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2001/05/29 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 内閣委員会 第12号
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2001/05/29 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 内閣委員会 第12号

#1
第151回国会 内閣委員会 第12号
平成十三年五月二十九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     中原  爽君     久世 公堯君
     白浜 一良君     鶴岡  洋君
     市田 忠義君     富樫 練三君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江本 孟紀君
    理 事
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                小宮山洋子君
                簗瀬  進君
    委 員
                上野 公成君
                鹿熊 安正君
                久世 公堯君
                仲道 俊哉君
                山崎 正昭君
                円 より子君
                大森 礼子君
                鶴岡  洋君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                照屋 寛徳君
                椎名 素夫君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    村井  仁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   政府参考人
       内閣府男女共同
       参画局長     坂東眞理子君
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する
 法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

    ─────────────
#2
○委員長(江本孟紀君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、中原爽君、白浜一良君及び市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として久世公堯君、鶴岡洋君及び富樫練三君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(江本孟紀君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣府男女共同参画局長坂東眞理子君及び警察庁生活安全局長黒澤正和君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(江本孟紀君) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小宮山洋子君 民主党・新緑風会を代表して質問をさせていただきます。
 今回の風俗営業等適正化法の改正、これによってテレクラを初めいろいろな場所で子供たちが特に被害に遭っていたことが少しでも防げるということであると思いますので、一歩前進ということでこの改正自体は評価をしたいというふうに思っています。
 ただ、現状をどのように把握されていて、それに対してこの法律で改正することがどのように有効に働くのか、さらにまた、もう一歩進める必要があるのではないか、そう考える点もありますので、個別に伺っていきたいと思います。
 まず、テレクラ、テレホンクラブによって子供たちがさまざまなことに巻き込まれているわけですけれども、最初に、テレクラの営業形態、なかなか一度聞いたのではわからないようなさまざまな形態があるのではないかと思いますが、現在どのようになっているのかを御説明ください。
#7
○政府参考人(黒澤正和君) お尋ねのテレホンクラブでございますけれども、いろんな形態がございます。テレホンクラブにつきましては、異性間の電話による会話の機会を提供する営業でございまして、営業所を設けて営みます店舗型、それから営業所を設けない無店舗型、この二つに大別ができるかと思います。
 店舗型でございますが、一般的な形態でございますが、営業所に来店いたしました男性客を個室使用料と引きかえに電話つきの部屋に入室させまして、フリーダイヤルを使用して電話をかけてきた不特定多数の女性利用者からの会話の申し込みを取り次いで異性を紹介するものでございます。
 これに対して無店舗型でございますが、男性客に対しまして利用カード、これは三千円券とか五千円券とかいろいろございますけれども、そういった利用カードの販売などによりまして、その利用料と引きかえにID及びパスワード、これを付与いたしまして、このID、パスワードの情報の入力を行う男性客からの電話とフリーダイヤルによりまして不特定多数の女性利用者からの電話とを交換機により相互に取り次いで異性を紹介する、これが無店舗型でございます。
 いずれの形態におきましても、男性は有料でございまして、女性はフリーダイヤルによって電話料金まで無料となっておるということでございます。
 なお、平成十二年末の数字でございますが、都道府県のテレホンクラブ規制条例によるテレホンクラブ営業所等の届け出数でございますが、店舗を設けて営む店舗型につきましては八百九十五、店舗を設けない無店舗型につきましては二千二百五十六の届け出を受けておるところでございます。最近、無店舗型が増加しておるのが一つの特徴でございます。
#8
○小宮山洋子君 それだけさまざまな形がある中で、例えば平成八年の総務庁の青少年対策本部の調査でも、テレクラやツーショットダイヤルへ電話したことがあるかどうかという問いに対して、中学生の男子生徒が一〇・二%、女子の生徒は一七・〇%、高校生は、男子が六・六%、女子は何と二七・三%もの人が電話をしたことがあると答えています。なぜテレクラなどに電話をしたのかというと、おもしろそうだったからというのが一番多くて、男子では五三%、女子では七五%に上っているわけです。それで、電話をかけた後どうしたかということを尋ねてみますと、会う約束をしたというのが男子で一七%、女子では三三%、しばらく交際したというのも男子で三・三%、女子が一・五%、お小遣いをもらったというのが女子が一・八%、ホテルに行ったというのが男子が九・四%、女子が三・八%。これは、多いと見るか少ないと見るかいろいろあると思うんですけれども、かなりそういう形でかかわっている子供たちが多いということが言えるのではないかと思います。
 そのほかにも、東京都の生活文化局が調査をしたものによりましてもかなり、相手との面会をしたことがあるというのが、やはり男子で一五%、女子でも一四%というように、電話をするだけではなくて、さまざまな性的な接触を含めて子供たちがそういう形のことをしているというふうに私が調べたデータの中でもあるのですけれども、そういう子供たちのテレクラ利用の実態、そして、それがそういう性的なことに結びついている実態というのをどのように把握していらっしゃるか、伺いたいと思います。
#9
○政府参考人(黒澤正和君) 委員ただいま御指摘になられましたが、各種の調査で同じような傾向の調査結果が出ておるところでございますが、私ども、特に児童買春を初めとする子供をめぐる犯罪との関連でいろいろ見ておるわけでございますけれども、先ほども申し上げましたが、女性は無料でしかもフリーダイヤルということを申し上げましたが、自動接続で利用できる。かてて加えて携帯電話が大変急速な普及をいたしておるところでございまして、やはり一部の女子児童の間で簡便で匿名性を維持しながらのいわゆる援助交際を目的の利用が流行するとともに、そういったことが低年齢層まで浸透しつつあるということに相なりまして、これが児童買春を初めとする子供をめぐる犯罪にテレホンクラブが利用される原因となっていると考えられるわけでございます。
 そして、平成十二年、一年間の児童買春事件のうち、テレホンクラブ利用に係るものが約五割を占めておりまして、女子児童を被害者とする児童買春のテレクラが温床となっているということが言えるかと思います。
#10
○小宮山洋子君 大臣に伺いたいんですけれども、今のような現状の中で、こうした実態に今度の法改正が有効に働くとお考えになっているのか、御所見を伺いたいと思います。
#11
○国務大臣(村井仁君) 今回の改正によりまして、利用者が十八歳以上であることを確認するための措置を講じることが義務づけられているということ、これは私、いわゆる女子児童のテレホンクラブ利用に一定の効果があるだろうとまず思っております。
 それから、条例でこれまで対応してきたケースが多いわけでございますが、これが全国一本の法律で対応する、これはやはり一つの進歩といいますか、進展というふうに理解してよろしいのではないか。
 さらに、無店舗型の営業がふえているという実態があるわけでございますが、これにつきまして法令等違反行為につきまして営業禁止を命ずることができる、これはかなり強い規制でございますので、それを踏まえまして私どもとしましても指導、取り締まりを強化していくことができるのではないかと。
 こういうたぐいの問題でございますから、これ一つやったことで非常に効果があるとまではなかなか言いにくいところは十分委員御理解いただけるところだと存じますけれども、私は一つの進歩と評価していただけるのではないかと思っております。
#12
○小宮山洋子君 中身の具体的なことについて伺いたいと思うんですが、規制のあり方の中の制限区域についてなんですが、現在も営業禁止区域というのを設けてありますね。この営業禁止区域はどういう基準で設けてあるんでしょうか。
#13
○政府参考人(黒澤正和君) お尋ねの営業禁止区域でございますけれども、一つは学校、図書館、児童福祉施設、あるいはその他の施設でその周辺における少年の健全な育成に障害を及ぼす行為等を防止する必要性のあるものとして都道府県の条例に定める施設の周囲二百メートルの区域、それからもう一つは、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為等を防止するため必要がある場所として府県が条例で定める地域、こういった地域が現在の店舗型性風俗特殊営業の営業禁止区域になっておるところでございまして、今回の法改正におきましても、店舗型テレホンクラブ営業を営むことが禁止される地域をこのような地域にするということで考えておるところでございます。
#14
○小宮山洋子君 今伺ったような、確かにそこでこういう営業をするというのがよくないということはわかるんですけれども、そうすると、区域外についてはどのように対応するのか。ここの二百メートル以内だけすればいいということではないのではないかというふうに思うんですけれども。
#15
○政府参考人(黒澤正和君) 禁止区域以外の場所でございますけれども、店舗型テレホンクラブ営業を営むことは可能ではございますが、広告宣伝の方法や場所の制限、それから利用者の年齢確認措置義務などの各種規制が課せられることになりまして、これらの規制への違反につきましては、罰則の対象となる場合がありますほかに、公安委員会による指示や営業停止命令などの行政処分の対象となるわけでございます。
