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2001/06/07 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 外交防衛委員会 第14号
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2001/06/07 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 外交防衛委員会 第14号

#1
第151回国会 外交防衛委員会 第14号
平成十三年六月七日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任   
     木俣 佳丈君     齋藤  勁君
     峰崎 直樹君     吉田 之久君
     荒木 清寛君     高野 博師君
 六月六日
    辞任         補欠選任   
     野間  赳君     矢野 哲朗君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         服部三男雄君
    理 事
                佐藤 昭郎君
                海野  徹君
                益田 洋介君
                小泉 親司君
    委 員
                須藤良太郎君
                月原 茂皓君
                森山  裕君
                山本 一太君
                依田 智治君
                今井  澄君
                佐藤 道夫君
                広中和歌子君
                高野 博師君
                吉岡 吉典君
                田  英夫君
   国務大臣
       外務大臣     田中眞紀子君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  中谷  元君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  安倍 晋三君
   副大臣
       防衛庁副長官   萩山 教嚴君
       外務副大臣    杉浦 正健君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻川 明巧君
   政府参考人
       内閣法制局第一
       部長       阪田 雅裕君
       防衛庁防衛局長  首藤 新悟君
       防衛施設庁長官  伊藤 康成君
       外務大臣官房長  飯村  豊君
       外務大臣官房参
       事官       森元 誠二君
       外務省総合外交
       政策局長     谷内正太郎君
       外務省アジア大
       洋州局長     槙田 邦彦君
       外務省北米局長  藤崎 一郎君
       外務省中南米局
       長        西田 芳弘君
       海上保安庁長官  縄野 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (外務省改革要綱に関する件)
 (日米安保体制に関する件)
 (米国のミサイル防衛構想に関する件)
 (中国の軍事力に関する件)
 (外務省の情報管理に関する件)
 (劣化ウラン弾に関する件)
 (北朝鮮関係者の入国拒否に関する件)
 (集団的自衛権に関する件)
 (横須賀米軍基地周辺水域の汚染に関する件)
 (安全保障と外交の在り方に関する件)
〇二千一年の国際コーヒー協定の締結について承
 認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
〇文化交流に関する日本国政府とロシア連邦政府
 との間の協定の締結について承認を求めるの件
 (内閣提出、衆議院送付)
〇税関手続の簡易化及び調和に関する国際規約の
 改正議定書の締結について承認を求めるの件(
 内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(服部三男雄君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五日、荒木清寛君、木俣佳丈君及び峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として高野博師君、齋藤勁君及び吉田之久君が選任されました。
 また、昨日、野間赳君が委員を辞任され、その補欠として矢野哲朗君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(服部三男雄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に外務大臣官房長飯村豊君、外務大臣官房参事官森元誠二君、外務省総合外交政策局長谷内正太郎君、外務省アジア大洋州局長槙田邦彦君、外務省北米局長藤崎一郎君、外務省中南米局長西田芳弘君、防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛施設庁長官伊藤康成君、内閣法制局第一部長阪田雅裕君、海上保安庁長官縄野克彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(服部三男雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(服部三男雄君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○佐藤昭郎君 おはようございます。自由民主党の佐藤昭郎でございます。
 外務大臣、そしてまた長官、また副大臣、御苦労さまでございます。また外務大臣は、特に昨日に引き続き連日の委員会、大変お疲れでございますでしょうけれども、ひとつきょうもよろしくお願いいたします。
 まず最初に、外務大臣に伺いたいんですけれども、昨日、外務省の改革要綱というのが発表されたわけでございます。私もこれを拝見いたしまして、「国民のための外交・国民と共に歩む外交」を一番に持ってこられて、私はこれは非常にいい要綱であり、このとおりしっかりやっていただきたいとお願いするわけなんですが、ただ一点だけ、これは真意を説明されたり、あるいはできればもう取ってしまったらいいんじゃないかという項目があるんです。
 四番目の「不正と疑惑の根絶」という項なんですけれども、これは少し振り返ってみますと、当委員会でもこの外務報償費の問題と官房報償費の問題、いろいろ議論がありました。我々が御説明を伺っているお話というのは、官房報償費は問題があったと、ただ外務報償費については、前大臣を含めて事務当局から、これは厳正に支出それから管理されているというお話があったわけでございます。だからこれは、報償費制度の改革というものは、こういうふうにかなり疑惑の根絶というような話を持つのは、官房報償費というのですと今までの説明上わかるんですが、外務報償費についてこういったことをやらなきゃいけない、ムードとしてわかるんですけれども、実際こういうことをしなきゃいかぬということになりますと、外務報償費についても相当の不正がやはり行われてきたのではないか、いいかげんな支出が行われてきたということを外務省自身としてお認めになるということになるのかなというのが一つ。
 それから二つ目は、この実効性。抜き打ち査察と言われますけれども、観光ビザで行かれるのか、あるいは外務大臣が大臣決裁すると。少し自民党の部会の方で御説明があったときに聞きますと、これは何千件になるかもしれないんですけれども、重要な部分だけとってみてもとても外務大臣がみずからおできになることではないのであって、多分これは副大臣や政務官や官房長に専決で権限をおろされるんでしょう。それしかできないと思います、実際上は。だから、実効上、抜き打ちにしても大臣決裁にしても、余り実効性のないことをここにお書きになることで、この提言全体がクレディビリティーというのですか、これが疑われるような、そういう事態も想定される。
 ですから、最後は、これは一番大事な点だと思うんですけれども、ここまで大臣がやらないとだめだということは、逆に言うと職員を信頼していない。しかし外交というのは、ある意味では武器のない戦争ですから、指揮官たる大臣と兵である職員がお互いの信頼関係がなければ外国と国益をかけて戦うことなんかできないわけですから、外交の国益という一番のポイントから見ると、職員と大臣との信頼関係をやっぱりしっかり持つことが大事であるし、職員の側にとっても、よし、これならやろう、大臣にここまで信頼されているならやろうという、自浄作用といいますか、自分たちからわき上がってくるものがないと、外務省改革というのは、要綱は絵にかいたもちに終わるわけでして、一番最後の点から考えても、四番目のこの項目については、やはりじっくりこれはお考えになって実行していく、あるいは現場が信頼を取り戻せるような方法でやっていくことが大切だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#7
○国務大臣(田中眞紀子君) 昨日発表いたしましたこの改革要綱は決して完璧なものであるというふうに思っているわけではございません。
 それから、今、大まとめにいたしますと、佐藤委員が御指摘になったのは三つのポイントがあると思いますが、残念ながら一つ目のポイントについては認めざるを得ないというふうに思います。
 なぜかと申しますと、それは、いわゆる報償費の入っているファイルを複数、私たち六人で見せていただきました。その三分の二に当たる部分を最初見せていただいたわけなんですけれども、それらは大変よく管理されておりましたし、公認会計士か何かがしっかりと監査をすると。逆に言うと、そういうふうな公の機関でもってしっかりチェックされることが前提となっていますし、またそれが行き届いているんではないかというふうに感じました。
 ところが、どうしても見せてもらえなかった三分の一の部分がございまして、結果的には私は一部見せていただけたんですけれども、それの中に、具体的に言うと、項とか目で何も報償費の中に入れなくても済む、むしろほかの方ではっきり情報を開示しながら、例えば天皇陛下のお誕生日でございますとかレセプションとか、何も報償費に入れなくても済むようなものも長い間にたくさん入っているものがございました。
 そういうことについては役所の側も、これはもう本当にその中に入れる必要はなかったかもしれない、安直であったというふうなことも認めておられることがほかにも二、三ございましたので、そういうものをやっぱり省いていくということを感じたわけでして、ぎちぎちに締め上げていくというふうには思っておりません。むしろバッファーといいますかゆとりがないと、不測の事態もありますので、どこの国もこういう機密費というものがあるわけですので、その本来の目的にかなったような使われ方がされるように、かつてはこういうふうなチェックがなかったわけですから。
 ですから、今回の事件を契機にいたしまして、事件と申しますのは詐欺罪のあの事件ですけれども、それを契機としまして、ここで一回見直しをすることが将来のためによかろうと思います。そのことが委員御指摘の職員の方とちゃんとした信頼関係を築くということにもつながります。そういうふうな御指摘も省内からも声がございまして、極めて私は健全なことだというふうに思っています。
 自浄作用があればそれが一番よろしいわけですが、理想的に機能していなかったというところに今回このことを見直しせざるを得なかったという原因があるということを御理解いただきたく存じます。
 私たちは政治家として国務大臣として役所に伺うわけですけれども、そのときに納税者、国民の皆様の目線、納税者の痛みとか関心とか、そういうことをやはり私たちはしっかりと受けとめる立場にあります。行政官ももちろんそうなんですけれども、そのトップたる重責を担う国務大臣が最終的に責任をとるということは、納税者に対する責任のありようということだというふうに私は思います。したがって、顔の見える外交、わかりやすい外交をするためにも、まずこうしたことを第一段階で踏まえていくということは国民の皆様の御理解もいただけると思います。
 あと一言付言いたしますと、全部大臣が細かく監査をしましょうなんて、そんな時間もありませんし、できるわけもありませんで、やはり政の側の責任ということの緊張感を持つということに尽きると思います。
 またいろいろと細かい点については、今後も御指導を仰ぎたいというふうに思っております。
#8
○佐藤昭郎君 安心いたしました。
 ここら辺を各国のマスメディアがまた報道しますと、これはジョークの種になると。大臣決裁を全部やるんだなんということがまた外交官の間でジョークの種になるような気がいたしまして、非常に心配したんですけれども、大臣の真意がよくわかりましたので、ひとつその方向でこの改革案に沿ってよろしくお願いしたいと思います。
 次に、防衛庁長官、そして後ほどまた外務大臣にも伺いたいんですけれども、長官も訪米を予定される、首相も行かれる、そして外務大臣も行かれるということで、我が国の安全保障の問題について、何か報道によりますと総理と三者で意見をすり合わせされるというようなお話を聞きました。私、非常に大事なことだと思います。
 マスメディアでいろいろ日米安全保障問題について、あるいはほかの問題について、BMDの問題についても報道されるわけですけれども、一番大事な意見表明の場というのは国会の委員会でございますから、ここでしっかりしたことをおっしゃっていただけば国民も安心するということがあるわけでございますので、この点、少し伺いたいと思います。
 最近の日本の安全保障あるいは日米同盟関係の強化の基本になっておりますのが、やはり我が国の周辺、アジア太平洋地域の軍事情勢だと思うんですね。冷戦が終了したとはいえ、これは世界の中で最も不安定、不確実なところの一つと言われているところでございますけれども、長官、特に朝鮮半島、それから中国、台湾、ここら辺についての軍事情勢の認識はいかがでございましょうか。
#9
○国務大臣(中谷元君) 周辺情勢につきましては、極東のロシア軍等は量的に縮減の方向に行っておりますが、依然として核戦力を含む大規模な軍事力が存在をしたままでございます。
 なお、中国は量から質への転換を図っておりまして、ハイテク化とか情報化を進めておりまして、局地戦の方に視点を変えております、その方向に軍事戦略を転換しております。中国政府公表の国防費は十三年連続で前年比一〇%以上の増加をいたしておりまして、特に弾道ミサイル、核戦力や空軍力、それと海洋における活動範囲の拡大を企図いたしまして、今後とも注目をしていく必要がございます。
 朝鮮半島におきましては、相変わらず軍事的対峙の状況は変化しておりませんが、今後、南北対話等において事態が進展して、緊張緩和をすることを期待いたしておりますが、依然として北朝鮮は弾道ミサイル、また核疑惑もございますし、軍事面で非常に強い勢力を維持したままでございますので、今後ともこの方面におきましても注意深く関心を持っていく必要があるというふうに認識をいたしております。
#10
○佐藤昭郎君 私、的確な情勢認識だと思います。
 外務大臣、同じ質問ですが、いかがでしょうか。
#11
○国務大臣(田中眞紀子君) 朝鮮半島も含めまして、中国、台湾、この域内での対話とか交流が活発化していることは好もしいというふうに思っておりますが、実際問題として、やはり残念ながら不確実性とか不安定性というようなファクターが、緊張感があるということもまた事実でございます。
 それを踏まえまして、特に、具体的に申しますと、中国はもう御案内のとおり国防予算の伸び率が高水準に推移してきておりますし、そしてまた、海軍、空軍を中心に装備の質的向上とか近代化も図られております。したがって、先般も米国政府によってミサイル駆逐艦等の武器の供与の決定もございましたし、日本もやはり動向をしっかりと注目していく必要はあるというふうに認識をいたしております。
 ですから、基本的には私たちも、朝鮮半島ももちろんそうなんですけれども、そういうあらゆる不確実性とか不安定性に対しまして注意深く注目をしていかなければなりませんし、究極的にはやはり当事者間がしょっちゅうよく話を緊密にして、平和的に物事が解決されるようになることが望ましいというふうに認識しております。
#12
○佐藤昭郎君 そこで、こういう情勢を認識した上でどうしていくか。これは、所信の中で中谷長官あるいは田中大臣も、日米安保体制が一層有効に機能するように努める、日米同盟関係の強化を図っていきたいということを田中大臣もおっしゃっておられます。やはりこれがポイントだと思うんですね。
 そこで、ブッシュ政権の国防政策のいろんな考え方も提示された中で、これから我が国として、同盟国として、アメリカ側に我が国の日米同盟の深化、強化というのを図っていくと言明したわけですから、具体的なやはり提案を持って行かなっきゃいけない。それが長官の訪米であり、小泉総理の訪米の中で大きな議題になっていくと思うんですが、どのように具体的に信頼性の確保、強化を図っていかれるのか、そういう考えを持っておられるのか、長官、いかがですか。
#13
○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話ししたアジアの情勢に対して、米国のプレゼンスというのはこのアジア地域の安定に非常に大きな存在だと思います。特に日米韓、それから日韓のアメリカとの二国間関係というのは、この地域を安定させている一番大きな要因ではないかという認識でありますので、私、訪米をいたしましたら、改めて日米の信頼の確認と、今後さらなる日米安全保障条約のより実効性の確保という点で話し合いをしてまいりたいというふうに思います。
 具体的に言いますと、ガイドライン法案が成立をいたしまして、いわば日米協力、周辺事態等につきましてはスタート台に立ったわけでありますが、これをいかに有効的に機能させるかという点につきましては、その法案に盛り込まれました包括的メカニズム、また調整メカニズムをより有効に機能させて、共同行動計画並びに相互支援計画、これを早く立てるということと、それから世の中も変化してまいりました。現在、対米支援におきましては、ガイドライン等で可能なのは輸送とか補給など、その法律の別表に明記されている項目において後方地域において実施するというものに限られておりますけれども、米軍のニーズに応じましてさらに協力の範囲を拡大することは、憲法との関係で、武力の行使との関係で可能なのかどうか、こういう点につきまして今後研究の対象としてなり得ると考えておりまして、この点につきましても、率直な意見交換をしてまいりたいというふうに思っております。
#14
○佐藤昭郎君 田中外務大臣、軍事情勢を中心でございますが、それ以外で結構でございますけれども、日米同盟の信頼性の確保、これについてどのような具体的なアメリカ側に対する提案をお持ちなのか、伺います。
#15
○国務大臣(田中眞紀子君) 日米同盟とか、あるいは日米安全保障体制の信頼性の確保、そして強化をしていくということは極めて重要であるというふうに私は認識をいたしております。そして、日本が安全と繁栄を確保するために日本外交の基軸にこれらがあるというふうな思いは、ずっと抱き続けております。
 そして、これは具現化しなければならないわけですけれども、信頼性の向上というものに引き続き努力をするということのために具体的な意見交換ができればありがたいというふうには思っておりますし、日米の防衛協力のための指針の実効性の確保と、それからBMDに係る日米共同技術研究、この研究に取り組むということは歓迎したいというふうに考えております。
#16
○佐藤昭郎君 ありがとうございます。
