国民の納得のいく措置をとると、こういうことでございますので、私もそういうふうに理解しておりますし、当然この考え方は今後も継続するものと認識しております。
#52
○緒方靖夫君 三木総理が当時そういう答弁をされたその背景は、その当時、そしてその間の国会論議の経過が示していると思います。一九七四年、この年に田中金脈問題で最大の疑惑問題として大きな議論がなされました。特に、参議院において集中審議、現地調査が行われ、三木総理による疑惑残さぬ解決をとの答弁、さらに参議院本会議における決議まで行われ、二人の農民による民事裁判提訴が行われ、九七年の最高裁まで二十年間もの係争となりました。その関係で、七十三ヘクタールの土地の半分を公共利用するとの合意ができ、約十年がかりで見事な整備をなし遂げてきたという経過です。残り半分の土地が田中ファミリーの企業の手にあり、この利用計画について長岡市長及び河川局長の事前協議制となってきた。今、大臣が詳細に述べられたとおり、これが経過だと思います。
 だから、一九九七年四月に長岡市長は、南半分の利用について公共利用に限りなく近づけた考え方と述べたことは当然だと思うんです。もし民間施設をつくるとか、あるいは民間企業の施設をつくるというならば、その際の売却も時価にならざるを得ないし、坪五百円で買った土地が、今大体坪五十万円ですから、千倍です。そういうふうになっているわけですから、ここでは河川局長が今日の有効性があると認められた覚書、それからまた今、大臣が引き続き、そして今後も有効だと述べられたその三木三原則、私はそれに反していくと思うんですね、もし民間利用とか民間施設ということになっていったならば。
 そのことは非常に今、大臣が、そしてまた局長が述べられた経過からして非常に明確なことだと思いますけれども、改めて大臣にその点、私はこの原則に沿って進められることが非常に重要だと思いますけれども、その点、お伺いいたします。
#53
○国務大臣(扇千景君) 今、緒方先生がおっしゃいますように、当時の長岡市長と河川局長の覚書、それは今も有効であるし今後もと私お答えしましたように、もしもそういうことであるのであれば、私は今の、五百円のものが五十万というのは初めて聞きましたけれども、もしもそういうことであるのであれば覚書違反ということになりますし、河川局長からも現段階ではそういう情報は一つも聞いておりませんし、これは長岡市長も、当時からおかわりになっているかもしれませんけれども、これは国会の中できちんと覚書をしていらっしゃいますので、これは今でも生きていると思いますので、何らかのことがあれば私は報告を受けるか、あるいはもしもそういうことがあるのであれば情報も流れるだろうと思っておりますので、現段階では今の覚書どおり守られている、そういうふうに信じておりますし、またそのように守っていきたいと思っています。
#54
○緒方靖夫君 国会議決や三木総理の答弁に代表される国会論議の全過程、これは信濃川河川敷に代表される田中金脈疑惑は許されない、適切な措置を行う、そうしたものであって、こうした認識の上に非常に明確な合意が行われているわけで、今、大臣がおっしゃられましたように、それに沿って処理されるということが極めて重要だと思います。その点で、今後この合意がしっかりと守られるように大臣の監督、御指導をお願いしたいと思います。大臣、もしあればで結構ですが。
#55
○国務大臣(扇千景君) これだけの国会の中で明確に御答弁をされ、過去の経緯があるものを、全く知らないうちにということがあってはならないと思いますし、またあるはずもないと私も思っております。今後も守っていきたいと思っています。
#56
○緒方靖夫君 次に、気象業務法改正法に関連して質問いたします。
 気象庁の重要な業務の一つであります地震予知のための観測活動、そこでの南関東地域での地震予知体制についてお伺いいたします。
 中央防災会議で南関東地域におけるマグニチュード七程度の地震の発生については切迫性を有すると発表されて久しいわけですけれども、南関東地域で想定される地震の原因は、プレートの動きによるものと活断層によるものの二つがあります。特に東京二十三区のような建物が密集した都市部で活断層の発見と観測はどのように進められているんでしょうか。簡潔にお願いします。
#57
○政府参考人(今村努君) 今御質問の都市部における活断層の発見と観測体制の点につきまして御説明申し上げます。
 御承知のとおり、全国には約二千程度の活断層があるとされておりますが、このうち特に活動が社会的、経済的に大きな影響があると考えられている九十八断層帯につきまして現在調査を進めております。このうち、南関東地域には九断層帯が存在しているというふうに聞いておりまして、それを今調査を進めているところでございます。
 文部科学省では、地方公共団体に対しまして交付金を交付し、平成七年度より全国の詳細な活断層調査を実施しているところでございまして、これを政府の地震調査委員会におきまして、調査結果を踏まえました活動履歴、将来の活動の可能性を含めた総合的な評価を進めております。現在までに九十八のうち八十八の断層の調査に着手、七十四断層帯については一通り調査が終了いたしております。南関東地域の九断層帯につきましてはほぼ調査が終了し、このうち三断層帯につきましては評価を公表したところでございまして、平成十六年度までには全体を終了することを目標に今取り進めているところでございます。
