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2001/05/31 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 総務委員会 第11号
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2001/05/31 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 総務委員会 第11号

#1
第151回国会 総務委員会 第11号
平成十三年五月三十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     菅川 健二君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     常田 享詳君     若林 正俊君
     中島 啓雄君     世耕 弘成君
     弘友 和夫君     白浜 一良君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     若林 正俊君     佐藤 昭郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         溝手 顕正君
    理 事
                入澤  肇君
                岩城 光英君
                海老原義彦君
                浅尾慶一郎君
                宮本 岳志君
    委 員
                景山俊太郎君
                鎌田 要人君
                久世 公堯君
                佐藤 昭郎君
                世耕 弘成君
                輿石  東君
                菅川 健二君
                高嶋 良充君
                白浜 一良君
                鶴岡  洋君
                富樫 練三君
                八田ひろ子君
                高橋 令則君
   国務大臣
       総務大臣     片山虎之助君
   副大臣
       総務副大臣    小坂 憲次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       壷井 俊博君
       総務省自治財政
       局長       香山 充弘君
       総務省情報通信
       政策局長     鍋倉 真一君
       総務省総合通信
       基盤局長     金澤  薫君
       総務省郵政企画
       管理局長     松井  浩君
       総務省政策統括
       官        高原 耕三君
       国土交通大臣官
       房審議官     野見山恵弘君
       国土交通省道路
       局長       大石 久和君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(溝手顕正君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十九日、内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として菅川健二君が選任されました。
 また、昨日、常田享詳君、中島啓雄君及び弘友和夫君が委員を辞任され、その補欠として若林正俊君、世耕弘成君及び白浜一良君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(溝手顕正君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案及び電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣参事官壷井俊博君、総務省自治財政局長香山充弘君、総務省情報通信政策局長鍋倉真一君、総務省総合通信基盤局長金澤薫君、総務省郵政企画管理局長松井浩君、総務省政策統括官高原耕三君、国土交通大臣官房審議官野見山恵弘君及び国土交通省道路局長大石久和君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(溝手顕正君) 通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案及び電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は去る二十九日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。
 きょうは、ただいま議題となりました二案を一括して質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、少し広い角度から、情報通信革命というものが一体社会に短期的にそして中長期的にどういった影響を及ぼして、そして片山総務大臣がそれについてどういうふうに考えておられるかといったようなことについて幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず第一に、このIT革命、情報通信革命が今の日本社会に対してどのような影響を及ぼすというふうに考えておられるか、またそれがプラスの面であるとするならば、どういう形で所管されておられる大臣としてビジョンを描き、指導力を発揮されようとしておるのかということについて伺わせていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(片山虎之助君) 浅尾委員から今いろいろお話がありましたが、私は、かねがねこのIT化、情報化は、革命という言葉が下についているんですから、その効果は革命的でなきゃいかぬと。個人や企業、団体や地域社会や国家のいろんな活動のあり方を変えていく、ある意味では産業革命に匹敵するような大きな大転換をこの国の経済社会にもたらすものでなければならないと、こういうふうに言っておりまして、その原動力となるのが御承知のようにインターネット等の高度情報通信ネットワークであるわけでございますが、これを通じてすべての国民が自由でかつ安全に多様な情報や知識を入手して、共有して、発信して、それを活用していく、こういうことが可能になるようにしなければならない、こう思っております。
 その結果、ニュービジネスが生まれることによって産業構造が変わってくる。今までそういう産業はなかなか難しかろうというようなものまで、またいろいろ考えられ得る可能性が出てくるんではなかろうかということが一つありますし、また企業内、団体内におきましては、インターネットの普及によって意思決定プロセスが変化して、当然これに伴う組織の変革もできるのではなかろうか。あるいは地方自治体でいいますれば、情報を瞬時に集められるわけですから、できるだけ集めて、それを活用して意思決定ができることが地方分権の実質的な推進にもつながってくると、こういうふうに思いますし、また個人のいろんな社会参加も双方向になりますれば個人の方からも情報発信能力が出るわけでありますから、そういうことも飛躍的に変わってくるんではなかろうかと。社会生活のあり方も変わってくる。個人の意識もしたがって変わってくる。社会経済構造変革がこれによって、IT化によって急速に展開するんではなかろうかと、こう思っておりますけれども、また同時に、こういうことが急速に進むことによって、やっぱり人と人との触れ合いだとか心の交流だとか、そういうことの面でいろんな悪い影響を含めて出てくるのかなと。
 例えば、第三世代の携帯電話の実験がきのうから始まりましたが、これは四十倍ですよね、今の携帯電話の。これによって動画が見えたり、世界で同じ規格になって世界じゅう通用したり、いろんなデータの収集の幅も広がるわけでありますけれども、これが第四世代になると、これはもうテレビと同じになる、パソコンと同じになる、こういうことでございまして、それで電子決済もできる、JRにも飛行機にも乗れるみたいなことになりますと、携帯電話一つありゃいいというような、こういうことになってしまって、今でもいろんなゲームに熱中するような青少年がふえているという話も聞きますけれども、私はそういう社会は、やっぱり今言いましたように、心と心の交流だとか触れ合いだとか、そういうものに何らかの手当て、担保が要るようなことにあるいはなるのかなと、こういうふうに思っております。
 きょうも実は八時四十五分から官邸でIT戦略本部がありまして、いろんな民間の委員さんを含めていろいろ議論いたしまして、いずれにせよe―Japanの二〇〇二プログラムをつくろうということでございまして、これは年次目標になるんでしょうけれども、私はそういう中で広く有識者の意見を、いろんな意見が出ておりましたけれども、まとめて、あるべき方向に持っていくべきではなかろうかと。
 戦略本部の副本部長をさせていただいておりますので、そういうことの中で今のe―Japan戦略あるいはアクションプラン、あるいはその他のいろんな計画を踏まえて、今後ともいい方向に、IT社会を本当に革命になるような、社会経済活動に影響を与えるようないい方向に持っていくように今後とも努力いたしたいと、こう思っておりますので、御指導をよろしくお願いいたします。
#8
○浅尾慶一郎君 私もIT革命のいろんな人類社会に対するプラス面ということはまさにそのとおりだろうなと思っておりますが、今、大臣が言われましたように、革命と言う限りにおいては、また今の御答弁の中にもありましたけれども、いろんなマイナス面ということも考えられるだろうと。翻って、産業革命というときの例えばイギリスを例にとって考えてみますと、農地の囲い込みと相まって、一部、失業者というか、非常に短期的には失業されたり困窮されたりする方が出てこられたこともあったんではないだろうかなと思っております。
