くにさくロゴ
2001/04/04 第151回国会 参議院 参議院会議録情報 第151回国会 本会議 第16号
姉妹サイト
 
2001/04/04 第151回国会 参議院

参議院会議録情報 第151回国会 本会議 第16号

#1
第151回国会 本会議 第16号
平成十三年四月四日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十六号
  平成十三年四月四日
   午前十時開議
 第一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保
  護に関する法律案(共生社会に関する調査会
  長提出)
 第二 独立行政法人国立オリンピック記念青少
  年総合センター法の一部を改正する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)
 第三 農林漁業金融公庫法の一部を改正する等
  の法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、自動車から排出される窒素酸化物の特定地
  域における総量の削減等に関する特別措置法
  の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(井上裕君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。川口環境大臣。
   〔国務大臣川口順子君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(川口順子君) 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 大都市地域を中心とする窒素酸化物による大気汚染については、工場等の固定発生源や自動車排出ガスに対する規制に加え、本法に基づいて特別の排出基準の設定等の施策を実施してきたところでありますが、自動車の交通量の増大等により、対策の目標とした二酸化窒素に係る大気環境基準をおおむね達成することは困難な状況にあります。一方、浮遊粒子状物質による大気汚染も厳しい状況にあり、とりわけ近年、ディーゼル車から排出される粒子状物質については、発がん性のおそれを含む国民の健康への悪影響について社会的関心が高まっております。このため、窒素酸化物に対する従来の施策をさらに強化するとともに、自動車交通に起因する粒子状物質の削減を図るために新たに施策を講ずることが喫緊の課題となっております。
 このような状況を踏まえ、新たに、自動車から排出される粒子状物質による大気汚染の防止に関して、窒素酸化物と同様に国、地方公共団体を通じた総合的な対策の枠組みを構築し、一定の自動車について、粒子状物質の排出量に係る規制を行うとともに、従来の事業者に対する指導等の制度を拡充強化することにより、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る大気環境基準の確保を図る必要があるため、本法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、本法に基づいて対策を行う物質として粒子状物質を追加することであります。
 特定の地域において自動車から排出される粒子状物質の総量の削減を図るため、国は、自動車から排出される粒子状物質の総量の削減に関する基本方針を策定することとし、特定の地域の都道府県知事は、これに基づき、総量削減計画を策定することとしており、さらに、国は、一定の自動車について粒子状物質の排出量に係る規制を行うこととしております。
 第二に、自動車を使用する事業者に対する措置の強化であります。
 事業活動に伴い自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の排出の抑制を図るため、一定の要件に該当する事業者について、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の排出の抑制のための措置の実施を義務づけるための措置を講ずることとしております。
 従来の対策に加え、これらの対策を総合的に講ずることにより、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の総量を削減し、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る大気環境基準の確保を図ることとしていることから、法律の名称も自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法と改めることとしております。
 以上が自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(井上裕君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。福山哲郎君。
   〔福山哲郎君登壇、拍手〕
#7
○福山哲郎君 おはようございます。
 私は、ただいま議題となりました自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案につき、民主党・新緑風会を代表して質問いたします。以下、本法案を自動車NOx法と呼ばせていただきます。
 さて、本法案の質問に入る前に、焦眉の課題について質問させていただきます。それは地球温暖化問題です。
 二十一世紀が始まって三カ月余り、マスコミには環境の世紀という言葉が躍っています。しかしながら、現実はそんなに甘くはありません。
 三月二十八日、ブッシュ・アメリカ大統領は京都議定書の不支持を表明しました。全世界の四分の一の二酸化炭素排出国であるアメリカのこの表明は大変残念なことであり、リオの地球サミット以来のこの十年間の各国の努力が水泡に帰そうとしています。世界じゅうから落胆の声が上がっております。
 国連政府間パネル、IPCCが第三次報告書で述べているように、地球温暖化問題は、単に百年で気温が一・四度から五・八度上昇するにとどまりません。例えば、氷河、サンゴ礁、マングローブ、湿地などの脆弱な自然の甚大な損害、干ばつ、洪水、熱波、雪崩、台風等の異常気象の激化、生物多様性の損失、二〇二五年、わずか二十五年後には五十億人に上ると予想される水不足人口の急増、マラリア等の伝染病発生地域の拡大、海面水位上昇による小島嶼国の壊滅的打撃などなど、極めて深刻な影響が我々の世代、そして将来の世代に降りかかることとなります。
 もう他人事ではありません。この東京でも年間平均気温は過去百年間に二・九度も上昇しています。また、高知県のアユの年間漁獲高は、温暖化による水温上昇で九五年最盛期の半分以下に落ち込んでいます。私たち政治家はこの現実から目をそらしてはいけません。
 日本政府は、COP3議長国として京都議定書を取りまとめた経緯からも、世界第四位の二酸化炭素排出国としての責務からも、アメリカが批准するか否かにかかわらず、二〇〇二年までに京都議定書を早期に批准し、国際世論を積極的にリードすることが必要不可欠であると思いますが、いかがお考えですか。交渉に当たられてきた環境大臣そして経済産業大臣にお伺いいたします。
 他方、先日三月十五日に行われた温室効果ガス削減技術シナリオ策定調査検討会においての報告書では、地球温暖化対策推進大綱に沿った計画では二〇一〇年の温室効果ガス削減が極めて難しいと報告されています。六%削減目標を達成するためには、すべての対策の前提となっている大綱の見直しは避けることができません。大綱の見直しについてどうお考えなのか、やはり二大臣の答弁を求めます。
 続きまして、自動車NOx法案について質問いたします。
 昨年一月の尼崎公害訴訟判決に続き、同十二月、名古屋南部公害訴訟判決においても、名古屋地裁は道路を管理する国に対して、一定以上の浮遊粒子状物質、いわゆるSPMの排出差しとめを命じました。判決によれば、被告国は被害を防止する対策をとらず、対策の前提となる大気汚染の状態についての継続的な調査自体も怠ったと厳しく国の責任を指摘しています。この一連の判決についての見解を求めます。
