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2001/03/15 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 厚生労働委員会 第2号
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2001/03/15 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 厚生労働委員会 第2号

#1
第151回国会 厚生労働委員会 第2号
平成十三年三月十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月七日
    辞任         補欠選任   
     木俣 佳丈君     齋藤  勁君
 二月八日
    辞任         補欠選任   
     齋藤  勁君     木俣 佳丈君
 二月十四日
    辞任         補欠選任   
     川橋 幸子君     小林  元君
     木俣 佳丈君     羽田雄一郎君
 二月十五日
    辞任         補欠選任   
     小林  元君     川橋 幸子君
     羽田雄一郎君     木俣 佳丈君
 二月二十二日
    辞任         補欠選任   
     南野知惠子君     橋本 聖子君
 二月二十三日
    辞任         補欠選任   
     橋本 聖子君     南野知惠子君
 二月二十六日
    辞任         補欠選任   
     長谷川 清君     吉田 之久君
 二月二十七日
    辞任         補欠選任   
     吉田 之久君     長谷川 清君
 三月八日
  委員堂本暁子君は公職選挙法第九十条により
  退職者となった。
 三月十四日
    辞任         補欠選任   
     松崎 俊久君     櫻井  充君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中島 眞人君
    理 事
                亀谷 博昭君
                斉藤 滋宣君
                柳田  稔君
                沢 たまき君
                井上 美代君
    委 員
                阿部 正俊君
                大島 慶久君
                狩野  安君
                釜本 邦茂君
                田浦  直君
                鶴保 庸介君
                南野知惠子君
                川橋 幸子君
                櫻井  充君
                長谷川 清君
                浜四津敏子君
                山本  保君
                小池  晃君
                大脇 雅子君
                西川きよし君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  増田 敏男君
       厚生労働副大臣  桝屋 敬悟君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       奥山 茂彦君
       厚生労働大臣政
       務官       田浦  直君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       神田 裕二君
       防衛庁長官官房
       長        守屋 武昌君
       金融庁監督局長  高木 祥吉君
       法務省入国管理
       局長       中尾  巧君
       文部科学省高等
       教育局長     工藤 智規君
       厚生労働大臣官
       房長       戸苅 利和君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   木村 政之君
       厚生労働省医政
       局長       伊藤 雅治君
       厚生労働省労働
       基準局長     日比  徹君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   酒井 英幸君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (厚生労働行政の基本施策に関する件)
 (平成十三年度厚生労働省関係予算に関する件
 )
 (派遣委員の報告)
 (財団法人ケーエスデー中小企業経営者福祉事
 業団問題に関する件)

    ─────────────
#2
○委員長(中島眞人君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨十四日、松崎俊久君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(中島眞人君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきまして、社会保障及び労働問題等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(中島眞人君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣参事官神田裕二君、防衛庁長官官房長守屋武昌君、金融庁監督局長高木祥吉君、法務省入国管理局長中尾巧君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、厚生労働大臣官房長戸苅利和君、厚生労働大臣官房総括審議官木村政之君、厚生労働省医政局長伊藤雅治君、厚生労働省労働基準局長日比徹君及び厚生労働省職業能力開発局長酒井英幸君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(中島眞人君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。
 まず、厚生労働行政の基本施策について、厚生労働大臣から所信を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。
#8
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働大臣の坂口でございます。
 厚生労働委員会の御審議に先立ちまして、厚生労働行政についての所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。
 中央省庁の再編という歴史的な改革の一環として厚生労働省が新たに発足をし、人の誕生から雇用、老後の保障まで、国民生活に安心と活力をもたらす政策を総合的かつ一体的に展開する体制が整いました。初代の厚生労働大臣として、国民の皆様に厚生労働省が発足してよかったと実感していただけるよう、私自身が先頭に立って厚生労働行政の推進に全力を尽くしてまいります。
 まず初めに、KSD問題につきましては、旧労働省がこれまで数次にわたり指導を行ってきたところでありますが、今般このような事態に至ったことは極めて遺憾であり、結果として指導が十分に徹底していなかったことを深く反省しております。今後は、公益法人KSDについて、過去の責任を明確にした上で、公益法人として適切な運営が図られるよう厳正に指導してまいります。さらに、今回の事態を踏まえ、所管の公益法人がこのような不祥事を起こすことのないよう指導監督体制を強化したところであり、公益法人に対する厳正な指導監督を徹底していく決意であります。
 さて、我が国の経済社会システムが急速な少子高齢化などにより大きく変貌を遂げようとしている中、国民生活の礎である社会保障制度を将来にわたって安定的かつ効率的なものとして再構築することが急務となっております。
 昨年十月末、社会保障構造の在り方について考える有識者会議から御提言をいただき、これを受けて、政府、与党連携のもと、政府・与党社会保障改革協議会が発足いたしました。今後、三月末を目途に改革の理念や基本的考え方を明らかにする大綱を取りまとめるとともに、これに基づき具体的推進方策を協議していくこととしております。
 特に、国民の老後を支える基本となる年金制度が将来にわたり安定的に運営できるようにすることが必要であり、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引き上げを早期に実施すべく、安定した財源の確保の方策とあわせて検討を進めてまいります。
 また、公的年金を土台としつつ、国民の自助努力を支援する仕組みを整備するため、確定給付型の企業年金について受給権保護を図りつつ、統一的制度を創設するための確定給付企業年金法案を今国会に提出したところであり、継続審議中の確定拠出年金法案とあわせて一日も早い成立をお願いいたします。
 あわせて、現下の社会経済情勢を考慮し、平成十三年度の年金額を引き下げないための物価スライド特例法案を提出したほか、被用者年金制度の再編成の一環として、農林漁業団体職員共済年金を厚生年金保険に統合するための法案を提出することとしております。
 医療保険財政については、急速な高齢化の進展や近年の経済の低迷などにより、待ったなしの極めて厳しい状況となっております。平成十四年度には高齢者医療制度などの改革を実現するため、来年の通常国会に所要の法案を提出できるよう全力を尽くしてまいります。
 介護保険につきましては、関係者の皆様方の御努力により大きな混乱なく実施されているところでありますが、今後とも、制度の円滑な実施に努めるとともに、現場の皆様方の声を大切にして、よりよい制度へと育ててまいります。
 一方、我が国経済社会の活力を維持するためには、社会保障制度の再構築とあわせて、高齢者が長年培ってきた知識と経験を生かしてできる限り働き続けることのできる環境を築いていく必要があります。このため、六十五歳までの雇用を確保できるよう定年の引き上げ等を促進するとともに、年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けて検討を進めてまいります。
 少子化への対応につきましては、働きながら子供を産み育てやすい雇用環境を整備するための育児・介護休業法の改正法案を今国会に提出したところであります。さらに、一昨年末に策定しました少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランに基づき、保育サービスや児童手当の充実など総合的な少子化対策の一層の推進に努めるとともに、児童虐待の防止対策に取り組んでまいります。
 現下の雇用失業情勢につきましては、完全失業率が高水準で推移するなど依然として厳しい状況にありますが、新規求人は、増加幅は若干縮小してきたものの、主要な産業で増加を続けております。この求人の増加傾向を雇用の確実な回復に結びつけるため、IT分野など今後成長が見込まれる新たな産業に必要な人材を育成するとともに、官民連携した雇用情報提供機能の充実を図るなど引き続きミスマッチの解消対策に取り組んでまいります。
 また、経済・産業構造が大きく転換する中で、労働者の円滑な再就職を促進し、職業生活の全期間を通じてその職業の安定を図っていくことが必要であります。このため、在職中からの計画的な再就職援助、労働者の自発的な職業能力開発の推進等を図ることを内容とする雇用対策法等の改正法案を今国会に提出したところであります。
 さらに、個々の労働者と事業主との間の紛争の増加に対応し、これら個別的労働関係紛争の簡易迅速な解決を図るため、都道府県労働局長による助言、指導や紛争調整委員会によるあっせん等を内容とする所要の法案を提出したところであります。
 国民の健康と安全を守ることは、厚生労働省の基本的な使命の一つであります。このため、メディカル・フロンティア戦略を推進するとともに、生活習慣病、結核、C型肝炎などの問題にも積極的に取り組むほか、医療提供体制の確立、医療安全対策の総合的推進、HIV感染事件等を踏まえた医薬品・医療用具・食品の安全性の確保などにも的確に取り組んでまいります。
 また、職場における安全と働く人たちの健康確保に努めるとともに、今国会に提出している時短促進法の一部改正法に基づく労働時間短縮の推進、長期休暇制度の普及等に取り組んでまいります。
 さらに、高齢者に対するインフルエンザの予防接種を推進するための予防接種法の改正法案を今国会に提出したところであり、安全な水道水の安定供給を図るための水道法の改正法案についても提出したいと考えております。
 このほか、障害者施策につきましては、ノーマライゼーションの理念に基づき、障害者プランや障害者雇用対策の着実な推進を図るとともに、障害のあることを理由として一律に免許を与えないことなどを定める欠格条項を見直す法律案を今国会に提出することとしております。
 援護行政につきましては、遺族年金の額の引き上げや戦傷病者等の妻に対する特別給付金制度の改善を行う改正法案を提出しており、中国残留邦人に対する援護施策や遺骨収集の充実などにも取り組んでまいります。
 これらの施策に加え、職場における男女均等取り扱いの徹底、利用者本位の社会福祉制度の確立、国立病院・療養所の再編成などを着実に実施するとともに、WHO、ILO等の枠組みを利用した国際的合意の形成や感染症対策等を初めとする国際協力にも積極的に取り組んでまいります。
 また、国民生活の保障・向上と雇用の安定を図るためには、政労使の一致協力した取り組みが必要であり、良好な労使関係の維持・発展、政労使の意思疎通の促進に努めてまいります。
 以上、当面する厚生労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。私は、これらの重要な課題に対し、統合のメリットを十分に生かし、施策の融合化や事業間の連携を図りつつ、全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、委員長を初め皆様の一層の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#9
○委員長(中島眞人君) 次に、平成十三年度厚生労働省関係予算について説明を聴取いたします。増田厚生労働副大臣。
#10
○副大臣(増田敏男君) 厚生労働副大臣の増田でございます。
 委員各位の御理解と御協力を得ながら厚生労働行政の推進に尽くしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、お手元の資料に基づきまして、平成十三年度厚生労働省関係予算案の概要について御説明申し上げます。
 まず、平成十三年度の厚生労働省所管一般会計予算の規模は、総額十八兆四百二十一億円、対前年度七千七百七十六億円、四・五%の増加となっております。
 平成十三年度の厚生労働省予算案は、地域の子育て支援機能の強化を初め、厚生行政と労働行政の施策の融合化を推進するとともに、メディカル・フロンティア戦略、IT化のための職業能力開発等、当面の施策課題に対応するという考え方のもとに編成したところであります。
 続きまして、予算の主要事項について御説明申し上げます。
 第一は、一ページから五ページにかけての、豊かで活力ある長寿社会に向けた総合的戦略の推進です。働き盛りの国民の二大死因であるがん及び心筋梗塞、要介護状態の大きな原因である脳卒中、痴呆及び骨折について、地域医療との連携を重視しつつ、先端的科学の研究を重点的に振興するとともに、その成果を活用し、予防と治療成績を向上させるため、メディカル・フロンティア戦略を総合的に推進してまいります。
 第二は、六ページから十一ページにかけての、国民が安心してかかれる医療の確保等です。総合的な医療安全対策を推進し、医療に対する安心・信頼の確保に努めるとともに、医療提供体制の整備に取り組んでまいります。また、生活習慣の改善による健康寿命の延伸を目標に健康日本21を推進してまいります。
 第三は、十二ページから十四ページにかけての、雇用対策の積極的推進です。経済・産業構造の転換に対応し、中長期的に雇用の安定を図るため、円滑な労働移動を支援するとともに、中小企業や新規・成長分野における新たな雇用機会の創出とミスマッチの解消に向けた雇用対策を推進してまいります。
 第四は、十五ページから十七ページにかけての、一人一人のキャリア形成を支援し、能力を発揮できる社会の実現です。労働者の自発的な職業能力開発を促進するために、個人ごとのキャリア形成を支援するシステムを整備するとともに、労働者のIT化対応を目指した総合的な職業能力開発施策を推進してまいります。
 第五は、十八ページから二十二ページにかけての、安心して子供を産み育て、意欲を持って働くことのできる社会づくりの推進です。新エンゼルプランの着実な推進など子育て支援策を総合的に講じるとともに、家庭と仕事の両立支援策を推進してまいります。また、職場における男女の均等な機会及び待遇の確保対策、児童虐待の防止対策などの強化を図ることとしております。
 第六は、二十三ページから二十四ページにかけての、活力ある高齢社会の実現です。本格的な高齢社会の到来を目前に控え、高齢者の知識、経験を生かした雇用就業機会を確保するとともに、高齢者の社会参加の支援など総合的な施策を推進してまいります。また、国民年金等につきましては、現下の社会経済情勢にかんがみ、物価スライドの特例措置を講じ、年金の支給額を前年同額とすることとしております。
 第七は、二十五ページから二十六ページにかけての、介護保険及び介護関連対策です。介護保険制度を着実に実施し、介護サービスの基盤整備、質の確保に取り組むとともに、介護予防・生活支援対策を推進してまいります。
 第八は、二十七ページから二十八ページにかけての、安心・快適な日常生活のための環境づくりです。医薬品等の安全性確保や薬物乱用防止に取り組むとともに、食品の安全性確保、シックハウス対策等に取り組んでまいります。
 第九は、二十九ページから三十一ページにかけての、安心して働ける環境づくりです。働き方の複雑化など社会経済の変化に対応して、簡易迅速な個別的労使紛争処理システムの整備、労働条件の確保など労働者が安心して働くことのできる環境を整備するとともに、労働者の安全と健康を確保するための施策を推進してまいります。
 第十は、三十二ページから三十五ページにかけての、障害者の福祉・雇用施策の推進です。障害者の自立と社会参加を推進するため、障害者プランを着実に推進し、保健福祉施策及び雇用就業施策を充実いたします。また、人材確保対策など福祉サービスの基盤整備を行うとともに、地域福祉の推進に取り組んでまいります。
 第十一は、三十六ページから三十七ページにかけての、国際社会への積極的貢献です。世界保健機関や国際労働機関等の国際的活動を支援するとともに、人づくりを通じた途上国支援を推進してまいります。
 第十二は、三十八ページから三十九ページにかけての、その他の主要施策です。厚生科学研究等を推進するほか、生活衛生関係営業対策、戦傷病者・戦没者遺族等の援護、中国残留邦人等の支援、原爆被爆者の援護など諸施策を推進してまいります。
 以上、主な内容について御説明しましたが、お手元の資料のうち、特別会計予算案の概要につきましては説明を省略させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
#11
○委員長(中島眞人君) 以上で所信及び予算の説明の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 この際、桝屋厚生労働副大臣、奥山厚生労働大臣政務官及び田浦厚生労働大臣政務官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。桝屋厚生労働副大臣。
#12
○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生労働副大臣の桝屋でございます。
 中島委員長さんを初め、理事、委員の皆様の御指導をいただきながら、坂口大臣のもと、厚生労働行政の推進に尽くしてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
#13
○委員長(中島眞人君) 続いて、奥山厚生労働大臣政務官。
#14
○大臣政務官(奥山茂彦君) おはようございます。厚生労働大臣政務官を仰せつかりました奥山でございます。
 大臣、副大臣からもるるお話もございましたように、健康日本21、そしてまた長寿で健康な社会づくりに努めて頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。
#15
○委員長(中島眞人君) 続いて、田浦厚生労働大臣政務官。
#16
○大臣政務官(田浦直君) 厚生労働大臣政務官を拝命いたしました参議院議員の田浦直でございます。どうぞよろしく御指導のほどお願いいたします。
    ─────────────
#17
○委員長(中島眞人君) 次に、先般、国民福祉委員会が行いました委員派遣につきまして、本委員会の調査の参考に資するため、報告を聴取いたします。柳田稔君。
#18
○柳田稔君 先般実施されました国民福祉委員会における委員派遣につきまして御報告申し上げます。
 去る一月十六日から十七日までの二日間、中島委員長、沢理事、入澤委員、堀委員、井上委員、清水委員、堂本委員及び私、柳田の計八名により、長野県及び山梨県の高齢者医療及び介護保険の実施状況等に関する実情を調査してまいりました。
 まず、長野県について御報告いたします。
 長野県は、高齢化率では二一・二%と全国より十年程度先行している状況にあり、平均寿命は男性が全国第一位、女性が全国第三位でありますが、老人医療費及び平均在院日数は全国で最下位という状況でありまして、全国的に注目されております。
 一日目は、まず茅野市役所におきまして、福祉二十一ビーナスプラン・茅野市地域福祉計画の説明を聴取いたしました。
 同プランは、一人ひとりが主役となり「共に生きる」ことができるまち、生涯にわたって健やかに安心して暮らせるまちなど四つの理念に基づき、生活圏を五つに階層化して、保健・医療・福祉の連携・一体化を促進しております。主として、市民、民間主導、行政支援によるパートナーシップのまちづくりに取り組んでいる状況につきまして説明を受けました。
 次に、諏訪中央病院を視察いたしました。
 諏訪中央病院は、病床数三百六十六、職員数四百六十五人で、茅野市、原村及び諏訪市による一部事務組合として設置されておりますが、予防からリハビリまでの一貫した医療を担う、地域に密着した医療を実践する、救急医療・高度医療を担う、といった医療目標のもと、すぐれた成果を上げております。同病院におきましては、長野県が日本で医療費が一番安く、平均在院日数も短い理由として、高齢者の社会参加と保健指導員の役割を重視していること、在宅医療を可能にする条件が整っていることなどの説明を受けました。
 次に、二日目に訪れました山梨県について御報告いたします。
 山梨県は、「県民主役の県政」を基本に、県民すべてが山梨県に生まれてよかった、山梨県に住んでよかったと実感できるよう「山梨幸住県計画」に基づき、各般にわたる政策を積極的に展開しております。
 初めに、山梨県から同県の高齢者医療及び介護保険の施行後の状況等について説明を聴取いたしました。同県の昨年四月の六十五歳以上の高齢者は十七万二千人、高齢化率は一九・一%で、全国より四年程度高齢化が進んでおり、これに対応して「健やかでやさしさあふれる社会づくり」の着実な推進を図るため、「長寿社会への対応」「社会福祉の充実」「医療の充実」「健康づくり」の四つの項目ごとに各般の事業を実施しております。
 次いで、竜王町総合保健福祉センターを視察いたしました。同施設は、町民の健康づくりと各種保健福祉サービスを推進するための総合拠点施設で、在宅介護支援センター、保健センター及びデイサービスセンターから成り、乳児から高齢者まで市民が健康で心豊かに暮らしていける施設として利用されております。
