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1947/06/25 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第21号
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1947/06/25 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第21号

#1
第002回国会 決算委員会 第21号
昭和二十三年六月二十五日(金曜日)
    午前十時二十五分開議
 出席委員
   委員長 松原 一彦君
   理事 冨田  照君 理事 竹谷源太郎君
   理事 中曽根康弘君
      樋貝 詮三君    平井 義一君
      松本 一郎君    河合 義一君
      高津 正道君    辻井民之助君
      戸叶 里子君    中垣 國男君
      田中 健吉君    木村  榮君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 一松 定吉君
 出席政府委員
        建設政務次官  天野  久君
        建設院技監   岩沢 忠恭君
        総理廳事務官  中田 政美君
        総理廳事務官  澁江 操一君
        総理廳技官   目黒 清雄君
        総理廳技官   菊池  明君
        厚生政務次官  喜多楢治郎君
        農林事務官   山添 利作君
 委員外の出席者
        厚生事務官   安田  巖君
        専門調査員   大久保忠文君
    ―――――――――――――
六月二十四日
 逓信省設置法案(内閣提出)(第九六号)
 逓信省設置法の施行に伴う法律の整理等に関す
 る法律案(内閣提出)(第九七号)
 厚生省官制の一部を改正する法律案(内閣提
 出)(第一七六号)
同月同日
 中央出先機関廃止の請願(的場金右衞門君紹
 介)(第一六六七号)
 農林省畜産局存続の請願(小川原政信君紹介)
 (第一六八一号)
 中央官廳の地方出先機関整理に関する請願(佐
 々木盛雄君紹介)(第一七六五号)
 中央官廳の地方出先機関の整理に関する請願(
 森直次君外四名紹介)(第一七六七号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 建設省設置法案(内閣提出)(第一二七号)
 厚生省官制の一部を改正する法律案(内閣提
 出)(第一七六号)
    ―――――――――――――
#2
○松原委員長 これより開会いたします。
 厚生省官制の一部を改正する法律案を議題にいたします。まず提出の理由に関する説明を求めます。喜多厚生政務次官。
#3
○喜多政府委員 ただいま議題となりました厚生省官制の一部を改正する法律案について提案の理由を御説明申し上げます。
 本法案は、從來の厚生省における衞生行政機構は、公衆保健局、医務局、予防局及び引揚援護院檢疫局の四局でありましたが、その後の衞生行政の進展に伴い、この一部を改める必要が生じてまいつたので、ここに厚生省官制の一部を改正しようとするものであります。
 本法律案の要点は、まず藥務局の設置であります。現下の医療問題の隘路の一つは医藥品の不足と高價な点であり、良質廉價な医藥品の生産供給は國民の医療を確保するため最も重要な問題であるのみならず、医藥品及び医療器具機械の生産は有望な輸出産業の一つであつて、今後積極的に生産の増強をはかる要があるのでありますが、このためには藥学的又は医学的見地からの指導、監督に止まらず、生産に必要な金融、資材及び配給、輸出入等に関する経済的な問題について、もつと積極的な措置を講ずることが要望されている状況でありますので、医藥品その他医療資材の專管局を設け、藥事行政の強化をはからんとするものであります。また現在医務局の課題となつております医療制度の改善と全國二百五十に上る國立病院療養所の管理処置等の問題の合理的解決のためにも、藥事行政を切りはなすことが適当である次第であります。
 第二に、現在全國六百七十五箇所に上る保健所は、第一回國会を通過した保健所法の全面的改正によつて、性格が予防行政の第一線行政機関となつた点に鑑み、保健所に関する事務を公衆保健局から予防局へ移します。
 第三に、公衆保健局の名称を、より実態に即した公衆衞生局に改め、水道、下水道、汚物清掃の事務は今後ともいよいよ重要性を加える点に鑑み、公衆衞生行政の一環として行うことがより適切であると考えられますので、これを予防局から公衆衞生局に移そうとするものであります。
 第四に、藥務局を新設しても厚生省全体として行政機構を拡大せず、かつ定員及び予算の増加を來さざるごとき措置を講ずるため、引揚援護院檢疫局を廃止する次第であります。なお檢疫局の廃止につきましては、内局たる復員局を解散して、引揚援護院に吸收する措置を、総司令部の昨年十二月の指令により本年五月三十一日までに処理する必要がありましたので、すでにポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く政令として廃止済であります。
 以上の行政機構改革案は、内閣に設けられております臨時行政機構改革審議会におきましても、愼重なる審議の結果可決せられておる次第であります。
 以上提案の理由を御説明申し上げた次第でございますが、何とぞよろしく御審議くださるようお願い申し上げます。
#4
○松原委員長 これより質疑に入ります。御質疑の方は御通告を願います。
#5
○河合委員 ただいまの説明の中の第三に、「公衆保健局の名称を、より実態に即した公衆衞生局に改め、水道、中水道、汚物清掃の事務は」とありますが、汚物清掃はどういう範囲でおやりになるお考えでありましようか、また現にやつておりますか。
#6
○安田説明員 現在厚生省でやつております汚物清掃は衞生的な見地から行つているのでありますが、実際の仕事は第一線の市町村がやることになつておる、それにつきまして予算的の措置を講じますとか、あるいはそれの指導監督をするというような状況でございます。たとえば塵埃の処理の問題であるとか、あるいはこれは汚水淨化とも関係がございますけれども、鼠賊、昆虫と申しますか、はいであるとか蚊であるとか、そういうものの撲滅をはかるということを主としてやつておるわけであります。
#7
○河合委員 塵埃の清掃のことでありますが、これは年來の問題でありまして、汚物清掃という趣旨から申しますと、あれを燒却してしまわなければいけないというようなことにきめられておつた時代もあるのであります。しかし現下の肥料の非常に欠乏しておる際は、なるべく塵埃など利用する必要があると思うのでありますが、その点において厚生省の方針と農林省の方針とが少し一致しない場合があるのじやないかと思うのであります。私のお尋ねする趣旨は、こういう肥料が非常に欠乏しておる際には、できるだけあれを利用する必要があるのでありまして、燒いてしまうとそのあとの灰は多少は肥料分がありますけれども、ほとんどなくなります。殊に東京都でやつております洲崎にあるようなああいう燒却場で燒きました灰は、肥料の價値はまつたくなくなつてしまうのであります。衞生上の見地から申しましても、塵埃というものは燒いてしまわなくともいろいろの方法がありまして、これを利用する途があるのでありますから、その点厚生省としてはお考えになつておるのでありましようか、ひとつ伺つておきたいと思うのであります。