 そもそも、この問題は二十二年前に端を発します。一九七八年、二酸化窒素の環境基準が大幅に緩和をされました。当時、環境庁は、一九八五年までに環境基準を達成すると公約していたにもかかわらず、結局果たせませんでした。その後、九二年に達成するという公約もほごにし、ようやく九二年、首都圏や近畿六特定地域で自動車からのNO2を削減する自動車NOx法を制定しました。しかしながら、またもやここでも三たび、二〇〇〇年環境基準達成という公約は果たされませんでした。
 さらに、自動車排気ガスに由来するSPM対策はすっかり置き去りになってしまい、この間、多くの国民が気管支ぜんそく、花粉症、心疾患等々、健康被害に苦しむことになりました。まさに国の責任は重大であると言わざるを得ません。
 今回の改正案で、ようやく対策を行う対象物質にSPMを加え、名古屋市周辺も対象地域に加えるなど対象地域を拡大し、SPMの車種規制や事業者に自動車使用管理計画の作成と提出を義務づけるなど、従来に比べ一定の評価はできますが、まだまだ不十分な面も見られ、以下の点について質問いたします。
 第一に、先ほど申し上げた環境基準未達成の数々です。
 一九九二年に制定された自動車NOx法の総量削減基本方針において、二〇〇〇年までに特定地域では二酸化窒素の環境基準をおおむね達成するとされていましたが、実際には、九八年では目標の三五・七%、九九年度は五九・一%にすぎず、達成にはほど遠い状況でありました。実効性が上がらなかった責任をどのようにお考えですか。特に、環境基準未達成地域の方々、沿道地域でぜんそくを発症しておられる患者の皆さんにどのように説明されるのかをお伺いいたします。
 第二に、大都市部における道路建設は、道路ができると自動車の利用がふえることから、新たな自動車流入を招き、かえって大気汚染が増加するとの指摘があります。政府としては、道路建設が自動車公害対策となると考えているのでしょうか。もし自動車公害対策となると考えているならば、その根拠は何なのでしょうか。特に大都市部について考え方をお伺いします。
 また、二〇〇〇年三月に報告された自動車NOx総量削減方策検討会報告書によれば、自動車交通量の抑制やNOx総量等の抑制、経済的措置の導入等々の必要性が指摘されていたにもかかわらず、この改正案では結局抜け落ちてしまっています。それはなぜなのでしょうか。中でも、大都市部での自動車公害の抑制策は、自動車交通量そのものの抑制、削減以外、対策方法はあり得ないと考えますが、いかがでしょうか。
 第三に、車両総重量三・五トン以上の大型ディーゼル車の排ガス規制を比べてみます。
 SPM規制は、現状では日米欧を比べた場合、日本が最も甘くなっています。大型ディーゼル車の排出するSPMについては、大気中に長時間滞留し、高濃度で肺や気管などにも沈着して呼吸器に影響を及ぼすものです。発がん性があり、花粉症の原因であるとも言われており、今や国民的な病気である花粉症対策としてSPM対策は真剣に取り組まなければなりません。
 ところが、SPMの問題がこれほど言われているにもかかわらず、大型ディーゼル車の規制が甘いということをどのようにお考えでしょうか。現在以上に規制を強化すべきであると考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
 第四に、そのSPMについてお伺いします。
 環境庁告示の「大気の汚染に係る環境基準について」において、SPMの定義と環境基準が定められています。それによれば、定義は、大気中に浮遊する粒子状物質であって、その粒径が十ミクロン以下のものをいうとされています。ところが、ディーゼル車から排出される粒子の大きさは一ミクロン以下であります。十ミクロン程度の大きさの粒子には土壌粒子や海塩粒子、霧や花粉も含まれることから、環境基準を定める定義としては適当ではありません。この際、SPMの定義を見直し、環境基準を設定し直すつもりはないのでしょうか。
 第五に、対象地域の設定について、首都圏、東京・神奈川・千葉・埼玉、近畿、大阪・兵庫と、今回、愛知を追加すると言われていますが、大気汚染が深刻な地域を十分に網羅しているとは言えません。少なくとも、NOxの問題でいえば福岡・北九州周辺、SPMの問題でいえば仙台周辺も加えるべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 第六に、事業者の判断基準の策定は業所管大臣が行うこととされていますが、当初案では環境大臣が策定することになっておりました。なぜこれが変更されたのでしょうか、環境大臣、経済産業大臣、明確にお答えください。
 また、判断基準と都道府県の行う指導、助言との関係はどうなるのでしょうか。都道府県は判断基準を超える指導、助言を行うことができるのでしょうか。
 最も自動車を多く使う自動車運送事業者については、都道府県ではなく国土交通大臣が指導、助言を行うこととされておりますが、これでは一体的、効果的な運用が期待できません。都道府県が地域で一元的に指導、助言を行うべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、先日、ある教育関係者から聞いたお話を紹介いたします。
 小学校六年生千人を対象に、もし何にでもなれるとしたら何になりたいかという問いをされたそうです。第一位はお医者さん。第二位は何だと思われますか。第二位は何と科学者でした。一体なぜなのか。子供たちは口々に、科学者になって地球環境問題を解決したいと言われたそうです。実は子供たちの意識の方が永田町よりはるかに進んでいるのかもしれません。このことを大人が、子供は現実を知らないからと決して切り捨ててはいけないと思います。
 もう一度言います。私たち政治家は、先憂後楽の思いで国内外問わず環境問題にもっと積極的になろうではありませんか。民主党は、未来への責任を掲げ、環境問題に現政権以上に取り組むことをお約束して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣川口順子君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(川口順子君) 福山議員から、まず、アメリカのブッシュ大統領が京都議定書を支持しない旨表明をしたことについてのお尋ねがございました。私もこのことについては大変に残念に思っております。
 京都議定書の締結に関するお尋ねにつきましては、米国は世界最大の温室効果ガスの排出国であります。米国が参加しませんと、実効ある京都議定書の実施を確保することが難しい、また地球温暖化の防止を図ることは困難になります。さらに途上国の将来の参加も困難になると考えられることから、米国の京都議定書締結は極めて重要でございます。
 ブッシュ大統領が京都議定書に反対の立場を表明したものの、現在、ブッシュ政権は気候変動問題への対応につきまして引き続き検討を行っている段階と承知をいたしております。国際交渉への態度も決まっていないと聞いています。
 政府といたしましては、京都議定書の二〇〇二年までの発効を目指して全力で取り組んでいく方針に変わりはございません。米国が京都議定書の重要性を理解して、本年七月に開かれるCOP6再開会合、その成功に向けて前向きに対応するように、EU及び他のアンブレラグループの国々と連携をしつつ、あらゆる機会をとらえて、かつできるだけハイレベルで働きかけていくことが重要と考えております。
 このため、三月二十九日には森総理からブッシュ大統領に対して、京都議定書の発効に向けてCOP6再開会合に参加をして積極的に合意を模索することを求める書簡を発出していただきました。
 私からは、三月十五日にホイットマン環境保護庁長官に向けて書簡を出しました。また、二十九日には環境大臣の談話を発表いたしました。米国が前向きに対応するように求めたわけでございます。また、本日から熊谷環境大臣政務官を政府・与党代表団の一員として米国に派遣をいたしました。さらに、私といたしましても、国会のお許しが得られれば、四月十九日からニューヨークにおいて開催予定の温暖化に関する非公式閣僚会合の際に、私自身から米国に直接働きかけを行いたいと考えております。