 中谷防衛庁長官、お考えを伺いました。そこで、前回の委員会質疑から少し踏み込んでいただいて研究という表現であらわしていただいたわけでございますが、前回の委員会でも、私、内閣法制局長官においでいただいて、いろいろな憲法九条の解釈、これは集団的自衛権もありますけれども、そのほかにも自衛権発動の三条件、急迫不正とか、ほかに適切な手段がないとか、必要最小限度、これは三条件、あるいは海外に我が国の武力を行使する、海外に兵力を送れないといういわゆる海外派兵、これは自衛隊の地理的範囲ですね。領土、領海プラス公海とその上空というのは認められるんだけれどもそのほかはだめだといういわゆる海外派兵の問題。こういった解釈があることによって、日米同盟あるいは日米安保体制の進展していく上で、先ほど長官がおっしゃいました調整メカニズム、ガイドラインに基づく調整メカニズムを実際になさっていく過程で、こういう問題点があるんじゃないかとか、あるいは将来こういう問題が出てくるんじゃないかと。
 例えば、当委員会でも随分話題になりましたBMD、バリスティック・ミサイル・ディフェンス、ここら辺の提案に対して、TMDに関してアメリカと共同研究をやってきたわけでございますから、NMDとの関係でこの共同研究の成果をやはり相互運用していった方がいいんじゃないかというような、これだけ世界がグローバル化し、防衛技術も進歩していきますと、いろんな想定が起きます。
 そういった事態、そういうものを踏まえまして、この問題についてどういう点の問題が考えられ、あるいは将来生ずると考えておられるのか、もしその点について御意見がございましたら伺いたいと思います。
#17
○国務大臣(中谷元君) 小泉内閣といたしましても、我が国の安全保障の見地からいきますと、先生のお述べになられました国防の基本認識に関する三要件とか、現行の憲法の解釈で必要最小限度の自衛力という基本方針は一緒でございますが、ここへ来て、自衛隊と日米安保体制があるから日本は大丈夫なんだという意識で、当然日米安保体制を大切にし基軸とするものでありますが、非常に時代も変わってきております。ですから、アメリカに依存するだけで本当にいいのか、やはり日本も責任を持って、その責任を十分自覚しながら、我が国として主体的に努力する面がないのかという点も我が国にとって必要ではないかなというふうに思っております。
 そういう意味で、ハイテク、情報通信の技術が進展しまして、三十年前はソ連とアメリカの二カ国だけであった弾道ミサイルも、現在では四十一カ国に拡散している状況の中で、いかにミサイル攻撃から国家を守っていくかということは大変重要な問題でございます。
 そういう意味で、米国が今構想をしておりますNMDにつきまして、この構想を検討することにつきましては理解をいたしておりますが、我が国といたしましても、実際にノドンとかテポドンとか我が国に攻撃があった場合に、いかに我が国の自力でミサイルに対処をしていくかということは大変重要な問題でありますので、引き続きこのTMDの共同研究につきましては存続すると同時に、特に訪米したときの力点といたしましては、米国が考えているNMDにつきましてどのようなものであるのか、もっともっと、まだ入り口の段階であると思いますので、この点についての米国の構想と考え方、これ等につきましてよく話を聞いてきたいというふうに思っております。
#18
○佐藤昭郎君 よろしくお願いしたいと思います。
 あと、長官が非常に所信でもこれからはこれはやっていきたいとおっしゃっておられた国際平和協力の活動業務、これなんかについても、やはり現場の部隊なり、実際PKOで現地に行っている方々からはいろんな声があるというのは御存じだと思います。
 例えば、元陸将の志方俊之さんというのが本でお書きになっておられたんですけれども、自衛隊のPKOは今ゴラン高原だけですね、今行っておられるのは、平成八年から四十名ほど。中隊長はオーストラリア人、第一小隊がオーストラリア、第二中隊がカナダ、第三小隊日本だそうですよ。それぞれの小隊がやはり輪番で歩哨に立って、一体となって警備している。
 しかし、今のPKOの参加五原則、この問題の海外における武力行使の壁の中で、自衛隊は、自分が攻撃された場合は守るための武器の使用はできるけれども、仲間の小隊、カナダ、オーストラリアが攻撃されたときは、やったら法律違反、憲法違反になるんですね。しかし、現実に現場ではそんなことは許されないですし、そういう軍隊としての機能はききませんから、これはなさるでしょう、自衛隊は憲法違反、法律違反するでしょう。だけれども、こういう現実の難しい問題点を現場にゆだねておる、これはある意味ではシビリアンコントロールを否定していく、やっぱり立法府の責任である、これは我々の国会でございますね、そういった点でもあるわけです。
 したがって、こういった現場における問題点を、先ほど長官も大臣もおっしゃったようによく研究していただいて、そしてこれを解決しながら、国際平和協力業務に我が国が貢献できる道はどういうところに問題があるのか、どこを変えていったらいいのかということをやはり現場から、あるいは外務省の方から提起していただいて、政府全体として、これは憲法解釈の問題もあるかもしれません。改憲解釈というんじゃない、これは改憲じゃありませんから、憲法解釈の変更なり、あるいはそれをした上で国会でしっかりした法律をつくってこれをオーソライズしていく、こういったことが必要だと思いますが、そういった考え方についてどのように思われるか、長官と外務大臣に伺って、私の質問を終わらせていただきます。
#19
○国務大臣(中谷元君) これまで実施されましたPKO活動等の実績を見ますと、自衛隊員というのは非常にまじめで、定められた規則とルールに従って本当にこの運用については厳格に行っておられます。定められたことしかやっておりません。それで支障がないかといえば、先生御指摘のようにゴラン高原の例もありますが、本当にそれによって支障は、私はすべてのPKOを見ましたけれども、ございます。
 やはり基本認識というのは、PKO活動自体の価値をいかに考えるかということでありまして、その存在自体が紛争で困っている難民とか飢餓を救うためにやる活動であり、現実にこれが行われましたカンボジアもモザンビークも、これが行われるまでは戦乱で非常に混乱していましたけれども、このPKOの活動によって平和を取り返して、今平穏に皆さんが過ごされている。
 そういう意味で、平和のために国連が行っている非常に崇高な活動であって、決して我が国が武力行使をするような行為自体ではないという基本認識を持つ必要があると思います。また、カンボジアの例でいきますと、道路の整備等の施設しか任務が与えられておりませんが、実際にあそこで行われましたPKOの監視による選挙時期に行きますと、たくさんの日本人のボランティアの方がその投票所で選挙監視をすると。そのすぐ近くにいる日本の部隊が、同じNGOで行っている日本人が危険にさらされた場合でもそこに行って守ることができない。
 もっと極端にいきますと、私、防衛庁長官がその現地に行って隊員の視察をしたときに、不測の事態でゲリラに私が襲われた、そうなった時点でもPKOの隊員は近くにいながら私を守ってくれないというような法体系になっておりますので、その現場の実情に合わせて、定められたことだけやるのではなくて、やってはいけないことをきちっと定めて、その現場のニーズとか状況に応じてもっと柔軟にやっていくべきだという各政党の御意見、また国会での御意見等もございますので、我々としましてもその意見を参考にしながら、今後検討してまいりたいというふうに思っております。
#20
○国務大臣(田中眞紀子君) 今、佐藤委員がおっしゃったこと、私は一番核心をついておられると思ったんですけれども、現実の判断を現場に任せていいのだろうかというシビリアンコントロールの話、具体例は今、防衛庁長官がおっしゃったんですけれども、まさしくそういうことについて各党会派で国会の場で十二分に検討してほしいということを小泉内閣はおっしゃっているわけですから、私も同感でございます。
#21
○佐藤昭郎君 終わります。
 ありがとうございました。
#22
○月原茂皓君 保守党の月原です。
 外務大臣にまずお尋ねいたします。
 お尋ねというよりは、どうも多くの議員もそうですし、国民の多くも、マスコミとか新聞とかテレビですね、ざっくばらんに言えば、そういうので外務大臣の真意というか、日本国を代表する外務大臣としてどういう考え方を持っておるのかということがなかなかわかりにくい。それは外務大臣としても言い分はあるでしょうけれども、そういうふうなものでありますから、先ほど佐藤議員からも話がありましたが、権威ある参議院のこの委員会で、日本国を代表する外務大臣として二つの問題点、今、外交で基本的な一つの大きなテーマとなっておる米国のミサイル防衛構想をどう評価しておるかということ、それから日米安保をどう評価し、どういう課題があると思われておるのか発言していただきたい、このように思います。
#23
○国務大臣(田中眞紀子君) ミサイル防衛構想につきましては、あらゆる場で再三再四私は発言をしてきておりますけれども、ここでまた確認をさせていただけるのは大変ありがたいというふうに思っております。
 私は、科学技術庁長官をやっておりましたときから核兵器の削減、このことは極めて重要なことだというふうに、ロケット開発、これは平和利用ですけれども、それをやりながらずっと思ってきておりまして、これは私のもう信条でございます。
 このミサイル防衛計画の中にそういう精神が基本にあるということを本当に歓迎いたしておりますし、それから弾道ミサイルの拡散がもたらす深刻な脅威については、アメリカとも認識を共有いたしております。
 そして、この計画を私どもは確実にしっかりと理解をしなければいけない。私が訪米を希望いたしましたのも、このことを報道や役所のレクチャー等でもちろん聞いておりますけれども、自分が、実際にどのような状況でどのような状態になるのであろうかということをアメリカ側の担当のパウエル国務長官から直に伺ってみたいということが私が訪米を希望した基本でございまして、それはとりもなおさずこのミサイル防衛計画というものの重要性というものを私が認識しているからにほかなりません。
 それから、これから研究をすると、まだしばらく時間もかかるようでございますけれども、そういうものを推進するということも私は歓迎いたしますし、殊にアメリカが、日本を含めた同盟国ですとか中国とかあるいはロシアと十二分に協議をしながら進めていくということをおっしゃっていることを私は歓迎しておりますので、さらに緊密に接触をしながら協調していきたいというのが私の本意でございます。
#24
○月原茂皓君 もう一点申し上げましたが、日米安保のことについて。
#25
○国務大臣(田中眞紀子君) 安保体制につきましては、これは日米関係の堅持ということがもう基本にございますので、この機軸というものは、これは同盟関係の中の骨の部分、中心をなすものというふうに思っております。
 そして、アジアとか太平洋地域の安定性とそれから発展のために今までも機能してきたわけでございますけれども、その信頼性を向上させるために、そしてさらに強化するためにどのような知恵があるかということを、具体策があるかということを考えていきたいというふうに考えております。
#26
○月原茂皓君 日本国を代表する外務大臣としての発言、確かに受けとめました。それ以上の議論は、私はここでいたしません。
 そこで次に、今、佐藤議員からもいろいろありましたが、外務省改革要綱というものができ上がったということで昨日記者会見等をされております。
 私は、ここで希望したいことは、確かにこれは松尾事件にどう対処するかということが非常に大きな底流にあって、もろもろの問題が出てきておるわけでありますが、私は別の観点から、この前も駐在武官のことで大臣にお考えを伺い、検討していただくことになっておるわけですが、外務省の特に在外公館における専門職ですね、地域のことをよく知っておる、それからまた特別の分野について大変すぐれておる、そういう方々の処遇というものが、これがただ単に言えば大使だ公使だ一等書記官だと、こういうようなことでなくて、そしてまた人事管理としてそういう人たちを管理職に持っていっても本人も喜ばないし国としても損なわけです。だから、そういう人たちの能力というものを生かせるポストというか、専門性の高いポストをつくっていくというようなことが私は大変大事じゃないかなと思うんです。
 これは一つの事例でありますが、いかにその地域のことを知る必要があるかということは、もう既に大臣も副大臣もそういうことについて経験があると思いますが、この前のベトナム戦争で、当時のマクナマラ国防長官がその後にベトナムと対話をしたんですね、NHKのテレビでもやっておりました。
 そこで、私はあれと思ったのは、プレイクにゲリラ部隊が攻撃を加えた、これは相当大きな背景の大きな作戦のもとで攻撃を加えてきたんだなということで、そこからまたエスカレートしていくわけですね。ところが、戦争が終わってついこの間、マクナマラさんを中心とするのとベトナムの当時の軍の首脳と話したら、それは全然指揮系統の話ではなかったんだ、単なるゲリラ部隊がちょっとやっただけの話だと。ということは、そこに攻撃を加えるぐらいなら、西洋流の軍事的な組織からいったら、上層部が大きな決断をして、今後どうやって投入するかというその端緒だと、こういうふうに理解しておった、ところが後で聞いてみたら、何ということはない、全然指揮系列のないゲリラ部隊がちょこっとそこで攻撃を加えただけだったんだと。そういうふうに思い違いがあるんですね。
 それは、農村のゲリラで組織されておるベトナムの軍隊と全然違うわけですから、そういうことからおわかりのように、現実にそういう地域について非常に詳しい人がおればそういうことがわかるわけですね、これはちょっと例が適切かどうかわかりませんが。
 そういう意味で、私は、今度の改革においても専門職の方々のポストというもの、そういうものを大事にし、そういうような組織の改革もあわせてこの中で、行間では読み得るわけですが、主体的に取り上げていただいたらどうかと思うんですが、副大臣のお考えはいかがでしょうか。
#27
○副大臣(杉浦正健君) 先生のおっしゃったことは、まことにそのとおりだと思います。
 従来も、外務省としては、外交の幅は急速に拡大しておりますし、各地域、分野で専門家が必要だと、その専門家の士気を高めなきゃいけないということで努力はしてまいっておるところでございます。さらに先生御指摘のとおり、特定の地域あるいは分野の専門家としてすぐれた専門職職員を人事及び給与の面で処遇するための制度としての特別専門職指名制度等がございますので、それを活用して、先生の御趣旨に沿った人事をやってまいりたいと思っておるところでございます。
 今度の外務省改革要綱におきましても、その点に触れられております。「T種職員以外でも有能な職員については、試験採用区分にこだわらず、積極的に高いポストに任用していく。」ということもそれでございますし、優秀な高度の専門性を有することと管理者能力は相入れないものではございませんので、優秀な専門職職員の中からも大使、総領事を含む枢要なポストへの抜てきも行ってきておりますし、今後ともやっていきたい、改革要綱の中で述べておるところでございます。
#28
○月原茂皓君 これはあらかじめちょっと質問を申し入れていなかったんですが、つい二、三日前のテレビを見ておると、外務省の文書が、複写禁止とわざわざ書いておるものがテレビ局に流れておったり、マスコミにいかにもその書類が流れておる。これは実物であるかどうかは別として、もしこんなものが実物だったら大変なことです。ということは、今おもしろおかしく言われておるからですが、よくよく考えてみればこれは公務員法違反の問題です。
 そういう意味で、やっぱり組織として、しかも外務省、まさに大臣がよく言われておる相手方のあることで、ある相手方の外務大臣の言っておることまで載っておるわけです。これから安心して話もできぬと、これが本当ならばの話ですよ。だから、そういう意味で国民も非常に今心配しておるわけですね。外交、日本の国の最も中心のところがあんなに文書がだらだら出ていいんだろうかというふうなことです。
 そのことについて、私は時期が来たらちゃんとした処理をすることによって、やっぱり公務員法はあるわけですから、そのことについて簡潔に大臣のお考えを聞きたいと思います。
#29
○国務大臣(田中眞紀子君) 最初はおもしろおかしく言われていたことが本当に世間といいますか、この委員会でもそういうふうに、今、月原委員がおっしゃるように、実態がわかっていただけてきたことを本当に私も安心いたしましたけれども、やはり国家公務員法というものがありますけれども、事実だけならともかく、そうでないことを報道、まことしやかに公文書として出るということは相手の方からも抗議が来ております。
 具体的には、オーストラリアやイタリーの外務大臣までも巻き込んでおりまして、大変な怒りが発せられていて、日本の国に対して、国家に対するこれは本当に不信感ですので、そういう意識がない人が国家公務員であるということは極めて問題があると思いますので、月原委員がおっしゃるように、やはり国家公務員法にも照らして、そして一般の皆様にもよくわかりやすい形でもって対応するつもりでおります。
#30
○月原茂皓君 次に、防衛庁にお尋ねいたします。
 これは既に答弁されておることとも関係するんですが、中国の国防費が十三年間連続対前年度比一〇%以上伸びておるということを、既に佐藤議員の質問に対してもお答えがあったと思いますが、これをどのように見ておるか。そして、よくこれは中国、特異な国々の軍事費というものの見方が、やっぱりほかのセクションに隠しておったり、徴兵制であれば昔でいえば一銭五厘で馬より安いんだという話もあるぐらいの話ですが、要するに防衛費の全貌がなかなかわかりにくい。
 これは西欧ではいろいろな手法でカウントしておると思いますが、それから見ると、現に公表されておる中国の国防費について、それを別の物の見方からすれば実際は何倍ぐらいの国防費なんだというふうに見ておるか、そのことについてお尋ねしたいと思います。
#31
○政府参考人(首藤新悟君) 中国の国防費でございますけれども、ことしの三月に全国人民代表大会におきまして二〇〇一年度の国家予算案が報告されまして、その中で国防予算の総額は一千四百十億四百万元でございました。これを支出官レートで直しますと、日本円で約一兆八千三百億円ほどになります。
 中国の国防予算は十三年連続で一〇%以上の伸びを示しておりまして、ここ数年低いインフレ率の中で一〇%を超える高い伸び率を確保しておりますけれども、本年の伸び率はここ数年で最高の前年度比一七%増となっております。
 なお、これまで国防予算がGDPに占める割合は約一%程度でございまして、ここ数年は徐々に増加している、また国家予算に占める割合は八・一%となっておりますけれども、ここ数年で徐々に低下しているという傾向がございます。
 昨年度の国防費の増額につきましては、中国は主に軍の将兵の給与、手当の引き上げあるいはマカオ駐在部隊の支出に充てるとだけ説明されておりましたが、今回の国防費増額につきまして財政部長が申されるには、軍人の処遇改善とともに現代技術、特にハイテク条件下における防衛作戦に備える需要のためと説明いたしておりまして、このことはここ数年で最高の伸び率であることとともに、注目されるというところでございます。
 それから、今、月原先生がおっしゃいました点でございますが、中国は従来から国防費の内訳の詳細について公表しておりませんで、例えば研究開発費などは公表国防費に含まれていないと見られておりまして、国防費として公表される額は中国が実際に軍事目的に支出している額の一部にすぎないと見られております。
 例えば、ミリタリー・バランスなどにおきましては、実際の軍事支出は公表国防費の三倍、あるいは台湾が出しております国防白書によりますと三ないし五倍としております。したがいまして、中国の国防費につきましては、今後とも私ども各種の機会をとらえて、その透明性を高めていくよう求めてまいりたいと考えている次第でございます。
#32
○月原茂皓君 あえてここでお尋ねしたのは、中国の国防費が伸びておるということと、それが近代化に力を入れておるということであるとともに、ODAでよく問題になりますが、現実には今、防衛局長から答弁があったように、三倍から五倍ぐらいという見方があるということも責任者の方々に知っていただきたい、こういうことであえて質問したわけであります。
 さて、その軍事力、防衛局長は今ハイテクというようなことを言われましたが、軍事力の近代化というものに力を入れておることは湾岸戦争以来間違いないことであります。
 そういうことで、その近代化はどういうふうな方向に今後進んでいくのかということ、そしてまた最近の、局地的な問題ですが、台湾海峡周辺の軍事力で注目すべき点はどういうものがあるのか、そのことについてお尋ねしたいと思います。
#33