 次に、特別養護老人ホーム「寿ノ家」を訪問いたしました。寿ノ家では、山梨県の介護保険制度の実施状況につきまして、保険者、医師会、看護協会、介護保険施設、事業者等の関係者代表の方々と率直かつ有益な意見交換を行うことができました。
 さらに、老人保健施設「甲州ケアホーム」を視察いたしました。同施設は、リハビリテーションの理念に基づき、医療と福祉と家庭を結ぶ甲州リハビリテーショングループの中核であり、地域の拠点施設として重要な役割を果たしております。
 以上が今回の調査の概要でありますが、今回の調査を通じて、いずれの訪問先におきましても担当者と率直な意見交換を行うとともに、高齢者、身体障害者の方々の看護、介護等を行っている担当者の方々の御努力と熱意に触れることができました。
 今回の調査に当たりまして特段の御配慮をいただきました長野県、山梨県及び訪問先の関係者の方々に心から御礼申し上げ、私の派遣報告を終わらせていただきます。
    ─────────────
#19
○委員長(中島眞人君) 次に、財団法人ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団問題に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#20
○斉藤滋宣君 おはようございます。自由民主党の斉藤滋宣でございます。
 きょうは大臣が大変日程が立て込んでいるようでございますので、簡潔に質問いたしますので簡潔に御答弁いただければ大変ありがたいと思います。
 きのう、三月十四日、KSD等による接待並びにその調査結果及び処分について発表がなされました。この調査結果及び処分についてですけれども、その調査の方法、そしてまたその結果、処分の内容等につきまして官房長から御説明いただきたいと思います。
#21
○政府参考人(戸苅利和君) 御質問の調査でございますが、対象者につきましては、過去十年間、平成三年から平成十二年まで、この間に事務次官の職にあった者、それからKSD、アイム・ジャパン及びKGSを所管いたします局長、審議官、それから課室長の職にあった者、合計四十五名を対象といたしました。
 次に、調査内容でございますが、まず国家公務員倫理法が施行されました平成十二年四月以降を最重点といたしまして、次に労働省職員倫理規程が施行されました平成九年一月から平成十二年三月までの間を重点としつつ、それ以前の期間も含めまして十年間にわたりKSDあるいは厚生労働省所管のKSD関連公益法人の関係者との間で会食、ゴルフ等の事実関係を把握すべく、可能な限りの調査をいたしたところでございます。
 具体的な方法といたしましては、まず調査対象者から申告を求めました。それを踏まえまして、各人の申告内容の食い違いを相互確認いたし、さらに回数の多い者につきましては個別の面談を行いました。さらに、確認のために、相手方でございますKSD等にも問い合わせを行ったところであります。こういったことで事実関係の確認に努めたところであります。しかしながら、手帳類が残っていない者も多く、また過去にさかのぼるほど記憶があいまいになり精度が落ちるといった制約がございましたが、可能な限り厳正な事実関係の確認に努めたところでございます。
 この結果、これらの団体から接待を受ける等の国家公務員として適切を欠く行為があったことが判明いたしました。国家公務員として適切を欠く行為があった者については厳正な処分を行い、厚生労働省としてのけじめをつけることといたしたところでございます。今後も、必要な調査の実施等によりまして新たに具体的な事実が判明した場合には、改めて厳正な措置を講ずることといたしたいというふうに考えておるところでございます。
 調査の結果でございますが、調査対象者四十五名のうち二十一名が接待等を受けていたということが明らかになりました。
 個々に見ますと、会食等につきましては八回程度、ゴルフにつきましては三ないし四回程度といったものが最も多い回数でございました。接待等の大半は平成九年一月一日の労働省職員倫理規程の施行前のものであります。施行後は大幅に減少いたしております。また、平成十二年四月の国家公務員倫理法施行後はゼロという状況になってございます。また、これらの接待等につきましては、国会議員からの誘いにより出席し、結果としてKSD等関係者と同席することとなった者が大部分でございまして、KSD等関係者から誘われて直接に会食に出席した者は少ないという状況でございました。
 以上のような調査結果に基づきまして、昨日、厳正な処分を行ったところでございます。その内容につきましては、国家公務員法上の懲戒処分であります戒告が一名、矯正措置であります訓告が二名、厳重注意が五名でございます。
 また、既に退職しております者につきまして二名が処分相当でございましたが、既に退職しているために処分ができないところでございます。両名からは、俸給月額の二〇%、一カ月分を自主的に国庫に寄附したいとの申し出があったところでございます。
 以上でございます。
#22
○斉藤滋宣君 大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この調査結果について大臣はどのようにお考えになられているか、所感をお伺いしたいと思います。
#23
○国務大臣(坂口力君) ただいま官房長からお話を申し上げましたとおりの結果を私も聞きまして、これだけ社会で大きく騒がれた問題でございますだけに、やはりここは厳しく対応をしなければならないという私も結論になったわけでございます。
 今回の調査によりまして、KSD及びその関連の法人から接待を受けるなど旧労働省幹部職員に、先ほどもありましたように国家公務員として適切を欠く行為があったことが明らかになったわけでありまして、厚生労働省を代表しております大臣として、国民の皆さん方にまことにこれは申しわけなかった、おわびを心から申し上げた次第でございまして、かくなりました上はこれから仕事によって、二度と再びこういうことが起こらないようにしながら、そして仕事の面でこの償いをしていく、それ以外にないだろうというふうに思っている次第でございます。
#24
○斉藤滋宣君 調査結果の、そういうことを言うとおしかりを受けるかもしれませんけれども、調査が厳密に行われたということでありますけれども、それを信じていただけるかどうかわかりませんが、その調査結果を踏まえて今回の処分ということでありますけれども、中には、いわゆる旧労働省の職員倫理規程前に国会議員に誘われて食事をした、一回しかしていない、行ってみたらたまたまKSDの方がおられたというような方も中には処分されている方もおられると思うんですね。そういう方は、ちょっと私にすると気の毒な感じもしないでもないんですけれども。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、この倫理規程前の方たちが大分多く食事を複数回重ねたとかゴルフを複数回やったということで処分されていますけれども、この処分の軽重といいますか、それはどのような基準で決められたのか、そしてまたこの処分の内容ですね、これが厳正に行われたのかどうか、その辺は大臣はどのようにお考えになっていますでしょうか。
#25
○国務大臣(坂口力君) そこは厳正に行わせていただいたというふうに思っております。
 平成九年一月一日、旧労働省としましての倫理規程をつくったわけでございますが、しかしその前にも労働省としましては倫理規程がなかったわけではございませんで、前回の不祥事以降、規程もあったわけでございます。改めて九年の一月一日につくり直したわけでございますが、その以前の方につきましても、一回限りで処分をしているということはございません。回を重ねている職員に対しては、やはりそこは処分の対象にすべきではないかというふうに考えましたのが我々幹部の間の一致した意見でございました。
 職員の皆さんが政治家から誘われるということはこれはよくあることでございますし、そのこと自体を余り厳しく言うつもりはないわけでございますが、しかし、そのときにやはり関係をしている団体の方が常にお見えになるというようなことがあります場合に、そのときにそれをどう判断するかというのはやはり職員の人にも問われることだろうというふうに思います。
 二回、三回そういうことが続いておりますうちに、やはりこれは遠慮をすべきことは遠慮をすべきではないかということをはっきり言っていただくのがやはり職員、とりわけ幹部の人たちの判断でなければならないという私たちの考え方でございます。
#26
○斉藤滋宣君 今、大臣のお言葉の中にもありましたけれども、確かに八九年、例のリクルート事件のとき以後、いわゆる関係業者等の会食だとかゴルフをしてはならないという通達が出されたわけでありますけれども、それから今約十年たちまして、また大変残念な処分をしなければならない事態になりました。
 これからは、やはり先ほどもちょっとお言葉の中に触れられておりましたけれども、厚生労働省として旧労働省を受け継いできているわけでありますから、やはり国民の信頼回復に向けて今後どのようにこういうことを繰り返さないようにしていこうとされるのか、やはり国民の信頼回復に向けて大臣がどういうことに今後基本的に取り組んでいかれるおつもりなのか、その取り組み方針について、大臣の所感をお伺いしたいと思います。
#27
○国務大臣(坂口力君) 大変重要な御指摘をいただいているというふうに思っております。
 一つは、特に旧労働省の方はいろいろの公益法人を抱えておりますが、現在、旧労働省、旧厚生省、両方合わせまして千二百ぐらいでございますか、千二百幾つかの公益法人を抱えているわけでございます。当時でございますと、旧労働省は六百二十一の公益法人を抱えていたわけでございますが、しかしそれに対する指導監督というのは、それぞれの局、課におきましてそれぞれの仕事をしながらそのことに対しても対応してきたということでありまして、特別に専門にそれを担当する人というのは一人もいなかったというふうなこともございました。
 そういうこともございましたので、ここはもう千二百からの公益法人を抱えているということになれば、やはり専門にその人たちを指導監督する人たちもきちっとしなければいけないんだろうというので、五名の専門官を置きまして、そして三年に一度の検査というのをこれができるようにしていきたいというので、そこを一つは整備をさせていただいたところでございます。この整備をさせていただきながら、今後二度と再びこういうことが起こらないように注意をしていかなければなりませんし、そのことが国民の皆さん方に対して一つはおこたえをする道になるだろうというふうに思っております。
 しかし、それも大事でございますが、信頼を回復いたしますためには、厚生労働省は国民の皆さん方と非常に接点の多い省でございますから、国民の皆さん方の信頼を得るためには、大変接点の多い仕事の中身において、今までよりもさらに一層努力をして国民の皆さん方におこたえをしていくということ以外にないのではないかという思いで、今、幹部の皆さんにもそういうことを申し上げているところでございます。
#28
○斉藤滋宣君 時間がありませんので次に移りたいと思います。
 KSD豊明会の問題でありますけれども、今まで私ども豊明会の政治献金の財源についていろんな委員会で議論してまいりましたけれども、私どもが今まで旧労働省から説明を受けておりましたのは、豊明会の会員の会費収入で政治献金が賄われてきたという説明をずっと受けてまいりました。ところが、先般の衆議院、参議院の予算委員会のこの問題に関する大臣答弁をお聞きしますと、会費でもって政治献金が賄われてきたということに対しまして強い疑念を持たざるを得ないという答弁があったかと思います。
 旧労働省と大臣答弁の中にかなりの食い違いがあるように私は聞こえたわけでありますけれども、今、厚生労働省としては、KSD豊明会の政治献金の原資は一体どこにあったというふうにお考えになっておられるのか。今までの説明どおりなのか、もしくは説明と違って強い疑念を持たなきゃならぬというふうに思っておられるのか、御説明いただきたいと思います。
#29
○政府参考人(日比徹君) ただいまお尋ねの点は、KSD豊明会の政治資金報告書にも記載されている政治献金、その財源の問題であろうと思いますが、従来、豊明会の政治献金につきましては、豊明会の収入というのは実はKSDからの補助金と会員負担金等の自前収入、大きく分けて二種類ございますが、従来、KSDからは政治献金については自前収入を充てていたとの説明を聞いてまいったということを申し上げてまいりました。
 その点につきまして、豊明会の書類として収支計算書というものを昨年時点で入手いたしておりましたが、その収支計算書だけを見ますと、会員負担金の使途については必ずしも定かではございませんが、会員負担金という名称から見ますと、その名称どおり、まさに何かの行事ごとの負担をするために出しているものというようなことは推測されますけれども、具体的な事情がそれ以上必ずしもわかるわけではないというようなことでございました。
 ただ、本年になりまして、平成十一年度のKSD豊明会の事業予算書案と称するといいますか、そのような資料のコピーを入手いたしまして、その資料を見ますと、豊明会事業につきまして、その支出予算の部のイベントと申しましょうか行事といいましょうか、それぞれイベントごとに会員負担金が充当されるという趣旨の記載がございます。具体的には、イベントごとに補助金が幾ら幾ら、会員負担金が幾ら幾らと書いてございまして、その会員負担金の合計をいたしますと豊明会の収入の部に上がっておる会員負担金の額と一致する、そういうものがございましたので、会員負担金のすべてはそういう福利厚生にかかわる行事、イベント等に充てていると推測するのが当然であろうという、そういう資料でございました。
 そこで、従来の会員負担金等の自前収入から政治献金を行っているとのKSDの説明について強い疑いを持たざるを得ないと認識するに至ったところでございます。
 ただ、私ども、しかと断定するに至っておりませんのは、予算書案というものではなくて、きちんと成立した予算書そして決算書を見ていく必要があろうかと思いますが、これらの資料は現在私ども見ることができない状態、すなわち押収されておりまして確認することができない状態であることから、断定することは避けさせていただいて、強い疑いを持たざるを得ないという認識に現在至っておるところでございます。
#30
○斉藤滋宣君 通告した質問、まだあるわけですけれども、またの機会にさせていただきます。
 時間が来ましたので質問を終わりたいと思います。
#31
○鶴保庸介君 保守党の鶴保ですが、引き続きKSD問題について質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど斉藤議員の方からもおっしゃっておられましたとおり、当委員会でこうした質問をするのは、これからの再発防止がまず第一義であります。先ほど来大臣も、いろいろと残念である、またこれからに向けて頑張りたいという決意の表明をされました。その意味においては、私はもう過去のことは過去のこと、過去のことにしてはいけませんが、そのことを教訓にしてこれからどうするのかということに重点を置いて質問をしたいというふうに思っております。
 まず、その経緯を見ておりますと一つ疑問に思うことがあります。労働省がKSDに対して何度か指導を行ってきたという説明がありました。ありましたけれども、そもそも初めて指導したのは平成五年ですかね、一体どういうことがきっかけであったか、お伺いしたいと思うんですが。
#32
○政府参考人(日比徹君) 平成五年の問題でございますが、実は平成四年に公益法人の指導監督に関する通達を定め直しておりまして、そこで立入検査等をできるだけやろうということで、翌平成五年にまず立入検査を行ったということでございます。
 平成五年、その立入検査の結果で給付金の支給事務について不適切な点等があり、その点についての指導を行ったということでございます。
#33
○鶴保庸介君 その立入検査は定期的なものであったというふうに理解をしていいんですか。定期的なものをやっているうちにわかってきたというふうに理解をしていいんですか。
#34
○政府参考人(日比徹君) 公益法人の検査につきまして、当時、三年に一度程度検査をするという労働省の中の定めがございましたが、労働基準局関係は、大変残念なことでございますが、定期的に検査しておるという実態にはございませんでした。
#35
○鶴保庸介君 そうすれば、マスコミ等で報道されておることとちょっと私は腑に落ちないことがあります。
 最初にその立入検査をしたことがきっかけで問題が発覚したというふうな意味のことをおっしゃいました。もし立入検査をしてそのことが発覚したというのであれば、三年に一度の内規というのがまず厳然としてあるわけですから、少なくとも三年に一回ぐらいは入ってしかるべきだというふうに思うんです。ところが、一連の報道を見ておりますと、三年に一度はなかなかできなかった、人員の問題があった、そんなに余裕がなかったというふうなコメントが労働省の方からも出ておるというふうに聞いております。この辺、どういうふうにお考えですか。
#36
○政府参考人(日比徹君) 平成五年以降昨年に至るまでの経過といたしまして、平成五年には先ほど申し上げたようなことでございましたが、その後、私どもとしては、定期的に来る各種報告書等の点検を行い、その点検の際、あるいは寄附行為の変更の案件も時に参りますので、そういう際に必要な点検等を行って指導をしてきたという経過でございます。
 なお、立入検査そのものは、まさに平成五年以来昨年五月に行うまで七年間たっておりまして、この点は深く反省いたしておりますが、その途中過程におきましては、平成六年なり平成八、九年、あるいは平成十年というようなことで何度かの指導を行ってきてはおったところでございます。
#37
○鶴保庸介君 非常に答弁を聞いておって苦しそうだなと御同情申し上げたいぐらいな気がいたしてきたんです。
 確かに深く反省をされておられるということでありますから、少なくとも最初に立入検査をして問題が起こったというのであれば、その財団なり法人についてはウオッチするのが当然の義務だろうと私は思います。本当に今後に生かしていただきたいというふうに思うんです。
 そこで、そういう再発防止に対して、やはり国民感情として非常に私は危惧を覚えるんだということをまず申し上げておきたいと思います。
 したがって、再発防止のためには、先ほどの話でもございましたとおり、再発防止のための十分な仕組みづくりを急がねばならぬ、何としても早くしなければならぬと。指導を何回も何回もやってきたけれども、聞いてくれなかったということです。指導に従わせるためにこれからどんなふうに労働省は考えておられるのか。
 また、一度立入検査をしたきりになっておられる、そしてそのことについて指導をされた、じゃ、その指導が実際に改善されたかどうかをもう一度調べる必要だってあったと思うんですね。そういう改善状況についてはどれだけ把握されておられたか、お聞きをしておきたいんですが。
#38
○政府参考人(日比徹君) KSDの従来の指導についての改善状況でございますが、先ほども申し上げました事務処理の問題その他改善を見たものはございますが、最近時点で非常に大きな問題となっております例えば先ほども申し上げました豊明会からの政治献金問題、いわゆるKSDからの補助金の使途問題等については、残念ながら累次の指導にかかわらず改善を見るに至らず、昨年の秋を迎えたところでございます。
 改善状況につきましては、改善勧告なり指導書を出したりあるいは口頭指導等をした後、逆の意味の報告書を出させたりしてその状況を確認いたしてきたつもりでございましたが、改善したとする報告が来たものについても残念ながら十分な改善がなかった事項もございまして、その点も今後十分注意いたしまして、その点の工夫もつけてまいりたいと思っております。
#39
○鶴保庸介君 大臣。
#40
○国務大臣(坂口力君) 一言だけちょっとつけ加えさせていただきたいと思いますが、先ほど先生が御指摘をいただきました五年三月の立入検査というのは、これは、こういう今起こっておりますようなことで立入検査をしたわけではなくて、いわゆる業務内容、共済などの業務内容にいろいろの点があるというのでこのときには立入検査をさせていただいたというふうに聞いております。それはそれで改善点も実はあったわけでございますが、その当時、今指摘されておりますようなことは何ら問題になっていないときでありましたので、業務内容についての指摘に終わっていたと。
 それで、現在の例えば政治献金の問題でありますとか、あるいはものつくり大学でありますとかというようなことにつきましての問題は、平成八年、九年、この辺のところから徐々にまた話が出てきたということでございまして、そのときには、八年、九年あたりのところは口頭指導というのをやってきた。
 しかし、いろいろの人の投書等もあったりいたしまして、平成十年に、そうは言うけれども多くの政治献金が行われているとか、あるいはいろいろのことを言われる人があったものでございますから、しかしその人はKSDとの関係が非常にそのスムーズにいっていない、対立する立場の人でありましたために、一方的にその人の言うことばかりを聞くのもいかがなものかという気持ちもあったんだろうというふうに思いますが、しかしそういう話があって、しかし平成十年には、何とかひとつこれはもうちゃんと一遍しなきゃいけないというので、もう一遍また一から指導をし直した。それで十一年にはちゃんとしますという約束を十年にはやった。
 ところが、十一年になりましても実際それができなかったというので、十二年にもうこれはいけないというので再び立入検査をしたという、そういう経緯であったというふうに私はずっとこう見まして認識をいたしております。
 ちょっと余計でございましたけれども、加えさせていただきました。
#41
○鶴保庸介君 大臣が言われたことは今報道等でも出ておりますが、そのとおりだろうと思うんですね。最初に立入検査をしたから問題点が出てきた、そのときは今回のような問題点といいますか、そういう大きな問題になると予測はされておられなかったんだろうと思います。
 しかし、大きな問題になったから初めてこういうことになったのでありまして、問題がないことをそのまま見過ごしていたんでいいんだろうかと、じゃほかの団体、組織について立入検査は何のためにやっておるんだというのが私は国民感情の一般感情だろうと思うんですね。
 今、局長おっしゃいました、注意をしてこれからやっていくと、注意をしますから許してくださいと。それじゃ私は納得できないと思います。これからどんなふうに変えて、それにはこういう効果を私たちは期待をしているからやりたいんだという話をぜひやっぱりしていただかないと、これは納得できません。
 それから、私はこの委員会ではそういう議論、労働省の皆さんを責めるための委員会じゃありません。今の法制度上この程度のことしか限度としてできないんですということがあれば、ぜひそれもおっしゃっていただいていいと思うんですよ。そういうところから議論が始まるんじゃないですか。
 ぜひ、その辺の事情をもう一度踏まえて、どんなふうにやり方を変えていくのか、どういう決意でいらっしゃるのか、その辺をお話しください。
#42
○政府参考人(木村政之君) 厚生労働省所管の公益法人に対します管理監督につきましては、KSDに対する指導が十分徹底していなかったことを十分反省いたしまして、深く反省をいたしまして、今回のような不祥事が再び起こることのないよう、厚生労働省として所管するすべての公益法人に対する指導監督の徹底に努めることとしているところでございます。
 具体的には、まず第一に統一的かつ効果的な指導監督を推進するための省内連絡会議の設置、二つ目には公益法人担当職員の専門性を高めるための担当者研修の実施、三つ目には公益法人の検査要領を全面的に見直し詳細なチェックリストを活用しつつ少なくとも三年に一回の立入検査を実施する、それから四つ目には検査に際し必要に応じ公認会計士の協力を得る、五つ目には公益法人の常勤役員の報酬の適正な水準等を示した公益法人の役員の報酬に関するガイドラインを策定いたしましてこれに基づく指導監督を行うこと、こういう措置を図ることといたしております。
 また、去る二月九日には、政府全体といたしまして、公益法人の指導監督体制の充実等を図ることとされたところでありまして、厚生労働省としましては、これを踏まえ、さらなる取り組みを行っていきたいと考えております。
#43
○鶴保庸介君 具体的な話をしていただいたことは多としたいのでありますが、正直な私の個人の感想を申し上げます。
 じゃ、そうした組織に対する指導監督のやり方、仕組みを変えていって、従わない、今回は従わなかったわけであります、従わない相手に対してどういうふうなことをするのかという担保措置については全然今お話しにならなかったような気がするんですね。そのことはいかがですか。