 それから、先ほど府県の条例につきまして申し上げましたが、府県において必要であると判断した場合には条例によりまして相当程度広い範囲が営業禁止区域として定めることが可能でございまして、テレホンクラブ営業を営むことができる地域につきましても、各都道府県内の判断により、ごく狭い地域に限定されることもあり得ると考えておるところでございます。
#16
○小宮山洋子君 今おっしゃったように、例えば条例などによってソープランドなどについては県全域を制限している県もあるというふうに聞いているんですけれども、テレクラなどについても、これは法律としてはここをこう決めるけれども、各条例などでは全域で禁止するということもあり得るということでしょうか。
#17
○政府参考人(黒澤正和君) 委員がおっしゃられるとおりでございます。
#18
○小宮山洋子君 次に、チラシや広告について伺いたいんですけれども、広告宣伝の方法として、テレクラにつきましても店舗型または無店舗型性風俗特殊営業と同様の規制を行うとあるんですけれども、具体的にはどのように規制をするということでしょうか。
#19
○政府参考人(黒澤正和君) テレホンクラブ営業の広告宣伝につきましては、広告制限区域におきまして、看板、張り札、張り紙等の広告物を表示することを禁止いたします。それから、同じくこの広告制限区域におきまして、ビラなどを人の住居に配るあるいは差し入れることも禁止をいたします。
 それから、これは広告制限区域であるかどうかを問わず、県下の全域におきまして、青少年を守るという観点からでございますが、十八歳未満の者に対しビラなどを頒布し、あるいは十八歳未満の者が居住する住居にビラなどを配布などすることの禁止、こういったことなどの規制を課すことといたしておるところでございます。
 また、こういった規制への違反行為に対しましては、まずは公安委員会による指示、営業停止命令等の行政処分により対処をいたしまして、さらにそれらの行政処分への違反が認められる場合には罰則の対象となるわけでございます。
#20
○小宮山洋子君 現在は広告宣伝自身では処罰の対象にならなくて、それ自体ではならなくて、副次的になった場合に幇助ということになるということだと思うんですけれども、その広告宣伝の内容についてはどのように、どこまで規制がかかるんでしょうか。
#21
○政府参考人(黒澤正和君) ただいま申し上げましたように、広告宣伝、これはこの種の営業というのは性を売り物にした営業でございまして、青少年に与える影響が大変大きいわけでございまして、したがいまして、例えば、十八歳未満の者に対してビラを頒布するような行為は県下全域において規制する、あるいは十八歳未満の者が居住する住居にビラを配布してはいけない、こういったような規制でありますとか、広告制限区域につきましては、特に制限が強いという地域でございまして、看板、張り札、張り紙等の広告物ということを先ほど申し上げましたが、例えば電話ボックス等にビラ等が置いてある、そういったものも適用対象になる、こういうような規制内容になっておるところでございます。
#22
○小宮山洋子君 今のお答えは先ほどの一問目のお答えと同じだと思うんですが、私が伺ったのは、その内容自体については規制はかからないということですね。
#23
○政府参考人(黒澤正和君) 例えば、それがわいせつ罪になるとか、そういったものになる場合は当然刑法等で処罰されることに相なりますし、それから、内容につきまして、例えば十八歳未満の者は立ち入ってはならないとかそういったことを書きなさいとか、そういったような内容がございます。
#24
○小宮山洋子君 こうしたことにつきましても、先ほど御紹介した総務庁の平成八年の調査では、保護者の皆さんがどういうことを望んでいるかということなんですが、八一%の方が子供へのチラシとかティッシュの配布の制限を望んでおられて、そして七九%の保護者の方が張り紙や看板の撤去を、また自宅などへの投げ込みの制限を八二%の保護者の方が求めておいでなんですけれども、今回のチラシ、広告の制限によってこうした保護者の声にはこたえるものになるんでしょうか。
#25
○政府参考人(黒澤正和君) まず、店舗型、無店舗型、これは両方につきまして言えることでございますが、テレホンクラブ営業の広告宣伝に関しまして違反行為が行われますと、公安委員会は指示という処分ができるわけでございますが、この指示処分によりまして、違反広告物の除却でありますとかビラなどの撤去、あるいはビラ等を頒布してはならない、こういった措置を命ずることができます。
 さらに、無店舗型テレホンクラブ営業につきましては、これは今申し上げたことに加えてという意味でございますが、無店舗型テレホンクラブ営業につきましては、無届けで営業を営んでいる場合、あるいは営業の本拠となる事務所の変更届を出さない、こういった場合などに、広告宣伝規制への違反行為に対する今申し上げましたような指示の処分を行うべき無店舗型テレホンクラブ営業の所在がわからない事態が生じ得ることが考えられますので、一定の場合には警察職員みずから違反広告物を除却することができる、このような手当てをいたしておるところでございます。
#26
○小宮山洋子君 次に、今回の改正のポイントの一つが十八歳未満でないことの確認という点にあるのかと思うんですが、その十八歳未満であること、あるいはでないことの確認というのはどのような方法で行うということになるんでしょうか。
#27
○政府参考人(黒澤正和君) 現在、十八歳以上であることを確認するための措置として検討をいたしておりますのは、例えば、運転免許証その他本人の年齢を証明することができる書類の写しをファクシミリにより受信をすること、あるいは十八歳未満の者が通常利用できない方法により料金を支払う旨の同意を受けること。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、今インターネット等利用のアダルト映像送信営業で映像送信型性風俗特殊営業という類型がございますけれども、例えばクレジットカードなどを利用しての契約、これは十八歳未満の者は通常持てないということになっておりますので、例えばそういう方法。それから、電話異性紹介営業者、それからその委託を受けた者、これはビデオ店などが考えられますが、この委託を受けた者含めてでございますが、相手方が十八歳以上であることが一見して明らか、年配の人でこの人はもう十八歳以上であることが明らかだ、そういうような場合。あるいは十八歳以上であることを確認する、いろんな確認の方法がありますが、対面して免許証を見るとかいろんな確認方法があるかと思いますが、そういった確認した者、こういった人に、先ほどちょっと申し上げましたID、パスワード、これを付与する。つまり、ID、パスワードを付与する際に、十八歳以上であることを確認しましてID、パスワードを与えまして、そのID、パスワードを使った会話の申し込みだけを取り次ぐ、こういうような方法でありますとか、そのほかいろんな、今後の技術の進歩等によっていろいろな方法があろうかとは思いますが、現時点で考えておりますのはこのようなことでございまして、このような措置をとっておかない限り電話を取り次いではならないということと相なるわけでございます。
#28
○小宮山洋子君 それで、このような確認の方法は国家公安委員会規則で定めるというふうにされていると思うんですけれども、どのような手順でこれからそれは定められることになるんでしょうか。
#29
○政府参考人(黒澤正和君) 法律ができましたならば、今もいろいろ検討はいたしておるわけでございますが、国家公安委員会規則を制定すべくその作業に取りかかるということでございまして、その内容としては現時点では今申し上げたようなことを考えておるということでございます。
#30
○小宮山洋子君 それで、先ほどのお話とも関係あるんですけれども、申し込みをする男性の側はそのパスワードとかがないとできないということかと思うんですけれども、例えば伝言ダイヤルとか、直接本人が確認できないときもこのパスワードでできるのかということと、それから女性の側のチェックというのもこれでできるということになるんでしょうか。
#31
○政府参考人(黒澤正和君) ID、パスワードの関係でございますけれども、これまた付与する際には、対面して確認する場合と対面しないで確認する場合、両方がございます。
 対面して確認する場合は先ほど申し上げたようなことでございますし、また対面しない場合も身分証明書をファクシミリで送るとかそういった方法になろうかと思いますが、今これは女性は無料でございますので男性だけになりますけれども、男性が電話をする際に、一つの例でございますけれども、三千円、五千円のカードを購入する、その際にID、パスワードを付与するわけでございますが、現実にそういったことが行われておるわけでございます。
 したがいまして、この法改正後、そういった方式で行うということを考えておるんですが、女性につきましては、今お尋ねでございますけれども、現在無料でございますので、この無料の場合でありますれば、伝言ダイヤルであれ何であれ、申し込む際に、対面式、非対面式、両方あろうかと思いますけれども、例えば登録などをするというときに、年齢確認をして登録をする、あるいは若干の課金をする、いろんなことが考えられるかと思います。
#32
○小宮山洋子君 そこの点が非常に有効に働くかどうかは大事な点だと思うんですけれども、申し込む際に登録をする、あるいは課金をするといっても、全員が登録しないとこれはできない仕組み、そのときに本当にそのチェックができるのかどうか、そこがこれが有効に働くかどうかのポイントだと思いますので、もうちょっと説明をしていただけるでしょうか。
#33
○政府参考人(黒澤正和君) 登録ということは例えばで申し上げたわけでございますが、いかなる方法であれ、伝言ダイヤルも含めまして、利用者がこのテレホンクラブを利用する前に、対面、非対面、両方ありますけれども、その際に年齢確認をする、その方法が、今考えておりますものとして先ほど来申し上げてある方法でございます。
#34
○小宮山洋子君 直接会わない場合に、それが本人かどうかを確認するというのは非常に難しいと思うんですね。身分証明書にしても、友達のもうちょっと年齢の上の人のを送ったときにそれが本人じゃないというような確認はなかなか難しいと思うので、決して揚げ足をとるつもりではありませんけれども、そこのところが抜け穴ができてしまうと、せっかく十八歳以下といって、男性の方はそれでかなりかかると思うんですけれども、女性の側の方がある意味で被害に遭うということが多いこの場合に、そこのところが、極力働くようにやってみてということだと思いますけれども、その辺のフォローをぜひしっかりお願いして、働くようにしていただきたいと強くお願いをしたいと思います。
#35
○政府参考人(黒澤正和君) 将来といいますか、例えば年齢確認サービス、そういったサービスを提供するそういう業態も将来は出てくるやもわかりませんが、それはともかくといたしまして、今申し上げましたような制度の中で、やはり確信犯といいますか、ほかの人の身分証明書を使ってやろうという、何でもかんでもやってやるんだと、そういったものに対しては確かに効き目があるいはないのかもしれません。
