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2001/06/08 第151回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第151回国会 環境委員会 第13号
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2001/06/08 第151回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第151回国会 環境委員会 第13号

#1
第151回国会 環境委員会 第13号
平成十三年六月八日(金曜日)
    午後二時十七分開議
 出席委員
   委員長 五島 正規君
   理事 伊藤 達也君 理事 稲葉 大和君
   理事 柳本 卓治君 理事 山本 公一君
   理事 小林  守君 理事 近藤 昭一君
   理事 青山 二三君 理事 樋高  剛君
      岩崎 忠夫君    小渕 優子君
      岡下 信子君    熊谷 市雄君
      小泉 龍司君    河野 太郎君
      坂本 剛二君    下村 博文君
      谷田 武彦君    西野あきら君
      鳩山 邦夫君    原田昇左右君
      平井 卓也君    細田 博之君
      奥田  建君    鎌田さゆり君
      佐藤謙一郎君    鮫島 宗明君
      手塚 仁雄君    長浜 博行君
      田端 正広君    藤木 洋子君
      金子 哲夫君    原  陽子君
    …………………………………
   環境大臣         川口 順子君
   環境副大臣        風間  昶君
   環境大臣政務官      西野あきら君
   環境委員会専門員     澤崎 義紀君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月八日
 辞任         補欠選任
  熊谷 市雄君     谷田 武彦君
  細田 博之君     坂本 剛二君
  増原 義剛君     岩崎 忠夫君
  佐藤謙一郎君     手塚 仁雄君
同日
 辞任         補欠選任
  岩崎 忠夫君     増原 義剛君
  坂本 剛二君     細田 博之君
  谷田 武彦君     熊谷 市雄君
  手塚 仁雄君     佐藤謙一郎君
    ―――――――――――――
六月五日
 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第六三号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第六三号)(参議院送付)
 環境保全の基本施策に関する件
 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律案起草の件
 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する件

     ――――◇―――――
#2
○五島委員長 これより会議を開きます。
 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。
 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律案起草の件について議事を進めます。
 本件につきましては、先般来理事会等において協議してまいりましたが、本日、お手元に配付いたしておりますとおりの起草案を得ましたので、委員長から、本起草案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 近年、人類共通の課題となっているオゾン層の保護及び地球温暖化の防止に積極的に取り組むことが重要であることから、オゾン層を破壊しまたは地球温暖化に深刻な影響をもたらすフロン類の大気中への排出を抑制することが喫緊の課題となっております。
 こうしたことから、フロン類の大気中への排出を抑制するため、業務用冷凍空調機器等及び自動車用エアコンディショナーからのフロン類の回収及びその破壊の促進等に関する指針及び事業者の責務等を定めるとともに、業務用冷凍空調機器等及び自動車用カーエアコンディショナーに使用されているフロン類の回収及び破壊の実施を確保するための措置等を定める本案を起草した次第であります。
 次に、本起草案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、本起草案は、オゾン層を破壊し、地球温暖化に深刻な影響をもたらすフロン類の大気中への排出を抑制するため、特定製品に使用されているフロン類の回収・破壊のための措置を講じ、人類の福祉に貢献すること等を目的としております。