#8
○安田説明員 清掃の仕事につきまして、お手もとに差上げてございます資料の方にも詳しい計数等も出ておるわけでございますので、その方も御参照願いたいと思うのでありますが、ただいまのお話ではたいへんごもつともなことでありまして、私どもも平素そのことを考えておるのでございます。ただ現在の施設の関係であるとか、輸送力の関係等につきまして不十分な点もございますけれども、十分今お話の趣旨を体しまして、農林省ともよく連絡をいたしまして御趣旨に副うようにいたしたいと存じます。
#9
○河合委員 ぜひこれは農林省とよく御協議を願いまして、少々費用はかかりましても、塵埃は全部農村に還元するようにやつていただきたい。衞生上の見地からもこれは必ず燒却してしまえとか、そういうことは今日の場合には最も不適当である、その点は十分御考慮願いたい。
 もう一つお尋ねしたいのは、よくこれに目を通しておりませんので、はなはだうかつなお尋ねをするようでありますが、公衆衞生院というものが現在あるのでありましようか。あれはやはり厚生省の所管になつておると思いますが、そうすると名称からいつても公衆衞生局、公衆衞生院と、粉らわしいのであります。その点はどういう内容でありますか。
#10
○安田説明員 公衆衞生院は現在もございます。厚生大臣の管理に属しておりまして、厚生省の所属機関になつております。これは御承知かと思いますが、ロツクフエーラー財團の寄附金をもとにして目黒に建物を建てております。これは公衆衞生に從事いたします者の養成機関であるとか、そういう公衆衞生、予防行政の研究のためにつくられたもの、しかし最近の向うの考えもございまして、今後は公衆衞生に從う第一線の要員の養成ということに主として力を注ぎたいと思つております。その点では仕事はダブらないつもりでございます。
 なお公衆衞生院と衞生局の名称の問題でございますが、國家行政組織法がきまりますと、院というような名称が内閣の多局だけになりますので、これは公衆衞生学院というような名称に改めるつもりであります。組織法が延びまして、七月一日になりますと、その時期になると思いますが教養訓練機関であるところの趣旨を体したような名称に改めるつもりであります。
#11
○松原委員長 それでは今日は、厚生省における業務局設置に関する官制一部改正の件に対する質疑はこの程度に止めておきます。
    ―――――――――――――
#12
○松原委員長 昨日に引続きまして建設省設置法案に対する質疑を行います。
#13
○河合委員 たいへんに各地方からたくさんの請願が出てまいりますが、その中でも一番たくさんある請願は、どこそこの地区を國立公園地域内に指定してくれというようなことなのであります。私は街で見受けましたビラの中で観光立國というようなビラがありまして、あれを見ましたときに異樣な感じがした。元來観光をもつて國を立てるというような文字は、われわれとしてあまり好ましくないのでありまして、景色がよかつたり、風土、氣候等の点においてはなはだよきところでありまして、外客がやつてくることは結構であります。特別なところはホテルの施設をしたりすることは必要であると思いますけれども、どこでもかでも國立公園の区域の中に入れてくれということは、どういう目的でそれを請願されておるのか、私は実はよくわからぬのでありますが、建設院としては、あれは関係があるのでありますか。もしありますようでしたら、どういうお考えであられるか、承つておきたいと思います。
#14
○岩沢政府委員 お答えいたします。國立公園の点につきましては、現在指定は厚生省でやつておるのであります。從つて指定そのものにつきましては、建設省になりましても、今の官制におきましては、われわれとしては全然権限はないのでありますけれども、ただ國立公園が指定せられた場合において、これをどういうふうに活かしていくかということが問題になつてくるのであります。御存じの通り、観光事業というものは、施設とかあるいはまたこれに対する交通関係とかいうようなものが関連してくるのでありますが、これは厚生省がただ單に國立公園を指定しただけで、ホテルの施設とかいうようなものは、現在においては運輸省がこれを所管しております。それからそれに対する交通関係、バスの許可というようなものは運輸省でやつております。ただ道路の問題があるのでありますが、建設省になりましても、また現在の建設院におきましても、この道路はただ單に観光の目的にするということでわれわれは絶対取扱つてはいないのです。すなわち現在においては、重要物資の木炭の搬出とか、あるいは木材とか、いろいろ日本再建のため必要な、現在まで放置せられた資材を山奥からできるだけ早く需要のところに搬出するというような、いわゆる生産道路の一環として現在やつております。その副作用として観光地を通るものもままありますけれども、目的としてはあくまでも生産道路の開発という点に重点をおいておるような次第であります。
#15
○河合委員 私のお尋ねしました趣意は、現下のわが國におきましては、観光ということによりまして外貨を取得することも一つの方法でありましようけれども、私は観光立國というような言葉はあまり好まない、産業立國でやりたい。建設省となりましても、將來はそういう考えで進んでいただきたい。私たちの眼から見ますと、おもしろい岩があつたり、枝ぶりのいい松がそこに生えているというよりも、土地がいかに利用されているか。最も欠亡している食糧をつくるために、寸土といえどもこれをうまく利用していることを見る方が美しく見えるのであります。ただ景色のいいというようなことで、それを元手にしていろいろなことをやるよりも、今日は産業を盛んにして、産業立國ということを大きく掲げて進みたいと私どもは思つております。ああいう観光立國というようなことは、外國人から見られても恥かしいものと思う。あれは乞食根性ですから、建設省としては、將來そういうお考えで進んでもらいたいと思う。
#16
○岩沢政府委員 今の河合さんの御趣意は全然同感です。建設省が成立ちました曉におきましても、少くも日本再建という大きな見地からその線に副うて進みたいと思います。
#17
○河合委員 私は現在東京都の葛飾区に生活している者でありますが、たまたま昨日ある一部の区民の集会がありまして、私もそれに参つたのであります。ところが、あの葛飾区に住んでいる二十一万の人の最も関心をもつていることは、水害なんでありまして、この前の水害によつて堤防が決壞いたし、下流の修復等がまだ完全に行われていない。こういう梅雨期になりますと、また洪水の災害があるじやないかということで、戰々兢々としているのであります。私も実はこの次の日曜日は区の代表者とともに実地を見て來たいと思いますけれども、昨日聽いたところによりますと、葛飾区の奥戸の諏訪町の中川堤防でありますが、高砂橋より二町下流に決壞の場所があります。これが最も危險であるといわれております。それから同じく中川の青砥の大橋、それから本田の川端、それから中川の上流の足立区の佐野町、大谷田町、この二箇所です。もう一つは櫻堤の修復、こういうことを区民の代表者は申しております。そしてその修復のやり方についても、昔の堤防の築き方と今のやり方とは非常に違いますが、たとえて申しますと、今は土を盛るだけだが、今までのやり方は五寸土を盛れば、必ずたこで固める、そして斜面は丸棒をもつてたたくというようなことをやつておりましたけれども、現在ではそういうようなことはちつともやつていない。それは実地を見ての話なんであります。そこで、今申しました四箇所及び櫻堤の修繕等について、これはどこの所管でおやりになるのか、東京都がやつておるのか、あるいは建設院でおやりになつておるのか知りませんが、東京都がやつておるにしましても、これの監督をなさるのは当然建設院でおやりになるだろうと思いますので、区民は非常にこれを危惧いたしまして戰々兢々としておるが、現在どういうように進行しておりますか、また將來はいつまでに完全に修理ができるものでありますか。今申しました堤防の築き方等におきましても、区民はそういうことを申しておりますが、それは御存じなのでありましようか、その辺の御所見を承つておきたいと思います。