 しかし、多くの人に対しては、こういう仕組みができること自体が大変大きな威力を持つ、抑止力になるのではないかと考えておりますし、また、私どもの日常の仕事の中で、業者が年齢確認をしっかりやっているのかどうか、これは、女子少年、女子児童を補導等もいたしますし、また警ら活動等もいたしておりますので、業者がしっかり年齢確認をしているのかどうか、そういったことはよくフォローができるのではなかろうかと、かように考えておるところでございまして、また、違反が見つかれば、年齢確認をしっかりやっていないということがわかれば業者に対して先ほど来申しておりますような指示処分ができる、あるいは停止をかける。そういったようなことをも考え合わせますと、今申し上げましたように、確信犯的なものに対しましては確かにうまくいかない面は否定できないかもしれませんけれども、制度全体として考えてみた場合には大きな効果が得られるのではないかと、かように考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、年齢確認の方法につきましては今後ともよく検討をいたしたい、勉強をいたしたいと、かように考えておるところでございます。
#36
○小宮山洋子君 やはりここはポイントだと思いますので、ぜひ有効に働くようにお願いをしたいと思います。
 それからもう一点、今回の改正で大きな点というのが映像送信型、インターネット上の規制ということだと思います。プロバイダーに対して送信防止措置努力義務が生じる場合として、その記録媒体に映像送信型性風俗特殊営業を営む者が児童ポルノ映像を記録したことを知ったときを加えるというふうに今回されていると思います。この点は大変国際的にも問題になっているところで、サイバーポルノへの対応として盛り込んだこと自体は評価ができると思っています。
 児童買春、児童ポルノ規制法をつくるときも、これはずっと最後まで検討した、ここにいる円委員も含めて検討した点だと思うんですけれども、結局その法律をつくるときには盛り込めなかった部分で、三年後に持ち越さざるを得なかった部分でございます。その際にも、意見を聞いたプロバイダーの中から、特に子供のポルノについてはおかしいと自分も思っているけれどもメンバーとの関係で現在は何もできない、法律があれば協力ができるという意見もあったわけですね。
 ですから、この法律が有効に働くと、そういう良心的な業者についてはこれでできると思うんですが、全体に今回の規定でサイバーポルノに対して有効に働くというふうに考えていらっしゃるでしょうか。
#37
○政府参考人(黒澤正和君) 委員御指摘のような意見があることは私どもも承知をいたしておるところでございます。
 今回の法改正によりまして、プロバイダーに対しまして、わいせつな映像と同様、児童ポルノ映像につきましてもその送信を防止するための努力義務、これを課すことといたしたわけでございますが、委員御案内のとおり、これを遵守しないプロバイダーにつきましては、公安委員会から必要な措置をとるべきことを勧告することができることとなるわけでございまして、プロバイダーの問題意識を高める効果を発揮するものと考えておるところでございます。
 また、送信防止努力義務という法律上の根拠が与えられたことによりまして、プロバイダーにおきまして約款への削除条項の挿入といったような具体的な措置も講じやすくなるものと考えておるところでございます。実際に、多くのプロバイダーが約款等によりましてわいせつな映像の送信を禁止するなど、相応に努力されていると承知いたしておりまして、今後の一層の推進を期待しておるところでございます。
#38
○小宮山洋子君 非常に日本から発信される子供のポルノの映像が多いということはいろいろなところで言われているわけです。例えばアメリカでさまざまな面の犯罪を防止するNGOのガーディアン・エンジェルスというのがございますけれども、そのガーディアン・エンジェルスの中のインターネット・パトロール・チームというのが九五年に結成されていまして、さまざまな調査を行っています。日本にもその支部があるわけなんですけれども。
 例えば、ICPO、国際刑事警察機構の調査によると、全世界において、インターネット上における商業目的とした児童ポルノの発信はかなりの割合が日本からであるという報告がなされています。これはスウェーデンでの会議でも非常に多く指摘されたところで、このサイバー・エンジェルスで日夜インターネット上をパトロールしていると。
 その中で、九九年十月から二〇〇〇年九月まで、一年間の間にこのサイバー・エンジェルスのネットパトロールでチェックをしたものだけでも児童ポルノのサイトが四十二件あったと。ただし、その中で検挙に至った件数は二件しかないということで、今までこれを特定した法律がなかったために、それを発見してもなかなか検挙には至らないということがあったわけなんですけれども、今回の努力義務ということでそれが可能になるケースがもっとふえてくると考えていいでしょうか。
#39
○政府参考人(黒澤正和君) 児童買春、児童ポルノ法に基づきまして、私どもは児童ポルノ事件の検挙を積極的に努めておるところでございまして、委員も御案内のとおりでございますけれども、平成十二年一月から十二月、一年間の児童ポルノ事件の検挙件数は百七十件でございますが、インターネット利用に係るものが児童ポルノ事件の約七割弱と、こういう実態になっておりまして、こういったことからも、インターネットにおきまして児童ポルノがはんらんしておるという状況がうかがえるところでございまして、また、このように検挙ができておるのも法律ができたればこそということでございます。
 そして、この努力義務でございますけれども、こちらの方は、私ども検挙にこれ努めておるわけでございますけれども、こういった努力義務が課せられるということになりまして、児童ポルノにつきましても、プロバイダーがその自主的な措置として先ほど申し上げたような具体的措置も講じやすくなる。かような意味で、児童ポルノを未然に防ぐ、そしてまたインターネットに流れても、児童が被害を受ける前に、早い段階で例えば削除する、そういったような予防的な効果といいますか、そういったことは十分に期待できる。
 いずれにいたしましても、この自主的な措置、こういったことが今度どのように行われていくのか注意深く見守っていきたいと思っておるところでございます。
#40
○小宮山洋子君 現在の風営法でも、第三十一条の八の五項で「わいせつな映像を記録したことを知つたときは、当該映像の送信を防止するため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」と、努力義務がわいせつな映像一般についてあるわけです。
 特に、先ほど申し上げたように、子供たちをそういう被害から守るためにという国際的ないろいろな流れもありまして、日本が立ちおくれているという現状からしますと、今回せっかく法改正をするのですから、特に児童ポルノについてはもう一段強く義務規定にするべきなのではないかというふうに私は思います。
 もし、この法律の性格上義務規定というのはなじまないというお答えがあるのでしたら、それではほかの法律も含めてどのようにするとここのところにもっと強い規制がかけられるのか。そこまで含めて、二段階の質問になりますけれども、お答えいただければと思います。
#41
○政府参考人(黒澤正和君) ただいま注意深く見守ってまいりたいということを申し上げたわけでございますが、今後のインターネット上の風俗環境の状況によりましては、さらに実効的な対応を検討していかなければならないと考えておるところではございます。
 この風適法による規制に限界があるならば他の規制のあり方、こういったお尋ねでございますけれども、具体的な方策が今お示しできるというものではございませんが、やや抽象論になって恐縮でございますけれども、やはりこの種の映像をなくすために官民双方の取り組みの強化が必要でありますので、特にインターネット上の情報を媒介するプロバイダーによる自主規制その他の積極的な対応というものを一層求められるものと認識しておるところでございます。
 現在、私ども府県警察におきましてもプロバイダー等との連絡協議会を設置いたしておるところでございまして、ハイテク犯罪の捜査、インターネット上を流通する違法有害情報への対応等に関しまして、情報提供、意見交換等を推進しているところでございまして、また今後、関係省庁とも連携しながら、プロバイダーの対応のあり方その他実効ある対策につきまして検討を深めてまいりたいと存じます。
#42
○小宮山洋子君 確かに、今回努力義務にしましても盛り込まれたことによって、先ほどから申し上げているように、特に良心的なプロバイダー業者についてはかなり前進するのではないかと思いますけれども、全体としてはやはり、今すぐにはお答え出ないということですけれども、さらに検討をして実効性の上がるもう少し強い規制が私は必要なのではないかと思いますので、またさらなる御検討をお願いしたいと思います。
 それで、もう一点の今回の改正なんですが、アダルトビデオ販売等の規制、これは一般のビデオ販売店、これまで規制がかかっていないところによるアダルトビデオの販売、その違反は七三%が一般のビデオ店というデータもございます。現在もわいせつ物頒布など、または児童ポルノ頒布等、性的好奇心をそそる物品販売等で六カ月の営業停止になるということですね。
 今回、これは届け出なしなわけですけれども、アダルトビデオ販売等の規制というのは有効に届け出なしでも働くんでしょうか。
#43
○政府参考人(黒澤正和君) 届け出を求めなくても取り締まりの実効が上がるものと考えておるんですが、御指摘の規制につきましては、いわゆるアダルトショップに当たらない店舗におきましてわいせつ物、児童ポルノが販売等される例が多発しておるわけでございまして、こういった状況にかんがみまして、アダルトショップ営業でないものであっても、わいせつ物、児童ポルノの販売等の罪を犯した場合には、性的好奇心をそそる物品を取り扱う部分に限って、その部分につきまして公安委員会がその全部または一部の停止を命ずることができることとするものでございまして、これは事件検挙をいたしましても現在は行政処分がかけられませんので、言ってみれば大した罰金でなくて営業をその後もずっと続けてもうけている、こういうような実態があるわけでございます。
 委員御指摘のとおり、わいせつ、児童ポルノ関連事件でこういった店を検挙してみますと、四分の三近くが一般のビデオ店である、こういうような実態にあるわけでございますが、やはり事件検挙、アダルトショップ営業でない店につきまして検挙をすれば、それに伴いまして一定期間の営業停止というものをかけ得ることになるわけでございますので、あらかじめ届け出を求めて実態を把握しておかなくても取り締まりの実効は上がると、かように考えておるところでございます。
#44
○小宮山洋子君 そうでしょうか。ちょっとそこのところは、私は必ずしもそうかどうかという確信はないんですけれども、例えば非常に小さなところでやっていたりする場合に、届け出をしていないでそれが把握できるのかどうか。やはりこれは、今回実施をしてみてそのあたりの実効性によってまた考えていくということはあるんですか。
#45
○政府参考人(黒澤正和君) 実態の推移を見て考えることはもちろんあり得るかと言われればあり得ますが、一般論でございますけれども、営業を規制する場合に、どこまでどういう方法で規制をするか、この問題を考えてみました場合に、営業につきまして、一般物とアダルト物、そういったものを扱っているビデオ販売店、レンタル店につきまして、事前に届け出をさせて私どもが実態を把握しておいて種々の規制をかけておくのがいいのか、あるいは事後的に届け出をさせて実態を把握させるということではなくて、事後的に事件検挙をして、その上で営業停止という、そういう処分、規制をかけるのがいいのか。その辺のところはいろいろ議論もあろうかと思いますが、今回の改正につきましては、事後的といいますか事件検挙をした後に行政処分をかける、こういう規制が実態その他総合的に勘案して適切ではないかということでこのような法改正を考えたものでございます。