 一方で、我が国自身も、COP6再開会合での国際的な合意を踏まえ、京都議定書を二〇〇二年までに締結できるよう、関係省庁と連携をいたしまして、締結に必要な国内制度の構築に全力で取り組んでまいります。
 地球温暖化対策推進大綱の見直しについてお尋ねがございました。
 環境省の検討会の結果によりますと、京都議定書の目標を達成するためには、現状の対策にとどまらず、一層の対策の拡充強化が必要です。このため、環境省では、中央環境審議会におきまして、大綱に基づく施策の進捗状況を評価しつつ、追加的対策による削減可能性及び具体的な国内制度のあり方について審議をいたしております。
 これらの審議結果を踏まえまして、京都議定書を二〇〇二年までに締結できるよう、COP6再開会合での国際的合意を踏まえ、京都議定書の目標達成に必要な実効性のある国内制度の構築に全力で取り組んでまいります。
 次に、道路公害裁判の判決についてのお尋ねでございますが、健康被害と大気汚染の因果関係の認定などについて問題があると考えておりまして、名古屋南部公害訴訟につきましては、関係省庁と協議をした結果、現在控訴中であります。
 しかしながら、このような訴訟への対応いかんにかかわらず、道路交通環境対策には全力を挙げて取り組みたいと考えております。
 現行自動車NOx法の実効性が上がらなかった責任についてのお尋ねでございますが、法律に基づく車種規制等各種の対策は一定の効果はあったものの、その効果が自動車走行量の伸び等によりまして減殺をされ、結果として目標の達成が極めて困難な状況になったものと理解をいたしております。
 環境省といたしましては、こうした現状を踏まえ、環境保全に責任を有する官庁といたしまして、環境基準の達成に向けて新たな一歩を踏み出すことが何よりも重要と考えております。今後は、改正自動車NOx法に基づき、各種施策を強力に推進してまいりたいと思います。
 道路建設の環境政策上の意義についてのお尋ねですが、今日までの自動車交通量の増加、都市への交通量の集中等により、自動車交通に起因する大気汚染等が大都市を中心に問題になっていることを考えますと、交通流の分散、円滑化のための環状道路等の整備は大気汚染の改善に資する面があると考えます。
 こうした施策に加えて、物流や人流の効率化、公共交通機関の利用促進などを通じ、環境への負荷の少ない交通を実現していくことが課題と考えます。
 交通量の抑制やNOx総量等の抑制、経済的措置の導入等についてのお尋ねでございますが、メーカーにおけるNOx総量等の抑制につきましては、その実施の前提となる規制値を大幅に下回る低排出ガス車等が重量車では開発途上にあって、直ちにこれを実施するのは現実的でないと考えております。
 自動車交通量の抑制につきましては、交通需要を適切に調整するための施策を本法に基づく総量削減計画に盛り込むことができないか検討したいと考えます。また、経済的措置の導入につきましては、今年度より、環境負荷に応じた税負担の考え方に立ちまして、自動車税のグリーン化が実現したところであります。その他の経済的措置につきましても、引き続き検討を進める考えでおります。
 また、大都市部では自動車交通量そのものの抑制、削減以外、対策方法はあり得ないのではないかとお尋ねがございましたが、大都市部におきましても、改正法に基づきまして、車種規制や事業者による排出抑制対策等を拡充強化するとともに、自動車排出ガスの単体対策、物流・人流・交通流対策等の各種施策を総合的に講ずることによりまして、窒素酸化物、粒子状物質の排出削減を図ることが可能と考えております。
 大型ディーゼル車の排出ガス規制が欧米に比べて甘いのではないかというお尋ねでございますが、日本と欧米では試験方法に違いがございますことから単純に比較はできないと思います。現時点では、日本では欧米よりNOxの規制値が厳しく、欧米では日本より粒子状物質の規制値が厳しくなっております。
 今後の規制強化につきましては、平成十七年までに、粒子状物質を重視しつつ粒子状物質及びNOxの規制値を大幅に強化すべきことが昨年十一月に中央環境審議会から答申をされました。具体的な規制値につきましては、ただいま同審議会で引き続き検討をいたしているところでございますけれども、今年度末を目途に定められるというふうに考えておりまして、環境省といたしましては、これを踏まえて規制の強化を行ってまいります。
 SPMの定義の見直しについてのお尋ねでございますが、十マイクロメートル以下の粒子状物質については、人の健康を保護するために、引き続き環境基準の達成に努めていく必要があると考えます。
 また、近年、SPMの中で粒径の小さいディーゼル排気粒子を含む二・五マイクロメートル以下の微小粒子状物質、いわゆるPM二・五の健康影響が懸念をされております。環境省では、このPM二・五について健康影響に関する調査研究を急いでおります。この研究成果や諸外国の知見、動向を踏まえまして環境基準の設定を検討してまいります。
 対策地域について福岡等を加えるべきではないかとのお尋ねでございますが、車種規制等の施策の効果を得るためには対策地域をある程度広域的にとらえる必要があると思っております。そのため、局地的に大気が汚染されている地方都市などにつきまして本法を適用しても実効性が低いと考えられることから、本法案によります地域指定の対象にはふさわしくないと考えています。
 いずれにいたしましても、対策地域の選定に当たりましては、この法律に基づいて関係都道府県の意見を聞くこと等により、適切に行ってまいりたいと思います。
 判断基準を事業所管大臣が定めることとした理由についてのお尋ねでございますが、事業者の判断基準は、環境大臣が案を作成して閣議決定をする基本方針に基づいて事業所管大臣が定めることといたしましたのは、環境省と関係省庁との協力のもとで施策を進めることが効果的であると考えるからです。
 環境省といたしましては、このような仕組みの実施に当たって主導的な役割を果たし、関係省庁とも連携をして効果的な取り組みが進むよう努力をしてまいりたいと考えております。
 判断基準と都道府県の行う指導等との関係についてのお尋ねでございますが、都道府県知事は、判断基準を勘案して事業者に対する指導等を行うこととしております。
 改正自動車NOx法は、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質による大気汚染の防止に関しまして、国、地方公共団体を通じた総合的な対策を推進しようとするものでございまして、判断基準に盛り込まれていない大気汚染の防止に資する措置に関して都道府県知事が事業者に指導等を行うことを妨げるものではありません。
 最後に、自動車運送事業者についての指導等についてのお尋ねでございますが、自動車運送事業者については、既存の法制度にかんがみまして、指導等を的確に行う観点から国土交通大臣が指導等を行うこととしておりますが、事業者から国土交通大臣に提出された計画、報告はすべて都道府県の知事に送付され、また、都道府県知事は、必要に応じて国土交通大臣に対して自動車運送事業者に対する指導等を行うよう要請することができることになっております。都道府県知事が主体的な役割を果たしつつ制度を運用できる仕組みといたしております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣平沼赳夫君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(平沼赳夫君) 福山先生からの御質問は三点でございました。
 今後の京都議定書に関する取り組みについてお尋ねでございますけれども、世界最大の二酸化炭素排出国である米国が京都議定書の枠組みから抜けるということは、国際的な気候変動問題への取り組みの実効性を大きく損ねるもの、そういうふうに思いまして、甚だ遺憾に存じております。このため、我が国といたしましては、粘り強く米国の議定書への参加を求めていくべきと考えております。