○政府参考人(首藤新悟君) まず、中国の軍事力近代化あるいは今後の動向でございますけれども、中国は基本的に軍事力の量から質への転換を図っておりまして、近代戦に対応できる正規戦主体の体制に移行しつつございます。
 こういった基本方針に従いまして、陸軍におきましては兵員の削減それから全軍の近代化を行いまして、ハイテク条件下での作戦能力の向上を図っているということで、具体的には弾道ミサイルあるいは核戦力の近代化を図っていると。
 さらに、具体的には、新型のICBM東風31の発射実験、あるいは従前の東風3という比較的古いミサイルから命中精度などの性能が向上いたしました新型の東風21という中距離ミサイルへの転換、あるいは核戦力の近代化、多様化に必要な核弾頭の小型化、軽量化などが目的と思われます核実験を九六年までほぼ毎年実施いたしております。
 海軍も近代化いたしておりまして、ヘリコプターを搭載可能な国産のルーハイ級駆逐艦、さらにはソン級潜水艦の建造、配備、そしてまたロシアから非常に静粛で発見が困難なキロ級ディーゼル推進の潜水艦、さらには水上艦におきましては、強力な対艦ミサイルでございますサンバーンと言われるミサイルを搭載するソブレメンヌイ級駆逐艦を導入するといったことを行っております。
 また、航空戦力につきましても、国産のJ8U戦闘機あるいはJH7戦闘爆撃機の配備をいたしております。それから、J10と言われる戦闘機を開発している。さらには、ロシアからスホーイ27戦闘機、これは我が国のF15とほぼ同性能でございますが、こういったものの導入、ライセンス生産といったこと、さらにはスホーイ27の対地攻撃型でございますスホーイ30の導入といったような各種の近代化を行っております。
 中国軍は、同時に、運用面におきましても近代化を図ることなどを目的としまして、三軍間の共同演習あるいは上陸演習などを含む大規模な演習を実施いたしております。さらに近年、海洋における活動を拡大する動きを見せておりまして、我が国近海におきまして中国艦艇の活動が活発化いたしましたほか、昨年は南アフリカ等への艦艇の訪問も行っているという状況でございます。
 中国は経済建設を当面の最重要課題といたしておりますことから、国防に対する資源配分を急激に高める可能性は大きくはないと見られますが、近年の国防予算の伸びは先ほど申しましたように著しいものがございます。そういったことからいたしますと、中国は今後も軍事力の近代化を推進していくものと思われます。
 また、特に局地的とおっしゃいました台湾海峡付近でございますけれども、中国はまず、台湾が持っておりません短距離弾道ミサイルを保有しておりまして、台湾対岸における新たなミサイル基地の建設の動きも伝えられております。
 それから、ことし三月には、ブレア太平洋軍司令官が申されたわけですが、中国軍が既に台湾を射程におさめるミサイル約三百基を配備して、年に五十基ずつ増強している、そう見られると語ったわけでございます。それから、昨年の台湾の国防白書にも、東風シリーズのミサイルの総数が二〇〇五年までに六百基を超えるといった予測が示されております。
 防衛庁としましても、中国の弾道ミサイルが増勢傾向にあると見られていることにかんがみまして、こういった動きがこの地域の軍事情勢に与える影響について引き続き注目してまいりたいと思っております。
 さらに、アメリカとの関係でございますが、アメリカは本年四月に、台湾に対して潜水艦を八隻、P3C対潜哨戒機を十二機、キッド級駆逐艦四隻などを含めます売却可能な武器のリストを提示いたしました。こういった武器売却品目は、中国が台湾の現在持っております四隻の潜水艦よりも数多くの潜水艦、約六十隻保有しておりますが、こういったこととの関係で、台湾の海軍力の強化に資するものと考えております。
 いずれにいたしましても、今後の中台の軍事力の近代化、あるいはアメリカによります台湾への武器売却などの動向が軍事バランスに与える影響に注目してまいりたいと考えているところでございます。
#34
○月原茂皓君 今、防衛庁の方から詳細な説明がありました。
 また、唐家セン外務大臣がロシアを訪問し、そして今度、七月には江沢民主席がロシアを訪問したときに軍事援助の協定を結ぶのではないかという情報すら流れているわけでありますから、よくこの点は注意していただきたい。
 また、防衛局長が説明で、潜水艦八隻と言いましたが、これは計画であって、現実にそれができるかどうかということはなかなか、米国自身がその潜水艦をつくる、エンジン部分なんかは持っておりませんから、他の国はそれに協力できないというようなことも言っているわけですから、さらにそういう点については分析をしていただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 そこで、こういうふうなことを踏まえて副長官にお尋ねしたいんですが、中台軍事バランスについて、各兵力分野でどういうふうに高度な見地から情勢を見ておられるのか、お答え願いたいと思います。
#35
○副長官(萩山教嚴君) 月原先生は防衛庁御出身の方でございますので、もう既に御存じだと私は思いますけれども、御質問でございますので答弁させていただきます。
 軍事力のバランスについては、単なる量の比較だけではありません。これはやはり運用の態勢、あるいは要員、兵隊の練度の問題がついて回るかと思います。一般的に言って、後方支援態勢はさまざまな要素が絡んできますので、中台の軍事力の一般的特徴というのは、次のように考えられますが、お聞きになっていただきたいと思います。
 陸軍の力については、中国が六十二個師団、約百八十三万人持っております。また、台湾は十二個師団で二十四万人。ここを見る限りでは中国が圧倒的に多いわけでございます。
 しかし、陸上部隊が海を渡り、また上陸した部隊を引き続き支援するためには、多数の船舶や航空機が必要になってまいります。もちろん護衛艦も必要であります。長期間にわたって戦略的に統合的に運用するということは、高度な能力が要るということはもう先生も御存じだと思うんです。中国の台湾本土上陸侵攻というのは、私たちは限定的に、問題があろうというふうにとらえております。
 また、海軍については、中国は艦船が八百隻、百万トンであります。中国がこうした面で台湾海峡に向かって侵攻するとすれば、台湾の方はそれを迎え撃つわけでありますが、三百五十隻、二十二万トンであります。これから見ても、優劣がはっきりするわけであります。
 しかしながら、量的に圧倒いたしていても、あるいはまた、強力な対艦ミサイルを搭載するソブレメンヌイ級駆逐艦、ロシアからの導入などで近代化が行われているものの、古いものが露見されております。台湾は、米国やフランスから、技術的に進み、対水上、対空、対潜戦力、バランスのとれた水上艦艇を導入いたしておりますので、質の面では台湾が優位であるというふうにとらえておるわけであります。
 航空戦力については、旧ソ連のものを中国が使っておるわけでありますから、かなり古いものであります。古いものであっても、あるいはまた機械的には新しいものであろうというふうに思うわけでありますけれども、古い型には間違いありません。台湾は、超近代的な経国とかミラージュ2000、F1とかF16戦闘機、合計三百四十機に上っております。質の面では優位になっております。
 ミサイル攻撃については、中国は、台湾を射程におさめた短距離弾道ミサイルを多数保有しておることはもう御承知のとおりであると思います。台湾においてはペトリオットや地対空ミサイルの改良版を導入いたしておりますが、米国防省によれば、中国が二〇〇五年までに配備するミサイルを阻止するには不十分だと認定しているんです。この面から見れば劣勢であります。
 また、こういった面でバランスをとるにいたしましても、今後、中台の軍事力の近代化や米国による台湾への武器売却などの動向がいわゆる軍事バランスについてどう影響を与えるかと注目いたしておるところでございます。
 以上であります。
#36
○月原茂皓君 よくわかりました。今後とも注目していただきたいと思います。
 最後に、防衛庁長官にお尋ねいたします。
 長官、米国に行かれるわけですが、先ほどのお話にもありましたが、中国のICBM、これに対する評価というものが一番大きな米国の関心事だと私は思います。具体的な問題は抜きにいたしますが、この中国のICBMというものはどういう目的を持っておるのか、どういう効果があると防衛庁長官はお考えか、そのことをお尋ねして私の質問を終わります。
#37
○国務大臣(中谷元君) 中国のICBMの目的ですけれども、三つあると思います。一つは抑止力の確保。第二点は通常戦力の補完です。第三点は国際社会における発言力を確保するという観点で、一九五〇年ごろから独自の核開発の努力をしておりますが、現在は東風31という射程八千キロです、これは完全に日本は入ります、の開発を行っておりますし、また現有のICBMといたしましては東風5号、これは射程が一万二千から一万三千ということでアメリカ本土も射程におさまりますが、これを若干持っているということでございます。ただ、数的にはアメリカ、ロシアの保有数とは大きな開きがあります。
 戦略としては、対都市戦略または最小限抑止戦略と申しまして、アメリカ等と若干違う点は、相手国に対して先制的に攻撃するという考え方ではなくて、相手から一撃を受けたら、残った核戦力でその相手国の都市をたたくという考え方、戦略を踏まえたものであるというふうに認識をいたしております。
#38
○月原茂皓君 以上、終わります。
#39
○広中和歌子君 民主党・新緑風会の広中和歌子でございます。
 きょうは、川島裕外務事務次官を政府参考人としてお願いしたわけですが、いらっしゃることができないということですので、外務大臣官房長の飯村さんにぜひお残りいただきたいと思います。
 さて大臣、小泉内閣の人気は上々、そしてそれを支える田中外務大臣のマスコミの注目度抜群でございます。このように六台のカメラがこうした委員会に来てくれるということ、それはそのことを示しているんだと思いますけれども、一々その御発言が取り上げられ、大臣の御発言、あるいはそれに絡むものが非常に注目を浴びているということ、これは喜んでいいのか、それとも問題なのか、大臣として、あるいは政治家として、非常に複雑な御心境でいらっしゃるんじゃないかと思います。
 これまで大臣はさまざまな外国要人との会談をなさいました。そうした会談というものは本来表に出すことを前提としているんでしょうか、それともしていないんでしょうか。まずお伺いいたします。
#40
○国務大臣(田中眞紀子君) もちろんしていないとお答え申し上げます。
#41
○広中和歌子君 していないものが表に出てきております。マスコミの方々が非常に優秀な耳を持っていらっしゃるのかもしれませんけれども、これはどこからかリークしていると考えざるを得ませんよね。だれからリークしているのかということが問題なんですけれども、官房長、お伺いいたします。
#42
○政府参考人(飯村豊君) 外務大臣が行われた二国間外相会談についていろいろな報道が行われておりまして、私ども非常に残念なことだと思っております。これが第一点でございます。
 第二点は、既に大臣は六月二日にコメントを発表されまして、イタリア、オーストラリアの外相との会談については、報道のような発言は行っていないということを発表されております。また、昨日報道官が会見で発表いたしましたように、大臣のメッセージとして、アメリカ側に対しまして、イタリア、オーストラリア外相とのやりとりにつき多数の報道が流れておりますけれども、一言でいえば誤報であるということを連絡しているということは御承知のとおりでございます。
 私ども、大臣の御指示を受けまして、外務省内の秘密保全という問題に関しましては、先般臨時幹部会を招集して事務次官から改めて省員に周知徹底を図ったところでございます。秘密保全は外交の生命線ということで、これまでも十分に意を用いてきているつもりでございますけれども、この機会に改めて徹底を図ったところでございます。
#43
○広中和歌子君 だれがどのような方法でリークしたかということはわかりませんでしょうか。どなたが、それは外務官僚でいらっしゃるのか、それとも通訳の方なのか、それとも相手方であるのか、そのだれなんでしょうか。
#44
○政府参考人(飯村豊君) この時点で意図的なリーク、あるいは秘密漏えいというものがあったと断定できる状況にはございません。
#45
○広中和歌子君 それでは、こういうリークというのは全体ではなくて部分部分が新聞とかマスコミで報道されるわけでございますけれども、いつもこの会談に御同席になっていた槙田アジア大洋州局長、内容についてどのようなお考えでございますか。正確に伝わっていると思われますか。
#46
○政府参考人(槙田邦彦君) 会談で具体的にどのような話がなされたかということにつきましては、これはまさに外交的に申しますと相手国との関係もあってつまびらかにできないということで、これはぜひ御理解を願いたいと思うわけでございます。
 したがいまして、その報道された内容がどういうことなのか、つまり実際に話されたこととどういう関係にあるのかということについては、ちょっとお答えができないということでございます。
#47
○広中和歌子君 例えば、中国の唐家セン外相との電話会談、それからASEMでのディーニ外相とか、ダウナー・オーストラリア外務大臣、あるいはフィッシャー・ドイツ外務大臣等の会談には御同席になっていらっしゃいましたよね、槙田さん。
#48
○政府参考人(槙田邦彦君) 今、委員のおっしゃったすべての会談に同席していたわけではございません。
 具体的に申しますと、日中の電話会談、それから日豪の外相会談、これには同席をいたしております。
#49
○広中和歌子君 結果として、もう既にほかの方も御指摘になっておりますけれども、相手方の外国の要人に、それはディーニ外相であったりダウナー・オーストラリア外相であったりするわけですけれども、事実無根といったような声明を相手方に出していただくというようなこと、それはまさに国の信用を傷つけるということになるんではございませんか。外務大臣、いかがですか。
#50
○委員長(服部三男雄君) ちょっと待ってください。
 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#51
○委員長(服部三男雄君) 速記を起こして。
#52
○国務大臣(田中眞紀子君) 外交はもとより、日本の国、国民すべてが、私たち国会議員を含めましてまことに恥ずかしい思いをさせられているというふうに感じております。
 なぜならば、これは、リークということは事実がリークされているようでございますが、事実だけではなくてそれを捏造した部分があるということなんです。そのことをいみじくも相手の方がおっしゃっているコンプリートファブリケーション、これはいろいろな英語の辞書を調べましたけれども、捏造であるとか虚構であるとかうそ、作り話、それからあとは御本人が非常に遺憾であるということをおっしゃっているのも虚報であるというような表現を使っておられて、極めて強い抗議なんですね。
 これを日本国民みんなが甘受しなければいけないのかということを関係者にわかっていただきたい。何ゆえにこのようなことを起こすのか、そう感じております。
#53
○広中和歌子君 このようなことは本当に残念なことだと私は思っておりまして、国際的信用、我が国の信用を傷つけたという点、それから公務員として守秘義務を守らなかったこと、これはやはり公務員法違反に当たるんではないかと思いますので、外務省としてどのような対応をこれからとられるのでしょうか。まず官房長にお伺いし、大臣にもお伺いいたします。
#54
○政府参考人(飯村豊君) この点につきましては先ほど外務大臣から月原委員にお答え申し上げたところでございますけれども、私ども、現時点では秘密漏えいがあったと断定できる状況ではございませんけれども、具体的な事例に即して考えていく必要があるだろうと考えております。
#55
○国務大臣(田中眞紀子君) 同じ問いにお答え申し上げますが、私は、冒頭に官房長が漏れることがとても残念だとおっしゃいましたが、そういう認識であってはならないというふうに思います。残念という程度の表現で済まされるものか。広中委員がおっしゃったように、日本の信用を傷つけたわけでございます。
 それから、私が外務大臣として就任以来、各委員会、公の場で、殊にアメリカとの関係におきましては、ミサイル防衛構想だけではなく日米安保におきましても基本的認識は同じことを繰り返し繰り返し発言いたしております。にもかかわらず、それといかにも違ったようなことを、本質的に違ったことを流布されるということ、これは私個人が我慢すれば済むとかそういう問題では決してありません。
 私は、むしろこういうことを知り得た立場にいた方は、例えばASEMにしろ、それから日豪あるいはそのほかの会議もそうですけれども、バイであれ、一対一であれ、集団の会であれ、それから幹部との、最初はアーミテージさんの問題から言われました、それらのときから始まりまして、あるいは韓国、北朝鮮の問題、そのほか幾つかずっと並べておっしゃる議員さんもおられますが、そのときに全部出席していた人物がだれであるかも私わかります。
 なぜならば、私は日記、記録をつける習慣がずっとございますし、こういう会議をやっていますときに、いつも紙を渡して、テーブルの図を渡して、席順別に自分の名前を書いてくださいと、自筆で書いていただいています。ですから、問題が起こったもの、メディアで言われているもの、報道されておもしろおかしく言われていますこと、そのマターを全部一覧表にしてございます。それが必ず歪曲して意図的に、それしか知り得ない幹部から、複数から流れています。なぜならば、その席に出席していた人です。そして、通訳からの話も入手できる立場の人、秘書官から私の行動をすべて掌握し得る立場にいる人です。それは複数です。
 これは、組織的な外務省による日本の、先ほど広中先生がおっしゃった公務員法違反とかそういうことを超えて、これを政争にしようと思っているのか外国と対局させようと思っているのかわかりませんけれども、少なくとも漏れたことが残念だとか、あるいは自分たち上層部で幹部でもって次官から御注意があったということで看過されては断じてならないというふうに思いますし、その実態を私はアメリカにも事務的にお伝えをしてあります。
 ですから、大臣更迭ですとかアメリカが呼ばないんじゃないかとか、そういうふうな次元で皆様がとらえられないで、外交ですし国益でございますから、将来のあることです、日本の将来のことですので、やはり冷静に、客観的であるということが肝要だと存じます。
#56
○広中和歌子君 こうした一連のリークは、マスコミによりますと、田中外相の更迭を意図したものである、そして外務省の組織防衛であるというような言われ方をしているわけですけれども、田中外相としてはそれについてどのような御見解をお持ちなんでしょうか。
 そして、そういう対象となること自体について、御自身がどのような、何というんでしょうか責任と、そして今後どのように対処していらっしゃるおつもりか、お伺いいたします。
#57
○国務大臣(田中眞紀子君) 二つ目の組織防衛ということは、私は当たらないと思います。なぜならば、この細川内閣ができ上がりまして、そして前内閣のときから……
#58
○広中和歌子君 小泉内閣。
#59
○国務大臣(田中眞紀子君) 済みません。前内閣のときからこの機密費の問題があって、松尾事件があって、そして外務省自体が極めて大変な緊張状態にある、いい意味でも悪い意味でも。そういう大変な混乱、特殊な事情の中で、私は小泉内閣の閣僚として外務省に送り込まれました。しかも、小泉内閣は八〇%を超す国民の期待を担っております。そうしますと、そういう状態の中で外務省の方たちが大変な不安の中におられるということは想像にかたくないわけです。
 ですが、なぜ八〇%かということの原点をやはり考えてみなければならないと思います。それは一言で言えば、今までのような官僚のあり方や政治のあり方、それからマスメディアのあり方も含めて申し上げなければならないと思いますが、そういうことに対する国民の皆様のノーという声が八〇%以上を超えてきているんだと思います。その従来のやり方を、何としてもその手法を堅持することによって何らかの利益があるような立場の方たちが、メディアにも政界にも官界にもおられると思わざるを得ません。
 したがって、このようなことを起こすことは、漏えいではなくてむしろねじ曲げて、発言を公の場でこれだけ私が何度も繰り返しているにもかかわらず違った形で報道をするということ、あるいは漏らす、一部の人がもう意図的に流すということは、国民の八〇%以上も、政治を自分たちのところに取り戻したいといって支持をなさっている日本の国民の皆様に対するこれはチャレンジであるというふうにも思っています。