 また、観測体制につきましては、全国に分布する活断層による地震も……
#58
○緒方靖夫君 二十三区でお願いします。簡潔にやってください。
#59
○政府参考人(今村努君) 二十三区内には、これら九十八断層帯に該当する活断層は確認されておりません。東京都に存在する活断層は九十八のうち一断層帯というふうに承知いたしております。
#60
○緒方靖夫君 二十三区でのお尋ねをしたわけですけれども、技術上いろんな方法を使ってもなかなか二十三区では難しいというそういうお話があります。
 私は専門家に伺ったわけですけれども、南関東では防災科学技術研究所が深井戸による観測点を三千メートル級で四カ所、二千メートル級で十四カ所設けているといいます。また、我が党が阪神大震災直後の九五年三月に、当時の高崎参議院議員が運輸委員会でこれらよりも規模が小さな五百メートル級の深井戸観測点も有効だと、そういうことを述べて、それらが大都市の観測強化のために設置、またその増加が行われてきたという経過があります。
 九五年補正から、深さ百メートルの基盤的調査観測施設が防災科学技術研究所所管のもとで二十キロ間隔に設置されることになって、二〇〇〇年度末までに五百二十カ所新たに設置されております。しかし、地震発生が切迫していると言われている南関東地域では、この間にふやされたのはわずか十カ所、もともとあったものと足しても五十一カ所と不十分だと思います。
 ここで紹介したものは文部科学省の管轄でありますけれども、各省庁がよく連携して、あらゆる知見を集めて大都市部での地震予知観測体制を一層促進していく、このことは非常に大事だと思いますけれども、その点、大臣いかがでしょうか。
#61
○国務大臣(扇千景君) これだけ日本全土が地震列島だと言われる中で地震予知くらい難しいものはないとされておりますし、また地震というものが、今までいろんなデータもありますけれども、特に昨今、東海地震、皆さんが関心を寄せていらっしゃいますけれども、少なくとも約百年から百五十年間隔でいろんなことが起こってまいりました。そういう経験からしましても、あらゆるデータを集めてより皆さん方に、異常な地殻の隆起とかあらゆるものを測定するというのは当然私どもに課せられた大きな役割でございます。
 東海地震以外につきましても、私はぜひこの地震予知というもの、今、気象庁長官も来ておりますけれども、気象庁が全国百八十カ所に地震の震源を算出するための地震計、約六百カ所に各震度を測定するための震度計、地震計と震度計は別でございますけれども、それを設置しておりますので、少なくとも国土地理院あるいは海上保安庁水路部におきましても必要な観測機器を設置しておりますので、私はやっぱりこの設置したものから迅速に情報を収集してより早く国民の皆さん方に、自治体あるいは大学の研究機関におきましてもこの情報を提供しておりますので、なるべく早くそういう処置をして国民の皆さんに、全自治体が整備した地震計のデータを収集して、そしてまたそれを逆に気象庁のデータと合わせて震度の情報として発表しておるところでございますけれども、先ほども御質問がございましたけれども、森本先生おっしゃいましたように、よりわかりやすく、より迅速に知らせるようにというお話でございましたので、あらゆる処置を講じてそういう処置をとっていきたいと思っております。
#62
○緒方靖夫君 最後に、大臣に改めてお伺いしたいんですけれども、実際の観測施設については南関東地域では後退している、後退すらしているという問題があります。
 例えば、気象庁が提出いたしました九三年七月末現在、つまり阪神大震災前の南関東地域の観測施設数を現在と比較すると、検潮施設が四カ所、海底地震計が一ユニット四カ所で変わらず、地殻変動連続観測点については十六カ所あったものが十五カ所と一カ所減となっております。
 これではやはり私は、実態が停滞か後退ということになるわけで、国土交通省みずから努力するとともに、ぜひ大臣のイニシアチブで関係省庁とも協議していただいて、南関東地域における地震予知観測体制を抜本的に強化していく、そういう方向を進めていただきたい、このことを心から要望したいと思います。
#63
○国務大臣(扇千景君) 今、先生が関東地区は減っているではないかということを、私も今この表を一緒に見させていただいておりますけれども、少なくともこの観測地点そのものが減ったのではなくて、厳密に東海地域はないけれども、東海地域の観測、監視用としての範囲を周辺の広い範囲にこれを拡大していったということでございまして、観測の強化地域の周辺に限ってカウントする方法ということになったためにこれはマイナス二になっておりますけれども、地殻変動の連続観測につきましては、観測点数そのものが減ったのではないというふうに御認識賜りたいし、また南関東の一地点を東海監視用として使用するようにしたために南関東の観測地点がマイナス一となっている、まあ一つ減ったからということではございませんけれども、より広域にこの南関東地震の予知をしたいということでふやしたということも御理解賜りたいと思います。