 じゃ、これがIT革命の場合どういうことが想像できるか。いろいろるる言われておりますけれども、例えば取引の電子商取引、BツーBということがますます発展をいたしてまいりますと、今までそこに事務的に携わっておられたいろいろな方、いわゆるホワイトカラーの方が、特にIT革命においては短期的にはそこの仕事が要らなくなってしまう、だから効率がよくなるんだということなんだと思いますが、そういったようなことについてどういう認識を持っておられるのか、あるいは対策としてどういうことが考えられるのか。私は職がなくなることそのものは否定しておりませんけれども、ある程度代替というものがあった方がいいのかなということも考えておりますので、その点、何かお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
#9
○国務大臣(片山虎之助君) 今言いましたように、IT革命と言われるぐらい革命的な効果が産業構造その他、雇用形態等にあらわれることは十分予想されるところでありまして、やはりそういう意味では、今失業率が四・八になりました。中を見ますと、やっぱり建設業だとか製造業も一部落ちておりますけれども、そういうところがだんだん減ってきて、ふえているのはサービスですね。サービスの中ではやっぱり情報通信関係なんですよね、ちょっとスピードは落ちていますけれども。そういう意味では、私はこの情報通信産業関係は雇用吸収力はかなりあると思います。ただ、それじゃ今向こうにおる人を、建設業や不動産関係におる人を、それをこっちに持ってこれるかというと、これはなかなか持ってこれませんね。そこで、雇用転換のための職業訓練、技能訓練、そういうことをやるとともに、その期間のセーフティーネットというのが、これは雇用保険になるのか何かわかりませんが、こういうことの手当ては同時にすべきじゃなかろうかと。
 そういう議論は確かにありまして、IT戦略本部の中でもそういうことも場合によっては検討も含めて考えるべきではなかろうかと、こう思いますが、しかし基本的にはやっぱりこれが景気回復、日本の産業進展の原動力、てこになることは間違いない、雇用も相当吸収されることは間違いないので、今は外側が中心になっていますけれども、私はこれからはコンテンツ、中身の育成や流通や、そういうことにも人がかなり要ってくる、雇用がかなり必要になると。そういうことのスムーズな転換をどういう形で計画的にやるかということが大きな課題だろうと認識いたしております。
#10
○浅尾慶一郎君 今、中身、コンテンツというお話をいただきました。私もそうだと思っております。
 そのことを伺う前に、先ほどもう一つ、個人の意識についても大きな変化があり得るんだろうと。それもそうだろうと思っておりますが、例えば政治の世界に我々おるわけでありますけれども、これからIT革命がますます進展するに当たって、インターネットであるいは今おっしゃいました第四世代の携帯電話で動画が見れるようになると、こうした国会中継もただでそういうふうに流すところもあるいは出てくるかもしれない。そうすることが私は非常に政治の活性化にもつながるし、それから、今までは議員を通して国会の審議に参加していたというものが、ある面、横というか、実際の審議に参加するわけではないでしょうけれども、横で行われている審議についてリアルタイムで賛否が言われるようになってくるという可能性もあるんではないかなと思っております。
 そういった点について、ちょっと漠然とした質問で大変恐縮でありますけれども、個人の意識、今政治面だけに当てましたけれども、もう少し詳しく、言っておられた変化というものに対して、プラス面あるいはマイナス面があればお聞かせいただければと思います。
#11
○国務大臣(片山虎之助君) 今、委員が言われるように、これから双方向参加でございますから、しかもいろんな多様なチャンネルがふえると思いますので、政治がもっと国民に近いものになると思いますね。同時に、直接参加できるようになる。
   〔委員長退席、理事海老原義彦君着席〕
 ぜひ、それは私は正しい方向だと思いますので促進すべきだと思いますし、今私は総務省の中で言っておりますのは、今の選挙運動のあり方、このあり方もインターネット時代にふさわしいものに検討してほしいと。例えば、ホームページは今のままでいくとこれは違反になるんですね。あるものをそのまま変えなければやむを得ないみたいな解釈じゃなくて、どうやって位置づけていくとか、メールを含めて、インターネットそのものの利用も含めてこういうことをもっと本気で検討してほしい、いつまでも選挙公報やビラやはがきの時代じゃないよ、こういうことを申し上げているので、こういう面からもさらに検討を進めたい、こういうふうに思っております。
 私は、個人から言うと、これからテレビはデジタルになるわけですね。テレビの後はラジオもなるでしょう。そうなると、見たい番組がいつでも見れるようになりますし、よくこれはコマーシャルなんかでありますけれども、外から携帯電話でふろを何時にセットするとか洗濯機を動かすとか、そういうことも全部できるようになるとこれは便利だな、こういうふうに思いますし、去年、中国に行きまして一番喜ばれたのは、中国の方がODAで喜んでおるのは医療補助ですよね。それは、要するに何でというと、僻地や何かの遠隔医療ができるようになるというので、かなりきっちり。私は、これは医療だけじゃありません、介護だって同じだと思いますし、それから教育というんでしょうか、研修というんでしょうか、そういうこともインターネット等を活用していろんなことができるようになる。
 商取引は委員も言われたとおりでございますし、それから、一番きょうも議論になりましたのは、国民にとって便利なのは、在宅で届け出や申請がインターネット等でオンラインでできる、しかもワンストップサービスで一カ所に申請を出せば三十カ所に全部つながって、これが一番国民にとっては身近でありがたいことだろうと。
 きょうもそういう意見が出ましたので、これは二〇〇三年までにということで今努力いたしておりますので、しっかりと地方自治体を含めて電子政府、電子自治体の推進を図ってまいりたいと、こういうふうに思っております。
#12
○浅尾慶一郎君 今、大臣が言われました選挙についてもぜひそういう方向で進めていただきたい、こういうふうに思っておりますし、今のいろいろな話もぜひ早急に進められればいいなというふうに思う次第であります。
   〔理事海老原義彦君退席、委員長着席〕
 そこで、先ほどちょっとコンテンツの話も出ました。コンテンツの話で、これからインターネット放送というものがもっともっと発展をしてきますと、海外で放送されるもので、我が国の規制においては問題があるんだけれども海外においては問題がないようなものが、基本的にはそんなにないと思いますけれども、多少はあろうかなと思っておりますが、そうしたことについて、これはインターネットの仕組みからして基本的には規制がかけられないと思うわけでありますが、これから二〇一〇年までに向かって、そうした何というか、海外からの余り国民生活上望ましくないものについて、なおかつ国内において規制がかかっていることについてどういうふうに考えたらいいんだろうかなと。
 今申し上げたように、規制は技術的にはまず無理だと思いますけれども、その辺のお考えを伺わせていただければと思います。
#13
○副大臣(小坂憲次君) 浅尾委員が御指摘のように、海外に置かれたホームページあるいはサイトからいろんなものがダウンロードされてくる。その中には金銭的な価値のあるいわゆる関税をかけなきゃいけないようなもの、またおっしゃったような社会的に有害な情報等もあるわけでございまして、現在、まだインターネットの接続環境が必ずしも高速、ブロードバンドと言われるようなものじゃなくてまだ脆弱な部分がありますので、そういった意味ではまだ限られた範囲内での影響というふうに考えられるかもしれませんが、順次拡大するに従ってその影響力も増してくるわけで、御指摘のような意味でも放置しておくわけには絶対いかないわけですね。
 その意味で、私ども、法制面でこれにどのように対応できるのか、また技術面で例えば有害情報をシャットアウトするようなことがどのような形でできるのか、こういった両面において引き続き検討を進めておりまして、問題意識は大変強く持っておりますが、今御指摘のように、今直ちにどうやって具体的規制をするかという点についてはなかなか困難なものであるという認識でございます。
#14
○浅尾慶一郎君 今御指摘いただきました有害情報についてはまさにそのとおりだと思いますが、もう一つ難しいのは、今まさにお話がありましたが、コンテンツをダウンロードしたときに、特に消費税その他、国によって税制が違うわけでありまして、何というか、国際間の取り決めというものができないとなかなか難しいだろうなと。特にこの点について、もしおわかりであれば多少御教示いただきたいのであります。
 米国は基本的に、クリントン大統領のときにはネット取引は課税をしない方向でそれを進めようというような話があったかというふうに記憶をいたしておりますが、まさに日本が二〇一〇年、あるいはいつになるのかは別として、超高速のインターネット環境で常時接続、廉価と、しかもダウンロードがすぐできるといったようなときに、例えば音楽とかあるいは映画、ビデオ等といったようなものが、もちろん対価は払うんですけれども、そこに消費税が発生しないといったようなこともあろうかと思います。あるいは、物の移動を伴うものについてはこれは関税ということで途中でとめられるのかもしれませんが、その伴わない、まさに今おっしゃった情報についてどういうふうに考えたらいいのかということについて、もう少し詳しくお話しいただければと思います。
#15
○副大臣(小坂憲次君) これは、ブロードバンドが進むに従って、ブロードバンドを進める上でもこれはコンテンツが、どのようなコンテンツがその中を通ってくるかということがその普及のかぎになっていくわけでございますので、これは鶏と卵の関係にあると思うんですね。しかし一方で、今御指摘のように、CD一枚分のコンテンツというか音楽が数分でダウンロードできる、あるいはそれが映画のようなものにもなってくるということになりまして、DVDも短時間ですぐに移転してしまうというようなことになりますと、今おっしゃった対価を払うという前提での関税問題ということもありましたが、その対価すらも本当に確実に払ってもらえるのかどうかというその枠組みも問題になってまいります。
 そういう意味では、コンテンツの流通に関して、今後どのようにコンテンツの充実を図り、またその流通の上で著作権、そしてまたその対価の収受をどのような方式でやっていったらいいのか、それを国際標準としてどのように構築したらいいのかという非常に多くの問題点を抱えておりますので、私ども、デジタルコンテンツのネットワーク流通市場形成に向けた研究会というのを立ち上げておりまして、そういう中で著作権の関係の団体の皆さんあるいはメーカー、あるいはコンテンツ製造関係のいろいろな業種の方々、あるいは学者の方々、それぞれ御参加をいただく中で幅広い議論を今いたしておりまして、問題点の把握に努めておりますと同時に、コンテンツの二次利用環境の整備という問題を進めております。