 したがって、私は弁護士さんともずっと相談もいたしておりまして、法的な手段というものも客観的に、公明正大に、これは三番目の問いかけに対するお答えになりますけれども、私個人の痛みであるとかいうふうなことを超えまして、私も公人でございます。したがって、日本の国民に対してどのような国益を損なうような結果になっているのかということを法律的にしっかりとプロットを追って説明してありますので、必ずこれはしっかりとつまびらかにして、考えようによっては松尾事件以上の大きな問題も、私は、メディアに今の私の着任以来のことが流れていること以外にももっと大きな、ODAとかそのほかの外務省マターに関係して、あるいは特殊法人もあると思いますけれども、かなり根深いものが幾つかあるのではないかということを思いますので、やはりこうした委員会の場におきましても、そして一般の皆様からももっと期待を持っていただきたい、そして時間がたちましたときに、今は小泉内閣というものの誕生、それが新生日本に向けて新しくかじを切ったときだったのだ、あれによって日本は本当に脱皮し生まれ変わったんだ、新しいシステムになったんだと必ず思っていただけるように、私は覚悟を決めて最前線で頑張りたい、このように思っております。
#60
○広中和歌子君 では、次の話題に移らせていただきます。
 外務大臣となって小泉総理と外交方針について話し合いをなさいましたか。
#61
○国務大臣(田中眞紀子君) この内閣の外務大臣に御指名いただくころに、基本的な認識を、もちろん日米関係を含めましてお尋ねがございました。それを契機といたしまして、私は、お受けできるかどうか逡巡した経緯もございますけれども、その後は頻繁にお話し合いをさせていただいております。
   〔委員長退席、理事佐藤昭郎君着席〕
 私が官邸に伺うこともございますし、お電話いただくことも、それから私がお尋ねすることもございまして、基本的な認識についてはかなりどの閣僚よりも一番頻繁に、私が未熟なせいもあると思いますけれども、お話しする機会がございます。ありがたいと思っています。
#62
○広中和歌子君 そうした内容につきまして、官僚の皆さん、特にトップの方にブリーフをしていらっしゃいますか。
#63
○国務大臣(田中眞紀子君) ブリーフをすべきだとお考えかと思いますが、日程が大変立て込んでおりまして、具体的に例えばこうした委員会があるときに、お尋ねが、質問がありますときに、役所から御存じのとおり、もう大臣経験者でいらっしゃいますからおわかりと思いますが、ペーパーが上がってきますので、そういうときに私から意見を言ったり修正することもございます。
#64
○広中和歌子君 いずれにいたしましても、信頼関係を官僚の皆さんと築く上にもやはり対話というものも必要なんではないかなと思いますので、そのことを申し上げたいと思います。
 外相の外交政策というのはこれまでの日本の外交政策とどう違うのかということでございます。
 外交は継続性が大切だというふうに言われまして、例えば細川内閣が誕生いたしましたとき、旧社会党の方々が参加なさったこともあり、また自民党の連立政権のときも社会党が参加なさったときに、社会党のこれまでの安保の政策であるとか、そうしたものもみずから変えることによって内閣の方針、これまでの外交政策との整合性をつけようとなさったということを私は覚えているわけでございます。
 今度の小泉内閣、自民党の内閣ではありますけれども、小泉総理のお言葉をかりれば、多分正しく覚えていると思いますけれども、与党内野党であるといったような、改革ということを打ち上げていらっしゃる。つまり、ということであれば、政権交代と同じぐらいの意味を持つんだということであれば、クリントン政権からブッシュ政権に変わったときの外交政策の変わり方が少しずつ明らかになってきているように、小泉内閣の外交政策も少しずつ変わりつつあるのかなというような感じがするわけでございますけれども、そうした変わり方は、これまでの田中外務大臣が外国の要人などとお話をなさった会談の中身であるとか、あるいはこうした委員会での御答弁の中に色濃く反映されているんでしょうか。
#65
○国務大臣(田中眞紀子君) 広中委員がおっしゃいましたように、私はまさしく社会党首班の連立村山内閣では科学技術庁長官を拝命いたしておりまして、村山元総理の懊悩ぶり、懊悩なさっていた様子、御苦労、そして極めて鮮やかな、旧態依然としたといいますか、戦後の社会党さん、当時持っていらした、個々には申しませんけれども、政策をどんどんと転向なさったというところを目の当たりに拝見しておりました。それが一つ。
 それからもう一つは、日ごろ議員として活動しながら、どういうわけか、外国のビジネスマンですとか大公使でいらっしゃるとかがしょっちゅう議員会館においでくださったり、よく公邸に呼んでいただいて個人的なお食事とか、それから外国のメディアの取材が大変多くて、私は何でこんなに多いのかと、外務大臣拝命前ですが、思っておりました。
 その中で、私は、世界からの、アジアやヨーロッパやアメリカはもちろんですけれども、いろいろな国の、オセアニアもそうです、メディアや人々を通じて、それから一般の学生さんもおられますけれども、生のリアルタイムで世界じゅうがどんな問題意識を持っているかということを聞くことができました。そのことが私が今回偶然こんな重責を担うことになってどれだけ役立っているかということです。
   〔理事佐藤昭郎君退席、委員長着席〕
 すなわち、従来のような、かつての村山総理が苦労していらした、社会党さんが持っていらしたような考え方が、自民党は自民党内で、右も左も世代の交代によってあるんですけれども、まだまだ金科玉条のようにして持っておられるグループもおられるわけですね。ところが、現実は、世界はインターネットの発達によりまして一元化しています。
 ですから、先ほどのような歪曲した情報を、バイの話を流されたりすると、すぐにアクションがオーストラリアからもイタリアからも来るというようなことですから、世界が同じような問題を共有し合っている。経済の問題にしましても、国際金融は一番はっきりしています。環境問題もそうだと思います。紛争もそうですね。安全保障の問題もそうですが。
 そういう意識を言語が違ってもみんなが共有しているということを思います。ですから、新しい観点に立って、小泉総理が果たして政権交代くらいの意味があるとおっしゃったかどうか私はちょっと記憶にございませんけれども、そのぐらいの意気込みを持っていらっしゃるということを感じていますので、まさしく時代の転換を、社会保障制度とか環境問題とかたくさんあるわけで、決して外交だけではないんですが、外交・安全保障、特にその面で私はやっぱりいろいろな声を聞きながら、そしてやっぱりあと五十年、百年後に、やっぱりみんなが幸せだったし、日本の国益も守られたしという、価値観が変わるということ、時代が変わるということ、そういうことをしっかりと踏まえていい方向に踏み出したい、そういう意識を非常に強く持っております。
#66
○広中和歌子君 従来の国の方針を踏まえながら、しかし独自色を出されるということは大変結構だろうと思っております。
 そして、先ほど新聞に報道された世界の各国外務大臣との会談の内容が間違っているというふうにおっしゃいましたけれども、今私がここに持っております産経新聞の要約なんかを見ますと、それほど間違ったことを言っていらっしゃるようには思えない。むしろ、従来の日本の外交方針にのっとりながら、しかしながら率直に相手の意見を引き出すためのサウンドアウトというんですか、そういったようなことをしていらして、大変御立派だと私は感じていたので、それで槙田アジア局長にこれで大体いいんでしょうかとお尋ねしましたけれども、大変上手に逃げられてしまいました。
 私としては、例えばディーニ・イタリア外相にでしたか、ドイツの外相ですよね。これまで「戦後、日米安保の下で、日本は核の傘に保護されていたが、これはイージーな方法だった。」と、「誤解のないように言えば、日米関係は重要で、日本は戦後米国から多大の恩恵をこうむってきた。米国のプレゼンスは重要だ。」というようなことは正しい御認識ではないでしょうか。
 それから、もう一つ、ミサイル脅威について、「本当にミサイル防衛が必要か。欧州諸国は米国に対して緊張をエスカレートしないよう申し入れるべきだ。日本と欧州は声を合わせて、ブッシュ政権にやりすぎるなと言うべきだ。」といったようなことも出ておりますが、これは今ちょっと首をひねっていらっしゃいましたけれども、こういうことはおっしゃっていないんですか。
#67
○委員長(服部三男雄君) ちょっと、速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#68
○委員長(服部三男雄君) 速記を起こして。
#69
○国務大臣(田中眞紀子君) 私は余り不穏当に聞こえなかったんですけれども、耳が悪かったんですね、きっと。
 お尋ねは何でございましたか、私、申しわけございませんが、個々のメディアの報道ぶりについて対応して、ここが合っている合っていないというふうなことは申し上げられません。ただし、もう一回私が先ほどのお話を申し上げた原点に戻りますと、ASEMのときにこれ言ったあれ言ったということにつきましても、私が本当に言ったのではなくて、むしろ相手の国の外務大臣がおっしゃったことが私の発言として出ているということ、それには私は驚くこともあります。
 すなわち、ASEMというのはヨーロッパとアジアの外務大臣の会合でして、ヨーロッパの方たちがアメリカに対して、外交政策に対してそれぞれの国なりの思いを持っておられる。そして、日本はアジアの中でも財政的にも経済の規模がアメリカに次いで大きい国ではある。だから、日本の外務大臣には特に御自分たちの意見をおっしゃったという経緯がございます。
 局長が立ち会ってバイの話し合いをASEMの会場でもやったこともございますし、それから直近では、この間メキシコのフォックスという大統領が先おとといでございましたかお見えになりまして、外務大臣もいらっしゃったんですけれども、そういうときも、あちらの方は三時間でワシントンへ行くそうで、初めてブッシュ大統領がメキシコに大統領になられてから日帰りで来られたときの話の内容をあちらからおっしゃって、私はコメントはしないと。また、日本で役人の方やら通訳のいる前で何かが間違ったときに大変なことになるので、私はコメントしませんと言ったら、あなたが今大変な誤解の中にいる人物だということはわかっているから、あえて自分はあなたの意見は求めないけれども、自分が情報として言いましょうと言っておっしゃった事柄等もあります。中身については公言はいたしません。
 ですけれども、これらがまた次から次へとメディアの方に報道されるということはまさしく遺憾なことです。ただ、そういうような意見交換ができるようになっているということ、これが国際会議の意味ですし、そして、航空機が便利になってこれだけ大勢の方が来てくださるようになる。
 ですから、私もアメリカに行って実際にバイの状態で相手の方のお話を聞いてみたいし、日本の沖縄の問題とかいろいろな声もございますので、当然それらについても率直にお話を申し上げられるといいなと思っておりました。しかし、それはしないでほしいという動きがやっぱり政治家の側にも役所にもおありになるのかもしれません。
#70
○広中和歌子君 御発言の要旨が合っているか合っていないかということはそれではやめまして、二つの点についてお伺いしたいと思います。
 まず、ミサイル防衛政策についてなんでございますけれども、これまでの政府の方針として、アメリカのNMDとTMDに関して、特に日本はTMDの研究、開発、配備ということに協力の姿勢を示しているわけですよね。理解を示すというのは、どこまでどういうことをしようとしていらっしゃるんでしょうか。
#71
○国務大臣(中谷元君) 理解の程度のお尋ねでございますが、認識でありまして、今の国際社会の中で弾道ミサイルを保有している国がもう四十一カ国にもなっております。従来の米国のミサイル防衛構想はソ連を対象とした発想でしたけれども、これだけ拡散した上で、米国本土を守るミサイル防衛を考えられるということにつきまして我が国も理解をしておりますし、我が国自身も、周辺国で弾道ミサイルを持っている国がございます。そういうことに対していかに対処するかという点につきまして現在でも米国と共同の研究を行っておりますけれども、その認識を共有しているという点でありまして、現在、米国がミサイル防衛計画を検討しているということについての理解でございます。
#72
○広中和歌子君 それでは、日本はどのような形でかかわっているのか、現在。そして、これからかかわろうとしていらっしゃるのか、お伺いいたします。
#73
○国務大臣(中谷元君) せんだってアーミテージ国務副長官が来日されまして、防衛庁にもお越しになられましたけれども、そのときにお話しされたことは、現在行っているTMDの共同研究については何ら支障のないものであって、変更を求める内容でもないということを言っておられました。
 このTMDにつきましては、広中先生も御承知のとおり、我が国に対するミサイル攻撃に対して我が国独自で対処するという基本認識で始めたものでございますので、この方針はいささかも変更がございません。
#74
○広中和歌子君 田中外務大臣にお伺いいたしますが、おっしゃったおっしゃっていないかは別といたしまして、このTMDについて、あるいはさらに大きなNMDを一緒にした新しい新防衛構想に関して、日本が研究の段階から、そして開発、配備というようなことに組み込まれていくことに関してある種の危惧を持っていらっしゃるといったような印象を持ったとしたら間違いでございましょうか。
#75
○国務大臣(田中眞紀子君) 私どもの内閣は、私どもとは小泉内閣ですけれども、官房長官もおっしゃられましたように、我々内閣共通の認識は、開発するのではなくて研究、まず研究するというところに理解をするということなんです。
 私個人といたしますと、先ほどほかの委員の方の御質問にもお答えしたんですけれども、核の拡散を防止する、これはHUロケットの開発もそうですが、ああいう開発というものが軍事利用されてはならない、必ず平和のために、世界の平和と繁栄のために利用するということをHUロケットの開発等でもずっと言い続けて、またそのように進行してきております。
 したがって、核の脅威というものについては、これがあってはならないわけですから、このミサイル防衛構想の中で一番の基本にあるのは、核拡散というものを削減するんだということが基本にあるということは私は歓迎しておりますし、これをまず研究するという段階で、ただ、多分広中委員のお気持ちの中には研究費の問題もあると思うんですね。それを実際に開発して使うんだという前の段階であってもコストもかかると思いますので、そういうことも本当はもう少し前広に話し合いをできればいいと思っております。
 したがって、私は数日前の、この間の火曜日でしたか閣議がありましたときに、閣僚懇談会でこういう問題について関係閣僚だけで、総理や官房長官も含めまして、あるいは財務大臣や防衛庁長官と話をさせていただきたいと提言もいたしましたし、また、財政構造改革も社会保障もみんなやっぱりそうだと思います。
#76
○広中和歌子君 この迎撃ミサイルというのはレーガン大統領のときかなんかにスターウオーズというようなことで非常に一部の人は夢を持って語り、しかしながら科学者たちはそんなのは不可能だと言いながらいつの間にかしぼんでしまって、また再び別の形で再登場しているんだと思います。非常に難しい研究で、もしかしたらその研究の過程を通じておもしろい民間に応用されるような技術も生まれるかもしれませんから、必ずしも研究がいけないとは私は申しませんけれども、非常にコストがかかるということと、非常に難しい、そういうような意味でかなり長期的なものではなかろうかと思います。
 日本も研究に参加するということに関して、あるいは独自ですることに関してもやぶさかではないと思いますけれども、私は悪いことではないとは思いますけれども、しかしながらやはりコストとそしてその結果でございますね、そういうものはきっちり見ていただきたいと思うんです。
 防衛庁長官、もしかしたらこのような新たなミサイルシステムがこの地域あるいは米本土に配備されるようなことになると、中国を含むアジア太平洋地域においてむしろ軍拡が起こり、そして地域が不安定化するといったようなこと、そのために中国が非常に警戒心を持っているというような考え方がございますけれども、それについてはどのように思われますか。
#77
○国務大臣(中谷元君) 私の基本認識は、そういう軍拡とか軍備拡大ということは望ましい方向ではない、そういうことがないようにというふうに基本的には思っております。
 米国の構想については、今後さらにどのようなものを目指しておられるのかという点については深く聴取をする必要がございますが、きのう小泉総理も党首討論でお述べになっていましたけれども、非常に大きなスケールで考えれば、世界全体の核がなくなり、またミサイルも無力化するような、そういうスケールの大きいものであれば、結果的に人類の核軍縮の方向に向かっていく可能性もございますので、よくこの構想を見きわめながら判断してまいりたいというふうに思っております。
#78
○広中和歌子君 これは、専門家じゃないので単なる私の印象かもしれませんけれども、ブッシュ新政権というのは特に対中関係により警戒的になっているんではないかなというような印象を持っているわけですけれども、中国の潜在的脅威について外務大臣はどのような御認識をお持ちなんでしょうか。あるいは脅威という言い方は悪いかもしれません。ただ、どのように日中関係を構築していこうとされているのかということでございます。
 ついでに申し上げますと、アメリカがなぜ中国により警戒的になっているかというと、議会の調査局が世界の核、生物、化学などの大量破壊兵器とその運搬手段となっている弾道ミサイルの拡散状況を調査したところ、中国においてそれが非常に増加しているということでございます。
 先ほど同僚委員の御質問で防衛局長がいろいろ御説明になりましたように、中国では非常に軍備が高度化しつつ、非常に増強が著しいというような御発言がございましたので、そういう中で日本はどのような態度、対応で中国や、そしてアメリカとの日米関係を築いていったらいいのか、構想をお伺いしたいと思います。
#79
○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほど防衛庁の首藤局長からも説明がありましたように、具体的な数字を挙げて御説明いただきましたように、中国の軍事予算が拡大しているということは、これは客観的事実でございますので、やはり隣国で一衣帯水の関係にある日本としましても、これにも関心を払わざるを得ないということは現実でございます。
 でありますけれども、やっぱり中国が国際社会とまた一衣帯水の関係にあるし、また長い歴史があるからこそ、相互の信頼関係を持って、もっと一層建設的なパートナーとして国際社会の中に、もっといい意味で、私がいつも言う言葉ですが、ポジティブな意味で参加ができるように、お互いに仲よく平和に暮らせるように、世界の中に参画していただけるように私たちも積極的に努力をしていかなければならないというふうに私は考えております。
#80
○広中和歌子君 残された時間、私がいただきまして、幾つか御質問させていただきたいと思います。
 昨日、新聞にも載っておりましたけれども、フィンランドの元環境大臣をなさったハービストさんという方が、今UNEPの依頼によって劣化ウランについて調査をされているということで、その結果を私たち環境に関心を持つ者にも御報告いただきました。ここに本がございますので、ぜひ防衛庁長官とそれから外務大臣に差し上げたいと思います。
 これは、コソボ、それからボスニア、そしてまた湾岸戦争で使われた。特に湾岸戦争では大量に使われたわけでございまして、それの人体への影響あるいは土壌やそのほかさまざまな汚染ということで、環境調査、そしてそうした影響調査がこれからさらになされることになっているわけでございますけれども、肝心のところはこうなんです。これはペンシルよりもちょっと大きいぐらいの弾でございまして、A10とかそういう飛行機の先から機関銃みたいに発射されるものらしいです。
 これは、自衛隊は持っていらっしゃるでしょうか、防衛庁長官。そして、米軍はこれを沖縄に、特に海兵隊など持っているか、そのことについてお伺いいたします。
#81