#44
○国務大臣(坂口力君) そこが大変大事なことだというふうに私も思っております。
 八年、九年と指導いたしましたけれども、しかしそこを聞かなかったわけでありまして、これからもそういうところが出てこないとは限らないわけでございます。そのときにやはり省として毅然とした態度をとっていかないと、これは立入検査といいましても何をしているかわからなくなります。
 ですから、もし仮にそういう立入検査をして、そして公益法人にあるまじきことがその中で行われているということが明確になりましたならば、いつ幾日までに改善命令を出し、そしてその期限内にそれが認められないということになりましたらその公益法人は取り消すというぐらいの姿勢でいかないとこれはいけないというふうに思っておりまして、そこはこれから毅然とした態度でいきたいというふうに思っておるところでございます。
#45
○鶴保庸介君 ありがとうございます。
 大臣のそのお言葉を聞いて安心をいたしました。ぜひともそうしていただきたい。そうでないと今回の問題は決着がつかないような気がいたします。一KSDの問題じゃなくして、その他、ほかのこうした団体というのはほかにもいっぱいこれからも出てくるだろうというふうに思うんです。
 特に、私は聞くところによりますと、KSDというのは中小企業の役員さんの労働災害という、当時でいえばすき間的に、労働省が対象としていなかった部分についてケアをしていこうというような新しい分野であったというふうに聞いておりますから、これからそういうものが出てきた場合、労働省としてバックアップしてあげたいと。バックアップしてあげたいけれども、それが癒着になってしまったら何にもこれ監督指導はできなくなってくる、機能麻痺に陥ってくるという危険があると思うんですね。ぜひ頑張っていただきたい。
 質問を残しましたけれども、きょうはこれにて質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#46
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。
 まず最初に、この報告書の内容に入る前に、この報告書というのは厚生労働省が自信を持って提出された、作成されたものなのか。つまりは、外交機密費の問題で外務省から報告がございましたけれども、我々からしてみると何でこんな内容のものしかつくってこれないんだという感じがいたしました。
 今回のこの報告書、せっかくつくっていただいたんですけれども、厚生労働省としては十分調査されたのかどうか、まずその点についてお伺いさせていただきたいと思います。
#47
○政府参考人(戸苅利和君) この調査につきましては、厚生労働省が現在保有しております資料、関係資料をすべて洗い、さらに必要に応じまして当時の担当者、OBも含めまして聞き取りを行ったところでありまして、我々としては現段階で調べられる範囲は調べ切ったというふうに考えております。ただ、今後また新たな重要な事実が判明するといった場合には改めてその確認、評価を行うと、これは当然だろうというふうに思っております。
#48
○櫻井充君 なぜこんなことをお伺いするかといいますと、一月十八日、近藤事務次官が記者会見でこう述べられておるんです。つまり、一応は調査しなきゃいけないだろう、ただし過去のことを今さら全部暴き立てて何になるのか、全面的な調査は相当手間暇がとられるし行政が麻痺するぐらいやらないと本当のことはつかめないがそこまでやる必要があるのかと、こうおっしゃっているわけです。ですから私はここをお伺いさせていただいているんですが、大臣、いかがでございましょうか。
#49
○国務大臣(坂口力君) 戸苅官房長がお答えを申しましたとおり、かなりの時間をかけてこの調査をやってまいりました。四十五名という人数でございますし、そしてその人たちの中には既に退職をした人たちも多いわけでございます。また、海外に行っている人たちもいるということで、初め予想をしておりましたよりもかなりな時間がかかったわけでございますが、少なくとも担当を今までしてまいりましたKSD、それからものつくり大学あるいはKGS等々、関連をしてまいりました人たち、幹部につきましては全員にそれを徹底して当たることができたというふうに思っております。
 そして、かなり過去のものもあるものでございますから記憶の薄れているものもございます。その記憶の薄れたものにつきましては、同じ宴会に出席をいたしておりましても多少意見の違いがあったりもすることもございました。そうした人に対しましては、もう一度やはりKSDの職員からも聞き取りをしたり、あるいはまたクロスチェックをいたしまして、そしてそこを確認してきたというような作業もしてまいりまして、昨日発表いたしました会食、ゴルフ等の件に係ります範囲におきましては、これはかなり信憑性の高いものになったというふうに思っているわけでございます。
 ただ、御指摘いただきましたように、この問題はかなり幅広いわけでございますから、まだ私たちが作業ができていないところもあるというふうに思いますから、もしそういう時点が出てまいりましたならば、これからさらにその点も調査をいたしまして、またそれはそれでつけ加えていきたいと。しかし、いつまでかこの問題を捨てておくわけにはまいりませんし、全部いろいろの方面からやるということも大事でございますが、一度この辺のところで中間的に皆さん方に御報告を申し上げて、そして残されたものがあるとするならばそれをこれからまたやっていくということにした方がいいという判断できのう発表をさせていただいたということでございます。
#50
○櫻井充君 御決意はよくわかりました。
 しかし、国民の皆さんが全容解明を望んでいる中で事務次官がこういうことを記者会見で発言されたと。この内容についてどう思われますか。
#51
○国務大臣(坂口力君) 今初めてその言葉を私は聞きましたけれども、大変だという趣旨のことを言おうとしたんだろうというふうに思いますが、厚生労働省、とりわけ旧労働省のメンバーといたしましては、これだけお騒がせをしたことであり、ここは皆さん方からその調査が生ぬるかった、中途半端であったという御指摘を受けないようにやろうという決意でやってきたわけでございますし、その皆さん方はかなり決意を秘めてやっておりましたことを知っておりますから、今述べられたようなそういう気持ちでやってきたことでないことだけは御理解をいただきたいと思います。
#52
○櫻井充君 この件は大臣とやりとりしても仕方がないかもしれませんが、しかし省を代表されているわけであって、少なくともまずこの発言の内容に関して、つまり今この調査どうのこうのということではなくて、こういう発言をされたということに関してどうお考えかということです。改めてお伺いさせていただきたいと思います。
#53
○国務大臣(坂口力君) 今初めて私、具体的な内容についてお聞きをいたしましたが、もしそういうふうな発言でありましたら適当な発言ではなかったというふうに思います。
#54
○櫻井充君 ありがとうございます。私もそう思います。
 こういう発言をしているから政治不信を招いてくるだろうし、恐らく身内の調査では何もわからないんだろうと、そういうことになってくるんじゃないかと思います。事実をもう一度確認していただいて、私は何らかの処分をしていただかなきゃいけないんじゃないか、そう思っております。
 それでは、この厚生労働省の発表、処分についてということでちょっとお伺いさせていただきたいんですが、まず一番最初に、山中秀樹元職業能力開発局長、この方は、処分が相当ではあるけれども既に退職しているため処分ができないという発表でございますけれども、処分が相当であると言われている根拠について教えていただきたいと思います。
#55
○政府参考人(戸苅利和君) 山中産業医科大学理事長の接待等の状況でございますが、会食等につきまして四ないし五回出席いたしております。そのうち一回は平成九年一月に制定いたしました労働省職員倫理規程施行後であったということでございます。ゴルフについて二ないし三回参加しているということでございます。ただ、いずれも国会議員からの誘いで出席したもので、KSD等の関係団体と直接行ったというものではないのでありますが、やはり職員を管理監督する立場であるということを考えますと軽率のそしりは免れないということでございまして、そういった意味で処分相当というふうに判断したものでございます。
#56
○櫻井充君 済みません、このときには古関理事長はいらしていたのでしょうか。
#57
○政府参考人(戸苅利和君) いずれも会食については古関理事長が同席していた回数というふうに御理解いただければいいと思います。
 ゴルフについては、古関理事長あるいはKSD等の関係者というふうなことだったということで、このあたりは明確にだれというあたりまで本人の記憶ははっきりしていなかったということであります。
#58
○櫻井充君 つまり、いずれのときもKSDの関係者と接待を受けたりゴルフをされていたということになるわけですが、その山中さんがKSD側から何か便宜を図ってくれと、そういう要求があったんでしょうか、何もなかったんでしょうか。
#59
○政府参考人(戸苅利和君) 私どもで調査している調査の範囲で申し上げますと、いずれも懇親の場あるいは顔合わせといった趣旨で行われ、あるいは特に政治家からのお誘いだったということで、受けとめ方としては政治家との懇談の場というふうな受けとめ方で本人も出席していたようであります。今お話しの具体的な要請等々はなかったというふうに本人から聞いているところであります。
#60
○櫻井充君 それでは、政治家からの要請があったということですが、その要請をされた政治家はどなたでございましょうか。
#61
○政府参考人(戸苅利和君) 要請というよりも、ゴルフなり会食の誘いを受けたということでありますが、これは村上前議員なり小山前議員なりということだというふうに本人は記憶しております。
#62
○櫻井充君 山中さんは村上元労働大臣の時代にどういう役職につかれていましたか。
#63
○政府参考人(戸苅利和君) ちょっと手元に資料がございませんので、私の記憶でございます、間違っていたら後で訂正させていただきますが、私の記憶では大臣官房の会計課長を務めていたのではないかというふうに思っております。
#64
○櫻井充君 そのとおりです。
 そして、八年の七月から職業能力開発局長になられました。この山中さんが職業能力開発局長になった際に、村上さんの方からこの方を局長にと、そういうお話はございませんでしたでしょうか。
#65
○政府参考人(戸苅利和君) 私はそのころ官房長でございませんで、人事にタッチしておりませんので確かなことは申し上げることはできませんが、少なくとも今お話しのように村上前議員からそういった人事についてのお話があったというふうなことは今まで聞いたことはございません。
#66
○櫻井充君 きちんとそこは調べていただけませんでしょうか。今、はっきりしたことがわからないということですので、そのことに関してきちんとお調べいただきたいと思いますが、お願いできますでしょうか。
#67
○政府参考人(戸苅利和君) 恐らく記録としては残っていないと思いますので、当時の人事担当者に確認してみたいと思います。
#68
○櫻井充君 そして、この方がある意味でキーマンになっているんですが、それは何かと申しますと、結果的に、まず私立大学でありながら国からの支出が三分の一程度なされるということになったわけですが、このときに、これは国際技能工芸大学設立推進議連第二回の総会の議事録でございます。この議事録の中に、当時の山中職業能力開発局長が、建設費の総額百七十から百八十億円に対して三分の一程度の助成を考えたいというふうに発言されております。
 この当時の省令で、もしくは法律ででも結構でございますが、このような予算をとれるような状況にあったのかどうか。いかがでございましょうか。
#69
○政府参考人(戸苅利和君) 私は直接の担当でないのでありますが、予算を所管しておりますのでそういった立場からお答え申し上げます。
 一般論として申し上げますと、このものつくり大学に対します国の補助は労働保険特別会計の雇用勘定から支出するというものでございます。雇用勘定の三事業という中で支出しているものでありまして、三事業の予算の組み方ということから申しますと、政策の必要性、それが高ければ、それから雇用保険の三事業で支出する性格を持っていればそれは予算要求を行うというのが一般的なことであろうというふうに思います。
#70
○櫻井充君 ものつくり大学に対しての補助金は、職業能力開発局の方の、今おっしゃったとおり労働保険特別会計から出されているわけですけれども、山中さんが発言された平成九年十二月三日の段階で、この雇用勘定の方からこちらのものつくり大学に対しての補助金が出せるような要件を満たすような法律または省令がございましたか。
#71
○政府参考人(戸苅利和君) これも一般論としてのお答えになると思うのでありますが、毎年毎年新たな政策を財政当局に対しまして概算要求をいたすわけであります。それが認められました場合に、それを受けて雇用保険法の施行規則等々に必要な改正を行うというのが一般的なやり方でございまして、雇用保険法の三事業関係の規定、これに違背するものでない限り、予算が認められればその後で省令を改正して手当てをするというのが一般的で、この場合もそういうことで行ったのではないかというふうに考えております。
 直接の担当ではないので、一般的な答えで申しわけありませんが、そういうことだと思います。
#72
○櫻井充君 確かに、平成十年四月九日改正の省令で改定しております、お金が拠出できるように。
 これは山中さんの権限だけでやれるものなんですか。行政側というのは、こうやって勝手に省令を変えてお金を拠出することができるんですか。
#73
○政府参考人(戸苅利和君) 雇用保険法の省令、予算関連ということで申し上げますと、一つは、先ほど来申し上げておりますように、国会で予算として認められるということが一つの要件になると思います。それからもう一つは、省令の改正等々につきましては公労使三者構成の審議会にお諮りした上で改正するというのが一般的でございまして、そういった意味で、局長一人の一存でということではなかったのではないかというふうに考えております。
#74
○櫻井充君 そうしますと、これは山中さん一人の力ではできないという判断でよろしゅうございますね。
#75
○政府参考人(戸苅利和君) そのように考えます。
#76
○櫻井充君 そうしますと、そこでまず審議会が開かれるということなんですけれども、審議会のメンバーというのはどういう方で構成されるんですか。
#77
○政府参考人(戸苅利和君) どの審議会にかけたのかということまでちょっと私も承知しておりませんが、労働省の審議会は基本的には使用者側の代表、それから労働組合の代表、それから学識経験者、三者構成でやっているということでございます。
#78
○櫻井充君 そういう審議会の中で委員の方から異議申し立てがあって変更されたと。例えば、厚生労働省の方がこういうふうに省令を変えたいというお話をされたときに、審議会の中でその内容が変更されるということはあるんでしょうか。
#79
○政府参考人(戸苅利和君) これも一般論でお答え申し上げますと、一般的に、省令の改正につきましては、一つは法律の改正に伴って省令の改正をする、それからもう一つは今申し上げましたように予算が新たなものがついてそれを省令上担保しておく必要があるといった場合が一般的でありまして、法律についてはいろんな議論が審議会では行われますが、省令につきましては一般的には審議会で強い異議が言われるということは一般的にはないというふうに思います。
 ただ、雇用保険の場合につきましては、特に三事業は事業主のみの保険料の負担ということになっておりますので、特に保険料を負担しております使用者側の理解というのが不可欠だというのが一般的だろうというふうに思っております。
 ですから、全く異議が審議会の方から出されたことがないということはないんじゃないかと思いますが、ちょっと詳細というか具体事例は私は承知しておりません。一般論としてはあり得ることだろうと。
#80
○櫻井充君 一般論としてはあり得るでしょうけれども、恐らく前例はないんじゃないかと思います。つまり、何かというと、ある意味でいえば、ある意味でというよりも厚生労働省の一存でその文言は変えられるということです。そしてもう一つは、法律が変わったからというお話もございましたけれども、結果的に今回の場合には後者に当たるんだろう。つまりは、予算をつけなければいけないから省令を変えたということになるんじゃないかと思いますが、その私の認識は間違っているでしょうか。
#81
○政府参考人(戸苅利和君) 先ほど申し上げましたように、予算が認められた場合に省令を改正するというやり方でありまして、予算が認められる前に省令を改正するということはやっておりません。ですから、国会で予算が成立した後を受けて、ですから四月になっておるんだろうと思いますが、省令を改正するということでございます。
#82
○櫻井充君 省令を改正できなくて予算措置ができないということがあったとすれば、つまり最初に予算ありきで、そしてその後からそれに合わせて省令を改正しようとしても、省令が改正できなくて予算がつかないというようなこともあるんですか、実際は。
#83
○政府参考人(戸苅利和君) これも一般論になるわけであります。
 予算関連法案の場合は、予算が成立した後、法案が成立しないとそれは支出できないということであります。同じように省令も、予算が国会で認められたとしても省令の改正ができなければ、それは予算は執行できずに、恐らく剰余としてそのまま年度末まで行ってしまうということだろうと思います。
#84
○櫻井充君 そうしますと、この会議の中で、第二回の総会の中で山中さんがこれだけ自信を持って言われている、何とかしましょうということでお話しされているということは、もうあらかじめこの時点で省令は変更できると、予算もつけられる、省令も変更できるということがなければこういう発言はできないんじゃないかと思います。いかがでしょうか。
#85
○政府参考人(酒井英幸君) これは予算を、既にこの年の八月の概算要求の段階で十年度分を出しておりますから、その段階で政策を、当時労働省としては政策判断を固めて財政当局と話し合いを進め、私どもの通常の作業でいえば、このころまでにいろんな財政当局との議論も行っていたのではないかと思われます。
 ですから、当然、まだ十二月の三日の段階でございますので予算の査定ということはこれからの話ですが、このときは当時の局長はこんな対応を労働省のスタンスとしてはしたいということを申し上げて、先生がおっしゃるようなまだ決まったとかというようなことではなく、労働省がやっていたことを御報告したのではないかというふうな理解をしているところでございます。
#86
○櫻井充君 そうしますと、今のことをまとめると、政策決定をすると。政策決定をして予算をつけて、そしてその場合に、その予算を措置する根拠がなければ法律なりそれから省令なりを変更するという手順でよろしゅうございますか。
#87
○政府参考人(戸苅利和君) これも一般論として申し上げますと、まず予算要求をさせていただくということだろうと思います。その上で、法律でありますれば予算関連法案になりますので、通常国会に向けて予算の作業と並行して法案の制定に向けての審議会での議論を行う、その後、法律案を、大体一月ぐらいには審議会で答申をいただいて、二月に法案を提出し、あわせて予算が通った後に予算関連法案が成立し、そして法律の施行、それに合わせて改正省令を施行するというのが一般的だろうと思います。
 それから、省令の場合、省令で措置するという場合につきましては、先ほど来申し上げておりますように、まず予算の要求をし、財政当局の査定を受け、国会で予算の審議をいただき、それが成立した後、省令の改正をするという順序だろうというふうに思います。
#88
○櫻井充君 今このことに関しては労働省の政策判断であったというお話がございました。
 政治家からのこの省令を改正しろというような圧力、働きかけというものはございませんでしたか。
#89
○政府参考人(酒井英幸君) ただいま申し上げましたように、当時の製造業の空洞化といったような平成七、八年ころの状況からずっとさまざまな角度からの検討の結果、こういう政策判断を労働省として行ったものでございまして、私どもの、平成九年のこの時点におきましてはそういう働きかけがあったというような、具体的な話があったというようなことは承知していないところでございます。
#90
○櫻井充君 これはきょうの新聞だったのでまだ裏がとれていないんですけれども、きょうの毎日新聞です。この毎日新聞の中には、村上労働相から働きかけがあって省令を改正して補助金を出した、そうございます。これはそうすると真実ではないということでございますね。
#91
○政府参考人(酒井英幸君) 当時のことでございますので、なかなかお互いのお気持ちがどういうようなことであったかといったことも含めてはっきりしないことはございますが、具体的な話としてこれこれせよといったような働きかけといいますか要請があったというふうには承知していないということでございます。
#92
○櫻井充君 はっきりされた方がいいと思いますよ、本当に。
 では、要するにこの毎日新聞の記事は全然違うということを断言できるんですか。それとももう一回きちんと調べますか。今の答弁者の方で結構ですよ。
#93
○政府参考人(戸苅利和君) KSD等からの接待の調査とあわせまして、ものつくり大学の政策決定の経緯についての調査もあわせて行ったわけでありますが、これにつきましても、関係資料を洗い、さらに当時の担当者からもヒアリングを行いましたが、今、先生おっしゃったような事実は資料にもそれからヒアリングの中でも出てこなかったということであります。
#94
○櫻井充君 毎日新聞の記事が違うんでしょう。そういう認識でよろしゅうございますね。
#95
○政府参考人(戸苅利和君) 私どもの調査の範囲ではそういった事実はないということを申し上げる以上のことは申し上げられないと思います。
#96
○櫻井充君 我々からすれば、都合のいい、自分たちにとって都合のいいのは予算をつけるというか、省令を勝手に変更してどんどんお金をつけている、そういう印象しかございません。
 これと対極的な例をちょっと述べさせていただきますが、今からお話をお伺いさせていただきたいんですが、ちょっとKSDから外れますけれども、この間、予算委員会の中で准看護婦の問題を私は取り上げました。その中で厚生省は、本来は二十一世紀の初頭にはもう准看護婦の廃止という方向で考えていると。これは平成八年に方針を打ち出しているわけです。しかし、この間の答弁では、全くまだ今は時期尚早のようなお話をされていました。なぜ、平成八年に審議会等でそういうことが決まって、今もう二十一世紀を迎えていて遅々として進まないんですか。ある一方のものは簡単に進んでいく、予算もついてくる、省令も変えて積極的にやる。片側はなぜこんなに進まないんでしょう。おかしくないですか。
#97
○政府参考人(伊藤雅治君) 先般の予算委員会におきまして、御質問に対しまして准看護婦の検討会から二十一世紀初頭にという御提言をいただいているところでございますが、現に四十万からの准看護婦が就業しているという実態、さらに関係者間におきます合意ができないということによりまして、准看護婦の制度の廃止は困難であるというふうに御答弁をさせていただいたところでございます。
#98
○櫻井充君 不思議ですね。政策決定されればそうやって予算をつけて積極的にやっていくものではないんですか。つまりは、関係団体から反対されれば進まない、片側は関係団体から積極的に言われるからやっていくと、そういうことになるわけですね。そうやって政策が決まっていくわけですね。
#99
○政府参考人(伊藤雅治君) 検討会の御提言をいただきまして、私どもといたしましては、検討会の提言は提言といたしまして、具体的にどうするかということで、その後、准看護婦の資質の向上という観点からさらに具体的なことを検討いたします検討会、それから現に准看護婦の人たちが看護に移行するための検討会、この二つを立ち上げまして、そして前者の准看護婦の資質の向上に関する検討会の提言を受けまして、平成十四年から准看護婦の養成課程におきまして千五百時間から千八百九十時間への教育内容の充実及び養成施設におきます専任教員を五名にふやす等の改善措置を行うということにしたわけでございます。
#100
○櫻井充君 私、これおかしいと思っているんですよ。今、看護婦さんが現場で仕事しているのはほとんど法律違反ですよ。なぜかといったら、これは厚生省もお認めになっていますけれども、看護婦さんは点滴できないことになっているはずです、法律上は。これ全部ほっておられませんか。違いますか。
#101
○政府参考人(伊藤雅治君) 点滴の問題でございますが、これは准看護婦だけではなくて准看護婦も含めまして看護婦の業務をどのように考えるかという問題でございます。
 御案内のように、点滴という業務につきましては、保健婦助産婦看護婦法上、薬剤の血管注入による人体に及ぼす影響の甚大なること及び技術的に困難であること等の理由によりまして、この業務は医師または歯科医師がみずから行うべきものでございまして、同法第五条に規定する看護婦の業務の範囲を超えるものであるという、こういう解釈が昭和二十六年に各都道府県に通知されているわけでございまして、以来、私どもといたしましては、その線に沿いまして各県についてその趣旨の徹底を指導しているところでございます。
#102
○櫻井充君 じゃ、実際現場でどうですか。どのぐらい医者が点滴していますか。看護婦さんはどのぐらいやっていますか。
#103
○政府参考人(伊藤雅治君) それで、このときにも、この二十六年の通達を出す段階におきましても、看護婦の不足の状況等から必ずしも現場におきます実態がそのとおりになっていないというようなこともございまして、具体的に、当時の通知によりますと、これは厚生省医務局長から福井地方検察庁の検事あてでございますが、「当局としては今後漸次改善するよう指導する方針であるから、貴庁においても事案の処理にあたつては十分これらの事情を斟酌願いたい。」、こういうことが述べられているわけでございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、現場につきましては御指摘のとおりかと思いますけれども、今後、これらの問題につきまして、現場の実態を踏まえて、この点について今後どうしていくかということは一つの検討課題ではなかろうかと思っております。
#104
○櫻井充君 もう一つです。
 この法律の六条に、准看護婦さんというのは実は看護婦さんの指示を受けなければこういう仕事ができないことになっています。現場でどうですか。
#105
○政府参考人(伊藤雅治君) 准看護婦は、診療の補助行為を行うに当たりましては医師または看護婦の指示を受けて行うという、そういう制度の構成になっているわけでございますが、御指摘の点につきましては、現場におきましてそういう実態も全くないとは言い切れないという認識をしておりますので、それらの点も含めまして今後、もちろん基本的には指導していくことが必要であろうと思いますが、先ほど申し上げました点を踏まえて今後どのようにしていくかということは一つの検討課題であろうかと思っております。
#106
○櫻井充君 この十条にしかもこう書いてあるわけであって、業務に関して犯罪または不正の行為があった者というのは免許を与えないことがあるとあるわけです。ほとんど免許取り消しになるんじゃないですか。違いますか。
#107
○政府参考人(伊藤雅治君) 個々具体の事例の判断に当たりましては、旧医療関係者審議会の保助看部会、現行の組織におきますところの医道審議会の保健婦助産婦看護婦部会におきまして個々の事例を判断して対処するということではなかろうかと思っております。
   〔委員長退席、理事亀谷博昭君着席〕
#108
○櫻井充君 こんなことは何十年も前から厚生省はわかっていたはずですよ。法律で定めておいて全く目をつぶっている。片側、ある政治家から圧力をかけられて、そうするとあっという間に省令を変えて物を実現していく。おかしくないですか、現場と全然違うことが行われているわけですよ、実際。
 大臣、どう思われますか、こういうこと。
#109
○国務大臣(坂口力君) 今、先生が御指摘になっておりますことは、政党として、あるいはそのときの政権として何を選択していくかというお話だろうというふうに思います。
 したがいまして、例えばものつくり大学ならものつくり大学をつくるということは、それは平成八年には私はつくるということの意思決定はされたのではないかというふうに思っておりますが、今お話が出ておりますように、九年になりましてその財源をどうするかということが決定されたのではないかというふうに思います。その当時のやはり連立政権としてこういうことでやっていこうという一つの意思決定がなされて、そして動いた。そして、旧労働省もやはりものつくり大学というものは必要であるという認識を持っていたということもあって一気呵成に進んだというふうに私は認識をいたしております。
 先生が御指摘になりますように、一方においては皆の意見を聞いて、そしてその意見を聞いたからやったんではないかというふうに御指摘になりますが、私は、そういうふうにしたいという、政策を決める場合に意見を聞いて政策を決定をしていくということは、これは政党としてあるいはまたそのときの政権として順当なことなんだろうというふうに思うんです。ものつくり大学の方はそういうふうな経過の中で進んだ。当時は自社さ連立政権でございましたから、その当時の連立政権としてこういうふうにしていこうということが決定されたんだろうというふうに私は思っております。
 一方、今、看護婦さんの問題が出まして、これは先日も予算委員会で先生御指摘になりましたし、先生はもう現場ですべてのことを御存じの上で御発言になっているわけでありますから、それは私も尊重しなければならないというふうに思っておりますが、しかしここのところも、これはおっしゃることは方向性としては私もそうなんだろうと、先生と同じ方向、ベクトルの方向性は同じ方向を私も向いているつもりでございます。ただしかし、先ほど医政局長申しましたように、今四十万からの人がいるということもあって一気呵成にこれをやってしまうというわけにもいかないので、その方向性に向けてどう積み上げていくかということになるんではないかというふうに思っております。
 先生は、はっきり言えば医師会等からのいろいろの指摘があってようやらぬのではないかという御指摘なんだろうというふうに思いますけれども、医師会やあるいは歯科医師会といったようなところからの御意見もこれは無視するわけにはいかない。やはり現場で一番中心になっておみえになる方々でありますから、無視はできない。しかし、やはり政府としてこういうふうな方向に行きたいという意思は持たなければいけないというふうに思っているわけでありまして、そこは関連の業界の皆さん方ともよくお話し合いを申し上げて、そしてこういう方向に行きたい。
 そのときに看護婦さんが急に足らなくなってやっていけないというようなことになってはいけませんから、そのときには正看の、いわゆる看護婦の資格を持った人たちが十分それで足りるという状況にしていかなければいけませんし、現在准看護婦でおみえになる皆さん方を再訓練して、そして正看護婦にしていくということも考えなければならないでしょうし、それから看護婦さんの学校につきましてもどうするかということも、それも考えていかなければならない。
 先生が御指摘になります方向性は私も十分に理解をできますが、私は、先生のスピードにはちょっとまだついていっていないわけでありまして、もう少し徐々にその方向に行く道はないかということを検討させてほしいということを申し上げているわけであります。
#110
○櫻井充君 私は、今回こういう事例を挙げているのは、政策決定の過程を申し上げているだけです。つまりは、片側は、前の年の何月だったか忘れましたが、そういう会議があって、そこで発言すれば予算があっという間について省令がすぐに変えられる。片側は、法律違反をしている。法律違反をしていることは御存じの上でほってある。現場に合っているものでもない。そういうものをなぜほっておかれるのか。こんな何十年も前からわかっていることは目をつぶって、自分たちが、必要だということは仮にお認めしたとしても、結果的にはこれだけの速度がついてくる。ものつくり大学の予算の設置と同じようなスピードでやれてしまうものというのは、結果的に今見ていれば政治家の圧力なりなんなりがかかってくるからじゃないか、そういう疑念があるわけですよ。
 もう一度お伺いさせていただきますけれども、なぜこういう形で現場に合わない、もしくは現場に合わない法律がそのまま放置されるんですか。そこのところをおかしいと認識されたらもっと早くに改正するべきではないんですか。これは看護婦さんだけの問題ではありません、いろんな法律があるかと思います。一般論で結構です。どう思われますか。
#111
○国務大臣(坂口力君) 最近、北陵クリニックの問題もございましたし、准看護婦あるいは准看護士に対するいろいろの問題も今話題になっているところでございます。
 御指摘のように、医療現場といたしましては、法律なりあるいは政令なりといったいろいろなものをよくわきまえながら、しかし、そうも言っていられないという実態のあることも私は承知をいたしております。しかし、大学病院等大きな病院あるいは国立病院等におきましては、正看護婦のなすべきこと、准看護婦のなすべきことというのはかなり整理をされてそして行われていることも事実でございまして、そのどこにおいても同じように正看護婦、准看護婦が同じようなことをしているというわけではないというふうに私は認識をいたしております。
 しかし、そうはいいますものの、先生が御指摘になった事例が全国にないかというふうに問い詰められれば、それはやっぱりそういうことも起こっている可能性は多分にあるというふうに私も思っているわけでございますから、これは今後、看護婦、正看護婦の問題をどう決着をするかということとあわせて、この問題も早急に検討しなければならない問題であるというふうに思います。
 正看護婦、准看護婦の問題を検討する前にこの現状をどうするかということを先にやるべきことなのか、一緒にこれはもう一気呵成に考えていくべきことなのか。私は同じにこれは考えていくべき問題ではないかというふうに思いますけれども、そこはそれこそ関係者の皆さん方の御議論もいただいて決定していきたいと思っております。
#112
○櫻井充君 若干、こちらが聞き方が悪かったのかもしれませんけれども、もう一度申し上げておきますが、とにもかくにも法律に合わない行為がされているものは訂正しない、自分たちが必要に迫られたものに関しては、特に政治家の方から働きかけがあったような場合にはすぐに事を起こしてくるという政策決定の過程が私はおかしいんじゃないかと、そう申し上げている次第です。
   〔理事亀谷博昭君退席、委員長着席〕
 その政策決定の中で、ちょっともう一回確認させていただきたいことがあるんですけれども、このものつくり大学の構想というのは労働省の中では一体いつごろから起こってきたんでしょうか。
#113
○政府参考人(酒井英幸君) 先生御案内のように、話の発端は、まず労働省の外にサイト・スペシャルズ・フォーラムというものが一九九〇年に設けられたと。それで、そういう現場の先生方あるいは専門家がものづくりの将来を心配して、こういう分野の人材育成ということをしなければいけないというふうなことが話の発端だと思います。
 当時、労働省といたしましては、実は一九九三年に生きがいと技能尊重に関する有識者懇談会であるとか、あるいは九四年に技能尊重施策検討委員会であるとか、そういうものを開催いたしまして、同様にこのものづくりの問題、技能というものの振興ということを考えていかなければならないということをやっておったようでございます。
 そこで、話が長くなるといけませんので、先ほど先生がおっしゃいました平成八年あるいは九年という、特に九年の段階で、もともとはサイト・スペシャルズ・フォーラムの皆さんが詰められたところの職人大学構想、当時そういうものであったわけでございますけれども、それにつきまして、厚生労働省といたしましては、先ほども申し上げましたいろんな産業の空洞化の問題等、待ったなしの経済あるいは産業事情があったということで、この大学づくりの問題を真剣にやっていかなければならないということで、先ほども大臣からありましたが、最終的には、平成九年の段階でこれは国の支援もしつつこういう大学づくりを進めていかなければならないといった経緯であったかと思っております。
#114
○櫻井充君 労働省はその当時、所管している職業能力開発短期大学校を四年制の大学に再編整理する構想を描いていらしたんではないですか。
#115
○政府参考人(酒井英幸君) 当時、先生おっしゃるようなそういう既にありました枠組みのことも、そういうものでいけるのかいけないのかといったことも当然議論はしたようでございます。
 ただ、先ほど申し上げました民間の皆さんがこんな形で職人大学構想を詰めていこうと、そんなことで、しかもだんだん煮詰まっていく過程で、民活型で、つまり民間の自主性というものをできるだけ尊重する形でこういう大学を進めよう、しかも新しいタイプの経営感覚を持ったテクノロジストを育てようと、こういうようなことでございましたので、それは大学というような形式が一つ出てくるわけでございまして、それで職業訓練大学校等とまた別の形でこういうことを進める考え方に労働省としても支援をしていこうという結論を出していったということと理解しております。
#116
○櫻井充君 九六年の初めぐらいはまだ──もう一つ前に戻りましょう。
 九五年ぐらいにはKSD側からものつくり大学の構想を持ちかけられたことはございますか。端的にお願いします。
#117
○政府参考人(酒井英幸君) ちょっと繰り返しになるかもしれませんが、この段階では職人大学構想というものをお持ちであったことは関係者が、サイト・スペシャルズ・フォーラムの皆さんたちがお持ちであったことは情報としては知っていたものと思います。
#118
○櫻井充君 もう一度お伺いしますが、この当時、九五年当時で結構です、村上元参議院議員あるいはKSD側からものつくり大学の構想は持ちかけられていませんか。
#119
○政府参考人(酒井英幸君) そのような事実は承知してないところでございます。
#120
○櫻井充君 九六年の初め、一月に村上正邦元参議院議員が本会議で質問いたしました。この時点では厚生労働省はものつくり大学の構想をお持ちでしたか。
#121
○政府参考人(酒井英幸君) ものつくり大学というものを具体にイメージしてこれを支援していこうという結論を出しましたのは、先ほど申し上げましたように、平成九年の時点が具体に予算でもってバックアップしようということですから、そういうことでありまして、それ以前の段階におきましては、まだいろんな職人大学等関係者の皆さんがおっしゃっていた構想自身も全国的に展開しようといったようなお話等もあったようでございまして、そういう段階でございましたので、私どもは、先生が今おっしゃった時点においてものつくり大学、現在のような形で支援をしていこうというところにまでは至ってなかったと思います。
#122
○櫻井充君 それでは、村上さんが職人大学構想のことを本会議で質問いたしました。答弁されたのは当時の橋本龍太郎総理でございまして、この答弁書を書いたのはどなたでしょう。
#123
○政府参考人(酒井英幸君) 私ども、この関係で内閣官房の方から、恒例によりといいますか慣例により、こういう質問が総理質問としてあるのでということで要旨を伝えられて、それは当時の職業能力開発局が担当すべきものということで職業能力開発局が担当いたしましたが、ものつくり大学についてどう思うか、こういうような御趣旨の質問要旨では大学というようなことは中には含まれてなかったというふうなことでございました。
#124
○櫻井充君 しかし、ドイツにあるようなマイスター制度とか職人大学という言葉が盛り込まれていたんじゃないですか。それに対しての答弁はどなたが書かれたんですか。
#125
○政府参考人(酒井英幸君) 繰り返しになりますが、質問の中にはそういうものつくり大学というもの、ものつくり大学をつくるべし、あるいはそれに類似したような表現、ものつくり大学という表現はございませんでしたので、私どもの答弁につきましても、ものつくり大学についてどうするこうするといったような内容は、答えぶりといいますか要旨としては含めてないということでございます。
#126
○櫻井充君 そういうことを聞いているんじゃないんです。そんな、ものつくり大学なんて一つも聞いていませんよ。
 要するに、その答弁書を書いたのはだれなんですか、そこの部分は。積極的に勉強してまいりたい、ちょっと原本をきょう持ってこなかったんですけれども、あそこの部分を書いたのは一体だれなんですか。厚生労働省なんですか、それとも官房なんですか、橋本さん御自身なんですか。だれが書いたんですか。
#127
○政府参考人(酒井英幸君) 繰り返しになりますけれども、厚生労働省ではそういうことを書いておりませんので、厚生労働省、当時、先ほどから申し上げておりますとおり、我々が与えられたテーマに関して作成いたしましたのは職業能力開発局でございますが、職人大学ということについては言及を我々としてもしてないところでございます。
#128
○櫻井充君 それじゃ官房の方、きょう来ていらっしゃいますよね。官房で書かれたわけですか、あそこの部分。
#129
○政府参考人(神田裕二君) 御指摘の答弁につきましては、先ほど答弁がございましたように、その施策を所管しております労働省で作成されたというふうに承知しております。
 職人大学、その部分でございますが、これについては先般の予算委員会で当時の総理でございました橋本大臣御自身が、もともと少子化とか高学歴化の中で職人の技の伝習が切れることを問題意識として持っており、職人大学構想を興味を持って勉強すると、そういう問題意識の中で自分はそう申し上げたというふうに御自身が答弁されておられます。総理の答弁は、実際どのようにお答えになるかというのは総理がみずからお考えになって答弁されるものですので、必ずしも答弁メモどおりなされるものとは限らないというふうに考えております。
#130
○櫻井充君 この当時、KSD側は、実を言いますと、村上元参議院議員にお願いしてもなかなか進まないということで、衆議院の先生方に今度は陳情に行っているようでございます。そのために、どうやら国会答弁を、国会で、本会議で発言してもらって道筋をつけたいという思いからあのような質問をされたというお話がございました。
 そこで、その当時から今度は額賀衆議院議員の方に接近を図っていくわけですけれども、額賀氏が防衛庁の長官を務めていたときに古関さんが大臣室を訪問していることはございますか。
#131
○政府参考人(守屋武昌君) 防衛庁の官房長でございますが、防衛庁としましては、防衛庁の業務に係る要望、陳情等のために防衛庁を訪問した方に関しましては、原則として過去三年分の資料を保存しております。
 それらの資料によりますと、額賀元防衛庁長官の在職時、これは平成十年七月三十日から平成十年十一月二十日までの間でございますが、防衛庁の業務に係る要望、陳情等のために古関KSD理事長が額賀元長官を訪ねたことはございません。
 それから、念のために、そういう防衛庁の職務権限に関する以外の目的で防衛庁長官を訪ねる場合につきましては、長官の日々の日程表というものがございますが、この日程表につきましては原則として保存期間は一年とされておりまして、額賀長官当時の日程表等は既に廃棄されていることから、古関KSD理事長が議員たる額賀元長官をいわゆる政務として訪ねたことがあるか否かについては防衛庁としては把握しておりません。当時の関係者にもこの件を照会いたしましたが、秘書官等に私どもの方で照会いたしましたけれども、訪ねてきたという記憶は一切ございません。
#132
○櫻井充君 それからもう一つ、この間の証人喚問で村上元参議院議員にお伺いしたのは、大学の申請の認定のために中曽根元文部大臣の方に何らかのお願いをしたかということをお伺いしたときに、村上さんの方からは、改めてお願いした記憶は今よみがえりませんだったような感じだったと思いますが、そのような御答弁がございました。
 改めて文部省にお伺いいたしますけれども、そのような働きかけなどはなかったんでしょうか。
#133
○政府参考人(工藤智規君) 私立大学の設置認可につきましては、法律に基づきまして関係の審議会で御審議いただきながら、それに基づいて行うということになってございまして、余り恣意的な余地がないわけでございます。そういう仕組みではございますが、私ども、当時の関係者も含めて調査した結果、村上前議員それから中曽根元大臣も含め、政治家の方々からこのものつくり大学の設置につきまして格別の便宜を云々というような働きかけは一切なかったというふうに承知してございます。
#134
○櫻井充君 今、文部省の方に中曽根さんの方からも働きかけがなかったということでございますね、改めてお伺いさせていただきますが。
 大分調べてきてみますと、今回、山中さんがかなりのキーマンになるわけですけれども、山中さんは恐らく村上さんの側近でございました。あるところで子分だといって連れて歩いていることもあったそうですけれども、そうやって予算を引き出してきている。
 そして、もう一人、なかなか認可がおりないので、これはちょっと事実確認だけさせていただく、どなたに聞いたらいいのかちょっとわからないんですが、村上さんが中曽根さんを大臣に推薦して文部大臣にされたというお話もございますが、その辺については文部省、いかがでしょうか。
#135
○政府参考人(工藤智規君) 大臣の任命権は総理大臣にあると承知してございまして、どういう御判断で任命されるかというのは、私どもは全く承知してございません。
#136
○櫻井充君 それでは、変更要求の件について再度お伺いさせていただきたいと思います。
 この間、一月の決算委員会のときに、酒井局長は梅原先生の名前を随分出されました。その後、梅原先生から何か御連絡はございませんか、酒井さん。
#137
○政府参考人(酒井英幸君) 梅原先生、その後にお話をしたり、先生が上京されたときにたまたまお立ち寄りをいただいたりしたことはございます。
#138
○櫻井充君 その際に、その変更要求を、だれの依頼だったのかという話の中に梅原先生の名前が何回か出てきたかと思いますが、その件について何かお話はございませんでしたか。
#139
○政府参考人(酒井英幸君) 先生、大変にこの大学の行方を熱心に御関心をお持ちですから、いろんな国会の審議のことも報道がなされて、そういうものをごらんになっているようなことを、そういうふうに私として受け取れるような、そんな話を電話で先生からお聞きすることはございました。
#140
○櫻井充君 怒っていらっしゃいませんでしたか、私の名前ばかり出てきてと。不愉快に思っていらっしゃいませんでしたか。
#141
○政府参考人(酒井英幸君) いや、不愉快ということではないと思いますが、みんなでつくっている、頑張っている大学であるということで、私は尊敬申し上げている先生ですから、櫻井先生の御質問の際も、確かに梅原先生という立派な先生がそういうことで大きな御趣旨を持っておられるということをそのつもりで申し上げ、梅原先生にも総体としてはそういう御趣旨でお話ししたということは御理解いただいたものと思っております。
#142
○櫻井充君 私がお伺いした範囲では、何で私の名前だけがと言われたというお話でした。ですから、多分御本人がそれほどこの会の中での増額を強く要求されたんではないんじゃないかと思っています。
 あの朝食会の中で亀井政調会長が党の立場でというお話をされていますけれども、あの朝食会自体は一体どういう趣旨で開かれた会だったのか、改めて教えていただけないですか。
#143
○政府参考人(酒井英幸君) これはものつくり大学の取り組み状況について話し合うというか、それを話題に国際技能振興財団が主催したものと承知しております。
#144
○櫻井充君 これは、あらかじめ予算といいますか、もしくは補助金の話、そういうものがあらかじめ出てくるということがわかっていた会なんですか、それとも全くわからなかった会なんですか。
#145
○政府参考人(酒井英幸君) 予算の話を、そこで先生がただいま御指摘になったその増額の話をしようとかそういうようなことではなくて、この大学の現状について話し合うと、そういうことが目的であったと承知しております。
#146
○櫻井充君 しかし、そこの中で亀井政調会長から予算の増額を求められたわけですね。そういう話し合いの中から生まれてきたわけですね。
#147
○政府参考人(酒井英幸君) これは先生にも御答弁させていただいたかと思いますが、その席で亀井政調会長から、特色ある大学づくりで、学生にとって魅力ある大学にする必要がある、体育館、学生寮は必要、その要望は正当と。これは予算上措置すべきという、党として、政調会長としての要請であるということを、おおむねそういうことを亀井政調会長から伺ったというように承知しております。