 それに伴いまして、著作権の表示といいますか、電子透かしのようなものを利用した著作権の確認しやすい環境醸成とか、いろんなものをあわせて検討いたしておりまして、すべてがまだ途上にあるという状況でございまして、今、明快にこうなるということはなかなか申し上げにくいんですが、そういった認識のもとに作業を進めているという御報告をさせていただきたいと思います。
#16
○浅尾慶一郎君 それでは、質問通告をさせていただいております二番目の項目になろうかと思いますが、二〇一〇年の我が国の社会生活が現段階で、大臣が先ほどちょっとお話しいただきましたけれども、どういう形に変わっているんだろうかというようなことを想像できるような形で、インターネット社会の発展に伴って、ブロードバンドの発展に伴って変わるのかということを少しお話しいただけないかなと思います。
#17
○国務大臣(片山虎之助君) 今の委員の御質問には、私は少し誤解しておったのかもしれませんが、先ほど選挙の、政治のところでお答え申し上げましたが、やっぱりIT革命の恩恵を隅々まで啓蒙して国民の方が利用できるようにならなければなりませんね。
 だから、そういう意味でも別の観点から、私、今IT講師を大車輪で五百五十万を対象にやっておりますが、これをやりっ放しでいいのかなと個人的にも考えておりまして、やっぱりそのフォローをどう考えるかですね。リーダーといいますか、そういうことの講師の養成を含めてこれも課題だなと思っておりますので、またひとつよろしくお願いいたします。
#18
○浅尾慶一郎君 次に、いろいろと可能性がある分野である、しかし同時に、特にブロードバンドの普及にはさまざまな阻害要因というか、そうしたようなものが考えられると思いますが、それに対してどういうふうに考えたらいいんだろうかということに関して幾つか伺わせていただきたいと思います。
 まず第一に、ブラックファイバーというんでしょうか、我が国にはさまざまな光ファイバー網が私はこれは諸外国と比べても遜色がないぐらい全国にかなり引かれているのではないかなと。例えば、国土交通省所管になるのかもしれませんが、下水道等にも光ファイバーが引かれておる。しかしながら、これが何というか、情報伝達の容量としてはかなりのものを持っているんでしょうけれども、それが情報伝達、ブロードバンドのために余り使われていないのではないかという現実があろうかと思いますが、この点、開放のためにどういう制度をとっておられるのか、あるいは、しかしながら、それがなぜ普及していないのかというようなことについてお話しいただけないでしょうか。
#19
○副大臣(小坂憲次君) ブロードバンドの普及を促進する上で問題となる点は幾つかあると思っております。
 それは、光ファイバーを敷設する場合の管路の利用についてでございますが、例えば道路を掘り返して地中に敷設しようとした場合に、それは一年間の、一定の期間のみが許されるとか、埋め戻しに高額な費用がかかるとか、そういうようなものもこれは一つの阻害要因になりますし、また電柱等の利用に際しても、その地、その状況を把握するために情報の公開がまだ進んでいないとか、いろいろな問題があります。
 そういう問題を解消するために、下水道あるいは道路等の公共施設の管理用に光ファイバーが敷設をされておりますが、こういったものの民間開放を進めるとか、それからまた、こういった面でそれでは法制的にはどうするかということでございますが、現在、下水道等の公共施設の管理用の光ファイバーは関係事業者の合意がない限り破棄または終了できない。そういった環境をつくる意味で、長期安定的な使用権、いわゆるIRUと呼んでおります排他的な利用権を設定することによりまして現在でも第一種電気通信事業者が利用することができるようになっております。これは、貸す方は免許は要らないわけですが、借りる方は第一種電気通信事業者であると、こういう環境が一つあります。
 また、光ファイバーを保有する地方公共団体みずからが第一種電気通信事業者となりまして、その許可を得て電気通信役務を民間事業者等に提供することもできるようになっておりまして、この場合は契約の届け出で済むような形で、このように今回の法改正をしていくわけでございまして、こういった制度的な手当てをする。
 また、情報開示を進めて、どこが使えるのかというような情報を事業者が把握しやすいようにする。あるいは料金を引き下げて、そして利用しやすいブロードバンドの環境整備をする。先ほどブラックファイバーとおっしゃった部分は、そういうような呼び方もあると思いますが、ダークファイバーとも呼ばれておりまして、丸ごと、心線貸しという呼び方もありますが、そういった形で貸すような形、そういった方法等も考えられていると。
 広範にわたります御質問でございますので、回答がこれでよろしいかどうかわかりませんが、そういった施策を講じているところでございます。
#20
○浅尾慶一郎君 それともう一つ、現状のインターネット普及のよく言われております大きな阻害要因は、何といっても音声通話の上に情報通信のあれを構築しておるということなのではないかなと思っておりまして、通信料金というものを、当然政府の方針としても超高速のインターネットを低廉な料金でということは言っておりますが、まず第一点は、この低廉な料金というのは定額制というふうに考えていいのかどうかということを伺いたいと思います。
#21
○副大臣(小坂憲次君) テイガクなというのは、定まる額、低い額、よく両方混同して使われておりますし、またその両方相まって初めて目的が達成されるような意味合いがあるかと思うんですね。外国のインターネット普及が進んできたもとには、やはりいずれにしろ使う料金が安いということであります。
 インターネットは、接続した時間だけタクシーメーターのようにかちゃかちゃ上がっていきますと、いろんなところを自由に時間を制約なく見るということができないものですから、やはり利用環境としてはよくない。したがって、時間を気にせず自分の時間のあいているときにどこへでも行っていろんな情報をとってきて比較検討してみて、要るものだけを使って要らないものは捨てる、こんなような環境になるんだろうと思うんです。その意味では、常時接続している、そしてその常時接続しているものが一定の料金で済んでしまう、いわゆる常時定額制という環境が一番よろしいのだと思っておりまして、そういった意味で、その料金が他国と比較して安くなっていくことが究極の利用環境整備だ、こう思っております。
 現在、日本のインターネット接続料も、NTT東西を例にとりますと、平成十一年十一月に月額八千円でISDNによります定額の料金サービスを始めましたけれども、本年三月からはこれが三千六百円に引き下がっている。また、より高速のサービスということで、いわゆる今おっしゃった音声通話の上にかぶさって、より高速な技術でありますDSLという、デジタル・サブスクライバー・ラインを利用するサービスというものも、本年二月から月額五千百円というものであったものが四千五十円に引き下げられておりまして、本年七月からはさらに値下げを行うということがもう既に発表されております。
 こういった金額を米国、例えばニューヨークの同様のサービスに比較いたしますと、ニューヨークは従来五千円であったものが六千円に最近値上がりしているという環境にありますので、外国との比較においても遜色のないレベルに日本は来ていると思いますし、また、米国における過当競争の結果、最終的に米国のインターネットサービスは値上がり傾向にある。それに対して日本はおくれていると言われましたが、最近は競争が導入をされてむしろ低廉化の傾向にある。こういう点で内外格差は急速に是正をされ、日本のインターネット環境も進んできている、このような認識にあるわけでございます。
#22
○浅尾慶一郎君 ニューヨークが値上げというのは、ちょっと私の理解では、ニューヨークはたしか通話料が従量制と言われていますけれども、これは電話を、一通話幾らという計算のはずですから、ずっとかけっ放しであっても、常時接続していても加算されないというはずではなかったかなと思います。もし違えば、それは否定していただいて結構なんですが。
 そこで、質問は、先ほど音声通信とデータ通信というお話をいたしましたけれども、データ通信というものに関しては、これはやはりユニバーサルサービスというふうに考えるべきなのか、いや、これはそうではなくて、競争政策と言うとあれでしょうけれども、できるところから定額でやっていく方がいいと。現状のISDNなんかはできるところからやっているということなんだと思いますけれども、全国あまねくISDNサービスが提供されているというふうには理解をしておりませんので、その点についてお伺いしたいと思います。
#23
○副大臣(小坂憲次君) ただいま申し上げましたニューヨークの例は、これは基本料金部分を除いたいわゆるインターネットの常時接続料金部分の比較でございます。
 ですから、ニューヨークの場合、一通話つなぐとそのままであるという場合にはこの部分が除かれておりますが、大体千数百円部分の、例えばニューヨークの場合、DSLにいたしましてもアナログ通話にいたしましても千二百五十五円分の基本料金がかかっております。この基本料金の上に今現在六千円ぐらいのインターネット定額接続料金というものが乗っかっているので、その部分を比較して今申し上げたわけでございます。
 日本も基本料金的にはそんなに大きな差はございませんので、足しましてもそんなに大きな違いにはなりませんが、いずれにしろ、インターネットということで比較しますとそんなような比較がよろしいかと思ってお答えをいたしました。
 また、ISDNは、デジタル交換機が日本の場合はほぼ全域に普及をいたしておりますので、各地域でISDNサービスというのが今可能になっております。そういう意味では、ISDNの定額料金サービスというものはほぼ全域で提供可能でありますが、一部地域におきましては、使っている電話線の質が適切でないという、非常に古いというものを使っている場合には漏話の問題が起こるために提供できないという地域が一部にあるようでございますが、基本的には定額サービスは拡大をできるような環境整備が進んできていると思います。
 ただ、今おっしゃった御質問がISDNで全国でできるのかという点であれば、今申し上げたようなところで、ほぼ一部の例外を除いてそれは拡大可能であろう。DSLサービスにつきましてはまだまだ非常に限定をされている、このように認識をいたしております。
#24