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊は劣化ウランに類する武器弾薬は持っておりません。
 米軍の状況でありますけれども、以前、沖縄におきまして間違って使用されたということは事実を承知しておりますが、現在は使っていないというふうに聞いております。
#82
○広中和歌子君 使っていなくても持っている可能性はございますよね、大いに。
#83
○国務大臣(中谷元君) その点につきまして事実を確認させていただきます。
#84
○広中和歌子君 ぜひお願いしたいと思います。
 そして、これはウランを精製してプルトニウムをつくる段階で、いわゆる劣化ウランというものですが、それは要するに核廃棄物です。そして、その中には結構まだ放射線の強いものもあったりして、人体への影響というのは非常にあるらしいのですが、あの多くの湾岸戦争で負傷した人たち、あるいはその後の湾岸病というんでしょうか症候群というんでしょうか、そういった人たちの調査というのが表に余り出ていないんです。ですから、早目に手を打った方がいいんじゃないかと思います。
 例えば、大きな弾道弾みたいな、そういうものに関しては兵器の削減交渉などの対象になりますけれども、こうした小さなものに関してはまだ触れられておりませんので、ぜひ日本がイニシアチブをとっていただきたいとこの場でお願いしたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
#85
○国務大臣(中谷元君) そのような人道的でない兵器として対人地雷等がございましたけれども、先生非常に積極的にこの全廃に向けて努力されていましたが、この劣化ウランも同じような部類に入るものではないかというふうに思っておりますので、今後努力をしてみたいというふうに思います。
#86
○広中和歌子君 どうもありがとうございます。
 それから、横田基地についてお伺いいたします。
 これは、衆議院の日米防衛協力特別委員会で田中眞紀子議員が一議員として御質問になったことがあるんですね。つまり、横田基地の返還について聞かれているのでございますけれども、それと同時に、少なくともまず空域の返還をしていただくことによって日本の航空事情がもっと緩和するんではないか、あるいは安全性がより高められるんではないかというふうに思うわけでございますけれども、この問題を真剣に、大臣となられた今、取り上げていただけますでしょうか、お伺いいたします。
#87
○国務大臣(田中眞紀子君) 要するに、民間機との関係で空域の変更ということを広中委員はおっしゃったというふうに思いますけれども、別に大臣にならなくても、とにかく横田基地というものが在日米軍の中枢の施設であるということは私も承知しております。知り合いにアメリカの将校もおりましたし、直接横田に行ったことはありませんけれども、その重要性については聞いたことがあります。
 ですけれども、私たち、基地を提供している側といたしまして実態がどんなことであるかということは、私は一議員のときは、別に逃げるわけではなくて、実際の状況がわかりませんし、役所に聞いても、あの委員会の質問もそうですけれども、定型のお答えしか返ってきませんので、ああいうことを私は一人の市民として疑問に思ったことを発言いたしました。
 現在、大臣になってみましたらやはり同じことでございまして、防衛庁もそれから外務省も、非常に中枢的な施設であって、もちろん返還などを日本の国として要求もできない。けれども、じゃ今、せめて民間機との話で危険はないか、空域の返還はないかというお尋ねですけれども、日米の合同委員会のもとでもって民間航空分科委員会というのがあるそうで、これは私が大臣になるまで余り知らなかった、不勉強だったんですけれども、申しわけないんですが、そこのもとでもって米国方とずっとこういう問題について議論をしてきているんだということがわかりまして、そして安全保障上の必要性を踏まえながらも民間と軍用の協調、整合性を図っていかなければならないというのが基本的なスタンスでございます。
 そして、具体的に申しますと、羽田発大阪行きの民間の定期航空便などは横田空域を支障なく使用しているからというふうな今までの実情を踏まえてのお返事をすることになりますが、しかしこれにつきましてもアラートでありたいと思います。
#88
○広中和歌子君 大臣はいずれ近々アメリカを御訪問になるというふうに伺っておりますけれども、その中で幾つか案件をお持ちだろうと思います。
 京都議定書に関しましてもともと御関心を持っていらっしゃると思うわけでございますけれども、最近、NGOの一部あるいはある新聞の社説などでも、アメリカ抜きでヨーロッパと日本が中心となってこれを批准していこうというような動きがあるわけでございます。私もちょっとアメリカの感触を探ったことがございますけれども、ブッシュ政権は温暖化防止に関しては非常に態度がかたい。多分、妥協の余地がないみたいなそういう印象を持っているわけですけれども、まずできるところからやっていくという考え方ですよね。あるいはできる国からやっていくといったようなこと。そして、どんどん先に進みながらおくれた国を引っ張り上げていくという考え方もあると思うのでございますが、外務大臣のお考えをお伺いいたします。
#89
○国務大臣(田中眞紀子君) 今、貴重な情報をいただいたというふうに思いますけれども、個人的に得られた情報等をいただいてありがたいと思います。
 私は、この京都プロトコールにつきまして大変関心を持っております。このことだけでなくて、環境問題というものはみんなで自然と、特に女性は関心を持ちますけれども、生活の中で何かいろんな声が、特に女性議員に対して女性の方から声が届くのは先生も同じでいらっしゃると思います。
 この京都議定書につきましては私、この大臣を拝命する前に、まさかこんなことになると思っておりませんでしたけれども、なっても関係ありませんけれども、個人的に超党派の議員でアメリカの新聞に広告といいますか記事を出したこともございますし、そして仲間の民主党の議員さんが直接ホワイトハウスにインターネットでメールを送ってくださったこともあるんですが、要するに批准を早くしてほしいということだったんですね。その意識は変わっておりません。
 アメリカに対して働きかけをやっぱりみんなでしようということは、まさしくASEMの会議の中でも、これを言うとまたどこかで違って何かきょうあたり流れるかもしれませんが、それぞれの国の意見が聞けてとてもいい会合だと私思ったんですね。アジアの代表、外務大臣からもそうでしたし、ぜひこういうことはアメリカにもっともっと働きかけてほしいと。お互いに確認ができたことの一つはこれでありましたし、またASEMのテーマの一つも環境問題でございました。
 ですから、七月にCOP6がハーグで行われますけれども、そういう機会をもちろんとらえて発言もいたしますが、みんなが、一人一人が、議員があらゆる機会をとらえて自分の問題としてアメリカにも声をかけていくといいますか、言う努力をずっと続けるということが肝要だというふうに思っております。
#90
○広中和歌子君 インドネシア情勢が非常に緊迫しているというんでしょうか、政治的に不安定な状況でございます。宗教も絡んでいることでございますからどのような展開になるかわからないという中で、しかもインドネシアには日本人が多く住んでいるということもございます。
 どのような危機管理を外務省としてはとっていらっしゃるのか、アジア局長、お願いいたします。
#91
○政府参考人(槙田邦彦君) 委員御指摘のとおり、インドネシアの現在の状況につきましては私ども大変心配をしておる状況でございます。これから八月にかけましてどのような状況が起きるのか、ワヒド大統領の大統領の地位がどのような影響を受け、かつそれに伴って、国内的にいろいろな勢力がございますので、その間のせめぎ合いその他によってどのような混乱状況が起きるのか、この点を非常に大きな関心を持って注目しております。
 その際に、我々として特に注意を払わなければならないのは、委員が御指摘のようなインドネシアにおける在留邦人の安全確保ということではないかと思っております。現在、私どもとしましては、事が事でございますので、相手国との関係もあるので余り表立ってあれこれの措置をとっているということを表明するのは適切でないという面もございましょうけれども、九八年の段階でインドネシアで起きた状況等をも念頭に置きながら、適切な形の措置をとり得るように検討をしておる状況でございます。
#92
○広中和歌子君 これで最後の質問にさせていただきます。
 機密費についてでございますけれども、外務大臣のお考えが生かされて外務省の改革要綱ができ上がったのかどうか、それについてお伺いいたします。
 例えば、不正の発覚でも罰則がないということ、それからこれは外務省全体の改革の一環でございましょうけれども、キャリアとノンキャリアの壁を外すということ、あるいは機密費等のチェックの最終責任者が外務大臣である。まさに不可能のように思えることが書かれているわけですけれども、外務大臣のコメントをお伺いいたします。
#93
○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほどほかの委員の方からのお尋ねにもございましたけれども、それの復唱になりますが、この改革要綱というものが決して完璧なものだというふうには思っておりません。ただ、主眼としておりますことは、役人任せでずっとやっていくのではなくて、こんなことをしなくて済めば、自助努力があって公正に使われていればよろしいんですが、要は納税者、国民の皆様の視点というものが欠落していてはいけない。したがって、役所の方に任せるのではなくて政治家が、最終的に外務大臣が確認をするということなんです。細かく会計監査みたいに一枚一枚領収書を見ながらやるという時間もないし、決してそういうことではないんですが、そのことによってかなりの緊張感を持ってもらえるだろうということがございます。
 それから、いろんな細かいところを見ますと、党内でもまた連立の中でもいろんな意見、またほかの政党の皆様方からも御意見をもっともっと聴取していかなければいけないと思っていますし、これがもうファイナルとは思っておりません。
 お尋ねの中には含まれませんが、私この中で一番誤解を呼ぶなと思って、特にメディアを通じてごらんになる国民の方に言いたいんですが、機密費問題はこの要綱を出してこれで終わりだと、これはぜひ報道してほしいんですが、そうではございませんで、平成十三年度分は現在執行されていますので四半期のタームごとにむだ遣いをしないようにしてもらう、これが緊張感なんですね。そして、残ったものは大蔵省に返納する。これは、もう閣内で確認しておりますし、大蔵省当局もよくわかっておられます。
 二つ目の、これは報道がないんですが、十四年度につきましては、これは減額をいたします。この機密費の減額は確実にします、その証拠もしっかり見ましたから。そして、小泉総理は機密費の減額ということを最初からおっしゃっているわけです、選挙公約でもあります。総理になってからもずっとおっしゃっています。その資料となる、判断材料となるファイルを、膨大なものだと言ってずっと六月一日まで役所の幹部が、事務次官、官房長以下が下に命じて私たちに見せなかったわけですから。そして、見せないかわりに、変わったインフォメーションを流しこの政権をバッシングするといいますか、つぶそうと思ったかどうかそこまで存じませんが、それが基本にありました。
 ですから、この十四年度につきましては、官房の方も官房長官はちゃんと削減をおっしゃっておられますし、暮れの予算のときですけれども、機密費は確実に減額をいたします。それはもう頭にありますし、計算はきちっとできています。
 ですから、要綱ができ上がったのでこれでもって機密費問題はおしまいであるというような記事を書かれたりすると、またそれを見て国民の方が何だと、この内閣違っていると思われるでしょうけれども、予算を組む時期というのがあるわけですから、そこのところが一番この紙の中で欠けている部分だとすれば、記述が不十分であったというふうには思っております。
 なお、先生がおっしゃった細かい部分につきましてはまた今後も御指摘いただきたいし、ほかの先生方からもぜひ具体的にポイントアウトしていただきたい、かように思います。
 いつもいい御指摘を本当にありがとうございました。感謝申し上げます。
#94
○広中和歌子君 終わります。
#95
○委員長(服部三男雄君) 午後二時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ─────・─────
   午後二時開会
#96
○委員長(服部三男雄君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#97
○益田洋介君 安倍官房副長官、突然の要請で申しわけございません。よくお出かけくださいました。
 昨日、外務省は、朝鮮労働党関係者三人の入国の申請を認めない、こういう決定を下したと。その背景には、官邸サイドの入国許可反対の意向を副長官が槙田アジア大洋州局長に伝えて外務省も断念せざるを得なかった、本来は外務省は前例を踏襲して入国を許可する方針だったけれども、官邸サイドの強い要望でこれを断念したと、こういうふうに聞かされています。この三人は、六月十一日、都内で催される予定の反日本政府の集会に出席する予定だった。非常に政治的な判断である。
 この一連の経緯について、それから官邸の意向についてお聞かせ願いたいと思います。
#98
○内閣官房副長官(安倍晋三君) 北朝鮮関係者の入国につきましては、御承知のように、北朝鮮との間には国交がないという状況でございますから、本邦関係者から事前に相談があり、手続をするということになっております。
 その際、一般論でございますが、その入国をしたいと言っている方が我が国の利益または公安上問題がないかどうか、またその方が民間人かどうか、あるいはそうではないのか、警察がいわば懸念を持っているかどうか、そしてまた入国の目的が政治的な目的あるいは政治運動かどうか、そういうことも見きわめた上、ケース・バイ・ケースで判断をするということになっているわけでございます。
 本件につきましては関係省庁で協議をしたわけでございますが、その上で官邸とも相談をということでございましたので、私どもと相談をさせていただいた結果、総合的な観点からそうした結論を出したということでございます。
#99
○益田洋介君 御承知のとおり、日本国憲法第十九条というのは、思想及び良心の自由を認めております。さらに二十一条は、集会、結社、表現の自由というものを認めている。なぜこれが外国人に、他国の人については適用されないのか。
 そして、まだ記憶に新しいと思いますが、李登輝前総統の訪日の依頼のときも、結局いろいろな論議がありましたが、人道的な観点から総理はこれを受け入れるという決断をされました。非常に本人は喜んでおられてまた来たいと言っているそうでございますけれども、そういう例もある。
 私は、余り閉鎖的な姿勢をとると、国際社会からその閉鎖性について指摘をされるんではないかと、そういうことを懸念しているわけでございます。今、副長官がおっしゃったような理由は、余り正当性のある理由として国際社会に認められると思えない。
 それから、例えば日本の本島を越えて太平洋にテポドンを撃ち込んだり、あるいは日本人拉致疑惑があったり、それから核疑惑もこれはアメリカから指摘をされている。
 国家の代表として来るならともかく、それは慎重にさまざまな面から検討していただくのは当然だと思いますが、個人の資格として三人が来られるのに何でこうした自由が認められないのか、これはやっぱり不公平であるというそしりを受けざるを得ない、そのように考えるわけですけれども、いかがですか。
#100
○内閣官房副長官(安倍晋三君) 李登輝前総統の入国に際しましては、現在既に民間人である、そしてその入国目的が政治目的ではないということの上で入国という結果になったわけでございますが、本件について言えば、政治目的である、また民間人ではないということでございます。さらには、警察が極めて大きな危惧を持っていたということでございます。そういうことでございますから、私は、当然の判断であったということでございます。
 御承知のように、北朝鮮は既に警察が認定しているだけで七件、十人の拉致、これは疑惑ではございません、警察が既に認定をしているわけでございます。そして、さらには麻薬等の問題もございます。そういう等々の観点から、既に警察等々の関係者からも意見を聞いた上で判断をしたということでございます。我が国のそういう治安上の観点からも当然の判断であったと思っております。
#101
○益田洋介君 話は違いますが、副長官、何でそれだけ敵対する国に対して毎年毎年米を無償供与するんですか。私はおかしいと思う。人道的な問題で飢えている人が多いからというんだったら、日本に来て自分たちの考え方を申し述べようとする人たちにも同じように権利を認めるべきでしょう。違いますか。
#102
○内閣官房副長官(安倍晋三君) 今の御指摘の米の我が国の援助の話とはもう全く話が私は違うんではないかと、こう考えているわけでございまして、米の援助につきましては、御承知のようにWFPからの要請があって判断をしたということでございます。
 この件につきましては、何回も何回も申し上げておりますように総合的な判断を下したということでございまして、これは私は今でも当然の判断であったと、このように思っております。
#103
○益田洋介君 十一日に予定されている集会は教科書問題です。これは韓国からも中国からも指摘をされている、まだ我が国政府は態度を表明していない、これじゃまずいですよ。
 それで、外務大臣、今、李登輝前総統の入国の際のてんまつのお話をいたしました。これは全く入国問題とは関係ないかもしれませんけれども、ハンセン病の患者及び元患者の訴訟、行政訴訟でしたけれども、これは熊本地裁の患者側に対する勝訴の判決を、総理は随分これ頭を悩まされて、我が党の坂口厚生労働大臣もそうなんですけれども、自分の職を賭してまでこれは控訴を断念すべきだということで、最終的には総理もやはり人道的あるいは人権的な立場から政府として控訴の断念をしたわけです。
 こういう考え方をポジティブに、人道的な理由で、または人権を擁護するという理由でということで今までの行政の立場のかたくなな殻を破ろうとなさっているのが現在の総理の考え方です。さらには、ほかの行政訴訟にしてもこれからどんどん訴訟がしやすいような工夫をしていこう、話し合いをしていこうと、そこまで総理がおっしゃっている。
 今、まさにこれは人権問題である、人道問題ですよ、この入国を拒否するということについては。外務大臣、どのようにお考えですか。
#104
○国務大臣(田中眞紀子君) 安倍官房副長官がおっしゃったように、もろもろの要素を勘案しての決断だということに尽きると思います。また、ハンセン病のケースもおっしゃいましたけれども、その時々、政府は総合的な判断を下しているものというふうに承知しております。
#105
○益田洋介君 私が申し上げたような小泉総理の前向きな、とにかく人権擁護、それから人道的な筋を通そう、それから旧来の日本の行政の閉鎖性、ガードのかたさ、そういう殻から一歩飛び出そうとしている、そういう姿勢を総理はせっかくお持ちなのに、こういう問題が起きるということは私は残念なんです。その点を伺っているんです、外務大臣。
#106
○国務大臣(田中眞紀子君) 私もハンセン病の方々に対する総理の御判断、内閣の判断は極めて適切だったと思いますし、また厚生大臣の御決断も見事であったというふうに考えておりますが、今回の北朝鮮からの話はまたケースが違うというふうに考えます。
#107
○益田洋介君 ありがとうございました。納得はいかないわけですけれども、このぐらいにします。副長官、ありがとうございました。
 外務大臣に伺いますが、最近、アメリカのクリントン政権時代の大統領補佐官をされていて、国家の安全保障を担当していたバーガーさんという人が、いろいろ日米、それから中国の問題について懸念をする発言をされている。
 例えば、ブッシュ政権の中国への姿勢については、台湾への武器の売却を拡大したり、ミサイル防衛で中国に十分な説明をしなかったり、相当強硬な姿勢が目立って、中国が当惑しているだろうと。さらにバーガー氏は、確固たる信念を持って外交をすることと、相手国に対して敵意を持つこととは別なんだと。日米が中国を敵視するように思われたら、これは外交上非常に危険な問題になる。クリントン政権が提唱して、また実際に実行した関与政策の必要性を強調して、ブッシュ政権のもとで対中政策が漂流することを懸念していると、このようにコメントしています。