 ただ、何をしても万全ということはございませんけれども、今後はその地殻活動がどのような過程を経て地震の発生に至るかの調査、そして二つ目には各地域における地殻変動の状況を把握するための観測システムの開発、そして三つ目、最後でございますけれども、地殻活動の推移を予測するためのシミュレーション手法の開発、これの早期実用化に向けて頑張っていきたいと思いますので、先生方にもぜひこの結果が出ましたら御協力賜って、各地方自治体と連携していきたいと思っております。
#64
○緒方靖夫君 やはり一層強化、横並びあるいは停滞ではなくて、一層強化ということをお願いして、質問を終わります。
#65
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 大臣、一日も早い回復を願っています。
 水防法の一部を改正する法律案について質問をいたします。防災計画及び浸水想定区域についての住民への周知についてお伺いをいたします。
 大河川の破堤の頻度は減少する一方で、中小河川における外水はんらんや内水はんらんによる浸水被害は一向に減っておりません。特に、都市地域においては、都市機能の麻痺や地下空間の浸水被害など、都市型災害としての課題が顕在化しています。高齢者や身体障害者といった災害時要援護者の援護など、その対策が極めて重要になっていると思いますし、今回の法改正で浸水想定区域を公表すること、市町村地域防災計画で洪水予報の伝達方法、それから避難場所その他について定め、住民に周知が必要だと考えておりますが、どのようにするのか、その見解をお伺いいたします。
#66
○政府参考人(竹村公太郎君) 洪水時の住民への周知というのは大変重要な課題でございまして、今回の東海豪雨におきましてもさまざまな、その後、私ども及び大学の各研究者が住民の中に入って、どういう情報が欲しかったか、どういう情報が必要だったかというようなことを調査してございます。
 このようなことで、例えば具体的に申しますと、ある住民の方は、避難場所が川向こうに設定されていて、とても川向こうに行けなかったとか、一度避難場所へ行って、その避難場所が今度は水につかってきたのでもう一度移動しなきゃいけなかった、非常に危険を感じた、さまざまな私ども貴重な意見を現在入手しつつございます。このようなことが二度とあってはいけませんので、私ども的確な浸水想定区域の情報をお渡しし、それに基づいて、各市町村長がその浸水想定区域に基づいて避難ルート、避難場所を的確に住民にお知らせできるような体制がこの水防法改正からスタートすると認識してございます。
 具体的にはさまざまな点がございますが、この水防法改正からスタートして、私ども住民に対する情報提供に行政として本腰を入れていくというきっかけになるかと認識してございます。
#67
○渕上貞雄君 よろしくお願い申し上げておきます。
 次に、ハザードマップについてお伺いいたします。洪水ハザードマップの作成、公表は水害防止上極めて有効な施策であると考えて、促進が期待をされております
 そこで四点お伺いいたします。
 まず第一点目は、自主的に洪水ハザードマップを作成、公表している自治体はどの程度ございますか。二つ目に、洪水ハザードマップの作成、公表に要する費用、予算はどのようになっていますか。三つ目は、洪水ハザードマップの作成、公表している自治体に対してどのような支援をしておりますか。四点目は、今回の制度化により、国は都道府県、市町村にどのような支援策をとる予定でございますか。お伺いいたします。
#68
○政府参考人(竹村公太郎君) 四点についてお答え申し上げます。
 現在、自主的に公表しているのが、筑後川水系の久留米市を初めとしまして直轄河川の八十八市町村、知事管理の河川につきましては八市町村、合わせて全国で九十六市町村にとどまってございます。私ども、これが全国的に展開、水防法が改正されて展開されるとなると、約二千近い市町村でハザードマップが必要かと現在想定してございます。
 これまで、ハザードマップの市町村との役割分担でございますが、私どもがその地域ごとにどのような浸水深、つまり洪水になったときどのような水深になるのか。ここは五十センチで済むのか、一メーターになってしまうのかというような想定浸水区域をきちんとお渡しするのが私どもの役目でございます。そうしますと、それを受け取った市町村は、想定浸水区域がわかりますと、ここは一メーター沈むのか、または五十センチで済むのかということが明確になりますので、それぞれの浸水に応じた避難ルート、避難箇所が極めて容易に判断できるという状態になってまいります。
 私どもの浸水想定区域は出すのが非常に時間と労力がかかります。この浸水想定区域をお示しすれば、市町村がそれに基づく避難ルート、避難場所を設定するのはそれほど難しい作業ではないのではないかと認識してございます。
 さて、最後に、私どもと市町村との連携でございますが、これらのハザードマップを市町村が策定した暁には、私ども国も最大限の支援をしまして、このハザードマップが住民や国民に知れ渡るような最大限の努力、ホームページの利用、広報紙等、またさまざまな配布の機会をとらえて国民、住民に配布していきたいと考えてございます。
#69
○渕上貞雄君 次に、地下空間の水害についてお伺いをいたします。