○浅尾慶一郎君 それでは、質問の後段のデータ通信について、ユニバーサルサービスと理解するのか、それとも、いやそうじゃない、これは革命なんだからできるところからやっていった方がいいというふうに考えたらいいのか、その点について伺いたいと思います。
#25
○副大臣(小坂憲次君) いわゆるユニバーサルサービスというふうにする場合は、これは全国あまねく利用者の皆さんが必要とされているサービスであるということが前提だと思うわけであります。
 また、そのユニバーサルサービスは認定する場合に二つの側面があると思うんですね。要するに、普及が進んできてだれもがもう使える環境になってきているのに一部の地域にまだそれが普及していない、これをユニバーサルサービスとしてその部分の普及を進めるべきだ、あるいは逆に、このサービスは本来生活の基本となるべきサービスなので、その普及率がどうであろうとこれをそのように認定して進めるべきだという考え方もあるかもしれません。
 しかし、私どもは、現在、インターネットを例にとって考えますと、世帯普及率は現時点で三四・〇%、これは平成十二年末でございますが、にとどまっておりまして、インターネットの高速インターネットといいましてもユニバーサルサービスとするにはどの程度の伝送速度を基準としたらいいのか、あるいは激しい技術革新の中でのサービス水準としてどのような内容をその基準に据えるべきなのか、その辺、現時点では、ユニバーサルサービスとする場合の範囲、水準について確定するコンセンサスがまだ十分に得られていないように思うわけでございまして、日進月歩のこの世界でどの時点で認定をしていくかというのが非常に難しい環境にあります。
 その意味で、現在の普及率等を尺度として判断をいたしますと、現時点ではまだ時期尚早ではないか、このように考えておりまして、今後、委員の御指摘のように、インターネットについてデジタルデバイドが発生しないように努めながら、近い将来においてユニバーサルサービスとなることが期待される次世代のサービスについて、過疎地等に対しては公的な助成も考えるような形でこれを検討してまいりたい、このように考えております。
#26
○浅尾慶一郎君 では、少しミクロの話というか、具体的な法案の話について伺わせていただきたいと思います。
 通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案の中で、さまざまな技術開発に対して助成を行えるようにしているということなんですけれども、これは果たして、いろんな議論があろうかと思いますが、応用技術の場合に助成金という形がいいのか、あるいは民間の開発に対して税制優遇的にした方がより自由な競争になるのか、その点について、どういう考え方に基づいて助成金という形になったのか伺いたいと思います。
#27
○副大臣(小坂憲次君) 私どもの考えは、いわゆる出資や債務保証というスキームは、例えば通信・放送で新規事業をスタートさせる、その資金の調達をするための出資のように、事業に対して行われる支援措置を出資や債務保証という形でやるのが適当だろうと考えておりまして、本法案におきますように、通信・放送融合技術というような技術開発を対象としているものの場合には助成金を交付するというようなスキームの方が適している、このように考えているところでございます。
#28
○浅尾慶一郎君 出資や債務保証ということと助成金はそういうことだと思うんですが、そうではなくて、開発をした人に税制優遇的なことをするのと助成金とどちらがいいだろうかという議論はなかったんでしょうか。
#29
○政府参考人(鍋倉真一君) 既に、技術開発につきましてはさまざまな面で税制の優遇措置というのは行われております。ちょっと手元に今持っておりませんけれども、いろいろな角度から先端的な技術開発について税制措置がとられているわけでございます。
 今般、その上にさらにこういうスキームをお願いしましたのは、これからIT社会に移行する中において、従来のいわゆる本当の基礎技術ではなくて応用的な技術で実用化に近いところなんですけれども、そういうところがかえって今は民間の方々がリスキーなものですからなかなか立ち上がらないという部分がございます。また、そういう要望も非常に多うございます。そういうことを勘案しまして今回こういうスキームをお願いしたということでございます。
#30
○浅尾慶一郎君 それじゃ、ちょっと諸外国の例を伺いたいんですが、こうした応用技術に対する支援というのは多分いろいろな国でやっておると思うんですが、その場合に助成金、これは出資保証、債務保証一緒でもいいんですけれども、的な場合と、税制優遇のような形でやる場合とどういうふうになっておるのかということについて教えていただきたいと思います。
#31
○政府参考人(鍋倉真一君) 済みません。ちょっと今探しておりますので、私もその辺の知識がございませんので、手持ちがございましたら発表させていただきたいと思います。
#32
○浅尾慶一郎君 それでは、出てきた段階でそれはまた教えていただければ結構であります。
 もう一つ、この法律案に関して。技術の果実、成果というものは、成果は開発者に帰属して果実はその技術が社会全般に広まることによって国民が受けるということなんだと思いますが、これも基礎技術であれば当然そういうことはあり得るんだろうと思いますけれども、何と申しますか、ある程度開発助成を受けた事業者がそれによって収益を生むわけでありますから、そこで全くその成果そのものが事業者に帰属してしまって、果実は広い意味では受け取れるけれどもということでいいのかなという素朴な疑問もあるわけであります。そこら辺について、どういう議論がされてこういう形になったのかを伺わせていただきたいと思います。
#33
○副大臣(小坂憲次君) 基本的には、助成の対象となる技術の絞り込みのときに、今おっしゃったような意味合いにおきまして、通信・放送融合分野におきますさまざまなサービスの基盤となるような汎用的な技術開発についてそれを対象にしていこうと、こういうふうにいたしますと、それに基づいて開発された技術を利用していろいろな事業者が使って、幅広いサービスの提供によってその果実も幅広く利用者に還元される、こういう状況が創出されると思っております。
 本法案の特例業務に基づきまして、通信・放送機構から交付される助成金によりまして開発される通信・放送融合技術の特許等の開発成果は、今御指摘のとおり、開発主体たる民間企業に帰属をさせることといたしております。
 しかしながら、今申し上げた形の技術開発に対する民間企業におけるインセンティブが高まるということと、それから我が国における通信・放送融合技術の開発が加速されまた推進されることによって、この技術を使ったいろいろな事業が創出をされ、この当該技術の実用化に際して幅広い分野に利用される結果として生活の利便向上につながる高度かつ多様なサービスが早期に国民に提供されるという果実が生まれるということで、私どもは適切なスキームであると、こう考えているところでございます。
#34
○浅尾慶一郎君 私がちょっと今伺いたかったのは、もう少し何というか、法案を考えられる過程においてそういう考え方は、今私も質問させていただいたことなんですけれども、全く事業者が特許等も得るということであれば、場合によっては本当に基盤的な特許、この分野においてとらえると非常に大きな果実をその事業者が得ることもあろうかなと思うわけでありますが、そういった議論というのが中でなかったのか、あったのかということなんですけれども、その点はいかがでしょうか。
#35
○副大臣(小坂憲次君) 委員も米国のバイ・ドール条項は御存じだと思うわけでございますが、そういったスキームを日本も入れた方がいいのではないかと、これが米国の産業が競争力を取り戻す大きなきっかけになった、こういう御指摘もありまして、検討に際しましては、そういった意味合いも含めながらこの技術の特許はむしろ助成をいたしましたその開発主体が持つべきであろう、こういう考え方がそこに出てきたわけでございます。
 この点については、恐らく委員もそういう意味であるならばという確認をされたいと、こういう御趣旨の御質問かと思っております。
#36
○浅尾慶一郎君 資料はまだ来ないようでありますから、次の質問に移らさせていただきます。
 通信・放送融合技術が進むと、当然いろんな面で国民生活が便利になってくるということだと思いますけれども、そこで、私は、先ほど大臣のお話にもありましたけれども、いろんな方の社会参加をこれは助ける、まさに助ける手だてになる部分もあろうかと思いますが、現状において、例えばインターネットでようやく社会と接点を持っておられるような障害者の方々に対して、先ほども話がありました常時接続をすると通話料金がやはり何といってもかさんでしまうというようなこともあろうかと思います。
 その弱者、情報弱者と言うのか、身体に障害を抱えておられる方々と言った方がいいのか、その方々の社会参加を助けるためにどのような手だてをとっておられるのか、現状のその制度について御説明をいただければと思います。
#37
○副大臣(小坂憲次君) このITの発達によりまして、どのような環境にあっても、また身体的あるいは地域的な問題、あるいは高齢等の方々にも使いやすい技術を開発していくことは私どもの責務であろうと考えておりまして、御指摘のような面で、使いやすい機器の指針をつくって研究開発への助成を行う等の措置を講じてきているところでございます。
 たまたま過日、議員会館に、関係の皆さんが展示会を開かれまして、目の不自由な方がインターネットを利用する場合に音声読み上げのソフトを開発したと、あるいは点字を入力する際に非常に入力しやすいキーボードを開発されたり、あるいはそのプリンターも点字をプリントしていく、あたかも私どもが、健常者が、あいうえお、アルファベットを打ち込む同じ操作で点字がどんどん打ち出されてくるとか、あるいは音声によって点字を変換して打ち出してくるような機器を開発されたとか、大変に進んでまいりました。高齢者、障害者の就労支援などもこの意味では進んでくる、このような環境づくりが進んできていると思っております。
 IT基本法にも示されておりますように、だれもがITを使いこなせる社会の実現ということのその意味合いから総務省ではこういった支援策を講じておりまして、総務省の中にIT推進有識者会議を開催しておりまして、有識者の皆さんの御議論を踏まえながら七月に取りまとめを行いまして、その上でだれもがITを利用できる社会の実現に向けまして、法制面の整備あるいは指針づくり等の面においてさらにこれを進めてまいりたいと考えております。また、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の八条にこのような部分を積極的に進める内容を盛り込んであるところでございます。
