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2001/02/23 第151回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第151回国会 環境委員会 第2号
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2001/02/23 第151回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第151回国会 環境委員会 第2号

#1
第151回国会 環境委員会 第2号
平成十三年二月二十三日(金曜日)
    午後零時三十分開議
 出席委員
   委員長 五島 正規君
   理事 伊藤 達也君 理事 稲葉 大和君
   理事 柳本 卓治君 理事 山本 公一君
   理事 小林  守君 理事 近藤 昭一君
   理事 青山 二三君 理事 樋高  剛君
      岡下 信子君    熊谷 市雄君
      小泉 龍司君    下村 博文君
      田中 和徳君    谷本 龍哉君
      鳩山 邦夫君    原田昇左右君
      平井 卓也君    増原 義剛君
      奥田  建君    鎌田さゆり君
      佐藤謙一郎君    鮫島 宗明君
      長浜 博行君    松野 頼久君
      田端 正広君    藤木 洋子君
      金子 哲夫君    原  陽子君
    …………………………………
   環境大臣         川口 順子君
   環境副大臣        沓掛 哲男君
   環境大臣政務官      熊谷 市雄君
   政府特別補佐人
   (公害等調整委員会委員長
   )            川嵜 義徳君
   環境委員会専門員     澤崎 義紀君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十三日
 辞任         補欠選任
  鳩山 邦夫君     田中 和徳君
  奥田  建君     松野 頼久君
同日
 辞任         補欠選任
  田中 和徳君     鳩山 邦夫君
  松野 頼久君     奥田  建君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 環境保全の基本施策に関する件
 公害紛争の処理に関する件

     ――――◇―――――
#2
○五島委員長 これより会議を開きます。
 この際、先般環境大臣に就任されました川口順子さん、環境副大臣に就任されました沓掛哲男君及び環境大臣政務官に就任されました熊谷市雄君より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。川口環境大臣。
#3
○川口国務大臣 環境大臣の川口順子でございます。引き続きよろしくお願いを申し上げます。
 国民の環境行政への期待に沿うように全力を尽くしてまいりたいと存じております。五島委員長を初め環境委員会の委員の方々に、よろしく御指導、御鞭撻をいただきますようお願い申し上げます。(拍手)
#4
○五島委員長 沓掛環境副大臣。
#5
○沓掛副大臣 環境副大臣を拝命いたしました沓掛哲男でございます。
 環境の世紀と言われる二十一世紀の冒頭におきまして、環境省が、川口大臣のもと、その責任を十分果たしていけるよう力いっぱい頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
#6
○五島委員長 熊谷環境大臣政務官。
#7
○熊谷大臣政務官 一月の六日、新しい環境省設置と同時に大臣政務官を拝命いたしました熊谷市雄であります。
 大臣及び副大臣を補佐して、難しい時代の環境行政に全力で取り組んでまいりたいと思いますので、委員長初め各先生方の絶大なる御支援、御鞭撻を賜りますように心からお願いを申し上げて、ごあいさつにかえさせていただきます。よろしくお願いします。(拍手)
     ――――◇―――――
#8
○五島委員長 環境保全の基本施策に関する件及び公害紛争の処理に関する件について調査を進めます。
 この際、環境大臣から所信を聴取いたします。川口環境大臣。
#9
○川口国務大臣 第百五十一回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。
 今日の環境をめぐる状況を概観いたしますと、自動車に起因する大気汚染などのように従来から解決が求められている課題に加え、近年の科学的知見の充実や社会的関心の高まりにつれて、取り組むべき環境問題がますます広がっております。