 第二に、本起草案の対象物質であるフロン類は、CFC、HCFC及びHFCの三種類のフロンとします。また、本起草案の対象機器は、第一種特定製品を業務用冷凍空調機器とし、第二種特定製品をカーエアコンとしております。
 第三に、フロン類の回収・破壊に関する事項について指針を定めるとともに、事業者、製造業者、国民、国、地方公共団体の責務を定めることとしております。
 第四に、業務用冷凍空調機器からフロン類を回収する業者、つまり第一種フロン類回収業者は、都道府県知事の登録を受けることとしております。第一種フロン類回収業者には、回収の基準の遵守等の義務を課し、都道府県知事は、必要な指導、助言、勧告、命令をすることができることとしております。
 第五に、廃車しようとする自動車ユーザーに対する窓口として、第二種特定製品引取業者は都道府県知事の登録を受けることとしております。引取業者は、カーエアコンを自動車ユーザーから引き取り、自動車フロン類管理書を添付して第二種フロン類回収業者に引き渡すことで、不正請求防止のための重要な役割を果たすことになります。
 また、引取業者からカーエアコンを引き取り、フロン類を回収する業者は、第二種フロン類回収業者として都道府県知事の登録を受けることとしております。
 さらに、引取業者、第二種フロン類回収業者には、フロン類の運搬または回収の基準の遵守等の義務を課し、都道府県知事は、必要な指導、助言、勧告、命令をすることができることとしております。
 第六に、特定製品に冷媒として充てんされているフロン類の破壊を行おうとする業者は、主務大臣の許可を受けることとしております。
 また、フロン類破壊業者には、破壊の基準に従ってフロン類を破壊する等の義務を課し、主務大臣は、必要な指導、助言、勧告、命令をすることができることとしております。
 第七に、業務用冷凍空調機器については、事業者間の相対取引で廃棄されることから、廃棄するユーザー事業者が適正な料金を支払って第一種フロン類回収業者にフロン類を回収してもらうこととしております。これは、相対取引で行われている現在の自主的取り組みを推進するものであります。
 これに対して、自動車は、一般のユーザーの占める割合が大きく、廃棄に当たってもさまざまな関係者が関与し、複雑なルートをたどるという現状を踏まえて、本起草案では、第二種フロン類回収業者が、集めたフロンを自動車メーカー、輸入業者に持っていけば回収、運搬の費用を払ってもらえるフロンの流れとお金の流れを分離する仕組みとなっております。
 このような、物、金分離システムを導入することで、フロン類回収業者に確実にお金が渡るとともに、フロンを集めれば集めるほどもうかるという経済的なインセンティブが回収業者に与えられます。
 これは、拡大生産者責任の考え方に基づき、自動車メーカー等にカーエアコンから回収されたフロンの費用の支払い義務を課すものであります。
 なお、自動車メーカー等は、自動車ユーザーに負担を求めることができることが規定されており、具体的な徴収方法は自動車リサイクルシステムの検討を待って定め、その段階で必要な措置をとることとしております。
 第八に、雑則においては、フロン類のみだりな放出の禁止、特定製品へのフロン類の回収・破壊に関して必要な事項の表示等が規定されております。
 第九に、不正な登録、知事または主務大臣からの命令違反、フロン類のみだりな放出等に対して罰則を科しております。特にフロン類のみだりな放出については、一年以下の懲役または五十万円以下の罰金という、他の環境法令と比べても厳しい罰則が科されております。
 第十に、この法律は、平成十四年四月一日から施行することとしております。ただし、カーエアコンからのフロン類の回収義務や費用支払いに係る規定に関しては、平成十四年十月三十一日までの間で政令で定める日から施行することとしております。
 第十一に、自動車メーカー等から自動車ユーザーへの費用徴収方法、自動車リサイクル法との整合性の確保、断熱材等の冷媒以外の用途に使われているフロン類に関する調査研究等検討事項を規定しております。
 以上が、本起草案の趣旨及び主な内容であります。
    ―――――――――――――
 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○五島委員長 本件について発言を求められておりますので、順次これを許します。小林守君。
#4
○小林(守)委員 民主党・無所属クラブを代表して、フロン回収・破壊法案に対する意見表明をさせていただきます。
 フロン類は、オゾン層破壊、温暖化などさまざまな地球環境問題の原因物質であり、人工の化学物質であります。これは人為的に製造される物質であり、人類、とりわけ現世代がこの人工の化学物質をコントロールする責任を果たさなければなりません。
 特に、世界第二位のフロン製造・消費国である日本の責任は重大であるにもかかわらず、これまでの間、結果として有効な手だてを講ずることができませんでした。市場メカニズムに任せてもだめ、業界団体及び地方自治体の自主的回収でもだめでした。このような回収・破壊の状況でありながら、フロンの大気中への放出に手をこまねき、フロン回収をいたずらに遅らせ放置してきた政府及び通産省の審議会である化学品審議会の猛省を求めるものであります。