 また、先ほど来の御質問の外国の例でございますが、質問通告のない部分でございまして、一生懸命今整理をいたしましたが、一部の事例だけ出ましたので、これで御勘弁をいただき、詳細につきましては、必要があればまた後ほど委員のところにお届けすることで御勘弁をいただきたいと思います。
#38
○政府参考人(鍋倉真一君) 今探しました一例、アメリカの例でございますが、ATPと申しまして、アドバンスト・テクノロジー・プログラムというのがございます。
 これも、やはり私ども今回御提案させていただいております技術の実用化支援ということで補助金がございます。九九年の額でございますが、六千三百五十万ドルということで、約六十六・八億円、補助率は二分の一ということになっておりまして、補助金を出す主体でございますが、アメリカの情報通信庁、NTIAの外郭団体でありますNISTが行っております。
 申しわけございません。まだちょっと税の方、調べが出ておりませんので、また別途調べて御報告させていただきます。
#39
○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので、質疑を終えさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#40
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 まず、基盤法について一つお伺いをいたします。
 既に衆議院の委員会審議の中で我が党の矢島議員が明らかにしましたように、これまで本法案に基づいて整備されてきた加入者系の光ファイバー網の敷設が、実際には一握りの大口ユーザーにしか利用できないものになってきたのではないかと。総務省はこれからは一般にも利用が広がると答弁されましたけれども、年々多額の資金をつぎ込んできて、少なくともこれまでの時点でいえば潤ったのは電気通信事業者自身とビッグユーザーになっているという事実は動かせないのではないかと思うんです。
 そこで、総合通信基盤局にお伺いいたしますけれども、九五年度から九九年度までの五年間に、NTT及びNCC、ケーブルテレビ事業者に融資した額の実績と事業者ごとの内訳、利子補給を行った総額と事業者ごとの内訳は、それぞれ幾らになっておりますか。
#41
○政府参考人(金澤薫君) お尋ねの、一九九五年度から一九九九年度までの間に加入者系光ファイバー網を整備する民間事業者に対しましてそれぞれ、例えばNTTでございますけれども九百二十四億円、NCC、トータルでございますが八百九億円、ケーブルテレビ事業者約十七億円、合計千七百五十一億円の超低利融資を実施しているところでございます。いわゆるNTT―C’というものでございます。
 また、この融資に対しまして、通信・放送機構からそれぞれ、これは一種の利子補給をやっているわけでございますけれども、NTT約十二億円、NCC約九億円、ケーブルテレビ事業者約千七百万円、合計約二十一億円という利子助成を実施しているところでございます。
#42
○宮本岳志君 前回の法改正のときに、当初五年間の融資額は八百億円程度と、これは答弁であります。今お聞きしたのは千七百五十億ということですから、倍以上に膨らんだということになるんですね。しかも、受け取ったのはNTTを初めとする大企業が圧倒的であるということになっております。
 それで、衆議院での質疑との重複を避けるために、少し角度を変えてきょうはお伺いをしたいと思います。
 きょう議題となっている二法案、これは一昨日に審議された通信役務利用放送法案と同様に、政府のe―Japan戦略の中に位置づけられているものだと思うんですね。これらの法案は、つまり政府のe―Japan重点計画、この推進に必要だということでお出しになっているか、総務大臣にひとつまず基本的なところを。
#43
○国務大臣(片山虎之助君) e―Japan重点計画がまとまりましたのは三月末でございまして、そのe―Japan戦略は一月の終わり、それはその前の十二月末のIT国家戦略の提言に基づいたものですね。
 そういう一連の中で、この二法につきましては、特にアクションプラン、重点計画に基づいていいますと、世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成において必要だと。この法案及び法案に基づく施策として、融合サービス開発促進の研究開発が必要だと、これ、書いております。
 それから、もう一つの電気通信基盤充実臨時措置法の一部改正法案につきましても、同じ計画の世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成と教育及び学習の振興並びに人材の育成というところの施策としまして、加入者系光ファイバー網等の整備支援、専門業務の知識及び技能の拡充のための研修の実施が計画上記載されておりますから、それに基づいて出したところでございまして、e―Japanアクションプランの実現のためにはこの両案ともぜひ必要だと、こういうふうに考えております。
#44
○宮本岳志君 昨年、IT基本法の質疑に立たせていただきました。私は、今の政府のIT戦略がやみくもに世界最高水準を目指すインフラ整備にばかり目を奪われたものになっているのではないかと。真に国民に役立つものになっていないのではないかと。国民の福祉の増進や民主主義の発展のためにITをどう役立てていくのかということをしっかり考えなければIT化の促進にならないという指摘をいたしました。
 このIT基本法に沿って今国会に出されている二法案ですので、あれから半年たって、政府がIT基本法の路線でやっていることが本当に世界最高水準のIT化をもたらすものになっているかということを改めて議論してみたいというふうに思うんです。
 まず、内閣官房IT室にお伺いいたします。
 今年度の当初予算のうち、高度情報通信ネットワーク社会の形成に関するものとして政府が整理しているものの総額と、金額の多いものから順に分類ごとの額はそれぞれ幾らになっておりますか。
#45
○政府参考人(壷井俊博君) 平成十三年度予算におきます高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する予算の総額について申し上げます。約一兆九千二百四億円でございます。
 分類ごとの額についてのお尋ねでございますが、金額の大きいものから順に申し上げます。
 行政の情報化につきまして約九千二百六十九億円でございます。公共分野における情報通信技術の活用につきましては約三千七百五十四億円でございます。世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成の促進、これにつきましては約二千三百九十四億円でございます。その他に分類されるものが約一千四百二十二億円、さらに研究開発の推進につきましては約一千百六十四億円、教育及び学習の振興並びに人材の育成に分類されますものが約八百七十五億円、国際的な協調及び貢献に関するものが約百四十四億円、高度情報通信ネットワークの安全性の確保等に関するものが約百四十億円、電子商取引等の促進に関するものが約四十二億円となっております。
#46
○宮本岳志君 行政の情報化というのと公共分野における情報通信技術の活用と、これで約三分の二を占めておるわけです。
 九千億円を超える行政の情報化のうち、約半分が総務省の予算で占められております。旧郵政省は旧通産省と並んで電子政府の推進の先頭に立ってきた役所ですから、もっともな数字にも見えるわけですけれども、それで、今答弁された行政の情報化、このうち総務省の分の総額と、そのうちで郵政三事業の特別会計の占める額はそれぞれ幾らになるか、郵政企画管理局長、お答えいただけますか。
#47
○政府参考人(松井浩君) お答え申し上げます。
 高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する平成十三年度予算のうち行政の情報化に分類されております総務省分の総額が五千四十八億円でございます。そのうち郵政事業特別会計分は四千八百三億円でございます。
#48
○宮本岳志君 九五%が特別会計分なんですね。
 ここに私、三月二日のIT戦略本部に提出された詳しい資料の写しを持ってまいりました。中身を詳しく拾ってみますと、行政の情報化として位置づけられているものは、額の多い順に言いますと、為替貯金業務の総合機械化二千六百四十三億円、法務総合情報ネットワークシステム七百六十八億円、国税総合管理システム五百六十二億円、防衛庁事務の情報化百九十一億円などが挙がっております。
 郵政事業特会の例えばATMの購入費やその保守費用は、総務省、今の額の中に含まれておりますか。
#49
○政府参考人(松井浩君) 御指摘の郵貯のATMの購入費、保守費用でございますが、行政の情報化の総務省分に含まれております。
#50
○宮本岳志君 ATMの購入費や保守費も含まれているわけですね。
 もちろん、郵貯の会計の範囲内で窓口に最新鋭の機械を入れていくのは当然であり結構なことであります。しかし、今やATMを持たない金融機関などほとんどないわけですから、それを高度情報云々という名前の予算額中に入れてあるというのでは、まあ水増しというふうに言われても仕方がないのではないかと私は思うんですね。
 また、郵貯ATMの保守費用については、旧郵政省官僚の天下り先との関係で費用が水増しされているのではないかと、かつて私は質問で取り上げたこともございます。そんな水増しされた分までこの高度情報通信ネットワーク社会の形成のためにという額に入っている可能性があるとすれば重大なわけです。
 結局、行政機関自体の情報化、近代化ということはあるにしても、これは日本の社会全体のIT化が大いに進むというふうに直ちに考えがたいわけです。つまり、二兆円近いIT予算といっても、その半分は役所が自分で使っているだけの話ではないかと、まずここを感じるわけです。
 では、そうでない予算で次、どのようなものがあるかを見てみたいと思います。
 金額で三番目、二千百八十八億の予算を使う世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成の促進というものがございます。この二千百八十八億円の省庁別の内訳はどのようになっておりますか。
#51
○政府参考人(壷井俊博君) 平成十三年度政府予算におきます高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する予算のうち、世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成の促進に関するものの内訳を申し上げます。金額の多い省から申し上げます。