 まず、地球温暖化は、人類の存続そのものに深刻な影響を及ぼすおそれのある重大な問題であり、既にその影響が海面上昇等の形であらわれ始めていると考えられますが、さらに、最新の科学的知見によれば、今後の気温上昇が従来の見込みよりも大幅なものになると予測されるなど、人類社会の基盤を揺るがしかねない状況が生まれつつあります。
 また、廃棄物問題に関しては、大量の廃棄物の発生が継続していることや、最終処分場等の残余容量の逼迫、不法投棄などの不適正処理の増加といった深刻な状況が生じております。
 さらに、自動車排出ガスに起因する大気汚染が大都市地域を中心に依然として深刻であることや、ダイオキシン類、環境ホルモンなどの化学物質による人の健康や生態系への影響が懸念されていることが、国民に大きな不安を与えております。
 また、自然林や干潟などの貴重な自然や里山などの身近な自然が減少しており、野生生物種の多くに絶滅のおそれが生じています。
 これらの環境問題は、いずれも大量生産、大量消費、大量廃棄という二十世紀を特徴づける社会のあり方に根差したものであります。
 このような社会のあり方を根本から見直し、二十一世紀を文字どおり環境の世紀とすべく、新たな社会を創造していかねばなりません。
 私は、この目指すべき新しい社会を、「地球と共生する「環(わ)の国」日本」と表現し、簡素で質の高い活力のある持続可能な社会の実現を目指して、百年先を見通した構造改革を進めていく決意であります。
 この世紀の節目に、国民の皆様からの期待を背負って創設された環境省は、市民、企業、自治体、さらには諸外国等とのパートナーシップのもと、さまざまな壁に挑戦する行動官庁として、「地球と共生する「環(わ)の国」日本」の創造に取り組んでまいります。
 以上のような認識のもと、「環(わ)の国」の実現に向けた第一歩として、次の施策に重点的に取り組んでまいります。
 第一に、地球温暖化を初めとする地球環境問題への取り組みであります。
 地球温暖化問題については、京都議定書の二〇〇二年までの発効に向けて、本年開催される予定であるCOP6再開会合で確実に合意ができるよう、国際交渉をリードしていくとともに、我が国みずからが京都議定書を締結できるよう、温室効果ガスの六%削減目標を確実に達成するための総合的な国内制度の構築に向けて全力で取り組みます。
 また、地球温暖化防止及びオゾン層保護のため、フロンの回収・破壊に係る立法措置の検討に積極的に協力してまいります。
 来年二〇〇二年は、地球サミット後十年目に当たり、持続可能な開発に関する世界サミットが開催されます。これを契機として、京都議定書の発効にとどまらず、途上国を含む世界の環境保全への取り組みが一段と進展するよう、我が国としても、アジア太平洋環境開発有識者会議の成功を期すなどの取り組みを進めてまいります。
 第二に、循環型社会の形成の推進であります。
 昨年成立いたしました循環型社会形成推進基本法及び改正廃棄物処理法を初めとする廃棄物・リサイクル関連法の円滑な施行に最大限努力してまいります。
 次に、長年処理が進まず、環境汚染の懸念が高まっているポリ塩化ビフェニル、いわゆるPCB廃棄物を確実かつ適正に処理するため、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案及び環境事業団法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしております。
 さらに、廃棄物の安全で確実な処理を確保するため、廃棄物処理施設の整備を着実に推進するとともに、不法投棄監視体制の強化など不適正処理の防止に向けた総合的な取り組みを進めてまいります。
 また、浄化槽の設置などに関する資格制度の適正な実施を確保するため、浄化槽法の一部を改正する法律案を提出いたします。
 第三に、国民の安心と安全の確保であります。
 自動車排出ガスに起因する大気汚染対策については、自動車NOx法に、粒子状物質に係る規制を追加するとともに、自動車を使用する事業者に対する措置を強化する改正案を今国会に提出いたします。また、自動車関連税制のグリーン化の導入などにより、低公害車の普及を一層促進してまいります。
 ダイオキシン類や環境ホルモン等の化学物質対策については、PRTR法を本年四月から円滑に施行し、事業者による化学物質の管理の改善及び化学物質の環境リスクに対する国民の理解を促進するとともに、環境ホルモン等のリスク評価を鋭意進めてまいります。
 さらに、近年、有害物質により土壌が汚染されていることが判明する事例が急増していることを踏まえ、土壌環境保全対策のために必要な制度のあり方の検討を進めます。
 また、公害健康被害者の救済に万全を期するとともに、健康被害を予防するための施策の着実な推進を図ります。
 第四に、豊かな自然環境の保全であります。