 さて、私たち民主党は、フロンの放出禁止、回収義務化に向けて、九七年にフロンの放出禁止、回収義務化などを主な内容とするオゾン層保護法の改正案を提出しましたが、審議もされず廃案となってしまいました。
 その内容は、フロンの放出禁止、指針に基づく費用負担の明確化などを内容とするものであり、自主的取り組みのシステムを法的に裏づけし、回収・破壊を義務としたようなものであり、事業者に不可能を強いるものではなかったにもかかわらず、数多くの激しい抵抗があったことを覚えています。
 それ以降も、フロンは業界団体等の自主的な取り組みなどで回収が進められてきましたが、十分な回収率を確保することができませんでした。その間にも、大量のCFCなどが大気中に放出され、オゾン層の破壊や温暖化効果など地球環境への負荷を与え続けたのです。私たち立法府も、このようなフロンの大気中への放出を規制できなかったことは深く反省すべきであると考えます。
 そこで、さきの国会から、議員立法でフロン回収義務化を行おうとする機運が高まり、ようやく回収を義務化する方向になり、今回成案を得ることになったことについては、長年フロン回収義務化を唱えてきた一人として大変喜ばしいことと考えております。
 ところで、民主党としても、フロンに関する政策を取りまとめておりますが、その内容について述べたいと思います。
 第一に、フロンは環境負荷を与える物質であることは明らかであり、経済的な措置により脱フロン化の方向性を明確にする必要があります。
 第二に、市場に出回っているフロンについては、放出をできる限り防止する観点から、廃棄時に排出者に費用負担を求めるべきではないと考えます。
 第三に、フロンは、製品廃棄時だけでなく、修理やメンテナンスなどに伴って放出されることになることから、このような場面でもフロン回収がなされることが望ましいと考えます。
 第四に、回収や破壊が現状では困難である用途、例えば断熱材、放出を前提としている用途、例えばスプレー缶、についても脱フロン化を図らなければ、回収可能な用途のみ負担がふえるという結果となってしまいます。これは望ましい状態ではなく、回収が行われない用途についても何らかの負担をさせるか、脱フロン化を明確にさせる必要があります。
 第五に、フロンの放出問題は地球環境問題であるから、国内対策だけではなく、途上国においても対策を進めなければなりません。特に自動車などはかなりの量が中古や新車として輸出されており、国際的な責務としてフロンの回収を進めなければならないと考えます。
 第六に、フロンについては、その製造から廃棄に至るまで、その流れを十分に把握し、総合的な対策を施さなければなりません。その意味で、量的な流れの把握は、回収・破壊が実効性を伴っているかを確認するためにも重要であると考えます。
 第七に、脱フロン化に向けた研究開発、現在ある脱フロン化技術の普及などについても国が積極的に取り組むべきであると考えます。
 以上のような方向性が担保されるのであれば、民主党としては、回収・破壊義務を明確化し、大気中への放出を防ぐための今回のフロン回収・破壊法案について、ぜひとも成立させるべきであると考えます。まだまだ不十分な点もあることは事実ですが、法律的に回収を担保した意義は大きいと考えます。
 私といたしましては、今後も、地球市民の一員として、未来への責任を果たすため、フロン回収の徹底、脱フロン化に向け努力する所存であることを申し上げて、民主党・無所属クラブを代表しての私の意見表明とさせていただきます。(拍手)
#5
○五島委員長 田端正広君。
#6
○田端委員 公明党の田端正広です。
 私は、自民、公明、保守の与党三党を代表して、フロン回収・破壊法案についての意見を述べさせていただきます。
 本法案は、与党三党が環境保全施策に関する与党プロジェクトチームにおいて取りまとめた与党案をもとにしたものであります。
 COP6を控えた昨年の臨時国会において、我が国の積極的取り組みを示すため、フロン回収・破壊法案の成案を得ることが与野党共通の目標となりました。各党でのそれぞれの取り組みに加え、衆議院環境委員会としても、フロン回収現場の視察や参考人意見聴取を行うなど、立法府が現場の声を直接聞きながら、成案を得ようというムードが盛り上がりました。
 昨年十一月三十日、公明党が最初にフロン回収・破壊法案を公表し、超党派での成案づくりを具体化させました。本年に入り、与党プロジェクトチームが設置され、以来、今日まで十三回に及ぶ三党PTでの意見交換や自動車メーカー等からのヒアリングを通じて、より実効性の高い法律案ができ上がりました。