 いずれにいたしましても、今後とも風俗環境情勢の推移を見ながらいろいろと勉強してまいりたいと存じます。
#46
○小宮山洋子君 今回の法改正とは直接は関係ないかもしれないんですが、先ほどもちょっとサイバーポルノのところで引きましたスウェーデンで一回目が開かれました子供の商業的性的搾取に反対する世界会議がことし十二月に第二回が横浜で開かれることになっています。
 一回目のときにも各省庁参加されて、その後フォローアップもしている中で、日本の省庁の中では、外務省は仕事上やっているわけですけれども、どこも仕事上かもしれませんが、警察の方が、特にインターポールとかICPOの取り組みも積極的で、割と積極的に取り組んでいらっしゃっていると、私もフォローアップの過程で思っています。
 そういう中で、非常に規制がおくれていると言われた日本で第二回が開かれる意義というのは大きいと思っておりますので、一回目のスウェーデンの会議も、これは政府とそれからNGOが本当にフィフティー・フィフティー、半々でやる形で開いたところに非常に大きな意義があったわけです。今回も準備の過程、NGOの方と官庁の皆さんとの打ち合わせなどに私もできる限り出ていますけれども、必ずしも日本はまだNGOとそういうことを開いていくというノウハウがない、今までそういう取り組みをしてこなかったということで、すべてがスムーズにいっているというふうには思えないのですが、警察庁として積極的にこの間第一回の後もかかわってこられたお立場から、この十二月の会議になるべくいい形でぜひやっていただきたいと思うんですが、その辺のお考えがあれば伺いたいと思います。
#47
○政府参考人(黒澤正和君) 私ごとで恐縮でございますが、外務省主催の一回の打ち合わせ会には関係機関、団体の方もいらしておられましたが、私も出席をさせていただいたところでございます。
 それはともかくといたしまして、私ども警察では、関係機関、NGO等の関係団体や外国の捜査機関等との連携を強化いたしまして、児童買春、児童ポルノ事犯の積極的な取り組みを推進いたしますとともに、被害児童の保護に努めておるところでございまして、今後とも関係機関、団体等と緊密に連携しまして、積極的かつ適切な取り締まりなどを推進してまいる所存でございます。
 ただいま御指摘の第二回の世界会議でございますけれども、児童買春、児童ポルノ事犯といった児童の商業的、性的搾取の問題への取り組みを促進するために、十二月に横浜で開催される世界会議につきまして、警察庁といたしましては主催者の一員として積極的に対処してまいりたいと考えておるところでございます。
#48
○小宮山洋子君 やはり先ほど申し上げたように、NGOといい連携をとって積極的にやっていくことで、スウェーデンの会議のときは二十年も三十年も日本は取り組みがおくれているという指摘を受けたわけですね。その後かなり努力をしてきていると思いますので、ぜひ一層そういう国際的責任も果たせるような形での取り組みをお願いしたいと思います。
 最後に大臣にもう一度伺いたいんですけれども、児童買春、児童ポルノ規制法の見直し、それは法施行後三年後、これから一年半ぐらい後ということになりますが、その間に携帯を使ってのインターネットとか、技術の進歩が早いこともありまして、三年後の見直しでは遅過ぎるという思いが非常にしておりました。
 その中で、今回、この風適法の改正によって途中で少し手当てができるのかなという意味の評価をしているわけなんですけれども、取り組んでいるNGOなどの評価もそういうことになっていると思います。ぜひ今回のことをそういう意味で、せっかく法改正をするわけですから、周知徹底を図って、さらに足りないところはまた足していくというような形で積極的な取り組みをお願いしたいと思いますが、大臣としての取り組みへの決意といいましょうか、熱意をお聞かせいただきたいと思います。
#49
○国務大臣(村井仁君) 委員と黒澤局長とのやりとりを伺っておりまして、決意を申し上げる前にちょっと一言感想を申し上げさせていただきたいのでございますが、例えば年齢確認の問題一つとりましても、日本は決してジョージ・オーウェルの「一九八四年」のような管理社会じゃないわけでございまして、そういう意味で、なかなか手段といい方法といい、難しいものがあるなというのが一つの感想でございますし、また、あるいはポルノビデオですとかインターネットを通ずる余り望ましからざる情報の頒布ということにつきましても、例えば表現の自由でございますとかあるいは営業の自由でございますとかいうような観念とどのように組み合わせて考えていくのか、非常に難しい問題だなということは改めて感じる次第でございます。
 しかし、それはそれといたしまして、委員御指摘の点は私も大変よく理解できますし、今後とも十分に時代の趨勢を見ながら適切な対応を図るように努力してまいりたいと存じますが、当面は、法改正をお認めいただきました暁には、警察職員に対しまして十分な教育研修を行いまして、法改正の効果というものを十分に理解していくように精いっぱいの努力をさせていただきたい、そのように思う次第でございます。
 さらには、十二月に横浜で開催される第二回子供の商業的性的搾取に反対する世界会議でございますか、こういった会議におけるNGOの果たす役割、これは私も大変高く認識しているところでございまして、そういう問題意識を踏まえて、警察におきましてもNGOとのタイアップ、さらには地域、家庭とのさまざまの連携というものも重んじながら実効を上げるように努力をしてまいりたい、このように思う次第でございます。
 ありがとうございます。
#50
○小宮山洋子君 終わります。
#51
○大森礼子君 公明党の大森礼子です。
 早速質問に入りたいと思います。
 今回の改正内容というのは、テレホンクラブに対する規制の整備、それからアダルト映像を送るプロバイダーに対する規制の強化、アダルトショップ以外の店での違反行為に対する規制の整備、その他となっておりますけれども、特にテレホンクラブに対する規制についてですけれども、まずこの点からお尋ねいたします。
 今回の法改正は、テレホンクラブが児童買春の温床となっているのでそれに歯どめをかけるということなんですけれども、テレホンクラブにつきましては、既に全国の都道府県がテレクラ条例といいますか、条例をもちまして規制をしているところであります。
 条例でなくて、今回、法律という形式によって規制を強化しなければならなくなったのはなぜか、その理由とか背景について最初にお尋ねいたします。
#52
○政府参考人(黒澤正和君) テレホンクラブにつきましては委員御指摘のとおりでございまして、平成七年に岐阜県におきまして、いわゆる青少年保護育成条例の改正により初めて規制対象とされまして以来、現在までにすべての都道府県において整備がなされておるところでございます。しかしながら、青少年に利用させること自体を禁止しておりますのは東京と京都の二条例のみでございます。また、利用者の年齢確認を義務づけているものはございません。女子児童の利用を防止する観点からの規制としては実効に乏しいと考えられる状況にございます。
 他方、児童買春は、被害者となった児童に精神、肉体の両面において甚大なダメージを与える重大かつ悪質な犯罪でございます。児童買春の撲滅に向けた国内外の議論が近時一層の高まりを見せていることを踏まえますと、児童買春の温床となっているテレホンクラブについては、児童の尊厳の保護を図る観点から、国として法律による規制を行うことが適切であると考えるところでございます。
 また、特に、先ほど来申し上げておりますように、無店舗型テレホンクラブがふえておるというのが近時の特徴でございますけれども、店の性格上、複数の都道府県にまたがって簡単に営業が展開できるわけでございまして、そういった営業者が増加している現状等を踏まえますと、県内という地域的な効力しか持たない条例による規制の限界が生じていると言うことができるわけでございます。
 そこで、女子児童を被害者とする児童買春の防止の観点から、利用者が十八歳以上であることの確認措置の義務づけ等を内容とする法律による実効ある規制を期しまして今回の法改正を行うことといたしたものでございます。
#53
○大森礼子君 今のお答えを伺っていてちょっと素朴な疑問がわいてきたのですけれども、確かに条例というのはその県ですとその範囲内になりますので、広域的な営業が可能になる無店舗型のテレクラですとその県ではできない場合がありますけれども、しかしすべての県で条例が規定されてあるのであれば、共通項がありますから、別に広域的になっても、逆にどの県の条例でもいいのかなという気がいたします。
 ただ、一つ、今どういうことかなと思ったのは、すべての県にいわゆるテレクラ条例というのがある、東京都と京都だけが十八歳未満のテレクラの利用を禁止している、それ以外は禁止していないと。それから、年齢確認義務規定を定めた条例はないと。
 そこで、これは今思いついた質問なのですけれども、条例でそれを規定しなかったのは何か理由があるのか、それとも、それは既に条例について守備範囲を超えたことなのか、そこら辺はいかがなのでしょうか。
 まず、条例ではそこで限界があるから国で規制をしようとしたのか、それとも、条例でもそういうことを規定できるんだけれども、すべての県がそういうふうにするのを待っていてはとても追いつかないのでまず国の方からするようにしたというのか、これはどのような理由になりますでしょうか。
#54
○政府参考人(黒澤正和君) まず最初に、条例による規制の限界でございますが、無店舗型テレホンクラブというのは交換機と管理するコンピューターがあればもうどこへでも持っていけちゃいますので、例えばA県で処分を受けたらB県へ持っていっちゃうということをすれば処分も逃れることができちゃう、そういう問題があるわけでございます。
 しかも、十八歳を利用すること自体を禁止しているのはこの東京と京都だけ、それから利用者の年齢確認を義務づけているものは皆無と、こういうふうに申し上げたわけでございますけれども、当時、この東京と京都におきましては、やはり十八歳の利用は禁止すべきであると。まだ当時は店舗型が多くて、十八歳未満を立ち入らせないという、こういう発想はあったんですけれども、まださほど、さほどといいますか、当時からもちろんあるんですが、そういった実態の面と、それから実際に十八歳以上の者を電話でというような、あるいは、これはやや推測を交えて恐縮でございますけれども、十八歳以上をはねつけるのをどうやってするのかなという、そういった配慮もあるいはあったのかもしれませんが、いずれにしましても、十八歳の者を利用させないという、そういった面で難しいという、そういう配慮もあったのかもしれませんが、ちょっとその辺ははっきりはいたさないんですが、いずれにしましても、実態としてやはり店舗型が主流であって、十八歳の者を入れない、そういった考え方からこちらの方は各県必ずしも手当てをしていなかったのではないか、こんなふうに考えておるところでございます。
#55
○大森礼子君 無店舗型テレクラの場合、コンピューターを持ち運びできれば処分を免れるとおっしゃいましたけれども、それは、犯罪行為地が特定できればいいわけでありまして、要するに、追いかけていくのが大変だ、摘発が大変だと、多分こういう趣旨かなというふうに理解します。
 それから、なぜ国のレベルでということですけれども、やはりスピーディーな対応ということで、放置できないということで、国の方が先んじてこういう対応をするという意味であれば、それなりに評価できることだと思います。
 次に、児童買春、児童ポルノ、これは法律ができまして、この検挙状況を見ますと、買春とポルノを合わせた検挙状況といいますか、平成十二年で千百五十五件、摘発された人員が七百七十七人ですね。これは警察庁の「少年非行等の概要」の二十七ページを見て言っております。それで、児童買春、この検挙件数が九百八十五件、摘発人員は六百十三人ですか、その中でテレホンクラブ営業に係るものが四百七十六件、人員にして三百十九人です。件数で見ますと、児童買春事件のうちテレクラ営業に係るものが四八・三%、人員の場合ですと五二%を占めているわけですね。
 そうしますと、このテレクラ営業を規制するということになりますと、この種事件で効果が期待されると思うのですけれども、警察庁としてはどのようにお考えか。実効性ということについて、こうこうできるからこのように実効性が上がるというふうに御説明していただけるのかどうか、お尋ねいたします。
#56
○政府参考人(黒澤正和君) 検挙状況は委員御指摘のとおりでございますけれども、いずれにしましても、テレホンクラブが児童買春の温床となっている状況でございまして、今回の法改正によりましてテレホンクラブに対する規制を設けることとした主眼は、まさに女子児童を被害者とする児童買春を防止することにございまして、先ほど来申し上げておりますように、利用者が十八歳以上であることを確認するための措置を講ずる旨の義務を新たに課しているわけでございまして、先ほどの話の関連で申し上げますと、十八歳を利用させないという面からいきますと、知情性とかなんとかいろいろ難しい問題があるんですが、確認の方はそういう意味ではかなりはっきりしているというふうにも言えるかと思いますが、この義務を新たに課すことによりまして女子児童のテレホンクラブ利用というものをかなり防止できるのではないか、つまり、児童買春事件の減少に資することが期待できるのではないかと、かように考えておるところでございます。
#57
○大森礼子君 年齢確認義務、これがキー、かぎであるということがわかりました。
 ただ、一方で、先ほど小宮山委員も質問されましたけれども、年齢確認の方法といいますか、これは実はなかなか難しい、それから、抜け穴もあるということもわかったわけでありまして、年齢確認の方法については、どんな方法を講じてもやはり抜け穴が全くないというやり方は不可能なのだろうと実は私も思っております。要は、これでどれだけの実効性が上がるかということだと思うんですね。
 そこで、十八歳以上であることの確認義務というのは、前回、平成十年の法改正でインターネット利用のアダルト画像送信業者、これが対象となりました。三十一条の八の三項と四項に規定してあるわけなんです。この違反については、公安委員会は三十一条の十で営業者に命令をすることができることとなっております。これが今回の改正より前に先んじてできた規定となるわけですね。
 そこで、この平成十年の改正によって年齢確認義務が設けられましたけれども、この命令の件数、違反に対して公安委員会が営業者に出した命令の件数はどれぐらいの数字になっておりますでしょうか。
#58
○政府参考人(黒澤正和君) お尋ねの措置命令の件数でございますけれども、昨年中一件でございます、大阪府公安委員会でございますが。なお、この営業者は廃業したと承知をいたしておるところでございます。
#59
○大森礼子君 ここで命令を受けたのが一件という、この数字をどう評価するかということだと思うんですね。いずれにしても、確認義務規定を置いたから効果的なんだといっても、結局、検挙件数が少なければ意味がないと思うんです。
 そこで、このインターネット利用のアダルト画像送信業者が対象となった命令の件数は一件という、この理由についてですが、例えば違反している全体の件数自体が少ないのか、それとも、警察でいいんでしょうか、チェック自体が追いつかないのか、それとも法律に何か問題点があったのか、この点については、この一件という数字についてどのように分析しておられるのでしょうか。
#60
○政府参考人(黒澤正和君) 率直に申し上げまして、少ないなと思っておるところでございます。
 私どもといたしましては、無限の大海のサイバー世界とはいえ、サイバーパトロールでありますとか、あるいはその他いろいろあろうかとは思いますけれども、やはり実態をしっかり把握する、そして十八歳未満の者を客としないための措置の遵守状況の把握に努める、この実態把握というものをしっかりやっていかなければならない、かように考えておるところでございます。
 なかなかサイバー世界をフォローするのは大変でございますけれども、いろいろ工夫をいたしまして実態把握に努めまして、十八歳未満の者を客としないための指導、取り締まりのさらなる強化に努めてまいりたいと、かように考えております。
#61
○大森礼子君 それから、店舗型テレクラの場合、十八歳以上であることの確認を怠った場合は、三十一条の十四で公安委員会は必要な指示をすることができると。まずこの指示の具体的内容について教えていただいて、それから、指示に違反した場合には、三十一条の十五で八月を超えない範囲の営業停止、これに違反したら、今度は四十九条で一年以下の懲役もしくは百万円以下の罰金あるいはこれの併科と、こういうふうになっているわけなんです。
   〔委員長退席、理事簗瀬進君着席〕
 この規定を厳格に適用することによりまして店舗型テレクラについては十八歳以上の確認義務、これを担保させることになると思うのですけれども、先ほどのインターネット利用のアダルト画像送信業者と同じに比較するわけにはいかないかもしれません、こちらは店舗型ですので。これについてはどういう姿勢で臨んでいかれるのか、実効性が担保できるのか、お尋ねしたいと思います。
#62
○政府参考人(黒澤正和君) 指示でございますけれども、例えば年齢を確認するための措置を何ら講じないままに十八歳未満の者に利用させているような、そういう場合には、先ほど来申し上げておりますような、国家公安委員会規則で定められた措置を確実に講ずるように指示をする、あるいはまた、店舗型テレホンクラブ営業の従業者が十八歳未満の者を客として店舗内に立ち入らせた場合に、営業者に対して十八歳未満の者の立ち入らせ禁止を徹底するための必要な従業者教育の充実強化を図るよう指示する、こういったことなどが考えられると思います。
 そして、この実効性の問題でございますけれども、テレホンクラブ営業者に対しまして年齢確認措置義務を課すことは、今回の改正の柱である児童買春防止のために必要不可欠であると認識をいたしております。
   〔理事簗瀬進君退席、委員長着席〕
 このインターネットとテレクラとは、委員も御指摘なさいましたように、物が違うというか実態が違いますので同一には論じられないわけでございますが、ちなみにインターネットの方もダイヤルQ2の方法はありますが、それ以外は同じような方法で実は確認をいたしておるわけでございますけれども、この年齢確認措置義務というのが眼目でございますので、こういった義務に違反した者に対しましては行政処分を科しまして法の遵守を促すことはもちろんでございまして、また悪質な営業者には重点的に取り締まる、こういったことで臨むわけでございます。
 先ほど来の繰り返しになって恐縮でございますけれども、公安委員会で定めるそういった措置とともに、私ども、やはり制度の持つ抑止力、そして警察活動、先ほど実態把握のことをお話し申し上げましたけれども、日常の警察活動の中でこの年齢確認義務をきちっとやっておるかどうか、そういったことは容易に把握もできると思いますし、またそういった実態に応じて弾力的にそしてスピーディーに、指示の処分でありますとか行政処分でありますとか、あるいは罰則適用ができて、そしてそういったことが相まって実効性を期せる、つまり児童買春の防止を図っていけるのではないか、またそうしなければならないと考えておるところでございます。
#63
○大森礼子君 それでは、時間の関係がありまして、最後に大臣にお尋ねいたします。
 私どもも平成十一年の段階で、ともかく超党派ということで、いわゆる児童買春、児童ポルノ禁止法を通しまして、あとはもう実効性の問題なんです。
 それで、本当にインターネットとかが急速に進みまして状況が刻々変わっております。先ほど御答弁になりましたように、無限の大海であると、サイバーの世界といいますのは。それで、確かに全部追いかけていくというのは、やっぱり人員の制限も大変だろうと思うんです。しかし一方で、児童買春、児童ポルノ禁止法の実効性を上げるためには、特に子供の人権ですから、やはり警察に頑張っていただくしかないと思うんです。
 こういう点について、非常に無限の大海へ踏み出していかなくてはいけないわけですが、この点について大臣、どのように取り組んでいかれるか、簡単で結構ですから、最後に御決意をお伺いいたします。
#64
○国務大臣(村井仁君) 先ほどもちょっと触れたことと重なるかも存じませんけれども、対象が非常に膨大だという中から、そういう違法なといいますか、好ましからざる者を捕まえていくということでございますからなかなか大変なのでございますけれども、いずれにいたしましても、こういう新しい道具立てと申しましょうか、これをちょうだいするわけでございますから、それを十分生かしまして、できるだけ目的を達するように精いっぱいの努力をするよう警察を督励してやってまいりたいと思っております。
#65
○大森礼子君 終わります。
#66
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。
 せんだって、東京高裁の判事が伝言サービスで知り合った十四歳の少女を買春したとして児童買春、児童ポルノ禁止法違反で逮捕されましたね。いわゆるテレホンクラブを使った成人男性による中高生の買春行為が長期にわたって公然と行われているという事実の一つであると思うんです。もちろん、児童買春は子供に対する性的虐待であるし、人権を侵害するものであるから絶対に許せないと、この点はだれも一緒だと思います。
 このような現状から、今回のテレホンクラブを規制の対象とする改正は必要なものであると考えます。しかし、今回規制の対象となるテレホンクラブは多くの子供たちがかかわってくる問題になりますね。だから、私はこの運用に当たっては大変慎重さも必要だと思うんです。
 運用上の問題について確認をしたいと思うんですが、今回の改正によって店舗型電話異性紹介営業へ警察職員が令状なしで立ち入ることが認められることになります。立ち入りでは、風適法で課した各種の義務が確実に実施されているか確認するために視察や検査ができると解されています。
 店舗型電話異性紹介営業の場合、この三十七条二項、立ち入り視察、また検査できる範囲はどのようになるのか、まずお尋ねいたします。
#67
○政府参考人(黒澤正和君) お尋ねの立ち入りでございますけれども、この法律の目的を実現するため、本法の施行に必要な限度で、報告、資料提出要求では達成できない行政上の指導監督をするために行うものでございます。
 すなわち、この法律に基づく立ち入り権の行使は必要最小限度のものでなければならないと考えておるところでございまして、具体的には、例えば営業所内で年少者を接客業務に従事させていないか、年少者を客として立ち入らせていないか、未成年者に酒類等を提供していないかなどの調査が挙げられます。
#68
○大沢辰美君 法の趣旨、目的ということであれば、十八歳未満の者からの会話を取り次ぐこと、このことを禁じているわけですけれども、この規定の確認のために立ち入りの際にいわゆる伝言情報が検査対象となることはないのか、その点を確認したいと思います。
#69
○政府参考人(黒澤正和君) 一般に、立ち入りにおいてお尋ねのような調査をいたしますことは年齢確認措置等のこの法律の施行に必要なものとは考えられませんので、これらを聞いたり見たりすることはないものと考えております。
#70
○大沢辰美君 業者を取り締まるものとしての立入検査でありますから、特に個人の子供たち、児童の基本的人権を不当に侵害しない、このことを強く最初に申し述べておきたいと思います。
 次に、この間、児童買春の摘発が相次いでいるわけですけれども、法施行後、この四月までですけれども、児童買春で千四百四件、八百六十八人、児童ポルノで二百三十五件、二百二十一人に及ぶ摘発がされているわけですね。
 今、大人の性を商品化する、また性的自由の金銭による放棄がやられている、売買春が許容される現実が放置されている中で、子供の性の商品化は絶対に許されないという思想が根づかないと思うんですね。大人のそういう性の商品化をされている中で、子供たちの状況を守らないといけない、子供の性の商品化は絶対に許さないという思想、これを根づかさなければいけないと思うんです。その点で、売春防止法で処罰の対象となっている管理売春、売買春産業が公然と営業を続け、それが容認されている現状こそ私は問題であると思うんです。
 そこで、売買春業者に対する摘発が私はこの間ずっと減少している問題についてお聞きしたいと思うんですけれども、売春防止法違反で検挙された業者の数を資料提出をお願いしたんですけれども、これは出していただけませんでしたので、風俗営業に関しての資料を作成いたしまして皆様にお配りをさせていただいていると思うんです。
 一枚目のを見ていただきますと、約十五年間の資料を提出させていただいています。最初に店舗型性風俗特殊営業の売春事犯検挙件数の推移なんですけれども、この数年間、業者自身はそんなにふえていない、横ばい状態だと思うんですね。だけれども、検挙数はずっと減ってしまっている。パーセンテージで比率を見てみますと、これが非常に減っているという実態があると思うんです。
 その右側ですが、個室つき浴場、ソープランドと売春事犯検挙人員の推移も同じことが言えるのではないかなと思うんです。この数年間、個室つき浴場の件数は大体横ばいになっておりますけれども、やはり検挙された比率というのはずっと下がってきているという実態がここにありますね。
 二枚目ですけれども、これは売春事犯被疑者の職業別検挙人員の推移をこの五年間のを出してみたんですけれども、これも、見ていただくと、個室つき浴場業者、この検挙件数が非常に減ってきている。それに比して、いわゆるポン引きと言われるこういう人たちの検挙件数は約五八%ですね。全体の検挙件数の五八%がこのポン引きの人たちで圧倒的に件数が多いという数字が出ていて、個室つきの浴場業者については減ってきているという状態がこの数字で出ていると思うんです。
 これを見まして、ソープランド、いわゆる個室つきの浴場がこの売買春の温床になっているのは私はもう周知のとおりだと思うんです。にもかかわらず、個室つきの浴場業に対する売春事犯、被疑者の検挙数の著しいこの数年間の減少、これはどういうことなんでしょうか。
#71
○政府参考人(黒澤正和君) この数字を見ますと確かに委員御指摘のとおりでございますが、この個室つき浴場営業業者につきましては、ややでこぼこがございますが、ずっとさかのぼってまいりますと、大きな傾向としては減少傾向かとは存じますが、この売春事犯というものは、もちろん個室つき浴場業におけるものに限られないわけでございまして、実に多様な形態のものがあるわけでございます。あるいは、時代とともにいろんなパターンが出てくるとも言えるのかもしれませんが、近時はいわゆる派遣型売春などが目立っておりまして、客との連携に携帯電話や転送電話を利用して売春をあっせんするなど、手口が悪質、巧妙化いたしておるところでございます。
 こういったことで、個室浴場業に限らずいろんな形態の売春事犯がございますので、当然のことながら取り締まりも売春事犯の全体ということに相なりますので、数字としては確かに委員御指摘のような状況になっておりますが、今申し上げたようなこと等から検挙数がまた全体的にも減少傾向になっておるものと考えておるところでございます。
#72
○大沢辰美君 確かに、警察白書の二〇〇〇年のを見ても派遣型が非常に多いという事実がございますし、その中で管理型、いわゆる個室つき浴場などは少ないという統計も出ていますけれども、私はソープランドが管理売買春の場でなくなったのかということをお聞きしたいんです。
 警察は、周囲地域に迷惑をかけている事案、すなわち売春防止法違反が表面に出ている事案には対応しているけれども、私はこの数字を見て、逆に言えばこの同法違反事実が外部に表出していない事業は、検挙、いわゆる取り締まりが弱いと言えるのではないかということを私は指摘したいと思うんです。ですから、この実態がとても不自然で仕方がないんです。
 そこで、個室つき浴場に資金を融資した信用金庫店長に売春防止法資金提供罪が適用されるとした裁判の判決もあります。ソープランドで売春が行われているということは、もう社会的に常識になっているわけです。だから、そこでは明確にもう管理売春がやられていますし、公然とそれが宣伝、営業しているにもかかわらず放置されているという実態が私はこの売買春を容認する社会環境を生んでいると思うんです。
 売買春事犯の検挙件数が減っているのは、個室つき浴場に対してだけではありません。売買春事犯で検挙されているのは約六割がポン引き、今表を用意しましたけれども、これが示しています。ソープランドやファッションヘルスというんですか、こういう性風俗特殊営業全体で同様の傾向があります。これはどうしてなのか。売買春業者に対する摘発が減っているということは、やはりそういう本当にもとになる、そういう組織がやっている管理売春が摘発が弱くなっているということが言えるのではないかと思うんですが、そのことは否定できないですよね。
#73
○政府参考人(黒澤正和君) この種事犯、いろんな形態があると申し上げましたけれども、一方において組織的に隠密裏に密室で行われる事犯もありましょうし、あるいは街頭で目立つような態様のものもあるでしょうし、いろんな形態のこの種事犯というものがあるわけでございまして、私ども、この種事犯の取り締まりにつきまして、数字はこういう数字になっておりますけれども、売春事犯の実態に応じて捜査力を投入いたしまして、環境浄化あるいは青少年の健全育成、そういった目的を達成するために取り締まり等を行っておるということでございまして、数字はこのようになっておりまして、この数字をどのように見るか、それはいろんなお考えがあろうかとは思いますが、いろんな形態、態様に応じて、私どもいろんな事犯を検挙すべく努力をいたしておるというところでございます。
 なお、管理売春といったようなものについては、暴力団等もかかわっていることも、一般論ではありますけれども、あろうかと思いますし、私ども、組織犯罪については徹底的に壊滅するということで対処いたしておるところでございます。
#74
○大沢辰美君 その姿勢を貫いていただきたいと思うんですが、管理売春の点の摘発が弱いということは、この数字を見て一言で言えないかもしれないけれども、やはりここを放置していてこの問題は解決できないと思います。
 大臣に、私は警察のこのような姿勢、売春防止法の売春は人としての尊厳を害するものですし、売春の防止目的とするこの売春防止法の視点と反するものでありますし、組織的な、今言われましたけれども、暴力団の問題がありますけれども、売春業者を野放しにしておいては、次々規制の網をくぐって新たな業態を生み出すと思うんです。そこはイタチごっこという言葉も出てまいりますけれども、そこに本気でメスを入れることが法に基づいて私は厳正に対応すべき態度であると思いますが、大臣にお伺いしたいと思います。
#75
○国務大臣(村井仁君) 売買春、これは女性の性の商品化ということでありまして、女性の尊厳を傷つけ、女性の人権を軽視するものでありまして、決して許されるものではないということは十分認識しております。
 ただ、今、生活安全局長からも御答弁申し上げましたように、事案としまして大変密室性が高く、立証に非常に困難を伴うという場合もございまして、そういう意味で、私どもとしましては、例えば暴力団によって組織的に行われるような場合などはこれはいろいろな形でまた捕らえられやすいといいましょうか、捕らえられることができるものも比較的ある。あるいはまた、社会的にもとりわけて重点的にやらなきゃならないというようなことで、かなり重点的にこういう組織的なケースについてはやっているということでございますけれども、今委員御指摘のようないわゆる個室つき浴場業者、これがいわゆる管理売春の温床になっているというのはそれは一つの御認識かも存じませんが、そこへ実際に捜査に入ってみましても、果たしてきちんとした立証ができるかどうかということは、最近の社会のいろんな風潮などもございまして、なかなか実態難しいところがございます。
 そういうようなところを、御存じのようにそういう問題ございますけれども、私どもといたしましては、なお今御指摘のような点も踏まえまして、一生懸命努力をしてまいる決意でございます。
#76
○大沢辰美君 私は大変な、相手は組織でやっている場合もありますから、こちらの捜査、摘発も相当の準備が要ると思うんですが、私、一つの例として、三年前に大阪府警の少年課が地下組織を解体したという報道と資料をいただいたんですけれども、これに当たって相手の組織もやはり警察の取り締まり情報の収集に当たって、準備をして対応しているという中で、警察少年課が本当に徹底的にこの地下組織を解体させたという経緯を発表されていますけれども、私はそういう本当に徹底したこちらの態度ですか、相手も組織的に来ているわけですから、こちらも強化した体制で、本当に法に基づいて、こういう特に管理売買春をやっている、特に児童の買春に対しての対応をしっかりとやっていただきたいということを申し述べておきたいと思います。
 最後に、大きく内閣府の方にお尋ねしたいんですけれども、日本の現状は今、先ほどの質問にもありましたけれども、相次ぐ摘発される児童の買春問題、それから児童のポルノの輸出国としての厳しい批判を受けています。外国人女性への売春強要、規制の網をくぐって次々新たな売春産業がはんらんするという深刻な状態にあります。
 九七年に旧総理府にあった売春対策審議会、これを廃止する際に、売春防止対策を審議するその場所を、体制は見直して、幅広い審議を行う場と、より専門的で、知識、経験に基づく審議を行う場の双方を設置すべきだと答弁されていますね。その後省庁再編がされまして、売買春問題を専門的に審議、調査する場所、そこはどういうふうになったんでしょうか。
#77
○政府参考人(坂東眞理子君) お答えいたします。
 平成九年、男女共同参画審議会設置法に基づきまして男女共同参画審議会が設置され、それまで売春対策審議会で審議されておりました売春対策についても、男女共同参画社会の実現という新たな観点からこの審議会において議論することになりました。その男女共同参画審議会には、内閣総理大臣からの諮問を受けまして、売買春その他の女性に対する暴力について議論する場所として女性に対する暴力部会が設置されまして、売買春を含めた女性に対する暴力等全般について答申をまとめるなど、大変活発な御審議が行われたと承知しております。
 平成十三年、ことしの一月の中央省庁等の再編に伴いまして、この男女共同参画審議会は廃止されまして、内閣府に男女共同参画会議が設置されたところでございますが、この参画会議に現在五つの専門調査会が設置されておりますが、そのうちの一つ、女性に対する暴力に関する専門調査会が四月二十日に設置されておりまして、この専門調査会におきまして、夫、パートナーからの暴力と同時に性犯罪、売買春、セクシュアルハラスメント、ストーカー行為等、女性に対する暴力についての今後の施策のあり方などについて調査検討を進めているところでございます。
 売買春問題につきましては、昨年十二月に閣議決定されました男女共同参画基本計画におきましても重要な柱の一つとして取り上げておられますし、今後、女性に対する暴力に関する専門調査会などの場においても検討を進めていくことになると存じております。
#78