#18
○岩沢政府委員 お答え申し上げます。ただいま御質問の四箇所につきましては、所管は東京都が仕事をやることになりまして、この工事につきましては、國の方から助成金を交付しておるのであります。その災害につきましては、われわれといたしましては、でき得る限り急速に完成したいというので、昨年の大水害の府縣につきましては、極力工事の推進を鞭撻しておつたのでありますが、東京都におきましては、ほかの府縣に比べると、多少工事の進捗が惡いということは認めております。しかしもう出水期になりましたので、私の方としても極力この工事の推進を鞭撻しておるような次第であります。從つて出水までには、どうなりこうなり昨年のような水害を繰返さないというだけのことは十分やつていきたいと思います。また今御指摘になりました堤防の築造方法につきましては、われわれとしては昔ながらの築堤方法を励行しておるのでありますけれども、何しろ東京都のやり方は大体請負工事にしてやつておるように聽いておりますから、從つて監督不行届のために、そういつたような十分締め固めをしない、工事を急ぐということから、多少工事の上に欠陷があると思いますから、その点は都の方と連絡いたしまして、十分監督をしたいと考えております。御存じの通りに、昨年の利根川の大決壞はすでに復旧しましたけれども、ああいう大きな堤防においても、建設院直轄工事におきましては、今河合さんのお話にありましたように、一尺土を盛ればすぐたこつきにする、あるいはローラで締め固めを順次にやつておる。あの堤防でもそういう築造方法を講じて完成しておるのでありますから、まして東京都にある櫻堤とか、あるいは中川堤防というような小さい堤防は、なおさらそのように念には念を入れて築堤すべきものだと考えておりますから、その点は十分東京都と連絡をとりまして、嚴重に指導していきたいと考えております。
#19
○河合委員 ただいま承りました堤防の築造方法については、即刻実地調査して、注意を與えていただきたいと思います。それから東京都にお下げになりました補助金と申しますか、助成金の金額はどれくらいですか。
#20
○岩沢政府委員 東京都に対し、昨年の災害に際して大体國から補助をする見込額は一億四千六百万円ほどなのであります。でありますが現在までに補助を出しておる金額が二千六百万円であります。それから二十三年度に東京都からの補助の要求額は九千百万円ばかりでありますけれども、御存じの通りに、二十三年度の災害補助費が非常に圧縮されたので、大体の見透しとしましては五千万円内外のものが東京都の方に交付できるのではないかと考えております。
#21
○河合委員 補助額は一億四千六百万円で、うち二千六百万円が補助されたということでありますが、その残額は打切りになるのでありますか。それともこれに加えて二十三年度の要求が九千百万円、つまり昨年の残額に加えることの九千百万円というものが今年度の工事に使用できる金額でございましようか。
#22
○岩沢政府委員 そうじやないのです。一億四千六百万円の補助金を政府としてはもたなければならないのですが、さしあたり二十二年度に二千六百万円出して、そして東京都が工事がだんだん進捗して――東京都の本年の希望としては九千百万円、それから二十四年度以降において二千九百万円というものは一應年度割としておるわけでありますが、しかし二十三年度の工事として九千百万円というものを要求しておりますけれども、予算の関係上五千万円内外までしか出せない、從つて二十四年度にはその残額だけずれていくわけです。ですから國としてはあくまでも一億四千六百万円という金額を支拂わなければならない、こう考えております。
#23
○河合委員 なお前に申し上げました四箇所の決壞の箇所でありますが、その実情を即刻一度見ていただきまして、そして東京都に対して早くやるように命令していただきたいと思います。
#24
○岩沢政府委員 承知しました。
#25
○松原委員長 田中健吉君から、昨日並木の問題に関する御質問が出ております。本日政府委員の方から御答弁があるそうです。菊池政府委員。
#26
○菊池政府委員 道路の並木の管理はだれがやるかという御質問に対してお答えいたします。
#27
○田中(健)委員 私の質問は並木の所有者はだれかということです。それに含めて管理の問題も……。
#28
○菊池政府委員 並木は道路の附属物だということに道路法でなつております。從つて道路と同じように所有権は認めておりますけれども、その行使はできない。從つて道路の並木である間は、管理者がこれについていろいろ指示するわけであります。
#29
○田中(健)委員 私のお尋ねしたのは、並木は道路の一部であるかどうか、その点がよくわからないので伺つたのですが、一体枯損木は賣るでしよう、また枯損木でなくても工事上の障害になつた場合には伐り倒して賣るのです。そしてそれを地方廳は財源にして使つておる。そこで國の財源になつておるのか、地方の財源になつておるのか。それとも財源としてそういう措置を講じておるのか、その点が明確になつておらない。いずれにしても何十億という厖大な財産ではないかと私は思います。そこであなたのおつしやるような答弁ではちよつと滿足いたしかねます。あれだけの收入のあるものをどつちかわからないようなことでは困る。
#30
○菊池政府委員 これはやはり管理者の自由にできることになつております。道路附属物である並木につきましては、もちろん縣が伐採しますときにあたりましては、どういう場合に伐採し得るということが道路維持修繕令というものがございまして、それに規定しております範囲においてやる。その場合は管都者が処分いたすわけであります。
#31
○田中(健)委員 管理者が処分権をもつておるという意味でございますか。
#32
○菊池政府委員 そうでございます。
#33
○田中(健)委員 その財産は管理者の都合のいいところに財源として繰入れられようが、それは勝手だ、こういうことでありますか。
#34
○菊池政府委員 そういうわけでございます。
#35
○田中(健)委員 そうすると、從來長い間その例でやつてきておるのですか。
#36
○菊池政府委員 大正八年の道路法施行以來、また道路維持修繕令が大正十年に出まして、それ以來そういう方針でやつております。
#37
○田中(健)委員 そこで処分する場合には必ず國の承諾を得なければならぬのですか、それとも全然承諾を得ずにやつておるのですか。
#38
○菊池政府委員 これは大体どういう場合に伐つてもよろしいということを維持修繕令に明示してございまして、それに從つて管理者は伐採しております。それを六箇月を限つて結果を報告することになつております。その報告に基きまして、不都合であるというような場合には、監督権によりまして処置いたしますけれども、おおむね非常に重大な並木伐採の場合には習慣といたしまして、あらかじめ相談もあるのです。
#39
○田中(健)委員 そうすると伐つてもいいという場合は、國道の保護上困る場合、あるいは國道の沿線の耕作地あるいは住宅、そういうものに影響にある場合、あるいは枯損木というような場合ですか。
#40