 その内容は、業務用冷凍空調機器とカーエアコンのそれぞれの特徴を踏まえた回収・破壊の仕組みをつくったことです。業務用冷凍空調機器はユーザー事業者が費用支払いの責任を負う、カーエアコンからのフロン類の回収については、自動車メーカーがフロン回収業者に対する費用の支払いの責任を負うとの本法案の骨格は、まさに昨年、与党プロジェクトチームの主導により制定された循環型社会形成推進基本法に盛り込まれている拡大生産者責任と排出者責任の考え方を具体化したものであります。
 本法案成立のポイントは、ユーザーへの費用徴収方法の扱いでした。三月末の与党第一次案では、自動車メーカー、輸入業者がフロンの回収等の費用を支払わなければならないことを規定するが、メーカーは自動車ユーザーから費用を徴収できることだけを規定し、ユーザーからの徴収は自動車メーカーに任せてしまおうというものでした。仮にユーザーからの徴収方法が決まらないと、自動車メーカーは自腹を切らなければならなくなるということでしたが、ユーザーからの費用の徴収方法をめぐる膠着状態を突破するにはこの方法しかないと思い提案したものであります。幸いにして、自動車メーカーも与党の提案を了解し、フロン回収・破壊法は成立に向けて大きく前進しました。
 本法案がまとまるまでにはいろいろ紆余曲折を経てきたわけでありますが、我が国で初めて、地球環境保全のための費用について生産者の支払い責任を規定した法律が成立することは大きな意味があります。
 また、オゾン層を破壊するだけでなく、二酸化炭素の八千五百倍もの強力な温室効果を有するCFCは、既に九〇年代の後半に放出のピークを迎え、あと五年もすれば大半が大気中に放出されてしまうと予測されております。我が国のフロン回収・破壊問題への対応は後手後手に回り、予防的な対応を原則とする環境分野においては許されざる状況にあると言えます。
 さらに、本年七月までに先進国は、CFCの回収・破壊の方針を含むCFC管理戦略を国連環境計画(UNEP)オゾン事務局に提出しなければなりません。政治主導の取り組みにより、本日ここにフロン回収・破壊法案がようやく可決されようとしておりますが、一刻も早い対応が求められております。
 カーエアコンからのフロン類の回収に関する規定は、「平成十四年十月三十一日までの間において政令で定める日」から施行するとは、十月三十一日から施行することを意味するものではありません。できるだけ早く施行するよう政府には最大限の努力を要求いたします。
 また、自動車メーカー等には、法の施行以前であっても、フロンの回収・破壊の実効性を上げる措置を自主的に講じていただきたいことを最後に強く要請しておきたいと思います。
 以上です。(拍手)
#7
○五島委員長 樋高剛君。
#8
○樋高委員 自由党の樋高剛でございます。フロン回収・破壊法律案への意見表明をさせていただきたいと思います。
 地球は、人類にとってかけがえのないものであります。しかしながら、環境汚染は、今や国内の問題のみならず全地球規模で広がっており、環境問題の解決は、国際的な重要な課題として考えなければなりません。
 生産技術の向上によって人々の生活は豊かになったものの、一方では、生産、消費、廃棄が環境に大きな負担をかけ、長期的かつ広域的な問題となっていることは、言うまでもなく現在の課題であります。
 その中でもフロン類は、業務用冷媒やカーエアコンなど、我々の生活に密接にかかわり、また、快適な生活の一助となったことは事実であります。しかしながら、製品の廃棄後、大気中に放出されたフロンは、オゾン層の破壊を進行させ、ひいては人類の生命を脅かしかねない事態となっております。
 なおかつ、主要なオゾン層破壊物質の生産が廃止されても、過去に生産され現在使われている製品に含まれるフロン類は、今後廃棄という過程において大気中に放出されるおそれがあり、放出を防止するための対策が必要とされています。
 さらに、平成十一年十二月に北京で開催されたモントリオール議定書第十一回締約国会合において、先進国は、平成十三年七月、つまり来月までにCFCの回収等を含むCFC管理戦略を策定し、事務局に報告することとされております。
 このような現状において、我が国が、オゾン層保護及び地球温暖化対策において、世界有数のフロンの生産・消費国としての責任を果たすためには、国内外で理解されるフロン回収・破壊システムの構築、放出防止、関係者の役割分担と費用負担のあり方を明確に示し、実効性のある施策を講じていく必要があります。この点において、フロン回収・破壊のあり方を明確にした法律の制定は重要であり、また急務であると考えます。
 今後、回収・破壊の有効性を高める観点から、対象物質や対象製品はなるべく広い範囲を対象とし、対象物質の処理の過程について、回収・破壊まできちんと監視すること、回収・破壊に当たっての費用負担のあり方を明確にするために、公正、透明な費用負担基準をつくり、その情報は広く公開していくこととすべきであります。
 また、積極的な施策として進める観点から、国、地方を通じて、フロンについての現状と、回収・破壊義務の存在、放出の禁止などを国民に周知啓発するための取り組みを推進したり、フロンを使わない冷媒など新技術への移行が図られるよう技術支援を行うべきであります。また、回収を見込んでいる物質についても、極力使用が抑制されるよう努力すべきであります。