○大沢辰美君 今、専門調査会が五つあって、その一つとして暴力に関する専門調査会が設置されているということなんですが、この暴力に関する専門調査会は当面は私はやはりDV法に関する調査が行われるのではないかなと、そのように思っています。それはもちろん重要なことなんですよね。だけれども、同時にこの売買春の問題を総合的に調査審議をする場が、私はここではこの間やはり審議する場所がなくなってしまうのではないかという、そういう心配をしているわけです。相次ぐ女性の性をねらった暴力事件が生み出されるその背景には、先ほども申し上げましたけれども、やはりセックス産業、メディアなどを使って日常生活の中にあふれる売買春の存在は否定できません。
 男女共同参画審議会を設置するときには専門の部会を置くと明言されているわけですけれども、この売買春の問題は、今終わったという認識はもちろんないわけですけれども、今この専門調査会の中でDV法はもちろん先にやらないといけないという中では、この売買春の問題を審議する場所が今ないということが言えるのではないかという心配があるのですが、その点は今後どうでしょうか。
#79
○政府参考人(坂東眞理子君) 御指摘のとおり、女性に対する暴力に関する専門調査会では、十月のDV法の円滑な施行に向けての検討、調査がまず第一に取り上げられてはおりますけれども、同時に売買春ですとかセクシュアルハラスメントですとか、女性に対する暴力一般についても御審議をいただくということになっておりますので、並行して審議を進めていただくということで私どもは了解をしております。
#80
○大沢辰美君 私は、もちろん並行してやれる可能性もあろうかと思いますけれども、今本当にこの法律が改正されて中身をいいものにしていこうという中で、今審議する場所が私はこの専門調査会しかないように思うのですが、その専門調査会がやはりちょっと弱いなという思いを感じるわけです。
 なぜそういうふうに申し上げるかといいますと、やはり今売春の実態というのはもう本当にひどいと。基本計画では、「売買春は、女性の性を商品化し、金銭等により売買するものであって、女性の尊厳を傷つけ、女性の人権を軽視するものであり、決して許されるものではない。」として、きちっと児童買春を初めこれに反する事態が広がっていることを総合的に実態調査をしないといけないということになっているわけですけれども、やはりその場所が現在専門調査会で、DV法の問題はもちろん大事だけれども、調査できない状態にあるという点で、私は本当にこの実態は、売春をしている女性の健康問題だとか感染の問題だとか、風俗マスコミの提供するものに彼女たちの真の声が反映されていないわけですから、彼女たちの言葉に本当に真摯に耳を傾けるようなそういう場所も必要でありますし、本当に総合的に対策を検討する場所を早急に体制として組んでいただきたいと思うんです。
 その点についてさらに強調したいと思うんですが、いかがでしょうか。
#81
○政府参考人(坂東眞理子君) 売買春につきましては、男女共同参画基本計画の中でも「女性の性を商品化し、金銭等により売買するものであって、女性の尊厳を傷つけ、女性の人権を軽視するものであり、決して許されるものではない。特に児童買春と外国人女性による売買春については、国際的にも大きな問題になっている。 売買春の根絶に向けて、関係法令の厳正な運用を行い、取締りを強化するとともに売買春の被害からの女性の保護、社会復帰支援のための取組を進める。」というのを書いてございますので、この女性に対する暴力専門調査会においてももちろん取り組みますし、それ以外の監視等の専門調査会、あるいは会議そのものにおいてもこの問題については十分な関心を払ってまいりたいと思っております。
 また、女性に対する暴力に関する専門調査会の方の専門委員には、例えば外国人の女性の一時支援で大きな働きをしておりますHELPのディレクターの方ですとか、売買春問題に詳しい法律家の方等も加わっていただいておりますので、十分そうした分野についても御審議いただけるものと思っております。
#82
○大沢辰美君 以上です。
#83
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳です。
 もう本改正法案についてはいろんな角度で質疑がされたところでありますが、私も何点かお聞きをしたいというふうに思っております。
 基本的には私ども社会民主党はこの法改正に賛成でございます。今度の法改正は、児童買春の温床になっているテレホンクラブ業者に対する実効ある規制、これが主たる目的だろうと思うんですね。そのことは私どもも賛成でございまして、ただ改正後の法の運用に当たっては、これはあくまでも職権乱用等がないように、そして運用上、人権への配慮を十分尽くされるように一等最初に要望申し上げておきたいと思います。
 さて、いわゆる風適法の今度の法改正に当たってパブリックコメントを実施されたようでございますが、資料を見ますと、このパブリックコメントで、テレホンクラブに対する規制全般について、もちろん賛成が多いわけでありますが、反対もかなりの数字、四割近くになっておるわけですね。
 反対の主な理由として、そもそもテレホンクラブが、男女の出会いの場がなくなってしまうんじゃないかと、全般的な規制によって。それから、児童買春の原因はテレクラ業者ではなくて利用者にあるんではないか、あるいはまた、児童買春をなくすためにはテレクラではなくインターネット、いわゆる出会い系サイトを規制しないと効果がないではないかというなどの反対理由があるわけですね。
 そこら辺は警察庁はどういうふうに受けとめておられるんでしょうか。どういうふうに分析をしておられるのか、まずお聞きをしたいと思います。
#84
○政府参考人(黒澤正和君) 法案の成立過程におきまして、本年一月でございますが、パブリックコメントを発出いたしまして広く国民から意見の募集を行ったわけでございますが、改正案に関しまして百十三件の意見が寄せられました。このうち、テレホンクラブ規制に対する反対意見が三十八件でございまして、この三十八件のうち二十三件、約六割でございますが、テレホンクラブ関係者と見られる関係者からのものでございます。反対の具体的内容につきましては、ただいま委員からの御指摘があったような反対意見が出ておるところでございます。
 私どもといたしましては、テレホンクラブ営業者に対しまして利用者の年齢確認義務を課すことなどによりまして児童買春の防止を図るものであり、不可欠な規制であると考えておりますが、こうした反対意見も踏まえまして、法の適切な運用に配意してまいる所存でございます。
#85
○照屋寛徳君 この法改正の目的である児童買春の根絶、あるいは児童ポルノを取り締まるということとの関連でございますが、現行風適法では、性的好奇心をそそる物品で政令で定めるものを専ら販売しまたは貸し付ける業者をアダルトショップ営業またはアダルトビデオ等通信販売業者として規制対象にしているわけでありますが、先ほど小宮山委員の御質問にもありましたように、実際には、わいせつ物やあるいは児童ポルノ関連事件で検挙された小売店舗の数を見ると、その七割以上が専らの要件を充足しない形で性的好奇心をそそる物品を取り扱う物品販売業者で取り扱われている、こういう実態もあると指摘をされているわけです。
 そのテレホンクラブの店舗型、無店舗型の営業の実態をひとつお聞かせいただきたいということと、私は、情報通信産業、どんどん発達するに伴って店舗型よりむしろ無店舗型というのが今後もふえていくんではないかなというふうに思うのでありますが、そうすると、今度の法改正の実効性との関係で、この無店舗型の現状と、これからふえるのではないかということとの関連でどのように考えておられるのか、御意見をお聞かせください。
#86
○政府参考人(黒澤正和君) 営業の実態につきましては、先ほど小宮山委員の方からの御質問の際にパターン化して申し上げたところでございますが、近時の特徴として、先ほど来申し上げておりますけれども、無店舗型が大変増加しておるわけでございます。私どもは、この傾向は今後とも続くのではなかろうかと考えておるところでございますが、ただ、先ほど反対意見にもありましたけれども、インターネット、特に携帯電話、iモードからやれる、そういったものもございまして、この辺、今現状としては、テレクラを舞台とした、テレクラをきっかけとした児童買春事犯が圧倒的に多くて、出会い系サイトをきっかけとした児童買春事犯というのはまだ少のうございますけれども、今後、そちらの方の数があるいはふえてくるなどということも懸念をいたしておるところでございますが、いずれにいたしましても、店舗型よりは無店舗型でありますとかそういった電話、携帯電話等から出会いが可能になる、そういったものに傾向としては移っていくのではないかと、かように考えておるところでございます。
#87
○照屋寛徳君 今度の法改正の中のもう一つの論点は十八歳以上の年齢確認措置の問題だろうと思うんですが、このことについては、法律では、公安委員会規則にゆだねる、任せる、こういうことのようでありますが、この年齢確認問題というのは、実務上も非常に難しいし、また、運用を誤ると個人のプライバシーとの関係でも深刻な事態を招きかねないわけでありますが、この年齢確認措置についてどのような手段、方法をお考えになっておるのか、現段階で明らかにできる範囲でお示しを願いたいと思います。
#88
○政府参考人(黒澤正和君) 先ほど来御答弁申し上げておりますが、現在国家公安委員会規則において定める方法として検討いたしておりますのは、対面して行うものと対面しないで行うものとがあるわけでございますが、例えば、運転免許証そのほか本人の年齢を証明することができる書類の写しをファクシミリにより受信をする。それから、先ほど、例えばクレジットカードということで申し上げましたけれども、十八歳未満の者が通常利用できない方法により料金を支払う旨の同意を受ける方法。それから、これまた先ほど申し上げましたが、対面式と非対面式とがございますが、年齢を確認した上でIDとパスワードを付与いたしまして、テレホンクラブを利用する際にはそのID、パスワードを入れないとテレホンクラブが利用できない、こういったようなこと。今考えておりますのはそういった方法でございまして、今後、他の適切な措置のあり方につきましてもさらに検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
#89
○照屋寛徳君 年齢確認措置との関係で、先ほど触れましたけれども、プライバシーの保護の問題、恐らくこれは私は大変重要な問題になるんじゃないかというふうに思いますね。ここで、少なくとも個人情報が蓄積をされるわけですから、それが漏えいされるということになりますとえらいことになるわけですよね。
 したがって、テレホンクラブの規制との関係で十八歳以上の年齢確認措置を講ずる、このことは必要だとしても、同時に、今私が申し上げております個人情報の漏えい防止、ここにも配慮をしないといけないのではないかと思いますが、その具体的な実効措置ということについてはどのように考えておられるんでしょうか。
#90
○政府参考人(黒澤正和君) まさに委員御指摘のとおりでございまして、十八歳以上であることの確認措置の運用におきましては、個人情報の保護の観点から、利用者に対して開示を求める情報は年齢を確認するために必要最小限のものに限ること。年齢を確認するために入手した一定の情報についても、その漏えいや目的外への使用を厳に戒めること。それから、対面により一見して十八歳以上であることが確認できるような場合には免許証等の提示を求める必要まではない。また、一見して確認できない場合であっても免許証の単なる提示を求めるということにとどめること。