○菊池政府委員 ちよつと修繕令の内容を御説明申し上げますと、大体枯損にかかると感ぜられる場合、それから障害になる、それから非當災害また危險防止のため緊急の必要あるとき、そういう三項が主な項目になつております。それから障害除却のために必要がある場合は、道路の方に出た枝を伐ることができます。
#41
○田中(健)委員 これは地方の相当の財源になつておるものでございますが、從來どの程度の財源として、どの程度今日まで伐られておるか、こういうようなことはお調べしたものがありますか。
#42
○菊池政府委員 それはまだ調べてありません。
#43
○田中(健)委員 國道の並木は現在時價にしてどのくらいあるか。石数にして今わかりますか。
#44
○菊池政府委員 ここではすぐにはわかりません。
#45
○田中(健)委員 規定を改正して地方の財源として、これをはつきりさせるか、あるいは政府の財源として処理するか、どちらかにして明確にするというような考え方をもつておりませんか。そうして財産権を確立するというような考えをもつておりませんか。
#46
○菊池政府委員 今政府としてはそういうことを考えておりません。やはり管理者の方に任せることにしております。
#47
○田中(健)委員 よくわかりました。
#48
○戸叶委員 衣食住の問題は私どもの國民生活にとつて非常に重大な問題であると思います。食糧の問題も落ついて、住宅の問題がまず考えられていかなければなりませんが、戰災によつて非常に災害をこうむつたわが國の住宅難ということは今さら申し上げるまでもないことであり、そしてまた住むに家のない人たちが多いためにいろいろな社会問題を起していることも私どもは聽いておりますが、この住宅問題に対しまして建設院としてどんなふうなお考えをもつていらつしやるか。特に裕福な方たちは十分に住宅をおつくりになつたり、また暮していけると思いますけれども、一般の庶民の人たちに貸していく住宅、あるいは國庫補助の住宅というもの、あるいは中産階級以下の資金がないために建てられない人たちのために特に資金を融通してあげるというような制度を、建設院の住宅の係の方で計画していらつしやるかということをちよつとお伺いしたいと思います。そしてまたその予算がどの程度にとつておられるかということをお伺いしたいと思います。
#49
○澁江政府委員 ただいまの戸叶委員からお尋ねになりました、主として庶民住宅に対する建設院の対策並びにそれの予算関係ということでございますが、主管の政府委員が参りましたらなお詳しいことは申し上げたいと思いますが、一應ただいまここに持つております資料の範囲でお答え申し上げたいと思います。御承知のように、戰災によりまして庶民住宅として建設をしなければならない戸数は大体四百万戸といわれております。それに対する対策を建設院並びにその以前の戰災復興院時代からそれぞれ計画を立てておつたわけです。何分にもやはり國の財政の関係等に制約されまして、それと資材の制約がございますから、当初の計画が予定通り進まないというような状況になつていることはまことに遺憾だと存じておりますが、さしあたりお話の庶民に対する住宅の対策としては一應國の補助住宅というのがその一つでございます。それから余裕住宅の開放というのがその第二でありますがそれから住宅以外の用途に使つております建物を轉用いたします轉用住宅と申しておりますが、これがその第三であります。以上のような大体三つの住宅対策を立てまして、それぞれ計画を立てております。そこで大体の本年度の予算といたしましては、これがために住宅復興事業に予定されております費用は、公共事業費の中に御承知のごとく組入れてございますが、二百七十九億、これだけの予算を計上して、今御審議をお願いしているわけでございます。なお具体的な計画戸数等につきましては、後刻主管の政府委員からお答えをいたします。
 さらに今お尋ねがございました庶民住宅で、今一番困つている問題は、何と申しましても資金の行詰りといふことから思うようにいかない、こういう問題がございますので、これが解決のための方策をいろいろ苦慮しているわけでございます。その一つといたしまして、銀行等の融資を速進いたしまして、長期の低利の金を貸付けてもらいまして、住宅の資金を庶民階級にまわし、それによつてそれぞれ住宅の復興速進をはかるこういうことを考えておりますが、本年度の予算にはそれに対する予算額は計上されておりません。目下研究中という程度でございます。その程度で御了承を願いたいと思います。
#50
○戸叶委員 私は今朝來るときに、兒童交通週間というのを見て、たいへん喜ばしく思つたのですが、私たちが道を歩いておりますとき、あるいは車に乘つておりますと、よく子供たちが道路を横切つたりして、非常にあぶないようなときがときどきございます。そういうときに考えることは、子供たちに交通の観念を植えつけることも大切であるけれども、同時に子供の遊び場を所々につくるということが、非常に大切ではないかと思います。その意味におきまして、そういう遊び場所あるいは緑地といつたようなものを、國土計画をつくていく場合にたくさんつくることを考えていただきたいと思いますが、そういうようなことに対して計画をもつていらつしやるかどうかということをお伺いしたいと思います。
#51
○澁江政府委員 ただいまのお尋ねまことにごもつともでございまして、從いまして建設院といたしましても、それに対する対策をいろいろ考えております。と申しますのは、主として今度の戰災をこうむりまして都市の復興については、特に緑地地域というものを計画の中に織りこむということを決定しております。全体の都市計画、区画整理区域の一定率は、緑地地域に必ず編み出すという方針を立てております。その中に、ただいまお話のような兒童公園といつたような小公園も含まれておりまして、現在それぞれ各都市の復興計画の中には、そういつたような小公園、それから防火、保健等に相当寄與されると思われる緑地地域というものを一定率だけ必ず編み出すという方針のもとに、それぞれ指導いたしております。大体以上のような方向でやつておりますから御了承願いたいと思います。
#52
○戸叶委員 ただいまのお答えを伺いましてたいへん安心いたしました。建設をするためにはまず計画が大切だと思いますから、どうぞそういう計画を織りこんでいただきたいということを要望いたします。
#53
○河合委員 昨日一松國務大臣の御答弁でありましたか、その他の方でありましたか、よく覚えないのですが、戰災の跡片付けに何億かの予算を見込まれておるということを申されたのでありますが、実は私その節承りたかつたのでありますが、本日あらためてお尋ねするのでありますが、その予算をもつてどういうことを御計画になつておるのでありますか、その内容を承りたいと思います。
#54
○澁江政府委員 その点は昨日総裁から大体のお答えは申し上げたはずでありますが、要するに戰災都市の瓦礫の清掃でありますが、これは御承知のように、戰災都市の区画整理事業の一環としてやつておるわけでありまして、從來までのところではこれに対する予算はあまり認められておりませんでしたが、本年度から労働省の関係しております失業救済対策ともにらみ合わせまして、都市の瓦礫清掃をやるために、ある程度の都市の失業人口もそれに動員して、都市の非常に不潔な瓦礫類を清掃してしまうという方針のもとに、今年度公共事業費の中に失業対策の費用の一部、並びに建設院の所管しております区画整理事業の費用の一部を充てて、その清掃をすることになつております。その額等につきましては、今はつきりした数字を実は記憶しておりませんので、後ほどその数字等につきましては調べました上でお答え申し上げます。
#55