 実効性あるフロン回収・破壊法の法制化は、早ければ早いほど望ましいことであります。施行期間は、事業者や地域や国民の周知を図るためにもある程度の期間は必要でありますけれども、なるべく早い段階での施行を行うべきであります。
 さらに、運用において、現在施行されているリサイクル関連法における課題点、問題点を点検し、同じ課題を繰り返さない法整備が必要であり、運用上の課題が発生した場合には適切に対応するよう今後努力していかなければならないと考えます。
 我が国は、地球温暖化対策京都会議の議長国であり、そこではHFCが新たに対象物質として取り上げられました。COP6やCFC管理戦略の報告に当たって、我が国の国際的な信用を確保するという観点からも、また、環境先進国を目指す観点からも、実効性が確保されるフロン対策が求められており、法制化のみならず、国内外連携した環境対策を積極的に取り組んでいくべきであることを申し上げ、私の意見表明を終わります。ありがとうございました。(拍手)
#9
○五島委員長 藤木洋子さん。
#10
○藤木委員 ただいま議題となりました委員長提案に対する日本共産党の意見表明をさせていただきます。
 この法案は、業務用冷凍空調機器とカーエアコンからのフロン類を回収・破壊する新たな枠組みを法制化するもので、一定程度の改善になるものです。しかし、この法制度の仕組みでは、幾つかの問題点を指摘しなければなりません。
 その第一は、回収・破壊システムの責任が専ら回収・破壊業者と地方自治体に負わされ、フロン及びフロン使用製品の製造者等の責任と負担が全く不十分な規定であり、拡大生産者責任でのフロン類回収・破壊の法案とはなっていないことです。
 自動車製造者等は、フロン類の引き取り及び引き渡す義務を負わされていますが、実際のフロン類の回収・処理の工程は、都道府県知事や所管大臣の指導監督のもとに、フロン類回収業者とフロン類破壊業者に負わされています。そして費用負担についても、自動車製造者等が支払うことになっていますが、その料金は自動車ユーザーに負担させるものです。しかも、引取業者、回収業者及び破壊業者への指導監督は国や地方自治体が負っております。
 ですから、都道府県の指導監督のもと、自動車ユーザーの費用負担で登録された回収・破壊業者がフロン類を処理するというシステムであり、到底、自動車製造者等に拡大生産者責任が負わされたなどとは言えないものだと考えます。
 第二に、カーエアコンから出るフロンの処理費用について自動車ユーザーの負担を明記しながら、その支払い方法については自動車リサイクル制度を待って決めるなどは、立法府が政府に制度の重要な規定を白紙委任するようなものです。
 ことし四月に産構審環境部会が出した中間報告の「費用負担及び費用徴収方法」では、運営に必要な費用は自動車ユーザーに料金として請求するとしています。そして費用徴収方法では、使用便益を得た者とリサイクル費用を負担した者の一致を強調しています。
 これら産構審が構築しようとしている自動車リサイクルシステムでは、使用済み自動車の廃車時に自動車ユーザーに回収・処理の料金を支払わせることが明らかです。ですから、先送りされている費用負担の支払いは販売時と規定することです。それでこそ不法廃棄の防止やコスト削減などの効果が期待できるからです。
 第三に、将来的にどのような自動車リサイクル制度になるのか明確でないのに、政府がこの法律の自動車からのフロン類の回収及び破壊に関する規定について、廃止も含めた見直しをするなどという規定を盛り込んでいることです。
 産構審環境部会が出した中間報告では、解体業者らの登録制を盛り込んでいるものの、運営は国や自治体が負わされていて、メーカーは廃車の引き取りも解体業者との契約も免れ、認定、査察にも全くタッチしないことになっています。このシステムは、メーカーがみずから処理工場を経営するか既存の業者と契約をして廃家電のリサイクル率を向上させようとする家電リサイクル法よりも後退したものであり、むしろ大量生産、大量消費、大量廃棄社会を温存するものです。
 既にドイツでは、拡大生産者責任の理念に基づいて、メーカーが解体業者と契約して廃車の無償引き取りネットワークを構築し、業者とともに廃車処理全体に責任を持っています。ですから、自動車リサイクル法の制定に当たっては、フロン類の処理も含めて、生産者責任と費用負担を明確にすべきです。
 この法案には、以上のような問題点がありますが、新たな法制化に伴い、少なくとも現在、放置状態のフロン類の回収・破壊が一定程度促進する可能性はあります。
 日本共産党は、これまで、フロン類の回収・破壊法案の法制化を緊急課題として、本年度の予算組み替え要求などにも盛り込み、法制化の実現に努力してきました。
 我が国が、オゾン層保護及び温暖化対策で世界有数のフロン生産・消費国としての責務を果たすために、拡大生産者責任に基づいた自動車製造者等の責任と費用負担を引き続き追求することを表明して、日本共産党の意見といたします。(拍手)