 なお、米国ブッシュ大統領も気候変動問題を深刻なものと受けとめられ、現在、政権内で本問題に対する対策のあり方等を見直し中と聞いております。また、その結果を持って七月のCOP6再開会合にも参加する、そういうことも私どもは承知しております。
 このため、経済産業省といたしましても、今後、関係閣僚とも協力をしつつ、米国の考えを聴取するとともに、京都議定書が気候変動問題への取り組みと活力ある経済及び国民生活が両立し得る枠組みを提供するものとなるよう、一層対話を深めるべく、米国への働きかけを強く行ってまいりたいと考えております。
 このような取り組みの一環といたしまして、私といたしましても、本日派遣される政府訪米団に西川経済産業大臣政務官を参加いたさせました。また本日、米国のリンゼー経済担当大統領補佐官と私のカウンターパートでありますエバンス商務長官、さらにはエーブラハム・エネルギー長官に対して、私から書簡を発出する予定であります。
 今後とも、国際的な気候変動問題への取り組みを真に実効性のあるものとするべく、引き続き一層の努力を行い、国際世論を積極的にリードしてまいりたい、このように思っております。
 次に、地球温暖化対策推進大綱に関するお尋ねでございますけれども、経済産業省といたしましては、平成十年に策定された同大綱に基づき、省エネルギーの推進、産業界の自主行動計画の着実な実施、新エネルギーの導入促進、安全に万全を期した原子力立地の推進、代替フロン等対策の推進、技術開発の推進等、各分野にわたる取り組みを積極的に進めてきているところであります。
 また、これらの取り組みについて、昨年から、京都議定書に規定する温室効果ガス排出削減目標を確実に達成するとの観点から、産業構造審議会及び総合資源エネルギー調査会において検討を行っているところでもあります。
 現在の大綱で定められた削減目標の達成は、御指摘のように、決して容易ではありませんけれども、これらの検討を踏まえまして、地球温暖化問題への取り組みと活力ある経済及び国民生活の両立に向けて引き続き担当大臣として全力を挙げて努力をしてまいりたいと、このように思っております。
 また、事業者に対する判断基準の策定を当初案では環境大臣が行うこととしていたが、これを事業所管大臣が策定すること、この理由、そのお尋ねでございました。
 これは、今、環境大臣からもお答えになられましたけれども、環境大臣が案を作成して閣議決定する基本方針に基づいて事業所管大臣が定めることといたしましたのは、環境省と私ども関係省庁との協力のもとでこの施策を進めることがより効果的である、このような考えのもとに我々も全面的に協力をさせていただいてその実効を上げてまいりたいと、このように思っております。
 以上でございます。(拍手)
    ─────────────
#10
○議長(井上裕君) 岩佐恵美君。
   〔岩佐恵美君登壇、拍手〕
#11
○岩佐恵美君 私は、日本共産党を代表して、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、関係大臣に質問いたします。
 法案に入る前に、アメリカのブッシュ政権が地球温暖化対策を決めた京都議定書を支持しないと表明したことについて、政府の対応をお尋ねいたします。
 そもそも京都議定書には、アメリカの強い要求で排出権取引などの抜け穴が盛り込まれていました。今回のアメリカの態度は、それさえやらないというものであり、国際的な責任を放棄するものと言わざるを得ません。温室効果ガスの三六%を占めるアメリカの不参加は、京都議定書の発効を危うくするものです。
 地球温暖化対策は、人類の生存と地球の未来にかかわる重大かつ緊急の課題です。京都会議の議長国である日本政府として、アメリカに対して発言の撤回を求め、京都議定書を守るよう強く要求すべきです。同時に、日本も早急に京都議定書を批准すべきではありませんか。官房長官と環境大臣の答弁を求めます。
 次に、自動車NOx法について、環境大臣に伺います。
 人はだれでもきれいな空気の中で暮らす権利を持っています。しかし、幹線道路のそばで暮らす皆さんは、環境基準を超える大気汚染物質に常にさらされ、激しい気管支ぜんそくの発作や肺がんなどで長年にわたって命と健康を脅かされてきました。
 政府は、一九八八年、突然、公害は終わった、もう新たな患者は発生しないとして、公害患者の新たな認定をすべて打ち切ってしまいました。ところが、その後も自動車排ガスによる大気汚染は悪化し続け、患者の数はふえ続けています。東京では十八歳未満の患者が既に五万人を超え当時の二・七倍に、川崎市では二十歳未満の患者が二倍を超え、大阪府では十五歳未満の患者が実に七倍以上と急増しています。政府は、子供たちを中心に新たな苦しみが広がっているこの現状をどう認識していますか、お答えください。
 道路公害に苦しむ方々は、やむにやまれず、自動車排ガスの差しとめを求める裁判を各地で起こし、命がけで取り組んできました。そして、九五年の大阪西淀川、九八年の川崎、昨年の尼崎、名古屋と、四回連続して自動車排ガスと健康被害との因果関係を認定し、国の加害責任を認める判決が相次ぎました。特に、尼崎、名古屋の両裁判では、初めて国や道路管理者に対して浮遊粒子状物質の差しとめを命じました。名古屋判決では、排ガス被害の予防対策をとらず、調査さえしようとしない国の責任を厳しく断罪しました。
 政府は、これらの判決をどう受けとめているのですか。これまで自動車排ガスによる健康被害をかたくなに否定し、被害者を救済してこなかった責任について、一体どう認識しているのですか。明確な答弁を求めます。
 政府は、一九七八年、二酸化窒素の環境基準を大幅に緩和して、七年以内の達成を約束しました。しかし、結局、後退させた目標さえ実現できませんでした。さらに、八八年には新たなNOx対策を決めましたが、やはり達成できませんでした。そして、九二年の自動車NOx法で、二〇〇〇年度までに特定地域の環境基準のおおむね達成を掲げました。ところが、九八年度の環境基準達成率はわずか三分の一にとどまり、政府みずからが達成することは困難と言わざるを得ない深刻な状況となっています。実に三回とも目標未達成の空手形に終わり、いまだにめどさえ立っていないのです。
 こうした事態を招いたのは、政府が、自動車排ガスが被害の発生源であることを認めず、公害発生企業、特に自動車メーカーの責任をあいまいにしてきたことにあることは明らかです。この反省の上に立って、率直に自動車排ガスによる健康被害を認め、環境基準の達成は待ったなしであるとの立場に立って被害者救済のためにあらゆる努力をすべきではありませんか。
 ところが、今回の法改正でも環境基準の達成を十年後と先送りしています。これでは到底新たな被害の発生はなくせません。そうなると、判決で指摘されている生命、身体にかかわる回復不可能な危害を今後十年も与え続けることになるではありませんか。政府は、早期の基準達成を目指し、そのための有効な対策を直ちにとるべきではありませんか。答弁を求めます。
 九二年の自動車NOx法制定に当たって、政府は、車種規制によって窒素酸化物を一五%程度減らせるとして、肝心な事業所ごとの総量規制や運行規制を盛り込みませんでした。結局、車種規制による削減効果はわずか五%程度にとどまり、全体として二〇〇〇年度の環境基準の達成は絶望的となっています。
 にもかかわらず、今回の改正でも、メーカーが販売する自動車に対するNOxの総量規制、事業者が使う自動車の排ガス総量規制、特定地域での走行規制による交通量の削減など、環境省の検討会が提起していた重要な対策を落としてしまいました。さらに、車種規制の新基準は、これまでのように最新の厳しい基準ではなく、より緩いものにしようとしています。
 肝心のメーカー規制や事業所への総量規制、車の流入規制などの効果ある措置を取り入れないで、本当に環境基準を達成できるのですか。明確な答弁を求めます。
 深刻な住民の健康被害に直面している関係自治体は、既に政府の施策より厳しい対策を打ち出し、実施に移しています。