 国土交通省約二千百四億円、総務省約百四十一億円、文部科学省約九十一億円、農林水産省約五十二億円、防衛庁約三億円、一千万円単位のところを省略させていただきましたが、でありまして、総額は約二千三百九十四億円ほどになっております。
 以上でございます。
#52
○宮本岳志君 二千三百億ほどのうちの二千百九億と、ほとんどが国土交通省なんですね。国土交通省設置法というのを改めて私読ませていただきました。この高度情報通信ネットワークの形成などというものは、任務にも所掌事務にも一切ないわけです。結局、国土交通省とその次に農水省というような形で名前が出てくるということは、世界最高水準の高度情報ネットワークの形成という看板はあるにしても、やっている実態は従来型の公共事業ではないのかという指摘が出てくるのも当然だと思うんです。
 それで、国土交通省にきょうは来ていただいておりますので、お伺いをしたい。
 国土交通省の今年度予算のうち、光ファイバー収容空間等整備関連ということで四項目の施策があると思います。それぞれの種類と金額をお答えください。
#53
○政府参考人(野見山恵弘君) 国土交通省でございます。
 道路、河川、港湾につきまして、管理用の光ファイバー及びその収容空間の整備につきまして、平成十三年度国費内示ベースで道路で一千七百八十八億円、河川で六十六億五千万円、港湾で十七億五千万円を充てることとしております。また、下水道につきましては、管理用光ファイバー網の整備につきまして二百三十五億円を充てることといたしております。
 以上でございます。
#54
○宮本岳志君 要するに、この二千百九億のうちの一千八百億というのは、ほとんど丸ごとがこの光ファイバー収容空間のための予算ということで組まれているわけです。
 このうち最も金額の多い情報ボックス関連の資料を受け取っておりますが、この情報ボックスというのは通信用ケーブルを入れるための土管のようなものであります。これを国道の地下に埋め込んで、回線の敷設を希望する事業者のために開放するというものになっております。要するに、この四事業の予算は、この土木工事、土管を通すための工事であって、建設費であって、研究開発はもちろん光ファイバーなどの通信設備に使われていないということなんですか、国土交通省。
#55
○政府参考人(野見山恵弘君) 委員御案内のとおりのことかと思いますが、光ファイバー収容空間ネットワークの整備、開放につきましては、道路、河川、港湾などの公共施設管理用の光ファイバー及び収容空間を整備いたしまして、その収容空間を施設管理に支障のない範囲で民間の通信事業者の方々に低コストで提供するものでございます。
 したがいまして、これらの事業には、光ファイバー収容空間を道路地下などに整備する土木工事費、それに加えまして公共施設管理に必要な情報を収受いたしますモニターテレビ、各種センサー、光ファイバーあるいは光端局装置などの通信機器、情報の処理、提供を行う演算装置、情報表示装置などの設置工事も含まれております。
#56
○宮本岳志君 ちょっと確認しておきたいんですが、ということは、つまりこの情報ボックスというものは道路の管理のために、道路のためにつくっているんであって、たまたまそこを民間の事業者が使いたいと言えば使わせてあげてもいいけれども、何も民間事業者のためにボックスをつくっているわけじゃない、道路をつくっているんだと、そういうことですか。
#57
○政府参考人(大石久和君) 道路の地下に設置いたしております情報ボックスにつきましては、道路の管理用の光ファイバーを収容する空間として整備いたしておるものでございます。
#58
○宮本岳志君 これはIT基本法の審議でも問題になったんですね。我が党の松本善明議員の質問に、当時の堺屋IT担当長官は、「この関係の予算全体から見ますとそれは余り大きな部分ではございませんで、」などと答弁したわけですけれども、今見たとおり大半はやっぱりこの情報ボックスの予算に使われているんですよ。これはどうなっているかと。
 きょうは、実は資料三に事前に道路局からいただいた地図をつけておきました。昨年末の時点で整備された情報ボックスの総延長、そのうちで民間の三者以上が利用している部分の延長、二者及び一者がそれぞれ利用している部分の延長はどれだけか、これを国土交通省の方からお答えいただけますか。
#59
○政府参考人(大石久和君) 情報ボックスにつきましては、平成八年度より、先ほど申し上げましたように道路管理用の光ファイバーを敷設する空間として整備を進めてまいりましたが、平成十二年度末までの、本年三月でございますが、国土縦貫系がほぼ完成いたします一万五千九百キロが整備されております。この中で、道路管理者が現在使用している情報ボックスの空き空間につきましては、IT革命を支える面的な情報ネットワーク構築の観点から民間の電気通信事業者等へ開放しているところでございます。
 この入溝の延長でございますが、平成十二年十二月まで延べ二千二百キロメートルの民間の光ファイバーが入溝いたしております。このうち、民間三者以上が利用しております情報ボックスの延長は約二百五十キロメートル、二者が利用いたしておりますものも約二百五十キロメートル、一者が利用いたしておりますものが約五百八十キロメートルでございます。
#60
○宮本岳志君 その一万五千九百キロのうち二千二百キロと、一四%ぐらい埋まっていると聞こえるんですけれども、私、この三つを足してみたんです。五百八十キロ、二百五十キロ、二百五十キロと足しても千キロぐらいにしかならないんですけれども、これはなぜ計算合わないんですか。
#61
○政府参考人(大石久和君) 民間の光ファイバーの利用状況の内訳を見てまいりますと、それぞれ情報ボックスの延長は一者、二者、三者につきまして先ほど申し上げたとおりでございますが、二者が入溝いたしております情報ボックスは延長二百五十キロメートルでございますが、民間の光ファイバー延長といたしましては五百キロメートル、それから三者以上が利用していただいております情報ボックスの延長は先ほど申し上げましたように二百五十キロメートルでございますが、民間の光ファイバー延長としては一千百二十キロになってございまして、延べまして二千二百キロメートルが使われているということでございます。
#62
○宮本岳志君 じゃ、この割る方の分母は一回で割って、そしてその分子の方は二者の場合は二倍にしたり、三者の場合は三倍にしたと。これはちょっと、一四%というのはまゆつばものになってくると思うんです。これを三者で考えて、最低三倍と考えても四%ぐらいにしかならなくなってくると思うんです。
 それで、なぜこんなことになるかと。それは、この事業が本当にITの推進のために何が必要かという話から始まったことじゃないからですよ。おっしゃるとおり、道路をつくると、道路管理用の実はボックスをつくっておられるんです。たまたまそこに民間の要望があればどうぞということになっているから、結局は、たまたま使われるところは使われるが使われないところは使われない、こうなっているわけです。それが日本地図でどうなっているかを、今、三の資料につけてあります。
 それで、実際の利用状況を見ますと、なぜ東京―大阪のような長距離がないかと、こう聞きますと、そのような基幹回線を入れるほどの大きな管ではないという答えでもございました。しかし、それならなぜ国道なのかということになるんですね。国道というのは主要な都市間を結んでいるものなんです。整備の概要を見ても、おおむね道路をつくっている人間の発想で線を結んでいっております。例外は、稚内のあたりにあったりとか襟裳岬のあたりにあったり、こんな細切れの線をこんなところへつくるこの神経というのも私よくわからないんですけれども。それが、たまたま事業者が使うということになったら使わせてあげると。これではやっぱり利用率が上がらないのは当然だと思うんです。
 昨年八月三十一日付の朝日新聞は、社説で「概算要求 ITなら何でもありか」というタイトルをつけました。この中で、IT基本法について、IT名目の公共事業にお墨つきを与えるのでは困ると指摘して、むだな公共事業の二の舞への警鐘を鳴らしております。
 これは、総務大臣、こういう議論をやった上でお聞きしたいんですよ。まず、インフラ整備ありきで公共事業を進めるのではなくて、やっぱり国民の役に立つサービスがどのように供給されるのか、それに行政がどのようにかかわるのかを考えて、その上でインフラが不足するのであればそのインフラの整備も行うというのが本来の行政のあり方ではないかと私は思うんですけれども、大臣、いかがお考えですか。
#63
○国務大臣(片山虎之助君) これは考え方でいろいろなあれがあると思いますけれども、基本的には、委員が言うように、できたインフラは活用されなきゃいけません。ある程度私はインフラというのは先行的な整備もやむを得ないと思いますけれども、それが余り時間的なあれがあってはいけませんね。そういう意味で、インフラが先行するのはやむを得ないけれども、やっぱりその活用方策もしっかりとそれについていく、こういうことが必要じゃなかろうかと思います。
 道路の関係は、相当私考えて国土交通省もやっていると思いますけれども、この活用については今後ともよく両者で検討してまいりたい、こう思っております。
#64
○宮本岳志君 じゃ、そんなにインフラが足りないのかということを見てみたい。もちろん足りない部分もあると思います。しかし、全体をもっと冷静に見て戦略を立てる必要があると思うんです。
 通信インフラについて、マスコミでも最近重要な指摘がされております。ことし一月十四日付毎日の社説は「光ファイバー すでに大量に余っている」というタイトルなんです。これを読むと、東京―大阪間のピーク時の通信量は、電話とインターネットそれぞれ十ギガbps、ビット・パー・セカンドずつですね。これは最新の技術を使えばたった一本の光ファイバーで十分賄える通信量だと。にもかかわらず、光ファイバーがNTTだけでこの区間に四百本以上、KDDIや日本テレコムもそれぞれ数十本の光ファイバーを持っていると。
 この記事では波長分割多重技術について説明、紹介されております。総務省では承知しておると思うんですけれども、どのような技術か御説明いただけますか。
#65
○政府参考人(鍋倉真一君) 波長分割多重、WDMの技術でございますが、これは一本の光ファイバーに波長の異なる複数の光信号を同時に伝送するという技術でございまして、この技術を用いますと、従来の光ファイバーの通信容量を飛躍的に高めることが可能である、そういう技術でございます。
#66
○宮本岳志君 先ほどの毎日の社説では、これによって一本の光ファイバー当たり八十ギガbpsの送信ができるようになると書いてあります。この技術自体が日進月歩でありまして、文献によっては百ギガという送信技術を紹介しているものもあるわけなんです。
 それで一昨年、九九年の日経ビジネスの一月二十五日号を見てみますと、この技術で世界の最高水準にあるのはNTTだと書かれてあります。そして、しかし意外なことにまだ自社網への波長分割多重の採用実績はないと。理由は、既設の光ファイバーの通信容量に余裕があるからだが、ここへ来て同社もようやく導入に向けた動きを見せ始めたと。要するに回線そのものが余りぎみだということを率直に書いてあります。
 この先ほどの技術の導入には光ファイバーの両端に置く装置は新たな高度なものを入れる必要があるんですけれども、光ファイバーそのものは既に敷設してあるものに手を加えず、そのまま使えるということですね。よろしいですね、技術的な問題。
#67
○政府参考人(鍋倉真一君) そのとおりです。
#68
○宮本岳志君 つまり、少なくとも主要都市間の回線については今新たな回線の敷設が求められている状況ではないんです。既に敷設されている回線の周辺装置の高度化で十分対応できる。だから、日経コミュニケーションの九九年六月七日付では、当時のDDIの常務が、日本国内の幹線光ファイバーは余っている、こう率直に語っております。
 単に今、光ファイバー回線が余っているというだけじゃないんです。このように技術的な前提というものが絶えず変わっていくし、一方で国民のニーズというものも複雑に変化する。だから、日本型の公共事業のように硬直したインフラ整備に突き進むのではなくて、現実をよく見きわめて柔軟な対応をすることが求められております。
 そこで、総務省自身が進めているIT関連事業についてお伺いしたい。
 総務省が昨年暮れにつくった予算案の説明資料の中に、IT革命の推進という表題で四つの重点事業が並んでおります。この四つの事業の名称と予算額を金額の多い順に言っていただけますか。
#69
○政府参考人(鍋倉真一君) 四つ大きいものから順に申し上げます。
 情報通信基盤の整備としまして二百五十一億円、デジタルデバイドの解消としまして百七億円、それから戦略的研究開発の充実強化としまして七十九億一千五百万円、情報セキュリティー対策の推進としまして三十億九千五百万円となっております。
#70
○宮本岳志君 最も多いのが情報通信基盤の整備なんですね。四つ合わせて四百七十億ですから、二百五十億といえば半分以上が基盤整備に充てられていることになるんです。この中にはいわゆるアナ・アナ変換費用や研究開発費なども含まれておりますので、全部が公共事業というわけではないんですけれども、インフラがやはり重視されているというのは否めない事実だと思うんですね。
 そして、今年度の旧郵政省関係部局の予算案で話題を呼んだのは、この分野の事業の一つが初めて公共事業と位置づけられることになったということですね。地域イントラネット基盤整備事業、これについて九九年度、昨年度及び今年度の当初予算額は幾らか。また、昨年度は当初予算に計上されていた額に上乗せして公共事業予備費とさらに補正予算でもこの事業に執行されたと思うが、その額は幾らになっておりますか。
#71
○政府参考人(高原耕三君) 地域イントラネット基盤施設整備事業でございますが、一九九九年度の当初予算は九千万円、それから二〇〇〇年度、平成十二年度ですが、それの当初予算は三億二千万円、二〇〇一年度、平成十三年度の当初予算は二十一億円でございます。
 それから、十二年度の本事業における当初予算以外の予算として、公共事業等予備費で五億円、それから補正予算が百五十四億円措置されたところでございます。
#72
○宮本岳志君 まず、本予算も極めて急激な伸びです。特に今年度は公共事業という名前がついて、途端に昨年の六倍以上ということになっておりますけれども、驚くべきは、昨年に至っては本予算三億に対して予備費と補正で百六十億、五十倍以上になっているということなんですね。この昨年度の当初予算三億円というのは、百六十億円必要だったにもかかわらず不当に低い、不適切な予算だったということなんですか。いかがですか。
#73
○政府参考人(高原耕三君) 地域情報化については、非常に元来から地方自治体等で要望が強うございました。その金額が、当初予算と今、先生御指摘のように補正等でどういうふうにどのくらい要望が変わったかということまで具体的な数値は今手元にはございませんけれども、いずれにいたしましても、この地域イントラネット事業そのものが平成十年度の補正から始まっておりますけれども、当初から地方自治体で強い要望があったものでございます。
#74
○宮本岳志君 では、百六十億円で適切な額だとお考えなんですか。
#75
○政府参考人(高原耕三君) 正直に申し上げますと、百六十億円でもまだ積み残しがございます案件がございます。
#76
○宮本岳志君 これは言い逃れできないというか、非常に矛盾した話だと思うんですね。三億円が適切であったとすれば百六十億円はいかにも多いし、百六十億円が適切だとすればむしろことし二十一億円がいかにも少ないということになりはしませんか。
#77
○政府参考人(高原耕三君) 先生御承知のように、全体の予算の枠というのがございますので、非常に強い要望があっても絶対額としてはその都度、その年度年度でいろんな金額になってまいるという実態でございます。
#78
○宮本岳志君 結局、さしたるポリシーというかビジョンが感じられないですね。適当に三億であったり百六十億であったり二十一億でもいけると。
 私は、先日、この地域イントラネットの実際の姿を見に行ってまいりました。山梨県の都留市に行ってきたんです。私、これを見て非常にいいなというふうに率直に思いました。この町では、新たにつくった情報未来館というところを拠点に子供たちの情報リテラシーの向上とかリーダーの育成に取り組んでおります。ここでは、地域から募ったボランティアの方々に指導に当たってもらっておりまして、参加した子供たちの中からまた新たなリーダーが育っていくというふうになっている。その姿を本当にこの目でしっかりと見せていただきました。だから、この事業が問題だということをきょうは議論したいんじゃないんです。都留市のやつは大変勉強になりました。
 そこで、お伺いしたいのは、もし光ファイバーの敷設はせずにこのような活動拠点づくりとそこでの教育活動だけに絞った事業をどこかの自治体が企画した場合、地域イントラネットの事業として採択されるのか、これを一つお答えいただけますか。
#79
○政府参考人(高原耕三君) 地域イントラネット施設整備事業は、地方公共団体等が行う地域でLAN等の施設の整備に対する支援措置でございます。したがって、その啓蒙普及の拠点づくりとかそこで教育活動を行うだけということで、この拠点間がネットワークで結ばれていないという場合には本事業の対象とはなりません。
#80
○宮本岳志君 例えば、メタルケーブルとかそれからブロードバンドでないような非高速の回線で結んだ場合でも、じゃこれは採択されるんですか。いかがですか。
#81
○政府参考人(高原耕三君) 地域イントラは、光ファイバー以外でも、伝送路等、公共施設を結ぶ、ネットワーク化するときに使う場合は地域イントラネット事業となります。
#82
○宮本岳志君 私は、改めてこれを詳しく知りたいと思って、その申請の基準というか交付要綱というやつをいただいたんですね。なるほど、おっしゃるとおり地域LANをつくらなければならない、こうなっております。
 ただ、総務省もおっしゃるとおり自治体の人気が高い、あちらもこちらも申請してくる、去年は百六十億もあったと。ことしは二十一億なんですね。やっぱり額に限りがあるわけです。光ファイバーを引きますよというところとそうでないところが出てくれば、当然光ファイバーの敷設と組み合わせた事業の方が優先されるというのは、これはもう常識的な話だと思います。こういう形で、私はやっぱりどうも光ファイバーまずありきという形になっているのではないかと思うんですね。
 きょうは、都留市でもらってきたこの地域イントラネットの資料も資料の四に皆さんにおつけしてあります。このぐるっと円形に各センターや小学校を結んでいるのはこれは百メガという光ファイバーケーブルなんですよ、このぐるっと円形に結んでいるのは。しかし、この地域イントラネットはインターネットとどこでつながっているかと、都留文科大学一カ所なんです。ちゃんと書いてあると思います、一・五メガbpsと。外とは一・五メガでしか結ばれていないんですが、中はこれは百メガで結ばれているわけですね。
 外と一・五メガですからタイトでないですかと、例えばさっき申し上げたような公衆の場でインターネットにたくさんのコンピューターが同時にアクセスする、そういうときに何か不都合ないですかと言ったら、いやいや別にどうという不都合ないですよというお話でありました。そうなると、果たしてこのイントラネットを百メガという光ファイバーでつくらなければならないのだろうかと。ほかのところはもっと大きな回線でやっているところもあると聞きました。まだこれ百メガというのは控え目な方で、もっとすごい回線を使っているところもいっぱいありますということで聞きましたよ。
 私、やっぱり一つ一つの事業が本当に必要なもの、必要でないものというのを見きわめる必要があると思いますし、この事業は私むだだとは言いませんよ、先ほど申し上げたように非常によく頑張っていただいている面があります。ただ、枠ができちゃっているわけですよ、この採択の基準というのが。そして、そういうものを利用した方がとりやすくなるようになっているから、どうしてもこの総務省が示している枠に合わせていく形で、やっぱりこの光ファイバー一辺倒といいますか優先という形になるわけなんですね。
 それで、私、こういう事業をやった財政的な状況も現地で聞いてまいりました。驚いたのは、この事業で地元の都留市も山梨県も自前の財源はほとんど使っていないというふうに説明を受けたことです。これは地方債の起債のシステムに理由があると思うんですけれども、このような補助事業を自治体が政府の経済対策として行った場合の取り扱いについて、ひとつ総務省自治財政局からどのような財政措置になっているか。
#83
○政府参考人(香山充弘君) 御指摘の都留市の事業の場合は、国の補正予算あるいは公共事業予備費で措置されたものでございます。
 この補正予算それから公共事業予備費等に係る地方負担というものは、地方財政計画上は財源が確保されておりませんので、年度中途で特に必要になってくるということでございますので、その財源は、いわゆる我々は補正予算債と呼んでおりますが、全額地方債を許可し、その元利償還費は後年度交付税に算入するという形で財源措置をするという仕組みをとっております。都留市の場合もそのような措置を講じておりますし、この地域イントラネット基盤整備事業以外のすべての補正予算で追加されたもの、公共事業予備費に係るものにつきましても同様の財源措置を講じております。
#84
○宮本岳志君 これも説明資料を役所からいただいたのを六の資料につけておきましたけれども、こんなことは地方自治の専門家の先生方はもう御承知のとおりだと思うんですけれども、要するに自治体は腹は痛まないということになっているんですね。しかし、これは政府がやらせたい事業を細かに決めて、そのとおりやるならば全額出すけれども、別のこととしてやるなら自腹でということになるんです。そして、当初予算の五十倍もの枠が地方自治体からの申請で埋まっていく。結局、こういう形で誘導されていっているわけなんですね。
 これは、繰り返して言いますが、都留の事業がむだだと言っているんじゃないですよ。もちろん、交付税措置をやめろとか交付税を減らせなんということを言うつもりも毛頭ありません。しかし、やり方が硬直的ではないかということを言いたいんですよ。こういうやり方が、結局、地方分権に逆行する結果になるんじゃないかと。大体、その自治体にとって本当にその事業が必要かどうかを考えずに、ただならば乗っていくということを生むような可能性も否定できないと思います。
 きのうも、総務大臣、予算委員会で今の地方の自治体の事業にむだがないとは言えないと、モラルハザードということもあるだろうということも口にされておりましたね。大臣、こういう点でもっと正すべき点があると、それはそう思われませんか。
#85
○国務大臣(片山虎之助君) この都留市の例は私よくわかりませんが、委員もこれは大変よくやっていると、こういう御評価ですから、ありがとうございます。
 このイントラネットは大変喜ばれておりまして、ただ私も、予算のつけ方が当初と補正と物すごく額が違いますので、そこはどういうことなのかということを聞きました。これは、学校にインターネット利用を促進しようということとタイアップで地域イントラネットを大いに伸ばそうという事情も一つあったようでございますので、その点はぜひ御理解を賜りたいと思います。
 一般的な補助事業のあり方については、私は、奨励的な補助はできるだけ縮減していって、一般財源に、できれば地方税に変えていくべきだという論者でございますから今後とも進めていきますし、また補助事業のあり方についてもできるだけ地方の自主性に即したように、細かい注文は中央から出さないように、こういうことを心がけていきたいと思います。
#86
○宮本岳志君 時間が参りました。
 昨年、鳴り物入りでIT基本法というのをつくりましたけれども、世界最高水準などと威勢はいいけれども、政府が実際にやっていることは従来とほとんど変わっていないのではないかということを私はきょう指摘したわけです。この発想を抜本的に変えることなくIT関連だというのをにしきの御旗に新しい法律をつくってみても、決して国民の願いにこたえる真の高度情報通信化の役には立たない、このことを厳しく指摘して、私の質問を終わります。
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#87
○委員長(溝手顕正君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、若林正俊君が委員を辞任され、その補欠として佐藤昭郎君が選任されました。
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#88
○委員長(溝手顕正君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#89
○八田ひろ子君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております衆議院より送付の二法案への反対討論を行います。
 本法案は、一昨日に審議されました電気通信役務利用放送法案と並んで政府のIT戦略の一環として位置づけられているものです。しかし、政府がITの看板のもとに行っていることは、世界最高水準の通信インフラなどと言葉だけを飾りながら従来型の公共事業のむだ遣いを重ねるものであります。こうしたことへの反省なしに新たな立法を重ねても、国民にITの恩恵が及ぶことにならないことをまず申し上げるものであります。
 以下、それぞれの法案について述べます。
 電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案に反対する理由は、この法案がNTTを初めとする大手の電気通信事業者への優遇制度となっており、本来は臨時の措置として行われている本法案の期限を延長する理由がないからであります。
 この法律によって実施されている利子助成は、加入者系の光ファイバー網を整備するためのものであります。既に、全国の三六%をカバーする光ファイバー網の整備が行われていると言われておりますが、実際に家庭や事務所まで光ファイバーが入る、いわゆるファイバー・ツー・ザ・ホームの利用者は、わずか十七万件にすぎません。これまで敷設されてきた光ファイバーの大半は、電気通信事業者がみずからの保有する老朽化したケーブルの張りかえとして敷設してきたものであり、国が支援しなければならない理由もないものでありました。また、この制度で支援を受けて進められてきた加入者向けの高速通信サービスは、一部のインターネットのヘビーユーザーのために、事業者がもうかるところで行ってきたものであります。そのため、この恩恵は大都市の住民にしか及んでいません。単に事業者のもうけ口としてこれを支援するのではなく、すべての国民がこれを享受するための方策こそ求められているものであります。
 次に、通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案への反対理由でありますが、この法案が支援の対象としている通信・放送融合技術の開発は民間が行うべきものでありまして、国費を投じて支援しなければならないほどの重要性も緊急性もないからであります。
 そもそも、この法案に基づいて支援しようとしているものは、将来広範な応用を生み出すような基礎的な技術の開発ではありません。既に開発されております技術の実用化にすぎません。また、そのために用意される共用システムは、果たして有効に活用されるだけの需要があるのかも疑問であります。結局、ITの看板を掲げてむだな施設整備をするだけのことになりかねません。
 以上、両法案とも到底賛成できるものではないことを申し述べ、討論といたします。
#90
○委員長(溝手顕正君) 他に御発言もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 浅尾君から発言を求められておりますので、これを許します。浅尾慶一郎君。
#92
○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合、自由党、二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、「通信・放送機構」の業務について、平成十二年十二月に閣議決定された「行政改革大綱」の趣旨並びに同機構の設立の趣旨及び経緯を踏まえ、同機構の業務の在り方、国の事務・事業の執行体制の在り方、国民の利便性等を勘案し、この法律の施行後三年を経過したときを目途に、業務の改廃も含め必要に応じて見直しを行うべきである。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
#93
○委員長(溝手顕正君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。片山総務大臣。
#95
○国務大臣(片山虎之助君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#96
○委員長(溝手顕正君) 次に、電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#97
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#99
○委員長(溝手顕正君) 次に、電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。
#100
○国務大臣(片山虎之助君) 電波法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近における電波利用の増加等の状況にかんがみ、電波の適正な利用の確保を図るため、一定の要件に該当する周波数割り当て計画等の変更に伴う無線設備の変更の工事をする免許人等に対して、給付金の支給等の援助を行うことができるようにするとともに、無線設備の技術基準適合証明制度等において民間能力の一層の活用を図るため、指定証明機関等に係る制度を合理化する等の改正を行おうとするものであります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 第一に、総務大臣が、一定の要件に該当する周波数割り当て計画または放送用周波数使用計画の変更を行う場合において、電波の適正な利用の確保を図るため必要があると認めるときは、予算の範囲内で、無線局の周波数等の変更に係る無線設備の変更の工事をしようとする免許人等に対して、当該工事に要する費用に充てるための給付金の支給その他の必要な援助(特定周波数変更対策業務)を行うことができることとしております。
 第二に、総務大臣は、その指定する者に、特定周波数変更対策業務を行わせることができることとしております。
 第三に、電波利用料の使途として、特定周波数変更対策業務の追加を行うこととしております。
 第四に、指定証明機関及び指定較正機関について、指定の欠格事由のうち民法第三十四条の規定により設立された法人以外の者であることを欠格事由とする要件を廃止する等、指定の基準に係る規定等を整備することとしております。
 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律は、一部を除き、公布の日から起算して四月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#101
○委員長(溝手顕正君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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