#148
○櫻井充君 この会に村上元参議院議員はどういう立場で出席されていたんでしょうか。
#149
○政府参考人(酒井英幸君) ちょっとそのあたりの、これは先ほど申し上げましたように、国際技能振興財団の主催でございまして、私ども、その辺の出席者につきましてはつまびらかでないところでございます。
#150
○櫻井充君 そのときには一応議連の代表で村上さんが出ておられましたと、この間、証人喚問で述べておられます。
 そこで、その議連の代表で出ておられた村上正邦さんが、まだ議連でははっきり予算増額とかそういう話が出ていなかったという趣旨の、ちょっと今議事録を探しているんですが、そういう話が出ておりまして、それからもう一つは、ここは大事な点なんですが、自民党の総務会それから政調なりで承認された件かという話になったときには、村上証人は存じませんということで答弁されていらっしゃいます。本当に自民党の代表として来られたんですか、亀井さんは。
#151
○政府参考人(酒井英幸君) 私どもとしては、政調会長御自身が御出席になって、政調会長御自身が、党として、政調会長としての要請であるといった旨のことをおっしゃったところでございますのでそのように受け取ったと、こういうことであったかと思います。
#152
○櫻井充君 それは、亀井さんの発言は御自由だと思いますけれども、その決定はきちんとされているという話は本当にあったんでしょうか。それは自民党の中できちんと総務会なり政調なりを通って、それからこういう発言をしているんだということはございましたか。
#153
○政府参考人(酒井英幸君) その辺はちょっとただいまはっきり存じないところでございますが、繰り返しでございますが、私どもといたしましては、私どもというのはこの案件と取り組んでいる行政側といたしましては、政調会長がそのようにおっしゃったというようなそのまま受け取ったということであったろうと思います。
#154
○櫻井充君 酒井さん、この間、たしか亀井さんから電話があったか、もしくはお会いになった、もう一回会っていらっしゃいますよね、その前に。この間の答弁だとたしかそうだったと思いますけれども、そこは酒井さんがお会いになったんじゃなくて、その当時の局長の方が電話だったかお会いになったんだったか忘れました。そのときももう政調会長の立場ということなんですか。
 それから、もう一点お伺いさせていただきたいのは、亀井さんというのはそういう会に出席される場合には必ず政調会長の立場で来られるんですか。一衆議院議員の立場で来られることはないんですか。
#155
○政府参考人(酒井英幸君) 自民党の政調会長であられますから、党のサイドで、十一月のこのころであれば予算を御心配されている、全般にわたって心配されているというお立場なんだと思います。そんなことで亀井政調会長からいろんなところに御連絡をなさることはあるんだろうと思いますけれども、先生が今おっしゃった後段の方、政調会長がどういうお立場で、議員としてのお立場で出られることもあると思いますが、あると想像いたしますけれども、この会の場合には亀井政調会長御自身の方から党として、政調会長としてのものであるというふうにおっしゃったということでございます。
#156
○櫻井充君 ほかの政党のことなので余り言いたくはないんですが、村上さんはこの間何とおっしゃっているかというと、議連の中では早期にものつくり大学を実現するために平成十二年度の予算要求増額をすべきだという、議連の中でそういう結論はまだ出てなかったと、そうおっしゃっているんです。議連の中でそういう話が出ていなくて本当に政調や総務会を通っているのかどうか、私には甚だ不思議でなりません。
 なぜならば、いろんな決定が議連でなされて、そこの場で話し合いをされてどんどん上に上がってきているような印象を受けますけれども、もしくはこの村上証人のお話、この間のお話が違っているんでしょうか。
#157
○政府参考人(酒井英幸君) 私どもといたしましては、概算要求後におきましても、十二年度の概算要求におきましてもということでございますが、八月にやりました後におきましても、関係者の方から十三年四月の開学に向けていろんな設備の充実、もっと魅力のある大学にするために設備を充実してほしいというようなお声がありました。
 具体的には、同じ十一年の十一月十二日に国際技能振興財団が組織としてものつくり大学の建設促進に関する要望書というものを採択されて、それを私どもにそのころに、十六日だったと記憶いたしますけれども、要望書を提出して、そういうぜひもっと魅力づけのために施設整備をというお声がありました。
 ですから、そういうこと、それから先ほど来出ておりますそういう亀井先生の会のこと、それからそれまでのいろんな経緯、今後のことを考えて、我が方としては増額の決断をしていったという経過だったろうと思っております。
#158
○櫻井充君 ちょっと時間がないので、せっかくですからこの報告書について。
 五ページにアイム・ジャパンの設立の許可ということで「八日間で審査が終了した」、このときに「政治家から具体的な要請等があったという事実は確認できなかった。」とございます。これは本当でしょうか。
#159
○政府参考人(戸苅利和君) これも先ほど来申し上げておりますが、この事案につきましても、厚生労働省が保有しております資料それから当時の担当者から話を聞いた範囲では、そういった事実はなかったということでございます。
#160
○櫻井充君 古関さんはこう言っているんですよ。村上さんに依頼したので一週間で認可されたと自慢していると。これは古関さんの側近の方からの話でございます。これは私どもの方の聞き取り調査が違うんでしょうか。現実、こちらではあると言っているのに、この報告書にないんですけれども。
#161
○政府参考人(戸苅利和君) 古関が何を言ったのかということは我々がとやかく言うことではないのかもしれませんが、この報告書にも書いておりますとおり、最近五年間、労働省が許可した公益法人、十八法人ございますが、そのうちの六法人は申請から許可までに要した日数が十日未満ということにもなっておるわけでありまして、そういった意味で特に早いということではないというふうに私どもは思っております。それを古関が早い早いと言ったということはあるのかもしれませんが、我々としてはそういったふうには思っていないということであります。
#162
○櫻井充君 それでは、もう一つ、十ページに「小山前議員の質問によりその実現が早まったとは考えられない。」というお話がございました。こうだとすると、小山さん、逮捕される必要性はないんじゃないかと思うんですよね。いかがですか。
#163
○政府参考人(戸苅利和君) これにつきましても、この報告書に書いておりますとおり、今御質問の事案につきましては労働省だけで行った政策決定ではございませんで、法務、外務、通産、建設初め関係省庁全部で十七あったわけであります。労働省内で検討開始から制度見直しまで二年近くを要しておるわけでありまして、その間、関係省庁と真剣に議論を積み重ねてきたということでございまして、ここに書いてありますとおり、小山前議員の質問で早まったということではないと私どもは思っておるわけであります。
#164
○櫻井充君 それから、この調査書の中にお歳暮の件も一応は載っているんですが、結果的にはお歳暮を受け取ったという方と、記憶がないと。それから、どなたについてお調べになったのか、後で結構でございますので資料を提出していただきたい。今ですと答弁が長くなりますので、資料だけ提出していただきたいと思います。いかがですか。
#165
○政府参考人(戸苅利和君) これにつきましては調査対象が四十五名ございます。このうち、私どもで確実にといいますか、特に状況を聞きましたのは、これは昨年だったと思いますが、週刊誌に数十名の名前が載っておりましたので、それに該当する者を中心に聞いたということでありますが、これはまた後で対応させていただきます。
#166
○櫻井充君 それから、今回労働省が認可されている公益法人というのは、どういう要件があると認可を外されることになるんですか、認可の取り消しになるんですか。その要件を教えていただけないですか。
#167
○政府参考人(戸苅利和君) これは一般論になるわけであります。公益法人として適正な運営がなされていないということでありますと、それに対して指導をいたすわけでありまして、指導で言うことを聞かなければ過料を科すということでありまして、さらにそれで是正がされなければ取り消しということになるんだろうというふうに思います。
 ちょっと詳細、急な質問なものですから失礼申し上げますが、必要であれば後で資料をお届けします。
#168
○櫻井充君 済みません、一般論なのでおわかりなのかと思っておりました。
 つまり、我々が考えているのは、やはりこのKSD自体の認可を取り消すべきではないかと。これだけいろんな問題があって、またこのまま公益法人として継続を認めるということ自体、私はおかしな話だと思いますが、いかがでしょう。
#169
○国務大臣(坂口力君) KSDの今後につきましては、過去のいろいろのこともあり、これからどうしていくのかということにつきまして、新しい理事長も決定されたということでございますから、そして今後の行方、どういうふうにしていくのかということも見定めながら決定をしたいと思っております。
#170
○櫻井充君 それは認可の取り消しもあり得るということですね。
#171
○国務大臣(坂口力君) あらゆる選択肢を限定しておるわけではございません。
#172
○櫻井充君 今、KSDの中には評議員会があるんでしょうか。
#173
○国務大臣(坂口力君) これは今までなかったわけでございますが、最近これをつくったということを聞いております。
#174
○櫻井充君 しかし、この評議員会をずっとつくっていなくて指導勧告をしたのが平成十年ですね。その後もずっとつくっていませんよね。こういうところは、もう今の話をお伺いすれば認可の取り消しの要件に私は合致すると思うんですよ。いかがでしょう。
#175
○政府参考人(戸苅利和君) これも一般論で恐縮でありますが、評議員会の設置につきましては、評議員会を設置するという公益法人の指導監督基準でその旨が定められてから三年間の間にやることという規定があったはずであります。恐らく三年間のうちにやりますということで、やらなかったのでしびれを切らして立入検査をしたということだろうと思います。その後、今日に至って評議員会を設立されたということではないかと思います。
#176
○櫻井充君 しかし、これは平成十年に指導勧告していますよね、評議員会を設置するように。そして、それでも従わなかった。さらに、労働省は平成十二年の五月に立入検査で再度評議員会の設置を勧告した。それにも従わなかった。八月に勧告して、やっと重い腰を上げたと。
 何でこんなところをずっと継続して認可し続けなきゃいけないんですか。今まで監督業務がきちんとなされていない、監督業務もされていなかった。されていたのかどうかわかりませんが、これだけ勧告に従わないようなところを、しかも会員の方から集めているお金を不正に使っていたようなところをなぜ認可取り消せないんですか、取り消されないんですか。それは国民の皆さん、おかしいと思っていると思いますよ。
#177
○国務大臣(坂口力君) 御承知のとおり、平成十二年の五月に立ち入りをいたしまして、そしてその九月でございますか、地検の捜査がありましたのが九月。九月で間違いないですね、十月──済みません、十月にあった。それ以降はもうKSDの中は麻痺状態と申しますか、とにかく中の進行は一時停止をしていたというふうに言っても差し支えないというふうに思いますが、ようやく最近そういう動きをしてきたということでございますけれども、これらのことも含めながら、これからどういうふうにしていくということも見ながら決定をしていきたいというふうに思います。
 中には、今回やりましたことはやりましたこととして、昭和三十六年からこの事業が続いてまいりまして、そして中小企業の経営者に役立ってきている面もあるという御指摘もあるわけでありまして、その辺のところを、今回いろいろのことをやりましたことと、そしてそうした役立ってきたと言われることとのてんびんの中で考えていかなければならないわけでありますから、今後どういうふうにしていくかという決意等にもよってくるというふうに思いますし、ここで一概にこういうふうにしますということを言える段階ではございません。
#178
○櫻井充君 しかし、そうおっしゃいますけれども、私が話をお伺いさせてもらったKSDの会員だった方々というのは、ほとんどの方が信金や信組から依頼を受けた、融資をするから何とか入ってくれという方々がかなり多いわけです。その辺、どこら辺まで厚生労働省で調べられているのか。
 それと、私は不思議なのは、九一年にKSD側からお歳暮を贈っているんですけれども、大蔵省にも贈っているんですね、大蔵省の事務次官から官房長など。何で大蔵省に贈らなきゃいけないのか。これは、やはり会員数をふやすために組織ぐるみでやっていたんじゃないかと。まだここら辺のところの問題はあるんじゃないだろうかと思います。
 そしてもう一つ、保険料が二千円ですと。二千円で集めたうちの三〇%しか使っていないわけです。であったとすれば、少なくとも現時点でまだお考え中であったとすれば、保険料を引き下げるとかそのぐらいの指導をされるべきじゃないかと思います。
 済みません、最後に金融庁と、それからそこら辺のことについてどうお考えか、大臣、お願いいたします。
#179
○政府参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。
 金融庁といたしましては、KSDの会員勧誘に関する実態につきましては法令に基づく報告徴求等を行いまして、現在その実態解明に努めているという状況でございます。
 一生懸命やっているんですが、機関数が八百を超えているとか、あるいは事実を的確に把握する必要がございますので、そういうことで追加の報告徴求を何度かやったり、あるいはヒアリング、追加の調査ということで少し時間がかかっており、まことに申しわけないんですが、現在その実態を的確に把握して適切な対応をしたいというふうに考えておりますので、御理解をお願いしたいと思います。
#180
○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきました点につきましては、トータルで私たち考えておりますから、そうした面も十分に考えながら今後検討をしていきたいと思います。
#181
○櫻井充君 金融庁の方にもう一つ調べていただきたいのは、この間、村上元参議院議員の証人喚問のときに大蔵省の関係を問うたときに、まあ今は記憶がないという話でした。本当にKSD側に大蔵省の関係もしくは金融庁で結構ですが天下りの方がいらっしゃらないのか、それから旧の大蔵省から働きかけがなかったのかどうか、その辺も含めてきちんと調べていただきたい。
 そのことを要望いたしまして、私の質問を終わります。
#182
○委員長(中島眞人君) 午前の質疑はこの程度とし、午後三時四十分まで休憩いたします。
   午後零時三十一分休憩
     ─────・─────
   午後三時四十一分開会
#183
○委員長(中島眞人君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、財団法人ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団問題に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#184
○沢たまき君 公明党の沢たまきでございます。
 昨日の処分につきまして、坂口大臣はみずからの大臣給与の全額返納を初めといたしまして、異例の厳しい内容になっておりました。厚生労働省の職員はもちろんのこと、公務員は、この際、みずからのこととして厳粛に受けとめていただきたいと思います。
 現在なお捜査が行われておりまして、一定の限界がある中で詳細な調査が行われたことは高く評価をさせていただきます。最高責任者として坂口厚生労働大臣がけじめをきっちりとおつけになったことに対しても敬意を表するものであります。今後、行政機関が二度とこのような事案を引き起こすことのないよう、政治家も官僚も厳しく反省し、襟を正し、国民の信頼の回復にこたえていかなければならない、このように思っております。
 さて、最初にアイム・ジャパンについて伺いたいと思います。
 厚生労働省は、ことしの二月二十三日に改善勧告書を事業団あてに文書で提出されておりますが、回答の締め切りは三月二十三日と伺っておりますが、勧告された理由についてお伺いをしたいと思います。
 私、時間がありませんので、ぜひ簡潔によろしくお願いいたします。
#185
○政府参考人(酒井英幸君) 一月二十五日に立入検査を実施いたしました際、文書指導を既にその時点で行っていましたパスポートの保管の問題、それから各種積立金の会計処理に不適切な部分があるといった問題、それから失踪者の問題についての適切な対応がとられていないのではないかと見受けられたこと等が私どもとして確認ができましたので、これらの問題の改善ということで勧告をしたところでございます。
#186
○沢たまき君 二十一項目にわたって指摘されるという極めてずさんな実態が明らかになっております。
 特に、今おっしゃったように、行方不明者が六百八十人にも及んでいると伺っておりますが、責任を持ってお預かりをしている研修生がなぜこのように、信じられないような数多くの行方不明者が出たというのは一体何が原因なのか、徹底的に調査をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#187
○政府参考人(酒井英幸君) 先生おっしゃるとおりだと思います。
 そこで、今申し上げました勧告の中で、厚生労働省といたしましては、公益法人を監督するという立場から、ひとつこの失踪がなぜ起こるのかと、失踪の原因の分析も含めてこれに適切な対応策を考えよという一項目を加えて、これの結果を目下待っておるというところでございます。
#188
○沢たまき君 このアイム・ジャパンは、最も多くの外国人研修生の受け入れを行っている我が国最大の事業団だと伺っております。したがって、ほかの模範とならなければならないと思っております。
 この技能実習制度は、逮捕されました村上元参議院議員が労働大臣のときに設けられた制度でもあります。この制度は、人づくりを通じて国際協力を推進するという観点に立って、外国人研修生に対し実効ある技能移転を行うために、新たなシステムとして第三次臨時行政改革推進審議会の第二次答申において提言されたものであります。我が国にとっても重要な政策であり、国際的にも我が国の信用にかかわる問題だと思っております。それがこのようなことでは大変な問題だと思っております。単に回答を提出すればいいというものではないと私は思いますが、いかがでしょうか。
#189
○政府参考人(酒井英幸君) まさに先生がおっしゃるとおりと思っておるわけでございますが、私どももこれまでの反省の上に立って、実は昨年の十一月にもパスポートの問題につきまして文書指導をいたしました。ただ、ことしに入りまして、先生が御指摘いただきましたように、全体的に立ち入りをいたしまして、この是正すべき点につきまして勧告をしているところでございます。また、その過程におきましても、実は二月二十八日付で私どもの方から文書で、研修生につきまして時間外の労働をさせておるのではないかというようなことも報道されたりしております。その点につきましても、きちんと状況を把握して、それを速やかに改善していくようにということを私どもやっております。
 密にしてアイム・ジャパンを指導いたしまして、先生今おっしゃいましたように、模範的な受け入れ団体というようなことになるよう、しっかりと指導をしていきたいと思っておるところでございます。
#190
○沢たまき君 よろしくお願いいたします。
 私、先ほど先輩議員の御質問の中の回答として、公益法人としての許可を取り消すこともあり得ると大臣がおっしゃったのでありますが、場合によってはアイム・ジャパンの許可の取り消しも含めて対処すべきだと思っているんですが、いかがでございましょうか。
#191
○国務大臣(坂口力君) 公益法人を許可いたしますときには、やはりそれなりの理由があって許可がされたのだというふうに思います。このアイム・ジャパンの場合にも、やはり公益的な仕事として大事なことだというので許可されたのだというふうに思いますから、所期の趣旨に沿って内容がきちっとされているのであるならばこれは存続をしてもらって立派な仕事をしてもらいたいと、こう思っております。
 ただ、きょう午前中にもいろいろ御審議がございましたように、いろいろ指導をしても指導を絶対に受け入れないというようなことが続きましたら、それは毅然とした態度でいかなければならないというふうに思っておりますから、そこは今後どういうふうな運用をしていただけるかということに限るわけでありますが、アイム・ジャパンについてそうした取り消しをするとかというようなつもりは今のところはございません。
#192
○沢たまき君 今回のKSD問題については、その実態を知れば知るほど怒りが込み上げてくるわけであります。
 この事件の問題は、一つにはものつくり大学というのを設立して、建築業及び製造業における職人の育成、地位向上、また伝統技術を文化的価値として継承、発展させていこう、こういう大変すばらしい目的を持って設立されたのでありますが、このすばらしい目的が泥にまみれてしまったということであります。
 二つ目には、一つの公益法人の利益誘導のため、あるいは一個人の利益誘導のため国会における質疑というものが悪用されたということ、あってはならないことが行われたという極めて悪質な事件であると思っております。
 本来、大学といえば最高学府であり、知性の府でもあります。したがって、それを設立し運営する者は高潔な人格と知性豊かな見識と強い信念がなければ到底なし得るものではないと考えております。元古関理事長、村上、小山元両参議院議員がそのことを全く理解できないままに政治力と申しましょうかそれを利用したことは、厳しくその不見識を責められてしかるべきだろうと思います。
 いずれにしても、ものつくり大学というのは本年四月開校とされます。何はともあれ、学生の皆さんが誇りと希望を持って学業に励めるよう万全の体制をつくっていきたい、いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#193
○副大臣(増田敏男君) 沢先生の御理解、お話のとおりでありまして、ものつくり大学は、ものづくりを担う技術、技能の双方に通じ、かつマネジメントもできるというようなことを考えました新しいタイプの人材を育成する私立大学であります。そこで、大学設立の趣旨がものづくりに携わる者の社会的地位の向上やものづくり基盤の強化といった政策目的に合致するものであることから、国として必要な支援を行ってまいりました。
 そこで、KSDをめぐる一連の事件との関連で、一部ではものつくり大学自体に問題があるかのような取り上げ方をされました。先生が御心配いただいたとおりであります。この大学に対しましては、支援を行ってきた立場としてもう大変心を痛めているというのが今の姿であり、実態であります。
 そこで、ものつくり大学の募集人員は合計で三百六十人でありますが、本年の一月五日から学生募集を開始しまして、最終的に志願者数は現在五百八十名となったところであります。五百八十名。ちょうど本日、一般入学試験のB日程、A日程、B日程と二つに分かれているんですが、B日程と社会人等の特別入学試験が本日行われています。最終的な合格発表で、合格数は三月十九日、もうすぐですが、判明することになっております。
 厚生労働省としては、同大学が適正に運営され、その建学の精神を十分に発揮して、社会から期待される有為な人材を多数育成、輩出したい、我が国の産業基盤の強化を支える一翼を担うものになるようにしたいということで、引き続いて頑張っていきたいと思います。どうぞ御支援をよろしくお願いいたします。
#194
○沢たまき君 ありがとうございました。