 平成十一年、河川のはんらんにより、先ほどもお話ありましたが、博多の地下街で水害がございました。都市の中小河川などに起因する浸水は、大河川と異なり降雨から浸水までの時間が短いため、より迅速な情報伝達が求められております。特に、最近の地下街への浸水被害の状況にその対策の必要性が指摘をされておりますし、今回の法改正では、市町村防災会議は浸水想定区域内に地下街その他の施設がある場合は利用者の洪水時の円滑かつ迅速な避難が確保されるよう洪水予報の伝達方法を定めるとされていますが、地下空間の利用や従業員の安全確保のため、具体的にどのような対策を講じようとしているのですか。
 地下空間の浸水は人命にかかわる深刻な被害になる可能性が高いため、その対策として浸水対策防止計画の作成や浸水防止のための防水板設置等について設計指針等の検討が必要ではないかと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
#70
○政府参考人(竹村公太郎君) 二点御質問がございました。
 まず第一点目の、地下空間におきますいわゆる地下空間管理者への情報伝達をどうするのかという御質問でございます。水防法の改正に基づきまして、市町村の地域防災計画では地下空間管理者に情報伝達しろということになりますが、具体的に申しますと、平成十一年六月の御笠川のはんらんによりまして、福岡県、福岡市は非常に大きな認識を持ちまして、現在、福岡県と福岡市と博多駅周辺地区の天神周辺地区の地下空間管理者によります研究会を発足してございます。この研究会におきまして、どうやって利用者及び従業員を安全に避難させるか、そのためにはどういうインフラまたは装備が要るのか、またどういう情報が要るのかということを関係者で現在議論をしております。
 この水防法が改正された暁には、現在この県、市、そして地下空間管理者が議論している内容が具体的に提示され、そして福岡市からの地下空間管理者への情報伝達が確立されていくと私ども認識してございます。
 二点目のハードな話、御質問でございますが、浸水防止施設の設計指針等につきましてどういう状況かというお尋ねでございますが、現在、この設計指針につきましては、地下空間の設計を行う場合には浸水対策のガイドラインを策定すべく河川局と都市・地域整備局、住宅局が連携しまして、平成十三年、ことしですが、二月から慶応大学の塚越先生を委員長とします地下空間における浸水対策検討委員会を設置して検討している最中でございます。具体的に、地下の入り口のマウンドアップの方法、またはいざとなったときの止水板の設置などのハードな設計設備につきまして現在検討してございます。
 なお、現在、日本政策投資銀行の地下鉄・地下街等に設置する防水壁等の浸水防止施設の整備事業で政策融資の対象となっているところでございます。今後とも、具体的にさまざまな施設設計のガイドラインを設計し、各地下管理者の安全の貢献に果たしていきたいと考えてございます。
#71
○渕上貞雄君 なお一層の努力をひとつ期待を申し上げておきます。
 次に、気象業務法の一部を改正する法律案について御質問申し上げます。
 気象測器の検定有効期間の延長について御質問いたします。気象業務法の一部を改正する法律案では、気象観測に用いる器具、装置についての検定有効期間を見直すものですが、その説明の中で、気象機器の精度の向上にかんがみ、検定の有効期間を見直すと言われております。しかし、幾ら精度が向上いたしましても、機器の故障というのは必ずあるわけですから、交通運輸の現場では安全輸送を確保する上で天候に左右されるところが大変多いわけであります。特に、風速や雨量計測などは交通機関にとっては非常に大切な情報であり、事業者みずからが計測器を設置して安全の確保に努めております。これらの計測器の検定有効期間を、原則有効期間を設けなくなることは安全への不安を高めることにもなりますし、安全への考え方として、故障が発生するということを前提にした保守点検を行うことが何よりも大切だと考えますが、その見解はいかがでございましょうか。
#72
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 御質問は、検定期間の延長の問題とそれから保守点検のあり方についてだと理解しております。
 まず、有効期間の延長の考え方でございますが、先生御指摘のとおり、気象測器の精度が向上しておりまして、原則といたしましてはこれを、検定の有効期間については設けないこととしてございますが、ただ、長期間の使用によります部品の摩耗だとか材料の劣化等が避けられない種類の測器もございます。例えば、先生御指摘のように、風車型風速計だとか転倒ます型雨量計だとか、こういうものは可動部を持ってございますので、今後も適切な有効期間の設定は必要ではないかと考えてございます。
 また、保守点検は、先ほど御指摘のとおり、大変観測の維持という観点で重要でございまして、気象庁では、気象測器の設置環境だとか保守点検に関するマニュアルを作成いたしまして、気象庁以外の者が行います気象観測が適切に行われますよう必要な助言を行っております。