 さらにつけ加えますと、例えば、ファクシミリのお話もいたしましたけれども、必要以外の部分は墨消しで送るとか、それから、そういったものは保存、管理をしないように指導するとか、こういった方法もあろうかと思います。もちろん、十八歳以上でないと通常使えないようなものというものにつきましても、これは番号と名前が通常使われるわけでございますけれども、もちろんそれ以外の情報というものはとりませんし、またそれ以外の情報を使うようなことはしない。
 いろいろそういった点につきましては、委員御指摘のとおりでございますので、運用面におきまして、そして業者を指導する面におきまして配意をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#91
○照屋寛徳君 ぜひ運用その他の面で個人情報の漏えい防止ということについては指導していただかないと、これは、これまで犯歴情報が漏れたりいろいろあったわけですね。そうすると、規制や取り締まりというのも大事でしょうけれども、その一方で個人情報が漏えいされて、それはもう回復しがたい名誉が侵害されるということになりますと大変なことになりますので、この点はぜひ指導を強化していただきたいというふうに思っております。
 さて、あと一点、各県におけるテレクラ規制条例の制定状況、先ほどいろいろ他の委員からも質疑がありましたけれども、二つの流れがあるとよく言われるわけですね。一つは各県の青少年保護育成条例の改正という形式でテレクラ規制をやるという方法と、それから独立したテレクラ規制条例を制定するという方法だと言われておりますね、大別すると。前者の場合には都道府県知事の所管になりますし、後者の場合には公安委員会の所管になり、事案によっては中止命令や張り紙等の撤去もできる、こういうふうになるわけであります。
 これまでのテレクラ規制条例の制定状況や、それからその内容、問題点などについてはどういうふうな御認識を持っておられるんでしょうか、お聞かせください。
#92
○政府参考人(黒澤正和君) 条例につきましては、委員御指摘のとおりのような形に分かれております。なお、知事部局と公安委員会の共管という、そういう類型もございますが、先ほども申し上げましたが、条例におきましては年齢確認義務を規定しておるところはない、あるいはまた利用自体を禁止しておるところは東京と京都府のみ、それから公安委員会、知事部局、それぞれが所管している中で、やはり内容というものが必ずしも全国斉一がとれておりません。それとまた、知事部局、公安委員会におきまして、その連携状況といいますか、そういった点も各県それぞれでございまして、必ずしも全国斉一の形にはなっていない、そういうような点がございます。
 今度は、法改正が行われますならば、全国斉一を期して統一した取り締まり、そしてまた先ほども申し上げましたけれども、悪質な規制逃れにも対応できる、また全国展開しておる業者、無店舗はもちろんでございますけれども、店舗型につきましても全国展開をしている業者がございますので、そういったところにも統一して実効ある対応ができるものと考えておるところでございます。
#93
○照屋寛徳君 先ほど、いわゆる出会い系サイトを利用した児童買春の問題についてもお聞きをいたしましたが、やっぱりインターネット上の児童ポルノの現状、一体どういうふうになっているのか、どう警察は御認識をされているのか、及び現段階におけるプロバイダーの映像送信防止措置、これの状況はどうなっているのか。警察当局との協力関係の状況等についても明らかにしていただきたいと思います。
#94
○政府参考人(黒澤正和君) インターネットの問題でございますが、先ほどもお話出ておりましたが、まさに無限の大海とも言うべき世界でございますが、こういった中で少年にとって違法有害な情報というものが乱れ飛んでおるわけでございます。かような中で、先ほど来申し上げておりますように、児童ポルノ事犯の検挙に努めておるわけでございますが、さらにまた近時、御指摘のような出会い系サイトをきっかけとした各種事件が起こっておるわけでございまして、そういったことにつきましてはいろいろ広報啓発等の注意呼びかけも行わなければならないと考えておるところでございます。
 いろいろこの問題については議論があるわけでございますけれども、これをきっかけとした児童買春につきましては、先ほどまだまだテレクラと比べると数は少ないと申し上げましたけれども、こういった問題も今後どういうふうに推移していくのか、その辺の推移を見守りながら、どのように対応していくかということはいろいろ考えていかなければならないと考えておるところでございます。
 このインターネットをめぐりましては、先ほどプロバイダーの関係でいろいろと申し上げましたけれども、私ども緊密な連携をとりまして、繰り返しになりますけれども、府県におきましても連絡協議会を設けておりまして、その場でいろんな情報交換等も行っておるところでございまして、違法有害情報につきましてどのように対応していくのか、またいろんなその関係の情報交換とか連携をとっておるところでございまして、今後ともプロバイダーと緊密な連携をとって適切に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
 そしてまたさらに申し上げますと、このインターネット社会における少年の問題を考えますときに、やはりサイバー世界におけるモラルといいますか、倫理観といいますか、現実世界で犯罪を行う場合と違いまして、力がなくても一人でも簡単にできてしまう、そういう面がございまして、サイバー時代における少年の健全育成という面から、やはりインターネットの問題、こういった角度からも考えていかなければならない。まさに、インターネットの世界、課題山積という感じでございまして、特に私どもの立場からはハイテク犯罪そして少年の健全育成、こういったところから関係方面とも連携をとりながら適切な対応を今後とも講じてまいりたいと考えております。
#95
○照屋寛徳君 情報社会がどんどん進展をして、ある面でインターネットもどんどんこれから進んでいくでしょう。コンピューターネットワーク社会みたいなのができるに従って人間関係が希薄になってくる、その人間関係が希薄になってくるすき間で、これまで私たちが想定し得なかった犯罪がいろいろ起こってくるわけですね。
 ともあれ、私はやっぱり子供の性を、女性の性を商品化する、そういうことは断じてあってはならないというふうに思っております。テレホンクラブの規制、厳罰化だけではなくして、問題になっております青少年の性の問題、これについてどのようにすれば解決をしていけるのかということについて、大臣のお考えを最後に拝聴して、私の質問を終わりたいと思います。
#96
○国務大臣(村井仁君) 照屋委員のみならず各委員の御発言を真剣に拝聴しておりまして、いろいろ考えさせられるものがございました。
 一切の表現の自由が保障されるという憲法の規定があるわけでございますが、その存在のもとで、一方でまた通信の秘密はこれを侵してはならないというようなこともございます。しかし、一方で、少年の性に関する異常あるいは極度な関心というものを助長するような著作でございますとかあるいは出版物、映像あるいはゲーム、そんなようなものが非常に目に余るような形で広がっているのも一つの現実ではないか、私は率直にそう感じます。
 よその国でございますと、いろいろまたこれも事情は変わっておりましょうが、例えば宗教的な、あるいは社会的なある種の規範というものに支えられた社会的倫理観というものが存在するわけでございますけれども、大変残念ながら日本の場合、この五十年の間、それがどんどん希薄になったというような感想を私個人は率直に持っております。
 人に迷惑をかけないからいいじゃないか、自分の自由じゃないか、自分の責任でやって何が悪いんだというような言葉が非常に若い人たちの言葉としてしばしば語られるというようなことも耳にいたします。後になれば恐らく後悔することなんだろうと思うのでございますけれども。そういう世の中の動き、大きな変化というものも踏まえながら、家庭、さらには学校生活、学校を含めました教育、そして地域の協力、そういうものにも相まって、私どもも、こうして法律をお通しいただきました暁には、警察という機能も他の所管庁とも十分連携をとりながら、一生懸命こういった難しい課題に取り組んでまいりたい、そんなふうに考える次第でございます。
#97
○委員長(江本孟紀君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#98
○委員長(江本孟紀君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 簗瀬進君から発言を求められておりますので、これを許します。簗瀬進君。
#99
○簗瀬進君 私は、ただいま可決されました風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合及び無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法律の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。
 一、本法律の運用に当たっては、明確な基準を示し、都道府県警察における適正な執行ができるよう努めること。
   特に、広告及び宣伝の規制については、公正かつ効果的に行われるよう、都道府県警察の第一線に至るまで周知徹底を図ること。
 二、本法律の適用に当たっては、通信の秘密の保護、表現の自由、営業の自由等憲法で保障されている基本的人権を侵害することのないよう慎重に配慮すること。また、職権が乱用されることのないよう厳に留意すること。
   特に、映像送信型性風俗特殊営業の規制の実施に当たっては、検閲の禁止、通信の秘密の保護あるいは表現の自由等に十分かつ慎重な配慮を行うこと。
 三、電話異性紹介営業の規制は、その目的が児童買春事犯の防止であることにかんがみ、当該目的達成のための必要最小限のものとすること。また、営業者による通信傍受等のプライバシー侵害が惹起されないように指導すること。
 四、特定性風俗物品販売等営業の規制に当たっては、営業の自由を不当に制約するような運用は行わないこと。また、表現の自由を重く受け止め、萎縮効果をもたらすような運用は厳に慎むこと。
 五、本法律に基づく政令等の制定及び本法律の運用に当たっては、風俗環境の改善等に関する事項が地方公共団体の基本的事務であることにも配意し、地方公共団体の関係者を含め広く各界の意見を聞くこと等により、法の運用に誤りなきを期すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#100
○委員長(江本孟紀君) ただいま簗瀬君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#101
○委員長(江本孟紀君) 全会一致と認めます。よって、簗瀬君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、村井国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。村井国家公安委員会委員長。
#102
○国務大臣(村井仁君) 政府といたしましては、審議経過における御意見並びにただいまの附帯決議の御趣旨を十分尊重いたしまして、善良の風俗及び清浄な風俗環境の保持並びに青少年の健全育成に万全の措置を講じてまいる所存であります。
 ありがとうございました。
#103
○委員長(江本孟紀君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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