#11
○五島委員長 金子哲夫君。
#12
○金子(哲)委員 社会民主党・市民連合の金子です。
 フロン回収・破壊法に対し、社会民主党・市民連合を代表して意見を申し上げたいと思います。
 今回の同法は、フロンによるオゾン層の破壊や地球温暖化など地球環境への大きな影響を考えると、どうしても先送りすることのできない緊急な課題として、各党協議の上、委員長発議によって成立させることとなり、私は、そのことについては素直に評価したいと思っております。
 しかし、同時に申し上げたいことは、当然のことですけれども、これでフロン問題がすべて解決したということではありません。これからも、フロンによる地球環境への影響を考え、代替フロンの開発や、今回対象とならなかった断熱材などに含まれるフロン対策など、引き続き努力しなければなりません。環境省はもとより、関係業界などの積極的な対応を強く求めるものです。
 さて、今回のフロン法に関して要望したいことを幾つか述べさせていただきます。
 まず第一に、実施時期の問題です。
 本法では、十月三十一日までの間、政令で定める日となっていますが、フロン回収・破壊の緊急性を考えますと、一日でも早く施行されることが望まれます。そのためには、本法成立後直ちに自治体、回収業者、自動車業界などへの働きかけを強め、早期実施が実現するよう強く要望します。
 第二には、費用のユーザー負担の問題です。
 私たち社民党は、この間の協議でも、この問題に対して、本法において、自動車製造者からユーザーへの費用請求時期を明確にすべきだと主張してまいりました。とりわけ、本年四月一日に始まった家電リサイクル法が、料金後払いのために不法投棄を引き起こすという大きな社会問題となっているからです。費用請求時期のいかんによっては、自動車も不法投棄の対象となることが十分に予測されます。
 本法を議員立法として成立させるのですから、費用請求時期によって不法投棄を招くようなことがあってはならないため、ここを強調したわけです。少なくとも、本法の施行に当たっては、費用の請求時期が廃車時であってはならないということを改めて強調したいと思います。
 第三には、当然のことですが、現在検討されている自動車リサイクルに関する法律でも、本法で定めたカーエアコンからのフロン類の回収・破壊に関する仕組みは組み入れられるべきであります。
 また、料金についても、フロン回収率を高めるという観点に立って、適正な価格となることは当然ですが、価格決定に当たってのすべての情報が提供されるよう強く求めます。その際、回収量のみならず、回収台数をも考慮されるべきだと考えます。
 そして、何よりも大切なことは、事業者はもとより、国民の理解と協力なくして実効性を高めることはできません。フロン類の環境への影響や現状などを広く国民に周知啓発することが求められています。政府としては、積極的にその対策を講じられることを強く求めます。
 あわせて、国民の中に廃棄物処理、リサイクル問題への理解が深まるよう積極的な対策が講じられることを強く要望して、社民党・市民連合の意見といたします。(拍手)
#13
○五島委員長 これにて発言は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本起草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#14
○五島委員長 起立総員。よって、そのとおり決しました。
 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○五島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
#16
○五島委員長 次に、本法律案の提出に際しまして、山本公一君外五名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の六会派共同提案による特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。
 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。小林守君。
#17
○小林(守)委員 私は、ただいま議題となりました特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する決議案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合を代表いたしまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。
    特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する件(案)
  政府は、「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律」を施行するに当たっては、次の諸点に留意し、その運用について万全を期すべきである。
 一 施行時期
   カーエアコンに含まれるフロン類の回収破壊に関する施行準備を急ぎ、可能な限り早い時期に施行すること。
 二 途上国の脱フロンに向けた取組みへの技術支援
   国内におけるフロン対策の推進に加え、途上国におけるフロン類の生産量及び消費量の削減に向けた取組み、フロン類の回収破壊のための取組み、オゾン層の破壊をもたらさずかつ地球温暖化に深刻な影響を及ぼさない代替物質、代替技術の普及等の途上国における脱フロン対策の推進に向けた取組みについて国際協力の強化に努めること。
 三 代替技術の普及等
   フロン類の排出抑制の観点から、技術的及び経済的実行可能性を踏まえつつ、フロン類を使わない冷却・冷凍技術の普及を促進すること、フロン類の使用が不要な用途における回収が見込まれないフロン類を含む製品について代替物質への早期転換を促進することその他の必要な措置を講ずるよう努めること。
 四 整備の際の配慮
   本法第六十七条(特定製品の整備等の際の遵守事項)について、特定製品の整備等を行うフロン類回収業者その他の事業者に対して指導・監督を徹底すること。
 五 料金の基準
   本法第五十七条(第二種特定製品に係る費用負担)第一項に基づき、主務大臣が定める基準については、関係者の負担や技術的な実施可能性などに留意しつつ、第二種フロン類回収業者によるフロン類の回収の取組みが促進されるよう適切な配慮を行いつつ、その内容を定めるべきこと。また、基準の策定に関しては、適切な情報が公開されるよう努めること。
 六 自動車製造業者等から自動車ユーザーへの費用請求の方法
   本法第六十条(自動車を運行の用に供する者の費用負担)に基づき、自動車製造業者等が自動車ユーザーに負担を求める方法について、フロン類の大気中への不法放出を防止し、回収の実効性を高める観点に立ち、自動車リサイクルの検討作業を通じて早急に結論を得ること。
 七 自動車リサイクル法との関係
   自動車リサイクルに関する法律の検討に当たり、カーエアコンからのフロン類の回収破壊については同法で定めることとし、その際には、原則として本法におけるカーエアコンからのフロン類の回収破壊に関する仕組みを規定するものとすること。
 八 経済的措置の検討
   フロン類の放出による環境負荷の増大を防止するため、フロン類の利用形態等の特性、環境保全上の効果、国民経済に与える影響、技術的革新を促進する効果、適用に当たって必要とされる行政コストなどを総合的に考えて、経済的措置も含めた種々の政策措置によるフロン類の放出抑制に関する全体的な対策を検討すること。
 九 フロン類の生産量・出荷量
   フロン類の生産から使用、廃棄に至るまでの過程の把握を行うことが、フロン類の大気中への放出を抑制するための対策の推進に有効であることから、引き続き、フロン類製造業者、フロン類を使用して製品を製造する事業者、フロン類を使用した製品の使用者等の協力を得ながら、その把握を行うよう努めること。
 十 国民への周知
   本法の施行に当たっては、国民、事業者等の円滑な協力を確保し、実効性ある施策を推進する観点から、フロン類の現状、回収破壊義務の必要性、放出の禁止規定等について広く国民に周知啓発するための積極的な対策を講ずること。
 十一 自動車製造業者及び自動車輸入業者に対する指導・監督の徹底
   フロン回収の緊急性に鑑み、本法の施行は平成十四年四月一日とされている。一方、カーエアコンからのフロン類の回収に関する規定については、費用とフロンの流れを分離する新たな制度を採用することから、制度の円滑な導入と関係者の取組みの確実な実施により実効性を確保する観点から、平成十四年十月三十一日以前で政令で定める日から施行することとされているところであるが、特に、自動車製造業者及び自動車輸入業者に対しては、次の措置が講ぜられるよう、指導・監督を徹底すること。
  1 本法に基づくカーエアコンからのフロン類の回収に関する規定の施行までの間も、カーエアコンに含まれるフロン類の回収の実効を上げること。
  2 本法の早期施行に向けた条件整備を行うこと。
  3 本法の円滑な施行が図られるよう、国及び都道府県との連携を密にし、必要に応じて本法の施行に関する国及び都道府県の施策に協力すること。
  右決議する。
以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#18
○五島委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#19
○五島委員長 起立総員。よって、本動議のとおり決議することに決しました。
 この際、ただいまの決議につきまして、環境大臣から発言を求められておりますので、これを許します。川口環境大臣。
#20