○河合委員 それと同時に、その計画の内容を詳細に承りたい。たとえば東京都においてはどういうことをやるか、各地方のことは承われなくても、東京都の例一つだけでもあげて、承りたいと思います。
 昨日も私は申したのでありますが、これは相当反対もあると思いますが、宮城の周囲の濠など埋めてしまえということは、私の考えが間違いでありましようか。私はあれは埋めてしまう方がいいと思うのです。そうすると相当費用の上でも助かりますし、昨日申しましたように、ほとんど元の神田と麹町の地区内の片付けはあれでできると思います。否もつと廣くできるだろうと思います。その点もひとつ私の考えに対する御批判を願いたいのです。
#56
○澁江政府委員 ただいまの東京都内において、どういう瓦礫清掃についての計画を立てておるかというお尋ねでございますが、これはよく調べました上でお答えしたいと思います。
 それから宮城の濠の埋立といつたような問題につきましては、今申しました瓦礫清掃の計画とにらみ合わせて、どういう計画を立てておりますか、これも調べました上でお答えをいたしたいと思います。
#57
○河合委員 そういうことは省内で問題になつたことはあるのでしようか。そんなことは少しもお考えになつていないのでしようか。
#58
○澁江政府委員 御承知のように、東京駅の裏口の八重州口に続いております三十間堀の埋立につきましては、戰災都市の復興計画というものの一環として実行しておるわけであります。あれによりまして道路の幅員を増し、店舗の數地等に充てていくというような計画になつております。しかしただいまお話のような宮城の濠の埋立等については、多分そういつたような計画の中に織りこんではいないというふうに私どもは考えておりますが、一應その点を調べました上でお答え申し上げたいと思うのでございます。
 さらにまた瓦礫清掃の問題は、実は本年度の予算に急速に計上せられました関係もございまして、まだ各都市等につきましてどういつたような計画でやるかということまでまだ進展していないのではないかと思いますけれども、その後ある程度の研究もされておると思いますので、その結果を調査いたしました上でお答えいたしたいと思います。
#59
○松原委員長 田中委員に申し上げます。農林省の農政局長がお見えになつておりますから……。
#60
○田中(健)委員 災害による政府支拂いが非常に遅れておるようであります。それでこの政府支拂いを急早に拂う方法についてお尋ねいたします。それは関連事項として質問いたしたいのでありますが、同時に、近年の地方の土木事業、これの政府支拂いも非常に遅れておる。それで本日あたり東北方面の知事が上京して皆さんのところに多分陳情に押しかけるだろうと思います。それでこの支拂いが遅れておるために請負業者が非常に困つておるのです。賃金を支拂わないために地方の労働基準局からさんざんお目玉を丁頂戴しておるというようなこともある。一体政府の仕事をして、政府が支拂いをしないために、また政府から怒られるといつたような矛盾したことがたくさんある。昨年の水害による災害の政府支拂いを急速に行う方法は、予算をまた追加いたさなければなりませんが、五月、六月分の暫定予算は追加としてもらつておる。だから今後の支拂いについては、政府が支拂いを保証して、銀行の借入れのようなものを斡旋してやるような必要があるのではないかと考えますので、この点政府がどういうふうにお考えになつておるかということをまずお尋ねいたします。
 次に農林省の諸君にお尋ねいたしたい点は、昨年の水害の責任の大半は、農林行政が從來貧困であつたということに原因する点がたくさんあつたとわれわれは調べた結果見てきた。というのは林野局関係において当然施行しなければならないところの上流河川の堰堤、こういうものは砂防工事を全然やつておらない箇所が多い。特に山形縣の北部と、秋田縣の大部分はそういう状態であります。そこでこれは林野局関係、これは農林省の関係といつたようなその区分がどうもはつきりしない。木材はどんどん濫伐するけれども、さて濫伐したあとに対して適当な手当をしておらない。こういうような状態から、いかに下流の方において工事をやつたり、改修工事をやつても、上流の方からどんどん流れてくるということではどうにもならないのです。そこでこのように、河口から上流に至るところの河合に対するところの行政と申しますか、これが各省にわかれておるということが一番の仕事を遅らしておるところの原因であると私は思います。從つて農林省が林野局関係の上流の砂防改修関係といつたようなものについて、建設院に任す御意思があるかどうか。この点をお伺いいたしたいと思います。これは第二点です。
 それから建設院の諸君にお尋ねいたしたい点は、これを今私が質問申し上げたようなふうにして、総合的にやつていつた方がいいか惡いか、それの方がやりやすいか。われわれは建設院の諸君が河口と上流の間の所だけやつて、始終上下から挾みつけられているようなことでは、うまくいかないと思うのだが、私の今申し上げたような方法でやつた方がいいか惡いか。この点についてお伺いいたしたい。
#61
○山添政府委員 第一点の災害復旧費の支拂い問題ですが、これは割当がきまりますれば、その点を通達いたしまして、お話のようにできるだけ早く融通ができるような途き講じなければならぬと思つております。それは当然でありますから、いたしたいと思つております。しかしなかなかそれだけでは金の出にくいような点もありますので、やはり積極的な斡旋もいたさなければならぬと思います。その点につきましては、土木工事費等について、十分お述べになりましたような方向に努めたいと思います。
 それから第二点の、砂防の点は河川と一体にやるのが適当ではないかというお話であります。山の方の山崩れいたします点の治山治水の問題でございます。これは現地を見ましてもわかるのでありますが、やはりあれは山林行政の一部であり、植林をするとか、それからそういう災害林地に対しては特別の芝のようなものを植えたり、特別の措置をするわけであります。これは林野行政、林野事業がやはり一環をなしているのでありまして、ああいうぼつぼつありますものは、やはり山は山として一つにまとめてやることが適当ではないかと思います。なるほど河川の方と林野の方は、上流は農林省の所管であり、それが川の形になつてしまえば建設院の所管であるというのは、ちよつと考えますればおかしいように見えますけれども、仕事の性質から見れば、山における災害の復旧、また災害を未然に防止する方法というようなものは山の一つの仕事として扱う方がいいのじやないかというように私は考えております。
#62
○田中(健)委員 山添さんのお話を聽くと、なかなか應ぜられないというような言いまわしのように聞えますが、私は実際去年二回ばかり農林省から派遣せられて調べた結果に基いてお話し申し上げるのですが、実に地方の林野局というものは無責任です。秋田縣などは一年に三百万石くらいも、裸になるくらい切つておきながらあと全然補給しておらぬ。堰堤一つつくるでもなし、全然投げやりの状態です。そこで、下流の方でどんな工事をやつてもああいう上からどんどん土砂を流されるような状態ではどうにもできない、そういう無責任なことが林野局において行われるという状態であれば、これはむしろ潔く建設院に任せた方がいいと思いますが、それをおやりにならないとすれば、これは一体となつて、そこで協議なり連絡なりをしておやりになる、こういうので將來が保証されるということであれば、一概に林野行政の中からそれを区別するということもむつかしい点もあるのだから、これは強いて求めないけれども、その点はどうなんですか。かりに今管轄を直して、これを建設省にまわし、建設省の管轄にしてしまうといつたような議論がここにあるとしたならば、皆さんが、いやそれは林野局で將來やつていくんだ……。現在雨の降るたびごとに下流に流れる土砂を、食い止めるところの仕事を農林省がやるかどうか、この確実な保証ができるかどうか、これをお伺いいたします。