 東京都は、昨年十二月、条例を全面改正し、大型ディーゼル車の運行規制や低公害車の使用義務などを具体化しました。大型ディーゼル車には、使用中の車にも浮遊粒子状物質の最新の基準を設け、七年を経過した場合には除去装置をつけない限り都内の運行を認めないとしています。また、二百台以上の車を使用する事業者には、低公害車を五%以上導入することを義務づけています。これらは、道路公害による健康被害をなくすためにはどうしても必要な対策です。埼玉などの各県も同様の検討を進めています。
 改正案では、事業者に排ガスを減らす計画を義務づけ、知事の勧告や立入検査、措置命令などの規定を新設しました。ところが、肝心の判断基準の作成は所管大臣にゆだねてしまいました。さらに、自動車運送事業者については、勧告、命令も国土交通大臣の権限としています。これでは、十分な効果が期待できないどころか、国が自治体の努力に水を差すことになりかねません。
 政府は、地方自治体による積極的な道路公害対策の取り組みについてどう評価しているのですか。自治体独自の取り組みを尊重すべきではありませんか。計画の判断基準や自動車運送事業者に対する指導監督を知事に任せるべきではありませんか。明確な答弁を求めます。
 最後に、気管支ぜんそく、花粉症、発がん、心臓疾患、生殖機能への影響が明らかとなっているディーゼル微粒子の対策について伺います。
 大都市地域のディーゼル微粒子の推定濃度は、アメリカの数倍から十倍とされています。国民の健康と安全を守るために、ディーゼル微粒子対策は一刻も猶予ができません。調査研究を急ぎ、早急にPM二・五の環境基準を設定すべきです。答弁を求めます。
 二十一世紀の早い時期に道路公害を根絶するためのあらゆる努力をすることを求めて、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣川口順子君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(川口順子君) まず、米国政府に対する働きかけについてのお尋ねでございますが、私も、ブッシュ大統領が京都議定書を不支持ということを言いましたことについては、非常に残念に思っております。
 米国が参加をしなければ、実効ある京都議定書の実施を確保することが難しい、また、地球温暖化の防止を図ることは困難になります。さらに将来の途上国の参加も困難になると考えられますことから、米国の京都議定書の締結は極めて重要です。
 このため、森総理からブッシュ大統領に書簡を出していただきました。私からは、ホイットマン環境保護庁長官に対して三月十五日に書簡を出すとともに、二十九日に環境大臣の談話を発表いたしました。米国が前向きに対応するように求めたわけでございます。また、本日から、熊谷環境大臣政務官を米国に派遣をいたしましたところです。
 我が国といたしましては、二〇〇二年までの京都議定書の発効を目指す方針に変わりはありません。そのため、米国が京都議定書の重要性を理解して、本年七月に開催されるCOP6再開会合において、そこの成功に向けて前向きに対応するよう、引き続きあらゆる機会をとらえて働きかけてまいります。
 私といたしましても、国会のお許しがいただければ、四月十九日からニューヨークで開かれます温暖化に関する非公式閣僚会合に私自身出席をいたしまして、米国に直接働きかけを行いたいと思っております。
 また、我が国が京都議定書を早急に批准すべきであるとのお尋ねでございますけれども、京都議定書を二〇〇二年までに締結できるよう、COP6再開会合での国際的合意も踏まえ、締結に必要な国内制度の構築に全力で取り組んでまいります。
 次に、公害患者の現状に対する認識についてのお尋ねですが、ぜんそく等の疾患はさまざまな要因によって発症するものであり、現に大気汚染の影響が少ないと考えられる地域においても増加傾向にあります。
 また、大気汚染による健康影響の問題につきましては、なお調査研究等を要する課題でございますが、環境省において進めております環境保健サーベイランス調査の結果等から見る範囲では、現在の大気汚染がぜんそく等の疾病の主たる原因をなすものとは考えにくい状況にあると認識をいたしております。
 道路公害裁判の判決についてのお尋ねですが、健康被害と大気汚染の因果関係の認定などについて問題があると考えております。これらの訴訟への対応いかんにかかわらず、道路交通環境対策には全力を挙げて取り組みたいと考えております。
 また、被害者の救済についてのお尋ねですが、公害健康被害補償法に基づき、既に認定を受けている患者の方々に対して引き続き補償を行っていくとともに、健康被害の予防事業を実施してまいる所存です。
 早期の環境基準達成を目指して対策を行うべきではないかとのお尋ねですが、改正法案におきましては、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の環境基準の確保を目的として効果的な対策を推進することといたしております。
 窒素酸化物及び粒子状物質に関する削減目標量等を定める総量削減計画の達成期間につきましては、各種施策の効果を勘案して十年程度とする予定ですが、できる限り早期に目標を達成すべく最大限に努力していきたいと考えております。
 事業所への総量規制等を行わずに環境基準を達成できるかとのお尋ねでありますが、改正法に基づいて、車種規制や事業者による排出抑制対策等を拡充強化するとともに、自動車排出ガスの単体対策、物流・人流・交通流対策等の各種施策を総合的に講ずることにより、窒素酸化物、粒子状物質の排出を削減し、環境基準の確保を図ってまいりたいと考えております。
 地方自治体の対策の評価等についてお尋ねでございますが、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質による大気汚染の状況は地域によって異なるものであり、地域の公害防止に責任を有する地方公共団体が各地域の自然的、社会的条件に応じて積極的に道路公害対策を行うことは重要であり、尊重すべきものであると認識をいたしております。
 改正自動車NOx法は、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質による大気汚染の防止に関して、国、地方公共団体を通じた総合的対策を推進しようとするものであり、事業者に対する措置については国が判断基準を示し、都道府県知事が事業者に対して指導等を行うことにより、それぞれの役割を適切に果たすことができると考えております。
 なお、自動車運送事業者については、既存の法制度にかんがみ、指導等を的確に行う観点から国土交通大臣が指導等を行うこととしておりますが、必要に応じ都道府県知事が国土交通大臣に対して要請を行うことによりまして都道府県知事の責任を全うすることができる仕組みにいたしております。
 最後に、ディーゼル排気粒子に関する調査研究と環境基準の設定についてのお尋ねでございますが、現在、専門家による検討会を設置いたしまして、定量的なリスク評価に取り組んでいるところです。また、ディーゼル排気粒子を含む粒径二・五マイクロメートル以下の微小粒子状物質、いわゆるPM二・五につきましても、健康影響に関する調査研究を急いでおりまして、この研究成果や諸外国の知見、動向を踏まえつつ、PM二・五の環境基準の設定に関して検討をしてまいります。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(福田康夫君) 岩佐議員にお答えいたします。
 アメリカの京都議定書に関する発言についてのお尋ねでございますけれども、アメリカは三月二十八日、京都議定書を支持しないとの立場を表明いたしました。アメリカは地球温暖化政策をまだ見直し中であり、その結果は現時点では予断はできませんが、我が国としては、こうした米国の動きが気候変動交渉に与える影響を大変懸念いたしております。あわせて、世界最大の二酸化炭素排出国であるアメリカの京都議定書締結は温暖化対策の実効性を確保するために重要であり、アメリカが京都議定書の発効に向けた交渉に参加し、合意を模索することを強く希望します。
 こうした我が国の考えを伝えるため、三月三十日、森総理よりブッシュ大統領に書簡を発出いたしました。さらに、政府が一体となって対応することが重要であるという認識に立ち、荒木外務副大臣、西川経済産業大臣政務官、熊谷環境大臣政務官等が与党三党の議員とともに本日訪米し、政府・与党代表団として米国内の各方面に働きかけを行う予定であります。
