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2001/03/28 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号
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2001/03/28 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号

#1
第151回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号
平成十三年三月二十八日(水曜日)
   午前十時四十八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     福本 潤一君     加藤 修一君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     末広まきこ君     加納 時男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         笠井  亮君
    理 事
                鎌田 要人君
                中川 義雄君
                広中和歌子君
    委 員
                石井 道子君
                加納 時男君
                亀谷 博昭君
                月原 茂皓君
                西田 吉宏君
                橋本 聖子君
                森田 次夫君
                郡司  彰君
                佐藤 泰介君
                加藤 修一君
                風間  昶君
                小泉 親司君
                照屋 寛徳君
                田村 秀昭君
   国務大臣
       国務大臣
       (沖縄及び北方
       対策担当大臣)  橋本龍太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   仲村 正治君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        西川 公也君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        襲田 正徳君
       内閣府沖縄振興
       局長       安達 俊雄君
       防衛施設庁労務
       部長       石井 道夫君
       外務省北米局長  藤崎 一郎君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   白取 健治君
       国土交通省自動
       車交通局長    高橋 朋敬君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(笠井亮君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、福本潤一君が委員を辞任され、その補欠として加藤修一君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(笠井亮君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官襲田正徳君、内閣府沖縄振興局長安達俊雄君、防衛施設庁労務部長石井道夫君、外務省北米局長藤崎一郎君、国土交通大臣官房技術審議官白取健治君及び国土交通省自動車交通局長高橋朋敬君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(笠井亮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(笠井亮君) 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○月原茂皓君 自民党・保守党の月原です。
 今回の法案は沖縄観光の振興に資するために提案されたもので、きめ細かい努力を高く評価するものであります。
 そこで、沖縄御出身で大変努力されておる仲村副大臣にお尋ねいたします。
 第一次から第三次までの沖縄振興開発計画を顧みまして、現在まだ第三次は進行中でありますが、その成果と残された課題をどのように考えられておるのか、御説明願いたいと思います。
#7
○副大臣(仲村正治君) お答え申し上げます。
 沖縄が本土に復帰して以来、三次にわたる沖縄振興開発計画に基づき沖縄の振興開発のための諸施策が講じられてきた結果、本土との格差は縮小し、着実にその成果を上げてきたところであります。しかし、一人当たりの所得水準や失業率に端的に示されているように、産業振興や雇用の問題など、なお解決しなければならない分野が存在していると認識をいたしております。
 例えば、所得水準について申し上げますと、一人当たりの県民所得の対全国比は、昭和六十二年度以降若干拡大傾向にありましたが、近年は一人当たりの国民所得の約七割の水準で推移し、厳しい状況が続いている状況でございます。
 また、就業者数について申し上げますと、第一次及び第二次産業の構成比が低下する一方、第三次産業が増加し、七割を超える状況となっております。
 また、失業率については、平成二年以降、長引く不況も反映して悪化傾向で推移し、平成十二年には、全国が四・七%に対しまして沖縄県が七・九%と全国の約二倍となっております。とりわけ若年層に厳しい雇用情勢となっておりまして、沖縄において、労働力人口の伸びに比べて産業の雇用吸収力が弱いため雇用機会が十分確保されてこなかったことを示していると考えているところでございます。
 今後、沖縄の振興につきましては、産業振興、雇用の問題が大変重要でありまして、ポスト三次振計に向けて政府を挙げて鋭意検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
#8
○月原茂皓君 今、仲村副大臣の御説明のように、復帰から比べたら、それはもうベースが低かったわけですからよくなるのは当たり前でありますが、まだ残された課題はあると、こういうふうに思います。
 そこで、三次まで今計画されておるわけです、まだこれ途中でありますけれども。こういう課題を解決するためにもし次の計画を必要とするならば、もうそろそろ次の第四次というものも視野に入れないといけないんじゃないか、このように思うんですが、そのような準備はそういう心構えで取り組んでおられるんでしょうか、三次でもう完結すると、こういうふうに思われているんでしょうか。
#9
○副大臣(仲村正治君) 御指摘のように、三次振計はあと一年残っているわけでありますけれども、現在、沖縄振興開発審議会におきまして調査審議が行われているところでございます。
 この調査審議を踏まえて、沖縄県とも十分に相談しながら、平成十一年末の閣議決定に従い新たな時代に向けた沖縄振興新法、これは仮の名称でありますけれども、その制定及び新法に基づく新たな沖縄の振興計画の策定に向け取り組みを進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
#10
○月原茂皓君 そこで、橋本大臣にお尋ねいたします。
 今、仲村副大臣が今までの、第三次までの計画について残された課題、そういうことをお話しになり、また新しい振興計画にも取り組まれておると、こういう話でありますが、新しい振興計画においてはどのような点を重点的に取り上げられようと思われておるのか、大臣の個人的な見解で結構でございますが、沖縄について大変詳しい、また情熱を持っておられる大臣にお答え願いたいと思います。
#11
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今後の沖縄の振興に当たりまして産業振興あるいは雇用の問題が大変大事であること、とりわけ産業の振興によって活力のある自立型の経済を構築することが極めて大きな問題だというのは、今、仲村副大臣からも御答弁を申し上げたとおりです。
 もう沖縄におきまして観光・リゾート産業というものが既にリーディング産業としての地位は確立している。そして、情報通信産業が、コールセンターを中心に今新たに進出してきておりますものを見ておりましても、将来のリーディング産業として発展を期待される状況は生まれてきていると思います。そうすると、やはりこれらの産業というものをさらに振興させていくための施策を中心に考えることが一つでありましょう。
 このうち、観光・リゾートにつきましては、今まで沖縄観光の柱というものは夏場ということが言われ、海洋性リゾートが中心でございました。しかし、むしろ海洋性リゾートだけではなくて、歴史やあるいは文化、沖縄の特性を生かした通年型あるいは長期滞在型の観光振興というものを進める必要があるように思います。
 また、長寿県でありますから、その長寿の秘訣がどういうところにあるのか。これはいろいろな説がありますけれども、例えば食文化の違いとか、こうしたものを生かした国民の総合的な保養の場をつくり上げる。あるいは、リゾートとコンベンションの連携、あるいは貴重な自然を生かしたエコツーリズムなども期待されるところであります。
 情報通信産業につきましても、コールセンターだけではなくて、コンテンツ制作あるいはソフトウエアの関連産業なども視野に入れてその振興を図る必要があるとも考えております。そして、その場合に、情報通信産業振興地域制度を活用することとか、あるいは情報通信産業の振興のためのインキュベート施設の整備などの事業を通じて関連産業の集積を図っていきたい。
 そのほかにも、亜熱帯の特性を生かした農林水産業の振興など、沖縄の特性あるいは優位性というものを生かした産業の振興を図っていく必要があると思っておりまして、こうした視点でポスト三次振計に向けて十分の検討をしていきたいというのが今の状況でございます。
#12
○月原茂皓君 今、橋本大臣からお話がありました観光・リゾート産業関係はリーディング産業としてある程度の地位を確立した、それをさらに発展させていくというお話で、歴史とか文化、あるいは長寿県として有名ですし、聞くところによると、実現しているのかどうか知りませんが、福島県のある村は、冬場は沖縄の方に老人会で行くと。そして、向こうの方でいろいろ向こうの若者にもお世話になって雇用の役にも立っておるし、こちらの人も、非常に気候もいいし長寿県だからさらにそこで長寿の経験をするというようなことを言われておるんです。
 それで、私はリーディング産業として一応観光関係のものが確立したという、ある程度の地位を固めてきたという大臣のお考え、そのとおりだと思います。そして、それをもとに発展するいろんな素材が私はあると思うんです。