#63
○山添政府委員 大体治水関係の山の手当は、戰爭中からずつと怠つておりましたのが実情であります。木を伐る方に一生懸命でありまして、造林の手当もできていなければ、今申されたような災害地の復旧ということも、十分な手当ができない。專門家はもとよりそういうことの必要は感じておつても、予算その他の関係でできなかつた。それが昨年の水害以來非常に注目されてきた。農林省でも林野復興計画の一環として、治水の問題についても十分力こぶを入れておるのです。ついては個所的に申しましても、ずいぶんたくさんあることでありまして、一方木材の伐採、搬出ということを続けていきますと同時に、災害防除のための治山の方についても、十分の努力をいたしたいと考えておるわけであります。営業署について今御批評がありましたが、確かに今までの状況は、実は今申しましたように、木を伐ることにばかり追われておつて、予算的にその他の方面に手がまわらなかつたというのが実情であります。今後その面につきましては、やはり建設省とも協力をいたしまして、上流から未端まで一つの計画に基いて、齟齬を來すことなく、治水事業が行われるように努めてまいりたいという考えをもつておるわけであります。ただ上流の木を植えたり、山の砂防をしたりという程度の事柄を、しかも数が非常に多い個所の事柄を、山の関係とわけて取扱うということは、むしろ実際上の効果はあがらぬだろう。やはり國として一定の計画をもち、官廳として協力して、そうしてそれぞれの分野で最善の注意を拂つていくということが、一番効果的ぢやないかという考え方をいたしております。
#64
○田中(健)委員 今林野局の握つておる部分のうち、建設省に関係するような事業で、砂防とかあるいは上流河川の改修、具体的にいえば堰堤をつくるとか、そういつたことだけは――植林とかなんとかいうことは、建設省でやるべきことでないのですが、そういつたようなことだけでも建設省にまわした方が、むしろ今あなたのおつしやるような、総合的な仕事をする上によいのではないかと思うのです。その点は農林省へむしろお譲りした方がよいのではないか。というのは、建設省設置法案の中に、多分に皆さんの方に、御遠慮しておる傾向があるわけです。一松大臣の答弁も、けんかしたくないから、この程度に小さいものをつくるのだ、理想からいえば、大幅に他の各省からお譲り願つて、大建設省をつくつた方がいいと思うけれども、どうも今のところは、ほかの方から仕事を取上げるようなことになると、けんかになるので、この法案がつぶれるのを恐れておるという。そこで私はあなたに対して、この程度のことはお譲りして、そうしてほんとうに大建設省をつくつて、わが國のりつぱな國土計画を立てるということが必要ではないか、こう思いますので、重ねてこの点お譲りできるかどうか伺いたいのであります。
#65
○山添政府委員 何か具体的にこの点について、イエス、ノーを明確にということでありますれば――実は私もこの方の專門でもございませんので、後ほど相談をしてそちらの責任当局の方からお答えをするようにいたしたいと思いますが、もつと明確に具体的なポイントをおつしやつていただきたいと思います。
#66
○田中(健)委員 それはあとで懇談会をやつて、どの部分は建設省、どの河川はこれを國の河川にするかということを、いろいろ研究しなければならぬと思うのです。そうでないと現在百二十何億の予算の工事というものは結局成功しないと思います。盛んに下の方で大工事をやつても、上の方のはげ山からあの大量のものを流されてきては、すぐ河床が高くなるという状態になつてしまうので、そこでそれらの点についてあなたの方でそういう御意思があるならば、建設省をつくるときに入れてしまつた方がよいのです。その方がかえつていいと思います。それはわれわれもそう感じますから、建設院と林野局あたりで一つ御相談なさつて、もう二つ三つのよい案を加えてくだされば、まことに結構であります。
#67
○松原委員長 ほかに御質問ありませんか。
#68
○冨田委員 今建設省設置の問題で、法案を審議しておるわけでありますが、たまたま農林省の政府委員がお見えになつているので、お伺い申し上げたいと思います。建設省の方で、宅地の利用の調整に関する調査及び企画を行う、あるいはまた住宅の建設、供給、改善並びに管理、またこれらの助成及び監督を行う、こういうことをおやりになるわけでありますが、私が今農林省の政府委員にお尋ね申し上げたいと思いますのは、どうも建築とか、住宅と申しますと、一般に市街地に限るというような感じをもたれまして、農村の住宅ということについて関心が薄いのではないか、こういうことを私は考えておるわけであります。そこでお願い申し上げ、かつお伺いいたしたいと思つておりますことは、日本の農村の住宅であります。これが旧來のままでありまして、今一齊にこれを改造するということは、非常に困難なことであると思いますけれども、衛生的に見て、非常に不完全なものであることが一つ、いま一つは作業をする場合において、能率的に見ても、きわめて不利なものが多いこと、こういうことを考えまして、住宅と作業場、あるいは將來また農村の工業化ということが考えられる次第でございますから、その面から考えましても、農村住宅の規準になるようなものを、農林省としてお考えになつておられるかどうか。そういうものがありましたら一つお伺い申し上げたい。いま一つは農村の宅地でありますが、これは茫漠たるものであり、あるいはまた狹小なものでありますが、これまた土地の利用という面からも考えられますし、また反面作業場としても考えなければなりませんし、また人間としての生活という面からも考えなければなりませんから、宅地の利用ということにつきましても、農林省として一定の基準と申しますか、あるいは望ましい状態と申しますか、そういう点において計画をなさつており、あるいはまたお考えになつておることがありましたら、建設省の設置に考え、また建設省の取扱う仕事と関連してお伺い申し上げておきたいと思います。
#69
○山添政府委員 農家の住宅は、今お述べになりましたように住居でもありますし、また作業場でもあるわけでありまして、これについて土地々々の一定の様式もございますが、その土地の様式に考えて、これが最も適当な基準的なものであるというようなことを決定したり、またそのことを進めたりしておることは、現在まではございません。今までやりましたのは東北の積雪地方であります。あの屋根に積つた雪をおろすのに非常に労力を要する、何とか方法はないかというので、山形縣の積雪経済調査所ですか、あすこでは屋根を急角度につくりまして、人は二階で住む、下は家畜と仕事場というような試みをやつたことはありますが、一般に地方には廣まりません。なかなか住居などということは長い傳統があることで、そう簡單には変るものでないと思います。それから最近では何というか、標準というほどではございませんけれども、こういうのがいいのじやないかというのを集めて、寫眞集を出したこともございます。これはその程度でありました。しかし今後は、御承知かと思いますが、この國会に農林改良助長法案を出しておりますが、この法案は農林技術の改善をはかりますとともに、廣く農村生活についても、できるだけの啓発指導という面をやつていきたいと考えております。從つてその取上げる問題につきましては、榮養の改善、衞生、ひいては住居にも及ぶわけであります。今後はその方面にも十分注意をしてまいりたいと考えておりますが、現在までのところは大したことはやつていないのが実情であります。宅地につきましても農村の宅地は、畑の土を少し固めればすぐに宅地になるというようなことで、別段模範設計というようなものをもつておることはございませんが、將來は力を入れていく考えであります。