 地域における多様な生態系を維持回復するとともに、自然と人間の共生を確保することは、次世代の国民に対する責務であります。
 日本のさまざまな自然環境が国民の共有財産であることを国民の皆様に実感していただくため、自然環境に関する情報をITも活用してわかりやすく提供してまいります。
 また、在来種に対する影響が深刻となっている移入種の駆除対策の強化充実に取り組んでまいります。
 さらに、自然と触れ合う機会の提供や、そのための施設整備の促進を図るとともに、温泉分析機関の登録制度の整備等を行うため、温泉法の一部を改正する法律案を提出いたします。
 最後に、環境省の体制の充実であります。
 環境省が直面する課題に対応していくためには、事務効率の向上のための不断の見直しに加えて、組織体制の一層の充実が必要であります。とりわけ、地球環境保全に関する国際交渉に的確に対処するため事務次官級の地球環境審議官を設置するとともに、地域の環境の実態を迅速に把握するための体制の整備を図ることとし、環境省設置法の一部を改正する法律案を提出いたしております。
 以上の施策を軸に環境行政を進めてまいります。
 本委員会及び委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
#10
○五島委員長 これにて環境大臣の所信表明は終わりました。
 次に、平成十三年度環境省予算及び環境保全経費等の概要について説明を聴取いたします。沓掛環境副大臣。
#11
○沓掛副大臣 平成十三年度環境省所管一般会計予算及び環境保全経費等について御説明申し上げます。
 まず、平成十三年度の環境省所管一般会計予算について、その概要を御説明いたします。
 平成十三年度環境省所管一般会計予算の総額は二千七百六十九億六千七百万円であり、これを前年度の当初予算額二千五百九十一億三千三百万円と比較すると、百七十八億三千四百万円の増、六・九%の伸びとなっております。
 以下、その主要施策について御説明申し上げます。
 第一に、廃棄物・リサイクル対策等に要する経費については、廃棄物の減量化やリサイクル、さらに不法投棄対策等を推進するため、物品に応じたきめ細かな事業やリサイクル技術の向上、監視体制の強化等を図ることに加え、ポリ塩化ビフェニル、いわゆるPCB廃棄物対策として、新たにPCB処理のための法制度を設けるとともに、国、地方公共団体等の拠出によるPCB廃棄物処理促進のための基金を創設してその早期処理に向けた基盤を固めることとして、合計で四十二億四百万円を計上しております。
 次に、廃棄物処理施設整備事業については、市町村のごみ焼却施設のダイオキシン類排出削減事業に対して引き続き財政支援を行うとともに、リサイクル関連施設、合併処理浄化槽などの整備を積極的に推進してまいります。
 このほか、都道府県域を越えて広域的な処理を行う廃棄物処理センターを補助対象に加えるとともに、PCB廃棄物対策として、新たに環境事業団に対してPCB廃棄物処理施設整備のための補助を行うなど、着実に事業を実施することとしております。これらに必要な経費として、合わせて一千七百十一億六千三百万円を計上しております。
 第二に、総合環境政策に要する経費については、昨年十二月に閣議決定いたしました環境基本計画に盛り込まれた施策の方針を各方面に徹底していくほか、化学物質対策の強化、環境影響評価制度の充実など、環境行政の基盤となる施策の一層の展開を図ることとし、これらに必要な経費として四十億四千四百万円を計上しております。
 なお、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく大気、水質、土壌に係る環境基準の維持、達成等に必要なダイオキシン類関係経費や、いわゆる環境ホルモン関係経費につきましては、総合環境政策にかかわる経費に加え、その他の各事項の中にも盛り込まれており、合わせて一千五十億五千四百万円を計上しております。
 第三に、地球環境保全対策については、地球温暖化やオゾン層の破壊を初めとする地球環境問題への国内の取り組みを積極的に推進するとともに、二〇〇二年に開かれます持続可能な開発に関する世界サミットにおきまして、世界全体の環境対策が飛躍することができますよう、我が国に関係の深いアジア太平洋地域の環境対策の推進、支援に積極的に取り組むため、二十九億百万円を計上しております。
 第四に、大気汚染等の防止については、大型ディーゼル車を中心とした窒素酸化物、浮遊粒子状物質の問題に対する総合的な対策を強化するため、自動車NOx法の改正を行うとともに、低公害車普及事業を進めるほか、ベンゼン等の有害大気汚染物質対策等を推進することとしております。
 また、騒音、振動及び悪臭対策についても、引き続き充実を図ることとし、これらに必要な経費として二十七億四千二百万円を計上しております。