 伝統技術というものも私も大変関心があります。この学生さんたちが本当に社会で力が発揮できるように、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 私は、KSDがこのような方向に行ってしまったのは、政治力への依存体質を増長したことに大きな要因があると思っております。KSDの内部の月刊誌の「愛s」、今は「沙羅双樹」になっていますが、一九九五年一月号の中でKSD創立三十周年の大会の模様が掲載されております。東京ドームに四万人の会員の方が集まって盛大に行われたと出ております。この記事の最初に「村山内閣総理大臣ら多くのVIPを迎えて盛大に行われました。この大会を機にKSDは、二十一世紀に向けた飛躍への道を力強く踏み出しました。」と、まさに天にも上る勢いで書かれております。
 このVIPの顔ぶれを拝見いたしますと、当時の村山総理のほか、土井たか子衆議院議長、原文兵衛参議院議長、浜本万三労働大臣、その他国会の要職にある方々が軒並み出席されております。武村正義大蔵大臣は祝辞を代読させていらっしゃいます。国会議員以外は、古関元理事長とインドネシアから出席されたアブドル・ラティフ労働大臣のみがあいさつという状況になっております。
 出席された方々は純粋に中小企業のためという思いで出席されたかもしれませんが、このような異常とも思える政界とのつながりをKSDの会員の皆様に見せつける、誇示をしたという、そういうことが今日のKSDに至らしめたのではないかと思っております。
 日本を支えている中小企業の経営者の方々のためという、広範にわたって活動しているということはすばらしいことだと思います。しかし、すばらしい目的を掲げて活動している公益法人はほかにも多々あるわけであります。しかし、このような、時の政府がそっくり移動したような行事は、まるで国家行事のようなものは異常だと思います。大臣の御感想をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#195
○国務大臣(坂口力君) 平成六年でございますから、まだ現在のこのいろいろ話題になっているようなことは全く起こっていなかった時代のことでございますし、恐らく、出席を本当に皆さんがされたのかどうかということを私は確かめておりませんが、この三十周年史か何かを拝見するとごあいさつをされたことになっております。そのときに御出席になった皆さん方は現在のようなことがまさか行われるというようなことは思わずに御出席になっておられると思いますし、純粋にやはり中小企業というものを育成していく、そのために努力をしている一つの公益法人ということで御出席になっているのだろうというふうに私は思っております。
 そのころといいますのは、平成六年というのは、大体六、七年は円高に一方でなってまいりますし、日本の経済にとりましても大変な時期でございまして、この経済をどう立て直していくかということが一方にございますし、中小企業の皆さん方が非常に御苦労をなさっている時期でもありましたから、中小企業を一生懸命支援している一つの公益法人というようなお気持ちで御出席になったものというふうに私は思っております。したがいまして、このときの環境というものを今から何か逆算するような形で見ますと異様なようにも思いますけれども、しかしそのときにはそうした背景があって皆さん方も御出席いただいたのではないかというふうに思っております。
 私も、平成六年の三月でございましたか、中小企業経営危機突破大会というのがございまして、これは中小企業の皆さん方がお集まりになって何とかこの経済の状況を打開していかなければならないというので開かれた会合でございました。たまたまそのとき私は労働大臣をさせていただいておりまして、時の大蔵大臣や通産大臣と御一緒に出席をしたことになっております。なっておりますというのはあいまいな表現でございますが、行ったことは間違いないようでございますけれども、記憶が薄れておりまして、そういうところへ行ったかなという気もするわけでございますが、しかしいろいろの記録を見ますと私も出席したことになっておりますので間違いなく行ったんだろうというふうに思っております。そういう中小企業が非常に厳しい時期であったことだけは間違いがございません。
 そうしたこともあって、そのときの総理や議長さん方も顔を並べて、そういうことに一生懸命になっているところならば支援をしようじゃないかという意味で御出席をいただいたものというふうに思うわけでございます。
 ですから、今から考えると、その当時とは大分環境も違いましたから、一様に現在の時点での物差しでそのときを見ることはできないというのが私の考え方でございます。
#196
○沢たまき君 伺うと、そうだろうとは思います。しかし、こういうものがあったからこそ、勧告を受けても、後ろに大きな力があるぞというのでなかなか応じなかったんじゃないかなと、今になると私はそういうふうに思っているわけであります。
 ですから、KSD並びに関連事業に再三にわたって指導監督、改善勧告についても、本当にその当時は、そうやって皆さんが中小企業の皆さんに力を、元気を出していただこうと思って要職にある方々が出席したんだということであるならばそれで結構ですが、しかしそれの延長線上にその力を見せつけて、傲慢になって勧告にも応じなかったんだろうという思いが私はしております。
 したがって、KSD並びに関連事業につきまして徹底して見直しをしていただきたい、そういう思いでございますので、どうでございましょうか、委員会のようなものを、先ほど、午前中では専門官五人とおっしゃいましたが、これは公益法人全体として専門官を五人というふうに大臣はおっしゃったんだろうと思いますが、そうでなく、この見直しのために委員会のようなものをおつくりいただき、ものづくりにしましてもKSDにしても目的はすばらしいものですから、ちゃんとした公益になるように見直しをするための委員会のようなものを設置していただければと思いますが、いかがでございましょうか。
#197
○国務大臣(坂口力君) KSDは御承知のように昭和三十九年でございましたか誕生いたしておりまして今日まで来ているわけでございますが、それは国が行います共済事業等が目の届かないようなところをこれは埋め合わせてきてくれたわけでありまして、そういう意味で当時を知る人たちは非常に貴重な存在であったというふうにおっしゃる方も多いわけでございます。労働界の中にも、いや、このやってきたこと自体は決してそんなに悪いことではない、今でもいいことだと思うというふうに言われる方もあるぐらいでございまして、それはそれなりの役割を果たしてきたというふうに思います。
 午前中にも御議論がございましたとおり、一九九〇年でございましたか、いわゆるSSFというフォーラムができまして、やはり技能、技術というものをもっと磨いて、そしてものづくりというものを大切に日本はしていかなければならないというので、特に建設業を初めとして、製造業、建設業関係の代表の皆さん方がお集まりになりまして、そして一つのフォーラムをつくられた。そこに東京大学の名誉教授などもお入りになって、学者もお入りになってつくられたと。そして、そうした大学を日本のあちこちにつくっていこうではないかという話になっていたわけでございます。
 それが一九九四年というふうに記憶をいたしておりますが、古関前理事長のところにその話が及ぶことになりまして、それ以後、古関理事長はKSDでこの問題を進めていこうというふうに思われたのかどうかわかりませんが、積極的にこの問題の推進と申しますか肩入れをされるようになったというふうに私は伺っております。そういうことで今日を迎えたわけでございますが、支援の仕方あるいはまたその支援のやり方等に問題があったということだろうというふうに思います。
 今日、こういう事態になったものでございますから、KSDの存在そのものまで否定される方もあるわけでございますが、現在におきましては新理事長も誕生いたしまして、そして先日、私の大臣室を新理事長がお見えになりまして、そしてお話も伺ったところでございます。
 今まで新聞紙上でしか中井新理事長の発言というのは伝わってこなかったものでございますから、新聞紙上におきましては、ものつくり大学に出した財源もこれは返還をしてもらうんだというようなお話がございましたし、また自民党からも返還をしてもらうんだというようなことを御主張になっているやにその新聞で私は拝見をしたものでございますから、その辺のところもこの新理事長にただしたわけでございます。
 この新理事長は弁護士さんでございまして、法律のことはよくわかっている方でございますので、そういうことを言ったけれどもそれはしかし前提抜きで決して言った話ではない、それでまた、もしそういうことをしようとしてもそれは法律上いろいろ難しいことがあってそう簡単にできることでないこともよく承知をしているというお話がございまして、今後どういう方針で進めていかれるかということも、KSDの場合にもよく見させていただきたいというふうに思っておりますし、先ほどから出ましたように、アイム・ジャパンにつきましても今後どのように立ち直っていくかということを見ていきたいというふうに思っているわけでございます。
 そうしたことをトータルで見ながらこれからやっていきたいというふうに思っておりますので、ひとつ皆さん方の御協力もお願いを申し上げたいと思います。
#198
○沢たまき君 ありがとうございました。
#199
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 きのう、厚生労働省がKSDをめぐる調査結果を発表されました。私、中身読みましたけれども、読んで本当に驚き、あきれ、最後はちょっと怒りすら覚えた、そんなような感想を持ちました。
 これは結局、いろんなことが書いてあるんだけれども、結論をわかりやすく言うとどういうことか。さまざまなKSDをめぐる政策決定過程、政治家が働きかけたことは政策決定に影響なかったんだということがこの結論じゃないですか。例えば、アイム・ジャパンの設立許可、技能実習制度を二年から三年に延ばす、それからものつくり大学の設立支援、KGSの設立認可、そして二〇〇〇年度予算でものつくり大学に二十・五億円の追加要求を行ったこと、これはすべて適切な手続を経て行われたというのが結論でしょう。政治家からの働きかけは政策決定に影響しませんでした、端的に言えばこの調査報告の結論はそういうことじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
#200
○政府参考人(戸苅利和君) きのう発表いたしました技能実習制度及びものつくり大学に係る政策決定の経緯等についての調査結果でありますが、これは厚生労働省が保有しております資料をもとにいたしまして、当時の担当者等からの聞き取りも行い、事実関係の確認を行ったわけであります。
 政策決定の経緯の中で適正に行政が行われたかどうか、それからKSDとのかかわりがどうなのかというあたりを中心に取りまとめたものでございまして、結論といたしましては、労働省としては、それぞれの課題にその時々の状況に応じて適切に政策決定を行ってきたということ、それからおっしゃるように個別の政治家の方々から個別具体的な働きかけがあったということは、資料を見てもあるいは担当者からの聞き取りでもそういった事実はなかった、確認できなかったということでございます。
#201
○小池晃君 そんな報告で一体だれが納得するかというんですよ。政治家からの働きかけは旧労働省の政策決定過程に全く影響なかったというのがこの報告書の結論なんですよ。
 近藤事務次官も三月一日の記者会見で政策に与党の影響がなかったとは言い切れないというふうにはっきりおっしゃっているじゃないですか。政治家からの働きかけの影響がないなんという弁解が一体どうして通用するのか、国民は何でこういうことで納得するのかと。
 そもそも小山孝雄の起訴事実の要旨、これはKSDからの請託を受けて、そしてアイム・ジャパンの技能実習制度を二年から三年に延長する質問を行い、ものつくり大学への補助金増額の取り計らいを行ったことだと。それから村上正邦の逮捕の被疑事実では、KSDからの請託を受けて、そしてものつくり大学の設置を支援する質問をして、そして二人合わせて約一億円のわいろを受け取ったということじゃないですか。この容疑事実から見ても働きかけがあってそれが政策決定に影響した。大臣、これは明白じゃないですか。これがなぜ影響がなかったと言い切れるんですか。
#202
○国務大臣(坂口力君) 村上、小山両氏ともにこれは今まで労働大臣あるいは政務次官をなさった方で、労働省が何を考えているか、どういう方向を目指しているかということは十分に御存じの方でございます、二人とも。
 ですから、そこに書かれておりますことは、それは私も再三いろいろの質問をして、聞きましたけれども、いずれにいたしましても、旧労働省が今まで進めてきました政策の中に、一つはものつくり大学、一つは研修生の二年から三年の延長にいたしましても、これは旧労働省としての意思、旧労働省としての政策としてかなりそれはもう進んでいたものであると。
 したがいまして、村上、小山両氏は、わざわざ、そのことを知っておりますから、旧労働省に対しましてこういうふうにしてくれ、ああいうふうにしてくれということを言うまでもなかった。そのことをよく御存じの上で、そしてこのKSDとの間のお話をされたのではないかという気がいたします。ですから、そこのところは、小池先生のお言葉でございますが、私はそう言うまでもなく、そこはもう旧労働省の方はそういう意思で動いていたということだろうという気がいたします。
#203
○小池晃君 とんでもない話だと私は思いますよ、今のは。
 もう既に旧労働省は政策決定していて、そのことを村上氏も小山氏もよく御存じだったというんだったら、何でわいろを贈る必要があるんですか。ばかな話ですよ。だって、一方でKSDは一生懸命工作していたわけでしょう。立てかえ党費まで払って、村上さん、小山さんが上位で当選できるようにというふうに一生懸命お金を出したわけですよ。それから、それとは別にわいろまで渡したと。
 では、既に労働省は着々と粛々と政策決定していて、もう村上氏も小山氏も知っているというのであれば何でこれは、ではKSDのやっていた二十一億円の立てかえ党費も一億円のわいろもこれは全くむだ金だったということになるじゃないですか。そんな話を国民が一体どうして信用するのかと。全くおかしな話だと思いますよ。今のような大臣の説明では国民は絶対に納得できないと私は思いますけれども、いかがですか。
#204
○国務大臣(坂口力君) 納得されるかどうかは別な話でございまして、私はその経緯を事実として申し上げているわけでございます。
 ですから、私もなぜ古関前理事長がそういうことをやられたのかということはよくわからないわけでありまして、むしろその具体的な進め方とかそういうことについて、それはそこまで一致していたとは言えないと私は思います。しかし、その方向性、大きな方向性としてはそういうことになっていたというふうに理解せざるを得ないということを私は申し上げているわけです。
 例えば、それに対してどういう、それを私立にするのかどうか、あるいは私立にしたらその財源をどうするのかという具体的なことについては、それはいろいろ思いの違いもあったかもしれないし、そこにはいろいろのこともあったんだろうというふうに思いますけれども、その方向性というのは、そういう方向であったことはよく両氏は御存じであったんではないかというふうに私は思います。
#205
○小池晃君 大臣、お話しになればなるほどこの調査報告がいかに荒唐無稽かということが明らかになりますよ。既に決まっていることだったら何で二十億円も、一億円のわいろも使ってやるのかという話になるじゃないですか。素直に考えれば、今の説明で納得する国民は私は一人もいないと思いますよ。
 さらに、ではこういうことはどうなんでしょう。アイム・ジャパンの設立許可について調査報告では「特段早い対応ではなく、審査は適正に行われた」と、しゃあしゃあと言っているわけですね。ところが、KSDの関連合同部長会議の議事録では古関はこう言っているんです。「村上先生は豊明議連の幹事長であり、IMMの設立を三カ月で労働省を捩じ伏せた。これは我々の力ではなく村上先生の力である。」と。
 許可から八日間は早くないんだというふうに答弁もありましたけれども、設立の事前相談から三カ月で許可に至った。これは特段早い対応じゃないんですか。特段早い対応でないとすれば、この古関のは妄想だというふうにおっしゃるんですか。大臣、どうですか。
#206
○政府参考人(戸苅利和君) 公益法人の認可、これは通常まず事前相談から始まりまして、その間に書類の整備をしていただき、あるいは公益法人としてふさわしい業務内容に調整をしていただくということを行った上で正式に許可申請を出していただいて、それで審査の上、許可ということでございます。
 過去のいろいろな公益法人の許認可の事例、非常に長期にわたるものもありますし、短期のものもあるわけでありまして、ちょっと手元に数字を持っておりませんが、これまでの感じからいうと、これ自体それなりにまとまっていたということもあるんだろうと思うんですが、そんなに早い方、特段早い方ということではないと思います。早いのは早いかなという感じはいたしますが、特段に早い方ということではないんじゃないかというふうに思います。
#207
○小池晃君 事前相談から三カ月というのは早いんだというふうにはっきり認められました。
 さらに、この調査報告、もう本当に重大な問題だと思っているのは、KSD豊明会という言葉は一言も出てこないんです、この調査報告には。KSDからKSD豊明会に流れた補助金が政界工作の原資になっているんではないか、このことが一番問われた問題なわけですよ。それなのにKSD豊明会という言葉すら出てこない。KSDの事務所の同じフロアにKSD豊明会があるわけですから、こんなのすぐに調べればわかるんですよ。それがこの調査報告には一言も出てこない。
 大臣、予算委員会で私が質問して、豊明会の政治献金について、会員負担金等の自前財源から行われているというKSDの説明については疑いを持たざるを得ないというふうにおっしゃって、きょうも同様の答弁をされています。自前財源じゃないということは掛金が使われたと。これは要するに中小企業の皆さんが納めた掛金が政界工作に使われたと、この問題がこのKSDの疑獄の最大の中心的な問題じゃないですか。その問題についてなぜこの調査報告では一言も触れていないのか、御説明願いたい。
#208
○国務大臣(坂口力君) そこは少し結論を私は急いでおみえになると思うんですが、確かに今までKSD側は自前財源でやっていたということを旧労働省に報告していたわけであります。だから、今まではKSDはそういうことを言っておりますということを国会でも報告していた。
 しかし、それ以後いろいろのデータ等が出てまいりまして、しかしそれはそう言い切れない、むしろその自前の方はちゃんとそれで処理をされているという経理の内容の文書等があったりして、そうすると、その自前のところはちゃんとそれで使われているということになれば、それは一体どこから出たのかということになりましたから疑いを持たざるを得ないということを申し上げたわけであります。だからといって、だからそこがすべて補助金から出たというふうに断定できるかどうかといえば、それはやはり今地検に持っていかれております書類等を一遍正確に見ないことには言えない話でありまして、だから私は、その疑いは持ちますけれども、それ以上のことまで断定的に言うことはできないということを言っているわけであります。
#209
○小池晃君 立てかえ党費にしてもわいろにしても億という単位で出ているんですから、それがその自前財源から出ないというのはこれはもう疑いようのない事実なんですよ。すべてが補助金かどうかわからないけれども、自前財源でこの財源を賄うことができないというのはこれはもうだれが見たって事実なんですよ。だから、今まではその自前財源で見ていたという非常に無理のある説明をしていたのを、その無理が通用しなくなったんじゃないですか。
 今の問題がこの調査報告に何で出てこないのかということを私は言っているんです。このKSDの資金というのはこれは中小企業の掛金だと。これがKSD豊明会に流れ、政界工作に使われていたんじゃないか。これが国民が一番怒っているところなわけです。そのことについて全く触れていないような調査報告では、これは国民の疑問にも答えることできないじゃないかと私は申し上げている。
 私、架空党員の立てかえ党費がKSDから出されたというのはもう国民周知の事実だと思いますよ。だって、先ほど大臣も言ったじゃないですか、KSDの新理事長は何と言っているかというと、返還を求めたいけれども法律上いろいろと難しい問題もあるというふうに言ったというふうにおっしゃいました。返還を求めたいということは、これはKSDが立てかえたということは認めているんですよ、そこまでは。返還はなかなか法律的には難しいけれども、返還を求めるということはKSDが出したということをみずから認めているということじゃないですか。これはもう国民周知の事実なんです。
 大臣、どうですか、これは国民の納得を得られると思いますか。そのことについて一言も触れないような調査報告でどうして国民の納得が得られるんですか。
#210
○国務大臣(坂口力君) 我々として省内で調査のできるところとできないところがございます。できるところにつきましてはそこへお出しをしたわけでありますが、しかしこのKSDにかかわりますところは今地検の手にゆだねられているわけでありますから、そこは我々で明快にそこに御報告を申し上げることができないわけであります。そこを示すように言われるわけでありますが、それはそうはなかなかいかないというのが私たちの考え方であります。
 先日、中井新理事長がお見えになりましていろいろお聞きをいたしましたけれども、新理事長としてもそこのところは明確に把握をしておみえになるわけではないわけであります。小池議員からいろいろ質問のありましたことに関連もいたしまして私もいろいろなことをお聞きいたしました。しかし、現在まだ就任をされて一週間あるいは十日というような日程でありますから十分に把握できないということもございますけれども、それだけではなくて、やはりいろいろの内部の人たちから聞き取りをしているけれども、そこは断定的にどうこうと言うことはできない状況にあるということがその御発言の中からもわかったわけでありまして、我々もそこを断定的に物を言うことはできないというふうに思っております。
#211
○小池晃君 政策決定過程に政治家の関与が影響がなかったということは断定的に言いながら、一方で、こういう問題は断定できない、わからない、資料がないと。これで国民は納得するかと、私はそう言っているんですよ。
 そういう問題についてどこまで調査して、ここから先は今検察の調査中だからわからない、捜査中だからわからないんだということが明確に仕分けして出されているんだったらまだしも、全く触れられていないんだから、肝心の金の流れの部分については完全に疑惑にふたをしているというふうにとられたって仕方ないじゃないですか、この調査報告。
 私、さらに問題にしたいのは、これは予算委員会で党費立てかえ問題を具体的な話も取り上げて大臣にお話ししたと思います。KSD豊明会の本部の経理部長が立てかえ党費の原資は本部の事務局費だと明言したと。青柳さんという方です。ここがやはり何億ものお金を動かせるとすればKSD豊明会の本部事務局費しかないというふうに経理部長は言っているんです、KSDの経理部長。
 このKSD豊明会の事務局費を動かしていたのはだれかというと、河野道明氏だと。この河野道明という人はKSD豊明会の経理部長をやっている、豊政連の会計責任者をやっている、そしておまけに自民党の東京と埼玉と千葉と神奈川の豊明支部の会計事務をやっているんです。もう完璧に全部を握っている。その上おまけにKSDの職員なんです。KSDの職員だということは、これは公益法人であるKSDの職員、厚生省の管轄下にあるわけですから、監督下にあるわけですから、これは今回の調査で当然話を聞いている対象だと思うんですが、いかがですか、話聞いていますね。
#212
○政府参考人(戸苅利和君) 今回の調査につきましては先ほど大臣も答弁申し上げているとおりでありまして、要は、厚生労働省に保有されている資料、それから私どもとして的確に調査のできる相手方、そういったものがあるものについてきちんと調査をしようということで行ったものでありまして、今お話しの豊明会は、これも御存じのとおり労働省の所管の公益法人でありませんで、任意団体なわけであります。KSDが労働省所管の公益法人であるということで、KSDから豊明会への補助金というつながりのもとで豊明会についてのいろいろな資料を入手し、いろいろな調査をしてきたというのがこれまでの労働基準局の対応であったわけであります。