○川口国務大臣 ただいま御決議になられました決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力する所存でございます。
#21
○五島委員長 本決議の議長に対する報告及び関係各方面への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○五島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
     ――――◇―――――
#23
○五島委員長 次に、内閣提出、参議院送付、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。川口環境大臣。
    ―――――――――――――
 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#24
○川口国務大臣 ただいま議題となりました自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 大都市地域を中心とする窒素酸化物による大気汚染については、工場等の固定発生源や自動車排出ガスに対する規制に加え、本法に基づいて特別の排出基準の設定等の施策を実施してきたところでありますが、自動車の交通量の増大等により、対策の目標とした二酸化窒素に係る大気環境基準をおおむね達成することは困難な状況にあります。
 一方、浮遊粒子状物質による大気汚染も厳しい状況にあり、とりわけ近年、ディーゼル車から排出される粒子状物質については、発がん性のおそれを含む国民の健康への悪影響について社会的関心が高まっております。このため、窒素酸化物に対する従来の施策をさらに強化するとともに、自動車交通に起因する粒子状物質の削減を図るために新たに施策を講ずることが喫緊の課題となっております。
 このような状況を踏まえ、新たに、自動車から排出される粒子状物質による大気汚染の防止に関して、窒素酸化物と同様に国、地方公共団体を通じた総合的な対策の枠組みを構築し、一定の自動車について粒子状物質の排出量に係る規制を行うとともに、従来の事業者に対する指導等の制度を拡充強化することにより、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る大気環境基準の確保を図る必要があるため、本法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、本法に基づいて対策を行う物質として粒子状物質を追加することであります。
 特定の地域において自動車から排出される粒子状物質の総量の削減を図るため、国は、自動車から排出される粒子状物質の総量の削減に関する基本方針を策定することとし、特定の地域の都道府県知事は、これに基づき総量削減計画を策定することとしており、さらに、国は、一定の自動車について粒子状物質の排出量に係る規制を行うこととしております。
 第二に、自動車を使用する事業者に対する措置の強化であります。
 事業活動に伴い自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の排出の抑制を図るため、一定の要件に該当する事業者について、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の排出の抑制のための措置の実施を義務づけるための措置を講ずることとしております。
 従来の対策に加え、これらの対策を総合的に講ずることにより、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の総量を削減し、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る大気環境基準の確保を図ることとしていることから、法律の名称も、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法と改めることとしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#25
○五島委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#26
○五島委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る十五日金曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○五島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 次回は、来る十二日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時三分散会

ソース: 国立国会図書館
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