 第五に、水質汚濁の防止については、健全な水循環の回復のための総合的な取り組みを推進するとともに、海域における富栄養化対策及び水質総量規制、湖沼水質の保全等を推進するための経費として二十七億七千九百万円を、各種有害物質による土壌汚染の防止及び農薬対策として二十一億七千二百万円を、それぞれ計上しております。
 第六に、環境対策の現場における取り組みの支援を行う環境事業団については、建設譲渡事業、地球環境保全に取り組む民間団体の活動を支援するための地球環境基金事業、さらに新たに実施するPCB廃棄物処理事業等の推進を図ることとし、同事業団の諸事業に対する助成等に必要な経費として七十三億二千万円を計上しております。
 第七に、環境保全に関する調査研究のための経費については、廃棄物の適正な処理と地球環境の保全、環境汚染による健康影響の解明、大気汚染、水質汚濁等の施策の向上等に関する各種調査研究を進めることとし、合わせて百四億一千五百万円を計上しております。
 第八に、自然環境の保全対策については、国土のそれぞれの場所に応じた生物多様性の保全施策を総合的に推進することとしております。
 また、絶滅のおそれのある野生動植物については、その保護対策の強化を図るとともに、野生鳥獣の科学的、計画的な保護管理に関する対策を充実することとしております。
 これらに必要な経費として、合わせて三十四億円を計上しております。
 次に、自然公園等の整備事業については、人と自然との豊かな触れ合いを確保するため、我が国を代表するすぐれた自然を有する国立・国定公園等における施設の整備を進めるほか、人と野生鳥獣との共生環境を整備することとし、これらに必要な経費として百七十億二百万円を計上しております。
 第九に、本年四月に独立行政法人となる国立環境研究所において、地球環境問題を初め環境全般にわたる研究を推進するために必要な経費として九十五億五千万円を計上し、また、国立水俣病総合研究センターにおいて、水俣病発生地域に根差しつつ、有機水銀による公害を国内外で防ぐことに貢献し得る研究を推進するために必要な経費として六億四千八百万円を計上しております。
 第十に、公害による健康被害者の救済等については、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、環境保健に関する各種調査研究を推進することとし、これらに必要な経費として百八十億六千三百万円を計上するとともに、水俣病対策に係る熊本県の地方債償還に必要な経費として六十九億二千百万円を計上しております。
 以上、平成十三年度環境省所管一般会計予算の概要につきまして御説明申し上げました。
 次に、各省庁の平成十三年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。
 まず、歳出予算について御説明申し上げます。
 環境保全経費につきましては、昨年十二月に閣議決定をいたしました環境基本計画に盛り込まれた施策の効果的な実施に資する観点から、環境基本計画に示された施策の体系に沿って取りまとめております。
 平成十三年度における環境保全経費の総額は三兆四百八十四億円であり、前年度の当初予算に比べ、六十五億円、〇・二%の増となっております。
 これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために六千四百二十五億円、大気環境の保全のために二千二十八億円、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために一兆三千百十三億円、廃棄物・リサイクル対策のために二千百十三億円、化学物質対策のために百七十五億円、自然環境の保全と自然との触れ合いの推進のために五千九百二十六億円、各種施策の基盤となる施策等のために七百四億円が計上されております。
 次に、環境保全関係財政投融資は、貸付規模等において、総額二兆七千七百八十二億円を予定しております。
 機関別の主な内訳としては、環境事業団が事業規模で二百七十一億円を予定しており、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において二兆七千四百八十億円を予定しております。
 このほか、日本政策投資銀行等において廃棄物・リサイクル対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。
 最後に、環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げます。
 まず、自動車に起因する大気汚染、地球温暖化への対策として、環境負荷に応じた自動車税の軽課・重課措置の導入、すなわち自動車税のグリーン化や、自動車NOx法改正に伴う自動車取得税の軽減を行う予定であります。