 今御質問のような、正直言ってさまざまな書類を入手し、それでチェックをしないととても事実を究明できないような問題、これにつきましては、これも大臣の答弁の繰り返しになりますけれども、ほとんどが捜査当局に行ってしまっている。それから、我々は強制調査権限を特に任意団体に対して持っているわけではございません。そういったもろもろの制約を考えますと、現段階で今御質問のような事項について的確な調査をし、正確な結果を出すというのは、これはもう至難のわざだろうというふうに私ども考えたわけでございまして、そういった意味で、調査結果の前文に、KSDについては率直に反省すべきものである、今後厳正に指導監督をしていくんだということにとどめまして、厚生労働省としてできる技能実習制度、ものつくり大学、これにかかわります政策決定の経緯について取りまとめたということでございます。
#213
○小池晃君 今のは全然説明になっていないですよ。私は一を調べろと言ったのに、あなたは百ができないと言っているのと同じですよ。私はそんな無理なことを言っていないじゃないですか。すべてを調べろと言っているんじゃないですよ。KSD職員である河野道明氏の話を聞いたのかと。別に豊明会の職員の話を聞けと言っているんじゃないんですよ。KSDの職員なんですから、あなた方の公益法人としての監督下にあるんでしょうと。その人が豊明会へのお金の流れの核心部分を握っている可能性が高いんだから、何でその人の話を聞けないんですかと聞いているのに一切答えてないじゃないですか。もう一回答えてください。
#214
○国務大臣(坂口力君) その青柳何がしという人の名前を先日も挙げられました。それで、そういう人がおりますかということを聞きましたら、以前におったようですけれども現在はKSDと対立関係にあると。その対立関係にあるような人の意見だけではそれはぐあいが悪いでしょうと、こういう話でございました。
 それで、小池さんのところがお調べになる場合には、一人のだれかのお話をお聞きになって、こう言っているじゃないかと、これで済むかもしれません。しかし、我々の方は、一人二人の人がこうです、ああですというふうに言いましても、人はそれぞれ違うことを言う場合もあるわけでありますから、我々はそうではなくて、そこはきちんとしたやはり書類を調べなければ本当にこうだああだと言うことはできないということでございまして、だからそこはできない。
 それともう一つは、河野さんという人だったですか、この前言われましたのは。河野さんのことにつきましても、今現在捜査中であって、いろいろのことを内部の人から聞くことはやめてほしいと、この間、新理事長からも話がございました。とにかく、すべてのことは私が整理をして私が窓口になってお話し合いに応じさせていただきますと、こういうことでございました。
#215
○小池晃君 調べて結果がどうこうということを言っているんじゃないんです。調べるぐらいやったのかというふうに私は言っていて、それに対して調べていないわけですから、調べてから物を言ってくださいよ。
 あんたたちは一人しか聞いていないから、ああ、それじゃ信用できないなんと言う資格はないですよ、一人も調べておかないで。我々野党なんですから、それはそんなあなた方みたいに情報そのものを握っていたり、情報の渦中にいるわけじゃないんですから。そういう中で一人一人に話を聞く努力をして、それでこれだけの材料が上がってきているんですよ。
 それなのに、あなた方は情報を握っている、あるいは情報に一番近い立場にいるのにもかかわらず、話を聞こうともしない、聞きにも行っていない。これで国民に疑惑は解明しました、この調査報告で納得してくださいと言ったって、国民がこれで、はい、そうですか、よくやりましたと言うわけないんですよ。
 さらに、私が指摘した問題、もう一つ聞きたいと思うんですけれども、三月九日の予算委員会で古関忠男が小山議員の私設秘書だったという事実を明らかにしましたけれども、それについて調査結果はどうなっていますか。
#216
○政府参考人(日比徹君) 先般そういうお話が出ました。それで、御指摘の点につきまして参議院の事務局へ照会しましたところ、平成七年九月二十一日から平成十三年二月十五日までの間、古関忠男前KSD理事長に対し、小山孝雄前参議院議員の私設秘書として参議院出入記章が交付されていたとの回答を得たところでございます。
#217
○小池晃君 小山議員当選直後から逮捕された後まで私設秘書の登録をされていたと。
 大臣、これを私、予算委員会で聞いたときには、事実であれば異常だとおっしゃいましたけれども、今これを聞いてどう思われますか。
#218
○国務大臣(坂口力君) 私設秘書というのはいろいろな人が入っておりますからよくわかりませんが、この御指摘になりましたことは事実のようでございます。
#219
○小池晃君 公益法人の理事長が自民党議員の私設秘書をやっていたということが、公益法人のあり方からして、大臣、公益法人を監督する厚生省の長としてこの事態をどうお考えですかと聞いている。
#220
○国務大臣(坂口力君) その私設秘書というのがどういう形なのかということはよくわかりませんが、出入りをするためになっていたということであるならば、これは出入りがどんな人でもできるというふうになるのは、それはいいことじゃないというふうに私も思います。
#221
○小池晃君 通行証をもらっただけの話じゃないんですよ。出入りができるだけの問題じゃないじゃないですか。私は小山の秘書だというふうに言って回っていたとしたら大変なことじゃないですか。そういう認識も持てないような大臣に私はこの問題の徹底解明なんて本当にできないと思いますよ。今の答弁を聞いて本当にあきれました。
 このKSDの問題、このKSD疑獄で問われているのは、これは中小企業の苦労して納めた掛金が自民党の政治家に渡ったということでありますけれども、きょうあと残った時間、こうしたことがKSDだけに限ったことなのかどうかということを私は議論したいと思うんです。
 朝日新聞の三月二日付に、自民党中堅議員のコメントとしてこんなことが出ている。例えば医師会のような伝統的な自民党支持団体から政治献金を受けて、医師会の意に沿う国会活動をしても汚職にはならない。村上氏らがやったこととどう違うのか。
 政官業の癒着というのはKSDだけじゃないんじゃないか。きょうは、医師会の問題で私は取り上げたいと思う。資料をちょっと配付していただきたいと思います。
   〔資料配付〕
#222
○小池晃君 今お配りしている資料、一枚目にあるのが、これは富山県の医師会の正式の会報「医報とやま」というものからコピーをさせていただきました。これは昨年七月十五日付の「医報とやま」であります。
 これは会計報告が出ているんですね、特別会費会計収支報告。これを見ると特別会費というのを集めているんですね、会員から。一年間で二千八百二十四万円、特別会費を集めている。これは人数で見ると、横に書いてありますけれども、千四百二十三人分なんです、前期分で。一方、支出の項を見ていただきたい。事業費として、十一年度自由民主党党費九百五万二千円。これは、下にある自民党の支部の収支決算報告書まで驚くべきことに医師会の会報に載っているんですよ。これを見て私は目を疑いましたよ、本当に。これが医師会の会報に載っているんです。これを見ると二千二百六十三人分の党費が入っている。だから、千四百二十三人分の医師会費を集めて二千二百六十三人分の党費が払われているんですよ。大変なことじゃないですか。
 補助金もこれは当然受けている団体ですよ、県医師会ですから。そこから架空党費の疑いが極めて濃厚な党費が堂々と支出をされている。一方、受け取った側の自由民主党の富山県医療会支部の収支決算報告を見ると、寄附金として六百万円、政治団体である富山県医師連盟に寄附されている。
 これはKSDと全く同じじゃないですか。公益法人から政治団体への献金。しかも、医師会は補助金を受けているんですよ、KSDは補助金を受けていないけれども。さらに、明らかな架空党員でしょう、これは。まるでKSDと同じ構造じゃないですか。
 厚生労働大臣、こういう実態を見て、厚生行政、医療行政の中心を担っている医師会がこういうことをやっている、こうした事態をどうお考えになりますか。
#223
○政府参考人(伊藤雅治君) 御指摘の富山県医師会の事例でございますが、この件につきましては、本年三月に県医師連盟の規約を改正いたしまして、県医師連盟分の会費は県医師連盟に直接納入するように改めまして、県医師会より県医師連盟への寄附は行われなくなったと聞いているところでございます。
 今後、このような事例が生じないよう県に指導監督の徹底を要請してまいりたいと考えております。
#224
○小池晃君 何でそういうふうに変えたかというと、これは我が党の、日本共産党の富山県委員会が富山県に申し入れたんですよ、こういう事態があると。それで変えたんです。
 大臣、こういう実態が、我が党が指摘しなければ明らかにならなかったこういう実態があるんですよ。こういう医師会の架空党費あるいは政治団体への献金が堂々と行われているような実態をどう考えるか、大臣、お答えいただきたい。
#225
○国務大臣(坂口力君) 今初めて私お聞きする話でございますし、実態がどうであったのかということを十分に把握いたしておりません。
 これは、あなたは何度か見たかもわかりませんけれども、私は初めて見るわけですから、これがどういうふうかというふうに先ほどから見ているわけですが、富山県の医師会としていわゆる党費を支出していると、こういうことでしょうか。
#226
○小池晃君 そのとおり。
#227
○国務大臣(坂口力君) それは当然、医師連盟といいますか、政治連盟というものとを両方ともつくっておみえになりますから、政治連盟としてやはり処理をされるべきものと思います。
#228
○小池晃君 医師連盟の収支報告はまた別個にあるんですよ。これは医師会の特別会費の会計収支なんです。だから、医師会の特別会費から党費が払われているんです。驚くべき実態ですよ。
 さらに、私、御紹介したいのは、これは富山だけじゃない、広島県の医師会報。これは二枚目をめくっていただきたい。これ、ことし二月五日付です。これも政治連盟じゃないですよ、医師会の会報です。医師会の会報に医師会長名で、まあ政治連盟の委員長の肩書もつけてありますけれども、医師会の会長の名前で「参議院選挙対策のための特別会費」、お願いが出ている。
 中を見ると、読みませんけれども、参議院の自民党の議員の名前も出ている。そして、驚くべきことに、最後の行を見ていただきたい。「尚、平成十三年二月分診療報酬より各一万円引き去りで納入させて頂きますことをお許し願います。」、大変なことじゃないでしょうか。
 この医師会の速報では、県医師会長はこう言っているんです。特別会費の徴収についてみずからこう言っている。「大変強圧的な手法で、個人の思想信条を踏みにじる方策であると、不平不満やご批判も多かろうと存じますが、今回の選挙は天下分け目の闘いでもあります。」、こんなことを書いているんですよ、堂々と。
 広島県の医師会は今大変な騒ぎになっているんです、これで、会員から苦情が殺到して。現場のお医者さんにしてみれば、自民党の医療政策で大変苦労を強いられている中で、一万円診療報酬から天引きで政治資金を払わせてもらう、怒るの当然じゃないですか。
 厚生労働大臣、これは自民党の先生だけですよ、公明党の先生は一方も名前を書いていない。選挙支援のための資金を、会員の意思を確認することもなく、しかも診療報酬から天引きをする。医師会長みずからが強圧的なやり方だと。こんなやり方、許されると思いますか。
#229
○政府参考人(伊藤雅治君) 広島県の事例についてでございますが、今、先生が配付されましたこの資料でございますが、これは広島県医師連盟の会費としての納入依頼が行われたと承知しておりますが、ここに県医師会が県医師連盟として活動をしているというような誤解を与えるような文書となっております。具体的には、県医師会長名と広島県医師連盟委員長が連名になっているという、これは誤解を与えるような文書となっており、好ましくないものと考えられると思います。
 県に対しまして指導監督の徹底を要請してまいりたいと考えておりますし、また私どもの聞いているところによりますと、本年二月十四日に、この広島県医師連盟の執行委員長から各会員に対しまして訂正とおわびの文書が出されていると承知しているわけでございます。
 また、診療報酬の引き落としにつきましては、本人の了解なく個人の口座から引き落としを行うことは問題があると考えておりますが、既にこのような取り扱いはなされていないものと承知しているわけでございます。
#230
○小池晃君 広島県、やめていないんですよ。二月十四日の通達、私もちゃんと見ています。医師会長名で出ているんですよ、これも。とりあえず医師会から立てかえるようにしました、そういう通達ですよ。やめるなんて一言も言っていないんですよ。
 あなた、診療報酬からの天引きが何か余り例がないようなことを言うけれども、広島だけじゃないです。私が入手した資料でも、富山市の医師会、福岡県の医師会、いろんなところでもう診療報酬から天引きという文書が出ているんです。
 こういうやり方が通用していることを大臣はどう思うか。医師会長の名前は削る云々というのはありましたけれども、医師会の会報ですよ。医師会の正式の会報で、明らかに特定の政党の特定の政治家の支援を呼びかけるということが医師会長名で行われて、その費用が診療報酬から天引きされるというやり方を大臣はどう思われるか。──大臣に聞いているんです。
#231
○政府参考人(伊藤雅治君) 若干、診療報酬からの天引きにつきまして、法的な観点からの整理を申し上げさせていただきたいと思います。
#232
○小池晃君 そんなことを聞いていませんよ。
#233
○政府参考人(伊藤雅治君) 医療機関が有する診療報酬債権は民法上の債権であることから、支払基金等が医療機関に支払う診療報酬から天引きして第三者に直接支払うことにつきましては、医療機関の同意があれば適法だというふうに私どもとしては解釈しているわけでございます。
#234
○小池晃君 私、そんなことを聞いているんじゃないんです。政治家として大臣に、こういうあり方は許されるのかと、そういうことを聞いているんです。大臣、答えてください。
#235
○国務大臣(坂口力君) ここはやはり、政治連盟から、この政治活動というのは政治連盟で行うべきものだというふうに思います。
#236
○小池晃君 医師会がやるべきことじゃないんですよ、こんなことは。
 何でこんなふうになっているのか。現場ではこんな声が出ているんです。
 福島県の歯科医師会報を見ました。これによれば、各地域とも会員感情としては自民党を応援できない、燃えない、とても選挙を戦える状況ではない。また、地域会長自身も会員に積極的に選挙を応援するよう言えない状態にあるが、県の会長が中央に行って発言しづらい、または行動しづらくなる等、肩身の狭い思いをさせるわけにいかない。県の会長のためならやる。同様な意見が相次いだ。これ、福島県の歯科医師会の会報に出ている。これ、現場の率直な声です。もうみんな大変だけれども、嫌々ながらやらされているんだ。
 ことしの一月二十六日に東京で開かれた全国医師総決起大会、ここで自民党の青木幹雄参議院会長、参議院幹事長はこう発言しているんです。
 何と言っているかというと、今回は氏名を記入していただく選挙方法となった。医師会代表が本当に何番になるのか国民の前で試験してもらうのが今回の選挙である。非拘束の議論をしたとき、こんな議論なかったですよ。日本医師会の力が評価される、皆様のメンツのかかった選挙である。こんなふうに現場の医師会員、お医者さんたちをあおるだけあおっていながら、こういうことを無理やりやらせている。
 さらにもう一枚、次のページをめくっていただきたいんですけれども、これは石川県の例です。石川県、実物はこれですけれども、昨年九月に石川県内の医師会員に配られた自由民主党入党申込票です。これを見ていただくと、「入党申込票」、「氏名」、「区分」というのは「会員 家族 従業員」と、自民党の党員というのは会員とか従業員とかと言うんですかね。大変おかしな分類だと思うんですよ。そして、「送付先」を見ると石川県医師会総務課だと。公益法人である医師会が自由民主党入党申込票を配って、そしてこの送り先を石川県医師会総務課にしている。医師会にしていると。白昼堂々自民党の党員集めをやっている。
 大臣、どうですか。これはどうお考えですか。これは大臣にです。政治家として聞いているんです、私。細かい手続のことを聞いているんじゃないんです。大臣、答えてください。
#237
○政府参考人(伊藤雅治君) 石川県の事例についてでございますが、この文書自体は政治団体である連盟から出されているものでございますが、県医師会が自民党の活動の支援を行っているような誤解を与えるものであり、望ましくないと考えているところでございます。県に対しまして指導監督の徹底を要請してまいりたいと思っております。
#238
○小池晃君 大臣、先ほどの私の質問に答えていただきたい。
#239
○国務大臣(坂口力君) 別に文書があるとすれば、その別の文書はありませんから、この一枚こっきりのこれだけしかありませんのでわかりにくいんですが、下に書いてあります、やはりここも医師会総務課と書いてありますから、ここはやはり政治連盟と区分を明確にすべきものだというふうに思います。
#240
○小池晃君 別の文書は政治連盟で「お願い」として出されているんですけれども、何かよく御存じのようで。そういうものとセットで出されてはいても、申込書のあて先は医師会になっているんですよ。これはどう見たって医師会がやっているとしかとらえられないじゃないですか。おまけに、区分は会員、家族、従業員ですよ。医師会の区分じゃないですか。こういうことがやられている。
 これは、医療関係の厚生省の管轄下にある問題というのは、これは医師会の問題をきょう取り上げましたけれども、これだけじゃないんです。職能分野、ほかの分野でもいろいろなことをやっている。
 例えば看護婦はどうか。秋田県の看護協会は、後援会名簿の作成依頼を県下の看護婦に発送したんです。市民団体の申し出に対して秋田県は、公益法人としての自覚に欠けるものであり、猛省を促したい、これは重点指導すると約束した。
 それから歯科医師会。この代表候補についても、これは歯科医師会の方じゃないですけれども、技工士会の機関誌を見ると、歯科技工士会の機関誌の「日本歯技」の二月号に出ているんです。「中原候補の推薦決定」というタイトルで、コラムなんです。これを紹介すると、昨年十一月に自民党幹事長も出席した日本歯科技工士連盟の会合が開かれたと。そこで自民党幹事長は何と言っているか。「歯科技工士の技術料の確保や身分保障は当然のこと。来るべき予算編成でも諸氏の機微にふれたもてなしをしたいとのあいさつに大きな期待を抱いた。」。「信義を重んずる歯科技工士会として、組織決定を踏まえ全力で選挙に臨み中原候補の「必勝」を期さねばならない。」と。
 これはまさに利益誘導選挙じゃないですか。これは締めつけ、票をかすめ取る、こういうやり方をまさにいろんな分野で自由民主党はやってきた。それはまさに医師会であり、看護婦の分野でもあり、歯科医師の問題でもあり、KSDと同じような構造がもういろんな分野に私は広がっているんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですよ。こういうやり方を日本の政治の二十一世紀も続けさせるわけに私は到底いかない。
 厚生労働大臣、こういう各分野で行われている疑いのあるこういう公益法人を使った締めつけ、利益誘導、こういうものはあってはならないというふうに考えるんですが、大臣のお考えを聞かせていただきたい。
#241
○国務大臣(坂口力君) 公益法人は公益法人としての節度を持っておやりをいただくということだろうと思います。
#242
○小池晃君 きょうはKSDの問題の議論であったわけですけれども、やはり厚生労働省の監督下にある団体でさまざまなことをやられている可能性がある。きょうのKSDの問題の処理の仕方を見ても、私、本当にこの問題にメスを入れるという姿勢が見られないし、KSD以外の分野でも大変問題は大きいのではないか。
 引き続きこの問題は、選挙も近いわけですけれども、我々としては徹底的に監視を強めていきたいという決意を表明して、質問を終わります。
#243
○大脇雅子君 社会民主党の大脇でございます。
 三月十四日に厚生労働省が発表されました「KSDをめぐる調査結果及び処分について」という文書がございまして、この中で、最初、労働省の指導監督体制の問題もあって結果として指導が十分に徹底していなかった、極めて遺憾だというふうにKSDをめぐる一連の事件について言われているわけですが、この報告書の内容を見ますと、技能実習制度とものつくり大学に係る政策決定の経過と、それからKSD等による接待等に関する調査と処分というのが入っておりますが、肝心のKSDのいわば指導監督の結果については何ら触れておられないということであります。
 私はお尋ねをしたいのですが、KSD及び関係団体の監督について、今までさまざまな勧告をなさったということは先回お聞きいたしましたけれども、事業報告書や収支決算書や正味財産等の増減計算書、貸借対照表、財産目録、そういった必要な書類を提出させて監督をされたのかどうか。そして、二百億円余のいわば収入があって労災関係の支出は三割であったとすれば、人件費の比率、それから補助金の行方、適切な補助金が出されていたかどうか、その他問題はなかったのかと、こういういわば遺憾であるというふうに言われるその調査の結果というのは一体どうなっているのかということをお尋ねしたいと思います。
#244
○政府参考人(日比徹君) 今、お尋ねの点でございますけれども、今般の調査は、先ほど来申し上げている、まさに先生御指摘の範囲内でやっております。
 それで、今御指摘の点で、各種収支計算書、その他の各種書類の問題でございますが、これにつきましては、毎年、事業年度開始後一定の期間に、予算関係は予算関係とし、決算関係は決算関係として従来から報告を受けておりますし、それに基づいて従来チェックしておったわけですが、その点につきまして十分なチェックができなかった状態があったことは事実でございます。
 実は、昨日も改善勧告というものを行ったところでございますが、予算あるいは決算に係る書類というものを再点検いたしました結果、予算の組み方自体にもそもそも問題といいますか、考え方、基本において問題があるのではないかというようなことにつきまして、昨日、改善勧告もいたしました。
 また、その他の点につきましても、私ども、今後、点検とか調査を一切、今司直の手が入っているからといって何もやらないと申し上げているわけではございませんで、今申し上げたのは一例でございますが、今後ともやれる限りで書類の点検等も行いたいと思いますし、やれる限りで調査等も行い、必要な指導は行ってまいりたいと思っております。
#245
○大脇雅子君 問題は、KSDに対して特に今まで言われておりますのは、人件費が非常に膨大であったこととか、あるいは適切な補助金の出し方というものがなされていないというふうに言われているんですが、この点についてはどうですか。
#246
○政府参考人(日比徹君) 人件費の点、いわば管理費であろうと思いますが、管理費が占めるウエート、これはたしか十一年度、十二年度あたりで五十何億というような額でございますが、これは相当な額に及んでおると思います。
 ただ、どの程度の人数をもって適切かというのは確かに難しい点がございまして、労災補償事業のほか災害防止の事業その他やっておる、それをどう評価するかであろうと思います。
 それから、いずれにいたしましても会員、いわゆる被共済者の数が、ピーク時百七万ぐらいであったものが今七十万人台に落ちていると聞いておりまして、その点からいきますと、少なくとも現時点、人件費というものが従前にも増して大きな比率になるおそれがあろうかと思っております。そこで、改善勧告を出しました際にも、これは五百人の職員の問題がかかっておりますので、管理費削減というのはいろんな形で工夫していただかないといかぬと思いますが、その管理費についてできるだけ削減することを考えるよう勧告したところであります。
 それから、豊明会の補助金の点でございますが、もう既に御案内のごとくでございますが、豊明会そのものは昨年末解散、そして今残務の仕事をやっておりますが、三月いっぱいでやめるということでございまして、今後の問題といたしましては補助金の使途の議論は起こりませんが、過去の状況につきましては、現在、関係資料等地検捜査中ということもございまして、いろいろと調べるには非常に困難な状況に置かれております。
#247