 これについて、いかがお考えでしょうか。
#108
○国務大臣(田中眞紀子君) バーガー前大統領補佐官ですか、その方がこのような見解を示されたということは報道を通じて承知いたしておりますけれども、その方は現在政府の一員でもございませんし、実際に発言の内容をすべて承知しているわけでもございませんので、それについてはコメントを差し控えさせていただきます。
 ただし、中国が最近、きょう午前中の議論でもありましたから委員も御案内だと思いますけれども、軍備関係の軍事予算も伸びておりますし、見えづらいところもあります。ですから、やはり中国に対しましても、国防予算を含めて国防政策全般について透明性が図られるようにということを私たちも二国間や多国間の対話の場でずっと働きかけてきております。
 それから、アメリカによる台湾への武器供与というふうな問題もございますし、やはりトータルで引き続き動向をよく注視していかなければならないというふうに考えております。
#109
○益田洋介君 日本もアメリカも、従前は一つの中国というのを目指して、そして外交交渉に当たってきたわけでございますが、今回のブッシュ政権の対中政策というのは、かなり強硬なものがあるということは客観的に見ても明らかなわけです。ただ、中国への台湾からの投資が既にもう五百億ドルにもなっていて、年間何十万人もの人たちが中国と台湾の間を往復している。だから、事実上の統合とか、経済的な統合というのは、話し合いを進めていけば不可能なことではないという見方もあるわけです。
 そこで、この一つの中国の方式を見出すためにも、現在ブッシュ政権がとっている中国に対する強硬姿勢を何とか抑止するために、やはり我が国政府の役割というのは大きなものがあると思うんです。そういう意味で、外務大臣には訪米していただいて、この点も含めて話し合ってもらいたいのに、これは報道されるところでよくわからないので確認したいんですが、訪米の見通しというのはあるのでしょうか。この一つの中国に対する日本のアメリカへの後押し、あるいは仲裁、そういったものについて外務大臣はどのようにお考えでしょう。
#110
○国務大臣(田中眞紀子君) 私の訪米につきましては、まだ先方の御都合もございますし、日程を詰めている段階と申し上げるにとどめます。
 それから、ブッシュ政権は一つの中国政策という、そうした政策の維持について既に明らかにしておりますので、アメリカの対中政策が、基本的な方針に転換があるというふうには考えておりません。そして、さらに日本の役割をおっしゃっておられますけれども、良好な米中関係が成立していく、もっともっとよくなっていくということはアジア太平洋地域の平和と安定にとっても重要でございますから、そういうことを私どもとしても期待をいたしております。
#111
○益田洋介君 当委員会でも繰り返しアメリカの対中政策に変更はないと主張してやまないわけですが、これについては幸いにミスインフォメーションはないわけです。
 最近、ラムズフェルド・アメリカ国防長官が、中国との軍事交流を実質的に中止する方針を固めたと発表した。米中の軍の関係者の接触一つ一つ長官自身がチェックをして、自分で判断して、そしてほぼすべてを退けた。例えば、先週予定されていたアメリカの国防大学長の訪中を取りやめさせたり、国防総省がハワイで開く予定にしていた安全保障セミナーに中国側を招くことをやめた、こういった実際にもう既に軍関係者の接触、軍事交流を実質的に中止している。これも一つのアメリカの現政権の対中政策の変化のあらわれじゃないか、証左じゃないかと私は思うわけです。
 これでも外務大臣、否定されるわけですか。
#112
○国務大臣(田中眞紀子君) ラムズフェルド国防長官の発言について、今御指摘のような報道があるということは承知をいたしております。
 でも、米国防省の報道官は、現在、アメリカ政府は米中軍事交流に関するすべての案件について個別にケース・バイ・ケースで審査をすることになっているということを述べております。要するに、中止するということではないというふうに承知いたしております。
 いずれにいたしましても、良好な米中関係を構築するということが、私どもアジア太平洋地域の平和と安定にとっては極めて重要でございます。ですから、日本も引き続き米中間における広い視野での対話そして協力が進行するように、良好な米中間の関係が進展するように、そういうことを期待いたしております。
#113
○益田洋介君 ぜひその方向性で外交を進めていただきたいと思うわけでございます。
 次に、北方四島についてです。
 ロシアのパノフ駐日大使が五日、ある新聞社のインタビューに応じまして、三月二十五日の日ロ首脳会談で当時の森首相が、北方四島のうち歯舞、色丹の二島の返還と、国後、択捉二島の帰属の協議を並行して進めていくのが一番効率的ではないか、こういう提案に対して、ロシア側は研究、分析の価値はあると述べて、一定の評価を示しているわけでございます。
 ところが、パノフ駐日大使は、森提案に対して小泉政権は積極的でないばかりでなく、むしろ逆だ、ボールはだから既に日本側にあるんだ、森提案を継承するのか否かを含めて日本政府の方針を明確にすべきだ、話し合いの場に臨むべきだ、方針をはっきり示してと。さらに、一括返還だけだと言い続けることは実務的あるいは現実的ではない、日本政府、日ロ両政府にとって一番適当な立場というのは段階的なアプローチを踏むことだと、このように述べている。
 これについて外務大臣、どのようにお考えですか。
#114
○国務大臣(田中眞紀子君) 森前総理とプーチン大統領との間で交わされました平和条約交渉に関するやりとりですけれども、これは具体的な首脳同士の話でございますので、具体的なコメントは差し控えたいと存じます。
 いずれにいたしましても、私どもの政府の一貫したスタンスは、北方四島の帰属の問題をまず解決して、そして平和条約を締結するという基本線は堅持いたしております。そして、イルクーツクでの首脳会談までに今までずっと達成されてきた成果というものがありますから、それを引き継ぎながら北方四島の帰属の問題を解決して、平和条約を締結するということを目標にいたしております。
#115
○益田洋介君 昨今、非常に外務大臣が不快感を示されているのは、御自分が言ったとか言わないとか、あるいは聞いたとか聞かないとかというようなことで、私はこれにもう一切触れたいとは思いません。
 ただ、一つ驚きましたのは、カート・キャンベルという前の国防次官補代理が四日、ある新聞社のインタビューに答えまして残念なことを言っています。外務大臣の頑迷さと予測できない言動は日本に害を及ぼしかねないと。本当にこんなことを言ったのかなと私はその新聞社に確認をいたしましたところ、間違いありませんと。米政府も懸念しているんだ、大衆受けはするかもしれないが、外務大臣は究極的には国際社会において日本の立場を非常に損なものにすると。海の向こうからこういうことを言われるのは僕も余り気に入らないんですけれども、実際はそうだそうです。
 キャンベルさんはこれは現政権にいないからとまたおっしゃるかもしれないけれども、政策担当者と極めて近い。米政権としては、正式なコメントはこの問題、外務大臣の言った言わない、聞いた聞かない問題には触れないかもしれないけれども、新聞社の考え方では米政権内の批判的な空気を代弁したんじゃないかと、これも大分皮肉なんですけれども。
 この点についていかがですか。
#116
○国務大臣(田中眞紀子君) このキャンベルさんという方も前政権の方でございますし、民主党だって、現政権、共和党とは違いますので、その実際の発言内容も自分では実際に確認もいたしておりませんので、コメントのいたしようがございません。
#117
○益田洋介君 では、インフォメーションとしてだけおとりください。
 次に、三十日に予定されております日米首脳会談、そこでやはりミサイル防衛の将来の開発とか配備を視野に入れて具体的な話し合いをしようと。言ってみるならばアメリカが日本の役割分担を資金負担、憲法問題含めて、あるいは日中、日ロの関係、外交上の問題と申しますか、それらを含めて大変難しい問題だと思う。この件について三十日にもう既に首脳会談で話し合われるわけですから、政府で十分に詰めて我が国の態度を明確に示していただきたい。この点についていかがでしょう。
#118
○国務大臣(田中眞紀子君) おっしゃった御指摘もよく拳々服膺しながら進めてまいります。
#119
○益田洋介君 パターソン上級アジア部長は、五月に与野党の訪米団が行ったときに、このミサイル防衛の将来について意見交換があったと、既に伏線は引かれているわけです。防衛庁長官、この点どういうふうにお考えですか。
#120
○国務大臣(中谷元君) NMDにつきましては、日本のみならずNATOとかロシアとか韓国に対してもアメリカ側から説明に行っておりまして、そのときの話によりますと、各国の意見とか反応を踏まえつつ対応していくということであります。
 なお、パターソン氏の発言等につきましては、正式に政府に対してお話があった話でございませんので、その点につきましてはコメントをいたしかねます。
#121
○益田洋介君 正式に政府に要請があったということは一言も言っていないですよ、長官。与野党の訪米団が行ったときに彼らに話したと。
 それでは次に、集団的自衛権の問題、長官に伺います。
 今のこの日本政府が踏襲しています、日本は国際法上集団的自衛権を保持はしているがまだ憲法九条との関係において行使することができない。行使できない権利というのはあると思いますか。
#122
○国務大臣(中谷元君) 集団的自衛権の行使につきましては国際法によって認められておりまして、我が国としてもその権利はあると思います。憲法につきましては、憲法上許されないという政府解釈でありまして、私はこれを遵守しなければならないと思っておりますので、国内法においてそう定められていると認識いたしております。
#123
○益田洋介君 繰り返し当委員会、それから予算委員会でも長官は現行憲法をやはり改正するのが一番いいだろうという御意見を述べられていますが、この意見には変わりありませんか。
#124
○国務大臣(中谷元君) この憲法議論は制定から五十年以上もこの国会で国民を代表する方々が真摯に議論をしていまして現在の政府解釈ができたものでありまして、私は非常に重いものがあると思っておりますし、また、集団的自衛権を行使するということは国民のみならず自衛隊にとりましても大変重要な政策変更だと思っております。したがいまして、その解釈を変更する際には十分慎重でなければならないと思っておりますので、この点につきまして、私はきちんとした国会での議論を踏まえて集団的自衛権を行使するならやるべきだと思っております。
 なお、閣僚といたしましても今の現憲法の解釈及び内閣の方針に従っていく所存でございます。
#125
○益田洋介君 ところが長官、こういう考え方もあるんです。
 この現在の政府の五十年間踏襲してきた解釈というのは冷戦時代に日本がとった解釈であって、言ってみるならばこれは政策的判断であるので、状況が変わってきたらば政策的判断も当然変わってくるんで、解釈を変えることはできるはずだと。なぜその冷戦期にはこの解釈でよかったかというと、ソ連が日本を直接攻撃したときのことを想定していたと。そうすると、日米共同で協力して戦ったとしても、武力行使をしたとしても、日本にとっては個別的自衛権を行使しているだけなんだから問題にならなかった。
 ところが今、冷戦が終わって日本への直接の攻撃の可能性は減っている。むしろアジア地域の安全保障の問題、特に朝鮮半島であるとか中国の台頭、そういったことだと思いますが、だから政治的考慮に基づいてやはり解釈を当然変えていくべきじゃないか、これもまた一理あると思いますが、いかがですか。
#126
○国務大臣(中谷元君) 冷戦後の我が国の安全保障政策につきましては、一九九五年に防衛大綱の見直しで新大綱が決まりまして、日米安保につきましてもアジア太平洋の安定のために大いに機能を強化させていこうという方針が決まりました。また、一九九六年には日米安保共同宣言がありましたし、一九九七年にもガイドラインの中間取りまとめが発表されまして、日米防衛協力のための指針が示され、そしてガイドライン、周辺事態法が成立したわけでありますが、この日米安保をより強化することによってまだまだアジアの平和と安定のために資することができるわけでございます。
 しかし、将来を考えますと、ただいま御指摘のようにいかなる事態が発生していかなる変化が起こるかわかりませんけれども、従来以上に我が国の責任と役割を担って国際平和と安全のために、またアジアと我が国の安全のために努力をしていかなければならないわけでありまして、その集団的自衛権をどうするのか、きちんと憲法改正をするのか、また解釈で行うのか、これを認めないでいくのか、今、国会で議論が行われておりまして、私はこの国会での議論また国民の皆さんの声を聞いた上で判断したいというふうに思っております。
#127
○益田洋介君 次に、ペルーにおいてですが、アレハンドロ・トレド氏が当選確実になって、このことによってフジモリ政権下での汚職だとか人権侵害事件の追及に拍車がかかるだろうと、国内において。したがって、前大統領の身柄の引き渡しの要求も強くなってくるだろう。選挙中、トレド氏はこの本国送還を実現させると選挙公約にしていた。もしそれに応じなければ大使の召還や国交断絶も辞さない、そう言っている。大変なことになるなと思っていたところ、きのう今度は七月二十八日の大統領就任式の前に訪日を希望している、そう言っている。
 これは、八〇年代に経済破綻に陥ったときに非常に日本の金融界、日本政府が援助をしてそして立ち直った国、それがもしこういうことになったらばフジモリ問題でこじれて対日関係が急速に悪くなっていく、国交断絶なんというようなことになったらまたペルーの国自体の経済危機を招くことになる。この点について外務大臣、どういうふうに思われますか。
#128
○国務大臣(田中眞紀子君) 現在ペルーからフジモリ前大統領の身柄引き渡しの要求はございませんけれども、もしあれば政府としては国内法令に従って対応することになります。
 今後正式な申し出があれば、今おっしゃったような大統領就任前ということですけれども、これも報道だけで実際にはわかりませんけれども、そうした御要請があればまた日程を調整するということになるかと思います。
#129
○益田洋介君 最後に、海上保安庁にお伺いします。
 マラッカ海峡を中心にした海賊の多発事件の問題でございますが、日本国の船舶も大分被害を受けている。それで、一昨年の十一月にマニラで開かれたASEANで日本は海賊対策国際会議の開催を提案して、実際にそれが開催されてきている。さらには共同演習をしよう、機関砲や自動小銃なども用いよう、こういうふうな話し合いになっている。
 この海賊問題の現況というのはどういうことなのか、それから被害に遭った日本の船舶、これはどういう状況だったのか、さらには海上保安庁法で言う「海上」という解釈はどういうことなのか、その辺について聞かせていただきたいと思います。
#130
○政府参考人(縄野克彦君) お答え申し上げます。
 海賊の被害の件数でございますが、全世界的には三百件程度、平成十二年には四百七十一件とふえております。その大半が東アジア海域で発生をしております。日本船舶の件数は、平成十二年には三十一件という状況でございます。
 今お話ございましたように、ASEANでの小渕総理の御提案に基づきまして、海上警備機関の連携を深めるべく、昨年国際会議を開催しました。さらに、専門家による会合も重ね、実際にその結論を踏まえて関係各国との共同の訓練、情報のやりとり、そういうものを強化しているところでございます。
 私どもとしましては、このような関係各国の連携を深めることが、もちろん捜索、救難、警備の技量を高め、さらに海賊の発生に対する抑止につながるという自負を持っておりまして、関係省庁とも連絡をとりながら今年度も引き続きそのような対策を推し進めてまいりたいというふうに思っております。
#131
○益田洋介君 「海上」の解釈は。
#132
○政府参考人(縄野克彦君) 失礼いたしました。
 海上保安庁法によります「海上」につきましては、海上の治安の確保というふうに規定をされておりますが、特に日本の領海でありますとか、経済水域でありますとか、そういう規定、限定はございませんで、私どもとしては、少なくとも日本の重要な海域でございますシーレーン海域におきまして、海賊行為を抑止するための私どもの活動というものは当然任務の中に含まれているというふうに解釈をしております。
#133
○益田洋介君 アジア海域の国々からは日本の海上保安庁の巡視船、非常に歓迎をされているということでございますから、頑張って引き続き鋭意努力していただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#134
○小泉親司君 日本共産党の小泉親司でございます。
 まず、米軍基地とその環境汚染にかかわる問題について二つ御質問させていただきます。
 まず一つは、先ほど議論になりました劣化ウラン弾の問題。先ほど通告いたしましたので、申しわけありませんが、もう外務大臣も防衛庁長官も先ほど議論がありましたのでおわかりだと思います。実は私、この問題は非常にゆゆしき問題だということでこの数年間注視してきた問題ですので、ぜひ取り上げさせていただきたい。
 例えば、今、劣化ウラン弾というホームページを開きますと、海外でヨーロッパでもアメリカ本国でも大変重大な問題にこの問題はなっているわけです。例えば、それでは日本にこの劣化ウラン弾というのが保有されていないのかどうなのか。先ほど同僚委員から御質問があって、防衛庁長官はその事実関係を調査するとおっしゃいました。私はそれはそれとして調査をされるということは一向に差し支えございませんけれども、この間さまざまな議論がありました。
 実は、九七年に沖縄の鳥島でこの劣化ウラン弾の誤射がありました。この誤射というのは、私、非常に不思議なんだけれども、先ほどA10とおっしゃいました戦闘機、攻撃機ですけれども、これは沖縄にはございませんので、主にAVハリアーという飛行機も使っている。A10も当然使えるんですが、このAVハリアーという飛行機で誤射をした。そのときの日本の北米局長の答弁というのは、実は使用者が誤ってこれを撃ってしまったんだと。何発撃ったんだという質問に対して、千五百発も撃ったと。千五百発も誤射するなんということはどだい信じられない話で、これは折田北米局長の国会答弁にありますから、後でしっかりと外務大臣も読んでいただきたいけれども、そういう問題なんです。
 それじゃ、日本にどのくらい保管しているのか、この点について質問がありました。そのときに当時の折田北米局長が九七年の二月十二日の衆議院予算委員会で答弁されているのは、
 我が国における一部施設・区域に保管されているものと承知しております。
  これは、米軍規則に基づいて、所定の基準を満たした特定の弾薬庫において安全に万全の配慮を払いつつ厳重な管理をして保管しているということでございますが、具体的にどれぐらいの量かということは明らかにしないという方針をアメリカはとっております。
私、これは正確にお読みしました。
 確かに、これは厳重に保管されているということですけれども、劣化ウラン弾というのは、先ほど防衛庁長官の認識で、私、ここで手を振った、違うと言ったんですが、私は対人地雷の問題も非常に重要な問題だと思います。しかし、この劣化ウラン弾の問題というのは核廃棄物を使用した、つまり位置づけとしましては核兵器と通常兵器、どちらかといえばそれは通常兵器に近いかもしれないけれども、そういう種類の弾薬であります。これはやはり対人地雷よりもさらに重要なもので、これは厳重に確保してあるといっても、日本に置かれていること自体、やはり先ほど同僚委員が指摘したような世界の趨勢から見ても、それは早速アメリカ本国に持ち帰ってもらう必要が私はあるんじゃないかというふうに思うんです。
 その点では、防衛庁長官が先ほど調査をされるとおっしゃったので、調査をされることは私、一向に差し支えありませんが、先ほど申し上げましたように、日本に保有されているということは、米軍が保有しているということはもう既に答弁がありますので、ぜひ政府としてこれをきちんと撤去させるということを私、要求すべきだと思いますが、外務大臣、いかがでございましょうか。
#135
○国務大臣(田中眞紀子君) 午前中の質疑で広中和歌子先生からお話もありましたし、また資料もちょうだいいたしました。まだ拝見しておりませんけれども、私もこの劣化ウラン弾というものは、これを装てんしているものの誤射があったというのも大変なことですし、核廃棄物の利用であるということもわかっております。
 これは、要するに、先ほど防衛庁長官も約束をなさったわけですけれども、厳重な管理、公共の安全への配慮というものが、ぜひ防衛庁長官も先ほどおっしゃってくださったわけですから、そういうものをしっかりと求めていくということをしなくてはならないと思います。
#136
○小泉親司君 撤去はいかがでございますか。
#137
○国務大臣(田中眞紀子君) 追加します。済みません。撤去を要求する考えは今のところございません。それはなぜかといいますと、平成十二年の八月四日に政府として正式にお答えしているとおりでございます。
#138
○小泉親司君 これまでの歴代政府の答弁を踏襲されないで、やはりこの問題については、重要だというのであればきちんとやはり調べて、どれぐらいの量があって、これについてはきちんとアメリカに対して撤去を私、要求すべきだということを申し上げておきます。
 もう一つ、環境問題で質問させていただきます。
 また、きょうはパネルを用意いたしましてわかりやすいようにお話をさせていただきますが、(図表掲示)神奈川県の保険医協会が横須賀米軍基地前の臨海公園で採取したハゼから背骨の曲がったハゼが発見されたということを指摘されまして、環境省に対してこのような因果関係がどういうふうな関係にあるのか、このハゼが、米軍基地の土壌の汚染から横須賀港が汚染されて、その結果としてハゼの背骨が曲がったんじゃないかというような指摘もされて、環境省に申し入れいたしました。
 この問題というのは比較的長い歴史がありまして、例えばこれは横須賀基地の全体図なんですが、(図表掲示)これまで横須賀の場合は、この横須賀基地内で八八年にPCBと重金属の汚染が見つかった。続いて、今度は防衛施設庁が十二号バース、この十二号バースというのはこのバースなんですが、このバースの延伸工事をやろう、これは思いやり予算という予算でやっているんですが、思いやり予算でこの延伸工事をやろうとして工事をし始めた。そうしたら、ここで鉛と総水銀が発見された。この問題についてさまざまな手当てをしているんだけれども、九七年にはこれの崩落事故が起きて、この崩落事故で海水が汚染されたという事実が発見された。続いて、今度は米軍住宅がここにあるんですが、この米軍住宅をまた思いやり予算で建てかえようと思って土地を掘ったら、また水銀と鉛が発見された。
 つまり、この横須賀基地全体が一つは非常に汚染されている、こういう事実が私は明らかになったんじゃないかというふうに思うんです。それで、この汚染で果たしてこの横須賀港が汚染されていないかどうかというのが今一番多くの市民の方、それは市民ばかりじゃなくて、横須賀市や神奈川県の大変重大な問題となっているわけです。これは一昨日の環境委員会でも取り上げられまして、環境大臣は、この問題というのは確かに基準値の問題でいくと低い値であるけれども、今後の問題としてはきちんと注視していく必要があるという御答弁をなさいました。
 いろいろ調べてみますと、ハゼが採取された場所というのは、臨海公園というここなんですね。しかし、ハゼを何で保険医協会が選んだかと私がお聞きしましたら、ハゼというのは湾内をぐるぐる回っている魚で外には出ないと。よって、横須賀基地の中は川も何もありませんから、海水が汚染されるということは、必然的にこの横須賀基地の土壌の何かに因果関係があるんじゃないかということを指摘されて、その回るハゼを毎日ここで採取して、採取といっても釣ったそうですけれども、そういう大変困難な作業をやられて、因果関係があるんじゃないか、こういう問題を調査する必要があるということを提起されておるわけです。
 しかし、この赤い区域、これは米軍の専用水域でありまして、ここ自体は事実上米軍基地と同じ扱いになっているわけですね。そうなってくると、環境省もこういうところを実質的に調査できるかという問題が当然あるわけで、私は、環境大臣がそれだけきちんと調査をされるとおっしゃっているんですから、つまり横須賀米軍基地ないしはその水域を管理されている米軍にきちんと物が言える外務省自身がこの問題についてきっかりと調査をすべきだと。そういう因果関係も含めてきちんと米軍に対しても調査を要求する必要があるし、外務省としても環境省や防衛施設庁とよく協力をして、こういう点での調査をすべきだというふうに思いますが、この一点だけ私は外務大臣にお聞きをしたいというふうに思います。
#139
○国務大臣(田中眞紀子君) 防衛施設庁から今お話があると思いますけれども、環境大臣がそのようにお答えになったということは私も大変いいことと思いますけれども、ただルールがございますから、米軍の施設内の問題もありますので。ですから、そういうことも踏まえまして取り組んでまいりたいというふうに思います。環境省とともにまたこのことを真摯に受けとめてまいります。
#140
○小泉親司君 じゃ、済みませんが、次の外務省改革の問題について……
#141
○国務大臣(田中眞紀子君) 防衛施設庁については。
#142
○委員長(服部三男雄君) 小泉委員、防衛施設庁要るんですか。
#143
○小泉親司君 私は必要ないんですが。
#144
○委員長(服部三男雄君) 質問者が必要ないと言っております。
#145
○小泉親司君 失礼ですが、ちょっと私も時間があるので申しわけありません。伊藤さん、済みません。
 外務省の改革案について質問させていただきます。
 この改革案を私も読ませていただきました。きょう、ホームページに杉浦副大臣の記者会見が載りましたので、それも全部読ませていただいた上で外務大臣にお尋ねしたいというふうに思います、杉浦さんのお話は全部よく読みましたので。
 外務省の今度の改革案はいわゆる松尾事件が発端で、この改革案の核心というのは外交機密費問題をどうするかと。今後、きちんとこれについて処理をして、再発させないような防止対策をいかにしっかりとるか、この点が今度の改革案の目玉中の目玉だというふうに私は考えているわけです。
 私、これを読ませていただいて、確かにいろんなことをたくさん書いてありますが、報償費の改革という部分ではわずか四行、A4のページでいきますと四行。しかも外務省の機密費の問題では、一体機密費でどういうことが起きたのか、外交機密費のこれまでの問題でどういう問題点があったのかということをきちんと解明した上で、何が必要なのかということが私は必要なんじゃないかと思うんです。
 ところが、この外務省の改革案の一番の問題点というのは、結論しか書いていないわけです。経過は全然ないわけですよ。だから、そこのところが改革要綱というものでは、一体どの辺が問題で、報償費改革の、例えばこれまで委員会で議論になってきたのは外遊時の国会議員へのせんべつがあったのかどうなのかとか、大使館でさまざまなワインを要人のために持ち込んだとか、そういう問題について果たして事実関係の調査をした上で、こういうものが本当にあったのかどうなのか、それはなぜそういうことが起きてしまったのかという問題が解明されていないと、これだけ読まれても、外務大臣の熱意といいますか、国民の目線に立った外交という熱意はわかりますけれども、それじゃそのことが国民にわかるのかなと。
 失礼ですが、私が今持っているのは要綱の四ページのものだけれども、この四ページを国民の皆さんが読んでも、何を言っているのかさっぱりわからないと思うんです。
 だから、国民の目線に立ったというものであれば、果たして外交機密費にどういう問題点があったのかということを何で解明しないのか、ここをまず私は外務大臣にお聞きしたいわけなんです。
#146
○副大臣(杉浦正健君) 大臣という御指名なんですが、私が事務方で中心になってやってまいりましたので、背景の御説明が必要だと思いますので私からやらせていただきます。
#147
○小泉親司君 済みませんが、簡潔にお願いいたします。
#148
○副大臣(杉浦正健君) いや、背景がありますので、少し詳しく御説明しないと。
 私どものまとめました改革案は、御案内のとおり、外務省機能改革会議という会議が河野大臣のもとで事件発覚後一月に七人の賢人によりまして設立されまして、四月にかけて三カ月検討されたその結果に基づいております。
 報償費の問題については、松尾元室長の犯罪は専ら内閣の報償費をめぐって発生した事件でございます。外務省の報償費ではございません。しかし、この事件をきっかけにいたしまして、外務省の報償費の使用についても多くの疑問がいろんなところから寄せられた、投げかけられたわけでございまして、この改革会議におきましてもその点が議論をされ、事件の再発防止という見地からさまざまな形で提言がされておる中の一つとして報償費の制度改革が取り上げられたわけでございます。
 そこにおきまして提言されている核心が、報償費につきましては、真に必要で機密性の高い外交活動、情報収集に絞って効率的、効果的に報償費を使うとの原則のもとで、外務大臣が優先順位を決定し、責任を持ってその執行を監督すべきであるという提言をしているわけでございます。これは核心部分でございます。
#149
○小泉親司君 いや、私の質問にお答えしていただいていないので、そのことはあなたが外務省の記者会見でやっていることと同じ話なので、私は全部あなたのことを読んでおりますから、そういう時間もないんですからね。
 私が外務大臣にお聞きしているのは、なぜこういう結論だけの部分になってしまって、具体的に機密費の諸問題について、こういう問題があってこういうことがあるんだということをこの中ではお書きにならなかったのかということをお聞きしたいわけです。外務大臣がこれは責任を持っているとおっしゃっているわけですから。
#150
○国務大臣(田中眞紀子君) 外務省のこれは改革要綱でございますので、中身がどうであるということを具体的に述べることだけを目的にしたわけではございませんし、これは全部方向性を示しているというふうに御理解いただきたいと思います。
 ただ、この中で、副大臣お二方と政務官を中心としてやっていただいたわけでございますけれども、これがもちろんベストで完璧なものだとは申し上げられませんが、私は午前中のどなたか委員の方に対してもお答え申し上げたと思うんですけれども、ちょっとこの書き方の中で、大勢の方がチェックしてくださっています。最後は私の責任でございますけれども、「報償費制度の改革」の中で、十三年度につきましては一層の効率的使用とか節約とか減額とか言っているので、そのとおりメディアでいくと、これは何だこの内閣も外務省も改革なんて余りする気がないんじゃないかと思われる。それは私もそう思ったんです、これを読んで。
 それで、そこを正確に申し上げたいんですが、ここが目玉なんですから、目玉中の目玉といつも先生お好きでおっしゃっておりますけれども、私も目玉中の目玉がちょっと表現が悪かったな、行き届いていないと思いましたのは、十三年度予算につきましてはもう執行されておりますから、ですから四半期ごとに、これは制度上いかんともしがたいので、できるだけむだを抑制して節約しながら使う。そして、残った分は大蔵省に返納するということで、これはできるはずだと思います。
 ただし、十四年度につきましては、「極力減額に努める。」なんというものではなくて、これはちゃんとある程度の理由はしっかり書かなければいけないと思っておりますが、それを国民の皆様にしっかりと説明して、そして年末ですよね、予算の編成ですから、そのときに何%削減という数字を理由を付して明示してまいります。そこのところがどうも報道でもないものですから、何か減額に努めるといってすっかり話が、風船がしぼんでしまったと言われております。
 その中身についてはまだまだ精査しなければならないわけで、この四月二十六日に発足した内閣、これを五月中につくるといって一カ月ぐらいでもってちょちょいのちょいでできるわけではありませんから、これからやっぱりしっかりと、抵抗もかなり弱まってまいりましたし、後は皆協力する体制なんですから、外務省はよくやってくれているんですよ、ですからこれはもうかなりきちっとできると思います。
 ただし、この報償費、報償費という名前よりもむしろ機密費ですね本来は、海外でシークレットファンドと言っているものですから、これは万一に備えて緩み、バッファーのようなものが必要ですので、ぎっちぎちに締め上げればいいというものではない。
 ただし、これは国民の皆様の税金ですから、税金の使途が、これだけ大きな枠がありながらどのように使われていたかもわからなかったし、それからこの機密費なんかに入れる必要がなかった項や目も入っておりますから、それらをしっかり除外して、本来必要なものが大体アベレージでこのぐらいあればよかろう、ただしバッファーも持たれたらどのぐらいかということになると、トータルに今ある中からどれだけ削減すればいいかという数字が出てきますので、十二月になるということを、少なくともこの内閣がしっかり頑張っていないと、政治的に吹き飛ばされたりするとまたできなくなってしまいますので、ぜひ応援方よろしくお願いいたします。
#151
○小泉親司君 十四年度予算については、先ほども外務大臣がおっしゃっている話なんですけれども、ここでは、「使用の実績を踏まえながら、他の予算科目への振替えも視野に入れつつ、極力減額に努める。」と、こう言っておられる。
 この問題については、外務省のホームページでも、新聞記者から具体的にはどのようなものを検討しているのかという質問が出た。杉浦副大臣が何とお答えになっているかというと、「幾つかあるが、現時点で申し上げることは差し控えたい。」と、こうおっしゃっている。「幾つかあるが、」と言っておられるのは、既にこの十三年度予算でもこの機密費に、つまりシークレットファンドには適当じゃないというものが含まれているということを暗に言っておられるんですよ。それは何なんですか、外務大臣。
#152
○副大臣(杉浦正健君) 私ども二名の副大臣は事務当局から使用の実情について詳しく伺っておるわけですけれども、その中に、報償費は公開しないという建前でありながら、使用は適切にしておると思うんですが、これは公開してもいいのではないかと思われる部分もないわけじゃないというふうに感じましたので、そういう表現にしたわけでございます。
 他の費目に振りかえを視野に入れつつというのはそういう趣旨でございまして、典型的な例で、大臣も申されていますから出していいと思いますのは、例えば天皇誕生日の祝宴、これは地球上の全大公使館でやっております。本省でもやっていますが、各国の独立記念日に当たる日本の外務省の大行事なんですが、これは会議費がちゃんと計上されております。ところが、足りない部分を報償費で補っている部分があるということを聞いております。これなどは、その会議費をきちっと必要なだけ組んで、増額をして、この報償費の部分から外せばいいのではないか。大臣のおっしゃるのは、バッファーのような意味で報償費で払うというのも一つの考え方かもしれませんが、本体の費用の方に会議費をきちっと必要なだけふやして、そしてこちらを削ってもいいのではないか。他の費目への振りかえを視野に入れつつというのは、例えばそういう例があるわけであります。
#153
○小泉親司君 具体的には余りよくわかりませんが、私たちはこの外交機密費の問題については、やはり先ほども申し上げましたけれども、減額云々というよりも真相をしっかりと解明して、その再発を防止するような対策をきちんととるべきだと。ここに一番の主眼があるわけですから、だからそこにあるという点では、例えば今度の上納の問題、これは先ほど杉浦副大臣がこれは官房の問題だと言われたけれども、少なくとも外務省にかかわる問題なので、この問題点についてはどうだったのかという私は解明も必要だと思うし、もう一つは、やっぱり先ほど松尾事件が、この前の委員会でも御質問させていただきましたが、例えば外務省の組織ぐるみじゃなかったのかという問題を私何遍も質問いたしました。
 そういう問題について、田中外務大臣はこれまでは、いわゆる当時の幹部の処分が減給だけでおしまいかといえばそうは思わないとか、それから予算委員会では、十六名、八百九十万円でふたをすることは許せないとか、こういうことをおっしゃっているわけですよね。つまり追加処分を示唆しておられる。実際に外務省の報道官も、こういう追加処分についてはいろいろ議論があったわけですね。
 問題は、これは外務大臣のこれまでの言明でありますと、外務省改革とは別に、松尾事件での追加処分という問題が全体の外務省の改革問題として提起されているわけなんですが、この追加処分というのはもうなくなったわけですか。
#154
○国務大臣(田中眞紀子君) この追加処分という言葉がひとり歩きしておりますけれども、要するに松尾事件というものだけですべてが終わってしまったというふうな認識はほとんどの方がしておられないんじゃないんでしょうか。
 ですから、今回のこの報償費関係のファイルをつまびらかにしてもらって、私たちも一回や二回見たからわかるわけではもちろんありませんので、それが杉浦副大臣がおっしゃっている他の予算の科目への振りかえというものが、そのほかのものが出てくる可能性があるとおっしゃるのも、一回こっきりぱっと見てわっと終わるわけじゃございませんから、これからじっくり精査していって、時間もかけなきゃならないし、十二月までの分でももちろんありますから、時間をかけて集中的によく冷静に見なければいけない。
 そして、やっぱり機密費として絶対に必要なものは確保しなきゃなりません。世界第二の経済国家でありますし、それから納税者が内閣を信頼して、政治を信頼して、この内閣がちゃんとやるんであれば安心してお任せしますというところへやっぱり持っていかなきゃならないので、これは日本共産党も自民党もなくて、納税者としてお互いにみんなが思うところではないでしょうか。
 ですから、即断して極力厳格に進めるとかあるいは努めるとか、あるいは何か節約しましょうとか、そういうような話ではないんですが、何分にも、冒頭申しましたように、これは改革する要綱でありますから、やっぱり省員の心構えというもの、そういうものもありますので、完璧ではございません。ただし、もうこれでもって一生このことが起こらないかといいますと、やっぱり世の中これから時代はまだ百年千年と続くわけですから、本来であればみんなが自己改革をしながら自分の問題として、省員の皆さんも国会議員も、みんなが考えていく問題ではないでしょうか。
#155
○小泉親司君 改革の要綱とおっしゃるけれども、先ほど言ったような真相解明、再発防止策という点では非常に熱意はわかりますが、非常に不十分さを残したものだということだけ私は申し上げておきたいというふうに思います。
 それで、ちょっと時間がなくなっちゃったんですが、ぜひ防衛庁長官ときょうは集団的自衛権の話を少しやりたかったんですが、二問だけやらせていただきたいと思います。
 この前の議論の中で防衛庁長官は私の質問に対しまして、私が、集団的自衛権行使ということを認めると、結局戦闘行動に参加する、戦闘行動と一体化したいわゆる支援活動を行う、さらには戦闘地域での医療支援などを行うという三つの山崎自民党幹事長の論文を引き合いに出しまして、その点について集団的自衛権を認めるとそういうことをやるということになるじゃないかということを質問いたしました。その点について防衛庁長官は、PKOだとか周辺事態法だとかそういう問題では、それに限ってであればその三つは、三つというか、ちょっと正確じゃないんですが、三つは認めるというような趣旨をおっしゃっているんですが、この点については防衛庁長官はどういうふうにお考えになっておるわけですか。
#156
○国務大臣(中谷元君) 先生との御議論の後、またじっくり個人的にも考えてみましたけれども、そもそも集団的自衛権とは何かということで、これは国際法で認められていますが、当然、ベトナム戦争とかボスニア戦争に参加すること、これは集団的自衛権であると思います。この場合は、当然その国の国権の発動として発動が行われるわけであります。
 片や、学説的にですが、マイナー自衛権というのがありまして、国会の基準とか手続とか、その国の宣戦布告に至らない場合に、日本以外の国は、ある程度軍隊にここまではやってもいいんだというのが定められていまして、例えば不測の事態にその場にいる人がいろんな対応ができる、これは他国に対してもそうですけれども、そういう集団的自衛権もあるのではないかなという説もございます。
 そういう意味で、周辺事態におきましては、現在、輸送、補給等について後方地域において実施するものに限定されますし、また我が国領土から外へ出ていく行為は輸送しかやっていないんですね。本当にこれだけでいいのか。そして、私が分類した三つの中でまだグレーゾーンとして残っている部分もありますし、また、できないけれども、この周辺事態においてやった方がいいというようなこともあるかもしれません。
 そういうことも含めまして、よく協議をして、本当にやるのかやらないのか、そういうふうなことが研究の対象になり得るというふうに思います。
#157
○小泉親司君 どうも具体的にお答えにならないで、ちょっと学説をと言っておられるんだけれども、ちょっときょうは時間がないので一つだけお聞きしたいのは、あなたは私の質問の中で、そのマイナー自衛権ということが頭にあるのかどうなのか知らないけれども、私はそんな権利はないということを考えておりますけれども、PKOと集団的自衛権で、PKOで隣の人を助けられないのは集団的自衛権の行使が認められていないからだということを繰り返し言ったわけです。三回も私の質問について言っているわけです。私、それは非常に違う議論で、もともと集団的自衛権は、あなたは国際法、国際法とおっしゃるけれども、実は国連憲章五十一条で戦後初めて認められた権利としてあるわけで、それ自体は国連憲章の、この前も申し上げましたけれども、二条の武力による威嚇または武力の行使の禁止の例外規定としてつくられたものであって、これ自体は国と国との自衛権にかかわる問題なわけですよ。
 だから、PKOとの関係は全くないと私は思うんですが、この点だけはっきりさせておきたいので、きょう法制局を呼んでいますので、法制局はPKOと集団的自衛権のかかわりという問題をどういうふうに考えられておるわけですか。
#158
○政府参考人(阪田雅裕君) PKOといいますか、PKOにおける武器の使用と集団的自衛権の関係いかんというお尋ねかというふうに理解いたしますけれども、現行の国際平和協力法を前提として申し上げさせていただきたいと思います。我が国のPKOへの参加につきましては、紛争当事者間の停戦合意の存在等、いわゆるPKO参加五原則を設定することによりまして、仮に当該PKOの任務が武力行使を伴うものであっても、我が国自体は憲法九条第一項で禁止されている武力の行使を行うことがないよう措置されているところであります。
 このPKO参加五原則の一つとしまして、武器使用に関するルールも設けられているということであります。すなわち、我が国PKO要員に許されている武器使用は、自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命または身体を防衛する場合に限られているということであります。これは、いわば自己保存のための自然権的権利というべきものであるというふうに説明をしてきておりまして、その限度での武器使用、つまり国際平和協力法で許容されている武器使用は憲法九条第一項で禁止された武力の行使には当たらないと解されております。
 このように、我が国のPKO活動におきましては、憲法に規定する武力の行使に該当する行動がとられるということはおよそ想定されておりませんので、PKO活動に際しての武器使用と国際法上武力行使を正当化する根拠とされております今御指摘の集団的自衛権との概念とは直ちに結びつくものではないというふうに考えております。
#159
○委員長(服部三男雄君) 小泉委員、質疑時間を二分超過しておりますので、これで終わってください。
#160
○小泉親司君 終わります。終わりますが、私はこういう見解が正確な見解だということを申し上げておきます。
 時間が参りましたので、また改めてでいつも申しわけありませんが、議論させていただきます。
 終わります。
#161
○田英夫君 私が取り上げる問題は、本来、両大臣が就任された一番最初に取り上げるべきだったかもしれませんが、報道されるところによると、外務大臣と防衛庁長官、あるいは関係閣僚で、安全保障の問題について政府としての統一の話し合いをする、勉強をされるということが言われております。それは大変結構なことだと思いますし、そういう意味で、安全保障というのは一体どういうものかという基本的ないわば哲学のようなものから始まって議論をしていただきたい、こう思いましたので、きょうはこのことを取り上げようと思ったんです。
   〔委員長退席、理事佐藤昭郎君着席〕
 中谷防衛庁長官は、たしか二回ほど前のこの外交防衛委員会で、非常に私が納得したいい御発言をされているんですね。覚えておられると思いますが、安全保障というのは九〇%が外交だと、残る一〇%のところを自分たち防衛庁が担当しなければならないんではないかと、こういう意味のことを言われたと思いますが、ちょっと確認をさせていただきたいんですが、そういうことでよろしいでしょうか。
#162
○国務大臣(中谷元君) はい、その旨でよろしゅうございます。
#163
○田英夫君 私は、九九%が外交で、それで本当にいよいよそれが実らなかったというときに、日本の国の防衛のために防衛庁のお役目があるという、そのくらいに思ってもいいぐらいに思っていますが、程度は別にして、基本的な考え方としては全く賛成であります。
 これは、田中外務大臣に申し上げたいのは、私は、究極の外交というのは戦争を回避することだと、こういうふうに思っていいんじゃないかと思うんですね。もちろん、外交には、友好を促進するとか文化交流的な問題もありますし経済的な問題もありますし、さまざまな問題があることは事実ですけれども、究極の、どうしても外交が国益といいますか、国のために、最後に突き詰めていけば戦争を回避することだと。
   〔理事佐藤昭郎君退席、委員長着席〕
 第二次世界大戦、太平洋戦争に入っていくときの状況は、私も高校生ぐらいですから理解しておりました。パールハーバーに至る状況というのは、外交の失敗、日本からいえば。外交の失敗と同時に、一方で、外交を踏み越えて戦争へ突入していってしまおうという勢力が日本にあの当時非常に強大なものがあったから外交が力を発揮することができなかった、こういうふうに言ってもいいかもしれません。これは非常に歴史的参考になる問題だと思うんです。
 次の問題は、そういう意味で、今、繰り返して政府の方が言われるのは、日本の外交は日米が基軸である、そして当然日米安保条約がその中心だと。これはもう常識のように言われています。政治家の多くの方がそう思っておられるんじゃないかとさえ私は思うんですが、外務大臣はどう思われますか。
#164
○国務大臣(田中眞紀子君) その前に、申し上げる前に、外交の究極は戦争を回避することだとおっしゃったんですが、私もそういう意見を前にどなただったかちょっと今すぐ思い出せませんが、伺ったことがありまして、それはやっぱり現場の話だというふうに思いました。
 それはどういうことかといいますと、例えば今おっしゃったような、九〇%が外交であって一〇%が防衛庁であるということは、防衛庁のやることは現場なんですね、現場の判断のことです。ですから、先ほど来言っている、午前中も出たシビリアンコントロールの問題とか出てくると思うんですが、外務省が外交でやるべきことというのは、やっぱり本当に世界のために、善を積んで、ぎりぎりのぎりぎりまで交渉を、武力ではなくて言語によって、努力によって、そういうもう最善の徳を積むというか善を積むことによって、信頼関係を築くことによって戦争を回避する、それが九〇%外交という意味だと思います。それで、し得なかったときのことが防衛庁のことだと思うんですね。ですから、そういう意味でバランス感覚というか、それが極めて大事ですけれども、どちらの方にウエートがかかってしまうか、それががっと比率が変わったときに戦争状態に入ったり、それから国粋的な思想がばっと出てきたりする。
 ちょっとお答えと違うようでしょうが、結論は一緒にいくんですが、この間、紛争当事国の、これをまた言うとマスコミが言ったり、別に事実だから構いませんけれども、イスラエルの外務大臣から突然電話が飛び込んできまして、そして例のキャンプ・デービッドの話がだめになってから日本の協力が必要であるというお話がありまして、これが本当に今、田先生がおっしゃっている外交なんだと。日本が地理的に遠いからとか何かの形でもって偏っちゃいけないとかいうような、言葉は余りよくないけれども、言い逃れではなくて、何というんですかエクスキューズみたいなことで言いがちですけれども、そうではなくて、本当にパレスチナの難民の人たちを実際に見ているわけですね。そういうことを私たちはテレビでもちろん見ています。報道で見ています。
 その中で日本が何ができるのかということですし、イスラエルの側から言われたときには、電話が来たのはイスラエルの外務大臣でしたけれども、やっぱりパレスチナのことを思わなきゃいけないし、パレスチナからそういう話があったときには、やっぱりでもイスラエルの立場というのもある。ですから、みんなそれぞれ違ったファクターを抱えてともに生きていくわけですから、完璧に合致するという、ぴたっとはまるジグソーパズルはあり得ないということなんです。
 それをどのようにして譲歩しながら、これは私は人間の社会で一番必要なことはイマジネーションだと思うんですね。イマジネーションというのは想像することで、クリエーティビティーじゃなくて想像すること、相手の痛みを自分のこととして知ること。ですから、沖縄の問題が出ると本当に私は胸をつかれて、沖縄の痛みは自分の痛みとしなければいけないと言っておりますけれども、そういう立場での発想とそれから実行がないとならない。
 この間、その外務大臣と電話会談をしながら、これはなぜか漏れておりませんけれども、絶対にやらないようにと言って、次官に幹部を集めてもらって、やってもらってぎっちり締めたところだったので、そのときはちょうどなぜかやっぱり出ませんでしたので、ふむふむなるほど、その辺かと思って、それは別問題ですが。
 ですから、とにかくそういう何といいますか努力、余り意を尽くせません、上手に表現はできませんけれども、そういうことを一人でも多くの人たちがマインドとして持つこと。それから、それには勇気が要るんですね。実際に勇気が要る。それは政治家として、自分の党内とか国民の皆様に納得してもらわなきゃいけないんです。これはやっぱり極めて勇気の要ることだなということなんです。そのことによって、その上に国民の生命、財産、国内を守る、安全保障という問題が構築できるんだろうというふうに考えます。
#165
○田英夫君 全く私もそうおっしゃったことに賛成であります。今、外務大臣、外務省改革というか、報償費、機密費の問題だけじゃなくて、外交そのもののあり方を変えようという努力をしておられることを私も見詰めているつもりです。そういう点からしますと、これは私の意見ですけれども、アメリカという国は私も決して嫌いじゃありません。嫌米ではありません。しかし、今とっている、特にブッシュ政権になってからの外交姿勢、政策、これは中国に対して非常に厳しい姿勢をとっていますし、北朝鮮に対しても厳しい姿勢をとって、しかもその背景に世界一の強大な軍事力を持っている。
 それで、パウエルさんは元軍人ですし、ブッシュ大統領のスタッフというのは冷戦構造時代の頭でいるんじゃないかと思うような、非常に戦争というものに対して、いわゆる北朝鮮のことをよくぎりぎりの外交、瀬戸際外交というような言葉が使われましたけれども、それを逆さまにしたようなことをアメリカもやっているんじゃないか。戦争を回避するというのが外交の要諦だというものの逆さまじゃないかなという気がして、私は今のアメリカの姿勢を厳しく見ているんです。
 報道によると、柳井駐米大使がわざわざ記者会見をされたと。何が目的の記者会見か、その報道に関する限りよくわからないんですけれども、田中外務大臣批判みたいなことも言われたのかもしれない。そうか、そういう意味かなと受け取れるような発言もあったように思います。
 しかし、日本を代表してアメリカに駐在している大使の最も今必要な役割は、ブッシュ政権のそういう姿勢に対して、日本の憲法からするとこれ以上のことは日本は協力できませんよ、集団的自衛権の問題を含めてと、そういうことをわからせる、アメリカに対する説明、説得をやることが一番大切だと思うにもかかわらず、このことは一切やっている気配がない。そう思って、柳井駐米大使に対しての、報道を通じてですけれども、危険を感じています。
 私も柳井大使はよく知っていますし、個人的にもよく知っていますから非常に残念に思っているんですが、アメリカのそういう姿勢、これは外務大臣、どう思われますか。
#166
○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、私もじかにパウエルさんに早くに会いたいというふうに思っていまして、就任直後にASEMがこれはもう予定として入っておりましたので、だれが外務大臣になってもすぐ行かなければならないという状態でございましたので、その後、事務方を通じてじかに私は早急にパウエルさんに会いたいということを言っております。
 それから、柳井大使の細かい状態がどんなであるかわかりませんが、私は実は柳井大使とじかに、電話をあちらからしてくるようにということを前申しまして、私の真意がとにかく報償費絡みの何かいろんなことが、あることないこと全部ごちゃまぜで報道されて、そのことのモグラたたきに追われている中で、一番は私は訪米だったわけですから、それでこちらも言いたいことがあるし、確認をフェース・ツー・フェースでしたいことがあると。
 これは、やっときょうになってこういうことが言えるようになったんです。今までも言っていたんですが、それよりもほかのことばかりが報道されておりましたけれども、大使と電話で、日本時間の夜分でしたけれども、長時間にわたって私の真意を申しました。そのとおりのことを間違いなく即アメリカ側に、あれは週末だったんですけれども、週が明けたらばすぐに連絡をとりますということで、私の真意は間違いなく伝わったと思いました。
 ですから、大使館は、それぞれ行かれると大使も総領事もお偉い立場ですけれども、やはり国の、内閣の方向性、それを外務大臣が閣内で内閣の総意を代表して外交をやらせていただく立場ですから、私だったら皆さんもいろいろ御不満かもしれませんが、そういうことを超えて、私心をなくして、やはり発信されたことについては言葉だけきれいに言うのではなくてその中身を、私は復唱もしていただいていました。復唱とは申しませんけれども、こういうことでございますと言って、何度も確認して、おわかりいただけると思いますがこういうことですと申し上げたら、ああよかったです、よくわかりましたので、必ず週が明けたらということをおっしゃってくださいました。したがって、そのようになさってくださっているはずだと御信頼をいたしております。
 それと、あと、アメリカの政府がそういう今の日本の大回りな何かわけのわからなくなった状態を見ながら判断をなさるのか、あるいはやはり正眼の構えで日本国の、小といえども一応外務大臣という重責を担っておりますので、そういう人間としっかりと正眼の構えで話をしようと思っておられるかどうかということが、お忙しいことは十二分にわかっておりますけれども、日本をどういうふうに思われるかなということもちょっと心の中では気にかかってはおります。
#167
○田英夫君 本当にぜひ訪米をされてパウエル長官と話をして、日本という国の立場というか現状というものをわかってもらう必要があるんじゃないかと私からも思います。
 NMDの問題をしようと思いましたが、時間がなくなりました。
 一言だけ私はこれは意見を申し上げておきたいのは、アメリカ政府が今、NMDとTMDというのを前政権は分けて言っていたのを一つにしましたね。もうミサイル防衛システムという形で言っているんですが、実際は中身は違いますよね。
 それで、日本政府がアメリカと一緒に共同研究しようと言っているのはTMDの話です。ところが、ブッシュ政権になってからは一緒になっている。そうすると、日本がNMDの研究も含めてやるということになると、アメリカの本土を専ら防衛するためのシステムの研究をお手伝いするということは、極端な言い方をすれば集団的自衛権につながっていくというような、そういうことにもなりかねないんですよ。
 これは、そういう説明も今度は防衛庁長官としてラムズフェルド長官に、日本というのはこういうところまでしかできませんよという説明をする必要が非常にあるというように思いますよ、NMDというのは、その名のとおりアメリカ本土防衛なんで。システムとしては、しかもクリントン政権時代に考えていたのと少しやり方が違ってきていますね。もっと先の方で、相手のミサイルが飛び上がってくるところを捕捉して落とそうということに変わってきているので、だから一緒に研究しましょうと言っていた条件がかなり変わってきているということをあわせてぜひ対応していただきたい。
 この問題はまた次回にでも改めて御質問をしながら議論をしたいと思います。
 終わります。
#168
○委員長(服部三男雄君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#169
○委員長(服部三男雄君) 次に、二千一年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件、文化交流に関する日本国政府とロシア連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び税関手続の簡易化及び調和に関する国際規約の改正議定書の締結について承認を求めるの件、以上三件を便宜一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。田中外務大臣。
#170
○国務大臣(田中眞紀子君) ただいま議題となりました二千一年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 この協定は、平成十二年九月にロンドンで開催された国際コーヒー理事会において採択されたものであります。
 この協定は、有効期間が延長された千九百九十四年の国際コーヒー協定にかわるものであって、コーヒーに関する国際協力の促進を主たる目的とするものであります。
 我が国がこの協定を締結することは、コーヒーの安定的輸入の確保に資すること、開発途上にあるコーヒー生産国の経済発展に引き続き協力すること等の見地から有意義であると認められます。
 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
 次に、文化交流に関する日本国政府とロシア連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 我が国とロシア連邦との間では、昭和六十一年に署名された日ソ文化交流協定に基づき、文化、教育及び学術の分野における交流が行われてきておりますが、民間レベルにおいても相当の拡大が見られる両国間の文化交流の実態に合わせて現行協定を全面改正することとし、平成十一年十二月以来このための政府間交渉を行いました。その結果、平成十二年九月五日に東京において、我が方、河野外務大臣と先方イワノフ外務大臣との間でこの協定の署名が行われた次第でございます。
 この協定は、両国政府が文化、教育及び学術の分野の交流を奨励するとの規定を設けることにより、両国政府が今後の両国間の文化交流の促進のために果たすべき適切な役割を反映した新たな法的枠組みを提供するものであります。
 この協定の締結により、民間レベルにおいても相当の拡大が見られる両国間の文化交流が一層発展し、強化されることが期待されます。
 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第でございます。
 次に、税関手続の簡易化及び調和に関する国際規約の改正議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由の御説明をいたします。
 この改正議定書は、平成十一年六月にブラッセルで開催された関税協力理事会において採択されたものであります。
 この改正議定書は、税関手続の一層の簡易化及び調和を図り、もって国際貿易を円滑化することを目的とするものであります。
 我が国がこの改正議定書を締結することは、国際貿易の促進に寄与するとの見地から有意義であると認められます。
 よって、ここに、この改正議定書の締結について御承認を求める次第でございます。
 以上三件につきまして、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いを申し上げます。
 以上です。
#171
○委員長(服部三男雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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