 また、PCB廃棄物の処理を推進するため、PCB廃棄物処理基金への拠出金の損金算入措置や、PCB廃棄物処理施設に係る特別償却措置等を行う予定であります。
 このほか、フロンの回収・破壊、廃棄物・リサイクル対策等に関し、所要の税制措置を行うこととしております。
 以上、平成十三年度の各省庁の環境保全経費等の概要につきまして御説明申し上げました。
#12
○五島委員長 次に、平成十二年における公害紛争の処理に関する事務の概要等について説明を聴取いたします。川嵜公害等調整委員会委員長。
#13
○川嵜政府特別補佐人 公害等調整委員会が平成十二年中に行った公害紛争の処理に関する事務及び平成十三年度公害等調整委員会の歳出予算要求額について御説明申し上げます。
 まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について申し上げます。
 第一に、平成十二年に当委員会に係属した公害紛争事件は、香川県の住民から香川県及び産業廃棄物処理業者等を相手方として申請のあった豊島産業廃棄物水質汚濁被害等調停事件、東京都の住民等から東京都を相手方として申請のあった杉並区における不燃ごみ中継施設健康被害原因裁定事件、島根県の住民等から国を相手方として申請のあった中海本庄工区干陸事業水質汚濁被害等調停事件等合計十一件であり、これらのうち、平成十二年中に終結した事件は、我が国最大規模の産業廃棄物不法投棄事件と言われ、昨年六月の調停成立により全面的な解決を見た豊島事件等四件であります。
 なお、以上のほか、水俣病損害賠償調停事件の調停成立後に申請人の症状が悪化したとして慰謝料の増額等を求める申請が七件あり、うち五件が終結しております。
 第二に、平成十二年に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は八十七件であり、廃棄物処理場及び工場、事業所に係る事件が多くなっております。これらのうち、平成十二年中に終結した事件は三十九件であります。
 公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会はそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとされておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るという観点から審査会との間の連絡協議を密にするとともに、審査会に対し、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。
 第三に、平成十一年度における全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた公害苦情は約七万六千件となっております。
 これを苦情の種類別に見ますと、いわゆる典型七公害に関する苦情は約五万九千件で、典型七公害以外の苦情は約一万七千件であります。
 公害苦情につきましては、都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、この事務を担当する職員の研修、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。
 続きまして、平成十三年度公害等調整委員会の歳出予算要求額について御説明申し上げます。
 当委員会の歳出予算要求額は六億四千八百万円であり、これを前年度の当初予算額六億一千七百万円と比較いたしますと、五%、三千百万円の増額となっております。
 次に、その内訳でありますが、第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として六億一千四百万円を計上し、第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及び担当職員との連絡協議のための経費等として三千四百万円を計上しております。
 以上が平成十二年における公害紛争の処理に関する事務の概要及び平成十三年度の歳出予算要求額の概要であります。
 公害等調整委員会といたしましては、今後とも公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、鋭意努力してまいる所存であります。何とぞよろしくお願いを申し上げます。
#14
○五島委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後一時散会

ソース: 国立国会図書館
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