 先生御指摘のように、鉄道事業者との間では鉄道気象連絡会という定期的な会合を持ってございまして、これらのマニュアルの趣旨を御理解いただくよう、また鉄道事業者等から御要望があった場合、私どものノウハウを提供する等の適切な保守点検が行われるよう努力しているところでございます。
#73
○渕上貞雄君 終わります。
#74
○戸田邦司君 私は、本日の二法案については質問はございません。
 先日の倉庫業法の審議の中で、大臣が島袋委員の質問に答えまして、先ほども戸田先生から民間にするべきではないかと、もう終わったのではないかというお話をいただきましたけれどもという御答弁がございました。私の当日の質問は、そういう誤解があるといけませんので最初に、私は、この法案は改めるべきところを改めて、ほどよくできた法案であると思っております、したがって、賛成ですとは言わなかったですが、最後に私は賛成しております。
 そこで、幾つかの議論として、一つは、小泉大臣、常日ごろよく言っておられますように、民間のことは民間に任せるべきではないかということを突き詰めていきますと、この法案が要らなくなるということではありませんかと。それから、大ざっぱに言いますと、基準に合致しているかどうか。これは通るときに基準合致の審査がございますが、こういったことについては、昨今のやり方では民間に委任するということをやっておりますが、いかがでしょうかと。
 それから最後に、税法上の特例措置、例えば償却などにつきまして、租税特別措置法の上で特定の業種について細かくそういうことを決めるのはもう廃止したらどうですかと。そういうような特例をやめてしまうということではなくて、そういうようなことの大方をのみ込んだ上での一般ルール化、一般的にそういうことを容認するということをしてはいかがでしょうかという議論をさせていただきました。
 したがいまして、誤解があるといけませんので、私は、倉庫業法には賛成でありましたし、現時点で考えると、この法案はほどほどによくでき上がっていたという論旨で質問させていただいたということを申し上げさせていただきたいと思います。
 以上です。
#75
○国務大臣(扇千景君) 戸田先生が過日、前回の倉庫業法の改正案に関しまして、賛成のお立場で今回の改正の必要性について御質問をいただきましたけれども、先生の御指摘どおり、国土交通省としましても、少なくとも倉庫業法自体は維持することが現段階では必要であると、そのように申しましたことに御賛同いただきましてありがとうございました。
 また重ねて、倉庫業、不特定多数の者が財産である品物をお預かりしているということを申しましたとおり、少なくとも物流の中核及び結節点に位置する重要かつ公益的な機能を有している事業でございますので、少なくとも、このための倉庫業者の適切な運営を確保して円滑な物流を実現することは極めて重要なことは今さら言うまでもございません。あの当時も先生に御指摘をいただきました。
 また、倉庫業者におかれましては、申しましたけれども、八四%が中小企業と、こうなっておりますので、少なくとも私は、いたずらに規制緩和は過当競争をあおるだけになってしまってもいけないし、また、これらの経営基盤の脆弱な中小企業に深刻な影響を与えかねないということも現段階では心配もしておりますので、そういう意味では、今回の規制緩和に当たりましても、倉庫業法自体は堅持しながら、倉庫業の参入許可制を登録制に改めるということによって、私は、料金の事前届け出制を廃止することにあわせて、新たに事業改善命令制度を創設したというのは先生が御賛同いただいた大きな理由であろうと思いますので、今後とも、この倉庫業法の適切な運用によりまして、倉庫業の適正な運用の確保ということも図っていきたいと思いますし、利用者の利益を保護するということでも今後も見守っていきたいと思いますので、御賛同賜りましてありがとう存じました。
#76
○戸田邦司君 御所見ありがとうございました。どうかそういうようなことで運用なさっていただければと思います。
 以上です。
#77
○島袋宗康君 扇大臣、私からも一日も早い御回復をお祈りしております。
 平成十二年十二月十九日の河川審議会答申、「今後の水災防止の在り方について」の中で、「水災防止活動を効果的に行うためには、河川管理者等の観測する雨量、水位情報、水防管理者が把握する水防活動状況、現場の水防団による河川、堤防の目視情報、さらに地域住民から通報される被災情報、救助要請等の様々な情報をリアルタイムで受け入れて整理、提供するシステムの構築が必要である。」というふうに提言されておりますけれども、このことについて、現在どのような対策がとられているか、お伺いいたします。
#78
○政府参考人(竹村公太郎君) 今、委員御指摘の河川審議会によります情報共有ネットワークの構築の必要性につきまして、私ども、その答申を受けまして、河川の情報を幅広く一般の国民に共有してもらう、そしていざと、緊急時には迅速に的確に避難していただく、そのための情報化社会におきますさまざまなツール、手法を利用しまして、情報を提供していこうという努力を現在してございます。