#70
○岩沢政府委員 ただいま田中さんの御質問に対して、山林砂防をどう考えておるかということについて、建設院として抱いておる考えを一應申し上げたいと思います。先ほど御質問になりました山林砂防は、もともと内務省時代においては山林砂防も渓流砂防も一貫して内務省の所管であつたのであります。それが中途にして林野行政、植林というような面から、山林の砂防は農林省にもつていつた方がいいというので、分割せられて今日に至つておるのでありますが、実情を申しますと、山の木を伐りつ放しで、あとの始末をしないので、渓流砂防の方は建設院で所管しておる関係上、砂防堰堤をつくつても、それがまたたく間に効果を失うというのが実情であります。われわれといたしましては、上も下も一貫した砂防計画を、一つの省でまとめてやることが最も望ましいことと考えております。また特に治山治水というものは、すべて総合的に考えなければならぬもので、現在のように特に日本海沿岸における河川のごときは、河口は港湾になつておるし、そして中途は建設院関係のいわゆる河川関係になりますし、上流部分においては農林省関係というようにばらばらになることは、結果として最も惡いことで、できれば一貫した計画のもとにすべてのことをやらなければならぬと考えております。
 次に災害の補助の問題ですが、大体昨年度において相当工事が進みまして、昨年渡した補助金のほかに十五億ぐらいのものが三月末日までに竣工超過の実績になつております。しかし四月、五月、六月の暫定予算において、七億ばかりのものをすでに交付いたしましたが、また本予算が成立しますれば、すべてこれを解消して引続き二十三年度の工事をやる、こういうように考えております。ただ問題は、先ほどお話になりましたように、仕事を遂行する上において、現在における財政金融状態から見て、非常に困つているということは十分察しておりますけれども、それにつきましては、われわれとしてはできる限り金融の斜旋について今後も盡力を続けていきたい、こういうように考えております。
#71
○田中(健)委員 この際こういう点をはつきり政府に御答弁を求め、お約束願いたいと思うのですが、それは、政府が現地へ行つて工事を査定して帰つて、大体においてその工事が十億円だとします。それが今度予算の組まれると七億円ぐらいで、実際金を拂う場合にはその半分も拂わない、こういう例がたくさんあるのです。そこで、それは係官が來て査定して帰つたのだから、これだけの予算をもらえるつもりであつたと言うと、それは予算以上の仕事を勝手にやつたのだから、その金は今急に拂うわけには行かない、こういう実情になつているのです。私どもの方の縣の例を申し上げますと、七億円以上の仕事をしているが、実際は三億何千万円の予算である。それはあなたの方から係官が行つて七億円の仕事と査定してきているから、予算以上の仕事をしたのであるが、これも政府としてはやむを得ない事情でありましようが、いずれにしても予算以上の仕事をしてしまつて、そして各請負業者が相当無理をして金を拂つているのでありますから、そういう場合には、つつぱねたりなんかそういうひどい仕打をしないで、金を借りることを斡旋してやるとか、あるいは遅れてもいいからそれを予算として出してやる、こういつたことができるかできないかという点であります。この前安本の西村政務次官の答弁では、そういう予算にもない仕事を勝手にやられても、その金は政府が拂うわけにはいわぬと言われたが、そこで私は、いやそれは勝手にやつたものではない、予算の範囲を越えているかも知れないけれども、それは政府の係官が行つて査定してきたのだから、それは政府が全然知らぬというわけにはまいらぬじやないか、こう言つたのですか、一旦大雨が降ると、査定があろうがなかろうが、中央から役人が來て見ようが見まいが、どうしても工事をやらなければならぬ場合がある。そういう場合において認めるとか認めないとかいうことになつて、そこで相当金の支拂いが遅れている場合もありますが、そういう場合においても政府はあくまでもこれを認めない、政府支拂いは行わない、こういう御意思であるかどうか、この点だけは今後のために――どうせ工事は一遍水を食えば流れるような工事をたくさんやつてるのですから、今この雨期に入つて相当に仕事は流されるだろうと思う。そうすれば今お尋ね申し上げておるようなことが起きるのだろうと思いますので、これは念のために政府からお伺いしたい。
#72
○岩沢政府委員 お答え申し上げます。今山形縣、秋田縣の例をお出しになりましたが、御承知の通り昨年の土木の災害というものは十八億なにがしというような大災害でありまして、從つて國庫補助の予定は十二億六千万円になつておりますが、この十二億なにがしというものを一遍に國の財政から拂うことができませんので、大体縣とも相談いたしまして、この十二億円というものは二十二、二十三、二十四、二十五の四箇年にこれを交付するということに一應なつて、國の方の財政もそれで組んでおるのであります。しかしながらこの災害の実情は地元の熱望にもよりまして、実際われわれが交付もし、また縣と協定した金額以上にやつておるのが実情であります。その金額をどう処理したかということは十分田中さんも御承知だろうと思います。縣知事なりその他われわれも金円に対しては相当斡旋はしておるのでありますが、今後においても災害の工事は原則としてできるだけ短時日にする。從つてそれに対する國庫の補助はなおさらのことでありますが、その足らざるものについては十分斡旋する義務を感じておるような次第であります。
 それから至急工事費についてのお尋ねがありますが、これは大体原則として應急工事については、從來は認めていないのです。ただ本工場の一部になるものについては、これを本工事に流用するものについてだけ補助の対象としておつたのでありますけれども、最近のような災害のひどい、またこれをなおざりにすることができないような、應急費としても非常に多額を要するのが実情でありますから、これに対しては相当從來の考えを緩和いたしまして、應急工事費も相当の部分を認めておるというのが実情であります。
#73
○田中(健)委員 次に大臣が見えられましたから、きわめて重大なことを一つ伺いいたしたいと思いますが、工事費の支拂いが遅れる。その間においてどんどん物の値が上つてきます。そうすると賃金その他が上りますので、次の工事をする場合に、前の工事金、去年の十二月拂うべき工事金が今拂われるということになりますと、去年の値段で金を政府が拂われても、その金が今年拂われることになると、著しく金の價値というものは減つたものを渡される。こういう場合において請負者が当然政府のために次々と貧乏に追いこまれていく。資金の枯渇に追いこまれる。こういう状態であると思いますが、これについて政府の工事支拂い金が遅れるところに原因するところの、そういう請負業者の損害を補償する方法は、どういうように大臣は考えておるか、実際問題としてそういう状態であります。政府から金が來ない、工事をやらなければ流されてしまう、やむを得ず高利の金を借り入れる、あるいはストツクしてあるものを高く買つたり、いろいろなことをやつておるのでありますが、これらの点について大臣の御答弁を得たいと思う。
#74
○一松國務大臣 今あなたのおつしやるような事実は、物價の騰貴する場合には常にある現象なんです。そういうときには物價が上つても、お前はこの金額で請負つた以上は、これ以上の金額の支拂いをしないのだと特約のある場合は別、特約のない場合はその足らない金額だけは、その請負をさした委託者の方で補償してやる。それを増額してやるということは、これも当然の話だと私は思う。そういうときにしからばどうするかというと、結局その請負人の方から、実はかくかくの事情でこのように物も上つたりして損害を受けておる。この点について國家もしくは工事の依頼者の方で大いに考慮してもらいたいというような意思表示をいたした場合には、これは適当に処理して、それらの人に不可抗力によつて生じた損害を、特に負担させるというような不合理なことをしないことが正しいやり方だと思つておるます。もちろんそういう方針をとりたいと考えておりますが、今聞くところによると、府縣ではそれらの問題に対しては、相当の利息とかその他の名義においてそれを補填する方法を講じておるということであります。そういうような適当な方法をとつて眞に損害をこおむつておる事情が不可抵抗力的なものであるのだ。予想されなかつたことであるのだという場合には、それを補填してやるということは当然の話だと私は考えております。從來のやり方はどうであるか存じませんが、私の考えではそういう考えであります。金が足らなければそれは一つ國家から予算を要求して、適宜に補填してあげて損害なからしむるということでなければ本当の政治でないと考えております。
#75
○田中(健)委員 大臣にもう二点だけお伺いしたいと思いまするが、先ほど農林大臣は都合があつて來られなかつたが、農林省の政府委員から大体農林省関係の上流の砂防、港湾の関係、そういつたようなことは建設院に譲るか譲らないかというようなことについて、御相談してよいようなことを言つたのですが、そこでどうせつくるならばこの法案に今載せてしまつた方がよいじやないかと思う。大臣の昨日の答弁では、そういうことをしておると、今度これが壞れてしまうおそれがある、こういうようなお話でありましたが、農林省の政府委員の話を聽いてみると、場合によつては話に剩つてもよいような口吻を漏らされておつた。今岩沢さんの話を聽いても、昔は、といつても大正時代には内務省がやつておつた。それを一括するというようなことであつたが、これは大臣が農林大臣と協議して、この法律をつくる前に、間に合うようにおやりになる意思があるかという点が一つ。
 もう一つの点は土木請負業者の監督上の問題と関連しての問題でございますが、不当財産取引調査特別委員会の調査の結果によりますと、政府の仕事を請負うところの土木業者から多額の政治献金が行われておる。私も不当財産取引調査特別委員会の委員をいたしておるものでありますが、これが政界を腐敗し、かつ土木業界そのものも腐敗せしむるところの原因をなすものでないか。こう思いまするので、將來においてこの土木業者を監督すべき立場というか、土木業者と密接な関係にある建設院に対して、政府の仕事や地方公共團体の仕事をするところの土木業者は少くとも政治献金のようなことはしていいか惡いか、あるいはそれに対して何らかの措置をとられるかどうかということを一松大臣にお伺いいたしたいと思う次第でございます。
#76
○一松國務大臣 農林大臣の所管に属しておる砂防の工事を建設省がこれを引き受けて一元化するということは、われわれ理想としてはこれはいいことだと思う、ところがそのことにつきましては、先刻技監からもお答えいたしましたように、いろいろな事情のために農林省にその部分をわけて、そして農林省がこれを所管するという歴史をもつておる、そういうことでありまするから、それらの点について農林省が喜んで、やはりこれは一元的に建設省にもどした方がよろしいということに進んでやつてくれれば、それはもう喜んでお引受けをいたします。けれどもそれにつきましては、実は内輪のことをいろいろ申し上げては何ですけれども、いろいろな事情があるのです。これをこの短期日の議会において話合いをつけてこの法案をそこまで拡張してやるということについてはほんとうは難色があるのです。ですからそれを今私の方で引き受けてそれじややりましようということはちよつとお引受けできない。但し昨日來あなたの御熱心なるその御主張によつてこの法案をそこまで修正して國会の最高意思によつてこれを決定してやつたら、しかもそれはこの國会において間に合うように握りつぶしにならないようにということであれば、それは喜んでその御苦労に対してわれわれは感謝感激をいたすことを惜しみません。事情はこの通りでありまするから、そこは適当にひとつお考えを賜わりたい。
 それから建築業者から政治資金を受けることについて、建設院総裁としてはどう考えるか。私はその業者が何らかの含みをもつて建設関係の人々に政治資金を提供するというようなことはこれはよくない、そういうことによつて往々涜職罪を構成する、あるいは行政面において不純の影を残すというようなことがありましよう。しかしながらその業務のいかんを問わず、政界の革新を企図し、そうして健全なる政治の発達に向つて寄與したいというような篤志家の資本家が政治資金を献金するということは、これは不都合でも何でもない。ただそれによつて請託を容れるとか、それによつてその行政面を曲庇するとか、世間から指さし笑われるような行動のある献金を受けることはこれはよくない。そういうような点については政治家は常に考えて行動すべきものだと私は思つている。おそらくこのことについては何人も異存はありますまい。業者から、もしくは監督している立場の者は金を受け取ることはできないというふうに法律をこしらえるとか、あるいはそういう鉄則を設けるかということについては、これは今全然考えておりませんが、要するにそういう献金を受けることによつて、世間から非難攻撃を受けるような行動のない方法において、鈍眞なる政治献金を受けるということについては、何にも不都合はない、私はかように考えております。
#77
○河合委員 ちよつともう一言お尋ねいたしたいのであります。先ほど堤防の築造の点について今のやり方は、手を抜いているのはこれは請負制度の結果であるということをおつしやつたのですが、実際問題といたしまして、今東京都内で行われておりますあの堤防の築造、実際を見た者の話でありますから、東京都がやつておるにいたしましても、建設院として実地の調査を願いまして、そういう手を抜いているようなことが実際でありましたら、何とか方法を講じていただきたいのでありますが、いかがでございますか。
#78
○岩沢政府委員 その点につきましては十分実地を見まして、善処いたしたいと考えております。
#79
○松原委員長 本日はこれをもつて質疑を打ち切りたいと思います。なお明日午前中から継続いたしますが、先刻三人の理事の方と御相談申し上げまして、審議の方針を定めました。それは明日は午前正十時に始めまして、厚生省官制の一部を改正する法律案、建設省の設置法案、及び査察廳法案を上程いたすことにいたしましたから、どうか時間に遅れないように御出席を願いたいと思います。私が非常に時間を急ぎますことは、御承知の通りに重大な案件を議するのに速記がなくてはできないのでございます。速記をつけるためにはどうしても時間を早く始めねばならない事情がありますので、御了察の上、明日は特に午前十時からの御出席を切望いたすものであります。
 それではこれで散会いたします。
    午後零時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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