 一つ思うのは、もう一つ取り上げられている情報通信産業の件なんです。
 これは、今いろいろNTTとかもろもろのコールセンター等が置かれておるということなんですが、これはもう大臣十分御承知だと思うんですが、このコールセンタークラスと言ったらいけませんが、こういう仕事と、さらに大臣がちょっと言及されておったソフトの関係とは格段の私は差があると思うんです。
 そして、それの養成のためには、私もこの前バンガロールに行かせてもらったんですが、結局彼らに聞いてみたら、なぜそれが発展したと思うんだと、こう言ったら、ゼロの発見をうちの国はやったんだぞと、こう威張った後、非常に論理的な国民なんだ、我々はと。彼らの宣伝ですから。それから、高校以上はもう大体皆、英語を使っておるんだと。
 そして、時間的な差で、アメリカの方が頼むぞと言っていろいろなソフトを言ってきたら、向こうの夜の間にこっちの方が昼だから仕事をして送ったら、二十四時間動いておるような体制になる。そのときに、たしかドイツの方が一万二千人の技術者をよこしてくれと、こう言ったときに、食事をしたときに私のたまたま隣に座られておった外務次官の方は、半年で送るつもりだと。どのくらいかかるんだと言ったら、半年だと。ということは、たくさん学校を持っておるんだと、そしてそこで養成しておるんだというふうに言っておりました。
 だから、このコールセンター等がこういう情報通信の関係で、地理的な条件とかじゃなくて、もう空間を飛んでいくわけですから、離島というようなものを離れて非常に有利な立場にあることはわかるんですけれども、コールセンターの延長線上だというふうに考えておったのでは、そしてそれがソフト産業に結びつくと思ったら私は大間違いだと。
 それはもう大臣御承知だと思うんですが、そういうことについて、特に大臣、どういうふうな手を打とうとされておるのか、個人的なまた見解であれですが、お尋ねしたい、こう思います。
#13
○国務大臣(橋本龍太郎君) 実は、私が総理に就任後、調べまして愕然といたしました一つのことは、ここしばらくの間、沖縄県から海外への留学の件数が非常に低下していることでございました。これは、高校生クラスを含めましても、原因が何かはわかりませんが、留学の機会が非常に減っていた。
 そこで、当時の文部省の予算と外務省の協力とを組み合わせまして、沖縄県に大学以上、正確に申しますなら、大学院を目指す諸君の留学生枠を特別につくりまして、県の方にその人材の選抜はお願いをいたしまして、出ていってもらいました。
 先日、その中の一人から久しぶりにはがきをもらいましたが、彼女は、既に修士課程を終え、博士課程に進んでもう一年目を終わろうといたしております。そして、彼女たちは皆、実はほかに就職する気持ちを持っていない、自分の郷里に帰りたい、その郷里の沖縄の中で自分の仕事をしたい、そういう非常に強い志を持っております。
 おかげさまでその事業も継続しておりますようですし、このごろ、例えばロータリークラブの交換留学生制度を使いまして高校生の一年間ぐらいのホームステイによる留学というものもふえてきつつあるようでありまして、時間はかかりますけれども、人材の養成は今既に軌道に乗りつつある。そして、その一期生の諸君が来年あたりは学位を取得して帰ってきますと、私は随分新しい若い優秀な人材が沖縄県内に定着をしてくれるであろうと。そうした中には、まさにコールセンターからコンテンツ制作とかといいますと、ちょっとラインが、ただ延長じゃなくてがくんと上る部分、議員が言われましたような部分を十分カバーする人材は今既に養成の途に乗っておりますということを申し上げたいと思います。
#14
○月原茂皓君 大臣が総理時代に早くもそういう手を打たれておったことを初めて知りまして、大変評価するものであります。
 そして、今大臣も十分御認識のように、やはりこのコールセンターとは格段の差、新しいもっと高度の話ができるだけに、そしてまた、時間をかけた人材養成が必要だということで、総理大臣時代に手がけられたことをさらに強化して次の計画に盛り込まれることを強く希望するものであります。
 そこで、最後に、沖縄関係の予算を見ると、いろいろ中身はあるんですが、防衛庁予算だけで言うと、大ざっぱに千七百億ぐらいなんですね。これはいろいろな内容があります。それで、振興開発の関係を見ますと三千五百億。話によると、この二つを合わすと九割ぐらいになるんだというふうに聞きます。
 そこで、当然のことですが、新しい中央省庁改編によって、これはまた橋本大臣が総理のころに手がけられた考え方に基づいて実現しているわけですが、こういうふうな大きな九割の沖縄振興予算ということだけでなくて、防衛庁の予算も実際行ってみるとやはり振興に寄与しておるわけですね、当たり前のことですが。だから、そこらのところを総合的に、それぞれの役所の目的は違うにしても、有力な力ある大臣がつかれた機会に、また中央省庁再編という機会に、両方にいろいろ目を配って、話を聞くと、どうも今までそれぞれの役所がそれぞれの地元の要望に従ってされておるようなことでございますから、そういう場をつくって指導していただきたい、このように思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#15
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今まで、ややもするとばらばらだという御批判は浴びてまいりましたけれども、まず、公共事業を中心とする沖縄振興開発事業費につきましては、総合的な観点、同時に全体的に把握をするという観点から、相互の進度を調整しながら進めていかなければならない。そうしたことから、縦割りの各省庁計上を排しまして内閣府において一括計上を行うことといたしております。
 非公共事業を中心として、各省において計上されております沖縄関係の事業費はもちろんございます。そして、それはそれぞれが専門集団としての所管に応じてそれぞれの省庁が沖縄県内において実施することが適切と思う事業を進めていただくわけですが、そうしたもののバランスを崩さないために、近年、関係閣僚が全員参加をいたしております沖縄政策協議会のもとで総合的な政策の推進が図られるようになった。また、沖縄経済振興二十一世紀プランをつくりまして、関係省庁などの相互の連携協力を図りながら取り組んでいる。その意味では随分変わってきたと思っておりますし、その沖縄政策協議会には構成員として知事さんにも入っていただいておりますので、その辺の連絡調整にそごのないようにいたしたい、これからも気をつけてまいります。
#16
○月原茂皓君 そういう観点から、今大臣自身が新しい制度での御説明がありましたから、強力にその点を進めていただきたいと思います。
 以上をもって私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#17
○郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司でございます。
 今回の特措法の改正につきましては、これまでの第一次、第二次、第三次と続いた格差是正でありますとか自立発展の基礎、あるいは特色ある地域としての整備という流れの中で進められてきていることでありまして、特に第三次産業総体が二倍、その中でも観光・リゾート・サービスについては三倍の伸びを示しているわけでありますから、今回の改正について大筋において私どもも賛成をする立場であります。
 その中で、幾つかの質問をする前に、これまで橋本大臣は総理のときにも基地の問題について大変御努力をなされました。私は、やはり基地の整理、縮小というものがあって、清算をすべきものがあれば、それらをきちんと行うことが前提で、今後のリゾート・観光開発にも大きな影響を与えていくんではないかな、そのように考えております。
 まず最初に、交通体系のことについてお聞かせをいただきたいと思います。
 沖縄は、御存じのように鉄道がございませんということで、バスがその交通体系の中では大変重要な位置を占めているわけでありますけれども、九八年の十二月に沖縄総合事務局運輸部からの提示によりましてバス四社の統合ということが出されていると思いますが、現状はどのような進みぐあいになっていらっしゃいますでしょうか。
#18
○政府参考人(高橋朋敬君) お答えいたします。
 沖縄におきますバスの、四社ございますが、その乗り合い部門の統合の問題が今関係者の間でもって議論され、進められているというふうに承知しておるわけでございます。
 これは、先生御案内のように、輸送需要が大変減っておりまして経営が大変悪くなっているということとか、路線が大変競合しておりまして競合率が高いということ、それから、平成十五年にモノレールが開業いたしますのでその影響が見込まれるといったようなことがございまして、乗り合いバス事業の方々におかれましては、言うならば将来の生き残りをかけたというようなぐらいの意味合いを持ちまして検討を進められておられまして、四社及び地元の関係者において検討が進められてきているというふうに承知しております。
 これまでの御努力は十分私どもも承知しているところでございます。
#19
○郡司彰君 そのような経過をたどっているということでありますけれども、一応基本的な合意というものはできつつあるんだろうと思いますが、加えて実際の統合ということになりますと、この現下の経済状況でございますから、県内のいろいろな企業の営業への参加ということもあると思います。そして、一番肝心なところ、本当に踏み出せるかどうかというのは、公的な財政支援というものがあり得るのかどうかということが地元の方では一番のポイントではないかというような話をされております。
 この点について、四社統合、公的な財政支援ということに関してどういうお考えでしょうか。
#20
○政府参考人(高橋朋敬君) お答えいたします。
 四社の統合ということにつきまして新会社の設立の動きがあるわけでございますけれども、今、私どもお伺いしている限りでは、資金面や雇用面などでまだまだ解決すべき問題が多いというふうに認識しておりますけれども、今後、その具体策の検討の進展を見守りながら、また地元の自治体ともよく連携しながら、国として適切な対応を検討していきたいというふうに考えております。
#21
○郡司彰君 よくわかったようなわからないような形ですけれども、実質的に財政支援ということを地元に対して提示する、そのようなお考えは今のところございませんということですか。
#22
○政府参考人(高橋朋敬君) まだ解決すべき問題点が多々ございますので、その対策の検討の進展を見守りながら今申し上げたように地元の自治体ともよく相談しなければいけませんので、そういった動きを踏まえながら国としての対応を考えていくというような趣旨でございます。
#23
○郡司彰君 地元の方は、最後に踏み出せるかどうかというのはやっぱりそこの問題が大きいだろうと思いますので、十分検討いただきたいなと思っております。