 具体的に申しますと、国が管理する雨量、水位計のリアルタイムの河川情報につきまして、iモード、そしてインターネットを利用する国民へのサービスを六月一日から行ったところでございます。iモードは順調に動いておりますが、インターネットにおきましては私どもの想像以上にアクセスが多くありまして、八千程度を予定しておったんですが、二万という大変多くのアクセスが参りましたので、私ども、六月二十日を目途に二万四千というキャパシティーに上げようということで、現在鋭意努力をしてございます。
 このようなことで、試行錯誤の部分がございますが、国民に対してさまざまなツールを利用して情報を提供していくという努力をこれからも懸命に続けていきたいと考えてございます。
#79
○島袋宗康君 当初が八千であったのを二万というふうなことでありますけれども、最終的には二万四千で、今報告がありましたように、それでとどめる、あるいはとどまるというふうな想定で考えてよろしいでしょうか。
#80
○政府参考人(竹村公太郎君) 私ども、実は試行錯誤でございまして、公表して国民がこれほどインターネットで河川情報にアクセスするということは想定していなかったというのが本当でございます。
 幸いなことに、これはオープンのときでございまして、雨も降ってございませんでした。実際、雨が降って洪水になったときにどのような状況になるのか、各地域ごとによってどうなるのかということを、さまざまこれから試行錯誤していかなきゃいけないと考えてございます。これから、この一年間をスタートとしまして、それぞれの地域でのアクセスの数字等を利用しながら、その容量について逐次増強していきたいと考えてございます。
#81
○島袋宗康君 情報共有ネットワークは、洪水予報指定河川百八水系、百九十二河川のすべてにおいて整備されるべきであると思いますけれども、この辺についてどういうふうにお考えになっておられるか。
#82
○政府参考人(竹村公太郎君) 委員御指摘のように、すべての河川で情報を共有化するということは最終目標で重要なことだと認識してございます。
 当面、私ども、過去に、気象庁と私どもが国が洪水予警報していた河川を重点とした情報提供システムを構築しているわけでございますが、今後は都道府県の知事が管理する洪水予警報する河川におきます情報の共有ネットワークシステムを逐次構築していきたいと考えてございます。
 なお、もう既にある情報、例えば具体的に申しますと雨量レーダーという私どもがブロック単位で持っている大きな情報システムがございますが、そのようなものは一キロメーターメッシュで雨量の強度等がわかりますので、今もう既にすぐお渡しできる、また共有できるものは、さまざまなツールを使って、そのブロック単位で住民に知らせていくべく努力をしていきたいと考えてございます。
#83
○島袋宗康君 前述の河川審議会答申、「今後の水災防止の在り方について」においては、「水災防止活動に必要となる河川情報等については、」「一元的に扱う高度な機関を育成していくことが望ましい。」と述べております。
 この点についてどういうふうなお考えなのか、お伺いいたします。
#84
○政府参考人(竹村公太郎君) 河川情報を一元的に扱う機関としましては、私ども、昭和五十七年七月の長崎水害、このときは死者、行方不明四百十九人という大災害を生じたわけでございますが、この災害を受けまして情報の提供の重要性ということを認識しまして、昭和六十年四月に財団法人河川情報センターという財団法人を設置いたしました。この財団法人河川情報センターは、自治体や水防管理団体に河川の情報を提供するとともに、さまざまな河川情報に関する技術開発を担当する組織でございまして、レーダー雨量計や光ファイバー等を利用した河川情報提供のための最新技術の開発に取り組んできましたし、これからも取り組んでいくところでございます。
 今後、ツールがインターネット、iモード等ますます高度化されますので、この河川情報センターが新しい情報化時代に応じた、国民にわかりやすい情報を提供できるように、これからも情報のネットワークについて構築に努めてまいる所存でございます。
#85
○島袋宗康君 被災地域が広範囲に及ぶ場合の、自治体を越えた広域応援体制の整備については現在どのような状況になっているのか、お伺いいたします。
#86
○政府参考人(竹村公太郎君) 広域的な応援体制につきまして、特に私ども所管の水害時につきましての応援体制を御紹介させていただきます。
 具体的に申します。昨年九月の東海豪雨におきましては、中部地建いわゆる中部地方建設局の管内に集中的に雨が降ったわけでございますが、その周辺の近畿、中国、四国はそれほど大きな雨ではございませんでした。そのため、それぞれの今言った三地建のポンプ車、計二十台を名古屋に集結させまして、国管理の庄内川のみならず、新川、天白川等の県の管理する河川におきましても九月十二日から十四日にかけて排水活動を行いました。
 また、愛知県が管理する新川の堤防の閉め切りの応急復旧工法の指導のため、私どもの本省の人間を現地へ派遣し、指導し、建設省土木研究所の災害の専門家を派遣すると。全国的な、広域的な技術的、人的支援を実施、繰り広げてございます。
 これからも、私ども広域的な観点から、国土交通省の地方整備局になっても各地の応援体制に万全を期していきたいと考えてございます。
#87
○島袋宗康君 先ほどもお尋ねがあったかと思いますけれども、都市地下街や地下鉄等の地下施設における水災予防対策の現状はどのようになっているのか、その辺についてお伺いいたします。
#88
○政府参考人(竹村公太郎君) 地下空間に対する現状の対策について、ソフトとハードの点についてお答えします。
 ソフトに関しましては、不特定多数の方々が安全に迅速に避難できるよう、地下空間の利用者、県、市町村そして河川管理者がスムーズな情報伝達、情報の共有化をするべく、それぞれのブロックで協議会を設け、検討会を進めていきたいと考えてございます。もう既にそれが実際動いているという事例が福岡県でございます。また、東京都でもございます。
 また、ハードにつきましては、地下空間の浸水防止のための設計指針につきまして、地下空間の設計を行う場合のガイドラインを国土交通省の中の河川局、都市局、住宅局等が連携しまして委員会を設けまして、学識経験者による委員会がその浸水対策の設計指針のガイドラインをつくっていただくべく、現在検討を行っている最中でございます。
 このように、私ども本法案の改正後、早急にソフト及びハードの面から安全な地下空間となるよう、浸水に対して安全になるよう、万全に体制を組んでいく所存でございます。
#89
○島袋宗康君 気象業務法の問題について質問いたしたいと思います。
 現在の気象観測技術の水準では、気象の長期予報で集中豪雨の発生を予知することは可能なのかどうなのか、その辺についてお伺いします。
#90
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 長期予報は、一カ月先あるいは三カ月先などの平均的な気象の状態を予測するものでありまして、いわば地球規模の大気の流れを対象としております。これに対しまして、集中豪雨をもたらします気象現象の規模は極めて小さいために、長期予報の中での予測は困難であります。
 私ども気象庁では、毎日行っております天気予報、これは低気圧や前線など集中豪雨をもたらします活発な雨雲の動向を観測、予測するものでございますので、集中豪雨等の予測情報については、毎日の天気予報や注意報、警報等、防災気象情報を活用いたしましてその発生についてお知らせしたいと考えてございます。
 なお、気象庁では、集中豪雨の要因であります湿った空気の流れについて連続的に把握する新たな観測システムを平成十三年四月から運用してございます。全国二十五カ所でウインドプロファイラーという上空の風をはかるシステムを開始したところでございます。また、本年三月にはスーパーコンピューターを新たに新設いたしました。これは、従来のスーパーコンピューターの約二十倍の計算能力を持つものでございます。このスーパーコンピューターを活用しまして、大雨の予測に関しましては、格子点間隔が十キロメートルという極めて詳細な大気の状態を把握、解析、予測することが可能になりましたので、東海豪雨等の集中豪雨等の予測精度の向上について、かなり私どもとしては改善が図られるのではないかというふうに考えているところでございます。
#91
○島袋宗康君 ついでにお聞きしておきますけれども、台風銀座と言われている沖縄地方において、そういった気象情報の長期予報とかあるいは豪雨の問題、いろんな気象条件は本土とちょっと異なるようなものがあると思いますけれども、その辺の台風情報等についてどういうふうな対策がとられているのか、その辺についてお伺いしておきたいと思います。
#92
○政府参考人(山本孝二君) 台風情報についてでございますが、先ほど申し上げましたスーパーコンピューターの導入によりまして、私ども気象庁では、四十八時間先の進路予報から七十二時間先まで、三日先までの進路予報をことしから行うこととしております。また、台風の強さ、これは雨の降り方あるいは風の吹き方に大変重要でございますので、この台風の強さの予報についても世界で初めてことしから実施するということでございます。
 また、沖縄地方を襲います台風については、気象衛星「ひまわり」の観測が極めて重要でございまして、その観測について現在しっかりやっておりまして、このスーパーコンピューターによる解析とあわせまして適切な情報の発表に努めてまいりたいと考えております。
#93
○島袋宗康君 平成十二年九月十日からの愛知県における秋雨前線豪雨災害の被害額は合計で八千五百億円と試算されているようでありますけれども、一度自然災害が発生した場合には莫大な金額の損害をこうむることになりますので、災害予防対策にこそ万全を期すべきであるというふうに思います。
 本年度の水災害予防対策関連予算はどのようになっておるのか、お聞きします。
#94
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃいましたように、一たび水害がございますと甚大な被害が出てまいります。我が国におきましても、先生御存じのとおり、約一割の面積を占める洪水はんらん区域というものがございまして、そこに五割もの人口が集中しているというこの日本の地形、そしてまた、一たび河川がはんらんいたしますと、大変急な勢いでもって、水の勢いが急激に災害に対して起こってまいりますので、そういう意味では大変脆弱な国土構造になっているというのは先生も御存じのとおりでございますけれども、平成十二年度におきまして、東海豪雨の際に愛知県のみで、先生が今おっしゃったように八千六百億円余りの被害が出ました。また、史上これは五番目に大きい一兆二千億円もの被害が全国で記録されておりまして、そういう意味では本当に災害の対策、依然として重要であると考えております。