○大脇雅子君 一部の報道によりますと、KSDは、九九年以降、民間の調査機関であります株式会社中小企業総合研究所に相当額の委託費、毎月五百万、年間六千万と言われておりますが、こうした委託費を支払ってきたとされています。この調査研究機関というのは、KSDの幹部であった中村勝彦氏が同研究所の取締役であり、さらに同研究所の社長は中曽根康弘元首相の元秘書ということも報道されております。
 これは委託費の事実関係をどのように調査されておりますか。あるいは、その調査報告書がきちっと出ておりますか。この点についての調査はいかがでしょうか。
#248
○政府参考人(日比徹君) ただいまの中小企業総合研究所への委託の関係でございます。これにつきましては、委託を開始した時期は平成十一年七月、それから委託費の月額は昨年十月時点の額になりますが月額五百二十六万円、それからKSDに対する委託の結果としての報告というものは平成十一年の十二月、平成十二年三月、七月、九月にそれぞれレポートとしてなされたとのことでございます。この中小企業総合研究所につきまして委託している業務につきましては、KSDから聞いておりますのは、中小企業全般に関する現況についての調査並びにその情報の収集、分析及び提供の業務というものを委託していたと。
 それから、今後の問題になりますが、業務委託費全般についてKSDとして見直しを行った結果としまして、この研究所への業務委託の必要性が余り認められないと判断して、もとの契約関係もあるのでということであろうと思いますが、この三月末日をもって契約を解除することとしたと聞いております。
#249
○大脇雅子君 レポートが出たということですけれども、しかし月五百二十六万というのは確かに余りにも膨大であって、これは利益供与のためのトンネル会社じゃないかというふうに疑われているというふうに雑誌には書かれているわけです。こういう点もきちっと監督していただきたいと思うんですが、このような状況を見て、会費が高いということであれば、不適切な支出があれば、それは個々の人に、会員に還元しなきゃいけないというふうに思うわけです。
 大臣にお尋ねしたいんですが、先ほどはまだ解散するかどうかその他ということについては具体的に考えていないというようなことをおっしゃいましたが、今KSDの会員のためにどういうことが必要だと、そしてどのように監督責任を果たそうとしておられるのか、お尋ねしたいと思います。
#250
○国務大臣(坂口力君) 御指摘のように、公益法人でありますKSDが今一番考えなければならないのは、会員の皆さん方に対してどういうふうにお返しをするか、今までのいろいろのことを乗り越えて、会員の皆さん方に罪の償いをするかということだろうというふうに思います。
 それで、会費のお話も出ましたし、それから、これから仕事の内容のことにも及んでいくんだろうというふうに思いますが、これから先、今までやってきた範囲の仕事の中で取捨選択をして、何を残し何を捨てるのか、そしてまた新しくそれにつけ加えるとすればどういうことがあるのか、そうしたこととこの会費の問題とはセットになってくる話でございますので、会員の皆さん方に一番御理解をいただけるような内容にして、そしてできる限り効率化を図りながら会費を抑えていくということができるのかということを考えていかなければならないだろうというふうに思います。
 その辺がどういうふうになってくるのかということ、その辺のところを一番先にやってほしいということを言っているわけでありまして、その辺がどう進むかということを注意深く今見守っているところでございます。
#251
○大脇雅子君 村上、小山元議員の自民党の党費の立てかえ金の返還を、監督官庁としてはKSDに対してそういう返還をするようにというような形を会員のために行われるというお考えはありませんか。
#252
○国務大臣(坂口力君) その会費のお話は、これは我々、今までは古関前理事長が一存でほかの人たちには相談をせずにいろいろおやりになったことというふうに我々は理解をしてきたわけでございますが、我々というか私は理解をしてきたわけでございますが、ここのところは今まだ明快になっていないわけでございます。今、地検の方でお調べにもなっているわけでございますし、その辺のところがどうなるかということが明確になりました時点において出てくる議論ではないかというふうに思っております。
 先日お会いしました新理事長も、そこは今のところは地検にゆだねられていて、それ以上のことを内部でも調べることはなかなか難しいという御趣旨の御発言をしておみえになります。
#253
○大脇雅子君 私は会員のために、そうした不当な支出をもとへ戻すということは監督官庁としてぜひ十分行っていただきたいというふうに思います。
 さて、私たち社民党の議員団は、ことしの二月二十六日にアイム・ジャパン長野支社の実態調査に入りました。インドネシアからの研修生や技能実習生の取り扱いにつきましていろいろな問題点がございました。
 第一は、研修とは名ばかりで、単純な労働を強制されて、時間外・休日労働やあるいは深夜勤など、本来研修とは認められないような労働が強制されているという実情がございました。
 本来、研修計画というものを出して、入管等でこれを審査されると思うんですが、こういう研修計画に相違した場合にはどのような取り扱いをされるのかということについて法務省にお尋ねしたいと思います。
#254
○政府参考人(中尾巧君) 具体的な事案に応じて私どもの方で適切に対応しておるところでございますが、まずもって研修生の受け入れ機関での研修の実態を正確に把握することに努めております。その上で、受け入れ機関に対しまして、速やかに不適正な事態を改善いたしまして、今後は研修計画に沿った適正な研修を実施するように必要な改善指導を行って、研修の目的が達成されるようにしておるところでございます。
 もちろん、受け入れ機関の研修の実態が改善を期待できないというような悪質なものと認められる場合もございますので、そういった場合には研修生の新規受け入れを認めない措置をとるようにしておるところでございます。
#255
○大脇雅子君 事業主というか、受け入れ企業に対してはもうそうした措置をしない、入管としては受け入れの措置を禁止する等の措置をとられるわけでしょうが、問題は、受け入れた研修生がそれじゃ一体どうなるのか。
 私たちが入りました長野の実態においても、非常に労働安全衛生上、健康に悪いような状況で、そうした配慮がなされないまま行われている。彼はどこかほかのところにかわりたいんだというような切なる希望を言っておりましたが、こうした場合、研修生の立場に立ってどのような配慮がなされるんでしょうか。
#256
○政府参考人(中尾巧君) 私どもといたしましては、研修生の人権等にも十分配慮した適切な改善指導を行うようにしておるところでございますが、今、委員御指摘のような、研修生が研修先を変更したいというような場合にどうなるかというお話でございますけれども、個々の具体的な事案によって私どもの方で適切に対応したいと考えておりますし、そのような対応をしているところでございます。
 例えば、具体的に申し上げますと、研修生の受け入れ機関が経営困難に陥りまして研修の継続が不可能になっているような事例にありましては、研修生が所期の研修目的を達成することができるように私どもとして十分配慮すべきものと考えられた場合には、研修制度の趣旨にかんがみまして、このような研修生につきましては適切な研修が期待できる他の受け入れ機関への移籍を認める場合もございます。そういった形で柔軟に配慮、対応しているところでございます。
#257
○大脇雅子君 問題は、研修生の時間外労働の処理の方法でございます。
 本来、研修生は労働者ではないということで時間外労働や休日労働や深夜業をやった場合、そしてそれが明らかに研修という目的を超えて強制されたようで恒常的に行われているような場合というのが非常に多い。それは手当てをしたらどうだということで、オーバータイムの労働に匹敵するようなものを、例えば慰労金とか合格祝い金とか、頭をひねって何とか手当てをしたいということがあると思うんですが、JITCOと入管はそういうことはだめだ、こういう判断と、こういうふうに言われるというふうに現地で聞いたわけですが、これについてはどのように処理するのが適当だと思われますか。
#258
○政府参考人(中尾巧君) 委員御案内のとおりでございますけれども、まず在留資格の研修につきましては技術等を学ぶことを目的としておりまして、報酬を得ることを目的とする就労資格でないわけでありまして、研修生に対しましては実費としての研修手当が払われることがありましても、報酬ということとなりますと、そういうことは払わせることはできないということになっておるわけでありますので、委員のおっしゃるような報酬という形でお金を研修生に払わせるような指導は当局としてはできないというのが実情でございます。
#259
○大脇雅子君 そうすると、私は研修手当の増額というような形で入国管理の当局がそれを処理できないかというふうに思うんですが、それはどうですか、そういう指導は。
#260
○政府参考人(酒井英幸君) 先生御案内のように、この研修を全体として進めていくために、受け入れ企業から一定の研修手当、さらにはいろんな身の回りの諸経費あるいは渡航費、そんなもろもろの費用を受け入れ企業から集めてこの事業を全体として行うということを、例えばアイム・ジャパンはやっております。恐らく他の機関も同様であろうと思います。
 今、先生がおっしゃった問題の解決として、それを根っこから変えるということは、今も御答弁がありましたように、研修の期間でございますので、それを別のことを、研修以外のことをさせたということにかんがみての費用ということであればなかなか難しいものがあるんではないかと。私ども厚生労働省といたしましては、やはり研修期間にそういう時間外の労働をさせるといったようなことではこの制度の本来の目的と違うではないかということで、国会の御論議でも御指摘をいただいてもおります。
 そこで、まずそういうことをなくすると。私ども聞きましたときは、それをなくし是正をするようにということをアイム・ジャパン関係に関しましてはやっておりますけれども、ここはひとつ口頭でそういう指示をするのに加えまして、きちんと実は二月二十八日付で、全体的にそこを調べるようにという指導を文書で行ったところでございます。
 ですから、それで実は早急な是正を進めていきたいなというふうに思っているところでございますが、先生おっしゃいますように、やはり私どもとしては何とかそういうことがなくなるようにというような方で目下一生懸命やっているという実情でございます。
#261
○大脇雅子君 時間がありませんが、私は研修生の資格外活動を強制したということになれば不法就労の助長罪というのに当たるんではないかとか、あるいはILOの二十九号の強制労働に該当してこれは国際問題になるのではないかと思いますので、この点は実態調査をされまして、後の処理というものをきちっとされたいということを要請して、質問を終わります。
#262
○西川きよし君 どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私の方からも、今回の事件を教訓といたしまして、本日は、今後の公益法人に対する指導監督のあり方等々についてお伺いをしたいと思います。
 本日の大臣の所信表明の中にもございました、所管の公益法人に対して厳正な指導監督を徹底していくと本日表明されましたわけですけれども、今回の事件も含めまして、これまでの公益法人への対応のあり方、そしてどのような問題を反省点として御認識をされたのか、まず大臣にお伺いしたいと思います。
#263
○国務大臣(坂口力君) 全体として指導監督が不十分であったということを反省いたしております。
 一つは、指導監督の省内における体制そのものもできていなかった。他のところでも申しましたとおり、実際にそれを指導監督する専門官と申しますか、専門にそれをやる人を設置していなかったということもございます。
 それからもう一つは、聞き取りでありますとか、あるいは口頭指導だというのはよくやってきたんですが、立入検査というものをややもいたしますと今まで余り重視をしてこなかったという、そういう傾向も過去の例から見ますとあるものですから、やはり口頭だけでは不十分で、立入検査をして調べるところはつぼを押さえた調査をやらないと本当のことがわからないのではないか。そうしたことも、これから少なくとも三年に一度の調査をやっていこうということを決めたということでございます。
 それからもう一つは、検査の手法でございますが、これもどことどこ、何と何をやるかということをもう少し明確にしていかないといけない。旧労働省の場合には、いわゆる仕事の中身、業務の中身について調べるのはなかなか一生懸命うまく調べていたわけでございますが、経理でありますとかいったようなことにつきましては、専門でないだけに不十分なところもあったと。だから、その辺のところは、内部でわからなければそれは外部からの専門家をひとつ招いて、そしてその人たちにも協力をしてもらうというような体制をとっていこうと、こういうことを今考えておるところでございます。
#264
○西川きよし君 ありがとうございました。
 公益法人の役割、とりわけ我々市民生活における公益法人の役割は何なのか、あるいは所管をする政府機関にとって公益法人の役割は何であるのか、そういった点をそれぞれの置かれている立場から見直していく必要があると思うわけですけれども、そういったことを強く感じておるわけですけれども、市民生活に対して、それから政府機関にとってそれぞれ公益法人の持つ役割という点について大臣はどのようにお考えでしょうか。
#265
○国務大臣(坂口力君) これは、公益法人という、読んで字のごとくでございますが、やはり公益に役立つものだというその中身につきましては、教育でありますとか芸術でありますとか文化でありますとか、あるいは福祉、労働等、そうした分野におきまして公益活動を実施していかなければならないわけでございますし、そういう分野での役割というのは非常に大きいというふうに思っております。これまでも我が国の社会経済の発展に重要な役割を果たしてきた分野であり、そして公益法人はこの分野で大きな役割を果たしてきたというふうに考えております。
 御指摘の市民生活の面におきましては、国民あるいは事業者のさまざまなニーズに対応をいたしまして、生活の質の向上に寄与するということが大事だろうというふうに思っております。
 行政機関との関係におきましても、国や地方公共団体の行政を補完する重要な役割があるというふうに思っておりまして、NPOの問題が最近非常に取り上げられておりますけれども、公益法人はNPOが一つの手本にすべきような存在でなければならないというふうに思っている次第でございます。
#266
○西川きよし君 ありがとうございました。
 これまでの審議の中でもたびたび議論になったところではありますが、所管をする役所の監督責任というのは、私もこれはやはり大きいものがあると思っておりますし、例えば今現在、都内を電車が走っているわけですけれども、JR、電車の中に厚生労働省が所管をされているある公益法人の広告が掲示をされているわけですけれども、もちろんその公益法人は市民生活にとっては、あるいは労働者の福祉向上の観点から有益な取り組みだと思います。
 ただ、その広告の内容についてですけれども、少し感じたんですが、車内広告ですから恐らくA3程度ですけれども、その大きさで、一番上のところなんですけれども、厚生労働省や経済、産業団体と連携をした公益法人と、こう書かれております。この表示の意味というのは、やはりお上からのお墨つきをもらっている、信頼してください、皆さん安心してくださいよというメッセージであると受けとめるわけですけれども、また、それを車内で見た方は、ああ、労働省、厚生省、公益法人と、それは安心できるなと、ごく自然な気持ちだと思うわけです。そういう意味では、そうした法人が不祥事を起こした場合には、市民の方が皆さん、今回の旧労働省に寄せられるようなことになるわけですけれども、これは当然のことだと思うわけです。
 そこで、お伺いしたいことがございまして、このように公益法人が事業を行う上で所管官庁を前面に打ち出すことについてどのようにお考えになっておられるのか。きょうはぜひ副大臣にお伺いしたいと思います。
#267
○副大臣(増田敏男君) 先生のお考えのように私も両面考えました。
 そこで、統一をしてきたんですが、公益法人が事業を行うに当たって広告等に所管官庁から許可を受けた公益法人であること等を表示することについては、おっしゃった地下鉄ですね、することについては、先生御指摘のように対外的信用が増す効果もあると考えられます。これにより公益事業の推進が容易となり、公益法人の目的の実現に資する場合もあると、こっちが一つです。もう一つの方は、また一方で監督官庁としての責任も明らかにされることから、当該公益法人に対する指導監督を徹底し、適正な運営を行わせ、信頼にこたえられるようにしていく必要がある。
 KSDという一つの問題が起きましてまことに不幸ですけれども、今二つ申し上げましたが、やはりよい方を考えて、そして指導は徹底していこうと、こういうことで厚生労働省としては対応していきたい、こういう考え方です。
#268
○西川きよし君 ありがとうございました。
 時間が余りないものでテンポアップをさせていただきますが、四番と五番の質問はこれは省かせていただきたいと思います。
 六番目に、一口に公益法人と申しましてもいろいろな姿がございますが、日々の生活において恐らく日常的に接触がありながらもなかなか中身がわかりにくいというのが、本当に一般に公益法人はよく聞かれるわけですけれども、そうした中で、昨年末に打ち出されました行政改革大綱では、公益法人に対する行政の関与の在り方の改革が示されております。
 その中では、いわゆる行政委託型公益法人等の改革が第一の課題に据えられております。厚生労働省の所管をする行政委託型法人、この現状についてぜひ政府参考人の方にお伺いをいたします。
#269
○政府参考人(木村政之君) 今、先生御指摘の行政委託型法人、これは私ども特定の法令等により、各省庁から制度的に事業の委託、推薦等を受けている公益法人というように理解をいたしておりますが、厚生労働省におきましては現在約百八十の法人がこの行政委託型法人に該当するのではないかというふうに見ております。
 それで、具体的にちょっとその中身を述べてみたいと思いますが、ボイラー等の特定機械等の性能検査を行う法人、これは社団法人日本ボイラ協会とか社団法人ボイラ・クレーン安全協会、こういうものがございます。それからまた、労働者の有する職業に必要な知識及び技能の程度の審査、証明というものを行う団体といたしまして社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会とか日本広告制作協会というものがございます。それから、社会福祉士、介護福祉士等の試験、登録を行う法人といたしまして財団法人社会福祉振興・試験センターというものがございます。それから、理容師、美容師の試験、登録、これを行う財団法人といたしまして理容師美容師試験研修センターがございます。これが一例でございます。
#270
○西川きよし君 ありがとうございます。
 そこで、厚生労働省が所管される行政委託型法人、この監督状況についてぜひお伺いをしておきたいと思うんですけれども、平成十二年度、公益法人に関する年次報告、この中では各省庁の監督状況が報告されておるわけですけれども、ここでは該当法人に対する立入検査、区分経理、そして事業計画書等の徴収、事業計画書等の公開の四項目の監督状況が明らかにされておるわけですけれども、例えば旧労働省について見てみますと、該当法人数が百三十に対して立入検査が九十六、区分経理九十四、徴収百十二、公開百四。旧厚生省につきましては、該当法人数は四十五、立入検査が十二、区分経理が十九、徴収二十五の公開二十八と、こうなっております。
 旧厚生省については特に実施状況が低くなっておるわけですけれども、この点につきましてはどのような背景があったのか、今後のまた監督のあり方についてぜひきょうはお伺いしておきたいと思いますが、これは副大臣にお願いいたします。
#271
○副大臣(増田敏男君) 先生がお時間を気になさっているようですから箇条書きで申し上げます。
 初め申された四項目の件はおっしゃるとおりであります。そこで十分な指導監督が行われていなかったというようなことがありますので、KSD問題を含めて。したがって、今後十分に指導監督していくということで、厚生労働省としては、行政委託型公益法人を含めすべての所管する公益法人について指導監督体制を強化するとともに、公益法人の検査要領を全面的に見直しました。少なくとも三年に一回の立入検査は実施をする、そして出てきたものは厳正に対処すると。それから、二月九日には、政府全体として公益法人の指導監督体制の充実等を図ることとされたところであります。
 国もそうですが、厚生労働省としてはそういう動きを踏まえて、さらに今回の事件等も反省しながら、大臣の御意思のとおり厳正にもうしっかりと対応していこうというのが実際であります。どうぞまた気がついたら御指導ください。
#272
○西川きよし君 御丁寧にありがとうございました。
 もう最後の質問になろうかと思います。もし余りましたら飛ばしたところを、割愛したところをまた質問したいと思うんですけれども。
 先日、衆議院内閣委員会におきます橋本行革担当大臣の所信表明を拝見いたしました。「国所管のすべての公益法人につき、民業圧迫をしていないか」、大切なことだと思います、「民業圧迫をしていないかなど四つの観点に沿って、今年度内を目標に総点検を実施するよう要請」していると、このように内容を拝見したわけですけれども、厚生労働省が所管する行政委託型公益法人については相当数多くございます。今日までの点検状況につきましては政府参考人の方からお願いいたします。
 そしてまた、最後に大臣には行政改革大綱で示されております財政負担の縮減、そして合理化について考えをお聞かせいただきまして、時間になると思いますので質問の最後にしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#273
○政府参考人(木村政之君) 去る一月三十日に開催をされました閣僚懇談会におきまして橋本行政改革担当大臣から各閣僚に対しまして、その所管する公益法人につきまして、今御指摘の民業圧迫、ユーザー利益の阻害をしないかどうか、それから目的と事業との整合、適切な情報公開ができているかどうか、それから高額な役員報酬及び退職金が支払われていないかどうか、それから四点目が委託先、発注先の選定に不公正がないかどうか、そういう観点からすべての法人を総点検するようにという要請がございました。
 これを受けまして、私ども厚生労働省といたしまして、所管するすべての公益法人につきまして年度内に総点検を行うべく今作業を進めておりまして、それに基づきまして必要な指導を行ってまいりたいと考えております。
#274
○国務大臣(坂口力君) 橋本大臣のところで公益法人全体につきまして各方面からの検討をやろうということになっておりまして、そのように大臣も発言になっているところでございます。
 我々、一番その中で注意をしてやっていかなければならないのは、先生も御指摘になりましたが官民の役割分担の観点、本当にこれは公益法人としてやるべきことなのか、それとも民間にゆだねるべきことなのかという官民の役割分担の観点というのが一つある。そこからひとつ見ていこうではないか。もう一つは、限られた財政資金の効率的な使用がなされているかどうか。補助金等で多額に入っているような公益法人もあるわけでございますが、そうしたところが本当にそれだけ要るのかどうかというようなことについても見直しを行っていこう。それからもう一つは、これも先ほど触れられましたが、行政の説明責任の確保、それから透明性の向上、この観点からひとつ公益法人を見ていこう。
 これらの三点から、本当に公益法人として今後存続させるべきかどうかということを検討していこうではないかということが今言われておるわけでございまして、事務当局から話をいたしましたとおり、この年度内にすべてのところのチェックをし直そうということになっております。年度内でございますのでかなり忙しいものでございますから、大車輪で今やっているところでございます。
#275
○西川きよし君 ぜひよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#276
○委員長(中島眞人君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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