 日本が京都議定書批准を行うためには、まず議定書の細目について関係国で合意が達成される必要がございます。我が国といたしましては、京都議定書の二〇〇二年までの発効に向けた国際的熱意が失われないよう、今後とも一層の外交努力を継続するとともに、我が国を含む関係国による京都議定書締結を可能なものとすべく、COP6再開会合に向けた国際交渉に積極的に臨む方針であります。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(井上裕君) 清水澄子君。
   〔清水澄子君登壇、拍手〕
#15
○清水澄子君 私は、社会民主党・護憲連合を代表し、政府提出の自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する質問を行います。
 質問に先立ち、アメリカ政府が京都議定書から離脱するという正式表明をしたことに関連し、環境大臣にお伺いいたします。
 まず、アメリカの離脱表明は、地球温暖化対策に真剣に取り組んでいる国際社会に対する背信以外の何物でもありません。責任の放棄であり、許しがたい行為です。しかも、COP6の再開会合がことし七月に開かれるというやさきのことであります。
 アメリカは、これまでも事あるごとに地球温暖化防止対策に後ろ向きの発言を繰り返してまいりました。途上国が参加しなければ京都議定書には批准しないとか、無制限の排出量取引を認めるべきだ、あるいは大幅な森林吸収源の認定など、自国経済の影響を回避する主張を繰り返してまいりました。昨年十二月のハーグ会議において、各国政府やNGOがアメリカは京都議定書をつぶそうとしていると厳しく批判したのはまだ記憶に新しいところであります。
 我が国は、京都議定書の際にもEUからの誘いを断って米国側に立ち、COP6でも米国を盟主とするアンブレラグループに入り、米国が加わらない議定書は無意味との立場をとってまいりました。しかし、この事態を迎えた今、これまでの我が国の米国寄りの立場と努力は水泡に帰したばかりか、米国は我が国の努力や配慮など眼中にもないことが明らかになりました。
 日本政府は、アメリカが世界最大の二酸化炭素排出国である事実を強調した上で、地球環境を保全するという次の世代に対する責任を自覚させ、京都議定書に参加し、国際社会と共同歩調をとるよう、アメリカ政府に強く働きかけるべきであります。環境大臣、どのような働きかけを行われたのでございましょうか。
 次に、COP6に対する我が国としての対応についてであります。
 我が国は、京都会議の議長国であり、議定書の発効には重大な責任を有しております。たとえ米国抜きでも、欧州諸国と連携して京都議定書を二〇〇二年に発効させる決意が必要であります。したがって、アメリカが京都議定書から離脱しても、我が国としては京都議定書を早期発効させるという方針にいささかの変更もないということを、この場で環境大臣の明快な答弁を求めたいと思います。
 また、アメリカが離脱を振りかざし、京都議定書を発効させるためのさらなる譲歩を迫るようなことがあっても、日本政府としてはその要求は断固として拒否する覚悟がおありでしょうか。環境大臣、この点についての決意を伺いたいと思います。
 私がこのようなことを一々確認しなければならないのは、我が国の地球温暖化対策に対する対応や国際会議における主張が、アメリカ同様一貫して後ろ向きだからであります。政府の地球温暖化に対する姿勢は、京都会議の時点から極めて消極的でありました。このときの姿勢がそのままその後のCOP6の会議に引き継がれているのであります。このことを猛省して、京都会議議長国として議定書の早期発効へ向けてリーダーシップを発揮すること、これが日本政府としての責任であります。
 日本がまたも消極的な発言を繰り返し、COP6の再開会合でパイをぶつけられたのは今度は日本だったということにならないよう、強く注意を促しておきたいと思います。
 次に、法案について伺います。
 まず、この法案の内容ですが、政府に自動車の排出ガス対策の緊急性について危機意識はあるのでしょうか。極めて疑問に感じざるを得ません。尼崎公害訴訟、名古屋南部公害訴訟の第一審判決では、国の損害賠償とともに、走行量の総量規制にまで踏み込む判断が下されました。しかも、国は何らの対策もとってこなかったし、とろうとしていないという批判のおまけつきであります。
 政府は、この判決の重みを厳粛にかつ謙虚に受けとめるべきであります。都市部の住民をぜんそくなどの健康被害に追い込み、しかも発がん性や環境ホルモン作用などが疑われるような大気環境の中に居住させていて平然としている国がどこにあるでしょうか。
 この自動車NOx法の改正案について言えば、新たにPM、粒子状物質を対象に加えただけというものであり、従来の仕組みをそのまま踏襲しただけのものであります。
 ところで、自動車NOx法には、環境対策上どのような効果があったのでしょうか。環境大臣、お答えいただきたいと思います。
 何の効果もなかったことは事実が証明をしております。当時の環境庁は、自動車NOx法制定のとき、NOxの排出量削減率は三〇%弱は見込めるとの試算をしておりましたが、一〇%どころか地域によっては一けた、それも五%程度しかなかったところもあり、政府目標の三分の一しか達成されておりません。このような法律が環境対策上どのような意味を持つと言えるのでありましょうか。
 そこで、再度伺うことになりますが、今度の法改正によって政府は窒素酸化物や粒子状物質をどの程度削減できると見込んでおられるのか、答弁を求めます。
 私は、排出ガス規制を行うのであれば、車種規制だけでは限界があり、環境税の導入や総量規制にまで当然踏み込むべきだと考えておりますが、官房長官並びに環境大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
 この法案が車種規制以外に踏み込めないのは、事業者への指導が事業所管庁主体であり、環境の視点が希薄になるからだと思われます。
 今回の改正でもこの仕組みは全く変わっておりません。事業者に対する判断基準を事業所管大臣が作成することは、実質的な基準がなし崩しになるということです。この際、事業所管大臣にかかわる規定はすべて削除し、環境大臣に一元化すべきだと思いますが、官房長官の見解を伺います。
 さらに、この法案の問題点は、指定地域が余りにも限定されていることであります。今回の改正では、名古屋南部地域が法律によらず政令で指定されるとのことですが、これは裁判で負けたからつけ加えたのではないでしょうか。
 NOxと粒子状物質、PM汚染の特徴は、大都市部のみならず地方の中心都市に広がりつつあるということであります。これは環境省の作成した資料でも明らかであります。
 私は、札幌、仙台、静岡、京都、岡山、広島、福岡などは対策地域に指定すべきだと思いますが、なぜこれらの地域が入らないのか、その理由は何なのでしょうか。環境大臣の明確な答弁をお願いいたします。
 また、対策地域は、細かい線引きは別にしても、大まかな部分は法律で定めるべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
 最後に、事業者の計画提出先、事業者に対する指導、助言、立入調査は都道府県知事の権限となっておりますが、これは政令指定都市にあっては市長の権限とした方がいいのではないでしょうか。環境大臣の認識を伺います。
 以上、政府提出の自動車NOx法の一部改正案に対する私の本会議質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣川口順子君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(川口順子君) まず、米国のブッシュ大統領が京都議定書を支持しないということを表明いたしましたのは、私も大変に残念に思っております。