 また、先生が今御質問になりましたように、平成十三年度の河川局全体の事業費というものは二兆一千八十二億でございますけれども、そのうち国費は約一兆二千七百五十三億円でございます。そのためにも、今回の予算の伸びの中で、特に東海豪雨の発生しました愛知県には一・二四倍の事業予算をつけております。また、三宅島の噴火に遭いました東京都に対しましては一・一六倍の事業補助をいたしておりますので、これで万全ということはございませんけれども、少なくとも我が国のこの災害列島と言われるものに対して、まず予知をすることが万全でございますし、あらゆる手段を通じて皆さん方の生命、財産を守ることに国土交通省全力を挙げていきたいと思っております。
#95
○島袋宗康君 終わります。
#96
○委員長(今泉昭君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次両案の採決に入ります。
 まず、気象業務法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#97
○委員長(今泉昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、水防法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#98
○委員長(今泉昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#100
○委員長(今泉昭君) 次に、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
#101
○国務大臣(扇千景君) ただいま議題となりました旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 JR各社につきましては、累次の閣議決定により、「できる限り早期に純民間会社とする」ことが求められております。JR各社のうち、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社のJR本州三社につきましては、昭和六十二年四月の国鉄分割・民営化による発足以降、安定的に経常黒字を計上し、順調な経営を続けております。また、平成五年十月には東日本旅客鉄道株式会社、平成八年十月には西日本旅客鉄道株式会社、平成九年十月には東海旅客鉄道株式会社が、それぞれ株式の上場を果たしており、株価も堅調に推移しているところでございます。このような状況から、JR本州三社については純民間会社とするための条件が整ったと言える状況にあります。
 他方、JR各社につきましては、一般の民営鉄道とは異なり、国鉄改革の中で誕生したという経緯があります。例えば、国鉄改革において、国鉄の長期債務の大半を日本国有鉄道清算事業団に承継させた上で、国鉄の鉄道のネットワークを極力維持しつつJR各社とも健全な経営が行えるよう事業用資産の承継等を行ったほか、運賃、線路使用料等においてJR各社間の協力・連携体制がとられた等の経緯があります。こうした国鉄改革の趣旨にのっとった事業運営については、これまで旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の枠組みの中で確保してきたところでありますが、純民間会社とするJRについても引き続き確保していく必要があります。
 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社のJR本州三社を特殊会社として規制している旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の適用対象から除外し、これらの会社の財務、人事、事業計画等の面において一層自主的かつ責任のある経営体制の確立を図ることとしております。
 第二に、国土交通大臣は、国鉄改革の経緯を踏まえ、JR各社間の連携及び協力の確保、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向等を踏まえた路線の適切な維持等に関する事項について、適用除外されるJR本州三社が事業運営上踏まえるべき指針を策定し、必要がある場合には指導、助言を行うことができることとし、さらに正当な理由がなくて指針に反する事業運営を行う場合には勧告、命令を行うことができることとしております。
 なお、JR本州三社の株式のうち未売却分については、この法律の施行後、株式市場の動向等を踏まえ、順次売却してまいりたいと考えております。
 以上がこの法律案を提案する理由でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#102
○委員長(今泉昭君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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