 それから、十五年にモノレールが開通するというか営業を開始するという予定だそうでございますが、このモノレール、いわゆる軌道の関係につきましては、沖縄はこれまでそのようなものがございませんでした。したがって、類する運転の資格を持った方も現在のところいらっしゃらないというふうに思いますけれども、この運転士の確保については、どういう訓練をどこで行ったり、あるいはどういう人たちを募集といいますか、そういうことを行っていこうとしているのか。
 さらに、つけ加えて言えば、先ほどのバスの統合の問題とこの十五年の開業ということが関連があるという形の中で動いているとすれば、これまでバスの運転をされていたような方の中で今度はこの軌道の運転にというような、訓練も含めて職業の移動というものがかなえられるのかどうかについてお聞かせをいただきたい。
#24
○政府参考人(白取健治君) モノレール等、新たに鉄軌道を開業する場合には、当然国の免許、動力車操縦者の運転免許というのが必要でございます。
 先生御指摘のとおり、沖縄には現在のところ鉄道がございませんので、この場合には、これは県外になりますけれども、既存の例えばJRあるいは大手の民鉄、これは国が指定している運転手の養成所を持っておりますので、こういったところに運転手の養成ということで委託をして教育してもらうということが可能でございます。もちろん、独自にやる場合には別途、国の免許を受けるという行為が必要でありますが、指定の養成所で養成されますと試験が免除になるという制度がございます。
 沖縄のモノレールにつきましては、これから平成十五年の開業までにこういった養成の計画を立てて順次教育をしていくというふうに聞いておりますし、それができるかというふうに思っております。
 それから、バスの運転手の転用についてでございますけれども、これは、免許がバスとモノレールでは違いますのでそのままというわけにはいかないわけでありますが、その辺は、その四社の合理化あるいは統合について具体的な策が定まった後で沖縄モノレールの株式会社の判断で今後進めていくべきものだというふうに思っております。
#25
○郡司彰君 当然、経営体が違うわけでありますからそのようなことになるかと思いますが、意を用いて、できるだけそれに伴う離職者あるいは転職者が出た場合には配慮をいただきたいなというふうに思っております。
 それから、島内だけではなくて、やはり観光の関係でもいろんなところから来ていただこうということになるんだろうと思います。その際、大枠は飛行機でということになるわけでありますけれども、現在の沖縄、例えば東京からでいいますと、片道で三万六千五百円という金額になるわけであります。以前は往復で五日間ぐらいの余裕しかなくてなかなかゆっくり滞在ができないなどということもありましたが、今はそういうものはなくなっていると。あるいは、限定した商品でかなり安い運賃のものも出ているというふうに聞いております。
 今のいろいろな運賃のものを見させていただきますと、例えばロサンゼルスなんかも三万円から、あるいは三万二、三千円の値段から往復でもって購入ができるような会社が相当出てきている。さらに、韓国その他に修学旅行でどうも沖縄からシフトをしているという話も若干聞きますけれども、韓国に往復で行った場合も二万八千円から大体五万円ぐらいの間で、三万円台ぐらいで行けるような料金にもなっている。香港の場合でも三万八千円から四万円台で、あるいは台湾についてもかなり安い料金で東京から行けるような料金設定で各社が運営をしている。
 この関係からいきますと、どうも今回の振興策、いろんな意味で免税ということのポイントをつけたんだけれども、航空運賃の問題でどうも足が遠のいてしまうということがやはり多くなってくるのかなと。
 このことについては、それぞれの県の経済の活動の問題でございますから、行政として一概にどうのこうのということは言えないと思いますけれども、このような現状でこの振興策の実効性が上がるということになるんでしょうか、その辺のお考えを大臣の方から、ありましたらお聞かせいただきたいと思います。
#26
○国務大臣(橋本龍太郎君) 沖縄県の問題を考えますときに、どうしてもさまざまなところで顔を出してまいりますのは運賃、しかもこれは航空だけではございませんで、物資の輸送等を考えました場合に内航海運の船賃の問題も実はございます。そして、本土から離れたいわば離島に位置する沖縄の観光というものを考えました場合、航空運賃というのは非常に重要な要素ですし、振興のためにも安価であることが望ましいということは御指摘のとおりです。
 そして、政府は二度にわたり航空燃料税の軽減措置を講じるなどの引き下げの努力もしてまいりました。今回、特定免税店制度につきまして改正のお願いをしておりますのも、もう一つそれに魅力を足したいということで考えているものでありますけれども、平成十二年二月の航空法の改正によりまして、各路線の運賃につきましては航空会社の経営判断によって決定できることになっているわけであります。
 政府としてできることにはもちろん限界がございますけれども、我々は、内航海運を含めまして、物と人と両方の輸送コストの低減をどこまで図れるかが今後のやはりかぎの大きな部分を占めている、そのような認識を持っておりますので、よろしくお願いをいたします。
#27
○郡司彰君 どうも統計的には三月、八月がおいでになる方が多いというようなことでございますけれども、やはり通年でみんなが行こうという気になるような形での運賃に各社とも努力をいただきたいというような感じがしております。
 それから次に、観光で伺う際に、ポスター等もほとんどがそうでありますけれども、海辺の風景写真というものが多くございまして、沖縄で言うところのビーチが、私ども沖縄の観光ということになりますと、非常に得がたい自然だなというような感じをしております。
 私も、沖縄の本島でありますけれども、ほとんどの市町村を全部足で歩いてまいりまして、いろんなところに伺っておりますが、その中で、リゾート開発が始まって、特に雨が降りますと赤土が流出をする、その流出の仕方も短期間に本当にあっという間に海岸に流れ出る、そしてその海岸がイメージと違ったような色でもって彩られ、行く行くはそれが沈殿をするという形の中で、どうも沖縄のイメージにそぐわないようなものが続いてきたような感じがします。
 これは、一概に言えませんけれども、リゾート開発によって急激にそういうものが引き起こされたというような声が現地の方からよく聞かれるわけでありますけれども、今後、さらに今後の振興策によって伺う方がふえる、部屋数が少ないということになれば、またその立地ということにもなってくるわけでありまして、この辺の開発に伴う自然の環境破壊、特に赤土の流出問題についてどのような対策、お考えをお持ちでしょうか。
#28
○国務大臣(橋本龍太郎君) 沖縄の赤土の流出、これは、一つは沖縄特有の土壌といった自然の要件もございます。あるいは営農活動もあります。それに加えて、公共事業でありますとかリゾートなどの開発行為がふえたこと、こうしたものによってもたらされているものであることも否定できません。これは、サンゴなどの自然環境だけではなくて、観光あるいは漁業、県民の経済にも影響を与えているということは十分我々も存じております。
 そのために国としては、従来から公共事業の実施に当たりまして、赤土の流出防止のために工事マニュアルの作成あるいは沈砂池を設置する、農地における耕土流出防止型の水質保全対策事業を実施するなど、現場の実情に応じた対策に取り組んでまいりました。
 また、基礎的な取り組みとしても、その赤土流出防止状況の正確な把握や流出防止対策事業の立案などのための所要の調査実施、あるいは赤土問題についてのパンフレットの作成配付などによる啓発広報活動並びに関係行政機関の連絡調整体制の整備など、その対策には苦労をいたしております。
 そして、一定規模以上の事業行為を行うものにつきましては、県とされても、赤土などの流出防止策の内容を沖縄県知事に届け出を行うことを義務づける県赤土等流出防止条例を平成六年に制定されまして、これに取り組んでこられました。
 いずれにいたしましても、今後の沖縄の振興開発を考えていく上で、自然環境の保全との調和というのは重要な課題でありますし、関係者がそれぞれの立場で努力していかなければならない問題でありまして、今後ともにこの赤土対策についても関係者間の連絡、連携協力というものを一層充実していきたい、そのように考えております。
#29
○郡司彰君 今、大臣のお言葉の中で、環境との保全、調和というようなことがございました。これまで、ややもすると政府の類する文書には環境との調和ということを多く使われておりまして、私どもは、環境の調和ではなくて保全ということを主に置いた形でやっていただきたいということを思っておりました。
 公共事業も含めてそうでありますけれども、必要な形のもの、工事を行うということはわかるわけでありますが、その際、できますれば、コンクリートのものも必要かもしれませんが、できるところについては多自然工法などの形をとって、環境との調和よりは保全という目的を持った工事の仕方についても御検討いただきたいなというふうに思っております。
 それからさらに、前提として申し上げました基地の整理、縮小ということを念頭に置いているわけでございますけれども、沖縄の駐留軍の労働者に対する対策というものもこれからまた本腰を入れてやっていただきたいなという思いがございます。
 昭和三十三年にできました駐留軍離職者等臨時措置法というものがございますけれども、これまでの経過を見ると、米軍による大量解雇、そういうようなときに極めて無力であったんではないかと。この法律がいわば休眠状態だというふうに地元の方では表現をしているようなところもあるわけであります。
 その後、いわゆる島田懇というような中では、基地従業員の雇用の不安解消、不安をどうするということじゃなくて、解消というような文字を使って措置を講ずる必要があるというような形をとってきているわけでありますけれども、この臨時措置法が休眠状態にある、これをきちんとして生かしていこう、さらには、これからの転職、離職に対してどのような対策をとろうとしているかをお聞かせいただきたいと思います。
#30
○政府参考人(石井道夫君) 沖縄県におきます米軍施設・区域の整理、統合、縮小を進めていく中で、当該整理、統合、縮小の対象となる施設に勤務する在日米軍従業員の雇用の安定確保が求められているということは十分認識をしております。
 そこで、防衛施設庁としましては、SACO最終報告の実施により雇用に影響を受けると思われる従業員については、できる限り移設先または既存施設への配置転換の措置により対応したいというふうに考えております。このために、配置転換が容易に行われますように、平成十二年度から五カ年計画で新たな知識、技能を習得させるための技能教育訓練を実施しております。
 防衛施設庁としましては、従来から在日米軍従業員の雇用の安定に努めてきたところでありまして、従業員に不安を与えることのないよう、今後とも米側と緊密に連絡、協力しつつ、沖縄県等とも連携を図り、雇用の安定確保に努めてまいる所存でございます。
#31
○郡司彰君 休眠状態から起き出してほしい、そしてきちんとした形をとるべきだという声が強いわけでありますから、積極的に活用方をお願いしたいと思っております。
 例えば、基地の中の子弟の方とか家族の方を含めて基地内の調達需要というものがあるわけでありますけれども、これについても、できますればローカルコンテンツ、いわゆる域内の供給の割合、こういうものを高めるようなこともあわせてお願いしていきたいなということも申し上げたいと思っております。
 それからさらに、働く人の今の労働条件についてちょっとお聞きをしたいと思いますけれども、いわゆる地位協定の十二条の五のところでは、労働に関するものについては国内のものを適用するんだと、そういうような決まりになっているかと思うんですね。
 その中で幾つか実際には履行されていない、不履行のものがあるということもきょうお聞きしておりますが、端的な例として、例えばそこに働く人たちの休日、祝日の扱いというものが、これは日本の祝祭日、休日ということではなくて、現在のところアメリカのそれに合わせているというような話になっているわけであります。
 この辺について、この十二条の五に絡めて、現在どのようなお考えあるいは是正の措置というものが検討されているんでしょうか。
#32
○政府参考人(石井道夫君) 在日米軍従業員の祝日につきましては、在日米軍が米国の祝祭日を休日として活動しておりまして、米軍人あるいは軍属も含めまして、そういう人たちと従業員の休日を別々なものとした場合に米軍の業務運営上支障を来すという、そういう事情もあるために、日米間で取り決めた基本労務契約等により、米国の祝日、これは年十日でございますけれども、それに年末年始の五日を加えた年十五日と、そういうふうに規定しているものでございます。
 祝日の見直しあるいは追加については、米軍の業務運営上の影響を踏まえた上で検討してまいりたい、そういうふうに考えております。
#33
○郡司彰君 現状についてはほぼこちらも把握をしているわけでありますけれども、いかにも今の答弁ですと、決められたことが守られていないことに対して知恵も努力も足りないというような感じがいたします。
 当然、そこの役割から、あるいはそこにいらっしゃる方の任務を考えますと、米国の休日に合わせるということが合理性としてはあるんでしょうけれども、しかし、地位協定で守られるべき内容でございますから、さらに知恵を出すことによって改善は可能だろうと思うんですね。
 この辺について、もう少し明確にお答えをいただけませんでしょうか。
#34
○政府参考人(石井道夫君) 地位協定第十二条五項の関係部分をちょっと読ませていただきますと、「賃金及び諸手当に関する条件その他の雇用及び労働の条件、労働者の保護のための条件並びに労働関係に関する労働者の権利は、日本国の法令で定めるところによらなければならない。」、こういうふうになっておりまして、もちろん基本となります労働基準法の規定、これには休日の規定はありますけれども、週一日は休日を設けなければいけないと、こういった規定はもちろん遵守しているわけでございます。
 祝日についてはまた別途の考え方によって決めていくものだというふうに理解しておりまして、日本のいろんな会社でも、日本の国民の祝日が必ずしも休日でないところもある、そういうような実態もあるというふうに承知をしております。
 いずれにしましても、当庁といたしましては、先ほど申し上げましたように、米軍の業務運営上の支障ということもありますので、そういったことも勘案しながら検討してまいりたいというふうに思っております。
#35
○郡司彰君 時間が余りありませんので、最後の質問に移らせていただきたいと思います。
 沖縄は、先ほどから出ておりますように、日本の中でも特異な気候条件にある。そして、その気候条件のもとでの環境がまさに観光・リゾートに対する財産ということにもなっているわけであります。
 そういう形の中で、既に全国の幾つかの県あるいは都市で行われておりますけれども、エコタウンとかそういうことの中でゼロエミッションということが、例えば車の関係でいいますと、カリフォルニアで実施をしようということなどの模索があったりして、今そういう形が地域的に見ても沖縄の場合が一番ふさわしいところになるんではないかなというような感じがしております。
 このゼロエミッション、いわゆるISOの14000シリーズというような形のものが沖縄県内の企業の中でどの程度取得をされていらっしゃるんでしょうか、おわかりになりましたらば。
#36
○政府参考人(安達俊雄君) ちょっと把握いたしておりませんが、あるとしても極めて少ないものと推察いたします。
#37
○郡司彰君 多分少ないだろうと思います。これまでの沖縄の歩みを含めまして、なかなか14000シリーズを取得しているところは少ないだろうと思います。
 だとすれば、そのようなものは、やはり行政の中でもう少し指導をいただくなり、あるいは、今すぐにということにはなりませんけれども、例えばEU諸国が、取引をする場合に相手方がそうでなければいけないというような形をとっているかと思いますけれども、沖縄についてもそのような長期的な見通しを立てていただきたいなと思っております。
 さらに、車のCO2、排ガスの関係につきましては、これはあるいは年月を区切って沖縄で、日本の中で先行的にそういう地域につくっていこうというようなことは可能ではないかと思いますし、そのような発信というものが沖縄に対する新たなプラスイメージということにもつながってくるかと思います。
 大臣の方で、そうしたこのゼロエミッションという考え方につきましてお考えをいただければと思っております。
#38
○国務大臣(橋本龍太郎君) 我々の同僚の国会議員の中にも、御自分のオフィスその他、ISOの基準を取られた方がありまして、これを見習おうと思いながら私はできずにおります。
 しかし、そうしたことを考えましたときに、確かに、沖縄の美しい自然を守りながらその特性や優位性を生かしつつ環境と産業を両立させるためには、環境共生型とでも言うような地域を形成することを考えなければなりません。特に島嶼性を考えましたときに、物質循環を体系的に把握すること、そして持続可能な自立型の資源循環型経済社会、これを実現することは将来を考えても極めて重要なことだと思います。
 県は、平成十一年度にゼロエミッション・アイランド沖縄構想推進調査というものを行っておられまして、その成果は昨年夏に取りまとめました沖縄経済振興二十一世紀プランの最終報告にも取り込ませていただきました。関係省庁の方から申しますなら、既に宮古地域のゼロエミッション推進構想の策定、あるいは処理困難物の適正処理の推進などに取り組んでおるところでございますし、内閣府としても、平成十三年度に八重山地区において、廃棄物処理の観点からゼロエミッション・アイランド沖縄構想を実践していくためにモデル事業の実施を検討いたしております。
 既にこのようにこの構想につきまして取り組みを始めておるところでありまして、引き続き、県や市町村と相互に連絡をとりながら、環境省を中心とした関係省庁の連携協力のもとに積極的に取り組んでいきたいと考えております。
#39
○風間昶君 公明党の風間です。
 まず一点は、四十七年の復帰時にとられました例の観光戻し税制度、これが今度は特定免税店制度になるということでありますけれども、観光戻し税承認の小売店がこれまでやってきて、今度は特定免税店がまた新たにできるということでありますから、この戻し税承認小売店と特定免税店で競合することが考えられます。この部分について、そこの調整をどう図るのかということが大事な問題になってくると思います。
 八品目によるすみ分けが行われていますけれども、今回のこの法改正で観光戻し税の承認小売店側の方に不満が残っていないのかどうかも含めて、調整はどう図られているのかを教えていただきたいと思います。
#40
○国務大臣(橋本龍太郎君) 委員の御指摘は、全くそうした問題を生じなかったとは申し上げられません。そして、今回、観光戻し税店の経営への影響というものは随分議論の中でも出てまいりました。しかし、同時に、その改正後の沖縄型特定免税店の品ぞろえあるいは価格設定の状況等によりまして一概には申し上げられない。
 いずれにしても、沖縄型の特定免税店は空港内に一社のみを認めるわけでありまして、今回の改正によりまして観光戻し税店の経営に大きな影響を与えることはないものと、これが皆で議論をした結果の判断でございます。
#41
○風間昶君 そうしますと、危惧していることが起こり得るというふうに考えておく必要があるというふうにも受け取れますけれども、いかがですか。
#42
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私が今申し上げたように、結論として大きな影響を与えるとは考えておりませんけれども、そうした御懸念をお持ちの方々がありましたことは事実であります。
#43
○風間昶君 わかりました。
 それから、特定免税店の方の問題でありますけれども、二店舗が連絡通路の端にありますけれども、要するに、二カ所設置されているわけです、JAL側とANA側と。搭乗者は、出発直前までセキュリティーゲートを通る外側のお土産店で買い物をほとんどして、ゲートを入った後は、出発時間ぎりぎりに大体入りますから、私もそうですけれども、そうすると、今度飛行機の出発時間を気にしながら特定免税店の前を素通りしてしまうということもあって、特別に興味あるいは欲しいものがなければこの特定免税店で買い物をするということがなかなか困難であるというふうに予測されるわけであります。だからこそ売り上げがそう伸びていないということもあるのだというふうに思われるわけであります。
 その特定免税店の活性化のためにこのセキュリティーゲートをくぐる前につくるというのは、いろんな問題があると思います。犯罪に絡んでくる問題もあるでしょうけれども、しかし、この特定免税店をつくった理由が沖縄の観光振興に役に立つという、そういう大義名分もあるわけだから、そこの工夫ができるのかできないのかを含めて検討していただきたいと思います。
 まずは、問題点を挙げて、やってみることが総合的に判断できるかどうかということについてお伺いしたいと思います。
#44
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、今議員が御指摘になりました二カ所にしかこの店舗は設定をいたしておりません。これは、一つは商品の目的外販売などの横流れを確実に防止するためにこの地域を指定したという理由もございますし、現在のシステムのもとでは、手荷物検査実施場所から外の空港内旅客ターミナル施設にまでこの範囲を広げるということには問題があるということを私どもは聞かされております。
 確かに、横流れ防止ということを確実に考えようとすれば、こうした範囲に限定するということはある程度やむを得ないものと、私はそのように理解をしておりました。
#45
○風間昶君 特定免税店を活性化していくという観点も私はもう一方では大事だというふうに思いますから、構造上の問題もあるし、セキュリティーの問題もあるということでしょうけれども、いかにして観光振興に役に立てるかというところがやっぱり一番のみそだと思うんですよね。
 ですから、今後もこれから、問題点があるということを大臣はお聞きになっているわけですから、その問題点の解決に向けて努力していく、その姿勢が欲しいと私は思うんですけれども、どうですか。
#46
○国務大臣(橋本龍太郎君) 努力していく姿勢は、これはいつまでも持ちたいと思います。
 問題は、しかし、このせっかくの新たな店舗がどれだけのお客様に魅力を持ってもらえるような商品構成をするかという部分が何といっても大きな問題点ではなかろうかと思います。そういった意味で、より経営に当たる方々が観光客のニーズというものを把握された上でよりよい商品構成をしていただくこと、これが肝心ではないだろうか。そのために協力のできることは我々ももちろんいたしますけれども、御指導のほどをよろしくお願い申し上げたいと存じます。
#47
○風間昶君 くどいようで申しわけありません。
 要は、ですから、特定免税店の売り上げの一部は沖縄の観光振興に役立てようということが本来の目的でありました。売り上げの今のデータでは、当初目標の二割ぐらいというふうに聞いています。四百何十万かのやつが七十何万ですか、そのぐらいですかね、一日当たりで。そういうことからすると、観光振興に役立てていこうということの当初方針からすると、伸び悩みも伸び悩みでして、かなりシビアな状況なので、それを当初の方針どおりやっていくための手当てを、今大臣はお店側の、事業者側の努力ということも一つお挙げになりました。そのいろんな努力を踏まえて、来れば支援していきますよという話もありました。もうちょっとインセンティブを与えるような形のものはないでしょうか。
#48
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、おっしゃることも理解はできます。ただ、この沖縄型の特定免税店というものを発想いたしましたときにも、随分さまざまな角度からこういう制度に対しての抵抗がありましたことを議員も御記憶だと存じます。その中でスタートをさせてみまして、今御指摘のように、当初の目標に対して本当に二割そこそこ、それでは大赤字でありまして、沖縄観光のために資する財源を捻出するなどというところに到底及びません。そして、今回、その八品目の問題とあわせまして、こうした保税のシステムというものを使うことによって新たなインセンティブを付しております。
 私どもとしては、こうした中からよりよいものが生まれてくることを心から期待いたしております。また、よいアイデアがありましたらお教えをいただき、少しでも沖縄県全体の観光行政にプラスになるように、そうした努力はしてまいりたいとも考えております。
#49
○風間昶君 それじゃ、ちょっと観点を変えて、平成十年の三月に沖縄振興開発特別措置法を改正されて、観光施設やレクリエーション施設にいろんな税法上の優遇措置を講ずることによって、そういうような観光振興地域制度が創設されて、実際に沖縄サミットの会場になった名護市などにも地域指定がされた。八つの地域指定がされて、それはそれで結構なんだけれども、しょせん点でありますから、その八地域を線あるいは面を含めて整備をしていくというか、そういうことが大きな僕は見方ではないかというふうに思うんです。
 つまり、点在する八地域をどう線あるいは面まで含めて、総合体系的な観光振興ゾーンというとおかしいんですけれども、日本からすれば沖縄はしょせん沖縄、このぐらいの広さですから、そのぐらいのことは考えていいんじゃないかというふうに思うんです。観光地としての総合性を高めるということで、これからのポスト三次振計に向けての一つの大きな議題にもなると思いますけれども、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
#50
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、観光振興地域、追加して九カ所を指定いたしたわけですが、この九カ所、今議員が言われたような意味でいきますならば、確かに点を結ぶものということになることは間違いがありません。
 それを組み合わせられないかというお話をいただきましたが、これはもう完全に私の個人の体験、私見に基づくものでありますけれども、御質問を伺いながら、伊勢にありますヤマハのつくりました合歓の郷という施設のことを実は今瞬間思い出しました。
 これは、まさにある程度日本人の平均からいきますなら長期滞在型の施設であり、しかも、世代間同居の御家族がそのままに家族全員で行ってそれぞれに楽しめるという、非常にゆとりのある施設でもあります。
 私自身も家族を連れてそこに行ったことがございますけれども、そこをベースにして、例えば真珠を見に行く、あるいはお伊勢さんに行く。そして、その中で遊ぶ施設もある、学ぶ施設もある。ああした一つ足場になるものがあった場合に観光というのが大きく変わるということは、私自身がこの地域を見ておりまして感じてまいったことでございます。
 この例示は、実はほかのところでも私は使ったことがございましたけれども、合歓の郷ほど大きく夢を持って施設づくりをし、しかも、そこの中にお客さんを閉じ込めて出さないことではなく、そこを拠点にして移動する、点を組み合わせるという発想を持つ例示として挙げられるようなものを実は私はほかに思いつきませんでした。
 今この観光振興地域九カ所というものを結ぶとすれば、そうした季節を問わない長期滞在型のある程度以上の規模を持った施設が存在し、それをベースに組み合わせるという組み合わせの方法が現実問題として考慮の対象になるのかなと、議員の御指摘を生かして考えると、そのようなことを今脳裏に浮かべております。
#51
○風間昶君 沖縄本島と離島の関係をちょっと伺いたいのでありますけれども、沖縄の振興開発予算がある意味では本土と、本土という言い方が悪いのかどうかわかりませんが、北海道開発庁と同じく旧沖縄開発庁があって、本土と沖縄との格差是正で動いてきたのも事実だと思います。ですから、今度は沖縄県の中で、沖縄本島に集中的に予算が落とされますと、その周辺の離島というか、ほかの本島以外の島はまた本島との間の格差が広がると、こういう構図になっているわけでありまして、本土と沖縄の格差はだんだん少なくなってきたけれども、今度は沖縄本島と離島の格差が逆に広がっていくという悩ましい問題も出てくることも考えられるわけであります。
 本来、第三次の振興開発計画が二〇〇一年度で終了しましたら、今度はその沖縄振興開発措置法にかわる新法をつくるべきだというふうに思うわけでありますけれども、従来型の振興開発計画、一次、二次、三次とやってきて、こういった沖縄県内の格差をどうこれから縮めていくのかというのが大きな僕は問題だと思うんです。
 ですから、まず一点、大臣にお伺いしたいのは、この振興開発、今まで一次、二次、三次やってきた全体を俯瞰してとらえれば、どういう評価をされているのか。
 その評価の上に立って、出てきた問題、課題点が今度のこれからの、新しい第四次になるのかあるいは新法になるのかわかりませんけれども、沖縄振興開発をつくっていく上でのマスタープランの原案、基本方針になっていくだろうというふうに思いますけれども、その基本法の必要性について。
 一点は、三次までの評価、もう一点は、そこから出てくる課題点を全体に拾い上げての新しい振興法の必要性についての大臣のお考えを伺って、質問を終わりたいと思います。
#52
○国務大臣(橋本龍太郎君) これも、本当にまだポスト三次振計というものへの構想が決まっている段階ではありませんので、ある程度私見でお許しをいただきたいと存じますが、私ども今まで沖縄のさまざまな問題に及ばずながらお手伝いをさせていただいて感じますことは、やはり島嶼性というものの持つハンディキャップ、それが人の輸送でも物の輸送でもどうしても割高になるという問題点でございます。
 そして、その部分については、例えば内航海運の船腹規制等がございましたときにも、私の在任中にも沖縄県について別途のルールを内航海運の諸君につくっていただき、大変喜んでいただくというようなこともしてまいりましたけれども、この輸送コストというものだけはどうやっても一定のハンディは残ってしまいます。そうすると、それを打ち消せるだけの魅力を沖縄県内に持っていただかなければなりませんし、殊に議員が御指摘になりましたような宮古島、八重山まで広げて考えましたときに、県内の格差を生む可能性というものも否定できません。
 そして、ある意味では、IT時代と言われるもので情報格差は減少し、解消されていくであろうと存じますけれども、輸送コストの問題は消えないわけであります。そうした配慮が今までに第一次から今日までの三回の振計の中になかったかというなら、それはそうではありません。
 しかし、ある意味では、先島地方に対して多少のおくれを生じるもとになりましたのは石垣空港の滑走路延長問題が招いた混乱でございました。そして、それに加えて、その計画される場所が二転三転するたびに実は問題はより厄介になっていったわけであります。
 ちょうどまだ復帰前、国立公園法の改正に伴って海中公園の設置が認められましたときに、復帰と同時に海中公園の候補地を調べておいてすぐ指定をしたい、そんな思いで厚生省の政務次官として現地を見せていただき、海中公園の適地を探した時代もありましたが、そのころにも実はこの輸送コストというものは非常に大きく響いてまいりました。
 それと同時に、人の集積による廃棄物の処理というものが、島が小さくなればなるほど実は深刻な問題を呼ぶという意味で、こうした対応というものにも迫られたこともございます。
 議員が御指摘になりました点は、まさにそうした配慮をポスト三次振計で考えるときには目配りせよという仰せだと思いますし、その御注意は私は非常にありがたくちょうだいをし、御協力もいただきたい、この場をかりてお願い申し上げて、答弁といたします。
#53
○風間昶君 終わります。
#54
○小泉親司君 今回の沖縄振興開発特別措置法の改正案については賛成でありますので、沖縄振興開発に関連いたします幾つかの問題について質問をさせていただきたいと思います。
 初めに、今議論になりましたポスト三次計の問題について主に、私もこの問題については当委員会で何回か質問をさせていただいておりますけれども、橋本大臣にきょうは考え方を少しお尋ねさせていただきたい。
 今月の二十一日に、沖縄県は「新たな沖縄振興に向けた基本的な考え方」というものを発表されておられます。ここでは、沖縄振興特別措置法における特別措置を継承しながら沖縄振興新法の制定で対処するということを明らかにしておられます。
 大臣は、振興開発についてはこれまでの措置を承継していくと言っておられまするけれども、沖縄県の中では、沖縄への償いの心ということを立法精神とする振興法がなくなるということに対して、ひょっとすると沖縄振興への国の責任が不明確になるんじゃないかという非常に懸念の声が出されております。
 「考え方」の中にも、施策推進のための特別措置等が明記されて、必要な特別措置を継承するということが明記されておりますけれども、まず初めにお聞きしたいのは、この沖縄県の考え方を含めて国の責任ということを不明確にしてはならないと思いますが、大臣のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
#55
○国務大臣(橋本龍太郎君) 沖縄県が今回まとめられた「新たな沖縄振興に向けた基本的な考え方」につきましては、まだ正確に私は伺っているわけではありませんけれども、二十一世紀初頭における沖縄県の将来というものを見据えられている。その上で、その振興策について県として基本的な方向性を示されたもの、そしてその内容というものが沖縄振興新法、これは仮の名前ですけれども、あるいは新たな沖縄振興計画の策定に資するものになることを願っておつくりになったと承知をしております。
 こうした「基本的な考え方」では、三月二十六日に沖縄県の振興開発審議会に諮問され、この審議会での調査審議を経て行われる答申を踏まえて今後の沖縄振興策についての考え方として国に提案をされるというふうに聞いております。
 私は、今、政府の立場として、現在、沖縄振興開発審議会において調査審議をしていただいているところですが、この調査審議を踏まえて、各種の支援策、措置を含めたポスト三次振計における沖縄振興のあり方というものにつきまして、県と十分御相談をさせていただきながら鋭意検討を進めていきたい、そのように思っております。
#56
○小泉親司君 まだ先の話なのかどうなのかよくわかりませんが、国としてどういうものを承継していきたいのかということについてはどのような議論がされておられるのかということについて、もしあれでしたらお答えいただきたいと思います。
#57
○国務大臣(橋本龍太郎君) やはり第二次世界大戦後、長い間占領下にあり、その間に本土各都道府県は独立を回復し、それなりに社会資本の整備等も進んできた。その間における整備のおくれを取り戻すというその基本的な考え方、物の面におきまして、復帰後、例えば国民健康保険で問題が起こりましたり、あるいは厚生年金の加入期間問題で随分御苦労いただきましたり、いろんな問題がございました。
 いわば、そうしたものをソフトとしてとらえた場合に、そうしたソフトの問題で今日もなお残っているものがあるのかどうか、大半の問題はそうしたものは処理してきたと思いますけれども、そうした両面の中で、敗戦、占領、復帰のおくれ、それが各種の格差を生んでしまったようなものを本土各都道府県並みに持っていくという、そうした精神というものはやはり私は貫かれるものだと思います。
 その上で、新たにどのような発展を遂げていっていただくのか、そのために必要なことは何か、こうした考え方というのは、当然のことながら論議の中に出てくるテーマであろうと私は思います。
#58
○小泉親司君 沖縄の振興開発にとって、米軍基地の跡地利用というのは極めて重要になっているんじゃないかと思います。
 それで、「基本的な考え方」の中でも「基地の整理縮小」ということが明記されておりますし、三次振計の大綱の中には、基地の全面返還を希求する沖縄の県民の意向に配慮してという文言があったんですが、今度は「基地跡地及びその周辺地域の整備等については、国民的課題として取り組まれる必要がある。」ということを明記されておられます。それで、やはり新たな振興開発の方向として、同じく「考え方」では、「駐留軍用地跡地利用の促進のための支援措置等を新たに盛り込む必要がある。」というふうに言っているわけですね。
 この問題というのは、先ほど大臣が言われたような、これからの沖縄の発展にとって非常に重要な問題になるんじゃないかというふうに思います。
 その点で、今の仕組みというのは、跡地利用は現行では、振興法とは別建てで、返還に関する特別措置法という形になって手当てを進めておられると。新法になりますと、この立場がきちんとやはり継承されていかないと、これから沖縄振興にとっても大変大事な課題だと思いますが、この米軍基地の跡地利用という問題については、新法において、いわゆる大臣がよく言葉に言われる承継されるというものの中には入るというふうに考えてよろしいんですか。
#59
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、跡地対策につきましては、平成十一年末の閣議決定に基づく跡地利用の促進及び円滑化などの確実な実施を図るためということで、昨年の五月三十一日に跡地対策準備協議会をスタートさせて取り組み分野の明確化を図ってまいりました。
 また、昨年八月二十四日の準備協議会におきまして、普天間飛行場の跡地利用の促進と円滑化などにつきまして、取り組み分野ごとの課題についての中間的な整理を取りまとめる、同時に、さらに取り組み分野ごとの検討を進めることとして、この春以降、できるだけ早い機会に一定の取りまとめができるように取り組むということを確認しております。
 私は、その場合にこれを新法の中に取り込むのがいいのか、あるいは別の法体系が望ましいのか、この辺につきましてはまだお答えをする段階にはない、むしろ法体系の問題として法制局等の審査も受けるわけでありますので、この点について、どういう形態にするということまでここで御答弁を申し上げることは控えさせていただきたいと思います。
 ただ、既にこの跡地利用のための準備協議会が開かれている、こうした実績をもって御信頼をいただきたい、そのように思います。
#60
○小泉親司君 跡地利用の協議会の中でいろいろ御議論されておる中身だというふうにも思いますが、例えば沖縄県の要望というのは、SACO最終報告、この点についてはこの前も私は申し上げましたが、このSACO最終報告を私たちは県の中での基地のたらい回しだということで反対していますけれども、このSACOの実施という上でもこの跡地利用問題というのはもう避けられないと。
 今度の問題は、例えば恩納基地が返還になりましたけれども、ここでのPCBの問題が発覚をして、このPCBの原状回復をしないことには跡地利用がうまく進まないと。さらには、大規模な基地、普天間の場合は、もうこれは皆さんよく御存じのように、市の真ん中に基地がありますから、それが返還されることによって都市計画が抜本的に変わらざるを得ないと。そうすると、現行法ではもう対処できないという措置が多々やはり出てくるというふうにも思うんですね。さらに、この前も市長さんにもお聞きすると、いろんな事業計画の問題、文化財の問題、さまざまあります、そういう財政的措置もとらなくちゃいけないと。
 ですから、単なる計画の問題ばかりじゃなくて、さらに環境汚染の対策という問題ばかりじゃなくて、国自身が行財政の抜本的対策をとらないとこの問題というのは片づかない問題だということの声が沖縄県の中で上がっているというふうに思います。
 その点で、そういう措置は、新法で対処するのか、それとも現行法を強化するのかと、いろんな方法があるというのを大臣にお聞きしましたけれども、何はともあれ、現行の制度の仕組みよりも抜本的な対策をとらなくちゃいけない、国の公的支援もその点では強化しなくちゃいけないというふうにはお考えになっておるのかどうなのか、そのことだけお聞きをします。
#61
○国務大臣(橋本龍太郎君) 最初から反対であると宣言された上で、その反対の中で仕事の中身を聞かれるというのも相当むちゃな話だと思いますけれども、反対は反対なんでしょう。だとすれば、反対でとまっちゃって、これ以上御協力いただけないんじゃ困るんです。ですから、反対は反対で結構ですが、協力はしてください。そして、危険が一日も早くなくなるような努力を我々もできる限り払いますので、そのための御協力はいただきたいと思います。
 そして、実際上、普天間基地の返還というものが俎上に上りましてから関係者の中でも本当に真剣な御論議が出てくるようになりました。地権者の方々の中にもさまざまな声がございます。こうした声を伺いながら我々はこれからの作業をしていくわけですが、その上で、先ほど申し上げましたように、一本の法体系が望ましいのか、あるいは法体系として別なものが望ましいのか、こうした点については議論をまだ続けておりますさなかですので、今見解を申し述べることは控えたいということを申し上げました。
 我々はできるだけのことをするつもりです。どうぞ、これがうまく実りますような御協力をここでお願い申し上げます。
#62
○小泉親司君 私が申し上げたのは、SACOの報告について申し上げましたので、跡地利用については沖縄県のさまざまな要望について実現させていただきたい。
 ですから、県も言っているように、これからの整理、縮小に向けてどんどん基地が返還されるというふうに思いますので、全面返還に向けて私たちも努力したいと思いますが、そういう問題での跡地利用という点は大変大事な課題ですから、その点については私たちも、今大臣が言われたような立場で、もっと県の要求が実現するように要望させていただきたいというふうに思います。
 それで、次の問題は、その沖縄振興新法に向けて、県の方でいろいろとお聞きをしますと、諸団体の意見をいろいろと聴取されておる。例えばJAの沖縄中央会からの意見書というのが、ことし一月三十日、三十一日に県が行いました意見交換会の中でも要望を出されておりまするけれども、この中では、JAの沖縄中央会を初め産業界が、サトウキビの生産合理化事業やパイナップルの生産合理化事業などのいわゆる沖縄振興開発特別措置法で高率補助対象に位置づけられてきた事業について、国による支援を継続する必要があるというふうな要望を出されておるんですが、この点については当然これからの検討の対象になるというふうに思いますが、大臣、いかがでございますか。
#63
○国務大臣(橋本龍太郎君) 三次にわたる沖縄振興開発計画が動いております間に、沖縄の特性を生かした特色のある亜熱帯性農業の振興を図る、こうした目標もあり、農業生産基盤の整備あるいはサトウキビなどの生産性・品質向上対策、特殊病害虫の根絶対策などの政策が講じられてまいりました。
 そして、今、その亜熱帯性気候というものを生かして、冬や春の時季野菜でありますとか花卉でありますとか熱帯果樹でありますとか、あるいは草地畜産など、特色のある産地が形成されつつあります。同時に、しかし台風の常襲あるいは干ばつ、離島、さまざまな厳しい条件もあります。生産基盤の整備、それだけではなくて、先ほど来ちょっと触れましたように流通体制、この流通体制の中には運賃コストも当然入ってくるわけですが、こうした問題は引き続き解決すべき問題だということで私どもとしても受けとめています。
 沖縄県の優位性を生かした生産性の高い農業生産振興を図るためにも、それこそウルグアイ・ラウンドに引っかかったりすることは困りますけれども、継承すべきものは継承してまいりたい、そして、必要な施策については関係省庁との連携もとりながら鋭意検討をさせていただきたいと思っています。
#64
○小泉親司君 輸送コストの低減対策ですとか赤土の流出防止対策とか畜産環境対策など、JAの意見書の中では求められているので、その点での公的な費用負担の対策という点についても要望しておきたいと思います。
 時間がないので、最後に、沖縄の振興開発にとって基地問題というのは大変重要な課題だということはこの委員会の審議でも出されていることでありますが、私は、沖縄県が要望している日米地位協定の見直し問題について大臣に少し考え方をお聞きしたいと思います。
 沖縄県は、米軍基地の整理、縮小と日米地位協定の見直しは県政の重要課題だというふうに位置づけておられる。ところが、政府は地位協定の運用改善という方針で臨むことを明らかにしています。
 この前の委員会が開かれたその後に大臣はブレア太平洋司令官ともお会いしているんですが、日米地位協定の見直し、この問題について、大臣はその沖縄県の要望についてどのようなお考えをされておるのか、その点をお聞きします。
#65
○国務大臣(橋本龍太郎君) 何回か同じ御質問を今までもいただいてまいりました。
 私は、必要があるならば、地位協定の改正を何も神聖不可侵のものとしておく必要はない、これは持論として以前からも申し上げております。
 その上で、やはりその運用の改善の方が楽だ、早手回しだというときに運用の改善を求めないということもない。神学論争に入ることを避けますならば、私は、運用の改善によって個々の問題に機敏に対応することの方が重要ではないだろうかと。しかし、それで十分にならない、いかないとなった場合には、相手もありますけれども、地位協定の改正も視野に入ってくる、これは当然のことだろうと思っております。
#66
○小泉親司君 地位協定の見直しの中で、沖縄県は事件や事故の場合に米軍基地への立入調査を求めているわけですね、緊急の場合については許可なしに緊急に立ち入りさせてもらいたいと。これは環境保全上も大変重要なんだというようなことを要望されている。
 米軍基地の立ち入りについては、既に九六年の十二月二日に日米合同委員会で、立ち入りに対する許可手続についてという合意がされているんですが、この合意が実際にはほごにされているという状況があって、沖縄県の意見書では、地方公共団体による米軍基地への立ち入りについては、地方公共団体が求めている速やかな立ち入りが実現しているとは言いがたい状況にあると指摘されておるわけですが、運用改善上もこの点は大変大事だというふうに思いますが、この点、外務省はいかがでございますか。
#67
○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。
 立ち入りの件でございますけれども、これは、今議員御指摘のとおり、地方公共団体による施設・区域の立ち入りにつきましては、平成八年十二月の施設・区域への立ち入り許可手続に関します日米合同委員会合意に基づきまして、所要の手続を経まして米側と調整の上行われるということになっているところでございます。
 その際にアメリカ側は、地域社会との関係の重要性を認識いたしまして、立ち入りが軍の運用や施設・区域の運営を妨げること等のない限りにおいて立ち入り申請に対しすべての妥当的な考慮を払うということになっているわけでございます。
 これまでも、嘉手納飛行場PCB問題での環境調査、あるいは厚木飛行場大気汚染問題でのモニタリング等の問題につきまして立ち入りが行われているところでございます。
 この環境に関する立ち入りというのは極めて重要な問題でございますので、平成十二年九月のいわゆる2プラス2、防衛庁長官、外務大臣の先方カウンターパートとの会合の際に、環境原則に関する共同発表というのを御承知のとおりつくりまして、この際にも、米軍施設・区域の環境問題への取り組みを強化するということから、合同委員会で定められた手続に従いまして施設・区域への適切なアクセスの提供ということについて改めて確認し、合意したところでございます。
 私どもとして、本件は極めて重要な問題と思っておりまして、決して日米間でつくりました合意というものが実態に反映されないというようなことがないように、引き続ききちんと見てまいりたいというふうに思っております。
#68
○小泉親司君 終わります。
#69
○照屋寛徳君 社会民主党の照屋寛徳でございます。
 私は、この沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に賛成でございます。そして、沖縄選出の国会議員としては、ぜひ他の委員の皆さん方にも御賛同をいただきたいということを冒頭申し上げたいと思います。
 その上で何点か質問をさせていただきたいのでありますが、大臣御承知のように、沖縄県はリゾート・観光産業を戦略産業、基幹産業と位置づけて、これまで国の各般にわたる援助等を得て、今観光客が毎年ふえております。平成十一年度は四百五十六万人に達した、こういうことも言われておるのであります。
 今、この法改正との関係でいいますと、観光戻し税承認小売店とそれから沖縄型特定免税店、これが併存をしているような状況にあるわけですね。その中で、資料によりますと、観光戻し税制度の実績が、昭和六十二年を境にしまして、出域客数はどんどん増加をたどっておりますが、一方で販売額や戻し税額あるいはその利用率がどんどん減少しているという、こういう傾向にあるわけです。
 そこで、その原因を政府はどのようにお考えになっておられるのか、そして、その分析の上にどのような対策をとろうとお考えになっておるのか、そこらあたりをお聞かせ願いたいと思います。
#70
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、議員が御指摘になりましたように、沖縄県からの出域客数として見てみますと、昭和六十二年には二百五十万人でありましたものが平成十二年には四百八十九万人に順調な増加を示しておりますが、観光戻し税制度の利用の状況で見ていきますと、昭和六十二年時点におきましては九十五億円ありましたものが十二年には三億円、戻し税額については二十一億円から二千万円に、そして利用率は二五・六%から〇・四%と非常に大きく落ち込んでおります。
 これは、私はいろんな原因があると思います。そして、基本的には、日本人自身の海外渡航が非常にふえ、かつて私どもが若いころ沖縄に参りましたときに外国製品が比較的安い価格で手に入れられるという魅力が、現地で買ってきてしまうという姿に変わってきたというようなものが当然あろうと思います。しかし、その背景の中で、日本国内で見ました場合には、やはり観光戻し税制度の中で最も利用が多かった輸入ウイスキーというものが、平成元年以降の酒税法改正によって税率が引き下げられ、沖縄のお土産品としての魅力が低下して売り上げが減少している、これが大きな影響をもたらしておるように思います。
 今回、この中で八品目の取り扱いを広げたこととか、さらに、まだどんなものがあるか私にも思いつきませんけれども、取扱商品の品ぞろえ等を工夫していただくことは、やはり関係者に御努力を願いたいことの一点でございます。
#71
○照屋寛徳君 確かに、大臣がおっしゃるように、復帰直後というんでしょうか、あるいは復帰前もそうでしょう、沖縄観光の一つの魅力でありました輸入ウイスキーを安く買えるという、その魅力がだんだん低下したというのはそのとおりだろうと思います。一方で、県民の立場からすると、世界に誇る名酒、泡盛があって、それがどんどん売れればいいなという思いもあるわけです。
 さて、今度法改正によって観光戻し税制度の対象八品目を新たにトクメンオキナワで扱えるように追加すると、こういうことでありますが、先ほども風間委員がおっしゃっておったように、私も一つ心配をしておりますのは、この戻し税承認小売店と特定免税店というのは空港の中で極めて近接をしておるわけです、場所的にも。そうすると、トクメンの方はこれまで目標の二割しか達成できなかったと、こういうことでありますが、同じような品目が加わることによって戻し税承認小売店と特定免税店との間で競争が激化するんじゃないかと。
 そういうことについての対策というのはどのように講じられておるんでしょうか。
#72
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは、国がそこまで介入して、競争をしないために商品のすみ分けとか、そんなことはできません。そして、私どもも、この議論というのは一つの問題点としての議論をいたしました。
 しかし、例えば改正後の沖縄型の特定免税店がどのような品ぞろえをなさるのか、あるいはどのような価格設定をなさるのか、こうした状況によって一概にこうということを申し上げられませんけれども、いずれにしても、沖縄型の特定免税店が空港内に一社のみということを考えてみますと、私は戻し税店の皆さんにもいろいろな商品構成その他の工夫はしていただかなきゃならないと思います。完全に同じものをぶつけ合っていたのでは、それは収入はなかなか上がらないでしょう。
 ですから、そういう意味では御工夫を願わなければならないと思いますけれども、大きな影響を与えるものにはならないだろうというのが私どもの現時点における判断でございます。
#73
○照屋寛徳君 空港内で私が見ている限りでいいますと、トクメンの方は現段階では扱っている品目が輸入雑貨が主体のような気がするんですね。そこにすぐ隣で戻し税承認店が扱っているような品目が追加されるわけですから、私は一層競争が激しくなるんじゃないかと。これはそれぞれ企業が考えることでしょうけれども、またぞろ同じような品目ばかり扱って目標が達成できないということでは困るなという思いをしております。
 これとの関係で、私は特定免税店を、沖縄振興開発特別措置法を改正して制度導入をするときにも意見を申し上げましたけれども、現在このトクメン、沖縄の空港ターミナルだけに限定されておりますけれども、これを民間のデパートだとかあるいはホテルだとか、あるいはまた観光客を主として商いをしている店舗、企業、そういうところまで広げていく、こういうことは考えていないんでしょうか。私は、むしろそうしなくちゃいかぬのじゃないかと。空港だけに限定するのは、観光振興という点でも、あるいは免税品をより多くの観光客に買ってもらうという点でもいかがなものかなというふうに思っておりますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#74
○国務大臣(橋本龍太郎君) 空港施設外、市中地域への拡大という御質問は先ほどもちょうだいをいたしましたけれども、肩ひじを張った言い方をしますなら、商品の目的外販売など、横流れの防止措置を講じるという必要性もございます。同時に、観光振興に対する効果、あるいは一般小売業者に与える影響、あるいは観光客の需要なども考慮していきますと、これは相当慎重な検討を必要とするのではないだろうか、私はそう考えております。
#75
○照屋寛徳君 私は、これは確かに慎重な検討が必要かもしれませんけれども、これまで特定免税店を空港に限定してやってきて二割しか目標達成できなかったと、これは必ずしも扱っている商品だけの問題ではないんではないかというふうなことも考えておりまして、近い将来に空港からさらに民間へ広げるということの政策展開を図るべきだということを申し上げておきたいと思います。
 最後に、最近、ホテルを経営しておられる経営者の方々といろいろと意見を交換する機会がございました。沖縄のグスク群が世界遺産に登録をされて修学旅行の皆さん、観光客の皆さんがかなりふえてきたと、こういうことも聞いておりますけれども、現状の沖縄の観光について政府はどういうふうな御認識を持っておられるのか、それから、今後の沖縄観光の振興についてどういう取り組みをされるのか、その点をお伺いして、私の質問を終わります。
#76
○国務大臣(橋本龍太郎君) 沖縄の観光ということになりますと、まず、これまでとってまいりましたものとして、本土―沖縄本島間の航空機燃料税の軽減、あるいは平成十年三月の沖縄振興開発特別措置法の改正による観光振興地域制度、あるいは本日お願いをいたしております沖縄型の特定免税店制度など、さまざまな措置をとってまいったわけであります。これからもそうした努力は払ってまいります。
 そして、その際、これも先ほど申し上げたことを繰り返すようで失礼でありますが、沖縄の観光あるいはリゾートの今後の方向として、今までのように夏場を中心とした海洋性のリゾートだけではなくて、まさに今御指摘がありましたグスク群の世界遺産の指定といったようなことも含め、歴史とか文化、沖縄の特性をこうしたところでも生かしていただきたい、そして、通年型、長期滞在型の観光振興というものを進めていただく必要があるように思います。
 また、長寿社会の代表のように言われる沖縄であります。独特の食文化などを持っておられる沖縄でもあります。国民の総合的な保養の場を形成していただくリゾートとコンベンションの提携でありますとか、大変貴重な自然を生かしたエコツーリズム、いろいろな方向が我々の目の前にも見えております。
 こうした方向を進めることによって私は沖縄の観光開発というものはより前進をしていくと考えておりますけれども、その中で一点、私自身が以前から見ております中で気がかりな部分がございます。
 私は復帰前から今日までしばしば沖縄にお邪魔をいたしておりますけれども、復帰前そして復帰直後、何といいましても、やはり沖縄に足を運ぶ方の中には、沖縄県民も大量の犠牲を出されたわけでありますが、あの沖縄戦の際に自分の肉親をこの沖縄の地で亡くした、あるいは自分の一族の中でいい若い者を亡くした、そのような思いからの鎮魂の旅というものが随分沖縄に足を運ぶ方々の中でウエートを占めておったということをどうしても私は忘れ切ることができずにおります。そして、それがいつの間にか、戦跡というものが後ろに引いてしまい、今いわゆる海洋リゾート型の観光というようなものが非常に大きく正面に出てまいりました。
 果たして、沖縄観光という中に沖縄戦というものを抜きにした観光というものを推し進めていくことが今後望ましいものなのかどうか。これは、むしろ県民の皆様方がどこまでかつて行われたその大戦の痛みというものを訪れてくる皆に教えようとなさるのか、そこにもかかってまいりますけれども、私はもう一つの要素として、第二次世界大戦の古びつつある、しかし忘れてはならない記憶、その中における沖縄戦における県民の、また本土各都道府県からの若い人々の失われた生命への痛みというものは残されてもよいものではないか、そのような印象を持ち続けております。
#77
○照屋寛徳君 終わります。
#78
○田村秀昭君 自由党の田村秀昭でございます。
 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案については賛成でございます。
 沖縄に関する基本的問題について二、三、大臣に御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、国として一元的に沖縄の問題を所管する部署が、行政改革省庁再編が一月六日に行われましたけれども、依然として縦割りの状況になっているんではないかというふうに思っております。
 例えば、沖縄開発庁は、在沖米軍基地の存在が沖縄の発展の障害になっていると認識している、沖縄振興開発計画は市町村の発案により開発庁がまとめ上げたものである、基地の返還は所管にあらずと。外務省は、安全保障上の観点から基地の存続は不可欠と。防衛庁は、防衛上の観点から基地の存続は不可欠と、こういうふうに言っているわけです。沖縄県は、基地反対、基地撤去の立場からの要求はするが、基地との共存、整理、縮小の現実的な青写真は描けないというふうに言っているわけでございまして、それぞれ国の機能が縦割りになっておりまして、沖縄県の全体の将来の青写真を描くところがないという問題が沖縄の問題を非常に混乱させて、混乱というか、整々と一元的に所管していない。
 その上に、戦後の軍事に対する認識というのが非常に低い日本の社会において、軍事基地を持つ沖縄県に、その振興と同時に、どういうふうな国としての一元的な所管をするのかというのが欠如しているんじゃないかというふうに私は思いますが、総理大臣も経験されて、総理大臣だけなんですね、この機能を持っておられるのは、そういう意味で、どのように大臣はお考えになっておられるのか、お尋ねさせていただきます。
#79
○国務大臣(橋本龍太郎君) ちょっと私は、今の議員の御質問の趣旨が頭が悪いものですから理解し切れていないのかもしれませんけれども、今回、内閣府発足のメリットを生かして、関係省庁との一段高い内閣府という立場からの密接な連携協力関係を強化しながら、沖縄県民の抱える問題、それは施設・区域の統合、縮小といった目的に向けての行動もそうでありますが、沖縄の特性を生かした地域振興の推進、地域振興開発の推進といった目標にも取り組んでいこうとしていることでありまして、責任を持つ者と申しますならば、日本国のシステムとして、すべての問題、それは内閣総理大臣が責任を最終的に有するものでありますが、私は必ずしも今議員が述べられましたような形で沖縄県が疎外をされた状況にあるとは考えておりません。
#80
○田村秀昭君 私の申し上げたのは、国が沖縄県を疎外している、そういうふうなことを申し上げているんじゃなくて、それぞれの機能を持った人たちが一つのところに集まって沖縄県の将来について、問題について議論をする、そういう所管するところがあるのですかという質問をしているわけです。
#81
○国務大臣(橋本龍太郎君) でありましたならば、私が今命ぜられております職並びに私を補佐してくれる沖縄対策の事務局の諸君、これが全体を見渡しながら、その上でそれぞれのつかさつかさ、それなりの役割を負っていただいているということを申し上げます。
#82
○田村秀昭君 私の申し上げているのとちょっと違うんですが、例えば、外務省とか防衛庁とかの所管をしている人が沖縄開発庁の職員の人と一緒に問題解決に当たっていると、そう大臣は言っておられることですか。
#83
○国務大臣(橋本龍太郎君) はい。私はそうお答えをしたいと思います。
#84
○田村秀昭君 そうすると、外務省の職員と防衛庁の職員が大臣のところに常時いると、そういう意味ですか。
#85
○国務大臣(橋本龍太郎君) 必要な途次来ていただきますし、同時に、必要な途次こちらからも連絡をとっております。
#86
○田村秀昭君 私の申し上げているのは、沖縄の振興計画を立てるときに、そういう人たちが、外務省や防衛庁の人が同時にいるべきだと、そういうことを申し上げているんで、御理解いただけたかどうかわかりませんが、そういうことを私は申し上げているわけです。
 次に移りまして、先ほど大臣がおっしゃいましたように、沖縄は敗戦、占領、機能おくれという非常に特殊な状況にありまして、物の面からは非常に沖縄に対して国は支援をしているというふうには思いますけれども、沖縄県民に対して名誉と誇りと地位を与えてきたかと、そういう面が非常に私はないんではないかと。今現在でいえば、日本の安全保障に対して七五%の貢献をしている沖縄県民に対して名誉と誇りを与えているかどうか、そういう点が非常に私は問題ではないかと。
 ですから、償いとか重荷に対して何かを言うというのではなくて、今、私の沖縄県の同志の人たちは、なぜ国は自分たちに名誉と誇りを与えてくれないのかと。ちょうど防衛庁や自衛隊と同じような感じを私は抱いているんですが、大臣はいかがお考えなのか、お尋ねします。
#87
○国務大臣(橋本龍太郎君) どうも私、今議員がおっしゃっていることの意味がもうひとつよくわかりません。
 沖縄県民には名誉も誇りも地位もないというお尋ねですか。だとすれば、私は違った見解を持ちます。
#88
○田村秀昭君 名誉と誇りというのは、本人たちが持つんじゃなくて国が与えるものなんですね。民族の誇りというのはその民族からしか与えられない。ですから、沖縄県民に対して名誉と誇りを国が与えているかどうかということについては、私は十分でないというふうに思っております。
#89
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私はどうも議員のおっしゃっている意味がよくわからないんですけれども、例えば、県道越えの射撃訓練が問題になりましたとき、本土の各演習場の周辺の方々を含め関係者は、その県道越えの射撃訓練というものが県民の暮らし、あるいは心に与える影響というものを理解してくださり、それぞれの地域でこれを現在実行いたしております。こうした意味で、私は沖縄県民の御苦労というものに本土各演習地所在地の国民がそれだけの感謝を持っている、そして、その上で自分たちも新たな負担を受忍する、こういう姿勢をとっておられると思います。
 また、これは先ほど、違った観光という中になぜ亡くなられた方々への慰謝の気持ちが入らないのかという形で私の方からも問題を提起させていただきましたが、どうも私は今議員のおっしゃることがもうひとつよくわかりません。
 私どもは、まだ小学校の二年生のときでありましたが、沖縄が最後の瞬間を迎える前、当時の最後の官選知事でありました島田県知事が打たれた電報というものをうろ覚えながらに今も覚えておりますし、その感動を胸に残しております。我々が持つそうした経緯、さらには沖縄戦における非常に多数の犠牲者を出したことに対する哀惜の気持ち、そうしたものが反射的に沖縄県の皆様に名誉や誇りとして受け取っていただくことができないものであるとするならば、私は大変情けない思いをいたします。
 同時に、その地位と言われますものがもうひとつわかりませんが、仮に法的な対応において他の都道府県と違った対策を沖縄県に対して施行するということを意味するものでありますならば、現に御審議をいただいておりますもの、その歴史の中から今沖縄県が自立型経済に向かおうとしておられる中に他地域には認めていない制度を沖縄県に対して適用することを国会においてお認めいただこうとしております。これもまた一つの地位、あるいはその持つ歴史の重みに対する国民の感謝の気持ちではないか、私にはそのように思えます。
#90
○田村秀昭君 時間ですので、また大臣に理解していただくような質問をさせていただきます。
    ─────────────
#91
○委員長(笠井亮君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、末広まきこ君が委員を辞任され、その補欠として加納時男君が選任されました。
    ─────────────
#92
○委員長(笠井亮君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#93
○委員長(笠井亮君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(笠井亮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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