 それで、米国政府に対する働きかけについてのお尋ねでございますけれども、三月二十九日に森総理からブッシュ大統領に対して、京都議定書の発効に向けてCOP6再開会合において積極的に合意を模索することを求める書簡を出しました。私からは、三月十五日にホイットマン環境保護庁長官に対して書簡を出しまして、また、二十九日に環境大臣談話を発表いたしました。それから、本日から熊谷環境大臣政務官を政府・与党代表団の一員として米国に派遣をいたしました。さらに、国会のお許しが得られれば、四月十九日からニューヨークにおいて開催予定の温暖化に関する非公式閣僚会合におきまして、私自身から米国に直接働きかけたいと考えております。
 米国が京都議定書を締結しない場合についてのお尋ねでございますが、我が国としては二〇〇二年までの京都議定書の発効を目指す方針に変わりはございません。そのためには、米国が京都議定書の重要性を理解いたしましてCOP6再開会合の成功に向けて前向きに対応いたしますように、ありとあらゆる場をとらえて他の国々と連携をして働きかけていきたいというふうに考えております。さらに実効ある国内制度の構築に全力を挙げて取り組みたいと思います。
 米国が議定書発効のための譲歩を迫ってきた場合の我が国の対応についてのお尋ねですが、我が国といたしましては、京都議定書の二〇〇二年までの発効を目指す方針に変わりはなく、これを実効ある形で実施するため、米国に対して最大の排出国として責任ある前向きな対応をとるよう引き続き働きかけていくことといたしております。COP6再開会合においては、米国を含むできるだけ多くの国が締結可能となるような合意が得られるよう最大限の努力をしてまいります。
 なお、米国政府は、京都議定書は支持しないとの立場を表明はいたしましたが、気候変動問題への対応について引き続き検討作業を行っている段階でございまして、議定書から離脱するとまで言及はしていないというふうに認識をいたしております。
 自動車NOx法の効果についてのお尋ねでございますが、法律に基づく車種規制等の各種の対策は一定の効果があったものの、その効果が自動車走行量の伸び等により減殺されているものと考えております。その結果、対策地域全体のNOxの排出量について平成二年度から平成九年度までの間の削減実績を見ますと、削減目標量の約一二%にとどまっています。このため、自動車NOx法を改正し、対策強化を行うことが不可欠であると考えております。
 今回の法改正でNOxやPMをどの程度削減できるのかとのお尋ねでございますが、改正法案におきましては、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質についての環境基準の確保を目的として対策を講ずることとしております。具体的な削減量につきましては、今後、総量削減計画の策定に当たり算定をすることとなりますが、いずれにいたしましても、この目的が達成されるよう、窒素酸化物及び粒子状物質について的確な削減目標量を定め、その着実な達成を目指していきたいと考えております。
 環境税や総量規制に踏み込むべきではないかとのお尋ねでございます。
 環境税については、環境負荷に応じた税負担の考え方に立った自動車税のグリーン化が講じられているところでございます。今後の環境政策の重要な手段の一つとして、地球温暖化防止の観点からも引き続き検討していくべき課題であると認識をいたしております。
 また、自動車走行の総量規制については、その実効を担保することが容易でないため、規制として行うことは困難でありますが、改正法案に盛り込んだ事業者に対する自動車使用管理計画の作成義務づけ等により、自動車使用の合理化を通じて走行量の抑制が図られるものと考えております。
 札幌等がなぜ入らないか、また、大まかな地域は法律で定めるべきだとのお尋ねですが、車種規制等の施策の効果を得るためには対策地域をある程度広域的にとらえる必要があります。そのため、局地的に大気環境が汚染されている地方都市などについては本法を適用しても実効性が低いと考えられることから、本法案による地域指定の対象にはふさわしくないと考えています。
 また、対策地域の指定を状況に応じて適切に指定するためには、本法案が定める考え方に基づいて、政令により機動的、弾力的に対処することが妥当であると考えています。
 いずれにしても、対策地域の選定に当たっては、この法律に基づき、関係都道府県の意見を聞くこと等により適切に行ってまいりたいと考えています。
 最後に、知事の権限は政令指定都市にあっては市長の権限とすべきではないかとのお尋ねでございました。
 自動車は広域的に移動するものでありますので、一定のまとまりを持った地域について対策を講ずることが適当であり、当該地域における窒素酸化物等の総量削減計画の策定主体となる知事が、当該計画の全体を見据えつつ、事業者に対する指導等の権限を行使することが適切であると考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(福田康夫君) 清水議員にお答えいたします。
 環境税や総量規制に踏み込むべきでないかというお尋ねでございますが、環境税については、既に政府においては自動車税のグリーン化を進めるなどの措置を講じているところであり、今後ともさらなる活用方策について引き続き検討していくべき課題であると認識しております。
 また、自動車走行の総量規制については、さまざまな問題点があり、現時点で直ちに導入することは困難であると考えております。
 また、事業者に対する判断基準を環境大臣に一元化すべきとのお尋ねでございますが、今回の改正法案においては、環境大臣が案を作成する総量削減基本方針において判断基準の策定に関する基本的事項を定め、事業所管大臣はこの基本的事項に基づいて判断基準を策定することといたしております。
 こうした政府一体として協力する仕組みとすることにより、環境保全に万全を期しつつ、個々の事業の特性をも加味した合理的な判断基準の作成が可能となるものと考えております。したがいまして、これは妥当な仕組みであるという認識をいたしております。(拍手)
#18
○議長(井上裕君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#19
○議長(井上裕君) 日程第一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律案(共生社会に関する調査会長提出)を議題といたします。
 まず、提出者の趣旨説明を求めます。共生社会に関する調査会長石井道子君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔石井道子君登壇、拍手〕
#20
○石井道子君 ただいま議題となりました配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律案につきまして、共生社会に関する調査会を代表いたしまして、その提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
 本法律案は、三年間にわたって本調査会が調査を進めてまいりました「男女等共生社会の構築に向けて」のテーマのうち「女性に対する暴力」について、各会派の調査会メンバーを主たる構成員とするプロジェクトチームで立法化に向けて協議を重ねた結果を踏まえ、四月二日、各会派の総意をもちまして起草、提出したものであります。
 今日、我が国を取り巻く社会的環境は大きく変化しておりますが、とりわけ男女が互いにその存在を認め合い、共生していく男女共同参画社会の構築はまさに二十一世紀の最重要課題であります。
 日本国憲法には個人の尊重と法のもとの平等が規定されておりますが、社会においてはなお女性の人権が軽視されるという実態が存在しており、その一つが女性に対する暴力であります。
 女性に対する暴力については、平成十二年十二月に策定された男女共同参画基本計画において、新たな法制度や方策などを含め幅広い検討が求められております。
 また、昨年六月にニューヨークで行われた女性二〇〇〇年会議では、各国がとるべき行動として、夫やパートナーからの暴力であるドメスティック・バイオレンスに対処するための法的措置が求められております。特に、女性に対する暴力のうち、ドメスティック・バイオレンスは、犯罪となる行為であるにもかかわらず、外部から発見しにくく、被害者である多くの女性が暴力を忍受せざるを得ない状況にあります。
 本法律案は、このようなドメスティック・バイオレンスの状況を改善し、人権の擁護と男女平等の実現を図るため、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備し、配偶者からの暴力の防止及び被害者を保護するための施策を講じようとするものであります。
 次に、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一は前文であります。
 この法律案におきましては、特に前文を設け、本法制定の趣旨を明らかにしております。
 第二は国及び地方公共団体の責務について定めております。
 第三は配偶者暴力相談支援センターについてであります。
 都道府県は、婦人相談所その他の適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするものとしております。同センターでは、被害者に対し、相談、カウンセリング、一時保護等を行うものとしております。
 第四は被害者の保護についてであります。
 配偶者からの暴力を受けている者を発見した者は、配偶者暴力相談支援センターまたは警察官に通報するよう努めるものとし、医師その他の医療関係者については別途守秘義務が課されていることから、配偶者からの暴力による傷病者を発見した場合には、被害者本人の意思を尊重しつつ通報できるものとしております。
 第五は保護命令についてであります。
 被害者がさらなる配偶者からの暴力によりその生命または身体に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、裁判所は、被害者の申し立てにより、当該配偶者に対し、六カ月間の被害者への接近禁止または二週間の住居からの退去の一方または両方を命ずるものとしております。
 その申し立ては、一定の事項を記載した申し立て書を被害者または配偶者の住所等を管轄する地方裁判所に提出して行い、裁判所は、申し立てがあった場合には速やかに裁判をするものとしております。保護命令に違反した者は一年以下の懲役または百万円以下の罰金に処するものとしております。
 これらのほか、国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るための活動を行う民間の団体に対する必要な援助、加害者に対する更生指導の方法等に関しての調査研究の推進等に努めるとともに、職務関係者に対し、被害者の人権、配偶者からの暴力の特性等に関する理解を深めるために必要な研修等を行うものとしております。
 なお、本法律につきましては、法施行後三年を目途にその施行状況等を勘案し、検討する旨の規定を設けております。
 以上がこの法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。
 何とぞ、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#21
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#22
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#23
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数           二百一  
  賛成             二百一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#24
○議長(井上裕君) 日程第二 独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長市川一朗君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔市川一朗君登壇、拍手〕
#25
○市川一朗君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、子供の健全な育成を一層推進するため、独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターに基金を設け、青少年教育に関する団体が行う子供の体験活動の振興を図る活動などに対して助成金を交付する業務を行わせようとするものであります。
 委員会におきましては、基金の意義、審査体制、将来計画等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#26
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#27
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#28
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十六  
  賛成            百八十七  
  反対               九  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#29
○議長(井上裕君) 日程第三 農林漁業金融公庫法の一部を改正する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長太田豊秋君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔太田豊秋君登壇、拍手〕
#30
○太田豊秋君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、将来にわたる食料の安定供給と農業の多面的機能の発揮を確保することが重要であることにかんがみ、意欲ある担い手に対し経営の実情に応じた資金の融通を行うため、農林漁業金融公庫が貸し付ける資金の種類を拡充することとし、あわせて、財投改革を踏まえ、公庫の資金調達手段の多様化、自律性の向上を図るための措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、農政推進に当たって公庫の果たしてきた役割、今回創設した資金の融資対象農家のあり方、農家が円滑に融資を受けられるための条件整備、資金調達の多様化による市場原理の導入と公庫融資への影響、公庫の自律性の向上と経営責任、食料自給率向上のための多様な取り組みの必要性などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して須藤委員より本法律案に反対である旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し六項目にわたる附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#31
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#32
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#33
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数            二百  
  賛成            百七十八  
  反対             二十二  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#34
○議長(井上裕君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十一分散会
     ─────・─────

ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト